平成 24 年度 フィールドワーク(学科)・海外実習演習(大学院)レポート

平成 24 年度
フィールドワーク(学科)・海外実習演習(大学院)レポート
平成 24 年 10 月
東京工業大学
工学部・国際開発工学科
大学院・国際開発工学専攻
平成 24 年 10 月 フィールドワーク(学科)・
海外実習演習(大学院)レポート
目次
フィールドワーク(学部)
平井 秀平, 王 キテイ, 王 文静, 大久保 洸平, 呉 文潔, 周 施雨, 朴 基雄, 藤江了徳, 別所 隆太郎, 李 添悦, 小森 卓巳,
市村優明, 志村 恭平, 高松 貴大, 中村 淳一郎, 長谷川 博信, 日比生 拓也, 松本 光希, 三井 智章, 山本 周, 吉田 祐麻,
高 健太, 片桐 隆介 (学部生):
フィリピン・マニラでのフィールドワーク報告 ····································································································· 1
王
旭陽(B4, 花岡研究室):
富士通(国内)におけるインターンシップ ·········································································································· 2
齋藤
亘,張
适之,石
振強,陳 高超,閔 天楊 (B3,5 名):
Planning for the sustainable development of Thailand – 2012 ······················································································ 3
高橋 勇人 (ベトナム,B4, 高木研究室): ベトナム(カントー、ホーチミン)でのフィールドワーク報告 ··································· 4
陳
子和
(B4, 江頭研究室): 日本企業向け国際 IP 電話サービス ··············································································· 5
永瀬 翔平 (インドネシア,B4, 高木研究室): インドネシア国災害対応能力強化プロジェクト参加報告··································· 6
ファム キンフン (B4,高田研究室) : NTT ドコモ研究所でのインターンシップ······························································ 7
レーエンラン
(学部生,花岡研究室) : 泰日工業大学研修(タイ・カンボジア・ベトナム) ··················································· 8
海外実習演習(大学院)
原口 拓郎(M2, 日野出研究室), 安藤 恒徳(M2, 花岡研究室), 深尾 翔太郎
(M2, 花岡研究室):
IDA(国際開発サークル) ケニア炭プロジェクト ································································································ 9
石尾
淳一郎(M2,阿部研究室):What can we do for the Republic of the Marshall Islands? ·············································· 10
Choi Sunkyung
(M2, Hanaoka Lab.), Anita II Odchimar (D1, Hanaoka Lab.):
London Science Communication for Global Talents
加藤 智明
(M2, 花岡研究室), 川原 優輝
- Overseas Internship - ··································································· 11
(M2, 花岡研究室), 竹久 祐貴
(M2, 花岡研究室): IDA(国際開発サークル):
IDA activity – Project in Vietnam - ·················································································································· 12
河合
彩里伊(フィリピン,M1, 高木研究室): 日本工営海外インターシップ報告 ·························································· 13
Rubel Das (D2, Hanaoka lab.) , Batari Saraswati (D2, Hanaoka Lab.): ドイツ・アーヘン工科大学サマースクール ···················· 14
MOUSSA GARBA-SAY ZOULKANEL (M1, Otsuki Lab.): Summer Training at Chiyoda Corporate, Minatomirai, Yokohama ················ 15
谷 蘊(M1, 花岡研究室) : London Science Communication for Global Talents
- Overseas Internship - ······································· 16
Alvin Christopher Galang Varquez (D2, Knada Lab.):
Internship at JAMSTEC: Impact of Sea Surface Temperature Inputs to WRF Simulations ······················································ 17
Yew-Siang Poong (M2,Yamaguchi-Takada Lab.):
Fieldwork at Department of World Heritage, Luang Prabang, Lao PDR: Data Collection on Mobile ············································ 18
Fieldwork in Philippines
2012
キャンパスツアー:藤江了徳、朴 基雄
千代田化工建設現場見学:山本 周
ガラスびん製造工場見学:志村 恭平
DLSU で授業:王 文静、周 施雨
TUP 見学:別所 隆太郎、小森 卓巳
IRRI 見学:松本 光希
バタンガス:王 キテイ、李 添悦
ダイビング、スキューバダイビング:三井 智章、高 健太
Mind Museum:大久保 洸平
放課後:日比生 拓也、中村 淳一郎
実弾射撃:長谷川 博信
Farewell Party:吉田 祐麻、市村 優明
フィリピンの食べ物:高松 貴大、片桐 隆介
フィリピンの経済格差:平井 秀平
その他:呉 文潔
はじめに
2012 年 9 月 5 日から 9 月 19 日、私たち学生 23 人の大人数グループで、フィリピンへ 2
週間のフィールドワークに行きました。デラサール大学で授業を受けるだけではなく、工
場などの見学や観光などもできて、とても充実な 2 週間を過ごしました。さらに、今回の
フィールドワークを通して、異文化に触れることや開発途上国の現状を見ることなどによ
って海外への関心を深めたり、開発に関わる問題意識を高めたりすることができました。
公式スケジュール
DLSU(De La Salle University)キャンパスツアー
フィールドワーク2日目には、デラサール大学の学生からキャンパスツアーをしてもら
いました。キャンパスツアーでは、大学構内の様々な場所の説明をしていただきました。
デラサール大学はセキュリティチェックがあったり、
チェスができる机があったり、礼拝堂があったりと、
日本の大学とは違った面が多くみられ、キャンパスツ
アーはとても興味深いものでした。また、東工大の事
務所があり、海外の大学に東工大の事務所があること
に驚くと同時に、東工大とのつながりを改めて感じま
した。

DLSU に着くまで
ホテルから DLSU までは歩いて 10 分程掛かります。行く途中に人力車がありますが乗
ったことはありません。また、横断歩道がないので気をつけて車道を渡らなければなりま
せん。しかし、この方がちょっと危ないけど融通性があり、意外と便利でした。

DLSU のセキュリティチェック
大学の入り口には警官があり、セキュリティチェックをします。このとき、もらってお
いた短期プログラムの学生証を出します。セキュリティチェックは 2 つあります。学生証
と顔が合っているかどうかするチェックと危険なものを持っているかどうかカバンの中を
調べるチェックです。

DLSU キャンパス内
DLSU 大学は西洋の大学のような環境でした。あっちこっち卒業者や偉い人の顔写真が
ありました。学校内にある Marian Quadrangle という所はとても素敵でした。緑がこの大
学の象徴であることをよく表しています。また
Sports Plaza の後ろの道にはたくさんのベンチが
あります。これらのベンチは特別に製作されてフ
ィリピンの伝統のボードゲームやチェスが楽しめ
ます。そして図書館があるのに外で本やノートパ
ソコンを持ってきた勉強する学生が結構いました。
DLSU 大学はフィリピンの中の名門の私立大学であることが
分かりました。建物も立派だし、学生たちも活発で熱情を持って
いる気がしました。特にバスでビーチのリゾートに行く途中、大
雨が降って土砂崩れが発生した場所があったのですが DLSU の
ラーさんはそれをみて「だから私たちがよく勉強しなければなら
ない」と言いました。ただ自分の価値をあげるため勉強するので
はなく、誰かに役立つため勉強している人がここにいると思い、
とても感動しました。自分の国を発展させると言う強い志が感じ
取れました。
千代田化工建設現場見学
フィールドワーク 3 日目は、早朝からバスに乗ってまずは千代田化工建設のオフィスに
行きました。日本人の従業員さんから英語で簡単に説明をしていただいて、パソコンのソ
フトを使ってパイプなどを設計しているところを見学しました。日本との時差は少ないの
で、日本にある本社と連絡を取りながら仕事をすることができるそうです。
そのあとはまたバスで移動して高層ビルの建設現場に行きました。建設中だったビルは
完成後、住宅のフロアもあり、会社として使うフロアもあるというようなかなり大きなも
のになるそうです。地下から建て始めたビルは
まだ大した高さではなく、写真にあるような大
きなクレーンが目につきました。高層ビルを建
設するときには1フロアずつ作っていき、作業
に使うこの大きなクレーンもビルの高さにあわ
せて位置が上がっていくそうです。内部も見学
させていただけて、建設中の高層ビルに入ると
いうのはなかなかできないことだと思うので、
いい体験になったと思います。
山村硝子見学
日本山村硝子株式会社の関係会社であるサンミゲル山村アジア・コーポレーションのガ
ラスびん製造工場見学の報告です。
日本山村硝子株式会社は日本で大手のガラスびん製造会社で、調べたところによると私
の住んでいる場所からそう遠くない場所にもかつて日本山村硝子の工場がありました。そ
の日本山村硝子株式会社とフィリピンのビール製造大手のサンミゲルとの共同出資によっ
て設立されたのがサンミゲル山村アジア・コーポレーションです。
今回見学した工場では以下の工程を全て行なっていました。
ガラスびん製造工程
(株式会社山村製壜所 HP より引用 http://www.yamamura.co.jp/yamabin/process.html)
2012.11.04 時点
そこで私たちはまずガラスびん製造事業についての話を聞きました。日本などの先進国
では現在ガラスびんより PET ボトルなどのプラスチック容器が主流です。しかしフィリピ
ンなどの途上国ではガラスびんが主流です。PET ボトルは軽くて薄いので輸送や携帯性の
面で有利なのですが原則的に複数回中身を入れ替えて使用することはしないので、容器が
壊れてしまうまで何回でも利用できるガラスびんと比べるとコストが高くなってしまうの
です。そのような理由で途上国ではまだまだガラスびんの需要があるそうです。
話を聞いたあと工場見学をしました。溶解工程ではカメラを使った温度管理、成形工程
では空気吹きこみによる成形、検査工程では光の回折や反射を利用した歪み検査、ガラス
びんにローラースタンプでインクを乗せそれを焼付ける印刷などそれぞれの工程でものつ
くりの技術が使われていました。
工学計測などの授業で学んだことと通ずるものがあり、それぞれの技術の原理はそう難
しくないと感じましたが、それが実用化され実際に製品づくりに使われ、すばやく整然と
機械がガラスびんを処理していくのを見ると、やはりすごいと感心しました。
しかしやはり人の手は必要で機械検査の検査漏れをチェックする人や機械を操作してい
る人がいて忙しそうに作業をしていました。見学した工場ではおやつの時間などがあり、
作業員の方には割と柔軟に仕事をしてもらっているといった話も聞けました。
その工場ではガラスびんの原料としてリサイクル原料も使っていて、工場の裏側には回
収されたガラスびんが山のように積まれていました。フィリピンではガラスびんの利用の
割合が日本よりずっと多いのですが、リサイクルのために回収されるガラスびんの割合は
日本より低いそうです。国民性の違いや回収網の整備の問題もあって回収率を上げていく
には時間がかかりそうだと案内してくれた方から聞きました。ガラスびんの回収率ひとつ
とっても国によって違うのだから、もっと大きな視点で見た事業環境の違いはかなり大き
いのではないかと感じました。またそういった日本と違う事業環境の中で仕事をするとい
うのは自分が思う以上に大変かもしれないと思い、私たちはこれから国際化が進むにつれ
変化していく国内外の環境に適応していく努力が必要だと思いました。
DLSU で授業
2012年9月10日から2012年9月14日までの5日間、我々はデラサール大学
で英語の授業を受けました。フィリピンの授業形式を体験しながら「口頭伝達術」につい
て勉強し、非常に充実な 1 週間でした。
授業が始まる前にこの授業を取る目的について聞かれました。この一週間の授業を通じ
てどんな知識を得たいですか、目的をはっきりしないと勉強の意味がなくなると先生が言
いました。
まず初めに「コミュニケーションは何なのか」について、考えたことのない基本から聞
かれ、その後コミュニケーションのモデルやプロセス、重要性など、先生は名言を引用し
ながらわかりやすくコミュニケーションを徹底的に説明してくれました。
言葉、意図、非言語コミュニケーション、傾聴と考え方は意思伝達の重要な要素であり、
コミュニケーションの形式や状況により使いこなすのには相当なスキルが必要です。学生
時代のグループワークはともかく、会社に入ってからもグループディスカッションが意思
決定する際に重要な手段です。そしてスピーチは意見や主張を伝える方法として最も使わ
れています。従って 3 日目からパブリックコミュニケーション(スピーチ)を重点として学習
しました。聞き手により言葉を選び、わかりやすく説明することです。それにテーマを絞
り、論理的にアレンジして、話すスピードや声の大きさをコント
ロールし、アイコンタクトを運用しながら、はっきり意思を伝え
ることが非常に大事でした。
最後に学習成果として 14 日にプレゼンテーションが行いまし
た。内容と発表形式は自由で、もっとも重要とされたポイントは
発表スキルでした。プレゼンテーションの後には、卒業式と授賞
式が行われていました。高橋先生と西田先生も当日にマニラに到
着し、DLSU の先生方と一緒に卒業式に参加していただきました。
(卒業式の写真)
卒業式の後にプレゼンテーション優秀者と授業に対する感想・コメント優秀者の授賞式
が行われていました。DLSU の学生ガイド達が受賞者にサプライズの賞品を用意して頂きま
した。賞品のカバンやTシャツなどは、どれもDLSU大学の特徴的なものでしたので、
学生ガイド達の暖かい気持ちが伝わってきました。
TUP 見学
9 月 17 日、フィリピン工科大学 (Technological University of the Philippines) の見学を
行いました。同大学は 1908 年に創立されたフィリピンの国立大学であり、国際開発工学専
攻との間で交流協定を締結しています。TUP に着いて、まず私たちは構内の見学をしまし
た。構内はスポーツをする者、工作をする者など様々な学生で溢れていて、工科大学らし
い独特の雰囲気が醸成されていました。程なくして、私たちは教室のひとつに案内され、
そこで私たちと TUP の学生は互いにプレゼンテーションを行いました。その後、TUP の
学生はウェルカムパーティを催してくれました。いくつかのミニゲームに興じたり、食事
をしたり、写真を撮ったりと愉快な時間を共有することで、私たちは TUP の学生との交流
を深めることが出来ました。
ミニゲームを行う様子
ゲーム等で交流した後、それぞれプレゼンテーションを行いました。国際開発工学科の
学生はデラサール大学でのプレゼンテーションと同様に日本・東工大・国際開発工学の説
明をして、TUP の学生からは大学のプロモーションビデオを見せてもらいました。ビデオ
からは TUP ではフィリピンの最先端の研究が行われていることが伝わってきました。プレ
ゼンテーションが終わると立食パーティーによる学生同士の交流が行われました。
TUP 訪問ではフィリピンの理工系の国立大学を見学するという大変貴重な経験をしまし
た。TUP の教員の中にも東工大出身の方がいてよりフィリピンを身近に感じることが出来
ました。また TUP の学生は親しみやすく楽しい時間が過ごせました。大学には多くの学生
が居て、これらの学生が高等教育を受けていることを考えると、フィリピンはこれからよ
り発展していくということがはっきりと感じられました。それと同時に TUP の学費が日本
円で 5800 円だと聞いたときに日本との圧倒的な物価の差を感じて驚きました。
IRRI(International Rice Research Institute)見学
IRRI は私たちの滞在したホテルからバス
で約2時間ほどかかる場所にありました。
道中では田園地帯など全くといっていいほ
どなかったため、IRRI についた途端、目の
前に広がる雄大な田園風景には非常に驚き
ました。
また、IRRI は国際機関だけあり、外装も
非常に整えられており、きれいな場所でし
た。昼食を IRRI の食堂でとったのですが、
ここのお米は、フィリピンでよくでるよう
なパサついたアジア米というよりは、日本のお米に近く、個人的には非常に食べやすかっ
たです。おかずに関しても、国際機関のためか、様々な国の料理がおいてあり、自分の好
きな料理を食べられてよかったです。食事が終わったあとは IRRI の敷地内にある博物館に
行きました。この博物館では稲作の歴史など、様々な稲作に関する事柄について扱ってお
り、とても興味深かったです。
一泊旅行:バタンガス
首都市内の雰囲気を感じながら、一週間の授業が終わりま
した。せっかくフィリピンまで来て、やはり室内のみではな
く、フィリピンの自然な景色も見てみたいので、週末我々は
バタンガスに行きました。マニラからバスで 3 時間ほどで着く
バタンガスです。ホテルのホールとお部屋はフィリピン民族の
雰囲気がします。部屋のベランダから海の景色が見えます。ホ
テルに 2 つのプールがあります。スイミングプールの
以外に、海水プールもありました。約 12 フィートの
深さで、海水プールは初心者のスキューバダイバーに
ダイビングの練習ができるようになりました。リスク
なしのオープンスイミングの体験を提供し、海洋動物
で埋め尽くされたタンクです。赤ちゃんのサメと一緒
に泳ぐことができます。
バタンガスで皆さんはお互いに交流を多くとる
ために、午後に二つのチームに分け、チームワークの力を生かし、楽しくゲームをやり
ました。そして休憩の間に、英語の練習も出来るため、おいしい晩ご飯の後、英語タイ
ムが始まりました。先生たち、フィリピンの方と私たちは一緒にピンパン、ビリヤード
のような軽い運動をしました。難しいのはそのうちの会話は全て英語でとらなければ行
けません。もし日本語や中国語で話していることを皆さんから気づかれたら、罰ゲーム
をうけるので、皆は頑張って英語で話しました。
ダイビング
バタンガスにいる二日目に、半分くらいの人はダイビングを
しました。ダイビングはボンベを背中に背負って、レギュレー
タをくわえて水中で呼吸をします。自分は中学生のころからダ
イビングに憧れていて、1回はしてみたいなと考えていたので
この機会に挑戦してみました。水中で呼吸ができるということ
だけで本当に感動しました。
ダイビングをした海の中は少し濁っていて、お世辞にもキレ
イと言えるような景色ではなかったのですが、水面が上に見え、
なおかつ魚が手で触れられそうなくらいまで近くに行けたとい
うことにも感動しました。
スキューバダイビング
残り半分をやらせていただきました。まずフィリピン
の海で波の静かなところではとても水が透き通ってい
て 6m ほどの深さでしたが底まで見れてきれいでした。
僕は日本でサンゴ礁というものを見たことがなかった
のですが、初めて見ることができてよかったです。サン
ゴ礁の近くではたくさんの生物の住処になっているこ
とがうかがえました。そして日本とは違う生物、たとえばとげが 10cm あるようなウニや青
く光る魚、近くにあった洞窟では蝙蝠などが生息していました。
課外活動
Mind Museum
マニラにあるマインドミュージアムに行きました。
マインドミュージアムはフィリピンにできた初めて
の科学博物館であり、2012 年 3 月に開館しました。
マインドミュージアムでは科学に関することが学べ
ます。250 以上の科学や技術に関する小話や展示物
があり、飽きることなく楽しむことができました。
放課後
わたしたちはフィリピンの実情をよく理解するために授業後 DLSU 大学の学生にマニラ
の町に連れて行ってもらいました。そして、現地の学生が遊びに行くような重点的に連れ
て行ってもらいました。カラオケやアミューズメントパークなどに行ったのですが、日本
とはやはりちがった楽しさがありました。カラオケは基本的に日本と違いはほとんどなく、
日本語の曲もたくさんあり、驚きました。テーマパークは日本のものに比べ規模も小さく
迫力もいまいちでしたが、自分たちの体を使うようなアトラクションは目新しく面白かっ
た。日本では道路交通法上乗れない、セグウェイに乗らせてもらいました。かなりのスピ
ードが出て、制御するのが難しかったです。
DLSU 大学の中というのはフィリピンの中でもかなり特殊な環境でお金持ちの人しかい
ないようなところだったので、実際に街に出て、現地の人々のことをよく知れてよかった
とおもいました。
長谷川君が語る実銃射撃
フィリピンのフィールドワーク期間中、道を歩いているとよく警備員が拳銃やショット
ガンを持っているのを見かけました。一度実銃を撃ってみたいと考えていた自分はもしか
したらフィリピンでなら射撃できるのではないかと考え、仲良くなったデラサール大の学
生に実銃が撃ちたい、と相談したところ後日連れて行ってもらえることになりました。そ
の学生とは世界で有名なゲームの話もしました。自分はつたない英語しか話せず、相手の
話を聞きとるのも一苦労でしたが、相手も頑張って聞き取ろうとしてくれて、なにより自
分の知っているゲームの話が通じて、それで盛り上がれることがうれしかったです。
日本では普段暮らしている分には銃を見ることはほとんどなく、警察官がまれに携帯し
ているのを見ることがあるくらいで、映画やドラマでしか本物を見る機会はないと思いま
す。自分は海外にもう一度行けることがあるか分からないので値段は高いと思いつつもピ
ストル 50 発とライフル 20 発に対してそれぞれ 3000 ペソ、
合わせて 7600 円相当を支払い、
インストラクターから指導を受け、実際に撃ってみま
した。反動は思っていたほど強くなかったものの、や
はり反動の影響はすごく、またアイアンサイトでの照
準もむずかしく思った様に当たらなかったです。そし
てライフルの発砲音は凄まじいものでした。最後に構
えた姿を写真にとってもらってその実射体験は幕を
閉じた。射撃ゲームファンの自分にとってエキサイテ
ィングで非常に貴重な体験になりました。
フィリピンはもともとアメリカの植民地だったそうです。自分の身は自分で守るという
考えがメジャーで日本みたいに守ってもらうという考えがあまりないのでしょう。それが
銃の規制の在り方について差異にあらわれているのではないでしょうか。今回のフィール
ドワークで、このほかにも文化の違いを感じることがたくさんありましたが、これが一番
大きかったと思います。また日本がいかに銃とかかわりのない、平和な国であるか実感で
きました。
Farewell Party
最終日の夜は、デラサール大学の学生の1人であ
るニコ君の家に招待され、デラサール大学の学生に
よるお別れパーティーをしてもらいました。ここで
はそのことについて書いていきたいと思います。
ニコ君の家は立派で、息をのむような場所でした。
家は高級住宅地域の中にありました。高級住宅地域
は、他の地域とは壁で区切られていて、入るには警
備員がいるいくつかのゲートのどれかから入る必
要がありました。私はフィリピンという国の貧富の差
が激しい国であるということをそこで改めて実感し
ました。中に入ると日本製の家電製品が多かったのが
印象的でした。また、日本には見られないようなトイ
レとバスルームの配置、見慣れない家具などが多かっ
たのも印象に残ります。ただ、小さい子(ニコ君の親
戚の子供でしょうか)が見ていたテレビが日本のアニ
メーション作品だったところに、日本人とフィリピン人のささやかなつながりを感じたり
しました。あぁ、同じものを見て育っているんだなって。利用していた大型商業施設の電
気屋さんのテレビなんかでも見かけました。
パーティーは食事を済ませた後は、自由な形でした。いろいろな学生といろいろな話
をし、ともに笑い、ときには熱い議論をしました。彼らも工学の専攻であるため、勉強の
話ではとくに話題があったと思います。情熱は日本の
学生に対して余りあるほどのものがありました。とて
も有意義な時間が過ごせたと思います。
その後は、ホテルに戻り二次会を行いました。14
日間の滞在を通して仲良くなったデラサール大学の友
人たちと朝まで語りあい、貴重な最期のひと時を過ご
しました。
フィリピンの食べ物について
フィリピンの食べ物は、アジア系で米を使った料理である
ことと、フィリピンがもとはアメリカの植民地でアメリカの
ファストフード店や食文化が浸透していたので食べやすい食
べ物が多かったです。米に関してはジャポニカ米ではないよ
うだったので少しぱらぱらしていた印象がありました。肉に
関しては単価の安い鶏肉が主流で、鶏肉を主に扱うレストラ
ンが多かったです。
具体的にいくつかの料理をご紹介します。まず、この料理
はフィリピンに言ったその日の夜に食べたものです。骨付き
チキンをバーベキュー風に焼いたものでとてもおいしかった
です。日本円でいうと 100~200 円くらいで食べられて格安で
した。その隣のお米はフィリピンのお米で日本のお米よりも
甘みが少なくパラパラしているのが特徴です。
二つ目は牛肉をバターのたっぷり入ったスープで煮込んだ
料理でとてもまろやかで若干癖がある料理です。もっともフ
ィリピンらしい料理のような気もします。
次の料理はパタンガスのホテルで食べた料理です。自由に
具や麺をさらによそってシェフに持っていくと目の前で料理
してくれます。あんかけ焼きそばに近いです。味付けも選べる
し、
なんといっても自分の好みに合った料理を目の前で調理し
てくれるのでおいしくないわけがありません。
飲み物についてはコーラとアイスティーが主流で、そのほか
にマンゴージュースやオレンジジュースがあるといったような感じです。アイスティーは
フィリピンでは激甘のドリンクと化していてカルピスとかと同じくらい甘かったです。ブ
ッコジュースといったココナッツジュースのようなものもあります。中でもバナナとブッ
コのミックスジュースがバナナミルクのような味でとてもおいしく値段も 500ml で日本円
にして 40 円と格安でした。ほかには牛肉や豚肉の料理に比べ鶏肉の料理がたくさんありま
す。パイナップルやマンゴー、特にバナナは日本に比べ完熟していておいしいです。ただ
野菜はあまりなくサラダも日本よりも高くてあまり食べられませんでした。
フィリピンの経済格差について
今回のフィリピン留学では、デラサール大学の学生たちにフィリピンの多くの観光地に
連れて行ってもらったのですが、その移動中などではフィリピンの国としての発展途上の
現状を垣間見ることができました。
マニラではメインストリートを一歩外れると、スラ
ムのような貧困地区が広がっており、そこの住民たち
はデラサールの学生たちのような格好や体格はしてい
なく、貧しい格好と痩せた体をしていました。マニラ
を離れて過疎部の UP や IRRI に行ったときにも、バス
の中に入り販売する人もいれば、外でゴミをあさる人
たちもいて、マニラ以上に貧しい現状がありました。
また、あるレストランに入ったときフィリピンと日本の経済格差を肌で実感しました。
それはホテルの近くにあるレストランで、日本とあまり値段が変わらないフィリピンでは
高級なレストランに行ったとき、そこの店員にチップとして友達みんなで集めた 2000 ペソ
(約 4000 円)を渡した時に、その店員は心の底から喜んで感謝を述べていたように感じら
ました。後から考えるとフィリピンの月給に近い値段を渡していたことになり、日本人に
とって何気ないチップが、フィリピンにとっては大きなお金であるということにその感謝
から感じることができました。
次に大雨が降ったとき、都市部のマニラでは洪水などに対しても排水設備などが不十分
であり、道路に大量の雨水が溜まっていました。
都市部を離れるとスラム街や高級住宅地などが囲われるように存在し、また何の使用も
されていない土地なども多く存在しました。
これらのことは日本では考えられないことであり、発展途上国には初めて行ったのです
が、デラサールの学生たちと交流した楽しい思い出も含め、フィリピンという国の表と裏
の部分を感じることができ、貴重な語学留学と文化留学を体験することができたと思いま
す。
個人感想
最後に、一部のメンバーが感想を書きましたので載せたいと思います。
「フィリピンでは普段できないようなことをたくさん体験できて良かったと思います。
日常的に英語が話されていて日本語が通じない世界に身を置くのはなかなかに不安でした
が、それでもなんとか現地の学生たちや店員さんたちとコミュニケーションをとろうとす
るのは楽しかったし、世界で最も使われている英語という言語をもっと学ぶ必要があると
いうことを身をもって感じることができました。
フィリピンは日本に比べてまだ様々な面で発展途上であるというのも感じました。交通
渋滞がひどく運転も荒いし、その中を歩いてきてお金を欲しがる人々はいるし、歩道がゴ
ミで埋まっていてひどい匂いがするところもありました。フィリピンで大変面倒を見てく
れた現地の学生たちのように裕福ではない人々の生活の質を上げることは、世界が協力し
て取り組むべき問題なのではないかと感じました。しかし、物価が安いため、日本よりも
安価で治安が良くて綺麗な街で夕食を食べることができたし、毎日スーパーでビールを買
って飲むこともできるという良い点もありました。たくさんの良い思い出ができた留学だ
ったので、機会があればまたどこかに留学してみたいと思いました。
」
――山本周
「フィリピンのフィールドワークでは本当に学ぶことが多くて、楽しいこともたくさん
あったのですが、その他にも異文化の人との交流は勉強になることが多かったです。英語
の勉強の必要性も感じましたし、日本以上の貧富の差を感じて、まだまだ知らなくてはな
らないことが山ほどあるんだなと痛感した旅でもありました。」
――三井智章
「私はこのフィールドワークに参加して得られた経験は本当に貴重なものだと思います。
英語の学習に関するは、フィールドワークを参加する前はそれほど積極的ではなかったが、
今回のフィールドワークでまだまだ自分の不足が大きいことを認識し、これから先の日本
でも英語の重要性が高くなると思いますので、これからは英語の学習をさらに頑張りたい
と思います。
また、フィールドワークを参加する前は母国中国と日本の文化しか了解していなかった
が、De La Salle大学の学生ガイドたちと友達になり、彼らの大学生活について知り、フィ
リピンの文化やフィリピン人の考え方についての国際理解を深めました。
」
――周施雨
「今回、われわれはデラサール大学の先生と学生たちにすごいお世話になりました。た
くさんのフィリピン人の友達ができた。フィリピンのフィールドワークを通じて勉強での
やる気、世界の国々に仲良くさせる考え方及び海外で留学の意欲が大きくなりました。本
当に少しでもいいですが、将来グローバル化及び世界平和事業に貢献したいと思います。
今回のフィリピンへのフィールドワークを参加できまして、本当に良かったです。
海外での留学を通じて私たちは視野を広げることだけではなく、心も自分の世界も広げ
ることができます。短期でもいいですが、機会があれば、フィールドワークとインターン
シップをもっと参加したいと思います。これから、アジア以外の国々で留学し、もっと違
う文化を体験し、その中から面白さを探し、視野を、心を、自分の世界を広げたいと思い
ます。
」
――王キテイ
「このフィールドワークをうける前は、フィリピンのことなんてバナナをいっぱい作っ
ているとこぐらいしか認識がなかった。また、海外へのフィールドワークは少しハードル
の高いものと思っていました。このフィールドワークを通して、フィリピンという国はい
まだに開発途上国で改善すべき点は多々ありましたが、その中でフィリピンの人々のたく
ましく生きていることを実感しました。フィールドワークという形でなくてもいろいろな
国にも行ってみたいと思いました。
」
――日比生拓也
「今回の短期留学を通じて、フィリピンの文化や社会の一端にふれることができてとて
もよかったです。日本では感じられないような貧富の差も見ることができました。日本を
出て初めて経験できたこともたくさんあったように思います。これからもどんどん国外に
出て新たな経験をしていきたいと思います。また外に出て改めて日本の良さも確認できま
した。
」
――大久保洸平
「今回はマニラに滞在ということで、フィリピンが発展途上国であるということが如実
にわかりました。車やしっかりした建物などがあふれている中、道路や下水のインフラ整
備が追い付いておらず、渋滞や排水しきれなかったりなどの現象が見受けられました。さ
らには車で首都から2,3時間離れた地域では、最低限の道路しかなく、緑に囲まれた簡
単な作りの家が点々としているところもありました。このように現在発展を続けているフ
ィリピンですが、これから迎えるであろう、サンゴ礁の減少などの環境問題を今のうちか
ら考えての発展をしていくことも大事だと思います。
これから社会人になって海外にプラントを作ったり、または海外での都市計画などをす
る仕事に就いたときには、もちろん発展のこと第一に考えなければなりませんが、それに
伴う弊害やリスクなども考慮して仕事をしていこうと思いました。
」
――高健太
「フィールドワーク初日には言葉の壁を感じるなど多少の抵抗はあったものの、向こうの
学生の方々はとても良くしてくださり、ここまで仲良くなれたのはかけがえのないことだ
と思います。また、今回のフィールドワークではデラサール大学の学生だけでなく国際開
発工学科の学生間のつながりも強くなり、そういった面でも非常に有意義であったと思い
ます。
」
――市村優明
「フィールドワークは全体としてとても有意義なものになりました。特に印象に残った
のは現地でのコミュニケーションで、参加前は英語でのコミュニケーションに不安を感じ
ていましたが、文法がしっかりしていなくても意外に伝えたい事が通じることが感動しま
した。参加後は、伝えたい事が伝わった事に感動しつつもそれでも障害を感じるものがあ
ったので英語の勉強を続ける必要性を感じました。またこのような機会があればぜひ行き
たいなと思いました。
」
――片桐隆介
「高校生の時の短期留学の経験から、留学はたとえ短期であっても自分になにかしらの
刺激を与えてくれるという期待はありました。語学学習や国際理解の重要性も実感してい
て、自分なりに語学学習や国際理解に関する知識を身に付ける努力をしてきていたので参
加前の留学や学習、国際理解への意欲は人一倍あったと思います。
英語学習については今回の留学の主目的であるとともに個人的にも数少ない英語を使う
機会を生かそうという気持ちがあったので積極的に取り組めました。実際は英語の授業と
いうよりは、コミュニケーションを円滑に進める方法についての講義を英語で行うという
形でした。講義の4割程度の時間は簡単な質問とその受け答えなどのコミュニケーション
の練習にあてられていて講義を聴くだけでなく英語で意見を述べる機会も多かったので満
足のいく内容でした。最終日には、自分で自由にテーマを決めてそれに関してプレゼンを
行いました。
現地での生活は日本と比べると生活の中で気を付けなければならない点がいくつかあり
ましたがそれらの点に十分注意を払っていれば過ごしやすいものでした。物価が安かった
ので現地の色々な食べ物を試すことができました。マンゴーやドラゴンフルーツなどの果
物や、バロット(孵化直前の鶏卵をゆでたもの)などは特に印象的です。他にも、デラサ
ールの学生に食べさせてもらったのですが、未熟なマンゴーを小エビで作った魚醤のよう
なものにつけて食べる食べ方などフィリピン料理もいくつか体験できました。食生活以外
でも、タクシーの値段交渉など些細な事ではあるが日本では体験できないことを体験でき
ました。
デラサールの学生にはとてもお世話になり、英語を用いた交流は英語の練習となりまし
た。高校生のころは英語を話すことに不自由を感じることが多かったですが、今回はそこ
まで不自由を感じなかったので英語学習の成果がでていると実感できました。
お互いの価値観や文化の違いについても話す機会があり、少なからず国際理解ができた
と思います。学生との交流はフィリピンに興味を持つきっかけとなりました。TUP の学生
とは一日しか交流ができなかったので、あまり多くのことは分からなかったのが残念です。
現地の人との交流は、ほとんどがレストランや商店の店員、ホテルスタッフかタクシー
の運転手が相手でした。私は自動車が好きなので、あるタクシー運転手と自動車について
の話で盛り上がったのが印象に残りました。フィリピン人との交流は英語の練習になった
だけでなく内容も興味深いもので交流を通して国際理解への意欲が高まりました。
留学を経て国際理解や学習の意欲はより強くなりました。フィリピンにある日本企業の
工場見学を通して海外で働くということを身近に感じ、日本に興味を持っているフィリピ
ン人と会って、逆に日本にも外国の人がこれから多くなってくるだろうと考えました。国
際理解と語学やコミュニケーションスキルのさらなる必要性を感じました。今後も国際的
なキャリアを視野に入れつつ学習を進めていきたいです。」
――志村恭平
(以上)
2012 年 11 月 7 日
王 旭陽
インターンシップ報告書
国際開発工学科 4 年
花岡研究室
王 旭陽
オウ キョクヨウ
受入企業と機密保守の契約を結んだため、本レポートにおいては、詳細の業務フロー、デ
ータや写真の使用を控えさせていただいております。ご了承ください。
1.概要
・勤務先:富士通株式会社(日本国内)
・所属部署:インフラ事業本部・部品統括部・計画部 /物流部 /工務部
・受け入れ人数:2
・実習テーマ:IT サービス物流(保守)におけるサプライティーンマネジメントの戦略立
案と ICT 技術等を活用したロジスティクス革新活動
・期間:9 月 10 日~9 月 28 日(土日祝日除く)
・場所:武蔵小杉
・手当:1000 円 /日(食事補助として)
、交通費全額
・スケジュール:
部署
9 月1 0 日 (月) 計画部
9 月1 1 日 (火)
9 月1 2 日 (水) 物流部
9 月1 3 日 (木)
9 月1 4 日 (金)
9 月1 7 日 (月)
9 月1 8 日 (火)
9 月1 9 日 (水)
9 月2 0 日 (木)
9 月2 1 日 (金)
9 月2 4 日 (月)
9 月2 5 日 (火)
9 月2 6 日 (水)
9 月2 7 日 (木)
9 月2 8 日 (金)
工務部
始業
8 :4 0 ~1 2 :2 0
昼休み
1 2 :2 0 ~1 7 :3 0
終業~
全体オリエンテーション
業務内容説明
(@武蔵中原)
(計画部・物流部)
リロケーション活動、
東京中央パーツセンター見学
計画部歓迎会
パーツフロントの説明
(@飯田橋)
パートナー制度、
EXPセンター見学(@水道橋)
QBR活動の説明
東日本補給センター見学(@川崎)
物流部歓迎会
資料整理、報告書作成 パーツセンター品質監査活動(@立川)
祝日
業務内容説明
配置、発注、補給作業の説明
(工務部)
手配作業の説明、
OSC見学、緊急配置とMSC
工務部部会
の説明
QBR活動-
枯渇対策会議
工務部歓迎会
物流品質対策会議
(@武蔵中原)
沼津工場見学(@静岡・三島)
資料整理、報告書作成
グローバル関連保守活
新人教育成果発表会
動の説明
資料整理、報告書作成
資料整理、報告書作成
資料整理、報告書作成
資料整理、報告書作成
資料整理、報告書作成
インターンシップ成果発表会 部品統括部送別会
富士通テクノロジーホール見
学、全体インターンシップ成果
資料整理、報告書作成
発表
2012 年 11 月 7 日
王 旭陽
2.インターンシップの準備
①情報収集
5 月ゴールデンウィークの後に、以下、日本の就職支援サイトに登録した。
・リクナビ<http://job.rikunabi.com/2014>
・マイナビ<http://job.mynavi.jp/14/pc/corpinfo/displayCorpSearchByIs>
・理系ナビ<http://www.rikeinavi.com/int/index.php>
企業の情報や就職活動に関する知識はインターネットで収集できる。そして 7 月から、
ほとんどの夏休み期間内のインターンシップ情報は調べるようになった。ウェブサイトを
通じて簡単に申し込むことができる。
②申し込み
今回のインターンシップについては、参加するまでには以下の流れがあった。
プレエントリー
(~7 月 29 日)
エントリー
(~7 月 29 日)
面接
(8 月中旬)
個人情報などを入れて、インターンシップ採用ウェブサイトのアカウ
ントを作る。
志望理由、
自己 PR とインターンシップで習いたいことをそれぞれ 500
字程度作成し、採用ウェブサイトでエントリーする。
書類が合格すると、企業から電話とメールがあり、面接の日時を相談
しながら決める。私の場合は、人事の方が会社情報と注意事項を説明
したあと、計画部部長が面接を行った。
採用決定
(面接後 1 週間程度)
合格・不合格のメールが届き、合格の場合は、2 日以内参加意
思の有無を返信しなければならない。期間内返信なしの場合は
参加放棄だとみなされる。
就職情報サイトには私の受け入れ先以外にもメーカー、商社、金融・保険・証券、通信・
情報など、多数の業界のインターンシップ情報が載せてある。ただ学科の単位として認定
されるものは限られているので、事前に担当の教授まで確認したほうが無難である。
3.業務(この部分は発表資料に参考する)
・概要:計画部・物流部・工務部の 3 つの部門で業務を体験したことにより、保守部品 SCM
の上流工程(調達、全国倉庫への配備等)から下流工程(保守管理、保守部品提供)まで
2012 年 11 月 7 日
王 旭陽
経験した。
・業務目標:SCM の一連の流れを経験したうえで、現状の問題点・改善点の提示とその解
決施策を提案する。
4.インターンシップ成果:
①IT 情報産業、特にインフラ施設に関する保守サービスの提供方法を理解した。
②現在保守部品の物流活動の行いかたと以下の特性を理解した。
・保守部品の物流活動には、大量運送よりは精確性と迅速性が最も大切である。
・インフラ施設の保守について、緊急の場合が多いが、施設密度の高い都心部より地方施
設の故障は緊急になりやすい。
・倉庫の立地条件については、日本の諸事情により昔とは変化している。燃費が安く、用
地が高い時代は郊外に倉庫を建てることが多かったが、今は燃費が高く、用地が安くなっ
てきた。倉庫のロケーションを都心部に移すことにより、公共交通も活用することができ、
運送コストを下げるほか、運送時間も短縮することができる。
・製造業の物流活動は専門の物流会社に依頼することが主流である。そしてサービスを向
上させるためには、複数の物流会社に依頼したほうがいい。しかし依頼を受けた物流会社
は全部の作業を自分で行うことだけでなく、また他の会社に依頼することが多い。このや
り方では物流事故のリスク管理が困難になる。複数の会社の管理システムを統一すること
は考えられている。
・物流センターの規模が大きくなればなるほど、日常の整理整頓が大切になる。仕分け、
個装、ピッキング等の作業はまだ人手に頼る場合が多く、マニュアル通りに教育すること
が大事である。
・物流活動の品質監査については、厳密、同一の評価基準を作成したうえ、こまめにチェ
ックすることが大事である
③職場生活から以下のことを理解した。
・仕事は生活の一部だと認識しないといけない。
・社会人と学生の違いは、何事も責任をもってやっていることだと考えられる。
・日本企業の良さは、個々の人の力を合わせて、地味だと見えているところでも成功でき
る。
以上
PSDT フィールドワークレポート
齋藤亘、石振強、張適之、陳高超、閔天陽
2012 年 11 月 7 日
工 学 部 国 際 開 発 工 学 科 ・ 東 京 工 業 大 学
概要
今回、私たちはタイに2週間フィールドワークに行ったのでそれについてレポートを書かせ
ていただきます。まず、私たちのフィールドワークはタイで2011年に起こった大洪水に関
するものだったので、それについて簡単に復習します。2011年にタイでなぜ洪水が起こった
かというと、台風が接近したことにより、タイの中央を流れるチャオプラヤ川が氾濫した
からです。死者も多く、被害総額としてもかなり大きな額となっていました。
次に私たちのフィールドワークの概要についてです。私たちは2012年8月7日から21日の約2
週間、タイに行きました。スケジュールとしては、最初の1週間はタイのカセサート大学で
洪水に関する講義を受けました。これらは実際に洪水が来たとき、大学・民家・政府はど
のように対策したのかなどを教えて下さるものでした。次の1週間では、実際にタイの近郊
にあるカトゥンバンというところでフィールドワークを行いました。 カトゥンバンは洪水
被害をあまり受けなかったところです。その経験からいろいろと学ぼうと考え、私たちはこ
の土地でフィールドワークを行いました。
チャオプラヤ川
バンコク
参照:グーグルマップよりタイ・カトゥンバンの位置
2
次にこのプログラムに参加した学生についてです。5人が東工大、3人が中国・上海 、2人が
ドイツ、2人がオランダから参加していました。また現地の学生も5人参加していました。ヨ
ーロッパの学生とアジアの学生が交流し、最後に一つのプレゼンテーション(カトゥンバ
ンの政府などに対しての調査報告)を作り上げました。(担当: 齋藤 亘)
↑参加メンバーの様子
目次
0. 概要
(担当:齋藤亘)
1. プロジェクトの目標
(担当:閔天陽)
2. カセサート大学での講義(担当:張適之)
3. グループワークについて(担当:石振強)
4. 最終プレゼンテーション(担当:陳高超)
5. その他の活動
(担当:齋藤亘)
6. 結論
(担当:齋藤亘)
3
第1章 プロジェクトの目標(担当:閔天陽)
今回のプロジェクトの上位目標はカトゥンバンという洪水被害を受けていなかった地域
から、どのようにして洪水を防いでいたのかという経験を学び、その経験をもっと広い地
域に広げて、タイという国レベルでの洪水に対する対応の仕方を学ぼうということである。
なぜ経験から学ぶことが大事なのかというと、下の2つの図を参考にしていただきたい。
Non-resilient system
Real resilient system
もし、経験から学ばなかった場合、左の図にあるようなNon-resilient systemとなってし
まい、もう1度災害が起こった時に、2度と発展できなくなってしまう。これに対して、 右
図のように経験から学ぶReal resilient systemの場合は危機がきても、最初システムは崩
壊するが、そのうち自分自身で再構成して、また回復し最終的に前のシステムより危機へ
の対応力があがるといえる。今回のプロジェクトはタイにおいて右図のようなスマートな
システムを作ることを 目指している。
取り組み方としては、下図のように時間順に洪水が来る前の長期準備(prevention)、洪
水がくる前 の短期準備(preparedness)、洪水がきた時の対応(response)、洪水が引いた
後の回復(recovery)の四つの段階に分けて、それぞれの段階でどのような対策をとるのが
いいのかをステークホルダーごとに考えていった。ステークホルダーは政府(government)、
仕事関係者(business)、家庭(household)、移民(migrant)という主な4つに分類した。
4
4 つの段階
第2章
IFM
カセサート大学での講義(担当:張適
之)
私たちは KU 建築学科の教授の講義を参加し、去年洪水のときの現状について勉強した。
キャンパス自体も全体的に被害を受けていた。私たちは KU のキャンパス内にある宿舎に
泊まらせていただいていたので、今でもキャンパス内に洪水のあとを見ることができた。
私たちはAITというアジアでも有数の大学院に訪問し、KU 以外のところについても受け
たダメージを見学することができた。また、AITではどのような対策をしていたのか、につ
いても講義を受けることができた。
その他にも何人のゲストからの講義を受けた。例えば、NPO のスタッフ、府の方などであ
る。いろいろな視点から、洪水対策の情報を聞くことで、私たちも幅広い知識と視野を得
ることができた。以下が、講義風景である。
講義風景
↓
5
第3章
グループワークについて(担当:石振
強)
カセサート大学にて講義を受けながら、並行して今回のプロジェクトのグループワーク
もしていった。まず最初に、プロジェクト参加者をステークホルダーごとに4グループに
わけた。さらに、グループごとに、4つの段階で何をしていたか、何をすべきかなどとい
う質問(この質問はカトゥンバンにフィールドワークに行ってから実際に現地の方相手に
対して使われる)を考え、中間発表としてプレゼンテーションを行った。
↑中間発表の様子
次に実際にカトゥンバンに移動してからのインタビューについてである。インタビュー
の対象としては、政府関係者、NGO、工場などがメインであった。だが、用意されていた全
てのインタービューが終わったあと、私たちはこれだけでは足りないと判断し、ほかの団
体、自治体、NGO などに連絡し、インタビューを行った。インタビューは現地の人と円滑
にコミュニケーションをとれるAITやカセサート大学の学生に通訳をお願いした。実際にイ
ンタビューをしてみると、私たちが予想していたのとは違う答えや、ステークホルダーご
6
とに取っていた対策や取るべき対応が全く違っており、生の声で実感できることもきわめ
て多く、非常に充実していたと言える。
カトゥンバンに移動してからは、昼間はインタビュー、夜はディナーミーティングで情報
収集という事を繰り返し、最後のプレゼンテーションに向けて協力していった。さらに、
最初は、ステークホルダーごとにグループを分けていたが、最後のプレゼンを作る段階で
は 4 つの段階ごとにグループを分け直すという風に、参加者が固まることなくいろいろな
人から情報を得られるようなプレゼン作りであった。
↑昼間のインタビューの様子
↑ディナーミーティングの様子
7
4章
最終プレゼンテーション(担当:陳高超)
最後のプレゼンテーションの発表についてまとめる。
まず参加する方は以下のように構成されていた。
1.
カトゥンバン地域の副知事
2.
カセサート大学の先生たち
3.
工場の代表者たち
4.
NGOの方々
5.
プロジェクト参加する学生(タイ現地の学生も含む)
また、発表スライド自体は英語で作成したが、相手がタイ現地の人々のため、発表はタイ
の学生がタイ語で行った。私たちの発表に対して、カトゥンバン副知事から感謝の言葉や、
その他の方々からもコメントをいただくことができて、非常に内容の濃い発表会となった。
↑発表中の様子
8
第5章 その他の活動(担当:齋藤 亘)
私たちは、プログラム期間中の土日の休みを利用して、アユタヤや近くの海、水上マー
ケットに行くなどして、タイの文化や歴史、さらには言語なども学習した。さらにこれら
の場所に参加者同士で行くことで、交流を深めることができ、プロジェクトの進行にもそ
れは役立った。
↑きれいな海とサル
第6章
結論(担当:齋藤
亘)
最後に結論についてまとめたいと思います。
まず私たちが行ったことに対してです。私たちが行ったことは、地域の有効な情報を抽出
し、見えやすくする、共有するということです。それはタイの洪水の被害からすればとて
も小さいことです。しかし、この小さいことはこれからまたタイで自然災害が起 こった時
に役立つものであると私たちは信じており、そういう意味でこのプログラムは充 実した
ものとなりました。
また欧州の学生、アジアの他の地域の学生との交流は僕らにとって日本では味わ えな
い刺激と、英語の重要性に関する再確認を与えてくれました。さらに、タイの文化、主に宗
教や食事、気候についても学ぶことができ、総じて私たちの未来につながるプログ ラム
にできたかと思っております。
このような機会を与えてくださった、全ての方々に感謝しております。ありがとうござ
いました。
(以上)
9
2012 年 11 月 6 日
ベトナム(カントー、ホーチミン)でのフィールドワーク報告
国際開発工学科 高木研究室 4 年
高橋勇人
1.フィールドワーク概要
2012 年 3 月 9 日から 3 月 23 日にかけてフィールドワークの一環として、ベ
トナムのカントー、ホーチミンに滞在した。カントーはホーチミンから車で約 4
時間移動した所に位置するメコンデルタ地帯の都市である。
(図1.2)カント
ー滞在の目的は私の研究する分野である、ベトナム南部都市の浸水被害リスク
に関する研究に必要となるデータを収集するためである。また、ホーチミン滞
在の目的はホーチミン大学の Port and Coastal Engineering Department に所
属することで研究に関する知識を広げることと、ホーチミン大学の学生と触れ
合い異文化交流をするためである。
図1
ホーチミンの位置
図2
カントーの位置
2.カントーでの調査内容
ベトナム南部のメコンデルタ地帯では 5 月から 11 月の雨季に入るためメコン
川が氾濫し、都市では人的被害のほか経済的被害も甚大なものとなっている。
それらの被害を軽減するためにも、早急に対処することが必要であると考えら
れる。
今回のフィールドワークでは、必要となるカントーのデータのうち以下の 3
つのデータを測定した。まず、河川氾濫によりどれほどの浸水が及ぶのかを把
握するためにカントーの「標高」のデータを測定した。次に、カントーはメコ
ン川の河口から約 80 ㎞上流のところに位置し、海からの潮流の影響が大きいた
め「潮位」の測定をした。最後に、今後、河川氾濫シミュレーションを行うた
1
2012 年 11 月 6 日
めに必要となるメコン川の「水深」を測定した。
3.調査方法
ⅰ.カントーの標高の測定
カントーの標高の測定には GPS 受信機を 2 台用いることで、2 台の受信機の
相対的な標高を測定した。日本における GPS 受信機を用いた測定では、1台の
受信機が国土地理院によって測定された三角点を参照するため絶対的な標高が
得られる。しかし、ベトナムでは参照できる点がないため1台の受信機を河川
の堤防の縁に固定し、2台目の受信機がその点を参照することで、相対的な標
高を測定するという手段になる。(図3)
図3
GPS 受信機を用いた相対的標高の測定
ⅱ.カントーでの潮位の測定
潮位の測定にはスタッフを用いて、ⅰの測定で GPS 受信機を固定した堤防か
ら河川の水面までの高さを測定した。(図4)2日間にわたり午前 8:30 から午
後 5:00 に 10 分おきに高さを測った。
図4
スタッフを用いた潮位の測定
2
2012 年 11 月 6 日
ⅲ.メコン川の水深の測定
水深の測定には、先端に重りの付いた巻尺を船から垂らすことで、その重り
が川底に到達したときのショックを感じてそれまでに垂らした長さを読み取っ
た。
(図5)水深の測定は音響を用いた測定が一般的であるが、今回の調査では
初回調査ということと、ベトナムでの音響装置つきの船の調達が困難であった
ため、上記の手段をとった。カントーからメコン川の河口まで約 80km を船で
下り各ポイントで巻尺を垂らし測定した。
図5
水深測定の様子
4.測定結果と考察
ⅰ.標高測定の結果
固定した GPS 受信機ではない 2 台目の GPS 受信機をカントー内で持ち歩き
各ポイントで測定した。1つのポイントの測量時間は人工衛星の電波受信環境
により 30 分から 1 時間を要し、2 日間で計 16 点のポイントを測定できた。カ
ントーでの測定ポイントを図6、測定結果を図7に示す。
図6
測定ポイント(4km×4km)
3
2012 年 11 月 6 日
図 7 測定結果
測定結果の最上段の base が堤防の縁に固定した受信機で、その点の標高を 0m
として結果を出した。どのポイントも 1m 以下であることがわかり、カントー
は平坦かつ低地な土地となっている。堤防を越えて氾濫した水はカントーの全
域にわたる可能性もあり非常に危険な状態となっている。
ⅱ.潮位の測定結果
2 日間にわたる潮位の測定結果を図8に示す。横軸は時間、縦軸は堤防から水
面までの高さを表している。
2.5
2
1.5
10-Mar
1
11-Mar
0.5
0
0:00 2:24 4:48 7:12 9:36 12:00 14:24 16:48 19:12 21:36
図8 潮位の測定結果
1 日の間に約 2m もの潮位の影響が出ていることから河川氾濫時における、潮位
の影響の考慮は必須であることが考えられる。
4
2012 年 11 月 6 日
ⅲ.水深の測定結果
カントーからメコン川河口までに測定したポイントを図 9、測定結果を図 10
に示す。
図9
0
測定ポイント
河口からの距離(km)
0
20
40
60
80
100
-5
(
水 -10
深
Depth
)
m -15
-20
-25
図 10 測定結果
カントーは河口から約 80km に位置するため付近の水深は 4m ほどであったが
川の中央部では 20m を超える水深も測定された。水深は流速と関係するため、
潮位の流速、河川流出の流速を考慮する場合、このデータは河川氾濫シミュレ
ーションを行う上で重要となってくる。
5
2012 年 11 月 6 日
5.ホーチミン滞在とベトナムでの生活
ホーチミン大学の Port and Coastal Engineering Department での活動とベ
トナムで過ごした日々の感想を記述する。
大学はホーチミン市内にあり、広さは東工大大岡山キャンパスと同等の面積
を有する。セキュリティの関係で校門から大学内に入るためには学生証を提示
しなければならないことや、キャンパス内の屋外の至る所に机と椅子が設置さ
れていて、どの席にも学生が座って勉強しているといった風景が見られるなど、
日本の大学とは違った校風を感じた。私が所属した学科は、港湾施設の建築学
や水理学を専門とし、私の研究に関連することもあり、その講義にも参加させ
ていただいた。
(講義はベトナム語で学生に英語で通訳してもらっていた)日本
の講義形態との違いは然程感じなかったが、教授と学生がコミュニケーション
をとる頻度が違い、学生と打ち解けているように見えた。この学科に 1 週間お
世話になり、ゼミの参加とともに東京工業大学の紹介を頼まれ、英語でプレゼ
ンをする機会を得た。内容は容易であっても英語でのプレゼンは初めてであっ
たため緊張したが、今後この技能を磨いていく必要があると実感することがで
きた。
ホーチミンに滞在していた間は、ホーチミン大学の学生寮に寄宿していたた
め更に学生との交流ができた。寮内では屋外にバスケット、フットサル、バド
ミントンのコートがあり、昼夜学生が戯れていて活気があった。学食は 1 食 60
円程度であり安価でおいしい食事をすることができる。寮から大学へは歩いて
20 分程であるが 3 月の気温は 35 度ほどあり、苦労する登校となった。
6.まとめ
今回のフィールドワークで収集できたデータはわずかだが、それらのデータ
ひとつひとつを十分に活用し今後の研究につなげたいと思う。また研究に使え
るデータの収集の困難さも実感することができた。
私はこのフィールドワークに行くまでに海外へ行ったことがなく、初めての
海外となった。先生が途中で帰国したため一人ベトナムに残されることとなり、
初めは心配であったが、一人で滞在するという緊張感が自らの行動に移ること
で、英語を使っての会話や、言語の通じない人同士でのコミュニケーションの
楽しみをより一層感じることができた。日本では当たり前と思っていることが
異文化圏では当たり前でなくなることも体感することができ、自分の見識の狭
さと世界の広大さを知ることができた。
(以上)
6
インターンシップ報告書
チンシワ
インターン期間 9月7日~9月28日
会社名 マイクロヴォイズ株式会社(Microvoice.co.,Ltd.)
私がインターンシップに参加した動機として、以下の2点を挙げる。
1.大学での研究活動と企業における研究活動の差異を学ぶため。
2.将来、就職するにあたり、現在の研究内容と異なる分野に臨むことに難しい点がな
いか経験するため。
3週間のインターンシップを通して、私はいろいろな通信知識、技術を習得した。会社に
学校で勉強し得た知識や技術を実践することができた。現場の作業を通して、自分が弱い
部分も見つかった。これらの経験はこれからの研究活動に限らず、社会に出ていく上で非
常に大きな力になると思います。
今回のインターンシップを通して、一番感じたのは実際の企業で進められるプロジェク
トが個人で最初から最後までトータルで実行できるものはほとんどありません。多くの場
合で企画、設計、ハード開発、ソフト開発、テスト、生産、営業、といった様々なプロセ
スを経て、やっと一つの完成品が世の中に生み出されていきます。プロジェクトの進行状
況が分からなければ、何をするべきかが見えてこない。自身が何をしているのか・何を成
したかをチームに伝えなければ、チームの仲間は何をして良いのか分かりません。もちろ
ん大学で学んだ知識やスキルが活かされる場面は数多く存在しますが、それだけではチー
ムプロジェクトは成功しません。
システム設計書といった開発のために完成された様々なドキュメントの存在や、毎日行
われる事細かな意見交換と状況確認が行われるミーティング、関数単位で作成者と役割が
記載されているソースプログラム。といった、チームプロジェクトを進めるために行われ
ている沢山の工夫を、チームの一員として参加し、間近で見ることができたのは大変貴重
な経験でした。
インドネシア国災害対応能力強化
プロジェクト参加報告
2012 年 11 月 7 日
国際開発工学科 4 年
永瀬 翔平
1.はじめに
今回、国際開発工学科のフィールドワークとしてJICAの技術協力プロジェクトであ
り、株式会社オリエンタルコンサルタンツが主として実施しているインドネシア国家防災
庁及び地方防災局の災害対応能力強化プロジェクトに参加してきた。参加期間は 2012 年 10
月 15 日~2012 年 10 月 28 日である。業務の中でワークショップ、ガイドライン作成に携わ
ったのでそれについて本レポートで述べることにする。
2.プロジェクト概要
インドネシア国は、乾季に干ばつ被害や森林・林野火災、雨季にはスコールや大雨によ
る浸水や洪水被害が頻発する。さらに、地震や火山噴火、地震による津波被害等自然災害
の常襲国でもある。近年では、2004 年 12 月のスマトラ沖地震・津波被害およびムンタワ
イ島津波など継続的に大規模災害が発生しており、災害対策の重要性への認識がさらに高
まっている。これらの災害を契機に 2007 年に防災法 24 号を制定し、2008 年には国家防災
庁設立を通じ防災体制の強化に取り組んでいる。また、日本国に対し国・地方レベルの総
合防災計画策定と自然災害対応能力強化のための協力を要請し、同要請を受けて JICA は
「インドネシア国災害管理計画調査(以下「開発調査」)
」
(2007 年 3 月~2009 年 3 月)を
実施した。この開発調査を通じ、国及び地方における防災体制のあり方が示された。
しかしながら、設立されて間もない国家防災庁は、組織体制、予算、技術やノウハウ、
職員数等が不足しており、地方防災局設立や地域防災計画の策定等を地方政府に対し十分
に指導・支援することが困難な状況にある。また、各地方政府は実際に災害が発生した際
に常設の主務機関として対応する地方防災局の設立を進めているが、災害対応に関する知
見や経験が不足していることから、効果的な活動が困難な状況にある。こうした背景の下、
国家防災庁、北スラウェシ州防災局及びバリ州防災局、並びに両州内の県・市防災局をカ
ウンターパートとし、インドネシア国における災害の被害を提言させるために災害対応能
力の向上を図ることを目的として実施するものである。
3.プロジェクト成果
本プロジェクトは以下の4つの成果を出すことを目標としている。
∗
県・市防災局の災害リスク管理の基礎となる災害に関する
データ・情報の収集能力・蓄積精度向上
∗
パイロット対象州内の県・市におけるハザード・リスクマップ作成
∗
パイロット対象州内の県・市の地域防災計画策定
∗
パイロット対象州及びパイロット対象州内の県・市において防災訓練実施
この中で筆者はパイロット対象州内の県・市におけるハザード・リスクマップ作成業務に
携わった。
4.ワークショップ
フィールドワーク 3 日目と 4 日目にハザード・リスクマップ作成に関するワークショッ
プが行われた。
1 日目にはプロジェクトチームのいるオフィスに北スラウェシ州内の15の県・市の担当
者を招いて各災害におけるハザード・リスクマップ作成の過程・必要な情報を説明した。
本プロジェクトにおいてはそのレベルまでのことは行わないが、日本での取り組みの事例
の一つとして筆者の研究テーマである数値シミュレーションにおける首都圏の津波脆弱性
評価を紹介させてもらった。
図 1:ワークショップの様子
図 2:研究発表の様子
2 日目には洪水浸水実績図の作成方法の実践ということでマナド市内に出てフィールド
調査を行った。調査の内容は過去の洪水データや土地の高低差に着目して概査を行い、概
査によって定めた調査地域にてインタビュー調査を行うものである。
図 3:インタビュー調査の様子①
図 4:インタビュー調査の様子②
調査では浸水の有無、浸水深、浸水期間をインタビューし、調査エリア内の最大浸水深、
最長浸水期間を決定する。具体的な調査の手順を以下に図示する。
過去の洪水記録と☆点で行った
概査より破線で囲まれた地域を
調査地域と設定する。
道路
河川
*説明簡略化の為、河川左岸に
着目して説明する
調査を実施する前に、土地の高低
差に着目して調査対象地域を
エリア区分しておく
橙:浸水可能性高
濃緑:浸水可能性中
薄緑:浸水可能性小
道路
河川
インタビュー調査の結果
1:浸水なし
2:浸水深 1m、浸水期間 2 日
3:浸水深 2m、浸水期間 3 日
4:浸水深 1m、浸水期間 1 日
5:浸水深 1m、浸水期間 2 日
8
6:浸水なし
7
7:浸水深 1m、浸水期間 2 日
8:浸水なし
であることが判明したとする。
1,2,5,6,7,8 より、隣接エリアの片
6
3
5
4
側のみ浸水実績有となるので橙
と薄緑の境界が浸水エリアの境
2
界であると考えられる。
1
また、3,4 より隣接エリアの両方
で浸水ありとなったので調査地
道路
河川
域を赤矢印の方向にシフトする
インタビュー調査の結果
9:浸水深 0.5m、浸水期間 1 日
10:浸水深 0.5m、浸水期間 1 日
11:浸水なし
12:浸水なし
8
であることが判明したとする。
7
それに伴い、明確な高低差のない
9 11
濃緑エリアにおいて、土地勾配に
従い連続的に調査をした結果、
赤破線部が浸水エリアの境界と
6
3
5
2
4
10 12
なったとする。
続いて、この浸水エリア内の最大
浸水深及び最長浸水期間の特定
1
の為、過去の調査結果を考慮し、
赤矢印の方向に調査を進めてい
道路
河川
く。
インタビュー調査の結果
8
最大浸水深、最長浸水期間が
7
13:浸水深 3m、浸水期間 3 日
9 11
であることが判明したとする。
以上より、この河川左岸の浸水エ
6
リアにおける最大浸水深は 3m、
13
3
5
4
10 12
最長浸水期間は 3 日となる。
2
1
道路
河川
5.ガイドライン作成
ハザード・リスクマップ作成のガイドラインを作成する上で、日本の事例を用いてハザ
ード・リスクマップの問題点を調べ、まとめる作業を行った。
ハザード・リスクマップは、ある一つまたは複数のシナリオによって出される予測図で
あり、それを大きく上回る可能性があることを陸前高田市における東日本大震災の際の津
波実績図と比較させて述べた。
図 5:陸前高田市津波予測図と実績図の比較
また、現在用いられているハザード・リスクマップの表現方法では流速の表現が上手く
出来ず、流速の危険性を十分に伝えることが出来ない可能性を指摘した。
6.生活の上で感じたこと
2 週間に渡って現地で生活していたが、時々おきる停電、インターネット接続の不安定さ、
30 分ほどのスコールの際に広域に渡り道路に水が溢れていた事、河川・海岸・側溝のゴミ
の多さなど日本では目につきにくいものが多く目についた。食事に関しては大きく体調を
崩すことなく 2 週間を終えることが出来たのはとても良かったと思う。
7.フィールドワークの感想
ワークショップにおいて予算に関する話がいくつかあり、不思議に思ってプロジェクト
の方に聞いてみると、インドネシア国において国家防災庁と地方防災局には組織としての
縦のつながりがなく予算が独立しているという話であった。加えて被害状況などの報告が
国家防災庁と地方防災局に別に行われるという話も伺った。このようにカウンターパート
を取り巻く状況が日本の感覚とは違うということは衝撃的であり、海外で仕事をするうえ
で国内の常識は通用しないということを見せつけられた気がした。
また、ワークショップにおいてマグニチュードとは何かという質問まで飛び出したとき
には防災の担当者であっても知識面において差があることを感じた。
オフィス内では英語が公用語として用いられていたため共通言語となりうる英語の習得
は海外で仕事をする際に大いに役立つことを強く感じることが出来た。
(以上)
NTT ドコモ研究開発センター でのインターンシップ 国際開発工学科高田研究室所属 氏名 :ファムキンフン ⒈はじめに 私は現在研究で参加しているプロジェクトは NTT ドコモとほかの大学と共
同研究を行っている「超高速移動通信システムの実現に向けた要素技術の研
究開発」というものである。このプロジェクトは平成21年から24年まで
の4年間で行われてきた。今年の10月から、石垣で屋外実験があるため、
いろいろ準備をしなければならないことになっている。私は前から日本企業
にインターンシップする予定があったため、担当先生を介し、ドコモ研究所
でのインターンシップを申請した。結果として、9月18日から9月28日
までの2週間インターンシップすることになった。 ⒉ドコモ研究開発センターについて ドコモ研究開発センターは横須賀市京急久里浜線の YRP 野比駅に位置する。
インターン先から自宅まで電車で通勤するなら約1時間半しかがかからない
が、会社が寮を準備してくれるため、寮に泊まることにした。この周辺にド
コモのほかにも、パナソニックや富士通など通信系大手企業の研究所が集ま
っている。住民宅や店などはほとんどない。ドコモ研究所は研究部 と推進部
から成り立つ。 3.仕事内容 石垣で屋外実験が行われるが、その
実験の一つは反射板を使用する。こ
の実験において、送信機から信号を
発信し、反射板で反射させる。反射
させた信号は受信機で受信する。右
の図は反射板を用い測定する例を表
している。 実験場所は何個所もあるが、どち
図1:反射板を使用する実験の例 らも高いビールで行われるため、風
が強いと予想される。この状況を踏
まえ、安全かつ正確に実験できるのに、反射板
をしっかり固定する必要がある。私は反射板を
固定するための足場を設計し、組み立てる仕事
を担当した。 まず、固定対象は U 字固定具4個に付けられ
た反射板8枚である。右の図はそのイメージを 表している。足場を組み立てるための部材は アルミパイプとクランプである。 図2 : U 字固定具に付けられた反射板 1 要求条件は次のようになる。 −前に述べたように安定かつ丈夫な足場が求められる。 −実験する際、反射板の角度を変える必要があるため、垂直方向回転及び水
平方向回転が容易にコントロールできなければならない。 −実験時間も限られるため、調整と組み立て時間が短ければ短いほどよい。 −反射板を設置する場所は建物の屋上であり、周りに高さ 70cm の保護壁が
ある。壁から約20cm 離れるところに幅30cm のレールがあり、反射板を
なるべく壁のところに突き出したい。 以上の条件に基づき、設計を展開した。設計過程で、足場の形を考え、そ
のメリットとデメリットを比較し、最適なものを抽出した。 まず小さめの足場を組み立てみた。できたものは確かに軽くて、持ち運び
やすいが、安定性が低い。それで、大きめのものを組み直した。今回かなり
安定なものが得られるが、反射板をかける位置は足場の真ん中にあるので、
壁のところまで突き出すことができない。実は、この足場を設計するとき、
反射板を設置する場所の条件が分からないから、できたものは使用できなく
なった。それを設計するのに一週間もかかったのに、無駄なものになり、本
当に残念であった。このことから、仕事を行う際、きちんと条件などを確認
する必要性を痛感した。最後にできた足場はすべての条件を満たした。 水平方向回転が簡単にコントロールできる一方、垂直方向回転が難しい。 足場全体を設計するとき、一番悩ませられたのはどうすれば垂直方向回転が
簡単にできるかとのことである。色々考え、最後にアルミパイプを短くきり、
組み合わせたら、自由度がたかくなり、回転が簡単にできた。 最後に実験現場で早く組み立て及び調整できるように、足場の写真をとり、
組み立てるマニュアルを作った。アルミパイプに番号を付けたり、クランプ
の固定位置にテープをはったりすると工夫した。 ⒊結果 下図はできた足場の設計図と実際の写真となる。 左側には設計図であり、それぞれ寸法が記される。このサイズの足場は上
記のすべて条件を満たしたものである。反射板を設置するところに100キ
ロのおもりをぶら下がっても倒れない。水平方向と垂直方向とともに簡単に
コントロールできる。二人でマニュアルに従い組み立てすれば、2時間以内
にできる。右側には、前からみた実際の写真である。写真は、反射板8枚が
揃っているように見えるが、実は反射板が二枚しかなかったため(残り6枚
は既に石垣に送られた)、段ボールを同じサイズに切り、並べた。この成果
は研究所にいる皆さんに高い評価をもらった。さらに、インターンシップ期
間の後になるが、10月の実験にはこの足場はとても有用なものになったと
インターンシップ指導者から聞いた。 2 図3:設計した足場 4.インターンシップの感想 まず、自分が作ったものが評価されたので、本当に嬉しかった。大したも
のではないと思うが、自分の努力でできたから、少しでも自分の誇りになる
と思った。 今回は短い期間であるが、自分がいい体験ができた。毎日9時半から5時
半まで会社で会社員と一緒に仕事を行ったり、交流したりした。一緒に働く
方が少ないが、皆とても親切であり、短い二週間であったのに、歓迎会も送
別会も開いてくださった。昼ご飯は周りの風景を眺めながら 食べていた。イ
ンターンシップに行く前に、会社の食堂は大学と違い、美味しいものが多い
と思ったが、実際はそうでもなかった。 働いている先輩から、会社が学校と異なり、厳しいルールが多くあると聞
いたが、実際体験したら、本当にわかった。大学にいる間も自分の生活をき
ちんと整えなければならないと思えるようになった。 3 2012 年 9 月 26 日記入
氏名:レーエンラン Le Yen Lan
学校名:東京工業大学
学部・学科:工学部・国際開発工学科 4 年
TNI 研修旅行のレポート
(8 月 23 日―9 月 5 日)
まず、佐藤正文先生をはじめ、今回のツアーを計画してくださった皆様に心からお礼を
申し上げたいと思います。そして、2 週間一緒にいた先生方、先輩方、学生の皆さんにも感
謝の言葉を伝えたいです。皆様のお陰で最高の夏を過ごしました。
次に今回の研修旅行について簡単な感想を述べたいと思います。
1. 観光:
バンコクは今回で 2 回目です。1 回目は去年の夏でした。ですが、今回学生の皆さん
が案内してくれて、楽しかったです。JJ マーケットやバンコク博物館などの普通のツ
アーに普段入っていないところにも行くことができました。バンコク博物館が特に好
きです。ただ、展覧だけでなく、お客さんが参加できる形で、すごく面白かったです。
これをベトナムに導入したら、ベトナム人がより博物館に行くではないかと思いまし
た。しかし、バンコクもハノイのように毎日渋滞して、この問題を解決できれば、バ
ンコクの観光も経済ももっと発展すると思います。
カンボジアは初めて行きました。アンコール・ワット遺跡群は本当にすばらしいで
す。遺跡は昔のままであり、感動しました。ですが、今のように観光客に自由に現物
を触らせると、何十年後になったら、字や絵などがだんだん消えていくと思います。
また、カンボジアに行って、カンボジアはベトナムよりも貧しい国だと分かりました。
それで、今までベトナムのことしか考えていない私は、自分の母国がもちろんですが、
国にかかわらず、貧困な人たちのために働きたい思いました。
ホチミン市は以前日本語を勉強するために半年ぐらい住んだことがあります。です
が、今度私の母校であるドンズー日本語学校に帰って、新しいキャンバスを見て、学
校が発展していると分かり、うれしかったです。また、後輩の姿を見て、6 年前の自分
を思い出しました。これからもドンズーの先輩―後輩の連結の糸が絶対に切れないと
思います。そして、その後輩たちがきっと私たち以上に頑張って、ベトナムを始めア
ジアに貢献できると思います。そして、恩師であるホエ先生の話を聞くことができて、
やる気と熱血の火があふれてきました。
皆さんがベトナムを楽しんで、料理を美味しく食べるのを見て、うれしかったです。
ベトナムの社会にはいろいろな問題がまだ残っていますが、是非次回もベトナムを
TNI のツアーに入れてほしいです。
2. 国際交流
今回 3 カ国を渡り、6 カ国の学生たちと交流することができました。英語を少し自然に
話すことができました。タイとカンボジアの文化を勉強することができました。そし
て、新しい友達ができ、人脈が広がりました。これから、縁が絶えないように皆と連
絡を続け、将来アジア全体が裕福になるように力を合わせたいと思います。
3. 勉強
今回 TPA と TNI に訪問して、刺激を受けました。訪問したお陰で、ホエ先生が私た
ちを日本に送った目的がより分かりました。私たちは自分の使命を感じました。そし
て、夢を実現する道がよりはっきりと見えました。今回の研修旅行は私にとって、貴
重な経験で、心から感謝しております。
来年もしできれば続いて開催し、ドンズーのほかの学生さんを参加させてほしいで
す。ありがとうございました。
2012 年 11 月 7 日
2012 年度 国際実習演習 IDA ケニア炭プロジェクト
原口拓郎 安藤恒徳 深尾翔太郎
2012 年 8 月 31 日からから 9 月 20 日までの約 3 週間、西ケニアの村にて現地の雇用を創出する為の炭プロジ
ェクトを行った。このプロジェクトは 2010 年の 12 月から始まり、2011 年 8、9 月にはメンバーの原口が滝久
雄基金から助成を受け西ケニアにて 2 回目の活動を行った。そして、今回 3 度目のケニアでは炭プロジェクトを
実際にビジネスとして回る仕組みを構築するという目標の基、東京工業大学の公認サークル国際開発サークルの
メンバーである安藤恒徳、深尾翔太郎とチームを組んで現地で活動する事にした。この 3 週間で私たちが行った
活動は、現地での会社設立、炭技術の技術移転、プロモーションの為のワークショップの 3 つに集約される。
1. 現地での会社設立
今までの活動において原口が主体的に活動していたが、一旦日本に帰国すると炭プロジェクトが停滞してしま
うという問題があった。そこでこの問題解決の為に今回は現地で炭を生産して売るメーカーとなる母体を作る事
にした。それにあたり、その運営メンバーと長時間議論しビジネスモデルと限られたお金の投資先についての議
論を行い、高品質な炭を安定生産できるように運営メンバーに炭作りのトレーニング行った。
2. 炭技術の技術移転
以下の図が農業廃材から炭を作るプロセスの全体像となります。
1
前回の滞在では、費用が高いドラム缶とコンプレッサーを現地で調達できる材料を用いて代替する事に成功した
が、食べ物であるキャッサバの代替となる材料を発見する事ができなかった。
その後、日本に帰国した際にネパールでは農業廃材から作られた炭がビジネスとして上手く回っているという
情報を入手した。そして、5 月初旬に原口がネパールで炭の専門家と議論を重ね、キャッサバの代わりに粘土を
炭のバインダーとして利用する技術を学んだ。日本に帰国後、粘土をバインダーとして用いた炭を作成するのに
必要な特殊なコンプレッサーのプロトタイプを作成し、それを西ケニアで改良する事にした。
ケニア入り後、日本で作成したコンプレッサーのプロトタイプが農村部の一般家庭において調理に利用されて
いる七輪に適していなかった為、既存の形であった正方形から円形にモデルを変更し、現地の溶接工場に新しい
コンプレッサーの製作を依頼した。
その後、兼ねてからメンバーの原口と知り合いのレストラン経営をするオーナーであるポーロという人物に
我々のブリケットが実際に現地で使えるのかどうかを確かめる実験を行ってもらった。その結果、ブリケットに
空いている酸素の通量を高める重要な 4 つの穴では高い火力が求められる調理には不適切であるというフィード
バックを頂いた。そこで、穴の多さに火力は依存するため、ブリケットに空ける穴を 8 つにし、再度実験を行っ
たところ、是非料理に使いたいというフィードバックを頂けた。
また、4 つ穴の火力は保温が求められる調理に適しているというフィードバックも貰え、作る料理に適した炭
を利用して頂くという点から 4 つ穴、8 つ穴の二つを成果物として決定した。
2
3. ワークショップ開催
ワークショップ開催の目的は以下の通りである
-
起業予定の会社(CEEI)のマネジメントチームによる人材の確保
- CEEI の現地の人々、現地メディアに向けたプロモーション活動
以上を達成するためにワークショップ中は、炭作りに前向きな人間、モチベーションの高い人間を若干名採用
すること、現地の人々・マスコミにプロモーションする事に従事した。更に、参加者全員がブリケット作りに携
われる様、適当なグループ分けを行い、ブリケット作りの初歩であるドラム缶を利用した炭化作業から、コンプ
レッサーを用いて実際の最終成果物であるブリケットを作ってもらった。我々が製作するブリケットの各効用を
説明することにより、参加者(特に年長者)から「大変すばらしい活動であるため、今後も積極的に活動して欲
しい。是非これからも応援していきたい」というフィードバックを頂いた。
以上
3
平成 24 年 11 月 14 日(水)
国際開発工学専攻 海外実習報告会 報告書
理工学研究科 国際開発工学専攻 阿部研究室
石尾淳一郎
はじめに
本報告書においては、2012 年 3 月から 10 月までの、海外における一連の活動について報告する。第
1 部にて、マーシャル諸島滞在について、第 2 部にて、メルボルン滞在についての報告を行う。以上 2
ヶ国にて築くことのできたネットワークを利用し、今後のさらなる活動につなげていきたい。
Ⅰ
マーシャル諸島滞在報告
1.
概要
2012 年 3 月 20 日から 30 日までの 10 日間、滝久雄基金より資金を頂き、オセアニア州マーシャル諸
島共和国を訪問・滞在した。渡航に要した時間を考えると、正味 1 週間の滞在であった。当初、3 月 6
日から 25 日までの 3 週間を計画していたが、出発当日の朝に B 型インフルエンザに感染していたこと
が明らかとなり、急遽渡航を取り止めた。関係する皆様にはこの点この場を借りて改めてお詫び申し上
げます。
マーシャル諸島共和国は、太平洋上に位置する環礁国、ミニ国家の一つでのその陸地総面積は 181km2
程度(霞ヶ浦と同程度)と非常に小さい。そこに約 6 万人の人々が暮らしている。今回滞在した首都の
マジュロの陸地面積はわずか 9.7km2 で、この中に約 2 万 5 千人の人々が暮らしている。滞在時の最高
気温は 30℃程度と、高温であったが日本の夏よりは過ごしやすく感じた。1 年を通して温暖な気候であ
る。公用語は英語で、話すことのできない人、不得手な人も確かにいたが、概ね会話は成立した。人々
は極めて友好的で、初対面であるにも関わらず多大な親切を受けた。滞在先である Uliga Inn は、台湾
人夫婦の経営するホテルで、上下水道、電気、空調、プリペイド式 Wifi 接続サービスが完備されてお
り非常に過ごしやすい環境であった。
私は大学院の講義「国際開発プロジェクト特論」をきっかけとしてこの国に興味を持ち、将来的に何
らかの貢献をしたいと思うに至った。しかし、まず実際に訪問しないことには何も始まらないと思い、
思い切って本助成に応募し、渡航の機会を得た。滞在中に果たすべき目的として、次の 4 つを設定した。
①
②
③
④
現地との関係作り:現地の若者と長期的に関わっていく上での足掛かりとなるような関係を築く.
適性技術開発に向けたニーズ調査:現地でのヒアリングや観察を通じニーズ調査を行う.
太陽光海水淡水化装置の導入:手始めに小さな「ものつくり」から始める.
マーシャル諸島についての理解を深める:実際の活動を通じ、紙面からは得られない情報を吸収.
続いて、滞在先での日程(結果)を記載する。上記の目標を達成するため、また、短い期間を有効に
使うため、できるだけ現地の若者・大学生と触れ合う時間、現地での社会問題に直接的に関係している
場所へ訪問する時間を増やすことを試みた。また、道行く全ての人に声をかけるということを実践した。
1
表
マーシャル諸島滞在中のスケジュール
3 月 22 日(木) JICA マーシャル支所訪問、MJCC 訪問(日系商社)、
College of the Marshall Islands
(以下:CMI)訪問・CMI にて設備の説明を受ける
3 月 23 日(金) CMI の日本語の授業に参加、CMI 内見学、RRE(地元最大の企業グループ)訪問、
Uliga Inn にてカラオケ大会
3 月 24 日(土) Pacific Pre Water 社訪問、マジュロ一周、ビーチ訪問、若者へのインタビュー
3 月 25 日(日) Uliga Church 礼拝、Long Island Hotel 食事会参加、政府職員の方の自宅訪問
3 月 26 日(月) Majuro Atoll Waste Company 訪問、廃棄物処分場訪問、体調を崩す
3 月 27 日(火) University of the South Pacific 訪問、OEPPC 訪問(政府戦略室)、CMI 学生宅訪
問、海水淡水化装置作成(以下:SWAP)
3 月 28 日(水) CMI 創立記念式典に参加、CMI 寮訪問、CMI 学生宅再度訪問、SWAP 改良
2.
滞在先での活動報告
① 現地との関係づくり
現地の若者、特に大学生と積極的に関わるため、CMI をよく訪ねた。日本の青年海外協力隊の方のご厚意
により、日本語の授業に参加することができた。初歩的な内容であったが、道行く多くの人々から「こんに
ちは」の声が聞こえたことから、簡単な日本語の浸透度は極めて高いと感じた。この授業への参加をきっか
けとし、友人が増え、彼らと共に食事をしたり将来の夢などについて語り合ったりした。IT 起業家を目指す
人、米軍に入隊する人、そしてこの 5 月から日本に留学する人などがいた。留学決定までの試験の難しさな
どについて話を聞きつつ、日本での再会を約束した。
② 適正技術開発に向けたニーズ調査
マジュロでは青く美しい光景が廃棄物(多くが不法投棄)によって台無しにされているところを何度か目
にした。道端に何でも捨てられているのである。日本からの寄付により 5 割程度の家庭に大きなゴミ箱が設
置されたことで多少改善されたそうだが、分別はしていない。回収されたゴミは処理されず、ただ処分場に
積み重ねられるだけだ。処分場の容量はとうに超えてしまっているらしい。ただ近年分別の動きや、全廃棄
物の 30%を占めるバイオマスのコンポスト化など、ボトムアップの取り組みが色々な所でスタートしている。
ただ、農業はあまり盛んではなく、肥料の有効利用先を見つけることは難しそうだ。CMI の園芸部員などが
この肥料を活用しトマトなどの野菜栽培を始めている。
2
③ 太陽光海水淡水化装置の導入
多くの家庭が写真のような大きな雨水タンクを利用し真水を回収・利用している。援助で導入された海水
淡水化装置・プラント、淡水レンズから汲み上げる井戸、水ボトルの輸入など、真水の確保に対しては様々
な取り組みが行われているが、住民の多くは未だよく水不足に悩まされる。CMI で知り合った友人、ハーテ
スと共に日本でデザインしておいた海水淡水化装置を実際に作ってみた。シンプルな仕組みであったが、非
常に気に入ってもらえた。製作後、彼の自宅にて、家族と共にテストを行った。1 号機は蓋が風で飛ばされ
失敗した。しかし、ハーテスの知恵により改善された。未だ水漏れなど問題を抱えているため改良中である
が今後が楽しみである。
「雨水タンクのように、当たり前の道具になれば」と彼は話していた。
④ マーシャル諸島についての理解を深める
やはり環礁国ということもあり、空と海の美しさは抜群であった。人は穏やかで、優しく、失業者にもさ
ほど暗さは無く、昼間から木陰でお喋りに興じている。環礁国であり、食糧の自給が難しいため、食のほと
んどは海外からの輸入物であった。特にコメと醤油風味の肉(バーベキュー)が好まれ、これに炭酸飲料を
採る。野菜は殆ど食べない。ただ一方で、この穏やかな暮らしが、アメリカからの強大な援助によって支え
られていることを忘れてはならない。国内の GDP の 6 割はアメリカからの援助金である。僅か 1 週間の滞
在で、何とも言えないのは承知しているが、人々はあまりそのことを気にしていない風であった。気にして
も仕方がないのかもしれない。ただ、一部には「自分たちでやっていくのだ」という人もいた、彼らの多く
は学生達であった。特に CMI は、訪問した中で最も前向きなエネルギーに満ちた場所だったように思う。
3.
おわりに
僅かな滞在期間であったが、今既に懐かしさを感じる。思い出されるのは、青い空、青い海、強い日
差し、そして人の温かみである。マーシャル諸島を実際に訪問する前と後で何が一番変わったのかを考
えると、それは、
「現地を実際の光景をイメージしながらものを考えることができるようになった」と
いうことだと思う。レポートなどに書き落とすことのできるような情報量が劇的に増えたというわけで
はない(もちろん増えたが)
。それよりも、マーシャル諸島について何か考える際に、そこに住む人の
顔が見えるようになったことが大きいと思う。これは「肌感覚」と呼ばれるものの一部なのかもしれな
い。この感覚を頼りに、今後の活動について考え、いつかマーシャル諸島への再訪を実現させ、日本・
マーシャル諸島の若者の対等な協力関係に基づく何らかの活動を展開させていければと思う。今回は 34
ある環礁のうちの僅か 1 か所を訪問したに過ぎないのだから、今後学ぶべきことはまだまだ多い。とて
も楽しみに思っている。
最後に、今回このような貴重な機会をくださった滝久雄基金の皆様、渡航・滞在から帰国までサポー
トしてくださった全ての皆様に心より感謝申し上げます。
3
4.
参考資料(マーシャル諸島現地で作成した海水淡水化装置)
現地で手に入る材料を使って、CMI のハーテスさんらと共に子でもでも制作することのできる海水淡
水化装置の開発を行った。基本的な仕組みは非常に単純であり日本で完成させていたが、現地にある材
料を用いて開発する点に難しさがあった。大洋州独特の強い日差しに期待したが、先にも述べた取り、
風で飛ばされる等、装置と蓋の間の隙間から蒸気が逃げてしまうという問題を未だに抱えている。
4
Ⅱ
メルボルン滞在報告
1.
留学先

オーストラリア連邦

メルボルン大学(The University of Melbourne)

8月5日より9月30日までの約2カ月間の滞在
2.
留学中の活動と感想
留学中の指導教官の先生の指示に従い、博士課程の学生用の大部屋にデスクと PC を借り、研究を行
った。2カ月間の滞在ということで単位認定される講義の受講資格は得られなかった。大きな実験装置
などを使用する研究ではなかったので、指導教官の指導のもと、東工大にて実施していた研究をそのま
ま継続した。週に一度のミーティングにて進捗状況と問題点の議論、次回までの課題を設定した。大学
は過ごしやすく研究に集中することができた。
研究以外では、寮のメンバーとの二泊三日のグレートオーシャンロードへの小旅行や食事会・パーテ
ィ、映画鑑賞等を行った。寮では毎食皆で夕食を食べ、その後映画を観に行くか夜の街へ出かけるのが
慣習化しており、勉学に勤しむことを第一の目的とする私は自重を重ねる必要があった。その他、見分
を広げるため、メルボルン大学の Engineers Without Borders(EWB:国境なき技師団)の活動に参加した。
ここでは、工学的知見を活かし地域社会に貢献するプロジェクトが数種行われており、志の高い工学系
学生が集っていた。私も同様の活動を日本で行っていたため、活動プレゼンテーションを行う機会に恵
まれ、大いに盛り上がった。お蔭で、メルボルン大学以外にも、ビクトリア州内のモナシュ大学、ビク
トリア大学などの EWB メンバーに会う機会、EWB ビクトリア州支部事務局メンバーの前で発表する機
会を得ることができ、今後につながるような話をすることができた。大変実りある経験であった。
3.
留学費用について
2カ月間の生活費と渡航費用等のために34万円を申請した。結論から言うと、これだけで2カ月間
生活することは不可能であった。渡航費で20万円近くを必要とし、保険への加入、予防接種等、寮の
敷金等(帰ってくるが)を支払うと、現地で生活できるだけの資金は殆ど手元に残らなかった。しかし、
元々毎月奨学金を支給されていたため、生活には全く問題は無かった。ただ、後にも述べるが、メルボ
ルンでは日系銀行の口座から資金を引き出すことが難しいので(ほとんど不可能)、事前にキャッシン
グサービス利用が可能なクレジットカードか、海外銀行(シティバンクなど)の口座開設等を行ってお
5
く必要があると思う。しかし、メルボルン大学内にコモンウェルス銀行などの支店が入っており、パス
ポートさえあれば簡単に新規口座開設が可能であるため、これを利用するのも良い。銀行スタッフは、
皆留学生の新規口座開設に慣れており、極めて親切である。ただ、日本からそれらの口座に入金する際
には、安くはない手数料がかかることを忘れない方が良い。振込から入金までには3~5日間かかる。
4.
留学先での住居について
留学中はメルボルン郊外の学生寮に滞在した。市街地から電車で20分ほどの Elsternwick という地に
位置し、通学には電車・トラムを利用したため一往復当たり8ドル程度を支払う必要があった。寮はメ
ルボルン大学の Student housing のウェブページを参照し、寮の管理人に直接コンタクトを取り、予約を
行った。渡航前約1カ月に入寮の申込みを行ったが、予約金として500ドル程度を要した。また、入
寮時敷金として500ドルをさらに支払う必要があった。いずれも退寮時に返還される。また、月の寮
費として約1000ドルを支払った。部屋は広く、インターネット接続、電気、水道、ガス、暖房、洗
濯機、掃除機、布団等生活に必要なものは全て寮が提供することになっている。
5.
留学先での語学状況
留学先では英語を使用した。半年前の TOEIC のスコアは750点程度であった。研究室・大学には
留学生が多く、彼らと話す分には特に問題を感じなかった。また、研究の経過報告についても、東工大
にて英語でゼミを行っていること、事前に資料を準備してから行うこともあり、さほど不便を感じなか
った。ただ、ネイティブの事務の方や、寮の友人、道すがら出会う人などとの会話はオーストラリア特
有の発音方法のせいもあってか困難を感じた。特に「何がどう違う」ということをここで説明すること
はできないが(感覚的にしか言えないが)
、アメリカ出身の友人たちの会話の方が遥かに分かり易く感
じる。恐らく米国風の発音を学習してきた多くの日本人は同じような体験をするのではないかと思う。
また、グループでの会話になると、話に入る難易度は格段に上がる。会話スピードが速く、内容・冗談
などを理解しつつ、グループが喜ぶ気の利いた返しリアクションをとることは難しい。しかし、映画で
の英語を十分理解できるレベルにあるのであれば対応することができるのではないかと感じた。
6.
単位認定について
二カ月の滞在では、単位認定の許可を得ることができない。この場合の滞在中身分は「Visitor」とな
り、仮に単位認定が認められる場合は「Academic Visitor」となる。また、夏休み、春休みの時期が大幅
に日本と異なるので(要確認)
、日本での夏休みを利用して交換留学を行う場合、講義には途中から参
加する形となる。
6
7.
留学経験を今後、どのように活かしたいか
今回の留学は2カ月間という短い期間ではあったが、自身の体験や、身の回りの人々(博士課程の留
学生、研究員)の姿を見たり話しをしたりする中で、海外で生活し・研究することに対するイメージが
ぼんやりとではあるもののつかめたのではないかと思う。また、慣れない環境、更に英語表現にハンデ
を抱えた中で研究を進め、課外活動で成果を上げることができたことは大きな自信となった。一方で、
現在の自分に何が不足しているのかと言う点についても明確となった。今後海外でさらに活躍できる人
材となるために、今回の経験を元に、日々の生活の中で十分な準備をし、その上で自信をもってもう一
度、研究・仕事に望みたいと思う。
8.
留学先で困ったこと
基本的に日本と変わらず快適である。しかし、日本よりも高い確率で路上にて物乞いや酔っ払いに絡
まれることがあるように感じる。また、メルボルンでの外食価格は日本よりやや高く、節約したい場合
は自炊することを強くお勧めする。そして、日本の銀行のキャッシュカードを用いて ATM を利用する
ことはできない。一般客向けの窓口も無いので、クレジットカードを作る、キャッシング可能枠を増額
する、外資系銀行にて口座を作る、等の準備が必要である。しかし、困ったことがあれば何でも人に尋
ねれば良い。基本的にオーストラリア人は皆親切であった。
以上
7
London Science Communication for Global Talents
- Challenge your possibility at Science Museum -
Student’s name
Affiliation and
grade
Organization
Person in charge at
Organization and
His/her position
Schedule
Sunkyung Choi
M 1 2
/
D 1
Graduate school of
2 3
Science and Engineering
Department of International Development Engineering
British Science Museum
Micol Molinari
Learning Resources Developer, Talk Science, Science Museum
Sep. 10, 2012 – Sep. 14, 2012
1. OBJECTIVE
First, I wanted to acquire communication skills from different background. Since my specialty is to
study intermodal logistics within nations and companies, I need to learn how to manage logistics with
using different mode choices. Therefore, it is necessary to broaden one’s perspective and be keen
about the other people’s communication.
Second, this internship is related to broaden my future career plan as well. I would like to step further
through this internship in order to work at international organizations. I understand that it is highly
competitive to get a job at international organizations after graduation without any career experiences.
I wanted to have more interactive experience in different countries with different backgrounds before
graduation in order to find my career path.
2. DETAILED SCHEDULE
2.1.
September 10th – 10:00 AM – 16:00 PM
Welcome meeting at Energy Café : A brief introduction of Science Museum Internship
Dani’s trail : This to follow a program within Making Modern World Gallery made by Dani
from Talk Science and think about improvements of program
Antenna tour with Kat : An interactive gallery with full of modern science and technology
Lunch with the team and feedback from trail – Share ideas our team had during the trail in the
morning
Damien/Interactive Galleries LP/science show/ Pattern Pod Gallery: Interactive galleries in
Science Museum with different targeted audience
Write blog and upload pictures to blog about today’s work: A daily work given by instructor
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Pic1. <Antenna tour with Kat>
Pic2. <Interactive galleries – making a bridge with challenge>
2.2.
September 11th – 9:00 AM – 16:30 PM
Staff Meeting: Update each team’s recent works and get feedback
News and Views Activity: An activity for poster making within limited time with selected science
issues
Show talking points cards in Who Am I Gallery
Brainstorm resources on forces at Making Modern World Gallery with Eilidh: We were asked to
provide a short program for students with objects from Making Modern World Gallery with
questions. This is to promote themed visits for school children and the program will be used by
teachers.
Mystery Boxes Activity at Who Am I Gallery: An activity which students have to figure out
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what is inside a set of boxes without opening them. Even after the end of discussion with other
teams, we were not allowed to open boxes because scientific question starts from having curiosity
in mind.
Web lab tour with Claire
Write blog and upload pictures to blog about today’s work
Pic3. <News and Views Activity>
2.3.
September 12th – 10:00 AM – 17:00 PM
Discuss forces resources with Eilidh - Energy Café: Give our ideas and feedback about this
program
Publish on the blog of Talk Science Team: It is to research and write about wonderful things and
list more objects that fall into contemporary science themes
Super Human Exhibition at Wellcome Center with Micol and Jane: To explore other museum’s
exhibitions to refresh their own viewpoint and get inspiration from others as well.
2.4.
September 13th – 10:00 AM – 16:00 PM
Audience research presentation - Hannah Francis: To listen a presentation from Hannah who
works for Audience Research. The process of detecting audience’s needs and interests was a lot
similar to that of social studies. We could understand how hard and concrete their work process
is to understand audience.
Science Communication Workshop with Aasiya - Things Gallery: We were given several short
science shows within limited time. We practiced our own presentation and gave a show in front
of our team and instructor Aasiya.
Feel the force
Science Night - Lilly and Alex – I didn’t know that Science Museum has a special program for
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public named Science Night. Its purpose is to let public to be friendly with science and museum
after staying a night at museum with various programs or activities.
Upload today’s activity online
Pic4. <Science Communication Workshop >
2.5.
September 14th – 10:00 AM – 17:00 PM
Tour Oramics & intro to participation projects with Merel & Dee
Plan day activities as intro to museum for audience group: This task was given yesterday about
our creative approach to explore the museum as an intro. Our team struggled to find a new
approach about science museum. We concluded that current Science Museum programs are
focused on linking horizontal ways. However, our new approach suggested exploring museum
with vertical linkages with a few of activities and links between objects from different galleries.
Presentation at Dana Study Room at Dana Centre
Pic5. <Preparing presentation for afternoon>
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Pic6. <After presentation in front of staffs at Dana Centre>
3. RESULTS
Before coming to British Science Museum, I had some prejudices about science museum that it
would not be much of fun and full of objects that are not out of my interest. However, all this ideas
changed after having internship at Science Museum.
First thing I acquired through this internship is attitude towards others. I definitely gained ability to
communicate well across any borders between others. I also noticed that this was based on how well
you listen to others than how well you speak. Listening to others is, in my opinion, more critical in
communication. Since we have to gather information and get feedback for our research, the open
attitude towards others is really mandatory. This all could happen because we had spent much of time
with many staffs from much of different teams and also our own internship team really enabled this. I
am really grateful to have such a chance through this summer internship.
Second thing I learned is the use of many interactive and creative ways to talk and present in front of
public. I was a bit timid on the first day even though I am thought to be very active person. How I
could attain this thought is through various interactive galleries within museum and planning actual
programs with our team’s own idea.
The last thing I was astonished was to make sure that message is clear and easy. Most of our
activities were based on school children and its content was relatively easy. However, I wasn’t that
good at delivering the key message even though I know the principle. I found that I need to adapt your
communication skills to different audience group in order to deliver the show effectively. Every show
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in the museum encourages public and makes public get involved with science.
This internship really influenced me a lot about my viewpoint and my future career plan as well. I
would definitely recommend others to actually have a chance to challenge for internship and extend
their possibilities in other places than their own field or country.
Since I am interested in working at international organizations or international consulting
companies, this opportunity really helped me a lot to think about not just myself but also helped me
to stand at the other side’s perspective.
In addition, I realized that things that we may ignore or not notice at daily life can also be full of
astonishments and findings within them. What I was surprised during this internship was that all the
staffs were able to interact with various backgrounds of people no matter their nationality,
background, age and etc.
From now on, I will have to convey my idea with more caution to others and with confidence at the
same time.
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平成 24 年 11 月 7 日
海外実習演習報告書
国際開発工学専攻 修士課程 2 年
川原 優輝(2. を執筆担当)
竹久 祐貴(3. を執筆担当)
加藤 智明(上記以外の部分の執筆と全体調整を担当)
1
国際開発サークル IDAcademy のベトナムにおける活動として、この度、滝久雄基金より助成
を頂き、フィールドトリップを行いました。以下にその結果を報告致します。
1. フィールドトリップの概要
【期間】2012 年 9 月 1 日から 2012 年 9 月 29 日まで
【場所】ベトナム(滞在順に、ナムディン省ダオケイトン村、フエ省、ハノイ市)
【目的】1. ノンラーの生産工程の詳細の把握
2. 著名なノンラーの生産地であるフエ省やチュオン村から収益向上のための取り組
みのヒントを得る
3. 現地パートナーとの関係構築
2. ナムディン省ダオケイトン村における活動のまとめ
当初、ノンラーの縫い作業を機械化することを一つのアイディアとして持っていましたが、現
地では生産工程の縫い作業以外の部分を効率化の対象にすることも視野に入れ、全生産工程を
より詳細に観察しました。結果、生産工程初期の、ヤシの葉を開いて伸ばす作業も多くの時間
が割かれていることが分かりました。また、生産者や流通業者へのインタビューから、ノンラ
ー生産家庭の多くは農家で生活に余裕のない家庭であること、子どももノンラー作りを長時間
手伝っていること、過去に刺繍などを施していた時期があったこと、流通網はベトナム国内の
みならず中国にまで及んでいることなどが分かりました。
以下は成果のひとつである全生産工程を資料化したもので、活動内容ブログからの抜粋です。
市場で必要材料(ヤシの葉、筍の葉、竹、糸)を購入してくる。
↓
2
ヤシの葉を手で開き、炊飯器を改造した器具を用いて、伸ばしていく。
↓
ナイフで竹を割り、5mm 程度の太さの竹ひごにする(この状態のものを市場で購入すること
も可能)
3
↓
竹ひごを木枠に当てて長さを測り、不要な部分を切り落とした後、ナイフで角を落とし、両端
を細らせて糸でくくり、木枠にはめる。
4
↓
ヤシの葉を木枠に当てて長さを測り、適当な大きさに切る。
↓
切り取ったヤシの葉を糸でくくり付け、木枠の頂点を軸に放射状に並べた後、隙間をより小さ
く切ったヤシの葉で埋めていく。
5
↓
2 層目として、筍の葉を切り、同じ要領で隙間なく並べる。
6
↓
3 層目として、ヤシの葉を 1 層目と同様の手順で並べた後、糸とリング状の木で仮止めをする。
7
↓
頂点に近い方の環から縫い付けていく。生産者に依るが、10 段目くらいを縫うあたりで仮止
めを外す。
8
↓
一番下の環(淵)まで縫った後、余った葉を切り落とす。
9
↓
淵に竹ひごを足し、縫い付ける。
↓
頂点を円状に環縫いする。
10
↓
顎ひも用の糸を縫い付ける。
11
3. フエ省における活動のまとめ
フエ省は刺繍等の装飾が施されたノンラーの生産で著名であるので、ダオケイトン村での観光
用ノンラーの生産の可能性を睨み、ノンラー生産や生産家庭、流通状況を調査しました。調査
の結果、フエのノンラーは販売価格が高いわけではないこと、生産者の利益分もダオケイトン
村の生産者と大差がないこと、生産者家庭の数は特にフエ市内の産地で減少しつつあることな
どが分かりました。興味深いことに、フエの自治体はノンラー作りの伝統を守っていくことを
目的として、ノンラーのフエのブランディングや新デザインの考案といった取り組みを行って
いることも分かりました。
フエ伝統のノンバイト―の生産
フエ省での活動の成果である、いくつかの村の観察結果を、再びブログからの抜粋で紹介しま
す。
① ミーラム村
ノンフエを守る組織が活動を行っている地域ということで紹介を受けました。村には約 280
世帯があり、その多くの家庭でノンラーを作っているそうですが、その中で組織に加盟してい
るのは 35 世帯とのことです。先ずは、組織に加盟していないある女性にお話を聞きました。
この女性は 63 歳で、工場勤務をする娘 2 人と 3 人で暮らしています。この女性は基本的に朝
から晩までノンラーを作っていますが、視力をはじめ体が衰え始めているので作業が遅く、生
産量は 1 日に 1 から 2 個だそうです。売値は 23,000 ドンから 25,000 ドンで、一つあたり
の原価コストが約 7,000 ドンとのことなので、ノンラーを 1 個作ることによる儲けは 1 ドル
弱程度になります。この女性の作るノンラーは、ナムディンのものと違いフレームの数が 16
12
本で、葉はやや緑がかっていて、3 層全て同じ葉で作られています。次に、組織に加入してい
る女性の家に行き、お話を伺いました。この女性は、約 1 年前に組織に加入し、昨年 3 か月
間、講習会を受けたそうです。講習会は先述の組織主導で、村の名人を講師にし、ノンバイト
―の作り方と葉の色をきれいにする方法を学ぶそうです。その講習会での技術向上により、ノ
ンラーの買い取り価格が約 30%上がったそうです。
②タイホー村
この村はアテンドをしてくれた Huong さんが事前に調べた時に名前が出てきていて、フエで
聞き取りをしてるときにも何回か著名なノンラー生産地として名前が上がりました。
訪れて初めて知りましたが、この村では主にノンラケ―を作っています。ノンラケ―はノンラ
ーの一種で、基本的に 1 層から成り、使用する葉も違います。聞き取りによると、過去には
ノンバイト―なども作っていたそうです。ノンラケ―の売値は約 20,000 ドンで原価は約
7,000 ドンだそうです。
③ユンダイ村
この村では家族単位ではなくノンラーを抱える工房のようなものが存在するらしい、という情
報を得ていました。村に着き、ノンラーを作っていたある家庭にお邪魔しました。
この家庭では、ノンバイト―とノンラーサンを作っており、売値はそれぞれ 30,000 ドン(原
価 6,000 ドン)、40,000 ドン(原価 5,000 ドン)との事でした。どちらも 1 日の最大生産量
は 3 つ(作業時間は約 9 時間)で、生産は、バイヤーから伝えられる需要に合わせて行ってい
るようです。
工房について聞いたところ、農業が忙しくない 5 月から 8 月にかけて季節限定でやっている
そうです。6 から 8 人のグループをいくつか作り、それぞれが得意な作業を分担して担当し、
生産効率を上げるそうです。また、その季節は日差しが強いのと観光客が多いことが理由で値
段がそれぞれ 10,000 ドン程上乗せされるそうです。
13
4. ハノイにおける活動のまとめ
主に、ノンラーの生産地として有名なチュオン村の訪問、ハノイの土産物市場におけるノンラ
ーの位置づけの確認、そして今後、プロジェクトの方向性を確定し、活動を本格化していくう
えで、欠かせなくなってくる現地でのパートナーとの関係づくりを行いました。
まず、チュオン村の訪問では、ノンラーの生産状況や流通について確認した後、ノンラーのマ
ーケットの側面について理解を深めるために、ノンラーの輸出を多く手掛ける女性に話を聞き
に行きました。ベトナム国内市場においては、ヘルメット着用の義務化などを背景にノンラー
の需要が下降傾向にあることが分かりました。土産物市場の調査では、ノンラーを専門的に扱
っている店はなく、その他各種の土産物と一緒に扱っている土産物屋を数軒見つけました。置
かれているものは、チュオン産やフエ産のもので、チュオン産のものは実用目的、フエ産のも
のは観光目的であるのに対し、販売価格は前者の方が総じて高いことが分かりました。全体の
印象としては、現状、土産物としてのノンラーはあまり人気が高くないと感じました。考えら
れる理由としては、持ち帰るのにかさばる、デザイン性が高くない、というのがあります。最
後に、現地パートナーとの関係づくりですが、友人の紹介などを頼りにハノイの大学生と会っ
て、プロジェクトの主旨、活動方針などを説明し、協力を求めました。結果、ナムディン省出
身で現在ハノイにある大学に通う大学生を中心に、6 名から協力に対して積極的な返答をもら
いました。今後、協力体制などの詳細を詰めていく予定です。
5. 今後の活動の展開について
帰国後、今後の活動の展開についてメンバー間で議論を行いました。フィールド調査の前から
大きな方向性として、二つの展開を考えていました。一つは、生産の時間効率性が低いことに
着目し、原則、最終製品のノンラーの形は変えずに、生産効率を上げる手法の開発・普及を行
っていくこと。もう一つは、一村一品運動のような形で、今よりも付加価値の高い製品を考案
し、その生産・流通体制を作り上げていくことでした。いずれの方向性も、種々の困難・障壁
がありますが、将来的にも発展の可能性がより大きく見込めるということを重視し、後者のア
プローチでプロジェクトを進めていくこととしました。
次回のフィールドトリップは、来年 3 月を予定しています。次回のフィールドトリップで現地
の人々の反応や意欲を確認するとともに、その他可能な限りの実現可能性調査を行い、その結
果を受けて、新たな生産品を決定したいと思います。当面はそこをマイルストーンとしてスケ
ジュールを組んで活動していきます。
14
2012/11/07
国際実習演習B
日本工営海外インターンシップ報告
東京工業大学 理工学研究科 国際開発工学専攻 高木研究室
河合 彩里伊
1.実習目的
・海外開発コンサルタントとして実際の事業に参加することで、国際協力への見識を広げる
・本事業の特徴であるハード分野およびソフト分野の両立における相乗効果について学ぶ
・フィリピンでの実務および生活を通じて国際感覚を養い、コミュニケーション能力の向上を図る
・日本工営の仕事や雰囲気を体感し、将来のキャリアについて考えるきっかけにする
2.実習概要
企業名 :日本工営株式会社
事業名 :農地改革インフラ支援事業 第三期 (ARISP-Ⅲ)/ JICA 有償資金協力
実習先 :ARISP 開発事務所 / フィリピン
実習期間:平成 24 年 8 月 6 日(月)~8 月 30 日(木)
3.
農地改革インフラ支援事業について
3.1 事業目的
所得格差が大きいフィリピン国において、農業生産性の改善による農民の生計向上を目的としている。
また、政府による支援業務終了後も農民自らの努力により持続的に成果をあげられる仕組みづくりを目
指している。
3.2 対象地域
フィリピン全国の農地改革コミュニティー(ARC:農地配分が済んでいる複数の村を1つのコミュニ
ティーとし、フィリピン農村の開発拠点として機能させることを目的としている)から選んだ約 130 ヶ
所を対象とし、事業を進めている。一ヶ所集中型ではなく全国展開型として複数の ARC において事業を
行うことで、フィリピンの全国的な効果を見込んでいる。
3.3 事業内容
ARISP は 1996 年より始まり、ハード分野とソフト分野を両立する総合農村開発型プロジェクトとし
て、複数の機関と共に事業を進めている。事業内容にソフト分野を加えたことにより、より高く、より
継続的な効果を期待している。
1
◆ハード分野
・灌漑施設
(単位面積あたりの収量を増加し、生産性を向上させる)
・農道
(作物を農地から市場へ、生産資材は市場から農地へ輸送する際の時間短縮・
コスト削減を図る)
・簡易水道施設 (水汲み時間を短縮し、飲み水の供給世帯数を増加させる)
・収穫後処理施設 (作物を収穫した後の品質向上、ロを軽減、販売効率化などを目的としている)
◆ソフト分野
・農民組織の育成及び強化(農業協同組合,灌漑水利組合,簡易水道組合)
・農民への技術普及
3.4 関係機関
農地改革省(DAR)を主体とし、日本工営がコンサルタント業務を行うことで本事業は進められてい
る。また事業内容は農業分野のみならず、前節の通り様々な要素を含んでいる。そのため国家灌漑庁,
公共事業・道路省,地方自治体 NGO 等と連携することで、多様な事業内容をカバーしている。
NGO と共同で行う円借款事業は、ARISP が初めてであった。ローカルの NGO と連携することで、
DAR の目が行き届かない現場の詳細部分まで配慮することが可能となり、現場により密着した形で運営
することが出来る。
4.実習内容
4.1 第1週目(8 月 6 ~10 日)
・ARISP-Ⅲ事業内容の把握(ハード分野/ソフト分野)
・フィリピンの農業及び政府開発援助の現状把握
・海外開発コンサルタントの役割について
・全国展開型業務における事業の進捗管理および
品質確保について
・Aklan 現場視察事前説明
図1 ARISP 開発事務所
4.2 第2週目(8 月 13 ~17 日)
・Aklan 現場視察事前準備
・施工監理現場の視察(8/14-15 :Aklan にて)
・設計積算レビュー
・他プロジェクトについて
2
図2 施工監理現場の視察:Aklan
4.3 第3週目(8 月 20 ~24 日)
・Cavite ワークショップ事前準備
・農民組合強化ワークショップへの参加
(8/22-24 :Cavite にて)
図3 農民組合強化ワークショップ:Cavite
4.4 第4週目(8 月 27 ~30 日)
・ワークショップ運営反省会
・最終成果報告会
図4 ワークショップ運営反省会
5.実習目的に対する成果
5.1 「海外開発コンサルタントとして実際の事業に参加することで、国際協力への見識を広げる」
日本工営コンサルタントの他、省庁の関係者,現地技術者など様々な立場の方に話を聞いたり仕事内
容を伺ったりすることが出来た。実際の事業を通して、各立場の役割や仕組み(具体的にどのような手
順で何をしているのか、どのように役割が分担され、それぞれが関わっているのか等)が鮮明になった。
また、ARISP 以外の事業に関わっている日本工営の海外開発コンサルタントや、FAO,JICA,ADB 等
の国際機関に勤めている方々と会う機会を設けていただいたことも、国際協力業界への理解に繋がった。
今まで教科書の中の世界だった“国際協力”を、実際のものとして感じられるようになった。
分野,対象地域,目的,手段,関係機関などによって事業内容は様々であるため、ARISP での見聞を
踏まえた上で他の事業と比較・検討したい。共通点を見つけることで国際協力や開発コンサルタントへ
の理解をさらに深め、相違点を比べることで改めて ARISP の特徴を明確化することが出来るだろう。
5.2 「本事業の特徴であるハード分野およびソフト分野の両立における相乗効果について学ぶ」
コンサルタントを介した事業終了後も ARISP の仕組みや効果を持続させるために、ハード分野及びソ
フト分野の両立が非常に効果的であることが分かった。ハード分野だけ/ソフト分野だけでは目的に対
する事業の可能性をフルに引き出すことは出来ず、両方を同事業として一連の流れで実施することで初
めて事業の可能性を最大限に活かすことが出来る。事業を始める際の仕組みづくり(組織や役割分担な
ど)を固めることで、ARISP のように多様な内容を含む複雑な事業も円滑に進められるだろう。
農業分野以外においてもハード分野およびソフト分野の両立は効果的に作用すると考えられる。私の
3
専門分野である沿岸防災の場合も様々な要因が関係している問題であるため、その分多様な策が挙げら
れるだろう。現に行われている沿岸防災分野の事業におけるソフト分野の例を調べると同時に、沿岸防
災分野に応用できそうなソフト分野の事業例を探し、検討したい。
5.3 「フィリピンでの実務及び生活を通じて国際感覚を養い,コミュニケーション能力の向上を図る」
日本での“当たり前”が当たり前ではないことに気付かされた。例えば事業を進めていく際、随時報
告を行うことで村レベルから国レベルまで情報が共有されているはずが、ワークショップにて直接確認
作業を行うことで初めて明らかになった項目や現状が多く挙げられた。私の生活では当たり前と感じて
いた「報告」が、省庁間で当たり前のように行われていないことに大変驚いた。海外事業を扱う際は特
に、このような些細な点で異なる習慣や文化が数多くあるだろう。文化や生活の違いを受け入れ、時に
は改善していくことが大切だと感じた。
またフィリピンでは ARISP 関係者だけでなく飲食店や通行人も含め、ほぼ全員に英語が通じた。その
ため流暢には話せなくても、意思疎通を図れた点は良かった。しかし英語をもどかしく感じる場面が多々
あったので、英語でも抵抗無く自分の意見をより深く伝えたり、聞きたいことを十分に質問をしたり出
来るようになりたいと強く思った。
6.海外開発コンサルタントへのイメージ変化
6.1 インターンシップ参加前
開発コンサルタントは専門家とその他(国,建設会社,周辺住民,他分野の専門家)を結ぶ役割を持
っており、様々な立場の人とやり取りすることで仕事を進めている。多様な立場の関係者の異なる要望
に対して、プロジェクトの目的に適う範囲で最善の事業計画を立て、実行しなければならない。また専
門知識に加え、事業ならでは/地域ならではの幅広い知識を持っており、コミュニケーション能力・文
章能力が必要とされる。
上記のようなイメージを持っていたが、技術者とコンサルタントの違いが明確ではなく、事業に携わ
っている各立場の役割や仕組みが分かっていなかった。
6.2 事業や仕事内容について説明を受けた後
開発コンサルタント一人ひとりの影響力が想像以上に大きく、責任が重いことが分かった。コンサル
タントは、相手国の将来に大きな影響を与える事業の中で大きな影響力を持っているため、ある分野の
専門家として信頼してもらえるよう、知識や経験を積むことが重要である。
また、書類を作成したりレビューしたりする際、想像以上に詳細まで確認していることに驚いた。設
計や実行の詳細は建設会社が担当することだと思っていたが、省庁と建設会社の間で入札を行ったり詳
細をつめたりすることを手助けする役割もあるため、コンサルタントによる確認が必須なのだろう。こ
のような仕事内容に関して、事業に携わる人や機関の役割分担や組織化がうまく成されているため、効
率良く円滑に物事を進められている。
4
6.3 現場視察・ワークショップ参加後
施工監理現場やワークショップの現場では、ローカルの技術者や各省庁の方が中心となって話し合い
や議論を進めていた様子が印象に残っている。そのような中でコンサルタントは、経験ある専門家とし
て多くの立場の方々の仲介に立つ必要がある。そのためには専門性が不可欠であり、専門分野の知識や
経験を元にコンサルタント業務を進めている様子を伺うことが出来た。
また 省庁や現地技術者を中心として事業を進めることで主体性を持たせ、自国の問題であるという意
識を育てている。事業内容だけでなく運営方法にも工夫を凝らし、それらを関係者と共有することで、
技術および運営方法をカウンターパートである省庁の技術者達に伝授している様子が見て取れた。この
時 各担当者を信頼し、仕事を振り分けることで、コンサルタント撤退後も自分たちで事業を継続出来る
仕組みを固めることが出来る。各担当者に仕事をふることで確実性が低下したり確認の手間がかかった
りすることもあるだろうが、役割分担を有効に利用することで将来までも見据えた事業運営が可能にな
るだろう。
開発コンサルタントは工学的視点のみならず、気候,住居環境,土地利用法など周辺状況及び現場の
声も含めて総合的に事業を考慮している。このように現場を見たり話を聞かなければ分からないことが
数多くあるため、施工監理現場の視察やワークショップは地元の声を直接聞くことが出来る貴重な機会
だと言える。このように開発コンサルタントは様々な地域について考える機会や、様々な地域出身の人
と話す機会が多いため、その分多くの地域を身近に感じ、愛着を持つことが出来るだろう。
また開発コンサルタントは事業を進める際、時に客観的に物事を見ることが必要だと感じた。入り込
みすぎずに一歩引いた所から見る目を持ち続けることで、視野を広く持ちながら事業を進めることが出
来るだろう。これは開発コンサルタントに限った話ではなく、何らかの事業を進める人全員に言えるこ
とだろう。
以上の通り海外開発コンサルタントへの大まかなイメージは変化が無かったが、よりインターンシッ
プを通してより明確になった。具体的には、①事業に携わる各立場の役割や仕組みが明らかになった。
②想像以上に責任や影響力が重大であり、専門性が重要であることを感じられた。③机上の知識や聞い
たことのある話を実際の事業にて確認することが出来た。
図5 施工監理現場の視察:Aklan
図6 農民組合強化ワークショップ:Cavite
5
7.感想
開発コンサルタントは事業の立ち上げ段階からカウンターパートへ受け渡す段階まで、全場面に深く
関わることが出来る点が非常に魅力的だと感じた。他の立場として事業に関わるよりも現場を身近に捉
え、村レベルの要求や意見を反映させながら事業計画を立て、国レベルで運営する。このような最初か
ら最後までの一連の流れに携わってみたい。
また ワークショップの参加者が皆、
“ARISP”を自分たちの事業として捉えているように感じられた。
ワークショップでの質疑応答やコメントが非常に活発に行われている様子を見て、どの地域の担当者も
誰かに先導されて事業を行っているのではなく、自分たちで事業を進めていこうとする意志が伝わった。
ARISP の主体を省庁や現地技術者として 長期的に事業効果を継続出来る仕組みを築く計画が、着実に期
待通りの方向へ進んでいるのではないだろうか。
ARISP のプロジェクトマネージャーにインタビューをした際、
「DAR にも技術者は大勢いるが、経験
の長い技術者は少ない。どの段階についても本当のエキスパートが少ないから、日本工営のコンサルタ
ントが必要だ。農地改革省の技術者を育ててほしい。」と話していたことがとても印象に残っている。同
僚でありカウンターパートである省の技術者と共に、試行錯誤しながらも誘導していくことが開発コン
サルタントの役割なのだろう。
実際に行われている国際協力の現場でのインターンシップは、非常に充実した貴重な時間になりまし
た。今回のインターンシップでの経験を、これからの研究や将来に活かしていこうと考えています。刺
激に溢れた貴重な機会を与えてくださった日本工営株式会社の皆様をはじめ、滞在中公私にわたり大変
お世話になりました河原さん,関口さん,山下さん、そして様々な場面でお会いした皆様に心より感謝
申し上げます。
図8 農民組合強化ワークショップ:Cavite
図7 お世話になった方々
6
IDEA LEAGUE MOBILITY SUMMER SCHOOL
Rubel das
Hanaoka lab
International Development Engineering
Tokyo Institute of Technology
Index
•
•
•
•
Introduction
Selection and Schedule
Activities in school
Conclusion
INTRODUCTIN
IDEA league is a focused network of leading European universities of science and technology. This network was
founded in 1999 with five universities. Those five members are Imperial college London, Delft university of
technology (TU Delft), Swiss federal institute of technology Zurich, Rheinisch-westfälische technische
hochschule Aachen (RWTH Aachen), Institut des sciences et technologies de Paris (Paris Tech). The aim of the
network is to create added value by pooling resources for collaborative and complementary programmes for
students, researchers and staff. The network organizes several events including sports events, joint seminar, and
mobility school.
For summer in 2012, the network organized a summer school in the aim of finding solution for individual
mobility for 2025. The venue was
RWTH Aachen.
Fig. 1: RWTH Aachen, the host of summer school
The leading technical university in Japan, Tokyo Institute of Technology (TokyoTech) was invited to join in this
network. Consequently, Tokyo Tech become the first non-European university to participate in this network. I,
Rubel das along with my two fellow friends (Ms. Maika katagiri and Ms. Batari saraswati ) participated in the
five days events. This report is the documentation of my experience in summer school.
SELECTION AND SCHEDULE
The IDEA league network invited TokyoTech to participate in May, 2012. However, the network suggested
certain criteria for selecting participants. The criteria include that the participant must be a student in doctoral
course and works on the theme which is relevant to transportation science. After fulfilling the preliminary
criteria, the applicant have to submit a formal application with a short essay explaining the reason of being
interested in summer school. Technical experience of the applicants also need to explain in the essay. The
application form along with essay, recommendation letter and academic certificates were submitted to authority.
In June 25, 2012 we got the news that three applicants were selected from TokyoTech to participate in summer
school. Herewith, it is noteworthy that the organizer arranged the transport from Dusseldorf airport to RWTH,
Aachen. The accommodation was also arranged in a gorgeous hotel in a convenient location. The hotel was 3
minutes walking distance from the Aachen central rail station and 15 minutes walking distance from RWTH.
The summer school was scheduled from September 17 to 21, 2012. This five days event was full of several
activities. The following is the brief schedule of activities
1. First day: Registration and orientation: there was 20 participants from 5 universities. The participants
were masters course or doctoral course students. The participants were from 11 different countries.
2. Second day:Study trip and lecture: Daimler production plant visit to observe the vehicle manufacturing
process. This plant produce sprinter for Marcedes-Benz. We have also visited that hydrogen fueled bus
operator. This bus is environment friendly since it emits only water not carbon-di-oxide.
3. Third day: Intensive lecture: Six lectures were provided on different issues. I postpone the details of
this part until third chapter.
4. Fourth day: Lecture and group work: Groups were formed to do specific project.
5. Fifth day: Project presentation and competition: Each group had to present their work and panel had to
select the best project on certain criteria.
Fig. 2. Orientation and lecture
Fig 3: Trip to
Mercedes-Benz plant
Fig. 4: Group work
Fig. 5. Photo
session after competition
ACTIVITIES IN SUMMER SCHOOL
One of the most impressive event of the summer camp was visiting Dailmer plant. This plant produce sprinter
for Marcedes-Benz. The engineer of this plant showed us all steps for producing a sprinter. We had to take
several cautionary measure before entering the plant for security reason. No photograph was allowed inside the
plant. The engineer explained the procedure in Germany language and the English interpreter enabled us to
understand the technical details. It was good to know that Germany-auto-mobile sector and Japan-auto-mobile
sector have healthy competition for producing more safer, and clean vehicles.
The another event of field trip was visiting hydrogen-fuel bus operator RVK. There were two presentations
provided by RVK researchers. It was impressive to know that the bus is using hydrogen which is a by-product of
chemical industry. This enormous hydrogen had released to air before the project started. So this project is
adding benefit to environment in several ways. Such as
1. The utilization of by-product hydrogen
2. Reduce the use of fossil fuel
3. No carbon-di-oxide emission from bus-operation
4. Reduction of hydrogen pollution to environment
We also took a test drive for nearly 5 km. I was surprised to know that this bus is operating in inter-city bus. It
can run continuously 250 km after refilling the hydrogen-tank. This success can be a land mark for operating
environment-friendly vehicle for long distance. Herewith, it is worth to note that the state of are environmentfriendly vehicle are battery driven or hybrid. All type of vehicle has distance limitation that can be traveled after
100%
refilling. Moreover, battery driven vehicle use electricity and large quantity of carbon-di-oxide is
produced to generate electricity (except in Nuclear power generation).
However, the initial investment for hydrogen-fuel bus service is five-times (apporx) higher than the
traditional commercial bus. Therefore, the commercial operator are not interested to use such bus. Goverment
subsidy are required to encourage environment-friendly vehicle operation. Moreover, the infrastructure is not
sufficiently developed for hydrogen-fuel bus.
Fig. 6. Hydrogen-fuel bus (38 seated) after test drive
Six lectures were provided in the third day of the school . Those lectures were composed of academic and
practical views. One lecturer (Willi Loose, Gundesverband CarSharing e.v.) informed us about the new business
trend in Europe. The European Union (EU) is concerned for global-warming and want to reduce carbon-di-oxide
from transport operation without sacrificing the freedom of movement. In this regard, EU encourages public
transport and discourage private transport. To support this move, several transport business has been evolved
including car-sharing, car2go, and ride sharing. More interestingly, auto manufacturer are also in this business to
recover the loss from car-sale reduction. This approach is also potential for other auto-mobile manufacturing
countries.
The last activity of the summer school was project proposal and competition. 4 groups were formed among the
participants for the project in the fourth day of event. The group was formed randomly. Three groups had 4
members and one group had 5 members. Two assignments were given to solve.
Assignment 1:
Development of mobility concept for one of the IDEA League cities (including Tokyo)
What are the mobility related requirements and issues of the city? Which requirements does a
transportation system have to comply with in 2025?
Assignment 2:
Can mobility still be individual or does the future belong to public transport? Are there concepts in between?
Develop your own concept!
Jury judged the group work based on some specific criteria. Such as
1. Nobility and uniqueness
2. Economic suitability
3. Environmental benefit
4. Preparation, team work
5. Final presentation
6. Handling of jury questions
Out team project was selected as the best project in all criteria and we have got gift card (amazon.co.uk) for the
achievement along with other gifts. The title of our project was “Equity and Efficient Mobility for the
Community of Tokyo (E2MC)”
This project aims to solve the mobility of senior people and peak-hour office going movement. We proposed
several measures to tackle the problem of the mega city in Asia.
CONCLUSIONS
The summer school was a great scope for making network with leading European university students and for
exploring the Europe. It was a platform for sharing, disseminating and learning of modern mobility concept. I
encourage graduate students to participate such multi nationals, multi- universities network to explore the world
and to propose solution.
In addition to it, Japan has been playing a leading role in forming network in ASEAN countries for long years.
There are several networks exist and running in good pace. However, network for mobility is absent at this
moment. I expect Japanese university can play leading role again to form such theme-specific network in Asia.
Mobility Summer School 2012: RWTH Aachen (17-21 September 2012)
Batari Saraswati
IDEA League is an affiliation of 6 leading universities in Europe, consists of Imperial College London, TU
Delft, ETH Zurich, RWTH Aachen, Paris Tech. Tokyo Institute of Technology is currently a partner of IDEA.
One of the summer courses provided this year is “Mobility Summer School”, held in RWTH Aachen
University. This course was intended to further discuss the role of public transportation in the future.
The highlighted question throughout the course is: “Individual mobility vs. public transport – Can
mobility still be individual or does the future belong to public transport?”
The summer school was held in 5 days.
17 September: Participants gathered in RWTH University. There was 20 students participated (1 student
from ETH Zurich, 7 students from Paris Tech, 7 from RWTH Aachen, 3 from Tokyo Institute of Technology,
2 students from TU Delft). Introduction about the course and introduction about RWTH Aachen, as well
as Aachen city tour were given to the participants.
18 September: Study trip to Dusseldorf and Cologne. Participants visited Daimler production plant in
Dusseldorf and RVK (regional transport provider) in Cologne.
In Daimler production plant, participants saw and observed the assembly process of Mercedes Benz
Sprinter. The assembly process is highly automated with a high precision quality control. There are 700
units Sprinter produced daily.
(a) Study Trip to Daimler Production Plant
(b) Mercedes-Benz Sprinter
In RVK in Cologne, participants learned about fuel-cell hydrogen bus. This is a pilot project between
several organizations in EU. This is a rather unconventional public transportation that does not required
fossil fuel. By using hydrogen as the fuel, it emits zero carbon dioxide, making it friendlier for the
environment. However, the initial cost to provide fuel-cell hydrogen bus is 5 times the initial cost of
current fossil-fuel bus, making it less sustainable from economic standpoint. Several improvements also
need to be addressed, such as: heating problem in winter (due to no utilization of combustion engine),
heavy weight battery, limited infrastructure, and a need of special trained drivers. The fuel-cell bus
managed by RVK is currently providing intercity routes between Stuttgart and Cologne.
(c) Fuel-cell hydrogen bus operated between Stuttgart and Cologne
19 September: Participants enrolled in several lectures. The list of lectures is as follows:
1) “Renewable Mobility” by Dr. Frank Geraets from DB.
2) “Perspectives of Car Mobility and Public Transport in Urban and Rural Areas” by Prof. Dr. Dirk
Vallee from ISB and RWTH
3) “Urban Transport” by Regina Poth from Stadt Aachen
4) “Urban Mobility Cultures – How cities move on in a diverse world” by Dr. Peter Phleps from
IFMO
5) “Infrastructure Electromobility” by Shirley Beul from HCIC
6) “Car-Sharing – Flexible car use in synergy with environmentally friendly transport modes” by
Willi Loose, from Geschaftsfuhrer Bundesverband CarSharing e.V.
The lectures were very insightful. They highlighted that the need of transportation is changing due to
change in demography, supported by improved technology.
20 September: Participants enrolled in a lecture. Participants were given group task to create a mobility
concept for IDEA League cities.
The lecture was entitled “Individual Mobility in 2030 – Challenges and Opportunities for the Automotive
Industry” by Christian Burkard from Ika.
There are 4 groups; each group picked the city that they wanted to work on. The first and second groups
chose Aachen, the third group chose Tokyo and another chose Paris. Participants were required to
design transport system for the particular city for the year 2030. Participants had to underline the role
of public transport and individual transport in their designs.
21 September: Presentations from each group. Each group presented their transport design for their
cities.
(d) Group project
Aachen 1st group: Propose the concept of intermodality transport in Aachen. The integration of train,
bus and bicycle sharing system are important to create a comfortable transport system for everyone in
Aachen.
Aachen 2nd group: Propose a holistic concept for Aachen, where a tram system in a congested area has
to be promoted.
Paris 3rd group: Propose an alternative electric vehicle and better taxation system to tackle congestion
problem in Paris.
Tokyo 4th group: Propose a flexible working hour for companies in Tokyo to reduce congestion during
rush hour, and also propose a smaller vehicle with alternative fuel to increase mobility.
The course has been a wonderful experience. I, as one of the participants, has gained many benefits:
more in-depth knowledge about public transportation and an importance of alternative non-fossil-fuel
vehicles, and a chance to exchange ideas with students from leading universities in Europe.
Summer Intership Program
-ReportStudent Name: Zoulkanel MOUSSA GARBA-SAY
M1/ Otsuki Lab
Company: CHIYODA Co., Headquater
Place: Minatomirai, Yokohama
Period: 13th to 31st August 2012
1- Objectives of joining the program
The main objective of joining this program was for me to improve my understanding
on Plant Engineering as well as the role of Civil Engineer during its construction
process. Also, since my future plan after completing my Master course, is to seek for
an engineer career this program was of great significance during Job hunting.
2- Content of the training
During this short training of 3 weeks, mainly desk work and lectures were carried
out. Starting from general briefing to specific topics, the aim was to assess and
understand the work of Civil Engineering Unit within Chiyoda. The details of daily
activities can be summarized as following.
Week 1:
General briefing about Chiyoda Co.
Lecture on Plant Engineering and LNG Plant facilities
Introduction to the documentation relevant for Plant design
Briefing on past projects and Achievement of Chiyoda Co.
Self-training and study based on the assigned documentation for further
understanding.
For example in LNG plant, the picture below shows the flow process from the raw
material so called feed gas to the finished product (LNG).
When the feed gas is extracted, it flows through several removal units for
purification. The last stage during its process occurs in the compressor where it is
compressed up to -160℃ before stocking and shipping to final destination for use.
In the whole system composing the plant there are pipe racks made with RC or steel
structures.
Week 2:
Review of past week
Introduction to structural design, case of Pipe rack.
Briefing on design and structural analysis tools such as STAAD Pro.
Task and assignment based on Structural Analyses.
Introduction to specific loading patterns in Plant design.
Tasks and Documentations

Example of Structural Analysis study
Design a 3 stories RC pipe rack fulfilling the following conditions
length:
width:
Height:
Lx= 30m (divided into 5 spans)
Lz= 12m
Hy= 15m (5m per story)
Base support: fixed on all columns of 1st story
Assume that the structure is composed of moment and pinned beams as shown in
the following frames.
-Moment beam (blue circle): stability, high cost, casted in-situ RC →construction
time needed
-Pinned beam (red circle): unstable, low cost, precast RC → no waiting time needed
Based on the above features, the pipe rack is designed from the combination that
optimizes the cost, construction time, stability and feasibility of the structure
By solving this task, I could experience the work of civil engineering members in
Chiyoda Co. and understand several things such as Plant specific loading patterns,
use of structural analysis software and design specification codes.
Example of Loading pattern

load cases specific to Plant engineering :
◦
Testing load, which can be critical sometimes
◦
Content load, due to fluid inside pipes
◦
Friction load, between Pipe and the rack
It is imperative to define and forecast all the different situations that the structure
and the overall system may undergo during its erection, testing, operation and
maintenance, such as natural disasters and procedure accidents to make a reliable
design.
Week3:
Self-training to STAAD Pro, and trial to design task solution; with the assistance of
the person in charge.
Summary of the training program and Presentation of Final report (ppt
presentation).
3- Lessons learned from the overall training
Throughout this program I could first improve my understanding on plant
engineering in general and more specifically on structural analysis. I was also for
me an opportunity to experience the working environment of Japanese companies,
which is a lot different from the western style.
During the design task I came across to realize the importance of Design
Specification Codes, which may require a lot of basic knowledge from the engineers,
as well as continuity in daily study.
I could also imagine what the daily life of engineers, in the case of Chiyoda Co.,
looks like. I realized that they have to work hard in order to fulfill the needs in the
project success. Unlike LAB desk at University, the schedule is very tight and
carefully revised.
In a more technical range, structural design requires from engineers, not only
academic knowledge, but also several other abilities, namely imagination and
inspiration.
平成 24 年 11 月 6 日
海外実習演習レポート
―science communication research group oversea internship
国際開発工学専攻 花岡研究室 修士一年 谷 蘊
1、はじめに
平成 24 年 8 月 14 日から 23 日まで十日間、ロンドンでサイエンスコミュニケーションに関す
るインターンシップに行ってきました。今回のインターンシップの趣旨は海外の科学技術政策
機関や科学館等において業務の一端を体験する活動を通じて、自らのキャリアパスや科学技術
コミュニケーションを社会的に捉えます。今回私が参加したのは Science Communication
Research Group というグループです。メンバーが自らサイエンスコミュニケーションに関連す
る政策機関や科学館等に訪問して、イギリスの科学技術に体験するインターンシップでした。
2、主な活動
滞在中、Tate Modern, Royal Institution, Science Museum, Wellcome Collection, Dana Centre, POST,
Kew Garden and Royal Society の 8 箇所に訪問して、見学やインタビューをしてきました。イギ
リスのサイエンスコミュニケーションは世界中優れているので、工業革命とほぼ同じくらいに
始まりました。
Tate Modern
先鋭的な美術作品が並ぶ。常設展示には、部屋の雰囲気も含めて魅せるための工夫がなされ
ていました。
また、現代芸術に視点を置く美術館らしく、タッチパネルなどの IT 技術を活用した施設をし
ばしば見かけました。科学技術を利用した芸術展示は、逆に芸術を利用した科学技術展示に活
用できそうです。
平成 24 年 11 月 6 日
Royal Institution Museum
東工大の 100 周年記念館あるいは、トヨタテクノミュージアムのような技術遺産の展示をす
るタイプの科学館です。体験型施設はほとんどなく、子供向け施設ではありません。
Science Museum
全体的な印象としては,展示の規模が非常に大きいにもかかわらず,ブースごとに分かれて
それぞれのテーマがはっきりと示されているので理解しやすいです。体験できるコーナーも数
多く、簡単な実験をするもの、タッチパネルを用いたゲームには人が多く集まっていました。
展示内容も歴史的なものだけでなく、最新の科学技術の話題も豊富で、どのコーナーにも体験
スペースや見た目のインパクトがある展示をしており、特定の分野だけでなく、まんべんなく
興味が持てるよう工夫されていたように感じでした。
Dana Centre
平成 24 年 11 月 6 日
Science Commutation に対する取り組みについて解説を受けました。日本では、あまり意識し
て見ていなかった展示物も見られ、科学技術に対する日本との違いに触れることができたと感
じました。
Royal Society
1660 年に設立し、科学を一般市民向けに展示する努力を続けています。政府、科学者、学
校などを連合して、科学大会、展示会、公開講座や科学賞等の形式を通じて、科学者内の関係
や、科学と一般国民の関連性を深めることをしてきています。
3、滞在中に行った勉学・研究以外の体験について
アジア人として、ヨーロッパを初めて行ってみました。アジアと大きな違いがたくさんあり
まして、毎日新鮮で楽しかったです。
まず、今まで中国や日本、アジア人の国に過ごしてきましたが、イギリスに行ったら、初め
て自分が外人になっていますという気持ちになりましたので、不思議な感じでした。ヨーロッ
パと言っても、ロンドンでは半分以上は外国人といって、周りの人がしゃべっているのは英語
ではないことにびっくりしました。
次に、食べ物の違いが大きかったです。果物の種類が豊富で安いです。乳製品が安かった気
がします。店で食べると高いですが、自炊したらそこまでかからないことに気づきました。先
進国で、生活は便利です。交通費がとても高いですが、バスや地下鉄など路線があらゆるとこ
ろにあって、道を迷うことの心配はありませんでした。
そして、ちょうどオリンピックの後に行ったので、まだ観光客が多かったせいが、町が混ん
でいました。ですが、渋谷のような混雑して前に進むことが難しいような状況はなかったです。
東京より人口密度が小さいからだと思います。混んでいても、高いビルの下で、人は他人を気
にせずゆっくりと広い道路を歩いていて、とても気持ちよかったです。
4、感想
平成 24 年 11 月 6 日
今回のインターンシップを通じて、短い期間ですが、アジアとヨーロッパの違いが少しわか
るようになって、科学技術がはるかに進歩していることに気づきました。自分は中国人であっ
て、日本と中国、イギリスと中国、そして、日本とイギリスの三つの視点から、物事を考えて
比べました。中国はまだ発展途上国であって、先進国に比べて生活の利便性、科学技術の発展
性などはまだまだ頑張らなければならないところがたくさんあります。日本は豊かな国で、国
民がルールを守りながら、きちんと生活を送っている国です。イギリスは包容力があって、大
きな部屋、大きな道、大きなサンドイッチで、誰でも気持ち良く生活できる国だと思います。
なぜ先進国は発展しているのでしょうか、どうしたら自分の国は先進国になれるのでしょう
かという課題を抱えて、これから日本で生活し続けるうちに、他の途上国や先進国にできるだ
け行ってみて、答えを出すよう勉学・研究していきたいと思います。
(以上)
Internship Report at Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology
by Alvin Christopher Galang Varquez
I.
Student Background
I am Alvin Christopher Galang Varquez from the Philippines. Currently, I’m a 1st year PhD
candidate of the International Development Engineering of Tokyo Institute of Technology majoring
in Urban Meteorology and Hydrology. My supervisor is Prof. Manabu Kanda
(http://www.ide.titech.ac.jp/~kandalab/). My Master’s research theme was on the applicability of
using high resolution simulations of WRF as inputs for the Water Energy Transfer Processes (WEP)
model application on spatially heterogeneous urban watersheds. Based from my previous research,
the research direction will dig deeper on the improvement of WRF-ARW’s capacity to simulate
special events such as localized heavy rainfall through the improvement of land-urban-sea
parameters.
II.
Internship Introduction
I did my internship at the Advance Atmosphere-Ocean-Land Modeling Program at the Research
Institute of Global Change, JAMSTEC Yokohama. My supervisors were Dr. Fujio Kimura and his
team. Directly, I consult with Dr. Takao Yoshikane, Dr. Sachicho Adachi, Dr. Hiroaki Kawase and
Dr. Motohiko Tsugawa of the Advanced Ocean Modeling Research Team for the initialization, on
the usage and analysis of WRF simulations.
More member information can be found at http://www.jamstec.go.jp/rigc/e/members/index.html.
The duration of internship covered three months from October 17, 2011 to February 17, 2012.
Mostly, my task could be summarized by one ultimate objective; which was to analyse the effects
of various sources and resolution of sea surface temperature (SST) datasets using WRF-ARW v.
3.2.1. Among other things, I also had the opportunity to attend the third international work shop on
down-scaling held at Tsukuba University from October 17 to 19, 2012 and other informal seminars
held at the conference building of YES. My experience at JAMSTEC could also be found in this
web article: http://www.ide.titech.ac.jp/~kandalab/ja/news/20120222_Alvin/newpage4.html
This report contains a detailed discussion on the simulations and results of the study conducted
using WRF-ARW. Winter and summer simulations were conducted for the year 2006 and 2010,
respectively.
III.
Research work at JAMSTEC with report
Series of WRF simulations were conducted using the RECCA Urban 2 workstation. The
objective was to compare various SST datasets for summer and winter. Initial insight on how SST
distribution/resolution affects WRF simulation in selected coastal regions of fine grid spacing will
be discussed in detail in the succeeding details.
The outline starts with the introduction of the study setting, the simulation cases, the analysis of
results and the gaps left for the future.
Study on the sensitivity of high-resolution WRF simulations to Winter and Summer Sea
Surface Temperature (SST) distribution
I.
Introduction of SST Datasets
WRF relies on input boundary conditions coming from large scale meteorological observations
or simulation (like GCM). All simulations used National Center for Environmental Prediction
(NCEP) reanalysis datasets for its boundary (through WRF Pre-processing metgrid.exe routine)
varying only the SST. Here are the three sources of monthly-averaged SST used:
i. MODIS (Moderate Resolution Imaging Spectroradiometer)
It was launched by the National Aeronautcis and Space Administration
(NASA) wth a 4 km resolution with quality assessment. Acquired through satellites
MODIS TERRA and MODIS AQUA, nighttime and daytime observations are
conducted. During winter time, missing values were imminent during home. This
was remedied using the Poisson’s Equation via relaxation.
ii. OISSTv2 (Optimum Interpolation Sea Surface Temperature)
This was developed by the National Oceanic & Atomosheric
Administration (NOAA). It uses bias-corrected satellite SST and SST simulated by
sea ice cover. The horizontal resolution is 1-deg.
iii. NCEP (National Center for Environmental Prediction) reanalysis data
This is commonly used as initial boundary conditions acquired from Global
Circulation Models (GCM). The horizontal resolution is 1-deg. Data are already
prepared at 6-hr intervals with SST assumed to be equal to the skin temperature.
Linear interpolation was used to acquire 6-hour interval data from the monthly SST’s.
MODIS’s night and daytime SST’s were separately interpolated.
Figure 1 shows the monthly-average SST data for August 2010 and February 2005. Notice that
we also included JRA-25 (Japanese 25-year Reanalysis data)’s (0.25deg) SST in the initial
comparison.
From the figures alone, the contour lines of SST suggest that JRA and NCEP have some
problems in accurately representing the coastal regions especially along the Kuroshio lines and
Hokuriku region year-round. One reason for this is that the estimation of low-resolution SST at the
coasts was widely influenced by the skin temperature used on land. Because of the similarity of
weakness presented by JRA-25 and NCEP, only NCEP was used in the analysis as comparison.
Comparing only the resolutions, it can be seen that the temperature gradient along the Kuroshio
Current also varies. These and other unforeseen differences and their implications will be discussed
in the succeeding pages.
Figure 1 Typical Monthly SST Distribution Data from various sources
The succeeding chapters consist of the simulation settings and the discussion. The settings
introduce the simulation cases and the simulation domains. Each simulation is only limited to two
domains. The discussion includes the climate condition during the simulated period based from the
results, the visual comparison among SST datasets, and the affected meteorological parameters. In
addition to the horizontal differences, differences in the vertical profile of a selected strip are also
discussed.
II.
Simulation Set-up
a. Cases
Eight (8) simulations using the recurb2 workstation were conducted. The version used was
WRF v.3.2.1. Details of each case are as follows:
•
•
Summer Cases (duration: July 30, 2010 – August 31, 2010)
o With Microphysics and Cumulus Parameterization (MODIS, NCEP, OISSTv2)
o Without Microphysics and Cumulus Parameterization (MODIS, OISSTv2)*
o Total simulations: 5 (5 cores used per simulation)
Winter Cases (duration: September 30, 2005 – May 1, 2006)
o With Microphysics and Cumulus Parameterization (MODIS, NCEP, OISSTv2)
o Total simulations: 3 (5 cores used per simulation)
* because no significant findings were found and further analysis would mislead the
scope of the study, analyses for this case won’t be included.
The following settings were employed for all cases:
Table 1 Simulation Settings
Physics Option
Microphysics
Long Wave Radiation
Short Wave Radiation
Surface Layer
Land Surface
Planetary Boundary Layer
Cumulus Parameterization
Scheme
WRF Single-Moment 6-class scheme
RRTMG scheme
RRTMG shortwave
MYNN surface layer
NOAH Land Surface Model
MYNN Level 2.5 PBL
Kain-Fritsch scheme
b. Study Area
Two domains were selected. The finer domain was selected on the basis of the on-going
Research Program on Climate Change Adaptation (RECCA) project sites, Hokuriku region and
Nagoya.
•
Summer Case
As shown in Figure 2, domain 2 is bounded by Tokushima and Okayama at the West with Gifu
at the north eastern corner. Of importance is Aichi prefecture and how sensitive is Nagoya City to
varying SST resolution.
Figure 2 Summer Case Domains
•
Winter Case
From Figure 3, snowy Hokuriku region is the target of winter studies. From the lower left end,
the cities covered are Fukui, Ishikawa, Toyama, Nagano, and Niigata. High snow quantities were
measured during the winter period from 2005 to 2006. The domain settings were based on the
domain size used by Dr. Hiroaki Kawase for his winter simulations.
Figure 3 Winter Case Domains
III.
Results and Discussion
The meteorological parameters used in the simulation are sea surface temperature, near-surface
temperature, wind velocity near the surface, sea-level pressure and full model pressure, vapour and
cloud mixing ratio. Climatologies were also split into daytime (0600 – 1700) and night time (18000500) JST averages since the local surface forcing largely varies between these two phases.
The discussion is subdivided into two: summer and winter. Each will focus on the climate, SST
comparisons, simulated meteorological parameter comparisons, and also an add-on vertical crosssection analysis for a selected region.
A. Summer
a. Climate Condition
The simulated climate for the month of August 2010 are summarized in figures 4, 5, 6, and 7
showing the monthly average SST, near-surface temperature (T2), total cloud mixing ratio, and the
total rainfall, respectively. Contour lines of sea level pressure (SLP) are shown. The results from the
MODIS SST case were used because of its relatively high resolution.
During summer, SST could range from 9 to more than 30 deg C with highest temperatures
located at the Pacific Ocean. Warm SSTs of 24 to 27 deg C were observed from East Sea and Sea of
Japan. Colder SST’s are influenced by the sea circulation of the cold Sea of Okhotsk at the north of
Hokkaido, Japan. South-westerly Kuroshio Current also transports heat towards the Japan’s
Southern Coasts affecting a few km distances south of Ise Bay’s mouth.
SST has direct influence to T2 above the sea showing similar patterns. On the contrary, the
land’s high heat fluxes, influenced by land surface parameters, due to the higher short wave
radiation on summer causes higher near-surface temperatures compared to the sea.
The sea level pressure distribution shown in blue contour lines also generate a clock-wise wind
distribution causing much rainfall on the North western countries and North of Japan. The cloud
concentration (Figure 7) is largely concentrated at the Pacific Ocean. The wind possibly transports
the moisture from the Pacific Ocean to those areas in clock-wise motion causing much rainfall
(Figure 6).
Figure 4 August 2010 SST Distribution (deg C)
Figure 5 August 2010 T2 Distribution (deg C)
Figure 6 August 2010 Total Rainfall (mm)
Figure 7 Total Column QRAIN (g/kg)
b. SST differences
The WPS outputs of SST from MODIS, NCEP, and OISSTv2 cases were compared. Unlike
Figure 1, all SST were interpolated (using metgrid.exe) into domains 1 and 2 to investigate how
different the WRF model’s initial SSTs.
Figure 8 August 2010 Domain 1 SST Differences (K)
Figure 9 August 2010 Domain 2 SST Differences (K)
Figure 8 and Figure 9 shows the difference between MODIS and other SST sources for
daytime and night time with MODIS SST used as reference (MODIS minus NCEP/OISSTv2). At
the first domain, larger differences could be observed at higher latitudes and especially at the coasts.
NCEP overestimates the SST at the Sea of Japan but underestimates at the surrounding coastline.
OISSTv2 overestimates the SST near the Southern coast lines of Japan especially above the Kuroshi
current. These differences range from -2 to +2 K. Generally, both NCEP and OISSTv2 overestimate
the SSTs at the sea and the ocean.
The error generated by NCEP at the coastlines at the Japan Sea side is brought about by
differences in skin temperature between the land and sea. This misrepresentation of values is not
observed at the OISSTv2 case. The difference in the sea and near the Kuroshio Current is attributed
to the differences in resolution. Also in domain 2, differences at Ise Bay and Biwako Lake could be
observed for both cases. Furthermore, the differences also intensify during night time.
c. Effects of SST Distribution on Selected Meteorological Parameters
One of the obvious effects of the
differences in SST is on the near-surface
temperature. Figure 10 shows the differences in
SST distribution at the second domain. Referring
to Figure 9, the same distribution could be
observed above the sea but having T2 difference
almost half of the SST difference. NCEP with
larger differences at the Hokuriku region
coastline shows larger differences on land
compared to the OISSTv2 case.
NCEP underestimates T2 on land even
reaching as far as Gifu region. There is a
possibility that the SST and T2 differences
caused this. On the other hand, OISSTv2’s
overestimated SST no doubt caused the
overestimated T2 approximately 10 km from the
shore line of Hamamatsu area during night time.
At higher elevation, OISST exceeds the MODIS
Figure 10 August 2010 T2 Differences (K)
T2 value and more pronounced during daytime.
Wind plays an important role in transporting the heat. Thus, the T2 difference is partly caused by
South Easterly wind advection of different SST values adjusted by the terrain distribution on land.
The large differences at Japan coastline and Northeast of Japan have some implications to the
pressure distribution close to the surface as well. The underestimated values in NCEP and OISSTv2
SST generate larger SLP as shown in Figure 11. Because of this synoptic effect, the SLP
difference largely favors the NCEP and OISST even on land. Although the image was not included,
night time MODIS SLP decreases throughout the domains during night time. This was because the
initialization of SST used for the MODIS case differs during night time and day time. Note however
that these differences are less than 0.5 hPa (or 50 Pa) which signifies very small pressure
differences.
Rainfall is affected by pressure
distribution. A large deviation could be
observed of the rainfall simulated by different
data sources shown in Figure 12. Streaks of
red and blue colors only represent difference
in rain system flow directions. The difference
in total rainfall values above the middle of
Eastern Sea are caused by the SST differences.
The largely underestimated MODIS SST
causes an underestimated rainfall values as
well. Large MODIS rainfall along the coasts
of Hokuriku for both NCEP and OISST case is
due to the SST difference at those areas. From
Figure 8, larger MODIS SST’s possibly
caused more rainfall at Hokuriku region than
for the others.
High altitude areas also intensify the total
rainfall differences. From the results, it is
difficult to fully understand how SST alone
affects the behaviour. There is also no distinct
characteristic between daytime and night time
rainfall.
Figure 11 August 2010 SLP Differences (hPa)
Further analysis using different summer
years would be needed to confirm the current
findings. For the summer case, it can be
concluded that SST has tremendous effect
horizontally.
SST also affects vertical distribution.
Appendix A and Appendix B includes figures
showing the effect of SST along a vertical
strip from the bottom to the full model vertical
levels (in km).
In WPS, NCEPs Skin Temperature (TSK)
Data was overlapped with the SST data of
MODIS and OISSTv2 which is why Appendix
A shows the TSK equal to SST. From the
charts showing the difference of each cases,
Figure 12 August 2010 Rainfall Differences (mm)
OISSTv2 and NCEP increased in value during
night time. Differences in heat flux could also reach to as high as 10 Watts bias on MODIS during
daytime with -5 Watts bias during night time. The effect of SST at Ise Bay can also be seen. The
large difference of -1 deg C between MODIS and OISSTv2 could entail 0.2 deg C difference above
Nagoya city. A positive TSK/SST difference of 1 deg C manifested in MODIS and NCEP
comparison causes near-surface temperatures to differ to as high as 0.5 deg C on low-elevation land.
In Appendix B, vertical pressure differences (Pa) could reach to as high as 15 km with
maximum differences occurring at heights 3 to 5 km. from lowest elevation. Comparing the results
with Figure 9, even if NCEP showed very minimal differences with MODIS beyond the mouth of
Ise Bay and also little pressure difference near the surface, the pressure, air temperature, and vapor
mixing ratio difference above is tremendous. This could be an effect of the overestimate in NCEP’s
SLP at the mountains near Wakayama and Mie (33°58'19.85"N, 135°45'21.93"E, elev. 600 m.).
However, OISSTv2 with large SST differences with MODIS shows a shallower effect. Most of its
differences were concentrated very near the surface (< 2.0 km.).
B. Winter
Winter case focused on Hokuriku region where snow build-up was common which may cause
surface runoffs, and other local effects, during the succeeding seasons. Furthermore, it was
necessary to investigate the direct effects of the highly varying Sea of Japan’s SST on land. Same
analysis flow conducted in the summer cases will be employed.
Figure 13 February 2006 Average SST Distribution (deg C) Figure 14 February 2006 Average T2 Distribution (deg C)
a. Climate Condition
Based from the MODIS case, the dominant wind direction is towards the south-east with SST
along the coasts falling below 9 deg C on average (Figure 13). Unlike summer, Japan tends to be
cooler near the surface than at the Pacific Ocean. One reason for this is the advection of cold air
mass from Siberia during winter.
The total vertical cloud mixing ratio (QCLOUD) distribution also has some unexpected results.
Clouds normally occur at the North-western domains of Figure 14. However, all cases simulated
large concentrations at the South-western region of Japan and South of South Korea. It is not certain
whether QCLOUD do represent the visible cloud structure. Due to the higher heat flux, clouds were
observed more during daytime than at night. Orographic precipitation (in the form of rain or snow)
also falls above the mountains of Hokuriku region which feeds the snow water equivalents (SNOW)
shown in Figure 17. This explains the clear skies over Tokyo during January.
Figure 15 February 2006 Total Rain Distribution (mm) Figure 16 February 2006 Ave. QCLOUD Distribution (g/kg)
Figure 17 February 2006 Average Snow Water Equivalent (SNOW) (kg m-2)
Since all cases showed the same position of total QCLOUD distribution, it could be assumed
that this is mainly caused by the NCEP reanalysis boundary. Fortunately, interpolating at certain
heights would show more clouds forming above the Sea of Japan and at Hokuriku region.
Actual observations show that February 2006 has relatively high snowfall compared to other
years that followed. From the simulated SNOW, large amounts pile along the slopes of mountains
at the wind-ward direction up to Hokkaido. Since cold winds pass above the sea, this would suggest
the importance of East Japan and Sea of Japan in influencing the distribution and snow quantity at
Hokuriku region.
b. SST differences
Figure 18 February 2006 SST Differences (K)
Figure 19 February 2006 SST Differences (K)
The SST differences are more intensified in winter than in summer (notice the color palette
range). Comparing with Figure 8 and Figure 9, NCEP SST has a more pronounced overestimate
beyond the mouth of Ise Bay not shown during the summer case. OISSTv2 also estimates MODIS
SST over the sea except occasional unerestimates along the Kuroshio Current and south of Japan
Sea of Japan. For Hokuriku region, NCEP underestimates largely the value of SST along the coasts
except for OISSTv2. The OISSTv2 overestimated values near Niigata coastline and Toyama sea
channel were caused by its poor SST resolution at this region.
c. Effect of SST Distribution on Selected Meteorological Parameters
Despite similarities with the summer case, the change of wind direction shifts the dominantly
affected area from the southern coastlines to the side facing the Sea of Japan. For the
MODISvsNCEP shown in Figure 20, the
large MODIS SST overestimated in the
coastline completely affected the simulated
T2 at Hosu peninsula as well as the
coastlines. However, the overestimated
NCEP and OISSTv2 T2 distribution deeper
into the mainland were attributed to the
underestimated MODIS SST in the middle of
the Sea of Japan. Unfortunately, this effect is
still unproven.
Another possibility is on the effect of
pressure gradients formed by SST. The
underestimated NCEP SST causes a lower
MODIS SLP along the surrounding coast
lines. The cold front from the lower MODIS
SST at the Sea of Japan generated by the
Figure 20 February 2006 T2 Differences (K)
lower MODIS SLP at the sea of Domain 2
may have cooled the MODIS T2 above land. However unlikely, a lesser possible reason would be
the influence of the Southern coastlines towards the mountain.
Figure 21 February 2006 SLP Difference (hPa)
The lesser MODIS pressure at the coasts and the lower near-surface temperature also affects
the amount of SNOW generated (Figure 22). The larger the difference in SST, the larger the
difference is for the snow water equivalent reaching to as high as 800 kg m-2 at higher elevations
(or approximately 0.8 m snow depth). NCEP SST deviates larger with MODIS SST thus the
simulated SNOW difference. These differences extend to far north of Japan where NCEP SNOW
becomes larger. With regards to rainfall, MODIS case seems to generate mostly along the Kuroshio
Current (Figure 23) with NCEP and OISST occurring at the south of Chubu region.
Figure 22 February 2006 SNOW Difference (kg m-2)
Figure 23 February 2006 Total Rainfall Difference (mm)
Refering to Appendix C where a strip from the Japan Sea slicing through the mountainous
region of Nagano and Shizuoka Prefecture, Sea of Japan seems to have an effect on the OISSTv2
overestimates at Figure 20. The air temperature difference vertical profile for the
MODISvsOISSTv2 figure shows that the lower MODIS Temperature on land is connected to Japan
Sea (color purple and green). This means the wind lofts at higher altitudes from the Sea of Japan
due to the higher temperature at the coasts.
The similar observation for pressure difference could be observed in winter and summer for the
MODISvsNCEP comparison. The differences could reach to as high as 15km. QVAPOR and air
temperature differences also reach higher elevations (> 3 km) with MODIS case larger near the
coastlines.
IV.
Conclusions
The resolution of SST and the sources have some implications when applied in RCMs. This
internship report summarizes the application and comparison of various SST datasets (MODIS,
NCEP, and OISSTv2) using the WRFv3.2.1.
A summer and winter simulation was conducted and various impacts to the simulated
meteorological parameters was found. First, the SST datasets were compared with each other after
running the WRF Pre-processing Software (WPS) metgrid.exe.
It was found that MODIS SST is larger at the northern coastlines but less than the OISST and
NCEP at the Southern coastlines and at the Sea of Japan and the Pacific Ocean Side. This difference
is intensified during winter.
SST also has tremendous effects to the meteorological parameters with differences affecting
heights greater than 2 km for summer and 3 km for winter for air temperature and vapour mixing
ratio. Large pressure biases also form at the coastline especially for MODISvsNCEP comparisons
reaching to as high as 15 km.
The horizontal distribution of temperature along the low-elevation coastlines at the wind-ward
direction is also affected largely with temperatures differences reaching 0,2~0.5 deg C during
summer and 0.5~1.0 deg C during winter. The winter cases also suggested a possibility that the Sea
of Japan influences the near-surface temperatures in the regions farther in-land causing large
deviations of SNOW amounts.
However, a problem was encountered in the generation of clouds represented by the column
total cloud mixing ratio. For winter, all cases have a misplaced dominant cloud formation at the
South-western end of Japan.
Over-all, the high model sensitivity to SST suggests a need for more improvements in SST
observations in terms of accuracy and resolution. In studying past events, MODIS SST datasets due
to its high resolution would be enough to represent the SST. However, a challenge arose for climate
forecasters and researchers since most GCM outputs for the future have poor resolution especially
at the coastlines.
V.
Acknowledgements
The author wishes to thank all his supervisors and friends at JAMSTEC especially to Dr.
Yoshikane, Dr. Adachi, Dr. Tsugawa, Dr. Kawase and Prof. Kimura for their huge contributions.
Special thanks also to Prof. Kanda for his invaluable support as his graduate school supervisor and
for recommending him to JAMSTEC. And finally, this work is also supported by the Research
Program on Climate Change Adaptation (RECCA).
Appendix
APPENDIX A August 2010 Climatology Along a Selected Strip (Red Line)
NCEP WRF Case
40
180
38
160
140
36
120
34
100
32
80
30
60
40
28
20
26
0
24
-20
0
50
100
150
200
250
Distance from Reference Point (Sea) in km
300
350
Watts
deg C
VI.
T2
TSK/SST
Bottom T
HLX
APPENDIX B August 2010 Average Difference in Pressure (Pa), Air Temperature (C), and
QVAPOR (g/kg) (only daytime) Model Full Slice (correct wind velocity) (Left) MODIS vs. NCEP
(Right) MODIS vs. OISST
Pressure (Pa) August 2010
Air Temperature (deg C) (Left) MODIS vs. NCEP (Right) MODIS vs. OISST August 2010
Vapor Mixing Ratio. QVAPOR (g/kg) August 2010
APPENDIX C Sea of Japan Effect
SST Feb ’06 Daytime
Difference MODIS vs NCEP
Investigate how much the Sea of Japan actually affects the mountain ranges at Hokuriku region.
Horizontal Units in terms of grid number.
Reference Point Pacific Ocean Side (Sorry, please ignore wind velocity vortices. They’re at opposite directions)
Full Pressure Differences in Pa (Left) MODIS vs. NCEP (Right) MODIS vs. OISST February 2006
QVAPOR Differences in g/kg (Left) MODIS vs. NCEP (Right) MODIS vs. OISST February 2006
Air Temperature Differences in deg C (Left) MODIS vs. NCEP (Right) MODIS vs. OISST February
2006
APPENDIX D QCLOUD and Wind Velocity Interpolated At 500 m., January 2006
--- END OF REPORT ---
Fieldwork at Department of World Heritage, Luang Prabang, Lao PDR
By
POONG Yew Siang
Yamaguchi-Takada Lab
Report for
IDE Internship & Fieldwork Presentation
October 31st, 2012
Table of Contents
No.
Item
Page
1
Background
2
2
Activity 1: Workshop: Information and Communication Technology for
3
World Heritage Site Preservation and Management in Luang Prabang, Lao
PDR
3
Activity 2: Initial visit to Souphanouvong University
4
4
Activity 3: Questionnaire development
5
5
Activity 4: Administering questionnaire
6
6
Activity 5: Result Summary Workshop
7
7
Activity 6: Data Analysis Seminar
9
8
Activity 7: Interview Session
10
9
Activity 8: Knowledge transfer: Database and geographic information system
12
10
Impact to Research Progress
13
11
Issues to be considered in future
13
12
Self-observation
14
1
Duration of fieldwork: 28th February to 7th April 2012
Background:
The collaboration between Yamaguchi-Takada Laboratory of Tokyo Tech and Department of
World Heritage (DPL) has identified the need to introduce information and communication
technology (ICT) in the sustainable management and development of World Heritage Site of
Luang Prabang. While the main responsibility of DPL is to conduct conservation of World
Heritage Site related activities and to authorize building construction, promoting preservation
awareness to the local residents is also an imperative role for DPL.
Mobile learning is gaining attention in developing countries, especially under the support of
UNESCO. The mobility and ubiquity of mobile devices have enabled innovative learning in
countries, such as India, Bangladesh and Pakistan. It was reported that Laos achieved a healthy
80% mobile penetration rate in 2011. Following the efforts implemented in other developing
countries, the objective of this field mission is to introduce mobile device as a tool to promote
World Heritage Site preservation awareness. Hence, in this field mission, workshops were
conducted in the Department of World Heritage and field surveys were carried out in two local
higher institutions, namely Souphanouvong University and Northern Law College. This is to
ensure sustainable implementation of mobile learning in promoting World Heritage Site
preservation awareness in Luang Prabang.
2
Field work activities:
The following section outlines activities performed during the field work.
Activity 1
Workshop: Information and Communication Technology for World Heritage Site
Preservation and Management in Luang Prabang, Lao PDR
Purpose: To introduce mobile device as a learning tool to promote World Heritage Site
preservation awareness
The workshop was held on the 6th March, 2012 in the meeting hall of DPL. In this workshop, four
main ICT initiatives were presented, namely geographic information systems (GIS) landscape
monitoring, knowledge management technology, virtual reality (VR) panorama, and mobile
learning. The first two technologies are currently in use and were presented by the local ICT team
members (Ms. Keo and Mr. Xang), and Mr. Okumura respectively. The latter two are new ideas,
presented by Mr. Yokoi and Mr. Poong respectively.
The possibilities of mobile device to contribute in different areas were introduced in a video
presentation, depicting the opinions of telecommunication experts. Also, existing examples in
developing countries implemented by UNESCO were presented, together with mobile usage trend
in Lao. In order to provide more practical impression, different kinds of application were
demonstrated which include mobile educative games, mobile quiz, and augmented reality. The
purpose is to stimulate thought and discussion on the applicability of mobile learning in World
Heritage Site preservation context. In addition, research methodology was delineated to all staffs.
The current study collects sample data from local students to seek their perceptions from young
adult point of view. Finally, possible questions were posed to all local staffs to seek their opinion.
The Director of DPL, Mr. Bounhang, and other local staffs showed support for this new idea.
Figure 1: Mobile learning concept introduction (DPL Meeting Hall, 6th March, 2012)
3
Activity 2: Initial visit to Souphanouvong University
Purpose: To seek research collaboration opportunities with the university
Under the accompany of Deputy Director of DPL, Mr. Bounkhong, Professor Yamaguchi,
Professor Takada, and the author visited the Dean of Faculty of Economic and Tourism, Dr.
Thongphanh Chanthavone and team members on the 7th March 2012. Dr. Chanthavone
represented the President of Souphanouvong University to discuss with DPL and Tokyo Tech on
the objective of the visit as well as the support needed from the university. During the discussion,
both Professors introduced the background of the project as well as Tokyo Institute of Technology.
This was followed by a presentation by the author. The Dean and his team members were
interested in the idea. They provided positive response as well as feedback on the possible
development of the application. These include:


Fifth year students in the university normally purchase computers, especially laptops, for
their final year project. Hence, students have had access to technologies.
As a consideration for application development, there is a need to consider security issue
since the introduction of Internet has seen increase of cybercrime rate. This problem is
especially prominent in other countries.
After the presentation, Dr. Chanthavone outlined the necessary procedures in order to conduct the
survey to the university students. There were a total of 11 people attended this meeting which was
held in the meeting room of the Faculty of Economic and Tourism.
Figure 2: Meeting at the Faculty of Economic and Tourism (Souphanouvong
University, 7th March, 2012)
4
Activity 3: Questionnaire development
Purpose: To translate and refine English-based questionnaire into Lao language
Since the questionnaire is to be administered for the local students, an initiative to translate and
refine the questionnaire was undertaken. The questionnaire was translated in three stages. In the
first stage, the English version questionnaire was translated into Lao language by the local project
coordinator, Mr. Rasmy. After that, the translated questionnaire was reviewed by the author
together with ICT team members. During this process, the meaning of each question in the English
questionnaire was carefully discussed. It was found that some words needed revision to clarify its
meaning again. In the third stage, clarity of questionnaire was reviewed. In this process, local team
members expressed that while there may be distinct meaning for English words, some translated
Lao words were difficult to differentiate. For example, the question “I belief I will use mobile
device for learning in the future” is similar with “I plan to use mobile device for learning in the
future” in Lao, hence one of them were removed. In addition, the local team members expressed
that it may be too confusing to answer positive and negative worded questions, and they suggested
changing all questions into positive direction. For example, “I do not plan to use mobile device
for learning in the future” had been reworded into “I plan to use mobile device for learning in the
future”. Also, a pre-test of questionnaire to five local staffs were conducted. After the internal
revision, the questionnaire was sent to Souphanouvong University for refinement.
On the 20th March, the author together with the local project coordinator, Mr. Rasmy, was invited
to Souphanouvong University to discuss the questionnaire. In the meeting, the Political Advisor,
Mr. Sitirajvongsa adviced to remove mobile phone brand and telecommunication operator names
as these words was commercially sounded. Finally, we agreed with the finalized copy of
questionnaire and were sent for photocopy.
Figure 3: Questionnaire discussion with local ICT team leader (ICT Center, DPL,
19th March, 2012)
5
Activity 4: Administering questionnaire
Purpose: To collect data from local student
Questionnaire was distributed on 23rd March, 2012 in two local higher institutions, namely the
Northern Law College and Souphanouvong University. A total of 284 copies of questionnaires
were distributed to Northern Law College (9.30AM) and 200 copies to Souphanouvong University
(2.00PM) respectively. During the sampling sites, the objective of the survey activity and
answering guide were explained to the students by the local team members before the distribution
of questionnaire. Total returned questionnaire was 244 and 199 copies from institutions
respectively, resulting in an 86% and 99.5% return rate. This is considered high response rate in
convenience sampling methodology.
Figure 4 & 5: Questionnaire session by Ms. Keovanny in Northern Law College and
Mr. Rasmy in Souphanouvong University (23rd March, 2012)
6
Activity 5: Result Summary Workshop
Purpose: To share the findings of data analysis to staffs at the Department of World Heritage
This workshop was held across all staffs from the Department of World Heritage at 9.00AM in the
meeting hall on 26th March, 2012. The objective of the workshop was to share the findings of
perception studies of mobile learning. Among the topics shared in the data analysis findings
include:
Theme A) Current situation
1) The device owned by students
2) The features in their mobile device
3) Connectivity options
4) Device used in daily activities
5) Places where students used to access the Internet
Theme B) Future prospects
This section reports student's perceptions of different dimensions (Innovativeness, Self-Efficacy,
Social Influence, Ease of Use, Usefulness, Cost, Facility, and Intention to Use) on the use of
mobile device for learning in promoting World Heritage Site preservation awareness. In addition,
direction for future studies was proposed to gain insight into the implementation of mobile
learning.
Both the Deputy Directors and staff members were actively giving their opinions on the contents
to be included into the mobile application as well as the way to promote the use of mobile
application when it is released in the future. Feedback from the local staffs includes:




Both the Deputy Directors acknowledged that young people do not know how and why
Luang Prabang becomes World Heritage Site.
Among the contents proposed included buildings and culture, as well as authorization
procedures in the form of FAQ to promote self-support among the local residents in the
event of need to modify buildings.
However, a balance of information richness and interface complexity should be sought,
according to Mr. Savoy.
Finally, promotion campaign, such as SMS broadcasting, cooperation with
Telecommunication Companies, should be considered in the future to increase user
adoptions when the application is launched.
Everyone is looking forward to the release of a mobile application that could strengthen the image
of DPL as one of the leading department in harnessing ICT for sustainable development of World
Heritage Site.
7
Figure 5: Summary workshop (DPL, 26th March, 2012)
8
Activity 6: Data Analysis Seminar
Purpose: To share the findings of data analysis to faculty members in Souphanouvong University
This seminar was held at the Faculty of Economics and Tourism at 2.00PM in the seminar room
hall on 4th April, 2012. The objective of the seminar was to share the findings of survey performed
on 23rd March 2012 in the university.
After the presentation, faculty members gave their comments constructively.



Vice Dean, Ms. Phosikham commented that users from different background may prefer
different kind of application. Since students in Souphanouvong University mainly come
from the Northern part of Laos, mobile technology is considered novel for them, as
compared to Ventianne students.
Pertaining to the implementation of World Heritage Site mobile learning, Vice Dean
commented that while game is interesting, quiz-based implementation could provide more
time for users to think and ponder about the contents, and hence achieving learning
objective. She concluded that brainstorming is needed to decide on the appropriateness of
contents to be included into mobile learning.
Another lecturer, Mr. Champa proposed to localized contents, such as embedding Lao
cultural music, since the survey showed that listening to music is the main activity in
mobile usage among the students.
Figure 6: Presentation at the Faculty of Economics and Tourism, Souphanouvong
University (4th April, 2012)
9
Activity 7: Interview Session
Purpose: To collect opinions from faculty members on the use of mobile learning in promoting
World Heritage Site preservation in Souphanouvong University and Northern Law College
Interview sessions were organized after the presentation in Souphanouvong University on the 4th
April 2012 with six faculty members. Interview sessions in Northern Law College were conducted
on the 5th April 2012. Prior to the interview session, a sharing of data analysis findings was
presented to two faculty members in the Northern Law College. The objectives of the interview
were:
1. To acquire students’ mobile usage behavior from adult view point
2. To inquire mobile learning perceptions and development prospects in general
3. To seek opinion and implementation suggestions for World Heritage Site preservation
awareness application in mobile devices
Interviewees were asked the following questions:
1. In your opinion, what functions do young people use in the mobile devices normally?
2. What do you think about using mobile device for learning among the students?
3. a) (if Q2 is positive) As a lecturer or administrative staff in the education sector, how
would you implement learning using mobile devices?
b) (if Q2 is negative) What are the obstacles that make you think mobile device is not
suitable for learning?
4. What is your opinion on the use of educative game for learning, compared with quizbased learning?
5. Since learning is associated with awareness development, we are going to create
application to promote World Heritage Site preservation awareness using mobile
devices among the students. What is your opinion regarding this idea?
6. Referring to my previous question, how to encourage the use of this application among
the students?
7. In your opinion, what are the future prospects of mobile learning in general?
8. Basic details: faculty, responsibilities in the department, years of working
Interview questions were jointly developed by the professor and the author. The questions were
then reviewed by local ICT team members, and were translated into Lao language.
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Figure 9: Interview session with Vice Dean and faculty members (April 4th, 2012,
Vice Dean’s Office, Faculty of Economics and Tourism, Souphanouvong University)
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Activity 8: Knowledge transfer: Database and geographic information system
Purpose: To learn about implementations of past projects
Introduction of database, and geographic information system (GIS) were conducted by local team
members, Ms. Keo and Mr. Xang on the 6th April 2012. Building authorization database structure
as well as Zope-developed web pages presented. While the authorization database was well
designed, Zope-developed web pages revealed the need of hard-coding. The difficulty of
remembering syntax and managing code pages have prompted the need to switch to a more userfriendly web coding language. The team identified PHP language after examining PHP’s
generalizability and acceptance level in Laos setting.
The development of GIS began when ICOMOS proposed updating of map for all buildings and
inventory buildings as a follow up response of UNESCO’s evaluation on Luang Prabang World
Heritage Site. During the beginning process of building base maps, several maps from external
parties were acquired. Subsequently, these maps were compared for coordinate calibration.
Coordinate information and attribute details obtained from field site were stored into an external
PostGRE database server and were then imported into ArcGIS in shapefile format. Since the
conversion of external database into shapefile format requires complicated steps in PostGIS, there
is a need to refer to manuals stored in Evernote knowledge management system.
Prototype map covers the six core village in Luang Prabang. However, due to protection regulation,
staffs were required to include all buildings (611 inventory buildings and more than 4000 total
buildings) in the world heritage zone. In order to simplify the steps of inputting into GIS, a
modified approach was adopted by the local team. In the approach, building photos of each zone
was captured and their relative location were marked on the map print out. Subsequently, the
photos were given to architects together with building attribute forms for identification purpose,
such as roof type, building usage, building materials and etc. After the attributes were identified
by architect, details were input into GIS to each shape icons on the map. A link to photos was also
added for each shape icons.
The modified approach appeared to be simpler compared to the initial approach. However,
architects may not able to determine the accurate building materials due to visibility limitation on
photos. On the other hand, initial approach may be effortful; it is nonetheless the first step to lay
the foundation for subsequent expansion. In conclusion, ICT implementations in the local site
facilitate department’s management of World Heritage Site.
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Fieldwork Impact to Research Progress:
The fieldwork facilitated the following:
1.
Gathering of information on the potential of mobile learning as an approach to promote
World Heritage Site preservation awareness.
2.
Collection of vital data for analysing the current mobile device ownership profile among
the young adults in Luang Prabang.
3.
Understanding the culture of Luang Prabang, for instance, the way of life and preferences,
which could provide hint for future research.
Issues to be considered in future:
1)
The University is concerned with the mobile phone brand names and telecommunication
operator names found in the original version of questionnaire. The reason given was to
avoid data collection for commercial purpose. In the future, it is advisable to create
questionnaire that is free of commercial brand names.
2)
Due to the culture of tight social network among members in Lao community and relaxed
attitude, meetings and activities are always arranged in short notice manner. However, this
situation may lead to insufficient time to disseminate information to other members in case
of emergency arise. Thus, researcher is advised to prepare in advance, for example,
arriving to activity site earlier than planned, to reduce the risk of unforeseen circumstances.
Figure 10: Traditional blessing ceremony by head of village
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3)
Intermittent slowness of Internet connection on the site may demotivate work progress.
There are high speed 3G connections from mobile telecommunication operators. However,
the subscription to the service is in expense of researcher’s cost and advanced mobile
phone with tethering functionality.
Self-observation:
1.
Learning to communicate effectively is an important art for field work.
2.
While there were opinions that Lao students would hesitate to choose “strongly agree” or
“strongly disagree” or “neutral” scale, findings from data reveal the other way round.
Hence, the saying of “make bold hypothesis” by Karl Popper holds true.
3.
As Laos people is a closely related community, there are many gathering ceremonies for
events in happening in life, including new born, new house opening, marriage and etc.
4.
In the end of February to April, air quality was low due to the burning of forest trees to
create space for agricultural activity.
5.
Despite locating near the end of the peninsula, tourists do come to ICT Centre of DPL to
inquire about world heritage buildings and they were impressed by the availability of
building database in ICT center.
6.
High speed mobile internet (3G) in Luang Prabang is smoother in speed in comparison
with Japan’s mobile internet. This is especially useful in case of need of high speed internet.
End of report
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