福山市包括外部監査結果報告書

平成26年度
福山市包括外部監査結果報告書
福山市包括外部監査人
公認会計士
石 原 広 一
目
次
1.平成26年度包括外部監査の概要
1
2.テーマの選定理由
2
3.監査の結果
3
4.監査結果に添えて提出する意見
4-1.全施設関連
6
4-2.経済環境局関連
7
4-3.市民局関連
12
4-4.教育委員会関連
17
4-5.建設局関連
23
4-6.保健福祉局関連
24
5.監査対象の概要
5-1.公の施設
26
5-2.使用料の徴収
28
6.施設の抽出と受益者負担率の考え方
6-1.使用料の詳細について確認を行う施設の抽出
32
6-2.受益者負担率の考え方
33
7.施設の詳細(経済環境局)
7-1.福山市リサイクルプラザ
38
7-2.福山市園芸センター即売所
40
7-3.福山市商店街利便施設
42
7-4.えほんの国
45
7-5.福山市ものづくり交流館
49
7-6.福山市立動物園
55
7-7.福山市国民宿舎 仙酔島
59
7-8.クレセントビーチ海浜公園
63
7-9.福山市水産物加工センター
66
7-10.福山市内海ふれあいホール
70
7-11.福山市農村女性の家
72
8.施設の詳細(市民局)
8-1.福山市公民館
76
8-2.福山市コミュニティセンター
82
8-3.福山市市民交流センター
84
8-4.福山市人権平和資料館
93
8-5.福山市男女共同参画センター
98
8-6.福山市市民参画センター(本館)
101
8-7.福山市西部市民センター
104
8-8.福山市沼隈サンパル
108
9.施設の詳細(教育委員会)
9-1.ふくやま芸術文化ホール(愛称:リーデンローズ)
114
9-2.ふくやま美術館
117
9-3.福山市立福山城博物館
121
9-4.福山市神辺文化会館
124
9-5.菅茶山記念館
127
9-6.福山市神辺歴史民俗資料館
129
9-7.福山市しんいち歴史民俗博物館
131
9-8.福山市あしな文化財センター
133
9-9.福山市鞆の浦歴史民俗資料館
135
9-10.福山市放課後児童クラブ
138
9-11.福山市緑町公園屋内競技場(愛称:ローズアリーナ)
141
9-12.福山市新市スポーツセンター
145
9-13.福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
147
9-14.福山市松永健康スポーツセンター
150
9-15.福山市竹ケ端運動公園
152
9-16.福山市深津体育施設
156
10.施設の詳細(建設局)
10-1.内海フィッシャリーナ
160
10-2.福山メモリアルパーク
165
11.施設の詳細(保健福祉局)
11-1.福山市老人福祉センター、福山市ふれあいプラザ
170
12.むすび
12-1.受益者負担率の把握と評価
178
12-2.定期的な使用料見直しの必要性
182
12-3.65歳以上の高齢者に対する使用料の減免について
183
12-4.福山市公共施設維持整備基金について
186
12-5.福山市公共施設マネジメントシステムの活用
187
・本文中、端数未満の金額は四捨五入している。
・端数処理の関係で、表の金額の集計結果と合計とは必ずしも一致しない。
・施設名称について、本文中、一部略称としている。
1.平成 26 年度包括外部監査の概要
1-1.外部監査の種類
地方自治法第 252 条の 37 第 1 項に基づく包括外部監査
1-2.監査の対象として選定したテーマ
(1) 監査対象
公の施設の使用料のあり方について
(2) 監査対象部署
監査対象とした使用料・手数料の所管部課及び財政局財政部財政課
ただし、上記の他、選定した監査テーマに関する財務事務に関して、必要な事務
の一部を担当していると包括外部監査人が判断する部課についても対象としてい
ます。
(3) 監査対象期間
平成 25 年度(平成 25 年 4 月 1 日から平成 26 年 3 月 31 日まで)
ただし、必要に応じて過年度についても対象としています。
(4) 監査実施期間
監査契約日 (平成 26 年 4 月 1 日)から
報告書提出日(平成 27 年 3 月 13 日)まで
1-3.包括外部監査人及び包括外部監査人補助者
包括外部監査人
公認会計士 石原
広一
包括外部監査人は、福山市との間に地方自治法第 252 条の 29 に規
定する利害関係を有していません。
包括外部監査人補助者
公認会計士
公認会計士
公認会計士
公認会計士
弁護士・公認会計士
公認会計士
浅田
日下
小林
岡田
金浦
渡邉
勝彦
真吾
明弘
章宏
東祐
雅史
包括外部監査人補助者は、監査の対象とした特定の事件につき、
いずれも利害関係を有していません。
1
2.テーマの選定理由
使用料は、公の施設を利用する場合などに、利用の対価として利用者から徴収する
もので、福山市の平成 26 年度予算では、約 56 億円と、歳入予算において一定の割合
を占める貴重な財源となっている。
また、その使途については、当該事業に要する経費の財源に充てるものとされてお
り、その算定根拠については、保育所保育料のように、国が基準を示すものや法律に
準拠しているものもあるが、公の施設の使用料については、自治体が独自に設定して
おり、その場合は大部分が、明確な積算根拠を持たず、近傍・類似施設の状況などを
参考に決定しているのが実情となっている。
また、各施設では高齢者等の減免規定を設けているが、今日的な状況の中ではその
見直しについても検討する必要が出てきている。
少子高齢化や、人口減少社会の進展など、社会構造が変化する中で、今後公の施設
を利用する行政サービスを安定的・継続的に提供し続けていくためには、施設の再構
築の視点とともに、利用にかかる受益と負担の関係についても、説明責任を果たすこ
とが一層求められると言える。
このような状況から、公の施設の使用料のあり方について監査することは意義があ
るものと考えられ、外部監査のテーマとして選定した。
2
3.監査の結果
監査の結果、違法もしくは著しく不適切であるとして指摘すべき事項はない。
3
4
4.監査結果に添えて提出する意見
5
4-1.全施設関連
4-1-1.受益者負担率の把握と評価の必要性
今回の包括外部監査では、各担当課に提出を受けたデータ又は既に公表されている
数値等を用いて、受益者負担率の算出を行った。この受益者負担率が使用料の妥当性
を検討する一つの基準としての意味を持つためには、正確な施設別のコストの把握が
前提となる。施設の再構築に備えるためにも、全庁的に減価償却費を加味したコスト
の把握方法について統一的な方針を策定する必要があると考える。
使用料が無料とされている施設や利用料金制による指定管理が行われている施設を
除いた施設における受益者負担率は、福山市農村女性の家の 0.4%から福山メモリアル
パークの 53.1%までの、幅のある値となった。
各施設の受益者負担率について議論が行われ、施設の分類ごとに使用料算定の基本
方針が策定され、また、施設のコスト見直し等に活用されることを希望する。
【本内容の記載箇所:12-1.受益者負担率の把握と評価】
4-1-2.定期的な使用料見直しの必要性
自治体を取り巻く情勢は日々動いており、自治体内部においても組織の変更や再編
成などが行われている。また、施設の開設から年数が経過すると、使用料収入や施設
にかかるコストにおいても開設時とは異なる状況となる。このような外部や内部にお
ける環境の変化は公の施設の運営に対して大きな影響を及ぼすものと考えられる。
多くの施設では、現在の使用料について他の類似施設と規模等を比較して決定され
ており、施設の建設コスト及び運営コストをベースとした受益者負担率は考慮されて
いない。
いったん使用料を設定した後も、受益者負担率を定期的に計算することによって、
使用料収入やコストの変化を的確に把握し、各種制度の整合性を図るなかで、使用料
の見直しを行っていく必要があるものと考える。
【本内容の記載箇所:12-2.定期的な使用料見直しの必要性】
4-1-3.65 歳以上の高齢者に対する使用料の減免について
平成 26 年版高齢社会白書(内閣府)を前提として 65 歳以上の高齢者について考え
ると、他の世代と比べて経済的弱者であると単純に言うことはできない。したがって、
「65 歳以上の高齢者」という年齢による基準のみによって使用料の減免を行うという
減免規定については再検討の余地があると思われ、年齢以外の基準による使用料減免
規定が必要と考える。
また、将来における高齢者人口の増加は避けられず、また、厚生労働省の平成 25 年
簡易生命表によると、男の平均寿命は 80.21 年、女の平均寿命は 86.61 年と、男女と
も 80 年を超えていることを踏まえれば、65 歳以上という高齢者の範囲を見直すことも
検討すべきである。
【本内容の記載箇所:12-3.65 歳以上の高齢者に対する使用料の減免について】
6
4-2.経済環境局関連
4-2-1.福山市リサイクルプラザ
① 環境啓発目的以外の利用目的の使用の場合には、使用料の徴収を検討すべきである
福山市リサイクルプラザ内には会議室や和室及び研修室が設置されているが、民間
業者や民間団体の貸会議室利用であっても、福山市リサイクルプラザ条例第 6 条の規
定により無料となっている。福山市リサイクルプラザは、あくまでも環境啓発を目的
とする施設であり、これ以外の利用目的の使用の場合には、使用料の徴収を検討すべ
きである。特に貸会議室としての利用の場合には、福山市の他の施設においては使用
料を徴収している。条例を改正し、市内同規模の貸会議室と同等の使用料を設定すべ
きである。
② さらなる有効活用方法の検討が必要
福山市リサイクルプラザは、近隣のごみ固形燃料(RDF)を利用した発電所及び RDF
の製造施設やメガソーラー(福山太陽光発電所)などとともに福山市次世代エネルギ
ーパークを構成している。そこで、エコやエネルギー問題について市民の関心がさら
に高まるように、福山市リサイクルプラザをもっと有効に活用できる方法を模索し、
実行することが望まれる。また福山市次世代エネルギーパークを構成する民間企業と
も連携し、官民が協力して、福山市次世代エネルギーパークの拠点施設である福山市
リサイクルプラザを有効に活用することが望まれる。
【本内容の記載箇所:7-1.福山市リサイクルプラザ (5) 監査の結果及び意見】
4-2-2.福山市園芸センター即売所
① 福山市園芸センターの全体的な収支の見直しを検討する必要がある
福山市園芸センターの入場料は無料である。これは、農業の担い手の園芸技術研修
の場と市民の憩いの場として、広く市民に活用してもらうためである。しかし、福山
市園芸センターの管理・運営に際しては、多額の経費(支出)が発生しており、これ
らはすべて税金によって賄われている。
一方で、福山市においても税収の落ち込みや、社会保障関係費の増加により、収支
状況は厳しくなってきている。このような状況の中で、福山市園芸センターの管理・
運営を維持していくためには、園芸技術研修の受講料の引き上げの検討や、引き続き
支出の削減を行うなどして、収支の見直しを行う必要があると考える。
【本内容の記載箇所:7-2. 福山市園芸センター即売所 (3) 監査の結果及び意見】
4-2-3.福山市商店街利便施設
① 中心市街地の活性化の取組と一体化した施設の見直しが必要
福山市では、市中心部や商店街のにぎわいを取り戻すために様々な取組みを行って
いる。商店街を活性化し、かつてのにぎわいを取り戻すことを目的とするのであれば、
商店街利便施設を廃止し、商店街に店舗を誘導する方が、商店街にとって直接的な効
果が高いと考えられる。
さらに、商店街利便施設の現在地が現在のような物品販売をするうえで適地である
なら、民間業者へ当施設を売却するか、もしくは福山市が業者に直接賃貸し、専門性
が高く、ノウハウを有する民間業者に運営を任せた方が市民にとってもより有用性が
高まる。
市民のニーズを再調査し、中心市街地の活性化の取組と一体して、商店街利便施設
7
を今後どのように活用するか、または他の用途による有効活用が可能かどうか検討す
べきである。
② 指定管理事業で過大な利益が発生した場合の精算について
福山市商店街利便施設条例第 18 条第 1 項には、地方自治法第 244 条の 2 第 8 項の規
定に基づき、施設の管理を指定管理者が行う場合において、施設の利用に係る料金は、
当該指定管理者の収入として収受させるものとすると規定されており、実際にそのと
おりに運用されている。
しかし、管理者において過大な利益が発生しているような場合には、その事業を指
定管理者制度にした理由・意義が問われたり、使用料の引き下げを求められたりする
ことも考えられる。そこで、指定管理者の利益があまりに過大である場合には、利益
の精算方法を検討すること、使用料の見直しを行うこと、指定管理者の選定をオープ
ンな公募制にすることなどが必要になると考える。
【本内容の記載箇所:7-3. 福山市商店街利便施設 (5) 監査の結果及び意見】
4-2-4.えほんの国
① 料金設定時の前提条件は保守的に設定する必要がある
「えほんの国」の開館に先立つ入館料の設定に際し、年間入館者数を 3 万人と想定
していたが、これまでのところ、入館者数は想定の 3 万人のペースに至っておらず、
現状ペースでは、想定した年間利用料収入 480 万円には及ばない。結果として想定し
た条件を下回った場合には、十分な収入が確保できず赤字が発生してしまうことから、
極力、赤字の発生を回避すべく、料金設定時の前提条件は保守的に設定しておくこと
が必要である。公共施設の赤字部分は税金で賄われることになるが、これは一般的に
は市民の理解を得られにくい。また、料金改定も条例改正の手続きや市民の理解を得
る必要があって容易ではない。
② 施設の位置づけを明確にすべきである
「えほんの国」と「福山市ものづくり交流館」は入館料・使用料収入によって総原
価を負担する割合、つまり受益者負担率は極めて低率であり、その運営には、多額の
税金が投入されていると言える。受益者負担率は、本来は、施設の性格によって決定
すべきである。
その運営に多額の税金が投入されている以上、その使途や目的をきちんと市民に説
明することが必要であり、そのためにはまずは施設の性格をきちんと定めておくこと
が重要である。
【本内容の記載箇所:7-4. えほんの国 (5) 監査の結果及び意見】
4-2-5.福山市ものづくり交流館
① 施設の位置づけを明確にすべきである(再掲)
「えほんの国」と「福山市ものづくり交流館」は入館料・使用料収入によって総原
価を負担する割合、つまり受益者負担率は極めて低率であり、その運営には、多額の
税金が投入されていると言える。受益者負担率は、本来は、施設の性格によって決定
すべきである。
その運営に多額の税金が投入されている以上、その使途や目的をきちんと市民に説
明することが必要であり、そのためにはまずは施設の性格をきちんと定めておくこと
が重要である。
8
② 指定管理者の選定について
福山市ものづくり交流館の管理・運営に当たっては、公募型ではなく指名による指
定管理者制度を採用している。
一般的に、市が出資している法人を指定管理者に選定した場合、指定管理料以外に
も補助金や他の委託事業費を市が負担しているケースが多い。このような場合、財政
支出の項目が二種以上にわたるため、実際に当該施設の運営に対して、市がどのくら
い経費を負担しているのかが分かりにくくなってしまうことも懸念される。
今後も、福山市の出資法人や関係する社会福祉法人等を選定しようとする場合には、
必要に応じて民間の有識者の意見を聞くなどして、また、その後の業務運営に当たっ
ても、透明性を保持し、業務内容を適時に開示することが必要である。
③ 使用料金が指定管理先の備後地域地場産業センター内の会議場使用料金より低額であ
ることの妥当性について
福山市ものづくり交流館には各種会議室・スタジオ・セミナールームなどがあり、
市民に対し、有償で貸し出しを行っている。また、指定管理先の備後地域地場産業振
興センターも、同センター内の会議室・研修室などを有償で貸し出しを行っている。
両者の会議場使用料金を比較すると、総じて福山市ものづくり交流館の使用料金の
方が低額となっている。新しくて利便性の高い福山市ものづくり交流館の方が、備後
地域地場産業振興センターより料金が安く設定されていることになる。
一般財団法人備後地域地場産業振興センターは、福山市ものづくり交流館の指定管
理先であり、また、福山市が出資する法人でもある。料金の設定に当たっては、指定
管理先の料金設定状況も考慮し、もしくは機能類似または競業する団体・法人を指定
管理者に指定しないことも検討すべきである。
【本内容の記載箇所:7-5. 福山市ものづくり交流館 (5) 監査の結果及び意見】
4-2-6.福山市立動物園
① 入園料の区分や設定を実情に応じて見直すことを検討する必要がある
市内に住所を有する 65 歳以上の者が福山市立動物園へ入園する場合で、運転免許証
や健康手帳など住所・年齢が確認できる場合には、入園料が免除されている。このよ
うな規定は他の自治体が運営する動物園でも多く見られる。しかし、動物園は生涯学
習の場という側面は持つものの、施設の性格上、高齢者福祉施策とは直接的な関係は
見出しがたく、入園料を免除する明確な理由を見出し難い。
また、福山市でも少子化・高齢化が進行しており、老人福祉費のような直接的な歳
出のみならず、入園料の免除のような間接的なものも加えると、福山市の財政に与え
る影響は極めて大きなものになると危惧される状況にある。
従って、65 歳以上の者の入園料の免除規定については早急に見直しが必要である。
また、高齢者の免除規定以外にも、料金の設定に当たっては、各自治体で区分や設
定が異なっている。福山市の場合、開園以来 34 年ぶりに平成 25 年 4 月に料金改定を
したばかりであることを考えると、現在の基本料金 500 円を早々に改定することは難
しいと思われる。そこで、高齢者の免除規定の見直しも含め、まずは、料金の区分や
設定を実情に応じて見直すことを検討する必要があるのではないだろうか。
② 駐車場の有料化について再度検討すべきである
福山市立動物園は 700 台収容可能な駐車場が備えられており、富谷ドームランド・
あしだ交流館と共用している。駐車料金は無料である。平成 25 年 4 月の動物園の料金
改定に際しては、他市の動物園では収入源となっている駐車場の有料化についても検
9
討をしたが、動物園・富谷ドームランド・あしだ交流館とで共用していることによる
利用者の理解及び管理・運用方法において困難なことが多いという判断で、駐車場の
有料化を見送った経緯がある。
しかし、700 台が収容できる大きな駐車場には多額の建設費用が投じられており、ま
た、年間の維持管理費も負担する必要がある。受益者負担の考え方からすれば、他市
の多くの動物園と同様に、駐車場を有料化すべきと考える。動物園の魅力・楽しみを
維持していくためには、今後も投資が不可欠であり、その財源を確保するうえで、駐
車場の有料化は引き続き検討すべき課題である。
【本内容の記載箇所:7-6.福山市立動物園 (5) 監査の結果及び意見】
4-2-7.福山市国民宿舎 仙酔島
市及び指定管理者双方の費用負担に照らして、当初の投下資本を回収できていると
は言えない状況にあるが、少なくとも事業の継続に耐えるだけのキャッシュフローを
確保できているのも確かである。しかし当然ながら、たとえキャッシュフローがプラ
スであっても、それが施設を完全に閉鎖・解体し底地を売却する場合の回収額よりも
多くなければ、存続する価値があるとは言えないことになる。
存続か廃止かは、減損会計の概念も加味した上で、当施設の慎重な評価が不可欠で
あろう。
【本内容の記載箇所:7-7.福山市国民宿舎 仙酔島 (5) 監査の結果及び意見】
4-2-8.クレセントビーチ海浜公園
市の委託事業において経常的に利益が発生しており、市が受託管理者より徴収する
施設使用料について交渉の余地がないわけではない。しかし当然ながら、施設使用料
の増額がサービスの品質や指定管理者及び職員等の事業意欲を低下させるのは本末転
倒である。
それでも施設使用料の割合を現状よりも上げるのであれば、増収分を例えば周辺の
環境保全に充てるなど市民が納得するような説明が欠かせないであろう。
【本内容の記載箇所:7-8.クレセントビーチ海浜公園 (4) 監査の結果及び意見】
4-2-9.福山市水産物加工センター
市・指定管理者ともに赤字であるが、市の負担する施設原価は殆どが減価償却費で
あるため、将来にわたって多額の資金が流出するわけではない。しかしながら、稼働
率は当初の想定を大幅に下回っており、指定管理者による自主事業が使用実績の過半
数を占めている。ゆえに、自主事業以外の稼働をいかに高めるのかが喫緊の課題であ
る。そのためには、PR 活動による知名度の向上や事業の拡充などの方策が不可欠であ
ろう。
【本内容の記載箇所:7-9.福山市水産物加工センター (5) 監査の結果及び意見】
4-2-10.福山市内海ふれあいホール
実質的には殆ど無料で住民に提供されている。当施設には地元の海産物も販売され
ており、商工会支所もあることから、地域コミュニティの拠点としての活用をより高
めることが、一層期待される。
当面の課題は、いかに施設の稼働率を上げ、住民のためにより有効に活用される仕
組みを作るかである。観光施設としての色合いが強いが、それだけでなく例えば趣味・
10
勉強等を通した地域交流の拠点や地産地消の発信基地等の役割を担うことで、地域住
民が主体となる施設として認識されるようになれば、色々な可能性が見えてくるであ
ろう。
【本内容の記載箇所:7-10.福山市内海ふれあいホール (5) 監査の結果及び意見】
4-2-11.福山市農村女性の家
市全体に照らして金額的影響は微細とは言え、実質的には遊休資産となっている。
農水省の補助金によって設立された経緯があるので本来の利用目的に合致しないか
も知れないが、当時と現在とでは情勢も異なることに鑑みれば、当初の趣旨に束縛さ
れない利用方法を見直す余地があるのではないかと思われる。
また、築年数が既に 30 年を超えており老朽化が懸念されるため、処分するか現状を
維持するのかの判断も避けては通れない。
【本内容の記載箇所:7-11.福山市農村女性の家 (5) 監査の結果及び意見】
11
4-3.市民局関連
4-3-1.福山市公民館
① 使用料について
福山市では公民館を基本的に小学校区ごとに配置しており、地域に根ざした社会教
育のための施設としての性格が強く、地域活動・まちづくりの拠点として位置づけて
いるため、会議室等の使用料を無料としている。ただし、福山市新市公民館について
は「地域」よりも少し広範囲に利用されており、地域密着型の社会教育施設というよ
りは貸館機能に重点がある、いわゆる中央公民館的な性格が強いため、会議室のほか
冷暖房や附属設備等の使用料を有料としている。
社会教育や地域活動としての利用よりも、文化スポーツクラブ等のサークル活動で
の利用実績が多く、無料とするのであれば、単なる活動場所の提供にならないよう、
公民館を利用するサークル等をまちづくりにつなげるような仕組みが必要である。
人口 40 万~55 万人の中核市の公民館について調べた結果では、有料としているとこ
ろの方が多かった。公民館の利用を原則有料とし、民間社会教育事業者等の利用も認
めた方が、社会教育の機会を増やすことになり、地域住民へのサービス向上、施設の
有効活用に繋がるのではないかと考える。原則有料とする一方で、地元市民団体やサ
ークル等については登録制として、活動内容や運営状況等を把握した上で無料使用を
認めるようにすれば、地域活動の団体・サークルにとっては実質的に現状と同じ取扱
となり、また、登録制度にすることによりまちづくり活動への引き込みも可能になる
と思われる。
② 福山市新市公民館の使用料および減免の状況
福山市新市公民館ももともと社会教育法によって使用目的に制限があることに加え
て、福山市公民館条例第 9 条に基づく減免の措置があるため、有料で使用されること
の方が少なくなっているようである。
福山市・福山市教育委員会の主催等や市の行政関係団体の使用が他の公民館に比べ
て多いのが特徴的であるが、減免されているのは、福山市公民館条例第 9 条の「その
他」に該当するサークル活動や市民グループが圧倒的に多く、その意味においては他
の公民館と同様の利用形態が多いと言える。
③ 利用増加について
利用者数は全体的には減少傾向にあるが、個別の施設では、79 施設中 25 の施設で平
成 23 年度に対して平成 25 年度の利用者が増加している。人口増加地域のほか様々な
要因が関係していると思われるが、地域別の特性を考慮した活動やリーダーの育成に
より、公民館の活性化が期待できると考える。
④ 類似施設の統一的運用もしくは整理統合について
福山市公民館と福山市コミュニティセンターは、設置根拠・目的が異なり、福山市
公民館は社会教育に主眼を置いて公民館講座の実施等を主な事業としているに対して、
福山市コミュニティセンターは人権啓発の推進に主眼を置いて相談事業を重要な事業
としている。こうした基本的な性格の違いから、条例上では、福山市公民館の管理者
は教育委員会、福山市コミュニティセンターは市長となっているが、実際にはどちら
も市民局生涯学習課が所管しており、それぞれ中部・南部・松永・北部・東部・神辺
の 6 ブロックに編成されて、各ブロックの生涯学習センターが集約機能を果たしてい
る。
設置の背景や実施事業は異なっているが、どちらも地域交流の拠点として機能して
12
いる点において類似している。この他、福山市市民センター・福山市市民交流センタ
ーや福山市ふれあいプラザなども機能的に類似した部分があり、地域に密着した「近
隣型施設」としてとらえられる施設について、あえて区別する必要はないと思われる。
今後、人口減少社会を迎え、またますます厳しくなる財政的制約を考慮すると、統一
的に運用した方が効率的になると考えられる。
【本内容の記載箇所:8-1.福山市公民館 (5) 監査の結果及び意見】
4-3-2.福山市コミュニティセンター
福山市コミュニティセンターは無料施設である。人権啓発を主な目的とする施設で
あり、その「余裕部分」を地域交流のために貸館として活用していると理解すれば、
無料で地域住民に提供することは合理的であると考えられる。
しかし、福山市公民館でも触れたように、福山市コミュニティセンターと福山市公
民館は地域密着型の施設として類似しており、使用料についても福山市公民館と統一
的に取扱うことが望ましいと考える。
【本内容の記載箇所:8-2. 福山市コミュニティセンター (4) 監査の結果及び意見】
4-3-3.福山市市民交流センター
① 使用料について(貸館)
各市民交流センターはいずれも有料施設として使用料が定められているが、利用実
績・減免状況では、うつみ・ぬまくまの各市民交流センターは約 9 割以上が無料(減
免)で使用されている。福山市しんいち市民交流センターは他の 2 センターに比べて
有料使用の割合が高いが、営業利用があるためと考えられ、それを考慮した無料使用
割合は使用料ベースで 5 割程度、件数ベースで 6 割程度となる。福山市市民交流セン
ターは福山市公民館や福山市コミュニティセンターとは設置目的や背景が異なるため、
有料が原則となっているにもかかわらず、福山市公民館や福山市コミュニティセンタ
ーと同じように使用されている割合が高いのであれば、4-3-1④でも触れたように、使
用料の設定・減免規定等について統一的に運営した方がよいのかも知れない。
② 使用料について(温浴プール)
福山市うつみ市民交流センターの温浴プールに関しては、受益者負担率(減免分込
み)が 24.3%となっており評価できる。個人利用の使用料は1回 500 円とされている
が、インターネットでの評判もよく、市外からの利用も一定程度あるように見受けら
れる。
現状の使用料体系は、補助金との組み合わせで、健康増進機能での利用については
福山すこやかセンターと同水準になり、スポーツ施設機能では福山市松永健康スポー
ツセンターと同水準になるように仕組まれており、合理的であると思われる。強いて
言うならば、福山市が運営コストの 3/4 を負担しており、市民の公平感の観点からは、
市民以外の利用について割増料金を設定した方がよいのではないかと考える。
なお、65 歳以上に対する減免が使用料合計(減免額を含む)の約 2 割になるが、こ
れは他の施設の減免とは異なり、健康増進機能を通じて医療費負担を軽減する効果が
期待できるので、妥当な設定だと考える。
③ 減免規定の統一化
3 つの市民交流センターは、ひとつの条例(福山市市民交流センター条例)に準拠し
ているが、使用料の減免に関しては、個々に徴収事務等に関する内規を設定して事務
に当たっている。この結果、大筋では同じような規定になっているが、細部で若干の
13
不一致があった。将来的に混乱が生じないように、統一化されることが望まれる。
【本内容の記載箇所:8-4. 福山市市民交流センター (5) 監査の結果及び意見】
4-3-4.福山市人権平和資料館
① 使用料について(類似展示資料館との比較)
福山市人権平和資料館の入館料 100 円は、他都市の人権関係・平和関係の類似資料館
(無料~500 円)に比べてやや低めであるようにも見えるが、人権と平和を半々で扱っ
ていることを考慮すれば、妥当な水準だと思われる。
福山市人権平和資料館の展示内容を考えると、入館者にとって閲覧することで個人
的な「受益」があるというよりは、「人権意識の高揚」「戦争被害の伝承」といった啓
発・教育施設の意味合いが強く、むしろ無料とし、賛同者から任意で寄付金を求める
方式も検討の余地があると考える。
② 入館者数の増加対策
入館者数が 9 千人台で減少傾向にある。特に、市外からの利用者の減少が多い。ち
なみに姫路市の平和資料館では年間約 2 万人の利用があり、姫路市並を目指して来館
者の増加対策が必要である。
【本内容の記載箇所:8-4.福山市人権平和資料館 (5) 監査の結果及び意見】
4-3-5.福山市男女共同参画センター
福山市男女共同参画センター及び福山市市民参画センターは、ともに福山駅から近
い立地に貸館施設を備えた公共施設であり、公共目的等で会議室を利用するときを除
いては、一般向けに公開されている。福山市男女共同参画センターは福山市市民参画
センター(本館)のおよそ 10 分の 1 の貸館件数及び利用者数である。福山市男女共同
参画センターの貸館業務は本来業務に付随する位置づけではあるが、福山市男女共同
参画センターの利用者を増やすことによって、福山市男女共同参画センターと福山市
市民参画センターの間における利用者数について、できるだけバランスが保たれるよ
うな方策を検討する必要がある。
【本内容の記載箇所:8-5.福山市男女共同参画センター (5) 監査の結果及び意見】
4-3-6.福山市市民参画センター(本館)
① 施設利用に伴う駐車場の利用について
福山市市民参画センター(本館)は、福山駅から 5 分という立地及び併設されてい
る駐車場が無料であることから、貸会議室としての利用が多い。併設されている無料
駐車場は約 100 台と限られており、貸会議室としての稼働率が高いときには、無料駐
車場に全ての車が駐車できない状況が発生し、無料駐車場に駐車できなかった車は近
隣の有料駐車場に駐車することになる。
本来の福山市市民参画センターの貸館利用の趣旨からすると、貸館料が免除される
ような利用者が無料駐車場を利用し、営利目的の利用者が有料駐車場を利用すべきで
ある。今後は福山市市民参画センター自体だけの利用ではなく、駐車場も含めた利用
での視点で、規定の見直しを行い、実際に運用していくことが望まれる。
② 使用料の決定方法の適切性について
福山市市民参画センター(本館)の使用料は、ふくやま市民交流館(別館)の使用
料を参考として、料金を設定した。ふくやま市民交流センター(別館)は、広島県か
らの引き継ぎ時の使用料を参考とした。結果的に、福山市市民参画センター(本館)
14
は広島県の青年の家のときの使用料を参考としていることになる。
福山市市民参画センターとして適切な料金を設定していると主張するためには、広
島県だけでなく他の福山市の貸館施設を参考としていること、また、原価計算結果か
らの適正な受益者負担額による料金の決定等の複眼的な視野によるアプローチが重要
である。
【本内容の記載箇所:8-6.福山市市民参画センター(本館) (5) 監査の結果及び意見】
4-3-7.福山市西部市民センター
① 福山市西部市民センターの在り方について
福山市西部市民センターの施設のうち、生涯学習機能及び公民館などの交流施設は、
福山市公民館及び福山市コミュニュティセンターと役割が重複することから、それら
の在り方を検討することが必要となる。
福山市西部市民センター等の福山市市民センターは、福山市公民館及び福山市コミ
ュニティセンターよりも幅広い地域をカバーした施設ではあるが、福山市公民館及び
福山市コミュニティセンターの延長的な役割を担っており、会議室などの貸館という
点では同じである。現状のような福山市公民館及び福山市コミュニティセンターは無
料、福山市西部市民センターは有料という使用料設定の相違について、その理由を明
確にする必要がある。
② 営利営業目的等に対する貸館業務について
福山市西部市民センターの貸館業務の特徴として、営利営業目的等での貸館件数が
多いことが挙げられる。営利営業目的等に対する貸館業務には、一定の注意が必要で
あると考える。
近年、行政や公益法人等を装った詐欺が頻発している。実際に福山市西部市民セン
ターで詐欺等の事件が発生したわけではなく、また、営利営業目的での貸館業務は他
の福山市の公共施設でも行われている。
市では適正な審査を行っていると思われるが、営利営業目的等で貸館を行うことに
は、一定のリスクが存在することを前提として、必要なリスク管理等を行っていくこ
とが重要である。
【本内容の記載箇所:8-7.福山市西部市民センター (5) 監査の結果及び意見】
4-3-8.福山市沼隈サンパル
① 公共性・社会性の観点からの減免規定の妥当性
福山市沼隈サンパル使用料徴収等事務に関する内規によると、公立学校、社会教育
関係団体又は社会福祉関係団体が主催する事業に使用する場合には、その使用料の 5
割相当額を減額すると規定されている。一方で、同内規によると、地元文化団体がホ
ール以外の会議室等を文化行事で使用する場合には、その使用料の全額が免除される
と規定されている。公立学校等(福山市立は除く)と地元文化団体が同じ公共施設を
文化行事で利用する場合の減免規定の適用において、公共性・社会性という観点では、
両者の間で矛盾が生じていると考えられるので、同内規の内容を再検討する必要があ
る。
② 公平性の観点からの減免規定の妥当性
福山市沼隈サンパル使用料徴収等事務に関する内規によると、サンパルオーケスト
ラ及び沼隈町文化連盟がホールを使用するときは、その使用料の全額が免除されてい
る。これは、同じ市民としての税金を支払っている福山市民のうち、沼隈町民を主体
15
とした団体が優遇される規定である。福山市沼隈サンパルを利用するに当たって、福
山市民と他の市民の間で、減免内容に差が生じることは公平性の観点から問題ないが、
同じ福山市民のなかで減免内容に差が生じることは公平性の観点から問題があり、同
内規の内容を再検討する必要がある。沼隈町が福山市と合併する前は、沼隈町民が福
山市沼隈サンパルを利用するに当たって、減免等の内容で優遇されることは考えられ
るが、福山市と合併したことで、福山市民全体での公平性を考慮にいれるべきである
といえる。
③ サンパルホールの存在意義について
サンパルホールの利用の大部分をサンパルオーケストラが占めており、サンパルホ
ールを利用する場合、使用料の全額が免除されるわけであるが、サンパルホールに関
する諸経費の大部分を市民の税金で負担することの意義について再検討する必要があ
る。
また、福山市では、今後、人口減少とそれに伴う税収の減少により、将来的に公共
施設を維持管理することが難しくなることを想定して、公共施設の集約化・複合化を
視野に入れている。そういった状況を考慮しても、サンパルホールの存在意義を明確
にしておく必要があると考える。
【本内容の記載箇所:8-8.福山市沼隈サンパル (5) 監査の結果及び意見】
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4-4.教育委員会関連
4-4-1.ふくやま芸術文化ホール(愛称:リーデンローズ)
開館から 20 年が経過し、大規模改修が増加傾向にある。改修を行う場合であっても
長期の閉館をせずに行うなど、歳入を減少させない工夫をしているものの、受益者負
担率は低いと言わざるを得ない。今後も施設の老朽化に伴い設備の新規購入や改修等
のため相当規模の支出が必要になると見込まれ、長期的な視野に立った計画が必要に
なる。そのような性質上、使用料の検討をする前提として受益者負担率を算定する際
には、適正な受益者負担率を把握するために減価償却費を考慮する必要がある。
使用料の水準は、約 20 年前に設定されてから見直しの検討がなされていないため、
併せて検討する必要があると考えられる。使用料の見直しは、問題が顕在化してから
ではなく、定期的に見直す仕組みを設けることも検討する必要があると考えられる。
また、今後到来する生産年齢人口減少社会における税収の減少も視野に入れる中で
近隣のホールとの均衡も図りながら使用料のあり方を検討し、安定した利用に努める
必要があると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-1.ふくやま芸術文化ホール(愛称:リーデンローズ)
(4) 監査の結果及び意見】
4-4-2.ふくやま美術館
平成 24 年度の入館者数を見れば、知名度の高い芸術家の展覧会を開催できれば入館
者数は増加することが実証されている。当施設は営利施設ではなく地域の美術文化の
振興を担うものであることに鑑みれば、単純に集客力だけに着目してはならないが、
他方で、財政負担も無視しえないのであり、そのバランスを考慮しつつ受益者負担率
の改善に向けて努力する必要がある。
また、入館者数が増加しても無料利用者が増加しただけでは収支は改善しない。例
えば、本施設では 65 歳以上の地域住民は入館料を免除としているが、医学の進歩や年
代別人口比率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、減免対象も併せ
て見直しを検討する必要があると考えられる。
また、利用者の拡大に努めていくことも重要であると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-2.ふくやま美術館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-3.福山市立福山城博物館
入館料については平成 5 年に見直しを実施しているものの、その後改正のないまま
20 年以上が経過している。近時は城郭の歴史的価値の見直しもなされて、日本 100 名
城が認定され福山城がこれに選定されるなど、社会情勢等も変化しており、他の城郭
との均衡も図りながら、入館料の見直しを検討する必要があると考えられる。また、
医学の進歩や年代別人口比率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、
減免対象も併せて見直す必要があると考えられる。
また、今後取り組まなければならない国史跡「福山城跡」の保存管理計画策定にお
ける当該施設の位置づけを視野に入れる中で、使用料や減免対象のあり方を検討しつ
つ、利用者の拡大に努めていくことも重要であると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-3.福山市立福山城博物館 (4) 監査の結果及び意見】
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4-4-4.福山市神辺文化会館
開館からおよそ 18 年が経過するため、施設の老朽化やそれに伴う改修の必要など、
使用料の見直しを迫られる事情が今後増加すると思われる。同種施設であるリーデン
ローズとは地理的な距離が遠いとはいえないものの、ホールの収容人数や設備の違い
によって役割を区別している状況にある。そうであれば、合併後相当期間が経過して
いること、開館から一度も受益者負担率を考慮した使用料の見直しがなされていない
こと等に鑑みて、施設に求める役割に着目しつつ安定した利用確保のため、リーデン
ローズや近隣の劇場との比較検討を行いながら適正な使用料を設定するべく、見直し
を検討する必要があると考えられる。
また、今後については、市が設置する市民センターにおけるホールと同様、現在、
建設が進められている神辺地域交流センターに隣接した施設として一体的な運営も求
められており、より地域に根差した運営が必要となると思われる。
【本内容の記載箇所:9-4.福山市神辺文化会館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-5.菅茶山記念館
当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進するため無料とされ
ている。利用料を無料化して利用促進することに意義がないとはいえないが、毎年
2,500 万円前後もの費用負担をして無料施設とすることにより得られる効果あるいは
財政負担の優先順位について、検討する余地はある。
また、新年度から新たに取組が始まる国特別史跡「廉塾ならびに菅茶山旧宅」の保
存管理計画策定における位置づけや、今後、生産年齢人口減少社会の到来による税収
の減少も視野に入れる中、使用料のあり方、運営のあり方をセットで検討し、利用者
の拡大に努めていく必要があると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-5.菅茶山記念館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-6.福山市神辺歴史民俗資料館
当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進するため無料として
きたが、開館から約 35 年が経過しているなかで入館料について再検討されたことはな
いようである。年間 500 万円以上の費用負担があり、決して財政負担は無視しえない。
施設の存続意義、維持費用の低減などと併せて、入館料を無料のままでよいかについ
て、検討する必要があると考えられる。
また、生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、使用料の
あり方、運営のあり方をセットで検討するとともに、利用者の拡大に努めていく必要
があると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-6.福山市神辺歴史民俗資料館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-7.福山市しんいち歴史民俗博物館
当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進するため無料として
きたが、開館から約 30 年が経過しており、施設の存続意義、維持費用の低減などと併
せて、入館料は無料のままでよいかについて、併設の福山市あしな文化財センターと
一体的に検討する必要があると考えられる。
また、生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、使用料の
あり方、運営のあり方をセットで検討するとともに、利用者の拡大に努めていく必要
があると考えられる。
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【本内容の記載箇所:9-7.福山市しんいち歴史民俗博物館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-8.福山市あしな文化財センター
当該施設は、福山市しんいち歴史民俗博物館同様、市民に開かれた施設とし、利用
を促進するため無料としているが、年間 600 万円以上の費用負担があり、財政負担は
無視しえない。
現在取り組んでいる国史跡「二子塚古墳」の保存整備計画策定における位置づけや、
生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、施設の存続意義、
維持費用の低減などと併せて、入館料を無料のままでよいかなどについて、併設の福
山市しんいち歴史民俗博物館と一体的に検討する必要があると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-8.福山市あしな文化財センター (4) 監査の結果及び意見】
4-4-9.福山市鞆の浦歴史民俗資料館
地元に密着した社会・歴史教育施設という意味では、類似の性格を有する福山市し
んいち歴史民俗博物館や福山市神辺歴史民俗資料館が無料施設であることとの比較を
検討する必要がある。他方で、社会・歴史教育施設という設置理念のもとでありなが
らも社会から観光資源としての価値に期待されているとするならば、この観点からも
入館料の在り方を検討する余地はある。いずれにしても、昭和 63 年に設定した入館料
は、福山城博物館の当時の入館料を参考に設定されたものであるが、福山城博物館が
その後に入館料の見直しを行ったものの当施設については見直しがなされていない状
況に鑑みれば、入館料の検討は必要と考えられる。また、医学の進歩や年代別人口比
率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、減免対象も併せて見直しを
検討する必要があると考えられる。
今後については、今後策定する「福山市鞆町伝統的建造物群保存地区」保存管理計
画における位置づけや医学の進歩や年代別人口比率の変化などから平均寿命の状況、
今後、到来する生産年齢人口減少社会における税収の減少も視野に入れる中で使用料、
減免対象のあり方を検討しつつ、観光客の取り込みも工夫しながら利用者の拡大に努
めていく必要があると考えられる。
【本内容の記載箇所:9-9.福山市鞆の浦歴史民俗資料館 (4) 監査の結果及び意見】
4-4-10.福山市放課後児童クラブ
平成 10 年に現在の事業形態とされてから約 16 年が経過しているが、その間一度も
料金水準の見直しがなされていない。料金設定当初は、国の補助基準額の考え方を基
礎として 2 分の 1 を受益者負担とする考え方を採用しているが、この補助基準額は現
在、設定時と比較して増大しており、受益者負担の割合は 2 分の 1 を大きく下回って
いる。
現在この事業の対象は原則として 3 年生までであるが、子育て支援の観点から、6 年
生まで対象を拡大することも検討されている。対象が拡大すれば、受益者負担割合の
ひずみは必然的に市の経済的基盤に大きな影響を及ぼすものとなるため、料金の見直
しは喫緊の課題である。
他の自治体の算定方法も多少の差異はあるものの歳出額の 2 分の 1 を受益者負担と
するものが多い。当市において当該算定方法に従って算定すると 5,000 円程度になる
ようであるから、これを参考に見直しを検討する必要がある。
【本内容の記載箇所:9-10.福山市放課後児童クラブ (4) 監査の結果及び意見】
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4-4-11.福山市緑町公園屋内競技場(愛称:ローズアリーナ)
① 利用目的別の原価の把握について
福山市緑町公園屋内競技場は、その使用目的が時期によって明確に区分され、発生
する原価も明確に区分して把握することが可能になるかと考える。使用目的別に原価
を把握し、受益者負担率を算出することにより、使用料の妥当性の検討及び効率的な
施設運営に向けての有益な数値情報の入手が可能になると考える。
② 使用料収入の増大について
受益者負担率が 9.3%となり、次に記載する他の社会体育施設と比較して低い値とな
った。福山市緑町公園屋内競技場は、福山市内に同様の大規模な施設がないこと、災
害時の広域避難場所に指定されている点を勘案すると他の社会体育施設と同列に議論
することはできないが、改善の必要性はあると考える。効率的な管理運営の実現によ
るコストの削減はもちろんのことではあるが、利用者数の増加を図る施策及び需要の
価格弾力性(価格の変化率に対する需要量の変化の割合)を検討した上での使用料単
価の改訂等の柔軟な見直しにより、使用料収入の増大を図る必要があると考える。
③ 将来的な施設の在り方について
福山市緑町公園屋内競技場は、夏季は 50 メートルの屋内プールとして、また、夏季
以外はアリーナ体育館として使用されているため、プールとアリーナの切り替え工事
のために 5 月下旬から 6 月上旬及び 9 月中旬から 10 月上旬にかけては、当該施設を使
用することができず、非効率的な施設利用になっているとともに、切り替えのための
作業費がかかる(平成 25 年度の切り替え作業費は 13,073 千円)。将来的には、福山市
社会体育基本計画(平成 25 年 11 月)にも記述されているように、老朽化した福山市
体育館に代わる新たな総合体育館の整備とともに、福山市緑町公園屋内競技場のアリ
ーナ機能の廃止及びプールの通年営業等を含めた抜本的な見直しも検討すべきと考え
る。
【本内容の記載箇所:9-11.福山市緑町公園屋内競技場(ローズアリーナ)
(5) 監査の結果及び意見】
4-4-12.福山市新市スポーツセンター
① 受益者負担率について
当該施設の受益者負担率は 37.5%となり、他の社会体育施設と比較して高い値とな
った。この要因としては、建設費の約 86%が補助金で賄われていることによる減価償
却費負担が少ないこと、3 人の臨時職員での低コストでの運営等が考えられる。現状の
利用者数も堅調に推移していることから比較的良好な運営が行われている印象である。
今後は、少子高齢化の進展による人口構成の変化及び多様化する市民ニーズに適時に
対応した管理運営を期待する。
【本内容の記載箇所:9-12.福山市新市スポーツセンター (5) 監査の結果及び意見】
4-4-13.福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
① 市外利用者との公平性の確保について
福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場は、供用開始時期が平成 25 年 10 月からと新し
く、使用料決定までの過程がヒアリング可能ではないかと考え選定した。
使用料に関する検討の中で、公費負担の公平性を確保する観点から、市内利用者と
市外利用者の使用料を別にすべきか否かの検討がなされたとのことである。最終的に
は、市内・市外の確認作業を行うことによるトラブルを考慮して、市内・市外利用者
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別の使用料の採用は見送ったとのことであった。
社会体育施設全般において、市内・市外利用者別の使用料は採用されていないが、
公費負担の公平性を確保する観点から市内・市外利用者別の使用料の検討を行う必要
があると考える。ちなみに、使用料検討時に入手した他の 17 自治体のグラウンド・ゴ
ルフ場の内、市内・市外別の使用料を 8 の自治体が採用している。
【本内容の記載箇所:9-13.福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
(5) 監査の結果及び意見】
4-4-14.福山市松永健康スポーツセンター
① 受益者負担率について
一般的に社会体育施設は、市民にとって必需的な施設というよりは、個人の価値観
等により選択的に利用される施設であると考える。
福山市松永健康スポーツセンターは、温水プールとトレーニングルームを有してお
り、民間のフィットネスクラブに類似したサービスを提供する機能を有しており、民
間による同様のサービス提供も期待できる施設であると考える。
一方において、福山市緑町公園屋内競技場、福山市新市スポーツセンター、福山市
竹ケ端運動公園は、施設の規模及び機能等を考えると、民間によるサービス提供は期
待しがたい施設といえるのではないだろうか。
民間によるサービス提供が期待できる施設の受益者負担率が、期待できない施設(福
山市緑町屋内競技場を除く)の受益者負担率を下回るのはどうであろうか。現在、福
山市西部地区には、民間のフィットネスクラブがないことから、行政によるサービス
提供の必要性は理解できるところであるが、受益者負担率の向上に向けた施策を講ず
る必要があると考える。
【本内容の記載箇所:9-14.福山市松永健康スポーツセンター
(5) 監査の結果及び意見】
4-4-15.福山市竹ケ端運動公園
① 施設の種類ごとの原価の把握について
福山市竹ケ端運動公園は、陸上競技場、野球場、水泳場、庭球場他の利用目的を異
にする複数の施設を有している。施設の種類ごとに原価を把握し、受益者負担率を算
出することにより、使用料の妥当性の検討及び効率的な施設運営に向けての有益な数
値情報の入手が可能になると考える。
② 施設の改修について
福山市竹ケ端運動公園の施設は、建設経過年数が 30 年を超える施設を有する等、施
設の老朽化及び施設の機能の陳腐化等の課題を有している。そこで、福山市は、平成
17 年度には野球場の改修工事、平成 23 年度には陸上競技場の改修工事を行うことによ
って、施設の老朽化対策及び機能を含めた施設設備の充実を図ることにより、利用者
の増加を図っているところである。また、老朽化の著しい水泳場についても、他の屋
外水泳場を含めた統廃合等を検討しているところである。
施設の老朽化及び施設機能の陳腐化によって利用者数が減少するという負のスパイ
ラルは避けなければならない。そのような観点からは、野球場及び陸上競技場の改修
工事は評価できるのではないであろうか。今後も利用者のニーズに沿った適切な投資
を効率的に行い、施設のハード面及びソフト面の充実を図ることによって、利用者数
の増加を図る必要がある。
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【本内容の記載箇所:9-15.福山市竹ケ端運動公園 (5) 監査の結果及び意見】
4-4-16.福山市深津体育施設
① 使用料を含めた施設自体の在り方の検討
福山市深津体育施設は、福山市のホームページの利用可能施設一覧にも掲載されて
おらず、その存在を広く市民が周知しているとは言い難い。よって、当該施設の利用
者は近隣の市民に限られていると推測される。このように利用者が特定の地域の市民
に限定され、かつ、福山市内の他の類似施設が使用料を徴収しているなかで、当該施
設のみが無料施設というのは公平性の観点からも問題である。施設も老朽化しており、
使用料の徴収はもちろんのこと、施設の在り方自体の検討も必要である。
【本内容の記載箇所:9-16.福山市深津体育施設 (5) 監査の結果及び意見】
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4-5.建設局関連
4-5-1.内海フィッシャリーナ
① 利用者数増加のための取り組みが必要
近年においては入艇率が 50%を下回る状況が続いている。特に、平成 26 年 4 月に福
山市内に「ボートパーク福山」が広島県によって開設された影響で、平成 26 年 6 月時
点における入艇率は 34.8%に低下している。また、平成 24 年度から平成 29 年度にか
けて総額 269,800 千円の浮桟橋工事が進行中で、今後の減価償却費の増加が確実であ
り、修繕工事費などの支出も増加傾向にあるため、利用者を増やす取り組みが急務と
なっている。
② 剰余金の 75%部分の市への納入は当該年度内になされるべき
平成 25 年度分の剰余金は 3,730 千円であるが、市への納入日は平成 26 年 8 月 29 日
となっている。平成 25 年度の剰余金は平成 25 年度の歳入として市の決算に計上され
るべきであり、法人市民税の納税期限は決算後 2 か月以内となっていることとの比較
においても剰余金の納入時期は遅いと言わざるを得ない。毎年 5 月末日までに剰余金
が納入され、当年度決算に歳入として計上されるよう事務手続きを変更する必要があ
る。
【本内容の記載箇所:10-1.内海フィッシャリーナ (5) 監査の結果及び意見】
4-5-2.福山メモリアルパーク
① 運営費を料金収入でまかなうべき
福山メモリアルパークは娯楽施設であり、利用者からの料金収入によってその運営
費をまかなうことを原則とすべきである。平成 25 年度の受益者負担率 53.1%は低いと
言わざるを得ない。
② プール料金改定を検討すべき
近隣のレジャープールの料金は次のようになっている。
みろくの里レジャープール(福山市) 大人 1,500 円 子ども 1,200 円
※遊園地入場券(大人 800 円、子ども 500 円)を含む
中央公園ファミリープール(広島市) 大人 760 円 子ども 340 円
立地条件や施設規模、プールの種類などに違いがあるため、料金を単純に比較する
わけにはいかないものの、これら近隣のレジャープールと比較をすると、福山メモリ
アルパークのプール料金は安く設定されており、プール料金については改定を検討す
べきである。
【本内容の記載箇所:10-2.福山メモリアルパーク (5) 監査の結果及び意見】
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4-6.保健福祉局関連
4-6-1.福山市老人福祉センター、福山市ふれあいプラザ
① 無料又は低額な利用料金の再検討が必要
平成 20 年の住宅における内風呂普及率は 95.5%(広島県は 97.79%)となっており、
また、平成 12 年からは介護保険制度が開始され入浴も介護サービスの中に加えられて
いることや、日帰り温泉やスーパー銭湯など民間の入浴施設も出現しており、それぞ
れ原則的に有料であるが、これらのサービスや施設の利用者も多数存在することを考
慮すると、開設当時と比較して入浴施設にとっての外部環境は大きく変化していると
言える。
65 歳以上の高齢者人口の全人口に占める割合が 25%を超え、かつ、高齢者世帯の経
済状況も所得面や貯蓄面において他世代と遜色のない現実を考えれば、高齢者に対す
るレクリエーションのための便宜を供与することを目的として、無料又は低額な利用
料による福山市ふれあいプラザの入浴サービスの提供の必要性自体を再検討すること
が必要と考える。
② 利用者の実態把握と類似施設との統一的運用の必要性
各福山市ふれあいプラザの 11 月の利用者数を見ると、各中学校区の 65 歳以上の高
齢者人口に比べて非常に少ない人数となっている。また、福山市ふれあいプラザにお
いては、利用頻度 80%以上の利用者の延べ利用回数が施設全体の延べ利用回数に占め
る割合は、いずれの施設においても 50%を超えた数値となっており、福山市ふれあい
プラザの入浴設備は、一部の利用者によって数多く利用されていることがうかがえる。
利用者の利用頻度や利用目的などの実態把握が必要である。
福山市ふれあいプラザは高齢者の交流の場であるが、地域交流の拠点としては、福
山市公民館や福山市コミュニティセンター、福山市市民センターなどが存在し、福山
市ふれあいプラザとこれらの施設では機能的に類似している面も多いと思われる。人
口減少による財政的制約を考慮すると、統一的な運用による効率化を検討することも
重要である。
【本内容の記載箇所:11-1.福山市老人福祉センター、福山市ふれあいプラザ
(5) 監査の結果及び意見】
24
5.監査対象の概要
25
5-1. 公の施設
(1) 公の施設の定義
地方自治法第 244 条には、公の施設について次のように規定されている。
第 244 条(公の施設)
普通地方公共団体は、住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するた
めの施設(これを公の施設という。
)を設けるものとする。
2 普通地方公共団体(次条第 3 項に規定する指定管理者を含む。次項において
同じ。
)は、正当な理由がない限り、住民が公の施設を利用することを拒んでは
ならない。
3 普通地方公共団体は、住民が公の施設を利用することについて、不当な差別
的取扱いをしてはならない。
このように、公の施設とは、市庁舎のように地方公共団体がその事務事業を行うた
めの施設ではなく、住民が利用するための施設であり、行政財産の中の公共用財産に
分類される。
公有財産の区分(地方自治法第 238 条)
公用
財産
地方公共団体が事
庁舎、研究施設等に供される
務事業を執行する
建物及び敷地
ためのもの
行政
財産
公用又は
公共用に
供する財産
普通
財産
行財政財産以外の一切の財産
住民の一般的な共 公園、道路、河川、学校、図
公共用
同の利用に供する 書館等に供される建物及び
財 産
もの
敷地
売払用の土地、行政財産の用
途を廃止したもの
また、その利用目的は単に公的なものに限定されておらず、住民の福祉の増進が目
的となっており、今日においては、生活・福祉・教育・スポーツ・文化・娯楽などの
各分野にわたって様々な施設が整備され、多くの住民に対してサービスの提供が行わ
れている。
26
(2) 福山市における公の施設
次に、福山市において設けられている公の施設を所管局別に示す。
所 管 局 及 び 施 設 名
企画総務局(一般会計)
市立大学
所 管 局 及 び 施 設 名
経済環境局(一般会計)
所 管 局 及 び 施 設 名
市民局(一般会計)つづき
平家谷椿園
福山市人権平和資料館
あしだ交流館
人権交流センター
福山市老人福祉センター
福山市立動物園
勤労青少年ホーム
福山市ふれあいプラザ
渡船・渡船場
自然研修センター
内海生活支援ハウス
福山市内海ふれあいホール
老人デイサービスセンター
クレセントビーチ海浜公園
老人短期入所施設
福山市国民宿舎
保育所
福山市園芸センター即売所
学校
母子生活支援施設
道の駅等建物
幼稚園
社会福祉会館
福山市農村女性の家
ふくやま芸術文化ホール
すこやかセンター
卸売市場管理事務所
福山市立福山城博物館
夜間成人診療所
内海多目的集会所
ふくやま美術館
こども発達支援センター
福山市水産物加工センター
ふくやま文学館
農水産物加工センター
福山市神辺文化会館
道路
アリストぬまくま
菅茶山記念館
広場
沼隈産地形成促進施設
福山市神辺歴史民俗資料館
溝渠
農山漁村公園
福山市鞆の浦歴史民俗資料館
河川
地域農業管理施設
福山市しんいち歴史民俗博物館
駐車場
福山市リサイクルプラザ
福山市あしな文化財センター
保健福祉局(一般会計)
建設局(一般会計)
駐輪場
公園
遊園地
経済環境局(特別会計)
市民局(特別会計)
大橋財産区墓地
教育委員会(一般会計)
図書館
食肉センター
水泳場
市民局(一般会計)
武道館
市営住宅
斎場
竹ケ端総合体育施設
桟橋等
墓苑墓地
体育館
内海フィッシャリーナ
福山市市民交流センター
福山市緑町公園屋内競技場
福山市市民センター
福山市松永健康スポーツセンター
駐車場
福山市沼隈サンパル
社会体育施設
集落排水処理施設
福山市市民参画センター
福山市放課後児童クラブ
福山市男女共同参画センター
福山市深津体育施設
福山市商店街利便施設
生涯学習プラザ
ぬまくま交流館
えほんの国
福山市公民館
福山市ものづくり交流館
福山市コミュニティセンター
建設局(特別会計)
経済環境局(一般会計)
※ 施設名称については、一部略称で表示している。
27
5-2. 使用料の徴収
(1) 使用料徴収の根拠
使用料の徴収については、地方自治法第 225 条並びに第 228 条第 1 項において次の
ように規定されている。
第 225 条 (使用料)
普通地方公共団体は、第 238 条の 4 第 7 項の規定による許可を受けてする行政
財産の使用又は公の施設の利用につき使用料を徴収することができる。
※ 第 238 条の 4 第 7 項 行政財産は、その用途又は目的を妨げない限度にお
いてその使用を許可することができる。
第 228 条 (分担金等に関する規制及び罰則)
分担金、使用料、加入金及び手数料に関する事項については、条例でこれを定
めなければならない。
公の施設は住民の福祉を増進する目的をもってその利用に供するために設置された
施設であるため、その建設や運営に必要なコストについては、そのすべてを公費であ
る税金によってまかない、利用者には使用料の負担を求める必要がない、という考え
方も存在する。
しかし、もし、公の施設が無料で利用できるとすると、その施設を利用する者は得
をするが、利用しない者は損をするといった具合に、同じ税金を負担する住民の間に
不公平が生じることとなる。また、無料であれば、利用者に負担感がないため、特定
の者が継続して独占的に施設を使用するということも考えられ、公のための施設では
なく、特定の者のための施設となってしまい、その施設が本来目的としている住民の
福祉の増進に寄与することができなくなるといった恐れも生じる。
したがって、公の施設を利用する者から、ある程度の負担感を伴う使用料を徴収す
ることには合理性があり、また、それは必要である。
28
(2) 平成 25 年度使用料の状況
平成 25 年度の福山市決算において計上された使用料の状況は、次表のとおりである。
項
目
一般会計 使用料
1.総務使用料
土地使用料
建物使用料
市民センター使用料
市民交流センター使用料
市民参画センター使用料
あしだ交流館使用料
沼隈サンパル使用料
2.民生使用料
総合保健福祉施設使用料
こども発達支援センター使用料
社会福祉会館使用料
内海生活支援ハウス使用料
老人福祉センター使用料
男女共同参画センター使用料
自然研修センター使用料
人権平和資料館使用料
えほんの国使用料
保育所利用料
母子生活支援施設利用料
3.衛生使用料
夜間成人診療所使用料
斎場使用料
墓苑墓地使用料
4.労働使用料
勤労青少年ホーム使用料
5.農林水産業使用料
建物使用料
漁港使用料
6.商工使用料
動物園入園料
渡船料
渡船場使用料
観光駐車場使用料
福山市内海ふれあいホール使用料
7.土木使用料
道路占用料
広場使用料
溝渠使用料
駐車場使用料
河川占用料
港湾使用料
公園使用料
メモリアルパーク施設使用料
住宅使用料
住宅駐車場使用料
収入済額
5,373,194
42,714
5,595
2,783
16,508
4,804
10,719
168
2,136
3,266,912
9,569
27,838
551
1,508
3,794
359
4,064
168
1,190
3,217,805
66
112,849
44,160
56,053
12,637
1,067
1,067
3,136
1,793
1,343
97,283
56,460
27,237
179
11,836
1,572
883,551
133,458
1,688
33,508
26,367
347
1,969
2,504
40,979
592,699
50,032
項
目
8.教育使用料
学校施設使用料
高等学校入学料
大学入学料
大学授業料
幼稚園保育料
放課後児童クラブ利用料
芸術文化ホール使用料
神辺文化会館使用料
公民館使用料
図書館使用料
生涯学習プラザ使用料
博物館使用料
美術館使用料
文学館使用料
水泳場使用料
武道館使用料
竹ケ端総合体育施設使用料
体育館使用料
緑町屋内競技場使用料
松永健康スポーツセンター使用料
社会体育施設使用料
都市開発事業特別会計 使用料
1.土地使用料
土地使用料
集落排水事業特別会計 使用料
1.農業集落排水処理施設使用料
農業集落排水処理施設使用料
2.漁業集落排水処理施設使用料
漁業集落排水処理施設使用料
3.土地使用料
土地使用料
食肉センター特別会計 使用料
1.土地使用料
土地使用料
駐車場事業特別会計 使用料
1.使用料
駐車場使用料
土地使用料
建物使用料
財産区特別会計 使用料
1.衛生使用料
大橋財産区墓地使用料
29
(単位:千円)
収入済額
965,683
6,215
1,119
101,182
417,801
68,584
121,781
66,473
10,627
185
88
14,811
21,664
26,075
3,520
1,118
934
20,377
15,175
20,221
13,503
34,231
5,615
5,615
5,615
33,374
20,450
20,450
12,916
12,916
7
7
6
6
6
335,309
335,309
335,277
15
17
0
0
0
30
6.施設の抽出と受益者負担率の考え方
31
6-1.使用料の詳細について確認を行う施設の抽出
監査に際しては使用料の詳細について確認を行う施設の抽出を行った。これは、「公の
施設の使用料のあり方」について監査を行うに当たって、各施設の使用料が少子高齢化に
より人口減少が現実のものとなっている現在の社会経済情勢にふさわしい水準に設定さ
れているかを検証することを監査の中心と位置付けて、市が独自に使用料の設定を行って
いる施設の中から特徴的な施設について試査による確認を行い、当該施設の使用料の評価
を行うことによって使用料設定の原則的な考え方を示すことに主眼を置いたためである。
したがって、使用料の生じる施設であっても、保育所・幼稚園や夜間診療所などのよう
に法令等の基準により使用料が規定されている施設については確認の対象から除外して
いる。また、過去の包括外部監査で監査対象とした施設や公営企業、公営住宅にかかる使
用料、市場性が認められる駐車場使用料についても除外している。なお、市民センターに
ついては、一番新しい施設として福山市西部市民センターを確認の対象とした。
次に、使用料の詳細について確認を行った施設を示す。
7. 経済環境局
9. 教育委員会
7-1. 福山市リサイクルプラザ
9-1. ふくやま芸術文化ホール
7-2. 福山市園芸センター即売所
9-2. ふくやま美術館
7-3. 福山市商店街利便施設
9-3. 福山市立福山城博物館
7-4. えほんの国
9-4. 福山市神辺文化会館
7-5. 福山市ものづくり交流館
9-5. 菅茶山記念館
7-6. 福山市立動物園
9-6. 福山市神辺歴史民俗資料館
7-7. 福山市国民宿舎 仙酔島
9-7. 福山市しんいち歴史民俗博物館
7-8. クレセントビーチ海浜公園
9-8. 福山市あしな文化財センター
7-9. 福山市水産物加工センター
9-9. 福山市鞆の浦歴史民俗資料館
7-10. 福山市内海ふれあいホール
9-10. 福山市放課後児童クラブ
7-11. 福山市農村女性の家
9-11. 福山市緑町公園屋内競技場
8. 市民局
9-12. 福山市新市スポーツセンター
8-1. 福山市公民館
9-13. 福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
8-2. 福山市コミュニティセンター
9-14. 福山市松永健康スポーツセンター
8-3. 福山市市民交流センター
9-15. 福山市竹ケ端運動公園
8-4. 福山市人権平和資料館
9-16. 福山市深津体育施設
8-5. 福山市男女共同参画センター
10. 建設局
8-6. 福山市市民参画センター(本館)
10-1. 内海フィッシャリーナ
8-7. 福山市西部市民センター
10-2. 福山メモリアルパーク
8-8. 福山市沼隈サンパル
11. 保健福祉局
11-1. 福山市老人福祉センター、福山市ふれあいプラザ
32
6-2. 受益者負担率の考え方
使用料の詳細を確認する指標として「受益者負担率」を用いることとする。次に「受
益者負担率」の考え方について述べる。
(1) 受益者負担の原則と公費負担の関係
公の施設の使用料は、その施設を利用する者から、その者が利用により享受する便
益の対価として徴収されるべきものであり、施設の維持管理・運営に要する経費の負
担は、利用する者と利用しない者との負担の公平性・公正性を確保するために、受益
者負担の原則に基づいて設定される必要がある。
民間の施設であれば、その施設にかかるすべての経費を回収できるだけの使用料金
額が設定されることが大原則である。しかし、公の施設の多くは、利用者から徴収す
る使用料のみによって、それを建設し運営するために必要なコストをまかないきれて
おらず、その不足する部分について公費として市民の税金が充当されているのが現状
である。つまり、その施設を利用しない者も税金を通じて施設にかかるコストを間接
的に負担していることになる。
公の施設のコストについて、受益者負担と公費負担の間で、どちらがどれだけの負
担をするかを決定することは自治体運営において重要な検討事項であり、また、自治
体の財政にも大きな影響を与えるものである。
(2) 受益者負担率の算定
それぞれの施設の持つ公共性や公益性に応じて、使用料によってコストを回収する
べき割合は異なるものと思われる。各施設の受益者負担の状況を把握するに当たって、
収入と費用の対比を表した比率が「受益者負担率」である。その算定方法は次のとお
りである。
受益者負担率 =(徴収する使用料+減免された使用料)÷ 経常的な施設運営原価
① 減免された使用料について
受益者負担率の計算上、各施設において徴収する使用料に加えて、減免された使
用料についてもそれが徴収されたものと仮定して収入とする。
使用料の減免は社会的要請等に基づいて政策的に実施されているものであり、減
免規定に該当する使用料については受益者負担とせず公費負担とすることについて
合意されている。したがって、施設の設置目的に合致した利用が行われたものと考
えて、減免された使用料を収入として認識するものである。
② 経常的な施設運営原価の計算について
各施設の原価計算を行うに当たって、次の経費のうち、各年度における特別な経
費を除いた項目を、経常的な施設運営原価の構成項目とする。
33
項
人件費
目
物件費
維持補修費
その他経費
各年度の特別な経費
減価償却費
説
明
施設の維持管理や運営に係る職員人件費
(一般職員、嘱託職員、臨時職員の区分ごとに、年間の平
均賃金を用いて計算する。
)
光熱水費、委託料、賃借料、指定管理料など施設の維持管
理や運営に係る経費
修繕料や、維持補修工事費など施設の維持補修に係る経費
上記以外の経費
臨時的な経費のため、受益者負担率の計算には使用しない
建物・設備等の減価償却費の当該年度分
③ 減価償却費の算定について
減価償却費は固定資産の価値が時の経過とともに減少することを費用化するもの
である。
公の施設は住民の福祉を増進する目的をもって設置された市民全体の財産であり、
設置目的に合致する限り誰でも利用できる施設であるため、減価償却費を資産の取
得に要する費用として公費で負担する経費として位置付けて原価に算入しないとい
う考え方がある。
しかし、企業会計においては減価償却費を原価として認識することは常識である
ことや、公の施設が数多く存在する現状において、施設の老朽化による改築や大規
模修繕、建て替えに伴う経費が自治体の財政に大きな影響を与えることを考慮すれ
ば、維持管理費や運営費などのランニングコストのみでなく、資本的費用について
も利用者負担のあり方を考える上で原価の構成要素としてとらえることは必要であ
る。
算定に当たっては、次の点に留意する。
・ 定額法に基づいて、
( 取得価額 ÷ 耐用年数 )により算出する。
・ 耐用年数及び償却率表は、原則として「減価償却資産の耐用年数等に関する
省令」に従うものとする。
・ 既に耐用年数を経過した施設については減価償却費は発生しない。
・ 供用を開始した後に資本的支出による改修が行われた場合は、その時点から
減価償却費を費用として計算する。
・ 建設年度が古いことや合併により引き継いだ施設であるなどの理由から、建
設費が不明な施設については、損害保険の付保の際の評価額を用いて計算す
る。
・ 建設に際して財源に補助金を充当した場合は、取得価額から補助金分を減額
して計算する。
・ 建設費の財源として起債を充当した場合に、その償還時に国からの地方交付
税による補てん措置が行われることがある。施設の中には建設から相当の年
数を経過したものもあり、建設当時の起債状況について正確な把握が困難と
の理由から、この交付税措置による建設費の減額については、減価償却費の
計算上考慮しない。
34
④ 施設の敷地である土地の取得費用について
建物や設備は使用されることによって減耗し、また、時の経過とともに老朽化が
進行するが、土地についてはそのようなことは生じないという理由から、施設の建
設に際してその敷地となる土地を取得するための費用については、原価に算入しな
い。
35
36
7.施設の詳細(経済環境局)
37
7-1.福山市リサイクルプラザ
施設名
福山市リサイクルプラザ
条例名
福山市リサイクルプラザ条例
使用料名
‐(無料施設)
所管課
経済環境局 環境部 環境啓発課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市リサイクルプラザは、平成 12 年 9 月、福山クリーンセンター内にリサイク
ル工場と併設して建設された。リサイクル体験学習のためのコーナーや、ごみの情
報コーナーなどを設置し、ごみ減量・リサイクルに向けた体験的な啓発施設として
の役割を果たしている。福山市リサイクルプラザでは、クリーンセンター内の施設
見学や出前講座、ボランティア団体「エコローズ企画」によるリサイクル体験講座
や不用家具の再使用「リユース」など、数々の事業を実施しており、循環型社会形
成に向けた、「ごみ 3R=Reduce(リデュース:削減)、Reuse(リユース:再使用)、
Recycle(リサイクル:再生利用)
」 を基本に、市民・事業者・行政が一体となった
取り組みを行っている。
福山市リサイクルプラザは市民に対する環境啓発を目的とした施設であることか
ら、施設としての入場料・使用料は来館者・貸館とも開館当初から無料としている。
また、平成 23 年度には福山市が経済産業省から次世代エネルギーパーク(注)に
認定され、福山市リサイクルプラザがその拠点施設に位置付けられている。また、
福山市では市民団体を対象にして、環境関連施設バス見学を企画し、エコ情報の発
信や環境啓発活動を推進している。
このように福山市リサイクルプラザは、廃棄物の減量及び資源の有効利用に関す
る情報及び体験の場を市民に提供することにより、その意識啓発を図るとともに市
民の自主的な活動を支援し、循環型社会の形成に資することを目的に設置された施
設である。
(注)次世代エネルギーパークとは
経済産業省(資源エネルギー庁)では、新エネルギーをはじめとした次世代の
エネルギーについて、実際に国民が見て触れる機会を増やすことを通じて、地球
環境と調和した将来のエネルギーの在り方について、国民の理解の増進を図るた
め、太陽光等の次世代エネルギー設備や体験施設等を整備した「次世代エネルギ
ーパーク」を推進している。
地方自治体等を対象に、次世代エネルギーパークとしてふさわしい計画を公
募・公表することにより、その整備の更なる推進を図っており、1つの施設では
なく、ある地域に点在するエネルギー関連施設をまとめて、そのエリア全体を次
世代エネルギーパークと称している。
38
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
H23
H24
H25
施設の利用状況
16,236 人
16,101 人
10,688 人
来館者数(年間)
3,372 人
2,911 人
3,282 人
施設見学者数
5,480 人
5,580 人
3,222 人
イベント参加者数
4,708 人
4,894 人
1,285 人
リサイクル体験講座
1,818 人
1,901 人
1,819 人
不用家具申込者数
858
人
815
人
1,080 人
貸館
収支状況
使用料は、福山市リサイクルプラザ条例第 6 条の
収入
規定により無料である。また、管理運営費について
支出
はクリーンセンターの管理になるため福山市リサ
イクルプラザでは予算計上していない。
剰余金
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市リサイクルプラザ条例第 6 条の規定により無料施設である。
② 設定根拠
福山市リサイクルプラザは、廃棄物の減量及び資源の有効利用に対する意識啓発
を図ることを目的とした施設であることに鑑みて、無料施設としている。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
人件費
目
金額(千円)
39,420
物件費
6,406
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
(平成 25 年度の特別な経費を除く)
12,793
2,282
60,901
(60,901)
内
訳
エコローズ企画業務委託料及び
館内電気料
公債利子分
減価償却費計算表を参照
減価償却費計算表
減価償却
対象
建物
設備
合計
建設費
(千円)
159,611
68,583
228,194
補助金
(千円)
79,806
34,292
114,097
償却対象
(千円)
79,806
34,292
114,097
耐用
年数
50 年
50 年
50 年
定額法
償却率
0.020
0.020
0.020
取得
年
H12
H12
H12
残存
年数
37 年
37 年
37 年
償却費
(千円)
1,596
686
2,282
(注) 福山市リサイクルプラザの建物の取得価額は 159,611 千円、設備の取得価額は
68,583 千円であるが、隣接するリサイクル工場の建設・補助金受給に際し、啓発
棟を設置することが条件であったことから、建物・設備の取得価額の 1/2 が補助
金により賄われている。
39
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
A-B
A÷B
平成 25 年度の特別な経費を含む場合
‐千円
60,901 千円
△60,901 千円
‐%
平成 25 年度の特別な経費を含まない場合
‐千円
60,901 千円
△60,901 千円
‐%
(5) 監査の結果及び意見
① 環境啓発目的以外の利用目的の使用の場合には、使用料の徴収を検討すべき
福山市リサイクルプラザ内には会議室や和室及びプロジェクターやスクリーンを
備えた研修室が設置されている。会議室・和室・研修室は環境啓発に係る各種行事
に使用される他、民間業者の貸会議室としても利用されている。しかし、民間業者
や民間団体の貸会議室利用であっても、福山市リサイクルプラザ条例第 6 条の規定
により無料となっている。福山市リサイクルプラザは、あくまでも環境啓発を目的
とする施設であり、これ以外の利用目的の使用の場合には、使用料の徴収を検討す
べきである。特に貸会議室としての利用の場合には、福山市の他の施設においては
使用料を徴収している。条例を改正し、市内同規模の貸会議室と同等の使用料を設
定すべきである。
② 福山市リサイクルプラザのさらなる有効活用方法の検討が必要
平成 23 年 3 月に発生した東日本大震災に端を発した原発事故や、近年の原油価格
の変動等から、私たちは以前に増して、エネルギー問題に興味を持つようになって
きた。福山市リサイクルプラザにも太陽光発電が設置されており、また近隣にはご
み固形燃料(RDF)を利用した発電所及び RDF の製造施設やメガソーラー(福山太陽
光発電所)が設置されており、これらとともに福山市次世代エネルギーパークを構
成している。福山市リサイクルプラザは市民が資源問題やエネルギー問題と向き合
うためにも有意義な施設であると言える。そこで、エコやエネルギー問題について
の市民の関心がさらに高まるように、福山市リサイクルプラザをもっと有効に活用
できる方法を模索し、実行することが望まれる。また福山市次世代エネルギーパー
クを構成する民間企業とも連携し、官民が協力して、福山市次世代エネルギーパー
クの拠点施設である福山市リサイクルプラザを有効に活用することが望まれる。
7-2.福山市園芸センター即売所
施設名
福山市園芸センター即売所
使用料の根拠
福山市普通財産(不動産)貸付要領
使用料名
建物使用料
所管課
経済環境局 農林水産部 地産地消推進課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市園芸センターは、昭和 53 年 4 月、市制 60 周年記念事業の一環として開園
40
された施設である。福山市園芸センターは農業担い手の研修の場と、市民の緑化意
識の高揚を図り、あわせて市民の憩いの場を提供することを目的とする施設である。
53,000 ㎡を有する敷地の園内には、
「ばらのまち福山」にふさわしく 2,880 ㎡のば
ら園には約 300 品種、約 1,200 本のばらが植栽されている他、桜園花梅園・芝生広
場・花壇などが整備され、公園として開放されている。また、農業担い手研修のた
めの園芸技術実習ができるように畑・果樹園が整備されている。さらには、80 人収
容可能の大会議室、20 人収容可能な小会議室も完備している。
この他、園芸に関する栽培指導相談や展示会・講習会の開催や、毎年 10 月下旬か
ら 11 月上旬には、新鮮な農産物や花木・草花の販売、各種展示会収穫体験及び各種
クイズ等のイベントを盛り込んだ園芸祭を開催している。
福山市園芸センター即売所は福山市園芸センター内の一角に設けられている。園
内で収穫された野菜や果物などを展示即売している。即売所は福山市が設置してい
るが、運営は福山市農協が行っており、即売所の地代・家賃を建物使用料として福
山市農協より受け取っている。
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
施設の利用状況
福山市園芸センター来場者数
収支状況
収入(土地・建物使用料)
支出(建物保険料)
剰余金(市の歳入)
H23
H24
H25
23,148 人
25,029 人
27,880 人
135 千円
2 千円
133 千円
135 千円
2 千円
133 千円
135 千円
2 千円
133 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市普通財産(不動産)貸付要領に基づき、土地貸付料が 84,515 円(年間)、
建物貸付料が 51,377 円(年間)である。
② 設定根拠
福山市普通財産(不動産)貸付要領第 5(貸付料の算定基準)に準拠して設定し
ている。
(3) 監査の結果及び意見
① 福山市園芸センターの全体的な収支の見直しを検討する必要がある
福山市園芸センターの入場料は無料である。これは、農業の担い手の園芸技術研
修の場と市民の憩いの場として、広く市民に活用してもらうためである。しかし、
福山市園芸センターの市民の認知度は決して高いとは言えず、福山市園芸センター
への来場者数は、近年増加傾向にはあるものの、福山市の人口規模からすると、十
分なレベルとは言い難い。さらに、福山市園芸センターの管理・運営に際しては、
年間で人件費が 2,400 万円、物件費が 500 万円、需用費・役務費などの経費が 300
万円など、合計で約 3,200 万円の経費が発生しており、これらはすべて税金によっ
て賄われている。
福山市園芸センターの市民の憩いの場としての公園機能に鑑みれば、入場料や施
41
設の使用料を徴収することは適切ではないと考えられる。
しかし、福山市においても税収の落ち込みや、一方での社会保障関係費の増加に
より、収支状況は厳しくなってきている。このような状況の中で、福山市園芸セン
ターの管理・運営を維持していくためには、園芸技術研修の受講料の引き上げの検
討や、引き続き支出の削減を行うなどして、収支の見直しを行う必要があると考え
る。
福山市園芸センターはまもなく開業から 40 年を迎えることになるが、この間に農
政のあり方、地産地消や食育の広がり、自然環境の保護意識が高まるなど、福山市
園芸センターを取り巻く環境や前提条件は大きく変質している。福山市ではこのよ
うな環境変化に対応するため、平成 18 年度から 21 年度までの 4 年間にわたり、農
林水産行政機構の見直しや福山市園芸センターのあり方についての議論を行ってき
た。また、平成 22 年度には機構改革を実施し、福山市園芸センター条例の一部を改
正するとともに、施設の再整備等を計画的に行ってきたところであるが、環境変化
や福山市の収支状況を踏まえ、引き続きの議論や検討を期待するところである。
7-3.福山市商店街利便施設
施設名
福山市商店街利便施設
条例名
福山市商店街利便施設条例
使用料名
福山市商店街利便施設使用料
所管課
経済環境局 経済部 商工課
管理運営
指定管理者:今町高架下商店街利便施設運営協議会
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市商店街利便施設は、商店街が集積する地域において、多目的な活動に利用
できる場を提供するとともに、商店街の振興及び地域コミュニティの形成を図るた
めに JR 福山駅近くの高架下に給排水、照明設備等を整備し、昭和 58 年 7 月 1 日に
供用開始した施設である。
面積は約 550 ㎡、主な設備として、照明・コンセント・水飲み場・散水栓・スロ
ープがある。現在は週 5 日生鮮食料品の購入の場として周辺住民を中心に利用され
ている。二つの業者が出店しており、一つの業者は週 3 回出店し、月に約 4,000 人
の買い物客が来ている。またもう一つの業者は週 2 回出店し、月に約 700 人の買い
物客が来ている。なお、実質的な管理・運営は指定管理者が行っている。
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
H23
施設の利用状況
有料
261 件
‐
無料
収支状況
‐
収入
‐
支出
‐
剰余金
42
H24
H25
252 件
251 件
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
‐
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市商店街利便施設条例により下記のとおり定められている。なお、当該利用
料金は指定管理者へ入金される。一方で、福山市は指定管理者に対し指定管理料は
支出せず、維持管理費はすべて指定管理者が負担している。なお、指定管理者が負
担する年間の管理運営費は平成 25 年度の場合、約 723 千円である。
時間区分
種別
午前
午後
夜間
全日
8 時から
12 時まで
13 時から
17 時まで
18 時から
22 時まで
8 時から
22 時まで
有料の催物に使用する場合
1,540 円
1,540 円
2,050 円
3,600 円
無料の催物に使用する場合
820 円
820 円
1,330 円
2,050 円
物品の販売を行う場合
1 平方メートル 1 日につき 20 円
② 設定根拠
物品の販売を行う場合は支出・収入想定を基に維持管理費及び修繕費に対応する
使用料を算定、また催物に使用する場合の使用料は、都市公園運動場の料金を参考
に算定している。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
‐
物件費
‐
維持補修費
‐
その他の経費
‐
平成 25 年度の特別な経費
‐
減価償却費
‐
(注)
平成 25 年度原価合計
‐
(平成 25 年度の特別な経費を除く)
(‐)
(注) 商店街利便施設の施設(自転車置き場・床タイル・電気設備・水道設備など)
の整備に、約 21,000 千円を要しているが、いずれの設備も耐用年数は 15 年程度で
あり、昭和 58 年 7 月 1 日の供用開始以来すでに耐用年数は到来していると考えられ
ることから、減価償却費はゼロとした。
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
商店街利便施設については、福山市に帰属する使用料収入及び福山市が負担すべき
原価ともに発生していない。
なお、下記に掲げるのは指定管理者より提示された平成 25 年度の福山市商店街利
便施設にかかる収支報告書である。
43
収支報告書(指定管理者分)
収 入(円)
支 出(円)
前期繰越金
2,614,702 水光熱費
112,876
利用料
955,000 清掃費
94,197
雑収入
322 人件費
480,000
保険料
5,000
雑費
31,297
次期繰越金
2,846,654
合計
3,570,024 合計
3,570,024
平成 25 年度において、指定管理者において 231,952 円の利益が発生し、これまで
の事業の利益の累計は 2,846,654 円にのぼる。
(5) 監査の結果及び意見
① 中心市街地の活性化の取組と一体化した施設の見直しが必要である
時の経過とともに、当初の設置目的は失われている。当初は商店街の振興が目的
の一つであったが、現在では一部の商店街では空き店舗もあり、商店街の活気を取
り戻す必要がある。
一方で、大型商業施設が郊外に立地し、市中心部で生鮮食料品や日用品を購入で
きる場所が少なくなってきており、現在では、郊外まで買い物に行くことが難しい
市中心部の住民のための買い物場所となっている。しかし、福山市内において、も
っと買い物が困難な地域は存在していると考えられる。
福山市では市中心部や商店街のにぎわいを取り戻すために様々な取組みを行って
いる。商店街を活性化し、かつてのにぎわいを取り戻すことを目的とするのであれ
ば、商店街利便施設を廃止し、商店街に店舗を誘導する方が、商店街にとって直接
的な効果が高いと考えられる。例えば、現在、商店街利便施設に出店する業者の一
つには、月に約 4,000 人の来店者がある。これを商店街に誘導すれば、商店街へ流
れを呼び戻すこともできるのではないだろうか。
さらに、商店街利便施設の現在地が現在のような物品販売をするうえで適地であ
るなら、民間業者へ当施設を売却するか、もしくは福山市が業者に直接賃貸し、専
門性が高く、ノウハウを有する民間業者に運営を任せた方が市民にとってもより有
用性が高まる。
市民のニーズを再調査し、中心市街地の活性化の取組と一体して、商店街利便施
設を今後どのように活用するか、または他の用途による有効活用が可能かどうか検
討すべきである。
② 指定管理事業で過大な利益が発生した場合の精算について
福山市商店街利便施設条例第 18 条第 1 項には、地方自治法第 244 条の 2 第 8 項の
規定に基づき、施設の管理を指定管理者が行う場合において、施設の利用に係る料
金は、当該指定管理者の収入として収受させるものとすると規定されており、実際
にそのとおりに運用されている。しかし、地方自治法、条例並びに施行規則上、当
該事業から発生した利益の取扱いについては明記されていない。おそらく、管理者
が収入を直接収受できることで自主的な運営が行いやすくなり、管理者の創意工夫
の余地が広がり、市民サービスの向上とコスト面の効率化の成果により利益が発生
すると考えられることから、その利益も管理者に帰属するという考え方であると思
44
われる。また利益を稼得できれば、さらなる経営努力のモチベーションとなり、よ
り一層の成果拡大が期待できる。
しかし、管理者において過大な利益が発生しているような場合には、その事業を
指定管理者制度にした理由・意義が問われたり、使用料の引き下げを求められたり
することも考えられる。そこで、指定管理者の利益があまりに過大である場合には、
利益の精算方法を検討すること、使用料の見直しを行うこと、指定管理者の選定を
オープンな公募制にすることなどが必要になると考える。
なお、福山市商店街利便施設の指定管理事業において発生した平成 25 年度の利益
は 231 千円であり、過大な利益には当たらない。ただし、これまでの利益の累計と
して、2,846 千円の繰越金が計上されているが、仮に福山市商店街利便施設が廃止
になる場合、もしくは管理を委託された地域住民により組織された団体が解散する
場合などに備え、残余財産の処分・精算の方法を予め明確にしておく必要があると
考える。
7-4.えほんの国
施設名
条例名
使用料名
所管課
管理運営
えほんの国
福山市えほんの国条例
えほんの国使用料
経済環境局 経済部 商工課
指定管理者:株式会社 環境デザイン機構
(1) 施設の概要
① 設置目的
「えほんの国」は、絵本及び絵本に関する資料や子ども向けイベント等を通じて、
子どもと親の交流を促進することを目的に、平成 25 年 11 月にオープンした施設で
ある。
福山市商業施設(エフピコ RiM)の 6 階に位置し、施設面積は約 888.75 ㎡である。
えほんの国には 18 のゾーンが設けられており、各ゾーンには子どもが楽しめるよう
な様々な興味深い仕掛けが施されている。館内には 1,300 冊以上の絵本が展示され
ており、大きなオブジェの展示や紙芝居なども楽しみながら、子どもたちが絵本を
楽しむことができるように作られている。さらにはイベント広場も併設しており、
子ども向けイベントなども開催することが可能である。
なお、えほんの国の管理・運営は指定管理者が行っており、福岡アジア美術館に
て毎年開催されているイベント「おいでよ!絵本ミュージアム」などで実績のある
株式会社環境デザイン機構を指定管理者として指定している。
また福山市商業施設(エフピコ RiM)の 6 階には、えほんの国の他に、約 1,000
㎡の広さに滑り台などを配置した室内遊戯施設「ギザギザ葉っぱ」
、福山市の子育て
応援センター「キッズコム」
、株式会社松原組が運営する幼児教室「コペル」といっ
た子ども向け施設を集め、6 階全体を「リムこどもの国」と名付け、子どもと一緒
に家族連れで楽しめる施設とする工夫がなされている。
45
② 利用者数及び歳入歳出の状況
H25
施設の利用状況(注 1)
有料
無料
収支状況
収入
支出
役務費(火災保険)
役務費(電話料)
物件費(光熱水費)
委託料(親子交流促進業務)
委託料(指定管理料)
8,613 人
409 人
1,190 千円
1 千円
46 千円
1,507 千円
12,273 千円
9,245 千円
使用料及び賃借料(複合機使用料)
29 千円
支出合計
23,101 千円
剰余金
△21,911 千円
(注 1)平成 25 年 11 月オープンにつき、利用状況は 11 月からの集計である。
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市えほんの国条例により下記のとおり入館料が定められている。また、同条
例並びに同条例施行規則に減額・減免条項も定められている。
イベント広場については、同条例第 11 条の規定により無料である。
(料金)
区分
団体(20 名以上)
個人
中学生以上
300 円
240 円
小学生(保護者同伴)
100 円
80 円
未就学児(保護者同伴)
無料
無料
(入場料の割引)
次に該当する場合には無料となる。
(1) 身体障害者手帳、療育手帳又は精神障害者保健福祉手帳をお持ちの方
(2) (1)に掲げる方の介護者の方
(3) 学校教育活動の一環として入館する児童、生徒、教職員の方
(4) 児童福祉活動の一環として入館する児童福祉施設の入所者、利用者、職員の方
② 設定根拠
維持管理費及び修繕費に対応する金額を基に入館料を設定している。従って、維
持管理費及び修繕費以外の費用、例えば指定管理者への委託料、絵本やオブジェな
どの購入費用は入館料で賄われるのではなく、福山市がすべて負担していることと
なる。
ア
イ
年間維持管理費
(内訳)光熱水費
修繕費
年間入館者数(想定)
480 万円
400 万円
80 万円
3 万人
46
(書道美術館の年間 360 万円を参考)
ウ
年間利用料収入(想定)
大 人(50%)
小学生(10%)
未就学(40%)
480 万円
15,000 人×300 円=4,500,000 円
3,000 人×100 円= 300,000 円
12,000 人× 0 円=
0円
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
‐
物件費
1,507 光熱水費
委託費
9,245 指定管理料(1 月~3 月)
その他の経費
76
平成 25 年度の特別な経費
12,273 えほんの国親子交流促進業務
減価償却費
1,703
(注)
平成 25 年度原価合計
24,804
(平成 25 年度の特別な経費を除く) (12,531)
(注) えほんの国は、平成 25 年 11 月オープンにつき、収入が 5 か月分しか計上され
ていないため、減価償却費も次表より算定した年額 4,088 千円の 5/12 か月分相当
の 1,703 千円を計上した。
減価償却費計算表
減価償却
対象
設備
建設費
(千円)
40,530
補助金
(千円)
8,696
償却対象
(千円)
31,834
耐用
年数
10 年
定額法
償却率
0.10
取得
年
H25
残存
年数
9年
償却費
(千円)
3,183
基本・実施
設計業務
4,199
-
4,199
10 年
0.10
H25
9年
419
4,851
49,580
8,696
4,851
40,884
10 年
10 年
0.10
0.10
H25
H25
9年
9年
485
4,088
備品類
合計
(注) 耐用年数は、設備やオブジェの物理的な耐用年数を見積り、10 年とした。
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
A-B
A÷B
平成 25 年度の特別な経費を含む場合
1,190 千円
24,804 千円
△23,614 千円
4.8%
平成 25 年度の特別な経費を含まない場合
1,190 千円
12,531 千円
△11,341 千円
9.5%
前述のとおり、維持管理費及び修繕費に対応する金額を基に入館料を設定してい
る。従って、維持管理費及び修繕費以外の費用、例えば指定管理者への委託料、絵本
やオブジェなどの購入費用は入館料で賄われるのではなく、福山市がすべて負担して
いるため、受益者負担率は極めて低くなっている。
(5) 監査の結果及び意見
① 料金設定時の前提条件は保守的に設定する必要がある
入館料の設定に際し、年間に必要な維持管理費を 480 万円と見積る一方で、年間
入館者数を 3 万人、うち 50%が大人、10%が小学生、40%が未就学児童と想定して、
47
大人料金が@300 円、小学生料金が@100 円、未就学児童は無料という料金体系を設定
した。
ところが、実際の入館者数は下記のとおりとなっている。
平成 25 年度
(11 月~3 月)
平成 26 年度
(4 月~7 月)
大人
3,616 人
(42.0%)
2,749 人
(43.3%)
小学生
1,053 人
(12.2%)
685 人
(10.8%)
未就学児童
3,944 人
(45.8%)
2,918 人
(45.9%)
計
8,613 人
(100%)
6,352 人
(100%)
(注)大人と小学生の人数については、内訳数や団体割引適用数等が不明であ
るため、有料入館者数の合計と入館者収入の合計から、包括外部監査人が
試算した数値である。
これまでのところ、入館者数は想定の 3 万人のペースに至っていない。また、無
料の未就学児童の割合を 40%と想定していたが、実際の未就学児童の構成割合は想
定値よりわずかに高くなっており、現状ペースでは、想定した年間利用料収入 480
万円には及ばない。イベント広場を活用したコンサートやイベント等が各種企画さ
れており、今後入館者数の増加は十分に期待できる状況ではある。しかし、結果と
して想定した条件を下回った場合には、十分な収入が確保できず赤字が発生してし
まうことから、極力、赤字の発生を回避すべく、料金設定時の前提条件は保守的に
設定しておくことが必要である。公共施設の赤字部分は税金で賄われることになる
が、これは一般的には市民の理解を得られにくい。また、料金改定も条例改正の手
続きや市民の理解を得る必要があって容易ではない。
② 施設の位置づけを明確にすべきである
上述のとおり、入館料の設定に際し、年間に必要な維持管理費を 480 万円と見積
る一方で、年間入館者数を 3 万人、うち 50%が大人、10%が小学生、40%が未就学
児童と想定して、大人料金が@300 円、小学生料金が@100 円、未就学児童は無料とい
う料金体系を設定している。従って、指定管理者への委託料、絵本やオブジェなど
の購入費用は入館料で賄われるのではなく、福山市がすべて負担していることとな
る。この他にも福山市商業施設(エフピコ RiM)の建物減価償却費相当額も原価を
構成する。このように考えると、入館料収入によって総原価を負担する割合、つま
り受益者負担率は極めて低率であり、表現を変えると、えほんの国の運営には、多
額の税金が投入されていると言える。
受益者負担率は、本来は、施設の性格によって決定すべきである。例えば、えほ
んの国は多くの絵本を所有していることから、図書館に類似する施設と性格付ける
ならば、図書館は図書館法により無償と定められていることに倣い、無償もしくは
受益者負担率が低くなるような料金設定が妥当である。また、例えば、教育施設や
子育て応援施設に類似すると考えるなら、これも性格的には無償もしくは受益者負
担率が低くなるような料金設定が妥当ではないだろうか。逆に、遊具があることか
ら娯楽施設と性格付けるならば、受益者の負担を高める、つまり高めの料金設定を
してもよいのではないだろうか。例えば、同じフロアーにある民営の「ギザギザ葉
っぱ」は、子ども(1 歳~12 歳)が 30 分利用で 500 円(60 分利用で 1,000 円、90
分利用で 1,500 円、以降 15 分延長毎に 250 円)、大人は終日 500 円という料金設定
となっている。
48
ところで、えほんの国の所管課は経済環境局商工課であるが、同課の業務内容は、
商業振興・産業振興に関することであることからすると、子どもと親の交流促進を
目的とするえほんの国の所管業務は、一見すると異質な業務であるように感じられ
る。
これは、えほんの国をはじめとする 6 階の子ども向け施設によって、子どもと一
緒に家族で福山市商業施設(エフピコ RiM)を利用してもらい、来館者が増加し、
商業施設内での買い物や館内の施設利用が増加することで、福山駅前の中心市街地
の活性化を図ることを目的としたものであると考えられる。
子どもたちが絵本やオブジェを楽しむことができるえほんの国は、子どもの教養
や感受性を高めることに非常に有効な施設であると思われ、そのコンセプトは評価
に値するものである。とは言え、えほんの国は、親子の触れ合いの場であり、幼児
教育の場であり、子育て支援の場であり、さらには娯楽の場でもあるなど、様々な
側面をもった施設であると言える。その運営に多額の税金が投入されている以上、
その使途や目的をきちんと市民に説明することが必要であり、そのためにはまずは
施設の性格をきちんと定めておくことが重要である。
7-5.福山市ものづくり交流館
施設名
福山市ものづくり交流館
条例名
福山市ものづくり交流館条例
使用料名
ものづくり交流館使用料
所管課
経済環境局 経済部 商工課
管理運営
指定管理者:一般財団法人 備後地域地場産業振興センター
(1) 施設の概要
① 設置目的
「福山市ものづくり交流館」は、ものづくりを通じて、ものづくり活動等の振興
及び市民交流を促進するため、地域のものづくり産業の紹介、ものづくり体験の場
の提供、市民交流の場の提供、企業間連携、産学官連携及び創業支援の場の提供と
いった様々な事業を行うことができる施設である。福山市商業施設(エフピコ RiM)
の 7 階と 9 階に位置し、9 階の多目的スタジオ(愛称スカイホール)が平成 26 年 4
月に先行オープンし、7 階部分が同年 9 月にオープンした。
9 階の多目的スタジオ(愛称スカイホール)の施設面積は 463.41 ㎡であり、ダン
ス・音楽発表会・パーティ・映画鑑賞会・演劇や落語など、文字どおり多目的に利
用可能な二つのスタジオが備えられている。
施設面積が 1,910.43 ㎡の 7 階には、次のような設備が配置されている。
・丸テーブルやホワイトボード、パネル、スポットライトなどの備品を備えた
二つのギャラリー
・工作机、講義室、工作機械室を備えた工房
・福山琴、備後畳表、松永下駄、備後絣、鞆保命酒など福山市の伝統的産業及
び先端のものづくり産業に関する資料を展示するギャラリー
・企業や市民グループなどが活用できる研修・会議室・ミーティングルーム
・新規事業を興そうとする方のために、利便性の高い小規模な事務所を提供し
創業の支援をするインキュべーションルーム
49
・世界的な工業デザイナーとして活躍されていた榮久庵憲司氏のデザイン実績
や福山市とのゆかりなどを紹介する常設展示室
なお、管理運営は、一般財団法人備後地域地場産業振興センターを指定管理者と
して選定し、委託している。
② 利用者数及び歳入歳出の状況
平成 26 年度中にオープンした施設につき、まだ実績値が存在していない。
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市ものづくり交流館条例により下記のとおり使用料が定められている。また
同条例施行規則に附属設備及び備付けの器具類等の使用料も定められている。
(料金)
場所
大きさ
定員
非営利利用
営利利用
工房
168 ㎡
40 人
無料
‐
工作機械室
49 ㎡
5人
無料
‐
講義室
76 ㎡
27 人
無料
‐
市民ギャラリーA
234 ㎡
78 人
9,400 円/日
28,200 円/日
市民ギャラリーB
357 ㎡
119 人
14,300 円/日
42,900 円/日
市民ギャラリーC
72 ㎡
24 人
2,900 円/日
8,700 円/日
セミナールーム A
138 ㎡
108 人
600 円/時間
1,800 円/時間
セミナールーム B
92 ㎡
72 人
400 円/時間
1,200 円/時間
セミナールーム C
71 ㎡
45 人
300 円/時間
900 円/時間
ミーティングルーム A
16 ㎡
8人
100 円/時間
300 円/時間
ミーティングルーム B
16 ㎡
8人
100 円/時間
300 円/時間
ミーティングルーム C
14 ㎡
8人
100 円/時間
300 円/時間
ミーティングルーム D
14 ㎡
8人
100 円/時間
300 円/時間
スタジオA
265 ㎡
242 人
1,000 円/時間
3,000 円/時間
スタジオ B
141 ㎡
120 人
600 円/時間
1,800 円/時間
備
品
音響システム
(スタジオA)
音響システム
(スタジオ B)
拡声装置
ワイヤレスマイク
マイク
プロジェクター
持込電源
説明
料金
パワードミキサー1台
スピーカー2台
パワードスピーカー2台 CD カッセトデッキ1台
マイク4本
マイクスタンド4本
無料
ミキシングアンプ1台
スピーカー2台
CDレコーダー1台
ワイヤレスマイク1本
CD・カセット・SD・USB対応
マイク別
ポータブルアンプ用
ポータブルアンプ用
プロジェクター・スクリーン
持込電気機器用
無料
1,000 円/台
500 円/本
500 円/本
1,500 円/台
100 円/kW
② 設定根拠
維持管理費及び修繕費に対応する金額を基に使用料を設定している。従って、維
50
持管理費及び修繕費以外の費用、例えば指定管理者への委託料、館内設備費用や備
品類の購入費用は使用料で賄われるのではなく、福山市がすべて負担していること
となる。
ア
負担対象とする年間維持管理費の算定
① 光熱水費
4,838 円/㎡・年
(設定:書道美術館を参考年間 360 万円/年間÷744 ㎡)
② 修繕費
262 円/㎡・年
(設定:100 万円/年間÷7 階+9 階=3,824 ㎡【共用部分・倉庫等を含む】
)
)
①+②=5,100 円/㎡・年
イ
年間稼働時間の算定
① 1 日の稼働時間
② 1 年の稼働日数
土・日の稼働率
平日の稼働率
10h/日(展示部分 10:00~20:00)
130 日/年
75%
52 週/年×2 日/週×75%=78 日/年
20%
52 週/年×5 日/週×20%=52 日/年
①×②=1,300h/年
ウ
基準使用料(円/㎡・h)
負担対象とする年間維持管理費(上記(ア)÷年間稼働時間(上記(イ))
=5,100 円/㎡・年÷1,300h/年
=3.92 円/㎡・h
≒4 円/㎡・h
これらより
通常使用料を 4 円/㎡・hとし、商業使用料を 12 円/㎡・hとする。
エ
各施設の使用料金算出
名称
市民ギャラリーA
市民ギャラリーB
市民ギャラリーC
セミナールーム A
セミナールーム B
セミナールーム C
ミーティングルーム
スタジオ
スタジオ
A
B
面積㎡
235
357
72
139
92
72
15
250
150
利用
単位
1日
1 時間
通常
円/利用単位
9,400
14,300
2,900
600
400
300
100
1,000
600
商業
円/利用単位
28,200
42,900
8,700
1,800
1,200
900
300
3,000
1,800
開館時間
10:00~20:00
(10h)
10:00~22:00
10:00~22:00
10:00~22:00
インキュベーションルーム使用料 1.5 万円/月 については、他市類似施設を参
考に設定した。
また、福山市ものづくり交流館の使用料と福山市生涯学習プラザ「まなびの館ロ
ーズコム」の使用料とを比較すると、例えば、福山市ものづくり交流館の市民ギャ
ラリーA(235 ㎡)を 1 日利用した場合が通常料金で 9,400 円、対してローズコムの
大会議室(269 ㎡)の全日料金が 11,620 円であり、また、福山市ものづくり交流館
のセミナールーム C(72 ㎡)を 1 日(10 時~22 時)使用した場合が 3,600 円、対し
てローズコムの小会議室 3(82 ㎡)を全日利用(9 時~22 時)した場合が 3,850 円
51
と、料金設定は近似している。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
福山市ものづくり交流館については、平成 26 年度中にオープンした施設であるた
め、平成 26 年度の予算計上額及び包括外部監査人が次表により算定した減価償却費
を基に、平成 26 年度の原価合計額を試算した。
項
目
金額(千円)
内
訳
管理運営に関わる 26 年度予算計上額
29,908
減価償却費
12,654
次表参照
平成 26 年度原価合計
42,562
減価償却費計算表
減価償却
対象
設備整備
備品類
合計
建設費
(千円)
139,183
14,840
154,023
補助金
(千円)
27,481
27,481
償却対象
(千円)
111,702
14,840
126,542
耐用
年数
10 年
10 年
10 年
定額法
償却率
0.10
0.10
0.10
取得
年
H26
H26
H26
残存
年数
10 年
10 年
10 年
償却費
(千円)
11,170
1,484
12,654
(注) 耐用年数は、設備や備品の物理的な耐用年数を見積り、10 年とした。
(4) 使用料と原価の対比
福山市ものづくり交流館については、平成 26 年度中にオープンした施設であり、
現時点で使用料収入のデータがないため、使用料と原価の対比は割愛した。
なお、福山市が福山市ものづくり交流館の使用料の設定に際して考慮したのは維持
管理費 360 万円及び修繕費 100 万円の計 460 万円であるが、減価償却まで加味すると、
これの約 9 倍である年間 4,200 万円強の費用が発生することになる。つまり、減価償
却をも加味したフル・コストを使用料のみで賄おうとすると、現状の 9 倍の使用料設
定が必要となる計算となる。
ちなみに、市民ギャラリーA(235 ㎡)の 1 日の利用料は、通常が 9,400 円、商業利用
が 28,200 円であるが、福山市ものづくり交流館の至近距離にある福山市随一の規模
を誇るホテルの同規模(237 ㎡)の宴会場の料金が 1 日(10 時間)で 432,000 円(ホ
テルホームページより)
、また市内の企業・団体等でのイベントや会合が行われるこ
とが多い別の民間施設の 346 ㎡の宴会場の料金が 1 日で 241,920 円(施設ホームペー
ジより)と大きな差がある。
同様にセミナールーム A(139 ㎡)を 10 時間使用した場合の利用料は、通常が 6,000
円、商業利用が 18,000 円であるが、同ホテルの同規模(120 ㎡)の宴会場の料金は
10 時間利用の場合で 216,000 円(ホテルホームページより)
、先と同じ別の民間施設
では同規模 126 ㎡の宴会場の料金は 1 日利用の場合で 86,400 円とやはり大きな差が
ある。
福山市ものづくり交流館と、バンケットサービスや会場の設営・撤去などのサービ
スが付随する民間ホテルとを、単純に料金だけの比較するのは意味がないかもしれな
いが、福山市ものづくり交流館の利用料は、公共施設という特性上、他の施設とのバ
ランスを勘案して設定されているが、民間に比べると大幅に安いと言うことができる。
52
(5) 監査の結果及び意見
① 施設の位置づけを明確にすべきである
えほんの国の項で述べたことの繰り返しとなるが、上述のとおり、福山市ものづ
くり交流館の使用料の設定に際し、年間に必要な維持管理費を 460 万円と見積る一
方で、年間稼働時間及び施設面積から 1 時間・1 ㎡当たりの負担金額を求めて、通
常使用料を 4 円/㎡・1時間とし、商業使用料はその 3 倍の 12 円/㎡・1時間とした
料金体系を設定している。従って、指定管理者への委託料、館内設備の購入費用は
使用料で賄われるのではなく、福山市がすべて負担していることとなる。この他に
も福山市商業施設(エフピコ RiM)の建物減価償却費相当額も原価を構成する。福
山市商業施設(エフピコ RiM)の 6 階に位置するえほんの国と同様に、使用料収入
によって総原価を負担する割合、つまり受益者負担率は極めて低率であり、福山市
ものづくり交流館の運営にも、多額の税金が投入されていると言える。
福山市ものづくり交流館の管理・運営に当たっては、一般財団法人備後地域地場
産業振興センターを指定管理者として選任し、委託している。
ところで、備後地域地場産業振興センターは、総面積 2,652.30 ㎡の 4 階建ての建
物を有し、福山市ものづくり交流館と同様に、貸会議室・常設展示場・研修室・研
究開発室・情報交流懇談室などを配置している。また、同センターの定款記載の目
的には、
「この法人は、備後地域における地場産業振興のための事業及び中小企業勤
労者の福祉共済事業を行うことにより、地場産業の健全な育成及び発展に貢献し、
もって活力ある地域経済社会の形成、地域住民の生活の向上及び福祉の増大に寄与
することを目的とする」と記載されており、その機能・目的ともに、福山市ものづ
くり交流館と備後地域地場産業振興センターはきわめて類似しているということが
できる。
確かに、備後地域地場産業振興センターは昭和 59 年の開館からすでに 30 年を経
過し、施設の老朽化は否めない。また、福山駅から起算して同センターまでは 3 キ
ロ超の距離があり、中心市街地の活性化という観点や施設の利便性の観点からは、
福山市ものづくり交流館には一定の役割が認められる。さらに、ものづくり活動・
地場産業の振興といった共通の目的を持つ団体(施設)が別々に活動するよりは、
一体となって活動する方が効率的かつ効果的であると言うこともできる。
えほんの国の項でも述べたが、その運営に多額の税金が投入されている以上、そ
の使途や目的をきちんと市民に説明することが必要であり、そのためには福山市も
のづくり交流館という施設の性格をきちんと定めておくことが重要である。また、
備後地域地場産業振興センターとの機能・役割の相違点と共通点を明確にしておく
ことが必要であろう。
② 指定管理者の選定について
福山市ものづくり交流館条例第 18 条では、「市長は、地方自治法(昭和 22 年法律
第 67 号)第 244 条の 2 第 3 項の規定により、交流館の管理を、市が出資する法人で
あって市長が指定するもの(以下「指定管理者」という。)に行わせることができる。」
と規定しており、公募型ではなく指名による指定管理者制度を採用している。
指定管理者制度は、平成 15 年 6 月の地方自治法の一部改正により、公の施設の管
理委託制度に替えて、指定管理者制度が創設された。福山市においても、施設の管
理運営のあり方を幅広く検討し、平成 17 年 6 月に「福山市指定管理者制度に係る導
入及び運用に関する指針」を策定し、統一的な取組みと円滑な対応を図ってきたと
53
ころである。
福山市ものづくり交流館の指定管理者の選定に当たっては、この指針に照らし、
福山市ものづくり交流館の設置目的や設置状況等を踏まえ、選定しようとする法人
等の設置趣旨や経過、施設管理における経験、実績等を勘案し、その特性や機能を
活かしながら一体的な運営を図るのが相当であると判断したことにより、一般財団
法人備後地域地場産業振興センターを指定管理者として選定した。
なお、一般的に、市が出資している法人を指定管理者に選定した場合、指定管理
料以外にも補助金や他の委託事業費を市が負担しているケースが多い。このような
場合、財政支出の項目が二種以上にわたるため、実際に当該施設の運営に対して、
市がどのくらい経費を負担しているのかが分かりにくくなってしまうことも懸念さ
れる。
「福山市指定管理者制度に係る導入及び運用に関する指針」の中には、
「指定管理
者の選定に当たっては、公正かつ適正な審査を行うため、選定委員会を所管部局に
おいて設置する。選定委員会は、提出された事業計画書その他の書類をもとに、条
例等で定める選定基準に照らして総合的に審査し、最も適当と認めるものを候補者
として選定する。なお必要に応じて、外部の識見を有する者の意見を聞くことがで
きるものとする」と規定されている。今後も、福山市の出資法人や関係する社会福
祉法人等を選定しようとする場合には、必要に応じて民間の有識者の意見を聞くな
どして、また、その後の業務運営に当たっても、透明性を保持し、業務内容を適時
に開示することが必要である。
③ 福山市ものづくり交流館の使用料金が指定管理先の備後地域地場産業センター内
の会議場使用料金より低額であることの妥当性について
福山市ものづくり交流館には各種会議室・スタジオ・セミナールームなどがあり、
市民に対し、有償で貸し出しを行っている。また、指定管理先の備後地域地場産業
振興センターも、同センター内の会議室・研修室などを有償で貸し出しを行ってい
る。ここで両者の大きさの近い会議室や主な貸出備品の料金を比較したのが次表で
ある。
福山市
備後地域
料金
料金
ものづくり交流館
地場産業振興センター
市民ギャラリーB
非営利利用:14,300 大会議室(373 ㎡) 9 時~17 時利用時:
(357 ㎡)
円/日
会員 35,800 円(会員
営利利用:42,900 円
以外 53,300 円)冷暖
/日
房費は 20%加算、営
利行為は 30%加算
セミナールーム A
非営利利用:600 円/ 中会議室(123 ㎡) 9 時~17 時利用時:
(138 ㎡)
時
会員 11,900 円(会員
営利利用:1,800 円/
以外 17,700 円)冷暖
時
房費は 20%加算、営
利行為は 30%加算
セミナールーム C
非営利利用:300 円/ 小会議室(78 ㎡)
9 時~17 時利用時:
(71 ㎡)
時
会員 7,600 円(会員
営利利用:900 円/
以外 11,400 円)冷暖
時
房費は 20%加算、営
利行為は 30%加算
54
ワイヤレス・マイク
500 円/本
マイク
ポータブルアンプ
1,000 円/台
移動式ワイヤレス
プロジェクター
1,500 円/台
コンピュータ映写
機
会員・会員以外とも
に 600 円/本
会員 1,100 円、会員
以外 1,600 円
会員 3,800 円、会員
以外 5,500 円
総じて、福山市ものづくり交流館の使用料金の方が低額となっている。備後地域
地場産業振興センターは昭和 59 年の開館からすでに 30 年を経過し、施設の老朽化
は否めないのに対し、福山市ものづくり交流館が入る福山市商業施設(エフピコ
RiM)は、平成 4 年に福山そごうとして開店し、昨年に施設のリニューアルが行われ、
福山市ものづくり交流館も平成 26 年 4 月に 9 階が、次いで 9 月に 7 階がオープンし
たばかりの新しい施設である。また、福山市ものづくり交流館は福山市中心部にあ
り、利便性は高い。新しくて利便性の高い福山市ものづくり交流館の方が、備後地
域地場産業振興センターより料金が安く設定されていることになる。
先にも触れたが、一般財団法人備後地域地場産業振興センターは、福山市ものづ
くり交流館の指定管理先であり、また福山市が出資する法人でもある。福山市もの
づくり交流館の方が新しく、利便性が高いとなると、これまでの備後地域地場産業
振興センター利用者が福山市ものづくり交流館に誘導されてしまう可能性が高い。
料金の設定に当たっては、指定管理先の料金設定状況も考慮し、もしくは機能類似
または競業する団体・法人には指定管理を指定しないことも検討すべきである。
さらには、福山市ものづくり交流館と備後地域地場産業振興センターの役割や機
能のすみわけを明確にし、または開設から 30 年を経過した備後地域地場産業振興セ
ンターの役割を今の時代に合ったものに改めていく必要があるのではないだろうか。
7-6.福山市立動物園
施設名
福山市立動物園
条例名
福山市立動物園条例
使用料名
動物園入園料
所管課
経済環境局 経済部 観光課
管理運営
指定管理者:公益社団法人 福山観光コンベンション協会
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市立動物園は、JR 福山駅から北西 15km の位置にあり、昭和 53 年 4 月 1 日に
開園した施設である。敷地面積は 26,476 ㎡、平成 26 年 3 月末時点で、24 目・41
科・64 種・366 点の動物が飼育されている。現在では家族や学校のレクリエーショ
ンの場として、また動物を間近で観察することを通して豊かな情操を養う社会教育
施設として、また生涯学習や環境学習の場として、多くの市民に親しまれている。
平成 2 年から平成 22 年の 20 年間にわたり、
「生への慈しみを学び、多自然型リフ
レッシュ空間」を基本テーマに富谷ドームランド・あしだ交流館とともに年次的に
整備事業を進めてきた。平成 23 年 4 月に猛獣舎・小動物舎がオープンし、動物園整
備事業が一通り完了したことで、以降多くの来園者を迎えている。
55
動物園の入園料については開園以来 34 年間、大人 300 円・子ども(中学生以下)
及び市内在住 65 歳以上の入園者は無料を維持してきたが、施設の充実により運営経
費が増加してきたことから、平成 25 年 4 月に入園料を現行の 300 円から 500 円に改
定している。
なお、福山市立動物園の管理・運営については公益財団法人福山観光コンベンシ
ョン協会を指定管理者として委託している。動物園の管理は、動物との信頼関係や
日常の調教等を通じて実施できるものである。同協会の動物園に関わる職員は、獣
医師 2 名、学芸員 2 名、飼育技師資格取得者 12 名がおり、経験が豊富な熟練した職
員であり、動物との信頼関係が確立され、安全かつ安定的な運営が可能となること
から、指定管理者の選定に当たっては、公募によらず指名によることとなった。
福山市立動物園の経緯
昭和 43 年 3 月
富谷観光開発によって富谷動物園開設(民営)
昭和 53 年 3 月
経営の悪化と施設の老朽化により福山市が買収
昭和 53 年 4 月
福山市立動物園として開園
平成 2 年
整備事業開始(基本設計委託)
平成 22 年 12 月
猛獣舎・小動物舎完成
平成 23 年 4 月
猛獣舎・小動物舎オープン
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
H23
入園者数
有料(人)
148,757
無料(人)
223,000
合計(人)
371,757
収支状況
入園料収入
44,466 千円
支出(運営費)
246,170 千円
剰余金(市の歳入)
△201,704 千円
H24
H25
130,197
192,841
323,038
113,976
171,237
285,213
38,882 千円
237,471 千円
△198,589 千円
56,459 千円
225,421 千円
△168,962 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明
区 分
単位
入園料
個人で入園する場合
1回につき
500 円
30 人以上の団体で入園す
15 歳
1人1回につき
400 円
る場合
以上の者
100 人以上の団体で入園す
1人1回につき
350 円
る場合
備考 15 歳未満の者及び 15 歳以上の者であっても中学校又は特別支援
学校の中学部に在学する者については、無料とする
56
② 設定根拠
運営経費等から利用者 1 人当たりの必要経費を算出した上で、他都市の同規模施
設(広島市安佐動物公園等)との比較を行い設定している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 2 年度から平成 22 年度の 20 年間にわたり、34 億 6,914 万円をかけ、動物園
整備事業を実施し、平成 23 年 4 月の猛獣舎・小動物舎がオープンをもって一定の完
了をみた。整備事業開始前と比較して内容が充実したことで、利用者の受益も向上
することから、平成 25 年 4 月に入園料を現行の 300 円から 500 円に改定した。この
他の料金改定の理由としては次のものがある。
・施設の充実や動物点数の増加に伴って光熱水費・飼料などの経費が増加してい
る。
・指定管理料に占める修繕費(1 件 50 万円未満)の負担が大きい。
・福山市負担分の修繕費(1 件 50 万円以上)も年数経過により、今後増加が見込
まれる。
・入園者数増加に伴い、駐車場整理誘導のための警備委託料の増加(GW、夜の動
物園)している。
・他の動物園にある駐車場収入が見込めないため、入園料の改定により必要経費
の財源とする。
④ 減免規定内容
・中学生以下。
・社会福祉施設に入所者が、引率されて入園するとき。
・市内に住所を有する 65 歳以上の者が入園するとき。
(運転免許証や健康手帳など住所・年齢が確認できることが必要。)
・身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳を持参する者が入園するとき。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
(原価項目については、平成 25 年 4 月の料金改定案の作成に際して使用した平成 25
年度の予算見積もりを引用している)
項
目
金額(千円)
内
訳
指定管理料
229,030
施設維持整備費
740
減価償却費
87,002
動物園整備事業償還利息
8,261
平成 25 年度原価合計(A)
325,033
予定総入園者数
総入園者 1 人当たりの必要経費
296,000 人
(無料入園者数含む)
(B)
(A)÷(B)=1,098 円
有料入園者 1 人当たりの必要経費
予定有料入園者数(C)
121,000 人
(A)÷(C)=2,686 円
57
(4) 使用料と原価の対比
使用料収入
A
56,459 千円
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
原
価
差 引
B
A-B
325,033 千円
△268,574 千円
受益者負担率
A÷B
17.4%
(5) 監査の結果及び意見
① 65 歳以上の入園料の免除規定は見直しすべきである
現在、市内に住所を有する 65 歳以上の者が入園する場合で、運転免許証や健康手
帳など住所・年齢が確認できる場合には、入園料が免除されている。このような規
定は他の自治体が運営する動物園でも多く見られる。しかし、動物園は生涯学習の
場という側面は持つものの、施設の性格上、高齢者福祉施策とは直接的な関係は見
出しがたく、入園料を免除する明確な理由を見出し難い。
また、福山市でも少子化・高齢化が進行しており、平成 22 年には 65 歳以上の人
口割合が 22.9%であったが、平成 32 年にはこれが 28.1%まで上昇すると見込まれ
ており、老人福祉費のような直接的な歳出のみならず、入園料の免除のような間接
的なものも加えると、福山市の財政に与える影響は極めて大きなものになると危惧
される状況にある。
従って、65 歳以上の者の入園料の免除規定については早急に見直しが必要である。
見直しの手段としては、例えば 65 歳を 70 歳に引き上げる、全額免除ではなく一部
免除にする、年間で免除回数の上限を設定するなど、様々な方法が考えられるので
はないだろうか。
② 駐車場の有料化について再度検討すべきである
福山市立動物園は 700 台収容可能な駐車場が備えられており、富谷ドームラン
ド・あしだ交流館と共用している。駐車料金は無料である。駐車料金が無料となっ
ている背景には、施設規模に対し十分な台数が確保されていること、動物園・富谷
ドームランド・あしだ交流館への来訪目的以外で無許可で駐車するようなことは想
定されないこと、公共交通機関での来園は難しいことなどが考えられる。また、平
成 25 年 4 月の動物園の料金改定に際しては、他市の動物園では収入源となっている
駐車場の有料化についても検討をしたが、動物園・富谷ドームランド・あしだ交流
館とで共用していることによる利用者の理解及び管理・運用方法において困難なこ
とが多いという判断で、駐車場の有料化を見送った経緯もある。
また、福山市立動物園の向かいにある富谷ドームランドは大型複合遊具が設置さ
れており、入場料及び遊具利用料が無料ということで人気を博している。入場料及
び遊具利用料が無料にもかかわらず、駐車場のみ有料化するとなると、利用者から
の反発も予想されるところである。
しかし、700 台も収容できる大きな駐車場には多額の建設費用が投じられており、
また、年間の維持管理費も負担する必要がある。受益者負担の考え方からすれば、
他市の多くの動物園と同様に、駐車場を有料化すべきとも考える。
例えば盛岡市動物公園では、駐車場料金を原則無料としつつも、土日祝日・ゴー
ルデンウイーク期間・夏休み期間に限定して普通車 200 円、中・大型車 1,000 円の
有料制にしている。福山市立動物園でも、繁忙時には警備員も配置しており、それ
だけ余分に支出が発生していることから、繁忙時は有料とする方法は合理性がある
のではないだろうか。
58
もちろん、動物園・富谷ドームランド・あしだ交流館とで共用していることや管
理・運用方法において困難なことが多いことは承知している。しかし動物園の魅力・
楽しみを維持していくためには、今後も投資が不可欠であり、その財源を確保する
うえで、駐車場の有料化は引き続き検討すべき課題である。
③ 入園料の区分や設定を実情に応じて見直すことを検討する必要がある
福山市立動物園では 15 歳以上の個人の入園料は 500 円と設定しているが、15 歳
以上であっても中学生と特別支援学校の中学部在学者は無料としているので、実際
には、高校生に相当する年代から料金を徴収することになる。これに対し広島市安
佐動物公園では、18 歳以上 65 歳未満の大人については 510 円と設定し、高校生及
び 18 歳未満と 65 歳以上の大人については福山市立動物園のような全額免除ではな
く、170 円を徴収している。
また、福山市と同じ中核市が運営する動物園の中で、高校生以上の大人料金が
1,200 円と最も高い宇都宮動物園では、小人料金でも 600 円であり、また小人は 3
歳からと範囲がかなり広く設定されている。
さらに、行動展示の実施で国内トップクラスの入園者数を誇る旭山動物園は、大
人(中学生を除く 15 歳以上)は 820 円としつつ、旭川市民については特別料金 590
円を設定している。このように、料金の設定に当たっては、各自治体で区分や設定
が異なっている。
福山市立動物園が料金改定の際に参考にした広島市の安佐動物公園は、面積・展
示する動物の数などで、福山市立動物園より圧倒的に規模が大きいにもかかわらず、
大人料金 510 円と福山市立動物園の 500 円とほぼ同額の料金設定である(ただし、
安佐動物公園は駐車場が有料)。さらに全国的に見ても、500 円程度の料金を設定し
ている動物園は多い(盛岡市・富山市・長野市・鹿児島市等)
。また、福山市の場合、
開園以来 34 年ぶりに平成 25 年 4 月に料金改定をしたばかりであることを考えると、
現在の基本料金 500 円を早々に改定することは難しいと思われる。そこで、先に述
べた高齢者の免除規定の見直しも含め、まずは、料金の区分や設定を実情に応じて
見直すことを検討する必要があるのではないだろうか。
7-7.福山市国民宿舎 仙酔島
施設名
福山市国民宿舎 仙酔島
条例名
福山市国民宿舎条例
使用料名
国民宿舎使用料
所管課
経済環境局 経済部 観光課
管理運営
指定管理者:ベネフィットホテル 株式会社
(1) 施設の概要
① 設置の経緯
福山市国民宿舎仙酔島は、
「全国の国立公園・国定公園等自然環境の優れた休養地
における国民の誰もが健全なレクリエーションと健康の増進をはかるため気軽に利
用できる公共の宿」の設立の一環として、昭和 35 年に開設された。その後、昭和
56 年に一度閉鎖されたが、「福山(仙酔島)地区国立公園複合施設建設事業」の一
環として補修工事を経て平成 9 年 4 月に再び開業。現在、福山のホテル会社が指定
59
管理者として、市に施設利用料を支払う形で運営されている。
なお、国民宿舎には当施設のような地方自治体が設置・運営する公営のものと、
民営の宿舎を一般社団法人国民宿舎協会が国民宿舎として認定した私営のものがあ
る。
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年 度
H23
指定管理者に係る状況
宿泊利用者数(人)
12,810
休憩利用者数(人)
29,558
利用者合計(人)
42,368
①営業利益(千円)
3,771
市に係る状況
歳入(千円)
13,800
歳出(千円)
23,160
②損益(千円)
△9,360
①+②全体の損益(千円)
△5,589
H24
H25
12,402
25,859
38,261
2,452
9,722
13,461
23,183
2,343
13,800
21,727
△7,927
△5,475
13,800
33,338
△19,538
△17,195
(2) 使用料について
① 料金の説明
宿泊利用料、会議・休憩利用料、入湯料
※ 利用料金制により指定管理者の収入となる。
② 設定根拠
国民宿舎利用料標準(平成 8 年 4 月より適用)に準拠している。
③ 改正時期及び改正内容
開設(平成 8 年)より改正なし。
④ 減免規定内容と減免対象者数(実績)
身体障害者福祉法等に基づき交付された手帳 1・2 級である者を対象者とし、原則
として宿泊料金及び施設利用料等を 2 分の 1 に減免する。
平成 25 年の実績は入浴 12 名及び宿泊 8 名。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費等
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
- 利用料金制による
-
2,930
16
10,812 外壁塗装工事等
19,580 減価償却費計算表参照
33,338
60
減価償却費計算表
建設費
補助金 償却対象 耐用 定額法 取得
残存
償却費
(千円) (千円) (千円) 年数 償却率 (供用)年 年数 (千円)
建物(修復工事)* 814,313
10,000 804,313 47 年
0.022 平成 9 年
31 年
17,694
建物(休憩所・トイレ)
85,483
30,000
55,483 30 年
0.034 平成 9 年
14 年
1,886
合計
899,797
40,000 859,797
19,580
* 既存の建物と同一の建物を新たに取得した(資本的支出)とみなす。
減価償却対象
(4) 使用料と原価の対比
使用料収入
A
13,800 千円
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
減免額
原
価
差 引
B
C
A+B-C
25 千円
33,338 千円
△19,513 千円
受益者負担率
(A+B)÷C
41.5%
(5) 監査の結果及び意見
① 当施設の採算性
(1)の「②利用者数及び歳入歳出の状況」にあるとおり、指定管理者の方では営業
利益を挙げているが、減価償却費を考慮すると市においては大幅な歳出超過となっ
ている。
そもそも市が収受している施設利用料自体が減価償却費 19,580 千円を大幅に下
回っており、かといって使用料を減価償却費相当分まで増額すれば、指定管理者の
営業利益は完全に喪失してしまう。最下段の「全体の損益」が示すように、指定管
理者・市双方の費用を合わせると、平成 25 年に生じた特別な経費を差し引いても、
毎期 5 百万円以上の損失が経常的に生じていることになる。
もっとも、原価のおよそ 6 割は減価償却費が占めている。営業キャッシュフロー
という観点から見れば、次のようになる。
(単位:千円)
H23
H24
H25
全体の損益
△5,589
△5,475
△17,195
減価償却費
19,580
19,580
19,580
営業キャッシュフロー
13,991
14,105
2,385
平成 25 年度の特別修繕費 10,812 千円を考慮すれば、概ね 12,000 千円以上の営業
キャッシュフローを生み出していると考えられ、今後維持・修繕コストが増大して
もそれをカバーしうる程度のキャッシュフローは期待できそうである。
したがって、補助金を差し引いた 859 百万円の投下資本の回収は極めて困難であ
るが、当施設の価値が全く無いわけではなく、事業の継続によって見込まれるキャ
ッシュフローが当施設を処分した場合のそれを上回ると見込まれる限りにおいて、
どのような形であれ施設を存続させる意義はあると言えよう。
② 減損会計に基づく資産価値の評価と今後の判断
市は当施設の建設費について平成 8 年より割賦金を支払い続けているが、平成 29
年 3 月にその弁済が完了する。施設の老朽化も相俟って、弁済完了後に当施設を何
らかの形で維持するのか、民間に売却するのか、あるいは閉鎖するのか難しい選択
は避けられないであろう。そこで問題となるのは、当施設の資産価値をどのように
61
評価するかである。
固定資産の収益性の低下により投資額の回収が見込めなくなった状態(「固定資産
の減損」が生じている状態)において、一定の条件の下で回収可能性を反映させる
ように帳簿価額を減額させるための会計処理を減損会計という。ここでいう収益性
の低下とは、時価の低下だけでなく、当該固定資産を活用することによって得られ
る利益そのものが低下することも含んでいる。
減損会計の考えに基づいた場合、当施設を継続した場合に得られるであろうキャ
ッシュフローの現在価値(使用価値)が、当施設の売却によって得られるキャッシ
ュフロー(処分価値…底地の時価から処分費用等を控除した差額)を上回る場合、
使用価値によって当施設を評価することとなり、逆に下回る場合であれば処分価値
で評価することとなる。
結果的に当施設を継続するのであれ閉鎖するのであれ、使用価値を評価するため
の将来のキャッシュフローの見積が鍵となる。その上で、現状を維持するのであれ
ば、それに説得力を持たせるだけの論拠に裏付けられた使用価値を提示することが
不可欠であるし、あるいは民間に売却するのであれば、少しでも相応の対価で売却
できるよう、使用価値ないし処分価値のより適正な評価が欠かせない。
③ 結論
以上のように、当施設は当初の投下資本を回収できているとは言えない状況にあ
るが、少なくとも事業の継続に耐えるだけのキャッシュフローを確保できているの
も確かである。これは、指定管理者であるホテル会社の事業努力の結果とも言える
であろう。加えて、仙酔島の対岸に当たる鞆の浦も近年、テレビドラマ等で注目度
も上昇し続けていることにも鑑みれば、当施設の潜在的な価値は相応にあるのでは
なかろうか。
しかし当然ながら、たとえキャッシュフローがプラスであっても、それが施設を
完全に閉鎖・解体し底地を売却する場合の回収額よりも多くなければ、存続する価
値があるとは言えないことになる。したがって、事業の継続を前提とするのであれ
ば、PFI などにより民間のノウハウをより積極的に活用することで、いかに収益性
を高めるかが鍵となるであろう。現時点で既に民間のホテル会社が運営しているが、
それだけでなく金融機関や建設会社等複数の業種の異なる企業が参画することで、
より投資効率の高いスキーム作りも可能となる。その一つの好例として、同じ国民
宿舎である「摩耶ロッジ」及び「マリンピア神戸フィッシャリーナ施設」等の神戸
市による整備運営事業が挙げられる。
62
7-8.クレセントビーチ海浜公園
施設名
クレセントビーチ海浜公園
条例名
福山市クレセントビーチ海浜公園条例
使用料名
クレセントビーチ海浜公園使用料
所管課
経済環境局 経済部 観光課
管理運営
指定管理者:田島漁業協同組合
(1) 施設の概要
① 設置の経緯
平成 11 年、
「箱崎漁港海岸環境整備事業」により海水浴場として整備され、内海
町(当時)が土地を所有する県より無償で借り受けると共に、これを使用する契約を
締結した。田島漁業協同組合が指定管理者となっているが、指定管理者から市に対
し委託事業である駐車場使用料・シャワー使用料・出店料の 5%相当額を、施設利
用料として支払う形式となっている。このほか、指定管理者の自主事業も営まれて
おり、両者を合算した利益が指定管理者に帰属する利益となっている。
② 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年 度*
H23
H24
H25
利用者数等及び損益
委 託 駐車場(台)
6,597
6,820
7,126
事業
シャワー(回)
9,788
9,853
10,678
出店(店)
4
5
4
自 主 さじき(ます)
1,118
1,551
1,570
事業
バーベキュー(回)
1,001
1,185
1,134
利用者(人)
22,700
23,280
23,950
収入(千円)
14,270
14,244
14,871
支出(千円)
9,508
8,937
9,488
営業利益(千円)**
4,762
5,307
5,382
市の歳入
施設使用料(千円)
423
434
454
*
当施設は 1 月 1 日~12 月 31 日の期間で集計している。
(以下同じ)
** 市ではなく、施設(指定管理者)に帰属する利益を表している。
(2) 使用料について
① 料金の説明
シャワー
出店
さじき
条例
1,020 円/回
2,050 円/回
200 円/回
61,710/シーズン
記載なし
バーベキューコーナー
記載なし
駐車場利用料
多目的広場
普通車
大型車
1,020 円/3 時間
63
収支報告書
500 円/回
1,000 円/回
200 円/回
60,000/シーズン
2,000 円/ます
3,000 円/ます
500 円/回
1,000 円/回
記載なし
※
利用料金制により指定管理者の収入となる。
② 設定根拠
近隣の類似施設である横山海岸海水浴場及び旧内海町の使用料条例に準拠してい
る。
③ 改正時期及び改正内容
旧内海町時代を含め改正は無しとのことであるが、条例で明記されている料金と
収支報告書上の金額とで相違がある。
④ 減免規定内容と減免対象者数(実績)
・市が主催又は後援する講習会その他催し
・学校教育法第 1 条に規定する学校の児童・生徒又は学生が学校教育活動として
使用
・市長が相当の理由があると認めるとき
なお、平成 23 年以降の減免実績は、平成 24 年の 1 件のみ。
(3) 原価の計算
当施設及びこれに付属する構築物は、県より無償で借り受けているため、市に帰属
する償却資産は存在しない。並びに、原価は全て指定管理者が負担するため、実質的
に市が負担する原価は生じていない。
(4) 監査の結果及び意見
① 収益性と施設使用料の妥当性
施設の利益が経常的に 5,000 千円前後であるのに比べると、市の歳入(施設使用
料)400 千円強は、かなり少ない印象を受ける。市民の憩いの場としての公共施設
であることに鑑みるのであれば、もう少し市の取り分を増やして市民に還元しても
良いのではとも考えられるかも知れない。
もっとも、元はと言えば県からの無償貸与施設であり、市(及び旧内海町)は直
接の費用を負担しているわけではない。そう考えると、市が必要以上に利潤を得る
ことに対する正当性をどのように説明するのかという問題も生じてしまう。また、
委託事業及び自主事業の両者を合わせた利益であることも忘れてはならない。
では、委託事業・自主事業それぞれの収益性はどうか。仮に委託事業の利益が過
大と言うことになれば、施設使用料の見直しの余地は生じうる。そこで、各事業に
個別に対応する費用と、人件費・清掃費といったそれ以外の費用(全体費用)とで区
分した上で、両者の損益を計算する。全体費用及び雑収入については両事業に按分
するための合理的な指標がないため、個別利益の比率で按分して各事業の営業利益
を計算する。
64
(単位:千円)
委託事業
自主事業
合計
収入額*
9,087
5,447
14,534
個別費用 施設使用料
454
-
454
その他
214
105
319
個別利益
8,419
5,342
13,761
(比率)
(61%)
(39%)
(100%)
全体費用-雑収入*
5,109
3,266
8,375
営業利益
3,310
2,072
5,382
売上高営業利益率
36.4%
38.0%
37.0%
*(1)②における収入額には、委託事業及び自主事業の収入のほ
か、雑収入 340 千円(水道光熱費出店者負担分、自動販売機
手数料など)が含まれている。上記の表では両者の収益性を
比較するため、これを区分している。
上記の比率で見比べる限り、確かに両事業とも一定の利益を挙げているが、委託
事業の利益が特段大きいとも言えない。また、全体費用の半分以上を人件費が占め、
それ以外が主に海水浴場の整備・維持に係る費用が中心となっているが、これらの
費用を委託事業・自主事業のいずれかに正確に帰属させるのは極めて困難であろう。
例えば駐車場の警備員に係る人件費に鑑みても、実際には自動車で来場した利用者
がさじきやバーベキュー等を利用することを考えれば、当該人件費を全て委託事業
の費用とするのは必ずしも経済的な実体を反映するとは言えないからである。
② 福山市水産物加工センターの赤字とのバランス
詳細は次節で解説するが、同じ田島漁協の指定管理施設に福山市水産物加工セン
ターがある。こちらは当施設と異なり、平成 25 年度で 1,400 千円の損失(指定管理
者が負担)が生じている。もっとも、これは田島漁協の指定管理者としての自主事
業に対する減免額が反映されたものであるため、これを加味した上で市と田島漁協
との負担関係のバランスを検討してみる。
このほか、福山市水産物加工センターに係る自主事業の減免額が 2,289 千円と大
きいが、減免そのものに対する是非を論じるわけではないので、ここでは省略する。
市
クレセントビーチ
海浜公園
(委託事業のみ)
福山市
水産物加工センター
収益
費用
損益
収益
費用
損益
454
-
454
-
3,267
△3,267
△2,813
損益合計額
(単位:千円)
田島漁協
合計
9,087
9,541
5,777
5,777
3,310
3,764
1,642
1,642
3,126
6,393
△1,484
△4,751
1,826
△987
仮に福山市水産物加工センターの赤字をクレセントビーチ海浜公園の委託事業の
黒字で補填するというのであれば、トータルで損失とならない水準で交渉の余地は
あるとも考えられる。例えば、現状で委託事業収入の 5%相当額を施設使用料とし
65
ているので、これを 15%とすれば市の増収額(田島漁協の減益額)は 908 千円にな
る。
③ 結論
以上のように、当施設が黒字である点に着目し、その収益性や福山市水産物加工
センターとのバランスとの観点から、施設使用料の妥当性について検討した。結論
から言えば、施設使用料の設定には当事者間で交渉の余地がないわけではない。
しかし、これはあくまで「もし検討するなら」の話である。施設使用料の増額が
サービスの品質や指定管理者及び職員等の事業意欲を低下させる事態は避けねばな
らないし、結果として利用者にしわ寄せが来る可能性も十分あり得るからである。
現状の 5%が多いか少ないかを客観的に判断するのは現実的に難しいと言わざるを
得ない。それでも施設使用料の割合を現状よりも上げるのであれば、増収分を例え
ば周辺の環境保全に充てるなど市民が納得するような説明が欠かせないであろう。
7-9.福山市水産物加工センター
施設名
福山市水産物加工センター
条例名
福山市水産物加工センター条例
使用料名
水産物加工センター使用料
所管課
経済環境局 農林水産部 農林水産課
管理運営
指定管理者:田島漁業協同組合
(1) 施設の概要
① 設置の経緯
平成 14 年、水産業の経営安定化及び漁業の活性化を目的に、内海町(当時)が農林
水産省の補助事業により設置した。現在は、田島漁業協同組合が指定管理者となっ
ているが、市に対する指定管理料ないし施設使用料の授受はない。
② 利用者数及び歳入歳出の状況
年 度
H25
利用者数等
使用回数(回)
92
歳入歳出の状況
歳入(千円)
-
歳出(千円)
3,267
損益(千円)
△3,267
(2) 使用料について
① 料金の説明
・調理室・加工室・包装室 1 回につき 2,050 円
・冷凍室・冷蔵室
1 日につき 3,600 円
※ 利用料金制により指定管理者の収入となる。
66
② 設定根拠
条例で定めた範囲に基づき、指定管理者である田島漁協が設定している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 14 年の開設以降、改正は無し。
④ 減免規定内容と減免対象者数(実績)
指定管理者の自主事業として使用する場合は、上記よりも低額で利用できる。平
成 25 年度においては、
全利用回数 92 回中 59 回、
指定管理者における収入総額 1,642
千円中 232 千円が自主事業にかかるものである。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
-
- 指定管理者が負担
-
11 建物保険料
-
3,256 減価償却費計算表参照
3,267
減価償却費計算表
建設費
補助金 償却対象
減価償却対象
(千円) (千円) (千円)
建物
73,847
29,538
44,309
建物付属設備
34,732
13,893
20,839
合計
108,579
43,431
65,148
耐用
年数
24 年
15 年
定額法
取得年
償却率
0.042 平成 14 年
0.067 平成 14 年
残存
償却費
年数
(千円)
13 年
1,860
4年
1,396
3,256
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
1,642 千円
2,289 千円
6,393 千円
△2,462 千円
61.5%
(注)
:指定管理者・市の両者を合算した数値で算出している。詳細は(5)③参照。
(5) 監査の結果及び意見
平成 25 年度において、指定管理者に帰属する損益は収入 1,642 千円に対し、1,483
千円の最終赤字となっている。つまり、指定管理者においても市においても、どちら
も損失を発生させている現状にある。市と指定管理者との間で授受はないため、併せ
て 4,000 千円以上もの損失が生じていることになる。
67
当施設の平成 25 年度収支計算書(指定管理者に帰属するもの)
金額(千円)
収入
利用料収入
1,410
自主事業収入
232
合計
1,642
支出
水道光熱費
1,807
労務費
353
原材料費
276
その他経費
690
合計
3,126
差引損益
△1,483
この現状から窺えることは、①本来当施設が想定しているだけの稼働がないか、②
使用料が安すぎるか、あるいは③自主事業に対する減免が過大であるかのいずれかに
該当すると言うことではなかろうか。次に、それぞれの可能性を検討する。
① 稼働状況について
平成 25 年度における当施設の利用状況は、次のとおりである。なお、組合員とは
指定管理者である田島漁協の組合員を指しており、組合員及び自主事業以外の利用
は一切ない。
(単位:回)
組合員 自主事業
合計
4月
4
5
9
5月
5
14
19
6月
3
2
5
7月
1
2
3
8月
3
15
18
9月
6
7
13
10 月
1
5
6
11 月
3
1
4
12 月
3
1
4
1月
1
3
4
2月
0
2
2
3月
3
2
5
合計
33
59
92
上記に照らして、1 回当たりの平均費用及び組合員・自主事業それぞれの 1 回当
たりの平均収入は次のようになる。
金額(円)
1 回当たり平均収入
42,736
1 回当たり自主事業収入
3,932
1 回当たり平均費用
33,891
つまり、自主事業を考慮しない場合、1 回当たりの平均利益は 42,736-33,891=
8,845 円となる。更に、施設原価 3,267 千円を回収するためには、年間で最低でも
370 回(3,267 千円÷8,845≒370 より)
、月間平均で 30 回程度の稼働が必要な計算
68
である。これが建設当初の想定であるとすれば、稼働率は 25%に満たない。
並びに、自主事業以外の利用回数が 3 回未満の月が 1 年のうち 4 ヶ月ある。もち
ろん、1 回当たりの使用時間・数量や季節的変動もあるので単純に判断は出来ない
が、自主事業以外の利用を増やすための努力の余地もあって然るべきではないだろ
うか。
② 使用料の妥当性
ここで仮に、現状の稼働率が当初の想定の半分であったとする。平成 25 年の実績
の倍に相当する 180 回で市の負担分も含め採算が合うとすれば、使用料はどうなる
であろうか。
指定管理者側での変動費を水道光熱費及び原材料費と仮定すれば、
変動費合計=1,807 千円+276 千円=2,084 千円
1 回当たり変動費=2,084 千円÷92 回=22,656 円
施設全体の固定費は、
指定管理者側の固定費
3,126 千円-2,084 千円 = 1,041 千円
市の固定費
3,263 千円
合計
4,304 千円
以上より、180 回で採算の取れる利用料は、
22,656 円+4,304 千円÷180 回=46,476 円
となる。
また、
42,736 円÷46,476 円=92.0%
すなわち、現状の価格水準は採算可能な価格帯に比べ、8%ほど割安である可能性
も考えられる。
③ 減免の影響
留意すべきは、稼働全体の 3 分の 2 近くを自主事業が占めていることである。無
論、これは実際の稼働率が当初の想定を下回ったことに起因するとも考えられるが、
ここでは減免による損益への影響(実質的な減免額)を算定してみる。
1 回当たりの減免額=42,736 円-3,932 円=38,804 円
減免額の合計=38,804 円×59 回=2,289 千円
すなわち、減免がない場合の当施設の損益(指定管理者分)は 806 千円の利益と
なる。減免額だけで通常の利用料収入を大幅に上回ることから、減免の影響が大き
かったことが窺える。
ちなみに、指定管理者分及び市の費用を合算すると 6,393 千円であり、減免分を
加味しても 2,462 千円の赤字となってしまう。利用者負担率は 61.5%であり、当施
設による便益の 40%近くは市によって無償で賄われていることとなる。
④ 結論
以上を総括すると、現実の稼働状況が計画時に想定されていたであろう稼働率を
大きく下回り当初の想定よりも一般ないし組合員の利用が少ないために、結果とし
て自主事業の比重が大きくなってしまい、自主事業に認められた減免によって赤字
幅が拡大したと推測される。また、著しいとは言えないまでも、使用料も見直しの
余地があると考えられる。
69
市の負担する施設原価は殆どが減価償却費であるため、将来にわたって多額のキ
ャッシュアウトをもたらすわけではない。しかしながら、自主事業以外の稼働をい
かに高めるのかが喫緊の課題には相違ない。そのためには、既存のニーズに対し、
いかに合致させるか(そもそも施設そのものがあまり知られていない)
、それとも漁
業や水産加工業を本格的にてこ入れして需要を掘り起こすのか、それらを熟考する
必要がある。一例としては、近隣の販売所等で水産加工物の品揃えを充実したり、
当施設に即売所を設けて販売力を強化する、あるいは小中学校の社会見学も含めた
PR活動により、知名度や利用者の拡充を目指す方法などが考えられる。
7-10.福山市内海ふれあいホール
施設名
福山市内海ふれあいホール
条例名
福山市内海ふれあいホール条例
使用料名
内海ふれあいホール使用料
所管課
経済環境局 経済部 観光課
管理運営
指定管理者:沼隈内海商工会
(1) 施設の概要
① 設置の経緯
地域活動の振興及び交流を図り、活力ある開かれた地域社会の形成に資するため、
平成 2 年に設立された。設立以来、内海町商工会(現・沼隈内海商工会)が指定管
理者を担っている。
② 利用者数及び歳入歳出の状況(2 年)
年 度
H24
利用者数等
利用者数(人)
4,116
有料利用者数(人)
50
利用料収入(円)
4,200
歳入歳出の状況
歳入(千円)
4
歳出(千円)
4,531
損益(千円)
△4,527
(2) 使用料について
① 料金の説明
区分
生活体験研修室
研修室 1
研修室 2
シャワー室
ふれあい広場
多目的広場
金額
2,160 円/3 時間
1,080 円/3 時間
1,080 円/3 時間
200 円/回
540 円/3 時間
540 円/3 時間
70
H25
2,349
49
1,050
1
4,531
△4,530
② 設定根拠
旧内海町の「使用料条例」に基づき、他の類似施設の使用料に準拠している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 15 年に現行の料金に改正されている。
④ 減免規定内容と減免対象者数(実績)
市が主催又は後援する講習会等の催し、その他市長が相当の理由があると認めた
ときに適用される。
減免の実績は次のとおりである。
(全て「市長が相当の理由があると認めた」ものに該当)
H23
H24
H25
件数(件)
124
130
158
利用者数(人)
1,782
4,066
2,300
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
-
-
1,051
-
-
3,480
4,531
内
訳
指定管理者が負担
同上
指定管理料
減価償却費計算表参照
減価償却費計算表
建設費 補助金 償却対象 耐用 定額法
残存 償却費
取得年
(千円) (千円) (千円) 年数 償却率
年数 (千円)
建物及び建物付属設備 210,690 81,800 128,890 38 年 0.027 平成 11 年 24 年
3,480
減価償却対象
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額**
原
価
差 引
A
B
C
A+B-C
1 千円
170 千円
4,531 千円
△4,360 千円
** 本来の利用件数が全て 1,080 円と仮定している。
受益者負担率
(A+B)÷C
3.8%
(5) 監査の結果及び意見
実質的には殆ど無料で住民に提供されている。当施設には地元の海産物も販売され
ており、商工会支所もあることから、地域コミュニティの拠点としての活用をより高
めることが、一層期待される。
当面の課題は、いかに施設の稼働率を上げ、住民のためにより有効に活用される仕
組みを作るかである。観光施設としての色合いが強いが、それだけでなく例えば趣
味・勉強等を通した地域交流の拠点や地産地消の発信基地等の役割を担うことで、地
域住民が主体となる施設として認識されるようになれば、色々な可能性が見えてくる
71
であろう。
7-11.福山市農村女性の家
施設名
福山市農村女性の家
条例名
福山市農村女性の家条例
使用料名
農村女性の家使用料
所管課
経済環境局 農林水産部 農林水産課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置の経緯
昭和 59 年、女性の農村生活の向上及び社会参加を促進する目的で、農林水産省の
補助事業により沼隈町(当時)が整備した。
② 利用者数及び歳入歳出の状況
年 度
利用者数等
延べ人数(人)
歳入歳出の状況
歳入(千円)
歳出(千円)
損益(千円)
H25
12
7
1,608
△1,601
(2) 使用料について
① 料金の説明
・農地加工調理研修室
1 回当たり 1,080 円
・研修室・創作室 1 回 3 時間当たり 1,080 円
・農産加工設備
1 人 1 回当たり 300 円
② 改正時期及び改正内容
平成 16 年 12 月、現在の料金に改正されている。
③ 減免規定内容と減免対象者数(実績)
市が後援する講習会その他催しのために使用するとき、並びに農産物の加工を目
的とする団体が使用するときに対象となるが、直近での実績は無し。
72
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
1,460
147
1 建物保険料
-
-
- 全額償却完了(減価償却費計算表参照)
1,608
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
設備
合計
建設費
補助金 償却対象
(千円) (千円) (千円)
31,860
14,966
16,894
1,320
620
700
33,180
15,586
17,594
(4) 使用料と原価の対比
使用料収入
A
7 千円
耐用
年数
30 年
10 年
定額法
取得年
償却率
0.034 昭和 57 年
0.100 昭和 57 年
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
減免額
原
価
差 引
B
C
A+B-C
-千円
1,608 千円
△1,601 千円
残存 償却費
年数 (千円)
-
-
-
-
-
受益者負担率
(A+B)÷C
0.4%
(5) 監査の結果及び意見
原価の構成要素として人件費 1,460 千円が計上されているが、これはおそらく担当
職員の延べ時間を割り当てたものと推測される。当該職員が当施設の業務にのみ携わ
っているのでない限り、仮に当施設を処分しても発生し続ける(職員に対する人件費
は生じ続ける)であろう。そうであれば、実質的な原価は物件費及び保険料を合わせ
た 148 千円と言うことになる。コストの観点だけに着目すれば、市全体に照らして極
めて微細とも言える。
しかし、公共施設としての利用実績も僅かであり、殆ど実質的に遊休財産となって
いるのが現状である。以前はジャムの製造なども行っており専用の設備もあるが、製
造者がいなくなったため、こちらも全く稼働していない。
そもそも「女性の農村生活の向上及び社会参加を促進する目的」で、なおかつ農水
省の補助金によって設立されたこともあり、本来の活動目的に沿わない使用が可能な
のかという問いもあるのかも知れない。しかしながら、当時と現在とでは情勢も異な
るし、当施設が既に償却を完了していることにも留意すべきである。思い切って「農
村」ないし「女性」という目的に囚われず、地域コミュニティの拠点としてどのよう
な役割を果たしうるか、名称の変更も含め今一度検討し直しても良いのではないだろ
うか。
築年数からしてそろそろ老朽化が懸念される。もし再稼働の目処が立たないのであ
れば、処分するか現状を維持するのかの判断もいずれ避けられなくなるはずである。
73
74
8.施設の詳細(市民局)
75
8-1.福山市公民館
施設名
条例名
使用料名
所管課
管理運営
福山市公民館
福山市公民館条例
公民館使用料(福山市新市公民館のみ)
市民局 まちづくり推進部 生涯学習課
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市公民館条例第 1 条で、社会教育法の規定に基づいて公民館が設置されるこ
ととされている。
社会教育法では、公民館は「実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種
の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文
化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的(法第 20 条)
」として設置されて
おり、この目的達成のため、次の事業を行うこととされている(法第 22 条)。
1 定期講座を開設すること
2 討論会・講習会・講演会・学習会・展示会等を開催すること
3 図書・記録・模型・資料等を備え、その利用を図ること
4 体育・レクリエーション等に関する集会を開催すること
5 各種の団体・機関等の連絡を図ること
6 その施設を住民の集会その他の公共的利用に供すること
また、次の行為はできないとされている(法第 23 条)。
・営利目的
・政治目的
・宗教目的
② 利用者数及び歳入歳出の状況
福山市では、概ね小学校区に 1 館、合計 79 館の福山市公民館を設置しており、地
域ごとに 6 ブロックに編成されている。その施設数及び利用者数は下記のとおりで
ある。
利用者数
H23
ブロック
H24
H25
施設数
中部管内
18
289,740人
281,276人
271,581人
南部管内
17
175,909
172,363
162,756
松永管内
9
106,518
108,109
100,369
北部管内
14
197,548
205,177
192,425
東部管内
15
275,543
272,850
265,792
神辺管内
6
137,213
132,393
138,526
合 計
79
1,182,471
1,172,168
1,131,449
76
歳入歳出
H23
歳 入
H24
165 千円
歳 出(水道・電気)
H25
151千円
185千円
53,513
56,530
56,494
歳 入
165
151
185
歳 出
4,301
4,442
4,321
福山市新市公民館
再掲
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市新市公民館のみ有料で、その他の福山市公民館は無料である。
使用料は使用許可の際に納付することになっており、原則として未納はない。
福山市新市公民館会議室使用料
(円)
午前
午後
夜間
昼間
昼夜間
全日
9時から
13時から
18時から
9時から
13時から
9時から
12時まで
17時まで
22時まで
17時まで
22時まで
22時まで
ホール
3,080
4,110
5,140
6,170
8,220
10,280
会議室
720
920
1,130
1,330
1,640
2,050
和室
510
720
920
1,130
1,440
1,850
時間区分
名称
実習室
920
1,130
1,330
1,850
2,050
2,770
上記の会議室使用料のほか、冷暖房装置使用料、附属設備・器具類使用料が定め
られている。
② 設定根拠
公民館は社会教育法に基づいて設置する施設で、同法では使用料について特段規
定されておらず、有料としている市町と無料の市町がある。地域活動の拠点として
利用されており、福山市では係る活動を支援する趣旨から無料施設としている。
福山市新市公民館については、新市町当時の料金設定を引き継いでいるが、他の
福山市公民館に比べて規模的に相当大きく、
「中央公民館」としての位置づけから有
料とされている。なお、地域住民やサークル等が利用する場合には、減免規定を設
けて他の公民館との調整を図っている。
③ 改正時期及び改正内容
平成 15 年 2 月に合併で新市町の料金設定を引き継いだ。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市公民館条例で、
「特に理由があると認められる時は、使用料を減額し、又は
免除することができる(第 9 条)」とされており、次のような場合に減免するとされ
ている。
〔福山市公民館条例に基づく使用料の減免〕
1.福山市及び福山市教育委員会が主催又は共催して使用するとき。
77
2.国・県及びその関係団体が主催又は共催して使用するとき。
3.福山市行政関係団体が教育目的に使用するとき。
4.社会教育関係団体(加入団体を含む)が教育目的に使用するとき。
5.自治会(町内会)などの公共団体が公益のために使用するとき。
6.その他教育委員会が特に必要と認めたもの。
新市学区在住者が 1/3 以上で構成されたグループ・サークル及び新市学区
在住者が関係する機関が使用するとき
・サークル活動 新市学区在住者による趣味的なサークルの講習会・発表
会・研修会・役員会
・市民グループ 新市学区の住民グループが行う市民の生活文化向上のた
めの学習会・研修会・発表会・展示会・役員会・総会
・私立の学校・保育所・幼稚園 PTA 及び保護者会
新市学区在住者による学級懇談・学年集会・役員会
・その他
新市学区在住者による同窓会の懇談会・役員会・総会
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
金額(千円)
目
金額(千円)
うち福山市新市公民館
人件費
173,010
2,190
物件費
76,736
7,441
8,368
368
-
-
9,417
917
267,531
10,916
維持補修費
その他の経費
減価償却費
平成25年度原価合計
貸館業務対応分のみ
減価償却費計算表
減価償却対象
建設費
補助金
償却対象
耐用
定額法 取得年 残存
(千円) (千円) (千円)
年数
償却率
年数
(千円)
-
0
建物(RC造)
12,234
0
12,234
47年
0.022
建物(RC造)
409,333
0
409,333
47年
0.022
建物(S造)
6,510
0
17,356
27年
0.038
建物(S造)
10,846
0
17,356
27年
0.038
建物(W造)
6,387
0
6,387
22年
0.046
(4) 使用料と原価の対比
償却費
9,005
-
0
412
-
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
0
金額(千円)
使用料収入
推定減免額
原 価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
公民館合計
185
7,943
267,531
△ 259,403
3.0%
うち新市のみ
185
7,943
10,886
△ 2,758
74.7%
78
減免額の推定
年間使用回数
1,404 回
減免回数
有料回数
収入済使用料
平均単価
推定減免額
①
②
③
③÷②=④
④×①
1,372 回
32 回
185,250円
5,789
7,943千円
(5) 監査の結果及び意見
① 使用料について
福山市では、福山市新市公民館以外の公民館では会議室等の使用料を無料として
いる。
福山市では公民館を基本的に小学校区ごとに配置しており、地域に根ざした社会
教育のための施設としての性格が強く、地域活動・まちづくりの拠点として位置づ
けているためである。ただし、福山市新市公民館については、
「地域」よりも少し広
範囲に利用されており、地域密着型の社会教育施設というよりは貸館機能に重点が
あるいわゆる中央公民館的な性格が強いため、会議室のほか冷暖房や付属設備等の
使用料を有料としている。ちなみに、以前あった中央公民館や松永公民館でも同様
に取り扱われていた。
いくつかの公民館について使用許可申請書を通査したところ、子育て相談・料理
教室などの社会教育や町内会・子ども会などの地域活動での利用も一定程度あった
が、文化スポーツクラブ等のサークル活動での利用の方が多く、これらの活動は毎
週もしくは隔週で定期的に利用されているので、利用回数ではサークル型の利用が
圧倒的に多くなっている。サークル等への単なる活動場所の提供にならないよう、
公民館を利用するサークル等をまちづくりにつなげるような仕組みが必要になると
思われる。
個別の団体の状況は把握できていないが、会費(リーダー・指導者への謝礼を含
む)を徴収しているのではないかと思われる団体があり、もしそうだとすれば無料
で使用を認めるのは適当でないので、サークル等の利用をすべて無料とすることに
は疑問付が付く。むしろ、原則有料として民間社会教育事業者等の利用を促した方
が、社会教育の機会を増やすことになり、地域住民へのサービス向上、施設の有効
活用に繋がるのではないかと考える。原則有料とする一方で、地元市民団体やサー
クル等は登録制として、活動内容や運営状況等を把握した上で無料使用を認めるよ
うにすれば、地域活動の団体・サークルにとっては実質的に現状と同じ取扱となり、
また、登録制度にすることによりまちづくり活動への引き込みも可能になると思わ
れる。
参考のために、人口 40 万人から 55 万人(平成 25 年 4 月 1 日現在)の中核市につ
いて、公民館の設置数と使用料の状況をまとめた。
調査の結果では有料となっているケースが多いが、市もしくは各公民館のホーム
ページには使用料が掲載されていない市もあり、実際には福山市新市公民館と同様
に地域住民等など一定の場合には減免しているケースも少なくないようであった。
人口
千人
柏
公民館数
規 模
使用料
館
市
402
2
大中
有料
宮 崎 市
404
25
中
有料
79
備
考
岐 阜 市
417
50
小
有料
小中学校内に設置が多い
富 山 市
420
86
小
有料
ほかにコミュセン15・自治公民館
横須賀市
422
23
中
無料
予約/利用回数に制限あり
豊 田 市
422
27
中
有料
高 松 市
427
26
小
有料
長 崎 市
440
大型 9
大中
有料
大型・地区にグループ分
地区 23
小
中央 2
大
中:有料
中央・地区にグループ分
地区 60
中小
地:無料
金 沢 市
450
尼 崎 市
468
6
大中
有料
福 山 市
472
79
大/小
有料/無料
大 分 市
477
12
大中
有料
西 宮 市
481
24
大中
有料
倉 敷 市
482
基幹 3
大中
有料
基幹・地区にグループ分
地区 25
中小
中央 3
中
無料
中央館・公民館分館・分館分室
35
小
名称は生涯学習センター
東大阪市
502
宇都宮市
517
7
大中
有料
松 山 市
517
41
中小
有料
姫 路 市
544
65
中
有料
ほかに校区・自治公民館
② 福山市新市公民館の使用料および減免の状況
福山市新市公民館の、過去 3 年間の減免の状況及び年間収入金額は次のとおりである。
年間
年度
使用人数
年間使用回数
(回)
合 計
減免回数
年間
有料回数
収入金額
H23
30,010 人
1,401
1,361
40
165,550 円
H24
37,542
1,453
1,427
26
151,300
H25
31,389
1,404
1,372
32
185,250
社会教育を目的とする施設であり、もともと社会教育法によって使用目的に制限
があることに加えて、福山市公民館条例第 9 条に基づく減免の措置があるため、有
料で使用されることの方が少なくなっているようである。
使用許可兼減免申請書を通査したところ、減免されているのは、福山市・福山市
教育委員会の主催等や市の行政関係団体の使用が他の公民館に比べて多いのが特徴
的であるが、福山市公民館条例第 9 条の「その他」に該当するサークル活動や市民
グループの利用が圧倒的に多く、その意味においては他の公民館と同様の利用形態
が多いと言える。
③ 利用増加について
(1)②で示したように、福山市公民館の利用者数は全体的には減少傾向にあり。利
80
用促進を図ることが必要である。
利用者の状況を個別の施設で見ると、79 施設中 25 の施設で平成 23 年度に対して
平成 25 年度の利用者が増加している。人口増加地域と相関しているように思われ、
年齢別人口に集計したところ、0~19 歳(児童生徒層)や 40~64 歳(熟年層)が増
えている地域で公民館の利用が増えている傾向が見受けられた。児童生徒層が増え
ている地域では子ども会や PTA 活動が活発化して公民館の利用に繋がり、熟年層が
増えている地域では、余暇の活用や健康志向から趣味や軽体操などのサークル型利
用が増えてくると想定される。人口増加だけではなくその他様々な要因が関係して
いると思われるが、このような地域別の特性を考慮した活動やリーダーの育成によ
り、公民館の活性化が期待できると考える。
④ 類似施設の統一的運用もしくは整理統合について
福山市公民館と福山市コミュニティセンターは設置根拠・目的が異なり、福山市
公民館は社会教育に主眼を置いて公民館講座の実施等を主な事業としているに対し
て、福山市コミュニティセンターは人権啓発の推進に主眼を置いて相談事業を重要
な事業としている。こうした基本的な性格の違いから、条例上では、福山市公民館
の管理者は教育委員会、福山市コミュニティセンターは市長となっているが、実際
にはどちらも市民局生涯学習課が所管しており、それぞれ中部・南部・松永・北部・
東部・神辺の6ブロックに編成されて各ブロックの生涯学習センターが集約機能を
果たしている。
設置の背景や実施事業は異なっているが、どちらも地域交流の拠点として機能し
ている点において類似している。この他、福山市市民センター・福山市市民交流セ
ンターや福山市ふれあいプラザなども機能的に類似した部分があり、地域に密着し
た「近隣型施設」としてとらえられる施設について、あえて区別する必要はないと
思われる。今後、人口減少社会を迎え、またますます厳しくなる財政的制約を考慮
すると、統一的に運用した方が効率的になると考えられる。
⑤ 老朽化対策
福山市の 79 公民館を経過年数・構造のくくりで整理すると次のようになる。公民
館も他の公共施設と同様に老朽化が進んでおり、中長期的には老朽化・耐震化の対
策が必要になってくる。
経過年数
構 RC
造
53
49
43
42
41
40
39
38
37
36
35
34
33以下
1
1
1
1
2
3
4
3
5
2
6
8
36
1
1
S
W
1
2
1
公民館を更新する場合には、地域住民の利便性を落とさず、財政負担をできるだ
け小さくするために、地域に密着した「近接型施設」
(前項)との統合も念頭におく
ことが望ましい。また、社会教育法第 44 条では「学校教育上支障がないと認める限
り、その管理する学校の施設を社会教育のために利用に供するように努めなければ
ならない」とされており、学校(必要に応じ幼稚園・保育園を含む)の活用も検討
することが望ましい。
81
8-2.福山市コミュニティセンター
施設名
福山市コミュニティセンター
条例名
福山市コミュニティセンター条例
使用料名
- (無料施設)
所管課
市民局 まちづくり推進部 生涯学習課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市コミュニティセンターは、
「基本的人権尊重の精神に基づき、地域における
福祉の向上、住民の交流の促進及び人権啓発の推進により、さまざまな人権課題の
解決を図るとともに、人権文化が根付いた地域社会を実現するため」
、設置されてい
る。
(福山市コミュニティセンター条例第 1 条)
この目的を達成するため、次の事業を行うとされている。(同第 2 条)
・生活上の各種相談事業に関すること
・地域福祉に関すること
・人権啓発の推進に関すること
・地域における住民の交流の促進及び自主的活動の支援に関すること
・上記事業の促進のための調査及び研究に関すること
・その他市長が必要と認める事業
② 利用者数及び歳入歳出の状況
利用者数
H23
H24
H25
ブロック
施設数
中部管内
4
84,324 人
85,453 人
81,616 人
南部管内
3
58,139
58,526
57,613
松永管内
4
110,626
103,863
104,778
北部管内
4
58,552
57,914
61,078
東部管内
1
10,970
10,641
11,065
神辺管内
3
28,985
32,520
33,965
計
19
収支状況
歳
入
-
-
-
歳
出
23,924
23,864
23,641
(2) 使用料について
① 料金の説明
福山市コミュニティセンター条例により、福山市コミュニティセンターの使用料
は無料とされている。
(条例第 6 条)
② 設定根拠
福山市コミュニティセンターは、かつての解放会館・隣保館の流れをくんだ施設
82
であり、現在は人権課題の解決だけではなく、地域の住民交流等の場として活用さ
れていることから、福山市公民館と同様、地域活動を支援する趣旨から無料施設と
されている。
③ 改正時期及び改正内容
無料施設のため該当なし
④ 減免規定内容と減免の実績
無料施設のため該当なし
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
人件費
39,420
物件費
35,537
維持補修費
貸館業務対応分のみ
5,875
その他の経費
-
減価償却費
6,415
平成25年度原価合計
87,247
減価償却費計算表
減価償却対象
建設費
補助金
償却対象
耐用
定額法 取得年 残存
(千円) (千円)
(千円)
年数
償却率
建物(RC造)
266,568
0
266,568
47年
0.022
5,864
建物(S造)
14,487
0
14,487
27年
0.038
551
年数
償却費
(千円)
(4) 監査の結果及び意見
福山市コミュニティセンターは無料施設である。人権啓発を主な目的とする施設で
あり、その「余裕部分」を地域交流のために貸館として活用していると理解すれば、
無料で地域住民に提供することは合理的であると考えられる。
しかし、8-1 福山市公民館でも触れているように、福山市コミュニティセンターと
福山市公民館は地域密着型の施設として類似しており、使用料についても福山市公民
館と統一的に取扱うことが望ましいと考える。
83
8-3.福山市市民交流センター
施設名
福山市しんいち市民交流センター
福山市うつみ市民交流センター
福山市ぬまくま市民交流センター
条例名
福山市市民交流センター条例
使用料名
市民交流センター使用料
所管課
市民局 北部支所 新市支所
市民部 内海支所・沼隈支所
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
市民のコミュニティ活動の支援及び生涯学習を推進するとともに、地域の特性を
生かした市民交流を促進すること。
(福山市市民交流センター条例)
各福山市市民交流センターは、市町村合併に伴い、支所(うつみは支所事務室)
や図書館等の施設と併設される形で設置された施設で、それぞれ次のような機能・
部屋を有している。
施設名
機能・部屋等
面積 ㎡
福山市
コミュニティホール
217
しんいち
セミナールーム
46
市民交流
パソコンルーム
46
H26.4 学習室に変更
センター
小会議室
25
無料
作業室
15
無料
交流サロン
72
無料
福山市うつみ
多目的ホール
市民交流
第1研修室
57
センター
第2研修室
36
調理実習室
93
温水プール
445
福山市ぬまくま
市民交流室
205
市民交流センター
会議室
備
考
266
32
② 利用者数及び歳入歳出の状況
〔福山市しんいち市民交流センター〕
H23
H24
H25
コミュニティホール
6,358 人
5,786 人
6,229 人
セミナールーム
2,579
2,081
1,471
パソコンルーム
815
385
338
利用者数
84
小 計 (有料部分)
9,752
8,252
8,038
小会議室 (無料部分)
560
650
590
10,312 人
8,902 人
8,628 人
269 千円
366 千円
294 千円
合 計
収支状況
歳 入
歳 出
4,289
4,381
4,429
(21,209)
(21,667)
(21,905)
H23
H24
H25
多目的ホール
6,513 人
6,858 人
7,792 人
第1研修室
2,379
2,563
2,697
第2研修室
335
397
197
調理実習室
764
491
427
9,991
10.309
11,113
16,272 人
18,233 人
19,095 人
105 千円
48 千円
52 千円
(庁舎全体での歳出)
〔福山市うつみ市民交流センター〕
利用者数
小 計
温水プール
収支状況
歳 入
歳 出
貸館分
プール分
4,047
4,273
4,406
貸館分
5,339
5,268
5,285
26,355
25,111
25,262
(46,561)
(44,993)
(45,225)
プール分
(庁舎全体での歳出)
〔福山市ぬまくま市民交流センター〕
H23
H24
H25
4,027 人
4,062 人
4,740 人
25
87
90
4,052 人
4,149 人
4,830 人
41 千円
31 千円
51 千円
利用者数
市民交流室
会議室
合 計
収支状況
歳 入
歳 出
(庁舎全体での歳出)
2,248
1,932
1,942
(30,549)
(26,253)
(26,390)
85
(2) 使用料について
① 料金の説明
使用料(平成 26 年 4 月 1 日改定後)
時間区分
午前
(円)
午後
夜間
9時から 13時から 18時から
名称
昼間
昼夜間
全日
9時から 13時から
9時から
12時まで 17時まで 22時まで 17時まで 22時まで 22時まで
しんいち
うつみ
ぬまくま
コミュニティホール
1,540
2,050
2,570
3,080
4,110
5,140
セミナールーム
510
610
610
1,020
1,220
1,540
学習室(※)
510
610
610
1,020
1,220
1,540
多目的ホール
1,540
2,050
2,570
3,080
4,110
5,140
第1研修室
510
610
610
1,020
1,220
1,540
第2研修室
300
300
300
510
600
810
調理実習室
820
920
920
1,640
1,840
2,460
市民交流室
1,020
1,440
1,540
2,160
2,670
3,490
300
300
300
510
600
810
会議室
うつみ 温水プール
個人で使用する場合
単
位
1人1回につき
使用料
510 円
占用で使用する場合
1時間につき
2,570 円
※ 平成 26 年 4 月 1 日から、パソコンルームから学習室に用途変更された。
上記の会議室使用料のほか、冷暖房装置使用料、附属設備・器具類使用料が
定められている。
② 設定根拠
使用料(平成 26 年 4 月 1 日改定前)
施
しんいち
設
設 定 根 拠 等
コミュニティホール
近隣の福山市新市公民館ホールを参考(面積比で1/2)
セミナールーム
男女共同参画センターの研修室1を参考
パソコンルーム
広島市市民交流プラザを参考に17台分
多目的ホール
北部支所・東部支所・新市支所等を参考に、新市支所のコ
うつみ
ミュニティホールと同額とした
第1研修室
北部支所・東部支所・新市支所等を参考に、新市支所のセ
ミナールームと同額とした
ぬまくま
第2研修室
第1研修室使用料を面積按分
調理実習室
第1研修室使用料を面積按分
温水プール
すこやかセンター・松永健康スポーツセンターを参考
市民交流室
しんいち・うつみを参考に、面積当り同程度とした
会議室
うつみ第2研修室を参考
86
③ 改正時期及び改正内容
消費税増税に伴い平成 26 年 4 月に増税分を調整
④ 減免規定内容と減免の実績
〔会議室等に係る減免の基準〕
区 分
基
準
通常(100%) 1.国・県の行事
2.市外の団体
3.企業が使用
4.政治団体
5.宗教法人の社会奉仕活動
6.個人の使用
7.その他減免対象外
減免(免除) 1.市が主催(使用) (※下記参照)
2.市の行政機関による委嘱を受けた者で構成する団体で、団体本体の目
的のために使用するとき
・民生委員協議会、人権擁護委員協議会、環境審議会、公衆衛生推進
協議会など
3.その他市長が特に必要と認めた団体(市民活動団体等)
・学区連合会
・老人会・子ども会・体育会・女性会など
・福山明るいまちづくり協議会・加盟団体
・市民活動ボランティア団体
・公民館を活し、生涯活動拠点と学習の視点に立った取組を行ってい
るサークル等
減免(減額) 1.学校(市立を除く)が学校長証明の教育活動として使用するとき
2.児童福祉施設が施設目的達成のために使用するとき (※下記参照)
3.使用料徴収対象の団体等が準備・リハーサルのために使用するとき
200%徴収
1.入場料その他料金を徴収するとき
2.営利・営業目的で使用するとき
入場料を徴収しない場合でも次の場合は営利・営業目的とする
・顧客のみを対象とし、一般が自由に参加できないとき
・求人・代理店募集等の説明・面接
・受講料を取る講習会
、
・社員等を対象とした販売促進目的の研修会・講習会
130%徴収 1.使用料徴収対象の団体等が許可時間を超過又は繰上げて使用
※各センターは個別に使用料徴収等事務に関する内規を設定しているが、減免の範囲に
ついて一部相違があることを除いて、使用料の徴収事務に大きな差はないため、上記
は福山市しんいち市民交流センターの内規に基づいて要約している。
87
〔うつみ温浴プールに係る減免の基準〕
減免(免除)
1.個人使用
・市内に住所を有する3歳未満の者
・身体障害者手帳、療育手帳、精神障害者保健福祉手帳の交付を受け
たもの及びその介護者(1名)
2.占用使用
・福山市が主催又は共催する行事のために使用するとき。
3.その他市長が特に必要と認めたとき
減免(減額) 1.個人使用
・市内に住所を有する65歳以上の者
・市内に住所を有する15歳以下の者(ただし中学生まで)
2.その他市長が特に必要と認めたとき
130%徴収
占用使用の団体等が許可した時間を超過・繰り上げて使用したとき
⑤ 減免の状況
〔福山市しんいち市民交流センターの利用実績・減免状況〕
H23
利用件数・人数
H24
件数
人数
H25
件数
人数
件数
人数
有
一般利用
11
330
43
631
14
475
料
営業利用
91
2,425
98
2,504
88
2,362
小計
102
2,755
141
3,135
102
2,837
無
行政関係
188
4,869
122
3,360
109
3,371
料
認定団体
58
2,688
44
2,407
39
2,420
246
7,557
166
5,767
148
5,791
348
10,312
307
8,902
250
8,628
小計
合
計
使用料・減免割合
円
%
円
%
円
%
使
収入実績額
269,350
44.0
366,950
59.0
294,560
56.2
用
減免推定額
343,400
56.0
254,800
41.0
229,400
43.8
612,750
100.0
621,750
100.0
523,960
100.0
料
合 計
無料利用に係る減免推定額は、営業利用を一般利用に換算した平均使用料に基づいて推定した。
〔福山市うつみ市民交流センターの利用実績・減免状況〕
H23
利用件数・人数
H24
H25
件数
人数
件数
11
1,650
5
703
2
550
9
395
7
76
14
138
料 調理実習室
6
180
0
0
2
40
小計
26
2,225
12
779
18
728
無 多目的ホール
141
4,863
144
6,155
145
7,242
有 多目的ホール
1・2研修室
88
人数
件数
人数
1・2研修室
94
2,319
117
2,884
111
2,756
料 調理実習室
33
584
23
491
19
387
小計
268
7,766
284
9,530
275
10,385
294
9,991
296
10,309
293
11,113
合
計
使用料・減免割合
円
%
円
%
円
%
使
収入実際額
105,020
8.8
48,420
4.1
52,470
6.1
用
減免推定額
1,082,500
91.2
1,145,900
95.9
801,600
93.9
料
合 計
1,187,520
100.0
1,194,320
100.0
854,070
100.0
無料利用に係る減免推定額は、有料利用の平均使用料に基づいて推定した。
〔福山市ぬまくま市民交流センターの利用実績・減免状況〕
H23
利用件数・人数
H24
件数
人数
H25
件数
人数
件数
人数
一
交流室
8
411
6
305
10
545
般
会議室
0
0
5
41
2
20
小計
8
411
11
346
12
565
減
交流室
8
635
5
495
8
784
額
会議室
1
10
2
16
4
40
小計
9
645
7
511
12
824
減
交流室
190
2,981
248
3,262
255
3,411
免
会議室
2
15
1
30
3
30
192
2,996
249
3,292
258
3,441
209
4,052
267
4,149
282
4,830
小計
合
計
使用料・減免割合
一般実際額
円
%
円
%
円
%
25,250
3.9
19,150
2.8
32,000
3.8
使
減
収入額
15,760
2.4
12,210
1.8
18,510
2.2
用
額
推定額
11,140
1.7
2,340
0.3
9,010
1.1
600,980
92.0
657,850
95.1
777,600
92.9
653,110
100.0
691,550
100.0
837,120
100.0
料
減免推定額
合 計
減額、無料使用に係る減免推定額は、一般利用の平均使用料に基づいて推定した。
89
〔福山市うつみ市民交流センター温浴プールの利用実績〕
H23
利用人数・徴収額
個
一般
H24
H25
人数
金 額
人数
金 額
人数
金 額
3,785
1,892,500
3,547
1,773,500
3,473
1,736,500
人
65歳以下・補
567
113,400
563
112,600
576
115,200
一
互助会・補
38
11,400
87
26,100
84
25,200
般
公金補助
計
-
177,700
-
186,300
-
189,600
4,390
2,195,000
4,197
2,098,500
4,133
2,066,500
15歳以下
1,425
356,250
1,587
396,750
1,641
410,250
50
65歳以上
2,899
724,750
3,602
900,500
3,922
980,500
%
65歳以上・補
886
-
1,200
-
1,433
-
減 後期高齢者補
額
公金補助
290
-
341
-
405
-
-
294,000
-
385,250
-
459,500
減額計
-
1,375,000
-
1,682,500
-
1,850,250
計
5,500
2,750,000
6,730
3,365,000
7,401
3,700,500
全
3歳未満
額
障害者等
免
招待券
除
免除額計
計
一般
192
-
130
-
174
-
2,392
-
2,885
-
2,817
-
(569)
-
1,507,500
-
1,495,500
2,584
1,292,000
3,015
1,507,500
2,991
1,495,500
191 件
477,500
197 件
492,500
197 件
492,500
-
26 件
-
21 件
-
用
免除額計
-
使用料・減免割合
(621)
-
45 件
計
-
1,292,000
行事使用
合
(599)
-
占
計
-
112,500
236 件
-
590,000
65,000
223 件
557,500
-
52,500
218 件
545,000
6,827,000
7,528,500
7,807,500
円
円
円
%
%
%
一般徴収額
2,494,800
36.5
2,404,700
31.9
2,369,400
30.3
使
減額徴収額
1,081,000
15.8
1,297,250
17.2
1,390,750
17.8
用
公金補助額
471,700
6.9
571,550
7.6
649,100
8.3
料
減額合計※
1,375,000
20.1
1,682,500
22.3
1,850,250
23.7
免除合計
1,404,500
20.6
1,572,500
20.9
1,548,000
19.8
合 計
6,827,000
100.0
7,528,500
100.0
7,807,500
100.0
※うち65歳以上に
1,018,750
1,285,750
1,440,000
係る減免額(再掲)
招待券は利用実績に応じて発行される無料利用券で、使用料設定の範囲内の取扱のため、
減免額の集計には含めていない。
90
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
金額(千円)
目
しんいち
うつみ
ぬまくま
うつみプール
人件費
730
730
730
1,460
物件費
4,382
5,216
1,522
24,455
維持補修費
47
69
-
807
その他
-
-
35
-
2,087
5,624
455
7,135
7,246
11,639
2,742
33,857
減価償却費
原価合計
減価償却費計算表
減価償却対象
建設費
補助金
償却対象
耐用
定額法 取得年 残存
(千円) (千円) (千円)
年数
償却率
償却費
年数
(千円)
しんいち-建物
16,692
0
16,692
47年
0.022
H17
39年
367
しんいち-設備
25,673
0
25,673
15年
0.067
H17
7年
1,720
貸館
255,642
0
255,642
47年
0.022
H18
38年
5,624
うつみ-プール
324,327
0
324,327
47年
0.022
H18
38年
7,135
ぬまくま-建物
0
0
0
47年
0.022
H19
37年
0
ぬまくま-設備
6,797
0
6,797
15年
0.067
H19
5年
455
うつみ-
(4) 使用料と原価の対比
項
目
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
しんいち
うつみ
ぬまくま
金額(千円)
うつみプール
使用料収入
A
294
52
50
4,406
減免額
B
229
801
786
3,398
原 価
C
7,246
11,639
2,742
33,857
差 引
A+B-C
△ 6,723
△ 10,786
△ 1,906
△ 26,050
受益者負担率
(A+B)÷C
7.2%
7.3%
30.5%
23.1%
(5) 監査の結果及び意見
① 使用料について(貸館)
各福山市市民交流センターはいずれも有料施設として使用料が定められているが、
利用実績・減免状況では、うつみ・ぬまくまの各福山市市民交流センターは約 9 割
以上が無料(減免)で使用されている。福山市しんいち市民交流センターは他の 2
センターに比べて有料使用の割合が高いが、営業利用があるためと考えられ、それ
を考慮した場合の無料使用割合は使用料ベースで 5 割程度、件数ベースで 6 割程度
となる。福山市市民交流センターは福山市公民館や福山市コミュニティセンターと
は設置目的や背景が異なるため、有料が原則となっているにもかかわらず、福山市
公民館や福山市コミュニティセンターと同じように使用されている割合が高いので
あれば、8-1. 福山市公民館でも触れたように、使用料の設定・減免規定等について
91
統一的に運営した方がよいのかも知れない。
② 使用料について(温浴プール)
福山市うつみ市民交流センターの温浴プールに関しては、受益者負担率(減免分
込み)が 24.3%となっており評価できる。個人利用の使用料は1回 500 円とされて
いるが、収入ベースの約 3 割がこの使用料での利用となっており、海水を利用した
温水プールという独自性が受け入れられているものと思われる。インターネットで
の評判もまずまずのようで、市外からの利用も一定程度あるように見受けられる。
温浴プールの性格として、福山市松永健康スポーツセンターのプールと同様スポ
ーツ施設としての機能と、すこやかセンターの水浴訓練と同様の健康増進機能とが
複合されていると思われる。現状の使用料体系は、補助金との組み合わせで、健康
増進機能での利用についてはすこやかセンターと同水準になり、スポーツ施設機能
では福山市松永健康スポーツセンターと同水準になるように仕組まれており、合理
的であると思われる。強いて言うならば、福山市が運営コストの 3/4 を負担してお
り、市民の公平感の観点からは、市民以外の利用について割増料金を設定した方が
よいのではないかと考える。
なお、65 歳以上に対する減免が使用料合計(減免額を含む)の約 2 割になるが、
これは他の施設の減免とは異なり、健康増進機能を通じて医療費負担を軽減する効
果が期待できるので、妥当な設定だと考える。
③ 減免規定の統一化
3 つの福山市市民交流センターはひとつの条例(福山市市民交流センター条例)
に準拠しているが、使用料の減免に関しては、個々に徴収事務等に関する内規を設
定して事務に当たっている。この結果、大筋では同じような規定になっているが、
細部で若干の不一致があった。この不一致が文言上だけのものであり、実質的な差
になっていなければよいが、少なくとも将来的に混乱が生じないように、統一化さ
れることが望まれる。
※各センター間の内規の相違
使用料を減免(免除)する場合
しんいち
1.福山市が主催(使用)するとき。(共催・協賛・後援事業を含む)
市には、行政委員会(教育委員会・選挙管理委員会・公平委員会)
及び学校教育法第1条の規定に基づく学校、保育所を含む。
うつみ
1.福山市が使用(共催、協賛、後援する事業を含む)するとき。
福山市には、行政委員会及び福山市立の学校、幼稚園、保育所を含
む。
ぬまくま
1.市が主催(使用)するとき。(共催、協賛、後援する事業を含む)
市には、行政委員会(教育委員会・選挙管理委員会・公平委員会)
及び福山市立の学校、幼稚園、保育所、(公財)福山勤労福祉・文化
振興会を含む。
使用料を減免(減額)する場合
しんいち
2.児童福祉法第35条の規定に基づく児童福祉施設が、施設目的を達成
するために使用するとき。
92
※児童福祉施設(市立を除く)とは、乳児院・保育所・児童更生施
設・知的障害児施設~(省略)~救護院を対象施設と考える。
うつみ
2.児童福祉施設が、施設の目的を達成するために使用するとき。
児童福祉施設とは、児童福祉法第35条に定められた乳児院・保育所
及びその他の施設(福山市立の施設を除く)とする。
ぬまくま
2.児童福祉施設が、施設の目的を達成するために使用するとき。
児童福祉施設とは、児童福祉法第35条に定められた乳児院、保育所
及びその他の施設(福山市立の施設を除く)とする。
④ 貸館の利用増加について
3 つの福山市市民交流センターとも稼働率が高いとは言えない状態で、せっかく
の市民の財産が有効に活用されるように、利用増加の対策が望まれる。特に、福山
市ぬまくま市民交流センターについては福山市沼隈サンパルと隣接し、また機能的
にも重複していると思われるので、運用形態も含めて再検討する必要があると思わ
れる。
8-4.福山市人権平和資料館
施設名
福山市人権平和資料館
条例名
福山市人権平和資料館条例
使用料名
人権平和資料館使用料
所管課
市民局 まちづくり推進課
管理運営
福山市
人権推進課
(1) 施設の概要
① 設置目的
人権・平和等に関する資料を収集し、保存し、展示して、市民の利用に供し、人
権・平和意識の高揚に資する(福山市人権平和資料館条例)
② 施設の事業内容
展
常設展示
示
展示のテーマ・内容
展 平和部門
人権と平和へのあゆみ
示 「福山空襲の実相と
福山大空襲の実相
室 戦時下のくらし」
戦時下のくらしと教育
Ⅰ
再び繰り返すまいこのあやまち
展 人権部門
部落の歴史と解放のあゆみ
示 「部落の歴史と解放
差別の現実とわたしたちの課題
室 の歩み」
人権文化が根づいた社会をめざして
Ⅱ
豊かな明日を求めて
企 画 展
(過去3年間の実績は(4)③に記載)
93
③ 利用者数及び歳入歳出の状況
入場者区分
福山市内
福山市外
H24
H25
有料
645
620
617
無料
6,810
6,830
6,772
小計
7,455
7,450
7,389
有料
1,228
1,294
1,043
無料
1,166
805
572
小計
2,394
2,099
1,615
145
182
196
9,994
9,731
9,200
182 千円
191 千円
共通割引券等
合
H23
計
収支状況
歳 入
歳 出
20,473
20,451
167 千円
20,895
(2) 使用料について
① 料金の説明
入館料(条例第4条)
個 人
団体(20人以上)
入館料(1人につき)
100 円
高校生(これに準ずる者を含む)以下は無料
80 円
② 設定根拠
入館料を現行金額に定めたことに特段の根拠はない。
③ 改正時期及び改正内容
平成 6 年 4 月 1 日の制定以来、改正はない。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市人権平和資料館条例で、
「特に理由があると認める時は、入館料を減免する
ことができる(第 5 条)
」とされており、次のような場合に減免するとされている。
(施行規則第 5 条)
(1) 社会福祉施設の入所者
(2) 市の主催行事の参加者
(3) 市内在住の 65 歳以上の者
(4) 障害者またはその介護者
(5) その他特別の理由があると認めるとき
94
過去 3 年間の減免の状況は次のとおりである。
年度
年間
無料入館者数
有料入館者数
入館者数
合 計
市 内
市 外
合 計
市内
市 外
ほか
H23
9,994
7,976
6,810
1,166
2,018
645
1,228
145
H24
9,731
7,635
6,830
805
2,096
620
1,294
182
H25
9,200
7,344
6,772
572
1,856
617
1,043
196
累計%
100.0
79.4
70.6
8.8
20.6
6.5
12.3
0.2
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
人件費
8,110
物件費
7,499
維持補修費
602
企画展開催費
3,400
展示その他運営費
1,284
減価償却費
9,896
平成25年度原価合計
30,791
減価償却費計算表
減価償却対象
建設費
補助金
(千円) (千円)
建物
449,834
(4) 使用料と原価の対比
0
耐用
定額法
取得
残存
償却費
(千円)
年数
償却率
年
年数
(千円)
47年
0.022
平成6年 27年
9,896
449,834
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
A
B
168 千円
償却対象
380 千円
原
価
差
C
引
A+B-C
受益者負担率
(A+B)÷C
30,791 千円 △ 30,243 千円
減免額の推定
無
有 料
人数
市 内
617 人
市 外
1,043
合 計
1,660 人
使 用 料
高校生以下
料
その他
3,206 人
3,566 人
341
231
3,547 人
3,797 人
同左減免額
379,700 円
166,000 円
0 円
-
※減免額の内 65 歳以上に係るもの 137,000 円
95
1.8 %
(5) 監査の結果及び意見
① 使用料について(類似展示資料館との比較)
福山市人権平和資料館の入場料の妥当性を確かめるため、人権関係・平和関係のあ
る程度まとまった展示を継続して行っている他都市の類似資料館の入館料を調査し
た。料金設定は各館様々な区分によっているため、単純に比較できるように常設展
に掛かる大人(個人)の入館料を示す。
人権関係資料館
施
設 名
戦争平和関係資料館
入館料
施
設
名
入館料
平取町立二風谷アイヌ文化博物館
400
広島平和記念資料館
50
萱野茂二風谷アイヌ資料館
400
長崎原爆資料館
200
三重県人権センター
無料
ひめゆり平和祈念資料館
300
柳原銀行記念資料館
無料
沖縄県平和祈念資料館
300
ツラッティ千本
無料
旧海軍司令部壕
420
対馬丸記念館
500
知覧特攻平和会館
500
水平社博物館
500
奈良県立同和問題関係史料センター
無料
おおくぼまちづくり館
100
大阪人権博物館(リバティおおさか)
500
堺市立舳松人権歴史館
無料
堺市立平和と人権資料館
無料
和泉市立人権文化センター
無料
徳島県立博物館
注:祝日無料
福岡県人権啓発情報センター
水俣病歴史考証館
平和祈念展示資料館
無料
200
無料
500
調査結果では、人権関係・平和関係とも無料~500 円程度の設定となっているが、
人権関係では公営の場合は無料施設が多い傾向にあり、平和関係の資料館では総務
省委託の平和祈念展示資料館を除いてすべて有料となっているのが特徴的である。
福山市人権平和資料館の 100 円は、金額だけで見た場合、他都市に比べてやや低
めであるようにも見えるが、人権と平和を半々で扱っていることを考慮すれば、妥
当な水準だと思われる。また、仮に 500 円に改定しても、入館者数・減免率が同程
度だとすれば、現状の 200 千円弱の入館料収入が 800~900 千円程度に増加するに過
ぎない。
福山市人権平和資料館の展示内容を考えると、入館者にとって閲覧することで何
らかの個人的な「受益」があるというよりは、
「人権意識の高揚」
「戦争被害の伝承」
といった啓発・教育施設の意味合いが強く、他の美術館や博物館とはまったく存在
意義が異なると考える。したがって、館の運営コストは「人権」や「平和」のため
の教育施設を有することを選択した市の政策コストであり、入館料とは切り離して
考えるべきである。もちろん、市の趣旨に賛同される方から、将来への維持継続の
費用負担として受け取ることを否定する訳ではないが、そうであれば、例えば大英
博物館等では入館料を無料とし任意で寄付金を求める運営を行っており、そうした
「寄付金」方式も検討の余地があると考える。
96
② 無料入館者の減免理由
利用者数で示した無料入館者の内訳(人数は平成 25 年度)は次のような入館者区
分あり、その減免根拠はそれぞれ規定欄に示すとおりである。施行規則第 5 条(5)
は内部的にルール化されており運用上問題はないが、規則等で明文化した方が望ま
しい。
市 内
入館者区分
市 外
人 数
規定
人 数
規定
保育所・幼稚園児
1,567
※1
10
※1
小学生
1,258
※1
25
※1
中学生
266
※1
234
※1
高校生
115
※1
72
※1
特別支援学校・福祉施設
80
※2
27
※2
大学生
11
※5
5
※5
職場・団体研修など
300
※4※5
12
※5
高齢者(65歳以上)
1,275
95
※5
89
※5
市・県・教職員
913
※3
※4※5
その他
987
※4
3
※4
※1 条例別表の備考 「高校生以下は無料とする」
※2 施行規則第 5 条(1)(4)
※3 施行規則第 5 条(3)
※4 施行規則第 5 条(2) 主催事業(企画展関連事業ほか)
※5 施行規則第 5 条(5)
③ 入館者数の増加対策
(1)③で示したように、入館者数が 9 千人台で減少傾向にある。特に、市外からの
利用者の減少が多い。ちなみに姫路市の平和資料館では年間約 2 万人の利用があり、
姫路市並を目指して来館者の増加対策が必要である。
増加対策として、伝承ガイド(説明員)を配置することや、企画展をより一層充
実することが考えられる。特に企画展はコストや労力が掛かるが、実績から集客力
が大きく効果が期待できる。
企画展実績
年度 企画展名(テーマ)
H23
開催期間
日数
入館者数
ユニセフパネル展「危機にさらされる子どもたち」
4.20~5.31
36
1,054
福山空襲と戦時下のくらし PartⅡ
6.7~8.28
73
3,500
平和アピール展&ヒロシマ・ナガサキ原爆展
8.4~8.16
(12)
人権が危ない! PartⅡ
9.6~11.27
72
3,326
2011ふくやま人権平和フォト作品展
12.1~12.25
22
376
1.20~3.25
57
1,040
いつでも・どこでも「ミニ・企画展」
入館者合計
97
(837)
9,296
広河隆一写真展&絵画展
4.19~5.20
29
929
「チェルノブイリと核の大地」
5.25~6.24
27
1,239
「チェルノブイリ25年、そして福島」
6.29~7.29
27
902
「ヒロシマ・ナガサキ写真展」
8.1~8.31
27
1,373
「差別からの解放を求めて」 ~広島県の融和運動・水平運動~
9.12~12.2
71
3,423
2012ふくやま人権・平和フォト作品展
12.1~12.24
20
273
「人権尊重のまちづくり」 ~市民意識調査から~
1.18~3.24
62
840
H24 広河隆一写真展
広河隆一写真展
「生きていたい!」
入館者合計
「マンガで描く人権」 ~来て・観て・考えて~
8,979
4.18~5.26
34
568
5.30~6.30
28
1,190
7.3~7.31
25
929
「はだしのゲン」 ~中沢啓治さんをしのんで~
8.3~8.31
25
1,860
「人権尊重のまちづくり」 PartⅡ
9.12~11.30
69
2,458
「2013ふくやま人権平和フォト作品展」
12.4~12.26
20
274
「三つのミニ企画展」
1.21~3.23
54
836
H25 パレスチナ問題写真「憎しみの連鎖を断ち切るために」『パ
レスチナの抵抗と自治区の封鎖』
パレスチナ問題写真「憎しみの連鎖を断ち切るために」『占
領地の拡大と難民キャンプ』
入館者合計
8,115
8-5.福山市男女共同参画センター
施設名
福山市男女共同参画センター
条例名
福山市男女共同参画センター条例
使用料名
男女共同参画センター使用料
所管課
市民局 まちづくり推進部 男女共同参画センター
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市における男女共同参画の推進を図ることを目的として開設された。男女共
同参画社会実現のため、市と市民、事業者が一緒になって取り組む拠点施設である。
主要な事業は学習事業(あらゆる分野に男女がともに参画し、いきいきと生活でき
る社会を実現するために、さまざまな講座やセミナーを実施する事業)
、情報事業(男
女共同参画関連図書をはじめ、行政・統計資料、ビデオの貸出しを行う事業)、相談
事業(配偶者・恋人からの暴力、夫婦関係、離婚、セクハラ、性別による差別など
の相談を受ける事業)
、交流事業(男女共同参画社会づくりの輪を広げるためのグル
ープや個人の活動を支援する事業)である。
98
② 歳入及び歳出の状況(3 年)
H23
H24
H25
歳入
460 千円
323 千円
358 千円
歳出
1,559 千円
8,288 千円
8,401 千円
平成 24 年度までは福山ロッツ内に開所していたことから、毎月建物借上料を支払
っていた。福山ロッツ閉店に伴い、賃貸借契約は解約となり、行政財産となったこ
とから、建物借上料は不要となった。
③ 貸館件数及び利用者数(3 年)
貸館件数
年度
免除
半額免除 減免なし
H23
144
47
394
H24
75
137
294
H25
93
43
315
(2) 使用料について
① 料金の説明(単位:円)
午前
時間区分
10 時から
名称
12 時まで
大会議室 1・2
1,020
大会議室 1
610
大会議室 2
510
研修室 1
300
研修室 2
200
午後
13 時から
17 時まで
2,050
1,230
1,020
610
410
夜間
18 時から
20 時まで
1,020
610
510
300
200
合計
585
506
451
利用者数
昼間
10 時から
17 時まで
3,070
1,840
1,530
910
610
11,984
11,818
9,042
昼夜間
13 時から
20 時まで
3,070
1,840
1,530
910
610
全日
10 時から
20 時まで
4,090
2,450
2,040
1,210
810
② 設定根拠
類似施設である福山市市民参画センターを参考として、使用料を設定した。
③ 改正時期及び改正内容
消費税法の改正に伴い、平成 26 年 4 月に使用料を改正した。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市男女共同参画センター条例第 7 条に、
「市長は特に必要があると認めるとき
は、使用料を減額し、又は免除することができる。
」と規定され、福山市男女共同参
画センター条例施行規則第 9 条において、使用料を減額又は免除することができる
場合及びその額は次のとおりとされている。なお、高齢者に対する減免は存在しな
い。
(1) 市が主催する事業に使用する場合 使用料の全額
(2) 市が主催し、又は講演する事業のうち、市長が適当と認める事業に使用する
場合 使用料の 5 割相当額
(3) 市があらかじめ認定した登録団体が行う行事のうち、市長が適当と認める事
業に使用する場合 使用料の 5 割相当額
(4) その他市長が減額し、又は免除する必要があると認めた場合 その都度市長
99
が定める額
また、福山市男女共同参画センター会議室・研修室管理内規第 8 条に、
「国・県が
主催する男女共同参画事業のために使用するときは、5 割の減額ができる」とされ
ている。
(3) 原価の計算
施設別原価計算(貸館等)
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
950
609 光熱水費、清掃委託費ほか
0
0
628 減価償却費計算表を参照
2,187
減価償却費計算表
減価償却対象
建物附属設備
建設費
補助金
(千円) (千円)
9,380
0
償却対象
(千円)
耐用
年数
定額法
償却率
9,380
15 年
0.067
取得
年
平成
15 年
残存
年数
償却費
(千円)
5年
628
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料と原価の対比(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
358 千円
122 千円
2,187 千円
△1,707 千円
21.9%
※ 減免額の仮定計算について
① 貸館 1 件当たりの平均単価
H25 年度収入 358 千円÷貸館件数(免除なし 315 件+半額免除 43 件×50%)=1,064 円
② 半額免除の減免額
1,064 円×半額免除 43 件×50%=23 千円
③ 全額免除の減免額
1,064 円×全額免除 93 件=99 千円
④ 減免額合計
23 千円+99 千円=122 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 利用者を増やす取り組みが必要
福山市男女共同参画センター及び福山市市民参画センターは、ともに福山駅から
近い立地に貸館施設を備えた公共施設であり、公共目的等で会議室を利用するとき
を除いては、一般向けに公開されている。「貸館件数及び利用者数(3 年)」を比較
したときに、福山市男女共同参画センターは福山市市民参画センター(本館)のお
よそ 10 分の 1 の貸館件数及び利用者数である。一つの大きな要因としては、規模に
よるものであり、福山市男女共同参画センターは 4 室であるのに対して、福山市市
100
民参画センター(本館)は 9 室である。他に考えられる要因としては、駐車場の問
題が考えられる。福山市市民参画センターは駐車場が無料であるのに対して、福山
市男女共同参画センターは一定時間を超えると駐車場は有料となる。同じように福
山駅に近い立地にあり、会議室があったとしても駐車場が無料である福山市市民参
画センターが選ばれるのである。福山市市民参画センター(本館)については、人
気が高く、日程によっては、予約が取りづらいときもある。
福山市男女共同参画センターの貸館業務は、公共目的等で会議室を利用するとき
を除いて行われるものであり、本来業務に付随する位置づけではあるが、福山市男
女共同参画センターの利用者を増やすことによって、福山市男女共同参画センター
と福山市市民参画センターの間における利用者数について、できるだけバランスが
保たれるような方策を検討する必要がある。
8-6.福山市市民参画センター(本館)
施設名
福山市市民参画センター
条例名
福山市市民参画センター条例
使用料名
市民参画センター使用料
所管課
市民局 まちづくり推進部 協働のまちづくり課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
市民の文化活動の推進と積極的な交流を促進するとともに、市民活動の支援を図
ることを目的として開設された。
② 歳入及び歳出の状況(3 年)
H23
H24
歳入
6,155 千円
5,744 千円
歳出
16,533 千円
16,698 千円
③ 貸館件数及び利用者数(3 年)
貸館件数
年度
免除
減免
営利
H23
389
31
769
H24
293
26
649
H25
245
26
603
(2) 使用料について
① 料金の説明(単位:円)
時間区分
名称
3階
会議室 1
会議室 2
有料
4,282
4,311
4,191
午前
9 時から
12 時まで
720
610
101
H25
5,829 千円
16,687 千円
免除
15,440
10,124
9,561
利用者数
減免
営利
786 13,827
589 12,600
586 11,636
午後
13 時から
17 時まで
720
610
有料
76,976
75,196
76,666
夜間
18 時から
22 時まで
720
610
4階
5階
会議室 3
和室
会議室 1
会議室 2
和室
会議室 1
会議室 2
610
610
1,230
720
610
1,440
820
610
610
1,230
720
610
1,440
820
610
610
1,230
720
610
1,440
820
② 設定根拠
ふくやま市民交流館(別館)の使用料を参考として、使用料を設定した。
③ 改正時期及び改正内容
消費税法の改正に伴い、平成 26 年 4 月に使用料を改正した。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市市民参画センター条例第 10 条に、
「市長は特に必要があると認めるときは、
使用料を減額し、又は免除することができる。」と規定され、福山市市民参画センタ
ー条例施行規則第 8 条において、使用料を減額又は免除することができる場合は次
のとおりとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他市長が相当の理由があると認めるとき。
福山市市民参画センター使用料減免基準(内規)において、詳細に規定されてい
る。なお、高齢者に対する減免は存在しない。
(3) 原価の計算
施設別原価計算(貸館等)
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
9,500
6,840 光熱水費ほか
347
0
3,753 減価償却費計算表を参照
20,440
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
(改修主体工事)
建物附属設備
(機械設備)
建物附属設備
(電気設備)
建設費
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
耐用
年数
定額法
償却率
25,830
0
25,830
50 年
0.020
22,050
0
22,050
15 年
0.067
26,250
0
26,250
15 年
0.067
102
取得
年
平成
13 年
平成
13 年
平成
13 年
残存
年数
償却費
(千円)
38 年
517
3年
1,477
3年
1,759
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
5,829 千円
278 千円
20,440 千円
△14,333 千円
29.9%
※ 減免額の仮定計算について
① 貸館 1 件当たりの平均単価
H25 年度収入 5,829 千円÷貸館件数(有料 4,191 件+減免 26 件×50%+営利 603
件×2)=1,077 円
② 半額免除の減免額
1,077 円×半額免除 26 件×50%=14 千円
③ 全額免除の減免額
1,077 円×全額免除 245 件=264 千円
④ 減免額合計
14 千円+264 千円=278 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 施設利用に伴う駐車場の利用
福山市市民参画センター(本館)は、福山駅から 5 分という立地及び併設されて
いる駐車場が無料であることから、「貸館件数及び利用者数(3 年)」のとおり、貸
会議室としての利用が多い。最近では、同窓会及び経済団体での利用も増加傾向で
あり、日程によっては予約が取りづらいときもある。併設されている無料駐車場は
約 100 台と限られており、貸会議室としての稼働率が高いときには、無料駐車場に
全ての車が駐車できない状況が発生し、無料駐車場に駐車できなかった車は近隣の
有料駐車場に駐車することになる。福山市が主催するような貸館料は免除される利
用と営利目的で貸会議室を利用して 3 倍の貸館料を支払う利用が同じときであれば、
貸館免除対象者が有料駐車場を利用し、営利目的対象者が無料駐車場を利用するこ
とも想定される。
本来の福山市市民参画センターの貸館利用の趣旨からすると、貸館料が免除され
るような利用者が無料駐車場を利用し、営利目的の利用者が有料駐車場を利用すべ
きである。福山市市民参画センターの設置目的にあるように、
「市民の文化活動の推
進と積極的な交流を促進するとともに、市民活動の支援を図ること」を目的として
おり、営利目的に貸会議室を開放することは、副次的な機能に過ぎないからである。
今後は福山市市民参画センター自体だけの利用ではなく、駐車場も含めた利用での
視点で、規定の見直しを行い、実際に運用していくことが望まれる。
② 使用料の決定方法の適切性
福山市市民参画センター(本館)の受益者負担率は 29.88%と低い。これは主に
使用料収入が少ないことに起因するわけであるが、貸館の稼働率が高いということ
は、使用料単価(料金)が低いことが考えられる。福山市市民参画センター(本館)
の使用料は、ふくやま市民交流館(別館)の使用料を参考として、料金を設定した。
ふくやま市民交流センター(別館)は、当初広島県が青年の家として建設した公共
施設であり、それをふくやま市民交流館(別館)に改築したのであるが、広島県か
らの引き継ぎ時の使用料を参考とした。結果的に、福山市市民参画センター(本館)
は広島県の青年の家のときの使用料を参考としていることになる。福山市の他の貸
103
館施設、例えば、福山市男女共同参画センター、福山市西部市民センター及び福山
市沼隈サンパルでは、料金区分を午前・午後・夜間・昼間・昼夜間・全日に区分し
て、それぞれの料金が設定されているのに対して、福山市市民参画センター(本館)
では、午前・午後・夜間に区分されているだけであり、料金もそれぞれの区分で同
一である。福山市市民参画センター(本館)がそのような特異な料金体系になって
いるのは、広島県からの引継時を参考としているからと考えられる。
福山市市民参画センター(本館)の使用料水準を検討すると、福山市男女共同参
画センターは福山市市民参画センターの使用料を参考としているので検討から除外
して、福山市西部市民センター・福山市沼隈サンパルの使用料水準と福山市市民参
画センター(本館)の使用料水準では、福山市市民参画センター(本館)の使用料
水準のほうが全体的に低い。もちろん、福山市西部市民センター・福山市沼隈サン
パルとの比較だけでは、貸館の規模・時間等の様々な条件が異なるので単純な比較
はできない。福山市市民参画センターの使用料水準を他の福山市の貸館施設と比較
して、使用料水準が妥当であるか見直す必要があるだろう。福山市の公共施設であ
る以上は、広島県の料金だけを参考にすれば良いのではなく、他の福山市の使用料
水準との比較も重要な要素だといえるからである。また、福山市男女共同参画セン
ターが、福山市市民参画センターの使用料を参考としているように、福山市市民参
画センターが他の福山市の貸館施設の料金の参考対象となることがある。福山市市
民参画センターとして適切な料金を設定していると主張するためには、広島県だけ
でなく他の福山市の貸館施設を参考としていること、また、原価計算結果からの適
正な受益者負担額による料金の決定等の複眼的な視野によるアプローチが重要であ
る。
8-7.福山市西部市民センター
施設名
福山市西部市民センター
条例名
福山市市民センター条例
使用料名
市民センター使用料
所管課
市民局 松永支所 松永地域振興課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市市民センターは、文化活動、スポーツ活動等の振興及び生涯学習の推進を
図り、市民交流を促進することを目的として開設された。福山市西部市民センター
は、周辺の公共施設を集約した本格的な複合施設である。地域住民のさまざまなニ
ーズに応えられるよう支所機能をはじめホール・サロン・生涯学習機能、公民館、
松永図書館などを備えている。複合化によって、効率的な機能を発揮することで、
より身近な市民サービスの提供、地域文化活動や生涯学習の推進及び市民の交流の
場として活用できる。
104
② 歳入及び歳出の状況(3 年)
H23
H24
歳入
5,052 千円
5,144 千円
歳出
24,076 千円
23,552 千円
H25
5,087 千円
23,582 千円
③ 貸館件数及び利用者数(3 年)
貸館件数
利用者数
年度
免除
減免
有料
営利
免除
減免
有料
営利
H23
1,876
334 1,039 1,134 70,867 12,223 28,092 24,295
H24
1,591
391
950 1,027 58,775 17,326 20,219 29,802
H25
1,129
225
892
635 42,142
7,741 11,917 14,505
平成 24 年度までは、1 日を午前・午後・夜間の 3 区分に分け、利用者が 1 日(午
前・午後・夜間)使用した場合は、貸館件数及び利用者件数ともに 3 回使用したこ
ととして計算をしていたが、平成 25 年度からは 1 日(午前・午後・夜間)使用した
場合は 1 回として計算することとした。
(各センターでの件数把握の方法が違ってい
たため、平成 25 年度から統一)
入場料その他これに類する料金を徴収する場合、又は営利もしくは営業の目的で
使用する場合は、200%に相当する額を使用料の額とする。
(2) 使用料について
① 料金の説明(単位:円)
午前
午後
時間区分
9 時から 13 時から
名称
12 時まで 17 時まで
ホール
6,680
9,770
第 1 楽屋
410
610
第 2 楽屋
410
610
第 1 学習室
820
1,230
第 2 学習室
820
1,230
第 3 学習室
610
920
第 1 セミナールーム
820
1,230
第 2 セミナールーム
920
1,380
多目的室
2,050
3,080
和室
510
770
児童室
510
770
創作室
1,020
1,540
編集室
300
460
音楽室
510
770
夜間
18 時から
22 時まで
11,310
660
660
1,380
1,380
1,020
1,380
1,590
3,600
870
870
1,740
510
870
昼間
9 時から
17 時まで
14,910
920
920
1,850
1,850
1,380
1,850
2,050
4,620
1,130
1,130
2,310
660
1,130
昼夜間
13 時から
22 時まで
20,050
1,230
1,230
2,460
2,460
1,850
2,460
2,770
6,170
1,540
1,540
3,080
920
1,540
全日
9 時から
20 時まで
25,200
1,540
1,540
3,080
3,080
2,310
3,080
3,490
7,710
1,900
1,900
3,850
1,130
1,900
② 設定根拠
市民センターの設置目的から地域の住民に利用しやすい使用料とすることを基本
に、北部・東部市民センターの使用料については、他の類似施設等の使用料を参考
に料金設定しており、西部市民センターについても、その使用料を基本に面積按分
等により積算で設定した。
105
③ 改正時期及び改正内容
消費税改定時など、全庁的に改定の意思が示されたときに改正した。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市市民センター条例第 8 条に、
「市長は特に理由があると認めるときは、使用
料を減額し、又は免除することができる。」と規定され、福山市市民センター条例施
行規則第 10 条において、使用料を減免することができる場合は次のとおりとされて
いる。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他市長が特に必要と認めたとき。
また、市民センター等使用料基準において、詳細に規定されている。なお、高齢
者に対する減免は存在しない。
(3) 原価の計算
施設別原価計算(貸館等)
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
10,300
13,139 光熱水費、運営委託費ほか
143
0
17,989 減価償却費計算表を参照
41,571
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
(本体)
建物附属設備
(附帯工事)
建設費
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
耐用
年数
定額法
償却率
263,615
0
263,615
50 年
0.020
189,802
0
189,802
15 年
0.067
取得
年
平成
20 年
平成
20 年
残存
年数
償却費
(千円)
45 年
5,272
10 年
12,717
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
5,087 千円
2,624 千円
41,571 千円
△33,860 千円
18.5%
※ 減免額の仮定計算について
① 貸館 1 件当たりの平均単価
H25 年度収入 5,087 千円÷貸館件数(有料 892 件+減免 225 件×70%+営利 635
件×2)=2,193 円
② 30%免除の減免額
2,193 円×半額免除 225 件×30%=148 千円
③ 全額免除の減免額
2,193 円×全額免除 1,129 件=2,476 千円
④ 減免額合計
148 千円+2,476 千円=2,624 千円
106
(5) 監査の結果及び意見
① 福山市西部市民センターの在り方
福山市西部市民センターは、周辺の公共施設を集約した複合施設であり、支所機
能をはじめホール・サロン・生涯学習機能、公民館、松永図書館などを備えている。
これらのうち、生涯学習機能及び公民館などの交流施設は、福山市公民館及び福山
市コミュニュティセンターと役割が重複することから、それらの在り方を検討する
ことが必要となる。福山市西部市民センターの受益者負担率は 18.5%となっている。
福山市西部市民センターは有料施設であるのに対して、福山市公民館及び福山市コ
ミュニティセンターは無料施設である。地域交流等を目的として貸館を利用するに
当たって、利用者としては無料施設のほうが使い勝手が良いと考えられる。
福山市では、地域交流施設について、地域の身近なまちづくりの拠点として、誰
もが気軽に、安心・安全に利用できる施設として再整備することとしており、福山
市公民館及び福山市コミュニティセンターは統廃合、複合化はあったとしても原則
として無料施設のままの可能性が高い。福山市西部市民センター等の福山市市民セ
ンターは、福山市公民館及び福山市コミュニティセンターよりも幅広い地域をカバ
ーした施設ではあるが、福山市公民館及び福山市コミュニティセンターの延長的な
役割を担っており、会議室などの貸館という点では同じである。現状のような福山
市公民館及び福山市コミュニティセンターは無料、福山市西部市民センターは有料
という使用料設定の相違について、その理由を明確にする必要がある。
②
営利営業目的等に対する貸館業務
福山市西部市民センターの貸館業務の特徴として、「貸館件数及び利用者数(3
年)
」に記載のとおり、営利営業目的等での貸館件数が多いことが挙げられる。利用
者が営利営業目的等で貸室を借りるに当たっては、200%に相当する額の使用料を支
払うのであるが、それでも営利営業目的等での需要は多いということになる。福山
市西部市民センターとしては、営利営業等目的で通常の 200%の使用料を徴収して
いるので、収入という面では有効な活用方法であるといえる。ただし、営利営業目
的等に対する貸館業務には、一定の注意が必要であると考える。
近年、行政や公益法人等を装った詐欺が頻発している。実際に福山市西部市民セ
ンターで詐欺等の事件が発生したわけではなく、また、営利営業目的での貸館業務
は他の福山市の公共施設でも行われている。
福山市市民センター条例には、使用の許可、使用許可の制限、目的外使用等の禁
止、入場の制限等の規定が存在し、条例上はもちろん、そのような詐欺行為に公共
施設を使うことは禁止されている。
市では適正な審査を行っていると思われるが、営利営業目的等で貸館を行うこと
には、一定のリスクが存在することを前提として、今後とも必要なリスク管理等を
行っていくことが重要である。
107
8-8.福山市沼隈サンパル
施設名
福山市沼隈サンパル
条例名
福山市沼隈サンパル条例
使用料名
沼隈サンパル使用料
所管課
市民局 市民部 沼隈支所
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 設置目的
福山市合併前の沼隈町民の芸術文化の振興を図るとともに、中小企業に雇用され
る勤労者、求職者及び地域住民に対して職業訓練を行うことにより地域経済社会の
発展に寄与することを目的として、平成元年 4 月 22 日に開設された。
福山市沼隈サンパルは、収容人数 500 席のホールを備えるとともに、ホール以外
に、文化教養室、実習室、OA教室、視聴覚教室などを備え、職業訓練や市民グル
ープの文化活動などに利用されており、特に、ホールは、地域の芸術文化の振興を
図り、文化の薫り豊かな社会の創造を目指して開設されたもので、優れた音響設備
を備えており本格的なコンサートからミニコンサート、講演会など、多目的に利用
される施設である。
② 利用件数及び利用者数(3 年)
H23
H24
歳入
1,850 千円
2,273 千円
歳出
16,393 千円
15,810 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明(単位:円)
午前
時間区分
9 時から
名称
12 時まで
ホール(平日)
5,650
ホール(土日祝)
6,680
トレーニング室
1,130
文化教養室
920
調理実習室
1,130
研修室
820
大教室
2,050
教室
720
視聴覚教室
2,050
会議室
720
実習場
2,050
午後
13 時から
17 時まで
6,680
7,710
1,540
1,230
1,230
1,130
2,670
920
2,670
920
2,770
H25
2,136 千円
15,784 千円
夜間
18 時から
22 時まで
8,740
9,770
2,050
1,330
1,330
1,230
3,080
1,130
3,080
1,130
3,180
昼間
9 時から
17 時まで
12,330
14,390
2,670
2,150
2,360
1,950
4,720
1,640
4,720
1,640
4,820
昼夜間
13 時から
22 時まで
15,420
17,480
3,590
2,560
2,560
2,360
5,750
2,050
5,750
2,050
5,950
全日
9 時から
22 時まで
21,070
24,160
4,720
3,480
3,690
3,180
7,800
2,770
7,800
2,770
8,000
② 設定根拠
ホールについては、尾道市瀬戸田町のベル・カントホールを参考として、使用料
を設定した。ホール以外の会議室等については、旧沼隈町公民館を参考として、使
用料を設定した。
108
③ 改正時期及び改正内容
消費税法の改正に伴い、平成 26 年 4 月に使用料を改正した。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市沼隈サンパル条例第 8 条に、
「市長は特に理由があると認めるときは、使用
料を減額し、又は免除することができる。」と規定され、福山市沼隈サンパル条例施
行規則第 11 条において、使用料を減額し、又は免除することができる場合及びその
額は次のとおりとされている。
(1) 市が主催する事業に使用する場合 使用料の全額
(2) 市が共催し、かつ、市の関係職員が職務上出席して行われる行事等に使用
する場合で、ホール以外を使用するとき 使用料の全額
(3) 勤労者団体が組織する団体が主催する事業に使用する場合 使用料の 5 割
相当額
(4) 公立の学校、社会教育関係団体又は社会福祉関係団体が主催する事業に使
用する場合 使用料の 5 割相当額
(5) その他市長が減額し、又は免除する必要があると認めた場合 その都度市
長が定める額
また、福山市沼隈サンパル使用料徴収等事務に関する内規において、詳細に規定
されている。なお、高齢者に対する減免は存在しない。
(3) 原価の計算
施設別原価計算(貸館等)
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
7,300
14,518 光熱水費、保守点検費ほか
1,264
0
7,035 減価償却費計算表を参照
30,117
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
(沼隈町建設分)
建設費
補助金
(千円) (千円)
351,754
0
償却対象
(千円)
耐用
年数
定額法
償却率
351,754
50 年
0.020
取得
年
平成
元年
残存
年数
償却費
(千円)
26 年
7,035
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
2,136 千円
10,627 千円 30,117 千円 △17,354 千円
42.4%
109
※ 減免額の仮定計算について
① 貸館 1 件当たりの平均単価
H25 年度収入 2,136 千円÷貸館件数(有料 458 件+半額免除 52 件×50%)=4,413
円
② 半額免除の減免額
4,413 円×半額免除 52 件×50%=115 千円
③ 全額免除の減免額
4,413 円×全額免除 2,382 件=10,512 千円
④ 減免額合計
115 千円+10,512 千円=10,627 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 公共性・社会性の観点からの減免規定の妥当性
公共施設の減免規定設定に当たっては、公共性・社会性を踏まえることが重要で
あり、行政目的及び教育目的等で公共施設を利用することは、公共性・社会性が高
いといえる。地元文化団体は、個人的で私益性が高いといえ、公共性・社会性は低
いといえる。
福山市沼隈サンパル使用料徴収等事務に関する内規によると、公立学校、社会教
育関係団体又は社会福祉関係団体が主催する事業に使用する場合には、その使用料
の 5 割相当額を減額すると規定されている。一方で、同内規によると、地元文化団
体がホール以外の会議室等を文化行事で使用する場合には、その使用料の全額が免
除されると規定されている。公立学校等(福山市立は除く)と地元文化団体が同じ
公共施設を文化行事で利用する場合の減免規定の適用において、公共性・社会性と
いう観点では、両者の間で矛盾が生じていると考えられるので、同内規の内容を再
検討する必要がある。
② 公平性の観点からの減免規定の妥当性
公共施設の維持管理には、人件費・物件費などの経費がかかっており、その多く
は市民の税金と利用者による使用料によって賄われている。公共施設によっては、
市民生活に基礎的・必需的であり、市民サービスの一環として、公共施設の利用に
おいて、使用料が減額・免除されることがある。仮に公共施設が存在する市民では
ない者が、当該公共施設を利用し、使用料を減額・免除されることは、市民として
の税金を支払っていないにも関わらず、便益をうけているので不公平であるとも考
えられる。そのため、公共施設が存在する市民とそれ以外の市民の間で、使用料に
差を設けている市が多く存在し、旭川市における旭山動物園はその一例である。
福山市沼隈サンパル使用料徴収等事務に関する内規によると、サンパルオーケス
トラ及び沼隈町文化連盟がホールを使用するときは、その使用料の全額が免除され
ている。これは、同じ市民としての税金を支払っている福山市民のうち、沼隈町民
を主体とした団体が優遇される規定である。福山市沼隈サンパルを利用するに当た
って、福山市民と他の市民の間で、減免内容に差が生じることは公平性の観点から
問題ないが、同じ福山市民のなかで減免内容に差が生じることは公平性の観点から
問題があり、同内規の内容を再検討する必要がある。沼隈町については、福山市に
合併するまえは、旧沼隈郡沼隈町であり、福山市沼隈サンパルについても旧沼隈郡
沼隈町のときに、開設された公共施設である。福山市に合併する前は、沼隈町民が
110
福山市沼隈サンパルを利用するに当たって、減免等の内容で優遇されることは考え
られるが、福山市と合併したことで、福山市民全体での公平性を考慮にいれるべき
であるといえる。
③ サンパルホールの存在意義
サンパルホールは、地域の芸術文化の振興と交流を図り、文化の薫り豊かな社会
の創造を目指して開設された。現状での利用実態としては、地元の音楽愛好家が集
まって発足した団体であるサンパルオーケストラが利用の大部分を占めており、サ
ンパルオーケストラ以外のプロのオーケストラがサンパルホールを利用するのは年
に数回程度である。サンパルオーケストラは、サンパルホールの象徴であり、歴史
そのものであると旧町市民から受け止められており、旧沼隈町の支援を受けてきた。
福山市に沼隈町が合併した以降は、補助金等の支援は行われていないが、サンパル
ホールの会場使用料は全額免除されている。
安心・安全な市民生活の維持を目的に、主に公共が提供するサービスは、より多
くの市民の税金を投入して、市民全体で支えるサービスである。一方、生活の快適
性の向上など個人によって必要性が異なり、民間等でも十分に提供できるサービス
は、市民の税金による負担は少なくても良いサービスであると考えられる。サンパ
ルホールの利用の大部分をサンパルオーケストラが占めており、サンパルホールを
利用する場合、使用料の全額が免除されるわけであるが、サンパルホールに関する
諸経費の大部分を市民の税金で負担することの意義について再検討する必要がある。
また、福山市では、今後、人口減少とそれに伴う税収の減少により、将来的に公
共施設を維持管理することが難しくなることを想定して、公共施設の集約化・複合
化を視野に入れている。そういった状況を考慮しても、サンパルホールの存在意義
を明確にしておく必要があると考える。
111
112
9.施設の詳細(教育委員会)
113
9-1.ふくやま芸術文化ホール(愛称:リーデンローズ)
施設名
ふくやま芸術文化ホール
条例名
ふくやま芸術文化ホール条例
使用料名
芸術文化ホール使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 ふくやま芸術文化振興財団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
収容人員 2,003 名の大ホールと、同 312 名の小ホールの他、練習室や楽屋等を併
設する、地下 1 階、地上 5 階、延床面積 16,315.14 ㎡の中国地方最大級のコンサー
トホールである。平成 6 年 11 月 2 日に開館した。クラシック音楽の演奏会のみなら
ず、オペラやバレエ、ミュージカルの上演なども行われ、他にも講演会やミニコン
サート、地域の音楽教室の発表会等にも使用できる、芸術文化の殿堂として存在す
ることを目指す施設である。
② 設置目的
福山市のみならず、府中市や神石高原町に亘る広域圏内の住民の芸術文化の振
興・発展に寄与し、活力ある地域づくりに貢献することにある。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
H23
使用料収入
雑収入
合計
71,106
509
71,615
(イ)歳出
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
維持補修費(大規模改修)
歳出合計
H23
299,656
46,283
116,796
102,814
34,072
333,728
(金額単位:千円)
H24
H25
68,475
66,486
516
531
68,991
67,017
(金額単位:千円)
H24
H25
294,891
303,267
47,027
48,593
110,535
112,528
109,439
113,299
43,388
180,425
338,279
483,692
④ 利用件数
大ホール
小ホール
練習室大
練習室小
合計
H23
249
280
282
426
1,237
114
H24
245
290
352
430
1,317
(単位:件)
H25
243
289
349
420
1,301
(2) 使用料について
① 料金の説明
大ホー
ル
平日
土曜・日
曜・休日
小ホー 平日
ル
土曜・日
曜・休日
練習室(大)
練習室(小)
楽屋(5)
楽屋(6)
(単位:円)
延長
午前
午後
夜間
全日
9 時~12 時
13 時~17 時
18 時~22 時
9 時~22 時
46,280
61,710
77,140
166,620
20,050
55,540
74,050
92,570
199,950
24,060
9,250
12,340
15,420
33,320
4,010
11,100
14,810
18,510
39,900
4,730
3,700
1,850
920
920
4,930
2,460
1,230
1,230
6,170
3,080
1,540
1,540
13,260
6,580
3,290
3,290
1,540
720
410
410
1 時間
② 設定根拠
近隣の類似施設と施設の規模、設備の新旧、周辺人口等を比較の上設定している。
具体的には、大ホールについては福山市民会館、鳥取県立県民文化会館、香川県県
民ホール、岡山シンフォニーホール、呉市文化ホール、佐賀市文化会館との比較検
討を実施し、小ホールについては瀬戸田ベルカントホール、沼隈サンパルホール、
県民文化センターふくやま、福山市民会館との比較検討を実施している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 26 年 4 月から消費税率が引き上げられたことに伴い、これと同等程度の使用
料引き上げを実施している。この改正以外には、開館以降、使用料の改定は行って
いない。
④ 減免規定内容と減免の実績
使用料の減免については、条例施行規則に定めており、事務取扱いは減免基準(内
規)に基づきその該当性を判断している。手続としては、使用前に使用者より提出
される減免申請書を施設で受け取り、教育委員会文化課へ送付し、文化課長の決裁
を経て減免の決定がなされる。直近 3 年間の減免の実績は下表のとおりである。
(単位:件)
件数
減免の内容
①
②
③
④
⑤
⑥
市、国または県が主催する行事に使用
市又は指定管理者が他の団体と共催する行事に使用
学校が教育活動として使用
児童福祉施設が施設目的を達成するために使用
地元文化団体が行う文化行事に使用し、出演者の大半が
地元住民
音楽、劇場等の鑑賞を目的とする地元団体で、ホールを
概ね2月に1回以上定例的に使用
合計
115
H23
15
1
17
14
77
H24
17
2
24
10
122
H25
19
1
24
6
112
5
6
5
129
181
167
(3) 原価の計算
① 受益者負担率の算定
(金額単位:千円)
年度
歳入
減免相当額
歳出
差引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
H23
71,615
5,254
333,728
△256,859
23.0%
H24
68,991
7,371
338,279
△261,917
22.6%
H25
67,017
6,801
483,692
△409,874
15.3%
* 減免相当額はホール利用料の平均額を減免件数に乗じて概算で算出している。
なお、平成 25 年度は、大ホールの音響設備の大規模改修を行ったため歳出が例年
に比較して多額となっている。
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
(金額単位:千円)
人件費
指定管理料
減価償却費 経費合計
歳入
減免相当額 受益者負担率
A
B
C
D=A+B+C
E
(E+F)÷D
F
-
303,267
153,946
457,213 67,017
6,801
16.1%
* 大規模改修に係る維持修繕費は資本的支出として扱い、全額を支出年度の費用とせ
ず減価償却費分のみを費用認識して受益者負担率を計算している。この結果、受益者
負担率が減価償却費を考慮しない場合と比較して増加する結果となっている。
これは「歳出」には大規模改修費が含まれるものの減価償却費が含まれないのに対
して「経費合計」には減価償却費が含まれるものの大規模改修費は含まれていないこ
とに起因する。減価償却費を考慮することで資本的支出が平準化するため、結果とし
て減価償却費を考慮した毎年の受益者負担率は平成 25 年度以外であっても 16%程度と
なると思われる。
*減価償却費の算定過程
内容
建物取得
音響設備改修
舞台吊物マニラロープ改修
舞台機構床・吊物装置オーバ
ーホール
水冷式チラー改修
貫流ボイラー設備改修
減速機他改修
中央監視盤改修
大ホール照明操作卓改修
大ホール舞台音響設備改修
自動火災報知設備改修
小ホール照明操作卓改修
(金額単位:千円)
供用
年度
支出額
A
補助金
B
差額
C=A-B
耐用
年数
D
減価償
却費
C÷D
H6
H16
H17
7,072,804
9,555
1,942
750,000
-
-
6,322,804
9,555
1,942
47
15
15
134,528
637
129
H18
1,995
-
1,995
15
133
H18
H19
H22
H24
H25
H26
H26
H26
6,888
3,832
10,185
33,075
43,388
158,760
9,751
11,913
116
-
6,888
15
-
3,832
15
-
10,185
15
-
33,075
15
-
43,388
15
-
158,760
15
-
9,751
15
-
11,913
15
上記減価償却費合計
459
255
679
2,205
2,893
10,584
650
794
153,946
(4) 監査の結果及び意見
ふくやま芸術文化ホールは、広域圏内の芸術文化活動の拠点として地域に根差した
広域的な運営を行い、貸館以外に優れた舞台芸術に触れる機会提供のため、様々な鑑
賞事業を実施するほか、全国小・中学生箏曲コンクールの開催など伝統文化の継承発
展などにも寄与している。
また、子どもたちに優れた音楽を身近で聴かせる音楽宅配便など施設内外において
も多彩な事業も実施している。
そのような中、開館から 20 年が経過し、大規模改修が増加傾向にある。改修を行
う場合であっても長期の閉館をせずに行うなど、歳入を減少させない工夫をしている
ものの、受益者負担率は低いと言わざるを得ない。今後も施設の老朽化に伴い設備の
新規購入や改修等のため相当規模の支出が必要になると見込まれ、長期的な視野に立
った計画が必要になる。そのような性質上、使用料の検討をする前提として受益者負
担率を算定する際には、適正な受益者負担率を把握するために減価償却費を考慮する
必要がある。
使用料の水準は、
約 20 年前に設定されてから見直しの検討がなされていないため、
併せて検討する必要があると考えられる。使用料の見直しは、問題が顕在化してから
ではなく、定期的に見直す仕組みを設けることも検討する必要がある。
また、今後到来する生産年齢人口減少社会における税収の減少も視野に入れる中で
近隣のホールとの均衡も図りながら使用料のあり方を検討し、安定した利用に努める
必要があると考えられる。
9-2.ふくやま美術館
施設名
ふくやま美術館
条例名
ふくやま美術館及びふくやま書道美術館条例
使用料名
美術館使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 ふくやま芸術文化振興財団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市市制施行 70 周年記念事業として、都市型・公園型の美術館を設計の基本と
して設立され、昭和 63 年 11 月 3 日に開館された美術館である。延床面積は 7,007
㎡あり、多様な使用形態を可能とする展示スペースや多様な催しを可能とするホー
ルの他、教育に使用できる講義室やデッサン室等を併設している。
② 設置目的
広域圏内(福山市・府中市・神石高原町)の芸術文化の拠点となるべき文化施設
として美術文化の発展に寄与するとともに、広域圏の住民参加による開かれた美術
館を設置することにある。
117
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
H23
使用料収入
雑収入
合計
H24
30,306
1,704
32,010
19,330
1,523
20,853
(イ)歳出
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
維持補修費(大規模改修)
歳出合計
(金額単位:千円)
H25
25,084
1,911
26,995
(金額単位:千円)
H24
H25
200,191
188,929
17,514
17,888
68,068
66,589
87,203
78,093
-
3,659
200,191
192,589
H23
196,422
17,799
65,156
85,384
-
196,422
④ 利用件数・入館者数
(単位:件)
H23
H24
H25
ギャラリー
22
30
27
ホール
21
23
23
企画展示室
2
2
4
工芸・版画室
157
158
163
デッサン室
241
263
303
講義室
37
89
72
合計
480
565
592
入館者数
135,534 人
216,247 人
154,589 人
* 平成 24 年度の入館者数が多いのは過去二番目となる集客を得た企画(山下清展)
があったためである。
(2) 使用料について
① 料金の説明
施設使用料
ギャラリー(全)
ホール
企画展示室(1)
工芸・版画室、講
義室、デッサン室
(単位:円)
延長
午前
午後
夜間
全日
9 時~12 時
13 時~17 時
18 時~22 時
9 時~22 時
3,080
3,490
3,290
4,320
4,830
4,520
―
―
―
6,780
7,500
7,090
1,220
1,540
1,440
1,230
1,640
1,540
2,570
510
1 時間
展示観覧料
区分
常設展示観覧料
特別展示観覧料
個人
団体
300 円
240 円/人
2,000 円の範囲内で教育委員会が別に定める額
118
② 設定根拠
常設展示観覧料については、近隣に所在する尾道市立美術館、井原市立田中美術
館及び岡山県立美術館の料金との比較検討により決定し、特別展示観覧料について
は、展示に係る費用や過去の特別展示の開催時期と入館者数の関係等を比較検討し
て決定している。施設使用料については、他都市美術館(広島県立美術館、呉市立
美術館、倉敷市立美術館等)の 1 ㎡当たりの使用料と比較検討して決定している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 6 年 4 月 1 日に常設展示観覧料について高校生以下を無料化し、平成 21 年 4
月 1 日に特別展示観覧料についても高校生以下を無料化した。これら以外には、開
館以降、料金の改正はなされていない。
④ 無料及び減免の内容と実績
常設展示観覧料の無料は条例に、減免については条例施行規則に定めており、そ
の事務取扱いは減免基準(内規)に基づきその該当性を判断している。手続として
は、使用前に使用者より提出される減免申請書を施設で受け取り、教育委員会文化
課へ送付し、文化課長の決裁を経て減免の決定がなされる。直近 3 年間の減免の実
績は下表のとおりである。
観覧料
無料または減免の内容
H23
11,204
273
153
高校生以下(無料)
社会福祉施設に入所している者(免除)
福山市・府中市・神石高原町の地域内の地方公共団体の主催す
る行事に参加する者(免除)
福山市・府中市・神石高原町に住所を有する65歳以上の者(免
7,015
除)
身体障害者手帳等の所持者及び介護者(免除)
2,264
その他教育委員会が認める者(文化の日、広報活動等)
(免除) 10,326
特別展示の前売り等(減額)
8,483
合計
39,718
施設使用料
減免の内容
H23
国・県・市が主催する行事に使用(免除)
市・指定管理者が共催する事業に使用(免除)
学校が教育活動として使用(免除)
その他教育委員会よりの通知(免除)
合計
119
7
13
3
―
23
(単位:件)
件数
H24
H25
15,553 19,726
981
218
156
101
21,533
8,426
7,293
12,401
18,158
76,075
3,441
8,251
8,752
48,915
(単位:件)
件数
H24
H25
8
4
10
10
2
2
―
―
20
16
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
年度
歳入
減免相当額
A
B
H23
20,853
9,879
H24
32,010
18,465
H25
26,995
12,574
*減免相当額は入館料部分のみ考慮。
(金額単位:千円)
差引
受益者負担率
A+B-C
(A+B)÷C
△165,690
15.6%
△149,716
25.2%
△153,020
20.5%
歳出
C
196,422
200,191
192,589
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
-
指定管理料
B
減価償却費
C
経費合計
D=A+B+C
70,543
259,472
188,929
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
12,574
15.2%
歳入
E
26,994
*減価償却費の算定過程
内容
建物取得
常設展示室他監視システム
改修工事
ホール他監視システム改修
工事
スクリューヒートポンプチ
ラー改修工事
自動制御設備改修工事
自動制御設備改修工事
自動制御設備改修工事
ロビー・ホワイエ系統空気調
和機加湿器改修工事
(金額単位:千円)
供用
年度
支出額
A
補助金
B
差額
C=A-B
耐用
年数
D
減価償
却費
C÷D
S63
3,159,325
-
3,159,325
47
67,220
H15
4,252
-
4,252
15
283
H16
3,097
-
3,097
15
206
H17
10,500
-
10,500
15
700
H18
H19
H20
9,975
9,450
8,925
-
-
-
9,975
9,450
8,925
15
15
15
665
630
595
H25
3,659
-
3,659
15
244
上記減価償却費合計
70,543
(4) 監査の結果及び意見
ふくやま美術館は、広域圏内の芸術・文化の拠点として、広く愛され、楽しまれる
広域圏内の住民参加による開かれた美術館を目指し、広域圏内・瀬戸内圏内関連作家
やイタリアを中心とする 20 世紀ヨーロッパ美術の作品などによる展覧会開催や子ど
もたちの豊かな感性を育むため、世界児童画展や住民が気軽に創作活動に参加できる
実技講座などを実施している。
また、知名度の高い国内外の優れた作品を対象とした展覧会も開催されている。
平成 24 年度の入館者数を見れば、知名度の高い芸術家の展覧会を開催できれば入
館者数は増加することが実証されている。当施設は営利施設ではなく地域の美術文化
の振興を担うものであることに鑑みれば、単純に集客力だけに着目してはならないが、
他方で、財政負担も無視しえないのであり、そのバランスを考慮しつつ受益者負担率
の改善に向けて努力する必要がある。
120
入館者数が増加しても無料利用者が増加しただけでは収支は改善しない。例えば、
本施設では 65 歳以上の地域住民は入館料を免除としているが、医学の進歩や年代別
人口比率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、減免対象も併せて見
直しを検討する必要があると考えられる。
また、利用者の拡大に努めていくことも重要であると考えられる。
9-3.福山市立福山城博物館
施設名
福山市立福山城博物館
条例名
福山市立福山城博物館条例
使用料名
博物館使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 ふくやま芸術文化振興財団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
昭和 41 年に再建された福山城天守閣の内部に設置された、歴史、芸術、考古、民
俗に関する資料を収集・保存・展示して、住民の教養、調査研究等に資する博物館
である。
② 設置目的
広域圏内(福山市、府中市、神石高原町)の芸術・文化の振興、発展に寄与する
ことにある。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
H23
使用料収入
雑収入
合計
15,384
644
16,028
46,183
3,424
15,206
19,448
3,333
49,516
(金額単位:千円)
H24
H25
45,959
45,955
3,,456
3,525
14,900
14,163
20,624
21,187
-
-
45,959
45,955
(イ)歳出
H23
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
維持補修費(大規模改修)
歳出合計
④ 利用件数・入館者数
H23
入館者数
88,778 人
(金額単位:千円)
H25
13,639
334
13,973
H24
15,030
437
15,467
H24
88,347 人
121
H25
78,146 人
(2) 使用料について
① 料金の説明
区分
入館料
特別展示入館料
個人
団体(20 人以上)
200 円/人
160 円/人
2,000 円の範囲内で教育委員会が別に定める額
② 設定根拠
常設展入館料は、近隣の城郭及び博物館の入館料と比較して、入館者数や展示面
積などを勘案して設定している。具体的には、広島城、岡山城、備中松山城、姫路
城、岩国城、松山城、広島県立歴史博物館、岡山県立博物館、倉敷市立自然史博物
館等との比較検討を実施している。
③ 入館料改正時期及び改正内容
平成 5 年 4 月に入館料一般について改正を実施しており、受益者負担の適正化を
図るとして、他都市類似施設と比較検討の上、特別展示入館料を除く入館料を一律
33.3%増としている。また平成 6 年 4 月に高校生以下の入館料を無料化し、平成 21
年 4 月に特別展示入館料についても高校生以下を無料化している。
④ 無料及び減免の内容と実績
入館料の無料は条例に、減免については条例施行規則に定めており、その事務取
扱いは減免基準(内規)に基づきその該当性を判断している。手続としては、使用
前に使用者より提出される減免申請書を施設で受け取り、教育委員会文化課へ送付
し、文化課長の決裁を経て減免の決定がなされる。直近 3 年間の減免の実績は下表
のとおりである。
入館料
無料または減免の内容
H23
高校生以下(無料)
14,417
社会福祉施設に入所している者(免除)
-
福山市・府中市・神石高原町の地域内の地方公共団体の主催す
-
る行事に参加する者(免除)
福山市・府中市・神石高原町に住所を有する 65 歳以上の者(免
1,063
除)
身体障害者手帳等の所持者及び介護者(免除)
1,016
その他教育委員会が認める者(文化の日、広報活動等)
(免除) 3,440
特別展示の前売り等(減免)
1,313
合計
21,249
122
(単位:件)
件数
H24
H25
14,440 14,178
-
-
-
-
1,091
793
1,051
3,136
1,764
21,482
895
2,584
1,373
19,823
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
年度
歳入
A
16,028
15,467
13,973
H23
H24
H25
減免相当額
B
4,040
4,014
3,745
(金額単位:千円)
差引
受益者負担率
A+B-C
(A+B)÷C
△29,448
40.5%
△26,478
42.4%
△28,237
38.6%
歳出
C
49,516
45,959
45,955
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
-
指定管理料
B
減価償却費
C
45,955
222
経費合計
D=A+B+C
46,177
歳入
E
13,973
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
3,745
38.4%
*減価償却費の算定過程
内容
(金額単位:千円)
供用
年度
支出額
A
補助金
B
差額
C=A-B
耐用
年数
D
減価償
却費
C÷D
H23
3,333
-
3,333
15
222
* 福山城天守閣には、博物館以外に伏見櫓や湯殿等の他の施設も併設されており、それ
らと共通する支出に関しては減価償却費算定の対象から除外している。
福山城博物館の建物取得費は、供用開始以降現在までの間に既に耐用年数を経過してい
ることから減価償却は終了しているものとして上記に含めていない。
北坂門・東坂門改修工事
(4) 監査の結果及び意見
福山城は、1945 年(昭和 20 年)8 月 8 日の戦災で焼失した国宝であった天守閣を、
市民や各方面の熱望により福山市市制 50 周年記念事業として、1966 年(昭和 41 年)
復元された施設で、内部は博物館として活用されており、藩主を中心とした郷土の歴
史等の継承のための展覧会を実施している。
また、城跡は 1964 年(昭和 39 年)に国史跡に指定されるとともに、JR 福山駅から
至近距離という好立地条件から毎年、多くの市内外の方の利用を得ている。
入館料については平成 5 年に見直しを実施しているものの、その後改正のないまま
20 年以上が経過している。近時は城郭の歴史的価値の見直しもなされて、日本 100
名城が認定され福山城がこれに選定されるなど、社会情勢等も変化しており、他の城
郭との均衡も図りながら、入館料の見直しを検討する必要があると考えられる。また、
医学の進歩や年代別人口比率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、
減免対象も併せて見直す必要があると考えられる。
また、今後取り組まなければならない国史跡「福山城跡」の保存管理計画策定にお
ける当該施設の位置づけを視野に入れる中で、使用料や減免対象のあり方を検討しつ
つ、利用者の拡大に努めていくことも重要であると考えられる。
123
9-4.福山市神辺文化会館
施設名
福山市神辺文化会館
条例名
福山市神辺文化会館条例
使用料名
神辺文化会館使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市かんなべ文化振興会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
神辺町が福山市に合併された平成 18 年 3 月のおよそ 10 年前の、平成 8 年 11 月 6
日に開館した会館である。
収容人員 850 人の大ホールと同 280 人の小ホールを備え、
他にリハーサル室や楽屋のみならず、和室や会議室もあり、音楽コンサートや舞台
芸術から各種大会、会議等にも利用される施設である。
② 設置目的
合併前の神辺町の地域の芸術文化活動事業の企画や実施の他、文化団体との連携
や芸術文化活動情報の収集及び提供により、神辺町の芸術文化活動の振興及び交流
を図ることを目的として設置された。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
10,842
106
10,948
(金額単位:千円)
H25
9,950
10,633
104
108
10,054
10,740
67,120
14,464
20,593
26,265
12,049
79,169
(金額単位:千円)
H24
H25
72,567
75,327
15,168
16,372
19,707
19,405
32,160
33,124
4,935
10,987
77,502
86,314
H23
使用料収入
雑収入
合計
H24
(イ)歳出
H23
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
維持修繕費(大規模改修)
合計
④ 利用件数・入館者数
大ホール
小ホール
リハーサル室
会議室
和室
合計
H23
255
439
468
861
561
2,584
124
H24
237
433
502
861
662
2,695
(単位:件)
H25
243
385
484
855
540
2,507
(2) 使用料について
① 料金の説明
午前
9 時~
12 時
大 ホ
ール
平日
土曜・日
曜・休日
小 ホ 平日
ール 土曜・日
曜・休日
リハーサル室
会議室・和室・
楽屋
午後
夜間
13 時~
17 時
18 時~
22 時
昼間
9 時~
17 時
(単位:円)
昼夜間
全日
13 時~
22 時
9 時~
22 時
40,110
53,480
66,850
93,590
120,330
144,000
48,130
64,180
80,220
112,310
144,400
172,800
6,170
8,220
10,280
14,390
18,500
22,620
7,400
9,870
12,340
17,270
22,210
26,740
1,850
2,460
3,080
4,310
5,540
6,580
920
1,230
1,540
2,150
2,770
3,290
② 設定根拠
他都市の類似施設との比較による。
③ 改正時期及び改正内容
平成 26 年 4 月から消費税率が引き上げられたことに伴い、これと同等程度の使用
料引き上げを実施している。
これ以外に、開館後に使用料の改正を行ったことはない。
④ 無料及び減免の内容と実績
入館料の無料は条例に、減免については条例施行規則に定めており、その事務取
扱いは減免基準(内規)に基づきその該当性を判断している。手続としては、使用
前に使用者より提出される減免申請書を施設で受け取り、教育委員会文化課へ送付
し、文化課長の決裁を経て減免の決定がなされる。直近 3 年間の減免の実績は下表
のとおりである。
(単位:件)
件数
減免の内容
H23
H24
H25
国又は県が主催する催し
11
9
12
市又は指定管理者が他団体と共催
9
9
1
学校が教育活動として使用
28
20
29
児童福祉施設の入所者が児童福祉活動の一環として使用
26
21
19
地元文化団体が文化事業に使用
71
72
80
2カ月に1回以上定期的に使用
-
-
-
合計
145
131
141
125
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
(金額単位:千円)
年度
歳入
減免相当額
歳出
差引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
H23
10,948
4,921
79,169
△63,300
20.0%
H24
10,054
4,446
77,502
△63,002
18.7%
H25
10,740
4,785
86,314
△70,789
18.0%
* 減免相当額はホール利用料の平均額を減免件数に乗じて概算で算出している。
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
-
指定管理料
B
減価償却費
C
経費合計
D=A+B+C
41,436
116,763
75,327
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
4,785
13.3%
歳入
E
10,740
*減価償却費の算定過程
内容
施設取得費
大ホール音響調整卓改修工
事
大ホール音響設備改修工事
大ホールガス吸収式冷温水
発生器改修工事
大ホール音響設備改修工事
(金額単位:千円)
供用
年度
支出額
A
補助金
B
差額
C=A-B
H8
1,913,378
79,530
1,833,848
耐用
年数
D
47
減価償
却費
C÷D
39,018
H22
8,318
-
8,318
15
554
H23
12,049
-
12,049
15
803
H24
4,935
-
4,935
15
329
H25
10,987
-
10,987
15
732
上記減価償却費合計
41,436
* 神辺文化会館はかんなべ図書館との複合施設であり、施設取得費は建築工事費等施設
取得費を基礎とし、これを延べ床面積で按分する等して概算で計算している。
(4) 監査の結果及び意見
福山市神辺文化会館は、歴史と文化のまち神辺の文化の香り漂う新しいシンボルと
して開館当初から、様々な賞事業のほか神辺地域の文化の発展を目的に、ニコピン音
楽祭や神辺音楽祭など、神辺地域に根付いた文化事業を継続実施している。
また、合併後はリーデンローズにない中規模のホールを完備する施設として、リー
デンローズと双方連携を行う運営により利用者の多彩なニーズに応えているところ
である。
開館からおよそ 18 年が経過するため、施設の老朽化やそれに伴う改修の必要など、
使用料の見直しを迫られる事情が今後増加すると思われる。同種施設であるリーデン
ローズとは地理的な距離が遠いとはいえないものの、ホールの収容人数や設備の違い
によって役割を区別している状況にある。そうであれば、合併後相当期間が経過して
いること、開館から一度も受益者負担率を考慮した使用料の見直しがなされていない
こと等に鑑みて、施設に求める役割に着目しつつ安定した利用確保のため、リーデン
ローズや近隣の劇場との比較検討を行いながら適正な使用料を設定するべく、見直し
126
を検討する必要があると考えられる。
また、今後については、市が設置する市民センターにおけるホールと同様、現在、
建設が進められている神辺地域交流センターに隣接した施設として一体的な運営も
求められており、より地域に根差した運営が必要となると思われる。
9-5.菅茶山記念館
施設名
条例名
使用料名
所管課
管理運営
菅茶山記念館
菅茶山記念館条例
該当なし(無料施設)
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
指定管理者:公益財団法人 福山市かんなべ文化振興会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
神辺地域の貴重な文化遺産である菅茶山をはじめとする神辺町に縁のある文人、
画家等の作品を収集・展示するため、平成 4 年 11 月 3 日に合併前の旧神辺町におい
て開館した施設。
② 設置目的
地域文化の発展に寄与することにある。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
(金額単位:千円)
H23
H24
H25
使用料収入
-
-
-
雑収入
119
157
139
合計
119
157
139
* 当施設は無料施設であり、雑収入は図録の売却収入等である。
(イ)歳出
H23
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
④ 利用件数・入館者数
H23
入館者数
10,163 人
25,189
1,569
1,501
18,221
H24
10,736 人
H24
23,837
1,508
1,290
17,223
(金額単位:千円)
H25
26,038
1,473
1,294
19,410
H25
11,991 人
(2) 使用料について
① 料金の説明
入館料は無料。但し、特別展示については、2,000 円の範囲内で教育委員会が別
127
に定める額とする。
(この場合であっても高校生以下は無料とする。)
② 設定根拠
市民に開かれた施設とし、利用を促進するために無料とされている。
③ 改正時期及び改正内容
開館当時は、一般 300 円、中高生 100 円の入館料としていたが、神辺歴史民俗資
料館にならって利用促進するため、平成 14 年 4 月 1 日より無料とした。また、平成
21 年 4 月 1 日に、
特別展示について高校生以下を無料とする改正が実施されている。
④ 減免規定内容と減免の実績
条例及び規則により、2,000 円の範囲内で設定することのできる特別展示入館料
に対し、社会福祉施設入所者、地方公共団体の行事参加者、65 歳以上の地域住民、
身体障害者等について減免できることとされているが、直近 3 年において有料の特
別展示の開催がないため減免がなされた実績はない。
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
年度
歳入
A
H23
H24
H25
119
157
139
減免相当額
B
-
-
-
(金額単位:千円)
差引
受益者負担率
A+B-C
(A+B)÷C
△25,070
0.5%
△23,680
0.7%
△25,899
0.5%
歳出
C
25,189
23,837
26,038
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
指定管理料
B
-
減価償却費
C
経費合計
D=A+B+C
4,616
30,654
26,038
歳入
E
139
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
-
0.5%
*減価償却費の算定過程
内容
施設取得費
(金額単位:千円)
供用
年度
H4
支出額
A
216,961
補助金
B
-
差額
C=A-B
216,961
耐用
年数
D
47
減価償
却費
C÷D
4,616
(4) 監査の結果及び意見
菅茶山記念館は、神辺地域の貴重な文化遺産である国特別史跡「廉塾」の開設者で
ある菅茶山を中心とする展覧会を開催するほか、地元の文化・芸術活動に携わる人物
の作品展や児童生徒による茶山ポエム絵画展や教室事業など神辺地域の文化に触れ
る機会を提供している。
そのような中、当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進する
ため無料とされている。利用料を無料化して利用促進することに意義がないとはいえ
ないが、毎年 2,500 万円前後もの費用負担をして無料施設とすることにより得られる
128
効果あるいは財政負担の優先順位について、検討する余地はある。
また、新年度から新たに取組が始まる国特別史跡「廉塾ならびに菅茶山旧宅」の保
存管理計画策定における位置づけや、今後、生産年齢人口減少社会の到来による税収
の減少も視野に入れる中、使用料のあり方、運営のあり方をセットで検討し、利用者
の拡大に努めていく必要があると考えられる。
9-6.福山市神辺歴史民俗資料館
施設名
福山市神辺歴史民俗資料館
条例名
福山市神辺歴史民俗資料館条例
使用料名
該当なし(無料施設)
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市かんなべ文化振興会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
神辺町内で出土する考古資料や昔の生活民具・農具などを展示している、昭和 54
年 11 月 24 日に合併前の旧神辺町において開館された施設。
② 設置目的
郷土の歴史と文化に対する市民の知識と理解を深めることを目的としている。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
(金額単位:千円)
H25
1
-
38
-
H23
H24
使用料収入
1
雑収入
50
合計
51
38
-
* 平成 23 年度と平成 24 年度には自動販売機の設置を民間業者に認めていたため、
その手数料が使用料収入に、電気料収入が雑収入として計上されている。
(イ)歳出
H23
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
④ 利用件数・入館者数
H23
入館者数
5,055 人
H24
5,220
1,084
828
1,954
H24
5,028 人
H25
4,454 人
129
5,031
1,099
709
1,964
(金額単位:千円)
H25
5,089
1,114
860
2,004
(2) 使用料について
① 料金の説明
入館料は無料。但し、特別展示については、2,000 円の範囲内で教育委員会が別
に定める額とする。
(この場合であっても高校生以下は無料とする。)
② 設定根拠
市民に開かれた施設とし、利用を促進するために無料とされている。
③ 改正時期及び改正内容
一般入館料については開館時から無料施設とされており、改正されたことはない。
但し、特別展示入館料について、平成 21 年 4 月 1 日に高校生以下を無料化する改正
がされている。
④ 減免規定内容と減免の実績
条例及び規則により、2,000 円の範囲内で設定することのできる特別展示入館料
に対し、社会福祉施設入所者、地方公共団体の行事参加者、65 歳以上の地域住民、
身体障害者等について減免できることとされているが、直近 3 年において有料の特
別展示の開催がないため減免がなされた実績はない。
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
(金額単位:千円)
年度
歳入
減免相当額
歳出
差引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
H23
51
-
5,220
△5,169
1.0%
H24
38
-
5,031
△4,993
0.8%
H25
-
-
5,089
△5,089
0.0%
* 平成 23 年度と平成 24 年度の歳入は施設に自動販売機を設置する業者からの収入で
あり、施設利用者の負担は 3 年間いずれも実質的に 0%である。
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
指定管理料
B
-
減価償却費
C
経費合計
D=A+B+C
1,723
6,812
5,089
歳入
E
-
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
-
0.0%
*減価償却費の算定過程
内容
施設取得費
(金額単位:千円)
供用
年度
S54
支出額
A
81,000
補助金
B
-
差額
C=A-B
81,000
耐用
年数
D
47
減価償
却費
C÷D
1,723
(4) 監査の結果及び意見
福山市神辺歴史民俗資料館は、県内でも有数の遺跡密集地である神辺町内出土の考
古資料を中心に展示するほか郷土の歴史を身近に感じてもらうため、住民参加型の体
130
験学習や講座を実施している。
そのような中、当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進する
ため無料としてきたが、開館から約 35 年が経過しているなかで入館料について再検
討されたことはないようである。年間 500 万円以上の費用負担があり、決して財政負
担は無視しえない。施設の存続意義、維持費用の低減などと併せて、入館料を無料の
ままでよいかについて、検討する必要があると考えられる。
また、生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、使用料の
あり方、運営のあり方をセットで検討するとともに、利用者の拡大に努めていく必要
があると考えられる。
9-7.福山市しんいち歴史民俗博物館
施設名
福山市しんいち歴史民俗博物館
条例名
福山市しんいち歴史民俗博物館条例
使用料名
該当なし(無料施設)
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市北西部地域の歴史や民俗等に関する資料等について、地域の住民の理解を
深めるとともに資料収集、整理保管、調査研究、教育普及の機能を果たすための博
物館である。昭和 60 年 11 月 3 日に開館した。
② 設置目的
福山市北西部地域の文化及び考古資料の保存と活用を行うことにある。特に福山
市北部地域の主要産業である繊維産業の基礎である「備後絣」の保存と活用に取り
組んでいる。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
無料施設であり、また直近 3 年間において雑収入等もない。
(イ)歳出
H23
運営費
H24
1,482
1,542
(金額単位:千円)
H25
1,365
④ 利用件数・入館者数
H23
H24
H25
入館者数
6,520 人
7,885 人
8,644 人
* 福山市あしな文化財センターと同一敷地内にあり、同施設の入館者と区分管理し
ていない。
131
(2) 使用料について
① 料金の説明
入館料は無料。但し、特別展示については、2,000 円の範囲内で教育委員会が別
に定める額とする。
(この場合であっても高校生以下は無料とする。)
② 設定根拠
市民に開かれた施設とし、福山市あしな文化財センターと一体的な利用を促進す
るために無料とされている。
③ 改正時期及び改正内容
一般入館料については開館時から無料施設とされており、改正されたことはない。
但し、特別展示入館料について、平成 21 年 4 月 1 日に高校生以下を無料化する改正
がされている。
④ 減免規定内容と減免の実績
条例及び規則により、2,000 円の範囲内で設定することのできる特別展示入館料
に対し、社会福祉施設入所者、地方公共団体の行事参加者、65 歳以上の地域住民、
身体障害者等について減免できることとされているが、直近 3 年において有料の特
別展示の開催がないため減免がなされた実績はない。
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
歳入がないため、経費の全てを市が負担している。
平成 25 年度の経費は、人件費 9,220 千円と、下記の減価償却費 2,368 千円となっ
ている。
*減価償却費の算定過程
内容
(金額単位:千円)
供用
年度
支出額
A
補助金
B
差額
C=A-B
耐用
年数
D
減価償
却費
C÷D
S60
120,000
8,700
111,300
47
2,368
* 支出額 120,000 千円は、施設取得時の取得費を基礎として概算で算定している。
建物取得費
(4) 監査の結果及び意見
福山市しんいち歴史民俗博物館は、福山市北西地域で古くから使われてきた道具や
着物などを中心に数多くの資料が展示され、備後絣の歩みや製造の流れを学ぶことが
出来る展示を行うとともに、伝統産業である備後絣の保存と伝習及び活用を目的に体
験学習も実施している。
当該施設は、合併前より市民に開かれた施設とし、利用を促進するため無料として
きたが、開館から約 30 年が経過しており、施設の存続意義、維持費用の低減などと
併せて、入館料は無料のままでよいかについて、併設の福山市あしな文化財センター
と一体的に検討する必要があると考えられる。
また、生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、使用料の
あり方、運営のあり方をセットで検討するとともに、利用者の拡大に努めていく必要
132
があると考えられる。
9-8.福山市あしな文化財センター
施設名
福山市あしな文化財センター
条例名
福山市あしな文化財センター条例
使用料名
該当なし(無料施設)
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市北西部の埋蔵文化財等の調査、研究、収集を行う文化財センターである。
平成 20 年 1 月 25 日に開館し、福山市しんいち歴史民俗博物館と同一敷地内にある
ことから、これと一体的な講演会や講座の実施や、備後絣の保存と活用の場として
利用されている。
② 設置目的
地域住民の文化意識の向上と文化交流の促進を図ることを目的としている。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
(金額単位:千円)
H23
H24
H25
使用料収入
9
12
9
*無料施設であるが、電力会社から電柱のための土地使用料収入がある。
(イ)歳出
H23
施設管理費
展示その他運営費
歳出合計
5,962
479
6,442
(金額単位:千円)
H24
H25
6,001
6,412
431
393
6,432
6,805
④ 利用件数・入館者数
H23
H24
H25
入館者数
6,520 人
7,885 人
8,644 人
* 福山市しんいち歴史民俗博物館と同一敷地内にあり、同施設の入館者と区分管理
していない。
(2) 使用料について
① 料金の説明
入館料は無料。
② 設定根拠
市民に開かれた施設とし、福山市しんいち歴史民俗博物館と一体的な利用を促進
133
するために無料とされている。
③ 改正時期及び改正内容
開館当初から無料施設とされており、改正がなされたことはない。
④ 減免規定について
減免に関して条例及び規則の定めはない。
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
(金額単位:千円)
年度
歳入
減免相当額
歳出
差引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
H23
9
-
6,442
△6,433
0.1%
H24
12
-
6,432
△6,420
0.2%
H25
9
-
6,805
△6,796
0.1%
但し、歳入は電柱を設置するための土地使用料収入であり、施設利用者の負担は、3
年間いずれも実質的にはない。
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
施設管理料等
B
減価償却費
C
2,880
6,805
6,949
経費合計
D=A+B+C
歳入
E
16,633
9
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
-
0.1%
*減価償却費の算定過程
内容
建物取得費
(金額単位:千円)
供用
年度
H19
支出額
A
326,598
補助金
B
-
差額
C=A-B
326,598
耐用
年数
D
47
減価償
却費
C÷D
6,949
(4) 監査の結果及び意見
あしな文化財センターは、福山市北西部の埋蔵文化財の調査、研究、収集、活用を
目的として、合併建設計画事業として建設された施設であるとともに国史跡二子塚古
墳出土遺物など文化財保護業務のための重要な収蔵施設として位置づいている。
当該施設は、福山市しんいち歴史民俗博物館同様、市民に開かれた施設とし、利用
を促進するため無料としているが、年間 600 万円以上の費用負担があり、財政負担は
無視しえない。
現在取り組んでいる国史跡「二子塚古墳」の保存整備計画策定における位置づけや、
生産年齢人口減少社会の到来による税収の減少も視野に入れる中、施設の存続意義、
維持費用の低減などと併せて、入館料を無料のままでよいかなどについて、併設の福
山市しんいち歴史民俗博物館と一体的に検討する必要があると考えられる。
134
9-9.福山市鞆の浦歴史民俗資料館
施設名
福山市鞆の浦歴史民俗資料館
条例名
福山市鞆の浦歴史民俗資料館条例
使用料名
博物館使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 文化課
管理運営
指定管理者:福山市鞆の浦歴史民俗資料館活動推進協議会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
鞆の浦は古くから潮待ち・風待ちの港として栄えた町であり、数多くの史跡や歴
史的資料が残されていることから、それらの資料等を収集、保存、展示し、市民に
歴史を継承すること等、郷土の歴史教育・社会教育を目的として設置された施設で
ある。
② 設置目的
鞆の浦の歴史・民俗等に関する文化遺産等の資料を収集、保存、展示して市民の
利用に供して、その教養、調査研究等に資することを目的としている。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
H23
使用料収入
雑収入
合計
8,475
522
8,997
(金額単位:千円)
H24
H25
8,085
7,574
594
578
8,679
8,151
(イ)歳出
H23
指定管理料
(内 :光熱水費)
:委託費 )
:人件費 )
28,798
3,012
4,183
12,940
④ 利用件数・入館者数
H23
H24
入館者数
27,681 人
28,178 人
括弧書きは無料入館者数(内数)
。
(2) 使用料について
① 料金の説明
区分
入館料
特別展示入館料
H24
28,124
2,906
4,366
13,127
(金額単位:千円)
H25
27,543
2,980
4,849
13,302
H25
26,696 人
個人
団体(20 人以上)
150 円/人
120 円/人
2,000 円の範囲内で教育委員会が別に定める額
135
② 設定根拠
開館当初、入館料は福山城博物館に準じることとし、また特別展示入館料は福山
城博物館や福山城美術館を参考に設定している。但し、福山城博物館はその後入館
料を引き上げているが、その際当施設は見直し等がなされていない。
③ 改正時期及び改正内容
平成 6 年 4 月に高校生以下の入館料を無料化した。また平成 21 年 4 月に特別展示
入館料を設定するとともにこれも高校生以下を無料としている。
これら以外には昭和 63 年の開館以降、一度も入館料の見直しがなされていない。
④ 無料及び減免の内容と実績
入館料の無料は条例に、減免については条例施行規則に定めており、その事務取
扱いは減免基準(内規)に基づきその該当性を判断している。手続としては、入館
前に入館者より提出される減免申請書を施設で受け取り、教育委員会文化課へ送付
し、文化課長の決裁を経て減免の決定がなされる。直近 3 年間の減免の実績は下表
のとおりである。
(単位:人)
件数
無料または減免の内容
H23
H24
H25
高校生以下(無料)
4,946
4,515
3,903
社会福祉施設に入所している者(免除)
-
-
330
福山市・府中市・神石高原町の地域内の地方公共団体の主催す
-
-
-
る行事に参加する者(免除)
福山市・府中市・神石高原町に住所を有する 65 歳以上の者(免
1,343
2,325
1,673
除)
身体障害者手帳等の所持者及び介護者(免除)
522
471
492
その他教育委員会が認める者(文化の日、広報活動等)
(免除) 2,022
4,572
4,454
特別展示の前売り等(減免 20%)
599
730
498
合計
9,432 12,613 11,350
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
年度
H23
H24
H25
歳入
A
8,997
8,679
8,151
減免相当額
B
1,343
1,804
1,643
歳出
C
28,798
28,124
27,543
(金額単位:千円)
差引
受益者負担率
A+B-C
(A+B)÷C
△18,458
35.9%
△17,641
37.3%
△17,749
35.6%
② 減価償却費を考慮した受益者負担率の計算(平成 25 年度)
人件費
A
-
指定管理料
B
27,543
減価償却費
C
経費合計
D=A+B+C
5,772
33,315
136
歳入
E
8,151
(金額単位:千円)
減免相当額 受益者負担率
(E+F)÷D
F
1,643
29.4%
*減価償却費の算定過程
内容
(金額単位:千円)
供用
年度
補助金
B
差額
C=A-B
耐用
年数
D
減価償
却費
C÷D
7,767
248,233
47
5,282
-
7,350
15
490
上記減価償却費合計
5,772
*建物取得に関する補助金は、総事業に対する国庫補助及び寄付等を総事業費で金額按分
して建物取得費相当額のみ計算過程に反映している。
建物取得費
空調設備改修工事
S63
H16
支出額
A
256,000
7,350
(4) 監査の結果及び意見
福山市鞆の浦歴史民俗資料館は、福山市市制 70 周年の記念事業として鞆城跡に建設
され、古代から近世にいたる歴史資料、お手火神事やお弓神事などに関する民俗資料
などの展示や鞆の浦を中心にした瀬戸内の歴史・文化・民俗をテーマにした展覧会を
開催するほか、地元住民が自主的に実施する「鞆・町並ひな祭り」などの事務局を担
当するなど地元に密着、根差した運営を行っている。
当施設の設置目的は市民の調査・研究に資するとともに市民の社会教育にあるが、
近年鞆の浦は福山市における重要な観光資源として改めて脚光を浴びているところで
あり、利用者は市民ばかりではない。むしろ入館者数の増減はドラマや映画で取り上
げられたことの影響が大きいと推認されるようである。
地元に密着した社会・歴史教育施設という意味では、類似の性格を有する福山市し
んいち歴史民俗博物館や福山市神辺歴史民俗資料館が無料施設であることとの比較を
検討する必要がある。他方で、社会・歴史教育施設という設置理念のもとでありなが
らも社会から観光資源としての価値に期待されているとするならば、この観点からも
入館料の在り方を検討する余地はある。いずれにしても、昭和 63 年に設定した入館料
は、福山城博物館の当時の入館料を参考に設定されたものであるが、福山城博物館が
その後に入館料の見直しを行ったものの当施設については見直しがなされていない状
況に鑑みれば、入館料の検討は必要と考えられる。また、医学の進歩や年代別人口比
率の変化などから平均寿命の状況も大きく変化しており、減免対象も併せて見直しを
検討する必要があると考えられる。
今後については、今後策定する「福山市鞆町伝統的建造物群保存地区」保存管理計
画における位置づけや医学の進歩や年代別人口比率の変化などから平均寿命の状況、
今後、到来する生産年齢人口減少社会における税収の減少も視野に入れる中で使用料、
減免対象のあり方を検討しつつ、観光客の取り込みも工夫しながら利用者の拡大に努
めていく必要があると考えられる。
137
9-10.福山市放課後児童クラブ
施設名
福山市放課後児童クラブ
条例名
福山市放課後児童クラブ条例
使用料名
放課後児童クラブ使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
福山市
(1) 施設の概要
① 施設の説明
施設そのものは小学校等であるが、小学校に就学している児童の保護者が労働等
により昼間家庭にいない場合に、当該児童に対して、授業の終了後に施設を利用し
て適切な遊びと生活の場を与えるための事業である。
② 設置目的
保護者が労働等のために昼間家庭にない児童の健全な育成を図ることを目的とし
ている。
③ 歳入歳出の状況
(ア)歳入
H23
127,661
6,924
使用料収入
(参考)滞納額
(金額単位:千円)
H24
H25
128,130
128,794
7,613
7,014
(イ)歳出
H23
物件費
29,322
維持補修費
1,552
その他経費
478,175
歳出合計
509,049
*その他経費は、専ら指導員の人件費である。
H24
31,128
1,054
470,641
502,823
④ 利用人数
1 年生
2 年生
3 年生
4 年生
5 年生
6 年生
合計
H23
1,533
1,434
1,110
18
19
12
4,126
H24
1,423
1,446
1,137
21
12
11
4,050
138
(単位:人)
H25
1,518
1,297
1,097
23
14
6
3,955
(金額単位:千円)
H25
28,334
865
466,124
495,323
(2) 使用料について
① 料金の説明
児童 1 人当たり月額 3,000 円である。但し、兄弟で利用する場合は、2 人目以降
は 1 人当たり月額 1,500 円である。
② 設定根拠
基本的に、国庫補助基準額の 2 分の 1 を受益者負担とすることとして、月額 3,000
円と設定されている。
但し、この補助基準額は、現在増大している。仮に現在の国庫補助基準額を基礎
としてその 2 分の 1 を受益者負担として算定すると月額 6,244 円となる。すなわち
現時点の受益者負担は国庫補助基準額の 4 分の 1 以下となっており、見直しが必要
である。
なお、他の自治体では、国庫補助基準額を算定の基礎とするのではなく事業費歳
出決算額を基礎とするものが多いようである。
③ 改正時期及び改正内容
制度創設以来、料金の改正は一度も実施していない。
④ 減免規定内容と減免の実績
料金の減免については、条例施行規則に定めている。手続としては、保護者が減
免申請書及びこれに必要な書類を添えて市長に提出し、審査を経て減免許可がなさ
れる。直近 3 年間の許可実績は下表のとおりである。
(単位:件)
許可理由
生活保護世帯
非課税世帯
兄弟利用
合計
許可件数
H23
68
503
334
905
H24
46
410
399
855
H25
45
438
304
787
⑤ 滞納状況
事業利用料の滞納がある場合、現年度内に電話催告及び臨戸徴収を実施して徴収
している。現年度内に徴収できなかった場合は翌年に督促状・催告書を送付すると
ともに夜間相談や日曜相談を実施して徴収に努めている。
従来滞納額が少なくなかったため、日曜相談の回数の増加や臨戸徴収を早めに実
施するなどの収納対策を実施したところ、収納率は上昇傾向にある。
(単位:件、千円)
H23
H24
H25
数
金額
数
金額
数
金額
現年分
75
874
93
1,109
44
430
過年分
440
6,049
468
6,504
463
6,584
合計
515
6,924
561
7,613
507
7,014
139
(3) 原価の計算
① 受益者負担率
年度
H23
H24
H25
歳入
A
127,661
128,130
128,794
減免相当額
B
2,214
1,967
1,905
歳出
C
509,049
502,823
495,323
(金額単位:千円)
差引
受益者負担率
A+B-C
(A+B)÷C
△309,174
25.5%
△372,726
25.9%
△364,624
26.4%
(4) 監査の結果及び意見
平成 10 年に現在の事業形態とされてから約 16 年が経過しているが、その間一度も
料金水準の見直しがなされていない。料金設定当初は、国の補助基準額の考え方を基
礎として 2 分の 1 を受益者負担とする考え方を採用しているが、この補助基準額は現
在、設定時と比較して増大しており、受益者負担の割合は 2 分の 1 を大きく下回って
いる。
近時の人口減少傾向や少子化傾向からすれば子育て支援は重要な施策である。この
観点からすれば料金の引き上げは慎重に検討すべきではあるが、財政的裏付けを欠い
てまで行う支援政策はいずれ破たんすることとなる可能性が高く、長期的に見ればか
えって支援目的からはマイナスであり、相当程度の受益者負担は求めざるを得ないと
思われる。さらに、現在この事業の対象は原則として 3 年生までであるが、子育て支
援の観点から、6 年生まで対象を拡大することも検討されている。対象が拡大すれば、
受益者負担割合のひずみは必然的に市の経済的基盤に大きな影響を及ぼすものとな
るため、料金の見直しは喫緊の課題である。
他の自治体の料金を見るに、4,000~8,000 円とすることが多いようであり、その算
定方法も多少の差異はあるものの歳出額の 2 分の 1 を受益者負担とするものが多い。
当市において当該算定方法に従って算定すると 5,000 円程度になるようであるから、
これを参考に見直しを検討する必要がある。
140
9-11.福山市緑町公園屋内競技場(愛称:ローズアリーナ)
施設名
福山市緑町公園屋内競技場(ローズアリーナ)
条例名
福山市緑町公園屋内競技場条例
使用料名
緑町屋内競技場使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
平成 7 年 7 月に福山市緑町に開設された体育施設で、プールとアリーナのいずれ
にも使用できる構造及び屋外飛込プールを有している。夏季には水深調整施設を備
えた屋内 50 メートルプールとして、また、夏季以外にはプールから水を抜いて床パ
ネルを敷きアリーナとして広く市民が利用できる施設である。また、トレーニング
ルームや会議室等も備えており、市民の健康維持促進のための幅広い活動に利用さ
れる施設である。
② 設置目的
スポーツ活動の振興と市民の体位の向上を図るため。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
利用者数
160,755 人
利用者数の内訳
アリーナ
41,230 人
プール
33,942 人
トレーニングルーム他
14,173 人
講演・興行他
71,410 人
うち減免利用者数
53,990 人
歳
入(使用料収入)
18,065 千円
歳
出
203,901 千円
うち指定管理料
198,937 千円
141
H24
160,256 人
41,769 人
35,723 人
14,093 人
68,671 人
52,243 人
19,986 千円
202,210 千円
191,977 千円
H25
157,921 人
38,857 人
35,605 人
14,787 人
68,672 人
51,948 人
20,221 千円
201,195 千円
191,990 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明
主な使用料は次のとおりである。
(単位:円)
時
区
間
分
午
営利を目的としない
催物に使用する場合
その他催物に使用す
専
使
用
る場合
アマチュアスポーツ
50
用
メ
ー
ト
ル
プ
ー
ル
に使用する場合
営利を目的としない
催物に使用する場合
その他催物に使用す
る場合
飛
込
プ
ー
ル
個
アマチュアスポーツ
に使用する場合
その他催物に使用す
る場合
アリーナ
人
使
午
9 時~12 時 30 分
アマチュアスポーツ
に使用する場合
ア
リ
ー
ナ
前
50 メートルプール
用
トレーニングルーム
後
13 時~16 時 30 分
夜 間
1 時間
17 時~21 時
29,520
29,520
42,170
10,540
57,600
57,600
82,280
20,570
216,000
216,000
308,570
77,140
36,000
36,000
51,420
12,850
70,140
70,140
100,200
25,050
180,000
180,000
257,140
64,280
14,400
14,400
-
5,140
28,800
28,800
-
10,280
中学生以下の児童・生徒
1 回につき 100
高校生以上の生徒・学生
1 回につき 200
一
般
1 回につき 300
中学生以下の児童・生徒
1 回につき 200
高校生以上の生徒・学生
1 回につき 300
一
般
1 回につき 410
高校生以下の児童・生徒
1 回につき 200
一
1 回につき 300
般
② 設定根拠
開設当時、プール・アリーナ併用の複合施設は福山市内に存在しなかったことに
より、他都市の類似施設(広島市総合屋内プール他 6 箇所)の使用料等の情報を収
集して、施設の規模及び機能等を比較・検討して決定している。
③ 改正時期及び改正内容
平成 12 年 4 月 1 日に条例改正を行い、改正地方自治法に対応するための改正(附
属設備及び備付けの器具類等の使用料の規定の整備)を行ったほか、サービスの一
層の充実と利用拡大を図るため、プール及びトレーニングルームの回数券を発行す
るための改正を行った。さらに、平成 26 年 4 月の消費税率引き上げに伴い一部の使
用料の改正を行った。
142
使用料の全体的な水準を見直すための改正は、当初の条例施行日である平成 7 年
6 月 1 日以降、実施していない。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市緑町公園屋内競技場条例第 8 条に、
「市長は、特に理由があると認めるとき
は、使用料を減額し、又は免除することができる。
」と規定され、福山市緑町公園屋
内競技場条例施行規則第 8 条第 1 項において、次の場合に使用料を減額し、又は免
除することができるとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他教育委員会が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度の減免の実績は、74 件、51,948 人である。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
0
物件費
195,209 指定管理料、保険料、備品
維持補修費
5,985 プール水深調整設備改修工事
その他の経費
0
平成 25 年度の特別な経費
0
減価償却費
75,465
平成 25 年度原価合計
276,659
※ 減価償却費について
減価償却費の算定過程は次のとおりである。なお、減価償却費の算定に当たっ
て対象とした固定資産は建物及び大規模改修に係る支出額である。なお、建設当
初の建物以外の設備等は減価償却費算定上の耐用年数を経過していることにより
対象外とした。
減価償却費計算表
減価償却対象
建設費
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
耐用
年数
建物
定額法
償却率
取得年
残存
年数
償却費
(千円)
5,230,262
1,900,000
3,330,262
47 年
0.022
平成 7 年
29 年
73,266
電光表示処理
装置
21,525
0
21,525
17 年
0.059
平成 16 年
8年
1,270
中央監視盤
15,750
0
15,750
17 年
0.059
平成 18 年
10 年
929
減価償却費合計
75,465
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
A
B
C
A+B-C
20,221 千円
5,514 千円
276,659 千円
△250,924 千円
※ 減価償却費を除く受益者負担率は、次のとおりである。
(A+B)÷(C-減価償却費)=12.8%
※ 減免額の計算について
① 利用者一人当たりの平均単価
143
受益者負担率
(A+B)÷C
9.3%
使用料収入 20,221 千円÷(有料利用者数 105,973 人+2 分の 1 減額利用者数 36,240 人×50%)=163 円
② 2 分の 1 減額の減免額
163 円×減免人数 36,240 人×50%=2,954 千円
③ 全額免除の減免額
163 円×減免人数 15,708 人=2,560 千円
④ 減免額合計
2,954 千円+2,560 千円=5,514 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 利用目的別の原価の把握について
福山市緑町公園屋内競技場は、その使用目的が時期によって明確に区分され、発
生する原価も明確に区分して把握することが可能になるかと考える。使用目的別に
原価を把握し、受益者負担率を算出することにより、使用料の妥当性の検討及び効
率的な施設運営に向けての有益な数値情報の入手が可能になると考える。
② 使用料収入の増大について
(4) 使用料と原価の対比 で算出したように受益者負担率が 9.3%となり、次に記
載する他の社会体育施設と比較して低い値となった。福山市緑町公園屋内競技場は、
福山市内に同様の大規模な施設がないこと、災害時の広域避難場所に指定されてい
る点を勘案すると他の社会体育施設と同列に議論することはできないが、改善の必
要性はあると考える。効率的な管理運営の実現によるコストの削減はもちろんのこ
とではあるが、利用者数の増加を図る施策及び需要の価格弾力性(価格の変化率に
対する需要量の変化の割合)を検討した上での使用料単価の改訂等の柔軟な見直し
により、使用料収入の増大を図る必要があると考える。
③ 将来的な施設の在り方について
福山市緑町公園屋内競技場は、夏季は 50 メートルの屋内プールとして、また、夏
季以外はアリーナ体育館として使用されているため、プールとアリーナの切り替え
工事のために 5 月下旬から 6 月上旬及び 9 月中旬から 10 月上旬にかけては、当該施
設を使用することができず、非効率的な施設利用になっているとともに、切り替え
のための作業費がかかる(平成 25 年度の切り替え作業費は 13,073 千円)
。将来的に
は、福山市社会体育基本計画(平成 25 年 11 月)にも記述されているように、老朽
化した福山市体育館に代わる新たな総合体育館の整備とともに、福山市緑町公園屋
内競技場のアリーナ機能の廃止及びプールの通年営業等を含めた抜本的な見直しも
検討すべきと考える。
144
9-12.福山市新市スポーツセンター
施設名
福山市新市スポーツセンター
条例名
福山市新市スポーツセンター条例
使用料名
体育館使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
平成 17 年 4 月に福山市新市町に開設された体育施設で、アリーナと柔道場を有し
ている。福山市北部地区におけるスポーツ推進の拠点として、また、市民のスポー
ツによる交流の場として利用されている施設である。
② 設置目的
スポーツ活動の振興を図り、明るく豊かな市民生活の形成に寄与するため。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
利用者数
23,077 人
うち減免利用者数
313 人
歳
入(使用料収入)
2,796 千円
歳
出
6,733 千円
うち指定管理料
6,525 千円
H24
25,352 人
450 人
2,948 千円
6,832 千円
6,798 千円
H25
25,844 人
153 人
2,998 千円
6,787 千円
6,609 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明
主な使用料は次のとおりである。
時
区
専
用
使
用
個
間
午
(単位:円)
前
午
9 時~12 時 30 分
分
アマチュアスポーツ
に使用する場合
営利を目的としない
催物に使用する場合
その他催物に使用す
る場合
夜 間
13 時~16 時 30 分
17 時~21 時
1 時間
3,080
3,080
4,110
1,020
12,340
12,340
16,450
4,110
24,680
24,680
32,910
8,220
柔道場
1,130
1,130
1,640
410
会議室
720
720
1,020
250
ア
リ
ー
ナ
アリーナ
中学生以下の児童・生徒
1 回につき 50
高校生以上の生徒・学生
1 回につき 70
一
1 回につき 100
般
人
1 回につき 50
1 月につき 300
1 回につき 70
1 月につき 510
1 回につき 100
1 月につき 1,020
中学生以下の児童・生徒
使
用
後
柔道場
高校生以上の生徒・学生
一
般
145
② 設定根拠
福山市内の既存の類似施設(福山市体育館、福山市武道館)と施設の規模、機能
等を比較・検討して決定。
③ 改正時期及び改正内容
平成 26 年 4 月の消費税率引き上げに伴い一部の使用料の改正を行った以外に、使
用料の全体的な水準を見直すための改正は、当初の条例施行日である平成 17 年 4
月 1 日以降、実施していない。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市新市スポーツセンター条例第 7 条に、
「市長は、特に理由があると認めると
きは、使用料を減額し、又は免除することができる。」と規定され、福山市新市スポ
ーツセンター条例施行規則第 7 条第 1 項において、次の場合に使用料を減額、又は
免除することができるとされている。
(1) 市が主催するスポーツ行事のために使用するとき。
(2) その他教育委員会が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度の減免の実績は、1 件、153 人である。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
0
物件費
6,787 主に指定管理料
維持補修費
0
その他の経費
0
平成 25 年度の特別な経費
0
減価償却費
1,265
平成 25 年度原価合計
8,052
※ 減価償却費について
減価償却費の算定過程は次のとおりである。なお、補助金については、取得価
額の比で各減価償却対象資産に按分している。
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
電気・空調設備
建設費
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
232,896
200,358
32,538
58,646
50,452
8,194
耐用
年数
定額法
償却率
取得年
47 年
0.022
平成 17 年
39 年
716
15 年
0.067
平成 17 年
7年
549
減価償却費合計
1,265
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
A
B
C
A+B-C
2,998 千円
18 千円
8,052 千円
△5,036 千円
※ 減価償却費を除く受益者負担率は、次のとおりである。
(A+B)÷(C-減価償却費)=44.4%
146
残存
年数
償却費
(千円)
受益者負担率
(A+B)÷C
37.5%
※ 減免額の計算について
次の減免人数は、全て全額免除である。
使用料収入 2,998 千円÷有料利用者数 25,691 人×減免人数 153 人=18 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 受益者負担率について
当該施設の受益者負担率は 37.5%となり、他の社会体育施設と比較して高い値と
なった。この要因としては、建設費の約 86%が補助金で賄われていることによる減
価償却費負担が少ないこと、3 人の臨時職員での低コストでの運営等が考えられる。
現状の利用者数も堅調に推移していることから比較的良好な運営が行われている印
象である。今後は、少子高齢化の進展による人口構成の変化及び多様化する市民ニ
ーズに適時に対応した管理運営を期待する。
9-13.福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
施設名
福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
条例名
福山市グラウンド・ゴルフ場及び
福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場条例
使用料名
社会体育施設使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
平成 25 年 10 月に福山市山手町の芦田川河川敷に開設された全面芝張り 2 コース
16 ホールのグラウンド・ゴルフ専用施設である。福山市においては、平成 20 年 7
月に福山市北部地区(福山市加茂町)に福山市グラウンド・ゴルフ場が開設されて
いたが、愛好者の多くが高齢者のため、交通アクセスの不便な利用者に配慮して新
たなグラウンド・ゴルフ専用施設を開設した。
② 設置目的
生涯スポーツの振興を図り、明るく豊かな市民生活の形成に寄与するため。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
H24
H25
利用者数
-
-
5,906 人
うち減免利用者数
-
-
383 人
歳
入(使用料収入)
-
-
967 千円
歳
出
-
4,857 千円
12,675 千円
うち指定管理料
-
-
3,038 千円
※ 福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場は平成 25 年 10 月 1 日に供用開始。
※ 指定管理料以外の平成 24 年度及び平成 25 年度の歳出は、施設の建設等に係る歳
出である。
147
(2) 使用料について
① 料金の説明
主な使用料は次のとおりである。なお、比較のために福山市グラウンド・ゴルフ
場の使用料を併記している。
(単位:円)
使
使
用 区
分
専
用 使
用
個人使用
使
高校生以下
の児童・生徒
一
般
用 時 間
1 コース 1 日につき
1 コース半日につき
1 コース1時間延長につき
1 人1日につき
1 人1年につき
1 人1日につき
1 人1年につき
福山市芦田川
グラウンド・ゴルフ場
2 コース全面芝張り
10,000
5,000
1,500
100
1,000
200
3,000
用
料
福山市
グラウンド・ゴルフ場
7 コース全面芝張り
20,560
10,280
2,570
100
2,050
410
7,200
② 設定根拠
福山市内の既存の類似施設(福山市グラウンド・ゴルフ場)と施設の規模、機能、
立地場所等を比較して決定している。また、他都市(尾道市他 16 箇所)の類似施設
の情報を入手し比較検討している。
③ 改正時期及び改正内容
改正は行われていない。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市グラウンド・ゴルフ場及び福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場条例第 9 条
に、
「市長は、特に理由があると認めるときは、使用料を減額し、又は免除すること
ができる。
」と規定され、福山市グラウンド・ゴルフ場及び福山市芦田川グラウンド・
ゴルフ場条例施行規則第 6 条第 1 項において、次の場合に使用料を減免することが
できるとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他教育委員会が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度の減免実績は、383 人である。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
0
3,605 主に指定管理料
0
0
0
438
4,043
148
訳
※
減価償却費について
減価償却費の算定過程は次のとおりである。なお、供用開始が平成 25 年 10 月 1
日であることから平成 25 年度での減価償却費は、年間減価償却費を 2 分の 1 にし
ている。
減価償却費計算表
減価償却対象
ゴルフ場整備
工事
コンテナハウ
ス他
建設費
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
耐用
年数
10,240
0
10,240
30 年
3,687
0
3,687
7年
定額法
償却率
取得年
残存
年数
減価償却費
(千円)
0.034
平成 25 年
30 年
174
0.143
平成 25 年
7年
264
減価償却費合計
438
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
967 千円
67 千円
4,043 千円
△3,009 千円
25.6%
※ 減価償却費を除く受益者負担率は、次のとおりである。
(A+B)÷(C-減価償却費)=28.7%
※ 減免額の計算について
次の減免人数は、全て全額免除である。
使用料収入 967 千円÷有料利用者数 5,523 人×減免人数 383 人=67 千円
※ 供用開始が平成 25 年 10 月 1 日であることから 6 か月間の実績である。
(5) 監査の結果及び意見
① 市外利用者との公平性の確保について
福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場は、供用開始時期が平成 25 年 10 月からと新
しく、使用料決定までの過程がヒアリング可能ではないかと考え選定した。
使用料に関する検討の中で、公費負担の公平性を確保する観点から、市内利用者
と市外利用者の使用料を別にすべきか否かの検討がなされたとのことである。最終
的には、市内・市外の確認作業を行うことによるトラブルを考慮して、市内・市外
利用者別の使用料の採用は見送ったとのことであった。
社会体育施設全般において、市内・市外利用者別の使用料は採用されていないが、
公費負担の公平性を確保する観点から市内・市外利用者別の使用料の検討を行う必
要があると考える。ちなみに、使用料検討時に入手した他の 17 自治体のグラウン
ド・ゴルフ場の内、市内・市外別の使用料を 8 の自治体が採用している。
149
9-14.福山市松永健康スポーツセンター
施設名
福山市松永健康スポーツセンター
条例名
福山市松永健康スポーツセンター条例
使用料名
松永健康スポーツセンター使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
平成元年 4 月に福山市松永町に開設された体育施設で、25 メートル温水プールと
トレーニングルームを有している。開設当初は、市民の健康の維持増進を図る施設
として健康推進課が整備、運営委員会を設置し、運営することとなった。平成 15
年に、施設の目的にスポーツ活動の振興を加えることとし、所管をスポーツ振興課
へ移管した。
② 設置目的
スポーツ活動の振興と市民の健康の維持増進を図るため。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
利用者数
63,201 人
利用者数の内訳
プール
22,272 人
トレーニングルーム
13,487 人
全施設(プール・トレーニ
324 人
ングルーム)
スポーツ教室他
27,118 人
うち減免利用者数
6,016 人
歳
入(使用料収入)
12,943 千円
歳
出
59,209 千円
うち指定管理料
57,557 千円
H24
62,045 人
H25
60,832 人
22,021 人
14,348 人
404 人
21,519 人
14,874 人
472 人
25,272 人
6,223 人
13,876 千円
59,558 千円
58,794 千円
23,967 人
7,264 人
13,503 千円
61,167 千円
59,668 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明
主な使用料は次のとおりである。
区
分
使
個人使用
(単位:円)
用 料(1 人 1 回につき)
団体使用
中学生以下
250
225
その他
510
460
トレーニングルーム
510
460
全施設
920
820
プール使用料
② 設定根拠
所管課が、
平成 15 年 4 月に健康推進課からスポーツ振興課に移管されたことから、
150
平成元年当初の使用料の設定根拠は不明である。
③ 改正時期及び改正内容
平成 26 年 4 月の消費税率引き上げに伴い一部の使用料の改正を行う。使用料の全
体的な水準を見直すための改正は、
当初の条例施行日である平成元年 4 月 1 日以降、
実施していない。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市松永健康スポーツセンター条例第 6 条に、
「市長は、公益上その他特別の理
由があると認めるときは、使用料を減額し、又は免除することができる。
」と規定さ
れ、福山市松永健康スポーツセンター条例施行規則第 5 条第 1 項において、次の場
合に使用料を減額し、又は免除することができるとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他教育委員会が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度の減免実績は、7,264 人である。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
0
61,167 主に指定管理料
0
0
0
4,045
65,212
訳
※
減価償却費について
減価償却費の算定過程は次のとおりである。なお、建物の取得価額は平成元年改築
時に建物保険を付保した時の建物評価額である。また、空調他附属設備は平成 20 年及
び 21 年に行われた空調設備他の修繕費を資本的支出とみなして減価償却対象資産とし
ている。
減価償却費計算表
減価償却対象
建物
空調他附属設備
建設費
(千円)
補助金
(千円)
103,370
0
26,435
0
償却対象
(千円)
耐用年
数
定額法
償却率
103,370
47 年
0.022
平成元年
22 年
2,274
26,435
15 年
0.067
平成 21 年
11 年
1,771
減価償却費合計
4,045
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
A
B
C
A+B-C
13,503 千円
1,831 千円
65,212 千円
△49,878 千円
※ 減価償却費を除く受益者負担率は、次のとおりである。
(A+B)÷(C-減価償却費)=25.1%
151
残存年
数
取得年
償却費
(千円)
受益者負担率
(A+B)÷C
23.5%
※ 減免額の計算について
次の減免人数は、全て全額免除である。
使用料収入 13,503 千円÷有料利用者数 53,568 人×減免人数 7,264 人=1,831 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 受益者負担率について
一般的に社会体育施設は、市民にとって必需的な施設というよりは、個人の価値
観等により選択的に利用される施設であると考える。
福山市松永健康スポーツセンターは、温水プールとトレーニングルームを有して
おり、民間のフィットネスクラブに類似したサービスを提供する機能を有しており、
民間による同様のサービス提供も期待できる施設であると考える。
一方において、福山市緑町公園屋内競技場、福山市新市スポーツセンター、福山
市竹ケ端運動公園は、施設の規模及び機能等を考えると、民間によるサービス提供
は期待しがたい施設といえるのではないだろうか。
次の表は、社会体育施設の受益者負担率の一覧表であるが、民間によるサービス
提供が期待できる施設の受益者負担率が、期待できない施設(福山市緑町屋内競技
場を除く)の受益者負担率を下回るのはどうであろうか。現在、福山市西部地区に
は、民間のフィットネスクラブがないことから、行政によるサービス提供の必要性
は理解できるところであるが、受益者負担率の向上に向けた施策を講ずる必要があ
ると考える。
施設名
福山市松永健康
スポーツセンター
福山市緑町公園
屋内競技場
福山市新市
スポーツセンター
福山市竹ケ端
運動公園
受益者負担率
23.5%
9.3%
37.5%
21.9%
減価償却費控除後
の受益者負担率
25.1%
12.8%
44.4%
28.7%
9-15.福山市竹ケ端運動公園
施設名
福山市竹ケ端運動公園体育施設
条例名
福山市都市公園条例
使用料名
竹ケ端総合体育施設使用料
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市水呑町にある総敷地面積約 206,000 ㎡の総合運動公園で、野球場(昭和 49
年開設)
、水泳場(昭和 50 年開設)
、陸上競技場(昭和 53 年開設)
、運動広場(昭和
54 年開設)
、弓道場(昭和 63 年開設)
、漕艇場(昭和 63 年開設)及び水上スポーツ
センター(平成 5 年開設)
、庭球場(平成 9 年開設)を有しており、トップレベルの
競技会から学校教育活動の一環としてのスポーツ行事まで、市民に広く利用されて
いる施設である。
② 設置目的
スポーツ活動の振興と市民の健康の維持増進を図るため。
152
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
H24
H25
利用者数
234,930 人
256,531 人
269,033 人
利用者数の内訳
陸上競技場
52,054 人
76,633 人
75,193 人
野球場
78,165 人
66,084 人
76,006 人
弓道場
16,093 人
13,474 人
13,254 人
運動広場
22,850 人
37,291 人
41,119 人
庭球場
40,224 人
39,261 人
39,473 人
水上スポーツセンター
9,404 人
9,415 人
9,199 人
水泳場
16,140 人
14,373 人
14,789 人
うち減免利用者数
37,821 人
21,508 人
77,474 人
歳
入(使用料収入)
19,211 千円
21,123 千円
20,380 千円
歳
出
238,580 千円
83,911 千円 102,866 千円
うち指定管理料
83,674 千円
83,824 千円
84,474 千円
※ 平成 23 年度及び平成 25 年度は、陸上競技場の大規模改修を行ったことによ
り歳出が増加している。また、この改修工事後の平成 24 年度から陸上競技
場の利用者数が増加している。
(2) 使用料について
① 料金の説明
主な使用料は次のとおりである。
施
設 名
(単位:円)
区
分
小・中・高の児童・生徒が使用する場合
専
用
使
用
の
場
合
陸上競技場
個
の人
場使
合用
中学生以下の児童・生徒
単 位
1日
半日
1 時間
夜間
1日
半日
1 時間
夜間
1日
半日
1 時間
夜間
1回
高校生以上の生徒・学生
1回
一般が使用する場合
アマチュアスポーツ以外に使用する場合
競
技
場
一
般
小・中・高の児童・生徒が使用する場合
一般が使用する場合
野球場
アマチュアスポーツ以外に使用する場合
水泳場
一
般
153
1回
1日
半日
1 時間
夜間
1日
半日
1 時間
夜間
1日
半日
1 時間
夜間
1回
使
用 料
6,260
3,130
1,080
3,910
12,540
6,260
2,160
7,830
125,480
62,740
15,630
78,420
50
70
100
5,760
2,880
1,180
3,600
11,520
5,760
2,360
7,200
115,200
57,600
23,650
72,000
中学生以上 200
小学生
100
② 設定根拠
福山市内の既存の類似施設及び他都市の類似施設と施設の規模、機能等を比較・
検討して決定。
③ 改正時期及び改正内容
平成 2 年 4 月に、国民体育大会及びアジア競技大会へ向けての施設整備計画の推
進及び受益者負担の適正化を図るため使用料の一部改正を行う。さらに、平成 26
年 4 月の消費税率引き上げに伴い一部の使用料の改正を行う。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市都市公園条例第 26 条に、
「市長は、公益上その他特別の理由があると認め
たときは、使用料を減免することができる。
」と規定され、福山市竹ケ端運動公園体
育施設管理運営規則第 7 条第 1 項において、次の場合に使用料を減額し、又は免除
することができるとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) その他教育委員会が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度の減免の実績は、116 件、77,474 人である。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
0
85,777 主に指定管理料
0
0
0
26,634
112,411
訳
※ 減価償却費について
減価償却費の算定過程は次のとおりである。なお、野球場、陸上競技場、水泳場の開
設時の建設費については、減価償却算定上の耐用年数を経過していることにより対象外
とした。
減価償却費計算表
減価償却対象
弓道場
水上スポーツセ
ンター
公共下水道接続
工事
野球場整備費等
砂入り人工芝コ
ート改修工事
インフィールド
改修工事
取得価額
(千円)
補助金
(千円)
償却対象
(千円)
耐用年
数
定額法
償却率
取得年
残存年
数
償却費
(千円)
34,000
0
34,000
47 年
0.022
昭和 63 年
22 年
748
664,211
0
664,211
47 年
0.022
平成 5 年
27 年
14,613
17,454
0
17,454
15 年
0.067
平成 17 年
7年
1,169
156,232
0
156,232
30 年
0.034
平成 17 年
22 年
5,312
12,395
0
12,395
30 年
0.034
平成 19 年
24 年
421
35,069
35,069
0
30 年
0.034
平成 22 年
27 年
0
154
陸上競技場改修
工事
得点表示盤改修
工事
151,305
80,000
71,305
30 年
0.034
平成 23 年
28 年
2,424
33,003
0
33,003
17 年
0.059
平成 25 年
17 年
1,947
減価償却費合計
26,634
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
20,380 千円
4,268 千円
112,411 千円
△87,763 千円
21.9%
※ 減価償却費を除く受益者負担率は、次のとおりである。
(A+B)÷(C-減価償却費)=28.7%
※ 減免額の計算について
① 利用者一人当たりの平均単価
使用料収入 20,380 千円÷(有料利用者数 191,559 人+2 分の 1 減額利用者数 62,157 人×50%)=92 円
② 2 分の 1 減額の減免額
92 円×減免人数 62,157 人×50%=2,859 千円
③ 全額免除の減免額
92 円×減免人数 15,317 人=1,409 千円
④ 減免額合計
2,859 千円+1,409 千円=4,268 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 施設の種類ごとの原価の把握について
福山市竹ケ端運動公園は、陸上競技場、野球場、水泳場、庭球場他の利用目的を
異にする複数の施設を有している。施設の種類ごとに原価を把握し、受益者負担率
を算出することにより、使用料の妥当性の検討及び効率的な施設運営に向けての有
益な数値情報の入手が可能になると考える。
② 施設の改修について
福山市竹ケ端運動公園の施設は、建設経過年数が 30 年を超える施設を有する等、
施設の老朽化及び施設の機能の陳腐化等の課題を有している。そこで、福山市は、
平成 17 年度には野球場の改修工事、
平成 23 年度には陸上競技場の改修工事を行い、
施設の老朽化対策及び機能を含めた施設設備の充実を図ることにより、利用者の増
加を図っているところである。また、老朽化の著しい水泳場についても、他の屋外
水泳場を含めた統廃合等を検討しているところである。
施設の老朽化及び施設機能の陳腐化によって利用者数が減少するという負のスパ
イラルは避けなければならない。そのような観点からは、野球場及び陸上競技場の
改修工事は評価できるのではないであろうか。今後も利用者のニーズに沿った適切
な投資を効率的に行い、施設のハード面及びソフト面の充実を図ることによって、
利用者数の増加を図る必要がある。
155
9-16.福山市深津体育施設
施設名
福山市深津体育施設
条例名
深津体育施設条例
使用料名
-(無料施設)
所管課
教育委員会 文化スポーツ振興部 社会教育・スポーツ振興課
管理運営
指定管理者:公益財団法人 福山市体育振興事業団
(1) 施設の概要
① 施設の説明
旧福山市立深津小学校の施設を利用した体育施設で、昭和 52 年に福山市東深津町
に開設した。テニスコート 2 面と 25 メートル及び幼児用のプールを有している。
② 設置目的
スポーツ活動の振興と市民の健康の維持増進を図るため。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
利用者数
3,593 人
歳
入(使用料収入)
-
歳
出
2,864 千円
うち指定管理料
2,862 千円
H24
4,369 人
-
1,706 千円
1,704 千円
H25
4,543 人
-
1,560 千円
1,558 千円
(2) 使用料について
福山市深津体育施設条例第 7 条により、使用料は無料となっている。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
0
物件費
1,560 主に指定管理料
維持補修費
0
その他の経費
0
平成 25 年度の特別な経費
0
減価償却費
0
平成 25 年度原価合計
1,560
※ 減価償却費について
プール等の設備に関する減価償却費は、耐用年数を経過しているとみなして省
略する。
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
A
B
C
A+B-C
-千円
-千円
1,560 千円
△1,560 千円
156
受益者負担率
(A+B)÷C
0.0%
(5) 監査の結果及び意見
① 使用料を含めた施設自体の在り方の検討
福山市深津体育施設は、福山市のホームページの利用可能施設一覧にも掲載され
ておらず、その存在を広く市民が周知しているとは言い難い。よって、当該施設の
利用者は近隣の市民に限られていると推測される。このように利用者が特定の地域
の市民に限定され、かつ、福山市内の他の類似施設が使用料を徴収しているなかで、
当該施設のみが無料施設というのは公平性の観点からも問題である。施設も老朽化
しており、使用料の徴収はもちろんのこと、施設の在り方自体の検討も必要である。
157
158
10.施設の詳細(建設局)
159
10-1.内海フィッシャリーナ
施設名
内海フィッシャリーナ
条例名
福山市フィッシャリーナ条例
使用料名
内海フィッシャリーナ施設使用料
所管課
建設局 土木部 港湾河川課
管理運営
指定管理者:田島漁業協同組合
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市内海町所在のフィッシャリーナ。旧内海町によって平成 10 年 7 月に開設さ
れ、平成 15 年の合併にともなって福山市の施設となった。
1.施設規模
総面積:30,000 ㎡(陸域:10,000 ㎡、海域:20,000 ㎡)
2.収容隻数
陸上艇置 56 隻、海上艇置 85 隻
3.揚降施設
20t 2.8t 同時 2 隻吊り
4.フィッシャリーナハウス
構造 鉄筋造平屋建
延床面積 400 ㎡
事務室・男女シャワー室・即売コーナー・会議室・男女トイレ・身障者トイレ
5.給油施設
軽油 10kl ハイオク 10kl
6.修理工場
構造 鉄骨造中 2 階建
延床面積 193 ㎡
1 階:工場・事務室・湯沸室・トイレ
2 階:物置
② 設置目的
海洋性スポーツの振興及びレクリエーション活動の普及並びに地域の活性化を図
るため、フィッシャリーナを設置する。また、箱崎漁港内において、漁船とプレジ
ャーボートとの混在を回避することも目的の一つとなっている。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
H23
入艇状況
海上
25 隻
陸上
27 隻
合計
52 隻
入艇率
38.2%
収支状況
収入(指定管理業者)
35,881 千円
支出(指定管理業者)
32,043 千円
剰余金(市の歳入)
3,838 千円
160
H24
H25
25 隻
28 隻
53 隻
39.0%
31 隻
27 隻
58 隻
42.6%
33,495 千円
31,794 千円
1,701 千円
28,930 千円
25,199 千円
3,731 千円
※
剰余金(市の歳入)について
内海フィッシャリーナ事業においては、田島漁業協同組合との間で利用料
金制による指定管理契約が結ばれており、内海フィッシャリーナの使用料収
入は指定管理者である田島漁業協同組合に収受される。そして、事業にかか
る収支決算において剰余金があるときは、その剰余金の 75%(千円未満は切
り捨て)が福山市に入金される。
(2) 使用料について
① 料金の説明(主なもののみ記載・消費税は別途徴収)
種類及び区分
単
位
陸上艇置施設
艇長 16ft 未満 全幅 3.0m 以下
1 隻 1 年につき
艇長 20ft 以上艇長 21ft 未満 〃
〃
艇長 25ft 以上艇長 26ft 未満 〃
〃
艇長 30ft 以上艇長 31ft 未満 全幅 3.3m 〃
以下
艇長 31ft 以上
〃
海上艇置施設(バース長 11m 区画)
艇長 21ft 未満 全幅 3.0m 以下
艇長 25ft 以上艇長 26ft 未満 〃
艇長 30ft 以上艇長 31ft 未満 全幅 3.3m
以下
艇長 35ft 以上艇長 36ft 未満 全幅 3.6m
以下
艇長 36ft 以上
1 区画 1 年につき
〃
〃
使
用 料
170,000 円
230,000 円
295,000 円
365,000 円
380,000 円+
(1ft につき
15,000 円を加算)
280,000 円
355,000 円
430,000 円
〃
505,000 円
〃
520,000 円+
(1ft につき
15,000 円を加算)
海上艇置施設(バース長 17m 区画)
艇長 50ft 未満
艇長 50ft 以上
1 区画 1 年につき
〃
915,000 円
950,000 円+
(1ft につき
35,000 円を加算)
海上艇置施設(バース長 39m 区画)
艇長 100ft 未満
艇長 100ft 以上
1 区画 1 年につき
〃
2,925,000 円
2,980,000 円+
(1ft につき
55,000 円を加算)
② 設定根拠
仁尾マリーナ(香川県三豊市)、新居浜マリーナ(愛媛県新居浜市)、観音マリー
ナ(広島市)
、境ガ浜マリーナ(福山市)
、芦屋マリーナ(兵庫県芦屋市)
、横浜ベイ
サイドマリーナ(神奈川県横浜市)を参考として、使用料金を設定した。
161
③ 改正時期及び改正内容
平成 25 年 11 月にバース長 17m 区画及びバース長 39m 区画の海上艇置施設が新設
され、それらの施設の使用料が追加された。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市フィッシャリーナ条例第 6 条に、
「市長は特に必要があると認めるときは、
使用料を減額し、又は免除することができる。」と規定されている。
平成 25 年度においては、減免の実績はない。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
3,650
物件費
0 指定管理(利用料金制)
維持補修費
0 指定管理(利用料金制)
その他の経費
0 指定管理(利用料金制)
平成 25 年度の特別な経費
8,330 平成 25 年度桟橋修繕工事 市発注分
減価償却費
10,394 減価償却費計算表を参照
平成 25 年度原価合計
22,374
(平成 25 年度の特別な経費を除く) (14,044)
減価償却費計算表
減 価 償 却 対 象
建設費
補助金 償却対象
(千円) (千円) (千円)
耐用
年数
定額法
償却率
クラブハウス・修理工場
建物
231,787
0
231,787
39 年
0.026
係留施設(オーナー)浮桟橋
構築物
179,220
0
179,220
10 年
0.100
係留施設(ビジター岸壁、船揚場)
構築物
241,540
120,770
120,770
50 年
0.020
上下架施設(クレーン)
機械
102,063
0
102,063
12 年
0.084
陸上保管施設(ボートヤード)
機械
64,109
0
64,109
12 年
0.084
サービス施設(給油施設)
機械
29,973
0
29,973
12 年
0.084
桟橋増設工事 平成 24 年度分
構築物
39,039
0
39,039
20 年
0.050
桟橋増設工事 平成 25 年度分
構築物
46,999
0
46,999
20 年
0.050
減 価 償 却 費 合 計 額
162
取得
年
平成
10 年
平成
10 年
平成
10 年
平成
10 年
平成
10 年
平成
10 年
平成
24 年
平成
25 年
残 存
年 数
償却費
(千円)
24 年
6,027
償却済
35 年
0
2,415
償却済
0
償却済
0
償却済
0
19 年
建設中
1,952
0
10,394
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
原
価
差 引
A
B
A-B
平成 25 年度の特別な経費を含む場合
3,731 千円
22,374 千円
△18,643 千円
平成 25 年度の特別な経費を含まない場合
3,731 千円
14,044 千円
△10,313 千円
受益者負担率
A÷B
16.7%
26.6%
(5) 監査の結果及び意見
① 利用者数増加のための取り組みが必要
A 入艇率が低迷している
開業(平成 10 年度)以来の入艇状況等は下記のとおりである。
年 度
海上
陸上
合計
入艇率
収 入
支 出
市の歳入
H10
5
7
12
8.8%
3,507
3,507
0
H11
16
19
35
25.7%
14,191
11,371
2,820
H12
20
25
45
33.1%
19,189
13,835
5,354
H13
18
28
46
33.8%
22,136
16,283
5,853
H14
21
22
43
31.6%
25,170
22,632
2,538
H15
29
29
58
42.6%
22,177
18,106
4,071
H16
28
29
57
41.9%
25,901
21,152
4,749
H17
36
27
63
46.3%
25,704
19,077
6,627
H18
37
32
69
50.7%
27,116
20,278
6,838
H19
34
34
68
50.0%
27,629
21,940
5,689
H20
37
31
68
50.0%
27,262
21,971
5,291
H21
29
34
63
46.3%
25,655
20,133
5,522
H22
32
35
67
49.3%
26,375
19,622
6,753
H23
25
27
52
38.2%
35,881
32,043
3,838
H24
25
28
53
39.0%
33,495
31,794
1,701
H25
31
27
58
42.6%
28,930
25,199
3,731
H26.6 月
25
24
49
34.8%
市の修繕費
3,824
8,330
入艇率の最高値は平成 18 年度の 50.7%であるが、近年においては入艇率が 50%
を下回る状況が続いている。特に、平成 26 年 4 月に福山市内に「ボートパーク福山」
が広島県によって開設された影響で、平成 26 年 6 月時点における入艇率は 34.8%
に低下している。
B 今後において減価償却費の増加が予想される
施設設置後 15 年以上が経過し、木製浮桟橋は、消波設備がないことによる損傷や
シロアリによるフロートの腐食・浮力低下などの老朽化が著しく、機能更新が必要
となっている。そのため、次の表のとおり、平成 24 年度から平成 29 年度にかけて
総額 269,800 千円の浮桟橋工事が進行中である。現在、平成 25 年度までに 95,000
千円が終了しており、平成 26 年度以後残り 174,800 千円の工事が予定されている。
163
(単位:千円)
年 度
H25 まで
H26
H27
H28
H29
総事業費
事業費
95,000
50,000
50,000
42,800
32,000
269,800
国庫支出金
県支出金
0
0
市 債
90,200
42,700
45,600
40,600
30,400
249,500
その他
1,200
5,000
2,000
8,200
一般財源
3,600
2,300
2,400
2,200
1,600
12,100
事 業 概 要
浮桟橋増設
浮桟橋改修(桟橋工・付帯工)
〃
〃
〃 、消波フロート設置
前述の原価計算における平成 25 年度分減価償却費計算では、平成 24 年度分の桟
橋増設工事までしか計算対象としておらず、平成 25 年度から平成 29 年度までの桟
橋増設工事分の減価償却費を計算すると次表のとおりとなり、平成 29 年度桟橋増設
工事の完成後においては、減価償却費は平成 25 年度よりも 11,089 千円増加する見
通しとなる。
平成 25 年度から平成 29 年度までの事業費
年
度
事業費
(単位:千円)
H25
H26
H27
H28
H29
46,999
50,000
50,000
42,800
32,000
計
221,799
事業費 221,799 千円×耐用年数 20 年の定額法償却率 0.050=11,089 千円
C 利用者数の増加による受益者負担率の改善が必要
収入及び支出面(指定管理事業の収入及び支出)では、開業以来、収入が支出を
上回っており、毎年度剰余金として市に収納される額が歳入に計上されているが、
近年では、市の発注による修繕工事費が発生しており、平成 24 年度と平成 25 年度
においてはその額は剰余金を超えている。
このように、入艇率は低迷し、今後の減価償却費の増加が確実であり、また、修
繕工事費などの支出も増加傾向にあるため、利用者を増やす取り組みが急務となっ
ている。
② 剰余金の 75%部分の市への納入は当該年度内になされるべき
指定管理業務にかかる収支決算に剰余金があるときは、剰余金の 75%(千円未満
は切り捨て)
が指定管理者から市に納入されている。
平成 25 年度分の剰余金は 3,730
千円であるが、市への納入日は平成 26 年 8 月 29 日となっている。市は指定管理業
者から毎年度終了後 60 日以内に指定管理業務にかかる事業報告を受け、担当課にお
いてその報告内容の監査を行った後に、剰余金の納入が行われており、平成 25 年度
の剰余金は平成 26 年度の市の歳入に計上されることとなっている。
平成 25 年度の剰余金は平成 25 年度の歳入として市の決算に計上されるべきであ
り、法人市民税の納税期限は決算後 2 か月以内となっていることとの比較において
も剰余金の納入時期は遅いと言わざるを得ない。毎年 5 月末日までに剰余金が納入
され、当年度決算に歳入として計上されるよう事務手続きを変更する必要がある。
164
10-2.福山メモリアルパーク
施設名
福山メモリアルパーク
条例名
福山市遊園地条例
使用料名
メモリアルパーク施設使用料
所管課
建設局 都市部 公園緑地課
管理運営
指定管理者:公益社団法人 福山観光コンベンション協会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市東深津町所在の、ゴーカートやコイン遊具に加え、夏季はプール、冬季は
アイススケートリンクを備えた遊園地。
1.施設規模
敷地面積 32,800 ㎡のうち、福山市遊園地部分 14,200 ㎡
(こどもの国 6,500 ㎡、ちびっこ広場 3,500 ㎡、プール広場 3,700 ㎡、管理棟 500 ㎡)
2.施設内容
ゴーカート:走路延長 450m
プール施設(夏季)
:流水プール、25m プール、幼児プール、スライダー
アイススケート場(冬季)
コイン遊具
② 設置目的
日本鋼管株式会社が昭和 38 年に福山製鉄所を起工以来、地域の連携と福祉の増進
を念願し、第 5 期工事の完成を記念し、後世に贈る都市施設として建設された。昭
和 55 年に竣工、福山市に寄贈された。開園式は、昭和 55 年 5 月 5 日(子どもの日)
に行われ、現在に至る。
③ 利用者数及び歳入歳出の状況(3 年)
年
度
H23
H24
H25
ゴーカート・プール
ゴーカート
17,727 人
18,860 人
19,879 人
利用者数
プール
58,066 人
65,574 人
67,041 人
使用料収入
18,124 千円
20,262 千円
20,754 千円
アイススケート場
利用者数
12,934 人
14,997 人
22,455 人
うち無料利用者数
619 人
1,467 人
1,607 人
使用料収入
10,025 千円
11,044 千円
15,822 千円
自動販売機設置使用料
710 千円
118 千円
118 千円
コインロッカー(プール)使用料
2,565 千円
3,069 千円
2,990 千円
コインロッカー(スケート)使用料
210 千円
228 千円
356 千円
コイン遊具土地使用料
980 千円
960 千円
938 千円
合
計
32,614 千円
35,681 千円
40,979 千円
※ 平成 25 年度アイススケート場利用者数・使用料収入の増加について
平成 25 年度に冬季オリンピック(ソチオリンピック)が開催されたこと
の他に、平成 22 年度の料金体系の改正により、夜間使用(通常料金の 3
分の 1)
、定期使用といった使用方法が導入されたことにより、利用者数・
165
使用料収入が増えたものと思われる。
(2) 使用料について
① 料金の説明
ゴーカート・プール
施
設
名
単
位
使
用
料
3 歳以上 12 歳未満の者
12 歳以上の者
ゴーカート
1 回につき
200 円
300 円
水泳場
1 回につき
200 円
300 円
アイススケート
施
設
名
使
使用区分
個人
使用
単位
全
日
夜
間
定 期
ア
イ
アマチュアスポ
ス
ーツに使用する
ス
場合
ケ
ー
ト 専用 営利を目的とし
場 使用 ない催物に使用
する場合
3 歳以上 12 歳未満の者
用
料
12 歳以上 18 歳未満の者
18 歳以上の者
1 回に
つき
820 円
1,020 円
1,540 円
240 円
300 円
460 円
1 か月
4,110 円
5,140 円
7,710 円
10,280 円
1 時間
まで
ごと
20,570 円
その他催物に使
用する場合
77,140 円
コインロッカー
設備名
単位
コインロッカー 1 回につき
使用料
100 円
遊園地の回数券
種
類
金
遊園地の施設回数券 1,100 円券
額
1,000 円
② 設定根拠
開設当時の近隣施設を参考に料金が設定された。
③ 改正時期及び改正内容
平成 22 年 12 月にアイススケート場の使用料について、個人使用に夜間・定期使
用を加え、専用使用という使用体系を導入した際に、料金改定を行った。
また、平成 26 年 4 月 1 日から消費税の税率変更(5%→8%)に伴い、料金改定が
行われた。
④ 減免規定内容と減免の実績
福山市遊園地条例第 4 条に、
「市長は必要があると認めるときは、使用料の減免を
166
することができる。
」と規定され、福山市遊園地条例施行規則第 2 条の 7 において、
次の場合に使用料を減免することができるとされている。
(1) 市が主催する行事のために使用するとき。
(2) 学校教育法(昭和 22 年法律第 26 号)第 1 条に規定する学校の児童、生徒及
び学生が、学校教育活動の一環として使用するとき。
(3) 児童福祉法(昭和 22 年法律第 164 号)第 7 条第 1 項に規定する児童福祉施
設の入所者が、児童福祉活動の一環として使用するとき。
(4) その他市長が相当の理由があると認めるとき。
平成 25 年度においては、アイススケートにおいて 1,607 名の減免実績があるが、
その大半は、福山市環境部の「エコでえ~ことキャンペーン」のキャンペーン台紙
により入場するものである。
(3) 原価の計算
施設別原価計算
項
目
金額(千円)
内
訳
人件費
0
物件費
73,609 指定管理料
維持補修費
6,918 工事請負費+修繕料
その他の経費
0
平成 25 年度の特別な経費
0
減価償却費
0
平成 25 年度原価合計
80,527
※ 維持補修費は、プールの補修やスケート下地の修繕などの費用である。
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
減免額
原
価
差 引
受益者負担率
A
B
C
A+B-C
(A+B)÷C
40,979 千円
1,767 千円
80,527 千円
△37,781 千円
53.1%
※ 減免額の計算について
平成 25 年度減免者数 1,607 人×アイススケートの平均料金 1,100 円=1,767 千円
(5) 監査の結果及び意見
① 運営費を料金収入でまかなうべき
福山メモリアルパークは娯楽施設であり、利用者からの料金収入によってその運
営費をまかなうことを原則とすべきである。平成 25 年度の受益者負担率 53.1%は
低いと言わざるを得ない。
② プール料金改定を検討すべき
近隣のレジャープールの料金は次のようになっている。
みろくの里レジャープール(福山市) 大人 1,500 円 子ども 1,200 円
※遊園地入場券(大人 800 円、子ども 500 円)を含む
中央公園ファミリープール(広島市) 大人 760 円 子ども 340 円
立地条件や施設規模、プールの種類などに違いがあるため、料金を単純に比較す
167
るわけにはいかないものの、これら近隣のレジャープールと比較をすると、福山メ
モリアルパークのプール料金は安く設定されており、プール料金については改定を
検討すべきである。
168
11.施設の詳細(保健福祉局)
169
11-1.福山市老人福祉センター、福山市ふれあいプラザ
施設名
福山市老人福祉センター
福山市ふれあいプラザ
条例名
福山市老人福祉センター条例
福山市ふれあいプラザ条例
使用料名
老人福祉センター使用料
無料施設
所管課
保健福祉局 長寿社会応援部 高齢者支援課
管理運営
福山市瀬戸老人福祉センター
指定管理者:福山市瀬戸老人福祉センター運営委員会
福山市老人福祉センター紫雲荘
指定管理者:福山市加茂地域福祉施設運営委員会
福山市春日老人福祉センター
指定管理者:福山市春日老人福祉センター運営委員会
福山市新市老人福祉センター
指定管理者:福山市新市老人福祉センター運営委員会
福山市神辺老人福祉センター
指定管理者:社会福祉法人 福山市社会福祉協議会
福山市ふれあいプラザ
指定管理者:各ふれあいプラザ運営委員会
(1) 施設の概要
① 施設の説明
福山市老人福祉センター
高齢者の健康の増進、教養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に
供与することを目的として、市内に 5 か所設置され、指定管理により運営されてお
り、マッサージ機などの健康器具、カラオケ、囲碁・将棋道具などを備えているほ
か、4 施設(紫雲荘、春日、瀬戸、神辺)には入浴設備を備えている。
教養の向上に資する講座などを各指定管理者が独自に計画・実施しており、高齢
者の健康づくりや介護予防を推進するため、健康教室などの介護一次予防事業も実
施している。
福山市ふれあいプラザ
高齢者の保養と健康の増進を図り、あわせて地域社会の福祉の向上に寄与するた
め、中学校区に 1 か所を基本に、市内に 33 か所設置されており、指定管理により運
営されている。
市内に居住する満 60 歳以上の者を対象として、
週 3 日以上の開館を基本に、
入浴、
カラオケ、囲碁・将棋、健康器具などによる運動を通して、高齢者の社会参加や生
きがいづくり、交流の場として利用されている。また、教養の向上や仲間づくりな
どに資する講座や教室(教養講座(出前講座)、趣味教室(編み物、物づくり))な
ども、各指定管理者が独自に計画・実施している。
また、高齢者の健康づくりや介護予防を推進するため、健康教室などの介護一次
予防事業も実施している。
② 設置目的
福山市老人福祉センター
高齢者に関する各種の相談に応ずるとともに、高齢者に対して、健康の増進、教
養の向上及びレクリエーションのための便宜を総合的に供与するため。
170
福山市ふれあいプラザ
高齢者の保養と健康の増進を図り、あわせて地域社会の福祉の向上に寄与するた
め。
③ 利用者数及の状況(3 年)
H23
福山市老人福祉センター
瀬戸
紫雲荘
春日
新市
神辺
合計
福山市ふれあいプラザ
33 所合計
H24
H25
43,282 人
4,529 人
11,094 人
22,546 人
7,843 人
89,294 人
43,042 人
4,906 人
11,046 人
25,953 人
8,211 人
93,158 人
41,913 人
4,466 人
10,717 人
24,478 人
7,115 人
88,689 人
172,603 人
174,636 人
169,918 人
④ 歳入歳出の状況(平成 25 年)
H25
福山市老人福祉センター
瀬戸
歳 紫雲荘
春日
新市
入 神辺
合計
物件費
歳 維持補修費
出 その他管理費
合計
福山市ふれあいプラザ
物件費
歳 維持補修費
出 その他管理費
合計
2,797 千円
310 千円
227 千円
9 千円
451 千円
3,793 千円
83,493 千円
9,226 千円
293 千円
93,012 千円
64,990 千円
5,610 千円
4,750 千円
75,350 千円
(2) 使用料について
① 料金の説明(主なもののみ記載)
福山市老人福祉センター
区分
使用料の額
個人
1 人 1 回につき 70 円(65 歳以上の者にあっては、50 円)
団体
1 人 1 回につき 50 円
※
上記の他に、瀬戸、紫雲荘、新市、神辺の各老福祉センターにおいては、
集会室、会議室などについて使用料が規定されている。
171
② 設定根拠
「老人福祉法による老人福祉センターの設置及び運営について(昭和 52 年 8 月 1
日 社老第 48 号)
」では、利用料について「老人福祉センターの利用は、原則とし
て無料とする。
」とあるが、福山市では、個人 1 人 1 回につき 70 円(65 歳以上の者
にあっては、50 円)、団体 1 人 1 回につき 50 円の使用料を徴収している。
③ 改正時期及び改正内容
昭和 41 年以来改正はない。
④ 減免規定内容と減免の実績
中学校区内に福山市ふれあいプラザの無い施設等(紫雲荘、春日、新市)につい
て、不公平感を持たないよう利用料を免除している。
(対象となる培遠、広瀬、新市
中学校区 65 歳以上高齢者数 11,583 人(平成 26 年 3 月末))
(3) 原価の計算 施設別原価計算
① 福山市老人福祉センター
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
0
83,493 指定管理料
9,226
293
0
6,648 減価償却費計算表を参照
99,660
減価償却費計算表
建設費
補助金 償却対象
耐用
定額法
残 存
取得年
(千円) (千円) (千円)
年数
償却率
年 数
瀬戸
建物
201,457
0
201,457
31 年
0.033
平成 2 年
23 年
減 価 償 却 費 合 計 額
※ 紫雲荘、春日、新市、神辺の建物は、耐用年数を経過しているため、減価償却費はない。
建設費に対する補助金については不明のため、金額を 0 円として計算している。
減価償却対象
② 福山市ふれあいプラザ
項
目
人件費
物件費
維持補修費
その他の経費
平成 25 年度の特別な経費
減価償却費
平成 25 年度原価合計
金額(千円)
内
訳
0
64,990 指定管理料
5,610
4,750
0
30,079 減価償却費計算表を参照
105,429
172
償却費
(千円)
6,648
6,648
減価償却費計算表
城南
建物
平成 8 年
残 存
年 数
3年
向丘
建物
61,535
0
61,535
20 年
0.050
平成 9 年
4年
3,077
城東
建物
47,892
0
47,892
20 年
0.050
平成 9 年
4年
2,395
東
建物
52,310
0
52,310
20 年
0.050
平成 10 年
5年
2,616
幸千
建物
51,318
0
51,318
20 年
0.050
平成 10 年
5年
2,566
熊野
建物
43,152
0
43,152
20 年
0.050
平成 12 年
7年
2,158
あびき
建物
67,200
0
67,200
20 年
0.050
平成 14 年
9年
3,360
精華
建物
44,306
0
44,306
20 年
0.050
平成 14 年
9年
2,215
芦田
建物
34,291
0
34,291
20 年
0.050
平成 15 年
10 年
1,715
山野
建物
53,028
0
53,028
20 年
0.050
平成 8 年
3年
2,651
東朋
建物
50,963
0
50,963
20 年
0.050
平成 7 年
2年
2,548
鳳
建物
44,903
0
44,903
20 年
0.050
減 価 償 却 費 合 計 額
※ 上記以外の建物は、耐用年数を経過しているため、減価償却費はない。
建設費に対する補助金は不明のため、金額を 0 円として計算している。
平成 7 年
2年
2,245
30,079
減価償却対象
建設費
補助金 償却対象
(千円) (千円) (千円)
50,659
0
50,659
耐用
年数
20 年
定額法
償却率
0.050
取得年
(4) 使用料と原価の対比
受益者負担率の計算(平成 25 年度)
使用料収入
原
価
差 引
A
B
A-B
福山市老人福祉センター
3,793 千円
99,660 千円
△95,867 千円
福山市ふれあいプラザ
0 千円
105,429 千円
△105,429 千円
償却費
(千円)
2,533
受益者負担率
A÷B
3.8%
0%
(5) 監査の結果及び意見
① 無料又は低額な利用料金の再検討が必要
福山市老人福祉センターは昭和 40 年 4 月 1 日社老第 71 号「老人福祉法による老
人福祉センターの設置及び運営について」という厚生省社会局長通知に基づいて、
また、福山市ふれあいプラザは昭和 40 年 4 月 5 日社老第 88 号「老人憩の家の設置
運営について」という厚生省社会局長通知に基づいてそれぞれ設置され、今日まで
運営されている施設である。これらの通知によると、老人福祉センターも老人憩い
の家もどちらも、
「教養の向上及びレクリエーションのための便宜を供与する」こと
がその設置目的となっており、入浴設備を完備した施設である。
両通知が行われた昭和 40 年当時の住宅における内風呂普及率について調べてみ
ると、全国的には昭和 38 年において約 6 割であったとされており、入浴施設に対す
る需要は高かったものと思われる。しかし、総務省による住宅・土地統計調査を見
ると、平成 20 年の住宅における内風呂普及率は 95.5%(広島県は 97.79%)となっ
ており、今日では、ほぼすべての住宅において内風呂が備わっている。
173
平成 20 年住宅・土地統計調査(総務省)より
住宅総数
浴室あり
浴室なし
全
戸
数
49,598,300
47,386,200
699,800
国
比 率
100.00%
95.54%
1.41%
広 島
戸
数
1,147,600
1,122,200
9,500
県
比 率
100.00%
97.79%
0.83%
また、平成 12 年からは介護保険制度が開始され入浴も介護サービスの中に加えら
れていることや、日帰り温泉やスーパー銭湯など民間の入浴施設も出現しており、
それぞれ原則的に有料であるが、これらのサービスや施設の利用者も多数存在する
ことを考慮すると、両施設の開設当時と比較して入浴施設にとっての外部環境は大
きく変化していると言える。
65 歳以上の高齢者人口の全人口に占める割合が 25%を超え、かつ、高齢者世帯の
経済状況も所得面や貯蓄面において他世代と遜色のない現実を考えれば、高齢者に
対するレクリエーションのための便宜を供与することを目的として、無料又は低額
な利用料による福山市ふれあいプラザの入浴サービスの提供の必要性自体を再検討
することが必要と考える。
② 利用者の実態把握と類似施設との統一的運用の必要性
福山市老人福祉センターと福山市ふれあいプラザについて、いくつかの施設を抽
出し、平成 26 年 11 月の利用者受付名簿によって、風呂利用者の集計を行った結果
が次表のとおりである。
施設名
開所日数
利 用
頻 度
100%
90%~
80%~
70%~
60%~
50%~
40%~
30%~
20%~
10%~
0%~
計 (A)
80~100% (B)
B/A(%)
老人福祉センター
瀬戸
24 日
利用
延べ
者数
回数
3
72
13
290
10
205
18
321
14
216
25
322
16
168
20
173
48
281
63
217
322
399
552
2,664
26
567
4.7
21.3
城南
8日
利用
延べ
者数
回数
17
136
19
7
9
7
133
42
45
28
9
10
21
27
20
21
99
36
452
269
36.4
59.5
(単位:人、回)
ふれあいプラザ
幸千
手城
熊野
8日
12 日
10 日
利用
延べ
利用
延べ
利用
延べ
者数
回数
者数
回数
者数
回数
7
56
3
36
4
40
4
44
1
9
8
56
2
20
5
30
1
7
1
5
1
8
1
6
3
12
1
5
3
15
2
8
1
3
1
4
3
6
1
3
2
4
6
6
1
2
6
6
10
10
34
174
26
142
18
85
15
112
9
100
5
49
44.1
64.4
34.6
70.4
27.8
57.6
福山市ふれあいプラザは中学校区に 1 か所を基本に設けられた施設であるが、各
ふれあいプラザの 11 月の利用者数を見ると、各中学校区の 65 歳以上の高齢者人口
に比べて非常に少ない人数となっている。
また、各施設について、開所日数に占める利用頻度が 80%以上の利用者を見ると、
174
福山市瀬戸老人福祉センターでは、利用者 26 人で延べ 567 回の利用があり、それが
11 月全体の延べ利用回数 2,664 回に占める割合は 21.3%であるのに対して、福山市
ふれあいプラザにおいては、利用頻度 80%以上の利用者の延べ利用回数が施設全体
の延べ利用回数に占める割合は、いずれの施設においても 50%を超えた数値となっ
ており、福山市ふれあいプラザの入浴設備は、一部の利用者によって数多く利用さ
れていることがうかがえる。利用者の利用頻度や利用目的などの実態把握が必要で
ある。
なお、福山市ふれあいプラザは平成 24 年度から、健康で自立した生活が送れるよ
う、すべての高齢者を対象とした健康教室を定期的・継続的に実施しており、参加
する高齢者も増加している。
福山市ふれあいプラザは高齢者の交流の場であるが、地域交流の拠点としては、
福山市公民館や福山市コミュニティセンター、福山市市民センターなどが存在し、
福山市ふれあいプラザとこれらの施設では機能的に類似している面も多いと思われ
る。人口減少による財政的制約を考慮すると、統一的な運用による効率化を検討す
ることも重要である。
175
176
12.むすび
177
受益者負担率一覧
施設名
7-1 福山市リサイクルプラザ
7-2 福山市園芸センター即売所
7-3 福山市商店街利便施設
7-4 えほんの国
7-5 福山市ものづくり交流館
7-6 福山市立動物園
7-7 福山市国民宿舎 仙酔島
7-8 クレセントビーチ海浜公園
7-9 福山市水産物加工センター
7-10 福山市内海ふれあいホール
7-11 福山市農村女性の家
8-1 福山市公民館
8-2 福山市コミュニティセンター
8-3 福山市市民交流センター しんいち
福山市市民交流センター うつみ
福山市市民交流センター ぬまくま
福山市市民交流センター うつみプール
8-4 福山市人権平和資料館
8-5 福山市男女共同参画センター
8-6 福山市市民参画センター(本館)
8-7 福山市西部市民センター
8-8 福山市沼隈サンパル
9-1 ふくやま芸術文化ホール(愛称:リーデンローズ)
9-2 ふくやま美術館
9-3 福山市立福山城博物館
9-4 福山市神辺文化会館
9-5 菅茶山記念館
9-6 福山市神辺歴史民俗資料館
9-7 福山市しんいち歴史民俗博物館
9-8 福山市あしな文化財センター
9-9 福山市鞆の浦歴史民俗資料館
9-10 福山市放課後児童クラブ
9-11 福山市緑町公園屋内競技場(ローズアリーナ)
9-12 福山市新市スポーツセンター
9-13 福山市芦田川グラウンド・ゴルフ場
9-14 福山市松永健康スポーツセンター
9-15 福山市竹ケ端運動公園
9-16 福山市深津体育施設
10-1 内海フィッシャリーナ
10-2 福山メモリアルパーク
11-1 福山市老人福祉センター
福山市ふれあいプラザ
178
2,289
170
0
7,943
229
801
786
3,398
380
122
278
2,624
10,627
6,801
12,574
3,745
4,785
0
0
0
0
1,643
1,905
5,514
18
67
1,831
4,268
0
0
1,767
1,642
1
7
185
294
52
50
4,406
168
358
5,829
5,087
2,136
67,017
26,995
13,973
10,740
139
0
0
9
8,151
128,794
20,221
2,998
967
13,503
20,380
0
3,731
40,979
3,793
0
0
56,459
13,825
25
56,459
13,800
523
853
836
7,804
548
480
6,107
7,711
12,763
73,818
39,569
17,718
15,525
139
0
0
9
9,794
130,699
25,735
3,016
1,034
15,334
24,648
0
3,731
42,746
3,793
0
3,931
171
7
8,128
1,190
1,190
収入計
0
減免額
0
使用料収入
△ 11,341
差引
△ 60,901
7,246
11,639
2,742
33,857
30,791
2,187
20,440
41,571
30,117
457,213
259,472
46,177
116,763
30,654
6,812
11,588
16,633
33,315
495,323
276,659
8,052
4,043
65,212
112,411
1,560
14,044
80,527
99,660
105,429
△ 6,723
△ 10,786
△ 1,906
△ 26,050
△ 30,243
△ 1,707
△ 14,333
△ 33,860
△ 17,354
△ 383,395
△ 219,903
△ 28,459
△ 101,238
△ 30,515
△ 6,812
△ 11,588
△ 16,624
△ 23,521
△ 364,624
△ 250,924
△ 5,036
△ 3,009
△ 49,878
△ 87,763
△ 1,560
△ 10,313
△ 37,781
△ 95,867
△ 105,429
6,393
△ 2,462
4,531
△ 4,360
1,608
△ 1,601
267,531 △ 259,403
325,033 △ 268,574
33,338 △ 19,513
12,531
原価
60,901
単位 金額:千円 率:%
備考
無料施設
土地・建物貸付料のみ
指定管理(利用料金制)
指定管理
指定管理(平成26年度のオープン)
指定管理
指定管理(利用料金制)
指定管理(利用料金制)
指定管理(利用料金制)指定管理との合算
指定管理
61.5
3.8
0.4
3.0 無料施設(新市公民館のみ有料)
無料施設
7.2
7.3
30.5
23.1
1.8
21.9
29.9
18.5
42.4
16.1 指定管理
15.2 指定管理
38.4 指定管理
13.3 指定管理
0.5 指定管理(無料施設)
0.0 指定管理(無料施設)
0.0 無料施設
0.1 無料施設
29.4 指定管理
26.4
9.3 指定管理
37.5 指定管理
25.6 指定管理
23.5 指定管理
21.9 指定管理
0.0 指定管理(無料施設)
26.6 指定管理(利用料金制)
53.1 指定管理
3.8 指定管理
0.0 指定管理(無料施設)
17.4
41.5
9.5
0.0
受益者負担率
12-1.受益者負担率の把握と評価
(1) 外部監査の対象とした施設の受益者負担率一覧
(2) 減価償却費を加味した受益者負担率の把握が必要
今回の包括外部監査では、各担当課に提出を受けたデータ又は既に公表されている
数値等を用いて、受益者負担率の算出を行った。この受益者負担率が使用料の妥当性
を検討する一つの基準としての意味を持つためには、正確な施設別のコストの把握が
前提となる。施設の再構築に備えるためにも、全庁的に減価償却費を加味したコスト
の把握方法について統一的な方針を策定する必要があると考える。
(3) 受益者負担率の評価
「(1) 外部監査の対象とした施設の受益者負担率一覧」に掲げたように、使用料が
無料とされている施設や利用料金制による指定管理が行われている施設を除いた施設
における受益者負担率は、福山市農村女性の家の 0.4%から福山メモリアルパークの
53.1%までの、幅のある値となった。
受益者負担率は各施設の性質に応じてそれぞれ異なる値となるべきである。防災施
設のように公共性の高い施設のコストはすべて公費負担とすべきであり、他方でレク
リエーション施設のように必需性が低く利用者に便宜を与える施設のコストについて
は利用者負担を原則とすることが合理的である。
しかし、受益者負担率の適正値として絶対的な値を設定することは困難であり、各
施設の持つ性質や目的を、公共性、必需性、市場性(収益性)といった基準によって
分類し比較することによって、相対的に受益者負担率の適正性を判断することとなる
と考える。
次に他市の事例を 2 件紹介する。1 つ目は、横浜市財政局の示した「使用料の負担割
合の基本的な考え方」であり、
「公共関与の必要性」と「収益性の程度」にという基準
に「施設の個別事情等」を考慮した分類という考え方となっている。2 つ目は、静岡市
による「性質別分類と負担割合」であり、こちらでは「必需性による分類」と「市場
性(収益性)による分類」によってマトリックスが構成されている。
これらの考え方を参考として、各施設の受益者負担率について議論が行われ、施設
の分類ごとに使用料算定の基本方針が策定され、また、施設のコスト見直し等に活用
されることを希望する。
179
「市民利用施設等の利用者負担の考え方」について(平成 24 年 4 月 横浜市財政局)
180
公の施設に関する使用料の設定基準(平成 25 年 12 月改訂 静岡市)
181
12-2.定期的な使用料見直しの必要性
(1) 使用料改正の状況
詳細を監査した施設の中で、消費税率の改正に伴うものを除いて、使用料の改正か
ら 10 年以上が経過している施設は次のとおりである。
7-7
7-8
7-9
7-10
8-1
8-4
9-1
9-2
9-3
9-4
9-5
9-9
9-10
9-11
9-14
9-15
11-1
※
施
設
名
福山市国民宿舎 仙酔島
クレセントビーチ海浜公園
福山市水産物加工センター
福山市内海ふれあいホール
福山市新市公民館
福山市人権平和資料館
ふくやま芸術文化ホール
ふくやま美術館 ※
福山市立福山城博物館
福山市神辺文化会館
菅茶山記念館
福山市鞆の浦歴史民俗資料館
福山市放課後児童クラブ
福山市緑町公園屋内競技場
福山市松永健康スポーツセンター
福山市竹ケ端運動公園
福山市老人福祉センター
改正時期・改正内容
平成 8 年開設より改正なし
旧内海町を含め改正なし
平成 14 年開設より改正なし
平成 15 年 2 月(合併時)
平成 15 年 2 月(合併時)
平成 6 年 4 月
平成 6 年 3 月
昭和 63 年開館時(高校生以下無料化を除く)
平成 5 年 4 月(高校生以下無料化を除く)
平成 8 年(平成 18 年合併)
平成 14 年 4 月(高校生以下無料化を除く)
昭和 63 年開館時(高校生以下無料化を除く)
平成 10 年 3 月
平成 12 年 4 月
平成元年 4 月
平成 2 年 4 月
昭和 41 年
ふくやま美術館については、常設展示観覧料の改正時期を表示している。
(2) 公の施設を取り巻く環境の変化
自治体を取り巻く情勢は日々動いており、自治体内部においても組織の変更や再編
成などが行われている。また、施設の開設から年数が経過すると、使用料収入や施設
にかかるコストにおいても開設時とは異なる状況となる。このような外部や内部にお
ける環境の変化は公の施設の運営に対して大きな影響を及ぼすものと考えられる。
公の施設の運営に影響を与える要因の例示
外 部 要 因
内 部 要 因
社会情勢の変化
施設の老朽化による維持管理コストの増大
物価の変動
大規模改修によるコストの増大
近隣施設の変化
耐用年数の経過による減価償却費の減少
施設利用者数の増減と利用者層の変化 指定管理制度の導入による管理コストの変動
(3) 受益者負担率をふまえた定期的な使用料見直しの必要性
多くの施設では、現在の使用料について他の類似施設と規模等を比較して決定され
ており、施設の建設コスト及び運営コストをベースとした受益者負担率は考慮されて
いない。
いったん使用料を設定した後も、受益者負担率を定期的に計算することによって、
使用料収入やコストの変化を的確に把握し、各種制度との整合を図るなかで、使用料
の見直しを行っていく必要があるものと考える。
182
12-3.65 歳以上の高齢者に対する使用料の減免について
詳細を監査した施設の中で、65 歳以上の高齢者に対する使用料の減免が行われている施
設は次のとおりである。
7-6 福山市立動物園
8-3 福山市うつみ市民交流センターの温浴プール(平成 25 年度減免者数 3,922 人)
8-4 福山市人権平和資料館(平成 25 年度減免者数 1,370 人)
9-2 ふくやま美術館(平成 25 年度減免者数 8,426 人)
9-3 福山市立福山城博物館(平成 25 年度減免者数 793 人)
9-5 菅茶山記念館(無料施設)
9-6 福山市神辺歴史民俗資料館(無料施設)
9-7 福山市しんいち歴史民俗博物館(無料施設)
9-9 福山市鞆の浦歴史民俗資料館
これらの 65 歳以上の高齢者に対する使用料の減免について、内閣府によって公表され
た平成 26 年版高齢社会白書に基づいて検討を行った。
(1) 高齢者人口の増加
内閣府による平成 26 年版高齢社会白書によると、昭和 40 年における 65 歳以上の高齢
者人口は 624 万人で全人口に占める割合は 6.3%であったが、平成 25 年では高齢者人口
は 3,190 万人で全人口に占める割合は 25.1%となっている。また、将来推計では、平成
42 年の高齢者人口は 3,685 万人で全人口に占める割合は 31.6%となると予測されている。
参考 高齢化の推移と将来推計(内閣府 平成 26 年版高齢社会白書より)
183
(2) 高齢者の経済状況
高齢者の所得について、平成 26 年版高齢社会白書に次のような記載がある。
「高齢者世帯(65 歳以上の人のみで構成するか、又はこれに 18 歳未満の未婚の
人が加わった世帯)の年間所得(平成 22(2010)年の平均所得)は 307.2 万円と
なっており、全世帯平均(538.0 万円)の半分強であるが、世帯人員一人当たりで
みると、高齢者世帯の平均世帯人員が少ないことから、197.4 万円となり、全世帯
平均(200.4 万円)との間に大きな差はみられなくなる。」
つまり、高齢者世帯における世帯人員一人当たりの年間所得は、全世帯平均のそれと
大きな差はないと記載されている。
参考 高齢者世帯の所得(内閣府 平成 26 年版高齢社会白書より)
高齢者の貯蓄について、平成 26 年版高齢社会白書には、
「世帯主が 60~69 歳の世帯及び 70 歳以上の世帯では他の年齢階級に比べて大
きな純貯蓄を有していることが分かる。
」
「貯蓄現在高について、世帯主の年齢が 65 歳以上の世帯と全世帯平均(いずれ
も二人以上の世帯)とを比較すると、前者は 2,257 万円と、後者の 1,664 万円の
約 1.4 倍となっている。貯蓄現在高階級別の世帯分布をみると、世帯主の年齢が
65 歳以上の世帯(二人以上の世帯)では、4,000 万円以上の貯蓄を有する世帯が
16.1%であり、全世帯(10.2%)と比べて高い水準となっている。
」
と記載されており、貯蓄面では高齢者世帯は優位にある状況である。
参考 世帯主の年齢階級別 1 世帯当たりの貯蓄・負債現在高、年間収入、持家率(内閣府 平成 26 年版高齢社会白書より)
184
また、高齢者の暮らし向きについて、平成 26 年版高齢社会白書には、
「60 歳以上の高齢者の暮らし向きについてみると、
『心配ない』
(「まったく心配
ない」と「それほど心配ない」の計)と感じている人の割合は全体で 71.0%であ
り、年齢階級別にみると、
「80 歳以上」は 8 割と高い割合となっている。」
と記載されており、
「暮らし向きに心配ない高齢者は約 7 割」とされている。
参考 高齢者の暮らし向き(内閣府 平成 26 年版高齢社会白書より)
(3) 65 歳以上の高齢者に対する使用料減免規定の再検討が必要
以上のように、平成 26 年版高齢社会白書(内閣府)を前提として 65 歳以上の高齢者
について考えると、他の世代と比べて経済的弱者であると単純に言うことはできない。
したがって、「65 歳以上の高齢者」という年齢による基準のみによって使用料の減免を
行うという減免規定については再検討の余地があると思われ、年齢以外の基準による使
用料減免規定が必要と考える。
また、将来における高齢者人口の増加は避けられず、また、厚生労働省の平成 25 年簡
易生命表によると、男の平均寿命は 80.21 年、女の平均寿命は 86.61 年と、男女とも 80
年を超えていることを踏まえれば、65 歳以上という高齢者の範囲を見直すことも検討す
べきである。
185
12-4.福山市公共施設維持整備基金について
平成 25 年 3 月に示された「福山市公共施設サービス再構築基本方針」によると、
・ 福山市が現在保有する公共施設には、建築後 30 年以上経過したものが多くあり、
建築時期が集中しているため、その改修や建替えを必要とする時期も集中して到来
する。
・ 少子・高齢化の進展とそれに伴う人口減少などにより、人口構造そのものが変化し
ており、公共サービスも市民ニーズや環境の変化に適切に対応していくことが求め
られている。
・ 財政面でも、税収の減少や医療・介護等の社会保障関係費の増加など、地方自治体
を取り巻く環境は厳しさを増しており、現状の公共施設を維持し、公共施設サービ
スを提供し続けることは困難になることが予測される。
とあり、長期的視点に立った公共施設サービスの再構築の必要性が指摘されている。
このような公共施設の維持補修及び整備に必要な経費の財源に充てるため、福山市で
は、平成 24 年度より福山市公共施設維持整備基金を設けている。その概要は次のとおり
である。
基金の残高
平成 24 年度末
111,078,525 円
平成 25 年度末 1,228,954,491 円
基金の積立て
各公共施設の使用料決算見込額の概ね 10%を毎年度積立てる。
※ 平成 25 年度においては、上記基準とは別に一般会計から 10
億円が積立てられている。
基金の使用
比較的大規模な施設等の延命化・長寿命化に資するもので、事業
費が概ね 10,000 千円以上のものに使用する予定である。
老朽化した施設の維持補修や更新、大規模修繕による延命化には、大きな費用負担が
生じるため、毎年度の使用料の一部を公共施設維持整備基金として積み立てることによ
ってその財源を計画的に確保することは、公共施設サービスの再構築にとって有効な手
段であり、公共施設維持整備基金が充実されることを期待する。
186
12-5.福山市公共施設マネジメントシステムの活用
(1) 公共施設サービスの再構築(平成 26 年度の重点政策のひとつ)
福山市においては、
「本市を取り巻く環境は、国の経済情勢や少子化・高齢化の進行
などを背景に依然として厳しい状況が続いており、今後、人口減少といったこれまで
経験したことのない状況に直面することが予想される中、本市が将来にわたって発展
し続けるためには、時代の変化に柔軟に対応できる行政運営や市民が主役のまちづく
りをより一層進めていく必要がある」とし、平成 26 年度の重点政策として、効率的・
効果的な行政運営の推進のため、「公共施設サービスの再構築」が掲げられている。
「公共施設サービスの再構築」の目的(ねらい)は、
「人口減少社会の到来や厳しい
財政状況、多様化するニーズに対応し、将来にわたって公共施設サービスを適切に提
供し続けるため、公共施設全体のあり方について検討し、効率的・効果的な公共施設
サービスの再構築に取り組む」ことであり、その主な取組内容は次の 4 点となってい
る。
・ 公共施設サービス再構築基本方針に掲げる「適正配置、保有総量の縮小」
、「効
率的・効果的な活用」、
「計画的保全、長寿命化」の 3 つの柱に基づく具体的な取
組を展開する。
・ 公共施設マネジメントシステムによる耐用年数・維持管理費・利用状況などの
実態把握に加え、財政見通しや少子化・高齢化の更なる進行など将来の人口動向
を踏まえた効率的な施設配置について検討する。
・ 公共施設サービスの今後のあり方については、庁内組織「公共施設サービス再
構築検討委員会」での検討を始め、広く市民の意見などを伺いながら、各施設の
再構築行程表の作成に取り組む。
・ 公共施設サービス再構築基本方針と整合性を図りながら、本市の公共施設を総
合的かつ計画的に管理する(仮称)公共施設等総合管理計画を策定していく。
(2) 福山市公共施設マネジメントシステムの概要
上記主な取組内容にある「福山市公共施設マネジメントシステム」の概要は、次の
とおりである。
・ 公共施設に関する情報を一元的かつ組織横断的に共有し、公共施設を「適正配
置、保有総量の縮小」
「効率的・効果的な活用」
「計画的保全、長寿命化」の 3 つ
の柱による再構築をコスト、機能、利用状況の視点から評価分析するシステムで
ある。
・ 本システムには、各公共施設の所在地、構造、面積等の基本情報やコスト、機
能、利用状況等の「財務・品質・供給」に関わる情報が入力されており、これら
のデータを活用し、長期的な視点に立った施設配置のあり方や管理運営方法等を
検討する。
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(3) 福山市公共施設マネジメントシステムの運用と公共施設サービスの再構築の概念図
(4) 福山市公共施設マネジメントシステムの活用
福山市公共施設マネジメントシステムに入力された、各公共施設の所在地、構造、
面積等の基本情報やコスト、機能、利用状況等の「財務・品質・供給」に関する情報
などを有効に活用して、使用料の検討を行うことも重要である。
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