Design + Technique Best Equipment Renewal・Refresh・Reduce House & Home ライトオンつくばビル 設計:久米設計 D+T 上――本社商談室吹抜け 左下――外壁詳細 右下――店舗階段部吹抜け。スチールカーテンウォー ルが支持する透かし積みレンガ 北面外観 低層店舗部外壁はレンガ積み。上層本社部外壁はテラコッタルーバー 56 INAX REPORT No.171 INAX REPORT REPORT No.167 No.171 INAX 57 ▽FL M8六角穴付ボタンボルト 2-M20六角ボルト(ダブルナット) 175 2-M16六角ボルト 調整フィラ−プレ−ト テラコッタ芯 M8六角ボルト 2-M16六角ボルト (ダブルナット) M20(大形丸座金付き) L-30×30×5(M8タップ孔) 曲げPL-60×3.2 244.1 PL-32(ル−バ−受け方立) 曲げPL-60×3.2 テラコッタ芯 L-150×90×9 躯体埋込 弾性接着剤 スペーサー:PL-3.2×9×30 H,T,B 2-M20 26 テラコッタル−バ−詳細図 メインアイテムをジーンズとする店舗デ えを取り、水平力は建物本体へ伝え、面 初期の考えが図らずも実現されていたの ザインは、統一されたデザインコードで 内変位はレンガ間のゴム硬度を検討し、 だと発見した。同時に、古典的な素材に 展開され、デザイン性に優れたハウジン パイプの変形に追随する構造とした。こ デザイン的な可能性を発見したことも大 グの訴求力により、多くの顧客を集客し れは実大試験により、 1/100変位時も甚 きな収穫であった。, てきた。つくばは、その全国展開の起点 大な破壊、脱落が起きないことを確認し となった土地であり、ここに本社も置い ている。 は長辺方向で 150mm 、厚さで 60mm あ 艦店と本社ビルを一棟建てで新築するこ り、水平ルーバーとしてはやや大型の断 とになった。 面を持っている。長さはインテリアモジ 4,100 2,562 200 70 L-100×100×10 L=170 34 104 本部エントランス 商談室 駐 輪 場 階層構成は低層部が店舗、上層部が本社 止用の不織布を内側に貼り込み補強して オフィスと明快に分かれたが、オフィス いる。取り付け方法は各階から持ち出し 商 談 室 部も採光を確保した上、全面レンガで覆 たスラブ先端、またはカーテンウォール 商談室 われた姿となることがクライアントから から持ち出した水平材に、FB32× ーは内部からの視点で、ルーバーが常時 ッタルーバーで覆う、インテリアの求め 陰にならない角度と同時に光を制御する る機能に即した構成とした。 角度、外からの視線で遮蔽度が高い角度 店舗部分のレンガは酸化焼成による幅 をモックアップで検証し、約45度傾斜さ 424mm、高さ90mm、奥行き104mmの せて取り付けることとした。取り付けピ 孔あき大型レンガである。レンガは 2 次 ッチは、建物間近からの視線の仰角に合 的な外装とし、止水ラインを内側のスチ わせ、下から上へ向けて 225.4mm から ールカーテンウォールと押出成型セメン 255.4mmへ段階的に広げて取り付けた。 ト板で確保しデザインの自由度を高め 設計初期の段階では衣料品を扱う企業 た。積み方は店舗の採光要求部分に合わ として柔らかな印象を与える外装を模索 売場 風 除 室 商 談 室 INAX REPORT No.171 ガイドレール 10m テラス 執務室 執務室 執務室 執務室 執務室 執務室 収納 S PL-1.6 A-BE バリアヒーターL=1,260 ▽3FL ガルバリウム鋼板 1.6t焼付塗装 裏面ウレタン15t吹付 会議室 RW30t吹付 MR ALC板150t 縦貼り 3階平面図 1階平面図 テラス 南西面外観 OAダクト 商談室 10,292 5 テラコッタ ルーバー リブ付ECP 60t横貼 撮影室 車路上部 S PL-1.2 A-BE 耐風梁FE 6,000 0 メ ー ル 室 荷 受 室 売場 ▽店舗床レベル ▽2FL レンガ積 打合せ コーナー ■建築概要 名称:ライトオンつくばビル 所在地:茨城県つくば市吾妻1-11-1 設計:久米設計 施工:竹中工務店 敷地面積:4,598.86m2 建築面積:3,440.02m2 延床面積:13,409.16m2 規模:地下2階、地上6階、塔屋1階 構造:S造、一部RC造 工期:2005.4∼2006.8 ●INAX使用商品●REG-424/特注色、TL-150× 60-1548/特注色 商談室 荷受室 メール室 撮影室 既存手摺撤去 後、床タイル補修 売場 ALC板150t 縦貼り 概ね各通り毎に 一段毎レンガを積み下げる。 売場 階段 ▽1FL ペデストリアン ▽デッキレベル ▽GL 売場 ペデストリアン ▽1FL ▽デッキレベル 駐車場 駐車場 駐車場 ▽店舗床レベル RC-A RWt25吹付 塗膜防水 駐車場 0 58 休 憩 ラ ウ ン ジ 5,400 はガラスカーテンウォールを大型テラコ 大梁FE 落下防止枠 L-75×75 ▽4FL サンプル室 した。更に破損脱落防止のため、飛散防 する吊り構造とした。テラコッタルーバ 会議室 駐車場 スにしたデザイン展開が課題となった。 積みによる壁面主体の外装とし、上層部 執務室 天然準不燃木t12.5 鋼板を加工したアングルを通し支持材と 付け、そこにテラコッタルーバーを懸垂 発泡ウレタン 20tの上 GEP吹付け MR 外観は企業イメージの確立と他店舗と 65mm の吊材を 1,600mm ピッチで取り ▽5FL 本部EVホール 受付 の均質性が求められ、レンガ素材をベー で採用した素材は、店舗部は大型レンガ 廊下 レンガ積み詳細図 ュールより 1,600mm とし、中心に ZAM 望まれた。さまざまな素材を検討した上 柱:450×32 ガラス15t 応接室 C.H.=4,100 に合わせ、新しく出来たつくば駅前に旗 有孔レンガブロック: H92×D104×W424 酸化焼成品 ブラケット: PL-22t 30 CH=3,700 は、平行四辺形の断面形状とし、サイズ PL-6 SS400 (溶融亜鉛メッキ) 30 Al 2.0t 断熱材15t 5,220 とつくばエクスプレスの開業という契機 M22ボルト (SM490) 52 52 104 ▽6FL 205∼485 オフィス部分のテラコッタルーバー H-100×100×6×8 5R水抜き孔 あんどう・すなお――久米設計建築設計部 設計部長/1958年 生まれ。1982年、早稲田大学理工学部建築学科卒業。同年、 久米設計入社。 主な作品:ニッセイ総合研修所( 1989 )、長崎原爆資料館 ( 1996)、四日市ドーム( 1997)、東京外国語大学( 2001)、 北九州市立自然史・歴史博物館 いのちのたび博物館(2001) 、 大和ミュージアム(呉市海事歴史科学館)(2005)、大分県運 転免許センター(2006)など。 FB-22×65 FB-16×138 C.H.=7,650 縦横に編まれた織物のように見えた時、 L-90×75×9(通し材) ゴムスペーサー D=85φ,孔=45φ (レンガの孔上部 1ヶ所につき1ヶ) ウッドデッキ: PF下地 押えコンクリート80t AI-2防水 防水押えアルミ C.H.=3,000 追従のため、芯材は高さ 3m ピッチで控 方立:FB-38×250 C.H.=4,100 開するカジュアル衣料の小売店である。 H-100×100×6×8 脚部 テラス 止水PL4.5 植栽ポット 全周水密溶接 C.H.=7,100 のみが浮かび上がってくる。その表情が 鉄部 亜鉛メッキのまま FB-16×138 C.H.=3,700 みを連結した。風圧への対応と層間変位 60 4,800 ライトオンは 400超の店舗数を全国展 65 3,950 馬積みのレンガやルーバーのシルエット 面内ブレース:φ48.6×3.2t ゴムスペーサー (レンガの孔上部 1ヶ所につき4ヶ) 支柱:P-42.7φ×3.2 SS400(溶融亜鉛メッキ) 27,950 て通し、最大15mの高さに及ぶレンガ積 防水押えアルミ 4,300 レンガやテラコッタの重量感は消失し、 脚部 止水PL4.5 全周水密溶接 △RSL 25 ーを介しφ42.7mmのパイプを芯材とし 90 50 りが漏れ出してきて、表情が一変する。 28 104 アルミ笠木:W450 ECP60t縦貼 4,150 ラコッタルーバーの隙間から照明の明か たφ45mmの穴にEPDMゴムのスペーサ て事業展開してきたが、企業規模の拡大 100 100 8 92 92 になると透かし積みにしたレンガと、テ M12 HTB(大型 丸座金付) 50 12 75 レンガの積層方法は、レンガに穿孔し 100 8 た部分の境界の強度を弱めた。 H-100×100×6×8 50 デザインとなった。しかしながら、夕刻 C-250×100 L-90×75×9(通し) 130 とした 2 段階に分け、閉じた部分と開い アルミ笠木:W100 PL-6 SS400(溶融亜鉛メッキ) M22ボルト(SM490) 29 れると考え、レンガベースのソリッドな レンガ積み平面・立面図 C-250×125 ゴムスペーサー:t=1 100 積みの密度は、隙間を110mmと216mm 5φ水抜孔 M39ボルト 424 267 有孔レンガブロック:H92×D104×W424 酸化焼成品 8 つくることが企業イメージの統一性を図 110 267 (陸間110mm) ゴムスペーサー(レンガの孔上部1ヶ所につき4ヶ) 52 SUNAO ANDO てきたイメージを継承した本店、本社を 光をとった部分に分かれている。透かし 支柱:P-42.7φ×3.2 SS400 (溶融亜鉛メッキ) 424 320 安東 直 積み上げた部分と、透かし積みとして採 424 267 ゴムスペーサー D=85φ,孔=45φ(レンガの孔上部1ヶ所につき1ヶ) 52 D+T ライトオンつくばビル していたが、やはり、店舗が今まで与え 35R @1,600 @1,600 φ42.7 せて積層の密度を変え、壁として密実に 26 52 飛散防止シ−ト PL-32×65 (ル−バ−受け方立) Design + Technique 支柱:P-42.7φ×3.2 @267 スペーサー:PL-3.2×20×30 2L-90×90×10 L-30×30×5 PL-32(ル−バ−受け方立) M8六角ボルト C.H.=2,800 @244.1 ゴムスペーサー 調整フィラ−プレ−ト L-90×90×10 4,150 左――建物正面夜景 右――同昼景 5 10m 断面図 EXP.J アルミ製W100 化粧タイプ 駐車場 外装部断面詳細図 INAX REPORT No.171 59
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