平成26年度事業報告書

平成26年度事業報告書
平成27年5月29日
一般社団法人 電子情報技術産業協会
目
次
Ⅰ.主要事業
主要事業...................................................................................................................................................... 4
Ⅱ.部門別事業報告
1.総合政策部会...................................................................................................................................... 11
2.情報・産業社会システム部会 ........................................................................................................... 21
3.CE 部会............................................................................................................................................... 40
4.ディスプレイデバイス部会............................................................................................................... 47
5.半導体部会.......................................................................................................................................... 50
6.電子部品部会...................................................................................................................................... 57
7.標準化政策委員会 .............................................................................................................................. 64
8.安全政策委員会 .................................................................................................................................. 69
9.環境委員会.......................................................................................................................................... 75
10.グリーン IT 委員会.......................................................................................................................... 80
11.法務・知的財産権委員会................................................................................................................. 83
12.EC センター..................................................................................................................................... 85
13.関西支部 ........................................................................................................................................... 88
14.海外事務所........................................................................................................................................ 91
付表................................................................................................................................................................... 98
Ⅰ.主要事業
主要事業
1.政策提言
IT・エレクトロニクス業界を取り巻く厳しい事業環境のなか、豊かなグローバル社会の
実現に貢献していくため、会員企業の国際競争力強化とイノベーションの加速・強化、ビ
ジネスチャンス創出に向け、政府に対し政策提言や関連の規制・制度改革要望を行った。
また、公平な国際競争条件の確保を目指し、引き続き税制改正要望等を行った。
(1)産業政策、経済政策への提言
・経済産業省等宛に 2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ機能
の効率化や利便性の向上等に関する要望書「2020 年東京オリンピック・パラリンピッ
クをターゲットとした要望について」を提出した(6 月)。
・自民党・情報産業振興議員連盟総会にて、山本会長より成長戦略の実行・実現に資す
る政策要望について説明した(9 月)。
・ IT・エレクトロニクスの活用による地域活性化に向けた取り組み事例を「IT・エレ
クトロニクス×地域活性化百選」としてまとめ、国会議員および各省庁等へ頒布した
(11 月)。
・産業構造審議会商務流通情報分科会情報経済小委員会にて、山本会長より IoT を一歩
先に進めたサイバーフィジカルシステム(CPS)の概念の重要性、産学官連携の取り
組みと政府のリーダーシップの必要性について説明した(2 月)。
(2)税制改正への要望
・自民党・経済産業部会懇談会にて、佐々木会長(当時)より法人実効税率の引き下げ
や研究開発税制の国際イコールフッティング等を要望した(5 月)。
・茂木経済産業大臣宛に、JEITA をはじめとする 9 団体による「『企業にとって世界ト
ップレベルの活動しやすい環境』の実現に資する税制共同要望」を提出した(5 月)。
・山本会長の新会長就任の挨拶に伴い、研究開発税制における国際的なイコールフッテ
ィングの重要性等について国会議員および経済産業省等へ陳情を行った(6 月)。
・自民党・情議連会合にて、山本会長より法人実効税率の引き下げ、研究開発税制の拡
充など産業界への引き続きの支援を要望した(9 月)。
・JEITA をはじめとする 10 団体による「企業の競争力強化に資する法人課税改革のた
めの共同要望」を基に、国会議員へ陳情を行った(11 月)。
・JEITA をはじめとする 121 団体による共同要望「地球温暖化対策税の使途拡大等に反
対する」とともに、研究開発促進税制および繰越欠損金制度に関して陳情を行った(12
月)。
・
「生産性向上設備投資促進税制(中小企業者等に対する中小企業投資促進税制の上乗せ
措置を含む)」の対象設備のうち、当協会が担当する先端設備(A 類型)に係る証明書
を発行した(平成 26 年度実績:6,105 件)。
4
(3)正副会長会議の開催
国際競争力強化、エネルギー政策、税制改正要望、経済連携、日本再興戦略(新たな
成長戦略)推進のための IT 利活用(医療・ヘルスケア、農業分野等)等、JEITA とし
て取り組むべき重要課題を議論したほか、経済産業省幹部等と意見交換を行い、政府施
策への反映につなげた(7 月、11 月、3 月)。
2.スマート社会の実現に向けた取り組み
(1)新たなビジネス・市場創出に向けた取り組み
・高齢化社会における IT・エレクトロニクスを活用した製品やサービスの創出・形成に
向け、高齢者ニーズを調査した。
・IT サービスのグローバル化に伴い、国を越えて IT サービスを利用するケースの増加
に対応するため、「IT サービスの海外展開における留意点」を作成しホームページで
公表した。
・医療関連機器・システムの産業振興に関する具体的な提言に努めるほか、法規制への
対応、標準化の推進、技術課題への対応等を図ることを目的に「ヘルスケア産業ビジ
ョン 2014」を作成し、ホームページで公表した。
・優良なヘルスソフトウェア普及に向け関連 2 団体と「一般社団法人ヘルスソフトウェ
ア推進協議会(GHS)を設立し、GHS 開発ガイドラインに基づく業界自主ルールの
運営を開始した。
・電力システム改革として、2016 年の小売全面自由化に際し、小売電気事業者が一元的
に需要家情報を検索するための「スイッチング支援システム」関連の検討が進んでお
り、情報システムベンダとして円滑かつ効率的な情報連携実現の観点で、標準仕様等
の検討に参画した。
(2)イノベーションにつながる先端基盤技術開発の促進
・わが国の産業競争力強化や新たな市場創出、イノベーションにつながる先端基盤技術
開発の促進のため、関係機関と連携し、国内外の先端基盤技術に関する調査を実施し
た。また、各種講演会を実施し、科学技術政策の重要性を提言、公表した。
(3)放送と通信による新たなサービス・コンテンツ創出の推進
・10 年後の 2024 年における「消費者からみたサービスや産業の姿」を想定し、ホーム、
オフィス、パブリックの 3 分野に分け、CE 関連機器の市場拡大に向け、課題を抽出
した。
・4K・8K フォローアップ会合に関する中間報告を踏まえ、4K・8K テレビ等次世代映
像関連機器市場拡大を推進するため、受信機側の諸課題を整理し、共有した。
(4)低炭素社会実現に向けた省エネの推進
・
「低炭素社会実行計画」を着実に推進するため、調査システムを確立し、生産プロセス
におけるエネルギー効率改善の目標進捗および製品・サービスによる CO2 排出抑制
貢献量の算出等の 2013 年度実績フォローアップ調査を実施した。
・IT ソリューションによる社会の省エネを促進するため、効果の見える化に向けた作業
5
を進めた。
・電子部品・半導体などのデバイス製品の貢献について、セット製品の CO2 排出抑制
貢献量から、その内数としての寄与分を定量化する作業を進めた。
(5)番号制度の拡充と電子行政確立に向けた取り組み
・各種パブコメ(サイバーセキュリティ 2014(案)、世界最先端 IT 国家創造宣言改定
(案)、パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱等)に、IT 活用を促進する
ための意見を提出した。
(6)個人情報保護とデータ利活用の両立
・政府がまとめた「パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱」に関する意見募
集に対し、
「国際協調」
「保護と利活用のバランス」
「事前相談窓口の開設」など 24 の
意見をまとめ、内閣官房 IT 総合戦略室に提出した。また、12 月に公開された「パー
ソナルデータの利活用に関する制度改正に係る法律案の骨子(案)」に関する政府与党
のヒアリング要請に応じ、JEITA 意見書を作成し、対応した。
(7)サイバーセキュリティ強化への取り組み
・日米政府関係者および産業界にて会合を開催(5 月)し、サイバーセキュリティ政策
について情報共有と意見交換を行った。サイバーセキュリティ政策においては、柔軟
性、技術的中立性、国際基準への準拠が重要であるという認識で一致した。
3.グローバルビジネス環境整備への取り組み
(1)通商政策への取り組み
①WTO 情報技術協定(ITA)の拡大
ジュネーブでの ITA 交渉に参加するなどにより、各国に対して積極的姿勢で交渉に臨
むよう促した。中国が拡大に消極的姿勢を示したことなどから 2013 年 11 月以降拡大
交渉が中断しているところ、交渉の早期再開と妥結を目指し、日米が協力連携して中
国に働きかけを実施した。
半導体分野においては、同時に品目拡大(MCO)の中国への説得、WCO HS 委員会
への参加により、中国政府への説明等を行った。APEC 貿易大臣会合(5 月)に向け
て JEITA を含む世界のハイテク産業 81 団体が共同声明を公表し、拡大交渉の早期再
開と成功裏の決着を求めた。WSC(世界半導体会議)においては、ITA 交渉の再開を
含めた共同声明を発表し、その後、半導体政府間当局者会議(GAMS)(10 月)にお
いて、日米欧韓台中の 6 極政府により、MCO を含む ITA 拡大交渉の早期成立を促す
議長サマリー作成をサポートした。
②自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)の推進
日 EUEPA 交 渉 に つ い て は 、 一 般 社 団 法 人 日 本 経 済 団 体 連 合 会 ( 経 団 連 ) や
DIGITALEUROPE 等の日欧業界団体と連携して業界対話会合を開催し、交渉の継続
と早期合意を求めた。チリ、コロンビア、EU との協定における原産地規則について
政府に具申した。
6
③独自政策への対応
中国、インド、ブラジル、インドネシアなどの情報セキュリティ強化を名目とした保
護主義的制度や Forced Localization 政策について、日本政府の協力の下、各国政府
に意見具申して制度の撤回、改善を求め、インド、ブラジル、インドネシアの制度に
ついて一定の成果を得た。国際会議の開催や共同声明の公表などにより、日米欧の業
界団体が連携して対応した。
④新興国市場拡大への取り組み
日印 JWG のフォローアップを行った。インド通信 IT 省およびエレクトロクス IT 局
より来訪を受け、関係者と意見交換を行うとともに、今後も交流を深めていくことを
確認した。
⑤HS 品目表の改正への取り組み
半導体分野では、新型半導体 MCO を含んだ WCO の HS2017 改正の勧告案が、WCO
総会(6 月)で承認され、期限の 12 月末までにどの国からも留保がなく、2015 年 1
月に正式に受諾された。GAMS 会議(10 月)で民間の共同声明について中国を含む 6
極政府と共有を図るなど、産業界で合意形成に向けて活動したことが奏功した。
(2)標準化への取り組み
・グローバルなビジネス展開を踏まえ、国際規格を有効に活用するため、ISO(国際標
準化機構)および IEC(国際電気標準会議)等での国際標準化に対し、当業界の意見
を反映するなど日本企業の国際競争力の向上に資するよう戦略的な標準化事業を推進
した。
・経済産業省/日本工業標準調査会(JISC)から IEC の TC/SC 国内審議団体を受託
し、国際会議へのエキスパート派遣や各プロジェクトへの日本意見の反映に努め、当
該分野の国際標準開発に尽力した。
・国際幹事 14 件、議長 9 件を引き受けており、JEITA の当該委員会が強力に支援した。
・IEC 東京大会(11 月)にて、JEITA が国内審議団体を引き受けている TC/SC の内、
15 の TC/SC が招致され、東京大会全体の運営に積極的に協力するとともに、JEITA
における国際標準化への取り組みについて国内外にアピールした。
・次世代基盤技術として期待される IEC/TC119
「 プリンテッドエレクトロニクス技術」、
IEC/TC113「ナノエレクトロニクス技術」等の標準化事業に積極的に取り組み、わ
が国主導による国際標準開発を図った。
(3)法務・知的財産権関連への対応
・「EU データ保護規則(案)」については、6 月の欧州議会選挙の影響で審議が停滞し
ている状況であるが、JEITA ブリュッセル事務所からの要請に応じて、欧州議会およ
び欧州連合理事会メンバー宛の意見書を作成し、業界意見を送付した。
・模倣品・海賊版の拡散防止に向け、国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)に委員を
派遣し、中国実務レベルミッション(北京・広州)に向けて現状の課題および建議要
望項目について提言した。
7
・日本が作成した反模倣品ポスターを、WSC 公認として 6 極の展示会やセミナーで掲
示し、WSC としての取り組み姿勢を PR した。
4.社会的諸課題解決への取り組み
(1)紛争鉱物資源等の規制への対応
米国法を遵守するために、CFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)とともに紛争
鉱物調査表のフォーマットを改訂した。会員企業のサプライヤに対して、改訂版調査表
の記入内容を説明するため、5~6 月に東京・大阪・福岡・仙台の 4 都市で説明会を開催
し、900 人が聴講した。電子部品部会では、本年度調査の円滑な実施に向けて紛争鉱物
調査に関する説明会に協力し、調査依頼先へ本調査の理解・協力を促した。
3 月に公表された EU 案に対する疑問・懸念点について、JBCE(在欧日系ビジネス協
議会)を通じて確認した。
(2)環境問題への対応
①欧州 RoHS への対応
2016 年 7 月の欧州 RoHS 適用除外有効期限の満了に先立ち、現時点で代替技術が存
在せず引き続き適用除外が必須なアイテムをピックアップし、それらに関する除外延
長申請への対応に努めた。
②循環型社会形成への対応
家電リサイクル法見直しについて、家電製品協会等関連団体と連携して審議会に対応
し、当業界の意見を反映した。またパーソナルコンピュータについては、PC3R 推進
協会と連携し、例年実施している「環境設計アセスメント調査」を実施するとともに、
リサイクル事業を推進した。
(3)人材育成事業
IT・エレクトロニクス産業の魅力・重要性を広く発信するとともに、大学生を対象と
した技術系人材育成のための産学連携による講義を実施した。また、将来の先端技術開
発を担う小学生から高校生を対象に、授業でも使用可能なアルゴリズム学習教材の提供
を行うとともに、第一線で活躍する技術者・研究者による授業を実施した。
(4)製品安全の推進
国内外の製品安全に係る規格基準の国際化と法令等、各種制度の策定・審議に参画す
るとともに、事故情報の収集・調査・分析を実施した。製品安全の向上や製品事故の再
発防止・未然防止や予防的情報発信に努め、製品安全確保を図り、安全な製品の供給に
寄与した。
5.調査・統計
(1)グローバルマーケットの的確な把握
IT・エレクトロニクス産業のグローバル動向を把握するため、「電子情報産業の世界
生産見通し」調査を実施し、公表した。さらに、わが国の電子情報産業の強みや IT と
連携した新しい市場の創出が期待される分野を把握するため、注目分野の動向調査を実
8
施し、公表した。平成 26 年度は、サイバーセキュリティ、セキュリティ機器、202X 年
の街・東京セキュリティ未来像をテーマとして取り上げ、グローバルな視点での市場規
模把握と見通し作成を行うことで、産業の地位向上、世界水準での市場振興、未来への
夢の実現に向けて対外アピールを行った。
(2)会員企業の事業に即した統計事業の整備
成長が期待される分野・地域の動向など会員企業の利活用や政策提言等に資するデー
タの整備に取り組んだ。
6.情報発信の強化
(1)CEATEC JAPAN の活性化
CEATEC JAPAN 活性化検討会の活動報告をまとめ、CEATEC JAPAN 実施協議会理
事会に報告した。
また CEATEC 推進チームを組織し、特設 Web サイト設置やメールニュース配信、委
員会メンバへのカスタマー招待券発行など会員企業の来場誘致を図るとともに、JEITA
ブースを展開し、来場者に JEITA の事業や活動成果などを紹介した。
(2)JEITA の事業活動および IT・エレクトロニクス業界の情報発信強化
業界のプレゼンス向上に向け、プレス対応、ホームページの活用、広報資料の作成など
対外的な情報発信を行うとともに、会員企業に向けた情報発信を強化した。
9
Ⅱ.部門別事業報告
1.総合政策部会
IT・エレクトロニクス業界を取り巻くグローバルなビジネス環境変化を的確に捉え、会員
企業が国内外で事業を継続・強化するための施策等を政府・関係機関へ要望するとともに、
業界発展の基盤となる技術開発・人材育成等に努めた。
また、業界として、省エネで安心・安全かつ豊かなグローバル社会の実現に貢献していく
ため、JEITA の各分野と連携し、IT とエレクトロニクスの活用によるスマート社会の実現
に向けた取り組みを推進した。
さらに業界の動向や JEITA の事業活動を広く周知するため、情報発信を強化し、IT・エ
レクトロニクス業界のプレゼンス向上を図った。
(1)政策提言
1)産業政策、経済政策に向けた提言
・経済産業省等宛に 2020 年東京オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ機能
の効率化や利便性の向上等に関する要望書「2020 年東京オリンピック・パラリンピッ
クをターゲットとした要望について」を提出した(6 月)。
・内閣府 IT 総合戦略本部の「世界最先端 IT 国家創造宣言改定(案)」への意見募集に
対し、オープンデータの推進、ビッグデータの利活用による新産業・新サービス創出
促進、最先端のクラウドサービスや教育現場の IT 活用を促進するための柔軟な著作
権の取り扱い等、環境整備を求める意見を提出した(6 月)。
・経団連「規制改革要望に関する調査」に JETIA 要望を提出した(7 月)。
・自民党・情報産業振興議員連盟(情議連)総会にて、山本会長より成長戦略の実行・
実現に資する政策要望について説明した(9 月)。
・内閣府「規制改革ホットライン(地域活性化の集中受付)」に JEITA 意見を提出した
(10 月)。
・ IT・エレクトロニクスの活用による地域活性化に向けた取り組み事例を「IT・エレ
クトロニクス×地域活性化百選」としてまとめ、国会議員および各省庁等へ頒布した
(11 月)。
・産業構造審議会商務流通情報分科会情報経済小委員会にて、山本会長より、IoT をよ
り一歩先に進めたサイバーフィジカルシステム(CPS)の概念の重要性、産学官連携
の取り組みと政府のリーダーシップの必要性について説明した(2 月)。
2)正副会長会議の開催
国際競争力強化、エネルギー政策、税制改正要望、経済連携、日本再興戦略(新た
な成長戦略)推進のための IT 利活用(医療・ヘルスケア、農業分野等)等、JEITA
として取り組むべき重要課題を議論したほか、経済産業省幹部等と意見交換を行い、
政府施策への反映につなげた(7 月、11 月、3 月)。
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3)税制改正要望
・自民党・経済産業部会懇談会にて、佐々木会長(当時)より法人実効税率の引き下げ
や研究開発税制の国際イコールフッティング等を要望した(5 月)。
・茂木経済産業大臣宛に、JEITA をはじめとする 9 団体による「『企業にとって世界ト
ップレベルの活動しやすい環境』の実現に資する税制共同要望」(以下、「税制共同要
望」)を提出した(5 月)。
・自民党税制調査会小委員会等の議員宛に、
「税制共同要望」および文書「地球温暖化対
策税の使途拡大等に反対する」を基に陳情を行った(5 月)。
・国会議員および経済産業省等への山本会長の新会長就任の挨拶に伴い、研究開発税制
における国際的なイコールフッティングの重要性等について陳情を行った(6 月)。
・経済産業省の「消費税引上げに伴う主な経過措置政令」に関する調査依頼に対し、経
過措置により取引に混乱を生じさせた事例等の意見を提出した(6 月)。
・自民党・情議連会合にて、山本会長より法人実効税率の引き下げ、研究開発税制の拡
充など産業界への引き続きの支援を要望した(9 月)。
・自民党・予算・税制等に関する政策懇談会にて、税制改正要望について説明を行った
(10 月)。
・公明党・政策要望懇談会にて、税制改正要望について説明を行った(10 月)。
・JEITA をはじめとする 10 団体による「企業の競争力強化に資する法人課税改革のた
めの共同要望」を基に国会議員に陳情を行った(11 月)。
・JEITA をはじめとする 121 団体による共同要望「地球温暖化対策税の使途拡大等に反
対する」とともに、研究開発促進税制および繰越欠損金制度に関して陳情を行った(12
月)。
・「平成 27 年度税制改正大綱」の取りまとめに向け、自民党税制調査小委員会等に研究
開発税制、繰越欠損金制度への支援を要請した(12 月)。
4)低炭素社会の実現に向けた取り組み
・
「低炭素社会実行計画」の着実な推進に向け、調査システムを確立しフォローアップ調
査を実施、参加企業の理解深化のために説明会(7/28)を開催した。また、実行計画
の蓋然性の確保のため、運用方法の変更等を行うとともに、参加企業の拡大を図った。
・経団連主要業種(9 団体)による、2020 年以降の次期低炭素社会実行計画(フェーズ
Ⅱ)対応会合に参画し、他業種との連携と当業界の意見反映を図った。
5)グローバル物流競争力の強化
航空貨物保安制度等を中心に、関係官庁・団体とともに情報共有および意見交換を
実施した。また、経団連規制改革要望に対して、物流関連の制度改革に資する意見を
提出した。
12
(2)国際競争力の強化
1)通商課題および基盤強化への取り組み
非関税障壁に関する課題解決のため、政府への意見具申や世界産業界との共同声明
公表などを通じて各国政府に働きかけた。関税削減のため、ITA 拡大交渉の進展を目
指して各国政府および関係団体に働きかけた。
①WTO 情報技術協定(ITA)の拡大
ジュネーブでの ITA 拡大交渉への参加や各国政府・団体への意見具申などにより、
各国に積極的姿勢で交渉に臨むよう促した。
2013 年 11 月に拡大交渉が中断したことを受け、交渉の早期再開と妥結を目指して
日米で協力連携して中国に働きかけを実施した。
2014 年 12 月に再開した拡大交渉において、日米で連携してタイ、台湾、韓国など
に働きかけて譲歩を促したものの、合意に至らなかったため、政府および関係団体
と連携しつつ、引き続き各国に対する働きかけを行った。
②自由貿易協定(FTA)/経済連携協定(EPA)の推進
日 EUEPA 交渉について、経団連や DIGITALEUROPE 等の日欧業界団体と連携し
て業界対話会合を開催し、交渉の継続と早期合意を求めた。チリ、コロンビア、EU、
RCEP との協定における原産地規則、および EU との協定における関税オファーに
ついて政府に具申した。
③海外諸国の独自政策、保護主義的政策への対応
中国、インド、ブラジル、インドネシア、ベトナム、ロシアなどの情報セキュリテ
ィ強化を名目とした保護主義的制度や Forced Localization 政策について、日本政
府の協力の下、各国政府に意見具申して制度の撤回、改善を求め、制度の改善につ
いて一定の成果を得た。国際会議の開催や共同声明の公表などにより、日米欧の業
界団体が連携して対応した。東京にて日米欧 3 極による Forced Localization に関
する第 2 回日官民会合を開催(10 月)し、3 極業界団体にて Data Localization に
反対する東京決議を採択した。東京にて日本とインドの官民が参加して第 2 回日印
JWG を開催(10 月)し、インドの制度的課題の解決とビジネス環境整備について
議論を深めるとともに、インドの投資環境の改善に向けた課題解決に向けて今後も
日印で交流を図ることとした。
④紛争鉱物資源等の新たな規制への対応
米国法を遵守するために、CFSI(Conflict-Free Sourcing Initiative)とともに紛
争鉱物調査表のフォーマットを改訂した。会員企業のサプライヤに対して、改訂版
調査表の記入内容を説明するため、2014 年 5~6 月に東京・大阪・福岡・仙台の 4
都市で説明会を開催し、900 人が聴講した。
2014 年 3 月に公表された EU の紛争鉱物規則案に対し、JBCE(在欧日系ビジネス
協議会)と共同で意見具申を行うとともに、欧州政府関係者に対して働きかけを行
い制度の改善を図った。
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⑤関連情報の収集・提供活動の推進
各海外事務所から情報を入手し、随時会員に提供した。特に、紛争鉱物、環境、情
報セキュリティ制度、ITA 拡大交渉などについて、米中欧の政府および産業界の動
向を把握し、関係委員会に提供した。
2)国際連携・国際協調
①世界電子フォーラム(WEF)、アジア電子フォーラム(AEF)等への参画
2014 年 5 月にナイジェリアで開催された WEF、ならびに同年 10 月に開催された
AEF に参加し、各国業界団体との連携強化を図った。
②アジアにおける人材育成などの支援事業に加え、各国との国際協力事業を実施
・2014 年 11 月に、タイにおいて約 25 名のデザイナーやエンジニアを対象にサービ
スデザイン教育事業を実施し、タイ電子電機の有力企業が加盟する FTI において、
日本のサービスデザインの優位性をアピールした
・2014 年 6 月に、工信部国際経済技術合作中心(CIETC)の支援の下、北京におい
て人材育成支援事業を行い、現地の日系企業を含む現地提携先傘下の電気・電子関
係企業および研究機関の現地技術者等から、定員の倍の約 100 名(60 社)の参加
があり、日本の優れた環境技術をアピールした。
・2014 年 11 月にタイおよびミャンマーに調査ミッションを派遣し、タイでは省エネ
セミナーに参加するとともにサービスデザイン教育事業を視察した。また、今後の
新たな国際協力事業の推進に資するべく、タイおよびミャンマーにおいて関係機関
との意見交換等を通じて現地ニーズ発掘等の情報収集を行った。
③主要国の業界間の連携強化
2014 年 5 月に ITI セキュリティメンバーおよび NIST(米国国立標準技術研究所)
から訪問を受け、日米の取り組みについて政府関係者を交えて意見交換を行った。
同年 6 月に DIGITALEUROPE から訪問を受け、共通の国際的課題と今後の連携に
ついて協議した。また、台湾 TEEMA(台湾区電機電子工業同業公会)およびスリ
ランカ投資庁の訪問を受け意見交換を実施した。
(3)調査・統計
1)会員企業のニーズに応える統計事業の整備
①IT エレクトロニクス産業の産業規模把握と見通し作成のため、各部会・19 委員会と
関連 8 団体の協力の下、会員企業へのアンケート調査を実施、「電子情報産業の世
界生産見通し」をまとめ、12 月の会長会見にて公表した。また、1 月には内外の経
営層を対象とした講演会を東京と大阪で実施、世界の産業規模とそのなかでの日系
企業や国内生産の位置づけ、2015 年の見通しについて、広く対外アピールを行った。
②IT・エレクトロニクス産業に関連する注目分野(サイバーセキュリティ、セキュリ
ティ機器、202X 年街・東京セキュリティ未来像)について、日系企業の技術力を
必要とする分野の洗い出しやグローバルな視点での市場規模把握と 2025 年までの
14
見通しを作成し、対外向けのサマリパンフレットを公表した。
③移動電話の市場動向を把握するため、調査研究を行い、活動成果を報告書として公
開した。また、移動電話国内出荷統計について、動向分析を行い、一般社団法人情
報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)と連名で毎月プレスリリースを実施した。
2)関係機関との連携
①経済産業省「生産動態統計」、財務省「貿易統計」、JEITA 自主統計を基にした「JEITA
統計データベース-DISH」を運用し、内外に情報提供を行った。
②「情報通信機器産業の業況」をまとめ、経済産業省に情報提供を行った。
③IT・エレクトロニクス産業の動向分析に資する各種関連データを収集するとともに、
官公庁ならびに関連諸機関の景況ヒアリング等に協力した。
(一般社団法人日本経済団体連合会、一般社団法人日本機械工業連合会、一般社団
法人日本鉄鋼連盟、一般社団法人日本貿易会、独立行政法人日本貿易振興機構
(JETRO)等)
④経済産業省の基幹統計である工業統計調査の今後のあり方に関して、平成 26 年度
「経済センサス活動調査後の工業統計に係わる見直し(調査報告者側から見た問題
点を中心に)に関する調査研究会」へ委員を派遣し、業界意見を具申した。
(4)資材調達
・前年度に引き続き「経営に貢献する調達部門のあり方」を年間テーマとして、まず「調
達活動成果指標」、「グローバル対応」、「BCM 対応」について各社の事例発表・意見
交換を行った。
・資材・調達に関する Q&A 集の見直し行い、改訂版発行に向けて最終原稿の作成を行
った。
・
「情報通信機器産業における下請適正取引等のための推進ガイドライン」改訂案に対し
て、業界意見を具申し意見反映を行った。
(5)人材育成
IT・エレクトロニクス業界の将来を担う人材の育成に向け、以下の事業を実施した。
①経団連「採用選考に関する指針」(2014 年 9 月改定)に伴う 2016 年以降の新卒採
用の環境等をテーマに意見交換を実施した。
②平成 26 年度秋学期に、大学にて産学連携によるカリキュラムを実施した。
③大学生向けに、産学連携によるシンポジウムおよび CEATEC JAPAN でのセミナ
ーを実施した。
④小学校、中学校および高等学校への出前授業を実施した。
⑤川崎市小学校教育研究会校長研修会にて、企業が求める人材像に関して、JEITA メ
ンバーによる講演を実施した。
15
(6)最先端技術開発の促進
1)産業競争力の向上のための技術政策の検討
IT・エレクトロニクス産業の国際競争力の強化、国内基盤技術の強化に向けて、IT
と他分野との融合による新たな成長領域として期待されるサイバーフィジカルシステ
ム(CPS)の社会実装を加速させるため、今後あるべき姿を検討し、
「人間中心のスマ
ート社会実現に向けた IT・エレクトロニクス分野からの提言」を公表した。
2)最先端技術の技術革新の促進
IT・エレクトロニクス産業の今後の発展にとって重要と考えられる下記の先端技術
分野について、調査研究テーマ毎に技術調査プロジェクト(分科会)を設け、技術動
向調査を行った。
①電子材料・デバイス分野
・量子ドット利用デバイス
・次世代スケーラブル高集積化
・ウェアラブル機器における電子材料・デバイス
・ヘルスケアデバイス・システム
・エネルギーマネージメント・キーデバイス
②センシング分野
・ソーシャル・センシングソリューション
・知的センシング
・感性センシング応用ロードマップ
3)わが国の技術政策の振興
わが国の科学技術政策の重要性の公表、および IT・エレクトロニクス技術に関する
最新技術動向を公表するほか、当業界への理解を深めてもらうために、各種講演会な
どを実施した。
①センシング先端技術動向調査報告会(2014 年 7 月)
②先端電子材料・デバイス技術フォーラム(2014 年 7 月)
③技術戦略シンポジウム 2014「サイバーフィジカルシステム(CPS)の産業化
を実現する科学技術イノベーション」(2014 年 12 月)
(7)広報
1)プレス対応
①会長記者会見、記者説明会、その他記者発表等を実施し、当業界の動向や課題、JEITA
の取り組み等を発信することで理解促進を図るとともに、JEITA のプレゼンス向上
に努めた。
②各部門と連携し、当業界の関連事項に関する問い合わせや取材に対応した。また、
生産・輸出入・国内出荷統計等を定期的に発表し、情報提供を行った。
16
③会長記者会見
5月30日
10 月
7日
12 月 16 日
就任記者会見
CEATEC JAPAN 2014 キーノートスピーチ
電子情報産業の世界生産見通し記者会見
④主な記者懇談会、プレスリリース、発表等(個別取材、イベントは除く)
【4 月】
・ヘルスソフトウェア推進協議会(仮称)の設立について
【5 月】
・IT プラットフォーム事業委員会記者懇談会(平成 25 年度サーバ・ワークステーシ
ョン国内出荷実績について)
・第 6 回電子情報技術産業協会会長賞について
・第 18 回世界半導体会議(WSC)の開催および結果について
・情報端末装置市場見通しの公表について
・佐々木会長退任挨拶
・山本新会長就任挨拶
・Global Industry Urges APEC Economies to Jump-Start ITA Expansion
Negotiations
【7 月】
・最先端 IT・エレクトロニクス総合展 CEATEC JAPAN 2014 開催概要決定
・Global Industry Urges G20 Trade Ministers to Fight Against Forced Localization
Policies
【8 月】
・「一般社団法人ヘルスソフトウェア推進協議会」設立について
【9 月】
・最先端 IT・エレクトロニクス総合展 CEATEC JAPAN 2014
10 月 7 日(火)か
ら幕張メッセにて開催
・音と映像と通信のプロフェッショナル展『Inter BEE 2014』開催概要決定
本日よ
り、公式 Website にて入場事前登録を開始!
・安倍改造内閣の発足について
【10 月】
・CEATEC AWARD 2014 「総務大臣賞」「経済産業大臣賞」決定!
・CEATEC AWARD 2014 各部門グランプリ・準グランプリ決定!
・Forced Localization Measures に関する第 2 回日米欧会合の開催報告
2nd Trilateral Meeting on Forced Localization Measures
【11 月】
・音と映像と通信のプロフェッショナル展 Inter BEE 2014
明日 11 月 19 日(水)
開幕!
・『Electronic Design and Solution Fair 2013』11 月 20 日(水)~22 日(金)パシ
17
フィコ横浜にて開催!
【12 月】
・電子情報産業の世界生産見通しの発表について
・衆議院選挙の結果について
【1 月】
・山本会長年頭所感
【毎月】
・電子工業の生産・輸出・輸入
・民生用電子機器国内出荷実績
・産業用電子機器受注実績
・パーソナルコンピュータ国内出荷実績
・移動電話国内出荷実績(JEITA が一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会
(CIAJ)と連名で発表)
・電子部品グローバル出荷統計
・電子材料生産実績
【四半期】
・サーバ・ワークステーション出荷実績
【半期】
・受信システム機器国内出荷実績
・世界半導体市場統計(WSTS)
2)ホームページ
①JEITA の活動紹介、事業成果の報告、会長コメントの発表等、Web の利点を活か
した迅速な情報発信に努めた。
②報道関係者専用サイト「WEB プレスセンター」を活用し、迅速な情報発信に努め
た。
③会員企業専用サイトを活用し、DISH による統計データの提供、部会等の委員会資
料、一部報告書などの電子データによる提供、官公庁からの周知文書の掲示等、関
連情報を発信した。
3)広報資料
「JEITA 概要 2014」(日本語版・英語版・中国語版)、「日本の電子情報技術産業
2014」(日本語版・英語版)、「JEITA だより」(四半期毎)を作成し、JEITA ならび
に当業界の情報発信に努めた。
4)展示会
「CEATEC JAPAN 2014」、「Inter BEE 2014」の主催団体として、記者会見の開
催、プレスルームの運営等を行った。
①最先端 IT・エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2014」
18
(主催:JEITA、CIAJ、一般社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ))
期間:10 月 7 日~11 日
会 場:幕張メッセ
出展者数:547 社/団体
来場者数:150,912 人
②2014 年国際放送機器展(Inter BEE 2014)
期間:11 月 19 日~21 日
会 場:幕張メッセ
出展者数:977 社/団体
来場者数:37,959 人
(8)総務関係
1)社員総会の開催
平成 26 年 5 月 30 日(金)、第 4 回(平成 26 年度)社員総会を開催し、次の議案に
ついて審議議決した。
①平成 25 年度決算承認
②平成 25 年度事業報告、平成 26 年度事業計画および予算報告
③役員選任
平成 26 年度役員を選任し、会長に山本正已理事(富士通㈱
代表取締役社長)が
就任した。
2)理事会の開催
平成 26 年 5 月 13 日(第 16 回)、平成 26 年 5 月 31 日(第 17 回)、
平成 26 年 7 月 23 日(第 18 回)、平成 26 年 11 月 19 日(第 19 回)、
平成 27 年 3 月 25 日(第 20 回)
3)会員の異動
正会員
5 社入会、10 社退会
賛助会員 8 社入会、6 社退会
平成 26 年度末の会員数は、正会員 276 社(内 6 団体)、賛助会員 119 社(内 10 団
体)、合計で 395 社となった。
4)新年賀詞交歓会の開催
平成 27 年 1 月 7 日、新年賀詞交歓会を開催した(出席者:約 2,000 名)。
5)各種社会貢献事業への対応(一般案件)
・ 日本赤十字社平成 26 年度活動資金
・ (財)スポーツ振興資金財団平成 26 年度財界募金
・ (財)日本骨髄バンク患者支援基金募金
・ 第 23 回世界スカウトジャンボリー 経済界募金
他3件
6)JEITA 会長表彰
事業活動の活性化を図ることを目的として、事業活動組織のなかから産業発展等に
尽力した個人ならびに組織を JEITA 会長賞として 4 件表彰した。
19
・IEC/IECEE(IEC 電気機器・部品適合性試験認証制度)への貢献に対する功績
・紛争鉱物問題におけるグローバルサプライチェーン CSR の推進に対する功績
・国際競争力強化に向けた物流円滑化活動の推進に対する功績
・FPD スクールによる人材育成活動に対する功績に対する功績
7)事業活動の活性化
①新規事業領域における活動強化や活性化を図るため、非会員に対する勧誘促進に努
めるとともに、委員会活動等に未参加の会員に対し参加を促した。
②会員の事業活動に有益な情報提供として、経済産業省を始めとする協会内外の情報
配信を適宜行った。
③業務監査の実施、情報セキュリティ対策の推進等を図り、会員および社会に信頼・
評価される組織体制づくりを推進した。
8)事業推進環境の整備
①財政健全化を図り中長期的視点での安定運営を可能とするため、財務面での各種検
討を行った。
②経費削減による運営コストの一層の効率化を推進すべく予算管理の厳格化に努めた。
③競争法コンプライアンス指針策定と遵守徹底を図ることを目的にコンプライアンス
に関する指針を策定、あわせて事務局職員に対する研修を行った。
④事務局内に情報化対応プロジェクトチームを設置、情報システム機器類の更改実施
や有効活用が事務局業務の効率改善に結びつくとともに、中長期に亘りシステムの
安定運用が図れることを目標に課題の抽出、検討を行い提言としてまとめた。
(9)生産性向上設備投資促進税制運用への対応
「生産性向上設備投資促進税制(中小企業者等に対する中小企業投資促進税制の上乗せ
措置を含む)」の対象設備のうち、当協会が担当する先端設備(A 類型)に係る証明書を発
行した(平成 26 年度実績:6,105 件)。
また、JEITA 証明書発行者名の変更(様式 1 の変更)に伴う円滑な移行に向けて、対応
を図った。
20
2.情報・産業社会システム部会
IT は社会の様々な分野のプラットフォームとして、新たなイノベーションを創出していく
ための重要なツールとなっている。政府が IT をコアに成長戦略を推進するなか、当部会は、
世界最高水準の IT 利活用社会の実現に向け、ヘルスケア分野、交通分野をはじめとした広
く社会での IT 活用促進、クラウドコンピューティングの活用やスマートコミュニティの推
進等に、関連部会・委員会と連携し取り組んだ。
(1)
重点事業の推進
1)高度なデータ利活用に向けた基盤づくり
社会の様々な分野での IT 利活用促進、新事業・新サービス創出につながるよう、
政府・関係機関等への働きかけを実施した。
政策提言として、東京オリンピック・パラリンピックに向けた要望提出や、サイバ
ーセキュリティ 2014(案)、世界最先端 IT 国家創造宣言改定(案)、パーソナルデー
タの利活用に関する制度改正大綱など各種パブコメに意見を提出したほか、経団連、
内閣府の規制・制度改革に関する調査に要望を提出した。オープンデータ・ビッグデ
ータの活用推進、個人情報保護とデータ利活用の両立に向けたルール整備等、業界要
望の反映に努めた。
2)新たなビジネス・市場創出に向けた活動
医薬品医療機器等法、産業競争力強化法の成立によりグレーゾーンの解消が期待さ
れるヘルスケア分野について、遠隔在宅医療、レセプトオンライン化等に関し、さら
なる規制・制度緩和要望を政府に提出した。
ヘルスケア分野における医薬品医療機器等法対象外のヘルスソフトウェアについて
は、業界ガイドライン策定・普及のため、関連 2 団体と「一般社団法人ヘルスソフト
ウェア推進協議会(GHS)」を設立(8/1)し、優良なヘルスソフトウェアの普及と新
産業の創出のための活動を実施した。
また、IT 活用による新市場創出に向けた取り組みとして、再生医療産業の環境整備
状況調査や、ヘルスケア分野でのロボット技術の応用に関する調査等を実施した。
ITS 関連では、自動運転をテーマとするセミナーを開催(10 月 CEATEC JAPAN、
2 月)したほか、内閣府 SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)
「自動走行シス
テム」に参画し、次世代交通システムの検討に取り組んだ。
3)会員各社の事業推進支援に向けた活動
「生産性向上設備投資促進税制」については、総合企画部と連携し、当業界関連設
備の証明書発行を行った。
21
(2)情報政策事業
1)IT 産業成長活性化と融合価値創出に関する調査・政策提言
IT は社会の様々な分野のプラットフォームとして、新たなイノベーションを創出し
ていくための重要なツールとなっている。わが国の IT 産業の将来ビジョンをまとめ
た「情報システム産業の成長と活性化に向けて」について関係部門との意見交換や課
題の深掘りを進めるとともに、東京オリンピック・パラリンピックを契機に日本の先
進的取り組みのアピール方法等を調査・検討し、報告書をまとめた。
また、内閣府 IT 総合戦略本部の「世界最先端 IT 国家創造宣言改定(案)」への意
見募集に対し、オープンデータの推進、ビッグデータの利活用による新産業・新サー
ビス創出促進、最先端のクラウドサービスや教育現場の IT 活用を促進するための柔
軟な著作権の取扱い等、環境整備を求める意見を提出した。
2)ビッグデータ/オープンデータ活用推進のための取り組みに関する調査
昨今の情報通信技術の進展が可能にしたビッグデータ/オープンデータの活用につ
いては、日本においても新産業の創出や社会課題の解決につなげようと様々な取り組
みが始まっている。多様で大量なビッグデータ/オープンデータを取り扱う技術的環
境が整い始めている一方、ビジネスとして進展させる上でデータ活用の仕組みや制度
の整備が必要であることから、オープンデータの取り組みで先行する米国の企業や政
府機関を訪問し、日本におけるビジネスの進展に資する課題や今後の方針について整
理を行い、報告書をまとめた。
3)人材育成
①IT 業界に優秀な人材を持続的に迎えるため、アルゴリズム体験ソフトの各種イベン
トでの紹介、授業支援などにより、小中高生に対する人材育成・啓発活動を推進し
た。また、IT 人材育成サイト「ソフトウェアは未来をつくる」のリニューアルに向
けた検討を実施した。
②大学生に対する人材育成事業「JEITA 講座(IT 最前線)」を 9 大学(東京大学、立
命館大学、電気通信大学、横浜国立大学、東北大学、岐阜大学、北陸先端技術大学
院大学、中央大学、東京電機大学(新規開講))、11 講座で実施した。さらに、JEITA
講座のポスターを作成し、CEATEC JAPAN でパネル展示を行うとともに、講座実
施大学における周知を図った。また、講座内容の充実に向けて、講座実施大学教官
と講座講師との意見交換会を実施した。
(3)クラウドコンピューティング基盤整備と活用に向けた研究
クラウドコンピューティングビジネスの本格的展開を踏まえ、有識者との意見交換や講
演会を開催し、クラウドコンピューティング市場の健全な発展に向けた課題や対応策につ
いて検討し、クラウドコンピューティングの正確な実態についての認識を共有した。具体
的な活動は以下の通り。
22
特許出願技術動向調査-ビッグデータ分析技術-講演会
特許庁調査委員会によるビッグデータ分析技術に関する特許出願技術動向調査の内容
について講演会を開催し、特許庁との意見交換を行った。
(4)スマートコミュニティ事業の推進・研究
資源エネルギー庁電力改革推進室の要請を受け、電力の小売全面自由化後に必要となる、
一般送配電事業者と小売電気事業者間業務の情報連携方法につき、通信共通規約、関連業
務プロトコル等の検討に情報システムベンダとして参画した。
また、同じく同庁の要請により、スマートメーター制度検討会セキュリティ検討ワーキ
ンググループにオブザーバとして参画し、スマートメーターが持つべきセキュリティ要件
について意見を提出した。
(5)情報システム技術に関する調査研究
1)情報システム技術に関する政策提言
IT による産業の高次化を見据え、情報システム技術に関する最新技術、製品、標準
化等の動向調査および研究開発に関する施策やプロジェクト創設に向けた提言を行っ
た。また、最新の海外情報を収集するため、JETRO ニューヨーク駐在員の八山氏を
招き「米国の最近の IT 事情(クラウド、ビッグデータ)」と題する講演会を開催した。
2)計算機システム技術に関する調査
クラウドコンピューティングの普及、社会システムの革新を見据え、情報システム
技術に関して、計算機システム技術の側面から、最新の技術、製品、標準化等の動向
を調査・評価し、ベンダとユーザの両面から必要とされる今後の技術の方向性につい
て検討し。また、新たな計算機システム技術の論文(ダークシリコン問題、等)につ
いて調査研究を行い、報告書をまとめた。
3)ソフトウェアエンジニアリング技術に関する調査
情報システム技術に関してソフトウェアエンジニアリング技術の側面から、最新の
技術、製品、標準化等の動向を調査・評価し、今後の技術の方向性について検討した。
また、ソフトウェア開発に関する先端・基盤技術(ウェアラブル時代のシステムデザ
イン等)について、有識者にヒアリングを実施した。さらに、ウェアラブル時代のシ
ステムデザインをテーマに「ソフトウェアエンジニアリング技術ワークショップ
2014」を開催(12/11)した。
4)情報セキュリティに関する調査
企業のビジネス環境の変化と IT の変化を踏まえ、サイバー攻撃等の企業における
新 た な 脅 威 に 対 す る 組 織 の 対 応 体 制 や CSIRT ( Computer Security Incident
Response Team)に関する情報収集・意見交換を実施した。
・ コ ル ・ レ ー ニ ョ ㈱ 、 一 般 社 団 法 人 JPCERT コ ー デ ィ ネ ー シ ョ ン セ ン タ ー
23
(JPCERT/CC)、㈱スターフライヤー、西日本ガス㈱、㈱福岡放送等
上記調査結果を基に分析・検討を行い、
「新たな脅威に対する組織の対応体制に関す
る調査報告書」をまとめた。
5)ビッグデータがもたらす産業社会への影響に関する調査
個人データの保護と活用に関する技術や制度、国際標準化の動向を有識者へのヒア
リング等を通じて調査し、新たなビジネスモデルとそれに必要な技術について検討し
た。また、その成果に基づくシンポジウムを開催するための検討を行った。
6)マイクロプロセッサに関する調査
マルチ・メニーコア技術の将来動向調査、普及のため、CEATEC JAPAN のコンフ
ァレンスにて講演会を開催した(10/9)。また、11 月に開催された組込みソフトウェ
ア技術展(ET2014)にて、マルチコア・サミットのセミナーの講演に協力し、マル
チ・メニーコア技術の周知に努めた。
(6)情報システムの標準化に関する調査
1)情報システムの標準化活動の推進
情報システム関連製品の国内外の規制、規格、最新技術動向を調査し、情報システ
ムの安定稼働と安全性の確保のための標準化活動を実施するための検討を行った。ま
た、関連のガイドラインや規格等の改定について検討を行った。
2)情報配線システムの標準化
情報配線システムに関する標準化(ISO/IEC/JTC1/SC25/WG3:情報機器間の
相互接続/商用構内配線)国内審議団体の一般社団法人情報処理学会と連携し、光フ
ァイバ配線およびメタリック配線について規定する情報配線システム(オフィス配線、
工業用配線、家庭内配線、データセンター内配線)の国際ドラフト規格に対する調査、
国際会議へのコメント提出および対応国内規格(JIS)の検討を行った。
また、高度情報伝送システムの設計、施行技術にかかわる配線規格情報等の提供を
行う BICSI(Building Industry Consulting Service International:ビクシ)ジャパ
ンのカンファレンス(11/28)のプログラムのなかで、情報配線規格の紹介等の講演を
行った。
3) テープストレージに関する標準化
11 月に開催された国際放送機器展(Inter BEE)2014 に専門委員会のブースを出
展し、磁気テープの技術内容の周知に努めた。また、磁気テープの省エネ内容につい
て、グリーン IT 委員会の省エネ型ストレージ導入促進 WG と協力し、技術内容につ
いて検討した。
4)音声入出力方式に関する標準化
継続調査を実施している音声認識・合成関連製品に関する動向調査をまとめ、JEITA
24
ホームページで公開した。
JEITA IT-4008A「日本語テキスト音声合成辞書」として改訂版を作成し、今後の音
声認識、音声合成の将来像を技術ロードマップとしてまとめるべく活動を開始した。
5)認識形入力方式に関する標準化
利用環境の拡大を踏まえ、非整備環境における認識機器の耐環境性の標準化につい
て観測機器と認識システムの役割分担を審議した。非整備環境における画像の観測を
行い、非整備環境画像データベースを構築した。認識形入力システムおよび認識装置
の動向調査を行った。
6)自動認識およびデータ取得技術に関する標準化
RFID(電子タグ)、2 次元シンボル(QR コード等)を中心とした自動認識技術を
利活用する上で必要な標準化について ISO/IEC/JTC1/SC31 国内審議委員会と
連 携 し て 検 討 を 進 め た 。 特 に 日 本 提 案 で あ る 携 帯 電 話 に よ る ORM ( Optically
ReadableMedia)読み取りサービスに関する国際標準化提案について、積極的に検討
を行った。
7)情報システム用設備に関する標準化
平成 25 年度に改定発行した「情報システムの設備ガイド」JEITA ITR-1001D の普
及促進を図るため、東京、京都、福岡においてセミナーを実施した。
さらに「情報システム室の消火設備ガイドライン」JEITA ITR-1006A の改定につ
いて検討した。
(7)ソフトウェア事業
1)ソフトウェア産業の活性化に向けた戦略的取り組み
社会インフラシステム分野の情報利活用基盤を整備し、IT を活用した災害に強い
「安全・安心・快適・便利」な社会システム構築に向け、社会インフラ情報の利活用
基盤モデル「I-model3.0(キャピタルアイ・モデル 3.0)」を改定するとともに、国内
外における先進的なビッグデータ活用事例の調査・整理を行い、I-model3.0 から求め
られる安全・安心・快適・便利なサービス・アプリケーションを具体化し、グローバ
ルなビジネス戦略を検討した。
また、社会インフラシステム分野におけるわが国ソフトウェア産業が競争優位を確
立していくための方策として、今後わが国が主導すべき技術や情報公開のあり方、業
界として検討すべき課題、政府による施策等を提言としてまとめた。
2)ソフトウェア事業基盤の強化
CEATEC JAPAN のコンファレンス(10 月)において、
「組込み系ソフトウェア開
発の課題分析と提言 ~アーキテクトをどのように育てるのか~ (JEITA 調査結果報
告)」の講演を行い、アーキテクチャ設計を行うアーキテクトの必要性とその役割、ス
25
キル、育成に関する成果を発表した。
また、組込み系ソフトウェア開発におけるモデリングに関し、開発者の視点による
各種モデリングの目的や方法、事例等を調査するとともに、
「組込み系ソフトウェア・
ワークショップ 2014」を開催(11 月)し、モデリングに関するアンケートの実施等、
組込み系ソフトウェア開発の実践的モデリングに関する状況の把握を行った。
3)スマートな社会実現への取り組み
スマートな社会を実現し、Japan Quality を備えた世界一スマートなシステム・サ
ービスの実現のため、欧米におけるベンチャー企業を媒介としたオープン・イノベー
ションの実態を調査し、わが国のベンチャーを取り巻く環境との比較分析を行った。
また、上記 1)における国内外の先進的なビッグデータ活用事例調査から、各ビジネ
スモデルにおけるバリュープロポジションを分析し、ソフトウェアがスマート社会に
提供する価値の整理等、ソフトウェア産業における戦略指針の提言に向けた活動を行
った。
4)人材育成
IT 業界に優秀な人材を持続的に迎えるため、アルゴリズム体験ソフトの各種イベン
トでの紹介、授業支援などにより、小中高生に対する人材育成・啓発活動を推進した。
また、IT 人材育成サイト「ソフトウェアは未来をつくる」のリニューアルに向けて検
討した。
(8)ソリューションサービス事業
1)「国内企業における「攻めの IT 投資」実態調査の実施と公表
2013 年に実施した「日米 IT 投資比較調査」に続いて、新たに「国内企業における
『攻めの IT 投資』実態調査」を実施し、IT 投資と企業業績との相関関係、IT 投資に
積極的な企業とそれ以外の企業との相違は何に起因するか、消極的な企業における IT
利用に対する障壁等の解明を行った。今回得られた調査結果に基づき記者会見の実施
やホームページへの掲載など、幅広く普及に努めた。
また、一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)による「攻めの IT
投資評価指標(METI 委託事業)」策定 WG にて、ベンダ業界の立場から IT 利活用促
進に協力した。
2)ソフトウェアおよびソリューションサービス市場規模の把握
「ソフトウェアおよびソリューションサービス市場規模調査」を実施し、わが国の
ソリユーションサービス市場規模を統計資料としてまとめ、公表した。また、IT ソリ
ューションサービスに関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見
通し調査」に協力した。さらに、「電子情報産業の世界生産見通し講演会」(1 月)で
は「IT ソリューションサービスの動向」について講師を派遣し、普及 PR に努めた。
26
3)IT サービスのビジネス環境整備
IT サービスの可視化に関する検討の一環として、IT サービス品質をテーマに、深
掘りを行った。IT サービスの品質を検討するため、顧客視点での品質特性(顧客品質
特性)を定義し、その達成度を測定するための品質評価項目として、昨年度の成果で
あるクラウドサービス仕様項目表をベースに分類・整理した。さらに、その成果をサ
ービス提供者/利用者(顧客)双方が活用できる「クラウドサービス品質チェックシ
ート」としてまとめ、その活用方法についても、双方の立場から整理した。
また、
「クラウドサービス仕様項目表」が広く活用されるようホームページにて公開
するとともに、itSMF Japan コンファレンス/EXPO において講演を行い、普及に努
めた。
4)政府の情報システム調達制度に関する提言
政府における情報システム調達の改革に向け、
「 政府情報システムの整備および管理
に関する標準ガイドライン」や実務手引書に関して関係省庁に意見具申を行い、業界
意見の反映を図るとともに、ガイドラインの公開に合わせて業界コメントを公表した。
5)スキル標準の有効活用による人材投資促進に関する提言
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)の「スキル標準促進協議会発足に向けた準
備会」に参画し、新たなビジネス領域に係る人材定義、タスク・スキル定義の必要性
について検討を行い、業界意見の反映を図った。
(9) IT プラットフォーム事業
1)IT プラットフォーム事業の新規市場構築および業界 PR 活動の推進
IT の投資動向やサーバおよびストレージの導入状況、クラウドコンピューティング
の普及や導入に向けた課題、ビッグデータの利活用、垂直統合システムの活用状況等
を明確にするため、アンケートや事例ヒアリングによるユーザ調査を行い、報告書「IT
ユーザトレンド 2014/クラウド・ビッグデータ取り組み動向調査」をまとめた。
また、サーバシステムの必須コンポーネントである RAID(Redundant Arrays of
Inexpensive Disks)を中心とした SAN(Storage Area Network)/NAS(Network
Attached Storage)等の市場利用動向を調査し、ネットワークストレージ製品に関す
る課題やユーザニーズを抽出し、報告書「ネットワークストレージに関する調査報告
書」をまとめた。
さらに、IT ユーザトレンド 2013 調査およびネットワークストレージに関する調査
2013 の結果を元に、CEATEC JAPAN のコンファレンスで報告した。
2)IT プラットフォーム市場規模の正確な把握
メインフレーム、サーバ(UNIX サーバ、IA サーバ等)、およびワークステーショ
ン市場の動向を把握するため、出荷統計調査を実施し、四半期ごとに調査結果をホー
ムページで公表するとともに、市場調査報告書を刊行した。
27
また、5 月に「わが国におけるサーバ・ワークステーションの平成 25 年度出荷実績
に関する記者懇談会」を実施した。
さらに、サーバ・ストレージに関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の
世界生産見通し調査」に協力するとともに、1 月に開催された「電子情報産業の世界
生産見通し講演会」では「IT プラットフォームの動向」について講師を派遣し、IT
プラットフォーム市場の普及 PR に努めた。
3)新潮流・先進技術の情報発信強化
日本のサーバ市場の活性化を図り、さらに会員企業が持っている先進技術を広くア
ピールするため、サーバ紹介冊子「IT 社会を支えるプラットフォームの技術トレンド」
を作成し、CEATEC JAPAN のコンファレンスにおいて紹介するとともに展示会場に
おいても広く配布した。
4)サーバシステムのグリーン IT(省エネ対策)に関する調査と啓発活動
①国内市場におけるサーバおよびネットワークストレージの年間総消費電力量の試算
を行うとともに、実績把握と見通しの作成を行った。
また、「ICT 分野におけるエコロジーガイドライン協議会」による「ICT 分野にお
けるエコロジーガイドライン」の作成や環境省の ASSET 事業に協力するとともに、
グリーン購入法(電子計算機)において業界意見をまとめ、環境省に提言した。
本年度活動の一環として、NICT/北陸 Star BED を訪問し、「リアドア冷却式ラッ
ク群」ならびに「サイバー防御検証設備」等の施設の視察を実施した。
②省エネ法に基づき、サーバ主要製品(国内出荷)におけるエネルギー消費効率の改
善状況等について調査した。また、省エネ法の次期トップランナー基準について経
済産業省等との勉強会を実施し、意見交換を行った。
(10)情報端末事業
1)情報端末に関する出荷統計調査実施と市場動向把握
金融端末、流通 POS 端末、ハンディターミナル、KIOSK 端末に関して出荷統計調
査(年度)を実施した。また、市場動向を分析するとともに見通しを作成、報告書と
して公表し、報道関係者向けに発表した(5/29)。
ディスプレイ装置、プリンター、イメージスキャナ、OCR に関して出荷統計調査(暦
年)を実施した。また、固定磁気ディスク装置を加えた五つの分野に関して市場動向
を分析するとともに見通しを作成、報告書として公表し、報道関係者向けに発表した
(3/26)。
情報端末に関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し調査」
に協力した。
2)情報端末関連機器に関する通商問題について財務省、経済産業省と検討し、WTO に
意見具申した。
3)磁気記憶装置省エネ分科会では、第 1 回判断小委員会に向け、経済産業省関係者と
28
磁気ディスク装置省エネ法に関する勉強会を計 5 回実施し、概要をまとめた。また、
磁気記憶装置市場技術分科会では、テープストレージに関するヒアリング等を実施し、
今後のストレージ製品の市場動向や技術動向をまとめた。
4)情報端末フェスティバルを開催(6/6)し、各専門委員会の平成 25 年度の成果につ
いて発表するとともに特別講演を実施し、情報端末装置の市場、技術動向について広
く周知した(約 400 名参加)。
さらに京都において情報端末フェスティバル関西を開催(9/19)し、関西地区におけ
る情報展開を図った(約 70 名参加)。
5)国内で販売されるプリンターの製品動向調査を実施し、次年度の公開に向け、調査・
検討を実施した。また、エコマーク「トナー/インクカートリッジ基準策定委員会」に
参画し、業界意見を提示した。
6)関税分類の検討を行うとともに、技術的課題について財務省、経済産業省に情報提
供を行い、国際協議での検討に協力した。
7)JEITA 規格「デジタルモニタインタフェース GVIF」、JEITA 技術レポート「ディ
スプレイモニタインタフェース概要」の国際標準化について検討し、早期実現を図っ
た。
8)クラウド情報端末 WG を開催し、現状の技術的課題について検討した。
9) CEATEC JAPAN において監視カメラシステムに関して成果発表を行い、関連する
市場動向、技術動向について参加者とのディスカッションを実施した。またセキュリ
ティショーにおいて、ビッグデータと映像監視カメラに関する運用システムの課題に
関してプレゼンテーションを行った。さらに総合政策部会が実施する「電子情報産業
の世界生産見通し調査」における「注目分野に関する動向調査」に協力し、監視カメ
ラシステムの動向について情報提供を行った。
(11)ヘルスケア事業の推進
1)医用電子システム事業
①行政・関連団体への対応
・医薬品医療機器等法規制への対応
-薬事法施行令等の一部を改正する政令(案)等に関する意見募集に意見を提出し
た。
-第 12 回医療機器・体外診断薬の薬事規制に関する定期意見交換会に出席し、医
療機器業界の要望を提言した。
-医薬品医療機器等法におけるプログラムの医療機器への該当性等につき、医機連
プログラム医療機器化 WG に参加し、業界要望集約、意見交換を行った。
-法規制対象外のヘルスソフトウェア開発ガイドライン案、ガイドライン適合宣言
ルール案を作成した。
-ヘルスソフトウェア自主ガイドラインに係わる説明会を開催した。
29
-ヘルスソフトウェア関連団体(JIRA、JAHIS)と一般社団法人ヘルスソフトウ
ェア推進協議会(GHS)を設立(8/1)し、GHS ヘルスソフトウェア開発ガイド
ライン紹介セミナー、リスクマネジメント・トレーニング講座、その他講演等で
の周知、教育、研修活動を継続して実施し、業界自主ルールの運営を開始した。
-高度管理医療機器(重要パラメータ付き多項目モニタ等)の認証基準案を作成し
た。
・医療機器産業の振興に関わる対応
-ヘルスケア産業ビジョン 2014 を策定し、各委員会と連携を図りながら、推進に
取り組んだ。
-経済産業省等の健康・医療戦略における政策・施策・予算等につき、各事業委員
会にて経済産業省より説明を受け意見交換を行うなど、情報共有や行政との連携
を図った。
-産業競争力強化法や医療関連分野グレーゾーンの解消、企業特区制度、生産性向
上設備促進制度等につき情報収集をするとともに、経済産業省との意見交換や活
用検討を行った。
-ブラジル規制当局長官との面談に出席し、要望等意見交換を行うなど、各国への
医療の国際展開おいて経済産業省や厚生労働省、医機連等と連携を図るとともに、
相手国の規制、制度、課題等での意見出しを行った。Medical Excellence JAPAN
(MEJ)等への参画、医療関連輸出取り組みを支援した。
-経済産業省・医工連携事業化推進事業、地域医療機器産業振興組織、次世代ヘル
スケア産業協議会、健康・医療戦略推進本部の次世代医療 ICT タスクフォース、
日本医療研究開発機構(平成 27 年 4 月発足予定)、医療機器開発支援ネットワー
ク等の情報収集に努めた。また、会員の医療事業への参画、活用等を支援すると
ともに、医工連携の推進、製品開発、産業振興の環境改善の取り組みやいわて医
療機器事業化研究会への講師派遣等の支援を行った。
-ヘルスケア産業の将来に向けた新分野である ICT、在宅・遠隔医療、健康管理、
ヘルスケア等の政策情報の収集、情報共有に努めた。
-遠隔在宅医療検討 TF、ヘルスケア IT イノベーション研究会、ヘルスケアインダ
ストリ事業委員会等にて規制・制度改革要望をまとめ、遠隔在宅医療、レセプト
オンライン化、ヘルスケア、ヘルスソフトウェア、臨床研究に関し、経団連経由
で政府・規制改革会議へ提出した。
-電子部品部会・センサ専門委員会にて講演や意見交換を実施し、連携を図った。
-ディスプレイデバイス部会・TT プロジェクトと今後の医療用ディスプレイ市場、
分野産業活性化等につき、意見交換するとともに連携を図った。
・行政等へ業界課題での要望・提言
-「優れた医療機器を国民に迅速かつ安全に届けるための議員連盟」第 4 回会合に
出席し、業界要望を具申するとともに、意見交換を行った。
-平成 27 年度税制改正につき、医機連の業界要望提出に対し、JEITA 意見の反映
30
に努めた。また、医療機器の特別償却制度の次年度見直しに向け、JEITA 対象品
目の見直しを行い、厚生労働省等へ対象リスト案を提出した。
-医療機器の審査迅速化アクションプログラムレビュー部会に出席し、医療機器の
承認までの期間の短縮を要望した。
-厚生労働省幹部との意見交換会に出席し、医薬品医療機器等法、医療 ICT、医療
用ソフトウェア、遠隔在宅医療、イノベーション評価、電波活用等に関して要望
を伝えた。
-さらなる救命率向上のため、自動体外式除細動器(AED)設置登録情報の有効な
利用に向け、システムならびに運用体制の見直しに関して、厚生労働省に業界意
見を提案した。
-文部科学省のプロジェクト「センター・オブ・イノベーション(COI)プログラ
ム」メンバーおよび独立行政法人科学技術振興機構(JST)と医療用テレメータ
での周波数再編の課題、日本の BAN(Body Area Network)活用の課題等につ
いて意見交換を行った。
・診療報酬改定等での取り組み
-希望書作成の迅速化のための「保険適用マニュアル第 6 版」を作成し、厚生労働
省へ説明した。
-厚生労働省との第 35 回保険に関する定期会合に出席し、医機連等と連携し、診
療報酬の評価、評価方法について業界要望をまとめ、提言を行った。
・医機連等関係団体との連携・協力
-医機連の 12 委員会へ委員を派遣し、関連団体と連携、協力し、情報共有や各課
題の検討、政策提言を行った。
-JEITA を代表し、ヘルスケアインダストリ事業委員会代表が医機連の副会長とし
て、医療機器全体の活動に取り組んだ。
②製造、販売、流通、保守に関わる対応
・医療機器の安全対策・品質管理に関わる対応
-医療機関における治療用・施設用機器に関する安全管理実態調査に協賛し、アン
ケート結果のまとめや報告書作成に協力した。
-AED の日常点検や消耗品の管理交換の必要性、また、耐用期間を過ぎた AED の
速やかな更新等、NHK の取材等を通じ周知した。
-平成 26 年度高度管理医療機器等の販売業・賃貸業の営業管理者/修理業の責任
技術者に対する継続的研修を一般社団法人日本画像医療システム工業会(JIRA)
とともに開催した。
-災害時の緊急対応について、生命の維持・確保等に必要な医療機器の確保のため、
医機連「災害時の緊急対応連絡網」の運用に協力した。
・医療機器産業の公正取引等に関わる対応
-医療機器業公正競争規約勉強会、医療機器業公正競争規約インストラクター養成
研修を開催し、業界における公正取引の徹底に努めた。
31
-医機連企業倫理プロモーションコードの周知、また、透明性ガイドライン等によ
る医療機器業界の商慣習改善や独占禁止法他医療機器関連法の動向を注視し、医
療機器業界に役立つコンプライアンスセミナーを開催するなど、コンプライアン
スの徹底に取り組んだ。
・医療機器輸出入動向の把握と医療機器に関する市場調査の実施
-日本医療マネジメント学会学術総会へ参加し関連情報を収集するとともに、各国
の輸出入実績調査を実施し、医療機器の世界 49 ヵ国の輸出入統計データを集約
するとともに、各国の市場動向を分析した平成 26 年度医療機器調査報告書を作
成し公表した。
-医用電子機器に関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通
し調査」に協力した。
③標準化、技術課題への取り組み
・日本工業規格(JIS)関連への対応
-IEC/ISO の医用電気・電子機器に関する国際規格の翻訳 JIS 原案作成、レビュ
ー、審議を行った。また、経済産業省(JISC)医療機器専門委員会へ出席し、医
用 JIS の審議に参加した。
(制定)
-JIS T 60601-2-55 医用電気機器‐第 2-55 部:呼吸ガスモニタの基礎安全及び基
本性能に関する個別要求事項
-JIS T 60601-2-61 医用電気機器‐第 2-61 部:パルスオキシメータ機器の基礎安
全及び基本性能に関する個別要求事項
(改正)
-JIS T 0601-2-2 医用電気機器‐第 2-2 部:電気手術器(電気メス)の基礎安全及
び基本性能に関する個別要求事項
-JIS T 0601-2-25 医用電気機器‐第 2-25 部:心電計の基礎安全及び基本性能の個
別要求事項
(JISC へ申出)
-JIS T 0601-2-6 医用電気機器‐第 2-6 部:マイクロ波治療機器の基礎安全及び基
本性能に関する個別要求事項(改正)
-JIS T 0601-2-10 医用電気機器‐第 2-10 部:神経及び筋刺激装置の基礎安全及び
基本性能に関する個別要求事項(改正)
(原案作成中)
-医用電気機器‐第 2-47 部:ホルタ心電図システムの基礎安全及び基本性能に関
する個別要求事項(制定)
-JIS T 0601-1(医用電気機器-第 1 部:基礎安全及び基本性能に関する一般要求
事項)追補改正セミナーを大阪・東京にて開催し、改正内容を幅広く説明・広報
した。
32
・IEC/ISO 等への対応
-IEC/TC62(医用電気機器)、SC62A(医用電気機器の共通事項)、SC62D(医用
電子機器)および TC87(超音波)の国内審議団体業務(経済産業省・日本工業
標準調査会受託事業)として、審議文書の検討、意見投票、各国際会議(Plenary、
WG、JWG 等)への出席等を行い、日本意見の反映に努めた。また、関連する以
下の国内委員会と連携し、審議への参加、情報共有を行った。
IEC/SC62B(医用画像診断装置)
IEC/SC62C(放射線治療装置、核医学装置及び放射線量計)
ISO/TC121/SC3(麻酔装置及び人工呼吸器関連装置)
ISO/TC184/SC2(ロボット及びロボティックデバイス)
ISO/TC210(医療用具の品質管理と関連する一般事項)
ISO/TC215(医療情報システム)
-ISO/TC121/SC3/JWG10-IEC/TC62/SC62D/JWG5 国際会議にて機能検査オキシ
メータ(fNIRS
IEC 80601-2-71)の投票用委員会原案(CDV)コメント審議を
完了し、最終国際規格案(FDIS)段階へ進めた。
-IEC/SC62D 国内委員会から光線力学的療法機器(PDT:photodynamic therapy
and photodynamic diagnosis equipment)および医療用プラズマ装置(ionized
gas coagulation equipment)の新規提案(NP)を行った。
・技術課題への対応
-EMC に関し、電波法施行規則の一部を改正する省令案、医療機関における携帯
電話等の使用に関する指針案について検討した。
④周知啓発・情報発信の取り組み
-ヘルスケアインダストリ事業委員会の活動紹介パンフレット 2014 を作成し、委
員会活動を周知した。
-医機連 30 周年記念事業で JEITA ブースを設け、JEITA 関係の医療機器を展示し、
紹介した。
-厚生労働省の「子ども霞が関見学デー」に JEITA 関係の医療機器を展示し、一般
国民の医療機器に対する認識向上に努めた。
2)IT 活用による医療から健康・福祉分野への新市場創出
・遠隔在宅医療検討 TF と CE 高齢社会対応 WG との交流会を開催し、高齢者のニー
ズ調査結果、遠隔在宅医療のユースケースの分析、制度上・運用上の課題、遠隔在
宅医療普及のための提言等について意見交換を実施した。
・ヘルスケア IT イノベーション研究会にて健康・福祉分野政策等での情報収集、共
有、ビジネスモデル、新市場創出の検討を行い、
「遠隔在宅医療検討 TF 活動報告書」
を発行した。
・再生医療産業の環境整備状況を把握するため、政府、医療機関、細胞加工物製造等
の関連企業の取り組みを調査し、医療機器ならびに細胞加工物製造関連企業の側面
33
から報告書をまとめた。
・ヘルスケア×ロボット技術産業の革新と新市場の創出をテーマとして、ヘルスケア
IT イノベーション研究会企画、第 5 回ヘルスケア産業イノベーションフォーラムを
開催し、情報発信を行った。
(12)ITS 事業
1)政策提言、関係省庁、関係機関・団体との協力
①11 月より内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の自動走行システ
ム関連委員会への委員を派遣し、自動走行システムの実現とそのために必要な研究
開発の進展に関する検討に協力した。
②内閣府「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の研究開発計画(案)の自
動走行システムや経済産業省「東京オリンピック等に向けた要望」に対し業界意見
の反映に努めた。
③関係機関・団体の要請に応じ、関連委員会に委員を派遣した。
-総務省「次世代 ITS の確立に向けた通信技術に関する調査検討会」
-NEDO「次世代自動車の将来像とカーエレクトロニクスの方向性に関する検討」
事業
-ITS-Japan「ITS GREEN SAFETY 委員会」
-HIDO「次世代発話型車載器サービス検討会」
2)ITS の普及と分野拡大
①国土交通省道路局や一般財団法人 ITS サービス高度化機構(ITS-TEA)の協力を得
て、CEATEC JAPAN における「NEXT イノベーションプラザ」に出展し、
「 ETC2.0」
サービスと対応車載器の普及促進活動を行った。
②自動運転をはじめ、IT・エレクトロニクス技術の自動車への応用が期待されている
状況を鑑み、当業界からの情報発信を目的に、セミナーを企画・開催した。
-CEATEC JAPAN において、コンファレンス「自動運転の実現に向けて」を企画・
開催した(10 月)。
-「自動運転を実現させるには?-技術、マーケット、法律など、様々な視点から
考える -」をテーマとしたセミナーを企画・開催した(2 月)。
3)ITS 新分野の研究
①交通・環境・エネルギーなど ITS 関連分野の情報収集および国内外で実施される各
種関連プロジェクトの動向調査のため、国土交通省、総務省や自動車メーカなどの
担当者と意見交換を行った(6 月、8 月、10 月、12 月、2 月)。
②ITS 分野の新技術・サービスの調査研究のため、名古屋市区所を訪問し、名古屋市
独自の運行形態である基幹バスについての意見交換、バス専用の高架軌道を持つ名
古屋ガイドウェイバスの試乗および意見交換を実施した。また、トヨタ自動車㈱本
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社(愛知県豊田市)を訪問し、700MHz 帯域の路車間通信実証実験に関する意見交
換や工場見学を行い、豊田市の環境への取り組みを理解するため、とよたエコフル
タウンを見学するとともに、豊田市役所担当者との意見交換を行った(1 月)。
4)共通基盤整備への対応
①ITS の国際標準化活動
ISO/TC204
WG16(通信)、WG17(ノーマディックデバイス)の技術要件に関
わる新規提案や審議文書を検討した。また、国際会議へ委員を派遣し、国際標準化
を戦略的に推進した。
-ノルウェー・オスロ会議(5 月)
-韓国・テジョン会議(8 月)
-カナダ・バンクーバー会議(10 月)
-イタリア・ピサ会議(2 月)
②規格管理・改定
・次世代発話型車載器要件等について「ITS 車載設計における留意事項」を改定した。
・車載器管理番号に対応した識別マーク付加に伴い、ETC 車載器標準仕様書改訂案を
作成し、ITS-TEA に提案した。
・グリーン購入法特定調達品の ETC 車載器に関するヒアリングに対応した。
(13)産業システム事業
1)省エネルギーおよび安全・安心のための制御システム技術に関する課題の探究
①産業社会における環境制御(連携制御)の調査・提案
工場やプラントを中心とする CO2 排出量削減への課題解決のため、省エネ制御技
術、エネルギー管理手法による環境改善および省エネ(コスト削減)実施例をまと
めた「連携制御ガイドブック」の事例を充実させるとともにホームページで公開し
た。また、連携制御の普及促進のため、各種メディアの取材に対応するとともに、
CEATEC JAPAN においてセミナー「省エネルギー/エネルギー効率をさらに向上
させるには?」を企画・開催した。
②制御・保全システムのセキュリティ確保に関する調査・検討
セキュリティ技術の調査を通して、効率的で安全・安心な工場・プラント操業のあ
るべき姿を検討するため、ユーザのセキュリティレベルチェックに関する JEMIMA
/SICE 合同 WG に参加し、JCLICS( セキュリティ自己評価ツール )の策定に協力
した。
また、セキュリティに関する他分野の取り組みについて、ヘルスケアインダストリ
事業委員会セキュリティ関連 WG と意見交換を実施した。
③サービスビジネスの現状調査と今後のあり方の構築
サービス学会において、工場・プラント等のサービスクラスに関するパネル展示を
行い、異業種のサービス分野関係者と意見交換を行った、さらに、日本版(JEITA
35
版)サービスクラス策定に着手し、市場に適したサービスクラスの定義やその活用
についてまとめた。また、経済産業省高圧ガス保安室と工場・プラント等における
事故の予知保全に関する意見交換を行った。
2)計測トレーサビリティシステムの普及促進と計測技術調査研究
①関連団体との連携
産業構造審議会産業技術分科会/日本工業標準調査会合同の知的基盤整特別委員会、
計量行政審議会・計量標準部会の審議に協力し、わが国の計量標準の拡大やトレー
サビリティシステム確立ならびに普及のための「計量法校正事業者登録制度
(JCSS)」の運用に関し、独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)認定セン
ターとの意見交換会を行い、業界意見の提案および要望を行った。また、経済産業
省産業技術環境局計量行政室との意見交換会を実施し、業界意見の反映に努めた。
②国内巡回比較試験・技能試験適合への対応
トレーサビリティに関する技能向上の普及促進のため、昨年度実施した高周波減衰
量巡回比較試験の報告会(7 月)を開催するとともに、日本 NCSLI フォーラム(11
月)において講演した。
3)エネルギー効率化を目的とした国際規格への提言と普及
①ISO/TC242(エネルギーマネジメント)、ISO/TC257(エネルギー効率の向上)
の国際会議に参加し、日本意見の反映に努めた。
②エネルギーマネジメントシステムの国際規格である「ISO50001」の日本国内での
普及促進のため、 ISO50001 を理解する上でのキーポイントである、エネルギー性
能指標(EnPI : Energy Performance Indicator)についてまとめた「国際標準のエ
ネルギー管理手法
~エネルギー性能指標(EnPI)導入ガイド~」のより具体的で詳
細な内容を検討し、「実践編」の作成に着手した。
③マネジメントレベルの標準化・規格化の必要性について国内外の取り組みの調査を
行い、報告書を作成した。
④「国際標準のエネルギー管理手法〜エネルギー性能指標(EnPI)導入ガイド」の普
及活動としてメディアの取材対応を行うとともに、CEATEC JAPAN においてセミ
ナー「省エネルギー/エネルギー効率をさらに向上させるには?」を実施した。
(14)社会システム事業
IT・エレクトロニクスの社会全体を支えるプラットフォームとして、2020 年に向けた
安全・安心かつ快適な社会の実現を視野に、M2M の活用促進、特定小電力無線、固定・
衛星通信技術、航法システム、放送システム、非常用放送設備、業務用音声や監視カメラ
システムなどの分野にて、国際動向把握、標準化、調査統計、共通課題の検討など、情報・
産業社会システム部会関係委員会はじめ、JEITA 内の関係部会・委員会および、総務省、
経済産業省をはじめとした関係政府機関・団体等と広く連携し、社会システム関連の各種
活動を展開した。
36
1)無線通信分野の産業振興
①無線通信技術、ワイヤレスソリューションおよびその基盤にもなる M2M(Machine
to Machine)に関わる現状ならびに将来動向(技術・標準化・市場調査等)を適確
に把握するため、M2M サービス導入施設見学および意見交換を実施した。知識の
向上、情報入手を目的に勉強会を実施した(9 月、11 月、12 月、3 月)。
②M2M や IoT の現状・課題、将来動向を把握するため、「M2M 最新動向セミナー」
を開催した(2 月)。
2)4K・8K など新しい放送サービスの実現や、放送・通信連携サービスに向けた支援活
動の実施
①放送関連産業のさらなる進展に向け、放送事業者や放送関連メーカに対し、放送設
備のデジタル化・高度化、放送・通信連携サービス、4K・8K などの新しい放送サ
ービスなど幅広い放送分野に関する最新情報や技術動向を紹介する「放送技術セミ
ナー2014」を開催した(9 月)。
②国内外の放送に関する技術開発、業界動向についてまとめた「放送関係内外トピッ
クス」を作成し、放送事業者等へ提供した。
③放送の国際標準化動向を把握するため、国際電気通信連合無線通信部門(ITU-R)、
IEC/TC103(無線通信用送信装置)の情報共有を図った。
④「放送装置」に関する市場動向を的確に把握するための調査を実施した。また、放
送装置に関して産業用電子機器統計の品目改定等へ協力するとともに、総合政策部
会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し調査」へ協力した。
3)映像監視システム技術の標準化
映像監視システムのネットワーク化および高度化・高精細化などの技術革新に対し、
課題を抽出し対応を図るとともに、特有の技術に関する評価方法等の検討を行い、国
際規格審議団体、関係官庁、関連諸団体と連携し、関連分野の諸問題への対応を図っ
た。
①映像監視システム機器のスペック規定方法(TTR-4602B:CCTV 機器)等の JEITA
規格類に関して、映像技術の進歩と市場ニーズに対応した改正を行った。
②IEC/TC79(警報および電子セキュリティシステム)国内委員会へ委員を派遣した。
ま た 、 TC79/ WG12 ノ ー ス ブ ル ッ ク 会 議 ( 9 月 米 国 ) へ 出 席 し 、 JEITA 規 格
(TTR-4605A:ネットワークカメラのスペック規定方法)をベースにカメラ性能規
定方法の新規格を提案し、可決された。
③ISO/IEC-JTC1-SC37(バイオメトリクス)の国内委員会である情報処理学会(情
報規格調査会)の WG4 および WG5 から、カメラ技術に関する技術支援要請があ
り、委員を派遣し規格案の作成に協力した。
④映像監視システム用カメラ設計者のためのレンズ最新技術解説書を発行した(2 月)。
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4)業務用音声システムに関する技術の標準化および市場動向に関する調査
①製品安全向上のため JEITA AV 安全技術専門委員会「高圧・低圧機器安全 WG」と
連携し、情報の収集と共有を図った。
②拡声装置の統計データを分析し、市場動向の把握に努めた。
③国土交通省「公共建築工事標準仕様書」等改定確認依頼について、設計基準改定 2
次案に対して業界意見を提出した(11 月)。
5)非常用放送設備の健全な発展と機器・システムの改善
①非常用放送設備に関する消防法令や省令等の改正、技術基準の改正内容を解説した
「非常用放送設備マニュアル
第 4 次改訂版」の電子版書籍発刊の検討を行い、普
及啓発に努めた。
②非常用放送設備および非常電話の地域別出荷統計調査を実施し、市場の把握に努め
た。
③非常用放送設備の認定基準に定められていない機器仕様について、
「 非常用放送設備
運用基準」の規定および「スピーカー回路分割装置」の取扱いについて検討した。
④東京防災設備保守協会の防災センター評価委員会(委員:事務局)および同幹事会
に委員を派遣し、審議に協力した。
⑤一般社団法人日本電気協会の蓄電池設備認定委員会に委員を派遣し、審議に協力し
た。
⑥日本消防検定協会に対して、消防機器等の認定評価業務が円滑に運用されるよう、
意見交換および協議を行った。
6)航法システムに関する標準化活動
IEC/TC 80(舶用航海及び無線通信装置とシステム)の国内審議団体業務(経済産
業省・日本工業標準調査会受託事業)として、審議文書の検討および意見投票を実施
した。また、IEC TC80 WG/MT/PT の国際会議へ出席し、日本意見の反映に努め
た。
7)固定・衛星通信技術に関する調査研究
①新しい衛星通信インフラおよび自営系無線システムの動向や利用状況に関する調査
を行い、
「新しい衛星通信インフラおよび自営系無線システム動向調査報告書」を作
成した。
②「高精度衛星測位サービス利用促進協議会(QBIC)」に参画し、準天頂衛星システ
ムの利用拡大に向けた政府への提言の取りまとめに協力した。
8)特定小電力無線システムの市場および技術に関する調査研究
①ユーザが正しく特定小電力無線機器を理解、活用できるよう、関係する用語、運用
上の留意点等をまとめた解説集の検討を行った。
②特定小電力無線機器関連の特性試験方法の作成に協力した。
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(15)産業用電子機器統計事業
産業用電子機器(放送装置、無線通信機器、業務用音声装置、業務用映像装置、超音波
応用装置、電気測定器、特定小電力無線機器等)の受注・出荷統計調査および見通しに関
する検討を行った。
①産業用電子機器(放送装置、無線通信機器、業務用音声装置、業務用映像装置、超
音波応用装置、電気測定器、特定小電力無線機器等)の受注・出荷統計の改訂要望
アンケート調査を実施し、統計品目の改定に着手した。
②固定通信装置、移動通信装置(移動電話を除く)、無線応用装置、電気計測器、業務
用映像装置に関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し調
査」に協力した。
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3.CE部会
安心・安全な社会と豊かな生活の実現に向け、高齢社会への対応、低炭素社会実現への貢
献、国際競争力強化や映像・放送・通信の高度化等、中長期的な取り組みを行った。
ユーザ目線を念頭に置き、関連部会・委員会や機関と連携しつつ、新たなビジネスや有望
市場の創出と健全な育成に向け、持続的成長に資する取り組みを推進した。
(1)スマート社会の実現に向けた取り組み
1)映像と放送・通信サービスの高度化への取り組み
①2020 年の東京オリンピック/パラリンピックを視野に入れ、家庭および社会やモバ
イル環境等の将来像を描きながら、ユーザが望むサービスや課題を抽出し、その課
題解決および IT・エレクトロニクスを活用した製品やサービス市場創出や共通課題
の明確化につなげる活動に取り組んだ。
②4K・8K フォローアップ会合に関する中間報告を踏まえ、4K・8K 対応の受信機を
はじめとする次世代映像関連機器の市場拡大を図るため、受信機側の諸課題を抽出
して整理し、共有した。
また、多くのユーザにタイムリーに製品を届けることができるよう、実用放送で使
用する伝送路、チャンネル数、放送事業者などの具体的要件を早期に提示するよう
政府に要望した。
③スマートデバイスの普及のキーポイントとなる、パーソナルコンピュータ、タブレ
ット端末およびスマートフォン等を連携させ使用しているマルチデバイスユーザの
利用状況について調査を実施し、現状を把握した。
④マルチデバイス連携に関連したクラウドサービスおよびアプリ提供事業者の動向に
ついて調査を実施し、状況を把握した。
2)新たなビジネス・市場創出に向けた取り組み
将来の高齢化社会を踏まえ、IT・エレクトロニクスを活用した製品やサービス市場
の創出・形成に向けた研究を行うべく、非ネット層高齢者へのニーズ調査を行い、前
年度実施したネット層高齢者ニーズ調査結果との比較・分析を行った。
3)スマートハウス実現への取り組み
スマートコミュニティ・アライアンス(JSCA)のスマートハウス・ビル標準・事
業促進検討会や ISO/TC268/SC1(スマ―ト都市インフラ)国内審議委員会(審議
団体:基準認証イノベーション技術研究組合)に事務局が参画し、検討・審議状況を
注視するとともに、関連委員会ならびに事務局内での情報共有を図った。
4)望ましいネットワーク実現への取り組み
上記 1)映像と放送・通信サービスの高度化への取り組み、2)新たなビジネス・市
場創出に向けた取り組みとともに、業界としての活動のあり方を検討した。
40
5)次世代車載機器の新たな市場創出
2014 年 3 月~9 月の期間で、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
(NEDO)より、「次世代自動車の将来像とカーエレクトロニクスの方向性に関する
検討」を受託した。CE 部会関係委員会のほか、センシング技術専門委員会、半導体
部会、電子部品部会ならびに情報・産業社会システム部会の関連委員会と連携し、検
討委員会を設置(委員長
慶応大学
本多教授)、2 月に意見交換会を実施し、次世代
カーエレクトロニクスの課題や市場のポテンシャル等について調査結果を報告した。
6)普及・啓発活動の推進
①4K・8K 放送に対するユーザの誤認や混乱を未然に防止するため、受信機メーカの
製品カタログに記載する事項についてガイドラインを策定するなど、機器の健全な
市場発展に資する活動を推進した。
②4K・8K 放送、ハイブリッドキャスト等、多様化、高度化する新たな放送・通信サ
ービスに対応した受信システムについて調査を行い、望ましいシステムの構築に向
け、今後の取り組むべき課題を検討した。
③進展する 4K・8K 放送と通信の連携に伴い、多様化、高度化が進むケーブルテレビ
サービスと次世代のケーブルネットワークに関し、取り組むべき課題を調査し、次
世代ケーブルテレビのあり方を検討した。
④関係機関と連携してユーザサポートに関する技術動向の情報を収集し、共通課題の
整理・解決に取り組むことにより、サービスの品質向上に努めた。また、ユーザサ
ポートに関する知識向上のため、関連団体等と情報交流や啓発活動を行った。
⑤本年 2 月に改定したバッテリ動作時間測定法(Ver.2.0)に関して、CEATEC JAPAN
の JEITA ブースにおいて説明パネルを設置し、周知啓発に努めた。また、当測定法
に関するメーカサポート窓口への問い合わせ状況は、Ver.2.0 発表前に比べ、問い合
わせ件数が減少傾向にあることを確認した。
⑥政府による青少年インターネット環境整備基本計画(第 2 次)フォローアップ会合
へ対応すべく、インターネット接続可能な機器を対象に、フィルタリング実装状況
の調査を春と秋の 2 回実施し、各社対応していることを確認した。
また、CE 部会ホームページに、フィルタリングの啓発や使用方法に関するコンテ
ンツをサービス事業者と協力して作成し、周知を図った。
⑦デジタルハイビジョン受信マーク(DH マーク)審査会の開催および制度の運用を
推進、登録製品の周知を図った。
⑧テレビ受信向上委員会に参画し、放送サービスの高度化における望ましい受信シス
テムの周知を行うとともに、放送受信事業者の育成を目的に技術講習会・セミナー
を開催した。また、テレビの利用実態・課題を把握するためのアンケート調査を実
施した。
⑨政府をはじめ関連団体、放送・通信事業者等と連携し、放送サービスの高度化・多
様化に対応した技術的課題等の解決を検討し、関連団体の運用規定等に当業界の意
41
見を反映した。
⑩GPS 付き発話型車載機仕様の策定に伴い、
「ITS 車載機設計における設計留意事項」
の追加・修正および JEITA TT-6004(2007 年 3 月)「ITS 車載器用音声合成記号」
の修正を行った。
(2)対外的情報発信および社会的諸課題解決への取り組み
1)CEATEC JAPAN を活用した情報発信
CEATEC JAPAN を有効活用し、下記の展示、フォーラム等を企画・立案し、CE
部会の活動を幅広くアピールした。
・4K 関連製品やハイレゾオーディオ展示コーナー設置
・各事業委員会活動紹介パネル設置
・AV&IT 機器の図記号のクイズ形式による周知イベント
・次世代放送に関する最新動向と展望、自動車のネットワーク化の将来と課題、デザ
インフォーラムの実施等
2)地球温暖化対策への対応
①省エネ法特定機器の消費電力、性能、機能データ等の調査・分析を行った。
②トップランナー基準(電子計算機)の見直しに際し、パーソナルコンピュータ(PC)
の消費電力測定方法について IEC 62623 の JIS 原案を作成し、国際整合を図った。
また、新基準策定に向けて、過去 1 年間に出荷した PC のデータを収集・分析し、
当局へ提案を行うとともに、米国 ITI と情報およびデータの交換を行った。
③スマートライフジャパン推進フォーラムへ参画し、小学生向けの出前授業や節電・
省エネ関連イベント等に協力することにより、省エネ家電製品の普及促進に努めた。
また、資源エネルギー庁による省エネ性能カタログ作成に協力することを通じ、消
費者等に向けて家電製品の省エネに関する情報を提供した。
3)循環型社会形成への対応
①一般社団法人パソコン 3R 推進協会(PC3R)と連携し、資源有効利用促進法および
小型家電リサイクル法に基づき、パーソナルコンピュータのリサイクル推進を図っ
た。
②例年実施している「PC の環境設計アセスメント調査」については、対象をタブレ
ット端末まで広げ、PC3R と連携して実施するとともに、PC リサイクル事業を推
進した。
③家電リサイクル法見直しについては、一般財団法人家電製品協会(AEHA)等関連
団体と連携して審議会に対応し、費用回収方式等に関して当業界意見を反映した。
4)製品環境問題への対応
①諸外国の環境関連規制や規格化動向について情報収集し、必要に応じて関係団体と
連携し、業界意見の反映に努めた。
42
②テレビおよびパーソナルコンピュータについて、政府の行うグリーン購入法に基づ
く環境物品等の調達の推進に関する基本方針の見直し作業に協力するとともに、業
界要望の反映に努めた。
③「テレビ環境情報表示自主基準」に基づき、テレビの代表機種における環境性能に
ついて、Web を活用し、消費者に情報提供した。
5)流通・取引慣行ガイドライン見直しへの意見具申
6 月に出された内閣府規制改革会議の第 2 次答申を踏まえ、内閣府規制改革会議や
関係機関等に、JEITA、一般社団法人日本電機工業会(JEMA)および一般社団法人
日本冷凍空調工業会(JRAIA)の連名にて、流通・取引慣行ガイドラインの改正に対
する要望と提言を行い、また、改正原案への意見募集に対しても意見を提出した。
(3)マーケット・トレンドの的確な把握
1)経営指標に活用できる調査・統計資料の整備
各関連委員会にて、会員企業のニーズにマッチした統計事業を検討し、下記項目の
新規統計を実施した。
・4K(対応)薄型テレビ発売開始以降の出荷データ
・ハイブリッドキャスト対応薄型テレビ
・PND(ポータブルナビゲーションデバイス)
2)グローバルな視点での調査・研究
①グリーンシティーのモデルケースとして注目される米国ポートランドへ調査団を派
遣し、生活の質的向上を大切にする都市デザインの役割とサスティナブルデザイン
最新動向をテーマに現地デザイナーとの交流を図った。
②薄型テレビ、映像記録再生機器、撮像機器、カーAVC 機器、パーソナルコンピュー
タ、受信システム機器に関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生
産見通し調査」に協力した。
3)自主統計および需要動向調査の実施
会員企業の事業展開に寄与すべく、自主統計品目の見直しを含めデータの整備を図
るとともに、需要動向調査を実施した。
①民生用電子機器(映像・音声・カーAVC 機器)、受信システム機器、ケーブルテレ
ビ関連機器、パーソナルコンピュータ、タブレット端末の統計を実施した。
②自主統計規約・公表規則等規程類の整備を行うとともに、市場動向の把握のため、
製品別統計品目体系の見直しを行った。
③例年実施している AV&IT 機器世界需要動向調査の対象品目に放送と通信連携対応
テレビを加え、
「需要動向調査」報告書をまとめた。また、刊行とともに会員企業向
けの報告会を開催した。
④調査精度の向上を図るべく、CE 部会関連の国内外統計データの収集・蓄積を強化
43
する等データ整備に努めた。
4)対外情報発信
各種自主統計データや需要動向調査結果等を Web 掲載・出版などの形で公表した。
①民生用電子機器、パーソナルコンピュータ(Web 掲載、月次ベース)
②受信システム機器(Web 掲載、半期ベース)
③CE 部会関連分野の自主統計データの刊行(ダウンロード版および冊子)。
④CE 部会関連製品の需要動向調査の刊行(冊子)と概要の報道発表。
5)関係省庁および諸機関への協力と連携
①経済産業省等官公庁からの要請に応じ、業況報告等を行った。また、官公庁統計の
品目分類の見直しを行い、必要に応じ当局に意見具申や要望を行った。
②AEHA、JEMA との連携を強化し、統計活動の効率的な対応を図った。
(4)戦略的な国際標準化活動の展開
1)積極的な国際標準化活動
グローバルなビジネス展開を踏まえ、将来の成長分野を視野に入れ、IEC/TC100
(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステムおよび機器)等を通じ、国際競争力
強化に向けて戦略的な国際標準化活動を展開し、業界意見を積極的に反映した。また、
2014 年 IEC 東京大会に向け各種の協力を行った。
2)若手技術者育成
日本発の国際規格策定が出来るプロジェクトリーダーを育成すべく、次世代人材育
成プログラム対応 PG を立ち上げ、研修プログラムおよび教材を作成、CE 部会会員
を対象に研修生を募り、講義および実地研修を実施し、育成を図った。
3)日本工業規格(JIS)関連
JIS X8341-2 高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェ
アおよびサービス-第 2 部:パーソナルコンピュータを発行した。
また、以下 JIS 規格の標準化作業を実施した。
・IEC 62448(マルチメディアのシステムおよび機器 - マルチメディアの電子出版
および電子書籍 - 電子出版のための共通フォーマット)
・IEC62665(印刷されたテキストの音声表現のためのテクスチャ図形)
4)業界規格類関連
JEITA 規格類(規格、暫定規格、技術レポート)の制定および改廃を適宜行うとと
もに、JEITA 規格の国際規格化提案を行いつつ、戦略的に国際標準化を推進した。
5)IEC 国内審議団体業務
IEC/TC100 国内審議団体業務(経済産業省・日本工業標準調査会受託事業)に関
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連し、国際会議に参加するとともに、新規提案や審議文書の検討、意見投票等を行っ
た。
6)IEC 幹事国業務の支援等
わが国が幹事国および議長国業務を受託している IEC/TC100 関連業務(国際正・
副幹事(10 名)、国際議長(7 名))に関し、活動支援等を行った。
平成 26 年度の主な国際会議として、AGS(戦略諮問会議)/AGM(運営諮問会議)
シアトル会議(5 月)、TC100 東京会議(11 月)の支援等を行った。
・IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステムおよび機器)
…国際正幹事(1 名)、国際副幹事(2 名)
・IEC/TC100/AGS(戦略諮問会議)…国際議長
・IEC/TC100/AGM(運営諮問会議)
・IEC/TC100/GMT(ゼネラルメンテナンスチーム)
・IEC/TC100/TA1(放送用エンドユーザ機器)…国際幹事
・IEC/TC100/TA2(カラーマネジメント)…国際議長
・IEC/TC100/TA4(デジタルインタフェース)
・IEC/TC100/TA5(ケーブルネットワーク)
・IEC/TC100/TA6(ストレージ媒体・データ構造・機器・システム)
…国際議長、国際幹事
・IEC/TC100/TA8(マルチメディアホームサーバシステム)
…国際議長、国際幹事
・IEC/TC100/TA9(エンドユーザネットワーク用 AV マルチメディアアプリケー
ション)…国際幹事
・IEC/TC100/TA10(マルチメディア電子出版および電子書籍)
…国際議長(兼)、国際幹事
・IEC/TC100/TA11(AV マルチメディア機器のクオリティ)…国際議長
・IEC/TC100/TA12(AV エネルギー効率とスマートグリッドアプリケーション)
…国際幹事
・IEC/TC100/TA13(AV マルチメディア機器の環境)…国際幹事
・IEC/TC100/TA14(PC のインタフェースと測定方法)…国際議長、国際幹事
・IEC/TC100/TA15(ワイヤレス給電)
・IEC/TC100/TA16(自立生活支援、アクセシビリティおよびユーザインタフェー
ス、平成 26 年 5 月新設)
7)海外標準化機関との国際協調活動の推進
平成 26 年 5 月、TC100/AGS/AGM 会議に併せ、シアトルにて通算 17 回目とな
る「民生用電子情報機器標準化技術情報交流会(GISA)」を開催した。
TC100 を通じての民生用電子情報機器分野における円滑な国際標準化の推進を図
った。
45
8)関係諸機関における国際標準化活動への協力および課題対応
①ISO/TC42 国内協議会および JTC1SC35 専門委員会等、他団体が運営する国際標
準化活動への協力および課題対応を行った。
②電子機器の操作に関する図記号の標準化を推進し、ユーザの利便性向上に向け、一
般財団法人日本規格協会が行う国際規格化推進事業へ協力した。
③経済産業省および関連団体が主催するスマートグリッドや AAL(Ambient Assisted
Living:自立生活支援)関係の委員会にリエゾン委員を派遣し、国際標準化活動へ
協力した。
9)図記号の標準化推進
「AV&IT 機器の表示用語及び図記号」規格の改定を行い、また、同分野のアイコン
の調査・研究を実施した。
(5)広報活動
Web を活用し、各委員会で発行したガイドラインやデジタルハイビジョン受信マーク
(DH マーク)審査会開催等の技術・サービス情報等をユーザに向けて適切かつタイムリ
ーに提供した。
(6)関連技術プロジェクトの推進
1)3D 映像の生体安全性評価技術の検討
わが国から ISO/TC159/SC4 WG12 に提案した「3DC 安全ガイドライン」は、
国内外の関係分野の協力を得て、FDIS(最終ドラフトステージ)段階まで進んだ。
2)「導電性接着剤に関する標準化」事業の推進
わが国から ISO/TC61 SC11(プラスチック製品)に提案した、電子機器における
低温実装および高温鉛はんだの代替技術である導電性接着剤の信頼性評価方法が国際
標準として 5 月に発行された機会を捉え、その評価方法の内容をまとめた刊行物を作
成、発行した。
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4.ディスプレイデバイス部会
2020 年に向けた 4K・8K 環境の整備本格化や超小型端末を含む中小型ディスプレイ機器
市場の急速な拡大に向け、わが国のディスプレイデバイス産業活性化のための戦略を検討す
べく、政府や関係機関、他部会と連携しつつ、放送(配信・公共)、教育および医療分野を中
心に調査を行った。
(1)市場創出への取り組み
・わが国のディスプレイデバイス産業活性化のためのキーワードとして、昨年度まで
の「高精細」調査の深掘りに加え、新機軸として次世代「高品位」ティスプレイ探
索を大テーマとして設定し、“日本が勝つ”というシナリオを探求した。
・
「教育」
「放送/配信・公共」
「医療」の分野で求められる高品位ディスプレイ像を明
らかにするため、現場実態、市場規模、市場ニーズ、想定課題等の基礎調査(文献、
セミナー参加など)を行うとともに、関係する団体や有識者へのヒアリング・意見
交換等を実施した。ヒアリングの結果、それぞれの分野での高品位のイメージと、
普及に向けた課題を浮き彫りにした。
(2)環境問題への取り組み
1)地球温暖化対策
・液晶ディスプレイ製造時に使用する PFC ガスや CO2 等の温暖化ガスの 2013 年度
排出量を把握した。
・半導体部会 PFC 委員会に参加し情報を共有した。
・液晶ディスプレイ製造時に使用する環境負荷に関するデータを収集し、ライフサイ
クルアセスメント(LCA)の最新業界標準値を公開した。
・PFC 温室効果ガス削減に関する自主行動計画(2020 年、2025 年、2030 年の目標
値)を策定し、産業構造審議会製造産業分科会化学物質政策小委員会フロン類等対
策 WG にて報告した。
2)循環型社会形成ならびに製品環境への対応
・液晶ディスプレイ製造時における廃棄物および水の使用量についてのアンケート調
査を実施した。
3)国際連携・国際協調の推進
・6 月 10~11 日に中国・北京市で開催された第 21 回世界液晶産業協力会議(WLICC)
ワーキンググループに日本代表として参加し、アンチトラスト宣言の実現形態、環
境レポートの提示方法、PFC 削減目標の設定等について、台湾(TTLA)、韓国(KDIA)、
中国(CODA)の代表と意見交換を行った。
・11 月 25~26 日の第 22 回 WLICC/WG、および 11 月 27 日の第 12 回 WLICC/
47
MC(いずれも韓国・済州島)に日本代表として参加した。各極の環境情報を共有
し、環境レポートの形式を決定した。2020 年の PFC 排出削減ターゲットの評価指
標については、各極の合意に至らず次回検討となった。
(3)標準化への取り組み
①DD 標準化委員会傘下のディスプレイグループにおいて、IEC/TC110 の各テーマ
について業界意見を検討した。
②TC110 国内委員会を開催し、幹事国としての活動を支援した。
③5 月 30 日~6 月 3 日に米国サンディエゴで TC110 の WG 国際会議を、11 月 10~
14 日に東京で WG およびプレナリ国際会議を開催した。各 WG から expert が参加
し、わが国の意見を国際規格に反映すべく提示した。また、2 月に米国モントレー
市で WG を開催した。
④前年度設立したタッチスクリーンパネル暫定プロジェクトを発展的に解消し、新た
にタッチ&インターラクティブディスプレイグループが発足した。TC110/WG9 の
審議に参加した。
⑤BLU 暫定プロジェクトおよび HHG2 分科会が発足し、活動を開始した。
⑥JEITA 規格類(規格、暫定規格、技術レポート)の制定および改廃を実施した。
⑦6 月の ISO/TC159(人間工学)サンディエゴ会議に委員を派遣し、規格への業界
意見の反映を行った。
(4)人材育成への取り組み
・わが国 FPD 産業のさらなる発展のため、次代を担う人材の育成と確保に向け、前
年度に引き続き大学生を対象とした FPD スクールを企画し、6 大学 6 講座を実施し
た。
(5)ディスプレイデバイス業界活動の啓発・広報活動
①CEATEC JAPAN において「ディスプレイデバイスフォーラム 2014」を開催した。
「未来を描くディスプレイ」をサブテーマに、4 名の講師の講演を実施し、150 名
以上の参加者があった。
②人間工学専門委員会で有識者に対するヒアリングを実施した。3 月には一般社団法
人日本人間工学会と共催で、
「 FPD の人間工学に関するシンポジウム」を開催した。
③ECALS(電子部品カタログ情報電子交換)について辞書のメンテナンスを実施した。
今年度は大幅な変更なしで対応可能であることを確認した。
(6)市場調査・統計関連
ディスプレイデバイスに関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見
通し」調査に協力した。平成 26 年度は液晶ディスプレイを大型(7.7 型以上)と中小型(7.7
型未満)に細分化し調査を行った。
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(7)通商問題への対応
関税分類について検討を行うとともに、技術的課題について財務省、経済産業省に情報
提供を行い、国際協議における検討に協力した。
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5.半導体部会
わが国の半導体産業の競争力強化へ向けて、業界が抱える環境対策、通商対策、産業政策、
技術開発、標準化、知的財産権等の様々な課題を解決するため、政府・関係機関と連携し諸事
業を推進した。
特に今年度は、長年の積極的な活動が奏功し、HS2017 改正において、MCO(マルチコン
ポーネント IC)を 8542 項(集積回路)に含めることが認められた。
(1)新規事業分野に関する取り組み
自動車分野では安全運転支援システムでの標準化を中心に検討した。世界(特にヨーロ
ッパ)に対し標準化、評価法で差が出るような少し先の技術分野を検討した。経済産業省
自動車課とこれらの標準化などについて懇談を重ね、まずは Tier1 との会合を経済産業省
へ打診した。
(2)半導体部会のプレゼンス強化
1)組織体制
わが国の半導体産業は、過渡期にあり業態変化の最中にあることを認識し、業界活
動の適正化について検討し、新体制の骨子をまとめた。一方、国際案件における基盤
強化に向け、成果事例を紹介し合流を呼びかけ、新メンバーの勧誘に成功した。
2)国際活動における成果
ITA 拡大交渉での MCO 無税化の活動や、EPA 交渉での原産地規則の対応などで、
JEITA 国際部、通商委員会、関税委員会、環境委員会を通して、経済産業省をサポー
トした。また、MCO に関する WCO の HS2017 改正において、JEITA 国際部と連携
して財務省をサポートした。HS2022 に向けた財務省主催の勉強会についても参加し、
積極的に新たなデバイスについて情報を発信した。
(3)サプライチェーン対策の拡充
「BCP 特別準備委員会」を設置し、BCP に関する「補助金」、「税の減免」、「被災時の
暫定的規制緩和」、「部材の共同備蓄」についての検討を実施した。過去に制定した BCP
ガイドラインを改訂するとともに、各社被災時における半導体部会役員間の情報ネットワ
ークを構築した。
(4)国際協調活動の推進
1)世界半導体会議(WSC)
①5 月に台北にて開催された WSC に 12 名が参加し、議論した。
②JSTC(Joint Steering Committee)は 5 月台北、10 月福岡、2 月ソウルで開催さ
50
れ、特に福岡においては主催した。
③10 月 16 日に福岡で開催した GAMS(Government/Authorities Meeting on
Semiconductors)において、経済産業省より 8 名が参加し、官民で主催した。
2)各国・地域との個別協議
卑近な案件を判断する電話会議を 6 極(日米欧韓台中)でタイムリーに開催した。
ITA 拡大交渉の状況整理と政府への嘆願(5 月、6 月)を実施するとともに、シンガ
ポールをメンバーとして勧誘した(7 月)。また、OECD 税源浸食および利益移転に
関して 6 極で合意した提言(過度な移転価格文書の要件など)を含むレターを GAMS
に提出し、留意された。
3)知的財産(IP)委員会会議
5 月の WSC 会議において、各国実用新案法について国際的調和を求める提言を日
米欧韓台中の 6 極でまとめた。審査および権利対象の範囲等に関する各国の実用新案
法の改善とその調査に対するこの提言は、10 月の GAMS において留意された。特許
庁との情報交換を通じ、具体的な各極政府への働きかけ等について議論した。
4)環境安全健康委員会(ESH-Committee)
5 月に米国スコッツデールにて ESH-C の非公式会合を開催し、S&H(健康安全)
のテーマ拡大等の検討を行った。
10 月の福岡国際会議、2 月のソウル国際会議にて、WSC の下、各極と共催する
ESH-C において、地球環境保護・地球温暖化防止のため、省エネの推進、PFC(パー
フルオロカーボン)ガス排出削減、化学物質使用量削減等について議論した。
5)マルチコンポーネントプロダクト(MCO)の無税化
3 月の HS 委員会(ブリュッセル)に JEITA より委員および事務局を派遣し、MCO
の定義が HS2017 改正案に採択されるよう活動した。結果として 23 対 3 で可決され、
改正案に採択された。さらに 6 月の総会においても異議なく承認された。2014 年末
まで留保はなく、HS2017 改正に包含された形で受諾された。国内では 2016 年 3 月
の通常国会に法案が提出される。MCO の無税化は情報技術協定(ITA)の拡大交渉の
なかで議論されており、5 月 17 日~18 日に中国 青島で行われた APEC 貿易大臣会
合、7 月 9 日~10 日の北京での米中経済戦略会議、さらに 11 月の APEC 首脳会議で、
中国の合意を取るべく産業界からのレター送付など具体的な働きかけを行った。
GAMS 福岡においても官民で中国の説得を行った。また、GAMS と併催された JSTC
において、新規デバイスの無税化の検討を開始した。
6)WSC 改革
会議の効率化について提案し、JSTC でのマーケット TF のミーティングの削減な
どの結果に結びつけた。さらに GAMS 福岡においては、日本主導により ESH 委員会
の会議、官民合同会議を短縮した。
51
7)反模倣品活動
日本が作成した反模倣品ポスターを、各国(日本、米国、欧州、韓国、中国、チャ
イニーズ台北)の展示会やセミナーで掲示し、WSC としての取り組み姿勢を PR した。
また、上記の活動を含む WSC の反模倣品活動を白書にまとめ、UNODC(国連薬物
犯罪事務所)、WCO(世界関税機構)へ提示し協力提案を行った。
8)暗号認証
5 月の JSTC/WSC において、10 月の GAMS(福岡)で併催される暗号認証セミ
ナーのアジェンダについて議論した。開催された暗号認証セミナーにおいては、6 極
の産業界のほか、政府のセキュリティ関連部門、各極の認証機関も参加し、情報セキ
ュリティ、暗号、貿易の専門家が一堂に会して議論を行い、商用暗号ライセンスと認
証のベストプラクティスについての情報交換と相互理解について大きな成果を上げた。
その成果を受けて、2015 年 10 月のサンフランシスコで開催される GAMS において
も引き続きセミナーが開催されることが決定し、アジェンダを検討した。
9)成長イニシアチブ
今回、半導体産業の成長側面(自動車分野、エネルギー分野、健康分野)、さらには
人材に焦点をあて、今後の成長の促進につながるような課題について各極の CEO が
活発な議論を行った。
(5)国内活動への取り組み
1)パブリックコメントへの対応
産業構造審議会
知的財産分科会
営業秘密の保護・活用に関する小委員会報告書
「中間とりまとめ(案)」へ、JEITA 知的基盤部を通じて意見を提出した。また、関
西電力㈱の電気料金値上げ許可申請等に係る「国民の声」へ意見を提出した。
2)一般社団法人半導体産業研究所(SIRIJ)との一体的運営の推進
半導体業界が抱える諸課題の解決に向け協議した。
3)人材育成の推進
身近な題材と平易な表現を用いて半導体産業の魅力をアピールする方法を検討した。
4)税制・政策提言
償却資産に係る固定資産税の見直し要望を JEITA 財務税制委員会へ提出した。また、
パテントボックス税制およびイノベーションボックス税制に関して情報を収集した。
5)電子商取引(EC)・電子部品カタログ情報電子交換(ECALS)の推進への協力
半導体 EC 辞書の品目追加・修正を行い、EC センターVer16.1 の改定に協力した。
また、半導体製造会社のサイトにおける電子商取引の実態と利用状況を調査した。
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6)「IC ガイドブック -2012 年版-」の積極的活用
IC ガイドブックを大学図書館・SSH(スーパーサイエンスハイスクール)等に頒布
し、教員・学生・生徒への半導体産業の認知度・知見の向上に努めた。
(6)環境問題への取り組み
1)温室効果ガスの排出削減
①温室効果ガス排出量の 2020 年目標値を、WSC で同意している面積原単位 0.22kg
/cm2 に設定し、削減活動を推進した。
②IPCC2006 温室効果ガスの排出量算出に基づき、排出量の調査を行い経済産業省に
報告した。
③温室効果ガス計測メーカ、ガスメーカ、除害装置メーカによる技術講演を実施し、
情報を共有した。
④EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)と IPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)
の排出量算定方法の差異を分析した。
2)化学物質管理に関する活動
①日米欧におけるナノマテリアルの法規制の動向や CMP スラリー排水処理と水回収
の最新状況、気中ナノ粒子測定機器と計測手法について、講演会の実施および産業
技術総合研究所 ナノ材料計測科 粒子計測研究室への調査訪問により、ナノマテリ
アル情報の深掘りと共有を図った。
②PFOS(パーフルオロオクタンスルホン酸塩)の使用ゼロ状況を確認し、環境省、
経済産業省に報告し、化審法(化学物質審査規制法)での適用除外延長申請をしな
いこととした。
③中国版 ELV(End-of
Life
Vehicles
Directive)に関する情報を入手し、情報を
共有した。
④半導体製品を使用するユーザへのサービス向上に活用できることを目的に、EU
REACH 規則認可対象高懸念物質の候補リスト(SVHC 候補物質)についての半導
体製品への使用有無を確認して共通の見解書を作成し、個社の負荷削減の活用を図
った。
3)資源活用(排出物管理)に関する活動
半導体産業における産業廃棄物の排出量、産業用水の使用量、リサイクル率等の調
査を実施した。
4)省エネ貢献の実施ならびに啓発活動
①半導体が作成した省エネ事例集を他団体等に配布、講演し省エネ施策の普及を図っ
た。
②一般社団法人省エネルギーセンター、ポンプメーカ、省エネシートメーカによる省
エネ事例の紹介や半導体装置メーカ工場見学を実施して省エネ情報の共有を図った。
53
(7)市場統計および市場調査活動
1)新素材系パワー半導体の統計調査
新素材パワー半導体の業界統計実施の可能性の検討を進めた。
2)中長期市場調査
半導体の応用分野である医療機器(ウェアラブル含む)、白物家電の世界の地域別生
産動向の調査を実施し、会員企業のビジネスの方向性を探る資料とした。
3)市場見通し調査
半導体素子、半導体集積回路に関して、総合政策部会が実施する「電子情報産業の
世界生産見通し」調査に協力した。
4)混成集積回路の動向調査
総合政策部会が実施する「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力するととも
に、用途別需要動向に関する調査(四半期)を行い、市場動向を分析した。
5)世界半導体市場統計(WSTS)
WSTS および WSTS 日本協議会のプレス発表、セミナー開催に協力した。
6)講演会の実施
半導体産業委員会において、
「標準化の新しい動き」、
「ウェアラブル機器の今後につ
いて」の講演会を開催した。
また、半導体市場調査専門委員会にて、電子機器および電子デバイス関連動向の講
演会を実施し、事業の方向性を検討する資とした。
(8)技術開発・標準化に関する取り組み
1)スマート社会実現のための研究推進
スマート社会で実現が期待される自動車の自動走行について、半導体デバイスの貢
献の観点から経済産業省に働きかけ、経済産業省と国土交通省が主催する「自動走行
ビジネス検討会」にオブザーバ参加することとなった。
また、2020 年オリンピック・パラリンピックを日本半導体のプレゼンス高揚の機会
ととらえ、提案手法について検討を開始した。
2)ナノエレクトロニクス研究開発の促進
5 月 13 日~15 日に米国 NIST(米国国立標準技術研究所)(Gaithersburg,
Maryland)で INC10 が開催され、内閣府、文部科学省、経済産業省のほか、産学等
からも 38 名が参加した。JEITA として 4 名の発表者を推薦し、発表した。6 月 24 日
に JEITA にて参加報告会を開催し、12 機関 20 名の参加があった。
54
3)技術ロードマップ関連
ITRS(International Technology Roadmap for Semiconductors)国際会議(4 月
ドイツ、10 月韓国)に半導体技術ロードマップ専門委員会(STRJ)からそれぞれ 11
名ずつ委員を派遣し、日本側の意見を来年度公開予定の ITRS 2015 年版に反映させる
べく議論を行った。また、ITRS 2013 年版は 2014 年末に Web 公開されたが、STRJ
では ITRS 2013 年版の和訳を行い、和訳が完了した部分より順次 JEITAWeb サイト
で公開した。
4)200mmΦ製造ラインの長期利用における BCP リスク低減
SEAJ(社団法人日本半導体製造装置協会)と共同で製造装置のサポート会社の検
討を行い、両業界で長期保守の重要性について共有した。しかし、サポート会社の設
立には至らなかった。
5)標準化関連
①EDA(Electronic Design Automation)設計技術に関する調査を行うとともに、関
連団体と情報交換を行い、IEC SC47A/WG2 および TC91/WG13 と連携して会
員企業における設計ツールの整備や技術基盤の向上を図った。LPB(LSI・パッケ
ージ・ボード)相互設計 WG は LPB 標準フォーマットを IEEE の標準にすべく、
活動を本格化し IEEE に標準化のための P2401WG 設立を完了した。LPB の世界的
な情報発信のため、2015 年 1 月 ASP-DAC2015(Asia and South Pacific Design
Automation Conference)にて展示を行った。
②半導体実装技術の標準化戦略の周知活動の一環として複数回のセミナーを開催した。
③9 月の SC47D(半導体パッケージ)カナダにて、電子デバイス技術合同協議会
(JEDEC)との合同会議を開催し、半導体パッケージ熱特性ガイドライン、過渡熱
用 PKG 等価回路モデル、高密度実装基板用標準基板仕様などについて情報交換を
行った。
④国際電気標準会議(IEC)/TC47(半導体デバイス)の国内審議団体として、IEC
東京大会(11 月)での国際会議開催マネジメントおよび会議に向けた各国との事前
調整をはじめ次期標準化アイテムの策定、国内委員会円滑運営および国際会議への
渡航支援を国際議長、幹事、コンビナ中心に行った。
5 月 SC47A(集積回路)フランス会議、SC47E(個別半導体)ドイツ会議
6 月 TC47(半導体デバイス)米国会議、SC47E(個別半導体)スイス会議
東京大会では、日本から新たに 5 件の作業提案を行い各国の賛同を得た。また TC47
年次会議として過去最大 13 ヵ国 120 名の参加により、活発な審議が行われるととも
に各国委員との交流を深めた。
⑤シリコン関連 JIS 規格については、一般社団法人新金属協会の理事会を経て移管受
入の承認を得た。JEITA(旧 JEIDA)規格については、SEMI(半導体製造装置材
料協会)への移管に必要な書類を確認した。
⑥過去 20 年間の標準化活動を整理し、半導体技術委員会を通し、半導体部会役員会
55
に後継者不足の改善等、現在の活動の重要性と問題点について提起した。
⑦7 月に韓国で開催された ISO-TC247 国際会議に参加し情報収集、意見交換を行っ
た。 TC247 での日本提案が ISO 国際標準になった。
⑧セミナー実施の結果、委員会活動の周知を行うとともに、会員企業および非会員か
らの新規セミナー参加があった。
7 月「半導体デバイス信頼性標準化 ESD セミナー」(東京)開催
7 月「Foundry 信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー」(名古屋)開催
8 月「半導体デバイスの信頼性試験セミナー」(東京)開催
11 月「半導体デバイス信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー」
(福岡)開催
3 月「半導体デバイス信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー」
(大阪)開催
3 月「半導体デバイス信頼性標準化 ESD セミナー」(福岡)開催
⑨三次元 LSI 積層集積化技術の研究開発・情報収集とともに、部品内蔵インターポー
ザーの設計ならびに 2.5D/3D IC 実現に不可欠なマルチチップ I/F の国際規格策
定・提案に向け検討に着手した。
56
6.電子部品部会
電子部品部会は、わが国の電子部品産業の持続的な発展のため、部会内の連携促進と研鑽
ならびに JEITA 共通主要事業との協調を図るとともに、自動車、エネルギー、医療・ヘルス
ケア市場等の成長分野を見据えたわが国電子部品業界の国際競争力強化につながる活動を推
進した。
また、本年度よりスタートした新たな組織体制での着実な事業活動に向け、電子部品業界
が一丸となり組織の強化と発展に努めた。
<重点事業>
(1)成長分野への対応
高齢化社会の進展、自動車のさらなる電子化等に伴い、医療・ヘルスケア、自動車分野
においても高品質で信頼性の高いわが国の電子部品の果たす役割が一層重要なものとなっ
ている。また、社会のスマート化、省エネ化に伴い、再生可能エネルギー分野を始めスマ
ートコミュニティなどにおいても電子部品の技術が重要な役割を果たすことが求められる
なか、以下の事業に積極的に取り組んだ。
1)医療・ヘルスケア分野への対応
医療機器対応タスクフォースにおいて作成した「医療機器分野へ参入のための医
療機器への電子部品供給ガイド」に関する説明会を実施し、医療機器分野に進出する
ための留意点について啓発を行った。また、電子部品部会傘下委員会において、情報
共有や講演会等による情報収集等を図った。
2)エネルギー、スマートコミュニティ関連市場への対応
電子部品部会および傘下委員会において、機器メーカを招いて講演会を実施するな
ど、関連市場で使われる電子部品の技術動向および市場動向の把握に努めた。
3)省エネ関連市場への対応
今後の需要拡大が期待される機器の省エネ化に資する電子部品の技術動向および市
場動向の把握に努めた。また、電気自動車(EV:Electric Vehicle)等に使用される
蓄エネデバイスおよび再生可能エネルギー関連の技術動向および市場動向の把握に努
めた。
4)車載ビジネスへの対応
自動車向けの出荷割合が増大するなか、電子部品の品質および信頼性を維持、向上
していくための活動を推進した。また、電子部品部会では自動車に関する講演を行い、
技術動向、市場動向の把握に努めた。
5)センサへの対応
アクチュエータ専門委員会、センサ専門委員会において出荷市場見通しを業界動向
57
レポートとしてまとめた。また、業界動向について情報共有を実施したほか、今後の
活動内容について検討した。
(2)マーケットトレンド把握の充実
1)電子部品グローバル動向調査の充実
センサ、アクチュエータ等の注目製品を追加した新品目でのグローバル動向調査を
4 月より開始した。また、ホームページでの公開画面の体裁を見直し、より見やすい
ものとした。
2)海外展開および将来ビジネス創造のための調査
商品トレンド、最先端技術の情報を収集し、今後の各社のビジネス展開に資するた
め、国際医療機器展(MEDICA)、 次世代自動車産業を創造する産官学連携モデルの
ARENA2036 を推進するシュツットガルト大学との意見交換およびラボ見学等を行っ
た。
また、ビジネスインフラ調査(インド、スリランカ)を実施し、主に自動車産業の
サプライチェーンに関する現状と課題、ビジネス環境についての実態を把握した。
(3)紛争鉱物(Conflict Minerals)規制対応について
本年度調査の円滑な実施に向けて紛争鉱物調査に関する説明会に協力し、調査依頼先へ
本調査の理解・協力を促した。
(4)電子部品の環境対応
①電機・電子温暖化対策連絡会が算出した各製品(セット製品)の CO2 排出抑制貢献
量から、その内数としての電子部品の寄与分を産業連関表を利用した手法により算出
し、電子部品業界の環境貢献度を可視化した。この貢献実績は、同連絡会より 10 月
に経済産業省に提出され、12 月の政府審議会「産構審電子・電機・産業機械等 WG」
においても説明された。
②2016 年 7 月に予定されている欧州 RoHS 適用除外リストの改正に対応するため、引
き続き適用除外が必須な部品アイテムについて除外延長申請書および想定問答集(英
文)を作成し、1 月に欧州へ提出した。
(5)電子部品の信頼性の維持・強化と電子部品知識の啓発活動
ますます進展する自動車の電子化に伴い、高いレベルで求められる電子部品の品質およ
び信頼性を維持、向上していくため WG を設置し、具体的な課題抽出を行った。また、機
器メーカの開発・設計・品質の担当者を対象に、電子部品の安全な使い方に関する情報を
提供するセミナーを実施した。
58
(6)戦略的な標準化活動の取り組み強化
標準化活動における国際的な人材育成のため外部より講師を招いて、7 月および 2 月の
2 回にわたり、国際標準化人材教育研修会を開催した。第 1 回では、主に IEC 規格作成の
ための標準化スキルの向上および若手・初心者支援スキルの向上を目的とし、第 2 回では
さらなるスキルの向上を目的としたより実践的な研修が行われた。(各回約 60 名参加)
また、外部講師による標準化に関する講話を実施するなどして標準化活動への意識向上
を図る試みを行い、規格体系表の導入による規格類の管理体制強化活動も実践した。12 月
には活動報告会を開催し、国内外の標準化活動概要やトピックス事項、ならびに直近に開
催された国際会議に関する報告が行われた。
さらに関係業界団体との連携の下、関連標準化情報の収集を行い、電子部品に関係する
情報を随時配信した。
(7)コンプライアンスの取り組み強化
競争法コンプライアンスに関する基本方針と基本的な措置について規定した「競争法コ
ンプライアンス指針」および運営上の手続きを規定した「競争法コンプライアンス運営マ
ニュアル」
(内規)を電子部品部会において作成した。作成した指針および運営マニュアル
は JEITA 全体の統一ルールとして制定され、指針についてはホームページに掲載して広く
周知した。
<定常事業>
(1)部会活動の活性化・効率化の推進
1)景況懇談会の実施
7 月および 12 月に開催した電子部品部会で景況懇談会を実施した。調査統計委員会
から概況を報告したほか、傘下の事業委員会から業界動向コメントを発表した。
2)セット部門との懇談
10 月に機器メーカ 2 社、自動車メーカ 1 社(三菱電機㈱、オムロン ヘルスケア㈱、
富士重工業㈱)を招き合同懇談会を実施した。
3)部会の効率的な運営
部会内の連携を図り、機動的かつ効率的な運営を推進した。
4)講演会・研修会等の実施
電子部品部会として以下の講演会を実施した。
①4 月度
「シェールガス革命インパクトと電子デバイス新時代の夜明け~電子部
品、環境車、航空産業、社会インフラに一大変化~」
②9 月度
㈱産業タイムズ社
「スマートウォーターに関する国内外の動向とビジネスチャンス」
グローバルウォーター・ジャパン
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5)電子部品部会表彰
部会活動に対して功績、貢献があった 2 名を選出し、4 月度電子部品部会懇親会に
おいて表彰を行った。
(2)事業環境の強化に向けた対応
1)電力安定供給に向けた対応
関係省庁および JEITA 関係委員会からの情報提供により情報共有等を行った。
2)資源問題への対応
①レアメタル・レアアースについて、使用量の削減、代替品の開発、リサイクル技術
の開発、鉱山開発による資源確保の方策について、関係省庁および JEITA 関係委員
会からの情報提供により情報共有等を行った。
②CEATEC JAPAN において「第 11 回電子材料セミナー(エレクトロニクス社会を
支える磁石のはなし)」を実施した。
3)法務問題への対応
新規ビジネス分野等における契約面での法的なリスクを“販売”、
“技術”および“生
産”という三つの切り口で研究し、研究成果を委員会内で共有した。
4)人事・労務問題への対応
国内外の雇用状況、労働環境および駐在規程、労務管理状況等、人事労務施策に関
してアンケートを実施するとともに、事例発表を行った。
5)諸課題への対応
業界の発展に向けて、会員相互の支援・協力を強化するとともに、共通課題の解決
に努めた。
(3)マーケットトレンド・技術トレンドの的確な把握
1)電子部品のグローバルマーケットの把握と景況判断情報の充実
①電子部品の世界需要
事業委員会策定の世界生産見通しアンケートをベースに、調査統計委員会において
「電子部品世界需要額」を推計した。また、電子部品に関して総合政策部会が実施
する「電子情報産業の世界生産見通し」調査に協力した。
②電子部品企業のグローバル動向調査
注目製品(センサ、アクチュエータ等)を加えた新たな品目郡による製品別、地域
別の調査を毎月実施した。また、集計結果をホームページで公開した。
③電子部品短期動向調査
新規成長分野のマーケットを把握するため、新たに「医療・ヘルスケア」、「エネル
ギー」を品目として追加し、電子部品調査統計委員会参加会社(19 社)を対象に、
60
10 の用途区分で四半期毎の集計を実施した。また、調査概要を電子部品部会にて報
告(7 月、3 月)した。
2)主要電子機器の世界生産調査
前回調査のレビューおよび中間調査を行い 10 月に電子部品部会に報告した。12 月
より本調査を開始し、結果を 3 月に報告書として発行した。また、調査概要を 3 月度
の電子部品部会にて報告した。
3)電子部品における市場環境への対応
グローバル動向調査の 2014 年度の結果をまとめ、各製品別の委員会において分析
を行った。
製品別の 2014 年 12 月までの出荷見通し調査を行い、業界動向・景況コメントをレ
ポートにまとめ、7 月 4 日の電子部品部会において報告した。
アクチュエータとセンサの専門委員会を新たに新設し、次年度に向けて具体的な実
施事業の抽出を行うとともに、出荷市場見通しを業界動向レポートとしてまとめた。
4)コンデンサ、抵抗器およびインダクタに関する世界統計の実施
5 月 12 日~14 日に沖縄県名護市において世界統計会議を開催し、統計品目や、調
査対象地域(中国)の追加等について合意がなされた。
また、各地域の電子部品の製品や市場の特徴、マーケット状況等について情報交換
が行われた。
5)電子部品技術ロードマップ
電子部品を取り巻く環境や電子部品について、10 年後までの動向をまとめた「2024
年までの電子部品技術ロードマップ」を発刊したほか、2020 年東京オリンピック/パ
ラリンピックに向けた臨時増刊「2020 年東京オリンピックで時代を変える」を発刊し
た。また、発刊に合わせて技術者などを対象にした報告会を開催した。
(4)環境関係課題への対応
1)地球温暖化対策
①電機・電子温暖化対策連絡会に部品環境専門委員会より委員を派遣し、業界横断的
な環境情報の入手や電子部品業界に係る課題解決を行うとともに、産業連関表を利
用した手法により電子部品業界の環境貢献度を数値化した。
②温室効果ガスである PFCs、HFCs 等の 2013 年の使用実績(51 社)を調査し、集
計結果の一部を経済産業省に報告した。また、来る 2020 年、2025 年、2030 年に
向けた新たな業界として削減率目標値を同省に提案した。
2)製品環境問題への対応
①電子部品中のセラミックに含まれる酸化鉛(SVHC)について、欧州 REACH に則
った届出・情報伝達方法に関する業界ガイドライン(日英版)を作成し、ホームペ
61
ージに掲載した。また、欧州 REACH に係るその他最新情報を入手し、共有化した。
②欧州 RoHS 適用除外リストの改正審議に先立ち、業界意見を提出した。また、その
他国内外の環境分野における法令や国際標準化動向等についても最新情報を収集し、
情報の共有化を図った。
3)ライフサイクルにおける課題への対応
ホームページにも掲載した「電子部品 LCA ガイド」の普及を図るとともに、環境
部管轄の関係委員会にリエゾン委員を派遣し、ErP 指令、スコープ 3 等に関する最新
動向について情報の共有化を図った。
(5)製品安全への対応
1)安全に関する規格・基準・認証制度への対応
一般社団法人ビジネス機械・情報システム産業協会(JBMIA)にて進められている
ハザードベースの国際安全規格 IEC 62368-1 (AV 機器と IT 機器の安全)Ed.3.0 の
改正作業、ならびに IEC 60368-1 Ed.2.0 の翻訳 JIS 原案の作成作業に協力し、業界
の意見を反映させた。
2)安全に関する情報の共有化
JEITA 内部では安全委員会および適合性評価システム委員会に、外部では CMJ の
関係委員会、公益社団法人自動車技術会/電子・電装部会等にリエゾン委員を派遣し、
電子部品側、機器側の双方で安全に関する情報の共有化を図った。
3)安全性および信頼性強化に向けた取り組み
ますます進展する自動車、医療機器等の電子化に伴い、高いレベルで求められる電
子部品の品質および信頼性を維持、向上していくための具体的な課題抽出を行った。
また、機器メーカの開発・設計・品質の担当者を対象に、電子部品の安全な使い方
に関する情報を提供するセミナーを実施した。
(6)戦略的標準化の推進
1)新規市場におけるテーマの発掘と標準化の整備
電気二重層キャパシタ(EDLC)においては、鉄道用 EDLC(IEC TC9)およびハ
イブリッド自動車用 EDLC(IEC TC 69)の規定内容を反映した電気および電子機器
用 EDLC の規格(IEC TC40)を日本がコンビナとなり改定作業を行った。また、新
製品であるリチウムイオンキャパシタ(LIC)では、測定方法規格(IEC TC40)を日
本が新規提案し積極的に意見を反映させ、FDIS 承認段階まで終了した。エネルギー
貯蔵分野(IEC TC120)へのリエゾン参加を行い、情報収集を行った。
2)市場環境に応じたタイムリーな標準化への対応
経済産業省のほか、関係標準化機関との連携を継続して行うと同時に、IEC 規格の
62
メンテナンスおよび JIS、JEITA 規格の制定および改正作業を行い、上期においては
8 件の JIS を発行した。
3)国際標準化人材の育成
外部より講師を招いて、7 月および 2 月の 2 回にわたり、国際標準化人材教育研修
会を開催した。第 1 回では、主に IEC 規格作成のための標準化スキルの向上および若
手・初心者支援スキルの向上を目的とし、第 2 回ではさらなるスキルの向上を目的と
したより実践的な研修が行われた。どちらもそれぞれ約 60 名の参加メンバーが集ま
った。また、外部講師による標準化に関する講話を実施するなどして標準化活動への
意識向上を図る試みを行い、規格体系表の導入による規格類の管理体制強化活動も実
践した。12 月には活動報告会を開催し、国内外の標準化活動概要やトピックス事項、
ならびに直近に行われた国際会議に関する報告が行われた。
4)IEC 東京大会への対応
IEC 東京大会が開催(11 月)され、TC40、SC48B、TC51 においては、会議およ
びレセプションが滞りなく行われ、盛況のうちに終了した。
(7)電子部品業界の人材育成
①中央区教育委員会と JEITA の共催で、7 月に「中央区ものづくり教室」[於:中央区
教育センター]を実施した。また、会員企業、関係機関(調布市布田小学校他)に工
具類の貸出しを行った。
②昨今の理科離れに加えて、大学から機械工学科や電子工学科が無くなっているなど、
電源をはじめとするエネルギーエレクトロニクスの技術者不足が懸念されていること
から、将来を担う人材の育成と確保を目的に、工学系大学生・大学院生、若手教員、
電源メーカ企業の若手技術者を対象に、講演会・展示会等から成る「技術者交流会」
を 9 月に大分県大分市で開催した。
(8)情報発信の強化
海外事務所からの情報を中心にホームページに掲載した。また、メルマガ配信を通じて
電子部品部会の活動を会員企業へ PR した。
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7.標準化政策委員会
標準化政策委員会は、わが国の IT・エレクトロニクス産業分野における国際標準化戦略の
立案ならびに JEITA 標準化事業全般の運営を統括する立場から、政府および関係機関等と連
携し必要な対応を図った。また、分野別標準化委員会と連携し、標準化関連事業を推進する
とともに、特に横断的な新技術分野の標準化事業に積極的に取り組んだ。
(1)新技術分野標準化事業
1)プリンテッドエレクトロニクス技術に関する標準化の推進
①広い分野での成長が期待され、重要な基盤技術となるプリンテッドエレクトロニクス技術につ
いて、将来のビジネスを視野に入れた国際標準化活動を推進した。
②プリンテッドエレクトロニクスに関連する国際規格案等の作成や審議を行うとともに、IEC/
TC119(プリンテッドエレクトロニクス)国内委員会を支援した。また、関係官庁および独立行
政法人産業技術総合研究所(AIST)、次世代プリンテッドエレクトロニクス技術研究組合
(JAPERA)、次世代化学材料評価技術研究組合(CEREBA)、大学等と連携し、関係業
界との情報交換や情報収集に努め、中長期的な視野に立った標準化ロードマップの作成
や技術動向の調査を行った。
③IEC/TC119 においては、わが国産業界が得意とするプリンテッドエレクトロニクス材料分野
のコンビナ職を獲得しており、国際協調を図りつつ、日本が策定したグランドマップに基づ
いた国際標準開発を推進した。
④戦略的な国際標準化を図るため、産業界が必要とする JEITA 規格類の制定・発行を推進
するとともに、積極的な国際標準提案を行い、国際標準化活動における一定のポジション
の確保に一層努めた。
2)ナノエレクトロニクス技術に関する標準化の推進
①将来的に重要な基盤技術となるナノエレクトロニクス技術に関する研究開発を促進するため、
将来のビジネスを視野に入れた国際標準化活動を推進した。また、標準化動向・技術動向
を広く PR し、近い将来におけるプレイヤーの裾野の拡大に努めた。特に、展示会「nano
tech 2015」の期間中に「JEITA ナノエレクトロニクス技術フォーラム」を企画し、スマートコミ
ュニティやモバイルの効率的エネルギー利用、電気エネルギーストレージを主テーマとして
講演会を開催した。最先端のテーマであり、関心の高さが顕著であった。
②ナノエレクトロニクスに関連する国際規格案等の作成や審議を行うとともに、IEC/TC113
(電気・電子分野の製品およびシステムのナノテクノロジー)国内委員会を支援した。また、
関係官庁および独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)、一般社団法人ナノテクノロ
ジービジネス推進協議会(NBCI)、大学等と連携し、関係業界との情報交換や情報収集に
努めた。特に、先進技術として注目されている有機太陽電池技術や、リチウムイオン電池の
ナノエレクトロニクス領域技術の標準化事業について、関係機関と緊密な連携を保ち、産業
界にとって有益な意見反映を行うための組織体制の構築を図るとともに、積極的な国際標
64
準開発に取り組んだ。
3)三次元 CAD 情報に関する標準化の推進
①3D 製図に関する JIS 化の推進について、経済産業省/日本工業標準調査会(JISC)
から委託を受け、一般財団法人日本規格協会(JSA)、一般社団法人日本自動車工
業会(JAMA)と協力し「3D-DTPD(Digital Technical Product Documentation)の
基本図示及び基本情報に関する JIS 開発委員会」として活動した。
②規格・ガイドラインの制定について、昨年度実施した金型設計と計測の検証を基に
「3DA モデルガイドライン」「金型工程連携ガイドライン」の見直しを行った。ま
た、JEITA ET-5101 改訂版の作成を行い、3DA モデル活用を推進した。
③規格・ガイドラインの設計部分の効果検証については、「大学・高等専門学校による
設計コンテスト 2014」を実施することにより、提案内容の有効性の検証を行った。また、東
京および大阪でセミナーを開催して検証結果を広く周知し、新規に 2 社の入会を得
た。
④海外における DTPD の先進的活用技術について、情報共有および幾何公差中心の 3DA
モデルの国際標準化への考え方の調査を目的に、米国調査を実施した。3D ベンダ 2 社、
ユーザ企業 5 社、幾何公差のコンサルタント会社 1 社との意見交換より得た MBE(Model
Based Enginerring)/MBD(Model Based Definition)の動向、DTPD の実現方法、
幾何公差の米国状況の情報を、今後の中期計画に反映する予定である。
⑤一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)、一般社団法人日本金型工業会、独立行政
法人産業技術総合研究所(AIST)、大学等と連携し、3D データの商品化ライフサイ
クル全工程への活用拡大を推進した。
(2)国際標準化関連事業
1)IEC 東京大会への協力および支援
①IEC(国際電気標準会議)総会が、1999 年の京都大会以降 15 年振りに東京で開催さ
れ(11 月)、JEITA が国内審議団体を引き受けている 32 の TC/SC の内、15 の
TC/SC が招致された。JEITA は当該 TC/SC 国際会議の国内対応組織として積極
的に対応するとともに、東京大会全体の運営に協力した。当該 TC/SC は、JEITA
内各部門にまたがっていることから、知的基盤部を窓口として関係部門と密に連携
し、IEC 東京大会の成功のために貢献すべく協力した。
②IEC 東京大会の併催イベントとして、独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)と
協力し、IEC における新規分野の一つである「プリンテッドエレクトロニクス技術」
をテーマにシンポジウム開催した。特に、IEC の上層組織委員会の委員をはじめ標
準化専門家が一堂に会するこの機会を捉え、JEITA における標準化活動等を広くア
ピールし、JEITA が国際標準化開発を推進する組織であることを周知することに努
めた。
65
2)IEC 幹事・議長国業務の推進
①IEC/SC48D(電子装置の機械的構造)の国際議長の業務を支援し、国際標準化の推進
に寄与した。
②IEC/TC91(電子実装技術)の国際幹事の業務を支援し国際標準化の推進に寄与した。
3)IEC 国内委員会の運営
①IEC/TC48(電子機器用機構部品)および IEC/SC48D(電子装置の機械的構造)の
国内委員会を運営し、国内意見や提案をまとめた。また、IEC/SC48D 国際会議へ参画
し、わが国の新規提案や審議文書の検討等を行い、わが国の意見反映に努めた。特に、
IEC/SC48D は、IEC 東京大会に招致されたことから、国内審議団体としてホスト国として
の対応および支援を行った。
②IEC/TC91(電子実装技術)の国内委員会を運営し、国内意見や提案をまとめた。また、
IEC/TC91 国際会議へ参画し、わが国の新規提案や審議文書の検討等を行い、わが国
の意見反映に努めた。特に IEC/TC91 は、IEC 東京大会に招致されたことから、国内審
議団体としてホスト国としての対応および支援を行った。
③IEC/TC113(電気・電子分野の製品およびシステムのナノテクノロジー)の国内委員会を
運営し、国内意見や提案をまとめた。また、IEC/TC113 国際会議へ参画し、わが国の新
規提案や審議文書の検討等を行い、わが国の意見反映に努めた。特に、IEC/TC113 は、
IEC 東京大会に招致されたことから、国内審議団体としてホスト国としての対応および支援
を行った。
④IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)の国内委員会を運営し、国内意見や提案をま
とめた。また、IEC/TC119 国際会議へ参画し、わが国の新規提案や審議文書の検討等
を行い、わが国の意見反映に努めた。特に、IEC/TC119 は、IEC 東京大会に招致され
たことから、国内審議団体としてホスト国としての対応および支援を行った。
4)ISO 国内委員会への支援
関係業界 3 団体(一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)、一般社団法人日本航空宇
宙工業会 (SJAC)および JEITA)を中心として、ISO/TC184 SC4(産業データ)推進協議
会を発足させ、国内審議の体制を再構築した。なお、国益に適った日本発の ISO 規格の提
案を平成 27 年度に提出すべく準備を進めた。
(3)日本工業規格(JIS)関連
1)電子部品・電子実装技術に関する JIS 化の推進
①経済産業省/日本工業標準調査会(JISC)に対し、電子部品および電子実装技術関連
の JIS 原案の提案ならびに改正の申請を行い、JIS 化の推進に寄与した。
②電子部品および電子実装技術関連の標準化委員会で作成した JIS 原案の審議を行い、
JIS 公募制度を活用し、JIS 制定の推進に貢献した。平成 26 年度の JIS 公募案件として
11 件を提出した。(電子部品関係 10 件、電子実装技術関係 1 件)
66
③JEITA が審議団体として開発したすべての JIS について、一般財団法人日本規格協
会(JSA)と協力し、5 年ごとの見直し計画をまとめるとともに、JISC と調整し適
正な JIS 開発を推進した。
2)3D 製図に関する JIS 化の推進
①経済産業省/日本工業標準調査会(JISC)からの依頼を受け、一般財団法人日本規
格協会(JSA)と協力し、一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)との合意の下、
3D-CAD 環境に適用する新 JIS 規格原案の構成 9 部のうち 3 部の検討を行った。
②ISO 規格化に向け、ISO/TC10 国内委員会から ISO/TC10 SC6(機械工学分野の
文書化)への来年度の提案内容について検討した。
(4)業界規格(JEITA 規格類)関連
1)電子実装技術に関する標準化の推進
電子実装技術に関連する JEITA 規格類の制定・発行に努めた。また、IEC/TC91
(電子実装技術)国内委員会で扱う国際規格案の審議を行う等、IEC、JIS と連携し
た業界標準化活動を推進した。
2)自動実装用部品包装に関する標準化の推進
実装装置の高度化および自動実装の進展に対応した部品包装の業界標準化に努めた。
また、IEC/TC40(電子機器用コンデンサおよび抵抗器)国内委員会の WG36(自動
実装用部品包装技術)および JWG13(静電気:TC101 との合同)で扱う国際規格案
の審議を行う等、IEC、JIS と連携した業界標準化活動を推進した。
3)プリンテッドエレクトロニクス技術に関する標準化の推進
プリンテッドエレクトロニクス技術に関連する JEITA 規格類の制定・発行に努めた。
また、IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)国内委員会で扱う国際規格案
の審議を行う等、IEC と連携した業界標準化活動を推進した。
(5)電子実装技術関連
1)日米欧韓による JIC(Jisso International Council)の開催
①JIC 会議を主催し、日米欧韓の団体や専門家と国際標準化に向けた調整を行い、わが国
の意見反映に努めた。(5 月、ドイツ・ニュルンベルク)
②JIC 会議において、注目される電子実装技術(マルチチップ技術、光実装技術、環境調和
型実装技術、部品内蔵基板技術)についての情報交換を行った。
③わが国が主導してきた JIC は、電子実装技関連の国際標準化戦略を協議、標準化ロード
マップを作成する場として、関連する TC/SC の Liaison Coordinator が参加するグルー
プとして再構築されることとなり、引き続きわが国が牽引していくこととなった。
67
2)実装技術ロードマップの策定
今後の電子実装技術の高度化・技術進歩の見通しや、国内外の実装技術産業の動向に
ついて調査研究を行い、2015 年発行予定の新版「日本実装技術ロードマップ」の作成に取り
組んだ。
3)人材育成への取り組み
大学等の教育機関において電子実装技術に関する講義を開講し、次世代を担う人材の育
成と確保に努めた。大阪大学大学院生を対象に応用デバイス工学として、12 講義を実施し
た。
(6)業界協調活動への協力
1)「日中韓情報電子国際標準化フォーラム(CJK-SITE)国内委員会」への協力
①日中韓の情報電子技術関係の国際標準化活動を推進する CJK-SITE 国内委員会に参
画し、構成団体として協力した。
②CJK-SITE プレナリ会議(6 月、韓国・慶州)の開催に協力した。
2)一般財団法人日本規格協会(JSA)/IEC 活動推進会議(IEC-APC) および一般社団
法人国際標準化協議会への協力
①JSA/IEC-APC および一般社団法人国際標準化協議会の各種委員会に委員を派遣し、
関係機関と協調を図り、国際標準化事業を推進した。
②標準化担当者にとって有益な資料となる「2014 年度版 IEC 事業概要」等の編集に委
員として参画し、発行に協力した。
3)標準化戦略の推進
「2014 年度版標準化戦略アクションプラン」(JISC 編集)に協力し、経済産業省/基準認
証研究開発事業調査に意見を具申し、業界の発展に努めた。
4)政府の標準化施策への貢献
①国が策定した「標準化官民戦略」の行程表に基づき、施策の具体化に向た協力およ
び対応を図った。
標準化政策委員会が対応組織として参画し、JEITA 内各分野の標準化委員会等の意
見集約を行うとともに、業界意見を具申した。
②各種工業標準化功労者表彰制度に参画し、候補者を推薦する等、業界の標準化活動
をアピールした。2014 年度は、経済産業大臣表彰を 2 名、経済産業省 産業技術環
境局長賞を 1 名、IEC ケルビン賞を 1 名、IEC 1906 賞を 16 名が受賞した。
③JISC-CENELEC(欧州電気標準化委員会)情報交換会に参加し、わが国の IT 分野に
おける標準化活動に貢献した。
68
8.安全政策委員会
安全政策委員会は、国内外の製品安全に係る規格基準の国際化と法令等、各種制度の策定・
審議に参画するとともに、事故情報の収集・分析による製品事故の未然防止と予防的情報発
信を実施し、製品の安全確保を推進することにより、安全で安心な製品の供給に努めた。ま
た、電子・情報機器の電磁環境適合性(EMC)に関する技術情報の共有化、適合性評価シス
テムの適正化・合理化の推進、産業安全に係わる事業場内外での従業員の安全確保の検討に
関し諸事業を推進した。
(1)製品安全事業
1)日本版ニューアプローチを目指した新たな制度体系の構築への対応
独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)/「電気用品の安全に関する技術基
準等に係る調査検討会」へ継続して参画し、電気用品安全法の体系見直しに対する意
見反映に努めるとともに、製品事故の未然防止を目的とした製造・輸入事業者の製品
安全レベルの向上および国際競争力の向上のため、以下の内容について、関係機関お
よび団体との連携を強化し、業界意見の反映に努めた。
・技術基準の性能規定化に対する整合規格(JIS 規格)の整備
・電気用品の流通形態を踏まえた「国際的整合性の確保」
・電気用品適用範囲の包括的品目方式
・電気用品安全法に係る諸手続きの合理化
・電安法の規制対象の考え方及び大括り化 5 品目の定義・解説
2)長期使用製品への対応
長期使用製品安全表示制度に基づく消費者への注意喚起に関して、経済産業省、一
般財団法人家電製品協会(AEHA)、一般社団法人日本電機工業会(JEMA)、一般社
団法人日本冷凍空調工業会(JRAIA)と連携し推進した。
3)製品安全規格・技術基準への対応
国内外の安全規格・技術基準および試験方法等の審議に参画し、国際電気標準会議(IEC)
、
日本工業規格(JIS)等の規格文書に関する提案を行い、業界意見の反映に努めた。
①IEC/TC108(オーディオ・ビデオ、情報技術、通信技術分野における電子機器の
安全性)における以下の規格の改正審議について協力した。
・IEC62368-1 Ed. 2(オーディオ、ビデオ、情報および通信技術機器-安全性要求)
・IEC60065 Ed. 8(オーディオ、ビデオおよび類似の電子機器-安全性要求事項)
・IEC60950-1 Ed. 2 Amendment 2(情報技術機器-安全性-第 1 部:一般要求事項)
②JIS C62368-1(IEC62368-1 Ed. 2 対応)の制定に向けた活動に協力した。
③JIS C6065(IEC60065 Ed.8)の原案の作成と制定に向けた活動に協力した。
④JIS C6950-1 追補版(情報技術機器-安全性-第 1 部:一般要求事項: IEC60950-1
69
Ed.2 Amendment2 対応)の改正原案の開発・維持に協力した。
⑤IEC/TC109(低圧機器の絶縁協調)国内委員会に参画し、IEC60664 の開発を支援した。
⑥ IEC/ TC108 HBSDT( Hazard Based Standard Development Team for IEC
62368)に参画し、日本の意見を反映するとともに情報機器関連規格、規制動向等
の実態調査を行った。
⑦AV 機器の遠隔操作機構に関する試験方法(案)をまとめ、電気用品調査委員会に
上程し、2015 年 1 月 19 日付で、「電気用品の技術上の基準を定める省令の解釈に
係る解説の追補(AV 機器の遠隔操作機構に関する試験方法)」が日本電気協会のホ
ームページで公開された。
4)電子・情報機器による事故防止への対応
電子・情報機器による事故の再発、未然防止、事前予防のため、経済産業省、消費
者 庁 、 独 立 行 政 法 人 製 品 評 価 技 術 基 盤 機 構 ( NITE)、 一 般 財 団 法 人 家 電 製 品 協 会
(AEHA)および社団法人日本電気協会との連携、情報共有を図り、以下の対応を行
った。
①消費生活用製品安全法(消安法)に基づく製品事故情報報告・公表制度や NITE の
事故情報収集制度、および会員企業からの製品事故情報について収集・分析を行い、
製品の安全性向上を推進した。
②事故事例に基づく電気用品安全法の技術基準改正について、意見を提案した。
③製品を取り巻く社会の安全感覚の変化や行政官庁・機関・団体等の動向などを踏ま
え、製品安全に対する社会通念の変化に対応した企業と消費者の安全認識の共有を
目指し、安全啓発および消費者啓発などについての方向付けを行った。
5)技術基準の適合性の向上
電子・情報機器における国内外の技術基準への適合性を高め、業界における技術レ
ベルの向上と安全性の確保に努めた。
①市場モニタリングによる技術基準適合確認を実施し、会員企業の安全技術レベルの
確認を行うとともに、安全性レベルの向上を目的とした各種検証試験を行った。
②第三者試験機関(登録検査機関)と技術基準の解釈や試験方法の運用について共同
研究を行い、技術基準のグローバル化に向けた対応を図った。
③電気材料安全連絡会(3/11)を、日本プラスチック工業連盟と共同運営し、業界共
通の課題や対応に関する情報共有化を図った。
6)製品安全に関する啓発活動
製品安全に関し、会員相互による安全思想の醸成、技術レベルの向上を推進した。
①製品安全に関わる国内外の環境変化、商品の多様化、社会的要求や公的規格の変化
等を踏まえ、リスクコミュニケーションのあり方を研究した。
②一般消費者に向けて、適切かつ迅速な情報提供や注意喚起を行うため、
「JEITA 製品
安全ホームページ」を活用するとともに、必要に応じて改善を図った。
70
・
「製品の正しい使い方」(電源コード:製品の正しい使い方)、「危険な使い方にご
注意」
(電源プラグとコンセントの間への金属物の挟み込みにご注意下さい)を更
新し、ホームページで公開した。
③J60950-1:H26 の整合規格採用に伴い、旧版(J60950-1:H22)との主要相違点を一覧
表にまとめ、ホームページで公開した。
④JIS C6950-1 2nd Am1(IEC60950-1 第 2 版 Am1 対応)適合確認書を作成し、ホーム
ページで公開した。
(2)産業安全事業
産業安全に係わる事業場での作業ないし工程、および外出・出張時の従業員の安全確
保について必要な事項の検討を行い、会員企業での情報共有、周知活動を行った。
1)事業場の安全確保に向けた対応
事業場での作業安全、工程の安全確保、維持向上のための課題を検討し、会員企業
への情報提供を行った。
2)労働安全衛生に関する課題抽出および解決策の検討
労働安全衛生を中心に各社の事例や課題を共有し、課題解決への情報提供を行った。
3)労働安全衛生法改正に関する情報交換会
厚生労働省より担当官を招聘し、労働安全衛生法改正の趣旨、施行に向けた運用方
法などについて、意見交換を行った。
(3)適合性評価システム事業
製品やマネジメントシステムの基準適合性評価に関し、合理的かつ効率的な対応を実
現するために、関係機関等と連携し、適合性評価基準や制度に対する業界の意見形成・
提案を行うとともに、国内外の現行制度に対しても適性検証を行い、改善提案を実施し
た。
1)IEC 適合性評価制度の適正化および信頼性の確保
IEC 適合性評価制度の適正化および信頼性の確保のため、JISC と連携し、関係機
関への業界意見の反映に努めた。
①適合性評価基準・ルールに係わる国際審議への意見反映
IEC 適合性評価評議会(CAB)、IECEE(電気機器・部品的合成試験認証制度:
CB 制度)および ISO(国際標準化機構)適合性評価委員会(CASCO)等への参画
を通じて適合性評価の国際基準・ルール審議に業界意見を反映し、会員企業に情報
を提供した。
②IECEE 国内審議委員会のサポート委員会として、CB 制度のユーザである国内産業
界の制度への正確な理解とさらなる有効活用を促進するため、IEC/IECEE/CMC
バンクーバ会議報告会を開催した(8 月)。
71
③適合性評価制度の適正化に係る国内外の関係団体との協調
・米国/情報技術産業協議会(ITI)、インド/情報技術工業会(MAIT)等の海外業
界団体および電池工業会(BAJ)、カメラ映像機器工業会(CIPA)、日本電機工業
会(JEMA)等の国内業界団体と適合性評価制度に関して協働した。
・電機・電子 4 団体適合性評価システム連絡会(5 月、9 月、12 月、3 月)を共同運
営し、業界での課題や対応に関する情報共有化を図った。
2)国内外基準認証システムの適正化・合理化の推進
①国内第三者認証(S マーク)制度、電気用品部品・材料登録制度(CMJ 登録制度)
の改善、効果的な活用、製品認証の期間短縮と費用削減に関する業界意見の反映を
図った。
②海外認証制度に関する新規・改正情報の収集・分析を行い、関係機関・関係団体と
連携し、適正化・合理化のために業界意見を反映した。
③アジア、中東諸国等やロシアにおける地域レベルの基準認証制度の整合化動向、対
象国との MRA(相互承認協定)や TBT 協定順守状況について情報収集・調査分析
を行い、会員に周知するとともに、必要に応じて経済産業省および関係団体等と連
携し、当該国(または地域)に対して要望を行った。
・インド電子・情報通信製品の強制登録制度に対して、ITI 等と連携し、改善要望書
を提出するとともに、インドミッションを結成しインド行政機関等に直接要望を伝
えた(5 月、1 月)。
・インド電子・情報通信製品の強制登録制度に関し、WTO-TBT 委員会へ JEITA 意
見を提出した(5 月)。
・韓国の電気用品安全管理運用要領に対して、要望書を提出するとともに、韓国ミッ
ションを結成し韓国行政機関等に直接要望を伝えた(10 月)。
・中東湾岸諸国の低電圧機器技術規則に対し、質問や要望を提出した(1 月)。
3)新興諸国・地域への適正な適合性評価制度導入促進
ASEAN の認証関連のインフラ作りの手助けとして、ASEAN の政府関係者、試験
機関関係者が日本で研修(JICA 研修プログラム)を行う際の意見交換に協力した(9
月)。
4)認証制度活用事典(第 4 版)を発刊し、東京と大阪で説明会を開催した。
(11 月、12 月)
5)品質マネジメントシステム規格改正への対応、その他のマネジメントシステム規格
の情報入手
①ISO9001(品質マネジメントシステム-要求事項)およびファミリー規格改正への対
応
・ISO9001 およびファミリー規格改正について品質マネジメントシステム規格国内委
員会へ委員派遣等を行い、情報収集・検討を実施し、業界意見を反映した。
72
②マネジメントシステム規格の調査
品質マネジメント規格以外のマネジメントシステム規格全般に関しての最新情報を
入手に努め、会員企業へ情報提供を行い、必要に応じ業界意見を反映した。
(4)電磁環境適合性(EMC)事業
電気・電子機器に共通で要求される EMC 規格・規制に関し、国内外審議機関と協力
して提案活動を推進し、国内外規格や規格案に対する業界意見反映のため EMC の評価
実験を行った。
1)EMC 基本規格審議に関する関連委員会への協力と提案
①TC77 傘下の低周波現象 IEC/SC77A、高周波現象 IEC/SC77B から発行される規
格改訂草案の審議検討を行い、必要に応じ実証実験を行うなど業界意見の反映と対
応に努めた。
②IEC61000-4-39 Ed.1.0(近接照射イミュニティ試験)案について、提案されている
評価手法の検証の一環として、独立行政法人産業技術総合研究所(AIST)との共同
研究で近接イミュニティ試験用アンテナの評価を実施し、規格上の問題点などを含
め、結果を会員企業に展開し、情報の共有を図った。
2)マルチメディア機器の EMC 規格に関する関連委員会への協力と提案
①国際無線障害特別委員会(IEC/CISPR)の SC-A(測定法)、SC-H(共通)、SC-I
(AV および IT 機器)から発行される規格改訂草案の審議検討を行い、業界意見を
総務省/CISPR 作業班に提案した。
②IEC/CISPR の SC-I へ参画し、AV 機器と IT 機器を統合させたマルチメディア
EMC 規格(CISPR32:エミッション、CISPR35:イミュニティ)に対するわが国
の新規提案や審議文書の検討等を行い、わが国の意見反映に努めた。(10 月:フラ
ンクフルト/ドイツ
、1 月:シンガポール)
③ワイヤレス電力伝送システムに関し、わが国の技術的優位性を維持する取り組みの
加速を目的とした総務省の IEC/CISPR I 作業班 ワイヤレス電力伝送アドホック
に代表委員を派遣するとともに、わが国産業界における課題解決および規格制定に
寄与した。
3)ISM(工業、科学、医療)機器等に関する関連委員会への協力と提案
①産業機器に固有の EMC 問題への対応として、国内外の規格・基準に関する技術的
な検討を行った。
②ISM 機器の世界各国 EMC 規格規制について最新情報を入手し、共有を図った。
③IEC/CISPR B 作業班(ISM 機器の無線妨害の許容値と測定法を検討)および IEC
/CISPR H 作業班(無線通信保護のための妨害波許容値を検討)に代表委員を派遣
し、わが国産業界の意見反映を推進した。特に、IEC/SC62(医用電気機器)につ
いては整合化を踏まえた国際標準化提案の検討を行った。
73
④医療電気機器の EMC 規格(IEC 60601-1-2)について、JEITA ヘルスケアインダ
ストリ事業委員会と連携を図り、技術動向や規格調査を行った。
4)電子・情報機器からの電磁界による人体暴露(EMF)への対応
①WHO や総務省での調査内容を基に各国の EMF 規制をまとめ、情報の収集と会員
企業への共有を図った。
②IEC62704(数値計算による SAR 適合性評価)の規格内容を的確に把握するため、
有識者と意見交換を行い規格の理解を深めた。また、本規格における現状課題の抽
出および標準化の効果、実測評価におけるリソースについて情報交換を実施した。
③TC106 国内委員会を通じ、IEC62311(人体ばく露に関する電気電子機器)の改定
作業に業界意見を提案した。
④通算 200 回記念委員会を開催(10/3)した。
74
9.環境委員会
環境委員会は、低炭素社会の実現を目指し、革新的な技術開発によるエネルギー効率改善
/排出抑制や省エネ製品・サービス等の普及促進を通じ、地球規模での中長期的な CO2 削
減に向けて活動を推進した。また、化学物質対策、循環型社会形成に向けた取り組みや、環
境分野の戦略的な国際標準化活動など、環境保全と業界発展に資する事業を実施した。
(1)地球温暖化防止対策への対応
1)業界「低炭素社会実行計画」の推進
①2020 年に向けての業界「低炭素社会実行計画」を着実に推進するため、調査システ
ムを確立し、生産プロセスにおけるエネルギー効率改善の目標進捗および製品・サ
ービスによる CO2 排出抑制貢献量の算出等の 2013 年度実績フォローアップ調査を
実施した。
これらの調査結果に基づき、産業構造審議会等で進捗説明を行い、当業界自らの省
エネ努力とともに、供給する製品によるグローバルでの貢献度が高いことをアピー
ルした。
②実行計画に関する業界内の報告会を開催し、2013 年度実績調査報告、国内外の政策
動向の周知を行うとともに、参加企業拡大の働きかけ等の一層の拡充と推進強化に
努めた。
③経団連低炭素社会実行計画フェーズⅡ策定の要請を踏まえ、当業界の 2020 年以降
の目標を含む自主的な取り組みの策定を行った。その内容を政府審議会等で説明し、
当業界が温暖化対策を意欲的に継続していくことの理解醸成を図った。
2)ライフサイクル視点での省エネ製品・サービス等の貢献周知・促進
供給する製品・サービス(IT 機器および、IT ソリューション・サービスやそれら
を支える電子部品、半導体デバイス等)の使用時における省エネ貢献ポテンシャル推
計を進めるとともに、対外報告に向け、電子部品や半導体部門とも連携し、算定対象
の拡大や評価方法の精緻化に努めた。
3)国際協調による CO2 排出削減の推進および国際動向の把握
次期国際枠組み交渉に関する主要国の動向や二国間クレジット制度(JCM)構築等
の内外政策動向の情報収集を行い、会員企業へ周知した。
4)わが国のエネルギー政策/温暖化対策への政策提言
地球温暖化対策税の適切な使途を維持するため、関係業界と連携し、自民党税制調
査会小委員会等の議員への陳情を実施した。
75
(2)化学物質規制への対応
1)製品含有化学物質関連法規への対応
①海外規制への対応
-化学・素材等の国内関係業界、在欧日系ビジネス協議会(JBCE)および欧州現
地産業界との連携により、欧州 RoHS 指令において、欧州での事業継続に欠かせ
ない製品について、技術的知見を提供の上、適用除外の延長申請を行った。
また、欧州 REACH 規則に関する情報収集・提供に努めた。
-中国版 RoHS に関し、中国外商投資企業協会投資性工作委員会(ECFIC)代表者
と「電子電気製品汚染制御管理弁法((SJ/T11364-2006)の改定)」等に関する
意見交換会を実施し、業界意見の反映に努めた。
-中国版 ELV:GB/T30512-2014「自動車使用禁止物質要求」(2014 年 6 月 1 日
公布)に関する情報共有と対応について検討した。
-海外化学物質規制セミナーを実施し、欧州・中国の最新動向を共有した(1 月)。
また、活動実績をアピールすることにより会員増強を図った。
-バーゼル条約について、「E-Waste と使用済電気電子機器の越境移動技術ガイド
ライン」で議論されている、廃棄物輸出入として見做されない条件等、産業界の
意見を経産省および環境省に提出した。
また、環境省主催「アジアネットワークワークショップ」(11 月:岡山)におい
て、電機・電子 4 団体から、E-Waste と使用済電気電子機器の越境移動の現状等
の説明を行った。
②国内製品含有化学物質規制への対応
-資源有効利用促進法における特定化学物質の含有に関する情報提供制度
(J-Moss:電気・電子機器の特定の化学物質の含有表示方法)について、Web
に掲載し、周知と円滑な運営を図った。
-水銀添加製品を組み込んだ製品の規制に対応するため、電機・電子業界の意見具
申を行った。
2)生産現場における環境リスク低減への対応
①VOC 排出抑制
生産活動に伴い排出される揮発性有機化合物(VOC)について、政府の「自主的取
組促進のための指針」に基づき、排出状況の調査を行うとともに、排出抑制に努め
た。
②化学物質関連法規への対応
化学物質の大気、水域、土壌への排出、浄化等の関連法規について、政府審議会で
の改正等の情報を収集し、会員企業への情報提供に努め、業界の円滑な対応を推進
した。また、経団連・環境管理 WG に参画し情報を共有した。
③化学物質管理者の人材育成
「事業所化学物質管理キーパーソン育成プログラム」
(平成 25 年度発行)の会員企
76
業への普及を図った。
④海外製造拠点における化学物質対策
海外製造拠点の適正処理と環境事故の未然防止に向けて、中国・東南アジアの法規
制の留意点を調査し、化学物質管理マニュアルを作成した。また、法規制の順守だ
けでは担保することができない、事業所における化学物質に関するリスクの検討・
分析を行った。
(3)循環型社会形成に向けた対応
1)産業廃棄物等の排出状況の実態把握と排出抑制
事業所からの産業廃棄物等(有価発生物含む)の排出状況および最終処分量の把握
のため、電機・電子業界「産業廃棄物等に関する自主行動計画フォローアップ調査」
を実施し、リデュース、リユース、リサイクル(3R)への取り組みを推進した。あわ
せて、経団連が進める 2015 年を目標とした「環境自主行動計画〔循環型社会形成編〕」
に参画し、循環型社会の形成に向けた産業界全体の取り組みを推進した。
2)国内関連法規への対応および海外製造拠点における廃棄物適正処理方法の把握推進
①経団連・廃棄物・リサイクル部会および廃棄物・リサイクル WG に参画し、情報を
共有した。
②製造拠点となっている東南アジア各国の産業廃棄物や有害物の規制および処理実態
の調査を実施し、事業所関連環境法規制セミナーを通じて会員企業への情報提供を
図った(7 月)。
③最終処分量の削減実態と有効な処理事例の収集・提供を図った。
④国が推進するマニフェスト制度の利用率向上に向けて、公益財団法人日本産業廃棄
物処理振興センターと連携し検討を行った。
3)国内リサイクル制度等への対応
家電リサイクル法、容器包装リサイクル法等の国内リサイクル制度の動向把握に努
め、当該製品部会、関連団体と連携して課題への対応と円滑な運用を行った。
(4)環境分野における国際標準化への対応
わが国が国際議長を務め、国内審議団体を引き受ける IEC/TC111(電気・電子機器、
システムの環境規格)において、化学物質情報開示、環境配慮設計、温室効果ガス排出量
策定等の国際規格化を主導的、戦略的に推進し、政府とともに国際競争力の強化を図った。
①IEC 東京大会 2014 に併せて、TC111 関連会議(各 WG,MT,PT 等)、TC111 全体会
議、IEC62474 ワークショップ(セミナー)、見学会等を開催した。
②IEC62474 データベース検証チームでは、これまで電話会議を重ね、TC111 東京会
議で REACH
SVHS の新しいコンサルテーション物質のスクリーニングなど、化
学物質リストの更新ならびに XML スキーマ改善に向けた道筋をつけた。
77
③電気・電子製品の環境配慮設計に関する既存の IEC 規格(IEC62430)を基に、環
境配慮設計に関する新たな国際標準発行に向けて、ISO TC207(環境マネジメント)
との共同作業グループ(IEC/ISO Joint WG : 62959)を発足し、日本が国際主査
を務めることとなった。
④WG3(含有化学物質等測定方法)における 8 つのファミリー規格(IEC62321 2 版)
のうち、特に Part6、Part7-1 の投票用委員会原案(CDV)の検討を行った。
また、Part 3-3 有機化合物のスクリーニング分析方法については、日本、韓国が共
同リーダとして作業を進めることが決定した(Part1~Part5 は発行済)。
⑤WG4(温室効果ガス排出量算定方法)においては、日本が国際主査を務め、IEC
TR62726 を 2014 年 8 月に発行した。関連して、欧州におけるエコデザイン指令(ErP
指令)や環境フットプリント(製品と組織)の動きについて調査を開始した。
⑥プロジェクトチーム 62824 において、環境配慮設計の補完文書として、電気・電子
製品の資源効率配慮事項の内容を検討した。その結果、2015 年 2 月の会合を経て、
2 次用検討文書を発行するための作業を進めることを確認した。
⑦AHG10(Advisory for the Strategic Business Plan)のロードマップ取りまとめに
際し、日本意見を提出した。その後、本ロードマップ文書は、IEC SMB(標準管理
評議会)へ 6 月に提出された。
(注:MT = Maintenance Team、PT = Project Team 、TR = Technical Report)
(5)海外環境関連機関との連携・情報交流への対応
1)日中環境会議への対応
昨今の日中関係を鑑み、北京事務所と連携して今後の連携の在り方について探った。
2)日欧標準化情報交換会への対応
IEC TC111 の重要なカウンターパートである欧州電気標準化委員会 CENELEC
TC111X の会合(2014 年 11 月
於:ブリュッセル)に、TC111 の国際議長(日本)を
派遣し、情報を収集するとともに、TC111X との協調の方向性を探った。
また、欧州委員会/環境総局を訪問し,将来のエコデザイン指令の動向と、IEC TC
111 の規格の貢献可能性を議論した。
(6)低炭素・循環型社会の実現に向けた啓発活動および調査研究
1)CEATEC JAPAN における「JEITA 環境フォーラム」の開催
温暖化対策に関する取り組みの最新情報を共有するため、有識者による「JEITA 環
境フォーラム 2014-地球環境対策と企業の貢献-」を開催(10/8)し、環境問題に関
する取り組みを広く周知した。
2)エネルギー対策、環境対策、活動成果のセミナー・説明会、報告会等の開催
省エネルギー/節電対策、化学物質管理、海外環境規制対応等、業界が取り組む先
78
進的な事例紹介やセミナー・説明会を実施し、エネルギー/環境対策を促進するため
の情報提供に努めた。
①生物多様性保全推進セミナー(5/28)
②工場・ビル等の省エネ/節電対策セミナー(6/2、6/6)
③事業所関連環境法規制セミナー(7/14)
④電機・電子業界 低炭素社会実行計画
⑤電機・電子 4 団体
⑥電機・電子業界
フォローアップ調査説明会(7/28、7/29)
海外化学物質規制セミナー(1/19、1/26)
地球温暖化対策 進捗報告会(2/17、2/19)
3)環境配慮製品の普及・拡充策、経済的かつ有効な環境情報開示の調査研究
スコープ 3、環境フットプリント等環境情報開示に関する国内外動向の把握に努め、
関連団体と連携し情報共有を図った。
4)調査研究活動
①生物多様性
生物多様性活動について、セミナーを通じた取り組みの紹介、取り組みの実施状況
を把握するための調査を実施した。また、
「電機・電子業界における生物多様性の保
全にかかわる行動指針」を策定した。
②欧州エコデザイン指令
2013 年下期より開始した Lot9(サーバ・ストレージ関連)、Lot26(Networked
Standby)、Lot8(Power Cable)等について JEITA 関係部署、関係団体(日本電
線工業会)等に必要な情報提供を行った。さらに、Lot 5 and Lot3(TV review and
electronic displays)のエコデザイン要求事項へのコンサルテーション等について
対応を行った。
また、ロシア関税同盟エネルギー効率規制に関する WTO/TBT 通報に対し、RoHS
関連を含め、意見書を提出した(5/20)。
③環境フットプリント
欧州委員会が 2013 年 11 月から開始したパイロットテストに対して、IT 機器分野
の主幹事役として日本が主体的に対応した。また、環境フットプリント等に関連し
た環境情報開示に関する国内外動向の把握に努め、関連団体と連携し情報共有を図
った。
79
10.グリーン IT 委員会
グリーン IT 委員会では、グリーン IT 推進協議会(GIPC)が平成 20~24 年度の 5 年間に
実施した事業を継承し、社会全体のエネルギー効率向上に資するグリーン IT 製品(機器、
ソリューションおよびサービス)の導入促進に向けて各種事業を実施した。委員会設置から
2 年目にあたる今年度は、より社会に貢献できる活動となるよう、今後に向けて事業内容の
見直しを行った。その結果、委員会組織は概ね現行体制を維持しつつ、専門委員会以下の階
層では必要性を勘案して一部改組することとなり、平成 27 年度より新体制にて事業を実施
することとした。
(1)社会全体の省エネ加速化に向けたグリーン IT の貢献量に係る検討および導入促進
社会全体のエネルギー管理および省エネを加速させるため、省エネ貢献度の高いグリー
ン IT 製品(機器、ソリューションおよびサービス)のさらなる導入を目指して、IT によ
る省エネ貢献量の算定等を行った。また、関連する支援制度の活用状況等について調査・
分析し、政府に意見を具申した。
1)グリーン IT による省エネ貢献ポテンシャル算定に係る検討
①データセンターの省エネ貢献量(of IT)の算定方法を開発した。
②ビルのエネルギーマネジメントシステム(BEMS)の省エネ貢献ポテンシャル(by
IT)の算定を行った。また、政府の審議会における将来の省エネポテンシャルの議
論において、BEMS に係る算定作業に協力した。
③テープストレージを活用したデータセンターの省エネ(by IT)について、JEITA
内の関連委員会と協力して検討を進めた。
2)グリーン IT 導入促進のための普及啓発活動
グリーン IT 製品を紹介するウェブサイトを運営し、会員企業や地方商工会議所等
に対し情報発信を行った。また、JEITA 内の環境関連事業におけるセミナーに参画し、
グリーン IT による省エネ効果について講演を行った。
3)グリーン IT 導入促進のための政策提言
ビルや工場、店舗等への BEMS 導入にあたっての課題と、補助金制度の活用促進に
ついて、政府に説明および意見具申を行った。
4)低炭素社会実行計画への参画
電機・電子温暖化対策連絡会の低炭素社会実行計画における、製品の CO2 削減貢
献に係る検討に参画し、データセンターの省エネ貢献量(of IT)の算定方法の活用に
ついて提案した。
80
5)ユーザ業界との対話
グリーン IT 製品のユーザとの対話に努めた。具体的には、ビル業界との懇談会を
実施し、省エネ推進のための IT 活用に係るニーズや課題について情報交換を行った。
(2)グリーン IT のグローバル展開に向けた活動
これまでの活動で培ったアジア等海外の関連団体との友好関係を活用し、各国でのセミ
ナー開催やイベント参加を通じて、わが国の環境技術の優位性をアピールした。また、会
員企業のビジネス機会の創出に向け、特にアジアを中心とした新興国への情報発信を強化
し、国際的なリーダーシップを発揮するよう努めた。
1)海外セミナー開催、シンポジウム等への参加
グリーン IT のグローバル展開を推進するため、海外、特に新興国での普及啓発事
業を推進した。具体的には、タイ電機電子協会(EEI)の協力を得て省エネセミナー
を開催し(11 月、於バンコク)、日タイ両政府の政策について情報交換するとともに、
会員企業の優れたグリーン IT 技術を紹介した。また、International Green IT
Conference(マレーシア政府主催)、Data Center Energy Efficiency Symposium(マ
レーシア・マルチメディア開発公社主催)等に講師を派遣した。
2)アジアグリーン IT フォーラムの支援
第 6 回アジアグリーン IT フォーラム(6 月、於フィリピン)の開催・運営をサポー
トし、アジア 6 ヵ国/地域(日本/フィリピン/タイ/ベトナム/インドネシア/台
湾)の官民関係者と情報交換を行うとともに、アジアでのグリーン IT の導入促進に
向けて共同声明を発出した。
3)海外動向の把握
中国および欧米の省エネ政策等について、海外駐在員からの情報を共有した。また、
下記 2 件の調査事業を実施した。
①中国の省エネ政策と関連市場の動向調査
②ASEAN 等における省エネ政策と関連市場の動向調査(対象国:インドネシア/シ
ンガポール/タイ/フィリピン/ベトナム/マレーシア/ミャンマー/カンボジア
/ラオス/インド)
4)海外向けグリーン IT 製品紹介ホームページの開設
会員企業の海外向けグリーン IT 製品を紹介する英文ホームページを開設し、海外
イベントで紹介するとともに、海外の関連団体、政府関係者等に案内を送付した。
(3)データセンター省エネ評価指標国際標準化の推進および海外調査等の実施
わが国の優れたデータセンターと IT 機器のグローバルな導入促進に向けて、GIPC が開
発したデータセンターのエネルギー効率評価指標 DPPE(Datacenter Performance Per
Energy)の国際標準化の議論を牽引するとともに、国内外での普及に向けた活動を実施し
81
た。また、海外各国におけるデータセンターの省エネ推進策、認定制度等の動向調査を行
い、新たな標準の日本提案の可能性について検討した。
1)日本発のデータセンターエネルギー効率評価指標の国際標準化推進
ISO/IEC JTC1/SC39(Sustainability for and by IT)の国内審議団体業務(経
済産業省・日本工業標準調査会受託事業)として、審議文書の検討、意見投票、国際
会議への出席等を行い、日本が提案したデータセンターのエネルギー効率評価指標
DPPE の国際標準化に向けて議論を牽引した。DPPE の国際標準化については、平成
25 年度に日本より JTC1 SC39 に提案し、DPPE の構成要素である PUE(データセ
ンターにおけるファシリティの省エネ)、ITEE・ITEU(IT 機器のエネルギー生産性)、
REF(リニューアブルエネルギーの利用率)の定義を国際標準化することについては、
いずれも平成 26 年度に投票で可決された。これを受けて、標準の原案作成の中心的
メンバーとして積極的に活動した。
2)データセンター省エネ推進政策ならびに認定制度等に係る検討
今後の国内でのデータセンターの省エネ推進および認定に係る政策手段の検討に資
するため、海外各国のデータセンター省エネ推進政策ならびに認定制度等の動向につ
いて調査分析を行った。特に、欧州委員会 DG CONNECT のグリーンデータセンター
に係る議論、英国の CO2 排出キャップ制(Carbon Reduction Commitment)、韓国
の Green Data Center Certification Program 等の最新状況について情報を収集した。
3)海外データセンター関連団体との協調
平成 25 年度まで実施されていた日米欧官民による協調会議について、EU および米
国より「2nd ラウンドを始めたい」との提案があり、具体的なテーマ案について面談
および電話会議等により意見交換を行った。
4)IT 機器の委員会との情報共有
グリーン IT 委員会のメンバーであるデータセンター事業者、ファシリティサービ
ス事業者および JEITA 内の IT 機器の委員会メンバー等により、「省エネ」をテーマ
とした情報交換会を実施し、各業界における最新動向や課題について情報交換を行っ
た。実施後のアンケート結果では、ほぼ全ての参加企業から定期開催の要望があった。
(4)グリーン IT に係る表彰事業への協力
グリーン IT アワードの終了および CEATEC AWARD における「グリーンイノベーショ
ン部門賞」新設について関係各方面に周知し、新たな表彰事業への参加を呼び掛けた。
82
11.法務・知的財産権委員会
法務・知的財産権委員会は、わが国の IT・エレクトロニクス産業に係る法的問題および知
的財産権問題等に関する対策の推進ならびに情報提供等を行った。
模倣品対策等の知的財産保護活動として、国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)に参画
し、関係当局への要請活動を行った。また、国内外の法執行当局等との交流を通じて、知的
財産の適切な保護方法について意見・情報交換を行い、会員の企業活動に反映した。
(1)企業活動に係る経済法規・知的財産関連法規等への対応および協力
1)特許法および関連法規
・産業構造審議会 知的財産分科会 特許制度小委員会に委員を派遣し、職務発明制度
の改正に向けて産業界の意見を発信(従業者帰属⇒法人帰属)した。
2)商標法および関連法規
・産業構造審議会 知的財産分科会 商標制度小委員会 商標審査基準 WG を傍聴し、
特許庁関係者との意見交換会を実施し、産業界の意見を発信した。
・5 月 1 日の中国改正商標法の施行に合わせて、実務面での課題・問題点を確認した
上で、中国代理人を招聘して意見交換を実施した。
3)意匠法および関連法規
・産業構造審議会知的財産政策部会意匠制度小委員会に委員を派遣し、ハーグ協定お
よびロカルノ協定加盟に伴う意匠審査基準改訂について産業界の意見を発信した。
4)著作権法および関連法規
・文化審議会著作権分科会著作物等の適切な保護と利用・流通に関する小委員会に委
員を派遣し、新規ビジネス促進に向けて柔軟な規定の導入などを求めて産業界の意
見を発信した。
5)私的録音録画補償金制度
・一般社団法人私的録画補償金管理協会(SARVH)および一般社団法人私的録音補
償金管理協会(sarah)の補償金の徴収等に協力した。
6)不正競争防止法等の経済法規
・営業秘密 TF を新規に 8 月に設置し、産業界の意見をまとめ、経済産業省 経済産
業政策局 知的財産政策室に発信した。
・産業構造審議会 知的財産分科会 営業秘密の保護・活用に関する小委員会を傍聴し、
審議内容の把握および委員会内での情報共有に努めた。
7)個人データ保護等に係る法規等
・高度情報通信ネットワーク社会推進戦略本部 パーソナルデータに関する検討会を
83
傍聴し、審議内容の把握および委員会内での情報共有に努めた。
・経済産業省 情報経済課および内閣官房 IT 総合戦略室等との意見交換を実施し、適
宜産業界の意見を提言した。
8)法制審議会民法(債権関係)部会等
・債権法の改正に向けた法制審議会民法(債権法関係)部会の議論に際して、電子情
報技術産業における実情を踏まえ、実務の円滑な推進に資する内容になるよう関係
省庁に働きかけた。
9)その他の関連法規
・政府情報システムの整備および管理に関する標準ガイドラインおよび実務手引書に
おける成果物の取扱いに関する事項に対して、日本版バイ・ドール条項の適切な運
用を経済産業省 情報処理振興課へ産業界の意見を提言した。
(2)知的財産保護の取り組み
1)知的財産保護活動の推進
・JETRO ニューデリーと意見交換を行い、インド税関の実態について確認した。
・CIPP にオブザーバ参加し、インターネット上のショッピングモールにおける模倣
品取締りのガイドライン策定に向けて検討を開始した。
2)国際知的財産保護フォーラム(IIPPF)への参画
・IIPPF 企画委員会および第 1 プロジェクトに委員を派遣し、産業界の意見を発信し
た。
84
12.EC センター
IT・エレクトロニクス業界発展に貢献するため、企業間電子商取引および企業間コンカレ
ントエンジニアリング基盤整備を実施した。具体的には各委員会にてこれまで整備してきた
各種標準化施策を着実に推進するとともに、海外 EDI の実態調査、EC の将来 VISION 検討
TF の立ち上げを推進した。
(1)業際化への対応:業際 EDI 実用化に向けた活動
1)将来 VISION 検討 TF を立ち上げ、業際連携に向けた取り組むべき課題の整理に着
手した。将来 VISION 検討 TF の主なテーマは下記の通り。
①EC センター会員企業間での認識共有と若手の底上げ
②JEITA 近接業界を含めた標準利用者拡大の啓発施策展開
③業際連携の強化策の立案(自動車関連、通信関連など)
④JEITA 標準の海外利用の拡大等
業際連携における各社課題の認識共有と整理を実施(セット/部品計 8 社参加)
2)紛争鉱物調達データ交換標準化:責任ある鉱物調達検討会に参加し、データ交換標
準化ニーズについて状況確認を継続した。
(2) 国際化対応
1)国際標準化団体対応
① EIA/IBIS Open Forum(米国の業界団体)が主催する DAC(Design Automation
Conference)にて、IBIS(I/O Buffer Information Specification)推進 WG リー
ダが IBIS Summit Japan 2014 に関して意見交換と調整を行った(米 6/2~6/7)。
IBIS Summit Japan 2014 をパシフィコ横浜にて開催した(11/20)。
②ECALS 辞書の国際化提案として、IEC/SC3D/WG2 のフランクフルト会議(独
6/3~6/6)にて JEITA 提案のフラッシュメモリー仕様が国際規格となった。JEITA
から IEC への合計 19 品目におよぶ国際標準化提案の活動が認められ、IEC1906 賞
を受賞した。
2)海外 EDI 対応
①ECALGA 海外取引モデルに照らし、EDI 実施状況、ニーズ・課題等について、業
務面・IT 面から各社ヒアリングを実施した(国内:6 社、中国上海:3 社 )。
②ECM 系の情報交換の普及、ツールの普及(JEITA_AIS 作成支援ツール、ECALS
データ作成支援ツール、XML メッセージ作成支援ツール、XML/CII 変換ツール)
に関して、委員会で対応策の議論を開始した(AIS:アーティクル情報記述シート)。
85
(3)環境関係課題への対応
1 ) JAMP ( ア ー テ ィ ク ル マ ネ ジ メ ン ト 推 進 協 議 会 : Joint Article Management
Promotion-consortium)管理対象物質検索リストのバージョンアップに対応し、
JEITA_AIS 作成支援ツールの JAMP 管理対象物質検索リストを更新した(8 月、2
月)。
2)JEITA_AIS 作成支援ツール機能の ECM 委員会委員への講習会を実施した(6 月)。
3)JAMP 事務局と打合せを行い、今後の AIS 仕様改訂の見通しと JAMP 側の AIS 作成
支援ツールの利用状況等を確認した(8 月)。
(4)中堅・中小企業への対応
1)Web-EDI ガイドラインの改訂版(Ver2.1)を発行(7 月)、
Web-EDI 認定の更新申請を認定した(ECALGA 認定マーク付与 6 件)。
2)ebXML 実装ガイドラインの改訂版(Ver2.0)を発行した(3 月)。
3)XML/CII 変換ツールの改修を完了し、EC センターホームページで一般公開した(6
月)。
JEITA_AIS 作成支援ツールの JAMP 管理対象物質検索リストを最新版に更新した
(8 月、2 月)。
4)JEITA 共通クライアントを改修し(Java8 対応等)、EC センターホームページで公
開した(3 月)。
(5)標準化、実用化の促進
1)ECALGA 全般
①標準化と実用化の両セミナーを ECALGA セミナーに一本化し、3 月に実施した。
②季刊誌「ECLAGA ニュース」夏号(8 月)、冬号(2 月)を発行した。
2)サプライチェーン(SCM)関連
①海外通常取引モデルの普及促進のため、EDI 化ニーズの掘り起こしを行い、海外見
積業務の標準化に着手した。
②ビジネスガイドの Web コンテンツの増強に向けた活動については、新たなビジネス
要求や事例がなく、コンテンツ追加に至らなかった。
3)エンジニアリングチェーン(ECM)関連
①ECALGA 導入ガイド(技術情報交換編)を改定し、Ver.5.04 を発行した(10 月)。
あわせて、技術情報交換の実態の把握と何が普及の課題なのか議論を開始した。
②検査成績書の技術情報交換の現状把握と分析を開始した。
86
③JAMA(一般社団法人日本自動車工業会)参加企業への ECALS 説明と(9 月)、
ECALS データ作成支援ツールダウンロード企業への実態・課題等のヒアリングを
実施した(7 月)。
④ECALS 辞書 Ver16.1 につき技術標準専門委員会で改定内容の審議を行い、制定後
一般公開した(11 月)。
⑤EDA 標準ワーキングは当初の目的が達成できたことから解散し、新たな課題対応と
して IBIS の普及促進に焦点を当てた活動を IBIS 推進ワーキングにて行うことが企
画部会にて承認された(7 月)。
IBIS 推進ワーキングではテーマ遂行の為に、三つのサブワーキングでテーマを分担
し活動を開始した(2 月)。
87
13.関西支部
経済産業省、近畿経済産業局をはじめ関連各機関と連携し、会員企業の競争力強化と、異
分野との融合を含めた新たな市場・事業の創出に向けた取り組みを推進した。医療・ヘルス
ケア、エネルギー、自動車等を含むマーケットの最新状況の把握に努め、特に地場を拠点と
する会員に向け、経営に関わる最新の情報を提供した。また、IT エレクトロニクス産業の将
来を担う人材の育成等、基盤強化の活動に力を注いだ。
(1)ビジネス・市場の創出・拡大に向けた取り組み
1)関連各機関との連携による取り組み
①地域の「電子・エネルギー技術産業」の競争力強化を目的とする「次世代電子・エ
ネルギー技術産業ナンバーワン戦略プロジェクト」
(事務局:近畿経済産業局)にお
いて、「戦略ボード全体会議」(2 月)をはじめとする事業に積極的に参画した。
②総務省における情報セキュリティ政策の最新動向について、総務省 情報流通行政局
情報通信振興課責任者による講演を行い、情報を提供した(5 月)。
③国内外ベンチャー企業等からの技術・ビジネス提案を地域の大手企業につなぐ「IT
融合ビジネスパートナーズ」
(事務局:一般財団法人関西情報センター)の活動に主
要メンバーとして参画した。
2)情報発信・交流の取り組み
①関西機器メーカ事業責任者により、半導体、ソフト、部品各分野を代表する企業の
トップを招いて懇談を行い、今後の事業展開の方向性等につき、意見・情報交換を
行った(10 月、12 月、2 月)。
②イノベーションの実現に向け、新たな成長戦略をいかに構築するかを探るため、大
学、中小企業、海外試験・認証機関より講師を招き、
「世界に挑む成長戦略-イノベ
ーションが開く未来-」をテーマに「JEITA 2014 技術セミナー」
(9 月、参加約 120
名)を開催した。
③医療機器産業への進出に関わる情報を提供する目的で、下記の事業を実施した。
・医療機器への部材供給と、ヘルスケア機器分野参入に関するリスクマネジメントに
ついて、専門講師による「新春特別講演会」を開催し、最新の情報を提供した(1
月)。
・医療機器ビジネスへの参入に関する講演と、わが国最大級のバイオ・メディカルク
ラスターである「神戸医療産業都市」の概要説明を行った(9 月)。
・部品メーカを対象に、医療機器・ヘルスケア市場の動向と今後の見通しについて、
専門アナリストによる講演(7 月)と、
「神戸医療産業都市」諸施設の見学(10 月)
を行った。
④放送とインターネットの融合による新たなサービスとして在阪民放各社で研究が進
88
められている「マルチスクリーン型放送」につき、放送局を訪問して説明とデモを
受け、情報を共有した(7 月)。
(2)内外ビジネス環境の整備に向けた取り組み
1)グローバルマーケットの的確な把握
①機器と部品の協調による業界振興をめざし、デジタル機器、ならびに医療・ヘルス
ケア、エネルギー、自動車等の新たな成長分野について、市場・技術動向を把握す
る目的で「機器・部品メーカ懇談会」を 2 回実施した(6 月:第 84 回、11 月:第
85 回)。
②新たなウェアラブル端末に関する技術動向を把握し、今後のビジネスチャンスを探
る目的で、部品メーカトップによるミッションを台湾に派遣し、公的研究機関、現
地業界団体、大手 EMS メーカ 2 社を訪問した(8 月)。
2)各種規制・施策等への対応
①製品含有化学物質の規制と管理に関する最新動向をテーマに、それぞれ専門の講師
を招き「環境セミナー2015」(3 月、参加約 80 名)を実施した。
②紛争鉱物規制に関する米国証券取引委員会への初年度開示資料を分析し、今後の調
査における課題・論点を整理する目的で、専門講師による講演会を開催した(7 月)。
③業界団体活動におけるコンプライアンスについて、最新の状況を認識し情報を共有
する目的で、専門弁護士による講演会を開催した(11 月)。
3)標準化の取り組み
JIS C5504「ホーンスピーカ」の改正に向け、原案作成委員会を立ち上げ、検討し
た。
(3)社会的諸課題解決への取り組み
1)人事施策・人材育成に関する取り組み
①中堅会員企業による人事施策に関する情報交換を随時行うとともに、各社の施策の
参考となるよう、大手会員企業の人事責任者による人事改革の取り組みに関する講
演を行った。(7 月)
②会員企業の若手マネージャークラスおよび大阪大学大学院工学研究科学生を対象に、
関西工学教育協会電気分科会と合同で、大阪大学より専門の講師を招き、コミュニ
ケーションスキル、ファシリテーション、交渉、ディベートをテーマに、
「人材交流・
育成プログラム」を実施した。(計 4 回、延べ参加人数 63 名)
③関西工学教育協会電気分科会と共同で、大阪大学ならびに神戸大学の大学院工学研
究科において「JEITA 関西講座」を実施した。
(会員企業より延べ 18 名の講師を派
遣、延べ約 650 名が受講)
④大阪府高槻市教育センターと連携し、部品各社より指導員(9 社 9 名)を派遣し、
89
小学生 21 名を対象に、電子工作を体験してもらう「ものづくり教室」を実施した
(11 月)。
2)製品安全に向けた取り組み
・経済産業省の製品安全政策、特に電気用品の技術基準省令の見直しにつき、近畿経
済産業局担当者による講演を行った(7 月)。
・IEC/UL62368-1、IEC/UL60950-1、IEC/UL60065 の規格動向について、認証機関
担当者による講演を行った(10 月)。
・NLF(New Legislative Framework)ならびに改正 EMC/低電圧指令等、欧州に
おける規制の最新情報につき、認証機関担当者による講演を行った(12 月)。
・屋外スピーカーの長期使用による事故の予防に向け、寒冷地における屋外施設の耐
久性につき専門研究機関を訪問して技術相談を行う等、情報を収集した。
・「変成器設計マニュアル(追補版)」の編集を進めた。
(4)情報発信の取り組み
支部会員企業、関連各機関に向け、関西支部レポート(毎月)、各種催し等の情報(毎月
2 回)を発信し、支部活動および業界関連の情報をタイムリーに提供した。
90
14.海外事務所
<ワシントン DC 事務所>
(1)米国における紛争鉱物規則への対応
Conflict-Free Sourcing Initiative(CFSI)の定期会合(週 3 回)に参加し、紛争鉱
物規則の規定に基づくサプライチェーン調査フォーマットの改訂案に JEITA 意見を反
映するとともに、OECD 会合や 3 月の欧州コンフリクトフリー調達イニシアティブ・ワ
ークショップの状況および米国証券取引委員会(SEC)の紛争鉱物規則に対する訴訟等
に関する情報を収集し、本部へ報告した。
また、製錬所の特定や製錬所に対して紛争フリーの認証取得を働き掛けるチーム、企
業対応のためのガイダンスや FAQ の作成に関わるチームにも参加し、CFSI プログラム
の充実・推進の支援を行った。
(2)各国政府機関への業界提言
各国政府機関が公表あるいは検討している法律案や政策案等について、JEITA 本部、
米国産業界および経済産業省と連携し、適切な業界提言やその調整・支援等を行った。
1)米国政府(連邦および州)への業界提言とフォローアップ
・紛争鉱物に関して、製錬所リストの作成支援など規則関連への取り組みとともに、
米国政府説明責任局(GAO)に JEITA の紛争鉱物に対する取り組みや課題を説明
した。
・イメージ機器のエネルギースター・プログラムに関して、米国環境保護庁(EPA)
との会議を情報技術産業協議会(ITI)と共催した。
2)各国政府への業界提言とフォローアップ
・メキシコの省エネ規則の問題に関して、米国民生電子工業会(CEA)と連携した。
・インドの排他的独自政策に関する米国産業界および JEITA の対応について意見交換
した。
・中国のサイバーセキュリティ規制に関し、関連業界団体からの情報収集を行った。
(3)在米日系企業、日本大使館等とのネットワークの強化
1)米国業界団体等との関係強化
・WTO 情報技術協定(ITA)品目拡大交渉の早期再開・締結に向けて、ITI、CEA、
米国半導体工業会(SIA)との間で、適宜、日米業界および政府の対応状況につい
て情報交換を行うとともに、ITA 品目拡大に関するセミナー(4 月、北京)に参加
した。
・2012 年国防授権法の規定に基づき、5 月に発行された模倣電子部品の検知・回避を
91
強化する国防連邦調達規制の改訂版に関して、ITI と SIA から影響分析等の情報収
集を行った。
2)在米日系企業、日本大使館等とのネットワークの強化
・在米の日本大使館、独立行政法人貿易振興機構(JETRO)、日系業界団体および日
系エレクトロニクス企業等とのコミュニケーションを深耕し、関心事項とその動向
の把握に努めた。その一環で、ワシントン近郊の会員企業向けの「ラウンドテーブ
ル」を 4 半期に一回のペースで開催した。
・ニュージャージー州のバイ・アメリカン法案の動向に関して、在ワシントン DC 日
本 大 使 館 、 在 米 日 系 エ レ ク ト ロ ニ ク ス 企 業 、 米 国 業 界 団 体 Organization for
International Investment (OFII)と連携し、日系企業への影響等に関する情報収集
を行い、本部へ報告するとともに、必要な対応を行った。
3)在米部品懇談会の開催
在米部品懇談会を 2 回開催(6 月、シアトル/12 月、マイアミ)し、在米日系企業
各社に日本の IT・エレクトロニクス市場の動向および税制改革要望等の情報提供を行
うとともに、労務・コンプライアンスに関する共通課題や北米および中南米ビジネス
における関心事項等について意見交換を行った。
(4)情報収集と報告
・
「ワシントン DC 事務所報告」を月次で発行し、米国の環太平洋戦略的経済連携協定
(TPP)、環大西洋貿易投資パートナーシップ(TTIP)、情報技術協定(ITA)の交
渉状況、米中関係および米国政府・議会の動静をまとめ、本部へ報告した。また、
これら課題について週単位で速報を本部に提供した。
・SEC 紛争鉱物規則に対する米国産業界による訴訟の情報を収集し、本部へ報告した。
・2012 年国防授権法の規定に基づき、国防総省が模倣電子部品の検知・回避に向けた
実施・検討している諸政策について情報収集を行い、個別イシューレポートとして、
本部に報告した(7 月)。
・米国電池工業会(PRBA)と連携を図り、米国運輸省のリチウム電池の航空輸送に
関する最終規則の発布および施行日の見通しについて情報収集を行い、本部へ報告
した。
・中国の情報セキュリティ強化に関する米国業界の動向について情報収集を行い、本
部へ報告した。
・注目市場(4K TV、ウェアラブル端末、3D 印刷、無人自動車等)の動向を報告し
た。
・サイバーセキュリティやパテント・トロール規制に関する米国政府、議会、業界へ
の動向に関する情報収集を行った。
・政策役員会および通商委員会において、最新の米国動向(政治、経済、通商)につ
いて講演した(3 月)。
92
(5)JEITA ミッションへの協力等
1)訪米ミッションへの協力
・イメージ機器のエネルギースター・プログラムに関する JEITA メンバーと ITI との
バイラテラルのミーティングの開催を支援した(7 月、ワシントン DC)。
・JEITA オープンデータ・ミッションの訪米に際して、商務省、米国一般調達局、シ
ンクタンク、ニューヨーク大学等との会合設定および訪問を支援した(11 月)。
・半導体国際委員会と SIA とのバイラテラルのミーティングに協力および参加した(8
月、12 月、ワシントン DC)。
2)CEATEC JAPAN 2014 が米国商務省の展示会認証を取得するための現地窓口として
対応した。
3)国際的人材育成のための協力
IT・エレクトロニクス業界において、国際的な人材を育成するための協力、支援を
行うため、本部からの研修生の受け入れ・教育を支援した。
<北京事務所>
北京事務所は、変化が激しく様々な課題がある中国における会員企業の最前線事務所とし
て、中国の電子情報産業関連政策や産業動向等に関する情報収集および発信を行うとともに、
中国政府機関等に対する業界提言の調整・発出・フォローアップ等を精力的に実施した。
(1)情報収集および発信
1)法律・条例等の各種規則および関連政策
以下の情報を関連委員会や説明会、また適宜発信している「北京電子信息」等にお
いて情報を発信した。
①法律・条例等の各種規則および関連政策
中国の標準制度に関する基本情報と最新動向をまとめた。その際、中国の戦略的振
興産業や欧州勢の動向についても調査した。
②情報セキュリティ認証制度の運用実態について調査レポートを作成し、説明会を実
施した。
③中国強制認証制度(CCC)改正
9 月に大幅改正された中国強制認証制度(CCC)について、新制度の考え方を政府
に直接確認し、さらに運用の実態を認証機関の責任者を講師に招いて説明会を開催
し、本部に報告した。
④環境保護法改正
4 月下旬に改正された環境保護法の内容について分析し、本部に報告するとともに、
93
関連委員会で説明した。
2)統計、市場動向、企業動向等
中国政府(工業情報化部)から四半期ごとに発表される電子情報産業の動向をまと
め報告した。また、半導体、情報セキュリティ産業、電子情報産業の動向をレポート
や講演において報告した。
(2)中国政府機関等に対する業界提言
中国 RoHS
(電子情報製品含有有害物質に関する規制)の標識標準の改正に伴って、RoHS
管理弁法との齟齬を正すよう申し入れ、政府内で調整するとの回答を得た。また、中国
WEEE(廃電器電子製品回収処理管理条例)の対象品目調整(追加)に当たって、課題が
ある品目について意見の申し入れを実施するとともに、中国政府、業界団体等と調整を継
続して実施した。
情報セキュリティに関する標準および知財関連規定のパブリックコメントに対して、本
部と連携しつつ政府に意見を申し入れた。また、
「消費者製品取扱説明」の強制標準の実施
上の課題、
「製品標識表注規定」廃止による輸入品の表示の課題について、政府に問題点を
指摘して是正を求めた。結果、前者は施行延期となった。
また、中国政府に対して業界意見を提言するにあたって、重要な政府間の枠組みである
日中政府 IT 政策対話は 2012 年 3 月以降途絶えているが、現地日本大使館と連携し、中国
政府に再開の働きかけを実施した(中国政府の 2015 年の計画案には掲載)。
(3)中国の電子情報産業関連団体との連携・協力の推進
1)中国電子商会(CECC)との連携・協力
CECC とは、ITA 拡大に関して意見交換、適宜中国政府や電子情報産業の動向を意
見交換するなど、交流を図った。
2)中国機電産品輸出入商会(CCCME)との連携・協力
4 月に、北京において CCCME が米国情報産業機構(USITO)と ITA 関連のフォ
ーラムを開催した。この際、フォーラムへの貢献、日本政府関係者および JEITA 関係
者との意見交換の場を設定するなど、相互理解増進に協力・貢献した。
3)省エネ分野の関連団体との連携
深センにおけるスマートシティのイベントに参加するなど、情報収集に努めた。
4)グリーン IT
6 月にマニラで開催されたグリーン IT フォーラムにおいて、中国のスマートシティ
の現状と課題について講演した。
5) 中国半導体産業協会(CSIA)等との協力
液晶パネルの団体である CODA 主催の WLICC に北京事務所からも参加し、会議の
94
円滑な運営に協力した。
6)中国関連団体のイベントへの協力
中国家電研究院が主催する EPR フォーラムに後援名義、官民の参加をサポートし
た。深セン電子商会が主催する、スマートシティフォーラムや、同団体が協賛する中
国最大のエレクトロニクス展示会にも参加した。
7)その他
6 月に中国国際貿易委員会電子情報業分会(CCPITECC)とともに、環境測定に関
する人材育成交流会を共同開催した。本件は JEITA 国際協力委員会に報告した。
(4)現地進出会員企業に対する情報提供および活動支援
1)JEITA 関連情報の提供
メールによる情報提供、中国日本商会の場を活用した説明会を開催した。
2)在中国会員企業との連携強化
中国 RoHS や中国 WEEE 等の対応に当たっては、本部関係部署および現地メンバ
ーとも相談・調整しつつ対応した。また、北京における電子部品メーカの勉強会を開
催した。
中国の各地を訪問する際、極力会員企業を訪問し、活動実態や課題の把握に努めた。
(5)JEITA および関連業界の訪中ミッションの受入協力
廃家電処理に関するフォーラム対応や知財保護活動のための関連団体の訪問団の活動を
サポートした。また、省エネの政府調達基準の意見調整のため、基準制定組織を訪問して
要望活動をサポートした。
その際には、現地団体との意見交換アレンジ、政府との交流の場設定、訪問に当たって
のアドバイスなどを行った。
(6)中国における戦略的互恵関係のための取り組み
1)日本大使館、中国日本商会等日系組織との連携強化
中国日本商会白書の一部を執筆し、その後の中国政府や欧米団体との意見交換を実
施した。情報セキュリティ認証調査レポートを元にして中国日本商会と共同の講演会
等を開催した。
また、在中国の日系企業に広くかかわる以下の課題を中国日本商会と連携して実施
した。
・測絵法の改正(測量等に関する規制)説明会
・消費者権益保護に関する関連法令や摘発事例等を調査し、消費者行政実施期間であ
る中国消費者協会とのワークショップの開催
95
・輸入製品の表示に関する告示の廃止に関する課題への対応(中国政府への課題是正
の申し入れ)
2)米欧韓等の関係機関との連携強化
北京における欧米韓の機関とは日常的に情報交換等を実施した。例えば、情報セキ
ュリティ規制や環境規制などの対応に当たっては、共同で政府と対話し、情報交換す
るなど連携を図った。
定期的に ICT セキュリティラウンドテーブルを開催し、5 月には JEITA がホスト
として開催した。
3)国際会議等の場を活用した諸外国との連携強化
グリーン IT フォーラム(マニラ)、廃家電リサイクルの国際会議(北京)、アジア
エレクトロニクスフォーラム(AEF)等において、アジア等からの参加者と意見交換
し た 。 ま た 、 台 湾 訪 問 時 に 姉 妹 団 体 で あ る Taiwan Electrical and Electronic
Manufacturers’ Association (TEEMA)を訪問し、意見交換して今後の連携強化に
結び付けた。
APEC においては、米国等から多くの IT 関係者が集まっており、情報収集に努め
た。
<ブリュッセル事務所>
(1)情報収集および情報提供
EU および各国政府の法律・規則等、欧州内の産業関係団体、規格策定団体等の動向お
よび市場動向、企業動向等について、随時、現地シンクタンクの活用および関係者等から
の聴取を行い、整理分析の後、「欧州代表情報」等として JEITA 本部に報告した。
(2)EU および欧州各国政府、関係団体等との調整
欧州との重要案件(日 EU 経済連携協定(EPA)、欧州と各国との自由貿易協定(FTA
/EPA)、WTO 情報技術協定(ITA)、関税分類問題、中国等の保護主義的政策への対応、
EU データ保護規則案等)について情報収集を行い、必要に応じて JEITA 本部に報告、さ
らに EU および欧州各国政府、関係団体等との間の調整を行った。具体的な進捗は下記の
通り。
・日 EU EPA については、2013 年以降、東京とブラッセルで交互に交渉が継続されて
いるところ、2014 年 3 月の JEITA、DIGITALEUROPE 等日欧業界対話会合による
共同声明の発出、また、5 月の安倍総理来白時のファンロンパイ EU 大統領、パロー
ゾ欧州委員長との定期協議など欧州側へのアプローチが功を奏し、同年 6 月、欧州委
員会は、日欧 EPA 交渉について継続を承認するレビュー報告書が発表された。また、
2015 年内の締結を目指していくことで日 EU が合意した。
96
・ITA については、同年 5 月の APEC 貿易大臣会合において JEITA を含む世界のハイ
テク産業 81 団体から ITA 拡大交渉の早期再開を求める共同声明を発出した。また、
同年 11 月の APEC 北京会合において、米中間での合意がなされたことから、その後、
首脳レベルで、ITA 拡大の重要性および早期妥結を目指すことが宣言されたが、12 月
初旬にジュネーブで行われた WTO-ITA 拡大交渉および一般理事会において、最終的
に合意できず越年することとなった。
・EU データ保護規則案については、EU および欧州各国政府、関係団体等から関連動
向の情報収集を継続するとともに、日本側の個人情報保護の立法化に向けた動きのイ
ンプットも含め、定期的に意見交換を実施した。
・欧州のスマート社会の実現に向けた取り組み(新たなビジネス・市場創出に向けた取
り組み、イノベーション・先端基盤技術開発、低炭素社会実現に向けた省エネの推進、
電子行政確立に向けた取り組み、個人情報保護とデータ利活用の両立、サイバーセキ
ュリティ強化への取り組み等)について、現地関係者から情報収集を行った。
・社会的諸課題解決への取り組みに関しては、紛争鉱物資源等の規制への対応、環境関
連規制への対応(REACH、EuP/ErP、RoHS、WEEE、環境フットプリント等)等
について現地関係者から情報収集を行った。
特に紛争鉱物については、本年夏以降、在欧日系企業ビジネス協議会(JBCE)と協力
して共同のポジションペーパーを 2014 年 12 月までにまとめ、公表した。さらに 2015 年
3 月には、DIGITALEUROPE や JBCE 等と共同で、国際通商委員会(INTA)が作成した
修正案に対する意見書を欧州議会等の関係者に提出した。
(3)ネットワーク構築と強化
・DIGITALEUROPE 等の欧州の関係団体等と密接な関係を継続した(上取り組みへの
追加として、6 月の G20 貿易大臣会合において、関係団体とは、「現地化強制化政策
問題(FLP:Forced Localization Policy)」に関する共同声明について調整、会合時
に政府関係者へ発出した)。また、10 月には東京において同問題に対して、
DIGITALEUROPE および米 ITI と連携して 3 極会合を行い、最終成果を「Tokyo
Resolution」としてまとめ、公表した。さらに、FLP の観点として、中国において進
められている銀行分野に対するサイバーセキュリティ規制に対して、日欧の産業界と
して適切なアクション(対中国、対日欧政府)を実行していくため、DIGITALEUROPE
と密接な連携をとりつつある。
・JBCE および日本機械輸出組合(JMC)等の活動と協調して、在欧日系企業間の情報
交換等のネットワークを維持・強化した。
(4)その他
・本年 5 月の安倍総理大臣の訪欧時、EU 日本政府代表部や日本大使館、独立行政法人
日本貿易振興機構(JETRO)、JBCE と連携し、日欧双方の関係者に対して産業界と
しての要望をインプットした。
97
付表
国際会議
開催時期
会議名
開催国
2014 年 4 月 国際半導体技術ロードマップ(ITRS)会議
ドイツ
5 月 民生用電子情報機器標準化技術情報交流会(GISA) 米国
担当部門
半導体部会
CE 部会
WEF(World Electronics Forum)
ナイジェリア
総合政策部会
第 49 回 WSC 合同運営委員会(JSTC)
台湾
半導体部会
第 18 回世界半導体会議(WSC)
台湾
半導体部会
第 10 回国際ナノテクノロジー会議(INC10)
米国
半導体部会
第 19 回国際ハイテク環境安全健康会議(IHTESH) 米国
半導体部会
受動部品世界統計会議(WCTS/WRTS/WITS)
日本
電子部品部会
中国
ディスプレイデバイス部会
IBIS Summit in USA
米国
EC センター
第 6 回アジアグリーン IT フォーラム
フィリピン
グリーン IT 委員会
香港
総合政策部会
半導体に関する政府/当局間会合(GAMS)
日本
半導体部会
第 50 回 WSC 合同運営委員会(JSTC)
日本
半導体部会
WSC 環境安全健康(ESH)委員会
日本
半導体部会
国際半導体技術ロードマップ(ITRS)会議
韓国
半導体部会
11 月 第 22 回世界液晶産業協力会議(WLICC/WG)
韓国
ディスプレイデバイス部会
第 12 回 WLICC/メインコミッティー会議
韓国
ディスプレイデバイス部会
IBIS Summit Japan 2014
日本
EC センター
2015 年 2 月 第 51 回 WSC 合同運営委員会(JSTC)
韓国
半導体部会
韓国
半導体部会
6 月 第 21 回世界液晶産業協力会議(WLICC/WG)
10 月 AEF(Asia Electronics Forum)
WSC 環境安全健康(ESH)委員会
98
標準化
<国際会議>
開催時期
会議名
開催国
2014 年 5 月 IEC/TC110 国際会議
ISO/IEC JTC1/SC39 国際会議
10 月 ISO/TC204 総会
IEC/SC37A 国際会議
米国
ディスプレイデバイス部会
韓国
グリーン IT 委員会
カナダ
情報・産業社会システム部会
ポルトガル
11 月 IEC/TC62 国際会議
担当部門
電子部品部会
米国
情報・産業社会システム部会
IEC/TC100 国際会議
日本
CE 部会
IEC/TC110 国際会議
日本
ディスプレイデバイス部会
IEC/TC47、SC47A、SC47D、SC47E 国際会議
日本
半導体部会
IEC/TC40 国際会議
日本
電子部品部会
IEC/TC51 国際会議
日本
電子部品部会
IEC/SC48B 国際会議
日本
電子部品部会
IEC/TC48、SC48D 国際会議
日本
標準化政策委員会
IEC/TC91 国際会議
日本
標準化政策委員会
IEC/TC113 国際会議
日本
標準化政策委員会
IEC/TC119 国際会議
日本
標準化政策委員会
IEC/TC111 国際会議
日本
環境委員会
2015 年 2 月 IEC/TC110 国際会議
米国
ディスプレイデバイス部会
イギリス
情報・産業社会システム部会
3 月 IEC/TC87 国際会議
99
<国際委員会の議長・幹事の受託>
事業
担当部門
IEC/TC51(磁性部品及びフェライト材料)
電子部品部会
IEC/TC91(電子実装技術)
標準化政策委員会
IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステム及び機器)
CE 部会
IEC/TC110(電子ディスプレイデバイス)
ディスプレイデバイス部会
IEC/TC111(電気・電子機器、システムの環境規格)
環境委員会
IEC/SC47A(集積回路)
、SC47D(半導体パッケージ)
、SC47E(個別半導体) 半導体部会
IEC/SC48D(電子装置の機械的構造)
標準化政策委員会
<IEC・ISO 規格の作成(JISC から国内審議委員会を受託)>
事業
担当部門
IEC/TC40(電子機器用コンデンサ及び抵抗器)
電子部品部会
IEC/TC47(半導体デバイス)
、SC47A(集積回路)
、SC47D(半導体パッケージ)
、 半導体部会
SC47E(個別半導体)
IEC/TC48(電子機器用機構部品)
、SC48D(電子装置の機械的構造)
標準化政策委員会
IEC/TC51(磁性部品及びフェライト材料)
電子部品部会
IEC/TC62(医用電気機器)
、SC62A(医用電気機器の共通事項)
、
SC62D(医用電子機器)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC80(舶用航海及び無線通信装置とシステム)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC87(超音波)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC91(電子実装技術)
標準化政策委員会
IEC/TC100(オーディオ・ビデオ・マルチメディアシステム及び機器)
CE 部会
IEC/TC110(電子ディスプレイデバイス)
ディスプレイデバイス部会
IEC/TC111(電気・電子機器、システムの環境規格)
環境委員会
IEC/TC113(電気・電子分野の製品及びシステムのナノテクノロジー)
標準化政策委員会
IEC/TC119(プリンテッドエレクトロニクス)
標準化政策委員会
IEC/SC37A(低圧サージ防護デバイス)
SC37B(サージ防護デバイス用部品)
電子部品部会
IEC/SC48B(コネクタ)
電子部品部会
IEC/IECEE(電気機器適合性試験認証制度)
安全政策委員会
ISO/IEC JTC1/SC39(IT の及び IT によるサステナビリティ)
グリーン IT 委員会
100
<外部の国際審議委員会委託団体との連携・協力>
事業
担当部門
IEC/TC9(鉄道用電気設備とシステム)
情報・産業社会システム部会
電子部品部会
IEC/TC20(電力ケーブル)
安全政策委員会
IEC/TC32B(低圧ヒューズ)
、32C(ミニチュアヒューズ)
安全政策委員会
IEC/SC62B(医用画像装置)
情報・産業社会システム部会
IEC/SC62C(放射線治療装置、核医学及び放射線量計)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC68(磁性合金及び磁性鋼)
電子部品部会
IEC/TC69(電気自動車及び電動産業車両)
電子部品部会
IEC/TC79/WG12(警報及び電子セキュリティシステム/
ビデオサーベランスシステム)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC81(雷保護)
電子部品部会
IEC/TC89(耐火性試験)
安全政策委員会、電子部品部会
IEC/TC101(静電気)
電子部品部会、標準化政策委員会
IEC/TC103(無線通信用送信装置)
情報・産業社会システム部会
IEC/TC104(環境条件、分類及び試験方法)
電子部品部会
IEC/TC106(電子・情報機器からの電磁波による人体曝露測定法及び評価法)
安全政策委員会
IEC/TC107(航空用電子部品のプロセスマネジメント)
電子部品部会
IEC/TC108(オーディオ・ビデオ、情報技術、通信技術分野における電子
機器の安全性)
安全政策委員会、電子部品部会、
CE 部会
IEC/TC109(低圧機器の絶縁協調)
安全政策委員会
IEC/TC120(電気エネルギー貯蔵システム)
電子部品部会
IEC/TC121(麻酔装置及び人工呼吸器関連装置)
情報・産業社会システム部会
IEC/SC23J(機器用スイッチ)
電子部品部会
IEC/SC77A(低周波現象)
、77B(高周波現象)
安全政策委員会
IEC/CAB(適合性評価評議会)
安全政策委員会
IEC/CISPR(国際無線障害特別委員会)
、SC-A(測定法)
、SC-B(ISM)
、
SC-H(共通)
、SC-I(AV 及び IT 機器)
安全政策委員会
ISO/TC21/SC3(消防器具/火災感知及び警報システム)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC42/WG18(デジタルスチルカメラ)
CE 部会
ISO/TC61(プラスチック)/SC4(燃焼挙動)
安全政策委員会
101
事業
担当部門
ISO/TC150(外科用体内埋没材)/SC6(活動型埋没医療用具)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC159(人間工学)
ディスプレイデバイス部会
ISO/TC172(光学及びフォトニクス)/SC7(眼光学及び関連機器)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC173(福祉用具)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC176(品質マネジメントシステム)
安全政策委員会
ISO/TC184(オートメーションシステム及びインテグレーション)/
SC2(ロボットとロボティックデバイス)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC184(オートメーションシステム及びインテグレーション)/
SC4(産業データ)
標準化政策委員会
ISO/TC204(ITS)
、WG16(通信)
、WG17(ノーマディックデバイス)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC210(医療用具の品質管理と関連する一般事項)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC215(保健医療情報)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC223/WG5(社会セキュリティ/ビデオサーベランス)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC229(ナノテクノロジー)
標準化政策委員会
ISO/TC242(エネルギーマネジメント)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC257(省エネルギーの評価・検証)
情報・産業社会システム部会
ISO/TC268/SC1(スマート都市インフラ)
CE 部会
ISO/CASCO(適合性評価委員会)
安全政策委員会
ISO/IEC JTC1/SC31(自動認識及びデータ取得技術)
情報・産業社会システム部会
ISO/IEC JTC1/SC35(ユーザインタフェース)
CE 部会
102
調査報告書
事業
担当部門
電子情報産業の世界生産見通し 2014(赤本) 冊子&【ダウンロード版】
総合政策部会
電子情報産業の世界生産見通し講演会・講演資料【ダウンロード版】
総合政策部会
電子情報産業の世界生産見通し(赤本詳細版)各社アンケート集計結果
総合政策部会
注目分野に関する動向調査 2014 冊子&【ダウンロード版】
総合政策部会
日本の電子情報産業 2014
総合政策部会
移動電話に関する市場調査報告書
総合政策部会
JEITA 先端基盤技術動向調査 2014 概要
-電子材料・デバイス/センシング技術-
総合政策部会
サプライチェーン事業継続調査票(英語版・中国語版)
【ダウンロード版】
総合政策部会
プリンター -カタログ用語集 第 7 版(WEB 公開)
情報・産業社会システム部会
どっちにするの? 紙とデジタル
情報・産業社会システム部会
情報端末装置に関する市場調査報告書(出荷見通し)
情報・産業社会システム部会
プリンターに関する調査報告書(世界市場見通し)
情報・産業社会システム部会
入力装置に関する調査報告書(出荷見通し)
情報・産業社会システム部会
磁気記憶装置に関する調査報告書(世界市場見通し)
情報・産業社会システム部会
端末装置に関する調査報告書(出荷見通し)
情報・産業社会システム部会
IT ユーザトレンド 2012/ビッグデータ・クラウド取組み動向調査
情報・産業社会システム部会
平成 24 年度サーバ・ワークステーションに関する市場調査報告書
情報・産業社会システム部会
平成 24 年度ネットワークストレージに関する調査報告書
情報・産業社会システム部会
保険適用マニュアル第 6 版~希望書作成の迅速化のために~
情報・産業社会システム部会
医療機器業公正競争規約ハンドブック
情報・産業社会システム部会
映像監視カメラ用レンズ技術革新の解説書
情報・産業社会システム部会
医療機器調査報告書 ~世界 49 カ国の輸出入統計~
情報・産業社会システム部会
AV&IT 機器世界需要動向 ~2019 年までの展望~
CE 部会
2014 民生用電子機器国内出荷データ集【ダウンロード版】
CE 部会
フラットパネルディスプレイ(FPD)の人間工学シンポジウム 2015 講演資料
ディスプレイデバイス部会
主要電子機器の世界生産状況 2013 年~2015 年
電子部品部会
2024 年までの電子部品技術ロードマップ
電子部品部会
103
事業
担当部門
表面実装形電流ヒューズの端子部による温度ディレーティング
電子部品部会
電気及び電子機器用リチウムイオンキャパシタの輸送に関する手引書
電子部品部会
電気及び電子機器用電機二重層キャパシタの輸送に関する手引書 -第 2 版-
電子部品部会
新版 磁石のはなし
電子部品部会
電解蓄電器評論(第 128 号)
電子部品部会
環境調和型先端実装技術成果報告会 2014
標準化政策委員会
認証制度活用事典(第 4 版) CD-ROM 版
安全政策委員会
統計
事業
担当部門
移動電話国内出荷実績
総合政策部会
ソフトウェアおよびソリューションサービス市場規模
情報・産業社会システム部会
サーバ・ワークステーション出荷実績
情報・産業社会システム部会
情報端末機器の世界・日本市場規模
情報・産業社会システム部会
産業用電子機器の受注、出荷実績
情報・産業社会システム部会
民生用電子機器国内出荷統計(AV 機器、カーエレクトロニクス)
CE 部会
パーソナルコンピュータ国内出荷実績
CE 部会
受信システム機器国内出荷実績
CE 部会
タブレット端末国内出荷実績
CE 部会
電子部品グローバル出荷統計
電子部品部会
電子材料生産実績
電子部品部会
104
人材育成事業
事業
担当部門
ものづくり教室
電子部品部会、関西支部
小学生のためのおもしろ電気教室
総合政策部会
授業でも使用可能なアルゴリズム学習教材の啓発
情報・産業社会システム部会、
総合政策部会
中学生高校生のための IT・エレクトロニクス講座
総合政策部会
大学におけるモデルカリキュラムの開発と実施
総合政策部会
産学連携シンポジウム
総合政策部会
CEATEC JAPAN 業界研究セミナー
総合政策部会
大学における電子実装技術に関する教育講座
標準化政策委員会
JEITA 講座、JEITA 関西講座
情報・産業社会システム部会、
関西支部
FPD スクール
ディスプレイデバイス部会
産学連携による人材交流・育成プログラムの実施
関西支部
105
講演会・説明会
開催時期
講演会・説明会名
担当部門
2014 年 4 月 知識情報処理技術に関するシンポジウム 集めないビッグデータ(2)
-個人データの安全な活用に向けて-」
「医療機器への電子部品供給ガイド」出版報告会
5 月 エネルギー基本計画に関する説明会
情報・産業社会システム部会
電子部品部会
総合政策部会
コンフリクトミネラル調査説明会
総合政策部会
医用電子機器の安全規格 JIS T 0601-1 追補改正セミナー
情報・産業社会システム部会
平成 25 年度わが国におけるサーバ・ワークステーションの
出荷実績記者発表会
情報・産業社会システム部会
JEITA ハイレゾオーディオセミナー
CE 部会
2020 年東京オリンピックで時代を変える
-IT・エレクトロニクス技術が支える社会と暮らし-報告会
電子部品部会
生物多様性保全推進セミナー
環境委員会
6 月 情報端末フェスティバル 2014
情報・産業社会システム部会
ヘルスソフトウェア自主ガイドラインに係わる説明会
-ヘルスソフトウェア推進協議会設立に向けて-
情報・産業社会システム部会
スピントロニクスデバイスの魅力と可能性
~アプリケーションでの活用と新市場ビジネス~
半導体部会
工場・ビル等の省エネ/節電対策セミナー
環境委員会
7 月 経済産業政策について
総合政策部会
センシング先端技術動向調査報告会
総合政策部会
平成 26 年度先端電子材料・デバイス技術フォーラム
総合政策部会
半導体デバイス信頼性標準化 ESD セミナー
半導体部会
Foundry 信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー
~日本企業がシリコン Foundry を安心して使うために~
半導体部会
JEITA 環境調和型先端実装技術成果報告会 2014
標準化政策委員会
事業所関連環境法規制セミナー
環境委員会
電機・電子業界 低炭素社会実行計画フォローアップ調査説明会
環境委員会
8 月 医薬品医療機器等法への対応等に係わる勉強会
「USB Portable Storage Device に関する国際的な
セキュリティ要件」説明会
106
情報・産業社会システム部会
情報・産業社会システム部会
開催時期
講演会・説明会名
担当部門
半導体デバイスの信頼性試験セミナー
半導体部会
IEC/IECEE CMC(認証管理委員会)報告会
安全政策委員会
9 月 公正競争規約の基礎から最新情報までわかる講習会
情報・産業社会システム部会
ヘルスソフトウェア開発ガイドラインセミナー
-優良なヘルスソフトウェアの提供を目指して-
情報・産業社会システム部会
ビッグデータ分析技術の最新動向
~特許庁特許出願技術動向調査及び新興 IT 企業動向
情報・産業社会システム部会
医療機器ビジネスへの参入、ならびに神戸医療産業都市の
クラスター集積について
情報・産業社会システム部会
情報端末フェスティバル in 京都
情報・産業社会システム部会
デジタル放送技術セミナー2014
情報・産業社会システム部会
医薬品医療機器等法における QMS に係る勉強会
情報・産業社会システム部会
2014 技術セミナー「世界に挑む成長戦略-イノベーションが開く未来」 関西支部
10 月 IoT、M2M は IT エレクトロニクス産業のけん引役になるのか
総合政策部会
CEATEC JAPAN 業界研究セミナー
総合政策部会
電子部品の安全な使い方セミナー
電子部品部会
「世界経済の展望」
「注目分野委託調査結果報告」
総合政策部会
IT・エレクトロニクス分野におけるミャンマーと日本の連携と課題
情報・産業社会システム部会
リスクマネジメント・トレーニング講座
-GHS LEVEL-1 スキル習得-
情報・産業社会システム部会
組込み系ソフトウェア開発の課題分析と提言
~アーキテクトをどのように育てるのか~
情報・産業社会システム部会
プリンターの技術動向『ちょっと変わってきた電子写真と
インクジェット、根強い感熱・熱転写とドットインパクト』
情報・産業社会システム部会
省エネルギー/エネルギー効率をさらに向上させるには?
情報・産業社会システム部会
映像監視カメラシステム動向 ~安心・安全な社会実現に向けて~
情報・産業社会システム部会
IT トレンド踏査報告・ビッグデータ、クラウドの取り組み
情報・産業社会システム部会
第 5 回ヘルスケア産業イノベーションフォーラム
情報・産業社会システム部会
~NEXT-ヘルスケア×ロボット技術産業の革新と新市場の創出に向けて~
「計算」技術が拓くメディカル応用
情報・産業社会システム部会
ロングテール時代における楽天のデータ戦略
情報・産業社会システム部会
ヘルスソフトウェア規制と自主ガイドラインの展望
情報・産業社会システム部会
107
開催時期
講演会・説明会名
担当部門
ビッグデータ活用の 5 つのワナ&経営視点での戦略的活用術
情報・産業社会システム部会
新世代医療機器向けマルチコア Solution への期待と課題
情報・産業社会システム部会
ビッグデータの理想と現実
情報・産業社会システム部会
自動運転の実現に向けて
情報・産業社会システム部会
世界最先端 IT 国家創造宣言について
情報・産業社会システム部会
CE 部会セミナー2014 ~次世代放送に関する最新動向と展望~
CE 部会
カセットハードディスク国際規格“iVDR”の現状と今後の展開
CE 部会
JEITA デザインフォーラム
~未来洞察からシナリオ創造 -デザインの活かし方-
CE 部会
新しいスマートメーター実装
~スマートメーターとスマートハウスの相互接続へ~
CE 部会
自動車のネットワーク化の将来と課題
CE 部会
JEITA ディスプレイフォーラム 2014 ~未来を描くディスプレイ~
ディスプレイデバイス部会
第 11 回 JEITA 電子材料セミナー
電子部品部会
JEITA 国際戦略・標準化セミナー
標準化政策委員会
JEITA 環境フォーラム 2014
環境委員会
多様性による革新の創造
関西支部
11 月 第 6 回産学連携シンポジウム
総合政策部会
組込み系ソフトウェア・ワークショップ 2014
情報・産業社会システム部会
組込み系開発の実践的モデリング~モデリングはなぜ失敗するのか?~
第 54 回電子機器及び電子デバイス関連の動向講演会
半導体部会
半導体デバイス信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー
~Foundry 活用時代のシリコン信頼性について~
半導体部会
12 月 クールジャパン政策について
総合政策部会
JEITA 技術戦略シンポジウム 2014
総合政策部会
GHS リスクマネジメント・トレーニング講座(第 2 回)
情報・産業社会システム部会
JEITA ソフトウェアエンジニアリング技術ワークショップ 2014
~ウェアラブル時代のシステムデザイン~
情報・産業社会システム部会
「情報システムの設備ガイド」新版発刊記念セミナー~
「JEITA ITR-1001D」最新情報の解説~
情報・産業社会システム部会
医用電気機器 EMC 国際規格 IEC60601-1-2 第 4 版解説セミナー
情報・産業社会システム部会
標準化専門委員会及び実装部品包装標準化専門委員会合同活動報告会
電子部品部会
108
開催時期
講演会・説明会名
担当部門
認証制度活用事典第 4 版説明会
安全政策委員会
海外ビジネス戦略セミナー
~中国省エネ政策に対応するビジネス戦略~
グリーン IT 委員会
グリーン IT 委員会平成 26 年度中間報告会
グリーン IT 委員会
2015 年 1 月 電子情報産業の世界生産見通し講演会(東京・大阪)
総合政策部会
医療機器のリスクマネジメントセミナー
情報・産業社会システム部会
JEITA 半導体ビジネスと標準化戦略に関するセミナー(第 7 回)
半導体部会
JEITA ナノエレクトロニクス技術フォーラム
標準化政策委員会
海外化学物質規制セミナー
環境委員会
2 月 「欧州の各種動向(独インダストリー4.0 等)
」に関する講演会
総合政策部会
「発展する中国、最近の状況」に関する講演会
総合政策部会
医療機器業界に役立つコンプライアンスセミナー
情報・産業社会システム部会
M2M 最新動向セミナー2015 ~国際標準化動向から導入事例まで~
情報・産業社会システム部会
自動運転を実現させるには? - 技術、マーケット、法律など、
様々な視点から考える -
情報・産業社会システム部会
「次世代自動車の将来像とカーエレクトロニクスの方向性に関する
検討」調査報告会
CE 部会
2014 年度 AV&IT 機器世界需要動向調査報告会
CE 部会
半導体製品技術標準化専門委員会 2014 年度成果報告会
半導体部会
「2024 年までの電子部品技術ロードマップ」報告会
電子部品部会
デバイス・グローバル事業における国際カルテル防止に向けて
電子部品部会、
法務・知的財産権委員会
「電機・電子業界 低炭素社会実行計画」進捗報告会
環境委員会
3 月 最新の米国動向: 政治・経済・通商
総合政策部会
米国の最近の IT 事情(クラウド、ビッグデータ)
情報・産業社会システム部会
フラットパネルディスプレイの人間工学シンポジウム 2015
ディスプレイデバイス部会
半導体ロードマップ専門委員会ワークショップ
半導体部会
半導体デバイス信頼性(摩耗故障・ソフトエラー)セミナー
~Foundry 活用時代のシリコン信頼性について~
半導体部会
第 6 回 LPB フォーラム
半導体部会
半導体デバイス信頼性標準化 -ESD セミナー
半導体部会
109
開催時期
講演会・説明会名
担当部門
2014 年度 ECALGA セミナー
EC センター
2015 環境セミナー
関西支部
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