Press Release ヘンケル社、2010 年度業績は記録的

Press Release
2011年3月3日
コスト高圧力にもかかわらず 2012 年財務目標達成の可能性を確信
ヘンケル社、2010 年度業績は記録的
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売上高は11.2%増の15,092百万ユーロ
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既存事業売上高は7.0%増
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新興市場の売上高シェアは:3%ポイント増の41%
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調整後*の営業利益は:36.5%増の1,862百万ユーロ
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調整後*の売上高営業利益率は:2.3%ポイント増の12.3%
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調整後*の優先株一株あたりの利益(EPS)は47.6%増の2.82ユーロ
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極めて高い予定配当は35.8%増の0.72ユーロ
デュッセルドルフ‒ 「2010年度はヘンケルにとって素晴らしい年でした。私たちは初めて調整後の営
業利益が12%を上回るという事業年度を締めくくりました。」とヘンケル社最高経営責任者のカスパ
ー・ローステッドは述べ、次のように付け加えました。「ヘンケル社は全事業部門が市場での地位を
上げ、トップブランドを更に強化しました。新興市場における私たちの地位を更に拡大する事も出来
ました。このように確固たる業績をもって、2012年財務目標を達成するため、順調に操業できており
ます。 」
ローステッドは2011年度に期待しており、「経済状況は、私たちが企業活動をする環境での競争は
ことさら激しく、原材料費の高騰の点からも依然困難な状況です。私たちは市場の変化に、迅速に
且つ決断力を持って反応し、社内のプロセスの転換を継続します。2011年度にも再び市場をしのぐ
結果を確信しており、3∼5%の既存事業成長達成を期待しています。調整後の売上高営業利益率
を13%程度引き上げ、調整後の優先株一株あたりの利益の10%程度引き上げ実現を見込んでい
ます。」と述べました。
* 一時費用/所得およびリストラ費用のため調整
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ヘンケルの 2010 年度の売上高は 15,092 百万ユーロで、対前年に比べて 11.2%増加となっていま
す。外国為替による影響調整後の売上高の伸びは 6.4%となりました。既存事業に関して、すなわち
外国為替と買収/売却による影響調整後の伸びについては 7.0%と、金融危機の衝撃を受けた 2009
年度以降では比較的堅調な売上高の伸びとなりました。この堅調な実績にはヘンケルの全事業部
門が貢献しました。アドヒーシブテクノロジーズ(接着技術部門)事業は突出した業績をあげ、11.8%
の売上高の伸びを記録しました。コスメティックス/トイレタリーズ事業は好調な売上高の伸びを維持
し 4.8%の増加を記録、従って停滞しているこの市場では相当な業績をあげています。 ランドリー&
ホームケアの既存事業売上高は僅かに低迷している市場の中で 1.5%増を達成しました。
営業利益(Operating profit, EBIT) は59.5%増加し、1,080百万ユーロから1,723百万ユーロとなりまし
た。一時所得 (59百万ユーロ)、一時費用(14百万ユーロ)、リストラ費用(184百万ユーロ)調整後
の営業利益は36.5%の伸びで1,364百万ユーロから1,862百万ユーロとなりました。全3事業部門が
2010年度の収益性の向上に貢献しました。
売上高営業利益率は大幅に増加し、8.0%から11.4 %となりました。調整後の売上高営業利益率は
10.0%から12.3 %と上昇しました。
財務実績は-195百万ユーロから-171百万ユーロに改善しました。年金制度資産運用益の増加は
純利子項目に特に有益な効果があり、2.8百万ユーロから2.3百万ユーロの純負債の更なる減少を
見せ、利息分の削減に貢献しました。税率は26.4 %となりました。(前年度:29.0%)。
純利益は 82.0%増加し、628 百万ユーロから 1,143 百万ユーロとなりました。25 百万ユーロの非支
配株主持分を差し引いた Henkel AG & Co. KGaA の株主に帰属する純利益は 1,118 百万ユーロと
なりました。(前年度:602 百万ユーロ)。非支配株主持分を差し引いた調整後の純利益は 47.9%増
の 1,217 百万ユーロとなりました。優先株一株あたりの利益(Earnings per preferred share ,EPS) は
1.40 ユーロから 2.59 ユーロとなりました。調整後の数字は前年度の 1.91 ユーロと比べて 2.82 ユー
ロとなりました。
経営委員会、監査委員会および株主委員会はヘンケルの年次株主総会へ優先株一株当たり 0.72
ユーロと普通株あたり 0.70 ユーロという極めて高い配当の承認を申請します。
また、正味運転資本額に順調な進歩が見られました。前年度と比べ、売上高に対する正味運転資
本比率(ratio of net working capital to sales)は更に0.9%ポイント改善し6.9%になりました。前年度
1,462百万ユーロに達した後は、純現金収支(free cash flow)は1,508百万ユーロと再び非常に手堅
いレベルとなりました。
事業部門別実績
ランドリー&ホームケア事業部門は売上高を4.6%増で、4,319百万ユーロとなりました。既存事業売
上高は1.5%の伸びを示し、5.7%の堅調な取引量の伸びとなりました。価格は全関連市場の価格及び
販売競争が要因となり、前年度比4.2%のダウンとなりました。しかし、ヘンケルは取引量の大きさが
これを相殺し、結果として売上高を伸ばす事が出来ました。
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営業利益は8.2%増の542百万ユーロとなりました。こうした売上実績の伸びで反映されたことは経費
削減と効率化強化のために導入されたプラスの取引高の効果と成功した対策です。調整後の営業
利益は6.2%増の562百万ユーロとなりました。調整後の売上高営業利益率は0.2%ポイント増の13.0%
という新記録を達成しました。
コスメティクス/トイレタリーズ事業部門は売上高を8.6%増加し、3,269百万ユーロとなり、昨今の成長
トレンドを順調に継続。既存事業売上高を4.8%伸ばしました。このため当事業部は関連市場におい
て重ねての業績を上げ、市場での地位を更に著しく伸ばしました。
地域別には、特にドイツで売上高の強い伸びを持つ西欧が素晴らしい成長を成し遂げました。新興
市場の売上高も伸び、アフリカ/中東、中南米ならびに東欧において二桁台成長を達成しました。一
方で北米の売上高は下落を見せました。
営業利益は6.1%増加し411百万ユーロとなり、一時所得およびリストラ費用調整後の営業利益は
12.4%増加し436百万ユーロという新記録を達成しました。調整後の売上高営業利益率は初めて13%
を上回り、過去最高の13.3%に達しました。
アドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)事業部門は回復の向きを見せつつある市場環境で、売上高
17.4%という大幅な伸びで、7,306百万ユーロを上げました。既存事業売上高は、11.8%という過去最
高の伸びを達成しました。
西欧ならびに北米の成熟市場で、ヘンケルは前年度のマイナス成長の後に高い一桁台成長を生み
出しました。新興市場は二桁台成長を記録し、アジアパシフィック地域で最高の成長率となりました。
営業利益は前年度に比べ3倍となり、878百万ユーロという過去最高記録を達成しました。調整後の
営業利益は、ほぼ倍増の938百万ユーロとなりました。前年度と比べ、調整後の売上高営業利益率
は4.7%ポイント増の12.8%に伸びました。
一般用、プロ用および建築用接着剤事業は好調な業績をあげました。一般ならびにプロ用の事業
は建設産業と同様に成長に貢献しました。世界的な経済ならびに金融危機の打撃に続き、輸送・金
属事業は2010年度に特に好調な実績をあげました。ジェネラルインダストリー事業の売上高もまた
Loctiteブランドのもとに産業メンテナンス、補修、オーバーホール製品で牽引され大幅な伸びを見
せました。パッケージ、消費財、建設用接着剤ビジネスの売上高も更なる伸びを見せました。エレク
トロニクス事業は半導体産業の回復により利益をあげました。このセグメントは全戦略事業単位の
中で最も高い売上高の伸びを記録しました。
地域別の業績
西欧の売上高は 4.3%増の 5,470 百万ユーロとなり、既存事業の売上高の伸びは 4.0%となりました。
この実績は全事業部門の貢献によるもので、特に既存事業の売上高では一桁台成長のパーセン
テージで過去最高の記録となったアドヒーシブテクノロジーズによるものです。東欧の売上高は
13.7%増で 2,649 百万ユーロと大幅に伸びました。既存事業売上高の伸びは 7.2%で特に二桁台パー
センテージの成長を記録したコスメティックス/トイレタリーズ事業部門ならびにアドヒーシブテクノロ
ジーズ事業部門双方の貢献によります。ランドリー&ホームケア事業部門の売上高は前年度のレ
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ベルに留まりました。アフリカ/中東は前向きに成長をし続け、18.7%増の売上高で 901 百万ユーロと
なりました。既存事業売上高は 12.8%増で全 3 事業部門が二桁台成長率に貢献するまでとなりまし
た。
北米の売上高は 7.0%増の 2,724 百万ユーロとなりました。既存事業売上高の伸びは 3.5%にのぼり、
アドヒーシブテクノロジーズが達成した業績に合わせて、前年度と比べ下落したランドリー&ホーム
ケアならびにコスメティックス/トイレタリーズ事業部門の売上高のおかげによるものです。中南米地
域は引き続き好調な実績をあげ、売上高 19.1%増の 982 百万ユーロを記録しました。9.8%の既存事
業売上高の伸びはコスメティックス/トイレタリーズ事業部門とアドヒーシブテクノロジーズ事業部門
双方によるものです。その上向き傾向はアジアパシフィック地域で最も顕著で、売上高の伸びは
30.8%増の 2,168 百万ユーロで、既存事業売上高の伸びは 17.8%でした。コスメティックス/トイレタリ
ーズ事業部門とアドヒーシブテクノロジーズ事業部門は二桁台成長で特に素晴らしい業績を上げま
した。東欧、アフリカ/中東、中南米ならびにアジア(日本を除く)の新興市場では、売上高は 19.9%
増の 6,132 百万ユーロとなりました。既存事業売上高の伸びは 11.8%にのぼり、二桁パーセンテー
ジ台の成長を維持しています。この伸びは特にアドヒーシブテクノロジー事業部門やコスメティックス
/トイレタリーズ事業部門の高い売上高によるものです。成長地域による売上高シェアは 38%から
41%へ伸びを見せました。
2010 年度第 4 四半期
2010年度第4四半期でヘンケルは売上高を前年度比の11.5%増しで、3,729百万ユーロに伸ばしまし
た。外国為替による影響調整後の売上高の伸びについては5.7%増しとなりました。既存事業売上高
の伸びは5.8%となりました。営業利益率は29.0%増しで、293百万ユーロから379百万ユーロとなりま
した。一時所得(16百万ユーロ)、一時費用(5百万ユーロ)、およびリストラ費用(80百万ユーロ)調
整後の営業利益は8.2%増しで414百万ユーロから448百万ユーロとなりました。売上高営業利益率
(Return on sales, EBIT margin)は8.8%から10.2%と上昇しました。調整後の売上高営業利益率は、
2009年度第4四半期の12.4%以降、12.0%になりました。第4四半期の純利益は177百万ユーロから
254百万ユーロに伸びました。5百万ユーロの非支配株主持株分を差し引いた第4四半期の純利益
は総額249百万ユーロ(前年度:170百万ユーロ)となりました。優先株一株あたりの利益(Earnings
per preferred share 、EPS)は0.39ユーロから0.58ユーロへと増加し、一方で調整後の優先株一株あ
たりの利益は0.64ユーロから0.69ユーロに上がりました。
2011 年の度売上高および利益予測
ヘンケルは今年度の経済予測の観点から、国内総生産が約 3%の伸びを見せると予測しています。
ヘンケルは既存事業の売上高に関しては関連市場を再度しのぐ事を確信し、3%∼5%の売上高の
伸びを期待しています。この予測は我が社が強固な競争力を持った位置にあることに基づいていま
す。この位置づけは近年確固たるものになりつつあり更に強化されてきました。ヘンケルは費用構
造にプラスの影響を与える手法をいくつも導入してきました。2011 年度は厳しい費用原則を継続的
に実施し、会社は絶えず変動しつつある市況 に社内体制を更に適応させる意向です。予測売上高
の伸び、ならびに売上実績の伸びにはこうした要因のすべてが大きく反映されます。2011 年度の業
績を基本として、ヘンケルは調整後の売上高営業利益率(EBIT)の約 13%(2010 年度:12.3%)増達
成と調整後の優先株一株あたりの利益の約 10% (2010 年度:2.82 ユーロ)の達成増を予測していま
す。
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本プレスリリースにおける将来予測は、弊社経営陣の知見と現在の予測に基づくものです。将来予測は、英文中
” expect ” “ intend ” “ plan ” “ predict ” “ assume ” “ believe ” “ estimate ” “ anticipate ” 等の語や同様の表現を用いて
特徴づけられています。こうしたステートメントは、将来予測の実現を確約するものでは決してありません。将来のヘンケル
社および関連企業の業績は、多くのリスクならびに不確実な要因によって、本稿の将来予測とは異なる場合があります。こう
した要因の多くは、経済状況や競合の活動、その他市場要因など、弊社のコントロールを超えるものや前もって正確に予測す
ることができないものです。ヘンケルは、これら将来予測をアップデートする意向はなく、またそれに関するいかなる義務を
負うものでもありませんので、ご了承ください。
コンタクト
Lars Witteck
Tel. +49 211 797 - 2606
Fax +49 211 798 - 4040
Wulf Klüppelholz
Tel. +49 211 797 - 1875
Fax +49 211 798 - 4040
Henkel AG & Co. KGaA
2010年度版アニュアルレポート、2010会計年度に関する詳細情報ならびダウンロード資料は2010年会
計度の記者会見のライブ映像と共にウェブキャストアドレス http://www.henkel.com/press.のプレスフォルダ
ーでご覧頂けます。
ヘンケルはブランドとテクノロジーのグローバルリーダーとして、ランドリー&ホームケア、コスメティックス/トイ
レタリーズ、アドヒーシブテクノロジーズ(接着技術)の3つの分野で事業展開をしています。ヘンケルは1876
年の創立以来、コンシューマービジネスおよび産業分野において、Persil (ペアジール)、Schwarzkopf(シュワ
ルツコフ)、Loctite(ロックタイト)などに代表される有名なブランドの数々と共に、グローバルにおけるマーケッ
トリーダーとしての地位を維持しています。ヘンケルの従業員数は約 48,000 人、2010 年度の売上高は 150
億 9 千 2 百万ユーロ、調整後の営業利益は 18 億 6 千 2 百万ユーロを計上しました。ヘンケルの優先株はド
イツ株式指数 DAX のリストに入っており、「フォーチュン世界 500 社」にランクされています。
*本プレスリリースはドイツ本社のプレスリリース(2 月 24 日付発行)の日本向けダイジェスト翻訳版です。
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