当院のB型肝炎の検査について

B型肝炎の検査について
B型肝炎ウイルス
HBs抗原
HBe抗原
HBc抗原
42nm
27nm
DNAp
preS1
preS2
DNA
HBs抗原
HBs抗原
50~700nm
デーン粒子
感染力あり
デーン(Dane)粒子
小型粒子
管状粒子
感染力なし
22nm
B型肝炎ウイルスマーカーの推移
HBc抗体
HBs抗原
HBe抗原
0
10
HBs抗体
HBe抗体
20
30
(年)
当院で施行している検査
• HBs抗原
• HBs抗体
院外に委託している検査
・HBe抗原
・HBV DNA定量
・HBe抗体
・HBc抗体
・HBV genotype
・HBVコア抗原
など
HBs抗体・HBs抗原
• 測定原理・・化学発光免疫測定法(CLIA法)
• HBs抗体・・過去のHBV感染を意味し、感
染防御抗体(中和抗体)としてHBVに抵抗
性を示す.
• HBs抗原・・HBVの感染状態を示す。
HBe抗原・HBe抗体
• HBc抗原蛋白の一部が切り離されたもの。
一般にHBe抗原陽性者はウイルス量が多
く、感染性が高いとされる。
• HBe抗体が陽性であれば、血中にHBVの
量が極めて少ないことを意味する。
HBc抗原・HBc抗体
• HBc抗原はHBVの中に存在し、ウイルス
量と相関するとされる。
• HBc抗体は感染の早期から存在。
高値・・HBVのキャリア
低値・・HBVの既往感染
HBs抗原・HBe抗原共存陽性例はHBV量
が極めて多いが、あくまで間接的な証明法
である。
これに対し、HBV-DNAの検出は、血
中や肝細胞中でのHBVが存在してい
るという直接的証明になる。
B型肝炎の経過と血中HBV関連マーカーの推移
持続性感染
//
//
HBc抗体
//
HBs抗原
//
Occult HBV Infection
HBe抗体
HBe抗原
//
HBs抗体
//
ウイルス量大
感染
Ⅰ期
ウイルス量少
Ⅱ期
血中にウイルスはいない
Ⅲ期
年
オカルトHBV感染
 定義 : 血中HBs抗原陰性者におけるHBV感染
(血中HBV-DNAまたは細胞内HBV-DNAが陽性)
 オカルトHBV感染 : 臨床的知見
肝障害 : 肝の炎症と繊維化は軽度
免疫
: 宿主免疫機能低下時に肝障害を伴うHBV増殖の再燃
肝発癌 : 肝線維化ステージ進行例やHCV重感染者などの
肝細胞癌ハイリスク群での、肝発癌に関与する可能性
まとめ
• HBVの検査はたくさんあり、
日々検査は進歩しています。
検査科として新しい情報を提
供できるよう、職員一人一人が
知識を身に付けていきたいと
思います。