2015 年 センター試験 世界史 B 解答と解説 第1問 問1 正解は④。リード文は、五賢帝時代から軍人皇帝時代への移行期のローマに関する記述。コン モドゥス帝はマルクス=アウレリウス帝の実子で後継者だが元老院と対立し、暴君と呼ばれ親衛隊に 殺害された。マルクス=アウレリウス帝≒大秦王安敦の使者が後漢を訪れたのがこの時代。 ①ハルシャ=ヴァルダナ王は義浄と同時代で7世紀。 ②赤眉の乱は後漢成立(25)の契機で1世紀。 ③ミラノ勅令によるキリスト教公認は4世紀(313)。 問2 正解は③。アケメネス朝の説明。 問3 正解は④。①×ポエニ戦争⇒○ガリア遠征 ②×ノルマンディー公国⇒○七王国 ③×アヴァー ル人⇒○デーン人 問4 正解は①。②プランタジネット家の説明。 ③・④ホーエンツォレルン家の説明 問5 正解は②。①×ミルトン⇒○デフォー ③×仏図澄⇒○義浄 ④×孔頴達⇒○法顕 問6 正解は③。①×終結した⇒○顕在化した/はじまった ※ポツダム会談では東欧諸国、とくにポーランドの扱いについて米・英とソ連が対立した。 問7 正解は④。オーストリア連邦が自治領として成立したのは 1901 年。 問8 正解は③。a.ギリシア語⇔ラテン語 問9 正解は③。①×アメリカ合衆国⇒○イギリス ②×アルジェリア⇒○ハイチ ④×マレーシア⇒○ インド 第2問 問1 正解は①×アラム人⇒○フェニキア人 問2 正解は②。地図中 a は寧波(ニンポー)で、明・清の対日貿易の拠点。bは広州で、清の乾隆帝 が欧州諸国との貿易港に指定した。 問3 正解は②。aのマリンディは東アフリカのアラブ人港市。bのポンディシェリは南インドにフランス東 インド会社が建設した貿易拠点。 問4 正解は①。②アルゼンチンとイギリスの紛争 ③デンマーク・ノルウェー・スウェーデンの同盟 ④ バルト3国と東欧諸国 問5 正解は①。a のゴアはポルトガルがインド総督府をおいた都市。b のカルカッタはイギリス東イン ド会社の貿易拠点。 問6 正解は④。×ヴィットーリオ=エマヌエーレ2世⇒○ムッソリーニ ②×⇒○ ③×⇒○ ④×⇒○ 問7 正解は③。①×漢代⇒○唐代 ②×紡績機⇒○織機 ③×18 世紀後半⇒○1930 年代 ※1850 年代に開発されたレーヨンはパルプやコットンを化学処理したもの。石油を原料とする合成繊 維ナイロンの開発は 1930 年代。 問8 正解は②。b.×ヨーロッパ諸国は⇒○オスマン帝国は 問9 正解は②。ギリシア独立戦争は 1820 年代。続くエジプト・トルコ戦争(1830 年代)の敗北が、タン ジマートの契機となった。 第3問 問1 正解は④。ミハイル=ロマノフは露ロマノフ朝の建国者。リシュリューは仏ブルボン朝(ルイ 13 世) の宰相。 問2 正解は④。①×イギリス軍に勝利した⇒○イギリス軍の長弓隊に敗北した ②×ロシア側⇒○オ スマン側 ③×勝利した⇒○敗北し、第二帝政が崩壊した 問3 正解は③。①×後ウマイヤ朝⇒○ブワイフ朝 ②×北宋⇒○明 ④×可能となった⇒○違法と なった 問4 正解は④。後金を建て(1616)、八旗の制を採用したヌルハチが明軍を破ったのがサルフの戦い (1619) 問5 正解は①。×アレクサンドリア⇒○カイロ 問6 正解は⑥。c.アッティラのフン帝国(5c)⇒匈奴⇒鮮卑⇒柔然⇒突厥(6-8c)⇒ウイグル⇒遼・西遼 (10-13c)⇒モンゴルの順番 問7 正解は②。×真珠湾攻撃⇒○ドイツの無制限潜水艦作戦 問8 正解は②。①×ソ連に⇒○ドイツに ③×1920 年代⇒○1940 年代 ④×独立した⇒○墺に併 合された 問9 正解は。④×⇒○ ハーグ万国平和会議(1899,1907)は露皇帝ニコライ2世が提唱し、戦時国際 法を定めた。日露戦争後の第2回会議には、韓国の高宗が密使を送って日韓協約の不当を訴えたが、 却下された。 第4問 問1 正解は③。a.×モンゴル高原⇒○アナトリア高原(小アジア) ※日本語では同じ「戦車」だが、古代の戦闘馬車(チャリオット)と近代兵器の戦車(タンク)とはまった く別のもの。 問2 正解は④。①×テル=エル=アマルナに遷都した⇒○アレクサンドリアを都とした ②×北魏⇒○ 魏 ③×カブラル⇒○コロンブス 問3 正解は④。①×リュクルゴス⇒○ペリクレス ②×ブレア⇒○レーガン ③×慶州⇒○(朝鮮時代 の)漢城/(日本統治時代の)京城 問4 正解は②。×製紙法⇒○火砲/火薬 問5 正解は④。a.×ペルセポリス⇒○ローマ b.×ネーデルラント⇒○フランス 問6 正解は②。a.ワシントン会議、九カ国条約で日本は山東省利権を返還⇒c.日中戦争で米中が 接近(ABCD 包囲網)⇒冷戦(米中対立)⇒b.ニクソン訪中(米中和解)、の順番 問7 正解は②。b.×天動説⇒○地動説 問8 正解は②・④。授時暦は元の天文学者・郭守敬。顧炎武は明末清初の考証学者 ※日本語は句読点の位置で意味が変わる。以下の文章はいずれも正しい。 ・貞享暦は、元の時代に郭守敬によって作られた授時暦を改訂したものである。 ・貞享暦は清の時代に、郭守敬によって作られた授時暦を改訂したものである。 問9 正解は③。①南京(金陵)の説明 ②延安の説明 ④重慶の説明 (講評) ・5年後を目途にセンター試験廃止、という中教審の答申を受けて、何か前向きな変化があるかと期 待したが、例年通りだった。 ・解けない問題はない。できなかった部分は、私大・国公立二次試験前に完璧にしておくこと!
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