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月刊PDF 3月号 - 日本貿易関係手続簡易化協会

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438
2015- 03
今月号の内容
記事1.◇連載◇ 貿易の実務と理論
(7)…………………………………………………… 1
早稲田大学名誉教授 椿 弘次
記事2.第21回国連CEFACT総会 報告書 ……………………………………………… 10
記事3.平成26年度JASTPROセミナーにおける講演概要のご紹介
(1)………………… 19
記事4.国連CEFACTからのお知らせ ……………………………………………………… 22
記事5.
『ばいざういんどせいらー』
日本列島船の旅
〔首都圏から伊豆七島へ〕 ……………………………………… 25
=JASTPRO広報誌電子版のご案内=
裏表紙にJASTPRO広報誌電子版のご案内を掲載しておりますので、ご参照下さい。
J AS T P RO
◇連載◇
記事1. 貿易の実務と理論
(7)
早稲田大学名誉教授 椿 弘次
前号では、Incoterms® 2010の取引条件分類の在来型船舶による主として傭船運送を想定したFAS,
FOB, CFR, CIFの4 条件のうち、FASを除く3 条件を対象に、穀物・飼料用穀物、油脂類の貿易を取り上げ
た。これらの商品の取引では、国際的な業界団体と国際商品取引所により、業界統一的な一般取引約款
(General Terms and Conditions)が発達しており、それらの中から、取引当事者と運送サービス業者との関
係が、取引条件の選択に重要な関係があることを見た。穀物の場合には、供給業者、大手集荷業者が本船
を手配することもある(CFR 条件)が、多くは輸入者が傭船契約による運送手配を行う
(FOB 条件)。すなわち、
買主側での製造計画や商品の保管施設の確保などの要因の影響が大きく、少なくとも日本では買主主導で国
際物流が企画されるからである。今回取り上げる原油、化学品、エネルギー資源(液体貨物)などの取引にお
いても事情はあまり変わらないと思われる。
大手卸供給業者の中には、世界の主要市場に近いところに原材料の大量貯蔵施設(例、Grain Elevator、
係船した備蓄用 oil tanker)を設けて、そこから供給する例もある。
今号では、まず、コーヒー、砂糖のいわゆるdry cargoの標準的取引条件について紹介して若干の注釈を
付したい。その後に、液体貨物の原油の世界的な企業の一般取引約款を取り上げて、取引の参考に供した
い。いずれも、Incotermsと対比しながら資料を説明し、要点に言及することとしたい。
1 コーヒー、砂糖の取引標準約款
資料としてはやや古いが、以下の同業者団体の取引標準約款を基に、多少の注釈などを加えておきたい。
(イ)The Coffee Trade Federation Ltd., F.O.B., C.& F. and C.I.F Contract(1988 edition)
(ロ)The Sugar Association of London, Rules and Regulations(1984 edition)
(ハ)The Refined Sugar Association, Rules and Regulations(1983 edition)
これらの同業者組合は、19 世紀末頃には盛んに活動していた 1。またイギリスでは、商事仲裁に関する政
令において、これらの組合の仲裁約款と仲裁廷(Arbitration Board, Arbitration Committeeなど)に特
に言及されている2。
(ハ)の会員リストには、日本の大手総合商社やそのイギリス子会社などが見られる。
また、ニューヨークと並んで、ロンドンが国際商品取引の中心地であるところから、これらの標準約款が主とし
て撒荷(cargo in bulk)や物産(produce)の国際商取引条件のモデルとして影響力が大きかったことは理
解できよう。ただし、Incoterms が一般的な統一規則であるのに対し、これらの標準約款は業界固有の標
準約款として関係者の交渉における一般的な参考価値(reference)に留まり、個々の取引の事情に照らし、
特約(special conditions or remarks)を付箋(rider)や手書きの注書き
(note)などを挿入することが重要
なことは明らかである。
1 朝岡良平『貿易売買と商慣習』
(東京布井出版)
、第 3 版、1983、pp.95−99 参照).
2 Schmitthoff The Law and Practice of International Trade , 12th ed.(by Carole Murray et al.), Sweet & Maxwell, 2012,
para.32-011.
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しかしながら、コンテナ革命は、大型専用船による運送の対象となる純然たる撒荷を除いて、袋詰めや箱
詰め商品をコンテナ運送の対象に取り込んでいる3。袋詰めのコーヒー、砂糖もその例外ではない。したがっ
て、これらの標準約款も、コンテナ運送の条件に合わせた条項を加えていることは確かだろう。
(イ)
(以下、CTF 約款という)に明らかなように、これらの標準約款では、F 条件とC 条件を代表する
FOB, CFR, CIFの中から売買当事者は取引条件を選択していた。さらに、
(ロ)においては、CIF Free
Out, C&F Free Out, FOB and Stowedなどが定められていることから、傭船契約における費用負担に十
分留意していた。しかし、CTF 約款には、そのような荷役条件への言及はなく、むしろ、海上コンテナによ
る袋詰めコーヒーの取引を射程において、
「第 17 条 船積み(shipment)」で小口コンテナ貨物(LCL)の取
引の場合の袋詰め商品の個数に対し、運送人が運送書類の記載に対する責任(文言責任)を負うべきこと
を認めている4。
したがって、これらの商品の取引条件は、コンテナ運送を前提にする取引条件へ大きく移動し、伝統的な
FOB, CFR, CIFの各条件の比重は下がっていると思われる。これらの伝統的な条件とコンテナ運送ベース
のFCA, CPT, CIPなどが混在していたと思われる1990 年前後に使用されていたCTF 約款についてのみ、
歴史的意義を認め、簡単に触れておきたい(残念ながら、1988 年版以降の改定について知ることができな
かった)。
CTF 約款によれば、コーヒーの取引では、売主が運送手配を引き受けるのが原則で、FOB 条件であっ
ても、売主が運送を手配するようである(第 13 条 船積み)。すなわち、CTF 約款のFOB 条件では、売主
が本船を手配する義務を負い、船積書類を整えるが、運賃は買主の負担で、かつ、後払いであるとされて
いる5。数量の過不足は3%以内を許容する。船積み重量条件の場合、1%を超える重量の自然減に対して
は、売主は代金減額に応じる。陸揚げ重量条件の場合には、遅くとも荷揚げ後 15 暦日以内に買主の経費
により計量し、計量の日から遅くとも30 暦日以内に公認の検量人の証明の付された詳細な計量証明を、買主
は売主に送付すべきこととされる。これを遵守しなければ、船積み重量を以って最終的なものと見なされる。
品質は、見本ないしは種類(description)により決定し、厳格履行(見本ないし種類と現物は、厳格に一致
しているべきこと)を原則とする6。
CFR, CIFの各条件における運賃率は、契約締結日の基準により、その後の運賃率の変動は買主の負担
とする旨、第 10 条で定めているので、契約締結時に付加運賃率も含め、運賃率の詳細を定めておく必要が
ある7。
先物の売買で、買主が揚げ地選択権を持っている場合には、船積み期間開始の日から起算して少なくと
も15 暦日以前に、選択した揚げ地を買主は売主に通告しなければならないと定めている(第11条)ので、純
3 臼井修一『コンテナ物流の基礎』
(コスモ・レジェンド社)
、2012、第 IV 章 1
「コンテナの種類」参照.
4 具体的には、次のような文言になっている。Shipment in containers, suitable for the transport of coffee, shall be permitted
under LCL/LCL conditions, whereby the shipping company is responsible for the number of bags and for the
expenses of stripping the containers.
5 第 13 条の注釈の文言は、以下のとおりである。In the coffee trade, even if the price is expressed“FOB port of shipment”,
the contract is in fact to be considered as an ill-defined C & F contract, the freight being for the account of the
buyers and generally payable at destination. 恐らく、荷為替決済を想定し、売主による船荷証券取得を慣行としたのだろう。
6 これは、イギリスのコモン・ローの基本原理である
(北川俊光・柏木昇『国際取引法』
(有斐閣)
、第2版、2005、p.124-128, および
Anson's Law of Contract , 28th ed.(by J. Beatson), Oxford U. P., 2002, pp.134-145 参照).
7 契約締結日以降の運送賃、保険料率などの変動危険を買主負担とする約款をIncreased Cost Clauseと呼ぶ。
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然たるコンテナ運送を想定しているとも思われない。
コンテナ運送の場合には、原則、LCL ベースの取引とするが、当事者の合意によりFCL ベースとし、さら
に仕向港以後の内陸地点までの継続運送を取り決めることもできるが、その場合には、内陸地点までの継続
(あるいは後続)運送は買主の責任とし、船積み重量条件における数量調整は、内陸地点到着後 7日以内
の計量データに基づき行う
(第 18 条 F & H 項)。その場合の品質クレームは、内陸地点到着後 15 暦日以
内に提起されるべきものとされる。
このように、CTF 約款は、船積み港と荷揚げ港間の運送をベースとする海上売買を原則としつつ、海上
コンテナによる一貫運送をも想定した規定を設けて、一貫運送に対応しようとしたものである。しかし、荷揚
げ港以後の経費負担と運送リスクを買主負担とすることで、売買責任と運送業務の手配を切り離して対応す
るという
「混合型(hybrid)」の条件を定め、国際一貫コンテナ運送への過渡期に対応しようとしたものと思わ
れる。この意味で、歴史的に興味深い。
さらに、船積み案内(shipping advice)が行われたが、契約品の引き取りのための船積書類(shipping
documents)及び輸入通関に必要な書類の仕向地到着が遅れた場合による経費の負担および契約品に関
する危険は、売主負担とし、買主は保証状(Letter of Guarantee)による契約品の引取りを選択できる。
決済に関しては、書類の明白で事務的な誤記(obvious clerical errors)は買主による書類引き取り拒否
の理由とならないと規定して、当時の信用状統一規則(1983 年改定 UCP)
とやや趣を異にしていた点も興味
深い。また、保険金額もIncotermsのCIFインボイス価額の110%ではなく、105%で原則的に可とし(第 28
条)
、保険条件はAll Risks(例えば、The Institute Commodity Trade Clause A)
とすべきものとする(第
29 条)旨を、現行のIncoterms® 2010とも対比して注目したい。
以上のように、Incotermsは重要な統一規則であるが、実際の具体的取引においては、業界の確立した
慣行あるいは標準的な約款に対しては補充的な役割を果たしていたし、今も事情は同じである(この補充的
役割を、最近は、default rulesと呼ぶことが多い)ことが、次に取り上げる事例からも理解できるだろう。
2 原油の国際海上売買約款
(前号の 2−Aを承け、2−Bとして)
Shell International Trading and Shipping Company Limitedの一般売買約款(2010 年版)を紹介し
つつ、業界主導の企業が提示する標準約款が業界標準(de facto standard)設定の機能を果たしている
ことを検討したい(自社のホーム・ページに取引の詳細にわたる基本約定書を公開して参考に供していること
が、標準設定を主導したいとの意気込みと見られる)。このような事情は、国際的に寡占的企業が活躍する
業界に共通するもの思われる。石油業界のサプライ・チェーンの中流、下流の各業界、エネルギー企業に
示される取引交渉の指針としても、この約款は重要である。
FOB,CFR,CIF,DES,Ex Tank, FIP, DAFなどの取引条件を規定する4 部構成と、それらに共通
の規定、附則の各一部、計 6 部からなる詳細な売買一般約款である(同時に、原油売買の業務マニュアル
として、法務、商事の両面にわたり、きめ細かく説明し、主要な約款を提示していて、参考価値の高い文書
である)。
このうち、Incoterms® 2010に関連して、FOB,CFR,CIFをまず取り上げ、紙幅が許せば Ex Tank, FIP
などに言及したい。
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(イ)FOB 条件について
契 約 品の引渡しは、積 込 渡しの原 則に従い、買 主 手 配の本 船に原 油ターミナル(the Loading
Terminal)において包装なし(in bulk)の状態で売主により引渡されるべきものと規定されている。契約の
原油を買主の処分に委ねる(placing)か、そのために調達する(procuring to place---at the disposal
of the Buyer)ことをもって、引渡しと定義される(Section 27. Definitions, etc. 27.1.14. 以下、このように
約款の項番を以って示す)。これは、洋上転売(Sale of Cargo Afloat)を想定するIncoterms®2010の
規則(例えば、FOB 売主の義務 A4)
と同趣旨である。
契約に基づき積み込むべき原油の数量及び品質は、船積み時に積込ターミナルにおける標準的な実務
従い、容積計量(measurement), 見本作成(sampling)および試験(testing)により決定すべきものとし、
その証明書は最終的証拠であり、取引計算上の仕切りを目的として当事者を拘束する(2.1)。 原油に対する物理的な危険は、原油ターミナルにおいて本船の常設ホース連結部を原油が通過したとき
に、所有権とともに買主に移転する(3.1)。これは、かつて本船欄干(ship
‘s rail)を分岐点にとって、
Incoterms が危険の移転を規定したことに類似している。そして、積込作業中の原油に生じた損害や滅
失は、本船やその乗組員もしくは上級船員に起因して生じた場合、買主が負担する(3.2)。買主は傭船
者として、この点に関して運送人(船主)
と十分積込・引取り手順を確認しておくべきだろう。
反対の特約ある場合は別にして、引渡しは1ロットで満船積とするか、それ未満の積合わせ貨物(part
cargo, co-loaded cargo)
とするかは、買主の裁量による。ただし、いずれの場合であっても原油ターミナル・
オペレーターとの事前の合意に従うのを常とする(5.1)。
本船の指定は文書によるものとし、本船名、夏期満載載貨重量、船積み港への予定到着時期
(ETA)
、仕向港、積込予定の原油の等級(grade)及び概算数量などの詳細を付記して、買主から売
主に通知されるべきものである(5.2.1)。この通知は、碇泊期間初日から起算して、7日以内に売主に受け
取られなければ無効であるが、8日目以降に売主が受取り、受理すればこの限りでない。ただし、その結
果生じる積込遅延によるすべての費用は、買主の負担とすべきものとする(5.2.2)。なお、代船約款があり、
代船は当初の本船と大差のない船型(size)
と積載量を可能にするものでなければならず、碇泊期間につ
いても同様である(5.3.1および 5.3.2)。売主は、通知を受けてから一営業日以内に、本船指名の諾否を
通知すべきものとされる(5.5.1)。
最深の水深、長さ、載貨重量、船齢、旗国などの他、港湾管理者の要求する衛生、安全、その他
施行中の行政規則など関して、原油積込ターミナルに課された制限は、買主指定の本船に適用があるも
のとされ、買主はそれを承知し、常時、それを遵守できるものとみなされるが、売主はそのような情報につ
いて、買主の文書による求めがあれば、そのような制限に関するすべての情報を提供すべきものとする
(5.6.1、および 5.6.2)。したがって、買主側で船積港に関する諸情報を収集し、行政管理上の規則に適
合し、船積み港に安全に入港でき、無事、契約数量の積み込みを終え出港できるよう、買主は万全を期
すべきである。
このように、安全港、碇泊期間などの傭船契約の条項と密接に関連した規定が設けられている。時間
に関する条件(condition)にことさら厳格なイギリスの契約法の適用を受けることを前提に、詳細な規定が
設けられている(傭船契約の法理がイギリス契約法の時間に関する条件の法理に影響したのかもしれな
い)。これだけでも、傭船契約が関係してくると、IncotermsのFOB, CFRなどの4 規則がカバーする範囲
(scope and range)を相当に超えている。
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Section 6(本船の船積港到着、積込作業、埠頭の施設)の規定は、航海傭船契約の実務そのもの
を再現している。また、Section 7(許容碇泊期間、作業遅延と滞船料)なども、碇泊期間計算条件とそ
れに関する控除条件であり、契約品(原油)の引渡しは航海傭船契約の諸条件の理解なくして正しく履行
できないことを明白に物語っている。
また、日本の買主にとり、FOB 条件で原油を輸入し、自ら傭船者として日本の船会社が支配する船舶
を対象に傭船契約を結ぶ方が、契約交渉および契約事務上も都合がよいだろう。次のCFR, CIFの条件
での輸入と対比してみれば、それは理解できるであろう。
(ロ)CFRおよび CIF 条件について
FOB と同様に、積込ターミナルで、売主から買主に契約品は引渡されるが、売主の手配により契約所
定の荷揚げ港まで傭船運送される(8.1)。この点はIncotermsと何ら変わるところはない。
契約品の数量及び品質の確定方法は、FOB 条件と同様である(Section 9)。ただし、いずれの条件
においても、荷揚げ港において数量を確定することを認める特約がある(9.3、CFR Outturnおよび CIF
Outturn 条件)。すなわち、売主・買主の双方が合意した独立の検量人により、荷揚げ港で行われる容積・
容量計量により数量を決定すると定める。積合わせ貨物の場合には、各荷揚げ港での荷揚げ完了後、
荷揚げ総量に占める買主または第三買得人の割合に等しいものを、総陸揚げ数量をもとに買主らに割り当
てられる。積み荷の揚げ切り
(completion of discharge=COD)後に精算するので、相当時間を要し、
本船が最終の荷揚げ港を出帆した後に精算完了となることが多い。傭船者である売主が、買主並びに運
送人との間で行う折衝の時間と経費の負担は軽いものではない。
「危険および所有権の移転」については、前述のFOB 条件と変わりはない(10.1.1)。積合わせ貨物の
場合には、それぞれの引き取り業者が、10.1.1による危険および所有権の移転後は、買主間で共有関係
に入り、関係の船荷証券記載の総数量に対する自己の船荷証券上の数量の比例割合部分につき、それ
ぞれが所有者となる(10.1.2)。共有関係者間で、調整のための代表者が選ばれ、一人の売主と折衝す
るのだろうが、二港以上の荷揚げ港ごとに荷揚げするとするならば、その売主が傭船者として、買主側と
調整しつつ荷揚げ作業につき運送人と折衝する労を取らなければならない。また、運送品全体に対し、
船積み港において一件の船荷証券が発行されているときは、積み合わせ貨物ごとに荷渡指図書を用いて、
船荷証券を分割する手続きも、傭船者としての売主と買主側代表者との間の後仕舞の煩瑣な事務になる
だろう。このため、CFR,CIFのいずれかの条件で売買するときは、積込み数量条件とし、売主・買主とも
に1当事者で、満船積数量の取引とすることが、円滑な取引のために必要である。
貨物海上保険契約の手配については、Incoterms® 2010と変わりないが、保険条件はInstitute
Cargo Clauses(A)
となっている点が異なり、目立っている。荷揚げ港への航海及び契約上要求されて
本船が経由しなければならない航路に関して、傭船契約に従い傭船者としての売主が負担する船舶保険
のための追加の費用、P&I 保険料、乗組員に対するボーナス、船舶の安全サービスの提供に対する経
費や割増保険料などは、契約代金とは別途に、買主が売主対して支払うべきものとする(12.4.1)。これは、
海賊危険や沿海の地域紛争との関連において、注目すべき点である。
売主手配の傭船契約と船荷証券の関係について、
Section 13(Charterparty Conditions)はとりわけ、
次のように規定している。傭船契約上の条件を摂取する船荷証券に基づく運送を、売主は手配でき、特
に、原油生産国の法令などにより、荷揚げ港での輸入が禁止された場合、買主の選択による代替の安全
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港であって、売主の承諾可能な港で積荷が荷揚げされるべきものとされていることである。それに伴う経費
は、買主の負担とすると定めている(13.3)。売主が傭船者であるので、船主との間での運送賃、滞船料
(揚げ地滞船料は除く)の精算は、売主の責任であることは当然である(13.6)。後述の不積み運賃(dead
freight)についても、同様である。
船積後には、買主が運送品処分について主導権を与えられ、その主導権行使に伴う経費の売主に対
する補償が定められている。売主に対する文書による指示により、買主は運送品の一部を、荷揚げ港で
船荷証券を船長に提示することなく、あるいは船荷証券に記載の仕向港以外の荷揚げ港で、船荷証券
に記載の数量とは異なる数量であっても、荷揚げを請求できるとされているのがその典型である(13.4)。こ
れに伴う経費を補償し、傭船契約上、売主を免責にする(harmless)のは、買主の売主に対する義務で
ある。原油取引に固有の政治、法律、経済上の事情があるのだろうが、売主が自社船を運航する場合か、
売主が原油タンカーの運航子会社を保有している場合でないと、このようなことは傭船者である売主、運
送品を引き取る買主ともに容易ならざる問題に巻き込まれるだろう。しかし、本船の指定は売主が行うことを
原則としながら(14.2)
、一定の条件の下に荷揚げ港の選択権を買主に与えている約款(14.3)からすれ
ば、原油の投機的取引に対応する配慮かも知れない。
特異な約款としては、運送中の「流通加工」に等しい行為(operation)が、買主に許容されている。
すなわち、売主に対する文書による指示により、同じ買主の原油の油種間混合(blending)
、積み込後の
添加物の注入、もしくは染料(dye)の添加などを買主は要請でき、それに見合った作業が可能な本船を
売主は手配し、それらに伴う経費の補償、そのような行為の結果に対して売主に補償(indemnify)
し、
免責(harmless)すべく買主が責任を負担すべきものとされている(13.5)。
本船の指定(手配)義務は、CFR, CIFのそれぞれの条件の場合、売主にあることは、Incotermsの
規則と変わりなく、本船の明細などは、FOB 条件の場合の規定(5.1 及び 5.2)
と大差はない。しかし、買
主が揚げ地選択権を留保している場合(例えば、one port or two at Buyer’
s option from among
Shimonoseki and Nagoya rangeのように、ある範囲内の任意の港の選択を含む)
、売主の本船指定通
知があった日から1 営業日以内に、買主は売主に最終荷揚げ港を通知し、売主は文書で同じく1 営業日
以内にその承認の通知を発するべきものとされる(14.3)。また、売主が通知してきた本船が買主から見て
適船(suitable vessel)か否かの通知を、売主からの通知受領後 1 営業日以内に売主に与えるべきものと
される(14.5)。
このように、契約品の引渡しは、売買当事者の協力を前提とし、さらに、傭船契約においては時間管理
と迅速な通知による調整が求められる(例えば、Bunge Corporation v. Tradax[1981] 2 Lloyd's Rep. 1
(H.L.)では、大豆粕の売買に関する事案について、イギリス最高裁(貴族院)は「商事契約(mercantile
contract)に定められている時間に関する約款(time clauses)は、通常、基本的条件としての効力を有
している」と説示した。イギリス契約法における「基本的条件」
(condition)
とは、その厳格な履行が契約
の基礎であり、それに反すると条件の違反により不利益を被る当事者に契約解除権が生じるものである。
この商 事 契 約は、商 品 取引所で取引されるような商 品の売買取引を意 味するものであろう。また、
Scrutton on Charterparties and Bills of Lading , 20th ed.(by Stewart C. Boyd et al.), Sweet and
Maxwell, 1996, Art.50は、船舶の位置情報および本船の出港に関する事項も、
「基本的条件」として扱
われることを明言している。
買主が、荷揚げ港指定の選択権を行使したときは、揚げ地選択に伴う運送諸経費の差額は、当然、
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買主の負担となる(14.8.1、航海傭船契約では、揚げ地選択料 =optional shipment surchargeとも
いう)。
他方、通常の業務として、積荷役が完了すれば、売主は速やかに出荷案内を買主に通知し、併せて、
仕向港到着予定日を伝えるべきである(14.9)。ただし、仕向港の管理当局への予定到着日の通知は傭
船者である売主の義務とされ、港湾管理規則に従い到着の1−3日前に行うべきものとされ、その写しを買
主に送付すべきものと規定している(15.1)。買主は、自己の費用負担で、この通知を基に、荷役期間中
常時浮揚できる(always safely afloat)碇泊錨地を確保し、荷役用具並びに設備を手配すべきである
(15.2.1 及び 2)。これは、Incotermsの費用負担に関する規則と変わりがないと思われる。しかし、航
海 傭 船 契 約における問 題として、 荷 役のための碇 泊 錨 地(berth)へのアプローチ経 路(channel,
fairway, waterwayなど)の安全性は、傭船者としての売主が保証すべきものとされている(15.2.3)。買
主から見れば、いわゆるberth charter( 所定のberthに到着した後着船(arrived ship)となる条件の
傭船契約)で輸入したことに等しくなろう。
注目したい点は、洋上転売が行われる場合には、本船が積載の契約数量の原油を荷揚げ港で荷卸し
できることを保証する(warrant)義務を、売主が買主に対して負担していることである(15.2.4)。荷役作
業に対する買主の一般的な協力義務が規定されている(15.3)から、碇泊地点の移動(shifting)が買主
により求められ、船脚を軽くする作業(lightering)が行われるときは、買主の費用負担である(15.4および
15.5.1)。
FOB 条件の場合も同様であるが、一般約定の碇泊期間は、休日の荷役を含め連続 36 時間(36 running hours)
とやや短時間に設定されている(16.1.1)。これは、売買契約数量と積み揚げの荷役設
備の状況に応じて、修正されるのであろう。
CIF, CFRの各条件の場合、傭船者は売主であり、買主が指定した荷揚げ港が要求する諸要件を充
足できないことから直接生じた結果につき、かつ売主が負担した不積み運賃は、買主が負担すべきことと
なる(17.4)。
このように、CFRおよび CIF 条件は、売主が傭船者となり、傭船契約上の権利義務の主体になるので、
日本の輸入者がこの条件で原油を輸入するときは、傭船契約固有の諸課題について、外国の売主(輸
出者)
と密接な連携をとり、契約数量、納期、荷受・荷役条件、許容碇泊期間などを中心に十分調整を
図ることが重要になる。売主から見れば、積地渡しで契約品の出荷をもって仕切られるはずのCFR, CIF
条件であるが , 傭船契約による大量の原油取引の場合で、かつ、荷揚げ数量による調整をかける
Outturn 条件付きの場合、航海傭船契約の後仕舞まで売買取引業務を引きずることをなることを覚悟しな
ければならない。
以上の他に、特約事項として別途合意している場合を除き、次のような諸点に注目したい。
Section 32(代金決済)
支払期日を含みその日までに、代金全額を米ドルにより、売主指定の口座に電信振込(wire transfer)
するべきこととされる。代金額の計算基礎は、売主作成の税務当局承認のインボイス(valid tax invoice)
に基づくものとし、FOBなどの積地渡し条件の場合には、積地ターミナルで発行された数量証明書により
数量を決定する。ただし、荷揚げ数量条件のCFR OutturnとCIF Outturnの条件の場合には、積地
ターミナルで作成の数量証明書に、荷揚げターミナルで独立の検量人が作成した証明書により、調整を加
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えて数量を決定する。この場合、数量証明書の数量の誤差が、0.2%以内に収まるときは、クレーム処理
しない(28.2.2)。
決済に伴う書類は、前記のインボイスの他に、買主指図人式(to the order of the Buyer)で発行さ
れ裏書きされた3 通の無故障船荷証券の原本全通の提示が必要であり、前述のoutturn 条件の場合に
は、揚げ地で作成の数量証明書の写しも併せて提示する必要がある。これに応じるためには、船積み時
に積み合わせ貨物別の船荷証券の発行を手配するか、特約により荷渡し指図書による分割引き渡しを取
り決めることになろう。代金決済も、試算インボイス(Provisional Invoice)の数量に基づき仮払いし、後
に精算することになろう。
現金による前払いの場合を除き、所定の期日までに契約品の原油の所有権が買主に移転していないと
きは、所有権の移転日後、ニューヨークの3 銀行営業日内に決済されるべきものとする、と定める。CFRお
よび CIF 条件の場合、支払期日が本船の仕向地到着後の荷役準備完了通知日および /もしくは荷役完了
日(COD=completion of discharge)
とされることがある。
決済日が、ニューヨークの週末もしくは銀行休業日に当たる場合の規定を置いている(32.7)ことと考え合
わせれば、米ドル決済のこともあり、ニューヨークで決済を集中的に管理するのは理にかなっていよう。
Section 32.10(支払保証)
一般的な支払保証として、取消不能信用状による決済、Standby L/Cによる保証、現金前払いの3
通りが規定され、信用状による決済については、詳細な規定(32.11)を設け、付表 Bにより見本を示して
いる。
Section 4 2.
8
(電子書類)
契約によりまたは契約に関連して、船荷証券、運送状(waybill)
、荷渡指図書(delivery order)
、
証明書、受領書、その他の書類が、電子的に発行、署名、転送することができる旨、特約により定めた
ときはこれらをeDocsと呼び、取引、文書、通信は書面に基づくものとし、書面により証明され、署名もしく
は捺印されるべきとの法律、契約、慣習、および取引実務上適用されるべき要件は、eDocsにより充足さ
れるものとし、eDocsもしくはそれを紙に置き換えたものに関連して生じる紛議において、eDocsは書面では
ない、または署名もしくは捺印された紙の原本と等価でないと主張して争わない旨を定めている。
取引の電子化促進に配慮した条項であり、船荷証券と並んで、運送状、荷渡指図書が列記されてい
ることに注目したい。
Section 43.2(The UN Convention)
準拠法約款(43.1)において、イギリス法の排他的適用を宣し、この条項でも、国連国際動産売買条約
(CISG)の適用を排除している。
これは、これまでに言及したGAFTA 約款(JASTPRO No.437, p.8 参照)
と同様であり、イギリスの商
事契約に関する判例法に対するイギリス系企業の信頼の強さを示すものだろう。また、自社約款が長い取
引実務に基礎を置き、契約内容(terms and conditions)が体系化されているとの自負の表れかもしれ
ない。
(ハ)Ex Tank 条件について
原油貯蔵タンクからの引き取りを条件とする売買である。いわば、
Ex Warehouseに比すべき条件であり、
陸上に設置の貯蔵タンクのみならず、原油タンカーを含む洋上貯蔵施設から契約品を引渡す条件である。
̶8̶
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原油の引渡し数量及び品質は、最新のAPI(the American Petroleum Institute)および ASTM(the
American Society for Testing and Materials)の計量基準に準拠し、引渡し時に計量、見本作成、
試験(testing)を行って決定すべきものとする(19.1)。特に、数量については、売主のタンクの送油管の
出口(exit point)で計測されるメーターにより決定するものとされる(19.2.1)。品質(比重、含有成分など)
については、売主のタンクから取り出され量的に正確に混合された見本から得られた試験結果に従って、
決定されるものとする(19.3.
1)。いずれも、原油ターミナル会社が発行する証明書を以って最終的証拠とし、
代金請求ベースとして両当事者を拘束する(19.5)。
所有権と危険は、売主の貯油タンクの取り出し口バルブを原油が通過した時に売主から買主に移転する
(20.2)。
その他、代金決済などは他の条件と異なることはない。恐らく、この条件での売買は大型原油タンカー
満船積の引き取りの場合は少なく、より小型のいわゆるフィーダー船を用いて埠頭の原油貯蔵タンクから引
き取る場合が想定されていると思われるので、この程度の常識的な説明に留めておきたい。
3.小括
コーヒー、 砂 糖、 原 油などの物 資・資 源の取引は、コンテナ運 送される製 品(あるいは、general
cargo=GC)
と比して、一般的でないかもしれない。そして、国際取引としては、基本的に大量取引(lot 物)
による経済性がより重視されるから、売買当事者は中堅企業ないし大企業になることが普通である。取引金
額も、自ずと巨額になりがちである。したがって、原油の事例が典型的だろうが、詳細な契約条項からなる
一般約款の他に、各一般約款を補充、修正する特約事項も少なくない。この種の取引に従事する者は、
紹介したShell Oilの契約マニュアルの諸課題について理解を深めておく必要がある。また、大型専用船を
用いて大量に繰り返し取引する企業には、自社の営業及び管理方針を体系化し、取引交渉上の優位性を
確保しようとするのは当然の準備であろう。特に、傭船契約は複雑であり、営業と運輸のそれぞれの担当者
の緊密な連携が、納期や数量条件の折衝、港湾事情、港湾管理を含む運送規制の順守には必須である。
Shellvoy(日本海運集会所編『新訂対訳航海傭船契約書式集Ⅱ』
(同所刊)
、2000 年参照)
と通称される
固有の航海傭船契約書式をShell Oil が使用しているのは、営業と運輸の組織的(B-to-B)連携の一つの
在り方であろう。
荷受・荷役や港湾管理当局による港湾利用規制、引取り数量の調整などの便を考えれば、輸入者が対
応しやすいFOB 条件が日本の輸入者にとり好ましいことが理解できるだろう。その場合、船積み港の規則遵
守、積荷役のことを考慮して、輸入者は輸出者と十分情報交換するとともに、積出港における信頼できる
shipping agentを手配する必要があろう。
以上のような課題を理解するために、注釈に引用文献の他に、参考文献として、以下の文献を紹介して
おきたい。
タンカー研究会『石油と液化ガスの海上輸送』
(成山堂書店)
、1992
Harvey Williams(木村 宏監修、西澤與志英 / 東 通生訳)
『傭船契約と船荷証券』
(海文堂)
、2002
チュレーン大学海法研究所編(中村真澄監訳)
『傭船契約の法理』
(成文堂)
、1986
Michael M. Cohen, International Sales of bulk liquids on modified cif terms: overcoming the
pitfalls [2012] LMCLQ, pp.606-610.
以上
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記事2. 第21回国連CEFACT総会 報告書
2015 年 2月16日
(月)
∼ 17日
(火) 於:国連欧州本部 ジュネーブ・スイス
総会での審議風景
2015 年 2月16日
(月)
∼ 17日
(火)
の二日間、ジュネーブの国連欧州本部にて開催されました。
第 21 回国連 CEFACT 総会に出席しましたので、その概要を報告します。
1.国連 CEFACT 総会の開催
国 連 経 済 社 会 理 事 会(ECOSOC)
、欧 州 経 済 委員会( 以 下 UNECEと略す)の下 部 機 関である国 連
CEFACT(United Nations Centre for Trade Facilitation and Electronic Business:貿易円滑化と電
子ビジネスのための国連センター)総会は、その規約第 8 条により毎年一回国連欧州本部にて開催されます。
この総会は国連 CEFACTの最高意思決定機関であり、加盟各国の出席のもと国連 CEFACTに於ける重
要活動方針や、国連 ECE 勧告等の審議・議決、ビューロ及びラポータの選任等を行います。
2.参加国等
参加国は以下の27 ヶ国。前回第 20 回総会の25ヵ国から2 か国増となりました
(入手したUNECE 事務局作
成の出席者リストに依る)。
オーストリア、カナダ、中国、クロアチア、キプロス、フィンランド、フランス、ドイツ、インド
(Webによる参加)
、
イタリア、日本、レソト、ルクセンブルグ、オランダ、ナイジェリア、ノルウェイ、パキスタン、ロシア、セネガル、
スペイン、スウェーデン、スイス、タイ、トルコ、ウクライナ、英国,米国
更に、国際機関として、CITES(Convention on International Trade in Endangered Species of Wild
Fauna and Flora:ワシントン条 約 関 連 )
、ISO( 国 際 標 準 化 組 織 )
、GS1、WCO( 世 界 税 関 機 構 )
、
UNESCAP(国連アジア経済委員会)
、UNECE(国連欧州経済委員会)等が参加しました。
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3.国連 CEFACTビューロメンバー
議長及び 6 名の副議長のうち、Tahseen Khan 副議長(インド)及び Raffaele Fantetti 副議長(イタリア)
の
2 名が急用を理由に欠席しました。
4.我が国からの Delegation
以下の3 名が出席しました。
椿 弘次氏 国連 CEFACT日本委員会委員長
渡邊浩吉氏 JASTPRO シニアアドバイザー
石垣 充 JASTPRO 業務一部長
なお、我が国のHOD である赤石綾子氏(経済産業省)
によりUNECE 事務局に対し、今次総会のHOD 代
行として「石垣 充」
を指名する旨の事前通知が行われ、これをもとに審議等に臨みました。
5.総会での主なトピック
今次総会での主なトピックは以下のとおりです。
【トピック1 : ビューロ議長の改選】
現議長 Stuart Feder 氏は永らく議長として貢献してきましたが、3 年間の任期が満了する機をとらえ今回
退任することに伴い、国連 CEFACT 規約に従い、ビューロ議長の改選が行われました。新議長には米
国、オランダ、インドの各 HOD(メンバー国代表)
のノミネートを受け3 名が立候補しましたが、総会におけ
る無記名投票・得票数非公開選挙の結果、Lance Thompson 氏(米国籍)
が選任されました。
【トピック2 : 国連 CEFACT 中期戦略の改訂】
今次総会では、現行の中期戦略『国連 CEFACT 統合戦略』
(2006 年開催の第 12 回国連 CEFACT 総
会で承認)
に代わるものとして、『国連 CEFACTの活動に関する戦略の枠組み
(案)』が提示されました。
審議の結果、本案は原文のまま承認されました。
また、これに基づいて策定されました
『国連 CEFACT 2015-2016 年度活動方針(案)』が併せて原文どお
り承認されました。
(国連 CEFACTの活動に関する戦略の枠組み(案))
・ 国連 CEFACTのビジョンは「グローバルコマースのための簡易な、透明性の確保された、有効なプロ
セス」の実現である。
・ 国連 CEFACTは貿易円滑化勧告と電子ビジネス標準のためのFocal Point である。 ・ 他の組織が開発した標準との間でセマンテック
(意味情報)及びビジネスプロセスに重点を置いて相互
運用性の実現を考慮する。
など
(国連 CEFACT 2015-2016 年度活動方針(案))
・ WTO 貿易円滑化協定(以下 TFA)
を支援する勧告の開発及び改訂
(シングルウィンドウの相互運用性、各国貿易円滑化機関、官民パートナーシップ その他)
・ 貿易関連のキイとなる新規勧告の開発
(マルチモーダル貿易回廊、モバイルビジネス、クラウドコンピューティング その他)
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・ 貿易円滑化導入ガイド
(TFIG)
の機能追加
・ サプライチェーン関連の勧告、標準の開発(ファイナンス・ペイメント、調達、運輸とロジスティクス その他)
・ 農林水産、保険、旅行・観光、エネルギー関連の勧告・標準の開発
・ 手法・技術の標準開発(標準準拠基準、ライブラリーメンテナンス、その他)
など
6.議事概要
議事次第案に沿って各議題に係わる審議が行われました。
議案書、議事録、プレゼンテーション資料等の原文は以下のURLにて参照ください。
http://www.unece.org/index.php?id=36199#/
議題1.議事次第案の採択
<議事次第案>
議題 1
議事次第案採択
議題 2
第 20 回総会(2014 年 4月)以降の事案に関する報告
議題 3
活動に関するビューロによる総括報告
議題 4
地域ラポータ活動報告
議題 5
勧告及び標準
a. 勧告第 40 号(Consultation approach)
b. 勧告及び標準 議題 6
国連 CEFACTの規約等の改正
議題 7
貿易円滑化と電子ビジネスに関する将来に向けた挑戦
議題 8
国連 CEFACT 活動の戦略的枠組み及び活動計画
議題 9
改選 議題 10
その他 議案
議題 11
決議議案及び第 21 回総会の議事録草案の承認
決議事項 15−01
総会は議事次第案を承認した。
議題 2.第 20 回総会(2014 年 4月)以降の各種事案に関する報告
(1)冒頭、UNECE 経済協力・通商部(ETCD)
の副 Director であるChristian Bach 氏から、事前に配
布された
『第 20 回総会以降の各種事案』
(ECE/TRADE/ CEFACT/2015/3)
に基づき説明が行わ
れました。
概要は以下のとおり。
・ これまでのECE Trade Division( 通 商 部 )に代わり、 新たにECE Steering Committee for
Trade Capacity and Standardsを設立した。
・ 現在、国連 CEFACTは直接執行委員会(EXCOM)
に報告しているが、上記 Committeeを経由
して報告することが妥当かどうかの決定を2015 年末に行う。
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・ WTO TFAについては、その潜在的な経済効果は大きく、各国における導入については、国連
CEFACTは、官民連携して開発された各種の勧告や標準等のツールの提供により、他の多くの関
係者を支援する役割を担っている。
・ ギリシャに対する貿易円滑化支援プロジェクトは2015 年 1月に成功裡に終了した。
・ 貿易円滑化導入ガイド
(TFIG)開発プロジェクトは2014 年 12月に終了した。
(2)議長のFeder 氏からは、事務局のリソースが不足していることから、事務局の役割の重要性を認識し、
また、EXCOM Contact Group(2014 年に設定されたEXCOMと国連 CEFACTビューロの連携を
支援するグループ)
による継続した支援の要請がありました。
決議事項 15−02
総会は本報告書をTake Noteした。更に本総会は事務局に対して、次回第 22 回総会に
おいて、今次総会以降に発生する各種事案について報告するよう指示した。
議題 3.活動に関するビューロによる総括報告
議長 Feder 氏より以下の5 つの企画開発分野(PDA)及び「ビューロプログラム支援の計 6グループの活動
について報告がありました。
①国際貿易手続 PDA、②サプライチェーンPDA、③行政 PDA、④産業分野特化 PDA、
⑤手法及び技術 PDA
また、同氏から今後、以下の重要なセッションが予定されている旨説明がありました。
(1)国連 CEFACT 第 25 回フォーラム:2015 年 4月20日∼ 24日(ジュネーブ)
同フォーラムでは以下二つのセッションを開催予定(後述)。
① Global Facilitation Partnership on Trade and Transport(GFP)4月22日
② UN/LOCODE Conference 4月24日
(2)国連 CEFACT 第 26 回フォーラム:2015 年 11月(マルセーユ・フランス)
議題 4.地域ラポータ活動報告
アフリカ 地 区 ラポ ータのIbrahima N.E.Diagne 氏( セ ネガ ル )よりAAEC(African Alliance for
e-Commerce)
の活動等について報告がありました。
また、アジア・太平洋地域のラポータであるJASTPRO 石垣業務部業務一部長より、2014 年以降の活動
として、AFACT(貿易円滑化と電子ビジネスのためのアジア太平洋協議会)
のPlenary(2014 年 11月開
催)
の概要を中心に、2014 年 9月に開催されたAPTFF(アジア太平洋貿易円滑化フォーラム)
の概要等
について報告しました。
決議事項 15−03
総会は両ラポータの報告をTake Noteした。また、総会は次回第 22 回の総会に於いても
それぞれ同様に報告するよう指示した。
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議題 5.勧告ならびに標準
a. 勧告第 40 号(Consultation approach)勧告案
事務局より、本勧告案の概要、特に、官民の協議が 3 階層(戦略面、オペレーション面及びテクニカル
面)
に分類されること等について説明がありました。
オランダ代表からは、WTO TFA Article 2『Opportunity to Comment, Information before Entry
into Force and Consultation』
に関する記載を追加するよう要請があり、また、これに関連して、ウクラ
イナ代表から、WTO TFAを各国に導入する上で本勧告が極めて重要であるとの発言がありました。
米国代表からは、
「Stakeholder 及び Trade」の表現が誰を指しているかを明示すべきとの要請がありま
した。
事務局は、上記修正要求を行った代表団と個別に打ち合わせた上で必要な変更を付すこととなりました。
決議事項 15−04
総会は
(席上にて指摘された)変更を施す前提で勧告第 40 号草案、並びにその付属文書
案について承認した。
b. 勧告及び標準 事務局から総会に提出された標準一覧は以下のとおりです。
・UN/EDIFACT Directory Version D14A 及び D14B
・UN/LOCODE Directory Version 2014-1 及び 2014-2
・国連 CEFACT Core Component Library Version D.14A 及び 14B
・Schemas D14.A 及び D14B
・国連 CEFACT XML Schema Library Version D14.B
決議事項 15−05
総会は事務局が提示した各標準の更新をTake Noteした。
議題 6.国連 CEFACTの規約等の改正
(1)議長 Feder 氏より、開催当日配布された
『プロジェクト提案チェックリストを付した国連 CEFACTプロジェ
クトレビュー及びサポート手続き 』
(ECE/TRADE /C/CEFACT/2015/Misc.2)
と題する草案につい
て紹介があった。
これは現行の手続き規約『 国連 CEFACT 公開開発手続き』
(ECE/TRADE/C/CEFACT/2010/
24/Rev.2)等について更に詳細補足する内容です。
席上特段の異論はなかったものの、フランス代表団より、最終案はいつ頃、各 HODに提示されるかと
の質問に、議長より2 か月後頃になろうとの回答がありました。
新規プロジェクト提案について手続きの明確化が促進され、迅速化に役立つことが期待されます。更に
プロジェクト発足後のプロジェクトリーダによる6 か月ごとのビューロへの進捗報告や公式 Website への
進捗に関する反映等各プロジェクトの状況の透明性が確保されることとなると思われます。
̶ 14 ̶
J AS T P RO
(2)事務局より、開催当日配布された
『 国連 CEFACTビューロの改選手続に関する討議資料 』
(ECE/
TRADE/C/CEFACT/2015/Msc.3)
について紹介がありました。
今回の資料は、前回第 20 回国連 CEFACT 総会(2014 年 4月開催)
における
『総会は 本規約につい
て、ビューロ改選手続きを強化し明確化する目的で会期間にUpdateされるであろうことについて同意し
た。』
との決議事項を受けて用意されたもので主な点は以下のとおりです。
①改選にあたり、各国 HOD がノミネートできる候補者は1 名を限度。
②再選は1 回を限度。
③年度途中の欠員に関する次の総会までの間の対応要領。
・ 日本代表団より、ビューロの運営効率化及びビューロメンバーの育成という観点から、これまでの規
約どおり再選回数の限度は設けないことが妥当との意見を表明しました。
・ 一方、オランダ代表団からは、昨年 EXCOM Contact Groupにて審議した結果であり、その内容
が今回のドキュメントに織り込まれていること、また、同 Groupの他のメンバーは今回の内容に更に
意見があろうとのコメントがありました。 ・ 米国代表団は細部の修正点について指摘しました。
決議事項 15−06
総会は、ビューロの改選手続に関し、今次総会にて出された意見を反映したドラフトを事務
局が作成し各国 HODに回覧の上、更に意見を求めることに同意した。
議題 7&8.
『貿易円滑化と電子ビジネスの支援に関する将来に向けた挑戦』
(報告事項)
ならびに
『国連 CEFACTの活動に関する戦略の枠組及び 2015-2016 年度国連 CEFACT 活動計画』
(承認事項)
題記「戦略の枠組み」は、前回第 20 回国連 CEFACT 総会にて
『総会は、本ドキュメントが更なる検討作
業を必要としており、新体制下でビューロによる優先順位の高い作業とすることに同意した。』
との決議に対
応したものです。また、2ヵ年度の活動計画案はこれをもとに策定されたものです。
オランダ代表団より、両ドキュメントについて賛同する。特に、他の標準化組織との間で重複する作業を避
け、セマンテック
(意味情報)
とビジネスプロセスに関する全てのレベルで相互運用性の確保に尽力すること
を強調している点を評価するとの意見表明がありました。
昨年 4月の総会ではオランダと異なる意見を表明する代表団がありましたが、今次総会ではそのような意見
は出されませんでした。
決議事項 15−07
総会は、両ドキュメントを承認した。
議題 9.改選 (1)ビューロ議長の改選
ビューロ議長として米国、オランダ、インドの各国 HODよりノミネートされた3 名に対して、出席の各国
HOD(もしくは指定した代理者)一票にて無記名・獲得票数非公開選挙(Secret Ballot)が行われ、
̶ 15 ̶
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米国籍のLance Thompson 氏が就任致しました。任期は3 年です。
同氏は、CONEX(NEUILLY-SUR-SEINE,FRANCE)社のINTERNATIONAL DEVELOPMENT
MANAGERの職位にあり、国連 CEFACTにおいては主に国際貿易手続分野にて多大な実績があり
ます。2014 年 4月開催の第 20 回国連 CEFACT 総会ではビューロ副議長に選任され、副議長として
の3 年間の任期中であり、残り2 年間の任期を余して今回議長に就任したことになります。
当選の祝福を受けるLance Thompson 氏
(2)ラポータの改選
総会は、アフリカ地区ラポータとして、
「Ibrahima Nour Eddine Diagne 氏(セネガル)」の再選を、また
アジア・太平洋地区ラポータとして「石垣充氏(日本)」の再選を、それぞれ承認しました。
議題 10.その他審議項目
総会は、前議長のStuart Feder 氏に対して永らく、国連 CEFACT 活動に尽力・貢献した
ことについて謝辞を表した。
事務局より記念品を渡されるStuart Feder 氏
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議題 11.決議事項の確認および第 21 回国連 CEFACT 総会の報告(議事録)案
事務局から議事録ドラフトの提示があり、出席者による一部訂正要請を反映した上で再度提出され承認さ
れました。
決議事項 15−08
総会はすべての決議された事項を承認した。
7.その他の話題
以下二つのセッションは第 25 回国連 CEFACTフォーラム
(2015 年 4月20日∼ 24日)
に並行して開催されます。
(1)Global Facilitation for Transportation and Trade(GFP)2015
2015 年 4月22日
(水)国連欧州本部(ジュネーブ・スイス)
にて開催予定。
事務局より本セッション開催については、後日改めて詳細内容を案内するとのことです。
テーマは
『WTO 貿易円滑化協定を支える民間業界の役割』
です。
(2)UN/LOCODE Conference
2015 年 4月24日
(金)国連欧州本部(ジュネーブ・スイス)
にて開催予定。
事務局より題記 Conferenceにて今後のUN/LOCODE 開発について議論したいとの説明がありました。
UNECEのUN/LOCODE 管理担当のYan ZHANG 氏より、現在のUN/LOCODE 管理業務の運
営状況についての説明がありました。
主な点は以下のとおりです。
イ)既登録件数
既に登録済のUN/LOCODEは100,000 件(249 国)。
ロ)課題
申請内容に誤りがあること。また、メンテナンスを行うUNECEのリソースが不足していること。
̶ 17 ̶
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ハ)Focal Point
以下の国々に、自国のUN/LOCDEを集中的に管理するFocal Point が設定されている。今後、
更に、Focal Pointを設定するメンバー国を増やしたい。
①すべてのUN/LOCODEを扱うfull Focal point
中国、日本、韓国、インド、ブラジル、タイ、ノルウェイ
②一部のUN/LOCODEのみ扱うpartial Focal point
エストニア、ギリシャ、ネパール、ニュージーランド
二)Conferenceについては以下を予定する。
【開催前】 ・事前の調査
・Focal Point 設置に関する正式な出状
・Focal Point 役割定義
【開催時】
・国連 CEFACT 及びユーザーコミュニティからキイスピーカーを選任
・Focal Pointに関するワークショップ
【結果】 ・Focal Pointの役割の明確化
・勧告第 16 号『UN/LOCODE 港及び地名コード』
の見直し ・関連システム再構築のための資金確保 UN/LOCODEについて説明を行うUNECE Yan ZHANG 氏
以上
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記事3. 平成26年度JASTPROセミナーにおける講演概要のご紹介
(1)
先月号のJASTPRO 広報誌にて報告しました「平成 26 年度 JASTPROセミナー
(平成 27 年 2月5日)」は、
∼アジアとの貿易円滑化に向けた取組み∼と題し、以下の三つのテーマで各講師より説明いたしました。
(テーマ1)
「アジア各国とのビジネスインフラ共有に向けて」
(テーマ2)
「日本型通関システムの海外展開について」
(テーマ3)
「我が国港湾 EDIシステムのASEAN 諸国への展開について」
本号よりそれぞれのテーマ毎に3 回に分けまして、それぞれのテーマの概要を簡単にご紹介いたします。
(テーマ1)
「アジア各国とのビジネスインフラ共有に向けて」
(概要)
日本企業は中小企業を含め、アジアへのビジネス展開において目覚ましいものがある。しかしな
がら、アジアの発展途上国の成長は更に著しく、かつての「進出」は、長期的展望を持った「共
存」へと進化する必要がある。本講演では、現地の実情調査の報告と、アジアでのビジネス共
栄に向けた戦略と取組みについてご紹介する。
まず初めに、
(講演者が所属する)
「サプライチェーン情報基盤研究会」について紹介がありました。同研究
会はJASTPROを事務局とする「国連 CEFACT日本委員会」の一つの作業部会として設立されたものです。
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◊✲఍
その活動の中心は、企業や業界を越えて自由自在に情報交換や部品の供給が提供される基盤としてのビジ
ネスインフラの推進です。先ずは日本企業の海外進出において、日本のビジネスモデルと連携できるような仕組
みを構築し、更には各国が同じ様なビジネスインフラを作っていけば、その企業間、国境を越えたグローバルサ
プライチェーンにおいても情報共有が容易になるであろうとの説明がありました。
そして最終的な目的としては、我が国の企業が海外との取引、又は海外への進出において日本と対象国の
サプライチェーン情報基盤の相互運用性を確保し、双方の企業にとってサプライチェーンの安全性と効率化を
図り、日本を含む、取引関係各国が形成する経済産業ネットワークの構築により、国際経済社会の成長を牽引
することです。
̶ 19 ̶
J AS T P RO
䝡䝆䝛䝇䜲䞁䝣䝷䛾䜾䝻䞊䝞䝹ඹ᭷
次にこの「サプライチェーン情報基盤研究会」が中心的に活動しています、ビジネスインフラについて説明が
ありました。ビジネスインフラの考え方は経産省が中心として纏めたものです。一つはIT 化によるグローバル化の
進展とグローバルの最適調達、最適生産というものが広がってきておりそれに対応したものであること。二つには
グローバル化に伴ってサプライチェーンが所謂、ピラミッド型、系列型から、系列外との取引になりとネットワーク
型とかメッシュ型とかいった形態に変わってきていること。三つ目にはモジュール化、デジタル化において世界の
多極化が進む中で、コモデティー市場でも勝負できるようなオープン型、協調型のもの作りに対応できる業界に
変身させたいということ。更には、物作りのベースを支えている中小企業の活性化を図りたいということです。
ᴗ⏺ᶓ᩿EDI௙ᵝ䛻䜘䜛
䝡䝆䝛䝇䜲䞁䝣䝷䛾ᐇ⌧
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3 番目にはアジア各国とのビジネスインフラの共有ということについて説明がありました。まずは、アジアの現況
ということで、アジア各国のインフラおよび IT 基板の挑戦にかかるトピックとして、タイ、インドネシア、そしてベト
ナムと現地調査した結果について紹介がありました。これを踏まえ、アジアにビジネスインフラを展開し情報を共
有していく最初の試みとして昨年 9月にタイで実施したビジネスインフラの実証実験について紹介がありました。
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この実証実験では、サプライチェーン情報基盤研究会にて策定した業界横断 EDIの中小企業版を、部品
メーカーとその日系の仕入れ先との受発注業務に適用し、煩雑な手書きサインを省略することで、発注企業およ
び受注企業の双方で生産性の向上が期待できます。当実証実験を踏まえ、平成 27 年の秋頃から実際に本番
に移行する形でシステムの整備を行っているとのことです。
最後に、更にそれをどのようにしてアジア各国に進めて行くのかということの戦略について話されました。
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以上
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記事4. 国連CEFACTからのお知らせ
4-1 17 February 2015:
The 21th Plenary session of UN/CEFACT took place in Geneva on 16 and 17 February 2015.
The meeting gave an opportunity to UN Member States to review the work carried out by UN/
CEFACT in 2014 while also discussing future challenges related to its programme of work.
Another major objective of the meeting was to elect a new Chair for UN/CEFACT for the
period 2015-2018.
Through presentations and open debates, delegates and UN/CEFCAT Bureau Members
discussed how the trade facilitation recommendations and standards developed by UN/
CEFACT support the implementation of trade facilitation measures at the national, regional and
global levels.
This is reflected in the over 500,000 accesses per month to the Trade Facilitation
Implementation Guide, where all sections of the WTO TFA are referenced and mapped to
deliverables of UN/CEFACT as well as of other organizations.
Participants recognized the great potential for UN/CEFACT outputs to support the
implementation of the WTO TFA. In this context, the Plenary approved Recommendation 40 on
consultation approaches in trade facilitation matters; this work notably encourages the
subdivision of consultation approaches between traders and border agencies into three layers:
strategic, operational and technical.
The Plenary elected Mr Lance Thompson(United States of America)as the new Chair of UN/
CEFACT for the period 2015-2018.
Mr. Lance Thompson had already served as a Vice-Chair of UN/CEFACT in charge of the
International Trade Procedures section, and has extensive experience in customs and trade
facilitation matters.
The next UN/CEFACT Forum will take place in Geneva on 20-24 April 2015.
2015 年 2月17日
「貿易円滑化と電子ビジネスのための国連センター
(国連 CEFACT)」の第 21 回総会は、2月16日、17日
の二日間ジュネーブにおいて開催されました。
このミーティングでは、国連メンバー国に2014 年に国連 CEFACTによって実行された作業を見直す機会を
提供する一方で、メンバーは、活動計画に関係する今後の挑戦についての議論を行いました。特に主要
な案件は2015 年から2018 年までの任期にて国連 CEFACT の新議長の選任でした。
プレゼンテーション及びオープンな議論を通じて、代表団および国連 CEFACTビューロメンバーは、国連
CEFACTによって構築された、貿易円滑化の勧告や標準が、国際的、地域的、全世界的レベルにおけ
る貿易円滑化のための施策のインプリメンテ―ション
(導入)
を如何に支援することになるかについて議論しま
した。
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これは毎月50 万件を越えるアクセスが貿易円滑化インプレメンテ―ションガイド
(TFIG)
になされていることに
反映されており、WTO 貿易円滑化協定(TFA)
の各章が国連 CEFACTならびに他の組織の成果物と対
照され、MAPPINGされています。
出席者は、国連 CEFACT のアウトプットが WTO TFA のインプリメンテーションを支援する大きい潜在力で
あるとの認識をもちました。この背景から、勧告第 40 号(consultation approaches in trade facilitation
matters)が総会にて承認されました。この作業により、貿易業者と国境管理を行う行政省庁間の協議のア
プローチの方法を3 つのレイヤ―すなわち、戦略面、運用面、技術面において構築することを明確に促して
います。
総 会 では、Lance Thompson 氏( アメリカ合 衆 国 )を2015 年 ∼ 2018 年 の 3 年 間 の 任 期 にて 国 連
CEFACT の新議長に選出されました。
Lance Thompson 氏は既に国連 CEFACT 副議長として、国際貿易手続部門を担当しており、税関と貿
易円滑化関連の幅広い知識を有しています。次の国連 CEFACTフォーラムは2015 年 4月20日∼ 24日ジュ
ネーブで開催されます。
4-2 16 February 2015:
The UN/CEFACT International Trade Procedures Programme Development Area is pleased to
announce the UN/CEFACT Bureau decision to launch a project aiming at the revision of
Recommendation 4 on“National Trade Facilitation Bodies”and its guidelines. The project
proposal(brief summary below)is available at the project's web area. To participate in the
project please contact the UNECE Secretariat at salehin.khan AT unece.org The UNECE
Recommendation 4 on“National Trade Facilitation Bodies”was last updated in 2001; its
guidelines were last updated in 2000. Many countries around the world have established these
types of trade facilitation bodies and they have been working effectively for many years.A new
impulse has been given by the WTO Trade Facilitation Agreement which will potentially oblige
every WTO member to establish such a Trade Facilitation Body. In light of this, the current
project aims to modernize the recommendation text in order to be in line with the currently
produced UNECE trade facilitation recommendations.
It will also go through the guidelines to modernize the text and provide concrete guidance on
the establishment of such bodies.
Most work and discussions will be done on conference calls. UN/CEFACT hopes to have an
updated draft of the recommendation and guideline ready within a few months’time.
2015 年 2月16日
国連 CEFACT 国際貿易手続企画開発領域は、国連 CEFACTビューロの決定を受け、勧告第 4 号「各
国貿易簡易化機関」およびそのガイドラインの改訂を目的とするプロジェクトを発足させたことをお知らせします。
このプロジェクトの提案(下記に要約)
はWeb の当該プロジェクト欄にて閲覧可能です。このプロジェクトに参
加希望の方は、国連欧州経済委員会事務局の salehin.khan AT unece.orgまで連絡下さい。国連欧州
経済委員会勧告第 4 号「各国貿易簡易化機関」の直近の改訂は2001 年に、そのガイドラインに関しては
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2000 年に改訂されました。
世界各国が、これらのタイプの「貿易簡易化機関」を設立し、何年もの間効率的に運用してきました。
WTO TFAは全ての WTO のメンバーに対して、潜在的にそのような「貿易簡易化機関」
を設立することを
義務化する新たな推進力を与えました。
このような考えから、本プロジェクトは、国連欧州経済委員会貿易簡易化関連の勧告群と同期をとって勧告
内容を刷新することを目指しています。
それはまたガイドラインについてその本文を刷新し、このような機関の設立に対して具体的なガイドを供給する
こととなるでしょう。
大部分の作業やディスカッションは電話会議の場で行われます。国連 CEFACTは数か月以内に勧告とガイ
ドラインの改訂された草案を作成したいと希望しています。
以上
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記事5.『ばいざういんどせいらー』
日本列島船の旅〔首都圏から伊豆七島へ〕
○伊豆七島
伊豆七島とは東京から南に約 110km 下った所に位置する「伊豆大島」と、約 300km 下った「八丈島」まで
の7 つの島、即ち北から順に、
「伊豆大島、利島、新島、神津島、三宅島、御蔵島、八丈島」となる。この
他に有人島である「式根島(人口 543 名: 2月1日現在)」が「新島」に寄り添う形で存在しており、そして「青ヶ
島(人口 167 名:2月1日現在)」が「八丈島」の南方 80km、船で2 時間半下ったところに位置する。しかしな
がら、この有人島である「式根島、青ヶ島」は伊豆七島には属さないそうであり、また、
「東京都式根島村」とい
う自冶体は存在しないとのことである。青ヶ島は日本で最も人口の少ない村である。伊豆七島とは江戸時代に
伊豆諸島の主な有人島が上記 7 島であったことに由来する呼称である。この伊豆七島と、東京あるいは伊豆
半島の諸港とを結ぶ航路を戦前から一手に引き受けている会社が「東海汽船」
(創業時は「東京湾汽船」)で
ある。一時期は、伊豆半島の稲取、下田、江の島から伊豆大島迄の航路等も運航し、多くの客船を所有し
ていた。
昭和 40 年代半ばまでは、首都圏からの船旅はこの伊豆七島航路に限られていたわけだから読者の皆様の中
にも、甲板に雑魚寝で伊豆七島に渡ったという懐かしい思い出をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと思う。
さて、2015 年 3月現在では、同社の航路は、大型新造貨客船「橘丸:5,681トン」による東京∼三宅島∼御
蔵島∼八丈島航路、
「さるびあ丸:4,965トン」による東京∼伊豆大島∼利島∼新島∼式根島∼神津島航路、
「ジェットフォイル」と呼ばれる高速船 4 隻による東京∼
(久里浜、館山)∼伊豆大島航路、伊東・熱海∼伊豆
大島航路に集約されている。なお、季節によって「ジェットフォイル」が東京∼伊豆大島∼利島∼新島∼式根島
∼神津島航路に就航し、
「さるびあ丸」が休航することもある。よって利用前には船会社への確認が必要であろ
う。また、昨年 12月に、下田∼利島∼新島∼式根島∼神津島にフェリーが就航したが、東京から出港する「橘
丸、さるびあ丸」の2 隻は車両輸送能力を持たない純粋な貨客船であり、物資はコンテナに積載し、本船装備
のクレーンで荷揚げする、本誌 425 号(2014 年 2月号)に掲載した「フェリーとしま」の様な荷役形態をしている。
(初代「橘丸」は、大正 12 年 7月に就航した、392トンの小型客船)。
○ 2 代目
「橘丸」
この読者の中に、
「橘丸」という船名を聞いたことのある方がいらっしゃると思う。
昭和一桁時代に生まれた東京在住の方々は、同船で千葉方面への海水浴、あるは遠足での伊豆大島旅
行で乗船したことのある方も多いと思われ、団塊の世代の方々は昭和 40 年代前半に東京から式根島・神津島
等への夏季の旅行で乗船したことのある方も多いと思われる。まだまだ、海外旅行どころか、東京から簡単に
いけるリゾート地も限られた時代であった。
伊豆七島航路を語るにあたり、波乱万丈の一生を歩んだ「橘丸」について述べることは必須であると思われ、
以下に簡単にその一生を紹介する。
昭和 10 年、当時は内航船として破格の大きさ、今までにない流線型のスタイルで神戸の造船所で「橘丸」
は生まれ、華々しく
「伊豆大島航路」にデビューした。しかし、昭和 12 年に支那事変が勃発。当時の社会的
背景もあり、伊豆大島への観光客が増加の一途をたどることはなかった。そんな中、
「橘丸」は昭和 13 年 6月
に海軍に徴用され特設病院船として軍務につくことになった。その後、中国の「鄱陽湖」に於いて、空爆を受
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けて転覆沈没するも浅瀬であることが幸いし、修理の上船命を取り戻した。第 2 次世界大戦中、今度は、陸
軍に徴用され病院船としての活躍をするが、終戦直前の昭和 20 年 8月3日、兵員 1,562 名と兵器を積載し、ケ
ラム島から昭南への航海中に米軍 2 隻の駆逐艦の臨検を受け、病院船であるにもかかわらず、兵員及び兵器
の輸送をしていた事実が明らかになり「国際法違反」で拿捕されるのである(「橘丸」事件)。米海軍はこの流
線型の「橘丸」がことのほか気に入り、戦利品としようとするのだがその190cmという天井の低さゆえ、長身の
アメリカ人にはそぐわないと考え、8月24日、マニラで乗組員の手に返されるのである。これもまた運の良い話し
である。戦後は「引き揚げ船」として従事し、懐かしの伊豆七島航路に戻ったのは昭和 25 年のことであった。
その後、
「橘丸」は、
「東京湾の女王」の名に恥じることなく、東京∼伊豆大島∼下田航路、東京∼伊豆大島
∼三宅島航路とがむしゃらに働いた。昭和 44 年に伊豆七島航路に最大でかつ最新鋭の「かとれあ丸(2,211ト
ン)」が就航した後も、
「かとれあ丸」一隻に伊豆七島航路を任せることもなくランニングメイトを組み、働き続けたの
である。そして昭和 48 年 1月に「さるびあ丸(初代:3,079トン)」にバトンを渡し38 年の船寿を全うしたのであった。
2 代目
「橘丸」1,772トン 1935 年∼1973 年
(船社様ご提供)
3 代目
「橘丸」5,681トン 東京∼三宅∼御蔵∼八丈航路
○ 3 代目
「橘丸」東京∼三宅島∼御蔵島∼八丈島航路
あまりにも「偉大すぎて」か 2 代目の「橘丸」を襲名する船が現れなかったが、ようやく2014 年 6月「かめりあ丸:
3,837トン」の代船として41 年振りに「橘丸(3 代目)」が就航したのである。航路は、東京∼三宅島∼御蔵島
∼八丈島である。2 代目「橘丸」はその航行区域の関係で営業航海としては三宅島までであったが新船「橘丸」
は近海区域の資格があるために八丈島まで延航できる(法的には小笠原までも可能)。ダイヤは東京発が夜行
便で八丈島発が昼行便である。東京を22 時 30 分に出港した「橘丸」は翌未明 5 時に三宅島に入港し、途中
5 時 55 分に御蔵島に入港して8 時 50 分に八丈島に到着する。上り便は9 時 40 分に八丈島を出港し、御蔵島
を12 時 35 分、三宅島を13 時 35 分に出港して東京着は19 時 40 分である。これが基本ダイヤであるが、日によ
り、季節により変動があるので利用の際には確認が必要であろう。これを利用すれば三宅島は1 泊日帰りの釣
行にも好都合であり、また船中でゆっくり寛いで八丈島の観光が丸一日充てられる。東京の出港が遅い時間な
ので、退社後ゆっくりして「船上の人」になるのも良いし、船内のレストランは23 時 30 分頃まで営業しているので
乗船してゆっくりシャワーを浴びて、仲間と乾杯!
というのも趣がある。一方、上り便では伊豆七島の景観が楽し
める、雄々しい「御蔵島」は南方からの景観では一見「無人島」のようであるが、北に回ればその斜面を上手く
利用して民家が立てられている。季節によって違うが、観音崎を通過した頃に日没になれば素晴らしい夕焼けも
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船から眺められるであろう。なお、船室は2 等、特 2 等、1 等、特 1 等、特等の5ランクであり、特等はいずこ
もおなじ2 名部屋(シャワー・トイレ付)
、特 1 等は和室、洋室とも4 名部屋(シャワー・トイレ付)
、1 等は和室の8
名部屋、特 2 等は2 段ベットの大部屋、2 等は頭上に自分専用のロッカーがしつらえた一人一人のスペースが
確保された大部屋であり、パブリックスペース関係としては、レストランの他に、キッズルーム、ラウンジ「橘」、シャ
ワールーム、ペットルーム、喫煙所、自動販売機コーナーがある。
明るい彩光窓の特等室(2 名部屋)
リーズナブルな値段で寝台が確保できる特 2 等室
明るく機能的なレストラン
「橘丸」
より眺める
「御蔵島」
(南方より)
○東京∼伊豆大島∼利島∼新島∼式根島∼神津島航路
こちらは往航では、夜行便で東京を22 時に出港する貨客船「さるびあ丸(2 代目)」である。時間調整のため
に羽田沖で3 時間程度、錨を降ろして、深夜に抜錨して翌日の6 時に伊豆大島着、その後、利島、新島、
式根島と寄港して最終目的地の神津島には10 時に到着。折り返し便は10 時 30 分に神津島を出港し、往航と
は逆のローテーションで各島を寄港して、最終港の伊豆大島の出港は14 時 30 分で19 時に東京港に入港する。
これが基本ダイヤであり、夏季シーズンは納涼船としても使用されるために東京到着が早まり、また、週末便は
横浜に寄港する等、日により、季節により変動があるのでこちらも利用の際の確認が必要であろう。この他、最
高時速 80kmの「ジェットフォイル」が東京∼伊豆大島を最速 1 時間 45 分で結び、伊豆半島の伊東・熱海の2
港からも同じく
「ジェットフォイル」が最速 35 分から45 分で結んでいる。また、先に述べたように時期によっては「さ
るびあ丸」が欠航し、東京からの「ジェットフォイル」が神津島まで延航することもある。下田からは伊豆七島航
路として初めてのカーフェリーである、系列会社の新造カーフェリー「フェリーあぜりあ:495トン2014 年 12月就航」
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が水曜日を除く毎日、下田∼利島∼新島∼式根島∼神津島∼下田(曜日により逆ローテーション)を運航してい
る。また「さるびあ丸」は「橘丸」と比べても、レストラン、客室等、遜色ない設備を持っており、特に特等は小
さいながらも「専用ベランダ付き」である。特 1 等はシャワー・
トイレはないが全部屋 4 名の洋室となり、1 等の和室、
特 2 等の設備は「橘丸」同様であり、快適な船旅が楽しめる。
東京∼伊豆大島∼各島就航
「さるびあ丸(2 代目)」4,965トン(船社様ご提供)
東京∼伊豆大島∼各島、熱海・伊東∼伊豆大島を
結ぶジェットフォイル(船社様ご提供)
○最後に
航空機でも仕向地の空港が着陸の気象条件以下であったら引き返すか、代替空港に着陸することがある。
伊豆七島も伊豆大島、三宅島、八丈島をはじめとする幾つかの島には2 つの港があり、風やうねりの向きによっ
ては入港する港を変えているが、小さい島や、島の構造上、港が一つであり、特に北西の風になると港に入
港できず「抜港」することがある。船会社から「天候状況により運航できない場合があります」
という案内があった
ら「抜港」の可能性もあるとのことであり、特に「利島」
「御蔵島」の可能性が高いようである。
東海汽船では夏季は「納涼船」として運航している。特別に、そのための船を使うのではなく、東京∼神津
島航路の「さるびあ丸」が東京港に入港し、伊豆大島∼神津島港に向けて出港するまでの夜間の数時間程度
を、東京港に入港しているアイドリングタイムを利用して、新たな乗客を乗せ約 2 時間の間、レインボーブリッジを
くぐり、羽田空港沖迄航海して戻ってくるのである。このイベントは古く昭和 25 年(1950 年)から65 年も続いてい
る。昭和 25 年当時はまだこれといった楽しみのない時代の中で、夏季の画期的な風物詩として日本人の心を
豊かにしたことであろう。筆者は昭和 44 年、いまから46 年前の小学生の頃に初めて乗船した。船内では生ビー
ル、ジュースが飲み放題なので、乗客の主流は会社帰りのサラリーマンや家族連れであるような記憶がし、自ず
とその目的も「飲み放題の生ビール」に向けられた感もあったが、ここ最近は変わってきている。専属のアイドル
「ゆかたダンサーズ」によるデッキでの催し等を取り込むことにより乗客の主体は「オヤジ」から浴衣を着た「若い
女性」に変わりつつある。浴衣着用で乗船料金の割引もあり、彼女らが安価に楽しめることも頷ける。こちらは
「オヤジ」らしく10 名も入れる個室でオードブルをつまみつつ、若い女性のパワーに押されて、たまにデッキに出
て夜景を見ては2 時間を過ごすというスタイルである。彼女らはビールはいざ知らずジュース、ソフトドリンクでも充
分に「夜景に酔っていた」様である。今年も夏が楽しみだ。因みに、この納涼船は人気が高く、連日満席とい
うケースも多いので特に予約をお勧めする。
以上
̶ 28 ̶
̶ 協会ホームページのリンク集のご案内 ̶
http://www.jastpro.org/link/index.html
当協会のホームページのリンク集には、当協会の活動にご興味を持たれる方や日本輸出入者コードの
利用者の方々のご参考として関係諸組織・団体ホームページへのリンクを下記の分類で掲載しております
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▲
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▲
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▲
国際貿易港の公式ページ
▲
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▲
貿易簡易化や電子商取引の標準化組織・団体(海外)
▲
貿易振興・簡易化や電子商取引の標準化に関係する国際機関
▲
その他の組織・機関
JASTPRO 第40巻 第12号 通巻第438号
・禁無断転載
平成27年3月25日発行 JASTPRO刊14-14
発 行 所 (一財)
日本貿易関係手続簡易化協会
東京都中央区八丁堀2丁目29番11号
八重洲第五長岡ビル4階
電 話 03- 3555- 6031
(代)
ファクシミリ 0 3- 3555- 6032
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編 集 人
山 内 大 二 郎
本誌は再生紙を使用しております。
̶ JASTPRO広報誌電子版のご案内 ̶
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