2章 都市再生の方向 - 大牟田市ホームページ

2章 都市再生の方向
1 都市再生シナリオ
我が国のエネルギー転換に伴う石炭産業の終焉により、本市は、人口の減少を続け、都市の
活力が低下しています。こうした中、都市の活性化に向けて様々な取り組みがなされてきまし
たが、長引く景気低迷や本市発展の原動力となってきた三井三池炭鉱が幕を閉じ、また、雇用
の場の創出や高齢社会への対応など社会的な課題も抱えており、地域を取り巻く環境は厳しい
状態にあります。
都市計画マスタープランの策定にあたっては、本市が将来どのような都市を目指すのか、ど
のような発展方向に進むべきかを明らかにし、その目指すべき将来像や発展方向に沿い、都市
計画として取り組むべきことを整理していく必要があります。
ここでは、まず、都市計画マスタープランの前提として、本市が再生するために、課題と目
標、将来像を「都市再生シナリオ」として設定します。
「都市再生シナリオ」は、本市を取り巻く社会情勢、既定計画における本市の発展方向、さ
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章
らに、こんなまちで暮らしたい、活動したいという、市民・企業の意向を総合的に整理し、今
後、本市が取り組むべき「まちづくりの課題」
、目指すべき「まちづくりの目標」と「都市の
将来像」を設定しました。
「都市再生シナリオ」の検討フロー
都市再生の視点
大牟田市を取り巻く
社会情勢
既定計画における
大牟田市の発展方向
市民・企業の意向
都市再生の方向
まちづくりの課題
まちづくりの目標
都市の将来像
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2 都市再生の視点
我が国、九州、福岡県を取り巻く社会情勢を把握し、その中で本市が求められる対応の方向
を整理します。
(1)大牟田市を取り巻く社会情勢
1990年代初頭のバブル経済崩壊後、様々な面で社会が大きく変化しつつあり、まちづく
りにおいても新たな課題への対応が必要となっています。特に本市においては、産業構造
の変化に伴う人口減少が進んでおり、素材型の産業城下町に代わるまちづくりが重要な課
題です。
将来の都市空間の姿及びその実現のための方策を明らかにする本計画は、このような市
を取り巻く社会状勢を見極め、将来を展望した上で、新たな課題に対応していくことが求
められます。今後の本市のまちづくりを考える上で関連の深い主な社会情勢及びそのこと
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章
から考えられる課題として、以下の事柄が上げられます。
<心の豊かさ、価値観の多様化>
高度経済成長から安定成長の時代へ転換する中で価値観が多様化し、老若男女を問わず、
個性的で創造的な生き方、物質的な豊かさから心の豊かさやゆとりのある生活を重視する
成熟の時代へ移り変わろうとしています。所得水準の向上や余暇時間の増大とともに国際
化や情報化などの進展はライフスタイルの変化をもたらし、あらゆる地域で、居住環境の
向上はもちろん、学習や社会活動などの人々の知的・精神的欲求を満たす場や機会の創造
が求められるようになりました。
<安全・危機管理・都市防災意識の高まり>
20世紀末、都市は地震や洪水等の防災面でぜい弱な都市構造を露呈しました。また、近
年、交通安全はもちろん犯罪の防止や食の安全など身近な生活での危機管理への関心が高
まっています。都市計画においても、これら「安心へのニーズ」を踏まえ、防犯への配慮、
自然災害や都市災害の防止、災害時の避難対策など日常の暮らしの安全対策に積極的に取
り組む必要があります。
<環境への関心の高まり>
地球温暖化対策や生物多様性の確保など地球規模での環境問題が深刻化しており、世界
中で環境負荷の少ない社会への転換が進められています。また、本市では、素材型産業の
土地利用が多いことから環境汚染や環境破壊への市民の関心が高く、自然とのふれあいを
求める声も大きいものがあります。都市計画においても、自然環境の保全や創出はもちろ
ん循環型社会の構築に資する都市構造への転換などが求められています。
<少子・高齢化>
我が国の総人口は、2006年(平成18年)をピークに減少に転じ、少子・高齢化がさらに
進むと予測されています。急速に少子・高齢化が進む今日、核家族化など家族形態の変化
や地域における連帯意識の希薄化や小学校の統廃合等も相まって、子どもや高齢者に関わ
るニーズが増大、多様化してきています。
本市では、全国平均より10年以上早く、4人に1人が高齢者という高い高齢化率
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2章 都市再生の方向
(25.2%:H12年国勢調査)に達しています。さらに、当市の出生率(大牟田市 7.4‰、全
国 9.3‰:H13年衛生統計年報)が全国平均より下回っているなど、少子化が進展してい
ます。そのため、早急に子育て支援のための社会環境づくりや都市交通の利便性の向上、
ユニバーサルデザイン※のまちづくりを進める必要があります。また、人口動態が落ち着い
ていく見通しのもと、市民サービスの質を維持する市街地形成が大きな課題です。
<高度情報化>
コンピュータや通信技術の急速な発展とともに世界規模で伸展するIT革命は、産業構
造や人々のライフスタイルなど、産業革命に匹敵する歴史的大転換を社会にもたらそうと
しています。グローバル※に活動するソフト系情報産業やデザイン、研究産業などの伸展や、
場所や時間を選ばない働き方、現在とは異なる形での人や文化の交流、創造が予想されま
す。都市計画においても、車依存型社会の見直しをはじめとして、これらの社会変化に対
応し、活用する都市空間の形成が望まれます。
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章
<地方分権社会>
福祉、環境、まちづくり等の様々な分野で、NPO※をはじめとした市民の自主的な活動
が活発化してきており、平成10年12月のNPO法(特定非営利活動促進法)の施行により、
さらに広がりを見せつつあります。また、平成12年4月に地方分権一括法が施行され、自
治体の自己決定権が拡充されました。これに伴い、より一層住民意見を尊重した地域独自
のまちづくりの推進が可能となる一方で、まちづくりにおける地域の役割と責任が増大す
ることになります。こうした状況のもと、全国各地で市町村合併や広域の連携が進められ
つつあります。
都市計画においても、連携する地域を睨みつつ、地域イメージの創出、中心市街地の活
性化など、市民意識に立脚した地域独自のまちづくり、市民が主役のまちづくりを進める
必要があります。
<投資余力の減少>
人口の減少や高齢化の進展、低成長経済により、官民ともに将来に向けての投資が減少
すると予測されます。一方、近年、全国各地で産業構造の変化等により中心市街地の衰退
や多くの低・未利用地※を生み出しています。本市では、財政状況とともに今後のまちづく
りの大きな課題となっています。
これら財政や土地をはじめとした様々な都市問題を解決する上で、民間の活力やノウハ
ウを活用する動きが活発になってきました。
本市においても、民間と行政が協力して、将来に向けた土地の流動化の促進、低・未利
用地の有効活用を図ることが求められています。
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(2)既定計画における大牟田市の発展方向
上位計画や主要プロジェクトによる本市の動向や、これからのまちづくりで配慮すべき
事項を今後の本市の発展方向として整理します。
<環境・リサイクルなどの新たな産業の展開>
石炭産業からの脱却を図るため、これまでに蓄積された技術力を生かした新たな産業の
創出を行うとともに、新エネルギー研究開発プロジェクトやリサイクル技術の研究開発プ
ロジェクトの推進などにより、市民の健康と安全を前提に環境・リサイクル産業を展開し、
新たな産業都市として発展することが期待されています。
<高速交通体系整備による有明海沿岸地域の拠点都市>
九州の一体的な浮揚・発展に不可欠な高速交通体系としての九州新幹線、県南の物流拠
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点基地としての三池港とともに、佐賀県等と結ばれる有明海沿岸道路の整備を推進するこ
とにより、有明海沿岸地域の交流・連携機能の強化と産業振興の拠点都市としての発展が
期待されています。
<豊かな自然と歴史を生かした地域文化の形成>
緑豊かな丘陵地や河川、有明海など、多様な自然環境に恵まれるとともに、伝統や歴史、
石炭産業に育まれた地域文化、近代化遺産が数多くあります。こうした個性的な資源を今
後のまちづくりに生かすとともに、有明海沿岸地域でネットワークする創造的な地域文化
の形成が期待されています。
<安全・安心で快適な定住環境の創出>
人口の減少が続く中、雇用問題もさることながら、防犯や防災への対応、緑化やゆとり
の確保など質も考慮に入れた住環境の形成が重要となっています。都市的なサービスの提
供や生活快適性の増進を図り、誰もが安全・安心で快適に暮らせる住環境を整え、定住を
促していくことが期待されています。
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2章 都市再生の方向
(3)市民・企業の意向
これからのまちづくりは、市民・企業・行政が協働で都市再生に取り組む必要がありま
す。そのためには、市民に身近な視点から将来のまちづくりを方向づける発意が重要です。
また、本市の発展の歴史と切り離せない企業からの視点も都市再生にとっては不可欠で
す。このため、市民意識調査や企業アンケートの実施、市民ワークショップや企業まちづ
くり研究会を開催し、本市の将来の望ましいまちの姿、まちづくりの方向性を把握しました。
①市民の意向
市民ワークショップでは、全8回を通じて幅広い世代と障害者など、延べ400名の
様々な市民が高い意識をもって参加し、意見を出し合うことで市民のまちづくりに対す
る思いを把握できました。さらに、今後のまちづくりに向けて、市民は「学びながら意
識を向上させ、行動する」といった協働のまちづくりのパートナーとしての気運の高ま
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りをみせています。
市民が考える将来の望ましい大牟田市は、
『住み、働き、にぎわいのある、元気があ
るまち』です。その実現のためには、
『市民・企業・行政が協働でまちづくり』を進め
ることが重要と考えています。
市民意識調査や市民ワークショップから、市民が考える将来の望ましいまちの姿が浮
かび上がりました。
将来の望ましいまちの姿
○市民、企業、行政が協働でまちづくりを進めるまち
○美しいまち並みと、誰もが安全・安心で快適、便利に暮らせるまち
○市街地の前面に広がる有明海、市街地内を流れる川、市街地の背景となる丘陵地
の緑などの豊かな自然に身近にふれあえる、市街地と自然が共存するまち
○既存の工業の発展や新しい産業の創造によりにぎわいを取り戻した元気のある
まち
○大牟田市の新しい魅力となる新しいイメージを持ったまち
○まちのバリアフリー化、高齢者・障害者等の人材活用・支援により福祉が充実し
たまち
○マナー、モラルがよい誰もが心地よく暮らせるまち
○教育・文化施設の充実や歴史・文化の活用による学べるまち
○近代化遺産や祭り等の歴史と文化が大切に受け継がれ、活かされているまち
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②企業の意向
企業まちづくり研究会では、全5回で延べ77社、89名の参加がありました。既にまち
づくりに関わる活動を行っている企業があることや、まちづくりのテーマに沿った協力
は可能ではないかという考えがあることがわかりました。また、今回の取り組みについ
て、協働のまちづくりに向けての第一歩として評価が得られました。
以下に、企業まちづくり研究会や企業アンケートから、企業が考える本市の現状の認
識や将来のまちづくりの方向が明らかになりました。
大牟田市の現状と将来のまちづくりの方向
○ 企業活動がしやすい環境
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九州の中心で交通利便性が高いという地理的条件の良さや物価が安く、低賃金で労働
力を確保しやすい、また、炭鉱を中心にこれまで培ってきた産業基盤やシステム等、製
造業を中心に企業活動がしやすい環境が評価されています。
○ まちの活力、消費力の低下
人口減少、少子・高齢化、閉山等に伴うまちの活力、市民や企業の消費力の低下が問
題とされています。利点多かった労働力や資材供給でも、業種によっては若手人材の不
足が上げられました。また、港湾、インターネット、国の出先などの行政サービス等、
新しい時代のインフラの立ち後れが感じられています。
○ 商工業が盛んな、活気のある、住みやすい都市の実現
大牟田市のまちづくりの目指すべき方向について、若者の雇用機会の創出やにぎわい
のある商業等、市民と同様に『商工業が盛んな、活気のある、住みやすい都市』を目指
すべきと考えています。
○ 行政が先導し、活力ある都市づくりに向けた施策の推進
今後の大牟田市 のまちづくりの重要施策に ついて、「産業の振興」や「 都市基盤・生活
基盤の整備」等、市民と同様に『行政が先導し、活力ある都市づくり』に向けた施策を
進めるべきと考えています。
○ 都市計画制度への関心が高く、求められる情報提供
都市計画制度についての認知度はあまり高くありませんが、都市計画制度への関心は
高く、都市計画制度に関する情報提供が求められています。また、今後のまちづくりに
対して土地の有効活用や産業関連基盤整備、住みやすさの改善、計画的な事業の推進が
求められています。
○ まちづくりへの企業参加の高い意識
まちづくりへの企業参加の必要性を感じていますが、参加を前提としつつも行政のリー
ダーシップ、強制や負担ではない活動内容が求められています。
○ 企業と行政の話し合いの継続によるまちづくりへの企業参加
企業活動とまちづくりには難しい問題もありますが、行政との話し合いの場や接点の
場を継続していくことで、企業奉仕ということではなく、協働のまちづくりへの企業参
加の可能性が深まっていくと考えられています。
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2章 都市再生の方向
3 都市再生の方向
(1)まちづくりの課題
都市再生の視点で整理した、本市を取り巻く社会情勢、既定計画における発展方向、さ
らに市民・企業の意向を踏まえ、今後の本市におけるまちづくりの課題を整理します。
①市民・企業・行政の協働のまちづくりの推進
低・未利用地の活用、近代化遺産の保存、良好な都市空間の維持など、まちづくりの具
体化には、市民・企業・行政の信頼関係に基づいたパートナーシップ※が必要です。
また、今後のまちづくりは、地域独自のまちづくりとともに、有明海沿岸地域の拠点
都市として周辺都市と一体となった取り組みも重要となります。
そのためには、市民・企業・行政の対話の場を設け、計画から事業実施、そして維持
管理までも協働で進めて行く必要があります。
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②市街地を取り囲む自然環境の保全・改善と身近にふれあえる快適な都市
空間の形成
有明海、甘木山、三池山や大牟田川、諏訪川、堂面川等の市街地を取り囲む自然環境
の保全、市街地内の緑の保全・創出、農地の保全、下水施設整備の推進による河川の水
質改善などにより、市民が身近に自然環境にふれあえる快適な都市空間の形成を図る必
要があります。
③都市の魅力と活力を創出する機能的な都市空間の形成
福岡市と熊本市の中間点としての地理的優位性を活かし、利便性の高い機能的な都市
空間を形成するため、計画的な土地利用や市街地整備の推進、都市の骨格を構成する有
明海沿岸道路などの広域幹線道路や、都市公園等の整備により都市構造を明確にすると
ともに、情報基盤の整備や都市計画制度の柔軟な運用により、企業活動等を活発化し、
本市の魅力と活力を創出していく必要があります。
④安全・安心で快適に暮らせる都市空間の形成
安全・安心で快適に暮らせる都市空間を形成するために、生活道路の改善や市街地整
備による建物の不燃化、下水道整備や河川改修の推進等により災害に強いまちづくりを
進めるとともに、犯罪防止に配慮したまちづくりを進める必要があります。また、高齢
化時代に対応して、新たな都市空間整備におけるユニバーサルデザインの導入や既存施
設のバリアフリー※化の推進、市街地内の緑の確保、駅周辺をはじめとする場所での景
観形成を推進する必要があります。
⑤大牟田らしい美しさを誇れる魅力を持った都市空間の形成
自然環境に囲まれた立地を活かし、周辺の自然環境との調和や市街地内の緑の創出
による、緑豊かな都市空間を形成する必要があります。大規模な工場の立地、臨海部
での港湾施設の立地は、大牟田ならではの活力を感じさせる景観であり、それら施設の
景観誘導を進め、他に誇れる景観形成を進める必要があります。
近代化遺産や祭り等の歴史・文化資源を活用し、観光資源としての魅力の創出を図る
必要があります。
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市内に点在する低・未利用地については、緑化を図るなど暫定的な利用の中で魅力づ
くりをしていく必要があります。
⑥環境・リサイクル産業、先端技術や高付加価値型産業※等の新たな産業の
導入・育成
これまでの技術力を活用するとともに、環境・リサイクル産業、先端的技術や高付加
価値型産業の導入・育成、産学官の連携等を図りながら、多様な産業構造の転換を図る
必要があります。
また、低・未利用地を有効活用して企業誘致を推進し、雇用の創出を図る必要があり
ます。
⑦活力の再生、環境負荷の軽減や自然環境への配慮等による工業、商業、
農林水産業の振興
これまで本市の発展を支えてきた工業は、これまでの技術力の蓄積を活用しながら、
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章
産学官の連携や地元企業の交流・連携により、技術の集積を図り地域内の企業活動の活
発化の促進、環境負荷の軽減や自然環境への配慮等を行いながら振興を図る必要があり
ます。
商業については、都市構造の変化や多様化する消費者のニーズに柔軟に対応していく
必要があります。
農林水産業については、高収益型農業の取り組みやのり養殖による協業化を推進する
ともに、地域振興や食の安全性確保などの視点からも新しい農林水産業の振興を進めて
行く必要があります。
⑧市民が安心して暮らせるための市民福祉の向上
全ての市民が、地域社会の中で安心して暮らせることができるために、ユニバーサル
デザインの考え方によるまちづくりを推進するとともに、高齢者・障害者等の人材活
用・支援、児童・母子・父子福祉や勤労者福祉を推進していく必要があります。
⑨教育・文化・スポーツ施設や歴史・文化の活用による教育文化の向上と スポーツの振興
高齢化の進展、教育水準の向上、余暇時間の増大等による市民の学習意欲の高まりに
対応して、教育・文化施設の活用による学習機会の創出を図る必要があります。
高等教育機関の充実に加え、文化サークル等の生涯学習の場を拡充する必要があります。
地域・家庭・学校との連携、交流の充実を図るために、学校施設の地域住民への開放
を推進する必要があります。
生涯スポーツの普及が進む中、地域住民がいつでも、気軽に各種スポーツ活動を行え
る環境づくりが必要です。近代化遺産やカルタ、祭り等の歴史・文化資源を活用し、市
民文化の形成を図る必要があります。
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2章 都市再生の方向
(2)まちづくりの目標
まちづくりの課題を踏まえ、本市が目指すべき姿をまちづくりの目標として設定します。
①市民・企業・行政の協働のまちづくりを進めるまち
市民・企業・行政が情報提供や意見交換の場を設け、地域の特性を活かした地域独自の
まちづくりの推進と広域的な視点から周辺都市と協力・連携し、一体となって活性化を図
るため、それぞれの責任と役割を果たしながら協働によるまちづくりを目指します。
②市街地を取り囲む海・山・川の豊かな自然と身近にふれあえるまち 市街地を取り囲む豊かな自然環境の保全・再生、市街地内の道路、河川、公園、民有
地の身近な緑の創出、郊外部の農地の保全を図り、海・山・川・市街地をつなぐ水と緑
のネットワークの形成を図り、自然と身近にふれあえるまちを目指します。
③大牟田らしさを誇れる魅力があり安全・安心で快適な生活しやすいまち
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章
緑豊かな市街地の形成、住宅や工場、商業施設の景観形成や駅周辺での顔づくり、近
代化遺産や祭り等の既存資源の活用などによって大牟田らしさを誇れる魅力あるまちを目
指します。
防災や防犯に配慮した安全・安心で快適な都市空間の形成、供給処理施設の整備、改
善による生活環境の向上、広域的な結びつきを強めるとともに立地特性を活かす広域交
通体系の整備推進、生活の安全性、利便性を確保する生活道路の整備推進と公共交通や
海(港)・陸(駅、インターチェンジ)の交通結節点の利便性・快適性の向上により、
安全・安心で快適な生活しやすいまちを目指します。
④既存の産業の活性化と新たな産業の導入・育成によるにぎわい・活力に あふれるまち
既存の産業の活性化を図るとともに、環境・リサイクル産業、先端的技術や高付加価
値型産業、福祉関連産業等の導入・育成、産学官の連携等による既存企業の技術の高度
化、起業家等への支援により多様な産業構造の転換、雇用創出を図ります。
都市構造の変化に対応した商業の振興、消費者ニーズにあった魅力ある商業の形成を
図るとともに、中心商業地の活性化を推進します。
安全な農作物提供、高付加価値な作物への転換、都市農村の交流等による魅力ある農
村づくり、豊かな漁業資源づくりと安定した生産基盤づくり等による農林水産業の振興
を図ります。新たな産業の導入・育成、既存産業の活性化によりにぎわい活力にあふれ
たまちを目指します。
⑤市民が福祉の充実を目指す地域社会の中で個性豊かな自己実現ができる
人にやさしいまち
全ての市民が、福祉の充実を目指す地域社会の中で安心して暮らせることができるた
めに、ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりを推進するとともに、高齢者・
障害者等の人材活用・支援、児童・母子・父子福祉や勤労者福祉を進め、個性豊かな自
己実現ができる「人にやさしいまち」を目指します。
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⑥教育・文化・スポーツの充実と特色ある歴史、文化資源の活用による市民
文化の形成とスポーツ振興により健康な体と豊かな心を育むまち
教育・文化施設の活用や生涯学習機会の拡充・高等教育機関の充実等による学習機会の
創出を図ります。地域・家庭・学校との連携、交流の充実を図るために、学校施設の地域
住民への開放を推進します。総合型地域スポーツクラブ※の育成など、気軽にスポーツ活動
を行える環境づくりを推進します。近代化遺産やカルタ、祭り等の地域に根ざした歴史・
伝統文化資源を活用し、市民文化の形成により健康で豊かな心を育むまちを目指します。
(3)都市の将来像
まちづくりの課題に対応し、まちづくりの目標を実現し、本市が活力を取り戻し、にぎわい
と活力を創出する都市の将来像を設定します。
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章
都市の将来像
みんなでつくる 笑顔と元気があふれる ひとにやさしいまち
∼市民・企業・行政がつくる 住み・ 働き・にぎわう 快適環境都市∼
笑顔と元気にあふれ「住み」
「働き」
「にぎわう」
、市民や環境に配慮したやさしいまちの
実現を、市民・企業・行政がお互いの役割を認識しながら協働で創り出し、本市の新しい
イメージ、
「快適環境都市」の実現を目指します。
○「住む」
住宅や商業・業務、福祉、文化等の機能が交通利便性の良い市の中心部や地域の中
心部に集積し、誰もが便利で快適な生活を送ることができます。
ユニバーサルデザインの考え方によるまちづくりが進み、高齢者や障害者等をはじめ、
誰もが住みやすい都市空間となっています。
まちの中は、街路樹や公園、民間施設の緑化が進み、緑あふれるまち並みが形成され、
快適な都市空間となっています。
○「働く」
既存産業の活性化、環境・リサイクル産業や高付加価値型産業の導入・育成、低・未
利用地の活用により、多くの雇用を生み出し、市内外からの就業者を集めています。活
気のあふれる企業が、本市のまちづくりに大きな役割を担っています。
○「にぎわう」
広域的な道路網の整備や九州新幹線新駅の整備により、多くの人や物、情報が交流し
ています。有明海に面して、学習・交流施設、公園が集積する場所では、交通アクセス
の利便性を活かして周辺都市から多くの来訪者が、学習や憩いのために訪れにぎわって
います。
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