「桑名市プレミアム商品券発行事業実施結果報告書」 [418KB pdfファイル]

桑名市プレミアム商品券発行事業実施結果報告書
平成28・年5月 桑名市役所経済環境部商工観光課
(消費喚起型・本体事業)
(1)事業設計について
①事業概要
【目的】
【事業主体】
【助成方法】
【発行総額
商品券発行による地域の消費喚起・活性化
くわな商業等活性化協議会
(商工会議所、商店連合会、三川商工会で構成)
補助方式(地域商業活性化支援事業補助金)
5 億 3,488 万 8 千円(44,574 部)
及び部数】
(一般販売分 42,700 部 多子世帯分 1,374 部 省エネ分
【プレミアム率】一般販売分 20%
【助成対象範囲】とくに制約なし
【購入限度額】 一人 10 セットまで
【発売日】
平成 27 年 6 月 10 日(水)※当日 14 時 40 分で完売
500 部)
金融機関:午前 9 時から サービスカウンター:午前 10 時から
【利用開始日】 平成 27 年 6 月 10 日(水)
【利用期間】
平成 27 年 6 月 10 日~同年 12 月 9 日まで
②商品券販売方法
【販売主体】 くわな商業等活性化協議会
【販売窓口】
(株)百五銀行・(株)大垣共立銀行・(株)桑名信用金庫の市内各店舗
アピタ桑名店、イオンモール桑名、星川サンシティの
各サービスカウンター (全22箇所)
【販売形態】
商品券を窓口販売し先着順
③商品券の割引方法・換金方法
【割引方法】
プレミアム付き商品券の販売(名称:くわなプレミアム商品券)
【換金手数料】 2%
【換金期限】
平成 27 年 12 月末まで
【取扱金融機関】㈱百五銀行 ㈱大垣共立銀行 ㈱桑名信用金庫
④参加店舗
【業種業態別店舗数】小売業 309 店(52%) 飲食店・宿泊業 126 店(21%)
サービス業 92 店(16%) 建設業 41 店(7%) その他 23 店(4%)
【対象地域における参加店舗割合】 桑名地区 477 店(81%) 多度地区 52 店(9%)
長島地区 35 店(6%) 大型店 27 店(4%)
【利用可能店舗】市内参加事業所 591 店
【規模別店舗数】中小店 564 店(95%) 大型店 27 店(5%)
【大型・小売店】中小店舗用 8,000 円分:大型・中小共通用 4,000 円分
*比率は実施主体と市の協議により域内効果的消費喚起を狙い決定。
⑤広報
【店舗募集】
実施主体の会報誌やHP、桑名市広報 5 月号やHPで募集
【消費者への広報】 4者合同記者発表(実施主体 3 者と市)、広報 6 月号、HP掲載
⑥転売・偽造防止
【偽造防止】 商品券についてはホログラムにより偽造防止を実施。
多子世帯用商品券引換券については特殊な印刷により偽造防止を実施。
【転売防止】 構成団体のホームページ上で転売防止の呼びかけ及び販売所や取扱店舗
での注意喚起
(2)事業実績について
①事業実績の概要
【商品券等の発行・換金等実績】
発行等実績 534,888 千円
533,037 千円 利用率 99.65%
換金・利用実績
【消費喚起実績】
消費喚起額 49,367 千円
商品券の入手がきっかけで購入した額
20,897 千円
商品券の支払いに合わせ追加支出した額 8,362 千円
類推される新規消費喚起額
315,922 千円
②事業実績の詳細
※参考アンケート概要
配布方法:商品券購入時に同封
調査対象者:商品券購入者
回収数:871(実績報告時は 869)
【一人・一世帯あたりの商品券購入数】
5.6 セット(購入額 56,000 円)
※アンケート問3 総購入セット数 4658 セット÷有効回答者数 833 名≒5.6/名
【商品券の利用単価】
21,700 円
※(購入総額 49,367,000 円÷回答数 2,275 名≒21,700 円
【購入・利用時期の特徴】
購入時期=販売日当日完売
利用時期については下表換金率推移を参照
月
合計
商品券枚数
換金率
金額
6月
112,483
112,483,000
21.0%
7月
157,379
157,379,000
29.4%
8月
103,692
103,692,000
19.4%
9月
58,720
58,720,000
11.0%
10 月
40,543
40,543,000
7.6%
11 月
30,895
30,895,000
5.8%
12 月
28,721
28,721,000
5.4%
1月
604
604,000
0.1%
合計
533,037
533,037,000
99.65%
【アンケート利用者属性】
性別
性別
回答人数
比率
男性
222
25%
女性
649
75%
合計
871
100%
男性
25%
女性
75%
女性が 75%、男性が 25%と女性の利用率が非常に高い。
家族構成
家族
構成
回答人数
比率
独身
27
3%
2人
206
24%
3人
185
21%
4人
167
19%
5人
200
23%
6人以上
86
10%
合計
871
100%
各家族構成に幅広く購入、利用頂くことが出来た。
6人以上
10%
独身
3%
2人
24%
5人
23%
4人
19%
3人
21%
【購買時期特性】
上記換金率より販売開始の 6 月・翌 7 月の 2 か月間で全体の 50.6%の利用があった。
各事業者が販売に合わせて、イベントやセールを実施した事も早期の消費喚起に繋がっ
たと考えられる。
(1 枚:1,000 円分)
換金枚数類型推移
(単位:枚)
600,000
500,000
400,000
300,000
200,000
100,000
0
6月
系列1 112,483
7月
269,862
8月
373,554
9月
432,274
10月
472,817
11月
503,712
12月
532,433
1月
533,037
【購入分類別特性】
(※アンケート回答全 871 件中、無回答を除く 732 件を対象とする)
・分類別購入回答数累計より「生
鮮食料品」や「加工食品・飲料等」
普段の生活で購入する分類での
利用以外にも、
「家電製品」
「衣類・
寝具」等、これを機会に家財の購
入を行った利用者も多いことが
窺える。又、
「外食」の利用も多く、
小売業だけでなく、飲食業でも多
く利用された。
分類別購入回答数累計 (単位:件)
0
生鮮食料品
加工食品・飲料等
衣類・寝具
家具・建具等
家電製品
宝飾品・鞄・革製品
時計・眼鏡
化粧品・医薬品
台所用品
自転車本体
自動車関連部品
玩具・娯楽用品
住宅関連
娯楽・レジャー
外食
美容・エステ等
教養・教育
その他①
その他②
100
200
300
400
368
211
164
23
172
19
22
91
49
5
67
25
27
38
249
23
21
97
11
(複数回答)
・分類別購入金額累
計では、「家電製品」
12,733,500 円、
「生鮮
食料品」7,231,500 円、
「外食」3,648,800 円
の順に多い。
分類別購入金額累計
0
生鮮食料品
加工食品・飲料等
衣類・寝具
家具・建具等
家電製品
宝飾品・鞄・革製品
時計・眼鏡
化粧品・医薬品
台所用品
自転車本体
自動車関連部品
玩具・娯楽用品
住宅関連
娯楽・レジャー
外食
美容・エステ等
教養・教育
その他①
その他②
(単位:円)
5,000,000 10,000,000 15,000,000
7,231,500
2,080,800
2,295,580
909,000
12,733,500
374,000
503,700
976,300
466,100
144,000
528,000
222,800
2,590,000
1,203,900
3,648,800
299,000
157,000
2,917,700
163,000
購入分類及び平均金額
0
・購入分類及び平均
金額では、
「住宅関連」
95,926 円、「家電 製
品」74,032 円と全体
の 23,437 円と比較し
ても極めて高く、「衣
類・寝具」
「家具・建具
等」
「台所用品」と合算
し、住宅・家財関係で
の利用金額が全体の
46.9%であった。
40,000
80,000
19,598
9,862
13,997
39,522
生鮮食料品
加工食品・飲料等
衣類・寝具
家具・建具等
家電製品
宝飾品・鞄・革製品
時計・眼鏡
化粧品・医薬品
台所用品
自転車本体
自動車関連部品
玩具・娯楽用品
住宅関連
娯楽・レジャー
外食
美容・エステ等
教養・教育
その他①
その他②
120,000
(単位:円)
74,032
19,684
22,895
10,729
9,512
28,800
7,881
8,912
95,926
31,682
14,654
13,000
7,476
30,079
14,818
【購入店舗規模特性別】
商品券の利用区分を全店舗で利用できる共通使用券 8,000 円、大型店では利用できな
い中小商店等使用券 4,000 円に分けたことにより中小商店等での利用が 57%と半数を
超えた。
店舗規模
換金金額(円)
比率
大型店
228,771,000
43%
中小商店等
304,266,000
57%
合計
533,037,000
100%
(1)総合的波及効果
~総評的な分析~
利用者アンケートにより、商品券の利用金額のち、普段の買い物を商品券で購入した
金額(割合)は、20,108千円(40.7%)、商品券の入手がきっかけとなった商
品・サービスの購入は20,897千円(42.3%)、商品券の支払いに合わせて追
加支出した現金等は8,362千円(17.0%)。
上記の後者2つの合算が新規消費喚起額であるが、利用総額533,037千円に、
割合を乗じると、315,922千円と、商品券事業により消費喚起効果が推計。
~地域の立場から~
桑名市は平成27年6月10日の早期発売・早期利用により、超低金利時代に20%
のプレミアム率は、即日完売した桑名市のみならず全国的にも魅力的な事業であったこ
とが窺える。換金率 99.6%という高い利用率、金融機関からの早い換金等により、意図
した通り短期間で大きな消費が生まれた。また、大型店・中小売店共通ともに使用でき
る商品券によって、小規模小売店への消費誘導効果があった。
事業設計は市と協議会との協議により決定したが、協議会は平成21年度に「くわな
得々商品券」を実施しており、実績のある協議会が担ったことが、逸早い消費喚起に繋
がったと言える。
また、購入については購入分類金額別累計のデータから見ても、住宅・家財関係の利
用比率が比較的高く、「生鮮食料品」「加工食品・飲料等」「外食」を合算した食糧関係
の支出累計と比較しても 1.42 倍と非常に大きな利用金額と言える。
上記より、商品券を機に、購入単価の高い商品の購買意欲が高まり、利用期間内にお
いて、経済の動きが高まり、活性化が図られたと考えられる。
(2)消費喚起策のあり方
早期での経済活性化を図った今回の商品券販売は、即日で完売となり、次回発売時の
購入検討には、94%の方が「また購入したい」とアンケートでの回答を得た。超低金利
時代にプレミアム率の 20%という設定は、魅力的であったことが窺える。
逸早く商品券を販売し、99.6%という利用率からも、意図した通り短期間で大きな消
費が生まれ、桑名市内の経済活性化を図ることが出来たと考えているが、反面、①販売
方法、②地域のバランス、③販売開始日の配慮などに関し、様々なご意見を頂戴し、運
営面での課題を残した。また、単発の商品券発行は、商店としてお客を待つ立場であっ
たところが多く、商品券が継続的発売ならば、商店独自の客獲得策等も生まれるのでは
ないかと推測する。
事業実施・分析報告書(消費喚起型・省エネルギー)
(1)事業設計について
①事業概要
市内家電販売店等から省エネ家電を5万円以上購入、当該領収書を添えて申請した者
(先着 500 件)に対し、プレミアム商品券1冊(12,000 円分)を交付する。
・対象機器 2014 年度以降の統一省エネラベル4つ星以上のエアコン・電気冷蔵庫・
テレビ及びLED照明
②事業の詳細
商品券の交付方法は、上記対象機器を購入後、必要書類を担当課に提出。書類審査後、
郵送にて商品券を交付した。
事前に市内電器店に案内文書の送付や説明会を行い、事業について周知。同時に広報、
HP、ポスターにより市民へも周知。その結果、先着 500 件の募集に対し、29 店舗(大
型量販店6店、小型・専門店 23 店)での購入が確認された。
広報対策としては、上記のとおり広報、HP、ポスターや電器店による営業等を活用
した。
(2)事業実績について
①事業実績の概要
先着 500 件にプレミアム商品券1冊(12,000 円分)の商品券を交付(6,000 千円)。
交付後の商品券の使途等については、本事業においては調査していない。アンケートは、
本事業対象機器購入に関する内容を実施した。
②事業実績の詳細
本事業に関する消費喚起額については、①本事業が実施されることを知ったため、省
エネ家電を購入したか、②当初より家電を購入予定だったものの、本事業を知り、その
要件を満たすため、当初予定していたより省エネ性能の高い製品を購入したか。その場
合、当初予定額との差額はどの程度か、というアンケートを実施した。その結果、①で
はいと回答した者の購入額は 26,514,473 円、②ではいと回答した者の購入差額は
990,000 円、合計 27,504,473 円であった。さらにプレミアム商品券事業全体の商品券
の使用状況から按分すると、本事業分の 500 セットのうち 498.30 セットが使用された
計算となり 498.30×12,000 円=5,979,600 円が交付したプレミアム商品券により消費
された額と推計される。よって、27,504,473 円+5,979,600 円=33,484,073 円が本事業
により喚起された総消費額となる。
また、先着 500 件のうち大型量販店での購入が 291 件、小型・専門店での購入が 209
件と地域の小売店での購入も多く、地域の消費喚起に効果があったと思われる。
なお、対象機器別の申請内訳は、エアコン 210 件、電気冷蔵庫 196 件、テレビ 40 件、
LED照明 54 件となっている。
事業実施・分析報告書(生活支援型・多子世帯支援事業)
(1)事業設計について
①事業概要
【目的】
18歳までの子が3人以上いる世帯へ通常より安価にプレミアム付
き商品券(多子世帯)を購入できる「購入引換券」を発行することで、
子育てに対する経済的支援と地域経済の活性化を図る
【事業主体】
桑名市役所子ども家庭課
【プレミアム率】50%
【助成対象範囲】市内在住で18歳までの子が3人以上いる世帯
【購入引換券利 1世帯1セットまで
用の購入限度】
【購入引換券の 平成 27 年 6 月 10 日(水)~6月30日(火)
利用期間】
②商品券との引き換え方法
販売窓口で、「購入引換券」と引換により、販売窓口で、通常より安価にプレミア
ム商品券を購入
【販売主体】 くわな商業等活性化協議会
【販売窓口】 桑名商工会議所、星川ショッピングセンターサンシテイ
【販売金額】 1セット 12,000 円の商品券を 8,000 円で販売
③広報
【消費者への広報】 4者合同記者発表(実施主体3者と市)、対象者へ購入引換券
を送付広報 6 月号、HP掲載
④転売・偽造防止
【偽造防止】 引換券に特殊な印刷により偽造防止を実施。
【転売防止】 ホームページ上で転売防止の呼びかけ、引換券の裏面に注意書き
(2)事業実績について
①事業実績の概要
【引換券の発行・使用実績】
発行
1,716枚
使用実績
1,374枚
【利用率 80%】
②アンケート実施なし
(3)総合的波及効果
プレミアム商品券について、桑名市は平成27年6月10日の早期発売・早期利用に
より、超低金利時代に20%のプレミアム率は、即日完売した。
対象である多子世帯へ購入引換券を発行したところ、80%の世帯が商品券を購入し、
一般販売よりも割引率を高くすることで、子育て世帯にとって、魅力的な事業であった
ことが窺える。