d d 6W 秋 NZMMAMV イスラーム教徒を 招待する アレッポ石鹸 世界に広がるアラブ文化 背伸びしない生き方 日本人イスラーム教徒インタビュー ハラールなレストラン フリペ持参でドリンクサービス! 奥田敦教授連載エッセイ アラビヤ語で「いただきます」 アラブご飯簡単レシピ トマトベースのカレー?! 「 こ ん にち は 、 僕 の 名 前 は ム ハン マ ド と い い ま す 。 今 日 はあ な た の 家 に ホ ー ム ス テ イ さ せ て も ら え る と 聞 き ま し た 。 よ ろ し くお願いします。」 「 こ ん にち は 。 こ ち ら こ そ よ ろし く お 願 い し ま す 。」 待 ち 合 わせ 通 り の 夕 方 5 時 、 駅 前 で 互 い に 挨 拶 を し た 。 食 事の 注意点 イスラーム教徒の方をもてなし、快適に過ごしてもらうためには、食事で豚とアルコールを避けるだけでは十分で はありません。ここでは大学生の僕の家に、中東からの留学生でイスラーム教徒であるムハンマドさんがホームステ イをするという話を通じて、イスラーム教徒の方をお招きする際の注意点と対処法をお伝えします。 ラーム教徒の方と外食する場合は、イス 僕は料理があまり得意ではないため、外 のお店に連れていこうと考えていた。イス コール由来のものがある。 ﹁ 本 当 に お い し い 。﹂ 運んでいた。 使い方にも慣れた様子で、次々と麺を口に に入った麺料理も中東にはないのだから当 ムハンマドさんはラーメンに挑戦してみ たいと言うので、僕たちはラーメン屋さん ラーム教徒の方が経営しているレストラン その言葉を聞いて、僕は嬉しくなった。 前にもこの店にイスラーム教徒を連れてき へと向かった。そこで二人とも塩ラーメン 中東から日本に留学しているイスラーム 教徒のムハンマドさんを今日の夕方から明 か、ベジタリアン向けのレストランが好ま たことがあるが、評判は上々である。箸が 注意だけでは十分ではない。例えば、肉は 日の朝までホームステイさせてほしい、こ しい。もちろん日本料理のお店でもイス 使えない場合にそなえてフォークを持参し を注文した。しばらくすると料理が運ばれ う研究室の先生から頼まれたのは二日前の ラーム教徒の方が安心して食べられる料理 ていたが、幸いにもその出番はなかった。 イスラーム法に則った形式で屠畜されてい ことである。研究室の活動で、僕が主体と は多い。天ぷらやお寿司、丼ものなど、調 て 来 た 。最 初 、ム ハ ン マ ド さ ん は お 箸 を 使 っ なって何度かイスラーム教徒の方を招いて べてみればいくらでもある。 度 も﹁ お い し い ﹂と 言 い な が ら 完 食 し 、ス ー る必要がある。また、食品の成分や調味料 講演会やイベントを開いたことがあり、そ 条件に合う近くのお店をいくつか思い出 し、ムハンマドさんにどこで夕食をとるか て食べるのに苦戦していた。お箸もスープ の経験を活かして是非面倒を見てほしいと 尋ねた。 プまで飲み干していた。 箸と格闘しながらも、ムハンマドさんは何 然である。しかし、しばらくするとお箸の いうのだ。駅から移動し、僕はムハンマド の中にも、豚やこうした形で屠畜されてい ニ ュ ー な ら 食 べ ら れ る と 思 い ま す 。﹂ 骨 鶏• ガ ラ 動• 物 性 油 不 使 用 の ラ ー メ ン 屋 さ んがあります。このラーメン屋さんのメ ﹁ こ の 近 く に は 、 イ ス ラ ー ム 教 徒 の 方 が 営んでいるハラールのインド料理店と、豚 ※ さんに早めの夕食を提案した。 ※ ハ ラ ー ル イスラーム法的に合法とされるもの。これに対して、禁じられたものをハラームと言う。 ※ラーメンのとやまの基本情報は次ページを参照 イスラーム教徒を招待する 特集 ない動物性の肉由来のもの、あるいはアル イスラーム教徒の方が豚やアルコールを 食さないことはよく知られているが、その 「本当においしい」と、何度も言いながら能登山のラーメンを完食したムハンマドさん 朝食 礼拝の サポート 食事を済ませ、僕の家に着い た。家に到着し早速一息つこう とすると、ムハンマドさんは少 し焦った様子でこう言ってきた。 ﹁すみません。そろそろ礼拝の時 間だと思うのですが、礼拝の時 間とメッカの方向は分かります か?﹂ イスラーム教徒の方は決まっ た時間一日五回、メッカの方向 に礼拝をする。こうした時間や 方向を調べるときに便利なのが イスラミック ファインダーであ る。これによって世界中の都市 における礼拝時間やメッカの方 向を調べることができる。僕は 大学でムハンマドさんを待って いた時に、あらかじめこのイス ラミック ファインダーを使って の方は礼拝の時に専用の絨毯を かっていった。イスラーム教徒 お礼を言って洗面台の方へ向 ムハンマドさんは僕からコン パスとタオルを受け取り、僕に ﹁ え え 、 ど う ぞ 。 そ れ と 、 こ の タ オ ル も 使 っ て く だ さ い 。﹂ 貸し、スカイプをしてもらった。 はムハンマドさんにパソコンを スカイプをしてみますか?﹂僕 ら、僕のパソコンから家の人に ているでしょう。もしよかった ますか? 時差を考えてもムハ ﹁ ム ハ ン マ ド さ ん の 家 に は パ ソ コンがあって、スカイプができ 敷く。自ら絨毯を持参している した。家族から離れて大分たつ いため、僕はその間は席をはず れてしまうと困る話かもしれな ほど家族と話をしていた。聞か 現地時間ではお昼ごろになる ので、ムハンマドさんは一時間 ンマドさんの国なら家族も起き こともあるが、事前に持ってき てもらうように確認しておくと 親切である。ない場合であって も、テーブルクロス等の清潔で 大きな布で代用できる。 ウドゥーとは、礼拝の前に体 を洗うことである。手のひら、 口、鼻、顔、髪、両耳、首、両 の紅茶は中東でもポピュラーな であった。僕が入れたリプトン 夜の礼拝を終わらせているよう 戻ると、ムハンマドさんは既に わり、僕が紅茶をいれて部屋に くなった。スカイプでの話が終 ていない。ちょっと家族が恋し のかもしれない。話は随分弾ん 腕と洗った後に、さらに足をく るぶしまで洗うのだ。そのため、 でいるようだった。そういえば、 僕もこのところ家族に電話をし 洗った体をふくためのタオルな どの準備が必要になる。 時間通りに礼拝を終えること ができて、ムハンマドさんは落 ち着いた様子だった。僕たちは 座布団を敷き、二人で話し始め た。 紅茶であるため、とても懐かし そうに飲んでいた。 二人で話し込み、気が付くと もう既にいい時間になっていた。 僕たちは明日の朝の礼拝の時間 を知るために日の出の時間を調 の出までに済ませなくてはいけ べた。その日最初の礼拝は、日 ないからだ。その後、二人で布 家族 への 電話 しばらくして、互いの家族に ついての話題になった。そこで 団を敷き眠りに就いた。 僕はムハンマドさんにこう提案 をした。 である。相手が握手を求めてこ 一方、男性がもてなす時に特 に気を付けるべきことは、握手 百円ショップを出た後、僕は 駅までムハンマドさんを送り届 さんはつぶやくように で す 。﹂と 、 ム ハ ン マ ド ラーム教徒でなくても 性はいません。イス からである。例え自分と関係な 分けて食事をとるのが一般的だ 事をする際には、男女で部屋を ム教徒の方がお客様を招いて食 に す る こ と が 望 ま し い 。イ ス ラ ー また、食事においてはできる だけ男性と女性で分かれた席順 ※ht t p :/ / www.i s l a m i c fi n d e r .or g 礼拝時間とメッカの方角を調べ、 またコンパスも準備していたの だ。時計を見てみると、礼拝の 時間にちゃんと間に合っていた。 ちなみにこの礼拝は夜の礼拝の 時間の前であるため、日没の礼 拝だ。 ﹁礼拝用の絨毯は持ってきていま す か ? ﹂﹁ は い 、絨 毯 は あ り ま す 。 ウドゥーをしたいので、洗面台 をお借りできますか?﹂ 例えば、女性がもてなす場合 は、マナーとして肌の露出をで きるだけ少なくする必要がある。 スカーフをかぶる必要まではな と、ムハンマドさんが ない限りは、握手をしようとし けた。ムハンマドさんからお礼 言った。それを聞いて い女性であっても、彼女たちが ● 僕が起きてみると、ムハンマ ドさんは朝の礼拝を済ませてい た 。僕 は 朝 食 の 準 備 に と り か か っ た。アラブに住む方の朝食はパ ンや紅茶などの軽めなメニュー で十分である。だが、市販のパ いが、ミニスカートなどは避け るべきである。露出度の高い服 を着ていると、相手に勘違いさ れる可能性もある。また、女性 だけで接待をさせることにも、 何やら怪訝そうな顔を てはいけない。イスラーム教徒 同じような配慮が必要だ。 した。彼の視線の先を の方は、マナーとして異性との ラーメン屋さんを出 た時のことである。僕 見ると、肌の露出度の 肌の接触を極力避けようとする の家へ向かっている 高い女性のグループが の 言 葉 を 言 わ れ た が 、今 回 の ホ ー 僕は、異性のイスラー 露出度の高い服を着ているのを からだ。 あった。 中東の人は、日本人では考え られないくらい多くのお土産を ムステイにはとても満足しても ム教徒の方と接する際 見て、ムハンマドさんはどこか ● ンにはイスラーム教徒の方が食 僕は駅前の百円ショップにム ハンマドさんを連れてきた。こ こでなら、日本のお土産の代表 格であるお椀やお箸、扇子など が買える。その品数に戸惑って いたムハンマドさんだが、日本 のお土産になりそうな商品を見 つけるにつれ、嬉しそうな表情 になっていった。買い物が終わ ると、大きな袋いっぱいになる 買う。八百屋さんでキャベツを らえたらしい。最後に僕たちは、 には、いくつかの注意 複雑な思いをしていたのだろう。 までお土産を買っていた。 運ぶような段ボールいっぱいに ムハンマドさんの留学が終わっ 点があることを思い出 ● べられない成分が入っているこ とがある。そのため、お店に確 認 す る 必 要 が あ る 。 今 回 は 、オ ー ガニック系のパン屋として大学 A O Kの I パ ンを、紅茶とフルーツと一緒に でも評判のパン工房 朝食として出した。 お土産 ﹁ と こ ろ で 、 家 族 や 友 達 に お 土 産を買いたいのですが、どこで 買えますか? ただ、いっぱい買 お土産を買う、などということ ても連絡が取り合えるように、 した。 ﹁ ア ラ ブ で は 、 あ あ いう服装をしている女 はざらにある。そのため、普通 お互いのメールアドレスを交換 こ ろ が い い で す 。﹂ のお土産屋さんだけではなく、 して別れた。 いたいので、あまり高くないと お土産 あまり高くないお店に案内して パン工房 AOKI ☎0466-46-5121 住 ●神奈川県藤沢市円行 2-1-11(小田急江ノ島線 営 湘南台駅西口 A 出口より徒歩 10 分)●9:00 ∼ 休 P 台 19:00 イートインは 18:30(LO)●月曜日●3 と あげると親切である。 467 ラーメン のとやま ☎0466-44-5099 ●神奈川県藤沢市 長後 748(町田線 沿い長後小入口交 差点付近) ●平日昼 11:30∼15:00 夜 17:30∼深夜 2:00 土日祝日昼 11:30 ∼深夜 2:00●8台 ● ※ 朝食 家族への電話 と 礼拝のサポート ンマ ド は 、信 仰 と 清 浄 と の 関 ま す。イ ス ラ ー ム の 預 言 者 ム ハ か な い、き め 細 や か な 泡 立 ち 。 係 につい て 、次 の よ う な 言 葉 を そ の 見 た 目 か ら は 想 像 のつ そ の や わ ら かい泡 か ら 広 が る 残 し て い ま す。 体だけでなく内面の清浄も含 こ こ に い う 清 浄 さ と は 、身 ば を 満 た す こ と で す。﹂ ﹁ 清 浄 で あ る こ と は 、信 仰 の 半 月桂樹の豊かな香り⋮。 ア レッポ 石 鹸 は 、シ リ ア 北 西 部 の﹁ 現 存 す る 最 古 の 都 市 ﹂ア レッポ に て 、オ リ ー ブ と 月 桂 樹 の 油 を じっく り 熟 成・乾 燥 さ 内 面 の 清 浄 も 深 く 関 わ り 合っ ん で い ま す。清 浄 が な け れ ば 、 て い る と 考 え ら れ て い ま す。イ せ て 作 ら れ て き た 石 鹸 で す。 う こ と が で き ま す。ま た 、う る ス ラ ー ム 教 徒 た ち は 、心 の 状 信 仰 は 成 り 立 た な い の で す。 お い を 保 ち な が ら も 、さっぱ り 態がその人の身の回りの清浄 添 加 物 や 、香 料 を 含 ま な い た と し た 洗 い 心 地 で 、顔・身 体・ そ し て 、身 の 回 り の 清 浄 と 髪 に は も ち ろ ん 、食 器 の 頑 固 に 表 れ る と 考 え 、逆 に 、身 の 回 め 、肌 の 弱 い 方 も 安 心 し て 使 な 油 汚 れや 衣 類 な どにも 使 う り や 自 分 の 装 いに 気 を 配 る こ このような社会で育まれた に す る よ う 励 む の で す。 と で 、自 ら の 内 面 ま で も 清 浄 こ と が で き ま す。 と こ ろ で 、こ の ア レッポ の 位 置 す る シリ ア は 人 口の 約 8 5 % が イ ス ラーム を 信 仰 し てい だと思います。イスラームでは、最後の審 られるのだろうって、皆が持っている疑問 この世は不平等で理不尽なこと する人々 … にあふれていて、どこでそのバランスが取 する決意も得ることができます。毎年自分 同時に、積極的にそれを改善していこうと ると自分の弱い部分が本当によく見えると 省する機会だと思っています。サウムをす この一年間で、自分の中の問題を素直に反 い ま す 。そ の と き 何 を 得 た か と い う よ り も 、 慶應義塾大学大学院 政策・メディア研 究科後期博士課程在籍中。 判によって各々の行いに寸分の狂いも無い が違う状態にいるという意味で、毎年違う 植村さおりさん 非常勤講師として、同大学でのアラビヤ 語の授業にも携わる。 見返りがもたらされます。究極の正義です ﹁サウム﹂について教えてください。 ― る文献との出会いでした。最後の審判の日 大きなきっかけは、中世イスラームの偉 大な宗教学者であるガザーリーによる、あ る気がします。私もそうでした。飲食を控 に、四六時中、飲食することに囚われてい でしょうか。今の大学生は気づかない間 私の指導教授もよく言うのですが、欲望 に囚われている自分に気づけるということ また、始めはイスラーム教徒の方たちと 同じことをしているということが嬉しかっ 貴重なお話、ありがとうございました。 ― 神的に自由になれたのだと思います。 して、イスラームの信仰を持つことで、精 たり、背伸びをしなくなりました。結果と 分に対して自分の実力以上のことを期待し は、アッラーに委ねる。それによって、自 の努力はするけれど、その後、最後の最後 を棚上げにするんです。自分で出来る限り 本当に自分ではどうにもできないことは アッラーに任せようって、良い意味で問題 み尽くさなくなりました。 冷静に考えることができます。悩んでも悩 を止めて、神を意識することで、もう一度 とができます。一度自分の中で考えること しを請うことで、新鮮な形で再認識するこ それをアッラーに対してお願いしたり、許 向に思考がいってしまったりしますよね。 自分の中でばかり考えているとマイナス方 ヤモヤしていること、悩んでいることを、 にとって必要な時間だと考えています。モ う時間を意識的に取るということは、人間 礼拝をすることによって、一日の区切り を意識するようになりました。神と向き合 最後に、改宗される前と改宗された後の ― 違いを教えてください。 アッラーに委ねる 自分ではどうにもできないことは、 発見がそこにはあります。 ラーム教徒に対して、良いイメージを初め 日 本 語 で 言 う と ﹁ 斎 戒 ﹂ で す 。﹁ 断 食 ﹂ より広い概念で、飲食や性交、激怒などを 自分の中にある問題を、 素直に反省できる機会。 改宗のきっかけですね。 て 、﹁ こ れ は 合 理 的 だ ! ﹂ と 思 え た こ と が 中で確信が持てました。授業や研究を通じ イスラームは、感性と理性、両方に働き かけるもので、この教えは正しいと自分の と、私は思います。 識しながら生活していくことができるのだ ね。そして、人間はそういうものを意識し 普通の日本人である彼女が、イスラーム に心惹かれた理由は一体何だったのか … 。 理不尽な此の世のバランスは、 いったいどこで取られるのだろう。 では、まず改宗されたきっかけを教えて ― ください。 高校の時にJICA主催の研修旅行に参 加して、マレーシアを訪れたことがあるん です。現地で出会ったイスラーム教徒の人 から持っていました。その後、大学でアラ たちがすごく良い人たちだったのでイス ビヤ語やイスラームについて勉強していく 意識的に控えることです。大切なのは﹁自 分で意識して自分を律する﹂こと。 がどう起こるのか、死と来世を常に想起す えるという、誰もができる消極的な方法を たのですが、改宗した後はサウムという行 石鹸市場@SFC 「いつもありがとうございます。 アレッポ石鹸は当店で!」 鹸 の 人 気 は 、現 在 日 本 で も 静 か は な い で しょう か 。ア レッポ 石 に一歩 ず つ 近 づ け て く れ る の で た ち を 本 当 の 意 味 で の﹁ 清 浄 ﹂ ッポ 石 鹸 の﹁ 泡 ﹂と﹁ 香 り ﹂は 、私 ポ 石 鹸 は 教 え て く れ ま す。ア レ 持 ち と いった﹁ 優 し さ ﹂も ア レッ 巻 く 環 境に対 し ての配 慮の気 大 切 さ だ け で な く 、自 分 を 取 り 身 の 回 り を 清 浄 に 保つ こ と の で 、無 駄 も あ り ま せ ん 。 後の搾りかすから作られるの は 、食 用 の オ リ ー ブ 油 を 搾った り ま せ ん し 、原 料 の オ リ ー ブ 油 な い た め 、水 質 汚 染 の 心 配 が あ 鹸 で す。合 成 界 面 活 性 剤 を 含 ま け で な く 、自 然 に も 優 し い 石 鹸 ア レッポ 石 鹸 は 、人 に 優 し い だ (アル・ウマラーウ石鹸店、 アレッポ時計台そば) に 広 ま り つつ あ り ま す。 ĶਗᆅโķɂૃȢȹȭɂȦĂޜɈȧȽȥȫ アレッポ石鹸 て生きることによって、善い行いを常に意 ― につれて、イスラームは日本人が失いつつ あるもの、そして自分の持っている疑問 ることの重要性について説かれている本で 通して、最低限の忍耐を知り、それを意識 サウムを通じて得られるものは何です ― か。 す。その描写がとても恐ろしく、身に迫る に答えてくれるものだと感じました。 ― 例えば、死後の世界や宇宙についての疑問 ように感じられました。 ます。この世で与えられるものは人それぞ 為自体や、その行為が誰に向けられたもの 的に試みることができます。 れ違う。無辜の命が失われる一方で、その なのかについて、深く考えることができて 最後の審判の日に行われるのは、人間の 現世での行いに対する清算だと言われてい この世は不平等で理不尽なこと … 命を踏みにじってまでも命を永らえようと する人々 アラブ・イスラーム圏 研 究 会 は、年 2 回、慶 應 義 塾 大 学 湘 南 藤 沢 キャンパ ス( S F C )で 行 な わ れる文 化 祭 に 出 店し、 手 作りのアラブ 風 サンド、 スカーフ、そ してアレッポ 石 鹸 などのアラブ 雑 貨を 販 売しています。 学 生 たちがアレッポ 市 内 の 石 鹸 屋 か ら仕 入 れ た「本 物 のアレッポ 石 鹸」。 ぜ ひ 一 度、お 試し下さい! ! ムスリムインタビュー ア ラ ブ 文 化 紹 介 (1) ঁছ␗ঝঞ५ॺছথੲਾ ʫʑʷʛˁĜ ൔিྯؙ 0466-43-1765 【営業時間】ランチ 11:30 ∼ 14:00、ディナー 17:30 ∼ バイキング形式。カレー、ライ 食事はランチ、ディナーともに いてみると不思議と落ち着ける。 囲気に始めは戸惑うが、席につ れた。現地にいるかのような雰 長が現れて気さくに出迎えてく 中に入ってみると、奥から店 せたハラールミートやスパイス、 舗を併設。世界各国から取り寄 ある。隣にはハラール食材の店 トという貴重なレストランでも 切 な し 、肉 は す べ て ハ ラ ー ル ミ ー れているため、アルコール類一 またハラール店として経営さ とした本場の味が楽しめる。 だ。それでいて料理はしっかり ス、ナン、サラダなどを自由に ﹁ ビ ス ミ ッ ラ ー ﹂︵ ア ッ ラ ー の 御 名 に よ っ て ︶、 よ り 正 し く は 、 ぶん素敵だ。 くらいアラビヤ語でいえるとずい 方への最低限の挨拶。せめてその らよいのか。何より招いてくれた ます﹂はアラビヤ語で何と言った さてアラブ人家庭に招かれて食 事 を 出 さ れ た と す る 。﹁ い た だ き 断るのに困ったほどである。 あり、本当に真面目なお誘いで、 ︵日没時の断食明けの食事︶前で れがラマダーン月のイフタール をしようと誘われた。今回は、そ 転手さんに家に行って一緒に食事 は、たまたま乗ったタクシーの運 年も、滞在中のアレッポの町で アラブの人々は、とにかく客を もてなすことが大好きである。今 も、羊にとって最も楽な方法である いうことを痛感した。屠殺の方法 確かに命をいただいているのだなと パーでパックになった食肉を前には さえ聞こえるこの行為だが、スー たことがある。ややもすれば野蛮に 助を得ながら、自ら屠刀で羊を屠っ 行って、自分で羊を選び、肉屋の介 数年前、実際に犠牲祭用の羊の市へ ところで、イスラーム暦の一年で 最大の祭りである犠牲祭では、イス 見当違いの異議は生じない。 す﹂というのはおかしいなどという のだから、給食を前に﹁いただきま ら。そこでは、給食費を払っている して等しく感謝することができるか 事の時間を持てていること自体に対 側も隔てなく、そのように楽しい食 考えてもみなかったこと、つまり、 合 わ せ た も の は 皆 、﹁ ビ ス ミ ッ た方の名前でもない。その場に居 食材を獲ったり作ったりしてくれ し、料理を作ってくれた方でも、 招いてくれた方の名前ではない ラーの名前によって食べ始める。 また、この言葉をとなえて、アッ のつながりが甦る。そのときに、自 食事を介して、人と自然、人と人と と、たとえ孤食であったとしても、 ラー﹂の気持ちを込めてみる。する な こ の﹁ い た だ き ま す ﹂に﹁ ビ ス ミ ッ いただきます﹂の意味に解されがち ている。どうしても﹁誰かに対する きます﹂という厳かな意味が含まれ 日本語の﹁いただきます﹂にして も、そこには﹁命あるものをいただ る。 インディカ米などを販売してい 21:00 【定休日】毎週金曜 【席数】 取ることができる。 える。 550円、ディナー850円で 神奈川県藤沢市湘南台 1-25-17【TEL】 湘南台駅東口から歩いて5分。 ることもできる。 食べ放題という破格の値段設定 えるという手作り感が魅力だ。 眩しい日差しに黄色い看板が映 素朴な温かみ溢れる内装。壁紙まで店長自ら貼りか 驚くべきはその安さ。ランチ ﹁ビスミッラーヒッラフマーニッ とされる。その時も最初の言葉は、 ラーム世界の多くで羊が屠られる。 ラ ヒ ー ム ﹂︵ 慈 悲 あ ま ね き 慈 愛 深 ラーヒッラフマーニッラヒーム﹂ 在への気づきもまた生まれてくるの ﹁ビスミッラー﹂であった。 である。 かもしれない。 る。何かを始めるときに必ずとな ﹁ビスミッラーヒッラフマー ニッラヒーム﹂で始める食事は和 分を生かしてくれている、大きな存 やかである。招いた側も招かれた えられる言葉である。食事の時も ナンは追加料金でタンドール(土釜)焼きにす 店長のアルシッドさん。 駅東口から徒歩 5 分 【ハラール情報】 「4、5年前は日本人学生 アルコールなし、ハラールミート使用 もたくさん来てくれてい 店舗に当冊子を持って行くと、ヨーグルト たから、また来てほしい」 ドリンクまたはマンゴージュースが無料で ついてきます!(お食事のお客様のみ) 読者おすすめのハラール店を募集中! レストラン情報担当(山本) [email protected] までどしどしお寄せ下さい! いだ。 たらやみつきになること請け合 だ わ り の ハ ラ ー ル 料 理 。一 度 行 っ 学生にも優しい値段設定とこ お客さんも頻繁に訪れるという。 スリランカやバングラデシュの と笑顔で語る。値段の安さから、 スラーム教徒も喜んでくれる﹂ 売をやめた。その方がほかのイ の勉強を通してアルコールの販 藤沢ではここだけ。イスラーム 酒を置いていないハラール店は、 店長のアルシッドさんは﹁お 16 席 【交通】小田急江ノ島線湘南台 ეવ ౕমતॖথॻમ৶ 具材の美味しさと独特の旨みに、食べ出したら止まらない。ディナーでは3種類のカレーが用意される。 側も、作った側も、作ってもらった この日ランチに並んで い た カ レ ー は 、 辛 さ 控 え め の ベ ジ タ ブ ル カ レ ー ( 手 前 ) と 、 ス パ イ ス の 利 い た チ キ ン ・ ジ ャ ル ・ フ ラ イ ジ ( 奥 )。 きアッラーの御名によって︶であ ʗῴʐĆʶʧῴ˃ ᡳଝ྆প়৾ੁ৾ઇ౸ؚপ৾ੁ؞ ওॹॕ॔ଢ଼ఐ৩ؚ३জ॔বয়॔ঞॵএপ৾ ৾ઐણম७থॱشౢਚশ؛১৾؛ ৴ൗग़ॵ७ॖਸ਼ڭ 暮らしにひとつ、アラビヤ語 これは「ホブズ」と言って、アラブの 国々で主食となっているパンです。パ ホ ブズ ンと言っても、インドカレーを食べる ときの「ナン」のイメージに近いかも しれません。写真はイエメンのサヌア (アラブ風パン) 「カタカナ英語」はよく使 うのに、「カタカナアラビ 旧市街で撮影した、職人の焼いたホブ ズですが、今では工場で生産されたホ ブズも少なくありません。工場生産の ヤ語」って、あまり使いま せんよね。ということで、 ハヤート編集部が、毎回ひ ホブズは焼きむらもなく、形も整って いますが、味は職人のホブズに到底及 びません。 とつずつ「カタカナアラビ ヤ語」の候補をご紹介して いきたいと思います。今回 ご紹介するのは表紙を飾っ たこれ プロジェクトメンバー チーフエディター 奥田 敦 アートディレクター 菊池 創太 ディレクター 竹内 沙於 『ハヤート』とは チーフデザイナー 山本 千晶 本誌は、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス「アラブ・イスラーム圏研究室」(奥田敦 デザイナー 森川 菜摘 研究会)とアラビヤ語セクションによる研究と交流活動の中から生まれた情報誌です。 中込 絵梨花 エディター 安部 智宏 「ハヤート」は、「生活」「暮らし」を 表すアラビヤ語。宗教や言語、文化や伝統の 違いを乗り越えた新しい暮らし作りを考えるために創刊されました。 蔵本 実優 スタッフ 梶原 久美子 加藤 梨乃 出演協力 ムハンマド・シャハタ 中野 皓介 編集後記 カマール 『ハヤート』創刊号に尽力・協力いただいたすべての皆様に心より感謝いたします。研究室の活動に実践的な学 びの場がまた一つ広がりました。アルハムドゥリッラー。 アブドゥル•ハーリク 体にいいことだけでなく、心にいいことを求める時代に、今必要な情報誌だと思います。 アーリフ ハヤート第 1 号 イスラーム教徒を招待する 特集記事を担当しました。ASPでの活動をまとめたもので、書いていて懐かしくなりました。今年で卒業なので すが、このフリーペーパーを街角で普通に見かける日が来ることを願っています。 (2人分 調理時間:30分) インゲン豆 200g トマト 中1個 ɤၫ 大石 菜穂子 写真協力 戸田 圭祐 ੮ᆧ 兼定 愛 ① ② ホールトマト 100g 牛ひき肉(あれば羊肉)150g にんにく 3片 奥田 敦 発行所 慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス 奥田敦研究会(アラブ・イスラーム圏研究会) 〒252-0882 神奈川県藤沢市遠藤 5322 サルワー 私たちの今まで蓄積してきた情報をこういった形で広められることを嬉しく思います。この雑誌が日本人のイス ラームに対する理解の助けになることを願っています。 オリーブオイル 適量 http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/ ハーラ 鍋にオリーブオイルとみじん切りにしたにんにくを入れ火 香りが立ったら、牛ひき肉を中火で炒める。 肉の周りが白くなってきたら、クズバラ・ブハール・塩を クズバラ(コリアンダー)大さじ1 ※ ブハール 小さじ1/2 塩 小さじ1 加える。 ④ 肉に火が通ったら、 ①のインゲン豆を入れる。豆がしんなり するまで、蓋を閉めたまま15分程度弱火にかける。焦が ※ブハールとは、カルダモン・クローブ・胡椒・ シナモン・しょうがなどをブレンドしたアラブの さないよう 5 分ごとに混ぜる。 ⑤ 万能スパイス。今回はオールスパイスを加えるだ えたら自分で調合して常備しておくとよい。 鍋に①のトマトとホールトマトを加え、10分程度水分が なくなるまで中火で煮る。 けでも十分だが、アラブ料理のレパートリーが増 共同研究室イオタ棟201,207 トマトは2センチ角に切る。 にかける。 ③ 2010 年 11月 22日 第1刷発行 発行人 インゲン豆はすじをとり、2センチ幅に切る。 ⑥ 火を止めて、お好みでブハールを振って完成。 月並みですが、一冊のフリーペーパーを作るのがこんなに大変だとは思いませんでした。これからも身近なイス 印刷 (株)東京カラー印刷 表紙写真 菊池 創太 ラームを毎号お届けしていきますので、どうぞよろしくお願いします。 レシピの作成には、アレッポ大学学術交流日本センターの学生のお宅の協力を得 ました。アレッポ人のお宅にお邪魔すると、信じられないくらいの量のご飯に驚 ☆本誌に関するご意見ご要望は編集部([email protected])までお 願い致します。 http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/hayat/ きます。たくさんのご飯でお客様をもてなすのが、アレッポ人の歓迎です。 実施期間:10月24日 (日)∼11月9日 (火) 場所:慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパス 主催:奥田敦研究会(アラブ・イスラーム圏研究会) 詳しくはwebで! http://nafidha.sfc.keio.ac.jp/asp/ お問い合わせ ASP広報担当([email protected]) チキンカツチーズ焼きイタリア風¥641(税込) 日替わり定食¥600∼850(税込) 至 新 至 宿 大 和 箸 で 食べたい庶民 の 洋 食 名物は旬の味覚を使った定食 河合耳鼻 咽喉科医院 ● チ キ ン か ら 溢 れ る チ ー ズ と 、 トマトソースの 絶 妙 な コ ン ビ ネ ー シ ョ ン が や みつきになる「チ キ ン カ ツ チ ー ズ 焼 き イ タ リ ア 風」。他にも手頃 な 価 格 で 、 手 の 込 ん だ ボ リ ュ ームたっぷりの メ ニ ュ ー が 楽 し め る 。 男 性 に はライス大盛り、 女 性 に は 自 家 製 プ リ ン の 無 料 サービスも魅力。 住 藤 沢 市 湘 南 台 2 - 2 - 1 5 3 田 中ビル2F 交 湘南 台 駅 か ら 徒 歩 2 分 営 1 1 時 ∼ 2 2 時 3 0 分 ( オー ダ ー ス ト ッ プ 2 2 時 ) 休 第 二 土 曜日 ☎0466-45-7141 ローソン ● アローム ファミリーマート ● 湘南台ウエストプラザ ● ● マクドナルド 西口 ロータリー 湘 南 台 至 藤 沢 店に入ると店員さんがいつもの笑顔で迎え てくれる。季節の新鮮な魚を使った刺身や 焼き魚の定食が自慢。日替わり定食は常に 何種類も用意されていて、客を飽きさせな い。その他にも定番メニューの「五目やき そ ば 」「 天 丼 」 な ど も お す す め 。 住 藤 沢 市 用 田 5 93 交 用 田 バ ス 停 か ら す ぐ 営 1 0 時 ∼ 1 4 時 /1 7 時 ∼ 2 3 時 1 4 時 ∼ 1 7 時 ( 事 前 予 約 に て 営 業 可 能 )休 月 曜 日 ☎0466-48-1047 新用田辻 ローソン ● 至長後 22 ● 御所見郵便局 用田 御所見愛児園 ● 至厚木 志な乃屋 45 ● JAさがみ 総合経済センター 至 茅 市立御所見小学校 ● 御所見市民センター ヶ 崎 ©2010 Prof. OKUDA's Lab., Shonan Fujisawa Campus, Keio University 本誌掲載の記事、写真、イラストの無断転載を禁じます。
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