平成27年度 - 貿易研修センター

平成27年度(2015年度)
事
業
報
告
書
一般財団法人貿易研修センター
目
Ⅰ
次
本部事業
ページ
1.国際交流事業
1
(1)招聘事業
1
(2)地域経済活性化等交流事業
5
(3)海外医療人材育成事業
2.人材育成事業
13
(1)日本ケースセンター(CCJ)事業
13
(2)アジア太平洋経済協力(APEC)経営人材育成事業
17
3.調査研究及び情報提供事業
Ⅱ
11
19
(1)調査研究事業
19
(2)情報提供事業等
26
日欧産業協力センター事業
1.日本側事業
28
(1)情報提供
28
(2)研修
28
(3)科学技術協力
30
2.共同事業
35
(1)情報提供
35
(2)政策提言
38
3.EU 側事業
40
(1)研修
40
(2)科学技術協力
42
4.欧州事務所の活動
47
(1)情報提供
47
(2)研修
49
(3)国際教育者招聘(IEJ)
50
Ⅲ
Ⅳ
業務管理運営体制
ページ
(1)理事会・評議員会の開催
51
(2)平成 27 年度(2015 年度)事務局体制・組織図
55
附属明細書について
56
平 成 27 年 度 ( 2015 年 度 ) 事 業 報 告
一般財団法人貿易研修センターが平成 27 年度(2015 年度)において実施し
た事業は、次のとおりである。
Ⅰ 本部事業
1.国際交流事業
(1)招聘事業
1)アジア有望指導者招聘
アジア諸国の行政機関、経済団体等の幹部職員で、経済分野において次世代
を担うことが有望視される指導者を日本に招聘し、我が国各界要人との交流や
企業訪問などを通じて、対日理解の促進と人脈形成を目的とする事業で、平成
18 年度(2006 年度)から実施している。
平成 27 年度(2015 年度)は、「グローバル経営に必要な人材の確保と育成」
をテーマに、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム(CLMV 諸国)から、
各国 3 名合計 12 名を招聘した。
我が国の政府と民間がいかにして人材を育成し競争力強化に繋げてきたか、
またアジア諸国において活躍する日系企業がアジアの人材に何を期待するかに
ついて理解深化を図るため、経済産業省、企業等の協力を得て、我が国の人材
育成政策や施策を紹介するとともに、企業が現場で実際にどのように人材育成
を行っているか等を紹介した。
第 9 回「アジア有望指導者招聘」<日程>
10 月 5 日(月) 参加者来日(成田着)
オリエンテーション
(株)共同通信社ミャンマー経済クラブ幹部及び
(一社)日本能率協会幹部による講義
(都内泊)
10 月 6 日(火) 経済産業省訪問
通商交渉官御挨拶
産業政策局産業人材政策室室長補佐による講義
(一財)海外産業人材育成協会(HIDA)幹部による講義
日本郵船(株)訪問
新幹線で大阪へ移動
(大阪泊)
1
10 月 7 日(水) 富士インパルス(株)訪問(豊中市)
近畿経済産業局訪問、通商部国際事業課長ブリーフィング
南海金属(株)訪問(堺市)
(大阪泊)
10 月 8 日(木) ダイキン工業(株)訪問(大阪市)
(株)クボタ訪問(大阪市)
(大阪泊)
10 月 9 日(金) 参加者離日(関西国際空港発)
第 9 回「アジア有望指導者招聘」<参加者>
(国別アルファベット順)
<カンボジア王国>
Mr. NGUY Rith(ヌイ・リットゥ)
職業訓練労働省 次官補
Mr. KHIM Rozat(キム・ロザート)
商業省 人事局長
Mr. THOL Nara(トール・ナラ)
商業省 アジア・太平洋局次長
<ラオス人民民主共和国>
Dr. Laohoua CHEUCHING(ラオフア チェウチング)
商工業省 外国貿易政策局局長代理
Mr. Savang XAYAVONG(サワング サイニャヴォング)
内務省公共政策・職業訓練研究所 副所長
Mr. Thanongsinh KANLAGNA(タノングシン カンラニャー)
ラオス商工会議所 理事/ ラオス若手起業家協会 副会長 /Datacom
Co., Ltd. 最高責任者
<ミャンマー連邦共和国>
Mr. Maung Maung Tint(マウン マウン ティン)
国家計画経済開発省 計画局局長
Mr. Ko Ko Lwin(コ コ ルウィン)
工業省 産業協力局副局長
Ms. Khin Thet Maw(キン テッ モウ)
ミャンマー若手起業家協会 事務局長/ミャンマー女性起業家協会
ジョイント・セクレタリー
<ベトナム社会主義共和国>
Ms. Tran Thi TU ANH(チャン ティ トゥ アイン)
商工省 組織・人事局 組織部部長代理
Mr. Tran Van LONG(チャン バン ロン)
商工省 重工業局局長補佐/上級オフィサー
Ms. Hoang Thanh PHUONG(ホアン タイン フオン)
商工省 アジア太平洋局総務、地域協力部部長補佐
2
2)国際教育者招聘事業(IEJ)
我が国企業の海外展開が活発化した 1970 年代から、現地日本商工会等が中心
となり、駐在員子女の教育に携わる現地校教員や教育関係者の招聘プログラム
がスタートし、40 年余り継続されている。当初、受け皿は(独)日本貿易振興
機構であったが、平成 20 年度(2008 年度)からは当センターが業務を引き継
ぎ実施している。
平成 27 年度(2015 年度)は、欧米から 29 名(米国 24 名、カナダ 2 名、ベ
ルギー3 名)を招聘し、6 月 21 日(日)から 7 月 2 日(木)にかけて、東京及
び地方でのプログラムを実施した。参加者は、学校訪問、歴史的施設の見学、
ホームステイ等を通して、我が国の文化、社会、教育制度について学び、帰国
後は、その経験を日本人子女教育の現場で活かしている。
第 40 回「国際教育者招聘(IEJ)プログラム」<日程>
6 月 21 日(日) 参加者来日(成田着)
(都内泊)
6 月 22 日(月) オリエンテーション、教育関係者による講義
都内視察
(都内泊)
6 月 23 日(火) 学校訪問
品川区立立会小学校
千代田区立九段中等教育学校
(都内泊)
6 月 24 日(水) (一財)セイコきもの文化財団(鈴乃屋)訪問
(都内泊)
6 月 25 日(木) 各地域(奈良、斑鳩、豊田)へ移動
東大寺特別拝観(奈良グループ、斑鳩グループ)
トヨタ自動車(株)訪問・懇談(豊田グループ)
(ホームステイ)
6 月 26 日(金) 学校訪問
奈良女子大附属小学校(奈良グループ)
斑鳩町立斑鳩小学校(斑鳩グループ)
豊田市立高橋中学校、豊田市立藤岡南中学校(豊田グループ)
(ホームステイ)
6 月 27 日(土) 各地域から広島へ移動
(広島泊)
6 月 28 日(日) 広島市立基町小学校訪問
宮島訪問
(広島泊)
3
6 月 29 日(月) 広島平和記念公園視察
講演:増田 典之氏(広島平和記念資料館副館長)
松尾 康二氏(カルビー株式会社相談役)
広島平和記念資料館視察
京都へ移動
(京都泊)
6 月 30 日(火) 京都市内視察
(京都泊)
7 月 1 日(水) 総括報告会
修了式
(京都泊)
7 月 2 日(木) 参加者離日(関空、伊丹発)
第 40 回「国際教育者招聘(IEJ)プログラム」<参加者>
<米国>
Ms. Rebeccah Linder(レベッカ・リンダー)
(ロサンゼルス)
Ms. Lori Nagaoka(ロリ・ナガオカ)
(ロサンゼルス)
Ms. Alison Martinovich(アリソン・マルティノビッチ) (ロサンゼルス)
Ms. Kristina Reed(クリスティーナ・リード)
(ロサンゼルス)
Ms. Kaii Lee(カイ・リー)
(ロサンゼルス)
Ms. Christina Masciel(クリスティーナ・マシェル)
(ロサンゼルス)
Ms. Elaine Monji(エレイン・モンジ)
(ロサンゼルス)
Ms. Christina Canney(クリスティーナ・カニー)
(ヒューストン)
Ms. Kaitlyn Haran(ケイトリン・ヘイラン)
(シカゴ)
Ms. Paul Louis(ポール・ルイス)
(シカゴ)
Ms. Todd Halstead(トッド・ハルステッド)
(シカゴ)
Ms. Cari Houser(キャリー・ハウザー)
(ダラス)
Ms. Angela Bennecke(アンジェラ・べネック)
(アトランタ)
Ms. Susan Gillard(スーザン・ギラード)
(アトランタ)
Ms. Barbara Swinney(バーバラ・スゥイニー)
(アトランタ)
Ms. Kailaini Smith(カイライニ・スミス)
(デンバー)
Ms. Lisa Kaiser(リサ・カイザー)
(デトロイト)
Ms. Katherine Ellis(キャサリン・エリス)
(デトロイト)
Ms. Lindsay Novara(リンゼイ・ノヴァラ)
(デトロイト)
Mr. Patrice Johnson(パトライス・ジョンソン)
(デトロイト)
Mr. Rafael Servin(ラファエル・サービン)
(デトロイト)
Mr. Brian Bangerter(ブライアン・バンガーター)
(ポートランド)
Ms. Eileen MacPherson(アイリーン・マクファーソン)
(ポートランド)
Ms. Michelle Salinas(ミッシェル・サリナス)
(サンアントニオ)
4
<カナダ>
Ms. Adam Wiseman(アダム・ワイズマン)
Ms. Michael Morris(マイケル・モリス)
<ベルギー>
Ms. Caitlin Murphy(ケイトリン・マーフィー)
Ms. Marta Morales Nevado(マルタ・モラレス・ネヴァド)
Ms. Robin Bertingt(ロビン・バーティング)
(トロント)
(トロント)
(ブリュッセル)
(ブリュッセル)
(ブリュッセル)
計 29 名
(2)地域経済活性化等交流事業
①プレゼンテーションぐんま事業
関東経済産業局との連携により、群馬県にスポットを当てたインダストリア
ルツアーを実施した。2 日間のプログラムでは、群馬県に関する理解を深め、
同県への拠点整備、取引拡大、技術提携などビジネスの契機になるよう、外資
系企業や在京各国大使館関係者等を対象に、県内立地企業等を視察した。視察
先には、輸送用機器関連、医療機器関連、外資系等、同県の立地優位性を体現
している企業を選定、訪問した。高い技術力やグローバルな事業活動について
説明を受けると同時に、首都圏からのアクセスの良さや自然災害の少なさなど
同県の投資環境としての魅力についてのプレゼンを受け、参加者との活発な質
疑応答が行われた。
プレゼンテーションぐんま事業<概要>
日 程:平成 27 年 12 月 9 日(水)~12 月 10 日(木)
派遣講師:
高崎経済大学 経済学部・経営学科教授 佐々木
訪問先:群馬県産業技術センター
(株)小金井精機製作所 前橋工場
東邦工業(株)
富岡製糸場
バリーカレボージャパン(株) 高崎工場
参加者:14 名(在京各国大使館関係者ほか)
茂氏
②カンボジア王国でのソリューション型環境・エネルギービジネス交流事業
近畿経済産業局との連携により、カンボジア王国の首都プノンペン及び環境
問題を抱える地方都市であるシェムリアップに調査ミッションを派遣し、政府
5
系機関や関係団体にヒアリングを行うとともに、現地企業等の視察を実施する
ことで、今後のビジネス展開の可能性について、情報収集・分析を行った。
また、ミッション終了後には、ミッション成果を整理し、日本企業のカンボ
ジア王国におけるビジネス展開に繋げるべく、国内において情報提供のための
セミナーを開催した。
また、現地での課題に対処できる関西企業の技術情報を取りまとめ、現地の
政府機関へフィードバックを行い、環境・省エネ技術等セミナー開催に係る協
力要請を行った。
調査ミッション派遣<概要>
日 程:平成 27 年(2015 年)7 月 5 日(日)~7 月 11 日(土)
派遣専門家:
岡山大学大学院 環境生命科学研究科准教授 松井 康弘氏
(公財)地球環境センター 事務局次長兼審議役 大石 一裕氏
主な訪問先:
カンボジア工業・手工業省
カンボジア環境省
カンボジア鉱山・エネルギー省
カンボジア公共事業・運輸省
カンボジア縫製製造業協会
JICA カンボジア事務所
JETRO プノンペン事務所
ロックスプノンペン(経済特区進出日系企業)
プノンペン経済特区
カンボジアレストラン協会
カンボジアホテル協会
シェムリアップ水道公社
シェムリアップ観光局
シェムリアップ環境局
廃棄物処分場
浸出水処理場
6
国内情報提供セミナー<概要>
日 程:平成 27 年(2015 年)9 月 29 日(月)14:00~16:15
開催地:大阪市
主 催:近畿経済産業局、(一財)貿易研修センター、Team E-Kansai
報告者:岡山大学大学 院環境生命科学研究科准教授 松井 康弘氏
(公財)地球環境センター 事務局次長兼審議役 大石 一裕氏
参加者:32 名
③「四国地域海外展開応援フォーラム」強化プロジェクト
四国経済産業局との連携で平成 26 年度に実施した「四国地域海外展開応援フ
ォーラム」の後継事業として実施した。本 27 年度は同フォーラム活動における
参加企業・支援機関等の更なる拡大や連携強化を図り、海外展開に向けた支援
環境を一層整備することを目指した事業を実施した。具体的には、全体フォー
ラムを皮切りに、ベトナム、インドネシア、ミャンマーの分科会を四国各県で
開催した。各分科会のテーマは、昨年度のアンケート調査をもとに、「食」「防
災」(インドネシア)、「ものづくり」(ベトナム、ミャンマー)と設定した。
また銀行や公的金融機関による実務的な情報に関するミニプレゼンテーション
を新たに加え、参加者から好評を得た。
全体フォーラム<概要>
日 程:平成 27 年(2015 年)7 月 24 日(金)14:30~17:00
開催地:香川県高松市
主 催:四国経済産業局、
(独)日本貿易振興機構四国 4 県貿易情報センター、
(独)中小企業基盤整備機構四国本部、(独)国際協力機構四国支
部、(一財)貿易研修センター
後 援:徳島県、香川県、愛媛県、高知県、四国経済連合会、阿波銀行、
徳島銀行、百十四銀行、香川銀行、伊予銀行、愛媛銀行、四国銀
行、高知銀行、日本政策金融公庫高松支店、商工組合中央金庫高
松支店
講 師:(株)チョーヤ梅酒 代表取締役社長 金銅 重弘氏
(株)Resorz 代表取締役社長 兒嶋 裕貴氏
参加者:126 名(海外展開に関心を持つ企業・団体等)
7
ベトナム会 in 四国~ものづくりのベトナム展開を学ぶ~
<概要>
日 程:平成 27 年(2015 年)9 月 29 日(火)14:30~17:00
開催地:愛媛県松山市
主 催:四国経済産業局、(独)中小企業基盤整備機構四国本部、(独)日
本貿易振興機構(ジェトロ)四国 4 県事務所、(独)国際協力機
構四国支部、(一財)貿易研修センター
講 師:渦潮電機(株) 取締役副社長 加嶋 重忠氏
愛媛県 経済労働部産業雇用局産業政策課営業課長 長井 英二氏
西条市 産業経済部商工振興課経営支援係長 辻中 健史氏
参加者:73 名
インドネシア会 in 四国(第 1 回)~食のインドネシア展開を学ぶ~
<概要>
日 程:平成 27 年(2015 年)11 月 18 日(水)14:30~17:00
開催地:徳島県徳島市
主 催:四国経済産業局、(独)中小企業基盤整備機構四国本部、(独)日
本貿易振興機構(ジェトロ)四国 4 県事務所、(独)国際協力機
構四国支部、(一財)貿易研修センター
講 師:(有)たも屋 代表取締役 黒川 保氏
マイアウトレッツジャパン(株)、(株)ネオックス 代表取締役
島 圭吾氏
参加者:54 名
8
インドネシア会 in 四国(第 2 回)~防災のインドネシア展開を学ぶ~
<概要>
日 程:平成 28 年(2016 年)1 月 26 日(火)14:30~17:00
開催地:高知県高知市
主 催:四国経済産業局、(独)中小企業基盤整備機構四国本部、(独)日
本貿易振興機構(ジェトロ)四国 4 県事務所、(独)国際協力機
構四国支部、(一財)貿易研修センター
講 師:(独)国際協力機構 地球環境部次長 三村 悟氏
富士通インドネシア Country Head 兼 富士通(株) 公共営業
本部 VP 柴山 英明氏
富士通インドネシア Marketing Advisor 河原 達也氏
(株)技研製作所 国際事業部部門リーダー 森田 昌和氏
参加者:56 名
ミャンマー会 in 四国~ものづくりのミャンマー展開を学ぶ~
<概要>
日 程:平成 28 年(2016 年)3 月 17 日(木)14:30~17:00
開催地:高知県高知市
主 催:四国経済産業局、(独)日本貿易振興機構(ジェトロ)四国 4 県
貿易情報センター、(独)中小企業基盤整備機構四国本部、(独)
国際協力機構四国支部、(一財)貿易研修センター
講 師:(株)ハニーズ 代表取締役社長 江尻 義久氏
(独)日本貿易振興機構 アジア大洋州課課長代理 水谷 俊博氏
住友商事(株) 海外工業団地部部長付 渡辺 達也氏
(株)百十四銀行 市場国際部副調査役 香川 徹也氏
(独)日本貿易保険大阪支店 営業グループ長 坪井 美奈子氏
参加者:45 名
④九州・ベトナム経済交流ミッション 2016
九州経済産業局が取り組んでいる同地域企業のベトナム事業展開支援への一
助として、平成 28 年(2016 年)2 月下旬に、ベトナムへ経済交流ミッション
を派遣した。特に、ベトナムにおいては日本食への人気が高まっておりポテン
シャルが高い市場として注目されている。九州で生産・加工された食品の販路
拡大を支援するため、「九州の食品商談会」も初めて開催された。
現地では、ミッション代表者による国家主席や計画投資副大臣への表敬訪問、
九州の食品商談会、現地経済状況・投資環境等に関する勉強会(JETRO ホーチ
9
ミン)、日系進出企業・支援機関との座談会、環境・農業分野の事例報告会、工
業団地・人材育成機関等の視察、意見交換などを行った。
なお、1 月中旬にミッション参加者を対象に事前講習会を開催し、商談会参
加者を対象として、商談ノウハウや資料作成方法、現地マーケット情報、法律・
税制に関する情報等を、ミッション派遣の前に提供した。
九州・ベトナム経済交流ミッション 2016
(参加者事前講習会)<概要>
日 程:平成 28 年(2016 年)1 月 13 日(水)13:30~17:00
開催地:博多市
主 催:九州経済産業局、
(一財)貿易研修センター、
(一社)九州経済連
合会、九州ベトナム友好協会、(一財)九州地域産業活性化センタ
ー、北九州ベトナム協会
後 援:JETRO 福岡、在福岡ベトナム社会主義共和国総領事館
報告者:(株)VIT JAPAN 代表取締役 猪谷 太栄氏
参加者:38 名
九州・ベトナム経済交流ミッション 2016
調査ミッション派遣<概要>
程:平成 28 年(2016 年)2 月 21 日(日)~2 月 26 日(金)
催:九州経済産業局、(一財)貿易研修センター、(一社)九州経済連
合会、九州ベトナム友好協会、
(一財)九州地域産業活性化センター、
北九州ベトナム協会
後 援:JETRO 福岡、在福岡ベトナム社会主義共和国総領事館
主な訪問先や懇談会など:
国家主席表敬訪問
計画投資副大臣表敬
在ベトナム日本国大使館
ベトナム市場・投資環境勉強会(JETRO ホーチミン事務所)
イオンモールタンフーセラドン店
ホーチミン地下鉄 1 号線建設工事視察
工場団地視察(VIE-PAN TECHNO PARK)
現地人材育成機関視察(ESUHAI)
日系企業視察(ベトナム味の素社ロンタン工場)
日系企業視察(タカギベトナム)
ニャッタン橋視察
日
主
10
九州・ベトナム経済交流座談会
九州・ベトナム経済交流事例報告会
九州の食品商談会
ミッション参加者:
46 名
商談件数:
160 件
(3)海外医療人材育成事業
本事業は、海外の医療水準の向上、我が国の医療機器の普及、ひいては我が
国と関係国との相互理解の促進と経済社会面での友好関係の維持発展に資する
ため、アジアを中心とする諸外国の代表的な公的医療機関が推薦する医療従事
者を招聘し、我が国における最新医療・医療機器技術を習得させるともに、日
本文化・社会の理解、学会参加による我が国医療関係者との交流の機会等を提
供するものである。
平成 27 年度(2015 年度)は、インドネシア、ベトナム各 2 名、タイ、モン
ゴル各 1 名、計 6 名の春季及び秋季新規研修生、インドネシア 5 名、ベトナム
3 名、モンゴル 1 名、計 9 名の短期研修生(うち 6 名は再研修生)を招聘した。
各種医療機器を使った高度診断技術の習得、外科手技や多職種協働チーム医
療現場の見学等の専門分野別実地研修の一方、学会参加、最先端医療シミュレ
ーション施設の見学、また日本文化・歴史の学習やスタディツアーを通じて、
日本の先進的臨床技術、先端的医療機器・医療システムだけでなく、高度医療
を支える医療環境面の現況、さらには現在の日本社会や日本人、日本の歴史や
文化について各研修生の理解の促進、知識の深化を図った。
以上の研修生招聘に加えて、派遣元である各国医療機関の視察、要望調査、
あるいは研修のフォローアップ、各国の医療技術の向上を目的とする我が国医
療関係者の現地派遣も計 2 か国において実施した。
そのうち、モンゴルでは、モンゴル国立がんセンター、シャスティン第 3 病
院を訪問し、研修生 OB 等との会合や院内視察の機会を通じて、研修ニーズ等
の把握を行った。
また、インドネシアでは、インドネシア大学医学部付属チプトマングンクス
モ病院皮膚病・性病科及び国立がんセンターダルマイス病院を訪問し、皮膚主
要手術の手技指導、症例診断指導、講演を、さらに第 2 回 INEC(Indonesia Neuro
Endvascular Club)シンポジウムに参加するとともに、この一環として、ガジ
ャマダ大学付属病院及びプルタミナ中央病院において、講演、手技指導、治療
方針についてのアドバスを実施した。
なお、本事業は、関係企業から寄附金を募り、専門医療機関(平成 27 年度(2015
年度)は虎の門病院)と協力して実施している。
11
海外医療人材育成事業<研修実施概要>
<春季新規研修>
招聘期間:
平成 27 年(2015 年)5 月 25 日(月)~7 月 18 日(土)
被招聘者:
ベトナム 2 名(ハノイ医科大学付属ヴェトドク病院)、
インドネシア 1 名(プルタミナ中央病院)
<秋季新規研修>
平成 27 年(2015 年)9 月 7 日(月)~10 月 30 日(金)
(10 月 31 日(土)、11 月 1 日(日))
インドネシア 1 名(インドネシア大学付属ダルマイス国立
がんセンター)、タイ 1 名(チョンブリ病院)、モンゴル 1
名(モンゴル国立がんセンター)
<短期研修>
平成 27 年(2015 年)7 月 12 日(日)~25 日(土)
モンゴル 1 名(モンゴル国立がんセンター)
平成 27 年(2015 年)7 月 13 日(月)~18 日(土)
ベトナム 1 名(ハノイ医科大学付属ヴェトドク病院)
平成 27 年(2015 年)10 月 19 日(月)~24 日(土)
インドネシア 2 名(インドネシア大学付属チプトマングン
クスモ病院)
平成 27 年(2015 年)10 月 20 日(火)~31 日(土)
ベトナム 2 名(ハノイ医科大学付属ヴェトドク病院)
平成 28 年(2016 年)2 月 22 日(月)~3 月 5 日(土)
インドネシア 3 名(インドネシア大学付属チプトマングン
クスモ病院、プルタミナ中央病院)
12
2.人材育成事業
(1)日本ケースセンター(CCJ)事業
本事業は、経済活動を行う上で重要な「迅速で的確な意思決定」の能力を磨
くための教育手段として、世界の主要なビジネススクールでも取り入れられて
いる「ケースメソッド」の、日本国内の企業研修や大学等の高等教育の場にお
ける普及・活用を促進し、その質的な向上に貢献することを目指している。平
成 27 年度(2015 年度)は、これまでの実績を基に、ケース教材の充実と利用
促進、会員向けの情報提供、研修企画を着実に推進し、サービスの充実を図っ
た。
1)会員制度と会員数の推移
CCJ 事業では、事業展開に当たり、ユーザーの会員登録を行っているが、平
成 27 年度(2015 年度)における会員の新規登録者数は 606 名であった。総会
員数は 2,861 名となり、前年比 582 名の純増となった。新規登録者数の伸びと
しては過去最高の水準であり、企業や組織における人材育成研修にケースを活
用する傾向が継続しているものと考えられる。
会員数推移
平成 25 年度
(2013 年度)末
平成 26 年度
平成 27 年度
(2014 年度)末 (2015 年度)末
一般会員
1,196
1,389
1,848
専門会員
425
508
582
学術会員
355
382
431
2)ケース流通システムの運営・維持管理
CCJ 事業では、登録会員に向けて、国内外の様々な機関で開発されたケース
教材の販売・流通システムを提供するウェブサイトを運営している。平成 27 年
度(2015 年度)においても、新着ケースの定期的な配信、ケースに関する情報
の更新と管理を継続実施し、ウェブサイトの安定的な運営に努めた。
また、ウェブサイトの内容充実とさらなる利便性向上を図るため、平成 27 年
度(2015 年度)は、会員管理システムに関するウェブサイト改修を実施した。
具体的には、学術・専門会員の所属先確認・一般会員の継続利用確認をシステ
ム上で行う機能を追加した。これにより、増加する会員に対して、より効率的
な会員管理の実施が可能となった。
ケース販売においては、平成 27 年度(2015 年度)には約 25,600 冊を販売し
た。過去 5 年間で初めて、前年度から約 5%の減少となった。これは、大口 1
会員のケース利用減少に起因したものであり、基調としては、会員数の増加と
ともにケース利用者層は学術・専門会員ともに拡大していると考えられる。全
13
体の販売数のうち、英語ケースは 10%を占め、英語のケースにも安定した需要
があることが伺えた。ケース購入者の内訳は、学術会員が全体の 52%、専門会
員が 39%、一般会員が 8%であった。また、ケースの登録数が最も多いハーバ
ード・ビジネス・パブリッシングのケースは、販売数量でも全体の 69%を占め
た。しかしながら、他の提供機関のケースや国内で開発されたケースの販売部
数も堅調に伸びており、会員が多様なケースを活用していることが伺えた。
ケース販売数推移(部数)
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
(2013 年度) (2014 年度) (2015 年度)
販売数
24,952
26,859
25,635
3)ケース翻訳・改訂・収集
6 つの海外提携機関[ハーバード・ビジネス・パブリッシング(HBP-米国)、
アイビー・パブリッシング(Ivey-カナダ)、IMD(スイス)、INSEAD(フラ
ンス・シンガポール)、ケースセンター(The Case Centre-英国)、ダーデン・ビ
ジネス・パブリッシング(Darden-米国)]と提携し、多様なケースの提供を
目指している。平成 27 年度(2015 年度)もこれら提供機関との協力関係を強
化することに努め、日本ではなかなか入手できないテーマや日本企業に関連の
深い分野で、質の高いケースを会員へ提供することができた。
ケース登録数
平成 26 年度
平成 27 年度
(2014 年度)末 (2015 年度)末
日本語ケース
英語ケース
増加数
507
556
49
15,437
16,043
606
利用の中心となっている日本語ケースの登録については、、平成 27 年度(2015
年度)は、海外ケースの翻訳を独自に 4 ケース行い、これまで会員からの要望
の多かったケースの翻訳拡充に努めた。また、外部からの翻訳ケースの登録に
際しては、引き続き、CCJ で全て翻訳のチェックを行い、翻訳の質を確保する
ことにも注力した。国内のケースは、会員からのケース登録を 4 ケース受け付
けた。このように、平成 27 年度(2015 年度)、合計 49 の日本語ケースを新た
に登録した。
4)「ケースメソッド研究会」の開催(対象:学術・専門会員)
CCJ 事業では、ケースリードのスキルを磨きたい専門会員・学術会員を対象
に、ケースメソッド教育への理解を深め、その普及と質の向上のための実践の
場を、他機関とも協力・連携し、各種研修やセミナーを企画・提供している。
14
平成 27 年度(2015 年度)のケースメソッド研究会は、昨年度と同様、3 回
開催した。本研究会は、
「ディスカッション・リードを試す場が欲しい」という
CCJ 会員からの要望で、ケースメソッド授業の運営経験者を対象に平成 21 年
度(2009 年度)から発足させた企画である。平成 23 年度(2011 年度)の第
10 回研究会を最後に休会していたが、平成 26 年度(2014 年度)より再開させ
ている。
ケースリードのスキルを磨きたい有志の会員が、自身でケースを選択し、モ
デレーターの助言も得ながら授業計画を準備した上で、ディスカッションリー
ダーとして模擬授業を行う形態をとる。生徒役となる参加者の討議をリードす
ることにより、ケースメソッド運営の実践的な能力を高めることを目的として
いる。また、生徒役の参加者も、他者のケースリードを体験し、一緒に授業内
容について振り返って学びを共有する。
プログラムは、①オリエンテーション、②グループ・ディスカッション、③
クラス・ディスカッション、④ディブリーフィングの流れで展開し、参加者は
ケースリーダーの事前課題について各自準備した上で当日の討議に臨む。
第 14 回「CCJ ケースメソッド研究会」
日 時:平成 27 年(2015 年)9 月 4 日(金)13:30~17:00
場 所:(一財)貿易研修センター 大会議室
参加者:大学教員、セミナー講師・企業の人事担当者など 15 名
モデレーター:
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科特任准教授 竹内 伸一氏
ケースリーダー:
ファインワークプレイス(株) 代表取締役 田中 正氏
使用ケース:
「ヤフー株式会社 2013 高業績企業の企業変革」(KBSP-02550)
本ケースには、ヤフーの井上前社長が在任時に 15 年連続最高益とい
う記録を打ち出していた 2012 年、当時 44 才とまだ若い宮坂氏に社
長の座を譲り、その翌年も更に最高益を更新した 2013 年当時までの
社内改革や、ミドルマネージャー、経営陣の様子が描かれている。
企業の成長に伴い陥りがちな危機的状況を回避して、組織改革を成
し遂げるためには、どのような壁を乗り越え、何をすることが必要
なのか、議論することができる。
概 要:冒頭、ケースリーダーより、通信・情報端末や、インターネット通信環
境の変化など、ケースの中には書かれていない外部環境や、ヤフーの歴史
と広範なサービスについて概観を共有した後、3 つのグループに分かれて
グループ討議と全体のクラス討議を行った。ヤフーが規模を拡大していた
中で、どのような組織構築上の問題に直面していたか、社長交代前に組織
として抱えていた問題があったのか等、事前課題の設問に沿って討議が進
められた。討議後のディブリーフィングは、今回の設問の意図やリードの
15
展開、時間配分、討議の各局面での判断などについて振り返りを行い、生
徒役である参加者からも、忌憚のない意見や改善提案なども示され、ケー
スリーダー、討議参加者ともに多くの学びを得る機会となった。
第 15 回「CCJ ケースメソッド研究会」
日 時:平成 27 年(2015 年)11 月 6 日(金)13:30~17:00
場 所:(一財)貿易研修センター 大会議室
参加者:大学教員、セミナー講師・企業の人事担当者など 14 名
モデレーター:
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科特任准教授 竹内 伸一氏
ケースリーダー:
元 株式会社日本総合研究所創発戦略センター 丸尾 總氏
使用ケース:
「アップルのデザイン哲学とイノベーション」
(CCJB-HBS-10066-02)
本ケースには、アップルのイノベーション、マネジメント、デザ
イン哲学へのアプローチなどが描かれており、世界中で最も革新
的な企業として賞賛されるアップルの今日の成功の秘訣と、独自
性の高い素晴らしいヒット商品を開発するプロセスに通底するア
ップルの「Design Thinking」が描かれている。
概 要:冒頭、ケースリーダーより、今回のケースを選んだ背景について
紹介があった後、4 つのグループに分かれて、20 分間のグループ
討議を行った後、全体のクラス討議へ移った。クラス討議の冒頭
では、「デザイン哲学/思考(Design Thinking)」の認知状況の
確認から始まり、米国を代表するのデザイン・コンサルティング
会社、IDEO の「デザイン思考」と対比させ、IDEO とアップル
における「Design Thinking」に違いがあるか、「デザイン」の概
念について、企業としての成長過程においてアップルの「Design
Thinking」に変化があったかどうか、事前課題の設問に沿って、
討議が進められた。討議後のディブリーフィングでは、今日のケ
ースリードを振り返り、設問の意図やリードの展開、時間配分、
討議の各局面での判断などについて参加者から忌憚のない意見や
改善の提案なども示され、ケースリーダー、討議参加者ともに学
びの多い研究会となった。
16
第 16 回「CCJ ケースメソッド研究会」
日 時:平成 28 年(2016 年)2 月 26 日(金)13:30~17:00
場 所:(一財)貿易研修センター 大会議室
参加者:大学教員、セミナー講師・企業の人事担当者など 16 名
モデレーター:
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科特任准教授 竹内 伸一氏
ケースリーダー:
関西学院大学 専門職大学院経営戦略研究科教授 森 一彦氏
使用ケース:
「大垣共立銀行に見る価値共創へのマーケティング」
(森一彦氏オリジナルケース)
本ケースは、岐阜県を拠点とする地銀の大垣共立銀行が、これま
で他行にもなかった新しいイノベーティブなサービス、顧客目線
に立った商品・サービスの展開で注目されており、とりわけ個人
客から高い評価を得て、順調に業績を伸ばしてきた事例が紹介さ
れている。
「価値共創」を軸とした「サービス」の可能性、マネー
ジメントのあり方について考えることができるケースになってい
る。
概 要:ケースリーダーの趣旨説明に続き、グループに分かれ、同行の事
業展開の特徴を3つのキーワードに絞って考え、更に、頭取のイ
ンタビュー動画も交えて事実共有を深めた後、
「サービス・ドミナ
ント・ロジック」観点に触れながら、討議の焦点をサービスが生
み出している「顧客価値」に絞ってグループ討議を進めた。続く
全体討議では、事実や事象の分析と理解を図り、今後の事業展開
の可能性について意見を引き出しながら、価値共創づくりの在り
方について討議が展開された。討議終了後のディブリーフィング
では、ケースリーダーの設問の意図や白板の利用の仕方、時間配
分、討議の各局面での判断などについて、忌憚のない意見・質疑
応答が交わされ、参加者が相互に学びの多い研究会となった。
(2)アジア太平洋経済協力(APEC)経営人材育成事業
貿易研修センターは、APEC創設当初より、APEC人材養成作業部会(HRDWG)
キャパシティ・ビルディング・ネットワーク(CBN)に、日本の代表機関として
参加している。
平成27年度(2015年度)において、貿易研修センターが参加し、実施した主なAPEC
事業は以下のとおり。
17
1)APEC 人材養成作業部会
2015年のAPECは、フィリピンがホスト国(エコノミー)となり、5月10日~
24日の日程で、第2回高級実務者会合(SOM2)及び関連会合、並びに、貿易担
当大臣会合(MRT)をボラカイ島で開催した。貿易研修センターは、その関連会
合の中の一つ、第37回人材養成作業部会(HRDWG)及びその小部会である、能
力構築/キャパシティービルディングネットワーク(CBN)に日本代表機関とし
て参加し、昨年度から実施していたプロジェクト、
「APEC海外投資成功のための
戦略的人材マネジメントプロジェクト」の実施完了報告(以下の2)参照)を行
った。
2)APEC 人材養成個別事業
Strategic Human Resource for Successful Foreign Direct Investment in
APEC(APEC 海外投資成功のための戦略的人材マネジメントプロジェクト)
APEC域内の海外直接投資(FDI)に関わる経営者・管理職を対象に、FDIを
通じて企業の成長・拡大を図るため、優秀な現地人材を育成・活用するための人
材管理について学ぶことを目的に、2014年に提案し、APECの予算措置を受けて
実施していたプロジェクトの最終報告を2015年5月に取りまとめた。企業の現地
法人における人材管理制度に関する様々な課題について、APECの6地域から10
ケースを採り上げ、結果を取りまとめて、現地法人における人材管理ガイドライ
ンを提言した。本報告書の重要性は、2015年5月7日のパプアニューギニアで採択
された人材能力構築ハイレベル政策対話(HLPD on HCB)の共同声明の中でも
明示的に言及されており、高い評価を得た。
同報告書はAPECのWEBサイト
(http://publications.apec.org/publication-detail.php?pub_id=1628)に掲載されてお
り、1年間に1,500件以上のダウンロードがあった。
18
3.調査研究及び情報提供事業
(1)調査研究事業
1)IIST 国際情勢研究会
我が国対外経済政策の円滑な遂行を図っていくため、激変する国際政治・経
済情勢を的確に捉え、対応策を検討することを目的に、平成 20 年度(2008 年
度)より「IIST 国際情勢研究会」を開催している。
平成 27 年度(2015 年度)は、米国、アジア、中国、北朝鮮等、主要国・地
域の政治経済動向に精通した学識経験者を委員に迎え、行政官を交えて国際情
勢についての最新情報の収集・分析・議論を行う非公開の研究会を全 4 回開催
した。また、その成果を広く一般に発表する公開シンポジウムを、
「安保法制後
の日中関係」をテーマに開催した。研究会は延べ 77 名、公開シンポジウムは
119 名の参加を得た。
なお、研究会及び公開シンポジウムの記録は、当センターウェブサイト上で
公開し、広く情報提供を行っている。さらに議事録は、
「IIST 国際情勢研究会 報
告書」として取りまとめ、経済産業省ほか関係機関に配布した。
IIST 国際情勢研究会<メンバー>
<委員>
北岡 伸一氏
久保
高原
大橋
佐藤
平岩
文明氏
明生氏
英夫氏
考一氏
俊司氏
<ゲスト講師>
池内 恵氏
(独)国際協力機構 理事長(平成27 年(2015 年)10 月より)
政策研究大学院大学特別教授/(公財)世界平和研究所
研究本部長
東京大学大学院 法学政治学研究科教授(座長)
東京大学大学院 法学政治学研究科教授
専修大学 経済学部教授
桜美林大学 リベラルアーツ学群教授
関西学院大学 国際学部教授
東京大学
先端科学技術研究センター准教授
<オブザーバー>
経済産業省等関係者
<事務局>
(一財)貿易研修センター
大隅 正憲
理事長
西郷 尚史
専務理事
櫻庭 昭義
総務・企画調査広報部長
19
IIST 国際情勢研究会<開催状況>
開催回
開催年月日
第1回
平成27 年
5 月21 日
(木)
第2回
6 月19 日
(金)
第3回
7 月7 日
(火)
テーマ
「 習 近 平 の 反 腐 敗 キ ャ ン 高原 明生氏(東京大学大学院
ペーン-その実態と効果」 法学政治学研究科教授)
参加者
数
18 名
「 イ ス ラ ム 国 の 来 歴 と 今 池内 恵氏(東京大学 先端科
後の展望」
学技術研究センター准教授 )
20 名
「『海洋強国』中国をめぐ 佐 藤 考 一 氏 ( 桜 美 林 大 学
る国際関係:南シナ海紛争 ベラルアーツ学群教授)
を中心に」
17 名
第4回
「韓半島情勢と日韓・日朝
10 月19 日 関係」
(月)
シンポジウム
12 月22 日
(火)
東海大学
校友会館
「阿蘇の
間」
報告者
平岩 俊司氏(関西学院大学
国際学部教授)
22 名
「安保法制後の日中関係」
基調講演:
「戦後 70 年の日中関係」 高原 明生氏(東京大学大学院
法学政治学研究科教授)
プレゼンテーション:
(1)
「オバマ政権の対中政 久保 文明氏(東京大学大学院
策を考える」
法学政治学研究科教授)
119 名
( 2 )「 中 国 の 軍 戦 略
(A2AD)と日米・特にわ
が国の対応」
(3)「『海洋強国』中国と
日本・ASEAN」
香田 洋二氏(ジャパンマリン
ユナイテッド顧問/元自衛艦
隊司令官(海将))
佐藤 考一氏(桜美林大学 リ
ベラルアーツ学群教授
討議・質疑応答
※役職は開催当時
20
2)IIST アジア研究会
アジア地域が直面するテーマ・問題など、時局に合った研究課題を選定し、
政府関係者や学識経験者、関係機関の参加を得て、我が国のアジア政策の在り
方について自由に議論をする「IIST アジア研究会」を平成 18 年度(2006 年度)
より運営している。
平成 27 年度(2015 年度)は、「アセアン統合と主要国の動向」をテーマに
非公開の研究会を全 4 回、開催した。研究会は延べ 72 名の参加を得た。
また、研究会の記録は、広く情報提供を行うため当センターウェブサイト上
で公開し、さらに議事録は、「IIST アジア研究会報告書」として取りまとめ、
経済産業省ほか関係機関に配布した。
IIST アジア研究会<メンバー>
<委員>
原 洋之介氏
白石 隆氏
佐藤 百合氏
瀬口 清之氏
平賀 富一氏
梅﨑 創氏
<ゲスト講師>
近藤 正規氏
松井 忠三氏
政策研究大学院大学
政策研究大学院大学 学長
(独)日本貿易振興機構 理事
(一財)キヤノングローバル戦略研究所 研究主幹
(株)ニッセイ基礎研究所 主席研究員 アジア部長
(独)日本貿易振興機構 アジア経済研究所
新領域研究センター経済統合研究グループ長
国際基督教大学
(株)良品計画
執行役員
教養学部上級准教授
名誉顧問/前代表取締役会長
<オブザーバー>
経済産業省等関係者
<事務局>
(一財)貿易研修センター
大隅 正憲
理事長
西郷 尚史
専務理事
櫻庭 昭義
総務・企画調査広報部長
21
兼
IIST アジア研究会<開催状況>
開催回
テーマ
報告者
開催年月日
第 1 回 「ASEAN 経済共同体の進捗 平賀 富一氏((株)ニッセ
平成27 年 と展望」
イ基礎研究所 主席 研究員
5 月29 日 「アセアンにおける有力企業 アジア部長)
(金)
の動向」
第2回
9 月8 日
(火)
「 一 年 を 迎 え た モ デ ィ 政 権 近藤
とその評価」
大学
第 3 回 「2015 年版 ASEAN 経済共同
11 月30 日 体の到達点と今後の展望:
(月) 第 27 回 ASEAN 首脳会議議
長声明を中心に」
第 4 回 「良品計画の経営改革とグロ
12 月18 日 ーバル展開」
(金)
正規氏( 国 際 基 督 教
教養学部上級准教授)
参加者
数
15 名
15 名
梅﨑 創氏(ア ジ ア 経 済 研
究 所 新領域研究センター
経済統合研究グループ長)
20 名
松井 忠三氏((株)良品計
画 名誉顧問 /前代 表取締
役会長 兼 執行役員)
22 名
※役職は開催当時
3)IIST・中央ユーラシア調査会
「IIST・中央ユーラシア調査会」は、我が国において歴史的、地理的な背
景から情報量が限られている中央ユーラシア地域(朝鮮半島からトルコにか
けて存在する国々)の政治、経済、産業等について調査・研究を行う非公開
の研究会である。学識経験者、現地駐在経験者(外交官、ビジネスマン)な
ど、専門家による意見交換を通じて、当該地域の最新の動きを正確に把握し、
関係者の認識を深めることにより、資源確保など我が国産業界の対外戦略策
定に貢献するものである。
平成 27 年度(2015 年度)は、非公開の研究会を計 8 回開催するとともに、
その成果を広く一般に発表する公開シンポジウムを、
「ユーラシアにおける中
露の角逐と中央アジア」をテーマとして開催した。研究会は延べ 156 名、シ
ンポジウムは 132 名の参加を得た。
なお、計 8 回の研究会及び公開シンポジウムの記録は、当センターウェブ
サイト上で公開し広く情報提供を行う一方、
「中央ユーラシアへの多角的アプ
ローチ Vol.15 報告集」として取りまとめ、関係機関に配布した。
22
IIST・中央ユーラシア調査会
<座長>
袴田 茂樹氏
新潟県立大学
<代表幹事>
田中 哲二氏
中央アジア・コーカサス研究所
<顧問>
渡辺 利夫氏
福川 伸次氏
拓殖大学 総長
(一財)地球産業文化研究所
<ゲスト講師>
一ノ渡 忠之氏
吉田 悦章氏
(公財)国際金融情報センター 主任研究員
早稲田大学ファイナンス研究センター 招聘研究員
教授/青山学院大学
<事務局>
(一財)貿易研修センター
大隅 正憲
理事長
西郷 尚史
専務理事
櫻庭 昭義
総務・企画調査広報部長
服部 隆一
国際交流部長
23
名誉教授
所長
顧問
IIST・中央ユーラシア調査会<開催状況>
開催回
開催年月日
テーマ
参加者
数
報告者
第 142 回 「 ウ ク ラ イ ナ 問 題 と 中 出川 展恒氏(NHK 解説委員)
平成 27 年 東情勢」
5 月 12 日
(火)
19 名
第 143 回
6 月 26 日
(金)
「 中 国 の シ ル ク ロ ー ド 茅原 郁生氏(拓殖大学
戦 略 と ウ ズ ベ キ ス タ ン 授/元陸将補)
で感じたこと」
名誉教
21 名
第 144 回
7 月 30 日
(木)
「 習 近 平 の シ ル ク ロ ー 吉岡 桂子氏(朝日新聞社
ド 戦 略 の 虚 実 ~ ジ ョ ー 委員)
ジア、イスラエル報告を
兼ねて」
編集
21 名
第 145 回
9 月 29 日
(火)
「 景 気 後 退 に 直 面 す る 一ノ渡 忠之氏(公財)国際金融
ロシア・ウクライナ経済 情報センター 主任研究員)
~足もとの景気動向と
今後のリスク~」
14 名
第 146 回 「 イ ス ラ ム 金 融 の 概 要 吉田 悦章氏(早稲田大学ファイ
10 月 15 日 と最近の世界的潮流」 ナンス研究センター 招聘研究員)
(木)
14 名
第 147 回 「 キ ル ギ ス 共 和 国 の 選
11 月 19 日 挙 制 度 改 革 と 市 民 の 政
(木)
治 意 識 : OSCE /
ODIHR 国 際 選 挙 監 視
団参加の経験から」
「インド洋・南アジアを
巡る新情勢の展開」
第 148 回 「最近のアゼルバイジ
12 月 10 日 ャン・ジョージア情勢」
(木)
20 名
岡田 晃枝氏(東京大学 教養学
部特任准教授)
稲垣 文昭氏(慶応義塾大学
SFC 研究所上席所員)
清水 学氏((有)ユーラシア・
コンサルタント 代表取締役)
廣瀬 陽子氏( 慶 應 義 塾 大 学
総合政策学部准教授)
24
21 名
シンポジウム
第 149 回
平成 28 年
1 月 22 日
(金)
東海大学
校友会館
「望星の
間」
「ユーラシアにおける
中露の角逐と中央アジ
ア」
イントロダクション
「ユーラシアにおける
中露の角逐と狭間の中
央アジア」
報告
(1)
「 近現代中央アジア
におけるイスラームの
展開」
(2)
「新しい『帝国』時
代の中央アジア国際関
係」
(3)
「 プーチン露大統領
の中央アジア戦略」
132 名
モデレーター兼コメンテーター:
田中 哲二氏(中央アジア・コー
カサス研究所 所長/IIST・中央
ユーラシア調査会 代表幹事)
報告者:
小松 久男氏(東京外国語大学
大学院総合国際学研究院特任教授)
宇山 智彦氏(北海道大学 スラ
ブ・ユーラシア研究センター教授)
袴田 茂樹氏(新 潟 県 立 大 学
教授/IIST・中央ユーラシア調査
会 座長)
(4)
「中国・習近平主席 清水 学氏(ユーラシア・コンサ
の中央アジア戦略(「一 ルタント 代表取締役)
帯一路」の具体化と関連
して)」
討議・質疑応答
第 150 回
2月9日
(火)
「中央アジア・コーカサ 吉田 直正氏(宏輝システムズ
26 名
ス地方における甘草抽 (株) 代表取締役)
出事業の事業化」
コメンテーター:
「タジキスタンでの
本村 和子氏(宏輝システムズ
BOP ビジネス連携促進 (株) 顧問/開発アドバイザー
事業(JICA 事業)の実
/元アジア開発銀行 タジキス
施」
タン駐在代表)
※役職は開催当時
25
4)特定テーマ調査研究
①台湾情勢調査研究
東アジアの安定・平和維持のためには安定的な日台関係の維持が不可欠であ
り、そのため台湾の政権の性格及び動向を正確に把握することは、我が国にと
っても重要であるとの認識から、2008 年の馬英九政権誕生時から同地域情勢の
調査研究を実施している。
平成 27 年度は、「蔡英文・民進党主席が総統選に勝利」と題して、2016 年 1
月の総統選挙、立法委員選挙に至るまでの台湾における動きを重点的に分析す
るとともに、日本政府の強い働きかけにもかかわらず緩和されることのなかっ
た台湾の日本産食品の輸入規制の状況についても調査した。
(2)情報提供事業等
1)IIST e-Magazine の発行
IIST e-Magazine 事業は、グローバル化の進展する現在、我が国と世界各地
との経済交流の発展に資することを目的に、インターネットを利用して、我が
国に関する情報発信のみならず、国際情勢の的確な理解促進を図るための情報
提供事業として平成 13 年度(2001 年度)より実施している。
平成 27 年度(2015 年度)は、日本経済再生にとって重要な、地域の活性化
への取組みを紹介するシリーズを開始し、九州地域・四国・近畿・関東・中部
地域での地域資源を活かした活性化への取組みを各経済産業局との連携を図り
ながら紹介した。また、編集部取材記事としては昨年度に引き続き、地域に根
差しながら、技術力を活かした製品作りを続ける中小企業 2 社を紹介した。日
本経済・産業をコンパクトに解説する「キーワードで知る日本」では、
「AIIB」、
「TPP 関連政策大綱」他のキーワードを取り上げた。また、東日本大震災後よ
り東北復興支援の一助として掲載している東北関連記事では、東北経済産業局
長に地域復興の現状を紹介頂いたほか、時事通信社仙台支社長による自立へと
向かう東北被災地についてのレポートを掲載し被災地への理解を図った。当セ
ンター事業活動紹介記事としては、平成 27 年(2015 年)3 月に開催した「天
然資源・エネルギー・環境に関する国際貿易の法と政策シンポジウム」の報告
のほか、IEJ 事業、CLMV 事業等を紹介した。さらに、研究会委員執筆により、
「イラン核協議」、
「AEC 発足」、
「ミャンマー総選挙」等を解説頂き、的確な国
際情勢への理解を促した。
以上、平成 27 年度(2015 年度)は合併号 2 回を含む計 10 回発行、計 37 本
の記事により、日本経済・産業の情報を中心に情報提供した。アクセス数での
ページビューは 110,829 であった。
なお、e-Magazine 事業の推進及び編集に関しては、時宜に適ったテーマ選定、
編纂や、執筆者選定を効率的に行うため、内部において編集会議を定期的に開
催し、効率的な編集作業を実施している。また、外部有識者の意見を反映し、
26
編集、記事内容の充実を図ることを目的に編集委員会を設けている。
また、日英語配信での翻訳については、日本経済、日本社会にも精通した翻
訳者に依頼し、誌面の質の向上と的確な情報提供を図った。
2)センター広報
当センターが実施した国際交流、人材育成事業、講演会・シンポジウムなど
は事業終了後その結果概要を速やかにウェブサイトに掲載し、対外広報に努め
た。
27
Ⅱ 日欧産業協力センター事業
1.日本側事業
(1)情報提供
1)地方公共団体等の政府調達情報の提供
日本政府による日・EU の FTA/EPA への取組みを背景に、EU が大きな関
心を寄せている我が国地方自治体等の政府調達情報について、 平成 26 年度
(2014 年度)に引き続き、英語検索を可能にしたインターネットホームページ
を運用した。同サイトは、中小企業庁運営の官公需情報ポータルサイトとプラ
ットフォーム部分を共有した英語版として運営されており、利便性の向上を図
った。
http://information1.gov-procurement.go.jp/en/
(2)研修
ヴルカヌス・プログラム:
理工系の学部学生・大学院生を対象とした企業内研修プログラム(1 年間)
で、日本人学生向け(ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ、平成 8 年度(1996 年度)
開始)と EU 学生向け(ヴルカヌス・イン・ジャパン、平成 9 年度(1997 年度)
開始)のプログラムからなる。初年度は日本人学生 10 名、EU 学生 14 名でス
タートしたが、日・EU 産業協力を担う長期的な人材育成の重要性が広く認知さ
れ始めるとともに参加者数を増やし、平成 27 年度(2015 年度)末までに日本
人学生 359 名、EU 学生 512 名、計 871 名の派遣・受入れを行っている。
1)日本人学生の EU への派遣(ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ)
平成 27 年度(2015 年度)には 20 名の日本人学生を欧州 7 か国へ派遣した。
参加者は 4 か月の現地語研修と 8 か月の企業研修による計 1 年間の欧州滞在を
経て、言語・欧州ビジネス慣習などについての理解を深め帰国した。将来は日
欧相互理解のさらなる推進を担う、日欧を結ぶ懸け橋となることが期待されて
いる。参加者の研修先企業への貢献については、以下のような報告があった。
<研修先企業への貢献>
ケース 1
研修先企業:AEA Loccioni 社(イタリア)
研 修 内 容:ロボットを用いた計測技術の開発及び日本のマーケットの調査
成果・貢献:Loccioni 社の日本支社立ち上げに積極的に携わった。
ケース 2
研修先企業:Diagenode 社(ベルギー)
研 修 内 容:病気診断用キットの市販後追跡研究
28
成果・貢献:Diagenode 社で販売している病気診断用キットに対し、クレー
ムがあり、今まで一度も行われてこなかった市販後研究を実施。
新しいキットの開発に取り組んだ。
平成 27 年度(2015 年度)ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ
<参加者 企業研修内容>
派遣企業
企業研修地
研修内容
1
PEC
ベルギー
自社製品のメンテナンスや修理な
どのアフターサービスエンジニア
2
Procter & Gamble
Services Company
ベルギー
物流システムに関するデータ収
集・分析
3
Siemens Industry
Software
ベルギー
工業用解析ソフトを用いて耐久性
や安全性に関するデータ解析とプ
ログラムの最適化
4
Siemens Industry
Software
ベルギー
自動運転や運転補佐に関するプロ
ジェクト
5
Siemens Industry
Software
ベルギー
航空機の姿勢制御のシミュレーシ
ョン
6
Belgian Ceramic
Research Centre
ベルギー
多種基盤に対し応用可能な伝導性
インクの開発
7
Diagenode
ベルギー
病気診断用キットの市販後追跡研
究及び新しいキットの開発
8
MAGNETI MARELLI
MOTOPROPULSION
France
フランス
自動車部品の生産ラインの問題解
決、改善
9
PROMEOS
ドイツ
産業用熱プロセスの研究補助
ドイツ
自動車用精密位置補足のスタック
ドパッチアンテナの設計
ドイツ
風力発電用回転翼の生産工程改善
10 Continental Automotive
11
Vestas Blades
Deutschland
12 ZF Friedrichshafen
ドイツ
13 AEA
イタリア
14 ITT ITALIA
イタリア
15 toprojekt
ポーランド
29
マルチボディシステム・シミュレ
ーションモデルの自動検査ツール
開発
ロボットを用いた計測技術の開発
及び日本マーケットの調査
ブレーキパッド用新摩擦材料の開
発
実施プロジェクトの基本設計、国
際コンペへの参加
16 Cosylab
スロヴェニア
PLC 用のサンプルプログラムの開
発や社内 Wiki の作成
17
IDIADA AUTOMOTIVE
TECHNOLOGY
スペイン
自動車衝突安全試験を実施する機
関におけるエンジニアのサポート
18
IDIADA AUTOMOTIVE
TECHNOLOGY
スペイン
運転者支援システムの開発
IDIADA AUTOMOTIVE
19
TECHNOLOGY
スペイン
IDIADA AUTOMOTIVE
TECHNOLOGY
スペイン
20
自動車用リチウムイオンバッテリ
ーの寿命特性評価と計算モデルの
構築
LS−DYNA, mETA を 用 い た 構 造
解析及びデータの集約
また、次年度(平成 28 年度)派遣のため、参加者の選抜や査証の取得サポー
トなど渡航準備を実施した。
(3)科学技術協力
1)ナショナル・コンタクト・ポイント(NCP)事業
ナショナルコンタクトポイント(NCP)は、EU の研究イノベーション促進
プログラムについて各国のニーズに応じた情報提供等を、それぞれの国の母国
語で行うため、欧州委員会が設置している。平成 25 年(2013 年)11 月、日欧
産業協力センターは日本で初めて NCP として指名され平成 26 年度(2014 年度)
より事業に取り組んできた。平成 27 年度(2015 年度)は以下の活動を行った。
①ヘルプデスク活動
平成 27 年(2015 年)4 月~平成 28 年(2016 年)3 月の相談実績は表のとお
り。本年度は Horizon 2020 への応募に必要な情報、参加事務手続き、パートナ
ー探しなど Horizon 2020 ワークプログラムに参加することを目的とする問合
せが大部分で、 欧州における科学技術研究開発に関する一般的な情報を求める
件数は昨年度に比べ減少した。
相談内容
基本情報、参加
資格
特定分野情報
提供
月
4
5
6
7
8
9
10
11
12
1
2
3
総計
5
1
6
7
6
4
4
10
2
7
6
3
61
0
1
6
10
3
2
7
10
1
5
1
1
47
参加支援
2
2
0
3
0
0
0
1
6
4
2
1
21
助成、マッチ
ングファンド
0
0
3
0
0
1
1
1
3
0
1
1
11
30
パートナー探し
2
1
0
2
1
1
5
15
5
7
2
3
44
事務手続き
4
1
2
3
3
0
3
4
8
6
5
14
53
イベント・ミーテ
ィング関連
1
4
2
0
0
0
1
3
3
2
2
0
18
政策関連
1
0
1
0
1
0
0
0
0
0
0
0
3
その他
3
0
3
1
1
0
1
0
2
4
4
3
22
18
10
23
26
15
8
22
44
30
35
23
26
280
総計
②NCP セミナー
NCP セミナーとして、以下の 3 件を実施した。
セミナー開催状況
平成 27 年(2015 年)5 月 28 日
「Horizon 2020 プログラムと EERA 洋上風力研究開発」
主
催:ノルウェー王国大使館、日欧産業協力センター
講
師:ノルウェー研究評議会ジャン-アルナ アイラートセン氏
SINTEF エネルギー研究所 ジョン オラフ タンデ氏
日本風力発電協会 上田 悦紀氏
日欧産業協力センター
会
場:東京国際交流館 プラザ平成
参 加 者 数 :46 名
平成 27 年(2015 年)10 月 14 日
「Horizon 2020 新公募課題の概要説明セミナー」
主
催:日欧産業協力センター
講
師:駐日欧州連合代表部科学技術部 レオニダス・カラピペリス氏
社会環境システム研究センター 藤森 真一郎氏
高エネルギー加速器研究機構 小林 富雄氏
科学技術振興機構 中島 英夫氏
日欧産業協力センター
会
場:欧州連合日本代表部
参 加 者 数 :175 名
31
平成 27 年(2015 年)11 月 24 日
「Horizon 2020 新公募課題の概要説明セミナー」
主
催:日欧産業協力センター/九州大学
講
師:九州大学大学院 東川 甲平氏
日欧産業協力センター
会
場:九州大学
参 加 者 数 :50 名
③
講演、ワークショップ等
講演、ワークショップ等開催状況
平成 27 年(2015 年)4 月 9 日
「第三国から Horizon 2020 へ参加する機会とチャレンジ」
主
催:モスクワ国立研究大学、高等経済学研究所
講
師:日欧産業協力センター
会
場:モスクワ高等経済学研究所
参 加 者 数 :75 名
平成 27 年(2015 年)5 月 25 日
「Horizon 2020 と NCP が提供する参加へのサポート」
主
催:北海道大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:北海道大学
参 加 者 数 :45 名
平成 27 年(2015 年)7 月 6 日、7 日
「Horizon 2020 参加のための個別相談会」
主
催:日欧産業協力センター/京都大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:京都大学宇治キャンパス、吉田キャンパス
面 談 者 総 数:14 名
平成 27 年(2015 年)10 月 1 日
「Horizon 2020 参加のための個別相談会」
主
催:日欧産業協力センター/大阪大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:大阪大学千里キャンパス
面 談 者 総 数:9 名
32
平成 27 年(2015 年)12 月 11 日
「Horizon 2020 の概要、再生可能エネルギーに関する最新の公募情報について」
主
催:九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
講
師:日欧産業協力センター
会
場:九州大学カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
参 加 者 数 :30 名
平成 27 年(2015 年)12 月 18 日
「Horizon 2020 の概要及び最新の公募情報に関するセミナー、個別相談会」
主
催:広島大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:広島大学
参 加 者 数 :35 名
平成 28 年(2016 年)1 月 6 日
「Horizon 2020 の紹介、現在公募中の研究課題の説明、個別相談会」
主
催:北陸先端科学技術大学院大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:北陸先端科学技術大学院大学
参 加 者 数:30 名
平成 28 年(2016 年)1 月 29 日
「欧州の研究・教育資金に関する研究会」
主
催:京都大学/EURAXESS
講
師:駐日欧州連合代表部科学技術部 レオニダス・カラピペリス氏
日欧産業協力センター
会
場:京都大学
参 加 者 数 :35 名
平成 28 年(2016 年)3 月 28 日
「Horizon 2020 現在公募中の研究課題の説明、個別相談会」
主
催:熊本大学
講
師:日欧産業協力センター
会
場:熊本大学
総参加者数:60 名
④NCP ポータルサイト
平成 26 年度(2014 年度)に作成した Horizon 2020 に関する日本語での情報
提供を目的とする NCP のポータルサイトを、本年度はこれまでの閲覧者から
のフィードバックなどを参考に改訂を行い、サイト上で提供する日本語のマニ
ュアル等の充実を図った。また、プロジェクトに参加する機関の事務部門等が
33
実際に扱うことを考慮し、応募に必要となる主要書類の日本語参考訳をさらに
増やした。
URL: http://ncp-japan.jp/
34
2.共同事業
(1)情報提供
1)セミナー
日・EU 間の相互理解と産業協力を促進するため、平成 27 年度(2015 年度)
は合計 5 回のセミナーを開催し、政府関係機関、産業界、NGO、メディア等
から合計約 750 名の参加を得た。
セミナーの主要テーマは、前年度に引き続き、エネルギー・環境、貿易投資、
産業政策とした。中でも「知的財産(10 月)」及び「資源効率/循環型経済政策
(2 月)」についてのセミナーは、日欧それぞれが新しい制度の構築や将来の
構想とりまとめを進めていることから、多くの参加者の関心を集めた。
セミナーの企画に際しては、経済産業省及び駐日欧州連合(EU)代表部の
協力の下、日・EU 双方の適任者を講師に選び、最新動向の情報を提供するよ
う努めた。また、欧州委員会幹部などの訪日の機会を捉えてセミナーを企画し
た。なお、会場は、例えば駐日欧州連合代表部の会議場を借用するなどにより、
経費削減を図った。
平成 27 年度(2015 年度)セミナー(東京)<概要>
平成 27 年(2015 年)10 月 6 日
テーマ:日欧における知的財産の最近の動向
講演者:駐日欧州連合代表部 通商部一等書記官 ゲルゲリ・スルヨク氏
ゾンデルホフ&アインゼル法律特許事務所 代表弁理士
フェリックス=ラインハルト・アインゼル氏
(株)NTT ドコモ 法務部長 米国ニューヨーク州弁護士
中村 豊氏
ゾンデルホフ&アインゼル(北京)知識産権代理有限公司 欧州
弁理士 ギュナー・ペーゾルト氏
経済産業省 経済産業政策 局 知的財産政策室総括補佐 伊万里
全生氏
特許庁 総務部企画調査課企画班長課長補佐 山崎 利直氏
会 場:駐日欧州連合代表部
参加者:約 130 名
35
平成 27 年(2015 年)11 月 11 日~12 日
テ ーマ:エナジー・ストレージ・サミット・ジャパン
主な講 演者:
カリフォルニア公益事業委員会委員長 C.J.ピータマン氏
ドイツ・エネルギー貯蔵協会専務理事 U.ウィンデレン氏
経済産業省 資源エネルギー庁省エネルギー部・新エネルギー部
新エネルギー対策課課長補佐 呉村 益生氏
駐日欧州連合代表部 科学技術部長 L.カラビベリス氏
会 場:ベルサール渋谷ファースト
参 加者:約 270 名
平成 27 年(2015 年)11 月 19 日
テーマ:競争力のあるワインセクターの構築
講演者:農林水産省 関東農政局企画官 新田直人氏
欧州委員会 農業総局 C2 課課長補佐 ルディ・ファン=デル=
スタッペン氏
国税庁 酒類課課長補佐 飯島 隆氏
メルシャン(株) シニア・ヴィンヤード・マネージャー 山梨
ワイン酒造組合会長 齋藤 浩氏
MHD モエヘネシーディアジオ(株) パブリックアフェアーズマ
ネージャー 牧 陽子氏
国際ワイン法学会 理事 高橋 悌二氏(モデレーター)
会 場:駐日欧州連合代表部
参加者:約 80 名
平成 28 年(2016 年)2 月 15 日
テ ーマ:日欧における資源効率/循環型経済政策の動向と相互協力の可能性
講演者:欧州委員会 成長総局課長 フルヴィア・ラファエッリ氏
欧州委員会 成長総局 マイケル・ジョン・ベネット氏
(株)三菱総合研究所 環境エネルギー研究本部研究員 新井 理恵氏
経済産業省 産業技術環境局リサイクル推進課課長補佐 梅田 英幸氏
(株)東芝 CS 推進室家電リサイクル担当参事 上山 大治郎氏
慶応義塾大学 経済学部教授 細田 衛士氏(モデレーター)
会 場:駐日欧州連合代表部
参加者:約 180 名
36
平成 28 年(2016 年)2 月 24 日
テ ーマ:パリ気候変動合意―協定実施に向けた作業
講 演者:欧州委員会 気候行動総局主席アドバイザー ジェイク・ワークスマン氏
経済産業省 大臣官房審議官(環境問題担当) 三又 裕生氏
ユニリーバ・ジャパン・ホールディング(株) 代表取締役
ジェネラルカウンセル 北島 敬之氏
日本電気(株) 品質推進本部部長代理兼環境推進部長 堀ノ内 力氏
会 場:駐日欧州連合代表部
参加者:約 70 名
2)エンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク(EEN)
平成26年度(2014年度)に引き続き、欧州委員会成長総局が実施する中小企
業向けサービス「エンタープライズ・ヨーロッパ・ネットワーク(Enterprise
Europe Network:EEN)」のパートナー機関として、欧州事務所と連携し積極
的に活動を行った。同ネットワークは、中小企業の国際化と競争力強化に役立
つ公的サービスを目指してEUが積極的に推進している枠組みで、EU域内・外
を含め、現在63か国から600機関が加盟している。
具体的には、ビジネスの国際化に繋がるパートナーを探したい欧州と日本の
中小企業を対象に、同ネットワークのデータベースや情報ツールを活用して、
個別企業の製品や技術のプロフィールのメールニュース配信サービスを提供し、
ウェブサイトに情報を掲載した。EEN紹介セミナー及びウェブセミナーの定期
開催、外部セミナーでの講演、自治体の機関誌への記事寄稿などのプロモーシ
ョン活動を行った。前年度に続き、大田区産業振興協会及び(株)アスタミュ
ーゼとEENパートナーとしての業務提携契約を更新した。また、新たに(株)
メッセ・デュッセルドルフ・ジャパンと商談会の共催に関する業務提携契約を
締結した。
EUの中小企業支援枠組みにおける情報サービスと並行して、従来から行って
いる日欧の個別企業からのビジネス関連相談業務も引き続き実施した。日本企
業からの問合せは、EUへの製品輸出に関わる法規制や規格に関するものが中心
で、一方、EU企業からは日本の特定の製品の市場規模やサプライヤーについて
の情報提供依頼などがあった。様々な問合せに対して、欧州委員会、 日本政府
当局とコンタクトを取りながら適切な情報源を探し、情報提供を行った。
東京事務所及び欧州事務所で合計386件の問合せに対応した。そのうち、企業
からの問合せ284件の内訳は以下のとおり:
問合せ種別
BtoB マッチング(プロフィール登録・応募)
BtoB マッチング(商談会参加)
件数
188
48
37
情報問合せ(法令・規制)
20
情報問合せ(市場)
23
5
その他
284
合計
また、セミナー・個別面談・ミーティング・展示会などを通じ、約800人を対
象にEENの利用促進プロモーションを実施した。
EEN プロモーション・面談
種別
件数(件) 合計面談人数(人)
51
110
6
148
主催セミナー
17
177
公的機関との個別面談
40
112
MEDICA(ドイツ・デュッセルドルフ)
1
48
大田研究開発フェア
1
37
中小機構主催
1
40
スマートシティエキスポ in Kyoto
1
40
インターネプコン 2016
1
56
オランダ大使館スマートオリンピック商談会
1
10
120
778
企業との個別面談
外部セミナーでの講演・ネットワーキング
展示会(ブース出展など)
新価値創造展
合計
業種別取組みとしては、EUの医療機器市場を取り上げ、同市場にアプローチ
する日本企業を対象に、以下の活動を実施した。
・平成27年(2015年)6月 ヨーロッパ医療機器市場セミナーを開催
・自治体ミッションに対する情報提供やブリーフィング参加など
・ドイツ・デュッセルドルフで開催された見本市「MEDICA」におけるEEN
プロモーション、EEN商談会参加に関する側面支援、NRW-福島県交流会
でのプレゼンテーションなど
(2)政策提言
1)日・EU ビジネス・ラウンドテーブル(BRT)
「日・EU ビジネス・ラウンドテーブル」は、平成 11 年度(1999 年)に「日・
EU ビジネス・ダイアログ・ラウンドテーブル」として発足した経済人の民間会
38
議で、日欧のビジネス界の相互信頼と相互理解を基に、日・EU 政府に対して貿
易・投資等の政策立案に関し提言することを目的としている。
日欧産業協力センターは、毎年 1 回開かれる年次会合及びその事前準備会議
等の運営に当たり、その事務局としての機能を果たしている。
平成 27 年度(2015 年度)は 4 月 27 日及び 28 日に、第 17 回年次会合をベ
ルギー・ブリュッセルで開催した。佃和夫氏(三菱重工業(株)相談役)とフ
ァブリス・ブレジエ氏(エアバス社 社長兼最高経営責任者(CEO))が共同議
長を務め、日欧ビジネス界のリーダー約 50 名が一堂に会して、
「日本と EU―新
たな産業協力への道を開く」をテーマに、交渉中の自由貿易協定(FTA)/経
済連携協定(EPA)、FTA/EPA 締結後の 規制協力、エネルギーと気候変動
(COP21 での BRT の役割)、日・EU の交通・輸送分野の協力について、活発
な意見交換・討議を行った。
同会合には、日本側より、関芳弘経済産業大臣政務官、伊藤直樹外務省経済
局審議官、森清総務省情報通信国際戦略局次長、EU 側からは、カルロス・モエ
ダス欧州委員会委員、ダニエル・カレハ・クレスポ欧州委員会成長総局総局長、
ジャン・リュック・デマーティ欧州委員会貿易総局総局長、ゾラン・スタンチ
ッチ欧州委員会通信ネットワーク・コンテンツ・技術総局副総局長らの参加が
あった。
年次会合で採択された BRT 提言書は 4 月 29 日にユンカー欧州委員会委員長
へ、また、5 月 18 日には安倍首相に手交された。
こうした BRT の活動を受け、5 月 29 日に開催された第 23 回日・EU 定期首
脳協議の共同プレス声明では、BRT について以下のように言及されている。
「日 EU 間の経済関係を更に発展させる上で、日 EU ビジネス・ラウンド・テ
ーブル(BRT)の積極的で継続的な貢献の重要性を認識し、2015 年 4 月に BRT
が採択した提言を歓迎する。」
39
3.EU 側事業
(1)研修
1)受入れ研修
将来の日本と EU 間の産業協力を担う人材の育成を図るため、EU の中堅幹部
ビジネスパーソン等を対象に、日本企業の生産管理の実態等について、現場研
修に力点を置き、講義と実務とを有機的に連携させた研修を実施している。研
修期間中 EU 企業幹部には、日本言語文化研修や、日本の歴史、文化、社会、
宗教、経済、政治、産業等に関する講義など、日本に関する理解を深める機会
も提供。
51 回目を迎えた今年度は、14 名の参加者を迎え、事業実施に当たっては研修
内容の精査を行い、短期間でより効果の高いプログラムを提供するよう努めた。
2)テーマ別研修
EU 企業の中堅幹部ビジネスパーソンを対象に、EU 企業にとって関心の高い
特定テーマ(生産管理や流通・マーケティング戦略等)に関する約 1 週間の短
期研修を実施している。研修は特定テーマに関する講義と工場・事業所見学か
らなる。TQC(全社的品質管理)、TQM(総合的品質管理)、TPM(総合生産保
全)、JIT(ジャストインタイム)、TIE(総合産業工学)、「カイゼン」実践に対
する深い理解と習熟を目指す。
平成 27 年度(2015 年度)は、
「ワールドクラス・マニュファクチュアリング
への挑戦」をテーマに、EU 企業役員クラスを対象として 1 週間の集中研修コ
ースを 7 月と 11 月に実施し、それぞれ約 20 名の参加者を迎えた。
3)EU 学生の日本企業による受入れ(ヴルカヌス・イン・ジャパン)
平成 27 年度(2015 年度)は、45 名の学生が EU から来日し、9 月から 4 か
月間の日本語研修を終了、日本語研修最終日には、参加者が自分の専門分野や
日本に関するプレゼンテーションを日本語で行った。45 名は、平成 28 年(2016
年)1 月から以下の在日企業で研修中である。
ヴルカヌス・イン・ジャパン
平成 27 年度(2015 年度)受入れ実績
受入れ企業
出身国
NTT コミュニケーション科学基礎研究所
イタリア、ポーランド、
ハンガリー、ドイツ、
スロヴェニア 各1名
NTT 物性科学基礎研究所
イタリア、ポーランド、
ドイツ、スロヴェニア、
スペイン 各1名
アジア航測(株)
ギリシャ1名
40
(株)NTT データ
スペイン1名
(株)安井建築設計事務所
イタリア1名
三菱化学(株)
オランダ、フランス
日本化薬(株)
イタリア1名
(株)日立産機システム
(株)日立製作所
習志野事業所
笠戸事業所
各1名
スペイン1名
デンマーク1名
(株)日立製作所
日立 GE ニュークリア・エナジー(株)
イギリス1名
(株)日立製作所
中央研究所
ベルギー、フィンランド
フランス、イタリア、
スペイン 各1名
(株)日立製作所
日立研究所
ベルギー、フィンランド、
フランス、アイルランド、
イタリア、リトアニア 各1名
(株)日立製作所
土浦事業者
インフラシステム社
イタリア1名
(株)富士通研究所
ベルギー、クロアチア 各1名
PEC ジャパン(株)
ポルトガル1名
(株)スクウェア・エニックス
ポルトガル2名
テュフラインランドジャパン(株)
ポルトガル1名
アシアル(株)
ブルガリア3名、ドイツ1名
ゴールドマン・サックス・ジャパン・
ホールディングス(有)
ベルギー、ポーランド、
ルーマニア 各1名
(株)ミクニ
マルタ1名
4)クラスター・サポート・ミッション
欧州委員会の新政策の下、クラスター組織とそのメンバーである欧州中小企
業と日本企業とのビジネスやバートナーシップ構築を目的とする、クラスター
のマッチメイキングミッション受入れを平成 24 年度(2012 年度)から実施し
ている。
平成 27 年度(2015 年度)は、バイオテクノロジー産業を対象としたミッショ
ン(欧州 8 か国から 18 名)を 10 月に 1 週間の日程で受け入れた。(一財)日
本バイオインダストリー協会の協力の下、滞在期間前半は産業や市場について
の講義とバイオ産業をリードする企業・研究所への訪問を実施。後半の 3 日間
は、パシフィコ横浜で開催されたアジア最大のパートナリングイベント「バイ
オジャパン 2015」に日欧産業協力センターの共同出展者として参加し、それぞ
41
れの技術や製品、サービスを展示、発表した。ミッション参加者は、事前のウ
ェブ登録サービスやイベント会場内のパートナリングエリアを利用し、3 日間
のイベント期間中、約 230 件の BtoB ミーティングを行った。
平成 28 年(2016 年)1 月には、ナノテクノロジー産業分野を対象としたミ
ッションを受入れた。(一社)ナノテクノロジービジネス推進協議会(NBCI)
の協力を得て、バイオミッションと同様に前半 2 日間は産業、市場に関する講
義とナノテク産業関連の研究所や企業への訪問を実施した。後半の 3 日間は、
東京ビックサイトで開催された「国際ナノテクノロジー総合展・技術会議」に、
出展参加し、個々の参加者によるプレゼンテーションを行い、日本企業との 329
件のビジネスミーティングを実施した。
(2)科学技術協力
1)イ ノベ ーシ ョン・ 科学 ・技術 にお ける 日欧 協力関 係構 築 (JEUPISTE)
プロジェクト
平成 25 年(2013 年)9 月から 3 年間の予定で活動している Japan-EU
Partnership in Innovation, Science and Technology(JEUPISTE)プロジェク
ト(FP7 契約番号 609585)の 3 年目として、以下の 5 つの項目及びプロジェ
クト管理に関して支援・協力促進活動を行った。
①日欧政策対話への貢献
イノベーション・科 学・技術 における 日欧間での共同研究事 業、また日本
に お け る ヨーロッパ人も参加可能な研究事業、また Horizon 2020 と連携し
て 活 用 で きる研究事業のリストの草案を完成させた。
②情報提供
テーマ別情報提供セミナーを 3 件開催し、各分野での事例紹介と連携強化を
図った。
・平成 27 年(2015 年)9 月 30 日
「欧州における研究資金獲得の機会と研究者ネットワークの構築」
主
催:日欧産業協力センター(JEUPISTE、NCP)/大阪大学
講
師:神戸大学ブリュッセルオフィス所長 吉田 健一教授
駐日欧州連合代表部科学技術部 レオニダス・カラピペリス氏
ユーラクセス マチュー・ピー
日欧産業協力センター
会
場:グランフロント大阪
参加者数:20 名
・平成 27 年(2015 年)10 月 14 日
「Horizon 2020 新公募課題の概要説明セミナー」
主
催:日欧産業協力センター(JEUPISTE、NCP)
42
講
師:駐日欧州連合代表部科学技術部 レオニダス・カラピペリス氏
社会環境システム研究センター 藤森 真一郎氏
高エネルギー加速器研究機構 小林 富雄氏
科学技術振興機構 中島 英夫氏
日欧産業協力センター
会
場:欧州連合日本代表部
参加者数:175 名
・平成 27 年(2015 年)11 月 24 日
「Horizon 2020 新公募課題の概要説明セミナー」
主
催:日欧産業協力センター(JEUPISTE、NCP)/九州大学
講
師:九州大学大学院 東川 甲平氏
日欧産業協力センター
会
場:九州大学
参加者数:50 名
・<その他の活動>
・「欧州高等教育フェアー」における Horizon 2020 の展示発表(平成 27
年(2015 年)5 月 15 日~17 日、東京、京都)
・京都スマート・シティー展での Horizon 2020 の展示発表(平成 27 年(2015
年)5 月 21、22 日、京阪奈)
・拡大する GNSS 市場における日欧協力の推進で発表(平成 27 年(2015
年)7 月 17 日)
・ドイツ JSPS 同窓会における日欧研究協力について講演(平成 27 年(2015
年)10 月 5 日、東京)
・日欧産業協力センターにおける欧州企業 ICT クラスターミッションで発
表(平成 27 年(2015 年)10 月 26 日、東京)
・Japan IT Week 秋にて ICT に関する Horizon 2020 日欧共同公募の説
明(平成 27 年(2015 年)10 月 28 日~30 日、東京)
・日本イタリー神経科学、高齢化社会に関するコロキウムで日欧共同公募
についての説明(平成 27 年(2015 年)12 月 9 日、東京)
・欧州企業ナノテククラスターミッションで Horizon 2020 のナノテク関係
の公募における日欧連携の機会について(平成 27 年(2015 年)1月 25
日、東京)
・ナノテク 2016 展で日欧連携についての情報提供(平成 27 年(2015 年)
1 月 27 日~29 日、東京)
③パートナーシップ形成支援
パートナーシップ形成を目的としたワークショップを開催した。
・「JEUPISTE イノベーションワークショップ:Smart communities and healthy
ageing」(平成 27 年(2015 年)11 月 19 日、バルセロナ;HASEKURA2.0
との共催)参加者:50 人
43
・「Power Electronics Symposium」(平成 27 年(2015 年)12 月 15 日~16
日、東京;大阪大学との共催)参加者:130 人
④コンタクトポイントの形成とトレーニング
NCP 事業と共同で、Horizon 2020 への参画方法やパートナー探しの依頼等
を含む 280 件の問合せに対応した。さらに、トレーニングコースを開催した。
・「Training for Japanese NCPs & URAs」(平成 27 年(2015 年)10 月 15
日、東京)
⑤アウトリーチ、メディア等との連携
幾つかの展示会に参加し、Horizon 2020 の普及を JEUPISTE 活動の一環と
して行ってきた。
・欧州高等教育フェアー(平成 27 年(2015 年)5 月 15 日~17 日、東京、
京都)
・京都スマート・シティー展(平成 27 年(2015 年)5 月 21 日、22 日、京
阪奈)
・Japan IT Week 秋 (平成 27 年(2015 年)10 月 28 日~30 日、東京)
・バルセロナ・スマートシティ世界エクスポ(平成 27 年(2015 年)17 日~
19 日、バルセロナ)
・ナノテク 2016 展 (平成 27 年(2015 年)1 月 27 日~29 日、東京)
⑥プロジェクトマネジメント
前期プロジェクト報告書を平成 27 年(2015 年)7 月に提出した。
2)衛星測位システムの下流市場における日欧協力関係構築 (GNSS.asia)
プロジェクト
平成 27 年(2015 年)1 月より Gnss.asia2 が始まり、平成 24 年(2012 年)1
月から 2 年間活動していた GNSS.asia における衛星測位システムの利用、特に
受信機やアプリケーション開発における日欧の産業協力をさらに促進すべく、
セミナー開催など以下の活動に取り組んだ。
①情報提供(イベント)
・QBIC 海外展開ワーキンググループミーティングにて「GNSS.asia 活動紹
介」発表:2015 年 6 月 4 日、東京
・QBIC 社会実証準備ワーキンググループミーティングにて「ガリレオマスター
における GNSS.asia チャレンジ賞紹介」発表:2015 年 6 月 10 日、東京
・GNSS.asia ジャパンワークショップ「成長する GNSS 市場における日欧協
力の促進」開催:2015 年 7 月 17 日、東京
・第 1 回衛星測位技術展(SATEX)にて「欧州における先進的な GNSS アプ
リケーションの事例紹介」セミナー開催:2015 年 10 月 2 日
・QBIC 海外展開ワーキンググループミーティングにて「GNSS.asia 最新活
44
動報告」発表:2015 年 10 月 8 日、東京
・GNSS 国際シンポジウム(IS-GNSS)にて「GNSS.asia 活動紹介」発表:2015
年 11 月 16 日、京都
・G 空間 EXPO にて欧州 GNSS、GNSS.asia についてのポスター展示ブース:
2015 年 11 月 26 日~28 日、東京
・マルチ GNSS アジア(MGA)カンファレンスにて「GNSS.asia インダス
トリーセミナー」開催:2015 年 12 月 7 日、バンダリスリブガワン
・ミュンヘン・サテライト・ナビゲーション・サミットにて「GNSS.asia 最
新活動状況」発表:2016 年 3 月 3 日、ミュンヘン
②情報提供(e アラート、ウェブサイト、LinkedIn)
GNSS.asia の活動情報、欧州のガリレオ打ち上げ情報、提供サービス情報
な ど を GNSS.asia メーリングリスト登録者(約 600 名)へ e アラートで配
信し、またウェブサイトへの掲載を積極的に行った。またネットワークの場
を 広 げ る べく GNSS.asia の LinkedIn を立ち上げた。
③パートナーシップ形成支援
・2015 年 7 月 GNSS.asia ワークショップ開催時、欧州全地球航法衛星シス
テム監視庁(GSA)マーケティング・ディベロップメント・オフィサーの
来日に際し、内閣府宇宙戦略室、宇宙航空研究開発機構(JAXA)、衛星測
位利用推進センター(SPAC)との意見交換の機会を設定した。また、SPAC
が主催する衛星測位と地理空間情報フォーラムにて GSA の担当官が欧州
の衛星測位市場と日欧産業協力の機会について発表した。
・2015 年 7 月 GNSS.asia ワークショップ開催時、講演者として来日した欧
州企業と日本企業との意見交換の機会を設定した。
・2015 年 10 月にフランス、ボルドーで開催された ITS ワールドカンファレ
ン ス に際し、日本からの参加 企業と欧州全地球航法衛星システム監視庁
(GSA)との意見交換の機会を設定し、日欧連携の可能性についての話し
合いがなされた。
・2015 年国際シンポジウムに際し、欧州委員会成長総局ガリレオとイグノス
-アプリケーション、安全保障、国際協力ユニット副課長が来日した際、宇
宙航空研究開発機構(JAXA)、衛星測位利用推進センター(SPAC)との意
見交換の機会を設定した。
・2016 年 3 月にドイツ、ミュンヘンで開催されたミュンヘン・サテライト・
ナビゲーション・カンファレンスに際し、日本からの参加機関と欧州企業
との意見交換の機会を設定し、パートナーシップの可能性についての話し
合いがなされた。
④プロジェクトマネジメント及び評価
2015 年 12 月にブルネイで開催した GNSS.asia インダストリーセミナー
に 際 し 、GSA の GNSS.asia プロジェクト担当官、ドイツ、フランス、日本、
中 国 、 イ ンド、台湾、韓国を含む GNSS.asia 各チームが集まり中間評価会
45
が開催された。産業協力におけるより具体的な成果をあげるべく、具体的な
KPI を設定し活動の一層の強化が図られた。
46
4.欧州事務所の活動
欧州事務所(平成 8 年(1996 年)5 月開設、ベルギー・ブリュッセル)は、
主に EU28 加盟国向けにセンター事業の広報活動等を行っている。各種事業に
関心を示した企業に対しては、問合せ対応、参加申込み受付、オリエンテーシ
ョン等の実施、研修参加後のフォローアップ等を実施している。応募者数が多
い研修事業に関しては、研修によって得られる経済効果がより高いと思われる
参加者を選定するための選考委員会を開催している。
(1)情報提供
欧州の産業界や在欧日系企業の関心の高いテーマについて、日 EU 通商関係
の課題を中心に、日 EU 当局や EU 加盟国政府に対する政策提言に繋がる議論
の場としてのセミナーを開催した。
日・EU 通商関係の重点課題である日 EU の FTA/EPA については、上田隆
之経済産業審議官の訪欧の機会をとらえ、「アジア太平洋と欧州貿易圏の架け
橋:日 EU FTA/EPA の戦略的意義」と題するセミナーを、欧州産業界(特
にフランス)を対象に行った。
さらに、「第 18 回 EU-日本カンファレンス」の中でも、日 EU 当局の交渉
担当者から最新動向を聞く場をブリュッセルで設けた。同カンファレンスでは、
日 EU 規制協力に関する議論も盛り込んだ。
また、欧州産業界における日 EU の FTA/EPA に対する意識や前向きな機運
を高めるため、平成 27 年度(2015 年度)はブリュッセル以外の欧州主要都市
(ロンドン、ワルシャワ)でもセミナーを行った。
さらに、ミラノ万博における「EU ジャパン・デー(EU 主催)」において、
食品・農産物・バイオテクノロジーを切り口とした日 EU ビジネス・セミナー
を行った。
セミナー開催状況
平成 27 年(2015 年)7 月 10 日
テ ー マ :Milano Expo, EU-Japan Day Seminar “EU-Japan Business
Opportunities in Biotech and Agri-Food related Sectors”
(ミラノ万博 EU ジャパン・デー・セミナー
「アグロ・フードとバイオテクノロジー分野における欧州と日本
のビジネス協力の可能性」)
会
場:ミラノ/スッテリーニ宮殿
共
催:欧州委員会、日欧産業協力センター、ジェトロ
主なスピーカー:
欧州委員会成長総局 ダニエル・カレハ‐クレスポ総局長
経済産業省 石黒憲彦経済産業審議官、ほか
参 加 者 :122 名
47
平成 27 年(2015 年)11 月 13 日
テ ー マ :Japan – The Land of Rising Business Opportunities
(英国産業界向け対日ビジネス・セミナー)
会
場:ロンドン/BIC カンファレンス・センター
協力機関:英国貿易投資省(UKTI)
主なスピーカー:
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス、英国貿易投資省、ジ
ェトロ(ロンドン事務所)、日欧産業協力センター、等
参 加 者 :40 名
平成 27 年(2015 年)11 月 16 日
テ ー マ :第 18 回「EU-日本カンファレンス」
The 18th EU-Japan Conference “Standards, Governance and
the Rule of Law – Opportunities for EU-Japan Cooperation”
(標準、ガバナンス、法の支配と日 EU 協力)
会
場:ブリュッセル/Fondation Universitaire 大会議室
主なスピーカー:
在欧州連合日本政府代表部 特命全権大使 片上 慶一郎氏
欧州委員会 成長総局 ロリー・エヴァンス総局長
欧州委員会 貿易総局 マウロ・ペトリチオーネ副総局長
在欧州連合日本政府代表部 小泉 勉氏
欧州対外行動局 ジュリアン・ウィルソン氏、ほか
参 加 者 :約 170 名
平成 28 年(2016 年)2 月 10 日
テ ー マ :Building a Bridge between the Asia Pacific and the EU: The
Strategic Significance of the EU-Japan FTA/EPA
(アジア太平洋と欧州貿易圏の架け橋:日 EU FTA/EPA の戦
略的意義
会
場:パリ/ビジネス・フランス
共催機関:ジェトロ(パリ事務所)、日欧産業協力センター
主なスピーカー:
経済産業省 上田隆之経済産業審議官
欧州委員会 貿易総局 マルコ・チルーロ氏
仏政治学院 パトリック・メセラン氏
OECD 貿易・農業局長 ケン・アッシュ氏、ほか
参 加 者 :120 名
48
平成 28 年(2015 年)3 月 21 日
テ ー マ :Japan – The Land of Rising Business Opportunities(ポーラン
ド産業界向け対日ビジネス・セミナー)
会
場:ワルシャワ/ブリストル・ホテル
共催機関:ポーランド経団連(Policy Confederation Lewiatan)
主なスピーカー:
駐ポーランド日本大使館 松富 重夫大使
ポーランド経団連 会長 ヘンリカ・ボフニアーシュ氏
ポーランド外務省 次官 カタリニャ・カツペルチェク氏
European Centre for International Political Economy ホソック・
リー・マキヤマ氏
ジェトロ ワルシャワ事務所長 牧野 直史氏、等
参 加 者 :110 名
セミナー等開催のほか、年 4 回のニュースレター「EU-Japan News」の発行、
EU 中小企業向けの日本ビジネス情報ポータル「EU Business in Japan」の運
営、日・EU 産業協力推進に資する各種イベントへの広報協力を通じて、積極的
に情報提供を行っている。
(2)研修
平成 27 年度(2015 年度)の各研修プログラム別の応募状況は、以下のとお
り。
研修事業別応募状況
研修
派遣者数
研修事業
応募件数
ヴルカヌス・イン・ヨーロッパ
平成 27 年度(2015 年度)派遣日本人学生の受
入れ欧州企業
55
(33 社)
20
(マッチング件数)
ヴルカヌス・イン・ジャパン
平成 26 年(2014 年)9 月~平成 27 年(2015
年)8 月/欧州学生
739
45
ヴルカヌス・イン・ジャパン
平成 27 年(2015 年)9 月~平成 28 年(2016
年)8 月/欧州学生
827
49
テーマ別研修事業(製造業-WCM)
平成 27 年(2015 年)6 月/11 月(年 2 回開催)
21( 6 月)
32(11 月)
19( 6 月)
19(11 月)
48
14
受入研修事業(HRTP)第 51 回
49
クラスターミッション(年 3 回開催)
35(バイオテク) 18(バイオテク)
・バイオテクノロジー 平成 27 年(2015 年)10 月
18(ICT)
・情報通信技術(ICT)平成 27 年(2015 年)10 月 33(ICT)
・ナノテクノロジー 平成 28 年(2016 年)1 月
21(ナノテク) 19(ナノテク)
日本へ派遣するプログラムについては、欧州の主要な産業展示会(バイオ・
ヨーロッパ、メディカ、等)での広報宣伝を強化した。また、過去の参加者を
通じて新たな参加者を開拓するといった、事業で培ったネットワークの活用に
より、テーマ別研修事業・受入れ研修事業の応募件数は安定している。
日本の理工系学生受入れ欧州企業については、初めて応募する企業や複数ポ
ストを提示する企業もあるなど、前年度と同水準の応募があった。
(3)国際教育者招聘(IEJ)
欧米の公立学校で日本人駐在員の子弟を担当する教師を日本へ派遣する国際
教育者招聘事業(IEJ)に関しては、平成 18 年度以降、欧州事務所がベルギー
における派遣団体となって実施している。平成 27年度(2015 年度)はインタ
ーナショナル・スクール・オブ・ブリュッセルから 3 名が参加した。
50
Ⅲ
業務管理運営体制
(1)理事会・評議員会の開催
当財団の運営に関する重要事項を議決するために、次のとおり理事会、評議
員会を開催した。
開催日
開催内容
平成 27 年(2015 年) 第 14 回理事会議題等
6 月 2 日(火)
(決議事項)
第1号議案 「定款変更等に関する件」
第2号議案 「評議員及び役員の選任に関する件」
第3号議案 「平成26年度(2014年度)の事業報告書に
関する件」
第4号議案 「平成26年度(2014年度)の決算報告書に
関する件」
第5号議案 「平成26年度(2014年度)の公益目的支出計
画実施報告書及び計算書類等に関する件」
第6号議案 「平成27年度(2015年度)の補助金の受入
れに関する件」
第7号議案 「当財団前理事長 塚本弘 氏に対する退
職手当の取扱いを巡るその後の状況に関
する件」
第8号議案 「第13回評議員会の開催及び付議事項に関
する件」
第9号議案 「参与の委嘱に関する件」
(報告事項)
報告事項1.「平成26年度(2014年度)の資産運用の状
況等について」
報告事項2.「ギリシャ共和国円貨債券を巡るその後の
状況について」
報告事項3.「当財団における労働基準法に基づく届出
義務違反状態の是正を巡るその後の状況
等について」
51
平成 27 年(2015 年) 第 13 回評議員会議題等
6 月 18 日(木)
(決議事項)
第1号議案 「定款変更等に関する件」
第2号議案 「評議員及び役員の選任に関する件」
第3号議案 「平成26年度(2014年度)の事業報告書に
関する件」
第4号議案
「平成26年度(2014年度)の決算報告書に
関する件」
第5号議案 「平成26年度(2014年度)の公益目的支出計
画実施報告書及び計算書類等に関する件」
第6号議案 「平成27年度(2015年度)の補助金の受入
れに関する件」
第7号議案 「当財団前理事長 塚本弘 氏に対する退
職手当の取扱いを巡るその後の状況に関
する件」
(報告事項)
報告事項1.「平成26年度(2014年度)の資産運用の状
況等について」
報告事項2.「ギリシャ共和国円貨債券を巡るその後の
状況について」
報告事項3.「当財団における労働基準法に基づく届出
義務違反状態の是正を巡るその後の状況
等について」
平成 27 年(2015 年) 第 15 回理事会(決議省略の方法による)
8 月 25 日(火)
第1号議案 「当財団前理事長 塚本弘 氏に対する退
職手当の支給金額及び一部返還請求に関
する件」
第2号議案 「第14回評議員会の開催及び付議事項に関
する件」
平成 27 年(2015 年) 第 14 回評議員会(決議省略の方法による)
9 月 8 日(火)
第1号議案 「当財団前理事長 塚本弘 氏に対する退
職手当の支給金額及び一部返還請求に関
する件」
52
平成 28 年(2016 年) 第 16 回理事会目的事項
3 月 8 日(火)
(決議事項)
第1号議案 「監事の増員に伴う新任監事の選任に関す
る件」
第2号議案 「常勤役員後任候補選出委員会運営規程の
改正等に関する件」
第3号議案 「平成27年度(2015年度)の収支予算書の
変更に関する件」
第4号議案 「平成28年度(2016年度)事業計画書に関
する件」
第5号議案 「平成28年度(2016年度)収支予算書に関
する件」
第6号議案 「第15回評議員会の開催及び付議事項に関
する件」
第7号議案 「特定個人情報等取扱規程の制定等に関す
る件」
(報告事項)
報告事項1.「平 成 27年( 2015年 )4月 か ら 平 成 28年
(2016年)
3月7日までの業務報告について」
報告事項2.「平成27年度(2015年度)の収支決算の見
通しについて」
報告事項3.「当財団の資産運用の状況について」
報告事項4.「監査法人の変更について」
報告事項5.「当財団支部における経理事務体制の再構
築の進捗状況について」
報告事項6.「当財団支部に対する三田労働基準監督署
からの労働基準法に基づく是正勧告とそ
の後の対応状況について」
報告事項7.「平成26年度(2014年度)の公益目的支出
計画実施報告書の修正について」
53
平成 28 年(2016 年) 第 15 回評議員会目的事項
3 月 23 日(水)
(決議事項)
第1号議案 「監事の増員に伴う新任監事の選任に関す
る件」
第2号議案 「常勤役員後任候補選出委員会運営規程の
改正等に関する件」
第3号議案 「平成27年度(2015年度)の収支予算書の
変更に関する件」
第4号議案 「平成28年度(2016年度)事業計画書に関
する件」
第5号議案 「平成28年度(2016年度)収支予算書に関
する件」
(報告事項)
報告事項1.「平成27年(2015年)4月から平成28年
(2016年)
3月7日までの業務報告について」
報告事項2.「平成27年度(2015年度)の収支決算の見
通しについて」
報告事項3.「当財団の資産運用の状況について」
報告事項4.「監査法人の変更について」
報告事項5.「当財団支部における経理事務体制の再構
築の進捗状況について」
報告事項6.「当財団支部に対する三田労働基準監督署
からの労働基準法に基づく是正勧告とそ
の後の対応状況について」
報告事項7.「平成26年度(2014年度)の公益目的支出
計画実施報告書の修正について」
54
(2)平成 27 年度(2015 年度)事務局体制・組織図
本部、支部の事務局体制・組織図は次のとおりであった。
( 一般財団法人 貿易研修センター
組織図)
(本部)
専務理事
(本部担当)
総務・企画調査広報部
(8 人)
国際交流部
(4 人)
人材育成部
日本ケースセンター
(2 人)
理事長
評議員会
会
理事会
(支部)
専務理事
(支部担当)
日欧産業協力センター
(17 人)
監事
欧州事務所
55
(14 人)
Ⅳ
附属明細書について
「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(平成 18 年法律第 48 号)」第
199 条で準用する同法 123 条第 2 項に規定する事業報告の附属明細書は、
「一般
社団法人及び一般財団法人に関する法律施行規則」(平成 19 年法務省令第 28
号)」第 64 条で準用する同規則第 34 条第 3 項に規定する「事業報告の内容を
補足する重要な事項」がないので、作成しない。
平成 28 年(2016 年)6 月
一般財団法人貿易研修センター
56