新日鉄ソリューションズ株式会社 NSFineFactory .NETの登場から5年の間、.NET Frameworkのバージョンは1.0／1.1／2.0へと上がり、.NETテクノロジーは着実に進化を遂げているが、いまだに.NET以前のVBで構築したシステムを利用し続けている企業は多い。今回は、.NET以前のVB ベースのシステムから.NET FrameworkベースのWebシステムに移行するための拡張フレームワークについて紹介しよう。レガシーVBシステムのマイグレーション新日鉄ソリューションズから提供されている「NSFineFactory」は、Visual てASP.NETを使ってWeb化を図りま NSFineFactoryは、アーキテクチャやしたが、ASP.NETを使うとかなり開発コードなどの変換を中心とした新日鉄生産性が上がると実感しました。ソリューションズのサービスの一部とその後、市場調査を進めてみると、して機能しています」 Basic 4.0/5.0/6.0（以下レガシーVB）レガシーVBシステムを導入している企で構築したシステムを、ASP.NET＋業が多数存在しており、Visual Basic Visual Basic 2005のWebシステムに移 6.0のサポート切れや、クライアントへでは、NSFineFactoryにはどのよう行するためのフレームワーク。移行にのプログラム配布の煩わしさなどを理な機能が搭載されているのだろうか。必要／最適な機能を提供し、移行作業由に、レガシーVBからASP.NETによ製品開発グループリーダーの服部勇氏を軽減する。るWebシステムへの移行を検討していは次のように説明する。 NSFineFactoryが誕生したのは今かる企業が多いことがわかりました。 Web化するための仕組み「NSFineFactoryは、主に3つの機能から構成されています。ら2年前の2004年。製品開発部門を統それなら、レガシーVBからASP.NET 括する岩屋岳彦氏は、誕生の背景につへ自動移行するためのフレームワークひとつ目の“NSFineFactory NetAp いて次のように語る。を作って、効率的に移行作業を進めれ ps Frameworkランタイム”は、レガシ「4年前、とある金融関連企業のレば、ビジネスとして成り立つのではなーVBからASP.NETへ移行したアプリガシーVBシステムをWeb化するといういかと判断しました。このようにしてケーションの実行環境です。レガシー案件を手がけました。このときはじめ開発されたのが NSFineFactoryです。 VBとASP.NETのアーキテクチャや機能の違いを吸収します。 2つ目の“NSFineFactory Net Apps Framework移行ツール”は、レガシー VBアプリケーションの画面とコードを ASP.NET用に自動変換するためのコンバージョンツールです。 3つ目の“NSFineFactory NetApps Framework開発環境” 。これは、Vis 新日鉄ソリューションズ株式会社金融ソリューション事業部金融基盤ソリューション部長新日鉄ソリューションズ株式会社金融ソリューション事業部金融基盤ソリューション部グループリーダー岩屋岳彦服部勇 20 Windows Developer Magazine ual Studio 2005用のプラグインで、コード変換後のデバッグや修正、機能追加の際に利用します」 NSFineFactory では、これら3つの機能を使って、ど図1：レガシーVBシステムからASP.NETシステムへの変換例のようにシステムを移行するのだろう。 BEFORE AFTER SQL Server or Oracle SQL Server or Oracle 「まず、レガシーVBシステムのソースコードを事前調査し、それに基づいて NSFineFactory NetApps Frame work移行ツールをカスタマイズしま DBサーバー DBサーバープログラム構造を変更せずに移行す。そして、この移行ツールを使って、レガシーVBシステムの画面やコードを ASP.NET（VB2005）用に自動変換し VB4.0/5.0/6.0と同一構造のアプリケーション（VB2005） DB独自プロトコルます。変換されたWebシステムは、DB 自動変換 NSFineFactory NetApps Framework 移行ツール NSFineFactory NetApps Frameworkランタイム（アーキテクチャの違いを吸収） IIS／.NET Framework Windows Sever 2003 サーバー／Webサーバー／ブラウザ（クライアント）という3階層システムになり、変換後のプログラムはWebサ Web／アプリケーションサーバー DBミドルウェア（SQL*Netなど） HTTP VB4.0/5.0/6.0と同じ見栄えと操作性 VB4.0/5.0/6.0 アプリケーションーバーにすべて集約されますが、既存のレガシーVBシステムのプログラム構 ADO.NET IEウィンドウクライアントクライアント造は変わりません（図1）。 Webシステムに変換後、NSFineFac 体で提供されていないのだろうか。 Factoryを利用した“アーキテクチャ変 tory NetApps Framework開発環境を「NSFineFactoryは、もともと.NET 使って、デバッグ／修正を行ないますに敷居の高さを感じているレガシーVB が、NSFineFactory NetApps Frame 開発者をターゲットに単体で提供する workランタイムが提供するコンポーネ予定でした。しかし、レガシーVBアプントやプロパティ、関数はレガシーVB リケーションをWeb化するには高度なと同じ名前／使い方なので、レガシーノウハウを要します。というのは、サ「Windows Vista、 “Longhorn”サーバ VBライクな開発が可能です。また、独ードパーティ製のActiveXが利用されー、Internet Explorer 7.0などの次世自のGUIコンポーネントを追加開発すていたり、外部アプリケーションと連代マイクロソフト製品の提供が開始さることも可能です」携していたりなど、さまざまなケースれ次第、順次対応していきます。また、このように、NSFineFactoryは、レを考慮しなければならず、単に移行ツ Ajax対応のコンポーネントなど、新たガシーVB開発者を考慮した移行フレールさえ使えばWeb化できるというわにさまざまな機能を拡充していく予定ームワークであることがわかる。なぜ単けではないのです。そのため、NSFine です」換”をサービスとして提供しています」今後のゆくえ最後に、NSFineFactoryの今後の展開について聞いた。拡充のポイント・ GUIコンポーネント／関数群などによって構成されるランタイムを用意。レガシーVBとASP.NETアプリケーションの差異を吸収・コンポーネントや、レガシーVBとASP.NET（Visual Basic 2005）で文法が異なるコード部分を自動変換する移行ツールを提供・Visual Studio 2005開発用のプラグインを提供。あらかじめレガシーVB同様の関数やプロパティなどが用意されているためレガシーVBライクな開発が可能 2006 December 21