大きな宇宙に燦然と輝く、一番星であれ。

健康長寿な
福井です。
since 1947
ACCREDITED
2005. 4.∼2010. 3
大学基準協会正会員校
一番星であれ。
Fukui
Prefectural
University
2008
大学案内
Contents
学 長 メッ セ ー ジ・
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・ P02
基 本 理 念・沿 革・
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・ P04
大きな宇宙に燦然と輝く、一番星であれ。
透き通るような満天の星を見たことがありますか。
息も止まるような吹雪の中を凍えながら歩いたことがありますか。
怒涛の日本海、美しい山々、日本有数の清冽な急流、
杉木立の奥深くたたずむ禅堂、
そして、
地域の人たちの厚い人情。
大自然と人の輪の中で、一番星を目指し、自分を鍛えよう。
組 織・
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・ P05
魅 力・個 性・開 放・
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・ P06
県 大 ト ピ ッ クス ①・
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・ P12
学部等紹介
経 済 学 部・
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・ P14
◎経済学科 ◎経営学科
生 物 資 源 学 部・
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・ P18
宇宙ステーションを思わせる広大なキャンパス、
学生10人に教員1人の徹底した少人数教育、
語学・情報分野など充実した教養教育、世界と結び、
地域に貢献する特色ある研究、
数多くの公開講座など地域との連携。
◎生物資源学科 ◎海洋生物資源学科
福井県立大学は、多くの特色を持つ、小さくてもキラリと光る大学として、
地域とともに歩み、
世界に向けて発信を続けています。
看 護 福 祉 学 部・
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・ P22
ここで学ぶ若者たちは、知識や技術を深めるだけでなく、
「明るく優しくたくましい人間」
に育ってほしいのです。
学 術 教 養 セ ン タ ー・
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・ P26
学生諸君は自らの求める目標や夢に向かって熱い思いを抱き、
自らを鍛えようとしています。
交 流・研 究 組 織・
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・ P28
地域で、そして世界で、
「何かで一番星になりたい」
という夢を求め、
まい進しているのです。
教 員 紹 介・
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・ P29
さあ、君もその輪の中に入りませんか。最初は小さくて頼りない輝きも、
恵まれた環境の福井県立大学で学ぶことにより、
県 大 ト ピ ッ クス ②・
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・ P34
いつか満天の空に燦然と輝く「一番星」になると確信しています。
学生生活
そして、福井県立大学自らも、
「一番星」になるべく、
みなさんとともに努力していきたいと思います。
◎看護学科 ◎社会福祉学科
県 大 生 の 一 日・
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・ P36
ク ラ ブ・サ ー クル 紹 介・
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・ P38
誰でも、一番星になれる可能性を秘めている。
そうなるかどうかは自分次第。
何かで一番星になりたい!
そんな君を応援できる大学です。
地 域 に と け こ む 学 生 活 動・
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・ P40
キ ャンパ スマ ッ プ・
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・ P42
就 職 支 援・
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・ P44
卒 業 生 の 声・
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・ P46
大 学 院 へ の 道・
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就 職 デ ー タ・
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入 試 デ ー タ・
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・ P50
福井県立大学長
祖田 修
02
Fukui Prefectural University
Fukui Prefectural University
03
福井県立大学
3つの基本理念
経済学部
技術革新・高度情報化・国際化などの時代の進展や、
科学技術の飛躍的発展に対応できる高度で先進的な教育・研究を行います。
部
学
魅力 ある大学
Organization
生物資源学部
◎充実した施設・設備 ◎特色ある研究
社会の変化に柔軟に対応できる弾力的な教育課程を編成し、
少人数教育の実践や新しい教育方法の導入に努めます。
開 かれた大学
大学の研究成果や施設を地域社会に開放するとともに、
地域の特色を生かした研究など、産・官・学協力による取組みを進めます。
◎充実した公開講座 ◎環日本海諸国との交流
大学院
◎徹底した少人数教育 ◎多彩な教育プログラム
福井県立大学
個性 ある大学
看護福祉学部
経済学科
経営学科
生物資源学科
海洋生物資源学科
看護学科
社会福祉学科
経済・経営学研究科
生物資源学研究科
看護福祉学研究科
学術教養センター
地域経済研究所
交流センター
附属図書館
事務局
History
1989
福井県立大学基本構想策定
1999
看護福祉学部を開設
1990
キャンパス造成工事着工
2001
看護短期大学部を閉学
1991
校舎建設工事着工
1992
開学
2002
学術教養センターを設置
1993
小浜キャンパス、生物資源開発研究センター開設
2003
海洋生物資源臨海研究センターを開設
地域経済研究所を開設
看護短期大学部を併設
04
大学院看護福祉学研究科を開設
1994
看護短期大学部を福井キャンパスに移転
2006
大学院にビジネススクールを開設
1996
大学院修士課程を開設
2007
公立大学法人化
1998
大学院博士課程を開設
Fukui Prefectural University
Fukui Prefectural University
05
世界の 一 番星を目指 す!
「エチゼンクラゲは悪者じゃない!」を実証する大いなる小浜での研究。
海洋生物資源学科 教授
青海忠久
「エチゼンクラゲも人間と同じ生き
物で、しかも寿命は約1年と短命。
そう考えると“悪者”とは言い切れ
ないよね」と、海洋生物をこよなく
愛する青海教授。1年であの大きさ
になるところに、大きな秘密が隠さ
れているかも?
ヒラメの稚魚で実験中。約40日で1.5cm
になり、
その後は1日約1mmの成長となる。
(海洋生物資源臨海研究センターにて)
数年前より東シナ海に大量出現、日本海沿岸の漁業関係者に大打
撃を与えているのが、エチゼンクラゲです。ニュースを見聞きする
だけでは、
「エチゼンクラゲ=悪者」と決定づけられてしまっていま
基本理念
ただ、一途に
ひたむきに取り組む姿勢が、
魅力を生む。
魅力
すが、当学海洋生物資源学科として考えれば、
“悪者”というよりむ
ます(下記参照)
。ちなみに昨年の実験では、大人になっている魚(カ
しろ、これから利用価値が向上するかもしれない宝の原石の可能性
ワハギやマアジ)にエチゼンクラゲ入りの飼料を与え、結果としては
があるのです。その理由を青海教授に聞いてみると、
よく食べ、成長も良かったように見えました。しかし、果たしてそ
「確かにエチゼンクラゲの大量発生は災難です。しかし海洋生物資
れを稚魚が食べたらどのように成長するかはまだ不明です。
源学科の開発力・研究力を持つ大学だからこそ災難を前向きに捉え、
「その不明な部分を現在、実験中です。ヒラメやマダイ、マサバの
何かしら有効的な活用法を見つけられるかもしれない。そう思って
稚魚を水槽に分け、それぞれにエチゼンクラゲの配分を変えた飼料
昨年から本格的に動き出しました」
を与えて、成長を記録しています。エチゼンクラゲ入りの餌を食べ
青海教授や同学科の横山准教授、水田准教授、さらに学生を巻き
て良く成長すれば、エチゼンクラゲが持つタンパク質の中に、成長
込んでの活用法模索が続き、ついに見つけたのが養殖用の魚の飼料。
を促進させるものが入っていると推測できます。そしてそこからさ
「エチゼンクラゲが魚の餌?」誰もが思う疑問の答えは以下の通り。
らに、より現実的な飼料として開発を進めていく予定です。これか
ちなみに横山・水田両准教授は別の研究を進行中とか。
らが本番です」
「エチゼンクラゲの95%は海水ですが、残りの5%がタンパク質部
エチゼンクラゲ入りの飼料によって、稚魚の成長が促進されれば
分です。これが何に活用できるかが活用法を考えるポイントでした。
“成功”
。さらに成長したそれぞれの魚がぐっと美味しくなれば“大成
さらに大量発生を考えると大量に安価で処理ができ、さらにそれほ
功”
。どちらにしても本格的な実験は始まったばかり。エチゼンクラ
ど手間をかけずに利用できることも重要なポイントでした。その結
ゲ被害が皆の記憶から遠くなる頃、今度は良いニュースとして発信
果、かつてエチゼンクラゲに悩まされた漁業関係者も喜ぶ、養殖用
されるのでしょうか。この大いなる実験により、当学海洋生物資源
魚の飼料の開発に行きついたわけです。正確には飼料に混ぜるとい
学科の持つ開発力と研究力、そして悪者から一転、福をもたらす海
う方法です」
洋生物としてのエチゼンクラゲの名前と活用法が、全国に正しく広
現在のところ、飼料になるまでには、かなりの時間と手間を要し
まってほしいものです。
Voice
海洋生物資源学科4年
水産資源生物学研究室 西村豪太さん
前例がないから結果も楽しみ。
海洋生物資源学科4年/小森拓人さん
(左)
海洋生物資源学専攻
(大学院)
1年/鹿嶋亜樹さん
(中)
佐藤雅寿さん
(右)
06
Fukui Prefectural University
小浜キャンパスにて撮影
エチゼンクラゲが飼料になるまでの処理法とは?
まずはエチゼンクラゲを冷凍。解凍と脱塩、そして真空乾燥により水分と
塩分が取り除かれ、その状態でようやく“使えるモノ”になり、それをさら
に濃縮することで飼料となりま
「前例がないのが不安でしたが、
“どうなるの
す。右の写真は稚魚用のエチゼン
かな?”
“何とかしたい!”との好奇心で、飼育
クラゲ配合の飼料。稚魚が食べら
実験に参加しました。やはり大変なのは餌作
れるような極小サイズの飼料は、
り。特に脱塩が大切で、一人での作業は気持
すべて西村くんの手作りです。ち
ちが滅入ることも…。でも結果はすべて結果
なみに飼料にはエチゼンクラゲの
として有効利用し、いつかは実用させたいと
他、ビタミンやミネラル、大豆な
思っています。できる限り頑張りたいですね」
ども入っているそうです。
Fukui Prefectural University
07
自分の 一 番星を見つける!
タイ文化から福井を学ぶ?! 知的関心を満たす学教のヒミツ。
学術教養センター 講師
津村文彦
学内で学ぶほか、時には学生と共に
タイへ出かけることもある津村講
師。
「現地でカルチャーショック、
文化的ズレを肌で感じるたび、学生
は自分の国、日本のことをもっと学
び知りたくなるようですね」
当大学では3つの学部以外にも、知的関心を満足させ、幅広い教養
を学べる自由科目を学術教養(学教)センターに設置。専門分野を学
び教養を深め、さらに個性を磨くことを目的としています。例えば
基本理念
自分の個性を磨くこと。
それが、
一番星になることだ!
個性
タイ文化を専門とする津村講師による「東南アジア文化論」
。学生は
視点から眺められるようになるのです。
講義タイトルを見て、
「何となく面白そう」
「エスニックなものが好
「例えば信仰について。タイには精霊
き」
「タイって?!」などさまざまな思いを胸に、授業へと参加します。
信仰が根付き、日常生活に深く入り込
そして授業の中でタイの文化を知り、学び、時には講師のもとで、
んでいます。一方日本人も、山の神、
非日常的な体験もします。そうして自らが持っていた知的関心を少
「もののけ姫」
、コックリさんなど、い
しずつ満たしていきます。
ろいろな神霊たちと共に生きています。
「授業で主に扱うのはタイの地方の話。日本でいうなれば福井と
双方の文化を比較するのも面白いし、
いったところでしょうか。首都バンコクはアジアでも有数の大都会
考えるうちに“なぜ日本にはこんなに
ですが、発展途上にある田舎はまるで異国です。その地域に古くか
カミサマが多いのか?”という疑問が
ら伝わる文化の深みを探りつつ、現代社会との価値観の違い、ある
出てくるかもしれない。その積み重ね
いはそうなっていった経緯を学びます。さらに福井で見ることがで
が自分の教養になるのだと思います」
きるタイ、例えば雑貨店や飲食店、マッサージなども体験しながら、
学術教養センターで興味を持った事
タイという国を実感してみます。ちなみに福井で体験できるタイは、
柄を学び進めることでさらに興味がわ
田舎のタイに近い雰囲気を色濃く感じることができますよ」
き、それが自らの考えとなり、ひいて
タイ国内の地方文化を学ぶことは、すなわち日本における地方文
は個性を磨くことにつながります。そ
化、
“福井”を学ぶことに通じます。そして東南アジアの文化を学ぶ
して津村講師をはじめ、多くの個性的
ことで、日本文化とのギャップも知ることができるでしょう。つま
な先生との出会いにより、学生生活は
りタイ文化を知ることで福井、あるいは自分の出身地の文化を別の
さらに楽しく充実していくでしょう。
タイの田舎で使われている簡単な蒸し器
で餅米を炊き、現地のように指を使い、
カ
レーにつけて食べてみる。下写真は現地
で使われている弁当箱。
Voice
(上左より)
経営学科4年
森 梨恵さん
経営学科4年
山本香織さん
経済学科4年
中出春奈さん
(下左より)
経営学科2年
用田紗織さん
経済学科3年/西尾枝里さん
(左)
下東貴子さん
(中)
加藤友佳子さん
(右)
08
Fukui Prefectural University
附属図書館にて撮影
経済学科2年
板倉麻美さん
同じアジアの国、タイのことをもっと知りたい!
「タイ文化を学ぶようになってから、福井のタイ料理店を体験すること
に。とても辛かったのが印象的でした!(森)」
「タイの時事的なことが分かるようになり、東南アジアの報道を身近に考
えるようになりました(山本)」
「授業で見るタイ映画はカルチャーショック! 日本やハリウッド映画と
は違う面白みや怖さがあります(中出)」
「母音が18個もあるタイ語は発音が本当に難しい!(用田)」
「気軽に話せるところが、少人数の授業のいいところ。論議も雑談?も盛
り上がります(板倉)」
Fukui Prefectural University
09
地 域の 一 番星になる!
日常生活にある素朴な疑問と好奇心こそが、地域社会との接点になる。
社会福祉学科 准教授
西川京子
1 ∼ 2年は座学が中心だが、3年か
らは実習が多くなる。
「実習に出か
け社会との接点を持つことで、学生
の表情はイキイキとして輝き、何事
にも積極的になってきます。それこ
そが成長の証ですよ」と西川准教授。
知りたいけれど、タブー視されていて知らずにいること。例え
ば、アルコール依存症や統合失調症、刑務所のことなど。しかし、
毎月1回行われているアルコール教室
(精
神保健福祉センター)
に参加し、依存症の
悩みや彼らを支える家族の生の声を聞く。
当事者の話は、体にじーんと響いてくる。
知りたいと思う前によく考えてみれば、それらはすべて私たちの身
近、地域社会の中にあることばかり。言いかえれば、自分も当事者
になる可能性があるのです。この身近な問題に対し、若者独自の視
基本理念
切磋琢磨してこそ、
星は
さらに輝きを増す。
開放
点で研究しているのが、社会福祉学科の西川准教授のもとで学ぶ4
統合失調症やうつの症状の人たちのセルフヘルプグループの機能
人の学生です。
や影響を調べたのは長谷川さんです。
4人はそれぞれ好奇心に基づいて研究課題を決め、さまざまな方
「精神障害者に対して“負”のイメージを持たれることが多いです
法で問題の本質に迫ります。アルコール依存症の方やその家族の苦
が、実はそうでもありません。当事者同士が語り合うこと(セルフ
悩に焦点を当てたのは吉田さんと松尾さん。
ヘルプ)で気持ちも表情もイキイキしてくるのが、自分もその輪に
「飲酒は気分を楽しくしたり、ハレ(祝い)の日に欠かせないもの
入って実感できました」
のはずなのに、すぐそばには依存症という楽しくない苦しい“病”
最初は素朴な疑問で始めた研究も、現場(地域)に出かけ、人に
が潜んでいます。本人の苦しみの他、一緒にいる家族への影響はど
会い、話し、ふれあうことで、確実に自分のスキルや知識になって
うなのかが気になりました(吉田)。依存症は自覚によって止められ
いきます。そしてタブー視されていたそれぞれのテーマは、現代社
ると考えていましたが、当事者や家族の話を聞いて、簡単なもので
会を映し出す社会福祉の問題として、個々の新しい研究テーマにつ
はなく、むしろ一生付き合う病気だと分かりました(松尾)」
ながっていくように見えます。
櫻井さんは刑務所を見学することで、イメージが変わったと言い
「普段の勉強は頭での理解ですが、実習を体験すると、感性でいろ
ます。
いろなことが受け入れられるようになります。それが真の理解であ
「罪を犯した人は、単に罰せられるだけで良いのだろうか? 自分
り学びであり、それが基盤になり社会福祉実践や研究に発展するの
の罪に真摯に向き合うためにも許すこと、つまり福祉的なことも必
を期待しているのです」
要なのではないかと考えました。最初、刑務所は“怖い・厳しい”
西川准教授の言葉に、4人の学生は笑顔で頷きます。その笑顔の
という暗いイメージでしたが、受刑者の方のグループワークなどを
見学して、何となく“温かいなぁ”という気持ちにもなりました」
理由は、個々の研究成果が大きかったことへの喜びであり、さらに
“社会福祉学って奥が深い、面白い!”という再認識だったはずです。
Voice
(左より)
社会福祉学科4年
吉田圭子さん
社会福祉学科4年
松尾理子さん
社会福祉学科4年
長谷川美穂さん
社会福祉学科4年/
櫻井智子さん
(前左)
長谷川美穂さん
(前右)
松尾理子さん
(後左)
吉田圭子さん
(後右)
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Fukui Prefectural University
福井キャンパスにて撮影
社会福祉学科4年
櫻井智子さん
人とのふれあいで得られることはたくさん!
「実習で視野が広がりました。1を聞き多くの答えが思い浮かび、物事を
ポジティブに考えられるようになったのも実習のおかげです(吉田)」
「身近なことだからこそ、理解されていないことも多いかも? 特にお酒
はそのいい例です。実習によって世界を見ることができました(松尾)」
「自分は人が好きなんだと再認識。出会った皆が好きになりました。それ
に精神分野は奥が深く、勉強するたびに発見があります(長谷川)」
「実習で出会った先輩や子どもたちから、教えられたことがたくさんあり
ます。そしてその人を知るためにはまず話すこと、そして一緒にいること
の大切さも学びました(櫻井)」
Fukui Prefectural University
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