ハイヒール ME5 6.岩崎 浩之 19.神崎 祥尚 <緒ۗ> ハイヒールは女性にとって重要なものである。あのかかとのݗいٝを履くこと によって背をݗく見せることができ、世の中の男性にスラッとした印象を与え ることができるのである。しかし、ハイヒールはかかとが細くସいためにもろ い分があり、折れてしまうことがある。そこで僕たちは、このハイヒールの 形状をいくつか考えてその変形や応力を調べ最適な形状を考えようと思う。 <ハイヒールの形状> 図.1 かかとが直線の形 図.2 かかとの先が太くなった形 図.3 かかとの先が細くなった形 図.4 かかとが二本になった形 図.5 かかとが低くなった形 図.6拘束と荷重のかかる場所 <ӕ析条件> 1. 荷重Û 体重 50kgの女性が履いたとする。歩くときには衝撃があると 考え、それをかりに体重の 2 倍とすると片ੰごとに 50kgの荷重がかか ることになり、ੰのつま先の分とかかとの分で半分ずつ分かれてか かると仮定し、その荷重を面積で割った等分布荷重による変形と応力を 調べる。 2. 材ࡐÛ上の分 合成樹脂(ヤング率:400kg/mm2 ポアソン比:0.3 ) 下の分 木材 (ヤング率:1000kg/mm2 ポアソン比:0.3 ) <理論値> ここでの理論値は、図.1のような形状のハイヒールにӕ析条件で示した荷重をかけるこ とで、かかとからつま先にかけての傾斜の最上(A 点)の変位をڐ算した。 図.7 ӕ析モデル U= 1 2 EI l 2 Ú0 (- M + Hy ) dy + 2 2 EI 2l 5 0 Ú 2 P ˆ 1 Ê Á - M + Hl + x ˜ dx + 2 ¯ 2 EI Ë 3l 2 0 2 Ú (- M + Hy ) dy l È l ˘ ÏP2 2 2 2 2 2 2 2¸ 2 ( ) M 2 MHy + H y dy + x + MP PHl x + M 2 MHl + H l dx Ì ˝ Í ˙ Ú0 Ó 4 1 Í Ú0 ˛ ˙ = EI Í 3l ˙ Í+ Ú 2 M 2 - 2 MHy + H 2 y 2 dy ˙ Î 0 ˚ ( ) ( = ) Ï7 2 Ê Pl 2 21 2 ˆ P 2 l 3 59 2 3 PHl 3 ¸ ÁÁ M l + M - Hl ˜˜ + + H l Ì ˝ 4 4 4 48 24 4 ˛ Ë ¯ Ó 1 2 EI カスティリアノの定理より ∂U 1 Ê 21 2 59 3 Pl 3 ˆ Á - Ml + ˜ = 0 \ -63M + 59 Hl - 3Pl = 0 Û① = Hl ∂H 2 EI ÁË 4 12 4 ˜¯ ∂U 1 Ê7 Pl 2 21 2 ˆ ÁÁ Ml + = - Hl ˜˜ = 0 \14M - 21Hl + Pl = 0 Û② ∂M 2 EI Ë 2 4 4 ¯ ① 2+② \H = dh = 9 3P 4Pl \ M = 71 497 ∂U 1 Ê Ml 2 Pl 3 Hl 3 ˆ Pl 3 25 ¥ 12 ¥ 100 3 ÁÁ ˜˜ = = + = = 4.84 ¥ 10 - 2 mm ∂P 2 EI Ë 8 24 4 ¯ 62 EI 62 ¥ 1000 ¥ 100 ¥ 10 3 U: ひずみエネルギー H:水平方向反力 M :曲げモーメント l:ସさ 100mm σh:ひずみ A:断面積(20 100mm2) .<理論値とӕ析結果の比Ԕ> 理論値 4.84 10-2mm ӕ析結果 4.84 10-2mm 表.1 理論値とӕ析結果の比Ԕ 上の表のように今回のӕ析結果は信用できるものだと思われる。 <ӕ析結果> 図.8 形状1の変位図 図.9 形状 1 の等応力線図 図.10 形状 2 の変位図 図.11 形状 2 の等応力線図 図.12 形状3の変位図 図.13 形状3の等応力線図 図.14 形状 4 の変位図 図.15 形状 4 の等応力線図 図.16 形状 5 の変位図 図.17 形状5の等応力線図 <考察> まず、各形状のӕ析結果について考察する.形状1を基準的な形としてほかの 4つの形状はこれと比Ԕしていく。 一つ目の形状は、かかとからつま先にかけての傾斜の最上の変位が一番大き く、かかとの先の内側の応力が一番大きくなっている。 二つ目はかかとの先が太くなっているため上からの荷重に対して変位は小さく なっているが、かかとの一番細い分には形状1とほぼ同じだけの応力がかか っている。 三つ目はかかとに先が細くなっており実際のハイヒールに一番ؼい形である。 最大変位はかかとからつま先にかけての傾斜の最上、最大応力はかかとの先 の内側になっており、そのどちらも形状1よりも大きくなっている。 四つ目はかかとが二本になったもので、最大応力は内側のかかとの内側で、最 大変位はかかとからつま先にかけての傾斜の最上である。どちらも形状1よ りかなり小さく上からの荷重に対して強い形状であることがわかる。 五つ目はかかとが低くなったもので最大変位はかかとからつま先にかけての傾 斜の最上で、最大応力はかかとの先の内側であった。最大変位は形状1に比 べて小さくなっているが、最大応力はこちらのほうが大きくなっていた。 各形状の最大変位 各形状の最大応力 5 5 4 4 3 最大変位(mm) 3 2 2 1 1 0 0.02 0.04 0.06 0.08 0 0.1 図.18 各形状の最大変位 図.19 0.2 0.3 0.4 0.5 各形状の最大圧縮応力 このように各形状とも最大応力がかかるのはかかとの先の内側の分であった。 変位についてはかかとからつま先にかけての傾斜の最上で、これは上からの 荷重に対して支えるものが片方が斜めになっているためだと考えられる。これ らのӕ析により、ハイヒールはかかとが細くなるほど変位、応力ともに大きく 壊れやすいことがわかった。 しかし、実際の生活の上では折れる分はかかとの付け根であることが圧倒的 に多い。これは今回のӕ析では上からの荷重しか考えていないが、実際に歩く と横や斜めからの荷重がかかとの先にかかることになるためである。ただ、今 回のӕ析で得られた結果も実生活と同じように細いほうが折れやすいという結 果は得ることができた。とくに二本のヒールを入れたものは変位、応力ともに かなり小さくなっていた。つまり丈夫なハイヒールにするにはかかとを太くし、 なるべく低いほうがよいことがわかる。しかし、二本のヒールを入れること、 ヒールのݗさを低くすることはデザイン的に女性にうけるとは思えないしハイ ヒールとは呼べなくなってしまう。また、ハイヒールに負担がかかっていると いうことは、逆に考えると女性のੰにも負担がかかっていると考えられる。つ まりかかとのݗいきれいなハイヒールをはいて自分を少しでもきれいに見せた いのなら、ੰに負担がかかることをものともしない強ংな精神が必要となって くるのである。よって、自分がハイヒールに魅力を感じないのであれば、かか とのないスニーカーのようなٝを履くほうが体のためによいだろう。 <結ۗ> 今回、ハイヒールの応力ӕ析を行ったがこのソフトが二次元である ため奥行きをあらわすことが難しく、ハイヒールなどでは奥行きが 一定になることはないのだが、やむをえず一定であると仮定した。 ほかにも仮定に強引な分もあり、十分なӕ析が行えたとはいえな いかもしれない。 しかし、ハイヒールのごく基本的なことは理ӕできたと思う。最後 に僕たちがハイヒールを履く女性たちにۗいたいことは、自分をよ く見せたいなら 少しぐらいの痛みや歩き づらさは我慢しろÁということである。
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