誘発電位アトラス - 九州大学 医学部・大学院医学系学府・大学院医学

誘発電位アトラス
九州大学大学院医学研究院
脳研 臨床神経生理
飛松 省三
2003 年 12 月 1 日 第 1 版
I 体性感覚誘発電位(SEP)
図 I-1 上下肢 SEP の正常波形
上肢 SEP(正中神経刺激)では Fz 基準で N9、N13、N20 が記録され
る。N13-N20 は中枢感覚伝導時間(central somatosensory conduction time,
CSCT)として使われる。下肢 SEP(後脛骨神経刺激)では N20-P37
が CSCT として有用である。
表1 上下肢 SEP の正常値
正常値(平均±SD)
正常上限(平均+3SD)
上肢 SEP
N9
9.29±0.58
11.03
N13
12.67±0.79
15.04
N20
18.63±0.94
21.45
N9-N13
3.38±0.4
4.58
N9-N20
9.25±0.55
10.90
N13-N20(CSCT)
5.89±0.48
7.33
N17
17.54±1.25
21.29
N20
20.02±1.45
24.37
P37
36.91±2.48
44.35
N20-P37(CSCT)
16.88±1.65
21.83
下肢 SEP
図 I-2 体性感覚求心路における病巣と SEP 所見
A. 大脳半球内視床、内包付近の病巣: 病巣側半球の N20 消失、N13、
N9 は正常。非病巣側(健側刺激)の皮質反応(N20)は正常。
B. 脳幹部(中脳, 橋)病巣: N20 頂点潜時遅延、N13、N9 頂点潜時正常,
N13-N20 頂点潜時(CSCT)延長。障害が強い時は N20 消失。
C. 下部脳幹、脊髄病巣: N13、N20 頂点潜時遅延、N9 頂点潜時正常。
障害が強い時は N13、N20 消失。
D. 末梢神経病巣: N9、N13、N20 頂点潜時すべて遅延、障害が強いと
きは低振幅化または消失。
1
図 I-3 末梢神経病変
N9 が遅延しており軽度の障害が疑われる。
図 I-4 末梢神経病変
N9、N13 の消失と N20 が遅延しており、中等度の障害が疑われる。
図 I-5 末梢神経病変
N9、N13、N20 が消失し、高度の障害である。
図 I-6 末梢神経根・脊髄病変
腫瘍のため左刺激の SEP は誘発されない。右側にも浸潤しているため
右刺激の N13 の再現性がない。
図 I-7 神経根症
N9-N13 が延長している。
図 I-8 下部脊髄病変
N9-N13 が延長している。
図 I-9 下部脊髄病変(高度)
N13 が消失し、N20 が遅延している。
図 I-10 下部脊髄より上位の病変
N13-N20 が延長している。
図 I-11 下部脊髄より上位の病変(高度)
N9、N13 は正常だが N20 が消失している。
図 I-12 視床出血
右刺激で N20 が消失している。N9、N13 は正常。
図 I-13 皮質病変
左刺激で N20 が消失している。
図 I-14 無脳症
N9、N13 は正常だが N20 が消失している。
II 運動誘発電位(MEP)
図 II-1 上下肢 MEP の正常波形
上肢 MEP では運動神経遠心路(Elbow(肘), Erb(エルブ点), Cervical(頸部),
Scalp(運動野))刺激により標的筋(母指球筋)から MEP が記録される。
Cervical MEP、scalp MEP の立ち上がり潜時の差は中枢運動伝導時間
(central motor conduction time, CMCT)として使われる。ただし、頸部刺
2
激では椎間孔を出た直後の神経根が刺激される。したがって CMCT は
厳密な意味では、錐体路の伝導時間ではない。正確に CMCT を求める
には F 波潜時を測定し、scalp MEP 潜時から引けばよい。同様に下肢
MEP では lumbar MEP と scalp MEP の潜時差が CMCT として使われる。
表2 上下肢 MEP の正常値(ms)
正常値(平均±SD)
正常上限(平均+3SD)
上肢 MEP
Erb
11.45±0.72
13.60
Cervical(C)
13.23±0.75
15.48
Scalp(S)
21.84±0.96
24.71
CMCT(S-C)
8.61±0.69
10.67
Lumbar(L)
22.21±1.35
26.27
Scalp(S)
39.15±1.64
44.07
CMCT(S-L)
16.94±1.37
21.04
下肢 MEP
図 II-2 運動神経遠心路における病巣と MEP 所見
A. 大脳半球皮質、内包付近の病巣: 病巣側半球の scalp MEP 消失、
cervical MEP、Erb MEP は正常。非病巣側(健側刺激)の scalp MEP は
正常。
B. 脳幹部(中脳、橋)病巣: scalp MEP の潜時遅延、cervical MEP、Erb MEP
は正常、CMCT 延長、障害が強い時は scalp MEP 消失。
C. 脊髄病巣: scalp、cervical MEP の潜時遅延、Erb MEP 潜時は正常。
障害が強い時は cervical、scalp MEP 消失。
D. 末梢神経病巣: すべての MEP が遅延, 障害が強いときは低振幅化
または消失。
図 II-3 錐体路障害
安静時の CMCT が延長している。
図 II-4 錐体路障害
scalp MEP に時間的分散(temporal dispersion)を認める。
3
図 II-5 錐体路障害
安静時 scalp MEP が誘発されないが、随意収縮時には MEP が誘発さ
れており、運動閾値が高くなっている。
図 II-6 頸髄病変
Cervical MEP の潜時が延長し、低振幅である。本例では錐体路徴候(深
部反射亢進、病的反射+)があるが、CMCT は正常である。MEP 異常
と錐体路徴候は必ずしも相関しない。
図 II-7 末梢病変
CIDP や MMN の典型例では肘部および Erb 刺激の MEP が延長し、
cervical MEP が消失する。Scalp MEP は誘発される。
図 II-8 末梢病変と中枢病変の合併
Erb、頸部刺激の MEP 潜時の延長および CMCT が延長する。
図 II-9 末梢病変と中枢病変の合併
Cervical MEP が消失し、scalp MEP 潜時が著明に延長している。
図 II-10 末梢病変と中枢病変の合併(下肢 MEP)
腰部刺激の MEP 潜時が延長し、CMCT も延長している。
III 視覚誘発電位(VEP)
図 III-1 VEP の正常波形と頭皮上分布
全視野刺激では P100 は正中部を中心に左右対称に出現するが、半側
視野刺激では刺激視野と同側後頭部優位に P100 が出現する(paradoxical
lateralization)。刺激視野と反対側では N105 が出現する。全視野刺激は
視神経病変の評価に、半側視野刺激は半盲の検査に有用である。
表3 VEP の正常値(ms)
正常値(平均±SD)
正常上限(平均+3SD)
P100
チェックサイズ 15 分
105.5±6.1
123.8
チェックサイズ 30 分
103.0±6.0
121.0
全視野刺激
4
図 III-2 視覚求心路の病巣と VEP 検査
a. 視神経病巣: 患側眼の視力低下を生じる。健眼側を遮蔽し、患眼側
のみを刺激。刺激は全視野でよい。障害の程度に応じて P100 の頂点
潜時の延長、または振幅低下∼消失がみられる。健側眼刺激では正常
の VEP が得られる。
b. 視交叉部病巣: 両耳側半盲を生じる。いずれか一方の眼球を遮蔽し、
刺激眼の視野耳側部(欠損部)のみを刺激する。VEP の低振幅化、消失
がみられる。視野鼻側部の刺激では正常波形がみられる。
c. 視交叉後病巣: 同名半盲を生じる。いずれか一方の眼球を遮蔽し、 視野欠損側を刺激すると VEP の振幅低下、反応消失がみられる。視野
正常側の刺激では正常 VEP が得られる。
図 III-3 視神経障害
右眼の P100 が消失している。全視野刺激で単眼性の P100 異常があれ
ば同側の視神経障害が示唆される。
図 III-4 視神経障害
右眼の P100 潜時が著明に遅延している。
図 III-5 視神経障害
15 分刺激のみで右眼の P100 潜時が遅延している。
図 III-6 視神経障害
両眼の P100 が消失している。
図 III-7 潜在性視神経障害
視力は正常であるが、両眼とも P100 潜時が延長している。
図 III-8 左半盲
視交叉後病変による半盲では、半側視野刺激を行う。左視野刺激で P100
は消失しているが、右視野刺激では正常。全視野刺激でも右半盲のた
め P100 の paradoxical lateralization がみられ(矢頭)、N105(矢印)が
出現している(図 III-1 参照)。
IV 聴覚脳幹誘発電位(ABR)
図 IV-1 聴覚求心路と ABR の発生源(Stockard ら、1977)
I 波は聴神経, II 波は蝸牛神経核、III 波は上オリーブ核、IV 波は外側
毛帯、V 波は下丘と推測されている。ABR は刺激耳と同側の異常を反
5
映することが多い。I-III、III-V、I-V は脳幹内の聴覚伝導時間を反映
する。
表4 ABR の正常値(ms)
正常値(平均±SD)
正常上限(平均+3SD)
I
1.70±0.17
2.21
III
3.85±0.22
4.51
V
5.77±0.22
6.43
I- III
2.16±0.13
2.55
III-V
1.92±0.13
2.31
I-V
4.07±0.18
4.61
刺激:50dBSL
図 IV-2 聴神経障害
左聴神経腫瘍による高度難聴のため、左耳刺激では I、III、V 波が消
失している。右耳刺激では腫瘍による圧迫のため III 波が消失し、I-V
が延長している。
図 IV-3 小脳橋角部障害
髄膜腫により左聴力は低下している。聴神経腫瘍とは異なり、左耳刺
激で I 波は正常だが、I-III が延長している。
図 IV-4 聴神経障害
難聴により I、III、V 波が延長するが、I-III、III-V は正常であり、右
聴神経障害が示唆される。
図 IV-5 脳幹病変
右耳刺激で I-III、左耳刺激で III-V が延長し、橋および中脳障害が示
唆される。
図 IV-6 脳幹病変
右耳刺激で III 波が消失し、I-V が著明に延長している。橋病変が示唆
される。
図 IV-7 脳幹病変
左耳刺激で V 波が消失しており、中脳病変が疑われる。
6
図 IV-8 代謝性疾患、変性疾患
Wilson 病や脊髄小脳変性症でも ABR の異常がおこる。
図 IV-9 無脳症
脳幹は保たれるので、ABR が記録される。
7
図 I-1
上肢SEP
下肢SEP
N20
FS-Fz
LPR-Fz
P37
CSCT
N13
N20
SC7-Fz
CSCT
Th12-IL
N9
N17
R Erb-Fz
−
L4-IL
−
1 µV
3 µV
+
3
33 ms
+
5
55 ms
図 I-2
皮質感覚野
A
N20
N13
N9
視床
内側毛帯
B
N20
N13
N9
C
楔状束核
N20
N13
楔状束
N9
D
刺激
正中神経
8
N20
N13
N9
Prolonged N9
図 I-3
(SEP03-007)
N20(20.82)
RPR
N13(13.55)
SC7
N9(11.20)
L Erb
−
2μV
+
0
10
20
30
40
50ms
23歳女性 CIDP+多発性硬化症
図 I-4
Absent N9 and N13, Prolonged N20
(SEP03-049)
N20(22.45)
↓
RPR
SC7
L Erb
−
2μv
+
0
10
20
30
26歳男性 小脳失調+末梢神経障害
9
40
50ms
図 I-5
Absent N9, N13, N20
(SEP03-048)
RPR
SC7
L Erb
−
2μv
+
0
10
20
30
40
50ms
67歳女性 急性感覚性ポリニューロパチー
図 I-6
Absent N9, N13 and N20(left SEP)
Absent N13(right SEP)
N20
RPR
LPR
N13
SC7
SC7
N9
−
L Erb
R Erb
2μV
+
左頸部悪性神経鞘腫 右にも浸潤
10
Prolonged N9-N13, Normal N13-N20
(SEP02-012)
N20(21.15)
図 I-7
LPR
N13(15.15)
SC7
N9(10.25)
N9(10.25)
R Erb
−
1μV
+
0
10
20
30
40
50ms
55歳男性 頸椎症
Prolonged N9-N13, Normal N13-N20
図 I-8
(SEP02-014)
N20(23.50)
RPR
N13(16.55)
SC7
N9(8.0)
L Erb
−
2μV
+
0
10
20
30
64歳女性 多発性硬化症 C3,4以下ジンジン感
11
40
50ms
Prolonged N9, Absent N13, Prolonged N20
図 I-9
(SEP03-007)
N20(23.85)
LPR
SC7
N9(11.60)
R Erb
−
2μv
+
0
20
10
30
40
50ms
23歳女性 CIDP+多発性硬化症 右手掌のジンジン感
図 I-10
Prolonged N13-N20
(SEP02-023)
N20(21.75)
RPR
−
5μV
N13(13.75)
+
SC7
N9(10.35)
L Erb
−
2μV
+
0
10
20
30
79歳男性 Multifocal motor neuropathy疑い
12
40
50ms
Absent N20
図 I-11
(SEP03-026)
LPR
N13(12.80)
SC7
N9(8.90)
R Erb
−
2μv
+
0
10
20
30
40
50ms
33歳男性 多発性硬化症疑い 右半身ジンジン感
図 I-12
Absent N20(right SEP)
N20
LPR
RPR
N13
N13
C7
SC7
N9
N9
R Erb
L Erb
−
5μV
+
左視床出血
13
Absent N20(left SEP)
N20
図 I-13
LPR
RPR
N13
N13
SC7
SC7
N9
N19
L Erb
−
R Erb
+
モヤモヤ病 左片麻痺
Absent N20(SEP)
図 I-14
LPR
N13
SC7
N9
R Erb
−
+
無脳症
14
図 II-1
上肢MEP
下肢MEP
−
−
+
CMCT
−
+
−
+
+
−
−
CMCT
+
−
−
+
+
図 II-2
大脳皮質運動野
A
A
内包(後脚)
Scalp
Cervical
Erb
中脳(大脳脚)
B
Scalp
橋
Cervical
Erb
B
延髄(錐体)
C
錐体交叉
Scalp
Cervical
外側皮質脊髄路
Erb
C
脊髄前角細胞
脊髄神経根
D
Scalp
Cervical
D
末梢神経
Erb
15
+
Plolonged CMCT (MEP03-030)
図 II-3
R Elbow
−
↑
7.70
R Erb
5mV
+
↑
13.20
R Cervical
−
1mV
+
↑
15.00
−
Scalp
facilitation
500mV
+
↑
20.40
−
↑
26.05
resting
0
20
10
200μV
+
30
40
50ms
56歳男性 家族性痙性対麻痺
Temporal Dispersion
MEP(03-013)
図 II-4
R Elbow
−
↑
8.90
1mV
+
R Erb
↑
13.95
−
500μV
R Cervical
↑
+
14.95
Scalp
resting
−
↑
25.05
500μV
+
0
10
20
69歳女性 筋萎縮性側索硬化症疑い
16
30
40
50ms
Increased Motor Threshold
図 II-5
(MEP03-001)
−
5mV
↑
8.20
R Elbow
R Erb
+
↑
13.50
R Cervical
−
1mV
↑
14.95
+
Scalp
facilitation
↑
21.05
−
200μV
+
resting
20
10
0
30
40
50ms
47歳女性 多発性硬化症疑い
図 II-6
Abnormal Cervical MEP
(MEP03-030)
L Elbow
−
↑
10mV
8.00
L Erb
+
↑
13.50
L Cervical
↑
−
15.85
1mV
+
Scalp
facilitation
resting
−
↑
23.10
0
10
20
56歳男性 家族性痙性対麻痺
17
500μV
+
30
40
50ms
CIDP: Prolonged MEP latency at elbow and Erb's point
Absent MEP at cervical level
Preserved Scalp MEP
図 II-7
(MEP03-014)
R Elbow
−
↑
12.45
R Erb
2mV
+
↑
19.0
−
500mV
R Cervical
+
−
Scalp
facilitation
500mV
+
−
resting
500mV
↑
25.15
20
10
0
30
+
40
50ms
59歳女性 CIDP
図 II-8
Prolonged Cervical MEP and CMCT
(MEP03-009)
R Elbow
−
↑
5μV
7.35
+
R Erb
↑
−
13.95
R Cervical
2μV
↑
16.75
+
Scalp
facilitation
resting
↑
37.75
−
500μV
+
0
10
20
23歳女性 CIDP+多発性硬化症
18
30
40
50ms
Absent Cervical MEP, Prolonged Scalp MEP
(MEP03-009)
図 II-9
L Elbow
−
↑
8.50
5μV
+
L Erb
↑
13.95
L Cervical
−
500μV
+
−
1μV
Scalp
facilitation
+
resting
−
↑
33.60
200μV
+
0
10
20
30
40
50ms
23歳女性 CIDP+多発性硬化症
Prolonged Latency of MEP and CMCT
図 II-10
(MEP03-009)
↑
27.7
R Lumbar
Scalp
↑
56.6
L Lumbar
↑
27.0
Scalp
0
10
20
↑
−
500μV
53.1
+
30
23歳女性 CIDP+多発性硬化症
19
40
50ms
図 III-1
図 III-2
20
図 III-3
Rt Monocular Absent P100 (VEP02-006)
Rt Eye
Lt Eye
15' Checks
P100(118.2)
30' Check
−
5μv
+
P100(114.9)
100
0
200
300ms 0
100
200
300ms
13歳男性 右視神経炎(Leber病疑い)
図 III-4
Monocular Prolonged P100
(VEP03-014)
Lt Eye
Rt Eye
15' Checks
P100(151.5)
P100(117.6)
30' Checks
P100(151.2)
0
100
−
2μv
+
P100(96.3)
200
300ms 0
23歳女性 CIDP+多発性硬化症 視力正常
21
100
200
300ms
図 III-5
Rt Monocular Prolonged P100 to 15' checks(VEP)
Lt Eye
Rt Eye
15' Checks
30' Checks
−
5μV
+
100ms
57歳女性 多発性硬化症 右視神経炎の既往
図 III-6
Binocular Absent P100
(VEP03-008)
Rt Eye
Lt Eye
15' Checks
30' Checks
−
2μv
+
0
100
200
300ms 0
30歳女性、多発性硬化症疑い 両側中心暗点
22
100
200
300ms
図 III-7
Binocular Prolonged P100 (VEP03-009)
Rt Eye
Lt Eye
15' Checks
P100(137.7)
P100(127.2)
30' Checks
P100(128.1)
0
100
−
5μv
+
P100(129.3)
200
300ms 0
100
200
300ms
68歳女性 頸髄炎(多発性硬化症疑い) 視力正常
図 III-8
VEP(半側視野刺激)
−
+
52歳男性 右後頭葉AVM 左半盲
23
図 IV-1
Absent I, III and V (left ABR)
Prolonged I-V, Absent III (right ABR)
図 IV-2
Lt Ear
V
I
V
I
+
Rt Ear
−
左小脳橋角部腫瘍(左聴神経腫瘍)
24
Prolonged I-III(Lt ABR)
図 IV-3
V
III
I
Rt Ear
V
Lt Ear
I
III
+
−
左小脳橋角部腫瘍(髄膜腫)
図 IV-4
Prolonged Ⅰof Rt Ear (Acoustic nerve lesion)
(ABR03-009)
Ⅴ(6.42)
Ⅲ(4.26)
Ⅰ(2.27)
Rt Ear
Ⅴ(6.04)
Ⅰ(1.73)
Ⅲ(3.97)
+
Lt Ear
0.2μV
−
0
5
54歳男性 多発性脳神経麻痺 両難聴
25
10ms
Rt Prolonged Ⅰ-Ⅲ(Pontine lesion susp)
Lt Prolonged Ⅲ-Ⅴ(Midbrain lesion susp)
図 IV-5
(ABR03-025)
Ⅰ(1.77)
Ⅲ(4.41)
Ⅴ(6.66)
Rt Ear
Ⅰ(1.60)
Lt Ear
Ⅴ(6.56)
Ⅲ(4.0)
+
0.2μV
−
0
5
10ms
35歳女性 多発性硬化症疑い
図 IV-6
AbsentⅢ, Prolonged Ⅰ-Ⅴ(Pontine lesion susp.)
(ABR02-039)
Ⅰ(2.09)
Ⅴ(8.50)
Rt Ear
+
0.2μV
−
0
5
31歳男性 CIDP
26
10ms
図 IV-7
Absent Ⅴ(midbrain lesion susp.)
(ABR02-010)
Ⅰ(1.70)
Ⅲ(3.93)
Lt Ear
+
0.2μV
−
0
5
10ms
62歳女性 多発性脳神経麻痺疑い
図 IV-8
Prolonged I-V
V
III
I
Lt Ear
+
−
Wilson病
27
図 IV-9
ABR
III
V
I
Rt Ear
+
−
無脳症
表5
表1
多発性硬化症の誘発電位異常 (自験 73 例)
無症候性
症候性
MEP 上肢 20/47(42.6%)
下肢
61/74(82.4%)
上下肢 81/121(66.9%)
SEP 上肢
下肢
上下肢
27/47(57.4%)
13/74(17.6%)
40/121(33.1%)
計
47/132(35.6%)
74/132(45.8%)
121/264(45.8%)
7/12(58.3%)
35/46(76.1%)
42/58(72.4%)
5/12(41.7%)
11/46(23.9%)
16/58(27.6%)
12/117(10.3%)
46/124(37.1%)
58/241(24.1%)
VEP
32/44(72.7%)
12/44(27.3%)
44/112(39.3%)
ABR
9/12(75.0%)
3/12(25.0%)
12/35(34.3%)
分母は検査肢、検査眼、検査耳の数
28