SOKEN TIMES

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おう
vol.25 Sep-2014
プラスチックの性質を変える
機能性アクリル系液状ポリマー
®
アクトフロー
私達の身の回りには化学技術を使ってでき
た材料がたくさんあります。
一括りにしてプラスチックと呼んでいます
が、例えば乗り物のボディのように硬いもの
もあれば、レジ袋のように柔らかいもの、塗
料や接着剤 ※ のように液状のものまで、それ
らはさまざまな形状や特性を持っています。
【塗料・インキ】
金属密着性、防汚性、光沢性を高
めます。
環境にやさしく、
混ぜることで
プラスチックに
さまざまな機能を
与える
プラスチックにさまざまな機能をプラスす
る「アクトフロー® 」は、優しい特性も持っ
ています。自然環境に負
荷を与えるといわれる溶
剤を含んでいないので、
地球に優しい化学材料な
のです。
「 ア ク ト フ ロ ー® 」 を
混ぜることで機能性を加
えた材料が、これからも
私達の生活を豊かにして
くれる「ものづくり」へ
と繫がっていっていくこ
とが期待されます。
【粘・接着助剤】
耐候性、弾性、接着信頼性を高め
ます。
身の回りの
さまざまなものに
混ぜられています!
【プラスチック添加剤】
硬・軟質化性、
分散性を高めます。
【シーラント】(タイルや外壁の繋ぎ目に
使うもの)
耐候性、防水性
気密性、変位追従性を高めます。
図:主な用途と機能
機能性アクリル系液状ポリマー
®
※塗料・接着剤は、工業分類上
は、プラスチック外として扱わ
れています。
形状や特性の違いは、化学反応の設計の組
み方で変わります。「アクトフロー® 」はプラ
スチックの特性をコントロールするために混
ぜられるものです。アクリルを原料とした透
明な水あめ状のもので、これを添加すると、
硬さをコントロールできたり、表面の汚れが
付きにくくなったり、熱に強くなったり、使
用する用途に合った機能を与えることができ
るのです。(図参照)
「アクトフロー 」のお問い合わせは、
粘着・機能樹脂部営業 2G まで
TEL: 0 3 - 3 9 8 3 - 3 1 8 7
E-Mail:c h e m 4 @ s o k e n - c e . c o . j p
綜研化学株式会社
〒171-8531 東京都豊島区高田
3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 総務人事部
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vol.24 May-2014
スマートフォンの表面ガラスを補強する
ハードコート付飛散防止フィルム
ディスプレイを
衝撃から守り
ガラスの飛散防止で
安全面も強化する
粘着フィルム
ハードコート付飛散防止フィルムの
お問い合わせは、
寧波綜研化学有限公司まで
http://www.ningbo-soken.com/
スマートフォンやタブレットPCなどの携帯端末
は、年々大型化と共に薄型化が進み、部材もま
すます薄いものが採用されています。携帯端末
の前面は一般的に強化ガラスで覆われていま
すが、このガラスもますます薄く設計され、さら
に薄型を追求した結果、タッチパネルのセンサ
ー部分を、ガラスに直接貼り付けて一体化した
ものもあり、誤ってガラスを割ってしまった場
合、タッチパネルも機能しなくなってしまいます。
そのようなリスクを低減するために、ガラスには
補強フィルムが貼り付けられています。
「ハードコート付飛散防止フィルム」は、ガラス
をキズや汚れから保護すると共に耐衝撃性を
補強するために使われます(タッチパネルの構
成により、ガラスの表面側だけでなく内側に貼
られる場合もあります)。また、万一割れてしま
った場合でもフィルムが貼られていることにより
ガラス片の飛散を防ぎますので、安全面も強化
されます。
ハードコート付飛散防止フィルム
「ハードコート付飛散防止フィルム」も寧波綜
研化学のクリーンルームで生産されており、自
社設計のハードコートフィルムによる強い耐衝
撃性と、透過率 92%以上という高い透明性が
特徴で、ディスプレイの視認性を損なうことはあ
りません。また、フィルムに使用する粘着剤は
当社製の特殊な「S
Kダイン」を使用し、
貼り付ける部材の
腐食防止にも配慮
しています。
現在、指紋付着防
止や帯電防止機能
の向上など、ユーザ
ーニーズに沿った製
品改良も積極的に
クリーンルームの
進めており、今後、
生産設備
ス マ ート フォ ンやタ
中国工場のクリーンルームで量産
携帯端末に使用される粘着加工製品の多く ブレットPCの市場拡大により、さらなる出荷増
は、中国浙江省の寧波綜研化学有限公司で生 が期待されています。
産されています。世界のエレクトロニクス工場で
ある中国ではスマートフォンやタブレットPCの
生産が急激に伸び、部材の需要も拡大してい
ます。寧波綜研化学ではこうしたニーズをいち
早く捉え、埃をシャットアウトするクリーンルーム
綜研化学株式会社
に量産設備を設置して、旺盛な製品需要に対
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
応しています。
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新規事業部の
vol.23 Jan-2014
この間に使用されています
ツイストボール型電子ペーパーは
環境に優しいって ホント?
光源なしで
表示し続けるから
エコです
ヒートシンク(放熱板)
電子ペーパーは電子書籍やポスター、掲示板
など様々な用途での活躍が見込まれ、本格的な
普及が始まっています。
電子ペーパーの技術は1つに限らず、その用
途に合った技術が使用されていますが、昨年、
綜研化学が大型化を確立して、看板や屋外表
示といったサイネージ分野へ参入したのが「ツイ
ストボール型」と呼ばれる電子ペーパー方式で
す。
ツイストボールとは、直径 0.1mm のプラスチッ
ク微粒子で、半分ずつ2色に分けられています。
この粒子は電荷をまとっていて静電気でクルク
ル反転させることが出来るので、これを敷き詰め
て表示板を作り回転制御させることで、いろいろ
な表示が可能になります。(図1)
ちょっとしか電気を使わない
ツイストボール型電子ペーパーの
お問い合わせは、
新規事業部 PLD プロジェクトまで
E-Mail: [email protected]
図1 ツイストボールの原理
原理を説明すると簡単に作れてしまうように
聞こえますが、この微粒子がかなり特殊で、生
産も難しいのです。マイクロチャンネル法という
技術により作成システムは出来上がっていまし
たが、それに日々改良を重ね、安定的な表示材
として製品化を実現しました。
パターン設計を施した表示版に数 10 ボルト
の電圧を瞬時かけるだけで粒子が反転し、表示
を変えることが出来ます。電気が必要なのは粒
子を反転させる時だけで、表示中は電力なしで
保持できるのが特長です。液晶ディスプレイなど
のように光源を必要としないので、軽量・薄型、
そして環境に優しい表示技術です。
また、日光が反射して邪魔になることもなく、
屋外でもしっかり見えることが特徴です。そのた
め屋外表示板用途にうってつけ。大型サイン時
計や電子ボード、可変ポスターなどで注目され
ています。
さらに低消費電力の強みを活かし、将来的に
はソーラーシステムを用いて他の電気供給なし
でも表示切替が可能になるなど、利用分野の広
がりを感じさせる製品ですね。
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〒171-8531 東京都豊島区高田
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vol.22 Sep-2013
この間に使用されています
熱伝導性両面粘着シートが
「STC シリーズ」
使われるところって?
照明器具の
熱対策などで
活躍します
「熱伝導」って何でしょうね? 同意語扱いさ
れるものは「放熱」、その反対語が「断熱」。そう
いうと、何となく分ってきませんか? 熱伝導と
は、熱がその場所に篭らないよう、熱が伝わり
やすい素材で上手く誘導し、放熱の手助けをす
るというものなのです。
◇
パソコンや電子機器、家電は、スイッチを入れ
作動すると同時に熱を発生させます。時間が経
つにつれ高温になり、これが長時間続くと動作
が不安定になってしまいます。それを防ぐために
は、発生した熱を逃がし内側を適正な温度に保
たなければなりません。
冷却ファンをつけて直接熱を逃がす方法もあ
りますが、本体が大型化してしまい最近の薄型
軽量トレンドには合いません。そこで一般的にと
られているのが熱の発生源にヒートシンクを取り
付けて放熱を促す方法です。
図1
ヒートシンク
(放熱板)の例
熱伝導性両面粘着シート の
お問い合わせは、
加工製品部加工製品営業Gまで
電話:03-3983-2516
E-Mail: [email protected]
ヒートシンクとは放熱板のことで、熱伝導に優
れたアルミニウムや銅が使われます。空気に触
れる表面積が広くなるように、図1のように突起
加工される場合もあります。そうして空気中に熱
を放散し温度を下げるのです。
熱の発生源はパソコン・モバイル端末のCPU
や回路、電池、バッテリーなど様々ですが、照明
の光源付近もかなり熱くなります。最近皆さんが
お使いの LED 照明も、放熱対策を取らなければ
光源の基板部分は 100℃近くになります。この
温度のままでは LED も劣化の進行が早く、当初
の寿命を全うできません。だから裏側にヒートシ
ンクを付けて、できるだけ熱を逃がします。
ヒートシンク(放熱板)
ヒートシンク付LED基板
ヒートシンクを付ける……そう、ヒートシンクは
くっ付けなくてはいけないのです! そこで「熱
伝導両面粘着シート」の出番ですね! ヒートシ
ンクに上手く熱を伝えてあげるためには、接着
(粘着)する素材もちゃんと熱を伝える設計がさ
れていなければなりません。くっ付ける素材が
断熱してしまっては、ヒートシンクは熱を受け取
ることが出来ませんからね。
この「くっ付ける役目」、少し前までは接着剤
やネジ止めが主流でしたが、最近では熱伝導シ
ートが注目されています。シートは密着性が高
く、熱伝導を妨げる空気層の発生を抑えること
が出来ます。また、装着する面積ごとに型抜き
加工されるため、作業が容易で装着の失敗が
少ないことからも、採用が増えているようです。
皆さんの愛用品にも熱伝導性両面粘着シート
でヒートシンクが付けられているかも!?
今回も意外に身近な Soken でした。
熱伝導性両面粘着シートのサンプルは、2013 年
12 月まで本社1Fエントランスで展示しています。
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vol.21 May-2013
フレフィーモ® って
どんなものに使用されているの?
ディスプレイの
反射防止フィルム
などで活躍します
フレフィーモⓇ のお問い合わせは、
新規事業部NIP製品PJまで
電話:04-2954-3482
E-Mail: [email protected]
フレフィーモ ® は、新規事業部NIPプロ
ジェクトが開発した製品です。
このフレフィーモ®、どんな商品かといい
ますと、プラスチックやフィルムの表面に
凸凹の模様をつける判子のような機能を
持ったものです(粘土に剣山押し付けると
模様が出来る。あんな感じです)。
その判子が ペらーん としたフィルム状
で出来ている。それがフレフィーモ®です。
ちなみに、商品につけられているキャッチは「転
写性、耐久性、離型性に優れたフィルム モール
ド」。モールドというのは、金型といった意味で、
大きさは用途によって様々。フィルムで出来てい
るから、製造ラインのロールに巻きつけたりして
使うことも出来ます(右図参照)。 こうして、連続
的に凸凹判子を押せる装置の出来上がり。ここ
に転写材料を通せば、表面に凹凸模様がつい
たフィルムがあっという間に何 m も何百 m もで
きます。この模様はギザギザだったり、ドット調
だったり、ストライプだったりと、お客様の用途に
より変わります。
凸凹の間隔は1ミリメートルの 1/1000 の1マ
イクロメートルよりもっと小さいナノレベルです。
ナノは、1 マイクロメートルのそのまた 1/1000 の
単位です。よくニュースで「ナノテクノロジー」と言
っていますが、これはナノ領域の微細技術のこ
とで、当社の NIP(ナノ-インプリント)技術も、こ
れに含まれます。NIPというのは、転写物にナノ
サイズの凹凸模様をつけること、なんですね。
転写材料(UV硬化樹脂)
転写後(成形品)
U
V
光
ロール式の例
フレフィーモ
こうしてフレフィーモ®で模様をつけたフィルム
類は、どんな製品に使われるのでしょう?
身近にあって分りやすいところでは、テレビや
パソコン、モバイル端末のディスプレイ表面に貼
られて、外側の映り込みや光の反射を抑える反
射防止フィルムです。この時の凹凸パターンは
突起状のもので、モスアイ構造とも呼ばれます。
蛾の眼の表面は、無数の突起でできた凸凹構
造をしていて、これは光の波長よりも小さく、入
射する光は屈折を繰り返しながら透過してい
き、反射することはありません。この構造のフィ
ルムを、フレフィーモ ® で再現できるわけです
ね。
光が反射しないで向こう側に抜けるということ
は、照明の光源パッケージ内側に同じ加工をす
れば、照明光を無駄なく外側に送り出すことが
出来るということにもなりますね。エネルギーの
有効利用として、今注目されている技術です。
綜 研 化 学 株 式 会 社
右側半分が反射防止フィルムを貼った状態
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vol.20 Jul-2012
塗料の風合いを調節できる 器用な粉
●NEWS●
新事業棟が完成しました
当社の狭山事業所(埼玉県狭山
市)に、新規事業の早期立ち上げ
を図るための施設である新事業棟
が、平成 23 年 12 月 1 日に竣工
いたしました。
当社は、今後成長が期待でき
る環境・エネルギー分野、ナノテク
ノロジー分野等をターゲットとして、
ナノインプリント用モールド、有機太
陽電池材料、電子ペーパー用粒
子の新規事業化に注力していま
す。これらの新規製品の開発、量
産を、新事業棟により拡充したス
ペース(クリーンルーム等)を活用
して行い、新規事業の早期立ち上
げを目指します。
塗料・インキ添加剤用途
アクリル微粒子 「ケミスノーⓇ MZ シリーズ」
綜研化学の機能性微粒子ケミスノーⓇシリーズ
は、ディスプレイ光源の拡散用を中心にトナーや
化粧品まで、様々な分野で使われています。今
回はその中の一つ「塗料・インキ」添加剤用途を
ご紹介します。
一般の方には「ペンキ」といった方が馴染みが
いいようですが、「塗料・インキ」はご存知のように
ケミスノー Ⓡ の新しいラインナップ「MZシリー
身の回りの様々な物の塗装・彩色に使われてい
ズ」は、20μm 以下という微細ながら、大きさのバ
ます。建物や車、テレビ・洗濯機・冷蔵庫などの
ラつきが少ない粒子径分布が特長です。塗料・イ
家電、OA機器の筐体、オモチャ等々。従来、「塗
ンキに混ぜることで、製品に艶消し機能を付与
料・インキ」は、主に表面の保護・艶出し、さび防
し、落ち着き感や上品さといった意匠性を発現す
止のために使用されていましたが、最近では用
ることが出来ます。
途によっていろいろな機能が求められるようにな
≪新事業棟概要≫
建屋:地上2階建
建物面積:1,100 ㎡
延床面積:2,000 ㎡(内、クリーン
ルーム 700 ㎡)
~クリーンルームについて~
新事業棟内のクリーンルーム
は、「高クリーン環境」と「省エネ」
を両立させた最新のクリーン環境
を実現しており、夜間・休日等の
無人時は、省エネ運転に切り替わ
って消費電力が削減される仕組
みです。
ナノインプリント用モールドは、ナ
ノよりサイズが大きな埃や塵が製
品に入らないように、クリーンルー
ムで製造、品質管理、出荷まで一
貫生産を行っています。
MZ-10HN の
電子顕微鏡写真
っています。
原料のアクリルは透明感があるので、鉱物系
の粒子を混ぜた時よりも濁らずにクリア感を維持
その一つが、風合いにバリエーションを与える
出来ます。また、耐候性能も高いので、建材など
機能です。ペンキを塗ればツヤツヤ・ピカピカ・テ
屋外用の塗料・インキにも使用可能です。更に艶
カテカといった仕上がりになっていたのはちょっと
消し添加剤の中では耐スクラッチ性が高く、引っ
昔の話です。今はフワッと柔らかそうな風合い
かき傷がつきづらいという特長も備えています。
や、艶消しのしっとり感も表現できます。これは、
いま使っている日用品は、艶消し仕上げになっ
微細な粒子を混ぜることで出せる機能なのです。
ていませんか? ケミスノー Ⓡ の世界がそこにも
広がっているかもしれません。
「ケミスノーⓇ」のお問い合わせは、
微粉体部営業グループまで
電話:03-3983-3187
E-Mail: [email protected]
綜 研 化 学 株 式 会 社
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http://www.soken-ce.co.jp/ 営業企画室
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vol.19 Oct-2011
エネルギーのロスをなくして、省エネしましょう
●NEWS●
綜研テクニックス※1の
簡易熱媒ボイラー「ねつばいくん」&「台数制御システム」
2011 社会・環境報告書
綜研化学グループでは、「環境
保全を指向しつつ社会に役立つ革
新的製品を提供する」という経営
理念のもと、環境に配慮した企業
活動を進めています。また、企業と
して社会的責任を担い、社会の公
器にふさわしい企業体質の構築に
努めています。
当社を支えてくれる皆様に、こう
した活動の内容や進捗をご報告す
るため、年に一度、社会・環境報
告書を発行しています。2004 年
から発行を開始し、このたび、第二
次環境中期計画の最終報告とな
る「2011 社会・環境報告書」を発
行しました。
本報告書では、主に、再資源化率
や環境効率などの各種実績デー
タ、社員の環境改善活動、小中学
生を対象にした理科教室などの社
会貢献活動をご紹介しています。
当社ホームページに掲載しており
ますので、是非ご覧ください。
2011 社会・環境報告書
http://www.sokence.co.jp/environment/
展 示 会 出 展 情 報
最近の化学品プラ
ント(生産設備)は、産業
構造の 変 化 と お客 様
のニーズに対応するた
め、大量生産から少量
多品種生産へと生産
ねつばいくん(ボイラー)の台数制御システム構成
スタイルが移行しつつ
あります。また、省エ
ネ・環境保全対策も後回しにできない重要な課題
■NEW「ねつばいくん」と新機能付加のポイントは
となっています。
次の5つ
化学品プラントでは、高温の油(熱媒体油)を循環
(1) 簡易ボイラーなので、取扱資格及び法定検査
させることで熱エネルギーを供給する「熱媒ボイラ
が不要
ー」を使用することが少なくありません。ボイラー
(2) パッケージ化による設備導入時のコスト低減
は生産工程に必要とされる熱量に見合ったタイプ
(3) 最大 16 台(3,278kW・320 万 kcal/h)までの多缶設
が選定されます。
置により、大容量の熱媒システム構築が可能
従来の大量生産工程では、生産規模に合わせ
(4) 「台数制御システム」の導入により、負荷変動
た大型ボイラーを選定使用していました。一方、少
に応じた台数運転で、熱効率を落とさずに省
量多品種生産では、生産量に応じ必要な熱量が
エネルギー化(CO2削減)に貢献(各熱媒ボイラー
大きく変動します。少量生産で大型ボイラーを使
の運転時間が均等になる制御もします)
用すると、最適な熱効率で運転できないため、エ
(5) 通信メンテナンス(オプション)を使用することで、
ネルギーのロスが生じます。
運転状況を把握し、異常時の緊急メールを受
信できる
このようなエネルギーのロス対策として、綜研テ
クニックスでは簡易熱媒ボイラー「ねつばいくん」
の機能を見直し※2、2010 年 11 月に大幅なリニュ
「ねつばいくん」と「多缶設置」「台数制御システ
ム」の組み合わせによる新しい熱媒供給システム
ーアルを行いました。
により、綜研テクニックスでは、エネルギーを上手
設置スペース半減といったハード面での改良に
に使い分ける、環境に優しい化学プラントを提案
加え、ボイラーの複数設置を可能にした「多缶設
しています。
置」と「台数制御システム」の新機能を付加する事
で、必要時に必要台数を制御できる、無駄のない
熱媒供給システムを提案できるようになりました。
「ねつばいくん」ほか 熱媒システムのお問合せは
綜研テクニックス㈱ 営業統括部まで
TEL : 03-3983-3177
http://www.soken-tecnix.co.jp/
2011/11/16(水)~18(金)まで
東京ビッグサイトで開催される
『 INCHEM TOKYO 2011 』
に出展いたします。
綜研テクニックスの熱媒ボイラ
ー「台数制御システム」 をはじ
め、綜研化学グループの環境に
配慮した高機能材料をご紹介い
たします。
東2ホール ブース№ 2E-01
設置イメージ
※1綜研テクニックス㈱は、
綜研化学グループのエンジニアリング事業を担当するグループ会社です。
※2㈱サムソンとの共同開発によるものです。
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vol.18 Jun-2011
モバイル機器をしっかり貼り合せて 水を防ぐ機能も果します
●NEWS●
モバイル用超強靭両面テープ 「JET テープ」
知財功労賞
「経済産業大臣表彰」受賞
綜研化学は、「平成 23 年度
知財功労賞※1」において、「経
済産業大臣表彰(特許活用優
良企業)」を受賞しました。
知財戦略室が海外も含めた
特許調査・戦略的な出願を積
極的に展開するとともに、研究
開発員への階層別知財研修を
実施したこと、また、トップマネジ
メントが直接、知財活動に関わ
るなど、当社の積極的な特許
活用の取り組みを評価いただ
き、今回の受賞に至りました。
今後とも研究開発型企業とし
て、有効な特許活用のより一層
の充実を図り、企業価値の向
上に努めてまいります。
※1「知財功労賞」
産業財産権制度の普及促進及び
発展に貢献のあった個人に対して
「産業財産権制度関係功労者表
彰」として、また、産業財産権制度
を有効に活用し、その発展に貢献
のあった企業等に対して「産業財
産権制度活用優良企業等表彰」と
して、それぞれ経済産業大臣表彰
及び特許庁長官表彰(『知財功労
賞』と総称)が行われています。
スマートフォンやデジカメ、携帯音楽プレーヤ
ーなどのモバイル機器は“コンパクト・薄型”が
常に求められていますが、タッチパネルの搭載
が増えてきていることもあり、最近はより大きな
画面での操作・閲覧ニーズが高まっています。
こうしたモバイル機器の大画面化にも、綜研
化学の粘着加工技術が活躍している例をご紹
介します。
モバイル機器のディスプレイ周りに設けられ
ている額縁(窓枠)部分は、これまで 5mm くらい
の幅がありましたが、最近急激に狭くなってきて
います。 最新のスマートフォンではこの窓枠が
1mm 程度になっているものもあります。窓枠部
分を出来る限り狭くすることで、より大きな
画面で見られることが狙いです。
この窓枠は、モバイル機器の最前面にくるカ
バーガラス(フィルム)の裏側に黒く印刷されてい
るケースが多く、この黒い部分に両面テープが
装着され、本体とガラスを貼り合わせています。
一般的に使用されているのはポリエチレンフォ
ーム基材のテープです。このテープは安定した
接着を実現するために 2mm 以上の幅(面積)
が必要とされてきました。しかし、「できるだけ大
きな画面を」というニーズの高まりにより、さらに
狭い窓枠に対応できる、細くても安定した固定
を行うための特殊な両面テープが必要となって
きたのです。
展 示 会 出 展 情 報
JET テープの
型抜き加工例
離型紙
200~300μm
(1μm=1/1000mm)
アクリル粘着層
綜研化学の「モバイル用 JET テープ」は、芯
のないアクリル粘着テープで、狭幅でも強靭な
接着力を発揮します。モバイル機器に用いられ
るプラスチック素材との相性が非常に良く、表
面に追従し、隙間無くしっかり接着して防水機
能も実現することができます。またテープのクッ
ション性により、万一の落下時にも衝撃や貼り
合せのズレ、破損を和らげる役目も果します。
アクリル粘着テープは接 着力に優れる反
面、柔軟性のある素材のため、モバイル用の
窓枠にあわせて細く加工することが非常に難し
いという課題がありました。綜研化学では既存
の構造用テープに改良を重ねることで加工精
度を高め、0.8mm という狭幅加工を実現するこ
とができました。
この細く強靭なテープが、最新の精密モバイ
ル機器の機能を高めています。
2011/7/6(水)~9(土)まで
JTE テープのお問合せは、加工製品部
TEL : 03-3983-2516
E-mail : [email protected] まで
中国上海の上海新国際博覧展示
場で開催される
『Convertech China 2011 』
に出展いたします。
多彩な用途に使用されている
綜研化学の高機能アクリル系粘
着剤「SKダイン」をご紹介いたし
ます。
ブース№ 5086
この部分(窓枠)の裏側に
両面テープが使用されています。
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
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東北地方太平洋沖地震により
被災された方々に、
謹んでお見舞い申し上げます。
一日も早い復興を
心よりお祈り致します。
vol.17 Apr-2011
いつも触れているタッチパネルにも SKダイン
●NEWS●
地域産業発展を目指して
「第 7 回 埼玉県西部地域 産業技
術展示交流会」(2011 年 3 月 4 日
開催)に、綜研化学グループの狭山
事業所が出展いたしました。
このイベントは五つの商工団体合
同で開催され、県西部地域の活力
ある中小企業等が一堂に会して自
社技術や製品を紹介するものです。
当社は粘着剤をはじめ、新規事業と
して取り組んでいるツイストボール型
電子ペーパーやナノインプリント用樹
脂モールドを展示するとともに、当社
社員による理科教室の取り組み(狭
山市内小学校で実施)などを紹介い
たしました。展示をご覧になって、電
子ペーパーを利用した宣伝を検討さ
れる地元関係者などもおり、技術を
通じて来場者や他出展企業と交流
する場となりました。
今後もこのよう活動を通じ、地域
産業の発展に貢献できる企業を目
指してまいります。
展 示 会 出 展 情 報
2011/4/13(水)~15(金)まで
東京ビッグサイトで開催される
『 高機能フィルム
技術展 2011 』
に出展いたします。
光源・エレクトロニクス用高効
率熱伝導両面粘着シート、モバ
イル端末固定用強粘着テープ、
ナノインプリント・Roll to Roll用フ
ィルムモールド、導電性ポリマー
ほか、綜研化学の高機能製品
をご紹介いたします。
ブース№ 東2ホール 13 - 29
タッチパネル用高機能アクリル粘着剤「SK ダイン」
抵抗膜方式の構成例
透明粘着フィルム
OCA(SKダインが使用されています)
透明導電膜(ITO)
カバーガラス
(ハードコート処理の場合もある)
ITO処理されたフィルム
タッチ
パネル
ドットスペーサー
ITO処理されたフィルムまたはガラス
支持板(ガラスまたはプラスチック)
※
LCDなど(表示装置)
静電容量方式の構成例
※の層は接着剤の場合もある
(表面式)
OCA(SKダインが使用されています)
タッチパネルというと表示画面そのも
ののように思う方も多いようですが、基
本的には最上部の透明なフィルム層部 タッチパネル
分のことで、液晶画面など表示装置の
上に重ねて貼り付けられています。*下記
タッチパネルにはいくつかの方式があり用途によっ
て使い分けられていますが、一般的には抵抗膜方式
と 静電容量方式の2種類が多く使われています。
抵抗膜方式は、指やタッチペンで押した時に「電気
を通す透明な膜(透明導電膜/ITO)」同士が接触す
ることにより感知するタイプです。圧力で感知するの
で、感圧式とも呼ばれ、銀行の ATM や券売機など
の公共端末、タッチペンを使うゲームなどに多く採用
されています。
静電容量方式では、タッチパネルに常に微弱電流
が流れていて、画面にタッチすると電気の容量が変
化します。その変化を感知して位置を把握していま
す。電荷容量の変化で感知するので、電気を通しに
くい手袋、爪の先、プラスチックなどでは感知しにくい
ことになります。車載用やスマートフォンなどで搭載
数が増えており、特にスマートフォンはほとんどこの
方式を採用しています。
抵抗膜方式はコスト面や認識精度には優れてい
ますが、フィルムとガラスの2枚構造により、間にス
ペーサーを挟んだ空気層が出来るので、透過率と耐
衝撃性が低めです。(透過率が低いと表示画面が暗
くなります) また、この構造を維持するため、表示画
面の周囲に広めの額縁部分が必要となり、表示画面
がアプリケーションの大きさに比べて小さくなってしま
う短所もあります。 一方の静電容量方式は、ITO を
成膜したガラス1枚で構成されています。タッチ反応
はピンポイントではなく広めですが、空気層がないの
で透過率、耐衝撃性が高く、額縁部分も狭くできるの
が特徴です。
*最近では、表示装置の中に組み込まれる方式も出てきている。
電流
カバーガラス(フィルム)
ITO
ITO処理されたガラス
※
LCDなど(表示装置)
※の層は接着剤の場合もある
2つの方式からも分るように、タッチパネルは何枚
ものフィルムやガラスで構成されており、これらは
OCA(Optical Clear Adhesive)と呼ばれる透明粘着
フィルムで張り合わされています。
OCA の中心的な材料となるのはアクリル粘着剤
です。綜研化学のアクリル粘着剤「SK ダイン」は、エ
レクトロニクスを始めとした光学用で幅広く使用され
ており、タッチパネル用としても活躍しています。
OCA に欠かせない透明性と確かな粘着力が、鮮や
かな表示パフォーマンスを可能にすると共に、高い
耐久性能により長寿命を実現します。また、搭載さ
れる用途により OCA には耐熱性、耐候性、耐腐食
性など様々な性能が求められますが、SKダインは
豊富な製品ラインナップで、それらの要求にお応えし
ます。
私たちが様々な場所で接しているタッチパネルに
も、綜研化学の粘着剤技術が活かされています。
SK ダインのお問合せは、粘着剤部
TEL : 03-3983-3176
E-mail : [email protected] まで
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業企画室
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vol.15 Nov-2010
光に広がりを与える 照明プラスチックカバー用拡散剤
● NEW S ●
アクリル・スチレン微粒子 Chemisnow(ケミスノー) ⓇKMR/KSR シリーズ
綜研化学(蘇州)有限公司
消火栓操法大会
狭山事業所
綜研化学グループのマザ
ー工場として、ケミカルズの
生産拠点であると共に研究
所の機能を持つ狭山事業所
では毎年、社員の防災意識
の向上と屋内消火栓の操作
技術習得を目的に、狭山市
防火安全協会主催の自衛
消防隊屋内消火栓操法大
会に参加しています。
今年 10 月 14 日に開催
された大会には、入社2年目
の若手社員で編成された2
チームが出場しました。出場
1 ヶ月前から業務の合間を
縫って練習に励み、当日は
機敏な動作と大きな掛け声
で操法を披露して、他出場
企業と 技術 を競い合 いまし
た。
今後も継続して出場し、地
域社会と共に防災の万全を
期するよう努めて参ります。
家庭やオフィス、店舗・施設、屋外などに設置
されている灯り(照明)は、ほとんどがカバー※
で覆われており、直接光源を目にすることは少
ないものです。光を発する光源部分は線や点
など小さい面積ですが、これらの照明器具は
外側から見ると全体が光っているように見えま
す。これはカバー素材に拡散透過機能が施さ
れているからです。 (※ ここでいうカバーとは、蛍光灯
パイプ型、電球ドーム型など様々な形状のものを指しています )
カバーは光源の保護とデザインのためだけ
でなく、光の直線的な道筋を様々な角度に曲
げ散らして(拡散)、広範囲に均一な光を届け
る(透過)役割を果たしています。拡散透過機
能 は 、 拡散 剤 ( 微 粒 子 ) を 表 面 に 塗 る 、 ま
たは混ぜ込むことで付与することが出来ます。
近年は省エネルギー及び環境保護の一環と
して、高効率照明が注目されています。中でも
LED(発光ダイオード)を光源とした照明は、低電
力消費、長寿命、紫外線・水銀レスといった長
所を活かし、世界的に普及が拡大しています。
LED は長寿命であることから、カバーの素材も
従来の硝子より、割れにくく耐久性のあるポリ
カーボネイトなどのプラスチック素材が多く使われ
るようになりました。プラスチックの場合、拡散剤
は成型前に混ぜ込まれる方式が一般的です。
また、従来多く使われていた鉱物などの無機
粒子は、光を曲げることは得意でも通すことが
若干苦手でした。そこで、光を無駄なく通し省
エネ効果を高めるために、有機微粒子の拡散
剤が注目されています。
光源
LED
Chemisnow Ⓡ
ChemisnowⓇを添加した照明カバー
左:蛍光灯型(左端透明パイプは添加なしのもの) 右:ドーム型
「Chemisnow(ケミスノー)ⓇKMR/KSR シリーズ」は、
LED 照明用拡散をメイン用途に開発された直
径 3~8μm※ の有機アクリル・スチレン系微粒
子です。有機微粒子は光を曲げる屈折性能と
共に高い透過性を併せ持っており、LED の明
るさを保持し、光の広がりを与えます。
KMR/KSR シリーズは、綜研化学グループの中
国における微粒子生産拠点「綜研化学(蘇州)
有限公司」で生産されています。現在中国は省
エネ環境保護を目的とした高効率照明の普及
が奨励され、公共施設を中心に照明の LED 化
が急速に進んでいます。
これまで有機微粒子は高価なことと、カバー
を成型する際の高温処理に弱いことから使用
が限られていましたが、耐熱性の向上と高効
率重視を強みとして、採用の増加が期待されて
います。LED を始めとした照明用の拡散剤ニー
ズに応えるため、これからも更なる機能強化に
取り組んで参ります。
※1μm=1/1000mm
「Chemisnow (ケミスノー)Ⓡ」のお問合せは、綜研化学(蘇州)
電話 (中国 86)512-62832898 まで
http://www.soken-sz.com
(綜研化学 HP からのお問い合わせもできます)
綜 研 化 学 株 式 会 社
【図】
LED 照明カバーの内部(一例)
カバーの素材(ポリカーボネイトなど)
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vol.14 Sep-2010
液晶ディスプレイのフィルムを貼り合わせる 高機能粘着剤
● NEW S ●
光学用アクリル系粘着剤「SK ダイン」
インターンシップ生を
受 け入れています
綜研化学グループでは、学
生の皆さんに社会人生活や化
学会社で働くことなどを知って
もらうため、毎年大学生のイン
ターンシップ生の受け入れを
実施しています。
研修では、興味のある分野
や体験したい業務について話
し合いを行い、製造部門や営
業企画部門といった実際の職
場で日常勤務の一端を担当し
てもらっています。
昨年度は、韓国や中国から
の海外留学生を含む8名の学
生を受け入れました。今年度
は既に5名が参加し、現在も1
名が研修中です。
製造研修の様子
この制度は、 学生にと って
も、また学生を指導する従業
員にとっても、短期間ではあり
ますがとても良い経験となって
いるようです。今後も積極的に
インターンシップ生の受け入れ
を実施し、学生たちが社会に
出て行く際の、職業の選択肢
を増やしてもらいたいと考えて
います。
映像を映し出すディスプレイは、ブラウン管
の時代を経て今は薄型ディスプレイ(フラットパ
ネルディスプレイ*FPD)が主流です。現在実
用化されているフラットパネルディスプレイ技
術では「液晶」「プラズマ」「有機 EL」の3つが
上げられます。
プラズマは主に 40 インチ以上の大型テレビ
や公共のインフォメーションディスプレイ、有機
EL は携帯などの小型アプリケーションが中心
の技術です。これに対して液晶(LCD -Liquid
Crystal Display)は、様々な大きさや用途の機
器に搭載されています。テレビ、モニター、ノー
トパソコン、携帯電話、カーナビ、携帯ゲーム機、
時計、電卓など、挙げれば切りがありません。
液晶ディスプレイは、電気で方向を変えられ
る物質(液晶)をガラスで挟み込み、両側から
特殊機能を持った何枚ものフィルムを重ねるこ
とによりパネルが構成されています。 (図1参照)
これらのフィルムを貼り合わせる時に使用され
るのが、綜研化学の光学用アクリル系粘着剤
「SKダイン」です。映像を透過させるため、無
色透明で密着性に優れた特殊光学設計がな
されています。
ディスプレイ内部のフィルムの貼り合せに粘
着剤が使用される理由の一つが利便性です。
偏光フィルム
位相差フィルム
SKダイン
ガラス板
液晶
粘着剤は 20μm(マイクロメートル) ※前後の厚みで
フィルムに塗布され、剥離フィルムで粘着面が
保護されます。その後、画面サイズにカットし貼
り合せを行いますが、接着剤に比べ作業もしや
すくリワーク(貼り直し)も可能です。
また、液晶パネルを構成するフィルムの中に
は様々な機能や性質を持つ反面、中には環境
により伸びたり縮んだりするものもあります。
この素材の動きに対して、柔軟に対応できるこ
とも粘着剤の強みです。追従性に優れ画面の
ムラを軽減するソフト系のものから、コントラス
ト重視のハード系粘着剤まで、光学用途に合
わせた高度な設計でお客様のニーズに対応し
ます。
「SKダイン」は、携帯電話などの小型液晶か
らパソコン、テレビ用の大型液晶まで様々な用
途、サイズに対応できる高機能粘着剤です。高
い透明性と密着性によりフィルム機能を最大限
に生かし、美しい画質を実現します。また耐久・
耐熱性にも優れ、長時間劣化なく安定した映像
を保ちます。
皆さんが今お使いのテレビやパソコン、携帯
電話にも、透明な「SKダイン」が使用されてい
るかもしれません。
※1μm=1/1000mm
ガラス板
位相差フィルム
SKダイン
※「SK ダイン」のお問合せは、粘着剤部営業グループまで
電話:03-3983-3176 E-Mail : [email protected]
偏光フィルム
【図 1】
テレビ用液晶パネルのフィルム構成(一例)
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vol.13 Jul-2010
高品質な印刷をサポートするトナー用添加剤
● NEW S ●
アクリル微粒子 ケミスノーⓇ MP シリーズ
地域の方々と共に
綜研化学グループでは、地域
の方々との交流に力を入れてい
ます。
浜岡綜研は、御前崎の地域の
方々との交流親睦を深めるた
め、6 月 27 日(日)第三回御前
崎市長杯ドラゴンボート大会に
出場致しました。
海上保安庁、消防署、地元
企業、大学、自治会、女子サー
クルや県外からの強豪も含め、
合計 50 チームが集まり、各チ
ーム22名が200m競漕の頂点
を目指しました。優勝を目指す
強豪チームもあれば参加を楽し
むというチームも多く、市民の大
会として年々盛り上がりを見せて
います。
浜岡綜研は若手を中心に最
強チームを編成。気合いを入れ
て予選を好タイムで通過、準決
勝に進みましたが、惜しくも次点
で決勝進出を逃してしまいまし
た。
コピー機やレーザープリンターは、機械の内部で
静電気を起こして紙にトナーを転写させ、それを熱
で定着させることで文字やグラフィックを印刷しま
す。インクの役割を果たすトナーは、顔料やカーボ
ンなどの色剤を混ぜ込んだプラスチックの粒です。
トナーの大きさは 5~20μm(1μm は 1/1000mm)
ですが、高精細な印刷が求められる現在は粒径が
徐々に小さくなってきています。また、一般的なトナ
ーはデコボコしたジャガイモ形状をしています。これ
は球形より表面積が大きいので、色表現性が増す
からです。
トナーは良質な印刷を実現するために機械メーカ
ーの違いはもちろん、機種ごとに最適化された設計
が組まれています。美しい印刷を行うために、化学
の力はここでも様々に活用されているのです。
綜研化学のケミスノー Ⓡ(MP シリーズ)は、0.1~0.6
μm の領域で粒子径の揃ったアクリル(有機)微粒
子です。摩擦帯電性が非常に強く、高品質な印刷を
サポートする外添剤として、高く評価されています。
【図 1】のように、トナーの周囲をコーティングする際
の外添剤は主に無機微粒子が使われていますが、
ここに有機微粒子の「ケミスノーⓇ」を加えることによ
り、トナーの流動性と帯電性、更にクリーニング性も
向上することが確認されています。
ケミスノーⓇMPシリーズ
流動性・クリーニング性向上など
外添剤(シリカなどの無機微粒子)
滑性などの流動性を付与
結着樹脂
色剤などの構成要素を
一つに結びつける
今年も地域の方々と一緒に
楽しく交流が持てたと思います。
終了後、「来年も、お互いが
んばりましょう」とライバルチーム
の健闘を讃え、再戦を誓い合い
ました。
色剤(カーボン、顔料)
ケミスノーⓇ MP-1000
流動性の向上により改善されるのは、くっつき防
止です。これはトナー同士のくっつきをなくし、印刷
時に偏りのない滑らかな定着を助けます。近年注目
されている環境対応型トナーは「低い温度」で「高速
定着」する機能が求められていますが、この特性を
実現させると柔らかさが増し、くっつきやすい傾向が
みられます。この欠点を補い安定した流動性を確保
する方法の一つとして、ケミスノーⓇが添加されます。
帯電性が向上することでは、転写可能な帯電値に
達するまでの時間が短くなり、素早い転写体制を整
えることが出来ます。これにより安定性が増し、高品
質の印刷が保てるのです。
また、クリーニング性は転写定着時、トナーが感
光部分やローラーなどに張り付いたままにならないよ
う、サラッと剥がれ落ちやすくする機能です。この機
能が加わることで、トナーが原因で起こる「詰まり」な
どのトラブルを抑制することが出来ます。
ケミスノーⓇの身近な活躍に、これからもご注目下
さい。
※「ケミスノーⓇ」のお問合せは、
機能性材料部アクリル樹脂グループ営業チームまで
電話:03-3983-3187 E-Mail : [email protected]
電荷制御剤
静電気を制御して
印刷の品質を左右する
ワックス
定着ロールへの張り付き防止など
綜 研 化 学 株 式 会 社
【図 1】トナー拡大図
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
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vol.12 Jun-2010
“広”い粘度範囲を効率よく撹拌できる装置
● NEW S ●
高効率撹拌装置「Hi-F ミキサー」綜研テクニックス ※
決算説明会を開催しました
綜 研 化 学グ ル ープでは 、株
主・投資家の皆様に事業内容と
今後の見通しについてご理解い
ただくことを目的に、年 2 回の決
算説明会を実施しています。
5 月 26 日(水)、グラントウキョ
ウノースタワー18 階 大和証券
コンファレンスホール(東京都千
代田区丸の内)に於いて、2010
年度 3 月期の決算説明会を開
催しました。当日は、約 45 名の
方にご出席頂き、意見交換を含
め、グループの事業及び業績に
ついて説明致しました。
また、 「FACT BOOK2010 」
「第 62 回定時株主総会招集ご
通知」を会社ホームページに掲
載しておりますので、是非ご覧下
さい。
綜研化学ホームページ↓
http://www.soken-ce.co.jp/
撹拌装置 Hi-F ミキサー( ハイエフミキサー :HigheFficient Mixer)は、粘着剤の TOP メーカーである
綜研化学の“こうあってほしい”という生産現場の要
望をもとに、長年にわたるノウハウと実績をベース
に開発された、全く新しいタイプの高効率撹拌装置
です。
Hi-F ミキサーの構造は、 図 1 の通り、上部分割式
大型楕円翼と下部大型ワイドパドル翼にて構成され
ています。上部分割式大型楕円翼は、特に高粘度
領域で優れた特性を発揮する翼で、上部から見ると
円形状の構造となっており、槽内に強い上下流を発
生させます。一方、下部大型ワイドパドル翼には後
退翼を採用し、低動力で大きな吐出流を発生させて
います。これらの異なる翼をバランス良く組み合わ
せることで、水のような低粘度液から水飴のような
高粘度液までの“広”い粘度領域で、槽内全体の強
い液循環を生み出して効果的な撹拌を実現してい
ます。
従来の生産現場では、用途・粘度の違いにより撹
拌装置を選定していましたが、低粘度用の汎用撹
拌翼では高粘度液の撹拌が難しく、逆に高粘度用
の撹拌翼、例えばリボン翼では低粘度時の混合に
問題がありました。 (図 2 参照) そこで開発された
Hi-F ミキサーは低粘度から高粘度領域までのワイ
ドレンジを 1 台でカバーすることができます。
展 示 会 出 展 情 報
2010/6/30(水)~7/2(金)まで
東京ビッグサイトで開催される
「インターフェックス・ジャパン」
に綜研テクニックスが出展いたしま
す。「Hi-F ミキサー」のほか「真空
図1.高効率撹拌装置 Hi-F ミキサー
また中高粘度領域での伝熱性能も優れているた
め、Hi-F ミキサーの導入により生産性が飛躍的に
向上するとともに、従来は難しかった製品の生産も
可能となりました。更に低回転でも優れた混合性能
を発揮するので、消費動力を抑えることができ、CO2
の削減や省エネルギーにも貢献しています。
開発段階から現在に至るまで、様々なお客様の
“こうあってほしい”を、お客様と共に検討・実証して
きた結果、Hi-F ミキサーは重縮合反応から懸濁・乳
化重合反応、気液接触反応や各種溶解操作、晶析
操作やスラリー液撹拌などの様々な分野で採用さ
れ、活躍しています。今後も様々な分野・用途で HiF ミキサーの可能性にチャレンジし、お客様の生産
設備の革新に貢献致します。
綜研テクニックスでは、Hi-F ミキサーの撹拌効果
を実証いただくために、1Lit・3Lit 用の Hi-F ミキサー
テスト翼、3Lit フラスコテスト装置、200Lit パイロット
反応装置、ドラム缶用 Hi-F ミキサーの貸出機を準
備しております。この機会に是非 Hi-F ミキサーの効
果をお試しください。
※「Hi-F ミキサー」のお問合せは、
綜研テクニックス㈱ 営業統括部 システム営業グループまで
電話:03-3983-3177 http://www.soken-tecnix.co.jp/
式連続脱泡装置」「攪拌槽洗浄シス
テム エコブラスター」「予知・予測型の
設備保全情報システム MI-Mates」
をご紹介いたします。
ブース№ 原料加工ゾーン
東1ホール 24-25
図 2. 混合時間・撹拌状況の比較 (液粘度 10Pa・s)
※綜研テクニックス㈱は、綜研化学グループの装置・システムを
担当する関係会社です。
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
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vol.11 May-2010
金属やプラスチックを強固に接合できる粘着テープ
● NEW S ●
講演活動
綜研化学グループでは、事業内
容や環境配慮に関する考え方など
について地域の皆様に理解して頂
くために、様々な機会に講演活動
を行っています。
3 月 24 日、中小企業大学校東京
高校で開催された“環境ものづくり
推進セミナー”において、「見えない
製品、見える化に挑む環境ものづく
り」をテーマに、会長の中島幹が講
演を行ないました。
本セミナーは、現在の企業に求め
られる「環境に配慮した ものづくり
のあり方」について考えることを目
的として開催されたものです。
当日は、参加者の皆さんに当社
の取り組み内容を伝えるとともに講
演後半には活発な意見交換が行
われていました。
私たち の企業活動の一端を多く
の方にご紹介できるよう、今後もこ
のような催しに積極的に参加してい
きたいと思います。
アクリルフォーム構造用両面テープ「JET テープ」
粘着テープは様々な基材に粘着剤を塗布したも
のですが、用途ごとにいろいろな種類のものがあ
ります。身近なところでは文具テープ、梱包用テー
プ、メディカル・衛生用品用テープなどが上げられる
でしょう。また部品の組み立てに使われる産業用
のテープも、ニーズごとに異なります。家電をはじ
めとしたエレクトロニクス製品、家具、玩具。また情
報通信機器もテープで貼り合わされている部分が
意外と多く、携帯電話の窓枠パネル固定などもそ
の一例です。産業用途となると、それに見合った強
度、耐久性など要求性能は項目も多く、それぞれに
高いレベルが求められます。
では建物や自動車の部品を固定する場合はど
うでしょうか? 普通なら「釘を打つ」「ビスで留
める」「溶接する」「接着剤で固める」といった手段
を連想すると思います。真っ先に「テープで貼
る」を思い浮かべるという人は少ないのではない
でしょうか。「貼る」という言葉からは同時に「剥
れる」が連想されるので、建物や自動車の固定用
としてはちょっと弱いイメージがあるかもしれ
ません。しかし、実際はこの分野でも粘着テー
プが使われているのです。
粘着テープの中で最も接合力の強いものは一
般に「構造用テープ」と呼ばれ、名前の通り建
造物や自動車など、強固に固定する必要がある
場合の貼り合せに使用されます。構造用テープ
は溶接やビスの替りとなる強力な接合力を持つ
と共に耐熱性・耐寒性・耐水性に優れ、基本的に
一度貼ったら剥れません。また、作業工程の多
い接着剤や熟練した職人を必要とする溶接とは
違い、作業者に技術的な負担をかけず比較的簡
単に作業できるので、時間短縮と作業の均一性
による生産性の向上が期待できます。
「JET テープ」は JIS 規格 1 種 1 号に適合しています
綜研化学の「JET(ジェット)テープ」はアクリルフォーム
を使用した構造用の両面テープです。接合力の強
さに加え、テープに柔軟性、伸縮性があるため曲
面での接着にも力を発揮します。金属とプラスチ
ックというような異なる素材同士も貼り付きます。
現在、金属性の天井パネルの固定や屋外看板の取
り付け、住宅ではドアの貼り合せやキッチン・バス周
りの化粧板固定、エレベーターや自動車の内装材
固定に使用されるほか、防水シール性に優れてい
るので薄型タイプは電子産業でも活躍しています。
「JET テープ」で使用される粘着剤は自社開発に
よるシロップ型です。シロップ型粘着剤は環境に付
加を与える有機溶剤を使っていないため、地球
環境に優しいテープとして身近な用途に最適で
す。綜研化学の更なる強みは、粘着剤からの一貫
生産であるため常に高い品質を維持出来ること
と、トータルコスト管理による低価格化の実現にあ
ります。性能とコストパフォーマンス、環境対策とい
う3つの視点から、これからもお客様をバックアッ
プ致します。
粘着テープのことは、綜研化学にご相談下さい。
※「JET テープ」のお問合せは、
加工製品部無溶剤テーププロジェクトまで
電 話:03-3983-2516 E-Mail:[email protected]
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業管理部
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vol.10 Apr-2010
未来を支える機能追及を 溶剤フリーでサポート
● NEW S ●
機能性アクリル系液状ポリマー「アクトフロー®」
地域活性化&異業種交流
綜研化学グループでは、より
多くの皆様に事業内容を知って
頂くため、積極的に地域活性化
及び異業種交流展示会に参加
しています。
2 月 24 日、第 6 回埼玉県
西部地域産業技術展示交流会
「コアリッション 2010」が開催さ
れ、狭山事業所が中心となって
参加しました。これは埼玉県西
部地域に立地する企業が、それ
ぞれに保有する技術を紹介し、
地域の活性化を目的として毎年
開催されているものです。
綜研化学の展示ブースではコ
ア 製 品 で ある ア ク リ ル 系 粘 着
剤、粘着テープに加え、ツイスト
ボール型電子ペーパーなどを出
展しました。特に電子ペーパー
は新しい技術として多くの方に関
心をお持ち頂きました。
今後もこのよう な活動を通じ
て、更なる技術の発展へと繋げ
ていきたいと思います。
プラスチックは用途によっていろいろな
特性が求められます。ポリ袋は薄くて柔ら
かく適度な強度も必要ですし、PET ボトル
は透明のものが多く硬さも必要です。他に
も自動車や家電製品のボディに使用される
工業用プラスチックは強度や耐熱性・耐候
性などが求められますし、同じプラスチッ
ク製品でも、接着剤のように空気に触れて
から固まるといったものまで、その特性を
発現させるために様々な設計が組まれてい
るのです。
機能性アクリル系液状ポリマー「アクト
フロー®」は、それらの設計において重要な
役割を担うもののひとつです。「アクトフ
ロー®」を混ぜることにより、プラスチック
の表情に様々な変化を与えることが出来ま
す。代表的な機能付与は、
① 硬さをコントロールできる
(耐衝撃性、硬質性 ほか)
② 表面の特性を変化させ、他の物質との
密着性を持たせる
(密着性、防汚性 ほか)
③ 光や熱による劣化を防ぐ
(耐候性、耐熱性) など。
「アクトフロー ® 」の形状は透明な水あめ
状です。大きな特徴は、有機ポリマーであ
りながら、地球環境に負荷を与えるとされ
る溶剤を使用していないことです。
このような機能付与の特性と形状、環境
に配 慮した 製 品であ ると いう特徴 を 活か
し、主に塗料や防水シート、カベ・床材など
の建築材料に多く用いられます。また、家
電製品にこもりがちな熱エネルギーを分散
し本体の温度上昇を防ぐ放熱(熱伝導)シ
ート、自動車の内装シートのほか、フィル
ム・シートのベース材、精密デバイス材、接
着剤への機能付与など様々な分野の製品設
計を支えています。
こうした有機ポリマーの工業用生産は、
化学反応による発熱が強く難易度が高いと
いわれています。量産技術の確立は非常に
難しいものですが、綜研化学グループのエ
ンジニアリング技術がこれを大きくサポー
トしているのです。「アクトフロー ® 」をは
じめとする機能性材料は、“製品開発”と
“生産技術”を併せ持つグループの強みを活
かした綜研化学の特徴的な製品と言えるで
しょう。
「アクトフロー ® 」は、これからの未来を
支える機能の追及を助長し、力強く実現へ
と導きます。
※「アクトフロー」のお問合せは、
機能性材料部アクリル樹脂グループ営業チームまで
電話:03-3983-3187
Fax:03-3983-2227
機能性アクリル系液状ポリマー「アクトフロー® 」
綜研展示ブース
ポリマー:分子が化学反応で繋がったもの
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業管理部
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Information Technology Solutions
vol.8 Feb-2010
オリジナル材料による 色素増感太陽電池(DSSC)の開発
● NEW S ●
職場改善活動発表会 (浜岡)
綜研化学グループでは、事業所ご
とに部門 に合った小集団活動を行
なっています。それぞれに編成され
たチームが、Plan(計画) Do(実行)
Check(検証) Action(改善)を回し
ながら職場や業務の改善を実施し、
働きやすい職場に変えていく活動で
す。活動の主柱となるのは挨拶や5
S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)。加
えて社員一人ひとりが改善活動を実
践して職場の問題を解決し 、明るく
快適な職場づくりをしていくことで、組
織の活性化を促進しています。
グループの製造会社である 浜岡
綜研の「Step Up 活動」報告会が 1
月 15 日に行なわれました。“分かり
やすい事業所”をスローガンに、事
業所を訪れるお客様、地域の皆さん
に掲示物を用意して事業所を知 っ
てもらおうという取組など、ユニーク
で独創的な活動が紹介されました。
浜岡の掲示板
シリコン系
結晶シリコン
アモルファスシリコン
現在、主流の太陽電池です
※製造コストが高いのがネック
太陽電池は、通常熱に変わって
Ⅲ-V族多接合
いく光のエネルギーを、半導体を
CIGS系
化合物系
利用して電力エネルギーに変える 太陽電池
CdTe
ものです。化石燃料と違って CO2
の排出もなく、エネルギー源は太
当社が開発を行っている電池です
色素増感
有機系
陽がある限り無限大。地球環境を
有機半導体
考 える現 代におい ては、エ コ燃
料の代名詞ともいえます。
太陽電池は、技術により大きく「シリコン系」「化合
物系」「有機系」の3つに分類されています。現在普
及拡大中のものは、原料にシリコンを使う「シリコン
系」です。このタイプは光を電力にする変換効率は
優れていますが、原料が高価で設置コストもなかな
か下がらないのが現状です。またパネルはまだ厚
く、通常一ヶ所に設置したまま使用されます。
色素増感太陽電池(DSSC)セル
シリコン系の弱点を補うべく、現在様々な太陽電
綜研化学はこの有機系太陽電池分野に早くから注
池技術が実用化に向けて研究されています。2つめ
目し、中でも色素増感太陽電池(DSSC)という、有機
の分類は銅・インジウム・ガリウム・セレン(CIGS)など
色素を使って太陽光を電力に変える技術の研究を
を用いた「化合物半導体系」、3つめはレアメタル注
積み重ねてきました。太陽電池セルのみではなくそ
を使用しない「有機系」の太陽電池で、共に実用化
の材料となる色素、導電性ポリマーにも着目し、オリ
に向けて研究段階の技術です。
ジナル材料の開発に成功しています。
中でも、次世代の太陽電池として注目される有機
TM
導電性ポリマー「ベラゾール 」は他の材料との混和
系太陽電池の特徴は、安価であること。原料もそう
性に優れており、通常は有機溶剤系電解液が封入
ですが、製造工程をすべて塗布で行なうことが可能
される電解質を、液体から固体に置き換えることに
となるため製造コストも抑えることができます。形状
より完全固体型セルが実現しました。また「ベラゾー
も自由で、フレキシブルなフィルム状のものも可能
ルTM」の触媒活性を利用する事で、太陽電池・燃料電
です。シートを携帯したり持ち物の表面に使用する
池の電極材として白金使用量の低減や塗工による
といったユビキタス・エネルギーとしての魅力も十分
簡便な対極作製が可能になり、対極材の低コスト化
に期待できます。太陽電池の世界的な普及に向け
の可能性が広がります。また、(独立行政法人)産業技
て、有機系の実用化は大きなキーポイントになると
術総合研究所より技術移転を受けた有機色素「MK言われています。
2」は、最高レベルの変換効率を達成しており、綜研
化学において量産技術の確立を目指しています。
注:地球上の存在量自体が希少であるか、技術的・経
済的な理由で抽出が難しい鉱種(希少金属)
色素増感太陽電池への取り組みは、綜研化学の
事業分野拡大に向けた、新たな挑戦です。
※「ベラゾール TM」「MK-2」のお問合せは、
機能性材料部太陽電池材料グループまで
電話:04-2954-3504
E-Mail: [email protected]
展 示 会 出 展 情 報
2010/3/3(水)~5(金)まで
東京ビ ッ グサイト で 開催さ れる
PV EXPO 2010 に、今回紹介
している色素増感太陽電池 (DSSC)
セルを始め、 オリジナル材料を 出
展します。
ブース№ 東 4 ホール 25-11
綜 研 化 学 株 式 会 社
導電性ポリマー溶解液(右)と塗工フィルム
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業企画室
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vol.6 Nov-09
生産合理化を支援する プラント リノベーション エンジニアリング
●NEWS●
防災への取り組み 2
綜研化学グループでは、大
規模災害や直下型地震が発
生した場合に備え、定期的に
防災訓練を実施しています。
東京都豊島区にある本社ビ
ルの訓練を 10 月に行ないまし
た。豊島消防署目白出張所員
の指導で、東京直下型地震災
害を想定した防災訓練を実施
しました。地震発生の訓練放
送を合図に速やかに避難・集
合し、人員点呼。その後、消火
器や消火栓を用いた消火訓
練、三角巾を用いた応急処置
の方法や AED(自動対外式除細
動器)の操作方法などを実践的
に学習しました。
緊急時に冷静・迅速な行動
が取れるよう、社員全員で毎
年訓練を行い、防災に対して
真剣に取り組んでいます。
展 示 会 出 展 情 報
2009/12/2(水)~4(金)
幕張メッセで開催される
セミコン・ジャパン 2009
に出展します。 導電性ポリマ
ー、色素増感型太陽電池用の
有機色素 およびテーマ別ブー
スでは、ナノインプリント用樹脂
モールドを出展いたします。
ブース№
5ホール O-01、P-01
綜研化学グループの
装置システム分野を担当する関係会社、
『綜研テクニックス』をご紹介します。
プラントエンジニアリング
お客様の『こうあって欲しい!』を実現するため
の、トータルソリューションを提供する-
それが 綜研テクニックス です。
綜研化学創業以来の基幹事業の一つである装
置システム事業(プラントエンジニアリング事業、
メンテナンス事業および熱媒事業)の技術・ノウ
ハウを伝承し、1997 年1月に事業の分社化によ
り設立された会社です。
綜研化学時代を含め現在まで、熱媒体利用技
術をもとに多くの合成樹脂プラントやファインケミ
カルプラントの納入実績を持ち、自社の生産現場
で培ってきた独自の技術から生まれたオリジナ
ル技術・商品を絶え間なくご提供して参りました。
綜研テクニックスでは、お客様の大切な生産設
備の状態を、設備診断や熱診断を通して把握
し、当社独自の技術・商品・システムを駆使して、
生産性向上や合理化を支援する『プラントリノベ
ーション エンジニアリング』体制を整え、設備の
“最適化”実現に向けて邁進しています。
具体的には、設備診断による設備の 不具合点
の抽出・寿命診断に始まり、熱診断やプロセス検
討を通して設備の老朽化対応、生産性向上、熱
効率向上、品質管理・品質向上への対応、省エ
ネ・環境対応、予防保全の実現などのご提案を
行ないます。
特に、オリジナル商品である、“広”粘度対応の
高効率撹拌装置「Hi-F ミキサー」、バッチプラント
向全自動プロセス制御管理システム「BACCS」、
高効率で洗浄性の高い「連続脱泡装置」、革新
的な設備洗浄システム「エコブラスター」、作業性
に優れた濾過システム「ビスラックス」、高精度で
メンテナンスフリーの「フランジ型トルク計」など、
様々な装置・システムを取り揃え、設備の質的向
上に貢献しています。
メンテナンス &サポート
Hi-F ミキサー
また、既存熱媒ボイラーの燃料転換や排熱回
収設備の設置、総合的な省エネ対策、熱診断の
実施などにより、CO2 排出量の削減や省エネ・熱
効率向上のご提案も行っています。
更に、独自の設備保全情報システム「MI-Mates」
により、状態量監視による予知・予測型の設備保
全を実現し、設備の安定操業を支援します。
お客様の生産設備の『質的革新』を実現するた
めに、これからもオリジナル技術・商品を提供し、
トータルソリューションサービス事業を展開致しま
す。益々進化し続ける綜研テクニックスにご期待
下さい。
※綜研化学/綜研テクニックスは、
11/18~20 東京ビッグサイトで開催される
Inchem Tokyo 2009 に出展します。
お問合せは 綜研テクニックス(株)
電話:03-3983-3177
まで
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 事業管理本部営業企画室
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vol.3 Jul-09
中国の携帯電話を支える 寧波綜研のテープ
● NEW S●
防災 へ の取 り 組 み
綜研グループは、大規模災
害や直下型地震などの緊急
事態が発生した場合に備え、
定期的に総合防災訓練を実
施しています。埼玉県狭山市
と静岡県御前崎市にある国内
の生産拠点では、地元消防署
と自衛消防隊が協働して訓練
を行い、人命救助を第一とし
てより迅速な対応が取れる体
制作りが整備されています。
携帯電話用途で使用される
クリーンルーム仕様のテープ(寧波綜研提供)
寧波大榭開発区綜研化学有限公司(以下、寧波綜
研) は、中国上海の南に位置する寧波市の大榭開
6 月 に 行なわ れ た 訓 練 で
は、消火訓練、漏洩対応、怪
我人救護および応急処置とい
った実践に加え、外部講師の
指導のもと安全・衛生研修も
開催しました。日常的な危機
対応と安全意識の向上を心が
け、一人ひとりが真剣に定期
訓練に取り組んでいます。
発地区にあり、主に中国国内向けの工業用粘着製
品を製造販売しています。綜研化学の海外生産拠
点の第一号として 1994 年にスタートし、現在 320
人以上の従業員を擁する、綜研グループの主要工
場です。
寧波綜研の製品ラインナップの中で、近年売上を
伸ばしているのがクリーンルーム仕様の粘着製品
です。
綜研化学がクリーンルーム仕様の製品企画を立
ち上げたのは 2001 年で、日本や欧米を中心に電
子・エレクトロニクス用途での需要が増加してきた頃
でした。クリーンルーム仕様の粘着製品はテレビ、
パソコン、オーディオ、携帯電話などに搭載される
回路基板と枠の固定や、ディスプレイの作業工程な
ど、文字通りクリーンルーム内で組み立てられる部
位に使用されます。中国の経済発展に伴い、この
分野における中国市場も近々立ち上がってくると予
測し、中国市場も視野に入れて事業化を推進してき
ました。
中国の市場展開はもちろん寧波綜研が主導する
ことになり、マーケティングや顧客開拓も製品開発と
平行して行なわれました。そして 2004 年にクリーン
コーター(塗工機)を導入し、同年出荷を開始。中国
国内における粘着製品のクリーン工場は、寧波綜
研が初めてです。
電子・エレクトロニクス分野ではクリーン製品の比
率が年々上昇しています。中国国内でトップレベル
を誇る寧波綜研のクリーン粘着製品は、これまで輸
入に頼らざるを得なかった電子機器メーカー各社か
ら支持を受け、携帯電話やゲーム機など中小型デ
クリーン塗工設備
ィスプレイ搭載機を中心に 2006 年から一気に用途
が拡大しています。例えばディスプレイの表面保護
フィルム、枠の固定テープ、衝撃吸収材の固定テー
プ、電磁波カットテープ、プリント基板の工程保護テ
ープなど。これら多様な部位・工程に求められる性
能・機能付与に、豊富な品揃えで対応できるのが寧
波綜研の特徴です。また、高グレード品を現地で生
産できる強みを生かし、お客様の優位な製品展開を
可能にしています。
製品に関するお問合せは
寧波大榭開発区綜研化学有限公司 営業部まで
電 話:中国 86-574-86762663
E-Mail:[email protected]
(または、綜研化学 加工製品部 電話:03-3983-2516)
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業企画室
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vol.2 Jun 09
®
ケミスノー で 化粧美人 !?
● NEW S●
アクセス GO!
綜研化学のホームページを
見たことはありますか? 会
社情報・商品情報・CSR への
取 組み ・投 資 家向 け 情 報 な
ど、充実した情報提供を心掛
けています。
2009 年 4 月からは、綜研
化学が5分でわかる「会社紹
介ビデオ(動画)」も見られるよ
うになりました。事業内容・会
社沿革・取扱製品・グループ
会社の紹介など、短くても盛り
沢山の内容です。ぜひ一度、
綜研化学ホームページ「会社
概要」のページから、会社紹
介ビデオをご覧ください。
綜研化学ホームページ↓
http://www.soken-ce.co.jp/
展 示 会 出 展 情 報
2009/7/1(水)~3(金)まで
東京ビッグサイトで開催される
インターフェックス ジャパン
医薬品・化粧品・洗剤
研究開発・製造技術国際展
に、綜研テクニックス㈱ ※が
出展します。 独自開発品の中
から、「広粘度攪拌装置 Hi-F
ミキサー」「真空式連続脱泡装
置 」「攪 拌 槽 洗 浄 シ ステ ム 」
「設備保全情報システム」を紹
介いたします。
ブース№
東5ホール 47-11
※綜研化学グループの装置・メ
ンテナンス事業を行なっている
関係会社です。
ケミスノー
外観:白色微粉末
組成:架橋アクリル酸エステル
平均粒子径:約5.0μm
加熱減量:2.0%以下
粒 子
BX-550
BX-550A
一般ナイロン粒子
当社 従来のPMMA粒子
圧縮率(%)
※1
72
69
70
59
®
®
(Chemisnow )
BX-550
吸油量
(ml/100g)※2
80
85
67
60
化粧のベースとして綺麗な肌色を表現してくれる
ファンデーション。成人女性のほとんどが必須アイ
テムのように持ち歩いているでしょう。
ファンデーションは顔料はじめ様々な材料で構成
されています。発色が主目的とはいえ、肌に直接つ
けるものですから、柔らかさや保湿といったデリケー
トな部分にも様々な機能が求められます。
その一つに、「肌への馴染みやすさ」があります。
肌上でスーッと伸びて上手に馴染めば、綺麗に彩
色してシミやくすみといった肌の欠点をもカバーでき
るわけです。化粧品メーカーは様々な配合技術を
持ち合わせていますが、肌に馴染みやすいファンデ
ーションを実現するためには、感触剤を入れて柔軟
性を持たせることが大切。そこで約 20 年前から配
合されているのが真球状微粒子です。代表的な一
般ナイロン、ウレタン、シリコーンなどと同様、綜研
化学のアクリル粒子「ケミスノー®」もファンデーション
の感触剤として使用されてきました。
近年は、より肌触りのソフトなファンデーションが
求められています。そのご要望にお応えするため、
綜研化学独自の技術を生かし柔らかなアクリル粒
子を追求した結果、2007 年に誕生したのが「ケミス
ノー® BX-550」です。今までの伸びやかな肌馴染み
に加えて、更に高水準の柔らかさを発現していま
BX-550、BX-550A
5.0μm
特 徴
柔らかい
柔らかい 滑り性付与
柔らかい
硬い
※1 1gf の力を与えた時の粒子 1 粒
あたりのつぶれた割合。
数字が大きい程よくつぶれていて
柔らかい。
※2 測定条件:JISK6221に準じる。
(亜麻仁油使用)
す。 加えて、高吸油性を持たせたことで、皮脂や汗
によるテカリも抑えられ、長時間経っても化粧崩れし
ない、つけ心地のよいファンデーションを可能にしま
す。 2009 年には新ラインナップの「BX-550A」で滑
り性を付与し、肌馴染みと滑らかさで更に機能がア
ップしました。 今後は紫外線吸収機能を高めていく
など、まだまだ新機能が登場します。
また製造工程においても、大きさが揃った単分散
粒子を生み出す高度な粒径制御技術と共に、高い
品質安定性とコストパフォーマンスを提供致します。
化粧品用に特化した「ケミスノー® BX シリーズ」は、
ファンデーションでの実績に加え、アイシャドウ、口
紅などカラーコスメティック製品でも幅広いニーズに
対応できる白色微粉末なのです。
製品に関するお問合せは 粉体・機能材部営業グループまで
電話 :03-3983-3187 E-Mail :[email protected]
綜 研 化 学 株 式 会 社
〒171-8531 東京都豊島区高田 3-29-5
http://www.soken-ce.co.jp/ 営業企画室