ハードル走(6年)

体育科指導案
1.日時
平成 22(2010)年 12 月 9 日(木)
2.場所
伊丹市立神津小学校
(6年 1 組
3.単元名
運動場
児童男子 17 人
女子 19 人
計 36 人)
「1・2・3!トン!ダンボール2」(ハードル走・陸上運動)
4.単元目標
・仲間と話し合いながらハードルを跳ぶことができる。(関心・意欲・態度)
・自分に適した踏み切り位置を理解し、スピードを落とさずにハードルを越える工夫をすることが
できる。(思考・判断)
・振り上げ足と抜き足に注意して、ハードルをリズミカルに越えることができる。(技能)
5.単元目標の評価規準
・互いに励ましあって運動したり、器具の準備、片づけをしたりしている。
・約束を守り、安全に気をつけて運動している。(関心・意欲・態度)
・踏み切り位置を工夫することができる。
・ハードルを越える仲間の動きを見て、自分の動きにいかしている。(思考・判断)
・リズムに気をつけてハードルを越えることができる。
・振り上げ足のあげ方、抜き足の抜き方を正しく行える。
(技能)
6.指導にあたって
本学級の児童は外遊びが大好きで、休み時間はフライングディスクで遊んだり、ドッヂボールを
したりしている。しかし、自分勝手な意見を言い合ってトラブルになり、解決できないまま休み時
間が過ぎてしまったりすることも良くある。お互いを認め合い、友達とともに学び合える力をつけ
てほしい。
今まで、リレーを通して走り方のフォームについてはポイントを捉えながら学習を進めてきた。
その中で走り方のポイントを自分たちで捉えながら、友達同士でアドバイスしあっていた。また5
年生の時には「1・2・3!トン!ダンボール」として、インターバルと振り上げ足とその着地に
ついても、友達同士でアドバイスしあいながら学習した。体育の学習の中でなら、お互いに関わり
あいながら成長していくことが自然にできると感じた。ただ走ることから、ものにあわせて走るこ
とを友達との関わりの中で学んで欲しい。
「ハードル走」の運動特性は、一定の距離に置いたいくつかのハードル間を3歩でリズミカルに
速く走り、その早さを競い合ったり、自分の記録に挑戦したりして楽しむことができることにある。
事前のアンケートによると、36人中11人の子どもたちがハードルを「うまくできないから嫌い」
と答えていた。さらに「ハードルが好き」と答えた子どもも36人中11人だった。残りの14人
は「どちらでもない」と答えている。クラスの3分の1の子どもが「うまくできないから嫌い」と
答えている。このことから、インターバルの長さやハードリングの技術が向上すれば、記録も伸び、
ハードルを素早く超えていく喜びを感じることができると言える。
ハードルは個人競技ではある。しかし、練習する時には技術ポイントを明確にすれば、グループ
を組み、子ども同士がお互いのフォームを分析しあい、ハードリングの技術ポイントを押さえなが
ら学びあいを進めていける。子ども同士でお互いにアドバイスしあい、励まし合ったり、認め合っ
たりすることで、ハードルを苦手と感じている子どもたちにもハードルに挑戦していく喜びが感じ
られるだろう。
指導にあたっては、班編成を工夫したい。単元最初の50m走のタイムや、性格、人間関係、昨
年度のハードルの技能を考慮して班を編成する。次に、個人競技であるハードル走の学習過程の中
で、グループ内の関わり合いを活性化するために、グループのメンバーのハードル走と50m走の
タイムの差を出し、その平均を出して班同士で競争する。子どもたちにとって自分の体がどう動い
ているのかを感じることは難しく、そのため、自分の課題が見つかりにくく、努力の方向もわから
ないと思われるので、グループ内で観察させてお互いの課題を見つけさせたい。ダンボールを使っ
た練習の方法や、デジカメを使って自分のフォームを確かめるなど、技術の向上のための方法も少
しずつ子どもたちに伝えていく。ハードルの技術が高い子は50m走とハードル走の差がなかなか
縮まらないだろう。そこで、ハードルの技術が高い子にはグループの記録を向上させるため、苦手
な子のタイムが向上することが必要だと気づかせたい。
個人の課題をお互いに発見することができたとしても、具体的な練習方法を考えるのは難しいと
考えられる。そこで「インターバルの走り方(リズム)」
「インターバルの距離」
「ハードリング(振
り上げ足・抜き足)」の3点に分けて参考資料を用意しておく。また、グループの中でスターター、
記録(タイム記録・デジカメ記録)
、計時、観察に役割を分け、交代しながら練習を進めていく。技
術が向上していくと、インターバルの距離が合わなくなってくることが考えられるので、グループ
内で、個人に合わせてインターバルを変更することを認めていく。苦手な子も課題に向かって努力
していく姿を認め、子どもたち同士も技術の向上を認めあえる関係をつくっていけると考えている。
7.単元計画
体つくり運動
活動
学習活動
観点
ねらい
第一次
○オリエンテーションで今回 ○学習の見通しを持つことが
のねらいを確認する。
できているか・
・50m走のタイムを計る。
・足伸ばし対決
大 腿 筋 の 柔 ○自分やグループの課題にあ ○各々の課題をグループ内で
軟 性 を 向 上 った練習をし、自分の記録や 共有できているか。
させる
・台上ジャンプ
グループの記録を伸ばす。
○技術的ポイントをとらえて
地 面 で は ね ・グループでお互いの課題を アドバイスしているか。
る 感 覚 を 身 確認しあい、課題が解決でき ・振り上げ足の上げ方、付き
第二次
につける。
・ボール取り
るよう、協力して練習する。
方、タイミング
・持久力を向 ・課題を解決するために、ダ ・走る→越えるのリズム
上させる。
ンボールやデジカメの動画、 ・踏み切り位置
参考資料を活用する。
・抜き足の抜き方
・毎時間記録を取ることによ ○タイムを 50m走のタイム
り、自分の体の動きに新たな に近づけることを目標にする
発見をする。
・ハードルをリズム良く跳び
越える。
ことができているか。
8.本時の学習(第2次
3/6)
①本時の目標
・グループで協力して準備し、安全に気をつけながら楽しく学習に取り組むことができる。
・お互いに動きのアドバイスをしあいながら、グループの記録を伸ばすことができる。
②本時の展開
学習活動
評価規準
・身体をあたためる。
・準備運動
指導者の支援
・身体をしっかりあたためさせる。
・ストレッチ効果を考えている。
・体つくり運動に取り組む。
・足のばし対決
・しっかり足をのばせている。
・台上ジャンプ
・足の弾みを意識している。
・ゴールを目指せ!
・グループで協力している。 ・足の弾みを意識できるようアドバ
・コート全体の動きを見ている。
・ストレッチ効果が出るようアドバ
イスする。
イスする。
・活躍している児童を目立たせる。
・場作りをする。(図1)
・各班ごとにハードルを ・協力して準備を行えてい ・自分で役割を探して動けるように
設置する。
る。
・班で協力して行う。
指示する。
・時間を計って意欲を高める。
・めあてを確認する。
・練習する。
・自分たちの課題にあった練習をし、グループの記録を伸ばそう。
・グループで話し合う。
・課題にあった練習をする。
・グループの記録を伸ばすた ・各々の課題をグループ内で共有させる。
めに、グループ内の関わり ・体育カードや、前時までの動画を使って
合いを積極的に行ってい
る。
具体的な練習方法を考えさせる。
・体育カードの技能ポイントをもとに、適
切な練習ができているのか考えさせる。
・グループで役割を分担させ、記録を計測
・ハードル走のタイムを計
させる。
る。
・早く計測できたグループは、時間までも
う一度計測させる。
・片づけをする。
・班で協力して片づける。
・協力して片づけをしてい
る。
・班ごとに反省をする。
・うまく話し合えているか観察し、
・体育カードに今日の記 ・友達のがんばっていた所を探せ
録を記入する。
ている。
・次の課題を見つけることができ
ている。
・整理運動をする。
アドバイスする。
・今日、タイムの伸びが少なかったグルー
プや、練習をうまく行えてなかったグル
ープに積極的に関わりたい。
・筋肉の伸びを意識してい ・足を中心にストレッチをする。
る。