JP - 中央試験所

SEM Training
Scanning Electron Microscope in Our Facility
Specifications
Table SEM
ESEM
FE-SEM-F
FE-SEM-J
FE-SEM-H
FE-SEM-CZ
Device name
TM3030
Inspect S50
Inspect F50
JSM-7600
S-4700
Marlin compact
Company
HITACHI
FEI
FEI
JEOL
HITACHI
Carl Zeiss
エミッションタイプ
Tungsten
Tungsten
Field emission
Field emission
Field emission (cold)
Field emission
加速電圧
5kV, 15 kV
200V to 30kV
200V to 30kV
100V to 30 kV
20kV
100V to 30kV
低真空
低真空 / 高真空
高真空
高真空
高真空
高真空
25x to 1000000x
30x ~
SE/ BSE/ STEM
SE
SE
SE/BSD
EDAX
-
-
Bruker
真空レベル
倍率
15x to 60000x
観察モード
BSD / SE / Mix
元素分析
Bruker
Bruker
Characteristics
操作の簡易性
磁性体サンプル
サンプルの厚さ制限
推奨されるサンプル径
Table SEM
ESEM
FE-SEM-F
FE-SEM-J
FE-SEM-H
FE-SEM-CZ
やさしい
やさしい
やさしい
難しい*
(ロッド利用)
難しい*
(ロッド利用)
Easy*
不可
設置可**
設置可**
不可
不可
Allowed**
50 mm
なし
なし
30 mm
なし
Non
スタブの直径を超えないことが望ましい
*ロッドを使ってサンプルをSEM内部に挿入するため、特別な慎重さを要します。
**磁性体は確実に、しっかりとサンプルスタブに固定されていること。紛体は不可。
SEM観察の流れ
エラー
確認
ESEM
FE-SEM-F
CCDカメラでSEM内部を確認
FE-SEM-H
FE-SEM-J
エラーメッセージ(SEM本体とPCモニター上)の確認
サンプル準備
サンプルをスタブに固定
スタブをSEMに設置
サンプルの高さを確認
高さを確認
SEMステージを試料交換位置に設定
SEM内部にサンプルを挿入
電子ビームON
観察開始
「ホームステージ」また
は希望のWDを選択
High Mag モード250x
で WD=12mmを選択
現状にてフォーカスを合わせる。
高さとWDを一致させる
選択したWDでフォーカスが合うよう、実際の高さ
(Z) を手動で微調整する
画像保存と
分析
低倍率から徐々に観察を始める
画像を保存する
Low Vacuum 観察 /
EDX
BSD,STEM / EDX
終了工程
電子ビームOFF
CCDカメラでSEM内部を確認
SEMステージを試料交換位置に設定
サンプルをSEMから取出しとデータのピックアップ
エラーメッセージ、警告音がないことを確認の上離席
禁止事項
みなさんの実験に対する熱意は十分に理解します。
が。
10 mm
精密機器に「チカラワザ」は必要ありません
SEMは壊れやすく、繊細で、とてもデリケートな装置なので、
力強さ、腕力、体力、は全く必要ありません。
操作上、全ての工程を優しく、注意深く、慎重に進めてくださ
い。
禁止事項
サンプルを準備した状態ですぐSEM観察をしたい気持ちは理解できます。
が。
WD =10mm
SEMが予期していない
高さ
WD=10mm
中央試験所所蔵のSEMには、すべて、カラムから、サンプル表面上で焦点が合う場所
までの距離は認識させることは可能です。しかし、上図のようにフチのある容器にサン
プルを入れてしまうと、そのフチの高さはSEMのステージ認識の想定外のため、底辺に
焦点を合わせようとして高さを動かすと、コンテナの縁がカラムにぶつかり、SEMに深
刻なダメージを与える可能性があります。
同様に、高低差の大きい複数のサンプルを一つのスタブに載せることはお勧めしませ
ん。
 縁のある容器に入ったサンプルをSEM内部に入れないこと
 複数の高低差の大きいサンプルを一つのスタブに載せないこと
Z(高さ), FWD(Free Working Distance) とWD(Working Distance)
Zとは?
• SEM内部、ステージベースからの距離
• カラムからサンプル表面までの距離
• カラムからスタブ表面までの距離
*装置によって考え方に若干の差があります
FWD, WD
とは?
カラムからサンプル表面上の焦点が合う場所
までの距離
*装置によって呼び方が異なりますが、FWD と WD は同じことです。
高さ(Z)とWDは ビームスイッチを入れ、一度画像の焦点を合わせたら必ずリンクさせ、
装置にその距離を理解させる必要があります。怠ると、SEMは実際のステージの高さ、
サンプルまでの距離を理解できず、ステージごとカラムにぶつかるなどし、SEMに深刻
なダメージを与えてしまいます。
column
sample
Holder
SEM stage
column
なぜ高さ(Z)とWDをリンクさせることが大切なのか知っ
ていますか?
なぜならば
1. SEMをダメージから守るため
(前スライド参照のこと)
2. 高分解能SEM画像を得るため
3. より精密なEDX結果を得るため
気づいてる???
高分解能SEM画像を得るためにはサンプル表面から放出される、適切な量の二次電子、後方散乱電子が必要です。
同様に、より精密なEDX結果を得るためには、十分な量の特性X線が必要です。 SEMに内蔵されている様々な検出器
は、推奨WDのもと、それぞれのシグナルを吸収するために一番効率的な高さ、角度の場所に設置されています。だ
からこそ、サンプルを正しくSEM内部に設置すること、SEMに高さを認識させること、高さ(Z)とWDをリンクさせることはと
ても重要なのです。
Column
Column
Column
Specimen
Stab
Specimen
Stage(Z) is too close to
column and detector
Saturation
Stab
Z = Recommended WD
Specimen
Stab
Stage (Z) is too far to the detector
Low signal
ZとFWD(ESEM and FE-SEM-F)、ZとWD(FE-SEM-H,
FE-SEM-J)のリンクのさせ方
Step1: メジャーを使ってサンプル+サンプルホルダーの高さを正しく計測する
FE-SEM-H
ESEM and FE-SEM-F
FE-SEM-J
29 ㎜
10
Scale
Ramp
Scale
Stage Base
Maximum height
of the specimen
Column
30mm
38mm
Column
29 ㎜
10 mm
12 ㎜
Column
Top surface of the
cylinder of the
specimen holder
Scale
Scale
Scale
サンプル+サンプルホルダーの高さ
サンプル自体の高さ制限
サンプルをSEMに設置したときのユー
ザーインターフェース上の(Z) 表記
≤ 10 of the scale
≤ 29 mm
-
-
-
シリンダートップから30 ㎜以内
上向きの赤い矢印
-
-
ZとFWD(ESEM and FE-SEM-F), ZとWD(FE-SEM-H, FE-SEM-J)のリンクのさせ方
Step2: 画像の焦点を合わせ、現時点でのWDを画像下部のWD表示で確認する
ESEM and FE-SEM-F
推奨WD
10 mm
FE-SEM-J
FE-SEM-H
12 mm
8 mm (Home position)
(2-1) ビーム照射直後のSEM画像。画像焦点を合わせる前
数値が異なる
SEM画像の焦点が合っていない
(2-2) SEM画像の焦点が合っていない状態(2-1)における電子線、サンプル位置と推奨WDの関係モデル
Electron Beam
Specimen
Specimen
Stab
Stab
Recommended WD
= 12 mm
Recommended WD
= 10 mm
Electron Beam
Column
Column
Electron Beam
Specimen
Stab
Recommended WD
= 8 mm
Column
ZとFWD(ESEM and FE-SEM-F), ZとWD(FE-SEM-H, FE-SEM-J)のリンクのさせ方
Step2: 画像の焦点を合わせ、現時点でのWDを画像下部のWD表示で確認する
推奨WD
ESEM and FE-SEM-F
FE-SEM-H
FE-SEM-J
10 mm
12 mm
8 mm (Home position)
(2-3)ビーム照射後、 焦点を合わせた後のSEM画像
SEM画像の焦点が合っている状態
Column
Column
Actual WD = 12 mm
Actual WD =13.9 mm
Column
Specimen
Specimen
Stab
Step3:
をクリックし、必ず現状のWDを
SEMに認識させること。画像下部のWDと、
ユーザーインターフェース上(Z)表示がほぼ
同じ数値になっていること、上向きだった矢
印が下向きに変化していることを必ず確認
すること。認識されると
に変化する。
Stab
Specimen
Stab
Actual WD = 6.3mm
(2-4) SEM画像の焦点が合っている状況(2-3)でのサンプル位置、電子線と実際のWDの関係モデル
ZとFWD(ESEM and FE-SEM-F), ZとWD(FE-SEM-H, FE-SEM-J)のリンクのさせ方
Step4: SEM画像下部に表示されている現状のWDと推奨WDの差を読み取る。
ESEM and FE-SEM-F
FE-SEM-H
FE-SEM-J
Gap (mm) = 12.0-10.0 = 2.0
Gap (mm) = 13.9-12.0 = 1.9
Gap (mm) = 6.3-8.0 = -1.7
Step:5 推奨WDで画像の焦点が合うよう、SEMステージの実際の高さを調整する。その後、実際のWD
の値(画像下部表示)と推奨WDの値がほぼ同等であることを確認すること
2.0 mmステージを上方へ動かす。
Stab
Stab
1.9 mm ステージを上方へ動かす
(5-2) SEM ステージ(Z)を移動させた後(5-1)に焦点を合わせた画像
画像の焦点が確実に合っていて、実際のWDと推奨WDの値がほぼ同等になっていることを必ず確認すること
矢印は上向きから下向きに変化した。
Actual WD = 6.3 mm
Recommended WD
= 12 mm
Actual WD = 13.9 mm
Specimen
Specimen
Column
Specimen
Stab
Specimen
Stab
Recommended WD
= 8 mm
Gap = 1.7 mm
Stab
Stab
Column
Gap = 1.9 mm
Specimen
Specimen
Gap = 2.0 mm
Column
Recommended WD
= 10 mm
Actual WD = 12.0 mm
(5-1) SEM ステージ(Z)を移動させた後の、電子ビームとWDのモデル
1.7mm ステージを下方へ動かす
ZとFWD(ESEM and FE-SEM-F), ZとWD(FE-SEM-H, FE-SEM-J)のリンクのさせ方
ESEM and FE-SEM-F
高さ(Z)を動かした場合は、動かすた
びに必ず状況に応じて、
のいずれかをクリックし、高さ(Z)と
WDをリンクさせることを忘れないこと。
SEMがステージ高さを認識してい
ない表示
ステージ(Z)を大きく動かした時に
現れる表示
FE-SEM-H
FE-SEM-J
Step 6: レシピから別の観察
メニューを選択したい場合は
選択する。その場合Step1か
ら同じことを繰り返す必要が
ある。
ZとWDがリンクした(SEMがステー
ジ高さを理解している)表示
Step 7: サンプルを交換した後、または同じサンプルでも観察視野を大幅に変えた場合は、Step1-6を繰
り返し、常にSEMが高さ認識をしている状態にすること。