海の京都DMO財務会計・給与システム導入等業務に係る仕様書 1 業務概要 平成28年6月に一般社団法人である海の京都DMOが設立されたことに伴い、 1本社7地域本部(観光協会) (予定)の特性を踏まえ、経理業務の透明性の確保を図 り、給与事務の省力化、効率化を図るために、新たな財務会計システム及び給与システ ムを導入する。 また、導入するシステムについては、実績のあるクラウド型システムを用いて効率的 な構築、安定した運用を目指す。 なお、現行システムのデータは全て新システム移行し、平成28年度決算(3月決算) を新システムで行う。 (1)業務名称 海の京都DMO財務会計・給与システム導入等業務 (2)業務内容 海の京都DMO財務会計・給与システム ア 財務会計・給与システム(システムの運用に必要な設備のうちクライアントPC端 末・プリンタの調達を除く)の調達及び導入 イ 同システムのセットアップ ウ 現行システムからのデータ移行支援 エ ソフトウエアの運用保守 オ ソフトウエア運用に係る問合せ・障害対応 カ 操作研修の実施 (3)履行期間 契約締結日から平成29年3月31日まで ※ 府北部7市町の観光協会が順次統合参画することとなるが、統合参画の都度、速や かにシステムが使用できるように環境を整備すること。 2 性能要件 (1)稼働時間 平日及び土日の6:00~24:00を基本稼働時間とすること。 (2)稼働率 基本稼働時間内におけるシステム稼働率は99%を確保できること。 (3)処理能力 過去5年分以上のデータを蓄積可能な容量を持ち、必要な場合は速やかに閲覧等が可 能であり、かつ円滑な業務実施を補償すること。 (4)システム及びサーバー機等の環境・要件、信頼性の確保 ア 本システムはクラウド環境に構築するものとし、ハードウエア機器、オペレーティン グシステム、ネットワーク、ミドルウエア、アプリケーションは提案事業者の資産であ ること。 イ システム等については、震度6強相当の地震にも耐えうる耐震設備、32 時間以上の 停電に耐えうる電源設備、24 時間365日体制での厳重なセキュリティ設備、空気調 整設備、耐火設備、保管設備、ネットワーク設備、監視設備等が整備された堅牢な施設 (以下、 「データセンター」という。 )に設置すること。 ウ クライアント・アプリケーションを端末設備にインストールし、提案事業者のサーバ ーへインターネットを通じて接続することで利用可能なサービスとすること。 エ サーバー接続とソフト利用の際の2段階で認証を行うこと(ただし、給与システムは 1段階以上) 。 オ SSL 暗号化等により、クライアントPC端末とデータセンター間の通信を保護するこ と。 カ データセンターでのサーバーの故障に対しては、最低8時間以内に復旧すること。 キ クラウド環境に構築され、インターネット回線を通じて、クライアントPC端末で 利用するシステムについては、バージョンアップは無償であること。 ク 障害時等に備え、バックアップデータを取得していること。 (5)ネットワーク環境 整備するクライアントPC端末はインターネット回線を通じてデータセンターと接 続すること。なお、各地域本部が整備しているインターネット回線は別添「インターネ ット回線の状況」のとおり。 (6)整備するクライアントPC端末の性能(動作環境) クライアント・アプリケーションをインストールするクライアントPC端末は、今回 は6台を予定している。また、同時アクセスについても6台を想定しているが、今後、 クライアントの増加にも柔軟に対応できること。 なお、今回調達するクラウド型で提供するシステム(財務会計システム(固定資産管 理システムの使用権を含む)及び給与システム)の使用権(ライセンス)は、H28 年8 月1日から H29 年3月 31 日まで分とする。 ①整備するクライアントPC端末等の設置場所(想定) ・海の京都DMO(京都府北部地域連携都市圏振興社)本社(総合企画局) :京都府京 丹後市大宮町口大野 226) ・福知山地域本部(福知山観光協会) :京都府福知山市駅前町 439(統合参画時期未定) ・舞鶴地域本部(舞鶴観光協会) :京都府舞鶴市字北吸 1039 番地の 2(統合参画時期未 定) ・綾部地域本部(綾部市観光協会) :京都府綾部市駅前通り東石ヶ坪 11 番地の 4(H28 年 9月以降統合参画予定) ・天橋立地域本部(天橋立観光協会) :京都府宮津市字文珠 314 番地の 2(H28.8.1 統合 参画予定) ・京丹後地域本部(京丹後市観光協会) :京都府京丹後市網野町下岡(H28.8.1 統合参 画予定) ・伊根地域本部(伊根町観光協会) :与謝郡伊根町亀島 459(H28.7.9 統合参画済) ・与謝野地域本部(与謝野町観光協会) :京都府与謝郡与謝野町字加悦 1060(H28.6.29 統合参画済) 3 財務会計に係るシステム要件 公益法人の会計制度に精通していない者でも操作可能なシステムであること。 本業務は、契約から本稼働までの期間が非常に短期間であるため、原則として提案時 点でパッケージシステムを有するものであること。 (1)機能要件 平成 20 年度改正の新公益法人会計基準に準拠したシステムであり、予算管理、伝票 作成、仕訳、元帳等の記帳、決算整理、計算書類等の作成が行えること。 各種帳票は画面上で確認できるとともに、プリントアウト等出力が可能であること。 また、エクセル(あるいはCSV)またはPDF等出力が可能であること。 ①区分経理の実現 本社(総合企画局)及び7地域本部を区分経理するとともに、各本社・地域本部単位 (さらに地域本部の中に支部がある場合も含めて)で一般会計及び特別会計を設定で き、損益計算書や貸借対照表をはじめ決算書類の作成が各本社・地域本部・支部単位で 可能であること。 ②データの一元管理 日常業務に使用するデータのうち当初予算、補正予算、予算流用に関わるデータは、 予算処理から決算処理まで一元的に管理されていること。 ③セキュリティ対策 管理者及び入力担当者毎にIDやパスワードを設定し、各IDからのシステム操作 履歴の管理ができる等、十分なセキュリティを保つことができること。 ④会計体系 社団法人の実態に応じた「会計」や「事業」の階層を構築することが可能であり、各 本社・地域本部(地域本部に支部を置く場合も含め)においても「会計(一般・特別) 」 や「事業」で予算管理・決算調整が行えること。 ⑤勘定科目 勘定科目の設定は、3階層以上(大・中・小)対応可能であること。 ⑥金額 帳票等の金額の表示は、11 桁以上とすること。 ⑦伝票 会計毎に採番され、管理できること。また伝票は備考欄等を設け、任意に文字入力が できること。 ⑧検索機能 伝票を複数条件指定(会計、取引先、金額等)により検索でき、閲覧や修正、削除処 理する機能を有すること。 ⑨相手(取引)先 相手先データ等をマスター化し、振込情報も管理できること。 ⑩消費税計算 消費税法が定める仕入税額控除の適用要件となる記載要件を満たす帳簿を、日常業 務のデータを活用して、出力できること。また、伝票入力毎に、消費税率等の区分の選 択が行えること。なお、現状8%だけでなく、今後予定されている 10%にも特段の経 費を要することなく対応できること。 ⑪会計年度処理 翌年度会計準備において、翌3箇月分の仕訳入力が行えること。また、前年度会計処 理及び過年度実績などの随時参照ができるように会計年度の並行処理が可能であるこ と。 ⑫会計データの合併処理 各本社・地域本部(支部がある場合には支部単位で)毎に会計データを保持し、決算 処理が行えること。また、本社にて、各地域本部(支部がある場合には支部)データの 合併処理が行えること。なお、今後の組織変更等に応じて柔軟にデータ運用の対応がで きるシステムであること。 ⑬帳票レイアウト A4サイズ汎用紙を基本とすること。なお、印字項目の帳票(試算表、計算書等)は 見やすさを考慮し、A3サイズ汎用紙の出力も可能とすること。 ⑭一取引二仕訳 平成 20 年度改正の新公益法人会計基準に準拠した一取引で二仕訳を自動作成する機 能を有すること。 ⑮配賦機能 任意の比率又は金額等により、按分元会計データにより他会計へ按分することがで きる機能を有すること。 ⑯チェック・仕訳登録機能 誤った仕訳入力を防ぐため、エラーメッセージを表示する等、平成 20 年度基準に基 づいた仕訳チェック機能を有すること。また、定期的に入力する仕訳は、事務作業効率 化のため、定型登録し、活用する機能を有すること。 ⑰財務諸表比較 前年度等との比較が可能な財務諸表が閲覧可能であること(ただし導入次年度以降) 。 ⑱給与ソフトとの連携 同時に導入する給与ソフトとの連携が可能であること。 ⑲固定資産管理・台帳の出力 固定資産管理及び固定資産台帳の出力を可能とするため、財務会計システムと連携 したクラウド型の固定資産管理システムを導入すること。 4 給与に係るシステム要件 給与業務を処理するためのシステムを導入し、もって事務処理の省力化、効率化を図る ものであること。 本業務は、契約から本稼働までの期間が非常に短期間であるため、原則として提案時点 でパッケージシステムを有する者であること。 (1)機能要件 各本社・地域本部(支部がある場合には支部単位で)毎に給与体系や支払い時期が異 なるため、それぞれの実情に応じた給与支払事務がシステムで運用できること。 各種帳票は画面上で確認できるとともに、プリントアウト等出力が可能であること。 また、エクセル(あるいはCSV)またはPDF等出力が可能であること。 ①各本社・地域本部毎の給与体系の保持・給与支払事務の実現 本社(総合企画局)及び7地域本部単位(さらに地域本部の中に支部がある場合も含 めて)で異なる給与体系を保持できるとともに、それぞれ異なる時期に給与の支払いが 可能であること。 ②データ管理 各本社・地域本部(支部がある場合には支部単位で)毎に給与処理が行えるようにし、 各給与データにはID・パスワード等により、担当者以外に閲覧できないようにするこ と。 ③セキュリティ対策 管理者及び入力担当者毎にIDやパスワードを設定し、各IDからのシステム操作 履歴の管理ができる等、十分なセキュリティを保つことができること。 ④給与項目 給与項目(支給、手当、控除、計算項目等)の設定は、各本社・地域本部(支部があ る場合には支部単位で)にて設定が可能であること。 ⑤振込処理 給与振込処理については、振込依頼書の印刷や全銀協フォーマットのFBデータの 作成が行えること。 ⑥帳票レイアウト A4サイズ汎用紙を基本とすること。なお、印字項目の帳票は見やすさを考慮し、A 3サイズ汎用紙の出力も可能とすること。 ⑦社会保険・労働保険 社会保険及び労働保険提出書類の作成・出力が可能であること。また、社会保険改定 等に係る処理ができること。 ⑧年末調整 年末調整処理が可能であり、年末調整に必要な書類が作成・出力できること。 ⑨マイナンバー管理 収集したマイナンバーの個人番号の受入・管理・破棄を一貫して安全に行えること。 ⑩臨時職員への対応 正規職員だけでなく、 臨時職員 (パートタイマー職員)の給与管理も可能であること。 ⑪所得税・住民税 所得税・住民税の計算・集計及び必要な書類の出力が可能であること。 ⑫時間外手当 時間外手当(残業手当)の計算・処理が可能であること。 5 運用・保守要件 システムの安定したサービスを実現するため、常に最適な状態を保つよう努めること。 万が一のために、提案事業者が営業時間外であっても、平日及び土日の6:00~24: 00を基本稼働時間内においては、緊急時に連絡(メール等での対応を含む)がとれる体 制が確保できていること。 (1)運用・保守の範囲 本業務において導入した全てのソフトウエア等。 (2)問合わせサポート 職員からの操作方法などの問い合わせに対応すること。なお、問合わせ時間は平日の 9:30~17:30を想定。 6 職員研修(インストール・導入指導含む)等 (1)システム導入期間中において、職員に必要な導入・操作研修を実施すること。なお、 各観光協会の統合参画時期は以下の通りであり、これに応じた研修スケジュールを組 むこと。研修、説明の方法及び時期、期間等については、発注者と協議の上決定するこ と。 ・7/1:与謝野町観光協会(与謝野地域本部) ・7/9:伊根町観光協会(伊根地域本部) ・8/1:天橋立観光協会(天橋立地域本部)、京丹後市観光協会(京丹後地域本部) ・9月以降目途:綾部観光協会(綾部地域本部) ・ (時期未定) :福知山市観光協会(福知山地域本部)、舞鶴市観光協会(舞鶴地域本部) ※ 現時点においては、8/1までの統合参画部分と、9月目途の統合参画部分の2 回に分けて、職員研修(導入指導等含む)を実施すること。第1回目の研修等につ いてはシステム導入も含め、できうる限り早い段階で実施すること。 (なお、操作研 修については各システム 3H×4回程度を想定(ただし固定資産関係は 3H×2回程 度)しているが、状況に応じて適宜調整すること。 ) また、上記職員研修のほか、システム導入後速やかに、本社及び本年度統合参画 予定の各観光協会(地域本部)を最低1回は個別に訪問・巡回しフォローアップ指導 を行うこと。 (2)導入・操作研修の環境については提案者において整備すること(研修受講者側の研修 用PC端末の準備も含む) 。 (3)その他、導入にあたっては、会計科目等の統一化支援、給与事務の統一化支援を実施 すること。 7 マニュアル等の提供 導入したシステムに関する以下のマニュアル等を作成し提供すること。 作成にあたっては、パソコン知識や会計制度の知識の有無に関わらず理解できるよう、 平易な記述とすること。 (1)導入手引き・操作マニュアル 業務流れに沿ったものとし、専門知識を持たない者でも理解できるよう、判りやすく 記載すること。初期設定情報についても記載すること。 8 その他 (1)納品物 ①納入成果物 上記に記載するソフト類及び導入手引き・操作マニュアル、業務完了届等一式 ②納入形態 現物及び紙、CD-ROM 等 ③納入部数 紙・CD-ROM 等については、3部(但し、マニュアル等の提供については、必要部数) 。 ④納入場所 ・ソフト 本社及び各地域本部 ・導入手引き・操作マニュアル 本社及び各地域本部 ・CD-ROM、業務完了届等 本社 ⑤納入期限 平成 29 年3月 31 日(但し、システムの稼働は受注業者決定後できうる限り早期に 実施することとし、 「職員研修」に必要な成果物については、職員研修の実施に併せ て提出すること。) (2)本業務の実施にあたっては、発注者と十分協議しながら運行すること。 (3)本仕様書に定めのない事項又は本仕様書について疑義が生じた事項については、発 注者と受注者が協議して定めるものとする。
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