CSRレポート2009

SUMITOMO OSAKA CEMENT
CSR レポート 2009 SUMITOMO OSAKA CEMENT
C S R レポ ート 2 0 0 9
住 友大阪セ メント
SUMITOMO OSAKA CEMENT
CSR Report 2009
住 友 大 阪 セ メ ント グ ル ー プ
企業理念
私たちは、地球環境に配慮し、たゆまない技術開発と多様な事業活動を通じて、
豊かな社会の維持・発展に貢献する企業グループを目指します。
行動指針
信用を重んじ、健全な事業活動をおこないます。
法令・規則を守り、社会良識に則って行動します。
お客様と社会の信頼や期待に応える製品・サービスを提供します。
時代の変化に柔軟に対応し、効率的経営をおこない、
企業価値の向上をはかります。
人権を尊重し、安全で活力あふれる職場環境をつくります。
社員一人ひとりを大切にします。
住友大阪セメントでは、当社グループのあるべき姿を、
2008 年 10 月に企業理念と日常業務を遂行する上での
ガイドラインである行動指針を作成いたしました。
当社グループの社員一人ひとりが、日々の事業活動に
おいて、この企業理念・行動指針を実践することによって、
各ステークホルダーからの信頼を獲得し、企業価値の
向上を図ってまいります。
1 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
CONTENTS
企業理念 ・ 行動指針 …………………………………………………………………………
1
住友大阪セメントの概要 ……………………………………………………………………
3
トップメッセージ・中期経営計画 …………………………………………………
特集・ 木質バイオマス燃料化について …………………………………
特集・ ツシマヤマネコの棲む森づくり……………………………………
5
11
特集・
13
伊吹鉱山緑化(植生復元)
に見る石灰石鉱山の CSR……
9
社会 性報 告
社会とともに
● お客さまとのコミュニケーション ……………………… 15
● 株主 ・ 投資家とのコミュニケーション ………………… 18
● 地域社会とともに ……………………………………… 19
社員とともに
● 社員とのコミュニケーション …………………………… 21
サイトレポート ……………………………………………… 25
環 境 報 告
環境管理活動について
● 環境方針・環境マネジメントシステム ………………………………………………… 30
● 循環型社会をめざして ……………………………………………………………… 31
● 地球温暖化防止対応 ………………………………………………………………… 33
● 環境管理活動の紹介 ………………………………………………………………… 34
● 環境負荷低減活動 …………………………………………………………………… 36
● 環境管理活動トピックス ……………………………………………………………… 37
C S R 推進
CSR 推進
● CSR 経営の推進 ……………………………………… 38
● ガバナンス体制 ………………………………………… 39
● コンプライアンス ……………………………………… 40
● リスク管理 ……………………………………………… 41
資料編
● 環境関連データ ………………………………………… 42
<編集方針>
このレポートは、住友大阪セメントグループの CSR(企業の社会的責任)の取り組みを、ステークホルダー
の皆さまにわかりやすくお伝えすることを目的に発行します。
2009 年版では構成を大きく、特集、社会性報告、環境報告、CSR 推進とし、第一線で活動を推進する方
の声をお伝えします。
また、地域に密着した情報としてサイト別情報の充実に取り組みます。今後も循環型社会をめざし、企業
活動を展開し説明責任を果たしていきます。
<参考にしたガイドライン>
環境省「環境報告書ガイドライン2007 年版」
環境省「環境会計ガイドライン2005 年版」
<報告書の対象範囲>
●対象期間:2008 年 4 月1 日∼ 2009 年 3 月31 日
●対象会社:住友大阪セメント株式会社およびグループ会社(セメント製造工場・鉱山)
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
2
住友大阪セメントの概要
会社概要
商 号 住友大阪セメント株式会社
Sumitomo Osaka Cement Co.,Ltd
本 社 〒102-8465 東京都千代田区六番町 6 番地 28
創 立 1907(明治 40)年 11 月29 日
資本金 416 億円(2009 年 3 月末)
従業員 1,328 名(2009 年 3 月末)
売上高 1,516 億円(2008 年度)
■ 事業紹介
セメント事業
光電子事業
各種セメント、固化材を製造・販売しています。高度な技術
光通信デバイスや CATV 用送受信機といった光通信シス
力と徹底した品質管理で社会のインフラ整備に貢献してい
テムなどを製造・販売しています。 独自の技術開発力を
ます。また、地球環境保全と資源の有効活用をテーマに廃
ベースに、国内外で年々拡大する光通信市場に向けて、高
棄物などのリサイクル原燃料
品質・高性能の製品を提供し
の受け入れ拡大など、循環型
ています。
社会の貢献に向けて積極的に
活動しています。
鉱産品事業
新材料事業
国内有数の規模を誇る良質で豊富な資源を活かし、国内の
独自のナノ粒子製造技術を駆使し、フィルムや塗料などの
主要産業に石灰石、骨材、タンカルを供給しています。ま
各種機能性材料を開発・製造しています。 その応用製品
た、採掘した鉱山への植林による緑化事業にも積極的に取
は各種ディスプレイ、半導体、化粧品、建物、自動車窓な
り組んでいます。火力発電所
ど幅 広 い 分 野 で 利 用されて
の排煙脱硫装置に利用される
います。
石灰石は、大気環境保全に貢
献しています。
建材事業
不動産事業・その他
コンクリート構造物向け補修材・補強材料を製造・販売して
所有する遊休地に、オフィスビルやスーパーマーケット、
います。豊富な経験と技術力を結集して、社会のコンクリー
物流センターや倉庫を建設して賃貸しています。 その他
トリハビリテーションを支えています。また、当社の藻場
の事業として、グループ会社において各種電気設備工事
造成技術や大型高層魚礁は、
や電気炉の設置工事を行って
沿岸環境保全や海洋環境保全
います。
に貢献しています。
3 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Company Profile
■ 事業所一覧
■ 本社
札幌支店
● 支店
◆ セメント製造拠点
▲ 石灰石事業所
● 研究所
北陸支店
大阪支店
和歌山高炉セメント株式会社
八戸セメント株式会社
赤穂工場
四国支店
東北支店
広島支店
山口事業所
福岡支店
栃木工場
本社、東京支店
名古屋支店
高知工場
新規技術研究所
セメント・コンクリート研究所
岐阜工場
■ 海外事務所・グループ会社
SOC AMERICA INC.
(米国ニュージャージー州)●
上海事務所(中国上海市)●
住龍納米技術材料有限公司(中国深圳市)●
■ 連結業績の推移
売上高推移
経常利益、売上高経常利益率
(単位:百万円)
250,000
6.7
215,390
200,000
181,856
191,993 198,362 197,358
15,000
5.4
150,000
10,000
9,733
12,877
7.0
13,884
当期純利益、1株当たり当期純利益
(単位:%) (単位:百万円)
8,000
8.0
(単位:百万円)
20,000
13.07
6,000
6.0
5.2
10,313
4.0
4,000
2.0
2,000
(単位:円)
16.00
14.35
6,000
5,472
12.14
12.00
5,073
8.00
6.42
100,000
2.0
5,000
50,000
4,363
0
0
2004 2005 2006 2007 2008 (年度)
2,684
4.00
1.08
0
0
2004 2005 2006 2007 2008 (年度)
450
0
2004 2005 2006 2007 2008 (年度)
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
4
トップ
メッセージ
豊かな社会の維持・発展に貢献する
企業グループをめざします。
Q.
住友大阪セメントグループの
CSRとは?
A.
当社は 2007 年に創立百周年を迎えました。
当社はこの百年の歴史の中で、セメントという
基礎資材の提供を通じて日本の社会資本整備に貢献し
てきました。厳しい自然環境に耐える国土づくりや日本
の経済成長を支えるための社会資本整備は、今後も当
社にとって大きな役割であることに変わりありません。
これを動脈産業とすると、近年においては、静脈産業と
しての役割、つまり当社が循環型社会の中で廃棄物・副
産物の合理的な受け入れ先として果たす役割が日増しに
大きくなってきました。
ここで言う廃棄物・副産物とは、他産業から発生する石炭
住友大阪セメント株式会社
取締役社長
灰、高炉スラグ、建設発生土、下水汚泥、廃タイヤなどで、
当社ではこれらの性状、成分を厳重に品質管理し、一部
はセメントの原料として、また一部は代替エネルギー源
Q.
住友大阪セメントでは2008 年に
として再利用しています。資源保護にも最終処分場の
企業理念を制定されましたが、
延命にも再利用は急務で、当社に各方面から大きな期
その狙いはどこにあるのでしょうか?
待が寄せられています。
「CSR」とはステークホルダーとの持続的な信頼関係が
A.
当社では、2008 年 10 月に当社グループの
あって初めて成り立つものです。
あるべき姿を企業理念として、また、日常業
セメント産業が、その製造プロセスから多くの温室効果
務を遂行する上でのガイドラインを行動指針として作成
ガスを排出することを考えると、環境への配慮は何より
しました。これらは決して新しいものではなく、当社の
重要で、当社は早くから経営に『環境』を取り入れて企業
風土として、これまで営々と培われてきたものを整理し
責任を考えてきました。
わかりやすく明文化したものです。
そして、当社グループは社会貢献型である
“動脈”
と
“静
企業理念は制定することが目的ではありません。これ
脈”
という
“本業”
を確実に発展させ、豊かな社会の維持・
をいかに実践して成果につなげていくかが重要で、その
発展に貢献することを「CSR」の基本と考え、
「持続可能
成否は社員一人ひとりの意識と行動にかかっています。
な企業経営」
をめざしてまいります。
5 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
To p M e s s a g e
トップクラスで、APP(クリーン開発と気候に関する
Q.
地球温暖化問題への取り組みの
進捗状況は?
A.
地球規模の環境を考えると、それぞれの企業
/持続可能な発展のための世界経済人会議)などの活
が地球環境問題を真摯に受け止め、環境負荷
動を通じて、地球規模での温暖化防止への働きかけに
アジア・太平洋パートナーシップ)や WBCSD(World
Business Council for Sustainable Development
の少ない持続可能な循環型社会をめざさなければなり
も注力しています。
ません。
当社では研究部門と生産部門が一体となった技術開発
セメント業界では、地球温暖化対策として、環境自主行
を進め、受け入れ廃棄物・副産物の範囲拡大に取り組ん
動計画に「2010 年度におけるセメント製造用エネル
だ結果、2008 年度にはセメント1,000kgをつくるの
ギー原単位を1990 年度比 3.8%低減させる」との目
に、約 498kg の廃棄物・副産物を原燃料として再生利
標を掲げて取り組んだ結果、2008 年度のエネルギー
用できるまでになりました。また、代替エネルギーの使
原単位は、1990 年度比で 4.0%減少しました。
用比率(カロリーベース)も 23%に達しました。今後も
日本のセメント産業は、エネルギー効率において世界
さらに拡大を図っていきます。
シマヤマネコを保護するためのモデル森として無償で
Q.
地域社会との関わりを重視した
取り組みについてお聞かせください。
A.
当社が各地に持つセメント工場は当社の資産
昨年 12 月には、モデル林内でツシマヤマネコが初めて
であると同時に、地域社会の資産でもありま
写真撮影されるなど、成果が現れ始めました。
提供したもので、今年でこの取り組みも 3 年目に入りま
した。 生物多様性保護の観点からも注目されており、
す。セメント工場が中心となって地域社会に利益をもた
そして二つ目は、高知工場が高知県・須崎市と協働で進
らす地域共同システムを、地域や自治体とともに構築し
める森林保護プロジェクトです。当社は、シンボルフォ
たい。それが当社にとって真の地域貢献であると思い
レスト内の森林を間伐することで森林再生を図り、さら
ます。
に間伐材を工場に持ち込み、発電用燃料として再利用し
そして、積極的にセメント工場へ地域の皆さんを招き入
ています。
れて理解を深めていただく、そんな開かれた会社であり
高知県がこの取り組みによって削減した CO2 は J-VER
たいですね。
クレジットとして認証され、東京の商業施設が高知県か
また、当社は CO2 吸収源としての地域の森林保護にも
らクレジットを購入するなど注目されています。
取り組んでいます。一つ目は、当社が長崎県対馬市に
いずれも小さな一歩ですが、地域に根差したパートナー
保有する森林(16 ヘクタール)を、絶滅危惧種であるツ
シップを築きながら、着実な成果に結びつけたいですね。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
6
To p M e s s a g e
トップ メッセ ー ジ
Q.
2009∼2011年度の中期経営計画の
基本方針についてお聞かせください。
A.
当社は 2009 年度から新しい 3ヵ年の中期
と乗り越えて、中計達成へ向けて成果をあげなければな
経営計画をスタートさせました。
りません。
この中期経営計画は 101(イチマルイチ)中計と名付
今回の中計では、
「既存事業の収益力向上と安定化」と
け、また、NEXT STAGE SOCという覚え易いキャッ
「事業拡大による利益の増大」の二つを柱とした「両輪
チフレーズも付けました。
経営」をテーマとしました。
これは、百周年を迎えた当社が、次を見据えて新たな事
つまり、国内セメント事業は、数量が減少する中で製造
業基盤を築くための中計という意味で、国内のセメント
コストが適正に評価され、再投資可能な販売価格で、事
産業が成熟してきた中で当社がいかにして持続的発展
業として国際レベルの収益力をめざさなければなりま
をめざすかが最大のテーマです。
せん。
非常に厳しい事業環境の中での中計スタートですが、こ
また、海外セメント・環境事業・発電事業、非セメント事業
のような時期でも、当社の方向性を内外に明示すること
は、既存事業の強化に加え、新たな事業拡大が大きな
は重要です。足元の急激な環境変化に対しては予算な
テーマです。提携、M&A、外部の力を活用することも
どでしっかり対応し、目の前の厳しいハードルをしっかり
一つの選択肢と考え、積極的に進めてまいります。
Q.
A.
最後に、ステークホルダーの皆さまへ
メッセージをお願いします。
セメントを人・街・社会と調和した、あたかも水
まな活動をご理解いただき、ステークホルダーの皆さま
や空気のような存在にもっともっと近づけた
との相互理解を促進したいと考えておりますので、今後
い、そして、ステークホルダーの皆さまとともに、私た
の当社の取り組みをさらに有効なものとするためにも、
ち住友大阪セメントが持続的にNEXT STAGE へ成長
皆さまの忌憚のないご意見、ご指導を賜りたくよろしく
し続けることをめざしてまいります。
お願い申し上げます。
また、本報告書を通じて、当社が取り組んでいるさまざ
7 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
NEXT Stage SOC
中期経営計画
中期経営計画 (2009 ∼ 2011 年度)
当社を取り巻く事業環境は、国内セメント需要の急激な減少、石
当社はこうした急変する事業環境に対しては予算などで対策を進
炭・原油等エネルギー価格の高騰・高止まり、電子関連をはじめと
めてまいりますが、一方で、百周年を迎えた当社が、次を見据え、
する新規事業分野における急激な事業環境の悪化により厳しい
新たな事業基盤を構築し、持続的成長をめざすために、事業のめ
状況が続いております。
ざすべき方向性を中期経営計画
(101 中計)
として策定しました。
101 中期経営計画
NEXT Stage SOC『両輪経営』
国内セメント事業
海外・環境・発電・非セメント事業
■ 高付加価値化による収益拡大
■ 事業拡大による収益拡大
■ 提携、M&A、外部の力も積極的に活用する
将来の成長に向けた新たな事業基盤の構築
建 材
事業別基本戦略
● コンクリート構造物の補修・補強事業の拡大
● 最適生産・物流体制推進
国 内 セメント
● 需要減少に対応した合理化実施
● 販売契約制度の定着、適正価格の確保
● 川下での営業基盤強化
海 外 セメント
● 雲南に次ぐ優良案件の発掘や、新たな投資の
可能性を調査
環 境・発 電
● 環境・発電事業の拡大と収益安定
鉱
● 資源開発・鉱量確保推進
産
品
光電子
● LN 変調器などの既存事業の拡大
● 新規事業の創出による事業基盤の確立
新材料
● 外部提携を含め生産体制の確立、コスト削減
による収益改善
● 二次電池材料などのエネルギー・環境分野へ
進出
不動産
● 契約満了物件への対応と遊休地を活用した
新たな事業化
● 石灰石の外販拡大
投資・R&D 他
設備投資
529 億円 /3ヵ年
(減価償却費 675 億円 /3ヵ年)
● 事業環境に応じ、必要な投資を適宜実施
● セメント製造設備などの維持更新を優先
研究開発
123 億円 /3ヵ年
● 事業拡大・新事業への取り組み推進
数値目標 ▶ 前提条件 : 2011 年度 国内需要 5,000 万 t、石炭 CIF $150/t、原油 $100/ バレル、為替 100 円 /$
[売上高]
[営業利益]
(単位:億円)
2,800
(単位:億円)
200
2,430
158
2,154
2,100 1,984
1,974
[経常利益]
(単位:億円)
160
139
68
135
152
150
60
120
119
1,400
[当期純利益]
(単位:億円)
80
100
60
103
80
60
51
40
44
700
50
40
20
0
0
0
0
5
2006 2007 2008 2011 (年度)
目標
2006 2007 2008 2011 (年度)
目標
2006 2007 2008 2011 (年度)
目標
2006 2007 2008 2011 (年度)
目標
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
8
特 集・
“新たなエネルギーの利用で CO2 排出削減を実現”
“新たなエネルギーの
木質バイオマス燃料化
木質バイオマス燃料
化について
栃木工場バイオマス発電設備
木質バイオマス利用拡大へ
2 つの CO2 削減効果
当社では、化石エネルギー削減のため、セメントキルンの原燃料
樹木は二酸化炭素を吸収して育つため、木質バイオマス燃料とし
や火力発電用燃料として、木質バイオマス燃料の利用を推進して
て燃やしても、大気中の CO2 を増加させません(カーボンニュー
います。栃木工場では、当社で初めて木質バイオマスを主燃料
トラル)
。よって、木質バイオマス燃料を利用することで、削減し
とするバイオマス発電設備を導入し、2009 年 4 月から稼動を始
た化石燃料見合いの CO2 排出量を削減することができます。
めました。
また、間伐材や林地残材の利用は地域の森林整備の促進にもつ
燃料となる木質バイオマスは、木質チップを受け入れ使用するだ
ながることから、森林資源の保護によるCO2 吸収量の増大にも
けでなく、地域の森林整備の際に発生する間伐材、林地残材や、
貢献することができます。木質バイオマス燃料の拡大は、カーボ
建物の解体によって発生する建築廃材をそのまま受け入れ、燃料
ンニュートラルと森林保護という2 つの観点から、CO2 の削減に
化して使用しています。そのため、工場に受け入れた木材をチッ
寄与できる取り組みとなっています。
プ状に破砕する一次破砕機と、ダスト(おがくず)状に破砕する二
次破砕機を導入しており、さらなる利用拡大につながっています。
木質バイオマス燃料化フロー
POINT
森林
建築現場
木材加工工場
間伐材・
林地残材
建築廃材・
廃木材
化石エネルギーの削減:
カーボンニュートラル
CO2
吸収
燃焼
燃料化設備
樹木
一次破砕設備
POINT
木質チップ
バイオマス発電燃料
二次破砕設備
木質ダスト
9 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
セメントキルン
エネルギー
森林整備への貢献:
CO2吸収量のアップ
木質バイオマス燃料
CO2
CO2
木質バイオマス燃料化について
FOCUS
国内初の J-VER 認証プロジェクト
高知県「木質資源エネルギー活用事業」と高知工場バイオマス発電
“日本一の森林県”
の現状
黒潮洗う雄大な太平洋に面した高知県が、実はその面積の 84%を森
林が占める日本一の森林県であることはあまり知られていません。近
年、安価な輸入木材に押され、国産木材の需要が低迷。林業の担い手
不足から、間伐などの森林整備がままならず、荒廃する人工林が増え
ています。高知県にとって、森林整備は急務となっています。
高知工場の火力発電設備では、主燃料として利用している石炭の一部
を木質バイオマス燃料に置き換えて使用しています。木質バイオマス
バイオマス燃料ヤードに運ばれた林地残材
(高知工場)
燃料としては、建築廃材などの他に、
『木質資源エネルギー活用プロ
ジェクト』
として高知県より委託を受け、地域の森林整備によって発生する間伐材や林地残材も利用しています。
広がるクレジットの用途
このプロジェクトは、2008 年秋に国内初のオフセット・クレジット(J-VER)プロジェクトとし
て環境省より正式に認証され、高知県にクレジットが交付されました。
高知県による国内初のオフセット・クレジット(J-VER)は、これまでに首都圏でショッピングセ
ンターを展開する株式会社ルミネと日本百貨店協会によって購入されました。日本百貨店
協会では、
カーボンオフセットが付いたエコバッグを、全国の百貨店で販売を始めるなど、徐々
日本百貨店協会が発売した
スマートクールエコバッグ
にオフセット・クレジットの用途が広がりつつあります。
注目される「高知モデル」
高知県では、間伐など森林整備の促進のために、このカーボンオフセット取り引きを活用していくとしています。また、
高知工場にとっても、木質バイオマス資源を安定的に調達することができるというメリットがあり、地域の森林整備への
貢献につながっています。
このプロジェクトは、森林整備に取り組む全国の自治体にとって、モデル的なものになるともいわれています。今後も、
さらなる森林資源の利用による森林整備への貢献をめざし、高知県の事業へ協力していきます。
◀用語解説▶カーボンオフセット: 個人や企業が自助努力で削減できない二酸化炭素を森林整備などに資金提供して相殺する考え方。
欧州、米国等で取り組みが活発であり、
わが国でも民間での取り組みが始まりつつある。
オフセット・クレジット
(J-VER)制度:国内におけるプロジェクトにより実現された温室効果ガス排出削減・吸収量をクレジッ
トとして認証する制度。
カーボンオフセットに用いられるクレジットの信頼性を確保する日本初の公的な認証制度である。
Message
高知県では、2008 年 4 月に地球温暖
●高知県林業振興・
環境部
環境共生課長
鍋島 克人様
ノキを主体とした人工林であり、民有林 1,012 千 t-CO2、国有林
化対策地域推進計画(第2次)
を策定し、
217 千 t-CO2 の削減目標を掲げ、森林整備の促進、保安林など
温室効果ガスの削減目標を、2010 年
の適切な管理、木材および木質バイオマス利用の促進、森林環境
までに、1990 年(基準年)比で 6%削
税支援による間伐の推進、ボランティア活動など県民参加の森づく
減することとしています。この目標を達
りの推進、そして企業との協働の森づくり事業による森林の整備な
成するためには、2010 年の排出量(推
ど、さまざまな対策を進めています。
計値)そのものを17.9%削減する必要
こうしたなか、住友大阪セメント様との連携により進めています、化
があり、総削減量は 1,492 千 t-CO2 と
石燃料の代替エネルギーとして、未利用林地残材を木質バイオマ
なっています。
スとして活用するCO2削減の事業は、
全国初のオフセット・クレジット
削減対策の最大のものは森林吸収源対
(J-VER)制度(環境省)に登録され、さまざまなタイプのカーボン・
策で、間伐の促進などにより総削減量
オフセットに活用されています。
の 14.7%にあたる1,229 千 t-CO2 を
また、このオフセット・クレジットの売却益は、さらなる森林整備に投
森林吸収により削減し、残りの 263 千 t-CO2 は、事業所の方々や
資されるとともに、若者の雇用創出の場づくりにも寄与しています。
県民一人ひとりの削減行動によって達成しようとしています。
これまでの住友大阪セメント様のご理解とご協力に感謝いたします
高知県の計画の特徴は、豊富な森林資源を吸収源として活用して
とともに、今後とも、高知県の地域振興や林業再生のためにお力
いくことです。県土の 84%を占める森林のうち、65%はスギやヒ
添えをいただきますよう、よろしくお願いします。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
10
特 集・
ツシマヤマネコの棲む森づくり
当社では、2007 年春から、絶滅が危惧されるツシマヤマネコの保護
を目的とした森づくりのため、長崎県対馬市舟志地区に所有する森林
約 16 ヘクタールを無償で提供し、ツシマヤマネコ保護活動に参画して
います。この活動も 2009 年で 3 年目に入り、その成果も徐々に出始
めています。
ここでは、この活動の概要とこれまでの動きをレポートでお伝えします。
Report
1
ツシマヤマネコ保護に立ち上がる
長崎県対馬だけに生息するツシマヤマネコは、現在、その生息数がわずか 80 ∼ 110 匹と推定され、絶滅が危惧され
ています。地元対馬では、有志の皆さまと環境省対馬野生生物保護センターが中心となって、2002 年に『ツシマヤマ
ネコ応援団』
が結成され、地道な保護活動が進められていました。
当社がそのことを知ったのは 2006 年 4 月のこと。ツシマヤマネコ応援団から、当社が対馬に保有する約 16 ヘクター
ルの山林を、
「ツシマヤマネコ保護のためのモデル林としたい」
との申し入れを受けました。当社はちょうど、創業百周年
記念事業における社会貢献活動の一環として、当社が所有する山林の一部を手入れし、樹木の育成に適した環境を再生
することを検討していました。対馬からの申し入れは、当社の自然保環境保護の考え方と一致し、その遊休地をヤマネ
コ保護のために無償で提供することになったのです。
2
植樹がはじまる
当社が提供した森林は、ツシマヤマネコが安心して暮らせるモデル林として、
整備していくこととしました。その所在地の名前をとって「舟志の森」と名付け
られたこの森で、2007 年 3 月、第 1 回目の植樹祭が開催されました。ツシ
マヤマネコの保護を目的として、行政、ボランティア、企業が一体となって取
り組んだ活動は初めての試みでした。
植樹祭では、ヤマネコの餌動物であるネズミの好物コナラやクリの木あわせて200 本が植樹されました。苗が成長して実
をつけるようになるには、10 年かかるといわれています。森づくりは、日々事業活動を行っている我々事業会社にとっては、
気の遠くなるような根気のいる活動ですが、その後も毎年行われている植樹祭には、当社からも欠かさず参加しています。
11 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
ツシマヤマネコの棲む森づくり
3
ついに舟志の森にヤマネコあらわる!
2008 年の暮れも押し迫った 12 月初め、対馬から当社
へうれしいニュースが届きました。舟志の森で、初めてツ
シマヤマネコが確認されたというのです。対馬からのメー
ルに添付された写真ファイルをどきどきしながら開いて
みると、舟志の森を歩くヤマネコの姿がはっきりと映し出
されていました。これは、舟志地区の皆さんが参加して
行われたヤマネコ調査にて、舟志の森に設置した自動撮
影装置に映った姿でした(ヤマネコは警戒心が強く、人間
が近づくことが困難なため、調査にはカメラと赤外線セン
サーを連結したこのハイテク装置が大活躍しています)
。
しかも、複数枚の写真にヤマネコの姿が収められており、
舟志の森に設置した自動撮影装置に映ったツシマヤマネコ
ヤマネコが定期的に舟志の森を訪れていることも確認で
きました。調査に参加した現地の皆さんの興奮は格別であったようで、そのメールからは現地の盛り上がりを垣間見る
ことができました。
4
海でも森づくりに取り組んでいます
当社の商品である、ハイブリット魚礁。海の海藻が減少し、魚が棲める環境では
なくなる「磯やけ」という現象の対策として、長崎県で最も豊かな海域である対
馬を中心に事業を展開しており、大きな成果をあげています。
当社は、ヤマネコ保護のために森づくりに取り組んでいますが、海の森づくりに
も励んでいるのです。
ハイブリット魚礁
Message
■ 舟志の森
森づくりを始めて4 年目に入りました。当初は、企業、ボランティア、地域住民、行政と性格の違う4
者協定による活動は前例がなく、手探り状態での船出でした。
活動はツシマヤマネコの保護を主な目的として、間伐などを進めることで下層植生を回復させる、
荒れた植林地を伐採し広葉樹を植栽するなど、それぞれの団体が特性を活かした活動を行ってきま
した。現在モニタリング調査を行っていますが、
徐々に良い方向に進んでいることを実感しています。
今後は、さらに手入れを進めるとともに、この「舟志の森」をモデルとした、ツシマヤマネコなどの生
●舟志の森づくり
推進委員会
事務局長
玖須 博一様
(対馬市地域振興課)
態系や環境に配慮した森づくりを対馬全体に広めて行きたいと考えています。
また、この活動をきっかけとした、舟志地区での音楽祭の開催や、エコツーリズムの検討など、地域
活性化の起爆剤にもなっていることから、こうした活動に賛同していただいた住友大阪セメント様に
厚く御礼申し上げます。
■ ツシマヤマネコの写真について
冒頭のツシマヤマネコの写真は、NPO 法人『ツシマヤマネコを守る会』会長
山村辰美様よりご提供いただきました。
ツシマヤマネコを守る会は、1993 年 1月に結成され、340 名ほどの会員さ
まがいらっしゃいます。ツシマヤマネコ減少の背景の一つには、耕地面積
の減反、植林による林道開発など、生息環境の変化があげられるようです。
同会では現在、保護活動の一環として保護区の構築や、ヤマネコの餌とな
る小動物を増やすためのボランティアによるソバ畑作りなど、ヤマネコが棲
息しやすい環境づくりを進めておられます。
ツシマヤマネコ保護区予定地
(対馬市瀬内地区)
ボランティアの協力もあり、
きれいに咲いたソバの花
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
12
特 集・
伊吹鉱山緑化
(植生復元)
に見る
石灰石鉱山の CSR
当社では、1971 年から伊吹鉱山
(滋賀県)の緑化事業に取り組んでいます。これは、国内石灰石鉱山
において、企業自らが緑化に取り組む先進的な事例です。1972 年には滋賀県との間で鉱山の緑化
を謳った自然環境保全協定を締結、また、岐阜大学農学部の協力のもと、
『伊吹方式』と呼ばれる緑化
方法を確立し、順次緑化を進めてきました。
伊吹鉱山における緑化事業について、現在同鉱山の採掘を担っている滋賀鉱産株式会社からご紹介し
ます。
伊吹鉱山遠景
地域とともにある鉱山として
インタビュー
●滋賀鉱産㈱
取締役総務部長
柏 吉治様
日本百名山・霊峰伊吹
滋賀県米原市に位置する伊吹鉱山は、日本百名山のひとつに数えられ、霊峰としても名高い伊吹山の南西斜面を採掘
区域としています。そのため鉱山の採掘にあたっては、それに伴う自然環境の変容に対して、地域の方々はもちろんの
こと、伊吹山を訪れる観光客、登山客の皆さんからの山を見守る視線を常に意識する必要がありました。伊吹鉱山の
緑化の歴史はかなり古いですが、これは、長年鉱山に携わってきた先輩方も含め、我々の社会的な使命感によって行わ
れてきたものだと思います。
緑化の道程
とはいっても鉱山の緑化は簡単なものではありませんでした。草木を根付かせるためには、石灰石が露出した残壁に
客土を貼り付け、法面を整形するところから始めなければなりません。そのための粘土を斜面まで運び上げるだけでも
大変な作業でしたし、せっかく草木が根付いたかに見えても、雪崩や風雨によって客土ごと流出してしまうこともありま
した。このような自然現象への対策や、高地におけるさまざまな厳しい環境と共生させるため、植生方法について専門
家のご指導も仰ぎながら試行錯誤を繰り返して進めてきました。
13 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
伊吹鉱山緑化
(植生復元)
に見る石灰石鉱山の CSR
真の植生復元とは
緑化の開始から、すでに40 年近くが経っています。当時植生した箇所には、草木が自生を始めて、樹木と呼べるまで
に成長している所もあります。初期に緑化事業に携わられた方はすでに引退されていますが、試行錯誤して確立した緑
化方法も含めて、現在のこのような鉱山の姿は、先輩方が残してくれた貴重な財産であると思います。鉱山の緑化は
一朝一夕でできるものではなく、植樹した草木が枯れて肥料となり、新たな草木が芽生えるというサイクルを何度も繰
り返して真の植生復元となるものです。今後も長いスパンで取り組んでいかなければならないと考えています。
採掘者の担う役割
前述の通り、伊吹山は、地域にとって自然豊かな心のよりどころであり、貴重な観光資源である一方で、そこで産出さ
れる良質な石灰石は、建築材料や工業用原料として国内で唯一自給ができる貴重な天然資源です。石灰石の採掘を担
う我々としましては、事業活動を通じて社会に貢献していくと同時に、計画的に緑化を進めることで地域環境との共生
を進めていきたいと思います。
●伊吹鉱山沿革
1951年 6月
大阪セメント㈱伊吹工場の原石山として開発に着工
1970年12月
鉱山法面の試験緑化開始
1971年 6月
岐阜大学農学部の指導により植生状況調査開始
1972年 4月
滋賀県との間に自然環境保全協定を締結
2003年 3月
伊吹工場におけるセメント生産を中止
2003年 4月
当社全額出資のもと、滋賀鉱産㈱を設立し、石灰石採掘を委託
◀伊吹方式とよばれる緑化方法の一例▶
● 上部区域の緑化方法
苗・種
採掘跡地の法面を37 度に造成し、
客土
法面に客土した後、吹き付けや自
生植物の移植および播種を行う。
採掘前の植生への復元ができる、
最も効果的な緑化方法である。
10m
60∼80°
37°
岩 盤
原生植物移植法での緑化区域
● 下部区域の緑化方法
張芝用ネット
法面整形後、種子、保水剤、肥料
を吸着させたネットを斜面に張り付
ける方法。特に急峻な斜面の緑化
客土
5m
45°
に適している。
岩 盤
張芝工法での緑化区域
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
14
社 会 とと も に
お客さまとの
コミュニケーション
製品の品質管理 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
セメントの最終形はダムなどの大型構造物から各種コン
クリート製品まで多岐にわたっていることから、各シーン
で使用されるセメントごとに最適な性能を持たせなけれ
ばなりません。住友大阪セメントは、長年のセメント製造
技術により構築してきた品質管理体制のもと、ユーザー
ニーズに即し、かつ安心してご使用いただける品質のセ
メントを安定的に供給することが第一と考え、日々製品
管理を徹底し、製品の安定性確保および品質向上に努め
ています。
■品 質に関する考え方
全自動ビード作製装置
幅広く顧客満足を得るとともに、製品の効率的生産と安定的供給
に努めています。また安全に使用していただけるよう製品固有の
危険有害情報を記載した MSDS(製品安全データシート)などの
全自動ビード・X 線分析システム
■ 品質管 理 体 制
提供をし、安全な取り扱いをお願いしています。
認証 登録日
全工場で ISO9001 など国際的な規格に則った品質マネジメント
ISO9001
ISO14001
システムの認証を取得し、PDCA ※のサイクルに基づいた品質保
栃木工場
1997 年 8 月 1 日
2000 年 3 月31 日
証活動を維持継続しています。
岐阜工場
1997 年 8 月 1 日
2000 年 2 月 1 日
また、品質情報連絡・応答フロー図の各部門は定期的に情報交換
赤穂工場
1997 年 3 月31 日
1998 年 12 月 1 日
会議を行うなど、顧客要求事項を迅速に生産工程へフィードバッ
高知工場
1996 年 12 月 1 日
1999 年 3 月31 日
八戸セメント㈱
1997 年 10 月 1 日
2001 年 7 月 1 日
クできるシステムも構築しています。
品質情報連絡・応答フロー図
工場組織図
お問い合わせ・ご要望などに関して迅速かつ確実に対応できる体制を構築しています。
システム管理責任者は工場長直轄とし、本システムを確立・維持するとともに、
顧客要求事項に対する全社員の認識を高めさせ、また品質方針を各部署に
徹底させています。
顧客
お問い合わせ・ご要望
支店
技術センター
セメント
営業管理部
工場長
セメント
コンクリート
研究所
生産技術部
システム管理責任者
工場
Message
●高知工場 品質保証室
井戸 利博
業務課
生産課
工務課
環境課
品質保証室
私が在籍している高知工場は、年間 400 万トン
ると考えています。
超のセメントを生産し、全国のお客さまに向けて
そのために、最新型の多頻度・高精度分析が可
出荷しています。また多種多様なリサイクル原
能な装置(全自動ビード作製装置・蛍光 X 線分析
料・燃料・・・いわゆる産業廃棄物を積極的に使用
装置)を導入し、各工程の品質検査結果をいち
し、現代社会における資源の有効活用に大きく
早くかつ正確にフィードバックする体制を整えて
貢献していると自負しています。
います。私はこのような中で常に細心の注意を
その中で私が所属する品質保証室は、セメント
払い、品質管理を行っており、日々大変やりがい
の品質を安定・維持し、お客さまに満足していた
のある仕事だと感じています。
だける製品を安定的に提供することが使命であ
◀用語解説▶※ PDCA: Plan
(計画)
、Do
(実施)
、Check
(点検)
、Action
(是正)
の循環を意味し、企業や組織の製品やサービスの品質向上や、省エネルギー、環境負荷
低減向上のための考え方のひとつです。
15 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
For Our Customers
ユーザーとの技術交流・技術交換 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■住友大阪生コン会技術報告会、地区技術会
全国規模の「住友大阪生コン会技術報告会」をはじめ、各地区の
技術会や講演会を開催しています。「住友大阪生コン会技術報告
会」では、すべての支店のユーザーからご発表をいただき、座長
も務めていただくなど、ユーザーと一体になって運営しているこ
とが大きな特長です。また、毎回、それぞれの分野を代表される
先生を講師に迎え、新しい技術開発に向けた特別講演を開催して
います。
これからもこれらの技術会で皆さまと連携しながら、技術力のさ
らなる向上をめざします。
住友大阪生コン会
技術報告会
会場風景
東京工業大学名誉教授
愛知工業大学特任教授
長瀧重義先生特別講演
「日本におけるRCDダム
技術の現状」
■各地区技 術 会の活動( 2008 年度実績 )
全国で159回開催
地区合同技術会
9回(全支店)
地区技術会
150回
北陸支店:5 技術会
札幌支店:1 技術会
開 催 数:15 回
開 催 数:2 回
大阪支店:9 技術会
東北支店:7 技術会
開 催 数:26 回
開 催 数:31 回
広島支店:3 技術会
東京支店:8 技術会
開 催 数:8 回
開 催 数:30 回
福岡支店:4 技術会
名古屋支店:7 技術会
開 催 数:9 回
開
催
数:25 回
四国支店:2 技術会
開 催 数:4 回
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
16
For Our Customers
社 会 とと も に
お客さまとの
コミュニケーション
■各種技 術 講 習 会 の 紹 介
コンクリートへのニーズは多様化・高度化が急速に進んでいます。
そのニーズは、基礎的な分野から特殊コンクリート、診断・補修技
術まで多岐にわたっています。住友大阪セメントでは、このよう
なニーズに応えるため、
「コンクリート技術講習会基礎コース、応
用コース」、
「コンクリート技士、主任技士受験対策講座」、
「コン
クリート調査診断技術講習会」を毎年開催し、これまでに1万名以
上の方にご参加いただいています。最近は、通信講座やインター
ネットを利用した「eラーニング」を開設し、受講者の都合にあわせ
コンクリート調査診断技術講習会、
実施状況
て受講できる講座もラインナップしています。
ユーザーと連携した組織
官公庁・大学
セメント・コンクリート研究所
材料・工法・製造技術の開発
技術提案
メーカー
技術提案
情報提供
千葉県船橋市
大阪市大正区
連携
支店/技術センター
(株)中研コンサルタント
ユーザーとの共同研究・技術開発
高度な解析・分析技術
・
鉱産品事業部
研究所、支店/技術
連携
研究開発
建材事業部
セメント
営業管理部
、(株)中研
推進体制
環境事業部
生産技術部
学会・協会
ユーザー
知的財産部
住友大阪セメント
Interview
積極的な技術交流と共同研究により差別化された商品を開発
ユーザーとの技術交流会について
●昭和コンクリート工業㈱
代表取締役専務
村瀬 大一郎様
情報交換・相互交流、また新規事業を検討・展開してい
く上においても大変重要な場と思っている。近年は、さ
らに広範な部署間で積極的な技術交流となっており、
個々の交流からさらに突き詰める、といった非常に良い
流れができている。このような技術交流会などでお互い
切磋琢磨することにより、社員のモチベーションも高くな
り、資格試験に挑戦するなど良い影響を受けていると実
感している。
共同研究成果について
住友大阪セメントと弊社との共同研究によって、ひとつ
のものをとことん突き詰めることで、差別化された良い成
17 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
果が生まれている。今後、得られた成果は、さらに大き
な展開も可能と考えており、ぜひ一緒に育てていきたい
と思っている。
セメント・コンクリート研究所について
住友大阪セメントは、研究開発を重視する会社であり、
高い信頼を寄せている。技術センター員の技術力の高
さと研究所のバックアップ体制により、最初から最後ま
で一貫した技術対応を行っている点が特長と思ってい
る。 即座に問題を解決するレスポンスの早さも大変心
強い。今後もユーザー間の橋渡し役になり、業界全体
をさらに盛り上げていく役割を担っていただきたい。
For Our Shareholders
社 会 とと も に
株主・投資家の皆さまとのコミュニケーションには、正確
株主・投資家との
コミュニケーション
かつタイムリーな情報開示により、当社の現況や経営計
画をご理解いただくことが不可欠です。また、幅広く当
社の事業内容をご理解いただくことも重要です。 当社
では、説明会、見学会やさまざまなツールを用いて IR
活動に努めています。
http://www.soc.co.jp/frame08.html
■アナリスト向け説明会の実施
証券アナリストや機関投資家に、当社の経営状況をご理解いただ
くため、本決算、中間決算後に決算説明会を開催しています。決
算説明会では、経営トップから決算内容を説明するとともに、質
疑応答を行っています。
当社 渡邊社長からの
決算説明
決算説明会
■アナリスト工 場見学会の実施
■ IR ツー ルの作成
当社の状況をより深くご理解いただくため、アナリスト工場見学
海外の投資家さま向けの資料として、英語版アニュアルレポート
会 も 行って います。
を発行しています。また HPを活用
セメント製造工程の
し、個人投資家の皆さまを含め、幅
説明に加え、リサイ
広く情報発信を行うことにも注力し
クル の 取り組 みや、
ています。
環境保全への取り組
みなど、工場の状況
を詳しくご説明して
います。
アニュアルレポート
高知工場見学会
『101中期経営計画』発表・アナリスト説明会開催
住友大阪セメントでは、2009 年度を初年度とする2011 年度
までの 3ヵ年『101 中期経営計画』を策定(P.8 参照)し、2009
年 3 月 17 日にプレスリリースを行いました。3 月 24 日には当
社会議室にてアナリスト説明会を開催しました。前中期経営計画
(2006 年度∼ 2008 年度)を振り返るとともに、百周年を迎え
101 中期経営計画説明会資料
た当社が今後めざすべき方向性について説明し、質疑応答を行
いました。
■ 2 0 0 8 年 度 IR カレンダー
● 5月14日 平成20
(2008)
年3月期決算発表
● 10月
● 5月16日 平成20
(2008)年3月期決算アナリスト説明会
● 11月
● 6月27日 定時株主総会
● 8月7日
6日
● 11月11日
● 11月
アニュアルレポート2008発行
平成21
(2009)年3月期第2四半期業績開示
平成21
(2009)年3月期第2四半期決算アナリスト説明会
CSRレポート2008発行
平成21(2009)年3月期
第1四半期業績開示
2009
● 2月10日 平成21
(2009)年3月期第3四半期業績開示
● 3月17日 中期経営計画
(2009∼2011年度)
開示
● 3月24日 中期経営計画
(2009∼2011年度)
アナリスト説明会
2008
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
18
社 会 とと も に
地域社会とともに
セメント産業は、地域社会との密接なつながりのもとに
成り立っており、地域の皆さまと良好なコミュニケーショ
ンを築くことが不可欠です。 当社では、工場見学や説
明会を通じてさまざまな方との対話や交流を深め、当社
に対する理解促進に努めています。
■工場・事 業 所見学
工場や鉱山では小中学生の社会見学や、地元の行政の方々など
見学にいらした方により理解を深めてもらうため、リサイクルや環
さまざまなステークホルダーの方々に見学をしていただいていま
境保全に対する取り組みなどもあわせて当社の活動を紹介して
す。また地域住民の皆さまには、定期的に工場をご見学いただき、
います。
状況をご説明する機会も設けています。
秋芳鉱山:
本郷小学校社会見学
栃木工場:
地域住民工場見学
高知工場:
須崎南小学校社会見学
栃木工場:
岡部佐野市長来場
■工場での 研 修
工場や鉱山では、主に技術系の高校生や大学生が企業での就業
ています。唐沢鉱山(栃木県佐野市)では、佐野市葛生化石館主
体験を通じて、専門的な知識・技術を習得するとともに、職業意
催の『化石採集教室』にて、小中学生に多数ご来場いただきまし
識を高めることを目的としたインターンシップの場を提供してい
た。岐阜工場では、
『岐阜県産業廃棄物ものがたりツアー』に協
ます。
力し、参加された県民の皆さまにセメント工場での産業廃棄物の
また、地域主催の行事の一環としても、見学や研修の場を提供し
リサイクル状況を見学していただきました。
高知工場:
須崎工業高校電気科工場
見学
唐沢鉱山:
化石採集教室
19 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
岐阜工場:
岐阜県産業廃棄物
ものがたりツアー
For Our Community
■地域行事 へ の参加
■地 域社 会へ の貢 献
長年続いている地元のお祭りや行事に参加し、地域住民の皆さま
各事業所では近隣街道の環境整備や、工場内のクリーン活動を
とのより一層のコミュニケーションに取り組んでいます。日頃の
実施し、環境美化活動に積極的に取り組んでいます。また、地域
感謝の気持ちを込めて、地域活動を盛り上げる一助となるととも
の皆さまへの感謝の印として、工場内設備に蛍や雪だるまのイル
に、地域の皆さまとのつながりを深める良い機会となっています。
ミネーションを点灯している事業所もあります。
岐阜工場:
大野橋駅伝に参加
岐阜工場:
タワーイルミネーション
高知工場:
須崎まつりへ参加
名古屋支店:
名古屋市クリーン
キャンペーンに参加
FOCUS
住友セメントシステム開発の
地域清掃活動について
関係会社の住友セメントシステム開発㈱では、月に一度、
社員有志によって、東京都江東区の同社所在地周辺の清
掃活動をしています。この活動は、
『五本松跡きれいにし
隊』
と名付け、同地が江戸時代の行楽と観月の名所であっ
■地 元発 生廃 棄物 の処 理受 託
住友大阪セメントでは、各地域から発生した下水汚泥を、全 4 工
場にてセメント原燃料として使用しています。また、地方自治体
から依頼を受け、放置された廃タイヤなどの不法投棄廃棄物の
処理も実施しています。八戸セメントでは、2005 年度より近県
県境に不法投棄された廃棄物の処理を開始し、2007 年度から
は本格的に受け入れ処理を行っています。
た小名木川五本松跡地にあることにちなみ、毎月5 日に
行っているものです。地元の皆さまにゴミのない快適な
散策と憩いの場をご提供すべく取り組んでいます。
青森・岩手不法投棄現場
2008 年 6月11日撮影
(青森県ホームページより)
住友セメントシステム開発:五本松跡きれいにし隊
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
20
社 員 とと も に
社員との
コミュニケーション
住友大阪セメントは、社員の皆さんが安心して働くこと
のできるよう、安全、健康で働きやすい快適な職場環境
の形成に努め、また社員一人ひとりが自らの能力を最大
限に活かすための研修などを通じて、社会に貢献できる
人材の育成と活力のある会社づくりをめざしています。
安心して働くことのできる職場づくり ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■労働安 全 衛 生
当社は「常に安全最優先で業務を遂行する人材を育成し、
『安全
させる「ゼロ災の達成」、そして心と身体の健康づくりのうち、特
に厳しい』企業風土を造る」ことを方針として掲げ、全社をあげて
にメンタル教育・サポート体制を充実させる
「疾病の削減」を据え、
安全衛生活動に取り組んでいます。
推進しています。
重点目標には、安全キーマンを育成し安全活動を末端まで浸透
取り組み 紹 介
安全体感教育の実施
2008 年度は今までの社内階層別安全教育の継続に加え、当社
社員および協力会社社員を対象にした外部訓練施設での「安全
体感教育」を実施しました。本研修では実際に巻き込まれなどの
事故・災害の危険疑似体感をし、改めて災害の恐しさや安全行動
の重要性を認識することができました。今後も継続して実施し、
安全行動のマンネリ化防止や若手社員の育成につなげていく予
定です。
VOICE
安全帯ぶら下がり体感
「参加者の感想」
●実際に身をもって体感することで、これ程危険に対する意
識が敏感になるとは思わなかった。
●危険と分かっていても、どれ程危険なのかを実体感でき、
安全の重要性を根本から考え直すことができた。
●今回の経験を活かし、これまでとは違う観点で作業に従事
していきたい。
回転体巻き込まれ強さ体感
社長安全パトロール
当社では全員に
“災害ゼロ達成”への強い信念を継続して持ち続
けさせるため、経営トップ自らが現場へ出向き、定期的に安全パト
ロールを実施しています。過去の災害発生場所における再発防
止対策状況をはじめ、作業現場の KY(危険予知)活動状況に至る
まで場内各所を隈なくパトロールしています。現場の社員の生の
声を聞くとともに「自分の
職場は自分で守るという
気概を持ち、常に感性を
磨き現場を大切に思うこ
とが安全の達成につなが
る」と、改めて現場の社
員へ安全活動の大切さを
呼びかけています。
社長安全パトロール
21 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
For Employees
■健康管理
■子 育て・介 護へ の支 援
社員が健やかに働けるよう、所定の健康診断はもちろんのこと、
少子高齢化が進む中、当社では社員が働きながら仕事と育児や
各種人間ドックに対する補助など、健康保険組合とも協力し社員
介護を両立できるよう、安心して働ける職場づくりに取り組んで
の健康づくりをサポートしています。また近年、トータルな健康
きました。現在では、女性だけでなく男性の育児休業取得者も
管理の中で「心」の問題が占める割合が増えてきている中、当社
徐々に増えてきており、2008 年 5 月には次世代育成支援対策
では専門機関と提携して専門家による相談体制を各地区に整え、
推進法に基づき、仕事と育児の両立支援に取り組む企業として認
安心して働ける環境作りに取り組んでいます。2005 年度から
定され、
「次世代育成支援認定マーク(くる
は管理職、一般社員に順次メンタルヘルス研修を開催してきま
みん)」を取得しました。今後も社員全員が
した。今後も社員一人ひとりがストレスについて正しい理解を深
働きやすい環境とすることによって全ての
め、健康で活力ある心身を築けるよう、サポート体制を強化して
社員がその能力を十分に発揮できるよう、
いきます。
育児・介護休業を取得しやすく、また職場復
帰しやすい環境づくりに努めていきます。
次世代育成支援認定マーク
社員が活き活きと働くための支援 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■各教育研 修を通じた社 員 のレベルアップ
一人ひとりの社員の能力を最大限に発揮させることができるよ
を図っています。また、研修内容についても毎年見直しを行い、
う、特定資格ごとの階層別研修を実施し、それぞれのステージに
社員に求められるスキルを学べる研修を企画しています。
必要なスキルを身に付けさせることにより、社員のレベルアップ
取り組 み 紹 介
入社後 3 年間の育成プログラム
当社では社員個々人に対し継続的かつ実践的な能力開発を進め
るため、職場における教育力強化に取り組んでいます。特に入社
後 3 年間は重要な育成期間と位置付け、各種研修に加え、新入
社員一人ひとりにトレーナーが付き、OJTによる指導育成を行っ
ています。3 年後にひとり立ちし、自ら考え行動し、成果を追求
できる社員に育てるため、各職場では各人にあわせた「3ヵ年育
成計画書」を作成、部門長の育成方針を明確に設定し、より計画
的に教育を展開できるようにしています。
入社1年目
新入社員
トレーナー
新入社員
研修
新入社員
フォロー
アップ
研修
新入社員
トレーナー
研修
トレーナー
情報
交換会
入社2年目
入社3年目
新入社員研修
(鉱山見学)
入社
3年目
研修
人事部からのフォロー
(情報提供等)
OJTによる指導育成・フォロー
育成計画書作成⇒
評価・振り返り⇒
2年目育成計画作成
配属先上司
育成の
方向性
決定
今後の適性・
能力開発の
方向性再設定
評価・振り返り⇒
3年目育成計画作成
今後の適性・
能力開発の
方向性再設定
評価・振り返り
新入社員研修
(記念植樹)
今後の適性・
能力開発の
方向性再設定
新入社員フォローアップ
研修
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
22
社 員 とと も に
社員との
コミュニケーション
■自ら学ぶ社 員を応 援する制 度
当社では自ら学ぶ高い意識を持った社員を応援しています。社
内語学教育や通信教育など、多くの社員が自己啓発に励んでい
ます。
■優 秀な開発・改 善を促す制度
取り組 み紹 介
FSO 活動について
● 短期海外研修制度
当社のセメント各工場においては、いわゆる小集団活動として
国際化に対応できる人材育成の一環として、3 ヶ月間の海外研修
への応募者を募り、英語圏の国々へ派遣を実施しています。
「FSO(フレッシュスミトモオオサカ)活動」を1981 年より展開
しています。協力会社を含めた社員が、自主的・挑戦的活動を通
じ、業績・生産性の向上に日々取り組んでいます。毎年秋に行わ
れる年 1 回の全社発表大会では、
「社長賞」をめざして各グルー
プによる熱い発表が繰り広げられ、毎年数多くの優秀な改善が行
われ、職場の活性化につながっています。
現地語学スクールにて
● 社内語学教育(英会話、中国語)
レベル別にクラスを設け、ネイティブ講師による授業を行ってい
ます。
VOICE
「受講者の声」
実践的な授業内容により語学力のレベルアップが出来ること
に加え、普段接点のなかった他部署の人達と交流が持てるこ
とが社内語学クラスの魅力だと感じています。 今後も更な
るレベルアップに向け頑張りたいと思います。
● 公的資格取得報奨金制度
を取得した場合
社員が会社が認定した特定の公的資格(91種類)
に、報奨金を支給する制度です。この制度を利用して、毎年多く
の社員が資格取得にチャレンジしています。
FSO 活動全社発表大会
● 通信教育制度
修了者には受講料の半額を補助金として支給しています。
VOICE
「受講者の声」
創意工夫提案賞
社員が自ら行った提案で、業務上有益なものには「創意工夫提案
賞」が授与されます。2009 年度からはイントラネット上に「表彰
社内研修受講後にマネジメントの通信教育を受講しました。
データベース」を開設し、社員がいつでも日頃の小さな工夫・改善
思った以上にわかりやすく丁寧な内容だったため、復習とし
活動を職場内で提案しやすくなりました。現状を維持するだけで
て役立ちました。 補助金も出るため、今後も積極的に活用
なく、継続的な改善をコツコツと実施し、結果的に大きな業務の
していきたいです。
効率化につなげていけるよう、今後も積極的に社員の改善活動を
応援していきます。
23 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
For Employees
TOPICS
読書交流会
∼社長と社員のコミュニケーション∼
2009 年度は新たな試みとして、社長出席のもと、
「読書
コミュニケーションの拡大を図る場として意義のある会と
交流会」を開催しています。これは日頃から読書を推奨す
なっています。
る社長自らの提案により月1回(全6回)
開催するものです。
各部門の中堅、若手社員 5 名が集まり、幅広いジャンルの
中からそれぞれ自分の興味のある本を紹介したり、共通の
課題図書について自由に意見交換をしています。活発な
意見交換で話が盛り上がり、終了時間を大幅にオーバーし
たこともありました。読書を通じて視野の拡大、相互啓発、
読書交流会:左から不殿さん、須田さん、小杉さん、中田さん、渡邊社長、松田さん
●読書交流会に参加して 知的財産部・中田裕伸
この読書交流会では、他のメンバーから私が普段手にすることのない図書が紹介されるのですが、その内容につい
てメンバー全員で質疑応答していると、お互いの読書観を通して新たな考え方を学ぶことができ、自分の視野も広
がり大いに刺激を受けています。また社長から様々なコメントをいただくのですが、普段どのような本を読まれて
いるか、どのようなことをお考えになっているのかを身近にお聞きすることができ、私の内面を成長させることので
きる大変有意義な会だと思います。
■高齢者雇 用
■健 全な労使 関係
少子高齢化の進む中で、着実に技術の伝承を行うため、2006
住友大阪セメントと住友大阪セメント労働組合は、長年築いてき
年度より、働く意欲のある社員を対象に、定年後の再雇用制度を
た信頼関係と相互理解のもと、協力して諸課題の解決に取り組ん
設けています。経験豊富なベテラン社員のノウハウを確実に伝
でいます。
えることによって、更なる会社の技術の向上をめざしていきます。
また、年に2 回、労使トップによる
「労使懇談会」を開催し、会社を
取り巻く経営環境や事業概況を労使が共有することによって、労
使協調による会社の発展、社会への貢献に寄与する土台づくりを
行っています。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
24
サ イトレ ポ ート
栃木工場
工場名
創業年
所在地
生産能力(万 t)
敷地面積
(㎡)
工場データ
生産品種
栃木工場
1938 年(昭和 13 年)
栃木県佐野市
165
239,623
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
高炉セメント
ジェットセメント
固化材
珪石粉
Message
当工場は、地域の皆さまや地元行政に支えられ、70 余年に
栃木工場は、栃木県南部の佐野市に位置する内陸工場で、
渡り操業しております。この間、地域の皆さまとは、工場見
セメントの主原料である自社石灰石鉱山(唐沢鉱山)に近接
学会・懇談会等を通じてコミュニケーションを図り、信頼関係
し、当社の関東における生産拠点として各種セメント、固化
構築に努めてまいりました。多くの皆さまに工場の取り組み
材を供給しています。当工場は、
『地球環境を保全し、次世
をご覧いただくとともに、ご意見を頂戴して環境改善に努力
代へ良い手本を残す』を合言葉に、
『環境負荷の少ない、高
しております。
度なリサイクルシステムの実現』をめざし、早くからリサイク
今後も、
『セメント製造を通して産業
ル原燃料の活用を進め、その使用原単位は、業界でも常に
社会の発展や循環型社会の実現に貢
トップクラスです。さらには、新エネルギーへの取り組みと
献する』とともに、
『地域に根ざした工
して、木質バイオマスを主燃料とした 25MW の発電設備を
場』
をめざしてまいります。
2009 年 4 月より本格稼動させ、カーボンオフセットの考え
方からCO2 削減に取り組んでいます。
活動
レポート
2008 年 5 月、8 月、10 月
社員家族見学会を開催
●鉱山課 播磨 雄太
2008 年は栃木工場創業 70 周年にあたり、これ
を記念して、社員のご家族を対象にした工場・鉱山
の見学会を 3 回に分けて行いました。これは、日
ごろ社員を支えてくださるご家族に働く姿をご覧い
ただくことを目的に開催したものです。 工場内の
見学では、自らご家族へ熱心に職場の説明を行う
社員の様子が印象的でした。中には、参加した父
親に自作の資料で説明する若手の姿もありました。
この見学会を通じて、ご家族に、当社が静脈産業と
して社会や環境に貢献する企業であることを知っ
ていただき、誇りに思っていただけたと思います。
お父さんの株もあがったかな?
25 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
●工場長 中川 藤外志
Site Report
岐阜工場
工場データ
工場名
岐阜工場
創業年
1960 年(昭和 35 年)
所在地
岐阜県本巣市
生産能力(万 t)
165
敷地面積
(㎡)
124,630
生産品種
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
中庸熱ポルトランドセメント
高炉セメント
Message
の利用をはじめ、地元の樽見鉄道を活用した CO2 排出削減
岐阜工場は、岐阜市の西北 15kmに位置し、石灰石・粘土鉱
事業へも協賛しノーマイカーデーを定めるなど、地域と一体
山に隣接する内陸工場です。春は「淡墨桜」、夏は「源氏蛍」、
となった活動にも参画しています。
秋は「富有柿」と豊かな自然環境の中で、来年 1 月におかげ
今後も地域の方々のご理解をいただきながら、地域産業など
さまで 50 周年を迎えることができます。この間「循環型社
との連携を強化し、循環型社会構築に向け重要な役割を果
会への貢献」という役割が増してきました。今後も工場の状
たしていきます。
況を開示して地域の方々や地元行政へご理解いただくととも
に、小中学校の見学や出張講義、高校のインターンシップ研
修などを実施し
「地域との共生」をめざします。
中京地区には日本経済をリードする産業が多く、廃棄物や副
産物のリサイクル要請に早くから取り組み、使用原単位は業
●工場長 山本 繁実
界のトップクラスです。地球温暖化防止には木質バイオマス
活動
レポート
2008 年 11 月
大野中学校で出張講義
活動
レポート
2009 年 2 月 樽見鉄道を活用した
二酸化炭素排出削減事業へ協賛
岐阜工場近隣の大野町立大野中
地元本巣市を縦断するローカル線
学校にて、出張講義を行いました。
樽見鉄道では、二酸化炭素排出削
これは、大野中学校から1 年生の
減事業として、自治体や民間企業
地元産業の学習のため要請を受
へノーマイカーデーの設定による
けたもので、総勢約 200 名の中
鉄道利用の促進を呼びかけてい
学生の前で工場と鉱山の概要と
ます。 岐阜工場でもこの事業に
石灰石採掘工程、セメント製造工
程について講義を行いました。
●業務課 小澤 遊祐
協賛し、樽見鉄道との協定を締結
●業務課長 喜多 正信
しました。毎週金曜日をノーマイ
カーデーと定め、通勤時の鉄道利用を推進しています。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
26
サ イトレ ポ ート
赤穂工場
工場名
創業年
所在地
生産能力(万 t)
敷地面積
(㎡)
生産品種
工場データ
赤穂工場
1966 年(昭和 41 年)
兵庫県赤穂市
400
624,470
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
中庸熱ポルトランドセメント
低熱ポルトランドセメント
高炉セメント
フライアッシュセメント
固化材
Message
イオマス燃料の利用を推進しています。
赤穂工場は兵庫県最西端の赤穂市に位置し、風光明媚な瀬
また、関西地区に立地する利点を活かし、廃棄物、副産物の
戸内海に面した住友大阪セメント最大規模の臨海工場です。
原燃料化を積極的に進めています。
かつてこの地は塩を生産するための塩田でした。
リサイクル事業を発展させるためには環境保全、品質の維持
このような環境の中で地域と共生して発展していくことが工
向上を図り、地域住民、セメントユーザーのご理解を得るこ
場の使命と考えております。
とが不可欠です。
1966 年の操業開始以降、生産ラインを増強し、現在は 2
環境面では定期的に開催する環境保全連絡会において情報
基の最新鋭キルンに石炭火力発電、廃熱発電設備などを備
開示を行っています。 品質管理にお
えた高いエネルギー効率の工場となっております。
いては研究部門と連携した検査体制
我々は「地球環境と企業活動の調和を図り、環境負荷の少な
の充実を図っております。
い生産の追求により豊かな社会づくりと環境保全に貢献す
今後ともセメント生産、リサイクル事
る」をスローガンに工場運営を進めております。
業を通じ社会に貢献できる工場をめざ
特に地球温暖化防止対策として CO2 排出量削減のため省エ
します。
●工場長 井上 慎一
ネルギーに取り組んでいますが、その一環として木屑などバ
活動
レポート
2008 年 9 月
赤穂小学校工場見学来場
活動
レポート
2008 年 7 月 京都大学大学院
地球環境学堂工場見学来場
地元赤穂小学校の 5 年生総勢 88
京都大学大学院地球環境学堂よ
名が工場見学に訪れました。これ
り、14 名の学生さんが工場見学
は同校の環境問題をテーマとした
に来られました。同学堂では地球
授業の一環で行われたものです。
環境に関する幅広い研究が行われ
皆さん場内見学では設備の大き
ていますが、見学終了後の質疑応
さに大変驚かれたようで、また実
験として行った超速硬セメントの
●業務課 出口 勝也
答では、さまざまな質問が飛び出
し、多岐にわたる研究をされてい
●業務課長 中川 龍彦
試験練りに大変興味深く取り組ん
ることがよくわかりました。当工場の環境に関する貢献
でいただきました。
について理解を深めていただけたものと思っています。
27 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Site Report
高知工場
工場データ
工場名
高知工場
創業年
1961 年(昭和 36 年)
所在地
高知県須崎市
生産能力(万 t)
435
敷地面積
(㎡)
334,312
生産品種
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
高炉セメント
固化材
Message
高知工場は、県中西部の須崎市に位置し、土佐湾から太平洋
より、地域活性化へも貢献させていただいております。
が眺望でき、自然環境と天然の良港に恵まれた、当社で唯一
また、環境面につきましては「地域との共存共栄」を図るべく、
輸出が可能な工場として立地しております。年間約 400 万
三者会
(行政・住民・企業により春秋 2 回開催)
や工場見学会を
トンのセメントを四国島内はもとより、関東・中京地区ならび
通じて、当社からの情報提供、住民の皆さまのご意見を拝聴
に海外へと出荷しており、国家建設の基礎資材を安定供給す
することにより、
「信頼される工場づくり」のための努力をして
ることで社会貢献させていただいております。
おります。
近年、地球温暖化防止対策としてCO2 排出量の削減が求め
当工場は 1961 年に開業以来、地域の皆さまに育てられ、
られておりますが、当工場は、従来から進めてきたセメント焼
2011 年にはおかげさまで操業 50 周年を迎えます。これ
成エネルギーの代替化に加え、2005 年度から発電ボイラー
を契機に更なる努力を重ね「地元に愛される企業」をめざし
燃料に木質バイオマスを積極的に使用して、環境負荷の低減
て邁進する所存です。
に努めております。
幸い、高知県は面積の 80%以上を森林が占める森林県であ
り、県が進める森林資源の有効活用の一環として、2007 年
度から高知県・須崎市と
「協働の森づくり事業」パートナーシッ
プ協定ならびに高知県と「木質資源エネルギー活用事業」の
委託契約を締結、間伐材や林地残材を有効に活用することに
活動
レポート
●工場長 窪田 典央
2008 年 8 月
インターンシップ研修開催
高知工場では、学校の夏休みを利用
したインターンシップに協力しました。
これは、高等専門学校や工業高校から
の依頼を受けて行ったもので、当工場
にとっては毎年恒例になっているもの
●業務課 小山 哲
です。2008 年度は、地元高知県の
工業高等専門学校や工業高校だけで
なく、はるばる熊本からもいらっしゃいました。工場実習で
は、若手社員が出身校の後輩へ直接指導する場面もありま
した。かなり専門的な質問もあり、冷や汗をかくようなこと
もあったようです。研修はそれぞれ 3 ∼ 4 日間程度でした
が、最終日にはヘルメットと作業着姿、
「ご安全に!」というあ
いさつもすっかり板に付いていました。この経験が参加さ
れた皆さんの将来の糧になれば幸いです。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
28
Site Report
サ イトレ ポ ート
八 戸 セ メント ㈱
会社データ
会社名
八戸セメント㈱
創業年
1921 年(大正 10 年)
所在地
青森県八戸市
生産能力(万 t)
150
敷地面積
(㎡)
100,100
生産品種
普通ポルトランドセメント
早強ポルトランドセメント
高炉セメント
フライアッシュセメント
Message
八戸市最初の近代化工場として発足した当社は、常に「地域
当社はおかげさまで、前身日の出セメントから数えて創立
社会とともに」
「地域社会に貢献する」ことを忘れずに歩んで
91 年目を迎えるに至りました。これもひとえに地域社会の
まいりました。
皆さま方のご理解とご協力があればこそで、改めて感謝申し
これからも、県境に不法投棄された廃棄物の積極的な取り組
上げます。
みなどによる環境整備への貢献も含め、広く地球環境整備と
昨年、当社 NSPタワーイルミネーションが第 20 回八戸市
いうグローバルな視点に立ち、CSR
景観賞を受賞しました。NSPタワーイルミネーションの点
活動の徹底により、社会的貢献に努
灯は、1991 年に当社小集団 DH 活動において、社員の地
めていく所存です。
元への憩いと安らぎを提供をしたいとの願いにより始まりま
した。
今年、当社の小集団 DH 活動も第 52 回目に入りました。実
●社長 武田 健二
に四半世紀の歴史を刻んでおります。
活動
レポート
2008 年 10 月
田子地区小学生工場見学会開催
活動
レポート
2008 年 11 月
八戸市景観賞を受賞
本見学会は、青森県が田子町の
八戸セメントの NSPタワーが「第
児童・生徒を対象に環境学習の場
20 回八戸市景観賞 まちなみ空
を提供する「県境再生総合啓発プ
間部門」に選出され、八戸市庁に
ログラム事業」の一環として催さ
おいて表彰されました。これは工
れているもので、今年で 3 年目を
業都市・八戸を象徴する八戸のラ
迎えました。 工場見学は絶好の
ンドマークとなっていることととも
秋晴れに恵まれ、NSP8F からの
●総務課 工藤 泰将
に、八戸セメントが夏と冬に行って
●総務課 課長代理
佐々木 義孝
大パノラマに皆さんは大きな歓声
いるライトアップを社会貢献と景
を上げ、満足げな表情をみせてい
観づくりに対する姿勢と意欲が現れた取り組みであると
ました。
評価されたものです。
29 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Environmental
環 境 管 理 活 動につ いて
環境方針・
環境マネジメントシステム
環境方針 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
住友大阪セメントは、地域環境と企業活動の調和を図り、環境への負荷の少ない生産・流通などの追求を通し、
基本
理念
豊かな社会づくりと地球環境保全に貢献します。
リスク低減、環境保全および汚染の予防への持続的改善を図る。
PRTR ※ 1 および環境マネジメントシステム※ 2 により、
行動
計画
公的な規制を遵守することはもちろんのこと、自主的な環境レベル向上を推進する。
地球温暖化防止の観点から省エネルギーを計画的に推進する。
ゼロエミッション※ 3 の社会実現を目指し、廃棄物のリサイクルに協力する。
住友大阪セメントは、早くから粉じん、ばいじん、窒素酸化物、硫
する防止対策および省エネルギーの推進はもとより、ゼロエミッ
黄酸化物などの発生抑制を中心とした環境対策に積極的に取り
ションの考え方を基本に各種廃棄物などのリサイクルを積極的に
組み、実績を重ねています。しかし今日では、地球環境問題、ダ
推進し、また広く自然環境保全にも取り組んでいます。当社は、
イオキシン、環境ホルモンなどの問題が発生して、地球的規模で
その事業活動が地球環境に密接に関わっていることを真摯に捉
の取り組みがより一層求められるようになっています。
え、行動計画を取りまとめました。
当社は、地球社会の一員としての自覚のもとに、従来型公害に対
環境マネジメントシステム・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
住友大阪セメントでは、環境マネジメントシステムを1999 年か
ら構築し、かつ PDCA サイクルを積極的に活かし、常にその取り
■認 証取 得状 況
組みをスパイラルアップさせ、環境保全に努めています。2007
当社では、環境保全活動を推進する上で、また、持続的な改善を
年に内部監査室を設置し、環境保全管理規程※ 4 に定める環境保
維持していく上でも環境マネジメントシステムISO14001 が有
全の実施状況に関する環境監査を行っています。
効であるとの認識のもと、全セメント工場、新材料事業部、光電
子事業部、関係会社の八戸セメント㈱、スミセ海運㈱、スミテック
推進組織
㈱で認証を取得しています。
社長
また、関係会社の和歌山高炉セメント㈱では、2006 年 11 月に
エコアクション21 の認証を得ています。
環境担当役員
環境部
工場
環境課
(環境保全委員会)
内部監査室
環境保全連絡会
研究所・事業所
(環境保全委員会)
支店
(環境保全委員会)
◀用語解説▶
※1 PRTR:
どのような発生源から、
どれくらい環境中に排出されたか、
有害性のある化学物質が、
あるいは廃棄物に含まれてどれくらい事業所の外に運び出されたかというデータを、
把握し集計し公表する仕組みのことです。
日本では法律で規定されています。
※2 環境マネジメントシステム:
環境管理とは、事業組織が法令などの規制基準を遵守するだけでなく、
自主的、積
極的に環境保全のためにとる行動を計画・実行・評価することであり、環境保全に
関する方針、
目標、計画などを定め
(1:Plan)
、
これを実行・記録し
(2:Do)
、
その実行
状況を点検して
(3:Check)
、方針などを見直す
(4:Action)
、
という一連の手続き
(シ
ステム)
のことをいいます。
工場・事業部
認証取得時期
関係会社
認証取得時期
栃木工場
2000 年 3 月
八戸セメント
2001 年 7 月
岐阜工場
2000 年 2 月
スミセ海運
2000 年 12 月
赤穂工場
1998 年 12 月
スミテック
2005 年 3 月
高知工場
1999 年 3 月
新材料事業部
2005 年 3 月
光電子事業部
2006 年 2 月
※3 ゼロエミッション:
廃棄物を資源化することで産業連鎖群をつくり、
最終的に廃棄物を限りなくゼロに近
づけようとする資源循環型社会システムのことです。狭義では、
廃棄物の埋め立て処
分量をゼロにすることを指します。1994年に国連大学のグループが提唱した
「ゼロエ
ミッション研究機構」
の中で示され、
「ある産業で排出される廃棄物を別の産業でリサ
イクルし、
社会全体で廃棄物をゼロにする」
という考え方に基づいています。
※4 環境保全管理規程:
公害防止および環境の整備を図ることを目的として、全社的な環境保全の管理組
織や連絡体制などを定めた社内規程です。各工場、事業所では、
本規程に基づき環
境保全委員会を設け、
環境保全活動を推進しています。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
30
環 境 管 理 活 動につ いて
循環型社会を
めざして
原料ミル
セメントリサイクルについて Q&A・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
Q1
なぜ廃棄物がセメント原燃料として
使 用できるのですか?
そもそもセメントは、その主要原料の石灰石に粘土などの副原料を適正に調合した上
で、キルンという回転窯で高温焼成してでき上がります。現在では、副原料の大部分
セメント工場での
資源循環型システム例
を天然資源のかわりに廃棄物・副産物に置き換えて使用しています。少し技術的な話
ですが、セメントの主要成分が、カルシウム、けい素、アルミ、鉄の 4 元素から構成さ
れているのに対して、多くの廃棄物の成分もアルミ、鉄、けい素から構成されている
ため、こうしたリサイクルが実現できるのです。
Q2
セメント工場では、
どの 程 度 廃 棄 物(副産物)を利用していますか?
火力発電/鉄鋼
国内のセメント工場では、約 3 千万トンもの廃棄物・副産物をセメントの原燃料として
石炭灰
再利用しており、これは国内で排出される廃棄物・副産物の約 6%にあたります。一説
ではゴミの埋立地の寿命は「あと30 年」と言われ、日本社会が直面する最も身近で
鋳物砂
切実な環境問題のひとつですが、セメント産業は、埋め立てに回る廃棄物を減らして
高炉スラグ
ゴミ問題に一役買っているといえます。
Q3
セメント原燃料として
廃棄 物を利用することのメリットは?
天然原料
原料プロセス
セメント工場設備は非常に規模が大きく、大量の廃棄物のリサイクルが可能です。ま
た、セメント回転窯内部は約 1,450℃に達するため、ダイオキシンなどの有害物質の
発生が極めて少なく、安全で安定的な処理が可能です。
石灰石
そして、廃棄物を焼成した後の焼却灰もすべてセメントの中間製品であるクリンカー
の成分として取り込むため、二次廃棄物の発生がなく、完全なリサイクルが可能であ
る点が、セメント産業独自の大きなメリットであるといえます。
粘土
珪石
[ 原料ミル ]
POINT•1
大量処理が可能
POINT•2
高温焼成による無害化
建設発生土
キルンバーナー
POINT•3
高知工場廃タイヤリサイクル設備
31 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
二次廃棄物の発生なし
Environmental
プレヒーター&
ロータリー
キルン
セメントミル
・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■セメント製 造プロセスで使われているさまざまな廃 棄物・副 産物
火力発電所から出る石炭灰や副産石膏、製鉄会社から出る高炉スラグなど、他産業から排出される廃棄物・副産物
のほかにも、建設発生土や木くずをはじめ、下水汚泥や廃タイヤ、廃プラスチックなど、人々の生活に密接につながっ
ている社会全般から廃棄物・副産物を受け入れています。
産業界との関わり
(廃棄物・副産物)
廃プラスチック
廃アルカリ
高炉スラグ
廃白土
廃油
副産石膏
木くず
再生油
建築現場/工場
焼成プロセス
仕上プロセス
[ セメントミル ]
セメント製品出荷
[ ロータリーキルン ]
船舶
サービスステーション
トラック
クリンカー
下水汚泥・脱水汚泥
廃タイヤ
肉骨粉
再生油
生活
フロン
未燃灰
社会との関わり
(廃棄物・副産物)
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
32
環 境 管 理 活 動につ いて
地球温暖化
防止対応
省エネルギー・自主行動計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
エネルギー多消費型産業であるセメント産業では、地球温暖化防
めてきましたが、近年では、木くずをはじめとするバイオマス燃料
これに直結する
「省エネルギー」
止のためにCO2排出量の削減と、
や廃プラスチックなど、エネルギーの代替となる廃棄物の使用を
を大きなテーマととらえ、2007 年度に環境自主行動計画の目
拡大し、石炭などの化石エネルギーの使用量削減を進めていま
標を拡大・強化するなど計画的に取り組んでいます。住友大阪セ
す。また身近なところでは、オフィスの省エネルギー活動の推進
メントでは、従来から熱エネルギーや電力エネルギーの抑制を進
にも積極的に取り組んでいます。
■省エネルギー
特にセメント製造に要する化石エネルギーについては、木くずや
廃プラスチックなどの代替エネルギーを使用し削減を図っていま
セメント製造用エネルギー原単位※推移(化石燃料+購入電力)
エネルギー原単位
(MJ/t-セメント)
4,000
す。廃棄物をエネルギーの代替として利用することにより、廃棄
(千t-セメント)
25,000
当社(八戸セメント含む)の自主行動計画目標:
エネルギー原単位 対 1990 比 3.8% 以上削減
物処理において通常行われている焼却や埋め立てよりも温室効
果ガス発生量を低減することができます。また、焼成工程や送風
■セメント生産数
3,500
20,000
3,000
15,000
2,500
10,000
機などのセメント製造設備におけるエネルギー効率の向上も引き
続き推進しています。
■排出量 取 引 の 国 内 統 合 市 場 の
試行的 実 施 へ の 参 加
2008 年に始まった排出量取引の国内統合市場の試行的実施に
当社(八戸セメント含む)も参加し、2008 年度から2012 年度
の 5 年間で 2007 年度を下回るエネルギー原単位目標を掲げて
0
0
1990 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008(年度)
取り組んでいます。
◀用語解説▶
※エネルギー原単位 :エネルギー効率を表す値です。単位量の製品や額を生産す
るのに必要な電力・熱
(燃料)
などエネルギー消費量の総量のことで、一般に、省エ
ネルギーの進捗状況をみる指標として使用されます。
ここでいうエネルギー原単位と
は、燃料、電力のエネルギ−消費量をセメント生産数量
(トン)
で割ったものです。
オフィスの環境に関する活動・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
住友大阪セメントでは、2004 年 8 月に「全社環境負荷低減実行
委員会」を立ち上げ、関係会社を含む住友大阪セメントグループ
■ 各事 業所での 取り組み 内容 の一例
全体で、オフィスにおける省
エネ活動など、環境負荷低
❶ 省エネ活動
減活動に積極的に取り組ん
●クールビズ、ウォームビズ
でいます。
●蛍光灯間引き
また、6 月の環境月間には、
●ハイブリッド車導入推進
グループ全体で環境標語を
●エレベーター間引き運転
募集し、約 2000 件の応募
●空調機間引き運転
がありました。 最優秀作品
はポスターにして社内に掲
● 2アップ 3ダウン運動の励行
❷ 廃棄物削減
示し、社員への啓蒙を図っ
●両面コピー、裏紙の活用
ています。
●マイ箸、マイバッグ持参推進
環境標語ポスター
33 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
本社玄関前に掲示した
クールビズ案内ポスター
Environmental
環境管理活動の
紹介
環境問題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2008 年度も罰金・過料を受けるような事故はありませんでした。
環境苦情・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2008 年度の環境に関する苦情は騒音、大気、振動など218 件が寄せられました。2007 年度の 277 件から2 割以上の減少です。
苦情の中身につきましては、騒音が 185 件と全体の 85%となっています。
環 境 苦 情データ
年度
騒音
大気・粉じん
臭気
振動
その他
計
2005 年度
151
30
5
13
13
212
2006 年度
249
26
5
5
1
286
2007 年度
229
15
7
17
9
277
2008 年度
185
22
8
2
1
218
その他には直接環境保全と関係のない苦情も含まれています。
環境保全・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■大気関係
集じん設備の新増設、更新、補修などを通じて、大気環境への
影響をできるだけ低減するよう注力しています。2007 年には
栃木工場で、高温バグフィルター方式による集じん機を設置し、
順次他工場への展開を図っています。
高温バグフィルター集じん設備
(栃木工場)
キルンの排ガス処理には主に電気集じん機を使用していますが、多様な廃棄物・副産物の使用拡大にともなっ
て、より対策に万全を期すために、集じん機の更新を進めています。国内のセメント工場で、当社が初めて
導入した高温バグフィルター集じん設備は、自治体のゴミ処理施設などで実績があるより効率の高い集じん
設備で、国内のセメント工場への導入は当社が初めてとなりました。
FOCUS
定点カメラで工場を見守っています
セメント工場では、地域の皆さまの視点で工場を客観的に見
ることができるよう、工場外の社宅設備など、工場を見わた
せる位置に定点カメラを設置しています。主に中央操作室や
事務所にて、常にその定点カメラ映像をチェックしており、緊
急時には即座にその状況を把握し、迅速な対応ができる体制
を整えています。
中央操作室
(栃木工場)
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
34
環 境 管 理 活 動につ いて
環境管理活動の
紹介
環境保全・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■水質関 係
セメント工場、鉱山、各事業部からの排水について法令を遵守するため、また、万が一、油などの流出事故が発生した場合に備え、各種
検知器の設置や、排水経路に堰やピットを設けるなど、充実を図っています。
■騒音振 動 関 係
セメント工場、鉱山、各事業部では騒音振動監視体制の充実、
騒音振動防止設備の導入を積極的に進めています。
ロータリードライヤーに防音材を敷設
(八戸セメント㈱)
■臭気関 係
廃棄物保管庫に新しいシステムの脱臭装置を設置し、臭気に関しても環境に配慮しています。
FOCUS
岐阜工場にてJICA(国際協力機構)主催
『オゾン層保護対策セミナー』開催
2009 年 2 月、岐阜工場にて JICA 主催の『オゾン層保護対策セミナー』が開
催され、パラグアイ、アルゼンチン、中国からの研修者 5 名とJICA、経済産
業省から3 名の計 8 名が来場されました。
当社では、全社的にセメントキルンを利用したフロン類破壊処理体制を構築し
ており、この技術を活かして、2007 年にインドネシ
アのセメント工場でのフロン破壊設備第 1 号の設置
にも貢献した実績があります。今回のセミナーでは、
フロン破壊技術講義と、フロン破壊プラントの見学を
行いました。参加された方々には、費用対効果の面
からも、既存設備が利用できるセメントキルンでの破
壊は優れているということで、大きな関心を持ってい
ただきました。
セミナー風景
35 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Environmental
環境負荷
低減活動
■特定化学 物 質の排出量
「特定化学物質の環境への排出量の把握および管理の改善の促進に関する法律(化管法)」に基づき、化学物質の排出量、移動量の把握
と報告を行っています。2008 年度は、3 物質を届出しています。
政令番号
排出量(kg)
物質名
改正後
届出時
1
1
亜鉛の水溶性化合物
80
63
300
227
移動量(kg)
取り扱い量
(t)
大気への排出
水質への排出
土壌への排出
廃棄物として
下水道への排出
2
0
0
0
0
0
キシレン
0
0.1
0
0
0
0
トルエン
9.1
2
0
0
0
0
■ R EACH 規 則 の 対 応 ※
2007 年 6 月より施行された欧州化学品規則(REACH)に対し
て、新材料事業部は 2008 年に酸化亜鉛を予備登録しました。
◀用語解説▶
[2007年6月施行]
※REACH(リーチ)規則:
Registration Evaluation Authorisation and Restrictions of Chemicals
EU域内で販売されるほぼ全ての化学物質について安全性評価を義務付けその情
報を登録させるもので、全ての産業に適用される。
■ P CB(ポリ塩化ビフェニル)※
使用電気 機 器の管理
2001 年に制定された 「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正処理
に関する特別措置法」 および 「廃棄物の処理及び清掃に関する
電気機器の種類
コンデンサー
高圧
低圧
法律」 に基づき管理しているPCB 使用電気機器は右の通りです
(2009 年 6 月30 日現在)。
PCB の処理に関しては、日本環境安全事業㈱と処理委託契約を
結び、適正処理を進めていく計画です。2008 年度に処理はな
く、2009 年度は赤穂工場で 50 台を処理する予定です。
台数
234
トランス
72
その他
40
コンデンサー
52
計
398
◀用語解説▶
※PCB : ポリ塩化ビフェニルという化合物の総称です。熱分解しにくい、電気絶縁
性が高いなど化学的に安定しており、絶縁油やノンカーボン紙などに広く使われてい
ましたが、生体に蓄積され悪影響をおよぼすことが判明し、1974年には製造や新た
な使用が禁止されました。PCB使用機器の保有者には、適正な保管・管理の義務
があり、
『 PCB廃棄物特別措置法
(略称)』
により、2016年までにPCB使用機器の
適正処理が義務付けられています。
■事業所緑 化
住友大阪セメントでは、各事業所の緑化を推進しています。
事業所によっては、
独自に
「美化コンクール」や、
「花いっぱい運動」
工場や事業所では、工場立地法によりその敷地面積などに応じ
と銘打って、社員自らの手で花壇の整備や植樹といった緑化を進
て、一定の緑化面積が定められています。また、地球温暖化防止
めています。事業所内の美化活動とあいまって、安らぎの場づく
への対応という観点からも意味を持った取り組みとなります。
りと地域環境との共生に努めています。
新規技術研究所緑地
(船橋事業所)
赤穂工場とグリーンベルト
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
36
Environmental
環 境 管 理 活 動につ いて
環境管理活動
トピックス
2008
4月
5月
栃木工場
唐沢街道交通指導実施
(唐沢鉱山交通安全推進協議会)
関係会社
はちのへクリーンパートナー清掃活動参加
高知工場
木を
“生かして生きる”
シンポジウムにてバイオマス発電紹介
八 戸 セ メント
6月
名古屋支店
「名古屋市全市一斉クリーンキャンペーン」に参加
7月
環境部他
市川リサイクルセンター竣工※
赤穂工場
尼崎市教員研修実施
8月
岐阜工場
岐阜県「産廃ものがたりツアー」来場
9月
本 社
オゾン層保護・地球温暖化防止大賞優秀賞受賞
赤穂工場
赤穂 : 脱水有機汚泥乾燥設備竣工式
栃木工場
7 町内会住民説明会
岐阜工場
本巣地域公共下水道推進協議会来場
10 月
2009
八戸市災害防止研究会例会開催
八 戸 セ メント
県主催の県境再生総合啓発プログラム事業での小学生工場見学
11 月
八 戸 セ メント
「八戸市景観賞 まちなみ空間部門」受賞表彰式
12 月
高知工場
オフセット・クレジット制度
(J-VER)認証の検証受審
1月
岐阜工場
No.3 木くず設備完成
(受け入れ能力増強、燃料代替率向上)
2月
栃木工場
バイオマス発電所竣工式
3月
高知工場
“協働の森シンボルフォレスト”
間伐体験
赤穂工場
赤穂市消防本部との合同消防訓練実施
※市川リサイクルセンター
(千葉県市川市)
工事などで発生する建設発生土を、当社グループのセメント工場においてセメント
原料再資源化を行うために、排出現場(中間処理業者含む)から直接受け入れ、
成分分析や水分調整の後、セメント工場へ出荷する施設。
市川リサイクルセンター
37 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Compliance
CSR 推進
CSR 経営の推進
基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
住友大阪セメントでは、企業として健全な発展を通じて社会に貢献していくためには、
『社会とのつながり』を強く意
識し、経済的側面からの貢献をはじめ、環境保全活動や社会貢献活動を通じ、地域社会との共生を図っていくこと
が重要な経営課題のひとつであると考えています。
ステークホルダーの皆さまや社会との関わりを重視し、社会の一員として経済・環境・社会問題に積極的に取り組み、
皆さまとのコミュニケーションを通じ、社会から信頼を高めることが当社の企業価値向上につながると考えてい
ます。
当社は2007年1月に社長を委員長とするCSR委員会を発足させ、
『 地域社会との共生』、
『 皆さまとのコミュニケー
ション』のさらなる充実・拡大に取り組んでいます。
■住友大阪セメントとステークホルダーとの関 係
経 済
お客さまのニーズに応える商品・サービスの提供
品質の向上と商品の安定供給
● 利益の確保
● 納税
●
●
住友大阪
セメント
環 境
社 会
循環型社会構築への貢献
環境保全活動
● 環境負荷低減運動
● 環境にやさしい商品の開発
地域社会との共生
企業情報の適切な開示
● 社会貢献活動
● グリーン調達
●
●
●
●
株主
社員
行政
お客さま
地域社会
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
38
Governance
CSR 推進
ガバナンス体制
基本的な考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■コーポレート・ガバナンスについての
基本的な方 針
■ステークホルダーの位置付けおよび
ステークホルダーとの関係構築についての考え方
コーポレート・ガバナンスは、企業経営を規律する仕組みであり、
株主、当社製品のユーザー、顧客、調達先そのほかの取引先、当
その目的は、経営の効率性を向上させるとともに、経営の健全性
社事業所が属する地域社会、社員などのステークホルダーとの関
と透明性を確保することにより継続的な企業価値の増大を実現
係については、当社の事業プロセスを自社のみならずステークホ
させることと考えています。よって、住友大阪セメントは、その充
ルダーとの関係を含めたプロセスととらえ、ステークホルダーの
実を経営上の最重要課題と位置付けています。
満足を常に意識した企業経営を実践するとともに、適時適切に情
報開示を行い、ステークホルダーに対する説明責任を果たすこと
で良好な関係を構築しています。
会社の機関および内部統制システムの整備状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■取締役 会 、執 行 役 員
コーポレート・ガバナンス模式図
取締役会は、社外取締役 1 名を含む取締役 10 名か
株主総会
選任・監督
権限・責任の明確化により経営の効率化を図るため、
会計監査
を分離し、各々の機能の強化や意思決定の迅速化と
監査役︵会︶
意思決定
月より、経営における意思決定・監督機能と執行機能
取締役社長
「執行役員制度」を導入しています。
選任
取締役会
業務監査
行状況の報告を受けています。また、2006 年 6
選任・監督
意思決定
し、経営上の重要事項の決定を行うとともに業務執
選任
ら構成されており、毎月1 回以上、取締役会を開催
執行役員
■監査役 会
指揮・命令
通報
通報
内部監査
39 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
内部監査
通報
リスクの把握・
評価・対応・監査
子会社
子会社
会計監査人
P40
参照
会計監査
通報窓口︵社外︶
通報
コンプライアンス委員会
監査結果報告
内部監査室[通報窓口︵社内︶]
内部監査
本社・各事業所
リスクの把握
評価・対応・監査
む重要会議に出席しています。
リスク管理委員会
業務執行
以上、監査役会を開催するとともに、取締役会を含
周知徹底
是正措置等
監査役会は、監査役 5 名から構成されており、うち
3 名は社外監査役であります。監査役は、毎月1 回
Compliance
CSR 推進
コンプライアンス
当社のコンプライアンス体制について ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
■コンプライアンス体 制
当社グループのすべての役職員(執行役員、嘱託、派遣社員を含む)
に対し、コンプライアンスの意識高揚、浸透、定着を図るため、社長を
委員長とする
「コンプライアンス委員会」
を設置し、その役割と責任を明確にするため、
「コンプライアンス委員会規程」
を制定しています。
コンプライアンス委員会
「コンプライアンス委員会」は、毎年度ごとにコンプライアンスに
●コンプライアンス担当者:コンプライアンス責任者の任命
関する活動の計画を策定し、その進捗を管理しています。コンプ
によりコンプライアンス担当者を置き、コンプライアンス
ライアンス状況に関する監査は、後述の「内部監査室」が行い、そ
委員会事務局への情報伝達や各部門へのコンプライアン
の結果を「コンプライアンス委員会」に報告しています。「コンプ
ライアンス委員会」は、監査結果について、必要に応じて適切な
措置をとるとともに、監査結果を取締役会および監査役に報告し
ています。
スに関する情報の周知などを行います。
なお、当社グループ会社につきましても、当社に準じた推進
体制を確立することとしています。
(2)当社グループ社員(嘱託、派遣社員を含む)からの通報を受
け、調査是正などの措置を行うための制度として「コンプラ
コンプライアンス推進体制
イアンス・ホットライン制度」を設けています。
(1)当社各部門にコンプライアンス責任者およびコンプライアン
ス担当者を設置しています。
●コンプライアンス責任者:各部門長がコンプライアンス責
任者となり、部門におけるコンプライアンスの管理監督な
内部監査室
当社グループの業務活動および諸制度に関し、内部監査を行うこ
とを目的として「内部監査室」を設置しています。
どを行います。
コンプライアンス推進体制概要図
コンプライアンス・ホットライン制度フロー図
取締役会
通報窓口
社内:内部監査室
社外:弁護士
代表取締役
コンプライアンス
責任者
コンプライアンス
担当者
住友大阪セメントグループ会社
住友大
グ
プ会
代表取締役
コンプライアンス
責任者
コンプライアンス
担当者
コンプライアンス
委員会
委員長
社内窓口
通報
内部監査室
(封書、メール)
通報者
調査
違反行為者
違反部署
住友大阪セメント
グループ社員
通報
社外窓口
(封書、FAX)
事務局
調査結果報告
弁護士
調査結果の連絡
調査
通報内容の連絡
調査結果の連絡
コンプライアンス
委員会
委員長
社長
調査結果
報告
住友大阪セメント
各部門
調査結果の連絡
コンプライアンス委員会
委員長:社長
事務局:法務室
事務局
コンプライアンス
ホットライン
担当者
■活動内容 の 紹介
コンプライアンスマニュアル
コンプライアンスの徹底を図るための具体的な手引書として、コ
ンプライアンスマニュアルを作成し、社員全員に配布しています。
また、マニュアルをデータベース化し、社内イントラネット上で公
開するとともに、都度追加修正して、周知徹底を図っています。
社員への啓蒙
●コンプライアンス委員会事務局が各部門・各グループ会社に出
向き、コンプライアンスに関する講習会や法務相談を実施して
います。
●事例研究などを内容とする、当社グループの役員および各部
門・各グループ会社のトップを対象とした「トップセミナー」や、コ
コンプライアンス担当者会議
(日常の業務にて起こりうる身近な事例についてケーススタディを行いました。)
ンプライアンス担当者を対象とした「コンプライアンス担当者
会議」を開催しています。
●新入社員研修、新任主任研修、新任管理職研修において、コン
プライアンス研修を実施し、コンプライアンス意識の浸透・定着
を進めています。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
40
Risk Management
CSR 推進
リスク管理
2008 年度の取り組み事項 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
住友大阪セメントでは2008 年度に本社における事業継続計画
(BCP)
の策定、
新型インフルエンザ対策など以下の取り組みを実施しました。
本社における事業継続計画(BCP)の策定
首都直下地震が発生した場合を想定し、主に本社に所在する各部
事業継続計画(BCP)は、大震災マニュアルをもとに社員その他
を対象とした事業継続計画(BCP)
を策定しました。
の安全確保後、いち早く業務を平常時レベルまで復旧させるため
地震発生直後の社員その他の安全確保などについては、すでに
策定いたしました。
大震災マニュアルを策定しています。
また、策定した計画をもとに訓練も実施しました。
事業活動
レベル
100%
地震の発生
リスク管理強化により
・回復時間を短縮
・事業活動レベル低下を抑制
時間軸
平常時
緊急時
復旧時
(地震発生前)
(地震発生後∼3日)
(地震発生4日目以降)
初動対応(安全確保等)
復旧対応
(業務継続)
大震災マニュアル
本社事業継続計画(BCP)
グループ会社のリスク体制整備
平常時
リスクに関する社内説明会、講習会の実施
当グループ会社のリスク体制整備としてそれぞれの社でリスクの
研修や事業所担当者などに対し、リスク管理に関する説明会や講
抽出を行い、大震災マニュアルを整備しました。
習会を開催して啓蒙に努めました。
新型インフルエンザ対策
マスクや手指消毒剤など新型インフルエンザ対策備品を各事業
所に整備しました。
また、2009 年に入り流行拡大が見られることから、新型インフ
ルエンザ対策本部を立ち上げて対応しています。
BCP
(事業継続計画)
訓練
(大規模地震発生の際に、
早期に事業復旧できるよう
策定した本社BCPに基づき訓練を実施しました)
41 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
Environmental Data
資料編
環境関連データ
廃棄物・副産物使用状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2008 年度の廃棄物・副産物の使用量は582 万トンで、対前年度比では減少しましたが、セメント1トンあたりに使用した廃棄物・副産物の
使用量は 498kgと過去最高となりました。
(単位:千トン/ 年)
年度
2004
2005
2006
2007
2008
原料系産業廃棄物
2,276
2,534
2,696
2,948
2,981
燃料系産業廃棄物
235
330
391
365
359
副産物
計
セメント生産数量
原料系
原単位
2,708
2,847
2,727
2,573
2,479
5,219
5,711
5,814
5,886
5,819
12,382
12,784
12,642
12,296
11,685
184
198
213
240
255
燃料系
19
26
31
30
31
副産物
219
223
216
209
212
421
447
460
479
498
計
(kg/トン- セメント)
廃棄物・副産物の使用量推移
(千トン)
セメント1トンあたりの廃棄物・副産物使用原単位推移
■ 副産物 ■燃料系産業廃棄物 ■原料系産業廃棄物
8,000
5,711
6,000
5,814
5,886
(kg/トン)
600
5,819
5,219
■ 副産物 ■ 燃料系産業廃棄物 ■ 原料系産業廃棄物
447
460
2005
2006
421
479
498
400
4,000
200
2,000
0
0
2004
2005
2006
2007
2008 (年度)
2004
2007
2008 (年度)
◀用語解説▶
(セメント協会資料より)
(上水、下水、建設)
、燃殻・ばいじん、スラッジ、瓦礫、廃酸、廃アルカリ、鉱さい、その他
原料系産業廃棄物:建設発生土、汚泥
燃料系産業廃棄物:廃プラスチック類、廃白土、廃油、廃タイヤ、木くず、その他
副産物:高炉スラグ、石炭灰、副産石膏、その他
■廃棄物・副 産 物をセメント用原燃料として使 用するにあたって
廃棄物・副産物の使用にあたっては、化学成分や溶出試験結果を
当社普通セメントの抜き取りサンプル中の微量成分 (単位:mg/kg)
チェックして、周辺環境や健康、そしてセメント品質および製造工
程に有害な作用をおよぼすことがないように取捨選択したり、使
用量を決めるなどの品質管理を徹底しています。
年度
鉛
2004
2005
2006
2007
2008
地殻※
58
52
52
48
44
13
3
3
4
4
4
0.2
この結果、使用量が毎年増加しています。
カドミウム
また、廃棄物・副産物に含まれている微量成分の影響につきまし
総クロム
90
88
84
81
71
100
ては、古くから研究され、含有量によって品質上および製造工程
六価クロム
8.3
7.8
8.1
9.4
9.2
−
上どのような影響があるかはおおよそわかっています。
※地殻:地殻における存在度
(出典:理化学辞典)
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
42
資料編
環境関連データ
マテリアルバランス・エネルギーバランス ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
インプット
住友大阪セメント
エネルギー
原料
天然資源
石炭
1,672 千トン
石油コークス
39 千トン
重油
13 千トン
軽油
7 千トン
673 千トン
購入電力
429 千 MWh
廃棄物副産物
廃棄物燃料
材料
添加剤
4,068トン
火薬
1,761トン
耐火物
8,820トン
粉砕媒体・鋳鋼品
945トン
潤滑油・薬品類
154トン
石灰石
19,370 千トン
粘土
2,460 千トン
珪石
625 千トン
石膏
402 千トン
非鉄鉱滓
資 源
軽油、
火薬など
71 千トン
鋳物砂
副産石膏
103 千トン
セ メ ント
440 千トン
石炭、石油コークス、
重油、購入電力、添加剤
など廃棄物・副産物
石炭灰
1,197 千トン
高炉・転炉スラグ
1,599 千トン
その他
2,409 千トン
発 電
用水
海水・河川水を含む
石炭、
用水、
薬品など
18 百万トン
■環境負 荷 低 減 の 状 況(インプット)
■ 環境 負荷 低減 の状 況(アウトプット)
住友大阪セメントグループのセメント工場は、2008 年度におい
当社は、セメント生産プロセスにおける大気・水質への排出お
て 1,169 万トンのセメント、87 万 MWh の電力を生産しました。
よび廃棄物の排出、それぞれの状況を把握、分析し、より効果
そのために使用した原燃料は、1,700 万トンでした。なお、地方
的な環境負荷低減対策や省エネルギー対策の立案に役立て、
自治体や他産業の廃棄物・副産物も 580 万トン使用し、天然資源
さまざまな技術開発に取り組むだけでなく、廃棄物・副産物を
採取による環境負荷を25%低減しました。
総原料投入量
セメント製造に関わるCO2 排出量
(万トン)■セメント製造用化石燃料起源※ ■石灰石起源 ■自家発電用化石燃料起源
800
679
(百万トン)
25
18.6
20
18.7
17.9
17.0
554
600
400
281
10
200
5
0
522
498
430
15
2005
2006
2007
2008
0
(年度)
80
19
1990
270
2006
255
77
2007
75
2008
(年度)
※セメント製造用燃料起源には、購入した電力起源による排出量も含みます。
セメント製造に関わる総エネルギー消費量
(PJ=1015J)
50
●本レポートより、セメント製造に関わる総エネルギー消
41.7
41.9
40
39.9
費量とCO 2排出量は、セメント協会の算定方法に合わ
38.1
せて1990年度にさかのぼって見直したうえで掲載し
30
ています。
20
●総エネルギー消費量(化石エネルギー)は、セメント製
10
0
造用、自家発電、購入電力の合計
2005
2006
2007
2008
(年度)
◀用語解説▶
VOC 規制:VOCとは揮発性有機化合物(Volatile Organic Compounds)の略
称です。常温常圧で空気中に容易に揮発する物質で、おもに人工的に合成された
ものを指します。地層の間に浸透して土壌 ・ 地下水を汚染したり、大気中に放出さ
れ、光化学オキシダントやSPM(浮遊粒子状物質)の発生に関与していると考えら
れています。2004 年の大気汚染防止法改正により、SPM、光化学オキシダント
の生成原因となるVOCの排出が規制されるようになりました。
43 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
※ 1 NOx(ノックス)
:窒素酸化物のことで、自動車の排気ガスや工場設備などか
ら発生し、大気汚染、光化学スモッグの原因となる気体です。大気汚染防止法で、
設備の規模、種類ごとに排出基準が定められています。当社のセメント工場、発電
設備では、NOxの発生しにくい設備の導入や、尿素やアンモニアを用いてNOxを
分解する方法などで、NOxの排出を低減しています。
Environmental Data
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
アウトプット
資源事業
骨材他
4,135 千トン
石灰石製品
3,451 千トン
※唐沢・岐阜・栃窪・伊吹・多賀・勝森・秋芳・小倉
鉱山の実績
鉱山
セメント事業
セメント生産量
11,685 千トン
セメント工場
SS
売電事業
売電量
870 千 MWh
発電所
積極的に活用することにより地球環境への負荷低減を進めて
います(セメント工場、発電所の排ガス中の 1 年間の排出量を
グラフ化しています)。
NOx ※ 1 排出量
ばいじん排出量
(トン/年)
200
(千トン/年)
20
15
14
14
137
150
13
146
142
140
2006
2007
2008
0.6
0.5
2007
2008
11
10
100
5
50
0
2005
2006
2007
2008
0
(年度)
SOx ※ 2 排出量
(トン/年)
1,200
912
(g-TEQ/年)
4.0
1,006
880
837
3.0
600
2.0
300
1.0
2005
(年度)
ダイオキシン類※ 3 排出量
900
0
2005
2006
2007
2008
0
(年度)
◀用語解説▶
※2 SOx(ソックス)
:硫黄酸化物のことで、
石油など硫黄を含む物質の燃焼によっ
て生じ、自動車の排ガスや工場設備などから発生し、酸性雨など大気汚染の原因と
なる気体です。NOx 同様、法律で排出基準が定められています。セメント製造設
備は、硫黄分を吸着する性質を持つ「石灰石」を原料に使用するため、排ガスから
のSOx 排出量が非常に少ないという特長があります。
0.2
0.3
2005
2006
(年度)
※3 ダイオキシン類 : 有機塩素化合物の一種で、法律ではPCDD、PCDF、
コプラナー
PCBをあわせて「ダイオキシン類」
と定義しています。PCDDは、ベトナム戦争で使われた枯
れ葉剤(2,4,5-T)
や、除草剤・防腐剤として使われるペンタクロロフェノールに不純物として
含まれていて問題となった物質です。ダイオキシン類にも、法に基づく排出基準があります。
セメント製造設備は、約1,450℃の高温で焼成すること、高性能な集じん装置を完備してい
ることなどにより、排ガス中のダイオキシン類濃度が非常に低いという特長があります。
SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
44
Environmental Data
資料編
環境関連データ
2008 年度環境会計 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2000 年度より、環境保全コストの把握を始めました。
なお、2008 年度実績は環境省環境会計ガイドライン
(2005 年版)
に準拠して把握しました。
集計範囲:住友大阪セメント
(セメント4 工場、4 事業部、2 研究所)
、八戸セメント、和歌山高炉セメント
対象期間:2008 年 4月1日∼ 2009 年 3月31日
環 境 保 全コスト
(百万円)
分類
主な取り組み内容およびその効果
事業エリア内コスト
投資額
費用額
計
3,444
312
3,756
公害防止
環境汚染防止設備の維持管理および新設
2,032
185
2,217
地球環境保全
地球温暖化防止および省エネルギー
1,054
121
1,175
資源循環
廃棄物減量化およびリサイクル
358
6
364
上・下流コスト
環境物品などを提供するための追加コスト
0
0
0
環境管理活動コスト
環境負荷監視、環境マネジメントシステム維持 ・ 更新
8
65
73
研究開発コスト
環境保全に資する製品などの研究開発コスト
−
385
385
社会活動コスト
自然保護、緑化、美化、景観保持改善のためのコスト
0
308
308
環境損傷対応コスト
事業所自然修復コストおよび汚染負荷量賦課金など
0
100
100
38
13
51
3,490
1,183
4,673
その他コスト
合計
社 会 全 体の 環 境 負 荷 低 減による経 済効 果
■ 環 境 保 全 対 策に関わる物 量 効 果
排出量
効果の内容
公害防止
温暖化防止
環境負荷指数
2007 年度
2008 年度
増減
(%)
NOx
13,297トン
10,628トン
△ 20.0
SOx
880トン
837トン
△ 4.9
ばいじん
142トン
140トン
△ 1.4
3,813 千トン
3,707 千トン
△ 2.8
鉱物資源使用原単位
1,306kg/トン
1,324kg/トン
1.3
化石エネルギー使用原単位
103.7kg/トン
106.8kg/トン
3
3,313 千トン
3,340 千トン
0.8
CO2 ※
天然資源枯渇化防止
廃棄物の再資源化
再資源化量
※エネルギーの使用にともなって発生したCO2 排出量
45 SUMITOMO OSAKA CEMENT CSR Report 2009
● 本レポートに関するお問い合わせ先
総務部 IR 広報グループ
〒102-8465 東京都千代田区六番町 6 番地 28
TEL: 03-5211-4505
本レポートの情報はホームページでもご覧いただけます
URL: http://www.soc.co.jp
2009年11月発行
このレポートはFSC認証紙および植物油インキを使用して印刷しています。
また、
印刷・製本工程で使用した電力量
(200kWh)
は、
グリーン電力でまかなわれています。