第2章 vSphere の機能

第2章
vSphere の機能
学 習 目 標
この章では、 vSphere を構成するコンポーネントの基本機能や特性について学習し
ます。
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vCenter Server の機能について説明できる。
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ESXi ホストの機能について説明できる。
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仮想マシンの構成について説明できる。
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vSphere の高度な機能(vMotion、DRS、HA、FT等)について説明できる。
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仮想マシンのバックアップ概要について説明できる。
vCenter Server の利用形態は、Windows OS にインストールするタイプと、仮想アプライアンス(あらかじめゲストOS
および vCenter Server がインストールされている仮想マシン)を使用する2種類があります。
vCenter Server は、構成情報・統計情報を管理するため、データベースを使用します。データベースは、vCenter
Server と同一のサーバで動作させることも可能です。
※同一マシン上でデータベースを実行する場合、データベース側の要件も確認してください。
【注意】
vCenter Server のシステム要件は、VMware社のホームページに掲載されている互換性マトリックスを参照して
ください。
マニュアル名:
・vSphere Compatibility Matrixes
・ESXi Installable および vCenter Server セットアップ ガイド
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上記はvSphere の仮想マシンがサポートするハードウェアです。仮想マシンは、仮想ハードウェアを使用します。仮想
マシン上にインストールした OS (ゲストOS)は、仮想ハードウェアを物理環境と同じように通常の物理デバイスとして認識
します。ハードウェアが仮想であるとは認識しません。
■仮想CPU (vCPU)
仮想マシンは、仮想 CPU を 1 つ以上搭載できます。
■メモリ
仮想マシンに割り当てる仮想のメモリです。
■仮想ディスク
仮想マシン上にインストールした OS(ゲストOS)や OS上で動作するプログラムファイル、データを格納します。
■仮想 NIC
仮想マシンがネットワーク通信で使用する仮想のNICです。
■その他
ESXi ホストに搭載されている、CD-ROM、Floppy、SCSI、USB を仮想マシンで使用できます。
※USBデバイスの使用は、vSphere 4.1の新機能です。
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仮想マシンの作成の流れは大きく3つです。
①仮想マシンの作成
vSphere Client からウィザードを使用して仮想マシンを作成します。仮想マシンを作成する際に必要となる主
な情報は以下のとおりです。
・仮想マシン名
・仮想ハードウェアの指定(仮想CPU数、割り当てメモリサイズ、仮想ディスクサイズ、仮想NIC数等)
・仮想マシンのファイル群を格納するデータストア
・仮想マシンを配置する ESXi ホスト
②ゲスト OS のインストール
仮想マシン上にゲスト OS をインストールします。仮想マシンの CD/DVD ドライブ構成を設定すると、ゲスト
OS をCDやDVD、iso ファイルからインストールできます。その後のゲスト OS のインストール手順は、物理環境
下の手順と同じです。
③VMware Tools のインストール
VMware Tools は、仮想マシンを ESXi ホスト上の環境に最適化させるソフトウェアパッケージです。
VMware Tools はゲストOSにインストールするツールです。
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この実習では、vMotionの仕組みやvMotionの操作方法について確認します。
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まず、実習の流れを確認します。詳細な手順は次ページから説明します。
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【 vCenter Server への接続】手順
①vSphere Clientの起動
受講者PCのデスクトップ上にある vSphere Client を起動してください。
②接続
vSphere Client に接続先の情報を入力してください。
【vMotionの実行】手順
仮想マシン(LinuxXX-a)をvMotionします。
①vMotion対象外の仮想マシンのシャットダウン
②vMotionする仮想マシンの確認
対象仮想マシン(LinuxXX-a)がパワーオン状態であることを確認してください。
パワーオフ状態の場合はパワーオンしてください。
③ゲストOS へのリモートログイン
受講者PC から TeraTerm を起動してvMotion を行う仮想マシン(LinuxXX-a)にリモートログイン
してください。
④vMotionの実行
・対象の仮想マシンを右クリックし、[移行]を選択します。仮想マシンの移行ウィザードが表示されます。
・移行タイプには"ホストの変更"を選択してください。
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・ターゲットの選択には移行先のvSphere ホストを選択します。(移行先は講師が説明します。)
・vMotionの優先順位には”高優先順位(推奨)”が選択されていることを確認してください。
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・内容を確認して終了ボタンをクリックしてください。
・最近のタスクにて仮想マシンの移行処理が完了するのを確認してください。
⑤vMotion後のゲストOSの操作ログイン
・vMotion 実行前にリモートログインしていた、TeraTermの端末よりコマンドを実行してください。
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