適正使用ガイド 適正使用ガイド

ス
ー
テ
ン
ト
適
正
使
用
ガ
イ
ド
適 正 使 用 ガ イド
この適正使用ガイドには対象患者の選択、適正使用基準及び治療期間中の注
意事項、発現する可能性のある副作用とその対策について解説しています。
本剤の使用にあたっては「効能・効果」、
「効能・効果に関連する使用上の注意」、
「用法・用量」、
「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「警告・禁忌・原則禁
忌を含む使用上の注意」を、最新の添付文書で確認し、適正使用ガイドを熟
読の上、十分な注意を払ってください。
本剤は、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん薬物療法に十分な
知識・経験を持つ医師のもとで、本剤による治療が適切と判断される症例に
ついてのみ使用してください。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に
有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与してください。
フ
ァ
イ
ザ
ー
株
式
会
社
SUT548003H
【警 告】
1.本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、がん化学療
法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断される症例につ
いてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家族に有効性及び
危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
2.心不全等の重篤な心障害があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、必ず
本剤投与開始前には、患者の心機能を確認すること。また、本剤投与中は適宜心機
能検査(心エコー等)を行い患者の状態(左室駆出率の変動を含む)を十分に観察
すること。
[「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「慎重投与」、
「重要な基本的
注意」及び「重大な副作用」の項参照]
3.可逆性後白質脳症症候群(RPLS)があらわれることがある。RPLSが疑われた場
合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」の項参照]
2009年11月改訂(第7版)
適正使用に関するお願い
スーテント ® カプセル12.5mg(以下、本剤)は、腫瘍増殖と血管新生に関する受容
体型チロシンキナーゼにおけるシグナル伝達を選択的に遮断する、キナーゼ阻害剤
です。2008年4月、国内において「イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)」
及び「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」を適応症として、製造販売承認を取得し
ました。
本剤の国内における使用経験は限られているため、販売開始後に、本剤投与によ
り未知の副作用が発現する可能性があります。また、国内外を問わず臨床試験にお
いては重篤な副作用を含め多様な副作用の発現が認められています。
そこで、本剤の適正使用の推進と投与患者における安全性確保の一助としてい
ただくために、「適正使用ガイド」を作成しました。
この適正使用ガイドでは、対象患者の選択、適正使用基準、治療期間中の注意
事項、発現する可能性のある副作用とその対策について紹介しています。
また、重大な安全性の問題を未然に防ぐために、販売開始後の一定期間は販売先を限
定し、本剤投与症例を全例登録する特定使用成績調査を実施することで、適正使用
の推進を図ります。
本剤の使用に際しましては、最新の添付文書を熱読の上、この適正使用ガイドを
参考に、適正使用をお願いいたします。
本剤の適正使用情報は、下記ホームページアドレスでもご確認いただけます。
本冊子の内容のほか、安全性情報も随時掲載いたします。
(http://www.sutent.jp)
「効能・効果」、「効能・効果に関連する使用上の注意」、「用法・用量」、「用法・用量に関連する使用上
の注意」、「警告・禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意」は、最新の添付文書でご確認ください。
1
目次
1. 治療スケジュール
3
2. 主な副作用とその対策
4
3. 投与に際して
41
3.1. 対象患者の選択
41
3.2. 適正使用基準
43
3.3. 患者又はその家族への説明と同意取得
44
3.4. 用法・用量
45
3.5. 投与中の注意事項(主な検査項目)
47
3.6. 副作用による用法・用量の変更(休薬減量基準)
49
3.7. 2コース目以降の注意事項
51
Q&A
52
付録
60
① 投与前チェックリスト
61
② 患者及び家族への説明にあたって
63
③ 薬物相互作用一覧表
66
④ 国内及び外国の主な臨床試験成績
69
⑤ 副作用発現状況
77
2
1
治療スケジュール
対象患者の選択
P.41
〔禁忌、原則禁忌、慎重投与など使用上の注意の確認〕
投与前 検査の実施
適正使用 基準の確認
P.43
NO
YES
不適合
適 合
患者・家族への説明と同意の取得
スーテント® 投与
投与期間中の注意事項
〔主な検査項目〕
3
他の治療法の選択を
考慮してください
P.47
副作用とその対策
副作用による用法・用量の変更
P. 4
次コース開始のための確認
P.51
P.49
2
主な副作用とその対策
本剤の国内における使用経験は限られているため、ここに記載した以外の副作用につい
1.
ても十分ご注意ください。また、必ず事前に患者又は家族への説明を行ってください。
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.1. 重大な副作用とその対策
■心不全、左室駆出率低下 ……………………………………………………………P.5
2.
■QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)…………………P.7
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
■高血圧 ………………………………………………………………………………P.9
■出血 …………………………………………………………………………………P.11
■間質性肺炎 …………………………………………………………………………P.13
■骨髄抑制 ……………………………………………………………………………P.15
■甲状腺機能障害 ……………………………………………………………………P.17
3.
投
与
に
際
し
て
■副腎機能不全 ………………………………………………………………………P.19
■てんかん様発作、可逆性後白質脳症症候群(RPLS)…………………………P.20
■消化管穿孔 …………………………………………………………………………P.21
■急性膵炎 ……………………………………………………………………………P.22
■感染症 ………………………………………………………………………………P.23
Q
&
A
■肺塞栓症、深部静脈血栓症 ………………………………………………………P.24
■播種性血管内凝固症候群(DIC)…………………………………………………P.25
■血栓性微小血管症 …………………………………………………………………P.27
■肝不全、肝機能障害、黄疸 ………………………………………………………P.28
■急性腎不全 …………………………………………………………………………P.29
付
録
■ネフローゼ症候群 …………………………………………………………………P.30
■横紋筋融解症、ミオパシー ………………………………………………………P.31
4
主な副作用とその対策
心不全、左室駆出率低下
●投与開始前と比較して息切れ等の症状が明らかに悪化している場合は特に注意して、
胸部X線、心エコー等により心機能を評価してください
●異常が認められた場合は循環器専門医に相談してください
●心不全の症状(動悸、息切れ等)が認められる場合は投与を中止してください
●心不全の症状がない場合でも、左室駆出率が50%未満でかつベースラインから
20%を超えて低下した場合は、休薬又は減量してください
●ACE阻害薬、利尿薬等の心不全治療薬の投与など、適切な処置を行ってください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
左室駆出率低下
7(8.6)
1(1.2)
心不全
3(3.7)
0(0.0)
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
左室駆出率低下
79(9.9)
15(1.9)
心不全
12(1.5)
4(0.5)
左室不全及び心筋梗塞(その後呼吸停止)による死亡例が各1例認められました。
5
■発現時期
1.
左室駆出率低下症例の多くは、第2コースまでに発現していました。
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●国内臨床試験(7例)
投与期間
∼42日
∼84日
∼126日
∼168日
∼210日
∼252日
累積発現例数
0
5
5
7
7
7
累積投与量
∼1,400mg
∼2,800mg
∼4,200mg
∼5,600mg
∼7,000mg
∼8,400mg
累積発現例数
0
6
6
7
7
7
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
●外国臨床試験(21例)
投与期間
∼42日
∼84日
∼126日
∼168日
∼210日
∼252日
∼294日
∼336日
累積発現例数
6
13
16
18
19
20
20
21
累積投与量
∼1,400mg
累積発現例数
6
∼2,800mg ∼4,200mg ∼5,600mg
15
16
∼7,000mg ∼8,400mg ∼9,800mg ∼11,200mg
17
19
20
20
21
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
3.
グレード3
休薬
グレード1以下に回復後、
グレード1以下又はベースラ
12.5mg減量して投与再開
投
与
に
際
し
て
グレード4
休薬
投与中止
インに回復後、12.5mg減量
して投与再開
左室収縮機能不全
症状がなく、安静時の駆出率
(EF)が<60−50%;
左室短縮率(SF)<30−
症状がなく、安静時の
症状があり、治療に反応する 治療に反応しないうっ血性心
EF:<50−40%;
うっ血性心不全;
不全又はコントロールが不良;
SF:<24−15%
EF:<40−20%;
EF<20%;
SF:<15%
心室補助装置、
心室縮小手術、
24%
又は心臓移植などの処置を要
する
Q
&
A
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
使用理由
発現時の
1日投与量
発現日
処置
転帰
左室駆出率
男
65
腎細胞癌
25mg
81日目
投与中止
軽快
低下
・投与開始6日目(第1コース6日目)、血圧上昇(150/100mmHg程度 [投与前値:136/87mmHg])のた
め、投与開始8日目に降圧剤の投与を開始
付
録
・投与開始28日目(第1コース28日目)、血圧111/74 mmHg
・投与開始81日目(第2コース28日目)、心エコーの結果、左室駆出率が36%(投与前値:61%)まで低下し、
投与中止。自覚症状は特になく、理学的所見上も明らかな心不全の徴候は認められなかったため、経過観察
・投与開始96日目の心エコー検査で、左室駆出率55%まで改善
・投与開始108日目の心エコー検査で、左室駆出率52%
・投与開始220日目時点の転帰は軽快と判断された
(本剤用量:第1コース50 mg、第2コース37.5 mg・25mg)
6
主な副作用とその対策
QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)
●QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤や抗不整脈薬と併用している場合
は、特に観察を十分に行ってください ⇒3.4(P.46)、付録③(P.67)
●異常が認められた場合は循環器専門医に相談してください
●前駆症状として、めまい、動悸、心窩部痛がみられることもありますが、突然意
識を消失し痙攣に至ることもあります
●心電図測定によりQT間隔が460∼480msec以上に延長している場合は注意し
てください
●QT間隔が500msec以上かベースラインからの変化量が50∼60msec以上の場
合は、Torsade de pointesのリスクが高まるため、減量、休薬、投与中止を考
慮してください
●Torsade de pointesに対する除細動等、適切な処置を行ってください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
QT延長
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
3(3.7)
0(0.0)
QT間隔が500msecを超えた症例はありませんでした。
ベースラインからの変化量が60msecを上回る症例が1例ありました。
心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)の発現例はありませんでした。
●外国臨床試験
n=801
副作用
7
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
QT延長
5(0.6)
1(0.1)
心室性不整脈
1(0.1)
0(0.0)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
グレード3
休薬
休薬
グレード1以下に回復後、
グレード1以下又はベースラ
12.5mg減量して投与再開
1.
グレード4
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
投与中止
インに回復後、12.5mg減量
して投与再開
心室性不整脈
症状がなく、治療を要さない
内科的治療を要するが緊急性 症状があり、内服薬ではコン 生命を脅かす(例 : うっ血性
トロー ル不良又は器具( 例: 心不全、血圧低下、失神、ショ
はない
−二段脈
−心室固有調律
除細動器)によるコントロー ックを伴う不整脈)
−心室性期外収縮
ルが可能
−トルサデポアン型
2.
−三段脈
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
−心室性不整脈−細分類
不能
−心室細動
−心室粗動
−心室頻拍
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
3.
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
投
与
に
際
し
て
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
QTc延長
QTcが>0.45−0.47秒
QTcが>0.47−0.50秒;
ベースラインよりも≧0.06秒
延長
QTc>0.50秒
QTc>0.50秒;
生命を脅かす徴候又は症状(例:
不整脈、
うっ血性心不全、
ショ
ック、失神);
トルサデポアン型(Torsade
de pointes)
1/2
QTc(補正QT間隔)=QT実測値/RR間隔
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
Q
&
A
付
録
8
主な副作用とその対策
高 血 圧
●高い頻度でみられます
●患者に対して、可能な限り、自宅の家庭用血圧測定器等によって各自で血圧を測
定することが望ましいことを伝え、測定結果に応じて患者を指導してください
●降圧薬投与等、適切な処置を行ってください
◆国内臨床試験では、Ca拮抗薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB)、ACE阻害剤、
利尿薬、β遮断薬等が使用されていました
◆降圧薬1剤でコントロールできない場合は、2剤以上の併用を検討してください
●降圧治療によりコントロールできない重症例においては、休薬してください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
高血圧
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
40(49.4)
13(16.0)
10例において減量又は一時投与延期され、1例において投与が中止されました。
●外国臨床試験
n=801
副作用
高血圧
9
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
173(21.6)
59(7.4)
■発現時期(国内臨床試験)
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
40
30
発現例数(全グレード)
発現例数(グレード3/4)
累積発現例数(全グレード)
2.
累積発現例数(グレード3/4)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
例 20
数
10
0
∼14
∼28
∼42
∼56
∼70
∼84
∼98
∼112 ∼126 ∼140 ∼154 ∼168 ∼182 ∼196 ∼210
*
発現日(投与開始後日数)
*最初の発現日
3.
投
与
に
際
し
て
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
高血圧
Q
&
A
症状はなく一過性(<24時間) 再発性、又は持続性(≧24時 2種類以上の薬物治療又は 生命を脅かす
の>20 mmHg (拡張期圧) 間 )、又 は症 状を 伴う>2 0 以 前よりも強い 治 療を 要す (例:高血圧クリーゼ)
の上昇
mmHg (拡張期圧)の上昇
る
以前正常であった場合は> 以前正常であった場合は>
150/100への上昇;
治療を要さない
150/100への上昇;
単剤の薬物治療を要すること
もある
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
付
録
10
主な副作用とその対策
出 血
●血液検査(ヘモグロビン、凝固パラメータ)等の検査結果に注意してください
●腫瘍変性・縮小に伴い、突発的に出血することがあります
●脳転移を有する患者では脳出血、肺に腫瘍を有する患者では喀血・肺出血のおそ
れがあります
●投与開始時に脳転移のない患者でも、意識消失等の神経学的異常が疑われた場合
は脳転移及び脳出血の可能性を考慮してください
●脳出血が疑われる場合は、速やかに頭部CT等の画像検査を実施してください
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●止血、輸血等、適切な処置を行ってください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
鼻出血
16(19.8)
0(0.0)
性器出血
2(2.5)
0(0.0)
皮下出血
10(12.3)
0(0.0)
喀血
2(2.5)
0(0.0)
口腔内出血
4(4.9)
0(0.0)
結膜出血
1(1.2)
0(0.0)
消化管出血
4(4.9)
1(1.2)
消化管出血(出血性胃潰瘍)の1例は本剤を減量されました。投与を中止した例はありませんでした。
●外国臨床試験
n=801
n=801
11
副作用
副作用
全グレード
n(%)
鼻出血
77(9.6)
3(0.4)
喀血
6(0.7)
0(0.0)
消化管出血
19(2.4)
5(0.6)
性器出血
4(0.5)
0(0.0)
皮下出血
17(2.1)
1(0.1)
出血
4(0.5)
1(0.1)
口腔内出血
16(2.0)
0(0.0)
耳出血
1(0.1)
0(0.0)
腫瘍出血
10(1.2)
7(0.9)
膀胱出血
1(0.1)
1(0.1)
グレード3以上
n(%)
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
グレード3
*
同一用量 で投与継続
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
中止
症状がない
中枢神経出血
脳室瘻形成術/頭蓋内圧モニ 生命を脅かす;
内科的治療を要する
ター/静脈内血栓溶解術/外 神経脱落又は神経学的な活
画像所見のみ
動不能/動作不能
科的処置を要する
2.
軽度、
(鉄補充以外の)治療を 症状があり、内科的治療又は 輸血/IVRによる処置/内視 生命を脅かす;
消化管出血
泌尿生殖器出血
肺/上気道出血
鏡的処置/外科的処置を要す 大がかりな(major)緊急処
要さない
小規模な焼灼術を要する
わずかな/顕微鏡的な出血;
治療を要さない
置を要する
肉眼的出血、内科的治療又は る;
放射線照射
(出血部位に対す
尿路の洗浄を要する
軽度、治療を要さない
症状があり、内科的治療を要
る止血目的)
する
わずかな点状出血
点状出血
中等度の点状出血;
全身の点状出血又は紫斑
−
輸血を要する
大がかりな(major)緊急処
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
紫斑
軽度で輸血を要さない
出血
−
置(種類を問わない)が必要
なコントロール不能の出血
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
使用理由
発現時の
1日投与量
発現日
処置
転帰
胃潰瘍(出血性
男
69
GIST
50mg
168日目
内視鏡下止血術、輸血
回復
胃潰瘍)
3.
投
与
に
際
し
て
・投与開始前に胃炎、腸炎、腹痛、貧血、腫瘍痛、そう痒症を有し、痔核及び胃潰瘍の既往を有していた
・投与開始168日目(第4コース42日目)、早朝より下血が出現。Pre-shockとなり救急搬送により入院。
血液検査でヘモグロビン減少(3.4g/dL[投与前値 : 9.3g/dL]、
グレード4)が認められた。CT、
レントゲン
及び緊急内視鏡カメラにより出血性胃潰瘍と診断。内視鏡下止血術及び輸血を実施
Q
&
A
・投与開始174日目、内視鏡により胃潰瘍の改善が確認され、患者は食事を開始。貧血もグレード1に改善
・投与開始183日目、用量を37.5mgに減量して本剤の投与を再開
・投与開始189日目、出血性胃潰瘍は軽快し、患者は退院
・出血性胃潰瘍は投与開始210日目に回復
(本剤用量:第1∼4コース50mg、第5∼7コース37.5mg、第8コース50mg)
付
録
12
主な副作用とその対策
間質性肺炎
●診断は困難であるため、以下のフローに従い、迅速に呼吸器内科医等の専門医へ
紹介してください
●投与開始前に胸部X線・胸部CT(HRCT)像、間質性肺炎マーカー(KL-6、SP-D、
SP-A等)の評価をしておくと、発生時の診断に役立ちます
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●呼吸器専門医の指示に従って、パルス療法を含むステロイド剤の投与など適切な
処置を行ってください
患者の主訴:
・呼吸困難(息切れ)
・乾性咳嗽
・発熱
観察所見:
・捻髪音
and/or
・SpO2低下
・PaO2低下
直ちに投与中止
呼吸器内科医等へ相談
これ以降の診断・治療は、
結果に従って進める
胸部X線・胸部CT(HRCT)による評価:
肺野陰影の悪化
特にスリガラス状陰影や網状陰影
重症度によっては、検査
結果を待たず治療開始*
*間質性肺炎治療開始前にKL-6、SP-D、
SP-Aなどの間質性肺炎マーカーや感
染症関連の検査試料を採取しておくと、
診断に役立ちます
鑑別診断のための検査を実施
感染症検査:
・喀痰、血液、尿の微生物学的
検査(細菌/抗酸菌塗抹、培養、
各種抗原検査、PCR)
・β-D-グルカン
・サイトメガロウイルス抗原
感染症の併発
血液検査:
血算、血液像、CRP、
肝機能
KL-6、SP-D、SP-A
IgE、LDH、DLSTなど
気管支鏡検査:
生化学検査:
血栓症検査:
・BAL
・肺生検
・心電図
・心エコー検査
・胸部造影CT
・血栓症検査
心疾患
肺血栓症
原疾患の悪化
除外された場合
薬剤性間質性肺炎の診断
13
間質性肺炎の治療開始
■発現状況
1.
●国内臨床試験
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
間質性肺炎
1(1.2)
1(1.2)
●外国臨床試験
発現例は認められていません。
2.
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
使用理由
発現時の
1日投与量
男
77
腎細胞癌
50mg
間質性肺炎
発現日
17日目、
52日目
処置
転帰
投与中止、
ステロイド剤投与
回復
・投与開始17日目にCTスキャンにより呼吸器内科にて間質性肺炎と診断された。抗菌薬投与及び3日間
のパルス療法が行われ、その後プレドニゾロン60mg/日の投与が行われた。好酸球数の増加は認めら
れなかった。患者は速やかに改善し、間質性の浸潤像は肺水腫による可能性が強いと考えられた
・ステロイドの投与は漸減され、43日目に第2サイクルの投与が開始された
・投与開始51日目、発熱あり(39.0℃)。血圧116/61mmHg、SpO295%。胸部単純写真では大き
な変化なし。白血球数(9,700/μL[投与前値:6,100/μL])、CRP(2.52 mg/dL[投与前値不明])
が上昇傾向。本剤投与中止
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
・投与開始52日目に間質性肺炎が再度発現。血圧136mmHg/89mmHg、脈拍72拍/分、震えはあっ
たが、呼吸困難はなし。胸部CT検査の結果、右中葉・左舌区・両側下葉主体にスリガラス影が再度出現し、
両側肺底部には限局した浸潤影様の肺野濃度上昇も出現。間質性変化の増強が示唆され、薬剤性肺障害
を含む間質性肺炎の増強が疑われた。白血球数は12,900/μL(投与前値:6,100/μL)、CRPは
7.23mg/dL(投与前値は不明)に上昇、PO2は低下。本剤投与は同日中止
・投与開始55日目、呼吸器内科を受診し、胸部CT検査により軽度ではあるが間質性変化が認められたこ
とから、間質性肺炎が示唆された。ステロイド投与前のKL-6検査結果は正常(197U/mL)。同日よ
りプレドニゾロン60mgの内服治療を開始
Q
&
A
・本剤投与開始59日目、呼吸困難感がなくなったことから、本剤投与開始62日目にプレドニゾロンを
30mg/日に減量
・本剤投与開始70日目、胸腹部・骨盤部CT検査の結果、肺野のスリガラス状陰影はあまり目立たなくなり、
呼吸困難感はなくなった
・プレドニゾロンは以降段階的に減量して、本剤投与開始82日目には完全に投与を中止
・投与開始114日目、呼吸器内科を受診した際の胸部CT検査ではスリガラス影の出現なし、薬剤性肺障
害は回復と考えられた。血液ガス所見は悪いがSpO2は97%。呼吸器内科医は間質性肺炎が治癒したと
判断
・間質性肺炎との最終診断は、画像所見及び臨床経過に基づき下された。肺生検は行われておらず、他の
診断の可能性も完全には除外できなかった(例:敗血症、DIC、肝臓の炎症に関連したびまん性間質性
肺疾患(肺水腫あるいはARDSを含む))
付
録
(本剤用量:第1コース50mg、第2コース37.5mg)
14
主な副作用とその対策
骨髄抑制
●高い頻度でみられます
●顕著な例では、点状出血、紫斑、動悸、倦怠感、頭痛、立ちくらみ等があらわれることが
あります
●血液検査の結果等から異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●血小板輸血、赤血球輸血等、適切な処置を行ってください
■発現状況
●国内臨床試験
●外国臨床試験
n=801
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
副作用
血小板減少
74(91.4)
35(43.2)
血小板減少
137(17.1)
54(6.7)
白血球減少
69(85.2)
13(16.0)
好中球減少
120(15.0)
64(8.0)
好中球減少
67(82.7)
38(46.9)
貧血
105(13.1)
29(3.6)
リンパ球数減少
50(61.7)
26(32.1)
白血球減少
87(10.9)
28(3.5)
貧血
47(58.0)
14(17.3)
17(2.1)
12(1.5)
1(0.1)
1(0.1)
グレード3以上
n(%)
全グレード
n(%)
リンパ球数減少
汎血球減少
■発現時期(日本人及び外国人)
日本人において血小板及びリンパ球は早期(投与2週間目)
に変動があらわれる傾向がみられました。
外国人との差について、現時点で要因は特定されていません。
(103/mm3)
450
400
350
300
250
200
150
100
50
0
(103/mm3)
2.5
血小板数
C1D1 D14
D28
(103/mm3)
10
9
8
7
6
5
4
3
2
1
0
D42(C2D1)
リンパ球数
2.0
1.5
1.0
0.5
0.0
C1D1 D14
D28
D42(C2D1)
(g/dL)
16.0
14.0
12.0
10.0
8.0
6.0
4.0
2.0
0.0
実測値 中央値±四分位点 C : コース, D : 投与開始日からの日数
15
白血球数
日本人
外国人
好中球数
(103/mm3)
7.0
6.0
5.0
4.0
3.0
2.0
1.0
C1D1 D14
D28
D42(C2D1)
ヘモグロビン
0.0
C1D1 D14
C1D1
D14
D28
D42
(C2D1)
81
81
79
73
外国人
D28
D42(C2D1)
D42(C2D1)
各実測値の集計対象(n)
日本人(共通)
C1D1 D14
D28
血小板数
446
410
381
319
白血球数
447
418
394
322
好中球数
446
413
386
321
リンパ球数
446
414
388
321
ヘモグロビン
447
418
394
322
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
グレード2
*
グレード3
*
同一用量 で投与継続
同一用量 で投与継続
グレード4
休薬
休薬
グレード2以下又はベースラ グレード2以下又はベースラ
イン値に回復後、休薬前と同 イン値に回復後、12.5mg減
*
一用量 で投与再開可能
<LLN−10.0g/dL
ヘモグロビン
<10.0−8.0g/dL
3
量して投与再開
<8.0−6.5g/dL
3
<6.5g/dL
<LLN−3,000/mm
<3,000−2,000/mm
リンパ球減少
<LLN−800/mm3
<800−500/mm3
<500−200/mm3
<200/mm3
<1,500−1,000/mm3
<1,000−500/mm3
<500/mm3
<LLN−75,000/mm3
血小板
2.
<75,000−50,000/mm3 <50,000−25,000/mm3 <25,000/mm3
LLN:
(施設)基準値下限
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
使用理由
発現時の
1日投与量
発現日
処置
転帰
血小板減少
男
54
GIST
50mg
14日目
投与中断、血小板輸血
回復
3.
・投与開始21日目、血小板数17,000/μL(投与前値:346,000/μL)、同日から本剤の投与を中止
投
与
に
際
し
て
・投与開始35日目の血小板数は138,000/μLに回復
(本剤用量:第1コース50mg、第2∼3コース37.5mg、第4コース25mg) 白血球減少
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
・投与開始14日目(第1コース14日目)、
グレード1の血小板減少が発現
・投与中止から3日後(投与開始24日目)、血小板減少(10,000/μL)のため入院、血小板輸血。出血斑なし
好中球減少
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
<1,000/mm3
白血球
好中球/顆粒球(ANC/AGC) <LLN−1,500/mm3
<2,000−1,000/mm
3
1.
男
60
腎細胞癌
50mg
65日目
投与中断、G-CSF投与
回復
・投与開始65日目(第2コース23日目)、白血球減少が発現
・投与開始95日目に第3コースの治療を開始
・投与開始106日目の血小板数41,000/μL(投与前値 : 203,000/μL)
(グレード3)、同日から本剤投与
中止
・投与開始107日目の血小板数38,000/μL
Q
&
A
・投与開始111日目の血小板数45,000/μL、白血球数1,980/μL(投与前値 : 5,640/μL)、好中球数
950/μL(投与前値:3,667/μL)、
レノグラスチム(100μg、皮下注、3 日間)を投与開始
・投与開始113日目、血小板数61,000/μL、白血球数3,720/μL、好中球数2,510/μL(回復)
・白血球減少は投与開始127日目に回復
(本剤用量:第1∼2コース50mg、第2∼3コース37.5mg、第4コース25mg)
付
録
16
主な副作用とその対策
甲状腺機能障害
●観 察 を 十 分 に 行 い 、甲 状 腺 機 能 障 害 が 疑 わ れ る 症 状 が み ら れ た 場 合 は 、甲 状 腺 機 能 検 査
(TSH、FT 4 、FT 3 )を行ってください
◆多くの場合甲状腺腫(結節や腫大)がみられます
◆甲状腺機能低下症:無気力、易疲労感、寒がり、動作緩慢、記憶力低下、嗜眠、便秘、嗄声、粘液
水腫様顔貌等
◆甲状腺機能亢進症:動悸、息切れ、多汗、暑がり、手指振戦、食欲亢進を伴う体重減少等
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●必要に応じて、専門医に相談してください
●甲状腺ホルモン補充療法、甲状腺機能抑制療法など適切な処置を行ってください
◆甲状腺機能低下症:目安としてTSH≧10μU/mLであれば治療対象とし、<10μU/mLでFT 4
が正常値であれば再検査/経過観察とすることが考えられます
処方例)レボチロキシンを25μg/日から開始し、維持量として75∼150μg/日
◆甲状腺機能亢進症:甲状腺機能亢進の後に、甲状腺機能低下状態を呈することもあります。経過
観察も考慮してください
森 昌朋:Pharma Medica 25(7):115,
久保田 憲:Medical Practice 24(Suppl.):364,
山田 正信ほか:日本臨床 別冊 新領域別症候群 内分泌症候群 第2版(Suppl.1):324,
Desai J:Asia-Pac J Clin Oncol 3(4):167,
2007[L20080324005]
2007[L20071228011]
2006[L20071228009]
2007[L20080204066]
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
甲状腺機能低下症
13(16.0)
0(0.0)
TSH増加
4(4.9)
0(0.0)
甲状腺炎
2(2.5)
1(1.2)
TSH減少
1(1.2)
0(0.0)
甲状腺機能亢進症
1(1.2)
0(0.0)
遊離T3減少
1(1.2)
0(0.0)
●外国臨床試験
n=801
17
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
甲状腺機能低下症
23(2.9)
1(0.1)
TSH増加
4(0.5)
0(0.0)
甲状腺機能亢進症
1(0.1)
1(0.1)
■発現時期
1.
国内臨床試験における甲状腺機能低下症関連事象の発現時期等を以下に示します。
本剤投与理由
甲状腺機能低下症
関連事象
甲状腺機能低下の
可逆性*
甲状腺ホルモン
補充療法
発現日
(投与後日数)
有無
有無
629
有
無
356
無
有
153
無
無
153
無
無
384
無
有
97
無
無
195
無
有
111
有
無
13
無
有
86
無
無
55
無
有
48
無
有
15
無
有
13
無
有
232
無
有
23
無
無
83
無
有
98
無
有
13
無
有
GIST
腎細胞癌
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
*甲状腺ホルモン補充療法等の治療を行うことなく回復/改善がみられた場合、可逆性「有」とした
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
Q
&
A
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
甲状腺機能低下
症状がなく、治療を要さない
症状があるが日常生活に支 日常生活に支障あり;
障がない;
生命を脅かす粘液水腫性昏睡
入院を要する
甲状腺補充療法を要する
甲状腺機能亢進
症状がなく、治療を要さない
症状があるが日常生活に支 日常生活に支障あり;
生命を脅かす(例:甲状腺クリ
障がない;
ーゼ)
入院を要する
甲状腺抑制療法を要する
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
付
録
18
主な副作用とその対策
副腎機能不全
●易疲労、脱力感、食欲不振、低血圧症状などがあらわれます
●一般検査では、貧血、好酸球増加、低ナトリウム血症、高カリウム血症、低血糖などがよ
くみられます
●副腎機能不全が疑われた場合は、血中ACTH(副腎皮質刺激ホルモン)、血中コルチゾール
等のホルモンの基礎値を測定し、各種負荷試験や画像所見により診断してください
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●必要に応じて、専門医に相談してください
●ヒドロコルチゾンの補充、輸液療法など、重症度と緊急性に応じて適切な処置を行ってく
ださい
田中 孝司ほか:内科 85(1):37, 2000[L20080214003]
渡辺 哲博ほか:内科 95(6):1826, 2005[L20080204083]
■発現状況
●国内臨床試験
発現例は認められていません。
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
副腎皮質機能不全
1(0.1)
0(0.0)
■参考:In vivo試験
ラット及びサルを用いた反復投与毒性試験において、臨床用量の約0.7倍以上の暴露量で副腎皮質の
うっ血・出血(サル)及び壊死(ラット)が認められました。
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
副腎機能不全
症状がなく、治療を要さない
症状があり、治療を要する
入院を要する
生命を脅かす; 活動不能/動
作不能
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
19
てんかん様発作、可逆性後白質脳症症候群(RPLS)
1.
●RPLSの症状として、高血圧(伴わない場合もある)、頭痛、覚醒低下、意識障害、痙攣、
皮質盲を含む視力障害があらわれることがあります
●RPLSが疑われた場合は、脳の画像診断(MRI等)を実施してください
◆後頭及び頭頂葉領域を中心に広範囲な浮腫性病変が認められます
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●必要に応じて、専門医に相談してください
●高血圧管理、抗痙攣薬の投与など適切な処置を行ってください
2.
◆RPLSは、降圧療法や原因薬剤の投与中止により臨床所見、画像所見は可逆的に消失するとされ
ていますが、一部には不可逆的で後遺症を呈する例もあるので注意が必要です
千葉 厚郎:日本内科学会雑誌 96(8):1657, 2007[L20080201004]
伊藤 泰広:日本内科学会雑誌 95(7):1297, 2006[L20080201003]
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
■発現状況
●国内臨床試験
3.
発現例は認められていません。
投
与
に
際
し
て
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
てんかん様発作
2(0.2)
1(0.1)
RPLSの発現例は認められていません。
Q
&
A
外国において報告されたRPLSの例(概要)を示します。
性別
年齢(歳)
発現日*
転帰
女
56
66日目
回復
女
73
139日目
回復
女
67
122日目
回復
男
75
29日目
回復
男
19
6日目
回復
女
39
153日目
回復
女
70
12日目
軽快
女
81
166日目
回復
女
56
193日目
回復
女
54
232日目
回復
付
録
*投与開始後の日数
20
主な副作用とその対策
消化管穿孔
●消化管に浸潤を認める患者では、本剤の投与により消化管穿孔があらわれることがあります
●腹痛、発熱、反跳痛等により消化管穿孔が疑われた場合は、腹部刺激反応の位置・範囲を
確認し、画像診断(腹部単純X線、CT等)を実施してください
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●可及的早期に手術の適応となるかどうかを判断する必要があります
●必要に応じて、外科医に相談してください
大矢 雅敏ほか:コンセンサス癌治療 5(4):182, 2006 [L20071228010]
前田 耕太郎ほか:救急医学 30(11):1537, 2006 [L20071122018]
■発現状況
●国内臨床試験
発現例は認められていません。
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
消化管穿孔
2(0.2)
グレード3以上
n(%)
2(0.2)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
消化管穿孔
症状がなく画像所見のみ
内科的治療を要する;
≧24時間の静脈内輸液/経 生命を脅かす
<24時間の静脈内輸液を要 管栄養/TPN を要する;
消化管瘻
症状がなく画像所見のみ
する
外科的処置を要する
症状がある;
症状があり、消化管機能に高 生命を脅かす
消化管機能の変化(例:摂食習 度の変化(例 : 摂食習慣の制
慣の制約、下痢又は消化管か 約/下痢/消化管からの水分
らの水分喪失);
喪失);
<24時間の静脈内輸液を要 ≧24時間の静脈内輸液/経
する
管栄養/TPNを要する
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
21
急 性 膵 炎
1.
●血中アミラーゼ、リパーゼ等の検査値の推移に注意してください
●激しい上腹部痛、発熱、悪心、嘔吐等があらわれます
●膵炎が疑われる症状や膵酵素検査値の上昇が持続する場合には、X線、超音波、CTによ
る画像診断等を実施してください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●絶食、輸液、疼痛管理、感染症等の合併症予防など、重症度に応じて適切な処置を行って
ください
武田 和憲:Pharma Medica 25(12):17, 2007 [L20080324006]
■発現状況
●国内臨床試験
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
リパーゼ増加
42(51.9)
26(32.1)
高アミラーゼ血症
32(39.5)
8(9.9)
3.
投
与
に
際
し
て
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
リパーゼ増加
46(5.7)
36(4.5)
高アミラーゼ血症
27(3.4)
18(2.2)
6(0.7)
1(0.1)
急性膵炎
グレード3以上
n(%)
Q
&
A
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
付
録
中止
膵炎
症状がなく、酵素の上昇及び/ 症状があり、内科的治療を要 IVRによる処置/外科的処置 生命を脅かす
又は画像所見あり
する
を要する
アミラーゼ
>ULN−1.5×ULN
>1.5−2.0×ULN
>2.0−5.0×ULN
>5.0×ULN
リパーゼ
>ULN−1.5×ULN
>1.5×ULN−2.0×ULN
>2.0×ULN−5.0×ULN
>5.0×ULN
ULN:
(施設)基準値上限
(例:循環器不全、
出血、
敗血症)
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
22
主な副作用とその対策
感 染 症
●感染部位等によってさまざまな症状がみられますので、観察を十分に行ってください
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●抗菌薬、抗真菌薬等の感染症治療薬を投与するなど、適切な処置を行ってください
◆好中球減少を伴う発熱に対しては、早急な対応が求められます
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
上気道炎
17(21.0)
1(1.2)
肺炎
1(1.2)
0(0.0)
ウイルス感染
3(3.7)
1(1.2)
白癬感染
1(1.2)
0(0.0)
爪囲炎
2(2.5)
0(0.0)
麦粒腫
1(1.2)
0(0.0)
尿路感染
2(2.5)
0(0.0)
蜂巣炎
1(1.2)
0(0.0)
気管支炎
1(1.2)
0(0.0)
慢性中耳炎悪化
1(1.2)
0(0.0)
歯肉膿瘍
1(1.2)
0(0.0)
毛包炎
1(1.2)
0(0.0)
●外国臨床試験
n=801
n=801
副作用
全グレード
n(%)
1(0.1)
蜂巣炎
2(0.2)
1(0.1)
17(2.1)
0(0.0)
口腔感染
2(0.2)
0(0.0)
16(2.0)
1(0.1)
敗血症
2(0.2)
1(0.1)
皮膚感染[毛包炎、
せつ、毛巣嚢胞]
8(1.0)
0(0.0)
歯肉膿瘍
1(0.1)
0(0.0)
感染
7(0.9)
3(0.4)
肺炎
1(0.1)
1(0.1)
肛門直腸膿瘍
5(0.6)
1(0.1)
会陰膿瘍
1(0.1)
0(0.0)
尿路感染
3(0.4)
0(0.0)
歯感染
1(0.1)
0(0.0)
細菌感染
3(0.4)
1(0.1)
肛門直腸感染
1(0.1)
1(0.1)
爪囲炎等の爪感染
2(0.2)
0(0.0)
腟感染
1(0.1)
0(0.0)
副作用
全グレード
n(%)
上気道炎
43(5.4)
ウイルス感染
真菌感染
グレード3以上
n(%)
グレード3以上
n(%)
外国市販後において、好中球減少の有無にかかわらず、死亡例を含む重篤な感染症(頻度不明)が報告
されています。
23
肺塞栓症、深部静脈血栓症
1.
●観察を十分に行ってください。多くの場合は突然発症します
◆肺塞栓症:呼吸困難、動悸、胸痛等
◆深部静脈血栓症:下肢の腫脹、疼痛等
●肺塞栓症や深部静脈血栓症が疑われた場合は、血液検査(D-ダイマー)によるスクリーニ
ングや画像診断を行ってください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●院内マニュアル等に準じて抗凝固療法、血栓溶解療法など適切な処置を行ってください
2.
●必要に応じて、血管内科/外科、呼吸器内科等の専門医に相談してください
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
太田 覚史ほか:日本臨床 65(Suppl.8):450, 2007[L20080214006]
■発現状況
●国内臨床試験
発現例は認められていません。
(GIST、腎細胞癌以外の他の疾患を対象とした臨床試験において、本剤との因果関係を否定できない肺塞栓症による死亡例
が1例報告されています。
)
●外国臨床試験
n=801
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
肺塞栓症
6(0.7)
6(0.7)
一過性脳虚血発作
2(0.2)
1(0.1)
深部静脈血栓症
4(0.5)
2(0.2)
上大静脈閉塞
1(0.1)
1(0.1)
心筋虚血
3(0.4)
1(0.1)
脳虚血
1(0.1)
1(0.1)
血栓症
2(0.2)
2(0.2)
血栓塞栓性卒中
1(0.1)
1(0.1)
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
脳幹部虚血1例は死亡例でした。
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
血栓症/血栓/塞栓症
―
付
録
深部静脈血栓症又は心内血栓; 深部静脈血栓症又は心内血栓; 肺塞栓症を含む塞栓症;
処置は要さない(例:抗凝固薬、 処置を要する(例:抗凝固薬、 生命を脅かす
フィルター、侵襲
血栓溶解剤、
フィルター、侵襲 血栓溶解剤、
的処置)
的処置)
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
24
主な副作用とその対策
播種性血管内凝固症候群(DIC)
●症状として出血、臓器症状がみられますが、検査所見のみで無症状の場合もあります
●検査所見としては、血小板減少、凝固線溶系検査値の異常(フィブリノゲン減少、FDP増加、
プロトロンビン時間延長)がみられます
◆血小板減少や出血傾向などDICを疑う所見が認められた場合には、必要に応じて凝固線溶系検査の
実施を検討してください
●診断には厚生省(現厚生労働省)による診断基準(1988年)が用いられることが多く、上
記の凝固線溶系検査値のほか、分子マーカー(D-ダイマー、TAT、PIC、SFMC等)が補助
的検査として用いられます
●異常が認められた場合は、減量、休薬、投与を中止するなど、適切に対応してください
●症状に応じて、補充療法(血小板、新鮮凍結血漿)、抗凝固療法(ガベキサートメシル酸塩、
ナファモスタットメシル酸塩、ヘパリン類、アンチトロンビン製剤)など、適切な処置を行
ってください
村田 満:臨床病理レビュー (
- 142):106, 2009[L20090825002]
■発現状況
●国内、外国ともに臨床試験において発現例は認められていません
●市販後に発現例が報告されています⇒Q&A15(P.57)
■参考:厚生省特定疾患血液凝固異常症調査研究班のDIC診断基準(1988年)
Ⅰ. 基礎疾患
あり
なし
Ⅱ. 臨床症状
1. 出血症状(注1)
あり
なし
2. 臓器症状
あり
なし
Ⅲ. 検査成績
1. 血清FDP値(μg/mL)
40≦
20≦ <40
10≦ <20
10>
(注1)
2. 血小板数(×103/μL)
50≧
80≧ >50
120≧ >80
120<
3. 血漿フィブリノゲン(濃度mg/mL)
100≧
150≧ >100
150<
4. プロトロンビン時間(正常対照値で割った値)
1.67≦
1.25≦ <1.67
1.25>
得点
1
0
1
0
1
0
3
2
1
0
3
2
1
0
2
1
0
2
1
0
Ⅳ. 判定(注2)
1. 7点以上
DIC
6点
DICの疑い(注3)
5点以下
DICの可能性少ない
2. 白血病その他注1に該当する疾患
4点以上
DIC
3点
DICの疑い(注3)
2点以下
DICの可能性少ない
Ⅴ. 診断のための補助的検査成績、所見
1. 可溶性フィブリンモノマー陽性
2. D-ダイマーの高値
3. トロンビン-アンチトロンビンⅢ複合体の高値
4. プラスミン-α2プラスミンインヒビター複合体の高値
5. 病態の進展に伴う得点の増加傾向の出現、特に数日内での血小板数あるいはフィブ リノゲンの急激な減少傾向ないしFDPの急激な増加傾向の出現
6. 抗凝固療法による改善
Ⅵ.
注1:白血病及び類縁疾患、再生不良性貧血、抗腫瘍剤投与後など骨髄巨核球減少が顕 著で、高度の血小板減少をみる場合は血小板数及び出血症状の項は0とし、判定は Ⅳ-2に従う。
注2:基礎疾患が肝疾患の場合は以下のとおりとする。
a. 肝硬変及び肝硬変に近い病変の慢性肝炎(組織上小葉改築傾向を認める慢性肝炎) の場合には、総得点から3点減点した上で、
Ⅳ-1の判定基準に従う。
b. 劇症肝炎及び上記を除く肝疾患の場合は、本診断基準をそのまま適用する。
注3:DICの疑われる患者でⅤ.診断基準のための補助的検査成績、所見のうち2項目以 上満たせばDICと判定する。
Ⅶ. 除外規定
1. 本診断基準は新生児、産科領域のDICの診断には適用しない。
2. 本診断基準は劇症肝炎のDICの診断には適用しない。
青木 延雄ほか:厚生省特定疾患 血液凝固異常症調査研究班 昭和62年度研究報告書(昭和63年3月、班長 青木延雄):37, 1988[L20091111001]
25
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
グレード2
*
*
同一用量 で投与継続
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断
で 休 薬 前と同 一 用 量 又 は
12.5mg減量して投与再開
休薬
グレード1以下又はベースラ
インに回復後、12.5mg減量
して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
1.
検査値異常はあるが出血症 検査値異常及び出血症状あり 検査値異常があり、かつ生命
を脅かす又は活動不能/動作
状なし
不能(例:中枢神経出血、臓器
障害、
循環動態上重大な失血)
DIC(播種性血管内凝固 −
症候群)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
2.
●DICは、本剤投与の有無に関わらず、治療対象疾患である腫瘍そのものによって誘導される可能
性もあります⇒Q&A16(P.57)
●腫瘍の治療を優先すべきか否かは、リスク・ベネフィットを考慮の上、症例ごとに判断してください
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
播種性血管内
凝固(DIC) 男
50代
使用理由
GIST
(肝転移、腹膜転移、食道空腸吻合部転移、
左腎転移)
発現時の
1日投与量
発現日
50mg
7日目
合併症
腎機能障害
処置
転帰
投与中止
回復
メシル酸ガベキサート投与、 (中止21日後)
輸血(赤血球、血小板)
併用薬
フロセミド、
ブロチゾラム、大建中湯、
クロチアゼパム、エチゾラム、
クエン酸モサプリド
<前治療歴> 手 術 歴:胃切除、肝・食道空腸吻合部切除、左腎切除
薬物投与歴:メシル酸イマチニブ(最終用量:300mg/日)
・投与開始1日前 PS:0
・投与開始日 イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍に対して、本剤 50mg/日の投与開始(第1コース)
・投与7日目(投与中止日) DIC症候群に伴う血小板減少症、肺出血発現のため、本剤投与中止、メシル酸ガベキサート
2,000mg/日の投与開始
自宅にて喀血し外来を受診後、入院(Hb:6.9g/dL、WBC:5,500/μL、PLT:2.3万/μL)。CTにて左肺下葉よりの出血
の疑い。赤血球10単位、血小板20単位を輸血
・中止2日後 少量の喀血が持続的にあり、赤血球8単位を輸血
・中止4日後 突然ベッドより起き上がり、倒れた。呼吸停止のため挿管人工呼吸管理。発熱(38℃台)、血圧低値(70 80mmHg)になったため、塩酸ドパミンを投与。以降、38℃台の発熱を認めた
・中止6日後 喀痰培養により、MRSA検出(MRSA肺炎)
・中止10日後 MRSA肺炎に対して、硫酸アルベカシン 200mg/日の投与開始
・中止20日後 呼吸状態は安定し、人工呼吸器より離脱。PS:4
・中止21日後 DIC症候群に伴う血小板減少症は回復、肺出血、MRSA肺炎は軽快
投与開始
5日前
投与
5日目
投与7日目
AM9:00
投与7日目
AM11:00
中止
1日後
中止
2日後
中止
4日後
中止
6日後
中止
7日後
中止
12日後
中止
21日後
382000
200000
109000
23000
95000
32000
56000
51000
82000
95000
85000
プロトロンビン時間(%)
100
91
46
48
55
65
66
74
68
61
66
INR
1.00
1.06
1.77
1.71
1.52
1.34
1.33
1.23
1.30
1.43
1.35
血小板(/μL)
APTT(sec)
29.8
34.7
35.4
43.0
45.9
39.7
36.4
36.1
42.7
66.8
40.4
トロンボテスト(%)
100<
100<
−
100<
100<
100<
100<
100<
85
78
60
79
−
−
−
61
−
−
80
70
81
74
ヘパプラスチンテスト(%)
155
130
−
61
70
60
82
68
72
77
58
FDP(μg/mL)
14.2
214.2
−
388.7
595.9
377.0
414.4
197.8
22.9
24.1
18.4
フィブリノゲン(mg/dL)
297
195
56
78
84
103
135
283
450
504
401
Dダイマー(μg/mL)
8.1
129.1
−
299.0
506.7
297.5
355.1
170.8
19.4
19.2
12.7
PIC(μg/mL)※
−
−
−
−
−
−
−
−
1.2
1.7
−
TAT(ng/mL)※
−
−
−
−
−
−
−
−
75.7
16.0
−
アンチトロンビンⅢ(%)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
※ PIC:α2プラスミンインヒビター プラスミン複合体、TAT:
トロンビン アンチトロンビンⅢ複合体
26
主な副作用とその対策
血栓性微小血管症(thrombotic microangiopathy : TMA)
●細血管障害性溶血性貧血、破壊性血小板減少及び細血管内血小板血栓を特徴とする病態診
断名です
◆血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)と溶血性尿毒症症候群(HUS)が含まれます
◆一般的に、成人で精神神経症状を認めるものはTTP、小児で腎障害が強いものはHUSと診断され
てきましたが、臨床症状から両者を判別するのは困難で、TMAが病名として用いられることも
あります
●破砕赤血球、血小板減少、血栓による臓器の機能障害等がみられます
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●症状に応じて、適切な処置を行ってください
◆TTPに対しては、発症初期に新鮮凍結血漿(50∼80mL/kg/日)で血漿交換療法(必要に応じてス
テロイド併用)を行うことが重要とされており、血漿交換前の血小板輸血は禁忌と考えられています
◆HUSに対しては、腎機能保護と合併症対策が基本となります
藤村 吉博:臨床血液 47(8):734, 2006[L20080214007]
松本 雅則:血栓と循環 13(2):116, 2005[L20080417012]
■発現状況
●国内臨床試験
発現例は認められていません
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
血栓性血小板減少性紫斑病
グレード3以上
n(%)
1(0.1)
1(0.1)
血栓性微小血管症(TMA)としての報告はありません。
外国において、腎細胞癌患者に対する医師主導試験(第Ⅰ相試験)で本剤(50mg、4/2 スケジュール)
とベバシズマブ(遺伝子組換え)
(10mg/kg、2週毎投与)の併用投与(両剤の標準用量での併用投与)が
行われ、TMAを示唆する徴候・症状(血管内溶血、貧血、血小板減少症、腎機能障害)を示す症例が認め
られました。これまでに、TMAの発現リスクが高い患者要因等は特定されていません。
(サイトカインを含む他の抗悪性腫瘍薬と本剤との併用について、現時点で有効性及び安全性は確立し
ていませんので、併用は避けてください)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
臨床症状を伴わない赤血球 −
血栓性微小血管障害
(例:血栓性血小板減少 破壊の所見(破壊赤血球症)
性紫斑病[TTP]又は溶
血性尿毒症症候[HUS])
グレード3
グレード4
休薬
グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断
で 休 薬 前と同 一 用 量 又 は
12.5mg減量して投与再開
休薬
グレード1以下又はベースラ
インに回復後、12.5mg減量
して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
臨床症状を伴う検査値異常
(例:腎不全、点状出血)
検査値異常があり、かつ生命
を脅かす又は活動不能/動作
不能(例:中枢神経出血、血栓
/塞栓、腎不全)
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
27
肝不全、肝機能障害、黄疸
1.
●肝機能検査値の推移に注意してください
●黄疸、疲労、脱力、吐き気、食欲不振、意識障害等があらわれることがあります
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与を中止してください
●重症度に応じて、輸液、ステロイド剤投与、血液交換療法など適切な処置を行ってください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
肝機能異常[AST(GOT)増加、
ALT(GPT)増加、
γ-GTP増加]
51(63.0)
6(7.4)
血中ビリルビン増加
24(29.6)
2(2.5)
ALP増加
21(25.9)
1(1.2)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
肝不全、黄疸の発現例は認められていません。
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
肝機能異常[AST(GOT)増加、
ALT(GPT)増加、
γ-GTP増加]
32(4.0)
16(2.0)
血中ビリルビン増加
18(2.2)
7(0.9)
黄疸
8(1.0)
0(0.0)
ALP増加
8(1.0)
1(0.1)
Q
&
A
肝不全は、固形癌を対象とした外国臨床試験において1%未満に認められました。
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
付
録
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
肝機能障害/肝不全
―
黄疸
羽ばたき振戦
脳症又は昏睡
(臨床的)
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
28
主な副作用とその対策
急性腎不全
●電解質等の検査値の推移に注意してください
●進行すると、食欲不振、嘔吐、倦怠感、発熱、乏尿、浮腫等があらわれることがあります
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●電解質補正、栄養管理、透析など適切な処置を行ってください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
急性腎不全
1(1.2)
1(1.2)
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
急性腎不全
7(0.9)
4(0.5)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
腎不全
―
―
長期的な人工透析を要さな 長期的な人工透析又は腎移
い
植を要する
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
29
ネフローゼ症候群
1.
●蛋白(アルブミン)尿、低蛋白(アルブミン)血症、浮腫、脂質異常症が発現します
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●ステロイドの投与、浮腫に対する非薬物療法など適切な処置を行ってください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
■発現状況
2.
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
蛋白尿
14(17.3)
3(3.7)
ネフローゼ症候群
2(2.5)
2(2.5)
グレード3/4
n(%)
●外国臨床試験
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
蛋白尿
4(0.2)
3(0.4)
ネフローゼ症候群
1(0.1)
1(0.1)
投
与
に
際
し
て
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下又はベースラ グレード1以下又はベースラ
Q
&
A
インに回復後、主治医の判断 インに回復後、12.5mg減量
で 休 薬 前 と 同 一 用 量 又 は して投与再開
12.5mg減量して投与再開
もしくは主治医の判断で投与
中止
タンパク尿
1+ 又は
2+ ─ 3+ 又は
4+ 又は
0.15−1.0g/24時間
>1.0−3.5 g/24時間
>3.5 g/24時間
ネフローゼ症候群
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
付
録
30
主な副作用とその対策
横紋筋融解症、ミオパシー
●早期発見のため、筋肉痛、筋力低下、脱力感、赤褐色尿(ミオグロビン尿)などの症状があ
らわれた場合は医師に相談するよう、患者を指導してください
●検査所見としては、CK(CPK)増加、血中及び尿中ミオグロビン増加等があらわれます
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●腎機能障害を伴う場合には電解質及びアシドーシスの補正、補液など適切な処置を行って
ください
●必要に応じて、専門医に相談してください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
筋痛
7(8.6)
1(1.2)
CK(CPK)増加
2(2.5)
1(1.2)
筋力低下
1(1.2)
1(1.2)
横紋筋融解症、ミオパシーの発現例は認められていません。
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
筋痛
48(6.0)
2(0.2)
CK(CPK)増加
27(3.4)
3(0.4)
筋力低下
11(1.4)
2(0.2)
横紋筋融解症、ミオパシーの発現例は認められていません。
外国市販後において、横紋筋融解症、ミオパシー(いずれも頻度不明)が報告されています。
31
2.2. その他の副作用とその対策
1.
口内炎、歯肉炎等
●飲食時に苦痛を伴う可能性がありますので、本剤投与前に、患者に対して十分に説明して
ください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●重症度に応じて、減量、休薬又は投与中止を検討してください
2.
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
口内炎
44(54.3)
3(3.7)
歯肉炎
20(24.7)
0(0.0)
3.
舌炎
6(7.4)
0(0.0)
歯周炎
5(6.2)
0(0.0)
投
与
に
際
し
て
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
口内炎
274(34.2)
13(1.6)
84(10.5)
0(0.0)
歯肉炎
20(2.5)
1(0.1)
歯周炎
2(0.2)
0(0.0)
舌炎
グレード3以上
n(%)
Q
&
A
■発現時期
各コースの後半にあらわれる傾向がみられます。
付
録
32
主な副作用とその対策
手足症候群
●手掌・足底など、圧力のかかりやすい部分に発現することが多いとされています
●発赤、水疱、亀裂、角化等がみられ、激しい痛みを伴うこともあります(写真参照)
●発赤があらわれたらすぐに来院するよう患者を指導してください
●重症化を防ぐため、発赤があらわれたら休薬して経過観察することも考慮してください
◆休薬期間中に回復する傾向がみられます
●必要に応じて皮膚科専門医へ紹介してください
●対症療法など適切な処置を行ってください
◆患部に圧力、摩擦、刺激を与えないよう安静を保ち、必要に応じてガーゼ等により患部を保護し
てください
◆二次感染防止のため清潔にしてください
◆保湿クリーム、皮膚軟化剤、低刺激性石鹸の使用も有用です
◆疼痛、炎症に対してはステロイド外用剤、非ステロイド系消炎鎮痛剤等を、そう痒感に対しては
抗ヒスタミン剤等を使用してください
■発現状況
●国内臨床試験
●外国臨床試験
n=801
n=81
副作用
全グレード
n(%)
手足症候群
53(65.4)
グレード3/4
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
17(21.0)
手足症候群
151(18.9)
39(4.9)
■参考:グレード分類(CTCAE ver3.0抜粋)と用量調節の目安
グレード1
*
同一用量 で投与継続
グレード2
*
同一用量 で投与継続
グレード4※
グレード3
−
休薬
グレード1以下又はベースラ
インに回復後、主治医の判断
で 休 薬 前と同 一 用 量 又 は
12.5mg減量して投与再開
手足の皮膚反応
疼痛を伴わない軽微な皮膚 機能障害のない皮膚の変化(例: 潰瘍性皮膚炎又は疼痛によ −
の変化又は皮膚炎(例:紅斑) 角層剥離、水疱、出血、腫脹) る機能障害を伴う皮膚の変
又は疼痛
化
※CTCAE ver3.0において、
「手足の皮膚反応」のグレード4は設定されていない。
33
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
■国内重篤症例
副作用
性
年齢
使用理由
発現時の
1日投与量
発現日
処置
転帰
手足症候群
女
48
GIST
50mg
52日目
投与中断、鎮痛剤投与
回復(後遺症あり)
・投与開始48日目(第2コース6日目)、両手指に発赤が出現。疼痛とそう痒はなし
・投与開始50日目、両足裏に発赤が出現し、51日目に軽度の疼痛が出現
・投与開始52日目、疼痛を伴う手足皮膚反応が増悪したため、緊急受診。歩行困難(グレード3)もあったた
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
め救急入院。同日、本剤の投与を中止
・投与開始53日目、手足皮膚反応の疼痛に対しロキソプロフェンナトリウムの内服を開始
・投与開始63日目に手指の皮膚剥離が出現、歩行時に足裏の疼痛あり
・投与開始68日目、手足皮膚反応はグレード1に軽減
・投与開始70日目に用量を37.5mgに減量して本剤の投与を再開、その後特に異常なし
・投与72日目のCT検査の結果、疾患進行(腫瘍の増悪)が確定。投与84日目、全身状態を考慮して本剤に
よる治療を中止
(本剤用量:第1∼2コース50mg、第2コース37.5mg)
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
■本剤による手足症候群の例
発現時⇒休薬後
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
写真提供:北海道大学 腫瘍センター 小松 嘉人先生
付
録
Kollmannsberger, C. et al.: Can Urol Assoc J 1
(2 Suppl.): S41, 2007 [L20071119019]
Tsai, Kun-Ying et al.: J Clin Oncol 24(36): 5786, 2006 [L20061222005]
34
主な副作用とその対策
毛髪・皮膚の色素脱失・変色、脱毛等
●外見に影響する可能性がありますので、本剤投与前に、患者に対して十分に説明してくだ
さい
●皮膚が黄色っぽくなる、毛髪が白∼灰色になる、爪に線状出血があらわれる、等の症状が
認められることがあります
◆毛髪が薄くなることはありますが、完全な脱毛状態に至ることは一般的でないと考えられています
●毛髪・皮膚の変色・色素脱失は、休薬期間中に回復する傾向がみられています
◆投与コースを繰り返すことにより、毛髪が脱色部分(投与中)と脱色していない部分(休薬中)
の帯状を呈することもあります
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与中止を検討してください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
皮膚変色
67(82.7)
0(0.0)
爪変色
2(2.5)
0(0.0)
脱毛症
12(14.8)
0(0.0)
毛髪変色
2(2.5)
0(0.0)
毛髪色素脱失
3(3.7)
0(0.0)
皮膚色素脱失
1(1.2)
0(0.0)
●外国臨床試験
n=801
n=801
副作用
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
副作用
全グレード
n(%)
12(1.5)
0(0.0)
4(0.5)
0(0.0)
皮膚変色
203(25.3)
0(0.0)
爪変色
毛髪変色
100(12.5)
0(0.0)
皮膚色素脱失
脱毛症
62(7.7)
0(0.0)
グレード3以上
n(%)
■発現時期
毛髪の色素脱失は、投与5∼6週間後にあらわれる傾向があるとの報告があります。
Wood, L. S.: Community Oncology 3(9)
:558, 2006[L20070112003]
Robert, C. et al.: Lancet Oncol 6(7)
:491, 2005[L20071031174]
Kollmannsberger, C. et al.: Can Urol Assoc J 1
(2 Suppl.)
:S41, 2007[L20071119019]
35
下痢、悪心、嘔吐等の消化器症状
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●本剤投与前に、患者に対して十分に説明してください
●重症度に応じて減量、休薬又は投与中止を検討してください
■発現状況
●国内臨床試験
2.
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
下痢
41(50.6)
5(6.2)
悪心
36(44.4)
2(2.5)
嘔吐
18(22.2)
1(1.2)
●外国臨床試験
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
n=801
副作用
全グレード
n(%)
下痢
372(46.4)
36(4.5)
悪心
320(40.0)
16(2.0)
嘔吐
189(23.6)
16(2.0)
グレード3以上
n(%)
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
36
主な副作用とその対策
疲 労
●原疾患によっても発現する可能性があり、他の副作用の症状として認められることもあり
ます
●重症度に応じて減量、休薬又は投与中止を検討してください
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
疲労
50(61.7)
11(13.6)
倦怠感
17(21.0)
3(3.7)
無力症
1(1.2)
1(1.2)
14例で減量又は一時投与延期され、1例で投与が中止されました。
●外国臨床試験
n=801
副作用
全グレード
n(%)
疲労
401(50.1)
63(7.9)
無力症
92(11.5)
25(3.1)
倦怠感
8(1.0)
グレード3以上
n(%)
1(0.1)
■発現時期
多くは投与2週間以降に認められ、2週間の休薬期間中又は投与中止後に消失する傾向がみられ
ます。
Wood, L. S.:Community Oncology 3(9)
:558, 2006 [L20070112003]
Kollmannsberger, C. et al.:Can Urol Assoc J 1(2 Suppl.)
:S41, 2007 [L20071119019]
37
めまい、傾眠、意識消失等の神経系障害
1.
●本剤投与前に患者に十分説明し、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際
には注意するよう指導してください
●異常が認められた場合は、減量、休薬又は投与中止を検討してください
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
■発現状況
2.
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
めまい
6(7.4)
0(0.0)
意識消失
2(2.5)
2(2.5)
傾眠
1(1.2)
0(0.0)
回転性めまい
1(1.2)
0(0.0)
平衡障害
1(1.2)
0(0.0)
●外国臨床試験
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
n=801
副作用
全グレード
n(%)
めまい
42(5.2)
2(0.2)
平衡障害
6(0.7)
0(0.0)
意識消失
2(0.2)
2(0.2)
傾眠
2(0.2)
1(0.1)
回転性めまい
2(0.2)
0(0.0)
グレード3以上
n(%)
Q
&
A
付
録
38
主な副作用とその対策
創傷治癒遅延
●創傷が治癒するまで本剤の投与を避けるなど、適切に対処してください
●手術前後の投与には十分注意してください
⇒Q&A-9(P.55)
■発現状況
●国内臨床試験
n=81
副作用
全グレード
n(%)
グレード3/4
n(%)
創合併症
1(1.2)
0(0.0)
創傷治癒遅延
1(1.2)
0(0.0)
●外国臨床試験
n=801
副作用
39
全グレード
n(%)
グレード3以上
n(%)
創合併症
4(0.5)
2(0.2)
創傷治癒遅延
1(0.1)
0(0.0)
腫瘍崩壊症候群
1.
●高尿酸血症、高カリウム血症、高リン血症、低カルシウム血症等の組合せによって特徴づ
けられる症候群で、多くの場合二次性の急性腎不全も合併します
●異常が認められた場合は、投与を中止してください
●補液、グルコン酸カルシウム投与、血液透析など、重症度に応じて適切な処置を行ってく
ださい
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
■発現状況
●国内臨床試験
発現例は認められていません。
●外国臨床試験
n=801
副作用
腫瘍崩壊症候群
全グレード
n(%)
1(0.1)
グレード3以上
n(%)
1(0.1)
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
40
3
投与に際して
3.1. 対象患者の選択
投与前チェックリスト(付録①(P.61))もご参照ください。
3.1.1.
効能・効果
本剤の臨床成績(付録④(P.69∼76)参照)を確認・理解の上で、以下に該当する患者を選択してくだ
さい。
イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
[効能・効果に関連する使用上の注意]
1. 本剤の術前及び術後補助化学療法としての有効性及び安全性は確立していない。
2. イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者に本剤を使用する際には慎重に経過観察を行い、
副作用発現に注意すること。
添付文書「効能・効果」
●イマチニブ投与中に消化管間質腫瘍(GIST)の増悪が認められた場合は、イマチニブ投与を中止
し、本剤へ切り替えてください。⇒Q&A-1、2(P.52)
●イマチニブに忍容性のない患者においては、本剤投与により重度の副作用が発現するおそれがあ
るので、慎重に投与してください。
●根治切除前のネオアジュバント治療及び根治切除後のアジュバント治療に関する臨床データはな
いため、原則として行わないでください。
3.1.2.
禁忌、原則禁忌
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
添付文書「禁忌」
【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】
QT間隔延長又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が悪化もしくは再発するおそれがある。]
添付文書「原則禁忌」
41
3.1.3.
慎重に投与すべき患者
以下の患者に本剤を投与する際は、患者の状態を十分に把握しながら頻回の臨床検査を実施し、慎重
1.
に行ってください。(添付文書「慎重投与」の項参照)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
考えられるリスク等
患者背景
イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者
重度の副作用が発現し、本剤の投与も継続できな
くなるおそれがある。
骨髄抑制のある患者
骨髄抑制が増悪するおそれがある。
高血圧の患者
高血圧が悪化するおそれがある。
心疾患又はその既往歴のある患者*
・心筋梗塞、重度又は不安定狭心症、冠動脈又は末梢 の 動脈 バ
イパス移 植 、症 候 性うっ血 性 心 不 全 の 既 往からの 経 過 期 間が
12ヵ月未満
心疾患が悪化もしくは再発するおそれがある。
脳血管障害又はその既往歴のある患者*
・脳 血 管 発 作 又は一 過 性 脳 虚 血 発 作 の 既 往からの 経 過 期 間が
12ヵ月未満
脳血管障害が悪化もしくは再発するおそれがある。
肺塞栓症又はその既往歴のある患者*
・肺塞栓症の既往からの経過期間が12ヵ月未満
肺塞栓症が悪化もしくは再発するおそれがある。
脳転移を有する患者*
・脳転移、脊髄圧迫又は癌性髄膜炎の既往又は診断
・投与開始前のCT又はMRIで新たに脳転移又は軟髄膜転移の
所見を認める
脳出血又はてんかん様発作があらわれるおそれが
ある。
甲状腺機能障害のある患者
症状が悪化するおそれがある。
重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある患者
使用経験がない。
*国内臨床試験では安全性を考慮して除外対象としていた
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
⇒Q&A-3(P.52)、4(P.53)
3.1.4.
高齢者、妊婦・産婦・授乳婦及び小児への投与
●高齢者(添付文書「高齢者への投与」の項参照)
一般に生理機能が低下しているので、患者の状態を十分に把握しながら注意して投与してください。
●妊婦・産婦・授乳婦(添付文書「妊婦・産婦・授乳婦等への投与」の項参照)
Q
&
A
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には禁忌です。
妊娠可能な女性には、妊娠による治療中止を避けるために避妊するよう指導してください。
動物実験で、胚・胎児死亡及び奇形の発生が認められています。
授乳中の婦人には、本剤投与中は授乳を避けさせてください。
動物実験において、乳汁中への移行が認められています。
●小児(添付文書「小児等への投与」の項参照)
低出生体重児、新生児、乳児、幼児又は小児に対する本剤の使用経験は少なく、安全性は確立し
付
録
ていません。
42
投与に際して
3.2. 適正使用基準
対象患者として選択したすべての患者において、本剤投与前に必ず臨床検査を実施し、下記の適正使
用基準をすべて満たす患者に対して本剤の投与を開始してください。
基準を満たさない患者については、原則として適正使用基準に回復するまで投与を延期してください。
これらの検査は、副作用を早期に把握するためのベースラインの確認としても必要です。
投与前チェックリスト(付録①(P.61))もご参照ください。
適正使用基準(国内臨床試験の基準を参考に設定)
臨床検査及び身体所見
基準
ECOG*1によるパフォーマンス・ステータ
ス(PS)
0もしくは1
過去の薬物療法、放射線療法又は外科的処
置によりみられる急性毒性
すべてが、CTCAE ver.3.0でグレード1以下に
消失
心機能検査
心エコーもしくはMUGA*2による左室駆出
分画(LVEF)
施設基準値下限以上
骨髄機能検査
好中球数
1,500/μL以上
血小板数
10×10 4 /μL以上
ヘモグロビン
9.0g/dL以上
AST(GOT)
ALT(GPT)
施設基準値上限の2.5倍以下(肝転移による肝
機能異常が認められる場合は、施設基準値上限
の5倍以下)
総ビリルビン
施設基準値上限の1.5倍以下
血清クレアチニン
施設基準値上限の1.5倍以下
アルブミン
3.0g/dL以上
血清カルシウム
12.0mg/dL以下
甲状腺刺激ホルモン(TSH)
施設基準値上限以下
全身状態及び身体所見
の確認(バイタルサイン、
倦怠感の有無など)
生化学、
肝・腎機能検査
甲状腺機能検査
*1 : ECOG:Eastern Cooperative Oncology Group
*2 : MUGA:Multigated acquisition scan(心臓スキャンマルチゲート収集法)
なお、心機能については特に注意してください。
【警 告】
2. 心不全等の重篤な心障害があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、必ず本剤投与開始前には、
患者の心機能を確認すること。また、本剤投与中は適宜心機能検査(心エコー等)を行い患者の状態(左
室駆出率の変動を含む)を十分に観察すること。
添付文書「警告 2.」
43
3.3. 患者又はその家族への説明と同意取得
治療開始に先立ち、患者又はその家族に対して、治療法や本剤投与の有効性及び危険性を十分説明
し、同意を取得してから投与を開始してください。(付録②(P.63∼65)参照)
本剤の投与により発現する可能性のある副作用については、具体的に説明を行ってください。
(2.副作用(P.4∼40)参照)
■参考
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
患者向の資料として「スーテントを服用される患者さんへ」がありますので、服薬指導にご活用ください。
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
2.
適
正
使
用
基
準
Q
&
A
付
録
44
投与に際して
3.4. 用法・用量
通常、成人にはスニチニブとして1日1回50mgを4週間連日経口投与し、その後2週間休薬する。これを
1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
[用法・用量に関連する使用上の注意]
1. サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立していない。
2. 本剤はCYP3A4によって代謝されるため、併用するCYP3A4阻害剤あるいは誘導剤については可
能な限り他の類薬に変更する、又は当該薬剤を休薬する等を考慮し、CYP3A4に影響を及ぼす薬
剤との併用は可能な限り避けること。
添付文書「用法・用量」より抜粋
投与スケジュール例
6週(42日)おき
day1
day29
スーテント®
50mg/day服用
※休薬を含むいかなる理由があって
も延長しないこと
day43
休薬
day71
スーテント®
50mg/day服用
day85 ………
休薬
………
※休薬を含むいかなる理由があって
も延長しないこと
⇒Q&A-5(P.53)、6(P.54)
●副作用発現時の用量調節については、3.6(P.49)をご参照ください。
●1日50mgを超える用量への増量は行わないでください。⇒Q&A-7(P.54)
●サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用に関する臨床データはないため、原則として
行わないでください。
45
●CYP3A4に影響を及ぼす薬剤との併用は、相手薬の変薬・休薬も考慮して可能な限り避け、やむ
を得ず併用する場合は、安全性・有効性への影響を十分に考慮してください。
1.
⇒Q&A-8(P.55)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
●QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤や抗不整脈薬も安全性の観点から併用注意です。
薬剤名等
CYP3A4阻害剤
影響等
これらの薬剤等がCYP3A4の代謝活性を阻害するため、本剤
アゾ−ル系抗真菌剤、マクロライド系抗生物質、HIVプロテア の血中濃度が上昇する可能性がある。
ーゼ阻害剤
本剤の用量を減量するとともに、患者の状態を慎重に観察し、
2.
グレープフルーツジュース
副作用発現に十分注意すること。
CYP3A4誘導剤
これらの薬剤等がCYP3A4の代謝活性を誘導するため、本剤
デキサメタゾン、
フェニトイン、
カルバマゼピン、
リファンピシン、 の血中濃度が低下する可能性がある。
フェノバルビタール等
本剤の有効性が減弱する可能性があることを考慮すること。
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、
セント・ジョーンズ・ワ
ート)含有食品
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤
イミプラミン、
ピモジド等
抗不整脈薬
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
本剤及びこれらの薬剤はいずれもQT間隔を延長させるおそれ
がある。併用により作用が増強し、重篤な副作用を起こすおそ
れがある。
3.
キニジン、
プロカインアミド、
ジソピラミド、
ソタロール等
⇒付録③(P.66)
投
与
に
際
し
て
■投与後の手術、術後の投与について (添付文書「重要な基本的注意(13)」の項参照)
本剤の投与により創傷治癒を遅らせる可能性があるため、手術時は原則として投与を中断してください。手
術後の投与再開は患者の状態に応じて判断してください。⇒Q&A-9(P.55)
■過量投与について (添付文書「過量投与」の項参照)
本剤の過量投与に対する特異的な解毒剤はないため、必要に応じて、嘔吐又は胃洗浄によって、未吸収の薬
Q
&
A
剤を除去するなど、一般的な対症療法を行ってください。
付
録
46
投与に際して
3.5. 投与中の注意事項(主な検査項目)
様々な副作用を早期に把握するために、以下の検査をすべての患者において適宜実施してください。
臨床検査及び身体所見
全身状態及び身体所見の確認
(バイタルサイン、倦怠感の
有無など)
・問診
・機能状態尺度(ECOG PS)
・体温、血圧、心拍数
・胸部X線検査
目的(把握すべき主な副作用)
備 考
・高血圧
投与開始前からの血圧の変動に注意してください。
・間質性肺炎
発熱、咳、呼吸困難等の症状に注意し、異常が認め
られた場合は速やかに呼吸器専門医へ相談してく
ださい。
・可逆性後白質脳症症候群(RPLS)
様々な副作用があらわれることがあるため、異常
・てんかん様発作
な徴候・症状がないか、身体所見を十分に確認し
・感染症
てください。
・脳出血、出血、喀血
・肺塞栓症
・疲労、倦怠感
・手足症候群、発疹等の皮膚症状
・毛髪又は皮膚の色素脱失・変色
・疼痛 等
心機能検査
・標準12誘導心電図検査
・心エコー又はMUGA
スキャン
・不整脈(Torsade de pointesを含む)
抗不整脈剤を服用している患者、不整脈につなが
る心疾患、徐脈もしくは電解質異常の既往のある
患者では、特に注意して観察してください。
・心不全
・左室駆出率低下
心不全、心室性不整脈など心疾患のリスクのある
患者では、
うっ血性心不全の徴候及び症状(労作
性呼吸困難、起座呼吸、浮腫、頻脈等)について綿
密な観察を行うとともに、投与初期から定期的に
心エコー等の心機能検査を行うなど、特に注意し
てください。
血液学的検査
・赤血球数、白血球数、
白血球分画、血小板数
・ヘモグロビン
・凝固パラメータ(ヘマト
クリット、プロトロンビ
ン時間等)
・骨髄抑制
生化学、肝・腎機能検査
・電解質
・アミラーゼ、
リパーゼ 等
・腎機能障害
・CPK
・HCO3 等
白血球減少症、好中球減少症、血小板減
ください。
少症、貧血
・腫瘍出血
ヘモグロビン、凝固パラメータの変動に注意してく
ださい。
投与開始前からの検査値の変動に注意してくだ
・肝機能障害
さい。
・膵機能障害、膵炎
また、副作用が疑われる症状が発現した場合は検
・横紋筋融解症、ミオパシー
査を行ってください。
・副腎機能障害 等
甲状腺機能検査
・甲状腺機能低下
・甲状腺刺激ホルモン(TSH)、
遊離チロキシン(遊離T4)
47
血球数、白血球分画等の検査値の変動に注意して
投与開始前からの検査値の変動に注意してくだ
さい。
各種検査の実施時期は、以下を目安としてください。
副作用の初期症状等、異常が認められた場合は、以下の目安に関わらず検査を実施してください。
第1コース
項 目
治療期間(日)
1
(投与開始前)
7
14
ECOG PS
○
理学的検査1)
○
○
○
血液学的検査2)
○
○
生化学検査3)
○
○
12誘導心電図
21
28
休薬期間
14日間
終了・
中止時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
心エコー又は
MUGAスキャン4)
○
○
○
胸部X線検査
○
○
○
甲状腺機能検査5)
○
HCO3-、CPK
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症が疑われる症状が発現した場合
副腎機能不全、横紋筋融解症が疑われる症状が発現した場合
3.
第2コース以降
項 目
治療期間(日)
1
(投与開始前)
ECOG PS
○
理学的検査1)
○
血液学的検査2)
生化学検査3)
12誘導心電図
7
14
21
28
休薬期間
14日間
終了・
中止時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
(第2コース) 必要に応じ
○
○
胸部X線検査
○
○
HCO3-、CPK
Q
&
A
心エコー又は
MUGAスキャン4)
甲状腺機能検査5)
投
与
に
際
し
て
甲状腺機能低下症、甲状腺機能亢進症が疑われる症状が発現した場合
副腎機能不全、横紋筋融解症が疑われる症状が発現した場合
1)理学的検査 [検査項目] 体温(℃)、血圧(mmHg)、心拍数(回/分)
2)血液学的検査 [検査項目] 赤血球数、白血球数、白血球分画、血小板数、ヘモグロビン、ヘマトクリット、プロトロンビン時間
3)生化学検査 [検査項目] 総ビリルビン、AST(GOT)、ALT(GPT)、AL-P、アルブミン、電解質、BUN、血清クレアチニン、CRP、尿酸、
アミラーゼ、
リパーゼ
4)心エコーまたはMUGAスキャン [検査項目] LVEF(左室駆出率)
5)甲状腺機能検査 [検査項目] 甲状腺刺激ホルモン(TSH)、遊離サイロキシン(FT4)、遊離トリヨードサイロニン(FT3)
付
録
48
投与に際して
3.6. 副作用による用法・用量の変更(休薬減量基準)
[用法・用量に関連する使用上の注意]
5. 副作用により、本剤を休薬、減量、中止する場合には、以下の基準を考慮すること。減量して投与を継
続する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて、12.5mg(1減量レベル)ずつ減量すること。なお、
「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項も参照すること。
本剤の副作用が発現した場合の休薬減量基準
副作用
グレード3
グレード4
同一投与量を継続
副作用がグレード2以下又はベー
スラインに回復するまで休薬する。
回復後は休薬前と同一投与量で投
与を再開できる。
副作用がグレード2以下又はベー
スラインに回復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投与量を1レベ
ル下げて投与を再開する。
非血液系
同一投与量を継続
(心臓系を除く)
副作用がグレード1以下又はベー
スラインに回復するまで休薬する。
回復後は主治医の判断により休薬
前と同一投与量又は投与量を1レ
ベル下げて投与を再開する。
副作用がグレード1以下又はベー
スラインに回復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投与量を1レベ
ル下げて投与を再開する。もしく
は主治医の判断で投与を中止する。
心臓系
・左 室 駆 出 率 低
下
・心室性不整脈
副作用がグレード1以下又はベー 投与を中止する。
スラインに回復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投与量を1レベ
ル下げて投与を再開する。
血液系
グレード2
副作用がグレード1以下に
回復するまで休薬する。回
復後は休薬前の投与量を
1レベル下げて投与を再開
する。
ただし、以下の副作用が発現した場合は、同一用量での投与の継続が可能である。
・グレード 3 ∼ 4 の血清リパーゼ増加又はアミラーゼ増加で、臨床的又は画像診断上確認された膵炎の徴候がない
場合。ただし、臨床症状、臨床検査又は画像上のモニタリングを、回復するまで頻度を上げて行う。
・臨床症状を伴わないグレード 4 の高尿酸血症及びグレード 3 の低リン血症
・グレード 3 のリンパ球減少
添付文書「用法・用量に関連する使用上の注意」より抜粋
副作用の重症度評価(グレード)は、National Cancer Institute Common Terminology Criteria for
Adverse Events (NCI-CTCAE)のグレード分類に準じて設定しています。
有害事象共通用語規準ver3.0日本語訳JCOG/JSCO版
・日本癌治療学会誌(International Journal of Clinical Oncology Vol.9 SuppIII:1-82,2004)
・JCOGホームページURL
http://www.jcog.jp/
■減量に関する注意事項
●必ず12.5mgずつ減量してください。⇒Q&A-11(P.55)
●常に直近のコースで投与された最低用量に基づいて減量してください。
●用量25mg未満への減量は、原則として行わないでください。⇒Q&A-12、13(P.55、56)
49
投与量変更のフローチャート(目安)
1.
●血液系副作用
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
投与開始
血液系副作用
No
グレード1、2
グレード3
グレード4
休薬
休薬
同一用量*で投与継続
2.
グレード2以下
又はベースラインに回復
グレード2以下
又はベースラインに回復
休薬前と同一用量*で
投与再開可能
12.5mg減量して
投与再開
⇒Q&A-14(P.56)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
●非血液系副作用(心臓系を除く)
投与開始
3.
6.
非血液系副作用
No
グレード1、2
グレード3
グレード4
休薬
休薬
グレード1以下
又はベースラインに回復
グレード1以下
又はベースラインに回復
同一用量*で投与継続
休薬前と同一用量で
投与再開
休
薬
減
量
基
準
投与中止
12.5mg減量して
投与再開
12.5mg減量して
投与再開
Q
&
A
●心臓系
投与開始
心臓系副作用
No
グレード1
同一用量*で投与継続
グレード2
グレード3
グレード4
休薬
休薬
投与中止
グレード1以下
に回復
グレード1以下
又はベースラインに回復
付
録
12.5mg減量して
投与再開
*患者の状態に応じて減量して投与することも可能
50
投与に際して
■有効性が得られない場合の投与中止の目安
目安として、RECIST基準 ※ で進行(progressive disease:PD)が確認された場合は、本剤の投与中止
を検討してください。
PD:①治療開始以降に記録された最小の最長径の和と比較して標的病変の最長径の和が20%以上増加、②既存
の非標的病変の明らかな増悪、③新病変の出現、のいずれか1つ以上に該当する
※JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)のホームページ(http://www.jcog.jp/index.htm)において、RECISTガイドライン日
本語版が公開されています。
3.7. 2コース目以降の注意事項
2コース目以降も、投与開始前の臨床検査等により、患者の状態を確認してください。
前コースで副作用が発現した患者に関しては、次のコースの開始時までに副作用が回復していることを確認
し、25mg以上の用量で投与を開始してください。回復していない場合は、原則として次のコースの投与開
始を遅らせてください。⇒Q&A-12(P.55)
51
Q&A
Q1
イマチニブによるGIST治療中に増悪が認められたので、スーテントとイマチニブを併用してもよ
1.
いですか?
A1 :イマチニブと本剤を併用した臨床データはなく、イマチニブと本剤の併用は推奨できません。
したがって、イマチニブから本剤へ切り替えてください。
ただし、本剤投与前にイマチニブによる副作用がCTCAEグレード1以下に回復していることが推
奨されます。
Q2
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
イマチニブ抵抗性のGIST患者で認められるKIT変異によって、スーテントの有効性に影響があり
ますか?
2.
A2 :遺伝子変異によりイマチニブに耐性となったGIST患者で認められるKIT変異の中には、本剤のチ
ロシンキナーゼ阻害活性を低下させる変異も存在します。
本剤は、GIST患者の多くにみられる一次変異を有するKIT及びPDGFR-αの活性を阻害します。
また、一次変異よりはやや高濃度を要する可能性はあるものの、イマチニブ耐性に関連するexon
13(V654A)又は14(T670I)に二次変異を有するKITの活性も、同様に阻害することが示唆され
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
ています。
一方、同じくイマチニブ耐性GIST患者にみられる二次変異であるキナーゼ領域
(activation loop)
やヒンジ領域が存在するexon17又は18に変異を有するKITに対する作用は弱いことが示されて
います。
Q3
肝機能障害の有無によって、薬物動態に差はありますか?
A3 :軽度及び中等度(Child-Pugh分類A及びB)の肝機能障害を有する外国人被験者(各8例)に本剤
3.
投
与
に
際
し
て
50mgを単回投与したとき、スニチニブ及びN-脱エチル体(主要代謝物)のC max 及びAUC 0- ∞ は、
健康被験者(7例)とほぼ同様でした。
なお、重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある被験者への使用経験はありませんので、該当する
患者に対しては慎重に投与してください。
社内資料:肝機能障害者における薬物動態 [L20080218011]
Q
&
A
付
録
52
Q&A
Q4
腎機能障害のある患者(透析患者を含む)において、用量調節の必要はありますか?
A4 :国内承認時までに、腎機能障害患者における用量調節について検討されたデータは得られてい
ません。
母集団薬物動態解析においては、スニチニブ及びN-脱エチル体(主要代謝物)の経口クリアランス
とクレアチニン・クリアランス(32∼347mL/min)との間に関連性はみられませんでした。尿中
排泄は本剤の主要消失経路ではないことから、腎機能が本剤の体内動態に及ぼす影響は低いと考
えられました。
社内資料:ポピュレーションPK解析 [L20080218012]
■参考
外国において、腎機能正常者(CLcr>80mL/min、n=8)、重度腎機能障害者(CLcr<30mL/min、
透析なし、n=8)、及び終末期腎障害者(ESRD、血液透析を要する、n=8)における、本剤50mg
単回経口投与時の体内動態を検討した報告があります。
重度腎機能障害者におけるスニチニブ及びN-脱エチル体のPKパラメータは、腎機能正常者と同様
でした。
ESRD群におけるC max 及びAUC inf は、腎機能正常者と比較して、それぞれ30∼38%及び32∼
47%低値を示しました。本剤投与後最初の透析は投与48時間後に3.5∼4時間かけて行われま
したが、スニチニブ及びN-脱エチル体はいずれも透析により体外へ除去されないことが示唆され
ました。
この報告においては、
「体内動態データから、本剤50mg投与は腎機能に関わらず良好な忍容性を
示し、重度腎機能障害患者や透析患者においても通常初期投与量から投与開始することは可能と思
われるが、患者の忍容性に応じて調節する必要がある」と結論されています。
Khosravan, R. et al.: 44th ASCO: 2578, 2008 [L20081008003]
Q5
投与開始7日目から休薬して27日目に再投与開始しました。投与開始28日目までの投与では実質
的に9日間しか投与できないので、投与期間を延ばしてもよいですか?
day1
day29
投薬
7
day43
休薬
day71 ………
投薬
休薬
27
投薬延長?
投薬
休薬
投薬
A5 :国内臨床試験においては、投与期間を延ばすことはしていませんでした。すなわち、本剤の投与
期間は、各コースの投与開始1日目から28日目までの間とし、投与開始29日目以降(42日目ま
で)の投与は行わないこととしていました。
53
しかし、実臨床においては、2週間又はそれ以上の休薬期間を確保した後、副作用の回復状況や患
者の全身状態から投与再開が妥当と判断される場合には、27日目を投与開始1日目として、新た
1.
なコース(4週間投与、2週間休薬)を開始することも可能と考えられます。
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
day7
day1
day27
投薬
day55 ………
休薬
投薬
休薬
2.
Q6
副作用発現により、投与開始21日目から14日間(=投与開始34日目まで)休薬しました。休薬期
間は14日間確保したので、すぐに次のコースの投与を開始してもよいですか?
day1
day29
投薬
day43
day71 ………
休薬
21
投薬
34
投薬
休薬
次のコース?
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
休薬
A6 :国内臨床試験においては、本剤の投与期間及び副作用からの回復状況に関わらず、1コースは最低
投
与
に
際
し
て
6週間(42日間)とし、次のコースは43日目から開始することとしていました。
しかし、実臨床においては、2週間又はそれ以上の休薬期間を確保した後、副作用の回復状況や患
者の全身状態から投与再開が妥当と判断される場合には、次のコース(4週間投与、2週間休薬)
として投与を再開することも可能と考えられます。
day21
day1
投薬
Q7
day34
休薬
day62 ………
投薬
Q
&
A
休薬
腫瘍の増悪(あるいは効果不十分)が認められたので、スーテントを増量してもよいですか?
A7 :1日50mgを超える用量では投与しないでください。1日50mgを超えて増量した場合の有効性・
安全性は確認されていません。
付
録
国内臨床試験(第Ⅱ相)において50mgを超えて増量した症例はありません。また、GIST患者を
対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相試験の第Ⅰ相部分において、75mg投与した用量制限毒性(DLT)評価
対象2例中2例にDLTが発現しました。
54
Q&A
Q8 CYP3A4誘導剤と併用したいので、スーテントを増量してもよいですか?
A8 :1日50mgを超える用量では投与しないでください。1日50mgを超えて増量した場合の有効
性・安全性は確認されていません。
相手薬を別の同効薬に変薬することを検討するなどして、CYP3A4誘導剤との併用は、可能な限
り避けてください。やむを得ず併用する場合でも、本剤の代謝が促進されて血中濃度が低下し、
有効性が減弱する可能性があることを考慮し、抗腫瘍効果の把握を十分に行うなど注意してくだ
さい。
Q9 手術とスーテント投与の間には、どの程度の期間(間隔)をあける必要がありますか?
A9 :手術創への影響を最小限にとどめるために、手術と本剤投与との間にどの程度の期間(間隔)が必
要かは、明らかになっていません。
本剤投与患者において手術が必要となった場合、本剤の薬物動態を考慮して、目安として手術の
7∼10日前までに本剤の投与を終了することを検討してください。
手術後の患者に本剤の投与が必要となった場合は、術創と患者の全身状態が十分回復しているこ
とを確認してから本剤の投与を開始してください。国内臨床試験においては、手術後の経過期間
が4週間未満の患者は、安全性を考慮して対象から除外していました。
Q10
グレード2の副作用(心臓系以外)が発現しました。このような場合は、休薬減量基準に従って、
必ず副作用発現前と同一用量で投与を継続するべきですか?
A10 :患者の状態に応じて、減量して投与を継続することも可能です。
副作用が発現した場合には、症状や重症度に応じて休薬、減量、中止など、適切な対応をとって
いただく必要があります(添付文書「副作用」の項参照)。休薬、減量、中止の際には、その判断
の目安として、休薬減量基準を考慮いただくようお願いします(添付文書「用法・用量に関連する
使用上の注意5」の項参照)。
Q11
グレード3の副作用が発現したので、一度に25mg減量してもよいですか?
A11:休薬減量基準(3.6(P.49))を参考に、発現した副作用のグレードに応じて、休薬も検討してく
ださい。
臨床試験においては12.5mgずつ減量しており、一度に25mg以上減量した場合の有効性・安全
性・忍容性は確認されていません。
Q12
25mg投与中に副作用が発現したので、用量を12.5mgに減量してもよいですか?
A12:用量25mg未満への減量は、原則として行わないでください。
最後に投与された用量が25mgで、休薬減量基準(3.6(P.49))により更なる減量を要する状態
にあてはまる場合、当該患者への投与は原則として中止してください。
また、次のコースの開始時までに、25mg以上投与可能なレベルまで副作用が回復していない場
合は、原則として次のコースの投与開始を遅らせてください。
55
Q13
副作用が発現して減量していましたが、回復したので再増量してもよいですか?
A13:再増量する場合は、より頻回の検査を実施するなど患者の状態を十分に観察し、12.5mgずつ、
慎重に行ってください。
国内臨床試験においては、休薬減量基準(3.6(P.49))にしたがって減量した患者において、前
コースでグレード3以上の血液系副作用又はグレード2以上の非血液系副作用が認められなけれ
ば、減量前の投与量まで増量することが可能、としていました。
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
また、臨床試験においては12.5mgずつ増量しており、一度に25mg以上増量した場合の有効
性・安全性・忍容性は確認されていません。
なお、1日50mgを超える用量への増量は行わないでください。
Q14
2.
グレード4の血小板減少が発現しました。できる限り、回復を待って投与を再開したいのですが、
回復までにはどの程度時間がかかりますか?
A14:市販直後調査期間中に収集された血小板減少について、紹介します。
2008年6月13日∼2008年12月12日の市販直後調査期間中に収集された血小板減少 * 202
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
例254件のうち、CTCAEグレード4(血小板数25,000/mm 3 未満)まで低下した例は28例
28件でした。これらの多くは投与開始後3週間以内に血小板数が25,000/mm 3 未満まで低下
していました。
28例中19例において、血小板数は25,000/mm 3 未満に低下した時期から3週間以内に改善し
3.
ていました。改善までに3∼4週間を要した症例は3例認められました。
投
与
に
際
し
て
なお、28例中14例において血小板輸血が実施されました。
*集計用語(MedDRA PT):血小板数減少、血小板減少症
血小板数25,000/mm3未満まで低下した時期
(n=28)
血小板数の回復期間
(n=28)
20
15
15
15
Q
&
A
10
例 10
数
8
例
数
6
5
5
4
2
3
6
5
3
3
1
0
0
1週∼2週 2週∼3週 3週∼4週 4週∼6週
発現時期
6週≦
不明
≦1週
1週∼2週 2週∼3週 3週∼4週
不明
発現時期からの回復期間
付
録
56
Q&A
Q15
国内市販後のDICの報告状況は?
A15:2009年7月31日までに14例報告されています。患者背景は、以下のとおりでした。
疾患
(例)
性別
(例)
年齢
(例)
GIST
5
男
8
40歳代
1
RCC
9
女
6
50歳代
3
60歳以上
10
DICの発現時期は、14例中13例が本剤投与開始から4週間以内(休薬中を含む)に発現していま
した。転帰は14例中10例が回復又は軽快しており、死亡例は2例でした。また、残りの2例は
DIC未回復のまま、その後原疾患の進行により死亡した症例でした。
14例のうち、厚生省(現厚生労働省)のDIC診断基準(1988年)を満たす症例(疑いを含む)は9
例あり、残り5例は診断基準に満たない症例でした。診断基準スコアと転帰との間に、特に相関
はみられませんでした。
DIC診断基準を満たす症例(疑いを含む)9例のうち8例は、いずれも本剤投与開始から4週間以内
に発現し、8例中7例が本剤の投与中止後に症状改善しているため、時間的経緯から本剤との因果
関係は否定できないと考えられました。残りの1例は消化管穿孔に伴う感染により二次的にDIC
状態となったものであり、本剤との直接的な関連性は低いと考えられました。
DIC診断基準に満たない5例中に死亡例2例が含まれており、うち1例は、本剤投与前から膀胱-結
腸-皮膚瘻形成を合併する患者で、感染を認めた後に急激に状態が悪化していることから、瘻穿孔
による敗血症が死亡の原因と考えられました。他の1例についても、本剤中止から2週間以上経過
した後に発現しており、原疾患進行による死亡である可能性が高いと考えられました。
Q16
DICの発現機序は?
A16:本剤投与後にみられるDICの発現機序は、現時点では不明です。
可能性としては、白血球減少等による感染症からDICが誘発される、本剤の効果により腫瘍が崩
壊して凝固亢進しDICが誘発される、凝固系カスケードや血管内皮細胞に本剤が直接作用して
DICが誘発される、などが考えられますが、確認はされていません。
■参考
DICを起こし得る基礎疾患として、感染症(特に敗血症等の重症感染症)、ショック、悪性腫瘍(固形
癌、白血病)、産科的疾患、血管内溶血、組織損傷、血管病等が知られています。
悪性腫瘍においては、腫瘍細胞による凝固促進物質の産生・放出、腫瘍細胞・組織の崩壊に伴う凝固
促進物質の放出、腫瘍細胞に対する宿主の免疫反応等による凝固促進物質の発現、などにより凝固
亢進状態がもたらされ、凝固促進物質の中でも組織因子(TF:tissue factor)が最も重要とされて
います。この凝固促進状態を基礎として、腫瘍病巣の拡大、感染症や出血の併発、抗腫瘍療法によ
る腫瘍細胞の崩壊、などを引き金としてDICが発症すると考えられています。
57
1998年に厚生省特定疾患血液凝固異常症調査研究班において実施された、全国の大学病院への
DIC発症状況に関するアンケート調査の結果、243施設で年間2,200例のDICが発症し、DIC発症
1.
症例の約50%が悪性腫瘍(固形癌29%、造血系腫瘍20%)に関連するものでした。固形癌におけ
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
るDIC発症率は3%で、主なものは胆肝癌(7%)、膵癌、卵巣癌(各6%)、前立腺癌(5%)、肺癌、
食道癌(各4%)等でした。
村田 満:臨床病理レビュー (
- 142)
:106, 2009[L20090825002]
中川 克:医学のあゆみ (
- Suppl.)
:44, 2004[L20090825001]
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
58
付 録
① 投与前チェックリスト …………………………………………………… 61
② 患者及び家族への説明にあたって ……………………………………… 63
③ 薬物相互作用一覧表 ……………………………………………………… 66
④ 国内及び外国の主な臨床試験成績 ……………………………………… 69
⑤ 副作用発現状況 …………………………………………………………… 77
付録①
投与前チェックリスト
61
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
62
付録②
患者及び家族への説明にあたって
適正使用基準に適合した患者及び家族へ対して本剤に関する治療について説明の上、同意を取得してください。
患者及び家族への説明は下記の要点を参考にしてください。
本剤について
・本剤は分子標的治療剤で、癌細胞の増殖に関わる細胞内のシグナル伝達を阻害し、また、がんが形成する
腫瘍血管の形成を阻害することで、抗腫瘍効果が得られることが期待されています。
・外国でも既に承認を取得しています。
・患者の病態、他の治療経過と治療選択肢などを慎重に検討した上で、本剤による治療を提案しています。
有効性
・イマチニブの治療歴を有する消化管間質腫瘍患者(30例)を対象とした国内第Ⅰ/Ⅱ相試験において、部分奏
効4例(13.3%)、4コース(22週)以上持続する病状安定化8例(26.7%)が認められ、クリニカルベネフィッ
ト率は40.0%でした。
・腎細胞癌患者(未治療患者群25例、既治療患者群26例)を対象とした国内第Ⅱ相試験において、未治療患者
群の奏効例は12例
(48.0%)
、既治療患者群の奏効例は12例(46.2%)
でした。
安全性
・国内臨床試験では、本剤を投与された81例全例において副作用(臨床検査値異常を含む)が認められました。
主な副作用は、血小板減少74例(91.4%)、白血球減少69例(85.2%)、皮膚変色67例(82.7%)、好中球減
少67例(82.7%)、手足症候群53例(65.4%)、食欲不振52例(64.2%)、肝機能異常[AST(GOT)増加、
ALT(GPT)増加、γ-GTP増加]51例(63.0%)、疲労50例(61.7%)、リンパ球数減少50例(61.7%)等で
した。
(承認時までの調査の集計)
・重大な副作用として、骨髄抑制、感染症、高血圧、出血、消化管穿孔、QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade
de pointesを含む)、心不全、左室駆出率低下、肺塞栓症、深部静脈血栓症、血栓性微小血管症、てんかん様発
作、可逆性後白質脳症症候群、急性膵炎、甲状腺機能障害、肝不全、肝機能障害、黄疸、間質性肺炎、急性腎不
全、ネフローゼ症候群、横紋筋融解症、ミオパシー、副腎機能不全があらわれることがあります。
本剤投与前と投与中の検査
本剤による治療に十分配慮するために、投与前の事前の血液・生化学検査や画像検査などを多く実施する必要
があります。また、下記のような患者には本剤の治療実施について慎重に判断する必要があります(検査結果
などによっては本剤の治療を実施できない可能性があることに留意してください)。
・本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
(→投与不可)
・妊婦又は妊娠している可能性のある女性(→投与不可)
・QT間隔延長又はその既往歴のある患者
(→原則投与不可)
・イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者
・骨髄抑制のある患者
・高血圧の患者
・心疾患又はその既往歴のある患者
・脳血管障害又はその既往歴のある患者
・肺塞栓症又はその既往歴のある患者
・脳転移を有する患者
・甲状腺機能障害のある患者
・重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある患者
投与中は、副作用を早期に把握するために、定期的な検査の実施が必要です。
63
主な副作用について
副作用と考えられる体調の変化などを感じた場合は、直ちに主治医に連絡し、指示を仰ぐよう指導してくだ
さい。
「重大な副作用」
症状・徴候
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
骨髄抑制
からだがだるい、発熱、息切れ、歯ぐきの出血、鼻血、あおあざができる、出血が止まりにくい、出血しやすい
感染症
かぜのような症状、からだがだるい、発熱、嘔吐
高血圧
めまい、頭が重く痛い、肩こり
出血
出血
消化管穿孔
吐き気、嘔吐、激しい腹痛
2.
QT延長
動悸、気を失う
心室性不整脈/
Torsade de pointes
意識がなくなる、気を失う、胸の痛み、胸部違和感、動悸、脈が速くなる
心不全、左室駆出率低下
からだがだるい、全身のむくみ、息苦しい、息切れ、動く時の動悸、横になるより座っている時に呼吸が楽になる
肺塞栓症
汗をかく、発熱、意識の低下、咳、胸の痛み、息苦しい
深部静脈血栓症
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
発熱、皮膚・唇・手足の爪が青紫色∼暗紫色になる、はれ、下肢のむくみ
血栓性微小血管症
血が出やすくなる、鼻血、歯ぐきの出血、内出血、血尿
てんかん様発作
意識の低下、発作前の記憶がない、考えがまとまらない、判断力の低下、筋肉のつっぱりやけいれん
可逆性後白質脳症症候群(RPLS)
頭痛、意識障害、
けいれん、視力障害
急性膵炎
発熱、吐き気、嘔吐、急に激しくおなかが痛む、急に激しく腰や背中が痛む
甲状腺機能低下症
からだがだるい、
むくみ、寒がりになる、動作やしゃべり方が遅い、
むくみ
甲状腺機能亢進症
汗をかきやすい、体重が減る、眼球突出、甲状腺のはれ、胸がドキドキする、手のふるえ、不眠
肝不全
吐き気、嘔吐、食欲不振、羽ばたくような手のふるえ
肝機能障害
からだがだるい、白目が黄色くなる、吐き気、嘔吐、食欲不振、
かゆみ、皮膚が黄色くなる、尿が黄色い
黄疸
白目が黄色くなる、皮膚が黄色くなる、尿が褐色になる
間質性肺炎
発熱、頭痛、から咳、息苦しい
急性腎不全
意識の低下、疲れやすい、からだがだるい、からだのむくみ、眼がはれぼったい、頭痛、息苦しい、
尿がでない、尿量が減る
ネフローゼ症候群
全身の著明なむくみ、尿量が減る
横紋筋融解症
脱力感、手・足のしびれ、手足のこわばり、筋肉の痛み、赤褐色尿
ミオパシー
筋肉の痛み、筋肉のこわばり、筋力の低下
副腎機能不全
からだがだるい、意識がうすれる、考えがまとまらない、判断力の低下、嘔吐、むかむかする、食欲不振、低血圧
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
*詳細は最新の添付文書及び適正使用ガイドを参照し、「重大な副作用」以外も含めて、発現する可能性のある
副作用について十分に説明してください。
付
録
64
付録②
患者及び家族への説明にあたって
情報提供について
本剤の新たな安全性情報や注意事項などについては、定期的に主治医から提供します。
患者向けの情報は製薬企業のウェブサイト(http://www.sutent.jp)
でも見ることができます。
市販後調査と個人情報について
・製造販売後調査として製薬企業及び厚生労働省に治療・検査に関わるデータが報告されます。
・一部の情報は、webサイトなどに公表されることがあります。
・いずれの場合も、個人を特定できないように情報管理されています。
65
付録③
薬物相互作用一覧表
添付文書「使用上の注意-相互作用」、「使用上の注意-副作用」、「薬物動態」の項の記載に基づき作成しました。
(2009年9月時点)
1.
CYP3A4を阻害する医薬品等:併用時に本剤の血中濃度が上昇する可能性がある(併用注意)
薬効分類番号
一般名
主な製品名
1)
薬効分類番号
一般名
主な製品名
1)
112
トフィソパム
トルバナシン
614
エリスロマイシン
エリスロシン
116
ブロモクリプチンメシル酸塩
パーロデル
614
クラリスロマイシン
クラリシッド、
クラリス
117
フルボキサミンマレイン酸塩
デプロメール
614
ジョサマイシン
ジョサマイ、ジョサマイシン、メデマイシン
117
ミルタザピン
リフレックス、
レメロン
614
テリスロマイシン
ケテック
123
トフィソパム
グランダキシン
617
ボリコナゾール
ブイフェンド
212
アミオダロン塩酸塩
アンカロン
619
ランソプラゾール・アモキシシリン ランサップ
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
212/217 ベラパミル塩酸塩
ワソラン
214
イルベサルタン
アバプロ、
イルベタン
625
アタザナビル硫酸塩
レイアタッツ
217
ジルチアゼム塩酸塩
ヘルベッサー
625
インジナビル硫酸塩エタノール付加物
クリキシバン
213
モザバプタン塩酸塩
フィズリン
625
サキナビルメシル酸塩
インビラーゼ
232
シメチジン
252/629 ミコナゾール2)
1.
水和物・クラリスロマイシン
タガメット
625
ダルナビル
プリジスタ
フロリード
625
デラビルジンメシル酸塩2)
レスクリプター
399
シクロスポリン
サンディミュン、ネオーラル
625
ネルフィナビルメシル酸塩
ビラセプト
399
タクロリムス水和物
プログラフ
625
ホスアンプレナビルカルシウム水和物
レクシヴァ
429
イマチニブメシル酸塩
グリベック
625
リトナビル
ノービア
429
ソラフェニブトシル酸塩
ネクサバール
625
リトナビル・ロピナビル
カレトラ
429
ダサチニブ水和物
スプリセル
629
イトラコナゾール
イトリゾール
429
ビカルタミド
カソデックス
629
フルコナゾール
ジフルカン
429
ラパチニブトシル酸塩水和物
タイケルブ
629
ホスフルコナゾール
プロジフ
611
キヌプリスチン・ダルホプリスチン シナシッド
−
グレープフルーツジュース
飲食物
1)剤形及び容量に関する記載(錠、50mg等)は省略した
2)添付文書には「CYP3A」を阻害する旨が記載されている
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
2.
CYP3A4を誘導する医薬品等:併用時に本剤の血中濃度が低下する可能性がある(併用注意)
薬効分類番号
112
主な製品名1)
一般名
アモバルビタール
薬効分類番号
イソミタール
245
112/113 フェノバルビタール
フェノバール
113
フェニトイン
アレビアチン、
ヒダントール
113
フェニトイン・フェノバルビタール
複合アレビアチン
113
フェニトイン・フェノバルビタール・ ヒダントールD、
ヒダントールE、 616/623 リファンピシン
安息香酸ナトリウムカフェイン
デキサメタゾン
デカドロン、
リメタゾン
245
デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム
オルガドロン
329
デフェラシロクス
エクジェイド
616
リファブチン
ミコブティン
ヒダントールF
625
テグレトール、
テレスミン
エトラビリン
インテレンス
625
エファビレンツ
ストックリン
625
ネビラピン
ビラミューン
ジン塩酸塩・フェノバルビタール
−
セイヨウオトギリソウ(St. John's Wort、 飲食物
117
モダフィニル
モディオダール
219
ボセンタン水和物
トラクリア
1)剤形及び容量に関する記載(錠、50mg等)は省略した
Q
&
A
リファジン、
リマクタン
クロルプロマジン塩酸塩・プロメタ ベゲタミン
113/117 カルバマゼピン
117
主な製品名1)
一般名
セント・ジョーンズ・ワート)含有食品
付
録
66
付録③
薬物相互作用一覧表
3.
QT間隔延長を起こすことが知られている薬剤(抗不整脈薬を含む):QT間隔延長、心室性不整脈(Torsade de pointesを含む)
等の重篤な副作用を起こすおそれがある(併用注意)
薬効分類番号
主な製品名1)
一般名
薬効分類番号
111
ドロペリドール
ドロレプタン
212
ベプリジル塩酸塩水和物
ベプリコール
117
アトモキセチン塩酸塩
ストラテラ
218
プロブコール
シンレスタール、
ロレルコ
117
イミプラミン塩酸塩
トフラニール
232
オメプラゾール
オメプラール、
オメプラゾン
117
クロミプラミン塩酸塩
アナフラニール
232
ファモチジン
ガスター
117
クロルプロマジン塩酸塩
ウインタミン、
コントミン
249
ミトタン
117
スピペロン
スピロピタン
252/629 ミコナゾール
フロリード
オペプリム
117
スルトプリド塩酸塩
バルネチール錠
259
イミダフェナシン
ウリトス、
ステーブラ
117
チミペロン
トロペロン
259
コハク酸ソリフェナシン
ベシケア
117
トラゾドン塩酸塩
デジレル、
レスリン
259
プロピベリン塩酸塩
バップフォー
117
トリフロペラジンマレイン酸塩
トリフロペラジン
259
酒石酸トルテロジン
デトルシトール
117
ノルトリプチリン塩酸塩
ノリトレン
399
アレンドロン酸ナトリウム水和物
オンクラスト、
テイロック
117
ハロペリドール
セレネース
422
ドキシフルリジン
フルツロン
117
ピパンペロン塩酸塩
プロピタン
423
アムルビシン塩酸塩
カルセド
117
ピモジド
オーラップ
429
三酸化ヒ素
トリセノックス
117
フルフェナジン
フルメジン
429
ダサチニブ水和物
スプリセル
117
プロクロルペラジンメシル酸塩
ノバミン
429
トレミフェンクエン酸塩
フェアストン
117
ブロナンセリン
ロナセン
429
ニロチニブ塩酸塩水和物
タシグナ
117
プロペリシアジン
ニューレプチル
429
ボルテゾミブ
ベルケイド
117
ブロムペリドール
インプロメン
429
ラパチニブトシル酸塩水和物
タイケルブ
117
ペルフェナジン
トリラホン、
ピーゼットシー
449
エバスチン
エバステル
117
マプロチリン
ルジオミール
613
アモキシシリン水和物2)
サワシリン、パセトシン
117
メチルフェニデート塩酸塩
コンサータ
614
アジスロマイシン水和物
ジスロマック
117
モサプラミン塩酸塩
クレミン
614
エリスロマイシン
エリスロシン
117
リスペリドン
リスパダール
614
クラリスロマイシン
クラリシッド、
クラリス
117
レボメプロマジン
ヒルナミン、
レボトミン
614
テリスロマイシン
ケテック
117/232 スルピリド
アビリット、
ドグマチール、ミラドール
617
ボリコナゾール
ブイフェンド
119
チアプリド
グラマリール
619
119
ドネペジル塩酸塩
アリセプト
211
ベスナリノン
ランソプラゾール、
アモキシシリン、 ランサップ
クラリスロマイシン
アーキンZ
624
スパルフロキサシン
スパラ
211/222 エフェドリン塩酸塩
エフェドリン
624
プルリフロキサシン
スオード
212
アミオダロン塩酸塩
アンカロン
624
メシル酸ガレノキサシン水和物
ジェニナック
212
アプリンジン塩酸塩
アスペノン
624
モキシフロキサシン塩酸塩
アベロックス
212
キニジン硫酸塩水和物
硫酸キニジン
624
リネゾリド
ザイボックス
212
ジソピラミド
リスモダン
624
レボフロキサシン水和物
クラビット
212
シベンゾリンコハク酸塩
シベノール
625
ホスカルネットナトリウム水和物
ホスカビル
212
ソタロール塩酸塩
ソタコール
625
マラビロク
シーエルセントリ
212
ニフェカラント塩酸塩
シンビット
629
フルコナゾール
ジフルカン
212
ピルジカイニド塩酸塩
サンリズム
629
ホスフルコナゾール
プロジフ
212
ピルメノール塩酸塩
ピメノール
641
ペンタミジンイセチオン酸塩
ベナンバックス
212
フレカイニド酢酸塩
タンボコール
725
バルデナフィル塩酸塩水和物
レビトラ
212
プロカインアミド塩酸塩
アミサリン
799
アデノシン
アデノスキャン
212
プロパフェノン塩酸塩
プロノン
821
フェンタニルクエン酸塩、
ドロペリドール タラモナール
1)剤形及び容量に関する記載(錠、50mg等)は省略した
2)胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症治療(クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用)時
67
主な製品名1)
一般名
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
68
付録④
国内及び外国の主な臨床試験成績
1 国内臨床試験
1.1. 消化管間質腫瘍に対する第Ⅱ相試験
<試験方法>
対象:イマチニブ治療歴を有する消化管間質腫瘍患者*30例
*ECOG-PSO又は1、適切な臓器機能を有する
用法・用量:
1週
2週
3週
4週
5週
6週
スーテント 50mg/日
50mg/
1コース
スーテント 50mg/
50mg/日
休薬
2コース
これを繰り返す
休薬
(グレード3以上の有害事象が発現した場合は減量又は休薬)
<試験結果>
1)有効性
患者数
腫瘍評価
CR
PR
SD
10週以上継続するSD
4コース(22週)以上継続するSD
n=30(%)
0(0)
4(13.3)
15(50.0)
13(43.3)
8(26.7)
クリニカルベネフィット率a)
[95%CI]
12(40.0)
[22.7∼59.4]
病勢コントロール率b)
[95%CI]
17(56.7)
[37.4∼74.5]
奏効率c)
[95%CI]
4(13.3)
[3.8∼30.7]
a)CR+PR+4コース(22週)以上継続するSD
b)CR+PR+10週以上継続するSD
c)CR+PR
2)安全性→付録⑤(p77∼81)参照
社内資料:国内第Ⅰ/Ⅱ相試験(消化管間質腫瘍)
[L20080218005]
69
1.2. 腎細胞癌に対する第Ⅱ相試験
1.
<試験方法>
対象:サイトカインを含む1レジメンの全身療法歴のある患者及び全身療法歴のない腎細胞癌患者*51例
(未治療患者25例、既治療患者26例)
*組織学的に淡明細胞癌の組織像を示し、ECOG-PS0又は1、適切な臓器機能を有する
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
用法・用量:
1週
2週
3週
4週
5週
6週
2.
スーテント 50mg/
50mg/日
1コース
スーテント 50mg/
50mg/日
休薬
これを繰り返す
休薬
2コース
(グレード3以上の有害事象が発現した場合は減量又は休薬)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
<試験結果>
1)有効性
①奏効率
3.
未治療患者群の奏効例は12例(48.0%)、既治療患者群の奏効例は12例(46.2%)でした。
未治療患者群
n=25
奏効率a)
[95%CI]
CR
PR
既治療患者群
n=26
合計
n=51
48.0%(n=12)
[27.8-68.7]
46.2%(n=12)
[26.6-66.6]
47.1%(n=24)
[32.9-61.5]
4.0%(n=1)
44.0%(n=11)
0%
46.2%(n=12)
2.0%(n=1)
45.1%(n=23)
投
与
に
際
し
て
a)RECISTによるCR+PRの症例の占める割合
無増悪生存期間(PFS)の中央値は既治療患者集団で33.6週、未治療患者集団で46.0週でした。死亡による
中止例は死亡前にPDが認められたため、無増悪期間(TTP)とPFSは一致しました。
Q
&
A
無増悪(生存)期間(%)
未治療患者集団
n=25
患者の状態
腫瘍の増悪a)
腫瘍の増悪なし
PFS(週)
中央値[95%CI]b)
範囲
既治療患者集団
n=26
合計
n=51
8(32.0)
17(68.0)
8(30.8)
18(69.2)
16(31.4)
35(68.6)
46.0[46.0∼*]
3.9∼46.0
33.6[25.0∼*]
10.0∼33.6
46.0[28.4∼*]
3.9∼46.0
a)治療期間中(スーテント投与終了後28日間を含む)かつ他の抗腫瘍療法を受ける前に確認された腫瘍の増悪のみ。
b)Kaplan-Meier法により算出した。
*
:十分なイベント数が得られていないため算出できなかった。
付
録
2)安全性→付録⑤(p77∼81)参照
社内資料:国内第Ⅱ相試験(腎細胞癌)
[L20080218014]
70
付録④
国内及び外国の主な臨床試験成績
2 外国臨床試験
2.1. 消化管間質腫瘍に対する外国臨床試験
2.1.1.
消化管間質腫瘍に対する第Ⅱ相試験(海外データ)
<試験方法>
対象:イマチニブ治療に不忍容又は無効の消化管間質腫瘍患者で、スーテント群は1日1回スーテント50mgを
4/2スケジュールで投与された55例
<試験結果>
1)有効性
(n=55)
例数
(%)
0
0%
5
9.1%
病状安定化(SD) 4コース(22週)以上
28
50.9%
クリニカルベネフィット率
33
60.0%
a)
完全奏効(CR)
a)
部分奏効(PR)
a)
a)RECISTによる
2)安全性→付録⑤(p77、82∼83)参照
社内資料:外国第Ⅰ/Ⅱ相試験(消化管間質腫瘍)
[L20080218015]
71
2.1.2.
消化管間質腫瘍に対する第Ⅲ相試験(海外データ) (2005年1月時点の中間解析結果)
1.
<試験方法>
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
対象:イマチニブ治療に抵抗性又は不忍容性の消化管間質腫瘍患者312例
用法・用量(二重盲検比較試験)
:
50mg/日、4週間投与後2週休薬(6週間を1コースとして反復)
スーテント
スーテント
臨床上有用性が認められる場合は
継続投与
スーテント群
(n=207)
イマチニブ
抵抗性/
不忍容性の
GIST患者
(n=312)
副作用が発現した場合は、
基準に準じて休薬又は減
量 し た( 3 7 . 5 m g 又 は
25mgまで減量可)
ラ
ン
ダ
ム
化
プラセボ群
(n=105)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
進展が認められた場合は非盲検下で
スーテント群に切り替え
3.
<試験結果>
1)有効性
スーテント投与群
n=207(%)
腫瘍の判定
CR
PR
SD
PD
評価不能
欠測
奏効率[95%CI]a)
22週以上のSD
クリニカルベネフィット率b)
2.
0(0)
14(6.8)
120(58.0)
39(18.8)
0(0)
5(2.4)
6.8[3.7∼11.1]
36(17.4)
50(24.2)
プラセボ投与群
n=105(%)
0(0)
0(0)
50(47.6)
39(37.1)
0(0)
4(3.8)
0
2(1.9)
2(1.9)
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
a)奏効率はCR及びPRより算出した。
b)クリニカルベネフィット率は、CR、PR及び22週以上のSDより求めた。
付
録
72
付録④
国内及び外国の主な臨床試験成績
スーテント及びプラセボ投与群の無増悪期間(TTP)の中央値は、それぞれ27.3週(95%CI:16.0∼32.1週)
及び6.4週(95%CI:4.4∼10.0週)でした。無増悪生存(PFS)の中央値は、スーテント及びプラセボ投与群で、
それぞれ24.6週(95%CI:12.1∼28.3週)及び6.4週(95%CI:4.4∼10.0週)であり、TTPの結果とほぼ同様
でした。
(%)
100
スーテント群(n=207)
プラセボ群 (n=105)
80
無
増
悪
率
TTP(中央値)=27.3 週 vs 6.4週
ハザード比:0.329、95%CI:0.233∼0.466
p<0.001(両側、非層別Log-rank検定)
60
40
20
0
0
10
20
30
40
50
3
0
0
0
60(週)
投与後経過期間
リスク集合(at risk数)
スーテント群
178
プラセボ群
93
95
28
50
2
18
0
2)安全性→付録⑤(p77、82∼83)参照
社内資料:外国第Ⅲ相試験(消化管間質腫瘍)
[L20080218016]
73
2.2. 腎細胞癌に対する外国臨床試験
2.2.1.
1.
腎細胞癌に対する第Ⅱ相試験(海外データ)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
<試験方法>
対象:「試験1」サイトカイン療法が無効又は不忍容であった転移性腎細胞癌患者63例
「試験2」サイトカイン抵抗性の転移性腎細胞癌患者106例
用法・用量:
1週
サイトカイン
不応性
腎細胞癌患者
2週
3週
4週
5週
6週
2.
スーテント 50mg/日
50mg/
スーテント 50mg/日
50mg/
休薬
1コース
2コース
これを繰り返す
休薬
試験1は各コース終了後に必要に応じて25∼75mgの用量範囲で12.5mgずつ増減可。
試験2は副作用が発現した場合は、基準に準じて休薬又は減量した
(37.5及び25mgまで減量可)。
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
<試験結果>
1)有効性
有効性評価項目
ベースラインの評価
ベースライン評価症例数
ベースライン時に測定可能な病変が認められた患者数
腫瘍の判定a)
CR
スーテント
PR
SD
PD
評価不能
欠測
奏効率[95%CI]
スーテント 50mg/日
NA=該当データなし
試験1
n=63(%)
試験2
n=106(%)
63(100)
63(100)
106(100)
105(99.1)
0
23(36.5)
24(38.1)
7(11.1)
6(9.5)
3(4.8)
36.5[24.7∼49.6]
0 ト
スーテン
27(25.5)
65(61.3)
14(13.2)
0
0
25.5
[17.5∼34.9]
スー
テン
ト 50mg/日
a)2005年1月時点の中間解析結果
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
2)安全性→付録⑤(p77、82∼83)参照
社内資料:外国第Ⅱ相試験(腎細胞癌)
[L20080218017]
社内資料:外国第Ⅱ相試験(腎細胞癌)
[L20080218018]
付
録
74
付録④
国内及び外国の主な臨床試験成績
2.2.2.
腎細胞癌に対する第Ⅲ相試験(海外データ) (2005年11月時点の中間解析結果)
<試験方法>
対象:全身療法歴のない未治療の腎細胞癌患者750例
(スーテント群:375例、インターフェロンアルファ-2α
(IFN-α)群:375例)
用法・用量:
スーテント:50mg/日、4週間投与後2週間休薬
(6週間を1コースとして反復)
スーテント
未治療
腎細胞癌
患者
ラ
ン
ダ
ム
化
n=345
副作用が発現した場合は休薬又は減量
IFN-α:第1週3MU、第2週6MU、第3週以降9MU、週3回、間歇皮下投与
(6週間を1コースとして反復)
1:1
無作為
n=345
75
スーテント
<試験結果>
1)有効性
有効性評価項目a)
ITT集団*;対象例数
奏効率[95%CI]C)
AT集団**;対象例数
奏効率[95%CI]C)
スーテント投与群
IFN-α投与群
375
27.5[23.0∼32.3]
375
27.5[23.0∼32.3]
375
5.3[3.3∼8.1]
360
5.6[3.4∼8.4]
投与群間差(%)
p値b)
22.13[17.08∼27.19]
< 0.001
21.91[16.81∼27.01]
< 0.001
1.
a)2005年11月時点の中間解析結果
b)Pearsonのχ2検定
c)奏効率は二項分布、投与群間差は正規分布に基づく厳密法にて求めた。
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
*ITT集団:Intent-to-treat集団:1回以上治験薬を服用したすべての被験者
**AT集団:As-treated集団:実際に投与された治験薬に基づいて投与群別に割り振られ、治験薬を1回以上服用したすべての患者
2.
スーテント群(n=375)
IFN-α群 (n=375)
(%)
100
Kaplan-Meier法
PFS(中央値)=47.3週 vs 22.0週
p<0.001(両側、非層別 Log-rank 検定)
80
無
増
悪
生
存
率
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
60
40
3.
20
0
0
10
20
30
40
50
31
16
3
0
60(週)
投
与
に
際
し
て
投与後経過期間
リスク集合(at risk数)
スーテント群 375
375
IFN-α群
無増悪生存期間中央値(週)
(95%CI)
274
207
173
84
84
38
0
0
スーテント投与群
(375例)
IFN-α投与群
(375例)
p-値注1)
ハザード比
47.3
(42.6 -50.7)
22.0
(16.4 -24.0)
<0.001
0.415
(0.320 -0.539)
Q
&
A
注1)Log-rank検定
2)安全性
スーテント投与群の375例中、副作用が357例(95.2%)に認められました(付録⑤(p77、82∼83)参照)。
IFN-α投与群では、副作用が329例/360例(91.4%)に認められました。
主な副作用は、疲労184例(51.1%)、発熱121例(33.6%)、悪心120例(33.3%)、悪寒103例(28.6%)、
食欲不振94例(26.1%)、無力症71例(19.7%)、筋痛56例(15.6%)、頭痛50例(13.9%)、味覚異常49例
付
録
(13.6%)、下痢45例
(12.5%)、関節痛45例
(12.5%)、体重減少43例
(11.9%)、食欲減退37例
(10.3%)、
嘔吐36例(10.0%)でした。
社内資料:外国第Ⅲ相試験(腎細胞癌)
[L20080218019]
76
付録⑤
副作用発現状況
■参考:国内臨床試験と外国臨床試験における安全性の比較
●国内臨床試験では間質性肺炎が1例(1.2%)みられましたが、外国臨床試験では認められていません。
●血小板減少、白血球減少、好中球減少、リンパ球数減少、貧血等の血液学的副作用、手足症候群、高血圧等は、
外国臨床試験と比較して国内臨床試験での発現頻度が高い傾向がみられました。
・現時点でその要因は特定されていません。
・国内臨床試験においては、大部分の患者で、一時的な休薬又は減量により本剤の投与は継続されました。
●外国臨床試験で発現頻度が高かった副作用は、国内症例でも高い頻度で認められました。
●国内臨床試験において、本剤の副作用による死亡例は認められていませんが、外国臨床試験においては脳幹部
虚血、心停止、左室不全、多臓器不全、心筋梗塞(その後呼吸停止)、突然死(原因不明)による死亡例が報告
されています。
総症例数
国内臨床試験
外国臨床試験
81
801
副作用発現例数(%)
全グレード
主なもの(発現頻度の高い順に5事象)
81(100)
74(91.4)
疲労
401(50.1)
白血球減少
69(85.2)
下痢
372(46.4)
好中球減少
67(82.7)
悪心
320(40.0)
皮膚変色
67(82.7)
味覚異常
276(34.5)
副作用による死亡
口内炎
274(34.2)
415(51.8)
手足症候群
53(65.4)
77(95.1)
好中球減少
38(46.9)
好中球減少
64(8.0)
血小板減少
35(43.2)
疲労
63(7.9)
グレード3以上
主なもの(発現頻度の高い順に5事象)
745(93.0)
血小板減少
リパーゼ増加
26(32.1)
高血圧
59(7.4)
リンパ球数減少
26(32.1)
血小板減少
54(6.7)
手足症候群
17(21.0)
手足症候群
39(4.9)
なし
脳幹部虚血
心停止
左室不全
多臓器不全
心筋梗塞(その後呼吸停止)
突然死(原因不明)
77
■国内臨床試験においてみられた副作用
(GIST;CTCAE Ver.2.0、腎細胞癌;CTCAE Ver.3.0により集計)
器官分類
胃腸障害
感染症及び
寄生虫症
肝胆道系障害
眼障害
1.
合計(n=81)
GIST(n=30)
腎細胞癌(n=51)
副 作 用
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
おくび
リパーゼ増加
悪心
胃炎
胃腸炎
胃潰瘍
胃不快感
下痢
逆流性食道炎
口のしびれ感
口腔内浮腫
口唇炎
口唇乾燥
口内炎
歯周炎
歯肉萎縮
歯肉炎
痔核
痔瘻
消化不良
舌炎
腹水
腹痛
腹部膨満
変色便
便秘
嘔吐
嚥下障害
肛門直腸障害[肛門炎、肛門潰瘍等]
ウイルス感染
気管支炎
歯肉膿瘍
上気道炎
爪囲炎
尿路感染
肺炎
白癬感染
麦粒腫
蜂巣炎
慢性中耳炎悪化
毛包炎
肝機能異常[AST(GOT)増加、
ALT(GPT)増加、
γ-GTP増加]
血中ビリルビン増加
脂肪肝
黄斑浮腫
眼乾燥
眼脂
眼瞼炎
結膜炎
光視症
視覚障害
深径覚の変化
1(1.2)
42(51.9) 26(32.1)
36(44.4) 2(2.5)
3(3.7)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
9(11.1) 1(1.2)
41(50.6) 5(6.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
20(24.7)
3(3.7)
44(54.3) 3(3.7)
5(6.2)
1(1.2)
20(24.7)
7(8.6)
1(1.2)
13(16.0)
6(7.4)
3(3.7)
13(16.0)
4(4.9)
1(1.2)
10(12.3)
18(22.2) 1(1.2)
3(3.7)
13(16.0) 1(1.2)
3(3.7)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
17(21.0) 1(1.2)
2(2.5)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
51(63.0) 6(7.4)
24(29.6)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
3(3.7)
1(1.2)
7(8.6)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
2(2.5)
1(3.3)
10(33.3)
13(43.3)
1(3.3)
2(6.7)
1(3.3)
6(20.0) 32(62.7) 20(39.2)
23(45.1) 2(3.9)
2(3.9)
1(3.3)
9(17.6)
22(43.1)
19(63.3)
1(3.3)
9(30.0)
18(60.0)
3(10.0)
1(3.3)
13(43.3)
2(6.7)
3(10.0)
2(6.7)
3(10.0)
10(33.3)
2(6.7)
6(20.0)
6(20.0)
1(3.3)
2(6.7)
1(3.3)
1(3.3)
1(3.3)
8(26.7)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
1(2.0)
1(2.0)
11(21.6)
3(5.9)
26(51.0)
2(3.9)
1(2.0)
7(13.7)
5(9.8)
1(2.0)
10(19.6)
4(7.8)
3(5.9)
2(3.9)
1(2.0)
4(7.8)
12(23.5)
2(3.9)
11(21.6)
2(3.9)
1(3.3)
1(2.0)
5(9.8)
2(3.9)
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
9(17.6)
2(3.9)
Q
&
A
2(6.7)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
1(3.3)
15(50.0)
8(26.7)
1(3.3)
3(10.0)
2(6.7)
1(2.0)
1(2.0)
36(70.6)
16(31.4)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
2(3.9)
1(2.0)
4(7.8)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
4(7.8)
2(3.9)
付
録
78
付録⑤
副作用発現状況
器官分類
眼障害
筋骨格系及び
結合組織障害
血液及び
リンパ系障害
血管障害
呼吸器、胸郭及び
縦隔障害
耳及び迷路障害
傷害、中毒及び
処置合併症
心臓障害
79
副 作 用
白内障
霧視
流涙増加
涙腺刺激症状
関節炎
関節腫脹
関節痛
筋硬直
筋骨格痛
筋痛
筋力低下
尾骨痛
鼡径部痛
リンパ球数減少
血小板減少
血中エリスロポエチン増加
好酸球数増加
好中球減少
単球数減少
白血球減少
貧血
ほてり
結膜出血
口腔内出血
高血圧
消化管出血
性器出血
皮下出血
鼻出血
喀血
しゃっくり
一酸化炭素拡散能減少
咳嗽
間質性肺炎
胸水
呼吸困難
湿性咳嗽
低酸素症
努力呼気量減少
肺水腫
発声障害
鼻炎
鼻乾燥
鼻痛
鼻浮腫
耳介腫脹
耳鳴
血胸
創合併症
QT延長
左室駆出率低下
徐脈
心筋症
心嚢液貯留
心不全
心房細動
動悸
頻脈
合計(n=81)
GIST(n=30)
腎細胞癌(n=51)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
3(3.7)
2(2.5)
13(16.0)
7(8.6)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
50(61.7)
74(91.4)
1(1.2)
2(2.5)
67(82.7)
1(1.2)
69(85.2)
47(58.0)
1(1.2)
1(1.2)
4(4.9)
40(49.4)
4(4.9)
2(2.5)
10(12.3)
16(19.8)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
8(9.9)
1(1.2)
6(7.4)
7(8.6)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
5(6.2)
2(2.5)
3(3.7)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
3(3.7)
1(1.2)
1(1.2)
3(3.7)
7(8.6)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
3(3.7)
1(1.2)
4(4.9)
1(1.2)
1(3.3)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
2(6.7)
3(3.7)
1(1.2)
1(1.2)
1(3.3)
2(6.7)
1(3.3)
1(3.3)
1(3.3)
26(32.1) 15(50.0)
35(43.2) 27(90.0)
38(46.9)
13(16.0)
14(17.3)
13(16.0)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(3.3)
1(3.3)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
2(3.9)
12(23.5)
5(9.8)
3(5.9)
9(30.0) 35(68.6) 17(33.3)
7(23.3) 47(92.2) 28(54.9)
1(2.0)
2(3.9)
27(90.0) 12(40.0) 40(78.4) 26(51.0)
1(2.0)
26(86.7) 5(16.7) 43(84.3) 8(15.7)
19(63.3) 10(33.3) 28(54.9) 4(7.8)
1(2.0)
1(3.3)
4(7.8)
14(46.7) 7(23.3) 26(51.0) 6(11.8)
4(7.8)
1(2.0)
2(3.9)
2(6.7)
8(15.7)
2(6.7)
14(27.5)
2(6.7)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
2(6.7)
6(11.8)
1(2.0)
1(2.0)
2(6.7)
4(7.8)
1(2.0)
1(3.3)
1(3.3)
6(11.8) 1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
4(7.8)
2(6.7)
3(5.9)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
2(3.9)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
2(3.9)
5(16.7)
2(3.9)
1(2.0)
1(2.0)
1(3.3)
1(3.3)
1(3.3)
2(6.7)
1(2.0)
1(2.0)
4(7.8)
1(3.3)
器官分類
神経系障害
腎及び尿路障害
生殖系及び乳房障害
精神障害
全身障害及び
投与局所様態
代謝及び栄養障害
副 作 用
しびれ感
ニューロパシー
めまい
意識消失
回転性めまい
記憶障害
傾眠
思考力低下
振戦
頭痛
認知障害
平衡障害
味覚異常
味覚消失
BUN増加
ネフローゼ症候群
急性腎不全
血中クレアチニン減少
血中クレアチニン増加
血尿
腎機能障害
水腎症
蛋白尿
着色尿
膿尿
排尿困難
陰嚢潰瘍
月経過多
月経遅延
精巣潰瘍
不規則月経
不眠症
抑うつ気分
悪寒
胸痛
倦怠感
口渇
創傷治癒遅延
熱感
粘膜炎
粘膜乾燥
発熱
疲労
浮腫
無力症
疼痛
アルカローシス
テタニー
血中トリグリセリド増加
高アミラーゼ血症
高カリウム血症
高カルシウム血症
高ナトリウム血症
高リン酸塩血症
高血糖
高尿酸血症
食欲不振
脱水
合計(n=81)
GIST(n=30)
腎細胞癌(n=51)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
2(2.5)
1(1.2)
6(7.4)
2(2.5)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
2(2.5)
16(19.8)
1(1.2)
1(1.2)
37(45.7)
7(8.6)
6(7.4)
2(2.5)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
29(35.8) 1(1.2)
2(2.5)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
14(17.3) 3(3.7)
3(3.7)
1(1.2)
1(1.2)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
2(2.5)
2(2.5)
1(1.2)
4(4.9)
3(3.7)
17(21.0) 3(3.7)
2(2.5)
1(1.2)
2(2.5)
4(4.9)
1(1.2)
28(34.6) 1(1.2)
50(61.7) 11(13.6)
30(37.0) 2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
32(39.5) 8(9.9)
3(3.7)
2(2.5)
1(1.2)
1(1.2)
1(1.2)
5(6.2)
7(8.6)
3(3.7)
52(64.2) 5(6.2)
12(14.8) 6(7.4)
2(3.9)
1(3.3)
1(3.3)
5(9.8)
2(3.9)
2(3.9)
1(3.3)
1(2.0)
1(2.0)
1.
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
1(3.3)
2(3.9)
11(21.6)
1(2.0)
1(2.0)
26(51.0)
7(13.7)
5(9.8)
5(16.7)
11(36.7)
1(3.3)
2(6.7)
2(6.7)
5(16.7)
6(20.0)
2.
2(6.7)
1(2.0)
1(2.0)
24(47.1)
2(3.9)
2(3.9)
1(2.0)
8(15.7)
3(5.9)
1(2.0)
1(2.0)
2(3.9)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
2(3.9)
2(3.9)
1(2.0)
1(2.0)
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
1(2.0)
1(2.0)
3.
投
与
に
際
し
て
1(3.3)
1(3.3)
1(3.3)
2(6.7)
2(6.7)
20(66.7)
13(43.3)
8(26.7)
2(6.7)
1(3.3)
2(6.7)
4(7.8)
3(5.9)
16(31.4) 3(5.9)
1(2.0)
1(2.0)
2(3.9)
2(3.9)
1(2.0)
26(51.0) 1(2.0)
30(58.8) 10(19.6)
17(33.3) 2(3.9)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
1(2.0)
24(47.1) 6(11.8)
1(2.0)
2(3.9)
1(2.0)
Q
&
A
付
録
1(3.3)
3(10.0)
2(6.7)
20(66.7)
4(13.3)
1(3.3)
2(6.7)
1(2.0)
2(3.9)
5(9.8)
32(62.7)
8(15.7)
2(3.9)
3(5.9)
6(11.8)
80
付録⑤
副作用発現状況
器官分類
代謝及び栄養障害
内分泌障害
皮膚及び
皮下組織障害
臨床検査
81
副 作 用
低アルブミン血症
低カリウム血症
低カルシウム血症
低クロール血症
低ナトリウム血症
低マグネシウム血症
低リン酸血症
低血糖症
低蛋白血症
糖尿病悪化
TSH減少
TSH増加
エストラジオール増加
甲状腺炎
甲状腺機能低下症
甲状腺機能亢進症
遊離T3減少
ざ瘡
そう痒症
過角化
顔面浮腫
硬結
紅斑
紫斑
湿疹
手足症候群
水疱
多汗症
脱毛症
爪の異常
爪変色
発疹
皮下結節
皮膚びらん
皮膚炎
皮膚乾燥
皮膚障害
皮膚色素脱失
皮膚剥脱
皮膚変色
皮膚疼痛
被角血管腫
毛髪色素脱失
毛髪変色
蕁麻疹
ALP増加
CK(CPK)増加
CRP増加
LDH増加
PO2低下
血中二酸化炭素増加
体重減少
体重増加
合計(n=81)
GIST(n=30)
腎細胞癌(n=51)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3/4
n(%)
n(%)
31 (38.3)
4 (4.9)
17 (21.0)
2 (2.5)
4 (4.9)
1 (1.2)
20 (24.7)
3 (3.7)
14 (17.3)
1 (1.2)
1 (1.2)
4 (4.9)
1 (1.2)
2 (2.5)
13 (16.0)
1 (1.2)
1 (1.2)
2 (2.5)
7 (8.6)
1 (1.2)
29 (35.8)
1 (1.2)
8 (9.9)
3 (3.7)
4 (4.9)
53 (65.4)
1 (1.2)
1 (1.2)
12 (14.8)
4 (4.9)
2 (2.5)
40 (49.4)
1 (1.2)
1 (1.2)
6 (7.4)
5 (6.2)
1 (1.2)
1 (1.2)
5 (6.2)
67 (82.7)
1 (1.2)
1 (1.2)
3 (3.7)
2 (2.5)
2 (2.5)
21 (25.9)
2 (2.5)
8 (9.9)
40 (49.4)
1 (1.2)
1 (1.2)
6 (7.4)
8 (9.9)
2 (2.5)
1 (1.2)
1 (1.2)
3 (3.7)
1 (1.2)
13 (16.0)
14 (46.7)
2 (6.7)
5 (16.7)
3 (10.0)
1 (3.3)
8 (26.7)
1 (3.3)
1 (3.3)
1 (3.3)
1 (1.2)
2 (6.7)
3 (10.0)
1 (1.2)
4 (13.3)
2 (6.7)
1 (1.2)
17 (21.0)
26 (86.7)
5 (16.7)
1 (3.3)
13 (43.3)
2 (6.7)
1 (3.3)
2 (6.7)
26 (86.7)
1 (1.2)
1 (1.2)
4 (13.3)
1 (1.2)
4 (13.3)
1 (3.3)
3 (10.0)
9 (30.0)
17 (33.3)
2 (3.9)
12 (23.5)
2 (3.9)
4 (7.8)
1 (2.0)
17 (33.3)
2 (3.9)
6 (11.8)
1 (2.0)
4 (7.8)
1 (2.0)
2 (3.9)
11 (21.6)
1 (2.0)
1 (2.0)
2 (3.9)
4 (7.8)
1 (2.0)
25 (49.0)
1 (2.0)
8 (15.7)
1 (2.0)
4 (7.8)
27 (52.9)
1 (2.0)
1 (2.0)
7 (13.7)
4 (7.8)
1 (2.0)
27 (52.9)
1 (2.0)
1 (2.0)
4 (7.8)
4 (7.8)
1 (2.0)
1 (2.0)
3 (5.9)
41 (80.4)
1 (2.0)
1 (2.0)
3 (5.9)
2 (3.9)
2 (3.9)
17 (33.3)
2 (3.9)
8 (15.7)
36 (70.6)
1 (2.0)
1 (2.0)
5 (9.8)
5 (9.8)
1 (2.0)
1 (2.0)
1 (2.0)
3 (5.9)
1 (2.0)
12 (23.5)
1 (2.0)
1 (2.0)
1 (2.0)
8 (15.7)
1 (2.0)
1 (2.0)
1 (2.0)
■外国臨床試験においてみられた副作用(2%以上発現した副作用)
(CTCAE ver.3.0により集計)
器官分類
胃腸障害
1.
副 作 用
リパーゼ増加
悪心
下痢
鼓腸
口唇炎
口内炎
口内乾燥
歯肉炎
痔核
消化不良
食道炎
舌炎
腹痛
腹部膨満
便秘
嘔吐
嚥下障害
肛門直腸障害
[肛門炎、肛門潰瘍、直腸炎等]
感染症及び
ウイルス感染
寄生虫症
上気道炎
肝胆道系障害
肝機能異常[AST(GOT)
増加、ALT(GPT)増加、
γ-GTP増加]
血中ビリルビン増加
眼障害
眼球浮腫
流涙増加
筋骨格系及び
関節痛
結合組織障害
筋骨格痛
筋痛
筋痙縮
血液及びリンパ系障害 リンパ球数減少
血小板減少
好中球減少
白血球減少
貧血
血管障害
ほてり
高血圧
消化管出血
皮下出血
鼻出血
呼吸器、胸郭及び
咳嗽
縦隔障害
呼吸困難
鼻炎
心臓障害
左室駆出率低下
神経系障害
ニューロパシー
めまい
錯感覚
頭痛
味覚異常
味覚消失
腎及び尿路障害
血中クレアチニン増加
着色尿
合計(n=801)
GIST(n=257)
腎細胞癌(n=544)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
46(5.7)
320(40.0)
372(46.4)
59(7.4)
29(3.6)
274(34.2)
69(8.6)
20(2.5)
20(2.5)
197(24.6)
61(7.6)
84(10.5)
85(10.6)
32(4.0)
76(9.5)
189(23.6)
18(2.2)
26(3.2)
17(2.1)
43(5.4)
32(4.0)
18(2.2)
17(2.1)
29(3.6)
55(6.9)
104(13.0)
48(6.0)
18(2.2)
17(2.1)
137(17.1)
120(15.0)
87(10.9)
105(13.1)
30(3.7)
173(21.6)
19(2.4)
17(2.1)
77(9.6)
22(2.7)
52(6.5)
20(2.5)
79(9.9)
37(4.6)
42(5.2)
44(5.5)
95(11.9)
276(34.5)
23(2.9)
17(2.1)
30(3.7)
36(4.5)
16(2.0)
36(4.5)
13(1.6)
1(0.1)
1(0.1)
5(0.6)
2(0.2)
12(1.5)
2(0.2)
1(0.1)
16(2.0)
3(0.4)
1(0.1)
16(2.0)
7(0.9)
3(0.4)
8(1.0)
2(0.2)
12(1.5)
54(6.7)
64(8.0)
28(3.5)
29(3.6)
59(7.4)
5(0.6)
1(0.1)
3(0.4)
8(1.0)
15(1.9)
4(0.5)
2(0.2)
5(0.6)
2(0.2)
13(5.1)
9(3.5)
70(27.2) 2(0.8)
90(35.0) 13(5.1)
15(5.8)
8(3.1)
65(25.3) 2(0.8)
19(7.4)
9(3.5)
1(0.4)
32(12.5) 2(0.8)
18(7.0)
1(0.4)
23(8.9)
26(10.1) 6(2.3)
4(1.6)
1(0.4)
13(5.1)
1(0.4)
46(17.9) 1(0.4)
3(1.2)
5(1.9)
3(1.2)
11(4.3)
11(4.3)
10(3.9)
3(1.2)
3(1.2)
15(5.8)
28(10.9)
13(5.1)
8(3.1)
1(0.4)
35(13.6)
34(13.2)
22(8.6)
49(19.1)
9(3.5)
44(17.1)
6(2.3)
4(1.6)
17(6.6)
3(1.2)
14(5.4)
3(1.2)
17(6.6)
14(5.4)
10(3.9)
12(4.7)
27(10.5)
47(18.3)
8(3.1)
3(1.2)
13(5.1)
4(1.6)
1(0.4)
2(0.8)
3(1.2)
1(0.4)
10(3.9)
21(8.2)
7(2.7)
16(6.2)
18(7.0)
4(1.6)
4(1.6)
3(1.2)
2(0.8)
2(0.8)
1(0.4)
33(6.1) 27(5.0)
250(46.0) 14(2.6)
282(51.8) 23(4.2)
44(8.1)
21(3.9)
209(38.4) 11(2.0)
50(9.2)
11(2.0)
1(0.2)
19(3.5)
1(0.2)
165(30.3) 3(0.6)
43(7.9)
1(0.2)
61(11.2)
59(10.8) 6(1.1)
28(5.1)
1(0.2)
63(11.6)
143(26.3) 15(2.8)
15(2.8)
3(0.6)
21(3.9)
14(2.6)
32(5.9)
21(3.9)
1(0.2)
12(2.2)
8(1.5)
6(1.1)
14(2.6)
26(4.8)
40(7.4)
1(0.2)
76(14.0) 5(0.9)
35(6.4)
2(0.4)
10(1.8)
16(2.9) 11(2.0)
102(18.8) 44(8.1)
86(15.8) 43(7.9)
65(11.9) 21(3.9)
56(10.3) 13(2.4)
21(3.9)
129(23.7) 41(7.5)
13(2.4)
1(0.2)
13(2.4)
1(0.2)
60(11.0) 3(0.6)
19(3.5)
38(7.0)
4(0.7)
17(3.1)
62(11.4) 12(2.2)
23(4.2)
2(0.4)
32(5.9)
2(0.4)
32(5.9)
68(12.5) 3(0.6)
229(42.1)
15(2.8)
14(2.6)
1(0.2) 17(3.1)
治
療
ス
ケ
ジ
ュ
ー
ル
2.
主
な
副
作
用
と
そ
の
対
策
3.
投
与
に
際
し
て
Q
&
A
付
録
82
付録⑤
副作用発現状況
器官分類
副 作 用
不眠症
抑うつ気分
悪寒
全身障害及び
粘膜炎
投与局所様態
発熱
疲労
浮腫
無力症
疼痛
高アミラーゼ血症
代謝及び栄養障害
食欲不振
脱水
甲状腺機能低下症
内分泌障害
皮膚及び皮下組織障害 ざ瘡
そう痒症
過角化
顔面浮腫
紅斑
手足症候群
水疱
多汗症
脱毛症
爪の異常
発疹
皮膚乾燥
皮膚剥脱
皮膚病変
皮膚変色
毛髪変色
CK(CPK)増加
臨床検査
体重減少
精神障害
83
合計(n=801)
GIST(n=257)
腎細胞癌(n=544)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
全グレード グレード 3以上
n(%)
n(%)
32(4.0)
17(2.1)
34(4.2)
131(16.4)
43(5.4)
401(50.1)
54(6.7)
92(11.5)
21(2.6)
27(3.4)
223(27.8)
34(4.2)
23(2.9)
24(3.0)
40(5.0)
17(2.1)
54(6.7)
64(8.0)
151(18.9)
31(3.9)
17(2.1)
62(7.7)
17(2.1)
164(20.5)
99(12.4)
51(6.4)
23(2.9)
203(25.3)
100(12.5)
27(3.4)
50(6.2)
9(3.5)
1(0.4)
1(0.1)
4(1.6)
2(0.2)
7(0.9) 27(10.5)
1(0.4)
4(0.5) 10(3.9)
63(7.9) 109(42.4) 19(7.4)
1(0.4)
1(0.1) 20(7.8)
6(2.3)
25(3.1) 24(9.3)
4(1.6)
1(0.4)
1(0.1)
5(1.9)
18(2.2) 10(3.9)
6(0.7) 48(18.7) 1(0.4)
3(1.2)
1(0.4)
10(1.2)
1(0.4)
1(0.1) 15(5.8)
3(1.2)
7(2.7)
2(0.2)
3(1.2)
3(0.4)
13(5.1)
9(3.5)
1(0.4)
2(0.2)
39(4.9) 53(20.6) 14(5.4)
6(2.3)
4(0.5)
5(1.9)
14(5.4)
3(1.2)
5(0.6) 41(16.0) 2(0.8)
1(0.1) 16(6.2)
9(3.5)
3(0.4)
6(2.3)
73(28.4)
22(8.6)
3(0.4) 14(5.4)
5(1.9)
23(4.2)
16(2.9)
30(5.5)
104(19.1)
33(6.1)
292(53.7)
34(6.3)
68(12.5)
17(3.1)
17(3.1)
175(32.2)
31(5.7)
8(1.5)
21(3.9)
33(6.1)
14(2.6)
41(7.5)
55(10.1)
98(18.0)
25(4.6)
12(2.2)
48(8.8)
14(2.6)
123(22.6)
83(15.3)
42(7.7)
17(3.1)
130(23.9)
78(14.3)
13(2.4)
45(8.3)
1(0.2)
2(0.4)
7(1.3)
3(0.6)
44(8.1)
19(3.5)
13(2.4)
5(0.9)
9(1.7)
2(0.4)
3(0.6)
1(0.2)
25(4.6)
4(0.7)
3(0.6)
1(0.2)
3(0.6)
3(0.6)
日本標準商品分類番号 874291
販
売
開
始 2008年6月
承
認
番
号 22000AMX01605
再 審 査 期 間 8年(2016年4月)
承
認
年
月 2008年4月
国 際 誕 生 年 月 2006年1月
薬 価 基 準 収 載 2008年6月
貯法:室温保存 使用期限:3 年(最終年月を外箱等に記載)
スーテント®カプセル 12.5mg
SUTENT ® Capsule
スニチニブリンゴ酸塩
Sunitinib Malate
和名
販売名
洋名
和名
一般名
洋名
本剤の副作用が発現した場合の休薬減量基準
副作用
血液系
グレード2
同一投与量を継続
【警 告】
1.本剤の投与にあたっては、緊急時に十分対応できる医療施設において、
がん
化学療法に十分な知識・経験を持つ医師のもとで、本療法が適切と判断され
る症例についてのみ実施すること。また、治療開始に先立ち、患者又はその家
族に有効性及び危険性を十分説明し、同意を得てから投与すること。
非血液系
(心臓系を除く)
用
法
2.心不全等の重篤な心障害があらわれ、死亡に至った例も報告されているので、 ・
用
必ず本剤投与開始前には、患者の心機能を確認すること。また、本剤投与中 量
は適宜心機能検査(心エコー等)
を行い患者の状態(左室駆出率の変動を
含む)
を十分に観察すること。
[「用法・用量に関連する使用上の注意」、
「慎
重投与」、
「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項参照]
同一投与量を継続
心臓系
副作用がグレード1以下
・左室駆出率低下 に回復するまで休薬す
・心室性不整脈
る。回復後は休薬前の
投与量を1レベル下げ
て投与を再開する。
グレード3
副作用がグレード2以下
又はベースラインに回
復するまで休薬する。
回 復 後は休 薬 前と同
一投与量で投与を再
開できる。
副作用がグレード1以下
又はベースラインに回
復するまで休薬する。
回復後は主治医の判
断により休薬前と同一
投与量又は投与量を1
レベル下げて投与を再
開する。
副作用がグレード1以下
又はベースラインに回
復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投
与量を1レベル下げて
投与を再開する。
グレード4
副 作用がグレード2 以
下又はベースラインに
回復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投
与量を1レベル下げて
投与を再開する。
副 作用がグレード1 以
下又はベースラインに
回復するまで休薬する。
回復後は休薬前の投
与量を1レベル下げて
投与を再開する。
もしく
は主治医の判断で投
与を中止する。
投与を中止する。
ただし、以下の副作用が発現した場合は、同一用量での投与の継続が可能である。
・グレード3∼4の血清リパーゼ増加又はアミラーゼ増加で、臨床的又は画像診断上確認された
膵炎の徴候がない場合。ただし、臨床症状、臨床検査又は画像上のモニタリングを、回復す
るまで頻度を上げて行う。
・臨床症状を伴わないグレード4の高尿酸血症及びグレード3の低リン血症
・グレード3のリンパ球減少
3.可逆性後白質脳症症候群(RPLS)があらわれることがある。RPLSが疑われ
た場合は、本剤の投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」
の項参照]
【禁 忌(次の患者には投与しないこと)】
1.本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2.妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」
の項参照]
【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場
合には慎重に投与すること)】
QT間隔延長又はその既往歴のある患者[QT間隔延長が悪化もしくは再発す
るおそれがある。
(「重大な副作用」の項参照)]
1カプセル中:
販売名
成分
スーテントカプセル 12.5mg
スニチニブリンゴ酸塩 16.7 mg(スニチニブとして12.5 mg)
有効成分
D-マンニトール、
クロスカルメロースナトリウム、
ポビドン、
ステアリン酸マグネ
添加物
シウム
(カプセル本体)
ラウリル硫酸ナトリウム、三二酸化鉄、酸化チタン
外形(mm)
STN 12.5mg
組
成
・
性
状
識別コード
5.3
14.3
4号硬カプセル
Pfizer STN 12.5mg
色調等
キャップ:濃赤褐色
ボディ
:濃赤褐色
イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍
根治切除不能又は転移性の腎細胞癌
効
能
・
効
果
[効能・効果に関連する使用上の注意]
1.本剤の術前及び術後補助化学療法としての有効性及び安全性は確立していない。
2.イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者に本剤を使用する際には慎重に経過観察を
行い、副作用発現に注意すること。
[「慎重投与」の項参照]
通常、成人にはスニチニブとして1日1回50mgを4週間連日経口投与し、
その後2週間休薬する。
これを
1コースとして投与を繰り返す。なお、患者の状態により適宜減量する。
[用法・用量に関連する使用上の注意]
用
法
・
用
量
1.サイトカイン製剤を含む他の抗悪性腫瘍剤との併用について、有効性及び安全性は確立して
いない。
2.本剤はCYP3A4によって代謝されるため、併用するCYP3A4阻害剤あるいは誘導剤については
可能な限り他の類薬に変更する、又は当該薬剤を休薬する等を考慮し、CYP3A4に影響を及ぼ
す薬剤との併用は可能な限り避けること。
[「相互作用」及び「薬物動態」の項参照]
3.CYP3A4阻害剤との併用において、本剤の血漿中濃度が上昇することが報告されている。やむ
を得ずCYP3A4阻害剤を併用する場合には、本剤の減量を考慮するとともに、患者の状態を慎
重に観察し、副作用発現に十分注意すること。
[「相互作用」及び「薬物動態」の項参照]
4.CYP3A4誘導剤との併用において、本剤の血漿中濃度が低下することが報告されているため、
本剤の有効性が減弱する可能性があることを考慮すること。
[「相互作用」及び「薬物動態」の
項参照]
5.副作用により、本剤を休薬、減量、
中止する場合には、以下の基準を考慮すること。減量して投
与を継続する場合には、副作用の症状、重症度等に応じて、12.5mg(1減量レベル)ずつ減量
すること。なお、
「重要な基本的注意」及び「重大な副作用」の項も参照すること。
使
用
上
の
注
意
1.慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)
イマチニブに忍容性のない消化管間質腫瘍患者[本剤に対する忍容性がないおそれがある。]
(2)
骨髄抑制のある患者[骨髄抑制が増悪するおそれがある。]
(3)
高血圧の患者[高血圧が悪化するおそれがある。]
(4)
心疾患又はその既往歴のある患者[心疾患が悪化もしくは再発するおそれがある。
(「重要な基
本的注意」の項参照)]
(5)
脳血管障害又はその既往歴のある患者[脳血管障害が悪化もしくは再発するおそれがある。]
(6)
肺塞栓症又はその既往歴のある患者[肺塞栓症が悪化もしくは再発するおそれがある。]
(7)
脳転移を有する患者[脳出血又はてんかん様発作があらわれるおそれがある。
(「重要な基本的
注意」及び「重大な副作用」の項参照)]
(8)
甲状腺機能障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
(9)
重度の肝障害(Child-Pugh分類C)のある患者[使用経験がない。
(「薬物動態」の項参照)]
2.重要な基本的注意
(1)
骨髄抑制等の重篤な副作用が起こることがあるので、各投与コース開始前を含め定期的に血液
検査(血球数算定、白血球分画等)
を行うなど、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた
場合には、減量、休薬又は投与を中止する等、適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」の項
参照]
(2)
高血圧があらわれることがあるので、投与期間中は定期的に血圧を測定し、必要に応じて適切な
処置を行うこと。管理できない重症の高血圧が認められた場合は、休薬すること。
[「重大な副
作用」の項参照]
(3)
腫瘍変性・縮小に伴う出血があらわれることがあるので、十分に観察を行い、定期的検査におい
て血液検査(ヘモグロビン)等を実施すること。また、本剤を肺に腫瘍のある患者に投与すると、
生命を脅かす重症の喀血又は肺出血が起こるおそれがあるので、観察を十分に行うこと。異常
が認められた場合、必要に応じて投与を中止し、適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」の項
参照]
(4)
脳転移を有する患者で脳出血があらわれることがあるので、脳転移を疑う症状がなく、本剤の投
与が開始された患者においても、患者を慎重に観察し、神経学的異常が疑われた場合には脳
転移及び脳出血の可能性を考慮して、本剤の投与中止を含めて適切な措置を行うこと。
(5)
抗不整脈薬を服用している患者、不整脈につながる心疾患、徐脈もしくは電解質異常の既往の
ある患者に本剤を投与する場合には、Torsade de pointesを含む心室性不整脈が起こる可能
性があるので、患者の状態を十分に観察し、異常が認められた場合には、必要に応じて減量、休
薬又は投与を中止し、
適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」の項及び「薬物動態」の項参照]
(6)
心不全、左室駆出率低下があらわれることがあるので、以下の点に注意すること。
1)本剤の投与開始前に心疾患のリスクについて、左室駆出率の測定等により確認すること。
心疾患のリスクのある患者に本剤を投与する場合には、
うっ血性心不全の徴候及び症状に
ついて綿密な観察を行うこと。
2)左室駆出率の低下が認められた症例の多くは、第2コースまでに発現が認められていること
から、投与初期から経胸壁心エコー図検査等の心機能検査を適宜行うこと。
3)心不全の症状が認められる場合は、投与を中止すること。
また、左室駆出率が50%未満でか
つベースラインから20%を超えて低下している患者では、休薬又は減量すること。
[「重大な
副作用」の項参照]
(7)血清アミラーゼや血清リパーゼの上昇があらわれることがあるため、本剤投与中は定期的に膵酵
素を含む検査を行うこと。腹痛等の膵炎を示唆する臨床症状や膵酵素上昇が持続する場合に
は画像診断等を行い、本剤の投与中止を含めて適切な措置を行うこと。
[「重大な副作用」の
項参照]
(8)甲状腺機能障害(低下症又は亢進症)
があらわれることがあるので、本剤の投与開始前に甲状
腺機能の検査を行い、
甲状腺機能障害を有する患者には投与開始前に適切な処置を行うこと。
また、本剤投与中に甲状腺機能障害を示唆する症状が認められた場合は、甲状腺機能の検査
を行うこと。なお、
まれに甲状腺機能亢進に引き続き、甲状腺機能低下を認める症例が報告され
ているので、十分な観察を行い、適切な処置を行うこと。
[「重大な副作用」の項参照]
(9)AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、本剤投
与中は定期的に肝機能検査を行い、患者の状態を十分に観察すること。
[「重大な副作用」の
項参照]
毛髪又は皮膚の色素脱失又は変色があらわれることがあるので、本剤を投与する場合にはその
(10)
内容を適切に患者に説明すること。
また、皮膚の乾燥、肥厚又はひび割れ、手掌及び足底の水
疱又は発疹などがあらわれることがあるので、十分に観察を行い異常が認められた場合には適
切な処置を行うこと。必要に応じて患者に皮膚科受診等を指導すること。
(11)
創傷治癒を遅らせる可能性があるため、手術時は投与を中断することが望ましい。手術後の投
与再開は患者の状態に応じて判断すること。
(12)
めまい、傾眠、意識消失等があらわれることがあるので、高所作業、
自動車の運転等危険を伴う
機械を操作する際には注意させること。
3.相互作用
本剤は主にCYP3A4で代謝されるので、本酵素の活性に影響を及ぼす薬剤と併用する場合には、
注意して投与すること。CYP3A4活性を阻害する薬剤との併用により、本剤の代謝が阻害され本剤
またCYP酵素を誘導する薬剤との併用により、本剤の代謝
の血中濃度が上昇する可能性がある。
適正使用に関するお願い
スーテント ® カプセル12.5mg(以下、本剤)は、腫瘍増殖と血管新生に関する受容
体型チロシンキナーゼにおけるシグナル伝達を選択的に遮断する、キナーゼ阻害剤
です。2008年4月、国内において「イマチニブ抵抗性の消化管間質腫瘍(GIST)」
及び「根治切除不能又は転移性の腎細胞癌」を適応症として、製造販売承認を取得し
ました。
本剤の国内における使用経験は限られているため、販売開始後に、本剤投与によ
り未知の副作用が発現する可能性があります。また、国内外を問わず臨床試験にお
いては重篤な副作用を含め多様な副作用の発現が認められています。
そこで、本剤の適正使用の推進と投与患者における安全性確保の一助としてい
ただくために、「適正使用ガイド」を作成しました。
この適正使用ガイドでは、対象患者の選択、適正使用基準、治療期間中の注意
事項、発現する可能性のある副作用とその対策について紹介しています。
また、重大な安全性の問題を未然に防ぐために、販売開始後の一定期間は販売先を限
定し、本剤投与症例を全例登録する特定使用成績調査を実施することで、適正使用
の推進を図ります。
本剤の使用に際しましては、最新の添付文書を熱読の上、この適正使用ガイドを
参考に、適正使用をお願いいたします。
本剤の適正使用情報は、下記ホームページアドレスでもご確認いただけます。
監修者(50音順)
本冊子の内容のほか、安全性情報も随時掲載いたします。
■総監修
(http://www.sutent.jp)
筑波大学大学院 人間総合科学研究科(臨床医学系)泌尿器科
国立がんセンター東病院 消化器内科 近畿大学医学部 腫瘍内科 九州大学大学院医学研究院 泌尿器科学分野 大阪警察病院 外科 赤座 英之 先生
大津 敦 先生
西條 長宏 先生
内藤 誠二 先生
西田 俊朗 先生
■監修
国立がんセンター東病院 消化器内科 筑波大学大学院 人間総合科学研究科(臨床医学系)泌尿器科
浜松医科大学 泌尿器科 昭和大学 皮膚科
日本医科大学 内科学講座(呼吸器感染腫瘍部門)
「効能・効果」、「効能・効果に関連する使用上の注意」、「用法・用量」、「用法・用量に関連する使用上
の注意」、「警告・禁忌・原則禁忌を含む使用上の注意」は、最新の添付文書でご確認ください。
1
国立がんセンター中央病院 循環器グループ
土井 俊彦 先生
宮永 直人 先生
麦谷 荘一 先生
飯島 正文 先生
弦間 昭彦 先生
田村 徹太郎 先生
SUT548003H