表彰式&記念イベント

【Press Release】
平成23年6月3日
第 4 回 国営越後丘陵公園「国際香りのばら新品種コンクール」
表彰式&記念イベント 開催!
6
5
日
昨年行われた第三回表彰式の様子
(平成二十二年六月六日撮影)
謹啓 初夏の候 皆様にはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。
ばらが咲き始めた越後丘陵公園にて、来る6月5日(日)午後1時より、「第4回 国営越後丘陵公園『国際香り
のばら新品種コンクール』表彰式」を開催しますので、ご案内いたします。
本コンクールは、世界的にも珍しい“香り”の評価に重点を置いたコンクールで、今回は日本をはじめ、世界7カ
国、27名の出品者から63品種の出品がありました。厳正な審査の結果、最高得点を得た品種に贈られる「国土
交通大臣賞」などの特別賞や、優秀な成績を収めた品種に贈られる部門別の金賞・銀賞・銅賞の表彰を行いま
す。
表彰式後には、記念イベントとして、ばらの育種家や専門家を迎えてのトークショーも行います。
なお、6月3日(金)現在、ばらの開花状況は「咲き始め」となっております。見頃は6月10日頃からを予想して
おりますので、併せてご案内いたします。
つきましては、皆様には御多忙中のことと存じますが、記事掲載の程よろしくお願い申し上げます。
【 お問合せ先 】
〒940-2082 新潟県長岡市宮本東方町字三ツ又 1950-1
越後公園管理センター 業務課企画係 担当:田中・山野・今村
電話 0258-47-8001 FAX 0258-47-8002
企画係携帯 090-7847-5001 公園 HP http://echigo-park.jp
謹言
●国際香りのばら新品種コンクール
◆コンクールの概要
越後丘陵公園「香りのばら園」は、ばらの香りを6種類に分
類して植え込み、それぞれのブロックごとに異なった系統の
ばらの香りを楽しめるばら園となっています。香りの分類別に
植えられたばら園は世界初です。
越後丘陵公園では、香りのばら園にさらに磨きをかけるべ
く、平成17年より「国際香りのばら新品種コンクール」を開催
応募された新品種を栽培する「試作場」
しています。
世界各国のばらコンクールでは、香りの配点が 5 点~10 点程度であることがほとんどですが、本コンクールで
は、100 点のうち香りの配点に 30 点を与えています。この配点は、「ミスターローズ」と称された故・鈴木省三氏が
提唱されたもので、世界各国で行われるばらのコンクールの中では、かなりの高配点と言えます。受賞品種は、
コンクール後も引き続き公園で栽培され、来園者を楽しませてくれます。
香りに重点を置いた配点に
なっています!
新奇性
10 点
香り:5 点
耐天候性
5点
開花後の姿
5点
香り:30 点
新奇性
5点
冬季の強さ
5点
生育力
10 点
耐病性
30 点
成長力・樹勢
5点
花付き
花の美しさ
15 点
花の色
10 点
全体の印象
15 点
開花数
10 点
耐病虫害性
15 点
本コンクールの審査基準と配点(100 点満点)
全体の印象
20 点
【比較】ドイツのばらコンクールの配点(95 点満点)
◆賞の種類
本コンクールでは、日本国内だけでなく、世界各国のばらの育種家から、毎年香りのばらの新品種を公募し、
本公園で2年間同じ条件の下で育てられます。その後、ばらや香りの専門家で構成される審査委員会によって、
春と秋2回の審査が行われ、その年の受賞品種が決まります。
審査は「HT(ハイブリッド・ティー)」、「F(フロリバンダ)」、「S(シュラブ)」、「Min(ミニチュア)」の4部門に分け、成
績によって部門ごとに「金賞」、「銀賞」、「銅賞」が授与されます。また、下記の基準で特別賞が授与されます。
◇国土交通大臣賞
金賞を受賞した品種のうち、最高得点を得た品種に授与される本コンクールの最高賞。
◇新潟県知事賞
金・銀・銅賞を受賞した品種のうち、「香り」(30 点満点)で最高得点を得た品種に授与。
◇長岡市長賞
春の「香りのばらまつり」にて、一般来園者による人気投票を行い、最も票を得た品種に授与。
●第4回受賞品種 【特別賞】
◆国土交通大臣賞
◆新潟県知事賞
品種名 『ストロベリー・ヒル』
作出者 David C.H. Austin(イギリス)
系 統 S(シュラブ)系
香りのタイプ アニス(ミルラ)
『イングリッシュローズに顕著なアニス(ミルラ)ようの香りが強く、香り点
が出品品種中、最も高く、他の形質についてもそれぞれ評点が高く、バランス
のとれた品種。ダマスクとハーブのアニスようの香調との調和が極めてよい。
インドールが香り全体を強め、拡散性を高めている華やかで洗練された香り。』
※
国土交通大臣賞、新潟県知事賞、S系金賞のトリプル受賞
◆長岡市長賞
品種名 『シャルロッテンブルグ』
作出者 Pernille and Mogens N. Olesen (デンマーク)
系 統 F(フロリバンダ)系
『大輪でカップ咲きからクォーター咲きとなる花型と、印象的な花色が大きな
インパクトを与える。ティーの香りにグリーンアップルようのフルーティノー
トのある新鮮で親しみやすい香り。』
※
長岡市長賞とF系銅賞のダブル受賞
●第4回受賞品種 【部門賞】
① HT(ハイブリッド・ティー)系
金 賞 品種名:『M-RIC-804-I』
作出者:Michèle Richardier(フランス)
香りのタイプ:フルーティー
『フルーティで新鮮なグリーンノートのある、ややメタリックな特徴を持った
上品な香り』
銀
賞
品種名:『FKS-283』
作出者:武内 俊介(千葉県)
香りのタイプ:ティー
『ティーの香りに強いバラの甘さとレモンようのさわやか、弱い墨ようの
ウッディノートのある豊かな香り』
銅
賞
品種名:『WS07-9』
作出者:佐藤 亘(静岡県)
香りのタイプ:ダマスク・クラシック
『ダマスク・クラシックの強いコクのあるバラらしい香りにパウダリーノート
がある。アルデハイドが全体の香りを強めている。上品で芳醇な香り』
② F(フロリバンダ)系
金 賞
該当なし
銀
賞
該当なし
銅
賞
品種名:『シャルロッテンブルグ』
作出者:Pernille and Mogens N. Olesen (デンマーク)
香りのタイプ:ティー
『ティーの香りにグリーンアップルようのフルーティノートのある新鮮で親
しみやすい香り』
③ S(シュラブ)系
金 賞 品種名:『ストロベリー・ヒル』
作出者:David C.H. Austin(イギリス)
香りのタイプ:アニス(ミルラ)
『ダマスクとハーブのアニスようの香調との調和が極めてよい。インドール
が香り全体を強め、拡散性を高めている華やかで洗練された香り』
銀
賞
品種名:『Gartenträume RT97281』
作出者:Rosen Tantau(ドイツ)
香りのタイプ:ダマスク・クラシック
『ダマスク・クラシックのコクのあるバラらしい香りに蜜ようとスイスのクロー
ブ、ローズオキサイドを感じる華やかな香り』
銅
賞
品種名:『レディ・エマ・ハミルトン』
作出者:David C.H. Austin (イギリス)
香りのタイプ:ティー
『ティーの香りに香料ゼラニウムとオレンジ果皮、パウダリーノートのある
調和のとれた上品な香り。拡散性がある』
④ Min(ミニチュア)系
金 賞 該当なし
銀
賞
品種名:『ドリーム・ラバー』
作出者:Colin A. Pearce (イギリス)
香りのタイプ:ダマスク・クラシック
『ダマスク・クラシックの強いコクのあるバラらしい香りにレンゲの花ようの
雰囲気がある。上品で芳醇な香り』
銅
賞
品種名:『あかね』
作出者:河合 伸志(千葉県)
香りのタイプ:スパイシー
『ダマスクの香調にクローブがかなり強く感じられる甘く芳醇な香り』
◆審査講評
◎審査委員長:岐阜県立国際園芸アカデミー学長 上田 善弘
第4回の出品点数は63点と、その点数も落ち着いてきたと思われます。慎重な審査の結果、金賞2点、銀
賞3点、銅賞4点を選定しました。全般的なこととして、今回は、シュラブ系統の品種に香りのよいものが多く、
評価平均点が他の系統より高い傾向がみられました。また、ミニチュア系統について、出品点数は3点と少な
いものの、どの品種も香りの評価が高く、2点が入賞しました。金賞‘ストロベリー・ヒル’はイングリッシュロー
ズに顕著なアニス(ミルラ)ようの香りが強く、香り点が出品品種中、最も高く、他の形質についてもそれぞれ評
点が高く、バランスのとれた品種でした。ハイブリッドティー系統でトップとなった‘M-RIC-804-I’も金賞で、華や
か な 花 色 と と も に 香 り も 高 い 品 種 で し た 。 フ ロ リ バ ン ダ 系 統 部 門 で 銅 賞を 受 賞 し た ‘ CharlottenburgTM
Poulcas034Ⓝ’は、長岡市長賞も受賞しましたが、大輪でカップ咲きからクォーター咲きとなる花型と印象的な
花色が人に大きなインパクトを与えたためと思われます。
◎審査副委員長:国際香りと文化の会会長 中村 祥二
第4回コンクールには、海外と国内合わせて63品の出品がありました。今回も全般に香りのレベルは高く、
この中から金賞2点、銀賞3点、銅賞4点の入賞花を選定しました。昨年のコンクールと同数でした。入賞花は
海外6点、国内3点であり国際コンクールに相応しい入賞状況でした。品種区分別香り得点ではシュラブとミニ
チュアがやや高く、フロリバンダが低くなりました。
入賞花の内、金賞で国土交通大臣賞と新潟県知事賞をダブル受賞した品種名‘ストロベリー・ヒル’は多く
のイングリッシュローズに感じる香りの特徴を持っていました。「ダマスクとハーブのアニスようの香調との調和
が極めてよい。インドールが香り全体を強め、拡散性を高めている華やかで洗練された香り」でした。もう一つ
の金賞の品種名‘M-RIC-804-I’は「フルーティで新鮮なグリーンノートのある、ややメタリックな特徴を持った
上品な香り」でした。
なお長岡市長賞と同時に銅賞も獲得した品種名‘Charlottenburg TM Poulcas034Ⓝ’は「ティーの香りにグリ
ーンアップルようのフルーティノートのある新鮮で親しみやすい香り」でした。
●第4回 国営越後丘陵公園 国際香りのばら新品種コンクール 表彰式
今回のコンクールの審査結果において、受賞した品種の育成者をお招きし、表彰式を行います。なお、受賞者には
副賞として、経済産業大臣指定の伝統工芸品である、燕市の燕鎚起銅器(つばめ ついきどうき)を贈呈します。
開催日 : 平成23年6月5日(日)
時 間 : 13:00~13:40
会 場 : 香りのばら園 殿堂入りしたばらのエリア
※雨天の場合は花と緑の館 いこいの広場
参加費 : 無料(観覧自由)
◆表彰式出席者(受賞者 ※代理含)
・デビッド・オースチン・ロージズ(株) 日本支社営業担当
フリーシア・オーガスト氏
・京成ばら園芸(株) 武内俊介氏
・佐藤亘氏
・(株)ペレニアル 河合伸志氏
●記念イベント
第3回表彰式の様子
第3回表彰式の様子
(平成 22 年 6 月 6 日撮影)
表彰式終了後、記念イベントとして、ばらの育種家や専門家によるトークショーを開催します。各専門の視点から、
楽しい話題を提供いただきます。
◆ロザリアンによるトークショー
「これからのバラ ~歴史を未来に~」
時
会
間 : 14:00~15:30
場 : 香りのばら園 殿堂入りしたばらのエリア
※雨天の場合は花と緑の館 いこいの広場
参加費 : 無料(観覧自由)
出 演 : 武内俊介氏(京成バラ園芸(株) ばら育種家)
第 1~4 回コンクール連続受賞
河合伸志氏((株)ペレニアル ばら育種家)
第 4 回 Min 銅賞
前川美伸氏(コンクール審査員 ガーデンデザイナー)
石黒秀子氏(コンクール審査員 ばら研究家・音楽学院主宰)
司 会 : 上田善弘氏(岐阜県立国際園芸アカデミー学長)
第3回記念イベント(トークショー)の様子
(平成 22 年 6 月 6 日撮影)
!!速報!! 香りのばら園 開花状況について
6/3(金)現在、香りのばら園は「咲き始め」の状況です。原種・オールドローズや、
グラナダなどの早咲きの品種をはじめ、中咲きの品種も一部開花し始めています。
見頃は、6/10(金)頃からになる見込みです。開花状況につきましては、随時、公
園 HP でお知らせいたします。
早咲きの品種などが咲き始めた「香りのばら園」(平成 23 年 6 月 3 日撮影)