疲労骨折について ・疲労骨折とは? 骨折というとまず思い浮かぶのは骨をどこかにぶつけたりして折れることだろう。骨折は文字通り骨 にひびが入ったり折れたりすることである。しかしこれはぶつけたりということ以外の原因でも起こる のだ。一回ごとではなんとも無い程度の負荷でも、繰り返しダメージを受け続けるとそれが積み重なっ て骨にひびが入っていってしまう。これが疲労骨折である。 ・どういうときに起きる? 疲労骨折は足で最も多く発生する。特に脛の骨や足の甲の骨で起こりやすくなっている。また腰の背 骨でもよく起こる。この場合は腰椎分離症という特殊な名前がついているが、これも疲労骨折の一種だ。 過度の負荷が繰り返し骨にかかることで起こるので、同じ動作を繰り返す競技で起こりやすくなって いる。陸上などが有名。また、厳しい練習をたくさんすればするほど危険性は高くなる。 ・症状 普通の骨折(外傷性骨折)と異なり、激痛はない。運動しているときに骨が痛んで、休むとよくなる。 そのため練習を継続して悪化させてしまうことが往々にしてある。疲労骨折が起こっている部分を指で 押すと痛みが出る。 我慢して練習を続け悪化していくとダメージがどんどん蓄積して治りにくくなってしまったり、痛み が強くなっていったりする。骨がひびが入ったままくっつかなくなってしまうこともある。これを偽関 節ができてしまうと言う。この場合は手術が必要になる。 ・治療とリハビリ 治療とはいってもそんなに大したことはできない。骨折というからにはギブスをはめたり、添え木を したり、松葉杖で歩いたりというイメージだが、疲労骨折ではそのような事態には陥らない。 まずは原因となっている過度の負荷を取り除く。運動をしばらく中止して、無理のないようにコント ロールしながら負担の少ないリハビリから始めていく。脛の骨の場合は走ったりするときに地面と足が ぶつかる衝撃が負荷の原因となる。したがって衝撃の少ない運動でリハビリすることになる。水泳やエ アロバイク、マシンに座っての筋力トレーニングなどが一般的。早い段階で治療、リハビリを始めれば 2、3ヶ月程度で競技復帰できる。 ・まとめ 疲労骨折は練習のオーバーワーク、トレーニング方法の間違いが最大の原因。練習の量、方法をコン トロールし、正しいトレーニングをするべきである。地面の硬さ、靴のクッションも関係してくる。休 息をきちんと取ることも重要だ。
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