研究成果 軸封装置及びシール部材並びに水力発電装置

技術分野:機械・環境・エネルギー
研究成果
利用分野
大学名:熊本大学
軸封装置及びシール部材並びに水力発電装置
PCT/JP2013/081899
潮流発電に向けたシール部品およびベアリング部品(防水機能あり)、
水中利用機器の回転軸防水部品、オイルフリー潤滑部品
中小企業が利用できる技術シーズの概要
【従来技術の概要】
オイルシール、メカニカルシールに次ぐ、第三の防水シールシステム。オイルシールに
おいては本来油漏れを防ぐための装置であり、水相の分離に適しておらず、また、メカニ
カルシールには水相を分離するものもあるが、摩擦トルクが大きく、回転力を伝達するた
めのエネルギーロスが大きい。
【開発技術の概要】
オイルシールのシールリップに相当する部品に親水性素材を使うことにより水相と気相の
分離を低摩擦かつ低漏れ量で実現する回転軸用シールシステムに関する技術、および油漏れな
どにより環境汚染を引き起こさない水圧シリンダー開発のための基礎技術である。具体的に
は、液密性に優れ、摩擦抵抗が少なく、しかも高い耐摩耗性を有するシール部材を備えた軸封
装置であり、気体と水系液体の分離だけでなく、機械部品の防水にも有効である。
低摩擦・高防水機能を発現する回転
軸防水システム用シールリップ。親
水性多孔質素材と水系非ニュートン
流体により構成されている。
【開発技術の段階】
・ゴムの代わりに親水性多孔質材料を用いたことで、低摩擦・耐摩耗特性が向上した。
・油潤滑の代わりに水溶性の潤滑液を用いたことで、環境汚染が少なくなった。
・非ニュートン性の潤滑液を用いたことで、潤滑可能条件(回転数など)が拡大。
【実用化に向けた課題】
•0.7year 程度の耐久性(試験継続中)。
•生分解性を維持しながら、耐久性を維持する材料・潤滑液の開発を継続中。
•生分解性があるので、定期的に消耗部品として交換できるシステムについても検討。