中播磨ふるさと探検隊 ∼観光ネットワーク

平成 16 年 2 月 27日
中播磨ふるさと探検隊
∼観光ネットワーク∼
調査期間:平成 15 年 8 月∼平成 16 年 12 月末日
メンバー:伊敷美久、市川知佐子、大西早紀、佐藤晃司、佐藤華絵、中澤歩美、
湊谷裕美、山内弘子(計 8 名)
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
目次
1.はじめに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2.調査方法 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
3.中播磨地域における市町の概要と特徴(資料①) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
4.視察からみた中播磨地域の現状(資料③) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・4
5.中播磨地域の観光における課題 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
6.KJ法による観光シミュレーション分析(資料④、⑤) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5
7.観光地としての基本的要素のレーダーチャートによる相互比較 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
9.提案 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
10.おわりに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 10
<資料編>
資料①-1「市町の特徴」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・11
資料①-2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12
資料②「人気観光地」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
資料③「視察」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 14
資料④-1「姫路シミュレーション」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
資料④-2「姫路シミュレーション感想」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
資料⑤-1「夢前シミュレーション」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
資料⑤-2「夢前シミュレーション感想」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 20
資料⑥「KJ法」 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24
2
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
「中播磨地域の観光資源の現状と今後の提案」
∼観光ネットワーク∼
1.はじめに
ふるさと探検隊の目的は、福祉やコミュニティ、環境、観光などをテーマに、中播磨地域の埋もれた資源
や未利用資源について探検(調査)し、学生の視点から、まちづくりや村おこしにつながる提案を目的とし
ている。
私たちはこの中でも観光の視点から中播磨地域の埋もれた資源を調査しようと考えた。中播磨地域には「姫
路城」という既に多くの人に知られ、日本・世界からたくさんの観光客が訪れる大きな観光資源がある。以
下の図からも姫路城に訪れる観光客が伸び悩んでいることが分かる。しかし、宿泊施設が少ないなどを理由
に、姫路城のみを観光し帰るという通過型観光地と言わざるをえないのだろう。
また、1000 万人集客都市として、姫路市観光基本計画で 2012 年までに実現したいと目標が掲げられてい
る。2001 年度の観光客は 680 万人で、ここ 10 年間、ほぼ横ばい状態が続いている。市などでは 2001 年か
ら 2002 年にかけ、駅や観光施設でアンケートを実施した。約 8 割の回答者が、訪れた目的を「観光」とし
たが、旅行総費用平均 49000 円のうち、同市内での消費額は約 3 割の 17000 円であることも分かったそう
だ。姫路が「滞在型」ではなく「通過型」の都市であることをうかがわせる。たとえ訪れる人が増えても、
消費が伴わない限り、市も商店も潤わないとはまさにこのことである。
そして、姫路市以外の周辺の中播磨地域は姫路城のインパクトにまちの魅力を打ち消されているように見
受けられる。
中播磨地域として将来を展望すると、姫路の通過型観光を中播磨地域の姫路周辺の町が補い、相互によい
影響を与え、中播磨全体の活性化につながるのではないだろうか。
ここから中播磨地域にある埋もれた資源を観光面から発掘し提案をしていきたい。
姫路市の総入込客数
市内主要観光施設への入込客数
姫路市産業局商工部観光振興課より
http://www.city.himeji.hyogo.jp/kankosin/
2.調査方法
調査方法として以下のように行った。資料はその内容に伴う詳細な資料である。
① 中播磨地域における市町の概要(資料①)
② 視察からみた中播磨地域の現状(資料③)
③ 中播磨地域の観光における課題
④ KJ法による観光シミュレーション分析(資料④、⑤、⑥)
3
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
⑤ 観光としての基本的要素のレーダーチャート
⑥ 提案
⑦ おわりに
3.中播磨地域における市町の概要と特徴(資料①)
まず、中播磨について基礎的なデータを収集した。
その基礎的データとは1市7町の位置・人口・面積な
どの統計データ、及び一般的に周知されている観光施
設(歴史・自然・施設)や特産品などを調べた。また、
そのまちの特性を大まかに知るために産業(第一次産
業、第二次産業、第三次産業)の割合についても調べた。
この作業によりわかったことは中播磨地域が大きく
3つの特性にわけられるということである。都市的地
域である姫路市と、漁業中心の家島町、それ以外(夢前
町、香寺町、市川町、神崎町、福崎町、大河内町)の農村地域である。
そして、収集したデータにある観光施設などを白地図に記し、中播磨地域に点在する観光地の位置関係を
明らかにした。これによりいくつかの特徴が見受けられた。それは①中播磨地域における観光地が広範囲に
点在し、②これを結ぶ公共交通が大半はバスで便数も少なく、利用客も地元住民に限られていて、③数々の
観光地があるにも関わらず、インパクトのある観光地が少なかったことなどが挙げられた。
4.視察からみた中播磨地域の現状(資料③)
↓家島より見た男鹿島
中播磨の基礎的なデータを知ったものの、私たちの多くは、中播
磨地域内で大学のある姫路市以外の町を訪れたことがなかった。そ
のため、姫路市以外の7町がどのようなまちの雰囲気を持っている
か、3.で調査した観光施設がどのようなものであるかを自ら体験す
るために視察に行くことにした。
調査地は①家島町と、②夢前町・香寺町・福崎町・姫路市の郊外
とした。これは上で述べたように雰囲気を知るにあたり農村地域と、
漁業中心の家島町に行く必要があったからだ。農村地域の中で②を
選んだ理由は比較的観光施設が集積していたからであり、また姫路からのアクセス面を考慮して決めた。
この視察において、感じたことは①家島町では観光地としての要素(観光資源)はあるが、観光資源を売り
出すための仕掛けであるピーアールの方法、手段、受け入れ体制などがまだ不十分であると感じた。
②夢前町・香寺町・福崎町の視察では、車での移動だったため、現地での道順などの細かい情報が不足し、
道に迷うことがあった。大まかに見れば、どの施設・場所も大
自然を感じることができ、いやされ、ゆっくり休むことができ
るなど様々な要素を備えていたと感じた。
この視察の詳しい感想などは資料③を参照していただきたい。
4
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
5.中播磨地域の観光における課題
視察を踏まえて中播磨の問題点を議論した結果、ハード面の整備(道路整備など)が不十分であるという
ことと看板が少ないなどの情報不足に関する問題が明らかになった。前者のハード面の整備は一つの問題点
と言えるが、財政上、地域の実情などからハード面のみを整備しても解決にはつながらないだろう。むしろ、
道路が狭いなどの少々な問題でもハード面以外で補うことで相対的に観光地としての機能を有していればい
いと考えたため、今回はハード面整備の問題は省かせてもらう。後者の情報不足について私たち学生の視点
から考えようと再認識した。
視察で感じた情報不足は看板などが少ないなどという現地での情報に関することだ。しかしながら、情報
という面で見ると、観光に行く前やその過程でも必要なものだという結論に達した。観光地に行く、もしく
は観光地を選ぶにあたっては、観光情報誌・インターネット・パンフレット・口コミなどの情報源がある。
また行くまでに調べること(所要時間、費用、交通手段、時刻など)も様々だ。また、行ってから現地で得る
情報(案内表示など)は先に述べたようにある。
そこで私たちは、観光する際、多くの過程で必要となる『情報』に焦点をあてることにした。情報という
視点に立ち、観光客が中播磨を観光する際に『情報』について不便となっていることを見いだすことから、
それが新たな資源発掘とならないか考えた。
6.KJ法による観光シミュレーション分析(資料④、⑤)
↓姫路駅構内の観光案内所
6.1観光シミュレーション
5.で情報に焦点をあてたが、学生が観光する際に必要と
なる情報は何かを知ろうと考えた。そこで、私たち自身が
中播磨に行く観光客となり、観光客にとって中播磨地域を
観光する際に不便となっていることを挙げ、問題点を見つ
けるための観光シミュレーションをすることにした。
シミュレーションを行うに当たり対象地域として、4.
で大別した都市的地域と農村地域の代表地として姫路市と
夢前町を選んだ。今回は時間の都合上などで対象地域を 2
つにした。
シミュレーションの第一段階では、観光客はどのような情報源から情報を得るのかという視点で予定表を
作成した。主に市販の情報雑誌・パンフレット・インターネットから、どういった観光施設があげられてい
るかを調べた。またそれに準ずる所要時間・費用・交通手段などの情報も調
べた。しかし、中には所要時間・費用・交通手段などが一つの情報源に集ま
っておらず苦労する点があった。また、インターネットでの検索では調べる
対象が絞られている場合は有効と感じたが、そうでなく漠然と観光地につい
て調べる場合は有効でないと感じた。ヒットする HP が少なく、市町の観光
課などの HP でも今ひとつ魅力が伝わらなかった。
次に、第一段階で作成した予定表が予定通りに行けるか・調べた情報に誤
りはないかなどを基準として実際に現地へ行った。
姫路市でのシミュレーションは主に公共交通機関を利用した。営業時間・
バスの時刻などにおいて、詳細な情報に不足が多くみられ予定通りに進まず、
目的とした書写山などに行くことができなかった。土日祝日・季節による時
間の変更などはもっと理解されやすく情報を発する必要があると考えられる。
↑夢前町のスーパー内に設置
夢前町におけるシミュレーションは車での移動であったので、姫路の観光
された観光案内所
5
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
シミュレーションとは異なり時間にはとらわれなかった。しかし、標識の少なさなどから、目的地へたどり
着けない状況や、時間がかかる場合があった。また、中播磨地域には『道の駅』がないなどから、その地域
の地場産のものに触れる機会が少なく、休憩する場所などが見受けられなかった。観光案内所は地元のスー
パーの中などにあり、とても観光客が利用しているのには見受けられなかった。
6.2KJ法を用いた問題点整理及び課題抽出
↓KJ法実施中の風景
シミュレーション後は、姫路市、夢前町の問題点を列挙し
た。これらの問題点整理を行うためにKJ法1を用いた。KJ法で
あげられた問題点は大きく「観光地に行くまでの問題点」、「観
光地に行く途中の問題点」、「観光地に行ってからの問題点」に
分類できた。
「観光地に行くまでの問題点」としてインターネットに関す
ることが多くあげられた。例えば、情報の不足・古さがあげら
れる。私たち学生の多くはインターネットを使う環境に恵まれ
ていると言える。この環境を活かさないということはもったい
ない。情報誌を買うより、インターネットで情報を簡単にたくさん、また的確に得ることができれば、より
興味をそそがれるだろう。そして、インターネットにおいて最も大切だと感じることが観光情報を中播磨全
体で共有するために、市町を超えた中播磨としての情報の統一である。
「観光地に行く途中の問題点」として挙げられたのは、道路整備・休憩所などの施設のハード面での整備
不足だった。情報では、案内表示があげられる。事前にどれだけ調べても現地での案内表示は重要な役割を
担う。前述したが、案内表示の少なさから道に迷うこともあったので、的確な案内表示は大切だと感じた。
「観光地に行ってからの問題点」は、施設面と印象面に大別できた。施設面では駐車場の使用をはじめと
する問題点で、印象面では情報誌・インターネットなどによるイメージとの違いだ。私たちはこのうち後者
の問題が重要だと考えた。それは観光客が満足して帰るにはイメージと同じ、またはそれ以上のインパクト
が必要となるからと考えるからである。今回は特に夢前町においてイメージのギャップがあったため、その
ように感じた。
以上の KJ 法によるシミュレーションで姫路市、夢前町の問題点・課題を以下に挙げる。
1.
イメージのギャップ(乖離)の改善
私たちは「観光地に行ってからの問題点」、特
に情報の違いによって生じるイメージ・インパク
トについて深く考えたいと思った。夢前町では姫
路のようにまちの顔となるものがないため、リピ
ーターを作ることや新たな観光客を得ることが
難しいだろう。そこでイメージ・インパクトを膨
らませないだろうかと考えた。観光施設のみに依
存しない、祭りやイベントなどによって人を集め
るという方法もあることに気づいた。イメージや
1
KJ法とは日本の文化人類学者、河喜田二郎氏が考案した創造開発(または創造的問題解決)の技法である。ブレ
ーンストーミングなどで出されたアイディアや意見、または各種の調査の現場から収集された雑多な情報を書き
出し、それをグループ化することによって何が問題となっているかを整理し、問題解決していこうとするもので
ある。
6
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
インパクトを与える物は立派な施設だけではなく、そのまちの人や人情などでソフト面を活かすこと
で、まちは活気付くのではないだろうか。
2.
総合的な情報提供の場の必要性
先ほど 6.1 でも述べたように市町間での情報の統一がなされてないないことがわかった。HP 上で
も現地に行くために情報収集しようと思っても情報が点在し、労力を必要とした。市町の HP での観
光案内の情報が載っているはものの、詳しい情報まで載っておらず、観光するための情報としては乏
しいものがあった。
3.
観光地の相互補完を重視した観光ネットワークの構築の必要性
良い点も考察した結果、歴史的な遺産を活かした姫路市と、自然や癒しといった面を活かしていけ
る夢前町とをうまくつないでいきたいと考えた。このように考えたとき、姫路市と夢前町の観光シミ
ュレーションを通して中播磨全体も同じように考えていくことが可能だろう。
7.観光地としての基本的要素のレーダーチャートによる相互比較
6.2の「3.観光地の相互補完を重視した観光ネットワークの構築の必要性」で述べたように、具体的に姫
路市、夢前町ではお互いどのような要素で補完できるかを分析してきたい。
ここでは文献を用い、観光地としての基本的要素を挙げる。そして、私たちメンバー8 人が行きたいと思
う観光地では、全国でも人気観光地を事例として、人気観光地にはどのような要素が備わっているのかソフ
ト面とハード面を調べた。(資料②)
●文献の観光地としての基本的要素
① 見る:ⅰ.歴史的景観
② 買う:ⅰ.地場産のもの
ⅱ.まちの個性的な景観
ⅱ.流行最先端のもの
③ 食べる:ⅰ.郷土料理、名物料理
④ 集う:ⅰ.着飾る楽しみ
ⅲ.ヒューマンウォッチング
ⅲ.個性のある店
ⅱ.豊富な店から選んで食べる
ⅱ.祭りや行事などに参加する楽しみ
ⅳ.先進的な景観
ⅳ.豊富な品揃えの中で買う
ⅲ.良質な素材、旬の素材
ⅲ.地場産業や伝統工芸に触れ
る楽しみ
⑤ 憩う:ⅰ.自然に触れる楽しみ
ⅱ.文化や芸術に触れる楽しみ
ⅲ.イブニングライフの楽しみ
参考文献:都市観光でまちづくり
学芸出版
●メンバー8 人による観光地に行きたいと思う要素(カッコの中は 7 人中の人数)
・食べ物(6)
・温泉(5)
・歴史的遺産(6)
・シーズン(7)
・景色(6)
・費用(7)
・レジャー(体験)(4)
・距離(2)
・特産品(7)
・知名度(7)
そして、私たちが挙げた観光地に行きたいと思う要素と、文献の要素を比べるとおおよそ私たちの行きた
い要素が含まれるので、文献の 5 つの要素を使い、姫路市、夢前町の観光要素の評価をすることとした。
方法としては、
「良い、まぁまぁ良い、普通、まぁまぁ悪い、悪い」の5段階に分け、私たちメンバー8 人
が 5 点満点で採点しそれぞれの項目で 8 人の平均値を算出した。
姫路市、夢前町を学生の視点からレーダーチャートにより大胆に評価した。以下の図がレーダーチャート
になる。下図を見て分かるように姫路市、夢前町共にそれぞれの特徴が出ている。
姫路はやはり姫路城という視覚的要素が大きいため「見る」要素の得点が高い。しかし、視察の感想でも
挙がっていたが、おみやげを買う物・場所、地場産の食べ物を食べる場所が少ない、またはその物がないと
いう短所の影響で「買う」、「食べる」の得点が低い。
夢前町は反対に「見る」という要素では、雪彦山、お寺などがあったものの姫路城規模の観光施設がなか
7
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
ったため得点が低い。しかし、
「食べる」という要素では地場産の美味しい食べ物が食べられるところがあり、
得点が高い。姫路市、夢前町共に「買う」という項目では得点が低い。やはり、これといったおみやげが挙
げられないため影響していると考えられる。地場産のおみやげはその土地の風土、習慣などでどうしてもな
いということも考えられる。しかし、そのまちの顔として特産物・おみやげは大事なものと考えられる。そ
のため、風土、習慣にとらわれずにそのまちの住民が勝手に「ブランドみやげ」を作ってもおもしろいと思
った。何もせずして何も始まらない。受け身の体勢で待っていても何も変わらないだろう。
このように、KJ 法でも挙げたが、それぞれの地域によって長所・短所があり改善できることもあるが、
まちの規模、まちが望んでいる観光目的などにより、どうしてもうまくいかないこともある。そのため、姫
路市、夢前町共に欠点となっている所を補いながら、長所を伸ばすことでそのまちの観光資源の価値が相対
的に上がるのではないだろうかと考えた。具体的に言うと、ここでは姫路城で観光客に「見る」インパクト
を与え、食事は夢前町の地場産の美味しい特産物を食すというルートができることでお互いのまちが欠点を
補いながら姫路の通過型観光の解消につながり、中播磨全体の発展につながると考えられる。
〈図〉レーダーチャート
夢前町
姫路市
夢前 見る
姫路 見る
5.0
5.0 4.3
4.0
4.0
3.0 2.5
夢前 憩う
3.0
2.0
3.8
1.0
夢前 買う
姫路 憩う
2.2
2.0
3.7
姫路 買う
1.0
0.0
2.3
0.0
2.3
2.8
2.7
3.5
夢前 集う
夢前 食べる
姫路 集う
姫路 食べる
8.提案
↓雪彦山
「6.2KJ法を用いた問題点整理」において、KJ法
によるシミュレーションで姫路市、夢前町の問題点・課
題「イメージのギャップ(乖離)の改善」、「総合的な
情報提供の場の必要性」、「観光地の相互補完を重視し
た観光ネットワークの構築の必要性」が明らかになった。
そこで、この3つの問題点・課題に対応させて、提案
に結びつけたいと思う。
提案1:イベント等開催によるイメージギャップの改善
時代の風潮などですたれてしまった観光施設に対して
ソフト面をプラスさせることで観光施設をうまく利用しながら地域のコミュニティが図られるのではないだ
8
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
ろうか。私たちは、既存の観光施設に頼るだけではなく、そのまちの人たち(行政、住民など)が一体となっ
てソフト面を作り上げることが大事だと思った。ここでのソフト面とは例えば、住民、行政が主催し周りの
町とも一体となってイベント(特産物、伝統工芸、芸術など)を開催したりすることなどである。また、農村
地域の特徴を生かして地元の農家の人が農業のインストラクターとなり、都市部の人たちに対して体験農業
を行うのもおもしろいと思う。実際に現在も体験農業を行われている人もいるが、そのようにそのまちで出
来ることを最大限に生かすことが必要となってくるだろう。7でも述べたが、おみやげがないなら、自分た
ちで作れば良いと思う。独自ブランドを作り、それをまちの地場産とすることはまちにとっても住民にとっ
てもすばらしいものではないだろうか。
提案2:中播磨地域のインターネットなどにおける情報発信強化
5.の「中播磨地域における課題」において私たちは情報に焦点を当てた。以下に具体的案を出した。
【観光ポータルサイトの構築】
学生はインターネットを多用に使うことから、インターネット面で中播磨地域に関する情報の充実が図れ
ないかと思った。6.2でも述べたように、インターネットにおいて最も大切だと感じることが観光情報を中
播磨全体で共有するために、市町の枠を超えた中播磨全体としての情報の統一を提供する場が必要だ。
具体的にはホームページなどを使い、観光ポータルサイトを作ってみてはどうだろうか。中播磨地域のア
ピールやその季節ごとのホットな情報の提供など、あらゆる立場の人の情報交流がなされるのもおもしろい。
【情報誌の発行】
また、インターンネットだけでなく、中播磨を統括した季節ごとのイベントの開催を広告したり、クーポ
ンをつけた季刊誌などを出し、中播磨地域が一体となって情報を享受する場があってもいいと思う。やはり、
小さい町でも、それぞれのまちが集まれば大きな力となる。
これらの提案項目の最大の特徴は主催が学生ということである。観光ポータルサイト、情報誌の発行などは
全国の様々な地域で行われているが、中播磨では学生などが企画を立案することで、若者での視点からまち
づくりを考えられるのではないだろうか。どうしても行政や民間企業などに任せてしまいがちだが、それで
はつまらないと考えたからである。
提案3:中播磨地域において姫路市を中心とした相互作用による観光ネットワーク
7.のレーダーチャートからの提案だが、先にも述べたが足りない部分を相互に補うことで、姫路を中心
とした中播磨のネットワークを構築することができないかと考えた。つまり、姫路市を中心としてその周辺
のまちが相互作用によりお互いのウイークポイントとなる要素を補いながら、今よりもさらに発展できる中
播磨を創出できると考えた。
9.おわりに
以上、中播磨地域の観光資源の現状と今後の提案を学生の視点で考えてきたわけだが、やはり中播磨地域
は上手に観光資源が活用されていないと感じた。やはり、姫路城を中心とした周辺の観光地を相互させるこ
とにより、これからの中播磨全体が発展していくのではないだろうか。
その主導力となるのは地域住民であり、それを支えるのは行政であると思う。また、地元住民だけでなく,
なかなか農村地域に触れることが出来ない人や学生などを巻き込んでまちおこしをするのも一つの手段だと
思う。
観光施設とは私たちが何もしなかったらただのモノである。そこに何十年、年百年と観光施設(姫路城な
9
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
ど)は佇んでいるだけになってしまう。観光施設は活用されなければただの建築物だ。ただの建築物を人の
集う建築物に、また印象深い物とするために私たち学生や、住民・行政または地元企業の活動が必要となる。
そこで私たちが行動をしない限り、観光資源は光らないのだと痛感した。
そして、私たちもこの「中播磨ふるさと探検隊」を通して中播磨の事を大いに知ることが出来た。これを
機会に中播磨の良さを周りに伝えていこうと思う。
10
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料①-1「市町の特徴」
概要
面積
(km2)
姫路市
家島町
夢前町
神崎町
市川町
福崎町
香寺町
大河内町
見所
人口(人) 産業(割合の大きい順)
276 480,684
20.27
8,839
146.18 21,614
105.1
8,238
82.7 14,503
45.82 19,802
31.52
97.17
19,607
5,213
歴史
自然
第3次、第2次、第1次
第3次、第1次、第2次
第3次、第2次、第1次
第3次、第2次、第1次
第3次、第2次、第1次
姫路城、名古山霊園、書写山円教寺
家島神社、白髭霊祠、恵美酒神社
弥靭寺、置塩城跡、賀野神社
福本遺跡、福本藩跡庭園
倉谷古墳、笠形神社、岩戸神社
自然観察の森、手柄山中央公園、温室植物園
天満霊樹野鳥の森遊歩道、城山公園、頂上石
雪彦峰立県立自然公園、明神山、置塩山
千ヶ峰、笠形山、越知川
笠形山、笠形寺のコウヤマキ、笠形神社の大スギ
第3次、第2次、第1次
薬師如来座像、神積寺、熊野神社
八千種自然活用村、七種の滝、つなぎ岩
第3次、第2次、第1次
第3次、第2次、第1次
八徳山八葉寺、蛇穴神社、片山古墳
犬塚、新野正法寺、立岩神社
田園風景
砥峰高原、太田の滝、黒岩の滝
それぞれの市町の特徴
見所
施設
姫路市
セントラルパーク、姫路科学館、星の子館
家島町
海水浴場、B&G、釣堀
夢前町
コテージ村、塩田温泉、民宿ほたるの里
神崎町
ヨーデルの森、ピノキオ館、新田ふるさと村
市川町
リフレッシュパーク、どんぐりころころ館、笠形温泉
福崎町
歴史民俗資料館、柳田國男生家・記念館、もちむぎのやかた
香寺町
日本玩具博物館、総合公園、ハーブガーデン
大河内町 おおかわち水車公園こっとん亭、川上りんご園
*面積、人口・・・H15.10.1 現在/産業・・・H12.10.1 現在
参考URL:兵庫データランド(http://web.pref.hyogo.jp/toukei/index.htm)
特産品
穴子、明珍火箸、御座候
ちりめん、干しえび
地酒、そば菓子、白なめし革細工
柚子うまみ、柚子ぽんず、山椒佃煮
アイスクリーム、蜂蜜
もちむぎめん、もちむぎカステラ、もちむぎ茶
油菓子、町内の加工品
蜂蜜・純正ローヤルゼリー、こうじや味噌、入山手形
11
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料①-2
市町内総生産(構成比・対前年度増加率)
第 1 次産業 第 2 次産業
区 分
総生産
総生産
構成比
構成比
調査時点
13 年度
13 年度
単 位
%
%
第 3 次産業
総生産
構成比
13 年度
%
姫路市
0.2
32.7
71.4
家島町
11.2
37.9
55.2
夢前町
3.6
33.9
66.9
神崎町
2.2
23.0
79.2
市川町
1.9
35.3
67.1
福崎町
0.4
63.0
41.0
香寺町
0.6
34.1
69.6
大河内町
1.8
28.3
74.3
市町内総生産の構成比
大河内町
香寺町
福崎町
第1次産業
総生産
第2次産業
総生産
第3次産業
総生産
市川町
神崎町
夢前町
家島町
姫路市
0%
20%
40%
60%
12
80%
100%
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料②「人気観光地」
それぞれの人気観光地においてハード面とソフト面の特徴を調べた
地域
ハード面
ソフト面
青森
・公共交通が整備されており、観光バスや観光タ ・県の観光HPが充実している
・観光への取り組みとして、「あおもり魅力
クシーなども充実している
・道の駅が整備されており、そこでは産地直売が 百選」を創出した
・体験型観光が充実している
盛んである
・観光資源が豊かである(自然:白神山地) (食 ねぶた祭りが盛んである
べ物:りんごや米)(文化:太宰治記念館)
横浜
・様々な観光スポットがある
・観光HPのサイトが豊富である
・外国の文化が流れ込み、独特の雰囲気があ
る
鎌倉
・古くからの文化がある
・まちづくりが盛んで、観光サービスの質が
高い
・交通の便が良く東京から一時間の距離
大阪
・公共交通でどこでも行ける
・電車とバスなどを組み合わせた割引や一日
乗車券が用意されている
・観光地が密集している
・人情あふれるまちとしてのインパクトがあ
る
松江
・歴史がある
・まちづくりが盛んである
・国際文化観光都市に指定されている
(中心市街地活性化法に基づくまちづくり
専門機関 まちづくり工房 )
大山
・温泉やスキー場、ペンション等の宿泊施設が整 ・「大山王国」という HP で目的、地域、イ
ベント等別に検索できる
っている(皆生温泉等)
・「鳥取王国じゅずつなぎ」で他地域とも連
・滝や牧場などの施設も多い
・近くには国内最大級のフラワーパーク「とっと 結している
・バス乗り放題などが用意されている
り花回廊」がある
高知
・自然が豊かである(足摺岬、四万十川、吉野川、 ・観光ホームページが多数ある
・よさこい、日曜市など地域の人々がまちを
黒潮)
・文化・歴史がある(土佐藩、坂本竜馬、高知城) 盛り上げている
・カヌー、ホエールウォッチング、パラグライダ
ー、マリンスポーツ、観光地曳き網を体験できる
13
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料③「視察」
【夢前町周辺視察】
・日時:2003 年 9 月 25 日
・ルート :香寺町 ハーブガーデン
福崎町 七種の滝
夢前町 夢館、塩田温泉、雪彦山
姫路市 星の子館
・交通手段:車
良い点
香寺町 ハーブガーデン
・ハーブのよい香りが漂い、おみやげと
なるものもあった。
・ランチや喫茶など少し休むところもあ
った
・お店の人がいい人
福崎町 七種の滝
・水量は少ないが、高低差の大きい見事
な滝
・滝の近くまで車で行くことが出来る
・滝に向かう途中「とりいや橋」なども
かかっていて楽しめる
夢前町 夢館
・ごはんがおいしい
・おみやげが豊富
・おせっかいなほどおもしろいお店のお
ばちゃんがいる
・
「いもほり」や「そばうち」の体験がで
きる
・農園一画のオーナーにもなれる
夢前町 塩田温泉
・景色がきれい
悪い点
・どこにあるかわからないくらい小さ
く目立たない
→たくさんの客を集めるだけの余裕
がない
・きれいにそうじされていない
・子供やお年寄りには困難な山道
・トイレの整備がされていない
・道幅が狭くて不安であった
・駐車スペースが少ししかない
・周りになにもない。
・費用が高い
・旅館数が少なく、日帰り入浴のでき
る旅館があまりない
夢前町 雪彦山と雪彦温 ・温泉は安くて、くつろげて、とてもよ ・ロッククライミングの道がわからな
泉
い
い。
・標識などが必要。
・宿泊施設が古いユースホステルしか
ない
姫路市 星の子館
とてもきれい
視察して感じたこと
・どの施設・場所もそれぞれの良さがあり、大自然を感じることができたり、いやされたり、ゆっくり休め
たりと様々な要素を備えていた
・これから観光地としてたくさんの人にきていただきたいのであれば、広報の方法などを考えればきてもら
えると感じた
・表示が少なく道に迷う危険がある
観光方法として
・かなり、観光地を全部まわろうと思ったら、範囲が広く、温泉なども充実しているので、宿泊型観光も可
能と考えられる。しかし、宿泊施設などはあまり見受けられなかった。
・道の駅などの休憩施設が少ないため一度にたくさんの施設をまわるのは難しいかもしれない
回り方
・車がないと行きづらい
・バスは便数が少なく不便
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中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
【家島町視察】
・日 時 :2003 年 9 月 30 日
・ルート :家島神社、万体地蔵苑、どんがめっさん
・交通手段:港まで
車・バス・自転車
港−家島
フェリー
家島内
車・徒歩
良い点
・魚屋さんがシラスを量り売りしてくれたのは暖かさ
と、味があってよかった
・四国、兵庫(本州)、淡路を見ることができる。
(周り
を見渡せるところに、「この場所から見えるのは淡路
です。」などの案内板があったら良いと思った)
・まち全体に歴史を感じた。
悪い点
・坂が多い(老人、足の不自由な人には厳しい。原
付が多く、また道がせまいので車の運転は非常に困
難)
・神社の海岸部分のゴミが多い
・住民が観光客に対して受け入れ態勢ができていな
い。観光客もあまり見られなかった。
・家島へ向かうまでの交通手段(船に乗るなど)が
複雑でわかりにくい。そして、島内での移動手段
が徒歩くらいである。
観光方法として
姫路から、バス・船とルートがあるので割合行きやすい。しかし、船が 6 時頃までしかないので日帰りで来て
もらい昼食をとってもらうプランがベストなのではと考えられる。
回り方
・原付
家島をぐるりと一周できて気持ちがいいと思う。(レンタル屋あり)しかし、初めて家島町を観光した人は
なかなか気づかないし、利用しづらい面がある。
・徒歩
歩いて回ることも可能だがガイドなどがいた方がなお好ましいと思う。(途中に休む場所があったほうがい
い)
視察して感じたこと
・家島は観光として宿泊するのは物足りないが、日帰りでは充分楽しめる
・魚が余っている現状、もっと活用すべきだという住民の人の話。
・観光の切り口として、美しい景観、歴史、おいしい食べ物が挙げられる
・観光資源を売り出すための仕掛けとしてピーアールの仕方、受け入れ体制などを見直すべき
EX.観光マップ、ツアーの企画など
・観光地としての要素はあるが、うまく活用されていない
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中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料④-1「姫路シミュレーション」
予定表
1.姫路に行くとしたらと仮定し、行きたい場所を挙げる
行きたい場所(したいこと)
行きたい動機
1 明珍火箸をつくっているところ
テレビを見て、歴史を感じたので行きたいと思った
2
姫路城
3 穴子を食べに行きたい
2.行けるかどうか調べる
行きたい場所(したいこと)
1 明珍火箸をつくっているところ
2 姫路城
3 穴子を食べに行きたい
4 書写山
3.予定表
予定
9:00 JR姫路駅集合
9:30 ループバスで 1 周し、大手前で降りる
10:00 姫路城
11:00 好古園&昼食
13:00 書写へ出発
13:30 書写山到着
16:00 駅へ戻って土産を見る
17:00 地場産ビルで土産を見る
夕食
世界遺産だから
姫路の名物って聞いたから、食べてみたい
情報源
テレビ、友人
一般知識(学校で習った)
入場料はガイドブックにすべて記載されていた。
城と好古園の共通割引券があるのを知る。
発売場所は HP で調べ、城、好古園で発売している
のを知る。
姫路の友人
情報検索場所
ガイドブックになかったため、HPを調べたがなかった
ガイドブックで開園時間を調べ、100円で行けるループバスが載っていたため、利用する。しかしループバス
の時刻表がガイドブックに載っていなかったので、HPで調べ、9:30 発を利用することに決定
ガイドブックに好古園で穴子が食べられるとあり、写真がきれいだったので、お昼は好古園で穴子を食べるこ
とに決定
ガイドブック。好古園から書写までのルートは駅からしか
ガイドブックに載っていた写真がきれいだった
載っていない為、現地で聞く
料金
バス代
好古園とあわせた入場料
昼食代
バス代
ロープウェイ往復代
バス代
100
720
1500
?
900
?
16
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料④-2「姫路シミュレーション感想」
事後感想
姫路駅・観光
案内所
姫路武蔵館
好古園
姫路城
美術工芸館
情報
改札口を出たところに、観光案内所への案内があ
った(地下の改札口も同様)。
姫路城への順路を示す案内板はどこにもなかっ
た
姫路城に行く途中に武蔵館の前に大きな看板があ
り、また無料ということで立ち寄った。
もらったパンフレットに好古園の近くのバス停から
書写へのバスが出ているのを知る。
姫路城の前に好古園を示す看板があるため、姫路
城から行き易かった
姫路城に行く途中に武蔵館の前に大きな看板があ
り、また無料ということで立ち寄った。
ロープウェイ乗り場で工芸館の案内があったので
行こうと思った。しかし、途中でどこに曲がれば
いいのかわからなくなり迷った(看板が欲しかっ
た。)
駅構内から駐輪場までは看板が所々にあり、わか
りやすかった
施設評価
観光案内所はあったが、看板の電気が切れてお
り、暗くて存在感がなかった。
知っている俳優さんがパネルに出ていたので楽
しめた。(展示がわかりやすく楽しめた)
思っていた以上に敷地が広く、きれいな庭園で
あったため、とてもよかった。
今日は特別展示質が多く設けてあり、通常見て
まわるのにかかる時間よりも多くかかった。
入場料は大学生で 200 円と安かった。昔の玩具
で遊ぶことができ楽しかった。当初の目的であっ
た明珍火箸を見ることができた。
自転車自体はサドルが硬くて調節しづらかった
レンタサイクル
市バス
ロープウェイ
営業時間をパンフレットで確認したが、実際には期
間違いの営業時間が載っていた
17
道のり
特になし
姫路城から好古園の前にある歩道
が狭く、人が多いため、通りにくかっ
た
特になし
駅前はレンタサイクルでは人が多く、
走りづらかった。
レンタサイクルが置いてある駐輪場
までの地下通路は人気が無くて怖か
った
駐輪場の出口がキャスパの搬入口
付近で駅が見えず、位置がつかめな
かった
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
費用
姫路駅・観光案内
所
その他
受付のおばさんが無愛想であった。
姫路武蔵館
無料・・・入り易い
好古園
720 円・・・充実しているので妥当 レンタサイクルの駐輪場あり。
レンタサイクルの駐輪場なし。
警備委員のおじさんが色々説明してくれ分かり易くて楽し
かった。レンタサイクルの駐輪場あり
姫路城
美術工芸館
レンタサイクル
市バス
ロープウェイ
疑問点
200 円・・・人によりけり
無料
土産やさんが駐車場の近く(ロープウェー乗り場?)にある
のだが、土産を売っているのが分かりにくく、入りづらい。
市バスがどこにあるかわかりにくいかも
全体の感想
どの施設にも姫路のパンフレットが多数置かれていたが、他の地域のものはあまり見かけなかった。
他の地域へ観光客を紹介するようすはなかった。駅前での近場の観光地までの標示があまりなく、地図をしっかり持っていないとちょっと辛いだろう。また、
「西
播磨地域のスタンプラリー」という中播磨地域の観光施設をまわってスタンプを集める企画のものがあったが、姫路で押せるのは一つしかなかったため残念だっ
た。
姫路城を登るだけで体力をつかうので、1 日で書写山・姫路城の二つを回るのは大変だと感じた。1 日で姫路城とその他の施設を観光するなら、近場の施設の
方が良いと思った。
18
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料⑤-1「夢前シミュレーション」
1.行きたい場所を挙げる
行きたい場所 動機
1 夢前亭
温泉・陶芸・染色体験・食べ物・雰囲気
2 弥勒寺
大きい大仏みたいの
3 佐野邸
昔の家で興味あり
4 夢やかた
ご飯がおいしそう
5 雪彦山
景色がきれいそう
6 雪彦温泉
日帰りで気軽に行けそう
7 塩田温泉
8 ふるさと牧場
どのようなところか気になる
9 地蔵の水
水おいしそう
情報源
本
本
本
ネット
ネット
本
ネット・広告(バス)
本
本
2.行けるかどうか調べる
行けるかどうか
→車なので地図さえあれば心配なし
所要時間
→縮尺で計算だか大まかに見積もる
予算
食事代
約 3000 円
染色体験
約 1000 円
雪彦温泉
600 円
3.予定表作成
予定表
9:00 大学前集合・出発
塩田温泉(写真)
雪彦山(写真)
地蔵の水
雪彦温泉
(佐野邸)
(ふるさと牧場)
夢やかた(写真)
弥勒寺
夢前亭到着(染色体験・食事・温泉)←直接電話した。陶芸体験のことも聞いたが、夢前亭でやるのではなく場所を移動して行うため、店員の
人も把握しきれていなかった。そのため、手軽にできる染色体験を行うことにした
15:00
19
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料⑤-2「夢前シミュレーション感想」
事後感想
塩田温泉
雪彦山
地蔵の水
雪彦温泉
夢やかた
情報(案内表示等)
道はわかりやすかった。看板表示がしてあり
わかりやすかった
看板は大きくはあるが古く見にくい。
施設評価
温泉街という感じは無く旅館も3軒くらいしかな
く、賑わいが無かった
紅葉が非常にきれいだった
散策するところがなく、つまらないので、紅葉を
散策できるような場所を設けたらどうだろうか
それぞれの建物はきれい
あまりにも奥まったところにあり、観光地とい
う感じが全くしない。
案内表示は間近にならないとなく、行き着くま
でに何ら標識もなく、不安を感じた
看板がぼろぼろ
何ら情報もないため、知る人ぞ知る場所とな
っている
案内表示が全く無く見つけられなかった
案内表示が大きく分かりやすいが、突然出て
くるのでいくつか道沿いに表示がある方がい
いと思う
周りのユースホステルや店などもつぶれ、雰
囲気が暗い
もし人気がでても、道が狭いので危険だ
道のり
車でのアクセスなら便利
道路沿いにあるので場所はよいと思う。
迷うほど道はないので行けるが、夢前町の
端にあり寄りにくいと思う。
道幅が狭すぎて対向車とすれ違うときは大
変
どこにあるのか全くわからなく山道で不安に
させる。
景色がきれいで、のんびりできる
小奇麗でアットホームな感じがした
行くまでに案内表示(旗)が出ていてわかり易
施設がきれいで、駐車場も充実していた
かった。
賑わいがあり、質も良かった
沿道にあれば道の駅として利用できそうだ
20
大きな道沿いにあり、分かりやすい
特に迷うこともなく非常に行きやすい
分かりやすい
姫路から少し遠いが、車で行くのには便利
で、それほど苦ではない。
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
費用
塩田温泉
雪彦山
地蔵の水
雪彦温泉
夢やかた
その他
温泉街の周りには店もなく、温泉のみでし
宿泊は高い。日帰り温泉目的でやっていないので か楽しめない。もっと山を利用して散策コ
ースなどを作ってみたらどうか
温泉代も高い
高年齢層をターゲットにしているようで、割高に感
対象年齢が明らかに高齢者向けである
じる
日帰り入浴が千円をこえるし、大学生には不向き
活気がなかった
だと感じた。
料金をさげて、温泉のみ気軽に利用でき
るようにすればいいかも。
日帰り観光客をもっと受け入れて欲しい。
無人の有料駐車場があった
案内所も看板だけで、自動販売機もつぶ
れていて、人を近づけない雰囲気をかもし
だしていると思う。
私設駐車場には納得いかない
観光向けではなく、登山のための山だ
無料
600円とリーズナブルで温泉というよりは銭湯と
いった感じだがゆっくりとくつろげよいと思う。
日帰り観光客向けなのでリーズナブル
食事も安くおいしいものでボリュームたっぷりであ
る。
お土産などもお手ごろ価格
疑問点
客は年間どのくらい来てるのか
昔は何店舗くらいあったのだろうか。
毎年何人くらいの人が山に登りにくるのだ
ろうか。
水が好きな人だけが利用しているのでは
かまぼこのサービスもあった。
地元の人の為の温泉という感じだったの
で、観光客用には向かない感じ。
お店の人の雰囲気がとてもよかった。料
理もおいしかったしお土産も置いていた
し。
そば打ち体験などもできる
そばづくりをしている子供がいて活気があ
り、よかった。
観光客で賑わっていた
21
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
情報(案内表示等)
観光案内所
佐野邸
壺坂酒造
ふるさと牧場
弥勒寺
夢前亭
全体
パンフレットがあり良いと思ったが、実際に行ってみる
と小さな看板しかなく見落としかねない。
一応看板はあるのだが、わかりづらい。
田んぼの中にぽつんとあるので表示がなくても分かり
やすかった
看板は見やすかった。もう少し大きなもので一つでは
なくいくつか用意するべきだと思う。
主要道路の沿道にあるため、わかりやすかったが、駐
車場の案内が小さすぎてわかりにくかった。
駐車場の案内が小さすぎてまた駐車場らしからぬとこ
ろでとまどった。
道沿いで見逃してしまいそう
案内表示がなく、どこにあるのかわからなかった。(本
当にあそこがふるさと牧場かが疑問)
分かりやすい
一応看板はあるといった感じだ。
看板が大きくて見やすかった。
大きな看板があるが突然出てくるのでいくつか道沿い
に表示がある方がいいと思う。
やはり山奥に行けば行くほど、表示が少ないように思
う
施設評価
スーパーの一角にあり、観光客にはわか
りづらい
道のり
大通り沿いにある。
廃れている感じがした
沿道にはいくつか案内所があるらしい
が、分からなかった
行った日は閉館日だっため入れなかった
特に問題はない。
概観には歴史が漂っていた
古い建物で情緒ある(中も昔ながらの酒
蔵という感じがしてよかった
特に問題はない。(道沿いにあるため、
行きやすい)
汚れが気になったがそれも味があった。
こじんまりしていてよかった
駐車場が分かりにくかった
異様な雰囲気で、観光にはおすすめでき
ない
人を寄せ付けない雰囲気
陰鬱な雰囲気を醸し出していた
古いお寺(建築物)が良かった
歴史を感じた。
大きい布袋さんがいた(インパクトあり)
情緒があり、非常によかった
雰囲気が十分に出ていたし、非常にくつ
ろげた
田舎ならではの店だと思う
温泉があるのも良かった
気軽に来られる
中心地にある建物は非常に概観がよか
った
22
山の中にぽつんとある
わかりにくい
車でなければ、まず行かないと思う。
少し観光地と離れているのが残念だ。
車幅も広く行きやすい
看板がわかれば問題ない
車で行くことが前提であるように感じた
中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
費用
観光案内所
佐野邸
壺坂酒造
無料
値段は相応(手ごろなものか
ら高いものまで揃えてある)
弥勒寺
食事をすると温泉が無料で
入れる
少し高いと感じたが、食事を
いただき温泉に入らせてもら
い、安いと感じた。
すこし余裕のあるときに行き
たい
疑問点
お店の人の雰囲気がとてもよかった。きき酒もたくさん振舞ってくれ、感じがよかった。
たくさんの味見をさせてくれて親切なところだと感じた。
試飲できる
美味しいからスポットにはなると思う。
あまりの雰囲気の悪さに驚いた。観光施設として解放しているようには感じることがで
きなかった。
観光地ではない気がした
異様な感じの家畜場に辿りついてしまった
怖かった。
車から降りなかった
入ってはいけない所に来てしまった気がした
隣にゆめさきの森公園があり、とてもよい環境だと思う。
リフレッシュできた。
ふるさと牧場
夢前亭
その他
観光案内所とはいっても店と兼ねていたため気軽に聞ける雰囲気ではない。せめて案
内所コーナーを作り、呼び鈴を作るとかにしてはどうか。
パンフレットしか置いてなかった
観光案内所の機能を果たせていないと感じた。
園芸屋さんが案内所を兼ねていて、非常に聞きづらい
休館日が多すぎるのではないだろうか。(週3)
一体何をしているとこ
ろなのかわからない
ここは隠れた名店だと思う
自然の中で入る露天風呂がとてもよかったが、もう少し隠す配慮は必要かも・・・。料理
もとてもおいしかった。
全体
観光地として積極的にPRすべきところと、そうでないところがあるように思う
全体の感想
情報・・・夢前町ではほぼ全域回って観光したが、やはり全体の感想としてインパクトに欠けて、町全体が閑散としているところだなと感じた(賑わいがないと感じた)。賑わい
があればいいというものでもないが、夢前町独特の落ち着きがいいという人もいるかもしれない。
施設評価・・・後日、夢前町職員の人とお話をする機会があり、様々な話を聞いた。そのとき、私たちが観光した夢前町とは違う印象を受けた。夢前町の場合は観光地でイベ
ントを行うというハード(ここでは観光施設という意味)の上に、みんなで作り上げるソフト(ここではイベントという意味)を上乗せすることで町の賑わい、雰囲気を作り住民と行政
が一体となりうまく活動されていると感じた。小さな町はその町なりに活動次第でうまく
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中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
資料⑥「KJ法」
アクセス
事前情報を得る
行くまで
所要時間
施設情報
情報不足に対する不満
公共の交通手段
マップ
情報不足の結果
行事(イベント情報)
案内表示
問題点
行く途中
道路整備
施設
施設
行ってから
雰囲気
●事前情報を得る
パンフレットによる情報収集では、夢前町の情報がほとんど載っていなかった。また、欲しい情報も載って
いない。情報を補うためのインターネットも情報が古く、確実ではないものがあるなど調べづらかった。
季節ごとのイベント情報も知りたかったのにそれらの情報がなかった。インターネットでは網羅的に調べら
れなかった。
●情報不足に対する不満
事前に知りたいアクセス・所要時間・施設情報(料金・内容・営業時間)・公共の交通手段・イベント情報・
マップの情報が不足している。姫路の情報は載っているが、姫路の郊外の情報は乏しかった。特に、道順など
が詳しく掲載されていなかった。
●情報不足の結果
これらの情報不足の結果、行こうという気持ちがあっても、下調べするのに時間がかかるや、知名度が低い、
観光したい場所が少ないなどが原因で観光客を引き寄せることが出来ないと感じた。
行く途中
●案内表示
観光地に行くまでに情報面で一番の問題点で挙げられたのは案内表示、看板の少なさであった。また、看板
などが設置してあっても老朽化し役割を果たしていない看板もあった。この問題はほとんどの人が挙げた問題
点であった。
● 道路整備
観光地に行くまでに交通手段と問題点が挙げられたのは車と自転車(歩行者)に分けられた。
車での問題点は夢前町での問題点に絞られるが、やはり、中山間地域では車は必須であると考えられる。特
に夢前町では電車が通ってない上に、バスも便数が少なく、明らかに生活のための交通手段となっている。そ
のため夢前町で観光するには車は必要条件である。しかし、山地に進めば進むほど道が整備されていなく途中
でとぎれているところもあった。また、観光マップでの地図も市街地では案内表示などが充実しているが、中
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中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
山間地域では看板が少なかった。
自転車、歩行者は主に姫路での問題点である。姫路の観光で足となっているのは徒歩か、レンタサイクルで
ある。レンタサイクルの問題点は、レンタサイクルの受付は姫路駅改札口付近の観光案内所で行い、地下の駐
輪場でレンタサイクルの受け渡しが出来るようになっている。その地下の受け渡しでは暗い雰囲気で人気が少
なくあまりいい雰囲気ではなかった。また、レンタサイクルを借りて地上に出たときの場所が初めてきた人に
は方向が掴みにくく。わかりにくい場所になっている。
歩行者の目から見た問題点は大手前通りのタイル張りの歩道は滑りやすく危険だと感じた。また、姫路城前
の歩道は狭く、自転車も通るため交通量が多い。
● 施設
施設の問題点として、2つ挙げられる。1つ目は食事する場所がないということだ。せっかく観光地に来て
いて地場産の物を食べたいのになかなかそのような場所が見つからない。食べ物というものは観光地にとって
重大な要素といえる。地場産の物を食べたいからその観光地に行くというケースもあるだろう。しかし、中播
磨ではあまりそのような雰囲気ではなかった。
2つ目は休憩場所が少ないということだ。特に夢前町などでドライブをしていても「道の駅」などの地域に
触れつつ休憩する場所がない。ついコンビニエンスストアなどに寄ってしまい、観光地に来ているという感覚
がない。もっと人が憩えるような場所が必要と考えられる。
行ってから
●施設
姫路・夢前とも観光案内所は充実しておらず、案内をしてくれる人が不親切であった。また、おみやげを買
おうと思っても特産品がないため何を買っていいかわからない。お店に入りづらい雰囲気がある。店員が無愛
想であるなどの問題が挙げられた。
駐車場の面では、料金が高い、駐車場が少ない、狭い、舗装されていないなどの問題で挙げられた。全体的
な印象としては観光地が離れているため移動が大変であった。塩田温泉は日帰り入浴を受け入れていない、姫
路で一日楽しめるなどから日帰りに向いていないなど観光客のニーズがなかなか合致しない点があった。
●実際に行ってからの印象
パンフレットの情報と実際の観光地が違っていてギャップを感じたり、パンフレットの情報が古かったり、
思っていたより時間がかかったなど、事前情報とのギャップにとまどうことがあった。
まちの雰囲気が寂しく、廃れている感じがし、もっと賑わいが欲しかった。町全体が閑散としていた。
また、料理・景色などどこにでもある感じがしてインパクトに欠けた。一度訪れたらもう行かないのではな
いだろうかと感じた。
KJ法
良い点
● 自然
・ 大自然の魅力がいっぱいある
・ 自然を大いに感じると事が出来る
● 温泉
・ 温泉が多い
・ 日帰りの温泉があり、気軽に入れる
・ 大自然の中で温泉に入れる
● 食べ物
・ 食べ物がおいしい
・ 地場産の食事がおいしかった
● 景観
・ 好古園の景色が想像していたよりきれいでびっくりした
・ 景色がよい
● 車
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中播磨ふるさと探検隊「観光ネットワーク」
・ 夢前町ではドライブに向いている
・ 車で移動できる
● 人
・ 店員が明るくて好印象だった
・ 店員が親切であたたかみを感じた
● 癒し
・ 時間を忘れられ、落ち着く
・ くつろげる場所が多い
・ ゆったりと時間を過ごせる
● 金
・ 日帰り温泉が安い
・ レンタサイクルを無料で借りられる
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