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USB メモリ MP3 プレーヤも
手軽に作れてしまう!
USBホスト・コントローラ
VNC1L
芹井 滋喜
Shigeki Serry
FTDI( Future Technology
チップ・マイコンを使ったシステム
ルチプライヤ内蔵
Devices International)社 か ら
でも,簡単に USB ホスト機能をも
> 64 K バイトのエンベデッド・フ
VINCULUM VNC1L という USB ホ
たせることができます.コストの関
ラッシュ ROM プログラム・メモリ
スト・コントローラが発売されまし
係で断念していた開発者や,敷居が
> 4 K バイトの内蔵データ SRAM
た.
高すぎて敬遠していた方でも,この
> FTDI 社提供による標準 USB フ
現在市販されている USB デバイ
デバイスを使用すれば非常に簡単に
ァームウェア・ライブラリ
スの多くはターゲット・コントロー
USB ホスト・コントローラを使え
> USB フラッシュ・ディスクまた
ラで,PC の周辺デバイスとしての
るようになります.
は UART インターフェースによる
ヴ ィ ン キ ュ ラ ム
使い方が主です.USB メモリなど
本稿では,VINCULUM VNC1L
の USB デバイスを独自のマイコン
の概要と VNC1L の応用例として,
> ̄
PR
 ̄OG
 ̄ ̄ピンによるファームウェ
で制御したい場合は,USB ホス
写真 1 のような USB メモリ MP3 プ
アのプログラミング制御
ト・コントローラを使用する必要が
レーヤの製作例を紹介します.
>独立した二つの USB2.0 フル/ロ
ありますが,一般に USB ホスト・
VINCULUM VNC1L の
機能
コントローラを使用するためには,
ハードウェアにもソフトウェアにも
ファームウェアのアップデート
ー・スピード対応ホスト/スレー
ブ・ポート
>データ I/O とコマンド・モニタ,
多くのリソースが必要となり,ター
VINCULUM VNC1L は,写真 2
ゲット・コントローラのように気軽
のような 48 ピン LQFP パッケージ
UART インターフェース
に使えるというものではありません
のデバイスです.
>データ I/O とコマンド・モニタ用
VNC1L の主な特徴は,次のよう
でした.
ファームウェアのアップグレード用
8 ビット FIFO インターフェース
になっています.
>データ I/O とコマンド・モニタ用
ある代わりに,このように多くのリ
>シングル・チップ・エンベデッド
SPI スレーブ・インターフェース
ソースを必要とするホスト・コント
USB ホスト/スレーブ・コントロー
> 28 本までの GPIO インターフェー
ローラ制御部分を 1 チップに収めた
ラ
ス・ピン
IC です.簡単なシリアル通信で制
> 8/32 ビット V − MCU コア
> PS/2 キーボード,マウス・イン
御できるので,ロー・コストのワン
> 12 M 〜 48 MHz のクロック・マ
ターフェース
VNC1L は,ある程度機能制限が
USBコネクタ
USBコネクタ
パソコンへ
(RS-232-C)
RS-232-C)
MP3
MP3デコーダ
デコーダⅠC
C
MP3デコーダⅠC
VS1003
USBホスト・コントローラ
USB
ホスト・コントローラ
VINCULUM VNC1L
写真 1 VINCULUM VNC1L を使って製作した USB メモリ MP3 プレーヤ
178
写真 2 USB ホスト・コントローラ
VINCULUM VNC1L の外観
2007 年 12 月号
USB1DP
USB1DM
USBホスト/
スレーブ
トランシーバ1
USBホスト/
スレーブ
SIE 1
UART&F I FO
I /Fロジック
UART
プリスケーラ
ADBUS[0...7]
48MHz
USB2DP
USB2DM
USBホスト/
スレーブ
トランシーバ2
USBホスト/
スレーブ
SIE 2
12MHz
オシレータ
DMA
コントローラ
1
XT I N
クロック・
マルチプライヤ
PLL
24MHz
48MHz
I NT
Vinculum MCU
コア
NM I
BDBUS[0...7]
GP I O 1
I /Fロジック
64K×8
E-FLASH
プログラム
ROM
4K×8
データ
SRAM
プログラム&
テスト回路
GP I O 0
I /Fロジック
24MHz
DMA
コントローラ
2
PROG
TEST
I NT
システム・
タイマ
ACBUS[0...7]
XTOUT
PLL F I LTER
SP I
I /Fロジック
GP I O 2
I /Fロジック
BCBUS[0...3]
RESET
ブート
ストラップ・
ローダ
ROM
Vinculum
32ビット
NPU
GP I O 3
I /Fロジック
内部 I /Oバス
内部 I /Oバス
外部 I /Oバス
ポート
>バス・パワー,セルフ・パワー,
USB2DM
USB2DP
GND
USB1DM
USB1DP
ADBUS5
ADBUS4
ADBUS3
ADBUS2
ADBUS1
ADBUS0
> USB サスペンド/レジューム・サ
VCC I O
図 1 USB ホスト・コントローラ VNC1L のブロック図
(I/F :インターフェース)
ハイ・パワー・バス・パワー・サポ
ート
> 5 V 入力可能な 3.3 V オペレーシ
ョン
>低消費電力(動作電流 25 mA/ス
タンバイ電流 2 mA)
> USB2.0 規格準拠(USB ホスト/ス
レーブ,フル・スピード/ロー・ス
ピード)
>ターゲット/スレーブ・アプリケ
ーションのドライバのサポート
>鉛フリー,グリーン 48 ピン
ADBUS6
ADBUS7
GND
36
37
25
24
VCC I O
ACBUS0
ACBUS1
ACBUS2
ACBUS3
ACBUS4
ACBUS5
ACBUS6
ACBUS7
VNC1L-1A
(FTDI )
GND
BCBUS3
BCBUS2
BCBUS1
BCBUS0
BDBUS7
BDBUS6
VCC I O
48
1
13
12
BDBUS5
BDBUS4
BDBUS3
BDBUS2
2 に VNC1L のピン配置を示します.
また,表 1 には,VNC1L のピンの
2007 年 12 月号
XT I N
XTOUT
AGND
PLLFLTR
TEST
RESET
PROG
BDBUS0
BDBUS1
VCC
AVCC
図 1 に VNC1L のブロック図,図
GND
LQFP パッケージ(RoHS 対応)
図 2 VNC1L のピン配置
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