関連資料2

ショートフィルム+ ティーチ・イン notes
日吉 映像フォーラム
2009 年 12 月 14 日
作品紹介 『瓦全(希望と現実)
』 作品紹介 『ジュンとエマ』
Living with Shame /中国/ 2007 年/ 25min. Jun and Ema /日本/ 2009 年/ 18min.
監督:ホアチン・ジン(ドキュメンタリー作品) 監督:西原孝至
中国浙江省の峰江(フェンジャン)。ここは世界中のくず鉄
が集積する金属再生の町であると同時に、中国全土から 5 万
人以上もの出稼ぎ労働者が集まってくる町でもある。汚染物
質に囲まれたなか、くず鉄の山から金属を取り出す労働者た
ちの日常生活とその背景事情を描くドキュメンタリー。
血がつながっていない姉弟の恵麻と順。日曜日、ふたりは
互いに割り切れない思いを抱えたまま外出中だった。ケータ
イ電話で連絡を取り合い、会うふたり。下北沢の街中をめぐ
りながら、とりとめのない会話を交わしながらも、やがてそ
の核心はふたりの両親のことへ……。
監督のホアチン・ジンは、1980 年、中国・浙江省生まれ。
本作の前作となる『Liufei's Summer Holidays』が数々の短編
映画祭で注目されたほか、本作『瓦全(希望と現実)』はマド
リードの国際ドキュメンタリー映画祭やアース・ビジョン 第
17 回地球環境映像祭でも上映され高い評価を得ている。
西原監督は 1983 年富山県生まれ。2003 年に開校した早稲
田大学川口芸術学校に第一期生として入学、映像制作を学び、
さらに映画美学校のドキュメンタリー・コースでも研鑽を積
む。映画美学校の卒業制作としてつくったドキュメンタリー・
ショート『きみはいま』(2007)は、渋谷にカメラを据え、若
者たちの〈いま〉を写しとって評判となる。本作『ジュンとエマ』
も、2009 年映文連アワードのパーソナル・コミュニケーショ
ン部門優秀賞を受賞するなど注目を集めている。
CON-CAN Movie Festival とは?
CON-CAN ムービーフェスティバルは、
オンライン上映という世界にもほとんど類例のないプラットフォームのもと、
世界中のショートフィルムを紹介し、
そしてそれらを世界に向けて発信してゆくことを使命とする。
2005 年 4 月に第 1 回の CON-CAN ムービーフェスティバルを開催して以来、今回で 6 回目を迎える。
今年の審査員は、映画監督の河瀬直美を筆頭に、映画批評家のクリス・フジワラ、タンペレ国際短編
映画祭代表のユッカ = ペッカ・ラクソ、ヴェトナム文化部映画局部長のゴー・フォン・ラン、カンヌ
国際映画祭批評家週間プログラミング・ディレクターのマチュー・ダラスの各氏が担当。
http://jp.con-can.com/ ©2009 CON-CAN ALL RIGHTS RESERVED.
作品紹介 『ピクニック気分でいつもの儀式』 作品紹介 『フリーティング・イメージズ』
Nice Day for A Picnic / 2008 年/ベルギー/ 4min. Fleeting Images / 2008 年/マレーシア/ 10min.
監督:モニカ・ガラブ(アニメーション) 監督:エドモンド楊(エクスペリメンタル(実験的)作品)
無意識的に繰り返し行われるいつもの日常の儀式。次の人、 ひとりの女性がノート・パソコンに向かっている。日本、そ
また次の人と、明るい空間のなかで、どこかおかしく奇妙な インドと旅をしている友人からの e- メールが届き、彼女はそ
れを読む。綴られているのは、旅行者である友人の心象。サティ
感覚のもと、儀式のような行為が続いてゆく……。
の「ジムノペディ」が流れるなか、その心象に合わせるように、
モニカ・ガラブは 1983 年の英国生まれ。KIAD アート & 日本やインドの風景が画面を流れてゆく……。
デザイン学校に学んだのち、ボーンマス・アート・インスティ
テュート(AIB)でアニメーションと映画制作について学ぶ。 エドモンド楊は 1984 年シンガポール生まれ。オーストラリアの
その後、2006 年よりベルギーのラ・カンブルにある国立視覚 マードック大学で映画制作を学ぶ。卒業後の 2007 年、グリー
芸術高等専門学校(ENSAV)へ。2005 年に制作したアニメー ンライト・ピクチャーズに参加し、さまざまな短編映画の制作に
ション作品『Wooden Island』はメルボルンの国際アニメー 携わる。'08 年に処短編『Chicken Rice Mystery』を撮る。今
ション・フェスティヴァルで 年、 撮ら れ た『kingyo』 は、
紹介され、続く本作は、フラ ヴェネツィア国際映画祭の短
ン ス・ ア ヌ シ ー の 国 際 ア ニ 編 部 門 に招 待上 映され たほ
メーション・フェスティヴァ か、川端康成の短編を翻案し
ルのほか、シドニー国際アニ た『Love Suicides』もパリ国
メーション・フェスティヴァ 際映画祭に招待され注目を集
ルなどさまざまな映画祭で上 める。現在、早稲田大学の安
映され、好評を博している。
藤紘平ゼミに所属。
主催:慶應義塾大学教養研究センター/共催:CON-CAN ムービーフェスティバル、シネマ研究会/協力:京都メディア・アート・ラボ