食道癌に対する根治的化学放射線療法 +

Japan Clinical Oncology Group(日本臨床腫瘍研究グループ)
食道がんグループ
独立行政法人国立がん研究センターがん研究開発費 23-A-19
「消化管悪性腫瘍に対する標準治療確立のための多施設共同研究」班
JCOG0909
臨床病期 II/III(T4 を除く)食道癌に対する根治的化学放射線療法 +/- 救済治療の
検証的非ランダム化試験実施計画書 ver1.2
A non-randomized confirmatory study of definitive chemoradiotherapy including
salvage treatment in patients with clinical stage II/III esophageal carcinoma
略称:EC-CRT+Salvage- sP3
グループ代表者:北川 雄光
慶應義塾大学医学部外科
研究代表者
:北川 雄光
慶應義塾大学医学部外科
〒160-8582 東京都新宿区信濃町 35
研究事務局
:伊藤 芳紀
国立がん研究センター中央病院 放射線治療科
〒104-0045 東京都中央区築地 5-1-1
:竹内 裕也
慶應義塾大学医学部外科
〒160-8582 東京都新宿区信濃町 35
2008 年 3 月 1 日 JCOG 運営委員会プロトコールコンセプト承認(PC708)
2010 年 3 月 10 日 JCOG プロトコール審査委員会審査承認
2012 年 1 月 26 日 ver1.1 改訂 JCOG 効果・安全性評価委員会承認 2 月 7 日発効
2013 年 7 月 25 日 ver1.2 改訂 JCOG 効果・安全性評価委員会承認 8 月 1 日発効
JCOG 0909 ver1.2
0. 概要
0.1.
シェーマ
0.2.
目的
臨床病期Ⅱ/Ⅲ(T4 を除く)食道癌患者を対象に、50.4 Gy、5-FU + CDDP(1000/75)併用化学放射線療法
+/-救済治療(内視鏡的治療、外科切除術)の有効性と安全性を評価する。
Primary endpoint:3 年生存割合
Secondary endpoints:無増悪生存期間、完全奏効割合(CR 割合)、有害事象発生割合、遅発性有害事象発
生割合、救済治療に関連した有害事象発生割合、食道温存生存期間
0.3.
対象
1)
2)
3)
4)
食道原発巣(主病変、副病変ともに)の内視鏡生検にて組織学的に扁平上皮癌、腺扁平上皮癌、類基
底細胞癌のいずれかと診断されている。
食道病変(原発巣、食道壁内転移、上皮内伸展)がすべて胸部食道(TNM-UICC 第 6 版 2002 年度版)
内に限局する。
臨床病期 II または T4 を除く臨床病期 III である(TNM-UICC 第 6 版 2002 年度版)。
20 歳以上、75 歳以下である。
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PS(ECOG)が 0 または 1 である。
食道癌に対する治療歴がない。ただし、以下のいずれかの場合はその治療歴があっても適格とする。
① EMR/ESD で治癒切除が行われ pT1a-LPM (M2) 以浅であった
② EMR/ESD で治癒切除が行われ pT1a-MM (M3) かつ脈管侵襲陰性
7) 他のがん種に対するものも含め、放射線照射、化学療法、内分泌療法いずれの既往もない。ただし、
前立腺癌でホルモン治療の既往があっても、5 年以上の無病期間があれば適格とする。
8) 臓器機能が保たれている。
9) 初回治療として標準治療である術前化学療法を含めた外科切除術を希望しないが、遺残・再発時には
外科切除術を含めた救済治療を希望する。
10) 試験参加について患者本人から文書による同意が得られている。
5)
6)
0.4.
治療
化学放射線療法(化学療法 2 コース+同時併用放射線療法):
5-FU
1,000 mg/m2/day
持続点滴静注 day 1~4、29~32
2
点滴静注
day 1、29
CDDP
75 mg/m
放射線療法 1 回 1.8 Gy、1 日 1 回、計 28 回、放射線照射総線量 50.4 Gy
追加化学療法:
5-FU
1,000 mg/m2/day
持続点滴静注 day 1~4
点滴静注
day 1
CDDP
75 mg/m2
28 日毎に 2 コースまで実施
効果判定の結果により救済治療を実施する。
救済治療:
内視鏡的治療 (Salvage EMR/ESD)
外科切除術 (Salvage surgery)
0.5.
予定登録数と研究期間
予定登録患者数:95 名
登録期間:5.5 年。主たる解析:登録終了後 3 年。追跡期間:登録終了後 5 年。総研究期間:10.5 年
ただし 6 か月以内の登録期間の延長は、プロトコール改訂手続き不要とする。
0.6.
問い合わせ先
適格規準、治療変更規準など、臨床的判断を要するもの:研究事務局(表紙、16.6.)
登録手順、記録用紙(CRF)記入など:JCOG データセンター(16.14.)
有害事象報告:JCOG 効果・安全性評価委員会事務局(16.12.)
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