国際標準化会議出席 報告書

国際標準化会議出席
報告書
日
会議名:
the 5th SC38/WG3 TF(functional safety for motorcycles) &WS
付:
2015 年 1 月 20 日
公益社団法人 自動車技術会
(Title:)
開催日:
出席者
Oct 6,7(WS) & Oct 8,9(TF) 2014
議
長: 日本
日
本:
開催場所: Salzburg(Austria)
幹
事:
2名
自工会より4名
外国(人数)
ドイツ(2)、オーストリア(2)、USA(2)、イタリア(2)、GB (1)
計:海外(9 名)日本(7 名)
・主な審議結果
1.日本からの主な提案結果
内容
① PAS ドラフト ver5.1 に対して 59 項
目をコメントシートベースで提
案。
② PAS19695
を
ISO26262Edition2 へ統合する
に当たり、どのような手法があ
るのかを図解で説明し最善策を
提案。
背景
結果
① 表現上の修正を中心に提案。
① ほとんどの部分で合意に至っ
た。
② ISO26262Edition2 への組み込 ② 各国とも作業工数より二輪とし
て作成した PAS が 26262 内で担
み方によって、
保されることが重要という考え
・作業工数に大きな差があるこ
であった。結果として、WG3 は
と
PAS19695 を 新 パ ー ト と し て
・二輪 PAS 内容の反映の担保し
ISO26262Edition2 へ編入した
やすさに差があること
いという意思表示を WG8 に対
を理解していただくため。
してすることとなった。
2. その他の情報、審議結果
1. SCOPE の再確認を行った。PAS19695 および ISO26262Edition2 のスコープから MOPEDS は除く。理
由は MOPEDS は複雑な E/E システムが少ない、車両性能が低い、車両の使われ方が限定されている、取り
扱いの違う、といったモーターサイクルとは異なるものであるため。このような考えより、SC38 には
PAS19695 と ISO26262Edition2 の要求項目を鑑みて、MOPEDS のような車両に適用するのかどうか決め
ていただき、その決定を SC38 から SC32 へ通知してもらいたい。( Resolution 1)
2. 現行の ISO3833 で PAS19695 及び ISO26262Editoin2 のスコープに用いるモーターサイクルを定義する
のは現在のモーターサイクル産業では適切ではないし、正確ではない。特に、400kg という重量制限は現在
のモーターサイクル産業の製品に合致していない。したがって、PAS19695 のスコープはすべての二輪・三
輪のモーターサイクルとする。(例:重量制限はなし) (Resolution 2)
3. コメントシートを反映したザルツブルグの会議から発信されるワーキングドラフトを、仕上げ作業後にバ
ロッティング用の DPAS として SC38 の幹事へ提出することに WG3 出席国満場一致で同意した。
(Resolution 3)
主な審議結果
4. 幹事に、日本エキスパートのサポートの下にドラフト 6.0 を 10 月中に発信するよう依頼する。(Resolution
4)
5. 米英エキスパートは英語の正確性の観点でドラフト 6.0 を推敲し修正し、ドラフト 6.1 として 11 月 7 日ま
でに発信し、WG3 メンバーはドラフト 6.1 の最終推敲を行う。 (Resolution 5)
6. 日本エキスパートはドラフト 6.1 を ISO ドラフティングルールに沿ってチェックしドラフト 6.2 として 11
月 14 日までに発信する。(Resolution 6)
7. コンビーナと幹事はドラフト 6.2 を推敲し、ドラフト 6.3 として SC38 の幹事へ 11 月 21 日までに提出す
る。(Resolution 7)
8. WG3 は PAS19695 を新パートとして ISO26262Edition2 へ編入したい。(Resolution 8)
9. SC38/WG3 は SC32/WG8 のサブワーキンググループとして編入し、PAS の作者として PAS19695 を
ISO26262Edition2 へ統合するときに発生する問題を処理できるようにしたい。(Resolution 9)
次回会議開催予定:
今回の会議は PAS を作成する TF としては最後の 会議であるが、SC38/WG3 は PAS19695 の作者として
PAS19695 を ISO26262Edition2 へ統合するときに発生する問題を処理できるように解散はしない。
次回の SC32/WG8 の会議は 2015 年 1 月 28 日~30 日にベルリンで開催されるので、この結果を受けてコンビ
ーナは SC38/WG3 の会議を招集する。
今後の処理(宿題)事項
1. RESOLUTION にある日程・手順で、PAS19695 を SC38 の幹事へ提出する。
2. コンビーナと幹事は今後の SC32/WG8 とのかかわり方について、SC38/SC32 幹事と相談する。
3. コンビーナは 2015 年 1 月の SC32/WG8 会議で RESOLUTION8 と RESOLUTION9 について提案する。
所感・その他
SC38/WG3 TF-Functional Safety of Motorcycles の第五回目のタスクフォース(TF)と第六回目のワークショ
ップ(WS)を AUSTRIA, Saltzburg にある Mercure ホテルの会議室にて行った。(今回ホストとしてご尽力いただ
いた KTM 様には心より御礼申し上げます)
各国より登録された Expert 31 名に対し、今回は 12 名が参画した。欠席者はインド(7)、ベルギー(1)、日本(1)、
イタリア(1)、USA(1)、ドイツ(3)、UK(3)である。また今回 TF Expert とは別に、guest としてオーストリア(1),ドイツ(1),
日本(1)の3名にご参画いただき、議長を合わせ総勢 16 名での会議となった。
当初の計画では、初日に WS、2 日目以降は TF としていたが、WS にて議論した “Independency for confirmation
measures ”に対しての合意が得られず、2 日目も WS にあてることとした。
二日目は引き続き“Independency for confirmation measures ”の議論を行い、コンサルである GB は I3 の削除
については反対したが、多数決で I3 削除とした。また、PAS への落とし込み方については新たなパートを作り、
記載することで合意した。
“Proven in use”と“safe state/fail operation”についてはプレゼンおよび議論を経て、内容は ISO26262 本体
にかかわることであり、WG8 での検討項目なので WG3 では扱わないこととした。
三日目・四日目には、TF としてコメントシートの処理を行い、新規項目では各国あわせて 101 項目のコメント
を処理し、また、今まで保留としてきた 79 項目についての対応も処理し PAS ドラフトを改定した。最終的に今回
変更する PAS を SC38 へ提出することについて満場一致で合意でき、四日目には TF を終了することが出来た。
MOPEDS の取り扱いについては SC38 幹事より WG3 での意見を求められたため RESOLUTION1 として発信
した。また、HD よりトライクをモーターサイクルとして扱いたいという要望があり、WG3 内で合意し、SCOPE
の表現を変更した。
会議の冒頭で、『今回の会議の目的は PAS ドラフトを完成させること』と宣言し、各国の EXPERT とも協力的
に会議に取り組んでいただいたと感じる。
以上
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