株主のみなさまへ 第80期 事 業 報 告 書 平成13年4月1日∼平成14年3月3 1日 株 主 の み な さ ま へ 果を見込むことができるようになりました。 この結果、当期の連結決算につきましては、売上 高8, 454億円と減収ながら、営業利益は30億円の 損失とわずかながら前期より改善しました。経常利 益は62億円の損失、また当期純利益は事業構造 改善に伴う費用243億円など586億円の特別損失 を計上した結果、52 1億円の損失となりました。 当期の配当につきましては、厳しい事業環境と 当社の業績等を総合的に勘案いたしました結果、 株主の皆様には、ますますご清栄のこととお喜び 誠に遺憾ながら年間配当金を前期に比べて1株に 申し上げます。当社第80期事業報告書をお届け つき4円減額し6円とさせていただきます。株主の するにあたり、一言ご挨拶申し上げます。 皆様には、ご了承賜りますようお願い申し上げます。 当社は、2001年3月にカンパニー制を導入し、 「住宅、環境・ライフライン、高機能プラスチックス 業構造改革をさらに推進していくとともに、将来を の3カンパニーを真の収益体質にする」 ための施策を 見据えた新たな成長への土台づくりに取り組んで 推進してきました。しかしながら、2001年度上期に いきます。また、厳しい事業環境の中でも成長を目 入り、新設住宅着工戸数や公共投資の減少、IT 指して前進していくために組織と人の変革に一層 不況など当社関連市場の環境悪化が当初の想定 注力していきます。 をはるかに超えるものとなりました。このような状況 事業構造改革の徹底 を踏まえ、業績の早期回復と強固な経営基盤確立 ①コア事業の競争力や収益力の一層の強化をは のため、 9月に緊急経営施策を策定しました。 2001年 度下期は全社一丸となって、生産拠点の統廃合 や事業の再編、人員の削減等の事業構造改革に 1 2002年度については、今まで取り組んできた事 かります。 ②新しいアライアンスへの取り組みや規模の拡大な どを積極的に推進します。 徹底して取り組みました。この効果は一部2001年 新たな成長への土台づくり 度に発現し、さらに2002年度以降には全体的な効 ①革新的で魅力的な新製品を開発し、拡大して いきます。また、2002年4月には本社にNBO 機能をカンパニーに移管しました。一方、本社 (ニュービジネスオフィス) を設置し、 次世代を担 は16の部を5部2室のスリムでフラットな組織に再 う新事業・新技術の創出を加速します。 ④中国など成長力が旺盛な海外市場に対して、積 極的に展開していきます。また、販売に限らず生 産や調達面でも視野を海外に広げます。 編し、企業価値向上に向けた戦略機能に特化 しました。 ③人材の育成と強化 従業員一人ひとりがプロとして自立していくため ⑤事業の対象を、製品 (ハード) だけではなく、改 に、自ら仕事に手を上げる公募制度を本格的に 装・補修、技術や提案(ソフト) といった領域ま 開始します。また、自ら考え、行動するリーダー で広げてお客様のニーズに応えていきます。既 を育成し、人がいきいきと仕事をする活気のあ に取り組んでいる住宅のリフォーム事業、環境・ る会社を目指します。 ライフラインの更生管事業などは今後も相当の拡 大が期待できます。さらに耐火材「フィブロック」 ④環境創造型企業への取り組み 環境創造型企業を目指して、当社は環境保全、 (ハード) をベースに耐火設計技術 (ソフト) を事業 環境創造、情報開示の3つのポリシーのもと、環 化した耐火ソリューション事業のような展開も積極 2 0 0 2 境中期計画を積極的に推進していきます。2 0 0 2 的に推進していきます。 年度中には、積水化学グループ全32工場でゼロ 組織と人の変革 エミッションを達成します。 ①CS経営の推進 以上により、2002年度は、売上高8, 200億円、経 2001年度「消費者志向優良企業」 として経済産 常利益170億円、当期純利益については80億円を 業大臣表彰を受けましたが、これを契機に積水 予想しています。また、次期の年間配当金は1株 化学グループ全体に対してCS意識向上のため につき6円とさせていただく予定でございます。 のプログラムを展開していきます。 ②本社の改革 2002年4月に、カンパニー制のさらなる徹底・強化 のために本社機能の再編を実施しました。事業 運営に密接に関係する購買や知的財産といった 株主の皆様におかれましては、変わらぬご支援 とご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。 200 2年6月 代表取締役社長 2 ●連結売上高の推移(単位:億円) ●事業別売上高(単位:億円) 10,799 9,083 9,200 9,136 8,454 8,200 80期 (当期) 81期予想 0 ’ 1年度 0 ’ 2年度 8,454 8,200 4,158 4,200 76期 77期 78期 79期 9 ’ 7 9 ’ 8 9 ’ 9 0 ’ 0 01 ’ 0 ’ 2年度 ●連結経常利益の推移(単位:億円) 179 170 59 3 △9 76期 77期 78期 79期 9 ’ 7 9 ’ 8 9 ’ 9 0 ’ 0 1,778 1,806 1,750 1,700 80期(当期) 81期予想 712 住 宅 事 業 △62 80期(当期) 81期予想 01 ’ 90 △486 合 計 ●事業別営業利益(単位:億円) 80 △271 ︵そ 新の 事他 業事 含 む業 ︶ プ高 ラ機 ス能 チ ッ ク ス 事 業 0 ’ 2年度 ●連結当期純利益の推移(単位:億円) △64 ラ環 イ境 フ・ ラ イ ン 事 業 550 △521 80期 (当期) 81期予想 0 ’ 1年度 0 ’ 2年度 140 100 70 40 △17 76期 77期 78期 79期 9 ’ 7 9 ’ 8 9 ’ 9 0 ’ 0 10 △23 △40 △30 80期(当期) 81期予想 01 ’ 0 ’ 2年度 ●連結子会社数の推移(単位:社) 3 △30 76期 77期 78期 79期 80期 9 ’ 7 9 ’ 8 9 ’ 9 0 ’ 0 0 ’ 1年度 82 90 101 114 144 住 宅 事 業 ラ環 イ境 フ・ ラ イ ン 事 業 プ高 ラ機 ス能 チ ッ ク ス 事 業 ︵そ 新の 事 業他 含事 む業 ︶ 合 計 営 業 の 概 況 住宅カンパニー 住宅カンパニーは、売上高4, 158億円(前年同期 外壁生産拠点の集約を実施しました。ストック事業 比447億円減) 、営業損失17億円 (前年同期比15億 強化策としては、新築住宅事業からの人員シフトに 円改善) となりました。 よる人員体制強化と全国全地域33社の「リフォーム 当期は営業強化策として、木質系ユニット住宅 専任会社」設立を完了し、併せてリフォームメニュー 「NEWセントワ」、都市部向け3階建て住宅「デシオ の拡充、パッケージ商品の強化を行いました。その GT」などの新商品や「防犯強化仕様」と「進免震 結果、ストック事業の売上高は前年同期を大幅に システム」 などの新仕様を導入しました。また、事業 上回りました。 理念である 「環境のリーディングカンパニー」の実現 2002年度も新築住宅市場は引き続き厳しい状況 に向け、太陽光発電システム搭載住宅、高耐久外 が続くと予想しています。前年度までの施策の効果 壁住宅の拡販に努めた結果、受注は下げ止まり、 が期待できる体制のもと、営業強化策として4月に 下期受注は上期を上回りました。 3階建て商品「進・デシオ」 を発売、 6月には若い世 固定費削減策としては総人員削減、関東・関西 代に向けた鉄骨系商品、上期中に郊外型集合住 地区の主力工場のユニット生産ライン統合、アルミ系 宅の新商品を投入する予定です。ストック事業強化 策としては、セキスイハイム・セキスイツー ユーホーム入居者向けに、リフォーム、イ ンテリア、エクステリア、不動産仲介まで を取り扱う多機能店舗「セキスイハイム暮 らしの工房」 をオープンし、今後、積極 的に全国展開する予定です。併せて、 部材の一括調達を行う 「セキスイハイムサ プライセンター (株) 」 を新設し、コストダウ ンと物流の効率向上をはかり、収益体 ● 「NEWセントワ」 質の強化に努めます。 4 環境・ライフラインカンパニー 環境・ライフラインカンパニーは、売上高1, 806億 着工戸数減少の 円 (前年同期比128億円減) 、営業損失30億円 (前 影響を受け、主 年同期比2億円減) となりました。 力製品「エスロン 当期は事業構造改革として、浴室ユニット事業 の分社化、北海道地域での生産・販売一体会社 推移し、雨とい、 の設立、屋根材生産拠点の統合、物流のアウト 屋根材も前年を ソーシングによる効率化などを推進してきました。 下回りました。ま また、環 た、帯電防止プ 境関連事 レートやバルブも 業の拡大 半導体需要の急激な落ち込みにより、前年を下 にも努め、 回りました。 ●三菱樹脂 (株)と塩化ビニル管事業 における業務提携に合意 (昨年12月6日に行った共同記者会見 にて) 生ごみ処 2002年度はコア事業の競争力強化、不採算事 理 システ 業の改善、環境創造事業など成長分野の拡大に ムや老朽 より、黒字体質の確立をめざします。管工機材事 管路の更 業では4月に三菱樹脂株式会社との共同出資に 生管など よる生産統括会社を設立しました。今後はさらに、 の拡販に アライアンス規模の拡大を推進していきます。また、 注力しま 住宅資材におけるアライアンスも積極的に推進して した。し いきます。環境関連事業では、拡大しつつある公 かしなが 共需要での更生管事業の拡大に注力します。ま ら、公共 た、建築設備用金属強化ポリエチレン管や新しい 投資の縮 減や住宅 5 パイプ」 は低調に 合成木材によるエクステリア用床材など、成長分 ●小口径管用更生工法 「エスロンオメガライナー工法」 野へ積極的に新製品を市場投入していきます。 高機能プラスチックスカンパニー 高機能プラスチックスカンパニーは、売上高1, 778億 円(前年同期比69億円減)、営業利益40億円(前 年同期比4億円減) となりました。 当期はITや車両材料など先端・成長分野へ 経営資源を集中的に投入するとともに、収益体質 強化のため、徹底した事業構造改革を行いました。 IT分野は全体的に低調に推移し、汎用品分野で も国内需要の不振による影響を受けました。合わ せガラス用中間膜は海外での需要拡大により増収 ●発泡ポリオレフィン 「ソフトロン」使用例 となり、メディカル分野も堅調に推移しました。事 用プラスチック用品事業の分社化、フィルム事業の 業構造改革については、汎用可塑剤事業からの 分社化と再編、発泡ポリオレフィン国内生産拠点 撤退、成型品の部品供給事業のうち事務機器分 の集約など、収益力向上のための施策を実施しま 野からの撤退と自動車分野の強化、また、家庭 した。海外事業では合わせガラス用中間膜のタイ 工場での生産を開始、オランダ工場での生産能 力の増強を決定しました。また、包装用テープは 米国事業会社で生産能力増強が完了しました。 2002年度は事業ポートフォリオによる事業の選択 と拡大をさらにすすめます。成長分野の拡大では、 ●樹脂コアはんだボール 「ミクロパールSOL」 はんだメッキ層 導電性金属 IT、メディカル、車両材料、機能建材を重点分野 と位置付け、具体的には自動車向け遮音用、遮 熱用中間膜の拡販、IT分野での工業テープ新製 (拡大図) 品の投入、発泡ポリオレフィン事業における海外で 樹脂基材粒子 の業務提携の強化などを推進していきます。 6 連 結 財 務 諸 表 (単位:億円) 平成1 3年4月1日から 損益計算書(平成14年3月31日まで) 貸借対照表(平成14年3月31日現在) ●資産の部 流動資産 現金及び預金 受取手形・売掛金 棚卸資産 その他 固定資産 有形固定資産 ●負債の部 2,853 309 1,330 816 397 5,148 2,534 流動負債 その他 1,562 253 530 701 946 673 土地 その他 726 188 長期借入金 退職給付引当金 2,531 投資有価証券 1,916 その他 925 固定負債 機械装置及び運搬具 投資その他の資産 1,287 860 コマーシャルペーパー 400 1年以内償還予定社債・転換社債 216 建物及び構築物 82 3,689 支払手形・買掛金 短期借入金 社債 無形固定資産 売上高 その他 76 負債合計 5,252 ●少数株主持分 37 615 資本金 1,000 資本準備金 1,092 3 連結剰余金 632 その他有価証券評価差額金 3 為替換算調整 △ 13 自己株式 △ 4 資本合計 7 30 営業外収益 営業外費用 72 104 経常損失 62 特別利益 特別損失 19 586 税金等調整前当期純損失 630 法人税、住民税及び事業税 21 法人税等調整額 (+)128 少数株主利益 (+) 3 521 キャッシュ・フロー計算書 (平成13年4月1日から平成14年3月31日まで) 土地再評価差額金 8,002 営業損失 当期純損失 ●資本の部 合 計 8,454 売上原価 6,234 販売費及び一般管理費 2,251 合 計 営業活動による キャッシュ・フロー 190 投資活動による キャッシュ・フロー △ 316 財務活動による キャッシュ・フロー 7 現金及び現金同等物 に係る換算差額 4 現金及び現金同等物 の増加額 △ 114 現金及び現金同等物 の期首残高 397 2,712 連結子会社増減に伴う 現金及び現金同等物の増減額 8,002 現金及び現金同等物 の期末残高 5 289 個 別 財 務 諸 表 (単位:億円) 平成13年4月1日から 損益計算書(平成14年3月31日まで) 貸借対照表(平成14年3月31日現在) ●資産の部 流動資産 ●負債の部 1,398 売上高 流動負債 1,593 現金及び預金 受取手形・売掛金 157 629 支払手形・買掛金 短期借入金 592 85 棚卸資産 その他 213 397 コマーシャルペーパー 1年以内償還予定転換社債 400 164 その他 349 固定資産 有形固定資産 3,987 1,217 建物 346 機械装置 287 土地 その他 408 173 無形固定資産 投資等 投資有価証券 59 固定負債 1,120 社債 250 長期借入金 退職給付引当金 270 578 その他 負債合計 21 2,714 売上原価 販売費及び一般管理費 営業損失 営業外収益 営業外費用 経常利益 4,090 3,183 931 24 108 48 35 特別利益 特別損失 14 303 税引前当期純損失 253 法人税、住民税及び事業税 0 法人税等調整額 (+)120 当期純損失 133 2,710 1,872 子会社株式 379 その他 457 ●資本の部 資本金 1,000 法定準備金 1,195 剰余金 合 計 5,385 481 評価差額金 △ 1 自己株式 △ 4 資本合計 2,671 合 計 5,385 8 利 益 処 分 株 式 の 状 況 (平成14年3月31日現在) (単位:円) 当期未処理損失 7,581,822,689 ●会社が発行する株式の総数 1,187,540,000株 圧縮特別勘定積立金取崩額 335,000,000 ●発行済株式総数 土地圧縮積立金取崩額 169,000,000 ●株主数 別途積立金取崩額 12,000,000,000 計 539,507,285株 44,966名 ●所有者別分布状況 証券会社 4,922,177,311 自己株式 3,307,360株(0.61%) 1,056,846株 (0.20%) これを次のとおり処分いたします。 外国法人等 利益配当金(1株につき3円) 1,615,351,317 特別償却積立金 65,671,808株(12.17%) 16,000,000 償却資産圧縮積立金 679,000,000 その他の法人 次期繰越利益 2,611,825,994 合計 539,507,285株 88,437,289株(16.39%) (注) 平成13年1 2月5日に1, 6 1 5, 4 42, 5 74円(1株につき3円)の中間配当を 実施いたしました。 個人・その他 120,959,256株(22.42%) 金融機関 取 締 役 お よ び 監 査 役 260,074,726株 (48.21%) (平成14年6月2 7日現在) 代表取締役社長 大久保尚武 取 締 役 高橋 良治 取 締 役 宮崎 昭彦 取 締 役 吉田 健 専務取締役 真鍋 豊男 取 締 役 龍村 豐 取 締 役 大木 幹夫 取 締 役 松永 隆善 専務取締役 遠藤 玄 取 締 役 中野 豊治 取 締 役 舟木 博三 常勤監査役 三品 和彦 常務取締役 平井 利彦 取 締 役 林 大凱 取 締 役 滝谷 善行 監 査 役 川畑 昭一 常務取締役 安田 友彦 取 締 役 生田 和正 取 締 役 東郷 逸郎 監 査 役 橘 克也 常務取締役 中村 節史 取 締 役 伊豆 次 取 締 役 小林 俊安 監 査 役 上田 耕三 (注) 監査役のうち上田耕三氏は、「株式会社の監査等に関する商法の特例に関する法律」 第1 8条第1項に定める社外監査役です。 9 ト ピ ッ ク ス 太陽光発電システム搭載住宅 2 001年度実績で累積受注14, 00 0棟を突破 当社は、地球環境への負荷を減らすため、クリー 載することで地球環境の保護にどれだけ貢献した ンで無尽蔵な自然エネルギーを使った太陽光発電 かを試算すると、 14, 000棟分のCO2削減量は、ゴル システムを全商品へ搭載可能にし、地球温暖化の フ場約56カ所分※の面積の森林が吸収するCO2量 原因といわれるCO2の排出量を抑えてきました。そ に相当します。 の太陽光発電システムを搭載した住宅の累積受注 棟数が3月末で14, 000棟を突破しました。太陽光発 ※①ゴルフ場1カ所あたりの面積は1k㎡として計算しています。 ②1棟あたりの設置量の平均は3kwで計算しています。 ③次世代省エネ基準の断熱性向上によるCO2削減量を加算しています。 電システム搭載住宅の受注が1万棟を突破したの 事業理念である 「環境のリーディングカンパニー」 は、大手住宅メーカーで当社が初めてです。 これまで当社が太陽光発電システムを住宅に塔 の実現に向け、今後も環境活動にさらに力を入れ ていきます。 スケルトンは新発想、インフィルはユニット住宅専用部材の 複合構法による「デシオGT」を発売 拡大しつつある都市部の住宅ニーズに積極的に 対応するため、新商品 「デシオGT」 を発売しました。 昨今、都市回帰や都市再生が叫ばれ、都市部 の生活都市とし 土地が高くかつ狭い、道路が狭い、災害に対し て弱い等の問題を抱えています。 当社では、それらの問題を解決した 「デシオGT」 を発売しました。 ての見直しが進 「デシオGT」 は、構造体(スケルトン) と室内設備・ んできています。 室内部材(インフィル) を分離させるという考え方で しかし、都市部 開発した構法による商品です。 は建物が密集し ている地域で、 高強度、高耐久な構造体 (スケルトン) なので、柱 の位置を自由に決めることができます。地下室を作っ 10 たり、4階建てにすることもできるので、店舗、事務 所など他用途に建築していただけます。さらに、耐 域や狭小敷地でも建築が可能です。 キッチン・サニタリー、収納などの室内設備・ 火設計のため、集合併用住宅にも対応できます。 部材(インフィル) については、セキスイハイム・セ また、部品の小型化により、狭い道路に接した地 キスイツーユーホームと同じものを使用しています。 進化する合成木材 軽量で耐食性があるという特徴を生かし、これま 写真上:地中に埋設中のFFU部材 (中央の白い柱状のもの) 写真下:FFU部材の壁からトンネル を掘っていくシールドマシン 当社の合成木材はその他にも、 で新幹線の枕木などの鉄道分野や水処理分野に 住宅用デッキ材として近々市場 広く使われてきたガラス繊維強化合成木材「ネオラン 導入予定の 「木粉混入合成木材」 バーFFU」 が、土木分野でも脚光を浴びています。 に加え、廃木材を建築用構造材 ゼネコンとの共同開発により、地下鉄や共同溝の として再生する、世界初の 「リサイ シールドトンネル工事でシールドマシンが直接切削可 クルエンジニアードウッド」 も研究終 能な新素材土留板が完成しました。施工での安全 盤に来ており、一段と顔ぶれが増 性・コスト削減・環境負荷低減に効果が高く、今 える予定です。進化するセキスイ 後さらに伸長が期待されます。 の合成木材にご期待ください。 高機能合わせガラス用中間膜の拡販と オランダ工場能力増強について 当社の中間膜は、1960年に生産を開始して以 11 に生産拠 来、自動車の合わせガラス用途および建築用合わ 点をもつことでよりきめ細かいサービスを行ってきま せガラス用途として、全世界約200ユーザーで使用 した。 されています。これまで、メキシコ・オランダ・タイ このほど、従来の中間膜に備わっていた安全性・ 工場と海外生産拠点を展開してきており、需要地 防犯性能といった機能に加えて、世界で初めて遮 熱機能のある中間膜を上市し、大手自動車メー この新製品である遮熱中間膜などの拡販と、オラ カーに採用されました。これによって車内の快適 ンダ工場の生産能力増強を実施し、成長分野で 性を向上させ、省エネにもつながります。今後は、 ある中間膜事業の積極的展開をはかります。 CS活動について 当社では、 「お客様の期待に応える価値を常に お届けし、お客様に継続的に当社を選択していた を受けました。 当社はこれを だき、お客様と共に長期的に発展し成長し続ける 契機に、今後は積水化学グループ全体に対してC こと」 をCS活動の理念に掲げています。 S意識向上のためのプログラムを展開し、改めて この基本理念のもと活動を展開してきましたが、 全従業員のCS意識向上をはかり、お客様への思 その取り組みに対する評価として当社は2001年度、 いやりをもちながら迅速な対応に努め、真のCS優 「消費者志向優良企業」 として経済産業大臣表彰 良企業になるための取り組みを強化します。 環境への取り組みについて 環境創造型企業を目指す積水化学グループの 小さい優良企業 取り組みは、積水化学の全工場や住宅生産会社 上位12社に入り でのゼロエミッション達成、環境マネジメントシステム ました。 (ISO14001) の認証取得、地球温暖化ガス削減の また、積水化 ための太陽光発電システム搭載住宅の拡販など、 学グループの環 多岐にわたっています。 境保全に対する取り組みを報告した 「環境レポート これらの取り組みが評価され、 トーマツ審査評価 2001」 が、地球・人間環境フォーラムの「第5回 環 機構が実施した環境格付けにおいて、環境への取 境レポート大賞」の報告書部門で優秀賞を受賞し り組みが良好で、重大な環境問題の発生リスクも ました。 12 会 社 概 要 商 号 (平成14年3月3 1日現在) 積水化学工業株式会社 (英 文 商 号)(Sekisui Chemical Co.,Ltd.) 設 立 年 月 日 39, 50 7, 28 5株 発行済株式総数 5 従 業 員 数 昭和22年3月3日 積水化学 3, 29 9名 資 本 金 10 0, 00 2, 37 5, 65 7円 連結(積水化学含む14 5社) 本 社 所 在 地 大阪市北区西天満二丁目4番4号 積水化学グループ(積水化学含む233社)2 1, 80 0名 1 8, 39 9名 主要営業品目 [ 住宅カンパニー ] 鉄骨系ユニット住宅「セキスイハイム」、木質系ユニット住宅 「セキスイツーユーホーム」、 宅地、リフォーム、インテリア、エクステリア [ 環境・ライフラインカンパニー] 管工機材関連 塩化ビニルパイプ、ライニング鋼管、プラスチックバルブ、プラスチックマス、 管きょ更生材料および工法、生ごみ処理システム、合成木材 住宅資材関連 建材 (雨とい、屋根材、デッキ材) 、浴室ユニット、浄化槽、電気温水器 [ 高機能プラスチックスカンパニー] 化学品関連 中間膜 (自動車・建築の合わせガラス用)、可塑剤、接着剤、高機能樹脂 テクノマテリアル関連 テープ (包装用、工業用) 、工業用精密部品、発泡ポリエチレン、包装用・農業用フィルム、 プラスチックコンテナ、マーキングフィルム ライフグッズ関連 家庭用プラスチック用品 (清掃用品、浴室・洗面用品、トイレ用品、台所用品、 収納用品) 、ホームケミカル製品(入浴剤、石けん類、脱臭・消臭剤) メディカル関連 真空採血管、テープ医薬品、診断薬 [ そ の 他 事 業] 13 新 事 業 防音床材、耐火シート、光・熱複合ソーラーシステム、介護・自立支援用ルーム そ の 他 金型、設備機械、金融、厚生サービス、農業・建設用資材 (重要な子会社の状況) 企業結合の状況 会 社 名 資本金 持株比率 主要な事業内容 株式会社積水工機製作所 1,613百万円 56.25% プラスチック成型用金型および加工機械の製作、販売 徳山積水工業株式会社 1,000 70.00 塩化ビニル樹脂の製造、販売 ヒノマル株式会社 672 77.03 肥料・農薬等の仕入、販売およびプラスチック食品 容器の製造、販売 株式会社ヴァンテック 600 100.00 パイプ、射出成型品、FRPプール等の製造、販売 積水成型工業株式会社 450 100.00 各種合成樹脂製品の製造、加工、販売 積水フィルム株式会社 365 100.00 合成樹脂製品の製造、加工、販売 積水ホームテクノ株式会社 360 100.00 住宅用設備機器の組立、加工、販売 東京セキスイ工業株式会社 300 100.00 ユニット住宅用部材の製作、販売 関西セキスイ工業株式会社 300 100.00 ユニット住宅用部材の製作、販売 名古屋セキスイハイム株式会社 300 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 セキスイツーユーホーム東京株式会社 200 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 北海道セキスイハイム株式会社 200 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 東北セキスイハイム株式会社 200 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 セキスイツーユーホーム大阪株式会社 200 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 千葉セキスイハイム株式会社 200 100.00 建築工事の請負および不動産の販売 積水プラントシステム株式会社 200 69.88 セキスイ・アメリカ・コーポレーション 8,421千米ドル 100.00 プラントおよびパネルタンクの設計、施工 各種合成樹脂製品の製造、販売ならびに輸出入 (注)本事業報告書中、億円単位および百万円単位の金額は、それぞれ単位未満の端数を切り捨てて表示しております。 14 株券の名義書換、住所変更、配当金のお受け取りなどの お手続きはUFJ信託銀行本店または支店の窓口で承ります。 【株式事務のお問い合わせは】 電話 06-6229-3011 UFJ信託銀行大阪支店証券代行部 各種手続き用紙のご請求は、 下記の電話およびインターネットをご利用ください。 電話(通話料無料):0120-24-4479 (本店証券代行部) 0120-68-4479 (大阪支店証券代行部) ホームページアドレス:http://www.ufjtrustbank.co.jp/ [株主メモ] 決算期 ……………………………………………………………3月3 1日 定時株主総会 …………………………………………………………6月 株主確定基準日 定時株主総会・利益配当金 …………………………3月31日 中間配当金 …………………………………………………9月30日 その他必要ある場合は、あらかじめ公告して定めます。 公告掲載新聞 …………………………………………日本経済新聞 名義書換代理人 …………………………UFJ信託銀行株式会社 同事務取扱場所 〒541‐8502 大阪市中央区伏見町3丁目6番3号 UFJ信託銀行株式会社大阪支店証券代行部 電話06‐6229‐3011 同取次所 UFJ信託銀行株式会社本店および全国各支店 野村證券株式会社本店および全国各支店 証券コード ……………………………………………………………4204 【商品に関するお問い合わせはお客様相談室へ】 ●東京:電話 03-5521-0505 ●大阪:電話 06-6365-4133 【積水化学のホームページアドレス】 http:// www. sekisui. co. jp/ ※本誌は再生紙、大豆油インキを使用しております。
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