【スマホ】アップルのレンズカバーサファイア基板採用で銅峰電子等の株価上昇 【太陽

2014 年 1 月号
1113 号 1 月 6 日
【スマホ】アップルのレンズカバーサファイア基板採用で銅峰電子等の株価上昇
2014 年 1 月 3 日 証券時報網
アップルがレアレンズ及び指紋認証ボタン保護にサファイア基板を採用することから、
他のスマートフォンメーカーが追随し始めているほか、アップルが新たな計画としてサ
ファイア基板をノート PC 用タッチパネルにも採用することを検討しており、1 台当たり
に使用されるサファイア基板の数量はスマートフォン iPhone5S 1 台当たりに要するサフ
ァイア基板の 5 倍になるという。この影響を受けて、中国内地のサファイア概念株が急
上昇、東晶電子(ECEC)がストップ高となったほか、天通股份(TDG)、露笑科技(Roshow)
も全体が下落する中で大幅上昇となった。
中国証券時報によると、銅峰電子が先日増資を発表したが、同社が既にサファイア事業
に参入したことが明らかになった。傘下の銅陵市三科電子有限責任公司は 2010 年からサ
ファイア基板事業に着手、既にハルピン奥瑞徳光電有限公司、無錫元亮光電有限公司、
東晶光電有限公司は良好な関係を構築しているという。今回の増資は主にサファイア加
工能力の拡張に投じることを明らかにしている。
中国内地でアップルにサファイア基板を供給しているメーカーには、露笑光電、奥瑞徳
光電、同人電子等であるが、銅峰電子傘下の三科電子は奥瑞徳光電にサファイア基板を
供給している。
【太陽電池】米国、中国内地太陽電池メーカーの台湾経由迂回輸出阻止
2014-1-3 尚普諮詢
中国内地の太陽電池産業が国内で依然設備過剰の状況、海外では度重なるアンチダンピ
ング調査により深刻な調整局面にあるが、中国内地メーカーの台湾を経由する迂回輸出
を阻止するため、米国政府が台湾の太陽電池製品に対してアンチ補助金、アンチダンピ
ングを検討していることが明らかになった。実際に発動されれば、中国内地メーカーに
再び深刻な影響が出ると見られている。
尚普諮詢産業アナリストは、米国政府が台湾に対するダブルアンチを実施すれば、台湾
の太陽電池セルを使用して生産される中国内地の太陽電池モジュールも課税対象となる
と指摘する。
2012 年 10 月から米国政府は中国内地の太陽電池モジュールに対して 24-36%のアンチダ
ンピング課税を行っているが、課税の対象が中国内地の太陽電池セルを使用した太陽電
池モジュールに限定されているため、台湾メーカーから太陽電池セルを購入または台湾
域内に太陽電池セル生産工場を建設することで課税を回避する中国内地メーカーが増え
ていた。台湾域内の太陽電池の年産能力は 9 ギガワット前後だが、その一部は中国内地
メーカーが米国のダブルアンチを回避するために建設した工場であることが明らかにな
っている。
欧米等の中国内地太陽電池産業に対するダブルアンチにより、中国内地の太陽電池モジ
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2014 年 1 月号
ュールの輸出量は減少傾向にあり、統計によると、2013 年の中国内地の太陽電池モジュ
ール輸出量は約 16 ギガワット、輸出額は約 100 億米ドルで前年比 27%減となっている。
そのうち、米国向け比率が約 10%、欧州向け比率は昨年の 65%近くから 2013 年の 30%に
低下している。
【生産統計】中国内地の電子情報産業 1-11 月主要製品生産量
中国工業情報化省 2013 年 12 月 26 日
中国工業情報化省が重点観測している 43 の製品のうち、25 の製品で今年 1-11 月の生産
量が前年同期を上回った。そのうち、携帯電話は 13 億 5016.9 万台で前年同期比 24.1%
増、パソコンが 3 億 1346.0 万台で同 7.9%増、うちノート PC が 2 億 4168 万台で同 7.6%
増、半導体が 792.9 億個で同 9.9%増、半導体分立部品が 4110.1 億個で同 2.3%増、電子
素子が 22304.4 億個で同 7.1%増だった。一方、カラーテレビは 1 億 2487.2 万台で同 0.3%
減、うち液晶テレビが 9958.4 万台で同 4.6%減だった。
また、今年 1-11 月の電子情報産業の国内販売額は 4 兆 416 億元で前年同期比 18.1%増、
輸出額は 4 兆 3897 億元で同 5.0%増だった。
今年 6 月以降、中国内地の国内販売額の前年同期比伸び率は、5 月の 21.3%から 10 月の
17.8%に低下、低下幅は 3 ポイントを超えていたが、11 月はその状況が改善、前年同期
比伸び率は 18.1%まで上昇している。他方、輸出額の前年同期比伸び率は 5%前後で推移、
1 桁台が続いている(下グラフ)。
1114 号 1 月 8 日
【タッチパネル】宸鴻、製品価格下落で 4Q 売上高 3Q 比 4 割増でも赤字
2014-1-7 中華液晶網
静電容量式タッチパネル最大手の宸鴻(TPK)は 6 日、昨年 12 月の連結売上高が 159.28
億 NTD で、前月比 7.7%増、昨年 10-12 月の連結売上高が 418.83 億 NTD で、昨年 7-9 月
比 42.1%増と目標の 15-20%増を大幅に上回ったことを明らかにした。市場は、宸鴻の赤
字幅は縮小が期待できるものの、今年 1-3 月は回復は限定的、本格的な黒字転換は 4-6
月になるとの見方をしている。
宸鴻 CFO の劉詩亮氏は、昨年 10-12 月はタブレット PC 向けが急増したこと、12 月にラ
ッシュオーダーが急増したことから、出荷量が予想を上回ったことを明らかにした。そ
の一方で、出荷量の増加、設備利用率の上昇、粗利率の改善はあったものの、中国内地
メーカーからの激しい低価格攻勢を受けて、出荷価格が下落しているとともに、保有在
庫の減損処理も余儀なくされていること、子会社の達鴻(Cando)ののれん損失等の一時
的損失が 20 億 NTD に達していることを明らかにしている。
2013 年はタッチパネル産業がこれまでにない激しい競争に晒され、中国内地の欧菲光
(O-film)及び鴻海(Foxconn)傘下の GIS 英特盛等の新たに台頭してきたタッチパネル
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メーカーとの競争により、宸鴻の高価格、高収益のビジネスモデルが崩れた 1 年となっ
た。宸鴻は昨年下半期から低価格のノート PC 用タッチパネルを投入するなど、ビジネス
モデルの転換を図っているが、昨年の連結売上高は 1590.67 億 NTD で、前年比 9.93%減
にとどまった。
【液晶パネル】友達、昆山 8.5G 建設再開 LTPS 中小型生産に変更か
FPD 制造 2014-1-7
大型液晶パネル大手の友達(AUO)が凍結して久しくなる中国昆山市の龍飛光電(FVO)
の投資案件について、中国農業銀行から融資を獲得、春節以降に設備を発注、2015 年に
稼働させることが明らかになった。
これまで 8.5 世代液晶パネル生産ラインを建設するとしてきたが、中国内地メーカーに
よる 8.5 世代生産ライン建設が相次いでいることから、低温ポリシリコンを使った高画
質の中小型液晶パネル製品を生産する第 6 世代生産ラインに変更することも明らかにな
った。
友達は 2010 年に昆山龍飛光電事業に参画することを発表、当初は 7.5 世代工場を建設す
るとしていたが、2011 年に 8.5 世代工場に変更していた。龍飛光電の主要株主は昆山市
政府と友達であるが、そのうち昆山市政府が 51%、友達が 49%を保有していたが、その後
の液晶パネル産業の低迷を契機に、友達は 2011 年下半期に投資を凍結していた。ただ、
既に 3 年以上事業が凍結されていることから、昆山市政府はこれ以上の凍結は認めず、
凍結を続ける場合、用地及び工場建屋を回収することを提示していた。
【EMS】広達、サーバ出荷量前年比 2 割以上増加 チップ購買量を拡大
台湾経済日報 2014.01.07
ノートパソコン ODM 最大手の大手 EMS 企業である広達(Quanta)は、今年のサーバ出荷
量が前年比 2 割増加する見通しで、クラウド事業部副総経理の楊晴華氏は 6 日、今年は
チップ購買量を拡大することを明らかにしている。
楊晴華氏は 6 日出席したサーバチップサプライヤ Mellanox 台北おフィル落成式で、グロ
ーバルデータセンター市場規模が拡大し続けており、広達は今年クラウドサーバの出荷
量を前年比大幅に増やす見通しで、高性能サーバ用コアチップの購買量を増やすことに
言及。Mellanox は 2012 年から広達の主要チップサプライヤで、今後は北米市場及び中
国内地市場の開拓で協力関係をさらに強化する。
市場によると、広達の昨年通年の売上高は約 8620 億 NTD であるのに対し、傘下のクラウ
ド事業会社である雲達の昨年の売上高は約 800 億 NTD で、クラウド事業が売上高全体の
約 10%を占めるまでに成長している。
Mellanox の CEO である Eyal Waldman 氏は、台湾パートナとの関係を維持するため、台
北にオフィスを設置することを決めた、今後は台湾のサーバメーカーに迅速なサービス
を提供することが可能になるとしている。今年のサーバチップの出荷量は前年比 20%以
上増加する見通し、半導体ファウンドリ最大手の台積電(TSMC)は生産能力を拡張して
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いる。
広達のクラウド事業会社の雲達は、米国の生産拠点に続いて、中国北京の生産拠点が稼
働、近く欧州にも生産拠点を建設することを明らかにしている。
【LED】LED メーカー、LED 液晶 TV 在庫水準低下でラッシュオーダー急増
2014-01-07 華強電子網
LED 液晶 TV メーカーの在庫水準が低下していることから、今年 1-3 月に LED バックライ
トメーカーへの発注が増える見通しであることに加え、LED 照明の需要が予想以上に堅
調であることから、LED 関連メーカーにとって閑散期の今年 1-3 月に予想以上の業績を
達成できる状況となっている。東貝(Unity Opto)、璨圓(Forepi)、晶元(Epistar)、
隆達(Lextar)等がいずれもラッシュオーダーの恩恵を受けているという。そのうち、
晶元光電は売上高のベースが大きいことからラッシュオーダーの即効性が小さいものの、
売上高規模が相対的に小さい璨圓と東貝においては既に今年 1-3 月の売上高が昨年
10-12 月を上回る見通しを明らかにしている。中でも東貝は 10-12 月に比べ 20%を超える
増加を見込んでいるという。
日本のシャープが昨年 10-12 月に LED バックライトの新技術を発表、台湾メーカーの高
輝度、高効率 LED チップと高演色性の蛍光パウダーを使って LED バックライトの色彩飽
和度をこれまでの 65-70%から 90%以上に引き上げることに成功している。同技術が好評
であることから、台湾 LED チップメーカーへの予約注文が 2 倍に急増しているという。
東貝スポークスマンの翁聡智氏は、東貝は昨年 10-12 月にユーザーに対して高性能、高
演色性の LED 実装技術を提供、さらにバックライトの薄型化設計、コストパフォーマン
スの改善により、バックライト製品の市場シェアをさらに引き上げることができると見
られている。今年 1-3 月は、LED 液晶テレビだけでなく、スマートフォン、タブレット
PC のバックライト需要が拡大しており、受注が予想を上回っていることから、東貝の今
年 1-3 月の LED バックライト出荷量は昨年 10-12 月に比べ 2 割以上増加する見通し。
各国政府が従来型白熱電球の使用禁止を段階的に進める中、40 ワット及び 60 ワットの
白熱電球の使用を禁止する国・地域が増えている。また、ここ最近のエネルギー価格の
高騰、LED 電球の価格が大幅に下がり、昨年 10-12 月には 10 米ドル以下まで低下してい
ることから、消費が爆発的に拡大することが予想されている。
LED 照明の領域では、4 インチ蛍光管に使用される LED 数量が 84-128 個、世界の LED 照
明の年間需要が 4 インチ蛍光管換算で 1 億本前後であることから、年間の LED チップ使
用量は 80-120 億個に達する見通しで、過剰となっていた LED の生産能力の稼働率を大幅
に引き上げることが期待される。璨圓董事長の簡奉任氏は、2014 年の LED 産業にはオフ
シーズンはないだろう、璨圓については昨年は谷間だったが、今年は急速に回復すると
の見方を示している。
【半導体】聯発、威盛と提携 ライセンス取得し 6 モード 4G チップ投入
2014-1-6 台湾工商時報
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携帯電話用 IC チップ設計大手の聯発科技(Mediatek)は、間もなく開催される米国ラス
ベガスの家電ショー(CES)で 4G 市場に参入することを発表すると同時に、聯発が今年
投入する 6 モード 4G チップで同業の威盛(VIA Tech)と提携、威盛傘下の威睿電通(VIA
Telecom)と最新の CDMA 特許技術を採用することも発表する。
聯発が威盛傘下の威睿の CDMA2000 技術を採用することにより、現有の 3 モード 3G 携帯
電話チップを直接 6 モード 4G 携帯電話チップにシフトすることが可能となり、年内にも
新チップを投入すると見られている。聯発の今回の戦略は、疑うまでもなく 2014 年は携
帯電話チップ最大手の米国クアルコムと拮抗するスマートフォンチップ大手となること
が予想される。
聯発の 4G 携帯電話チップ事業の発展速度は、業界をリードするクアルコムに少なからず
のプレッシャーになると同時に、ブロードコム(Broadcom)、マーベル(Marvell)、イン
テル、展訊(Spreadtrum)との技術差を広げることにもなると見られている。
CES で聯発は最新のマルチモード 4G-LTE チップ MT を初公開、聯発の現有の携帯電話用
プロセッサ、最新の 8 コアチップとの融合も視野に入れている。聯発は日本の NTT ドコ
モの 4GL-TE 技術ライセンスを取得しているほか、Baseband プロセッサでもスウェーデ
ン Intel Core Sonic SIM TDSP フレームを利用している。
ただ、4G 携帯電話チップ市場では群雄が割拠する状況にあるため、聯発はクアルコムと
の競争だけでなく、ブロードコム、インテル、マーベル、エヌヴィディア(NVIDIA)等
の国際ブランドからの挑戦も受けることになる。現在、クアルコムが既に 6 モード 4G
携帯電話チップを投入しているが、残りのチップメーカーはクアルコムもしくは威睿電
通の CDMA2000 特許ライセンスを取得していないため、今年投入する 4G 携帯電話チップ
はいずれも 5 モードとなっている。
聯発はこうした状況下、ライバルとの技術差を広げるため、またクアルコムを追撃する
テンポを加速させるため、4G スマートフォン用とシステムシングルチップ(SoC)MT6595
の投入を前倒しで行う計画で、業界内では聯発が CES で 4G 携帯電話チップ技術の青写真
を発表するとともに、威盛傘下の威睿の CDMA2000 技術ライセンスを取得することで、6
モード 4G 携帯電話チップへのシフトが半年前倒しすることに成功したと指摘されてい
る。
世界で CDMA2000 の特許技術を保有する企業は、クアルコムと威睿の 2 社のみであるが、
クアルコムは技術の優位性を維持するため、高額のライセンス料を課してくるのに対し、
威睿は大株主の威盛の戦略に基づいて IP ライセンスプロバイダーに業態を転換してお
り、聯発にも低価格で使用を認めている。
【半導体】日月光、マイクロンと合弁で中国西安に半導体実装工場建設
台湾経済日報 2014.01.07
世界第 2 位の DRAM メーカーであるマイクロンと半導体実装検査最大手の台湾の日月光
(ASE)が提携、マイクロンの中国西安市での土地及び工場建屋を利用して、合弁で DRAM
実装検査工場を建設すること、早ければ今年 4-6 月に投資概要を発表することを明らか
にした。同工場の建設が実現すれば、世界のメモリ実装検査産業の勢力図が大幅に塗り
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替えられる可能性がある。
日月光の半導体実装検査の世界市場におけるシェアは 2 割を超え、主にロジックチップ
の実装を行っている。台湾の力晶科技(Powerchip)と合弁でメモリ実装検査の日月鴻を
設立したのち、日月鴻を完全買収したが、日月鴻の主要収益源である力晶科技が標準型
メモリ市場から撤退する中、日月光のメモリ事業がロジック事業に比べ不振が目立つ状
況にあった。
市場は、メモリとロジックの実装検査は垣根がはっきりしていたが、力成科技(Powertech)
がメモリモジュール最大手のキングストン(Kingston)からの安定した受注を獲得する
中、近年、力晶はロジックチップの実装検査事業にも参入し始めている。また、日月光
がメモリ実装検査事業を拡大する戦略を取る中、両者のパワーバランスには微妙な変化
が生じていた。
マイクロンが日本のエルピーダを吸収合併し、南亜科技(Nanya)、華亜科技(Inotera)
も傘下に収めたことで、マイクロングループは世界第 2 位の DRAM 勢力となり、世界市場
シェアは 3 割を超える状況となっている。日月光とマイクロンが提携することになれば、
日月光は産業内でのシェア首位の地位とマイクロンからの安定した受注獲得により力成
を脅かす存在になることが予想される。
1115 号 1 月 10 日
【スマホ】華為、2014 年スマホ出荷量を小米の 2 倍の 8000 万台に設定
2014-1-8 cnbeta
世界第 3 位のスマートフォンブランドである中国の華為技術(Huawei)は、現在開催中
の 2014 年家電ショー(CES)でスマートフォン新製品 Ascend Mate 24G 版を元ノキア中
国地区幹部で現在華為終端 CMO を務めている趙科林氏が初めて華為技術を代表して発表
した。また同氏は 2014 年の華為終端のスマートフォン出荷量目標を 8000 万台に設定、
これは急成長中の中国内地の小米(Xiaomi)CEO である雷軍氏が発表した 4000 万台の 2
倍の規模となる。
華為終端 CEO の余承東氏は、華為 Ascend Mate 24G 版は 6.1 インチパネルを採用してい
るほか、主なアピールポイントはバッテリ容量が大きく、60 時間の連続使用が可能であ
るほか、他のスマートフォンを充電することもできるという。
2013 年、華為のスマートフォン出荷量は 5200 万台、小米のスマートフォン出荷量は 1870
万台だった。1 月 2 日、雷軍氏は小米の 2014 年のスマートフォン出荷量目標を 4000 万
台としたが、華為はその 2 倍の 8000 万台を目標とすることを明らかにした。
2013 年、華為、中興(ZTE)、聯想(Lenovo)等の既存の大手ブランドが小米の急成長で
少なからずダメージを受けている。台湾の IT 市場調査機関 DIGITIMES Research は、2014
年の中国内地のスマートフォン販売台数は前年比 9400 万台増えて 4.36 億台に達すると
の見方を示している。
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【液晶パネル】顕創光電、1.5 億元投じ中型液晶モジュール市場掌握狙う
中電網 2014-1-9
中国内地の液晶パネル(LCD)及び液晶モジュール(LCM)メーカーである深圳市顕創光
電有限公司は記者会見を開催、第 1 期で 1.5 億元を投じて生産拡張を行ったことにより、
既に液晶パネルの月産能力が 100 万枚に達し、中国国内の中型液晶パネルモジュール市
場をリードする企業を目指すことを明らかにした。
昨年設立されたばかりの顕創光電有限公司は、液晶モジュール事業の担当者が以前は体
育用品産業に従事していたことから、今回のような大規模な投資を行い中型液晶パネル
モジュール事業に参入することに疑問を投げかける向きもあった。
これに対して、顕創光電の液晶モジュール事業担当者は、顕創光電は必要な技術を掌握
していることを強調している。その技術を支えているのが、深圳市龍華新区観瀾に生産
基地を有する EMS 最大手の富智康(FIH)の液晶モジュール事業を支えてきた中核のエン
ジニアやシニアの管理職だという。富智康は事業戦略の転換から液晶モジュール事業を
浙江省の生産拠点に統合することを決めているが、多くの中核のエンジニア及びシニア
の管理職が深圳にとどまることを望んだため、顕創光電の投資家がこれらの人材を引き
受け、液晶モジュール事業に参入することになったという。
顕創光電は、川上の部品・原材料領域では、中国国内最大、世界 5 位の液晶パネルメー
カーである京東方と提携契約を締結、京東方から低価格の液晶パネルを調達することが
可能となっている。川下でも一部のタブレット PC ブランドメーカーと良好な関係を有し
ている。顕創光電は中国国内の中型液晶モジュール領域でまだリーディングカンパニー
がないことから、大胆にこの領域に参入することを決めたという。
深圳市龍華新区観瀾シリコンバレー新材料産業パークに本社を置く顕創光電は、工場建
屋の建築面積は約 12000 平方メートルで、4.3 インチから 10.1 インチの中型液晶モジュ
ール及びバックライトの生産、開発、販売を行う計画で、スマートフォン、タブレット
PC、車載ナビ、防犯カメラ等向けに製品を供給する。顕創光電は、中国国内の京東方、
龍騰光電等の大手液晶パネルメーカーにとって中国華南における最も重要な戦略パート
ナーとなっている。
市場調査機関によると、中国国内の中型液晶パネルの年間需要は 5 億枚以上、モバイル
インターネット及びインダストリーインターネットが急速に発展する中、中型液晶パネ
ルの市場のポテンシャルは大きいといわれている。顕創光電の月産能力は既に 100 万枚
に達している。
【有機 EL】創維、55 型有機 EL テレビ 2 機種を発表 歩留まり改善が鍵
2014-01-08 FPD 制造
日本のソニー、パナソニックは、有機 EL テレビ用パネルの量産に目処が立たないことか
ら両社の同パネル生産における提携関係を解消することを発表した。提携を発表してか
らわずか 1 年半で提携を解消することとなった。
この発表は業界に衝撃となっており、一部の業界アナリストは両社の提携解消は有機 EL
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2014 年 1 月号
テレビ市場が価格の高止まりにより予想以上に成長していないことの表れと指摘してい
る。
一方、中国内地の大手テレビブランドである創維(Skyworth)が深圳で E990/E980 の 2
つのシリーズの天賜有機 EL テレビを発表、正式に最新の 55 インチ天賜有機 EL テレビ
を出展した。創維集団副総裁兼カラーテレビ事業本部早計の劉棠枝氏は、有機 EL が中国
国内で今後急速に実用化、規模化、低コスト化することを期待する、ただ市場の拡大に
は有機 EL パネルの歩留まりの改善と価格の抑制が必要との見方を示した。
創維が今回発表した有機 EL テレビ 2 機種は LG Dislpay が供給した有機 EL パネルを採用、
これは LG 電子を除けば、LG Display が初めてテレビのセットメーカーに有機 EL パネル
を輸出したことを意味する。創維は LG Display にとって第 2 の大口ユーザーであり、LG
Display とは長年の戦略的提携関係にある。
創維は海外から技術を導入すると同時に、中国華南理工大学と共同でカラーのフレキシ
ブル AM 有機 EL パネルの開発を行っており、小型有機 EL パネル領域の核心技術及び生産
能力を有している。
【LED】晶元光電、昨年 12 月の売上高が前年同期比 60%増を記録
台湾経済日報 2014.01.08
台湾最大、世界第 4 位の LED チップメーカーである晶元光電(Epistar)は、三星電子の
LED 液晶テレビ新機種用 LED チップを受注、既に出荷を開始していることから、昨年 12
月の売上高が 20.46 億 NTD で、前年同月比 61%増となり、シーズンオフの呪縛を打破す
る実績を達成した。新製品が投入される中、晶元光電の昨年 10-12 月の業績はシーズン
オフにもかかわらず過去最高の水準に達した。
晶元光電副総裁の張世賢氏は、これまで 10-12 月は LED チップメーカーにとって閑散期
であり、晶元光電は当初昨年 10-12 月の LED チップの出荷量が 7-9 月比 10-20%減となる
見通しを示していたが、四元素 LED チップの出荷量が予想を上回ったことに加え、一部
の新製品の出荷が開始したことも昨年 10-12 月の業績を押し上げたことを明らかにして
いる。
晶元光電が 7 日発表した昨年 12 月の売上高は 20.46 億 NTD で、前月比微減、昨年 10-12
月の連結売上高は 61.03 億 NTD で、四半期としては過去最高を記録した。張世賢氏は率
直に昨年 10-12 月は予想以上の実績を上げることができた、これまで 7-9 月比 2 割減が
続いていた 10-12 月の四元素 LED チップの出荷量が今年は LED 看板、LED 照明、LED バッ
クライト向けを中心に堅調だったとしている。
【CCL】台光、ビルドアップ市況悪化で収益力低下 厚銅基板に注力
PCB 信息網 2014-1-9
春節前の在庫補充が続いていることから、プリント基板(PCB)メーカーの設備利用率は
80%前後まで上昇しており、上流の銅箔張り積層板(CCL)メーカーである台光(EMC)、聯
茂(ITEQ)、台耀(TUC)等の業績を押し上げている。聯茂の昨年 12 月の連結売上高は前
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2014 年 1 月号
月比 11.5%増の 17.74 億 NTD、前年同月比では 18.94%増加し、2012 年 3 月以来の高水準
となった。2013 年通年の連結売上高は 198.59 億 NTD で、前年比 3.1%増だった。台光電
子材料の昨年 12 月の売上高も 11 月を 10%以上上回る 14 億 NTD 水準に達し、通年の売上
高も前年比 5-10%増を見込んでいる。台耀の昨年 1-11 月の連結売上高は 109.44 億 NTD
で、前年比 0.35%増だった。
台光電子材料はスマートフォン、タブレット PC 用ビルドアップ基板に使用されるハロゲ
ンフリー基板を主力製品としており、売上高全体の 6-7 割を占めている。ただ、ここ最
近のビルドアップ基板産業の過当競争により価格の下落が加速しており、台光電子材料
の収益力にも陰りが出ている。2013 年 1-9 月の連結粗利率は 15.71%だったが、2012 年
同期に比べ 1 ポイント以上低下している。収益力改善のため、台光電子材料は厚銅基板
事業に積極的に参入、特に基地局用の耐高温厚銅基板の生産に注力、既に欧米の基地局
大手メーカーから認証を獲得している。
台耀は High Tg 製品の売上高が売上高全体の 3 割以上を占めるまでに成長、粗利率も 17%
前後を維持している。中国内地の 4G サービスが正式に始まったことから、High Tg 製品
の出荷量が拡大することが予想され、2014 年は売上高全体の 4 割を占めると見られてい
る。
【PCB】臻鼎、昨年売上高 600 億 NTD 超 台湾最大の PCB メーカーに
台湾経済日報 2014.01.09
アップル新製品の投入ラッシュで、EMS 最大手の鴻海(Foxconn)傘下のプリント基板メ
ーカーである臻鼎(Zhen Ding)の昨年の売上高が初めて 600 億 NTD を突破、同業台湾首
位の欣興(Unimicron)を抜いて台湾最大のプリント基板メーカーとなった。また、韓国
の永豊(Yung Pong)を抑えて世界第 2 位のプリント基板メーカーとなると見られている。
【PCB】中国内地上場プリント基板メーカー 2013 年上半期売上高一覧
台湾 TPCA、単位:千 NTD
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【タブレット】仁宝、今年タブレット PC 出荷量前年比 2 倍の 1400 万台予想
DIGITIMES 10-2-2014
ノートパソコン ODM 業界第 2 位の仁宝(Compal)は、2014 年のタブレット PC の出荷量
が前年比 2 倍の 1400 万台に達する見通しを明らかにした。一方、ノート PC の出荷量は
前年比微増の 4000 万台にとどまるとの見方を示した。昨年の仁宝のタブレット PC 及び
ノート PC の出荷量はそれぞれ 700 万台、3900 万台だった。
仁宝は昨年 12 月の売上高が 646.7 億 NTD(21.5 億米ドル)で、前月比 1.97%減、前年同
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2014 年 1 月号
月比では 7.15%増だったこと、昨年通年の売上高が 6926.9 億 NTD で、前年比 1.28%増に
とどまった。また仁宝の昨年 12 月のノート PC 出荷量は 450 万台、タブレット PC 出荷量
は 90 万台で、どちらも前月比微減となった。
伝統的な季節要因と春節連休、労働不足の影響により、仁宝は今年 1-3 月の出荷量が昨
年 10-12 月を下回る見通しで、一部の市場ウォッチャーは 10-20%の減少を明らかにして
いる。
仁宝が傘下の携帯電話 ODM 事業会社である華宝(Compal Communications)を完全子会社
化することは、スマートフォン及びタブレット PC 等のモバイルデバイス事業の売上高比
率が現在の 7%から 30%に大幅に拡大することを意味する。
液晶 TV 事業については、仁宝が東芝のポーランド液晶 TV 工場を買収したことから、2014
年は東芝からの ODM 受注が拡大することが期待でき、社内見通しでは今年の液晶 TV 出荷
量は 500-600 万台に達するという。
【ノート PC】PC 世界出荷量、4Q は前年比 7%減 7 四半期連続前年割れ
2014-1-10 中華液晶網
大手市場調査機関 Gartner 発表の最新統計によると、昨年 10-12 月の世界のパソコン(PC)
は 8260 万台で、前年同期比 6.9%減、7 四半期連続で前年を下回った。2013 年通年では、
世界の PC 出荷量は 3.159 億台で、前捻比 10%減、PC 史上最大の減少幅を記録した。
昨年 10-12 月は、
聯想(Lenovo)、Dell の市場シェアが上昇したのに対し、HP、宏碁(Acer)、
華碩、その他のブランドのシェアがいずれも下降した。聯想と HP の両社の市場シェア差
は 1.7 ポイントまで縮まっている。
聯想の市場シェアの増加幅は相対的に大きいが、Dell の市場シェアもかなりの上昇を見
せている。Dell は上場廃止、私有化を進める過渡期にあったが、それでも市場シェア 3
位の地位を維持したことは特筆に値する。Dell は先日、商用 PC に注力すると同時に、
コンシューマ向け PC 市場、特に新興市場のコンシューマ向け PC 市場に注力することを
明らかにしている。
宏碁と華碩の市場シェアはどちらも 2 ケタを超える減少となったが、市場シェア順位は
前年比横ばいとなっている。Gartner は、この結果は両社がタブレット PC に注力してい
ることから当初から予想されたこととしている。PC 事業が依然として重要な位置を占め
るものの、市場シェアの拡大は両社にとって最も優先することではなくなっているとい
う。
2013 年 10-12 月の米国の PC 出荷量は 1580 万台で、前捻比 7.5%減となっており、アップ
ルも市場シェアを下げている。
【液晶パネル】群創/友達/華映、何れも 4Q 業績はほぼ横ばい維持
2014-1-10 中華液晶網
台湾の液晶パネル大手が相次いで 2013 年 12 月の売上高を発表、群創(Innolux)の昨年
10-12 月の売上高は 972.2 億 NTD で 7-9 月比横ばい、華映(CPT)の 10-12 月の売上高は
10
2014 年 1 月号
154 億 NTD で 7-9 月比 1%減、友達(AUO)の 10-12 月の売上高は 1027.33 億 NTD で 7-9
月比 4%減だった。売上高が全体的に安定を維持していることに加え、メーカーが積極的
に製品の組み合わせを改善すると同時に歩留まりの改善にも取り組んだことから、10-12
月も大型液晶パネル価格の下落傾向は続いているものの、市場は群創、友達、華映が
10-12 月に利益を確保することができる可能性はあると予測している。
ただ、彩晶(Hannstar Display)の 10-12 月の売上高は 7-9 月比 25%減の 62.7 億 NTD に
とどまった。10-12 月の主力のフィーチャーフォン用パネル及びスマートフォン用パネ
ルの価格が下落していることから、彩晶の 10-12 月の純利益は 7-9 月を下回ると見られ
ている。
群創の昨年 10-12 月の連結売上高も 7-9 月比横ばいの 972.2 億 NTD を確保したものの、
前年同期比で見ると 25%減にとどまっている。2013 年通年の連結売上高は 4227 億 NTD
で、2009 年以降 4 年連続で赤字となる見通し。
友達の昨年 10-12 月の連結売上高は 7-9 月比 4.1%減だったが、前年同期比では 3.4%増を
確保しており、黒字を維持すると見られている。2013 年通年の連結売上高は 4163.93 億
NTD で前年比 10%増を見込んでいる。
彩晶の昨年 10-12 月売上高は 7-9 月比 25%減、前年同期比でも 26%減となっている。昨年
通年の売上高は 314.2 億 NTD で前年比 12.2%減、ただ、ここ 6 年では最高の利益を達成
する見通し。
華映の昨年 10-12 月の売上高は 7-9 月比では 1%以内の減少だが、前年同期比では 2 割を
超える増加、昨年通年の売上高は 586.6 億 NTD で前年比 21.5%増となる見通しだが、利
益については 2008 年以降 6 年連続の赤字となると見られている。
【タッチパネル】LGD、ノート PC 用パネル出荷量シェア昨年 11% 今年は 25%
2014-1-10 中華液晶網
近年のタッチ機能付きノート PC 市場の成長により、LGD の昨年のノート PC 用広視野角
パネル市場シェアは 11%近くまで上昇した。
2014 年について、LGD はノート PC 用広視野角パネルの出荷量は前年比 75%増、出荷量シ
ェアは 25%を目標としていること、中でもアップルが主要ユーザーで、Macbook シリーズ
に使われている広視野角パネルにおける受注比率は 2013 年は 32%だったが、2014 年は
40%近くまで上昇する見通しを明らかにしている。
製品サイズについては、11.6 インチの比率が上昇、2013 年は 5%に達したが、2014 年は
10%まで上昇する見通し、15.6 インチの比率は 23%まで上昇する見通し。
【太陽電池】英利等、中国政府の支援審査通過 賽維 LDK は不適格に
2014-1-10 PV-Tech
ディスプレイ市場調査機関 IHS アナリストは、中国政府が支援審査で認可した太陽電池
メーカーが今後認可されなかった 4 分の 3 の中国国内太陽電池メーカーに脅威となり、
淘汰再編が加速するものの、世界全体の太陽電池市場にとっては殆どプラスの影響はな
11
2014 年 1 月号
いとの見方を示した。
中国政府は規模、技術、環境基準の観点から、最終的に天合光能(Trina)、英利(Yingli)、
晶科能源(Jinko)を含む 109 社の太陽電池メーカーを支援対象企業として認可、支援対象
企業から外されたメーカーは今後国家レベルの輸出増値税還付等の支援及び共同購買に
参加できなくなるという。賽維 LDK、順風(Shunfeng)等が支援対象企業の資格を獲得で
きなかった。これについて、順風はこれまで支援対象から外れることがなかったため、
同審査への申請をしてこなったが、6 か月の再審査には申請を行うことを明らかにして
いる。
IHS 太陽電池産業アナリストの Jessica Jin 氏は、先日発表された太陽電池産業標準は
世界の太陽電池市場にはごくわずかな影響しかもたらさない、政府の政策は零細メーカ
ーの淘汰再編を加速させるが、全体の生産能力には殆ど影響がないと分析している。
Jin 氏は、今回の通達は太陽電池産業の利益関係者に目標と提案を行うガイドラインに
過ぎず、営業を許可するかしないかには言及していない、中国政府が支援対象企業から
外された企業の倒産整理を積極的に推し進めることはないと指摘する。
【半導体】長沙創芯、生産能力中国国内最大 6 インチ半導体事業稼働
2014-1-10 台湾経済日報
中国湖南省の長沙経済技術開発区は近年、電子情報産業の発展に注力しており、2 年前
に台湾の技術チーム主導の中国内地で生産能力が最大の 6 インチ半導体事業、長沙創芯
積体電路有限公司の誘致に成功、既に第 1 期半導体工場の建設を終え、6 インチ半導体
の生産を開始することを明らかにした。第 1 期の月産能力は 3.5 万枚、全ての事業が完
成すれば、月産能力は 12 万枚に達し、年間売上高は 10 億元に達する見込み。
長沙創芯積体電路の総投資額は 3 億米ドル、半導体工場の 1 期敷地面積は 12 万平方メー
トル、第 2 期の敷地面積は 10 万平方メートル、事業の月産能力は 6 インチ半導体 12 万
枚とされている。同事業は半導体製造業を中心にしているが、設計、実装検査、原材料
供給の企業を誘致する計画で、関連産業の投資額は 200 億元、湖南省のマイクロ電子、
半導体産業の発展に欠かせない事業となっている。
近年、長沙経済技術開発区は、電機、自動車部品等の産業に続いて、電子情報産業を 3
つ目の支柱産業に位置付け、中でも電子機器をけん引役として育成しようとしている。
1117 号 1 月 15 日
【タッチパネル】超声電子、タッチパネル生産能力を近く現在比 3 倍に拡張
PCB 中国網 2014-1-13
中国内地の静電容量式タッチパネル大手の超声電子(Goworld)は、中国国内としては早
くから静電容量式タッチパネル技術の研究開発及び量産に成功した企業であり、既に
102 件の特許技術を保有し、中興(ZTE)、聯想(Lenovo)、海信(Hisense)
、康佳(Konka)、
PHILIPS、長虹(Changhong)、朵唯(Doov)等の有名メーカーに静電容量式タッチパネル
12
2014 年 1 月号
製品を供給している。
超声電子傘下のディスプレイメーカーの CTO(技術部長)である沈奕氏は、今年は 6 億
元を投じて国際的に見ても先端、中国国内では最先端といえる静電容量式タッチパネル
製造技術の独自開発を行うことを明らかにしている。既に製造設備が昨年 12 月に設置済
みで、今年 3 月に正式に量産を開始する予定で、生産能力は最大現在の 3 倍以上、5 イ
ンチ換算で月産能力は 600 万枚に達するとしている。
生産能力の拡張に伴って、これまで開拓してきた中興、聯想、海信、康佳、PHILIPS、長
虹、朵唯等の有名ユーザーへの供給能力を拡大することができる。2007 年に聯想の
LePhone タッチパネルの供給を単独受注したことを契機にユーザーの拡大に成功、2013
年初めには中興がハイエンドスマートフォン Nubia シリーズ最初の製品 Z5 で超声電子の
タッチパネルを採用、中興は Nubia 第 2 世代シリーズ Z5S、Z5 mini2 でも超声電子のタ
ッチパネルを相次いで採用している。また、超声電子は 2007 年に特殊な品質を求められ
る車載パネル及び家電電器用パネル市場に参入、そのうち車載パネル領域ではすでに安
定した受注を獲得、家電電器用パネル領域では欧州のキッチン家電用パネル市場で相当
高い市場シェアを獲得している。
業界関係者は、OGS、On-Cell、In-Cell は何れも今後主流のタッチパネル技術になる可
能性を秘めているが、On-Cell は三星が開発した技術であり、In-Cell も殆どの技術はア
ップルが特許を掌握していることから、中国国内メーカーにとっては、OGS 技術だけが
市場に参入するための残された選択肢となっている。中国国内の OGS タッチパネルメー
カーは需要の拡大を受けて相次いで拡張計画を発表しているが、OGS 技術の最大のコス
ト障壁は歩留まりとなっている。
CTO の沈奕氏は、超声電子のタッチパネル技術の歩留まりは昨年大幅に改善され、最高
90%に達している、今年の生産拡張により、OGS のコスト優位性及び生産能力の優位性は
さらに鮮明になるとしている。同時に、超声電子は In-Cell 及び On-Cell 技術でも開発
を進めているほか、中国国内最先端のナノ材料技術研究機関と協力して銀ナノ金属メッ
シュ透明導電膜タッチパネルの開発にも着手していることを明らかにしている。
【タッチパネル】友達/英特盛、ソニーからノート PC 新機種用タッチパネル受注
2014-1-14 中華液晶網
液晶パネル大手の友達(AUO)、EMS 最大手の鴻海(Foxconn)傘下のタッチパネルメーカ
ーである英特盛(GIS)が、ソニーからタッチ機能付きノート PC 新機種用タッチパネル
を受注したことを明らかにした。ただ、タッチパネルの価格競争が激しさを増す中、タ
ッチパネルメーカーが今年利益を確保することが難しい情勢にある。
【パソコン】技嘉、昨年マザーボード 2000 万枚/ビデオカード 350 万枚出荷
DIGITIMES 13-1-2014
マザーボード業界第 2 位の技嘉(Gigabyte)総経理の Richard Ma 氏は、昨年の自社ブラ
ンドのマザーボードの出荷量が 2000 万枚、そのうち大部分はエントリレベル及びミドル
13
2014 年 1 月号
レベルが占めたこと、全体の 4 割が中国内地向けだったこと、ビデオカードの出荷量は
350 万枚だったことを明らかにした。
自社ブランドのマザーボード及びビデオカードは、技嘉の営業利益のそれぞれ 70%、20%
を占めている。技嘉は DIY マザーボードの世界需要は 2014 年は前年比 5%前後減少する
と予想、ただ、今年の技嘉のマザーボードの出荷量については昨年並みもしくは前年比
微増としている。
また、今年の自社ブランドのミドルレンジ以上のノート PC 出荷量が 10 万台に達し、そ
のうち 50%以上がゲーム用機種だったことを明らかにした。技嘉はゲーム用ノート PC 及
びマウス、キーボード、ヘッドフォン等の周辺機器市場向け専用で新ブランド Aorus を
立ち上げており、Aorus の平均販売価格(ASP)を 50%引き上げることでノート PC 事業を
黒字化したいとしている。
さらに、技嘉 Android Tegra Note 7、Windows 8 ビジネス用タブレット PC、インテルア
ーキテクチャー学習用タブレット PC の出荷量が 2-3 万台に達したこと、自社ブランドの
スマートフォンの出荷量は 30 万台だったが、今年は 40-50 万台を目指すことを明らかに
している。同社のハイエンド 4G-LTE スマートフォンは主にクアルコムの CPU を採用、エ
ントリレベル及びミドルレベル機種は台湾の聯発(Mediatek)の CPU を採用しているこ
と、スマートフォンは主に東欧、台湾、中国内地市場向けに出荷していることを明らか
にした。
技嘉の昨年 12 月の連結売上高は 40.56 億 NTD(1.35 億米ドル)で前月比 11.03%減、前年
同月比 17.97%増、昨年通年の売上高は 511.18 億 NTD で前年比 11.62%増だった。
【ノート PC】和碩、昨年通年の売上高が前年比 8%増 アップル効果の恩恵
DIGITIMES 13-1-2014
ノートパソコン ODM 大手の和碩(Pegatron)は、昨年 12 月のノート PC 出荷量が 360 万
台、連結売上高が 883.92 億 NTD(29.5 億米ドル)で前月比 2.26%減、前年同月比 1.22%
増だったことを明らかにした。
また、昨年 10-12 月の連結売上高が 2688.21 億 NTD で、7-9 月比 4.84%増、昨年通年の
連結売上高は 9505.45 億 NTD で、前年比 7.87%増だったことを明らかにした。和碩はア
ップルのタブレット端末 iPad mini、スマートフォン iPhone 4S/5C 等も生産している。
【ウェアラブル】2014 年スマートウォッチ出荷量、1500 万台に達する見通し
維庫電子市場網 2014-1-13
2013 年はウェアラブル製品の元年ともいえ、既に投入されている各種製品のうち、スマ
ートウォッチが最も実用化が近い製品といわれている。三星の Samsung Gear 等の発表、
アップル iWatch への期待に加え、その他の大手ブランドメーカーも相次いで類似のコン
セプト製品を発表している。
今年後半には全ての大手ブランドのスマートウォッチが出揃う見通しで、2014 年のスマ
ートウォッチ出荷量は急速に拡大していくことが予想されている。
14
2014 年 1 月号
市場調査機関 NextMarket Insights は、2013 年の世界のスマートウォッチ出荷量はわず
か 500 万台だったが、2014 年はその 3 倍、1500 万台に達すると予測、さらに 2016 年に
は 8000 万台規模の市場になるとの観測も明らかにしている。
【PCB】志超、四川省遂寧工場の月産能力 150 万フィートに拡張
台湾経済日報 2014-1-14
2013 年も世界のノート PC 市場に回復が見られない中、ノート PC サプライチェーンの中
国内陸部(重慶や四川省)へのシフトに伴って四川省遂寧市に工場を建設した台湾上場
の大手プリント基板メーカーである志超科技 (TPT)は、今年のノート PC 用プリント基板
の販売について必ずしもネガティブではなく、四川省遂寧の工場の生産能力を早ければ
6 月頃までに月産 150 万フィートまで拡張することを明らかにした。
志超科技の昨年通年の売上高は 200 億 NTD を突破し 209 億 NTD、そのうちノート PC 用基
板を含む IT 機器向け基板の売上高が 20-25%、バックライトバー用基板の売上高が 10%、
テレビコントローラ用基板の売上高が 10-15%、液晶パネル用基板の売上高が 50-60%を占
めた。
志超科技によると、四川省遂寧工場の昨年 7-9 月の月産能力は 60 万フィートだったが、
昨年 10-12 月に新たな生産設備を導入、月産能力は 90 万フィートに拡張されている、今
年もさらに投資を拡大、今年 1-3 月に月産能力 30 万フィートの設備を導入することから、
今年上半期中に月産能力は 150 万フィートに達する見通し。
志超科技の遂寧工場はノート PC 用基板の認証取得も順調に進んでおり、仁宝(Compal)、
広達(Quanta)、緯創(Wistron)、和碩(Pegatron) 等の大手ノートパソコン ODM メーカー
の認証を既に取得している。
ノート PC 市場の回復を予測し生産拡張を進めているのは志超科技だけでなく、華通
(Compeq)は重慶涪陵の新工場の生産ラインを今年 7-9 月に稼働、月産能力はビルドアッ
プ基板 15-18 万フィートに達する見通し。
【PCB】台湾上場主要 PCB メーカー売上高昨年 11 月までの月次推移
台湾 TPCA
【PCB】台湾上場 PCB メーカー合計売上高昨年 11 月までの月次推移
台湾 TPCA
1118 号 1 月 17 日
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2014 年 1 月号
【液晶パネル】2014 年の中国内地液晶パネル自給率が 45%を超える
2014-1-15 LED 在線
2013 年の中国内地の新型ディスプレイ産業の売上高規模は 1000 億元を突破、2014 年は
1500 億元近くに達すると見られている。12 日、中国工業情報化省賽迪研究院電子情報産
業研究所の耿怡博士は、高世代液晶パネル生産ラインの量産開始に伴って、中国国内の
液晶パネル供給能力は急速に拡大、液晶パネルの自給率は 45%を超える見通しを明らか
にした。
中国国内には既に高世代液晶パネル生産ラインが 5 本建設されており、現在建設中の高
世代生産ラインは 7 本、2014 年に新たに 2 本の 8.5 世代生産ラインが量産を開始するこ
とから、2015 年には中国内地の液晶パネル世界市場シェアは 20%まで上昇、国際競争力
も大幅に増強されるとしている。
【液晶パネル】中国内地 TV ブランド、今年は台湾からのパネル購買を削減
DIGITIMES 14−1−2014
台湾対外貿易発展協会の王志剛会長は、中国テレビビデオ産業協会の白為民副会長から
言及があったとして、中国内地の液晶パネルメーカーが生産能力を拡張し続ける中、今
年の中国内地 TV ブランドによる台湾液晶パネルメーカーからの液晶パネル購買量が削
減される可能性が高いとの見通しを明らかにした。
京東方(BOE)、華星光電(China Star)等の中国内地の液晶パネルメーカーは、生産能
力の拡張とともに大型 TV 用パネルの出荷比率を引き上げている。
【ノート PC】仁宝、華宝の完全吸収でスマホ/タブレット売上高比率 2 割超に
台湾経済日報 2014.01.16
ノートパソコン ODM 第 2 位の仁宝(Compal)総経理の陳瑞聰氏は 15 日、傘下の携帯電話
/スマートフォン ODM 事業会社である華宝を完全に吸収したことにより、
ノート PC の ODM
事業だけでなく、急成長するスマートフォン及びタブレット PC の ODM 事業にダイレクト
に経営資源を投入することが可能になる、昨年は世界のノート PC 市場が約 12%縮小した
が、今年は Windows XP サポート終了に伴う買い換え需要が期待できるため、横ばいもし
くは 2%の縮小が予想されていることを明らかにした。
華宝は Windows Phone スマートフォン陣営にとって最大の ODM メーカーで、大口ユーザ
ーはノキア、ソニー、聯想(Lenovo)だった。Android スマートフォンの ODM も受注し
ていたが、非 Windows Phone スマートフォンの出荷比率は低かった。ただ、宏達(HTC)、
アップルからの受注獲得により、華宝の非 Windows Phone スマートフォンの出荷比率は
大幅に上昇している。
今年の見通しについては、陳瑞聰氏は、昨年のノート PC 出荷量は前年比 5%増にとどま
ったが、業界内では最高の業績だった。昨年の仁宝と華宝のスマートフォン及びタブレ
ット PC の合計出荷量は 1500 万台だったが、今年は 3500 万台に達する見通し。
そのうち、
16
2014 年 1 月号
スマートフォンの出荷量は、昨年は 960 万台だったが、今年は 2000 万台を突破する見通
し。
仁宝、華宝を合わせたノート PC 売上高の全体に占める比率は昨年は 84%だったが、今年
は 70%まで低下、一方、スマートフォンとタブレット PC を合わせた同比率は昨年は 7%
だったが、今年は 20%に達する見通しだとう。
【ノート PC】華碩、昨年の日本国内 PC 市場でシェア 16%で 2 位に躍進
DIGITIMES 15-1-2014
台湾の中央社、日本のビジネスコンサルティング会社 BCN によると、ノート PC ブランド
大手の華碩(Asustek)は、2013 年の日本市場でのノート PC、デスクトップ PC、タブレ
ット PC の販売台数シェアが 16.1%、アップルの 19.1%に次ぐ 2 位に浮上、3 位は NEC の
15.9%、4 位は東芝の 13.2%、5 位が富士通の 12.2%だった。
【ノート PC】華碩、LG の撤退と三星の事業でノート PC 市場でシェア拡大
2014-1-15 騰訊科技
部品メーカーによると、今年は韓国の 2 大 IT メーカーがノート PC 事業を相次いで縮小、
そのうち LG 電子はノート PC 市場から撤退、三星電子もノート PC 事業を縮小することか
ら、台湾の華碩が LG 電子及び三星電子のノート PC 市場を引き継ぐ可能性が高く、中で
もスクリーンとキーボードを切り離すことができる 2in1 機種が今年の成長をけん引、年
間出荷量は 300−400 万台に達すると見られている。
LG 電子は先日、従来型ノート PC の出荷量が減少し続けていることから同市場から撤退
し、経営資源をスマートフォン、タブレット PC、変形ノート PC に集中することを発表
している。また、今年のラスベガスの家電ショー(CES)では、三星電子が今年はノート
PC の新製品は投入しないこと、12.2 インチのタブレット PC 製品の投入に集中すること
を明らかにしている。
昨年 8 月、三星電子が 9 月からノートパソコン ODM 大手の仁宝(Compal)への ODM 発注
を停止、今後はノート PC 製品の全てを自社で生産することが伝えられた。三星電子と仁
宝の提携は 2 年足らずで終了することになった。
富邦証券 PC 市場アナリストの廖顕毅氏は、華碩が 2in1 製品市場でシェアを拡大するた
め、先ず 10 インチ製品に注力、徐々に 13-14 インチに拡大していくだろう、今年の華碩
のノート PC 市場シェアは徐々に上昇していくと予測している。
【スマホ】富士康と和碩、アップル iPhone 6 の 2 機種 ODM をそれぞれ受注
2014-1-16 中華液晶網、台湾自由時報
アップル iPhone 6 に関する観測が増える中、ODM 計画とパートナが前倒しで決定され、
EMS 最大手の鴻海富士康(Foxconn)とノートパソコン ODM 大手の和碩(Pegatron)が iPhone
6 の ODM を受注することが明らかになった。
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2014 年 1 月号
関連報道によると、アップル iPhone6 の ODM 計画では、半分を和碩に発注、残り半分を
富士康に発注することとなっている。ただ、台湾のアップル関連サプライチェーン企業
からの情報によると、アップルは今年も昨年同様 2 つの機種を投入する計画で、最終的
な ODM 配分は和碩及び富士康がそれぞれ 1 機種の ODM を担当することになると見られて
いる。和碩が中国昆山の新工場が今年年央に生産を開始することから、アップル次世代
iPhone が市場に投入されるのは今年秋以降になる見通し。
先日伝えられた観測によると、iPhone 6 のボディは 6mm 前後まで薄型化されると同時に
スクリーンのサイズも 4.7 インチと 5 インチが投入されるという。野村證券のアナリス
トによると、iPhone 6 は引き続き 800 万画素のカメラレンズを使用すると見られている。
【スマホ】台湾メーカー、中国内地 4G 関連 7500 億 NTD 商機獲得
台湾経済日報 2014.01.16
中国内地で第 4 世代移動通信(4G)サービスが本格的に始まる中、今後 2 年間で主要都
市に 50 万台の基地局が設置される計画で、台湾当局は台湾メーカーが獲得できるスマー
トフォン端末、タブレット端末を含めた関連商機は 7500 億 NTD に上るとの予測を明らか
にした。
台湾工業局長の沈栄津氏は 15 日、中国内地は昨年 4G ライセンスを発給、ネットワーク
が完成すれば、スマートフォン、タブレット PC 等の端末製品の商機が一気に拡大してく
ることが予想されると指摘する。中国内地最大の通信キャリアである中国移動(China
Mobile)のユーザー数は 8 億を超えていることから、3G から 4G へのシフトに伴った端
末製品の商機は相当大きいと見られている。
【通信設備】華為、2013 年売上高 2400 億元で前年比 8%増
DIGITIMES 16-1-2014
移動通信設備世界 2 位、スマートフォン出荷量世界 3 位の中国内地の華為(Huawei)は、
昨年通年の売上高が 2380-2400 億元(393-396 億米ドル)で、前年比 8%増だったことを明
らかにした。
昨年通年の純利益は 286-294 億元で前年比 40%以上増加、R&D への投資額は 330 億元で売
上高の 13.8%を占めた。また、2004 年から 2013 年までの 10 年間の R&D 投資額が 1539
億元に達したことも明らかにした。
【PCB】台湾上場プリント基板メーカー昨年 11 月/1-11 月売上高一覧
台湾 TPCA
【銅箔】金居、フレキ基板用薄型銅箔生産ラインの完全復旧は下半期に
18
2014 年 1 月号
2014-01-16 巨亨網
プリント基板用銅箔張り積層板大手の金居銅箔(Co-Tech)は 16 日、昨年火災により減産
となっている薄型銅箔生産ラインが完全復旧するのは生産設備が受注生産されているこ
ともあって今年下半期になる見通しを明らかにした。
金居の 2013 年 12 月の売上高は 2.93 億 NTD で前月の 3.08 億 NTD を下回り、2013 年 10-12
月の売上高は 8.84 億 NTD で四半期としては昨年最も低い水準にとどまり、赤字が不可避
の状況となっている。
2013 年通年の売上高は 40.4 億 NTD、そのうち薄型銅箔が 55%を占めた。昨年 4-6 月に金
居銅箔の台湾斗六第 2 工場で火災が発生、フレキ基板用薄型銅箔生産ラインが最も深刻
なダメージを受けた。
1119 号 1 月 20 日
【スマホ】今年のスマホ世界出荷量 12 億台超 10 社中 5 社が中国企業
2014-1-17 中華液晶網
台湾の大手市場調査機関 Digitime Research によると、今年のスマートフォン世界出荷
量は 12.4 億台に達する見通しで、出荷量上位 10 ブランドは、上位から三星電子、アッ
プル、LG 電子、ソニーモバイル、聯想(Lenovo)
、華為(Huawei)、マイクロソフト、中
興通訊(ZTE)、酷派(Coolpad)、TCL。
アップルが中国内地市場、日本市場最大の携帯電話キャリアと提携関係を結んだことか
ら、両市場でのスマートフォン出荷量を堅調に伸ばしている。Digitimes Research は、
アップルの今年のスマートフォン出荷量は前年比 2 倍に達すると予測している。
iPhone が米国だけでなく、中国内地、日本でも人気を博していることから、三星電子が
両市場で売上高が低下しており、三星電子の今年のスマートフォン出荷量の伸びは限定
的なものになると見られている。聯想、華為、酷派が出荷量上場 10 ブランドにランクさ
れたのは、中国内地市場での出荷量が急増したためで、今後は海外市場での出荷量拡大
のための措置を取ってくると見られている。TCL と中興通訊については、既に主要マー
ケットが海外となっているため、中国国内での販売を強化する見通し。ただ、Digitimes
Research は、TCL と中興通訊の中国国内市場でのスマートフォン出荷量が出荷量全体に
占める比率は 50%を下回ると予測している。
【スマホ】スマートフォン用パネルの生産、今後は第 8 世代生産ラインにシフト
電子元件技術網 2014-1-17
ディスプレイ市場調査機関 NPD DisplaySearch は、液晶パネルメーカーがタブレット PC、
スマートフォン用パネルの価格を下げるため、第 8 世代生産ラインを使ってタブレット
PC、スマートフォン用パネルを生産するケースが増えている。昨年 7-9 月の液晶パネル
総生産能力のうち、41%は第 8 世代が占めているが、タブレット PC 及びスマートフォン
用パネルを 8 世代生産ラインを使って生産することが増えていることから、今年 7-9 月
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2014 年 1 月号
には同比率が 44%に達すると予測している。
NPD DisplaySearch グレーターチャイナ地区副総裁の David Hsieh 氏は、第 8 世代工場
はこれまで大型テレビ用パネルを生産してきたが、液晶テレビの需要が伸び悩む中、第
8 世代工場を需要が拡大しているタブレット PC 及びスマートフォンのパネル生産に転換
する動きが加速している。
1 枚の第 8 世代ガラス基板からは 300 枚以上の 7 インチタブレット PC 用パネルを生産す
ることができ、5.5 インチスマートフォン用パネルであれば、600 枚以上を生産すること
ができる。第 8 世代工場が中小型液晶パネルを生産すれば、中小型液晶パネルの価格は
大幅に下がることになる。NPD DisplaySearch は、第 8 世代工場の生産シフトにより、
タブレット PC 用パネルの年間生産量が 5000 万枚、スマートフォン用パネルの年間生産
量は 1 億枚増えると予測している。
第 8 世代工場の中小型液晶パネルの生産はビジネスモデルにも影響を及ぼしており、NPD
DisplaySearch は、バックライトモジュールをアッセンブリしていない Open-Cell 製品
が中小型液晶パネル産業で急増していることを明らかにしている。
中小型液晶パネルの生産に完全転換している第 8 世代工場は昨年 1-3 月には 1%未満であ
ったが、2013 年 10-12 月には 3%まで増えている。勿論、液晶テレビ用パネルが第 8 世代
工場の主要製品である状況には変わりがないものの、数量が減少しており、生産量全体
に占める比率は 2013 年 1-3 月は 90%だったが、
2013 年 7-9 月には 87%、NPD DisplaySearch
は 2014 年 4-6 月には 84%まで低下すると予測している。
【液晶パネル】京東方、320 億元投じ合肥に 10G 生産ライン建設を計画
2014-1-17 中華液晶網
世界 5 位、中国最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は昨年 12 月 28 日、自社
建設した酸化物半導体液晶パネル生産ラインである中国安徽省合肥の 8.5 世代生産ライ
ンを稼働させたことを明らかにした。また、1 月 14 日には、合肥に新たに第 10 世代液
晶パネル生産ラインを建設する計画を進めていることを明らかにしている。
安徽省の江淮晨報の報道によると、1 月 14 日の合肥市政協第 13 回委員会での 2 回目の
会議で、合肥市発展改革委員会主任の宋道軍氏が、京東方が第 10 世代生産ラインの建設
計画を策定中で、春節後に明確なスケジュールを明らかにする予定。宋道軍氏は、第 10
世代生産ライン建設が確定すれば、関連産業の合肥への投資は 600 億元を超えるとの見
方を示した。
DisplaySearch アナリストの呉栄兵氏は、中国国内メーカーが第 10 世代生産ラインを建
設することは、メリットとデメリットが併存するが、切り出す液晶パネルのサイズが異
なることから、現有の 8.5 世代生産ラインへの影響については限定的と指摘する。
現在、中国国内で最高世代の液晶パネル生産ラインは 8.5 世代で、現在建設中も含めて
中国国内には 8 本の生産ラインがあり、京東方がそのうち 3 本を占めている。現在フル
稼働しているのは、京東方の北京生産ラインと TCL 華星光電の生産ラインのみ、三星デ
ィスプレイの蘇州工場は昨年 10 月に竣工したものの、まだ量産は始まっていない。京東
方の重慶 8.5 世代生産ライン、LG ディスプレイの広州 8.5 世代、華星光電 2 期、中電熊
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2014 年 1 月号
猫南京の 8.5 世代については現在建設中。
京東方の第 10 世代生産ラインの投資規模は 320 億元前後、工期は 18 か月とされている。
世界で第 10 世代生産ラインを有するのは日本のシャープだけで、運営が難しいといわれ
る。中国国内で第 10 世代生産ライン建設を目指しているのは京東方だけではなく、2012
年 4 月に中国電子信息産業集団(CEC)傘下の中電熊猫(CEC Panda)がモニタ/テレビ ODM
最大手の冠捷科技(TPV)の子会社と共同で 350 億元を投じて中国内地初の第 10 世代液
晶パネル生産ラインを建設、シャープから技術協力を得ることを発表、当時は業界内で
注目を集めた。ただ、中電熊猫の南京事業は最終的には 8.5 世代生産ラインに変更され
た。
産業アナリストは、中国国内の第 10 世代生産ライン建設には、先ず生産設備を海外から
輸入する必要があること、生産設備に伴う流れ作業等でも高い精密度が求められること、
ガラス基板等の主要原材料が中国国内で生産することができず、コーニングや旭硝子等
の提携も必要になってくると指摘している。
【液晶パネル】華星、4K テレビ用パネル出荷量急増 世界出荷量シェア 2 位
2014-1-17 中華液晶網
2013 年の 4K テレビ用液晶パネル出荷量のメーカー別内訳は、鴻海(Foxconn)傘下の群
創(Innolux)が積極的な価格戦略で 64%のシェアを獲得、群創に続く第 2 位となったのは
TCL 傘下の華星光電(China Star)で、55 インチ 4K テレビ用パネルで TCL 以外の中国内地
ブランドから受注を獲得したこともあって、シェアは 14%に達した。
【タブレット】鴻海、今年 5500-6000 万台のタブレット PC 出荷で首位維持
DIGITIMES 16-1-2014
世界最大の EMS 企業である鴻海(Foxconn)は、昨年 5000 万台のタブレット PC を出荷し、
世界最大のタブレット ODM メーカーとなったが、今年は昨年を上回る 5500-6000 万台の
出荷を見込んでおり、世界最大のタブレット ODM メーカーの地位を維持する見通しを明
らかにした。鴻海はアップル iPad の主力 ODM パートナであり、アマゾンのタブレット
PC の ODM も受注している。
同業大手の和碩(Pegatron)も、アップル iPad、マイクロソフト Surface、華碩(Asustek)
のタブレット PC の ODM を受注しており、昨年のタブレット PC 出荷量は 2500 万台で、鴻
海に次ぐタブレット ODM メーカーとなっている。和碩は今年のタブレット出荷量は
2500-2800 万台を見込んでいるという。
仁宝(Compal)は、聯想(Lenovo)及び宏碁(Acer)のタブレット PC の主力 ODM パート
ナで、昨年のタブレット出荷量は 700 万台だった。今年は Retina ディスプレイを搭載し
たアップル iPad、アマゾンのタブレットを受注できる見通しであることから、出荷量は
前年比 2 倍の 1400 万台に達するとの見通しを明らかにしている。
広達(Quanta)の昨年のタブレット出荷量は 1500-1600 万台で、その大部分はグーグル
Nexus を占めたが、今年は 12.9 インチ iPad の ODM を受注できる見通しで、出荷量は
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1500-1600 万台に達すると見られている。
【LED】徳豪潤達、今年の LED 関連売上高 100-120 億元超予想
南方都市報 2014-1-17
中国内地最大の LED 実装企業である徳豪潤達(Elec-Tech)は、LED 照明メーカーである
雷士照明を買収して 1 年が経つが、既に LED 照明領域でチップ製造から、実装、アッセ
ンブリ、販売までのサプライチェーンを整備してていることを明らかにした。徳豪潤達
董事長の王冬雷氏は、今年は雷士照明買収効果もあって LED 関連売上高は 100-120 億元
を見込んでいること、今後も雷士照明に対する持ち分を増やしていくことを明らかにし
ている。王冬雷氏は、今後 5-10 年で LED 照明世界市場シェア上位 3 社を目指すことも明
らかにしている。
2013 年 10-12 月の中国内地の LED 照明製品の輸出額は前年同期比 80 %増となっている。
市場アナリストは、LED 照明製品の価格水準は消費を喚起できるところまで下落してお
り、今後 2-3 年は LED 照明市場が爆発的に成長すると予測している。
【PCB】精成/志超、ノート PC 市場回復で中国内地工場生産能力拡張
PCB 信息網 2014-1-17
ノート PC 用プリント基板(PCB)大手の精成科技(GBM)、志超(TPT)は、Windows XP
サポートサービス終了に伴うノート PC 買い換え需要が期待できることから、中国内陸部
に建設した工場の生産能力を最大で 6 割以上拡張する計画であることが明らかになった。
精成、志超は中国内陸部に生産をシフトする PC ブランドに随伴する形でそれぞれ重慶、
四川省遂寧に新工場を建設したが、ノート PC 市場の低迷の影響を受けて赤字状態が続い
ている。精成はノート PC 用プリント基板最大手の瀚宇博徳(Hannstar Board)傘下の
PCB メーカー、志超は世界第 3 位のノート PC 用プリント基板メーカーである。両社とも
今年のノート PC 需要を楽観視しており、昨年 10-12 月から需要回復が力強さを増してき
ていることを明らかにしている。同業 2 位の金像(Gold Circuit)も昨年 12 月の伝統的
閑散期の売上高が 11 月を上回っており、今年 1 月の受注も堅調であることを明らかにし
ている。
精成は、需要回復が予想以上に進展していることから、重慶工場の月産能力を今年 4-6
月に 120 万フィートまで拡張、今年年末には 150 万平方フィートまで拡張することを明
らかにしている。 重慶工場は稼働以降 1 年黒字を達成できていないが、ここ 1-2ヶ月
はブレイクイーブンに近い状況にあり、今年は通年で黒字を達成できる見通しとしてい
る。
志超は、パネルメーカーが eTP タッチパネル技術を投入、低価格タッチ機能付きノート
PC に採用されていることから、タッチパネルの生産能力が大幅に拡大すると同時に価格
破壊が進展していることに加え、ノート PC の在庫水準が大幅に低下していることもあっ
て、伸び悩んでいたタッチ機能付きノート PC の需要にもようやく火が付こうとしている。
志超の四川省遂寧工場の現在の月産能力は 90 万平方フィートであるが、今年のノート
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2014 年 1 月号
PC の需要見通しに変化がなければ、年末までに月産能力を 150 万平方フィートまで拡張
することを明らかにしている。
今年の業績について、精成、志超はどちらも自信を示しており、精成は昨年 7-9 月に既
に 5 四半期ぶりの黒字化を達成したことを明らかにしている。 志超は、昨年は四川省遂
寧工場の稼働状況がスケールメリットを発揮できる規模に達しなかったこと、蘇州工場
が生産調整とそれに伴う人員整理によりコストが増大したことなどで業績は悪化したが、
今年は昨年のマイナス要因が改善されること、新ユーザー、新製品の効果が顕在化して
くることから、従前を上回る業績が期待できるとしている。
1120 号 1 月 22 日
【ノート PC】聯想、聯宝の生産能力不足から ThinkPad の ODM 再開検討
DIGITIMES 20-1-2014
パソコンブランド第 2 位の聯想(Lenovo)は、商用 ThinkPad ノートブックシリーズの生
産量の 60%について、昨年後半にノートパソコン ODM 大手の緯創(Wistron)及びその他
の ODM メーカーから、ノートパソコン ODM 第 2 位の仁宝(Compal)との合弁である聯宝
(LCFC (Hefei) Electronics Technology)にシフトしたが、聯宝の生産キャパと歩留ま
りが当初予想した水準に達していないことから、緯創及びその他の ODM メーカーへの ODM
再開を検討していることが明らかになった。
聯想と仁宝は 51%、49%の持ち分で合弁企業を設立、2012 年末からノート PC 及びオール
インワン PC の生産を始めているが、これは聯想がノート PC の自社生産を拡大するため
の戦略と見られていた。
聯想は ThinkPad の R&D 及び部材調達についても、聯想の日本における R&D ユニットであ
る大和研究所(Yamato Lab)から聯想の北京 R&D ユニットにシフトしているが、部材調
達については依然シフトがスムーズに進展していないことが明らかになっている。
【ノート PC】英業達、今年は粗利率を 5%以上に改善することに集中
DIGITIMES 20-1-2014
ノートパソコン ODM 大手の英業達(Inventec)董事長の Richard Lee 氏は、今年の目標
として粗利率を昨年の 5%弱から 5%以上に引き上げることに集中することを明らかにし
た。
英業達はノート PC の需要が世界的に縮小する中、ノート PC 以外の製品ラインからの売
上高を増やすことに注力しており、英業達のモバイルデバイス事業子会社である英業達
(Inventec Appliances)は中国内地で急成長するスマートフォンブランド、小米(Xiaomi)
を最大のユーザーとして獲得、昨年のスマートフォン出荷量は 1500 万台、今年は 3000
万台を見込んでいることを明らかにしている。
英業達は HP のサーバ ODM の主力パートナであると同時に、インターネットサービスプロ
バイダに直接サーバを出荷することも行っている。サーバ事業のスタッフの数を現在の
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2014 年 1 月号
100 名余りから 300 名に増員することを明らかにしている。
英業達、中華テレコム、政府系の情報産業機関は 17 日、3 者が協力して台湾、日本、東
南アジア市場向けクラウドコンピューティング用データセンター構築サービスを行うこ
とを発表している。
【ノート PC】広達、今年のノート PC 出荷量前年比 5-10%増を目標に
DIGITIMES 20-1-2014
ノートパソコン ODM 最大手の広達(Quanta)董事長の CC Leung 氏は、昨年目標比 2%減、
前年比 19.9%減の 4310 万台のノート PC を出荷しているが、今年は前年比 5-10%増の
4500-4740 万台を目標とし、ノートパソコン ODM 首位維持を目指すことを明らかにした。
【タッチパネル】信利/欧菲光、金立 W808 向けタッチパネルを大量に受注
DIGITIMES 20-1-2014
タッチパネル大手の中国内地の信利(Truly)、欧菲光(O-Film)、台湾の勝華(Wintek)
が中国内地の携帯電話/スマートフォンブランドからの受注を増やしているが、その殆ど
が金立(GiONEE)の W808 スマートフォン向けが占めているほか、欧珀(Oppo)、聯想
(Lenovo)、華為終端(Huawei Device)からも受注が増えている。
台湾の市場調査機関 Digitimes Research は、欧菲光(O-Film)の携帯電話用タッチパネ
ル出荷量が今年は前年比 60.9%増え、タブレット PC 用タッチパネル出荷量は同 75.3%増
えるとの予測を明らかにしている。
【液晶パネル】友達、供給過剰により 8.5G 液晶パネル生産ラインを 6G に
2014 年 1 月 21 日 家電網、慧聡電子網
世界第 3 位の大型液晶パネルメーカーである台湾の友達光電(AUO)は、市場の供給過剰
が改善されないことから、中国江蘇省昆山に当初建設する予定だった 8.5 世代液晶パネ
ルを第 6 世代液晶パネル生産ラインに変更することを明らかにした。
友達(AUO)はここ 3 年間、市況の改善を待つため、予定されていた 8.5 世代液晶パネル
生産工場に設備を移管することを延期してきたが、総合的に市場需要を考慮すると、投
資効率を引き上げるため、昆山の TFT-LCD パネル製造工場を 8.5 世代から第 6 世代の生
産ラインに変更することが必要との結論に至った。昆山の液晶パネル工場は友達と昆山
市政府が 51%、49%の合弁で設立したもの。
友達光電は 2010 年に当時の昆山龍飛光電事業に資本参加、昆山市に 7.5 世代パネル生産
ラインを建設することを発表、2011 年には同生産ラインを 8.5 世代に引き上げることを
明らかにしていた。その後 3 年間は市況の悪化もあって事業が凍結されていたが、昆山
市政府から事業の着工をさらに延期することがあれば、土地及び工場を回収するとの通
達を受けたこともあって第 6 世代への変更を決めたという。
友達光電は 17 日、第 6 世代生産ラインの量産開始時期については、依然市場の変化を見
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2014 年 1 月号
極める必要があるとしており、順調にいけば、2014 年中に資金調達を完了、2016 年には
量産を開始する見通しを明らかにしている。
友達光電が指摘している市場の変化で最も大きな影響をもたらしているのが中国内地で
相次いで実施されている 8.5 世代液晶パネルの建設で、三星ディスプレイの蘇州 8.5 世
代生産ラインが昨年末竣工、TCL 傘下の華星光電(China Star)が 244 億元を投じて深
圳に 2 本目の 8.5 世代生産ラインを建設しているほか、京東方(BOE)が合肥、重慶に新
たに 8.5 世代生産ラインを建設中、中電熊猫(CEC Panda)がシャープの技術協力を得て
南京に 8.5 世代生産ラインを建設中、LG ディスプレイが広州に 8.5 世代生産ラインを建
設中との状況にある。このまま建設が進めば、2015 年には中国内地には 8 本以上の高世
代液晶パネル生産ラインが稼働する状況になるという。
中国工業情報化省発表の「電子情報製造業第 12 次 5 か年発展計画」によると、2015 年
には薄型テレビ用パネルの自給率は 80%以上に達するとしている。2012 年の中国内地の
パネル自給率は 20-30%であったが、2015 年には中国国内には 8 本以上の 8.5 世代生産ラ
インが稼働することから、パネル自給率は 70-75%に達すると見られている。
DisplaySearch は、今後数年で中国内地の 8.5 世代生産能力は大幅に増大、ガラス基板
換算で 2013 年 10-12 月の月産 25 万枚から 2015 年 10-12 月には現在比 2.6 倍の月産 67
万枚に達すると指摘している。
京東方董事長の王東昇氏は、中国国内の液晶パネル市場は 10 本前後の 8.5 世代生産ライ
ンの許容能力を持っている、2015 年の中国国内の液晶テレビ販売台数は 7000 万台に達
する見込みで、中国国内で生産され海外に輸出される液晶テレビ約 8000 万台を合わせる
と、総量は 1.5 億台に達する、1 本の 8.5 世代生産ラインが仮にテレビ用パネルのみを
生産するとしても、年間の最多供給量は 1500 万枚であり、1.5 億台分のパネルを供給す
るには 10 本の生産ラインが必要と指摘する。
TCL 集団董事長の李東生氏によると、華星光電の液晶パネル世界市場シェアは約 9%で 5
位に躍進している。華星光電の 8.5 世代生産ラインは既に毎月ガラス基板換算で 12 万枚
を生産する能力を持ち、歩留まりも 95%以上に達している。2013 年の TCL の液晶テレビ
製造における華星光電のパネル供給比率は既に 50%近くまで上昇、三星や LG にも製品を
供給している。
【液晶パネル】友達、中国初の高世代 LTPS パネル生産ラインを昆山に建設
2014-1-21 中華液晶網
世界第 3 位の大型液晶パネルメーカーである友達光電は、当初昆山に建設する予定だっ
た 8.5 世代 TFT-LCD パネル生産ラインを第 6 世代低温ポリシリコン(LTPS)パネル生産ラ
インに変更すること、今年年末もしくは来年初めに稼働させること、早ければ 2016 年に
量産を開始することを明らかにした。変更後の昆山友達の新生産ラインは中国国内初の
世界最高世代低温ポリシリコン(LTPS)パネル生産ラインになるという。
スマートフォン、タブレット PC 用パネルの需要は急増、2016 年の世界のスマートフォ
ン使用台数は現在の 10 億台から 16 億台に増えると見られている。中でも、広視野角、
高解像度、動作速度が高速等の優位性を持つ LTPS パネルのスマートフォンでの使用量は
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現在の 3.6 億枚から 7.8 億枚に拡大する見通しで、昆山友達の新生産ラインが稼働すれ
ば、年間スマートフォン 1 億台の LTPS パネルを生産することが可能、年間生産高は 119
億元を見込んでいるという。
友達の第 6 世代低温ポリシリコン(LTPS)技術は世界をリードする水準にあり、歩留まり
は 87%に達している。
【スマホ】緯創/仁宝、アップルのサプライチェーンに参画 鴻海/和碩と競合
台湾経済日報 2014.01.21
アップルが今年新たにノートパソコン ODM 大手の緯創(Wistron)
、仁宝(Compal)を ODM
パートナとして起用、緯創は現在 iPhone 5c 生產ライン建設の準備に入っているほか、
仁宝は iPad mini の受注を獲得していることが明らかになった。緯創、仁宝のサプライ
チェーン参画により、アップルのアッセンブリ ODM が正式に三つ巴のステージに入った
ことを意味する。
緯創、仁宝はどちらも初期は出荷量は 200-300 万台にとどまり、短期的にはアップルの
主力アッセンブリパートナである鴻海(Foxconn)、和碩(Pegatron)を脅かすことは難
しいが、中長期的には 4 社がシェアを争うことになると見られている。
消息筋によると、アップルが昨年 iPhone 5C と iPad mini のアッセンブリを和碩に発注
してから、緯創と仁宝はアップルへのアプローチを積極的に行い、その成果として
Blackberry でスマートフォンのアッセンブリの経験を有する緯創が iPhone 5C を受注、
スマートフォンのアッセンブリの経験がない仁宝はタブレット iPad mini を受注するこ
とになったという。
仁宝の iPad mini アッセンブリラインは先日吸収合併を発表した傘下の携帯電話 ODM 事
業会社である華宝(Compal Communications)の Smart Device Group 事業群に属するも
ので、仁宝の昆山工場に移管することになるという。
【PCB】CMK の工場閉鎖、台湾の燿華/欣興にはプラス要因に
台湾経済日報 2014.01.21
日本のプリント基板(PCB)大手の CMK は、今年 4 月末に生産子会社である山梨三光の生
産拠点を閉鎖することを明らかにした。業界関係者は、CMK の生産祝量により Any-Layer
ビルドアップ基板市場の設備過剰が改善されることが期待され、燿華(Unitech)、欣興
(Unimicron)、華通(Compeq)等のビルドアップ基板を主力製品とする台湾の 3 大メー
カーが恩恵を受けると見ている。
CMK はプレスリリースで、ユーザーの生産拠点の海外移転を加速する中、日本国内の PCB
需要が急減している、そのうえ、海外同業メーカーとの価格競争も激化していることか
ら、4 月 30 日をもって山梨三光の携帯電話用 ALIVH(Any Layer Interstitial Via Hole)
ビルドアップ基板の生産を停止することを決定したことを明らかにしている。
CMK 山梨三光の現在の設備利用率は 50%、ALIVH ビルドアップ基板技術は日本のパナソニ
ック(Panasonic)が開発したもので、CMK はライセンスを取得して ALIVH 技術でビルド
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2014 年 1 月号
アップ基板を生産している。
PCB 業界関係者は、パナソニックも先日プリント基板事業を縮小することを発表してい
る。2015 年 3 月末までに、5 つの生産拠点を閉鎖、そのうち 2 つの生産拠点は日本国内
工場で今年 9 月末までに生産を停止するとしている。台湾、ベトナムにある 3 つの生産
拠点については 2015 年 3 月末までに生産を停止する計画で、月産能力は 1000 万枚以上
減少することになるという。
近年、パナソニックは台湾工場の生産能力を大幅に拡張してきたが、大口ユーザーであ
る宏達(HTC)の業績不振により、一昨年 3 月中旬に稼働した桃園県大園工場が既に生産
を停止することが決まっている。宏達に Any Layer ビルドアップ基板を供給している燿
華、欣興が恩恵を受ける。
1121 号 1 月 24 日
【液晶パネル】鴻海、成都第 6 世代 LTPS パネル生産ライン投資再開
台湾工商時報 2014 年 1 月 21 日
EMS 最大手の鴻海集団(Foxconn)は、中国内地四川省成都での第 6 世代低溫ポリシリコ
ン(LTPS)パネル投資事業「天億顕示科技」について、2013 年年央に突然の凍結を発表
したが、世界第 5 位の液晶パネルメーカーである中国の京東方(BOE)が 5.5 世代 LTPS
パネル生産ラインを今年稼働、世界 3 位の液晶パネルメーカーである台湾の友達光電
(AUO)は昆山の 8.5 世代液晶パネル工場を第 6 世代 LTPS 生產ラインに変更したことか
ら、鴻海集団も天億顕示科技の LTPS パネル投資事業を再開することを決定したことを明
らかにした。
天億顕示科技の新工場建設は 2014 年 3-4 月に着工、2015 年 10-12 月に量産開始、第 1
期の年産能力は LTPS、有機 EL を含めて約 3 万枚としている。
鴻海集団は 2012 年に中国地場系の天億顕示科技(成都)有限公司と提携し、四川省成都
に中国内地初の第 6 世代 LTPS パネル生產ラインを建設、統宝光電の前執行副総裁の呉逸
蔚氏を CEO に招へいすることを明らかにしたが、昨年突然同投資案を凍結することを発
表していた。
当初計画によると、第 6 世代 LTPS パネル生産工場の総投資額は 220 億元、2013 年下半
期に稼働、年産能力は LTPS パネル 3 万枚、金属酸化物半導体(IGZO)パネル 3 万枚とさ
れている。
再開される天億顕示科技の第 6 世代 LTPS パネル生産事業は、新工場が 2014 年 3-4 月に
着工、現在設備メーカーと設備の発注及び納期について協議中で、投資は 2 期に分けて
実行される見通し。第 1 期の年産能力は約 3 万枚、2015 年 10-12 月に量產開始、LTPS
パネルのほか、有機 EL パネルも生産する。第 2 期の投資時期は未定だが、年産能力は 3
万枚としている。
中国内地の京東方が内蒙古のフフホト(呼和浩特)に 220 億元を投じて 5.5 世代 LTPS
及び有機 EL パネル生産ラインを建設中で、今年 4-6 月に量產開始、年産能力は 2.4 万枚
としている。友達も先週、中国昆山での 8.5 世代液晶パネル生産ライン建設計画を第 6
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2014 年 1 月号
世代 LTPS 生產ライン建設に変更、ハイエンドのモバイルデバイス向けパネルを生産する
ことを明らかにしている。
DisplaySearch グレータチャイナ総裁の謝勤益氏は、パネル產業の競争の激戦区はテレ
ビパネルから中小型パネルに移動、5 インチ FHD パネルがスマートフォンパネルの主流
スペックとなり、350ppi 以上の解像度を実現しようとすれば、LTPS パネルを採用する方
法しかない状況となっている。
【液晶パネル】LTPS パネルの携帯電話パネル市場シェア、昨年 37%突破
2014-1-23 中華液晶網
市場調査機関の統計によると、2013 年の LTPS(低温ポリシリコン)パネルが携帯電話パネ
ル出荷額シェアが約 37%に達し、有機 EL、アモルファスシリコン(a-Si)、酸化物(Oxide)
TFT パネルを超えて、携帯電話パネル応用の主流技術となった。ジャパンディスプレイ
(JDI)、LG ディスプレイも第 6 世代生産ラインで LTPS パネルの生産を開始、友達(AUO)、
鴻海(Foxconn)傘下の天億(Tianyi)は今年第 6 世代 LTPS 生産ラインに投資を行う計
画で、生産能力の拡大に伴って、2013 年には 37%だった LTPS パネルの携帯電話パネル出
荷額シェアは 2020 年には 50%まで上昇すると見られている。
スマートフォンの機能が強化拡充される中、スクリーンサイズ、解像度、省電力に対す
る要求も高くなっており、LTPS パネルに対する需要が高まっている。LTPS パネルは高解
像度、省電力等を実現できるものの、価格が a-Si パネルに比べ高く設定されている。高
収益が期待できるため、パネルメーカーが競って LTPS 中小型パネル市場に参入、今年は
パネル産業の主戦場がテレビパネルから中小型パネルにシフトすることが予想されてい
る。
DisplaySearch グレーターチャイナ地区総裁の謝勤益氏は、解像度 300 ppi 以上が求め
られる携帯電話パネルは LTPS 技術が必須となっていると指摘する。モバイルデバイス用
パネルの解像度要求が日増しに高まる中、パネルメーカー各社が LTPS 生産拡張への投資
を拡大する必要に迫られている。中国内地の京東方(BOE)、天馬(Tianma)、龍騰(IVO)、
深超(Shenchao)のほか、台湾の友達、鴻海が投資を拡大している。ただ、現状では LTPS
パネル領域はジャパンディスプレイ、シャープ、LG ディスプレイ等の日韓パネルメーカ
ーが主導している。
ディスプレイ市場調査機関 DisplaySearch は、2014 年の LTPS パネルの携帯電話パネル
市場シェア(販売金額ベース)が 44%まで上昇、2020 年には 51%に達すると予測してい
る。出荷量ベースの同市場シェアでも、2013 年は約 19%、2020 年には約 33%まで上昇す
ると試算している。
DisplaySearch の謝勤益氏は、スマート型携帯電話パネルの高解像及び省電力に対する
ニーズは高まる一方で、LTPS 技術の向上をけん引する大きなエネルギーとなっていると
指摘する。量産技術の集積に伴って、LTPS の歩留まりは急速に改善しており、今年はタ
ブレット PC でも LTPS パネルを求める声が高まると見られている。今年のラスベガスの
家電ショー(CES)では、三星電子が世界初の LTPS パネルを採用した Galaxy Tab Pro
を出展している。
28
2014 年 1 月号
LTPS パネルの製造プロセスは a-Si TFT パネルに比べ複雑で、a-Si TFT パネルが 5-6 枚
のフォトマスクを使用するのに対し、LTPS パネルが使用するフォトマスクは 9-12 枚と
ほぼ 2 倍、設備投資も大きく減損リスクも大きい。5 インチの Full HD スマート型携帯
電話パネルで、LTPS パネルの製造コストは a-Si パネルに比べ 14%高くなるという。
【有機 EL】京東方、合肥 8.5G 生産ラインで 55 型 TV 有機 EL パネル生産
2014-1-22 中華液晶網
世界第 5 位の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は、昨年 12 月末に稼働させた 8.5
世代生産ラインが今年 10-12 月にフル稼働する見通しで、今年の売上高は 50 億元を見込
んでいることを明らかにするとともに、今年 7-9 月に中国内地最大の 55 インチ有機 EL
テレビ用パネルを生産することを明らかにした。
【液晶 TV】Vizio、今年 60-120 型 TV 販売台数 150 万台以上予想
台湾経済日報 2014.01.22
北米市場液晶 TV ブランド大手の Vizio 董事長の王蔚氏は 21 日、今年の Vizio ブランド
60-120 型液晶 TV の米国市場での販売台数が 150 万台に達し、前年比 2 割増を目指すこ
とを明らかにした。Vizio ブランド液晶 TV のサプライヤの約 9 割は台湾企業が占めてお
り、市場は Vizio の大株主で主力アッセンブリパートナでもある鴻海(Foxconn)、瑞軒
(Amtran)等が大きな恩恵を受けるとしている。
王蔚氏は、Vizio の昨年の売上高が 30 億米ドル(約 900 億 NTD)で、前年比 28%増、今
年の売上高及び出荷量は昨年を上回る見通しを明らかにしている。同氏は、今年の Vizio
出荷量目標のうち、主力の 60 型以上の TV の出荷量は 150 万台以上を目指すことを明ら
かにした。そのうち 120 型の 4K2K テレビは鴻海がアッセンブリを担当しているという。
【ノート PC】華碩、4Q ノート PC 出荷量 500 万台で宏碁 420 万台上回る
台湾経済日報 2014.01.23
台湾の IT 市場調査機関 WitsView は 22 日、華碩(Asustek)が新たに投入した低価格変
形ノートパソコン T100(右写真)が人気を博したこともあって、昨年 10-12 月のノート
PC 出荷量が 500 万台に達し、宏碁の 420 万台を上回り、ノート PC 出荷量シェアが 4 位
になったことを明らかにした。
大手 IT 市場調査機関 IDC は 22 日アジアパシフィック地区のノート PC 販売台数ランキン
グを発表、宏碁の昨年 10-12 月のノート PC 出荷量が前年同期比 27.6%減となり、出荷量
シェアが 7.2%まで下降、華碩の 7%との差はわずか 0.2 ポイントとなっており、4 位の座
を維持することが難しくなっていると指摘している。
WitsView の統計によると、昨年 10-12 月の世界のノート PC 出荷量は約 4600 万台で 7-9
月比 4.7%増、そのうち HP が 800 万台で 7-9 月比微減だったが、聯想の 740 万台を上回
り、ノート PC 出荷量 1 位を守った。
29
2014 年 1 月号
【スマホ】中国内地メーカー、低価格スマートフォンブーム背景に順位浮上
2014-1-23 中華液晶網
中国内地スマートフォンメーカーは近年 150 米ドル以下の低価格ハイスペック製品に全
力で販売攻勢をかけており、中国国内市場で販売状況が堅調であるだけでなく、インド
及び東南アジア等の新興市場でも急速に販売台数を伸ばしている。中でも、華為(Huawei)、
中興(ZTE)、聯想(Lenovo)、酷派(Coolpad)の出荷量が大幅増となっており、相次い
で世界の上位 10 ブランドに躍進している。小米や TCL 等の準大手メーカーも急成長して
いることから、上位 10 ブランドに躍進する可能性もある。
Gartner アジアパシフィックモバイルデバイス市場チーフアナリストの呂俊寛氏は、低
価格ハイスペック機種を除けば、通信キャリアによるスマートフォン定量 OEM 生産も新
興市場では大きな潜在性を秘めていると指摘する。同氏は、中国内地スマートフォンメ
ーカーが低価格ハイスペック機種市場に激しい攻勢をかけていることから、中国内地メ
ーカーのスマートフォン出荷量及び市場シェアが急上昇している、昨年は聯想、華為、
中興、酷派が世界の上位 10 ブランドにランクされており、北米、日本、韓国、台湾の大
手ブランドメーカーに大きなダメージを与えている。
中でも華為、聯想は躍進著しく、華為は韓国 LG 電子を抑えて 3 位に、聯想も 5 位に浮上
している。昨年 7-9 月に限定すれば、聯想は華為を抑えて 3 位になっている。両社とも
2014 年は 6500 万台の出荷目標をかかげており、今年は中国内地メーカー間のシェア争
いも激化することが予想される。
【PCB】健鼎/精成、ノート PC 用ラッシュオーダー増加 市場回復に手応え
台湾経済日報 2014.01.22
ノート PC 用プリント基板(PCB)大手の健鼎(Tripod)は、昨年低迷が続いたノート PC
製品でラッシュオーダーが増えていることから、今年の見通しについて昨年とは異なっ
てノート PC 産業に回復の期待が持てるとの見方を示した。
健鼎はノート PC 用プリント基板の売上高比率が少しずつ低下、直近では 10%まで低下し
ている。パソコン市場の不振、それに伴う主力製品である DRAM モジュール、ハードディ
スクドライブ(HDD)用 PCB の出荷の不振が続いていたが、今回の回復はここ 1-2 年には
ない底堅いものがあると指摘する。
金像(Gold Circuit)、瀚宇博徳(Hannstar Board)、精成(GBM)、志超(TPT)等のノー
ト PC 用 PCB 大手が何れも今回のノート PC の需要回復に手応えを感じているという。金
像は春節商戦の効果でノート PC 用 PCB の受注が急増、フル稼働状態にあることを明らか
にしている。志超は、パネルメーカーが eTP タッチパネルで低価格攻勢をかけているこ
とから、低価格タッチ機能付きノート PC の需要が伸びている、またタッチ機能付きノー
ト PC の価格破壊が進んでいることもあって、ノート PC の在庫水準が極めて低い状況に
あるという。
中国内地の重慶、成都に生産拠点をシフトしているノート PC ブランドメーカーも生産拡
30
2014 年 1 月号
張を前向きに検討しており、景気に大きな変動がなければ、今年年末までに生産能力を
大幅に拡張するといわれている。
精成は、重慶工場の月産能力は今年 4-6 月に 120 万平方フィート、今年年末には 150 万
平方フィートに拡張されるとしている。
1122 号 1 月 27 日
【タブレット】台湾 ODM 企業 4Q タブレット出荷量 3280 万台 うち鴻海 53%
DIGITIMES Research 24-1-2014
台湾の IT 市場調査機関 Digitimes Research によると、昨年 10-12 月のタブレット PC
世界出荷量は 7845 万台で、7-9 月比 25%増、前年同期比 29.8%増だった。
そのうち、アップル iPad シリーズが 29.7%を占め、アップル以外のブランド製品は三星
電子が 17.4%、亜麻仁が 5、4%、聯想(Lenovo)が 4.2%、華碩(Asustek)が 2.8%、グー
グルが 1.4%、宏碁(Acer)が 1%、Dell が 0.8%、HP が 0.5%で、合わせて 36.6%を占めた。
残り 33.8%はノンブランドの White-box 製品が占めた。また、OS 別に見ると、Android
が 51.2%、iOS が 44.9%、Windows が 3.9%、サイズ別に見ると、7 インチが 31%、9 インチ
が 25.4%、 7.9 インチが 19.7%、10 インチが 15.8%、8 インチが 7.6%を占めた、タッチ
パネル技術で見ると、GF2 が 41.5%、GFF が 38.6%、OGS が 9.8%、GG が 9.5%を占めた。
台湾の ODM 専門メーカーの同期のタブレット PC 出荷量は 3280 万台、そのうち鴻海
(Foxconn)が 52.7%、和碩(Pegatron)が 24.4%、仁宝(Compal)が 12%、広達(Quanta)
が 6.6%、緯創(Wistron)が 4.2%を占めた。
【携帯電話】ノキア、4Q 赤字幅 3400 万米ドル 携帯電話販売量 3 割減
2014 年 1 月 24 賽迪網
携帯電話大手のノキアは昨年 10-12 月の損失が 2500 万ユーロ(約 3400 万米ドル)、スマ
ート型携帯電話の販売量は前年同期比 29%減だったことを明らかにした。
ノキアのスマートフォン旗艦機種である Lumia シリーズは世界主要地域で販売台数を大
幅に減らしており、今回の業績発表でもノキアは具体的な販売台数を明らかにすること
に消極的な態度を示したという。
ノキアが明らかにした昨年 10-12 月の Lumia シリーズの販売台数が 820 万台で、昨年 7-9
月の 880 万台を大幅に下回った。フィーチャーフォン、スマートフォンの 2013 年の販売
台数はどちらも前年を下回り、10-12 月の携帯電話製造部門の売上高は前年同期比で
29%減の 26 億 3000 万ユーロ(約 35 億 7000 万ドル)にとどまった。
ノキアは、Lumia シリーズの昨年通年の販売量は約 3000 万台で、前年比 2 倍となったも
のの、アップル、三星電子を脅かすに至っていないとしている。
【携帯電話】2014 年携帯電話市場、中興に下降懸念 TCL を有望視
31
2014 年 1 月号
家電消費網 2014-1-24
市場調査機関 Gartner チーフアナリストの呂俊寛氏は 22 日、2014 年の中国内地のスマ
ートフォン市場が飽和状態に近づく中、携帯電話メーカーがここ数年享受してきた急成
長は難しくなるとの見方を明らかにした。
Gartner 発表の 2014 年モバイル端末機器市場トレンドによると、2014 年の中国内地の携
帯電話市場規模は 4.435 億台に達する見通し、そのうちスマートフォンが 4 億台を占め、
浸透率は 90-95%に達するとされている。
中国内地の携帯電話メーカーは品質さえ一定水準を確保すれば、急成長する市場の恩恵
を受けることができたが、今後は市場の飽和に伴って成長が急速に減速する可能性が高
い、今年は一定のパイを巡って複数のメーカーが争奪戦を強いられると指摘する。
Gartner のデータによると、スマートフォンメーカーの出荷量ランキングは三星電子が
依然リードする状態が続いているが、聯想(Lenovo)や華為(Huawei)が猛追している
状況であるのに対し、中興(ZTE)には陰りが見え始めている。また、欧珀(Oppo)、歩
歩高(BBK)、金立(Gionee)といった新興ブランドの急成長も大手ブランドを脅かし始
めている。
同氏は、液晶テレビブランド大手の TCL がスマートフォン事業を大幅に強化、昨年 1 年
間で販売台数を 2 倍に増やしていることから、今年は大手ブランドに挑戦する存在にな
ることが間違いないとの見方をしている。
【液晶パネル】京東方、昨年純利益を上方修正 前年同期比 9 倍達成
2014-1-26 中華液晶網
世界 5 位、中国最大の液晶パネルメーカーである京東方(BOE)は、2013 年業績の修正
を発表、2013 年純利益が 22.5-23.5 億元で、前年同期比約 800%増となったことを明らか
にした。京東方は昨年 7-9 月業績発表時点では 2013 年通年の純利益は 18-20 億元として
いたので、20%前後の上方修正となる。
京東方は、2013 年は北京の第 5 世代と 8.5 世代、成都の 4.5 世代、合肥の第 6 世代の 4
本の液晶パネル生産ラインが何れもフル稼働に移行している、生産能力は前年同期に比
べ大幅に拡張されており、スケールメリットが顕在化してくると見られている。
2013 年は中大型パネル価格が上半期は安定を維持したが、7-9 月に下落に陥り、10-12
月には再び次第に安定を取り戻した。一方、中小型パネルの価格変動の幅は中大型パネ
ルに比べ小さかった。こうした市場の変化に対応して、京東方は柔軟に製品構造の調整
を行い、モバイルデバイス用パネルの生産能力を拡張、成都の 4.5 世代、北京の第 5 世
代、合肥の第 6 世代の 70%以上の生産能力はモバイルデバイス用パネルに割り当ててい
るという。さらに北京 8.5 世代でもモバイルデバイス用パネルの量産を開始していると
う。
京東方の純利益が当初予想を大幅に上回った背景について、副総裁の張宇氏は、京東方
の使用可能な特許件数は 1 万 8 千件を超える、2013 年に新たに出願した特許件数も 4282
件を超えている、研究開発人員 1 人当たりの平均特許出願件数は業界首位だという。
市場関係者は、京東方の内蒙古オルドスの 5.5 世代有機 EL パネル生産ライン及び合肥の
32
2014 年 1 月号
8.5 世代酸化物 TFT-LCD 生産ラインが稼働すれば、京東方の収益力はさらに一段階アッ
プすると指摘する。
【タッチパネル】超声、中国内地研究機関と提携 銀ナノタッチパネル開発
2014-1-26 中華液晶網
中国内地の静電容量式タッチパネル大手の超声電子(Goworld)は、中国国内のナノ材料
技術研究機関と提携し、銀ナノ金属ワイヤー透明導電膜タッチパネルの開発を進めてい
ることを明らかにした。
【カメラ】大立、昨年 4Q 純利益過去最高記録 8 割以上がスマホ用占める
DIGITIMES 24-1-2014
小型カメラ用レンズモジュール大手の大立光電(Largan Precision)は 23 日、昨年 10-12
月の純利益が 34.05 億 NTD(1.14 億米ドル)で四半期としては過去最高、昨年通年の純利
益が 96.1 億 NTD で通年過去最高を記録したことを明らかにした。
連結売上高のうち、80-85%はスマートフォン用、10-15%はタブレット PC 及びノート PC
用、2%はデジタルカメラ用、1%は複合機用が占めたとしている。
【カメラ】キャノン、日本国内生産比率 50%以上に 台中工場への影響軽微
DIGITIMES 23-1-2014
日本のキャノンは、海外工場での生産を削減することで、デジタルカメラの日本国内生
産比率を昨年の 42%から 50%以上に引き上げることが明らかになった。但し、台湾台中の
2 つの工場への影響は軽微とされている。
キャノンは、一般消費者向けデジタルカメラ、特にエントリレベル機種の需要がスマー
トフォンとの競合で縮小していることから、エントリレベルのデジタルカメラの生産を
中国華南の工場から日本の工場にシフトする計画を進めている。労働力不足と中国政府
の労働政策の転換に伴って中国華南工場の賃金上昇が止まらないことも生産シフトの一
因としている。
一方、1970 年及び 2012 年に設立された台中の 2 つの工場については、レンズ生産及び
DSLR カメラのアッセンブリを行っていることから、影響は小さいとしている。
【EMS】EMS/ODM 世界市場、2013 年 5%縮小 2014 年は回復期待
IPC 2014-1-25
米国電子回路工業協会(IPC)が先月発表した「2012-2013 年世界の EMS 産業分析及び予
測」レポートによると、世界の電子機器受託生産サービス EMS 及び ODM 市場は、2013 年
約 4.9%縮小したものの、2014 年は回復が期待できる見通し。また、同報告は EMS/ODM
33
2014 年 1 月号
市場の成長率が OEM 市場の成長率を上回っており、OEM 市場の成長減速により、OEM と
EMS/ODM の市場規模の差が縮まることが予想される。
【LED】広東福地、東莞に中国国内初の第 4 世代 LED チップ基地建設
PCB 信息網 2014-1-24
中国内地の不動産デベロッパである広東福地科技総公司は 21 日、香港兆芯科技控股有限
公司と共同で 300 億元を投じて、中国広東省東莞市に中国国内では初めてとなる第 4 世
代及び第 5 世代 LED チップ産業基地を建設、中国国内及び海外に LED チップを供給する
ことを明らかにした。
自動車のヘッドライトに搭載される第 4 世代 LED ライトは、1 ユニット当たりの LED パ
ッケージ数が 1 個まで削減されると同時に消費電力も 20 ワット前後まで削減されている。
LED パッケージ 1 個当たりの明るさは、第 1 世代 LED ライトの 400 ルーメンの約 4 倍と
なる 1500 ルーメン前後まで向上している。ここ数年で LED ヘッドランプの発光効率は大
幅に向上しており、その性能は既に高輝度放電ハロゲンランプを上回っているという。
両社は春節前には合弁で東莞福地兆芯光電股份有限公司を設立、今年 5 月から生産を開
始する見通しを明らかにしている。
【半導体】三星/アップル、2013 年チップ購買額合わせて 500 億米ドル超
2014-01-24 新浪科技
IT 市場調査機関 Gartner によると、三星とアップルの 2013 年のチップ購買額は合わせ
て初めて 500 億米ドルの大台を突破したことを明らかにした。
両社が昨年購買したチップは合わせて 537 億米ドルに上り、昨年の 460 億 米ドルに比べ
17%増となった。両社はこれで 3 年連続で半導体購買額上位 2 社の座を守っている。2013
年の両社の半導体購買額シェアは、合わせて前年比 5 ポイント高い 17%まで上昇してい
る。
Gartner アナリスト Masatsune Yamaji 氏は、前年比 5 ポイントという上げ幅からも三星
とアップルの勢力拡大が如何に急速に進展しているかを物語っていると指摘する。
【ガラス】日本電気硝子、中国福建省厦門に液晶用ガラス基板工場建設
2014-1-26 中華液晶網
世界 3 大液晶用ガラス基板メーカーの一角で世界市場シェア 2 割を超える日本電気硝子
は、中国福建省厦門市火炬ハイテク区翔安産業区に 700 億円(約 41.4 億元)を投じて、
8.5 世代液晶パネル用ガラス基板生産工場を建設することで正式に契約を締結したこと
を明らかにした。
中国福建省厦門市には、大型液晶パネル大手の友達光電(AUO)、静電容量式タッチパネ
ル最大手の宸鴻科技(TPK)、液晶モニタ/液晶テレビ OEM 最大手の冠捷科技(TPV)が進
出している。
34
2014 年 1 月号
1123 号 1 月 29 日
【タッチパネル】欧菲光/富士康/超声、相次いでナノ銀タッチパネル参入
2014-1-27 50touch
20 年前にカーボンナノチューブが発見され、幅広い領域で応用することが可能であるこ
とが明らかになったが、タッチパネルの材料として利用するには大き過ぎる電気抵抗が
最大のボトルネックとなった。それでもメーカー各社は独自の紡織技術でカーボンナノ
チューブの電気抵抗を抑えることに成功、タッチパネルに応用することが可能となった。
カーボンナノチューブ膜は数万倍に拡大すると、表面に無数の髪の毛状の繊維が分布し
ているが、この髪の毛状の繊維が長く引き延ばしたカーボンナノチューブで、カーボン
チューブは長く引き伸ばすことで電気抵抗が下がることが明らかになっている。
カーボンナノチューブ材料の優位性は、カーボンが植物、エタノール中から生成するこ
とができ、水、酸性、アルカリ性でも極めて強い安定性を発揮することのほか、加工が
容易で無限に引き延ばすことができ柔軟性を強化することも可能、防水効果もあるとい
った点。今後、カーボンナノチューブ透明導電薄膜は、超薄型、折り曲げ可能、ウェア
ラブル端末機器での応用が進むことが予想される。
銀ナノ金属ワイヤー透明導電フィルムを使用したタッチパネルは他の技術を採用したタ
ッチパネルに比べ、タッチセンサ層の電気抵抗が極めて低い、タッチパネルの敏感度が
高い、反応速度が速い、65 インチ等の大型タッチパネルに対応できる、タッチパネルの
強度を OGS 製品以上にすることができる、他の技術に比べても低コストであるといった
優位性を持っている。
EMS 最大手の鴻海精密(Foxconn)の銀ナノワイヤータッチパネルの生産は 2013 年 5 月
の 3.2 インチ製品に始まり、現在は 1.52 インチから 10 インチまでの製品が生産可能と
なっている。既に華為(Huawei)、中興(ZTE)のほか、日本ユーザーにも製品の供給を
開始している。
中国内地の欧菲光(O-film)は 100%独自開発した銀ナノ金属ワイヤー透明導電フィル
ムを採用したタッチパネルの生産ラインを正式に稼働、初期の月産能力は 150 万枚に達
している。現在、聯想(Lenovo)、HP、Dell、華碩(Asustek)、宏基(Acer)、三星等の
世界の 6 大 PC ブランド、合わせて 60 を超える機種が欧菲光でサンプル試作を行ってお
り、一部はロット生産を開始している。
超声電子も昨日、中国国内をリードするナノ材料技術研究機関と提携し、銀ナノ金属ワ
イヤー透明導電フィルムを採用したタッチパネルを開発することを明らかにしている。
【タッチパネル】ノート PC タッチモジュールで値下げ競争再燃 メーカー収益圧迫
2014-1-27 中華液晶網
ノート PC タッチモジュールの値下げ競争が再燃、昨年下半期にタッチパネル大手の宸鴻
(TPK)が低価格のノート PC 用タッチモジュールを投入し出荷量を大幅に伸ばすことに
35
2014 年 1 月号
成功したが、中国内地のタッチパネル大手の欧菲光(O-film)がこれに対抗し、今年に
入って 10%を超える値下げ攻勢に出ている。11.6 インチノート PC 用タッチモジュール価
格は 30 米ドルを探るところまで下落、、タッチパネルメーカーの収益を圧迫している。
2013 年、欧菲光、友達(AUO)、群創(Innolux)等のメーカーが相次いでノート PC 用タ
ッチパネル市場に参入、ノート PC 用タッチモジュール価格が下落の一途を辿っている。
昨年末時点の 15.6 インチタッチモジュール価格は IC チップを含めたベースで 40-45 米
ドル、昨年初めの 60-65 米ドルに比べ 30%以上下落している。13.3 インチ、14.1 イン
チ、15.6 インチの製品価格も昨年初めの 45-50 米ドルから 35-40 米ドルに下落、下落幅
は 25%に達している。値下げ競争が最も激しい 11.6 インチ製品では下落幅は 40%を超え
ているという。
【液晶パネル】鴻海、米国に先端技術ディスプレイパネル工場を建設
2014-1-27 中華液晶網、WSJ
世界最大の EMS 企業である鴻海(Foxconn)董事長の郭台銘氏は、40 周年記念式典で米
国で先端技術を採用したディスプレイパネル工場を建設する計画を明らかにした。
同氏は、鴻海が今後資本集約型のハイテク製造業を米国に移転していく、オートメーシ
ョン、ソフトウェア、イノベーションが今後数年の米国事業の重点領域となるとコメン
トしている。
ODM 生産事業の成長が減速する中、鴻海は新たな売上高の成長点を求めており、昨年 11
月に、米国ペンシルバニア州に 4000 万米ドル(約 2.4 億元)を投じて生産拠点及び研究
機関を建設することを明らかにしている。
また郭台銘氏は 26 日、鴻海が現在米国で第 10 世代液晶パネル製造工場の建設を検討し
ていることを明らかにしている。第 10 世代液晶パネル生産ラインは 60 インチ液晶パネ
ルを生産することが可能で、アジアから米国に超大型液晶テレビを輸送するのはコスト
面で大きな負担となる。米国市場向け 60 インチ液晶テレビパネルについては、米国国内
で生産することも有力な選択肢として浮上していると指摘する。2012 年、鴻海は日本の
シャープと契約を締結、シャープの大阪堺市にある第 10 世代パネル工場の 50%の持ち分
を取得しているが、郭台銘氏は液晶パネルの市況は悪化しているが、ディスプレイパネ
ルはスマートフォン、タブレット PC、テレビを含めてあらゆる製品の重要部品であり、
今後もディスプレイパネル事業への投資は続けていくことを明らかにしている。
鴻海はドイツの BMW、アウディと車載電子領域で提携しているほか、医療等の領域に積
極的に参入している。鴻海傘下の事業会社が米国の電気自動車メーカーである Tesla 社
向けでパネルを生産している。
生産拠点の中国内地一極集中を改善するため、鴻海は今後数年でインドネシアに大規模
な生産基地を建設する計画を進めているほか、ベトナム、トルコ、ブラジル、メキシコ、
ハンガリ等でも生産基地の拡張を進めている。
郭台銘氏は、鴻海の今年の売上高目標は前年比 15%増としている。鴻海の昨年の売上高
は前年比 1.3%増の 3.95 兆 NTD(約 7996 億人民元)にとどまり、前年比 15%増の目標を達
成できなかった。鴻海の長期目標については、電子商取引、4G 移動通信サービス、クラ
36
2014 年 1 月号
ウドコンピューティング、その他のハイテクを駆使して、10 年後には年間売上高を現在
比 2 倍以上の 10 兆 NTD(約 20142 億元)とすることとしている。
【液晶パネル】1 月液晶 TV パネル価格下落 一部ノート PC パネル価格上昇
2014-01-27 国際電子商情
台湾の市場調査機関 TrendForce 傘下の WitsView は、
2014 年 1 月の中大型パネル価格は、
液晶テレビパネル価格の下落が続いたのに対し、21.5 インチワイドモニタパネルは生産
調整、中国内地の労働力不足、スペック変更等の影響で価格が小幅上昇、ノート PC パネ
ル価格はブランドメーカーの在庫補充が活発に行われたことから 15.6 インチ HD Wedge
及び Flat パネルが小幅上昇、14.0 インチ HD Wedge 及び Flat、17.3 インチ HD+パネルは
横ばいだった。
WitsView アナリストの劉陳宏氏は、液晶テレビブランドメーカーが年度出荷目標達成と
年末年始商戦向けで在庫補充を積極的に行った結果、昨年 10-12 月の出荷量は 6210 万台
に達し、7-9 月比約 22-23%増となったことから、昨年通年の液晶テレビ出荷量が 2 億 400
万台前後まで伸びて、前年比減少幅は 1.2%に収まった。1-3 月は伝統的閑散期であるた
め、液晶テレビブランドメーカーの 1-3 月の出荷量が 10-12 月比 26%減となる見通しで、
弱い需要がテレビパネル価格に下落圧力となることが予想される。
目下のサプライチェーン在庫状況を観察すると、欧米が年末の需要期が終わり、国際ブ
ランドメーカーが完成品在庫が 5-6 週まで低下、昨年末時点の中国 6 大ブランド全体の
在庫水準は 6-7 週で、在庫水準としては健全な水準にあるが、それでも完成品とパネル
価格の下落が続いている。32 インチパネルモジュール価格は 2-3 米ドル下落、39-42 イ
ンチ製品は生産調整と大手ブランドの戦略転換により、価格は小幅 2-4 米ドル前後の下
落、46-48 インチ及び 55 インチパネルモジュール及び半製品(OpenCell)価格は、8.5s
代性差ラインの相次ぐ稼働により、下げ幅が 5-10 米ドルとなっている。
65 インチ液晶テレビ製品の増産により第 6 世代モニタパネル生産ラインがテレビパネル
生産に転換されていることから、特に 19.5W/21.5W 製品、21.5W 製品の需給がひっ迫し
ている。18.5W/19W/19.5W 製品の下落幅は 0.3 米ドルとわずかだが、19.5W 製品について
は今後のブランドメーカーの在庫補充状況を注視する必要がある。20W/23.6W/24W はほ
ぼ横ばいとなっているが、23W は 23.6W/24W の価格圧力により下げ幅が 0.5 米ドル近く
まで拡大している。27W の下げ幅も 0.5-1 米ドルに達している。
【タブレット】世界 タブレット出荷量、1Q は昨年 4Q 比 20%以上減少予想
DIGITIMES Research 27-1-2014
台湾の IT 市場調査機関 Digitimes Research は、今年 1-3 月のタブレット PC 世界出荷量
が 6214 万台で、昨年同期比では 10.9%増となるものの、昨年 10-12 月比 20.8%減となる
との見通しを明らかにした。
そのうち、ブランドメーカーの出荷量が 4083 万台、ノンブランドの White-box メーカー
の出荷量が 2131 万台だった。また、台湾の ODM/OEM 専門メーカーの出荷量が 2250 万台
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2014 年 1 月号
で、ブランドメーカー出荷量の 55.1%を占めた。
【携帯電話】聯発、昨年売上高前年比 37%増 純利益前年比 77%増
DIGITIMES 27-1-2014
携帯電話 IC 設計大手の聯発(Mediatek)は、昨年通年の純利益が 274.9 億 NTD(9.05 億
米ドル)で、前年比 76.8%増、連結売上高は前年比 37.1%増の 1360.6 億 NTD だったことを
明らかにした。また、昨年 10-12 月の連結売上高は 398 億 NTD、純利益は 86.2 億 NTD、
それぞれ 7-9 月比 2%、2.4%増加したこと、粗利率は 7-9 月比 1.8 ポイント上昇し 45.57%
だったことも明らかにした。
聯発は今年 1-3 月の連結売上高については、春節の大型連休があるため、10-12 月比 2-10%
減を予想しているという。ただ、高収益製品の出荷が増えるため、粗利率は 47.5%まで
上昇するとしている。
また、今年 1 月 1 日付けで晨星(MStar)の吸収合併が完了したことから、1-3 月から晨
星の業績が 100%反映されることになること、今年はスマートフォン及びタブレット PC
用システムオンチップ(SOC)の開発に経営資源を集中することを明らかにしている。
【スマホ】三星、2014 年のノート PC 出荷量目標を 700 万台に削減
DIGITIMES 27-1-2014
三星電子は 2014 年のノート PC 世界出荷量目標を前年の 1200 万台に比べ 4 割減の 700
万台とすること、また今後は Chromebook 以外のノート PC 機種を投入しないことが台湾
の関連サプライチェーンメーカーから明らかになった。
三星は昨年 1700 万台のノート PC の出荷を目指したが、実績は約 1200 万台にとどまった。
三星はノート PC、スマートフォン、タブレット PC の大部分を自社生産するポリシーを
維持しているため、2014 年の出荷量目標の引き下げは、台湾の ODM メーカー、部品サプ
ライヤには大きなダメージはないと見られている。
【半導体】半導体ファウンドリの成長、半導体全体の成長を上回る
2014-1-27 新電子
半導体ファウンドリ産業の堅調なパフォーマンスが続いている。半導体市場調査機関 IC
Insights は、2013 年の世界の半導体ファウンドリ市場の生産高は 362 億米ドルで、2012
年の 311 億米ドルに比べ 16%成長したが、2014 年も 14%の成長が期待でき生産高は 412
億米ドルに達する、これは半導体の総生産高の前年比成長率 7%を大幅に上回ると指摘す
る。
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1124 号 1 月 31 日
【スマホ】2013 年ファブレット世界出荷量 2 千万台突破 当初予想上回る
2014-1-26 中華液晶網
市場調査会社 Juniper の最新調査報告によると、2013 年のタブレット PC とスマートフ
ォンの中間に位置するファブレットの世界出荷量は 2000 万台に達した。ファブレットは
当初予想を上回るペースで市場が拡大しており、先週発売となった三星のファブレット
Galaxy Note 3 の販売台数は既に 500 万台に達している。
一部のユーザーは大型のファブレットを好まないが、市場調査会社 Juniper は一部のユ
ーザーの好みはファブレット製品の市場拡大の勢いを削ぐことはないだろう、2018 年に
はファブレット市場規模は 1.2 億台、2013 年の 2000 万台の 6 倍に達すると予測してい
る。
Juniper のレポートは、スクリーンサイズが 5.6 インチ以上のスマートフォンをファブ
レットと分類している。Galaxy Note 3 や HTC One Max のような代表的な機種のほか、
LG G Flex や OPPO N1 等もファブレットの範疇に入る。
ファブレットは今のところ非常に成功した携帯電話の形態であることを証明しており、
韓国を含む東アジアでは Galaxy Note シリーズの手書き機能が自国の文字を打ち込むの
に適していると同時に英語圏でもファブレットは非常に好評を博している。
【スマホ】富士康、インドネシアに 100 億米ドル投資 Blackberry とタイアップ
2014-1-28 PCB 信息網
アップル iPhone/iPad 製品の主要 ODM メーカーである台湾の鴻海富士康(Foxconn)董事
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2014 年 1 月号
長の郭台銘氏は、今年インドネシアへの投資は最優先プロジェクトで、今後 5 年でイン
ドネシアに 100 億米ドルを投じて携帯電話の生産基地を建設することを明らかにした。
富士康はインドネシアでの投資が携帯電話大手ブランドの Blackberry(旧 RIM)のイン
ドネシアでの携帯電話設計及び販売計画とタイアップしていることを明らかにしている。
Blackberry は低迷するスマートフォン事業の反転攻勢の機会を探っている。
郭台銘氏は今後の事業展開の重点をインドネシアに置くことを明らかにしているが、イ
ンドではなくインドネシアが中国内地に取って代わって世界の工場になるとの独自の考
えを展開している。鴻海富士康は、鴻海精密と富士康電子から構成されるが、インドネ
シア政府高官は、鴻海精密はインドネシアの携帯電話販売大手の Erajaya Swasembada
との提携を希望しており、今後 5 年でインドネシアに 100 億米ドルの投資を行う計画で、
インドネシア政府は税の優遇措置を実施することを明らかにしている。
【携帯電話】台湾の 1Q 携帯電話出荷量、4Q 比 15.4%減予想
DIGITIMES Research 28-1-2014
台湾の IT 市場調査機関 Digitimes Research は、台湾の携帯電話ブランドメーカー及び
ODM メーカーの今年 1-3 月の携帯電話合計出荷量は、昨年 10-12 月に比べ 15.4%減となる
見通しを示した。
殆どの携帯電話 ODM メーカーが 1-3 月の出荷量を減らす中、EMS 最大手の鴻海(Foxconn)
傘下の奇美通訊(Chi Mei Communication Systems:CMCS)は、ノキアからの設計は共同
で行うが生産は完全に委託する JDM(Joint Design Manufacture)の受注増により携帯
電話の出荷量を増やしている。
シェアを大幅に落としているスマートフォンブランド大手の宏達(HTC)は、主力機種が
寿命を迎えていることもあって、1-3 月も出荷量を大幅に減らしている。ミドルレンジ
機種の需要が予想以上に低調であることも宏達の業績回復を困難にさせている。
【ノート PC】ウルトラポータブル PC、2013 年ノート PC 市場の 12%占める
ABI Research Press release 29-1-2014
IT 市場調査機関 ABI Research によると、2013 年のウルトラポータブル PC の出荷量は前
年比 2 倍の 2250 万台に達し、ノート PC 世界出荷量 1 億 8270 万台の 12.3%を占めたこと
を明らかにした。
ABI Research シニアアナリストの昨年 11 月時点のウルトラポータブル PC の販売価格は
940-1540 米ドルのレンジにあるが、大宗は 1200 米ドル前後で販売されており、ノート
PC 領域ではハイエンド製品のポジショニングを維持していると分析。
アップル MacBook Air が iOS を基本ソフトとしているのに対し、ウルトラポータブル PC
は Windows 8 を基本ソフトとして採用しているため、機能不足と貧弱な第一印象から売
行きは好調といえる状況にはなかった。昨年後半の Windows 8.1 の投入は、その弱点を
払しょくするためのもので、市場関係者は現有のシステムを大幅に見直す必要があると
指摘している。
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2014 年 1 月号
【ノート PC】大手ノート PC ブランドメーカー、2014 年出荷量目標を下方修正
DIGITIMES 28-1-2014
大手ディスプレイ市場調査機関 Display Search によると、アップル、華碩(Asustek)、
HP、聯想(Lenovo)、三星、ソニー、東芝等の大手ノート PC ブランドメーカーは、ノー
ト PC の買い換え需要の遅れと弱さから、2014 年のノート PC 出荷量目標を下方修正して
いることが明らかになった。
Display Search 調査によると、ノート PC ブランドメーカー上位 9 社の 2014 年ノート PC
出荷量目標は合計 1 億 3400 万台で、前年実績 1 億 5200 万台を 1800 万台下回ると見られ
ている。
ノート PC 出荷量の下方修正はノート PC サプライチェーンメーカーに少なからずの影響
を与えることが予想される。また DisplaySearch は、パネルメーカーが第 5 世代及び第
6 世代の生産ラインをノート PC 用 TFT LCD 生産から酸化物半導体や低温ポリシリコン等
の新技術のパネル生産にシフトしており、OEM/ODM メーカーは難しい舵取りを求められ
ている。
【タッチパネル】半導体大手のタッチパネル市場参入で生き残り競争の様相
2014-1-27 中華液晶網
中国内地が昨年 1 年間に半導体輸入のために費やしたコストは 2600 億米ドルに上り、こ
れは中国内地が石油を輸入するために費やしたコストをはるかに超えるもので、中国内
地にとって最大の輸入品目となっている。
また、中国内地市場が多くの半導体メーカーにとって最も激しい争奪戦が行われている
市場であり、世界最大のスマートフォン、タブレット端末の生産基地であると同時に世
界最大のスマートフォン、タブレット端末市場であることを意味している。市場調査機
関 GFK の統計によると、2013 年の世界の携帯電話出荷量は 10 億台を超えており、携帯
電話からタブレット PC、スマートテレビまでのモバイルデバイス市場の成長がタッチパ
ネル産業の急速な発展を支えている。
インテル、聯発(Mediatek)、クアルコム等の半導体大手はそれぞれタッチパネル用 CPU
でフルターンキーサービスやシステムオンチップ(SoC)上に CPU を集積統合する技術サ
ービス等を提示することで自らの勢力拡大を図っており、周辺産業の発展を促進してい
る。大手半導体メーカーがタッチパネル市場に本格参入することは早晩予想されたこと
であり、競争激化により Atmel、Cypress の 2 大タッチパネルメーカーが昨年赤字に転落
している。
注目されるのはタッチパネル技術の日進月歩の発展で、応用用材料では ITO 透明導電フ
ィルムのほか、メタルメッシュ、銀ナノ、グラフェン、カーボンナノチューブ等の新材
料が登場している。
中国内地のスマートフォンブランドである欧珀(OPPO)の前副総経理の劉作虎氏は、現
在の全ての携帯電話には CPU が搭載されているが、数年前と比べると集積度が大幅に改
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2014 年 1 月号
善されている、製品の良否を決めるのは集積技術であると指摘する。
三星とアップルは高集積技術を持つ代表的な企業であり、コストゼロで液晶パネル、タ
ッチパネルチップを集積統合する能力を持っており、その他の CPU 大手メーカーもサプ
ライチェーンを掌握する形で液晶パネル、タッチパネルチップを統合しているという。
【有機 EL】中国内地携帯電話ブランド、16 年以降国内で有機 EL 調達
DIGITIMES 29-1-2014
中国内地の大手タッチパネルメーカーである信利光電(Truly Optoelectronics)は、中
国広東省恵州市政府と合弁で 4.5 世代有機 EL パネル生産ラインを建設、2015 年後半か
ら生産を開始すること、月産能力はガラス基板換算 15000 万枚であることを明らかにし
た。
また、中国内地の液晶パネル大手の天馬(Tianma)と京東方(BOE)が、中国内地の有機
EL パネルメーカーである維信諾(Visionox)と和輝(EDO)と 4.5 世代有機 EL 生産ライ
ンを建設することで合意、また TCL 傘下の液晶パネルメーカーである華星(China Star)
も有機 EL パネル生産ラインの建設を明らかにしている。これらの事業が順調に新 t 年す
れば、2016 年以降、中国内地の携帯電話ブランドメーカーは有機 EL パネルを中国国内
メーカーから調達することが可能になると台湾の市場調査会社 Digitimes Research は指
摘している。
中国内地政府の中国国内メーカーの生産拡張と技術力アップに対する支援に加えて、中
国国内メーカーの海外からの人材獲得の努力もあって、中国国内の有機 EL パネル産業は
2016 年には大きなブレークスルーが期待される状況となっている。華為(Huawei)、聯
想(Lenovo)等の中国国内の携帯電話ブランドは 2016 年には京東方(BOE)等の中国国
内メーカーから殆どのパネルを調達することになるだろうと見られている。
一方、友達光電(AUO)等の台湾のパネルメーカーは、有機 EL パネルの歩留まりを上げ
ることに苦しんでいる。台湾の IT 市場調査会社 Digitimes Research は、友達光電に見
られるような歩留まりの伸び悩みは今後も続くことが予想され、今後パネルの調達先を
中国国内メーカーに切り替える中国内地の携帯電話ブランドメーカーが増えると指摘す
る。
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