鋳物の溶接でしばしば課題となるポロシティに関して

意芝玄B
施工法委員会
鋳物の溶接でしばしば課題となるポロシティに
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J関して,どのような低減手法があるのでしょう
シティを抑制し,ダイカスト材素材部で破断させるための
条件が調査されています. F
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.2に示すように,入熱条
か?
件を制限すればダイカスト中のガス量が多少多くても,溶
接金属中のポロシティを抑制し,その結果ダイカスト材側
で破断させることができるということです.
鋳物材に含まれているガス含有量を減らす乙と
が,ポロシティ低減に最も効果のあることです
が,溶接施工技術やその条件面からの対策も効果がありま
すので,最近の報告例を紹介します.
先ずはその鋳物そのものに関してですが,特に自動車や
二輪車の分野では,高精度な形状と美麗な鋳肌という特長
を持ち,且つ量産性に優れるダイカストが,最近増えつつ
あります.しかし,ダイカスト製造時には,溶湯を高圧・
高速下で金型に注入するために空気ならびに,離形剤や潤
滑剤も溶湯と接した際のガス化したものなどを巻込みゃす
く,ポロシティの源となるガスが20
∼30cc/100gAlと多
量に含有されてしまいます.これを抑制するために型内部
を高真空雰囲気にすることで対応したものが,高真空ダイ
カスト法というものです.この方法によると,通常 1
∼5
cc/100gAl程度のガス量に抑えることが可能となりポロ
シティ低減に大きな効果をもたらします.
さて,本題の溶接面からのポロシティ抑制策を二つ紹介
ところで,ダイカスト中の含有ガス量とポロシティ発生
数や発生率との関係は, F
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.3のように正相聞はあるも
のの,約 3cc/100gAl以下ではポロシティ低減効果は顕
著ではなくなる傾向があります3).製造時のプロセス管理
による素材改善はコストアップにも繋がりかねず,前述の
報告は, 3cc/100gAl以下のダイカスト材における結果
も含んでおり,溶接面からの改善手法などが重要な位置付
けになります.
参考文献
内山,津村,村上,中田,駒崎:アルミニウムダイカスト材
ADC12の低周波パルスミグ,溶接学会全国大会講演概要, V
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) 柳原:“ダイカスト材の溶接で発生するブローホールを抑制
する溶接条件”,軽金属溶接, V
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) 中田,駒崎:“アルミニウムダイカスト材の溶接・接合”,溶
接技術, 2
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6年
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号
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します. Fig.1に示すように直流の低周波パルスミグの
適用があります.ユニットパルス 5
∼30Hzの周波数範囲
でその効果が試験調査されており ガス放出を促進させる
溶融池振動モードである 5Hzの振動数で,その低減効果
が最も大きかったと報告されています1).
次に,交流のパルスミグの適用例を紹介します.ダイカ
スト中のガスが,溶接の加熱・溶融により溶接面に放出さ
れないように,ダイカストへの溶け込みを抑制することを
目的としたもので,その入熱の抑制手法が報告されていま
す2).重ねすみ肉継手において その溶接金属部へのポロ
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O日gAlの ADC12
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)が、通市町パノレスミグでそれ以外は低周波パルスミグ
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.1 低周波パルスミグのユニットパルス周波数の
溶接金属部中のブローホール面積率への影響
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含有ガス量 (
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.3 ミグ溶接ビード部のブローホール発生数に及
ぽす ADC12ダイカスト材ガス含有量の影響
(A4043WY)
軽金属溶接 V
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