熊本県酪農業協同組合連合会 代表理事会長

昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県酪農業協同組合連合会
代表理事会長
年のはじめに会員・酪農家、 関係機関の皆様には旧
年中のご支援、 ご協力に、 厚く御礼を申し上げ、 謹ん
で新春のご挨拶を述べさせていただきます。
昨年は極度な環境変化のなかで危機感を増した1年
でした。
安倍政権の新三本の矢に象徴される経済再生施策の
実行によって、 好調な企業収益を背景とした雇用や所
得環境の改善、 米国の金融政策正常化等を受け、 一部
に弱さはあるものの、 緩やかな景気回復が続きました。
しかしながら、 円安で過去最高の企業収益を更新しなが
らも、 中国をはじめとするアジア新興国の景気下振れに
より設備投資や賃金上昇は進展せず、 我が国GDP (国
内総生産) は二期連続のマイナス基調となりました。
農業界においては、 2025年度を目途とする食料・農
業・農村基本計画が3月に決定され、 平成27年度、 新
たな展望のもとに農林水産業・地域の活力創造プラン実
現に向かうものだと考えていました。 また基本計画と同
時に決定された 「酪肉近」 に基づき、 畜産再興プラン実
現本部の立ち上げや畜産クラスター事業による支援など、
今後の課題解決に向けての目標設定、 推進などが大いに
期待された年度当初でした。 ところが9月、 農協法の改
正・公布がなされ、 全中の2019年9月までの一般社団
法人化や新たな監査法人の設立、 また全農、 経済連、
全厚連、 共済連、 農林中金の株式会社への転換可能、
さらには都道府県中央会の連合会への組織変更等が挙
げられました。 また地域農協の全中負担金の廃止や過
半数理事のプロ農家の選任、 公認会計士による外部監
査の義務付けなど、 農協構造そのものの屋台骨が変わ
る改正概要となっています。 この改正の根本にある
「農業所得の増大に最大限配慮」 するとの趣旨に照ら
した場合、 極度の組織・機構の改革は、 組合員および
会員に奉仕する農協組織にとって、 いたずらに農業者
の混乱を招きかねないものだと憂慮されるものです。
また、 酪農・乳業界にあっては、 平成26年度生乳生
産量が1.7%減で2年連続の前年割れとなり、 飼料高
による経営圧迫や乳牛更新の遅れ、 高齢化・後継者不
足が原因でした。 4月からは飲用向け乳価がキロ3円
あがり、 小売価格の上昇に牛乳消費が心配されたもの
の、 物価上昇に相殺された形でさほどの影響はみられ
ませんでした。 ただ、 インサイダーからアウトサイダー
へなど地域の生乳取引で変化が起こり、 大規模酪農家
の動向如何に流通が左右される事態もみられました。
こうした点も背景に自民党畜酪小委員会の提案を受け、
新たな生乳取引の検討会立ち上げや指定団体の再編・
合理化、 県域における一県一団体化の議論が進められ
たところです。 そこに、 TPP大筋合意の一報が酪農
界を震撼させ、 極度の環境変化と不安感の増大に重石
を落としていきました。 さらには乳製品向け入札制度
の導入、 農水省による指定団体再編・酪農協等の一県
一団体化の通知など、 バター不足に端を発した規制改
革会議の酪農改革議論を踏襲したかのような内容が相
次いで打ち出されることとなりました。 こうした組織
再編や生乳流通の仕組み見直しは不可欠なことと理解
はされるものの、 生産現場に与える影響も大きく、 T
PP影響試算も国会検証もなされない時点で、 矢継ぎ
早の改革・改善提案は組織に無用の動揺を与えるもの
と危惧されます。 酪農家のために何が必要で何ができ
るのか、 酪農家にとって最も望ましい姿はどのような
ものなのか、 酪農家目線での丁寧な議論を行っていか
なければならないと思っています。
これら政治経済の動向や農業・酪農・乳業の状況に
テロや安保なども含めて、 極度の環境変化や危機感を
感じた1年であったと回顧致します。
こうしたなかで、 本会としては生産基盤強化のため
に営農指導等の推進、 また畜産クラスター事業の活用
や搾乳素牛の供給、 性判別精液事業、 およびTMR飼
料推進と粗飼料キャンペーンの実施、 マザーズ市場の
活性化等に取り組みました。 さらには酪農後継者等を対
象に婚活の実施や育成講座などの取組みも行いました。
乳業部門では飲用乳価改訂に伴い、 取引先への価格
改定を実施し、 大手コンビニとの新たな取組みや飲料メー
カーへの販促等で牛乳類、 ヨーグルト類の販売を増加さ
せました。 あわせて新製品の投入、 太陽光発電設備や
冷凍機散水装置の設置で省エネ推進を図りながらも、
事業利益は計画を大幅に上回る実績となっています。
管理部門では新電算システム構築に応じた事業毎の
システム導入を進めており、 就活日程変更に伴う採用
活動の対応や経営基盤充実のため内部留保の推進等を
行っています。
阿蘇ミルク牧場においては、 休日の天候不順に加え、
阿蘇山噴火や海外客増加による団体ツアーの縮小等で
計画未達ではありますが、 秋以降から持ち直し、 底堅い
人気を獲得したと実感しています。 酪農・乳業の理解醸
成施設として、 消費者との交流を進める本県酪農振興
になくてはならない施設へと育てていきたいと思います。
年度当初の環境変化に伴い、 事業計画必達へ相当の
心配をしていましたが、 役職員一丸となった取組みに
より計画を大幅に上回る実績で推移しており、 年度終
了まで、 引き続きの努力を実践してまいる所存です。
将来に亘る酪農経営の安定と発展、 会員皆様の負託
に応える事業の推進、 TPP協定批准への対応や規制
改革における酪農乳業対策への対応など、 極度に激変
する環境下において課題・問題が山積しています。
本会としても目まぐるしい状況変化に晒されながら将
来を見据えつつ第9次の中期経営計画策定に取り組ん
でいます。 これまでもそうであったように、 伸びやかな酪
農再興への道筋を組織・事業・経営の面から検証し、
現在に至る本県酪農の強さに自信を持って、 具体的な
計画のとりまとめと推進を図って参りたいと思います。
会員・酪農家、 関係各位のご協力をいただきながら、
役職員一丸となり、 酪農家の信頼に応えうる本県酪農
の基盤を築いていきたいと決意を新たにする次第です。
今後ともにご支援、 ご協力、 ご指導の程を宜しくお願
い申し上げます。
最後となりましたが、 皆様のご健勝とご発展を心か
ら祈念し、 年頭のご挨拶と致します。
―1―
昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県知事
謹んで新春のお慶びを申し上げます。
皆様方におかれましては、 日頃から県政の推進に御
理解と御協力を賜るとともに、 熊本県酪農・乳業の振
興を通して地域・産業の発展に御尽力いただいており
ますことに、 心から感謝申し上げます。
おかげをもちまして、 本県は、 西日本一、 そして全
国でも有数の酪農県となっております。 これもひとえ
に、 酪農家の皆様と貴連合会をはじめとする関係各位
の不断の御努力の賜物であり深く敬意を表します。
さて、 最近の酪農を取り巻く情勢は、 生産コストの
上昇や食品市場をめぐる環境が大きく変化する中で、
生産・消費ともに停滞状態が続いています。
こうした中、 酪農・乳業を発展させるためには、 乳
牛1頭当たりの産乳能力を高めるとともに、 安全・安
心で高品質な牛乳・乳製品づくりに力を入れていく必
要があります。 このため、 県としても引き続き、 牛群
検定や後代検定事業を推進していくほか、 性判別精液
全国酪農業協同組合連合会
代表理事会長
新年明けましておめでとうございます。
熊本県酪農業協同組合連合会の酪農家・役職員の皆
様におかれましては、 良き新春をお迎えのこととお慶
び申し上げます。
日頃より、 弊会事業に特段のご支援ご協力を賜り厚
く御礼申し上げます。
我が国の酪農を取り巻く情勢ですが、 米国等の飼料
穀物情勢や昨今の円安傾向により飼料価格は高止まり
の状態にあります。 また、 酪農経営に多大な影響を及
ぼすような自然災害が頻発しています。 依然として酪
農家戸数の減少や乳用牛頭数の減少傾向も続いていま
す。
また、 昨年10月にはTPP交渉が大筋合意に至りま
したが、 乳製品の一部や牛肉について段階的に関税率
が引き下げられることになります。 この合意内容が我
等を活用した効率的な雌牛の生産を行って参ります。
また、 熊本が誇る豊富な飼料基盤を活かした自給飼料
の生産拡大を支援する等、 意欲ある酪農経営者の所得
が最大化するよう 「稼げる農業」 の実現に向けて、 積
極的に取り組んで参ります。
最近では、 「和食回帰」 「和食ブーム」 が起きている
中で、 乳製品を和食に利用する 「乳和食」 という料理
も注目されているようです。 和食に不足しがちなカル
シウムを補うことができ、 減塩効果もあることから、
我が国の食生活における牛乳・乳製品の更なる浸透が
期待できます。
また、 熊本県では、 昨年4月に高病原性鳥インフル
エンザが発生しましたが、 各関係者の御尽力により早
期に終息することができました。 悪性家畜伝染病の我
が国への侵入や蔓延を防止するためには、 日頃から、
畜産関係者それぞれが家畜防疫体制を強化していくと
ともに、 畜産農家の防疫意識を更に向上させることが
重要です。
このため、 本年も毎月20日と定めている 「くまもと
家畜防疫の日」 の飼養衛生管理基準のチェックや農場
消毒等の徹底に取り組んで参りますので御理解と御協
力をお願いします。
最後に、 貴連合会並びに関係各位、 酪農家の皆様に
とりまして、 本年が稔り多い一年となりますことを祈
念申し上げ、 新年の挨拶といたします。
が国の酪農に与える影響は今後多岐にわたる可能性が
あり、 綿密な分析が必要です。 そして、 将来の酪農経
営に対する不安を払拭するため、 酪農業界は一丸となっ
て対応に当たらねばなりません。
日本の酪農は、 安心・安全で高品質な牛乳乳製品を
日々安定して供給することにより、 日本人の食生活を
支えています。 また、 学校給食を通じて、 子どもたち
の健康な身体づくりに多大な貢献を果たしております。
それだけではなく、 飼料作物などの生産による資源循
環型農業を基幹として緑地保全を進め、 国土の荒廃を
防いでいます。 まさしく、 日本にとって欠かせない産
業です。
私ども全酪連といたしましては、 酪農専門農協の唯
一の全国連として、 今後とも全国の会員、 酪農家・役
職員の皆様のご協力と行政・関係団体のご指導ご支援
を賜りながら、 昨年度から始まった第十次中期事業計
画に基づき酪農生産資材の安定供給や経営支援の強化、
搾乳後継牛の確保などを通じて、 我が国酪農生産基盤
の維持・拡大に寄与していく所存であります。
最後に、 熊本県酪農業協同組合連合会のますますの
ご発展と、 酪農家の皆様そして役職員の皆様のご健勝
とご発展をご祈念申し上げまして、 新年のご挨拶とさ
せていただきます。
―2―
昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
九州生乳販売
農業協同組合連合会
代表理事会長
新年あけましておめでとうございます。
熊本県の酪農家の皆様並びに熊本県酪連関係役職員
の皆様におかれましては、 平成28年の新年をお健やか
にお迎えのこととお慶び申し上げます。
昨年の政治・経済を振り返ってみますと、 海外では
新年早々安倍首相はヨルダンなど中東諸国を訪問し、
その際2億ドルの人道支援を表明。 その影響からか日
本人2人を殺害した過激派組織イスラム国、 犯行は他
国にもおよびテロとの戦い、 恐怖に慄いた1年でした。
国内経済は、 内閣府の発表では景気は緩やかな回復基
調にあり、 この景気回復が雇用の増加や賃金上昇につな
がり、 経済の好循環が着実に回り始めているとの発表が
ありましたが、 まだまだ私たち農業者、 地方の一般生活
者には政府のいう景気回復が感じられない1年でした。
このような中、 昨年10月、 交渉が続いていたTPP
がついに大筋合意となり内容は皆様ご承知の通りだと
思います。 重要5品目の聖域は必ず守るという国会決
議はいとも簡単に破られ、 今まで掛けられていた関税
は農林水産分野2,328品目のうち最終的に81%が撤廃
となるようです。 約束を守らない国会議員は今後選挙
では応援しないことを訴えたいものです。 国会でのT
熊本県酪農青壮年部協議会
委員長
新年あけましておめでとうございます。
皆様におかれましては、 晴れやかに新年を迎えられ
たことと心よりお慶び申し上げます。
また、 日頃より当協議会の活動につきましては、 多
大なるご理解とご協力を賜り、 厚くお礼申し上げます。
さて、 私たち酪農家を取り巻く昨年の情勢を振り返っ
てみますと、 経営者の高齢化や酪農家戸数の減少といっ
た継続的な課題に加え、 TPPに関する不安要素がつ
きまとった1年だったように思います。 TPPの大筋
合意の内容によれば、 乳製品はバターおよび脱脂粉乳
の輸入枠の新設と種類を限定したチーズの将来的な関
税撤廃がなされることとなっています。 また、 牛肉に
関しては、 セーフガードは提案されているものの、 大
幅な段階的関税引き下げがなされることとなり、 多数
の酪農家の副収入となっているF1 等の肉用子牛生産
に深刻な影響が及ぶことが懸念されます。 そのような
TPPですが、 私たち酪農家にとって、 現時点ではそ
の影響がほとんど無いため、 TPPという言葉にぼん
PP批准はこれからです。 今後批准反対に向け、 国会
議員に対して要請活動を行っていくことが今までTP
P断固反対を訴えていた農業団体として最も重要になっ
てきます。 皆様方のご協力をお願いするところです。
さて、 酪農関係では昨年7月、 自民党畜産・酪農対
策小委員会のワーキングチームの提言に基づき、 生乳取
引のあり方検討会の報告書が10月に取り纏められ、 さら
に農水省から生乳流通に関する生産局長通知が発せられ、
生乳取引のあり方、 指定団体の組織のあり方さらに酪農
組織の再編も含めた課題を突き付けられました。 国から
の所得補償の担保もないまま、 生乳取引に入札を導入せ
よ、 1県1団体化を進めよと国は言っています。 今後、
各方面での協議が開始されると思いますが、 酪農家皆
様方に最良の方策となるよう、 また所得が確実に確保
できる体制となるよう協議を進めてまいりましょう。
昨年4月出荷分から値上げとなりました現行乳価は、
平成26年度乳価交渉の結果であります。 平成27年度乳
価交渉は、 現在進めていますが、 ワーキングチームの
提言や取引のあり方検討会の報告を受けて進めていま
す。 我々は飼料代の高止まりが続いていることから、
他ブロックの状況も鑑み値上げを基本に交渉していま
す。 酪農家の皆さんが再生産可能な酪農経営を維持で
きますよう引き続き交渉にあたってまいります。
最後に、 全国的に生乳が不足している状況ですが、
九州域内乳業者および域外乳業者の満足のいく販売に
向け、 調和を図りながら飲用化率の向上と集送乳経費
の逓減に努め、 皆様方の負託に応えられますよう努力
する所存であります。 一層の御理解と御協力を賜りま
すようお願い申し上げます。
年頭にあたり皆様方の御健康と御多幸を祈念申し上
げ、 新年の御挨拶といたします。
やりと不安を抱えてはいるものの、 具体的に将来の情
勢に向けた対策や酪農ビジョンを組み立てている人は、
それほど多くはないと思います。 ぼんやりとしたマイ
ナスイメージの中にいる私たちは、 早い段階で熟考し
て行動していく必要があります。 農家によってその行
動は様々でしょうが、 全酪農家に共通して求められる
ことは、 「消費者に選ばれる良質で安心・安全な生乳
を安定して生産し続けるための積極的な努力」 ではな
いでしょうか。 これは、 非常に単純なことのようです
が、 毎日ひとつひとつの作業毎にこれを意識して取り
組むとなると、 非常に大変です。 しかしこれにより築
かれた技術や消費者からの評価は、 TPPに揺らがな
い生乳生産につながると思います。
そして当協議会では、 昨年、 酪農家のそのような努
力を一般消費者へ伝えるための理解醸成活動や、 酪農
家の技術や意識の向上の手助けとなる事業に取り組ん
で参りました。 一例をあげますと、 昨年9月に開催さ
れた第34回熊本県乳牛共進会の会場にて、 熊本県酪農
女性部協議会、 熊本県乳牛改良同志会、 らくのうマザー
ズと共催 (協力:熊本酪農青壮年部) で、 「らくのう
体験教室」 を開催し、 訪れた260名の参加者へ理解醸
成を図りました。
本年も、 更なる活動の充実を目指して参りますので、
みなさまの変わらぬご理解とご協力を賜りますようお
願い申し上げます。
最後に、 日々の作業の際は、 細心の注意にて事故や
怪我を防ぎ、 みなさまが健康に一年を過ごされますこ
とをお願い申し上げ、 新年の挨拶と致します。
―3―
昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県酪農政治連盟
委員長
年頭にあたり、 謹んで新春のお慶びとご挨拶を申し
上げます。
昨年は酪農家皆さんのご努力により本県の生乳生産
は前年度増で推移できました。 全国主産地も回復基調
にありますが、 都府県においては減産のところも多く、
生産基盤回復への手立ては容易ならざると痛感します。
こうした時に、 中央では生乳流通のあり方や流通体
制合理化などの検討会、 酪肉近策定に基づく畜産再興
プラン実現推進本部の設置など、 酪農・畜産の生産基
盤立て直しの協議が進められていきました。
この様な中、 本連盟は酪農経営安定を図るため、 酪
農生産振興と生乳需給調整の改善、 需要期生産奨励を
求める要請活動を行ってきました。
3月には農水省や国会議員との意見交換や要請活動
を行い、 6月に酪農理解情勢活動、 7月は農水省牛乳
乳製品課の本田乳製品調整官を講師に、 人・牛・飼料
の視点での酪農生産基盤強化のポイントについて全体
委員会を実施しました。 更には、 TPP交渉大詰めを
熊本県酪農女性部協議会
会
長
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、 新たな気持ちで新年をお迎
えのこととお慶び申し上げます。
会員の皆様には日頃より女性部の活動に、 ご理解ご
協力頂き誠にありがとうございます。 本年もまた、 皆
様のご協力を賜り、 活動していきたいと思っていると
ころです。
昨年は、 とても嬉しいことがありました。 私たち女
性部の会員である、 大阿蘇酪農協の富安麻紀子さんが、
7月に東京都で開催された第44回全国酪農発表大会の
意見・体験発表の部に出場され、 見事最優秀賞を受賞
されました。 女性部にとって名誉ある結果を残された
ことは言うまでもなく、 酪農女性の希望となる素晴ら
しい成果でしたのでここに特筆いたしました。 これか
らの活動やますますのご活躍に期待をしております。
また、 協議会全体としては、 昨年6月のちちの日に
受け、 自民党本部での全国集会に参加、 乳製品など重
要5品目の聖域確保の国会決議順守を政府に求め、 集
会後にはデモ行進で 「国内酪農を守れ」 と訴えました。
10月、 TPP大筋合意の激震がもたらされ、 直後、
国の 「生乳取引のあり方等検討会」 で来年度からの乳
製品向け生乳の入札制度導入の決定、 また5年後まで
に指定団体再編の実現、 農協・酪農協の一県一団体化
等の農水省生産局長通知がなされました。 これらを受
け、 すぐさま農水省と意見交換をし、 県選出自民党国
会議員への要望等を行い、 TPP大筋合意、 生乳流通
取引体制等の見直し検討について本県の立場を強く訴
える陳情を精力的に実施したところです。
本年は県知事および参議院選挙実施の年であり、 係
る知事選にあたっては本連盟推薦候補に蒲島現知事を
決定し、 今後、 選挙対策本部の設置等、 組織総力でそ
の支援に全力を傾注し、 また7月予定の参議院選挙に
於いては、 酪農事情に精通した多くの国会議員を生み
出したく、 強力な支援を酪政連同志の方々にお願いす
る所存です。 本連盟は酪農家個々では実現し得ない酪
農政策を酪農家の団結を源とした運動を展開し、 県酪
連や日本酪政連、 行政当局のご尽力もいただき、 農政
活動や理解醸成運動等の実践で酪農施策、 予算獲得を
行ってきました。
今後も活動充実に向け、 酪政連盟友、 関係各位のご
協力をお願いし、 末筆ながら、 皆々様のご繁栄とご多
幸を祈念し、 年頭にあたっての所感と致します。
牛乳 (ちち) を贈ろうキャンペーンに始まり、 夏季酪
農大学の開講、 スポーツを通して県下酪農女性の親睦
を図る酪農女性ミニバレーボール大会の開催などに取
り組んで参りました。 これらどの行事も、 皆様のご協
力の上に成り立っております。 なお本年も、 牛乳や乳
製品の正しい知識や乳製品料理の普及を目的とした牛
乳・乳製品を使った料理コンクールや、 一般消費者と
酪農女性の交流の場ともなっている酪農女性の集いを
開催して参ります。 今後のどの行事においても、 会員
の皆様と一緒に作り上げ、 より充実した内容にしたい
と思っております。
近年、 厳しいことが山積みになっている酪農情勢で
すが、 私たち酪農家は、 日頃よりしっかりとした生乳
生産を行い、 誰もが安心して手を伸ばせる、 安全でお
いしい牛乳を消費者へ届けていけたらと思っておりま
す。 生産者と消費者がつながり、 生産と消費がうまく
連動することが、 今後のスムーズな酪農経営につなが
るのではないでしょうか。
今年、 5年後、 10年後そしてその先の未来も、 「酪
農」 という職業を安定して続けていけることができた
らと願っております。
最後になりましたが、 今年も健康に留意して、 明る
く楽しくがんばっていきましょう。
皆様の更なるご活躍とご発展を祈念いたしまして新
年の挨拶といたします。
―4―
昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県専業酪農経営者協議会
会
長
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては、 良き新春をお迎えのことと
お慶び申し上げます。 また、 平素より当協議会の活動
に対しまして、 ご支援ご協力いただき心より感謝申し
上げます。
昨年は乳価の値上げと子牛販売価格の上昇により、
経営の苦しさから一息ついた感じがありますが、 これ
まで苦しんだ分、 まだまだ安心できる状況ではありま
せん。 また、 畜産、 特に酪農は天候に左右される産業
です。 昨年前半は雨が多く、 7月8月のデントコーン
のサイロ詰めや二作目の作付けが心配される状況とな
りましたが、 後半は晴天温暖と天候にも恵まれ、 良質
な自給飼料が確保できたものと思われます。
しかしながら、 10月には数年にわたり継続していた
TPP交渉が大筋で合意され、 農業界にとって将来に
対し大きな不安が残るものとなりました。
当協議会の一年を振り返りますと、 1月に役員視察
研修を実施しました。 農林水産省、 中央酪農会議、 全
酪連本所を訪問し、 酪農施策や酪農を取り巻く情勢に
ついて意見交換を行い、 さらに、 多頭化が進む中で作
熊本県乳牛改良同志会
会
長
新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましては良き新春をお迎えのこととお
慶び申し上げます。
平素より同志会活動に対しましてご支援・ご協力を
いただき心より感謝申し上げます。
昨年は、 環太平洋連携協定の大筋合意を受け、 飼料
自給率向上や国産牛乳・乳製品等酪農・乳業の基盤が
大きく変動していくことと思われます。 しかし、 その
ような中私たち酪農家は、 農業の所得や収益の向上・
地域の活性化・再興を図っていかなければなりません。
我々、 同志会としましては、 乳牛改良はもちろん、
若い後継者が酪農に魅力を感じてもらえるような活動
と組織団結の為に活動を行ってきました。 ベビーショ
ウ、 県共進会、 スポーツ大会等において、 若手の参加
及び活躍が目立ったことは大変喜ばしいことです。 こ
れも、 ひとえに皆様の日頃からの改良への取り組み、 優
れた飼養管理の賜物と改めて敬意を表するところです。
去る平成27年10月23日(金)から26日(月)にかけて、
第14回全日本ホルスタイン共進会 (第14回全共) が北
海道安平町の北海道ホルスタイン共進会場で開催され
ました。 今大会の出品頭数はホルスタイン種344頭、
業の省力化を実践されている栃木県内の優良経営ロボッ
ト搾乳農家2件と繋ぎ農家1件の視察を行いました。
9月には経営研修会を開催しました。 講師には中央
酪農会議専務理事の迫田潔氏と関東生乳販売農業協同
組合連合会代表理事会長の菊池一郎氏をお招きし、 講
演いただきました。 迫田氏は酪農経営を安定させるポ
イントや乳用牛のパフォーマンス向上による経営改善
の事例、 その他酪農を取り巻く情勢等について話され、
菊池氏は栃木県内の酪農を取り巻く情勢、 組織整備や
酪農後継者の育て方等、 ご自身の考えを述べられまし
た。 県外からの参加もあり、 数多くの質問が出され、
終了予定時刻を大幅に延長する研修会となりました。
11月には毎年恒例となっている女性の広場を開催し
ました。 講演をTKUの本田千穂アナウンサーにお願
いし、 これまでに出会った人の話等をしてもらいまし
た。 講演後の懇親会は、 豪華食事と音楽の演奏。 普段、
酪農を守り一家を支えている奥様方の苦労を少しでも
癒やせたのではないかと思っております。
12月には東大大学院の鈴木先生を講師に迎え、 全体
研修会を開催し、 隠され続けるTPP合意の真実と今
後の対応策 と題して、 これまでの交渉過程や今後の
酪農の進路について講演いただきました。 TPP大筋
合意後に開催されたこともあり、 多くの方にご参加い
ただき、 先生に質問する姿が数多く見られ、 良い研修
会になりました。
当協議会は、 これからも皆様のご協力をいただき、
多頭化や労働力不足等、 酪農の現状をしっかり学び、
5年先10年先を見つめて役員一同頑張ってまいります。
最後になりましたが、 本年が皆様にとりまして良き
一年でありますことを祈念致しまして、 新年のご挨拶
と致します。
ジャージー種30頭、 全国42都道府県から過去最多の374
頭が出場し九州より59頭、 本県より20頭 (ジャージー
種2頭含む) を出品しました。
大会当日はあいにくの雪混じる日となりましたが、
応援者の協力も得られチーム熊本としてすばらしい光
景が見られ大変感動を覚えました。 又、 全国の若手酪
農家との交流、 親睦を深め、 「仲間作り」 が出来たと
思っております。 我々同志会としましては、 第14回全
共において若手の活躍が目立ったことに大変喜びを感
じております。 参加者みんなが一致団結し、 北海道安
平町に滞在中の10日間は充実した日々を過ごし、 皆様
のご支援・ご協力により無事に帰熊し、 大変よかった
と思います。
また、 5年後の2020年には、 宮崎県都城市で第15回
全共開催が決定し私共も大変喜ばしいところです。 次
の目標に向け切磋琢磨して、 乳牛の改良と飼養管理の
技術向上に努めてほしいと願っております。
県内の生乳生産量は前年より緩やかな伸びをしてい
ますが、 育成頭数は減少傾向にあり2年後には果たし
て今の生乳生産を確保出来るのか危惧しております。
今後の酪農経営を考えた時に、 あらゆる面での生乳生
産のコスト低減及び牛乳乳製品の需要動向に対応した
品質の向上、 更には国際化、 産地間競争に対応するた
め牛群検定・後代検定・登録事業及び体型審査を一体
的に捉え、 性判別精液・性判別受精卵及びゲノム情報
を活用した改良を図り、 後継牛確保及び長命連産性を
高める努力をしながら新時代に向け新しい礎を会員全
員で築いて行こうと考えております。
最後になりましたが、 本年も昨年同様、 関係各機関・
諸先輩のご指導、 ご鞭撻を賜りますようお願い申し上
げ、 新年のご挨拶と致します。
―5―
昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県酪農部長連絡協議会
会
長
新年明けましておめでとうございます。 生産者の皆様、
また会員の皆様には佳き年をお迎えのこととお慶び申し
上げます。
平素より、 熊本県酪農部長会活動に特段のご支援、
ご協力を賜り、 御礼を申し上げます。
昨年はTPP交渉の大筋合意が10月になされ、 酪農界
に激震をもたらした年でした。 また生乳流通・取引体制
等のあり方についても大いに議論が交わされた年でもあ
りました。
酪農業界は生産コストの高止まりに酪農家戸数や乳
牛頭数が減少し、 高齢化・後継者不足もあいまって酪
農基盤の脆弱化に歯止めがかかっていません。 こうした
時に、 将来の酪農業界を占う大きな課題について、 本年
は道筋をつけなければならない年だと考えます。
まず、 TPP交渉ですが、 牛肉・乳製品等重要5品目
を対象外とし、 これら聖域を守れない場合、 即刻、 交渉
離脱をするとした政府・与党の政権公約、 国会決議に
対し、 TPP大筋合意の内容に重大な懸念を抱くもので
熊本県酪農専門農協協議会
会
長
初春に謹んで新年のお慶びを申し上げます。 会員の
皆様におかれましては、 心新たに新年をお迎えの事と
拝察致します。
昨年は酪農生産基盤の弱体化とTPP交渉に憂慮し
た年でした。 また生産コスト高騰に酪農家戸数は減少
し、 10月にはTPP交渉大筋合意で乳製品が生乳換算7
万トン輸入で決着、 今後の情報開示や対策強化に向け、
急転直下ともいえる酪農情勢であったかもしれません。
また乳価改訂で乳業市場縮小均衡が懸念されたもの
の、 食糧全般の値上げで消費者も冷静に判断をし、 販
売消費にさほどの影響がなく安心したところです。 た
だ、 入札制度の見直しや流通体制検討等、 予断の許さ
ない課題も山積しています。
こうしたなかで、 当協議会は7月に全体会議を開催
し、 組織整備進捗状況の確認や課題抽出を行った他、
9月には県下酪農組合の役職員72名参集の下、 「中小
企業実践事例から学ぶ経営者のあり方」 の演題で、 中
す。 合意された内容は将来の農業経営に危機的な不安
をもたらし、 結果責任への失望の思いや政治への信頼不
信も混濁する中で、 迅速な国会開会で国会決議との整
合性を徹底検証すべきだったと今でも思われます。
また、 TPP政策大綱策定の基にTPP協定批准を目指
す流れは強められ、 国内対策や補正予算措置により円滑
な国会承認を得たいとする政権の意向ばかりが際立つよ
うにも感じます。
いずれにしてもTPPの影響は中長期に及び、 このTPP
から自由貿易通商交渉が一段と拡大する局面を迎えるの
ではないかと推察されるところです。
こうしたなかで、 酪農部長会は自由貿易拡大に対し、
多様化する経済の視点を学ぶべく、 国際貿易の拠点、
交通及び金融の拠点としてビジネス展開先進地のシンガ
ポール視察を2月に実施することと致しました。 また、
酪農作業環境の向上に向けて、 労災保険特別加入制度
に関する研修会を今月22日に専門農協協議会と合同で
開催致します。 関係各位の積極的な参加をお願いし、
今後も生産費減少や労働負担の軽減、 将来不安の払拭
や次代に展望を持つ勉強会の開催等を通じ、 酪農界の
動向に生産者の意見・意志を集約する機会の充実を図
りたいと考えます。 会員各位に資する組織として、 より
良き酪農に資する活動を図る所存であり、 本年もご協力
を宜しくお願い申し上げます。
末尾ながら、 本年が皆様にとって倖多き良き年となり
ますよう祈念申し上げ、 年頭のご挨拶と致します。
小企業診断士の鹿子木康先生を講師に、 酪農経営者と
しての目的やビジョン、 日々の工夫と姿勢等に係る実
践事例を交えた研修を行いました。 会員・酪農家の皆
様には例年にもまして多数の参加をいただき、 衷心よ
り御礼を申し上げる次第です。
また12月、 沖縄・石垣島酪農事情の視察を行ってい
ます。 暑熱先進地である沖縄地区の乳用牛、 肉用牛の
飼養動向や地域内流通と消費の動向、 或いは観光産業
とリンクさせた6次化への取り組みなど、 多岐に亘る
研修となりました。 さらには沖縄県酪農協との懇親も
深め、 様々な知己を得た視察とすることができ、 お世
話いただいた受入地、 関係各位に感謝申し上げます。
日本の酪農は、 その地域の実情に応じた様々な取り
組みが行われています。 現在から将来に向けた、 その
ビジョンをどう描き、 どう取り組むかが課題です。 畜
産クラスターもTPP等自由貿易拡大も根源的には同
じ問題であり、 いかに地域内の基盤拡大に繋げていく
かだと考えます。 域内生乳完結の沖縄等は、 その最た
る取り組みだといえます。
本年冒頭には、 酪農部長会との合同研修会を実施し、
同じ酪農家同志の課題対応に向けた意見交換も楽しみ
に、 会員皆様の期待に応える研修、 また協議会活動を
進めてまいる所存です。
わたしどもの活動が酪農経営の一助となりますよう、
また、 本年も皆様にとってより良き年となりますよう
祈念申し上げ、 新年にあたってのご挨拶と致します。
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昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
熊本県酪農ヘルパー利用組合
組合長
新年明けましておめでとうございます。
酪農家の皆様におかれましては、 よき新春をお迎え
のこととお慶び申し上げます。
また、 平素より本組合の事業に対しましては、 ご支
援・ご協力を頂き心より感謝申し上げます。
さて、 昨年を振り返りますと、 日本経済も中国をは
じめとする、 新興国経済の減速の影響から鈍さが見ら
れますが、 為替も円高が修正されたこと、 また、 昨年
夏以降は原油価格が下落したことも加わって、 わが国
企業の収益は、 グローバル金融危機前のピークを上回
り、 高水準となりました。
一方、 酪農情勢は、 加工乳の乳価値上げや、 飼料高
騰も一段落しましたが、 TPP交渉も大筋合意となり
先行き不透明な状態が続いております。
このような中、 県内ヘルパー事業につきましては、
熊本県乳用牛群検定組合
組合長
新年明けましておめでとうございます。
組合員の皆様におかれましては、 皆様お揃いで良い
年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
また、 日頃より、 組合員の皆様及び関係各位におか
れましては検定組合の事業に対しまして、 格段の御支
援御指導並びに御協力を頂いております事心より深く
感謝申し上げます。
さて、 平成27年の我が国は、 ここ数年来の懸念であっ
たTPPが大筋合意となり、 農業界のみならず各方面
から危惧の声が上がる一方、 政府や経済界ではこの協
定が我が国経済の発展に寄与するものだと言われてお
ります。 専門家の間でも評価が分かれるこの経済協定
が発効されれば経済分野のみならず、 この国のあり様
をも変えてしまうかも知れません。 いずれにしても農
業者個々の努力が政策によって無にならぬ様、 政府に
は万全の対策を講じてもらうよう願うばかりです。
また、 酪農界は、 27年上期は前年を上回って生産で
組合員の皆様方のご理解、 ご支援により、 地域に密着
した事業として質の高いヘルパーを育成・指導し、 定
期的な休日の確保、傷病発生時に速やかに対応するこ
とにより、 魅力ある酪農経営の一助として努力して参
りましたが、 現在の皆様方の申込需要に対する酪農ヘ
ルパー要員の不足や酪農ヘルパーの要請時期が集中す
ることにより出役をお断りせざるを得ないことも多く
あり、 大変ご迷惑をお掛けしましたことを心よりお詫
び申し上げます。
今後もヘルパーの職員を増やし、 皆様の申込に応え
ていけるよう努めて参りますので、 ご理解の程よろし
くお願いします。
また、 本年度はヘルパー職員のスキルアップ勉強会
を開催し作業手順や機械の操作についてもう一度確認
しヘルパー職員の質の向上に努め、 団体利用について
も新システムを試験的に導入し研修等の利用がスムー
ズに出来ますよう改善に努めて参りました。
これからも一層の自助努力と組合員皆様のヘルパー
事業に対するご理解が必要となりますので、ご協力を
お願い申し上げます。
最後に平成28年が皆様にとりまして実り多き年であ
りますように、 ご祈念申し上げまして、 新年のご挨拶
とさせて頂きます。
きたものの下期に入ってペースダウン、 北海道は順調
に推移していますが全国的には前年をクリアーするの
は難しい状況になっています。 F1 の交配の状況をみ
ると28、 29年と益々乳牛資源は減少し、 今でも十分に
高い初妊牛相場はさらに高騰、 いや暴騰することでしょ
う。 北海道生乳は加工向けで、 都府県は飲用向けとよ
く言われますがその前に、 北海道に依存した後継牛確
保が限界にきていることを認識させられます。
このような中、 検定組合では国、 県、 家畜改良事業
団、 県酪連、 会員各組合等の御指導御支援を得ながら
毎月の立会検定を中心に、 各種セミナーの開催や検定
員の資質向上のための指導者養成研修会への参加等を
通じて組合員の皆様の経営改善の一助になるべく、 各
種事業に取り組んでおります。 酪農家の減少に伴い検
定農家数の増加は至難の業ですが、 検定農家率を上げ
ることは可能です。 検定で得られる情報を利用して、
飼養牛の能力や現状を把握することによって、 飼養管
理や改良等に活かしていきたいものです。
検定組合の事業が皆様の経営の安定、 生活の安定に
つながるよう今後とも関係団体の御指導を受け又連携
しながら事業を進めてまいります。
年頭にあたり、 酪農家並びに関係者の皆様にとりま
して、 本年が幸多い年になりますように祈念し新年の
ご挨拶と致します。
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昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
平成27年度酪農経営研修会 「全体研修」 を開催
熊本県専業酪農経営者協議会 (東敏則会長) 主
催による酪農経営研修会 「全体研修」 が12月11日
(金)、 らくのうマザーズ大会議室において開催さ
れました。
講師には東京大学大学院農学生命科学研究科教
授の鈴木宣弘氏が招かれ、 隠され続けるTPP合
意の真実と今後の対応策 と題して、 ハワイ会合
やアトランタ会合での交渉過程、 日本経済への影
響の暫定試算、 自民党が決議したTPP交渉で守
るべき国益、 TPPに参加した際の食の安全基準、
取引交渉力の不均衡 (酪農協対メーカー、 メーカー
対スーパー) 等についてご講演頂きました。
TPP交渉が大筋で合意に達し、 今後農業界、
酪農界への影響が必至になることが予想され、 鈴
木氏も各方面での講演等ご多用のところ講師を引
き受けて下さりました。 昼食時間にも質疑応答時
間を設けて頂き、 参加者各自で鈴木氏に質問する
姿が数多く見られました。
研修会風景
講師:鈴木 宣弘 氏
(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)
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昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
プロフィール
肥沃な土地に恵まれた豊かな自然、 良質な温泉、
歴史・文化遺産、 山鹿灯籠を始めとする伝統芸能・
工芸、 豊富な農林産物で溢れる山鹿市の有限会社
鹿央とみた牧場。
牧場の歴史は、 昭和40年、 祖父が乳牛3頭を庭
先で飼養したことから始まる。 昭和50年、 自宅近
くに40頭の繋ぎ牛舎を新築し、 平成元年、 父・英
二さんが経営を継承した。 平成4年、 現在の場所
に80頭規模のフリーストール牛舎を新築、 後にフ
リーバーン牛舎へと改造した。 平成14年、 フリー
バーン牛舎を増築。 平成16年、 洋介さんが就農す
る。 現在、 経産牛210頭、 育成牛60頭の計270頭を
飼養しており、 さらに200頭規模の牛舎を建設中。
8年前まで飼料はオール購入していたが、 現在は
トウモロコシを延べ40ha、 WCSを28ha、 イタリア
ンライグラスを7ha作っている。
洋介さんは陸上 (長距離) で高校大学と進学し
たが、 後継者になることを選択。 「長男でしたし、
自分が牧場を継ぐものだと思っていました。 牛が
好きでしたし、 父の後ろをついて回って手伝いを
していましたし、 酪農に興味はありました。」 と洋
介さん。 卒業後地元に戻り、 酪農をしながら知識
を学んでいったとのこと。
日々の作業は、 搾乳を弟・啓介さんと2人のベ
トナム人研修生、 育成牛管理・人工授精・エサづ
くりを従業員、 畑管理を英二さんが主に担当して
おり、 洋介さんは牧場の全般的な作業に携わって
いる。 巳紗子さんは家事・育児に専念中。
日頃から意識しているのは、 後手に回らず先手
を打つこと 。 細かい変化に気付くよう心がけ作業
にあたっている。 これからの目標は、 飼養頭数が
増えても繁殖管理を徹底し牛を健康に飼って長命
連産につなげること、 乳質を向上させることであ
る。 また、 洋介さんは 「牧場の誰もが同じように
作業にあたるために、 皆が同じ意識を持って飼養
管理できる物差しを作りたい。 食品を扱っている
こと、 安全なものを提供することを皆が忘れない
ように。」 と話す。
さらに、 牧場では3人の雇用が決まっていると
のこと。 「彼女ら (ベトナムからの研修生) は、 仕
事に対して素直で丁寧。 目的が明確で、 向上意欲
が感じられる。」 と洋介さん。 着々と規模拡大に向
けて準備が進む。
華那 (かんな) ちゃん (8才)、 侑紀奈 (ゆきな)
ちゃん (6才)、 崇介 (そうすけ) くん (3才) の
3人の子どもにも恵まれ、 今後もますます楽しみ
な富田家である。
後列左より、 啓介さん、 崇介くん、 巳紗子さん、
洋介さん
前列左より、 侑紀奈ちゃん、 華那ちゃん
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昭和52年9月6日
第三種郵便物認可
平成28年度マザーズ市場開催日程表
●初生牛市場は毎月2回開催【せり12 : 00∼】
■搾乳素牛市場は毎月第3金曜日開催【せり11 : 30∼】
*マザーズ市場から販売・購入した場合は、 至急、 個体識別の転入・転出手続きをお願いします。
【申込方法】
○初生牛については、 セリ開催日前週の金曜日までに、 組合を通じて申込みをお願い致します。 (出生報告を必ず済ませて下さい。)
○搾乳素牛については、 毎月のセリ開催案内通知の期日までに、 組合を通じて申込をお願い致します。
○各種申込様式等は、 らくのうマザーズのホームページから印刷できますので、 ご利用下さい。
【申込先・住所】
らくのうマザーズ・素畜課:〒861 8041 熊本市東区戸島5 10 15 TEL
FAX
【開 催 場 所】
JA 熊 本 市 畜 産 セ ン ター:〒861 2212 上益城郡益城町平田2450 TEL
FAX
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