Volume Thirty-Eight アーティクル 分散型温度検出による信頼性の向上 3 高電圧PWMコントローラにより小型高効率テレコム /データコム電源を作成 8 インテリジェントICで圧力センサ信号を調節 ニュープロダクト 13 µP監視回路 • SOT23パッケージに収めた初めてのリセット+パワーフェイルコンパレータ (MAX6342〜MAX6345) 19 データコンバータ • 370µAで動作する低電力、レイルトゥレイル8ビットクワッドDAC (MAX5100〜MAX5102) 19 • 超低電力 (18mW/DAC)、3V、40MHz I/Q DAC、SFDR 70dB (MAX5180/81/83/84/ 86/87/89/90) 19 • 16ビットスマートADC、全温度範囲で自己キャリブレーション (MAX1460) 20 (MAX4510/MAX4520) 20 (MAX3325) 20 • SOT23、消費電流僅か30µAの完全電流検出アンプ (MAX4372) 20 • 消費電流僅か55µA、リファレンスが6ppm/℃のデュアルコンパレータ (MAX9042/MAX9043、 21 MAX9052/MAX9053) • 5MHzでSFDRが-90dBcの超低歪み、単一電源、300MHzオペアンプ (MAX4268〜MAX4270) 21 • 超小型5ピンSC70/8ピンSOT23パッケージに収められた 3µA/580nsコンパレータ (MAX9075/MAX9077) 21 (MAX4359/MAX4360) 21 • 入力電流制限付のレベル2バッテリ充電器 (MAX1645) 22 • パワーOKフラグ付の150mA、SOT23 LDOレギュレータ (MAX8875/MAX8885) 22 (MAX1618) 22 • 電流と出力パワーを監視する3.3V、622Mbpsレーザドライバ (MAX3669) 23 • VCSEL、CD及び長波アプリケーションに適した 1.25Gbps及び2.5Gbps LANレーザドライバ (MAX3286〜MAX3289、 23 MAX3296〜MAX3299) • 1.25Gbps及び2.5Gbpsで動作する低ジッタリミティングアンプ (MAX3264/MAX3265、 23 MAX3268/MAX3269) アナログスイッチ • ±36Vの障害保護を提供する超小型SOTスイッチ インタフェースIC • LCDに電源とバイアスを提供する3V RS-232トランシーバ アンプ及びコンパレータ ビデオクロスポイントスイッチ • スイッチングアプリケーションを単純化、 完全8x4/4x4ビデオクロスポイント 電源管理IC 温度センサIC • SMBusシリアルインタフェース付のリモート温度センサ 光ファイバIC 分散型温度検出に よる信頼性の向上 この温度差を最小限に抑えるため、センサを熱源のでき るだけ近くに取り付けて下さい。センサ及び熱源の グランドピンと(可能であれば)電源ピンをそれぞれまと めて接続して下さい。熱伝導をよくするため、銅の面積 を十分にとって下さい。一部のセンサは、ボルトで他の 物体に簡単に取り付けられるタブを備えています。こう したパッケージは取付タブとチップの間に優れた熱経路 ができるため、ヒートシンク又はシャーシの温度測定用 に便利です。 多くの電子機器は、損傷又は性能ロスを防ぐために 熱状態を監視する温度センサを備えています。2箇所以上 に発熱の可能性がある機器は、複数の分散型温度センサ を必要とします。 図1は、熱が問題になりそうな場所を3箇所持つシャーシの 概念図です。そのうちの2箇所はマイクロプロセッサ (µP)、DSP又はグラフィックコントローラ等、危険な 発熱の可能性があるパワーレベルで動作する高速チップ です。もう1つの発熱源はシャーシの後ろ側のヒート シンクに取り付けられた電源です。 アナログ対ディジタル伝送 温度センサを適正な場所に配置したら、今度はマイクロ コントローラ(µC)等、その情報を使用する場所にセンサ の温度情報を伝える必要があります。この情報伝達の 方法は、そもそもなぜ温度を検出するかという目的に よって決まります。各場所における温度をときどき知り たいだけであれば、アナログ温度センサ(IC又はサーミ スタ/抵抗の組み合わせ)を取り付けて、出力電圧をアナ ログディジタルコンバータ(ADC)で定期的に測定する 方法があります。このADCはスタンドアロン素子でも、 µCに内蔵されているものでもかまいません。こうした ADCは一般的にマルチプレクサを備えていますが、もし なければマルチプレクサを追加する必要があります (図2)。 個々の温度は、それぞれの場所に温度センサを配置 することにより監視できます。いずれかの温度が安全な 動作範囲を超えた場合には、機器の冷却ファンをターン オンするか、クロック速度を落とすか、あるいはシステム 電源をディセーブルすることによって問題を回避できま す。ファンが正しく動作していること、及び外部の空気 が内部温度を安全範囲に維持するのに十分なだけ低温で あることを確認するためには、4つ目のセンサを空気 取り入れ口に取り付けて冷却ファンから入ってくる空気 を監視します。 センサ信号ラインが長く、システムの電気的ノイズが 大きい場合は、比較的感度の高いセンサを使用すると ノイズの混入を減らして精度を向上させることができま す。ここに示したセンサICの出力感度は25mV/℃です。 この感度であれば、殆どのアプリケーションにおいて 低分解能のADCを使用できます。温度範囲が広いアプリ ケーションの場合は、サーミスタよりもリニア温度センサ 殆どの温度センサICはそれ自身のチップ温度を検出しま すが、この温度はパッケージのリードの温度とほぼ 同じです。こうしたICを熱い素子の近くに配置すると、 熱源の温度が良好に表示されます。熱源の素子が取り 付けられている基板よりも熱源そのものの方が熱くなって いるため、測定温度は熱源よりもやや低くなります。 2.7V TO 5.5V MAX6602 AIR INTAKE TS1 2.7V TO 5.5V TS4 MAX6602 TS2 HEAT SOURCE 2.7V TO 5.5V MUX MAX6602 ADC mC HEAT SOURCE 2.7V TO 5.5V TS3 MAX6602 図1. この分散型検出システムはヒートシンク、基板上の2つのIC及び 空気取り入れ口の温度を監視します。 図2. このシンプルなアプローチは、ADCがµCに内蔵されており、 マルチプレクサがシステム内の全てのセンサと通信するのに十分 な数のアナログ入力チャネルを持っている場合に、低コストの 分散型温度検出として使えます。 3 MAX6625は連続的に温度を測定し、8ビットプラス 符号出力を133ms毎に更新します。ホストプロセサは、 2線バスを通じていつでも温度を読み取ることができま す。温度がホストの設定したスレッショルドを超えると、 MAX6625はオープンドレイン出力(O.T.端子)で割込み を発生することができます。このコンパレータ機能の ヒステリシスを設定して、MAX6625が小さな温度変動 を無視するようにすることもできます。ホスト側からの 読取りを常に必要とせずに数箇所の熱状態を監視するに は、いくつかのMAX6625の割込みラインをまとめて 1つのトレースで共通のプルアップ抵抗に接続して下さ い。MAX6625は超小型6ピンSOT23パッケージである ため、緊密にパックされた基板上でも熱源の近くに取り 付けることが可能です。 ICが好適です。これは、リニア温度センサICが全範囲に わたって一定した温度分解能を与えるためです。 µCに全てのシステムセンサとその他のアナログ信号を 処理するために十分なアナログ入力数が備わっていない 場合があります。そのような場合は、他の方法でµCに 温度を伝えるセンサを考慮して下さい。 複数温度検出においてアナログ入力の数が十分でない 場合は、ADCと標準的なシリアルインタフェースを含む センサを使用するのが簡便な方法です。例えば、 MAX6625*はI 2 CTM/SMBusTMコンパチブルの2線インタ フ ェ ー ス を 使 用 し て µCと 通 信 し ま す 。 1 つ の ピ ン を グランド、電源電圧、SDAピン又はSCLピンに接続する ことによって、センサのアドレスを4つの値のうちの1つ に設定できます。1つの2線バスには最大4つの MAX6625を接続できます(図3)。 標準シリアルインタフェースが複数のセンサからデータを 伝送するための唯一の方法ではありません。例えば、 MAX6575は、時間遅延が温度に比例するロジック出力 を生成します。シンプルな時間遅延を使用した多重化方式 により、最大8つのMAX6575を単一のµC I /Oピンに 接続できます。 異なるアドレスを持つセンサを追加すると、さらに 多くののディジタル温度センサを使用できます。例えば、 4つのMAX6625に最大8つのMAX1617を追加すること ができます。MAX6625のシステム接続はディジタルで あるため、センサが互いに遠く孤立していたり、大きな 電気的ノイズを発生するシステムにおいてアナログ出力 センサの優れた代替品となります。 図4にこの技法が図示されています。単一のI/Oラインを 通じて最大8つのMAX6575がµCに接続されています。 µCは、このラインを最小1µsローに引き下げることに よって温度を読み取ります。µCがI/Oラインをリリース した後、1つのMAX6575がラインをローに引き下げて、 絶対温度に比例する期間(5µs/゜ K)だけローに保持した後 でリリースします。µCによるハイからローへの遷移から いずれかのMAX6575による遷移までの時間間隔が絶対 温度に比例し、5、20、40又は80µs/゜ K(MAX6575L)又は 1 6 0、3 2 0、4 8 0又は6 4 0 µs/゜K(MAX6575H)に ピン設定できるようになっています。µCの内部カウンタ/ タイマを利用することにより、最大8つのセンサを様々 な場所に配置して、それらを全て単一のI /Oラインで 読取ることができます。この技法は、電気的ノイズに よる遷移エッジのゆがみが長時間の遅延によってマスク されるために除去比が優れています。 * MAX6625は開発中です。 I2CはPhilips Corp.の商標です。 SMBusはIntel Corp.の商標です。 2.7V TO 5.5V 2.7V TO 5.5V 10k ADD O.T. MAX6625 10k SCL SDA mC 2.7V TO 5.5V ADD O.T. MAX6625 SCL SDA アプリケーションによっては、複数のセンサをアドレス (MAX6625)又は時間遅延(MAX6575)によって区別 する方法は役立ちません。例えば、カードラックの場合 は、バックプレーンのコネクタに何枚かの同じカードが 差し込まれており、アドレスや時間遅延でそれらを区別 することはできません。これは、どのカードも互いに 交換可能でなければならないためです。 2.7V TO 5.5V ADD O.T. MAX6625 SCL SDA 2.7V TO 5.5V ADD O.T. MAX6625 SCL SDA MAX6575は、いくつかの同様なセンサの出力を共有す ることにより、複数の交換可能なカードを監視できます。 時間遅延出力を使用することにより、最高温度のカード と最低温度のカードの温度を測定できます(図5)。この 回路は図4と同一ですが、全てのMAX6575Lが最小時間 遅延(ピンTS0 = TS1 = GND)に設定されていることが 図3. 様々な場所にある最大4つのMAX6625が1つの2線バスを共有で きます。これはADDピンで異なるアドレスを設定することによっ て可能になります。必要に応じて、さらに8つのMAX1617又は MAX1619を追加することにより、合計1 2個の熱監視箇所を バスに乗せることができます。 4 tD1 VCC tL1 tD2 tL2 tL8 tD8 10k µC +2.7V TO +5.5V +2.7V TO +5.5V MAX6575L +2.7V TO +5.5V MAX6575L TS0 MAX6575H TS0 TS1 TS0 TS1 GND 1 TS1 GND 2 GND 8 図4. MAX6575は時間遅延方式で温度情報をコード化することにより、最大8つの温度をµCの単一のディジタルI/Oピンに伝送できます。 スレッショルドの違反を監視する サーマルスイッチ 唯一異なっています。このため、各MAX6575LがI/O ラインをローに引き下げるまでの遅延(T1)及びI/Oが ローに保持される期間は、共に5Tµsになります(Tは絶対 温度です)。 (例えばファンをオンにするために)カード自身がスレッ ショルドを超えたということだけを知りたい場合には、 MAX6501ファミリがシンプルな解決法を提供します。 MAX6501サーマルスイッチは、出荷時に設定された スレッショルドを持つ温度コンパレータです。スレッ ショルドは-45℃〜+115℃まで10℃きざみに用意され ています。チップ温度が予め設定されたスレッショルド を超えると、オープンドレイン出力がアクティブになり ます。 図4に示すように、いくつかのMAX6575Lがまとめて接続 し、TS0及びTS1ピンをGNDに接続した場合、最も温度の 低いセンサが最初にI/Oラインをローに引き下げます。 この動作により、最も低温のMAX6575の温度に比例す るT1値が生成されます。最も温度の高いMAX6575は 最後(T2のとき)にI/Oをリリースします。これは開始パルス の立下がりエッジの10Tµs後です。T1とT2を測定する ことにより、µCは最も熱いカードと最も冷たいカードの 温度を計算できます。 例えばカードラックの場合、各カードが1つ以上の MAX6501を備えており、全てのMAX6501の出力が 共通の出力ラインに接続されます。いずれかのカードが それ自身の温度リミットを超えると、出力ラインがロー に引き下げられ、ファンやその他のカード冷却手段が 始動されます(図6)。オープンドレイン出力はまとめて 接続されているため、どれか1枚のカードがそれ自身の トリップ温度を超えると「高温」信号が発生します。この 構成を使用すると、1枚の基板上における数箇所の温度 を監視することもできます。MAX6501は基板取付アプ リケーション用に5ピンSOT23パッケージで、そして ヒートシンク又はシャーシへの直接取付用に7ピン TO-220パッケージで提供されています。 COLDEST MAX6575 tL1 tD1 HOTTEST MAX6575 tL2 tD2 t1 COMBINED SIGNAL ON I/O LINE t2 図5. 交換可能なカードの温度を測定するために同一の時間遅延に設定 された場合でも、単一のI/Oラインに接続された複数のMAX6575 はシステム内の最も熱いカードの温度と最も冷たいカードの温度 を表示することができます。 5 10k THERM COMMON THERM OUTPUT MAX6501 図6. 独立したアドレスを指定することが実用的でない場合(例えばこのシステムのように相互に交換可能なカードを備えている場合)、MAX6501のよう な熱コンパレータを使用すると複数の温度を監視できます。共通THERMノードがローになったときは、少なくとも1枚のカードがそれ自身のスレッ ショルド温度を超えたことを意味します。 リモートジャンクションセンサによる 設計の単純化 の他にそれ自身の温度を測定して、ローカルのプリント 基板上の状態を表示します。 これまで説明してきたセンサは、センサ自身の温度を測 定します。これに対して、リモートPNジャンクションの 温度を測定するタイプのセンサもあります。リモート PNジャンクションとしては、ディスクリートのトラン ジスタ又は高速µP等のハイパワーICの一部分が考えられ ます。この構成は、異常な条件下(例えば空気通路の 閉塞)でのみ熱の問題を生じうるICの温度を直接測定する ことが可能です。リモートジャンクション温度センサ (MAX1617/MAX1618/MAX1619)は、数多くのシス テムにおいてこの目的のために使用されています。これ らの素子は、検出ジャンクションに2つの異なるレベル の電流を強制的に流し、それぞれの場合の電圧を測定 することによって動作します。2つの電流によって生じる 順方向電圧の差は絶対温度に比例します。 MAX1668は複数の温度を単一ICで監視できるため、さ らに効率的な設計も可能です。複数の個別のセンサ チップとは異なり、本素子は1つのアドレスに存在して いるため、マスターコントローラは複数温度の読取りや 障害の場所の識別を容易に行うことができます。必要な アナログ信号調節回路を複数の測定チャネルが共有する ため、システムのコスト及びサイズを削減できます。 MAX1668は、殆どのリモートジャンクションセンサと 同様に16ピンQSOPパッケージで提供されています。 システム設計者にとって気になるのは、リモートジャンク ションセンサと対象となるジャンクションの間の最大 許容距離です。これには多くの要因がからむため、1つ の数字で回答を出すことはできません。電気的に静かな 環境においては、直列抵抗が1〜2Ω以下であればリモート ジャンクションをセンサからかなり遠く(最大1m)まで 離すことができます。EMIが増すにつれ、このトレース の長さを短くする必要があります。殆どのリモートジャン クションセンサは良好なノイズ除去比を持っています が、トレースで拾われるノイズが検出ジャンクションの 順方向電圧に影響するほど大きい場合には、測定された 温度に誤差が生じます。高速システムにおいては、トレース の長さを数cmに留めるのが安全です。 いくつかの高速、大電力チップ(例えば複数のプロセッサ) を使用するシステムにおいては、複数のリモートジャン クションセンサを使用する代わりに、複数のリモート ジャンクションを測定する単一のチップを使用できます (図7)。図7の単一のIC(MAX1668)は、4つの外部ジャン クション(2つのµP、高性能グラフィックコントローラ 及び近くのもう1つの発熱ICの温度を検出するための ディスクリートのnpnトランジスタ)の温度を測定しま す。MAX1668は、これら4つのリモートジャンクション 6 +3.0V TO +5.5V CPU 1 ON-CHIP P-N JUNCTION DXP 10k VCC 2200pF SMBCLK DXN1 DXP CPU 2 2200pF 10k MAX1668 SMBus SERIAL INTERFACE (TO SMBus MASTER) SMBDATA DXN2 10k DXP ON-CHIP P-N JUNCTION 2200pF ALERT DXP DXN3 REMOTE P-N JUNCTION NEAR "HOT" 2200pF DXN4 GND GRAPHICS CONTROLLER ON-CHIP P-N JUNCTION 図7. このマルチジャンクションセンサは、それ自身のチップ温度の他に4つの外部P-Nジャンクションの温度を測定します。 7 高電圧PWM コントローラにより 小型高効率テレコム / データコム電源を 作成 変えずにカードを足していくと、カード間の間隔が狭く なって各基板上の部品を薄くする必要が出てきます。 同様に、xDSLのようにラインカードの機能性が増して くると、より小さなプリント基板スペースに電源回路を 収める必要が出てきます。パッキング密度が高いと熱管 理の問題も出てきます。 多くのラインカードは9 0 %の時間スタンバイ状態で あるため、軽負荷効率を高く保つために電源はスタンバイ モードの自己消費電流が低く、しかも完全負荷における 効率が高いことが必要です。高入力電圧電源からPWM コントローラを駆動する場合に軽負荷効率を高くするの は困難です。電源が(出力を)駆動し始めた後には低電圧 の良好なソースが得られますが、スタートアップ時には 高電圧しか利用できません。 今日の電気通信及びデータ通信機器で使用できる電源 バス電圧は-48V DC です。この電源電圧レベルは電話 ネットワークの歴史の産物ですが、今日でもいくつかの 重要な考慮点における好ましい妥協点であり続けていま す。この電圧は、長い銅線ループの端にある遠隔機器を 駆動する場合にライン電流を小さくするのに十分なだけ 高く、また作業員が感電するほど高くないために安全で す。しかし、こうした絶縁高電圧電源の設計には数多く の難しい問題が伴います。コストを削減し、電源を小型化 しつつ、厳しい性能条件を満たしていくのは困難 です。 多くのPWMコントローラは、スタートアップ用に 外付ブリーダー抵抗及びコンデンサを使用しています。 外部コンデンサが予め設定された低電圧ロックアウト 出力まで充電されると、PWMコントローラがトランス の補助巻線から得た低電圧を使用して動作し始めます。 このブリーダー抵抗をターンオフする手段は講じられて いないため、通常動作中も電力を浪費し続けます。抵抗 値を大きくすることによって電力を節約できますが、 電源のスタートアップ時間が長くなります。 本稿では、MAX5003コントローラを使用することに よって設計された入力が-48V、出力が+5V/1Aの電源に ついて説明します。最高の性能が出るように設計を最適 化しつつ、しかも小型かつ低コストでこうした電源が 設計できることが実証されています。 代わりの解決法として、抵抗とコンデンサの組み合わせ をツェナーダイオードと電流制限抵抗に置き換える方法 があります。この方法を使用するとスタートアップの問 題が解決されますが、スタートアップ後もブリード 電流は残り、パワー抵抗を加熱するだけで何の役割も果 たしません。MAX5003は、高電圧スタートアップFET トランジスタ及びプリレギュレータを備えています (図1)。このプリレギュレータは、スタートアップ後に 高電圧を切断することによって通常動作中の自己消費電 力を制限します。このICは最高110Vの入力電圧に耐え、 入力における外付抵抗分圧器によってシステムの低電圧 ロックアウト(UVLO)電圧を設定することができます。 これらの高入力電圧電源は、PABX装置及びテレコム アプリケーション(ベースステーション及び電話局)、 そして交換機、ルータ及びハブ等のデータ通信アプリ ケーションに使用されています。通常、大電力(-48V) バックプレーン電源は、ラック取付キャビネット内の 様々なラインカードに電源を供給します。各カードが -48Vを絶縁電源に変換し、さらに絶縁トランスの二次 側で必要とされるその他の電源電圧を生成します。 パワーアップ時に、内部FETトランジスタはオンにバイ アスされ、内部低ドロップアウトリニアレギュレータ (LDO1)に電源を供給します。次にLDO1がリニアレ ギュレータLDO2を駆動して、デバイスのためのVCC電源 を生成します。入力電圧が予め設定されたUVLOスレッ ショルドを超えると、内部高電圧FETトランジスタが ターンオフして、高電圧をデバイスから切り離します。 MAX5003の電源は、今度はVDDピンに接続された補助 巻線から得ています。VDDピンを10.75V〜18.75Vに バイアスするとLDO1がディセーブルされ、LDO2が 安定化VCC電源電圧を生成してデバイスをバイアスする ことが可能になります。 こうした方式の場合、ラインカードがモジュール式に なっているため、メイン電源バスを設計し直さなくても ラインカードを足すだけでシステムを拡張できます。 同様に、システム性能に影響を与えることなく欠陥基板 を取り替えることもできます。絶縁電源により、ライン カード出力同士の間のノイズカップリングが防止され、 また、1枚のラインカード出力の短絡がシステムに致命 的な障害をもたらすことがが防止されます。 バックプレーン電圧は公称-48Vですが、この環境用に 設計される電源は最低- 3 6 V、最高- 7 2 Vまでの入力 電圧で動作し、-100Vまでのトランジェントを許容する ようにして下さい。ラック取付キャビネットの寸法を 8 VFETBIAS V+ 1 VES VDD CC AGND INDIV 2 VCC REF REFOK BANDGAP REFERENCE SDN AGND 3 “1” 4 CLK FREQ DRIVER D “D”FF CLK Q VCC 14 NDRV 13 PGND 12 CS 11 AGND 10 MAXTON PGND INDIV RAMP CURRENT SENSE MAXTON VCC AGND C LIMIT REF 15 VCC NDRV SDN 5 VDD R REFOK SS 16 UV LOCKOUT VCC FREQ LDO1 LINEAR V REGULATOR DD AGND VDD LDO2 LINEAR VINOK REGULATOR VCC VCCOK AGND VINOK 1.2V ES MAX5003 HIGH-VOLTAGE EPIFET 0.1V PGND 6 CS BLANK VCC 100ns STRETCHING VCC RAMP PGND SS CON 7 VCON PWM COMP AGND VCC VREF SDN COMP R 8 9 FB R ERROR AMP AGND 図1. これはMAX5003 PWMコントローラのファンクションダイアグラムです。コスト効果の高いフライバック及び順方向モードのDC-DCコンバータの 設計に必要な全ての機能を備えています。 MAX5003は柔軟性に富んだPWM電圧モードコント ローラです。連続モード又は断続モード、そしてフライ バック又は順方向コンバータトポロジーのいずれでも 動作可能です。フライバックは複数出力、入力と出力間 の絶縁及びシンプルな設計を可能にする多機能低コスト トポロジーです。フライバックトポロジーのMAX5003 は、小中電力アプリケーション(20W以下)用にお勧めし ます。出力電力レベルがこれより高い場合、フライバック トポロジーは適切でなくなってきます。これは、外部 スイッチトランジスタ及び整流ダイオードに大きな漏れ 電流が発生することがあるためです。この挙動により (特に断続電流モードにおいて)リップルが大きくなり、 パワーアップ後に高電圧入力が切断されるため、高電圧 電源からMAX5003へは漏れ電流(µA)しか流れま せん。標準消費電流(2mA)及びVDDバイアス電圧(12V) から、MAX5003の通常動作中の自己消費電力は僅か 24mWにしかなりません(電流が100Vソースから流れる 場合は200mWとなります)。MAX5003は25V〜110V の入力電圧で動作するように設計されています(V+ピン に接続)。これより低い電圧で動作させる場合は、V+と ESピンをまとめて接続し、VDDピンを未接続にしておく ことにより、内部高電圧FETをバイパスして下さい。この 場合、V+及びESピンにおける外部電源電圧は11V〜36V の範囲に制限されます。 9 4) トランスの一次インダクタンスを決定します。 大型で高価な出力コンデンサが必要になります。また、 フライバックコンバータは特に連続モード動作において 安定性に問題があります。 5) 一次側最大電流、二次側最大電流及びフルパワー 時の最小デューティサイクルを決めてトランスの 仕様を完成します。 これらの理由により、大電力レベル(20W〜50W)で MAX5003を使用する場合は、フォワードモードトポロ ジーをお勧めします。フォワードモードはフライバック トポロジーに比べて大きな電力が可能であり、また、 出力LCフィルタがあることとピーク/平均電流比が小さ いためにリップルが小さくなっています。(フライバック トポロジーと比較した場合の)短所としては、磁性部品の 設計が複雑であること、部品点数が多いこと、入力電圧 の2倍の電圧定格を持つ外部スイッチを必要とすること (追加のクランプリセット巻線を使用するため)、などが あります。前世代のデバイスと比べると、MAX5003は より満足いただける機能を提供しています(表1)。 6) MAXTONピンの設定抵抗を選びます。 7) フィルタコンデンサを選択します。 8) 補償ネットワークを決定します。 以下の例は上の手順に従って作成されています。 1) 必要条件:36V < VIN < 72V、VOUT = 5V、IOUT = 1A、 リップル < 50mV、セトリング時間 = 0.5ms。 2) 動作周波数 :一般に、周波数が高いとトランスが 小さくなります。また、周波数が高いとシステム帯 域幅が高くなり、セトリング時間が短くなります。 短所は効率がやや落ちることです。この例では、 トランスを小さくできるように300kHzを選びます。 外付抵抗1つで内部発振器を300kHzに設定します: RFREQ = 66.7kΩ。 設計例: +48V入力から+5V/1Aを供給する フライバック電源 3) トランスの巻線比を決定し、最大デューティサイク ルをチェックします。 ここでの妥協点は、一次巻線 のピーク電流を小さくするか、一次電圧を小さくす るか、ということになります。最初の目安は公称 VIN/VOUT比です。補償を単純にするために、連続伝 導モードを避けます。これら2つを考慮した結果、巻 線比として8:1を選びます。連続伝導が起こるデュー ティサイクルは55%です。これはMAX5003にとっ て好適な値です。 本節では、MAX5003を使用したフライバック電源の 設計について説明します。非常にコンパクトな低コスト で効率の良い回路になっています(図2)。(設計手順の 詳細についてはMAX5003データシートを参照して下さ い。) 本設計は、回路を単純にして説明をわかりやすく するために非絶縁出力になっています。マキシム社は 同様の仕様で絶縁出力を持った電源を評価用に実装済 み、試験済みで提供しています(MAX5003EVKIT) (図3)。図2の設計方法論の概要は次の通りです。 4) トランスの一次インダクタンスを決定します。 効率 を80%を仮定すると、このシステムは6.25Wの入力 電力を必要とします。選択された周波数と控え目な デューティサイクル(43%)を使用すると、公称一次 インダクタンスが65µHとなります。 1) 必要条件を決定します(VIN、VOUT、I OUT、リップル 及びセトリング時間)。 2) フリーランニングモードにおいて、FREQピンのため の設定抵抗を選択します。同期モードにおいては、 外部fCLK周波数を選択します。 5) 一次側最大電流、二次側最大電流及びフルパワー時 の最小デューティサイクルを決めてトランスの仕様 を完成します。 入力電力、周波数及び一次インダク タンスについて上記と同様の方法を使用すると、 3) トランスの巻線比を決定し、最大デューティサイクル をチェックします。 表1. 選択されたMAX5003の機能 特長 利点 入力電圧範囲11V〜110V 直接高電圧動作 電流制限付の電圧モード制御 補償が容易、入力過渡応答が良好、ノイズ耐性が良好 シャットオフ付の高電圧スタートアップ回路 軽負荷でも高効率、システムの低熱特性 プログラマブルスイッチ電流リミット 柔軟性及び低コストFET 300kHzまでの可変周波数及び外部周波数同期 柔軟性、EMIの低減、磁性部品が小型、回路全体が小型 可変ソフトスタート及び低電圧ロックアウト 柔軟性、信頼性が高く及びバス分配設計がシンプル 入力フィードフォワード ライン過渡応答が高速 高精度内部リファレンス(全温度範囲で±2.5%) 電圧精度及び安定性 新型の16ピンQSOPパッケージ 14ピンSOPパッケージの相当品と比べて面積を43%削減 10 +48V (36V TO 72V) XFACOILTRCTX03 VIN 8 2 CMSD4448 LP 65mH 1M 1 2 3 4 5 0.1mF 6 7 8 39k V+ 7 15 INDIV CS REF AGND CON MAXTON COMP 0.1mF 33mF 13 12 PGND SS +5V 1A MBRS130L 10mF MAX5003 11, 12 IRFD620S VCC 14 NDRV ES FREQ 5 16 VDD 4.7mF 22mF 11 10 RA 41.2k 9, 10 9 FB 22mF 100W 62k 51k 0.1mF 470nF 0.1mF RB 17.4k RCS 0.1W RF 200k CF 390pF 0V 図2. この非絶縁電源は+48V入力から5V/1Aを供給します(10ページの設計例を参照)。 0V XFACOILTRCTX03 CMSD4448 2 8 LP 65mH R1 1M 4.7mF IRFD620S 7 1 2 3 0.1mF 4 5 6 7 8 R2 39k V+ INDIV ES FREQ 16 VDD 15 VCC 14 NDRV PGND CS REF AGND CON MAXTON COMP FB MBRS130L +5V 1A 11, 12 10mF MAX5003 SS 5 33mF 0.1mF 22mF 13 12 22mF 51W 11 100W 9, 10 GND 10 9 680W 62k 6 MDC217 0.01mF 240k 7 1 1.3k½ 5 0.1mF 470nF 0.1mF RCS 0.1W 51k½ VIN 2 3900pF 24.9k TL431 24.9k -48V -36V TO -72V 図3. この絶縁電源(-48Vから5V/1Aへのコンバータ)は図2の回路と似た仕様で、マキシム社から実装済みの評価キット(MAX5003EVKIT)として提供 されています。 11 8) 補償ネットワークを決定します。いくつかのシンプル な式とベンチによる最適化により、補償部品(3つの 抵抗及び1つのコンデンサ)を仮に決めてから、 最適化します。R A及びR Bは出力電圧を決定し、R F は フィードバックアンプのミッドバンド利得を決定し、 CF がこの利得のロールオフをもたらします:R A = 4 1 . 2 k Ω 、 R B = 1 7 . 4 k Ω 、 R F = 2 0 0 k Ω 、 CF = 400pF。 最大一次電流が0.8Aとなり、二次電流はこの電流に トランスの巻線比を掛けた値、即ち6.4Aとなります。 そして入力が72Vで最大出力のときの最小デュー ティサイクルは2 1 . 5 %となります。これにより、 トランスに必要な仕様が全て決定されました。 6) MAXTONピンの設定抵抗を選びます。 連続モード 動作を避けるため、36Vにおけるデューティサイク ルを55%よりも小さくする必要があります。 MAX5003は入力電圧の変化と共にこの値を自動的 に調節するため、入力が72Vのときはデューティ サイクルが27.5%になります。つまり、R MAXTONに 必要な抵抗値は55kΩです。 7) フィルタコンデンサを選択します。考慮すべき2つの 要因(等価直列抵抗(ESR)及び容量値)のうち、ESRは リップルの計算上問題になりません。4 4µFのセラ ミックフィルタコンデンサは、50%の最大デュー ティサイクルにおいてリップルを50mV以下に抑え ます。 12 インテリジェントIC で圧力センサ信号を 調節 が吸気よりも長いのが普通であるため、吸気時間と呼気 時間の比を不安のもう1つのインジケータとして使うこ ともできます。(腹式呼吸に比べて)胸式呼吸のレベルが 高いのも不安の印です。ですから、胸式呼吸の増加を 観察してモニタの視覚的情報に付け加えることもでき ます。 本稿を書いている時、私はよく一息ついたものです。そ して、本稿が受理されるかどうかを待っている時には、 息をこらして待っていました。発表している最中には 息が詰まらなければ良いがと思いますが、済んでしまえ ば楽に呼吸ができます。これらの隠喩は、肉体的な呼吸 という行為と精神的な不安、そしてまったく逆のリラッ クスしている状態との間に緊密な関係があることを示し ています(Fesmire 1994)。 図1のモニタは、吸気と呼気に対応する圧力の現象と 増加を検出するために、シリコンピエゾ感受性トランス デューサ(PRT)を使用しています。PRT出力は信号調節 ICに送られます。このICはPRTに特有の誤差を補正し、 補償された電圧信号をADCに送ります。そして、ADCの 出力(圧力信号の数値表現)がPCインタフェースに送ら れ、RS-232信号に変換されます。これはPCに送られて、 呼吸波形として表示され、上記のパラメータの解析が 可能になります。 呼吸パターンに影響するのは、不安感だけではありま せん。全ての感情が呼吸に影響すると言っても過言では ありません。心理学者は感情と呼吸パターンのこうした 連関を様々な研究分野で調べています(Boiten, et al. 1994)。こうした研究の殆どには電子的な患者監視機器 が必要とされますが、これは自分の呼吸を意識するだけ で呼吸パターンが変わってしまうためでもあります。 センサ PRTは一般に閉じたWheatstoneブリッジとして構成さ れます。圧力がアクティブブリッジPRT(図2a)にかけら れると、対角線的に反対側にある2つの辺の抵抗が同じ 方向に同じだけ変化します。対角線的に反対側にある 1組の辺の抵抗が圧力に伴い増加すると、他の組の抵抗が 減少し、またその逆も成り立ちます。ハーフアクティブ ブリッジPRT(図2b)は、半分のブリッジだけの抵抗が変 化します。フルアクティブ、ハーフアクティブのいずれを 用いるにせよ、PRTセンサの利点は高感度( > 10mV/V)、 一定温度における良好な直線性及び信号ヒステリシスな しに破壊限界まで圧力変化に追随する能力を持っている ことです(Konrad and Ashauer 1999)。 スマートセンサ技術を採用した呼吸モニタ 図1の呼吸モニタは、呼吸のおおよその深さを示しつつ、 呼吸パターンを表示します。このモニタは不安を検出す るために使用されるいくつかの重要なパラメータ(呼吸 数、呼吸パターンの規則性、呼気と吸気の間の 休息の長さ)を表示します。静かで肯定的な感情は呼気 VBRIDGE MAX1457 SIGNAL CONDITIONER FOR PIEZORESISTIVE SENSOR SENSORS COMPENSATED OUTPUTS MAX1202 MAX3232 12-BIT ADC PC INTERFACE SENSOR OUTPUT 図1. 呼吸モニタのブロック図。 13 RS-232 SIGNAL VCC R - DR VCC R - DR R + DR V1 R - DR 従来の補正方式 V2 R + DR 図3の回路はPRTを妥当な精度レベルまで補償します。 この回路は、オフセット、オフセットの温度ドリフト 及び感度の温度ドリフトを調節できます。感度ドリフト に関連して、全温度範囲にわたるフルスパン出力ドリフト があります。これら2つのパラメータは、温度に比例し て変化します。図4にオフセットとフルスパン出力の 間の関係を示します。 R VO/VCC = DR/2R VO/VCC = DR/R a) R V1 V2 R + DR ブリッジ電圧の変化を利用して、PRTの全温度範囲にわ たる感度誤差を補正できます。これらのICはブリッジ 抵抗の変化を使って、感度対温度の変動を補正します。 b) 図2. アクティブブリッジPRT(a)の場合、4つの辺の全てが圧力に反応 します。ハーフアクティブブリッジPRT(b)の場合は2つの辺だけ が圧力に応答します。 今日のエンジニアは低及び中精度アプリケーションに PRTを使用していますが、これまで上位アプリケーション においては高価な歪みゲージを使用せざるを得ませんで した。しかし、正確なPRTセンサ補正を可能にする新しい IC技術により、これらの素子を上位アプリケーションに も使用できるようになりました。 CONSTANT CURRENT SOURCE RTZ R¢TZ センサ誤差 AMPLIFIED OUTPUT RTS SIGNAL+ SIGNAL- PRTセンサを補正する時の最大の問題は、誤差の大きさ が広範囲にわたっていることにあります。様々な方法で 製造されるPRTセンサは、誤差のタイプと大きさも多様 です。1つのメーカの製造した1つのモデルについても、 誤差の大きさは個々のトランスデューサによってかなり 異なります。 ZERO-TRIM RESISTORS PRTの誤差としては、「フルスケール信号の強い非直線 依存性(最大1%/゜K)、大きな初期オフセット(フルス ケールの100%まで、あるいはそれ以上)、そしてオフ セットの大きな温度依存性ドリフトが挙げられます。こ れらの誤差は電子回路によってある程度まで補償できま す」(Konrad and Ashauer 1999)。 図3. 従来のPRTの補正方式は温度感受性抵抗を使用します。 4.5 FULL-SPAN OUTPUT (FSO) VOLTAGE (V) 特定温度において、図2に示すPRTタイプのいずれもが 広範囲の圧力に対してブリッジ抵抗(V CC とグランドの 間)を比較的一定に保ちます。但し、温度が上がると ブリッジ抵抗がかなり増加します。ブリッジが一定電流 ソースで駆動されている場合、ブリッジの電圧が上がる ことになります。 FULL-SCALE (FS) 0.5 OFFSET PRTの感度は、温度と共にブリッジ電圧が上がるにつれ て増加します。しかし、ブリッジ電圧が一定に保持され た場合は、PRTの圧力に対する感度が温度の増加ととも に減少します。したがって、感度は2つの相反する 要因の関数(温度と温度に依存するブリッジ電圧)となっ ています。新しい信号調節ICは、このブリッジ抵抗又は PMIN PMAX PRESSURE 図4. PRTのオフセットとフルスパン出力がフルスケール出力を構成 します。 14 煩瑣になり、精度も制限されます。また、この方式を 使用する場合には電子的トリミングができません。 本回路のゼロトリム抵抗は室温におけるセンサのオフ セットを補償し、抵抗R TS及びR TZ(又はR ¢TZ)が温度誤差 を補正します。前述のように、ブリッジ抵抗は温度の上 昇と共に増加し、このためセンサの両端の電圧が増加し ます。この追加された電圧により、センサの感度が 増加します。即ち、同じ圧力に対する出力電圧が高くな ります。 新しい補正方式 図5において、信号調節IC(MAX1457)が呼吸モニタの センサを駆動し、センサ誤差を補正します。本製品は、 センサを駆動する可変電流ソース及びセンサのブリッジ 電圧を数値化するADCを備えています。この電圧は、 電流ソースからの電流と温度に依存するブリッジ抵抗の 積です。 しかし、センサの両端の電圧が一定に維持されている とき、センサの感度は温度の上昇と共に低下します。 温度上昇によるブリッジの抵抗増加に起因する正方向の 感度係数が負方向の感度係数よりも大きいため、フルス パン出力は温度とともに増加する傾向があります。抵抗 RTSは、温度の上昇と共に増加するブリッジ電流をシャント することによってこの傾向を打ち消します。同様に、 R TZとR ¢TZはオフセットドリフトを補正します。温度と 共にオフセットがどちらの方向にドリフトするかによっ て、RTZ又はR¢TZが回路に付加されます。 MAX1457は、センサの差動出力を増幅するための プログラマブルゲインアンプ(PGA)及び様々なセンサ 誤差を補正するための5つのディジタルアナログコン バータ(DAC)を備えています。センサ出力は低レベル 信号であるため、PGA出力電圧はADCの駆動には十分で はありません。このため、MAX1457の内部オペアンプ を使用してPGA出力を適切なレベルに増幅します。 この補償方式の最大の問題は、補償部品間の回路相互 作用です。この相互作用のためにキャリブレーションが +5V RSTC RLIN (OPTIONAL) RISRC 50k ISRC RBIAS 400k VDD CURRENT SOURCE VDD BIAS GENERATOR NBIAS OSCILLATOR FOUT MAX1457 BDRIVE 0.1mF FADJ INP 0.1mF VOUT PGA INM VDD AGND 12-BIT ADC EEPROM 93C66 SO-8 VDD ORG VSS CS CLK DI DO 5k* MCS ECS ECLK EDI EDO SERIAL EEPROM INTERFACE A=1 16-BIT DAC - FSO 16-BIT DAC - OFFSET 16-BIT DAC - OFFSET TC 16-BIT DAC - FSO TC 16-BIT DAC - FSO LIN +5V LINOUT A=1 FSOTCOUT A=1 VBBUF VBDRIVE VDD LINDACREF AMP+ 0.1mF VOUT FSODAC VSS +5V 0.1mF ROSC 1.5M LINDAC FSOTCDAC OTCDAC OFSTDAC 0.1mF SENSOR 0.1mF OP AMP AMPOUT AMP- VSS *OPTIONAL PULL-UP RESISTOR 図5. 圧力センサ用の電流ソース励起と補償機能を提供する専用IC(MAX1457)は精度0.1%を提供します。 15 5 x 0.1mF MAX1457を使って様々な圧力のセンサデータを取って 下さい。それから、最高温度でセンサ及びMAX1457を 使って同様のデータを取って下さい。この両極端温度の データから、MAX1457用に書かれたソフトウェアに よって4つの補正係数(FSO、FSOTC、オフセット及び オフセットTC)が計算されます。これら4つの係数がPRT の一次誤差を補正します。(この呼吸モニタが必要とす る精度レベルにおいては、圧力の非直線性を補正するため の5つ目の係数は必要ないと判断されます。) ブリッジ電圧は温度と共に上昇するため、この温度依存 性を利用してフルスパン温度誤差を補償できます。 定電圧ブリッジ励起の場合、フルスパン出力(FSO)は温 度の上昇と共に減少するため、フルスパン出力温度係数 (FSOTC)誤差が生じます。しかし、フルスパン感度が 温度と共に減少するのを補償する率でブリッジ電圧を 温度と共に上昇させるようにできれば、FSOは一定に 維持されます。 図6に、MAX1457が温度に起因するFSO誤差の補正を この方式で行う様子を示します。本チップは、ADC 出力からの数値化されたブリッジ電圧を使用して、予め 計算された補正係数(EEPROMに保存)のうちのどれを FSOTC DACに印加するべきかを決めます。この結果得 られるDAC出力電圧が今度はブリッジに供給される電流 レベルを変化させます。この新しい電流レベルは、ブリッジ 電圧を調節して特定の温度におけるセンサ感度の変化を 補償することにより、FSOを補償します。この補正を 滑らかにするため、本チップはFSOTC DACのリファ レンスにアナログブリッジ電圧を印加することにより、 前後のディジタル数値(ADCからEEPROMに供給)の間に おける補正を追加します。 0.1%の精度を実現するために、MAX1457は特定の 温度における補償ができるようになっています。各温度 においてFSOTCとオフセットTCが再計算されます。 ユーザはそうしたキャリブレーションポイントの数を 決定します(最大120)。センサ出力誤差の再現性が完全 である場合、センサ-MAX1457の組み合わせの精度は 0.1%よりも良くなります。 MAX1457の補償技法は、図3に示された従来の技法に 比べて大きな利点を持っています。MAX1457はオフ セットとスパン調節を分離することにより、補償部品 同士の相互作用を排除します。すなわち、オフセットの 調節はPGAにおいて行い、電流ソースを通じてFSOを 個別に調節します。もう1つの利点は、様々な温度にお いて特定の調節が行えるために精度がさらに改善される ことです。この方法は、外部抵抗を使用した方法よりも 原理的に精度が優れています。これは、外部抵抗の値を 使用した場合、特性の温度においてセンサを正確に補償 することができないためです。 この同じ技法により、全温度範囲のオフセットの補償も 行われます。但し、OFFSETTC DAC電圧が (MAX1457 の電流ソースではなく)PGA出力の加算ジャンクション に供給されるところが異なります。 以下の手順で温度係数を計算し、EEPROMに保存して 下さい。殆どの場合、最低温度においてセンサ及び TO/FROM EXTERNAL EEPROM VDD ECS RSTC ECLK EDO EDI TEMPERATUREDEPENDENT VOLTAGE DAC REFERENCE VOLTAGE 16 VBR FSO TC DAC EEPROM INTERFACE IBR T 12 16 ADC OFFSET TC BDRIVE VBR OUTPUT PGA 図6. MAX1457のこの回路は、オフセット及びフルスパン温度誤差を補償します。 16 S A=1 より単純な補償IC ポイントの数が少ないため、精度は0.1%ではなく1% となっています。MAX1450は普通ハイブリッドに内蔵 され、MAX1450及びレーザトリミングの抵抗が低コスト 解決法を提供します。 MAX1457は呼吸モニタが必要とする以上の精度を 提供します。つまり、本素子の補正DACの分解能1 6 ビットは必要以上のものです。それでも本素子が選択さ れたのは、呼吸モニタの低レベルセンサ信号を増幅する ために必要な余分のオペアンプを持っているためです。 3番目のIC(図8のMAX1458/MAX1478)は、基本的に 他の2つと同じ補償技法を提供しますが、(16ビットの 代わりに)12ビットの補償DACを備えています。 MAX1458/MAX1478は、さらに、補償係数をオンボード で保存するためのEEPROMも備えています。MAX1450 と同様、これらの素子の精度も1%となっています。 MAX1457はこのアプリケーションが必要とする以上の 精度を提供しますが、温度が少し変わっただけでも 本素子の温度誤差補償能力が必要になってきます。例え ば、温度が10℃変化すると、PRTのFSOは3%変化しま す。MAX1457を使用すると、呼吸モニタは広い温度 範囲で動作することができるため、モニタのアプリケー ションとして宇宙探検やスキューバダイビングも可能に なります。 MAX1450/MAX1458/MAX1478は、2つの温度(通常 は動作温度範囲の両端)で測定された圧力データを使用 して4つの補正係数(上述)を計算することにより、セン サを補償します。これらの素子と違って、MAX1457は ユーザが選択した温度レベル(最大120箇所)で温度誤差 補正を追加できます。これらの補償方式の詳細につい ては、Konrad and Ashauer 1999及びDancaster, et al. 1997を参照して下さい。 MAX1450信号コンディショナー(図7)の機能は MAX1457とほぼ同様ですが、誤差補正の設定にDAC ではなくて抵抗を使用するところが異なります。 MAX1450はMAX1457と比べてキャリブレーション VDD RSTC VDD RFSOB RLIN (OPTIONAL) RFSOA FSOTRIM RISRC CURRENT SOURCE VDD ISRC 0.1mF VDD MAX1450 VDD A2 A1 A0 BDRIVE INP 0.1mF INM OUT PGA 0.1mF OUT VDD SOTC SOFF ROTCB VDD OFFTC SENSOR OFFSET ROTCA A=1 ROFFB BBUF ROFFA VSS 図7. MAX1450信号コンデョショナーと外部レーザトリミング抵抗により、1%の精度が達成されます。 17 +5V OFFSET (IRODAC) VDD BDRIVE C2 0.1mF C1 0.1mF MAX1458/MAX1478 LIMIT INP S INM PGA OUT SENSOR ISRC VDD FSOTC RFTC RFTC CONFIGURATION REGISTER 12-BIT DAC - OFFSET 12-BIT DAC - OFFSET TC 12-BIT DAC - FSO 12-BIT DAC - FSOTC RISRC RISRC VSS CS WE SCLK DIO 128-BIT EEPROM DIGITAL INTERFACE A=1 TEMP TEMP VSS 図8. MAX1458/MAX1478信号コンデョショナーと内部12ビットDACにより、1%の精度が達成されます。 参考文献 Boiten, Frans A., Nico H. Frijda, and Cornelius J. E. Wientjes著、1994年.感情と呼吸パターン: レビューと 解析.International Journal of Psychophysiology 17: 103-128. Dancaster, John, Mark Bowen, and Ali Rastegar著、1997年.自動車アプリケーション用の性能強化シリコン 圧力センサ.Society of Automotive Engineers (Sensors and Actuators、1997年から転載): 59-65. Fesmire, Steven A著、1994年.心の通気: 心の機能と体の機能の隠喩.Metaphor and Symbolic Activity 9(I): 31-44. Konrad, Bernhard, and Martin Ashauer著、1999年.ピエゾ感受性センサの謎を解く.Sensors 16(7): 12-25. 18 NEW PRODUCTS SOT23パッケージに 収めた初めてのリセット +パワーフェイル コンパレータ MAX6342〜MAX6345は2.5V/3V/ 3.3V/5Vシステムにおいて基板スペースを節 約し、コストを削減すると共に信頼性を向上 し、調節及び外付部品の数を低減するµP監視 回路です。各素子は、電源電圧が予め設定さ れた値よりも低くなるとリセットを発生しま す。それぞれ、パワーフェイル警報、ロー バッテリ検出又は別電源の監視に利用できる パワーフェイルコンパレータを備えています。 これに相当する回路を組むと、電力は50%、 基板スペースは70%多く必要になります。 MAX6342〜MAX6345は拡張温度範囲に わたりリセットスレッショルド精度が±2.5% で、2.33V〜4.63Vの範囲で6つの予め設定 されたスレッショルドを持ったバージョンが 提供されています。電源電圧がこのスレッショ ルドよりも低く落ちると、チップはリセット 信号を発生し、VCCがスレッショルドよりも 上まで回復した後も最低100msの間(あるい はマニュアルリセットの発生が停止するまで) リセットを維持します。これらのICは消費電 流が僅か25µAで、リセット出力は最低1.0V までの電源電圧において有効であることが保 証されています。 MAX6342(プッシュプル)及びMAX6343 (オープンドレイン)はアクティブローリセット 出力、MAX6344(プッシュプル)はアクティブ ハイリセット出力を備えています。 MAX6345は、アクティブロー及びアクティブ ハイプッシュプルリセット出力を備えていま す。MAX6342/MAX6343/MAX6344は、 ディバンスト付のマニュアルリセットも備え ています。どの製品も6 ピン SOT23パッケージで提供されて おり、価格は¥160(2500個以 上)からとなっています。 370µAで動作する 低電力、 レイルトゥレイル 8ビットクワッドDAC MAX5100〜MAX5102ファミリは、利得 及びオフセットのディジタル調節を必要とす るポータブル機器用の低電力8ビット電圧出力 DACです。これらのDACは超小型TSSOP パッケージで提供されており、+2.7V〜 +5.5Vの単一電源で動作します。また、消費 電流がきわめて小さく、1µAのシャットダウン モードによりさらに電力を削減できます。 各素子は、レイルトゥレイル ® 高精度バッ ファアンプを備えています。 超低電力 (18mW/DAC)、3V、 40MHz I/Q DAC、 SFDR 70dB MAX5180ファミリは、2.7V〜3.3Vで動 作し、更新速度40MHzが可能な12種類の モノリシックCMOS DACです。8ビット及 び10ビット、デュアル及びシングル、電圧 及び電流出力バージョン(いずれも 50ppm/℃低ノイズリファレンス付)が提供 されています。これらのDACは、イメー ジング、信号合成及び高速通信等、低電力 動作及び高レベルの動的性能を必要とする アプリケーション用です。 単調性が保証されたこれらの素子は、標 準積分及び微分非直線性(INL及びDNL)が ±0.5LSBという性能を備えています。3Vに おいて、デュアルバージョンの消費電力は 競合他社製品の僅か4 分の1 となっていま す。I/Q再構築(送信)アプリケーション用に、 標準FSR利得ミスマッチは±0.5%、標準位 相マッチングは0.15゜ となっています。アプリ ケーションがアクティブでないときのため に2つのユーザ選択可能なアイドルモードを 備えており、消費電流はスタンバイモード で1.5mA(max)、シャットダウンモードで 1µA(max)まで低減します。 デュアル1 0ビット電流出力MAX5180 及び電圧出力MAX5183は、僅か21mWの 消費電力で70dBcのSFDR(fOUT=2.2MHz) を提供します。これらの素子は、ポータブル 通信機器にみられるI/Qベースバンド信号 19 クワッドMAX5100は20ピンTSSOPパッ ケージで提供されており、全チャネルで 最 大 消 費 電 流 が 7 2 0 µA と な っ て い ま す 。 トリプルMAX5101とデュアルMAX5102 は16ピンTSSOPパッケージで提供されてお り、最大消費電流はそれぞれ5 2 0µA及び 360µAです。MAX5100の非同期制御ピン (LDAC)は、DACレジスタの同時更新を可能 にします。独立の入力ラッチにより、書込 み動作中のDAC出力の変化が防止されます。 また、パワーオンリセットが全てのレジス タをゼロにします。 価格は¥260(1000個以上)からです。 レイルトゥレイルは日本モトローラの登録商標です。 再構築回路用です。デュアル8ビット電流出 力MAX5186及び電圧出力MAX5189は、 ポータブルディジタル通信機器の低分解能 アプリケーション用です。これらのDACは、 +3Vにおける消費電流が僅か21mWで、 SFDR(fOUT=2.2MHz)が58dBcです。 インタフェースをシンプルにするため、 デュアル8ビット及び10ビットバージョン は上流ロジックからの単一のディジタル 入力バス上でインターリーブされた(I/Q) データを受け付け、電流又は電圧フォー マットのアナログ出力を提供します。I及び Q出力は各クロックサイクルで同時に更新さ れます。これらのDACは28ピンQSOPパッ ケージで提供され、温度範囲は拡張工業用 (- 4 0℃〜+ 8 5℃)のものが用意されてい ます。 シングルDACバージョンも提供されてい ます。1 0ビット電流出力MAX5181又は 電圧出力MAX5184及び8ビット電流出力 MAX5187又は電圧出力MAX5190は、 僅か18mWの消費電力で同等の動的性能を 提供します。 これらの素子は24ピンQSOPパッケージ で提供されており、拡張工業温度範囲の ものが用意されています。価格は、 MAX5187/MAX5190が¥340から、 MAX5180/MAX5183が¥540(1000個以 上)からとなっています。設計時間を短縮す るための評価キット(MAX5180EVKIT)が ¥6,060で提供されています。 NEW PRODUCTS 16ビットスマート ADC、全温度範囲で 自己キャリブレー ション MAX1460は、全温度範囲にわたって 出力のディジタル補正が可能な低電力1 6 ビットADCです。高度に集積化された本素 子は、RISC DSP、EEPROM、1 6ビット ADC、12ビットDAC、PGA、温度センサ及び 補助オペアンプを備えています。DSPは、 数値化された入力信号、温度センサからの データ及びEEPROMに保存されたユーザ 設定の補正係数を処理して調節された出力 を生成します。この機能は、圧力センサ、 スマートバッテリ及びその他の自動車、 工業用及び医療アプリケーションに有用です。 内蔵テスト回路は、従来のセンサ製造の 予備テスト、キャリブレーション、補償 及び最終テスト作業を統合し、自動化して います。マニュアルキャリブレーション法 を排除することにより、このテスト能力は 製造コストの削減に大きく貢献します。 調節された出力は1 2ビットディジタル ワード及び内部12ビットDACからのレシオ メトリックアナログ電圧として利用できま す。未使用のオペアンプは、アナログ出力 のフィルタリング又は2線4〜20mAトラン スミッタ用に使用できます。16ビットADC、 2ビットPGA及び3ビット粗オフセットDAC を含む高精度フロントエンドが、差動入力 信号に対してマイクロボルト以下の分解能 を提供します。 低ノイズMAX1460は+5V単一電源で動 作し、消費電流が僅か400µAであるため、 低電力アプリケーションに最適です。さら に、90以上のセンサ特異的な機能ブロック を含む専用セルライブラリにより、マキシム 社は一般的ではないアプリケーションや大 量生産のアプリケーション用にMAX1460 を迅速にカスタム化することができます。 本素子は省スペースの9mm x 9mm 48ピン TQFPパッケージで提供されており、価格は ¥800(1000個以上)からとなっています。 ±36Vの障害保護を 提供する超小型 SOTスイッチ MAX4510/MAX4520は、入力が電源 オン時に±36Vまで、電源オフ時に±40Vま での障害保護付になっているSPSTスイッチ です。障害条件時には、スイッチ入力がオー プン回路(ソースからのリーク電流は僅か 数ナノアンペア程度)になり、スイッチ出力 は負荷に対して(正しい極性で)最大13mAを 供給し続けます。この機能により、障害の 最初と最後においてあいまいさのない出力が 保証されます。 LCDに電源とバイアス を提供する3V RS-232 トランシーバ MAX3325は、3V RS-232トランシーバ (2Tx/2Rx)をLCD電源及び温度補償付コン トラスト制御と統合しています。本製品は ロジック電源又はLCDディスプレイ用に+5V を生成し、LCDを温度変化に対して補償する 内部センサを含んでおり、LCDコントラスト 用の可変バイアスを提供すると共に、シリアル 通信用にRS-232インタフェースを提供して います。データ速度は最大250kbpsが保証 されています。+5V電源は安定化チャージ ポンプ及び低ドロップアウトリニアレギュ レータからなり、LCDに11mAを供給でき ます。 MAX3325の中では、6ビットDACが64個 のコントラストレベルを提供し、温度センサ が周囲温度の変化に対してLCDコントラスト を補償します。コントラストは-5V〜+2Vの 範囲の任意の電圧に調節できます。トランス ミッタ出力においては、マキシム社独自の低 ドロップアウト段が+3.0V電源から真のRS232性能を実現しています。デュアル チャージポンプを備え、シャットダウンモード における消費電流は僅か10µAです。チャージ ポンプは4 つの小型0 . 2 2µF コンデンサで 動作します。 MAX3325は民生用(0℃〜+70℃)及び拡 張工業用(-40℃〜+85℃)温度範囲のものが 用意されており、パッケージは省スペースの SSOP及びDIPです。価格は¥290(1000個 以上)からとなっています。 20 ノーマリクローズのMAX4510及びノーマ リオープンのMAX4520は単一(+9V〜 +36V)及びデュアル(±4.5V〜±20V)電源か らの信号を保護します。これらのスイッチは、 低オン抵抗(160Ω max)及び低オフリーク 電流(+25℃で僅か0.5nA、+ 8 5℃で僅か 10nA)特性を備えています。いずれの素子も、 超小型6ピンSOT23又は8ピンµMAXパッ ケージで提供されています。価格は¥ 1 2 0 (1000個以上)からとなっています。 SOT23、消費電流 僅か30µAの 完全電流検出アンプ MAX4372は、省スペースの5ピン3mm x 3mm SOT23パッケージに収められたバッファ 出力付のマイクロパワーハイサイド電流検出 アンプです。電源電圧のローサイドで電流を 検出する技法とは異なり、この超小型素子は 電源と負荷の間に単一の外付抵抗を使用する ことにより、回路のグランドプレーンの分裂 を防いでいます。出荷時にトリミングされた 利得と外付抵抗の組み合わせにより、ユーザ は測定される電流のフルスケール範囲を選択 できるようになっています。3 つの出荷時 トリミング利得(MAX4372Tは+20V/V、 MAX4372Fが+50V/V、MAX4372Hは +100V/V)は提供されています。 MAX4372アンプは、消費電流僅か30µA で広い電源電圧範囲(+2.7V〜+28V)を持ち、 帯域幅275kHz(AV = +20V/Vのとき)を実現 しています。本回路の構造は、電源電圧に 無関係に入力同相電圧0V〜+28Vを許容する ようになっています。グランド検出入力は 直線性を維持し、入力同相電圧がグランドに 近いときの出力位相の逆転を防ぎます。この 機能は、パワーアップ、パワーダウン及び 一部の入力障害条件時に役立ちます。 MAX4372はフルスケール精度0 . 1 8 %を 実現しています。本製品は5ピンSOT23及び 8ピンSOPパッケージで提供され、価格は ¥80(5万個以上)からとなっています。 NEW PRODUCTS 消費電流僅か55µA、 リファレンスが 6ppm/℃の デュアルコンパレータ MAX9042/MAX9043/MAX9052/ MAX9053は、レイルトゥレイル入出力及び 高精度リファレンスをµMAXパッケージ (MSOP、3.0mm x 5.0mm)に収めたデュアル コンパレータです。これらの素子は、一部の 電圧モニタによくみられる未熟な寿命末期表 示を排除することにより、バッテリ寿命を 最大限に延ばします。内部リファレンスは 初期精度0.4%(Aグレードのみ)、温度係数 6ppm/℃を提供しています。500µAの電流 をシンク/ソースすることができ、最大 4.7nFの容量性負荷に対して安定です。本コン パレータは、消費電流が僅か5 5µAである にもかかわらず、伝播遅延が400nsと速く なっています。 MAX9042/MAX9043は+2.5V〜+5.5V の電源電圧で動作し、2.048V(12ビット 機器の場合LSBが5 0 0µV)のリファレンス 出力を提供します。MAX9052/MAX9053 は+2.7V〜+5.5Vの電源電圧で動作し、 2.500Vのリファレンスを提供します。どの コンパレータも、内部ヒステリシス及びクロー バー電流制限(高周波数スイッチング時の 消費電流を低減)を提供しています。 MAX9042/MAX9052は、省スペースの 8ピンµMAX及びSOPパッケージで提供され ています。MAX9043/MAX9053は、10ピン µMAXパッケージで提供されています 。 Bグレードの価格は¥160(1000個以上)から となっています。 OUTA MAX9042 MAX9052 VCC RED OUTB INA+ INB- REF VEE INB+ マキシム社のデュアル コンパレータ+高精度リファレンス スイッチング アプリケーションを 単純化、完全8x4/4x4 ビデオクロスポイント MAX4359/MAX4360は、完全4x4及び 8 x 4ビデオクロスポイントスイッチです。 これらの製品は、部品点数、基板面積、設計 時間及びシステムコストを削減することによ り、ディスクリート部品設計を大幅に単純化 します。セキュリティシステム及び遠隔会議 アプリケーションに最適なMAX4359/ MAX4360は、ユーザ選択可能なシリアル 又はパラレルディジタルインタフェースによ り、4つ又は8つの入力のうちの任意の1つを 4つの出力のうちの任意の1つに接続するこ とができます。 ションが80dB、そしてシングルチャネルクロ ストークが5MHzで70dBという特性を備えて います。出力バッファはスルーレートが 250V/µsです。全ての出力はスリーステートに できるため、ワイヤOR構成が可能です。 MAX4359(4x4)は2 4ピンS O P又は省 スペースの36ピンSSOPパッケージ、 MAX4360(8x4)は36ピンSSOPパッケージ で提供されています。価格は¥610(1000個 以上)からとなっています。 これらのビデオクロスポイントは、-3dB 帯域幅が65MHz、全チャネルオフアイソレー 5MHzでSFDRが -90dBcの超低歪み、 単一電源、 300MHzオペアンプ M A X 4 2 6 8 〜M A X 4 2 7 0 は、単一電源 動作、広帯域幅、低SFDR(5MHzにおいて -90dBc)、8nV/√Hzのノイズ、及び高速セト リング(±0.1%まで15ns)特性を提供する デュアル300MHz低歪みオペアンプです。 これらの製品は、プリアンプ、ADCドライ バ及びその他の通信及び計測器分野の高速 単一電源アプリケーションに最適です。 超小型5ピンSC70/ 8ピンSOT23 パッケージに 収められた3µA / 580nsコンパレータ MAX9075/MAX9077はマイクロコンパ レータです。本製品は電力予算に影響を与 えずにコストと基板面積を削減するため、 コストとスペースの限られたポータブル アプリケーションに最適です。超小型 MAX9077は、8ピンSOT23パッケージに 収められた唯一のデュアルコンパレータで す。MAX9075/MAX9077は、僅か3µAの 21 これらのアンプは+4.5V〜+8V単一電源 又は±2.25V〜±4Vデュアル電源で動作しま す。フルパワー帯域幅は200MHz、スルー レートは900V/µsで、最大45mAのソース/ シンクが可能です。低電力ディセーブル モードにおいては消費電流が1 . 6 m Aまで 低減し、出力がハイインピーダンス状態に なるため、多重化アプリケーションに最適 です。 MAX4268〜MAX4270は、省スペース の16ピンQSOP又は14ピンSOPパッケージ で提供されています。価格は¥310(1000 個以上)からとなっています。 消費電流で伝播遅延580nsを実現してるた め 、 速 度 /電 力 比 が 非 常 に 優 れ て い ま す 。 その他の特長としては、レイルトゥレイル 出力、グランド検出入力及び+2.1V〜 +5.5Vの単一電源動作等が挙げられます。 シングルMAX9075は、超小型5ピン SC70(5ピンSOT23の約半分のサイズ)及び 5 ピンS O T 2 3パッケージで提供されてい ます。価格は¥50(10万個以上)からとなっ ています。 NEW PRODUCTS ライン入力電流を制限することにより、 MAX1645はDCソースからの電流をも予め 決められたレベルに制限します。本製品は 直列の1〜4セルのリチウムイオン(Li+)電池 を充電し、設定された充電電圧を±0.8%に 安定化します。 高度同期バックトポロジーにより、デュー ティサイクル99.99%が可能であるため、 97%以上の効率を維持しつつ、低入出力電 圧差を保証します。MAX1645は外部負荷 に15mAを供給する能力を持った5.4Vの 低ドロップアウトリニアレギュレータを 備えています。SMBusコンパチブルの2線 インタフェースがバッテリ及び充電器状態 を送信し、充電電圧及び充電電流のための コマンドを受信します。これらのコマンド SMBusシリアル インタフェース付の リモート温度センサ MAX1618は、リモートセンサの温度を 伝える高精度ディジタルセンサです。リモー トセンサは、ディスクリートのダイオード 接続トランジスタであるのが普通です。µP 等の別のICに含まれているダイオード接続 トランジスタでもかまいません。これによ り、MAX1618はそのICの温度を直接測定 して報告できます。リモート精度は多数の トランジスタメーカに対して±3℃です。 MAX1618の2線シリアルインタフェース は、標準バイト読取り、バイト書込み、 バイト送信及びバイト受信コマンドを使っ てSMBusを通じて警報スレッショルドを設定 し、温度データを読み取ります。シングル ショットモードで変換速度を16kHzに設定 した場合、測定を自動的、自律的に行うこ とができます。 パワーオンリセットの後、及びフル充電 電流を流す前に、MAX1645は消耗の激し いセルのコンディショニングを行うために 128mAの「ウェイクアップ」電流を供給しま す。充電電圧は0V〜18.432Vの範囲で 11ビット分解能で設定できます。充電電流 は3Aまでの範囲で6ビット分解能で設定 できます。 MAX1645のフェイルセーフ保護ロジック と外部バッテリサーミスタにより、バッテ リ温度が予め決められたリミットを超えた ときに充電が阻止されます。本素子はまた、 充電器の電源の投入又はバッテリの着脱を ホストコントローラに知らせることができ ます。本製品は8V〜28Vの充電ソースに直 接接続し、直列1〜4セルのLi+電池を容易 に充電します。 MAX1645は28ピンQSOPパッケージで 提供され、温度範囲は拡張工業用(-40℃〜 +85℃)のものが用意されています。価格は ¥650(1000個以上)からとなっています。 サーモスタットモードにおいて、 MAX1618はALERT出力を割込み又は温度 リセット(温度が範囲外であるときだけアク ティブ)として設定します。サーモスタット モードにおいて、ALERTはアクティブハイ 又はアクティブローとして構成され、ファン を制御して熱の蓄積を低減したり、効率を 改善したり、あるいは破壊的な過熱状態か らノートブックコンピュータを保護するこ とができます。 MAX1618は省スペースの10ピンµMAX パッケージで提供されており、温度範囲は 軍用(-55℃〜+125℃)のものが用意されて います。推奨外付部品を含む実装済みの 評価キット(MAX1618EVKIT)で設計時間を 短縮できます。価格は¥260(1000個以上) からとなっています。 パワーOKフラグ付の 150mA、SOT23 LDO レギュレータ MAX8875/MAX8885は、初期電圧精度 ±1 %、低ドロップアウト電圧 、及び出力 電圧がレギュレーション範囲から5%落ちた ときに警告するパワーO K出力を備えた低 ドロップアウト(LDO)リニアレギュレータで す。これらの製品は、セル電話、PCMCIA カード、モデム及びその他のハンドヘルド ポータブル機器においてバッテリ寿命を延長 するいくつかの機能を備えています。 PチャネルMOSFETにより、MAX8875/ MAX8885レギュレータ出力は150mAまで の任意の負荷に対して低ドロップアウト電圧 (100mAで110mV)及び低消費電流(100µA) が 可 能 に な っ て い ま す 。( p n p 出 力 を 持 つ リニアレギュレータの場合、完全負荷におけ る消費電流が数ミリアンペアに達することが あ り ま す 。) さ ら に 電 力 を 節 約 す る た め 、 ロジック制御のシャットダウンが消費電流を 1µA以下に低減します。 150mAまでの全ての負荷に対して安定性 を保証するため、MAX8875は出力において 僅か1µFのセラミックコンデンサを必要と するだけです。MAX8885の方は、低コスト 高ESRタンタル出力コンデンサと共に動作す るように最適化されています。各ICは2.5V、 2.7V、3.0V、3.3V及び5.0Vの固定出力 電圧を ±1 % の初期精度で提供する複数の バージョンを持っています。その他、サーマル 過負荷保護、短絡保護及びバッテリ逆挿入 保護機能も備えています。 M A X 8 8 7 5 / M A X 8 8 8 5は 超 小 型 5 ピ ン SOT23パッケージで提供され、温度範囲は 拡張工業用(-40℃〜+85℃)のものが用意さ れています。価格は¥100(2500個以上)か らとなっています。 低ドロップアウトと低消費電流の最 良の組み合わせがバッテリの 長寿命につながります。 m MAX1645は、SBS I F規格v1.0に適合 する高効率のレベル2適合バッテリ充電器 です。全てのバッテリ種とコンパチブルな 本製品は、充電中に定電流モードと定電圧 モードの間を自動的に遷移する相互に独立 した電圧及び電流レギュレーション回路を 備えています。 がMAX1645に達しなければ、1 7 5秒の 安全タイマが暴走充電を防ぎます。 - - 入力電流制限付の レベル2バッテリ 充電器 22 NEW PRODUCTS 電流と出力パワーを 監視する 3.3V、622Mbps レーザドライバ MAX3669は、電流モニタ及び自動電力 制御(APC)機能を備えた+3.3V、622Mbps SDH/SONETレーザドライバです。本素子 は、アド/ドロップマルチプレクサ、ディジ タルクロスコネクト、セクションリジェネ レータ及び光トランスミッタ等の622Mbps SDH/SONET伝送システムに最適です。 VCSEL、CD及び 長波アプリケーション に適した1.25Gbps 及び2.5Gbps LAN レーザドライバ MAX3286〜MAX3289は、ギガビット イーサネット及びファイバチャネルアプリ ケーション用の1.25Gbps LANレーザドラ イバです。MAX3296〜MAX3299は 2.5Gbpsで、マルチギガビットアプリケー ション用です。MAX3286〜MAX3289は 確定的ジッタが僅か22psで、最大30mAの レーザ変調電流を供給します。MAX3296〜 MAX3299は確定的ジッタが僅か7 p sで、 最大30mAのレーザ変調電流を供給します。 MAX3669とMAX3693 4:1シリアライザ を組み合わせることにより、完全低電力 622Mbpsトランスミッタが形成されます。 MAX3669の消費電流は僅か132mWです が、ジッタ発生のITU/Bellcore規格 ( 1 6 0 p s P - P )を6 0 p s P - P 凌駕しています。 本製品はデータ及びクロック入力を差動 PECLフォーマットで受け付け、レーザ駆動 用のバイアス及び変調電流を提供します。 APCフィードバックループが全温度範囲及び 寿命全体にわたって一定の平均光パワーを 維持します。本チップは、レーザバイアス 及び変調電流に直接比例するバイアス及び 変調電流モニタを含んでいます。 このファミリのどのレーザドライバも 3.0V〜5.5Vの単一電源で動作します。これ らの製品は、フォトデテクタフィードバック を持つレーザ用として、レーザバイアス電流 を調節して一定の光パワー出力を提供するた めの自動電力制御回路を備えています。モニタ ダイオードのないレーザ用に、一定電流モード も提供しています。 MAX3286〜MAX3289は確定的ジッタが 22psと小さいため、ギガビットイーサネット 規格に対して72%のマージンを提供します。 これらの製品は一点故障を許容するため、 レーザの安全規格をサポートします。パッ ケージとしては、裸のチップ、16ピン TSSOP-EP(露出パドル)及び32ピンTQFP パッケージ(形状因子の小さな1x9及びGBIC 等の汎用モジュールに使用可能)があります。 価格は¥730(1000個以上)からとなってい ます。 30mAの変調電流でVCSEL、CD又は長はレーザを駆動 MAX3287 LASER DRIVER EYE DIAGRAM JITTER 80ps 60ps 40ps GIGABIT ETHERNET SPEC MAXIM’s 72% DESIGN MARGIN 20ps 16-PIN TSSOP 0.20in x 0.25in MAX3287 0 23 MAX3669は、イネーブル制御機能及び APCループが平均光パワーを維持できなく なったことを知らせる故障モニタ出力を提 供します。本製品は、広範囲の変調電流 (5mA〜75mA)及びバイアス電流(1mA〜 8 0 m A )を 簡 単 に 設 定 で き る た め、 SDH/ SONETアプリケーションに最適です。 MAX3669は小型(5mm x 5mm)32ピン TQFPパッケージで提供されており、温度 範囲は拡張工業用(-40℃〜+85℃)のものが 用意されています。価格は¥1,200(1000 個以上)からとなっています。設計時間を短 縮する評価キットが用意されています。 1.25Gbps及び 2.5Gbpsで動作する 低ジッタリミティング アンプ MAX3264/MAX3265及びMAX3268/ MAX3269は、ギガビットイーサネット及び ファイバチャネルアプリケーションに適し たリミティングアンプです。1 . 2 5 G b p s MAX3264及びMAX3268は確定的ジッタ が僅か14psであるため、ギガビットイーサ ネット規格に対して1 5 6 p sのマージンを 提供しています。このため、堅牢で歩留り の高い設計が可能です。2.5Gbpsの MAX3265及びMAX3269のジッタはさら に小さく、11psとなっています。入力感度 (完全制限出力を生成するための最小入力)は 1.25Gbps素子が5mV、2.5Gbps素子が 10mVです。 MAX3264/MAX3265はPECL出力を 備え、MAX3268/MAX3269はCML出力を 備えています。いずれも3.0V〜5.5V単一電源 で動作するため、3.3V設計と5.0V設計の 両方をサポートします。入力信号レベルが 低いときのチャタリングを防ぐため、全て の素子が2.5dB(min)ヒステリシス付、TTL コンパチブルのLOS出力を備えています。 MAX3265/MAX3268/MAX3269アンプ は小型(3mmボディ)10ピンµMAXパッケージ で提供されており、小型モジュールの低コス ト、表面実装アプリケーションに最適です。 MAX3264/MAX3265は、小型1 6ピン TSSOPパッケージ(5mmボディ)で提供され ています。価格は¥730(1000個以上)から となっています。これらのリミティング アンプはチップの形でも提供されています。 入手可能性についてはお問い合わせ下さい。
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