ワクチネーションテクニック(PDF:41.0KB)

TECHNICAL INFORMATION
株式会社 日本シェーバー
Management No.15 July 2007
ワクチネーションテクニック
抗体
鶏は主なリンパ活動の器官を2つ持っています。:胸腺とファブリシャス嚢
− 首の部分に位置している胸腺はTリンパ球が成熟している器官で、細胞免疫による免疫効
果があります。これは孵化から機能を果たし日齢とともに第2のリンパ器官に発達します。
− ファブリシャス嚢はBタイプのリンパ球が成熟している器官で、体液システムを通じて免疫効
果があります。これは孵化で機能を果たします。そしてそれは4∼10週齢まで発達し、活動
し続けます。その後で次第に後退します。
鶏は体全体に配置された多くの第2のリンパ組織を持っています。
− 腸粘膜上のパイエルのパッチ
− カエカル回腸粘膜上にあるカエカル扁桃腺
− 長い呼吸器網を通るリンパ組織
− 瞬膜の後ろにあるハーダー腺
− 神経を含むたいていの器官にある小さい細胞含有物
− 脾臓
全てこれらの免疫組織はワクチンが異なるルートに応じて行われる時、呼び出されます:液体を目
の流体(涙)に注入する、飲み込む(飲水)時に口蓋溝の注入、小滴の吸入(スプレー)。
個々のワクチネーション
集団ワクチネーション
− 目、鼻への滴下(点眼)
− 飲水を通して
− 嘴を浸す
− スプレーによって
− 皮膚の穿刺と乱切
筋肉内と皮下注射
目と鼻の滴下(点眼)
瞬膜の後にあるハーダー腺の存在のために局所と全体の抗体を得ることができます。
− 粘膜との接触を避けるため、いつもビンを垂直に保って下さい。
− 普通、30ml あたり1000滴
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− 色のついた目用の希釈剤を使うとワクチンが正しく投与されたことを確認するのが容易で
す。
− オイルワクチンの注射と同時に接種する伝染性喉頭気管炎のために一般に使われます。
嘴を浸す
これは鼻の中へワクチンの溶解液が入るような方法で鼻孔まで嘴を浸すことを意味します。
− 1週齢以下の雛にだけ使用されます。
− 1000羽あたり150∼200ml。
− 多くの国で未だに最初の週のニューカッスルとガンボロ病に対して使用されています。どうし
てかというと、100%ワクチネーションを達成するためと呼吸器のリアクションの可能性を減ら
すためです。
− 飲水によるワクチネーションが不可能な時、(5日齢前には飲水量が不規則です)そしてスプ
レーによるワクチネーションが有害な呼吸器リアクションを引き起こすリスクがあると考えられ
る時、使用されます。
皮膚の穿刺と乱切法(ひっかく)
鶏痘ワクチネーション接種だけに使用されます。
2本の針を使って羽の膜を刺す方法はワクチネーション針を使って大腿骨の上の皮膚を乱切する
方法よりは一般的に望ましい。
筋肉や皮下の注射
− 器具は無菌にされるべきです。(これは血清組織が化膿するかもしれないので重要です。)
− 針は鶏の日齢にとって適切な長さであるべきです。
− 針は頻繁に替えて下さい(少なくとも500回の注射毎に)。針をより頻繁に規則的に替えるこ
とは鶏の福祉の助けになります。そして病気(鶏白血病など)が広がるのを防ぐので、これは
最低の頻度です。
− 流動性を改善するために(不活化オイルワクチン)使う数時間前に瓶を冷蔵庫から出して下
さい。
− 鶏の首(オイルアジュバンドの細菌性ワクチン)あるいは胸筋肉(特にオイル不活化ワクチン)
飲水によって
理想的には1週齢以上の鶏だけに使用されるべきです。(均一な水の消費量/免疫獲得の為に)
− 逆方向に圧力をかけた水を使いそれから連続4日間飲水へ有機酸を加えることによって、規
則的に水の配管システムの湯垢を取り除き、清潔にするよう注意して下さい。
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− ワクチネーションの前に、ドリンカーとニップルが清潔かちゃんと動いているかチェックして下
さい。ワクチンを不活性にするので、そのラインは消毒しないようにするべきです。すべての
消毒システムをはずしてあり、システムの中は清潔な水だけであることを確認して下さい。
− ワクチン溶解液を配る前に30分から1時間30分あるいはそれ以上(気候と乾きによる。)鶏
の喉が渇くようにして下さい。
− 全体の給水システムを完全に空にして下さい。全ての水が排出されたことを確認して下さい。
殊にタンクの底と配管システムの最も低い所で。
− いつも、衛生的な方法でワクチンを行うことのできる場所を持って下さい。―使い捨ての手袋
もまた役立たせるべきです。
− 約2時間で消費するのに充分な水の量を予測して下さい。量は前日に消費した量の約1/7
です。
− 水1リットルあたり2.5gのスキムミルクを溶かして下さい(固まらないようにして下さい)。
− 次に、少量の市販のミネラルウオーター(あるいは蒸留水)の中に、少なくとも鶏の数と日齢
に応じたドーズ数を溶かして下さい。このワクチン溶解液を事前に準備したスキムミルクを溶
かした水にプラスチック攪拌機を使って完全に混ぜて下さい。カラーマーカーがワクチンの
溶解を確認するために使われても良いでしょう。ワクチン溶解液を冷やして下さい。そして
直射日光に曝さないようにして下さい。
− 全てのドリンカーとニップルがスキムミルクを溶かした水で満たされていることを確認して下さ
い。特定のニップルの場合閉じこめられた空気を取り除き、ワクチンの溶解液が、もう一方の
端まで届いていることを確認するため、末端で配水管を開けて下さい。
− 鶏舎中を歩き回って下さい。そして全ての鶏がワクチンの溶解液を飲んでいることを確認し
て下さい。
− 最後に止栓を開けて、普通の給水に戻して下さい。
− ワクチン溶解液の準備のために使用した全ての器具は消毒剤の痕跡がないようにきれいに
するべきです。
− 水質について
・ 超過のミネラルは除いて人間の消費のための水準に従うべきです。
・ pHは5.5から6.5の間を選択するために、わずかに酸性であるべきです。
・ もしできれば、5.5から6.5の間。
・ 微量の塩素がある水道水あるいは器具が使われているところでは、塩素を中和するため
に2.5gのスキムミルクを加えて下さい。
鶏群に正しくワクチン投与するために少なくとも、90%の鶏が充分なワクチンドーズを生の状態で
正しく吸収するようにすることが必要です。
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