飯塚敏夫論文 中国「反日」の実態

中国「反日」の実態
愛国主義青年「憤青」の出現とその影響
飯塚敏夫
要旨(和文)
ABSTRACT
「憤青」とは「憤怒青年」の略称であり、中国の極端な民族主義者を指す。憤青は比較
的強烈な本土(中国)民族主義信念を持ち、「愛国主義者」と称されるのを特に好む。イ
ンターネットの普及により、ネット上ではこのような人々を容易に見かける。日本が憤青
にとっての主な攻撃対象であり、強硬路線で日本に対応することを主張する。2005 年、中
国各地では一連のデモと抗議活動が行われたが、その主な目的は扶桑社歴史教科書に反対
し、日本の国連安保理常任理事国入りに反対するためであった。それら反日示威活動で中
心的役割を演じたのが憤青であった。大多数の中国人の憤青に対する見方は両極端に分か
れる。ある者は憤青を情熱的で愛国で一部の民意を代表していると見る。またある者は憤
青を非理性的、無責任、言行愚昧、極端であり、不安定要因で国家の発展にとっての邪魔
であると見る。拙論では中国における反日の先鋒となった憤青について考察したい。
キー・ワード:反日、憤青、インターネット、愛国主義教育、中国共産党。
提要(中文)
“愤青”是“愤怒青年”的缩写,用来形容中国的极端民族主义者。愤青通常具有比较强
烈的本土民族主义信念,特别喜欢被称为“爱国主义者”。因互联网开放自由的本质,在网上
容易见到这些人。日本是愤青主要的攻击对象,他们主张以强硬路线应对。2005 年在中国各地
举行了一系列游行和抗议活动,主要是反对日本扶桑社的历教科书和日本争取成为联合国安
理会常任理事国的努力。在那些反日示威活动中扮演了主角的是就愤青。大多数中国人对愤
青的看法是两极。有人认为愤青有激情、爱国、代表了一部分民意。但也有人认为愤青非理
性、不负责任、言行愚昧、极端,是不稳定的因素,是国家发展进步的绊脚石。弊论试图描写
中国的反日舆论和活动,论述愤青所出现的背景和它的影响力,以对日本今后应该采取的态
度进行考察。
关键词: 反日, 愤青, 网络, 爱国主义教育, 中国共産党。
緒言
INTRODUCTION
日中関係の不安定な状態が続いている。2005年の中国での反日デモ、投石はそれの
みで収まらず、2010年、2012年にも再演された。日中関係の悪化が極点に達した
2005年4月、北京、上海などで数万人規模の反日デモが発生し、民衆は日本大使館、
領事館へ投石を行った。日本中が固唾を呑んでテレビニュースを注視したあのデモの参加
者の中心をなすのは、愛国主義青年「憤青」
(怒れる青年)と呼ばれる青年たちである。
彼らは「80後」
「小皇帝」などと呼ばれる、1980年以降生まれの一人っ子世代の高
校生から30歳代の青年たちである。「愛国的」と自負する彼らがインターネット上で展開
する主張は過激、偏狭で民族主義的傾向が強い。寥保平は憤青を「盲目的な愛国で、熱狂
的な排外、愚昧で自大、騒々しく軽率な非理性的集団の総称である。中でも狭隘な病態民
族主義者を指す」と定義する。1)
日本でもそうであるように、ネット上で偏狭な主張をする人々は国民全体の一部にすぎ
ない。しかしその情報発信力、影響力は小さくはない。中国国民は彼ら「憤青」を「糞青」
と揶揄もする。中国語では共に“fènqīng”と同音になる。
中国の反日に関する先行文献として、出版物やネット情報は多い。学術論文はさほど多
くはない。出版物の主なものとしては、[清水2003、2006][高井2005][水谷2
005][石澤2007]がある。中国人の書いた文献としては[金2004][馬200
4][祁2004]がある。憤青を専ら扱った文献としては[寥2010]がある。
本論ではまず「憤青」の出現背景、インターネット上の反日世論の実態について述べ、
次に憤青の抱く対日認識を述べる。在米反体制派中国人の暗躍、政権維持手段としての反
日について考察し、反日鎮静化の努力を記述する。総括として日本の取るべき姿勢につい
て考察したい。
方法
METHODS
上記文献を含む出版物、ネット情報を広く渉猟する。ネット情報としては、中国国内サ
イト、在米中国人反体制派サイトをも参照する。文献に依拠する文献学的手法により、緒
言に述べた問題点を明らかにする。
結論
RESULTS
1.憤青の主な出現背景としては、愛国主義教育の他にメディアの商業化、インターネッ
トの普及が指摘できる。
2.愛国主義教育の背景には、政権維持のための反日が窺える。反日鎮静化のための中国
側の努力は、すなわち愛国主義教育の効果の中和、淡化作業である。
3.憤青の対日認識には日本の現状との齟齬が見られ、日本を“妖魔化”している。
4.日本が“妖魔化”される原因には、さらに在米反体制派中国人の暗躍も関与している。
5.反日の原因のすべてを教育、メディア等に帰すのも不適切である。大背景には、アヘ
ン戦争以来の中国人の「被害者意識」「深層心理での警戒感」が存在する。
6.中国が仮想敵を立てる手法により政権維持を図ろうとする限り、中国と外国との摩擦
は絶えないであろう。中国共産党のヘゲモニー体制に対する論考へとつながる。
7.日本は中国に対して情報発信を強化する必要があるが、現実には中国の情報統制の壁
は厚い。
考察
1
DISCUSSION
憤青の出現背景
1.1
愛国主義教育
1989年天安門事件(学生、市民による民主化要求、幹部の腐敗糾弾)に慌てた中国
共産党は、政権の求心力を回復すべく1994年から民族主義的な「愛国主義教育」を開
始した。西側の民主、自由の価値観を否定し、「日本軍国主義の復活」を誇張した。その結
果出現したのが憤青である。憤青が反日感情を強めた背景には:
① 靖国神社参拝、扶桑社歴史教科書、尖閣諸島領有権など日中関係の悪化。
② 愛国主義教育の下、中国共産党政権の正統性を主張すべく、共産党の抗日戦争期の
功績を学ばせるための「抗日教育」が、実質的には「反日教育」となった。
③ 中国社会の汚職腐敗、貧富差拡大、就職難などによる不満の鬱積。
④ メディアの商業化、インターネットの普及による情報伝達の加速と不正確な情報の
蔓延。
⑤ 一人っ子で甘やかされてわがままに育った「80後」世代の登場。
⑥ 中国の経済発展に伴う民族主義的傾向の台頭を背景にした中国青年の自信過剰。
などの点が指摘されている。
1.2 反日の効果
愛国主義教育が中国青年の心に及ぼした影響は大きい。在日中国語新聞の女性記者孫秀
萍はこう語る。2)
(愛国主義)教育の影響を受けた私は「中国人は偉大な民族だ。小日本なんかどれ
ほどのものか」と思っていた。日本へ来てから自分は井の中の蛙だったと悟った。
来日した中国人が対日認識を改める例は少なくない。大部分の人が「日本は想像していた
よりも良い所だ」と言う。しばしば聞かれる例としては、「日本人は行列を守り、割り込ま
ない」
「街にはゴミが落ちていない」
「車はほとんど警笛を鳴らさない」
「日本語には罵り言
葉が少ない」などである。それまでの彼らの日本像とは如何なるものであったのだろうか。
憤青は日本を罵倒する一方で日本製品を愛用する。この矛盾も日本人には理解しがたい。
これを「ご都合主義」と見るのは簡単だが、ここに憤青を理解する鍵がある。王敏はその
心理を「親近感」と「憎悪」の二重性だと指摘する。3)
中国人の持つ被害者意識、自卑
と自尊の二重性を看過してはならない。アヘン戦争以来、列強、そして日本に尊厳を踏み
にじられた中国人の心理は複雑である。その根底に存在するものは「被害者意識」「深層心
理での警戒感」
「劣根性」だと指摘する者もいる。
1990年代以降の日本の動向に中国は敏感に反応した。日本の動向を日本が「内政問
題」
「文化の相違」と説明することは容易ではある。また、中国の愛国主義教育が招いた混
乱、憤青の偏狭ぶりを指摘するのも容易ではある。しかしそれだけでは中国の反日感情の
緩和にはつながらない。背景にある中国人の心理まで考察する必要がある。
1.3 メディアの商業化
愛国主義教育が中国青年の反日感情を高める原因となったとする指摘は日本では広く聞
かれるが、それに加えて中国メディアの商業化も原因となったとする指摘は、日本ではさ
ほど多くない。[清水2003、2006] [高井2005]はこの要因に着目している。
ヘゲモニー体制の中国ではメディアは政府により管理されているが、改革開放政策によ
りメディアの経営体質変化が新要因として加わった。1990年代後期から中国各地で「都
市報」
「晩報」と称される大衆紙が続々と創刊された。それらは経営競争にさらされ、売り
上げ部数の確保拡大のためにその報道内容はセンセーショナルで無責任な傾向を強めた。
「愛国無罪」の風潮の下、日本は格好のターゲットとなった。いくら日本を叩いても当
局から処罰される心配はない。かくて日本に関する報道は誇張された。中国語で「大炒」
“dàchǎo”と言う。
「大げさに炒める」の意である。
誇張された情報を待ち受けるインターネット民により、情報は論壇やブログなどに瞬く
間に広まり、日本に関する情報は歪められていく。憤青を含む中国のネット利用者層は若
く、中には知識が乏しく資質の低いと見られる者も含まれる。日本情報が歪められる背景
としては、故意によるほか、憤青が実際の日本や日本人を知らないことも関係する。日本
へ行ったことのある憤青は7%であり、大部分の憤青は実際の日本を知らないままネット
上で日本非難をしている。
record china、 serchina などの日本のネット・ニュースサイトが近年しばしば報道して
いるのは、初めて来日した中国人の対日印象である。「想像していたのとは違った」とい
う声が多い。想像していた日本よりも、実際の日本の方が良いのである。たとえば201
2年6月25日 serchina は、中国人の声を次のように紹介している4):
① 中国では日本に関する正しい情報が少なく、多くの中国人はテレビで流される抗日
映画の日本兵を実際の日本人像として捉えているため、
「日本人は恐ろしい民族で、
日本へ行ったらどんな扱いを受けるのか」と心配する中国人も少なくない。
② 日本人はとても優しい。礼儀正しいし、人を罵る言葉も中国語よりもずっと少ない。
中国国内の中国人は日本について実際とはずれたイメージを持ち、そのイメージに基づ
いて反日行動に走っていることになる。溝は深い。中国教育部の関係者によると、日本留
学後に中国へ帰国した学生は、すぐにそれとわかるという。性格が穏やかで物腰が柔らか
くなっているからだそうだ。
2 インターネット反日世論
2.1 ネット上での日本罵倒
中国では2000年ころからインターネットが急速に普及し始めた。中国での反日感情
の急速な広まりは、ネットの普及と相まっている。
2004年にはアジアカップ・サッカーで日本チームが中国観衆のブーイングにさらさ
れたように、雰囲気はかなり険悪になっていた。ネット上には「日本は過去の中国侵略を
一度も謝罪しない、賠償しない」という書き込みがあふれていた。対華経済援助 ODA を知
らない者も多い。筆者は日本の正確な状況を中国へ伝えようと考え、2004年10月に
「希望中国人民了解的日本情況」
(中国人民に理解してほしい日本の情況)と題する中国語
文章を在日中国語新聞『華人週報』へ投稿した。5) 同時に中国国内ネット論壇へも投稿し
た。筆者は以下の点を指摘した:
① 過去の中国侵略について日本の天皇、歴代首相は謝罪の意を計21回表明した。
② 扶桑社歴史教科書の2002年の採択率はわずか0.04%であり、日本の中学生
全員が使用しているわけではない。
③ 1972年日中国交回復時に中国は対日賠償請求権を放棄したので、日本は賠償の
形を実行できない。
④ 日本は対華経済援助 ODA を実施してきた。
⑤ 中国人の信じるように日本国民の60%が「右翼」なのではない。
『華人週報』へ掲載された拙文を国営通信社『新華社』が中国国内で引用報道し、さら
に中国各地のメディアがそれを再引用報道した。ちなみに中国では外信を報道できるのは
『新華社』だけであり、地方メディアが外信を直接報道することは許されない。『新華社』
はその報道で「日本の友人飯塚はこう語る」と、
「友人」の口を借りる形を採った。200
4年10月時点で中国政府はすでに事態を鎮静化させる必要を感じていたのである。
しかし当時の中国ネット民の反日感情は上昇過程にあった。
『新華社』のネット版『新華
網』6)に掲載された拙文に対して、ネット民から3,000件のレス(書き込み)が殺到し
た。その95%は日本や日本人、あるいは筆者を批判、罵倒するものであった。扶桑社歴
史教科書の実際の採択率の低さを知って、「事実はこうだったのか。我々は国外情報をなか
なか得られないのが情けない」と嘆くレスは1件だけであった。拙文を読んで初めて対華
経済援助 ODA の事実を知ったネット民もいた。それ以前の愛国主義教育のもとでの反日教
育が非常に強力で徹底したものであったことが窺い知れる。
2000年から2008年頃にかけては、ネット上で数千人が1人を集中的に罵倒する
現象がしばしば発生した。考えを異にする中国人を「漢奸」
“hànjiān” 呼ばわりする。
「裏
切り者」の意である。
憤青の特徴の一つには不寛容が指摘される。一党独裁制のもと、言論自由の制限された社
会で育った彼らの中には、自主的思考、多元的思考の苦手な者もいる。自らを正義の化身
と錯覚し、反華的なものには過敏、過剰に反応する者もいる。民族主義教育の影響を受け、
自信過剰になった彼らは「中国はすでに発展したから民主主義、言論自由などの西側価値
観を受け入れる必要はない」と考える。
2.2 反日世論の沸騰
筆者は2005年2月から中国の主要サイトの一つ『網易』
“wǎngyì”の「中日関係」論
壇7)などにアクセスし、中国語による投稿を続けた。不正確な情報やデマを否定し、正確
な日本の姿を中国に伝えるためである。
4月の反日デモに先立ち、3月には中国主要サイトが合同で日本の国連安保理常任委加
入に反対する署名活動を展開した。もちろん中国政府の許可あるいは指示がなければ、そ
のようなことはできない。筆者の眼前で署名数は瞬く間に増え、1週間余りで2,000
万件を超えた。筆者はなす術もなく痛恨の極みであった。過去の中国侵略を反省せず、右
翼が台頭し軍国主義化する日本が国連常任理事国になるなどとは絶対に許せないことだ、
というのが中国ネット民の大方の考え方である。彼らの大部分は上述のように日本の謝罪
や対華経済援助 ODA の事実を知らない。
そもそも国連に対する認識、定義が日本と中国とでは異なる。中国語で国連は「联合国」
“liánhéguó”である。それは日本人が考えがちな世界の国々の連合ではなく、第2次世界
大戦の枢軸国に対する連合国を意味するのである。中国にとって国連は戦勝国連合であり、
そこへ敗戦国日本が安保理常任委として加入する資格はない、という考え方なのである。
日本の国連分担金は大きく、中国の分担金は少ないということを彼らは知らない。戦後日
本は70年間にわたり一度も戦争をしていない。一方、中国はソ連、インド、チベット、
ベトナムなどと戦争をした。ところが彼らはそのような事実から日本を平和国家だと捉え
る視点も持ち合わせていない。チベットについては「解放してやった」、ベトナムに対して
は「教訓を与えてやった」という認識である。
また、中国人の考える日本の「右翼」「軍国主義」の定義も日本とは異なるのである。2
005年当時に中国のネット上には「日本人の6割は右翼で、日本は軍国主義化している」
と指摘する書き込みが見られた。2012年9月、尖閣諸島国有化に伴う日中関係悪化の
際にも、中国の「解放軍報」や政府系メディアは「日本の新軍国主義に警戒すべきだ」と
いう報道をした。中国のネット世論や政府系メディアの言説によれば、石原慎太郎都知事
は言うまでもなく、野田佳彦首相(民主党)も「右翼」であり「軍国主義者」である。日
本人の認識と大きく異なる。8)「憤青」を中心とする中国ネット民が日本を警戒する理由は
そこにある。
このような対日認識について在米中国語サイト『多維網』は最近、「中国メディアが知
らないこと――右傾化と軍国主義はイコールではない」を掲載した。9)『多維網』は「日本
の右傾化傾向とは政治的に保守に転じ、排外主義、強硬な外交政策が目立つことを意味す
る。一方、軍国主義は軍閥独裁、好戦的、人権の弾圧、極端な排外主義の宣伝などを意味
する。共通点はあるものの、同一視はできない」とする。このような認識の方が現実に近
い。『多維網』は「中国メディアは日本の右傾化現象を軍国主義の復活として報じ、日本
全体を貶めて描き、日中の民間の対立を煽っている」と指摘する。『多維網』の指摘する
通り、これが中国側の意図であろう。『多維網』は反中国的なサイトではない。2005年
3月に中国主要サイトが展開した国連安保理常任委加入に反対する署名活動は、実は在米
華僑が『多維網』で始めたものが中国本土に飛び火したものであった。その『多維網』も
2012年には「右傾化と軍国主義はイコールではない」を掲載するに至るほど、『多維
網』は最近の中国の反日の過熱ぶりを憂慮すべき程度に至っていると見ている。
3 憤青の対日認識
3.1 扶桑社歴史教科書
憤青を中心とする中国ネット民の対日認識の一例として、扶桑社教科書の事例を上げた
い。中国ネット民の多くは扶桑社歴史教科書に関する基本的事実を知らないようだ。中国
国内ネットの書き込みから窺えることは:
①
日本の中学生全員が扶桑社教科書を使用していると思っている。
②
扶桑社教科書の実際の採択率を知らない。
③
扶桑社教科書の具体的記述内容を知らない。
中国では国営人民教育出版社(およびもう1社)が教科書を統一出版しているため、日
本でも国営出版社が教科書を統一出版していると中国ネット民は考える。日本の出版の自
由を理解していない。日本の中学歴史教科書は8社から出版され、東京書籍が採択率60%
以上を占める。扶桑社扶桑社歴史教科書の採択率は、使用する生徒数を基準にして算出す
れば、2001年が0.039%、2009年が1.1%である。採択率が高まりつつあ
ることに対して中国は強く懸念するが、それでも中国ネット民が「日本の中学生全員が使
用していると思っている」状態からは大きくかけ離れているのである。
筆者が2010年に中国遼寧省を旅行した際に、ガイドが「憤青」であったので、筆者
は「扶桑社教科書の採択率を知っているか」と質問したところ、ガイドは「知らない」と
の返答であった。「あてずっぽうでいいから言ってみなさい」と言うと、「65%」という
返事が返ってきた。彼ら憤青が反日を叫ぶ根拠となる対日認識はそのような状態なのであ
る。
扶桑社教科書の具体的記述内容についても、彼らの想像と実際とでは較差がある。扶桑
社教科書が中国侵略のすべてを歪曲、美化していると漠然と考えている中国ネット民が多
い。専門家を除けば、扶桑社教科書の実物を見た中国人はほぼ皆無であろう。扶桑社教科
書は1931年の柳条湖事件を「しかし実際は、
(中国側ではなく日本の)関東軍がみずか
ら(満鉄線路を)爆破したものだった」10)と記述していることを、筆者は当該ページの写
真とともに中国『網易』
「中日関係」論壇に投稿した。
意外だという反応を示すネット民は少しいた。この話を日本人にすると、日本人の中には
中国青年の対日認識がすぐにも改善されるかのような期待を抱く者もいるが、そううまく
はいかないだろう。中国の青少年の総数に比べれば、たまたま私のその投稿を見た者はご
くごくわずかにすぎない。
靖国神社の狛犬に赤ペンキで「死ね」と落書きをして、日本滞在ビザの延長を拒否され
た馮錦華は中国へ帰国した。その馮が主宰するのが代表的反日サイト『愛国者同盟網』で
ある。実際に扶桑社教科書を読んだある中国人が、その『愛国者同盟網』の「中日関係」
論壇11)で扶桑社教科書を「歴史事実の淡化や誘導をしようとする暗示は多いが、捏造では
ない」と論評していた。同論壇に寄せられた33,650件の投稿のうち、このような正
確な指摘は非常に少なく、筆者が見た限りでは1件だけであった。
3.2 中国の歴史教科書
教科書問題をめぐって憤青が反日感情を強めた要因として、日本側ばかりでなく中国側
の歴史教科書の問題点も指摘しなければならない。そのうちの2点を挙げれば12):
① 『田中奏折』
(田中上奏文)を偽書とはみなさず、田中義一首相が昭和天皇に「世界
を征服するには、まず支那を征服しなければならない」と上奏した、とする記述があ
る。
②
日中戦争の中国側死傷者数を3,500万人としている。
『田中上奏文』はソ連が偽造した可能性が高く、中国社会科学院の蒋立峰、歩平は中国
でもこれを偽書と考えるようになりつつあると述べた。13)
戦後間もない頃の中国は日中戦争の中国側犠牲者数を500万人、江沢民の就任前の時
点では2,200万人と主張していたが、就任後には「死傷者」として3,500万人と
主張。戦後、中国側の主張する数字は次第に増え続けてきた。2005年時点のネット上
では「死傷者数」が「死亡者数」となり、その数字も「4,000万人」とする書き込みも
見られた。ネット民が数字を誇弄ぶ。
もどかしいのは憤青に反論するのが困難なことである。過熱したネット論壇上で彼らは
筆者に「3,500万人という数字を認めるか」と迫ることはあっても、筆者が異論を唱
えられるような雰囲気ではなかった。教育や宣伝が強く作用しすぎて、「日本では軍国主義
が台頭し、明日にも戦争を仕掛けてくる」と心配する憤青もいた。
筆者は2005年5月に中国側犠牲者数に関する日本側見解を『網易』に書き込んだと
ころ、それを限りにアクセス禁止処分にされた。江沢民の主張する数字に異を唱えるのは
禁忌であり、それが言論自由の制限された国でのネット発言の限界なのである。
言うまでもなく、中国の歴史教科書は大躍進政策の失敗や文化大革命の実態、1989
年天安門事件については全く言及しない。14) 中国の教科書が客観的にならない限り、中
国青年が日本を客観的に理解することは期待できない。
3.3 妖魔化
2005年時点の中国ネット論壇では、日本に対する批判や低俗な罵倒、日中戦争中の
中国側被害写真、日本を揶揄するイラストなどが多数見られた。たとえば中国大陸が日本
列島を飲み込む動画漫画や、周囲に黒いリボンの掛かった小泉純一郎首相の写真などであ
る。
さらには現実離れした荒唐無稽な投稿も含まれた。例えば:
① 日本製の化粧品には毒物が含まれていて、中国人の遺伝子を破壊し中華民族を滅亡
させようとしている。
② 中国の石炭を枯渇させる目的で日本は中国炭を輸入し、下関港に軍事備蓄している。
③ 日本のスーパー・マーケットでは赤ん坊の脳みその缶詰を売っている。
などなどという、奇妙な投稿が多数見られた。このように誇張して醜く描く方法を中国語
で「妖魔化」
“yāomóhuà” と言う。
さらには瞬間的な早技による投稿も見られた。言論自由の制限された中国ではネット管
理者が投稿を常時審査し、反政府的な投稿は即刻削除する。しかし数分間の短時間内に多
量の文章を集中的に投稿すれば、管理者による削除作業は追いつかなくなる。その間にネ
ット民がそれら文章を読んだり保存したりすることは可能だ。そのようなゲリラ的手法に
より、
④
日本が釣魚島に上陸を始めた。
⑤
中国戦闘機と日本戦闘機が「釣魚島」上空で交戦した。
などという煽動的デマも流される。筆者も2005年4月に『網易』でその瞬間を目撃し
た。祁景瀅は多量の投稿はほぼ毎日観測される、と指摘する。15)
過去の歴史的経緯の上にこれら荒唐無稽な日本像を重ね合わせる憤青は、反日感情をさ
らに強め過剰反応する。憤青が「病態民族主義者」とまで称される所以である。これらの
情報の真偽について、ネット上で筆者に質問をしてきた憤青もいた。現実にはあり得ない
極めて馬鹿げた情報ではあっても、憤青にとっては半信半疑で、日本人の私に問い質すに
価する情報なのである。
4 在米反体制派中国人の暗躍
それにしても一体誰が何の目的で、ネット上で日本をこれほど異常なまでに荒唐無稽、
醜悪に描くのであろうか。真相は筆者の想像を超えるものであった。『網易』「中日関係」
論壇で中国ネット民“七生報国”は筆者にこう説明してくれた。16)
このような投稿は2000年頃から継続的に執拗に続いている。煽動性があり、明
確な目的を持っている。専門の書き手が日本の歴史と日本企業を調べ上げ、中国主
要ネット論壇に投稿している。攻撃対象も日本だけでなくベトナム、ロシア、朝鮮
もあり、それらはすべて中国の隣国である。単なるいたずらとは思えない。中国と
各隣国間で紛争を引き起こすのが目的である。中国が混乱に陥るのを期待し、現政
権を転覆させようとする中国人がいる。在米の中国「民主派」人士だと私は考える。
このような投稿は中国ネット民の対日認識に大きな影響を及ぼした。
“七生報国”の人物像については、ネットの世界であるから想像するしかない。筆者は彼
を政府の意を受けたネット監視指導員「地下評議員」であると見る。
「高級5毛」であろう。
中国政府にとって都合の悪い投稿に対して、中国政府が任命した大学生などが誘導、反論
を投稿している。彼らは1件書くごとに5毛(7円)の報酬を受け取れるので、通称「5
毛党」
“wǔmáodǎng”と揶揄される。
「5毛党」の中には知識水準が高く専従で投稿する者も
いて、彼らを「高級5毛」と言う。
『愛国者同盟網』への投稿文中にも“七生報国”の指摘と類似した指摘が見られる。17)
資産の一部を海外へ移し父母が国内で得た不法収入で欧米へ留学する特権憤青が、
海外でも愛国の旗印を掲げて国内に攻撃を仕掛ける。海外の特権憤青は中国が腐敗
し続けることを望んでいるのかも知れない。腐敗すれば国有財産が彼らの懐に流入
しやすくなり、彼らは努力せずに海外生活を享受できる。
中国政府だけでなく反体制派もまた目的のためには手段を選ばず、日本を悪者に仕立て上
げて利用していることになる。日本は利用されるばかりである。
林思雲は次にように説明する。18)
中国の反日勢力は2種類あり、異なる目的で反日を唱えている。一つは中国政府で、
愛国主義教育を行い求心力を増すのが目的である。教科書や展覧館を通じての教育
であって、日本製品不買や反日デモには反対する。もう一つは米国に拠点を置く反
体制派で、民主派とも呼ばれる。その反日は手段であり、中国政府に揺さぶりをか
けるのが目的である。彼らは民衆を扇動し行動を起こさせる。日本製品不買をすれ
ば中国経済自身が大打撃を受け、共産党政府を崩すことができるという目論見もあ
る。
5 政権維持としての反日
中国には内紛に勝つためには外国を利用したり悪者に仕立てたりすることをも厭わない
発想法が見られる。
「夷を以って夷を制す」やり方である。
金文学は次のように指摘する。19)
1961年、日本社会党訪中団の黒田寿男に対して、毛沢東は「わたしは日本皇軍に
感謝するのだ」と発言をした。
日中戦争で日本が国民党の力を削がなかったなら、中国共産党は国民党によって消滅させ
られていた。日本は共産党の政権奪取を助けたことになる、という論理である。信じがた
い話であるが、内戦に明け暮れ政権奪取を狙っていた毛沢東にとっては、その発言は本音
だったのであろう。
林思雲は次のように指摘する。20)
仮想敵によって支えられてきた中国の愛国教育。1950年代の米国、70∼80
年代のソ連、90年代以降の日本。私は70年代に中国で小中学校教育を受けたが、
当時の教科書の内容は「反米」と「反ソ」一辺倒だった。その一方で南京大虐殺の
ことはまったく書かれていなかった。「日本に原爆を投下した」と米国が批判されて
いた。西洋列強による侵略を受けた中国は「仇外」
「排外」心理が強く、愛国主義教
育はそれが基調になっている。米国とソ連の次には日本が選ばれたというわけだ。
中国、あるいは中国人のこのような思考様式に日本人は驚きを覚えるかも知れない。中国
人が「現実的」
「功利主義的」と指摘される所以である。
中国外交部報道官孔泉は「愛国主義教育の一体どこが反日教育だと言うんだ!」と声を
荒げた。秦剛(外交部)
、王毅(駐日大使)も同様の見解を示している。確かに『愛国主義
教育実施要綱』には反日は謳われてはいない。確かに中国共産党は日本製品不買や反日デ
モまでは呼びかけていない。しかし実際には反日になってしまった。中国が仮想敵を立て
る手法により政権求心力を得ようとする限り、中国と外国との摩擦は絶えないであろう。
6 反日鎮静化の努力
6.1 反日サイト規制
中国政府は反日サイトを監視し、その規制に力を入れる。2005年時点でも反日感情
を鎮静化させようとするネット投稿は見られたが、2009年にはそれが顕著になった。
『愛国者同盟網』の「中日関係」論壇にニック・ネーム「大使伯爵子」による集中的投稿
36件が見られる。憤青に正確な知識を与え、反日感情を鎮めようとする意図が明確に窺
える。中国共産党を肯定する投稿も含まれる。愛国主義教育を始めた江沢民政権とは異な
り、胡錦濤政権は日中関係改善を志向している。
「大使伯爵子」の投稿の一部を紹介する:
① この数年来、
「愛国主義」教育の成果は素晴らしい。
(筆者注:皮肉である)
(「愛国と聞くと私は笑ってしまう」
)
② 長期にわたる宣伝教育により知らず知らずのうちに感化された結果である。
(「抗日も一種の有害イデオロギーである」)
③ 世論がまだ完全に開放されていない現在の中国社会では、「日本」は非常に安全なガ
ス抜き煙突である。
(「幼稚な『愛国行為』」)
④ 首相が神社に参拝してもそれは他国のこと。中国政府もそういう姿勢だ。
(「日本がお前に迷惑をかけたか」)
⑤ 中国のメディアはなぜ大げさに日本を醜く仕立てあげて、中国人を誤った方向へ導く
のか。
(同上)
⑥ 中国の教科書と世論は独裁で、日本の教科書と世論も独裁だと思っているのか。
(「日本を恨んでも強国にはなれない・党と共に異を討つ」)
何と今まで中国共産党が行ってきたことを否定、揶揄しているではないか。これら投稿
が削除されないのは、2009年現在の中国政府の方針に抵触しないからである。それど
ころかそこから窺えるのは、現政権を維持しようという努力である。筆者はこれらを中国
政府による投稿と推測する。もちろん江沢民政権時代とは政策を異にする胡錦涛政権によ
る努力である。
2008年四川大地震の際には『網易』「中日関係」論壇には、日本救助隊の活動と日
本での募金活動を紹介する写真、それに対する感謝の言葉、さらにはなんと天皇家の写真
まで投稿されていた。掌を翻したような変わりようである。ただし、対日政策には揺れも
見られ、政権内部での綱引きを思わせる。
6.2 新愛国主義教育
しかし、愛国主義教育は終わったわけではない。1989年天安門事件20周年に当た
る2009年には中国政府は新たな「愛国主義教育」を展開している。2009年1月2
8日、中国教育部及び中国国家民族事務委員会は合同で「学校民族団結教育指導要綱(試
行版)
」を発表、小中高校生への愛国主義及び民族教育強化の方針を示した。5月から10
月の国慶節まで一連の活動が行われた。21) 「新愛国主義」は従来と違い、
「愛国主義」の
位置づけに「開放」
「理性」「包容」などという新たな言葉を使った点が注目される。従来
の排他的なナショナリズムとは違う愛国思想、行動へと導いていると見られる。従来の愛
国主義教育が反日騒動を招いたことへの配慮であろう。
一方、青少年の心理状態については、次のような2件の報道を紹介したい。愛国主義教
育の影響は否めないであろう。
2009年1月30日 recordchina 「行き過ぎた教育は危ない! 中国人もびびった
『最強小学生』」22)は、中国の動画共有サイトで「西側諸国をびびらせた最強小学生の朗
読」と題した動画が注目を集めたことを紹介した。あどけない少年少女たちが笑顔で「大
雪、それは西洋のイデオロギーのように舞い散った」「炎帝黄帝から伝わる熱い血がまるで
聖火のように暗い世界を燃やした」
「地震、それはまるでサルコジのように汚らしい手段を
用いて偉大なる中華を陥れようとした」「やせ衰えたヨーロッパには『天朝』(中国)の戦
士を止める力はない」といった過激な文言を読み上げるという。
これに対しては支持する意見も一部あるものの、
「狭隘な民族主義では大国になることは
できない」
「無垢な子どもをこんな横暴に育てていいものか」などという批判的な意見が寄
せられたという。愛国主義に対しては中国国内でさえも警戒感があるようだ。
2012年4月26日 recordchina 「愛国心は世界一、でも本音は移民したい!?
高校生たちは『人格分裂』気味」23)は、中国青少年研究センターの「日米中韓高校生比較
研究報告」を紹介した。中国の高校生は 4 カ国中でナショナリズムが最も強く、最も堅実
な人生観を持っていることが分かった。ところが調査結果を子細に見ると、中国の高校生
の 90%は「中国人であることを誇りに思う」と回答する一方で、49%が「選択できるなら
ば他の国で生まれたい」と回答。88%が「外国の文化、生活に興味がある」と回答した。
いずれも 4 カ国中最高の数字である。
上海交通大学の熊丙奇教授はこの調査結果を「人格分裂を示すデータだ」とし、「中国
の教育が求めているのは、本当の気持ちを表現することではなく、自分の考えとは別の『正
解』を選ぶことである。愛国心を問われれば生徒たちはおためごかしの愛国を叫ぶが、そ
の舌の根も乾かぬうちに他国に移民する」と分析する。中国の教育が健全な人格を持った
子どもたちを育てられていないということを示唆する分析であり、中国人の発想法の一端
を窺える分析である。
総括
CONCLUSION
振り返れば筆者は2005年、中国ネット世論が過熱して沸点の反日デモに至る過程
を目のあたりにしたことになる。中国サイトにアクセスして日本の国益ために主張する日
本人はほぼ皆無であった。日本の情報発信努力の不足を痛感した。一方で日本の『Yahoo 掲
示板』や『2ちゃんねる』の中国関係スレッドでは、書き込みを常時監視し、流暢な日本
語で反論する中国人たちが存在する。中国の国益のために職務でやっている公務員である。
対外情報戦略の一環であろう。
2010年9月、尖閣諸島海域で中国漁船が日本海上保安庁巡視船に衝突する事件が発
生し、それが引き金となって日本では反中デモ、中国では反日デモが発生した。注目した
いのは中国の反日デモのスローガンには中国に対する不満も含まれた点だ。中国のデモは
反日を口実にして、その実は中国社会、政府への不満を訴える側面もある、という指摘は
05年からあった。
「反日」を表向きの理由にした体制への不満表明がさらに鮮明になった。
また2011年2月に中東・北アフリカで発生した反政府デモは中国のネット民をも刺
激した。中国国内では中国版「ジャスミンの革命」を呼び掛ける騒ぎが発生して逮捕者も
出た。その呼びかけの発信源は在米の中国民主派サイト『博訊網』であった。24) そのサ
イトはサイバー攻撃を仕掛けられ、サイト側は迂回路を設ける攻防戦が見られた。
憤青のマグマは衰えてはおらず、「反日」は口実にされ易い。日本が自らの国益のため
にすべきことは、実際の日本の姿を情報発信して認識格差を縮める努力であろう。宣伝大
国中国とは対照的に、日本は情報発信力不足が弱点である。ただし中国国内サイトへの投
稿は監視、規制が厳しく、削除やアクセス拒否を受けやすく、日本の主張をそのまま投稿
することなどはほぼ不可能なのが現実である。
【引用文献】
1)
寥保平
「打捞中国愤青」 哈尔滨·北方文艺出版社 2010年11月
2)
19)
孫秀萍
「華人請善待他人善待自己」
在日中国語新聞『日本新華僑報』
2004年9月18日
3)
20)
王敏
2005年
『ほんとうは日本に憧れる中国人』
PHP 新書332
PHP 研究所
p9
4)
serchina 「中国人は日本でどのような扱いを受けているのか」
5)
飯塚敏夫
6)
『新華網』
7)
『網易』
「中日関係」論壇
「希望中国人民了解的日本情況」
『華人週報』
2012年6月25日
2004年10月7日
http://www.xinhuanet.com/
http://bbs.news.163.com/bbs/list.jsp?boardid=zhongri&redirect=true
8)
serchina 「日本が右翼化している
新軍国主義に警戒せよ」
2012年10月29日
9)
record china 「日本軍国主義が復活した! 民間の対立まであおる中国メディア―米華字メディア」
2012年11月2日
10)
『新しい歴史教科書』
11)
『愛国者同盟網』
扶桑社
平成13年
p266
http://bbs.1931-9-18.org/forumdisplay.php?fid=235
12)
井沢元彦・金文学
『逆検定
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祥伝社黄金文庫447
2005年
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13)
フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
』
「田中上奏文」項
14) 小島晋治・大沼正博 「世界の教科書シリーズ2 わかりやすい中国の歴史」 明石書店 2000年11月
15)
祁景瀅
『中国のインターネットにおける対日言論分析』
2004年
日本僑報社
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16) 『網易』
「中日関係」論壇
「七生報国」投稿
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http://bbs.news.163.com/bbs/list.jsp?=dongyabbs&i=1115259884489
17)
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http://bbs.1931-9-18.org/viewthread.php?tid=247758&extra=page%3D1
18)
林思雲
『日本人と中国人』
19)
金文学
『「反日」に狂う中国
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祥伝社
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21)
recordchina 「新たな『愛国主義』キャンペーン始まる」
22)
recordchina 「行き過ぎた教育は危ない!
2009年6月4日
中国人もびびった『最強小学生』
」
2009年1月30日
23)
recordchina 「愛国心は世界一、でも本音は移民したい!?高校生たちは『人格分裂』気味」
2012年4月26日
24)
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http://www.peacehall.com/
http://www.peacehall.com/index2011.shtml
【主要関連文献】
清水美和
『中国はなぜ「反日」になったか』
文芸春秋
2003年
清水美和
『中国が「反日」を捨てる日』
高井潔
『日中相互理解のための中国ナショナリズムとメディア分析』
石澤靖治
『日本はどう報じられているか』
水谷尚子
『「反日」解剖
金文学
『「反日」に狂う中国
馬立誠
『日本はもう中国に謝罪しなくていい』
祁景瀅
『中国のインターネットにおける対日言論分析』
寥保平
『打捞中国愤青』
講談社+α新書
2006年
新潮新書052
歪んだ中国の「愛国」
』
2005年
祥伝社
文芸春秋
哈尔滨·北方文艺出版社
網易中日関係論壇
http://bbs.news.163.com/bbs/
愛国者同盟網
http://www.1931-9-18.org/
中国民間保釣聯合会
http://www.cfdd.org.cn/bbs/
博訊網
http://www.peacehall.com/
多維網
http://forum.dwnews.com/
2004年
2004年
日本僑報社
2010年
【主要関連サイト】
2005年
2007年
文芸春秋
「友好」とおもねる日』
明石書店
2004年