甲斐市消防団 入団研修報告書

甲斐市消防団
入団研修報告書
平成24年度採用職員名簿
(研修期間:平成24年4月1日~平成26年3月31日)
NO
氏
名
所 属
所 属 部
1
秋山 公寛
建設課
敷島第1分団第2部
2
岡田 拓也
長寿推進課
双葉第1分団第1部
3
清水 俊也
企画財政課
竜王第2分団第4部
4
岡田 伸哉
学校教育課
双葉第1分団第1部
5
相川 瑞穂
都市計画課
竜王第2分団第2部
6
保坂 真悟
農林振興課
双葉第1分団第2部
7
小沢 亜香梨
秘書政策課
竜王第1分団第2部
8
上嶋 裕大
保険課
竜王第1分団第3部
9
平出 佳奈
スポーツ振興課
双葉第2分団第2部
10
榎本 宏征
収納課
竜王第1分団第3部
11
笹本 由実
竜王南保育園
双葉第2分団第2部
12
深沢 愛
竜王中央保育園
竜王第2分団第4部
13
清水 香里
図書館
双葉第2分団第2部
「消防団活動の経験」
甲斐市消防団敷島第1分団第1部所属
建設課 秋 山 公 寛
甲斐市消防団員として活動する中で、本当に多くの経験をさせて頂いています。
消防団の多岐にわたる活動の中で、様々な年代や職種の人と出会い、話を伺う機会が多くあっ
たおかげで、思いがけないその地区の歴史を知ることができて、直接的に現在の自分の仕事に
役立ったこともありました。
消防団は火災時の緊急出動や火災予防の啓発巡回といった防火活動はもちろんのこと、地区
の防災訓練、芝焼きや祭りといった地域の行事に参加したり、市の行事の際にも活動します。
地域の為に活動をすると一言にいっても、こんなに多岐にわたる活動を行う団体は少ないと思
いますので、地域において本当にかけがえのない存在だと思います。
この2年間を振り返り、その中で学ばせて頂いたことをこれからの業務や生活に生かしてい
けたらと思います。
まず、大きな経験は夏の訓練についてです。1年目の去年は、新入団員で作った一隊で、分
団・部を超えてご指導頂き、総見の際に発表させていただきました。仕事をしながら週2~3
日訓練に参加することは簡単な事ではありませんでした。しかし、同じ苦楽を共にした仲間が
出来たからこそ緊急時には、迅速に協力して活動ができるのだろうと実感するとともに、さら
にもう一つ上に挑戦したくなりました。
そこで、2年目となる今年度は、甲府地区
消防団員訓練大会において、規律訓練の選手
として参加させて頂きました。30人という
集団が一つになるということがいかに難しい
かという事はもちろん感じましたが、逆に毎
週同じ訓練を行った30人の消防団員がいる
ということに頼もしさを感じました。
規律訓練は基礎の基礎だといわれますが、その通りだと思います。学生の時に、体育の授業
で行った集団行動には、正直あまり必要性を感じなかったのを覚えていますが、社会に出てか
らは日々の仕事でも消防団活動でも、
「自分」がいかに周りの人に支えられて集団の中で生き
ているかということを感じているので、規律訓練は難しくも充実した訓練となりました。
そのうえで集団の中の一人として良い結果を出す為には、個々の能力が高い集団であれば自
分もそれに見合うように高める必要があるし、自分の能力を上げることで周りを刺激して全体
の向上に繋がるということを実感しました。当たり前のこととは思いますが、実感させて頂い
たことは非常に貴重な経験となりました。
やりきった達成感と練習を指導、応援してくれた方々には改めて感謝申し上げます。
また、この2年間で火事等での緊急出動にも参加しました。特に敷島分団の管轄地内には山
間部があるため、山火事等が発生した場合にも対応にあたりました。これはもちろん、無いに
越したことはないのですが、その際にも地元の消防団がいることで水利の場所や現場まで駆け
つける道がわかる事や、日頃から行っている送水訓練などの成果によって迅速な対応がされて
おり、その地区ごとで災害時に想定される事態に対応する訓練の大切さがよくわかりました。
当然ながら、緊急事態はいつ起こるかわかりません。起こりうる災害に対しては、もちろん
想定しておくことが必要ですが、やはり整備しておくべきはまず、人のネットワークなのだと
思います。消防団として活動していると、やはり地域の力は本当に大きいと感じます。入団後
1年の際のレポートにも書かせていただきましたが、改めて感じることは、消防団の経験をし
た人が地域に多くいることは、有事の際の地域力を向上させ、住みやすい安心の地域をつくる
ことにつながると思います。
地域の為に活動する消防団の経験によって、自分の知識や技術が向上したことで、その活動
は自分の為にもなっていると強く感じます。また、
「自助・共助・公助」の3連動を推進して
いくうえで、共助に通ずる消防団の経験を考慮して、市の職員として公助に関する仕事に生か
していこうと思います。
さらに、同じように各地区の消防団で活動している同期と、この2年間それぞれの地域の消
防団で学んだことやその地域の事を情報交換して、今後に生かしていきたいと思います。
「2年間の消防団活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第1分団第1部所属
長寿推進課 岡 田 拓 也
消防団入団研修により地元消防団へ入団してから2年が過ぎようとしています。ちょうど2
年前に辞令交付式で、新入団員が一堂に集まり、辞令交付を受けました。想像以上に緊張した
のを覚えています。
そこで、消防団研修入団2年目がもうすぐ終
了ということで消防活動について振り返って
みたいと思います。入団するまでは、消防団の
活動について、火事や災害時の活動以外にあま
りイメージができませんでした。実際に活動に
参加させてもらうことでどの様な活動をして
いるのかわかってきました。入団前までは、消防団と言えば火事が起きた際に初期消火を行い、
消防隊のサポートをするということや、東日本大震災の時のような災害時において活動してい
るというイメージでした。しかし、実際の活動では、年間を通じての防災活動はもとより防犯
活動等にも取り組み、地域住民の為に活動を行っていることがわかりました。このことは日々、
市民の方に対して行政サービスを行う公務員としても、とても大切なことではないかと感じま
した。
消防団の主な定期的活動としては毎月ポンプ点検を行い、機材が使用可能かの確認を行い、
その他にも各地区の各消火栓の点検を行っていました。市役所内にも消火栓が設置されており、
竜王庁舎新館ができてから初めての訓練として実際に放水を行いましたが、やはり実際に目で
見て確認しておくことはとても大切なことだと感じましたし、
災害時において実際に使用する場面では訓練を生かして迅速
に行動したいと思いました。
そのほかにも各班による防災診断及び、振り込み詐欺防止の
チラシ配布を行うなど、地域の皆さんに対し防災・詐欺被害防
止について注意を呼びかける活動も行いました。火災の多い時
期にはポンプ車を使用して巡回し、防災活動を行っています。
このような活動を通じて、消防団では防災活動等も担ってい
るのだと実感しましたし、地域住民にとって思っていた以上に
身近な存在であると感じました。
毎年7月頃にかけては礼式及びポンプ車操法についての地区大会が行われ選手の皆さん及
び新入団員については毎週訓練に励みました。日頃のそういった訓練により実際に災害が起き
た際に迅速な対応ができることに繋がってくると感じました。
また、わくわくフェスタ等の市で行われるイベ
ント等への参加の際や、甲斐市総合防災訓練にお
いて消火器の使用方法等の火災における初期消
火手段についても実演を行い、地域住民への防災
意識向上にも貢献していることがわかりました。
このように行政と消防団が連携して活動するこ
とで地域と行政の連帯感も生まれてくると感じ
ました。
近年地域(住民間)のつながりの希薄化が叫ばれており、地域の実情については行政も把握
しきれていない部分もまだまだ多く、その中で各地域の防災に対する実情や現場の声を消防団
から挙げてもらうことも多いのではないかと思います。日頃の仕事の中で、地区の状況をよく
把握されている民生委員の方とかかわることも多いのですが、実際にその地域で生活している
方たちの意見というものは行政にとって非常に大きなものがあり、行政側よりも地域の方々で
構成されている消防団のほうが身近に感じられ信頼感をされている方も多いのではないかと
思いました。今月は記録的な大雪にも見舞われました。職員にも配備がかかり各庁舎へ集まり
公共施設の除雪に取り組みました。その際に、市役所へ自治会から消防団への協力要請などが
入っているのを耳にしました。重機での除雪については主要道路が優先されるということもあ
り、自治会単位での除雪の際には消防団の力も大きかったのではないかと感じました。
また、ほとんどの消防団員は普段仕事をしながら消防団活動をしている訳ですが、平日の夜
や土日、祝日等に活動する機会が多く、私自身、参加できないこともありました。仕事をしな
がら地域の防災・防犯を担っている先輩団員の方々の大変さを実感しました。
今回の2年間の研修入団を通じて、行政と地域の方との信頼関係の構築の必要性について改
めて考えさせられました。大規模な災害時はもちろんのこと地域の状況把握等についても行政
だけでは対応しきれない部分が多くあり、地域の方の力を借りる部分が大きくなります。そう
いった際には地域との連携力が問われることを意識しながら、自分も一市民として地域との関
わりも大切にしながら、より良い行政サービスを市民の皆さんに提供していきたいと考えてい
ます。
「消防団活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第4部所属
企画財政課 清 水 俊 也
平成 24 年 4 月に消防団に入団してから 2 年
が経過し、甲斐市新任職員としての消防団研修
も終わりを迎えます。団員や地域の方々の支え
により 2 年間消防団を務めることができました。
お世話になった皆様に深く感謝いたします。
入団する前は、消防団の存在こそ知っていた
ものの、消防署との違いや活動内容までは理解
しておらず、パトロール中のポンプ車とすれ違っても特に何かを意識するということはありま
せんでした。そんな自分が消防団に入団し、ポンプ車に乗って地域をパトロールしたり、その
他多くの消防団活動に参加するというのは何とも不思議な感覚であり、また、消防団に対する
認識は変わり、これまでそしてこれからも地域の安全や防火・防犯のために活動する消防団に
強く感謝するようになりました。
2 年前、甲斐市職員としての採用がきまり、それに伴い甲斐市消防団竜王第 2 分団第 4 部へ
の入団も決まりました。活動服やアポロキャップの採寸を済ませると、改めて自分が消防団に
入団するのだと実感し、自分に務まるのか大変不安に感じましたが、団員の皆さんに温かく迎
え入れていただき、わからないことは丁寧に教えていただくなど、入団してすぐに不安は解消
されました。
2 年間の消防団活動において、訓練礼式やパトロール、防犯診断、消火栓等の機械器具点検、
放水訓練、出初式、地元イベントへの参加など様々な活動に従事させていただき、多くのこと
を学びました。
訓練礼式は業務の繁忙期と重なり、ほと
んど参加することができなかったのですが、
集団行動によって規則正しく周囲と動きを
合わせるためには、協調性や仲間との協力
が必要不可欠であると実感しました。
防犯診断や機械器具点検は、地元地域を
歩いて回りながらの活動になるので、住民
やすれ違った方から「ご苦労様です」と声をかけていただくこともあり、大変やりがいを感じ
るとともに、地域の方とコミュニケーションを
とって日常についての話をすることは、災害が
発生した際に要救助などの情報を把握するた
めのきっかけになるのだと学びました。また、
消火栓や消火栓ボックスの位置を把握し、使用
方法を覚えることによって、火災が発生したと
きに初期消火に携わることができるようにな
ったというのは研修による大きな成果だと思います。
平成 25 年度は心無い者による管鎗の窃盗や記録的な大雪など、不測の事態に見舞われるこ
とが多く、消防団としても対応に追われました。
甲斐市や昭和町を中心とした消火栓ボックスからの管鎗等の器具の窃盗については、人命に
関わることなので大変腹立たしく思い、窃盗対策として消火栓ボックスに貼ったシールの状態
を常に気にかけるようになりました。
2 月の積雪 1 メートルを超える大雪の際には、近所の雪かきや消火栓の確保に努めたのです
が、消火栓がなかなか見つからず苦労しました。今回のような積雪時に、迅速に消火栓の確保
ができるように消火栓の位置を記録するなどの、もしもの時の為の備えはどれだけ用意しても
しすぎということはないのだと強く実感しました。
2 年間の研修により実際に消防団に所属して、消防団は地域の安全や防火、防犯のために尽
力し、社会公共の福祉を増進するために、なくてはならないものなのだと学びました。また、
地域の方々にとって、消防団は私たち行政職員よりも身近で信頼された存在であり、公務員と
して見習わなければならないことが多くあると実感しました。
市職員として、行政サービスの提供によって市民が暮らしやすいまちづくりを推進していく
中で、安心・安全で活気のあるまちづくりの一端を消防団が担っているということを心に留め
て、業務に励みたいと思います。また、消防団
活動を通じて団員や地域の方々と接すること
によって得た経験を、市民の方々に還元できる
よう日々の仕事に取り組みたいと思います。
2 年間という短い期間ではありましたが、お
世話になった団員の皆様、本当にありがとうご
ざいました。
「消防団研修を終えて」
甲斐市消防団双葉第1分団第1部所属
学校教育課 岡 田 伸 哉
私たち平成24年度採用職員の消防団研修は、平成26年3月31日をもって2年間の研修
期間が終了します。研修終了にあたり、2年間の活動を振り返り、研修の成果と今後その成果
を業務にどう活かせるか考えていきたいと思います。
まず、平成25年度の活動について振り返
ります。活動内容としては、昨年度と大きく
変わったことはなかったと思います。訓練に
ついては、新入団員時には礼式訓練をおこな
いましたが、今年はホース巻きや小型ポンプ
操法の訓練に参加することが多く、より実践
的な訓練ができました。ポンプに関する訓練
について、私の分団では、月に1度のポンプ
点検時に、器具の装着や操作方法を訓練するのですが、場所が公園のため本格的な操法やホー
ス投げなどは今回初めて教わることができました。
訓練の他に変化があったのは、班単位での活動についてです。今年私の班では、3人の団員
が入れ替わり、自分が指示を出す方へまわることが増えました。具体的には、防犯診断の時に
いくつかの班にわかれてまわったのですが、自分が1つの分担を任されたことに驚きました。
最初は熟練の方が抜けたことに不安を感じていましたが、
新入団員気分でいられないと気持ちを切り替えるきっか
けになりました。また、班の中で実際に火事現場を経験
したことがある人が少なくなっています。班活動の中で、
その方たちから実際の現場の話や注意点などの話を聞け
る機会があったことは幸いでした。
9月の防災訓練は、市の職員としての参加となりまし
た。担当地区が滝坂であったので、班は違いますが1部
の活動には関われたことはよかったと思います。滝坂の
訓練では、消火器を使っての消火訓練や、消火栓にホー
スをつなぎ実際に放水を行うというものでした。普段見
ていたポンプよりもやや水圧は弱かったように感じましたが、住民の方たちは慣れないことな
ので、大変そうに感じました。自分も本格的に放水担当になったことはないので、今後、機会
があれば1度訓練する必要があると感じました。
また、双葉分団の中継訓練では、昨年よりも大がかりな訓練となりました。ホースを丘の向
こうまでつなぐということで、ホースを担いで坂を上りました。ホースをいくつかのポンプで
中継しましたので、水圧の調整が思いのほか苦労するということを初めて知りました。
今年度は2年目ということもあり、活動の流れなどは理解していましたが、細かい準備や器
具の使い方などまだあいまいな点が多かったことに気づかされました。幸い今年は大きな火事
もなく、無事に終わることができましたが、今後も消火を含めた防災活動の知識を勉強し、い
ざという時に備えたいと思います。
次に、研修の成果です。
まず、消防団活動へ参加するとなれば、同期の
方たちと会う回数が増えていきました。新入団員
時の礼式訓練は同期の団結力を上げるのに一役
買ったと思います。
他に、地域の方たちに顔を覚えてもらうという
ことにもつながりました。今後、地域の方に信頼
してもらっているということは、職員にとって大きな財産になると思います。
また、活動を通じて消火栓や防火水槽、ホースの場所などを把握し、その使い方を学べたこ
とは今後生活していくうえで重要な情報でした。それを学べたことは、成果だと思います。
最後に、今後の業務へどう活かしていくかを考えます。
消防団の役割は、地域の防災・防犯が主なものとなりますが、根幹にあるものは地域住民が
安心して生活できるよう尽力するという市役
所と同じものだと思います。団長や相談役の訓
示にも繰り返しそういった言葉が出てきまし
たが、そのことを今後も忘れずに持ち続けよう
と思います。
また、2年間という短い期間でしたが、温か
く迎え入れていただいたこと、活動について丁
寧にご指導くださいましたことに感謝申し上
げます。
「消防団研修を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第2部所属
都市計画課 相 川 瑞 穂
甲斐市消防団に入団してから、もう 2 年が経とうとしています。研修という期限付きでの入
団でしたが、多くの団員の方に助けられ様々な活動に参加することができました。消防団とし
て活動してきた2年間は大変有意義なものであり、研修2年目の今年度は、消防団員としてで
きることは積極的に参加しようと臨みました。
今年度、私は礼式選手として訓練大会に出場させていただきました。当初、自ら選手に立候
補したにもかかわらず、体力的にも技術的にも集団についていけるか不安でした。しかし、私
を選手として選出し、細かい動作に至るまで丁寧に指導をしてくださった団員の方の期待に応
えるため必死に練習に励みました。背筋を伸ばし、足を上げ、指先にまで意識し、号令に耳を
澄ませ、なおかつ集団の動きに合わせ動作を行う、訓練礼式での緊張感は普段の生活では経験
することができないもので、遣り甲斐を感じるとともに大変よい刺激を受けました。訓練礼式
をとおして、
「自分のできることを精一杯する」
、
「自分に足りないものを補う努力をする」
、
「周
囲の様子を把握しながら、次はどう動くかを考える」など集団の中で必要なものを体感しまし
た。また、礼式選手で行う懇親会にも出席させていただき、所属部内や職場とは違う、そして
礼式練習時とは違った雰囲気の
中で多くの団員の方々と交流を
もつことができました。週 2~3
日、それぞれ仕事を持つ中で訓練
に取り組むことは大変だと思い
ましたが、同じ苦楽を共にするか
らこそ、有事の際には協力して迅
速な行動がとれるのだと実感し
ました。
また、今年度は竜王第2分団において放水訓練が行われ、私は筒先を持たせていただきまし
た。放水中の筒先は大変重く支えがなければ持つことすらできませんでしたが、各部のポンプ
車や小型ポンプを使い、火点まで水を送るために団員が自分のすべきことを迅速に行う姿には、
地域を守る消防団の頼もしさを感じました。さらに記録的な大雪により消防団として地域の消
火栓の除雪も行いました。機械器具点検を定期的に行っているため、消火栓の発掘は容易にで
きるものだと思っていましたが、いざ除雪を始めると正確な位置を把握できておらず大変苦戦
しました。定期的な点検作業も、実は有事の際には重要となる知識を得るための一端を担って
いるのだと痛感し、改めて平時の活動の必要性を認識しました。消火活動はすることがないに
越したことはありませんが、平常時のこうした訓練や活動が実際に火災現場に立った際にどれ
だけ冷静に行動ができるかということに繋がるのだと思いました。
そして今年も女性消防団員として活発に
行ってきたことが防火・防犯の啓発活動と
消防団員募集活動です。入団当初、消防団
員として私に何ができるかということで悩
みました。力仕事では役に立てず、ただ見
ていることしかできない自分に情けなく感
じることもありました。しかし2年間の研
修期間で、私が消防団に所属している意義
は、自分のできることを見出し、その場面
に立ったとき意欲的に活動することだと気づきました。消防団研修ではただなんとなくその場
をやり過ごすこともできますが、そこから少しでも何かを学びとろう、自分のものにしようと
意識を変えるだけで、活動に対する姿勢は前向きなものになりました。地域住民の防火・防犯
意識の向上、さらには甲斐市消防団の知名度・イメージ向上の活動をしながら、私自身も地域
貢献をとおして社会人として成長する機会を得ることができました。
2年間の消防団研修は、自らの手で地域を守るために必要な知識と技術の習得、また自身の
防火意識の向上にも役立ちました。さらには通常の活動のほか、定例会やお酒の席での団員の
方との会話において、私の物事に対する考え方に影響を与えるものは多かったのではないかと
思います。市役所の新任研修の一環として始まった消防団研修でしたが、市役所という枠を越
えての活動から得るものは、ほかでは得難いものであり大変貴重なものであります。ここでの
経験を今後の日常生活や市役所業務に活かしていきたいと思います。最後に、このような機会
をくださった甲斐市消防団の皆様に感謝申し上げます。
「2年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第1分団第2部所属
農林振興課 保 坂 真 悟
平成24年4月に始まった私の消防団活動研修も早いもので、あと 1 か月で終わりを迎えよ
うとしている。この2年間、私が慣れない消防団活動を円滑に進めてこれたのは、先輩団員や、
同じ時間を過ごした同期たち、地元住民の方々、消防防災対策室職員の皆様のおかげである。
この2年間、様々な活動を行った。平成24年4月の入団式で初めて法被を着てキャップを
かぶり、団長から任命を受けるときは、不安で仕方なかった。消防団とは地域の安全を守るた
めに活動するものであり、時には危険を伴う活動もある。そのような責任のあるものに私のよ
うな人間が加わってよいものなのかと考えた。しかし先輩団員の方々や地域住民の方々に支え
られ何とか2年間の活動を続けることができた。
本格的な活動が始まったのは新入団員の礼式訓練である。2か月間にわたり訓練総見に向け
毎週水曜日と金曜日に訓練を行った。最初は停止間までの基本的な敬礼や回れ右などだったが、
今まで経験したことのない動作の連続で戸惑いが多かった。しかし、指導担当の先輩団員の厳
しくもやさしさのある指導のおかげで、訓練を重ねるごとに形になっていった。悪天候の中で
の訓練や程よい緊張感の中での訓練により、自分が成長することを感じることができた。訓練
礼式は緊急時に秩序のとれた行動ができるようにするための訓練であり、団体行動である。自
分一人が動作を行えばよいのではなく、各団員の動作を合わせることが重要になってくる。訓
練を重ねるごとにバラバラだった各団員の動作が揃っていくことに達成感を感じた。礼式訓練
を経験したことにより、
“相手に合わせること”の難しさと大切さを感じることができたので、
とてもよい経験になったと思う。総見直前の訓練では、市長の激励の言葉に身が引き締まった
のを覚えている。本番では副市長や消防団関係者の前での披露ということもあり、とても緊張
し普段の訓練どおりに動けるか不安
だったが、いざ本番が始まると、体が
自然に動きいつも通りに動くことが
できた。やはり訓練を積み重ねること
が大切だと感じ、緊急時にも慌てずに
秩序のとれた行動ができると感じた。
その後の甲府地区支部総合訓練大
会では、各地域の代表者たちの完成度
の高い礼式やポンプ操法などを見て、さらに頑張ろうと感じたのを覚えている。
毎年2月に行われる地域の芝焼きの時に礼式訓練の経験を活かす時が来た。管轄地区の芝焼
きが問題なく終わり詰め所で一息ついていると、隣の地区で山に燃え広がったとの連絡が入っ
たのだ。初めての火事場で、私は緊張しながら現場に向かった。近くに水源がなく、離れた堰
からホースを繋ぎ消火活動を行うこととなったが、日ごろの訓練や礼式訓練を思い出して、ス
ムーズな消火活動をすることができた。日ごろの訓練の賜物である。
そしてあっという間に1年間が過ぎて行った。
2年目は先輩団員として新入団員の指導などを行った。1年間の活動で学んだことを教えて
いくうちに、自分でも忘れていたことを思い出したりし、教えることもまた勉強なのだと感じ
た。
2年間の消防団活動で学んだことは、団体行動の大切さと、緊急時でも慌てずに行動するこ
との大切さである。私は焦ってしまうと必ずと言っていいほどミスをすることが多かったが、
消防団活動によって、焦っていても冷静になり行動することができるようになった。現在所属
している農林振興課では、災害などの緊急時に最前線で活動することが多い。昨年の台風や昨
日の大雪では、実際に現場に出て対応にあたった。水没箇所での土嚢による被害拡大阻止や、
幹線道路の除雪作業などを行ったが、焦らずに他の職員と連携を取りながら対応することがで
きた。
振り返ればあっという間の2年間の消防団活動研修であったが、戸惑いながらも、とても充
実した2年間であった。慣れないことの連続であったが、自分自身の成長を感じることができ、
とてもよい研修だったと感じている。市役所の職員は地域の方々と接する機会も多いので、消
防団活動によって地域住民と接する機会が増えたことにより、円滑に業務を進めることができ
るだろう。
最後に私の消防団活動研修
を支えてくれた地元消防団の
方々、地域住民の方々、市役
所職員の方々、様々なご指導
ありがとうございました。今
後は、研修で得た経験を業務
に生かし、さらなる成長をし
たいと思います。
「2 年間の消防団研修を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第2部所属
秘書政策課 小沢 亜香梨
昨年の今ごろ、
「1年を振り返って」というテーマでレポートを書いていました。そのとき
は、
「長いようであっという間の1年だった。でも、研修全体で見ればまだ折り返し地点なん
だなぁ」と考えながらレポート書いていたよう気がします。それからまた1年が経ってしまい
ました。
まず思い出すのは、入団当初の不安でいっ
ぱいだった自分です。この消防団研修は私た
ち平成24年度採用の職員から導入された研
修で、前例がありませんでした。そのため、
どのような活動を行うのか先輩に聞くという
こともできず、団員のほとんどが男性という
中に女性が入って来てどう思われるのだろう
か、そもそも消防団とはどのような活動を行っている組織なのかということすら分からない状
態だったので、不安な気持ちしかありませんでした。それから2年。現在は不思議なことに、
残り1ヶ月ほどで消防団研修が終了するなんて少し信じられない気分です。
1年目は辞令交付式から始まり、総見に向けた礼式訓練、竜王第一分団の放水訓練、CAT
Vでの団員募集PR、火災予防運動の啓蒙活動など様々な活動を行いました。中でも特に印象
深いのは、やはり礼式訓練です。5月下旬から始まった週2回の訓練は、仕事の後ということ
もあり大変だなと感じることもありましたが、練習をこなしていくうちにバラバラだった隊の
動きがだんだんとそろっていき、上達が感じられたときは嬉しかったです。また、一緒に頑張
った同期の職員たちの存在も大きな支えでした。
2年目は、式典での来賓受付や、総見・甲府
地区訓練大会・出初式でのアナウンスなどを主
に務めました。また、昨年に引き続き、火災予
防運動の啓蒙活動として市内商業施設でのテ
ィッシュ・チラシ配りも行いました。礼式訓練
や放水訓練などの活動が主だった1年目に比
べ、2年目は女性団員ならではといえる仕事が
主であったように感じます。特にアナウンスの仕事は、大会や式典の中でも重要な役割であっ
たため緊張しましたが、とても良い経験をさせていただきました。
この他にも、所属する部において、機械器具
点検や冬季の火災予防啓蒙活動として夜間の
パトロールなども行い、地域の安心・安全を守
る活動も行いました。私が消防団活動を通して
今後も特に大切にしていきたいと感じたのは、
この「地域への密着」です。団員は、自分の住
んでいる地域の分団・部に所属し、主にその地
域で機械器具点検やパトロールなどの活動を
行っています。活動中に住民の方から「いつもご苦労さま」と声を掛けていただくこともあり、
「声を掛けてもらえるなんて、信頼されているんだなぁ」と感じていました。そこから、
「住
民から信頼され、住民が安心して暮らせる地域づくりをしていくことも消防団の役目だ」とい
うことを学びました。そしてこれは、これからの市職員としての業務の中でも活かしていける
ことだと思います。市民から信頼され、市民が安心して暮らせるまちづくりをしていくこと。
具体的にどうすればよいか考えると難しいのですが、市民の方に喜んでもらえるような窓口対
応やサービスを行うことや、市民の方の意見にも耳を傾けることなど、小さなところから信頼
関係を築いていくことが大切だと思います。
このように、様々な活動を通して多くのこと
を学んだ2年間の消防団研修でしたが、
「大き
く成長できた!」と胸を張って言える自信は正
直あまりありません。しかし、自分の人生の中
で大きな経験となったことは間違いありませ
ん。辛いときや大変だと感じるときもありまし
たが、一緒に頑張っている同期の団員たちと励まし合い、また、多くの先輩団員の方々に支え
ていただき、微力ながらも2年間やり遂げることができました。
最後になりましたが、私を一団員として迎え入れてくださった竜王第1分団第2部のみなさ
ん、大変お世話になりました。女性団員が入るということで戸惑いもあったと思いますが、み
なさん優しく接してくださったこと本当に嬉しかったです。2年間という限られた期間でした
が、みなさんと一緒に活動したこと、お話したこと、とてもよい思い出となりました。本当に
ありがとうございました。
「消防団活動二年目」
甲斐市消防団竜王第1分団第3部所属
保険課 上 嶋 裕 大
「今年の訓練大会の礼式は上嶋に出てもらう」こう告げられたのは 5 月に富竹新田で行われ
たこども祭りのお酒の席であった。大会の礼式訓練といえば、大会の花形であり、年間を通し
て礼式訓練を展示する場面も多い、それに一分団三部を代表することになることを考えると、
まず出た言葉は、
「考えさせてください」だった。もちろん、もうすでに決まっていることで
あったため、結局その日のうちに選手として大会にでることが決まってしまった。
心の準備をする暇も無く、さっそく 5 月から礼式訓練の練習が始まった。1 年目に習得した
礼式訓練はすぐに思い出すことができた。しかし、初めての動作を覚えるのが大変であった。
そのような中、指揮者である雨宮副団長、一分団三部の横森副団長や他の部の班長を含む先輩
団員の方々が約 2 か月間毎回必ず練習を見て、熱心に指導してくださったことで想像以上にス
ムーズに各動作を覚えることができた。特に一分団三部の方々は経験値が高いこともあり、足
の向きから指先、目線の高さなど細部まで鋭い指導をしていただいた。選手同士の関係におい
ても、はじめはどこかぎこちない雰囲気だったが、親睦会や週 2~3 回の練習を通して次第に
コミュニケーションを取るようになり、とても良い雰囲気で練習に取り組むことができた。
大会当日は、猛暑の中であったが、練習の成果を十分に発揮し、とても良い出来の礼式訓練
を展示することができた。他の市の消防団の方や、見学者から拍手をもらった時に、達成感を
感じることができた。この達成感を得られたのも、自分の力では無く、周りの選手を含め、訓
練に携わってくださった方全員の努力の賜物であることは間違いないだろう。
今年度の中でやはり印象に残る出来事の一つである 2 月の大雪について、職員として、また
消防団員として感じたことが多くあった。
2 月 8 日、2 月 14 日から 15 日の大きく分けて 2 回の大雪。1 回目の雪でさえ、久しぶりの
積雪約 45 ㎝の大雪となった。そして、それからちょうど 1 週間後に甲府で積雪約 115 ㎝とい
う観測史上最高の大雪となった。1 回目の雪が完全に融ける前に降ったこともあり、県内各地
で多くの被害を受けた。
1 回目も 2 回目も消防団から呼び出しがかかったものの、やはりまずは自分の身を守ること
が大前提であるため集まりが悪く、その上、人の力で対応できる状況ではなかった。私も自宅
の周りの除雪をしてから詰所に向かったため、消防団としては協力することができなかったこ
とを残念に感じている。
しかし、偶然にも隣の家が建設関係の仕事をしているため、重機で近所の道路、竜王東小ま
での通学路の除雪をボランティアで行っていた。消防団としてではないが、この除雪作業を手
伝い、少しでも地域に貢献できたことが良かった。近所の道や通学路の除雪作業をしていると
多くの方に「わるいじゃんね、ありがとね」など感謝の言葉をいただき、中には「飲んでけし」
と温かいコーヒーを出してくださる方もいた。自分が雪をかくことで、多くの方が通行できる
ようになることを考えると、とてもいい気持ちで作業することができた。
このように誰に何を言われるわけでもなく、行動ができたのは、消防団員であるという意識
と消防団活動でいつの間にか染みついているのかもしれない。
行政と消防団全体としての今回の対応はどうだっただろうか。想定外の大雪で、混乱してい
たのは承知の上ではあるが、もう少し迅速かつ適正な対応ができたのではないかと感じるのは
私だけではないはずである。今回、多くの建設会社から重機が出ていた。この重機 1 台 1 台を
どこへ向かわせて、どこの除雪のするのか、また雪をどこへ寄せるのか、対策が徹底できてい
なかったと感じる。
今回の大雪で、このような想定外の災害が起きたときの対応についての周知の徹底、被害を
最小限に抑えるための対策、重機の具体的な配置や消防団への細かな要請が必要と思われる。
行政と消防団そして地域の方の意識が無ければ今回のような想定外の災害には対応できな
い。そのためにはまず、行政と消防団が密に連絡をとり、各地域へ災害に対する認識をより具
体的に広めていく必要があると強く感じる。
2 年間の消防団研修で、消防団がいかに統率された集団であり、地域にとって必要不可欠な
団体であることがよく理解できた。そして消防団の先輩団員の方々はみなさん頼れる方ばかり
で消防以外のこともたくさん教えてくれる人達である。私も頼れる職員、消防団員になれるよ
う、日々学び、努力し、地域のために献身的に率先して行動することを意識して生活していき
たい。
消防団研修で様々なことを学ぶことができました、ありがとうございました。
「消防団活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第2分団第2部所属
スポーツ振興課 平 出 佳 奈
2 年間にわたる消防団入団研修も 3 月をもって終了となります。研修という形ではありまし
たが、消防団員として活動したこの 2 年間を振り返り、どのような成果がありそれを今後の生
活・業務にどのように活かしていくかまとめていきたいと思います。
甲斐市の職員採用試験を受ける際に「研修の一環として甲斐市消防団に入団すること」が採
用条件となっていることは承知していましたが、正直入団してどのような活動をするのかとい
うことが想像できないで不安な気持ちだったのを覚えています。入団する前は、消防団は男性
が活躍する場所というイメージが強く、また消防の知識もあまり詳しくはない私が入団して大
丈夫なのだろうかと思っていました。しかし、実際に活動していく中で当時私が不安に思って
いた男性ばかりの世界で女性消防団の立場が狭いのではないかという思いや、人の役に立つこ
とができるのかという心配はなくなっていき、生まれ育った地域のために恩返しができるよう
な活動をしていきたいという思いに変わっていきました。
1 年目は、何も分からない状態でのスター
トだったので戸惑うことも多く団員のみなさ
んには迷惑をかけることも多くありました。
また、地域の方々に消防防災訓練等の指導を
するときも団員である私よりも住民の方のほ
うが防災に対する知識が豊富だったりするこ
ともあり、
情けない気持ちにもなりましたが、
団員のみなさんが親切に指導をしてくれたお
かげで徐々に活動内容を理解していくことができました。自分の生まれ育った地域のことはよ
く分かっていたはずですが、消防団員として活動することでまだまだ知らないことがあるとい
うことに気づかされました。
例えば、防火啓発のチラシを各家に配布することで高齢者が多い地区を把握することができ
たり、地域の防災行事に参加することで私と同世代の人の参加が少ないという現状を知ったり、
というようなことです。このように、知っているつもりでも実際に動いてみないと分からない
こともたくさんあります。この経験から、今後の生活では頭で考えるだけでなく実際に行動し
てみるということを大事にしていきたいです。職員である私自身も地域社会の一員であるとい
う認識のもと、市民の目線で考え、相手の立場や気持ちを察して行動する姿勢を忘れず、市民
のみなさまに信頼されるような職員となれるよう日々の業務に取り組んでいこうと思います。
2 年目は 1 年目と比べると少し心の余裕ができると共に、自分が消防団員であるという意識
も強くなってきました。活動内容としては甲府地区消防本部訓練大会や消防団出初式での司会
の担当や、消火栓チェック、パトロール、消防団員の募集呼びかけ等を行いました。普段何気
なく聞いていたパトロールのサイレンも、この 2 年間で敏感に反応するようになりました。ま
た、女性消防団員はやはりまだ珍しいため地域の方々から声をかけていただくことも多くあり、
「女性消防団員なんだね。頑張って。
」とい
う一言は励みになりました。私たち女性消
防団員の活動により、地域の方たちにも『消
防団=男性』というイメージが徐々になく
なり現在減少している消防団員の確保につ
ながっていけばよいのではないかと思いま
す。
今回の研修で所属の部の方たちには迷惑を
かけることが多く、力になれないことも
多々あったと思いますが、優しく丁寧に指導していただき感謝の気持ちでいっぱいです。3 月
をもって消防団は退団となるわけですが、地域住民の 1 人として不審な様子はないか、危険な
場所はないかなど意識を持ちながら生活していこうと思います。
消防活動は個々人の能力や力も必要で
すが、それ以上にチームワークが求めら
れるものだと感じました。同じチームで
一緒に様々なことを学べたことは私にと
って貴重な経験です。
個々の能力を高めていくことはもちろ
んですが、一緒に仕事をしていく方たち
と協力し合いながら地域社会に貢献して
いけるよう努めていこうと思います。
「消防団と私」
甲斐市消防団竜王第1分団第3部所属
収納課 榎 本 宏 征
入団 2 年目、消防学校にて受講した基礎教育訓練で「消防団は様々な活動を通し、地域住民
の安心と安全を確保するために和衷協同し努力しなければなりません」と教官から話があった。
「和衷共同」とは、心を同じくしてともに力を合わせ、仕事や作業にあたること、という意味
である。本当に早いもので入団してから間もなく 2 年が経つが、この 2 年間消防団で経験して
きたことは、どれもチームプレーが不可欠なことばかりであった。初年度の活動については昨
年度作成した活動報告のとおりであるので、2 年目に行ってきたことを中心に振り返っていき
たい。
入団 2 年目の平成 25 年 4 月、私は所属する竜王第 1 分団第 3 部の団員とともに「おみゆき
さん」に出労した。災害対応や、訓練、啓蒙という消防団活動とは少し離れたイベントだが、
これがある意味では一番自身で印象に残っていることである。
「おみゆきさん」は毎年 4 月 15
日、甲斐市竜王地区で実施されている川除けの神事であるが、このお祭りの特徴は何といって
もみこしの担ぎ手が女性の格好をしていることである。祭神である木花開耶姫命を驚かせない
ためにみこしを担ぐ際は女性の格好をするようになったそうだが、これに因んでお祭り当日に
化粧コンテストも開催される。私は気が付いたらこのコンテストに参加することになっていた。
かわいいと最後に言われたのは十何年昔だろうか。前日は不安と緊張が入り混じっていた。
早朝から近所の方が化粧を手伝っ
てくれたこともあり、コンテストには
万全の状態で臨むことができた。結果
をいうと、副団長から審査員の心を掴
むポイントの指導があったことや、団
員の皆様が相当盛り上げてくれたこ
とが大きな要因でミス木花開耶姫大
賞を受賞することができた。
その後、女装にのめりこんでしまう
のではないかと団員の皆様には相当心配されたが、今日にいたるまで何とか衝動を抑えること
ができている。
これまでにも今後も、このような貴重な経験をすることはないと思われるので紙面の大部分
を使ってしまったが、当然年間を通して消防の活動も行ってきた。この 2 年間、幸いなことに
私自身は大雪の出動のみで火災の消火を行う機会はなかった。人命や財産を奪う火災は起こら
ないことが一番で、消防団の活動としても防災の啓蒙活動に重点を置いている。しかし、万が
一火災が起こり、出動がかかった場合、放水の手順がわからず周りの団員の足手まといになっ
てしまっては消防団員として失格である。緊急時に活躍できる消防団員となるため、今年度は
団での訓練や基礎教育で火災防ぎょを積極的に学ぼうと試みた。
特に竜王第 1 分団第 4 部との合同訓練では、まず、用水路からの水利確保に始まり、ポンプ
車 2 台を連結して放水を行う、私からしたら応用の段階まで教わることができた。いつも大変
世話を見てくれる団員の先輩方であるが、この時も初心者を中心に丁寧に説明を行ってくれた
ため、いざ出動となった時はこの訓練前よりはずっと役に立てるようになったのではないかと
思う。そして訓練を通じて、この団員の先輩方が地域を見守っているということはやはりとて
も心強いことだと改めて感じた。
万が一の事態に備えて毎月行われる機械器具点検や、実際の出動等、消防団は団結力、組織
力が大変重要である。和衷協同すること、このことが 2 年間で学んだ一番大切なことではない
かと私は思う。業務についても同じことがいえる。よりよい業務を行うために、もっと周りを
頼り、周りから頼られ、互いに協力しあえる職員に今後なっていきたい。
この 2 年間の活動を通して多くの点で成長することができたと思います。竜王第 1 分団第 3
部の皆様、甲斐市消防団の皆様、私を団の一員としてご指導していただいたことに心より感謝
申し上げます。
「二年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第2分団第2部所属
竜王南保育園 笹 本 由 実
新任研修の一環として、消防団活動に参加させて頂き二年が経とうとしています。入団した
当初は、消防団活動について知らないことも多く女性団員として役に立てるのか少なからず不
安もありましたが、温かなご指導を頂きながら次第に消防団活動への理解を深めることが出来
たと感じています。二年間の入団研修を終えるにあたり、今までの活動の経験や学んだことを
振り返りたいと思います。
去年の夏、新入団員として礼式訓練に参加しまし
たが、今年はポンプ車操法訓練を見学しホース巻き
の当番に参加させて頂きました。訓練を見ながらま
ず感じたことは、火災など緊急事態が起きた際に適
切な対応をするために、普段から準備を万端にして
おくことが大切であるということです。迅速な対応が求められる場で焦らずに行動することが
出来るためには、一人一人が自分のすべき動きを把握していることが求められるのだと感じま
した。選手の方々の訓練の様子を見ていて、消火までの一連の流れがスムーズに進み、息の合
った動きをしていることに驚きました。そして、中継訓練のように他分団とも連携し、より速
やかな対応のために協力していくことも大切であると感じました。火災のような事態が起こっ
た際には、人と人とが協力して対応することが必要不可欠だと思います。消防団が一つの大き
なチームとして、連携したり日々の訓練に励んだりして緊急事態に備えているからこそ、地域
住民が安心して過ごせているのだと改めて知ることが出来ました。
また、地域住民への安全のための指導や啓発活動も、消防団の重要な役割の一つであると感
じました。総合防災訓練や文化財保護デーは、その地区に住む住民の方が大勢参加し、団員か
ら消火器やホースの使い方、消火栓の開け方、簡易担架の作り方、土嚢の作り方などの指導を
受ける貴重な機会であると思いました。私自身もそうでしたが、例えば、消火栓の中がどのよ
うになっているのか、ホースはどのようにして繋げる
のか等を知らない方も多いと思います。災害が起こら
ないように予防することはもちろん大切ですが、万が
一起こってしまった際に、住民が自分で身を守ったり、
助け合ったりすることが出来ることも必要なのではな
いかと考えます。何も知らないままで非常事態に合っ
てしまうと、パニックになったり、どのように行動したらいいのか分からなくなったりしてし
まう危険もあります。しかし、毎年行事の度に消防団が方法を指導したり、住民が実際に器械
に触れたり見たりする場があることで、住民が災害や安全について関心を持ったり知識を得る
きっかけになり、自衛意識の向上に繋がっていると感じました。
そして、今年度は女性団員としての役割を実感する
ことが出来た一年でもありました。去年度に引き続き
わくわくフェスタやスーパーの前で行ったティッシュ
配り・チラシ配り等の啓発活動に加えて、総合訓練大
会でのアナウンスも経験させて頂き、甲斐市消防団の
PR活動も出来たと思います。やはり「消防団=男性」
というイメージは強いようで、ティッシュ配り等を行っているときには「あなたも消防団員な
の?」と驚いて尋ねられることも度々ありました。チラシを配りながら会話をしたり、消防団
の活動について聞かれたりすることもあり、女性団員という珍しさから甲斐市消防団や消防団
活動を住民の方に広く知ってもらったり、興味を持ったりするきっかけになれたら嬉しく思い
ます。
消防団に入団して、地域としての繋がりを改めて感じることが出来ました。住民の安全で安
心できる暮らしのために、年代も様々な方々がいる中で団結し、協力していく大切さを知るこ
とが出来たと思います。出動したときに連携のとれた行動が出来るためにも、訓練だけでなく
慰労会など日々のコミュニケーションも不可欠なものであると感じました。団員の方々には、
本当に温かく接して頂き感謝の気持ちでいっぱいです。一団員として扱って頂き、ホースの巻
き方や投げ方、器械の使い方、消火栓の水の出し方等、細かなことまで丁寧にご指導頂きまし
た。初めてのことばかりで戸惑うこともありましたが、自分にとって学びの連続でとても良い
経験になりました。この二年間で学んだことを、今後は業務に活かしていきたいと思います。
私の職場は保育園で職員のほとんどが女性であり、園によっては男性が一人もいないこともあ
ります。園内に消火栓ボックスが設置されていますが、実際に出してホースを繋げたり、水を
出したりする機会は今まで少なかったと思います。例えば毎月行っている火災や地震を想定し
た避難訓練の場を使って、ホースの繋げ方・消火栓
の位置の確認を職員全員で行い周知し、子どもたち
の安全のためにより良い対応が出来るように、今回
の研修の経験を活かしたいと考えます。
二年間貴重な経験をさせて頂き、本当にありがと
うございました。
「2 年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第4部所属
子育て支援課 深 沢 愛
消防団入団研修が始まり、あっという間に二年が過ぎました。消防団に入団した当初を振り返っ
てみると、何がなんだかわからず、ただ不安な気持ちばかりだった気がします。しかし一年間過
ごす中で、消防団とはどういう活動をしているのか、地域の為にいかに活動してくれているのか
ということを知り、
「私も消防団として地域に貢献したい」という気持ちに変わりました。そして
四月、二年目を迎えました。今年度は、
「総合防災訓練」や「甲斐市わくわくフェスタ」など昨年
度参加のできなかったものにも参加したり、女性団員が
活躍できる機会を多く設けて頂いたりと、より多くの経
験をすることができました。そしてそのような経験を通
して、消防団が本当に幅広く、地域の行事に貢献してく
れていたことを改めて知りました。二年間という短い期
間ではありましたが、消防団に入団したことで得ること
のできたことや、成長できたことは多いと思います。
まず、一つ目は地域の人との繋がりをつくることができたということです。特に、九月の総合
防災訓練に消防団として参加をした為、より多くの方と知り合うことができたと思います。消火
器の使用法や消火栓での放水方法を地域の方々に教える中で、いろいろと会話をすることができ、
「消防団の子」として覚えてもらうことができました。この日をきっかけに、声をかけてもらう
ことが増えた気がます。そして、こうした地域の人との繋がりの大切さを、最近強く感じたこと
があります。それは、つい先日の大雪です。近所の方々と「頑張りましょうね」と声を掛け合い
ながら雪かきをしたり、我が家の室外機を心配してわざわざ雪をどかしに来てくださる方までい
ました。道路の状況やスーパーの様子など、近所の方々との会話が貴重な情報源でした。記録的
な大雪で、食材も品薄という不安な状況の中、一番身近な存在である地域の方々との協力が、い
かに大切かということを実感しました。このようなこともあり、消防団を通して地域の方々と繋
がることができたのは、大きな成果だったと感じます。
二つ目に、消防団に入団したことで精神的に成長できたこともあると思います。それは、何事
にも挑戦する大切さを学べたことです。消防団に入団する前は、先ほども書いた通り、本当にや
っていけるのか不安でした。しかし実際に入団してみると、団員の方々はとても優しくして下さ
り、また初めて知ること、学ぶことは多く、むしろ自分を成長させてくれることの方が多かった
気がします。その為、何事も行う前から不安を持ったり、
「出来ない」と決めつけたりするのは良
くないと感じました。一歩踏み出す勇気が出ないのは、今まで経験したことがないから、という
理由だけなのだと思います。しかしそれを経験した時、大きく成長でき、得るものも多いのだと
知り、今後は仕事でも私生活でも何かためらったときは、まず挑戦してみよう、と思うようにな
りました。
三つ目の成果として、緊急時の対応について知識が増えました。例えば、消火栓については入団
前はどのように使用するのかはもちろん、どこにあるのかさえわかっていませんでした。それが、
入団したことで消火栓のふたの開け方や、ホースのつなぎ方などを実際に見て、実践させてもら
いながら知ることができました。また、土のうの作り方や使い方、ケガ人の運び方や担架が無い
時の代用の仕方、消火器の使い方など多くのことも教えてもらいました。これらのことは、何か
あった時すぐに実践できることで、知っているのと知ら
ないのでは大きく違うと思います。これまで、こうした
ことを学ぶ機会はありませんでしたが、自然災害を身近
に感じる今だからこそ必要であると思うし、消防団に入
団したことで学ぶことができてよかったと思っています。
最後に、消防団に入団した成果として「地域の為」という精神を学べました。消防団は、様々
な地域行事に参加をするだけでなく、定期的な点検であったり訓練であったり、パトロールであ
ったりと、たくさんの時間を活動に費やしていました。これらの活動はどれも、地域の安全を守
ることが目的です。見返りを求めず、地域の為に活動してくれている消防団の方々は本当に凄い
と感じました。そして、こういった消防団の方々の努力があるからこそ、地域の人たちは安心し
て暮らせています。現に、夜、消防団がパトロールをしている音が聞こえてくると安心します。
地域を見回ってくれる人がいる、異変があったらすぐに対処してもらえる、ということは、住民
にとって本当にありがたいことだと思います。こうした、消防団の方々の影の努力を知ることが
できたこと、そしてその精神を見習いたいと思ったことは、この研修の大きな成果であったと思
います。今後はより一層、地域の人々の利益を最優先に考えて業務に励もうと、公務員としての
姿勢を再確認する機会になりました。
以上が、私が二年間の消防団入団研修で得た成果です。消防団は、今まで過ごしてきた世界と
は全く違う、経験したことのない世界でした。だからこそ大変だと思うこともありましたが、そ
れ以上に、上に述べたように得たものは多く、成長できたと思います。消防団に入団したことで
多くのことを学び、経験をし、そしてたくさんの人たちと関わり、世界を広げられました。研修
期間の終了を迎えた今、こうして振り返ると、とても実のある二年間であったと思います。たく
さんのことを教えて下さった消防団の方々にも、この経験をする機会を下さったことにも感謝し
ています。この研修から得たことをこれから先、しっかりと活かしていきたいと思います。
「消防団活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉2分団第2部所属
敷島図書館 清 水 香 里
消防団の研修期間の2年を終えようとし
ています。1年目に経験した活動、2年目
から参加した活動、新たに女子団員だけで
行う活動など、多くの活動を通して、貴重
な経験をたくさんしてきました。消防団の
方々をはじめ、職場など多くの方々に支え
てもらうことで消防団活動に参加できてい
たので、しっかりと振り返り、自分の糧と
なるようにしていきたいと思います。
入団前は「消防団」が地域にあるのは知っていましたが、実際にどのような活動をするのか、
全くわからない状態でした。また、男性が活躍している現場で、女性である自分が入って迷惑
にならないだろうか、活動に参加した際についていけるのか不安でした。しかし、2年間実際
に活動してみて、女性にもできることがあるということを実感しました。確かに、実際の訓練
などでホースを持ったり、巻いたりするといったような作業は力が必要なこともあり、なかな
か素早くは行動できませんでした。特にホースを巻く作業をやらせてもらった際には男性消防
団員さんの倍以上の時間がかかってしまいました。消防団での活動の多くは力でも体力面でも
女性には厳しいものが確かにあり、躊躇してしまうこともありましたが、どれも時間はかかっ
ても「できない」ということはありませんでした。このことから、できないかもしれないと感
じても、一度はやってみることが大切だと感じました。それは、仕事も同じことだと思います。
「できない」
「時間がかかるから」と思ってやらないのではなく、少しでも良くなるのであれ
ば躊躇せずに一生懸命に取り組むことが重
要だなと感じました。
また、2年目からは女性団員だけで行う
活動も増えました。わくわくフェスタや地
域のスーパーでのチラシ配り、総見や大会、
出初式での受付や司会など、1年目に比べ
て女性団員が行う活動が増えたのは嬉しい
ことでした。チラシ配りでは地域の方々と直
に触れあうことができ、女性消防団員に驚き
ながらも「頑張ってね」と声をかけていただ
けることがとても励みになりました。総見な
どでの司会は、
とても緊張するものでしたが、
選手として出ていない私も、違う形ではあり
ますが参加することができた気がしました。
どの活動も「女性でなければできない」ということではありませんが、自分にもできることが
あるということが「迷惑じゃないかな」という不安を少し減らしてくれました。今後も市役所
の新入職員が消防団に入団するのであれば、今まで以上に女性消防団員が増えることになると
思います。これからも女性ができる活動を考えていただければ嬉しいです。今までのような「女
性だからこそできる活動」が増えていき、女性が消防団に入団することへの不安が少しでもな
くなれば良いなと思います。
消防団に入団してから2年。本当にいろいろな経験をし、たくさんの事を学ぶことができま
した。消火栓の点検、パトロール、総見での司会など、何もかもが初めてのことばかりでした。
戸惑うこともあり、訓練に参加したにも関わらず何もできずに帰ってきてしまって自己嫌悪す
ることもありましたが、消防団の方々が支えて下さったので、活動していくことができました。
また、消防団が地域の防災のためにこんなにも活動してくださっていることも知ることがで
きました。実際に災害が起きた際に対応にあたることはもちろん、いつ起こるかわからない火
災などにしっかり対応できるように日常での消火栓などの点検や家庭への防災・防犯の呼びか
けなど、多岐にわたる活動内容でした。このような多くの活動をしているからこそ、地域の方々
は消防団を頼りにしているのだなと感じました。消防団はその地区の方々が主に活動されてい
るので市の職員よりも身近な存在なのかもしれません。公務員は地域の方との信頼関係が大切
だと言われていますが、消防団に入団し、地域のために活動できたことは本当によかったと思
います。消防団に入団することで、自分が住んでい
る地域の方々と触れ合う機会が多くなったこと、同
年代だけでなく、違う年代の方ともつながりができ
たことが私にとって大きな糧になると思います。こ
の繋がりを無駄にすることなく、今後は自分の仕事
で地域の方々の信頼を得ていきたいと思います。
平成25年度採用職員名簿
(研修期間:平成25年4月1日~平成27年3月31日)
NO.
氏
名
所 属
所 属 部
1
荻原 稚子
上水道課
竜王第2分団第4部
2
七澤 麻美
人事課
双葉第2分団第1部
3
松山 敏統
環境課
竜王第1分団第1部
4
小宮山 貴之
市民活動支援課
竜王第2分団第2部
5
藤原 聡
企画財政課
竜王第1分団第2部
6
深澤 隼人
スポーツ振興課
竜王第2分団第3部
7
進藤 貴子
税務課
竜王第1分団第4部
8
野澤 美香
敷島支所市民課
竜王第3分団第3部
9
服部 慧太
商工観光課
双葉第2分団第1部
10
土屋 麗奈
農林振興課
竜王第2分団第1部
11
佐野 雄一
双葉支所地域課
竜王第1分団第3部
12
土屋 文武
長寿推進課
敷島第1分団第3部
13
林野 早紀
総務課
敷島第1分団第3部
14
高橋 理史
福祉課
敷島第1分団第3部
15
水上 太一
収納課
敷島第2分団第2部
16
土橋 梨沙
市民窓口課
敷島第1分団第1部
17
向山 祐香
学校教育課
竜王第3分団第1部
18
岩間 美砂
保険課
竜王第1分団第3部
19
中島 悠樹
下水道課
竜王第1分団第3部
20
佐山 実来
子育て支援課
竜王第3分団第3部
21
古屋 皓司
福祉課
敷島第1分団第2部
22
神宮字 恭平
竜王西保育園
敷島第2分団第2部
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第4部所属
上水道課 荻 原 稚 子
甲斐市消防団に入団してから早いもので約1年が経ちました。入団するまで、
「消防団」と
いう名前は知っていましたが、どのような人の集まりで何をしているのか知らず、期待よりも
不安でいっぱいでした。しかし、団の方々が温かく色々と教えてくださったため、消防団のこ
とを知ることができ、この1年間がとても有意義な経験となっています。
4月6日 入団式
■ 特に印象深かった活動(3点)
① 礼式訓練
初め、礼式訓練は放水や救急といった実用的なものでないため、何のための訓練か不思議に
思っていました。週1~2回、それぞれ仕事を持ちながら訓練することは大変なことだと思い
ましたが、協力しあう姿勢や疲れていても妥協しないこと、決まりごとを守ることなど、消防
団員として必要な姿勢を訓練しているのだな、
と感じるようになりました。訓練中だけでな
く部内での予習や行き帰りの車内等、様々な
場面で指導してくださった先輩団員、訓練中
に教えあった新入団員のお陰で、消防団の一
員になったことを実感し、消防団員としての
自覚を持つきっかけとなりました。
7月 19 日 訓練総見
② 機械器具点検
私にとって、この活動が一番印象に残った活動でした。身近にある消火栓の使い方も知らず、
その存在すらおぼろげな記憶しかなかったことを思い知りました。そして、管理している人が
いることすら考えたことがありませんでした。この活動で、消防団が地域の安全を守る一端を
担っている身近な存在であることを知ることができました。
また、実際に火災があったときは、消火栓を使える人が近くにいるかどうかで被害の大きさ
が異なると思います。消火栓の使用方法を学べたことは、地域のために働けることが1つでき
たということで、それがとても嬉しく、この1年間で得た財産の1つだと思っています。
残念ながら、今年は私たち2分団4部でも消火栓ホース筒先の盗難がありましたが、消防団
が常日頃管理しているからこそ早期発見・対応され、また、見廻りが地域の防犯に繋がってい
ると感じました。私自身も移動中などに封止テープが切れていないか気になるようになり、地
域のことを考える1つのきっかけをくださったと思っています。
そして、点検中に住民の方々が「ご苦労さま」と声をかけてくださり、消防団が地域住民か
ら頼りにされ、感謝されていることを知り、少しでも皆さまの役に立てていることを嬉しく感
じました。
③ 秋の全国火災予防運動の啓蒙活動
災害は予防、被害の最小化が大切ということ
で、消火活動だけでなく、予防の啓蒙活動にも
力を入れていることを知りました。ビラ配りで
は、声をかけると訝しがられましたが、消防団
だとわかるととたんに相手が微笑んでくれる
ことが多かったです。地域と密な存在だと実感
11 月 10 日 ビラ配り
できた活動でした。
■ お礼と来年度の抱負
子どもがいるなか、積極的な参加ができないこともあったにも関わらず、いつも温かく接し
てくださり、感謝申し上げます。災害時のときは、地域の横のつながりで協力し合うことがと
ても大切だと思います。進学、就職で県外に出てしまっていた私に
とって、その横のつながりができたことは、市職員としてもその地
域に住む者としても大きな財産になったと思います。
来年1年間も力不足ですが精一杯頑張りたいと思いますので、よ
ろしくお願いいたします。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第2分団第1部所属
人事課
七 澤 麻 美
消防団での活動を通して、地域のつながり、共助の大切さを学びました。
先日の降雪の際には各団員が自宅や職場の雪かきも終了していない中、翌日朝には集合し、
所轄内の消火栓周りの除雪作業を行いました。
観測史上最大の積雪となった際にも、分団長をはじめ、団員の方々が任意で集まられており、
私も市役所の出労の帰りに合流させていただき、防火水槽周り
の除雪作業を手伝いました。
また、除雪作業の帰り道、地域内の雪かきが困難なところ、
凍結してしまった道、翌朝凍結が予想される箇所なども近所の
方と協力して除雪作業を行いました。
消防団で活動をしなければ消火栓の場所や、自分が普段通勤
に使わない道は気にも留めていなかったと思います。
「誰かが
やるだろう」
、
「どうにかなるだろう」
、
「私には関係ない」とま
で思っていました。
しかし、今回の大雪のように有事はいつ、どこで、誰に起こるかわからず、消火栓の場所も、
通行可能な道も、地域に住む者として知らなければならないことであり、関係ないことではな
いと学びました。
そして、自助、共助、公助それぞれの間に消防団があるのだと感じました。
まず自分の身を守ることはもちろんですが、その後、全ての人が共助と言う考えに移行でき
るわけではないと思います。消防団が率先して、自分の身の回りから一歩外へ目を向けること
で、周辺の方の意識も共助へと向くきっかけとなり、公助が行き届くまでの間、共助から、公
助への流れをスムーズにするための役割も消防団が
担っているのだと思いました。
秋の火災予防運動の際には、商業施設にて、団員
募集、火災予防運動周知のビラ配りをしました。ま
た、わくわくフェスタでは消防体験コーナーのお手
伝い、団員募集のビラ配りをしました。
わくわくフェスタではビラを受け取ってくださっ
た方や体験コーナーを訪れた方が女性団員のいることに驚いていました。
「ご苦労様です」な
どのねぎらいのお言葉もいただき、地域の方にも消防団の活動を理解していただくお手伝いが
できたと思います。
ただ、同時に消防団へのマイナスのイメージを
払拭する必要があると思いました。ビラを配りな
がら同世代の方に入団を薦めても、
「仕事が・・・」
「消防団ってきついですよね?」などの回答を受
けました。また、知人に私が研修で消防団に入っ
ていることを話すと同様の反応をされます。
私は消防団に入ったことにより、同じ地域に住
みながら交流のなかった世代の方と交流させていただくことができました。多くの地域の方と
交流を持てたことは、地域をさらに深く知ることができ、有事の際に助け合うためにも、とて
も大切なコミュニケーションを築けました。団員の方から「助け愛」と言う言葉を教えていた
だきましたが、自分の住む地域のことを良く知り、地域愛を持つことは、助け愛につながるの
だと思います。
私が幼い時から、地域のシンボルのような存在のポンプ小屋、火の見櫓の建替え前の記念撮
影会では、地域の方、消防団 OB の方とお話させて
いただきました。その際、改めて消防団の活動、存
在が地域にとってどれほど大切なのかを改めて実
感することができました。
研修で市職員の若い世代が入団したことをきっ
かけに同世代にも消防団の活動、意義、入団するこ
とのメリットを理解してもらうことも私たちの務
めだと活動を通じで感じました。
消防団に入るまでは、消防団は火事のときだけ集まるものだと思っていました。しかし、火
事だけに限らず、機械点検や地域のイベント活動、防災啓発など常日頃から有事に備え、地域
防災の中心として活動を行っているのだと知りました。自分の住む家を守ることは誰もが自然
と行っていることだと思います。消防団活動をすることによって、自分の住む地域へも目を向
けられれば消防団の活動の意義を理解してもらえるのではないかと思いました。
私は、消防団へは研修でなければ入団しなかったと思います。入団したことによりたくさん
のことを教えていただき、経験することができました。残り一年の活動でも地域のため、一生
懸命活動したいです。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第1部所属
環境課 松 山 敏 統
甲斐市消防団に入団して、間もなく 1 年となる。
様々な経験をしてきたが、その中のいくつかを振り返ってみようと思う。
まずは、おみゆきさん。県外出身で、4 月に甲斐市に引っ越してきたばかりの私は、おみゆ
きさんがどのようなものかまったく知らなかったが、地元の伝統のお祭りということで、参加
することとなった。
女装束で化粧をされたときは少し恥ずかしさがあったが、周りもみな同じ。徐々に慣れてい
った。神輿を担いで地区を歩いた時はきつかったが、終わってみれば消防団の仲間と協力する
ことができ、非常に充実感のある、楽しい経験となった。入団して早々にこのような行事があ
ったことによって、消防団の中に入っていきやすくなったし、消防団の一員としての自覚も持
つことができた。
次に、非常に多くの時間を過ごした、総見に向けての礼式訓練である。これに関しては、私
は他の新入団員と動きを合わせることに苦労をした。
警察官の経験がある私は、厳しい訓練を受けているので、礼式の諸動作は身体に叩き込まれ
ており、ブランクがあっても無難にこなすことができた。
しかし、他の新入団員はそうはいかない。私が自分の感覚で動くと、他の団員とは動きが合
わないのである。一人が違う動きをしていたら、いくらそれが完璧なものであったとしても、
素晴らしい礼式にはならない。全員の気持ちを一つにして、全体の動きが合っていなければな
らない。この礼式訓練によって、他との協調性の大切さを再確認することができた。
また、放水訓練にも参加させてもらった。これについても一人ではできず、協調性が不可欠
なものであった。まず、ポンプ車は一人で出動させることはできない。そして、放水作業も一
人ではできない。消防団の仲間が力を合わせないと、消火活動はできないのである。放水作業
の準備もそうだが、実際放水をしてみると、その水圧の強さに驚いた。とても一人で耐え続け
ることができるものではなかった。
そして、仮に人数が集まっても、協調性が欠けていればスムーズな消火活動はできない。
協調性は消防団員として重要なことであると痛感した。そしてそれだけでなく、市職員とし
ても最も大切といってよいものである。一人でできることには限界があるし、できないことも
ある。単独行動をすることによって、思わぬ事故を招いてしまうこともある。そのことを再確
認し自覚できたのは、大きな収穫であった。
火災予防運動のパトロールも、非常に有意義であった。上述のように、私は県外出身者で甲
斐市の地理は全く分からなかったが、火災予防運動のパトロールで地区を巡回することにより、
細かい地理を覚えることができ、これは市職員としての仕事にも大いに役立っている。また、
地理だけではなく、地区の特徴や問題点を把握することは、災害発生時などに迅速に行動する
ためには重要なことだし、今後市職員として働くうえでも大いに役立ってくれると思われる。
先の記録的大雪の際には市職員として出労していたため、消防団員としての活動はできなか
ったが、その前週の雪の際には、雪かきや消火栓の掘り出し、立ち往生した車の救助などの活
動を行った。ただでさえ雪に慣れていない地域のため、積雪によって道路状況の悪化や事故が
多発しており、大変危険な状態であった。
困っている市民や、危険にさらされている市民を救助するのは消防団員として当然のことで
あり、それは市職員としても同じである。この経験により、市民のために自分の力を全力で発
揮するという基本中の基本を再確認できたことにより、その翌週の記録的大雪も乗り越えるこ
とができたのだと思う。
様々な経験をしてきた 1 年であったが、何より感謝しているのは竜王1分団1部の皆さんが、
温かく迎え入れてくれたことである。
県外出身者で甲斐市には縁もゆかりもなかった若輩の私が、地域密着のコミュニティである
消防団に入って、生まれも年齢も違う、全く知らない人たちの中で上手くやっていけるのかと
いう不安がとても大きかったが、部長をはじめ、班長、団員の皆さんが受け入れてくれて、仲
間としてくれたことが非常に嬉しかった。
消防団に関することはもちろん、甲斐市のことや地区のこと、プライベートのことなどもた
くさん教えていただき、甲斐市での生活や市職員として1年間無事に過ごすことができたのも、
竜王1分団1部のみなさんのおかげである。
平成 26 年度は消防団員としての最終年となるが、
平成 25 年度にお世話になったことに対し
ての恩返しができる1年にしたいので、精一杯消防団活動に尽力しようと思う。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第2部所属 市民活動支援課
小宮山 貴之
4月の市役所の採用に際し、新任職員研修として私は消防団に入団することとなった。
当初は、消防団に加入することが、市職員として何の意味があるのか。職務の時間外の時間
を何故費やさねばならないのかと、採用の条件とは
いえ不満でしかなかった。
その不満な心もちのまま、最初の消防団の定例会
を迎えた。消防団という響きからして、さぞかし堅
苦しく、退屈な時間を過ごす事になるだろうと思い
ながら出席したが、私の予想は見事に裏切られるこ
ととなった。
予想に反し、2分団2部の定例会の空気は楽しげなもので、先輩団員達の接し方も素晴らし
く親切で優しかった。これなら案外、楽しく研修期間を過ごせるのではないか、そんなことを
思わせる消防団参加初日となった。
5月に入り、2回目の定例会を経て、いよいよ礼式訓練がはじまった。
消防団の訓練と聞いていたので、放水訓練のようなことを行うのかと思っていたので、正直
かなり面喰ってしまった。なぜこんな集団行動のような事をやるのか。意味があるのか。そん
なことを思いながらの訓練開始となったが、指導す
る方々の対応が丁寧だったこと、及び団として行動
するためには、このような統率の訓練も必要なのだ
ろうとの考えも手伝ってか、不満は徐々に少なくな
っていった。
約2ヶ月の訓練は気が付けばあっという間に終了
し、総見での披露もなんとかこなすことができた。
その後、定期で行う器具点検や、放水訓練等を経験することとなった。
器具点検は予想以上に体力の必要な作業だった。消火栓のマンホールは重く、初めは要領が
解らず、開けるのに一苦労、閉めるのにも一苦労といった形で中々スムーズに作業ができなか
ったし、暑い時期の点検では、比喩ではなく滝のように汗が流れた。
しかしながら、その作業の大変さとは裏腹に、不思議と嫌な作業だとは感じなかった。
私が想像していた消防団の活動に近いものがそこにはあったし、そして何よりも地域のため
に働いているという実感・満足感がとても強かった。また、消火栓の扱いの方法も学ぶことが
できた事も大変良い経験となった。
2分団合同で行った放水訓練では、初めてポンプ車の使い方と筒先の大変さを学んだ。
自分が筒先を持っていたのはおそらく30秒程度だと思うが、その予想以上の水圧での反動
に、そんな短時間押さえているのがやっとだった。
このような経験を積むなかで、当初の疑問が徐々に解けていった。なぜ、市職員が消防団に
加入しなければならないのか。答えは今となっては明白だった。市職員として必要な地域に尽
くす奉仕の心と自らが住む地域の住民との交流、また有事の際の備えとして消火器具等を扱う
ための能力の獲得。
消防団活動を通し市職員として得るものは多いと
感じるようになり、本研修の趣旨をようやく実感す
ることができた。
今となっては、消防団の活動は、偶に面倒と感じ
ることも無いでは無いが、先輩団員との交流や地域
のために実際に活動をできる満足感、また非常時の
ための経験づくりと、非常に充実し楽しいものとな
っている。
また、地元の古村区のふるさと祭りのカラオケ大会や甲斐市ふれあい新春カラオケ大会には、
消防団の代表として出場させていただき、結果、ふるさと祭りの大会では区長賞を、甲斐市新
春カラオケ大会では、準優勝を獲得することができ、大変貴重な体験をさせていただいた。
入団して早1年が過ぎ研修期間も早半分が経過しようとしている。
この入団してからの1年の間にも、伊豆諸島での
集中豪雨や、筑波市での竜巻の発生など、今まで想
定されていなかったような災害が日本各地で発生し
はじめている。また、この甲斐市においても、過日
の2月8日~9日、及び2月14日~2月15日に、
観測開始以来初となる異常な大雪に見舞われたばか
りである。
このような現状において、市職員である自分もこのような緊急時に対応できるような能力を
得ることが不可欠であるとあらためて痛感している。そのため、今後も可能な限り積極的に消
防団活動に参加をし、市職員として、緊急対応のため得るべき能力と経験を養い、本研修の趣
旨を全うしたいと考えている。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第2部所属
企画財政課 藤 原
聡
私が、甲斐市消防団に入団して早 1 年となる。消防団員として 1 年間活動して、消防団は地
域に欠かせない存在であると感じた。はっきり言うと、最初は消防団には良い印象は持ってい
なかった。それは出身地の消防団に父が入団しており、適当な理由を付けてはお酒を飲んでい
た印象が強かったからだ。本当に有事のために訓練しているのか、何のために消防団にいるの
かと疑問に感じていた。
しかし、実際に入団し活動していくなかで印象
は変わっていった。
最初は団に馴染むことは拒んでいたが、団員の
地域を守ることを本気で考える姿、団結して日々
活動している姿を見て、すぐに自ら率先して行事
に参加するようになっていった。
まず入退団式が消防団活動のスタートとなっ
た。何もわからないまま臨んだからか緊張感のあ
る式典で、これが消防団なのかと驚きがあった。
自分が想像していた消防団とは全く違い一つ一
つの行動に誰もが素早く反応し真剣であった。これから気を引き締め全力で消防団活動に従事
していこうと思える式典であった。
また甲斐市の代表的な祭り「おみゆきさん」に甲斐市職員・消防団員として参加したことで、
消防団だけでなく地域住民の方と接する良い機会となった。甲斐市外出身の私にとって地域に
馴染むきっかけとなり、新入団員を快く参加させていただいたことを嬉しく思う。
その後、夏の訓練大会に向け教わった礼式訓練や機械器具の操作方法など、なかなかうまく
いかず諸先輩方に迷惑ばかりかけてきたが、厳しくも優しく教えていただくなかで新入団員に
も甲斐市消防団員としての自覚が出てきたのではないかと思う。
数々の活動のなかで、初夏から毎晩のように行われた礼式訓練が一番印象に残っている。指
の先、立ち方まで意識した動き、1 人として乱れることのできない団体行動など初めて教わる
ことばかりでとても楽しく訓練できていた。班長方に手の角度、手の位置、歩き方など一つ一
つ丁寧に教えていただくなかで、少しずつではあったが、新入団員の中に連帯感が生まれ積極
的に訓練に励むようになっていった。私は訓練の終盤から怪我の影響によって違う地区のポン
プ車操法などを見学させてもらうこととなったが、様々な消防の基礎を見ることができ有意義
な期間を過ごせた。
訓練の成果もあり炎天下の中行われた大会では、
甲斐市消防団の統率力や団結力が他の自治体より
も優れているように感じることができた。そんな甲
斐市消防団の一員であることを誇りに思える大会
であった。
また日々の夜間パトロールや防災訓練などを通
じて地域の方と接する機会が増え、消防団だけでな
く地域住民の方と一緒にスポーツ大会に参加する
ようになり、多くの方と交流できたことは消防団員
として活動していたからである。
そういった消防団活動や地域との交流を行ってきたことによって、記録的な大雪であっても
自分たちの地域は自分たちで守るという対応ができたように思う。未曾有の大雪によって甲斐
市内でも多くの被害が確認されたが、私たち消防団がパトロールや雪かきに出動すると市民の
方も一緒になり雪かきをしていただき、これこそが地域を住民で支える力であり一番大切なこ
となのだと実感した。
また地域の方から「いつもご苦労様」と声をかけていただきとても嬉しく思うと同時に、地
域の一員として、また甲斐市消防団員として認められつつあることが一番嬉しく感じられ、そ
の気持ちが消防団活動に繋がっている。
私は、消防団員として1年間充実した時間を過
ごすことができた。これは職場の方、地域の方、
何より1分団2部の方々の協力があったからこ
そ、仕事、スポーツ、消防活動とバランスを保つ
ことができたことに感謝している。
消防団活動に従事するなかで、住民の方と接す
る機会は格段に増え、今では第二の地元のように
親しみや住みやすさを感じている。
これからも自分のできる限り消防団活動に関わり、地域を地域で守ることの大切さ、伝統あ
る行事に参加することの楽しさを、私と同じ世代の甲斐市民に広めていくことを考え伝えてい
きたい。そして甲斐市消防団員として誇りを持ち行動していきたいと思う。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第3部所属
スポーツ振興課 深 澤 隼 人
1年間の消防団活動を振り返って私は、今までの人生の中で経験したことのない新たな発見
ばかりでしたので、とても新鮮な1年間でした。
まず、自分自身地元に住んでいて消防団という団体がどういった団体でどういった活動を行
っているのかということを全く知りませんでした。その中で消防団にいきなり入っていくと知
ったときはしっかりと活動していけるかどうかとても不安でした。しかし、同じ部のみなさん
には優しく出迎えていただき、近い歳の人も多く、同じ新人もいてスムーズに入っていくこと
ができました。
入団してすぐに待ち受けていたのが新入団員の訓練でした。すごく簡単なことをしているよ
うで、全員で合わせることがとても難しいと知りました。週に2回の練習で基礎的なことが多
く、とても大変でした。最初はみんなであわせることがなかなかできませんでしたが、総見が
近づいていくうちにみんなの歩調やタイミングがあってくるようになり、終わった時はとても
達成感がありました。同じ部の方たちが毎回来てくれて、自分たちの訓練を見ていてくれてア
ドバイスをくれたりしてまた、自分たちが訓練をしている横で大会に出る選手たちの訓練を見
ることができ、とても揃っていてきれいな形をとれていたので、見ていてとても気持ちがよか
ったです。
訓練が終わると選手の大会があり、
私の部からも 1 名選手として参加して
いました。当日はとても暑く、こんな
に暑い中、活動服をきて大会を行うな
んて選手は本当に大変だろうと思いま
した。このような大会があるというこ
と自体を知りませんでしたが、各地域
でとてもしっかり練習をしていて、こ
の大会に臨んできているという印象を受けました。また、とても暑い中で一生懸命やっている
姿はとてもかっこよかったです。
地域の活動に出ることも多くなり、お祭りでは神輿をかつぎ、道路を練り歩く時の警備を行
い、その神輿の大きさと担ぎ手の気合いに圧倒されました。始めは警備をするほど大きな祭り
なのかと疑問に思っていましたが、新しく大きな神輿を作ったため、県内外からたくさんのギ
ャラリーや担ぎ手が集まっていて、これほどの祭りを知らなかった自分は今まで全く地域の活
動に参加していなかったことを思い知りました。
また、運動会ではたくさんの区民の方たちが集
まっていて、その中で出店を出したり、競技に参
加させてもらったり地域の住民と多く触れ合う
ことができました。
現在も行っておりますが、冬や火災予防週間に
は地域のパトロールがあり、火災予防を呼びかけ
ています。小さいころはポンプ車がまわっている
音がとても怖かった思い出があり、まさか自分が
行う日が来るなんて夢にも思っていませんでし
た。最初はあまり意味のないことではないかと思
っていましたが、実際に回ってみると近くに燃えそうなものがあったり、カギがつけっぱなし
になっているバイクがあったりと、火災の原因になるものや盗難される恐れのあるものなどが
置いてあったりして防災の意識が低く、そういった方たちに呼びかけていくことで少しづつそ
ういったものがなくなっていくと、とてもパトロールをやっていてよかったと思えます。
消防団での活動は、今までの普段の
私の生活では、ほとんど関係すること
のないようなことばかりでした。しか
し、市役所職員という立場になってか
らは、地域の活動に出る機会も多くな
り、いきなり身近になったような気が
しています。今まで知らなかった地域
の住民とも多くかかわるようになり、
市役所職員として認知されてからは
いろいろな相談や意見をいただける
ようになりとても勉強になっています。また、消防団の活動を通じて地元のことだけでなく、
市内全体に対しても、自分自身の防災意識の高まりや、周りの地域の方々だけでなく、友人や
家族に対しても防災意識の向上を呼び掛けていくことで、消防団の必要性と今後起こりうる災
害や天災に備えることの重要性を知ることもできました。
「消防団活動を通じて」
甲斐市消防団竜王第1分団第4部所属
税務課 進 藤 貴 子
市役所とは最も身近な行政の窓口といわれます。生活に必要なサポートをし、困ったことが
あればすぐに相談できるところです。さらに地域住民の方とも同じ目線で直接的な声をきくこ
とで、地域に密着したサービスを提供します。地域住民と同じ目線とは実際に住民の方と接し、
その住む地域を知らなければわかりませんし、必要としているものも見えません。私たち市役
所職員は「地域を知る」ことが必要不可欠です。市役所職員新人研修のひとつとしての消防団
活動はまさに、
「地域を知る」ことでした。自分の住む地域の消防団の一員として活動するこ
とで、多くの方と接し、声をきき、これまで住んでいるだけでは、知らなかったことを多く知
ることができました。約一年間の活動の中で特に「地域を知る」ことを感じたことが2つあり
ます。
ひとつめに夏祭りへの出労です。毎年8月に名取区の公園で行われるお祭りがあります。お
祭りは午後から夜に行われるのですが、消防団では朝8時から集合して乾燥した公園の砂が舞
わないように、水をまきました。そして夕方から夜は暗い中でも歩行者が安全に通行できるよ
うに、交通整理などを行いました。朝、私が公園へ行ったときには午後から夜のお祭りのため
に、すでに早朝から地域の人たちが大勢で櫓を建て、シートを敷き、イベントや出店の準備を
行っていました。私も小学生のころに遊びにきたお祭りでしたが、こんな大変な準備が行われ
ていることを消防団として参加したことではじめて見ました。そして、交通整理や放水をして
いると、来場した方から「いつもありがとうね」
、
「大変だねー、がんばれし」と声をかけられ、
自分の住む地域の人と実際に会話しました。夏祭りに消防団として参加することで、地域の人
たちが協力し合い、支えあっていることを、そして自分もその一員であることを感じることが
できました。
ふたつめに消火栓ボックスの緊急点検です。昨年秋に県内で消火栓ボックスから筒先の盗難
が相次いだことから、部内すべての消火栓ボックスを点検することになりました。部内には全
部で42の消火栓ボックスがあります。点検では歩いてすべての消火栓ボックスをまわりまし
た。幼いころから住んでいる地域でしたが車で移動することが多く、歩いてみて、これまで通
ったことのない細い道や行き止まりがありました。そして、通学路には車がすぐ横を通って危
ないかもしれないな、この道はちょっと見通しが悪いな、と気づくことができました。複雑な
住宅街や細い路地をまわり、消火栓の位置だけでなく、自分の住む地域の隅々まで知ることが
できました。
研修とは職務上必要な知識や技能を取り入れるための講習や実習です。消防団活動が研修と
して取り入れられるには、防災知識だけでなく市役所職員としての基礎を身に着ける目的があ
るはずです。この一年を経験して、その基礎とは「地域を知る」ことだと理解しました。私は
消防団活動を通じて地域を知り、自分も地域の一員であるという強い自覚を与えられました。
この自覚をもって、地域住民目線にたちこれからの市と市民へ貢献できる市役所職員へ成長し
ていきたいと思います。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第3分団第3部所属
敷島支所市民課 野 澤 美 香
消防団として活動をすることとなったとき、私は正直、
“消防団”という組織が、なにをし
ているのかわかっていませんでした。初期の認識では、消防団とは災害が起きたとき、
「警察
や消防の後方支援を行う」程度の知識しかありませんでした。ですから、そこに私が入ること
は、あまりプラスにならないのではないかと考えていました。力仕事はもちろん男性には勝て
ませんし、市役所職員なので、なにか災害が起きたときは、市の業務を優先して行わなければ
なりません。必然的に活動の場は限られてきます。そんな人間が消防団員としていったいなに
ができるのか、見当がつきませんでした。
消防団初めての活動は、地域のお祭りでし
た。神輿の警護ということでしたが、私はた
だ周りの消防団の方の後ろをついて歩くこと
しかできませんでした。役割はまったく果た
せていなかったと思います。それでも市民の
方は“消防団員”として私に声をかけてくれ
ました。そのときから今まで一番多くいわれ
たのが、
「女性の消防団もいるんだね。
」という言葉でした。男性の中に混じって、活動服を着
て、帽子をかぶっていると、驚かれることが多かったです。やはり女性の消防団員は珍しい存
在なのだと実感した瞬間でした。
そんななか、私たち女性消防団員にかせられたのは、消防団の“広報活動”でした。現在団
員は減る一方で、新しく入ってくる人も、消防団というイメージからか、あまりいない状態で
あること。それをなんとか打開する方法として、女性団員を前面に押し出し、今までの消防団
のイメージを変え、入団希望者を増やしたいとのことでした。そのとき私は自分の役割を理解
しました。力仕事はあまりできない、活動自体も足を引っ張ることが多いかもしれませんが、
女性でも消防団員として活動できるところを市民の皆さんに見せていくのが私の重要な仕事
なのです。今後ともこのことを忘れず、日々の活動をおこなっていかなければならないと感じ
ています。
このような消防団員としての活動をして
いく中で、もう一つわかったことがありま
した。自分の地域のどこに、何が設置され
ているのかということを、私はほとんど知
らなかったのです。5 月におこなった“防
火水槽”の掃除のときも、自分の住んでい
る地域に、こんな大きな水槽があったこと
を私は初めて知りました。また、器具点検や夜の見回りで、消火栓がどこに設置されているの
かも知りました。自宅の周り以外はほとんど場所がわからず、
「こんなところにもあったのか」
と驚きました。二十年以上暮らしてきた場所にもかかわらず、防災に対しての意識の薄さを実
感し、今後の災害が起こった場合において、すばやく対処できるように場所だけでなく使い方
も学んでおく必要があると感じました。
この一年間は、多くの活動を通し、消防団の規則を学び、市民との係わり方を見てきました。
残りの任期である一年は、さらに広報活動を重視し、特にこれから増えていく高齢者に対し、
火災予防などの啓蒙活動もおこなっていきたいと考えています。さらに講習を受ける等して、
私自身も防災に対しての知識を身につけていきたいです。今後 4 年以内に 70%の確率で首都
直下型地震が起こるといわれています。隣接している山梨も大きな被害にあうと予想されます。
そのとき、訓練や経験を積んでいないと、きっと慌ててなにもできないまま被災してしまいま
す。災害が起きた場合、周りの支援も大切ですが、まず自分の身は自分で守っていかなければ
なりません。消防団である自分がまず手本となり、地域に普及していけたら、おおきな支援に
なるのではないでしょうか。
これからもたくさんのご迷惑をおかけする
とは思いますが、優しく接してくださる団員
の方の指導をうけながら、地域に貢献できる
よう、力を尽くしていきたいです。そして次
に入ってくる団員の方の手本になれるように
なりたいです。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団双葉第2分団第1部所属
商工観光課
服 部 慧 太
私が 2013 年 4 月に甲斐市消防団 2 分団第1部に入団してから 1 年が経過します。川上分団
長をはじめ、部の皆様には大変お世話になりました。ありがとうございました。
1 年間の活動を振り返ると、団員の方を含め地
域の様々な世代・職業の方と出会うことができま
した。下今井に住み続ける限り、消防団活動を通
じて出会った地域の方とのつながりや人脈は一
生の財産になると思います。また、消防団は地域
に貢献するための「ボランティア精神」により成
り立っているので、先輩団員の仕事や家庭を持ちながら活動に従事する姿勢は公務員として見
習わなければならないことが多くありました。
私は高校を卒業後、東京の大学に進学して就職したため、地元の方々とのつながりを感じる
機会がないまま生活をしてきましたが、甲斐市役所の新任研修の一環として消防団に入団する
と、世代や職業の異なる先輩方とコミュニケーションをとる機会が増えました。市役所でも先
輩や同期と仕事後に飲みに行くことが多いのですが、異なる職業の方の話や考え方を聞くこと
は、社会人、公務員として成長するための刺激になると感じています。
消防団活動に従事してよかったことは、防犯診断や消火栓点検などで近所の方とコミュニケ
ーションをとる機会が増えることです。他にも自宅周辺の消火栓の場所や小型ポンプの扱い方
を知ることができるので、万が一、近所での火災が発生した時の初期消火の方法などは知って
いて損はないと思います。
また、2 分団第 1 部では私が最年少ですが、厳しい上下関係もなく、お互い協力しながら活
動をしているので、のびのびと活動させていただいております。他の部では毎月定例会や飲み
会があり、会費を払っている部もあるそうなので、私の場合、恵まれた環境で活動ができてい
ると思います。このような環境を作っていただいた幹部の皆様に感謝するとともに、是非、地
域の若い方にも入団してほしいと思います。
現在、どこの部でも新入団員の確保に苦労していると聞いています。甲斐市には若い人がい
ないわけではないのに、消防団への入団者が少ないのは、消防団活動に参加するためのハード
ルが高いからだと思います。今回の大雪の際に市内を回っていると、普段は働いており、あま
り見かけない若い人が、地域の皆と助け合いながら雪かきをしている姿が多く目につきました。
誰だって自分が生まれ育った地域への感謝や恩返しをしたい気持ちをもっているのではない
でしょうか。しかし、地区大会前に行われる週 2 日の平日の訓練は、職場の理解が得られない
と、すべてに参加することは困難であり、訓練に参加できないことで周囲の方に迷惑をかけて
しまうと感じるのではないかと思います。入団
に対するハードルを下げるためには、平日の訓
練を減らすなどして、企業に対して従業員の消
防団活動参加への理解を得る必要があると思
います。また、年間の活動内容や活動費につい
ても一般公開し、市役所と同様に新入社員に地
元の消防団への入団を義務付けてもいいと思
います。
私の所属する商工観光課では、夏~秋のイベントシーズンには土日の出勤が続くため、消防
団活動になかなか参加できず、部の皆様にはご迷惑をかけることも多かったのですが、仕事が
休みの日は、訓練、その他の活動にはすべて参加しました。休日に行われる訓練や活動は半日
で終わるので、2 年間の入団研修は今のところ予想していたほど負担にはなりませんでした。
消防団活動は訓練以外にも地域のイベント協力や芝焼き、防犯診断、通学路の雪かき、夜間
巡回など地域住民の安全・安心を守る活動行っており、やりがいを実感できる機会は多いので、
来年度も今年の経験を活かして消防団活動に従事していきたいです。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第2分団第1部所属
農林振興課 土 屋 麗 奈
早いもので新任研修の一環として消
防団に入団させて頂いて1年が経とう
としています。最初に消防団の活動に
参加したのは4月に行われた入退団式
です。戸惑いと不安の中、何もわから
ず周りの人の動きに合わせていたこと
を記憶しています。そのとき私は、こ
んなに沢山の消防団員の方が市内で活
動をしているのかと驚きました。後に、甲斐市は市民数あたりの消防団員が占める割合が全国
的にも上位であるということを知り、自分の暮らすまちは多くの消防団員により守られている、
安心・安全なまちなのだと改めて感じることができました。
そして、自分自身がその消防団の一員となり1年間活動する中で、普段はなかなか経験する
ことのできない事をいくつも体験しました。夏には礼式訓練を行い、秋には放水訓練を行いま
した。放水訓練では、私も筒先を持たせてもらいました。余りの水圧と自分の体力のなさに全
身が痛くてどうしようもない状態になりましたが、地域の安全を守ることはそう容易くはない
ということを身に染みて体感する良い機会となりました。不慣れな私に文字通り手取り足取り
優しくご指導下さった団の方々にこの場を借りて感謝申し上げます。
また、分団では消火栓の機械器具点検や火災防止の啓蒙活動、地域行事への参加や団員募集
の活動等も定期的に行っています。活動を通じて、普段の生活では気付かなかった事も、災害
時の知識として得ることが
出来ました。例えば、消火
栓は想像していたよりもた
くさんあって、それは給水
用のマンホールと対で設け
られていました。夜間の防
災対策パトロールでは、消
防車で地区内をくまなく回
ります。放送で火災への警戒
を周知するだけでなく、繰り
返しパトロールすることで地
区内の道を覚えることができ、
いざという時に役立てること
ができるのだと感じました。
さらに、啓蒙活動と団員募集
活動では活動服と法被を着て
スーパーや商業施設でビラやティッシュなどを配り市民へ呼びかけを行いました。女性団員が
物珍しいらしく、市民の方から声を掛け励ましの言葉を頂いた事がありました。地区のお祭り
に参加した際は地区の小中学生や親子連れや多く、一緒にお祭りを楽しむ事ができました。市
民との交流を図ることは市職員としても消防団員としても非常に大切であると思います。火災
現場における消火活動やそのための訓練だけでなく、こうした活動も消防団の重要な活動であ
る事が分かりました。仕事の後や休日の訓練、活動は負荷が大きく、大変な面もあります。ま
た女性という事もあり、男性団員の皆さんと同等に貢献するには難しいところもあると感じま
した。自分に出来る事は何があるのかを考えて、これからも地域防災に貢献していきたいです。
終わりに、いつも一緒に活動してくれている部の方々には、大変感謝しています。特に、分
団で私は初めての女性団員だったので、団員の皆さんに戸惑いもあったと察します。ですが、
一年間活動を共にして、お近づきになることができて有難く感じています。また活動を通じて、
消防団以外の方とも知り合うことが出来ました。地元でありながら初めて通る道もあったり、
通り慣れた道も違う視点でみると新しい発見があったりしました。このような出会いや気づき
は、消防団活動を経たからこそ培うことができたものであり、これから先も市役所という地元
に密着した職場で働く上で自分の助けになる貴重な経験、知識であると感じています。こうし
た機会を頂けたこととお
世話になっている方々へ
の感謝を忘れずに、今後
の期間も頑張りたいと思
います。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第3部所属
双葉地域課 佐 野 雄 一
3月の顔合わせから始まった消防団研修もあとひと月程で一年が経過しようとしている。
私は周囲に甲斐市消防団に入団している者や入団経験のある者がいないため、どのような人が
所属していてどのような雰囲気で活動しているのか全く想像出来なかった。親類に市外の消防
団への入団経験がある者が数名いるため、消防団がどんなところか尋ねたところ、上下関係が
厳しい、時間拘束が長いなどの言葉が返ってきたので不安に思うことが正直多かった。
しかし、今日までを振り返ると、所属している竜
王1分団3部の皆様にはとてもよくしていただい
ている。特に5月末から7月までの礼式訓練では、
自身が体調を崩した時期であったが、先輩方に休憩
時などに「大丈夫か」と声をかけていただいた。指
導についても行き帰りのポンプ車の中や休憩時、詰
所に戻った後など折に触れて助言や動作の確認をしていただいた。パトロール時などに交わす
先輩方との話題には、巡回している区域で過去にあった出来事や火災対応などの話、消防団の
今後の在り方などが含まれており、団員それぞれが地元のことを本当に好きなのだということ
がよく伝わってくる。自治会の夏祭りなど地域行事の場においては、先輩団員が住民の方から
の防災訓練に関する相談に応じる姿が見られた。また、住民の方から「以前自宅の近くで火災
があったとき、○○さんが駆けつけてくれた」などの話も聞くことができ、消防団や消防団員
に対する地域からの信頼も厚いのだと感じた。こうして振り返ってみると、訓練や点検など本
来の責務に対してはきっちり向き合い、楽しむところは皆で楽しむといったメリハリがついて
いると思う。
消防団の活動の要である防災活動について、この
一年で印象強く残っているのは、夏の礼式訓練だ。
夏に訓練があると聞いたときは実践的な放水訓練
など行うものかと思ったが、礼式訓練だと聞いたと
きは少し戸惑った。その理由について、先輩方から
技能的な訓練はもちろん大切であるけれども、団員
同士が呼吸を合わせる、協調性をつけるといった意
味で新入団員は礼式訓練を行っているという話を受けた。暑い中での訓練だったが、諸先輩方
の指導のおかげでそれなりに挙動も合うようになったと思う。支所勤務の自分としては同期と
交流できる貴重な場でもあった。
また、月ごとに機械器具点検や防犯パトロールなど数日ずつ召集があったがいずれも非常に
良い経験になった。最初の機械器具点検において、消火栓ボックスの中に何が入っていてそれ
らをどのように使用して、どのような手順で進めていけば放水できるのか自分が全く知らなか
ったことに気付かされた。活動の中で消火栓を開けるところから放水、再度消火栓を閉じるま
でを体験、点検の際は消火栓の設置場所で季節によって分かりにくくなる場所なども教えてい
ただいた。苦労したのは消火栓といっても設置場所によって蓋のタイプが違うため開け方も異
なるということ。現在でも、鍵の使用する部分や力の掛け方などを間違え、蓋を開けるまで手
間取ることがあるので、今後の点検を通じて習得していきたい。火災に際しては、初期消火を
いかに迅速に行えるか、これが重要だと考えるが、定期的に点検していても、砂などが原因と
なり消火栓が開きにくくなる場合や、水栓が固くなり水が出しにくい箇所が見つかる。もし点
検をしていなければ、有事の際に消火活動が遅れる危険性があることを考えると消防団の活動
は非常に重要だと感じている。
台風や積雪の災害時には消防団から召集がかかった
が、全て職場からの召集があったため参加できなかっ
た。しかし、台風に際しては、双葉分団の方々が倒木
など現場対応していただいているのを見て頼もしくも
有り難くも感じた。住民の方々は自分以上にそのよう
に感じたと思う。また、2月の大雪に際しては、団員
それぞれも自宅周辺の除雪で手一杯の中、有事に備え
地域を巡回して消火栓の周囲を除雪し、消火栓の設置場所が分かるように除雪をしていたと家
族や近隣の方から話を受けた。
自分が生活している竜王仲町、富竹新田区は甲府西消防署から近い地域ではあるが、どんな
に近くても有事の際にすぐに消防車が来てくれるとは限らない。今年度は記録的な大雪に見舞
われ、ほとんどの道路が雪で埋まり緊急車両の通行もままならない状況になった。幸い今回は
起こらなかったが、このような事態に火災などの災害が発生した場合、地域住民にて災害と向
き合わなければならない。最寄りのボックスや消火栓の場所、その使い方を多くの住民が心得
ていればよいが、実際には入団前の私のように知らない方もかなり多いのではないかと思う。
まだまだ未熟な身であるが、消防団の一員として少しでも地域の防災に貢献できるよう、諸先
輩方から指導をいただきながら来年度も活動に取り組んでいきたい。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団敷島第1分団第3部所属
長寿推進課 土 屋
文 武
甲斐市役所に勤務すると同時に入団した消防の活動もまもなく1年が経とうとしています。
入退団式の際には、まったくもってどのような活動を行うのかさえ分かりませんでしたが、今
日に至るまでの間に多くの経験をさせて頂くことが出来ました。
一つ目はなんといっても礼式の訓練です。入庁して仕事に慣れるよりも以前に始まったこの
訓練は正直最初の頃は仕事の疲労もあり、また訓練中の緊張もあったので、あまり積極的には
なることが出来ませんでした。また、学生時代にこういった練習を行ってきていたこともあっ
たので、余計に練習に身が入りませんでした。しかし、この考えは練習を繰り返す中で大きく
変化していきました。反復して同じ動作の訓練を行う中で、立ち位置や角度、号令がかかって
から反応するまでの時間、指先がしっかり伸びているかという細部に至るまでの細かい指導に
消防団の方々の意識の高さをうかがうことが出来ました。実際の火災現場には赴いたことがあ
りませんが、現場においても礼式訓練で培った集団行動は大いに役に立つと思いました。
「止
まる」
、
「動く」といったごく基本的な動作でしたが、少人数でも合わせるのが難しいのに、そ
れを大人数で行ったので最初は動きにズレが生じていましたが、度重なる練習の中で形になっ
ていくのを感じることが出来て、非常に感激しました。
この礼式訓練の発表の場として与えられたのが、
「総見」です。雨も多く、少ない練習期間
と全員が揃うことも無かったので完璧な演技とはいかなかったかもしれませんが、業務終了後
の時間を費やし練習した甲斐もあり無事成功出来たと思います。総見までが新入団員としての
礼式訓練になりますが、消防における基本的な動作となるので確実に身に着け今後の活動につ
なげていきたいと思います。
また、消防団の活動は防災だけかと思っていましたが、防犯も行っていることが活動を通す
中で分かってきました。定期的に区内を巡回したり、鍵のかかっていない自転車や自動車のチ
ェックを行ったり、住民の方々に注意を呼
びかけるといった活動を行ったりしている
ことが分かりました。住民の方々に注意を
喚起すると共に、自分自身も防災・防犯に
対する注意を心掛けていかねばならないと
思いました。
続いて、矢木羽湖における放水訓練で
す。昨年は夏場の水が少なかったことも
あり、冬に放水訓練を行いました。冬場
の放水訓練は寒さが身に沁み大変でした
が、ベテランの消防団員の方々の作業の
速さに驚きを隠せませんでした。早朝の
訓練にも関わらず、多くの団員が参加し
一つ一つの作業が的確かつスピーディに
進められていきました。指揮者の指示の下、情報の伝達、ホースの接続、放水から片づけに至
るまでがあっという間でした。その後は敷島分団の方々で親睦バレーボール大会が行われ、新
任団員としても積極的に参加しやすい雰囲気だったので楽しみながら親睦を深めることが出
来ました。
出初式では、選手の方々の素晴らしい演技や今年1年間の甲斐市としての火災に関する目標
が掲げられました。共通の目標を持つことによって団員が一致団結して消防活動に取り組んで
いけると思いました。
新年を迎え新たな訓練や活動も行っていくでしょうが、去年以上に積極的に参加していきた
いと思いました。消防団は特定の職業の方や年齢、性別の方で構成されているわけではないの
で、各自の体験や異なる視点によって、解釈も変わっていて非常に感心しました。消防に対し
ての意見のやり取りにも熱が入り、私たちの意見にも耳を傾けて下さり、尊重して下さる姿を
見て消防団員として誇りを持って活動に従事していくことを心に決めました。
このように、様々な活動を通す中で第3部の団員の方々には感謝することが多く、消防団とい
うコミュニティに温かく迎え入れて下さり1年間楽しく過ごすことが出来ました。今年は昨年
学んだことを活かし、消防団の役に立てるような1年間を過ごせるように努力していきたい次
第です。
最後に、消防団としての自覚を持ち、地域の人々の安全・安心を守り助けていく力を身に着
けていきたいと思います。まだまだ未熟な部分も多く指導を仰ぐばかりになってしまいますが、
分団長はじめ部長、班長、団員の皆様方にはご指導ご鞭撻のほどをよろしくお願いいたします。
「消防団で学んだ甲斐市」
甲斐市消防団敷島第1分団第3部所属
総務課 林 野 早 紀
甲斐市に住み、甲斐市で生活するとはどういったことかを、私に身をもって学ばせてくれたのがこ
の1年間の消防団での活動です。私は物心ついたときから甲斐市に住んでいましたが、市役所に入
庁してからは、自分が甲斐市についてあまりにも知らないということをことあるごとに思い知らされまし
た。しかしながら、職場ではつい自分の業務で手一杯で、1年はあっという間に過ぎてしまいました。
その一方で、新入職員の研修の一環として、地元である長塚の消防団に所属し、団員の方と様々
な活動を共にさせていただきました。夏の勤務後に週に2回、汗と埃にまみれながら礼式訓練をし、
正月の極寒の中で身も心も引き締まる出初式
に参加し、勇ましいラッパ隊といかめしい団員
の方に合わせてきびきびと全体行進をし、防
犯点検ではヘッドランプをつけて長塚のすみ
ずみを歩き回り、敷島全分団を挙げての召集
訓練や芝焼きのために山間部に赴き、職業や
世代が異なる団員の方々とバレーボール大
会や数々の親睦会を行いました。それまでの
人生で、自分がやるとは思ってもいなかったことが次々とやってきて、活動はとても新鮮で、勉強する
ことが多くありました。
そして、これらの活動の中では、甲斐市や地域のこと、消防団という組織、自分の立場について考
える機会もまた多く得ました。なぜ消防団があるのか。なぜ団員の方は消防団に所属しているのか。
消防団が地域の中でどのように機能しているか。団員は地域のことをどのように知っているか。地域
の方は消防団のことをどのように見ているの
か。市の職員は地域の方や市民にとってど
のような存在なのか。甲斐市で生活すると
いうことはどういうことなのか。市庁舎を飛び
出し、団員の方と同じ活動服に編み上げブ
ーツ、アポロキャップを身に着け、団員の方
と一緒に実際に地域で活動をしたことは、
甲斐市のことを本当に知るための、この上
なく素晴らしい経験だったと言えるでしょう。
また、私は入団するまで、自分の地域である長塚のことを、規模が大きくて新入居住者が多く、地
域という考え方があまりない地区だと思っていました。しかし、第3部の皆さんは長塚のことをとてもよ
く知っていましたし、消防団の精神が長塚でも脈々と受け継がれていることを実感し、心強く思いまし
た。また、自分の住む地域には、組や自治会といった組織があるだけではなく、家庭や学校、スポー
ツや教室など、それらを通じた無数のつながりがあるということを、消防団の方と接する中で理解しま
した。私もまた、消防団のような地域のコミュニティに参加することができ、自分もまた様々なつながり
の中にいることを認識でき、非常にうれしく思っています。
市役所職員の研修生として、そして女性団員として初めての入団だったにもかかわらず、温かく受
け入れてくださった第3部の皆さんには大変感謝しております。1年間の活動では、市役所の業務と
の両立が難しい時もありました。訓練の成果発表の場である総見や、県下の消防団が集まる大会に
参加できず、自分だけでなく周りの方にも残念な思いをさせてしまいました。また、マニュアル式のポ
ンプ車を運転できず、地元の地理さえ疎く、機器や用具の扱いは不得手で、団員として活躍したと胸
を張って言うには程遠い1年でした。しかし、そんな中でも第3部の皆さんは地道に、丁寧にご指導し
てくださいました。また、自分にもできる役を割り振っていただき、疎外感など感じることなく活動する
ことができました。
このような貴重な体験を
与えていただき、見守って
くださった消防団の皆様や
地域の方に恩返しができる
よう、2年目は、さらに強く
消防団としての自覚を持ち、
自分の役割を増やし、少し
でもまわりの団員の方に近
づけるように努力したいで
す。また、消防団での活動と市役所の業務をそれぞれに反映させ、地元や甲斐市への理解を一層
深め、消防団員として、また市役所の職員として、甲斐市で自分を生かしていきたいと思います。
「甲斐市消防団員としての1年」
甲斐市消防団敷島第1分団第3部所属
福祉課 高 橋 理 史
自分が甲斐市消防団に所属してから早くも1年がたとうとしています。入った当時は右も左
もわからない状態だったのが、ようやく消防団員の一員として自信を持って活動できるように
なりました。昨年の4月から、甲斐市の新任職員として長塚に住むことになりましたが、今ま
で長塚という地域や消防団の活動に関して、恥ずかしながら全くといっていいほど知識があり
ませんでした。自分と同じ部所属の新任職員は他に2名いますが、2人とも幼いころから長塚
に住んでいることもあり、自分だけが「長塚」に関して何も知らないままの状態であることも
不安に感じていました。しかし、この1年間長塚の消防団員として地域の活動を通していく中
で少しずつですが、長塚という地域に愛着性を持ち始めてきました。これも同じ長塚の消防団
員の方達や自治会の方・地域住民のお
かげだと感じています。
自分がこの1年で経験した消防団
の活動は主に住民への防火・防災・防
犯の啓発活動が主でした。初めて行っ
た消防団員としての活動は、消防車で
のパトロール活動です。消防団の制服
を着て行う活動は自分にとって不安
な気持ちもある反面、自分も消防団の
一員になったのだという思いもあり、
入退団式
不安と期待が交じり合った中での経験でした。ただそのパトロールの中で班長や団員の先輩方
からこれからの消防活動に関して教えていただき、消防活動に不安を持つ必要はないとの言葉
をいただいたことも現在、自分が消防活動を行ううえでのモチベーションを維持することにつ
ながっています。
また、6月から7月に行われた総見までの消防訓練も思い出深いです。毎週水・金曜日の午
後6時から行われる訓練は市役所の仕事が終わったあとということもあり、疲労感もありまし
たが、なによりもこの訓練の中で消防の規律や行動の根本的な部分を学ぶことができました。
加えて、新人同士での消防団員での練習ということもあり、市役所の職員だけでなく、他の分
団の地域の人たちともコミュニケーションをとることができたため、訓練という意味だけでな
くネットワークを広げるということでも自分にとって大きい経験になったと感じています。
火災が起きやすい秋や冬には、他
の地域の消防団や長塚自治会の方
と協力して防火・防犯診断を行いま
した。昨年の12月には、敷島のク
ラインガルテンに集まり、火災が起
きたときを想定して放水訓練があ
りました。早朝から集まり寒い中で
の訓練ではあり、放水等を含めて自
分が今まで経験したことがないこ
クラインガルテンでの放水訓練
とでしたが、現場の雰囲気を知るという面でも貴重な体験となりました。また、新聞等で報道
された消火栓ホース格納箱内の備品の盗難事件を受け、自分が所属する部でも点検を行いまし
た。点検は同じ消防団の方と一緒に行動しました。その中でも印象深かったことは、先輩方が
長塚内の消火栓の場所を把握していて実際に点検すべき場所以外にも消火栓を見つける活躍
を見せてくれたことです。他にも活動としては、格納箱内のホース等の盗難を防ぐためのステ
ッカー張りや敷島地区で芝焼きを行う活動、長塚地区の巡回当番等を行っています。
来年度からは、自分の甲斐市消防団での研修は2年目に入ろうとしています。まだまだ自分
も長塚消防団の活動に関しては未熟な面も多いと実感してはいますが、積極的に地域の消防活
動に参加したり、同じ部の先輩方・同僚に分からないことを聞いたりして、長塚という地域の
皆様に貢献できるような消防団員を目指していきたいと思います。また3月には甲斐市消防団
フェスタという大きなイベント活動があるので気を抜かずに行動をしていきたいと考えてい
ます。加えて 1 年という短い期間しか活動していないということもある新人でもあるため、常
に学習するという意識を持って臨んでいきたいと考えています。そして、自分も地域の方たち
に誇れる消防団員として成長していきたいと思います。
最後になりますが、甲斐市の消防団
活動に関して、たくさんのことを教え
ていただいた同じ部の部長・班長・先
輩方、長塚自治会・地域住民の皆様、
甲斐市消防団に入団するきっかけを
与えていただいた甲斐市の職員の皆
様にお礼を述べたいと思います。あり
がとうございました。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団敷島分第2団第2部所属
収納課 水 上 太 一
私達が甲斐市の消防団に所属して、1 年が経とうとしています。
私にとっての消防団のイメージは、火事や台風などの災害が発生した際に、地域のために貢
献するボランティアのような印象であり、夜遅くまで活動することもあるため、正直厳しいも
のを想像していました。
そのため、甲斐市の採用試験を受けた際に、
「新任職員は消防団に所属することが必須」と
いう話を受けた時は非常に緊張したことを覚えています。
私は元々市川三郷町の生まれであるため、甲斐市には採用されるまであまり縁がなく、自分
が所属する行政区のことも分からないところからのスタートでした。地域のことをほとんど何
も知らず、近しい知人も居ない場所で、地元と密接に関っていかなければならない消防団に所
属することは、当時の私にとって大きな不安となっていました。
改めて、今までの活動を振り返ると、
まず一番初めの 4 月に辞令交付式が
ありました。右も左も分からない中で、
まだ同期との関係もぎこちない頃で
あり、正直やっていけるかなと不安で
いっぱいでした。5 月からは週2回の
礼式訓練も始まり、業務終了後の訓練
と慣れないことばかりで、負担も大きく、最初のうちは特に大変だったことを覚えています。
礼式訓練では、初めは敬礼も行進も各団員バラバラでしたが、指導者の方たちの丁寧な指導が
あり、練習を重ねるうちに徐々に揃うようになり、日々達成感を覚えながら訓練に励むことが
出来ました。その結果、7 月の総見の本番では訓練の成果を十分に発揮でき、とても素晴らし
いものになったと思います。続いて 7 月半ばには甲府地区支部総合訓練大会が行われました。
残念ながら、新入団員である私の役目はなかったのですが、練習に参加させていただくことが
でき、ポンプ車操法や放水訓練等普段することが出来ない貴重な体験をさせて頂きました。そ
の後も、地元の火災予防のパトロールや啓蒙、12 月の敷島分団を挙げての湖での放水訓練、
地域のイベントへの参加等様々なことをさせて頂いてきました。
また、消防団に所属し、こうした活動に参加する中で、たくさんの良い人たちに出会えてき
たと思います。特に私の所属する敷島分団第2部の境班の方たちは素晴らしい方たちばかりで、
他の町の出身である私を気にかけて下さり、地域のお祭りやイベントに誘って下さったり、活
動の後に食事をご馳走してくれたりといつも親切にしてくれます。忘年会では、所属する消防
団の部長や班長から絶対楽しませてやると言って頂き、普段自分では出来ないような楽しい思
い出を作らせてもらいました。
消防団を通じて知り合えた方も多く、地域に知り合いのいなかった私にとって、徐々に近所
に知人が増えていったことはとても有難く、地域に少しずつ根付くことが出来ていることを嬉
しく感じます。このように、地域にキチンと参加できることが消防団の魅力であると思います。
実際、甲斐市の消防団は私の当初の
イメージの通りで、火事や台風等の災
害や地域のイベントには率先して活
躍し、私が想像していた以上に地域に
欠かせないものだと感じました。また、
逆に体育会系で上下関係に厳しく、理
由をつけてはお酒ばかり飲んでいる
といったマイナスな印象は決してな
く、人は穏やかで、温かい人ばかりで、いつも楽しい思いをさせてもらっています。
このように、私の 1 年間の消防団
活動を振り返ると、当初の予想や不安
とは反対の素晴らしい 1 年間を送ら
せて頂いてきたと思います。この1年
間様々なことを経験させて頂いて、地
域や消防団の活動に徐々に慣れてく
ることができてきました。私は現在、
甲斐市役所の新任職員の研修の一環
として消防団活動に参加させて頂いている身であり、研修期間が過ぎたらどうなるのか、まだ
分からない状況です。しかしながら、この 1 年で経験したこと、出会った人など色々な大切な
ことを踏まえ、残りの研修期間を甲斐市の職員として、一消防団員として地域に少しでも貢献
して行きたいと思います。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団敷島第1分団第1部所属
市民窓口課 土 橋 梨 沙
入団する前は消防団と聞いても防災の啓発をしているという程度の認識でした。どのような
活動をしているのかほとんど分からず、部の
中では女性団員1人なのでやっていけるのか
大変不安でしたが、実際入団してみると団員
の方たちは皆優しい方ばかりだったのでとて
も安心しました。団員の方々と関わる中で、
様々な職種の方がいるので、自分の知らない
分野の話を聞くことができ、消防団の活動は
私の中でプラスの経験となっています。
消防団は常に地域の安全を守っており、市民にとって欠かすことのできない存在であると入
団してから特に感じています。定期的にパトロールを行い、地域に異常がないか確認したり、
消火栓や格納箱の点検や、防犯診断なども行ったりしました。消防団の存在は知っていました
が、見えないところでこれほどまでに防犯活動をしてくれていたことは入団して初めて知りま
した。また、パトロールに同行することで、今まで通ったことのない道を覚えることができ、
通常の生活だけでは分からなかったことを知る機会になっています。それから、地域のイベン
トや地区の行事にも参加させてもらい、市民の方と接する良い機会にもなっています。
特に、市役所は地域や住民に近い立場にあります。業務では甲斐市に転入してくる方と接す
るため、市内のことを把握しておく必要があると感じています。しかし市外出身の私は、市内
に住む人よりも甲斐市のことをよく知らない部分があるかと思います。
ただ、消防団の活動の中で知ったことや
学んだことが業務に役立つ場面もあり、入
団して良かったと感じています。
入団してもうすぐ1年が経とうとしてい
ますが、活動の中で一番印象に残っている
のは規律訓練です。
週に2日、約2か月間訓練を行いました。
最初は動きを覚えるのにも一苦労で、素早
い動作や、周りと合わせることも全くできていませんでした。しかし何回も練習するうちに上
達していき、動作やリズムを合わせられるようになっていきました。完璧にとはいかなかった
と思いますが、精一杯おこない、練習の成果が発揮できたときはとても達成感がありました。
仕事の後の訓練だったので、体力的にも厳しく、つらく感じることもありましたが、やりき
ることができ、自分にとっていい経験になったと思います。
また、仕事の中で関わることの少ない同
期とも接する機会になり、互いに励ましあ
いながらできたので、この訓練は厳しいだ
けではなく、仲間とのコミュニケ―ション
をとる場にもなりました。
林野火災の際には、実際の現場に同行さ
せてもらいましたが、今までにない緊張感
がありました。私自身は現場にいるだけで
何もできずに自分の無力さを感じましたが、実際の火災の現場に入り、遅い時間まで消火活動
にあたっている消防団の方々はとても素敵でした。
女性団員で消防団の啓蒙活動に何度か参加させてもらいましたが、そのような活動を通して、
市民の方々に消防団の活動を知ってもらえたら良いと考えています。
最後に、消防団に関わる方々には感謝しています。特に接する機会の多い敷島1分団や1部
の方々には大変お世話になっています。初めての女性団員ということで、接しにくい部分があ
ったかと思いますが、部の皆さんは温かく迎え入れてくださり、私もとても活動しやすかった
です。何も分からず入団し、皆さんに
は大変ご迷惑をお掛けしましたが、一
年間楽しく活動できたのは団員の方々
のおかげだと感じています。感謝を伝
えるとともに、これからも頑張ってい
きたいと思います。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第3分団第1部所属
学校教育課 向 山 祐 香
甲斐市消防団に入団してから、もう一年がたとうとしています。初めは、消防団がどういっ
た活動をしているのかも知らない状態で、男性が多いなか女性の自分でもやっていけるのか不
安な気持ちがありました。また、市外在住だったため、慣れない土地、新しい人間関係の中で、
活動に参加することにとまどいを感じていました。しかし、消防団の方も温かく迎え入れてく
れ、丁寧に指導をしてくれたおかげで今では楽しく活動に参加でき貴重な体験をさせていただ
いています。
一年間の活動を振り返ってみると、夏には総見で
訓練礼式の発表の場をいただきました。総見の発表
に向け業務後に集まり停止間や行進間の練習を行
いました。慣れない服装や動作に加え、指先や足先、
腕の高さや歩幅など多くのことに気を使わなけれ
ばならなかったため、最初はなかなか動きがあわず
大変でしたが、新入団員と動きの確認を行い、消防
団の指導もあり次第に動きも合うようになってきました。訓練を通して、ともに練習をしてき
た新入団員との親睦を深める機会にもつながったと思います。
また、6月には竜王3分団合同の放水訓練に
参加しました。実際に放水するまでの手順や役
割分担を教えていただき、初めて自分で筒先を
もち放水を行いました。予想以上の水圧が体に
かかり驚きましたが、とても貴重な体験をさせ
ていただきました。
また日々の活動の中では、地区をまわる防災
パトロールや地区のお祭りやどんど焼きなど
のイベントへの協力などがあり、消防団の活動が地区の多くの活動とかかわっていることを知
りました。私にとっては、市外だったということもあり、消防団の活動に参加することで自然
と地域の方とコミュニケーションをとる機会・甲斐市の文化を知る機会につながり、とてもよ
い経験ができたと実感しています。さらに、市の職員が消防団に参加していることを地域住民
に知ってもう機会にもつながったと思います。
女性団員としての活動もあり、
「わくわくフ
ェスタ」や「消防啓蒙活動」ではティッシュ
配りを行いました。わくわくフェスタでは、
雨の中小さな子供たちを対象とした消火器を
使った放水体験や手作りの消防服を着ること
ができる体験コーナーもあり、地域の方や子
供たちが防災に興味をもってもらうきっかけ
になればと思いました。また韮崎警察署の振
り込め詐欺防止イベントの後、急きょ壇上に
上がる機会をもらい、甲斐市の消防のアピー
ルもできました。わくわくフェスタでは消防
団員募集のチラシを配り、
消防啓蒙活動では、
地区のスーパーの出入り口で「火の元に注意
をお願いします」と呼びかけとチラシ配りを
行いました。消防団の活動は、災害や火事の
際に現場に出動するだけではなく、火災を未
然に防ぐための活動や、継続的な活動や個々の負担を少なくするための新たな団員の募集も重
要な活動のひとつなのだと感じました。
甲斐市の職員になる前は自分がまさか消防団としてこのような活動をするとは正直思って
もいませんでしたが、一年を振り返ってみると、多くの貴重な体験をさせてもらい、地域の安
全を消防団が陰で支えてくれていることを入団して初めて知りました。いままでは、同世代の
人と関わりを持っていましたが、消防の活動を通して、いろいろな職業や年代の方と関わりを
持つことができて、他の業種の話を聞くこともでき、また逆に市役所のイメージはどういう風
に思われているのか聞くこともでき自分の価値観の幅も広がったと思います。さらに、市の職
員としていろんな方と接する機会も多いので、そういった面でも今の経験が役に立つ部分があ
るのではないかと思います。
私の部では初めての女性団員ということもあり、部の方々には気を使ってもらっていただい
たり、丁寧に指導をしていただいたり、私が楽しく活動できているのも部のみなさんのおかげ
でもあり感謝しています。二年間という短い期間ですが、あと一年活動の期間があり、地域の
防災のために私なりに活動に頑張って参加していきたいと思っています。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第3部所属
保険課 岩 間 美 砂
私が甲斐市消防団に入団して1年が経とうとしています。入団する前は消防団について全く
知識がなく、知っていることといえば、冬になると聞こえる“カンカン~”という音とともに
行う見回りと火災時に出動するということだけで、
「そのほかに消防団はいったい何をしてい
るのだろう?」という感じでした。また、女性の私が男性の団員の方々が活躍する消防団に入
り活動をしていくことができるのかとても不安でした。そんな中で始まった消防団活動はすべ
てのことが新鮮で今までに体験したことのないことばかりでした。
特に印象的だった出来事は礼式訓練です。一つひとつの動作をきれいにしなければならない
こと、また全員で動作を合わせな
ければならないことがとても難
しく苦労しました。練習を始めた
ばかりの時は人数が揃わなかっ
たり、言われたことがなかなか出
来なかったりと団員の方々には
たくさん迷惑をかけてしまいま
した。しかしどんな時でも団員の
方々は優しく声をかけてくれた
り、的確なアドバイスをしてくれ
ました。その結果、総見では息のぴったりと合った礼式ができました。この訓練のなかで私は、
みんなで一つのことをやり遂げることの素晴らしさや、消防団としての誇りや姿勢を学ぶこと
ができました。
次に女性として参加した消防団活動についてです。最初にも書いたように、女性の私が消防
団員としてやっていけるのかとても不安でした。毎月の機械器具点検では担当地区にある消火
栓を見て回り、異常がないかを確認します。普通に生活をしていると気が付かなかったが消火
栓はたくさんあり、一つひとつ重い蓋を開けて確認する作業はとても大変でした。また、定期
的に行われる訓練では、初めて放水を体験しました。放水も含め、訓練において重いものを持
ったり、ホースをまくという簡単な作業でさえ大変でしたが、訓練の中でできないことは一つ
もなく女性でもできることがあるのだということを実感しました。
また、女性団員だけで活動する機会も多くあり、女性団員の募集を兼ねた防火を呼びかける
ビラ配りの時には、
「消防団に
女性がいるんだね。なんだか
安心する。
」という声を聞くこ
とができました。その時、女
性だからできないと思ってい
た考えが180度変わり、女
性だからこそできることや役
割があるのだということを知
り、できることを率先してやっていきたいと思うようになりました。
このほかにも地域のお祭りの手伝いをしたり、夜間のパトロールであったり、防災・防犯の
ためのパンフレットを配ったりと消防団活動は多岐にわたり行われました。活動をしている最
中に地元の方々から「ご苦労様です」という言葉をかけられてすごくうれしかったし、なによ
りも地域のために役立っているという実感と消防団に対する住民の方々の期待の大きさを感
じることができました。市役所職員として、地域の方々とのふれあいは必要不可欠です。消防
団活動を通して地域のために活動できた
ことは私にとって大きな財産となりまし
た。
この1年間の消防団活動を通して今ま
で知らなかったさまざまな活動を体験し、
消防団について知識がなかった入団前の
自分が恥ずかしくなりました。地域のこ
とを第一に考え、いつ発生するかわから
ない災害や火災のためにひたむきに努力
する姿はとても素晴らしいものだと感じ
ました。私も消防団の一員として少しで
も多く地域に貢献できるように頑張りた
いと思います。
そして最後に、私の所属する竜王1分団3部の皆様には本当によくしていただき感謝してい
ます。初めは女性一人で馴染めるか心配でしたが、お父さんみたいなやさしさで私に接してく
れて、気にかけてくれたので安心して消防団活動に取り組むことができました。本当にありが
とうございます。これからもご指導よろしくお願いします。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第1分団第3部所属
下水道課 中 島 悠 樹
消防団に入って一年が経ちました。そこで、学んだことや得たものをまとめながら、一年間
を振り返っていきたいと思います。
まず、消防団活動を振り返り、最も印象に残ってい
ることは総見です。仕事終わりに竜王小学校のグラ
ウンドに集合し、遅くまで練習したこと、本番とて
も緊張しながら発表をしたことなど非常に大変だっ
たことが今でも思い返されます。発表内容自体は基
本的なことが多かったのですが全員の息がなかなか
合わず、私も何度か周りとずれてしまい、非常に苦戦しました。そんな中、消防団の先輩方が
優しく指導をしてくださり、本番を何とか終えることができました。また、選手の方々の堂々
とした礼式の発表を間近で見て、格好いいなと感じたことも印象深く残っています。他にも、
放水訓練やポンプ車に乗っての火災予防運動、出初め式など消防団員として多くの活動をさせ
ていただきました。この経験は、研修で消防団に入るという機会がなければおそらく一生体験
できないものでした。そういった意味で、一つ一つの活動が、私にとって非常に貴重な体験と
なるとともに、印象の深い経験となりました。
次に、消防団活動で得たこと、学んだことです。得
たこととして一番大きなものは、地域の方とのつな
がりが出来たことです。私は甲府市の出身で、今回
市外枠で甲斐市役所に採用されました。そのため、
甲斐市内に知り合いがほとんどいなく、一人暮らし
ということもあって周りに知り合いが少ないという
状況は非常に不安でした。そんな中で今回こうした
機会を与えていただき、消防団活動を通して団員の方をはじめ多くの方と知り合うことができ
ました。1 分団3部の方々は、最初は怖そうな人たちだと思って恐縮していましたが、皆さん
優しく、何かと気にかけていただいて、非常に居心地の良い環境を作っていただいています。
これからも今回の消防団活動で得た人間関係を大切にしていきたいです。
また、学んだこととしては、団員の方や地域の方から地元の話や昔の話などためになる話を
色々と聞くことができたことです。人生経験豊富な方が多いので、物事に対する考え方、取り
組み方についてなどについて学ぶことも数多くありました。また、今まで年上の方としっかり
と話をする機会があまりなかったので、年上の方への礼儀や接し方についても日々の活動を通
して学ぶことが出来ているのかなと思っています。
最初、消防団に入る前は、どういう活動をしているのか正直なところあまり分かりませんで
した。そこから一年間の中で、様々な活動を経験し、
消防団がどのような活動をし、どんなことに関わっ
ているのかが段々とわかってきました。その中で一
番感じたことは、地域とのつながりが本当に強いと
いうことです。火災現場に出動することはもちろん、
火災予防のパトロールや地元のお祭りの警備を行う
など、安全や防災の面で特に重要な役割を担ってい
ると感じました。
最後に、二年目の消防団活動に向けての抱負ですが、一年間で学んだことを生かしながら、
これまで以上に積極的に活動に参加できたらと思っています。まだまだ分からないことだらけ
で、迷惑をかけてしまうことも多いかと思いますが、消防団員の方々に教わりながら、日々成
長していけたらと思います。また、活動を通して、消防団員としてこれまで以上に成長するこ
とと同時に、人間としても大きく成長していけたらと思っています。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団竜王第3分団第3部所属
子育て支援課 佐 山 実 来
甲斐市消防団に入団して1年が経とうとしています。消防団は地域のおじさんたちの集ま
りというイメージで、
「その中に自分が入って何ができるのか」と不安な気持ちを抱えて入団
しました。しかし、私の所属する竜王3分団3部のみなさんは、女性である私に気を遣いな
がらも、気さくに話しをしてくれます。また、優しく丁寧に指導してくれるので、楽しく活
動に励むことができています。
社会人になったことで、今までとは違い、幅広
い世代の方々とかかわることが多くなりました。
特に消防団には、様々な職業の方が所属している
ので、職場とは違う刺激を受けることができま
す。また、地域行事に参加する機会が増え、地域
の方とのふれあいが増えました。この1年を振り
返ると、多くの人との出会いがあり、新鮮で充実
した1年であったと思います。
4月の入団式が終わり、消防団としての最初の活動は地域のお祭りへの参加でした。神輿の
警護が主な仕事でしたが、神輿について歩くだけで精一杯で、何をどうすればいいのかわか
らず困ったのをよく覚えています。
「自分が地域のために役に立つことができるのか」とさら
に不安な気持ちになりました。そんな中でも、地域のみなさんは私に声をかけてくれ、その
あたたかい言葉がとても嬉しかったです。
夏には礼式と放水の訓練がありました。礼式訓練
では、私たち新入団員は7月の総見に向けて練習し
ました。週 2 日の仕事の後の練習は、体力的につら
いものでした。しかし、最初はバラバラだったもの
が、日を増すごとに揃い、無事に総見を終えること
ができたとき、達成感を得ることができました。礼
式訓練を通して同期に会う機会も増え、交流を図ることができてとてもよかったです。放水
訓練は、竜王3分団の合同訓練でした。実際の火災を想定した訓練だったのでとても緊張感
がありました。途中、私も筒先を持たせていただいたのですが、想像以上に重く、持つのが
大変でした。部を超えて分団のみなさんが丁寧に教えてくれ、とても充実した訓練でした。
地域行事への参加や訓練のほかにも、消防団には様々な活動があります。その1つに火災予
防運動があげられます。パトロールに加え、私たち女性消防団員はスーパーで防火・防犯の
呼びかけを行いました。女性消防団員が珍しいらしく、活動をしていると多くの方に声をか
けてもらえます。
「ご苦労様、頑張ってね」という言
葉が励みになり、もっと地域のために頑張ろうとい
う気持ちになりました。
消防団に入団した頃に比べると、不安な気持ちは
徐々に和らいできました。それは、自分にも消防団
員としてできることがあると思えるようになったか
らです。力仕事ではなかなか役に立つことはできな
いけれど、広報活動では多くの人に防火・防犯を呼びかけたり、消防団への勧誘をしたりと
貢献することができたかと思います。女性が活躍できる活動があるということがわかり、任
せられた役割をしっかり果たしていきたいと思うようになりました。
この1年の活動を通して、人と人とのつながりの大切さを改めて実感しました。消防団の
みなさんが築きあげてきた地域とのつながりは素晴らしいもので、地域のために一生懸命活
動する姿勢を私ももっと見習わなければならないと思います。また、多くの人の支えがある
から消防団としての活動が続けられるということもわかりました。私がこの1年間消防団の
活動を頑張ることができたのも、地域のみなさん
の支え、同じ部に所属する団員のみなさんの支
え、家族の支えなどの周りの支えがあったからだ
と思います。特に研修の一環として一緒に頑張っ
ている同期の存在が大きいです。部や分団が違っ
ても、
「みんなが頑張っているから私も頑張ろう」
という気持ちになれるのは、同期とのつながりが
強いからだと思います。これらの支えに対する感謝の気持ちを忘れずに今後の活動に励んで
いきたいと思います。
最後になりましたが、竜王3分団3部のみなさんには本当に感謝しています。活動しやす
い環境をつくっていただき、丁寧にご指導いただき、ありがとうございます。メリハリをつ
けて活動ができるこの部に所属することができてよかったと思っています。来年度もご迷惑
おかけすると思いますが、精一杯活動に励んでいきたいと思いますので、ご指導のほどよろ
しくお願いします。
「1年間の消防団活動を振り返って」
甲斐市消防団敷島第1分団第2部所属
福祉課 古 屋 皓 司
甲斐市消防団に所属して、早くも 1 年が経とうとしています。昨年の 4 月、
「消防団とはど
んな組織なのか」という不安と希望が織り交ざった気持ちで参加した入団式を懐かしく感じま
す。正直な気持ちを申しますと、消防団に入団する以前は消防士との違いも分からないほど消
防団に関する知識は稀薄でした。まさに未知の世界に足を踏み入れるような気持ちであったこ
とを鮮明に覚えています。
入団式の雰囲気は独特で厳かでした。未だかつて経験したことのない厳格な空気と、指揮が
かかると機敏な礼式で応じる団員の方々に感銘を受けました。同時に、私はこの団の中で楽し
く有意義な消防団活動ができるのか不安になりました。
しかし、その不安はすぐに払拭されま
した。分団長をはじめ、団の方々はと
ても和やかな雰囲気で歓迎してくださ
り、気兼ねなく消防団活動ができるよ
うな環境をつくってくださいました。
毎月行われる啓蒙活動に参加する毎に
団員の方との交流が深まり、今では気
軽に相談できる良好な関係が築けたの
ではないかと感じております。団員の方には感謝の念でいっぱいです。これからも素敵な団員
の皆さんと消防活動に邁進していきたいと思います。
5 月に入ると礼式訓練が始まりました。訓練は業務終了後に行われるため厳しい日もあった
ように感じます。しかし、訓練開始まもなくは歩調や呼吸がばらついていたものが、訓練を重
ねる毎に合っていく達成感はとても心地よく、より綺麗な礼式を身に着けたいと思うようにな
りました。また、訓練の合間に仲間と交流する時間は貴重であり、有意義な情報交換の場にな
ったのではないかと思います。
この 1 年間の消防団活動の中で印象的であったことは、林野火災の際に召集がかかった日の
ことです。火災現場にはたくさんの消防士と消防団員で溢れかえっていました。その中で、無
線を付け、指令を聞きながら機敏に対応する団員の方の姿は、普段の啓蒙活動の時とは一転し、
素早く消火活動に取り組んでいる姿はとても勇ましく、純粋にかっこよく見えました。加えて
消防団がその地域において重要な役割を担
っているのだと強く感じました。
消防団として様々な行事に参加して感じ
たことは、消防団はその地域の事をよく知
り、地域に根付いた組織であるということ、
そして、地域の住民の安全と安心のために
尽力しているということです。
「地域防災
力」が要とされている今、消防団の期待さ
れる役割は大きいと感じます。
先日、東北から関東にかけて大雪が降ったところであり、甲斐市内でも 110 ㎝を超える積雪
となり、カーポートの倒壊や交通網の遮断等の災害、スーパーやコンビニから食品や日用品が
消えていく等の二次的な災害が見られました。普段、
「災害」に対して免疫の少ない甲斐市に
とっては衝撃的な一件であったと思いますし、併せて将来高い確率で発生するといわれている
大震災の際にはどんな規模の災害になるのか考えた方も多くいると思います。私自身も経験し
たことのない災害であり、改めて地域防災力について考える良い機会になったと同時に、消防
団の役割についても見つめなおす機会ともなりました。これからは、ただ単に消防団活動をし
ていくのではなく、最大規模の災害を想定した中で、消防団員としてどのように地域に貢献で
きるかを考えながら活動にあたっていきたいと思います。
1 年前の私は、災害時には自分の事さえ守れれば良い、困ったら誰かに助けてもらえれば良
いという考えでありました。しかし、これまでに述べたように、この 1 年間で「防災」に対す
る意識、そして「消防団」の捉え方が大きく変わりました。
「自分の地域は自分で守る」とい
う意識の中、団員の方々と協力しながら、これからも楽しく消防団活動に励んでいきたいと思
います。
「1年間の活動を振り返って」
甲斐市消防団敷島第2分団第2部所属
竜王西保育園 神宮字 恭平
平成 25 年度の甲斐市新任保育士として、1 年間業務を行ってまいりました。今年は私にと
って、社会人としての第一歩を踏み出した年であり、周囲の環境、生活も大きく変わったもの
であります。その中で、甲斐市消防団の皆様には多大なご苦労をかけたと同時に、社会人とし
ての規範等、多くのことをご教授いただいたと感じております。
消防団員としての活動のスタートは、こ
の入退団式でありました。消防団員が一堂
に集まり整列する姿に、またそれに混じり
胸を引き締められるような緊張感を覚えま
した。先輩の団員の1つひとつの挙動が機
敏で厳かに感じられ、何もわからないまま
の自分には大きな不安と身の引き締まる思
いがありました。新入団員の呼名で自分の
名前が呼ばれたとき、何か自分の中で新しいスタートを切ったような気持ちがしました。学生
から社会人になるということは、人生においても大きな転機であります。自らの行動、業務に
多くの責任が伴うようになりました。その中で、
「規範」というものの存在が大きくなってい
ると感じました。
新入団員訓練では、改めてその規範の重
大性に気付かされました。消防団という組
織に入団した当初、初めて訓練を受けさせ
ていただいた私にとって、訓練を行うこと
の意義はつかめずにいました。
「どうしてこ
んなことをするのだろうか」
「こんなことを
して、何の意味があるのか」という気持ち
があったことも確かです。
この訓練こそが消防団員の規範を守っているのだ、と気付いたのは訓練も中頃のことでした。
礼式訓練を重ねていく中で、新入団員の間でも連帯感が生まれてきました。今まではバラバラ
だった敬礼のタイミング、歩行の速度や角度がだんだんと揃うようになってきたのです。私の
中で訓練に対する考え方が次第に変化していきました。
訓練展示では、諸先輩方に混ざり新入団員も成果を発表させていただきました。立派とまで
は言えないものの、訓練をやりきり、お褒めの言葉をいただいて達成感をいただきました。敬
礼の手の角度、整列時の姿勢、発声など、多くの指導をいただき、消防団員としての規律や礼
式を学んでいきました。その積み重ねがあったからこその達成感だと思います。
また、写真のおみゆきさんのように地域
行事への参加も多くさせていただきました。
その中で「地域防災の拠点」でもある消防
団の地域のために行動する、というありよ
うを学びました。活動に参加するうち住民
の方からも認知されてきたようで「万が一
の時には頼むよ」などとお声掛けされるこ
とも多くなりました。
この1年間としての活動をさせていただき、消防団員に対するイメージがはっきりと感じ
られるようになりました。以前は「地域防災」とはなにか、どういった活動をするかもわかっ
ていなかったものの、現在では地域を守るという活動の意義や使命を感じられるようになりま
した。また、先輩方の支えの中で入退団式に始まり多くの活動に参加させていただき、感謝の
念でいっぱいです。
甲斐市職員としての任期はあと 1 年で終了してしまいますが、それ以降も消防団活動にかか
わっていきたいと感じています。先輩方から教えられたように、今度は私自身が地域を守って
いくことの大切さ、その使命感を後輩に伝えていけるような人材になりたいと思います。日頃
の職務を全うしながら消防活動にも参加する、ということはなかなかに大変なことだとは思い
ます。しかしながら、先輩団員の背中を追いかけながら、早く追いつけるように努力してまい
りたいと考えております。