「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」 この基準は、自動車運転者の労働条件の改善を図ることを目的に、厚生労働大臣が定めているもの で、自動車運送事業者が守らなければいけないものです。 バス運転者の拘束時間、休息期間及び運転時間については、次のとおり定められています。 (平成元年 2 月 9 日労働省告示第 7 号、 (改正)平成 12 年 12 月 25 日労働省告示第 120 号) 運転時間 1 回の連続運転時間は、4 時間を超えない 運転開始後 4 時間以内又は 4 時間経過直後に 30 分以上の休憩等を確保する 2 日を平均し 1 日当たり 9 時間を超えない 4 週間を平均し 1 週間当たり、40 時間を超えない 出勤 退社 退社 休息時間 休息時間 終業 運転時間(客待・休憩時間) 帰庫 出庫 始業 継続 8 時間以上 拘束時間 出勤 継続 8 時間以上 旅行行程の運行 終業点呼 終業点検 乗客下車 指定場所配車 運転前点呼 日常点検 拘束時間 原則 13 時間 (最大 16 時間) 4 週間を平均し 1 週間当たり 65 時間を超えない 15 時間を超える回数は、1 週間に 2 回以内 拘束時間とは… 始業開始から終業時刻まで、労働時間(運転 時間、待ち時間等)と休息時間(仮眠時間を 含む)の合計時間です。 休息期間とは… 業務と次の勤務の間の時間で、労働者にとっ て全く自由な時間です。 ①拘束時間は、4 週間を平均し 1 週間当たり 65 時間を超えないものとすること。(第 5 条 1 項 1 号) ○ × 第 1 週の合計拘束時間 65 時間 第 1 週の合計拘束時間 67 時間 第 2 週の合計拘束時間 60 時間 第 2 週の合計拘束時間 65 時間 第 3 週の合計拘束時間 64 時間 第 3 週の合計拘束時間 64 時間 第 4 週の合計拘束時間 67 時間 第 4 週の合計拘束時間 68 時間 平均 拘束時間 64 時間 平均 拘束時間 66 時間 1 日の拘束時間は、13 時間を超えないものとし、延長する場合であっても、16 時間とすること。 15 時間を超える回数は、1 週間に 2 回以内とすること。 (第 5 条 1 項 2 号) ② 拘束時間 原則 13 時間 (最大 16 時間) 15 時間超は、1 週間に 2 回以内 ③勤務終了後に、継続 8 時間以上の休息期間を与えること。(第 5 条 1 項 3 号) 8 時間以上 第1日 8 時間以上 第2日 8 時間以上 休息時間 拘束時間 休息時間 拘束時間 休息時間 運転時間は、2 日を平均し 1 日当たり 9 時間、4 週間を平均し 1 週間当たり、40 時間を超えないも ④のとすること。 (第 5 条 1 項 4 号) (特定日の前日の運転時間+特定日の運転時間)÷2 と、(特定日の翌日の運転時間+特定日の運転時間)÷2 と、 がともに 9 時間を超える場合は改善基準告示に違反し、そうでない場合は違反しないこととなります。 これを図示すると下図のようになります。 判定 特定日の前日 特定日 特定日の翌日 平均運転時間 ○ × ○ 9 時間 9 時間 10 時間 9 時間と 9.5 時間 10 時間 9 時間 10 時間 9.5 時間と 9.5 時間 10 時間 8 時間 10 時間 9 時間と 9 時間 ○ × 第 1 週の合計運転時間 34 時間 第 1 週の合計運転時間 41 時間 第 2 週の合計運転時間 40 時間 第 2 週の合計運転時間 39 時間 第 3 週の合計運転時間 40 時間 第 3 週の合計運転時間 42 時間 第 4 週の合計運転時間 38 時間 第 4 週の合計運転時間 42 時間 平均 運転時間 38 時間 平均 運転時間 41 時間 ⑤1 回の連続運転時間は、4 時間を超えないものとすること。(第 5 条 1 項 5 号) 運転開始後 4 時間以内又は 4 時間経過直後に 30 分以上の休憩等を確保することにより、運転を中断しなければなりませ ん。(下図参照) ■運転時間 ■休憩時間 判定 運転時間 休憩時間 ○ 4 時間 30 分 ただし、運転開始後 4 時間以内又は 4 時間経過直後に運転を中断する場合の休憩等については、少なくとも 1 回につき 10 分以上としたうえで分割することもできます。(下図参照) ■運転時間 ■休憩時間 判定 運転時間 休憩時間 運転時間 休憩時間 運転時間 休憩時間 ○ ○ × × 1 時間 20 分 10 分 1 時間 20 分 10 分 1 時間 20 分 10 分 2 時間 40 分 20 分 1 時間 20 分 10 分 4 時間 10 分 30 分 1 時間 35 分 5分 1 時間 35 分 5分 1 時間 00 分 20 分 当該バス運転者の住所における休息期間がそれ以外の場所における休息期間 ⑥休息期間については、 より長くなるように努めるものとすること。 (第 5 条 2 項) 休日労働させる場合は、2 週間について 1 回を超えないものとし、当該休日の労働によって第 1 項 ⑦に定める拘束時間及び最大拘束時間の限度を超えないものとすること。 (第 5 条 5 項)
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