厚生労働白書 〜第2節 変わりつつある女性や夫婦の働き方〜 011117 長谷川 晋也 1 女性の働き方の変化 共働き世代の増加 • 以前の「夫は外で働き、妻は家庭を守る」から (1995年には専業主婦世帯74.9%) • 1990年代に雇用者(共働き世帯)の割合が専業主婦世帯 の割合を上回った。 世帯別に見た女性労働率の変化 • 年齢段階別の女性労働力率 • 有配偶女性の年齢段階別労働率 • 未婚者の年齢段階別労働力率 いずれも平均して 若い世代ほど高い! 2 基幹的・専門的な労働力として働く 女性の増加 〜世帯別にみた増加率〜 進学率の上昇を反映して、新しい世帯の大卒者割合の増加 新しい世代の部長・課長昇進割合(女性、学歴計)の増加 女性の専門的・技術的職業従事者割合の増加 保険医療、教育、社会福祉等の女性労働者の増加等の職業意識の 向上を背景 女性の平均勤務継続数の増加 低年齢においては古い世代ほど上昇 35歳以降においては新しい世代ほど上昇 3 パートタイム労働者の傾向 パートタイム労働者の約7割が女性 ※中高年女性(35〜44歳層)が特に多い パートタイム労働者増加の背景 企業側:人件費削減、雇用調整が比較的容易 働く側:家庭生活と両立しやすい等の理由 パートタイム労働者の基幹的役割の増加 (※ただし、正社員と比べ責任の重さなどの違いがある) 4 〜パートタイム労働者の傾向(問題点)〜 非自発的パートタイム労働者の増加 全パートタイム労働者の1割弱が、正社員にな れなかった等の消極的理由 バルブ崩壊以降の勤め先や事業の都合など パートタイム労働者と正社員との格差 正社員とパートタイム労働者との賃金格差 正社員との賃金格差の拡大傾向 5 新しい働きの模索 • 短時間正社員制度の導入 1.フルタイム正社員or非正社員の二者択一では無い 2.フルタイム正社員より一週間の所定労働時間は短い 3.フルタイル正社員と同様の役割、責任を担い、また同 様の能力評価や賃金決定方式の適用 • ワーカーズ・コレクティブへの参加 活動の参加する一人一人が出費、運営、労働の 三役を担う非営利活動の一形態 6 夫婦の働き方の変化 妻の就職状況および所得 夫の被扶養者として補助的に働く者と、本格的に働く者 との二極化の傾向にある。 夫の所得と妻の就業との関係 夫の所得が高いほど妻の無業割合が高い。 (※ただし以前と比べるとその関連は弱い) 配偶者の収入と夫婦単位の働き方の関係は している。 7 〜夫婦の働き方の変化〜 子供のいる世帯の働き方 理想としては • 一方がフルタイムで他方がパートの共働き • 双方パートの共働き 実際は・・・ 依然として妻 の家事分担度 合いは高い! (特に50代) • 双方フルタイムの共働きや方働き 家事・育児等をめぐる夫婦の分担と男性の意識 • 地域活動や過程と仕事を両立させる生き方や家庭を重 視する生き方が望ましいと考えている。 • また、1993年〜1998年を比較するといずれの年齢層にお いても、夫の家事・育児の遂行頻度は上昇傾向にある。 しかしながら 8 今後の女性や夫婦のはたき方 専業主婦として家庭を支えるという典型から 変化 共働き世代の増加 パート等で就労する女性の増加 基幹的、専門的な労働力として 継続して働く女性も増加 就労理由や就労パターンの多様化 9 これからの働き方の変化と対応 企業側 1. 労働者が主体的に働き方を選択できるような 環境の整備 キャリアコンサルティング制度の導入 2. フルタイムや短時間で行う働き方などの多様な 選択肢を整備 3. 働きに応じた公平な処遇の確立 職務の明確化を図った上で、職務遂行能力・成果を客 観的に評価するシステムを構築など 10 〜これからの働き方の変化と対応〜 働き方の選択 • 育児・介護などライフサイクルに応じて選択・変 更できる仕組み • 自己啓発やボランティアなどの活動に取組むた めの仕組み 行政として • 労使とともに多様な働き方に見合った公正な処 遇のあり方 • 働き方に中立な制度の構築のため社会保険適 用のありかたについて検討 11 まとめ 専業主婦という一つだけの枠から (年功賃金等の雇用慣行の崩壊により!) 個々の意識変化 それに伴う女性や高齢者 働きの在り方 個々の就労意識に応じて働き方の多様化が 今後ますます進展する。 新たな職制度、日本独自の年功制度に代わる保 証制度の模索を! 12
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