英文学 - 慶應義塾大学-塾生HP

㸺ㅮ⩏せ⥘ࡢ⾲グ࡟ࡘ࠸࡚㸼
Ꮫ๎࡟ࡘ࠸࡚
ࠉ௒ᖺᗘࡢᩥᏛ㒊ࡣ㸪ࠥᖺ⏕ࡲ࡛ᖺᗘ㸦ᖹᡂᖺᗘ㸧࡟ไᐃࡉࢀࡓ࠙Ꮫ๎ࠚࡀ㐺⏝ࡉࢀࡲࡍࠋ
⛉┠ࡢ✀㢮࡟ࡘ࠸࡚
ࠉ༙࠙ᮇ⛉┠ࠚ
ࠉ᫓Ꮫᮇ࠿⛅Ꮫᮇ࡟㐌ࢥ࣐⊂❧ࡋ࡚㛤ㅮࡉࢀࡿ⛉┠ࠋ༙ᮇࡈ࡜࡟ᒚಟྍ⬟ࠋ༙ᮇࡈ࡜࡟ᡂ⦼ࡀࡘࡁࡲࡍࠋ
ࠉ࠙ࢭࢵࢺ⛉┠ࠚ㸦⛉┠ྡࡢ࠺ࡋࢁ࡟㸦ࢭ㸧࡜⾲グࡉࢀࡲࡍ㸧
ࠉ᫓Ꮫᮇ࣭⛅Ꮫᮇࢆ㏻ࡋ࡚㛤ㅮࡉࢀࡿ⛉┠ࠋ༙ᮇࡢࡳࡢᒚಟࡣ୙ྍࠋ᫓Ꮫᮇ࣭⛅Ꮫᮇ࡜ࡶᖺᗘᮎ࡟ᡂ⦼ࡀࡘࡁࡲࡍࠋ࡞࠾㸪
ࢭࢵࢺ⛉┠ࡢホㄒࡣ㸪᫓Ꮫᮇ࣭⛅Ꮫᮇ࡜ࡶ࡟ྜ᱁㹙㸿࣭㹀࣭㹁㹛࠿㸪ࡲࡓࡣ୧᪉୙ྜ᱁㹙㹂࣭‫ۻ‬㸦ᮍཷ㦂㸧㹛ࡢ࠸ࡎࢀ࠿࡛
ࡍ㸦᫓ࡀྜ᱁࡛⛅ࡀ୙ྜ᱁࡜࠸࠺ࡼ࠺࡞ᡂ⦼ࡢ⤌ྜࡏࡣ࠶ࡾࡲࡏࢇ㸧ࠋ
ࠉ࠙㏻ᖺ⛉┠ࠚ
ࠉᖺ㛫㐃⥆ࡋ࡚㐌ࢥ࣐㛤ㅮࡉࢀࡿ⛉┠ࠋᖺᗘᮎ࡟ᡂ⦼ࡀࡘࡁࡲࡍࠋ
ࠉ࠙せ௳⛉┠ࠚ㸦⛉┠ྡࡢ࠺ࡋࢁ࡟㸦せ㸧࡜⾲グࡉࢀࡲࡍ㸧
ࠉ᫓Ꮫᮇ⛉┠㸦Ϩ㸧ࢆಟᚓࡋ࡞ࡅࢀࡤ㸪⛅Ꮫᮇ⛉┠㸦ϩ㸧ࡢᒚಟࡀㄆࡵࡽࢀ࡞࠸⛉┠ࠋ༙ᮇࡈ࡜࡟ᡂ⦼ࡀࡘࡁࡲࡍࠋ⛅Ꮫᮇ
⛉┠㸦ϩ㸧ࡢᒚಟ⏦࿌ࡶ᭶㸦ὀ㸧࡟⾜࠸ࡲࡍࡀ㸪᫓Ꮫᮇ⛉┠㸦Ϩ㸧ࡀ୙ྜ᱁㹙㹂࣭‫ۻ‬㸦ᮍཷ㦂㸧㹛ࡔࡗࡓሙྜ㸪⛅Ꮫᮇ⛉┠
㸦ϩ㸧ࡢᒚಟࡣ⮬ືⓗ࡟๐㝖ࡉࢀࡲࡍࠋ
ࠉ㸦ὀ㸧⛉┠➼ᒚಟ⏕࣭≉ู⫈ㅮ⏕ࡣ㸪᫓Ꮫᮇ⛉┠㸦Ϩ㸧ࡀྜ᱁ࡔࡗࡓሙྜࡢࡳ㸪⛅Ꮫᮇ࡟⛅Ꮫᮇ⛉┠㸦ϩ㸧ࢆ㏣ຍⓏ㘓࡛ࡁࡲࡍࠋ
ࠉ༙࠙ᮇ㞟୰⛉┠ࠚ
ࠉ༙ᮇ࡟㐌ࢥ࣐㛤ㅮࡉࢀࡿ⛉┠ࠋ༙ᮇࡈ࡜࡟ᡂ⦼ࡀࡘࡁࡲࡍࠋ
ࠉࠉ㸦⾲グ౛ձ㸧
ࠉࠉࠉࠉⱥㄒϪ㸦ࣞ࣋ࣝ㸧㸦ࢭ㸧༢఩㸦᫓Ꮫᮇ㸧
ࠉࠉࠉࠉⱥㄒϫ㸦ࣞ࣋ࣝ㸧㸦ࢭ㸧༢఩㸦⛅Ꮫᮇ㸧
㹻
࣭࣭࣭ࠉࢭࢵࢺ⛉┠㸦᫓࣭⛅༢఩ࡎࡘ㸧
㹻
࣭࣭࣭ࠉせ௳⛉┠㸦᫓࣭⛅༢఩ࡎࡘ㸧
ࠉࠉ㸦⾲グ౛ղ㸧
ࠉࠉࠉࠉᚰ⌮⤫ィϨ㸦せ㸧༢఩㸦᫓Ꮫᮇ㸧
ࠉࠉࠉࠉᚰ⌮⤫ィϩ㸦せ㸧༢఩㸦⛅Ꮫᮇ㸧
美術Ⅰ
近代思想史Ⅰ
2単位 (春学期)
講師 細野 喜代
講師 針谷 寛
授業科目の内容:
西洋美術史の概説を行ないます。扱う時代は中世後期から17世紀
とし、主としてイタリア絵画と彫刻を見ていきます。ゴシック、ル
ネサンス、マニエリスム、バロックというそれぞれの時代を代表す
る画家や彫刻家の傑作を取り上げて鑑賞し、芸術作品の見方を把握
すること主眼を置きます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
千足伸行監修『新西洋美術史』、西村書店、1999年。高階秀爾、三
浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、 新書館、1997年。その他、授
業中に適宜指示します。
美術Ⅱ
授業科目の内容:
ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか
りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料
としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社
会理論を重点的に取り上げる予定。これらの理論を扱うに際しては
歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。
テキスト(教科書):
使用しない。必要に応じてプリントを配布する。
参考書:
講義の中で紹介する。
近代思想史Ⅱ
講師 針谷 寛
細野 喜代
授業科目の内容:
ヨーロッパ社会思想史における「市民社会」概念の変遷を手がか
りとしながら,西欧近代社会とその思想の諸問題を検討する。材料
としてはカント,ヘーゲル,マルクスなどドイツ近代の思想家の社
会理論を重点的に取り上げる予定。これらの理論を扱うに際しては
歴史的なコンテクストの中で考察することに努める。
テキスト(教科書):
使用しない。必要に応じてプリントを配布する。
参考書:
講義の中で紹介する。
授業科目の内容:
春学期に続いて、西洋美術史の概説を行ないます。扱う時代は中
世後期から17世紀とし、主としてイタリア絵画と彫刻を見ていきま
す。ゴシック、ルネサンス、マニエリスム、バロックというそれぞ
れの時代を代表する画家と彫刻家の傑作を取り上げて鑑賞し、芸術
作品の見方を把握すること主眼を置きます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
千足伸行監修『新西洋美術史』、西村書店、1999年。高階秀爾、三
浦篤編『西洋美術史ハンドブック』、 新書館、1997年。その他、授
業中に適宜指示します。
経済学Ⅰ
2単位 (春学期)
講師
2単位 (春学期)
経済学部准教授 津曲 正俊
授業科目の内容:
ミクロ経済学の基礎理論とその応用について述べる。
1. 消費者の行動
2. 生産者の行動
3. 市場の均衡
4. 独占と寡占
5. 市場機構と経済の効率
テキスト(教科書):
授業内で指示する
荘園制の形成と中世社会の成り立ち
守田 逸人
授業科目の内容:
荘園制の形成過程に注目し、国制と地域社会がどのように動きな
がら日本の中世社会が形成されていったのかを動態的に論じると共
に、中世社会の特質について講義する。
テキスト(教科書):
適宜、プリントを配布する。
参考書:
川端新『荘園制成立史の研究』思文閣出版 2000年
佐藤泰弘『日本中世の黎明』京都大学学術出版会 2001年
鎌倉佐保『日本中世荘園制成立史論』塙書房 2009年
守田逸人『日本中世社会成立史論』校倉書房 2010年 など
歴史Ⅱ
2単位 (秋学期)
ドイツ近代社会思想における自由と共同
2単位 (秋学期)
講師
歴史Ⅰ
2単位 (春学期)
ドイツ近代社会思想における自由と共同
経済学Ⅱ
2単位 (秋学期)
経済学部准教授
津曲 正俊
授業科目の内容:
マクロ経済学の基礎理論とその応用について述べる。
1. マクロ経済学とは
2. 国民経済計算
3. 財市場の均衡
4. 資産市場の均衡
5. IS=LM モデル
6. 国際マクロモデル
テキスト(教科書):
授業内で指示する
2単位 (秋学期)
荘園制の展開と中世社会の変遷
講師 守田 逸人
授業科目の内容:
荘園制の動きに注目しながら、日本の中世社会の変遷について動
態的に論じると共に、日本の中世社会の特質とその歴史的意義につ
いて講義する。
テキスト(教科書):
適宜、プリントを配布する。
参考書:
高橋一樹『中世荘園制と鎌倉幕府』塙書房 2004年
高橋典幸『鎌倉幕府軍制と御家人制』吉川弘文館 2008年
湯浅治久『中世後期の地域と在地領主』吉川弘文館 2002年
法学Ⅰ(憲法を含む)
2単位 (春学期)
現代社会と法
講師
松浦 聖子
授業科目の内容:
社会構造の複雑化,財の流通の加速化により,我々を取り巻く法
的環境は極めて多様化している。一人の人間は,国民として,家族
1
総 合 共同研究『室町期荘園制の研究』国立歴史民俗博物館研究報告第
104集 2003年 など
として,個人として,または消費者として,あるいは専門家として
様々な形で法と関わる。特に,個人が社会と関わる上で避けること
のできない「契約」は,現代社会の諸問題を理解する上でも,重要
なシステムである。本講義は,法学入門として基礎知識の理解を徹
底するとともに,憲法・民法・刑法の基本および現代的な法的課題
に対する理解を深めることを目標とする。
テキスト(教科書):
・伊藤正己、加藤一郎編『現代法学入門』第4版 有斐閣双書 2005年
・石川明編 『法学六法'10』信山社
参考書:
・石川明編 『フレームワーク法学入門』不磨書房
・碧海純一 『法と社会』中公新書
・田中成明 『法的空間』東京大学出版会
ならないか,何ができるかということである。そのためには,まず
私達が自分自身を知ることである。そのために生物としてのヒトを
探求するのが形質人類学である。授業では,春学期は基本的な人体
構造の理解を軸として,形質人類学の課題(ヒトの起源と進化,変
異,日本人の起源など)を,秋学期は少々専門的な事項(古人骨の
性別・年齢判定法、骨の病気など)とその時々のトピックスについ
て解説します。
テキスト(教科書):
片山一道,五百部裕他:
「人間史をたどる」自然人類学入門 朝倉
書店
参考書:
(1)中原 泉著:歯の人類学 医歯薬出版
(2)片山一道著:「古人骨は生きている」角川書店
法学Ⅱ(憲法を含む)
人類学Ⅱ
2単位 (秋学期)
現代社会と法
講師
松浦 聖子
講師
授業科目の内容:
社会構造の複雑化,財の流通の加速化により,我々を取り巻く法
的環境は極めて多様化している。一人の人間は,国民として,家族
として,個人として,または消費者として,あるいは専門家として
様々な形で法と関わる。特に,個人が社会と関わる上で避けること
のできない「契約」は,現代社会の諸問題を理解する上でも,重要
なシステムである。本講義は,春学期に得た法学入門の知識を土台
として憲法・民法・刑法を学び、現代社会に特徴的な法的課題に対
する理解を深めることを目標とする。
テキスト(教科書):
・伊藤正己、加藤一郎編『現代法学入門』第4版 有斐閣双書 2005年
・石川明編 『法学六法'10』信山社
参考書:
・石川明編 『フレームワーク法学入門』不磨書房
・碧海純一 『法と社会』中公新書
・田中成明 『法的空間』東京大学出版会
基礎化学
2単位 (春学期)
教授
大場 茂
授業科目の内容:
周期表をみてわかる通り,この宇宙に存在する元素は高々100 種
類にしかすぎません。そのうち水素H,炭素C,窒素N,酸素O など
特定のものが重要な働きをしています。化学物質は単体と化合物と
に分類されますが,化合物の基本単位は一般には分子です。分子中
の原子は電子を媒介として結合しています。元素はその電子配置の
違いにより,それぞれ個性をもっており,それが化学結合や反応性
に反映します。この講義の到達ゴールは,化学の基本的な考え方(概
念)がわかるようになることです。
テキスト(教科書):
講義では毎回プリントを配布します。
数学Ⅰ
2単位 (春学期)
行動科学における数学(確率論)
講師 松岡 勝男
授業科目の内容:
数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学におけ
るいろいろな現象の解明のための基本的な道具としての役割を果た
している。そこで、テーマとしては、
(1)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも
著しい影響を与えている「集合論」
(2)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学
習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、
「エントロ
ピーとマルコフ連鎖」
(3)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う
「ゲームの理論」
などについて、適宜選択の上、
「行動科学における数学」という立場
から講義する。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
2単位 (春学期)
人類の過去・現在・未来
講師
吉田 俊爾
授業科目の内容:
今,人類を取り巻く問題をざっと挙げてみても,地球温暖化・人
口増加・食糧不足・人種差別・民族紛争・テロリズムなど,枚挙に
いとまがない。残念ながらいずれの問題もいわゆるヒトがつくり出
している問題なのである。そして,各問題は有機的に関連し合って
いる。世界の政治・経済機構,研究・教育機関,宗教組織,そして
個人までもがこれらの問題の解決を第一の課題におかずして,その
解決は遠くおよばないであろう。人類を取り巻く上記の諸問題を解
決できなければ,人類は滅亡に至ることは今や明白である。今日,
やっと環境に関する世界会議が開催されるようになった。今後の課
題としては,これからの諸問題に対して個人個人が何をしなければ
ならないか,何ができるかということである。そのためには,まず
私達が自分自身を知ることである。そのために生物としてのヒトを
探求するのが形質人類学である。授業では,春学期は基本的な人体
構造の理解を軸として,形質人類学の課題(ヒトの起源と進化,変
異,日本人の起源など)を,秋学期は少々専門的な事項(古人骨の
性別・年齢判定法、骨の病気など)とその時々のトピックスについ
て解説します。
テキスト(教科書):
片山一道,五百部裕他:
「人間史をたどる」自然人類学入門 朝倉
書店
参考書:
(1)中原 泉著:歯の人類学 医歯薬出版
(2)片山一道著:「古人骨は生きている」角川書店
化学反応がなぜ起こるのか
人類学Ⅰ
2単位 (秋学期)
人類の過去・現在・未来
吉田 俊爾
授業科目の内容:
今,人類を取り巻く問題をざっと挙げてみても,地球温暖化・人
口増加・食糧不足・人種差別・民族紛争・テロリズムなど,枚挙に
いとまがない。残念ながらいずれの問題もいわゆるヒトがつくり出
している問題なのである。そして,各問題は有機的に関連し合って
いる。世界の政治・経済機構,研究・教育機関,宗教組織,そして
個人までもがこれらの問題の解決を第一の課題におかずして,その
解決は遠くおよばないであろう。人類を取り巻く上記の諸問題を解
決できなければ,人類は滅亡に至ることは今や明白である。今日,
やっと環境に関する世界会議が開催されるようになった。今後の課
題としては,これからの諸問題に対して個人個人が何をしなければ
数学Ⅱ
2単位 (秋学期)
行動科学における数学(エントロピーとマルコフ連鎖)
講師 松岡 勝男
授業科目の内容:
数学は、自然科学・工学はもとより、社会科学・人文科学におけ
るいろいろな現象の解明のための基本的な道具としての役割を果た
2
総 合 している。そこで、テーマとしては、
(1)現代数学の最も重要な基礎をなし、哲学や論理学の現代化にも
著しい影響を与えている「集合論」
(2)統計学をはじめとして、物理学・工学・経済学・制御理論・学
習理論・ORなど、非常に広汎な分野に現れる「確率論」、
「エントロ
ピーとマルコフ連鎖」
(3)経済・社会・政治などで現れる競争状態の数学的モデルを扱う
「ゲームの理論」
などについて、適宜選択の上、
「行動科学における数学」という立場
から講義する。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
生命科学概論
基礎情報処理(M)
講師
2単位 (秋学期)
映画演劇論Ⅰ
教授 金子 洋之
2単位 (春学期)
映画(史)入門
講師 藤崎 康
授業科目の内容:
分子生物学の技術発展に伴い,生物学は大きく変貌を遂げつつあ
る。その実体として,化学,物理学,地球科学などの理学分野のみ
ならず,生物学が医学・薬学・工学・農学などの理系の研究領域と
融合した結果,生命科学という呼称が一般化してきている。すなわ
ち,生命を探求するための枠を広げつつ,理系の学問としての再構
築が新たになされている状態である。一方,生命科学は理系に限定
された学問ではなく,文系を構成する経済学,法学,政治学,商学,
そして文学にも深く関わるようになっている。本講義では,
「生命科
学とはどういった学問か?」という切り口で,生命科学の基盤をな
す多様な学問領域を体系的に紹介する。
テキスト(教科書):
使用せず(プリントを配布する)
参考書:
なし
授業科目の内容:
この講座は,
「映画演劇論Ⅱ(秋学期)」とは別個の科目であるが,
本講座では,フランスのリュミエール兄弟以来の世界映画史をざっ
と概説しつつ,古今東西の重要作品をビデオやDVD で紹介する(百
聞は一見に如かず・習うより慣れろ)。あわせて,「映画の父」D・
W・グリフィスが完成させたクローズ・アップ,ロング・ショット,
切り返し,移動撮影,アイリス・イン/アウト,カット・バック(並
行モンタージュ)などの映画技法を解説しながら,ハリウッド古典
映画,ドイツ表現主義,イタリア・ネオレアリスモ,フランス・ヌ
ーヴェルヴァーグ,日本映画の黄金期,中国映画,香港映画,台湾
映画,イラン映画,ポルトガル映画などにも微かに言及する。しか
し理想的には,「森を見せて森を見せる」のではなく,「森を見せて
木を見せる」のでもなく,
「木を見せて森を見せる」授業をめざした
い。この場合の森とはむろん,
「映画史」という迷宮であり,木とは
1 本のフィルムやその断片のことである。
テキスト(教科書):
『戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学』
(藤崎康・著,朝日新
聞出版)
参考書:
教室にて指示。
2単位 (春学期)
統計的「推定」と「検定」の基礎
理工学部教授 富田 豊
授業科目の内容:
1. 大量のデータの並べ替え,フィルタリング
2. ヒストグラム
3. 適合度検定
4. 回帰分析
テキスト(教科書):
Excel による統計入門(Office 2007対応):縄田和満,朝倉書店
参考書:
推計学のすすめ:佐藤信,講談社ブルーバックス
統計学Ⅱ
丹野 貴行
授業科目の内容:
コンピュータや各種アプリケーションの操作方法について,入門
レベルでの講義と実習を行います。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
適宜紹介します
生命科学とはどういった学問か?
統計学Ⅰ
2単位 (春学期)
映画演劇論Ⅱ
2単位 (秋学期)
世界映画の現在進行形
講師 藤崎 康
授業科目の内容:
この講座は,
「映画演劇論Ⅰ(春学期)」とは別個の科目であるが,
本講座では原則的に,<映画の現在>に焦点を絞りたい。たとえば
中国のジャ・ジャンクー,ニ・イン,台湾のホウ・シャオシェン,
エドワード・ヤン,日本の黒澤清(明ではない),青山真治,アメリ
カのガス・ヴァン・サント,M・ナイト・シャマラン,クリント・
イーストウッド…等々。しかし今や,フィルム・センターその他の
レトロスペクティブ,サイレント作品をはじめとする多くの古典映
画のDVD 化などによって(“ツタヤ”は世界映画の贅沢なアーカイブ
だ!),古い映画/新しい映画という区別が不可能になったことも事
実だ。すなわち,時代の文脈から解き放たれた新旧の映画を,まさ
に刻々と生起する<現在>として生きることが,われわれには可能
になったのである…。何はともあれ,映画を,今ここの<事件>と
して体験しようではないか。時間の許すかぎり,ビデオやDVDで新
旧さまざまな映画を紹介したいが,本講座における中心的な問いと
は,映画の<(反テレビ的な)面白さ>とは何か,である。
テキスト(教科書):
『戦争の映画史 恐怖と快楽のフィルム学』
(藤崎康・著,朝日新
聞出版)
参考書:
教室にて指示。
2単位 (秋学期)
統計的「推定」と「検定」の基礎
理工学部教授 富田 豊
授業科目の内容:
1. 確率分布
2. MS/Excel のマクロ
3. 分散分析
4. t検定
5. 主成分分析
6. アンケートの取り方(SD法,マーブル法,順位法,他)
7. 数量化理論
テキスト(教科書):
Excel による統計入門(Office 2007対応):縄田和満,朝倉書店
参考書:
推計学のすすめ:佐藤信,講談社ブルーバックス
3
授業科目の内容:
この講義では、①日本の1960年代後半に始まった小劇場運動の流
れをまず概観した上で、現在日本でどのような現代演劇が行われて
いるか、その実践例を学んでいきます。
②つぎに、フランス、ドイツなどのヨーロッパでの舞台芸術の実
践例を学んでいきます。
③最後にマレーシアやシンガポールなど、アジアの国々で行われ
る現代演劇の若干例を紹介します。
講義全体を通じて、現在の日本と世界の現代的な演劇活動では、
どのような芸術的目的が追求されているのかについて、基礎的な知
識を身につけるようにします。
基本的に講義は、演劇作品の記録映像を資料として用いながら行
われます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
講義開始後に、必要な場合に指示します。
「舞踊の思想」
身体論が注目されているようである。ロゴス中心主義への批判と
して,感性的でも,暗黙知でもなく,今度は非・知の戦略として「身
体」ということらしい。ニーチェ自身は舞踊が好きだったのだろう
か。ダンカンは「ツァラトストラ」が愛読書だったという。ベルグ
ソンは舞踊について何も語ってくれていない。身体による芸術的営
為である舞踊の思想とは何だろうか。身体論のモデルとしてではな
く,舞踊を芸術全般の中でなんとか特化してみたい。
1. ダンスのジャンルと種類
2. テクネーとしての身体/メタ的身体の知
3. 感性としての舞踊学/共振性
4. representational / ballet d'action
5. ジャンルに固有の形成法則/「牧神の午後」
6. roman 的なるもの/雰囲気/「Les Sylphides」
7. expressionism /近代的自我の苦悩/「Affektos Humanos」
8. formalism / pas / Balanchine
9. post modern dance /ポスト・モダンダンス/ポストモダン・ダンス
10. 記号論的戯れ/「Waltzer」
11. deconstructive /「The Second Detail」
12. ヌーヴェル・ダンスとフランス国家の文化政策
13. contemporary dance
映画演劇論Ⅳ
人の尊厳(社会と人権)
映画演劇論Ⅲ
2単位 (春学期)
日本と世界の現代演劇を学ぶ
講師
松井 憲太郎
2単位 (秋学期)
モダンドラマからポストドラマの作劇法を学ぶ
講師
教授
教授
名誉教授
松井 憲太郎
授業科目の内容:
講義の前半では、西洋の近代的な演劇から現在のポストドラマ演
劇にいたる作劇理論を、具体的な劇作品の例を取り上げつつ学びま
す。
後半では、成立期の日本の近代演劇への西洋のドラマトゥルギー
の影響を検討して、次に具体例を取り上げながら日本の近代から現
代にかけてのドラマツルギーの変化や発展を学びます。
講義全体を通じて、演劇において言語が果たす重要な機能と役割
を考察していきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
講義開始時に指示します。 (例)戯曲——ソポクレス『オイディ
プス』、岸田國士『紙風船』、平田オリザ『ソウル市民』など その
他——アリストテレス『詩学』、ブレヒトの演劇論など
芸術と文明
2単位 (春学期)
安藤 寿康
渡辺 秀樹
関場 武
授業科目の内容:
われわれを取り巻く国内外の情勢を眺めたとき,今日ほど人の尊
厳の基盤が危機に瀕している時代はないのではないだろうか。国際
情勢においては民族間の葛藤と危機が,国内には少年犯罪や同和問
題,性差別や児童虐待,さまざまなハラスメント,いじめなどの諸
問題が,また科学の領域では遺伝子情報や生命操作に絡む倫理的危
機が,そしてわが心のうちには自分自身の尊厳を見いだすことがで
きずにさまようわれわれ一人一人の精神的・思想的危機がある。こ
れらは一見別々の問題のようでありながら,実は互いに連動しあっ
ている。この講義は「知識を得る」ための授業ではない。これら多
様な問題に自ら立ち向かっておられるさまざまな分野の専門家に毎
回登場いただき,自らの経験や問題状況を語っていただく。学生諸
君には,これらの問題について考え,さらにはみずからふり返って
自分自身の考え方や生き方を問い直すきっかけをつかんでいただく
ことが,この講義の目的である。
テキスト(教科書):
なし。各回の講義において、適宜、資料が配布される。
参考書:
各回の講義において、講師から紹介される場合がある。
2単位 (春学期)
舞踊の思想
講師 松澤 慶信
授業科目の内容:
中世ヨーロッパの大学では,基本的な三学(trivium すなわち文
法,修辞,論理─ trivial という英語の形容詞はここから生まれた)と
四学(quadrivium すなわち算術,音楽,幾何学,天文学)を修得す
れば,修士号(Magister Artium:現在のM.A.)が与えられた。とこ
ろが現代では,学問が「総合から分析へ」と各方面に進歩した結果,
領域の専門家とそれによる狭隘化をもたらした。今日では,本塾の
文学部を例にとっても,学問は17 の専攻に分かれ,専攻内ですらそ
れぞれの専門分野がより細分化している。そのため,中世のヨーロ
ッパの知識人の目には,学生も教員も狭苦しいタコ壺の中で喘いで
いるように見えるかもしれない現状を呈していることも事実であろ
う。
この閉鎖性を打破する試みがかなり以前から行われてきたことは
確かである。比較○○学と名付けられた学問の誕生もそのひとつと
いえよう。また文学部でも,大学の外から一流講師を招いて,
「現代
芸術」
「詩学」と銘打った講座が設けられて来た。本講座も同様の試
みとして,学問の名称にこだわることなく,文学,歴史,音楽,美
術,演劇,舞踊,映画などの人文学(いや必要に応じて社会科学や
自然科学の助けをも借りて)を縦横にクロスオーバーする主題を取
り上げることが狙いである。
学問を総合的に見直すことが求められる今,
「芸術と文明」という
大きな枠組の設置には,少しでも学生,教員双方の視野を広げられ
ればという願いが込められている。
死と再生Ⅰ
2単位 (春学期)
教授
教授
教授
教授
准教授
准教授
宇沢 美子
岡原 正幸
巽 孝之
宮坂 敬造
大串 尚代
奈良 雅俊
授業科目の内容:
生きとし生けるものは必ずや死を迎える宿命にあり,またその死
ゆえに人は再生の夢を様々な形で紡いできた。死生観は各文化の核
をなし,
「死と再生」は,文学や芸術あるいは儀礼や宗教などの領域
にとっては,まさに必須かつ伝統的な主題でありつづけている。昨
今は,いろいろな文化的・社会的事象に対しても,たとえば地域経
済の死やその再生といった文脈で,それは問題とされている。医科
学の分野では,再生医療技術の進歩と裏腹に,死と(再)生の概念
は従来にないゆらぎを孕む。まわりを見渡せば,死の表象やイメー
ジがあふれているようでありながら,かえっていま死を見据えるこ
とが難しくなっているようにも思える。そこで本講座では,コーデ
ィネーターの他,文学,芸術,生物学,医療,祭礼,経済,政治な
どの多様な分野の方々を講師にお招きするオムニバス形式の授業を
通じて,
「死と再生」を多角的多面的に考えてみたい。予定される講
4
タ』等の作品を取り上げる予定。
同時に、ロシアで発達した文学理論等も紹介します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義ではプリントを配付します。
参考書:
授業中に適宜指示します。
ロシア文学Ⅱ
死と再生Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授 宇沢 美子
教授 岡原 正幸
教授 巽 孝之
教授 宮坂 敬造
准教授 大串 尚代
准教授 奈良 雅俊
講師
アラビア語Ⅰ(セ)
アラビア語Ⅱ(セ)
授業科目の内容:
アラビア語は,20 を超える国,2 億人以上の人々が話す国連公用
語の一つです。この授業では,アラビア語で文章を読み,自分を表
現する力を身に付け,アラブ世界の文化や芸術,常識,メンタリテ
ィー,人々の生活などについて幅広い知識を修得してもらう事を目
的としています。
テキスト(教科書):
特に指定しません。プリントを配付します。
参考書:
・『アラビア語入門』本田孝一(白水社)
・『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)
・『アジア読本/アラブ』大塚和夫編(河出書房新社)
2単位 (秋学期)
大場 茂
小林 宏充
福澤 利彦
授業科目の内容:
実験やデモンストレーションなど,実験要素を取り入れて,自然
科学の考え方や方法論を教えることに重点を置いた授業とします。
全体説明のガイダンスの後,化学,生物学,物理学の3 分野の教員
が,それぞれの分野において,4 回ずつ異なるテーマで授業を行い
ます。実験要素を含むことが本科目の特徴であるため,受講生諸君
が授業に参加して自ら考えることが必要となります。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義時に資料・プリントを配布します。
参考書:
特に指定しません。
ロシア文学Ⅰ
アラビア語Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)
アラビア語Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)
アラビア語入門
セット履修
講師
栗山 保之
授業科目の内容:
アラビア語は,西アジアを中心とした諸地域で用いられている言
語であり,さらに全世界に広がるイスラーム教徒の聖典コーランの
言語でもあります。この授業では,このアラビア語に関して,文字
の読み方,書き方からはじめて,文法(初級)を習得することを目
的としています。
テキスト(教科書):
佐々木淑子『アラビア語入門』(翔文社)
参考書:
随時,紹介します。
2単位 (春学期)
ロシア恋愛小説を読む
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
アラビア語の世界とその文化
セット履修
講師 師岡カリーマ, エルサムニー
実験要素を含む4 年生のための自然科学
教授
法学部教授
商学部教授
草野 慶子
授業科目の内容:
ロシア文学を通して、文学研究の手法を学ぶ。
ロシア文学の豊穣な世界が、受講者の皆さんの前に開けていくよ
うに、そして、そうやって知りえた世界がいつか、皆さんの人生に
おいてなにがしかの力となることを願って、講義をします。
今期は、
「幻想小説」というテーマを設け、19世紀から20世紀の作
品を複数とりあげます。
具体的には、プーシキン『スペードの女王』 ザミャーチン『わ
れら』 ブルガーコフ『巨匠とマルガリータ』 ナールビコワ『ざ
わめきとささやき』等の作品を取り上げる予定。
同時に、ロシアで発達した文学理論等も紹介します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義ではプリントを配付します。
参考書:
授業中に適宜指示します。
授業科目の内容:
生きとし生けるものは必ずや死を迎える宿命にあり,またその死
ゆえに人は再生の夢を様々な形で紡いできた。死生観は各文化の核
をなし,
「死と再生」は,文学や芸術あるいは儀礼や宗教などの領域
にとっては,まさに必須かつ伝統的な主題でありつづけている。昨
今は,いろいろな文化的・社会的事象に対しても,たとえば地域経
済の死やその再生といった文脈で,それは問題とされている。医科
学の分野では,再生医療技術の進歩と裏腹に,死と(再)生の概念
は従来にないゆらぎを孕む。まわりを見渡せば,死の表象やイメー
ジがあふれているようでありながら,かえっていま死を見据えるこ
とが難しくなっているようにも思える。そこで本講座では,コーデ
ィネーターの他,文学,芸術,生物学,医療,祭礼,経済,政治な
どの多様な分野の方々を講師にお招きするオムニバス形式の授業を
通じて,
「死と再生」を多角的多面的に考えてみたい。予定される講
師は、加賀乙彦(作家)、立岩真也(社会学)、梅崎薫(社会福祉)、
小森健太郎(ミステリ作家)、P・ゲスナー(演出家)、小林エリカ
(メディアクリエイター)、湯本豪一(妖怪研究)ほかです。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業内で指示する
実践自然科学
2単位 (秋学期)
ロシア幻想小説を読む
草野 慶子
授業科目の内容:
ロシア文学を通して、文学研究の手法を学ぶ。
ロシア文学の豊穣な世界が、受講者の皆さんの前に開けていくよ
うに、そして、そうやって知りえた世界がいつか、皆さんの人生に
おいてなにがしかの力となることを願って、講義をします。
今期は、
「恋愛小説」というテーマを設け、19世紀から20世紀の作
品を複数とりあげます。
具体的には、ドストエフスキー『白痴』 トルストイ『アンナ・
カレーニナ』 オレーシャ『桜んぼうの種子』 ナボコフ『ロリー
イタリア語初級AⅠ 1単位 (春学期)
講師 武田 好
授業科目の内容:
イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー
ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・
聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解
を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。
5
総 合 師は、加賀乙彦(作家)、立岩真也(社会学)、梅崎薫(社会福祉)、
小森健太郎(ミステリ作家)、P・ゲスナー(演出家)、小林エリカ
(メディアクリエイター)、湯本豪一(妖怪研究)ほかです。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業内で指示する
テキスト(教科書):
白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア
語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)
参考書:
ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典
(第2版)(小学館)
イタリア語初級CⅠ
1単位 (春学期)
休講
イタリア語初級CⅡ
1単位 (秋学期)
休講
イタリア語初級AⅡ 1単位 (秋学期)
イタリア語中級AⅠ
1単位 (春学期)
講師 武田 好
講師 堤 康徳
授業科目の内容:
イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー
ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・
聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解
を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。
テキスト(教科書):
白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア
語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)
参考書:
ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典
(第2版)(小学館)
イタリア語初級BⅠ
授業科目の内容:
対象は「イタリア語Ⅱ」既習者。あるいは,「初級」または「入
門」を履修したのち,使用テキストの未習部分を独習した学生で,
読解への意欲があれば履修可能です。
文法の知識をさらに深めること,そしてその知識を活かしながら
簡単な文献を購読することを授業の目標とします。
春学期は,検定試験の受験希望者のために,過去の問題集を解き
ながら中級,上級文法の説明をするつもりです。
さらに,簡単なイタリア語の文章を書く練習をします。
テキスト(教科書):
プリント
1単位 (春学期)
講師 マッジャ, フェデリカ
イタリア語中級AⅡ
講師
授業科目の内容:
このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ
ン能力を養うことを目的としています。
毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解
力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを
通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増
加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。
クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー
マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、
ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ
ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。
教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。
今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ
ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ
ながら学んでいきます。
テキスト(教科書):
Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)
参考書:
「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版
辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)
イタリア語初級BⅡ
1単位 (秋学期)
堤 康徳
授業科目の内容:
対象は「イタリア語Ⅱ」既習者。あるいは,「初級」または「入
門」を履修したのち,使用テキストの未習部分を独習した学生で,
読解への意欲があれば履修可能です。
文法の知識をさらに深めること,そしてその知識を活かしながら
簡単な文献を購読することを授業の目標とします。
春学期は,検定試験の受験希望者のために,過去の問題集を解き
ながら中級,上級文法の説明をするつもりです。
さらに,簡単なイタリア語の文章を書く練習をします。
テキスト(教科書):
プリント
イタリア語中級BⅠ
1単位 (春学期)
講師 フォルミサノ, カルラ
授業科目の内容:
Nel corso si porterà a termine il libro “Espresso” (unità 6-10). Si
presterà particolare attenzione all’aspetto pratico dell’uso della lingua
italiana. Si parlerà di vita quotidiana, spese e vacanze.
In classe, oltre il libro di testo, si faranno anche attività di
comprensione orale e di visione di spezzoni di film e programmi televisivi
italiani per conoscere e comprendere meglio alcuni aspetti della cultura
italiana.
Il corso si rivolge fondamentalmente a chi ha seguito il corso
elementare facoltativo (イタリア語初級) ma può essere seguito anche
dagli studenti che hanno frequentato i corsi obbligatori di italiano (イタリ
ア語I/II) o da chi vuole riprendere a studiarlo dopo un periodo di pausa.
Si richiede una presenza attiva e assidua da parte degli studenti. Si
prega, in caso di assenze, di mettersi subito in contatto con l’insegnante o
i compagni di classe per avere informazioni sullo svolgimento delle
lezioni.
テキスト“Espresso”の後半 (unità 6-10)をベースに日常生活、買い
物、休暇の過ごし方などについての表現と語彙を身につけます。テ
キストのほかに、映画やイタリアのテレビ画面を通して、現在のイ
タリアについての知識を深めます。
基本的には「イタリア語初級」既習者を対象としますが、
「イタリ
ア語I/II」既習者も履修可能です。しばらく時間があいたけれどもう
いちどイタリア語を思い出しておきたい、という学生にもふさわし
いレベルです。毎回出席して積極的に授業に参加してください。い
ちど欠席したために次回に出席しづらくなる、という事態を避ける
ため、教員あるいはクラスメートと連絡がとれるような態勢をとっ
てください。
1単位 (秋学期)
講師 マッジャ, フェデリカ
授業科目の内容:
このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ
ン能力を養うことを目的としています。
毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解
力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを
通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増
加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。
クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー
マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、
ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ
ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。
教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。
今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ
ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ
ながら学んでいきます。
テキスト(教科書):
Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)
参考書:
「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版
辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)
6
イタリア語中級BⅡ
イタリア語上級Ⅰ(S)
授業科目の内容:
作文力と口頭発表能力をつけることを目標とします。
「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」で文
原則的に,
法および基礎的会話を習得した後さらに1 年ていどイタリア語に親
しんだ経験のある学生を対象とします。が,各人のレベルにあわせ
た授業展開となるので,自信はなくてもやる気のある学生は歓迎し
ます。初回の授業の折に相談してください。
担当教員が提示するさまざまなテーマ(日常生活,趣味~芸術,
社会問題など)にあわせてイタリア語の文章を作成し,それを教室
で口頭発表するという形態をとります。全国規模のスピーチコンテ
ストへの参加も視野にいれて授業をすすめます。
1単位 (秋学期)
講師 フォルミサノ, カルラ
授業科目の内容:
Nel corso si porterà a termine il libro “Espresso” (unità 6-10). Si
presterà particolare attenzione all’aspetto pratico dell’uso della lingua
italiana. Si parlerà di vita quotidiana, spese e vacanze.
In classe, oltre il libro di testo, si faranno anche attività di
comprensione orale e di visione di spezzoni di film e programmi televisivi
italiani per conoscere e comprendere meglio alcuni aspetti della cultura
italiana.
Il corso si rivolge fondamentalmente a chi ha seguito il corso
elementare facoltativo (イタリア語初級) ma può essere seguito anche
dagli studenti che hanno frequentato i corsi obbligatori di italiano (イタリ
ア語I/II) o da chi vuole riprendere a studiarlo dopo un periodo di pausa.
Si richiede una presenza attiva e assidua da parte degli studenti. Si
prega, in caso di assenze, di mettersi subito in contatto con l’insegnante o
i compagni di classe per avere informazioni sullo svolgimento delle
lezioni.
テキスト“Espresso”の後半 (unità 6-10)をベースに日常生活、買い
物、休暇の過ごし方などについての表現と語彙を身につけます。テ
キストのほかに、映画やイタリアのテレビ画面を通して、現在のイ
タリアについての知識を深めます。
基本的には「イタリア語初級」既習者を対象としますが、
「イタリ
ア語I/II」既習者も履修可能です。しばらく時間があいたけれどもう
いちどイタリア語を思い出しておきたい、という学生にもふさわし
いレベルです。毎回出席して積極的に授業に参加してください。い
ちど欠席したために次回に出席しづらくなる、という事態を避ける
ため、教員あるいはクラスメートと連絡がとれるような態勢をとっ
てください。
テキスト(教科書):
Luciana Ziglio, Giovanna Rizzo
Espresso 1
Alma Edizioni
イタリア語上級Ⅰ(N)
Italia contemporanea
In questo corso facciamo esercitazioni di scrittura su temi diversi di
attualita'. Gli studenti sono invitati alla produzione scritta, ma anche a
esprimersi oralmente in classe abituazioni a situazioni di speech contest.
テキスト(教科書):
プリント
イタリア語上級Ⅱ(S)
授業科目の内容:
作文力と口頭発表能力をつけることを目標とします。
原則的に,
「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」で文
法および基礎的会話を習得した後さらに1 年ていどイタリア語に親
しんだ経験のある学生を対象とします。が,各人のレベルにあわせ
た授業展開となるので,実力に自信はなくてもやる気のある学生は
歓迎します。初回の授業の折に相談してください。
担当教員が提示するさまざまなテーマ(日常生活,趣味~芸術,
社会問題など)にあわせてイタリア語の文章を作成し,それを教室
で口頭発表するという形態をとり、作文力と口頭発表能力をつける
ことを目標とします。 全国規模のスピーチコンテストへの参加も
視野にいれて授業をすすめます。
In questo corso facciamo esercitazioni di scrittura su temi diversi di
attualita'. Gli studenti sono invitati alla produzione scritta, ma anche a
esprimersi oralmente in classe abituazioni a situazioni di speech contest.
テキスト(教科書):
プリント
ビオンディ, マルコ
授業科目の内容:
「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」修了程度で,リ
スニング力および会話力をつけたい学生が対象です。今年度は、現
代のイタリアの文化や、今を生きるイタリアの人びとの日常生活に
ついて、DVD などの映像をベースに授業をすすめます。
Attraverso la visione di video e film possiamo apprendere un italiano di
livello avanzato, conoscere aspetti della vita quotidiana e della cultura
italiana contemporanea.
テキスト(教科書):
プリント
イタリア語上級Ⅱ(N)
英語インテンシブⅢA(セ) 1単位 (春学期)
英語インテンシブⅣA(セ) 1単位 (秋学期)
Intensive English
セット履修
教授 スネル, ウィリアム J
授業科目の内容:
As the title of this course suggests, this is an intensive course in English
designed for students who are highly motivated and seriously wish to
improve their language ability. In my classes, debate on topics of ethical,
social and political importance is the main activity. Preparation will
require students to explore and research their topic using library, Internet,
and other sources. Students joining this course can expect to improve their
listening and reading comprehension as well as their ability to express
themselves in spoken and written English
テキスト(教科書):
No text is assigned, as a variety of materials will be used. 参考書:
An English/Japanese – Japanese/English dictionary is recommended.
1単位 (秋学期)
Italia contemporanea 現代のイタリア
講師
1単位 (秋学期)
作文と表現練習(スピーチ) Composizione e discorso (speech)
講師 ビオンディ, マルコ
1単位 (春学期)
現代のイタリア
講師
1単位 (春学期)
作文と表現練習(スピーチ) Composizione e discorso (speech)
講師 ビオンディ, マルコ
ビオンディ, マルコ
授業科目の内容:
「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」あるいは「イタリア語中級」修了程度で,リ
スニング力および会話力をつけたい学生が対象です。今年度は、現
代のイタリアの文化や、今を生きるイタリアの人びとの日常生活に
ついて、DVD などの映像をベースに授業をすすめます。
Attraverso la visione di video e film possiamo apprendere un italiano di
livello avanzato, conoscere aspetti della vita quotidiana e della cultura
italiana contemporanea.
テキスト(教科書):
プリント
7
総 合 テキスト(教科書):
Luciana Ziglio-Giovanna Rizzo
Espresso 1
Alma Edizioni
英語インテンシブⅢB(セ)
英語インテンシブⅣB(セ)
4世紀を中心とするほぼ200年間盛んに用いられていたものを指しま
す。その理由は、この時代、この地域のギリシア語文献が最もよく
まとまった形で残されているからであり、他の時代・他の地域のギ
リシア語を学ぶにあたっての基本となるからです。従って、どのよ
うな目的で古典ギリシア語を学ぶにしても、アッティカ方言のギリ
シア語から学び始めることに一定の合理性があると考えます(テキ
ストもそれに沿った構成になっています)。
テキスト(教科書):
田中 美知太郎・松平 千秋共著『ギリシア語入門』(岩波全書)を
使用。履修者は初回の授業までに入手しておくこと。
参考書:
授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中にプラトンの対話
篇の中から2つ以上の作品を読んでおくこと。また、後期中に藤沢令
夫『プラトンの哲学』
(岩波新書)または廣川洋一『ギリシア人の教
育』
(同上)のうちいずれかを読んでおくこと。その他の基本書につ
いては後述してあります。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
検定英語のリーディングとリスニング
セット履修
講師
星 美季
授業科目の内容:
実際に外国で暮らしたり英語でコミュニケーションを図ろうとす
る学生を対象に「使える英語」の習得を目指します。毎回クラスの
前半はABC 放送のニュースのビデオ教材を使い,リスニングを強化
したり,語彙の演習問題をします。後半はTOEFL のリーディング・
語彙演習が軸となります。さらに秋学期には検定英語のライティン
グを練習することによりインプットとアウトプットの英語の融合を
目指します。年間を通じ映画などのビデオ教材を使った学習もしま
す。
テキスト(教科書):
『ABC World News 12 』金星堂 2300 円
英語インテンシブⅢC(セ)
英語インテンシブⅣC(セ)
古典ギリシア語中級Ⅰ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 我妻 勇樹
Communicating in English from Varying Angles
セット履修
講師 横川 真理子
授業科目の内容:
以下のギリシア語文献を読みます。
イソップ『寓話集』
(Fabulae)(前期)
プラトン『クリトン』(Crito)(後期)
古代ギリシア語を実践的に読みこなしながら、独特の気分を持つ
古典文の読解力を身に付けるとともに、古代ギリシア語を通して古
代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き台とする
ことを目的とします。従って当授業は、古代・古典に興味のある方
はもちろん、全く関心のない方にも広く門戸が開かれていると考え
ます。
実際の授業では、各履修者は古代の人々の英知が詰まった本格的
な文献に直接触れることにより、これまで知らなかった新しい視点
を持つことができるでしょう。そのため、哲学や歴史を専攻する学
生ばかりでなく、経済や法律等、異分野をフィールドとする学生も
また、古代の古くて新しい思潮に接することによって、必ず得ると
ころがあるはずです。
テキスト(教科書):
イソップについてはFabulae Aesopicae Selectae(岩波書店、1950
年)を使用しますが、絶版のためこちらでコピーを配布します。ま
た、プラトンについてはOxford Classical Textsのものを使用します。
こちらは各自で用意して下さい。
参考書:
授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中に高津 春繁・斉藤
忍随『ギリシア・ローマ古典文学案内』
(岩波文庫)を読んでおくこ
と。また、余裕があれば後期が始まるまでに古川 晴風『ギリシャ語
四週間』
(大学書林)に挑戦してみること。なお、その他の基本書に
ついては後述してあります。
授業科目の内容:
In this class we will work on those skills that help students improve
their communications skills in English. In particular, students will be
made aware of the importance of culture in communicating successfully
in English.
According to the composition of the students, the class will include
discussions, skits, and/or presentations to give students maximum
opportunities to use English in actual situations. Students should be
willing to participate actively. Rather than worry about making mistakes,
students should learn to use the vocabulary and structures they already
know to their maximum advantage.
テキスト(教科書):
To be announced. Materials will be handed out in class.
参考書:
-Mary Muro. Intercultural Miscommunication. Seibido, 2000. (1600
yen)
-Longman’s or other English-English Learner’s Dictionary;
-D.R. Levine and M.B. Adelman. Beyond Language. Kinseido.
1999.
-Nancy Sakamoto and Shiyo Sakamoto. Polite Fictions in Collision.
Kinseido, . (1150 yen). Other materials to be handed out in class.
英語インテンシブⅢD(セ)
英語インテンシブⅣD(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 ウェブスター, ダニエル
古典ギリシア語中級Ⅱ
授業科目の内容:
この授業では,現在存命のもっとも優れた日本文学の英訳者と言
われているDonald Keene の自伝を読み,それについて書きディスカ
ッションをします。日本の文学だけでなく社会や文化について英語
で書いたり話したりする力を向上させたい学生には,興味の持てる
クラスになるのではないかと思います。
テキスト(教科書):
テキストについては,第一回目の授業の時にお話します。
古典ギリシア語初級Ⅰ(セ)
古典ギリシア語初級Ⅱ(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
講師 我妻 勇樹
授業科目の内容:
前期の学習の成果を踏まえ、後期は文体的にも内容的にもより高
度なギリシア語文献を読んで行きます。例年、哲学専攻の履修者が
比較的多いことに加え、どのような分野を専攻しているにせよ-た
とえば歴史・文学・経済・法律等-必ず知っておいて損することは
ない、否、是非知っておくべきであるという理由に基き、後期はプ
ラトンの初期対話篇の中から『クリトン』を取り上げます。この作
品はプラトンの著書の中でも割合短くまとまっており、かつ内容と
しても親しみやすいことから、文法を終了して前期のイソップ寓話
によってひと通りギリシア語文法の整備を終えた履修者が取り組む
のにうってつけであると考えます。
本篇は紀元前399年、『ソクラテスの弁明』に詳かなように法廷で
死刑判決を受けたソクラテスが、刑死前夜、彼のもとに集まったク
リトンを始めとする弟子たちに己れの哲学の何たるかを説いて聞か
せるという体裁をとっています。そのソクラテスの思想も語り口も
割と簡潔であり、読む者誰もが首肯しうるこざっぱりとした小品に
なっています。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
1単位 (秋学期)
我妻 勇樹
授業科目の内容:
古典ギリシア語の文法を学びます。古典ギリシア語を学ぶことを
通して古代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き
台を形成することを目的とします。したがって、当授業は古典に興
味・関心のない方にこそ広く門戸が開かれていると考えます。
当授業で扱う古典ギリシア語は、地理的には現在のギリシアの首
都アテネを中心とするアッティカ地方で使用されていた、いわゆる
アッティカ方言(Attic Greek)を指し、時間的にはおよそ紀元前5~
8
現代ギリシア語初級Ⅰ(セ)
現代ギリシア語初級Ⅱ(セ)
復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと
ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では
文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、
言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき
たいと考えています。
テキスト(教科書):
¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del
Socorro Franco 著 白水社 2010年 ISBN:978-4-560-01678-7
初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下
さい。
参考書:
授業中に紹介します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ギリシア語を話してみよう
セット履修
講師
教授 西村 太良
ヴォルドカ, ゾイー
スペイン語中級Ⅰ
授業科目の内容:
現代ギリシア語の初級文法,初級会話。今日のギリシアの日常生
活に必要な表現を中心に文法の基本と語彙を学んでいきます。現代
のギリシアは古典ギリシアの伝統を基に地中海の様々な歴史,文化
が重なり合った独特の風土を持っており,その一端に触れた者は逃
れがたい魅力のとりことなるに違いありません。中世以降の口語ギ
リシア語に関心を持つ人にも最良の出発点となると思います。
テキスト(教科書):
「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)
参考書:
必要に応じて授業中、紹介します。
現代ギリシア語中級Ⅰ(セ)
現代ギリシア語中級Ⅱ(セ)
セット履修
助教(有期) 井関 睦美
授業科目の内容:
この授業はスペイン語Ⅱを終了した学生,もしくはそれと同等の
読解力を有する学生を対象とします。これまでに学習した文法や講
読の知識を活用しながら,ラテンアメリカに関する理解を深めると
ともに,さらなる読解力の向上を目指します。おもな作業は,中南
米の歴史,文化,社会などに関する新聞・雑誌記事や書籍から抜粋
した文章の講読になります。適宜,トピックに関連する視聴覚資料
も使用していきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
適宜紹介します。授業には辞書を持参すること。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 ヴォルドカ, ゾイー
授業科目の内容:
初級に続いて現代ギリシア語の文法,会話を学んでいきます。教
科書は初級と同じものを使用しますが、随時プリントを配布して生
きたギリシア語に接する機会を作りたいと思います。折に触れてギ
リシアの音楽や映画、文学についても紹介しながら,今日のギリシ
アを知ってもらうことを目的とします。
テキスト(教科書):
「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)
参考書:
必要に応じて授業中に紹介します。
スペイン語中級Ⅱ
1単位 (秋学期)
ラテンアメリカの文化と社会
助教(有期)
井関 睦美
授業科目の内容:
この授業はスペイン語Ⅱを終了した学生,もしくはそれと同等の
読解力を有する学生を対象とします。これまでに学習した文法や講
読の知識を活用しながら,ラテンアメリカに関する理解を深めると
ともに,さらなる読解力の向上を目指します。おもな作業は,中南
米の歴史,文化,社会などに関する新聞・雑誌記事や書籍から抜粋
した文章の講読になります。適宜,トピックに関連する視聴覚資料
も使用していきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
適宜紹介します。授業には辞書を持参すること。
スペイン語初級Ⅰ 1単位 (春学期)
講師 菅原 昭江
授業科目の内容:
この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス
ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に
習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総
復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと
ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では
文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、
言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき
たいと考えています。
テキスト(教科書):
¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del
Socorro Franco 著 白水社 2010年 ISBN:978-4-560-01678-7
初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下
さい。
参考書:
授業中に紹介します。
スペイン語初級Ⅱ
1単位 (春学期)
ラテンアメリカの文化と社会
中国語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
中国語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
講師 表野 和江
セット履修
授業科目の内容:
初級文法を学習します。会話でよく使われる表現を徹底的にくり
かえして覚えることで、話す力を養い中国語の基礎を身につけます。
テキスト(教科書):
『ともだち・朋友 1 』(遠藤光暁ほか,朝日出版社)
中国語会話Ⅰ
1単位 (春学期)
中国語でしゃべらナイト
講師 小松 嵐
授業科目の内容:
会話中心の初級中国語コースです。
日常生活の様々な場面において,簡単なコミュニケーションが取
れることを目指します。聞く・話す力を養うために,中国語を多く
用いて授業を行います。口・耳を使って繰返し練習することにより,
中国語の運用能力を身につけさせます。
テキスト(教科書):
未定
1単位 (秋学期)
講師 菅原 昭江
授業科目の内容:
この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス
ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に
習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総
9
総 合 テキスト(教科書):
J. Burnet, Platonis Opera (Oxford Classical Texts), tom. I.
各自でコピーするなどして用意して下さい。
参考書:
R. S. ブラック『プラトン入門』
(内山 勝利訳、岩波文庫)、1992年。
斉藤 忍随『プラトン』(岩波新書)、1972年。
田中 美知太郎『ソクラテス』(岩波新書)、1952年。
藤沢 令夫『プラトンの哲学』(岩波新書)、1998年。
中国語会話Ⅱ
1単位 (秋学期)
朝鮮語上級Ⅰ
1単位 (春学期)
教授 野村 伸一
中国語でしゃべらナイト
講師 小松 嵐
授業科目の内容:
映画・ドラマのシナリオを通した朝鮮語学習。
本塾文学部設置の「朝鮮語」10 単位を終えたていどの学習者を対
象とします。
具体的には新聞や論文を自力で読み解けることが前提となります。
授業では,映像をみながら,そのシナリオを読みます。
話しことばの諸相に触れることで,表現の背後にある独特の観点,
社会風土などについて理解を深めます。
時には実用的な言い回しの暗誦も勧めます。
テキスト(教科書):
今年度はドラマ『大長今(대장금)』のシナリオを読んで、背景の
文化や制度などを考察します。教材は3月中にkeio.jpに掲載します。
シナリオなので基本的に話しことばです。毎回,3,4 ページほどの
進度でおこないます。各自,予習してきてください。
参考書:
参考文献
野村伸一「翻訳の世界―朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮
文化研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,2007 年,149-205
頁。
授業科目の内容:
中国語会話Ⅰの既習者を対象とする授業です。
日常生活の様々な場面において,簡単なコミュニケーションが取
れることを目指します。聞く・話す力を養うために,中国語を多く
用いて授業を行います。口・耳を使って繰返し練習することにより,
中国語の運用能力を身につけさせます。
テキスト(教科書):
未定
中国語会話Ⅲ
1単位 (春学期)
中国语水平更上一层楼
講師
劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多
种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇,基本句型以及中国人
习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题进行
成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教材拟
选用北京语言大学出版社出版的<说汉语>。教学具体内容与教学进度
将按照学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
中国語会話Ⅳ
朝鮮語上級Ⅱ
教授
1単位 (秋学期)
講師 劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多
种形式的听说训练弊助学生熟练掌握汉语常用单词,基本句型以及中
国人习惯用的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一种
话题进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际能力。教
材拟选用北京语言大学出版的<说汉语>。教学具体内容与教学进度
将按照学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
野村 伸一
授業科目の内容:
映画・ドラマのシナリオを通した朝鮮語学習。
本塾文学部設置の「朝鮮語」10 単位を終えたていどの学習者を対
象とします。
具体的には新聞や論文を自力で読み解けることが前提となります。
授業では,映像をみながら,そのシナリオを読みます。
話しことばの諸相に触れることで,表現の背後にある独特の観点,
社会風土などについて理解を深めます。
時には実用的な言い回しの暗誦も勧めます。
テキスト(教科書):
今年度はドラマ『大長今(대장금)』のシナリオを読んで、背景の
文化や制度などを考察します。教材はkeio.jpに掲載します。
シナリオなので基本的に話しことばです。毎回,3,4 ページほどの
進度でおこないます。各自,予習してきてください。
参考書:
参考文献
野村伸一「翻訳の世界―朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮
文化研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,2007 年,149-205
頁。
中国语水平更上一层楼
朝鮮語初級Ⅰ(セ)
朝鮮語初級Ⅱ(セ)
1単位 (秋学期)
ドイツ語初級Ⅰ(セ)
ドイツ語初級Ⅱ(セ)
崔 鶴山
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ドイツ語初級文法と表現トレーニング
セット履修
授業科目の内容:
日常的に使う韓国語の基礎文法知識を習得するための授業です。
記号や暗号のように見えるハングル文字のために、入門時のハード
ルが高いと感じられる方が多いようですが、文字(特に子音)は発音
するときの調音器官をかたどったもので、その仕組みを理解すれば、
文字とその発音の習得にそれほど時間はかかりません。また、同じ
漢字文化圏のため、日本語と同意の漢字語が豊富で単語が覚えやす
く、文の構造や語順が日本語とよく似ていることから日本人には早
い上達が期待できる言語の一つです。一年間の学習(週一回)により、
基本語彙(ハングル検定5級程度)を用いて基本的な口頭表現及び文章
表現ができるように練習します。平常点,出席を重視します。
初心者対象の授業ですので学習経歴のある人は受講を控えてくだ
さい。
テキスト(教科書):
「はじめての韓国語」崔鶴山著,白水社
講師
滝藤 早苗
授業科目の内容:
この授業では、ドイツ語の初級文法を学び、「読む」「聞く」「書
く」
「話す」という総合的な語学能力を身につけることを目標としま
す。新しい文法事項を少しずつ学びますが、その都度、練習問題を
解いたり、簡単な会話練習をすることによって知識の定着を図りま
す。また、日本語で書かれた興味深いコラムやドイツ語の読み物を
通して、ドイツという国やそこに暮らす人々の生活、文化などにつ
いても理解を深めます。
テキスト(教科書):
『楽しく学ぼうドイツとドイツ語』 橋本政義, B. Neuberger, 橋本
淑恵著 三修社 2007年
10
セット履修
テキスト(教科書):
岡崎正孝著 『基礎ペルシア語』(大学書林)
その他,プリントを配布します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 ギュヴェン, デヴリム・チェティン
授業科目の内容:
この授業では、言語とそれが話される国ないしは地域の文化の間
における相互作用を視野に入れながら、トルコ語という言語の基本
的な発音・表現・語彙を、会話を中心に習得することを目標とします。
具体的には、1)自己紹介ができる、2)日常の話題についてト
ルコ語圏の人たちとコミュニケーションを保つことができる、3)
簡単な文章を日本語に翻訳することができる、という3点を主たる
ターゲットとします。
なお、トルコ語そのものの能力を高めるとともに、トルコの社会
や文化について基本的知識を習得することにも重きをおいています。
テキスト(教科書):
『エクスプレストルコ語』、大島直政著、白水社 (2004/01)、ISBN-10:
4560006350
Yeni Hitit 1 (Ders kitabı, Çalışma Kitabı, Dinleme CD'si) Ankara
Üniversitesi Yayınevi, 2009, ISBN: 978-975-482-766-8. (プリントを配
布します)
トルコ語Ⅲ(セ)
トルコ語Ⅳ(セ)
ラテン語初級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
ラテン語初級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
ラテン語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
ラテン語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
講師
セット履修
野中 恵子
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 菅野 高志
セット履修
授業科目の内容:
留学生対象の日本語の授業です。
日本語の文章を正確に読み,内容について議論できるようになる
ことが目標です。
テキスト(教科書):
小説、論説文などを読みます。教材はこちらで用意します。
日本語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
日本語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
講師
戸所 久美子
授業科目の内容:
留学生のための日本語の授業。大学の講義を受ける上で必要とさ
れる日本語能力の獲得と向上をめざす。春学期は主に「留学生のた
めの論理的な文章の書き方」
(スリーエーネットワーク)に沿ってレ
ポートの書き方を学び、実際に自分の興味のあるテーマに基づいて
レポートを作成する。秋学期は日本の社会や文化に関する新聞記事
や文章を読み、自分の考えをまとめたり発表したりする技術を学び、
自分の興味あるテーマについての発表とディスカッションを通して、
大学生活で必要とされる日本語の習得をはかる。春学期には試験と
レポート提出、秋学期には発表とレポート提出が課せられる。
テキスト(教科書):
担当者がコピーして渡す。
参考書:
授業中適宜指示する。
ラテン語中級Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
ラテン語中級Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
講師
大塚 英樹
授業科目の内容:
既習のラテン語初歩文法を完成させ,平易な読解問題から徐々に
難しい問題を読み進むことによって,ラテン語原文テキストに対応
しうる力を養成する。
テキスト(教科書):
Hammond, Amory, Aeneas to Augustus, Harvard
参考書:
初回はガイダンスおよび昨年度の総復習を行う。2 回目からは教
科書を毎回2 章ずつ程度のペースで進んでいく。また配布プリント
によって,ラテン語作文の練習や,韻文の読解なども行うつもりで
ある。
ペルシア語Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
ペルシア語Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
講師
言語文化研究所准教授 小池 和子
授業科目の内容:
ラテン語の初等文法を一通り学び終えた学生を対象に,初等文法
の知識を確認しつつ,実際のラテン語作家の作品を読む練習をする
授業です.キケロー,カエサルなどの散文作家,ウェルギリウス,
オウィディウスなどの韻文作家の作品から,比較的読みやすい箇所
を選んで読んで行く予定です.
テキスト(教科書):
『標準ラテン文法』中山恒夫著 白水社 ISBN: 4-560-01761-1(文
法書として使用)
ラテン語のテキストは,こちらで用意します.辞書は必須ですが,
初回の授業の際に数種類を持参して紹介しますので,実見の上,各
自で使いやすいものを購入して下さい(最初の数週分については,
辞書なしで読めるよう教材を準備します).参考までに,以下の「参
考書」に3種類の辞書をあげておきます.
参考書:
1. Elementary Latin Dictionary (Latin-English dictionary)
Oxford University Press, ISBN: 0199102058.
2. Cassell's Latin Dictionary (Latin-English, English-Latin dictionary)
Cassell's, ISBN: 0025225804
3. New College Latin&English Dictionary (Latin-English, Englis-Latin
dictionary)
Bantam, ISBN: 055359012X
*1と2は初級者向け辞書として最も一般的なもの.3はポケットタイ
プの手軽な辞書.
*以上の他は,初回の授業で紹介します(これ以外の辞書,文法書
など).
授業科目の内容:
トルコ語の初級文法全般を学びます。
テキスト(教科書):
開講時に配布します。
セット履修
言語文化研究所准教授 小池 和子
授業科目の内容:
古典ラテン語の初等文法(名詞や動詞の変化・活用が中心)を学
ぶ.専門的にラテン語の知識を必要とする人の育成を主な目的とす
る.
テキスト(教科書):
『 ラ テ ン 語 初 歩 』 改 訂 版 田 中 利 光 著 岩 波 書 店 ISBN:
4-000-02419-1
『標準ラテン文法』中山恒夫著 白水社 ISBN: 4-560-01761-1
*この他に随時補助的な教材を配布.
*授業は主として『ラテン語初歩』をもとに進め,練習問題及び
文法的知識の補足に『標準ラテン文法』を使用.なお『標準ラテン
文法』はラテン語中級でも引き続き教科書として使用します.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
日本語ⅢA(セ)
日本語ⅣA(セ)
総 合 トルコ語Ⅰ(セ)
トルコ語Ⅱ(セ)
ハギギ, セパンタ
授業科目の内容:
この授業は初めてペルシア語を学ぶ者を対象とし,ペルシア語の
文字,発音から入り初歩的なペルシア語会話の習得を目標とします。
実用会話ができるようになるには基本的な文法事項の習得も必要で
あり,授業の前半は文法,後半では会話の練習を考えています。
11
ロシア語初級Ⅰ(セ)
ロシア語初級Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
現代芸術Ⅰ
講師
佐野 洋子
授業科目の内容:
このクラスは初めてロシア語を学ぶ人を対象とし,一年間で現代
文を読む上で必要なロシア語文法をすべて習得します。中級レヴェ
ルの文を辞書を用いて読む力をつけることを目的とします。最終的
には,各自の専門に従って,独学でもロシア語を続けていける基礎
学力をつけたいと思います。
テキスト(教科書):
教材は,初回の授業で配布します。
参考書:
辞書が必要になりますが,初回の授業で説明します。
ロシア語中級Ⅰ(セ)
ロシア語中級Ⅱ(セ)
ロシア語中級
セット履修
野中
石丸
吉田
刀川
章弘
次郎
敏浩
和也
授業科目の内容:
本講義は、独立系ジャーナリスト集団、アジアプレス・インター
ナショナル(以下、アジアプレス)の現役のジャーナリストが行う。
アジアプレスは既存のマスメディアに所属するのではなく、個々の
自立し、屹立した表現の獲得のために設立された団体である。各々
のジャーナリストたちは、様々な道具(スティールカメラ ビデオ
カメラ インターネット等)を駆使して独自の取材と発表を試みて
きた。また、アジアを中心した国際報道、人権や環境や生き方など
多岐にわたるテーマについて、新聞、テレビ、雑誌などのマスメデ
ィアでの発表のみならず、独自の出版・インターネット配信などを
通じて、
「伝えること、記録すること」というジャーナリズムの営み
に、新しい表現の方法を模索・実践したてきた。
それは講師を務めるジャーナリストたちの個性やテーマ、伝えた
い対象によって実に様々だ。ルポルタージュという書く表現を追及
している者、ドキュメンタリー映画製作を続ける者、また映像、執
筆という表現行為のボーダー越え、テレビ、雑誌、ネット、書籍と
いった多様なメディアをひとりで縦横無尽に使いこなす者。そのよ
うなジャーナリストたちが現場で実践し格闘しながら獲得してきた
「ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践」について講義す
る。自立した表現とはなにか、また独立したジャーナリズムとはな
にかを考えていきたい。
参照:アジアプレス・インターナショナルのホームページ
http://asiapress.org/
テキスト(教科書):
講義時にプリント配布
題材として映像を鑑賞
参考書:
『ドキュメンタリー映画の地平 愛蔵版』佐藤真著 凱風社 2009
年 ISBN:9784773633139
『ジャーナリズムの条件 4 ジャーナリズムの可能性』野中章弘
編 岩波書店 2005年 ISBN:4-00-026400-1 C0336
『反空爆の思想』吉田敏浩 日本放送出版協会 2006年 ISBN-10:
4140910658
『北朝鮮からの脱出者たち』石丸次郎 講談社+α文庫 2006年 ISBN-10: 406281000X
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
2単位 (春学期)
ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践
講師
講師
講師
講師
佐野 洋子
授業科目の内容:
このクラスはロシア語文法を一年間でひととおり終了した方を対
象とします。文法を復習しながら19 世紀ロシア文学から小説の抜
粋,詩を精読していき,ロシア語を正確に読む力をつけていきたい
と思います。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
辞書(できれば博友社,岩波書店,研究社のいずれか)を用意し
て下さい。
現代芸術Ⅱ
2単位 (秋学期)
ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践 Ⅱ
講師 野中
講師 石丸
講師 吉田
講師 刀川
章弘
次郎
敏浩
和也
授業科目の内容:
本講義は、独立系ジャーナリスト集団、アジアプレス・インター
ナショナル(以下、アジアプレス)の現役のジャーナリストが行う。
アジアプレスは既存のマスメディアに所属するのではなく、個々の
自立し、屹立した表現の獲得のために設立された団体である。各々
のジャーナリストたちは、様々な道具(スティールカメラ ビデオ
カメラ インターネット等)を駆使して独自の取材と発表を試みて
きた。また、アジアを中心した国際報道、人権や環境や生き方など
多岐にわたるテーマについて、新聞、テレビ、雑誌などのマスメデ
ィアでの発表のみならず、独自の出版・インターネット配信などを
通じて、
「伝えること、記録すること」というジャーナリズムの営み
に、新しい表現の方法を模索・実践したてきた。
それは講師を務めるジャーナリストたちの個性やテーマ、伝えた
い対象によって実に様々だ。ルポルタージュという書く表現を追及
している者、ドキュメンタリー映画製作を続ける者、また映像、執
筆という表現行為のボーダー越え、テレビ、雑誌、ネット、書籍と
いった多様なメディアをひとりで縦横無尽に使いこなす者。そのよ
うなジャーナリストたちが現場で実践し格闘しながら獲得してきた
「ジャーナリズムにおける新しい表現の方法と実践」について講義す
12
総 合 る。自立した表現とはなにか、また独立したジャーナリズムとはな
にかを考えていきたい。
アジアプレス・インターナショナルのホームページ
http://asiapress.org/
テキスト(教科書):
講義時にプリント配布
題材として映像を鑑賞
参考書:
『ドキュメンタリー映画の地平 愛蔵版』佐藤真著 凱風社 2009年
ISBN:9784773633139
『ジャーナリズムの条件 4 ジャーナリズムの可能性』野中章弘編
岩波書店 2005年 ISBN:4-00-026400-1 C0336
『反空爆の思想』 吉田敏浩 日本放送出版協会 2006年
ISBN-10:4140910658
『北朝鮮からの脱出者たち』石丸次郎 講談社+α文庫 2006年 ISBN-10: 406281000X
詩学Ⅰ
2単位 (春学期)
名誉教授 古屋 健三
授業科目の内容:
永井荷風が本塾教授に着任し、
「三田文学」を発刊してから100
年がたちます。
荷風は教師として文学者としてどんな活動をし、なにを残したのか。
小泉信三、佐藤春夫、久保田万太郎、堀口大學、水上瀧太郎など荷
風に触発された才能を通して多面的に探っていきます。また森鷗外、
夏目漱石、上田敏など荷風が敬愛する作家との交流を通して、荷風
に受けつがれたものもみていきます。ゾラ、モーパッサンなど荷風
が愛読した外国作家にも話は及ぶでしょう。しかし、この講義は文
学史ではありません。荷風論でもありません。荷風とはいったい何
者か。いま、荷風を読むことにいかなる意味があるのか。われわれ
自身のあり方を問う試みです。
テキスト(教科書):
荷風自身のテキストはもとより、言及する各作家の文章を多数読
むことになると思いますが、とくにひとつの作品を通して検討する
ことはありません。
参考書:
そのつど指示しますが、この講義の実体を掴みかねている方は「三
田文学」(100号,2010年冬季号)を開いてくだされば、凡その察し
はつくはずです。
詩学Ⅱ
2単位 (秋学期)
永井荷風の文学世界
講師 持田 叙子
授業科目の内容:
永井荷風は、小説『濹東綺譚(ぼくとうきだん)』や42年間にわた
る長大な日記『断腸亭日乗』にて著名な、近代を代表する作家です。
そして彼が私たちに身近であるのは、日々生きる楽しさを大切に
する個人主義を先駆的に提案し実践した点だと思います。
庭のガーデニングを行い、花を愛で小鳥を愛し、東京の都会生活
を享受する荷風の作品を通し、個的生活を重要視する現代の私たち
の精神的ルーツを探ります。
また、近代日本文学の基礎的教養を学ぶのも、本講義の目標です。
テキスト(教科書):
『ふらんす物語』 (岩波文庫、798円)
『濹東綺譚』 (岩波文庫、483円)
『荷風随筆集』(上)(岩波文庫、上下のうち上巻のみ 693円)
参考書:
川本 三郎、湯川 説子『図説 永井荷風』
(河出書房新社、1890円)
川本 三郎『荷風と東京』(岩波現代文庫、上下各1050円)
持田 叙子『荷風へ、ようこそ』(慶應義塾大学出版会、2940円)
13
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
新聞や雑誌の論説文を読んで読解力を高める
春学期・秋学期:月3
セット履修
講師 石田 名都子
英語Ⅲ(レベル1)(セ)
英語Ⅳ(レベル1)(セ)
授業科目の内容:
英文を正確に読み取ったりパラグラフ構成を学びながら読解力や
語彙力を高めることがこの授業の目的です。アメリカの高級紙(The
New York Times や The Washington Postなど)、The Japan Timesや雑
誌に掲載された記事を教材として用い、世界情勢なども同時に学び
ます。また、アメリカ史を彩った名演説も教材として用いる予定で
す。補助教材のプリントも適宜使用します。
テキスト(教科書):
English through the News Media (Asahi Press, 2010)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
基礎から学び直す英語
春学期・秋学期:火5
セット履修
教授
宇沢 美子
授業科目の内容:
前期は文法の総復習、後期はやさしい小説テクストを使い、前期
で復習した英文法の知識を確認しながら、読解中心で進めます.前
期は毎回復習のミニテストを課します。後期は、Earnest Hemingway
の短編、“A Clean, Well-lighted Place,” “A Natural History of the Dead,”
“The Light of the World”を精読する予定です。
テキスト(教科書):
Smalzer, William R. with Raymond Murphy. (2009). Grammar in
Use: Intermediate Workbook with Answers. Cambridge UP. ISBN-10:
0521734789 ISBN-13: 978-0521734783
英語Ⅲ(レベル1)(セ)
英語Ⅳ(レベル1)(セ)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
訳読・精読と多読
春学期・秋学期:月4
セット履修
教授
中村 優治
授業科目の内容:
年間を通じ英文法の復習と応用読解力の充実を目標とします。春
学期には特に文法の復習に力をいれながら,基礎読解の授業をおこ
ない,秋学期には,長めのまとまった英文を読みこなしながら応用
力をつけるような授業にしたいと思っています。
テキスト(教科書):
英文法の復習には主にプリント教材を用いますが,読解用として
次のテキストを使用する予定です。
Crystal, D. (2009). The Future of Language. London: Routledge
英語Ⅲ(レベル1)(セ)
英語Ⅳ(レベル1)(セ)
准教授
英国の新聞や雑誌記事を読む
春学期・秋学期:月4
セット履修
高橋 宣也
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
春学期・秋学期:火1
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Sherwood Anderson を読む
春学期・秋学期:月2
セット履修
講師 石田 名都子
授業科目の内容:
この授業では、英国を代表する高級紙(The TimesやThe Guardian)に
掲載されている記事を教材に世界各地の最新情勢に目を向けながら
英語力のさらなる向上をめざします。英文を正確に読み取り内容を
的確に把握するほかに、英語のパラグラフ構成やリーディングスト
ラテジーも同時に学ぶのがこの授業の目的です。補助教材のプリン
トも適宜使用します。
テキスト(教科書):
Reading the World through The Times and The Guardian (Tsurumi
Shoten 2009)
授業科目の内容:
英語の基礎的な文法事項を確認して,確実なところから自信をつ
けていくことを目指します。章ごとに文法の要点と短いエッセイが
まとめられたテキストです。設問もこなしていきます。
テキスト(教科書):
表正幸『大学生のための基本文法項目28』(松柏社)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
吉田 恭子
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語の基礎の確認
春学期・秋学期:金1
セット履修
准教授
授業科目の内容:
この授業は、毎週の短文精読と、読み物多読の二本立てで進行し
ます。短文精読では、毎週の課題、全文和訳や文法構造解読を通し
て、専攻の授業で講読する英文を正確に読みこなせる応用文法力を
身につけることをめざします。一方で自分の興味ある洋書を読むこ
とで、英語を読むことに慣れ親しんでもらいます。
テキスト(教科書):
春学期 薬袋善郎 編著『名文で養う英語精読力』
(研究社、2009)
秋学期 配布教材(keio.jpからダウンロードのこと)
通年 自分で選んだ多読用英語教材(年間3冊程度)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英文法と応用読解
春学期・秋学期:水1
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
佐藤 光重
授業科目の内容:
指定する教科書を用いた音読、読解、リスニング、一部の文章の
暗唱を通して、読解力を鍛える。
予習に際しては、割り当てられた部分をすらすらと読めるよう音
読の練習をし、担当部分については文法・語法に焦点をあてたハン
ドアウトを作成して授業に臨んでもらいたい。自分の担当箇所は他
の学生や教員からの質問になるべく答えられるよう準備すること。
リスニングは、プリントを配布し、穴埋めやディクテーションに
よる練習を行う。英語の音に触れる機会はなるべく多くしたい。
英語の自然な文章を身につけるために、教科書から抜粋する一部
の文章を暗唱する。暗唱といっても段落を丸暗記を要求するわけで
はなく、文法や語法、言い回しの妙を得た部分を選んで覚えればよい。
春学期は第1章から第3章、秋学期は第4章から第6章までを扱
う予定である。
講師 黒崎 真由美
授業科目の内容:
1920 年 代 の ア メ リ カ 文 学 を 代 表 す る 作 家 Sherwood Anderson
(1876-1941)の作品を読みます。英語読解力の養成が目的であるの
はもちろんですが,文学作品の鑑賞をも心がけます。素朴で美しい
口語体で書かれたアメリカ中西部の牧歌的な世界,そして実験的手
法を用いて描かれた人間の複雑な内面心理を読み,味わいたいと思
います。
テキスト(教科書):
Sherwood Anderson, "Death in the Woods" and Other Stories(南雲堂)
その他プリント教材を用います。
14
テキスト(教科書):
Pausch, Randy (2008). The Last Lecture. Hyperion. ISBN:
978-1-4013-0965-7
春学期・秋学期:火3
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:火2
セット履修
講師
佐藤 光重
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英米の短編小説を読む
春学期・秋学期:火2
セット履修
講師
井上 美雪
授業科目の内容:
訳や文法の解説を丁寧に行い、精読をします。文化的背景につい
ては教員が講義します。作品読了後、感想を発表したり,意見を交
換する時間を設ける予定です。
テキスト(教科書):
適宜プリントで配布します。
参考書:
特になし
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
Read and Respond
春学期・秋学期:火3
セット履修
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
新聞をよむ
春学期・秋学期:火3
セット履修
講師
藤原 雅子
授業科目の内容:
英国の高級紙The Guardianと The Timesの記事を教材化した教科書
を用いて、論説文を読む練習をする。テキストは社会・科学・ビジ
ネス・環境の4セクションに分かれ、いずれもきわめて今日的な話
題を扱っている。幅広い話題にふれることで語彙力・表現力を伸ば
したい。授業の目標は
1)文脈に即して語の正確な意味を理解することができる。
2)各パラグラフ、そしてテクスト全体の論理構造を把握すること
ができる。
3)アイロニーやユーモアを用いた表現を理解し、なおかつそれを
具体的な表現におきかえることができる。
テキスト(教科書):
Reading the World through The Times and The Guardian (タイムズ
とガーディアンで読む今日の世界)(鶴見書店)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
白鳥 義博
授業科目の内容:
基礎から応用まで、読解力をもう一度鍛えなおしたい人のための
クラスです。3年生に進めば英語は必修ではないはずですから、多く
の人にとってこの授業は学校で英語を学ぶ最後の機会となるかもし
れません。そこで、以下の5つに力点を置いて、読む力・聴き取る
力の向上を目指します。
(1)語彙力の再確認(似た意味の言葉の正しい使い分け、など)
(2)文法的知識の補強(テキストの精読を通して)
(3)読む(聴く)スピードと正確さの向上(拾い読み等の集中練習
を繰り返す)
(4)背景や常識からのアプローチ(難度の高い発展プリントなどを
使って)
(5)自学自習の準備(先生がいなくても英語学習を独力で続けられ
るように)
専門課程などに進んでから、難しい内容の英文を早く、正確に読
める(あるいは聴き取れる)ようになるためには、基礎レベルの単
語と文法力を確実に固めておく必要があります。また、効率的な読
み取りに慣れておく必要もあります。さらに、読む(聴く)英文の
内容に精通していれば難しい英語も楽に理解できるようになります
から、おもに人文科学に関するベーシックな知識の再確認も積極的
に行います。そのうえで、たとえば辞書などの検索ツールを有効に
使って、
「質問できる英語の先生が身近にいない」という3年時以降
の環境でも独力で問題解決をできるコツを養いたいと思います。
テキスト(教科書):
Jim Knudsen など著 『現代人の思考と心理』 南雲堂 2010年 ISBN:978-4-523-17636-7
授業科目の内容:
短編小説を用いて読解力を養成する。教材には音声・映像資料も
豊富で原書も入手しやすいものを用いる。各学期とも短編2本を中心
に音読、リスニング、文法・語法解説を行う。
音読では割り当てを決めるので、担当部分がなるべく流暢に読め
るよう練習をして授業に臨むこと。担当箇所については文法・語法
上で重要だと思う事柄をハンドアウトに要領よくまとめて提出する
ことが求められる。授業では、担当箇所につき学生や教員の質問に
もなるべく答えられるよう予習しておくこと。
ドラマ化された番組を、作品の導入とまとめに用いる。字幕なし、
英語字幕付き、に分けて視聴したのち、台本の一部をプリントで用
意するので、会話のパート練習にも取り組んでもらいたい。
テキスト(教科書):
Doyle, Arthur Conan (2005). The Sherlock Holmes Mysteries: 22
Stories by Sir Arthur Conan Doyle. Introd. Anne Perry. .Signet Classics.
New American LIbrary-Penguin. ISBN: 0-451-52999-5
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
講師
佐藤 理佳
授業科目の内容:
‘Is Your English Dead or Alive?’
The aim of this course is to help the student enliven his/her English
which has been neatly memorized and stored in his/her brain but has not
had an opportunity to be practised in real life yet. Most of the time, we
will be reading short stories and talking about them in small groups. The
emphasis will be on developing the skill of reading English. There will,
however, be many opportunities to practise and improve other skills,
writing, speaking and listening, by writing essays, solving puzzles or
making a speech in class.
テキスト(教科書):
Photocopies of course materials will be provided by the instructor.
Short stories will include simplified versions of 'Liar!' by Isaac Asimov,
'The Wrong Order' by Elizabeth Taylor and 'Stop Thief' by Dan Jacobson.
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
「元有色人種」を自称する男の物語を読む
春学期・秋学期:火4
セット履修
教授
宇沢 美子
授業科目の内容:
これはアフリカ系アメリカ人作家ジェイムズ・ウェルドン・ジョ
ンソンが混血の青年を語り手に、アメリカの人種問題に大胆に切り
込んだ記念碑的作品です。ジョンソン独特の卓抜な論理と美しい文
章を味わいながら読み進めます。最初はゆっくりですが、徐々にペ
ースをあげていきます。予習は不可欠。授業への積極的な参加を期
待しています。
テキスト(教科書):
Johnson, James Weldon. (1995) The Autobiography of an Ex-Coloured
Man. Hill & Wang Pub. ISBN-10: 0809000326
ISBN-13:
15
語 学 英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
978-0809000326
あるいはhttp://www.gutenberg.org/etext/11012 から各自ダウンロー
ドしても可。
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
代のプライバシー、衛生、個人性、宗教、セクシュアリティについ
ての考え方が見えてきます。
この授業は、このような観点から、清潔と不潔をめぐるヨーロッ
パの歴史をカナダやアメリカの一般読者むけに読みやすいかたちで
概説した本を講読します。それを通じて、語彙、文構造(文法)、パ
ラグラフ、セクションなどの様々なレベルにおいて、総合的に英文
読解力を伸ばすことを目的とします。この目的に資するために、語
彙力あるいは熟語力を延ばす訓練、英文での要約・言い換えなど英
語で書く基本的訓練なども行います。
テキスト(教科書):
Katherine Ashenburg, The Dirt on Clean: An Unsanitized History (New
York: North Point Press, 2008) (originally published as hardcover edition
in 2007 by Alfred A. Knopf) ISBN-13: 978-0-374-53137-9
参考書:
辞書/文法書などは授業中に紹介します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:火4
セット履修
講師
白鳥 義博
授業科目の内容:
基礎から応用まで、読解力をもう一度鍛えなおしたい人のための
クラスです。3年生になると必修の英語はないですから、多くの人に
とってこの授業が最後の「学校英語」となるでしょう。そこで、以
下の5つに力点を置いて、読む力・聴き取る力の向上を目指します。
(1)語彙力の再確認(似た意味の言葉の正しい使い分け、など)
(2)文法的知識の補強(テキストの精読を通して)
(3)読む(聴く)スピードと正確さの向上(拾い読み等の集中練習
を繰り返す)
(4)背景や常識からのアプローチ(難度の高い発展プリントなどを
使って)
(5)自学自習の準備(先生がいなくても英語学習を独力で続けられ
るように)
専門課程などに進んでから、難しい内容の英文を早く、正確に読
める(あるいは聴き取れる)ようになるためには、基礎レベルの単
語と文法力を確実に固めておく必要があります。また、効率的な読
み取りに慣れておく必要もあります。さらに、読む(聴く)英文の
内容に精通していれば難しい英語も楽に理解できるようになります
から、人文・社会・自然科学に関するベーシックな知識を再確認し
ます。そのうえで、たとえば辞書などの検索ツールを有効に使って、
「質問できる英語の先生が身近にいない」という3年時以降の環境で
も独力で問題解決をできるコツを養いたいと思います。
テキスト(教科書):
鶴岡公幸など著 『新TOEFLテスト形式で学ぶ教養英語:リスニ
ン グ & リ ー デ ィ ン グ 演 習 』 松 柏 社 2009 年 ISBN:
978-4-88198-628-8
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
イギリスの歴史と文化を読む
春学期・秋学期:水1
セット履修
講師 松原 美智子
授業科目の内容:
This is an intermediate reading course. By reading articles from a
variety of genres on topics of interest today, such as gender differences in
language use, students will learn to develop critical thinking skills and
language proficiency.
テキスト(教科書):
Laurie Barton and Carolyn Dupaquier Sardinas. North Star : Reading
and Writing (Level 3). 3rd Edition. Longman
参考書:
Students are advised to have an English-English dictionary, such as the
Oxford Advanced Learner's Dictionary.
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
助教
高津 昌宏
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
英字新聞を読む
春学期・秋学期:水1
セット履修
講師 小林 亜紀子
授業科目の内容:
この授業では、英字新聞を題材として、英文読解力の向上を目指
します。これまでに身に付けた文法力や語彙力を土台として、幅広
い話題の記事や論説文を読んでいきます。新聞の英語は、基本的に
多くの人に読まれることを前提に書かれていますので、優れたリー
ディングの教材と言えます。しかし、慣れないうちは、同語の反復
を避けるための英語表現のバリエーションをきちんと見抜く、文脈
での単語の意味を的確に捉える、といったことが案外難しいようで
す。また、修飾句や従属節を連ね、ひとつひとつのセンテンスが長
い傾向のある英文をきちんと読むためには、文法の知識も活用する
必要があります。授業では、基本的に英文を精読します。そして文
章の意味をおおまかにつかむことはできても細部はよくわからなか
った、という悩みを解決できるような読み方のコツを学んでいきた
いと思います。語彙増強にも取り組みながら、最終的には速読で英
文の論旨を正確に理解できるような力を身につけることを目標とし
ます。
テキストには、イギリスを代表する二紙The TimesとThe Guardian
からの論説を中心に、薬物依存、ファッション業界における人種差
別、空の旅と環境問題など、幅広い話題の英文が収録されています。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
清潔と不潔からみたヨーロッパの歴史
春学期・秋学期:火5
セット履修
講師
授業科目の内容:
Antonia Fraser 作の“The Six Wives of Henry Ⅷ”(1992)を読む。著
者のFraser は伝記作家としてのみならず,推理小説の作家としても
知られ,本書もフェミニズム的な新たな視点から書かれた歴史書で
あるばかりか,エクサイティングな娯楽読み物になっている。ヘン
リー八世が最初の王妃キャサリン・オブ・アラゴン(Catherine of
Aragon)と離縁し,アン・ブーリン(Anne Boleyn)と再婚するために,
離婚を認めない教皇と対立し,自ら英国国教会を設立してその首長
になったことは,高校の世界史で習ったところだろうが,その後に
迎えた妃たちについてはあまり知らない人も多いのではないか。本
年度は,第四王妃としてクレーフェ公国から迎えられたアンナ・フ
ォン・クレーフェ(Anna of Cleves)の妻の座を,その半年後に奪うこ
とになるキャサリン・ハワード(Katherine Howard)について書かれた
箇所を読んでいき,イギリスの歴史と文化の一端を学ぶことにしよ
う。
テキスト(教科書):
Antonia Fraser, The Six Wives of Henry Ⅷ (Phoenix)
参考書:
・渡辺みどり『英国王室物語―ヘンリー八世と六人の妃』
(講談社)
・ダイクストラ好子『王妃の闘い―ヘンリー八世と六人の妻たち』
(未知谷)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Readings on Contemporary Topics
春学期・秋学期:火4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
赤江 雄一
授業科目の内容:
紀元一世紀のローマ人にとって清潔であるとは、さまざまな温度
の公衆風呂に2時間つかり、隅々まで垢を落とし、最後に油を塗るこ
とでした。17世紀のフランス貴族にとっては、一日一回シャツを換
え、自分と周りの人たちの「香り」をうちけすために香水を振りか
けることであって、けっして自らを水にひたすことはありませんで
した。可能なら毎日風呂に入るべきという考えは、北アメリカでは
20世紀の初めにはじめて広まります。ある社会や時代におけるこう
した清潔さと不潔さの感覚をさぐっていくと、それぞれの社会や時
16
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
授業で扱うテキストには、この本の第11章と第12章が収録されて
います。これらの章では、ドイツ人、イギリス人、フランス人、日
本人、アラブ人を具体例として、コミュニケーションにおいて距離
が持つ意味、文化による空間認識の違いなどが、アメリカ人との比
較の観点から、興味深く論じられています。授業では、語学的な説
明を適宜加えながら、テキストを精読します。難易度の高いアカデ
ミックな英文を、文脈での意味を正確に捉えながら読むことのでき
る力の養成に重点を置きます。語彙を増やすことも課題となります。
この本でホールが述べていることを自分自身の問題としてひきつけ
て、考えながら読むことで、私達が異なる言語文化的背景を持つ人
々と実りあるコミュニケーションを持つためにはどのようなことが
必要かについて理解を深めていきます。
テキスト(教科書):
Edward T. Hall, The Hidden Dimension(松柏社)
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
<人種を考える>の精読
春学期・秋学期:水2
セット履修
<トラの一族>の精読
春学期・秋学期:水3
セット履修
准教授
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
アイルランド妖精伝承に関するモノグラフを読む
春学期・秋学期:水2
セット履修
准教授
異文化理解を考える
春学期・秋学期:水2
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Focus on Meaning
春学期・秋学期:水3
セット履修
辺見 葉子
講師
小泉 有加
授業科目の内容:
この授業では、わからない単語が多少あっても内容を全体的に把握
することを目的にリーディングを行います。従って授業は、訳読に
よる内容の確認ではなく、要約の口頭発表、テキストの内容を発展
させたグループワークなどが中心となります。
授業の前半は、教科書を使い、語彙の強化や要約の練習を中心に進
めます。授業の後半は、多様なジャンルのテキストを扱い、内容を
応用・発展させる様々なタスクを行います。音声・映像教材もほぼ
毎回使用します。
テキスト(教科書):
1.Sarosy, Peg. (2007). Lecture Ready 1. Oxford University Press.
ISBN: 978-0-19-430965-3
2.プリント教材
授業科目の内容:
19世紀アイルランドで起きた「ブリジット・クリアリー焼殺事件」
という、妖精伝承が絡む殺人事件を、
「ポスト・コロニアリズム」の
視点から読み解いた研究論文を読みます。事件の背後にある、当時
のアイルランドが置かれていた政治・文化的な背景、口承による妖
精伝承の意味などについての理解を深めるために、関連する文献も
併せて読みます。
テキスト(教科書):
Keio.jpから各自でダウンロード・プリントアウトして下さい。
参考書:
授業中に必要に応じて紹介します。
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
足立 健次
授業科目の内容:
カラハリ砂漠を中心に南アフリカで調査研究を行っている、アメ
リカの人類学者の文章を精読します。野生動物に対する彼女の鋭敏
な観察眼は、犬や猫などの身近な動物にも向けられています。本書
ではネコ科の動物たちが自然界を覗き込む窓として設定されており、
これを通して読者は単にネコのみならず、自然界に関する理解をも
深めることができるのではないかと思います。
テキスト(教科書):
Elizabeth Marshall Thomas, The Tribe of Tiger (英宝社)
足立 健次
授業科目の内容:
著者はアメリカの高名な文化人類学者ですが、ここに取り上げた
テキストは専門的な内容のものではなく、一般向けに書かれた啓蒙
書です。決して易しい英文とはいえませんが、これを丹念に読むこ
とで人種問題について考えるための契機になればと思います。
テキスト(教科書):
Ashley Montagu, What We Know About “Race” (鶴見書店)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
准教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
リーディング・リスニング
春学期・秋学期:水4
セット履修
講師 小林 亜紀子
授業科目の内容:
「ことば通じて意味通じず」というように、異なる言語文化的背
景を持つ人々のコミュニケーションでは、互いにことばが通じてい
ても、コミュニケーションがどこかうまくいかないと感じたり、誤
解や摩擦が生じてしまったりすることがあります。これはなぜなの
か。このような問題意識を出発点として、この授業では、アメリカ
のすぐれた文化人類学者エドワード・T・ホールの著書The Hidden
Dimensionを読みます。この本の中でホールは、人類学、社会学、言
語学、動物学、心理学などきわめて学際的なアプローチにより、異
文化に属する人々がいかに異質の「感覚世界」に住み、異なる文化
の型のスクリーンを通じて外界を捉えているか、そしてそれがどの
ように異なる文化を持つ人同士のコミュニケーションに問題を生じ
させうるかを、広く深く論じています。
講師
中川 千帆
授業科目の内容:
リーディングでは、自己表現、異国文化、人間性の探求など、興
味深いテーマのテキストを読み、さまざまな演習問題を通して、辞
書を使わずにある程度の長さの英文を読みこなせる力を養っていく。
リスニングでは、TOEICの聴解問題を毎回少しずつ解いていく。
実践的なリスニング力を高めるとともに、本番の試験にむけて、問
題形式に慣れていくことを目的とする。
テキスト(教科書):
Pacheco, Beth M./ Gregg, Joan Young. et al. The Powerful Reader:
High-Intermediate. MacMillan, 2006. ISBN: 978-4-7773-6044-4 (2,100
円)
17
語 学 海外の話題が中心となりますので、日本との比較の視点にも立ちな
がら、現代の世界での出来事に目を向けるよい機会となることを期
待しています。背景知識が必要になる場合には、適宜、関連した英
文資料や英語ニュースの映像なども活用しながら、無理なく読解に
取り組めるようにしたいと考えています。尚、夏季休暇期間には各
自、興味や関心にあったテーマを一つ選び、それに関連した複数の
英文資料を主体的に読み進め、考察を行うことを課題とします。そ
れぞれがどのようなテーマに関心を持ち、考察を行ったのかは、後
期の最初の授業で発表してもらいます。海外のメディアから発信さ
れる情報に英語で直接触れ、日本のメディアではなかなか報じられ
ないような新たな知識を得たり、日本とは異なる視点に驚いたり、
といった受講者それぞれの経験をクラスで共有する機会としたいと
考えています。
テキスト(教科書):
Reading the World through The Times and The Guardian (音羽書房鶴
見書店、2009)
Kimura, Tetsuo, et al. 5-Minute Quizzes for the TOEIC Test: Listening
3. MacMillan, 2008. ISBN: 978-4-7773-6258-5 (1,050円)
参考書:
辞書は必ず持ってくること。
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
英文読解力の向上を目指す
春学期・秋学期:木2
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Reading Fairy Tales
春学期・秋学期:水4
セット履修
講師
小泉 有加
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
リーディング・リスニング
春学期・秋学期:水5
セット履修
講師
中川 千帆
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
授業科目の内容:
リーディングでは、ジョゼフ・ピアースによるSmall is Still
Beautiful (2006) からの抜粋を精読していく。経済学を主題にした本
テキストを丁寧に読み進めていくことで、構文、語彙の確認をして
いくとともに、上級レベルの英文テキストの内容を深く理解する英
語力の習得を目標とする。
リスニングでは、TOEICの聴解問題を毎回少しずつ解いていく。
実践的なリスニング力を高めるとともに、本番の試験に向けて、問
題形式に慣れていくことを目的とする。
テキスト(教科書):
Pearce, Joseph. Small is Still Beautiful. Notani, Kenji, ed. 英宝社,
2010. ISBN: 978-4-269-19021-4 (1,800円+税)
Kimura, Tetsuo, et al. 5-Minute Quizzes for the TOEIC Test: Listening
3. MacMillan, 2008. ISBN: 978-4-7773-6258-5 (1,050円)
参考書:
辞書は必ず持ってくること。
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
論説文を読む
春学期・秋学期:木1
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ジェンダーを考えるための英語
春学期・秋学期:木3
セット履修
講師 波戸岡 景太
授業科目の内容:
自分とはなにか,自分らしさとはなにか。こうした,いわゆる「ア
イデンティティ」というものを考える上で,言葉はとても大切な役
割を果たします。この授業では,フェミニズム,ゲイ/レズビアン・
スタディーズ,そしてクイア理論など,性と社会をめぐる思想とそ
の言葉たちを,英語の読解力やプレゼンテーション技術を養うこと
を目的としながら考えていきます。
テキスト(教科書):
毎回,さまざまな文献をプリント形式で配布します。
参考書:
『クローゼットの認識論:セクシュアリティの20世紀』イヴ・コ
ゾフスキー・セジウィック著(外岡尚美訳)青土社 1999年 ISBN:
4-7917-5722-X
『パブリック・セックス:挑発するラディカルな性』パット・カ
リフィア著(東玲子訳)青土社 1998年 ISBN:4-7917-5650-9
『どうにもとまらない歌謡曲:七〇年代のジェンダー』舌津智之
著 2002年 晶文社 ISBN:4-7949-6548-6 1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
有賀 明子
授業科目の内容:
書き下ろしではない英文を読み、各種の問題を解きながら読むた
めのスキルと語彙を身につけると同時に、課外で英文多読を行うこ
とによって読解力の向上を目指すことがこの授業の目的である。
毎授業時に前回の既習事項についての小テストを行った後、テキ
ストを2週間に1ユニットの割合で進め、拾い読み、探し読み、文脈
に基づく推測といった文章レベルのスキルと語源・同義語といった
単語レベルのスキルのほか批判読みのスキルを学ぶ。授業では設問
の答え合わせと解説をするほか、本文を正しく理解できているか発
音、語彙、構文、論理、背景文化などに注意しながら確認する。ま
た、春学期にはグループによる共同学習を予定している。テキスト
の話題はエネルギー問題、就活の秘訣、遺伝子組換食品、音楽など
多岐の分野にわたる興味深いものばかりである。
課外での多読は年間最低5冊を目標とし、簡単なブックリポートを
提出する。各自のペースで進めてもらうが、授業中に詳しく指示する。
またテキスト以外にも、季節の行事、あるいは注目に値する出来
事に関する英文記事を授業の一部を利用して読むほか、必要に応じ
て、音声・映像も教材として使用する。
テキスト(教科書):
Neil J. Anderson, Active Skills for Reading: Book 4 (second edition),
Thomson Heinle, 2008年、2982円
授業科目の内容:
この授業では、古くから語り継がれているものから現代の作品ま
で、様々なFairy Talesを読みます。また、Fairy Talesに関する文学や
社会学の文献などもあわせて扱います。音声・映像教材も使用して
いく予定です。
また各授業の最初には、教科書を用い、語彙強化のための演習を
行います。
テキスト(教科書):
1.Beglar, David. (2009). Contemporary Topics 3. Pearson Education.
ISBN: 978-0-13-234523-1
2.プリント教材
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
講師
坂本 光
授業科目の内容:
比較的短めの論説文を,その論理的構成にも目を配りながら読み
取る訓練を行う。使用テキストは,雑誌記事,新聞記事,書籍から
の抜粋が中心。基本的には読解の授業だが,必要に応じて文法や語
彙の点検・復習も行う予定。
テキスト(教科書):
プリントを配付する。
参考書:
文法書,辞典類などについて,必要に応じて初回講義時に紹介す
る。必ずしも手持ちのものを買い直す必要はない。
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
イヌと英語:コンパニオン・スピーシーズとは何か
春学期・秋学期:木4
セット履修
講師 波戸岡 景太
授業科目の内容:
コンパニオン・スピーシーズ。それは、ヒトと寄り添い生きる、
ヒト以外の種(スピーシーズ)のこと。あなたの人生に参加するイ
ヌやネコをはじめとする様々な動物たち。平たく言えば「ペット」
となる彼らのことを、ちょっとだけ立ち止まって、
「自分たちと共生
する他種」として捉え直してみよう。
この授業では,理系と文系を横断する思想家ダナ・ハラウェイの
The Companion Species Manifesto: Dogs, People, and Significant
Otherness (2003)を核として、主にイヌとの関わりのなかから生まれ
てくる物語と思想を読解していきます。
18
テキスト(教科書):
毎回プリントを配付します。
参考書:
Garber, Marjorie. (1997). Dog Love. A Touchstone Book. ISBN:
0-684-83552-5.
Haraway, Donna. (2003).The Companion Species Manifesto: Dogs,
People, and Significant Otherness. Prickly Paradigm.ISBN-10:
0971757585.
<絵画の見方>の精読
春学期・秋学期:金3
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
授業科目の内容:
この授業では,今までに習得した文法・語彙の知識を再確認しな
がら英文を正確に読むことができるようになることを目標とします。
また,1973 年に出版されて以来,言語学の入門書として読まれ続
けている鈴木孝夫著『ことばと文化』の英文版をテキストに使用し,
言語と文化の関係についても考えます。授業は主に精読をしてもら
いながら進めますが,内容に関する自らの見解や,原文と英文との
比較考察なども同時に発表してもらうことにより,単なる和訳作業
ではない,内容をしっかり把握した上での読解力の養成を目指しま
す。
テキスト(教科書):
鈴 木 孝 夫 著 , Akira Miura 訳 , Words in Context: A Japanese
Perspective in Language and Culture(講談社)
参考書:
鈴木孝夫著『ことばと文化』(岩波新書)
小路 邦子
中世は愉快だ
春学期・秋学期:金2
セット履修
講師 千代田 友久
授業科目の内容:
この授業では,Lafcadio Hearn の作品を主に読みます。予習をしっ
かりした上で説明をよく聴き読解力を高めてほしいと思います。
また,授業中に英英辞典を用います。この授業では特に単語や熟
語の意味を正確に把握し,こまかいニュアンス等に注意することで,
読解能力を伸ばすことを心がけたいと思います。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY(第7 版)
※略してOALD
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
講師
勝村 仁子
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:土2
セット履修
授業科目の内容:
15 世紀のフィレンツェ。ジュリアーノ・デ・メディチの暗殺が街
を揺るがす。マドンナ・リサをも。10 年語にジュリアーノの甥で同
じ名の彼女の恋人が悲惨な死を遂げると,リサは不義の愛と裏切り
と秘密の不吉な網を解きほぐすべく勇気を振り絞る。
本年度は、第2部から読んでいく。
事実とフィクションが多層をなしてひねりをきかせたモナ・リザ
の語る物語を通して,多読を試みたい。
テキスト(教科書):
Jeanne Kalogridis. I, Mona Lisa. (New York : St. Marin’s Griffin, 2006)
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
講師
授業科目の内容:
通訳の訓練を取り入れたリーディングによって,総合的な読解力
をつけることを目的とする。ただし,通訳養成を目的とした授業で
はない。
テキスト(教科書):
科学,医療,歴史,音楽,美術,時事問題(政治/経済/法律)
など幅広い内容のものを学術論文,LSAT(米国ロースクール適正試
験)問題集,専門書,新聞・雑誌記事などから抜粋したプリント教
材を用いる予定であるが,最終的なテキストの決定については,履
修した学生の専攻等を考慮する。
参考書:
必要に応じて授業内に紹介する。
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
リーディング
春学期・秋学期:金4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ペーパーバックを読もう
春学期・秋学期:金1
セット履修
足立 健次
授業科目の内容:
とかく美術作品は,それについての専門的な知識や深い素養がな
ければ鑑賞できないものと思われがちである。これとは反対の立場
から,多くの実例を挙げて比較しながら,私たち門外漢を絵画の世
界へと誘ってくれる文章を精読します。
テキスト(教科書):
Susan Woodford, Looking at Pictures (松柏社)
『ことばと文化』を英文で読む(精読による読解力の養成)
春学期・秋学期:木5
セット履修
講師 谷 みゆき
英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
准教授
小路 邦子
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
アメリカ環境文学の古典を読み,考える
春学期・秋学期:月1
セット履修
授業科目の内容:
14世紀英国の詩人 Geoffrey Chaucer の最後の大作 The Canterbury
Tales をやさしく現代語で語り直したものを詳しく読んでいく。社会
のあらゆる階層の人々が交々に語る物語を通して、人の様々な姿と
語りの面白さを味わいたい。
テキスト(教科書):
Chaucer, Geoffrey. The Canterbury Tales. Retold by Geraldine
McGaughrean. Puffin Classics. 1996. ISBN:1-14-038053-1
参考書:
チョーサー、桝井迪夫訳『完訳 カンタベリー物語』(上)(中)
(下)(岩波文庫)1973年、改版1995年
講師 黒崎 真由美
授業科目の内容:
ア メ リ カ の 生 物 遺 伝 学 者 Rachel Carson (1907-64) の 主 著 Silent
Spring(1962)を読みます。この作品は昨今頻繁に議論されるようにな
った環境問題を最も早い時期に論じたものです。精読することによ
って英語読解力を養成することが第一の目的です。それと同時に,
エコロジーや地球環境保護の問題を考え,各自に英語でミニ・プレゼ
ンテーションをしてもらうことで英語での発信能力養成を目指しま
す。
テキスト(教科書):
Rachel Carson, Silent Spring Vol. Ⅰ(英宝社)
19
語 学 英語Ⅲ(レベル2)(セ)
英語Ⅳ(レベル2)(セ)
英語Ⅲ(レベル2)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル2)(セ) 1単位 (秋学期)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
テキスト(教科書):
適宜プリントで配布します。
参考書:
特になし
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Reading Skills Development
春学期・秋学期:月2
セット履修
講師 ラトリッジ, エラ
英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
Through reading newspaper articles, essays, stories and poems, students
will build their vocabulary and reading skills such as skimming, scanning,
visualization, inference and prediction. About one-third of classtime will
be spent on pleasure-reading to build fluency. There will also be group
discussions of reading content.
テキスト(教科書):
handouts
参考書:
Dictionaries you normally use
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
‘What did You Think about the Story?’
春学期・秋学期:火2
セット履修
佐藤 理佳
授業科目の内容:
The aim of this course is to give the student an opportunity to express
his/her opinions and to listen to what fellow students have to say. We
shall try to achieve this aim through group discussion using some short
stories from the textbook. Most of the time, we will be talking about the
chosen story in small groups, starting with asking each other, ‘What did
you think about the story?’This will thus necessitate careful preparation,
reading each story thoroughly and thinking about what to say in class,
before each class.
From time to time, we will use handouts provided by the instructor. The
materials include poems, word games and exercises to expand our
vocabulary.
テキスト(教科書):
Clare West, ed., From the Cradle to the Grave (Oxford University
Press, 1993)
Additional materials will be provided by the instructor.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Reading Skills Development
春学期・秋学期:月4
セット履修
講師
講師 ラトリッジ, エラ
授業科目の内容:
Through reading newspaper articles, essays, stories and poems, students
will build their vocabulary and reading skills such as skimming, scanning,
visualization, inference and prediction. About one-third of classtime will
be spent on pleasure-reading to build fluency. There will also be group
discussions of reading content.
テキスト(教科書):
handouts
参考書:
Dictionaries you normally use
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
Film Festival
春学期・秋学期:火3
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 ハスケル, デル R
授業科目の内容:
Wilkie Collins (1824-89) の中編小説、Miss or Mrs? (1871) を講読し
ます。
1860年代、イギリスでは Sensation Novels と呼ばれるミステリ小説が
大流行しましたが、『白衣の女』(1860)『月長石』(1868)で有名な
Collins はこのジャンルを代表する作家で、この2作以外にも数多く
の傑作を残しています。この授業では、サスペンスあふれる中篇、
Miss or Mrs という作品を講読し、原文で小説を読むおもしろさを体
得してもらいたいと考えています。
テキスト(教科書):
Willkie Collins (Norman Page, Toru Sasaki eds), Miss or Mrs?, The
Haunted Hotel, The Guilty River (Oxford World's Classics, 2008).
ISBN: 978-0-19-953818-8
参考書:
その都度指示します。
授業科目の内容:
This course will focus on social and political issues presented in
English language movies. Class activities will include watching movie
scenes, identifying setting, plot, characters, and themes, discussing
relevant social and political issues, and reading movie reviews. This
course will also enable students to develop skills for oral audiovisual
presentations using English language movie scenes. Presentation skills
activities will include data collection, note taking, worksheet design,
selecting movie scenes, and improving speaking and listening skills.
Student presentations each semester will involve internet research,
worksheet preparation, selecting movie scenes, presenting information
and opinions, speaking naturally using brief notes, and responding to
questions and opinions from other students.
テキスト(教科書):
All material used in this course will be provided by the course
instructor. Material will include DVD movie scenes, movie reviews, and
worksheets with comprehension and discussion activities.
参考書:
Website references will include <www.allmovie.com> and
<www.reelviews.net>
Other references will be advised during the course. 英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
イギリス小説講読
春学期・秋学期:月5
セット履修
英米の短編小説を読む
春学期・秋学期:火1
セット履修
講師
三馬 志伸
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Sharing Thoughts on Contemporary Topics
春学期・秋学期:火3
セット履修
井上 美雪
講師 松原 美智子
授業科目の内容:
This is a high-intermediate course with special emphasis on listening
and speaking. Audio materials on a variety of contemporary topics, such
as the aging of the human population and the place of technology in our
life, will be used to develop critical thinking skills and language
proficiency.
授業科目の内容:
自宅学習である程度の分量を読むことを目的とします。授業中は、
重要な箇所について訳・文法を確認の上精読していきます。作家・
文化的背景については、担当の学生に調べてきてもらいます。作品
読了後は、感想を発表したり,意見を交換する時間を設ける予定で
す。
20
テキスト(教科書):
Tess Ferree and Kim Sanabria. North Star : Listening and Speaking.
(Level 4). 3rd Edition. Longman.
参考書:
Students are advised to have an English-English dictionary, such as the
Oxford Advanced Learner's Dictionary.
現代小説を読む
春学期・秋学期:火4
セット履修
講師 ハスケル, デル R
授業科目の内容:
The focus of this course will be popular music from the 1960s to the
2000s, including rock, folk, pop, rap and reggae. We will be listening to
the music of many composers, and studying social, political and cultural
themes expressed in their songs. Class activities will include listening,
video viewing, lyrics analysis, discussion, and presenting information and
opinions in English. Homework assignments will include background reading about songs and musicians, internet research, and completion of
worksheet tasks,
We will also be developing presentation skills, including data
collection, note taking, worksheet design, and speaking using brief notes.
Student presentations each semester will involve working with partners in
song selection, data collection, worksheet preparation, presenting
information and opinions in English, and responding to questions from
other students.
テキスト(教科書):
Herman Bartelen, The Story of Popular Music, Macmillan Language
House, 2007.
Other course material will be provided by the course instructor, including
song worksheets with reading comprehension, vocabulary explanation,
lyrics analysis, and discussion activities.
参考書:
Website references will include <www.allmusic.com> and
<en.wikipedia.org>
Other references will be advised during the course.
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)
20 世紀イギリスの名作を読む
春学期・秋学期:水2
セット履修
助教
講師
高津 昌宏
授業科目の内容:
本年度はFord Madox Ford の“The Fifth Queen” 三部作の第二巻
‘Privy Seal’ を読む。Modernism 文学の旗手 Ford Madox Ford も書き手
としての出発点は伝統的な「物語」にあった。“The Brown Owl”や
“The Queen Who Flew”などの fairy tale とともに手がけたHistorical
Romance “The Fifth Queen” 三部作は,ヘンリー八世の五番目の王妃
となるKatharine Howard が宮廷との関わりをもつに至った経緯から
始まり、若くして処刑されるまでを取り扱った壮麗な歴史絵巻とな
っている。この第二巻はプロテスタント寄りの政策をとる時の権力
者、王璽尚書 Thomas Cromwell と、旧教の理念を掲げてそれに対抗
する第五王妃 Katherine Howard の権力闘争をめぐって展開する,三
部作の中核部分と言っても過言ではない。
小説家 Graham Greene はこの三部作を,Ford の後の作品“The Good
Soldier”と“Parade’s End”とともに,時の腐食作用に耐えうる傑作だと
言って称賛している。チューダー朝風の若干古風な英語で書かれて
いるが,物語自体は難解というわけではないので,広く英国の歴史
や文化に関心のある学生の受講を歓迎する。
テキスト(教科書):
Ford Madox Ford, The Fifth Queen (General Books)
なお,上記テキストが入手困難な場合には,該当部分をプリント
して配布するが,"Privy Seal" のe-text はインターネットで Project
Gutenberg からダウンロードすることもできるので,利用されたい。
参考書:
・グレアム・グリーン全集21『神・人・悪魔 八十のエッセイ』前
川祐一訳(早川書房)
・Ford Madox Ford, England and the English (Carcanet Press)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
食べ物からみた人類の歴史
春学期・秋学期:火4
セット履修
藤原 雅子
授業科目の内容:
2008年ブッカー賞最終候補作の一つ、The Clothes on Their Backsを
通読する。ロンドン生まれのハンガリー移民の娘が語るこの物語は、
ファッションをモチーフとしながら歴史と記憶をめぐる問題、個人
のアイデンティティの問題を鋭く突きつける。授業の目標は
1)未知の語彙や入り組んだ語りの構造に惑わされず、筋を追うこ
とができる。
2)文脈に即して言葉の正確な意味を理解することができる。
3)具体的な言葉遣いや描写に込められた感情表現を汲み取ること
ができる。
4)読み取った内容を英語で表現することができる。
テキスト(教科書):
Linda Grant, The Clothes on Their Backs
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Theme Music
春学期・秋学期:火4
セット履修
講師
赤江 雄一
授業科目の内容:
人類の歴史をつうじて、食べ物は、社会的変化、政治組織、地政
学的競争、産業の発達、軍事的紛争、経済的拡大の触媒として、文
明に巨大な影響をおよぼしてきました。この授業では、食べ物と関
連しておこったさまざまな変化が、世界のあちこちの社会のありか
たに、どのように影響をあたえてきたのかを、欧米の一般読者むけ
に読みやすいかたちで概説した啓蒙的歴史書を講読します。講読を
通じて、この授業は、語彙、文構造(文法)、パラグラフ、セクショ
ンなどの様々なレベルにおいて、総合的に英文読解力を伸ばすこと
を目的とします。この目的に資するために、語彙力あるいは熟語力
を延ばす訓練、英文での要約・言い換えなど英語で書く基本的訓練
なども行います。
テキスト(教科書):
Tom Standage, A Edible History of Humanity (New York: Walker &
Company, 2009) ISBN-13: 978-0-8027-1588-3
参考書:
辞書/文法書などは授業中に紹介します。
英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)
マルコムXの自伝を読む
春学期・秋学期:水3
セット履修
教授
宇沢 美子
授業科目の内容:
圧倒的に不利な条件を一方的に押し付ける社会に対して、アフリ
カ系アメリカ人の戦闘家マルコムXはどう戦ったのか。その主張と
活動の軌跡が満載されている彼の自伝を読みます。
総合的な英語の読解力向上を目指しています。必要に応じて文法
的な説明など加え、作家の視点と英語表現についての理解を深めて
行きます。
テキスト(教科書):
Malcolm X. (2007). Autobiography of Malcolm X. Penguin. ISBN-10:
0141032723 ISBN-13: 978-0141032726
21
語 学 英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)
同じ作品であれば、必ずしもこのペンギン版でなくてもかまいま
せん。
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
※ 各自、書店で購入しておくこと。最初の作品のみ、プリントを配
布する。
参考書:
文法書,辞典類などについて,必要に応じて初回講義時に紹介す
る。必ずしも手持ちのものを買い直す必要はない。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英文読解
春学期・秋学期:水5
セット履修
講師
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
佐藤 達郎
[春] The World Today
[秋] The World Today
春学期・秋学期:木3
セット履修
授業科目の内容:
Bertrand Russell, The Conquest of Happiness を精読し,英文読解力の
向上を図るとともに,より高度な英語表現の修得をめざします。
このテキストは,日常の題材をとりあげながら,幸福の追求に関
して考察する哲学的エッセイです。
テキスト(教科書):
Bertrand Russell, The Conquest of Happiness
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
講師
有賀 明子
授業科目の内容:
書き下ろしではない英文を読み、各種の問題を解きながら読むた
めのスキルと語彙を身につけると同時に、課外で英文多読を行うこ
とによって読解力の向上を目指すことがこの授業の目的である。
毎授業時に前回の既習事項についての小テストを行った後、テキ
ストを2週間に1章の割合で進め、拾い読み、探し読み、文脈に基づ
く推測といった文章レベルのスキルと語源・同義語といった単語レ
ベルのスキルのほか批判読みのスキルを学ぶ。授業では設問の答え
合わせと解説をするほか、本文を正しく理解できているか発音、語
彙、構文、論理、背景文化などに注意しながら確認する。また、春
学期にはグループによる共同学習を予定している。テキストの話題
は歴史、心理、芸術、科学など多岐の分野にわたる興味深いものば
かりである。(エドガー・アラン・ポーの短編、タージマハール、遺
伝子検査、記憶の心理学的分析、ベトナム戦争記など)
課外での多読は年間最低5冊を目標とし、簡単なブックリポートを
提出する。各自のペースで進めてもらうが、授業中に詳しく指示する。
またテキスト以外にも、季節の行事、あるいは注目に値する出来
事が起きた場合は英文記事を授業の一部を利用して読むほか、必要
に応じて、音声・映像も教材として使用する。
テキスト(教科書):
Brenda Wegmann & Miki Knezevic, Mosaic 2 Reading Student Book
with Audio CD (Silver Edition), McGraw-Hill, 2007年, 2940円
参考書:
きちんと予習した上で授業に臨むことが受講上の必要最低条件で
す。
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英米の短編小説を読む
春学期・秋学期:木2
セット履修
(秋学期)
授業科目の内容:
This course will focus on thinking about the world in which we live
today. We will be reading articles from newspapers, magazines and
books. Students will be expected to think about the issues raised by these
articles and discuss them in class. We will be covering topics such as
globalization, deforestation, food shortage, health care, etc.
The aim of this course is to expose the students to various kinds of
writings, and to provide a platform where they can use their
communicative skills to engage in discussion. It is also intended so that
students will be given an opportunity to think critically about their
environment.
テキスト(教科書):
Cutler, David M. (2004) Your Money or Your Life 1st ed. Oxford
University Press. ISBN-13 978-0-19-516042-0
Oliver, Adam. (2005) "The English National Health Service:
1979-2005" in Health Economics 14
Stiglitz, Joseph. (2006) Making Globalization Work. Penguin Books.
ISBN: 978-0-141-02496-7
参考書:
Oxford English Dictionary.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
講師 鈴木 理恵子
(春学期)
授業科目の内容:
This course will focus on thinking about the world in which we live
today. We will be reading articles from newspapers, magazines and
books. Students will be expected to think about the issues raised by these
articles and discuss them in class. We will be covering topics such as
globalization, deforestation, food shortage, health care, etc.
The aim of this course is to expose the students to various kinds of
writings, and to provide a platform where they can use their
communicative skills to engage in discussion. It is also intended so that
students will be given an opportunity to think critically about their
environment.
テキスト(教科書):
Article excerpts will be provided during class.
参考書:
Oxford English Dictionary.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
多様な分野の英文を読む
春学期・秋学期:木1
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
坂本 光
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
言語について考える(読解力・プレゼンテーション能力養成)
春学期・秋学期:木4
セット履修
講師 谷 みゆき
授業科目の内容:
英語で書かれた文章にも色々あるが,中でも日常使われる言葉を
用い,言葉のポテンシャルを最大限まで駆使してみせるのが小説だ
ろう。この授業では短編小説を取り上げ,思い切り時間を掛けて精
読し,また別の機会にはスピードを上げて読み進める。文学の授業
ではないので,鑑賞のようなことは行わない。小説を読み慣れてい
る人も,そうでない人も歓迎する。テキストに指定した短編集から,
まず D. H. Lawrence の “The Rocking-Horse Winner” を読む。それ以降
については,同テキストから履修者と相談の上で選んでゆく予定で
ある。
テキスト(教科書):
V. S. Pritchett, ed. The Oxford Book of Short Stories (Oxford : Oxford
UP, 2001)
授業科目の内容:
この授業では,英語の文献を読み,その内容をクラス内で発表す
ることによって,正確な英文読解力と効果的なプレゼンテーション
能力の両方を養成することを目的とします。
なお,プレゼンテーションの際には,批判的な視点で文献を読ん
だ上で自らの見解を提示することが要求され,単なる内容把握にと
どまらない総合的な英語力を身につけるためのトレーニングを行な
います。
また,言語について広く持たれている様々な考えを検証したテキ
ストを使用し,
「言語に優劣はあるのか?」,
「本当に女性は男性より
もよくしゃべるのか?」など,言語を取り巻く諸問題について考え
ます。
22
テキスト(教科書):
Laurie Bauer & Peter Trudgill eds., Language Myths (Penguin Books)
参考書:
授業中に適宜紹介します。
「浅間神社と富士山信仰」をめぐって
春学期・秋学期:金5
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Literary Analysis
春学期・秋学期:木5
セット履修
講師 ルイス, エイミー R
准教授
春学期・秋学期:土3
セット履修
THE WORLD AND US
春学期・秋学期:金2
セット履修
講師 千代田 友久
授業科目の内容:
この授業では,W. S. Maugham の作品を主に読みます。少し難し
いかもしれませんが,予習をしっかりした上で説明をよく聴き高度
な読解力を身につけてほしいと思います。
また,作品の中から発信能力を養う上で役立ちそうな英文を選び
できるだけたくさん暗記してもらうつもりです。
なお,授業中に英英辞典を用います。この授業では特に単語や熟
語の使い方に注意し,類語の比較等を行うことで発信能力の向上に
努めたいと思います。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
OXFORD ADVANCED LEARNER’S DICTIONARY(第7 版)
※略してOALD
足立 健次
授業科目の内容:
著者はアメリカの高名な文化人類学者ですが,ここに取り上げた
テキストは専門的な内容のものではなく,一般向けに書かれた啓蒙
書です。決して易しい英文とはいえませんが,これを丹念に読むこ
とで,動物界ばかりでなく人間社会にも作用している競争の原理と
協調の原理について考える契機になればと思います。
テキスト(教科書):
Ashley Montagu, On Being Human(成美堂)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
勝村 仁子
英語Ⅲ(レベル3)(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ(レベル3)(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
<人間を考える>の精読
春学期・秋学期:金2
セット履修
講師
授業科目の内容:
・海外の日本研究者によって書かれた論文の講読。
・日本の江戸期を再認識し,また,英語で日本を語ることについて
の認識を深める機会を提供すること を目的とする。
テキスト(教科書):
論文のコピーを配布する。
(Andrew Bernstein,“Whose Fuji? Religion,
region, and state in the fight for a national symbol.” Monumenta
Nipponica, no. 63/1: 51-99, 2008.)
参考書:
上垣外憲一、『富士山:聖と美の山』 中公新書1982 2009年 ISBN:978-4-12-101982-0
授業科目の内容:
This primary purpose of this course is to provide the student with the
opportunity to study the basic elements of fiction through intensive
reading. The selection of international authors and works will provide
ample opportunity for discussion and exploration of literary themes,
characterization, values, human situations, and moral dilemmas. Emphasis
will be placed on literary analysis and writing effectively about literature.
テキスト(教科書):
Sudden Fiction: International Edition. Edited by R. Shapiro and J.
Thomas.
W. W. Norton & Co.
参考書:
SUGGESTED: THESAURUS. PENGUIN PUBLICATION
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Reading Film
春学期・秋学期:月3
セット履修
教授 アーマー, アンドルー J
授業科目の内容:
This course focuses on film. Students will explore several aspects of the
topic–ranging from history, technology and techniques, to editing, syntax
and narrative theory–while developing film critiques for presentation in
class.
テキスト(教科書):
How to Read a Film by James Monaco (4th edition)
参考書:
Other materials will be made available either in class or via a dedicated
website (www.armour.cc/film.htm).
講師 ベデロ, サイモン
授業科目の内容:
The aim of this course is to further cultivate advanced reading
comprehension ability. Students improve on this language skill by dealing
with issues of daily interest from a global perspective.
The course uses a textbook for its main activities. Elements of global
view are introduced through online reading and group discussions. Class
activities are carefully designed to generate a great deal of interaction
amongst students.
テキスト(教科書):
Birnbaum, Clara. (2009). Getting Personal Using Videoclips: Watch,
Listen and Read. Shohakusha Publishing Co., Ltd. ISBN: 608
参考書:
Reference 1 : Longman’s English-English Dictionary
Reference 2 : READY TO READ MORE by Karen Blanchard and
Christine Root (2004): LONGMAN
英語Ⅲ上級(セ) 1単位 (春学期)
英語Ⅳ上級(セ) 1単位 (秋学期)
Interpretations of Post-War Japan
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師 ラトリッジ, エラ
授業科目の内容:
In this class you will examine various points of view about Japan
expressed since the 1950s. Materials include chapters from longer works,
short articles and essays, and a documentary. You will also write
responses to the readings and documentary, and discuss in class the views
presented in them. The purpose of this class is to gain a wider knowledge
of viewpoints of Japan and compare them with one's own viewpoint and
experience.
23
語 学 英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
英語Ⅲ(レベル3)(セ)
英語Ⅳ(レベル3)(セ)
skills as well as to familiarize them with British and European culture and
politics.
テキスト(教科書):
The articles will be chosen by both the instructor and the students.
参考書:
Oxford English Dictionary.
テキスト(教科書):
Hand-outs provided by the instructor
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Advanced Communication Skills
春学期・秋学期:水3
セット履修
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
講師 ルイス, エイミー R
授業科目の内容:
This course will provides the more advanced student with the
opportunity to continue to reinforce good speech habits, to expand his/her
active vocabulary, and to improve his/her ability to express himself/
herself clearly and concisely. The course aims to improve the student' s
overall competence in communicative English. Class discussion will
center around a variety of timely international, social, political, as well as
cultural issues through the use of several medium: printed as well as audio
visual. Assignments will include independent as well as small group
research projects and presentation.
テキスト(教科書):
Suggested: A Thesaurus (Penguin Publication).
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
When Cultures Meet : Culture, Adaptation, and Identity Formation
春学期・秋学期:木4
セット履修
講師 横川 真理子
授業科目の内容:
What is culture and how is it acquired? How does culture affect the way
we act, think, and feel? How does switching cultures affect our identity,
especially during the formative years? By focusing on children reared and
educated outside the culture of their parents (Third Culture Kids/
Returnees), we will see how entering or readjusting to a culture affect us,
especially in forming identity.
The first semester we will study the issue of Third Culture Kids, and
during the second semester we will read stories written by Third Culture
Kids. Please buy both textbooks in advance as they take time to acquire.
Students will be expected to participate actively through giving
presentations and joining in discussions. In addition, they will be asked to
write papers on topics related to culture and identity.
テキスト(教科書):
1) David C. Pollock and Ruth E. Van Reken. Third Culture Kids : The
Experience of Growing Up Among Worlds
2) Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods : Memoirs of
Growing Up Global
参考書:
Strunk and White, The Elements of Style or other style manual.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Discovering the Importance of Culture in Communication
春学期・秋学期:木2
セット履修
講師 横川 真理子
授業科目の内容:
What does communicating successfully in another language and culture
mean? Can you use your own values, assumptions, and behavior
everywhere and in every language? How does culture--and the values in a
culture--influence the way you act, the way you look at others, and the
way others look at you?
If you want to speak English so that people understand what you mean,
it is important to understand the culture that lies beneath language. If you
do not follow cultural rules when speaking English, people may
misunderstand your best intentions.
We will use ONLY English in this class. In addition to the content of
the textbook, students will be asked to plan and perform skits (short plays)
and do other oral exercises, all in English. Since the students in this class
are expected to already have a good vocabulary and good knowledge of
the structure of English, motivated and hard-working students should be
able to speak English smoothly and without fear by the end of the school
year.
テキスト(教科書):
Mary Muro. Intercultural Miscommunication. Seibido, 2000. (1600 yen)
参考書:
Longman’s or other English-English Learner’s Dictionary;
D.R. Levine and M.B. Adelman. Beyond Language. Kinseido.
1999.
Nancy Sakamoto and Shiyo Sakamoto. Polite Fictions in Collision.
Kinseido, . (1150 yen). Other materials to be handed out in class.
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
AS I SEE IT
春学期・秋学期:金1
セット履修
講師 ベデロ, サイモン
授業科目の内容:
The aim of this elective course is to further develop advanced
communication skills. These include reading, listening, paragraph writing
and short presentations.
The course uses a textbook as basis of its class activities. A typical class
day consists of a brief vocabulary review followed by an interactive
reading activity and an open discussion.
テキスト(教科書):
Shizuka, T and Calman, R. (2004). Ready to Start. Shohakusha
Publishing Co., Ltd. ISBN: 978-4-88198-544-2 C3082
参考書:
Reference 1 : Longman’s English-English Dictionary
Reference 2 : READY TO READ MORE by K. Blanchard and C. Root
(2004): LONGMAN
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Current Issues
春学期・秋学期:木4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Advanced Reading and Discussion
春学期・秋学期:金2
セット履修
講師 ゾーリンジャー, アダム
講師 鈴木 理恵子
授業科目の内容:
This course will look at current issues that appear in British and
American media. Students will be expected to read articles from British
and American newspapers--The Guardian, The Independent, The Times,
The New York Times, Newsweek--and the BBC and American news
websites. In class, we will have a discussion on the chosen topics on
which students will be asked to research beforehand.
The main aim of this course is to develop the students’ communicative
授業科目の内容:
This advanced level English course is designed to develop students'
reading comprehension and critical thinking skills as well as their ability
to participate effectively in group and class discussion.
Focus readings, selected for their relevance, sentiment and humor, will
include recently published essays, contemporary fiction, memoirs, and
newspaper articles. It is the instructor's aim that through participation in
24
the course, students come to develop a genuine fondness for and interest
in reading English.
テキスト(教科書):
All materials will be provided by the instructor.
中級ドイツ語(文法・読解)
春学期・秋学期:月2
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
LET'S TALK ABOUT
春学期・秋学期:金3
セット履修
講師 ベデロ, サイモン
ドイツ語Ⅲ(C)(セ)
ドイツ語Ⅳ(C)(セ)
講師
講師
山口 祐子
授業科目の内容:
短編小説やエッセイ,アフォリズム,時事的な話題を扱った新聞
記事など,主に現代ドイツ語で書かれた様々な文体の読み物を用い
て,基本的な読解技術を習得することが本講座の目的です。文学作
品については,主に20世紀前半に書かれた作品を扱う予定です。ま
た受講者の習熟度に応じて,初級文法後半の復習を行う傍ら,特に
読解に必要な中級レベルの文法事項について解説を加えます(プリ
ント使用予定)。
受講者のみなさんが授業中に行うのは,テクストの精読です。全
員に毎回1 ページ半から2 ページ分の予習範囲を指定します。訳読の
分担は原則として行いません。朗読CD の入手可能な文学作品を読
む場合は,毎回講読部分の朗読を聴きます。映像資料がある場合に
は視聴も検討します。文法事項の復習で用いるプリントは,全て予
め宿題として配布します。発表等はありません。小テストの実施に
ついては受講者の習熟度に応じて開講後に判断します。
テキスト(教科書):
初回ガイダンス時に受講者に対してアンケートを実施した後,講
読作品を決めます。受講予定者は必ず初回の授業に出席してくださ
い。
滝藤 早苗
授業科目の内容:
この授業では、ドイツ語の初級文法を学び、「読む」「聞く」「書
く」
「話す」という総合的な語学能力を身につけることを目標としま
す。新しい文法事項を少しずつ学びますが、その都度、練習問題を
解いたり、簡単な会話練習をすることによって知識の定着を図りま
す。また、日本語で書かれた興味深いコラムやドイツ語の読み物を
通して、ドイツという国やそこに暮らす人々の生活、文化などにつ
いても理解を深めます。
テキスト(教科書):
『楽しく学ぼうドイツとドイツ語』 橋本政義, B. Neuberger, 橋本
淑恵著 三修社 2007年
ドイツ語Ⅲ(D)(セ) 1単位 (春学期)
ドイツ語Ⅳ(D)(セ) 1単位 (秋学期)
ハイジを読む
春学期・秋学期:月2
セット履修
ドイツ語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)
ドイツ語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)
ドイツ語で言ってみよう!
春学期・秋学期:木3
セット履修
安川 晴基
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中級ドイツ語(講読中心)
春学期・秋学期:火5
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ドイツ語初級文法と表現トレーニング
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
授業科目の内容:
この授業はすでに初級ドイツ語を終えた学生を対象としています。
中級教材を用いて、ドイツ語の長文を読むために必要な文法事項
を重点的に練習し、ドイツ語の基礎的な読解テクニックを学びます。
目安としては、独検の3級から2級に合格するレヴェルの読解力・
語彙力を身につけることが目標です。
テキスト(教科書):
大谷弘道・大谷ウルズラ著『新 ドイツ語読みかた教室』三修社、
2010年、2100円
参考書:
辞書・文法書・参考書類は適宜紹介します。
授業科目の内容:
The aim of this elective course is to develop advanced communication
skills in speaking, paragraph writing, presentation and debate. Students
improve on these language skills through weekly projects and other
interactive activities. By the end of the course, students will have acquired
the ability to express themselves with logic, ease and clarity.
テキスト(教科書):
The course uses a variety of sources for its topics. Students are
encouraged to visit online sites such as CNN, BBC and The Japan Times
to keep up with ongoing issues.
参考書:
1. Longman’s English-English Dictionary
2. READY TO READ MORE by K. Blanchard and C. Root (2004):
LONGMAN
ドイツ語Ⅰ(D)(セ)
ドイツ語Ⅱ(D)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
細井 直子
授業科目の内容:
ヨハンナ・シュピリ(1829-1901)の『ハイジ』を読みます。アニメ
等でお馴染みの人も多いでしょう。翻訳もいくつか出ていますが、
それによりかかることなく、文法を一つ一つ踏まえながら読み進め
ていきたいと思います。映画化作品も適宜紹介します。テキスト購
読とあわせて、テーマを決めて1人10分程度のレポートをしてもらい
ます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
必要に応じて指示します。
講師 三ツ石 祐子
授業科目の内容:
この授業の一番の目的は、とにかくドイツ語を声に出す!という
ことです。1年次で学習したことをしっかり復習しながら確実に身に
付け、プラスαで語彙や表現などを増やしていきます。込み入ったこ
とは無理かもしれませんが,簡単な内容であれば、自信を持ってド
イツ語で表現し、相手に伝えられるようになる、ということが目標
です。
テキスト(教科書):
『ゲナウ!コミュニケーションのドイツ語』 新倉真矢子(他)
著 第三書房 2010年 ISBN:978-4-8086-1184-2
参考書:
必要に応じて,授業中に指示します。
25
語 学 英語Ⅲ上級(セ)
英語Ⅳ上級(セ)
ドイツ語Ⅲ(B)(セ)
ドイツ語Ⅳ(B)(セ)
ドイツ語Ⅲ(E)(セ)
ドイツ語Ⅳ(E)(セ)
テキスト(教科書):
『詩人と空想』第10版 ジークムント・フロイト著 同学社 1988
年 ISBN: 3084-320330-5249
参考書:
授業内で紹介します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:月1
セット履修
講師 シュミット, ウーテ
授業科目の内容:
基礎文法を復習できるテキストを用い,コミュニケーション能力
と読解力を養成します。日常生活のさまざまな場面を想定し,必要
な分野の語彙を習得,実践的にパートナー練習を通じて,コミュニ
ケーション能力をアップすることをめざしています。口語表現力を
重視しますので,授業ではドイツ語をコミュニケーションのための
ツールとして日常生活を描写したり,考えや感情を表現したりする
練習を重ねます。DVD,ビデオ,CD,インターネットなどを用いて,
ドイツの文化に触れる機会も設けるようにしたいと思います。
テキスト(教科書):
未定
ドイツ語Ⅲ(F)(セ)
ドイツ語Ⅳ(F)(セ)
ドイツ語Ⅲ(I)(セ) 1単位 (春学期)
ドイツ語Ⅳ(I)(セ) 1単位 (秋学期)
中級ドイツ語
春学期・秋学期:月3
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
ドイツ事情に関する素材(テクスト,写真,ヴィデオ,オーディ
オなど)を活用して,ドイツ語表現能力,聞き取り能力,そして文
法力のための練習を行ないます。授業の重点は,1)ドイツ語圏の文
化を知ること(芸術,音楽,文学,モード,デザイン),および,2)
ドイツ語圏の文化的実践(飲食,住居,買い物,旅行など)を知る
こと,ならびに,3)日独の文化的関係(日本におけるアインシュタ
イン,ウィーンにおける小澤征爾など)を知ることに置かれます。
テキスト(教科書):
テクストはコピーで配布します。
ドイツ語Ⅲ(J)(セ) 1単位 (春学期)
ドイツ語Ⅳ(J)(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金4
セット履修
多様なドイツ語文章を読む
春学期・秋学期:金3
セット履修
講師 クリーク, ブリギッテ
講師
古矢 晋一
授業科目の内容:
初級ドイツ語を一通り学んだ学習者を対象とし、下記の教材を用
いて様々な分野のドイツ語を精読しながら読解力の養成を目指しま
す。扱うテクストは、時代的には18世紀から現代まで、内容的には
文学(メルヒェン、小説、エッセイ、アフォリズムなど)、哲学、比
較文化論、一般向けの歴史記事・自然科学記事、ことわざ集などで
す。いずれも抜粋ですが、難解な文章も多く含まれていますので、
教材に付けられた注釈を参照しながらゆっくり読んでいきます。専
門的、学術的なドイツ語文献を自力で読むための訓練を行います。
授業では文法、構文、発音、語彙、正書法などの確認、説明をし
ながら、皆さんに一文一文を丁寧に訳出してもらいます。毎回予習
が前提となります。また多様なドイツ語テクストを通じて、ドイツ
語圏の文化や時事問題についても理解を深めるようにしたいと思い
ます。
テキスト(教科書):
東京大学教養学部ドイツ語部会編 Horizonte (東京大学出版会、
2006年)
(テキストのみ(1995円)、CD付き(3150円)のどちらでも
構いません。朗読CDは授業中に聞きます。)
参考書:
適宜授業で紹介します。
授業科目の内容:
様々なテーマについての話し合い、パートナー練習、CD、ビデオ
等を利用しての聞き取り練習などにより、ドイツ語でのスピーキン
グ・リスニング能力を身につけることを目標とします。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
中島、平尾、朝倉(1985)必携ドイツ文法総まとめ、百水社、
ISBN4-560-00433-1
ドイツ語Ⅲ(H)(セ)
ドイツ語Ⅳ(H)(セ)
會田 素子
授業科目の内容:
学部一年生において文法を一通り学び終えた学生を対象として、
主にテキストの精読力の強化をはかります。教科書はドイツ人が書
いた実際の生活の中の出来事をテーマとしたエッセイ集を使用しま
すが、それを通してドイツ文化やドイツ人の考え方などを理解する
ことも目的とします。教科書を早く読み終えた場合は、履修者とも
相談したうえでドイツの新聞記事から時事問題などを選択して読む
予定です。
授業はテキストの精読を中心とし、内容理解に必要な長文読解能
力をつけていきます。また、音読による発音確認をし、ドイツ語の
総合的な力を養成します。初めの数回は初級文法事項の確認もする
予定ですが、分詞の様々な役割や特殊な構文などといった中級文法
事項も順次学びます。
授業には辞書を持参し、予習を欠かすことなく出席してください。
テキスト(教科書):
Geschichten über Geschichten(『ドイツ、とっておきのお話』) 浅井
イゾルデ、梁池孝子著 朝日出版社
参考書:
授業内で紹介します。
Konversation auf Deutsch
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師 ループレヒター, ヴァルター
ドイツ語Ⅲ(G)(セ)
ドイツ語Ⅳ(G)(セ)
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ジークムント・フロイト『詩人と空想』を読む
春学期・秋学期:月4
セット履修
講師 川島 建太郎
授業科目の内容:
初級ドイツ語を履修しおえた学生のための授業です。1年次で習
った初級文法の定着とドイツ語文章の読解力養成理解を授業の目的
とします。基本文法の復習・確認を行いながら,着実な無理のない
テンポで進みますが,ドイツ語の訳読が授業の中心となりますので,
かならず予習をしたうえで授業にのぞんでください。 教科書は,精神分析学者ジークムント・フロイトの『詩人と空想』
を使用します。内容は平易とは言えませんが,文章自体は明晰です
し,読み甲斐のあるテクストです。現代思想の展開に大きな影響を
与えたフロイトの文章を味わいながら,ドイツ語に馴染んでいって
いただきたいと思います。精神分析学と20世紀の文学・思想の解説
も折々に行います。 ドイツ語Ⅲ(K)(セ)
ドイツ語Ⅳ(K)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
「メルヘンの恋人たち」
春学期・秋学期:金5
セット履修
講師
高 優
授業科目の内容:
ド イ ツ ・ 後 期 ロ マ ン 派 を 代 表 す る 詩 人 の 一 人 、 Joseph von
Eichendorff (1788-1857) の創作メルヘンと、グリム兄弟 (Jacob:
1785-1863)、(Wilhelm: 1786-1859) が編纂した民衆メルヘンを読みま
26
ドイツ語Ⅲ(L)(セ)
ドイツ語Ⅳ(L)(セ)
テキスト(教科書):
※読解用のテキストはプリントを配布します。
※福田幸夫編『基礎ドイツ語作文(改訂版)』白水社、1986年、950
円
参考書:
※小学館『独和大辞典』第二版(推奨)
※その他、文法書・参考書類は適宜紹介します。
フランス語Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)
フランス語Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:木5
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ベルリンの壁崩壊とドイツ再統一を読む
春学期・秋学期:金1
セット履修
講師
津崎 正行
フランス語ⅢA(セ)
フランス語ⅣA(セ)
津崎 正行
授業科目の内容:
クラス指定の「フランス語IIIA・IVA」では,全クラス共通教材を
用います。一年次に学習した文法項目を復習しながら,総合的に「聞
く」
「話す」
「読む」
「書く」力を養っていきます。教科書の各課には
文法問題のほかに「聞き取り」問題や仏作文,会話練習などが含ま
れていますから,積極的に取り組んで文法知識の定着だけでなく実
践的なフランス語能力の向上を目指しましょう。教科書付属のCDも
大いに活用してください。
テキスト(教科書):
『フランコフォニーへの旅Destination francophonie』小松祐子・
Gilles Delmaire著,駿河台出版社(各自生協で購入し,初回授業に必
ず持参すること)
授業科目の内容:
この授業では,初級文法をひととおり学び終えた学生を対象とし
て,現在のドイツや日本に関する時事的なテキストを読みます。一
年後には,辞書があればどのような文章でも読めるようになること
を目指します。
基本的には読むことに重点を置いた授業ですが,必要に応じて発
音やリスニングの練習,文法や語彙の確認も行います。また,テキ
ストのテーマと関連する映画,アニメーション,ニュース,ポッド
キャストなども適宜紹介します。
テキスト(教科書):
春学期は『時事ドイツ語 '09年トピックス』(朝日出版社)を使用
します。
十月ごろにはこのテキストを終えることができると思いますので,
その後はプリントを配布します。授業で使うテキストは,履修者の
関心なども考慮して決めます。(希望や提案があれば歓迎します。)
ドイツ語Ⅲ(N)(セ)
ドイツ語Ⅳ(N)(セ)
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
フランス語聴解練習
春学期・秋学期:土2
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中級ドイツ語(読解・作文)
春学期・秋学期:月3
セット履修
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:月1/月4/水1/水5/金1/金3/金5/土1/土2
准教授 岑村 傑
准教授 築山 和也
助教 井上 櫻子
講師 稲垣 正久
講師 岩崎 洋介
講師 小嶋 竜寿
講師 篠原 洋治
講師 高橋 俊幸
講師 鳥居 珠江
セット履修
講師 真屋 和子
ドイツ語Ⅲ(M)(セ) 1単位 (春学期)
ドイツ語Ⅳ(M)(セ) 1単位 (秋学期)
講師
築山 和也
授業科目の内容:
フランス語をゼロから学びます。初級文法をひと通り学習するこ
とが第一の目標ですが、声に出して読む機会をできるだけつくって、
フランス語の発音やリズムも体得できるように進めていきます。
テキスト(教科書):
『新・ジュタンブラス』
(山村嘉己、丸瀬康裕、和田ゆりえ著、朝
日出版社)
授業科目の内容:
今年は,東西に分断されていたドイツが再び統一されてから二十
周年にあたり,それを記念する式典や展示などが計画されています。
この授業では,そのような現在の動きにも触れながら,ベルリンの
壁崩壊やドイツ再統一に関するテキストを読み,一年後には辞書が
あればどのような文章でも読めるようになることを目指します。
基本的には読むことに重点を置いた授業ですが,必要に応じて発
音やリスニングの練習,文法や語彙の確認も行います。また,テキ
ストのテーマと関連する映画,アニメーション,ニュース,ポッド
キャストなども適宜紹介します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。授業で使うテキストは,履修者の関心な
ども考慮して決めます。(希望や提案があれば歓迎します。)
ドイツと日本の現在を読む
春学期・秋学期:金2
セット履修
准教授
講師
稲垣 正久
授業科目の内容:
音として入ってくるフランス語からいかにより多くの情報をキャ
ッチするか、その訓練をするクラスです。授業中はできるだけ多く
の種類のフランス語を聞いてもらい、その音に連なりに耳を慣らし
ていきます。そして、その内容を理解し、最終的に音を文字に直す
作業まで行いたいと思っています。よって一年次に習った文法事項
の総復習も同時に行いたいと思います。
テキスト(教科書):
毎回プリントにて配布します。
参考書:
授業中に指示することもあるでしょう。
安川 晴基
授業科目の内容:
初級ドイツ語を終えた学生を対象とした授業です。
特定のテーマに絞らず、文学的な散文小品、寓話、笑話、メルヘ
ン、エッセイ、論説など、さまざまなジャンルのさまざまな文体の
ドイツ語に触れて、読解力を培うことが目的です。
あえて原典から抜粋したやや難しい文章に挑戦することで、今後み
ずからドイツ語文献に取り組むための準備をします。
27
語 学 す。200年近く前に書かれた作品ですが、編者の努力により文法修了
直後でも読めるようになっています。授業は独文和訳作業が中心と
なります。また、それに平行して、ドイツ・ロマン主義について、
そしてメルヘンというジャンルについてなど、文学史的知識も随時
提供したいと考えています。
「恋人」をモチーフにした二種類のメル
ヘンの違いを確認し、それぞれの良さを味わうことを通じてドイツ
語読解力を身につけることを目的とします。
テキスト(教科書):
Die jungen Liebespaare aus dem deutschen Märchen. J.v. Eichendorff・
J./W. Grimm, Erläutert von Nobuo Ikeda, 第三書房 2001年
参考書:
授業中に適宜指示します。文学史に関しては随時プリントを配布
します。
フランス語ⅢB(セ)
フランス語ⅣB(セ)
テキスト(教科書):
『メール・ノエル』Michel Tournier(著)、芳川泰久(編注)、朝日
出版社、1988年。ISBN: 978-4-255-35054-7
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師
岩崎 洋介
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
フランス人の書いた成瀬巳喜男論を読む予定です(Jean NARBONI,
Mikio Naruse les temps incertains, 2006)。
著者ナルボニはカイエ・デュ・シネマ誌の編集長を務めていた批
評家です。
一年の授業で一冊読み通すことはできぬので適当に抜粋してゆき
ます。
(都合によりJean RENOIRの自伝に変更するかもしれません。)
フランス語読解入門
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
高橋 俊幸
授業科目の内容:
フランスの現代作家の文章を用いて、文学的な文章の読解入門を
行います。同時にフランス現代文学へのイニシエーションを目指し
ます。
テキスト(教科書):
アルメル・マンジュノほか『現代作家を読んでみませんか?』
(朝
日出版社)
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水2
セット履修
講師
小嶋 竜寿
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
講読を通じて、習得した文法の復習ならびに読解力の基礎の定着
を目的とします。
旧約聖書中の「創世記」をやさしいフランス語で書き直した『聖
書の世界・1』を読みます。
あくまでフランス語習熟を目的にした授業であり、キリスト教に
対する認識を深める場ではありませんが、聖書という西洋文化の基
層に少しでも触れておくことは、今後の様々なフランス体験におお
いに役立つと思われます。
テキスト(教科書):
Le monde de la Bible (I) 『聖書の世界・1』(朝日出版社)
春学期・秋学期:火3
セット履修
講師
藤村 均
授業科目の内容:
主要な文法事項の習得と読解力の養成を目指します。専門課程,
大学院で原書講読の予定がある者には,特に有益だと思います。テ
キストの内容は多岐にわたっていますので、多様な主題について語
彙、言いまわし、基礎知識の習得が可能です。
テキスト(教科書):
Promenades―En France et ailleurs 東京大学出版会
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
ニュースを読もう
春学期・秋学期:水4
セット履修
春学期・秋学期:月2
セット履修
講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ
講師
篠原 洋治
授業科目の内容:
Ce cours est destine aux eleves qui ont suivi a Hiyoshi un cours de
francais en premiere annee avec un manuel de niveau 1. Cette annee, nous
n’utiliserons pas de livre mais je donnerai, le premier cours, un ensemble
de photocpies quenous travailleroons pendant l’annee. Avec ces
photocopies, vous reviserez ce que vous avez appris en premiere
anneemais vous progresserez aussi. Dans la classe, et grace a ces
photocopies, nous travaillerons : la conversation, l’ecrit, la aecture et la
comprehension orale. Ce cours sera aussi une bonne pratique pour celles
et ceux qui voudraient passerles examens Al ou A2 du DELF.
テキスト(教科書):
Pas de texte a acheter.
授業科目の内容:
フランスのニュースの興味深いトピックをまとめた教科書を用い,
基本的な文法事項を復習しながら読解力を身につけることを目標に
します。
テキスト(教科書):
アンフォvol. 3 フランス語でニュースを読む(駿河台出版社)
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水4
セット履修
講師 シャルコフ, スヴェトラナ
授業科目の内容:
フランス語の会話と発音
テキスト(教科書):
フランス人と友だちになるやさしいフランス語会話/三修社/ジ
ャンピエール・アブリアル著
フランス語ⅢB(セ)
フランス語ⅣB(セ)
フランス語ⅢB(セ)
フランス語ⅣB(セ)
春学期・秋学期:月4
セット履修
講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ
授業科目の内容:
Ce cours est destine aux eleves qui ont suivi a Hiyoshi un cours de
francais en premiere annee avec un manuel de niveau 1. Cette annee, nous
n’utiliserons pas de livre mais je donnerai, le premier cours, un ensemble
de photocpies quenous travailleroons pendant l’annee. Avec ces
photocopies, vous reviserez ce que vous avez appris en premiere
anneemais vous progresserez aussi. Dans la classe, et grace a ces
photocopies, nous travaillerons : la conversation, l’ecrit, la aecture et la
comprehension orale. Ce cours sera aussi une bonne pratique pour celles
et ceux qui voudraient passerles examens Al ou A2 du DELF.
テキスト(教科書):
Pas de texte a acheter.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
現代の短編を読む
春学期・秋学期:水5
セット履修
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
菅沼 潤
授業科目の内容:
神話的過去を現代小説の中によみがえらせるミシェル・トゥルニ
エの短編集を読みます。まずは、正確な語彙力を身につけること、
基礎文法を復習・定着し、文学テクストの読みの中でその運用能力
を高めていくことをめざします。教材に収録されている作品はどれ
も短く平易なフランス語で書かれていますので、基本に忠実に読め
ば、その不思議な世界を堪能できるはずです。余裕があれば、同じ
作家の別の文章にも手を伸ばす予定です。
28
フランス語ⅢB(セ)
フランス語ⅣB(セ)
中国語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)
中国語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水4
セット履修
講師 ボダン, エマニュエル
授業科目の内容:
一年次に学んだ文法や表現法をふまえ、読解を中心とした授業を
行ないます。授業で扱う文章は、中国人の一般的な生活や習慣を紹
介したもの、中国人にとってはなじみ深い故事、短編小説などです。
また、中国語の歌の紹介もする予定です。中国語の勉強と同時に、
中国人の生活や文化はどのようなものか、日本人とはどう違うのか
についても理解を深めてもらいたいと思います。
テキスト(教科書):
プリント使用。
授業科目の内容:
Dans ce cours d'expression orale, nous aborderons divers aspects de la
culture francaise a partir de documents authentiques varies (chansons,BD,
videos...)
L'assiduite aux cours est requise.
L'evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle continu.
フランス語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
フランス語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
真屋 和子
授業科目の内容:
フランス語で書かれたさまざまなタイプの文章に慣れてしっかり
意味がとれるように読む練習をします。演習形式で授業を進めます。
正しく発音できるようになること、文法を理解した上で内容が把握
できるようになることを目指します。テキストを通して、基本文法
の運用に習熟するとともに、初級文法では扱われなかった学習内容
を補完します。
春学期は、さまざまな現代作家の文学作品を集めた教材テキスト
を使用し、秋学期は、文学作品以外に評論や時事問題などもプリン
トで読みます。いずれの学期も、フランス語と、その背景にあるフ
ランス・フランス語圏の文化について紹介し、フランス語にたいす
る関心がより広がり、理解が深まるようにします。
テキスト(教科書):
『 現 代 作 家 を 読 ん で み ま せ ん か ? Et si on lisait des textes
contemporains ?』Armelle Mangenot, Anne-Marie Maejima, 前島和也
(著) 朝日出版社 1999年 ISBN4-255-35122-8 C1085
表野 和江
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水3
セット履修
講師
教授
関根 謙
授業科目の内容:
必修中国語中級者(文学部日吉必修初級中国語修了者)対象のク
ラスです。授業時には、日本でこれまで使われたことのない、北京
作成の斬新な教材を使用します。DVDで展開するドラマをもとに、
生きた中国語を総合的に学習します。聴力、会話力、文法力を向上
させ、語彙力を大きく伸ばしながら応用の力を養成することを目指
します。
テキスト(教科書):
北京「快捷漢語」(第4級)のテキストを使用する予定です。教科
書は授業時に配布します。
参考書:
「WHY?にこたえるはじめての中国語の文法書」(相原茂ほか
著、同学社版2008)
授業科目の内容:
初級文法を学習します。会話でよく使われる表現を徹底的にくり
かえして覚えることで、話す力を養い中国語の基礎を身につけます。
テキスト(教科書):
『ともだち・朋友 1 』(遠藤光暁ほか,朝日出版社)
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
大野 広之
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中国語の総合力向上を目指す
春学期・秋学期:月3
セット履修
講師
講師
授業科目の内容:
中国語中級段階にふさわしい話題、すなわち日常生活の話題から
言語文化・哲学思想など広範な話題をテーマとした文章を読みつつ、
併せて古今の日中文化交流についても説き及ぶ授業である。各種メ
ディアの視聴のみならず、学生の渡航経験にも役立つよう配慮した
実践的な展開を主眼とする。また「中国語」と総称される言語群の
諸相についても触れることにより、学生の知的好奇心を喚起し学生
自身が主体的に愉しみながら学習できるよう視野を広げていきたい。
テキスト(教科書):
テキスト:杉野元子・黄漢青『大学生のための現代中国12話』,白帝
社.
参考書:
折に触れて指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:土1
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中国語:言語と文化
春学期・秋学期:月5
セット履修
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
中国語Ⅰ(D)(セ)
中国語Ⅱ(D)(セ)
講師 伊藤 晋太郎
阿部 順子
授業科目の内容:
中国語の文章読解と文法を学びます。
教科書に収録されている文章の内容は,現代中国の文化,風俗,
伝統習慣,流行,社会現象,時事問題,日常生活など多岐にわたっ
ています。これらの文章を日本語に訳していく作業を経て,文章読
解の力を養っていきます。
各課の本文の後には文法ポイントと練習問題が設けられています。
文法ポイントでは文章でよく用いられる常用表現や,やや難しい文
法を学び,練習問題でそれらの復習と応用練習をします。また,文
法ポイントと練習問題の文にはピンインと声調符号がまったくつい
ていません。発音記号に頼ることなく,中国語の文を読んでいく練
習にもなります。
テキスト(教科書):
『中国を語る~文化と生活~』(山下輝彦・蘇英霞著,金星堂刊)
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師
平井 徹
授業科目の内容:
初級中国語を一年間学習した既習者を対象とする。丁寧な読解を
通して、ある程度まとまった文章を読めるようになることを目標と
する。発音に絶えず注意しながらリスニング能力も養う一方、基礎
的文法事項をチェックしながら語彙を増やし、理解を確実に定着さ
せ、応用力を養う。
本年度は、中国の民話の教材化を試みる。異国の文化や習慣を知
ることは、言語の上達にも欠かせない要素であり、学習の楽しみに
もなるだろう。授業中は学生を指名し、読みと和文訳をしてもらう。
29
語 学 春学期・秋学期:木5
セット履修
文脈をしっかりつかみ、言葉の句切りを意識した読みができるように。
背景についての説明もなるべく加えて、広汎な知識が得られ、読
む楽しみを広げられるような授業になるよう心がけたい。
テキスト(教科書):
『雲南民族民間故事選』
(雲南人民出版社 1981年)などから適宜
選択し、発音・注釈を加えたものをプリントして配布する。
参考書:
授業中に適宜紹介する。辞書はとりあえず今使用しているもので
可。
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
中国語ⅢB(セ)
中国語ⅣB(セ)
楽しい中国語会話
春学期・秋学期:木3
セット履修
講師
赤羽 陽子
授業科目の内容:
中国語の文章読解と文法を学びます。
テキストは中国文化の紹介やショートストーリーなどさまざまな
文体で構成されています。少し長めの文章やスムースに音読し読み
取る力をつけ、中国語を読む楽しさを味わってほしいと思います。
また、よく使われる表現や語彙を身につけるための短文も学びます。
テキスト(教科書):
杉野元子・黄漢青『大学生のための現代中国語12話』白帝社
参考書:
随時紹介します。
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
講師
春学期・秋学期:木4/木5
セット履修
植松 公彦
中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:木4
セット履修
講師
講師
黄 漢青
授業科目の内容:
まず、プリント教材を使って、初級レベルの学習内容を復習しま
す。次に、指定テキストを使って、中級レベルの会話・文法を学び
ます。テキストの本文は会話体で、現代中国の文化や社会に関する
ことが書かれています。本文の会話を通して、現代中国に暮らす人
々の考え方や価値観、悩みや本音などについての理解も深めてほし
いと願っています。
なお、中国語映画による聞き取り練習や中国事情の紹介もおこな
う予定です。
テキスト(教科書):
「大学生のための現代中国12 話Ⅱ」(白帝社,2008 年)
参考書:
初回の授業で提示します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金3
セット履修
講師 袁 英明
授業科目の内容:
基礎を身につけた学習者を対象に,中級レベルの会話をトレーニ
ングし,コミュニケーションと表現力の向上を目的とする。会話練
習を中心に進め,基本的な文型と表現の習得,発音の矯正と聴解力
の強化,語彙の活用と応用力の育成などにより,目標達成を目指す。
テキスト(教科書):
『話す中国語 北京篇3』第1版第3刷 董燕、遠藤光暁著 朝日
出版社 2009年 ISBN:4-255-45073-0 C1087
参考書:
随時指示する。
授業科目の内容:
この授業は1年時に身に付けた中国語を基礎に実際のコミュニケー
ションに応用しうる読み書きの能力を養い、その過程で同様の日常
会話の能力をも養うことを目的とします。
授業中皆さんには繰り返し声を出し、耳を傾け、手を動かしても
らう場面が多くなります。ともすると退屈に感じる作業を反復しな
ければ上達は見込めません。
また皆さんには中国語の学習を通じて中国そのものに対する関心
を高めて欲しいと思います。言語の背景にある文化や社会を知るこ
とは語学力の向上に直結します。
授業は教科書を中心に適宜プリント等の副教材も配布しつつ説明
に可能な限り中国語を交えて行います。予習・復習に積極的に取り
組んでください。
テキスト(教科書):
名和又介著『中国語中級テキスト CCTVで学ぶ中国文化』(金星堂、
2008年)
参考書:
辞書、参考書等は随時紹介します。インターネットを利用して気
軽に生の中国語に触れる方法等も適宜紹介します。
中国語ⅢA(セ)
中国語ⅣA(セ)
呉 敏
中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:木1
セット履修
講師
授業科目の内容:
中国語の初級学習を終えた学生に対して、会話を中心に授業を行
う。中国文化や社会現状に迫りながら、実用的な語彙とセンテンス
を増やし、言葉の聞き取る力を育てる。また自分の意思を伝えるた
め、習った文を活用できるように学習を進めたい。これは本講義の
目標です。
「生きた」中国語を気楽に学べるように、中国で留学している日本
人学生の見聞を教科書にする予定。
授業は主として中国語で行う。時には授業内容に応じるビデオを
観賞。問答法のほか、グループに分けて対話や討論、ロールプレイ
といった方法を利用して授業の活発化をはかる。
テキスト(教科書):
『実用中国語会話』張明傑 著 金星堂出版 2000円(税別)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
読む力をつける
春学期・秋学期:月4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中国語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
中国語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
山下 一夫
授業科目の内容:
中級リーダーテキストを用い,ディクテーションや暗唱なども行
いながら,中国語の読解能力を養ってゆきます。
テキスト(教科書):
名和又介『中国語中級テキスト CCTVで学ぶ中国文化』金星堂
参考書:
山下輝彦『中国語の入門』白水社
春学期・秋学期:木5
セット履修
講師
黄 漢青
授業科目の内容:
まず、プリント教材を使って、初級レベルの学習内容を復習しま
す。次に、指定テキストを使って、中級レベルの会話・文法を学び
ます。テキストの本文は会話体で、現代中国の文化や社会に関する
ことが書かれています。本文の会話を通して、現代中国に暮らす人
々の考え方や価値観、悩みや本音などについての理解も深めてほし
いと願っています。
なお、中国語映画による聞き取り練習や中国事情の紹介もおこな
う予定です。
30
テキスト(教科書):
「大学生のための現代中国12 話Ⅱ」(白帝社,2008 年)
参考書:
初回の授業で提示します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中国語でもっと自由に会話をしましょう。
春学期・秋学期:金5
セット履修
講師
中国語Ⅲ上級A(セ) 1単位 (春学期)
中国語Ⅳ上級A(セ) 1単位 (秋学期)
趙 暉
時事中国語
春学期・秋学期:水2
セット履修
授業科目の内容:
一年次で学習した単語・文法等基本的な知識を復習しながら、読
解力と会話力の更なる向上を図ると共に、中国文化や社会の現状や
若者の生活等について理解を深めることを目指します。
テキスト(教科書):
「中国語デイリーライフ 読解と会話」 著者:范建明・沈麗
華・張仕英 朝日出版社 定価(本体2200円+税)
参考書:
『中日辞典』又は電子辞書。
中国語ⅢB(セ)
中国語ⅣB(セ)
講師
陳 浩
授業科目の内容:
この授業は,中国語に必要な初歩的な日常会話の表現を身につけ
ることに始まり,正確な発音を再確認しながら,いろいろな場面に
必要な会話の練習を通じて,聞く能力と話す能力を同時にレベルア
ップさせていくことを目指しています。
テキスト(教科書):
陳浩他著『中国語会話 ステップアップ』郁文堂
参考書:
開講の際に指示する
中国語ⅢB(セ)
中国語ⅣB(セ)
中国語Ⅲ上級B(セ) 1単位 (春学期)
中国語Ⅳ上級B(セ) 1単位 (秋学期)
中国語上級会話と聴力
春学期・秋学期:木4
セット履修
講師
陳 淑梅
授業科目の内容:
文法システムに沿って応用を展開していく。会話形式のテキスト
を使用する。既習の文法や文型を復習しながら,新たなフレーズを
覚え,中国語の円滑なレベルアップをはかる。
また,中国の一人旅行をテーマに,いろいろな場面設定をして,
授業の中で多くのグループ会話を行う予定。活発な授業を行いたい
ので積極的に質問したり,会話練習に取り組んでほしい。
テキスト(教科書):
陳淑梅・張国路『中国の一人旅』駿河台出版社
参考書:
授業中に提示
中国語Ⅲ上級A(セ)
中国語Ⅳ上級A(セ)
春学期・秋学期:水4
セット履修
呉 敏
中国語Ⅲ上級B(セ) 1単位 (春学期)
中国語Ⅳ上級B(セ) 1単位 (秋学期)
読解と翻訳
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
蒋 文明
授業科目の内容:
この講義は中国語の文章の読解と日本語の文章の中国語への翻訳
を通して,中国語の作文力を身につけることを目標にしています。
「造句」や「填空」などの練習に加え、手紙や日記など身近な文
章から,新聞や雑誌の記事,エッセー,評論といった高度な文章ま
で,多様な文章の読解と実践的な翻訳の練習によって語彙を増やし,
文法をより確かなものにして,中国語らしい文章を書けることを目
指します。
また,日本語から中国語への翻訳を通して,二つの言語を比較し
ながら,それぞれの特徴と「同と異」についても考えていく予定で
す。
テキスト(教科書):
プリントを使用
参考書:
授業中に指定します
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
講師
授業科目の内容:
「生きた」中国語を気楽に学べるように,中国の大学の教材を利
用する予定。内容は旅行、両替、買物、理髪など日常生活に関わる
ことを中国語で表現すること。問答法のほか,グループに分けて対
話や討論,ロールプレイといった方法を利用して授業の活発化をは
かる。
テキスト(教科書):
プリント資料は授業内で配布
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
コミュニケーション中国語
春学期・秋学期:火4
セット履修
山下 輝彦
授業科目の内容:
上級レベルを修了し,中国語の会話力,読解力とも相当レベルの
実力のある学生を対象とする授業である。
このような学生でも,ラジオやテレビの中国語が聞き取れない者
が多い。マスコミで使っていることばは時事用語が多く,普通の中
国語学習と異なる方法で勉強しなければ身につかないものだからで
ある。そこで本授業では,時事中国語を中心に学習を進め,また,
ただ聴いて理解するだけでなく,自分の口で言えるよう,テーマを
選びそれについて中国語でディスカッションし,学習した知識を確
実に身につけてもらう。
テキスト(教科書):
プリント使用
参考書:
授業時に指示する
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水5
セット履修
教授
道上 知弘
授業科目の内容:
やや高度な中国語会話のテキストを読みながら「中国語らしい」
表現を身につけ、同時に適切な訳を考えることによって日本語力の
向上も目指します。テキストの学習を通じて会話表現を豊かにする
とともに、その骨格となる中国語文法の概念も同時に学んでゆきま
す。
受講者にはあらかじめ基礎的な文法知識や語彙力が求められます。
「上級」クラスですから中級以上の実力があることを前提に授業を進
めますので、開講時に指定する参考書の中から各自適宜に選んで熟
読しておいてください。
31
語 学 中国語ⅢB(セ)
中国語ⅣB(セ)
テキスト(教科書):
瀋建華編著『漢語口語習慣用語教程』北京語言大学出版社
参考書:
・相原茂・荒川清秀・大川完三郎主編『東方中国語辞典』東方書店
・呂叔湘主編牛島徳次・菱沼透監訳『中国語文法用例辞典―「現代
漢語八百詞増訂本」日本語版』東方書店…等
その他のものは必要に応じて随時指示します。
スペイン語Ⅰ(D)(セ)
スペイン語Ⅱ(D)(セ)
スペインにおけるヒトと動物の関係のあり方について書かれた文章
に触れることで,動物観の探求を目指しましょう。
また,授業では可能なかぎりオーディオビジュアルも活用します。
テキスト(教科書):
適宜プリント教材を配布いたします。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
スペイン語Ⅲ(C)(セ)
スペイン語Ⅲ(D)(セ)
スペイン語Ⅳ(C)(セ)
スペイン語Ⅳ(D)(セ)
菅原 昭江
授業科目の内容:
この授業は、既に初級文法を一通り学習した学生および初めてス
ペイン語を学ぶ学生を対象として、スペイン語文法の要点を確実に
習得することを主な目標とします。既習者にとっては文法事項の総
復習となり、また初心者にとってはスペイン語文法の大枠を学ぶと
ともにスペイン語圏理解の第一歩となる授業になります。授業では
文法事項をできるだけ丁寧に解説していき、また、時間が許す限り、
言葉の背景にあるスペイン語圏の国々の文化・習慣にも触れていき
たいと考えています。
テキスト(教科書):
¡Acción! 四宮瑞枝、落合佐枝、Paloma Trenado Dean, María del
Socorro Franco 著 白水社 2010年 ISBN:978-4-560-01678-7
初回の授業から教科書を使用しますので、必ず購入しておいて下
さい。
参考書:
授業中に紹介します。
スペイン語会話
春学期・秋学期:水4/水5
セット履修
講師 イサベルガラ, カルロス
授業科目の内容:
この授業の目的は,一年次に学習した文法と語彙とを実践に移す
ことです。現在,過去,未来の時制を復習し,日常生活のさまざま
な場面で効果的にコミュニケーションを行なうことができるよう会
話練習をします。
テキストのそれぞれの課は,ある場面(例:買い物,食事,旅行
など)もしくは,あるテーマ(例:予定,計画,経験など)を設定
しており,以下のような構成です。
上記の場面やテーマで使用する文法事項の復習
役に立つ語彙の紹介
リスニング練習
ペアもしくはグループによる会話練習
スペイン語圏の文化に関する短い読み物
テキスト(教科書):
Nuevo ELE Inicial 2. Editorial SM
スペイン語Ⅲ(A)(セ) 1単位 (春学期)
スペイン語Ⅳ(A)(セ) 1単位 (秋学期)
スペイン美術(絵画と文学の接点を探る)
春学期・秋学期:金4
セット履修
教授
スペイン語Ⅲ(E)(セ) 1単位 (春学期)
スペイン語Ⅳ(E)(セ) 1単位 (秋学期)
坂田 幸子
授業科目の内容:
スペインを代表する画家を取り上げ,その伝記や作品解説を読み、
作品鑑賞をすることによって,スペイン文化への理解を深め,読解
力の向上をはかる授業です。今年度は、絵画と文学の接点にも注目
し、絵画からインスピレーションを受けて作られた文学作品や、画
家と親交のあった文学者によって書かれた文学作品なども、適宜、
紹介します。
比較的平易なテキストから,本格的・専門的なものに至るまで,
様々な文章を取り上げます。また、速読(細かい点にはこだわらず、
大意をつかむ練習)と精読(文法構造を分析、把握して正確に文意
を読み解く練習)を組み合わせて、総合的な読解力を身につけます。
履修者の方には画家の生涯や作品について短い発表をしていただ
く予定です。
テキスト(教科書):
プリントで配布します。
参考書:
授業中に紹介します。
スペイン語Ⅲ(B)(セ)
スペイン語Ⅳ(B)(セ)
春学期・秋学期:金4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
ラテンアメリカの人と社会
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
敦賀 公子
授業科目の内容:
スペイン語圏の中でも特にラテンアメリカについての様々な話題
の読み物を精読することで,初年度で習得した文法知識を確認・応
用し,より実践的な読解力と表現力を高めつつ,その地域の人と社
会についての理解と興味を深めることを目標とします。
私達の生活には古くから,スペインやラテンアメリカの様々な文
化要素が存在し,また現代では,移民,出稼ぎ労働,自由貿易市場,
国際協力など,より身近に接点が見られるようになっています。こ
の授業では,このような身近な視座から興味深いテーマを取り上げ
ます。また、可能な限り関連の映像も活用する予定です。
テキスト(教科書):
『トピックスで学ぶスペイン語世界El mundo hispano a través de diecisiete temas』坂東省次,森直香,D. Q. ガルシア編著(白水社)
参考書:
授業時に指示します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
スペイン語Ⅲ(F)(セ)
スペイン語Ⅳ(F)(セ)
講師 佐伯 朝彩子
春学期・秋学期:月4
セット履修
授業科目の内容:
本授業では,初年度に習得したスペイン語の文法知識を応用・発展
させて文章を読解する力を鍛錬することを目的に据えています。で
すから,結果としてある程度まとまった分量のスペイン語の文章を
読むことになるでしょう。講読を通じてスペイン語の持つ言葉のリ
ズムを楽しめるようになってもらえたら理想です。
講読するテキストの内容は,スペインにおいて営まれてきたさま
ざまな形態の「ヒトと動物の関係」にまつわるものです。スペイン
の人びとの胃袋を満たし,その食卓に彩りを添えてきた料理や食材
の中の肉,競馬,闘牛,動物園,ペットについて書かれた文章など
を取り上げる予定です。
スペイン語の文章の文法的な解析に意識を向けることと同時にそ
の時々の話題の内容にも関心を持って取り組んでほしいと思います。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
助教(有期)
井関 睦美
授業科目の内容:
この授業は,論理的文章の読解力と表現力を高めることを目標に,
講読と作文を中心にすすめていきます。これらの作業を通して,ス
ペイン語→日本語,日本語→スペイン語という構文的な置き換えだ
けでなく,コンテクストを理解し,自分の言葉で説明する訓練をし
ていきます。講読用のテキストには,スペイン語圏や日本の歴史,
文化,社会などに関する短い説明文を数多く取り上げる予定です。
テキスト(教科書):
講師がハンドアウトを用意します。
参考書:
・西和辞書(小学館西和中辞典,白水社現代スペイン語辞典)
・和西辞書(白水社,三省堂)
32
スペイン社会と文化・習慣
春学期・秋学期:月4
セット履修
講師
菅原 昭江
授業科目の内容:
この授業は、まとまった内容の文章を読解していく力を身につけ
るとともに、スペイン社会と文化・習慣に対する理解を深めていく
ことを主な目標としています。講読する文章の内容は、スペイン語
とスペインの公用語、食生活、家族のあり方、スポーツ、お祭りや
祝日など、多岐にわたるものを用意しています。また、映像や音声
を用いて、目と耳でスペイン社会と文化・習慣に触れる機会もでき
るだけ多く設けたいと考えています。
読解力の習得と同時に、内容に関連した語彙の練習問題、並びに
1年次に学習した重要な文法事項を復習する練習問題も適宜行い、
語彙力アップと既習の文法事項の定着も目指していきます。
テキスト(教科書):
プリント教材を配布します。
参考書:
授業中に適宜紹介します。
スペイン語Ⅲ(H)(セ)
スペイン語Ⅳ(H)(セ)
スペイン語Ⅲ(J)(セ)
スペイン語Ⅳ(J)(セ)
現代ラテンアメリカ現状についてスペイン語で語ってみましょう。
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師 ロメロ=ホシノ, イサミ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
スペイン語圏の今を読む
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
授業科目の内容:
この授業の基本的な目的は,一年次に学習したスペイン語の文法
知識を活用して,スペイン語の読解力を向上させ,スペイン語での
ディスカッション能力を鍛えることです。具体的には,ラテンアメ
リカの音楽,文化,スポーツ,政治,社会問題を中心に行います。
その際,三つのタスクを中心に行います。
1)スペイン語の文章の読解:毎回の授業の為に,あらかじめ小
論文を渡します。小論文の言語は基本的にスペイン語です。受講生
はそれについて,日本語で1200 時程度の短いレポートを書き,授業
二日前までに講師にメールで送らなければなりません。このレポー
トでは,小論文の単なる要約をするのではなく,個人的な感想,受
講生が現在興味を持っているテーマと関連付けて日本との比較を行
なうことを期待しています。小論文の単なる要約だけを提出した場
合は無効となります。気をつけてください。
2) ディスカッション: 毎回の授業でグループ・ディスカッショ
ンを行います。すべてのディスカッションはスペイン語で行います。
まず,予め読んできた小論文に関して分からなかった語彙や難しい
フレーズについて講師が説明を行います(日本語で行います)。次
に,講師が,スペイン語で,予め読んだ小論文で扱われたテーマに
ついて短い発表を行います。続いて学生たちには,読んできた小論
文についてディスカッションを行ってもらいます(使用言語はスペ
イン語と日本語です)。発音,文法間違い,フレーズの正しい使い方
について講師が指導します。
3) 発表: 学期末に各学生は自分がラテンアメリカについて興味
を持っているテーマについてスペイン語で発表します。発表の時に
は,レジュメを履修者全員分,用意して配布します。
(レジュメに日
本語を使うことは可能)。人数によって変更があると思いますが,
10 分程度の発表になると思います。その後,他の学生と講師が発表
についてコメントします
テキスト(教科書):
毎回プリントを配布します。
参考書:
必要な時に授業で紹介します。
前田 伸人
授業科目の内容:
この授業は、スペイン語の初級文法を一通り終了した学生を対象
に、スペイン語で書かれた時事的な原稿(放送、雑誌、新聞など)
を読むことで、スペイン語の読解力や表現力を高め、スペイン語圏
の現状を理解することを目指します。
目標を達成するために、留意してもらいたいのは次の三点です。
一つ目は、これまでに習得した文法を読解用にどう組み替えて活用
するか、そのコツを会得することです。二つ目は、専門的な文章の
言い回しや単語に慣れ、他の場でも積極的に使うことです。三つ目
は、教材の背後にある歴史や地理的な背景を積極的に調べていく姿
勢が必要です。授業では、こうしたポイントを伸ばしていくよう努
めるつもりです。そして、皆さん自身でスペイン語情報を入手・解
読・整理できる一助になればと願っています。
今年はラテンアメリカ諸国独立200年の年に当たり、スペイン
でもカディス憲法制定200年が近づいており、スペイン語圏の国
々の歩みを再考するにはうってつけの年です。こうした事情も念頭
に置いて教材を選択するつもりです。言葉の力を鍛えることで、ス
ペイン語圏の文化や歴史を今まで以上に理解し、より好きになって
下さい。
テキスト(教科書):
教科書は使用しません。読解してもらうスペイン語の教材を当方
で準備し、配布します。
参考書:
授業中に適宜紹介します。一年時に使用した教科書をも持参する
とよい。
スペイン語Ⅲ(I)(セ)
スペイン語Ⅳ(I)(セ)
春学期・秋学期:金5
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 佐伯 朝彩子
授業科目の内容:
このクラスでは,初年度に学習したスペイン語の文法知識を活用
して,2つの方向からスペイン語の世界にアプローチします。
[①スペイン語を聞く耳を鍛える]
毎回の授業に際してディクテーションを行い,
「スペイン語を聞く
耳」を鍛えます。聴解力は急激に向上するものではありませんが,
地道な練習を繰り返すなかでコツが徐々に分かってきます。と同時
に文法の知識がいかに大事であるかということも体感されると思い
ます。
聞きとった文章を「聞きっぱなし」にしておくほどもったいない
イタリア語Ⅰ(D)(セ)
イタリア語Ⅱ(D)(セ)
春学期・秋学期:木4
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
武田 好
授業科目の内容:
イタリア語の構造を学びながら,1 年間で基本的なコミュニケー
ションの力をつけることが目標です。文法の各項目にそって発話・
33
語 学 ことはありません。自分の口を実際に動かし音声に合わせて読み上
げる練習もしてもらいます。スペイン語の響きを自分の体を使って
作ってみるという経験が次にスペイン語を聞く時の力となるのです。
[②スペイン語を読む力を鍛える]
上述した①の練習と並行してスペイン語で書かれた文章を読解す
る練習も行います。目的は文章を論理的に解析し,それを適切な言
葉できちんと説明できるようになることです。一年生の時に習得し
た文法に関する知識が文章の中に織り込まれていることを発見する
喜びを味わってください。
講読する文章は未定ですが,詩を読むかもしくは映画の原作とな
った小説を取り上げます。後者の場合には,小説と映画との比較も
試みます。
上記の①と②のトレーニング効果を相互に作用させることを心が
け,スペイン語力を向上させましょう。
テキスト(教科書):
適宜プリント教材を配布いたします。
スペイン語Ⅲ(G)(セ) 1単位 (春学期)
スペイン語Ⅳ(G)(セ) 1単位 (秋学期)
聞き取り・作文・翻訳の各作業を反復練習します。新出事項の理解
を深め,知識を定着させるため授業では演習形式をとります。
テキスト(教科書):
白崎容子/アントニオ・マイッツァ著「らくらくマスターイタリア
語 初歩から使いこなすまで」〈教科書用〉(郁文堂,2200 円)
参考書:
ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)、伊和中辞典
(第2版)(小学館)
イタリア語Ⅰ(D)(セ)
イタリア語Ⅱ(D)(セ)
春学期・秋学期:水5
セット履修
朝鮮語Ⅰ(D)(セ)
朝鮮語Ⅱ(D)(セ)
春学期・秋学期:金4
セット履修
講師 マッジャ, フェデリカ
朝鮮語Ⅲ(A)(セ)
朝鮮語Ⅳ(A)(セ)
崔 鶴山
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:月5
セット履修
教授
野村 伸一
授業科目の内容:
中級レベルのこの授業では1学年に続き,日常的な場面をテーマに
した各課のシチュエーションを学習することで,状況に応じた表現
方法を習得するとともに,韓国人の会話スタイルについても理解を
深めていきます。そのほか,時には映画やドラマ,新聞などを素材
にして,生きた韓国語に慣れ,韓国の文化や社会事情に対する理解
も高めていきます。
これと関連し,授業では受講生の発表の時間を取るようにします。
とくにレポートの内容については口頭で発表してもらいます。
一週間に二回の授業は,講師は交代しても,同一教材を用いて順
に進めます。各課修了ごとに小テストをして,達成度を測ります。
出席,応用問題の回答提出と小テストは一年時と同様に重要です。
授業進度の詳細は初回の授業の時にプリントで示します。
テキスト(教科書):
慶應義塾外国語学校編『朝鮮語-中級-』
三田構内外国語学校事務室で各自、購入のこと。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
講師
授業科目の内容:
日常的に使う韓国語の基礎文法知識を習得するための授業です。
記号や暗号のように見えるハングル文字のために、入門時のハード
ルが高いと感じられる方が多いようですが、文字(特に子音)は発音
するときの調音器官をかたどったもので、その仕組みを理解すれば、
文字とその発音の習得にそれほど時間はかかりません。また、同じ
漢字文化圏のため、日本語と同意の漢字語が豊富で単語が覚えやす
く、文の構造や語順が日本語とよく似ていることから日本人には早
い上達が期待できる言語の一つです。一年間の学習(週一回)により、
基本語彙(ハングル検定5級程度)を用いて基本的な口頭表現及び文章
表現ができるように練習します。平常点,出席を重視します。
初心者対象の授業ですので学習経歴のある人は受講を控えてくだ
さい。
テキスト(教科書):
「はじめての韓国語」崔鶴山著,白水社
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
このクラスは、イタリア語の最も基本的な言語コミュニケーショ
ン能力を養うことを目的としています。
毎回の授業の目的: A. リスニングを重視しながら話し言葉の理解
力をつける。 B. 日々の生活のなかのテーマのプレゼンテーションを
通じて、会話の演習を行う。 C. イタリア語の基礎的語彙と表現の増
加と保持を目指す。 D. 文法の基礎を固める。
クラスで: a. 2人またはグループでの会話の練習をする。 b. テー
マに関する表現と語彙を確認する。 c. 前に出てきた表現や語彙を、
ゲームやロールプレイなどの様々な練習によって定着させる。 d. テ
ーマに関連した文法と語彙について、深く掘り下げた練習をする。
教材に関しては、教科書とともに参考資料も使用する予定です。
今日のイタリアの音楽と映像(映画、テレビのクイズ、コマーシャ
ル、ドラマなどのビデオ)を使用して日常イタリア語会話を楽しみ
ながら学んでいきます。
テキスト(教科書):
Ziglio L., Rizzo G., 「Espresso I」, ALMA Edizioni.(1課-5課)
参考書:
「しっかり学ぶイタリア語文法と練習問題」ベル出版
辞書:ポケットプログレッシブ伊和・和伊辞典(小学館)
イタリア語Ⅰ(D)(セ)
イタリア語Ⅱ(D)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
イタリア語ⅢA(セ) 1単位 (春学期)
イタリア語ⅢB(セ) 1単位 (春学期)
イタリア語ⅣA(セ) 1単位 (秋学期)
イタリア語ⅣB(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水4/木2/木3/木4/金3/金4
[A] 教授 白崎 容子
[A] 講師 堤 康徳
[A] 講師 武田 好
[B] 講師 ジェズアート, マリーア=カティア
[B] 講師 ビオンディ, マルコ
セット履修
[B] 講師 フォルミサノ, カルラ
朝鮮語Ⅲ(B)(セ) 1単位 (春学期)
朝鮮語Ⅳ(B)(セ) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金5
セット履修
講師
李 泰文
授業科目の内容:
中級レベルのこの授業では1 学年に続き,日常的な場面をテーマ
にした各課のシチュエーションを学習することで,状況に応じた表
現方法を習得するとともに,韓国人の会話スタイルについても理解
を深めていきます。そのほか,時には映画やドラマ,新聞などを素
材にして,生きた韓国語に慣れ,韓国の文化や社会事情に対する理
解も高めていきます。これと関連し,授業では受講生の発表の時間
を取るようにします。一週間に二回の授業は,講師は変わっても,
同一教材を用いて進めます。各課ごとに小テストをして,達成度を
はかります。
出席,応用問題の回答提出と小テストは一年時と同様に重要です。
授業進度の詳細は初回の授業の時にプリントで示します。
テキスト(教科書):
慶應義塾外国語学校編『朝鮮語 中級』
授業科目の内容:
昨年度のイタリア語Ⅰ,Ⅱにひきつづき,A系列では文法を終え
たのち主に読解練習を,B系列では会話・聴きとり・作文練習をと
おして、語彙や表現の充実を目指します。
テキスト(教科書):
[A]《Corso d'italiano》(「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」で使用)の p.66~ +プリント
[B]
《Progetto italiano》
(「イタリア語Ⅰ/Ⅱ」で使用)Lezione 6~
34
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水4
セット履修
講師
語 学 ロシア語Ⅰ(D)(セ)
ロシア語Ⅱ(D)(セ)
佐野 洋子
授業科目の内容:
このクラスは初めてロシア語を学ぶ人を対象とし,一年間で現代
文を読む上で必要なロシア語文法をすべて習得します。中級レヴェ
ルの文を辞書を用いて読む力をつけることを目的とします。最終的
には,各自の専門に従って,独学でもロシア語を続けていける基礎
学力をつけたいと思います。
テキスト(教科書):
教材は,初回の授業で配布します。
参考書:
辞書が必要になりますが,初回の授業で説明します。
ロシア語Ⅲ(A)(セ)
ロシア語Ⅳ(A)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:月5
セット履修
講師
金沢 大東
授業科目の内容:
初級で学習した語形変化と基礎単語力を足がかりとして,この中
級コースでは,文型を扱う。特にロシア語の複文の内の従属複文を
重点的に学習する。
テキスト(教科書):
《白い金》A. ナコルチェフスキー,金沢大東共著,慶應大学出版
参考書:
《ロシア語文法便覧》宇多文雄著、東洋書店
ロシア語Ⅲ(B)(セ)
ロシア語Ⅳ(B)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:金3
セット履修
教授
ナコルチェフスキー, アンドリイ
授業科目の内容:
専攻科目に関連するロシア語の文章の講読
テキスト(教科書):
未定
35
哲学倫理学原典講読Ⅱ(露)(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
教授 谷 寿美
授業科目の内容:
受講者の語学力に応じたテキストを講読します。
受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。
テキスト(教科書):
語学力に応じて選択します。
参考書:
基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト
を講読します。
受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト
から始めます。
哲学倫理学原典講読Ⅰ(独)(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
教授 樽井 正義
授業科目の内容:
独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能
力の取得が,この授業の目的です。
独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味
の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章
毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と
も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば
と考えています。
テキスト(教科書):
テキストは担当者が用意します。
哲学倫理学原典講読Ⅱ(独)(哲学専攻用)
哲学概論Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
教授
西脇 与作
授業科目の内容:
この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し
た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。
哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な
事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の
常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。
テキスト(教科書):
『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002
参考書:
プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一
冊必ず読むこと
2単位 (秋学期)
教授 樽井 正義
授業科目の内容:
独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能
力の取得が,この授業の目的です。
独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味
の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章
毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と
も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば
と考えています。
テキスト(教科書):
履修者が希望するテキストを購読します。
哲学概論Ⅱ(哲学専攻用)
2単位 (秋学期)
教授
西脇 与作
授業科目の内容:
この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し
た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。
哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な
事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の
常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。
テキスト(教科書):
『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002
参考書:
プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一
冊必ず読むこと
哲学倫理学原典講読Ⅰ(仏)(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
昨年度に引き続き、
『24人の哲学者の書』の7章から講読する。
テキスト(教科書):
Le livre des vingt-quatre philosophes, introduction, texte latin,
traduction et annotations par Francoise Hudry, Vrin, 2009.
西洋哲学倫理学史Ⅰ(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
Archaeology としての哲学
哲学倫理学原典講読Ⅱ(仏)(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
日本語で独習できる哲学者は省き,初学者にはアクセスしにくい
思想家を採り上げる。
「拡大された中世哲学」の建て増し部分に重点
を置き,なるべく興味ある話題を提供しようと思う。「拡大された」
というのは,従来,西洋中世哲学史のなかに含められなかった,或
いは触れることができるほど学問が進歩していなかったという意味
である。具体的には,フランスの哲学史家として著名なアラン・ド・
リベラの枠組みに沿って,東方イスラーム,西方イスラーム,中世
ユダヤ思想,ビザンツ帝国の哲学に踏み込んでみる。その基礎とな
るのが,思想としては紀元3~6 世紀の新プラトン主義であり,道具
としては,古代ギリシア語,アラビア語,ヘブル語,ラテン語であ
る。
参考書:
・アラン・ド・リベラ『中世哲学史』
(阿部一智・永野潤・永野拓也
訳),新評論,1999 年。
・『中世思想原典集成11. イスラーム哲学』(竹下政孝 監訳),平凡
社,2000 年。
・伊東俊太郎『12 世紀ルネサンス―西欧世界へのアラビア文明の影
響―』岩波セミナーブックス42,1993 年。
・水谷智洋『古典ギリシア語初歩』,岩波書店,1990 年。
・小脇光男『聖書ヘブライ語文法』,青山社,2001 年。
・佐々木淑子『アラビア語入門』,青山社,2000 年。
授業科目の内容:
春学期に同じ。
哲学倫理学原典講読Ⅰ(露)(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
教授 谷 寿美
授業科目の内容:
受講者の語学力に応じたテキストを講読します。
受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。
テキスト(教科書):
語学力に応じて選択します。
参考書:
基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト
を講読します。
受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト
から始めます。
36
・内山勝利・中川純男編著『西洋哲学史〔古代・中世編〕』,ミネル
ヴァ書房,1996 年。
西洋哲学倫理学史Ⅱ(哲学専攻用)
テキスト(教科書):
弓削隆一・佐々木昭則 『例解・論理学入門』 ミネルバ書房
参考書:
授業中適宜指示する。
2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
科学の哲学Ⅰ
授業科目の内容:
春学期に同じ。
2単位 (春学期)
科学の哲学の総論と各論の基礎
講師 横尾 剛
授業科目の内容:
春学期は序盤において下記テキストの第一部の内容に沿って科学
の哲学の総論が概説されます。科学的知識を生み出してきた三つの
要素として推論、実験・観察、数学に着目した上で、我々の知的好
奇心の源泉である事物の変化というものが哲学と科学によってどの
ように記述され説明されているのかについて、科学の哲学の知識の
共通理解を得ることを目的とします。
中盤から終盤にかけてはテキストの第二部にある科学の哲学の各
論の中から特定の主題を選び、(問) と章末の演習問題を実際に解く
ことを通じて、専門性の高い現代の科学の哲学の実践に向けた基礎
的な考察を行う予定です。
テキスト(教科書):
『科学の哲学』 西脇与作 慶應義塾大学出版会 2004年
2単位 (春学期)
西洋近代の哲学・倫理学
教授 山内 志朗
授業科目の内容:
この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主
な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲
学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を
踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき
ます。
教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対
決させる形で使用します。
テキスト(教科書):
岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)
熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)
参考書:
熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)
山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)
西洋哲学倫理学史Ⅳ(哲学専攻用)
科学の哲学Ⅱ
2単位 (秋学期)
科学哲学入門
教授 西脇 与作
授業科目の内容:
秋学期は科学の哲学の各論で,テキストの量子力学,進化生物学
を中心に説明する予定です。いずれを中心に授業するかは出席者と
相談の上決めます。
テキスト(教科書):
『科学の哲学』西脇与作,慶應義塾大学出版会,2004
参考書:
科学雑誌を講義の最初に紹介しますので、それらの中から論文を一
本読む。
2単位 (秋学期)
西洋近代の哲学・倫理学
教授 山内 志朗
授業科目の内容:
この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主
な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲
学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を
踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき
ます。
教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対
決させる形で使用します。
テキスト(教科書):
岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)
熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)
参考書:
熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)
山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)
中級論理学Ⅰ
2単位 (春学期)
講師
授業科目の内容:
本講義は、論理学入門をすでに終え、記号を用いた論理推論にあ
る程度慣れ親しんでいる人を対象にした数理論理学の中級コースで
す。
中級論理学Ⅱ
2単位 (秋学期)
講師
論理学入門Ⅰ
2単位 (春学期)
弓削 隆一
授業科目の内容:
現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に
定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ
うとする。この講義では、このような論理学の言語の基礎である命
題論理について解説する。
テキスト(教科書):
弓削隆一・佐々木昭則 『例解・論理学入門』 ミネルバ書房
参考書:
授業中適宜指示する。
論理学入門Ⅱ
佐々木 昭則
授業科目の内容:
春学期に引き続き、論理学の中級のテクニックを学んでもらう。
特に、完全性定理など重要な論理学のメタ定理の証明を一緒に勉強
していきたい。
テキスト(教科書):
レジュメを配布する。
参考書:
教室で適宜指示する。
妥当な推論(確実な根拠付け)の基準
講師
竹村 亮
知識の哲学Ⅰ
2単位 (春学期)
知覚的知識について
名誉教授
飯田 隆
授業科目の内容:
私たちの知識のなかで、もっとも基本的なものは、自分のまわり
の環境がどうなっているかについての知識です。こうした知識を私
たちが得るのは、もっぱら知覚を通じてです。この講義では、知覚
を通じて得られるとされる知識に関して出てくる哲学的問題を論じ
ます。
つぎのような話題を取り上げる予定です。
1 錯覚と幻覚が提起する問題
2単位 (秋学期)
妥当な推論(確実な根拠付け)の基準
講師 弓削 隆一
授業科目の内容:
現代の論理学では、論理式の意味や推論の正しさの基準が厳密に
定義された人工言語の体系を構築することを通じて、論理を捉えよ
うとする。この講義では、このような論理学の言語の中で基本的な
ものである述語論理について解説する。
37
哲 学 西洋哲学倫理学史Ⅲ(哲学専攻用)
2 物体の知識と知覚との関係
3 知覚についての哲学的理論
テキスト(教科書):
なし。授業の際にプリントを配布します。
参考書:
授業の際に、その都度、指示します。
知識の哲学Ⅱ
手法や観点の導入と、論理哲学、情報科学、認知科学等への応用を
行います。
現代論理学の諸問題Ⅱ
講師 竹村 亮
授業科目の内容:
中級論理のレベルを習得している人を対象にした論理学の授業で
す。証明論や線形論理などを中心とした現代論理学における様々な
手法や観点の導入と、論理哲学、情報科学、認知科学等への応用を
行います。
2単位 (秋学期)
数学的知識をめぐって
名誉教授
飯田 隆
授業科目の内容:
数学的知識は、知識とされているもののなかでも、考えてみれば
不思議な性格をもっています。それゆえ、ひとがなぜ数学的知識を
もつことができるのかは、むかしから哲学的問題とされてきました。
数学的知識がなぜ不思議であるかと言うと、それは、ひとつに、数
学が知識の他の分野では出会うことのない一般性と必然性をもって
いることであり、もうひとつに、数学が扱っているとみえる対象、
数、図形、集合などが、私たちが出会うことのある対象とはみえな
いからです。
20世紀になって、数学的知識についての哲学的議論は、論理学や
数学基礎論といった分野の発展とともに、それ以前よりも大きな厳
密性をもって行うことができるようになりました。そうした議論へ
の導入となることを、この授業は意図しています。
テキスト(教科書):
なし。授業の際に、プリントを配布します。
参考書:
飯田 隆(編)『リーディングス 数学の哲学』剄草書房
形而上学Ⅰ
心の哲学Ⅰ
授業科目の内容:
春学期は,室田が心身関係の諸理論(心身二元論,行動主義,心
脳同一説,機能主義など)について概説します。存在論的枠組に注
意を払いつつ,心的現象と物的現象との関係について考えていきた
いと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。プリントを配布する予定です。
参考書:
必要に応じて授業中に紹介します。
心の哲学Ⅱ
講師
堀江 聡
言語の哲学Ⅰ
2単位 (春学期)
休講
言語の哲学Ⅱ
2単位 (秋学期)
休講
現象学Ⅰ
2単位 (春学期)
『イデーンⅡ』を読む
教授 斎藤 慶典
授業科目の内容:
昨年度でフッサール『純粋現象学と現象学的哲学のための諸考案・
第1巻』(通称『イデーンⅠ』、1913 年刊)の検討を終えましたの
で、今年度より同書の第2巻『構成についての現象学的諸研究』
(通
称『イデーンⅡ』)を取り上げます。今年度はその第一篇「物理的自
然の構成」の検討から始めます。授業は、あらかじめ分担を定めら
れた担当者によるテキスト当該部分のレジュメと問題提起をもとに、
参加者全員によるディスカッションを中心に行ないます。テキスト
は以下の邦訳版を使用し、必要に応じて原著を参照します(ただし、
受講者のドイツ語能力を前提にはしません)。
テキスト(教科書):
フッサール『イデーンⅡ-1』(立松弘孝・別所良美訳、みすず書
房、2001 年)から該当部分ならびにそれにかかわる訳注部分と「付
論1」を、各自何らかの仕方で用意してください。また他に課題図
書(「授業の計画」の項参照)として、斎藤慶典『フッサール起源へ
の哲学』(講談社・選書メチエ、2002 年)が必要です。
2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
春学期に同じ。
2単位 (春学期)
講師
木原 弘行
授業科目の内容:
心と身体の関係がどうして問題になるのか、また何が難しいのか
を議論したいと思います。特に現代の科学的な世界観のなかで、人
間の心をどのようにとらえたらいいのかということを念頭において、
これまでの諸説を概観した上で考えていくつもりです。
テキスト(教科書):
特に必要としません。プリントで内容を適宜補います。
参考書:
内容にあわせて授業で紹介します。
授業科目の内容:
テュービンゲン大学図書館蔵の一写本で唯一残存するがゆえに,
『テュービンゲン神智学』の名で呼び習わされるギリシア語神智学文
献は恐らく6 世紀に遡るもので,神託などによるエジプト・ペルシ
ア・ギリシアの異教の哲学的宗教的智恵とキリスト教の啓示が一致
することを示そうとする点で現代的意義を有している。
「テオソフィ
アー」
(神智)なる言葉は,3 世紀末のポルフュリオス『断肉論』
(菜
食主義擁護論)において,古代密儀宗教の祭司ならびに,インドの
修行者の智恵と関連づけられている。以後古代末期では連綿と,イ
アンブリコスの俗称『エジプト人の秘儀』,プロクロス『プラトン神
学』,ダマスキオス『第一始原論』に用例が散見される。この異教哲
学の伝統とキリスト教がぶつかり合う接点である6 世紀初頭の擬デ
ィオニュシオス文書にごく近い知的ミリューに,最新版の校訂者ベ
アトリーチェは,
『テュービンゲン神智学』の起源を求めている。エ
ジプト,ギリシア,インド,中東の智恵は調和しつつ,一つの神的
実在を果たして開示するのか,文献学的推理の妙味も味わいつつ探
らんとする人よ,来たれ。
テキスト(教科書):
Anonymi Monophysitae Theosophia. An Attempt at Reconstruction, by
Pier Franco Beatrice, Brill, 2001.
参考書:
Theosophorum Graecorum Fragmenta, ed. H. Erbse, Leipzig:
Teubner, 1995.
現代論理学の諸問題Ⅰ
2単位 (秋学期)
心身問題について
2単位 (春学期)
教授
2単位 (春学期)
講師 室田 憲司
古代神智学の発掘に向けて
形而上学Ⅱ
2単位 (秋学期)
竹村 亮
授業科目の内容:
中級論理のレベルを習得している人を対象にした論理学の授業で
す。証明論や線形論理などを中心とした現代論理学における様々な
38
現象学Ⅱ
2単位 (秋学期)
哲学原典研究Ⅱ(独) 2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
『イデーンⅡ』を読む
教授 斎藤 慶典
授業科目の内容:
春学期に同じ。
授業科目の内容:
昨年度でフッサール『純粋現象学と現象学的哲学のための諸考案・
第1巻』(通称『イデーンⅠ』、1913 年刊)の検討を終えましたの
で、今年度より同書の第2巻『構成についての現象学的諸研究』
(通
称『イデーンⅡ』)を取り上げます。今年度はその第一篇「物理的自
然の構成」の検討から始めます。授業は、あらかじめ分担を定めら
れた担当者によるテキスト当該部分のレジュメと問題提起をもとに、
参加者全員によるディスカッションを中心に行ないます。テキスト
は以下の邦訳版を使用し、必要に応じて原著を参照します(ただし、
受講者のドイツ語能力を前提にはしません)。
テキスト(教科書):
フッサール『イデーンⅡ-1』(立松弘孝・別所良美訳、みすず書
房、2001 年)から該当部分ならびにそれにかかわる訳注部分と「付
論1」を、各自何らかの仕方で用意してください。また他に課題図
書(「授業の計画」の項参照)として、斎藤慶典『フッサール起源へ
の哲学』(講談社・選書メチエ、2002 年)が必要です。
ジャック・デリダ『グラマトロジーについて』
理工学部専任講師
授業科目の内容:
ジャック・デリダ(1930-2004)の初期の主著『グラマトロジーに
ついて』の第一部を精読します。
デリダによれば、
「文字」という概念を音声中心主義的に規定してい
るロゴス中心主義は、同時に学問性・科学性をも規定している。し
たがって、文字と学問の関係は独特の仕方でねじれており、グラマ
トロジー(文字学)なるものは、単純には成立しない。文字の文字
性を尊重しようとする試みは、ロゴス中心的な形而上学の批判を前
提とする。――現前の形而上学に対する脱構築の理論が練り上げら
れます。
テキスト(教科書):
Jacques Derrida, De la grammatologie, Paris, Les éditions de Minuit,
1967, Première partie : « L'écriture avant la lettre ».
参考書:
既存の邦訳書を参考にしても構いませんが、誤訳が多いので要注
意です。ジャック・デリダ『根源の彼方に/グラマトロジーについ
て(上)』足立和浩訳、現代思潮社、1972年。
2単位 (春学期)
悪の起源についての考察
講師
佐藤 真基子
授業科目の内容:
人は多くの場合、悪を避けたいと思っているのに、なぜ悪を被っ
たり行ったりすることがあるのか。神が万能であるとすれば、なぜ
悪が存在するのか。そもそも悪とは何であり、どこから生じるのか。
この授業では、西洋古代・中世の文献を中心に、悪の起源についての
諸論考を読む。そして、それらの論考では神と人間についてどのよ
うな理解が獲得されているかを読み解き、悪の起源を探求すること
が哲学あるいは神学においていかなる意義をもつかを考える。
テキスト(教科書):
授業内で資料プリントを配布
宗教の哲学Ⅱ
哲学原典研究Ⅳ(仏) 2単位 (秋学期)
ジャック・デリダ『グラマトロジーについて』
理工学部専任講師
2単位 (秋学期)
佐藤 真基子
授業科目の内容:
人は多くの場合、悪を避けたいと思っているのに、なぜ悪を被っ
たり行ったりすることがあるのか。神が万能であるとすれば、なぜ
悪が存在するのか。そもそも悪とは何であり、どこから生じるのか。
この授業では、西洋古代・中世の文献を中心に、悪の起源についての
諸論考を読む。そして、それらの論考では神と人間についてどのよ
うな理解が獲得されているかを読み解き、悪の起源を探求すること
が哲学あるいは神学においていかなる意義をもつかを考える。
テキスト(教科書):
授業内で資料プリントを配布
哲学原典研究Ⅴ(英)
哲学原典研究Ⅰ(独)
荒金 直人
授業科目の内容:
ジャック・デリダ(1930-2004)の初期の主著『グラマトロジーに
ついて』の第一部を精読します。
デリダによれば、
「文字」という概念を音声中心主義的に規定してい
るロゴス中心主義は、同時に学問性・科学性をも規定している。し
たがって、文字と学問の関係は独特の仕方でねじれており、グラマ
トロジー(文字学)なるものは、単純には成立しない。文字の文字
性を尊重しようとする試みは、ロゴス中心的な形而上学の批判を前
提とする。――現前の形而上学に対する脱構築の理論が練り上げら
れます。
テキスト(教科書):
Jacques Derrida, De la grammatologie, Paris, Les éditions de Minuit,
1967, Première partie : « L'écriture avant la lettre ».
参考書:
既存の邦訳書を参考にしても構いませんが、誤訳が多いので要注
意です。ジャック・デリダ『根源の彼方に/グラマトロジーについ
て(上)』足立和浩訳、現代思潮社、1972年。
悪の起源についての考察
講師
荒金 直人
2単位 (春学期)
2単位 (春学期)
Wittgenstein, The Blue Book を読む
教授 堀江 聡
名誉教授
授業科目の内容:
4月30日に慶應三田キャンパスの研究会に参加し、9月25日には鹿
児島の新プラトン主義協会大会で招聘講演予定のソウル大学教授ソ
ン・ユレ(宋悠禮)の新刊を一回10頁位の速さで読もうと考えてい
る。彼女はハンブルク大で博士号をとり、スイスはフリブールのオ
マーラ教授のもとで助手を務め、韓国で初めて新プラトン主義を専
門とする大学専任教員になった。日韓古代哲学研究の発展的交流を
視野に入れての選択である。
テキスト(教科書):
Euree Song, Aufstieg und Abstieg der Seele. Diesseitigkeit und
Jenseitigkeit in Plotins Ethik der Sorge, Goettingen, 2009.
飯田 隆
授業科目の内容:
Wittgensteinが英語で口述した The Blue Book(青色本)を読みま
す。テキストを緻密に読むことと、それをもとに議論をすることを
目標とします。また、授業のうちの数回を用いて、英語による
Academic Writing への入門も行いたいと考えています。
テキスト(教科書):
L.Wittgenstein, The Blue and Brown Books.
参考書:
二種類の翻訳があります。大森荘蔵訳は『ウィトゲンシュタイン
全集』
(大修館書店)に収録されています。黒崎宏訳は『「論考」
「青
色本」註解』(産業図書)に収録されています。
39
哲 学 宗教の哲学Ⅰ
哲学原典研究Ⅲ(仏) 2単位 (春学期)
哲学原典研究Ⅵ(英)
2単位 (秋学期)
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
Wittgenstein, The Blue Book を読む (続)
名誉教授 飯田 隆
様相論理入門~意味論を中心に~
講師 串田 裕彦
授業科目の内容:
春学期の原典研究の続きとして、Wittgenstein, The Blue Book をテ
キストとしますが、参加者の発表とそれをめぐる議論という形で行
いたいと思っています。したがって、テキスト読解に加えて、自分
で議論を作り、それをひとから吟味してもらうということの訓練に
役立てたいと考えます。
テキスト(教科書):
L.Wittgenstein, The Blue and Brown Books.
授業科目の内容:
春学期の続きです。 テキスト(教科書):
B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University
Press, 1980.
参考書:
Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,
F. Wolter, Elsevier Science, 2007.
哲学原典研究Ⅶ(古典)
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
2単位 (春学期)
ライプニッツにおける個の問題
『純粋理性批判』研究
講師
田子山 和歌子
講師
授業科目の内容:
個とは何か。17世紀の哲学者ライプニッツの最初期のテキスト「個
体化の原理」の検討を通し、この問題を考えたい。「個体化の原理」
において、ライプニッツは、中世スコラにおいて論じられたさまざ
まな個の理論を整理したうえで、最終的に自身の見解を示している。
そこで語られる個の理論は、後年に彼が展開する、有名な個の理論
「モナド論」と密接な関係にあることが知られている。では彼にとっ
て、個とはどのようなものか。上掲テキストの精読により考察した
い。
テキスト(教科書):
ライプニッツ「個体化の原理」、
「モナドロジー」
(プリントを配布
します)
哲学原典研究Ⅷ(古典)
山根 雄一郎
授業科目の内容:
イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』「(第二版)演繹論」
(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,彼の「批判哲学」の
骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解することを目指しま
す。前年度に引き続き,演習形式で行います。ドイツ語未修者は英
訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で
すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること
を条件とします。
テキスト(教科書):
Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲
学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま
す。旧版でも結構です。
参考書:
上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。
2単位 (秋学期)
ライプニッツにおける個の問題
講師
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
田子山 和歌子
『純粋理性批判』研究
授業科目の内容:
個とは何か。17世紀の哲学者ライプニッツの最初期のテキスト「個
体化の原理」の検討を通し、この問題を考えたい。「個体化の原理」
において、ライプニッツは、中世スコラにおいて論じられたさまざ
まな個の理論を整理したうえで、最終的に自身の見解を示している。
そこで語られる個の理論は、後年に彼が展開する、有名な個の理論
「モナド論」と密接な関係にあることが知られている。では彼にとっ
て、個とはどのようなものか。上掲テキストの精読により考察した
い。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
講師
授業科目の内容:
春学期に引き続き,イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』
「(第二版)演繹論」(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,
彼の「批判哲学」の骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解
することを目指します。演習形式で行います。ドイツ語未修者は英
訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で
すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること
を条件とします。
テキスト(教科書):
Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲
学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま
す。旧版でも結構です。
参考書:
上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。
哲学倫理学特殊Ⅰ(原典研究Ⅲ(露)) 2単位 (春学期)
休講
哲学倫理学特殊Ⅱ(原典研究Ⅲ(露))
山根 雄一郎
2単位 (秋学期)
休講
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
インド古典文献学入門
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
講師 齋藤 直樹
様相論理入門~意味論を中心に~
授業科目の内容:
この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典
文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,
大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.
150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。
ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は
ない。
『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる
学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに
空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,
そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論
はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹
をなす概念にかかわる。
原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な
いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一
つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる
講師 串田 裕彦
授業科目の内容:
現代の様相論理の意味論的側面を中心に,基礎から発展的内容ま
でを概観する。S4,S5など基礎的な論理体系に関する可能世界モデ
ルに習熟し,いくつかのメタ定理のモデルを使った証明を理解する。
また最近の発展的な話題として,Prior に淵源するハイブリッド論
理,Artemov の正当化の論理などを取り上げ,論理的諸問題を検討
する。
テキスト(教科書):
B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University
Press, 1980.
参考書:
Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,
F. Wolter, Elsevier Science, 2007.
40
ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図るもの
である。
テキスト(教科書):
校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳および和
訳のコピーを授業中に配布する。
参考書:
辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書
梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
講師
2単位 (秋学期)
齋藤 直樹
授業科目の内容:
この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典
文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,
大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.
150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。
ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は
ない。
『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる
学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに
空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,
そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論
はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹
をなす概念にかかわる。
原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な
いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一
つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる
ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図ってい
く。
テキスト(教科書):
校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳のコピー
を授業中に配布する。
参考書:
辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書
梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
講師
國分 功一郎
授業科目の内容:
ジル・ドゥルーズの哲学について解説していきます。
特にミシェル・フーコーと比較しながら、ドゥルーズが何をやろ
うとしていたのか、それを明らかにしていきたいと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
プラトン原典講読(1)
教授 納富 信留
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
プラトンの主著とされる『国家』は,その哲学的射程において西
洋哲学でもっとも重要な著作に数えられてきた。本授業では,これ
まで5年間読み続けた9巻までの議論をうけて、最終巻(10巻)を原
文にそくして読み解く(実際には第9巻13章から始める)。そこでは,
有名な詩人批判、魂の本性、そして「エルの神話」が登場し,古代
哲学だけでなく,およそ哲学を学ぶ者には必読の議論である。訳書
を自分で読むことは難しくないが,原テクストと向き合いそこでじ
っくりと徹底的に思索することは,哲学の何よりの訓練となるはず
である。
本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目
標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。
ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と
並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。第1巻から9巻までの議
論は,各自が訳書でおさらいしておく。
テキスト(教科書):
・プラトン『国家』,藤沢令夫訳,全二巻,岩波文庫
・S. R. Slings, Platonis Respublica, Oxford Classical Texts, 2003
・J. Adam, The Republic of Plato, 2nd ed. Vol.2, Cambridge University
Press, 1975
・S. Halliwell, Plato: Republic 10, Aris & Phillips, 1988
参考書:
授業時に紹介する。
2単位 (春学期)
小川 芳範
授業科目の内容:
現代哲学では、感情(emotions)は思考とは無縁の「動物的衝動」
として、ときに軽視され、ときに無視されてきた。しかしながら、
近年、脳神経科学をはじめとして、哲学においても、感情が私たち
の(倫理的)判断や推論過程において果たす役割の重要性について
再考が促されている。本講義においては、感情についての新ストア
派的(認知主義的)理論を標榜するマーサ・C・ナスバウムの大著
『Upheavals of Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題につ
いて考えてみたい。
テキスト(教科書):
Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence
of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9
paperback.
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
2単位 (秋学期)
ドゥルーズ哲学研究
思考としての感情
講師
國分 功一郎
授業科目の内容:
ジル・ドゥルーズ(1925-1995)の哲学について解説していきま
す。また,ドゥルーズを通じて,いわゆる「フランス現代思想」の
課題が何であったのかについても考えていきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
インド古典文献学入門
講師
2単位 (春学期)
ドゥルーズ哲学研究
2単位 (秋学期)
共感の哲学
講師 小川 芳範
授業科目の内容:
春学期に引き続き、マーサ・C・ナスバウム著『Upheavals of
Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題について考えてみ
たい。秋学期においては、同書の第2部を批判的に読むことによっ
て、とくに共感(empathy, compassion)の認知的構造および倫理実
践におけるその重要性(および問題点)について考える。
テキスト(教科書):
Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence
of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9
paperback.
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
プラトン原典講読
教授 納富 信留
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
基本的には春学期の継続であるが、恐らく『国家』第10巻は夏ま
でに読み終えるので、別の著作をテキストと選び同様のやり方で原
典の講読を進めることになる。テキストには『法律』第10巻が候補
に挙っているが、最終的には春学期中に出席者の意向をうけて決め
たい。
41
哲 学 哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
参考書:
Nussbaum, Martha C., (1995) Poetic Justice: the literary imagination
and public life, Beacon Press, ISBN: 0-8070-4108-4 など。
本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目
標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。
ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と
並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。
テキスト(教科書):
未定
参考書:
授業時に紹介する。
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
後期は、ヌスバウムの『人間性を隠すこと:嫌悪感・恥辱・法
律』、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、および、
『正義のフロンティア:障害、国籍、種のメンバー』を解説し、福祉
と教育にかかわる主要なテーマを論じていきたいと思います。
テキスト(教科書):
M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶
應義塾大学出版、近刊予定
参考書:
M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、
2005年
M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species
membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University
Press, 2006.
M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition
of religious equality. New York : Basic Books, 2008.
M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め
ぐみ訳、里文出版、2006年
A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年
A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ
か訳、日本経団連出版、2009年
他の参考文献は講義中に指定します。
2単位 (春学期)
福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開
講師
河野 哲也
授業科目の内容:
福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで
す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ
うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内
容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう
な関係にあるのでしょうか。
これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり
哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、
倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目
すべき哲学者です。センとヌスバウムは、
「ケイパビリティ・アプロ
ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ
の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方
を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、
今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま
す。
前期は、A.セン『不平等の再検討』と『グローバリゼーション
と人間の安全保障』、ヌスバウム『女性と人間開発』を取り上げて、
人間の安全保障と人間開発、ケイパビリティ・アプローチなどの考
え方を紹介していきます。
テキスト(教科書):
M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶
應義塾大学出版、近刊予定
参考書:
M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、
2005年
M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species
membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University
Press, 2006.
M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition
of religious equality. New York : Basic Books, 2008.
M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め
ぐみ訳、里文出版、2006年
A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年
A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ
か訳、日本経団連出版、2009年
他の参考文献は講義中に指定します。
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
ケンブリッジ・プラトニスト研究
教授
授業科目の内容:
西洋近世哲学に対し少なからぬ刺激・影響を与えたとされる英国
プラトン派のヘンリー・モア(グランサム1614年生れ-ケンブリッ
ジ1687年歿)の『スピノザ論駁』(1679年)と『魂の不死』(1659年英
/1679年羅)を抜粋して購読する。物体のみならず精神にも延長を与
えるモアの「スピリトゥス」のうちでも、宇宙の物質全体を浸透す
る「自然のスピリトゥス」(spiritus naturae)とはいかなるものなのか、
近世英語版、ラテン語版、現代英語訳1987年を参照しつつ分析する。
とりわけ、各々の場所に完全に全体が現前する存在(神)に対して、
現前する場所以外での実体の在り様を論ずる「部分内全体論」
(Holenmerism)はモアの形而上学を理解する上で難所である。時間が
許せば、
「自然のスピリトゥス」の基礎となる思想がすでに現れてい
るモア・デカルト往復書簡 (1648年−1649年)も確認してみたい。
テキスト(教科書):
H. More, Opera Omnia, ed. S. Hutin, Georg Olms, 1966; Id., A
Collection of Several Philosophical Writings, eds. J. Flesher & W.
Morden, Garland, 1978; Id., Major Philosophical Works, ed. G. A. J.
Rogers, Thoemmes, 1997; Id., The Immortality of the Soul, ed. A. Jacob,
Dordrecht, 1987; Spinoza, Opera II, hrsg. von C. Gebhardt, Heidelberg,
1925.
参考書:
S. Hutin, Henry More. Essai sur les doctrines theosophiques chez les
Platoniciens de Cambridge, Georg Olms, 1966; A. Jacob, Henry More's
Refutation of Spinoza, Georg Olms, 1991; D. P. Walker, Il concetto di
spirito o anima in Henry More e Ralph Cudworth, Bibliopolis, 1986; A.
Lichtenstein, Henry More. The Rational Theology of a Cambridge
Platonist, Harvard U. P., 1962; 新井明・鎌井敏和共編著『信仰と理性ー
ケンブリッジ・プラトン学派研究序説』御茶の水書房、1988年。E.
カッシーラー『英国のプラトン・ルネサンスーケンブリッジ学派の
思想潮流』 (花田圭介監修・三井礼子訳)、工作舎、1993年。 2単位 (秋学期)
福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開
講師
堀江 聡
河野 哲也
授業科目の内容:
福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで
す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ
うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内
容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう
な関係にあるのでしょうか。
これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり
哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、
倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目
すべき哲学者です。センとヌスバウムは、
「ケイパビリティ・アプロ
ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ
の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方
を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、
今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま
す。
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
春学期に同じ。
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
セラーズと経験の問題
講師
村井 忠康
授業科目の内容:
W・セラーズ(1911-1989)は、分析哲学の隠れた鉱脈として近年
再評価されているアメリカの哲学者です。彼の仕事は多岐にわたり
42
ますが、そのなかのひとつに、伝統的経験主義との決別を図った「所
与の神話批判」というものがあります。この授業では、この批判の
内実を探ることから始めて、知覚や感覚といった経験についてのセ
ラーズ自身の見解を検討します。
テキスト(教科書):
W・セラーズ『経験論と心の哲学』(浜野研三訳、岩波書店)
参考書:
W・セラーズ『経験論と心の哲学』
(神野慧一郎・土屋純一・中才
敏郎訳、勁草書房)
勁草版には、岩波版と違い表題論文のほか二編の論文が所収され
ています。その他の文献については、授業中に指示します。
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
講師 津村 俊夫
授業科目の内容:
春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,
秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。
テキスト(教科書):
Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ
ック) ¥3320.
参考書:
Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon ( Hendrickson,
1996)$23.
2単位 (秋学期)
セラーズと経験の問題
講師
2単位 (秋学期)
旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)
村井 忠康
授業科目の内容:
秋学期は、心の哲学や認識論においてセラーズの遺産を受け継ご
うとする哲学者たちの仕事と合わせて検討することで、経験に対す
るセラーズ的アプローチの可能性を探求します。
テキスト(教科書):
春学期と同じ。
参考書:
授業中に指示します。
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用) 2単位 (春学期)
自律について
商学部教授 成田 和信
授業科目の内容:
本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で
は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行
う。本授業ではそれに向けて、このプラトン主著の哲学的諸問題を
徹底的かつ多角的に検討していく。
この著作については、近年内外で多くの研究が公刊されているが、
全体を見渡すことは容易ではない。本授業では、まず問題の見取り
図を捉え直し、最新の研究成果を紹介していく。
ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト
ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。
テキスト(教科書):
プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫
必要な論文等はコピーで配布
参考書:
授業時に紹介する
授業科目の内容:
この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律
autonomy とは何か」という問題を考えます。春学期は、Gerald Dwokin
の自律に関する一連の著作を検討します。まず、'Autonomy and
Behavior Control’(Hastings Center Report 1976) という論文を読みます。
この論文は、現代の英語圏における自律をめぐる一連の議論の発端
になった論文とみなすことができます。
丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次
のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照
しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。
(3)いく
つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合
いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、
論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。
(4)それぞれのグ
ループの代表者が3の作業の成果を報告する。
(5)グループごとの
報告をもとに全体で議論する。
テキスト(教科書):
文献はコピーして配布します。
参考書:
授業でそのつど紹介します。
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用) 2単位 (秋学期)
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
プラトン『国家』の哲学問題
教授 納富 信留
2単位 (秋学期)
プラトン『国家』の問題展開
自律について
教授
納富 信留
商学部教授 成田 和信
授業科目の内容:
基本的に春学期の継続であるが、国際プラトン学会大会(8月開
催)の成果を取り入れながら、新たな研究動向を検討していく。
秋学期には、狭く『国家』解釈に留まらず、その展開を、プラト
ンの他著作、アリストテレス、そしてその後の哲学からも考えていく
ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト
ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。
テキスト(教科書):
プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫
必要な論文等はコピーで配布
参考書:
授業時に紹介する
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
授業科目の内容:
この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律
autonomy とは何か」という問題を考えます。秋学期は、Gerald Dwokin
の自律に関する考え方への批判を通して異なる理論を展開したJohn
Christmanの一連の著作を検討します。また、できれば、Alfred Mele
の著作も読みます。
丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次
のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照
しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。
(3)いく
つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合
いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、
論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。
(4)それぞれのグ
ループの代表者が3の作業の成果を報告する。
(5)グループごとの
報告をもとに全体で議論する。
テキスト(教科書):
文献はコピーして配布します。
参考書:
授業でそのつど紹介します。
2単位 (春学期)
旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)
講師 津村 俊夫
授業科目の内容:
春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,
秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。
43
哲 学 哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
テキスト(教科書):
Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ
ック) ¥3320.
参考書:
Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon ( Hendrickson,
1996)$23.
哲学倫理学特殊Ⅰ(哲学専攻用)
2単位 (春学期)
哲学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)
哲学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)
哲学研究会Ⅱ 1単位 (秋学期)
哲学研究会Ⅳ 1単位 (秋学期)
人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―
講師 坂倉 裕治
授業科目の内容:
「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ
であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが
存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され
た、
「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい
う議論をとりあげる。この「境界」の狭間にあるとして注目された
のが、理性を持たないとみなされてきた障害者や、人間の社会から
切り離されて育った子供、さらには類人猿といった人間とよく似た
身体機構を持つ動物であった。検討作業を通じて,近代思想の特徴
について考察するとともに,思想史研究の方法(作法)についても
学ぶ。講義とテクストの講読を組み合わせながらすすめる予定であ
る。
テキスト(教科書):
必要に応じて、プリントを配布する。日本語訳のあるものについ
ては随時紹介するので,必要であれば各自で入手すること。
参考書:
必要に応じて指示する。
哲学倫理学特殊Ⅱ(哲学専攻用)
教授 中川 純男
授業科目の内容:
トマス・アクィナスの『真理論』をテキストとして分析する。テ
キストは邦訳を配布する。秋学期は,受講者の研究発表を行う。
四年生は,卒論で扱うテーマについて発表することが求められる。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。ラテン語テキストについても必要があれば
配布する。
参考書:
http://phil.flet.keio.ac.jp/person/nakagawa/courses.html参照。必要に応
じて授業中に指示する。
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
教授
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
現象学研究
教授 斎藤 慶典
授業科目の内容:
広い意味で現象学に関わるテキスト(今年度はヘーゲル『精神現
象学』の「B 自己意識」
「4 自己自身の確信の真理」
「B 自己意識
の自由 ストア主義と懐疑論と不幸な意識」以下)を取り上げ、事
前に指定された担当者による報告と問題提起、それに基づく全員に
よるディスカッションを行ないます。夏休みの終わりに授業の一環
としてゼミ合宿を行ない、四年生に卒論の中間発表を・三年生には
その特定質問者をつとめていただきます。秋学期には三年生にも各
自の問題意識にしたがった発表をしていただき、全員で議論します。
また年度末には(例年2月初旬)、提出された卒論に基づく公開の卒
論発表会を行ない、ここでも三年生に特定質問者をつとめていただ
きます。
なお、卒論提出予定者は初回授業時にテーマ登録をしていただき
ますので、必ず出席して下さい(やむを得ない事情で出席できない
場合は事前に――たとえばガイダンス時に――申し出て下さい)。こ
の登録のない者は履修を認めませんので注意して下さい。
テキスト(教科書):
ヘーゲル『精神現象学』上,樫山鉄四郎訳,平凡社ライブラリー
休講
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
西脇 与作
授業科目の内容:
何かを知り,わかることの仕組みやわかったことの正しさ等は認
識論として,そして最近は認知科学として扱われてきたものです。
今年度はプラグマティズムを中心に「知る,わかる」ことについて
の哲学の基本的な文献を読みながら,受講者の間で議論し合いたい
と考えています。例えば、
「実学」はどんな知り方の学問なのでしょ
うか。
テキスト(教科書):
研究会で用いるテキスト等は最初の時間に受講生と話し合いながら
決めます。
参考書:
テキストと同様に最初の時間に決めます。
授業科目の内容:
「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ
であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが
存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され
た、
「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい
う議論をとりあげる。同じ担当者による春学期の同系列の授業の内
容をふまえたうえで、秋学期は、コンディヤックの『動物論』を当
時の思想史的文脈のなかで読み解く予定である。
テキスト(教科書):
プリントを配布する予定。全文のテクストを購入したい場合は次
が安価である。
Condillac, Traité des animaux, Vrin, 2004. ISBN : 2-7116-1665-7
参考書:
必要に応じて指示する。
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
知ること,わかること
2単位 (秋学期)
人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―
講師 坂倉 裕治
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
後期プロティノス哲学
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
人生を世界劇場に、われわれを俳優にたとえる比喩を展開する第
47・第48論攷「摂理について」を翻訳でゆっくり読むことにより、
後期プロティノス哲学のよりよき理解を目差す。
テキスト(教科書):
『プロティノス全集』第二巻,水地宗明訳,中央公論社,1987
年。授業初回に人数を確認の上,コピーを配布する。
参考書:
Plotin, Traités 45-51, Traités 45-48(III,2-3), présentation, traduction et
notes par R.Dufour, Paris: Flammarion, 2009; P.Boot, Plotinus, Over
voorzienigheid, Amsterdam, 1984.
44
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
印度哲学Ⅱ
講師 齋藤 直樹
教授 納富 信留
授業科目の内容:
本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で
は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行
う。本研究会では、それに合わせて、このプラトン主著を徹底的か
つ多角的に検討していく。
春学期には、全10巻におよぶこの大著を通読し、基本問題を議論
する。担当者は担当巻から哲学的な問題を取り上げて自分なりに展
開した報告を行い、それを基に参加者でディスカッションする。
秋学期には、プラトン『国家』に対するアリストテレスの対応を、
二つのテキストから検討する。一つは『ニコマコス倫理学』第6巻の
知性徳論、もう一つは『政治学』第7〜8巻の教育論である。担当者
は範囲をまとめてプラトンとの関係を中心に報告を行う。議論のや
り方は春学期と同じである。
テキスト(教科書):
プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫
アリストテレス『ニコマコス倫理学』 朴一功訳 京都大学学術
出版会(西洋古典叢書)
アリストテレス『政治学』 牛田徳子 京都大学学術出版会(西
洋古典叢書)
参考書:
プラトン・アリストテレスのテキスト、註釈書、研究書・研究論
文については、授業時に紹介する
1単位
1単位
1単位
1単位
宗教学Ⅰ
講師 弓山 達也
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
本講義は、宗教学Ⅱ(履修しなくても大丈夫)と対をなし、現代
における個人的で新しい宗教意識であるスピリチュアリティを中心
に、これが有する可能性や、同時にこうした宗教意識がカルト的な
関係を生み出す諸条件を検討するものである。具体的な事例を通し
て、現代宗教の可能性と危険性について、自分の言葉で語ることが
できる能力を養うのが本講義の目的である。前期は、その中でも主
にスピリチュアリティについて考えていく。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
講義中に紹介するが、下記が基本となる。
樫尾直樹『スピリチュアリティ革命』春秋社、2010
カール・ベッカー&弓山達也編『いのち 教育 スピリチュアリテ
ィ』大正大学出版会、2009
島薗進『スピリチュアリティの興隆』岩波書店、2007
磯村健太郎『<スピリチュアル>はなぜ流行るのか』PHP新書、2007
伊藤雅之『現代社会とスピリチュアリティ』溪水社、2003
休講
印度哲学Ⅰ
2単位 (春学期)
カルトとスピリチュアリティ(1)
2単位 (春学期)
インド的「知」の諸相
講師 齋藤 直樹
授業科目の内容:
西暦紀元前1300 年頃に西からヒンドゥークシュ山脈を越えて西北
インドに侵入しパンジャープ地方を占領したひとびとは,みずから
をアーリヤと呼んだ。この「高貴なるもの」たちは,
『リグ・ヴェー
ダ』を嚆矢とするおびただしい数の典籍を語りついできた。この講
義をつうじて「ヴェーダ」すなわち「知」を源流とする,アーリヤ
人の思索のあとの一端をたどれば,かの地ではぐくまれた多様で豊
穣な思想(ダルシャナ)の世界への入り口へと目をむけることがで
きるかもしれない。その「知」のキーワードのひとつが「解脱」で
あることのうちに,インド的思想の難解さとよそよそしさが根ざし
ている。
「聖と俗」
「有と無」
「超越と内在」
「遍在と局在」
「永遠と瞬
間」
「精神と物質」などといった人間の「生と死」にかかわるもろも
ろの重大な対立の超克として「解脱」が目ざされているからである。
それでも「解脱」という究極へと接近するために語りつがれた「こ
とば」
(サンスクリット)のいくつかを読みとき,理解することによ
って,インド的な「知」の諸相を相対化することをこの講義の基本
的な態度とする。そこから他の世界のさまざまな思想へのパースペ
クティブがひらかれることをのぞんで。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
宗教学Ⅱ
2単位 (秋学期)
カルトとスピリチュアリティ(2)
講師
弓山 達也
授業科目の内容:
本講義は、宗教学Ⅰ(未履修でも大丈夫)と対をなし、現代にお
ける個人的で新しい宗教意識であるスピリチュアリティを中心に、
これが有する可能性や、同時にこうした宗教意識がカルト的な関係
を生み出す諸条件を検討するものである。具体的な事例を通して、
現代宗教の可能性と危険性について、自分の言葉で語ることができ
る能力を養うのが本講義の目的である。後期は、その中でも主に、
いわゆるカルトについて考えていく。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
講義中に紹介するが、下記が基本となる。
櫻井義秀『霊と金』新潮新書、2009
藤田庄市『宗教事件の内側』岩波書店、2008
櫻井義秀『「カルト」を問い直す』中公新書ラクレ、2006
45
哲 学 授業科目の内容:
西暦紀元前1300 年頃に西からヒンドゥークシュ山脈を越えて西北
インドに侵入しパンジャープ地方を占領したひとびとは,みずから
をアーリヤと呼んだ。この「高貴なるもの」たちは,
『リグ・ヴェー
ダ』を嚆矢とするおびただしい数の典籍を語りついできた。この講
義をつうじて「ヴェーダ」すなわち「知」を源流とする,アーリヤ
人の思索のあとの一端をたどれば,かの地ではぐくまれた多様で豊
穣な思想(ダルシャナ)の世界への入り口へと目をむけることがで
きるかもしれない。その「知」のキーワードのひとつが「解脱」で
あることのうちに,インド的思想の難解さとよそよそしさが根ざし
ている。
「聖と俗」
「有と無」
「超越と内在」
「遍在と局在」
「永遠と瞬
間」
「精神と物質」などといった人間の「生と死」にかかわるもろも
ろの重大な対立の超克として「解脱」が目ざされているからである。
それでも「解脱」という究極へと接近するために語りつがれた「こ
とば」
(サンスクリット)のいくつかを読みとき,理解することによ
って,インド的な「知」の諸相を相対化することをこの講義の基本
的な態度とする。そこから他の世界のさまざまな思想へのパースペ
クティブがひらかれることをのぞんで。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
プラトン『国家』とアリストテレスの対応
哲学研究会Ⅰ
哲学研究会Ⅲ
哲学研究会Ⅱ
哲学研究会Ⅳ
2単位 (秋学期)
インド的「知」の諸相
伊藤・樫尾・弓山編『スピリチュアリティの社会学』世界思想社、
2006
46
哲学倫理学原典講読Ⅰ(英)(倫理学専攻用) 2単位
(春学期)
イギリスのモラリストたち
准教授 柘植 尚則
倫理学概論Ⅰ
授業科目の内容:
この授業では,近代イギリスのモラリスト(道徳思想家)を取り
上げ,その思想を紹介しながら,原典(抜粋)を講読します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)
2単位 (春学期)
教授 樽井 正義
倫理学概論Ⅱ
哲学倫理学原典講読Ⅱ(英)(倫理学専攻用)
(秋学期)
イギリスのモラリストたち
准教授
樽井 正義
哲学倫理学原典講読Ⅰ(独)(倫理学専攻用)
(春学期)
授業科目の内容:
倫理学とはどのような科学ないし学問であるのかを理解すること
が,この時間の課題です。そのために,倫理学の基本概念である「善
い(good)」と「正しい(right)」,そして「自由(free)」と「平等
(equal)」といった主要概念の意味を,主として西欧近代および現代
の実践哲学に即して考察します。あわせてそうした理論と,現代の
医療倫理,環境倫理,情報倫理などにおいて取り組まれている倫理
的諸課題とを,双方をつきあわせること(reflective equilibrium)を
通じて検討します。
テキスト(教科書):
ありません。
参考書:
小松光彦他編,倫理学案内.慶應義塾大学出版会2006
他は授業中に指示します。
倫理学の基礎Ⅰ
哲学倫理学原典講読Ⅱ(独)(倫理学専攻用)
(秋学期)
2単位
教授
柘植 尚則
樽井 正義
授業科目の内容:
独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能
力の取得が,この授業の目的です。
独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味
の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章
毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と
も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば
と考えています。
テキスト(教科書):
履修者が希望するテキストを購読します。
授業科目の内容:
この授業では、倫理学の古典(抜粋)を日本語で読みます。学生
による発表と討論という形で進めていきます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業の中で紹介します。
2単位 (秋学期)
倫理学の古典を読む
准教授
樽井 正義
授業科目の内容:
独語で書かれた哲学・倫理学の文献を読解するための基本的な能
力の取得が,この授業の目的です。
独文を音読し,文章構造を解し,言葉の変化・活用を覚え,意味
の広がりを知る,これによって書かれていることを理解する。文章
毎に,時間毎にこの積み重ねです。結果として,日本語とも英語と
も異なる言語があることを,人の多様性の一つとして確認できれば
と考えています。
テキスト(教科書):
テキストは担当者が用意します。
倫理学の古典を読む
倫理学の基礎Ⅱ
2単位
教授
2単位 (春学期)
准教授
柘植 尚則
授業科目の内容:
この授業では,近代イギリスのモラリスト(道徳思想家)を取り
上げ,その思想を紹介しながら,原典(抜粋)を講読します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)
2単位 (秋学期)
教授
2単位
柘植 尚則
哲学倫理学原典講読Ⅰ(仏)(倫理学専攻用)
(春学期)
授業科目の内容:
この授業では、倫理学の古典(抜粋)を日本語で読みます。学生
による発表と討論という形で進めていきます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業の中で紹介します。
2単位
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
昨年度に引き続き、
『24人の哲学者の書』の7章から講読する。
テキスト(教科書):
Le livre des vingt-quatre philosophes, introduction, texte latin,
traduction et annotations par Francoise Hudry, Vrin, 2009.
47
倫 理 授業科目の内容:
倫理学とはどのような科学ないし学問であるのかを理解すること
が,この時間の課題です。そのために,倫理学の基本概念である「善
い(good)」と「正しい(right)」,そして「自由(free)」と「平等
(equal)」といった主要概念の意味を,主として西欧近代および現代
の実践哲学に即して考察します。あわせてそうした理論と,現代の
医療倫理,環境倫理,情報倫理などにおいて取り組まれている倫理
的諸課題とを,双方をつきあわせること(reflective equilibrium)を
通じて検討します。
テキスト(教科書):
ありません。
参考書:
小松光彦他編,倫理学案内.慶應義塾大学出版会2006
他は授業中に指示します。
哲学倫理学原典講読Ⅱ(仏)(倫理学専攻用)
(秋学期)
2単位
西洋哲学倫理学史Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
春学期に同じ。
授業科目の内容:
春学期に同じ。
西洋哲学倫理学史Ⅲ(倫理学専攻用)
教授 山内 志朗
授業科目の内容:
この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主
な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲
学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を
踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき
ます。
教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対
決させる形で使用します。
テキスト(教科書):
岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)
熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)
参考書:
熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)
山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)
授業科目の内容:
受講者の語学力に応じたテキストを講読します。
受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。
テキスト(教科書):
語学力に応じて選択します。
参考書:
基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト
を講読します。
受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト
から始めます。
哲学倫理学原典講読Ⅱ(露)(倫理学専攻用)
(秋学期)
2単位
教授
谷 寿美
西洋哲学倫理学史Ⅳ(倫理学専攻用)
授業科目の内容:
受講者の語学力に応じたテキストを講読します。
受講希望者は必ず初回講義時に出席すること。
テキスト(教科書):
語学力に応じて選択します。
参考書:
基礎的な語学力がある場合は,初めから思想,哲学系のテキスト
を講読します。
受講生にまだ充分な語学力が伴わない場合は,基礎的なテキスト
から始めます。
西洋哲学倫理学史Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (秋学期)
西洋近代の哲学・倫理学
教授 山内 志朗
授業科目の内容:
この講義では、西洋近代の哲学・倫理学の歴史を概説します。主
な対象としては、哲学・倫理学専攻の2年生を対象とします。近世哲
学がどのように成立してきたのか、中世末期のスコラ哲学の動向を
踏まえて、スコラ哲学の終焉の歴史として近代哲学を考察していき
ます。
教科書は、岩崎武雄の古い哲学史と熊野純彦の新しい哲学史を対
決させる形で使用します。
テキスト(教科書):
岩崎武雄『西洋哲学史(再訂版)』(有斐閣、1975年)
熊野純彦『西洋哲学史 近代から現代へ』(岩波新書、2006年)
参考書:
熊野純彦『西洋哲学史 古代から中世へ』(岩波新書、2006年)
山内志朗『普遍論争』(平凡社ライブラリー、2008年)
2単位 (春学期)
Archaeology としての哲学
教授
2単位 (春学期)
西洋近代の哲学・倫理学
哲学倫理学原典講読Ⅰ(露)(倫理学専攻用) 2単位
(春学期)
教授 谷 寿美
堀江 聡
授業科目の内容:
日本語で独習できる哲学者は省き,初学者にはアクセスしにくい
思想家を採り上げる。
「拡大された中世哲学」の建て増し部分に重点
を置き,なるべく興味ある話題を提供しようと思う。「拡大された」
というのは,従来,西洋中世哲学史のなかに含められなかった,或
いは触れることができるほど学問が進歩していなかったという意味
である。具体的には,フランスの哲学史家として著名なアラン・ド・
リベラの枠組みに沿って,東方イスラーム,西方イスラーム,中世
ユダヤ思想,ビザンツ帝国の哲学に踏み込んでみる。その基礎とな
るのが,思想としては紀元3~6 世紀の新プラトン主義であり,道具
としては,古代ギリシア語,アラビア語,ヘブル語,ラテン語であ
る。
参考書:
・アラン・ド・リベラ『中世哲学史』
(阿部一智・永野潤・永野拓也
訳),新評論,1999 年。
・『中世思想原典集成11. イスラーム哲学』(竹下政孝 監訳),平凡
社,2000 年。
・伊東俊太郎『12 世紀ルネサンス―西欧世界へのアラビア文明の影
響―』岩波セミナーブックス42,1993 年。
・水谷智洋『古典ギリシア語初歩』,岩波書店,1990 年。
・小脇光男『聖書ヘブライ語文法』,青山社,2001 年。
・佐々木淑子『アラビア語入門』,青山社,2000 年。
・内山勝利・中川純男編著『西洋哲学史〔古代・中世編〕』,ミネル
ヴァ書房,1996 年。
倫理学の課題Ⅰ
2単位 (春学期)
原典で読む生命倫理
准教授 奈良 雅俊
授業科目の内容:
生命倫理学という学際的領域に倫理学がどのような貢献ができる
のかを検討することが,この時間の課題です。この領域が成立した
歴史的背景,そこで確認されてきた倫理原則や重要概念について知
るために,欧米のリーディングスに収録されている重要な論文を英
語と邦訳で読みます。また,論文の背景や意義について解説します。
テキスト(教科書):
論文のコピーを配布します。
参考書:
・赤林朗編『入門・医療倫理Ⅰ』頸草書房2005 年
・Helga Kuhse & Peter Singer (eds), Bioethics: an anthology Blackwell,
1999.
倫理学の課題Ⅱ
2単位 (秋学期)
原典で読む環境倫理
准教授
奈良 雅俊
授業科目の内容:
地球環境問題の解決に倫理学がどのような貢献ができるのかを検
討することが,この時間の課題です。環境倫理学の考え方や主張に
ついて知るために,欧米のリーディングスに収録されている重要な
48
論文を英語と邦訳で読みます。また,論文の背景や意義について解
説します。
テキスト(教科書):
論文のコピーを配布します。
参考書:
・ジョゼフ・R・デ・ジャルダン,新田功/生方卓/蔵本忍/大森
正之訳『環境倫理学 環境哲学入門』人間の科学新社, 2005 年
・Robert Elliot (ed.), Environmental Ethics, Oxford U.P., 1995.
倫理学の課題Ⅲ
参考書:
プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一
冊必ず読むこと
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
講師
串田 裕彦
2単位 (春学期)
池上 千寿子
授業科目の内容:
エイズは「社会を映す鏡」といわれます。たかが25 年の間に21 世
紀にもちこされた最大課題となったエイズ。なぜそうなったのかエ
イズのリアリティとは何かを考えることによって,社会のもつ具体
的な倫理的課題についても考察し,エイズと共に生きることはいか
なることかを理解することを目標とします。
テキスト(教科書):
エイズ&ソサエティ研究会議「エイズを知る」角川書店,2001,
600 円
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
倫理学の課題Ⅳ
2単位 (秋学期)
様相論理入門~意味論を中心に~
「戦争倫理」の研究〜仏教と戦争
講師
講師 中川 雅博
授業科目の内容:
春学期の続きです。 テキスト(教科書):
B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University
Press, 1980.
参考書:
Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,
F. Wolter, Elsevier Science, 2007.
授業科目の内容:
近年,倫理学の領域で戦争や紛争についての研究が進んでいます。
しかし,大半が欧米の戦争観を紹介するにとどまっています。この
現状を打破するため,本講義では,西洋の戦争観と比較しながら,
日本の戦争観について考えます。日本の戦争観といっても,古代か
ら現代まで幅広く扱うことはできないので,本年は太平洋戦争に影
響したと考えられる仏教思想について各種のテキストを分析しなが
ら考えます。
昨年度は、太平洋戦争直前期までの歴史を検討しました。今年度
は、それらを再検討しつつ、太平洋戦争後の歴史にまで踏み込みた
いと思っています。
テキスト(教科書):
必要に応じてプリントを配布する。
参考書:
小松光彦・樽井正義・谷寿美編『倫理学案内~理論と課題』
(慶應
義塾出版会 2006年 ISBN : 978-4766412512)
哲学概論Ⅰ(倫理学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)
『純粋理性批判』研究
講師
西脇 与作
授業科目の内容:
この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し
た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。
哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な
事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の
常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。
テキスト(教科書):
『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002
参考書:
プラトン、アリストテレス、デカルト等の有名な哲学者の著書を一
冊必ず読むこと
哲学概論Ⅱ(倫理学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
『純粋理性批判』研究
講師
山根 雄一郎
授業科目の内容:
春学期に引き続き,イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』
「(第二版)演繹論」(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,
彼の「批判哲学」の骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解
することを目指します。演習形式で行います。ドイツ語未修者は英
訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で
すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること
を条件とします。
テキスト(教科書):
Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲
学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま
す。旧版でも結構です。
2単位 (秋学期)
教授
山根 雄一郎
授業科目の内容:
イマヌエル・カントの主著『純粋理性批判』「(第二版)演繹論」
(今年度は §20 以下)のドイツ語原典を精読し,彼の「批判哲学」の
骨格をなす批判的認識論のアウトラインを理解することを目指しま
す。前年度に引き続き,演習形式で行います。ドイツ語未修者は英
訳書(例えばケンプ・スミス訳,ガイアー訳)で参加しても結構で
すが,この機会にドイツ語の読解力を身につける意志を有すること
を条件とします。
テキスト(教科書):
Felix Meiner 社刊行のPhilosophische Bibliothek(略称PhB. 通称「哲
学文庫」)所収のImmanuel Kant: Kritik der reinen Vernunft を使用しま
す。旧版でも結構です。
参考書:
上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。
2単位 (春学期)
教授
串田 裕彦
西脇 与作
授業科目の内容:
この講義は哲学への入門です。哲学がどのようなものかを概説し
た上で,哲学の主要なテーマについて具体的に説明していきます。
哲学,倫理学専攻の二年生を主に対象にし,哲学に関する基本的な
事柄を講義します。この授業で哲学の基本的な事柄、つまり哲学の
常識を知り,哲学の各論への準備にして下さい。
テキスト(教科書):
『現代哲学入門』西脇与作,慶雁義塾大学出版会,2002
49
倫 理 授業科目の内容:
現代の様相論理の意味論的側面を中心に,基礎から発展的内容ま
でを概観する。S4,S5など基礎的な論理体系に関する可能世界モデ
ルに習熟し,いくつかのメタ定理のモデルを使った証明を理解する。
また最近の発展的な話題として,Prior に淵源するハイブリッド論
理,Artemov の正当化の論理などを取り上げ,論理的諸問題を検討
する。
テキスト(教科書):
B.F.Chellas, Modal Logic: an Introduction, Cambridge University
Press, 1980.
参考書:
Handbook of Modal Logic, edited by P. Blackburn, J. F. van Benthem,
F. Wolter, Elsevier Science, 2007.
エイズを知る
講師
2単位 (春学期)
様相論理入門~意味論を中心に~
『Upheavals of Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題につ
いて考えてみたい。
テキスト(教科書):
Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence
of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9
paperback.
参考書:
上記テキスト巻末の文献一覧を参照して下さい。
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (春学期)
インド古典文献学入門
講師 齋藤 直樹
授業科目の内容:
この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典
文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,
大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.
150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。
ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は
ない。
『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる
学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに
空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,
そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論
はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹
をなす概念にかかわる。
原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な
いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一
つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる
ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図るもの
である。
テキスト(教科書):
校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳および和
訳のコピーを授業中に配布する。
参考書:
辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書
梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
共感の哲学
講師
授業科目の内容:
春学期に引き続き、マーサ・C・ナスバウム著『Upheavals of
Thought』の精読を通じ、感情をめぐる様々な問題について考えてみ
たい。秋学期においては、同書の第2部を批判的に読むことによっ
て、とくに共感(empathy, compassion)の認知的構造および倫理実
践におけるその重要性(および問題点)について考える。
テキスト(教科書):
Nussbaum, Martha C, (2001) Upheavals of Thought: The Intelligence
of Emotions, Cambridge University Press. ISBN: 0-521-53182-9
paperback.
参考書:
Nussbaum, Martha C., (1995) Poetic Justice: the literary imagination
and public life, Beacon Press, ISBN: 0-8070-4108-4 など。
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
講師
國分 功一郎
授業科目の内容:
ジル・ドゥルーズ(1925-1995)の哲学について解説していきま
す。また,ドゥルーズを通じて,いわゆる「フランス現代思想」の
課題が何であったのかについても考えていきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
2単位 (秋学期)
講師 齋藤 直樹
授業科目の内容:
この授業はサンスクリット文献の原典講読をつうじてインド古典
文献学への案内となることを目指すものである。テキストとして,
大乗仏教の教理的な規範をきずいたナーガールジュナ(龍樹 ca.
150-250 A.D.)の『廻諍論』とそれへの注釈を使用する予定である。
ただし,受講者の希望があれば他の典籍を取り上げることに支障は
ない。
『廻諍論』に関していえば,この書の目的は中観派と呼ばれる
学統の基本テーゼである「あらゆるものは自性をもたないがゆえに
空である」に対する他学派からの批判を再批判することによって,
そのテーゼの正当性を擁護することにある。そこで展開される議論
はおもに「空性」「無自性」「縁起」といった,大乗的な思想の根幹
をなす概念にかかわる。
原典講読とともに,古代のインド思想にかかわる重要な哲学的な
いしは宗教的な諸概念についての解説ならびに討論が授業のもう一
つの軸となる。かならずしもサンスクリットの習熟度に連動させる
ことなく,受講者のインド学についての専門知識の養成を図ってい
く。
テキスト(教科書):
校訂出版されているサンスクリットテキストとその英訳のコピー
を授業中に配布する。
参考書:
辻直四郎『サンスクリット文法』岩波全書
梶山雄一他訳『龍樹論集』(大乗仏典第14巻)中央公論社
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
ドゥルーズ哲学研究
講師
國分 功一郎
授業科目の内容:
ジル・ドゥルーズの哲学について解説していきます。
特にミシェル・フーコーと比較しながら、ドゥルーズが何をやろ
うとしていたのか、それを明らかにしていきたいと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)
プラトン原典講読(1)
教授
教授
納富 信留
堀江 聡
授業科目の内容:
プラトンの主著とされる『国家』は,その哲学的射程において西
洋哲学でもっとも重要な著作に数えられてきた。本授業では,これ
まで5年間読み続けた9巻までの議論をうけて、最終巻(10巻)を原
文にそくして読み解く(実際には第9巻13章から始める)。そこでは,
有名な詩人批判、魂の本性、そして「エルの神話」が登場し,古代
哲学だけでなく,およそ哲学を学ぶ者には必読の議論である。訳書
を自分で読むことは難しくないが,原テクストと向き合いそこでじ
っくりと徹底的に思索することは,哲学の何よりの訓練となるはず
である。
本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目
標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。
ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と
2単位 (春学期)
思考としての感情
講師
2単位 (春学期)
ドゥルーズ哲学研究
インド古典文献学入門
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
小川 芳範
小川 芳範
授業科目の内容:
現代哲学では、感情(emotions)は思考とは無縁の「動物的衝動」
として、ときに軽視され、ときに無視されてきた。しかしながら、
近年、脳神経科学をはじめとして、哲学においても、感情が私たち
の(倫理的)判断や推論過程において果たす役割の重要性について
再考が促されている。本講義においては、感情についての新ストア
派的(認知主義的)理論を標榜するマーサ・C・ナスバウムの大著
50
か訳、日本経団連出版、2009年
他の参考文献は講義中に指定します。
並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。第1巻から9巻までの議
論は,各自が訳書でおさらいしておく。
テキスト(教科書):
・プラトン『国家』,藤沢令夫訳,全二巻,岩波文庫
・S. R. Slings, Platonis Respublica, Oxford Classical Texts, 2003
・J. Adam, The Republic of Plato, 2nd ed. Vol.2, Cambridge University
Press, 1975
・S. Halliwell, Plato: Republic 10, Aris & Phillips, 1988
参考書:
授業時に紹介する。
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用)
講師 河野 哲也
プラトン原典講読
教授 納富 信留
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
基本的には春学期の継続であるが、恐らく『国家』第10巻は夏ま
でに読み終えるので、別の著作をテキストと選び同様のやり方で原
典の講読を進めることになる。テキストには『法律』第10巻が候補
に挙っているが、最終的には春学期中に出席者の意向をうけて決め
たい。
本授業では毎回一定量のギリシア語を正確に読み進めることを目
標としており,ギリシア語初級を終えた者は毎回数行づつ担当する。
ギリシア語未習得でプラトン哲学の内容に関心がある者は,授業と
並行してギリシア語の習得を進めて欲しい。
テキスト(教科書):
未定
参考書:
授業時に紹介する。
2単位 (春学期)
福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開
講師 河野 哲也
授業科目の内容:
福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで
す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ
うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内
容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう
な関係にあるのでしょうか。
これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり
哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、
倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目
すべき哲学者です。センとヌスバウムは、
「ケイパビリティ・アプロ
ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ
の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方
を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、
今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま
す。
前期は、A.セン『不平等の再検討』と『グローバリゼーション
と人間の安全保障』、ヌスバウム『女性と人間開発』を取り上げて、
人間の安全保障と人間開発、ケイパビリティ・アプローチなどの考
え方を紹介していきます。
テキスト(教科書):
M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶
應義塾大学出版、近刊予定
参考書:
M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、
2005年
M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species
membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University
Press, 2006.
M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition
of religious equality. New York : Basic Books, 2008.
M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め
ぐみ訳、里文出版、2006年
A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年
A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (春学期)
ケンブリッジ・プラトニスト研究
教授 堀江 聡
授業科目の内容:
西洋近世哲学に対し少なからぬ刺激・影響を与えたとされる英国
プラトン派のヘンリー・モア(グランサム1614年生れ-ケンブリッ
ジ1687年歿)の『スピノザ論駁』(1679年)と『魂の不死』(1659年英
/1679年羅)を抜粋して購読する。物体のみならず精神にも延長を与
えるモアの「スピリトゥス」のうちでも、宇宙の物質全体を浸透す
る「自然のスピリトゥス」(spiritus naturae)とはいかなるものなのか、
近世英語版、ラテン語版、現代英語訳1987年を参照しつつ分析する。
とりわけ、各々の場所に完全に全体が現前する存在(神)に対して、
現前する場所以外での実体の在り様を論ずる「部分内全体論」
(Holenmerism)はモアの形而上学を理解する上で難所である。時間が
許せば、
「自然のスピリトゥス」の基礎となる思想がすでに現れてい
るモア・デカルト往復書簡 (1648年−1649年)も確認してみたい。
テキスト(教科書):
H. More, Opera Omnia, ed. S. Hutin, Georg Olms, 1966; Id., A
Collection of Several Philosophical Writings, eds. J. Flesher & W.
Morden, Garland, 1978; Id., Major Philosophical Works, ed. G. A. J.
Rogers, Thoemmes, 1997; Id., The Immortality of the Soul, ed. A. Jacob,
Dordrecht, 1987; Spinoza, Opera II, hrsg. von C. Gebhardt, Heidelberg,
1925.
51
倫 理 授業科目の内容:
福祉 welfare は、政治経済のみならず、重要な倫理学的テーマで
す。現代における福祉は、どのようにあるべきでしょうか。どのよ
うな人を対象として、どのような方策と制度のもと、どのような内
容の福祉を行えばよいでしょうか。また、福祉と教育とはどのよう
な関係にあるのでしょうか。
これらの問題を考えるにあたって、ノーベル経済学賞受賞であり
哲学者でもある、アマルティア・センと、その研究協力者であり、
倫理学者、法哲学者であるマーサ・C・ヌスバウムはもっとも注目
すべき哲学者です。センとヌスバウムは、
「ケイパビリティ・アプロ
ーチ」という方法を提案し、これによって、すべての国の政府がそ
の国民に保障すべき最低限の「生活の質」について全く新しい見方
を提示することに成功しています。彼らの思想を発展させながら、
今後の福祉と人権、教育の問題について考察していきたいと思いま
す。
後期は、ヌスバウムの『人間性を隠すこと:嫌悪感・恥辱・法
律』、『良心の自由:アメリカの宗教的平等の伝統の擁護』、および、
『正義のフロンティア:障害、国籍、種のメンバー』を解説し、福祉
と教育にかかわる主要なテーマを論じていきたいと思います。
テキスト(教科書):
M.ヌスバウム『人間性を隠すこと(仮題)』河野哲也ほか訳、慶
應義塾大学出版、近刊予定
参考書:
M.ヌスバウム『女性と人間開発』池本幸生ほか訳、岩波書店、
2005年
M. Nussbaum. Frontiers of justice : disability, nationality, species
membership. Cambridge, Mass. : Belknap Press of Harvard University
Press, 2006.
M. Nussbaum. Liberty of conscience : in defense of America's tradition
of religious equality. New York : Basic Books, 2008.
M.ヌスバウム・A.セン『クオリティ・オブ・ライフ』水谷め
ぐみ訳、里文出版、2006年
A.セン『不平等の再検討』池本幸生ほか訳、岩波書店、1999年
A.セン『グローバリゼーションと人間の安全保障』加藤幹雄ほ
か訳、日本経団連出版、2009年
他の参考文献は講義中に指定します。
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (秋学期)
福祉の哲学:センとヌスバウムからの展開
参考書:
S. Hutin, Henry More. Essai sur les doctrines theosophiques chez les
Platoniciens de Cambridge, Georg Olms, 1966; A. Jacob, Henry More's
Refutation of Spinoza, Georg Olms, 1991; D. P. Walker, Il concetto di
spirito o anima in Henry More e Ralph Cudworth, Bibliopolis, 1986; A.
Lichtenstein, Henry More. The Rational Theology of a Cambridge
Platonist, Harvard U. P., 1962; 新井明・鎌井敏和共編著『信仰と理性ー
ケンブリッジ・プラトン学派研究序説』御茶の水書房、1988年。E.
カッシーラー『英国のプラトン・ルネサンスーケンブリッジ学派の
思想潮流』 (花田圭介監修・三井礼子訳)、工作舎、1993年。 哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用)
教授
授業科目の内容:
春学期に同じ。
2単位 (春学期)
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用) 2単位 (春学期)
セラーズと経験の問題
講師
旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)
村井 忠康
講師 津村 俊夫
授業科目の内容:
W・セラーズ(1911-1989)は、分析哲学の隠れた鉱脈として近年
再評価されているアメリカの哲学者です。彼の仕事は多岐にわたり
ますが、そのなかのひとつに、伝統的経験主義との決別を図った「所
与の神話批判」というものがあります。この授業では、この批判の
内実を探ることから始めて、知覚や感覚といった経験についてのセ
ラーズ自身の見解を検討します。
テキスト(教科書):
W・セラーズ『経験論と心の哲学』(浜野研三訳、岩波書店)
参考書:
W・セラーズ『経験論と心の哲学』
(神野慧一郎・土屋純一・中才
敏郎訳、勁草書房)
勁草版には、岩波版と違い表題論文のほか二編の論文が所収され
ています。その他の文献については、授業中に指示します。
授業科目の内容:
春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,
秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。
テキスト(教科書):
Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ
ック) ¥3320.
参考書:
Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon ( Hendrickson,
1996)$23.
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
旧約聖書ヘブル語原典研究(詩文テキスト)
講師 津村 俊夫
授業科目の内容:
春学期は,詩篇を講読しながら,ヘブル詩の並行法について学び,
秋学期には,雅歌の原典講読を行なう。
テキスト(教科書):
Biblia Hebraica Stuttgartensia(ハードカバー)¥6733(ペーパーバ
ック) ¥3320.
参考書:
Brown-Driver-Briggs, Hebrew and English Lexicon ( Hendrickson,
1996)$23.
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
セラーズと経験の問題
講師
村井 忠康
授業科目の内容:
秋学期は、心の哲学や認識論においてセラーズの遺産を受け継ご
うとする哲学者たちの仕事と合わせて検討することで、経験に対す
るセラーズ的アプローチの可能性を探求します。
テキスト(教科書):
春学期と同じ。
参考書:
授業中に指示します。
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (春学期)
自律について
商学部教授 成田 和信
授業科目の内容:
この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律
autonomy とは何か」という問題を考えます。春学期は、Gerald Dwokin
の自律に関する一連の著作を検討します。まず、'Autonomy and
Behavior Control’(Hastings Center Report 1976) という論文を読みます。
この論文は、現代の英語圏における自律をめぐる一連の議論の発端
になった論文とみなすことができます。
丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次
のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照
しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。
(3)いく
つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合
いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、
論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。
(4)それぞれのグ
ループの代表者が3の作業の成果を報告する。
(5)グループごとの
報告をもとに全体で議論する。
テキスト(教科書):
文献はコピーして配布します。
参考書:
授業でそのつど紹介します。
2単位 (春学期)
プラトン『国家』の哲学問題
教授
納富 信留
授業科目の内容:
基本的に春学期の継続であるが、国際プラトン学会大会(8月開
催)の成果を取り入れながら、新たな研究動向を検討していく。
秋学期には、狭く『国家』解釈に留まらず、その展開を、プラト
ンの他著作、アリストテレス、そしてその後の哲学からも考えていく
ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト
ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。
テキスト(教科書):
プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫
必要な論文等はコピーで配布
参考書:
授業時に紹介する
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
教授 堀江 聡
哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
2単位 (秋学期)
プラトン『国家』の問題展開
納富 信留
授業科目の内容:
本年8月に慶應三田キャンパスで開催される国際プラトン学会で
は、プラトン『国家』を取り上げて世界の一流の研究者が発表を行
う。本授業ではそれに向けて、このプラトン主著の哲学的諸問題を
徹底的かつ多角的に検討していく。
この著作については、近年内外で多くの研究が公刊されているが、
全体を見渡すことは容易ではない。本授業では、まず問題の見取り
図を捉え直し、最新の研究成果を紹介していく。
ギリシア哲学の入門としても受講できるが、より本格的にプラト
ン哲学を検討したい者には、よい手ほどきとなるはずである。
テキスト(教科書):
プラトン『国家』上・下 藤沢令夫訳 岩波文庫
必要な論文等はコピーで配布
参考書:
授業時に紹介する
52
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用)
2単位 (秋学期)
日本倫理思想Ⅰ
自律について
2単位 (春学期)
神道の倫理思想
商学部教授 成田 和信
講師 菅野 覚明
授業科目の内容:
この授業では,現代の英語圏での議論を参照しながら,「自律
autonomy とは何か」という問題を考えます。秋学期は、Gerald Dwokin
の自律に関する考え方への批判を通して異なる理論を展開したJohn
Christmanの一連の著作を検討します。また、できれば、Alfred Mele
の著作も読みます。
丁寧に文献を読みその内容を理解することを目指して、授業は次
のような手順で進めます。(1)論文を正確に訳す。(2)訳を参照
しながら論文のアウトライン(骨子)を各自でまとめる。
(3)いく
つかのグループを作って、各自がまとめたアウトラインを検討し合
いながら、さらによいアウトラインを協同で作成する。あわせて、
論文の内容に関するコメントや疑問を話しあう。
(4)それぞれのグ
ループの代表者が3の作業の成果を報告する。
(5)グループごとの
報告をもとに全体で議論する。
テキスト(教科書):
文献はコピーして配布します。
参考書:
授業でそのつど紹介します。
日本倫理思想Ⅱ
2単位 (秋学期)
日本仏教の倫理思想
講師 菅野 覚明
授業科目の内容:
古代・中世の主要な仏教思想家の教説を概観し、あわせて倫理思
想史上の位置づけを考える。
テキスト(教科書):
特に指定しない。適宜プリントを配布する。
参考書:
講義時にその都度紹介する。
2単位 (春学期)
人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―
講師 坂倉 裕治
東洋倫理思想Ⅰ
2単位 (春学期)
中国古代・中世倫理思想史入門
授業科目の内容:
「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ
であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが
存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され
た、
「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい
う議論をとりあげる。この「境界」の狭間にあるとして注目された
のが、理性を持たないとみなされてきた障害者や、人間の社会から
切り離されて育った子供、さらには類人猿といった人間とよく似た
身体機構を持つ動物であった。検討作業を通じて,近代思想の特徴
について考察するとともに,思想史研究の方法(作法)についても
学ぶ。講義とテクストの講読を組み合わせながらすすめる予定であ
る。
テキスト(教科書):
必要に応じて、プリントを配布する。日本語訳のあるものについ
ては随時紹介するので,必要であれば各自で入手すること。
参考書:
必要に応じて指示する。
講師 森 由利亜
授業科目の内容:
この授業では古代から10 世紀頃に至るまでの中国の倫理思想の歴
史的展開を概説します。特に,儒教,道教,中国仏教をはじめとす
る中国の思想的,宗教的伝統における倫理観について,最も基本的
な点を平易に解説します。中国の倫理や哲学,宗教に興味ある方に
とっては無論のこと,中国以外の地域における倫理思想に関心のあ
る方に対しても役立つような適切な知識を提供する場にしていくこ
とを目指します。
テキスト(教科書):
プリントを配付します。
参考書:
溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学
出版社。他は授業中にお示しします。
東洋倫理思想Ⅱ
2単位 (秋学期)
中国古代・中世倫理思想史入門(後半)
講師
哲学倫理学特殊Ⅱ(倫理学専攻用) 2単位 (秋学期)
人間性と動物性の境界―18世紀のフランスを思想をてがかりに―
講師 坂倉 裕治
森 由利亜
授業科目の内容:
この授業は春学期の「東洋倫理思想」の続きになります。本授業
では、古代から10 世紀頃に至るまでの中国文明において、
「正しさ」
の観念がどのような原理に基づいて成立するのか、また、そのよう
な原理がどのように変容し多様化していくのか考えます。秋の授業
は、その後半部分ということになります。戦国時代中期に「自然」
という観念が発見されて後、多くの知識人によって「自然」に根ざ
す正しさが追究される状況(自然に根ざした帝国、自然において正
当化される身体など)を見ることになるでしょう。「陰陽・五行」
「気」などの言葉がキーワードとなります。また、死を「自然」とし
てとらえる観点が、中国の宗教的倫理の土壌をどのように変えてゆ
くのかについても考えます。そこから、仏教や道教が成立する過程
までを視野に収めて論じていきます。中国の倫理や哲学,宗教に興
味ある方にとっては無論のこと,なるべく平易に解説することで、
中国以外の地域における倫理思想に関心のある方に対しても役立つ
ような適切な知識を提供する場にしていくことを目指します。
テキスト(教科書):
プリントを配付します。
参考書:
溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学
出版社。他は授業中にお示しします。
授業科目の内容:
「人間は何か」という問いは,西洋哲学の中心的な課題のひとつ
であり続けており,その議論の蓄積には様々なヴァリエーションが
存在する。そのひとつとして,18世紀のフランスにおいて蓄積され
た、
「人間」と「人間ではない存在」との境界をどこに求めるかとい
う議論をとりあげる。同じ担当者による春学期の同系列の授業の内
容をふまえたうえで、秋学期は、コンディヤックの『動物論』を当
時の思想史的文脈のなかで読み解く予定である。
テキスト(教科書):
プリントを配布する予定。全文のテクストを購入したい場合は次
が安価である。
Condillac, Traité des animaux, Vrin, 2004. ISBN : 2-7116-1665-7
参考書:
必要に応じて指示する。
53
倫 理 哲学倫理学特殊Ⅰ(倫理学専攻用)
授業科目の内容:
中世、近世の神道思想に関する基本的な文献をいくつか取り上げ、
その基本的主張と、倫理思想史上における位置づけについて解説す
る。
テキスト(教科書):
特に指定しない。適宜プリントを配布する。
参考書:
講義時にその都度紹介する。
キリスト教概論Ⅰ
theory and standard accounts of it, such as Utilitarianism, Kantianism and
Natural Law Theory. The seminar will be conducted in English and
Japanese.
テキスト(教科書):
Wolff, Jonathan: An Introduction to Political Philosophy. Revised
Edition. Oxford, New York: OUP 2006.
2単位 (春学期)
教授 谷 寿美
授業科目の内容:
この時間は,二千年の歴史と各地域の風土的な差異を介して多様
な発現を見,今も新たな展開途上にあるキリスト教のその源流的な
側面を,初心者を対象として紹介することを目的としている。その
ため,概論とは銘打たれているが、展望する域としては限定的であ
り、キリスト教全般を網羅するものではない。が,今なお教えの源
泉として読み継がれるキリスト教初期の基本文献を時間軸に沿って
辿り直すことにより,教えの核となるもの,キリスト教がキリスト
教である所以のその教えの独自性,不可代替性が何らか直感的にも
感受されることを目ざしている。
春学期は,キリスト教にこれまで触れることのなかった人を対象
として,旧約新約の基本的紹介から入るが,教会教父の諸文献のプ
リントを通して,その精神性の軌跡を追う予定である。キリスト教
成立以前から第七回公会議まで,教理面の形成過程を含めて見てい
く。
秋学期は,そのようなキリスト教の精神がより原初的な形で継承
されていると言われる東方キリスト教にまずは重心を置き,その方
面でキリスト教の根本精神を体現した人々,あるいは,その精神を
踏まえて,新たなキリスト教的共同体の理想を構想した人々の声に
耳を傾ける予定である。が,時間の許す限り,西方教会においても
輩出したキリスト教信仰の現代の優れた実践者にも目を向けたいと
考えている。
テキスト(教科書):
授業時に随時指示します。
キリスト教概論Ⅱ
倫理学研究会Ⅰ(3年)
倫理学研究会Ⅲ(4年)
倫理学研究会Ⅱ(3年)
倫理学研究会Ⅳ(4年)
准教授 奈良 雅俊
授業科目の内容:
この研究会は,現代フランスの哲学に関する個人研究を行うこと
を最終目標としています。授業では,学生による発表とテキストの
講読を行います。3年生は興味のあるトピックや哲学者の思想につ
いて,4年生は卒業論文の進捗状況について発表してもらいます。
テキスト(教科書):
履修者と相談のうえ決定する。
参考書:
授業の中で紹介する
倫理学研究会Ⅰ(3年)
倫理学研究会Ⅲ(4年)
倫理学研究会Ⅱ(3年)
倫理学研究会Ⅳ(4年)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 谷 寿美
授業科目の内容:
異質で多様な他者が一つの生命世界を共にするに際しての普遍的
な道徳法則、倫理的な指針についてテキスト講読を通して考えます。
まずは全一的な世界観を構想して西欧的合理性に対峙したロシア的
視点を示す文献から始めますが、時間が許せば他の文化圏のテキス
トにも目を向けます。
テキスト(教科書):
В.С.Соловьев Оправдание Добра Москва1897
V.S.Solovyov : The Justification of the Good 2005
参考書:
授業の中で指示します。
倫理学研究会Ⅰ(3年)
倫理学研究会Ⅲ(4年)
倫理学研究会Ⅱ(3年)
倫理学研究会Ⅳ(4年)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
近代イギリス道徳哲学研究
准教授 柘植 尚則
授業科目の内容:
この研究会は近代イギリス道徳哲学の個人研究を最終の目標とし
ています。受講者は各自でテーマを決めて思想家を選び,原典を読
んで研究し,その成果を研究会で発表して論文を作成します(テー
マは自由ですが,思想家については近代イギリスに限ります)。な
お,必要に応じて個別指導も行います。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
柘植尚則『イギリスのモラリストたち』(研究社,2009 年)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
Ethics undergraduate course 31-1 倫理学研究会
准教授
1単位
1単位
1単位
1単位
谷 寿美
授業科目の内容:
この時間は,二千年の歴史と各地域の風土的な差異を介して多様
な発現を見,今も新たな展開途上にあるキリスト教のその源流的な
側面に触れることを目的としている。そのため,展望する域として
は限定的とならざるを得ない。が,今なお教えの源泉として読み継
がれるキリスト教初期の基本文献を時間軸に沿って辿り直すことに
より,教えの核となるもの,キリスト教がキリスト教である所以の
その教えの独自性,不可代替性が何らか直感的にも感受されること
を目ざしている。キリスト教にこれまで触れることのなかった人を
基本的な対象として,旧約新約の概説的紹介から始め,教会教父の
諸文献のプリントを通して,その精神性の軌跡を追う予定である。
春学期は,キリスト教成立以前から第七回公会議まで,教理面の
形成過程を含めて見ていく。
秋学期は,そのようなキリスト教の精神がより原初的な形で継承
されていると言われる東方キリスト教にまずは重心を置き,その方
面でキリスト教の根本精神を体現した人々,あるいは,その精神を
踏まえて,新たなキリスト教的共同体の理想を構想した人々の声に
耳を傾ける予定である。が,時間の許す限り,西方教会においても
輩出したキリスト教信仰の現代の優れた実践者にも目を向けたいと
考えている。
テキスト(教科書):
特に用いない。
参考書:
授業時に随時指示。
倫理学研究会Ⅰ(3年)
倫理学研究会Ⅲ(4年)
倫理学研究会Ⅱ(3年)
倫理学研究会Ⅳ(4年)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
現代フランス哲学の研究
2単位 (秋学期)
教授
1単位
1単位
1単位
1単位
教授 樽井 正義
エアトル, ヴォルフガング
授業科目の内容:
We will explore basic issues of moral theory and of (mostly
contemporary) political philosophy. In the spring term the focus will be
on political philosophy, in particular to questions about liberal equality,
multiculturalism and others. In the autumn term we will turn to moral
54
倫理学研究会Ⅰ(3年)
倫理学研究会Ⅲ(4年)
倫理学研究会Ⅱ(3年)
倫理学研究会Ⅳ(4年)
1単位
1単位
1単位
1単位
テキスト(教科書):
A selection of relevant texts will be announced in the first class.
参考書:
Blackburn, Simon: Being Good. A short introduction to ethics. Oxford,
NewYork: OUP 2001
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
近世における情念と倫理
教授 山内 志朗
中国哲学Ⅰ
講師 森 由利亜
授業科目の内容:
この授業では,中国近世(だいたい宋代からアヘン戦争前まで)
の思想史を概説します。日本をはじめ東アジア世界にも大きな影響
を与えたことで知られる朱子学が、そもそもどのような問題意識を
もって思想史の舞台に登場したのか、その問題意識は後の人々によ
ってどのように受け継がれ展開していったのかを平易に解説し、考
えていきます。一般に、
「自由」という言葉とは正反対のものとして
考えられている「封建」という観念が、近代的な個人主義とは全く
異なるものではあれ、ある種の自治や自由の発想を根底に有してい
ることが、この授業を通じて浮き彫りになってくるはずです。しか
し、そのような自治や自由の発想は、近代西欧の精神を中国に導入
する上では何らかの思想基盤となったのか、それとも結局関係なか
ったのか…そんなことを考えつつ授業を進めていきたいと思います。
なお、本授業のつづきは秋学期の「中国近世哲学史入」
(2)でお話
して参ります。
テキスト(教科書):
プリント教材を配付します。
参考書:
溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学
出版社。他は授業中にお示しします。
2単位 (春学期)
Advanced Readings in Ethics 倫理学洋書講読
准教授 エアトル, ヴォルフガング
授業科目の内容:
This course is meant to provide an opportunity for reading and
discussing passages from some of the major works of the Western ethical
tradition in English. In the spring semester we shall focus on normative
ethics and take on selections from Plato's Gorgias, Aristotle's
Nicomachean Ethics, Aquinas's Summa Theologiae, Kant's Grundlegung
zur Metaphysik der Sitten and Mill's Utilitarianism. These texts illustrate
many different approaches to the ethical key question as to how we should
live and therefore they help us understand what normative ethics is about.
In the autumn term we will move on to meta-ethics. Meta-ethics asks
different, rather more abstract questions about ethics, such as: do moral
values and moral properties really exist, how can we know about them (in
case they do exist), and what do moral judgments mean? We will read
selections of the classics of meta-ethics, such as G.E. Moore's Principia
Ethica, A.J. Ayer's Language, Truth, and Logic, John Mackie's Ethics:
Inventing Right and Wrong as well as papers by Blackburn and McDowell.
テキスト(教科書):
A selection of relevant texts will be announced and distributed in the
first class.
参考書:
Blackburn, Simon: Being Good. A short introduction to ethics. Oxford,
NewYork: OUP 2001
倫理学洋書講読Ⅱ
中国哲学Ⅱ
2単位 (秋学期)
中国近世哲学史入門(2)
講師
森 由利亜
授業科目の内容:
この授業は春学期の開講科目である「中国近世哲学史入門」(1)
の続きです。朱子学を中心にあつかった春の授業に引き続き、秋学
期には陽明学と陽明以降の中国近世の思想史を概観します。王陽明
とその後学の学問を中心に、中国の思想が近代に向かってどのよう
な変遷を遂げるのかをみていきます。
テキスト(教科書):
プリント教材を配付します。
参考書:
溝口雄三・丸山松幸・池田知久編『中国思想文化事典』東京大学
出版社。他は授業中にお示しします。
2単位 (秋学期)
Advanced Readings in Ethics 倫理学洋書講読
准教授 エアトル, ヴォルフガング
授業科目の内容:
This course is meant to provide an opportunity for reading and
discussing passages from some of the major works of the Western ethical
tradition in English. In the spring semester we shall focus on normative
ethics and take on selections from Plato's Gorgias, Aristotle's
Nicomachean Ethics, Aquinas's Summa Theologiae, Kant's Grundlegung
zur Metaphysik der Sitten and Mill's Utilitarianism. These texts illustrate
many different approaches to the ethical key question as to how we should
live and therefore they help us understand what normative ethics is about.
In the autumn term we will move on to meta-ethics. Meta-ethics asks
different, rather more abstract questions about ethics, such as: do moral
values and moral properties really exist, how can we know about them (in
case they do exist), and what do moral judgments mean? We will read
selections of the classics of meta-ethics, such as G.E. Moore's Principia
Ethica, A.J. Ayer's Language, Truth, and Logic, John Mackie's Ethics:
Inventing Right and Wrong as well as papers by Blackburn and McDowell.
55
倫 理 倫理学洋書講読Ⅰ
2単位 (春学期)
中国近世哲学史入(1)
授業科目の内容:
デカルトの『情念論』を踏まえた後で、16世紀、17世紀の情
念論の基本的枠組みを探求します。スピノザ、ビベス、コエフト、
トマス・ライトなどなどにも考察を加えていきます。テキストは、
邦訳のあるものは邦訳を使用しますが、それ以外のものは、基本的
に17世紀における英訳を使用することになります。
テキスト(教科書):
デカルト『情念論』(谷川多佳子訳)、岩波文庫
参考書:
授業中に紹介する。
参考書:
適宜,授業中に指示します。
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)C(セ)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)C(セ)
芸術研究基礎Ⅰ(セ)
芸術研究基礎Ⅱ(セ)
セット履修
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
美学あるいは芸術理論に関する文献の講読を通じて,基本的な芸
術研究の方法の習得を目的とする。授業形態は,テキストの輪読(翻
訳),注釈的解説,問題点の指摘,それに対する参加者の討論という
形をとる。
テキスト(教科書):
専攻別ガイダンス時に説明する。コピーを配付する。
教授 大石 昌史
教授 遠山 公一
教授 林 温
准教授 後藤 文子
アート・センター教授(有期) 渡部 葉子
授業科目の内容:
3年間の専門課程の勉強を開始する2年生に,本専攻学生として必
要不可欠な常識,基礎知識,方法論を習得してもらう必修科目であ
る。基本的には芸術学的な方法に基づいて,素材・芸術区分・ジャ
ンル・時代区分・様式・主題(図像)について述べ,それぞれのア
ブローチの仕方,参考文献の調べ方などを講じる。実際に作品のデ
ィスクリプション(形態記述)や見学旅行(美学旅行)を通して,
実際の作品を見て,実地の調査を行う。また、2年生にとっては次年
度から履修することになる研究会(ゼミ)の説明会、アンケートな
どを秋以降行う。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布。
参考書:
『美学事典』弘文堂
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)A(セ)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)A(セ)
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)D(セ)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)D(セ)
セット履修
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)E(セ) 1単位 (春学期)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)E(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
准教授 西川 尚生
金山 弘昌
授業科目の内容:
本講義では,英語で著された美学美術史学の基本的著作や論文を
読みこなす能力の養成を第一の目的とします。そしてテキストの講
読を通じて個々の研究テーマや方法論についての理解を深めること
を第二の目的とします。本年度は,17 世紀イタリアのバロック美術
をテーマとし,関連する以下のテキストを読んでいきます。
Rudolf Wittkower, Art and Architecture in Italy 1600 ― 1750, 1st ed.,
Harmondsworth, 1958.
Rudolf Wittkower, Art and Architecture in Italy 1600 ― 1750, II. High
Baroque, revised by J. Connors & J. Montagu, Yale University Press,
1999.
テキスト(教科書):
特に指定しません。教材はプリントとして配布します。
参考書:
授業中に指示します。
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)B(セ)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)B(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 遠山 公一
講師 神谷 久美子
授業科目の内容:
論文の読み方,文献の記述の仕方,註の付け方などを,英文によ
る学術論文を講読することを通じて学ぶ。今年度は、大きな時代区
分を論じ、ルネサンスの意味を尋ねるイコノロジーの提唱者パノフ
スキーによる古典的な論文を読む。
テキスト(教科書):
Erwin Panofsky, "Renaissance and Renascences", in Modern
Perspectives in Western Art History, ed. Eugene Kleinbauer, New YorkChicago-San Francisco-Atlanta-Dallas-Montreal-Toronto-London-Sydney,
pp. 413-431.
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
名著を通して学ぶ17 世紀イタリアのバロック美術
セット履修
准教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 大石 昌史
授業科目の内容:
西洋音楽史の基本的な文献を読み,音楽史および音楽学の基本的
な概念と方法論を学ぶ。春学期はB. R. Hanning, Concise History of
Western Music, Third Edition, New York, 2006 の18世紀から20世紀に
関する章を抜粋して読み,音楽史の基礎知識を身につけてもらう。
秋学期はそれを踏まえて,個別の論文を読む予定である。秋学期の
テキストに関しては,履修者の学力を考慮した上で決定したい。
参考書:
授業中に指示する。
美学美術史学原典講読Ⅰ(英)F(セ) 1単位 (春学期)
美学美術史学原典講読Ⅱ(英)F(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
講師 藤井 孝一
授業科目の内容:
バレエ、ミュージカル、オペラなどの近現代の舞台芸術、および
ポピュラー音楽に関する英語の文献を講読する。
テキスト(教科書):
春秋学期ともに、まず下記の2 つの音楽事典から、舞台芸術ない
しはポピュラー音楽に関する項目を抜粋して講読することから始め
る。(初回授業時に指示する。)
Stanley Sadie and John Tyrrell (eds), The New Grove Dictionary of
Music and Musicians, 2nd ed., London: Macmillan; New York: Grove's
Dictionaries, 2001.
Alison Latham ed., The Oxford companion to music, Oxford: New
York: Oxford University Press, 2002.
その他のテキストについては授業中に指示する。
参考書:
授業中に基本的なリファレンスのリストを配布する。その他,適
宜指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授 後藤 文子
授業科目の内容:
英語で書かれた美術史に関する文献を読む演習です。内容を理解
する力を身につけ,またあわせて基本的な文献・資料の探し方や活
用法,美術史に関わる基本概念,時代の動向,方法論等について学
びます。授業では,テキストの訳読を行い,適宜,テキスト中で言
及される重要な作家や作品等について小レポートを準備してもらう
機会なども設けたいと思います。テキストとそこから派生するさま
ざまな問題の理解にとって必要な参考文献は適宜紹介します。
講読テキストは,近代美術をpeople, places, thingsという3つの観点
から検証したニューヨーク近代美術館における展覧会
"Modernstarts"(1999)の図録から所収論文数篇を選んで使用します。
テキスト(教科書):
John Elderfield, Peter Reed, Mary Chan, Maria del Carmen
González(ed.), Modernstarts. People, places, things, New York 1999. いず
れの教材もコピーで配布します。
56
美学美術史学演習Ⅰ(セ)
美学美術史学演習Ⅱ(セ)
テキスト(教科書):
毎回,プリントを配布します。
参考書:
ゴンブリッチ『美術の歩み』美術出版社(新訳『美術の物語』フ
ァイドン),高階・三浦編『西洋美術史ハンドブック』新書館,『新
潮世界美術事典』,小学館『世界美術大全集』,J・ホール『西洋美
術解読事典』河出書房新社など。その他,適宜授業中に指定します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
音楽学の基礎訓練
セット履修
教授
三宅 幸夫
授業科目の内容:
本演習では,西洋の芸術音楽を研究する際に避けて通れない作品
を具体例として,楽譜を読み解く基礎的な能力を養います。作曲技
法や時代様式の把握が主たる目的ですが,さらに音楽をその時代の
文化のなかに位置づけることも試みます。音楽の基礎知識(「楽典」
程度)を有していることが前提となりますので,これが欠けている
受講生は遅くとも連休明けまでに「楽典」を自学自習しておく必要
があります。
テキスト(教科書):
毎回,楽譜資料のプリントを配布します。
参考書:
授業時に適宜指示します。
美学美術史学演習Ⅰ(セ)
美学美術史学演習Ⅱ(セ)
美学美術史学原典講読Ⅲ(独)(セ) 1単位 (春学期)
美学美術史学原典講読Ⅳ(独)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 大石 昌史
授業科目の内容:
ドイツ語で書かれた美学あるいは芸術理論に関する文献の講読を
通じて,基本的な芸術研究の方法の習得を目的とする。授業形態は,
テキストの輪読(翻訳),注釈的解説,問題点の指摘,それに対する
参加者の討論という形をとる。ドイツ語の読解能力の習得も本授業
の目的である故,基本的文法事項の解説も合わせて行われる。
テキスト(教科書):
専攻別ガイダンス時に説明する。コピーを配付する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 林 温
セット履修
美学美術史学原典講読Ⅲ(仏)(セ)
美学美術史学原典講読Ⅳ(仏)(セ)
美学美術史学演習Ⅰ(セ)
美学美術史学演習Ⅱ(セ)
セット履修
授業科目の内容:
フランス語で書かれた美術史に関わる文献を読む演習です。美術史
研究に欠かすことのできない基本的なレファレンス・ブック、展覧
会カタログ、カタログ・レゾネ、研究論文、批評、同時代資料など、
様々な文体で書かれたテクストを適宜用いながら、フランス語で文
献を読み、内容を理解する力を身に付けます。同時に、卒論に向け
て具体的な研究方法と文献の探し方・活用の仕方も学びます。主に
17世紀~19世紀前半のフランス美術に関連する文章を取り上げます。
テキスト(教科書):
プリントで配布します。webサイトからもダウンロードできます
( URLは授業中に指示)。
参考書:
F. Giboulet et M. Mengelle-Barilleau, La peinture, Paris, 2009, ISBN:
978-2091609607; N. Laneyrie-Dagen, Lire la peinture, 2 vols, Paris, 2006
―2007. ISBN: 978-2035833129, 978-2035836663. その他,授業中に指
示します。
美学美術史学原典講読Ⅲ(伊)(セ) 1単位 (春学期)
美学美術史学原典講読Ⅳ(伊)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
講師 細野 喜代
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 大石 昌史
セット履修
授業科目の内容:
イタリア語で書かれた西洋美術史に関する論文を読み,その内容
を理解する力を身につけることを目的とします。下記のテキストを
中心に訳読していきますが,その他のイタリア・ルネサンス・バロ
ック絵画、彫刻に関する論文,著作も適宜用います。
テキスト(教科書):
M. Rodinò, Galleria Borghese. 10 Capolavori, Roma, 2006. (プリント
で配布します)
参考書:
授業中に指示します。
授業科目の内容:
春学期には,アリストテレス『詩学』について,秋学期には,カ
ントの『判断力批判』第1部「美的判断力の批判」について,翻訳テ
キストを読みつつ,解説する。
テキスト(教科書):
第1回目の授業時に指示する。
参考書:
授業中に指示する。
美学美術史学演習Ⅰ(セ)
美学美術史学演習Ⅱ(セ)
西洋美術史通史
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 望月 典子
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
美学美術史学原典講読Ⅲ(日)(セ)
美学美術史学原典講読Ⅳ(日)(セ)
准教授 金山 弘昌
江戸期の版本を読む
セット履修
授業科目の内容:
西洋美術史を本格的に学ぶための前提となる基礎知識(建築・彫
刻・絵画)を、一通り身につけることを目的とします。このため本
講義では、古典古代から中世、近世を経て近代までの西洋美術の通
史を,駆け足で見ていきます。様式史が基本となりますが,図像学
の知識,図像解釈学の実例,作品の社会的機能やパトロンについて
など,美術史のさまざまな方法論の立場からの知見についても言及
します。これによって,各時代各地域の西洋美術についての必要な
知識と問題意識が学べるはずです。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
内藤 正人
授業科目の内容:
江戸期に出版された地誌書や文学書,絵本など,美術史学と関連
の深い史料を講読する。テキストには,当時の変体仮名と平易な漢
字とで書き記された未翻刻の原本を、複写して使用する。総じて,
本授業ではくずし字読解の基礎を身に着けると同時に,テキストの
内容の理解を図るものである。
57
美 学 授業科目の内容:
日本美術史を学ぶ上で必要な事項について解説します。現代では
近世以前の日本美術に接する機会が極端に減っており、日本美術が
製作された社会的・思想的な背景や人々に共有されていた教養・禁
忌などが、もはや常識ではなくなっています。それらの知識を抜き
にして日本美術を味わうことは美的体験あるいは文学的企図として
可能ですが、人文科学ではありません。美術史学は美術がどのよう
にして産まれ、享受され、維持されてきたのかを作品から読み解く
作業です。この授業では、特に日本古代中世の美術を学ぶ上で不可
欠な「仏教」と「文学」に注目し、美術作品の中でどのように現れ、
関わっているのか具体的に解明します。後期は学生に関心のある作
品について、先行研究を読んで発表してもらうことにより、具体的
に美術史学の方法論を学びます。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
大型の日本美術全集、東洋美術全集の類を参照してください。
『日
本美術館』(小学館)や『原色図典 日本美術史年表』(1997 集英
社)も便利。
テキスト(教科書):
随時配布する。
参考書:
『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1993年 ISBN-13:
978-4490103335
『くずし字解読辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1993年 ISBN-13:
978-4490103311
美学概論Ⅰ(セ)
美学概論Ⅱ(セ)
芸術学C
講師 村山 康男
授業科目の内容:
現代社会の消費社会・情報化社会としての側面に注目し,消費社
会,及び情報化社会に特有の様々な現象をピック・アップした上で,
それらの現象が芸術の体験をどのように変化させることになるのか
を明らかにする。
テキスト(教科書):
プリント類はこちらで用意し,随時配布する。
参考書:
授業時に随時指摘する。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
教授 大石 昌史
セット履修
授業科目の内容:
春・秋学期を通じて,以下の2分野20項目について講義する。
春学期:西洋美学史の概要(プラトン、アリストテレス,プロテ
ィノス,カント,ヘーゲル,ニーチェ,感情移入美学,新カント派
の美学,現象学的美学,解釈学的美学)。
秋学期:美学の体系的諸問題(美の位相,芸術の原理,芸術表現,
制作と創造,作品の存在,美的体験,作品解釈,記号と象徴,美と
芸術の身体性,芸術の歴史的終焉)。
テキスト(教科書):
プリント資料を配付する。
参考書:
授業中に指示する。
芸術学A
芸術学D
講師
森下 隆
授業科目の内容:
「舞踏」は,戦後日本で創造された芸術表現として,現在では世
界の舞台芸術の一潮流となりました。当初,日本的な身体表現とし
て受け入れられた舞踏ですが,今日では国際化して,むしろ海外で
さかんになり,舞踏研究も外国人が担うようになっています。
授業では,まずアヴァンギャルド芸術としての舞踏が,1950 年代
から60 年代にかけて,どのような社会史的背景と欧米の思潮との葛
藤のもとで生成したのかを舞踏の創始者である土方巽の生の軌跡と
ともにみてみます。
ついで,土方巽の活動と表現が同時代の前衛美術家たちとの交流
やコラボレーションを通して互いの創造に大きな影響力をもって展
開していることから,戦後日本の前衛美術の流れのなかに,アヴァ
ンギャルドとしての舞踏の表現と位相を求め,
その実体を検討します。
そして,土方巽の舞踏の変遷をたどりながら,土方舞踏のメソッ
ドとスタイル,構造を紹介して,一方で20 世紀の世界の思想史のコ
ンテキストのなかで,もう一方で日本の古典芸能と比較して、舞踏
の表現と身体思想の特殊性と普遍性について考えます。
また、外国人の舞踏研究者やダンサーをゲストに招き、外国人の
舞踏への関心と理解の実際を検証すること、土方巽の著作とその英
語訳を読むことで土方の思想を考察する作業を合わせて行います。
テキスト(教科書):
講義資料としてプリントやDVD を配布します
参考書:
・『土方巽全集』普及版・全2 巻(河出書房新社)
・Stephen Barber 著『HIJIKATA: Revolt of Body』
・Sondra Fraleigh and Tamah Nakamura 著『Hijikata Tatsumi and Ohno
Kazuo』
2単位 (春学期)
教授 大石 昌史
授業科目の内容:
「一般芸術学」に関する,以下の10項目について講義する。
芸術学と美学,自然・芸術・技術,芸術概念の歴史的変遷,芸術の
構成要素,芸術の体系的分類,芸術史の概要,芸術における内容と
形式,芸術心理学,芸術社会学,芸術記号論。
テキスト(教科書):
プリント資料を配付する。
参考書:
授業中に指示する。
2単位 (春学期)
美術史学の方法論について
講師
2単位 (秋学期)
舞踏の芸術学 その生成と展開
一般芸術学
芸術学B
2単位 (秋学期)
望月 典子
授業科目の内容:
本講では、芸術学 (Kunstwissenschaft) の主要分野である造形芸術
に関する原理的、歴史的研究方法、すなわち、美術史学の方法論に
ついて概観します。前半の授業では、美術作品への基礎的アプロー
チとして、形式分析・様式論、精神史としての美術史、作品の主題
や意味内容を復元する図像学 (イコノグラフィ)・図像解釈学 (イコノ
ロジー)、社会史的方法などを取り上げ、具体的な作品分析例を参照
しながら、それぞれの方法論の特徴を検討します。後半は、伝統的
な方法論を乗り越えようと、近年ますます多元化している美術作品
へのアプローチについて、コンテクスト論、視覚文化史、受容美学、
また記号論、ジェンダー的視点を取り入れた解釈などを紹介し、そ
れぞれの方法論の有効性と限界を探ります。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
L. ヴェントゥーリ『美術批評史』辻茂訳、みすず書房、1971年;
神林恒道、潮江宏三、島本浣編『芸術学ハンドブック』勁草書房、
1989年、ISBN: 4326800232; 神林恒道ほか編『芸術学の軌跡』勁草書
房、1992年、ISBN: 4326848367; U. クルターマン『芸術論の歴史』神
林恒道、太田喬夫訳、勁草書房、1993年、ISBN: 4326800283; U. クル
ターマン『美術史学の歴史』勝國興、高阪一治訳、中央公論美術出
版、1996年、ISBN: 4805502894; 太田喬夫編『芸術学を学ぶ人のため
に』世界思想社、1999年、ISBN: 4790707466; V. H. マイナー『美術
史の歴史』北原恵ほか訳、ブリュッケ、2003年、ISBN: 9784434027703.
その他授業中に指示します。
東洋美術史概説ⅠA(セ)
東洋美術史概説ⅡA(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
日本古代中世の絵画を中心に
セット履修
教授 林 温
授業科目の内容:
日本古代・中世(鎌倉時代まで)の美術史を概説します。概説と
いっても、すべての分野について扱うには限りがあるので、絵画を
中心として概観します。日本美術は独立して発生・展開したわけで
はなく、近世以前は中国・韓国の美術活動と密接に関わって進展し
ました。したがって、適宜中国・韓国美術にも敷衍しつつ、代表的
な美術遺品をとりあげ講義することになります。
テキスト(教科書):
なし。日本美術年表(特に指定なし)があれば有益。
参考書:
日本美術を鑑賞する時、図像の内容を理解するためには仏教・文
学についての教養が不可欠です。できれば、受講者は簡単な日本の
仏教及び文学史についての概説書を読んでおいてほしい。
58
東洋美術史概説ⅠB(セ)
東洋美術史概説ⅡB(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
江戸期の個性豊かな絵画世界を探る
セット履修
西洋音楽史概説ⅠA(セ) 2単位 (春学期)
西洋音楽史概説ⅡA(セ) 2単位 (秋学期)
准教授
チャイコフスキーと19世紀ロシア音楽
セット履修
内藤 正人
授業科目の内容:
日本美術史のうち,近世期,江戸時代に開花した個性的な絵画作
品について考察する。昨今,江戸時代の絵画の魅力があらためて見
直され,その特異な造形が海外をも含む数多くの人々の関心を集め
ている。ここでは,江戸時代を象徴する絵画芸術として二つの断面
を設定し,江戸絵画全般を概観する視点を踏まえつつその詳細をみ
ていきたい。
春学期は京都画壇研究として,江戸後期の写生画派・円山応挙と
その一門を,そしてその影響を受けて展開した幕末の江戸琳派・酒
井抱一を軸に論じる。
秋学期は江戸浮世絵研究として,江戸後期の美人画家として著名
な喜多川歌麿の,個性豊かな作品群について論じる。
テキスト(教科書):
随時指示する。
参考書:
随時指示する。
授業科目の内容:
P. I. チャイコフスキー(1840-1893)の生涯と作品を概観し,19世
紀ロシア音楽史の諸問題について考える。新しい全集や作品目録,
定期的な論文集の刊行など,近年のチャイコフスキー研究は目ざま
しい進展を遂げたが,この講義ではそうした成果を踏まえつつ,各
時代の代表作の成立背景,様式的特徴について解説したい。グリン
カ以後のロシア音楽史は,一般にアントン・ルビンシテイン,チャ
イコフスキーらのいわゆる西欧派と,民族主義を標榜する5人組の作
曲家たちとの対立という構図の中で論じられることが多いが,チャ
イコフスキーが好んでロシア民謡やロシア的な題材を作品に取り入
れていたことや,5人組の作曲家と積極的に交流をもち多大な影響を
受けていたことが示すように,
「西欧派」対「国民楽派」という見方
は表層的なものに過ぎない。チャイコフスキーと19世紀ロシア音楽
における「西欧的なもの」と「ロシア的なもの」というテーマはと
りわけ重要であり,年間の講義を通じて,この問題に随時立ち返る
ことにしたい。
参考書:
伊藤恵子『チャイコフスキー』音楽之友社,2005年。
フランシス・マース(森田稔ほか訳)『ロシア音楽史 :《カマーリ
ンスカヤ》から《バービイ・ヤール》まで』 春秋社,2006年。
日本ロシア音楽家協会『ロシア音楽事典』河合楽器,2006年。
その他,授業内で指示する。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
祭壇画研究
セット履修
西川 尚生
教授 遠山 公一
授業科目の内容:
祭壇画とは、聖堂内の祭壇上部を飾る装飾画のことをいう。実際
には今日、各美術館で見られる(宗教)絵画の大部分は祭壇画ある
いはその一部である。その形式は時代により様々である。イタリア
13-16世紀の祭壇画の具体例を取り上げ、個々の形式・機能・
様式について順次見ていく。
祭壇画の誕生、初期の祭壇画の歴史、多翼祭壇画から単一画面形
式(パーラ)への変化、両面祭壇画と呼ばれる特殊な祭壇画の例な
どについて、制作者(画家)
・建築・典礼・地方性・パトロネージと
の関わりから論じる。研究の方法論上の問題点も指摘していきたい。
テキスト(教科書):
配布プリントもしくはkeio.jp によって配信。 参考書:
『世界美術大全集』(小学館)、
『ルネサンス美術館』 石鍋真澄監
修 小学館 2009年、Sassetta, The Borgo San Sepolcro Altarpiece, ed.
by Machtelt Israëls, Villa I Tatti the Harvard University Center for Italian
Renaissance Studies, Florence and Primavera Press, Leiden, 2009.
西洋音楽史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)
西洋音楽史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)
ワーグナー《タンホイザー》
セット履修
教授 三宅 幸夫
授業科目の内容:
リヒャルト・ワーグナー(1813 ―1883)のロマン的オペラ《タン
ホイザー》を主たる対象として,台本と音楽の関係を読み解き,音
楽が音楽外の思想・文学・美術・演劇等といかに関わっているかを
明らかにします。
テキスト(教科書):
授業時に対訳を配布します。
参考書:
授業時に適宜指示します。
美学特殊ⅠA 2単位 (春学期)
現代美学の基礎概念
西洋美術史概説ⅠB(セ)
西洋美術史概説ⅡB(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師
佐々木 健一
授業科目の内容:
参考書に挙げた『美学辞典』は、美学の基礎概念25を取り上げ
て、概念史を記述し、美学上の位置を明らかにしようとしたもので
ある。これらは、いまなお、美学的な考察を行う際の基礎であるこ
とを失っていないが、いわゆる近代美学の体系を念頭において選ば
れたものである。しかし、現在、あらゆる文化現象とともに、美学
の在り方も大きく変貌しようとしている。そこで、現代の動向を念
頭に置きつつ、
『美学辞典』で取り上げていない基礎概念を論ずるの
が、この講義の狙いである。現在取り上げることを予定しているの
は、通年ベースで、例えば、「大衆」、「日常性」、「商品」、「メディ
ア」、「環境」、「感情・感性」などで、一部、2008年度に取り上げて
いるもの(「アヴァンギャルド」、「新しさ・独創性」、「複製」など)
を含む。
参考書:
『美学辞典』佐々木健一著 東京大学出版会 1995年 ISBN-13:
978-4130802000
18世紀の西洋美術:ロココから新古典主義まで
セット履修
准教授 金山 弘昌
授業科目の内容:
本講義は、西洋美術史の流れを概観するとともに、とりわけある
特定の時代や地域における美術について理解を深めることを目的と
します。本年度は、18世紀という時代をとりあげ、絵画・彫刻・建
築など造形美術の各分野の主要な作家の業績や様式的特徴を紹介す
るとともに、芸術理論や社会の状況など、造形上の特徴の背景とな
ったさまざまな要因についても概説します。
テキスト(教科書):
特に使用しません。授業中にプリントを配布します。
参考書:
授業中に参考文献表を配布する予定です。
59
美 学 西洋美術史概説ⅠA(セ)
西洋美術史概説ⅡA(セ)
准教授
美学特殊ⅡA
2単位 (秋学期)
美学特殊ⅡC
現代美学の基礎概念
講師
佐々木 健一
授業科目の内容:
参考書に挙げた『美学辞典』は、美学の基礎概念25を取り上げ
て、概念史を記述し、美学上の位置を明らかにしようとしたもので
ある。これらは、いまなお、美学的な考察を行う際の基礎であるこ
とを失っていないが、いわゆる近代美学の体系を念頭において選ば
れたものである。しかし、現在、あらゆる文化現象とともに、美学
の在り方も大きく変貌しようとしている。そこで、現代の動向を念
頭に置きつつ、
『美学辞典』で取り上げていない基礎概念を論ずるの
が、この講義の狙いである。現在取り上げることを予定しているの
は、通年ベースで、例えば、「大衆」、「日常性」、「商品」、
「メディ
ア」、「環境」、「感情・感性」などで、一部、2008年度に取り上げて
いるもの(「アヴァンギャルド」、「新しさ・独創性」、「複製」など)
を含む。
参考書:
『 美 学 辞 典 』 佐 々 木 健 一 著 東 京 大 学 出 版 会 1995 年 ISBN-13: 978-4130802000
授業科目の内容:
ホメロスの叙事詩やギリシア悲劇を取り上げつつ、アリストテレ
スの悲劇創作論を、形而上学、倫理学、論理学、心論、弁論術との
関係において考察し、その体系的位置や存在理由を探ります。その
際、ホラティウスの詩論やキケロの弁論術はもちろんですが、西洋
近現代哲学、中国や日本の古典などにも目配りしつつ、美の概念、
現実と虚構の関係、想像力、カタルシス、詩作の語法などにも論究
し、全体としては世界に住まう人間との関わりにおける芸術的なる
ものの意味について考えてゆきます。
テキスト(教科書):
ソポクレス『オイディプス』、アリストパネス『蛙』、アリストテ
レス『詩学』とホラティウスの『詩論』いずれも岩波文庫版。その
他必要に応じてプリントを配布。
参考書:
プラトン『国家』、カント『判断力批判』など
美学特殊ⅠD
美学特殊ⅠB
講師 村山 康男
授業科目の内容:
現代芸術の多様な展開(とりわけ現代美術)を概観し,その根底
にある美学思想を明らかにする。現代美術の領域を中心に,アーテ
ィストや美術展を順次取り上げる。制作の現場やアーティストへの
インタビューを記録した視聴覚資料,アーティストの発言を収録し
た文献資料を活用して,現代のアーティストたちの美学思想に照明
をあてるとともに、最近活発に開催される国際美術展の意義につい
ても考えてみたい。
テキスト(教科書):
プリント類はこちらで用意し,随時配布する。
参考書:
授業時に随時指摘する。
講師 松尾 大
授業科目の内容:
文藝において働いているレトリックを美学的に考察します。
テキスト(教科書):
講義資料プリントを配布します。
参考書:
授業中に随時指示します。
2単位 (秋学期)
イメージの修辞学 II
講師
西村 清和
授業科目の内容:
昨年度後期は、
「イメージの修辞学」として、読書とイメージの問
題を取りあげた。今年はその続編で、おなじくことばとイメージの
関係をめぐって、とくに「隠喩」の問題をとりあげる。従来隠喩は
とりわけてイメージにかかわる文彩と考えられており、それゆえに
ひとは、絵画や映画など視覚的な隠喩についても言及してきた。し
かし、じっさいに「ジュリエットは太陽だ」という隠喩を絵画的に
表現することができるだろうか。こうした問題を、精細に論じる。
テキスト(教科書):
西村清和『イメージの修辞学』、三元社
美学特殊ⅠC
2単位 (春学期)
2単位 (春学期)
文藝作品とレトリック
美学特殊ⅡB
2単位 (秋学期)
悲劇や叙事詩をめぐる文芸の存在理由をめぐって
講師 藤田 一美
美学特殊ⅡE 2単位 (秋学期)
日本の美学
教授 大石 昌史
授業科目の内容:
「日本の美学」に関する,以下の5項目について講義する。
行為の論理と場の論理,物のあはれ,余情の美学,見立ての詩学,
遊興と芸道。
テキスト(教科書):
プリント資料を配付する。
参考書:
授業中に指示する。
2単位 (春学期)
悲劇や叙事詩をめぐる文芸の存在理由をめぐって
講師 藤田 一美
美術史特殊ⅠA 2単位 (春学期)
近代芸術とプリミティヴ
授業科目の内容:
ホメロスの叙事詩やギリシア悲劇を取り上げつつ、アリストテレ
スの悲劇創作論を、形而上学、倫理学、論理学、心論、弁論術との
関係において考察し、その体系的位置や存在理由を探ります。その
際、ホラティウスの詩論やキケロの弁論術はもちろんですが、西洋
近現代哲学、中国や日本の古典などにも目配りしつつ、美の概念、
現実と虚構の関係、想像力、カタルシス、詩作の語法などにも論究
し、全体としては世界に住まう人間との関わりにおける芸術的なる
ものの意味について考えてゆきます。
テキスト(教科書):
ソポクレス『オイディプス』、アリストパネス『蛙』、アリストテ
レス『詩学』とホラティウスの『詩論』いずれも岩波文庫版。その
他必要に応じてプリントを配布。
参考書:
プラトン『国家』、カント『判断力批判』など
准教授
後藤 文子
授業科目の内容:
近代芸術にとって重要な問題である「プリミティヴ」概念を軸に、
近代芸術の諸相を概観します。その際、いわゆるプリミティヴィズ
ムに限定せず、より広い視座からこの問題を検討します。春学期は、
問題の所在・概念の確認を踏まえたうえで、ゴーギャン、ピカソ、
表現主義の芸術家らが非西欧圏の芸術文化へと向けた関心のあり方
について取り上げ、さらに、やや視点を変え、近代化の時代にあっ
て人々が自然や原初性への回帰を希求した問題について検討します。
秋学期は、これに引き続き、近代の芸術家が精神病者の創造的な造
形性や原初的なものとしての子供に対して寄せた関心を中心に据え
て考えます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
『二十世紀美術におけるプリミティヴィズム』ロバート・ゴールドウ
ォーター著・日向あき子訳、岩崎美術社、1971年
『20世紀美術におけるプリミティヴィズム:「部族的なもの」と「モ
60
ダン」なるものとの親縁性』(全2巻)ウィリアム・ルービン編・吉
田憲司ほか日本語版監修、淡交社、1995年
そのほか随時,授業時に紹介します。
美術史特殊ⅠC
美術史特殊ⅡA
授業科目の内容:
実証的な立場からの日本彫刻史の講義です。春学期には、鎌倉彫
刻の前史として平安時代後期の彫刻史の展開を論じます。11世紀前
半の定朝によって、彫刻における和様が成立し、それは広範囲に広
がります。しかし12世紀前半には定朝様が一世を風靡するなかで、
一部の作品にやがて鎌倉彫刻様式を形成する諸要素があらわれ、そ
れらはこの世紀の第3四半期には、しだいに明確化してゆきます。そ
の過程をたどりながら、背景をも考えます。秋学期は、12世紀の最
後の20年間、鎌倉彫刻成立期を中心に論述します。南都復興の過程
で、あるいは鎌倉新政権との交渉のなかで、康慶・運慶・快慶らの
仏師が新様式を成立させる課程が論述の中心です。なお春学期の冒
頭には、当該時期までの日本彫刻史の展開を概説して、理解の前提
をつくります。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義時に参考文献表・年表等のプリントを配
布します。
参考書:
・水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(美術出版社)
・水野敬三郎他編『日本美術全集』6,10(講談社)
・水野敬三郎他編『日本彫刻史基礎資料集成』鎌倉時代造像銘記篇
1,中央公論美術出版)
・山本勉『仏像のひみつ』『続仏像のひみつ』(朝日出版社)
講師 山本 勉
2単位 (秋学期)
近代芸術とプリミティヴ
准教授
後藤 文子
美術史特殊ⅡC
2単位 (秋学期)
鎌倉彫刻成立論
美術史特殊ⅠB 2単位 (春学期)
講師
建築史・建築論・建築家論
政策・メディア研究科准教授 小林 博人
講師 伊藤 喜彦
講師 和田 菜穂子
山本 勉
授業科目の内容:
実証的な立場からの日本彫刻史の講義です。春学期には、鎌倉彫
刻の前史として平安時代後期の彫刻史の展開を論じます。11世紀前
半の定朝によって、彫刻における和様が成立し、それは広範囲に広
がります。しかし12世紀前半には定朝様が一世を風靡するなかで、
一部の作品にやがて鎌倉彫刻様式を形成する諸要素があらわれ、そ
れらはこの世紀の第3四半期には、しだいに明確化してゆきます。そ
の過程をたどりながら、背景をも考えます。秋学期は、12世紀の最
後の20年間、鎌倉彫刻成立期を中心に論述します。南都復興の過程
で、あるいは鎌倉新政権との交渉のなかで、康慶・運慶・快慶らの
仏師が新様式を成立させる課程が論述の中心です。なお春学期の冒
頭には、当該時期までの日本彫刻史の展開を概説して、理解の前提
をつくります。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義時に参考文献表・年表等のプリントを配
布します。
参考書:
・水野敬三郎監修『カラー版日本仏像史』(美術出版社)
・水野敬三郎他編『日本美術全集』6,10(講談社)
・水野敬三郎他編『日本彫刻史基礎資料集成』鎌倉時代造像銘記篇
1,中央公論美術出版)
・山本勉『仏像のひみつ』『続仏像のひみつ』(朝日出版社)
授業科目の内容:
本授業では,春学期、西欧・日本の建築史を俯瞰するとともに,
建築作品を通して建築論,建築家論を展開する。
講師として担当の小林の他に西洋建築史に中世建築を専門とする
伊藤喜彦氏,日本建築史に近代生活史を専門とする和田菜穂子氏に
より,それぞれの専門的視点から時代時代における建築技術の発展
の過程を追いながら,建築行為の果たしてきた社会的役割と意味を
考える。また建築の歴史を通して得られる知見が,現代社会に対し
ていかに寄与しうるかを考察する。
一方,時代を横断して,各種の建築およびその構想を取り上げ,
建築そのものの有する意味や力を考えるとともに設計行為とは何か
を考える。そして建築家の建築設計行為から,建築家の職能につい
て検討を加える。
テキスト(教科書):
適宜授業中に示す。
参考書:
適宜授業中に示す。
2単位 (秋学期)
建築の歴史:古代から現代まで
美術史特殊ⅠD
講師 五十嵐 太郎
講師 飛ヶ谷 潤一郎
2単位 (春学期)
パウル・クレーの時代
名誉教授
授業科目の内容:
古代ギリシア・ローマから現代にいたるまでの西洋における有名
な建築や都市を中心に解説します。
近・現代の建築については、日本の例も含まれます。
テキスト(教科書):
『ヨーロッパ建築史』 西田雅嗣編 昭和堂 1998年 ISBN:
978-4812298015
『近代建築史』 鈴木博之編著 市ヶ谷出版社 2008年 ISBN:
978-4870711471
参考書:
講義中に随時紹介。
前田 富士男
授業科目の内容:
西洋近代美術史で1900年頃から第二次世界大戦前の1930年代まで
の時代は、表現主義、キュビスム、フォーヴ、抽象絵画、未来派、
ダダなど、革命的な変化が続いた。この時代は、そのまま画家パウ
ル・クレー(1879-1940)の制作活動期に重なる。クレーの作品や活
動を中心に、この革命期の美術の諸相を制作論、作品解釈、受容機
能論などの観点から検討する。なお、あわせて美術史学の基礎概念
も説明する。
テキスト(教科書):
特になし。
61
美 学 授業科目の内容:
近代芸術にとって重要な問題である「プリミティヴ」概念を軸に、
近代芸術の諸相を概観します。その際、いわゆるプリミティヴィズ
ムに限定せず、より広い視座からこの問題を検討します。春学期は、
問題の所在・概念の確認を踏まえたうえで、ゴーギャン、ピカソ、
表現主義の芸術家らが非西欧圏の芸術文化へと向けた関心のあり方
について取り上げ、さらに、やや視点を変え、近代化の時代にあっ
て人々が自然や原初性への回帰を希求した問題について検討します。
秋学期は、これに引き続き、近代の芸術家が精神病者の創造的な造
形性や原初的なものとしての子供に対して寄せた関心を中心に据え
て考えます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
『二十世紀美術におけるプリミティヴィズム』ロバート・ゴールドウ
ォーター著・日向あき子訳、岩崎美術社、1971年
『20世紀美術におけるプリミティヴィズム:「部族的なもの」と「モ
ダン」なるものとの親縁性』(全2巻)ウィリアム・ルービン編・吉
田憲司ほか日本語版監修、淡交社、1995年
そのほか随時,授業時に紹介します。
美術史特殊ⅡB
2単位 (春学期)
鎌倉彫刻成立論
参考書:
適宜指示する。
美術史特殊ⅡD
徴体系を有する仏教の図像学は、大学の講義でもほとんど取り上げ
られることがなかった。
本講義では、仏教図像の象徴体系を仏教の故国インドに遡って考
察するとともに、インドの仏教美術を継承したチベット・ネパール・
東南アジア、日本の仏教美術の源流であるシルクロード・中国・朝
鮮半島の作品も視野に入れつつ、アジア全域に亙る文化交流の歴史
を明らかにしてゆきたい。
参考書:
『両界曼荼羅の誕生』田中公明著 春秋社 2004年
2単位 (秋学期)
パウル・クレーの時代(続)
名誉教授
前田 富士男
授業科目の内容:
西洋近代美術史で1900年頃から第二次世界大戦前の1930年代まで
の時代は、表現主義、キュビスム、フォーヴ、抽象絵画、未来派、
ダダなど、革命的な変化が続いた。この時代は、そのまま画家パウ
ル・クレー(1879-1940)の制作活動期に重なる。クレーの作品や活
動を中心に、この革命期の美術の諸相を制作論、作品解釈、受容機
能論などの観点から検討する。なお、あわせて美術史学の基礎概念
も説明する。
テキスト(教科書):
特になし。
参考書:
適宜指示する。
美術史特殊ⅠE
美術史特殊ⅡF
講師
2単位 (春学期)
内田 篤呉
授業科目の内容:
今、工芸が、大きく動いている。明治期に西欧の美学や芸術論を
移植して日本美術史が形成される成立過程において、絵画、建築、
彫刻を上位に置き、工藝を下位に位置づけた。しかし、伝統と創造、
外来文化の摂取を繰り返しながら発展してきた日本美術は、江戸時
代までの造形の場は工藝であった。現在、こうした美術観を見直し、
工藝を日本文化の中で相対化し、世界に発信する動向がある。近い
将来、日本工藝は、茶の湯や禅の美術と共に日本文化の特質として
語られる日が来るであろう。
本講座は、縄文時代から江戸時代に至る各時代における工芸の特質
を作品と文献史料から考察し、工藝の視点からみた日本美術史を概
観する。前期は、時の流れを横軸で、後期は縦軸で工藝の本質に迫
ってみたい。
テキスト(教科書):
テキストは特に用いない。必要な資料は毎回配布する。
美術史特殊ⅡE
田中 公明
授業科目の内容:
平安時代の初頭に最澄・空海らによって伝えられた両界曼荼羅は,
日本における仏教図像の中心となったばかりでなく,その後の日本
文化全般にも大きな影響を与えた。本講義では,仏教図像の集大成
ともいうべき曼荼羅の成立と歴史的発展を、インド・シルクロード・
中国における祖型に遡りつつ概観する。
テキスト(教科書):
『 両 界 曼 荼 羅 の 誕 生 』 田 中 公 明 著 春 秋 社 2004 年 ISBN4-393-11218-0
日本工藝史概論
講師
2単位 (秋学期)
曼荼羅の歴史的発展
美術史特殊ⅠG
2単位 (春学期)
美術と情報技術
講師 内田 まほろ
授業科目の内容:
様々な新しい情報技術によって、表現方法、展示方法、作品の管
理方法まで、美術をめぐる方法論は大きく変化している。この授業
では、一つの展覧会の企画を通し、概念から具体へむけた概念整理
のプロセス、テキストではなく視覚情報による情報編集、データベ
ースによる情報整理をワークショップ形式で体験します。それぞれ
のプロセスにおいて、グループワーク、プレゼンテーション、簡易
な画像編集、データベース制作の方法や技術を習得し、総合的に考
えるため、伝えるためのツールを使いこなすことを目指します。
テキスト(教科書):
適宜
参考書:
適宜
2単位 (秋学期)
日本工藝史概論
美術史特殊ⅡG
講師 内田 篤呉
授業科目の内容:
今、工芸が、大きく動いている。明治期に西欧の美学や芸術論を
移植して日本美術史が形成される成立過程において、絵画、建築、
彫刻を上位に置き、工藝を下位に位置づけた。しかし、伝統と創造、
外来文化の摂取を繰り返しながら発展してきた日本美術は、江戸時
代までの造形の場は工藝であった。現在、こうした美術観を見直し、
工藝を日本文化の中で相対化し、世界に発信する動向がある。近い
将来、日本工藝は、茶の湯や禅の美術と共に日本文化の特質として
語られる日が来るであろう。
本講座は、縄文時代から江戸時代に至る各時代における工芸の特
質を作品と文献史料から考察し、工藝の視点からみた日本美術史を
概観する。前期は、時の流れを横軸で、後期は縦軸で工藝の本質に
迫ってみたい。
テキスト(教科書):
テキストは特に用いない。必要な資料は毎回配布する。
美術史特殊ⅠF
2単位 (秋学期)
美術と先端技術
講師
宇田 敦子
授業科目の内容:
デジタルメディアをもたらした表現の変容について、事例研究と
ワークショップを通して多角的に学ぶ。
秋学期は「つくるプロセス/実習」に焦点をあて、コンピュータ
ーという、道具・素材・メディアを手にした創り手の意識変化を解
き明かすことに力点をおく。
テキスト(教科書):
適宜(有効な文献等は講義に指示する)
参考書:
適宜(有効な文献等は講義に指示する)
美術史特殊ⅠH
2単位 (春学期)
中世・ルネサンスのイタリア美術(シエナ派を中心に)
名誉教授 末吉 雄二
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
ルネサンス美術の魅力は、しばしば主張されるユークリッド幾何
学を基盤とする合理的線遠近法にあるというより、絵画や彫刻の登
場者が悲しみや喜びといった人間の心を豊に表現している点にある。
神や聖なる存在にも人間の心を反映させる「人間的」な美術は、1
3世紀後期には始まっていた。この授業は、2008年度から始め
たジョットの絵画の成立と展開をできるかぎり詳細に辿る試みを受
けて、今年度前期はまず、手短にパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂
壁画にジョットの絵画を確認した後、シエナの画家たちの作品をド
仏教の図像学
講師 田中 公明
授業科目の内容:
仏教の図像学
近年、彫刻や絵画の神々や人物の姿に込められた象徴的意味を読
みとる「図像学」が、学界で注目を集めるようになっている。とこ
ろがわが国の「図像学」ブームは、主としてキリスト教図像学と西
洋絵画の研究者によって提起されたため、世界でも屈指の高度な象
62
ゥッチョからアンブロージョ・ロレンツェッティまで辿って鑑賞し
たい。アッシジのサン・フランチェスコ聖堂下堂はジョットの弟子
たちを中心とする工房とシエナの画家たちの接点であったので、下
堂翼廊の壁画群にも注目したいと思っている。
テキスト(教科書):
特に指定しません。授業では参考資料のプリントを配布します。
参考書:
『イタリア・ルネサンスの文化』ブルクハルト著。
『ジョットの芸
術―スクロヴェーニ礼拝堂壁画を中心として―』と『聖痕印刻―ジ
ョットの後期壁画をめぐって―』佐々木英也著,中央公論美術出版。
『中世末期の図像学』エミール・マール著,国書刊行会。『ルネサン
ス画人伝』,白水社。そのほか,一般的な美術史として『ルネサンス
の春』パノフスキー著,などを参照してほしいし,美術作品の見方
を教えるものとして示唆に富む『美術への洞察』オットー・ペヒト,
岩波書店。など。貪欲に読書して欲しい。
美術史特殊ⅡH
美術史特殊ⅡI
授業科目の内容:
近現代陶芸史を,縄文土器一万三千年の歴史を持つ日本の工芸,
もの作り,技術の歴史の中で眺める。その中で,産業ではない近代
作家の個性を表現する「表現の工芸」の成立と展開という視点を「工
芸的造形」という言葉で表し,その歴史を辿る。その際の重要な視
点が西洋近代の「craft」の歴史と概念との比較検討ということであ
る。西洋の「studio craft」概念と日本の「工芸的造形」概念の比較検
討から、
「工芸的造形」論の現代美術世界での位置、普遍性を考察す
る。
テキスト(教科書):
「近代工芸案内」(東京国立近代美術館)
参考書:
金子賢治「現代陶芸の造形思考」(2001年、阿部出版)
2単位 (秋学期)
中世・ルネサンスのイタリア美術
(15~16世紀のフィレンツェとローマ)
名誉教授 末吉 雄二
美術史特殊ⅠJ
講師 望月 典子
美術史特殊ⅡJ
2単位 (秋学期)
17世紀フランス古典主義美術 (2)
講師 望月 典子
授業科目の内容:
17世紀半ばから後半のフランス美術について、画家ニコラ・プッ
サンと、古代美術・ラファエッロそしてプッサンを理想に掲げた王
立絵画彫刻アカデミーを中心に取り上げます。1640年代に所謂「荘
重様式 (マニエラ・マニフィカ)」を確立したプッサンは、フランス
やローマの美術愛好家のために中型のタブロー画を描き続け、ロー
マで活動しながらもパリの美術界に多大な影響を及ぼしました。旧
弊な画家組合に代り画家の地位引き上げを目論んで設立された王立
絵画彫刻アカデミーは、「精神的技芸」としての絵画を推進しつつ、
プッサンの作品を模範として絵画制作を規範化していきます。他方
で、市民層の美術愛好家たちの増加は、絵画の造形的価値への新た
な関心を呼び起こしました。本講ではプッサンの作品制作とアカデ
ミーの理論との関係を分析しながら、多彩なニュアンスを含み持つ
17世紀のフランス古典主義美術をさまざまな観点から検討します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
N. ペヴスナー『美術アカデミーの歴史』中森義宗、内藤秀雄訳、
中央大学出版部、1974年; 「特集 美術アカデミー」『西洋美術研究』
no.2, 三元社、1999年、ISBN: 4883030601、大野芳材『フランス近世
の美術』財務省印刷局、2003年、ISBN:978-4172112105; H. Keazor,
2単位 (春学期)
佐藤 サアラ
授業科目の内容:
本講義は中国陶磁史をまなびます。作品は多くを語るものであり,
作品を理解することはその背後にある歴史や文化の理解につながり
ます。講義の中心は中国陶磁ですが,地域として日本,西アジア,
ヨーロッパに,また漆器や金属器などの工芸にも言及していくこと
になります。本講義の目標とするところは二つあり,一つは講義を
通じた作品の歴史的理解であり,もう一つは,レポート課題として
展覧会を随時見に行くことを指示しますが,実際の作品を見て,そ
の作品が「長いときを経てなお今に残った意味」を知るということ
です。
参考書:
平凡社版 中国の陶磁(1~12)
63
美 学 授業科目の内容:
17世紀フランスの美術は、イタリアで誕生したバロック美術に鼓
舞されつつも、節度と秩序、知性、明晰な合理性を特徴とする独自
の「古典主義」様式を展開し、それを国民的様式にまで高めました。
本講では、画家としての生涯のほとんどをローマで過ごしながら、
17世紀フランス古典主義を代表する存在となり、後世の美術に大き
な影響を与えたニコラ・プッサンを中心に取り上げます。17世紀前
半のローマとパリの美術の流れを概観した上で、当時の社会的文化
的背景、画家の創造活動と作品の受容の問題、美術作品がもつ役割
を視野に入れながら、プッサンが自己の様式を確立する1630年代末
までの作品を分析し,絶対王制が推し進められる中で成立していく
フランス古典主義美術の特質を浮き彫りにします。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
F. G. パリゼ『古典主義美術』田中英道訳、岩崎美術社、1972年、
ISBN:4753410196; 大野芳材『フランス近世の美術』財務省印刷局、
2003年、ISBN:978-4172112105; H. Keazor, Poussin: 1594-1665, Köln,
Tokyo, 2007, ISBN:978-3822853221; 望月典子『ニコラ・プッサン: 絵
画 的 比 喩 を 読 む 』 慶 應 義 塾 大 学 出 版 会 、 2010 年 、 ISBN:
978-4766417166. その他、授業中に指示します。
中国陶磁史
講師
2単位 (春学期)
17世紀フランス古典主義美術 (1)
授業科目の内容:
ルネサンス美術の魅力は、しばしば主張されるユークリッド幾何
学を基盤とする合理的線遠近法にあるというより、絵画や彫刻の登
場者が悲しみや喜びといった人間の心を豊に表現している点にある。
神や聖なる存在にも人間の心を反映させる「人間的」な美術は、す
でに13世紀後期には始まっていた。この授業は、前期は14世紀
のシエナ派の絵画を中心に鑑賞したが、後期は15〜16世紀の、
いわゆる初期ルネサンス絵画であるフィレンツェの美術を中心に鑑
賞したい。取り上げる作品は必ずしも相互に密接な関係があるわけ
ではない。初期ルネサンスの前衛たるマザッチョの作品と、フラ・
アンジェリコやフラ・フィリッポ・リッピなどのメディチ家に近い
とされる画家の作品の違いに注目したい。遠近法の大家とされるピ
エロ・デラ・フランチェスカやウッチェッロの作品における実際の
遠近法使用を検証し、最後のテーマとしてボッティチェッリの作品
を取り上げたい。具体的には、ローマのシスティーナ礼拝堂壁画《モ
ーゼ伝とイエス伝》中の3面を見た後で《春》を楽しみたい。これ
らの作品の鑑賞を通じて、ルネサンス美術といえども、優れた作品
は幾何学的遠近法とはことなった原理によって画面が美的に構成さ
れている事を確認したい。
テキスト(教科書):
特に指定しません。授業では参考資料のプリントを配布します。
参考書:
『イタリア・ルネサンスの文化』ブルクハルト著。
『ジョットの芸
術―スクロヴェーニ礼拝堂壁画を中心として―』と『聖痕印刻―ジ
ョットの後期壁画をめぐって―』佐々木英也著,中央公論美術出版。
『中世末期の図像学』エミール・マール著,国書刊行会。『ルネサン
ス画人伝』,白水社。そのほか,一般的な美術史として『ルネサンス
の春』パノフスキー著,などを参照してほしいし,美術作品の見方
を教えるものとして示唆に富む『美術への洞察』オットー・ペヒト,
岩波書店。など。貪欲に読書して欲しい。
美術史特殊ⅠI
2単位 (秋学期)
近現代陶芸史-「工芸」と「craft」をめぐって
講師 金子 賢治
Poussin: 1594-1665, Köln, Tokyo, 2007, ISBN:978-3822853221; 望月典
子『ニコラ・プッサン: 絵画的比喩を読む』慶應義塾大学出版会、
2010年、ISBN: 978-4766417166. その他、授業中に指示します。
美術史特殊ⅡL
美術史特殊ⅠK
授業科目の内容:
第二次世界大戦後アメリカ、ヨーロッパの美術については知って
いても,同じ時期、日本で何が起こっていたか知っている人は少な
いかもしれません。本講義は,このような欠落した知識を埋めるべ
く構成されています。具体的にはアメリカやヨーロッパの同時代の
動きと比較しつつ日本の前衛的傾向を跡づけていくとともに,そこ
に含まれる基本的な問題についても考えていきます。本年度は特に
1970 年以降の動きと日本の現代美術におけるアイデンティティーの
問題を歴史的な経緯を遡りつつ考えたいと思います。
テキスト(教科書):
特にありません
参考書:
授業中に適宜指示します
理工学部准教授 近藤 幸夫
2単位 (春学期)
近代日本美術史の諸問題
講師
古田 亮
授業科目の内容:
近代日本の絵画史と彫刻史を中心に概観し,その学問的方法や実
践について解説します。
前期は,幕末から明治後期までの美術史的な流れを追いながら,
具体的な作家や作品の分析をまじえて問題点を明らかにしていきま
す。
後期は,いくつかのテーマを設定し,近代美術史のなかからいく
つかのトピックを取り上げて解説することで,受講生が近代美術に
関してより深い関心をもって接することができるようにします。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要な資料は講義中に配布します。
参考書:
『狩野芳崖・高橋由一』 古田亮著 ミネルヴァ書房 2006 年 ISBN : 4-623-04561-7
『 日 本 近 現 代 美 術 史 事 典 』 東 京 書 籍 2007 年 ISBN-13:
978-4487733354
『日本彫刻の近代』淡交社 2007年 ISBN-13: 978-4473034304
美術史特殊ⅡK
音楽史特殊ⅠA 2単位 (春学期)
ドイツ・ロマン主義の器楽
講師
2単位 (秋学期)
古田 亮
授業科目の内容:
近代日本の絵画史と彫刻史を中心に概観し,その学問的方法や実
践について解説します。
春期は,幕末から明治後期までの美術史的な流れを追いながら,
具体的な作家や作品の分析をまじえて問題点を明らかにしていきま
す。
秋期は,いくつかのテーマを設定し,近代美術史のなかからいく
つかのトピックを取り上げて解説することで,受講生が近代美術に
関してより深い関心をもって接することができるようにします。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要な資料は講義中に配布します。
参考書:
『狩野芳崖・高橋由一』 古田亮著 ミネルヴァ書房 2006 年 ISBN : 4-623-04561-7
『 日 本 近 現 代 美 術 史 事 典 』 東 京 書 籍 2007 年 ISBN-13:
978-4487733354
『日本彫刻の近代』淡交社 2007年 ISBN-13: 978-4473034304
美術史特殊ⅠL
福田 弥
授業科目の内容:
ドイツ・ロマン主義の器楽について、音楽史学および音楽美学の
視座から講義する。ドイツ・ロマン主義の器楽は、何を表現する(で
きる)と考えられたのか。その際、イタリアやフランスの音楽に対
して、器楽の純粋性を説くドイツ音楽とドイツ・ナショナリズムは
どのような関係にあるのか。また、しばしば「絶対音楽」と「標題
音楽」という用語は、タイトルの有無のみで区分された対概念とし
て片付けられることがあるが、そうした皮相的な対峙ではなく、こ
れらの語句が意味するところは何か。19世紀のドイツ・ロマン主義
の器楽が含有する諸問題を、実際の作品を例にして説明する。最後
は、ロマン主義への反動という視点から、感情美学の終焉などにつ
いても言及したい。
テキスト(教科書):
講義時に、随時プリントを配付
参考書:
講義時に指示
近代日本美術史の諸問題
講師
2単位 (秋学期)
戦後日本美術史
音楽史特殊ⅡA
2単位 (秋学期)
ヨーロッパ音楽の伝播と受容 アメリカとアジア
教授 美山 良夫
授業科目の内容:
ヨーロッパ音楽は、16世紀にすでに他の大陸で響いた記録はある。
18世紀には早くから植民地化された南米で土着の音楽との混淆が、
19世紀にはアメリカ合衆国で、ヨーロッパからの移民たちの中ばか
りでなく、黒人やクレオールらの音楽との混淆をへて新しい音楽を
生みだした。同じ世紀の後半、アジアでは欧米との通商、交流の急
速な拡大のなかで、ヨーロッパ音楽の受容や移植が急速に進み、ア
ジア人による西洋音楽の演奏、作曲、教育活動がひろがった。
音楽におけるこの種の融合や衝突は、過去の歴史として語ること
ができるが、そこに今なお問い直すべき問題はないのか。ヨーロッ
パで形成された音組織による音楽がこれほど溢れているなかで、こ
の問題意識を通奏低音として「授業の計画」に記した事例を紹介し
検討する。
参考書:
奥田恵二 「アメリカ音楽」の誕生 河出書房新社 2005
榎本泰子 楽人の都・上海 — 近代中国における西洋音楽の受容
研文出版 1998
ほか参考CD、ビデオなどは授業内で紹介。
2単位 (春学期)
1970年代の美術
理工学部准教授 近藤 幸夫
授業科目の内容:
第二次世界大戦後アメリカ、ヨーロッパの美術については知って
いても,同じ時期、日本で何が起こっていたか知っている人は少な
いかもしれません。本講義は,このような欠落した知識を埋めるべ
く構成されています。具体的にはアメリカやヨーロッパの同時代の
動きと比較しつつ日本の前衛的傾向を跡づけていくとともに,そこ
に含まれる基本的な問題についても考えていきます。本年度は特に
1970 年以降の動き、「もの派」「アルテ・ポーヴェラ」「コンセプチ
ュアル・アート」などについて話したいと思っています。
テキスト(教科書):
特にありません
参考書:
授業中に適宜指示します
音楽史特殊ⅠB
2単位 (春学期)
バロック時代のフランス音楽
講師 今谷 和徳
授業科目の内容:
17.18世紀のバロック時代のフランス音楽について概観する。ヨ
ーロッパの音楽は、一般にバッハから始まり、ドイツを中心に展開
したといわれるが、それは誤りで、実際には中世の時代からフラン
64
スを中心に展開されてきた。とくに17、18世紀のフランス音楽はバ
ッハにも大きな影響を与えていったのである。そこでここでは、そ
の時期のフランス音楽を、当時の政治的、宗教的、社会的な背景を
踏まえながら考えてゆきたい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
今谷和徳・井上さつき『フランス音楽史』(春秋社)、その他は開
講時に紹介する。
とも目的とします。秋学期には、1930年代から20世紀末頃までを扱
います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。関連する文献表を配布します。
参考書:
久保田慶一ほか『はじめての音楽史――古代ギリシアの音楽から
日本の現代音楽まで』増補改訂版(音楽之友社)、柴田南雄『西洋音
楽史 印象派以後』(音楽之友社)、日本戦後音楽史研究会編『日本
戦後音楽史』上下(平凡社)、日本作曲家協議会編『20世紀のアジア
の作曲家たち』(日本作曲家協議会)
音楽史特殊ⅡB 2単位 (秋学期)
音楽史特殊ⅠD
バロック時代のフランス音楽
講師
今谷 和徳
講師
授業科目の内容:
春学期・秋学期を通して室内楽の歴史を概観する。
春学期は18世紀の音楽様式の変遷、言い換えれば、対位法様式か
ら和声法様式に推移転換してゆく音楽の多様な表現法に注目し、バ
ロックとクラシックの様式の違いを確認してゆく。講義で取り上げ
る作品は可能な限り音源(CDやDVD)と楽譜を用いて解説する。
トリオ・ソナタあるいはソナタ・ア・トレと呼ばれる三声部からな
る楽曲のバス声部は通奏低音と呼ばれるが、これを担当する楽器は
低音旋律楽器(ヴィオラ・ダ・ガンバあるいはチェロ、管楽器では
ファゴットなど)と鍵盤楽器(チェンバロあるいはオルガン、テオ
ルボやリュート他)の2人であり、演奏者は4人となる。通奏低音付
のソナタ、無伴奏ソナタなどに言及しながら、18世紀後半に生まれ
るピアノ三重奏曲との関連なども考える。また、最も重要な室内楽
様式と呼ばれる弦楽四重奏曲の誕生から、このジャンルに傑作を生
み出すハイドン、モーツァルトの作品まで見てゆく。
テキスト(教科書):
特に使用しない。講義に必要な資料や基本情報などについては、
そのつどレジュメなどを配布する。
参考書:
特に指定しないが、西洋音楽史の概説書などは一冊くらい持って
いることが望ましい。
その他参考書については必要があれば講義の内容に応じて紹介す
る。
2単位 (春学期)
近現代音楽史における諸民族の台頭
講師 楢崎 洋子
授業科目の内容:
19世紀半ばから20世紀末にかけての音楽史を解説します。この年
代には、それまで西欧を中心としていた音楽史に非西欧が台頭し、
さらに非ヨーロッパが台頭し、それらの諸民族間の影響関係から音
楽活動が活発になります。本授業では、1.西欧、2.ロシア・東
欧、3.非ヨーロッパ(アメリカ、南米、イギリス、北欧、中国、
韓国等)、4.日本の作曲界、5.日本の演奏界、の5つの項目別
に、ほぼ10年ごとに主だった動向を、CD、DVDの視聴覚資料を
参照しながら紹介し、諸民族間に、あるいは作曲界と演奏界の間に
どのような影響関係があったのかを解説します。20世紀音楽史の変
遷を把握するとともに、それを各履修者が記述できるようになるこ
とも目的とします。春学期には、19世紀半ばから1930年代頃までを
扱います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。関連する文献表を配布します。
参考書:
久保田慶一ほか『初めての音楽史――古代ギリシアの音楽から日
本の現代音楽まで』増補改訂版(音楽之友社)、柴田南雄『西洋音楽
史 印象派以後』(音楽之友社)、日本戦後音楽史研究会編『日本戦
後音楽史』上下(平凡社)、日本作曲家協議会編『20世紀のアジアの
作曲家たち』(日本作曲家協議会)
音楽史特殊ⅡC
平野 昭
音楽史特殊ⅡD
2単位 (秋学期)
室内楽の歴史
講師 平野 昭
授業科目の内容:
今年度は春・秋学期を通して室内楽の歴史を講じている。春学期は
17世紀末から18世紀全般にわたる作品を観てきた。秋学期は19世紀
以降の作品を取り上げる。最も重要な室内楽の曲種と言われる弦楽
四重奏曲であるが、ハイドンやモーツァルト作品の研究を経てベー
トーヴェンが最初の弦楽四重奏曲群を書き上げたのがちょうど19世
紀初頭であり、先ず、弦楽四重奏曲について概観してゆく。ベート
ーヴェン以降バルトークやショスタコーヴィッチ等の20世紀作品ま
での変遷を概観してゆく。平行して、ピアノ三重奏曲、ピアノ四重
奏曲、ピアノ五重奏曲等ジャンルによる歴史的変遷も見てゆく。ま
た、ヴァイオリン・ソナタやチェロ・ソナタあるいは管楽器作品な
どについても言及する、
テキスト(教科書):
特に使用しない。必要に応じて講義時にレジュメ等を配布する。
参考書:
特に指定しないが、西洋音楽史の概説書を一冊はもっていてほしい。
その他の参考書や参考資料については講義内で必要に応じて紹介す
る。
2単位 (秋学期)
近現代音楽史における諸民族の台頭
講師 楢崎 洋子
授業科目の内容:
19世紀半ばから20世紀末にかけての音楽史を解説します。この年
代には、それまで西欧を中心としていた音楽史に非西欧が台頭し、
さらに非ヨーロッパが台頭し、それらの諸民族間の影響関係から音
楽活動が活発になります。本授業では、1.西欧、2.ロシア・東
欧、3.非ヨーロッパ(アメリカ、南米、イギリス、北欧、中国、
韓国等)、4.日本の作曲界、5.日本の演奏界、の5つの項目別
に、ほぼ10年ごとに主だった動向を、CD、DVDの視聴覚資料を
参照しながら紹介し、諸民族間に、あるいは作曲界と演奏界の間に
どのような影響関係があったのかを解説します。20世紀音楽史の変
遷を把握するとともに、それを各履修者が記述できるようになるこ
音楽史特殊ⅠE 2単位 (春学期)
「日本近代音楽史」
講師 千葉 優子
授業科目の内容:
現在,日本人の多くが西洋音楽あるいはそのイディオムによる音
楽を身近なものとし,自国の伝統的な音楽に違和感を持っています。
そこで、何故こうした状況が生じたかについて,日本人の価値観の
65
美 学 授業科目の内容:
17.18世紀のバロック時代のフランス音楽について概観する。ヨ
ーロッパの音楽は、一般にバッハから始まり、ドイツを中心に展開
したといわれるが、それは誤りで、実際には中世の時代からフラン
スを中心に展開されてきた。とくに17、18世紀のフランス音楽はバ
ッハにも大きな影響を与えていったのである。そこでここでは、そ
の時期のフランス音楽を、当時の政治的、宗教的、社会的な背景を
踏まえながら考えてゆきたい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
今谷和徳・井上さつき『フランス音楽史』(春秋社)、その他は開
講時に紹介する。
音楽史特殊ⅠC
2単位 (春学期)
室内楽の歴史
経過報告となります。4年生を対象とする卒業指導では,前期と後期
に少なくとも一回は発表してもらいます。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
適宜,授業中に指示する。
変化に焦点を当てつつ,その背景にある社会的状況も含めて解明し
ます。さらに,唱歌と童謡,また,宮城道雄と山田耕筰という後世
に多大な影響を与えた作曲家の作品を分析することで,音楽自体の
変容についても検証します。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
千葉優子著「ドレミを選んだ日本人」(音楽之友社、2007年)
音楽史特殊ⅡE
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
2単位 (秋学期)
はやり歌の系譜
講師 千葉 優子
セット履修
授業科目の内容:
春学期で考察した価値観の変化が,日本人の一般民衆が愛好した
音楽をもいかに変容させていったかについて論考し,さらには,現
在,日本ばかりでなく世界を席巻している西洋ポピュラー音楽の生
成と展開を異文化接触の視点で,アフリカ的要素,アイルランド的
要素,また,日本的要素も含めて,作品分析を通して検証します。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
千葉優子著「ドレミを選んだ日本人」
(音楽之友社、2007年)ほか授
業内で適宜指示。
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
セット履修
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
音楽学の方法論
セット履修
美山 良夫
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
セット履修
東洋美術史の研究法
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 遠山 公一
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
准教授
西川 尚生
授業科目の内容:
西洋音楽を対象とする研究会。音楽研究に必要な調査・研究の方
法を学ぶとともに,卒業論文作成のための個別指導を行なう。
履修者には春学期・秋学期に各1 回,各自の興味に即したテーマ
で口頭発表をしてもらう予定であるが,履修者数が多い場合は,3
年生に関してはグループ発表になる可能性もある。これらの発表を
元に,学生間で討論を重ねることで,音楽作品へのさまざまなアプ
ローチの方法を学んでもらうので,履修者には積極的に発言するこ
とが求められる。毎回発表の前には,必ず指導教 授の個人面接を
受け,研究テーマや楽譜・文書資料の検索・収集の手順について相
談してもらいたい。
参考書:
・R. J. ウィンジェル(宮沢淳一ほか訳)『音楽の文章術』春秋社,
1994 年。
・久保田慶一『音楽の文章セミナー』音楽之友社,2006 年。
・U. エーコ(谷口勇訳)『論文作法』而立書房,1991 年。
そのほか授業の中で指示する。
三宅 幸夫
授業科目の内容:
本演習は,音楽学で卒業論文を書くための研究会です。論文の題
目は自由ですが,基礎的や方法論を身につけるためには,批判に値
する先行研究がある分野が望ましいと思います。また必要な場合は,
卒業論文の個別指導もおこないます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
授業時に適宜指示します。
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
大石 昌史
授業科目の内容:
西洋美術に関する卒論作成のために必要な知識や方法を学ぶ。
担当者の専門は,ルネサンス美術の特に絵画と彫刻であるが,な
るべく専門にとらわれずに指導を行いたい。卒論作成のために発表
を四年生だけでなく全員に課す。また,作品のディスクリプション,
参考文献表を全員に提出してもらうほか,三年生には学期末にレポ
ートを出してもらう。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布
参考書:
授業中に指示
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
教授
セット履修
授業科目の内容:
音楽および音楽をともなった舞台芸術諸分野(オペラ,バレエな
ど)を対象とする研究会。内容が多岐にわたるため,自発的に多く
のジャンルについて関心をもち体験を重ねる努力が必要。また上演
芸術の研究資料はわが国では検索入手が困難であることも多く,相
当の時間と熱意が欠かせない。
参考書:
ウェンジェル『音楽の文章術』春秋社1994
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
美ならびに芸術一般に関する原理的研究を主題とする研究会。個
々の作品解釈や作家研究ではなく,芸術思想・芸術理論の研究を行
う。それ故,哲学者(美学者)や芸術理論家の著作が研究対象の中
心となる。授業形態は,講読および討論演習の形をとり,問題提起
となるテクストや参加者の口頭発表に対して,全員で討論する。
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 林 温
授業科目の内容:
東洋・日本美術史学を専攻する3,4年生を対象とする研究会。学
生の主体的参加により,相互研鑽しつつ研究方法を学びます。授業
は小グループによる研究発表と,4年生個々人による卒業論文作成の
66
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
日本・東洋美術史の研究
セット履修
ら,資料調査・資料批判一論文作成のための地道な作業を覚悟して
参加して下さい。本研究会においては,参加者による報告と討論を
通して,問題点を明確にしてゆく作業の積み重ねを授業の中心にし
ます。1 回程度,一緒に観劇をします。
テキスト(教科書):
・『ベスト・プレイズ』,(相田書房,2007).
・ジョゼフ・ジバルディ,原田敬一監修,『MLA 英語論文の手引き
(第6 版)』,(北星堂,2005).
参考書:
授業中指示します。
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
准教授
内藤 正人
授業科目の内容:
美術史学の方法論をもとに,作品・作家の研究,あるいは様式研
究などをおこなう。
前半は,おもに日本美術史研究の概説と,四年生の発表とを行う
予定。後半は,これに加えて三年生が個別の関心事からテーマを選
び,関連する先行研究のまとめや史・資料の調査をおこなう。これ
らを踏まえて両学年ともに口頭発表や討論・指導を重ねることで,
最終的に卒業論文へと結実させる。
テキスト(教科書):
随時指示する
参考書:
同上
1単位
1単位
1単位
1単位
近・現代美術研究
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
本研究会では,西洋美術史の基礎的方法論と知識を学びつつ、卒
業論文の作成を目指します。具体的には,受講者各人が,絵画・彫
刻・建築・工芸など造形芸術の歴史や,それに関わる各種の社会・
文化的テーマについて研究し,文献紹介,研究発表,質疑応答など
をおこないます。各人の研究テーマは,担当者と相談の上,個々の
関心に応じて決定します。また併せて原典講読や見学会なども適宜
おこないたいと思います。なお担当者の専門は17 世紀イタリア美
術・建築ですが,専門にとらわれない指導をおこないます。
テキスト(教科書):
特に使用しません。
参考書:
授業中に適宜指示します。
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
准教授 後藤 文子
セット履修
授業科目の内容:
西洋美術(主に近代以降を中心に)の研究会です。卒業論文作成
のために必要な調査・研究の方法を学び,口頭発表や討議の機会を
通じて各自の研究関心を深めることを目的とします。テーマを設定
したレポート作成,展覧会見学も行う予定です。
テキスト(教科書):
特に使用しません。
参考書:
授業中に適宜指示します。
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
演劇学/演劇史
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
理工学部教授
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
理工学部准教授
近藤 幸夫
授業科目の内容:
近・現代美術についての研究会です。卒業論文作成のための指導
に主眼を置きますが,また一方で各自が自分のテーマだけではなく,
広く近・現代美術一般についての知識をもつことも目的とします。
戦後美術についての基本的知識を確認するため3 年生は春学期に
与えられたテーマで発表することが義務づけられます。また3 年生
は年間を通じて毎回レポートを提出しなければなりません。
4 年生は卒業論文研究に集中してもらいます。テーマは作家研究
が望ましく,時間をかけて丁寧に文献資料を収集して下さい。実際
の論文作成のプロセスは,レポート,口頭発表により段階的に論点
を明確にしていく方法をとります。
またサブゼミとして実際に作家と接したり,展覧会制作に関わっ
たりする機会を設けたいと思いますので,こちらの方へも積極的に
参加する学生の履修を希望します。
テキスト(教科書):
特にありません。
参考書:
授業中に適宜指示します。
准教授 金山 弘昌
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
小菅 隼人
授業科目の内容:
上演芸術のうち,特に演劇を対象とする研究会。演劇芸術の境界
内であれば,各自の関心による対象・テーマの自由度を最大限に認
めます。演劇上演の実践に携わる諸君の参加を歓迎しますが,アカ
デミズムの立場から演劇研究を志す学生諸君のための研究会ですか
67
美 学 美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
美学美術史学研究会Ⅰ(セ)
美学美術史学研究会Ⅲ(セ)
美学美術史学研究会Ⅱ(セ)
美学美術史学研究会Ⅳ(セ)
日本史概説Ⅰ
2単位 (春学期)
律令国家の展開
講師
授業科目の内容:
8世紀第2四半期以降の律令国家展開の過程を東アジアの国際情
勢にも目を配りつつ辿る。天平年間にはじまり,政権の変遷,政策
の展開,国家的事業の遂行等を通して、律令国家の展開と、それを
担った人々について見ていく。
テキスト(教科書):
無し。適宜資料プリントを配布する。
参考書:
渡辺晃宏『平城京と木簡の世紀』(講談社:日本の歴史)
坂上康俊『律令国家の転換と「日本」』(講談社:日本の歴史)
佐藤信編『律令国家と天平文化』(吉川弘文館:日本の時代史)
吉川真司「律令体制の展開と列島社会」
(岩波書店:列島の古代史
8所収)
鐘江宏之『律令国家と万葉びと』(小学館:日本の歴史)
岩波講座日本通史古代4・5(岩波書店)
日本史講座2(東京大学出版会)
歴史学研究会編『日本史史料 1 古代』(岩波書店)
日本史史料講読ⅠA(セ) 1単位 (春学期)
日本史史料講読ⅠB(セ) 1単位 (春学期)
日本史史料講読ⅡA(セ) 1単位 (秋学期)
日本史史料講読ⅡB(セ) 1単位 (秋学期)
[春] 教授 井奥 成彦
[春] 教授 中島 圭一
[秋] 准教授 浅見 雅一
[秋] 講師 川﨑 晃
セット履修
授業科目の内容:
古代・中世・近世・近代の史科(刊本)の講読と,史料解読のた
めの基本ツールの利用法を修得する。
テキスト(教科書):
授業の際に配布する。
参考書:
授業の際に指示する。
日本史概説Ⅱ
史学概論Ⅰ
2単位 (秋学期)
律令国家の展開
2単位 (春学期)
講師
教授 神田 順司
経済学部教授 矢野 久
藤森 健太郎
授業科目の内容:
8世紀第3四半期以降の律令国家展開の過程を東アジアの国際情
勢にも目を配りつつ辿る。政権の変遷,政策の展開,国家的事業の
遂行等を通して、律令国家の展開と、それを担った人々について見
ていく。
テキスト(教科書):
無し。適宜資料プリントを配布する。
参考書:
渡辺晃宏『平城京と木簡の世紀』(講談社:日本の歴史)
坂上康俊『律令国家の転換と「日本」』(講談社:日本の歴史)
佐藤信編『律令国家と天平文化』(吉川弘文館:日本の時代史)
吉川真司「律令体制の展開と列島社会」
(岩波書店:列島の古代史
8所収)
鐘江宏之『律令国家と万葉びと』(小学館:日本の歴史)
岩波講座日本通史古代4・5(岩波書店)
日本史講座2(東京大学出版会)
歴史学研究会編『日本史史料 1 古代』(岩波書店)
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
日本史概説Ⅲ
史学概論Ⅱ
藤森 健太郎
2単位 (春学期)
近世―近代の日本~経済史的視角から~
2単位 (秋学期)
教授
教授
神田 順司
井奥 成彦
授業科目の内容:
日本史概説Ⅲ・Ⅳを通じて、幕藩体制の崩壊から昭和戦前期まで
の日本の歴史の流れを経済史的視角から見ていく。Ⅲではその前半
部を講述する。
テキスト(教科書):
井奥成彦ほか著『日本経済史1600-2000 ―歴史に読む現代―』(慶
應義塾大学出版会,2009 年)
参考書:
随時紹介する。
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
日本史概説Ⅳ
2単位 (秋学期)
近世―近代の日本~経済史的視角から~
教授 井奥 成彦
授業科目の内容:
日本史概説Ⅲ・Ⅳを通じて、幕藩体制の崩壊から昭和戦前期まで
の日本の歴史の流れを経済史的視角から見ていく。Ⅳではその後半
部を講述する。
テキスト(教科書):
井奥成彦ほか著『日本経済史1600-2000 ―歴史に読む現代―』(慶
應義塾大学出版会,2009 年)
68
参考書:
随時紹介する。
古文書学Ⅰ
日本史特殊Ⅰ
講師 秋山 哲雄
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
この講義では,鎌倉幕府のあり方を再検討してその性格をとらえ
直す。春学期には,都市鎌倉における北条氏や御家人の存在形態を
明らかにすることで,鎌倉幕府の特質にせまる。秋学期は,北条氏
が寡占したといわれている各国の守護を扱う。具体的には,若狭国,
播磨国,長門国の守護について再検討し,通説に疑義を呈する。そ
して年間を通して,鎌倉幕府に対する新たな評価を導き出す。鎌倉
幕府や都市鎌倉のあり方、鎌倉幕府の地方支配の実態などを理解で
きるように講義する。鎌倉時代の歴史的な基礎知識を身につけるの
はもちろんのこと、歴史をはじめとする人間の営為を認識する方法
論や柔軟な発想力を身につけることを目指す。
テキスト(教科書):
特に指定しない。適宜プリントを配布するが、原則として欠席の
場合も含め一度配布したプリントは再配布しない。
参考書:
秋山哲雄『北条氏権力と都市鎌倉』(吉川弘文館,2006 年)
細川重男『鎌倉政権得宗専制論』(吉川弘文館、2000年)
近代文書入門
講師
中村 尚史
授業科目の内容:
本講義は歴史学研究の基礎となる古文書学を、近代文書を用いて
習得することをめざす。授業は、①近代文書の体系に関する講義、
②古文書調査に関する講義と実習、③近代文書の読解演習という3
つの部分から構成される。今期の前半はとくに、①と②に重点をお
き、近代期の古文書学を体系的に理解することを主題とする。後半
は古文書読解の基礎を学んだ上で、文書館等での文書調査実習(フィ
ールド・ワーク)を行い、近代文書の探索方法に習熟することを目指
す。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
児玉幸多編『くずし字用例辞典』東京堂出版
古文書学Ⅱ
2単位 (秋学期)
近代文書の利用
講師
日本史特殊Ⅱ
中村 尚史
講師 秋山 哲雄
中島 圭一
授業科目の内容:
日本史の研究を進めるにあたって,その材料となるのが,古文書
を初めとする様々な史料です。したがって,ある時代の歴史を学び,
研究するには,その時代の史料の特色を知っておくことが,不可欠
の前提となります。本講義では,主に古代~中世における古文書の
様式の移り変わりについて,当時の政治や社会の動向と関連させな
がら,解説していきます。
テキスト(教科書):
『新版古文書学入門』佐藤進一著 法政大学出版局 1997年 ISBN:4-588-32002-5
参考書:
『古文書学』 伊木寿一著 慶應義塾大学出版会
古文書学Ⅳ
日本史特殊Ⅰ
講師
川﨑 晃
授業科目の内容:
中国で生まれた漢字・漢文を、倭(日本)ではどのように受容し、
伝習・展開していっただろうか。
このような点に着目し、7世紀から8世紀に至る列島の歴史を概観
するが、
『日本書紀』、
『続日本紀』といった史書に描かれた歴史像を
検証するためのさまざまな素材―金石文、出土文字資料(木簡・墨
書土器)、
『万葉集』、東大寺開田図―の利用・分析の視角と方法を考
えてみたい。
テキスト(教科書):
講義資料を授業で配布する。
参考書:
授業で指示する。
2単位 (秋学期)
教授
2単位 (春学期)
日本古代の文物と東アジア(1)
中島 圭一
授業科目の内容:
日本史の研究を進めるにあたって,その材料となるのが,古文書
を初めとする様々な史料です。したがって,ある時代の歴史を学び,
研究するには,その時代の史料の特色を知っておくことが,不可欠
の前提となります。本講義では,主に古代~中世における古文書の
様式の移り変わりについて,当時の政治や社会の動向と関連させな
がら,解説していきます。
テキスト(教科書):
『新版古文書学入門』佐藤進一著 法政大学出版局 1997年 ISBN:4-588-32002-5
参考書:
『古文書学』 伊木寿一著 慶應義塾大学出版会
日本史特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
日本古代の文物と東アジア(2)
講師 川﨑 晃
授業科目の内容:
中国で生まれた漢字・漢文を、倭(日本)ではどのように受容し、
伝習・展開していっただろうか。
このような点に着目し、8世紀の列島の歴史を概観するが、
『日本書
紀』、『続日本紀』といった史書に描かれた歴史像を検証するための
69
日 史 授業科目の内容:
この講義では,鎌倉幕府のあり方を再検討してその性格をとらえ
直す。春学期には,都市鎌倉における北条氏や御家人の存在形態を
明らかにすることで,鎌倉幕府の特質にせまる。秋学期は,北条氏
が寡占したといわれている各国の守護を扱う。具体的には,若狭国,
播磨国,長門国の守護について再検討し,通説に疑義を呈する。そ
して年間を通して,鎌倉幕府に対する新たな評価を導き出す。鎌倉
幕府や都市鎌倉のあり方、鎌倉幕府の地方支配の実態などを理解で
きるように講義する。鎌倉時代の歴史的な基礎知識を身につけるの
はもちろんのこと、歴史をはじめとする人間の営為を認識する方法
論や柔軟な発想力を身につけることを目指す。
テキスト(教科書):
特に指定しない。適宜プリントを配布するが、原則として欠席の
場合も含め一度配布したプリントは再配布しない。
参考書:
秋山哲雄『北条氏権力と都市鎌倉』(吉川弘文館,2006 年)
細川重男『鎌倉政権得宗専制論』(吉川弘文館、2000年)
2単位 (春学期)
教授
2単位 (秋学期)
都市鎌倉と北条氏
授業科目の内容:
本講義は歴史学研究の基礎となる古文書学を、近代文書を用いて
習得することをめざす。今期は、春学期で学んだ近代文書入門の内
容をふまえて、文書史料を用いて議論を組み立てるための課題演習
を行う。具体的には原史料をテキストにして、くずし字の読解、内
容の把握、史料批判、史料に基づいた研究報告の作成、研究発表と
議論といった、一連の実習を行い、一次史料を駆使した研究論文の
作成方法を学ぶ。テキストとしては、明治・大正期における企業家
の日記と書簡を取り上げる予定である。
テキスト(教科書):
テキストはガイダンスの際に配布する。
参考書:
児玉幸多編『くずし字用例辞典』東京堂出版
古文書学Ⅲ
2単位 (春学期)
都市鎌倉と北条氏
さまざまな素材―金石文、出土文字資料(木簡・墨書土器)、『万葉
集』、東大寺開田図―の利用・分析の視角と方法を考えてみたい。
テキスト(教科書):
講義資料を授業で配布する。
参考書:
授業で指示する。
かかわる問題を解説します。秋学期には、地域運営、民衆運動、地
域経済を中心に講義します。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配付しますので、とくにありません。
日本史特殊Ⅰ
2単位 (春学期)
日本古代史への「おどろき」
日本史特殊Ⅰ
2単位 (春学期)
講師
16世紀ヨーロッパと戦国日本の邂逅
講師
新川 登亀男
授業科目の内容:
日本古代史をなぜ学ぶ必要があるのか。日本古代史を学ぶことで、
どのような可能性がひらけるのかということを意図しつつ、講義し
ていきます。とくに、
「日本古代史」という名称自体をも検討対象に
すえて、いわゆる日本列島の古代史と現代史との対話を具体的な史
料や出来事に即して試みるつもりです。自明と思われること、
「あた
りまえ」と思っていることを、むしろ問題視して、古代と現代との
差異に気付き、その「おどろき」から歴史を考える力を獲得してい
きたいと考えています。
テキスト(教科書):
とくにありません。
参考書:
適宜、講義中に紹介します。
川村 信三
授業科目の内容:
戦国期から徳川初期に生じた日欧交渉の歴史を概観する。とくにわ
が国キリスト教の共同体の誕生から変容、そして為政者による迫害
を中心に、社会史、文化史、宗教史的解明を行うものとする。分野
として、
「キリシタン史」
「日欧交渉史」
「織豊政権論」
「戦国民衆史」
を中心に扱う。
テキスト(教科書):
テーマにしたがって適宜提示する。教科書として特定の書物を指定
しない。
参考書:
『キリシタン信徒組織の誕生と変容』川村信三著 教文館 2003年
『超領域交流史の試み』川村信三編 上智大学出版 2009年
『キリシタン書・排耶書』海老沢有道他編 岩波書店 1975年
日本史特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
日本古代史発見
日本史特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
講師
16世紀ヨーロッパと戦国日本の邂逅(テキスト編)
講師 川村 信三
授業科目の内容:
日本古代史をなぜ学ぶ必要があるのか。日本古代史を学ぶことで、
どのような可能性がひらけるのかということを意図しつつ、講義し
ていきます。とくに、東アジアのなかの倭・日本という観点から、
さまざまな問題を取り上げ、古代史の考え方を説明します。
テキスト(教科書):
とくにありません。
参考書:
適宜、講義中に紹介します。
授業科目の内容:
日本史特殊Iで扱いきれなかったテーマを概観したあと、原典テ
キスト(翻訳)、刊行テキスト(翻訳)などで諸テーマを具体的にみ
ていくこととする。講読ゼミ形式をとりいれるため、受講者には、
学期にすくなくとも1回の発表(20分~30分)を課する。講読文献は
すべて刊行された日本語テキストを使用する。
テキスト(教科書):
『キリシタン書・排耶書』海老沢有道他編 岩波書店 1975年
フロイス『日本史』全12巻 中央公論社 1977年
フロイス『日欧文化比較』
(大航海時代叢書XI)岩波書店 1965年
『どちりなきりしたん』海老沢有道校注 岩波文庫 1991年 第
七刷
他
参考書:
授業ごとに提示する。
日本史特殊Ⅰ
日本史特殊Ⅰ
教授 田代 和生
授業科目の内容:
日本と朝鮮の交流史を縦軸に、東アジア史の視点から日本史を考
える。
近年、中世の日朝関係は「偽使の時代」と称して注目されている。
足利将軍(日本国王)や有力守護大名大内氏からの使いであっても、
使節員はまったくの偽者で構成されているのである。結果的にこの
「偽使の時代」は近世初めまで続き、これを是正したのが「鎖国」で
ある。ではいったいこのような事態がなぜ、いつごろから起きてい
たのか、なぜ長期にわたって是正されなかったのか。授業では、ま
ず前近代東アジア国際社会に古くから存在した「華夷の世界」なる
ものを紹介し、倭寇の時代、国際ルール確立の時代、偽使の時代、
さらに文禄・慶長の役とその後の日朝関係修復について触れる。
テキスト(教科書):
田代和生『倭館』(テキスト版)受講者へ配布します。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
2単位 (春学期)
白川部 達夫
授業科目の内容:
日本近世の地域社会の基礎単位は村でした。村は現在の大字など
に相当する規模で、住民の生活共同体が領主支配の単位ともなって
いました。その村に残るさまざまな古文書の概要を理解し、分析方
法を知ることは、近世地域史研究の基礎となります。本講義では、
活字史料を紹介しながら村と地域および民衆運動、地域経済などに
かかわる問題を解説します。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配付しますので、とくにありません。
日本史特殊Ⅱ
日本史特殊Ⅱ
2単位 (春学期)
東アジア国際社会のなかの日朝関係
近世地域史研究の基礎知識
講師
新川 登亀男
2単位 (秋学期)
2単位 (秋学期)
東アジア国際社会のなかの近世日本
教授 田代 和生
近世地域史研究の基礎知識
講師
白川部 達夫
授業科目の内容:
近世日本と朝鮮の交流史を縦軸に東アジア史の視点から日本史を
考える。朝鮮通信使の来日に代表される江戸時代の日朝関係は,実
は複雑な構造の上になりたっていた。そのころ「鎖国」時代であっ
たにもかかわらず,日本人は朝鮮釜山の倭館へ渡航し,外交実務お
よび貿易を行っていた。幕府の厳しい対外政策のなかで,それがな
ぜ可能であったのか。授業では,日朝関係史にかかわる最新の学説
授業科目の内容:
日本近世の地域社会の基礎単位は村でした。村は現在の大字など
に相当する規模で、住民の生活共同体が領主支配の単位ともなって
いました。その村に残るさまざまな古文書の概要を理解し、分析方
法を知ることは、近世地域史研究の基礎となります。本講義では、
活字史料を紹介しながら村と地域および民衆運動、地域経済などに
70
を紹介するとともに,必要に応じて書画カメラによる画像史料を用
いて,東アジア世界の中の近世日本をわかりやすく講義する。
テキスト(教科書):
田代和生『倭館』(テキスト版)受講者へ配布します。
参考書:
田代和生『近世日朝通交貿易史の研究』(創文社)、同『日朝交易
と対馬藩』
(創文社)、同『江戸時代朝鮮薬材調査の研究』
(慶應大学
出版会)
日本史特殊Ⅰ
日本史特殊Ⅱ
講師 若尾 政希
授業科目の内容:
人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究を,私は思想史研究と呼
んでいます。ただし,人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究とい
っても,
「ある人はこう考えていた」
「別のある人はこう考えていた」
などという個別事例のられつに終わってしまっては,永遠に時代像
を結ぶことはできない。では人の意識・思想に焦点をあてて時代を
読み取るには,どうしたらよいのか。私が今注目しているのは,
「社
会通念・常識」という視角です。ある時代・社会の人々にとっての
社会通念・常識とはどのようなものか。それはどのようにして社会
通念・常識となったのであろうか。またいかにして社会通念・常識
でなくなったのか。このような,社会通念・常識の歴史的形成と破
綻という視角を導入することによって,時代をいきいきと描くこと
ができるのではと考えています。本講義は,『太平記』を素材とし
て,このような視角から見えてくる日本史像を提起することにより,
皆さんを斯界に誘おうとするものです。
テキスト(教科書):
若尾政希『「太平記読み」の時代』(平凡社選書,1999)
参考書:
講義中に適宜指摘する。
2単位 (春学期)
近代日本とアイデンティティ生成
教授
柳田 利夫
授業科目の内容:
「近代日本における移動とアイデンティティ生成」をテーマに、
「移動」に関わる個別具体的な事例を取り上げつつ話しをさせていた
だこうと考えています。時間的には幕末・明治初頭から現代まで、
空間的には熊本県や福島県の小さな村から、ハワイや南北アメリカ
大陸に至るまで、いわゆる「移住」を契機として生起する生活の様
々なレベルにおける出来事を取り上げ講義をしてゆきますが、それ
らの事例を「過去」の出来事としてではなく、近代を生きている私
達自身が抱えている近代共通のテーマとして見てゆきたいと考えて
います。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業で随時指示する。
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
キリシタン史料の講読
セット履修
2単位 (秋学期)
教授 柳田 利夫
授業科目の内容:
「近代日本における移動とアイデンティティ生成」をテーマに、
「移動」に関わる個別具体的な事例を取り上げつつ話しをさせていた
だこうと考えています。時間的には幕末・明治初頭から現代まで、
空間的には熊本県や福島県の小さな村から、ハワイや南北アメリカ
大陸に至るまで、いわゆる「移住」を契機として生起する生活の様
々なレベルにおける出来事を取り上げ講義をしてゆきますが、それ
らの事例を「過去」の出来事としてではなく、近代を生きている私
達自身が抱えている近代共通のテーマとして見てゆきたいと考えて
います。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業で随時指示する。
日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
近代文書の解読
セット履修
教授 井奥 成彦
授業科目の内容:
比較的やさしいくずし字の史料を通してくずし字に慣れることか
らはじめ,しだいに高度な史料も読めるようにトレーニングしてい
く。素材としては近代の農家,商家,企業の文書を用いる。原史料
を整理する機会も設ける。
テキスト(教科書):
プリントを配布,あるいは原文書をこちらで用意する。
参考書:
『くずし字用例辞典』(東京堂出版)
2単位 (春学期)
社会通念・常識から時代を読むⅠ
講師
准教授 浅見 雅一
授業科目の内容:
キリシタン史料の講読を行ないながら、キリシタン史の研究のた
めに知っておくべき基本事項を説明していきたい。講読するテキス
トについては、受講者と相談のうえで決めたいと思う。
テキスト(教科書):
こちらでコピーを用意する。
参考書:
授業時に紹介する。
近代日本とアイデンティティ生成
日本史特殊Ⅰ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
若尾 政希
授業科目の内容:
人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究を,私は思想史研究と呼
んでいます。ただし,人の意識・思想に焦点をあてた歴史研究とい
っても,
「ある人はこう考えていた」
「別のある人はこう考えていた」
などという個別事例のられつに終わってしまっては,永遠に時代像
を結ぶことはできない。では人の意識・思想に焦点をあてて時代を
読み取るには,どうしたらよいのか。私が今注目しているのは,
「社
会通念・常識」という視角です。ある時代・社会の人々にとっての
社会通念・常識とはどのようなものか。それはどのようにして社会
通念・常識となったのであろうか。またいかにして社会通念・常識
でなくなったのか。このような,社会通念・常識の歴史的形成と破
綻という視角を導入することによって,時代をいきいきと描くこと
ができるのではと考えています。本講義は,春学期では食文化の問
題を素材として,このような視角から見えてくる日本史像を提起す
ることにより,皆さんを斯界に誘おうとするものです。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
講義中に適宜指摘する。
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
日本の植民地における〈近代化〉を読む
セット履修
講師 和泉 司
授業科目の内容:
日本は近代以降、国民国家の形成過程の中で国境線の確定と、さ
らにその拡大を急いだ。その中で、琉球、北海道といったいわゆる
「内国植民地」から、さらに他国との戦争とその勝利によって台湾・
南樺太・朝鮮半島・満州・南洋諸島などの「海外領土」を獲得して
いった。
これらの当時「外地」と呼ばれた日本の植民地・占領地ではほぼ
例外なく日本語教育が行われ、同時に日本語による〈近代化〉が図
られていった。植民地支配の下でいわゆる〈植民地近代〉が訪れた
ことになる。そこでは,大規模な農工業開発や,鉄道等のインフラ
整備,そして日本語教育を中心とする近代学校制度の導入などが進
71
日 史 日本史特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
社会通念・常識から時代を読むⅡ
められた。
本演習は,植民地社会の〈植民地近代〉から受けた衝撃を示す
日本語テキスト、および日本出身の「日本人」が「外地」を語り、
描いたテキストを読み、
〈植民地近代〉について考察することを目標
とする。対象とする地域は、主に台湾・朝鮮・満州とする予定であ
る。
テキスト(教科書):
適宜コピーを配布する。
参考書:
必要な際は授業中に伝える。
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
と関連するテーマについての討論や発表をあわせておこなう。第一
回目の授業でテキストの配布と使用辞書の説明などをおこなうので、
受講希望者は必ず出席すること。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布する。
参考書:
・児玉幸多編『くずし字解読辞典』(東京堂出版)
・児玉幸多編『くずし字用例辞典』普及版(東京堂出版)
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
中世史料を読む
セット履修
古代法制史料の講読
セット履修
日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
近世古文書講読(上級クラス)
セット履修
講師
鴨川 達夫
授業科目の内容:
いわゆる戦国武将たちは,いくさを戦うために,また政治を行な
うために,数多くの手紙や書類,つまり文書(もんじょ)を作成し,
関係者に自分の意志や考えを伝えた。その実例に触れ,書かれてい
る文章を読むことで,当時のいくさや政治の様子を実感してもらい
たい。学習の素材としては,豊臣秀吉の文書,とくに彼が天下の第
一人者の地位を確立した天正12年~13年(1584~85)の文書を取り
上げる。
テキスト(教科書):
『大日本史料』第11編より必要な文書を選んでプリントを作り,
初回または第二回に配布する。
参考書:
鴨川達夫『武田信玄と勝頼』(岩波新書,2007)
豊臣秀吉への言及はほとんどないが、戦国武将の文書とはそもそ
もどのようなものか、基礎的な知識を得るという意味で、参考にな
ると思う。
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
田代 和生
重田 麻紀
日本史演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
日本史演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
『今昔物語集』を読む
セット履修
教授 中島 圭一
講師 久米 舞子
授業科目の内容:
平安後期に編纂された説話集『今昔物語集』から、巻27を講読す
る。この巻には平安京を中心として、人間と霊鬼との関わり合いを
描いた説話がおさめられている。説話は、それが編まれた時代の、
社会の実態や意識が反映された史料ととらえることができる。とり
わけ『今昔物語集』には、他の史料からはうかがうことが難しい、
古代から中世へと移り変わる社会に生活する人々の具体的な姿をみ
ることができる。説話集に対して歴史学はいかにアプローチしてい
けるのか、史料の特性をふまえ考えていきたい。
テキスト(教科書):
池上洵一編『今昔物語集 本朝部下』(岩波文庫)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
近世古文書講読(初級クラス)
セット履修
教授
講師
授業科目の内容:
近世古文書講読の上級クラスである。
ある程度古文書が読めることを前提とし、数多くの文字に触れて
応用力をつけることを目標とする。古文書解読能力の向上は何より
量である。さらに近世史の理解を深めるため、講読史料と関連する
テーマについての討論や発表をあわせておこなう。
第一回目の授業でテキストの配布と使用辞書の説明等をおこなう
ので、受講希望者は必ず出席すること。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布する。
参考書:
『くずし字解読辞典』(東京堂出版)、『くずし字用例辞典』(東京
堂出版)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
豊臣秀吉の文書を読む
セット履修
講師 十川 陽一
授業科目の内容:
弘仁・貞観・延喜の三代の格を集大成した『類聚三代格』の講読
を通じて,古代史料を読解する上での基礎的な能力の習得を目指す。
格とは律令の補充・改正のための法令であり、律令法体系と現実
社会とをより近づける機能を持つ。この授業では,特に巻19 禁制事
に収められた格を対象として,京の内外で起こるさまざまな社会事
象について律令国家がどのような対応を示したのかを明らかにする
と共に,政策決定の背景についても考察してみたい。
テキスト(教科書):
新訂増補国史大系『類聚三代格』(コピーを配布する)
参考書:
・日本思想大系『律令』(岩波書店)
・『国史大系書目解題』上(吉川弘文館)
・小山田和夫『入門史料を読む』(吉川弘文館)
・池田温編『日本古代史を学ぶための漢文入門』(吉川弘文館)
講師 大薮 海
授業科目の内容:
中世史料(特に古文書)の講読を行います。中世史料の多くは,
いわゆる「くずし字」で書かれ,しかも本来の漢文とは異なる文法
を持つ和様漢文で書かれています。研究に際しては,この「くずし
字」を判読する能力と,独特の和様漢文を正確に解釈する能力が必
要となります。近年は未刊史料の活字化が進み,
「くずし字」を判読
する機会も減少しましたが,活字化により失われてしまう情報は多
く,むしろ原史料を知ることの重要性は増しているといえます。し
たがってこの授業では,写真版を用いて原史料に親しみ,活字化さ
れた史料からは得難い情報(料紙・筆跡・形態など)に数多く触れ,
史料に対する鑑識眼を養ってもらうことを目的とします。併せて,
写真版や活字史料を用いて,和様漢文を正確に解釈する能力も身に
付けてもらう予定です。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布します。
参考書:
・児玉幸多編『くずし字用例辞典』(東京堂出版)
・児玉幸多編『くずし字解読辞典』(東京堂出版)
・佐藤進一『新版 古文書学入門』(法政大学出版局)
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 倉持 隆
授業科目の内容:
近世古文書講読の初級クラスである。初めは「ひらがな」の読み
方からはいり、漢字交じりの平易な文章からさらに難度の高いもの
へと進んでいく。史料はできるだけ書体の異なったものを選び、初
心者が古文書に慣れることに主眼をおきたい。この間、解読辞典の
ひき方を指導し、さらに近世史への関心を深めるために、講読史料
72
参考書:
安田章編『鈴鹿本今昔物語集――影印と考証』下(京都大学学術
出版会)
日本史演習Ⅰ(セ)
日本史演習Ⅱ(セ)
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
授業中に適宜指定する
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
近代史料解読
セット履修
教授
日本史研究会Ⅰ(E)(セ)
日本史研究会Ⅲ(E)(セ)
日本史研究会Ⅱ(E)(セ)
日本史研究会Ⅳ(E)(セ)
柳田 利夫
授業科目の内容:
近代史の原史料を解読する能力を養成することを目的とします。
春学期は変体仮名・崩し字の学習、秋学期は原文書を用いてその解
読を行います。今年度は明治末年から昭和戦前期までの個人書翰(私
信)を扱う予定です。
テキスト(教科書):
授業で配布する
参考書:
『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 1981年 ISBN:
978-4-490-10333-5 C3521
日本史研究会Ⅰ(A)(セ)
日本史研究会Ⅲ(A)(セ)
日本史研究会Ⅱ(A)(セ)
日本史研究会Ⅳ(A)(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
日本史研究会Ⅰ(F)(セ)
日本史研究会Ⅲ(F)(セ)
日本史研究会Ⅱ(F)(セ)
日本史研究会Ⅳ(F)(セ)
田代 和生
1単位
1単位
1単位
1単位
セット履修
教授 井奥 成彦
授業科目の内容:
日本近代史に関する文献・史料の講読,関連施設への見学,史料
調査,4 年生の卒論発表及び3 年生の自由研究発表を内容とする。史
料調査は合宿形式で行う。
参考書:
随時紹介する。
日本史洋書講読Ⅰ
1単位 (春学期)
英語で読む日本近世
講師
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
李 正美
授業科目の内容:
この講義では、英語で書かれてある日本近世に関する研究書を読
み、その内容に対する理解を深め、歴史用語の英語表記を学ぶ。同
じ歴史的事象を捉えていても日本の研究者と日本以外の研究者の認
識や分析は異なり、その見方を通して改めて歴史の面白さを再確認
できることが頻繁にある。これらの点を踏まえてただ単に英文から
和文への翻訳、という作業はせず活発に議論して行く場を設け、種
々の歴史観を考える場にしたい。
テキスト(教科書):
以下の3冊とその他数冊を使用する予定である。
Fairbank, John King, ed. The Chinese World Order. Cambridge, MA:
Harvard University Press, 1970.
Nakai, Kate Wildman. Shogunal Politics: Arai Hakuseki and the
Premises of Tokugawa Rule. Cambridge, MA: Harvard University Press,
1988.
Toby, Ronald P. State and Diplomacy in Early Modern Japan: Asia in
the Development of the Tokugawa Bakufu. New York: Columbia
Universty Press, 1984.
休講
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
セット履修
日本史研究会Ⅰ(D)(セ)
日本史研究会Ⅲ(D)(セ)
日本史研究会Ⅱ(D)(セ)
日本史研究会Ⅳ(D)(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
長谷山 彰
授業科目の内容:
4 年生については各自の報告をもとに卒業論文作成の指導を行う。
3 年生も各自のテーマについて研究報告を行い,授業の場で討論
する。
他に合宿にむけて共通のテーマによる史料講読,資料の作成も予
定している
73
日 史 教授
准教授 浅見 雅一
日本史研究会Ⅰ(G)(セ)
日本史研究会Ⅲ(G)(セ)
日本史研究会Ⅱ(G)(セ)
日本史研究会Ⅳ(G)(セ)
授業科目の内容:
この研究会の目的は,江戸時代の政治・経済・文化など多方面に
わたる課題と取り組みながら,近世史研究を行なうための基礎能力
を養うことにある。具体的な研究方法としては,年度ごとの共通テ
ーマ(今年度は「鎖国時代の長崎貿易」)を設定し,グループでの発
表・討論を中心に,専門文献や史料への接近の仕方,あるいはそれ
らの評価・活用法などを学ぶ。またこれと並行して,四年生の卒業
論文指導,三年生の個別テーマのレポート作成指導を行なう。なお
三年生は,近世古文書講読の初級クラス(日本史演習)を必ず履修
すること。
日本史研究会Ⅰ(C)(セ)
日本史研究会Ⅲ(C)(セ)
日本史研究会Ⅱ(C)(セ)
日本史研究会Ⅳ(C)(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
中世末から近世初頭の対外関係史を中心とする研究会を行なう。
受講者には、毎回1ないし2名の担当を決めて、自分に関心のある
テーマについて報告してもらう。ただし、希望によりテーマは対外
関係でなくとも差し支えない。その報告を中心として、他の受講者
を交えて自由に議論していく。最終的には卒業論文の作成に結び付
くようにしたいと思う。
参考書:
授業時に紹介していく。
柳田 利夫
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
鎖国時代の国際関係
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
近世対外関係史
セット履修
教授
1単位
1単位
1単位
1単位
教授 中島 圭一
授業科目の内容:
中世史料の講読に,適宜,各自のテーマに基づく報告を交えなが
ら,研究と論文執筆の能力を養ってもらいます
テキスト(教科書):
初回の授業で提示します。
授業科目の内容:
文献(『日本史講座』
)講読と卒業論文の作成
テキスト(教科書):
『日本史講座』9~10巻 歴史学研究会他編 東京大学出版会 2005年
日本史研究会Ⅰ(B)(セ)
日本史研究会Ⅲ(B)(セ)
日本史研究会Ⅱ(B)(セ)
日本史研究会Ⅳ(B)(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
日本史洋書講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
英語で読む日本近世
講師 李 正美
授業科目の内容:
この講義では、英語で書かれてある日本近世に関する研究書を読
み、その内容に対する理解を深め、歴史用語の英語表記を学ぶ。同
じ歴史的事象を捉えていても日本の研究者と日本以外の研究者の認
識や分析は異なり、その見方を通して改めて歴史の面白さを再確認
できることが頻繁にある。これらの点を踏まえてただ単に英文から
和文への翻訳、という作業はせず活発に議論して行く場を設け、種
々の歴史観を考える場にしたい。
テキスト(教科書):
以下の3冊とその他数冊を使用する予定である。
Fairbank, John King, ed. The Chinese World Order. Cambridge, MA:
Harvard University Press, 1970.
Nakai, Kate Wildman. Shogunal Politics: Arai Hakuseki and the
Premises of Tokugawa Rule. Cambridge, MA: Harvard University Press,
1988.
Toby, Ronald P. State and Diplomacy in Early Modern Japan: Asia in
the Development of the Tokugawa Bakufu. New York: Columbia
Universty Press, 1984.
74
参考書:
随時紹介します。
東洋史講読ⅠB(セ)
東洋史講読ⅡB(セ)
東洋史研究入門Ⅰ(セ)
東洋史研究入門Ⅱ(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
東洋史ほど間口が広く,かつ奥行きの深い分野は少ないのではな
いでしょうか。どの地域,どの時代,いかなる方法で歴史を学んで
行くか思い悩んでいる人も多いはずです。こうしたことを考慮して
設けたのがこの授業です。研究会(ゼミ)を担当する教員がオムニ
バス形式でこの講義を進めますが,多様な内容の中から将来の道を
さぐるヒントを見つけてもらいたいと思います。講義は,以下のよ
うに,地域は東アジアから中東・イスラーム世界へ,時代は基本的
に古いほうから新しいほうへというかたちになっています。
Ⅰ 〈東洋史の「組み立て方」〉
一般に「東洋史」の名前でくくられる時代と空間は,想像を絶す
る深みと広がりを有していますが,本講ではその中から,私の力が
およぶ領域を選択し,
「東洋史」に取り組む際の研究方法を具体的に
説明しようと思います。こちらがある事例の解析法を示し,それに
ならって学生諸君に他の事例を同じ視角から分析するとどのように
なるかを考えてもらう,といった授業の進め方を予定しています。
(桐本東太)
Ⅱ 〈中国史研究法〉
中国の近世近代史を中心に,①なぜ中国の歴史を学ぶのか,②中
国近世近代史研究の過去と現在,③中国近世近代史が発信するもの
④実践:史料読解―歴史はどのように作られるのか,という4 つ
のテーマで講じます。(山本英史)
Ⅲ 〈華僑華人およびアジア移民の研究史〉
日本における中国人移民の研究についての主要文献を紹介しなが
ら,アジア移民研究における方法と課題を論じます。グローバリゼ
ーションが進む現代では、アジアの人々の国際移動は新しい研究テ
ーマを提供します。(吉原和男)
Ⅳ 〈中東・イスラーム世界史への誘い〉
宗教としてのイスラームの概要,それに中東・イスラーム世界史
研究法の基礎について簡単に解説したうえで,
「聖地とワクフ」,
「ス
ーフィズム・聖者信仰」,「人の移動と越境」,「欧化とイスラームの
改革」といった中東・イスラーム世界史の重要テーマについて少し
掘り下げて論じてみたいと思います。(長谷部史彦)
Ⅴ 〈日本からイスラーム世界の歴史を考える〉
外国史の研究は,日本との関係をつねに意識していないとその興
味,関心を持続させることがなかなかむずかしいのではないでしょ
うか。こうしたことを考慮して,ヴィジュアルな映像資料も活用し
ながら日本とイスラーム世界との関係について話し,中東イスラー
ム世界について考えていく目を養っていきます。(坂本 勉)
アラブ史研究入門
セット履修
石丸 由美
東洋史講読ⅠC(セ) 1単位 (春学期)
東洋史講読ⅡC(セ) 1単位 (秋学期)
華人の世界史
セット履修
教授
吉原 和男
授業科目の内容:
中国人の国際移動の歴史とその結果として形成された世界各地の
華人社会について概略を把握する。前年度に使用したテキストの未
読部分である「世界の華人社会」を講読する。東南アジア、南北ア
メリカ、オーストラリア・オセアニア、ヨーロッパ、東アジア、イ
ンド洋・アフリカの順で読み進む。初めに概説と日本語の参考書紹
介を行う。
テキスト(教科書):
The Encyclopedia of the Chinese Oversease の第5部
なおテキストは中国語版(海外華人百科全書)も利用可能です。テ
キストは授業担当者が準備します。
東洋史講読ⅠD(セ) 1単位 (春学期)
東洋史講読ⅡD(セ) 1単位 (秋学期)
漢文史料の講読
セット履修
講師
森 和
授業科目の内容:
歴史学は史料を読み解くことから始まります。中国史の場合、紀
元前から蓄積された膨大な文献史料に加え、年々その重要性を増し
ている竹簡・木簡などの出土文字資料もありますが、その多くが古
代漢語で書かれたいわゆる「漢文」です。本講義では、そのような
漢文史料を輪読することで史料読解のトレーニングを行い、あわせ
て史料の背景にある歴史・社会・文化などについても解説します。
輪読する史料は『史記』や諸子百家など中国古代の文献史料を中心
に取り上げてゆく予定ですが、履修生の希望する史料も適宜取り入
れ、また機会があれば、出土文字資料の読解にもチャレンジしてみ
たいと考えています。
テキスト(教科書):
適宜配布します。
参考書:
適宜紹介します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 高橋 圭
授業科目の内容:
本講義では,まずこれからアラブ史を学習・研究する上で最低限
必要な手続きについて基礎的なトレーニングを行います。具体的に
は,テーマ設定から始まり,関連する文献の調査・収集,その読解
と分析,そして最終的にレポートや論文といった形で表現するまで
の作業を実習形式で学びます。またアラブ史に関する学術論文を輪
読しながら研究文献の読み方を学びます。なお取り上げる文献は講
義中に受講者と相談して決めてゆきます。
テキスト(教科書):
受講者と相談の上で決めます。
75
東 史 東洋史講読ⅠA(セ)
東洋史講読ⅡA(セ)
講師
授業科目の内容:
本年度はオスマン帝国における(ギリシャ系)正教徒、および帝
国末期からトルコ共和国時代のギリシャ人マイノリティーに関する
モノグラフを講読する予定である。多宗教・多民族国家であるオス
マン帝国はイスラム優位のもと東地中海を中心とした世界を600年以
上支配した。イスラム優位の世界にあって、例外的に非ムスリムで
ありながら、徐々に特権的地位を獲得していったのが、(ギリシャ
系)正教徒である。またナショナリズムの時代の到来と共に、真っ
先に「ギリシャ人」であることを再発見し、オスマン帝国から離反
したのも彼らであった。そして共和国時代にはマイノリティーとし
てトルコ社会での共存を図ろうと模索していった。この授業ではま
ず、オスマン時代の正教徒世界を概観した論文を講読し、次に帝国
末期から共和国にかけてマイノリティーとして存在したギリシャ人
について考察する。
テキスト(教科書):
Clogg, Richard."The Greek Millet in the Ottoman Empire",
B.Braude,B.Lewis (eds),Christians and Jews in the Ottoman Empire.
(1982)
Alexandris, Alexis. The Greek Minority of Istanbul and Greek-Turkish
relations 1918-1974.(1992)
参考書:
リチャード・クロッグ(著)『ギリシャの歴史』創土社 2004年
教授 桐本 東太
教授 坂本 勉
教授 長谷部 史彦
教授 山本 英史
教授 吉原 和男
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
東洋史講読ⅠE(セ)
東洋史講読ⅡE(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
『申報』の講読
セット履修
東洋史概説Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)
東洋史概説Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)
教授
宗教・民族からみるイスラーム世界史
セット履修
山本 英史
授業科目の内容:
本講義では、1872年に上海で発刊され、1949年5月まで77年間続い
た中国で最も古い歴史を持つ日刊紙『申報』から三面記事を選び、
その輪読を通じて中国の新聞記事が読める程度の語力を身につける
とともに、1930年代の上海及び江南地域の基層社会のあり方を知る
ことを目的にします。
テキスト(教科書):
コピーを配ります。
参考書:
講義でそのつど紹介します。
東洋史概説ⅠA(セ)
東洋史概説ⅡA(セ)
授業科目の内容:
イスラーム世界とは多様な民族とエスニック集団からなる広大な
歴史的世界である。宗教的にもイスラームのみならずそれと兄弟関
係にあるセム的一神教たるユダヤ,キリスト教を内に含みつつ共存
をはかってきたところである。この講義ではこうしたイスラーム世
界の多様性と複合性を春学期においてはアラブ,トルコ系諸民族の
15 世紀あたりまでの歴史を軸に焦点をしぼりながら話をしていく。
ついで秋学期では16 世紀から近代の時期にかけてのオスマン帝国の
歴史を例にトルコ,アラブ,バルカンの人びとがいかにして民族の
意識をもつようになってきたのか,その文化的,政治的ナショナリ
ズムの過程について国際関係を視野に入れながら考えていくことに
したい。他専攻,他学部の学生でも理解できるようできるだけかみ
くだいて話すつもりである。また,政治史に偏らずに社会史,文化
史にも重点をおいていく。イスラーム世界についての知識はこれか
らますますグローバル化する国際社会で生きていく上で絶対に必要
な分野であると思われる。志のある学生を歓迎したい。
テキスト(教科書):
坂本勉『トルコ民族の世界史』(慶應義塾大学出版会,2006 年)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
中国古代史概説
セット履修
教授
桐本 東太
授業科目の内容:
新石器時代から春秋・戦国時代までの歴史を大づかみに把握する。
基本的な立ち位置は文献史学であるが、近年発掘成果が膨大な考古
学的資料も援用したい。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
授業中に指示する
東洋史特殊Ⅰ(A)
教授
講師 杉本 浄
授業科目の内容:
本授業ではインド近代史について解説します。18 世紀半ば以降の
インド史を理解する基本的な流れを抑えながら、これまでの学説史
を学び、さらに特定のテーマに沿った授業を展開します。今回は資
源や技術に焦点を当てることで、インド近代史に追っていきます。
周知のように近代において資源開発は世界大に広がりました。19世
紀のインドではイギリス植民地当局、資本家、現地の地主や藩王た
ちが資源開発に乗り出します。その際、世界を渡り歩いていたイギ
リス人技師たちが重要な役割を果たしました。授業ではこうした人
々の動きや彼らの科学や技術に関する知識、さらに資源開発と現地
民との関わりや植民地化の問題を検討していくことで、一連のイン
ドにおける変動を文明史の視野から跡付けていこうと考えています。
テキスト(教科書):
特に指定しません。授業ごとに講義資料プリントを配布します。
参考書:
スミット・サルカール(長崎暢子 他訳)『新しいインド近代史:下
からの歴史の試み Ⅰ・Ⅱ巻』研文出版、1993年
A.J.カイサル(多田博一 他訳)
『インドの伝統技術と西欧文明』平
凡社、1998年
Pratik Chakrabarti, Western Science in Modern India: Metropolitan
Methods, Colonial Practices, Delhi: Permanent Black, 2004 など
(その他については各授業で案内)
長谷部 史彦
授業科目の内容:
本講義では、イスラーム世界の中心に位置し、ユーラシアとアフ
リカにまたがり、インド洋・地中海・大西洋に面した広大なアラブ
世界の歴史について、特にその心臓部であるエジプト・歴史的シリ
ア・アラビア半島に重点を置きながらわかりやすく概説します。イ
スラームの誕生した7世紀から語り始め、アラブ諸国体制の形成に至
るまでの長大な歴史を扱います。通時的な概論であるこの講義の内
容を充分に吸収したとき、アラブ世界史の基礎がしっかりと固まる
ように、できる限りバランスのよい構成を心がけたいと思っていま
す。
参考書:
佐藤次高編『新版世界各国史8 西アジア史1 アラブ』山川出
版社、2002年
東洋史概説Ⅲ(セ)
東洋史概説Ⅳ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
中国および海外の華人社会における家族と親族
セット履修
教授
2単位 (春学期)
インド近代史と資源・技術・ひと
東洋史概説ⅠB(セ) 2単位 (春学期)
東洋史概説ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)
アラブ・イスラーム世界史概説
セット履修
教授 坂本 勉
東洋史特殊Ⅱ(A)
2単位 (秋学期)
南アジア近現代史とジェンダー研究
吉原 和男
講師 粟屋 利江
授業科目の内容:
中国における家族と親族の構造的特色がどのように形成され伝え
られてきたかを概説し,現代の中国大陸,台湾,香港,そして海外
の華人社会における家族・親族組織について考察する。
テキスト(教科書):
吉原和男ほか編『「血縁」の再構築』風響社,2006 年版。他にプ
リントも配布する。
参考書:
・平田茂樹・遠藤隆俊・岡元司編『宋代社会の空間とコミュニケー
ション』汲古書院,2006 年
・井上徹・遠藤隆俊編『宋明宗族の研究』汲古書院,2005 年
・瀬川昌久『中国社会の人類学』世界思想社,2004 年
・吉原和男・鈴木正崇 編『拡大する中国世界と文化創造』弘文堂,
2002 年
授業科目の内容:
南アジアにおけるジェンダー関係およびジェンダー観はイギリス
植民地支配時代に大きく変容を遂げたと思われる。幾つかのトピッ
クを多角的に考察し、植民地における「近代性」の意味をジェンダ
ーの視角から再考することをめざす。取り上げるテーマとしては、
1.サティー(寡婦殉死)をめぐる植民地官僚とインド知識人の言
説、2.幼児婚と寡婦再婚、3.植民地支配・ナショナリズム・ジ
ェンダー言説、4.カースト秩序とジェンダー、5.コミュニティ
とジェンダー、6.「バーラト・マーター(母なるインド)」として
の国民国家の表象、7.南アジアにおけるセクシュアリティ研究、
8.ダウリー(持参金)問題の歴史的変遷などである。
日本において今でも広くみられる「抑圧されている」インド女性
というイメージからの解放は可能か?
76
テキスト(教科書):
特になし。授業の際にレジュメ、資料を配布する。
参考書:
粟屋利江『イギリス支配とインド社会』世界史リブレット38 (山
川出版社、1998年)
東洋史特殊Ⅰ(B)
ト教)と中国伝統文化、
(2)中国人エリートの文化(儒教文化)と
民衆文化の出会いと受容、交流と衝突を見て取り、それらの現象が
抱えた可能性と問題点を考える。さらに洪秀全がユダヤ・キリスト
教思想の「不寛容」を受容した影響について考えると共に、香港で
ヨーロッパ近代にふれた洪仁玕や、太平天国に参加したイギリス人
であるリンドレーの著作などを通じて、「ヨーロッパが見た太平天
国」について検討したい。
これらの作業を通じてアジア(中国)社会の特質を理解し、われ
われ日本を含めた異文化間の交流がどのように可能かを考えてみた
いと思う。
テキスト(教科書):
『太平天国にみる異文化受容』菊池秀明著 山川世界史リブレッ
ト 山川出版社 2003年
参考書:
講義中に指示します。
2単位 (春学期)
「道教」と中国宗教の諸問題
講師
鈴木 健郎
授業科目の内容:
中国には歴史的に多くの宗教が存在してきたが、主要な三教とし
ては儒教・仏教・道教が挙げられることが多い。この中で「道教」
の研究は相対的に遅れていたが、近年になって多くの発見や顕著な
成果が現れている。本講義では、
「道教」の形成と展開の歴史を、研
究の最新動向を紹介しつつ概説する。儒教や仏教や民間宗教との複
雑な相互影響関係、
「道教」自体の地域的多様性や時間的変化に留意
しながらその内容と歴史をたどることを通して、「中国」や「宗教」
という概念自体の限界と多様性も明らかになると思われる。講義は、
文献研究、儀礼研究、出土文物研究、宗教美術研究、宗教地理学な
どの具体的動向に総合的に目配りし、図像や映像を多く紹介しなが
ら進める予定である。
(講義は日本語で行い、中国語能力や予備知識
は特に必要としない。)
テキスト(教科書):
特に指定しません。適宜、資料を配布します。
参考書:
横手裕著『中国道教の展開』(世界史リブレット)山川出版社 2008年
増尾伸一郎・丸山宏篇『道教の経典を読む』
(あじあブックス)大
修館書店2001年
東洋史特殊Ⅱ(B)
東洋史特殊Ⅱ(C)
講師 菊池 秀明
2単位 (秋学期)
鈴木 健郎
授業科目の内容:
中国には歴史的に多くの宗教が存在してきたが、主要な三教とし
ては儒教・仏教・道教が挙げられることが多い。この中で「道教」
の研究は相対的に遅れていたが、近年になって多くの発見や顕著な
成果が現れている。本講義では、
「道教」の形成と展開の歴史を、研
究の最新動向を紹介しつつ概説する。儒教や仏教や民間宗教との複
雑な相互影響関係、
「道教」自体の地域的多様性や時間的変化に留意
しながらその内容と歴史をたどることを通して、「中国」や「宗教」
という概念自体の限界と多様性も明らかになると思われる。講義は、
文献研究、儀礼研究、出土文物研究、宗教美術研究、宗教地理学な
どの具体的動向に総合的に目配りし、図像や映像を多く紹介しなが
ら進める予定である。
(講義は日本語で行い、中国語能力や予備知識
は特に必要としない。)
テキスト(教科書):
特に指定しません。適宜、資料を配布します。
参考書:
横手裕著『中国道教の展開』(世界史リブレット)山川出版社 2008年
増尾伸一郎・丸山宏篇『道教の経典を読む』
(あじあブックス)大
修館書店2001年
東洋史特殊Ⅰ(C)
東洋史特殊Ⅰ(D) 2単位 (春学期)
清朝政権の江南支配
教授
山本 英史
授業科目の内容:
1644年、清朝は明朝の滅亡に伴い中国を支配し、以後300年近い安
定した王朝支配を続けた。
初期の清朝政権にとって江南という当時の中国の経済的・文化的
な最先進地域であった土地をいかにして統治するかは大きな問題で
あった。
本講義では、その過程をたどることで清朝政権の支配構造を明ら
かにし、それを通して清朝政権の特徴について考察したい。
テキスト(教科書):
毎回プリントを配布します。
参考書:
『清朝国家の地域支配』山本英史著 慶應義塾大学出版 2007年
他はそのつど講義で指示します。
2単位 (春学期)
東洋史特殊Ⅱ(D) 2単位 (秋学期)
太平天国にみる異文化受容
講師 菊池 秀明
中華民国および中華人民共和国の江南支配
教授
授業科目の内容:
中国は近くて遠い鄰人である。現在も日本人の中国認識は、古典
文学や古代の交流史に対する親近感と、近代以後の日中関係に対す
るネガティブなイメージが併存し、近年急速な経済発展を遂げてい
る中国の現実に脅威を感じるなど、冷静な視座を持ち得ないでいる。
いまこそ私たちは先入観や偏見から自由になって、この身近な他者
と向かい合う必要性があるだろう。
このコースでは、中国近代史の重要事件である太平天国運動(1850
~64年)を異文化が交流した事例として捉え、そのメカニズムの解
明を試みる。具体的にはこの運動に(1)ヨーロッパ文化(キリス
山本 英史
授業科目の内容:
1927年、中華民国南京国民政府は南京に政権を樹立し、以後江南
を直接支配して国民国家建設の方針にのっとった政策をその地域に
施行した。
また1949年、中華人民共和国は北京に政権を樹立し、以後江南を
直接支配して社会主義建設の方針にのっとった政策をその地域に施
行した。
本講義では春学期の後を受け、中国の近代国家がいかにして江南
を統治したかの過程をたどっていく。その際、清朝が行った伝統的
77
東 史 授業科目の内容:
中国は近くて遠い隣人である。この社会は一見日本社会とよく似
た構造を持ち、私たちは異文化であることを意識しないまま中国社
会について語ろうとする。だが広い国土と様々な民族がおりなすこ
の社会の多様性は、私たちの予想を越えたスケールを持ち、
「同文同
種だからわかるだろう」といった甘えをを許さない。
このコースは移住と民族関係とキーワードに、中国社会の歴史的
特質を考えることを目的とする。具体的には1、18世紀中国にお
ける人口爆発を支えた移住、2、辺境の開発によって発生した漢族
と少数民族との関係、3、移民が定着過程で見せた社会統合のあり
方と反乱といった問題を、中国西南地方及び台湾を中心に、東南ア
ジアの華人社会を視野に入れながら考察する。それは単にある時代、
場所の中国を理解するにとどまらず、現代中国社会が根底に抱える
問題点を摘出する作業となるだろう。また日本社会との比較の中で、
「アジアとは何か」を考え直す機会になると確信している。
テキスト(教科書):
教材は教場で配布する
「道教」と中国宗教の諸問題
講師
2単位 (秋学期)
中国近世における移住と民族関係
――華南・台湾と華人の事例を中心に
な統治形態は引き継がれたのか、あるいはそれとは全く異なってい
たのか、比較することも念頭におく。
テキスト(教科書):
毎回プリントを配布します。
参考書:
そのつど紹介します。
東洋史特殊Ⅰ(E)
数々のスター詩人を生んでいます。当講義ではその多彩な詩の歴史
に始まり,「千夜一夜」に代表される語りの文化,中世の旅行文学,
クルアーンといった古典に加え,現代小説や演劇,映画,音楽を通
して,アラブ人の表現の世界を探求します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。プリント等を配布します。
参考書:
『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)
『イス
ラームから考える』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)
2単位 (春学期)
インドシナ史をめぐる諸問題
言語文化研究所教授
嶋尾 稔
東洋史特殊Ⅰ(G) 2単位 (春学期)
授業科目の内容:
インドシナ半島の歴史についてベトナムに焦点を当てて検討する。
春学期は近現代史を概論的に話す。秋学期は前近代ベトナムをめぐ
る諸問題を取り上げる。
インドシナ半島の東側においては、大小広狭の諸国家・諸政体の
重層する前近代的状況の中から、19世紀後半以降、植民地化・脱植
民地化(独立、戦争)
・社会主義化を経てベトナム・カンボジア・ラ
オスという三つの国民国家が成立する。それらの諸国家はその後さ
らに大きな変貌を遂げる。この三国の近現代に関わる諸問題につい
て概ね時系列に沿いつつ検討していく。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布する。
参考書:
講義の中で紹介する。
東洋史特殊Ⅱ(E)
現代イラン政治・社会
講師 貫井 万里
授業科目の内容:
イランは、世界第4位の産油国であり、政治的には、イスラーム
共和制をとり、外交的には、アメリカと対立関係にある数少ない国
の一つである。報道では充分に紹介されることの少ないイランの現
代政治と社会に焦点をあてる。本講義では、春学期に、パフラヴィ
ー王朝が崩壊し、1979年にイラン革命が成功する過程から、現代ま
でのイラン政治について講義する。秋学期は、革命後にイスラーム
体制が成立した結果、イランの社会や文化がどのように変化したの
かを、パフラヴィー王朝時代と比較しながら講義をする。秋学期の
授業では、代表的なイラン映画を紹介する。
テキスト(教科書):
桜井啓子『現代イラン』(岩波書店、2001年)
参考書:
岡田恵美子編『イランを知るための60章』(明石書店、2004年)
Abrahamian, Ervand, Iran Between Two Revolutions, Princeton
University Press, Princeton, 1982.
2単位 (秋学期)
インドシナ史をめぐる諸問題
言語文化研究所教授
嶋尾 稔
授業科目の内容:
インドシナ半島の歴史についてベトナムに焦点を当てて検討する。
春学期は近現代史を概論的に話す。秋学期は前近代ベトナムをめぐ
る諸問題を取り上げる。
前近代ベトナムをめぐる次のような諸問題について中国および近
隣地域との政治的文化的関係に留意しながら考察する。ドンソン文
化、建国神話と歴史叙述、北属・独立・防衛、神勅・神績、北と南、
科挙、皇族女性、節婦・列女、家譜・家礼、華人・華僑、民間信仰
など。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布する。
参考書:
講義の中で紹介する。
東洋史特殊Ⅰ(F)
東洋史特殊Ⅱ(G) 2単位 (秋学期)
現代イラン政治・社会
講師
授業科目の内容:
イランは、世界第4位の産油国であり、政治的には、イスラーム
共和制をとり、外交的には、アメリカと対立関係にある数少ない国
の一つである。報道では充分に紹介されることの少ないイランの現
代政治と社会に焦点をあてる。本講義では、春学期に、パフラヴィ
ー王朝が崩壊し、1979年にイラン革命が成功する過程から、現代ま
でのイラン政治について講義する。秋学期は、革命後にイスラーム
体制が成立した結果、イランの社会や文化がどのように変化したの
かを、パフラヴィー王朝時代と比較しながら講義をする。秋学期の
授業では、代表的なイラン映画を紹介する。
テキスト(教科書):
桜井啓子『現代イラン』(岩波書店、2001年)
参考書:
岡田恵美子編『イランを知るための60章』(明石書店、2004年)
Abrahamian, Ervand, Iran Between Two Revolutions, Princeton
University Press, Princeton, 1982.
2単位 (春学期)
アラブの文学と芸術の世界
講師
師岡カリーマ, エルサムニー
授業科目の内容:
アラブ文学といえば,世界一有名なファンタジー,そしてSF の原
点とも言われる「千夜一夜物語」がまず浮びますが,同時にアラブ
の文化は詩人の文化であり,豊な詩の遺産を誇るだけでなく,今も
数々のスター詩人を生んでいます。当講義ではその多彩な詩の歴史
に始まり,「千夜一夜」に代表される語りの文化,中世の旅行文学,
クルアーンといった古典に加え,現代小説や演劇,映画,音楽を通
して,アラブ人の表現の世界を探求します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。プリント等を配布します。
参考書:
『恋するアラブ人』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)
『イス
ラームから考える』師岡カリーマ・エルサムニー(白水社)
東洋史特殊Ⅱ(F)
東洋史特殊Ⅰ(H)
2単位 (春学期)
オスマン帝国をめぐる国際関係の歴史的展開
講師 松井 真子
授業科目の内容:
アジア、アフリカ、ヨーロッパの三大陸にわたる広大な領土を支
配し、600年以上の歴史を誇ったオスマン帝国。このオスマン帝国の
対外関係を、特にヨーロッパ諸国との関係を中心として歴史的に論
じます。近代ヨーロッパと隣接し、その誕生、発展に直接間接の影
響を与えたオスマン帝国の歴史は、他の非ヨーロッパ諸国、とりわ
け日本を含む東アジア地域とヨーロッパの関係との比較の観点から
も重要です。本講義では世界史における帝国の意義を考えながら、
オスマン帝国をめぐる国際関係の変容過程を帝国の「条約」文書を
手がかりとして検討します。講義では、実際に「条約」テキストの
いくつかをとりあげて読んでいきます。春学期は草創期から18世紀
前半までを、秋学期は18世紀後半から20世紀初頭の帝国解体までの
時期をとりあげる予定です。
2単位 (秋学期)
アラブの文学と芸術の世界
講師
貫井 万里
師岡カリーマ, エルサムニー
授業科目の内容:
アラブ文学といえば,世界一有名なファンタジー,そしてSF の原
点とも言われる「千夜一夜物語」がまず浮びますが,同時にアラブ
の文化は詩人の文化であり,豊な詩の遺産を誇るだけでなく,今も
78
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
講義の内容に即して適宜提示します。
参考書:
授業中に随時必要な文献を紹介します。
東洋史特殊Ⅰ(K) 2単位 (春学期)
古代中国人の世界観
東洋史特殊Ⅱ(H)
2単位 (秋学期)
講師 小澤 正人
オスマン帝国をめぐる国際関係の歴史的展開
講師
授業科目の内容:
この講義の目的は,考古遺物や遺跡、或いは造形作品の検討を通
して,古代中国の人々が持っていた世界観を明らかにすることにある。
対象とする考古・造形資料には,墓葬の副葬品や古代中国に伝わ
る伝説・神話・説話などに題材をとった壁画や彫刻などがある。こ
れら考古・造形資料は制作した人々がもっていた世界観を形にした
ものであり,文献資料と対比しながら読み解くことで,古代中国を
生きた人々の世界観を明らかにすることができる。
授業では特に自らの死後をどう考えるかという「死生観」に焦点
をあてる。具体的には,各時代を代表する考古・造形資料を取り上
げ,その特徴を検討した上で、文献記載との対比などの検討をおこ
なうことで,古代中国人の持つ死生観の特徴とその変遷を明らかに
してければと思っている。
テキスト(教科書):
授業中にプリントで配布する
参考書:
授業中に指示する
松井 真子
授業科目の内容:
アジア、アフリカ、ヨーロッパの三大陸にわたる広大な領土を支
配し、600年以上の歴史を誇ったオスマン帝国。このオスマン帝国の
対外関係を、特にヨーロッパ諸国との関係を中心として歴史的に論
じます。近代ヨーロッパと隣接し、その誕生、発展に直接間接の影
響を与えたオスマン帝国の歴史は、他の非ヨーロッパ諸国、とりわ
け日本を含む東アジア地域とヨーロッパの関係との比較の観点から
も重要です。本講義では世界史における帝国の意義を考えながら、
オスマン帝国をめぐる国際関係の変容過程を帝国の「条約」文書を
手がかりとして検討します。講義では、実際に「条約」テキストの
いくつかをとりあげて読んでいきます。春学期は草創期から18世紀
前半までを、秋学期は18世紀後半から20世紀初頭の帝国解体までの
時期をとりあげる予定です。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
講義の内容に即して適宜提示します。
東洋史特殊Ⅱ(K)
2単位 (秋学期)
古代中国人の世界観
東洋史特殊Ⅰ(I)
2単位 (春学期)
講師 小澤 正人
休講
東洋史特殊Ⅱ(I)
2単位 (秋学期)
休講
東洋史特殊Ⅰ(J)
2単位 (春学期)
魏晋南北朝・隋代史の諸問題
講師
氣賀澤 保規
授業科目の内容:
3世紀初めの三国時代から7世紀初頭の隋の滅亡までの中国史の展
開を、政治史に軸足を置き、時代を特色づける貴族制や仏教社会の
動向にも目を配って明らかにします。その上で最後に来る隋代史で
は、東アジア世界の視座からの位置づけにも力をいれ、新しい隋代
史像の構築を試みます。
テキスト(教科書):
教科書として特に指定しないが、川勝義雄著『魏晋南北朝』
(講談
社学術文庫)、川本芳昭著『中華の崩壊と拡大 魏晋南北朝』(講談
社)、尾形・岸本編『中国史』
(山川出版社)、愛宕・冨谷編『中国の
歴史』
(昭和堂)、堀敏一著『東アジアの歴史』
(講談社学術文庫)な
どの概説書を当面教科書に準ずるものとします。
参考書:
授業中に随時必要な文献を紹介します。
史学概論Ⅰ
教授 神田 順司
経済学部教授 矢野 久
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
東洋史特殊Ⅱ(J) 2単位 (秋学期)
唐代史の諸問題
講師
2単位 (春学期)
氣賀澤 保規
授業科目の内容:
7世紀初めの隋末動乱をへて唐による全土の再統一が実現してか
ら10世紀初頭に滅亡までの三百年の歴史を、政治や社会・経済およ
び文化の諸方面から考察します。これに関連して、敦煌・吐魯番文
書や近年新たに注目されている石刻史料や唐令条文をのこす北宋「天
聖令」などの新史料について、その全容と意義を提示します。
テキスト(教科書):
教科書として特に指定しないが、布目・栗原著『隋唐帝国』
(講談
社学術文庫)、氣賀澤著『絢爛たる世界帝国 隋唐時代』(講談社)、
外山軍治著『中国文明の歴史5(隋唐世界帝国)』(中公文庫)、尾
形・岸本編『中国史』(山川出版社)、愛宕・冨谷編『中国の歴史』
(昭和堂)、堀敏一著『東アジアの歴史』
(講談社学術文庫)などの概
説書を教科書に準ずるものとします。
79
東 史 授業科目の内容:
この講義の目的は,考古遺物や遺跡、或いは造形作品の検討を通
して,古代中国の人々が持っていた世界観を明らかにすることにある。
対象とする考古・造形資料には,墓葬の副葬品、古代中国に伝わ
る伝説・神話・説話などに題材をとった壁画や彫刻,仏教の教えに
基づく石窟の壁画や彫刻などがある。これら考古・造形資料は制作
した人々がもっていた世界観を形にしたものであり,文献資料と対
比しながら読み解くことで,古代中国を生きた人々の世界観を明ら
かにすることができる。
授業では特に自らの死後をどう考えるかという「死生観」に焦点
をあてる。具体的には,各時代を代表する考古・造形資料を取り上
げ,その特徴を検討した上で、文献記載との対比などの検討をおこ
なうことで,古代中国人の持つ死生観の特徴とその変遷を明らかに
してゆきたいと考えている。
テキスト(教科書):
授業中にプリントで配布する
参考書:
授業中に指示する
史学概論Ⅱ
2単位 (秋学期)
東洋史研究会Ⅰ(C)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅲ(C)(4年)(セ)
東洋史研究会Ⅱ(C)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅳ(C)(4年)(セ)
教授 神田 順司
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
東洋史研究会Ⅰ(D)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅲ(D)(4年)(セ)
東洋史研究会Ⅱ(D)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅳ(D)(4年)(セ)
中東・イスラーム世界史研究
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 吉原 和男
授業科目の内容:
(1)アジアにおける,あるいはアジアから他地域への国際人口移動
の歴史人類学的研究を行う。中国人だけではなく,日本人および日
系人,韓国人,東南アジアの人々,インド人なども視野にいれて比
較研究する。移民の故郷,移民に関する法制,プロセス,適応と文
化変容,エスニシティなどについて総合的に考える。たとえば,グ
ローバリゼーション,トランスナショナリズム,華僑華人,チャイ
ナタウン,移民の宗教,外国人労働者,難民などがキーワードである。
(2)中国の近・現代史において中国人の国際移動と関連する事象の
研究
(3)北米,ヨーロッパ,東南アジア,オーストラリアそして日本な
どにおける中国系以外のアジア移民の研究。
(4)今年度から港区三田におけるアジア移民の生活・就労実態調査
を行なう。
テキスト(教科書):
未定
参考書:
・岩波講座文化人類学第7 巻『移動の民族誌』岩波書店,1996 年
・岩波講座世界歴史第19 巻『移動と移民』岩波書店,1999 年
・五十嵐武士編『アメリ力の多民族体制』東京大学出版会,2000 年
・吉原ほか編『〈血縁〉の再構築:東アジアにおける父系出自と同姓
結合』風響社,2000 年
・吉原ほか編『アジア移民のエスニシティと宗教』風響社,2001 年
・吉原ほか編『拡大する中国世界と文化創造』弘文堂,2002 年
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
1単位
1単位
1単位
1単位
中国近現代史における中国人の国際移動、
およびアジア人の国際移動
セット履修
教授 坂本 勉
1単位
1単位
1単位
1単位
教授 山本 英史
授業科目の内容:
この研究会では中国を中心とする東アジアの近世・近代を歴史文
献を通して研究することを目的としています。3 年生は専門研究を
行う上で必要な知識の習得を技術の訓練を,4 年生は3 年生の時に身
につけた資産を活かした卒業論文作成のための準備訓練を行います。
本年度の春学期は中国近代史の主要事件を具体的に示した史料の
輪読を行い、史料読解能力の養成をはかります。また秋学期はそれ
に加えて4年生の卒業論文中間報告を行っていきます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
『中国近現代史研究のスタンダード』
(田中比呂志・飯島渉編)研
究出版,2005,1800 円
授業科目の内容:
まず最初に共通のテキストとして生活観にあふれた社会史文化史
について扱う本を一緒に読んでいきながら中東イスラーム世界につ
いての認識を深めていきたい。これが済んだ後,出席者にそれぞれ
自由課題を与え,その結果をレジュメにして発表していくという形
式で授業をすすめていくことにする。このゼミに出席する者は,ま
ず自分が何をやろうとしているのか,徹底的に考えてほしい。そし
て,しかるのちにやるべき事柄にかんする周到なビブリオグラフィ
ーをつくりそれにもとづく意欲的な発表を期待する。
東洋史研究会Ⅰ(B)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅲ(B)(4年)(セ)
東洋史研究会Ⅱ(B)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅳ(B)(4年)(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
東アジア近世・近代史研究
セット履修
東洋史研究会Ⅰ(A)(3年)(セ) 1単位 (春学期)
東洋史研究会Ⅲ(A)(4年)(セ) 1単位 (春学期)
東洋史研究会Ⅱ(A)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
東洋史研究会Ⅳ(A)(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
イスラーム社会史への途
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
長谷部 史彦
授業科目の内容:
イスラームの形成とその多彩な社会的潮流,日々のくらしのなか
のイスラームに注目しながら,中東・イスラーム世界の社会・文化・
政治について歴史的に考えます。
「イスラーム」や「民族」をめぐる
固定的なイメージ,非歴史的な理解に揺さぶりをかけることを目標
のひとつとします。また,卒業論文の作成に向け,研究技法の面に
ついても,講義や話し合いのなかで徐々に理解を深めて行きます。
春学期は,いくつかのグループに分かれ,現在の中東を理解するう
えでの重要テーマに関する共同研究・報告を行なうかたちで進める
予定です。詳しくは,学期のはじめに参加者と相談のうえ決定しま
す。秋学期は,卒業論文の作成に向け,研究報告や質疑応答に多く
の時間を割きます。
民族運動,紛争,異文化・宗教間の交渉や葛藤,都市や農村の社
会と文化,マイノリティ,移動と交流,ヨーロッパとイスラーム世
界の歴史的な関係など,中東・イスラーム世界史の様々なテーマに
興味をもつ諸君の参加を歓迎します。
参考書:
小杉泰,林佳世子,東長靖編『イスラーム世界研究マニュアル』
名古屋大学出版会,2008 年
東洋史研究会Ⅰ(E)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅲ(E)(4年)(セ)
東洋史研究会Ⅱ(E)(3年)(セ)
東洋史研究会Ⅳ(E)(4年)(セ)
中国古代史の諸問題
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 桐本 東太
授業科目の内容:
中国古代史で卒論を書きたいと思っている人の研究会。特定のテ
キストを選んで講読したり,学生諸君に発表してもらったりしなが
ら授業を進めたい。
テキスト(教科書):
なし
80
参考書:
適宜指示する
東洋史演習Ⅰ(A)(セ)
東洋史演習Ⅱ(A)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
オスマン官人から見た前近代イスラーム世界
セット履修
講師 松尾 有里子
授業科目の内容:
この授業では、16世紀に活躍したオスマン建築家ミマール・スィ
ナンの自伝(英訳)を講読する。
スィナンは、スレイマニエ・モスクの優美なオスマン様式を創り
出した宮廷建築家として知られるが、一方で奴隷軍人としてイラン、
バルカン、地中海戦役に同行したほか、首都の複雑な水道施設網を
考案した希有な経歴ももつ。
この史料講読を通じ、前近代トルコ、イラン、東地中海地域のイ
スラーム世界についての歴史的理解を深めるとともに、多様な政治
集団、宗教、文化を内包したオスマン的複合社会の実像を考察して
いきたい。具体的な授業の進め方は初回に受講者と相談して決めた
いが、秋学期からは現代トルコ語訳、オスマン語原典とも適宜参照
するので、解釈のセンスを磨いて欲しい。
テキスト(教科書):
Esra Akin.(2006), Sinan's Autobiograhies Five Sixteenth-Century Texts,
Leiden:Brill.
参考書:
『オスマン帝国500年の平和』(興亡の世界史)林佳世子著 講談
社 2008年
東洋史演習Ⅰ(B)(セ)
東洋史演習Ⅱ(B)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授
東 史 アラブ世界史資料講読
セット履修
長谷部 史彦
授業科目の内容:
この講義では,アラブ・イスラーム世界,地中海イスラーム圏の
歴史に興味を持つ諸君を対象に,研究文献や史料の読解力,そして,
研究上の構想力の向上をめざします。
本年度は,エドワード・ウィリアム・レイン(1801-76年)の『現
代エジプトの風俗習慣』を少しずつ講読しながら,アラブ都市の生
活文化や社会について考えます。著者のレインは,ムハンマド・ア
リー治下のエジプトで計13年ほど生活し,高度なアラビア語の能力
をもってエジプトの学者や庶民と交流し,異文化の深奥へと入り込
んで行きました。近代のイギリスにおいて,最も注目すべき「在野」
のアラブ研究者です。講義の進め方の詳細は,参加者と相談のうえ
決定します。
テキスト(教科書):
Edward William Lane, An Account of the Manners and Customs of the
Modern Egyptians, Cairo : American University in Cairo Press, 2003.
参考書:
講義の中で紹介します。
東洋史演習Ⅰ(C)(セ)
東洋史演習Ⅱ(C)(セ)
『史記』孔子世家の講読
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 桐本 東太
授業科目の内容:
孔子は名前を孔丘といった。「丘」は文字通り「おか」の意であ
る。それではなぜ孔子は孔丘と名づけられたのか。
「孔子世家」を読
みながら,孔子の生涯をたどるとともに,中国古代のフォークロア
についても言及してゆきたい。
テキスト(教科書):
『史記』孔子世家(コピーを配布する)
参考書:
適宜指示する。
81
史学概論Ⅰ
テキスト(教科書):
史料は、初めは授業担当者がゼロックスコピーをとって配布しま
す。じきに慣れてくれば、受講者各自が、三田メディアセンター3
階・マイクロ・セクションで、指定史料をコピーする、という方法
もとりたい、と考えています。
参考書:
上記「授業科目の内容」で書いたように、申し訳ありませんが、
拙著『アメリカ革命とジョン・ロック』を、受講者が読んでいるこ
とを前提に、史料読解を進めます。必ず事前に同書を読んでおいて
下さい。同書に対する質問はかまいませんが、授業時間に同書の内
容を確認する時間はとりません。学内全図書館で合わせて数冊あり、
また、2冊をリザーヴしておきます。
2単位 (春学期)
教授 神田 順司
経済学部教授 矢野 久
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
史学概論Ⅱ
西洋史学原典講読Ⅰ(セ)
西洋史学原典講読Ⅱ(セ)
セット履修
教授 神田 順司
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
西洋史学原典講読Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
西洋史学原典講読Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 神崎 忠昭
授業科目の内容:
Robert J. Knecht, The French Wars of Religion 1559-1598, London and
New York, 1989, 153p. を講読します。なお,この本は16 世紀フラン
スにおける宗教戦争、いわゆる「ユグノー戦争」を論じています。
参考書:
授業において,そのつど指示します。
西洋史演習Ⅰ(独)(セ) 1単位 (春学期)
西洋史演習Ⅱ(独)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授
神田 順司
授業科目の内容:
以下のテキストの講読を通してドイツにおける反ユダヤ主義の成
立史を学ぶ。
テキスト(教科書):
Reinhard Rürup, Emanzipation und Antisemitismus. Studien zur
"Judenfrage" der bürgerlichen Gesellschaft, Frankfurt a. M. 1987.
参考書:
授業の中で指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
アメリカ革命期1次史料の講読
セット履修
教授 吉武 憲司
授業科目の内容:
R. R. Davies, Domination and Conquest: The Expérience of Ireland,
Scotland and Wales 1100-1300 (Cambridge U. P., 1990) を講読します。
参考書:
ロバート・バートレット『ヨーロッパの形成 - 950年~1350年
における征服、植民、文化受容 -』(法政大学出版局 2003年)
エドマンド・キング『中世のイギリス』(慶應義塾大学出版会 2006年)
青山吉信編『世界歴史大系 イギリス史』1巻(山川出版社 1991
年)
リチャード・キレーン『アイルランドの歴史』(彩流社 2000年)
リチャード・キレーン『スコットランドの歴史』
(彩流社 2002年)
T.W.ムーディ,F.X.マーチン編『アイルランドの風土と歴史』
(論
創社 1982年)
2単位 (秋学期)
西洋史学原典講読Ⅰ(セ)
西洋史学原典講読Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 大森 雄太郎
授業科目の内容:
この授業は今回は本当に「原典」、つまり1次史料を読みます。最
前線の歴史研究が用いる史料とはどういうものかを体験学習するこ
とが、この授業の目的です。読む史料は、イギリス領北米大陸植民
地がイギリス帝国から分離・独立するアメリカ革命前半期に出版さ
れたパンフレットや新聞記事です。但し、やみくもに史料を取り出
しても意味がないので、恐れながら授業担当者の著作、
『アメリカ革
命とジョン・ロック』
(慶應義塾大学出版会、2005年、¥480
0)で取り上げた史料を、同書の主旨にそって読んで行きます。手
書き文書ではなくて、活字印刷史料だからといって、あなどらない
で下さい。この時期の史料は、手書きの方がきれいで読みやすく、
活字は印刷がわるいため、しっかりした英語読解力だけでなく、そ
れに加えて、読めない語を文脈から推測する想像力も必要です。こ
れが本来の「原典」講読です。受講者各自が、18世紀北米アメリ
カに行って、論争を目の当たりにする雰囲気を味わって下さい。
西洋史演習Ⅰ(仏)(セ) 1単位 (春学期)
西洋史演習Ⅱ(仏)(セ) 1単位 (秋学期)
フランス語文献講読
セット履修
教授 藤田 苑子
授業科目の内容:
フランスのアンシアン・レジーム社会にかんする基礎的な知識を
得ることを目的として,専門の文献を講読します。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
参考書:
大修館『新スタンダード仏和辞典』を辞書として指定します。
電子辞書の使用は禁止します。
82
西洋史演習Ⅰ(伊)(セ)
西洋史演習Ⅱ(伊)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
西洋史概説Ⅲ
教授 藤田 苑子
講師 三森 のぞみ
セット履修
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
中世・ルネサンス期のイタリア史に関する文献を講読します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に適宜紹介します。
授業科目の内容:
時代としては16 世紀から18 世紀を,地域としてはフランスを中心
にしながら,西ヨーロッパの歴史を概観する。
参考書:
成瀬・山田・木村 編『世界歴史体系 ドイツ史1』山川出版社
柴田・樺山・福井 編『世界歴史体系 フランス史2』山川出版社
今井 編『世界歴史体系イギリス史2』山川出版社
ピエール・グベール『歴史人口学序説』岩波書店
西洋史演習Ⅰ(西)(セ)
西洋史演習Ⅱ(西)(セ)
西洋史概説Ⅳ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
スペイン近現代史の文献・史料を読む
セット履修
教授 藤田 苑子
教授 山道 佳子
授業科目の内容:
時代としては16 世紀から18 世紀を,地域としてはフランスを中心
にしながら,西ヨーロッパの歴史を概観する。
参考書:
成瀬・山田・木村 編『世界歴史体系 ドイツ史1』山川出版社
柴田・樺山・福井 編『世界歴史体系 フランス史2』山川出版社
今井 編『世界歴史体系イギリス史2』山川出版社
ピエール・グベール『歴史人口学序説』岩波書店
授業科目の内容:
春学期の初めには新聞記事などで実際に使われているスペイン語
に慣れた後、18 世紀スペインの社会風俗などを描写した史料(ある
いは文献),秋学期には20 世紀スペインの政治史に関する論文およ
び史料をとりあげる予定です。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。各自が使用している辞書を毎回持参するこ
と。
参考書:
授業中に指示する。
西洋史演習Ⅰ(露)(セ)
西洋史演習Ⅱ(露)(セ)
西洋史概説Ⅴ
講師 田辺 三千広
2単位 (春学期)
古代から中世へ
教授 吉武 憲司
授業科目の内容:
地中海を中心とした古代世界からヨーロッパ中世世界への移行の
問題を考察します。扱う時代は、ローマ帝国の衰退からカロリング
朝までを予定しています。
参考書:
服部良久他編著『大学で学ぶ西洋史[古代・中世]』(ミネルヴァ
書房 2006年)
ヨーロッパ中世史研究会編『西洋中世史料集』
(東京大学出版会 2000年)
西洋史概説Ⅱ
2単位 (秋学期)
ヨーロッパ世界の形成と発展
教授
吉武 憲司
授業科目の内容:
カロリング帝国の崩壊以後封建社会が形成されるまでの時代を扱
います。そのなかでヨーロッパ的な制度や文化が形成される過程、
そしてそれが周縁部へと拡散していくことによりヨーロッパ世界の
一体性が確立されていく過程を個別の事例をあげて考察していく予
定です。
参考書:
服部良久他編著『大学で学ぶ西洋史[古代・中世]』(ミネルヴァ
書房 2006年)。
ロバート・バートレット『ヨーロッパの形成 - 950年~1350年
における征服、植民、文化受容 -』(法政大学出版局 2003年)
ヨーロッパ中世史研究会編『西洋中世史料集』
(東京大学出版会 2000年)
83
西 史 授業科目の内容:
概説V(春学期)とVI(秋学期)は北米アメリカ史を扱います。
ジェームズタウン(1607年)からフィラデルフィア(1776
年)に至るイギリス領植民地期北米アメリカ史を、政治史、社会史、
経済史、宗教史、思想史など、多角的な観点から概観します。
「アメ
リカ」は、たかだか200年余の歴史しか持っていない、としばし
ば言われます。しかしこれは間違いであって、合州国が成立する以
前に、170年にわたるイギリス領植民地期の歴史があります。そ
してこの間に、北アメリカに特有の諸条件によって、特殊アメリカ
的な特性が形成され、合州国の歴史は多分にしてこの特性の上に成
り立っています。その意味で、イギリス領植民地期アメリカ史(前
半)の知識は、合州国の歴史(後半)の理解にとって不可欠である
と言えます。にもかかわらず、日本では植民地期アメリカ史が、ほ
ぼ無視されています。この授業の目的は、植民地期アメリカ史の知
識を得ることによって、
「アメリカ」をよりよく理解することにあり
ます。1776年以後のアメリカ合州国史については、日本語の文
献が有り余るほど出版されているので、それらを読んで下さい。
なお、冒頭にジェームズタウンと書いたのは、プリマス(162
0年)などは、どーでもよい、という主張を含んでいます。日本の
北米アメリカ史研究者たちが陥っていて、一般にも蔓延しているニ
ュー・イングランド中心史観の愚を避ける、というのが授業の主旨
のひとつです。
概説V(春学期)は、後の独立時に13のステイツとなる個別植
民地の成立の事情と歴史を概観し、アメリカ革命につなげます。概
説VI(秋学期)は、受講者に概説V程度の知識のあることを前提に、
17・18世紀全植民地を通じての、いくつかのトピックスをとり
あげて検討し、最後に、イギリス帝国からの分離・独立にいたる、
アメリカ革命前半期を簡単に扱います。概説VIを履修する予定なら
ば、概説Vも履修することを強く勧めます。というのは、植民地期
北米アメリカ史を概観する文献は、日本語ではまだ書かれておらず、
事前に独学で準備することができないからです。現在出版されてい
る「アメリカ史」の概説書は、いずれも最初あたりで、短く(ほと
んどの場合イイカゲンに)植民地期にふれているだけです。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
大学生協・購買部で販売するこの授業の「コピー教材」に、詳し
い解説を付けた参考文献を示します。
授業科目の内容:
ロシア史に関するロシア語文献の講読を行います。今年度は,С.
М. Соловьев, История России с древнейш их времен(古代からのロシ
ア史)をテキストとして使用します。
西洋史概説Ⅰ
2単位 (春学期)
イギリス領植民地期北米アメリカ史(1607年ー1776年)
=通史授業。
教授 大森 雄太郎
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ロシア史に関するロシア語文献の講読
セット履修
2単位 (秋学期)
西洋史概説Ⅵ
2単位 (秋学期)
西洋史特殊Ⅱ(A)
イギリス領植民地期北米アメリカ史(1607年ー1776年)
=トピック授業。
教授 大森 雄太郎
講師 原 信芳
授業科目の内容:
本講義は、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間におけるヨーロ
ッパ国際政治の理解を目的とする。英仏独の西欧主要3国が中心と
なるが、すでに世界政治の時代が到来しているわけであるから、ヨ
ーロッパ外交を、非ヨーロッパ地域との関連から分離するわけには
いかない。
そこでアメリカ合衆国、ソヴィエト連邦の動向、あるいは日本、
中国など東アジア情勢を含んだ講義となる。
また、外交は内政から独立して動くのではないから、各国の内政
についても、必要な範囲で言及する。講義範囲については、春学期
は相対的安定期まで、秋学期は大恐慌の発生以降を予定している。
テキスト(教科書):
斉藤孝『戦間期国際政治史』岩波書店
参考書:
講義の進行に応じてそのつど指示する。
授業科目の内容:
概説V(春学期)とVI(秋学期)は北米アメリカ史を扱います。
ジェームズタウン(1607年)からフィラデルフィア(1776
年)に至るイギリス領植民地期北米アメリカ史を、政治史、社会史、
経済史、宗教史、思想史など、多角的な観点から概観します。
「アメ
リカ」は、たかだか200年余の歴史しか持っていない、としばし
ば言われます。しかしこれは間違いであって、合州国が成立する以
前に、170年にわたるイギリス領植民地期の歴史があります。そ
してこの間に、北アメリカに特有の諸条件によって、特殊アメリカ
的な特性が形成され、合州国の歴史は多分にしてこの特性の上に成
り立っています。その意味で、イギリス領植民地期アメリカ史(前
半)の知識は、合州国の歴史(後半)の理解にとって不可欠である
と言えます。にもかかわらず、日本では植民地期アメリカ史が、ほ
ぼ無視されています。この授業の目的は、植民地期アメリカ史の知
識を得ることによって、
「アメリカ」をよりよく理解することにあり
ます。1776年以後のアメリカ合州国史については、日本語の文
献が有り余るほど出版されているので、それらを読んで下さい。
なお、冒頭にジェームズタウンと書いたのは、プリマス(162
0年)などは、どーでもよい、という主張を含んでいます。日本の
北米アメリカ史研究者たちが陥っていて、一般にも蔓延しているニ
ュー・イングランド中心史観の愚を避ける、というのが授業の主旨
のひとつです。
概説V(春学期)は、後の独立時に13のステイツとなる個別植
民地の成立の事情と歴史を概観し、アメリカ革命につなげます。概
説VI(秋学期)は、受講者に概説V程度の知識のあることを前提に、
17・18世紀全植民地を通じての、いくつかのトピックスをとり
あげて検討し、最後に、イギリス帝国からの分離・独立にいたる、
アメリカ革命前半期を簡単に扱います。概説VIを履修する予定なら
ば、概説Vも履修することを強く勧めます。というのは、植民地期
北米アメリカ史を概観する文献は、日本語ではまだ書かれておらず、
事前に独学で準備することができないからです。現在出版されてい
る「アメリカ史」の概説書は、いずれも最初あたりで、短く(ほと
んどの場合イイカゲンに)植民地期にふれているだけです。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
大学生協・購買部で販売するこの授業の「コピー教材」に、詳し
い解説を付けた参考文献を示します。
西洋史特殊Ⅰ(A)
2単位 (秋学期)
両大戦間期ヨーロッパ外交史
西洋史特殊Ⅰ(B)
2単位 (春学期)
スペイン近現代史概説
講師
武藤 祥
授業科目の内容:
19世紀から現代までのスペイン史を概観する。この時期のスペイ
ン史は、度重なる政治的混乱や危機が特徴であるが、それを単なる
「イベリアの特殊性(後進性)」としてではなく、同時期のヨーロッパ
史の文脈の中で的確に位置づけられるようにしたい。ゆえに、出来
事の詳述だけではなく、歴史を理解するための様々な理論枠組をも
提供したい。また、政治史・経済史に偏らないよう、社会・文化な
どについてもできるだけ言及する。
テキスト(教科書):
特定の教科書は用いない。必要に応じてレジュメ・参考資料を適宜
配布する。
参考書:
以下のどちらかを手元に置くことを薦める。
立石・関・中川・中塚編、『スペインの歴史』、昭和堂、1998年
立石博高編、
『スペイン・ポルトガル史(世界各国史16)』、山川出版
社、2000年
その他授業内に紹介する。
西洋史特殊Ⅱ(B) 2単位 (秋学期)
スペイン現代史特殊講義-フランコ体制の研究
講師 武藤 祥
2単位 (春学期)
両大戦間期ヨーロッパ外交史
講師
授業科目の内容:
フランコ体制(1939-1975年)の歴史についてやや詳細に講義し、
合わせて、他の非民主主義体制(ポルトガルのサラザール体制や、
1960-70年代のラ米軍事政権など)との比較を行う。その中で、フラ
ンコ体制の政治的特質や、戦間期ヨーロッパの危機とはいかなるも
のであったか、などについて理解を深めたい。また、政治史の比較
分析のための理論枠組を積極的に紹介する予定である。
政治史を中心とした講義となるが、(政治学ではなく)西洋史専攻
の学生向けの授業であることに十分配慮・留意したい。
テキスト(教科書):
特定の教科書は用いない。必要に応じてレジュメ・参考資料を適宜
配布する。
参考書:
スペイン史の通史として、以下のどちらかを手元に置くことを薦
める。
立石・関・中川・中塚編、『スペインの歴史』、昭和堂、1998年
立石博高編、
『スペイン・ポルトガル史(世界各国史16)』、山川出版
社、2000年
その他授業内で紹介する。
原 信芳
授業科目の内容:
本講義は、第一次世界大戦と第二次世界大戦の間におけるヨーロ
ッパ国際政治の理解を目的とする。英仏独の西欧主要3国が中心と
なるが、すでに世界政治の時代が到来しているわけであるから、ヨ
ーロッパ外交を、非ヨーロッパ地域との関連から分離するわけには
いかない。
そこでアメリカ合衆国、ソヴィエト連邦の動向、あるいは日本、
中国など東アジア情勢を含んだ講義となる。
また、外交は内政から独立して動くのではないから、各国の内政
についても、必要な範囲で言及する。講義範囲については、春学期
は相対的安定期まで、秋学期は大恐慌の発生以降を予定している。
テキスト(教科書):
斉藤孝『戦間期国際政治史』岩波書店
参考書:
講義の進行に応じてそのつど指示する。
84
西洋史特殊Ⅰ(C)
2単位 (春学期)
西洋史特殊Ⅱ(D) 2単位 (秋学期)
イタリアの宮廷社会
宗教改革期の思想と社会
講師 北田 葉子
講師
授業科目の内容:
近世フィレンツェの宮廷を中心に、宮廷の役職やその機能、宮廷
役職者の出自、宮廷儀礼、宮廷における食文化など、イタリアの宮
廷社会をさまざまな側面から見ていきます。本講座を通して、宮廷
が単なる奢侈を消費する機関ではなく、国の中心としてさまざまな
重要な役割を担っていたことを理解してください。また宮廷社会は、
現代とは全く異なる価値観や規範を持つものであり、現代人にはば
かばかしいと思われる役職や儀礼も、その社会では重要な意味があ
ったということを学んでいきます。
テキスト(教科書):
なし(毎回プリントを配布します)。
参考書:
授業中に指示します。
西洋史特殊Ⅱ(C)
授業科目の内容:
16 世紀初のドイツ・スイスの社会・経済・思想状況について説明
しながら,宗教改革という社会運動を社会史的な視点から解明した
いと考えます。前半(春学期)は,ルター,ツヴィングリ,ミュン
ツァー、再洗礼派などの思想について考察し,後半(秋学期)は,
それらの思想を,それぞれの社会層(貴族,市民,農民)や領邦国
家がどのように受容したのか,あるいは拒絶したのかについて講義
します。特に、当時の共同体運動が宗教改革の思想とどのように結
びついたのかについて分析したいと考えます。なお講義時間の関係
でカルヴァンの活動や、イギリス、フランス、オランダ、北欧の宗
教改革史については、言及しない予定です。途中で何回かビデオを
用いて,ドイツやスイスの文化を視覚的に理解できるように解説し
ます。できれば、春学期と秋学期の両方の授業を履修してもらうこ
とを希望します。
テキスト(教科書):
特に使用しません。大量にプリントを用います。
参考書:
①ペーター・ブリックレ著『ドイツの宗教改革』(教文館、1991年)
②ベルント・メラー著『帝国都市と宗教改革』(教文館、1990年)
③野々瀬浩司著『ドイツ農民戦争と宗教改革』
(慶大出版会、2000年)
④ペーター・ブリックレ著『1525年の革命』(刀水書房、1988年)
2単位 (秋学期)
イタリアの宮廷社会
講師 北田 葉子
授業科目の内容:
近世フィレンツェの宮廷を中心に、宮廷の役職やその機能、宮廷
役職者の出自、宮廷儀礼、宮廷における食文化など、イタリアの宮
廷社会をさまざまな側面から見ていきます。本講座を通して、宮廷
が単なる奢侈を消費する機関ではなく、国の中心としてさまざまな
重要な役割を担っていたことを理解してください。また宮廷社会は、
現代とは全く異なる価値観や規範を持つものであり、現代人にはば
かばかしいと思われる役職や儀礼も、その社会では重要な意味があ
ったということを学んでいきます。
テキスト(教科書):
なし(毎回プリントを配布します)。
参考書:
授業中に指示します。
西洋史特殊Ⅰ(D)
西洋史特殊Ⅰ(E)
2単位 (春学期)
古代ギリシア・ローマ世界の魅力を探る
講師
長谷川 岳男
2単位 (春学期)
野々瀬 浩司
授業科目の内容:
16 世紀初のドイツ・スイスの社会・経済・思想状況について説明
しながら,宗教改革という社会運動を社会史的な視点から解明した
いと考えます。前半(春学期)は,ルター,ツヴィングリ,ミュン
ツァー、再洗礼派などの思想について考察し,後半(秋学期)は,
それらの思想を,それぞれの社会層(貴族,市民,農民)や領邦国
家がどのように受容したのか,あるいは拒絶したのかについて講義
します。特に、当時の共同体運動が宗教改革の思想とどのように結
びついたのかについて分析したいと考えます。なお講義時間の関係
でカルヴァンの活動や、イギリス、フランス、オランダ、北欧の宗
教改革史については、言及しない予定です。途中で何回かビデオを
用いて,ドイツやスイスの文化を視覚的に理解できるように解説し
ます。できれば、春学期と秋学期の両方の授業を履修してもらうこ
とを希望します。
テキスト(教科書):
特に使用しません。大量にプリントを用います。
参考書:
①ペーター・ブリックレ著『ドイツの宗教改革』(教文館、1991年)
②ベルント・メラー著『帝国都市と宗教改革』(教文館、1990年)
③野々瀬浩司著『ドイツ農民戦争と宗教改革』(慶應大学出版会、
2000年)
④アリスター・マクグラス著『帝国都市と宗教改革』
(教文館、2000
年)
西洋史特殊Ⅱ(E)
2単位 (秋学期)
ローマ帝国の成立とその世界を探る
講師
長谷川 岳男
授業科目の内容:
本講義では現在の西洋世界の原型となったローマ帝国がなぜ成立
し、さらに400年以上もの長き間、維持され得たのか、そしてなぜ滅
んだのかをローマ人の意識や属州民の視点、あるいは社会的・文化
的様相に触れて、この帝国の実像の理解を深めたい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
講義中に随時、指示する。
西洋史特殊Ⅰ(F) 2単位 (春学期)
フランス革命とその影響
講師
早川 理穂
授業科目の内容:
今日のフランス共和国の起源であるフランス革命によって社会が
どのように変化したのか、という問題について、旧体制と比較しな
がら学びます。それによって現在の社会を理解することにつなげて
いくことが、本講義の目的です。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
授業時に随時紹介します。
85
西 史 授業科目の内容:
従来、西洋世界の源流に位置づけられてきた古代ギリシア・ロー
マ世界は、1980年代より、この「源流」という位置づけへの疑義が
高まり、違った視点からの考察が進められている。本講義では近年
の研究動向をふまえて、新たなギリシア・ローマ世界像を紹介した
い。
テキスト(教科書):
使用しない
参考書:
講義中に随時,指示する。
宗教改革期の思想と社会
講師
野々瀬 浩司
西洋史特殊Ⅱ(F)
ングランドにおける議会の様態を明らかにすることで、民主主義の
根幹であると想定されている議会制度それ自体の相対化を目指す。
近世ヨーロッパについての認識を深めてもらうために、初めの数
回で封建制度・絶対主義・宗教改革について簡単に触れる。次に議
会を中心とした近世イングランドの統治機構について、順に解説を
加えてゆく。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
授業中に適宜指示します。
2単位 (秋学期)
フランス革命と暴力
講師 早川 理穂
授業科目の内容:
市民社会の成立に大きく貢献したフランス革命は、一方で暴力の
イメージと結びついています。本講義では、革命期の暴力の性質に
ついて具体的事例を挙げながら学び、革命は本当に暴力的であるの
か、革命期の暴力にはどのような意味があったのか、ということに
ついて考えていきます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
授業時に随時紹介します。
西洋史特殊Ⅰ(G)
西洋史特殊Ⅱ(H)
講師
中世フランスの城と社会
堀越 宏一
授業科目の内容:
【講義の目的・内容】
フランスを中心として11世紀に登場した城は、さまざまな局面に
おいて、中世フランス社会の支配権力の形を規定すると同時に、そ
の統治と権力拡大の手段として発展していった。この講義では、紀
元千年前後から13世紀までのフランスの城砦の変遷をたどりながら、
それぞれの時代に、城を核として展開された国王・諸侯の支配と社
会の様相を解説する。
講義形式だが、その際、プリント資料だけでなく、随時、パワー・
ポイントとテレビ・ビデオを用いて、映像資料を見ることにより、
中世フランスの城の具体像を示す。
【講義の到達目標】
中世フランスの城の歴史を理解すると同時に、文献史料とともに、
考古学研究の成果を取り入れた歴史研究の形を理解する。
テキスト(教科書):
教科書は指定せず,関連史料はプリントして配布する。
参考書:
主要な参考書は授業時に紹介する。
西洋史特殊Ⅱ(G)
西洋史特殊Ⅰ(I)
講師 黒川 知文
授業科目の内容:
古代から現代に至るユダヤ人の歴史について、民衆の視座に立ち
社会史と思想の観点から概説する。キリスト教、イスラームとユダ
ヤ教を比較検討した後に、創世記からモーセまでの古代ユダヤ史、
さらに新約時代に至る中間時代、西欧中世のユダヤ史、スペインの
ユダヤ史、東欧・ロシアのユダヤ史、近現代の西欧ユダヤ史を扱い考
察する。講義ではレジュメと資料プリントを配布し、歴史映画や記
録フィルムもできるだけ上映する。
テキスト(教科書):
拙著 『ユダヤ人迫害史』教文館 1997年 ISBN:4-7642-6535-4
『ロシア社会とユダヤ人』 2003年 ISBN:4-8428-0217-0
参考書:
講義において指示する
2単位 (秋学期)
講師 堀越 宏一
授業科目の内容:
【講義の目的・内容】
フランスを中心として11世紀に登場した城は、さまざまな局面に
おいて、中世フランス社会の支配権力の形を規定すると同時に、そ
の統治と権力拡大の手段として発展していった。この講義では、紀
元千年前後から13世紀までのフランスの城砦の変遷をたどりながら、
それぞれの時代に、城を核として展開された国王・諸侯の支配と社
会の様相を解説する。
講義形式だが、その際、プリント資料だけでなく、随時、パワー・
ポイントとテレビ・ビデオを用いて、映像資料を見ることにより、
中世フランスの城の具体像を示す。
【講義の到達目標】
中世フランスの城の歴史を理解すると同時に、文献史料とともに、
考古学研究の成果を取り入れた歴史研究の形を理解する。
テキスト(教科書):
教科書は指定せず,関連史料はプリントして配布する。
参考書:
主要な参考書は授業時に紹介する。
西洋史特殊Ⅱ(I) 2単位 (秋学期)
ロシア正教の神学と歴史
講師
黒川 知文
授業科目の内容:
ギリシア正教はいかにしてロシアの大地に受容され、苦難に遭い、
土着していったか。ロシアにおけるキリスト教の歴史について、宗
教学と社会史の観点から概説する。ギリシア正教、カトリックとプ
ロテスタントの神学を比較した後に、ロシア・キリスト教史を、受
容、苦難、発展、分裂、服従、沈黙、復活の観点から扱い考察する。
講義ではレジュメと資料プリントを配布し、歴史フィルムや文化庁
から委託された現地調査により録画されたビデオもできるだけ上映
する。 テキスト(教科書):
拙著『ロシア・キリスト教史』教文館 1999年
参考書:
講義において指示する
2単位 (春学期)
議会から見る近世イングランド
講師
2単位 (春学期)
ユダヤ人の歴史
中世フランスの城と社会
西洋史特殊Ⅰ(H)
仲丸 英起
授業科目の内容:
春学期に引き続き、議会を中心として近代イングランド史を概観
する。
イングランドでは、17世紀の動乱の時代を経て、18世紀初頭には
議員内閣制度がほぼ成立する。もっともこの時点において選挙権を
有していたのは一部の地主階層のみであり、それが当然の状態であ
ると見なされていた。だが、18世紀末からの産業構造の変質は国民
の階層変化をもたらし、議会制度もそれに見合うように徐々に改革
されてゆく。本講義では、こうした状況の変化をもたらした構造的
な要因に主眼をおいて議論を進めてゆきたい。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
授業中に適宜指示します。
2単位 (春学期)
講師
2単位 (秋学期)
議会から見る近代イングランド
仲丸 英起
授業科目の内容:
イギリスは議会制民主主義発祥の地といわれる。たしかに、現在
のイギリス議会が制度的には中世から受け継がれてきたのは確かで
ある。しかし近代以前において、その運営実態は我々が今日思い描
く議会制度とは遠くかけ離れたものであった。本講義では、近世イ
86
西洋史特殊Ⅰ(J)
当研究会ではすぐれたテキストの講読を前提として,三月前期の
政治と社会,ヘーゲルやヘーゲル左派の思想,フランス社会主義の
影響,ドイツの職人社会主義,1884 年革命前夜の状況などと連関さ
せながら『共産党宣言』に至るまでのマルクスの思想形成を主要な
テーマごとに実証的,批判的に考察する。マルクスの著作について
はほとんどが和訳されているので,上記テーマに関する主要なもの
を講読する機会も作る。学生諸君には,テキストを中心に出来るだ
け幅広く参考文献を読み,議論に参加することを望みたい。
テキスト(教科書):
Karl Marx and Friedrich Engels, The Communist Manifesto. With an
Introduction and Notes by Gareth Stedman Jones, Penguin Books 2002. 本
書所収のIntroductionのうち、本年度は昨年度に続いて後半部分
(99-187ページ)を読む。
参考書:
良知 力, 『マルクスと批判者群像』平凡社1971 年
同 『資料ドイツ初期社会主義 義人同盟とヘーゲ
ル左派』平凡社 1974 年
同 『ヘーゲル左派と初期マルクス』岩波書店1987 年
神田順司, (良知,広松編)『ヘーゲル左派論叢』
第二巻「解説」御茶の水書房2006 年
同 「国家・法・人格― マルクス『ヘーゲル法哲学
批判』の問題性について」川越,植村,野村編,
『思想史と社会史の
弁証法― 良知力追悼論集』御茶の水書房2007 年 同 「マルクスと学位論文」神田編『社会哲学の
アクチュアリティ』未知谷2009年
その他の参考文献については授業の中で指示する。
2単位 (春学期)
アメリカ合衆国の歴史(1)
講師 松本 典久
授業科目の内容:
20世紀初頭から今日にかけてのアメリカの政治・経済・社会問題
を歴史的観点から考えます。春学期は、冷戦の終結(1989年)ころ
までを、秋学期は、それ以降のグローバリゼーションの進展を中心
に扱います。春学期に関しては、特別な予備知識は必要ありません。
参考書:
有賀貞・大下尚一『概説アメリカ史』
(有斐閣選書)など、アメリ
カ史についての概説書
拙著『日米比較文化論』(慶應大学出版会)
西洋史特殊Ⅱ(J)
2単位 (秋学期)
アメリカ合衆国の歴史(2)
講師
松本 典久
西洋史研究会Ⅰ(A)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(A)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(A)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(A)(4年)(セ)
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
西洋史研究会Ⅰ(B)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(B)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(B)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(B)(4年)(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
休講
セット履修
西洋史研究会Ⅰ(C)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(C)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(C)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(C)(4年)(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
神崎 忠昭
授業科目の内容:
よりよい卒業論文が書けることを目的にします。3 年生には,テ
ーマを絞って,文献検索のイロハを習い,
「読むこと」を学び,発表
することを経験してもらいます。それらを基礎にして,4 年生には
卒業論文を仕上げてもらいます。
「青春のモニュメント」になるよう
な卒業論文を期待しています。
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
1単位
1単位
1単位
1単位
西洋史研究会Ⅰ(D)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(D)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(D)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(D)(4年)(セ)
神田 順司
セット履修
授業科目の内容:
本年度は、昨年度に引き続き「マルクスの思想」を取り上げ,そ
れについての歴史的批判的考察を試みる。
社会主義の崩壊以来「グローバリゼイション」の名の下にアメリ
カ流の新自由主義が世界を席捲し,公共財の私有化と投機マネーに
依存するその脆弱な体制から,危機に直面して今や急速に凋落し,
世界経済に大混乱をまねいている。わが国でも競争の激化や非正規
労働者の大量解雇によって社会的格差が拡大している。そのような
不安定雇用や低賃金による貧困化から,若年層の間で小林多喜二の
『蟹工船』が読まれ,また「マルクスの再読」が叫ばれるようになっ
ている。しかし思想の再評価とは,冷徹な歴史的研究なしにはあり
得ない。たんに現代の要請にしたがって「再読」したとしても,
「ま
た読んだ」にすぎず,何ら新たな知見を得ることはできない。改良
主義を拒絶する革命的ファナティシズム,規範的法思想や民族理論
の欠如など,マルクス主義にも多くの問題性が含まれている。スタ
ーリン主義や社会主義崩壊の遠因はすでにマルクスの思想の中にあ
ると言ってよい。
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
藤田 苑子
授業科目の内容:
日本語および英語あるいはフランス語の文献や論文を読むかたわ
ら,各自が卒論の準備をします。執筆の進捗状況に応じて,数回の
報告をします。
なお、4年生には、卒論指導を時間外に個別におこないます。
テキスト(教科書):
そのつど指定します。
87
西 史 授業科目の内容:
20世紀初頭から今日にかけてのアメリカの政治・経済・社会問題
を歴史的観点から考えます。春学期は、冷戦の終結(1989年)ころ
までを、秋学期は、それ以降のグローバリゼーションの進展を中心
に扱います。秋学期のみ履修する場合は、ある程度、アメリカ史に
ついての予備知識が必要です。
参考書:
「授業の計画」のなかで示したもののほかに、以下のものを薦めます。
森佳子『米国通貨戦略の破綻』(東洋経済新報社)
浜炬子『グローバル恐慌』(岩波新書)
Joseph E. Stiglitz, Making Globalization Work (Norton)
Paul Krugman, The Return of Depression Economics (Penguin)
Robert J. Shiller, Irrational Exuberance, 2nd ed. (Doubleday)
拙稿「グローバリズムと反グローバリズム」
(『日吉紀要、英語英米文学』43、2003年)
同「歴史のおわり、もしくは新しい歴史のはじまり」
(『同誌』44、2004年)
同「グローバリズムの研究、18世紀以降の英米経済を中心に」
(『同誌』47、2005年)
同「同、アメリカにおける消費資本主義の発展を中心に」
(『同誌』49、2006年)
同「同、『豊かな社会』を中心に」(『同誌』50、2007年)
同「同、戦後の世界体制を中心に」
(『日吉紀要、人文科学』22、2007年)
同「同、戦後の世界経済を中心に」(『同誌』23、2008年)
同「チョムスキーの憂鬱、もしくは
アメリカ・グローバル支配の終焉」(『同誌』24、2009年)
西洋史研究会Ⅰ(E)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(E)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(E)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(E)(4年)(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
セット履修
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
吉武 憲司
教授
授業科目の内容:
授業中に中世史に関する英語の論文を講読しつつ,卒業論文作成
のための指導をおこないます。
西洋史研究会Ⅰ(F)(3年)(セ) 1単位 (春学期)
西洋史研究会Ⅱ(F)(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
西洋史学専攻学部上級リサーチ・セミナー
セット履修
教授
大森 雄太郎
授業科目の内容:
北米アメリカ史を中心とするリサーチ・セミナーです。セミナー・
マネージメントの概略は、下記のとおりです。
(1)徹底的にリサーチ・セミナーであって、「文献講読」は行い
ません。ゼミから「文献講読」的 な要素を完全に排除します。この
点が他のゼミとは違っているので注意して下さい。なお、いわゆる
サブゼミも行いません。
(2)メンバ-各自が自分の扱う問題(テーマ)で書いて来るペー
パーと、そのペーパーについてのディスカッションによって、セミ
ナーの時間が成り立ちます。各自が自分に固有の勉強を持つことと、
ディスカッションでの発言を通じて、他のメンバーの勉強にも貢献
することが要求されます。
(3)(2)のペーパーを書くための下作業として、各自の扱う問
題での文献リストの提出を義務づけます。年に数回、担当者(大森)
が各メンバーの文献リストを点検します。
(4)(2)のディスカッションを支える方策として、他のメンバ
ーのペーパーに対するコメントの提出を義務づけます。この点での
最低限の義務は、全ペーパ-の約三分の一程度に対してコメントを
書くことです。コメントは事前にPCメールでペーパー著者と大森に
送信することになっています。
(5)成績評価基準は前もって大森が示します。この点は完全にガ
ラス張りです。従って、成績はメンバー各自が選び取るものになり
ます(その意味では鏡張り)。さらに、学校に成績を提出する前に、
成績評価案をメンバーに示して、クレームを受け付けます。クレー
ムが正当であれば、成績が変わりす。なお、出欠はとりません。本
来なすべきことの外見だけで、なんらかの成績が保障されるのは合
理的ではない、と考えるからです。
テキスト(教科書):
メンバー全員が共通に読んで、コメントを書くことを要求する日
本語文献が、若干あります。要求はしないけれど、推薦する日本語
の参考文献は、多数あります。これらは「文献リストA」として、
春学期が始まる前に、メンバーに郵送します。
参考書:
上記。
西洋史研究会Ⅰ(G)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅲ(G)(4年)(セ)
西洋史研究会Ⅱ(G)(3年)(セ)
西洋史研究会Ⅳ(G)(4年)(セ)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
近代ヨーロッパ政治文化史(スペインと周辺諸国)
セット履修
教授 山道 佳子
授業科目の内容:
春学期には近代ヨーロッパ政治文化史を学ぶ上での基本文献の講
読を行います。
秋学期には各自の卒論のテーマ決定に向けて,個別テーマによる
報告とそれをもとにした議論を中心に進めます。
なお,4 年生には適宜卒論にむけての研究経過をゼミで発表して
もらう他,時間外に個別指導を行います。
テキスト(教科書):
履修者の希望票をもとに決定し、開講時に指示する
参考書:
授業中に指示する。
88
民族学考古学原典講読Ⅰ(要)
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
2単位 (春学期)
教授 杉本 智俊
授業科目の内容:
民族学・考古学に関する英文文献を講読する。春学期はオリエン
ト考古学に関する平易な研究書をテキストとし,学術的な英文の読
解力向上を図り,考古学と関連諸科学の基本用語を日英両語で習得
することを目指す。履修者全員が毎回の分を読んだ上で授業に臨ん
でもらう。予習に際しては,英和辞典はもちろん,考古学事典や建
築学などの事典、オリエント考古学の教科書的著作にも当って準備
して欲しい。
テキスト(教科書):
初回の講義時に指示する。
参考書:
講義中に随時指示する。
民族学考古学原典講読Ⅱ(要)
民族学考古学研究法Ⅰ(セ)
民族学考古学研究法Ⅱ(セ)
[春] 歴史学のフィールドワーク
セット履修
2単位 (秋学期)
授業科目の内容:
環境考古学や第四紀学に関する文献をテキストとして,学術的な
英文の読解力向上を図り,考古学と関連諸科学の基本用語を日英両
語で習得することを目指す。履修者全員が毎回の分を読んだ上で授
業に臨んでもらう。予習に際しては,英和辞典のみならず,地学,
地形学,生物学,生態学など関連諸学の事典にも当って内容の把握
に努めて欲しい。
テキスト(教科書):
初回の講義時に指示する。
参考書:
講義中に随時指示する。
2単位 (春学期)
教授 神田 順司
経済学部教授 矢野 久
(秋学期)
授業科目の内容:
考古学・民族学のフィールドワークで得られた,記録や資料(遺
物など)は,研究室で整理,分析が行われる。秋学期は,民族学考
古学研究室に保管されている考古学資料を用い,発掘調査によって
収集された考古学資料の整理・分析の方法を学んでもらう。実物の
考古学資料を自らの手に取って,接合・復元から,観察記録や実測
図の作成,写真撮影までを行い,その成果を,民族学考古学展示室
における展示や図録にまとめる。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
・鈴木公雄1988『考古学入門』東京大学出版会
・鈴木公雄2005『考古学はどんな学問か』東京大学出版会
民族学考古学研究法Ⅲ(セ)
民族学考古学研究法Ⅳ(セ)
2単位 (秋学期)
教授
神田 順司
授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 佐藤 孝雄
教授 山口 徹
准教授 安藤 広道
授業科目の内容:
民族学考古学研究法Ⅰ(セ)
(春学期)
・Ⅱ(セ)
(秋学期)と同じ
89
民 考 授業科目の内容:
歴史の「事実」とは何か。それは揺るぎなき真実として発見され
るのか,それとも歴史家の解釈によって作られるのか。もし歴史が
歴史家の解釈の産物だとすれば,その「事実」認識の客観性はいか
に保障されるのか,また実証研究はいかなる意味を持つのか。歴史
の個別研究から一歩退いて,歴史がどのように認識されるのかを考
えてみる時,われわれは様々な理論的問題に直面する。本講義では,
そのような歴史学における認識論の諸問題を取り上げ,それらを実
証研究との連関において考察する。
本年度は,歴史学におけるポスト・モダニズムの問題性について
現代社会史の立場から矢野が史学史的考察を通して問題提起をおこ
ない,それを受けて神田が歴史の認識論と客観性の問題について論
ずる。
テキスト(教科書):
E. H. カー,『歴史とは何か』岩波新書
参考書:
授業の中で提示する。
史学概論Ⅱ
[春] 教授 山口 徹
[秋] 准教授 安藤 広道
(春学期)
授業科目の内容:
文化研究におけるフィールドワークの方法論はB. マリノフスキー
にはじまる。現地に長期間滞在し,そこに生きる人々の生活に密着
しながら調査を進める参与観察法である。ところが,歴史学のフィ
ールドは,ものごとが起きるまさにその現場ではない。遺跡や遺物
といった過去の文化を対象とする考古学は,その痕跡を残した過去
の人々との直接的なコミュニケーションを望めないのである。それ
ゆえに,ケンブリッジ大学の高名な考古学者Ⅰ.ホダーは,
「移植ゴ
テのひとかきから我われの解釈が始まる」と注意をうながす。考古
学のフィールドワークに従事するものは,独断的な解釈に陥らない
よう文化人類学以上に注意を払わなければならないということだ。
そのためには,発掘現場だけでなく,その現場を取り囲む広い範
囲に足を運び,地形や動植物相の観察,古環境を復元するための自
然科学的分析,史料の活用,現在そこに生きる人びととの対話を通
して,さまざまな情報を蓄積していかねばならない。こうして初め
て,自らの研究対象を解釈するための「分厚いコンテキスト」が手
に入るのである。本講座では,そのプラクティスとして,三田キャ
ンパス空間を対象にした観察と対話の調査を実施し,歴史学のため
のフィールドワーク方法論を受講生とともに構築していきたい。ま
た、フィールドサイエンス系の他大学・研究機関へラボ見学する予
定である。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
適宜,紹介する。
教授 佐藤 孝雄
史学概論Ⅰ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
民族学考古学特殊Ⅰ
ーマにアプローチ可能な素材と分析手法を備えている。また考古資
料の分析・解釈にあたっては,人文科学のみならず自然科学の諸学
問との協業を行うことが不可欠であり,そうした考古学における学
際的な研究の方法論的な問題点を整理・検証するうえでも,近世考
古学は有効な検討作業を行うことができる。以上のような点を踏ま
えつつ,近世考古学の研究法と幅広い研究可能性を理解してもらう
ことが,本講義のねらいである。
授業は講義形式を基本とするが,履修者の人数によって現地調査
や遺跡見学などを行うことも考えている。また可能であれば,民族
学考古学特殊Ⅲ・Ⅳは連続して受講することが望ましい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介する。
2単位 (春学期)
講師 小宮 孟
授業科目の内容:
最終氷期末から後氷期にかけての急激な気候変動は,地形や海流,
動植物相などに大きな影響を及ぼした。完新世初頭の中緯度地域で
暮らす人類の多くは,食料調達のために移動をくり返す狩猟採集か
ら栽培植物や家畜をもつ生活に移行し,沿岸部では水産資源を開発
することで新しい環境に適応したと考えられている。この時期,日
本列島に住んだ人々は広葉樹を中心とする森林生態系に適応したと
考えられ,縄文時代早期中葉には貝塚がつくられ,家畜としてのイ
ヌが登場する。しかし,当時の人々の生活の実像はまだ不明な部分
が多い。
講義は,縄文時代の遺跡に残る動物遺存体がもつ情報性に注目し
て,そこから復元できる縄文人の生活について考える。春学期は概
説を中心に講義を進め,遺跡出土の動物骨や同定用の現生動物骨格
標本の観察もおこなう。
民族学考古学特殊Ⅴ
2単位 (春学期)
『聖書考古学』概説
教授 杉本 智俊
民族学考古学特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
講師
授業科目の内容:
南レヴァント(イスラエルなど東地中海岸地域)は,その後の世
界文化に大きな影響を与えた聖書の発生した地として知られている。
本講座では,この地域の考古学的研究の現状を編年的に紹介する。
その上で,それらと聖書の文献学的研究,古代近東文書研究の成果
を合わせて聖書の背景となった世界の復元を試みる。いわゆる『聖
書考古学』である。出エジプト,ダビデ・ソロモンによるイスラエ
ル王国建設,ヤハウェ一神教の成立,バビロニア捕囚,死海文書,
イエスの墓などのトピックについても適宜取り上げたい。
前期・後期に分かれているが,継続して授業をとることが望まし
い。
テキスト(教科書):
杉本智俊『図説:聖書考古学 旧約篇』(河出書房新社)
参考書:
A. マザール『聖書の世界の考古学』(リトン)
小宮 孟
授業科目の内容:
春学期(民族学考古学特殊Ⅰ)にひきつづき、縄文遺跡出土の動
物遺存体がもつ情報を詳しく解析して、縄文人の経済活動、とくに
狩猟、漁撈、家畜の問題にスポットをあてた講義をおこなう。
必要に応じて現生哺乳動物の骨格標本を使って、頭骨、歯牙、四肢
骨などの解剖学的な特徴を比較観察し、骨の解剖学的な理解を助け
たい。
民族学考古学特殊Ⅲ
2単位 (春学期)
近世考古学概論
講師
石神 裕之
授業科目の内容:
本講義では充実した資料的蓄積を持ちつつも,未だ十分に学問的
な存在意義を示し得ていない近世考古学に焦点を絞り,その研究領
域と方法論について概説する。具体的には陶磁器・玩具などの生活
財や出土銭貨,石造遺物といった個々の遺物研究の事例をはじめ,
墓制や上水,塵芥処理などの都市論的課題といった多様なテーマを
素材として,近年の調査・研究動向を紹介していきたい。近世考古
学は,単なる近世風俗史の解明を行う立場にとどまらず,都市史,
社会経済史,民間信仰史,村落社会史など,多様な近世史の研究テ
ーマにアプローチ可能な素材と分析手法を備えている。また考古資
料の分析・解釈にあたっては,人文科学のみならず自然科学の諸学
問との協業を行うことが不可欠であり,そうした考古学における学
際的な研究の方法論的な問題点を整理・検証するうえでも,近世考
古学は有効な検討作業を行うことができる。以上のような点を踏ま
えつつ,近世考古学の研究法と幅広い研究可能性を理解してもらう
ことが,本講義のねらいである。
授業は講義形式を基本とするが,履修者の人数によって現地調査
や遺跡見学などを行うことも考えている。また可能であれば,民族
学考古学特殊Ⅲ・Ⅳは連続して受講することが望ましい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介する。
民族学考古学特殊Ⅵ
2単位 (秋学期)
『聖書考古学』概説
教授
授業科目の内容:
南レヴァント(イスラエルなど東地中海岸地域)は,その後の世
界文化に大きな影響を与えた聖書の発生した地として知られている。
本講座では,この地域の考古学的研究の現状を編年的に紹介する。
その上で,それらと聖書の文献学的研究,古代近東文書研究の成果
を合わせて聖書の背景となった世界の復元を試みる。いわゆる『聖
書考古学』である。出エジプト,ダビデ・ソロモンによるイスラエ
ル王国建設,ヤハウェ一神教の成立,バビロニア捕因,死海文書,
イエスの墓などのトピックについても適宜取り上げたい。
前期・後期に分かれているが,継続して授業をとることが望まし
い。
テキスト(教科書):
杉本智俊『図説:聖書考古学 旧約篇』(河出書房新社)
参考書:
A. マザール『聖書の世界の考古学』(リトン)
民族学考古学特殊Ⅶ
2単位 (春学期)
教授
民族学考古学特殊Ⅳ
杉本 智俊
2単位 (秋学期)
佐藤 孝雄
授業科目の内容:
遺跡から出土する動物遺体から過去の人々の活動や行為,心性を
読み解く動物考古学(Zooarchaeology)の方法論を概説する。ともす
れば,“ゴミ扱い”されかねない骨や貝殻も,扱い方次第では貴重な
文化財となり得る。この点を理解してもらうべく、授業中には実物
を含めた標本資料と画像を数多く提示し,幾度か実習も行う。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
講義中に適宜指示する。
近世考古学概論
講師 石神 裕之
授業科目の内容:
本講義では充実した資料的蓄積を持ちつつも,未だ十分に学問的
な存在意義を示し得ていない近世考古学に焦点を絞り,その研究領
域と方法論について概説する。具体的には陶磁器・玩具などの生活
財や出土銭貨,石造遺物といった個々の遺物研究の事例をはじめ,
墓制や上水,塵芥処理などの都市論的課題といった多様なテーマを
素材として,近年の調査・研究動向を紹介していきたい。近世考古
学は,単なる近世風俗史の解明を行う立場にとどまらず,都市史,
社会経済史,民間信仰史,村落社会史など,多様な近世史の研究テ
90
民族学考古学特殊Ⅷ
状や色彩といったものならまだよい。そうでない場合、例えばこの
住居跡とあの住居跡を同時期の産物とするといった場合はどうだろ
うか。
何をどのように語るのか、語り方の吟味が必要である。数多い資
料に基づいた語り、他分野の手法を導入した語り、今まで語られて
いたことを更に緻密にした語り、こうした従来の枠組みを補強する
ような研究ではなく(もちろんそうした研究も重要だが)、既存の枠
組み自体の問題性を問うような研究、すなわち私たちの語り方に関
する新たな考古学研究(第2考古学)について考える。
テキスト(教科書):
特になし。毎回プリントを配布予定。
参考書:
ブログ(http://2nd-archaeology.blog.so-net.ne.jp)で言及されている
論文・書籍を適宜参考にして下さい。主なものについては、講義当
初にリストを配布します。
2単位 (秋学期)
教授 佐藤 孝雄
講師 澤田 純明
授業科目の内容:
遺跡から出土する動物遺体から過去の人々の活動や行為,心性を
読み解く動物考古学(Zooarchaeology)の世界を紹介し、その将来展
望も試みる。担当者による個別具体的な研究事例にも言及するなか,
動物遺体から得られる歴史情報の多様性を示すとともに, 今後の動物
考古学的研究に求められる視座についても論じてみたい。ともすれ
ば,“ゴミ扱い”されかねない骨や貝殻も,扱い方次第では貴重な文
化財となり得る。この点を理解してもらうことが本講義の狙いであ
る。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
講義中に適宜指示する。
民族学考古学特殊ⅩⅡ
2単位 (秋学期)
第2考古学的石器研究法
民族学考古学特殊Ⅸ
2単位 (春学期)
講師 五十嵐 彰
楽園イメージの歴史人類学
教授
授業科目の内容:
「民族学考古学特殊XI」と同じ
テキスト(教科書):
「民族学考古学特殊XI」と同じ
参考書:
「民族学考古学特殊XI」と同じ
山口 徹
授業科目の内容:
オセアニア(南太平洋)の島々はしばしば楽園として語られる。
しかし,そのイメージは島嶼世界を楽園として「発見」した西欧の
表象に由来することを忘れてはならない。すなわち,コロニアルヒ
ストリーやポストコロニアルヒストリーの文脈のなかでイメージ形
成の歴史的過程を理解することが必要となる。同時に,南太平洋の
旅先で我々が目にする「楽園」の景観は,島に備わる自然の営力と
人間の営為の絡み合いが生み出した歴史的産物である。数千年にわ
たる絡み合いの歴史を読み解くためには,地球科学・気候学・古生
物学といった自然科学と協働する考古学的視点と,コロニアルな資
源開発の歴史を解明する環境史の視点を連接することが求められる。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
講義にて適宜指示する。
民族学考古学特殊Ⅹ
民族学考古学特殊ⅩⅢ
准教授 安藤 広道
授業科目の内容:
主に慶應義塾所蔵資料を用いて、縄文時代・弥生時代・古墳時代
の土器や石器・金属器などの取り扱い方、基礎的な分析方法を学ん
でもらいます。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介します。
2単位 (秋学期)
絡み合う人と自然の歴史学
民族学考古学特殊ⅩⅣ
教授 山口 徹
講師 山野 博哉
2単位 (秋学期)
日本考古学の学史的論文の解題
准教授 安藤 広道
授業科目の内容:
縄文時代・弥生時代・古墳時代に関する学史的論文を取り上げ、
その解題を通じて、考古学資料の分析方法、研究の組み立て方、論
文の書き方の基礎を学んでもらいます。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
取り上げる論文は、受講者の興味・関心を考慮して決定します。
2単位 (春学期)
第2考古学的石器研究法
講師 五十嵐 彰
授業科目の内容:
日本における石器研究は、2000年11月5日に明らかにされた事柄を
原点として考えられなければならない。なぜなら、私たちは数十年
にわたって縄紋時代の石器を計測し縦横に並べて日本列島の「前中
期旧石器編年研究」をしていたのだから。なぜ、このようなことが
罷り通ったのか? 考古学という学問の根幹が問われたわけである。
あれから10年が経過しようとしているが、問題の根本が解決したと
は到底思われない。原因は、単に石器に残されていた鉄錆状痕跡や
黒色土を見落としていた、すなわち石器を観察する際に注意力が欠
けていたといった次元にはない(もちろんそれもあるだろうが)。あ
るいは前期旧石器としての型式学、地質学、剥離力学に関する基礎
的素養が欠けていただけではない。もしそうだとしたら、捏造とさ
れた資料以外については全て解決していなければならない。しかし
現実には、山形県富山、神奈川県王子ノ台といった未解決な問題が
残されている。
考古資料は、文字資料と違って自らは発言することのない沈黙資
料である。確かに文字資料は、解読できれば誰が読もうと大きな読
み違いはないだろう。しかし考古資料は、読む人間すなわち研究者
の読解能力、どのように読んだかという点に大きく依存する特殊な
資料である。誰もが一致しうるレベル、例えば数値に換算可能な形
民族学考古学特殊ⅩⅤ
2単位 (春学期)
考古学と大衆文化Ⅱ(遺跡や古代人はどのように描かれたか)
講師 櫻井 準也
授業科目の内容:
現代社会において遺跡や古代人、そして考古学者は多くの映画、
アニメ、ゲームなどで取り上げられている。それらの中には我々考
古学者からみると現実とかけ離れたものもみられるが、それらを娯
楽作品として無視することはできない。考古学はそれらのメディア
を通して現代社会と関わっているためであり、それらの作品は考古
学と現代社会の関わりかたを読み解く絶好のテキストなのである。
本講義では、昨年度紹介できなかった作品を中心に映画、テレビド
ラマ、アニメ、ドキュメンタリー作品を鑑賞しながら、遺跡や古代
人、そして考古学者がどのように描かれているか分析してみたい。
なお、本講義では毎回考古学者の立場から作品の内容や背景につい
て解説するが、履修者には毎回簡単な感想文を提出してもらう。
91
民 考 授業科目の内容:
「民族学考古学特殊Ⅸ」にまとめて記載。
民族学考古学特殊ⅩⅠ
2単位 (春学期)
縄文時代・弥生時代資料の分析方法
テキスト(教科書):
使用しない
参考書:
Holtorf, C. 2005 From Stonehenge to Las Vegas: Archaeology as
Popular Culture. ALTAMTLA.
民族学考古学特殊ⅩⅥ
具体的に検討する。ともすれば定式化しがちな考古学や民俗学の解
釈を物質文化研究という形で「脱構築」していきたいと考えている。
また,考古学が単に掘ればよいという時代でなくなってきている現
代において文化財の活用する手段についても触れる。
考古学・民族学だけでなく,社会学や文献史学の動向もふまえな
がら広く講義していく予定である。
テキスト(教科書):
特に指定しない
参考書:
詳細なリストを初回授業時に提示する
2単位 (秋学期)
考古学と大衆文化Ⅱ(遺跡や古代人はどのように描かれたか)
講師 櫻井 準也
授業科目の内容:
現代社会において遺跡や古代人、そして考古学者は多くの映画、
アニメ、ゲームなどで取り上げられている。それらの中には我々考
古学者からみると現実とかけ離れたものもみられるが、それらを娯
楽作品として無視することはできない。考古学はそれらのメディア
を通して現代社会と関わっているためであり、それらの作品は考古
学と現代社会の関わりかたを読み解く絶好のテキストなのである。
本講義では、昨年度紹介できなかった作品を中心に映画、テレビド
ラマ、アニメ、ドキュメンタリー作品を鑑賞しながら、遺跡や古代
人、そして考古学者がどのように描かれているか分析してみたい。
なお、本講義では毎回考古学者の立場から作品の内容や背景につい
て解説するが、履修者には毎回簡単な感想文を提出してもらう。
テキスト(教科書):
使用しない
参考書:
Holtorf, C. 2005 From Stonehenge to Las Vegas: Archaeology as
Popular Culture. ALTAMTLA.
民族学考古学特殊ⅩⅦ
民族学考古学特殊ⅩⅨ
授業科目の内容:
春学期には古代エジプト史と西洋史の接点の時代、プトレマイオ
ス朝エジプトに焦点を当てます。エジプト史の立場からプトレマイ
オス朝という新しい異民族王朝について見て行こう、というのが本
講座の狙いです。
この時代のエジプトは学問領域区分では「古代エジプト史」には
入らないため、エジプト側の視点から見た「プトレマイオス王朝史」
は日本語ではほとんど見つけることができません。したがって、こ
の時代に興味を持つ学生諸君にとっては、本講義が唯一の情報源と
なるはずです。
本講義では、アレクサンドロス大王の遠征に始まるヘレニズム時
代の幕開けからクレオパトラ7世の死によって幕を閉じるまでの約
300年間を通史的に追い、エジプトという土地に根を下ろしたギリシ
ア系の人々がどのようにエジプト国家を運営していったのかを政治、
宗教、経済の側面から検証します。
プトレマイオス朝エジプトを理解しておくと、秋学期に開講予定
の古代エジプト王朝時代(新王国時代)を理解するために役立ちま
す。
テキスト(教科書):
『初めての古代エジプト-新王国時代編―』初版 山花京子著 星雲
社 2009年
参考書:
Erskine, A., (ed.), A Companion to the Hellenistic World,2003
Jacob and Polignac, (eds.), Alexandria, third century B.C., 1992,
translated by Clement, Harpocrates
Holbl, G., A History of the Ptolemaic Empire,2001, Routledge, London
and New York
参考文献は以下からもダウンロードできます。
http://www.hum.u-tokai.ac.jp/~yama_egy/list/bunken.html
2単位 (春学期)
考古学と人文社会科学の関係~理論考古学の展開と
講師 朽木 量
授業科目の内容:
近年,物質文化への注目が高まっている。本講義では人文・社会
科学と比較しながら理論考古学の流れを理解し,それらを欧米で注
目されてきている物質文化研究という新たな形に発展させていきた
いと考えている。前期はプロセス考古学・ポストプロセス考古学と
いった考古学理論の発達が、いかに人文・社会科学の方法論的な潮
流の中で成立しているかを説明する。学問全体の中での考古学の位
置づけを論じることで、ともすれば定式化しがちな考古学や民俗学
の解釈を「脱構築」していきたい。
具体的には、個別のモノ(実測図など)を使って編年作業を実体
験してもらったり、プロセス考古学で用いられている幾つかのモデ
ル(地域傾向面分析など)を実際に検討していく中で考古学の考え
方を理解してもらう。理論といっても抽象的な議論のみに陥らない
よう具体的事例を交えて易しく説明していく。
また、例年、民族学考古学専攻以外の他専攻の学生が多く受講して
おり、授業に当たっては考古学の基礎的な部分を知らなくても受講
できるよう配慮する。そうした他分野の学生に対しては、モノを読
み解くといった考古学の考え方を身につけて、各自の分野に活かし
てもらいたい。
テキスト(教科書):
特に指定しない
参考書:
詳細なリストを初回授業時に提示する
民族学考古学特殊ⅩⅧ
2単位 (春学期)
クレオパトラのエジプト(古代エジプト プトレマイオス王朝時
代)
講師 山花 京子
民族学考古学特殊ⅩⅩ
2単位 (秋学期)
古代エジプト文明 新王国時代の諸外部地域との交流を軸に
講師 山花 京子
授業科目の内容:
秋学期は古代エジプト文明が最も栄華を誇ったといわれる新王国
時代について講義を行います。
アメンヘテプやトゥトアンクアメン、そしてラメセスといった世
界史に名を残す王たちを輩出した新王国時代の歴史的背景を概観し、
この時代に盛んに行われた諸外部地域との交流(交易や外交結婚を
含む)がどのようなものであったのかを探ります。当時の戦勝記や
外交文書、交流を示すような遺物などを扱いながら、エジプトを軸
とした諸外部地域とのパワーバランスの変化を考察します。
さらに、新王国時代が終焉を迎えるころから始まった東地中海の
「オリエント化」現象とはどのようなものかについても講義する予定
です。 テキスト(教科書):
『初めての古代エジプト-新王国時代編―』初版 山花京子著 星雲
社 2009年
参考書:
参考文献は以下からダウンロードできます。
http://www.hum.u-tokai.ac.jp/~yama_egy/list/bunken.html
2単位 (秋学期)
物質文化研究~現代における考古学・民族学~
講師 朽木 量
授業科目の内容:
近年,物質文化への注目が高まっている。本講義では人文・社会
科学と比較しながら理論考古学の流れを理解し,それらを欧米で注
目されてきている物質文化研究という新たな形に発展させていきた
いと考えている。より具体的なテーマとしては,近現代考古学や欧
米のMaterialCulture Stadies を取りあげ,モノと人の関わりを多角的
に論じていく。モノから生活文化をいかに読むかという問題は考古
学・民俗学・民族学・民具学・社会学など様々な学問で論じられて
きた。本講義ではこうした諸学の成果を踏まえつつ,我々の身の回
りのモノ(植木鉢やランプなどの生活財,家の構造など)の実態を
92
民族学考古学特殊ⅩⅩⅠ
てる。後期は、確率論的歴史,コロニアルヒストリー,エスノヒス
トリー,歴史実践論について考える。また、各テーマごとに関連す
るトピックを適宜紹介する。
参考書:
講義にて適宜指示する。
2単位 (春学期)
「変化」の研究法:中南米の歴史と文化を通して
助教(有期) 井関 睦美
授業科目の内容:
中南米の歴史には,一般に先スペイン期(マヤ,アステカ,イン
カ文明など),スペインとその他ヨーロッパ諸国による植民地時代,
独立後~現代という,大きく分けて3 つの時代区分があります。本
講義では,先スペイン期をおもなフィールドとし,さまざまな文化・
社会現象や制度など(例:宗教,政治,交易,生産・消費活動)に
おける歴史的な変化を考察していきます。近年の認知科学に関連す
る分野では,
「変化」とは,人々がいかに歴史や環境を経験し消費し
てきたかということの現われである,という考え方があります。そ
して人々の経験や消費は,言語,図像,物質文化,祝祭などの表現
媒体を通して分析できると考えられます。このような方法論に基づ
き,具体的な事例における「人々の経験と変化の過程」というもの
に焦点を当てながら,中南米の歴史と文化について考えていきたい
と思います。
参考書:
授業内に適宜指示します。
民族学考古学特殊ⅩⅩⅡ
人類学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)
人類学概論Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)
民族学考古学研究会Ⅰ(A)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅲ(A)(4年)(要)
民族学考古学研究会Ⅱ(A)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅳ(A)(4年)(要)
2単位 (秋学期)
民族学考古学研究会Ⅰ(B)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅲ(B)(4年)(要)
民族学考古学研究会Ⅱ(B)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅳ(B)(4年)(要)
授業科目の内容:
中南米の歴史には,一般に先スペイン期(マヤ,アステカ,イン
カ文明など),スペインとその他ヨーロッパ諸国による植民地時代,
独立後~現代という,大きく分けて3 つの時代区分があります。本
講義では,先スペイン期をおもなフィールドとし,さまざまな文化・
社会現象や制度など(例:宗教,政治,交易,生産・消費活動)に
おける歴史的な変化を考察していきます。近年の認知科学に関連す
る分野では,
「変化」とは,人々がいかに歴史や環境を経験し消費し
てきたかということの現われである,という考え方があります。そ
して人々の経験や消費は,言語,図像,物質文化,祝祭などの表現
媒体を通して分析できると考えられます。このような方法論に基づ
き,具体的な事例における「人々の経験と変化の過程」というもの
に焦点を当てながら,中南米の歴史と文化について考えていきたい
と思います。
参考書:
授業内に適宜指示します。
民族学考古学研究会Ⅰ(C)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅲ(C)(4年)(要)
民族学考古学研究会Ⅱ(C)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅳ(C)(4年)(要)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 山口 徹
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 佐藤 孝雄
教授 山口 徹
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 杉本 智俊
授業科目の内容:
古代オリエントおよびヘレニズム・ローマ世界の考古学に関心の
ある学生を中心に論文作成の指導を行なう。学術論文のめざすもの,
資料検索の仕方,論文の構成などに関する解説を行なうとともに,
各自の論文を演習形式で育てていく。自分の研究発表のときだけで
なく,必ず毎回参加し,積極的に討論に加わることが期待される。
参考書:
杉本智俊『図説:聖書考古学』(河出書房新社)
授業科目の内容:
三田の民族学の歴史は,大正13年に柳田国男が行った講義「民間
伝承論」に始まった。その流れのなかで文献史学を補完する領域と
して構想された民族学は,名称は古臭いけれども,文化研究と歴史
研究を連接しうる立ち位置にある。文化研究のなかでの「歴史」の
取り扱いを広くレビューしながら,歴史人類学とでも呼ぶべき新た
な枠組みの構築を目指したい。
前期は特に、歴史民族学,社会進化論,歴史構造主義に焦点を当
93
民 考 民族学考古学研究会Ⅰ(D)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅲ(D)(4年)(要)
民族学考古学研究会Ⅱ(D)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅳ(D)(4年)(要)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
歴史人類学への射程
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
授業科目の内容:
4 年生に対しては,卒業論文の作成指導を行う。3 年生以下の諸君
には,それぞれ関心のある事象に関する先行研究を整理・批判する
作業を課す。履修者には順次自らの調査・研究成果を報告してもら
う。毎回1名ないし2名の発表を受け,皆で討論を行う形をとるので,
積極的な発言を期待する。
テキスト(教科書):
特に使用しない。
参考書:
授業中に随時指示する。
教授 阿部 祥人
授業科目の内容:
考古学の基礎的な講義を行う。
特に,日本列島における先史考古学な研究の流れや特殊性に触れ
る。また,自然界におけるヒトの歴史の研究という視点から,この
分野の研究の枠組みや方法について述べる。
テキスト(教科書):
鈴木公雄「考古学入門」東京大学出版会
参考書:
初回の授業で示す。
民族学Ⅰ(セ)
民族学Ⅱ(セ)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 阿部 祥人
授業科目の内容:
卒業論文に向けた実践的な研究指導を軸に据える。受講生にとっ
て文化研究にかかわる多様なテーマの設定が可能だが,研究会にお
ける議論のための共通基盤として,フィールドワーク,ブックワー
ク,調査報告,歴史研究の要素が各人に求められる。報告に際して
は,フィールドで自らが記録した写真等の映像資料を提示すること
が望ましい。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
1単位
1単位
1単位
1単位
授業科目の内容:
4 年生に関しては卒業論文の指導を行う。3 年生以下については,
各自の目ざす専門分野で特に注目すべき内容や興味のある分析方法
などを含む最近の論文を取り上げてもらい,それに対するコメント
等を土台として演習を行う。
「変化」の研究法:中南米の歴史と文化を通して
助教(有期) 井関 睦美
考古学Ⅰ(セ)
考古学Ⅱ(セ)
休講
セット履修
民族学考古学研究会Ⅰ(E)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅲ(E)(4年)(要)
民族学考古学研究会Ⅱ(E)(3年)(要)
民族学考古学研究会Ⅳ(E)(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
准教授 安藤 広道
授業科目の内容:
2年生:それぞれの興味・関心を考慮した課題を与えます。1年
間その課題に取り組み、成果を発表してもらいます。
3年生:それぞれの興味・関心に基づいて、卒論を視野に入れた
課題を相談のうえ決定します。1年間その課題に取り組み、成果を
発表してもらいます。
4年生:卒業論文の指導をします。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介します。
94
国文学原典講読Ⅰ(A)(セ)
国文学原典講読Ⅱ(A)(セ)
(秋学期)
授業科目の内容:
短編室町物語講読
室町物語(御伽草子)は,室町から江戸時代前期に制作された物
語の総称である。そのうちいくつかの作品を取り上げ,写本か刊本
かを影印版で講読する。
テキスト(教科書):
最初の授業時に指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
[春] 千載和歌集
セット履修
[春] 准教授
[秋] 教授
小川 剛生
佐藤 道生
国文学原典講読Ⅰ(D)(セ) 1単位 (春学期)
国文学原典講読Ⅱ(D)(セ) 1単位 (秋学期)
(春学期)
授業科目の内容:
第7番目の勅撰和歌集『千載和歌集』を講読する。この集は源平
の内乱の終結後、後白河法皇の命により藤原俊成が撰んだもので、
文学史的にも古代・中世の境界に位置している。和歌一首々々の世
界を押さえるとともに、撰者が仕掛けた配列構造の妙を味わいたい。
テキスト(教科書):
『合本八代集』久保田淳・川村晃生編、三弥井書店、2800円。『字典
かな』笠間書院、380 円。
参考書:
講義中に紹介する。
[秋] 千載和歌集
セット履修
石川 透
小川 剛生
(春学期)
授業科目の内容:
短編室町物語講読
室町物語(御伽草子)は,室町から江戸時代前期に制作された物
語の総称である。そのうちいくつかの作品を取り上げ,写本か刊本
かを影印版で講読する。
テキスト(教科書):
最初の授業時に指示する。
(秋学期)
授業科目の内容:
平安・鎌倉期の文学作品を取り上げ,古写本を用いて講読する。
毎回,翻字の小テストを行うことは例年どおり。
テキスト(教科書):
『字典かな』笠間書院 380円
国文学原典講読Ⅰ(B)(セ)
国文学原典講読Ⅱ(B)(セ)
[春] 教授
[秋] 准教授
セット履修
(秋学期)
授業科目の内容:
第7番目の勅撰和歌集『千載和歌集』を講読する。この集は源平
の内乱の終結後、後白河法皇の命により藤原俊成が撰んだもので、
文学史的にも古代・中世の境界に位置している。和歌一首々々の世
界を押さえるとともに、撰者が仕掛けた配列構造の妙を味わいたい。
テキスト(教科書):
『合本八代集』久保田淳・川村晃生編、三弥井書店、2800円。『字典
かな』笠間書院、380 円。
参考書:
講義中に紹介する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
[春] 教授 佐藤 道生
[秋] 教授 屋名池 誠
(春学期)
授業科目の内容:
平安・鎌倉期の文学作品を取り上げ,古写本を用いて講読する。
毎回,翻字の小テストを行うことは例年どおり。
テキスト(教科書):
『字典かな』笠間書院 380円
国語学Ⅰ
2単位 (春学期)
現代日本語の多様性
講師 篠崎 晃一
授業科目の内容:
日本語の地理的変異に着目し、貴重な言語資料である全国に広が
る様々な語の分布から、ことばの生成・発展・衰滅のプロセスをた
どっていく。
テキスト(教科書):
プリント配布
参考書:
小林隆・篠崎晃一編 『ガイドブック方言研究』,『ガイドブック
方言調査』ひつじ書房
(秋学期)
授業科目の内容:
明治初期の戯作を読む
明治初期の仮名垣魯文作の戯作の版本を講読する。変体仮名に慣
れ親しむとともに,身近な現代語とも,高校までになじんできた古
文とも異なる文章に触れ,日本語の多様なあり方に目を開いてもら
いたい。
テキスト(教科書):
教室で指示する。
参考書:
教室で指示する。
国語学Ⅱ
2単位 (秋学期)
現代日本語の多様性
国文学原典講読Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)
国文学原典講読Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
講師
篠崎 晃一
授業科目の内容:
日本語の変種を地域差、年齢差、性差、場面差などの多角的な視
点からとらえ、表現形式や言語行動のバラエティを探っていく。こ
とばの規範、アイデンティティとことばとの関係など、言語意識の
側面も視野に入れながら、コードスイッチング、コミュニケーショ
ンストラテジー、敬語選択などの言語運用の状況についても考えて
いく。
テキスト(教科書):
プリント配布
参考書:
小林隆・篠崎晃一編 『ガイドブック方言研究』,『ガイドブック
方言調査』ひつじ書房
[春] 教授 屋名池 誠
[秋] 教授 石川 透
(春学期)
授業科目の内容:
明治初期の戯作を読む
明治初期の仮名垣魯文作の戯作の版本を講読する。変体仮名に慣
れ親しむとともに,身近な現代語とも,高校までになじんできた古
文とも異なる文章に触れ,日本語の多様なあり方に目を開いてもら
いたい。
テキスト(教科書):
教室で指示する。
95
国 文 参考書:
教室で指示する。
国語学Ⅲ
2単位 (春学期)
国文学Ⅱ
日本語の音声・音韻
2単位 (秋学期)
源氏物語をひらく
教授 屋名池 誠
講師
授業科目の内容:
英語などの音声・音韻については外国語学習の過程で多くを学ぶ
にもかかわらず、われわれの母語である日本語の音声・音韻につい
ては基礎から学ぶ機会がなく、その知識はきわめて乏しい。本講義
では、言語の音声・音韻を分析する方法と基礎概念を紹介しつつ、
日本語の音声・音韻を概観する。身近なことばを客観的に見直すこ
とで、われわれにとって絶対的な存在である母語も、数ある人類の
言語のひとつにすぎないと相対化できる柔軟な見方を養いたい。
「国語学Ⅲ・Ⅳ」は一連の内容なので、
「国語学Ⅳ」も続けて受講
すること。「国語学Ⅲ」では分節音をあつかう。
「国語学Ⅲ・Ⅳ」は〈日本語の音声・音韻〉と〈日本語の文字・
表記〉を隔年で交互にあつかい、同じ担当者の「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」
とあわせて日本語学の主要分野について一通りを概観する。日本語
学専攻を希望する学生は3種とも履修することが望ましい。
テキスト(教科書):
斎藤純男『日本語音声学入門 改訂版』三省堂
参考書:
上野善道編『朝倉日本語講座 3 音声・音韻』朝倉書店
窪園晴夫『現代言語学入門 日本語の音声』岩波書店
服部四郎『音声学』岩波書店
ヤーコブソン『音と意味についての六章』みすず書房
国語学Ⅳ
授業科目の内容:
前期から引き続いて源氏物語の須磨・明石以後の物語のありよう
をたどる。
テキスト(教科書):
資料を配布
参考書:
三田村雅子『記憶の中の源氏物語』(新潮社)
三田村雅子『天皇になれなかった皇子の物語』
(新潮社 とんぼブッ
クス)
国文学Ⅲ
講師 伊藤 好英
授業科目の内容:
折口信夫の学問は,学生時代に朝鮮語・モンゴル語を熱心に学習
していることからも伺えるように,最初,日本語を含めたアジアの
言語の比較を基礎に据えた言語学を指向するところから始まった。
従ってその国文学・民俗学も,その根底には日本文化の形成を他文
化との接触の結果とみる視座が常に存在している。本講義では,そ
のような折口が書いた論文を足がかりとして,日本の文化とアジア
の他の地域の文化との接触・交流の歴史を立体的に考えてゆく。そ
して,その考察が国文学に対するより広い視野の獲得に繋がること
を目指す。
国文学Ⅲ(春学期)では,折口信夫の学問形成がどのように行わ
れ,それがどのような理論に結実していくかをまず概観し,その理
論の最も中核に位置する「まれびと」論の意義を,日本(ヤマト)
・
琉球・韓国・中国をはじめとするアジアに残る民俗の比較を通して
考える。
本講義の内容は、国文学Ⅳ(秋学期)に引き継がれる。
テキスト(教科書):
プリントを使用
参考書:
伊藤好英『折口学が読み解く韓国芸能―まれびとの往還』慶應義
塾大学出版会,2006 年
2単位 (秋学期)
屋名池 誠
授業科目の内容:
英語などの音声・音韻については外国語学習の過程で多くを学ぶ
にもかかわらず、われわれの母語である日本語の音声・音韻につい
ては基礎から学ぶ機会がなく、その知識はきわめて乏しい。本講義
では、言語の音声・音韻を分析する方法と基礎概念を紹介しつつ、
日本語の音声・音韻を概観する。身近なことばを客観的に見直すこ
とで、われわれにとって絶対的な存在である母語も、数ある人類の
言語のひとつにすぎないと相対化できる柔軟な見方を養いたい。
「国語学Ⅲ・Ⅳ」は一連の内容なので「国語学Ⅲ」から続けて受
講すること。「国語学Ⅳ」ではアクセントに焦点をあてる。
「国語学Ⅲ・Ⅳ」は〈日本語の音声・音韻〉と〈日本語の文字・
表記〉を隔年で交互にあつかい、同じ担当者の「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」
とあわせて日本語学の主要分野について一通り概観する。日本語学
専攻を希望する学生は3種とも履修することが望ましい。
テキスト(教科書):
斎藤純男『日本語音声学入門 改訂版』三省堂
参考書:
上野善道編『朝倉日本語講座 3 音声・音韻』(朝倉書店)
金田一春彦『国語アクセントの史的研究』(塙書房)
屋名池誠「活用とアクセント」日本語教育学会編『新版日本語教
育事典』(大修館書店)
国文学Ⅰ
国文学Ⅳ
2単位 (秋学期)
折口学とアジアの文化(2)
講師
伊藤 好英
授業科目の内容:
折口信夫の学問は,学生時代に朝鮮語・モンゴル語を熱心に学習
していることからも伺えるように,最初,日本語を含めたアジアの
言語の比較を基礎に据えた言語学を指向するところから始まった。
従ってその国文学・民俗学も,その根底には日本文化の形成を他文
化との接触の結果とみる視座が常に存在している。本講義では,そ
のような折口が書いた論文を足がかりとして,日本の文化とアジア
の他の地域の文化との接触・交流の歴史を立体的に考えてゆく。そ
して,その考察が国文学に対するより広い視野の獲得に繋がること
を目指す。
国文学Ⅳ(秋学期)では,「髯籠の話」「稲むらの蔭にて」を読み
ながら、そこで論じられている折口の「よりしろ」論の意義を、日
本(ヤマト)
・琉球・韓国・中国に残る民俗の比較を通して考え、そ
の後、
「琉球の宗教」
「琉球国王の出自」などの論文を出発点として,
東アジア的な視野から琉球文化の形成について考える。
本講義は、国文学Ⅲ(春学期)の内容を引き継ぐものである。
テキスト(教科書):
プリントを使用
参考書:
伊藤好英『折口学が読み解く韓国芸能―まれびとの往還』慶應義
塾大学出版会,2006 年
2単位 (春学期)
源氏物語をひらく
講師
2単位 (春学期)
折口学とアジアの文化(1)
日本語の音声・音韻
教授
三田村 雅子
三田村 雅子
授業科目の内容:
源氏物語の話型・文体・身体・空間・語り方をめぐって、源氏物
語の要所要所を読みながら分析し、考察します。今回は桐壺巻から
藤裏葉巻まで、テキストを読みながら考えます。現代語訳も付けた
資料を配りますので、古文の苦手な方もわかりやすく聞くことがで
きます。
テキスト(教科書):
資料配布
参考書:
三田村雅子『源氏物語ー物語空間を読む』(筑摩新書)
96
2単位 (春学期)
国文学Ⅸ
上代散文の諸問題
講師
池田 三枝子
授業科目の内容:
上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中
国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。
かかる上代文学を研究する際の方法論について、『古事記』『日本
書紀』
『風土記』といった散文作品に即して考えることにより、上代
文学研究に対する理解を深めて行く。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に紹介する。
国文学Ⅵ
授業科目の内容:
プロレタリア文学の名作「蟹工船」が社会的再評価を受けるよう
になって2年が経過しました。
2008年には、100年に一度ともいわれる経済危機が進行し、
それまで数年間にわたって空前の利益をあげていた日本を代表する
大企業も赤字に転ずるという中、派遣労働者の「雇い止め」や新卒
者の「内定取消」てあど若年層の不安定な雇用と、正規労働者の過
酷な労働の実態が次第に明るみに出され、大きな社会問題として黙
過できないところにまで深刻化しました。こうした中で「リーマン・
ショック」に象徴される世界的な経済危機が進行し、かつては過去
のものとなったかに見られていた「プロレタリア文学」の代表作「蟹
工船」が再評価を受け、ブームを巻き起こしました。
2008年から09年にかけては「年越し派遣村」の取り組みが
社会的に大きな話題となり、8月の総選挙を受けて「政権交代」が
実現、それまでの自民・公明の連立内閣から、民主党を中心とする
連立内閣に替わって、2009年から10年にかけての年越しには
「公設派遣村」が設置されるまでに状況は一定の変化を見せてきまし
た。しかし一方では不況は深刻化し、失業率の増大、新卒者の就職
難といった事態は重大な問題になってきています。
世界的にみてもここ5年ほどの間、日本と東アジアのプロレタリ
ア文学に関する学会がいくつか開かれ、そこからプロレタリア文学、
プロレタリア文化、プロレタリア芸術の創造的で理論的な仕事の再
評価の過程が始まりました。プロレタリア文学が、資本主義を通じ
ての世界の変容、民主主義の可能性、職の確保、ナショナリズム、
帝国主義、タコ部屋、拷問、生活賃金、児童福祉、男女関係、家族
の社会的機能、芸術とメディアその他といった、私たちの時代の最
も重要な諸問題と関る豊かで多様性に富んだものであるとの認識が
広がってきたのです。
「蟹工船」の翻訳、紹介も、アジアやヨーロッ
パなどで相次いでいます。
プロレタリア芸術・文化運動は様々な異なる分野の人々が参加し
た、国際的な運動でした。彼らは多くの相違点を超えて、世界は現
状より良くなるべきであること、工業化はすさまじい破壊をもたら
すこと、プロレタリア芸術は必然的な変革をもたらす上において然
るべき役割をはたすことができることへの信念を共有していました。
この授業では日本におけるプロレタリア文学、芸術、文化運動を、
歴史的・政治的・文学的文脈から読み解いていきます。プロレタリ
ア文学運動の代表的存在である小林多喜二という作家の作品と活動
を軸に、当時の歴史的・政治的背景、文学ジャーナリズムの形態、
言語実験の様態など、この時代の文学が必然的に抱え込まざるを得
なかった多様な問題系について、学んでいきます。またその代表作
「蟹工船」を、テクスト分析の題材として精読していきます。資本主
義の矛盾が大きく拡大し、やがて戦争へと突入していったこの時代
の文学を学ぶことから、今の時代を考えるヒントをつかんでもらい
たいと思います。
テキスト(教科書):
書名 :新潮文庫「蟹工船・党生活者」
著者(訳者):小林多喜二
出版社 :新潮社
ISBN :ISBN-10: 4101084017 ISBN-13: 978-4101084015
参考書:
書名 :30分で読める 大学生のための「マンガ蟹工船」
著者(訳者):小林多喜二
出版社 :東銀座出版社
ISBN :ISBN 4-89469-105-1
書名 :私たちはいかに「蟹工船」を読んだか
著者(訳者):白樺文学館多喜二ライブラリー(制作)
出版社 :遊行社
ISBN :ISBN 978-4-902443-07-3
書名 :小林多喜二と『蟹工船』
著者(訳者):KAWADE 道の手帖
出版社 :河出書房新社
ISBN :ISBN 978-4-309-74018-8
2単位 (秋学期)
上代韻文の諸問題
講師
池田 三枝子
授業科目の内容:
上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中
国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。
かかる上代文学を研究する際の方法論について、『万葉集』『懐風
藻』といった韻文作品に即して考えることにより、上代文学研究に
対する理解を深めて行く。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に紹介する。
国文学Ⅶ
2単位 (春学期)
中世文学の「東」と「西」
准教授
小川 剛生
授業科目の内容:
院政期から鎌倉時代を中心に、鎌倉に政権を立てた武士が統治者
となるべく、京都と交流しながら学芸を身につけていく有様と、そ
れに伴う文学活動を具体的に探る。中世社会における武士像につい
ては、現在、急速な見直しが進んでいる。そこでは東国に地盤を置
いた武士の集団が、国政上に確固たる位置を認められるまで、つま
り「武家」となる過程に関心が集まっている。都に上って院や摂関
に仕える下級貴族、あるいは鎌倉で政務に尽瘁する官僚としての活
動にも注目したい。
テキスト(教科書):
『武士の時代』五味文彦著、岩波書店、2000年、740円
参考書:
『武士はなぜ歌を詠むか—鎌倉将軍から戦国大名まで』小川剛生著、
角川叢書40、角川書店、2008年
国文学Ⅷ
2単位 (春学期)
いま「プロレタリア文学」を読む1--多喜二の時代と「蟹工船」
精読
講師 島村 輝
2単位 (秋学期)
中世文学の「南」と「北」
准教授 小川 剛生
授業科目の内容:
建武3年(1336)、吉野に逃れた後醍醐天皇が開いた南朝は、軍事
的にはごく微弱であったが、北朝・室町幕府の反主流派と提携した
ことで、60年近くも存続した。その間には、北畠親房・宗良親王・
花山院長親らが、戦陣に身を置きつつ旺盛な文学活動を展開し、室
町時代の学芸に強い影響を与えた。そして太平記や吉野拾遺などこ
の時代を描いた文学作品により、南朝は歴史的存在となって以後も
長く人々の関心を惹き続けた。この講義では、大覚寺統から南朝へ
とつらなる宮廷のユニークな文学活動に光を当て、その文化史上の
位置に及ぶことにしたい。
テキスト(教科書):
『南朝全史—大覚寺統から後南朝へ』森茂暁著、講談社選書メチエ
334、2005年、1500円
参考書:
『二条良基研究』小川剛生著、笠間書院、2005年
97
国 文 国文学Ⅴ
国文学Ⅹ
2単位 (秋学期)
国文学ⅩⅣ
授業科目の内容:
「世界人類の多くは,今や機械文明という
田中正造がその日記に,
ものに噛み殺される」と書いたのが,明治45年のことであった。そ
してそのとおり,いま私たちは文明と金の暴力によって世紀末的な
状況を迎えている。そのような状況の中で,私たちはどう生きたら
いいのか,失ったものの何を回復したらいいのか,またそれを実現
する社会はどうあるべきか,それらの問題を,文学作品を初めとす
るさまざまな人たちの発言や思想を紹介しながら考えたい。なお,
しばしば文字と全く関わらない内容になる場合があるかもしれない
が,了解されたい。また映像による授業形式もあるが,これも諒と
せられたい。
テキスト(教科書):
なし。プリントを配布する。
参考書:
適宜,指示する。
授業科目の内容:
この後期の授業では、前期の内容に引き続き、日本におけるプロ
レタリア文学、芸術、文化運動を、歴史的・政治的・文学的文脈か
ら読み解いていきます。プロレタリア文学運動の代表的存在である
小林多喜二という作家の作品と活動を軸に、当時の歴史的・政治的
背景、文学ジャーナリズムの形態、言語実験の様態など、この時代
の文学が必然的に抱え込まざるを得なかった多様な問題系について、
学んでいきます。またその代表作「蟹工船」を、テクスト分析の題
材として精読していきます。資本主義の矛盾が大きく拡大し、やが
て戦争へと突入していったこの時代の文学を学ぶことから、今の時
代を考えるヒントをつかんでもらいたいと思います。
基本的には前期の内容を引き継ぎ、小林多喜二の作品を軸にプロ
レタリア文学と、関連する言説の歴史を取り扱いますが、必ずしも
前期の受講を前提とするものではありません。
テキスト(教科書):
『蟹工船・党生活者』(新潮文庫)ほか,授業中に指示します。
参考書:
小林多喜二名作集「近代の貧困」(祥伝社)
小林多喜二--21世紀にどう読むか 著者:ノーマ・フィール
ド(岩波新書)
小林多喜二の手紙 著者:荻野富士夫 編(岩波文庫)
ほか授業中に指示します。
国文学ⅩⅠ
国文学ⅩⅤ
2単位 (春学期)
近代文学のテイスト
講師 高橋 修
授業科目の内容:
近代に書かれた小説は、すべからく「近代文学」といえるのか。
探偵小説はどうか? 冒険小説はどうなのか? これらは近代文学
史のなかで取り上げられることはまずない。
「近代」なる語は、たん
に時間のスパンを示す概念ではなく、あるイデオロギー性を帯びて
いるのである。
「近代文学」とはそうした刻印を押された、ある種の
テーマとノリをもった特定の作品群をいう。本授業では、「近代文
学」ストリームのど真ん中に置かれてきた、まさに「近代文学」的
な小説のテイストを味わい、「近代文学」との付き合い方を学ぶ。
テキスト(教科書):
二葉亭四迷『浮雲』(岩波文庫)、森鴎外『舞姫・うたかたの記』
(岩波文庫)等。授業で指示します。
参考書:
授業時に指示します。
2単位 (春学期)
絵巻・絵本の世界Ⅰ
教授 石川 透
授業科目の内容:
日本の絵巻と絵本について,その実例や画像を見ながら考察する。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
国文学ⅩⅡ
2単位 (秋学期)
教授 川村 晃生
いま「プロレタリア文学」を読む2--多喜二の時代、その文学
講師 島村 輝
国文学ⅩⅥ
2単位 (秋学期)
2単位 (秋学期)
村上春樹の愉しみ方
絵巻・絵本の世界Ⅱ
講師 高橋 修
教授 石川 透
授業科目の内容:
村上春樹を取り上げる。問題にするのは初期の短編からはじまり
『ノルウェイの森』(1987年)あたりまで。今となっては遠い時代に
なってしまった70年代80年代の風俗とともに考える。とくに、村上
春樹の小説はジャズやポップミュージックと切っても切れないつな
がりがある。それらの響きに耳を澄ませてみる。と同時に、こうし
たサブカルと共犯関係にある(一部では風俗小説とも囁かれる)村
上春樹文学は、そもそも「文学」といえるのか? 「近代文学」と
の関わりについても受講生とともに考えを深める。
テキスト(教科書):
村上春樹『風の歌を聴け』(講談社文庫)、村上春樹『中国行きの
スロウ・ボート』(中公文庫)
参考書:
授業時に指示します。
授業科目の内容:
日本の絵巻と絵本について,その実例や画像を見ながら考察する。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
国文学ⅩⅢ
2単位 (春学期)
教授
川村 晃生
授業科目の内容:
田中正造がその日記に,
「世界人類の多くは,今や機械文明という
ものに噛み殺される」と書いたのが,明治45年のことであった。そ
してそのとおり,いま私たちは文明と金の暴力によって世紀末的な
状況を迎えている。そのような状況の中で,私たちはどう生きたら
いいのか,失ったものの何を回復したらいいのか,またそれを実現
する社会はどうあるべきか,それらの問題を,文学作品を初めとす
るさまざまな人たちの発言や思想を紹介しながら考えたい。なお,
しばしば文学と全く関わらない内容になる場合があるかもしれない
が,了解されたい。また映像による授業形式もあるが,これも諒と
せられたい。
テキスト(教科書):
なし。プリントを配布する。
参考書:
適宜、指示する。
国文学ⅩⅦ
2単位 (春学期)
講師 内田 保廣
授業科目の内容:
19 世紀の小説である読本を中心に江戸時代初期から末期にかけて
の小説作品について講じる。散文が中心となり韻文についてほとん
ど触れることはない。また歌舞伎・浄瑠璃は小説の題材として,あ
るいは翻案作品として見ることもある。読本は挿絵をともなうので
浮世絵などの知識も必要になる。講談や近世軍記,たとえば『忠臣
蔵』や『太閤記』などにも触れる。こうした幅広い江戸時代文化に
ついて講義することになるので,講義の内容を追いかけながら関連
する作品等を読んでいく事が大切である。
98
国文学ⅩⅧ
『本朝続文粋』
(撰者未詳),
『朝野群載』
(三善為康撰)などに収めら
れている作品を読みながら,当時の漢文学を研究する上で欠かすこ
とのできない基礎知識,たとえば以下の諸事項について説明する。
1,漢籍の本文系統 2,大学寮制度と家庭教育 3,幼学書(その
一)―『千字文』『百二十詠』『蒙求』4,詩会と詩序 5,詩体―句
題詩と無題詩 6,幼学書(その二)―『和漢朗詠集』と「朗詠注」
7,和歌の題詠と句題詩 8,法会と願文 9,各種文体の文章構造 10,中国故事と本邦故事
2単位 (秋学期)
講師 内田 保廣
授業科目の内容:
19 世紀の小説である読本を中心に江戸時代初期から末期にかけて
の小説作品について講じる。散文が中心となり韻文についてほとん
ど触れることはない。また歌舞伎・浄瑠璃は小説の題材として,あ
るいは翻案作品として見ることもある。読本は挿絵をともなうので
浮世絵などの知識も必要になる。講談や近世軍記,たとえば『忠臣
蔵』や『太閤記』などにも触れる。こうした幅広い江戸時代文化に
ついて講義することになるので,講義の内容を追いかけながら関連
する作品等を読んでいく事が大切である。
テキスト(教科書):
適宜指示。プリント、国会図書館のオンラインテキストなどを使
う。
参考書:
随時指示
国文学ⅩⅨ
国文学ⅩⅩⅡ
教授 佐藤 道生
授業科目の内容:
日本は古来,中国文化の影響を強く受けながら自国の文化を形成
してきた。それゆえ日本の漢文学(日本人の著した漢詩文)は一般
に中国文学の一支流として捉えられている。しかし日本人が中国文
学を摂取するに当たって,日本人の美意識にしたがってそこに取捨
選択を加えたこともまた紛れもない事実である。また平安時代には
日本固有の文化も花開いて,それが漢文学に与えた影響も少なくな
かった。平安時代の漢文学には中国文学からの影響だけでは捉えら
れない面があるのである。
本講義では,平安時代に成立した総集『本朝文粋』
(藤原明衡撰),
『本朝続文粋』
(撰者未詳),
『朝野群載』
(三善為康撰)などに収めら
れている作品を読みながら,当時の漢文学を研究する上で欠かすこ
とのできない基礎知識,たとえば以下の諸事項について説明する。
1,漢籍の本文系統 2,大学寮制度と家庭教育 3,幼学書(その
一)―『千字文』『百二十詠』『蒙求』4,詩会と詩序 5,詩体―句
題詩と無題詩 6,幼学書(その二)―『和漢朗詠集』と「朗詠注」
7,和歌の題詠と句題詩 8,法会と願文 9,各種文体の文章構造 10,中国故事と本邦故事
2単位 (春学期)
鴎外文学とその時代
教授 松村 友視
授業科目の内容:
近代日本文学においてその成立期からつねに先導的な役割を果た
した森鴎外の文学世界は社会や思想との関わりにおいても重要な意
味を担っており、近代日本の抱えたさまざまな問題をそこに見出す
ことができる。
本講義では、鴎外の作品系譜をたどりながら、それぞれの時代状
況・文学状況との関わりを考える。
テキスト(教科書):
コピー資料を配付する
参考書:
講義中に示す
国文学ⅩⅩ
国文学史Ⅰ
教授 川村 晃生
授業科目の内容:
古典文学から近代文学に至る各時代の文学作品を検討しつつ,過
去の日本人と自然との関係,及び現代の日本人と自然との関係を考
え,現在我々が抱えている環境問題への対処の仕方を模索したい。
話題はしばしば文学の領域を脱することがあるかもしれないが,あ
らかじめ了解せられたい。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
必要に応じてふれる。
2単位 (秋学期)
松村 友視
授業科目の内容:
近代日本文学においてその成立期からつねに先導的な役割を果た
した森鴎外の文学世界は社会や思想との関わりにおいても重要な意
味を担っており、近代日本の抱えたさまざまな問題をそこに見出す
ことができる。
本講義では、鴎外の作品系譜をたどりながら、それぞれの時代状
況・文学状況との関わりを考える。
テキスト(教科書):
コピー資料を配付する
参考書:
講義中に示す
国文学ⅩⅩⅠ
2単位 (春学期)
環境文学史
鴎外文学とその時代
教授
2単位 (秋学期)
平安時代の漢文学
国文学史Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授
川村 晃生
授業科目の内容:
国文学史Ⅰ(春学期)の続きです。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
必要に応じてふれる。
2単位 (春学期)
国文学史Ⅲ
平安時代の漢文学
教授
佐藤 道生
2単位 (春学期)
物語文学史Ⅰ
教授 石川 透
授業科目の内容:
日本は古来,中国文化の影響を強く受けながら自国の文化を形成
してきた。それゆえ日本の漢文学(日本人の著した漢詩文)は一般
に中国文学の一支流として捉えられている。しかし日本人が中国文
学を摂取するに当たって,日本人の美意識にしたがってそこに取捨
選択を加えたこともまた紛れもない事実である。また平安時代には
日本固有の文化も花開いて,それが漢文学に与えた影響も少なくな
かった。平安時代の漢文学には中国文学からの影響だけでは捉えら
れない面があるのである。
本講義では,平安時代に成立した総集『本朝文粋』
(藤原明衡撰),
授業科目の内容:
物語文学の歴史を概説するとともに作品の特徴について考察する。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
99
国 文 テキスト(教科書):
適宜指示。プリント、国会図書館のオンライン公開版テキストな
どを使う。
参考書:
随時指示
国文学史Ⅳ
2単位 (秋学期)
国文学史Ⅸ
物語文学史Ⅱ
2単位 (春学期)
近代文学の成立
教授 石川 透
教授 松村 友視
授業科目の内容:
物語文学の歴史を概説するとともに作品の特徴について考察する。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
国文学史Ⅴ
2単位 (春学期)
上代文学史 ― 散文を中心に ―
講師
池田 三枝子
授業科目の内容:
上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中
国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。
かかる上代文学の特徴に留意しつつ、
『古事記』
『日本書紀』
『風土
記』といった上代の散文作品を中心として上代文学史を概観する。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に紹介する。
国文学史Ⅵ
国文学史Ⅹ
教授 松村 友視
授業科目の内容:
明治以降の急激な近代化を様々なレベルで反映することによって
成立した近代文学は、同時代の社会や文化と密接に関わる錯綜した
性格をもっている。このような観点に立ち、同時代状況を視野に入
れながら、明治中期から大正初期に至る主要な文学作品・事項を概
観し、その文化史的な意味を考える。
テキスト(教科書):
コピー資料を配付する
参考書:
講義中に示す
2単位 (秋学期)
池田 三枝子
授業科目の内容:
上代文学には、日本古来の呪術的な要素と、当時先進国であった中
国や韓半島諸国から受けた影響とが複雑に混じり合っている。
かかる上代文学の特徴に留意しつつ、『万葉集』『懐風藻』といっ
た上代の韻文作品を中心として上代文学史を概観する。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に紹介する。
国文学史Ⅶ
国文学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
国文学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
国文学演習Ⅲ(セ)
国文学演習Ⅳ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
室町物語講読
セット履修
2単位 (春学期)
教授
石川 透
授業科目の内容:
約四百編現存する室町物語(御伽草子),あるいは,その周辺の作
品のうち,長編の作品を,影印版で講読する。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
講師 肥爪 周二
授業科目の内容:
奈良時代から平安時代の日本語について,音韻,文字・表記,文
法,語彙,文体など,さまざまな分野の問題に言及しつつ,概観す
る。ただし,講義の展開上,鎌倉時代以降の日本語や,現代共通語・
現代諸方言についても触れることが多くなるので,あわせて国文学
史Ⅷを受講することが望ましい。
テキスト(教科書):
毎講義時に必要なプリントを配布する。
参考書:
講義の中で随時紹介する。
国文学演習Ⅴ(セ) 1単位 (春学期)
国文学演習Ⅵ(セ) 1単位 (秋学期)
正徹の和歌と歌論
セット履修
2単位 (秋学期)
近代日本語の諸問題
講師
休講
セット履修
古代日本語の諸問題
国文学史Ⅷ
2単位 (秋学期)
近代文学の展開
上代文学史 ― 韻文を中心に ―
講師
授業科目の内容:
明治以降の急激な近代化を様々なレベルで反映することによって
成立した近代文学は、同時代の社会や文化と密接に関わる錯綜した
性格をもっている。このような観点に立ち、同時代状況を視野に入
れながら、明治20年前後から明治中期に至る主要な文学作品・事項
を概観し、その文化史的な意味を考える。
テキスト(教科書):
コピー資料を配付する
参考書:
講義中に示す
肥爪 周二
授業科目の内容:
鎌倉時代から明治時代頃までの日本語について,音韻,文字・表
記,文法,語彙,文体など,さまざまな分野の問題に言及しつつ,
概観する。ただし,講義の展開上,平安時代以前の日本語について
も触れることが多くなるので,あわせて国文学史Ⅶを受講すること
が望ましい。
テキスト(教科書):
毎講義時に必要なプリントを配布する。
参考書:
講義の中で随時紹介する。
100
准教授 小川 剛生
授業科目の内容:
室町時代を代表する歌僧正徹(1381-1459)の和歌と歌論を取り上
げる。
まず、嘉吉3年(1443)2月の『前摂政家歌合』を講読し、その
歌風を分析する。一条兼良の主催したこの歌合には、正徹はもちろ
ん、当時の公・武・僧、あるいは二条派・冷泉派など、さまざまな
階層・流派の歌人が出詠しており、詳細な判詞とあいまって室町和
歌の傾向を知るためにも有益である。
ついで、晩年の歌話を弟子が筆録した『正徹物語』を講読する。
本書は体系的な論著ではないが、題詠・本歌取り・物語取り・制詞
といった表現技法をはじめ、幽玄・妖艶などの美的理念、さらに稽
古・歌道師範家・会席作法についての自説を開陳したものである。
詳細な注釈を施すことで、定家・為家・頓阿・了俊など前代の歌論
からの継承と発展を明らかにし、史上初のプロ歌人というべき正徹
の和歌観を浮き彫りにしたい。
互にあつかうので、日本語学専攻を希望する者は両年とも履修する
ことが望ましい。
テキスト(教科書):
使用しない。 参考書:
必要に応じて教室で指示する。
国文学演習Ⅶ(セ)
国文学演習Ⅷ(セ)
授業科目の内容:
高校までに習った伝統的な国文法を離れて,新しい立場から,現
代日本語の文法現象を考える。身のまわりのありふれた表現の中に
も,精密で整った規則性が存在することに目を開き,母語を客観視
できる力を養いたい。
「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」は一連の内容なので、
「日本語文法Ⅱ」も続
けて受講すること。
同じ担当者の「国語学Ⅲ・Ⅳ」では、隔年で交互に〈日本語の音
声・音韻〉と〈日本語の文字・表記〉をあつかい,この「日本語文
法Ⅰ・Ⅱ」とあわせて、日本語学の主要分野について一通りを概観
する。日本語学専攻を希望する学生は3 種とも履修することが望ま
しい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
『基礎日本語文法(改訂版)』(くろしお出版)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 川村 晃生
セット履修
授業科目の内容:
統一テーマとして「暴力から平和へ」を提示します。ここで言う
暴力は,戦争,環境破壊,差別,人権問題などですが,それらを文
学作品に触れながら説明し,それをなくすために自分は何ができる
のかを述べていただきたい。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
必要に応じてふれる。
国文学演習Ⅸ(セ)
国文学演習Ⅹ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
芥川龍之介の短編小説
セット履修
教授
教授
現代日本語研究
セット履修
屋名池 誠
1単位 (秋学期)
教授
佐藤 道生
授業科目の内容:
『詩序集』(宮内庁書陵部蔵。平安後期の詩序四十六篇を収める)
を講読する。詩序は詩宴開催の趣旨を叙する文体であり,その多く
は大学寮の紀伝道に学んだ者が執筆した。絢爛たる四六駢儷文によ
って書かれ,詩宴に於いては詩の披講に先立って読み上げられた。
当時の公家日記、説話集などに閲しても明らかなように,その出来
映えによっては文人としての名声が得られる絶好の機会であったか
ら,序者は自らの持てる出来得るかぎり駆使してその執筆に当たっ
た。詩序はまさに王朝漢文学の真髄と言っても言い過ぎではない。
授業では履修者の会読というかたちで本書を読み進め,詩序の文学
的意義を考察する。
国語学演習Ⅰ(セ)
国語学演習Ⅱ(セ)
教授
現代日本語の文法
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
『詩序集』会読
セット履修
1単位 (春学期)
現代日本語の文法
日本語文法Ⅱ
松村 友視
授業科目の内容:
芥川龍之介の短編小説に詳細な注釈・分析をほどこす作業を通じ
て、文学研究の基本的な方法・手続きを確認する。
対象作品および担当分担については開講時に指示・決定する。
テキスト(教科書):
文庫本を使用する
参考書:
開講時に示す
国文学演習ⅩⅠ(セ)
国文学演習ⅩⅡ(セ)
日本語文法Ⅰ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
高校までに習った伝統的な国文法を離れて,新しい立場から,現
代日本語の文法現象を考える。身のまわりのありふれた表現の中に
も,精密で整った規則性が存在することに目を開き,母語を客観視
できる力を養いたい。
「日本語文法Ⅰ・Ⅱ」は一連の内容なので、
「日本語文法Ⅰ」から
続けて受講すること。
同じ担当者の「国語学Ⅲ・Ⅳ」では、隔年で交互に〈日本語の音
声・音韻〉と〈日本語の文字・表記〉をあつかい,この「日本語文
法Ⅰ・Ⅱ」とあわせて、日本語学の主要分野について一通りを概観
する。日本語学専攻を希望する学生は3 種とも履修することが望ま
しい。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
『基礎日本語文法(改訂版)』(くろしお出版)
漢文講読Ⅴ
1単位 (春学期)
教授
佐藤 道生
授業科目の内容:
中国・日本の漢語文献を読解するために必要な基礎知識を修得す
ることを目的とする。春学期には『史記』高祖本紀を,秋学期には
白居易の「新楽府」を講読する。
漢文講読Ⅵ
1単位 (秋学期)
教授
教授 屋名池 誠
屋名池 誠
佐藤 道生
授業科目の内容:
中国・日本の漢語文献を読解するために必要な基礎知識を修得す
ることを目的とする。春学期には『史記』高祖本紀を,秋学期には
白居易の「新楽府」を講読する。
授業科目の内容:
現代の日本語は、われわれにとってあまりに身近な存在であるた
め、客観視することが難しいが、自分自身も使用者であるため内省
が利用できたり、他の使用者にアンケート調査ができたりと、さま
ざまな研究方法が使えるメリットもある。実証的かつ精密に分析す
ることを通して、「自分自身のことば」についての理解を深めたい。
おなじ日本語を研究するといっても、現代語と古典語では、研究
方法がかなり異なる。
「国語学演習」は、隔年で現代語と古典語を交
国文学研究会Ⅰ(A)(セ)
国文学研究会Ⅱ(A)(セ)
セット履修
101
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
国 文 テキスト(教科書):
『正徹物語』和泉影印叢刊32、田中裕編、和泉書院 1,680円、
1982年。
また、各自『新編国歌大観』
(角川書店)第五巻・歌合編より「前
摂政家歌合 嘉吉三年」の部分(pp.760-781)をコピーしておくこ
と。
参考書:
『正徹 残照のなかの巨樹』村尾誠一著 新典社 2006年
『正徹の研究 中世歌人研究』稲田利徳著 笠間書院 1978年
『歌論歌学集成』第11巻 三弥井書店 2001年
国文学研究会Ⅰ(B)(セ)
国文学研究会Ⅱ(B)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
国文学研究会Ⅰ(G)(セ) 1単位 (春学期)
国文学研究会Ⅱ(G)(セ) 1単位 (秋学期)
教授
川村 晃生
近・現代の文学・文化を対象とする卒業論文指導
セット履修
教授
授業科目の内容:
古典文学,近代文学の別を問わず,文学作品の中に見られる自然
環境,人権・差別,戦争・平和といった,いわば人間や社会の根本
的な問題をとり上げ,そうした問題に先人たちがどう関わってきた
か,またそれについて私たちが何を考えるべきなのか,といった点
を中心的なテーマとして論文を書かれることに共感します。
国文学研究会Ⅰ(C)(セ)
国文学研究会Ⅱ(C)(セ)
授業科目の内容:
テーマの決定、資料調査、参考文献の整理、研究方法の選択、論
の構築等、卒業論文作成にいたるまでの基本的な手続きについて、
各自のテーマや方法を相互に検討する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
教授
日本語学Ⅰ
佐藤 道生
セット履修
授業科目の内容:
日本語について考えるための基礎的な知識を学び,日本語を客観
的に見つめる態度を養うことを目的とする。そのために,音声・音
韻、文字・表記などの面から日本語を概観し,その特質を理解する
ようにしたい。必要に応じて,歴史的な変化にも触れることもある。
テキスト(教科書):
沖森卓也・木村義之・陳力衛・山本真吾共著『図解 日本語』
(三
省堂)
参考書:
教場で指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
小川 剛生
授業科目の内容:
古典和歌・連歌を中心とした韻文、ないし中世の文学・学問・藝
能などを対象として卒業論文を執筆しようとする学生に研究指導を
行う。
作品・資料に対する文献学的研究が基礎となる。これに加えて、
作者の伝記を明らかにしたり、当時の学問や古典研究の潮流につい
て触れたり、あるいは歌壇や宮廷など当時の社会・文化の状況を踏
まえての、歴史的・実証的な方法を重視する。その上で各自オリジ
ナルの視点・評価を打ち出してもらいたい。
国文学研究会Ⅰ(E)(セ)
国文学研究会Ⅱ(E)(セ)
日本語学Ⅱ
教授
授業科目の内容:
現代日本語の語彙・意味に関する基本的事項を理解することを目
的とする。
テキスト(教科書):
小池清治・河原修一 著『語彙探求法』(朝倉書店)
参考書:
教場で随時指示する。
石川 透
日本語教授法Ⅰ
セット履修
授業科目の内容:
日本語について考えるための基礎的な知識を学び,日本語を客観
的に見つめる態度を養うことを目的とする。そのために,語彙・待
遇表現などの面から日本語を概観し,その特質を理解するようにし
たい。日本語教育への応用を意識しながら講義を行うが、全面的に
教授法そのものを扱う授業ではない。そのため、必要に応じて,歴
史的な変化にも触れることもある。
テキスト(教科書):
沖森卓也・木村義之・陳力衛・山本真吾共著『図解 日本語』
(三
省堂)
参考書:
教場で指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授
屋名池 誠
授業科目の内容:
卒業研究として,日本語の語学的研究を行おうとする者を対象と
する。日本語についてであれば,時代や地域,分野は問わない。
卒業論文として結実する,問題発見,先行研究の探索,研究方法・
資料の選択,調査・分析,考察・立論,論文執筆などの能力・技法
を,演習形式で実践的に身につけてゆくことを目的とする。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
必要に応じて教室で指示する。
2単位 (秋学期)
日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之
授業科目の内容:
古典文学を中心に論文を書こうとする者を対象とする。これら以
外では,絵巻物等の絵画資料と文学との関わり,昔話等の伝承資料
と文学との関わり,古典と現代文化との関わり,等の異文化と文学
との接点について書こうとする者も対象とする。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
なし。
国文学研究会Ⅰ(F)(セ)
国文学研究会Ⅱ(F)(セ)
2単位 (春学期)
日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
卒業論文指導
セット履修
2単位 (春学期)
日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之
授業科目の内容:
卒業論文指導。諸芸道を含め,古典文化に関わるテーマで執筆し
ようとする者を対象とする。論文指導は授業時間外に個別に行ない,
授業では文献資料の調査方法について教授する。
国文学研究会Ⅰ(D)(セ)
国文学研究会Ⅱ(D)(セ)
松村 友視
日本語教授法Ⅱ
2単位 (秋学期)
日本語・日本文化教育センター教授 木村 義之
授業科目の内容:
日本語の待遇表現について考察する。いわゆる敬語は待遇表現の
中に位置づけられるが、その基本的な考え方、対人配慮の表現など
をとりあげる。あわせて日本語教育の中でどのように待遇表現を扱
うべきか、といった面にもふれる。
テキスト(教科書):
プリントによる。
参考書:
蒲谷宏・川口義一・坂本恵『敬語表現』(大修館書店)、蒲谷宏他
『敬語表現ハンドブック』(大修館書店)、菊地康人『敬語』(講談社
学術文庫)
102
中国文学特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
中日英雄比較論
講師 呉 念聖
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
中国古典文学通史
セット履修
教授
八木 章好
授業科目の内容:
先秦から清代に至るまでの中国古典文学を詩・文・小説・戯曲に
分けて,各ジャンルの主要な項目を時代順に概説する。概説に加え
て,代表的な作品を選読する。取り上げる項目は以下の通り。
(1)詩経 (2)楚辞 (3)漢代の詩 (4)魏晋の詩 (5)陶
淵明(6)南北朝の詩(7)初唐・盛唐の詩 (8)李白 (9)杜甫
(10)中唐・晩唐の詩 (11)宋代以後の詩(12)論語 (13)
孟子・荀子(14)老子・荘子 (15)史記 (16)十八史略(17)
辞賦・駢文・古文(18)文言小説 (19)白話小説 (20)戯曲
テキスト(教科書):
『中国古典文学二十講』八木章好編著、白帝社、2003年 2単位 (春学期)
現代中国語文法論
講師
石村 広
授業科目の内容:
一般言語学の基礎概念を踏まえながら、現代中国語文法の研究方
法を学びます。文献や資料を読みながら,世界の諸言語からみた中
国語の言語的特徴は何か,これまでの研究では中国語の文法構造を
どのように捉え,記述しようとしてきたか,といった問題を中心に
授業を行います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。資料プリントを配布します。
参考書:
朱徳熙著/杉村博文、木村英樹訳『文法講義』白帝社,1995年
北京大学中文系(編)『現代中国語総説』三省堂,2004 年
中国現代文学史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)
中国現代文学史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)
20世紀の中国文学を概観する。
セット履修
中国語学特殊Ⅰ
教授 関根 謙
授業科目の内容:
清末から21世紀を迎えるまでの中国文学の流れを追っていく。
テキスト(教科書):
中国文芸研究会編『中国20 世紀文学(解説と資料)』白帝社
参考書:
藤井省三,大木康著『新しい中国文学史(近世から現代まで)』ミ
ネルヴァ書房
中国語学特殊Ⅱ
2単位 (秋学期)
現代中国語文法論
中国語学概論Ⅰ(セ)
中国語学概論Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
中国語という言語についての概説
セット履修
講師 石村 広
授業科目の内容:
一般言語学の基礎概念を踏まえながら、現代中国語文法の研究方
法を学びます。文献や資料を読みながら,世界の諸言語からみた中
国語の言語的特徴は何か,これまでの研究では中国語の文法構造を
どのように捉え,記述しようとしてきたか,といった問題を中心に
授業を行います。本学期では、ヴォイス表現に焦点を当てることに
よって、中国語の特質に迫りたいと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。資料プリントを配付します。
参考書:
朱徳熙著/杉村博文、木村英樹訳『文法講義』白帝社,1995年
北京大学中文系(編)『現代中国語総説』三省堂,2004 年
教授 山下 輝彦
授業科目の内容:
声調言語である中国語は,シナチベット語族に属し,皆さんが勉
強してきた英語や日本語とかなり異なる性質を持つ言語です。この
授業では,中国語の音韻,文法,語彙の三つの面について概説しま
す。音韻については,現代語の音韻体系のみならず,中国語の音韻
の歴史についても触れたいと思っています。
テキスト(教科書):
プリントを使用
参考書:
藤堂明保・相原茂『新訂中国語概論』1985 年大修館書店
中国語表現演習Ⅰ
中国文学特殊Ⅰ
1単位 (春学期)
日中文化比較を楽しもう!
2単位 (春学期)
講師
中日英雄比較論
講師
呉 念聖
授業科目の内容:
英雄は偉大であればあるほど歴史の重みと神秘さを負うものだ。
だからこそ、万人に憧れられ、求められてきた。そして、長い歳月
を経て万人の手によって作り上げられてきたものでもある。本授業
では、中国演義小説と日本中世軍記物語から、暴れん坊タイプの武
将である燕人張飛と鎮西八郎源爲朝、奸雄タイプのリーダーである
曹操と平清盛、そして義兄弟(主従)である宋江・李逵らと義経・
弁慶らを取り上げ、関連作品を読み、英雄の魅力を説き、感じ、ま
た、比較眼をもって中日両国の英雄の共通点と相違点を捉えること
を旨とする。
テキスト(教科書):
プリントを適宜配布する。
参考書:
その都度指示する。
103
陳 淑梅
授業科目の内容:
ある話題について自分の意思や見解を自由自在に述べることを練
習する。コトバのみならず中国文化にも多く触れていく。テキスト
の日中文化に関する中国語エッセイを聞き,それについて議論を展
開していく。またテーマを決め,討論会を行う予定。
ヒアリングと会話を中心とする授業なので積極的に発言したり,
質問したり,討論に参加してほしい。
テキスト(教科書):
陳淑梅著『小点心』NHK 出版
参考書:
授業中に提示
中 文 中国古典文学史Ⅰ(セ)
中国古典文学史Ⅱ(セ)
授業科目の内容:
本授業の春学期は、主として人物の角度から中日両国の英雄を見
る。秋学期は方法を変え、幾つかのカテゴリーで比較することにす
る。外的なものとして容貌・甲冑・武器などがあり、社会的な地位
に関して出身・官位などがあり、個性表現に関して生死・性格・悲
劇か喜劇的な要素をもつ挿話などがあり、さらに何かの特徴を反映
する渾名もある。春学期より、より多くの英雄を対象にし、取り扱
う作品も増える。本授業を通して英雄の魅力・文学の魅力をいっそ
う感じ、また理解できるようにすることを旨とする。
テキスト(教科書):
プリントを適宜配布する。
参考書:
その都度指示する。
中国語表現演習Ⅱ
1単位 (秋学期)
日中文化比較を楽しもう!
講師 陳 淑梅
授業科目の内容:
ある話題について自分の意思や見解を自由自在に述べることを練
習する。コトバのみならず中国文化にも多く触れていく。テキスト
の日中文化に関する中国語エッセイを聞き,それについて議論を展
開していく。またテーマを決め,討論会を行う予定。
ヒアリングと会話を中心とする授業なので積極的に発言したり,
質問したり,討論に参加してほしい。
テキスト(教科書):
陳淑梅著『小点心』NHK 出版
参考書:
授業中に提示
中国語表現演習Ⅲ
1単位 (春学期)
提高听说能力
講師
劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,通过词汇学习,
句型操练,会话练习以及话题讨论,使学生学会比较得体正确地运用
汉语进行表达,并可以就某一话题展开比较深入的对话和讨论。教材
拟选用北京大学出版社出版的<中级汉语口语>。教学具体内容与教学
进度将按照学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
中国語表現演習Ⅳ
1単位 (秋学期)
提高听说能力
講師 劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,通过词汇学习,
句型操练,会话练习以及话题讨论,使学生学会比较得体正确地运用
汉语进行表达,并可以就某一话题展开比较深入的对话和讨论。教材
拟选用北京大学出版社出版的<中级汉语口语>。教学具体内容与教学
进度将按照学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
中国語表現演習Ⅴ
1単位 (春学期)
中国语水平高阶
講師 劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多
种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇、较丰富的句型以及中
国人习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题
进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教
材拟选用北京语言大学出版社出版的<说汉语>。教学具体内容与教学
进度将按照程度较高学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
中国語表現演習Ⅵ
中国語表現演習Ⅶ
1単位 (春学期)
中国語研究文献講読
教授 山下 輝彦
授業科目の内容:
中国語の特質や言語と文化との関わりを理解する上で必要と思わ
れる中国語の文献を講読します。今年度は,前期は音韻論に関する
文献を,後期は,文法や中国語の本質について書かれた文献を読み
ます。順番と範囲を決めて,一人ずつ当ててやってもらいます。
テキスト(教科書):
プリント使用
参考書:
そのつど指示します。
中国語表現演習Ⅷ
1単位 (秋学期)
中国語研究文献講読
教授 山下 輝彦
授業科目の内容:
中国語の特質や言語と文化との関わりを理解する上で必要と思わ
れる中国語の文献を講読します。今年度は,前期は音韻論に関する
文献を,後期は,文法や中国語の本質について書かれた文献を読み
ます。順番と範囲を決めて,一人ずつ当ててやってもらいます。
テキスト(教科書):
プリント使用
参考書:
そのつど指示します。
中国文学演習Ⅰ
1単位 (春学期)
講師
阿部 順子
授業科目の内容:
この授業では唐代の近体詩を中心とした漢詩の読解法を学びます。
主な学習内容は以下の通りです。
・近体詩の基本的な格律
・音韻の基礎知識
・コンパクトな漢和辞典、また大部の漢和辞典の引き方と活用
・原文の現代中国語による音読
・原文の訓読法による読み下し
・原文の現代日本語への翻訳
・漢詩の語法および表現上の特徴
テキスト(教科書):
プリント教材を使用します。当面の教材は第1回目の授業で配布し
ます。
参考書:
・コンパクトな漢和辞典各種
・『大漢和辞典』(諸橋轍次著、大修館書店刊)
・『漢語大詞典』(漢語大詞典出版社刊) ※他にも授業時に随時紹介します。
中国文学演習Ⅱ
1単位 (秋学期)
講師
阿部 順子
授業科目の内容:
この授業では唐代の近体詩を中心とした漢詩の読解法を学びます。
主な学習内容は以下の通りです。
・近体詩の基本的な格律
・音韻の基礎知識
・コンパクトな漢和辞典、また大部の漢和辞典の引き方と活用
・原文の現代中国語による音読
・原文の訓読法による読み下し
1単位 (秋学期)
中国语水平高阶
講師
进行成段表达,以培养学生运用汉语自由表达,进行交际的能力。教
材拟选用北京语言大学出版社出版的<说汉语>。教学具体内容与教学
进度将按照程度较高学生的实际水平和要求进行安排。
テキスト(教科書):
发讲义
参考書:
将在课堂上介绍
劉 長輝
授業科目の内容:
本课程教学主要目标是提高学生的汉语听说能力,重点在于通过多
种形式的听说训练帮助学生掌握汉语常用词汇,较丰富的句型以及中
国人习惯的口语表达方法。让学生练习会话,复述课文和就某一话题
104
・原文の現代日本語への翻訳
・漢詩の語法および表現上の特徴
テキスト(教科書):
プリント教材を使用します。教材は事前(遅くとも授業当日の2週
間前まで)に配布します。
参考書:
・コンパクトな漢和辞典各種
・『大漢和辞典』(諸橋轍次著、大修館書店刊)
・『漢語大詞典』(漢語大詞典出版社刊)
※他にも授業時に随時紹介します。
中国文学演習Ⅶ
中国文学演習Ⅲ
中国文学演習Ⅷ
講師 呉 念聖
山下 一夫
講師 呉 念聖
授業科目の内容:
古典中国語(漢文)の基礎的な読解力の養成を行います。前期は
『論語』を、後期は『古文真宝』をテキストに、書き下し、現代日本
語訳、および現代中国語音を用いた読み方を学びます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
初回の講義で指示します。
授業科目の内容:
本授業では『水滸伝』原書を丁寧に読み、中国語の表現を吟味し、
作中人物や場面や流れなどをうまく把握し、中国古典名作の醍醐味
を十分堪能することを旨とする。
テキスト(教科書):
プリント教材
中国文学演習Ⅸ
中国文学演習Ⅳ
1単位 (秋学期)
『水滸伝』を読む
1単位 (春学期)
教授 杉野 元子
1単位 (秋学期)
講師 山下 一夫
授業科目の内容:
現代文学の作品(老舎など)を講読します。中国語学習歴二年程
度の学生を対象とた授業をおこないます。ただし、学習歴が二年に
満たなくても、予習をしっかりとおこない、積極的に学ぶ意欲のあ
る学生は歓迎します。
テキスト(教科書):
プリント使用。
授業科目の内容:
古典中国語(漢文)の基礎的な読解力の養成を行います。前期は
『論語』を、後期は『古文真宝』をテキストに、書き下し、現代日本
語訳、および現代中国語音を用いた読み方を学びます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
初回の講義で指示します。
中国文学演習Ⅹ
1単位 (秋学期)
教授 杉野 元子
中国文学演習Ⅴ
1単位 (春学期)
授業科目の内容:
現代文学の作品(老舎など)を講読します。中国語学習歴二年程
度の学生を対象とた授業をおこないます。ただし、学習歴が二年に
満たなくても、予習をしっかりとおこない、積極的に学ぶ意欲のあ
る学生は歓迎します。
テキスト(教科書):
プリント使用。
助教 吉永 壮介
授業科目の内容:
中国の古典小説は,文語体で書かれた文言小説と,口語体に近い
白話小説とに大別できます。当演習では,白話小説の『三国志演義』
から幾つかの場面を選んで精読し,『三国志』『資治通鑑』等の史書
とも比較しつつ,白話小説の特質について考えます。授業は本文の
読解を中心としつつ,辞書や工具書の紹介も随時行います。
テキスト(教科書):
プリント教材を使用します。
参考書:
初回授業時に提示します。
中国文学演習Ⅵ
1単位 (秋学期)
助教
吉永 壮介
授業科目の内容:
中国の古典小説は,文語体で書かれた文言小説と,口語体に近い
白話小説とに大別できます。当演習では,白話小説の『三国志演義』
から幾つかの場面を選んで精読し,『三国志』『資治通鑑』等の史書
とも比較しつつ,白話小説の特質について考えます。授業は本文の
読解を中心としつつ,辞書や工具書の紹介も随時行います。
テキスト(教科書):
プリント教材を使用します。
参考書:
初回授業時に提示します。
中国文学演習ⅩⅠ
1単位 (春学期)
経済学部教授 竹内 良雄
授業科目の内容:
蘇童の「西瓜船」を読みます。続いて 「紅粉」を読んでいきま
す。受講者は担当部分をそれぞれ読んで、訳してもらいます。時間
があれば訳文をコピーして全員で検討していきたい。
テキスト(教科書):
蘇童「西瓜船」(『収穫』2005年第1期あるいは選集内にあり)と
「紅粉」
(『上海文学』1991年2期あるいは単行本)。テキストを持って
いない受講生はインターネットからでもダウンロードできますが、
一度は中国専門書店へ出向いて買ってくることを勧めます。
中国文学演習ⅩⅡ
1単位 (秋学期)
経済学部教授
竹内 良雄
授業科目の内容:
蘇童の「西瓜船」を読みます。続いて 「紅粉」を読んでいきま
す。受講者は担当部分をそれぞれ読んで、訳してもらいます。時間
があれば訳文をコピーして全員で検討していきたい。
テキスト(教科書):
蘇童「西瓜船」(『収穫』2005年第1期あるいは選集内にあり)と
「紅粉」
(『上海文学』1991年2期あるいは単行本)。テキストを持って
いない受講生はインターネットからでもダウンロードできますが、
一度は中国専門書店へ出向いて買ってくることを勧めます。
105
中 文 授業科目の内容:
本授業では『水滸伝』原書を丁寧に読み、中国語の表現を吟味し、
作中人物や場面や流れなどをうまく把握し、中国古典名作の醍醐味
を十分堪能することを旨とする。
テキスト(教科書):
プリント教材
1単位 (春学期)
講師
1単位 (春学期)
『水滸伝』を読む
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
教授 山下 輝彦
1単位
1単位
1単位
1単位
授業科目の内容:
中国古典文学を学ぶ者を対象とした研究会。学生による研究発表
と討論を主とし,兼ねて卒業論文指導を行う。
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
関根 謙
授業科目の内容:
① 20 世紀の中国文化について多角的に検討する。
② 小説・詩歌・戯曲などの文学作品を中心とする。
③ 中国に関するものであれば,映像芸術や舞台芸術などの文化現
象一般も対象に含める。
④ 授業を通じて口頭発表の仕方,論文作成などを学ぶ。
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 八木 章好
授業科目の内容:
古典文学を中心に学ぶ者を対象とした研究会。学生による研究発
表と討論を主とし,兼ねて卒業論文指導を行う。
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
休講
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
助教 吉永 壮介
授業科目の内容:
中国語という言語について様々な角度からその特質を検討し,次
にあげるテーマの中で各々が興味あるものを選択し,さらに理解を
深め研究することを希望する場合,資料収集の方法,文献の扱い方
などについて指導する。
(1)文法:現代文法,歴史文法,日中対照研究など
(2)語彙:外来語などの特徴や文化と関係の深い問題など
(3)音声:特に現代語の発音の諸問題
(4)方言:豊かな中国の方言に関する諸問題
中国語学・中国文学研究会Ⅰ
中国語学・中国文学研究会Ⅲ
中国語学・中国文学研究会Ⅱ
中国語学・中国文学研究会Ⅳ
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 杉野 元子
授業科目の内容:
① 20 世紀の中国文化について多角的に検討する。
② 小説・詩歌・戯曲などの文学作品を中心とする。
③ 中国に関するものであれば,映像芸術や舞台芸術などの
文化現象一般も対象に含める。
④ 授業を通じて口頭発表の仕方,論文作成などを学ぶ。
106
・なぜAを[ei]と発音するのか
・なぜ英語は世界語となりえたのか
テキスト(教科書):
授業時に指示するが、以下のものを使用する予定。
英語史Ⅰ(要)
現代英語を知るための英語史
講師 堀田 隆一
授業科目の内容:
・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする
・英語史の流れを知る
・英語学・言語学の考え方を学ぶ
・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する
英文学史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)
英語という言語の特徴を理解するためには、それがたどってきた
歴史を学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英
語に見られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなって
ゆくのか、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプロ
ーチすることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標であ
る。
教授
松田 隆美
授業科目の内容:
中世から17 世紀までのイギリス文学史。主要ジャンルと作家を紹
介するとともに、フランス,イタリアなどの大陸文学からの影響,
教会美術や絵画などの視覚芸術との相関性,文学のメディアとして
の書物文化などにも注目することで,イギリス文学の歴史的展開を
それぞれの時代の文化的文脈のなかで理解することを目的とする。
テキスト(教科書):
Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 2
vols., 8th ed., New York: Norton, 2006.
参考書:
教室で指示する。
本授業で明らかになる現代英語の疑問点を数例挙げておく。
・英語はラテン語、フランス語、ドイツ語などとどのような
関係にあるのか
・なぜfootの複数形はfeetなのか
・なぜSVOの語順なのか
・なぜ三単現のsがつくのか
・なぜAを[ei]と発音するのか
・なぜ英語は世界語となりえたのか
テキスト(教科書):
授業時に指示するが、以下のものを使用する予定。
英文学史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
教授
河内 恵子
授業科目の内容:
18 世紀から20 世紀までのイギリス文学史。
イギリス社会や文化を理解したうえで,文学史を具体的に理解し
てほしい。
テキスト(教科書):
Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 2
vols., 8th ed. New York: Norton, 2006.
参考書:
教室で指示する。
・菊池清明・唐澤一友・堀田隆一・貝塚泰幸 『英語史:現代英語
の特質を求めて―多文化性と国際性―』、関西人文科学出版会、2008
年。
・菊池清明監修、唐澤一友・小池剛史・堀田隆一・福田一貴・貝塚
泰幸・松崎武志著 『英語学:現代英語をより深く知るために―現
代英語の諸相と英語学術語解説―』、浪漫書房、2008 年。
参考書:
・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008
年。
米文学史Ⅰ(要) 2単位 (春学期)
教授 巽 孝之
英語史Ⅱ(要)
2単位 (秋学期)
現代英語を知るための英語史
講師 堀田 隆一
授業科目の内容:
・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする
・英語史の流れを知る
・英語学・言語学の考え方を学ぶ
・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する
英語という言語の特徴を理解するためには、それがたどってきた
歴史を学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英
語に見られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなって
ゆくのか、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプロ
ーチすることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標であ
る。
本授業で明らかになる現代英語の疑問点を数例挙げておく。
・英語はラテン語、フランス語、ドイツ語などとどのような
関係にあるのか
・なぜfootの複数形はfeetなのか
・なぜSVOの語順なのか
・なぜ三単現のsがつくのか
授業科目の内容:
ピューリタン植民地時代からポストモダニズム文学の時代へ至る
「アメリカ文学史の常識」をふまえながら、その準拠枠からはこぼれ
落ちかねない多様な「非常識の文学史」をも考察していく。
テキスト(教科書):
Peter High, An Outline of American Literature. (New York: Longman,
1986)
Nina Baym, ed. The Norton Anthology of American Literature The
Shorter Seventh Edition. New York: Norton, 2007.
参考書:
巽孝之『アメリカ文学史―駆動する物語の時空間―』
(慶應義塾大
学出版会、2003 年)
米文学史Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
教授
巽 孝之
授業科目の内容:
ピューリタン植民地時代からポストモダニズム文学の時代へ至る
「アメリカ文学史の常識」をふまえながら、その準拠枠からはこぼれ
落ちかねない多様な「非常識の文学史」をも考察していく。
テキスト(教科書):
Peter High, An Outline of American Literature. (New York: Longman,
1986)
107
英 文 ・菊池清明・唐澤一友・堀田隆一・貝塚泰幸 『英語史:現代英語
の特質を求めて―多文化性と国際性―』、関西人文科学出版会、2008
年。
・菊池清明監修、唐澤一友・小池剛史・堀田隆一・福田一貴・貝塚
泰幸・松崎武志著 『英語学:現代英語をより深く知るために―現
代英語の諸相と英語学術語解説―』、浪漫書房、2008 年。
参考書:
・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008
年。
2単位 (春学期)
Nina Baym, ed. The Norton Anthology of American Literature The
Shorter Seventh Edition. New York: Norton, 2007.
参考書:
巽孝之『アメリカ文学史―駆動する物語の時空間―』
(慶應義塾大
学出版会、2003 年)
現代英語学Ⅰ(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(A)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(B)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(C)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(D)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(E)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(F)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅱ(G)(要)
2単位 (春学期)
教授
井上 逸兵
授業科目の内容:
言語学の観点から現代英語の諸相について講義する。
テキスト(教科書):
春学期テキスト: H. G. Widdowson, Linguistics. (Oxford Introductions to Language Study)
Oxford University Press.
春の連休課題図書:
池上嘉彦『英語の感覚・日本語の感覚』(NHKブックス)
参考書:
授業中および授業のホームページ上で指示する。
現代英語学Ⅱ(要)
授業科目の内容:
第3学年において,学生は各々が専門とする研究会に所属します
が,いずれの分野にあっても英語文献を読むことは研究の基本とな
ります。
「英語英米文学基礎講読」は基礎的な文献を正確に読み,内
容を分析する能力を養うための演習科目として設置されており,担
当者によって扱うテキストは異なるものの,その授業目的は同一で
す。また,秋学期に共通テストが実施されます。
なお,本授業のクラス分けは4月初旬に発表されますので,必ずそ
れに従って履修登録をしてください。
2単位 (秋学期)
教授 井上 逸兵
授業科目の内容:
言語学の観点から現代英語の諸相について講義する。
テキスト(教科書):
秋学期テキスト: George Yule, Pragmatics. (Oxford Introductions to
Language Study) Oxford University Press.
夏休み課題図書:
Michael Swan, Grammar. (Oxford Introductions to Language Study)
Oxford University Press.
参考書:
授業中および授業のホームページ上で指示する。
英語英米文学基礎講読Ⅰ(A)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(B)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(C)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(D)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(E)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(F)(要)
英語英米文学基礎講読Ⅰ(G)(要)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
(A) 教授 井出 新
(B) 准教授 大串 尚代
(C) 准教授 髙橋 勇
(D) 教授 井上 逸兵
(E) 教授 河内 恵子
(F) 教授 巽 孝之
(G) 教授 松田 隆美
古代中世英語学Ⅰ(要)
2単位 (春学期)
教授
松田 隆美
授業科目の内容:
Old Englishのテクストに実際に触れることで,イギリス中世の文
学とその思想的背景について具体的に学ぶ。Old English の文法への
導入をするとともに,Old Englilsh期のイギリス文学についてテクス
トを実際に読みつつ解説する。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。 1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
(A) 准教授 大串 尚代
(B) 准教授 髙橋 勇
(C) 教授 井上 逸兵
(D) 教授 河内 恵子
(E) 教授 巽 孝之
(F) 教授 松田 隆美
(G) 教授 井出 新
古代中世英語学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
教授 松田 隆美
授業科目の内容:
Middle English のテクストの講読を通じて,12-15世紀のイギリス
文学とその思想的背景について具体的に学ぶ。Middle English の特徴
を説明し,チョーサーなどの作品の講読を通じて,中世後期イギリ
ス文学とその背景について,さまざまな角度から考察する。
テキスト(教科書):
Chaucer, Geoffrey, The Canterbury Tales, selected and ed. by V. A.
Kolve and Glending Olson, 2nd edn (New York: W. W. Norton, 2005)
英語音声学Ⅰ(要)
授業科目の内容:
第3学年において,学生は各々が専門とする研究会に所属します
が,いずれの分野にあっても英語文献を読むことは研究の基本とな
ります。
「英語英米文学基礎講読」は基礎的な文献を正確に読み,内
容を分析する能力を養うための演習科目として設置されており,担
当者によって扱うテキストは異なるものの,その授業目的は同一で
す。また,秋学期に共通テストが実施されます。
なお,本授業のクラス分けは4月初旬に発表されますので,必ずそ
れに従って履修登録をしてください。
2単位 (春学期)
講師 金子 育世
授業科目の内容:
英語の音声体系を科学的・理論的に理解し習得するとともに、特
に日本語の音声体系との違いに着目し、日本語にはない音を生成・
知覚できるようになることを目指す。また、英語音声学の知識を応
用し、スピーキング・リスニング能力の向上を図る。さらには、PC
ソフトを使った音声分析や効果的な発音指導法などについても扱い
たい。
テキスト(教科書):
初回の授業で紹介する。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
英語音声学Ⅱ(要)
2単位 (秋学期)
講師 金子 育世
授業科目の内容:
英語の音声体系を科学的・理論的に理解し習得するとともに、特
に日本語の音声体系との違いに着目し、日本語にはない音を生成・
108
知覚できるようになることを目指す。また、英語音声学の知識を応
用し、スピーキング・リスニング能力の向上を図る。さらには、PC
ソフトを使った音声分析や効果的な発音指導法などについても扱い
たい。
テキスト(教科書):
初回の授業で紹介する。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
1単位 (春学期)
書誌学研究とは何か ~中世からシェイクスピア時代まで~
商学部教授 英 知明
英語学演習Ⅴ
授業科目の内容:
文学作品を「物理的な存在としての書物」として捉え、その誕生
や印刷工程、出版や流通を研究対象と考える「書誌学(Bibliography)」
への入門編。中世の目も眩む色彩鮮やかな手書きの写本時代から、
手動印刷機の誕生を経て、作品が出版物として文芸の世界へと普及
していくエリザベス朝までを扱う。特にシェイクスピア時代の演劇
作品を中心に、作者原稿が劇場用台本へと姿を変え、最終的に書物
として出版されるに到るプロセスについて、書誌学研究の理論と実
践、及び問題点を考察する。
テキスト(教科書):
授業時に配布、または指示する。
英語学演習Ⅱ
1単位 (春学期)
英語動詞の研究
講師 唐須 教光
授業科目の内容:
英語の動詞に関して外国語としての学習者がよく迷う問題点を重
点的に取り上げ、特に意味との関連で吟味する。動詞の時制、相、
法なども徹底的に理解できるよう、テキストの精読とともに、参考
文献をあわせ読むつもりである。
テキスト(教科書):
Leech, Geoffrey. (1987). Meaning and the English Verb. Second Editon.
Longman
参考書:
最初のクラスで文献票を配布します。
1単位 (秋学期)
英語学演習Ⅵ
書誌学研究とは何か ~中世からシェイクスピア時代まで~
商学部教授 英 知明
1単位 (秋学期)
英語動詞の研究
授業科目の内容:
文学作品を「物理的な存在としての書物」として捉え、その誕生
や印刷工程、出版や流通を研究対象と考える「書誌学(Bibliography)」
への入門編。中世の目も眩む色彩鮮やかな手書きの写本時代から、
手動印刷機の誕生を経て、作品が出版物として文芸の世界へと普及
していくエリザベス朝までを扱う。特にシェイクスピア時代の演劇
作品を中心に、作者原稿が劇場用台本へと姿を変え、最終的に書物
として出版されるに到るプロセスについて、書誌学研究の理論と実
践、及び問題点を考察する。
テキスト(教科書):
授業時に配布、または指示する。
講師
授業科目の内容:
春学期の続きです。春学期からの継続ですので、春学期を履修し
たものとして、秋学期を始めます
テキスト(教科書):
春学期と同一。春学期の続き。
参考書:
春学期と同一。
英語学演習Ⅶ
1単位 (春学期)
社会言語学
講師
英語学演習Ⅲ
1単位 (春学期)
Old English Grammar and Reader
講師 小倉 美知子
授業科目の内容:
古英語の初級授業。古英語文法を、実際の作品を読みながら学ぶ。
電子コーパスにより、古英語を学習していない者でも例文を拾って
自分の論文中に使用できる現在、その例の検証が書き手自身に出来
ないのは嘆かわしいだけでなく、間違った結論を導く危険さえはら
んでいる。この授業では、自分で古英語の作品を読み、自信を持っ
て例文を探し、論文を書き、書評を書くことが出来るようにする第
一歩を踏み出すことを目的とする。英語史は古英語の時期から始ま
る。この時期がどの程度語学的に安定したものか流動的なものか、
自分で読んで判断してもらいたい。
テキスト(教科書):
Mitchell, Bruce, and Fred C. Robinson. 2009. A Guide to Old English.
6th ed. Oxford: Blackwell.
参考書:
授業の間に紹介する。
英語学演習Ⅳ
1単位 (秋学期)
Old English Grammar and Reader
講師
小倉 美知子
授業科目の内容:
古英語の初級授業。古英語文法を、実際の作品を読みながら学ぶ。
電子コーパスにより、古英語を学習していない者でも例文を拾って
自分の論文中に使用できる現在、その例の検証が書き手自身に出来
ないのは嘆かわしいだけでなく、間違った結論を導く危険さえはら
109
唐須 教光
阿部 圭子
授業科目の内容:
本講では,話し手と聞き手の人間関係やコミュニケーションにお
ける言語の果たす役割を,その背景となる社会,文化との関わりか
ら明らかにする。
テキスト(教科書):
Kiesling, Scott F. and Bratt Paulston (eds.)2005. Intercultural Discourse
and Communication. Blackwell. ISBN 0-631-23544-2
参考書:
・唐須教光(編)『開放系言語学への招待』(慶應義塾大学出版会,
2008)
・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)
・John Gumperz(著)井上逸兵他訳『認知と相互行為の社会言語学
―ディスコース・ストラテジー』(松柏社,2004)
英語学演習Ⅷ
1単位 (秋学期)
社会言語学
講師 阿部 圭子
授業科目の内容:
本講では,話し手と聞き手の人間関係やコミュニケーションにお
ける言語の果たす役割を,その背景となる社会,文化との関わりか
ら明らかにする。
テキスト(教科書):
Kiesling, Scott F. and Bratt Paulston (eds.)2005. Intercultural Discourse
and Communication. Blackwell. ISBN 0-631-23544-2
参考書:
・唐須教光(編)『開放系言語学への招待』(慶應義塾大学出版会,
2008)
英 文 英語学演習Ⅰ
んでいる。この授業では、自分で古英語の作品を読み、自信を持っ
て例文を探し、論文を書き、書評を書くことが出来るようにする第
一歩を踏み出すことを目的とする。英語史は古英語の時期から始ま
る。この時期がどの程度語学的に安定したものか流動的なものか、
自分で読んで判断してもらいたい。
テキスト(教科書):
Mitchell, Bruce, and Fred C. Robinson. 2009. A Guide to Old English.
6th ed. Oxford: Blackwell.
参考書:
授業の間に紹介する。
things effectively? How can we get our ideas across effectively? How can
we keep the reader’s attention?
There will be an emphasis on production: learning by writing. A lot of
the contents will be related to students’interests.
テキスト(教科書):
No set textbook - handouts will be provided.
参考書:
None.
・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)
・John Gumperz(著)井上逸兵他訳『認知と相互行為の社会言語学
―ディスコース・ストラテジー』(松柏社,2004)
英語学演習Ⅸ
1単位 (春学期)
コロケーション研究の基礎
講師
奥 聡一郎
授業科目の内容:
コーパス言語学、コーパス文体論の導入を行い、近年注目されて
いるコロケーションに焦点をあてた英語論文を講読する。実際に文
学テクストのコロケーションの分析を行い,研究や教育に活用でき
るところまで演習したい。
テキスト(教科書):
『英語コロケーション研究入門』堀正広著 研究社 2009年 ISBN:
978-4-327-40156-6
参考書:
『英語コーパスと言語教育』石川慎一郎著 大修館書店 2008年 ISBN:978-4-469-21321-8
『英語の作法』斎藤兆史著 東京大学出版会 2001年 英語学演習Ⅹ
英語学演習ⅩⅣ
講師
1単位 (秋学期)
外国語教育論としての英語教育(言語政策、コーパス、ICT活用)
講師 奥 聡一郎
授業科目の内容:
外国語教育としての英語教育が現在抱えている諸問題を俯瞰し、
最近のトピックになっている問題について基本的文献にあたりなが
ら英語教育を論じる際の理論的基盤を考える。CEFRを中心とした言
語政策、コーパスの活用、ICT(Information and Communication
Technology=コンピュータやインターネットなどの情報コミュニケ
ーション技術)の活用、教育的文体論などを視野に入れた文献講読
やレポート作成などの演習を行う。
テキスト(教科書):
プリントを配布する予定。
参考書:
『外国語教育2 外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参
照枠』吉島茂・大橋理枝他訳編
朝日出版社 2004年 ISBN:978-4-255-00293-4 (4-255-00293-2)
英語学演習ⅩⅠ
1単位 (春学期)
多々良 直弘
教授
井上 逸兵
授業科目の内容:
談話分析のテキストを用いて、この分野の様々な問題を考える。
また実際に談話分析を行う。詳細は授業のホームページを参照のこ
と。
テキスト(教科書):
H. G. Widdowson, Discourse Analysis (Oxford Introductions to Language
Study) Oxford University Press.
参考書:
授業のページで知らせる。
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
談話分析のテキストを用いて、この分野の様々な問題を考える。
また実際に談話分析を行う。詳細は授業のホームページを参照のこ
と。
テキスト(教科書):
授業のページで知らせる。
参考書:
授業のページで知らせる。
多々良 直弘
英文学演習Ⅰ
授業科目の内容:
本授業では社会言語学・言語人類学の分野における重要な文献を
講読します。
授業は受講生の発表により構成しますので、予習と積極的な授業
参加が求められます。
テキスト(教科書):
初回の授業で指示します。
1単位 (春学期)
ロマン派の詩を読む
准教授
髙橋 勇
授業科目の内容:
主として英国ロマン派の詩を精読・味読しながら,英語で詩を読
むということを実際に体験してもらいます。初めのうちは詩の文法
やリズムについての解説から入り,歌の視聴や音読なども交えなが
ら、最終的には詩を詩として読めるレベルに到達することを目標と
します。内容上は講義科目「英文学Ⅰ」と対になる科目です。
テキスト(教科書):
Stephen Greenblatt, ed., The Norton Anthology of English Literature,
8th edn, 2 vols (New York: Norton, 2005)
1単位 (春学期)
Creative Writing in English.
講師
1単位 (春学期)
談話分析
教授 井上 逸兵
1単位 (秋学期)
講師
英語学演習ⅩⅢ
英語学演習ⅩⅤ
談話分析
授業科目の内容:
本授業では社会言語学・言語人類学の分野における重要な文献を
講読します。
授業は受講生の発表により構成するので、予習と積極的な授業参
加が求められます。
テキスト(教科書):
初回の授業で指示します。
英語学演習ⅩⅡ
コネリー, マーティン C
授業科目の内容:
This is basically a writing course in English, with a focus on creative
self-expression. We will study a number of forms: essay, short-story,
poem, dialogue and journal. How can we describe people, places and
things effectively? How can we get our ideas across effectively? How can
we keep the reader’s attention?
There will be an emphasis on production: learning by writing. A lot of
the contents will be related to students’interests.
テキスト(教科書):
No set textbook - handouts will be provided.
参考書:
None.
英語学演習ⅩⅥ
講師
1単位 (秋学期)
Creative Writing in English.
コネリー, マーティン C
授業科目の内容:
This is basically a writing course in English, with a focus on creative
self-expression. We will study a number of forms: essay, short-story,
poem, dialogue and journal. How can we describe people, places and
110
英文学演習Ⅱ
参考書:
授業中に指示します。
1単位 (秋学期)
ロマン派の詩を読む
准教授 髙橋 勇
英文学演習Ⅶ
授業科目の内容:
主として英国ロマン派の詩を精読・味読しながら,英語で詩を読
むということを実際に体験してもらいます。初めのうちは詩の文法
やリズムについての解説から入り,歌の視聴や音読なども交えなが
ら、最終的には詩を詩として読めるレベルに到達することを目標と
します。内容上は講義科目「英文学Ⅱ」と対になる科目です。
テキスト(教科書):
Stephen Greenblatt, ed., The Norton Anthology of English Literature,
8th edn, 2 vols (New York: Norton, 2005)
1単位 (春学期)
18 世紀英文学の精読演習を通じて,近・現代の出発点を確認する
講師 原田 範行
英文学演習Ⅳ
英文学演習Ⅷ
英文学演習Ⅲ
1単位 (春学期)
イギリス小説を愉しく論じるには?!
教授 河内 恵子
1単位 (秋学期)
イギリス小説を愉しく論じるには?!
教授
河内 恵子
授業科目の内容:
この授業では「小説の論じ方」について考える。
中心となる作品は19世紀を代表する作家Oscar Wilde のThe Picture
of Dorian Gray(1891)であるがこの他にもさまざまな作品を用い
て,時間,空間,語り手,構造etc. といったアスペクトから小説世
界の分析を試みる。
テキスト(教科書):
Oscar Wilde, The Picture of Dorian Gray., New York: Norton, 1988.
参考書:
教室で指示する。
英文学演習Ⅴ
1単位 (春学期)
ルネサンス期の恋愛ソネット集
教授
松田 隆美
授業科目の内容:
SpenserやShakespeareのソネット集を精読することで、ルネサンス
期の恋愛詩の伝統を中世の宮廷風恋愛詩にも言及しつつ検討します。
ルネサンス期の詩の主題的特徴,詩的コンベンション,視覚芸術と
の密接な関連などについて考察します。
テキスト(教科書):
Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 8th
ed., New York: Norton, 2006, vol.1.
参考書:
授業中に指示します。
英文学演習Ⅵ
1単位 (秋学期)
18 世紀英文学の精読演習を通じて,近・現代の出発点を確認する
講師 原田 範行
授業科目の内容:
イギリス18 世紀の文学作品の精読・演習を通じて,まず,当時の
英文学作品の原典を正確に読みこなせる実力を培うこと,そしてそ
の上で,文学研究の基本的な方法や論点を整理し,作品解釈の可能
性についての思考力を養ってもらうことが本演習の目標です。18 世
紀は,詩,小説,伝記,批評などのさまざまな文学ジャンルが変化,
分化,確立してくる時期であり,また印刷出版文化(ジャーナリズ
ムや著作権論争を含む)が今日的相貌を帯び始める時期でもありま
すから,履修者の皆さんは,本演習を通じて,英語力の向上ととも
に,近・現代文学と文化の出発点を確認することができると思いま
す。本年度は、1740年に刊行され、近代イギリス小説誕生の原点と
も目されるサミュエル・リチャードソンの『パメラ』を取り上げま
す。春学期には、作品の冒頭に起きるLady B.の死からPamelaがMr.
B.の別荘に監禁されるまで、秋学期には、Mr. B.の別荘の池での場面
からPamelaの幸福な結婚に至るまでを扱います。
テキスト(教科書):
Samuel Richardson, Pamela を教材とします。使用する版について
は,開講時に指示します。
参考書:
『パメラ』の研究・批評文献をはじめ、18世紀イギリス文学・文
化全般に関する参考文献などを、開講時に詳しく紹介します。
英文学演習Ⅸ
休講
英文学演習Ⅹ
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
後期ルネサンスの綺想と信仰
教授 松田 隆美
英文学演習ⅩⅠ
授業科目の内容:
Donne, Marvell, Miltonといった17世紀を代表する詩人の作品を精読
して、大航海時代、科学革命、ピューリタン革命のイギリスにおけ
る英詩の主題とイメージを分析します。
テキスト(教科書):
Greenblatt, Stephen, ed., The Norton Anthology of English Literature, 8th
ed., New York: Norton, 2006, vol.1.
1単位 (春学期)
中世イングランドの詩と文化
講師 小林 宜子
授業科目の内容:
中世写本に残された作者不詳の宗教詩や恋愛詩、中世イングラン
ドを代表する詩人のひとり、ジェフリー・チョーサーが書いたバラ
ード、百年戦争をテーマとしたキャロルなど、中世後期の様々な短
111
英 文 授業科目の内容:
この授業では「小説の論じ方」について考える。
中心となる作品は19世紀を代表する作家Oscar Wilde のThe Picture
of Dorian Gray(1891)であるがこの他にもさまざまな作品を用い
て,時間,空間,語り手,構造etc. といったアスペクトから小説世
界の分析を試みる。
テキスト(教科書):
Oscar Wilde, The Picture of Dorian Gray., New York: Norton, 1988.
参考書:
教室で指示する。
授業科目の内容:
イギリス18 世紀の文学作品の精読・演習を通じて,まず,当時の
英文学作品の原典を正確に読みこなせる実力を培うこと,そしてそ
の上で,文学研究の基本的な方法や論点を整理し,作品解釈の可能
性についての思考力を養ってもらうことが本演習の目標です。18 世
紀は,詩,小説,伝記,批評などのさまざまな文学ジャンルが変化,
分化,確立してくる時期であり,また印刷出版文化(ジャーナリズ
ムや著作権論争を含む)が今日的相貌を帯び始める時期でもありま
すから,履修者の皆さんは,本演習を通じて,英語力の向上ととも
に,近・現代文学と文化の出発点を確認することができると思いま
す。本年度は、1740年に刊行され、近代イギリス小説誕生の原点と
も目されるサミュエル・リチャードソンの『パメラ』を取り上げま
す。春学期には、作品の冒頭に起きるLady B.の死からPamelaがMr.
B.の別荘に監禁されるまで、秋学期には、Mr. B.の別荘の池での場面
からPamelaの幸福な結婚に至るまでを扱います。
テキスト(教科書):
Samuel Richardson, Pamela を教材とします。使用する版について
は,開講時に指示します。
参考書:
『パメラ』の研究・批評文献をはじめ、18世紀イギリス文学・文
化全般に関する参考文献などを、開講時に詳しく紹介します。
詩を、その背景となる文学的伝統や作品が生み出された当時の歴史
的状況などを考慮しながら原文で味わう。原詩は中世の英語で書か
れているが、テクストに詩の現代英語訳や語注が添えられているの
で、初心者でも問題ない。詩の読解と平行して、各々の詩の文化的・
社会的背景を探るうえでの手掛かりとなるような資料や図像を参照
し、また原詩の朗読や関連する音楽を聴きながら、詩への理解を深
めていく。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
を身につけ,シェイクスピアを読みこなすための技術を習得してほ
しい。
テキスト(教科書):
John Jowett, ed. The Tragedy of King Richard III (Oxford: Oxford Univ.
Pr., 2000).
参考書:
随時,授業の中で紹介する。
英文学演習ⅩⅤ
1単位 (春学期)
オペラと文学様式の関係
英文学演習ⅩⅡ
1単位 (秋学期)
准教授
中世末期から初期近代にかけての恋愛詩
講師
授業科目の内容:
イギリスの批評家 Peter Conrad による、オペラと文学の諸形式――
演劇、小説、詩など――との影響関係を論じたテキストを扱います。
19世紀に頂点を極めたオペラというジャンルが、文学作品とどう関
わり、協働したり、敵対したりしたかを挑発的に論じたものです(例
えば「オペラは演劇よりも小説に近い」など)。ヨーロッパ文芸の深
みを覗き込むことになるでしょう。
テキスト(教科書):
Conrad, Peter. Romantic Opera and Literary Form. Berkeley: University
of California Press, 1977. (currently out of print)
小林 宜子
授業科目の内容:
中世末期から初期近代にかけて書かれた様々な恋愛詩を,その背
景となる文学的伝統や作品が生み出された当時の歴史的状況などを
考察しながら原文で精読する。恋愛詩と一口に言っても,その形式
はバラード,ロンド,ソネットなど様々である。それぞれの詩の形
式的特徴を理解したうえで,どのような文学的伝統に則って書かれ
ているのか,伝統的な素材にいかなる独自性が加えられているのか,
どのような政治・社会的環境の中で創作されたのか,どのような形
で流布したのか,いかなる意味を伝え,いかなる情緒を表現してい
るのかなど,多角的な視点から解釈を試みる。その際、中世と近代
との連続性、および中世と近代を隔てる各々の時代に特徴的な表現
様式の双方に留意する。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
英文学演習ⅩⅢ
英文学演習ⅩⅥ
准教授 高橋 宣也
授業科目の内容:
イギリスの批評家 Peter Conrad による、オペラと文学の諸形式――
演劇、小説、詩など――との影響関係を論じたテキストを扱います。
19世紀に頂点を極めたオペラというジャンルが、文学作品とどう関
わり、協働したり、敵対したりしたかを挑発的に論じたものです(例
えば「オペラは演劇よりも小説に近い」など)。ヨーロッパ文芸の深
みを覗き込むことになるでしょう。
テキスト(教科書):
Conrad, Peter. Romantic Opera and Literary Form. Berkeley: University
of California Press, 1977. (currently out of print)
1単位 (春学期)
井出 新
授業科目の内容:
この演習では前・後期を通して『リチャード三世』を精読し,シ
ェイクスピアの台本を読むための基礎力習得を目指す。詩や小説と
は違って,シェイクスピアの台本は殆どが舞台で上演されることを
前提に書かれたテクストであるため,我々の想像力をフルに働かせ
て,舞台上での役者たちの動きや表情をシミュレーションしつつ,
テクストを読む必要がでてくる。しかも台詞は美しい修飾をちりば
めたものから卑猥なダジャレのオンパレードまで実に多種多様。そ
れが台詞の苦労するところでもあり,面白いところでもある。テク
ストは本文校訂と学問的注釈がきちんと施されたものを選び,本文
はもちろん注釈についても丁寧に目を通してもらうことになるだろ
う。それによって受講者には,ルネサンス演劇研究の初歩的な知識
を身につけ,シェイクスピアを読みこなすための技術を習得してほ
しい。
テキスト(教科書):
John Jowett, ed. The Tragedy of King Richard III (Oxford: Oxford Univ.
Pr., 2000).
参考書:
随時,授業の中で紹介する。
英文学演習ⅩⅣ
1単位 (秋学期)
シェイクスピアを立体的に読む
教授 井出 新
授業科目の内容:
この演習では前・後期を通して『リチャード三世』を精読し,シ
ェイクスピアの台本を読むための基礎力習得を目指す。詩や小説と
は違って,シェイクスピアの台本は殆どが舞台で上演されることを
前提に書かれたテクストであるため,我々の想像力をフルに働かせ
て,舞台上での役者たちの動きや表情をシミュレーションしつつ,
テクストを読む必要がでてくる。しかも台詞は美しい修飾をちりば
めたものから卑猥なダジャレのオンパレードまで実に多種多様。そ
れが台詞の苦労するところでもあり,面白いところでもある。テク
ストは本文校訂と学問的注釈がきちんと施されたものを選び,本文
はもちろん注釈についても丁寧に目を通してもらうことになるだろ
う。それによって受講者には,ルネサンス演劇研究の初歩的な知識
1単位 (秋学期)
オペラと文学様式の関係
シェイクスピアを立体的に読む
教授
高橋 宣也
英文学演習ⅩⅦ
1単位 (春学期)
モダニズム期の英国の批評を読む
講師
遠藤 不比人
授業科目の内容:
英文学史というナラティヴにおいて「モダニズム」が語られる場
合、おもに小説や詩といった美的な言語の形式的特徴が強調される
ことが通常であるが、この時期は同時に多くの優れた批評言語を生
産している。たとえばT・S・エリオットにおいて典型的に見られ
るように、むしろこういった批評こそが現代の英文学史において問
題となる「モダニズム」なる概念を自己言及的に構築(=プロパガ
ンダ)したのではなかったか。その意味からも「モダニズム」研究
において同時代の批評言語は、詩や小説に劣らぬ重要なテクスト群
である。本演習ではこうした観点から1年を通じて「モダニズム」期
の批評家のテクストを精読してみたい。その作業を通じて同時に、
専ら審美的=形式的な側面のみが強調される傾きがあるこの「モダ
ニズム」期の言語を文学以外の様々な言説群と接続することにより
本格的に歴史化=政治化することを試みる。端的にいえば、
「モダニ
ズム」を「戦間期 interwar years」と読み替える=歴史化することを
目指す。そのような読解において浮上してくる最重要な問題系のひ
とつにたとえば「ファシズム」があるだろう。具体的にはT・S・
エリオットの20年代の批評を前期はこのような脈絡において精読す
る。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
『転回するモダン――イギリス戦間期の文化と文学』遠藤不比人他
編、研究社、2008年。
_The Cambridge Comapnion to T.S.Eliot_ ed., A. David Moody
(Cambridge UP, 1994).
その他適宜多数を授業中に紹介する。
112
英文学演習ⅩⅧ
1単位 (秋学期)
英文学演習ⅩⅩⅡ
講師
遠藤 不比人
1単位 (春学期)
講師
高橋 和久
授業科目の内容:
Victoria 朝を代表する女性作家のひとりである Elizabeth Gaskell の
初期代表作のひとつである Mary Barton を通読する。労働者階級の
生活描写を背景に、殺人と恋愛との絡む物語だが、サスペンス劇場
なみの波乱万丈を期待すると裏切られる。長編小説はたいていどこ
かで読者を裏切る(より正確には読者が勝手に裏切られたと感じる)
ものらしいから、裏切りに慣れて、長編小説を読むことに習熟する
のが目標。結果として人間愛にも目覚めることができれば(きっと)
最高である。ただし最高は求めない。
テキスト(教科書):
Elizabeth Gaskell, Mariy Barton (Oxford World's Classics)
英文学演習ⅩⅩ
1単位 (秋学期)
講師 高橋 和久
授業科目の内容:
Elizabeth Gaskell, Mary Barton を分析する。
テキスト(教科書):
Elizabeth Gaskell, Mary Barton (Oxford World's Classics)
およびプリント。
英文学演習ⅩⅩⅠ
授業科目の内容:
「英文学演習ⅩⅩⅠ」と同じ。
米文学演習Ⅰ
1単位 (春学期)
アメリカン・ルネッサンス
教授 巽 孝之
授業科目の内容:
アメリカン・ルネッサンスを代表する作品群を、ガヤトリ・スピ
ヴァク、ワイチー・ディモク、ロレンス・ビュエルらの惑星思考理
論を用いて読み通す。
テキスト(教科書):
George McMichael, ed., Concise Anthology of American Literature. 6th
ed.(Upper Saddle River: Prentice Hall, 2006)
Wai Chee Dimock, Through Other Continents.(Princeton UP, 2006)
参考書:
巽孝之『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995 年)
米文学演習Ⅱ
1単位 (秋学期)
アメリカン・ルネッサンス
教授 巽 孝之
授業科目の内容:
アメリカン・ルネッサンスを代表する作品群を、ガヤトリ・スピ
ヴァク、ワイチー・ディモク、ロレンス・ビュエルらの惑星思考理
論を用いて読み通す。
テキスト(教科書):
George McMichael, ed., Concise Anthology of American Literature. 6th
ed.(Upper Saddle River: Prentice Hall, 2006)
Wai Chee Dimock, Through Other Continents.(Princeton UP, 2006)
Michael T. Gilmore, American Romanticism and the Marketplace.(U of
Chicago P, 1985)
参考書:
巽孝之『ニュー・アメリカニズム』(青土社、1995 年)
米文学演習Ⅲ
1単位 (春学期)
19 世紀アメリカ詩(I)
商学部教授
朝比奈 緑
授業科目の内容:
19 世紀アメリカの代表的な詩人Emily Dickinson の詩を精読する。
また、Dickinsonを論じたエッセイを読み,アメリカの歴史・文化の
文脈のなかで考察する。
テキスト(教科書):
Emily Dickinson: Selected Poems (Oxford UP)
その他プリントによる。
参考書:
新倉俊一訳編『ディキンスン詩集』(思潮社)
米文学演習Ⅳ
1単位 (秋学期)
19 世紀アメリカ詩(II)
商学部教授 朝比奈 緑
授業科目の内容:
19 世紀アメリカの代表的な詩人Walt Whitman の詩を精読する。
また,Whitmanを論じたエッセイを読み,アメリカの歴史・文化
の文脈のなかで考察する。
テキスト(教科書):
Walt Whitman, Leaves of Grass (Bantam Dell)
その他プリントによる。
参考書:
酒本雅之訳 『草の葉』(岩波文庫)
1単位 (春学期)
Gothic Fiction in Britain & Japan
教授
アーマー, アンドルー J
アーマー, アンドルー J
授業科目の内容:
The focus of this course in comparative literature is the Gothic tradition
in Britain and Japan.
テキスト(教科書):
Students will be presented with materials in class and via a dedicated
website (www.armour.cc/goth.htm).
参考書:
References are listed on the class website (www.armour.cc/goth.htm).
113
英 文 授業科目の内容:
英文学史というナラティヴにおいて「モダニズム」が語られる場
合、おもに小説や詩といった美的な言語の形式的特徴が強調される
ことが通常であるが、この時期は同時に多くの優れた批評言語を生
産している。たとえばT・S・エリオットにおいて典型的に見られ
るように、むしろこういった批評こそが現代の英文学史において問
題となる「モダニズム」なる概念を自己言及的に構築(=プロパガ
ンダ)したのではなかったか。その意味からも「モダニズム」研究
において同時代の批評言語は、詩や小説に劣らぬ重要なテクスト群
である。本演習ではこうした観点から1年を通じて「モダニズム」期
の批評家のテクストを精読してみたい。その作業を通じて同時に、
専ら審美的=形式的な側面のみが強調される傾きがあるこの「モダ
ニズム」期の言語を文学以外の様々な言説群と接続することにより
本格的に歴史化=政治化することを試みる。端的にいえば、
「モダニ
ズム」を「戦間期 interwar years」と読み替える=歴史化することを
目指す。そのような読解において浮上してくる最重要な問題系のひ
とつにたとえば「ファシズム」があるだろう。具体的には特にウイ
リアム・エムプソンその他の批評を後期はこのような脈絡において
精読する。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
『転回するモダン――イギリス戦間期の文化と文学』遠藤不比人他
編、研究社、2008年。
_The Cambridge Comapnion to T.S.Eliot_ ed., A. David Moody
(Cambridge UP, 1994).
その他適宜多数を授業中に紹介する。
英文学演習ⅩⅨ
1単位 (秋学期)
Gothic Fiction in Britain & Japan
教授
モダニズム期の英国の批評を読む
米文学演習Ⅴ
テキスト(教科書):
Alcott, Lousa May. Alcott: Little Women, Little Men, Jo's Boys. Ed.
Elaine Showalter. New York: Library of America, 2005.
参考書:
授業内で適宜指示する
1単位 (春学期)
翻訳実技演習
講師 嶋田 洋一
授業科目の内容:
小説の英日翻訳を実際に体験してもらい,英語読解力と日本語表
現力の向上を目指します。前期は長篇を,後期は短篇を題材として
扱います。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
米文学演習Ⅵ
米文学演習Ⅸ
1単位 (秋学期)
翻訳実技演習
講師
嶋田 洋一
授業科目の内容:
小説の英日翻訳を実際に体験してもらい,英語読解力と日本語表
現力の向上を目指します。前期は長篇を,後期は短篇を題材として
扱います。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
米文学演習Ⅶ
1単位 (春学期)
19 世紀アメリカ女性文学
准教授
大串 尚代
授業科目の内容:
Nathaniel Hawthorne, Ralph Waldo Emerson, Henry David Thoreau,
Herman Melville らなどの男性作家が活躍したアメリカ19 世紀は,同
時に女性作家たちが文学市場を席巻した時代でもあった。Hawthorne
が“a d-d mob of scribbling women” と呼んだ女性作家たちは,いった
いどのような作品で当時の読者を魅了していったのか,それらの作
品がなぜ伝統的な文学史から排除されていったのかを具体的な作品
を読みながら考察する。主に扱う作家はSusanna Rowson, Catherine
Maria Sedgwick, Lydia Maria Child, Harriet Prescott Spofford, Elizabeth
Stuart Phelps, Harriet Beecher Stoweを予定している。
毎回決められた作品について、発表者による発表を行ったあと、
出席者全員によるディスカッションを行う。授業内での積極的な発
言が求められるので、発表者はもちろんのこと、出席者はかならず
作品を読了し、ディスカッショントピックを考えてくることが必要
となる。また、学期末には4000字程度のレポートを提出する。
テキスト(教科書):
Showalter, Elaine, ed. Scribbling Women: Short Stories by 19th Century
American Women. New Brunswick: Rutgers UP, 1997.
Stowe, Harriet Beecher. Uncle Tom’s Cabin. 1852. New York: Penguin,
1981.
参考書:
エレイン・ショーウォルター『姉妹の選択』(みすず書房、1996年)
---編『新フェミニズム批評』(岩波書店、1990年)
佐藤宏子『アメリカの家庭小説』(研究社、1987年)
米文学演習Ⅷ
1単位 (秋学期)
Louisa May Alcottと『若草物語』シリーズ
准教授
1単位 (春学期)
近代化の時代の小説を読む(マーク・トウェインの長編小説)
講師 上西 哲雄
大串 尚代
授業科目の内容:
少女向け小説として知られるLouisa May AlcottのLittle Womenは、
1868年に出版出版されるや大きな成功をおさめ、翌年には続編Little
Women, Part Second (Good Wives)が刊行されている。一般に『若草物
語』という場合、主人公Jo MarchがProfessor Bhaerと結婚するまでを
描いた、この最初の二部を指すことが多い。だが、この物語には続
きがある。それが1871年に出版されたLittle Menおよび1886年に出版
されたJo's Boysである。本講座では、この四部を通して読むことで、
19世紀に見られる性差および人種、階級の問題を考察する。
毎回決められた作品について、発表者による発表を行ったあと、
出席者全員によるディスカッションを行う。授業内での積極的な発
言が求められるので、発表者はもちろんのこと、出席者はかならず
作品を読了し、ディスカッショントピックを考えてくることが必要
となる。また、学期末には4000字程度のレポートを提出する。
114
授業科目の内容:
19世紀半ばの南北戦争から20世紀初めの第一次世界大戦前後にか
けて、アメリカ合衆国は日本の明治時代のように近代化に邁進する。
急激な近代化を人々の心がどのように受け止めたのかを同時代の小
説に読み解くことが、この授業の大雑把な内容である。
アメリカ文学史の中で19世紀後半がリアリズムの時代と呼ばれ、
代表する作家と言えばMark Twainをまず挙げるのには異論の無いと
ころであろう。しかしこの間にアメリカ社会は大きく変化し人々は
環境の急激な変化への対応に翻弄される。今回の授業では、Twainの
作家生活の前期のものと後期のものから春学期、秋学期それぞれ一
冊ずつ取り上げて精読・調査する(ただし、春学期は後期のもの、
秋学期に前期のもの)。その中で近代化と人々の心がどのように交錯
するのかを探ることを目指す。
詳細は初回の授業で説明するが、授業はテキストの中に問題を探
し調査を通じてその答を推論するという、議論を作る作業を軸に行
う。最終的に受講者ひとりひとりが各自の作品論を展開するための
材料として、様々な読み方の蓄積を他の受講者と共に共有すること
を目指す。
テキスト(教科書):
(春学期) Mark Twain. Pudd’nhead Wilson
(秋学期) Mark Twain. The Adventures of Tom Sawyer
いずれも最初の授業で販売するか購入方法を指示する。
参考書:
授業内で適宜紹介する。
米文学演習Ⅹ
1単位 (秋学期)
近代化の時代の小説を読む(マーク・トウェインの長編小説)
講師 上西 哲雄
授業科目の内容:
19世紀半ばの南北戦争から20世紀初めの第一次世界大戦前後にか
けて、アメリカ合衆国は日本の明治時代のように近代化に邁進する。
急激な近代化を人々の心がどのように受け止めたのかを同時代の小
説に読み解くことが、この授業の大雑把な内容である。
アメリカ文学史の中で19世紀後半がリアリズムの時代と呼ばれ、
代表する作家と言えばMark Twainをまず挙げるのには異論の無いと
ころであろう。しかしこの間にアメリカ社会は大きく変化し人々は
環境の急激な変化への対応に翻弄される。今回の授業では、Twainの
作家生活の前期のものと後期のものから春学期、秋学期それぞれ一
冊ずつ取り上げて精読・調査する(ただし、春学期は後期のもの、
秋学期に前期のもの)。その中で近代化と人々の心がどのように交錯
するのかを探ることを目指す。
詳細は初回の授業で説明するが、授業はテキストの中に問題を探
し調査を通じてその答を推論するという、議論を作る作業を軸に行
う。最終的に受講者ひとりひとりが各自の作品論を展開するための
材料として、様々な読み方の蓄積を他の受講者と共に共有すること
を目指す。
テキスト(教科書):
(春学期) Mark Twain. Pudd’nhead Wilson
(秋学期) Mark Twain. The Adventures of Tom Sawyer
いずれも最初の授業で販売するか購入方法を指示する。
参考書:
授業内で適宜紹介する。
米文学演習ⅩⅠ
参考書:
プリント配布。
The Norton Anthology of African American Literature (1997)
1単位 (春学期)
アメリカン・ドラマ&ミュージカル講読
法学部教授
常山 菜穂子
米文学演習ⅩⅡ
1単位 (秋学期)
アメリカン・ドラマ&ミュージカル講読
法学部教授
常山 菜穂子
授業科目の内容:
アメリカ演劇は,植民地時代から19 世紀末までの長い大衆芸能の
時代を経て20 世紀に開花しました。本演習では,現代アメリカ演劇
を代表するセリフ劇とミュージカルの台本を講読します。演劇の解
釈はテクストの精読だけでは足りず,そのテクストがいかなる時代
にどのような条件の下で上演されたのかといった社会的要素も考慮
しなければなりません。各作品を,制作当時の国家国民,政治経済,
思想イデオロギーを考察しながら原文で読み解くことによって,ひ
いては,舞台に織り込まれたアメリカの人と社会を浮き彫りにします。
テキスト(教科書):
下記の作品をペーパーバックまたはプリントにて講読します。使
用する版は初回授業で指定します。
米文学演習ⅩⅢ
1単位 (春学期)
アメリカ黒人女性文学
講師
深瀬 有希子
授業科目の内容:
アメリカ黒人女性文学にみられる問題意識や特有の表現を学んで
いきたいと思います。春学期・秋学期を通じて、Toni Morrison の
Sula (1973)を精読します。授業では、まずモリスン自身による本作
品の朗読を聴き、その後、複数の担当者に決められた範囲(約10頁)
の要約と意見感想を英語で発表してもらいます。本作品のほか、Zora
Neale Hurston やAlice Walker の短編、いくつかの論文も読んでいく
予定です。
テキスト(教科書):
Morrison, Toni. Sula. 1973. New York: Vintage, 2004.
参考書:
プリント配布。
The Norton Anthology of African American Literature (1997)
米文学演習ⅩⅣ
1単位 (秋学期)
米文学演習ⅩⅤ
1単位 (春学期)
ポストモダニズム小説入門
講師
麻生 享志
授業科目の内容:
1960年代から1970年代初頭を代表するアメリカのポストモダニズ
ム小説の中から、短篇を中心に読んでいきます。主に扱う作家は、
John Barth, Thomas Pynchon, Robert Cooverらです。当時の時代背景や
文化的状況を理解しながら、20世紀後半の文学的潮流を決定づける
ことになるポストモダニズムが生まれてくる様子をたどっていきた
いと思います。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
McHale, Brian. Postmodernism Fiction. 1987.
Hutcheon, Linda. Narcissistic Narrative: The Metafictional Paradox.
1980.
シム、スチュアート(編)『ポストモダン事典』松柏社 2001.
──(編).『ポストモダニズムとは何か』松柏社 2002.
米文学演習ⅩⅥ
1単位 (秋学期)
1980年代以降のポストモダニズム小説(後期ポストモダニズム)
講師 麻生 享志
授業科目の内容:
一般にポストモダニズムは1980年代以降下火になったといわれる
が、果たしてそうだろうか。確かに1960年代的な強い政治的メッセ
ージを持った作品は少なくなったが、多文化主義やポストコロニア
リズムなど新しい文化・思想的流れとの相互作用の中から新しい感
性を持った「ポストモダニズム」小説が書かれ続けたことも事実で
ある。本講座では「後期ポストモダニズム」と呼ばれる作品群の中
から短篇小説を中心に読んでいきたい。
テキスト(教科書):
プリント配布の予定
参考書:
Malpas, Simon. The Postmodern. 2005.
シム、スチュアート(編)『ポストモダン事典』松柏社 2001.
マグウィガン、ジム『モダニティとポストモダン文化』彩流社 2000.
英語学研究会Ⅰ(3年)(要)
英語学研究会Ⅲ(4年)(要)
英語学研究会Ⅱ(3年)(要)
英語学研究会Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
井上 逸兵
授業科目の内容:
英語学・言語学の卒論準備指導
テキスト(教科書):
なし
参考書:
適宜授業中に指示する
アメリカ黒人女性文学
講師
深瀬 有希子
授業科目の内容:
アメリカ黒人女性文学にみられる問題意識や特有の表現を学んで
いきたいと思います。春学期・秋学期を通じて、Toni Morrison の
Sula (1973)を精読します。授業では、まずモリスン自身による本作
品の朗読を聴き、その後、複数の担当者に決められた範囲(約10頁)
の要約と意見感想を英語で発表してもらいます。本作品のほか、Zora
Neale Hurston やAlice Walker の短編、いくつかの論文も読んでいく
予定です。
テキスト(教科書):
Morrison, Toni. Sula. 1973. New York: Vintage, 2004.
115
英語学研究会Ⅰ(3年)(要)
英語学研究会Ⅲ(4年)(要)
英語学研究会Ⅱ(3年)(要)
英語学研究会Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
授業科目の内容:
英語学・言語学の卒論準備指導
テキスト(教科書):
なし
参考書:
適宜授業中に指示する
井上 逸兵
英 文 授業科目の内容:
アメリカ演劇は,植民地時代から19 世紀末までの長い大衆芸能の
時代を経て20 世紀に開花しました。本演習では,現代アメリカ演劇
を代表するセリフ劇とミュージカルの台本を講読します。演劇の解
釈はテクストの精読だけでは足りず,そのテクストがいかなる時代
にどのような条件の下で上演されたのかといった社会的要素も考慮
しなければなりません。各作品を,制作当時の国家国民,政治経済,
思想イデオロギーを考察しながら原文で読み解くことによって,ひ
いては,舞台に織り込まれたアメリカの人と社会を浮き彫りにしま
す。
テキスト(教科書):
下記の作品をペーパーバックまたはプリントにて講読します。使
用する版は初回授業で指定します。
英文学研究会Ⅰ(3年)(要)
英文学研究会Ⅲ(4年)(要)
英文学研究会Ⅱ(3年)(要)
英文学研究会Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
英文学研究会Ⅲ(4年)(要)
英文学研究会Ⅳ(4年)(要)
卒業論文研究発表・卒業論文指導
准教授 髙橋 勇
教授 松田 隆美
授業科目の内容:
イギリス文学・イギリス文化関係で卒業論文を執筆する学生のた
めのゼミナール演習。
テキスト(教科書):
『MLA 英語論文の手引』第6 版または最新版(北星堂)
授業科目の内容:
イギリス文学に関する卒業論文を執筆する学生を対象として,研
究発表を主体とした論文指導を行う。授業計画は,学期毎にプリン
トで知らせる。
テキスト(教科書):
アンドルー・アーマー,河内恵子,松田隆美,ウィリアム・スネ
ル『アカデミックライティング応用編 文学・文化研究の英語論文
作成法』(慶應義塾大学出版会,1999 年)
英文学研究会Ⅰ(3年)(要)
英文学研究会Ⅲ(4年)(要)
英文学研究会Ⅱ(3年)(要)
英文学研究会Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
米文学研究会Ⅰ(3年)(要)
米文学研究会Ⅲ(4年)(要)
米文学研究会Ⅱ(3年)(要)
米文学研究会Ⅳ(4年)(要)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
河内 恵子
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 井出 新
授業科目の内容:
① この研究会ではシェイクスピア(上演や映画を含む)及び中世
から現代に至るイギリス演劇に関して卒業論文を執筆したい学生、
或いはイギリス・ルネサンス期の文化(宗教、手稿・印刷文化、魔女
狩り、大衆芸能、都市・宮廷文化、植民地表象、蒐集熱など)を歴史
的に掘り下げて卒論を書きたいと思っている学生、の為のゼミナー
ル演習である。
② この研究会の目標は、最終的には美しい卒業論文を書いて提出
することであるが、研究会に参加する一人一人が、読解や発表、意
見交換を通して、ともに歴史や文化に対する洞察力を養っていくこ
とも目指す。すぐれた見識、鋭い洞察力を備えた人材として社会で
活躍する卒業生、教員や研究者を目指す卒業生が出てくれることを
期待したい。
テキスト(教科書):
履修者と相談の上、決定する。
参考書:
随時紹介する。
英文学研究会Ⅰ(3年)(要)
英文学研究会Ⅱ(3年)(要)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
春学期はアメリカ文学研究の基礎理論修得に費し、4年の卒論制
作経過報告に重点を置く。
秋学期より3年の卒論制作準備段階に入る。少なからぬ文献を読
むことになるため、相当の覚悟が必要。
テキスト(教科書):
Jonathan Culler, Literary Theory (New York: Oxford UP, 1997).
参考書:
・巽孝之&渡部桃子編『物語のゆらめき アメリカン・ナラティヴ
の意識史』(南雲堂、1998 年)。
・ほかMLA論文作成の手引など。
授業科目の内容:
18 世紀から現代にいたるイギリス文学に関連する卒業論文を提出
する学生のためのゼミナール演習。
(研究発表,コメントシート作成,面接が中心。)
参考書:
教室で指示する。
英文学研究会Ⅰ(3年)(要)
英文学研究会Ⅱ(3年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
教授 巽 孝之
卒業論文指導
教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
米文学研究会Ⅰ(3年)(要)
米文学研究会Ⅲ(4年)(要)
米文学研究会Ⅱ(3年)(要)
米文学研究会Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
アメリカ文学・文化研究
准教授 大串 尚代
授業科目の内容:
アメリカ文学研究および文化研究をテーマにして卒業論文を制作
する学生のための演習を行う。
三年生は春学期の間に卒業論文のテーマを設定し、論文に必要な
ビブリオを作成する。夏合宿での最初の発表を経て、秋学期には設
定したテーマにそった発表を行う。
四年生は春学期の最初に卒業論文の枠組みを設定し、卒業論文中
間発表で呈示する。その後夏合宿までに卒業論文に必要なビブリオ
を追加で作成し、秋以降は本格的な卒業論文製作に入る。
テキスト(教科書):
Gibaldi, Joseph. MLA Handbook for Writers of Research Papers.6th ed.
New York: MLA, 2003.
参考書:
適時指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
卒業論文研究発表・卒業論文指導
准教授
英語学Ⅰ
髙橋 勇
2単位 (春学期)
英語教育の中の現代英語学
授業科目の内容:
イギリス文学・イギリス文化関係で卒業論文を執筆する学生のた
めのゼミナール演習。
テキスト(教科書):
『MLA 英語論文の手引』第6 版または最新版(北星堂)
講師
奥 聡一郎
授業科目の内容:
春学期は英語教育の観点から現代英語学の全体像について概観す
る。言語学の中心となる概念から英語学の諸相と英語教育への貢献
について考察する。また,英語教育の現場で必要な英文法の概説書
の講読もあわせて行う。英語教育に携わる上で知っておかないとい
けない専門用語については小テスト(平常点)を頻繁に行うので欠
席と遅刻はしないこと。
テキスト(教科書):
春学期:特に指定しない。プリントを配布する。
116
テキスト(教科書):
初回の授業で指示します。
参考書:
Wardhaugh, R. (2009). An Introduction to Sociolinguistics 6th ed.
Brackwell.
東照二.(2009).『社会言語学入門』研究社.
参考書:
Huddleston & Pullum. A student’s introduction to English Grammar.
(Cambridge UP, 2005) の後半を講読予定。
英語学Ⅱ
2単位 (秋学期)
コミュニケーションの英語学
講師
奥 聡一郎
英語学Ⅶ
英語学Ⅲ
2単位 (春学期)
後期中英語の統語論と形態論
医学部教授
児馬 修
授業科目の内容:
後期中英語(特に15 世紀の英語)で書かれた書簡を精読しながら
現代英語と異なる文法的(統語法・語形成などの)特徴を観察し,
それらの特徴を共時的かつ通時的に考察・分析する力を養なうこと
を目標とする。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に指示する。
2単位 (春学期)
社会言語学
講師 阿部 圭子
英語学Ⅷ
授業科目の内容:
本講では社会言語学の起源と定義,研究方法,変異研究,言語行
動,社会的ステレオタイプ,多言語主義,相互作用社会言語学など
に関する諸論文を取り上げ考察する。
テキスト(教科書):
Duranti, Alessandro(ed.) 2009.Linguistic Anthropology : A
Reader(Second Edition). Blackwell.
参考書:
・Ronald Wardhaugh 著『社会言語学入門』(リーベル出版,1994)
・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)
・唐須教光(編)『英語学文献解題言語学Ⅱ』(研究社,2000)
英語学Ⅳ
医学部教授 児馬 修
授業科目の内容:
後期中英語(特に15 世紀の英語)で書かれた書簡を精読しながら
現代英語と異なる文法的(統語法・語形成などの)特徴を観察し,
それらの特徴を共時的かつ通時的に考察・分析する力を養なうこと
を目標とする。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
授業時に指示する。
2単位 (秋学期)
英語学Ⅸ
社会言語学
講師
阿部 圭子
講師
現代英語の特徴を理解するためには、それがたどってきた歴史を
学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英語に見
られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなってゆくの
か、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプローチす
ることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標である。
多々良 直弘
本授業では、現代英語の特徴について、講義、課題、議論により
理解を深める。
テキスト(教科書):
随時、資料を配付・指示する。
参考書:
・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』,中公新書,2008
年。
授業科目の内容:
本授業では社会言語学と言語人類学の基本的な概念に関する講義
を行います。
必要に応じて演習も行う予定です。
テキスト(教科書):
初回の授業で指示します。
参考書:
Wardhaugh, R. (2009). An Introduction to Sociolinguistics 6th ed.
Brackwell.
東照二.(2009).『社会言語学入門』研究社.
英語学Ⅵ
英語学Ⅹ
2単位 (秋学期)
英語史からみる現代英語の特徴
講師
堀田 隆一
授業科目の内容:
・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする
・英語学・言語学の考え方を学ぶ
・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する
・英語の未来を考える
2単位 (秋学期)
講師
堀田 隆一
授業科目の内容:
・現代英語の疑問点に歴史的な視点からアプローチする
・英語学・言語学の考え方を学ぶ
・歴史を通じて、幅広い柔軟な英語観を形成する
・英語の未来を考える
2単位 (春学期)
講師
2単位 (春学期)
英語史からみる現代英語の特徴
授業科目の内容:
本講では社会言語学の起源と定義,研究方法,変異研究,言語行
動,社会的ステレオタイプ,多言語主義,相互作用社会言語学など
に関する諸論文を取り上げ考察する。
テキスト(教科書):
授業内で指示する。
参考書:
・Ronald Wardhaugh 著『社会言語学入門』(リーベル出版,1994)
・小池生夫(編)『応用言語学事典』(研究社,2003)
・唐須教光(編)『英語学文献解題言語学Ⅱ』(研究社,2000)
英語学Ⅴ
2単位 (秋学期)
後期中英語の統語論と形態論
多々良 直弘
授業科目の内容:
本授業では社会言語学と言語人類学の基本的な概念に関する講義
を行います。
必要に応じて演習も行う予定です。
現代英語の特徴を理解するためには、それがたどってきた歴史を
117
英 文 授業科目の内容:
英語教育の中心的な目標とされるコミュニケーション能力の育成
について,英語学の観点から諸分野の成果と展望を踏まえながら講
義を行う。英語教育に携わる上で知っておかないといけない専門用
語については小テスト(平常点)を頻繁に行うので欠席と遅刻はし
ないこと。
テキスト(教科書):
『開放系言語学への招待―文化・認知・コミュニケーション―』唐須
教光編 慶應義塾大学出版会 2008年 ISBN-13: 978-4766415490
学ぶことが不可欠である。英語の起源はどこにあるのか、英語に見
られる不規則性は何に由来するのか、英語は将来どうなってゆくの
か、などの現代的な問題に歴史的・通時的な視点からアプローチす
ることで多面的な英語観を形成することが本授業の目標である。
英語学ⅩⅣ
講師 谷 みゆき
授業科目の内容:
本講義では認知言語学に関する基本的な知識を身につけることを
目的とし,実際の言語現象について考察した論文をいくつか取り上
げ,認知言語学の枠組みを通して言語について考えます。
テキスト(教科書):
初回授業で指示します。
参考書:
・河上誓作編著『認知言語学の基礎』(研究社)
・辻幸夫編『認知言語学キーワード事典』(研究社)
この他,初回授業で参考文献リストを配布します。
本授業では、現代英語の特徴について、講義、課題、議論により
理解を深める。
テキスト(教科書):
随時、資料を配付・指示する。
参考書:
・寺澤盾 『英語の歴史:過去から未来への物語』、中公新書、2008
年。
英語学ⅩⅠ
2単位 (春学期)
I-LANGUAGE − 人間に固有な言語の性質
言語文化研究所教授
英文学Ⅰ
北原 久嗣
准教授 髙橋 勇
授業科目の内容:
日本人学生には馴染みのうすい「英詩」を理解する一助として、
その形式・ジャンルの特徴や歴史を実例に触れながら概観します。
春学期の授業では、主要な詩形を分かりやすく解説する予定です。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布します。
英文学Ⅱ
英語学ⅩⅢ
准教授 髙橋 勇
授業科目の内容:
日本人学生には馴染みのうすい「英詩」を理解する一助として、
その形式・ジャンルの特徴や歴史を実例に触れながら概観します。
秋学期の授業では、詩の主要ジャンルを採り上げていく予定です。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布します。
2単位 (秋学期)
2単位 (春学期)
認知言語学入門
講師
2単位 (秋学期)
英詩のかたち
I-LANGUAGE − 人間に固有な言語の性質
言語文化研究所教授 北原 久嗣
英文学Ⅲ
授業科目の内容:
世界に人間の言語は何種類あるのだろうか。今なお一種類という
答えは受け入れ難いようであるが「言語」を「顔」に置き換えてみ
てはどうだろうか。すると一種類という答えが妥当性をもってくる。
目は二つ、鼻は一つ、耳は二つ、口は一つ。人間の顔を構成する要
素は同じである。また二つある目の一つを頭の後ろにもっていくこ
とはできない。人間の顔は厳密にデザインされている。同様のこと
が人間の言語にも言えないだろうか。人間の言語を構成する要素と
は何だろうか。人間の言語も厳密にデザインされているのだろうか。
本講義では、英語のデータを中心に、必要に応じて他の言語のデー
タも取り入れながら、人間に固有な言語の性質を明らかにしていく。
テキスト(教科書):
Daniela I. and C. Reiss. 2008. I-Language: An Introduction to Linguistics
as Cognitive Science. Oxford.: Oxford University Press.
参考書:
開講時に指示する。
2単位 (春学期)
英詩のかたち
授業科目の内容:
世界に人間の言語は何種類あるのだろうか。今なお一種類という
答えは受け入れ難いようであるが「言語」を「顔」に置き換えてみ
てはどうだろうか。すると一種類という答えが妥当性をもってくる。
目は二つ、鼻は一つ、耳は二つ、口は一つ。人間の顔を構成する要
素は同じである。また二つある目の一つを頭の後ろにもっていくこ
とはできない。人間の顔は厳密にデザインされている。同様のこと
が人間の言語にも言えないだろうか。人間の言語を構成する要素と
は何だろうか。人間の言語も厳密にデザインされているのだろうか。
本講義では、英語のデータを中心に、必要に応じて他の言語のデー
タも取り入れながら、人間に固有な言語の性質を明らかにしていく。
テキスト(教科書):
Daniela I. and C. Reiss. 2008. I-Language: An Introduction to Linguistics
as Cognitive Science. Oxford.: Oxford University Press.
参考書:
開講時に指示する。
英語学ⅩⅡ
2単位 (秋学期)
認知言語学入門
2単位 (春学期)
シェイクスピアの受容と変容 I
商学部教授 大矢 玲子
授業科目の内容:
400 年前のイギリスで活躍した劇作家,ウィリアム・シェイクス
ピアの作品は,時代と国境を越えて多くの人々に愛されているのみ
ならず,さまざまな批評家や芸術家による再評価,再創造が続いて
います。この授業ではシェイクスピアの戯曲の登場人物たちに注目
し,時代につれて彼らがさまざまに姿を変えては新たな生命を得て
きた過程を検討します。それぞれに魅力ある登場人物たちの死後の
生(arterlife)を,舞台,絵画,映画,小説など多様な媒体のなかに
たどることで,文化のダイナミックスの一側面に光をあてることが,
この授業の目標です。
テキスト(教科書):
授業中に配布します。
参考書:
William Shakespeare, Complete Works. Gen ed. Richard Proudfoot,
Ann Thompson, and David Scott Kastan. The Arden Shakespeare.
(London, 2001)
谷 みゆき
英文学Ⅳ
授業科目の内容:
本講義では認知言語学に関する基本的な知識を身につけることを
目的とし,基本文献を参照しながら認知言語学の理論を支えるフレ
ームワークを概観します。
テキスト(教科書):
初回授業で指示します。
参考書:
・河上誓作編著『認知言語学の基礎』(研究社)
・辻幸夫編『認知言語学キーワード事典』(研究社)
この他,初回授業で参考文献リストを配布します。
2単位 (秋学期)
シェイクスピアの受容と変容 II
商学部教授
大矢 玲子
授業科目の内容:
400 年前のイギリスで活躍した劇作家,ウィリアム・シェイクス
ピアの作品は,時代と国境を越えて多くの人々に愛されているのみ
ならず,さまざまな批評家や芸術家による再評価,再創造が続いて
います。この授業ではシェイクスピアの戯曲の登場人物たちに注目
し,時代につれて彼らがさまざまに姿を変えては新たな生命を得て
きた過程を検討します。それぞれに魅力ある登場人物たちの死後の
生(arterlife)を,舞台,絵画,映画,小説など多様な媒体のなかに
118
たどることで,文化のダイナミックスの一側面に光をあてることが,
この授業の目標です。
テキスト(教科書):
授業中に配布します。
参考書:
William Shakespeare, Complete Works. Gen ed. Richard Proudfoot,
Ann Thompson, and David Scott Kastan. The Arden Shakespeare.
(London, 2001)
2単位 (春学期)
18 世紀,19 世紀イギリス女性作家
講師
中村 哲子
授業科目の内容:
ゴシック小説と女性作家をテーマに講義をします。基本的な文学
的・歴史的事象を整理し、ゴシック的な要素がどのように文学作品
に埋め込まれているか、実例を提示していきます。
テキスト(教科書):
プリント配布。
参考書:
初回に提示。 英文学Ⅵ
2単位 (秋学期)
18 世紀,19 世紀イギリス女性作家
講師 中村 哲子
授業科目の内容:
女性作家の書いた小説における家と女性の問題について講義しま
す。基本的な文学的・歴史的事象を整理し、女性性の描かれ方につ
いて実例を提示していきます。
テキスト(教科書):
プリント配布。
参考書:
初回に提示。
英文学Ⅶ
2単位 (春学期)
評伝研究事始
教授
井出 新
授業科目の内容:
近年、イギリス・ルネサンス期の詩人に関する多くの評伝が出版
され、「評伝ブーム」と言っても過言でないような状況を呈してい
る。これは新史料の相次ぐ発見から生じた現象ではない。評伝研究
の壁が一次史料の少なさであることにかわりはなく、あたかも方眼
紙の上にドットが散在するかのように、極めて少ない史料しか残存
していないのが現状だ。したがって研究者は周辺的史料を総動員し
て、そのドットとドットの間を近似値を探しながら結び、詩人の生
涯という"Putative Truth"を作成することになるが、それにしても、劇
作家や詩人について、何故これほどまでに様々な評伝研究が出版さ
れているのか。こうした問いから講義を立ち上げて、4人の詩人の
生涯や作品に関する考察を行いながら、評伝研究の魅力や課題、問
題点を探るとともに、新しい評伝研究のこれからを考えていくとい
うのが本講の目的である。その際、出来る限り、最近の研究成果を
紹介・参照しつつ、イギリス・ルネサンス研究の圧倒的な面白さを
受講者と共有し、さらに受講者の歴史や文化に対する洞察力や批判
的思考力を養うことができればと思っている。
テキスト(教科書):
適宜ハンドアウトを配布する。
参考書:
講義時に適宜,研究書・学術雑誌論文を多数紹介する。
英文学Ⅹ
2単位 (秋学期)
評伝研究事始
教授 井出 新
2単位 (春学期)
幽霊・心霊物語の系譜 (前半)
准教授 坂本 光
授業科目の内容:
18世紀に始まり現代に至るまでのゴシック小説(恐怖小説)の中
から、特に幽霊や心霊現象を扱う物語を取り上げ、その系譜をたど
る。心霊現象への興味はどの時代にも存在し、昨今のスピリチュア
リズム人気もその一例である。また19世紀に英米で起こった心霊現
象ブームと、これに対応して心霊現象の研究を試みた科学者たちの
取り組みは、その後のゴシック的作品群へも大きな影響を与えた。
この講義では、時代ごとの社会的背景を踏まえながら、広義の "ghost
stories" の展開をたどる。
参考書:
David Punter and Glennis Byron, The Gothic (Wiley-Blackwell, 2004)
ISBN-13: 978-0631220633
Deborah Blum, Ghost Hunters: William James and the Search for
Scientific Proof of Life (Penguin, 2007) ISBN-13: 978-0143038955
英文学Ⅷ
英文学Ⅸ
授業科目の内容:
近年、イギリス・ルネサンス期の詩人に関する多くの評伝が出版
され、「評伝ブーム」と言っても過言でないような状況を呈してい
る。これは新史料の相次ぐ発見から生じた現象ではない。評伝研究
の壁が一次史料の少なさであることにかわりはなく、あたかも方眼
紙の上にドットが散在するかのように、極めて少ない史料しか残存
していないのが現状だ。したがって研究者は周辺的史料を総動員し
て、そのドットとドットの間を近似値を探しながら結び、詩人の生
涯という"Putative Truth"を作成することになるが、それにしても、劇
作家や詩人について、何故これほどまでに様々な評伝研究が出版さ
れているのか。こうした問いから講義を立ち上げて、4人の詩人の
生涯や作品に関する考察を行いながら、評伝研究の魅力や課題、問
題点を探るとともに、新しい評伝研究のこれからを考えていくとい
うのが本講の目的である。その際、出来る限り、最近の研究成果を
紹介・参照しつつ、イギリス・ルネサンス研究の圧倒的な面白さを
受講者と共有し、さらに受講者の歴史や文化に対する洞察力や批判
的思考力を養うことができればと思っている。
テキスト(教科書):
適宜ハンドアウトを配布する。
参考書:
講義時に適宜,研究書・学術雑誌論文を多数紹介する。
2単位 (秋学期)
幽霊・心霊物語の系譜 (後半)
准教授
英文学ⅩⅠ
坂本 光
2単位 (春学期)
名誉教授 髙宮 利行
授業科目の内容:
18世紀に始まり現代に至るまでのゴシック小説(恐怖小説)の中
から、特に幽霊や心霊現象を扱う物語を取り上げ、その系譜をたど
る。心霊現象への興味はどの時代にも存在し、昨今のスピリチュア
リズム人気もその一例である。また19世紀に英米で起こった心霊現
象ブームと、これに対応して心霊現象の研究を試みた科学者たちの
取り組みは、その後のゴシック的作品群へも大きな影響を与えた。
この講義では、時代ごとの社会的背景を踏まえながら、広義の "ghost
stories" の展開をたどる。
参考書:
David Punter and Glennis Byron, The Gothic (Wiley-Blackwell, 2004)
ISBN-13: 978-0631220633
119
授業科目の内容:
アーサー王伝説の概説と「シャロットの女」精読
春学期には、中世に生まれ19世紀以降ずっと再話され続けている
アーサー王の発展をたどり、一例としてAlfred Lord Tennyson, The
Lady of Shalott (1832,1842)の精読と、これがラファエル前派の絵画、
葛生千夏・ロリーナ・マキニットらの音楽、夏目漱石の短編小説や
やひかわ玲子のファンタジー『アーサー王宮廷物語』などに与えた
影響の分析をしたい。
秋学期には、この英詩の典拠作品、19世紀英国社会での受容、フ
ェミニズム、精神病理学からの解釈などについて、英語の研究文献
をもとに個人発表してもらう。
英 文 英文学Ⅴ
Deborah Blum, Ghost Hunters: William James and the Search for
Scientific Proof of Life (Penguin, 2007) ISBN-13: 978-0143038955
テキスト(教科書):
Tennyson, The Lady of Shalott (1842)を各自用意すること。ネットで
入手できる本文がいかに信頼性に欠けるかを認識するため、図書館
にある1,000点以上のテニスン関係書からも本文を入手すること。
参考書:
髙宮利行『アーサー王物語の魅力』(秀文インターナショナル)、
他は授業中に指示する
て具体例を挙げつつ考える。文学と絵画との比較研究のための様々
な方法論を学ぶことを目的とする,講義形式の授業。
テキスト(教科書):
プリント配布。
参考書:
授業中に適宜指示する。
英文学ⅩⅥ
英文学ⅩⅡ
2単位 (秋学期)
2単位 (秋学期)
イギリス文学と挿絵
名誉教授 髙宮 利行
教授 松田 隆美
授業科目の内容:
アーサー王伝説の概説と「シャロットの女」精読
春学期には、中世に生まれ19世紀以降ずっと再話され続けている
アーサー王の発展をたどり、一例としてAlfred Lord Tennyson, The
Lady of Shalott (1832,1842)の精読と、これがラファエル前派の絵画、
葛生千夏・ロリーナ・マキニットらの音楽、夏目漱石の短編小説や
やひかわ玲子のファンタジー『アーサー王宮廷物語』などに与えた
影響の分析をしたい。
秋学期には、この英詩の典拠作品、19世紀英国社会での受容、フ
ェミニズム、精神病理学からの解釈などについて、英語の研究文献
をもとに個人発表してもらう。
テキスト(教科書):
Tennyson, The Lady of Shalott (1842)を各自用意すること。ネットで
入手できる本文がいかに信頼性に欠けるかを認識するため、図書館
にある1,000点以上のテニスン関係書からも本文を入手すること。
参考書:
髙宮利行『アーサー王物語の魅力』(秀文インターナショナル)、
他は授業中に指示する
英文学ⅩⅢ
2単位 (春学期)
20 世紀のイギリス小説
教授
河内 恵子
授業科目の内容:
20 世紀のイギリス小説を文学史の重要項目を軸に考察する。
いわゆる「canon の作品」の裏に存在する作品にも触れ,20 世紀
のイギリス小説を多角的にとらえるのが目的である。
「歴史のなかの文学」を具体的に考察していきたい。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
教室で指示する。
英文学ⅩⅣ
授業科目の内容:
作者によって創造された文学作品をわれわれ読者は通常書物を介
して受容する。書物は作者と読者をつなぐメディアであるが、われ
われの作品の解釈はしばしば書物が有するパラテクスト(ページレ
イアウト、装丁、挿絵など)によって左右され、なかでも挿絵は作
品と密接な関係にある。この講義では、中世から現代までのイギリ
ス文学における挿絵とテクストの相互補完的な関係性について,具
体例を検討しつつ考察する。
テキスト(教科書):
プリント配布。
参考書:
授業中に適宜指示する。
米文学Ⅰ
講師 佐藤 光重
授業科目の内容:
アメリカが独立する以前、植民地時代の文学と思想を扱う。まず
はピューリタン入植史とピューリタン文学を解説・講読し、その後
『フランクリン自伝』を中心に講義・講読を行う。
テキスト(教科書):
・ Benjamin Franklin, Autobiography and Other Writings (Penguin
Classics) (春学期)ISBN-10: 0142437603 / ISBN-13: 978-0142437605
このほか、プリントを配布する。
参考書:
巽孝之『ニューアメリカニズム 米文学思想史の物語学』(青土
社,2005 年)
『フランクリン自伝』(岩波文庫版)
米文学Ⅱ
2単位 (秋学期)
講師
佐藤 光重
授業科目の内容:
環境文学(ネイチャーライティング)と呼ばれるジャンルを取り
上げる。講義ではH. D. Thoreau のWalden(邦訳『森の生活』)の解
説・講読を中心に,R. Carson, A. M. Lindbergh, G. White , Aldo
Leopold, らの作品や思想を扱う予定である。
テキスト(教科書):
・H. D. Thoreau, Walden(Dover 版)ISBN-10: 0486284956/ISBN-13:
978-0486284958
このほか、プリントを配布する。
参考書:
巽孝之『ニューアメリカニズム 米文学思想史の物語学』(青土
社,2005 年)
2単位 (秋学期)
20 世紀のイギリス小説
教授 河内 恵子
授業科目の内容:
20 世紀のイギリス小説を文学史の重要項目を軸に考察する。
いわゆる「canon の作品」の裏に存在する作品にも触れ,20 世紀
のイギリス小説を多角的にとらえるのが目的である。
「歴史のなかの文学」を具体的に考察していきたい。
テキスト(教科書):
プリントを配布する。
参考書:
教室で指示する。
英文学ⅩⅤ
2単位 (春学期)
米文学Ⅲ
2単位 (春学期)
ハーレム・ルネサンス期の黒人モダニズム文学
講師 新田 啓子
2単位 (春学期)
イギリス文学と西洋絵画
教授 松田 隆美
授業科目の内容:
ルネサンス期には詩と絵画を姉妹芸術とみなす伝統が存在したが,
文学と絵画はしばしば題材やモチーフを共有し,また書物において
テクストと挿絵は相互補完的な関係を保ってきた。この講義では,
中世から19世紀のイギリス文学を対象として,文学と絵画(写真を
含む)との主題の共有,作品中に登場する美術品の役割,図像学的
アプローチの文学研究への有効性など,さまざまなトピックについ
120
授業科目の内容:
本講は,1910 年代後半から1940 年代初頭までのアメリカ黒人芸術
動向を代表する「ハーレム・ルネサンス」の時代における文芸創作
を扱うものである。ハーレム・ルネサンスは,南北戦争後に解放さ
れた黒人奴隷が南部から北部へ大量に移住し,シカゴやハーレムな
どで都市文化を築き上げた結果,花開いた。それは,近代化を加速
させる米国の歴史的・文化的背景を伴って,広くモダニズム芸術と
呼ばれる潮流の一部として,かつまたそれに対する抵抗の運動とし
て進展した。前期の授業ではまず,こうした潮流が必然的に連動さ
せた商業文化・芸術・政治の諸相をテーマ的に読み解いていく。さ
らに後期の授業では,ハーレム・ルネサンス文芸におけるキーパーソ
ンの作品を実際に読みながら,前期に得た基礎知識の深層を,さら
に具体的に掘り下げて行く。
テキスト(教科書):
初回クラスで指示
参考書:
初回クラスで指示
准教授 大串 尚代
授業科目の内容:
20世紀初頭に参政権を獲得したアメリカ女性たちが、その後どの
ような活躍をとげてきたのか、あるいはどのような社会規範にとら
われてきたのか、その歴史を概観したうえで、60年代にはじまった
第二波フェミニズム運動以降の女性による代表的著作を考察する。
Betty FriedanのFeminine Mystique (1963) から初め、主に短編小説を取
り上げる予定にしている。Joyce Carol Oates, Ursula K. Le Guin, Joan
Didion, Gloria Steinem, またカナダ人作家Margaret Atwoodを取り上げ
る予定。
テキスト(教科書):
主にプリントを配布する
参考書:
適宜指示する
2単位 (秋学期)
ハーレム・ルネサンス期の黒人モダニズム文学
講師 新田 啓子
授業科目の内容:
本講は,1910 年代後半から1940 年代初頭までのアメリカ黒人芸術
動向を代表する「ハーレム・ルネサンス」の時代における文芸創作
を扱うものである。ハーレム・ルネサンスは,南北戦争後に解放さ
れた黒人奴隷が南部から北部へ大量に移住し,シカゴやハーレムな
どで都市文化を築き上げた結果,花開いた。それは,近代化を加速
させる米国の歴史的・文化的背景を伴って,広くモダニズム芸術と
呼ばれる潮流の一部として,かつまたそれに対する抵抗運動として
進展した。前期の授業ではまず,こうした潮流が必然的に連動させ
た商業文化・芸術・政治の諸相をテーマ的に読み解いていく。そし
て後期の授業では,ハーレム・ルネサンス文芸におけるキーパーソン
の作品を講読しながら,前期に得た基礎知識の深層を,さらに具体
的に掘り下げて行く。
テキスト(教科書):
初回クラスで指示
参考書:
初回クラスで指示
米文学Ⅴ
米文学Ⅷ
准教授
大串 尚代
授業科目の内容:
主に1960 年代から現代にかけて活躍した(している)女性作家の
長編小説に焦点をあて,彼女たちが発表してきた作品の意義を考察
する。取り上げる予定の作品はMary McCarthyのThe Group, Joyce
Carol OatesのFoxfire, Marge PiercyのWoman on the Edge of Timeとなら
んで、例外的に男性作家であるIra Levin, The Stepford Wivesも取り上
げる。
テキスト(教科書):
プリントを配布する予定。
参考書:
適宜指示する
2単位 (春学期)
村上 由見子
授業科目の内容:
今日、アメリカ文化研究で浮上しているのが「他者」の問題です。
本授業では「東洋人」の表象に絞って、そのイメージの変遷を探っ
ていきます。19世紀ヨーロッパから20世紀のアメリカへ────舞
台、ファッション、絵画、文学、映画に現われた 「東洋人」 の肖像
から、西洋がオリエント世界に抱いた<驚き> <欲望> <脅威>など、
さまざまな思いを読み取っていきます。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
村上由見子『イエロー・フェイス ハリウッド映画にみるアジア人
の肖像』(朝日選書、1993)1680円ISBN-10: 4022595698 米文学Ⅵ
2単位 (秋学期)
アメリカ20世紀女性作家
オリエンタリズム1 アジア人の表象
講師
2単位 (春学期)
アメリカ20世紀女性文学
2単位 (秋学期)
米文学Ⅸ
2単位 (春学期)
現代アメリカ詩
講師 渡部 桃子
授業科目の内容:
日本ではあまり読まれなくなった詩,それも特に読む人がきわめ
て限られているように思われるアメリカの現代詩をこの授業では紹
介していく。初めに英語の詩というものについての説明をおこなう。
その後、アメリカ詩の流れを概観してから、主にモダニズムの詩人
たちの作品を読んでいく。
テキスト(教科書):
生協で購入するプリント+授業中に配布するプリント
参考書:
授業のなかで紹介
オリエンタリズム2 アラブ人の表象
講師
米文学Ⅹ
村上 由見子
授業科目の内容:
今日、アメリカ文化研究で浮上しているのが「他者」の問題です。
後期は「アラブ人」の表象に絞って、そのイメージの変遷を探って
いきます。9・11以降、注目されているアメリカとアラブの関係で
すが、アメリカはいかにアラブ世界と出会い、そのアラブ観を構築
していったのか、ハリウッド映画などの文化表象から検証するとと
もに、それと並行してアラブ・イスラムの基礎知識に触れていきま
す。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
村上由見子『ハリウッド100年のアラブ』(朝日選書、2007)1400円
ISBN-10: 4022599154
エドワード・W・サイード『オリエンタリズム』上巻・下巻(平凡
社ライブラリー、1993)各1631円 ISBN-10: 4582760112、ISBN-10:
4582760120
121
2単位 (秋学期)
現代アメリカ詩
講師 渡部 桃子
授業科目の内容:
日本ではあまり読まれなくなった詩,それも特に読む人がきわめ
て限られているように思われるアメリカの現代詩をこの授業では紹
介していく。初めに現在のアメリカ詩の状況を概観し、その後、主
にモダニズム以後の詩人たちの作品を読んでいく。
テキスト(教科書):
生協で購入するプリント+授業中に配布するプリント
参考書:
授業のなかで紹介
米文学ⅩⅠ
2単位 (春学期)
大衆音楽で読む米文学
講師 舌津 智之
授業科目の内容:
アメリカの文学作品には、しばしば、ポピュラー音楽が流れてい
ます。それらのいわば作中挿入歌は、一見何気ないBGMでありな
英 文 米文学Ⅳ
米文学Ⅶ
がら、その実、作品の本質に肉薄する重要なモチーフをしばしば暗
示しています。この授業では、毎週、ひとつの文学作品(あるいは
その映画版)を取り上げて、作者や時代背景に関する基本知識を押
さえつつ、作品中に使用される歌が担う意味や効果を探り、米文学
と音楽の相互交渉ないしは共生関係を明らかにしたいと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
必要に応じて授業中に紹介します。
米文学ⅩⅡ
ものです。授業は教科書の内容を中心に進めますが、英米文学専攻
以外の人の参加も歓迎します。
テキスト(教科書):
Judith Woolf, Writing about Literature: Essay and Translation Skills for
University Students of English and Foreign Literature. Routledge, 2005.
参考書:
William Strunk Jr. & E. B. white, The Elements of Style. Longman, 2000.
William Snell他、『アカデミックライティング 応用編—文学・文化研
究の英語論文作成法』慶應義塾大学出版会, 1999.
市川繁治郎他、
『新編 英和活用大辞典—英語を書くための38万例』研
究社, 1995.
Gerald Graff & Cathy Birkenstein, They Say/I Say: The Moves That
Matter In Academic Writing. W. W. Norton, 2006.
2単位 (秋学期)
大衆音楽とグローバリゼーション
講師
舌津 智之
授業科目の内容:
アメリカ文化のグローバリゼーションとは、いかなる可能性(と
限界)を有するのか、流行歌の文学的(=言語的)かつ音楽的(=
非言語的)な「輸出入」の諸相を考えます。毎週、ひとつのアメリ
カ音楽ジャンルを取り上げ、まずはそのジャンルの特徴や文化的背
景を概観したのちに、それがいかなるグローバルな受容と変容をみ
たのか、主として米国の影響下に展開した日本の音楽状況に即し、
比較文化的な視点から考察を加える予定です。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
必要に応じて授業中に紹介します。
アカデミック・ライティングAⅠ(要)
1単位 (春学期)
Academic Writing A
教授
スネル, ウィリアム J
授業科目の内容:
The aim of this course is to introduce and develop skills in academic
written English for students who are required to complete their graduation
thesis in that language.
テキスト(教科書):
A. Armour, 河内恵子,松田隆美,W. Snell 『アカデミックライテ
ィング応用編 文学・文化研究の英語論文作成法』慶應義塾大学出
版会 1999年
In addition to this text, photocopied materials will be used.
参考書:
To be announced at an early stage in the course.
アカデミック・ライティングAⅡ(要)
准教授
吉田 恭子
授業科目の内容:
論旨が通りかつ形の整った英語エッセーを書くための技術を習得
するのがこの授業の目的です。そのためパラグラフライティングの
演習,論文形式の習得,書誌の作成や資料収集など多角的な学習を
行うなかで,この授業は自分や人の書いた文章を分析し見直し添削
する作業を通して,推敲技術の習得に特に力を入れます。
教科書は英語で、特に文学作品についての論文の書き方を扱った
ものです。授業は教科書の内容を中心に進めますが、英米文学専攻
以外の人の参加も歓迎します。
テキスト(教科書):
Judith Woolf, Writing about Literature: Essay and Translation Skills for
University Students of English and Foreign Literature. Routledge, 2005.
参考書:
William Strunk Jr. & E. B. white, The Elements of Style. Longman, 2000.
William Snell他、『アカデミックライティング 応用編—文学・文化研
究の英語論文作成法』慶應義塾大学出版会, 1999.
市川繁治郎他、
『新編 英和活用大辞典—英語を書くための38万例』研
究社, 1995.
Gerald Graff & Cathy Birkenstein, They Say/I Say: The Moves That
Matter In Academic Writing. W. W. Norton, 2006.
授業科目の内容:
この講座では,どのようにして自分の意見を明確な英文にして読
み手を説得するのかを勉強し,練習します。与えられたテーマにつ
いての自分の意見や主張を探るためのアイディア引き出し方法から
始め,その次に意見と分析方法を示すthesis statement の書き方,段落
の構造,論の組み立て方,結論の書き方等を学びます。その他には
読者説得術,引用方法や参考文献リストの作成法,自分の文章の手
直し方法なども取り上げます。授業では,ディスカッションに加え,
個人及びグループでの作業を行ないます。春学期はスキル習得,秋
学期はその実践を中心に勉強します。
テキスト(教科書):
未定。(履修者と相談の上,適切なものを選びます。)
授業中に教材のプリントも配付します。
参考書:
ジョゼフ・ジバルディ著 原口敬一監修 樋口昌幸訳編『MLA 英
語 論 文 の 手 引 き 』 第 6 版 北 星 堂 書 店 , 2007 年 。 ISBN:
978-4-590-01170-7
1単位 (秋学期)
スネル, ウィリアム J
授業科目の内容:
The aim of this course is to introduce and develop skills in academic
written English for students who are required to complete their graduation
thesis in that language.
テキスト(教科書):
A. Armour, 河内恵子,松田隆美,W. Snell 『アカデミックライテ
ィング応用編 文学・文化研究の英語論文作成法』慶應義塾大学出
版会 1999年
In addition to this text, photocopied materials will be used.
参考書:
To be announced at an early stage in the course.
アカデミック・ライティングBⅠ(要)
Writing about Literature
アカデミック・ライティングCⅠ(要) 1単位 (春学期)
講師 松川 祐子
Academic Writing A
教授
アカデミック・ライティングBⅡ(要) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
Writing about Literature
アカデミック・ライティングCⅡ(要)
准教授 吉田 恭子
授業科目の内容:
論旨が通りかつ形の整った英語エッセーを書くための技術を習得
するのがこの授業の目的です。そのためパラグラフライティングの
演習,論文形式の習得,書誌の作成や資料収集など多角的な学習を
行うなかで,この授業は自分や人の書いた文章を分析し見直し添削
する作業を通して,推敲技術の習得に特に力を入れます。
教科書は英語で、特に文学作品についての論文の書き方を扱った
1単位 (秋学期)
講師 松川 祐子
授業科目の内容:
この講座では,どのようにして自分の意見を明確な英文にして読
み手を説得するのかを勉強し,練習します。与えられたテーマにつ
いての自分の意見や主張を探るためのアイディア引き出し方法から
始め,その次に意見と分析方法を示すthesis statement の書き方,段落
の構造,論の組み立て方,結論の書き方等を学びます。その他には
読者説得術,引用方法や参考文献リストの作成法,自分の文章の手
122
アカデミック・ライティングDⅠ(要)
1単位 (春学期)
講師 白鳥 義博
授業科目の内容:
文学作品を題材とする英語の論文(レポートや卒業論文など)の
書き方を学ぶ授業です。春学期はカズオ・イシグロの長編小説『日
の名残り』とその批評を題材として、以下の3点に関する練習を繰
り返します。
アカデミック・ライティングEⅡ(要) 1単位 (秋学期)
英語で論文を書く
講師 狩野 みき
1)パラグラフ・ライティングの基礎(トピック・センテンスとサ
ポート・センテンスのあり方)
2)引用の方法とマナー(的確で正しい引用のスタイル、出典の明
示、など)
3)独力での添削(初稿に自分で手を入れて原稿を改善させる方法)
アカデミック・ライティングの基本となるこれら3つの項目の基
礎を、徹底的に、集中的に練習します。イギリス文学(小説)を共
通の題材に設定して演習しますが、アカデミックな論文の書き方を
効率的に学ぶための材料として使うにすぎませんから、アメリカ文
学や言語学、あるいは他専攻の学生でも躊躇しないでください。ま
た、英語の論文を初めて書く3年生だけではなく、いまひとつアカ
デミック・ライティングの力に自信を持てない4年生の諸君の受講
も歓迎します。
テキスト(教科書):
プリント教材を用意します。
アカデミック・ライティングDⅡ(要)
1単位 (秋学期)
講師 白鳥 義博
授業科目の内容:
文学作品を題材とする英語の論文(レポートや卒業論文など)の
書き方を学ぶ授業です。春学期に引き続き、指定された小説作品と
その批評を題材として、自分独自の考えをアカデミックと認知され
うる形式と内容の英文で表現するノウハウを、演習形式で会得する
ことを目指します。特に、以下の3点に関する練習を繰り返します。
1)パラグラフ・ライティングの基礎と応用(研究の意義と独自性
を序論で明示する方法)
2)引用の方法とマナー(引用の必然性を再検討する)
3)添削と推敲(他者からの批判をどのように織り込んで推敲を重
ねるべきか)
大学に提出する論文の質と形式を意識して、春学期よりも実践的
な練習を進めます。論文の作成法を効率的に学習する目的で、イギ
リス文学(小説)の作品を共通の題材に設定して演習しますが、小
説の論じ方というより論文の書き方に焦点を当てますので、アメリ
カ文学や言語学、あるいは他専攻の学生でも遠慮しないでください。
テキスト(教科書):
プリント教材を用意します。
アカデミック・ライティングEⅠ(要)
1単位 (春学期)
英語で論文を書く
講師
ロダクションを,秋学期の末にはチャプターを一つ書き上げるのが
目標です。受講生の積極的な参加を希望します。
本講座で行なう作業の手順は以下の通りです:
1) テーマを決める
2) アウトラインを作成する
3) アウトラインにそって本文を少しずつ書き進める
(毎週2-3 パラグラフずつ書いて提出してもらいます)
4) 他の受講生の提出物を検討し,どうすればよりよい論文に
なるかを話し合う(peer reviewing)
5) 必要とあれば随時アウトラインやリード(第一パラグラフ)
を書き直しつつ全体を完成させる
テキスト(教科書):
なし(必要な場合はプリントを配布します)
参考書:
なし
狩野 みき
授業科目の内容:
英語で論文を書くための演習クラスです。テキストに載っている
エクササイズを解いていく,という方式はとりません。英語による
論文の仕組みや論文独特の表現などを習得しつつ,ある程度の長さ
の英文を毎回,積極的に書いてもらいます。春学期の末にはイント
123
授業科目の内容:
英語で論文を書くための演習クラスです。テキストに載っている
エクササイズを解いていく,という方式はとりません。英語による
論文の仕組みや論文独特の表現などを習得しつつ,ある程度の長さ
の英文を毎回,積極的に書いてもらいます。春学期の末にはイント
ロダクションを,秋学期の末にはチャプターを一つ書き上げるのが
目標です。受講生の積極的な参加を希望します。
本講座で行なう作業の手順は以下の通りです:
1) テーマを決める
2) アウトラインを作成する
3) アウトラインにそって本文を少しずつ書き進める(毎週2-3 パ
ラグラフずつ書いて提出してもらいます)
4) 他の受講生の提出物を検討し,どうすればよりよい論文にな
るかを話し合う(peer reviewing)
5) 必要とあれば随時アウトラインやリード(第一パラグラフ)
を書き直しつつ全体を完成させる
テキスト(教科書):
なし(必要な場合はプリントを配布します)
参考書:
なし
英 文 直し方法なども取り上げます。授業では,ディスカッションに加え,
個人及びグループでの作業を行ないます。春学期はスキル習得,秋
学期はその実践を中心に勉強します。
テキスト(教科書):
未定。(履修者と相談の上,適切なものを選びます。)
授業中に教材のプリントも配付します。
参考書:
ジョゼフ・ジバルディ著 原口敬一監修 樋口昌幸訳編『MLA 英
語 論 文 の 手 引 き 』 第 6 版 北 星 堂 書 店 , 2007 年 。 ISBN:
978-4-590-01170-7
『ドイツ文学の短い歴史』ハインツ・シュラッファー著(和泉雅人・
安川晴基訳)同学社 2008年 ISBN-10: 4810200655
参考書:
『はじめて学ぶドイツ文学史』柴田翔著 ミネルヴァ書房 2003年
ISBN-10: 4623037126
テクスト研究中級Ⅰ
1単位 (春学期)
ドイツ文化史Ⅰ
文学テキスト読解入門
2単位 (春学期)
ドイツ中世の文学と思想
教授 斎藤 太郎
教授 香田 芳樹
授業科目の内容:
さまざまな文学ジャンルのテキストを読みます。メルヘン,寓話,
短編小説,アフォリズム,抒情詩など比較的短時間で読了できるも
のを取り上げ,一年次に学んだ文法事項の確認と補足を交えながら
精読します。語彙を増やし,ドイツ語固有の表現類型を体得するこ
とによって,最終的には自力で文学テキストを読解する技能を身に
つけてもらうのが目標です。予定としては1. アフォリズム(ゲーテ,
リヒテンベルク,ニーチェ等々),2. グリム兄弟のメルヘン,3. 短編
小説(ノヴァーリス,クライスト)等を考えていますが,参加者の
希望も考慮しますので,積極的な提案を歓迎します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業内で指示します。
テクスト研究中級Ⅱ
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
この授業は,中世ドイツを代表する文学作品を,従来とは違った
文化史的な視点から解説していくことを目的としています。とくに
中世を「脱神話化の時代」と位置づけ,作家たちが民族固有の神話
的素材をどのように文学へと作りかえていったかをみていきます。
またそれと平行して,現代の芸術作品(ファンタジー文学・音楽・
演劇)に中世の英雄叙事詩,恋愛叙情詩,神秘思想が与えた影響に
ついても考察します。また作品別だけではなく、「記憶」や「聖なるも
の」といった文化史的なテーマを設定し、中世が現代思想にとっても
アクチュアルであることを示します。できるだけ多くの原典(翻訳)
に当たり,映像資料も使って,ヨーロッパ文化に今も息づく意識の
古層に迫りたいと思います。
テキスト(教科書):
講義資料のプリントを配布します。
参考書:
ヨアヒム・ブムケ『中世の騎士文化』(平尾浩三他訳)
文学テキスト読解入門
教授 斎藤 太郎
ドイツ文化史Ⅱ
授業科目の内容:
春学期に引き続き,さまざまな文学ジャンルのテキストを読みま
す。参加者の希望も考慮しますので,積極的な提案を歓迎します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業内で指示します。
ドイツ文学史Ⅰ(要)
教授 香田 芳樹
2単位 (春学期)
ドイツ文学研究のための基礎概念
教授 粂川 麻里生
授業科目の内容:
ドイツ語圏の文学における重要なテキストと人物、そして時代潮
流のキーワードを中心に、ドイツ文学の研究をするための基礎知識
を得ることを目指す。とりあえず、古代から語り始めて、中世、近
世、近代、現代へと近づいてゆくが、かならずしも単線的に歴史を
説き起こすだけでなく、キリスト教的な要素、神話的な要素、ルネ
サンス的な伝統、バロック的な伝統といった「理念」が歴史の中で
どのような形態をとって登場しうるかも理解できるようにしたい。
さらに、文学にとって「歴史」とは何か、そもそも「文学の歴史」
とは何かということも、文化研究の問題として折に触れて考えてい
こう。
テキスト(教科書):
『増補・ドイツ文学案内』手塚富雄・神品芳夫著 岩波書店 1993年
ISBN-10: 4003500032
『ドイツ文学の短い歴史』ハインツ・シュラッファー著(和泉雅人・
安川晴基訳)同学社 2008年 ISBN-10: 4810200655
参考書:
『はじめて学ぶドイツ文学史』柴田翔著 ミネルヴァ書房 2003年
ISBN-10: 4623037126
ドイツ文学史Ⅱ(要)
2単位 (秋学期)
ドイツ中世の文学と思想
2単位 (秋学期)
授業科目の内容:
この授業は,中世ドイツを代表する文学作品を,従来とは違った
文化史的な視点から解説していくことを目的としています。とくに
中世を「脱神話化の時代」と位置づけ,作家たちが民族固有の神話
的素材をどのように文学へと作りかえていったかをみていきます。
またそれと平行して,現代の芸術作品(ファンタジー文学・音楽・
演劇)に中世の英雄叙事詩,恋愛叙情詩,神秘思想が与えた影響に
ついても考察します。また作品別だけではなく、「客人歓待」や「痛
み」といった文化史的なテーマを設定し、中世が現代思想にとっても
アクチュアルであることを示します。できるだけ多くの原典(翻訳)
に当たり,映像資料も使って,ヨーロッパ文化に今も息づく意識の
古層に迫りたいと思います。
テキスト(教科書):
講義資料のプリントを配布します。
参考書:
ヨアヒム・ブムケ『中世の騎士文化』(平尾浩三他訳)
ドイツ語学研究Ⅰ
2単位 (春学期)
教授
中山 豊
授業科目の内容:
「文法を気にしていたらドイツ語は使えない」のか「文法がわか
らないとドイツ語は使えない」のか、という不毛な議論はさておい
て、ここでは文法がわかった上でドイツ語が使えるようになること
を目標とします。講義で既習の文法知識を確認し、新たにそれらの
ばらばらの知識を体系的に再構築した後、独文の内容把握能力とド
イツ語作文能力を培う演習をします。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
教室で指示します。
続・ドイツ文学研究のための基礎概念
教授
粂川 麻里生
ドイツ語学研究Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授 中山 豊
授業科目の内容:
春学期の同名科目の「続編」である。
テキスト(教科書):
『増補・ドイツ文学案内』手塚富雄・神品芳夫著 岩波書店 1993年
ISBN-10: 4003500032
授業科目の内容:
「文法を気にしていたらドイツ語は使えない」のか「文法がわか
らないとドイツ語は使えない」のか、という不毛な議論はさておい
て、ここでは文法がわかった上でドイツ語が使えるようになること
124
を目標とします。講義で既習の文法知識を確認し、新たにそれらの
ばらばらの知識を体系的に再構築した後、独文の内容把握能力とド
イツ語作文能力を培う演習をします。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
教室で指示します。
現代ドイツ研究Ⅳ
2単位 (秋学期)
Quo vadis universitas? Idee und Institution der (deutschen) Universität
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
現代ドイツ研究Ⅱ
テクスト研究上級Ⅰ
現代ドイツ研究Ⅰ
2単位 (春学期)
教授 大宮 勘一郎
2単位 (秋学期)
教授
大宮 勘一郎
教授
授業科目の内容:
現代ドイツの哲学者、文化理論家であるNorbert Bolzの啓蒙的著
作"Sinngesellschaft"(1997)と"Weltkommunikation"(2001)を、日本語訳
を用いて読み、グローバルな時代における「ドイツ」について考え
ます。著者は時にユーモラスに、時に辛辣な言葉で語る、メディア
などにも登場する論客です。
各回の担当者を決めて、内容の要約とコメントをしてもらい、皆
で考え質疑応答、というゼミ形式で行います。
秋学期は"Weltkommunikation"を用います。
テキスト(教科書):
ノルベルト・ボルツ『意味に飢える社会』/『世界コミュニケーシ
ョン』(いずれも村上淳一訳、東京大学出版会)
現代ドイツ研究Ⅲ
1単位 (春学期)
大宮 勘一郎
授業科目の内容:
19世紀ドイツの文芸テクストを読みながら、構文の読み取りに慣
れ、語彙を増やしてゆきましょう。教材とするのは、いわずと知れ
た名作です。
テキスト(教科書):
Theodor Storm: Immensee(コピーにて配布)
テクスト研究上級Ⅱ
1単位 (秋学期)
教授
大宮 勘一郎
授業科目の内容:
19世紀ドイツの文芸テクストを読みながら、構文の読み取りに慣
れ、語彙を増やしてゆきましょう。Immenseeに続いて教材とするの
は、同じStormによる、これまた名作ですが、授業で扱うのは最初の
部分です。
テキスト(教科書):
Theodor Storm: Der Schimmelreiter(コピーにて配布)
2単位 (春学期)
Quo vadis universitas? Idee und Institution der (deutschen) Universität
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
授業科目の内容:
Die deutsche Universität, die zu Beginn des 20.Jahrhunderts noch
höchste internationale Achtung genoss, befindet sich in der Krise – so die
allgemeine Wahrnehmung heute. 200 Jahre nach der Neubegründung der
nach Humboldt benannten Berliner Universität bedrohen materielle
Auszehrung und politische Bedeutungslosigkeit die deutschen
Universitäten. Ist die Idee der (deutschen) Universität am Ende? Was ist
mit ihrem Kerngedanken der Verbindung von Forschung und Lehre?
Gerade ihre Krise zum Jubiläum legt nahe, von ihrer Idee und Institution
zu sprechen. Hierzu gehört der Rückblick auf ihre Geschichte. Antworten
darauf, was an Humboldts Erbe heute noch zu verteidigen sei, sollen
anhand der Lektüre exemplarischer Schriften von Fichte, Schleiermacher
und Humboldt über Jaspers bis Hörisch und McKinsey gesucht werden.
テキスト(教科書):
Texte und Materialien werden als Kopien zur Verfügung gestellt,
weitere Literatur wird zu Beginn angegeben.
参考書:
Hans-Albrecht Koch: Die Universität. Geschichte einer europäischen
Institution, WBG, Darmstadt 2008.
テクスト研究上級Ⅲ
1単位 (春学期)
現代社会をドイツ語で読む
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
現代社会についてドイツ語で書かれた論考や書籍を読み、
「見通し
の立たない現代」
(ノルベルト・ボルツ)が少しでも視界良好になる
ことを目指します。現代社会の切り口をできるだけ多くするため、
一回毎あるいは隔週毎に新しいテーマの論考(抜粋)を読み進めて
いきたいと思います。あらかじめ担当を決め、各担当者が10ページ
ほどの論考について報告し、その後参加者も交え意見交換を行うと
いう手順で進めます。
取り上げる主な文献は次の通りです。
・Gerhard Schulze: Die Erlebnisgesellschaft
・Robert Weimann/Hans Ulrich Gumbrecht:
Podtmoderne—globale Differenz
・Winfried Menninghaus: Lärm und Schweigen.
・Bianca Theisen: Chaos
・Albrecht Koschorke: System
・Ulrich Beck: Risikogesellschaft
・Boris Groys: Über das Neue
125
独 文 授業科目の内容:
現代ドイツの哲学者、文化理論家であるNorbert Bolzの啓蒙的著
作"Sinngesellschaft"(1997)と"Weltkommunikation"(2001)を、日本語訳
を用いて読み、グローバルな時代における「ドイツ」について考え
ます。著者は時にユーモラスに、時に辛辣な言葉で語る、メディア
などにも登場する論客です。
各回の担当者を決めて、内容の要約とコメントをしてもらい、皆
で考え質疑応答、というゼミ形式で行います。
春学期は"Sinngesellschaft"を用います。
テキスト(教科書):
ノルベルト・ボルツ『意味に飢える社会』/『世界コミュニケーシ
ョン』(いずれも村上淳一訳、東京大学出版会)
授業科目の内容:
Die deutsche Universität, die zu Beginn des 20.Jahrhunderts noch
höchste internationale Achtung genoss, befindet sich in der Krise – so die
allgemeine Wahrnehmung heute. 200 Jahre nach der Neubegründung der
nach Humboldt benannten Berliner Universität bedrohen materielle
Auszehrung und politische Bedeutungslosigkeit die deutschen
Universitäten. Ist die Idee der (deutschen) Universität am Ende? Was ist
mit ihrem Kerngedanken der Verbindung von Forschung und Lehre?
Gerade ihre Krise zum Jubiläum legt nahe, von ihrer Idee und Institution
zu sprechen. Hierzu gehört der Rückblick auf ihre Geschichte. Antworten
darauf, was an Humboldts Erbe heute noch zu verteidigen sei, sollen
anhand der Lektüre exemplarischer Schriften von Fichte, Schleiermacher
und Humboldt über Jaspers bis Hörisch und McKinsey gesucht werden.
テキスト(教科書):
Texte und Materialien werden als Kopien zur Verfügung gestellt,
weitere Literatur wird zu Beginn angegeben.
参考書:
Hans-Albrecht Koch: Die Universität. Geschichte einer europäischen
Institution, WBG, Darmstadt 2008.
テクスト研究上級Ⅳ
1単位 (秋学期)
新しい思考パラダイムをドイツ語で読む
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
春学期に現代社会についてのドイツ語論考を読んだ後、秋学期は、
新しい学問方法の指標となる思考パラダイムを提案するする論考を
取り上げたいと思います。春学期と同様、一回毎あるいは隔週毎に
新しいテーマの論考(抜粋)を読み進めていきます。あらかじめ担
当を決め、各担当者が10ページほどの論考について報告し、その後
参加者も交え意見交換を行うという手順で進めます。
取り上げる主な文献は次の通りです。
・Christoph Menke: Die Gegenwart der Tragödie
・Christoph Menke: Kraft
・Dieter Mersch: Erlebnis und Aura
・Martin Seel: Die Macht des Erscheines
・Erika Fischer-Lichte:
Theateralität als Modell in den Kulturwissenschaften
・Uwe Wirth: Performanz
・Gerald Siegmund: Abwesenheit
schriftliche Abschlußprüfung mache ich nicht, aber die Teilnehmer
müssen als Hausaufgabe Texte erstellen, die ich dann bewerte. Keine
Angst, die Texte müssen nicht lang sein (bis A4 1 Seite).
テキスト(教科書):
コピー
参考書:
なし
ドイツ語作文中級Ⅱ
1単位 (秋学期)
Vom Satz zum Text
作文の練習
講師
シュミット, ウーテ
授業科目の内容:
In diesem Kurs lernen die Teilnehmer, kurze Texte auf Deutsch zu
schreiben: Gedichte, Geschichten und Aufsätze.
Wir beginnen mit einfachen Schreibübungen. Danach wird in einem
Projekt mit einer ausländischen Deutschgruppe gelernt, fiktive Texte zu
schreiben. Am Ende des Semesters soll eine Abschlussarbeit geschrieben
werden.
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
授業科目の内容:
ドイツ語の表現力のアップを目指し,小テキスト作成の練習をし
ます。自己紹介、物語、ZDやZOP 試験で要求される作文類のプライ
ベートな手紙・オフィシャルな手紙・読者の意見・小レポートなど
を書き、基本的な書き方や表現を練習し、最終的にまとまった論理
的なテキストを書けるようになります。
テキストを書くことはどうしても時間がかかりますので、作成は
宿題となります。長さは長い場合A4 1 枚程度です。提出した宿題は
評価します。試験はありません。
In diesem Kurs soll das Verfassen von kurzen Texten geubtwerden, wie
siez. B. auch bei Prüfuenng des Goethe-Instituts verlangt werden.
Textformen sind dabei personlicher Brief, offizieller Brief, Leserbrief
oder Referat, worin Sie Ihre Meinung ausdrüken oder einen bestimmten
Sachverhalt darstellen müssen. Die dazu notwendigen Formen bzw.
Redewendungen werden im Unterricht vermittelt und geübt. Eine
schriftliche Abschlußprüfung mache ich nicht, aber die Teilnehmer
müssen als Hausaufgabe Texte erstellen, die ich dann bewerte. Keine
Angst, die Texte müssen nicht lang sein (bis A4 1 Seite).
テキスト(教科書):
コピー
参考書:
なし
ドイツ語作文初級Ⅱ
コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅰ
ドイツ語作文初級Ⅰ
1単位 (春学期)
Schreiben für Anfänger
訪問准教授(招聘)
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
1単位 (秋学期)
Schreiben für Anfänger
1単位 (春学期)
訪問准教授(招聘)
Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger I
訪問准教授(招聘)
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
授業科目の内容:
In diesem Kurs lernen die Teilnehmer, kurze Texte auf Deutsch zu
schreiben: Gedichte, Geschichten, Briefe und E-Mails.
Wir machen ein Brief-Projekt mit einer ausländischen Deutschgruppe und
üben formelle und private E-Mails. Am Ende des Jahres schreiben alle
Teilnehmer zusammen eine Zeitschrift.
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
授業科目の内容:
ドイツ語を一通り学習した学生のためのドイツ語会話のコースで
す。日常生活で必要なドイツ語の復習をしながら,様々なテーマに
ついて自分の意見をドイツ語で表現できるようになるのが目標です。
春学期のテーマ:Kennenlernen, Einkaufen, Tagesverlauf, Essen und
Trinken.
テキスト(教科書):
Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)
ドイツ語作文中級Ⅰ
コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅱ
1単位 (春学期)
Vom Satz zum Text
作文の練習
1単位 (秋学期)
Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger II
訪問准教授(招聘)
シュミット, ウーテ
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
授業科目の内容:
ドイツ語の表現力のアップを目指し,小テキスト作成の練習をし
ます。自己紹介、物語、ZDやZOP 試験で要求される作文類のプライ
ベートな手紙・オフィシャルな手紙・読者の意見・小レポートなど
を書き、基本的な書き方や表現を練習し、最終的にまとまった論理
的なテキストを書けるようになります。
テキストを書くことはどうしても時間がかかりますので、作成は
宿題となります。長さは長い場合A4 1 枚程度です。提出した宿題は
評価します。試験はありません。
In diesem Kurs soll das Verfassen von kurzen Texten geubtwerden, wie
siez. B. auch bei Prüfuenng des Goethe-Instituts verlangt werden.
Textformen sind dabei personlicher Brief, offizieller Brief, Leserbrief
oder Referat, worin Sie Ihre Meinung ausdrüken oder einen bestimmten
Sachverhalt darstellen müssen. Die dazu notwendigen Formen bzw.
Redewendungen werden im Unterricht vermittelt und geübt. Eine
授業科目の内容:
春学期のコミュニケーション・ドイツ語中級I, IIIの続きです。秋
学 期 の テ ー マ : Orientierung in der Stadt, Märchen, Wohnen,
Weihnachten.
テキスト(教科書):
Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)
講師
コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅲ 1単位 (春学期)
Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger III
訪問准教授(招聘)
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
授業科目の内容:
ドイツ語を一通り学習した学生のためのドイツ語会話のコースで
す。
126
テキスト(教科書):
Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)
コミュニケーション・ドイツ語中級Ⅳ
コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅳ 1単位 (秋学期)
Kommunikationskurs für die Mittelstufe
訪問准教授(招聘)
1単位 (秋学期)
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
Deutsche Konversation für fortgeschrittene Anfänger IV
訪問准教授(招聘)
授業科目の内容:
Fortsetzung der Veranstaltung des Sommersemesters zum Thema
"Reise".
Zu Beginn werden Lese- und Hörübungen gemacht. Danach wird mit dem
Projekt "Campusführung" freies Sprechen geübt. Zum Schluss wird ein
zweiter Reisefilm bearbeitet.
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
授業科目の内容:
春学期のコミュニケーション・ドイツ語中級I, IIIの続きです。秋
学 期 の テ ー マ : Orientierung in der Stadt, Märchen, Wohnen,
Weihnachten.
テキスト(教科書):
Projekte(同学社,2005 年,2,625 円)
ドイツ文法研究Ⅰ
1単位 (春学期)
Konversation und Aufsatz für Fortgeschrittene
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
授業科目の内容:
Ziel der Übung ist die mündliche und schriftliche
Kommunikationsschulung. Ausgehend vom Hörverständnis und
Lesevermögen sollen die Sprechfähigkeiten und Schreibfertigkeiten der
Teilnehmer verbessert werden.
Durch den produktiven und reproduktiven Umgang mit aktuellen
Themen und Texten aus Deutschland sollen auch die Diskursformen der
deutschen Bildungssprache, wie sie in Presse und Medien erscheinen,
näher gebracht werden. Thematische Anregungen von seiten der
Teilnehmer sind willkommen.
テキスト(教科書):
Die Ausgangstexte werden als Kopien vor dem / im Unterricht verteilt.
コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅱ 1単位 (秋学期)
Konversation und Aufsatz für Fortgeschrittene
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
授業科目の内容:
Ziel der Übung ist die mündliche und schriftliche
Kommunikationsschulung. Ausgehend vom Hörverständnis und
Lesevermögen sollen die Sprechfähigkeiten und Schreibfertigkeiten der
Teilnehmer verbessert werden.
Durch den produktiven und reproduktiven Umgang mit aktuellen
Themen und Texten aus Deutschland sollen auch die Diskursformen der
deutschen Bildungssprache, wie sie in Presse und Medien erscheinen,
näher gebracht werden. Thematische Anregungen von seiten der
Teilnehmer sind willkommen.
テキスト(教科書):
Die Ausgangstexte werden als Kopien vor dem / im Unterricht verteilt.
1単位 (春学期)
理工学部教授 大谷 弘道
授業科目の内容:
やさしいドイツ語テキストを読みながら、ドイツ語のしくみ(文
法)に焦点を絞って基礎的なドイツ語の「読み方技術」の習得をめ
ざします。テキストはドイツ人の考え方、生活の仕方をわかりやす
くまとめたものを使います。
学生諸君のドイツ語力のレベルを見ながら、必要に応じて一定の
テーマに絞ったプリント教材を使います。
テキスト(教科書):
『新・ドイツ語読みかた教室』大谷弘道著 三修社
ドイツ文法研究Ⅱ
1単位 (秋学期)
理工学部教授
大谷 弘道
授業科目の内容:
やさしいドイツ語テキストを読みながら、ドイツ語のしくみ(文
法)に焦点を絞って基礎的なドイツ語の「読み方技術」の習得をめ
ざします。テキストはドイツ人の考え方、生活の仕方をわかりやすくま
とめたものを使います。
学生諸君のドイツ語力のレベルを見ながら、必要に応じて一定の
テーマに絞ったプリント教材を使います。
テキスト(教科書):
『新・ドイツ語読みかた教室』大谷弘道著 三修社
演劇・メディア研究Ⅰ 2単位 (春学期)
現代ドイツ演劇―――演出の視座から
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
昨年度春学期の同授業では演劇学の基本をテーマとしましたが、
今年度は最近のすぐれた演劇作品を紹介し、ドイツ・ヨーロッパ演
劇界の新しい潮流を紹介したいと思います。現代演劇は「演出演劇
Regietheater」と換言できるほど、演出家の役割が重要になっていま
す。演出演劇は、ペーター・シュタインやペーター・ツァデクなど
の先駆者が登場し始めた1960年代以降に顕著になりましたが、
その萌芽はすでに20世紀初頭のマックス・ラインハルトやスタニ
スラフスキーの演出にも見ることができます。この講義では歴史的
経緯を簡単に踏まえた後、1980年代以降に活躍し始めた演出家
の作品を、時代をたどりつつ紹介します。
講義の主なテーマは次の通りです。
・
「68年世代」の演劇:ペーター・シュタイン、ペーター・ツァデク
・ベルリン・シャウビューネの黄金時代:
シュタインとクラウス・ミヒャエル・グリューバー
・1980年代の「前衛」
:ロバート・ウィルソン、アイナー・シュレーフ
・スペクタクル演劇、地方劇場の活性化:
ディーター・ドルン、クラウス・パイマン
・ベルリン・フォルクスビューネの躍進
フランク・カストルフ、クリストフ・マルターラー
・ポップ美学の演劇:シュテファン・プーハー、ニードカンパニー
・メディア時代の演劇:ミヒャエル・タールハイマー
・日常の演出:リミニ・プロトコル
・「不在」の美学の演劇:
ローラン・シェトワン、デミーター・ゴチェフ
コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅲ 1単位 (春学期)
Kommunikationskurs für die Mittelstufe
訪問准教授(招聘)
ドゥッペル-タカヤマ, メヒティルド
授業科目の内容:
ドイツ語の総合的な力を高め,Zertifikat Deutsch(ZD)レベルの
ドイツ語を身につけることが本講義の目標です。
Das Thema des Kurses ist "Reise". Geübt wird vor allem Sprechen
(Meinungsaeußerung und Vortrag) und Hoeren. Nach einer Einführung
planen die Teilnehmer in Gruppen eine fiktive Deutschlandreise. Danach
wird ein Reisefilm bearbeitet. Abschließend sollen die Teilnehmer
Kurzreferate über eine ihrer Reisen halten.
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
127
独 文 コミュニケーション・ドイツ語上級Ⅰ
演劇・メディア研究Ⅱ
2単位 (秋学期)
ドイツ映画史
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
最近のドイツ演劇の潮流を紹介した春学期に続き、秋学期はドイ
ツの映画を歴史的にたどります。ドイツ映画界は第一次世界大戦前
後から映像芸術の先駆的作品を輩出するようになり、その流れはワ
イマール時代に頂点を迎えます。その後ナチス時代に大きな損失を
被りますが、1960年代後半からファスビンダーやクルーゲなどが新
しい映画美学を実験的に模索し、その試みは70・80年代になってヴ
ェンダースなどに受け継がれました。当講義ではドイツ映画の初期
の傑作からいわゆる「ニュー・ジャーマン・シネマ」の時代までた
どりたいと思います。併せて、カメラワーク、モンタージュ、映像
の物語方法といった映画美学の特徴についても論じます。
ゲーテ時代研究Ⅰ
2単位 (春学期)
ゲーテの自伝『詩と真実』を読む
経済学部准教授
山本 賀代
授業科目の内容:
ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ(1749-1832)が自らの人生を
振り返り、自伝を執筆しようと決意したのは、彼が60歳にさしかか
ろうという時期でした。ゲーテの自伝的著作と言えば『詩と真実』
がもっとも有名ですが、実は彼の自伝プロジェクトはもっと壮大で
す。「わが生涯」シリーズとして、『詩と真実』の他にも『イタリア
紀行』をはじめとする大小の旅行記や戦争手記が出版され、さらに
『年代記』と呼ばれる非常に簡潔な年誌も残されています。自らの自
伝に向かうまでには、他者の自伝や伝記にも強い関心を示していま
す。こうしてゲーテ自身の計画による最後の『決定版ゲーテ全集』
40巻の半分が広義での自伝的著作となるほど、晩年のゲーテは自ら
の人生の作品化にこだわり続けたのです。エッカーマンの筆になる
『ゲーテとの対話』すら、彼の自伝プロジェクトの一環であったと言
えるかもしれません。
本授業では、ゲーテの一連の自伝的著作から、誕生からヴァイマ
ル行きを決断した25歳までの彼の人生を描いた『詩と真実』を中心
に読みながら、ゲーテ時代について考察したいと思います。作品に
織りこまれた若いゲーテ(とその時代)と、対象を巧みに操作する
老年のゲーテ(とその時代)とのずれにも着目してみましょう。
ヨーロッパの自伝文学はアウグスティヌス以来(あるいはもっと
さかのぼることも可能か)の長い伝統をもちますが、18世紀後半、
ルソーの『告白』によって大きな転回点を迎えました。さらに自伝
という形式が、日記や手紙などの隣接ジャンルと相まって、小説ジ
ャンル―小説は、近代市民の自己探求に適った文学ジャンルとして、
まさにゲーテ時代に大きな躍進を遂げました―に与えた影響も見逃
すことはできません。当時のヨーロッパ文学の流れのなかで、ゲー
テの自伝プロジェクトはどのような位置にあったのか、検討してみ
たいと思います。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
ゲーテの『詩と真実』の翻訳は、現在、潮出版社のゲーテ全集(全
15巻)の9巻、10巻として購入可能です。その他、参考文献について
は授業内で指示します。
ゲーテ時代研究Ⅱ
40巻の半分が広義での自伝的著作となるほど、晩年のゲーテは自ら
の人生の作品化にこだわり続けたのです。エッカーマンの筆になる
『ゲーテとの対話』すら、彼の自伝プロジェクトの一環であったと言
えるかもしれません。
本授業では、ゲーテの一連の自伝的著作から、誕生からヴァイマ
ル行きを決断した25歳までの彼の人生を描いた『詩と真実』を中心
に読みながら、ゲーテ時代について考察したいと思います。作品に
織りこまれた若いゲーテ(とその時代)と、対象を巧みに操作する
老年のゲーテ(とその時代)とのずれにも着目してみましょう。
ヨーロッパの自伝文学はアウグスティヌス以来(あるいはもっと
さかのぼることも可能か)の長い伝統をもちますが、18世紀後半、
ルソーの『告白』によって大きな転回点を迎えました。さらに自伝
という形式が、日記や手紙などの隣接ジャンルと相まって、小説ジ
ャンル―小説は、近代市民の自己探求に適った文学ジャンルとして、
まさにゲーテ時代に大きな躍進を遂げました―に与えた影響も見逃
すことはできません。当時のヨーロッパ文学の流れのなかで、ゲー
テの自伝プロジェクトはどのような位置にあったのか、検討してみ
たいと思います。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
ゲーテの『詩と真実』の翻訳は、現在、潮出版社のゲーテ全集(全
15巻)の9巻、10巻として購入可能です。その他、参考文献について
は授業内で指示します。
2単位 (秋学期)
ゲーテの自伝『詩と真実』を読む
経済学部准教授 山本 賀代
授業科目の内容:
ヨーハン・ヴォルフガング・ゲーテ(1749-1832)が自らの人生を
振り返り、自伝を執筆しようと決意したのは、彼が60歳にさしかか
ろうという時期でした。ゲーテの自伝的著作と言えば『詩と真実』
がもっとも有名ですが、実は彼の自伝プロジェクトはもっと壮大で
す。「わが生涯」シリーズとして、『詩と真実』の他にも『イタリア
紀行』をはじめとする大小の旅行記や戦争手記が出版され、さらに
『年代記』と呼ばれる非常に簡潔な年誌も残されています。自らの自
伝に向かうまでには、他者の自伝や伝記にも強い関心を示していま
す。こうしてゲーテ自身の計画による最後の『決定版ゲーテ全集』
128
ドイツ文化研究Ⅰ
2単位 (春学期)
ドイツ・ロマン主義入門(1)
教授
和泉 雅人
授業科目の内容:
ドイツ・ロマン主義についての基本的事項を学習します。ドイツ・
ロマン派の基礎知識を参加者がもっていることは前提されていませ
んが、ドイツ文学史のごく基本的な流れをぼんやりと把握している
ことが必要です。受講する方はそのあたりのところを手近のドイツ
文学史で読んでおいてください。文学と思想が基本ですが、そのほ
かに絵画および建築などについても検討します。前期は主に、ドイ
ツ・ロマン主義の発生過程、主要概念、全体的見通し、作家論など
を中心に進めていきます。ドイツ語の知識は、書名や概念の意味を
辞書を引いて確認できる程度のものが必要です。
テキスト(教科書):
テクスト、参考文献については授業のなかで指示します。
参考書:
テクスト、参考文献については授業のなかで指示します。
ドイツ文化研究Ⅱ
2単位 (秋学期)
ドイツ・ロマン主義入門(2)
教授
和泉 雅人
授業科目の内容:
後期では、前期において学習したドイツ・ロマン主義の主要概念、
歴史的展望、初期ロマン派に関する基本的知識を生かしながら、ド
イツ・ロマン主義の各文学作品のレフェラート(報告)を参加者の
皆さんにお願いすることになると思います。これは必須です。報告
を担当しない各参加者も、指定された作品を読むことが義務となり
ます。各指定作品は自分で入手してください。後期では主に、後期
ロマン派の作家論、ロマン主義的感情、社会関係、ロマン派の美学、
ゾルガーおよびヘーゲル哲学におけるロマン主義概念などを扱いま
す。
テキスト(教科書):
テクストなどは授業中に指示します。
ドイツ文化研究Ⅲ
2単位 (春学期)
イメージの受容と再生産(1)―「20世紀の《ファウスト》像」
経済学部教授 七字 眞明
授業科目の内容:
16世紀後半以降、
「民衆本」および「人形芝居」としてヨーロッパ
各地に広まった「ファウスト博士」と悪魔「メフィストーフェレス」
の物語は、ゲーテの戯曲『ファウスト』によりヨーロッパ文学の主
要なモティーフの一つとしての地位を確固たるものとしました。悪
1999年 ISBN-10: 4623030350
『形態と象徴―ゲーテと「緑の自然科学」』高橋義人著 岩波書店 1988年 ISBN-10: 4000006029
魔と契約を結ぶことで世界を探求し尽くそうとするファウストの姿
は、その後今日にいたるまで様々なジャンルの作品に影響を与えて
います。20世紀という歴史的文脈の中で「ファウスト」がどのよう
にイメージされてきたかを、具体例を通じて考察してみたいと思い
ます。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
授業中に指示します。
ドイツ文化研究Ⅳ
プロゼミナールⅠ(要)
教授
2単位 (秋学期)
イメージの受容と再生産(2)―「写真/地図/絵画」
経済学部教授 七字 眞明
2単位 (春学期)
ゲーテ的世界観の研究
教授
粂川 麻里生
授業科目の内容:
ゲーテはドイツ語圏最大級の文豪であるだけでなく、ユニークな
自然研究者であり、政治家であり、批評家であり、老いてなお恋に
燃える人でもあった。エネルギー多面体とでも言うべき存在である
ゲーテの世界観は、その後の各時代のきわめて優れた文学者、思想
家、科学者たちによって、様々な方法で継承されている。本講座で
は、ゲーテの世界観の最重要な特徴はどのようなことであるかを探
求する。きわめて多くのコンテクストが錯綜するのがゲーテの芸術
と科学の世界であるが、彼の仕事を具体的に見ていくことで、少し
ずつでも曼荼羅のような全体イメージが浮かび上がってくるように
試みたい。
テキスト(教科書):
『自然と象徴―自然科学論集』J.W.v.ゲーテ著(高橋義人・前田富士
男訳)富山房 1982年 ISBN-10: 4572001332
参考書:
『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年
ASIN: B000J8U0SK
『 ゲ ー テ 研 究 』 < 続 > 木 村 直 司 著 南 窓 社 1983 年 ASIN:
B000J7F4SC
『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房
1999年 ISBN-10: 4623030350
『形態と象徴―ゲーテと「緑の自然科学」』高橋義人著 岩波書店 1988年 ISBN-10: 4000006029
ドイツ文化研究Ⅵ
大宮 勘一郎
授業科目の内容:
ドイツ文学専攻に進学したのですから、ドイツ文学の諸作品にま
ずは触れてみましょう。まずは既存の翻訳を用います。原語のドイ
ツ語で読む手がかりにしてください。レッシング、ゲーテ、シラー、
からトーマス・マン、ムージルなど、名前は聞いたことがあっても、
読んだことのない作家や作品は多いはずです。皆で読んで内容につ
いて一緒に考える授業です。
テキスト(教科書):
各作品の出版されている翻訳を用います。
プロゼミナールⅡ(要)
2単位 (秋学期)
ドイツ文学の名作に触れる
教授
大宮 勘一郎
授業科目の内容:
ドイツ文学専攻に進学したのですから、ドイツ文学の諸作品にま
ずは触れてみましょう。まずは既存の翻訳を用います。原語のドイ
ツ語で読む手がかりにしてください。レッシング、ゲーテ、シラー、
からトーマス・マン、ムージルなど、名前は聞いたことがあっても、
読んだことのない作家や作品は多いはずです。皆で読んで内容につ
いて一緒に考える授業です。春学期の続きです。
テキスト(教科書):
各作品の出版されている翻訳を用います。
ドイツ語学文学ゼミナールⅠ
1単位 (春学期)
Richard Wagner: „Tristan und Isolde“ (1859)
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
授業科目の内容:
Die Libretti der Opern von Richard Wagner (1813-1883) sind mehr als
bloße Textbücher; sie sind dramatische Dichtungen, die formal und
inhaltlich vielfältige literarische Traditionen aufnehmen. „Tristan und
Isolde“, das Liebespaar der Operngeschichte, geht auf erzählende
Literatur des europäischen Mittelalters zurück (u.a. Gottfried von
Straßburgs „Tristan“).
Das gründliche Lesen von Wagners Libretto soll im Mittelpunkt stehen,
Fragen nach dem Verhältnis von Text, Mythos und Musik können zu
weiteren Überlegungen veranlassen.
テキスト(教科書):
Richard Wagner: Die Musikdramen. Vollständige Ausgabe. Mit einem
Vorwort von J.Kaiser, dtv-bibliothek, München 1978.
Kopien werden auf Wunsch zur Verfügung gestellt.
ドイツ語学文学ゼミナールⅡ 1単位 (秋学期)
Richard Wagner: „Tristan und Isolde“ (1859)
教授 フュルンケース, ヨーゼフ
2単位 (秋学期)
続・ゲーテ的世界観の研究
教授
授業科目の内容:
Die Libretti der Opern von Richard Wagner (1813-1883) sind mehr als
bloße Textbücher; sie sind dramatische Dichtungen, die formal und
inhaltlich vielfältige literarische Traditionen aufnehmen. „Tristan und
Isolde“, das Liebespaar der Operngeschichte, geht auf erzählende
Literatur des europäischen Mittelalters zurück (u.a. Gottfried von
Straßburgs „Tristan“).
Das gründliche Lesen von Wagners Libretto soll im Mittelpunkt stehen,
Fragen nach dem Verhältnis von Text, Mythos und Musik können zu
weiteren Überlegungen veranlassen.
テキスト(教科書):
Richard Wagner: Die Musikdramen. Vollständige Ausgabe. Mit einem
Vorwort von J.Kaiser, dtv-bibliothek, München 1978.
Kopien werden auf Wunsch zur Verfügung gestellt.
粂川 麻里生
授業科目の内容:
春学期の内容をうけ、ゲーテの世界観や学問的手法を継承した思
想家たちがどのような仕事をしていったかについて、視野を広げて
ゆきたい。
テキスト(教科書):
『自然と象徴―自然科学論集』J.W.v.ゲーテ著(高橋義人・前田富士
男訳)富山房 1982年 ISBN-10: 4572001332
参考書:
『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年
ASIN: B000J8U0SK
『 ゲ ー テ 研 究 』 < 続 > 木 村 直 司 著 南 窓 社 1983 年 ASIN:
B000J7F4SC
『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房
129
独 文 授業科目の内容:
世界の一場面を一瞬のうちに切り取り、それを二次元平面上に再
現する「写真」。その切り取り方は、カメラを手にする人間の個性そ
のものです。20世紀のドイツ語圏の写真家の作品を主たる考察対象
とし、同じく平面上に再現される絵画との比較も念頭におきながら、
写真というメディアが持つ多様な表現の可能性を考えていきます。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
授業中に指示します。
ドイツ文化研究Ⅴ
2単位 (春学期)
ドイツ文学の名作に触れる
ドイツ語学文学ゼミナールⅢ
1単位 (春学期)
幻想の文法(1)ーードイツの神話・妖精・迷信・異世界
教授 和泉 雅人
授業科目の内容:
まず手始めに、世界中の幻想的存在およびそれにかかわる思考の
主なものについてのざっとした概観をします。そのあとで、ドイツ
の神話や迷信などを猟渉しながら、幻想的存在に触れつつ、神話・
伝説・迷信の情報を得ながら、その研究方法論を探り、あるいは、
幻想的存在を産出・再生産させる特定の空間や時間や文法が存在す
るなら、それを捜すイメージの旅にでかけましょう。今年はドイツ
語のテクストを読むということが、かなりのウエイトを占めますの
で、注意してください。
テキスト(教科書):
適宜、コピーを配布します。
参考書:
授業中に適宜指示します。とくに開講時の参考文献指示は注意し
て聞いておいてください。
ドイツ語学文学ゼミナールⅣ
1単位 (秋学期)
幻想の文法(2)ーードイツ神話・妖精・迷信・異世界
教授 和泉 雅人
ドイツ語学文学ゼミナールⅧ
授業科目の内容:
前期では、さまざまな幻想的存在についての情報を得ているはず
ですので、後期では、それらの基礎知識を土台にして、さらに神話、
民俗学、文学、造形芸術、建築、哲学などの分野に踏み込んでいき
ましょう。それが、幻想的存在を産出・再生産させる空間や時間や
文法を捜すイメージの旅であることに変わりはありません。問題は
この分野においてもまた、地図というものが存在しておらず、それ
を作りながら進まなければならないということです。後期もまたド
イツ語のテクストを読むということが、かなりのウエイトを占めま
すので、注意してください。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
参考書:
授業中に適宜指示します。とくに開講時の参考文献指示は注意し
て聞いておいてください。
ドイツ語学文学ゼミナールⅤ
1単位 (春学期)
教授 中山 豊
授業科目の内容:
ドイツ語学に関する論文を読みながら、ドイツ語の理解を深め、
ドイツ語の読解力を養い、論文のスタイルに慣れることを目標とし
ます。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
教室で指示します。
ドイツ語学文学ゼミナールⅥ 1単位 (秋学期)
教授 中山 豊
授業科目の内容:
ドイツ語学に関する論文を読みながら、ドイツ語の理解を深め、
ドイツ語の読解力を養い、語学論文のスタイルに慣れることを目標
とします。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
教室で指示します。
ドイツ語学文学ゼミナールⅦ
1単位 (春学期)
ゲーテ『若きヴェルターの悩み』を読む
教授
日の出世作です。当時ヴェルターを模倣して自殺する若者が続出し
たこと,多くの教会が危険図書に指定したこと,ナポレオンがエジ
プト遠征のさいに携行し繰り返しこれを読んだこと等々の有名エピ
ソードにともなわれて,この作品の衝撃度と重要性はいやというほ
ど強調されてきました。とはいえ,わたしたちが今日『ヴェルター』
を読むとき,主人公の悲運に共感しつつも,どこか居心地の悪さ,
もっといえば気恥ずかしさを感じてしまうことはないでしょうか?
たしかに18世紀末のドイツと21 世紀初頭の日本の懸隔を考えれば作
品に対する感受性に大きな違いがあるのもあたりまえでしょう。し
かし,この授業ではあえてゲーテの同時代人になったつもりで『ヴ
ェルター』を読み,当時のこの作品が与えた衝撃を追体験してみた
いとおもいます。そのためには当時のドイツにおける社会状況やメ
ンタリティの状況を再構成する作業が必要になるでしょう。
昨年度からの継続ですが,今年度からの履修者も抵抗なく参加でき
るよう配慮します。
テキスト(教科書):
Goethe, Johann Wolfgang: Die Leiden des jungen Werthers. Text und
Kommentare. Frankfurt a.M. (Suhrkamp BasisBibliothek) 2008
参考書:
授業内で指示します。
斎藤 太郎
授業科目の内容:
『若きヴェルターの悩み』
(1774 年)を精読します。
『若きヴェル
ターの悩み』といえば言わずとしれたドイツ最大の文豪ゲーテ若き
130
1単位 (秋学期)
ゲーテ『若きヴェルターの悩み』を読む
教授 斎藤 太郎
授業科目の内容:
春学期の作業を継続します。
テキスト(教科書):
Goethe, Johann Wolfgang: Die Leiden des jungen Werthers. Text und
Kommentare. Frankfurt a.M. (Suhrkamp BasisBibliothek) 2008
参考書:
授業内で指示します。
ドイツ語学文学ゼミナールⅨ
1単位 (春学期)
身体論I
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
ドイツの人文学研究では1980年代以降、身体の研究が盛んに進め
られています。精神を身体の上位にみるデカルト流の近代の二元論
を見直したり、身体の視点から見えてくる社会・歴史・文化・思想・
芸術の新しい側面を切り拓く試みが続けられています。例えば、こ
れまでどちらかというと現象学のタームとして用いられてき
た”Leib”を一般の事象に当てはめてみたり、ヴァーチャル・リアリ
ティの世界に横溢する「脱身体」に代わる新たな身体の可能性を模
索したり、身体の部位の個性や独自性を検証しています。
春学期は主にドイツの身体論の古典(翻訳あり)を取り上げ、身
体論の基本的な特徴が把握できるようにしたいと思っています。
取り上げる主な文献は次の通りです。
シラー:美的教育書簡
ニーチェ:道徳以外の意味における真理と虚偽について
ニーチェ:悲劇の誕生
フロイト:不気味なもの
カネッティ:群集と権力
プレスナー:現代の哲学的人間学
メルロ=ポンティ:絡み合い――キアスム
ドイツ語学文学ゼミナールⅩ 1単位 (秋学期)
身体論II
准教授
平田 栄一朗
授業科目の内容:
ドイツの人文学研究では1980年代以降、身体の研究が盛んに進め
られています。精神を身体の上位にみるデカルト流の近代の二元論
を見直したり、身体の視点から見えてくる社会・歴史・文化・思想・
芸術の新しい側面を切り拓く試みが続けられています。例えば、こ
れまでどちらかというと現象学のタームとして用いられてき
た”Leib”を一般の事象に当てはめてみたり、ヴァーチャル・リアリ
ティの世界に横溢する「脱身体」に代わる新たな身体の可能性を模
索したり、身体の部位の個性や独自性を検証しています。
秋学期は最近のドイツ身体論(翻訳なし)をテーマとすることで、
最新の身体論そのものに立ち入っていきたいと思っています。
取り上げる主な文献は次の通りです。
Gert Mattenklott: Der übersinnliche Leib
Dietmar Kamper: Ästhetik der Abwesenheit. Die Entfernung der Körper
Dieter Mersch: Präsenz und Ethizität der Stimme
Winfried Menninghaus: Ekel
Martin von Koppenfels: Schmerz
Hans-Christian von Herrmann/Bernhard Siegert: Zuckende Leichen
Claudia Benthien/Christoph Wulf: Körperteile
ドイツ語学文学ゼミナールXI
テキスト(教科書):
Goethe, Johann Wolfgang von.(2008) Maximen und Reflexionen.
Anaconda Verlag. ISBN-10: 3866472757
参考書:
『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年
ASIN: B000J8U0SK
『 ゲ ー テ 研 究 』 < 続 > 木 村 直 司 著 南 窓 社 1983 年 ASIN:
B000J7F4SC
『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房
1999年 ISBN-10: 4623030350
1単位 (春学期)
ドイツ語学文学ゼミナールXV
教授 大宮 勘一郎
1単位 (春学期)
ヘッベルの戯曲『ニーベルンゲン』を読む
授業科目の内容:
フリードリヒ・ヘッベルが1860 年に書いた戯曲『ニーベルンゲ
ン』を読みます。『ニーベルンゲンの歌』は1200 年頃に書かれたド
イツ中世の英雄叙事詩ですが,これの戯曲化をヘッベルは長年夢み
てきました。そして生前最後の作となったこの作品で彼はシラー賞
を受賞しています。作品は英雄伝説のダイナミズムと北欧神話特有
の幽玄さをあわせもつ名品です。骨のおれる文体ですが,コツコツ
読み進んでいきましょう。
テキスト(教科書):
Friedrich Hebbel: “Die Nibelungen”(授業開始後一括注文します。)
ドイツ語学文学ゼミナールXVI
1単位 (秋学期)
ヘッベルの戯曲『ニーベルンゲン』を読む
ドイツ語学文学ゼミナールXII
1単位 (秋学期)
教授
教授
大宮 勘一郎
授業科目の内容:
フリードリヒ・ヘッベルが1860 年に書いた戯曲『ニーベルンゲ
ン』を読みます。『ニーベルンゲンの歌』は1200 年頃に書かれたド
イツ中世の英雄叙事詩ですが,これの戯曲化をヘッベルは長年夢み
てきました。そして生前最後の作となったこの作品で彼はシラー賞
を受賞しています。作品は英雄伝説のダイナミズムと北欧神話特有
の幽玄さをあわせもつ名品です。骨のおれる文体ですが,コツコツ
読み進んでいきましょう。
テキスト(教科書):
Friedrich Hebbel: “Die Nibelungen”(授業開始後一括注文します。)
授業科目の内容:
春学期の継続でフランツ・カフカのDie Verwandlungを読むが、読
了後はカフカとほぼ同時代の、やはりPragに縁の詩人Rainer Maria
Rilkeの散文を読む。
テキスト(教科書):
Rainer Maria Rilke: Geschichten vom lieben Gott(コピーにて配布)
参考書:
各種翻訳
ドイツ語学文学ゼミナールXIII
1単位 (春学期)
ゲーテの箴言を読む
教授
粂川 麻里生
授業科目の内容:
箴言(Aphorismen)は、ヨーロッパでは重要な文芸ジャンルでも
ある。ドイツでも、リヒテンベルク、ニーチェ、ベンヤミンなど、
名手の箴言が人々のインスピレーションの源ともなり、人生を切り
開く力ともなってきた。このゼミナールでは、巨人ゲーテの箴言を
ドイツ語でじっくり味わいながら、その背景を調べたり、その含蓄
について話し合ったりしてゆきたい。
テキスト(教科書):
Goethe, Johann Wolfgang von.(2008) Maximen und Reflexionen.
Anaconda Verlag. ISBN-10: 3866472757
参考書:
『ゲーテ研究―ゲーテの多面的人間像』木村直司著 南窓社 1976年
ASIN: B000J8U0SK
『 ゲ ー テ 研 究 』 < 続 > 木 村 直 司 著 南 窓 社 1983 年 ASIN:
B000J7F4SC
『ゲーテ世界観の研究―その方法と理論』土橋寶著 ミネルヴァ書房
1999年 ISBN-10: 4623030350
ドイツ語学文学ゼミナールXIV
1単位 (秋学期)
続・ゲーテの箴言を読む
教授
香田 芳樹
粂川 麻里生
授業科目の内容:
春学期の続きだが、テクストが箴言なので、秋学期からの参加で
も大きな問題はない。
131
独 文 教授 香田 芳樹
授業科目の内容:
フランツ・カフカのテクスト群は,20 世紀のドイツ文学を,さら
にはあらゆる現代文学を考える上で避けて通れないものである。し
かし,それらと向き合うためには,読者の側に求められることがい
くつかある。例えば「逐語的に」
(=一字一句にこだわりながら)読
むこと,などがそうであり,解釈の自由が得られるのは,この条件
を一旦満たした上でのことである。この授業では,予め幾つかの短
いテクストを選び,皆でまずドイツ語原文を輪読する。そのうえで
考える作業を皆で行う。
テキスト(教科書):
Franz Kafka: Die Verwandlung(コピーにて配布)
参考書:
各種翻訳
フランス語学演習Ⅰ(X)
内容を短いフランス語で要約する練習,また学習した語彙を用いて
作られた簡単な文章の聞き取りをも行います。フランス語の検定試
験受験を考えている皆さんにとって格好の練習の機会となるでしょ
う。
テキスト(教科書):
時事フランス語 2010年度版,加藤晴久,Michel Sagaz 編著,朝日
出版
1単位 (春学期)
教授 荻野 安奈
フランス語表現演習Ⅰ(X) 1単位 (春学期)
授業科目の内容:
初級文法の復習を兼ねて,さまざまな作品を少しずつ味わってみ
ましょう。レトルト食品(文法)にお湯をかけて、なまもの(テク
スト)に戻して味わうための練習です。
テキスト(教科書):
プリント配布
フランス語学演習Ⅱ(X)
講師
授業科目の内容:
フランス語の表現力向上を目指す授業です。プリント教材を用い
て,語彙に関する問題,和文仏訳の問題を解きながら,初級文法で
学んだ知識をより実践的なものへ発展させるための練習を重ねてい
きたいと思います。また、日本のマンガや絵本、小説などの仏訳を
とりあげて、和文仏訳の実例も紹介する予定です。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
1単位 (秋学期)
教授
荻野 安奈
授業科目の内容:
後期は、みなさんが教師です。これだけはフランス語の原文で読
みたい、というテキストを一人につきひとつ選んでもらいます。各
人が教壇に立ち、選んだテキストの訳を全員にあて、さらに解説を
します。 テキスト(教科書):
プリントを配布します。
フランス語学演習Ⅰ(Y)
フランス語表現演習Ⅱ(X) 1単位 (秋学期)
講師 西部 由里子
授業科目の内容:
フランス語の表現力向上を目指す授業です。プリント教材を用い
て,語彙に関する問題,和文仏訳の問題を解きながら,初級文法で
学んだ知識をより実践的なものへ発展させるための練習を重ねてい
きたいと思います。また、日本のマンガや絵本、小説などの仏訳を
とりあげて、和文仏訳の実例も紹介する予定です。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
1単位 (春学期)
教授
宮林 寛
授業科目の内容:
初級文法の復習を兼ねた長文解釈の練習。
テキスト(教科書):
浜名エレーヌ著『フランスの祝祭日』
(駿河台出版社)
参考書:
授業中に指示します。
フランス語学演習Ⅱ(Y)
フランス語表現演習Ⅰ(Y)
1単位 (春学期)
准教授
喜田 浩平
授業科目の内容:
フランス語を書く能力を高める授業です。和文仏訳を中心に,正
確なフランス語を書く練習をします。
テキスト(教科書):
教室で指示します。
参考書:
・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 1』駿河台出版社
・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 2』駿河台出版社
・『白水社ラルース仏和辞典』白水社
・松原秀治,松原秀一『フランス語らしく書く』白水社
・原田早苗(他)『コレクション・フランス語 (7) 書く』白水社
1単位 (秋学期)
教授
西部 由里子
宮林 寛
授業科目の内容:
主に新聞・雑誌の記事を使って、より高度な文章に親しんでもら
います。
テキスト(教科書):
指定せず。
参考書:
授業中に指示します。
フランス語表現演習Ⅱ(Y) 1単位 (秋学期)
フランス語学演習Ⅰ(Z) 1単位 (春学期)
准教授 喜田 浩平
読みながら覚えよう
授業科目の内容:
フランス語を書く能力を高める授業です。和文仏訳を中心に,正
確なフランス語を書く練習をします。
テキスト(教科書):
教室で指示します。
参考書:
・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 1』駿河台出版社
・『ラルース・やさしい仏仏辞典NIVEAU 2』駿河台出版社
・『白水社ラルース仏和辞典』白水社
・松原秀治,松原秀一『フランス語らしく書く』白水社
・原田早苗(他)『コレクション・フランス語 (7) 書く』白水社
准教授 市川 崇
授業科目の内容:
初級文法を学んだ者のために易しくリライトされた,現代フラン
スの社会に関する雑誌記事を読んで行きます。同時に,テキストの
内容を短いフランス語で要約する練習,また学習した語彙を用いて
作られた簡単な文章の聞き取りをも行います。フランス語の検定試
験受験を考えている皆さんにとって格好の練習の機会となるでしょ
う。
テキスト(教科書):
時事フランス語 2010年度版,加藤晴久,Michel Sagaz 編著,朝日
出版
フランス語表現演習Ⅰ(Z)
フランス語学演習Ⅱ(Z) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
助教 井上 櫻子
読みながら覚えよう
准教授
授業科目の内容:
教科書Le Nouveau Taxi ! 2 を用いて,
「フランス語表現演習Ⅲ(Z)」
ご担当のブランクール先生とリレー形式で授業を進めてゆきます。
教科書の課題に取り組みやすくするため,必要に応じて語彙や文
法事項を補足するプリントを配布いたします。
市川 崇
授業科目の内容:
初級文法を学んだ者のために易しくリライトされた,現代フラン
スの社会に関する雑誌記事を読んで行きます。同時に,テキストの
132
L’evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle
continu.
テキスト(教科書):
Pas de texte, mais des photocopies.
テキスト(教科書):
Le Nouveau Taxi ! 2, Méthode de français,Hachette 2009
参考書:
授業中に指示します。
フランス語表現演習Ⅱ(Z)
フランス語表現演習Ⅲ(Z) 1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
助教
井上 櫻子
Pratique du français écrit et oral
訪問准教授(招聘)
ブランクール, ヴァンサン
授業科目の内容:
Entraînement à l’expression orale et écrite. Conversation, exercices
grammaticaux, rédaction...
Ce cours vous aidera à mettre en pratique vos connaissances
linguistiques afin d’améliorer vos compétences orales et écrites.
Le cours sera mené conjointement avec celui de Mme Inoue(フランス語
表現演習Ⅰ (Z))où le même manuel sera utilisé.
テキスト(教科書):
Le Nouveau TAXI ! 2 Méthode de français, Hachette, 2009
フランス語表現演習Ⅲ(X)
フランス語表現演習Ⅳ(Z)
Parlons et ecrivons!
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
Pratique du français écrit et oral
訪問准教授(招聘)
ペリセロ, クリスティアン・アンドレ
授業科目の内容:
Ce cours vous permettra de pratiquer la communication orale et ecrite
en faisant des conversations francaises avec un Francais, c’est-a-dire moi!
De plus vous pourrez ecrire de petites redactions sur des sujets divers.
Chaque samaine le sujet de la conversation et de la redaction seront
differents et chaque mois noous regarderons un film qui sera aussi un
sujet de conversation!
Ce cours est aussi utile pour celles et ceux qui voudront passer les
epreuves du DELF A1 et A2.
テキスト(教科書):
Pas de texte, mais des photocopies.
ブランクール, ヴァンサン
授業科目の内容:
Entraînement à l’expression orale et écrite. Conversation, exercices
grammaticaux, rédaction...
Ce cours vous aidera à mettre en pratique vos connaissances
linguistiques afin d’améliorer vos compétences orales et écrites.
Le cours sera mené conjointement avec celui de Mme Inoue(フランス
語表現演習Ⅰ(Z))où le même manuel sera utilisé.
テキスト(教科書):
Le Nouveau TAXI ! 2 Méthode de français, Hachette, 2009
フランスの文化と歴史Ⅰ
2単位 (春学期)
フランスの過去と現在をよりよく知るために
フランス語表現演習Ⅳ(X)
1単位 (秋学期)
教授
Parlons et kuromaruecrivons!
講師 ペリセロ, クリスティアン・アンドレ
小倉 孝誠
授業科目の内容:
フランスの文化,歴史,社会について,過去から現代までを概観
する授業です。どのような分野であれフランスに興味がある,フラ
ンスのことを勉強している(あるいはしたい)という人のために,
フランスに関する一通りの知識を身につけてもらうことを目的とし
ます。必要に応じてヴィデオ,DVD,絵画,映画,パワーポイントに
よる画像などを見ます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
・都立大学フランス文学研究室編『フランスを知る』
(法政大学出版
局,2003 年)
・クゥルツィウス『フランス文化論』(みすず書房,1976 年)
・小倉孝誠『パリとセーヌ川』(中公新書,2008 年)
・小倉孝誠『近代フランスの誘惑』
(慶應義塾大学出版会,2006 年)
・菅野昭正ほか『読む事典フランス』(三省堂、1990年)
授業科目の内容:
Ce cours vous permettra de pratiquer la communication orale et ecrite
en faisant des conversations francaises avec un Francais, c’est-a-dire moi!
De plus vous pourrez ecrire de petites redactions sur des sujets
divers.Chaque samaine le sujet de la conversation et de la redaction seront
differents et chaque mois noous regarderons un film qui sera aussi un
sujet de conversation! Ce cours est aussi utile pour celles et ceux qui
voudront passer les epreuves du DELF A1 et A2.
テキスト(教科書):
Pas de texte, mais des photocopies.
フランス語表現演習Ⅲ(Y) 1単位 (春学期)
講師 ボダン, エマニュエル
授業科目の内容:
Dans ce cours d’expression orale, nous aborderons divers aspects de
laculture francaise a partir de documents authentiques varies
(chansons,BD, videos...)
L’assiduite aux cours est requise.
L’evaluation reposera sur des tests semestriels et sur un controle
continu.
フランスの文化と歴史Ⅱ
2単位 (秋学期)
フランスの過去と現在をよりよく知るために
教授
小倉 孝誠
授業科目の内容:
フランスの文化,歴史,社会について,過去から現代までを概観
する授業です。どのような分野であれフランスに興味がある,フラ
ンスのことを勉強している(あるいはしたい)という人のために,
フランスに関する一通りの知識を身につけてもらうことを目的とし
ます。必要に応じてヴィデオ,DVD,絵画,映画,パワーポイントに
よる画像などを見ます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
・都立大学フランス文学研究室編『フランスを知る』
(法政大学出版
局,2003 年)
フランス語表現演習Ⅳ(Y) 1単位 (秋学期)
講師 ボダン, エマニュエル
授業科目の内容:
Dans ce cours d’expression orale, nous aborderons divers aspects de la
culture francaise a partir de documents authentiques varies (chansons, BD,
vidkuromarueos...)
L’assiduite aux cours est requise.
133
仏 文 授業科目の内容:
春学期に引き続いて,教科書Le Nouveau Taxi ! 2 を用いて,「フラ
ンス語表現演習Ⅳ(Z)」ご担当のブランクール先生とリレー形式で
授業を進めてゆきます。
教科書の課題に取り組みやすくするため,必要に応じて語彙や文
法事項を補足するプリントを配布いたします。
テキスト(教科書):
Le Nouveau Taxi ! 2, Méthode de français,Hachette, 2009
参考書:
授業中に指示します。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布します。
参考書:
『ボードレール全詩集』(全2巻)阿部良雄訳、ちくま文庫
『ボードレール批評』(全4巻)阿部良雄訳、ちくま学芸文庫
・クゥルツィウス『フランス文化論』(みすず書房,1976 年)
・小倉孝誠『パリとセーヌ川』(中公新書,2008 年)
・小倉孝誠『近代フランスの誘惑』
(慶應義塾大学出版会,2006 年)
・菅野昭正ほか『読む事典フランス』(三省堂、1990年)
フランス文学史Ⅰ
2単位 (春学期)
フランス文学と現代Ⅰ
教授 荻野 安奈
助教 井上 櫻子
准教授 市川 崇
授業科目の内容:
中世から18 世紀までの通史です。
テキスト(教科書):
『新版フランス文学史』
(白水社)
フランス文学史Ⅱ
2単位 (秋学期)
准教授 岑村 傑
准教授 築山 和也
授業科目の内容:
19世紀,20世紀のフランス文学史を概観します。適宜,作品から
の抜粋にも触れていきます。
テキスト(教科書):
『新版フランス文学史』,白水社
フランス文学と近代Ⅰ
2単位 (春学期)
20世紀の文学、芸術、文化、社会
教授 牛場 暁夫
授業科目の内容:
19世紀の文学芸術とは大きく異なった20世紀の文芸思潮全般
を概説します。20世紀というと近代科学の進歩や、二度の世界大
戦や、経済発展などにまず目が向けられますが、文化全般において
も著しい変化が起きました。斬新な表現の試みや、芸術を受容する
階層の民主化など、現在に直接関係する事柄を丁寧に論じてゆきま
す。
参考書:
講義のあいだに指示します。
フランス文学と近代Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授 牛場 暁夫
授業科目の内容:
春学期の続きを講義します。
フランス文学と近代Ⅲ
授業科目の内容:
フランスにおける国家主義と社会主義の形成・発展の過程を検証
することを目的とした授業です。両政治思想は1920 年~40 年代のフ
ァシズム勃興期にそれまでの対立を超え奇妙な接近を見せます。こ
の授業では、この時期にフランスで活躍していた作家、思想家にお
ける当時の社会についての表象を確認すると同時に、国家主義、社
会主義それぞれの古典期にまで遡る形成過程を現代まで辿ります。
春学期は国家主義にテーマを絞り、「ネイション」概念の生成過程
を、ルナン、カントーロヴィッチ、アンダーソン、ウォーラーステ
イン、バリバールらの理論を参照しながら検討します。秋学期は「ユ
ートピア」思想の歴史を振り返りながら、ルソー、サン=シモン、
プルードン、マルクスを経て19世紀中葉に発展する社会主義に光を
あてます。こうした作業の仕上げとして秋学期末には1920~30年代
の政治思想家,哲学者,社会学者による人間と社会の関係について
の論考を参照し、ブルトン,バタイユ,ら前衛芸術家たちの独特な
「共同体」ヴィジョンの解釈を試みます。ナンシー,ブランショ,デ
リダ,ランシエールらにより20世紀末に展開された「共同体」につ
いての理論に解釈の枠組みを求めることになります。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
フランス文学講座5「思想」大修館,ジャック・ランシエール「民
主主義への憎悪」インスクリプト,大澤真幸「ナショナリズムの由
来」講談社,エティエンヌ・バリバール、イマニュエル・ウォーラ
ーステイン「人種・国民・階級」大村書店,モーリス・ブランショ
「明かしえぬ共同体」朝日出版,ジャン=リュック・ナンシー「無為
の共同体」朝日出版,ジャック・デリダ「法の力」法政大学出版,
ジョルジュ・バタイユ「ドキュマン」二見書房,アンドレ・ブルト
ン「シュールレアリズム宣言」現代思潮社,市川崇(共著)
「ユート
ピアの文学世界」所収「ウトポスからアトポスへ」慶應義塾大学出
版会,市川崇(共著)
「フランス文学概説」所収「国民の創造とナシ
ョナリズム」慶應義塾大学出版会
フランス文学と現代Ⅱ
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
フランスにおける国家主義と社会主義
フランス世紀末の社会と文化
准教授
准教授
築山 和也
2単位 (秋学期)
ボードレールの批評を読む
准教授
市川 崇
授業科目の内容:
フランスにおける国家主義と社会主義の形成・発展の過程を検証
することを目的とした授業です。両政治思想は1920 年~40 年代のフ
ァシズム勃興期にそれまでの対立を超え奇妙な接近を見せます。こ
の授業では、この時期にフランスで活躍していた作家、思想家にお
ける当時の社会についての表象を確認すると同時に、国家主義、社
会主義それぞれの古典期にまで遡る形成過程を現代まで辿ります。
春学期は国家主義にテーマを絞り、「ネイション」概念の生成過程
を、ルナン、カントーロヴィッチ、アンダーソン、ウォーラーステ
イン、バリバールらの理論を参照しながら検討します。秋学期は「ユ
ートピア」思想の歴史を振り返りながら、ルソー、サン=シモン、
プルードン、マルクスを経て19世紀中葉に発展する社会主義に光を
あてます。こうした作業の仕上げとして秋学期末には1920~30年代
の政治思想家,哲学者,社会学者による人間と社会の関係について
の論考を参照し、ブルトン,バタイユら前衛芸術家たちの独特な「共
同体」のヴィジョンの解釈を試みます。ナンシー,ブランショ,デ
リダ,ランシエールらにより20世紀末に展開された「共同体」につ
いての理論に解釈の枠組みを求めることになります。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
授業科目の内容:
19世紀末の作家ユイスマンスを通して、1870年代から20世紀初頭
の社会と文化について考えていきます。ユイスマンスの小説や美術
批評を議論の題材として取り上げながら、それらを歴史的文脈のな
かで捉えて、当時の文学や芸術の状況はもちろんのこと、政治的な
出来事との関連性にも言及する予定です。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布します。
参考書:
授業中に紹介します。
フランス文学と近代Ⅳ
2単位 (春学期)
フランスにおける国家主義と社会主義
築山 和也
授業科目の内容:
19世紀の詩人シャルル・ボードレールの批評を読みます。前半は
美術批評、後半は文芸批評を扱う予定です。ボードレールの批評は
その大半が同時代のアクチュアルなものを対象としていますが、そ
こに透けて見える詩人独自の普遍的な観念を解き明かしていこうと
思います。
134
参考書:
フランス文学講座5「思想」大修館,フリードリヒ・エンゲルス
「空想から科学へ」岩波書店,世界の名著第8巻「サン=シモン、フ
ーリエ、オウエン」五島・坂本編,中央公論社,ジャック・ランシ
エール「民主主義への憎悪」インスクリプト,アントニオ・ネグリ、
マイケル・ハート「帝国」以文社,エティエンヌ・バリバール、イ
マニュエル・ウォーラーステイン「人種・国民・階級」大村書店,
モーリス・ブランショ「明かしえぬ共同体」朝日出版,ジャン=リ
ュック・ナンシー「無為の共同体」朝日出版,ジャック・デリダ「法
の力」法政大学出版,ジョルジュ・バタイユ「ドキュマン」二見書
房,アンドレ・ブルトン「シュールレアリズム宣言」現代思潮社,
市川崇(共著)
「ユートピアの文学世界」所収「ウトポスからアトポ
スへ」慶應義塾大学出版会,市川崇(共著)
「フランス文学概説」所
収「社会的想像力と共同体」慶應義塾大学出版会
フランス文学史Ⅲ
2単位 (秋学期)
教授
教授
小倉 孝誠
授業科目の内容:
幸福というのは、おそらく誰もが求めるものでしょう。人は好ん
で不幸になりたくなどありません。しかし何を幸福や不幸と見なす
かは、個人と社会の価値観の問題です。この授業では、幸福をめぐ
って書かれたエッセー、哲学的論文、さらには幸福をテーマにした
文学作品の抜粋を読みながら、幸福について考えてみます。皆さん
にとって、幸福を見出すためのレッスンになればいいですね。
テキスト(教科書):
Le Bonheur en litterature(Folio) 各自、生協で購入のこと。価格は
500円程度。
参考書:
授業中に指示します
フランス語学演習Ⅳ
1単位 (秋学期)
小倉 孝誠
授業科目の内容:
フランス語で書かれたテクストを徹底的に読む訓練をします。文
法の復習を兼ねながら,読解力を高めることをめざします。受講者
には,毎回教室で一つのテクストを辞書参照で日本語に訳してもら
い,それを教員(小倉)が添削して翌週に返却し,解説します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に指示します
2単位 (春学期)
教授 宮林 寛
授業科目の内容:
ベルギーでは第1次世界大戦後の1920 年代に首都ブリュッセル
で、1930 年代にはエノー地方の都市ラ・ルーヴィエールでシュルレ
アリスム運動が起こりました。文学と造形芸術の世界で注目すべき
成果をあげながら、なぜか正当な評価を受けてこなかったベルギー・
シュルレアリストたちの再評価を試みることが、この授業の主たる
目的です。ブリュッセルで活動した文学者からは、グループの理論
的支柱だったポール・ヌジェの仕事をとりあげ、画家ルネ・マグリッ
トとの「共同作業」についても考えてみたいと思います。エノー地
方のグループについては、主に悲運の詩人フェルナン・デュモンを
とりあげ、地域主義と前衛文学の関係を考えてみます。
テキスト(教科書):
指定せず。
参考書:
授業中に指示します。
フランス語学演習Ⅴ
1単位 (春学期)
教授 宮林 寛
授業科目の内容:
19世紀の小説を抜粋で読みながら、フランス語の読解力を養うこ
とが、この授業の目的です。
指定教科書の42ページから62ページまで(スタンダール、バルザ
ック等)、そして98ページから110ページまで(フロベール、モーパ
ッサン等)をとりあげ、精読と速読の練習をおこないます。
なお、指定教科書は秋学期開講の「フランス文学演習ⅡA」と共
通ですが、とりあげる箇所が違いますので、併せて履修すれば読解
力は飛躍的に(?)伸びるはずです。
テキスト(教科書):
丸山熊雄編『フランス文学読本(19世紀)』(第三書房)
参考書:
指定せず。
2単位 (春学期)
フランス語学の諸問題
准教授
フランス語学演習Ⅵ
喜田 浩平
1単位 (秋学期)
教授 荻野 安奈
授業科目の内容:
フランス語の言語学的研究に興味を抱いてもらうための授業です。
フランス語学研究の最新の成果を講義形式で紹介します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
教室で指示します。
授業科目の内容:
中世から18世紀までのフランス語を、読みやすい抜粋で講読しま
す。
「フランス文学史Ⅰ」の知識を 具体的なものにする作業となる
でしょう。
テキスト(教科書):
プリントで配布します。
フランス語学Ⅱ
フランス語学演習Ⅶ
2単位 (秋学期)
フランス語学の諸問題
准教授 喜田 浩平
授業科目の内容:
フランス語の言語学的研究に興味を抱いてもらうための授業です。
フランス語学研究の最新の成果を講義形式で紹介します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
教室で指示します。
135
1単位 (春学期)
Pratique de l’oral et de l’écrit
A la découverte de la société et de la littérature françaises
訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン
授業科目の内容:
Le but de ce cours est double :
- pratiquer et améliorer son français à l’écrit et à l’oral
- mieux connaître et comprendre la société et la culture françaises
Les documents proposés seront très divers : articles de journaux, vidéos extraits de film, d’émission télévisées ou publicités -, chanson,extraits de
bande dessinée, ou extraits de textes littéraires.
Ils feront l’objet d’une analyse précise pour mieux en comprendre le
仏 文 教授
ベルギーのシュルレアリスム
フランス語学Ⅰ
1単位 (春学期)
〈幸福〉を読む
片木 智年
授業科目の内容:
昔のフランスの人々は、誕生や死、愛、教育、宗教など、人生の
基本的な問題についてどんな感性をもっていたのか。旧政体下の人
々が楽しんだコメディーを鑑賞しながら、そこに描かれる心の世界
を、歴史的に考察できればと思っています。同時に演劇というジャ
ンルへの入門にもなるでしょう。
フランス文学史Ⅳ
フランス語学演習Ⅲ
sens et leur étude sera suivie d’exercices afin de mieux maîtriser les
expressions nouvelles rencontrées.
La pratique de l’écrit passera par la rédaction réguliére de devoirs à la
maison.
Des activités extérieures au cours pourront être envisagées (visite du
lycée franco-japonais de Tokyo, ...)
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
フランス語学演習Ⅷ
フランス語表現演習ⅦA
1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
Le but de ce cours est double :
- pratiquer et améliorer son francais à l'écrit et à l'oral
- mieux connaître et comprendre la société et la culture françaises.
Les documents proposés seront très divers : articles de journaux,vidéos
- extraits de film, d’émission télévisées ou publicités -, chanson,extraits de
bande dessinée, ou extraits de textes littéraires.
Ils feront l'objet d'une analyse précise pour mieux en comprendre le
sens et leur étude sera suivie d'exercices afin de mieux maîtriser les
expressions nouvelles rencontrées.
La pratique de l'écrit passera par la rédaction régulière de devoirs à la
maison.
Des activités extérieures au cours pourront être envisagées (visite du
lycée franco-japonais de Tokyo, ...)
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
フランス語表現演習ⅧA
1単位 (春学期)
シャルコフ, スヴェトラナ
1単位 (秋学期)
シャルコフ, スヴェトラナ
講師
授業科目の内容:
会話と発表を行う。(発表は年2 回)
コミュニケーションスキルを上げるため。
フランス語表現演習ⅦB
1単位 (春学期)
准教授 岑村 傑
1単位 (春学期)
教授 片木 智年
授業科目の内容:
2年の前期で集中的にフランス語を身につけたい初級修了者(あ
るいは基礎を徹底的にやり直したい上級生)のための「インテンシ
ヴ」科目です。フランス語表現演習Ⅵ(B)とペアで、春学期週2回
の演習を行います。重要構文・動詞表現などを中心に、聞き取り、
繰り返しを重視した千本ノックのような演習です。モチベーション
がないとつらいです。
テキスト(教科書):
授業時に指示
フランス語表現演習ⅥB
ブランクール, ヴァンサン
授業科目の内容:
Ce cours est destiné en particulier aux étudiants de troisième année. Il a
pour but d'assurer une transition aux étudiants sortant de deuxième année
vers une meilleure maîtrise de la langue française aux niveaux oral et écrit.
A partir de documents variés et relativement simples, les étudiants seront
invités à s'exprimer en français, à l'oral et l'écrit.
Les documents seront fort divers : documents écrits (extraits de
journaux), documents visuels (peintures, photographies), documents
audio-visuels (publicités, extraits de films).
A travers l'étude de la langue, nous tenterons de découvrir divers aspects
de la société et de la culture françaises.
この授業の目的は2年生の終了時のレベルからスタートして聞き取
りの能力や表現力などを向上することです。
授業中多様な教材を使って、学生に自分を表現する機会を与えま
す。
参考書:
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
授業科目の内容:
会話と発表を行う。(発表は年2 回)
コミュニケーションスキルを上げるため。
フランス語表現演習ⅤB
1単位 (秋学期)
Pratique de l’oral et de l’écrit
訪問准教授(招聘)
講師
フランス語表現演習ⅥA
ブランクール, ヴァンサン
授業科目の内容:
Ce cours est destiné en particulier aux étudiants de troisième année. Il a
pour but d'assurer une transition aux étudiants sortant de deuxième année
vers une meilleure maîtrise de la langue française aux niveaux oral et écrit.
A partir de documents variés et relativement simples, les étudiants seront
invités à s'exprimer en français, à l'oral et l'écrit.
Les documents seront fort divers : documents écrits (extraits de
journaux), documents visuels (peintures, photographies), documents
audio-visuels (publicités, extraits de films).
A travers l'étude de la langue, nous tenterons de découvrir divers aspects
de la société et de la culture françaises.
この授業の目的は2年生の終了時のレベルからスタートして聞き取
りの能力や表現力などを向上することです。
授業中多様な教材を使って、学生に自分を表現する機会を与えま
す。
参考書:
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
Pratique de l’oral et de l’écrit
A la découverte de la société et de la littérature françaises
訪問准教授(招聘) ブランクール, ヴァンサン
フランス語表現演習ⅤA
1単位 (春学期)
Pratique de l’oral et de l’écrit
訪問准教授(招聘)
授業科目の内容:
フランス語原文の日本語訳をあらためてフランス語に翻訳する,
という演習を行います。原文と各自の訳を引き比べ,さまざまなフ
ランス語訳の可能性を検討することで,フランス語の表現力を養い
ます。
テキスト(教科書):
授業時にプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。
フランス語表現演習ⅧB
1単位 (秋学期)
准教授 岑村 傑
1単位 (春学期)
教授 片木 智年
授業科目の内容:
フランス語表現演習ⅦBに引き続き,フランス語原文のある日本
語訳のフランス語翻訳を行います。ⅧBでは,文学テクストを中心
に扱う予定です。
テキスト(教科書):
授業時にプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントで配布します。
授業科目の内容:
フランス語表現演習Ⅴ(B)とペアで、春学期週2回の演習を行
います。
テキスト(教科書):
授業時に指示
136
フランス文学演習ⅠA
1単位 (秋学期)
フランス文学演習ⅢA
教授 片木 智年
准教授
授業科目の内容:
フランスでは、イタリアの影響の元、17世紀末から18世紀にかけ
て一種のおとぎ話ブームを迎えました。
『シンデレラ』『眠れる森の
美女』『赤ずきんちゃん』『長靴を履いた猫』などのシャルル・ペロ
ー、
『美女と野獣』のボーモン夫人。すべて農民たちが語り継いだ昔
話をもとにしたお話です。これらの作品を味わうと同時に、その背
後に広がる民話の世界、現代メディアでの変奏の問題も扱います。
テキスト(教科書):
資料配付
フランス文学演習ⅡA
教授 宮林 寛
フランス文学演習ⅣA 1単位 (秋学期)
ジュネの20 世紀(続)
准教授 岑村 傑
授業科目の内容:
1910 年に生まれ1986 年に没した作家ジャン・ジュネの生涯は,
20 世紀全体を覆っています。エドマンド・ホワイトによるジュネの
伝記に導かれながら,ジュネという特異な存在を織りなす20 世紀の
社会,風俗,芸術,思想,政治における諸問題と向き合うことを目
指します。
今年度は,ジュネとサルトル,ジャコメッティとの関係に焦点を
あてます。
ホワイトの伝記については,2009年度秋学期に終えた続きからが
対象となりますが,昨年度受講していなくても,今年度の受講に支
障はありません。
テキスト(教科書):
Edmund White, Jean Genet, Paris, Gallimard, 1993. 授業時に必要箇所
をプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。
フランス文学演習ⅠB 1単位 (春学期)
フランス現代思想への一歩
鳥居 珠江
授業科目の内容:
この授業ではフランスの現代思想家のテキストを原文で読み、哲
学的なものの見方や考え方への最初のアプローチを目的とします。
テキストは語学的には平易で読みやすいものを扱い、単に文章を和
訳するだけではなく、そこから学生ひとりひとりが思索することを
促します。まず、ジャン=リュック・ナンシーが子供を中心とした聴
衆を対象に行った講演会のテキスト "Dieu, la justice, l’amour, la
beauté : Quatre petites conférences” を読むことから始めます。秋学期
は受講生の理解度に応じて、あらたにテキストを選択します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に適宜指示します。
1単位 (秋学期)
フランス現代思想への一歩
講師 鳥居 珠江
授業科目の内容:
この授業ではフランスの現代思想家のテキストを原文で読み、哲
学的なものの見方や考え方への最初のアプローチを目的とします。
テキストは語学的には平易で読みやすいものを扱い、単に文章を和
訳するだけではなく、そこから学生ひとりひとりが思索することを
促します。まず、ジャン=リュック・ナンシーが子供を中心とした聴
衆を対象に行った講演会のテキスト "Dieu, la justice, l’amour, la
beauté : Quatre petites conférences” を読むことから始めます。秋学期
は受講生の理解度に応じて、あらたにテキストを選択します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に適宜指示します。
フランス文学演習ⅢB
1単位 (春学期)
講師
真部 清孝
授業科目の内容:
ルイ=セバスチャン・メルシエ(1740-1814)がパリの様々な情景
を鮮やかに描いた『タブロー・ド・パリ』、この彼の代表作を読むこ
とで、18世紀のパリの様子やそこでの生活を観察し、当時の人びと
の心性に迫っていきます。テクストはフランス語で講読。テクスト
をより深く理解するため、当時を描いた映画などの映像資料や図版
類も参照します。現代のパリとはさまざまな意味で異なっている18
世紀のパリを見ていくことになるでしょう。
テキスト(教科書):
プリントにて配布します。
参考書:
『十八世紀パリ生活誌 タブロー・ド・パリ』 メルシエ著 原宏編
訳 岩波文庫 1989年
137
フランス文学演習ⅣB
1単位 (秋学期)
講師
真部 清孝
授業科目の内容:
ルイ=セバスチャン・メルシエ(1740-1814)がパリの様々な情景
を鮮やかに描いた『タブロー・ド・パリ』、この彼の代表作を読むこ
とで、18世紀のパリの様子やそこでの生活を観察し、当時の人びと
の心性に迫っていきます。テクストはフランス語で講読。テクスト
をより深く理解するため、当時を描いた映画などの映像資料や図版
類も参照します。現代のパリとはさまざまな意味で異なっている18
世紀のパリを見ていくことになるでしょう。
テキスト(教科書):
プリントにて配布します。
仏 文 授業科目の内容:
19世紀フランス文学の名作を抜粋で読みます。2年次に学んだ文
学史をふりかえりながら、高度な読解力を養うことが、この授業の
目的です。
指定教科書は50年以上前に編まれた「教養主義」の塊のような本
です。本文が150ページもあり、活字も小さいので、文字情報がびっ
しり詰まっています。半期の授業で読み通すことはもとより不可能
ですから、ロマン派の作品を集めた17ページから41ページまでは必
ず終え、そのうえで履修者に余力があるようなら読む部分を増やし
ていきたいと思います。
なお、春学期開講の「フランス語学演習Ⅴ」も同じ教科書を使い
ますが、とりあげる項目はまったく違いますので、併せて履修すれ
ば読む力が身につくこと間違いなし(!?)。
テキスト(教科書):
丸山熊雄編『フランス文学読本(19世紀)』(第三書房)
参考書:
『新版フランス文学史』(白水社)
フランス文学演習ⅡB
岑村 傑
授業科目の内容:
愛しています,とか,犯人は私だ,という告白がなされるとき,
明るみに出た恋や罪以上に,告白それ自体が重大な契機となって,
告白した者と告白を聞いた者とのその後の人生を狂わせる。告白と
は,災いをもたらすひとつの事件である。
17 世紀から20 世紀までの小説を中心に取り上げて,そこで告白と
いう事件がどのような役割を果たしているのかを考察します。
演習授業ですから,講義のみの授業にはなりません。フランス文
学読解の実践力養成にも重点を置いて,訳文作成,要約,論述など
の訓練を多く行います。
テキスト(教科書):
授業時にプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。
1単位 (秋学期)
講師
1単位 (春学期)
告白という災厄
参考書:
『十八世紀パリ生活誌 タブロー・ド・パリ』 メルシエ著 原宏編
訳 岩波文庫 1989年
フランス文学演習ⅤA
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
20世紀の文学・芸術・文化・社会
教授 牛場 暁夫
1単位 (春学期)
授業科目の内容:
1930年代からは世界同時多発的な文化の時代に入ったともい
われているが、アクチュアルな時代の実態に多角度から迫りたい。
それぞれの観点から調べてゆくと、互いに共通する側面が見えてく
ることがよく起きます。そうした、出会いも大切にしたい。大きな
流れはまず私が提示する予定です。
散文詩を味わう
教授 牛場 暁夫
授業科目の内容:
散文詩は20世紀に多く書かれるようになりました。ジャン・コ
クトーや、ジュリアン・グラックの名前がすぐ浮かびますが、その
魅力は何なのか考えようと思います。日本人は散文詩が基本的には
好きですので、興味深い日仏比較を行うことができるかもしれませ
ん。
テキスト(教科書):
ジャン=イヴ・タディエ『詩的物語』を使います。
フランス文学演習ⅥA
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
教授 牛場 暁夫
授業科目の内容:
春学期の続きを行います。秋学期には履修者に発表してもらいま
す。
1単位 (秋学期)
教授 牛場 暁夫
授業科目の内容:
春学期の続きを行います。
フランス文学演習ⅤB
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
教授 宮林 寛
1単位 (春学期)
18世紀小説のアンソロジー
助教 井上 櫻子
授業科目の内容:
フランス文学史上,18世紀は小説技法が急速に発展を遂げる時代
であるとされています。フランスでは近年,アンシャン・レジーム
期の小説にかんする研究が進んできていますが,日本では手軽に入
手可能な翻訳の数も限られており,一般読者には必ずしも十分に紹
介されているとは言えません。この授業では,18世紀に活躍した小
説家たちの代表的作品を年代順に紹介しながら,小説の発展の過程
をたどりたいと思います。
一人の作家について2〜3回の授業を充てます。まず授業担当者
が作家の生涯や主要作品,作風について簡単に解説します。その後,
履修者のみなさんに,原文の訳出を担当していただきます。
18世紀の小説にかんする基礎的な知識を踏まえることにより,19
世紀以降の文学作品もまた違った視点から読み直すことができるの
ではないかと思われます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に指示します。
授業科目の内容:
履修者が「自分でも納得のいく卒論」を完成させるための相談役
に徹します。
詩を中心にした19 世紀フランス文学のほか,絵画,映画などに興
味のある学生諸君を歓迎します。
テキスト(教科書):
指定せず。
参考書:
授業中に指示します。
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
教授 宮林 寛
授業科目の内容:
フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲと同じ。
テキスト(教科書):
指定せず。
参考書:
授業中に指示します。
フランス語学文学研究会Ⅰ 1単位 (春学期)
フランス語学文学研究会Ⅲ 1単位 (春学期)
フランス文学演習ⅥB 1単位 (秋学期)
18世紀小説のアンソロジー
教授 荻野 安奈
助教 井上 櫻子
授業科目の内容:
フランス文学史上,18世紀は小説技法が急速に発展を遂げる時代
であるとされています。フランスでは近年,アンシャン・レジーム
期の小説にかんする研究が進んできていますが,日本では手軽に入
手可能な翻訳の数も限られており,一般読者には必ずしも十分に紹
介されているとは言えません。この授業では,18世紀に活躍した小
説家たちの代表的作品を年代順に紹介しながら,小説の発展の過程
をたどりたいと思います。
一人の作家について2〜3回の授業を充てます。まず授業担当者
が作家の生涯や主要作品,作風について簡単に解説します。その後,
履修者のみなさんに,原文の訳出を担当していただきます。
18世紀の小説にかんする基礎的な知識を踏まえることにより,19
世紀以降の文学作品もまた違った視点から読み直すことができるの
ではないかと思われます。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
授業中に指示します。
138
授業科目の内容:
私の専門は16 世紀文学です。ゼミでは広義のユマニズム(ソクラ
テスからサルトルまで)の観点に立ち、あらゆる事象を対象として、
論じる訓練をします。
テキスト(教科書):
指定せず。
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
教授
授業科目の内容:
フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲと同じ
荻野 安奈
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
教授 小倉 孝誠
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
教授 小倉 孝誠
授業科目の内容:
春学期の続き。
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
教授 片木 智年
授業科目の内容:
資料としての文献や文化現象を前に、どう対処していけばいいの
か。自分の視線で考え、わかりやすく論理的にまとめる訓練ができ
ればと思っています。大学生活のみならず、生涯を通じて必要とな
る技術だからです。もちろん、フランス語の資料に直接あたる訓練
もします。なお、担当者の専門分野もあって、過去の研究会で話題
に上ることが多かったのは、次のような主題ですが、限定するわけ
ではありません。
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
喜田 浩平
授業科目の内容:
フランス語を対象とした言語学の研究会です。現代フランス語の
統語論・意味論を中心に、以下のようなテーマも広範に扱います。
・日本語や英語との対照研究
・語用論
・社会言語学
・フランス語教育
・翻訳論
・文体論
・レトリック
参考書:
授業中に指示します。
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
授業科目の内容:
春学期の、わたしの担当科目フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲの続
きです。
テキスト(教科書):
特になし
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
准教授
喜田 浩平
授業科目の内容:
フランス語を対象とした言語学の研究会です。現代フランス語の
統語論・意味論を中心に、以下のようなテーマも広範に扱います。
・日本語や英語との対照研究
・語用論
・社会言語学
・フランス語教育
・翻訳論
・文体論
・レトリック
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
准教授
授業科目の内容:
20 世紀のフランス文化,文学,思想に関心のある人たちのための
研究会です。僕自身はジョルジュ・バタイユの思想を主な研究対象
にしていますが,実存主義からポスト構造主義にいたる現代思想の
流れに関心のある履修者や,30 年代以降のファッション、映画など
のフランス文化,また移民問題などの社会現象に関心のある履修者
も歓迎します。他方,バタイユ,ブランショ,バルト,デリダらに
よる「書くこと」を巡っての論考への関心を受講者全員が共有し,
活発な議論の場を持ちたいと願っています。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布します。
参考書:
サルトル「文学とは何か」人文書院,バタイユ「文学と悪」ちく
ま学芸文庫,ブランショ「文学空間」現代思潮社,デリダ「エクリ
チュールと差異」,「哲学の余白」法政大学出版,宮島喬「移民社会
フランスの危機」岩波書店,Jacques Derrida, Séminaire, La bête et le
souverain, vol. 1(2001-2002), Galilée, 2008,Michel Foucault, Dits
et écrits, vol. 2,Gallimard,1994
准教授
教授 片木 智年
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
准教授 市川 崇
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
演劇・演劇的なもの、役者論
昔話、民間伝承、おとぎばなし、幽霊譚、児童(?)文学
フランス旧政体下や、伝統的テキストに垣間見る人々の感性、誕生
と死、成長、恋愛、教育観などについて
テキスト(教科書):
特になし
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
市川 崇
授業科目の内容:
20 世紀のフランス文化,文学,思想に関心のある人たちのための
研究会です。僕自身はジョルジュ・バタイユの思想を主な研究対象
にしていますが,実存主義からポスト構造主義にいたる現代思想の
139
仏 文 授業科目の内容:
近代(とくに18 世紀から20 世紀前半)の文学と文化史を学びたい
人のためのゼミです。文学はそれが書かれた時代と社会を映し出す
という側面をもっているので,文学(とりわけ小説)をつうじて歴
史,社会,文化を全体的に読み解こうというのがねらいです。身体,
ジェンダー,メディア,歴史,風景,絵画と文学などの問題を考え
ていきますが,受講生には各自の関心におうじて自由にテーマを見
つけてもらいたいと思います。ときにヴィデオ,DVD などの映像資
料を用いている予定です。
テキスト(教科書):
バルザック『ゴリオ爺さん』(岩波文庫)
ゾラ『時代を読む 1870-1900』
「ゾラ・セレクション」第10巻(藤原書店)
(各自、生協などで購入のこと)
参考書:
・都立大学仏文研究室編『フランスを知る』
(法政大学出版局,2003
年)
・平島正郎ほか『19 世紀の文学・芸術』(青土社,2000 年)
これ以外は授業時に指示する。
流れに関心のある履修者や,30 年代以降のファッション、映画など
のフランス文化,また移民問題などの社会現象に関心のある履修者
も歓迎します。他方,バタイユ,ブランショ,バルト,デリダらに
よる「書くこと」を巡っての論考への関心を受講者全員が共有し,
活発な議論の場を持ちたいと願っています。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを配布します。
参考書:
サルトル「文学とは何か」人文書院,バタイユ「文学と悪」ちく
ま学芸文庫,ブランショ「文学空間」現代思潮社,デリダ「エクリ
チュールと差異」法政大学出版,
「哲学の余白」法政大学出版,宮島
喬「移民社会フランスの危機」岩波書店,Jacques Derrida, Séminaire,
La bête et le souverain, vol. 1(2001-2002), Galilée, 2008
参考書:
授業中に指示します。
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
准教授
岑村 傑
授業科目の内容:
フランスの19 世紀から21 世紀にいたるまでの小説を中心としつ
つ,文化,社会,思想,政治,歴史をめぐる問題にも広く開かれた
研究会です。参加者が各自の研究主題を発見し,それについて資料
調査を行い,自分独自の見解を提出すべく思考して,最終的には第
三者を説得する論述(=卒業論文)をまとめ上げることを,目標と
します。
テキスト(教科書):
授業時にプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
准教授 岑村 傑
授業科目の内容:
フランス語学文学研究会Ⅰ・Ⅲを参照。
テキスト(教科書):
授業時にプリントで配布します。
参考書:
授業時に適宜紹介し,必要に応じてプリントを配布します。
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
准教授 築山 和也
授業科目の内容:
19世紀後半の文学作品や批評を主な研究対象とするゼミです。絵
画や思想などとの接点に目を向けながら、フランス語のテクストを
できるだけ緻密に読み解いて、それについてどのような議論が可能
か全員で検討していきます。
テキスト(教科書):
初回授業で指示しますが、基本的にプリントを使用する予定です。
参考書:
授業中に紹介します。
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
准教授 築山 和也
授業科目の内容:
19世紀後半の文学作品や批評を主な研究対象とするゼミです。絵
画や思想などとの接点に目を向けながら、フランス語のテクストを
できるだけ緻密に読み解いて、それについてどのような議論が可能
か全員で検討していきます。
テキスト(教科書):
初回授業で指示しますが、基本的にプリントを使用する予定です。
参考書:
授業中に紹介します。
フランス語学文学研究会Ⅰ
フランス語学文学研究会Ⅲ
1単位 (春学期)
1単位 (春学期)
休講
フランス語学文学研究会Ⅱ
フランス語学文学研究会Ⅳ
1単位 (秋学期)
1単位 (秋学期)
休講
140
情報サービス基礎Ⅰ
2単位 (春学期)
社会における図書館の存在意義とその役割
教授
図書館・情報学基礎
2単位 (春学期)
教授 上田 修一
授業科目の内容:
「情報という角度から問題を見付けて解
図書館・情報学専攻では,
決できる人材」の養成を目指しています。この科目は,受講者が「情
報」について考えること,情報を伝達するための情報メディア,蓄
積された情報にアクセスするための情報検索,情報メディアの収集,
提供,保存のための社会制度である図書館について基礎的な知識を
得ることを目的としています。
テキスト(教科書):
毎回,プリントを配布します。
日本図書館情報学会『図書館情報学用語辞典第3 版』 丸善 2007
年
(A) 講師
(B) 講師
(C) 助教
授業科目の内容:
この科目は,原則として図書館・情報学専攻2 年生の必修科目で
あり,基礎科目の一つとして各種の図書館における情報サービスの
概要と意義を学びます。そして,秋学期に開講される「情報サービ
ス基礎Ⅱ」と一体となって,3 年次以降に設置される図書館コース
への入門科目となるように位置づけらています。
テキスト(教科書):
授業の進行に応じて,読むべき文献を順次指示しますので,事前
にしっかり読んできてください。事前に読んでこないことには,授
業が面白いわけはありません。
参考書:
・久慈 力『図書館利用の達人』現代書館,2008 年
・千野信浩『図書館を使い倒す!』(新潮新書),2005 年
・井上真琴『図書館に訊け!』(ちくま新書)筑摩書房,2004 年
・菅谷明子『未来をつくる図書館 ニューヨークからの報告』
(岩波
新書)岩波書店,2003 年
情報サービス基礎Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授(有期)
三浦 逸雄
授業科目の内容:
本科目は「情報サービス基礎Ⅰ」を踏まえた図書館情報学全体へ
の入門的役割を果たす科目として位置づけられる。図書館及びその
他の情報サービス提供機関をひとつの社会的システムとして捉え,
記録された情報・知識の生産・流通,選択・収集,組織・蓄積,提
供・利用システムといった広いコンテクストにおいて図書館・情報
サービスの諸問題を論じる。
テキスト(教科書):
授業においてプリント資料を適宜配布する。
参考書:
参考文献は授業において随時指示する。
越塚 美加
須賀 千絵
安形 麻理
授業科目の内容:
各クラス少人数で,図書館・情報学分野におけるトピックをとり
あげた英語文献を講読します。図書館・情報学分野の基礎的な用語
や概念の理解と,専門的な文献を読みこなせる英語力の習得を目指
します。基本的に,毎回履修者が日本語訳を発表し,適宜必要な補
足を行う形で授業を進めていきます。
(A)(B)(C)の3 クラスでは,同じテキストを使い,ほぼ同じ
進度で授業を進めます。試験も共通問題です。各クラスへの振り分
けは4 月の専攻別ガイダンスの時に発表しますので,各自確認のう
え,必ず指示されたクラスを履修してください。また,専攻別ガイ
ダンスの時に下記の初回のテキストを配布しますので,初回の授業
までに予習してきてください。
履修は原則として図書館・情報学専攻の学生に限ります。
テキスト(教科書):
Peters, Tom. The future of reading. Library Journal. 2009, vol. 134, Issue
18, p. 18-22.
情報検索基礎Ⅰ
2単位 (秋学期)
教授
岸田 和明
授業科目の内容:
情報と情報システム,情報検索の過程,検索手法,検索のしくみ,
検索評価,データベース,索引,情報検索関連用語,さらに図書館
目録,分類など書誌コントロールについての基礎的理解を得ること
を目的とした授業内容です。
テキスト(教科書):
授業時にプリントを適宜,配布します。
参考書:
情報科学技術協会編『情報検索の基礎知識 新訂版』2006
図書館・情報学文献講読Ⅱ(A) 1単位 (秋学期)
図書館・情報学文献講読Ⅱ(B) 1単位 (秋学期)
図書館・情報学文献講読Ⅱ(C) 1単位 (秋学期)
(A) 講師 越塚 美加
(B) 講師 須賀 千絵
(C) 助教 安形 麻理
情報検索基礎Ⅱ(A) 2単位 (春学期)
情報検索基礎Ⅱ(B) 2単位 (春学期)
情報検索基礎Ⅱ(C) 2単位 (春学期)
授業科目の内容:
各クラス少人数で,図書館・情報学分野におけるトピックをとり
あげた英語文献を講読します。図書館・情報学分野の基礎的な用語
や概念の理解と,専門的な文献を読みこなせる英語力の習得を目指
します。基本的に,毎回履修者が日本語訳を発表し,適宜必要な補
足を行う形で授業を進めていきます。
(A)(B)(C)の3 クラスでは,同じテキストを使い,ほぼ同じ
進度で授業を進めます。試験も共通問題です。各クラスへの振り分
けは4 月の専攻別ガイダンスの時に発表しますので,各自確認のう
え,必ず指示されたクラスを履修してください。また,夏休み直前
に下記の初回テキストを研究棟341号室に用意しておきますので,
各自コピーのうえ、秋学期初回の授業までに予習してきてください。
履修は原則として図書館・情報学専攻の学生に限ります。
テキスト(教科書):
Rowlands, Ian; Nicholas, David; Jubb, Michael. Does e-journal
investment lead to greater academic productivity? Library & Information
Update. July/August 2009, p. 45-47.
141
(A) 教授
(B) 講師
(C) 講師
岸田 和明
中島 玲子
石田 栄美
授業科目の内容:
図書館・情報学の研究に必要な基本技能であるコンピュータの操
作および倫理について習熟することを目標として,各種アプリケー
ションとネットワークの利用を中心に講義と演習を並行します。
テキスト(教科書):
テキストは授業時に配布します。
情報メディア基礎Ⅰ
2単位 (秋学期)
教授
倉田 敬子
授業科目の内容:
図書,雑誌,新聞等の印刷メディアを中心に,情報メディアの特
性,生産・流通のプロセスについて概説します。電子メディアに関
図 情 図書館・情報学文献講読Ⅰ(A) 1単位 (春学期)
図書館・情報学文献講読Ⅰ(B) 1単位 (春学期)
図書館・情報学文献講読Ⅰ(C) 1単位 (春学期)
糸賀 雅児
しても,印刷メディアとの比較を通して触れます。毎回,プリント
を配布し,それに基づき授業を進めます。
テキスト(教科書):
ありません
参考書:
授業時に指示します
図書館・情報学研究会Ⅰ(E)(セ) 1単位 (春学期)
図書館・情報学研究会Ⅱ(E)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 田村 俊作
授業科目の内容:
図書館におけるレファレンス・サービスやその他の利用者サービ
ス,図書館史などの図書館に係わる問題,読書・情報探索行動など
図書館利用者・利用に関連する諸問題をテーマとする学生のための
卒論指導を行います。
情報メディア基礎Ⅱ(A) 2単位 (春学期)
情報メディア基礎Ⅱ(B) 2単位 (春学期)
情報メディア基礎Ⅱ(C) 2単位 (春学期)
図書館・情報学研究会Ⅰ(F)(セ)
図書館・情報学研究会Ⅱ(F)(セ)
(A)(C) 教授 田村 俊作
(B) 講師 杉江 典子
セット履修
授業科目の内容:
目録,書誌,索引というかたちで実現されている資料組織の基本
的考え方を学ぶため,目録,主要な書誌・索引類,書誌データベー
ス,参考図書の概説を行うと共に,それらを使った基礎的な資料探
索の方法の修得を目指します。
テキスト(教科書):
長澤雅男,石黒祐子『情報源としてのレファレンスブックス』新
版 日本図書館協会 2004。また,プリントを配布します。
図書館・情報学研究法
図書館・情報学研究会Ⅰ(H)(セ)
図書館・情報学研究会Ⅱ(H)(セ)
セット履修
糸賀
上田
岸田
倉田
田村
原田
雅児
修一
和明
敬子
俊作
隆史
授業科目の内容:
各担当者が,別個に授業を行います。それぞれの担当者の内容に
ついては,6 月に説明をし,6 月末に志望票を提出して頂きます。7
月はじめに,発表しますので,それに従ってください。なお,4 年
次の図書館・情報学研究会にと継続します。
図書館・情報学研究会Ⅰ(A)(セ)
図書館・情報学研究会Ⅱ(A)(セ)
セット履修
図書館の計画と経営
卒業論文の研究指導
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
レファレンス・サービス論
糸賀 雅児
授業科目の内容:
図書館のレファレンス・サービスについて,理論と実際を学びま
す。レファレンス・サービスの基本的な考え方,歴史,サービス内
容,技術を概観します。講義で得た知識をもとに,レファレンス・
サービスの実態の分析を各人が試みます。また,講義と並行して,
事例問題によって,問題発生から解決までの調査法の実際を演習し,
それを通して調査手順の修得をめざします。
参考書:
・長澤雅男『レファレンス・サービス』丸善 1995
・長澤雅男,石黒祐子『問題解決のためのレファレンスサービス 新版』日本図書館協会 2007
・伊藤松彦編『新図書館学校教育資料集成4:参考業務』教育資料出
版会 1989
・阪田蓉子編『新編図書館学教育資料集成4:情報サービス論 補訂
版』教育史料出版会 2003
・田村俊作編『情報サービス概説 改訂版』東京書籍 2009
図書館・情報学研究会Ⅰ(C)(セ) 1単位 (春学期)
図書館・情報学研究会Ⅱ(C)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 倉田 敬子
授業科目の内容:
卒業論文指導をおこないます。
セット履修
2単位 (秋学期)
教授 田村 俊作
授業科目の内容:
卒業論文の執筆に向けて,テーマの選択,研究の進め方,論文執
筆の技術的な助言などを,逐次行っていきます。
図書館・情報学研究会Ⅰ(D)(セ)
図書館・情報学研究会Ⅱ(D)(セ)
三浦 逸雄
授業科目の内容:
利用者の種々様々な要求に応じて情報や資料を提供する機関の中
で,特に図書館に焦点をあて,その使命や役割を遂行するための経
営管理機能について基本的な理解を目指す。講義においては大学図
書館および公共図書館を中心に管理運営,計画策定,サービス評価、
人的資源,財政といった側面を取り上げる。
テキスト(教科書):
授業においてプリント資料を適宜配布する。
参考書:
授業で適宜指示する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 上田 修一
教授
2単位 (春学期)
教授(有期)
授業科目の内容:
図書館・情報学分野の課題に関する研究および卒業論文執筆のた
めの指導を行ないます。
図書館・情報学研究会Ⅰ(B)(セ)
図書館・情報学研究会Ⅱ(B)(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授(有期) 三浦 逸雄
授業科目の内容:
論文テーマの選択、研究・調査の進め方、資料・データの処理・
分析、論文の構成、文章の書き方など、卒業論文の執筆に向けての
指導を行う。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業の中で随時指示する。
2単位 (秋学期)
教授
教授
教授
教授
教授
准教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 岸田 和明
授業科目の内容:
卒業論文の指導を行います。テーマの選択,先行研究の調べ方,
調査や実験の計画,データの分析,論文執筆など,順次,指導して
いきます。
142
図書館資料論
2単位 (春学期)
図書館実習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
図書館実習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
教授(有期) 三浦 逸雄
図書館・情報学におけるインターンシップ科目
セット履修
教授 岸田 和明
授業科目の内容:
図書館コレクション形成・管理の視点から資料の生産・流通,選
択・収集,コレクション評価・保存などを一つのプロセスとして捉
えて講義をすすめる。また現在,情報技術の進展に伴って急速に増
大している電子情報源(あるいは電子図書館)についてもコレクシ
ョン形成・管理およびアクセス提供の側面から取り上げる。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
三浦逸雄・根本 彰著『コレクションの形成と管理』
(再版)雄山
閣 1999年
三浦逸雄・野末俊比古編『専門資料論』日本図書館協会 2005年
その他の関連文献は授業で適宜指示する。
資料組織論
授業科目の内容:
図書館・情報学専攻の学生で,司書資格を取得し,図書館への就
職を希望する者のみを対象としたインターンシップ科目です。イン
ターンシップとは「学生が自らの専攻,将来のキャリアに関連した
就業体験を行うこと」とされています。したがって,この科目では
各種の図書館や資料室,メディアセンター等においてインターンと
して実務を経験することになります。
実習ガイダンスを3 ~ 4 回開催しますので(第1 回は4 月8 日),履
修者は全てのガイダンスに必ず出席してください。 図書館活動論Ⅰ(公共図書館) 2単位 (秋学期)
公共図書館の活動・サービス・法制度
2単位 (春学期)
教授 糸賀 雅児
教授 上田 修一
コミュニケーション史
2単位 (春学期)
英国ヴィクトリア時代の書物と社会
講師
武者小路 信和
授業科目の内容:
19 世紀の英国では,人口の増大・識字率の上昇などの要因によっ
て,読書人口が急激に拡大していきました。この急激に拡大するマ
ーケットを狙って,印刷・出版・製本などの分野でさまざまな企画・
新機軸や書物・読書に関わる新しいビジネス・組織が生み出されま
した。この授業では,書物・読書をめぐってダイナミックな動きの
見られたヴィクトリア時代のイギリスを対象に,書物と社会との関
わり,コミュニケーション事情について解説します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
その都度,授業時に紹介します。
児童サービス論
図書館活動論Ⅱ(大学図書館) 2単位 (秋学期)
講師 酒井 由紀子
2単位 (秋学期)
講師
汐﨑 順子
授業科目の内容:
本講義では,子どもに本を提供する最も基本的な機関である公共
図書館の児童サービスについて考えていきます。児童サービスの意
義と目的を理解するとともに,利用者である子どもに提供する本(=
児童資料)の実質的な理解を深めること,子どもと本を結びつける
効果的な方法について学ぶことを目指します。児童資料は,個々の
子どもの能力や興味に対応する形で存在し,その内容や分野は多岐
に渡っています。子ども時代の読書はそれぞれの人格形成に深く関
わるものであり,子どもに本を手渡す立場である児童図書館員には,
まず各種児童資料に精通していることが求められます。授業では様
々な分野の児童資料を実際に数多く紹介し,受講生にも実際に本を
手に取って「読む・比較する・検討する」作業を求めます。
テキスト(教科書):
特になし。授業の時に適宜資料を配布します。
参考書:
中多泰子・宍戸宏・汐﨑順子共著 「改訂版 児童サービス論」
樹村房(2004)
汐﨑順子著 「児童サービスの歴史:戦後日本の公立図書館にお
ける児童サービスの発展」創元社 (2007)
143
授業科目の内容:
大学図書館の運営と実務に関する基礎的知識および課題について
学びます。
参考書:
1. 岩猿敏生,大城善盛,浅野次郎. 大学図書館の管理と運営.東
京,日本図書館協会,1992. 247p.
2. 逸村裕,竹内比呂也編.変わりゆく大学図書館.東京,勁草書
房.2005.232p.
3. B.L.ホーキンス,P.バッティン編.デジタル時代の大学と図書
館:21 世紀における学術情報資源マネジメント.町田,玉川大学出
版部,2002. 370p.
4. Budd, J.M. The changing academic library. Englewood, Libraries
Unlimited, 2005. 323p.
5. Brophy, Peter. The academic library. 2nd ed. London, Library
Association, 2005. 233p.
図書館活動論Ⅲ(学校図書館)
2単位 (秋学期)
学校図書館の果たす役割とは
講師 小林 路子
授業科目の内容:
現代社会において、学校教育で求められているのは、子どもたち
に、自ら新たな知識を求めて学ぶ姿勢を培うことであり、確かな言
語能力を養うことである。今後の社会を形成していく、こうした人
材の育成に、学校図書館を活用した教育は大きな役割を果たしうる。
この講義では、学校図書館の理念や現在の施策を知り、日本の学
校図書館の現状や目指す学校図書館像について考え合う。さらに、
学校図書館を活用した学習活動や読書活動の実際について学びなが
ら、学校図書館活性化の方策を探る。
テキスト(教科書):
特に使用しない
図 情 授業科目の内容:
「地域の情報拠点」
「生涯学習の拠点」としての公共図書館の活動
やサービス,そしてそれらを支える法制や基準,政策などを学びま
す。なお,事例集やスライド,ビデオを教材として併用することで,
国内外の公立図書館活動の実態について理解が深まるよう配慮しま
す。
テキスト(教科書):
町村図書館活動推進委員会編『図書館による町村ルネサンス-L
プラン21』日本図書館協会,2001年 ISBN:8204-0117-3
参考書:
『これからの図書館像~地域を支える情報拠点をめざして~(報
告 )』 文 部 科 学 省 , 2006 年 ( http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/
18/04/06032701/009.pdf)
国際図書館連盟公共図書館分科会ワーキング・グループ編(山本
順一訳)『理想の公共図書館サービスのために IFLA/UNESCOガイ
ドライン』日本図書館協会,2003年 ISBN:8204-0322-2
授業科目の内容:
この科目では,図書館目録の意義を述べ,目録規則,目録法,分
類,件名,目録機械化,MARC,書誌ユーティリティ,オンライン
目録など図書館目録の基本について講じます。
テキスト(教科書):
初回に配布します。
参考書:
『新学校図書館通論』図書館教育研究会 学芸図書 2008年 ISBN:
4-7616-0387-9
『学校図書館活用教育ハンドブック こうすれば子どもが育つ学校が
変わる』山形県鶴岡市立朝暘第一小学校編著 国土社 2003年 ISBN:4-337-45034-3
『学習社会・情報社会における学校図書館』塩見昇他著 風間書房 2004年 ISBN:4-7599-1406-4
『インフォメーション・パワーが教育を変える!』アメリカ公教育ネ
ットワーク・スクールライブラリアン協会編 足立正治・中村百合
子監訳 高陵社書店 2003年 ISBN:4-7711-0039-x
図書館活動論Ⅳ(国立図書館)
人間が信号や記号を入手し,利用し,理解してはじめて,そうし
たモノたちは意味をもった情報になります。そう考えると,情報の
存在と人間の存在の間には相互作用がはたらくことになります。で
は,人間にとって記号と情報,メディアの相互関係は,どのように
捉えたらよいのでしょうか。さらには,メッセージの意味はどこか
ら生まれてくるのでしょうか。同じメッセージを受け取っても人に
よって異なった情報を受け取るのはなぜでしょうか,小説や絵画,
音楽は本当に情報と呼べるのでしょうか,……?
この科目では,こうした人間の情報認識に関わる基本的な問題を
提起しながら,学生とともにヒューマンサイズの情報を扱うための
本質的な視点を探っていきます。こうした過程を経て,これからの
時代にふさわしい,人間の情報環境デザインができる人間を育てた
いと考えています。
ですから,単なるnote-takin や教科書の理解よりも,常識に対する
批判的まなざしと深い思索,そして何よりもディスカッションへの
積極的参加が求められます。
テキスト(教科書):
池上嘉彦『記号論への招待』(岩波書店,1984 年)
他に,授業の進行に応じて,読むべき文献を順次指定しますので,
事前に読んできてください。事前に読んでこないことには,ディス
カッションへ積極的に参加できません。1 回の授業で論点を2 つず
つ,それも事前に示していく予定です。
参考書:
・渡辺保史『情報デザイン入門』平凡社,2001 年
・西垣 通『聖なるヴァーチャル・リアリティ』岩波書店,1995 年
・西垣 通『こころの情報学』筑摩書房,1999 年
・日高敏隆『動物と人間の世界認識』筑摩書房,2003 年
2単位 (秋学期)
講師 平野 美惠子
授業科目の内容:
各国の国立図書館は、ネットワーク情報資源の収集と蔵書のデジ
タル化に取り組みながら、デジタル時代にふさわしい国立図書館活
動を構築しつつある。そうした内外の動向を適宜紹介しつつ、国立
図書館の成立と発展、機能と運営、サービス、図書館協力などをわ
が国の国立国会図書館を中心に説明する。以上をとおして、国立図
書館の意義について考え、将来を展望する。
テキスト(教科書):
初回の授業で提示する。
参考書:
初回の授業で提示する。
情報メディア概説
2単位 (春学期)
教授
教授
上田 修一
倉田 敬子
印刷メディア
講師
授業科目の内容:
前半では,情報メディアの利用やメディアを誰が利用しているか
を扱います。基本的で信頼性の高い情報メディア利用調査を取り上
げて,現代のメディア利用の実際を示します。さらに受講者自身が
集めたデータを分析し,現代人が,意識しないうちに,様々な情報
メディアの依存状態にあることを明らかにします。
後半では,情報メディアをどのように考えるかの理論的根拠と情
報メディアの歴史的変遷について概説します。情報メディアとは,
社会の中で情報を生産し,流通させ,利用する際に必須のものであ
るという立場から,その技術的側面,社会的機能,言語的特徴を総
合的に考えます。
情報メディアの構造と分析
武者小路 信和
授業科目の内容:
私たちは本を読んでいるとき,印刷された文章の意味だけを読み
とっている訳ではなく,意識してるか否かは別にして,書体,文字
組み,紙質,造本構造などからも同時に「読みとっている」はずで
す。この授業では,物理的な「モノ」としての書物がもつ表現可能
性について,タイポグラフィ,ブック・デザイン,造本構造などの
面から解説します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
その都度,授業時に紹介します。
2単位 (秋学期)
教授 倉田 敬子
助教 安形 麻理
デジタルメディア
2単位 (春学期)
WWW情報の共有と再利用のための基礎技術と応用
講師 神崎 正英
授業科目の内容:
情報メディアは,独自の物理的・技術的特性および社会的場とし
ての機能をもち,さらにそのメディアに特定的な方法で情報を伝達
しています。個々の情報メディアが固有に持つその形式的・構造的
特性についてまとめるとともに,その特性を具体的に分析する方法
を概説します。具体的には、新聞記事の構造、図書の構造、電子書
籍、本文と挿図との関係,科学論文の特徴などを扱います。分析方
法の概説の後,実際に新聞記事やそのレイアウトなどを分析しても
らいます。
情報認識の基礎
2単位 (秋学期)
「モノ」としての書物がもつ表現可能性
2単位 (春学期)
人間にとって心地よい情報環境をデザインするために
教授 糸賀 雅児
授業科目の内容:
現代社会には情報が洪水のようにあふれていると言われますが,
あふれているのは単に電気的な信号や物理的な記号だけではないの
でしょうか?
いまあなたが手にしているこの「講義要綱」にしても,たくさん
の情報が載っているように見えますが,よく考えてみると,炭素と
水素の化合物である紙の上に,ところどころ黒いインクのシミで何
かが描かれているだけにすぎません。それを前にして,あれこれ悩
んだりしているのは,ある意味ではきわめて不思議な現象なのです。
授業科目の内容:
WWWによって誰もがかつて無い規模の情報を入手できるように
なり、書籍や論文といった図書館がカバーしてきた領域も、今やそ
れ抜きで語ることはできません。しかし、その中から本当に必要な
情報資源を見つけだすのは簡単ではなく、情報のアクセス性、相互
運用性、再利用可能性の低いコンテンツの氾濫は、有益な活用の妨
げになっています。
WWWは本来、異なる環境での情報共有、さらにコンピュータの
力を利用した効率的で的確な情報探索・活用を目指していました。
これを実現するためには、コンテンツの記述、データの表現と交換
に関する基本ルールを理解し、実践することが重要です。この講座
では、こうした観点で、WWWの基礎からRDFによるデータの記述
方法とその応用までを取り上げます。
テキスト(教科書):
授業資料はウェブ上で配布します。また各技術仕様書の原典(英
文)からエッセンスとなる部分を指定し,授業中に読解します
参考書:
『セマンティック・ウェブのためのRDF/OWL入門』, 神崎正英, 森北
出版, 2005年, ISBN:978-4-627-82931-2
『セマンティックHTML/XHTML』, 神崎正英, 毎日コミュニケーショ
ンズ, 2009年, ISBN:978-4-8399-3195-7
144
学術情報メディア論
2単位 (春学期)
教授 倉田 敬子
授業科目の内容:
学術コミュニケーションは,送り手も受け手も研究者という閉鎖
的な集団内のおけるコミュニケーションであり,一般のコミュニケ
ーションとは異なる特性を持っています。ここでは研究者達が,学
術研究という社会的行為を,学術コミュニケーションを通じていか
に実現させているかを検討します。
特に現在,学術コミュニケーションにおいては,
「電子化」が非常
に注目されています。電子化によって,従来の学術コミュニケーシ
ョンのあり方が,根本的に変容しつつあるからです。電子化につい
ては,いまだ全貌が見えたとはいいがたい状況ではありますが,技
術の電子化がいかなる社会的変化を引き起こしているのか,基本的
にはテキストに基づいて概説していきます。
テキストに含まれる図表に関しては,プリントは配布しません。
最新の状況や事例に関しては,別途プリントを配布します。
テキスト(教科書):
倉田敬子著『学術情報流通とオープンアクセス』勁草書房 2007
社会情報論
2単位 (秋学期)
休講
2単位 (春学期)
教授 岸田 和明
授業科目の内容:
この講義は情報検索に関する基本的なことがらを概説することを
目的とし,図書や雑誌論文を収録したデータベースに対する検索を
実現・実行するための伝統的な手法を中心に,基礎・中級レベルの
内容を解説しています。さらに,このようないわゆるテキスト検索
の特徴をよりよく理解するために,関係データベースを利用したデ
ータ管理・検索の方法についても学びます。また,最近のインター
ネットのサーチエンジンでは,伝統的な検索方式とは異なる原理が
使用されており,これについても説明します。
テキスト(教科書):
授業時にプリントを適宜,配布します。
参考書:
岸田和明『情報検索の理論と技術』勁草書房 1998
情報検索概説Ⅱ
データベース論
2単位 (秋学期)
教授
授業科目の内容:
情報を蓄積し,効率的かつ効果的に検索可能とするには,それら
をデータベースとして組織化する必要があります。この授業では,
このためのデータベース構築の理論や技術について学びます。始め
に,現在の標準的なデータベースである関係データベースと,その
機能を拡張するためのオブジェクト指向の技術について勉強します。
次に,テキスト型データを表現するためのXML 技術とその応用につ
いて学びます。最後に,これらを基礎として,目録あるいはメタデ
ータを蓄積し,検索するためのデータベース検索システムを実装す
る方法について勉強していきます。
テキスト(教科書):
授業時にプリントを適宜,配布します
参考書:
授業時に適宜,指示します。
デジタルアーカイブ論
2単位 (秋学期)
助教
安形 麻理
授業科目の内容:
資料のデジタル化やウェブアーカイビングなど、図書館に関わる
ものを中心としてデジタルアーカイブを扱います。最新の動向や、
関係する諸技術を解説するほか、様々な形態の資料を電子化する演
習や、データベースソフトを用いて画像アーカイブを作成する演習
を行います。
テキスト(教科書):
指定しません。講義資料プリントを配布します。
情報処理技術
2単位 (秋学期)
2単位 (秋学期)
准教授 原田 隆史
サーチエンジンと索引
教授
上田 修一
授業科目の内容:
この科目では,情報検索の仕組みの変遷と索引を取り上げます。
コンピュータを使った情報検索は,いくつかの段階を経て現在のよ
うなウェブをベーストしたシステムに発展してきました。その途中
には,今は消え去った情報検索システムがいくつかあり,それにも
言及します。次に,グーグル,ウィキペディア,アマゾン,ユーチ
ューブは,検索システムとしてどう位置づけられるかを論じます。
もう一つのテーマは,索引作成です。自動索引の原理とその応用
例を取り上げ,また,専門的で大量ではない情報を対象とした,人
手による索引の手法と付与索引法,シソーラスと比較します。その
過程で,ニュース,映像,画像など様々な対象の構造と索引作業を
論じます。
テキスト(教科書):
毎回,コピーを配布します。
情報探索行動
岸田 和明
2単位 (春学期)
教授 田村 俊作
授業科目の内容:
人々がどんなときに,どのようにして情報を求め,利用するのか,
それがこの講義のテーマとなります。人々が情報を求める社会的文
脈および情報探索・利用の過程についての検討を中心に,情報リテ
ラシーや探索のスキル等について考えてみます。
テキスト(教科書):
特に使用しません。適宜プリントを配布します。
145
授業科目の内容:
図書館・情報学分野の学習や研究に必要な基礎技術であるコンピ
ュータを少し高めのレベルで使いこなせるようになることを目標と
し,例題をもとに学習します。とりあげるテーマはWeb ページによ
る情報発信に関わるものが中心ですが,一般的なコンピュータの利
用にも応用できるように心がけるつもりです。講義に加えて,PC を
用いた演習を行い,単なる知識だけではなく実践的な能力を身につ
けることを目指します。
テキスト(教科書):
必要に応じて,適宜プリントを配布します。
自然言語処理の基礎
2単位 (春学期)
教授 岸田 和明
授業科目の内容:
情報の検索・分類・抽出・要約を効果的かつ効率的におこなうた
めの自然言語処理の理論や技法の基礎を学ぶことがこの講義の目標
です。例えば,大規模な文献データベースを効果的に検索するには,
検索質問や各文献の標題・抄録(または全文)に対する的確な解析
が必要ですが,これにはさまざまな自然言語処理の技法を応用する
ことができます。この講義では,このような目的で文献のテキスト
を解析するための統計的な方法や,形態素解析・構文解析・意味解
析・文脈解析の方法を解説します。さらには,テキストの自動分類,
テキストからの情報の自動抽出,テキストの自動要約などにも焦点
を当て,そのなかでどのように自然言語処理の方法(統計的方法を
含む)が活用されているのかを学んでいきます。なお,講義におい
ては,統計学や言語学などのごく初歩的な知識から解説していくの
図 情 情報検索概説Ⅰ
参考書:
・Varlejs, j, ed.『情報の要求と探索』勁草書房 1993
・田村俊作編『情報探索と情報利用』勁草書房 2001
・三輪眞木子『情報検索のスキル』2003(中公新書)
・Case, D. O. Looking for Information. 2nd ed. Academic Press, 2007
・Fisher, K. E. et. al, ed Theories of Information Behavior. Information
Today, 2005
・Choo, C. W. The Knowing Organization. 2nd ed. Oxford University
Press, 2005
で,これらについての予備的な知識がなくとも受講することは可能
です。
テキスト(教科書):
授業中にプリントを適宜,配布します。
参考書:
長尾真編『自然言語処理』岩波書店1996(岩波講座ソフトウェア
15)
画像・映像処理の基礎
2単位 (秋学期)
准教授
原田 隆史
授業科目の内容:
近年,コンピュータを用いて画像や映像を加工していくことが非
常に容易になってきました。この授業では,身近にある素材を用い
て様々な加工を行う演習を通じて画像・映像処理の基礎的な技法に
ついて学びます。さらに,画像・映像データベースに関する理論と
技術についても説明していきます。授業では講義に加えてPC を用い
た演習も行い,単なる知識だけではなく実践的な能力を身につける
ことを目指します。
テキスト(教科書):
必要に応じて,適宜プリントを配布 またはWeb 上で公開しま
す。
書誌学Ⅰ(東洋)
2単位 (春学期)
和漢古典籍の書誌学
斯道文庫教授 髙橋 智
授業科目の内容:
和書・漢書,和装・洋装など,内容・形態両面から,古典籍の実
態の概要を把握し,図書館学における古典籍の位置と効用について
の理解を深める。
テキスト(教科書):
講義プリントを用意します。
参考書:
「長澤規矩也著作集」(昭和57 汲古書院)
書誌学Ⅱ(西洋)
2単位 (春学期)
助教
安形 麻理
授業科目の内容:
物理的な「モノ」としての書物の研究および文献伝達の研究であ
る。分析書誌学(analytical bibliography)の基礎について概説しま
す。西洋の印刷本を主な対象として,書物の形態,材料,活字,挿
絵,製本などの特徴と,本造りの各工程を説明します。さらに,そ
うした造本工程によって生じる本文の異同についても取り上げます。
授業中には,実例として慶應義塾大学図書館所蔵の貴重書の実物や
デジタル画像,活字などの「モノ」の回覧や,ビデオ鑑賞を行って,
理解の助けとします。
テキスト(教科書):
指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
授業に持って来たり買ったりする必要はありませんが,できれば
適宜参照してください。
・Carter, john.西洋書誌学入門.横山千晶訳.東京,図書出版社,
1994,428p.(こちらは残念ながら品切れ中です)
・高野彰.洋書の話(増補版).東京,丸善,1995, 225p.
146
社会学概論Ⅰ(セ)
社会学概論Ⅱ(セ)
及び個々の実証的研究を講義する。
更に,「説得」,集合現象の一部である「普及」,それを説明する
「異文化間屈折理論」
「再発明概念」
「あらかじめ屈折理論」等につい
ても言及する。
テキスト(教科書):
青池・榊編著「現代社会心理学」慶應大学出版会
参考書:
榊博文「社会心理学がとってもよく分かる本」(東京書店)
榊博文「説得学」おうふう
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
教授 岡田 あおい
教授 岡原 正幸
教授 浜 日出夫
教職課程センター准教授 竹村 英樹
准教授 長尾 真理
文化人類学概論Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)
文化人類学概論Ⅱ(セ) 2単位 (春学期)
セット履修
授業科目の内容:
Ⅰ 現代社会と医療(長尾)
1. 患者の権利
2. 先端医療(1)
3. 先端医療(2)
4. 医療化
5. 科学技術の進歩と倫理的課題
鈴木 正崇
Ⅲ 社会学するという営み(岡原)
1. 制度として「見る」社会学/制度としての社会学
2. 調査することの倫理性(観察と介入)
3. 新しい潮流(障害学/ゲイ・スタディーズ/ポストコロニア
リズムなど)の立ち位置
4. 他者を見ること,自己を見ること
5. 社会学にできること、できないこと、してはいけないこと、
してしまうこと
社会学史Ⅰ(セ)
社会学史Ⅱ(セ)
セット履修
Ⅳ 発達と教育の社会学(竹村)
1. 教育拡大の理論(1)
2. 教育拡大の理論(2)
3. 学歴社会論
4. 発達と社会化(1)
5 発達と社会化(2)
Ⅴ メディアとコミュニケーション(浜)
1. 声の文化と文字の文化
2. 活字人間の誕生
3. 公共圏とナショナリズム
4. テレビと地球村
5. ケータイとインターネット
参考書:
(長谷川,浜,藤村,町村著 有斐閣),
『社会学をつか
『社会学』
む』(西澤,渋谷著 有斐閣),『社会学小辞典』(有斐閣)など多数
ありますが,図書館や書店で自ら探すのが原則です。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
個人と個人,個人と集団,個人と社会の関係および
集合行動について論じる
セット履修
教授 榊 博文
授業科目の内容:
まず,社会心理学の対象と方法,歴史,心理学的社会心理学,社
会学的社会心理学について触れ,対人認知,対人魅力,リーダーシ
ップ,攻撃行動,援助行動,社会的態度,個人空間,集団と個人,
社会的相互作用,集団の構造と機能,異文化コミュニケーション,
群集,流行,デマ,パニック,マスコミ,広告効果,模倣行動など
集合現象等の,社会心理学の下位分野における主要な概念や理論,
147
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
教授 岡田 あおい
教授 岡原 正幸
教授 浜 日出夫
准教授 長尾 真理
授業科目の内容:
Ⅰ 社会学の誕生(岡原)
1. 社会的なるものの発見と近代社会
2. 近代社会の自己認識
3. マルクス
4. ヴェーバーとデュルケイム
5. シカゴ大学とアメリカ社会学
6. 社会学史が見るべきもの
Ⅱ フランクフルト学派とその時代(長尾)
1. フランクフルト学派の成立
2. 西欧マルクス主義
3. 権威主義的パーソナリティ
4. ファシズム
5. 歴史の概念について
6. 戦後のフランクフルト学派
Ⅲ 行為論の歴史(濱)
1. 理解社会学(ウェーバー)
2. 主意主義的行為論(パーソンズ)
3. 合理的選択理論
4. 演技としての行為(ゴフマン)
5. 習慣としての行為(ブルデュー)
6. コミュニケーション的行為(ハーバーマス)
Ⅳ 社会史方法論(岡田)
1. 社会史の誕生
2. アナール学派の歴史観と研究方法(1)
3. アナール学派の歴史観と研究方法(2)
4. 定量的研究の成果
5. 定性的研究の成果
6. 学際的研究の可能性
社 会 授業科目の内容:
文化人類学の基本的な概念や考え方について述べる概論である。
最初に文化や民族の概念について検討し,主要な学説や重要な人類
学者の学説の検討も行って,各論に入る。個別の主題としては,親
族,ジェンダー,宗教,経済,開発などを取り上げる。日本民俗学
への目配りもする。一・二限連続の前期集中の講義なので履修に注
意すること。
テキスト(教科書):
綾部恒雄編『文化人類学20 の理論』弘文堂,2006。
参考書:
・関一敏・大塚和夫編『宗教人類学入門』弘文堂,2004。
・山下晋司・船曵建夫編『文化人類学キーワード』有斐閣,1997。
・綾部恒雄編『文化人類学最新述語100』弘文堂,2002。
・山下晋司編『文化人類学入門』弘文堂,2005。
・『文化人類学文献事典』弘文堂,2004。
・『文化人類学辞典』丸善,2009。
Ⅱ 家族・親族・村落(岡田)
1. 家族の定義をめぐって
2. 現代の家族
3. 伝統家族
4. 村落研究(1)
5. 村落研究(2)
社会心理学概論Ⅰ(セ)
社会心理学概論Ⅱ(セ)
教授
社会調査Ⅰ(セ)
社会調査Ⅱ(セ)
テキスト(教科書):
講義資料・プリントを使用する。
参考書:
・岩波講座 現代社会学 14『病と医療の社会学』岩波書店 1996 年
・進藤・黒田編『医療社会学を学ぶ人のために』世界思想社 1999 年
・加藤・加茂編『生命倫理学を学ぶ人のために』世界思想社 1998 年
・市野川容孝編『生命倫理学とは何か』平凡社 2002 年
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
教授
李 光鎬
授業科目の内容:
この授業では様々な社会事象や人間の意識、態度および行動を計
量的な方法で実証的に把握,検証するための諸技法について,適宜
演習を交えながら,講義を行う。春学期においては,サーベイ法を
中心に調査の企画・デザインから,調査票の作成,調査対象者の抽
出,調査の実施,データの収集にいたる一連の過程において必要と
なる知識や技法について学習する。また社会調査における倫理的な
問題についても理解を深める。秋学期においては,調査によって集
められたデータを集計・分析する統計的な技法とそれらの技法の背
後にある論理について学ぶ。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業中に示す
社会調査Ⅲ(セ)
社会調査Ⅳ(セ)
家族・親族論Ⅰ(セ)
家族・親族論Ⅱ(セ)
准教授
授業科目の内容:
今日,少子高齢化,晩婚化・未婚化,夫婦別姓,児童虐待,育児
ノイローゼ,離婚,老親介護など,家族に関わる社会問題が噴出し
ている。今,家族に何が起こっているのだろうか。
本講義は,家族社会学の基本理論と基本概念を整理し,現代日本
におけるさまざまな家族問題にアプローチすることを目的とする。
春学期は,主に家族社会学の基本理論,家族史研究および歴史人
口学の基本的な視点,研究方法などについて学説史的にたどり,受
講者に家族社会学・家族史研究の視点と研究方法の基本的な理解を
はかりたい。
秋学期は,春学期に構築した視点,考え方に基づき,
「結婚」をキ
ータームとし,人口学やジェンダー論の視点も紹介しながら,具体
的な家族問題について考察する。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
その都度指示する
樫尾 直樹
授業科目の内容:
本講義は、質的調査法の基礎を学習することを目的としている。
社会学や文化人類学では、質的調査をフィールドワークと呼んで
いるが、これは、自分の調べたいテーマに基づいて、現場に足を運
び、いろいろな人に会い、インタビューをしたり、状況や行為を観
察したりする一連の作業である。調査の後は、それをまとめて記述
する。この記述されたものを、社会誌、あるいは民族(民俗)誌=
エスノグラフィーという。
本講義は必修授業で履修者が多いため、グループを作って授業の
中でできる実習を中心に展開していく。
春学期の目標は、調査をする前にまず自分を知る、ということで
ある。人にインタビューする前に、まず自分に聞いてみる、そして
これまでの自分の人生をまとめて「自分誌」を書く。授業の中では
そのためのさまざまな実習を行う。
秋学期の目標は、自分以外の人間、他人の人生誌を書くことであ
る。ただ、本当のところ他人が何を感じ何を考えているのかを知る
のはたいへん難しい。そのために授業の中では、そうした力をつけ
るための実習を行い、最終的に、「他人誌」を書く。
以上のさまざまな実習や課題を行うことによって、ふだんの生活
の中で、そして実社会に出てから役立つ、人と出会い、調べて、書
くという一連の重要な作業の基礎を学ぶ。
テキスト(教科書):
特になし。
参考書:
『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年
『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002年
『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達
也編著 世界思想社 2004年
『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版
2006年
医療社会論Ⅰ(セ)
医療社会論Ⅱ(セ)
セット履修
教育社会学Ⅰ(セ)
教育社会学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
休講
セット履修
現代社会論Ⅰ(セ)
現代社会論Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (春学期)
映像社会学(質的研究としての映像実践)への試み
セット履修
教授
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
准教授
教授 岡田 あおい
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
長尾 真理
授業科目の内容:
今日先端医療技術は,バイオテクノロジーや情報処理技術の発達
に支えられ飛躍的な発展を遂げている。しかし同時に,生命の誕生
や死をめぐる問題を含め,従来の社会通念からは予測できない多く
の難問が引き起こされている。また先進諸国での高齢化問題は,
「医
療資源の運用と配分」とも絡んで深刻さを増している。講義では,
こうした現代医療に関わる様々な問題を取り上げ検討する。また秋
学期には,各々の問題関心に基づくグループ・ワーク,研究発表を
行う。受講者は,以上の講義形式を了承のうえ受講すること。
148
岡原 正幸
授業科目の内容:
映像表現を思考の素材とするだけではなく、アカデミックなプレ
ゼンテーションとして試行する実践を行います。それは同時に質的
研究として社会学を問い直す試みであり、パフォーマンスソシオロ
ジーとして社会学を立ち上げ直す営みです。取り敢えず担当者の専
門領域である、感情社会学、障害学をベースにしたテーマ設定にな
ると思われます、それは例えば「社会的な感情」をテーマにした映
像・映画を製作することになるでしょう。ドラマ、ドキュメンタリ
ー、コマーシャルアート系、実験映画、ビデオアートなど、ビデオ
作品の形式は問いません。ですが「批評性」が重要です、つまり現
行の社会的文化的な自明性を問い直すことが求められ、作品を言語
的に説明する作業も求められます。
企画,コンセプト,フィールドワーク、取材、シナリオ作成から,
スタッフ,キャスト,撮影,編集,上映までを,参加者全員の共同
作業として行います。企画案やコンセプト案のプレゼンおよび決定
は 5 月 初 旬 ま で に 行 う 予 定 で す ( 岡 原 研 究 会 の HP http://
www.homoaffectus.com あるいはhttp://wikiwiki.jp/teamoka/に注意し
てください)。
制作費用は参加者による折半ですし,機材などは可能な限り学内
および岡原ゼミ所有のものを使用します。参加人数により,採用企
画数や製作本数は変わりますが,チーム単位の制作だとしても各チ
ーム最低5名の構成にします。従って,一人での制作はできません。
チームの協働過程そのものが現代社会の構築そのものだからです。
また演技,デザイン,サウンドなどの専門スタッフとして、すべて
の製作チームに関わり,アドヴァイスや素材,作品を提供する役割
を果たすこともできるでしょう。
テーマである感情および現代社会についての解釈をある程度まで
先に共有するつもりです。そのため既存の現代社会論や感情社会学
に関する書物を読解してそれを脚本化する試みをしたり、フィール
ドワーク実践を加えたりします。
また,映画や写真に関わる実践家を講師としてお呼びすることも
考えています。
テキスト(教科書):
『ホモ・アフェクトス』 岡原正幸著 世界思想社 1998年
『生の技法』 岡原正幸ほか著 藤原書店 1995年
参考書:
『セルフ・エデュケーション』 熊倉/川俣ほか著 フィルムア
ート社
『スーパー・アヴァンギャルド映像術―個人映画からメディア・
アートまで』 佐藤博昭 フィルムアート社
『戦うビデオカメラ―アクティビズムから映像教育まで 』 佐藤
博昭 フィルムアート社
コミュニケーション学Ⅰ(セ)
コミュニケーション学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
教授
李 光鎬
宗教社会学Ⅰ(セ)
宗教社会学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
[春] スピリチュアリティの社会学I
[秋] スピリチュアリティの社会学II
セット履修
准教授
樫尾 直樹
(春学期)
授業科目の内容:
本講義は、現代の宗教文化を対象として、宗教社会学および宗教
研究の課題について考えることを目的としている。また、それを通
して、現代人の宗教意識について、ひいては現代宗教の可能性につ
いて考察したい。
宗教の核心を「スピリチュアリティ」(霊性)という語で捉えて、
現代の宗教性の諸相を明らかにする。現代の宗教性は、私の呼ぶ、
現代スピリチュアリティ文化として、宗教だけではなく、医食/職
教遊といった非宗教領域においても観察される。こうした現代的な
宗教状況の中でも、具体的な現象として、1 セラピー文化、2 大衆文化、3 新宗教文化を取り上げる。
「スピリチュアリティ」の類型・構造・原理を解明し、それに基
づいて、現代日本のスピリチュアリティ文化の諸相を解読する作業
を通して、スピリチュアリティ文化の課題を摘出し、それがどのよ
うな新しい宗教文化を創出できるのかを探っていきたい。
テキスト(教科書):
『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年
参考書:
『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002年
『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達
也編著 世界思想社 2004年
『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版
2006年
149
対人影響論Ⅰ(セ)
対人影響論Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
教授
榊 博文
授業科目の内容:
説得的コミュニケーションの効果に関する研究は独自の研究の系
譜を持っております。まず,その流れに基づいてテキストを参照し
ながら授業をすすめていく。次に,集団,マスコミ効果,公告,宣
伝,大衆操作,流行,普及,模倣犯罪などの集団的・社会的影響に
関する問題を扱う。その過程で,従来の諸研究によって既に明らか
にされている部分と,未だ解明されていない部分を十分理解する。
又,自由討議の時間を設けるので積極的に参加して下さい。
テキスト(教科書):
榊 博文『説得学』おうふう
参考書:
榊 博文『トップ営業が使う説得学』ダイヤモンド社
知識社会学Ⅰ(セ)
知識社会学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
記憶と歴史の社会学
[春] 講師
[秋] 教授
セット履修
石井 清輝
浜 日出夫
授業科目の内容:
人間にとって過去とはなんであるのか,社会にとって歴史とはな
んであるのか,人間と時間のかかわり,社会と歴史のかかわりにつ
いて社会学的に考察する。春学期はメディアと記憶,場所と記憶な
どをテーマに,具体的な事例を題材として社会と歴史の関係につい
て考察していく。併せて,記憶のポリティクスについても検討する。
秋学期は春学期の事例編を踏まえて,人間と時間のかかわりについ
て理論的に考察していく。
参考書:
講義時間内に紹介する。
都市社会学Ⅰ(セ)
都市社会学Ⅱ(セ)
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師 熊田 俊郎
授業科目の内容:
都市は人類が作り出した最高の傑作であるといわれる。その都市
について総合的に講義する。
今日先進国人口の8割近く、世界全体の人口の約半数が都市居住者
である。今日地球上に60億人を超える人が住んでいるが、そのうち
社 会 授業科目の内容:
この授業では,我々の社会を織り成しているコミュニケーション
過程の諸側面について講義を行う。春学期においては,対人コミュ
ニケーションを中心にコミュニケーションと対人関係の形成,コミ
ュニケーション・ネットワーク,小集団状況におけるコミュニケー
ションなどを取り上げ,これまでの研究で明らかにされた知見を学
んで行く。さらにインターネット上で展開される様々な類型のCMC
(computer mediated communication)についても検討して行く。秋学
期においては,マス・コミュニケーションを中心とし,マスメディ
アによるメッセージの生産過程,メッセージにおける傾向的特性,
マス・コミュニケーションの影響・効果過程などについて理解して
行く。
テキスト(教科書):
特に指定しない
参考書:
授業中に示す
(秋学期)
授業科目の内容:
本講義は、現代の宗教文化を対象として、宗教社会学および宗教
研究の課題について考えることを目的としている。また、それを通
して、現代人の宗教意識について、ひいては現代宗教の可能性につ
いて考察したい。
宗教の核心を「スピリチュアリティ」(霊性)という語で捉えて、
現代の宗教性の諸相を明らかにする。現代の宗教性は、私の呼ぶ、
現代スピリチュアリティ文化として、宗教だけではなく、医食/職
教遊といった非宗教領域においても観察される。こうした現代的な
宗教状況の中でも、具体的な現象として、1 セラピー文化、2 大衆文化、3 新宗教文化を取り上げる。
「スピリチュアリティ」の類型・構造・原理を解明し、それに基
づいて、現代日本のスピリチュアリティ文化の諸相を解読する作業
を通して、スピリチュアリティ文化の課題を摘出し、それがどのよ
うな新しい宗教文化を創出できるのかを探っていきたい。
テキスト(教科書):
『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年
参考書:
『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002年
『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達
也編著 世界思想社 2004年
『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版
2006年
約30億人は都市に住む。20世紀を代表する都市は先進国の大都市で
あった。21世紀を代表するものは膨大なスラム人口を抱える途上国
の巨大都市になる。21世紀の地球環境問題や人口問題は都市問題で
あるという側面を持つ。本講義はこれから起こる多くの社会現象の
基礎論としての都市社会学を理解することを目標とする。
テキスト(教科書):
藤田弘夫・吉原直樹編『都市社会学』有斐閣1999年
参考書:
講義の中で指示をする。
日本社会論Ⅰ(セ)
日本社会論Ⅱ(セ)
文化社会学Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)
文化社会学Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)
科学技術と人間・文化
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
名誉教授 平野 敏政
セット履修
授業科目の内容:
日本社会論,日本文化論ではヨーロッパ社会との相違を強調し,
日本社会,文化の特殊性を強調する視点がしばしば採用されている。
本講義では,なぜそうした特殊性が近代日本社会においても再生産
されているのか,という問いに立ち返って,そうした再生産過程の
基礎に日本社会におけるイエ的原理の作用が存在しているとの視点
に立ち,有賀喜左衛門の「イエ」理論を援用し「全体的相互給付」
原理との関連の下に日本社会について考える。
参考書:
平野敏政編著「家族・都市・村落生活の近現代」慶應義塾大学出
版会2009 年
比較文化論Ⅰ(セ)
比較文化論Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
教授
鈴木 正崇
授業科目の内容:
本年度は,日本文化論として開講する。日本各地の祭祀・芸能を
中心として文化人類学・宗教学・民俗学の立場から考察し,民俗文
化のあり方を考える。映像を活用して理解しやすいように努めたい。
1970 年代から歩き続けてきた成果に基づいた事例研究を主体とする
ので,極めてミクロな事例を通じて普遍性に至る道筋を求める人に
履修を勧める。出席を重視する。
参考書:
『東アジアの近代と日本』慶應義塾大学出版会、2007。
『東アジアの民衆文化と祝祭空間』慶應義塾大学出版会、2009。
普及学Ⅰ(セ)
普及学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
イノベーション普及過程の理解
セット履修
名誉教授 青池 慎一
授業科目の内容:
あらゆる時代や社会において普遍的に存在しているコミュニケー
ション・プロセスの一つがイノベーションの普及である。イノベー
ション(新製品,新しいスタイル,新知識など)が発明,創造され,
その源泉やエージェントから人々に送り出され普及しているのであ
る。そして,人々の生活や社会,文化はイノベーションの普及によ
って変容していくのである。いうもでもなく送り出されたイノベー
ションの全てが普及していくものではないが,このようなイノベー
ション普及過程がどのようなものであり,いかなる要因がかかわり
あっているかを明らかにしていくものである。
テキスト(教科書):
青池慎一著「イノベーション普及過程論」慶應義塾大学出版会,
2007 年
参考書:
授業時に適宜示します。
講師 皆吉 淳平
授業科目の内容:
この講義では、科学技術を背後から秩序づけている文化の多様な
形態、そして科学技術によって秩序づけられる人間の様相を析出し
てゆきたいと考えています。
科学技術は私たちの夢を実現してくれるものです。またそれは、
私たちの命を救ってくれるものでもあります。しかしながら、私た
ちの命を奪うものでもあります。そして、このような科学や技術を
抜きに現代社会を語ることはできません。現代社会における人びと
の生活は、科学技術とさまざまに深くかかわりあっているのです。
そこで講義では、「人間」「生命」にかかわる科学技術を中心に取り
上げ、文化・社会とのかかわりあいを検討してゆきます。そのため
に、科学技術を対象とする社会学的研究のほかにも、バイオエシッ
クス(生命倫理)と呼ばれる研究や問題にも触れてゆきます。ただ
し、この講義で目指すのは、
「賛成/反対」などの是非を論じること
ではなく、科学技術や医療技術と人間・文化とのかかわりあいの多
様な形態を社会学的に検討することです。
なお、テーマに沿った内容のドキュメンタリーや映画、アニメな
ど映像作品の鑑賞も取り入れる予定です。
テキスト(教科書):
・香川知晶・小松美彦編『メタバイオエシックスへ――生命倫理を
問いなおす』NTT出版、2010年
参考書:
・井上俊・伊藤公雄編『文化の社会学』世界思想社、2009年
・木原武一『ルイス・マンフォード』SD選書189、鹿島出版会、1984年
・金森修・中島秀人編『科学論の現在』勁草書房、2002年
・西原和久・油井清光編『現代人の社会学・入門――グローバル化
する社会をどう生きるか』有斐閣、2010年刊行予定
以上のほかにも、適宜、紹介します。
社会学特殊Ⅰ(セ)
社会学特殊Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
コミュニティ再生とガバナンスの国際比較
セット履修
講師
西山 志保
授業科目の内容:
講義では、コミュニティづくりを担う市民活動の動きに注目し、
政府セクター、市場セクター、市民セクターなど、多様な主体がコ
ミュニティの計画策定、計画決定、計画実施に関わるガバナンス(共
治)の過程について解説します。具体的に、前期では、阪神・淡路大
震災後のコミュニティづくりや中心市街地衰退、貧困地域における
コミュニティ再生の動き、後期では欧米の衰退地域の都市再生活動
など多様な社会問題をとりあげ、地域コミュニティでどのような問
題が発生し、どのように問題解決が図られているのか、具体的事例
を取り上げながら考察することで、問題把握能力、問題解決能力を
身につけることを目指します。
テキスト(教科書):
『改訂版ボランティア活動の論理』東信堂2007年 ISBN-10:
4887137532(前期)
『イギリスのガバナンス型まちづくり』学芸出版社2008年 ISBN-10: 4761531649(後期)
参考書:
授業内で適宜紹介
社会学特殊Ⅲ(セ) 2単位 (春学期)
社会学特殊Ⅳ(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
講師 千葉 聡子
授業科目の内容:
この授業では、近代社会において教育が果たしてきた役割の確認
と役割遂行のあり方の変化について考えていく予定である。近代社
会の成立にあたっては、学校教育制度の確立を抜きには考えられな
い側面があり、その点からは学校教育についての考察が重要になる
が、同時に教育が社会全体に開かれ多様な価値のもと行われるもの
であることを考えると、学校教育だけではなく家族や地域共同体と
150
いった中間的な集団の教育機能にも注目する必要がある。授業では、
学校教育を中心に、子どもの社会化環境の変化にも触れながら、教
育の社会的機能と今後の教育の方向について考察していきたい。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
広田照幸『格差・秩序不安と教育』世織書房.
広田照幸監修『リーディングス 日本の教育と社会』日本図書セ
ンター.
山田昌弘『迷走する家族』有斐閣.
他にも随時授業中に紹介する予定である。
社会学特殊Ⅴ(セ)
社会学特殊Ⅵ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
家族の歴史人口学
セット履修
教授 岡田 あおい
社会学特殊Ⅶ(セ)
社会学特殊Ⅷ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
ことばの人類学的探究
セット履修
講師 棚橋 訓
授業科目の内容:
ホモ・ロクエンス,すなわち,人は,ことばとともにある。本年
度は,ことばと人をめぐる諸問題について,人類学の立場からこれ
を講じる。ことばをめぐる総合的知見,ことばと文化の関係,資源
としてのことば,ことばと環境,等々,なるべく広い視点と素材か
らことばの問題をとりあげ,21 世紀の今と将来を考えるうえでの重
要な鍵としてのことばの存在を問題化したい。
テキスト(教科書):
テキストは指定しないが,適宜,以下の参考書に目を通しておく
ことが望ましい。
参考書:
『 こ と ば と 文 化 』 鈴 木 孝 夫 著 岩 波 新 書 1973 年 ISBN:
978-4004120988
『言葉とは何か』 丸山圭三郎著 ちくま学芸文庫 2008年 ISBN:
978-4-480-09145-1
『あたらしい教科書3―ことば』 加賀野井秀一ほか監修 プチグラ
パブリッシング 2006 年 ISBN:4-903267-25-3
『もしも「右」や「左」がなかったら―言語人類学への招待』 井
上京子著 大修館書店 1998年 ISBN:978-4-469-21222-9
『 認 知 言 語 学 』 大 堀 壽 夫 著 東 京 大 学 出 版 会 2002 年 ISBN:
978-4-13-082008-0
『言葉と権力―インドネシアの政治文化探求』 ベネディクト・ア
ン ダ ー ソ ン 著 日 本 エ デ ィ タ ー ス ク ー ル 出 版 部 1995 年 ISBN:
978-4-88888-241-X
『沈黙のことば』 エドワード・T・ホール著 南雲堂 1966年 ISBN:
他の参考書については講義時に適宜指示する。
社会学特殊Ⅸ(セ)
社会学特殊Ⅹ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
アニメに表現された社会問題
セット履修
講師 正木 晃
授業科目の内容:
社会問題は専門性の高い書籍や情報のなかにだけ表現されている
わけではない。むしろ私たちが日常的に接している媒体のなかにこ
そ、すこぶる貴重な事例が存在するのではないか。本講義ではこの
前提にもとづき、宮崎アニメをはじめとするアニメ作品のなかに表
現されている社会問題を考察する。おもなテーマは環境破壊・宗教
テロリズム・人格障害・薬物汚染などである。またこれらのアニメ
作品と関連する領域として、伝統宗教がもつ現代的な意義も紹介す
る。
テキスト(教科書):
『「千と千尋」のスピリチュアルな世界』 正木晃著 春秋社 2009年
ISBN:978-4-393-20320-0
参考書:
『はじめての宗教学―「風の谷のナウシカ」を読み解く』 正木
晃著 春秋社 2001年 ISBN:978-4-393-20301-1
『仏教にできること』 正木晃著 大法輪閣 2007年
ISBN:978-4-8046-1252-2
社会学特殊ⅩⅠ(セ) 2単位 (春学期)
社会学特殊ⅩⅡ(セ) 2単位 (秋学期)
演劇の人類学[Theatre Anthropology]
セット履修
講師
宮尾 慈良
授業科目の内容:
演劇を人類学の視点から考察する。アジア民族が伝承している演
劇・舞踊・映画の表現形態を通して、目に見えない世界を含めた文
化の解読が必要である。演劇の人類学研究に必要なフィールドワー
クの方法論,文献資料の解読,図像学からの分析,映像の記録法,
身体動作の記譜法などから探求してみたい。
テキスト(教科書):
・宮尾慈良『舞踊の民族誌 アジア・ダンスノート』彩流社、
2009.
参考書:
・宮尾慈良『世界の民族舞踊』新書館。
『アジア舞踊の人類学』Parco
出版。
・インド演劇理論書『ナーティアシャーストラNatyasastra』舞踊理
論書『アビナ ヤダルパナAbhinayadarpana』
・Brandon、James “Theatre in Southeast Asia”
社会学特殊ⅩⅢ(セ) 2単位 (春学期)
社会学特殊ⅩⅣ(セ) 2単位 (秋学期)
マーケティング・コミュニケーションの戦略的思考法
セット履修
講師 岩本 俊彦
授業科目の内容:
コミュニケーション・スタイルやコミュニケーション・テーマが
多様化するなか、コミュニケーション理論を踏まえながら、市場に
おける複雑化した交換活動に目を向けて、マーケティング・コミュ
ニケーション・システムの設計(デザイン)のための諸策を、競争
的・戦略的な視点から、探っていきます。あわせて、ブランド・コ
ミュニケーション、プロダクト・コミュニケーションなどを取り上
げ、関係性を構築し、コミュニケーションの相手を特定化し、差異
的対応が進む現況や思考法、比較優位を訴求する戦略的方向性など
を把握、分析します。
テキスト(教科書):
『マーコム・デザイン論』岩本俊彦著 創成社 2010年
151
社 会 授業科目の内容:
伝統家族の社会学的研究は,有賀・喜多野論争に見られるような
家・同族団・親族に関する理論的検討,及び家の制度・構造の解明
をその中心に据え,家・親族組織を,村落構造の規定要素として捉
える。しかし,理論的基盤となる一連の実証研究は,社会上層の視
点に立ったものであり,中下層の農民家族に視点のウエイトが置か
れているとはいえない。これらの研究は,研究当時の家の実態を明
確にすることが主な目的でありながら,解明されたのは上層農民の
家の実態であったにすぎない。本講義では,歴史人口学の研究方法
を取り入れることで,伝統家族の社会学的研究の弱点を克服する,
その可能性について考えて行きたい。具体的には,歴史人口学の視
点、史料,分析方法などを分かりやすく解説し,江戸時代の農民家族
に関する実証研究の成果を紹介しながら,江戸時代の中下層を含め
た農民の家族生活に迫りたい。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
『歴史人口学と家族史』速水融編 藤原書店
『歴史人口学研究』速水融著 藤原書店
『近世村落社会の家と世帯継承 ―家族類型の変動と回帰―』岡
田あおい著 知泉書館
978-4-523-26020-6
『言語―ことばの研究序説』 エドワード・サピア著 岩波文庫 1998
年 ISBN:978-4-003-36861-9
参考書:
授業中に、テーマに応じて指示します。
社会学特殊ⅩⅤ(セ)
社会学特殊ⅩⅥ(セ)
のような状況の中で、従来からのヒエラルキーな「階層的組織」に
対して、情報ネットワークによるコミュニケーションを基盤とし、
非階層的で情報の共有によって構成された組織である「ネットワー
ク組織」が注目されるようになっています。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
農業・農村の近現代
セット履修
講師 原山 浩介
授業科目の内容:
本講義では,農業及び農村社会の近代化過程を,理論と実態の推
移の両面から捉えていく。
農村社会に関する理論枠組みとして,
「イエ・ムラ論」がある。こ
れは,農村社会を理解するために蓄積されたものであると同時に,
とりわけ太平洋戦争後,日本の社会をどう捉え,方向づけるのかと
いう問題関心に支えられて議論された。
「イエ・ムラ論」を考えるこ
との現代史的意義と今日的意義を探ることが,本講義の目的のひと
つである。
しかし,こうした事柄を考える上では,農村と農業が日本社会の
なかで,あるいは世界のなかで,どのような位置にあるのかを考え
る必要がある。また,農村・農業と関わって起こった社会運動や,
農業労働の現場に関わる知識も必要になる。それゆえ本講義は,農
業経済学・農村社会学・社会運動論・近現代史といった,いくつか
の領域を横断しながら,農村・農業をめぐる概論的な要素を盛り込
んでいく。
テキスト(教科書):
『食の共同体』池上甲一・岩崎正弥・原山浩介・藤原辰史 ナカニシ
ヤ出版 ISBN-13: 978-4779502583
参考書:
『家族・都市・村落生活の近現代』平野敏政編 慶應義塾大学出版会
2009年 ISBN-13: 978-4766416015
社会学特殊ⅩⅦ(セ)
社会学特殊ⅩⅧ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
談話と異文化コミュニケーション セット履修
講師
宇野沢 和子
授業科目の内容:
コミュニケーションの重要な単位は談話である。話しことばとし
ての談話は発話者の行為である。談話分析は1960年代以降、言語学
と文学、社会学、文化人類学、コミュニケーション論等の分野で急
速に発展した。
講義の目標は、学生が談話とコミュニケーションに関する理解を
深めることである。異文化コミュニケーションの具体例で、談話分
析の理論と方法を紹介する。課題では、学生が談話分析の練習を行
なう。事例研究では、自然談話やメディア(e.g. BBC TVコメディ
ー)等の談話分析を行い、異文化研究を説明する。履修人数によっ
て、学生によるグループ内発表を予定している。スピーチが中心で
あるが、必要に応じてテクストにもふれる。
参考書:
林 宅男編著『談話分析のアプローチー理論と実践ー』 研究社 2008年 ISBN 978-4-327-40151-1 C3080
橋内 武『ディスコースー談話の織りなす世界ー』くろしお出版 1999年 ISBN 978-4-87424-172-1 C3081
Scollon, Ron & Suzanne W. Scollon. 2001. Intercultural Communication:
A Discourse Approach. (2nd ed.). Oxford: Blackwell.
ISBN978-0-631-22418-1
他、授業中に参考書を紹介する。
社会学特殊ⅩⅨ(セ)
社会学特殊ⅩⅩ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
ネットワーク組織とコミュニケーション
-SNSなどのコミュニケーションを分析するセット履修
講師
小林 稔
授業科目の内容:
社会、経済の複雑化、多様化が進み、共通の目標を持って行動す
る集団あるいは共同体としての組織をとりまく環境は大きく変化し
ています。一方で、インターネットや移動体通信網の普及にみられ
るように、情報通信技術(ICT)の発展は目覚しいものがあります。こ
具体的には、みなさんの多くが毎日のように利用している mixi などのソーシャル・ネットワーク・システム(SNS)、インターネッ
トの掲示板、ネットオークション、バーチャルなもうひとつの社会
(セカンドライフ)、その他、ベンチャー企業の組織、NPO、NGOな
どの非営利組織などがあります。つまり、「ネットワーク組織」と
は、現実あるいは非現実であるかは問わず、共通の問題解決のため
に相互のコミュニケーションによって情報を共有して、協調する構
成員の集合体と考えることができます。例えば、mixi のマイミクシ
ィ、各種のコミュニティなどはネットワーク組織と言えるでしょう。
本授業では、まず、高度に進化した情報通信技術(ICT)の現状
を紹介し、
「いつでも、どこでも、だれでも」コミュニケーションが
可能であるユビキタスな情報環境について概観します。そして、ユ
ビキタスな情報環境によって、従来からのコミュニケーションのあ
り方が大きく変化している実態を学習していきます。その上で、新
たなコミュニケーションのあり方が、従来からの組織の形態にも影
響を与えていることを事例を提示しながら学習していきます。また
その過程では、従来からの「ヒエラルキーな組織」の成立および存
続の条件や実際の組織の形態などを実例を挙げることによって学習
し、その課題についても考察していきます。その上で、
「ネットワー
ク組織」の成立条件やその特質などを学習していきます。
一方で、「ネットワーク組織」に関わる学習の理解度を高めるた
めに「ネットワーク分析」の方法論を解説します。必要に応じてコ
ンピュータによる実習を行い「ネットワーク組織」の構成員相互の
結合について科学的に分析し、その結果について考察する予定です。
授業は、講義形式を基本としますが、上記のように一部ではコン
ピュータ実習を行う予定です。
テキスト(教科書):
授業の中で指示します。最初の授業では必要ありません。
参考書:
『現代社会の情報・通信マネジメント』 飫冨順久、廣松毅、小林稔 編著 中央経済社 2009年
ISBN:978-4-502-67160-9
『実践ネットワーク分析』 安田雪著 新曜社 2001年
ISBN:4-7885-0781-1
社会学特殊ⅩⅩⅠ(セ)
社会学特殊ⅩⅩⅡ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
[春] 交渉の戦略策定と効果的合意形成
[秋] コンフリクト・マネジメントと交渉学の実践的応用
法学部教授 田村 次朗
セット履修
講師 隅田 浩司
(春学期)
授業科目の内容:
本講義では、交渉に対する体系的な学問である交渉学を取り上げ
る。交渉学とは、対立的な状況を克服し、効果的な合意形成をはか
るための方法論を体系的に整理したものである。講義では、論理的
な思考を基礎とする交渉戦略の策定、感情やヒューリスティクスに
よる認知のバイアスの取扱い、さらには交渉における効果的合意形
成のための選択肢の形成と合意の方法論などを多角的に検討する。
授業では、毎回、講義だけではなく、グループワーク、模擬交渉な
ど実践的な演習を行う。
テキスト(教科書):
田村次朗、一色正彦、隅田浩司『ビジュアル解説 交渉学入門』
(近刊 日本経済新聞出版社)
参考書:
田村次朗『交渉の戦略』(ダイヤモンド社)
隅田浩司『プロフェッショナルの戦略交渉術』(日本経団連出版)
R・フィッシャー、D・シャピロ『新ハーバード流交渉術 論理
と感情をどう生かすか』(講談社)
152
(秋学期)
授業科目の内容:
本講義では、交渉に対する体系的な学問である交渉学を取り上げ
る。交渉学とは、対立的な状況を克服し、効果的な合意形成をはか
るための方法論を体系的に整理したものである。講義では、交渉の
効果的なマネジメント、集団での合理的意思決定の問題、ゲーム理
論に基づく交渉学、そして国際紛争などグローバルな紛争や対立を
解決するためのコンフリクト・マネジメントの手法について検討す
る。授業では、毎回、講義だけではなく、グループワーク、模擬交
渉など実践的な演習を行う。
テキスト(教科書):
田村次朗、一色正彦、隅田浩司『ビジュアル解説 交渉学入門』
(近刊 日本経済新聞出版社)
参考書:
田村次朗『交渉の戦略』(ダイヤモンド社)
隅田浩司『プロフェッショナルの戦略交渉術』(日本経団連出版)
R・フィッシャー、D・シャピロ『新ハーバード流交渉術 論理
と感情をどう生かすか』(講談社)
社会学特殊ⅩⅩⅢ(セ)
社会学特殊ⅩⅩⅣ(セ)
社会学特講Ⅱ
講師 伏木 香織
授業科目の内容:
本講義は,芸能を行う人々とそれをとりまく社会,特に地域との
関係に注目し,なぜ特定の地域に特徴的な芸能が生まれるのか、そ
してなぜそれが変容していくのかを探る。また芸能やそれを行う人
々,その集団と社会,歴史などとの関連性を探り,それが芸能その
ものに与えた影響についてアジアや日本の事例を中心に考えたい。
題材としてとりあげようと考えている地域と芸能は以下のとおり
である。
インドネシア(ケチャ,ポップ・バリ)
シンガポール(チャイニーズ・ストリート・オペラ,ポピュラー音楽)
アルジェリア(ライ)
日本(おわら)など
テキスト(教科書):
授業中に指示する
参考書:
『事典 世界音楽の本』徳丸吉彦他編 岩波書店 2007年
『はじめての世界音楽』柘植元一/塚田健一編 音楽之友社 1999年
『ワールド・ミュージック/世界音楽入門』フィリップ・V・ボールマ
ン著 音楽之友社 2006年
『諸民族の音楽を学ぶ人のために』櫻井哲男/水野信男編 世界思想
社 2005年
『アジアのポピュラー音楽にみるグローバルとローカルの相克』井上
貴子編著 勁草書房 2010年(2月刊行予定)
※その他、授業中に指示する
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
高齢社会と私たちの生き方
セット履修
講師
小倉 康嗣
社会学特講Ⅲ
2単位 (春学期)
都市社会と民俗文化
講師
八木橋 伸浩
授業科目の内容:
狭い島国とされる日本ではあるが,異なる環境や風土のもとで育
まれてきた社会や文化は画一的なものではない。近代化の波をくぐ
り,都市化の影響を受けることで,ともすれば均質的な社会や文化
を安易に想定しがちだが,現実はそれほど単純ではない。本講義で
は民俗学的アプローチを中心に,都市社会,都市と対置される農村
社会,都市社会で認められる民俗文化の諸相について具体的な事例
を交えて講述します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要に応じて講義資料プリントを配布します。
参考書:
八木橋伸浩『都市周縁の考現学』(言叢社,1995 年)
※その他,必要に応じて講義時に指示します。
2単位 (秋学期)
データ分析の概要とSPSS 演習
講師 金 鐵鎔
授業科目の内容:
本講義は,調査や実験などで得られたデータを分析する一連の過
程について解説します。データ分析技法の概要を学習するとともに,
データを使った実際の演習を通じてデータ分析方法を身につけるこ
とが本講義の目標です。すなわち,主に実際の統計解析に関わる分
析技法を習得することが目的です。適切なデータ分析のための準備
作業,データ分布の全体的な傾向の把握,統計解析の理論に基づい
たデータ分析に至るまでのデータ処理を行うことによって,分析結
果の解釈や予測を導くことができます。
本講義では,主に社会科学分野で広く使われている統計解析ソフ
トウェアSPSS の使い方,その分析結果の解釈について理解できるよ
うにします。具体的には,データの整理,ファイルの取り扱い,調
査データの集計(度数分布表),平均値,分散,標準偏差などの基礎
統計量,各種グラフの作成,変数間の関連性の検定(カイ二乗検定,
相関分析),平均値の比較(t検定,分散分析)多変量解析(因子分
析,主成分分析,重回帰分析,判別分析,数量化理論)など具体的
にデータを使用し紹介します。
テキスト(教科書):
特に指定しない。講義資料を適宜配布する。
153
社会学特講Ⅳ
2単位 (春学期)
グローバル化時代におけるジェンダー
講師
鄭 暎惠
授業科目の内容:
「トランスジェンダーはなぜ葛藤しなければならないのだろう。
もともと生物学的には100%“女性”“男性”を分割しきることは不
可能だとされているのに。」
「なぜホモセクシュアルは差別されなければならなかったのだろ
う。1970年代には既にキンゼイ・リポートで“全ての人はバイセクシ
ュアルである”と指摘されていたにもかかわらず。」
「女性」と「男性」という二つの性別区分は理念型であるのに、
私たちは社会化される過程において、文化的、社会的に構築された
性別《ジェンダー》を、
「リアル」
「自然」
「当たり前」として認識す
るようになる。そして、二者択一を強く迫られた私たちは「女性」
または「男性」へとつくられる。ジェンダーが強調されることで、
男女賃金格差が「当たり前」の様相を呈する。
「安い労働力」の誕生
は、人件費削減したい雇用主には願ってもないこと。ジェンダーが
強調されることで、ヘテロセクシズムとホモセクシュアルを分割し
うる。ホモセクシュアルが差別されることで、ヘテロセクシュアル
は普遍性と優越性を確保し、人々を家父長制に囲い込みやすくなる
…。
社 会 授業科目の内容:
高齢社会という現実が,その実われわれに問いかけているものは
いったい何なのか――私たちはこの問いに十分向き合ってきたでし
ょうか? 老いとは,若い私たちにとって,しょせん他人事なので
しょうか?
この授業では,高齢社会を私たち一人ひとりのものの見方・人間
観・社会観が根本的に問われてくる歴史的変革期として理解し,高
齢化や老いをめぐる問題を,
「高齢者」という特定の人びとの限られ
た問題としてではなく現代人全世代の「生き方」が鋭く問われてく
る問題として捉え,一人ひとりの生き方の問い直しを社会展望・社
会構想につなげていく術を模索します。
テキスト(教科書):
授業時にレジュメや資料プリントを配布します。
参考書:
小倉康嗣『高齢化社会と日本人の生き方――岐路に立つ現代中年
のライフストーリー』慶應義塾大学出版会,2006 年。
その他,授業時に適宜紹介します。
社会学特講Ⅰ
2単位 (春学期)
民族音楽学
なぜジェンダーを基準に社会は構築されてきたのだろうか。ジェ
「男性」を自明視することで、社会にどのよ
ンダーとしての「女性」
うな“権力作用”や“差異の政治”が生じているのだろうか。ジェンダ
ーに基づくさまざまな社会現象、
「女性」や「男性」として生きるこ
との意味は、どのようなものなのか。
ジェンダーに基づく社会制度とは、家庭や学校・職場をこえて、
グローバルな広がりを見せている。“貧困の女性化(貧困層に占める
女性の割合が多くなっていること”が指摘されてきたように、グロー
バル化時代における貧富の格差は、ジェンダーを要因として拡大し
ている。“移動の女性化”という表現が意味するように、性別役割分
業により、女性に割り当てられてきた再生産労働を担う者として、
国家間を移動する労働者、国際結婚の花嫁など、越境者の中に占め
る女性が増えてきた。それにともない、トランスナショナル社会空
間も広がりを見せる。
女性が生きにくい社会から脱出して、女性が経済的自立や自己実
現できる社会へと越境する。ニューカマーとして異郷で生きのびる
ために、エスニック・ビジネスを起業したり、エスニック・コミュ
ニティで得られる社会的資源を活用する。今や、ジェンダーの視点
を欠いては、グローバリゼーションの十分な理解は不可能なのでは
ないだろうか。
ジェンダーを前提に成り立つ役割分業や格差、種々の社会的制度
とジェンダーの関わりについて、この授業では毎回、短編ビデオ
(『ミレニアムの女性たち』、他)を見ながら具体的な事象を通して学
ぶ。社会進出、働き方、貧困、政治参画、平和運動、ドメスティッ
ク・バイオレンス、伝統文化、人身売買、売買春、メディア、教育
等について取り上げる。それら社会的状況を、女性たちがどのよう
に生き、変えるのか。各授業では、「人生の選択肢」とは? 「自
由」とは? 「自己実現」とは? 「自立・自律」とは? 「自己
決定権」とは?と問いを発しながら、日常生活の中にある不条理、
性差別、性暴力、制度としての結婚・家族、セクシュアリティと社
会システムなど、私たちが拠って立つ「足元に埋め込まれたもの」
を深く見つめ発見し直すことで、自らの社会環境について学ぶ。そ
れが、グローバル化時代を生き抜く力となるはずだ。
テキスト(教科書):
(未定)
参考書:
E・トッド『帝国以後』藤原書房
ふぇみん婦人民主クラブ編集『ふぇみん』(婦人民主新聞)
金城清子『ジェンダーの法律学』有斐閣
社会学特講Ⅴ
2単位 (秋学期)
民族音楽
講師
山本 宏子
授業科目の内容:
世界のさまざまな地域・民族の音楽から,社会と文化の相互関係
を学ぶ。私たちにとって、音楽をするということはどのような意味
を持つかを考察する。
テキスト(教科書):
プリントを配布
参考書:
山本宏子『日本の太鼓,アジアの太鼓』(青弓社2002,1600 円)
宗教とジェンダーの複雑な関係を考えてみる機会にして頂ければと
思う。
テキスト(教科書):
特に指定ありません。授業ごとに参考になる文献を紹介いたしま
す。
参考書:
『混在するめぐみ』川橋範子・黒木雅子(人文書院,2004)/『ジ
ェンダーで学ぶ宗教学』田中雅一・川橋範子編(世界思想社,2007)
社会学特講Ⅶ
講師 関口 真理
授業科目の内容:
古代文明が生まれ、今日も多様な文化伝統が息づくインド。一方
で近代国家としてのインドは急速な経済成長を続け、名実ともに世
界の大国になりつつあります。人的交流も盛んになりインドという
土地やインドの人々が非常に身近にもなりました。この時間では、
インドのトレンド・カルチャーや最近の社会現象を掘り下げる,ヨ
ーガや食など「インドらしい」ものを再検討する、グローバルに拡
大するインド世界を探すなど、さまざまな方法や視点からインドを
知るきっかけを提供したいと思います。インドについて初めて学ぶ
人のために,基礎的な知識を押さえ、情報や資料の集め方も紹介し
ます。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
必要に応じて提示します。
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
2単位 (春学期)
教授
鈴木 正崇
授業科目の内容:
文化人類学を専門とするゼミである。宗教学や日本研究(民俗学
を主体とする)も取り込んで構成する。半期ごとに特定の主題を設
定して,専門書や論文を行なう。4 年生は数度の中間発表を行い卒
業論文作成の指導を行なう。
宗教とジェンダー
講師
教授 榊 博文
授業科目の内容:
態度変容,説得,対人的影響,社会的影響,又,広告・普及など
の集合現象を主たる研究テーマとするゼミですが,社会心理学と関
連するテーマなら幅広く取り扱いますので,対人魅力,援助行動,
マスコミ,流行などのテーマを研究することも可能です。研究方法
としては,実験,調査などの量的データによる方法を主としますが,
観察,インタビュー,文献研究,その他の質的データによる研究方
法を用いても構いません。又,質的データを量的データに変換して
分析することも自由です。
テキスト(教科書):
榊博文『説得学』おうふう
参考書:
適宜指示します。
セット履修
社会学特講Ⅵ
2単位 (春学期)
拡大するインド世界
小林 奈央子
授業科目の内容:
ジェンダーとは,社会科学において,男はこうあるべき,女はこ
うあるべきというような,社会や文化によって決められた性のあり
ようをいう。本講義の主眼は,このジェンダーの視点を通して宗教
を見ていくと,いかなる事象や問題が見えてくるかを探ることにあ
る。宗教は,神のような人間を超越した聖なる存在をしばしば規定
する。そしてそれゆえに,封建的な思考,支配的な価値観と結びつ
きやすい性格を帯びてきた。また,その神が「父なる神」などとい
うように,男性として捉えられることが多く,それが人間の男女の
序列にも投影され,家父長的な社会を助長してきた面がある。しか
しながら一方で,多くの社会にある搾取や差別を否定し,人々のエ
ンパワーメントの源になってきたのも宗教なのである。このような
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
[春] 教授 岡原 正幸
[春] 講師 田中 大介
[秋] 教授 浜 日出夫
授業科目の内容:
(1)共通テーマ
今年度の共通テーマは「メディア」である。
「メディア」に関連す
154
とうな」
「常識的な」生き方に嘔吐するなら,
「権威ある」
「正当化さ
れた」
「善良な」ことがらを「とにかく・取り敢えず・まずは,壊し
てみたい」と欲するなら,僕を研究室(225 号 内線23074)に訪ね
てください。何か方策を一緒に考えてみましょう。
る文献を講読する。
(2)サブゼミ
共通テーマの下にいくつかのサブゼミを設け,サブゼミごとに共
同研究を行なう。
(3)個人研究
各自テーマを決めて個人研究を行ない,3 年生はゼミ論(12000 字
程度),4 年生は卒論(40000 字程度)を作成する。
テキスト(教科書):
開講時に指示する。
参考書:
講義時間内に紹介する。
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
授業科目の内容:
本研究会は,家族および家の理論の理解を深め,わが国における
現代社会の諸問題を家族,および家の視点から分析,考察すること
を中心的なテーマとする。
テキスト(教科書):
その都度指示する。
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
休講
セット履修
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授
セット履修
李 光鎬
教授 岡原 正幸
授業科目の内容:
〈team Oka〉による実験的社会プロジェクトあるいは社会彫刻の
実践です。ゼミのWEB, http://www.homoaffectus.comを参考にしてく
ださい。とくに「三田の家」「芝の家」を拠点にした活動です。
このスペースは,この「講義要綱」にあって特異ではないでしょ
うか。というのは,今年度の「研究会」すなわちゼミを履修する学
生はすでに選抜を経て,決定済みだからです。その時点で授業の内
容もすでに大方は知らされてあります。つまり,履修するはずの学
生にとっては,このスペースの説明内容は全く冗長ですし読まなく
ても構わないものでしょう,さらに,この要綱は新学期が始まって
からの緊急事態に対応できる印刷物でもありません。だから「研究
会」については,この要綱,履修にあたっての情報的な価値はまさ
にゼロだとしか言いようがありません。だとしたら,なぜこの部分
が書かれるのでしょうか。僕は,こう思うのです。このスペースに
置かれる言説は,
「社会学研究会」を現に履修する者に対してではな
く,研究会を「履修しない者」に対して,向けられているのです。
この逆説…。たしかに,それぞれの研究会が順次説明されることに
よって,研究会どうしの「差異」に基づく,個々の研究会ひいては
担当教員の「意味」が効果として提出されることはあるかもしれま
せん。とはいえ,この逆説,ストレートに考えましょう。
「履修しな
い」とは,時間化すれば,
「未だ履修しない」ということであり,そ
こには,将来的な履修可能性を担った学生,たとえば二年生が含ま
れます。だとしたら,いたって簡単,このスペースは今年度の講義
要綱にあるにもかかわらず,実質,来年度以降の講義要綱だという
ことです。つまり一年先の予告編。そしてもうひとつ。履修しない
には,
「決して履修しない」が含まれるでしょう。その人たちにこの
スペースが向けられれば,それは呼びかけ,示威行為あるいは煽動
ではないでしょうか。僕も,この後者の意味で,偶然ここに目を留
めたあなたに,呼びかけたいと思います。もしあなたが,感情・身
体,アート・パフォーマンス,セクシュアリティ・ライフスタイル,
差別・社会的不平等に,自分の魂を震わせるなら,「既存の」「まっ
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
准教授 長尾 真理
授業科目の内容:
「長尾ゼミナール」では,毎回私たちの日常を取り巻く様々な問
題について,グループ単位でのディスカッションをとおして分析・
検討をおこないます。また秋学期の「オープン・ゼミ」では,一年
間の学習成果を「映画分析」をとおして発表しています。
テキスト(教科書):
菅野仁『ジンメル・つながりの哲学』NHKブックス 他。
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授
野村 伸一
授業科目の内容:
東アジアの地域研究をめざします。
この研究会では各自が自由に地域と問題を設定して,最後に,卒
業論文という作品を生み出すことをめざします。
3限・4限と連続していますが、この時間は「東アジア」をキー
ワードにして輪読します。
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ) 1単位 (秋学期)
教育社会学研究
セット履修
教職課程センター准教授 竹村 英樹
授業科目の内容:
3年生の研究会は,教育に関する社会学的研究を行なう。本年度は
「教育におけるフィールドワーク論」をテーマとする。教育問題との
関連も意識しつつ、広く教育に係るフィールドをどのような手法で
155
社 会 1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
designing emotions/performative sociology
セット履修
准教授 樫尾 直樹
授業科目の内容:
1 卒論作成のための個人発表
2 テキストの輪読
3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための
宗教間対話に関するネット探索と発表
4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)
を毎回のゼミの中で行なう。
テキスト(教科書):
『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年
参考書:
『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002
年
『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達也編
著 世界思想社 2004年
『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版 2006年
授業科目の内容:
春学期には,メディアとコミュニケーションに関する研究書およ
び論文を輪読、発表しながら基礎的な概念や理論について学ぶ。ま
たグループ・ワークの形で調査,実験,内容分析などの実証的な研
究を行い,その成果を発表する。秋学期には専門的な学術ジャーナ
ルの研究論文を輪読、発表しながら、4 年次の卒業論文のテーマに
ついて考えて行く。
テキスト(教科書):
授業の中で適宜指定する。
参考書:
授業の中で適宜示す
社会学研究会Ⅰ(3年)(セ)
社会学研究会Ⅱ(3年)(セ)
教授 岡田 あおい
探訪するのか、実証的研究とその手法を巡り、討論していきたい。
まずは,文献研究から始めるが,各自が関心ある研究テーマを見
つけ,フィールドを持ち,4 年時の卒業論文執筆に向けてスタート
ができるように,支援していきたい。理論的研究と経験的研究をバ
ランスよく取り上げ,教室だけの勉強にとどまらず,各種の見学・
観察を取り入れ,進めていきたい。また,共同研究を課し,三田祭
で発表する。
テキスト(教科書):
別途指示します。
参考書:
別途指示します。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ)
セット履修
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
授業の中で適宜示す
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
designing emotions/performative sociology
セット履修
教授 岡原 正幸
授業科目の内容:
〈team Oka〉による実験的社会プロジェクトあるいは社会彫刻の
実践です。ゼミのWEB, http://www.homoaffectus.com を参考にしてく
ださい。および個人もしくは共同での卒業制作(論文形式以外の多
様な手法を認めています)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 榊 博文
授業科目の内容:
態度変容,説得,対人的影響,社会的影響,又,広告・普及など
の集合現象を主たる研究テーマとするゼミですが,社会心理学と関
連するテーマなら幅広く取り扱いますので,対人魅力,援助行動,
マスコミ,流行などのテーマを研究することも可能です。研究方法
としては,実験,調査などの量的データによる方法を主としますが,
観察,インタビュー,文献研究,その他の質的データによる研究方
法を用いても構いません。又,質的データを量的データに変換して
分析することも自由です。
テキスト(教科書):
榊博文『説得学』おうふう
参考書:
適宜指示します。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 岡田 あおい
授業科目の内容:
本研究会は,家族および家の理論の理解を深め,わが国における
現代社会の諸問題を家族,および家の視点から分析,考察すること
を中心的なテーマとする。
テキスト(教科書):
その都度指示する。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
都市と観光の比較社会学
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授
セット履修
鈴木 正崇
授業科目の内容:
各人の卒業論文作成に向けて、以下の内容を進めてゆきます。
(1)テキストの輪読
(2)各人の研究発表
(3)フィールド調査
参考書:
・藤田弘夫編『東アジアにおける公共性の変容』慶應義塾大学出版
会、2010年刊行予定
・橋本・藤田・吉原編『都市社会計画の思想と展開』東信堂、2009年
・橋本・藤田・吉原編『世界の都市社会計画』東信堂、2008年
・藤田弘夫『路上の国柄――ゆらぐ「官尊民卑」』文藝春秋社、2006年
・藤田弘夫『都市と文明の比較社会学――環境・リスク・公共性』
東京大学出版会、2003年
・藤田弘夫『都市の論理』中公新書No.1151、1993年
授業科目の内容:
文化人類学を専門とするゼミである。宗教学や日本研究(民俗学
を主体とする)も取り込んで構成する。半期ごとに特定の主題を設
定して,専門書や論文を報告し討論を行なう。4 年生は数度の中間
発表を行い卒業論文作成の指導を行なう。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
[春] 教授 岡原 正幸
[春] 講師 田中 大介
[秋] 教授 浜 日出夫
授業科目の内容:
(1)共通テーマ
今年度の共通テーマは「メディア」である。
「メディア」に関連す
る文献を講読する。
(2)サブゼミ
共通テーマの下にいくつかのサブゼミを設け,サブゼミごとに共
同研究を行なう。
(3)個人研究
各自テーマを決めて個人研究を行ない,3 年生はゼミ論(12000 字
程度),4 年生は卒論(40000 字程度)を作成する。
テキスト(教科書):
開講時に指示する。
参考書:
講義時間内に紹介する。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 李 光鎬
授業科目の内容:
メディアとコミュニケーションに関する実証的な研究を行い,卒
業論文としてまとめていく。
教授 岡田 あおい
講師 皆吉 淳平
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
准教授
樫尾 直樹
授業科目の内容:
1 卒論作成のための個人発表
2 テキストの輪読
3 現代宗教文化の理解とプレゼンテーション能力向上のための宗
教間対話に関するネット探索と発表
4 現代宗教のフィールドワーク(準備と実際)
を毎回のゼミの中で行なう。
テキスト(教科書):
『スピリチュアリティ革命』 樫尾直樹著 春秋社 2010年
参考書:
『スピリチュアリティを生きる』 樫尾直樹編著 せりか書房 2002
年
『スピリチュアリティの社会学』 伊藤雅之・樫尾直樹・弓山達也編
著 世界思想社 2004年
『アジアのスピリチュアリティ』(『アジア遊学』84) 勉誠出版 2006年
156
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
准教授
社会学原典講読Ⅰ(英)(セ)
社会学原典講読Ⅱ(英)(セ)
長尾 真理
ネーション、ナショナリズム、グローバリゼーション
セット履修
講師 望月 要子
授業科目の内容:
「長尾ゼミナール」では,毎回私たちの日常を取り巻く様々な問
題について,グループ単位でのディスカッションをとおして分析・
検討をおこないます。また秋学期の「オープン・ゼミ」では,一年
間の学習成果を「映画分析」をとおして発表しています。
テキスト(教科書):
講義開始時に指定します。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ)
授業科目の内容:
ベネディクト・アンダーソンは、4 半世紀前に、ナショナリズム
研究の最重要書のひとつといえる『想像の共同体』を著しました。
本講義のメイン・テキストには、国民国家分析やナショナリズム研
究において必ずと言っていいほど引用される Benedict Anderson の
Imagined Communities を使用します。United Nations(国際連合、直
訳では諸国民の連合)の時代に生きる私たちにとって自明となって
いるnation(国民)について、national language(国語)について、「日本
人」と「日本語」について、またグローバリゼーションとナショナ
リズムについて、1年を通じて様々な英語文献を読みながら考えて行
きます。
テキスト(教科書):
Anderson, Benedict (2006). Imagined Communities: Reflections on the
Origin And Spread of Nationalism (Revised Edition). London & New
York: Verso Books. (1983年のオリジナル版,1991 年の改訂版もあり
ますが,2006 年版の購入をお薦めします)
参考書:
ベネディクト・アンダーソン(著),白石さや・白石隆(訳) 『定
本想像の共同体―ナショナリズムの起源と流行』出版:書籍工房早
山 発売:図書新聞 ISBN:978-4-88611-508-9 発行年月:2007 年7 月
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 野村 伸一
セット履修
授業科目の内容:
東アジアの地域研究をめざします。
この研究会では各自が自由に地域と問題を設定して,最後に,卒
業論文という作品を生み出すことをめざします。
参考書:
随時、口頭、メールなどで提示します。
社会学研究会Ⅲ(4年)(セ) 1単位 (春学期)
社会学研究会Ⅳ(4年)(セ) 1単位 (秋学期)
卒業論文指導
セット履修
Butler, Judith & Spivak, Gayatri C. (2007). Who Sings the NationState? Language, Politics, Belonging. Seagull Books.
教職課程センター准教授 竹村 英樹
Sakai, Naoki (1997). Translation and Subjectivity: On "Japan" and
Cultural Nationalism. Minneapolis & London: University of Minnesota
Press.
社会学原典講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)
社会学原典講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)
社会学原典講読Ⅰ(英)(セ) 1単位 (春学期)
社会学原典講読Ⅱ(英)(セ) 1単位 (秋学期)
講師 小西 公大
授業科目の内容:
情報技術の革新により、我々はこれまでにないメディア情報の洪
水の中に生きることを余儀なくされている。また、人と人との関係
性や「社会」が不透明化し、我々を取り巻く生活世界は「メディア
化」しているといわれる。したがって、社会を可視化しようとする
多様な試みがなされ、膨大な作品が生み出されることになる。社会
を描くのは、もはや社会学や社会人類学の特権ではない。多様な表
現手段を駆使し、これまでも/これからも「社会」は描かれ、問題
提起がなされ続ける。こうした状況を本講義では「社会表象」の問
題としてとらえ、社会学・社会人類学的手法との比較の中でその可
能性と問題点を探る。テキストは暫定的にHoward BeckerのTelling
About Society(下記)を用いることにする。そこでは、社会表象に
おけるアカデミックな方法論と、アーティスティックな手法が横断
的に扱われ、その間に横たわる溝や主題の共通性などが浮き彫りに
されていく。ドキュメンタリー・フォトや英米文学、演劇/パフォ
ーマンスなどの手法を概観しつつ、社会学的な表現方法の特殊性と
可能性を明らかにしていく。
テキスト(教科書):
Becker, S. Howard, 2007, Telling About Society, The University of
Chicago Press.
参考書:
授業内で適宜指示します。
マス・コミュニケーション研究の主要理論を原語で学ぶ
セット履修
講師 金 鐵鎔
授業科目の内容:
この授業では,毎回,担当者による発表と,全員による議論とい
う形式で,1 年間をかけて1 冊のテキストを読み進めていきます。全
受講生が,発表に向けて各担当部分をじっくりと読み込み,さらに
毎回の議論に参加することで,内容の理解を深めていくことを狙い
としています。各受講生がマス・コミュニケーション研究の主要理
論についてしっかりと理解し,原語で研究論文を読みこなせるよう
になることが,この授業の最終的な目標です。
テキスト(教科書):
Perry, D. K.(2002) Theory and Research in Mass Communication:
Context and Consequence, Mahwah, NJ: Lawrence Erlbaum Associates.
参考書:
スタンリー・J・バラン,デニス・K・デイビス,宮崎寿子監訳
(2007)『マス・コミュニケーション理論(上)(下)』新曜社
社会学原典講読Ⅰ(独)(セ) 1単位 (秋学期)
社会学原典講読Ⅱ(独)(セ) 1単位 (秋学期)
ドイツ語圏の著作にもとづき社会学的思考と表現を身につける
セット履修
教授 岡原 正幸
授業科目の内容:
ドイツ語圏の著作を読解すること,およびその内容を他のメディ
アで伝えるべく「編集」すること。どの著作あるいはテキストなど
を選ぶかは未定ですが、参加者の関心に沿うことを前提にします。
ただし、春学期の現代社会論の内容とも連携しますので、大幅に内
容が変更される可能性もあります。
157
社 会 授業科目の内容:
卒業論文研究について5回の発表を行う。
テキスト(教科書):
個別に指示します。
参考書:
個別に指示します。
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
社会学洋書講読Ⅰ(英)(セ)
社会学洋書講読Ⅱ(英)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
長尾 真理
授業科目の内容:
英語の学術文献を直接読み解くことによって,英文の読解力向上
と,的確な論旨の把握をめざします。講義では,あらかじめ割り当
てられた担当部分を訳出・要約します。テキスト等については,初
回の講義で指示します。
社会学洋書講読Ⅰ(仏)(セ)
社会学洋書講読Ⅱ(仏)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授
樫尾 直樹
授業科目の内容:
社会科学、特に社会学、人類学に関するフランス語のテキストを
講読する。
テキスト(教科書):
Durkheim, Emile (1912) Les formes elementaires de la vie religieuse :
Le syseme totemique en Australie., F. Alcan.
を考えているが、受講者諸君の関心に合わせて変更する場合がある。
158
発達心理学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
発達科学の基礎と臨床
教授 山本 淳一
知覚心理学Ⅰ(要)
2単位 (春学期)
教授 増田 直衛
授業科目の内容:
知覚心理学における基本的な概念,方法論,事実を紹介しながら,
心理学としての知覚研究を理解することにあります.春学期は基礎
編として,知覚心理学の基本的な方法論について学びます.
供覧実験や,AV 機器をできるだけ多く用いて,知覚心理学にお
ける具体的な事実を体験しながら理解を得られるようにします.
テキスト(教科書):
授業で使用するスライドはpdf にしてkeio.jp 教育支援システムにア
ップロードします.
参考書:
その都度紹介しますが,一般的に参考になるものを以下に挙げて
おきます.
・大山 正(編)「講座心理学4 知覚」東京大学出版会
・柿崎祐一・牧野達郎(編)「心理学1 知覚・認知」有斐閣
・松田隆夫(著)「知覚心理学の基礎」培風館
知覚心理学Ⅱ(要)
2単位 (秋学期)
教授 増田 直衛
発達心理学Ⅰ(要)
行動分析学Ⅰ(要) 2単位 (春学期)
行動の科学的制御とは(Ⅰ)
教授 坂上 貴之
授業科目の内容:
行動分析学(behavior analysis)の方法論的特徴と概念的枠組み,
および実験的行動分析によって明らかにされた実験的事実とそれを
めぐる最近の理論的展望を中心に講義を行う。特にこの授業では、
基礎的概念と条件づけの知見の習得を目指す。
テキスト(教科書):
メイザー(著)磯ら(訳)「メイザーの学習と行動 日本語第3版」
二瓶社
参考書:
・広田ら(著)「心理学が描くリスクの世界—行動的意志決定入門—」
慶應義塾大学出版会
・佐藤(著)「行動理論への招待」大修館書店
・レイノルズ(著)浅野(訳)
「オペラント心理学入門」サイエンス社
・スキナー(著)岩本(監訳)「人間と社会の省察」勁草書房
・スキナー(著)河合ら(訳)「科学と人間行動」二瓶社
・オドノヒューら(著)佐久間(監訳)「スキナーの心理学—応用行
動分析学(ABA)の誕生」二瓶社
行動分析学Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
行動の科学的制御とは(Ⅱ)
教授 坂上 貴之
2単位 (春学期)
発達科学の基礎と臨床
教授 山本 淳一
授業科目の内容:
(1)発達心理学と発達臨床についての広範囲の知識を得ることを
目的とする。まず,「理論」および,それを支えている「事実(実
験,観察,事例)」を理解していく。
(2)ヒトの心的機能の発達を生み出している条件を,「環境と個
体の相互作用」という観点から詳細に検討する。運動,知覚,認知,
言語,社会性,情動,などの発達の基礎と,発達過程の中で子ども
たちがもつ様々な問題とその支援方法を検討していく。実験発達心
理学という領域への展開を探っていく。
(3)発達障害の基礎と最先端の支援方法を詳細に分析していくこ
とで,臨床発達心理学の視座を学ぶ。
テキスト(教科書):
資料を配布する。
参考書:
「発達心理学辞典」(1995)ミネルヴァ書房
159
授業科目の内容:
行動分析学(behavior analysis)の方法論的特徴と概念的枠組み,
および実験的行動分析によって明らかにされた実験的事実とそれを
めぐる最近の理論的展望を中心に講義を行う。特に春学期学んだ概
念と知見を用いて、より複雑な行動の理解を目指す。
テキスト(教科書):
メイザー(著)磯ら(訳)「メイザーの学習と行動 日本語第3版」
二瓶社
参考書:
・広田ら(著)「心理学が描くリスクの世界—行動的意志決定入門—」
慶應義塾大学出版会
・佐藤(著)「行動理論への招待」大修館書店
・レイノルズ(著)浅野(訳)
「オペラント心理学入門」サイエンス社
・スキナー(著)岩本(監訳)「人間と社会の省察」勁草書房
・スキナー(著)河合ら(訳)「科学と人間行動」二瓶社
・オドノヒューら(著)佐久間(監訳)「スキナーの心理学—応用行
動分析学(ABA)の誕生」二瓶社
心 理 授業科目の内容:
知覚心理学における基本的な概念,方法論,事実を紹介しながら,
心理学としての知覚研究を理解することにあります.秋学期は具体
的な事実に触れながら,知覚心理学における様々なアプローチを紹
介します.
供覧実験や,AV 機器をできるだけ多く用いて,知覚心理学にお
ける具体的な事実を体験しながら理解を得られるようにします.
テキスト(教科書):
授業で使用するスライドはpdf にしてkeio.jp 教育支援システムにア
ップロードします.
参考書:
その都度紹介しますが,一般的に参考になるものを以下に挙げて
おきます.
・大山 正(編)「講座心理学4 知覚」東京大学出版会
・柿崎祐一・牧野達郎(編)「心理学1 知覚・認知」有斐閣
・松田隆夫(著)「知覚心理学の基礎」培風館
授業科目の内容:
(1)発達心理学と発達臨床についての広範囲の知識を得ることを
目的とする。まず,「理論」および,それを支えている「事実(実
験,観察,事例)」を理解していく。
(2)ヒトの心的機能の発達を生み出している条件を,「環境と個
体の相互作用」という観点から詳細に検討する。運動,知覚,認知,
言語,社会性,情動,などの発達の基礎と,発達過程の中で子ども
たちがもつ様々な問題とその支援方法を検討していく。実験発達心
理学という領域への展開を探っていく。
(3)発達障害の基礎と最先端の支援方法を詳細に分析していくこ
とで,臨床発達心理学の視座を学ぶ。
テキスト(教科書):
資料を配布する。
参考書:
「発達心理学辞典」(1995)ミネルヴァ書房
認知心理学Ⅰ
繁桝算男(編著)
『新版 心理測定法』財団法人 放送大学教育振
興会
2単位 (春学期)
記憶・認知研究の最前線
教授 伊東 裕司
心理学史
授業科目の内容:
本講義では,認知心理学の諸研究の中から人間の記憶,知識,論
理的推理,学習に焦点をあて,認知心理学の考え方,および研究方
法の理解を目指す。
テキスト(教科書):
市川,伊東(編)(2009)認知心理学を知る(第3版) おうふう
参考書:
初回の授業時にリストを配布します。
認知心理学Ⅱ
教授
梅田 聡
授業科目の内容:
春学期に引き続き,認知の基礎的な研究に焦点を当てる。秋学期
は,主に記憶と意識,感情,学習,問題解決,社会的認知,認知発
達などに焦点を当て,やや専門的な視点からこれまでの研究を概観
する。
テキスト(教科書):
授業中に指定する。
生物心理学Ⅰ
心理統計Ⅰ(要) 2単位 (春学期)
助教 大森 貴秀
授業科目の内容:
心理学実験や調査に最低限必要と考えられる統計学の論理,技法
を習得することを目標とします。春学期は記述統計を中心に授業を
進めていく予定です。
テキスト(教科書):
山内光哉 1998 心理・教育のための統計法〈第2 版〉,サイエンス
社 2500 円
参考書:
授業内で随時紹介します。
2単位 (春学期)
教授 渡辺 茂
授業科目の内容:
生物心理学では心を1)神経系の機能として,2)進化の産物とし
て,捉えます。そのため最初の何時間かは神経科学の基礎を学びま
す。その後,前期は主として動物に関する講義を行います。
参考書:
カールソン「神経科学テキスト」丸善 渡辺茂・小嶋祥三「脳科
学と心の進化」岩波書店
生物心理学Ⅱ
心理統計Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
助教
2単位 (秋学期)
准教授 川畑 秀明
授業科目の内容:
ヒトを対象にした脳機能計測の基礎,ヒト脳の仕組み(脳の構造,
モジュラリティ),感覚・知覚(特に視覚と聴覚)や注意・運動制御
に関する神経基盤を中心に紹介する。特に,刺激情報のモジュール
化された処理とその統合,制御に関する心理学・神経科学の事項に
ついて,乳幼児の視覚発達を含む行動研究や脳機能画像研究,脳損
傷の研究をもとに紹介する。毎回いくつかのデモンストレーション
を交えて,心理現象を体感し,その背景にある脳の仕組みについて
講義する。
参考書:
Purves D, Brannon EM, Cabeza R,Huettel SA, LaBar KS
(2007)Principles of Cognitive Neuroscience. Sinauer Associates Inc.
田中啓治( 編)『認識と行動の脳科学』東京大学出版会クリスト
フ・コッホ『意識の探究―神経科科学からのアプローチ』上・下 岩波書店その他授業において紹介します。
心理測定論
渡辺 茂
授業科目の内容:
心理学には長い過去と短い歴史がある,というのが心理学史の講
義の枕の定番であるが,僕に可能な範囲で過去についても言及した
い。とはいっても,やはり実験心理学の成立を中心に,1960 年くら
いまでの心理学の歴史を勉強することになろう。できる限り原典の
一部を読んで一次資料から歴史を考えてみたい。実験科学としての
心理学の勉強と歴史科学としての心理学史の勉強は大変異質なもの
で,僕自身歴史科学の正規教育を受けていないが,これまた僕ので
きる範囲で単なる学説の変遷ではなく,歴史科学としての授業を目
指してみたい。
参考書:
最初に一覧表を渡します。
2単位 (秋学期)
准教授
2単位 (春学期)
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
心理学実験や調査に最低限必要と考えられる統計学の論理,技法
を習得することを目標とします。秋学期は推測統計を中心に授業を
進めていく予定です。
テキスト(教科書):
山内光哉 1998 心理・教育のための統計法〈第2 版〉,サイエンス
社 2500 円
参考書:
授業内で随時紹介します。
心理学原典講読Ⅰ
1単位 (春学期)
助教
大森 貴秀
授業科目の内容:
心理学を学ぶ上で必要となる英文文献の読解力習得を目的としま
す。春学期は実験論文を精読することで心理学英語文献の論理,専
門用語,特有の表現について基礎的な知識を学びます。
テキスト(教科書):
学期開始時の授業内で指示します。
心理学原典講読Ⅱ
准教授 川畑 秀明
大森 貴秀
1単位 (秋学期)
助教 大森 貴秀
授業科目の内容:
心理学で用いられる測定の中で,心理的側面を数値化する方法に
ついて学ぶ。測定の対象としては,主に人を対象とした,感覚・知
覚,認知(記憶・注意など),性格,知能,好ましさ,などを取り上
げるが,測定方法はこれら以外の対象についても応用可能なもので
ある。とりわけ,実験心理学で取り扱われている精神物理学的測定
法と,反応時間や正答率を扱った行動指標を中心に学ぶ。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
市川伸一(編著)『心理測定法への招待―測定からみた心理学入
門』サイエンス社
海保博之・加藤隆(編著)『認知研究の技法』福村出版
授業科目の内容:
心理学を学ぶ上で必要となる英文文献の読解力習得を目的としま
す。秋学期は学術書を通読し要約・発表することで、専門書の内容・
論理の把握の方法を学びます。
テキスト(教科書):
学期開始時の授業内で指示します。
160
心理学実験Ⅰ(要)
2単位 (春学期集中)
准教授
准教授
助教
講師
講師
梅田
川畑
大森
篠塚
寺澤
心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)
心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)
聡
秀明
貴秀
一貴
悠理
教授
授業科目の内容:
心理学の基礎的実験法と実験心理学で研究された基礎的事実につ
いての実験実習を行う。この授業は実験心理学の根幹をなし,且つ
卒業実験を行う為に必須の知識・技術の習得を計るものであるから,
受講者はそれなりの覚悟を持って授業に臨まれたい。心理学専攻の
学生以外は履修できない。
心理学実験Ⅱ(要)
山本 淳一
授業科目の内容:
発達心理学(発達科学,実験発達心理学,臨床発達心理学)に関
する,最先端の知識を吸収するために,英語の学術論文を読み,発
表し,討議する。このことを通して,短い時間での論文内容の把握,
レポートの作成方法,プレゼンテーションやディスカッションの進
め方を学んでゆく。
テキスト(教科書):
資料を配布します。
参考書:
資料を配布します。
2単位 (秋学期集中)
准教授
准教授
助教
講師
講師
梅田
川畑
大森
篠塚
寺澤
聡
秀明
貴秀
一貴
悠理
心理学研究会Ⅰ(要)
心理学研究会Ⅱ(要)
准教授 梅田 聡
授業科目の内容:
心理学の基礎的実験法と実験心理学で研究された基礎的事実につ
いての実験実習を行う。この授業は実験心理学の根幹をなし,且つ
卒業実験を行う為に必須の知識・技術の習得を計るものであるから,
受講者はそれなりの覚悟を持って授業に臨まれたい。心理学専攻の
学生以外は履修できない。
心理学研究会Ⅰ(要)
心理学研究会Ⅱ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)
心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)
准教授
川畑 秀明
心理学研究会Ⅰ(要) 1単位 (春学期)
心理学研究会Ⅱ(要) 1単位 (秋学期)
知覚の心理学
教授 増田 直衛
授業科目の内容:
知覚心理学研究における基本的考え方を身につけることを目的と
する。
参考書:
・柿崎祐一「心理学的知覚論序説」培風館
・Goldstein, E. B. Sensation and Perception. Brooks/Cole Publishing
Company
・Fineman, M. The Inquisitive Eye. Oxford University Press.
心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)
心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)
教授
渡辺 茂
授業科目の内容:
実験データの分析を通じて,1)文献検索,2)研究目的,3)実験
計画,4)実験技法,5)データ解析,6)論文のまとめ方を学ぶ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
心理学研究会Ⅲ(要) 1単位 (春学期)
心理学研究会Ⅳ(要) 1単位 (秋学期)
坂上 貴之
知覚の心理学
授業科目の内容:
4年での卒業論文作成に必要な基本的知識ならびに技能の習得を
目指す。
テキスト(教科書):
第1回目の授業で指示する。
授業科目の内容:
受講生の卒論テーマを中心とした研究論文を精読し,知覚心理学
研究としての問題の所在を確かめる.
心理学研究会Ⅰ(要)
心理学研究会Ⅱ(要)
心理学研究会Ⅲ(要)
心理学研究会Ⅳ(要)
教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
人間の認知・記憶研究
増田 直衛
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 坂上 貴之
教授 伊東 裕司
授業科目の内容:
卒業論文の完成を目指し,関連する論文の発表,ならびに研究経
過の報告をする。
授業科目の内容:
人間の認知・記憶に関する最近の文献を読み,討論する。受講者
は各自リサーチクエスチョンを設定し,文献を検索し読み,その内
容を他の受講者に紹介し,討論をリードすることを求められる。
161
心 理 授業科目の内容:
前期はテキストの講読,後期は雑誌論文の講読を行う。
テキスト(教科書):
相談の上決定する。
教授
授業科目の内容:
卒業論文に向けて,研究テーマを特定し,関連論文の精読,およ
びそれに関する討議を行う。必要な実験装置の操作方法や解析方法
についても学ぶ。
授業科目の内容:
感性の心理学と神経科学(神経美学,実験美学,感性心理学等)
に関する研究を進めるために必要な知識を身につけるために,研究
領域横断的に心理学や神経科学,芸術科学に関する学術書や研究論
文を読み,発表し,議論を深めていく。これらを通じて,論文やレ
ポートの作成,研究の発表の仕方(プレゼンテーション),議論の進
め方について学習する。
テキスト(教科書):
相談の上決定する。
参考書:
Semir Zeki (2008) Splendors and Miseries of the Brain: Love,
Creativity, and the Quest for Human Happiness. Wiley-Blackwell.
Semir Zeki (1999) Inner Vision. Oxford University Press.
アメリカ心理学会編『APA 論文作成マニュアル』医学書院
その他,春学期の最初に必読文献リストを提示する。
教授 渡辺 茂
心理学研究会Ⅰ(要)
心理学研究会Ⅱ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
テキスト(教科書):
第1回目の授業で指示する。
心理学研究会Ⅲ(要)
心理学研究会Ⅳ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
人間の認知・記憶研究
教授 伊東 裕司
授業科目の内容:
人間の認知・記憶に関する最近の文献を読み,自分自身の研究テ
ーマと関連付けて討論する。各受講者の卒業論文の研究について,
随時進行状況を報告し,全員で討論を行う。
心理学研究会Ⅲ(要)
心理学研究会Ⅳ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 山本 淳一
授業科目の内容:
発達心理学に関する卒業論文作成のための研究デザインの発表,
中間報告を行う。また,研究テーマに関する論文をレビューし,自
分の研究の位置づけを行う。
テキスト(教科書):
資料を配布します。
参考書:
資料を配布します。
心理学研究会Ⅲ(要)
心理学研究会Ⅳ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授 梅田 聡
授業科目の内容:
卒業論文に向けて,研究テーマを特定し,関連論文の精読,およ
びそれに関する討議を行う。必要な実験装置の操作方法や解析方法
についても学ぶ。
心理学研究会Ⅲ(要)
心理学研究会Ⅳ(要)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
発達心理学特殊
川畑 秀明
2単位 (春学期)
コミュニケーション能力の発達と脳機能
社会学研究科特別研究准教授 皆川 泰代
授業科目の内容:
乳幼児の音声言語の獲得,社会的認知の発達について代表的研究
を紹介しつつ,行動学的研究,脳機能研究の方法論,理論について
概説する。特に認知発達機能の脳科学は近年確立されようとしてい
る若い分野であるため,講義でも随時新しい研究や論文等を紹介す
る。発達脳科学を理解するためには,基礎的な脳科学の知識や成人
における脳機能の知識が必要になるので,適宜講義内容に加える。
受身の講義ばかりでなく,論文を読んで討論を行ったり,実際に自
分で実験を考案,体験するなど,できるだけ相互作用のある形態に
したい。
テキスト(教科書):
資料を配布します。
参考書:
授業内で随時紹介します。
行動分析学特殊
准教授
2単位 (春学期)
人間の実験的行動分析
授業科目の内容:
感性の心理学と神経科学に関する研究を受講生自らが進めるため
に必要な技術を身につける。特に,心理物理学や画像神経科学を背
景とした研究が進められるように,アイデア(発想)の導き方,研
究計画の立て方やデータの収集の仕方,必要とされる実験装置の操
作や解析,論文としてのまとめ方といったスキルの面を中心に学ぶ。
知覚心理学特殊
知覚がどのように異なるのかについてその基本を略説する。また,
知覚の背景の役割の重要性を研究事例から説明する。 さらに,これ
まで実験心理学,あるいは知覚論では取り上げられてこなかった風
景などの自然現象に関する知覚論を私論として述べる。 本講では
これらのことを知るためには基礎的な知識が必要である。たとえば、
人間の生理学的側面である脳の構造と機能、神経系、視覚系(網膜
の発見)などである。また、心理学的側面として感覚、知覚、認知、
記憶、学習、発達、知能などの領域がある。人間が直接世界をどの
ように見ているか、あるいは直面している世界とどう折り合いをつ
けて共存していくかということについて考えていただきたい。特に
基礎知識は必要としない。受講を希望する学生は講義でこれらのこ
とを理解できるように努力する態度をもつことが望ましい。
テキスト(教科書):
『見るちから』菅野理樹夫著 北樹出版 2008年
参考書:
講義の中で随時必要な文献を指示する。
2単位 (春学期)
古代,中世,近世の精神の座の変遷と感覚から知覚へ
講師 菅野 理樹夫
授業科目の内容:
科目概要と到達目標
古代ギリシア時代からヨーロッパ近世まで精神の座は心臓かある
いは脳にあったのかについての変遷の意外な事実を概説する。その
後人間の認識は脳を含めて機能局在的な考えに変わっていった。近
代以降,心理学が科学という学問に近づこうとしている時期には,
欧州の生理学者や実験心理学者はそれまでの精神の世界と新しい知
見を得た物質的な世界の間の関連性をどのように記述すべきかにつ
いて考えていた。そのときに扱われた研究対象は生理学的な感覚で
あった。それは心的な世界を諸感覚の寄せ集めで再構成できると考
えていた。20世紀に入る頃,生理学的な感覚要素のみで説明のつか
ないことに気づき,研究を始めた若き研究者たちがいた。彼らは,
仮現運動(当時は驚き盤運動と呼ばれた)の事実を論文にまとめ,
人間の見ている世界の出来事は感覚的要素のみでは説明できないこ
とを示した(ゲシュタルト知覚)。それは物理学的な現象でも感覚そ
のものでもない,観察者自身が見て何かに気づいてはじめて解る知
覚の事実を明らかにしたのである。本講では脳や感覚のはたらきと
162
講師
小野 浩一
授業科目の内容:
行動分析学における行動の原理は,基本的に生物種の違いを超え
たものである。従って,論文にはしばしば動物を被験体とした研究
と人間を対象とした研究が並んでいる。しかしながら,動物の行動
と人間の行動が多くの面で異なっていることも確かである。
本講義では,実験的人間行動分析学と呼ばれる領域を中心に解説
するが,まずは、行動分析学の土台となっている基盤的知識とその
研究方法を理解してもらう。その後,(1)人間行動の特徴,(2)人
間行動を実験的に研究する方法,(3)特に人間において発達してい
る言語,社会,文化に関する行動分析的アプローチ,などについて
深く学ぶこととする。
参考書:
小野浩一著『行動の基礎=豊かな人間理解のために』培風館(2005
年)
認知心理学特殊
2単位 (秋学期)
講師 本田 秀仁
授業科目の内容:
これまで心理学に限らず,経済学,政治科学など,非常に多くの
学問分野で人間の意思決定について研究が行われてきた。それぞれ
の分野で研究のアプローチは異なるものの,共通する大きなテーマ
が扱われている。それは意思決定の合理性であり,合理的意思決定
とは何か,という問題が長年に渡って議論されてきた。本講義では
特に心理学的研究に焦点をあてた上で,人間が行う意思決定につい
て,“合理性”をキーワードに講義を進め,人間が行っている意思決
定の性質について理解を深めることを目標とする。
テキスト(教科書):
指定のURLから講義資料をダウンロードできるようにする予定。
参考書:
講義中に随時紹介していく予定だが,入門者向けの文献としては
以下のものが参考になると思われる。
Scott Plous (1993)
The Psychology of Judgment and Decision Making
(McGraw-Hill Humanities/Social Sciences/Languages)
Benjamin R. Newell, David A. Lagnado, David R. Shanks (2007)
Straight Choices: The Psychology of Decision Making
(Psychology Press)
生物心理学特殊
心理学特殊Ⅲ
授業科目の内容:
赤、黄、青である色(色彩)とは何かと聞かれると、非常に身近
なことであるが、これほど答えにくいテーマはない。この色に関す
るさまざまな問題を、生理学、工学、心理学の立場から考えるが、
その視点は、色は物理的に存在するのでは人間の内部で起こること
であるという立場である。現在の心理学ではあまり使わない分類で
はあるが、色に関して、大きく感覚、知覚、認知の問題に分けて考
える。さらに、歴史的問題や今日的な問題も扱う。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
必要であれば授業で紹介する。
2単位 (秋学期)
脳と心の進化
社会学研究科特別研究准教授 伊澤 栄一
授業科目の内容:
この講義の目的は、ヒトだけでなく様々な動物の行動を取り上げ
ます.ニューロンレベルにおける情報処理メカニズムから、個体レ
ベルにおいて行動がもつ機能、そして進化までを横断的に学ぶこと
で、生物進化の産物として「心」を多面的に捉えることを目的とし
ます.
テキスト(教科書):
特になし.適宜、講義資料を配布します.
参考書:
特になし.
心理学特殊Ⅰ
心理学特殊Ⅳ
教授 伊東 裕司
2単位 (春学期)
高田 孝二
授業科目の内容:
犯罪の捜査や裁判においては,人間の認知的な側面がさまざまな
形でかかわりを持ってくる。この授業では,司法における認知的な
問題に対して,認知心理学的な研究がどのようにしてどのような解
決を提供しているか,しうるのかについて論じる。具体的な問題と
しては,目撃者の記憶の正確さ,目撃証言の信頼性に関する問題,
裁判員の思考や判断に関する問題を中心に取り上げるが,嘘の検出,
自白の信頼性の問題などにも簡単に触れる。
参考書:
・伊東・仲(編)特集 司法における心理学的問題。心理学評論48
(4),2005。
・一瀬・厳島・仲・浜田(編)目撃証言の研究,北大路書房。
・Sporer. Malpass. Koehnken(編)箱田・伊東(監訳)目撃者の心理
学。ブレーン出版。
・岡田・藤田・仲(編)裁判員制度と法心理学,ぎょうせい。
2単位 (秋学期)
行動薬理学(こころとくすり)Ⅱ
講師 高田 孝二
授業科目の内容:
行動薬理学は,薬物の作用機序をヒトや動物の行動を通して捉え
ようとする一方,薬物効果を通して能の機能(こころのはたらき)
を探る学問領域です。こころのはたらきに影響を与える物質(向精
神物質)は治療薬として広く用いられているほか,酒などの嗜好品
を介して日常的に摂取され,また乱用など社会問題を生じるものも
あります。さらに,われわれは向精神物質を含め,毎日様々な化学
物質にさらされており,これら化学物質が生体機能に様々な影響を
与えることや,母体を介して次世代の行動にも影響しうることが知
られています。本講義では、まず、薬物乱用・薬物依存の現状、概
念、検索法などを紹介します。ついで化学物質の行動毒性や感覚毒
性についてふれ,最後に,次世代への影響について,内分泌撹乱物
質(いわゆる環境ホルモン)を中心に,最新の知見を含め,解説し
ます。
テキスト(教科書):
講義資料プリントを配布します。
参考書:
講義で紹介します。
163
心理学特殊Ⅴ
2単位 (秋学期)
心理現象の数理解析
環境情報学部教授 渡辺 利夫
授業科目の内容:
数理心理学は,数理モデルを構成することによって,心理現象を
解明しようとする分野である。本講義では,学習,記憶,性格,知
覚の分野をもとに数理モデルがどのように構成され,そして数理モ
デル構成によってどのようなことがわかってくるのかについて考え
てゆく。
テキスト(教科書):
『知覚・認知モデル論』渡辺利夫著 ナカニシヤ出版 2009年 978-4-7795-0397-9
参考書:
渡辺利夫著 フレッシュマンから大学院生までのデータ解析・R
言語ナカニシヤ出版 2005
臨床心理学Ⅰ
2単位 (春学期)
臨床心理学概論
教職課程センター教授
伊藤 美奈子
授業科目の内容:
臨床心理学の理論は多岐にわたる。それらについて概説を行うと
ともに、臨床心理学の基本にあたる事項について学ぶことを目的と
する。
テキスト(教科書):
授業の中で説明しますが、主にはプリント等を使用する予定であ
る。
参考書:
伊藤美奈子編著『思春期・青年期臨床心理学』(朝倉書店,2006
年)
心 理 授業科目の内容:
行動薬理学は,薬物の作用機序をヒトや動物の行動を通して捉え
ようとする一方,薬物効果を通して能の機能(こころのはたらき)
を探る学問領域です。こころのはたらきに影響を与える物質(向精
神物質)は治療薬として広く用いられているほか,酒などの嗜好品
を介して日常的に摂取され,また乱用など社会問題を生じるものも
あります。本講義ではまずこの分野の歴史と薬理学の基礎を概説し
た後,痛みや不安,うつについての動物モデルや最新の知見を紹介
し,例えば抗不安薬で軽減される不安とは何か,など,薬物効果を
通してみたこころのはたらきについて考えます。
テキスト(教科書):
講義資料プリントを配布します。
参考書:
薬理学の「参考書」としては、三木ら:薬理学電子教科書 http://
park12.wakwak.com/~pharma1/textbook/Pharm-Textbook.html が 便 利
です。その他参考出版物は授業で紹介します。
心理学特殊Ⅱ
2単位 (春学期)
司法における認知心理学的諸問題
行動薬理学(こころとくすり)Ⅰ
講師
2単位 (秋学期)
色彩心理学:色とはなにか、その働きは
法学部教授 鈴木 恒男
臨床心理学Ⅱ
2単位 (秋学期)
学校臨床心理学に注目して
教職課程センター教授
伊藤 美奈子
授業科目の内容:
近年,ますます複雑化・深刻化する子どもの心の問題。学校現場
では,そういう問題行動をどのようにとらえ,対処しているのであ
ろうか。本年度は,とくに不登校に重点をおいて,その実情と学校
における対応について講義する。スクールカウンセラー制度につい
ても紹介しながら「学校」における教育臨床の現状と課題について
考えていきたい。
テキスト(教科書):
伊藤美奈子著『思春期の心さがしと学びの現場』
(北樹出版,2000
年,1600 円)
参考書:
伊藤美奈子編著『思春期・青年期臨床心理学』
(朝倉書店,2006 年)
伊藤美奈子著『不登校 その心もようと支援の実際』(金子書房,
2009年)
164
で、あらためて現代社会にとって教育とはどのような意味・役割を
もつのか、ということを考える。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業時に指示する。
教育学概論Ⅰ
2単位 (春学期)
教授 舟山 俊明
教育学原典講読Ⅰ
講師
授業科目の内容:
本講義の目的とするところは、これから教育学研究にないし教職
の道に進みゆく諸君に対して、
「教育問題の科学としての教育学」と
いう考え方、そしてその基礎となる「教育学的な視座」を理解して
もらうことを中核にして、教育学研究への導入を行うところにあり
ます。
現代の教育学の基礎は、17、18世紀における近代ヨーロッパ社会
の成立と発展の中で成立したと言われます。したがってまずは、近
代教育理論ないし近代教育思想を構成する理論的な枠組みの批判的
な検討を、概念史研究や社会史研究の成果を顧慮しながら分析する
ことが講義の焦点を形成します。別言するならばいわば「教育学的
理性」批判の試みと考えていただいても結構です。その上で、現代
に生きる教育の考え方を提示し、検討を加えることになります。
テキスト(教科書):
田中克佳『新・教育学』
(通信教育テキスト)慶應義塾大学出版会
1993
参考書:
村井実『教育学入門』上下 講談社学術文庫 1976
村井実『「善さ」の復興』東洋館出版 1998
田中智司/今井康雄編『キーワード 現代の教育学』東京大学出版会
2009
広田照幸『思考のフロンティア 教育』岩波書店 2004
広田照幸『ヒューマニティーズ 教育』岩波書店 2009
(上記以外は、それぞれの著作の末尾に文献目録や図書紹介が掲載さ
れているので参考にされたい)
教育学概論Ⅱ
朴 順南
授業科目の内容:
現代公共哲学の文脈と関連した教育哲学分野の英語文献を講読し
ます。
授業は毎回全員が指定された範囲を予習してくることを前提とし
て、担当者に内容のレポートを発表してもらいます。ほかの出席者
も積極的に議論に参加してください。
哲学的な議論が中心となるため、抽象度の高いテクスト内容を理
解することが求められます。英文をただ日本語に直すのではなく、
一つ一つの概念を丁寧に理解すること、論理的な思考力を高めるこ
とを目指して取り組んでください。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
参考書:
授業の中で適宜紹介します。
教育学原典講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
講師
2単位 (秋学期)
教育学と教育改革・教育政策
教授
1単位 (春学期)
松浦 良充
165
授業科目の内容:
現代公共哲学の文脈と関連した教育哲学分野の英語文献を講読し
ます。
授業は毎回全員が指定された範囲を予習してくることを前提とし
て、担当者に内容のレポートを発表してもらいます。ほかの出席者
も積極的に議論に参加してください。
哲学的な議論が中心となるため、抽象度の高いテクスト内容を理
解することが求められます。英文をただ日本語に直すのではなく、
一つ一つの概念を丁寧に理解すること、論理的な思考力を高めるこ
とを目指して取り組んでください。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
参考書:
授業の中で適宜紹介します。
教育学原典講読Ⅰ
1単位 (春学期)
講師
佐々木 掌子
授業科目の内容:
自己形成に関する心理学英語文献の講読をします。目標は,心理
学の学術用語を把握しながら英語文献を正確に読みこなせるように
なり,さらにそれを踏まえた建設的批判ができるようになることで
す。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
教育学原典講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
講師
佐々木 掌子
授業科目の内容:
自己形成に関する心理学英語文献の講読をします。目標は,心理
学の学術用語を把握しながら英語文献を正確に読みこなせるように
なり,さらにそれを踏まえた建設的批判ができるようになることで
す。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
教 育 授業科目の内容:
学士課程の専門教育科目としての教育学概論の役割は、履修者に
教育という事象について学問的に探究するための基盤を提供するこ
とにある。
その探究は、大きく分けると、二つの姿勢をともなって進めるこ
とが求められる。それは、単純に言えば、深さと広さの両面から考
察する、ということである。すなわち一つには、めまぐるしく変転
する現代の教育事象・問題の基盤や根本を構成しているものは何な
のか、ということを原理的に問うことである(①)。もうひとつは、
現代社会において教育が果たしている機能や意味のひろがりを、他
の社会システムや文化様式との関連のなかで捉えようとする姿勢で
ある(②)。
さらに、探究の対象となる教育の捉え方についても、大きく分け
ると二つの側面があることが意識されなければならない。これも単
純化すれば、
「関係」としての教育と「制度」としての教育、と言う
ことができるだろう。すなわち、教育は、基本的・原理的な図式と
しては、教える(という行為)人間と学ぶ(という行為)人間との
間に成立する関係として認識することができる(③)。他方、現代社
会において教育は、単に教える-学ぶという関係における当事者の
意識や意思を越えた形で、社会制度として実施される側面をもって
いる(④)。
こうした探究の姿勢(①/②)と探究の対象認識(③/④)を組
みあわせることによって、現代教育に関する学問的探究は、複雑な
教育現実の理解や教育問題の解明に構造的にとり組むことができる。
この授業では、教育学概論Ⅰとの関係を意識して、主として上記
の②と④を組みあわせた観点から、現代教育の諸問題にアプローチ
する。すなわち、教育という事象を、社会全体の動向や文脈のなか
に位置づけながら、制度としての教育の機能や意味について考察す
る。具体的には、現在進行中の教育改革・政策に焦点をあてること
朴 順南
教育学原典講読Ⅰ
1単位 (春学期)
助教 藤澤 啓子
授業科目の内容:
本講義では,発達心理学に関する本(英文)を発表形式で輪読し,
ディスカッションをおこないます。英語文献を読み進めるとともに,
発達心理学に関する理解を深めることを目指します。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
教育学原典講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
助教 藤澤 啓子
教育史Ⅱ
授業科目の内容:
本講義では,発達心理学に関する本(英文)を発表形式で輪読し,
ディスカッションをおこないます。英語文献を読み進めるとともに,
発達心理学に関する理解を深めることを目指します。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
教育学原典講読Ⅰ
1単位 (春学期)
講師
渡邊 福太郎
授業科目の内容:
教育哲学、教育思想に関する英語文献を講読します。
授業の前半では毎回数名の担当者による報告をもとに著者による
論証の正確な理解を目指し、後半では内容に関するディスカッショ
ンを行います。皆さんの自由かつ積極的な議論への参加を歓迎しま
す。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
参考書:
授業時に適宜提示します。
教育学原典講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
講師
渡邊 福太郎
授業科目の内容:
教育哲学、教育思想に関する英語文献を講読します。
授業の前半では毎回数名の担当者による報告をもとに著者による
論証の正確な理解を目指し、後半では内容に関するディスカッショ
ンを行います。皆さんの自由かつ積極的な議論への参加を歓迎しま
す。
テキスト(教科書):
初回の授業時に指定します。
参考書:
授業時に適宜提示します。
教育史Ⅰ
確実な把握を受講者に求めることを主眼とするものでもない。受講
「国家による国民形成」をもって唯一絶対の教育と見なす発
者には,
想を相対化し,それを克服するための視点を確保することを目指し
て,日本教育史の事例に思想的格闘を挑まれることを期待したい。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
辻本雅史編『教育の社会史』放送大学教育振興会、2008年。
今井康雄編『教育思想史』有斐閣、2009年。
上記以外は、授業時に適宜指示する。
教授 山本 正身
授業科目の内容:
「教育」を広く人間の成長を促す働きかけとしてとらえるならば,
学校を中心として行われている組織的・計画的な教育は教育全体の
一部にすぎず,またその歴史も人類史の中のほんの僅かな期間に認
められるだけのものであるにすぎない。だが,今日において教育は
学校教育を中心に展開され,学校の問題を抜きに教育を語ることは
あり得ないような状況にさえなっている。
本講義では,学校を中心とする組織的・計画的な教育を国家が主
導し,その意味での「国家による国民形成」を積極的に展開してい
る国家的営為を「近代教育」としてとらえ,この「近代教育」をめ
ぐる諸問題を日本の事例を通して考察する。その際、とくに「教育
史Ⅰ」の講義内容を踏まえ、
「近代教育」確立後の日本教育史の諸動
向に着眼点を据える。
「近代教育」見直しの気運が兆した大正期,国
家による教育統制が最も徹底された(その意味で「近代教育」の負
の側面が最も露わになった)昭和戦前期,
「近代教育」の見直しとと
もに起点を迎えつつも,やがて「近代教育」のより強固な再興を遂
げた昭和戦後期などの歴史の流れを読み解くことで,日本近代教育
の特質ないし問題性の把握に努める。
ただし,本講座は教育を題材とする史資料の精密な解読に基づく
実証研究の成果を紹介することを主たる目的とするものではない。
あるいは,日本の歴史の中に探られた教育に関する事実そのものの
確実な把握を受講者に求めることを主眼とするものでもない。受講
者には,「国家による国民形成」(操作的・他律的な人間形成作用を
前提とする)をもって唯一絶対の教育と見なす発想を相対化し,そ
れを克服するための視点を確保することを目指して,日本教育史の
事例に思想的格闘を挑まれることを期待したい。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
今井康雄編『教育思想史』有斐閣、2009年。
上記以外は、授業時に適宜指示する。
教育学史Ⅰ
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
「日本近代教育の展開とその問題」
2単位 (春学期)
教授 真壁 宏幹
「日本<近代教育>の成り立ち」
教授 山本 正身
授業科目の内容:
「教育」を広く人間の成長を促す働きかけとしてとらえるならば,
学校を中心として行われている組織的・計画的な教育は教育全体の
一部にすぎず,またその歴史も人類史の中のほんの僅かな期間に認
められるだけのものであるにすぎない。だが,今日において教育は
学校教育を中心に展開され,学校の問題を抜きに教育を語ることは
あり得ないような状況にさえなっている。
本講義では,学校を中心とする組織的・計画的な教育を国家が主
導し,その意味での「国家による国民形成」を積極的に展開してい
る国家的営為のことを「近代教育」としてとらえ,この「近代教育」
をめぐる諸問題を日本の事例を通して考察する。とくに、「近代教
育」の発足・確立の諸動向を主に明治期の事例を通して考察する。
その際,
「近代教育」とは異なる歴史文脈から形成された江戸時代の
教育との対比に着目し,教育史における近世と近代とを画期する諸
要因の分析に努める。
ただし,本講義は教育を題材とする史資料の精密な解読に基づく
実証研究の成果を紹介することを主たる目的とするものではない。
あるいは,日本の歴史の中に探られた教育に関する事実そのものの
166
授業科目の内容:
ヨーロッパにおける近代教育思想および近代教育学の歴史的展開
を,社会的政治的文化的文脈を参照しつつ解説する。とくに,現代
日本に生きる我々が教育や人間形成に関して思考したり行為したり
する際,必ずどこかで準拠している諸表象(たとえば,学校,自律,
自由,道徳性,崇高,美,個の尊厳,啓蒙,市民,社交性,公共性,
公教育,発達,個性,文化,伝統,教養,国民化,問題解決的思考,
社会化など)がどのように成立し,展開し,実践を規定していった
かを考察する。また,同時に,教育を反省的に捉える知的営みの変
遷を科学史的に考察することも忘れず心がけたい。
考察の資料としては,グレートブックスとそれに関する歴史的理
論的研究,つまりテクストが中心となるが,さまざまな図像資料も
積極的に利用したい。言語だけでは伝わらない思想の「質感」や無
意識に共有されていたイメージを探ることも重要だと考えるからで
ある。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
毎回,参考文献を紹介する
教育学史Ⅱ
比較教育学Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授 真壁 宏幹
授業科目の内容:
ヨーロッパにおける近代教育思想および近代教育学の歴史的展開
を,社会的政治的文化的文脈を参照しつつ解説する。とくに,現代
日本に生きる我々が教育や人間形成に関して思考したり行為したり
する際,必ずどこかで準拠している諸表象(たとえば,学校,自律,
自由,道徳性,崇高,美,個の尊厳,啓蒙,市民,社交性,公共性,
公教育制度,発達,個性,文化,伝統,教養,国民化,問題解決的
思考,社会化など)がどのように成立し,展開し,実践を規定して
いったかを考察する。また,同時に,教育を反省的に捉える知的営
みの変遷を科学史的に考察することも忘れず心がけたい。
考察の資料としては,グレートブックスとそれに関する歴史的理
論的研究,つまりテクストが中心となるが,さまざまな図像資料も
積極的に利用したい。言語だけでは伝わらない思想の「質感」や無
意識に共有されていたイメージを探ることも重要だと考えるからで
ある。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
毎回,参考文献を紹介する
比較教育学Ⅰ
2単位 (秋学期)
比較教育(学)の問題圏
教授 松浦 良充
授業科目の内容:
【比較教育学Ⅰ・Ⅱに共通する趣旨】
「比較教育学Ⅰ」を参照。
【比較教育学Ⅱ】
「比較教育学Ⅰ」で習得した課題認識や方法論にもとづいて、実
際に、具体的な事例をとりあげて、教育に関する諸問題・領域を国
際比較の観点から検討したり、地域別の教育事象の特徴に関して議
論する。履修者による発表と討論を中心に進める。個々の事例研究
を通して、日本の教育を再認識する視点を身につける。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業時に指示する。
2単位 (春学期)
比較教育(学)の理論と方法
教授 松浦 良充
【比較教育学Ⅰ】
この授業では、比較教育(学)の考え方や方法を知ることに重点
をおいて、比較教育学の基礎的諸理論・方法論を検討する。特に、
西洋近代に発生した歴史的事象である「教育」がグローバル化し、
土着の人間形成の様式と融合するプロセスを、主として日本を事例
として考えることが中軸となる。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業時に指示する。
167
2単位 (春学期)
教授
安藤 寿康
授業科目の内容:
人間の成長に関連するさまざまな心理学的に基本となる知見や研
究方法論を紹介する。特に個人差と発達に焦点を当て,生命科学、
特に進化的視点と遺伝的視点との関連を重視した心理学的教育学を
描きたい。
教育心理学概論Ⅱ
2単位 (秋学期)
教授 安藤 寿康
授業科目の内容:
人間の成長に関連するさまざまな心理学的に基本となる知見や研
究方法論を紹介する。特に個人差と発達に焦点を当て,生命科学、
特に進化的視点と遺伝的視点との関連を重視した心理学的教育学を
描きたい。
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
歴史教育/道徳教育の基礎理論的考察
教授 舟山 俊明
授業科目の内容:
本年度は広義の「知識と教育の関連」を問題とします。そのさい
にとりわけ春学期は「歴史教育」を秋学期は「道徳教育」を参考例
として取り扱います。授業は講義と聴講者によるリポートと適宜織
り交ぜて展開します。
テキスト(教科書):
安達一紀『人が歴史とかかわる力—歴史教育を再考する』教育資料
出版会 2000
(履修者は初回授業までにテキストを手に入れておくこと)
参考書:
授業内で適宜指示する。
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 安藤 寿康
授業科目の内容:
各自の関心に従いテーマを設定して心理学的な実証研究を行い,
すぐれた卒業論文を作成することを最終的な目的とします。そのた
めに内外のさまざまな文献(特に英語で書かれたもの)にあたり,
担当者および他の演習履修者と活発なディスカッションを行い,実
験や調査,フィールド・リサーチなどによって一次資料を収集しま
す。履修者はこうした活動を通じて自分の問題意識を深め,その過
教 育 授業科目の内容:
【比較教育学Ⅰ・Ⅱに共通する授業の趣旨】
「教育」は、すぐれて個別的で具体的な活動である。偶然性が高
く、再現性が低い、と言うこともできる。したがって、教育事象を
理論化(一般化)して把握しようとする作業には大きな困難が伴う。
それどころか、捉え方によっては、教育を、一般化・法則化しよう
と試みること自体が大きな矛盾を抱えている、と考えるべきかもし
れない。
ただし、たとえ完璧な客観化が不可能だとしても、教育にかかわ
る事象や問題を、学問的により正確に把握し検討することはできな
いのだろうか。そのために有効な手段の一つとして、
「比較」
(研究)
という方法がある。異なる文化や社会・国家あるいは時代(歴史)
における教育と比較することで、私たちが現在直面している教育に
かかわる事象や問題を「相対化」
(=非絶対化)することができるの
である。そしてそこから、これまで「あたりまえ」と思いこんでき
たこと(教育)を見直すための視野がひらけてくるはずである。
とりわけ国際化・グローバル化の趨勢が指摘される現代において
は、世界各地の教育は、他のさまざまな文化や社会・国家からの影
響を受けながら、相互に変貌してきている。その意味では、日本の
「教育」のなりたちそのものが、「比較教育」的なダイナミクスの産
物である。他の国や文化の教育との比較によって、日本の教育のし
くみや特徴がより鮮明に見えてくるであろう。いや、そうした比較
なしには、日本の教育の理解自体が不可能であると言ってもよい。
この授業では、こうした背景をふまえて、比較研究の手法と視点
を用いて、「教育」の再検討や再定義につながる理論的作業を試み
る。世界の教育を知ることによって、教育の世界の特徴と可能性お
よび限界を考え、日本の教育への改革・政策提言を試みたい。
教育心理学概論Ⅰ
程で人間の発達と教育に関して証拠に基づいて(evidence based)論
理的・科学的に考えることを学んでほしいと思います。
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
<教育史研究の技法を学ぶ>
教授
山本 正身
授業科目の内容:
本演習の研究関心は、
「日本の教育文化の伝統にはどういうものが
あるか」という問題の追究にある(例えば、担当教員はこの関心に
基づいて、①日本の教育文化には「自学自習」を尊重する伝統があ
った、②その伝統を思想史的に支えてきたものが「儒学思想」であ
った、との仮説を設定し、その仮説を検証する作業を展開してい
る)。演習の参加者には、各自の関心ないし視点から「日本の教育文
化の伝統」を探る作業を推進してもらう。また、相互に問題関心を
共有する参加者の間で複数の研究プロジェクトを立ち上げてもらい、
各々の研究成果報告とそれに基づく研究討議を活発に展開してもら
うことになる。それゆえ参加者には、何をもって「日本の伝統的教
育文化」と理解することができるのか、についての一定の見通しを
確保しておくことが求められる。
研究スケジュールの大枠のみ挙げると,春学期においては当該テ
ーマに関する主要な先行研究の講読(参加者全員の分担報告に基づ
く)を行う。今年度は、この分野における「古典的」文献(高橋俊
乗・春山作樹・乙竹岩造・石川謙らの述作)の吟味を中心的課題に
据える。また、その作業を展開する過程で、いくつかの研究チーム
を編成する。秋学期には各チームから数度にわたる研究報告を行っ
てもらい,それに基づいて研究討議を展開する。そして最終的には,
その研究成果報告を電子メディアに収録する予定である。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業時に適宜指示する。
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
言語の認知科学と言語の教育
言語文化研究所教授
大津 由紀雄
授業科目の内容:
言語の認知科学と言語の教育について、文献を読んだり、議論し
たりする。どの文献を取り上げるかは受講者と相談して決める。認
知科学や言語教育・科学教育についての大津の考え方についても議
論する。
第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し
い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ
ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する
こと。大津のメールアドレスは[email protected]である。
テキスト(教科書):
使わない。
参考書:
後日、リストを配布する。
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
教育心理学に関する内外の文献を講読し,討論します。基本的に
発表形式で進めていく予定です。使用する文献については,履修者
諸君と相談しながら決めていきたいと思います。
常に教育的な問題関心を抱きながら,自らの研究対象を選び取り
つつ,それに対する探求を協同的に深めていこうとする姿勢を履修
者諸君に期待しています。
授業科目の内容:
さまざまな教育問題を、主として国際・異文化間比較の観点から
研究する。日本をはじめとする世界各地の教育事象や教育システム・
思想などの成立要因や構造を、
「比較」研究の手法を用いて捉えるこ
とによって、各自にとって<あたりまえ>となっている「教育」概
念を相対化し、再定義する視座や研究態度の習得をめざす。
テキスト(教科書):
Wayne C. Booth, Gregory G. Colomb, and Joseph M. Williams ed.,
The Craft of Research: Chicago Guides to Writing, Editing, and
Publishing, Third Edition, (Chicago: University of Chicago Press, 2008).
参考書:
授業時に指示する。
1単位
1単位
1単位
1単位
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
教職課程センター教授 鹿毛 雅治
教授 松浦 良充
教育学演習Ⅰ(3年)(要)
教育学演習Ⅲ(4年)(要)
教育学演習Ⅱ(3年)(要)
教育学演習Ⅳ(4年)(要)
ョナル・ミュージアムの設立に向け、
「子どもと収集活動」や「モノ
の人間形成力」に関する諸論文を読んでいく。
秋学期:エルンスト・カッシーラー『人間』を読みながら、シン
ボル論的考察になじんでもらう。また、同時にヴァーチャル・エデ
ュケーショナル・ミュージアムの設立に向けて「子どもと収集活動」
や「モノの人間形成力」に関する諸論文を読んでいく。
テキスト(教科書):
春学期:クラウス・モレンハウアー『忘れられた連関』
(みすず書房)
秋学期:エルンスト・カッシーラー『人間』(岩波文庫)。
参考書:
適宜指示します。
教育学特殊A
教授 舟山 俊明
授業科目の内容:
教育学研究の基礎理論的役割を担う、いわゆる教育哲学的な分析
とは何か、をテーマとします。教育理論を構成するさいのさまざま
な概念や命題の背後にいかなる前提が存在するのかを考えます。つ
まり概念史と概念分析が中心となる課題です。
テキスト(教科書):
『教育哲学研究』100号記念特別号、教育哲学会 2009 ISSN
0387-3153
(上記テキストは教育学術出版社から刊行されていますので、聴講
者は事前に購入されたい)
参考書:
講義の中で適宜指示する
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
2単位 (秋学期)
教育学の基礎理論(教育哲学)研究
真壁 宏幹
授業科目の内容:
春学期:第二次世界大戦後のドイツ教育学に大きな刺激をあたえ
続けたクラウス・モレンハウアーの主著『忘れられた連関』を読み
つつ,近代教育のエレメンタリアを「思い出す」ことを試みる。近
代教育思想を構成する諸要素の理解を目指すと同時に,教育思想史
の方法としてのイコノロジーやビオグラフィー研究の可能性も考え
てみたい。また、これと同時進行で、ヴァーチャル・エデュケーシ
168
教育学特殊B 2単位 (春学期)
教育学特殊F
現代公共哲学と教育
2単位 (秋学期)
近代日本における教育の歴史社会学
講師 朴 順南
講師
授業科目の内容:
80年代、コミュニタリアニズムは伝統的リベラリズムの人間観を
批判し、大衆消費社会の中で人間が経済的な行動主体へと矮小化さ
れ、政治へのコミットメントが失われている個人主義的風潮に警告
を発した。いわゆるリベラル−コミュニタリアン論争は十分かみ合う
ことのないまま終息してしまったが、今日の公共哲学の文脈の中で
その端緒はさまざまな理論的展開を遂げている。教育学の文脈にお
いて、コミュニタリアニズムの批判はそのまま近代教育理論への批
判へとつながる。自由で普遍的な理性主体という理想的人間像は、
今日、人間は文化的・歴史的に規定された存在であり、教育をする
側も受ける側もそうした規定性から自由ではありえないという認識
に取って代わったといえる。しかし同時に、近代化を経てきた現代
社会では、人間を規定する文化や歴史の自明性、伝統的教育を支え
てきた権威が揺らいでおり、教育の基盤は非常に不安定なものにな
っていると感じられる。公共哲学の文脈の中では、多元的価値に開
かれ、しかも公共的コミットメントを欠かさない〈市民性教育〉の
重要性が説かれているが、それをたんなるスローガンとしないため
には、現代教育の置かれている理論的状況を批判的に考察する必要
があり、本講義ではそのための道具立てを提供することを目指す。
講義では、H・アーレントをはじめ、現代の公共哲学に影響を与
えている著作をいくつか取り上げて、その重要な争点を整理しなが
ら検討していく。受講者と共に、さまざまな争点を相互に比較検討
して議論をしながら、上述したような〈市民性教育〉の可能性やあ
り方についても考えていきたい。
テキスト(教科書):
授業の中で随時指定する。
教育学特殊C
2単位 (春学期)
休講
教育学特殊D
2単位 (秋学期)
講師 東 敏徳
教育学特殊E
教育学特殊G
2単位 (春学期)
講師
2単位 (春学期)
「日本における教育思想の伝統と系譜」
教授
授業科目の内容:
明治維新により近代化の道を歩み始めた日本が急速な発展を遂げ
たのは教育の普及によるところが大きい。そこには政府主導による
近代学校制度の確立と組織化のみならず,人々の教育に対する強い
期待があった。身分制が崩壊し武士という特権を失った旧士族層が、
明治政府によって設立された大学や専門学校を目指し、また海外留
学によって近代的職業に必要な西欧の高度な専門的知識や技術を学
んだ。こうして教育によって地位を獲得した人々は学歴エリートと
なり、大正期に入ると都市で新中間層(官公吏,医師,弁護士,教
員,銀行・会社員など)を形成していった。職業の世襲が事実上、
不可能なこれら新中間層は,しかし、学校教育を介在させて,子供
世代に対しても比較的確実にその地位を再生産していった。それを
家庭教育の場で実現したのが高等女学校などで教育を受けた女性た
ちであった。すなわち今日の教育による地位再生産の原初的形態が、
1920-30 年代における都市新中間層の家庭での教育にみることができ
るのである。
本講義の目的は,明治以降の社会構造の変化といったマクロな視
点の中に教育を位置づけるとともに,教育を受けた側の学生・生徒
およびその家族の思いといったミクロな視点を取り入れ,その接合
を企図する。当時の学生・生徒の就学状況が生き生きと再現される
ような文献を紹介しながら,教育の歴史社会学とは何かを考える講
義としたい。
テキスト(教科書):
資料を配布するとともに講義時に適宜指示する。
参考書:
沢山美果子「教育家族の成立」
『産む・育てる・教える―匿名の教
育史 1〈教育〉―誕生と終焉』藤原書店,1990 年
広田照幸『日本人のしつけは衰退したか』講談社現代新書,1999年
小針誠『<お受験>の社会史』世織書房,2009年
天野郁夫『試験の社会史』東京大学出版会,1983 年/平凡社ライブ
ラリー,2007年
天野郁夫『大学の誕生(上)(下)』中公新書,2009年
佐々木啓子『戦前期女子高等教育の量的拡大過程』東京大学出版
会,2002 年
E. H. キンモンス,広田照幸他訳『立身出世の社会史』玉川大学出
版部,1995 年
P.ブルデュー&J-C. パスロン,宮島喬訳『再生産-教育・社会・文
化』藤原書店,1997 年
Ph.アリエス,杉山光信・杉山恵美子訳『<子供>の誕生』みすず書
房,1980/1989年
E.ショーター,田中俊宏他訳『近代家族の形成』昭和堂,1987年
山本 正身
授業科目の内容:
本講義では、江戸時代の主要な教育思想の概説を試みる。それを
通して、一つには、日本の伝統的な教育思想に対する理解を深める
こと、もう一つには、その理解に基づいて今日の一般的な教育認識
(教育とは学校で必要な知識・技能を「教える」ことだとするよう
な)の諸問題を批判的に吟味するための知的契機を獲得すること、
を目指すことになる。
テキスト(教科書):
とくに指定しない。
参考書:
辻本雅史『近世教育思想史の研究』思文閣出版、1990年。
衣笠安喜『思想史と文化史の間』ぺりかん社、2004年。
子安宣邦『伊藤仁斎の世界』ぺりかん社、2004年。
子安宣邦『徂徠学講義』岩波書店、2008年。
169
吉野 剛弘
授業科目の内容:
近代日本の旧制高等学校の入学試験とその受験準備教育機関(い
わゆる予備校)の歴史について講じることにする。旧制高等学校は,
そこに入学すれば帝国大学への入学が事実上保証されていたのであ
って,その入学試験は近代日本における高等教育への登竜門という
べき存在であった(ただし,この場合慶應義塾をはじめとする私学
はその埒外に置かれてしまうことには注意されたい)。また,旧制高
等学校のほとんどは,戦後の教育制度改革の中で新制大学に包摂さ
れており,その入学試験は現在の新制大学のそれと一定の連続性を
持つ存在といえる。さらには,旧制高等学校の入学試験は,いくつ
かの理由からその準備教育機関の存在を要請することとなった。現
代に比してきわめて進学率の低い中での,しかも男性だけに限られ
た問題ではあるが,実際に旧制高等学校の入学試験をめぐる諸問題
は現在の入学試験をめぐる問題にも通じている。この点にも注意し
つつ考察を進めていきたい。
テキスト(教科書):
毎回配布する史料によって進めていく。
参考書:
初回授業および必要に応じて適宜指示する。
教 育 授業科目の内容:
本講義の目的は古代ギリシアの教育思想の検討を通じて今日の現
実の教育問題を考える理論的枠組みを考える。そのために、古代ギ
リシアを代表するソクラテス、プラトン、アリストテレスの教育に
対する考え方を考察する。この考察を通じて、教育という活動に内
在する教育観の抽出して、その今日的意義を示す.
テキスト(教科書):
『アリストテレスと生き方の教育』
(ユージン伝,2004)東 敏徳
参考書:
オリジナル・テキストのギリシア語原文と英仏独日の対訳を授業
内で配付する。
佐々木 啓子
教育学特殊H
2単位 (秋学期)
日本の教育の事実を歴史的側面から考察する
講師 小野 雅章
授業科目の内容:
教育・学習は,大人と子どもの社会関係のもので成立する。従っ
て,政治経済などと同様,社会関係のもとに成立する事象の意味を
考察するためには,それらと類似する事例についての歴史を調べて
みる必要性がある。
上述のような問題意識の中,本授業は近代日本に発生した教育の
諸問題を歴史的方法を用いて考察しようとするものである。従来の
日本教育史の考察は,制度史または思想史的な授業に偏りがちであ
った。本授業では,制度史的観点を基本的事実としておさえながら,
教育や学習に関する「慣習」や「しきたり」の持つ意図・意味につ
いても深く考察していきたいと思っている。
テキスト(教科書):
使用しない。担当者が資料を用意して配付する。
参考書:
佐藤秀夫著/小野雅章・寺崎昌男・逸見勝亮・宮沢康人編『教育
の文化史1』~『教育の文化史4』(阿吽社,2004 年~2005 年)
教育学特殊I
2単位 (春学期)
「アメリカ人」の教育史
講師 中村 雅子
授業科目の内容:
アメリカ合衆国の教育について、多民族多文化社会における「ア
メリカ人」の形成という観点から振り返り、現代の諸問題を考える
ための歴史的理解を深めることが本講義の目標です。ジェンダー、
エスニシティ、階級などによってさまざまな「アメリカ人」の教育
経験の差異が存在し、その経験のもつ意味も多様です。歴史として
は、
「文明化」によって自らの文化を否定された先住アメリカ人、読
み書きを禁止された黒人奴隷の識字への要求、移民コミュニティー
における母語の保持と「アメリカ化」、教育における平等を求める運
動や裁判などをとりあげ、貧困と格差、二言語教育、多文化主義、
テスト政策などの現代の諸問題との関連を考えていきたいと思いま
す。
テキスト(教科書):
テキストは使用せず、適宜、参考資料(英語資料を含む)を配布
します。
参考書:
『アメリカ史研究入門』有賀夏紀・紀平英作・油井大三郎編 山
川出版社 2009年 ISBN:978-4-634-64035-1
教育学特殊J
2単位 (秋学期)
アメリカにおける教育機会の平等化メカニズムの形成
講師 西村 史子
授業科目の内容:
本講義の目的は,アメリカ合衆国における教育機会の平等化メカ
ニズムの形成を,教育行財政システムの改革をとおして理解するこ
とにある。具体的には,1970 年代以降の公立学校教育制度(k-12 学
年)における学区間格差の解消や各家庭の所得格差に伴う教育機会
の不平等の改善をめざした政策がどのように展開し,制度として定
着してきたかをたどる。
テキスト(教科書):
特に指定しない。適宜,講義資料を配布する。
参考書:
Allan Odden & Lawrence Picus, "School Finance: A policy
Perspective," 4th ed., McGraw-Hill, 2007.
杉原誠四郎『必携学校小六法 2011年度版』協同出版 2010年
教育学特殊K
教育学特殊L
2単位 (秋学期)
革新主義期アメリカの教育と思想
講師 古屋 恵太
授業科目の内容:
この授業では,革新主義期(1890-1920)アメリカにおける教育
を,より広い社会的分脈に位置付けて解説します。それは子どもの
自己活動を重視し,児童中心主義の立場をとったといわれる進歩主
義教育を社会統制と社会効率を志向したといわれる革新主義とのか
かわりで分析し直すという作業でもあります。
前半は講義形式で授業を行い,後半は進歩主義教育の理論的指導
者とされ,日本の教育に多大な影響を与えた(与えている)ジョン・
デューイの学校論を演習形式で読解したいと思います。
テキスト(教科書):
J. デューイ『学校と社会 子どもとカリキュラム』
(市村尚久訳 講談社 1998 年 920 円)
また,講義資料プリントを毎回授業時に配布します。
参考書:
講義中に適宜紹介します。
2単位 (春学期)
ジェンダーと教育
講師
にあるポストモダンなどの社会理論との関係を,他方で階級や人種・
エスニシティといった問題との相互関連を注意しつつ考えてゆきま
す。
テキスト(教科書):
ハンドアウト論文を配布します。以下の論文を検討する予定です。
1.1990年代以降のジェンダーと教育をめぐる理論的な状況
(1)
坂本辰朗「大学教育におけるジェンダーの問題」
『教育学研
究』70(1), 17-28. (2003年3月)
(2)
坂本辰朗「ジェンダー研究と高等教育研究の理論的相互影
響」、科研費基盤研究(B・研究代表者:生田久美子)「特別支援教
育を軸とした高等教育システムの構築:ユニバーサル・アクセスへ
の保証」報告書,42-53(2008年3月).
(3)
Jane Roland Martin. “Methodological essentialism, False
difference, and Other Dangerous Traps.” Signs: Journal of Women in
Culture & Society. Spring 94, Vol. 19 Issue 3.
2.ジェンダー・フェミニズム・教育
(1)
Jane Roland Martin. Coming of Age in Academe, (Routeledge,
1999), Part 2, Chap. 1, “Women as Immigrants.”
(2)
Theodore Caplow and Reece McGee. The Academic
Marketplace. (Transaction Publishers, 2001).
(3)
学術会議『女性研究者育成の観点から見た大学院教育の問
題点』(日本学術会議、2005年)
3.高等教育カリキュラム革新とジェンダー
(1)
Jane Roland Martin. Coming of Age in Academe, Part 2, Chap.
3, “Higher Education as Filter.”
(2)
Maria Adamuti-Trache and Lesley Andres. “Embarking on and
Persisting in Scientific Fields of Study: Cultural Capital, Gender, and
Curriculum along the Science Pipeline.” International Journal of Science
Education. Volume 30, Issue 12, 1557-1584. (October 2008).
(3)
Booher-Jennings and Jennifer. “Learning to label: Socialisation,
Gender, and the Hidden Curriculum of High-Stakes Testing.” British
Journal of Sociology of Education. Vol. 29 Issue 2, 149-160. (March
2008).
4.フェミニスト・ペダゴジーをめぐる問題
(1)
坂本、
「女性学教育の独自性――フェミニズム・ペダゴジー
をめぐる問題」 内海崎貴子編『日本の女性学教育』
(東信堂)所収
89-108. (1999年1月)
(2)
Frances Maher. “Progressive Education and Feminist
Pedagogies: Issues in Gender, Power, and Authority.” Teachers College
Record. Vol. 101 Issue 1, 35-60, (Fall 1999).
(3)
William Breeze. “Constructing a Male Feminist Pedagogy:
Authority, Practice, and Authenticity in the Composition Classroom.”
Feminist Teacher. 2007, Vol. 18 Issue 1, 59-73.
参考書:
コース全体にかかわる参考文献としては,The Jossey-Bass Reader
on Gender in Education. (Jossey-Bass, 2002);坂本,『アメリカの女性大
学』(東信堂,1999 年)を使用します。授業開始時にシラバスと詳
細なレファレンス・リストを配布します。
坂本 辰朗
授業科目の内容:
本コースでは,1990年代以降の日米の教育改革の潮流を,特にジ
ェンダーという分析視角からみてゆきます。授業では,具体的ない
くつかの改革事例をとりあげつつ,一方でそれらの教育改革の背後
170
教育学特殊M
2単位 (秋学期)
教育学特殊P 2単位 (秋学期)
「考えること」を考える心理学
教育学専攻生のための言語学と言語教育
言語文化研究所教授
講師 岩男 卓実
授業科目の内容:
大きめの書店をのぞいてみて頂きたい。そこでは,何十冊もの「思
考力」,
「考える力」,
「発想法」,
「頭のよい人の・・・」といった「思
考」に関連する書籍を目にすることができる。様々な情報に満ちあ
ふれ,日々刻々と変化してゆく現代社会では,ただ他者の言うこと
に鵜呑みにするのではなく,自ら考え,判断する力がますます必要
とされている。
「思考力本」ブームは,この要請に応えるものであろ
う。また,言うまでもないことだが,教育においても,
「思考」は重
要な問題の一つである。例えば,学習指導要領においても,
「自ら学
び自ら考える力」を育成することが重要な目標の一つとして掲げら
れている.
本講義は,
「思考する力」や「考える力」に関する認知心理学・教
育心理学・進化心理学・脳科学などの研究を紹介しつつ,教育や学
習の目標とすべき「思考する力」とは何か,また,どうすれば,そ
ういった「思考する力」を教育することが可能となるのかについて,
考えることとする。
テキスト(教科書):
テキストは指定しないが,適宜参考文献を紹介し,プリントを配
布する。
教育学特殊N
2単位 (秋学期)
講師 旦 直子
教育学特殊O
2単位 (春学期)
教育学専攻生のための言語学と言語教育
言語文化研究所教授
授業科目の内容:
言語教育のみならず、教育学ないしは教育について考えようとす
るとき、ことばの仕組みと機能に関する基礎的な理解はきわめて重
要である。昨年度初めて開講して好評であったので、今年度も同趣
旨のコースを開講することとした。
秋学期は春学期に身につけた言語学の基礎を踏まえて、言語教育
の諸問題について考える。したがって、秋学期のみの受講は認めない。
第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し
い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ
ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する
こと。大津のメールアドレスは[email protected]である。
テキスト(教科書):
使わない。
参考書:
適宜、文献を配布する。なお、時として文献をメールへの添付フ
ァイルとして配布することがあるので、PCメールアカウント(受け
入れ容量の大きいもの)を取得しておくこと。
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 舟山 俊明
授業科目の内容:
卒業論文指導。3 年生は年度末にリポート(400 字× 50 以上)を,
4 年生には卒論(400 字× 100 以上)を提出するための様々な準備指
導を行います。参加者には各自の作業につき年に2 回の報告をして
もらい,相互に検討を行います。
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
安藤 寿康
授業科目の内容:
教育学演習とあわせて,卒論指導を行います。
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
卒業論文指導(日本教育史)
大津 由紀雄
教授
授業科目の内容:
言語教育のみならず、教育学ないしは教育について考えようとす
るとき、ことばの仕組みと機能に関する基礎的な理解はきわめて重
要である。昨年度初めて開講して好評であったので、今年度も同趣
旨のコースを開講することとした。
春学期は言語学の基礎について講じる。
第一回目の集まりの際、このコースの運営方法などについて詳し
い打ち合わせを行うので、受講希望者は必ず出席のこと。やむをえ
ない理由で欠席する場合は、必ず事前に大津までメールで連絡する
こと。大津のメールアドレスは[email protected]である。
テキスト(教科書):
使わない。
参考書:
適宜、文献を配布する。なお、時として文献をメールへの添付フ
ァイルとして配布することがあるので、PCメールアカウント(受け
入れ容量の大きいもの)を取得しておくこと。
山本 正身
授業科目の内容:
卒業論文作成に向けての指導を行う。
本研究会として卒業論文作成の要件としていることは,少なくと
も,(1)研究テーマに客観的意義が認められる(単に主観的に「知
りたい」というだけではだめ),
(2)当該分野の先行研究調査が十分
になされている,(3)当該分野の研究課題(未だに明らかにされて
いないことは何か)を指摘することができている,(4)研究におい
て独自の視点や論点(内容や方法にまで独自性があれば申し分ない)
が提示されている,(5)表現や記述が論理的かつ体系的になされて
いる,の五点である。参加者には,複数回の研究報告もしくはレポ
ート提出が課せられる。
本研究会は,日本教育史ないし日本教育思想史の分野で卒業研究
を進めようとする学生を受け入れているが,中でも「日本の教育文
化の伝統とは何か」という問題に関心のある学生の参加を最も歓迎
する。ただし、研究方法はあくまでも文献研究を中心とするものに
限られる(いわゆる調査研究や実験研究の指導はできない)という
ことを付言しておく。
171
教 育 授業科目の内容:
乳児期の認知発達について概説する。20世紀後半に次々と生み出
された言語や手の操作に頼らない認知能力の測定技法の開発により、
それまで未知の世界であった乳児の認知世界が徐々に解明されてき
た。本講義では、生まれたばかりの赤ちゃんがどのように周りの環
境からの情報を取り込み、様々な心的能力を急速に発達させていく
のかを、具体的な研究例を豊富に紹介しながら概観していく。
乳児期は、私たちが一人残らずその時期を経験しているにもかか
わらず、そこで何を見、何を認知し、何を予測していたのかを覚え
ている者は皆無に近い。認知科学の対象としてこれほど身近でかつ
予想のつかないものはないだろう。この授業を通して、赤ちゃんは
決して無力で受身の存在ではないことを理解するとともに、あらた
めて日頃何の疑いもなく行っている様々な思考や物事の理解がどの
ような仕組みで行われ、どのように身につけられてきたものなのか
を考察してもらいたい。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業中に適宜指示する。
大津 由紀雄
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業時に適宜指示する。
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
教育学文献研究A
授業科目の内容:
教育思想史ないしは教育哲学に関するドイツ語文献を読んでいく。
ドイツ語初級文法を習得した学生に履修してもらいたい。
テキスト(教科書):
初回に履修者のドイツ語レベルを見た上で決定したい。
参考書:
適宜授業中に指示する。
1単位
1単位
1単位
1単位
2単位 (秋学期)
教授
真壁 宏幹
教育学文献研究C
2単位 (春学期)
講師
敷島 千鶴
授業科目の内容:
教育学、心理学、社会学の英語論文の速読、要約、和訳の技術を
習得することを目的とした演習形式の授業です。
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
ゼミ生のための卒業論文指導
言語文化研究所教授
真壁 宏幹
授業科目の内容:
教育思想史ないしは教育哲学に関するドイツ語文献を読んでいく。
ドイツ語初級文法を習得した学生に履修してもらいたい。
テキスト(教科書):
初回に履修者のドイツ語レベルを見た上で決定したい。
参考書:
適宜授業中に指示する。
授業科目の内容:
ゼミ参加学生諸君の卒論発表を中心に行う。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
適宜,指示します。
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
2単位 (春学期)
教授 真壁 宏幹
教育学文献研究B
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授
鹿毛 雅治
授業科目の内容:
卒業論文に向けての指導を行います。具体的には,自らの研究テ
ーマを設定し,先行研究を調べ,適切な研究方法を選択し,結果を
分析,考察する一連のプロセスについて,履修者全員が適宜,報告
し,相互に意見交換,討論することが中心になります。
授業科目の内容:
卒業論文の完成を最終目標として、論文作成・執筆に必要な、テ
ーマ設定の方法、先行研究の検討の仕方、資料の検索・収集・整理・
批判、論拠や根拠および証拠にもとづいた議論の展開、研究倫理な
ど、
(比較)教育学研究の手法について学ぶ。具体的には、グループ
による共同プロジェクト研究および各自の個人研究の報告や相互検
討・討論を行うことで、上記の手法を身につけることになる。
教育の国際・異文化間比較研究、多文化状況における教育問題、
大学・高等教育研究、英米語圏における教育の現状および歴史研究、
比較教育思想(史)研究のいずれかの領域に関心のある学生を対象
とする。
テキスト(教科書):
授業時に指示する。
参考書:
授業時に指示する。
1単位
1単位
1単位
1単位
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教職課程センター教授
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
教授 松浦 良充
教育学研究会Ⅰ(要)
教育学研究会Ⅲ(要)
教育学研究会Ⅱ(要)
教育学研究会Ⅳ(要)
1単位
1単位
1単位
1単位
教育学文献研究D
2単位 (秋学期)
講師 敷島 千鶴
大津 由紀雄
授業科目の内容:
履修者の専門領域に基づく英語論文を講読します。何のための研
究か、どのような方法を用いたか、何が解明されたのか、どのよう
な意義があったのかなど、論文の内容を正しく理解することを目指
し、知見の含意についてディスカッションします。
授業科目の内容:
卒業論文の準備作業および作成指導を行う。言語理論,言語獲得
(第一言語,第二言語),言語理解,言語の脳科学,言語教育(母語
教育,外国語教育),科学教育,認知発達などに関心を持つ,意欲的
な学生を歓迎する。
第一回目の講義の際に,このコースの運営の仕方などについてく
わしい説明をするので,受講予定者は必ず出席のこと。やむをえな
い理由で都合で出席できない場合は,必ず事前に担当者に連絡のこ
と。担当者のメールアドレスは[email protected]である。
テキスト(教科書):
第1 回目講義時に提示する。
参考書:
第1 回目講義時に提示する。
教育学文献研究E
2単位 (春学期)
講師 篠 大輔
授業科目の内容:
この授業は日本教育史に関心をもつ学生を対象に,日本教育史に
関わる史料,文献を読解する技能を高めることを目的としています。
取り上げる文献は明治初期の教育に多大な影響を与えた明治啓蒙
思想家たち(福沢諭吉、中村正直、西村茂樹等)の著作の中から履
修者の関心に応じて決定します。文献を精緻に読解していくことを
通して,明治教育史に対する理解をより一層深めていくことが可能
となります。
この時期の文献は旧漢字,旧仮名遣いで書かれていますが,初学
者でも辞書を引きながら読み進めていくことができます。授業のな
かで読解に必要な辞書の使用法等についてもできる限り解説してい
きます。
テキスト(教科書):
授業で講読する文献はコピーしたものを配布します。
172
参考書:
必要に応じて適宜紹介します。
教育学文献研究F
2単位 (秋学期)
講師 篠 大輔
授業科目の内容:
この授業は日本教育史に関心をもつ学生を対象に,日本教育史に
関わる史料,文献を読解する技能を高めることを目的としています。
取り上げる文献は明治初期の教育に多大な影響を与えた明治啓蒙
思想家たち(福沢諭吉、中村正直、西村茂樹等)の著作の中から履
修者の関心に応じて決定します。文献を精緻に読解していくことを
通して,明治教育史に対する理解をより一層深めていくことが可能
となります。
この時期の文献は旧漢字,旧仮名遣いで書かれていますが,初学
者でも辞書を引きながら読み進めていくことができます。授業のな
かで読解に必要な辞書の使用法等についてもできる限り解説してい
きます。
テキスト(教科書):
授業で講読する文献はコピーしたものを配布します。教育学文献
研究Eとは異なる文献を講読する予定です。
参考書:
必要に応じて適宜紹介します。
教育測定実験Ⅰ(要)
2単位 (春学期)
助教
講師
藤澤 啓子
松浦 素子
授業科目の内容:
この講義は,教育科学的研究を実証的におこなうための方法を習
得することを目的とします。講義内容は,1. 教育心理学の研究法・
理論,2.実験・調査の2 つから成り立っています。具体的には,心理
検査法,行動観察法,質問紙調査法の理論的背景および実施方法,
実施後のレポートの作成法を学びます。また,実験および調査の結
果をコンピューター(SPSS, Excel など)をもちいて統計的に分析す
る実習をおこないます。
参考書:
適宜,講義中に紹介します。
2単位 (秋学期)
助教
講師
藤澤 啓子
松浦 素子
授業科目の内容:
この講義は,教育科学的研究を実証的におこなうための方法を習
得することを目的とします。講義内容は,1. 教育心理学の研究法・
理論,2.実験・調査の2 つから成り立っています。具体的には,心理
検査法,行動観察法,質問紙調査法の理論的背景および実施方法,
実施後のレポートの作成法を学びます。また,実験および調査の結
果をコンピューター(SPSS, Excel など)をもちいて統計的に分析す
る実習をおこないます。
参考書:
適宜,講義中に紹介します。
教育研究法Ⅰ(要)
2単位 (春学期)
社会科学研究のための基礎統計学
講師 尾崎 幸謙
授業科目の内容:
教育学・心理学等,社会科学全般における量的研究に統計学は欠
かすことができません。
量的研究とは,アンケート調査など,数で表すことの可能なデー
タを収集し,データ分析の結果に基づいて知見を述べる研究のこと
です。
本講義では,平均・標準偏差という統計学の基礎から授業を行い
ます。最終的には,最も重要な分析方法の1 つである分散分析を独
力で分析可能なレベルに到達することを目標とします。分散分析を
学ぶことにより,複数の教授法の効果の違い,男性と女性ではどち
らが他者からの評価を気にする程度が高いかなど,因果の存在を客
観的に探究することが可能になります。
173
教育研究法Ⅱ(要) 2単位 (秋学期)
社会科学研究のための多変量解析
講師
尾崎 幸謙
授業科目の内容:
前期開講の教育研究法Ⅰに引き続き,社会科学研究のための統計
学の講義を行います。
後期は特に,多変量解析と呼ばれる手法についての講義になりま
す。多変量解析は数々の手法の総称であり,そこには因子分析・ク
ラスター分析などが含まれます。因子分析を学ぶことで,例えば,
アンケート調査の項目がいくつのまとまりも持っているのかを知る
ことが可能となります。また,クラスター分析を学ぶことで,例え
ば,教科の好き嫌いによって生徒を分類することが可能になります。
前期同様,講義を聞いてノートをとるだけで統計学は身につかな
いので,統計ソフトSPSS やEXCEL を使った実習を適宜組み入れま
す。実際に履修者に対してアンケート調査を実施し,分析実習に用
いることも考えています。
テキスト(教科書):
配布資料
参考書:
・足立 浩平(著)多変量データ解析 心理・教育・社会系のため
の入門 ナカニシヤ出版 2006
・南風原 朝和(著)心理統計学の基礎 統計的理解のために 有
斐閣2002
教 育 教育測定実験Ⅱ(要)
講義を聞いてノートをとるだけでは統計学は身につかないので,
統計ソフトSPSS やEXCEL を使った実習を適宜組み入れます。実際
に履修者に対してアンケート調査を実施し,分析実習に用いること
も考えています。
テキスト(教科書):
配布資料
参考書:
・よくわかる心理統計 山田 剛史(著),村井 潤一郎(著) ミ
ネルヴァ書房 2004
・南風原 朝和(著)心理統計学の基礎 統計的理解のために 有
斐閣2002
人間科学基礎
2単位 (春学期)
准教授
小林 ポオル
授業科目の内容:
現代の都市生活者たる私たちのものの考え方や行動パターンには,
どのような特徴があるのだろうか。
私たちはまわりの環境と相互作用を行うことで生活しているから,
私たちがつくってきた社会・環境は逆に私たちの行動を構造的に規
制してものの考えかたに大きな影響を与え,また人間関係のありか
たにも影響を与えてきたはずである。
そこで,まず私たちが当然視することで暗黙のうちに私たちの行
動を方向づけているものを考察することから始める。そして,それ
らが生活環境のどのようなメカニズムによってもたらされてきたの
かを考える。具体的には,高度産業社会と規定される現代社会が,
科学・技術に支えられたその生産システムをどのように作りあげ,
私たちの行動をも組み込みながらどのように精緻化してきたのかを
見,その中で人間のイメージがどのように変容してきたのかを考える。
しかし見方を変えれば,環境は自己の構造の投影と考えることも
できる。それなら,自己の認識構造の言語構造が自己のイメージを
形づくりながらどのように成立し,環境世界をどう成立させている
のかを考察する必要があるだろう。そこで次に,このプロセスが現
代社会のイメージをどのように構造化したのかという経路も考察し
たい。
これらを通じて現代社会のさまざまなイメージと自己のそれとの
相互性を認識することで,視点の取り方による人間像・世界像の違
い,いくつかの視点を総合することの難しさと面白さを経験してほ
しい。そして各自が人間を理解する道筋を考える出発点としてほし
い。
参考書:
随時配布する資料に明示する。
人間科学研究法基礎
学,精神医学,神経心理学)から人文社会科学(心理学,哲学,社
会学,人類学)まで多数ありますが,たとえば芸術も精神の創造性
の発露ですから,狭義の学術研究を超えた諸領域も看過できません.
「こころの時代」という言い方が陳腐にきこえるほど,既に「ここ
ろ」は過度に,しばしば浅薄に,あるいは教条的に取り沙汰されて
いますが,他方,精神の諸領域をめぐる学術研究は深化・細分化を
極めていますから,
「こころ」の謎は一向に解けないまま,初学者の
困惑は深まりがちでしょう.
担当教員(佐藤)は精神科医ですが,学際的接近なくして精神の
把握も理解もかなわないと考え,今回は,できるだけ多彩な角度か
ら精神現象の諸相を浮き彫りにし,学生諸君と,接近法の多様性と
豊かさの多少の看取り図に逢着できたらと願っています.講堂で使
える限りのmultimodalな媒体(CD,DVD,slides)を多用して進めたい
と思います.
テキスト(教科書):
特に指定しません.その都度handoutを配ります.
参考書:
詳細は講義の中で提示しますが,下記の書物を参考にして講義を
準備しています.
2単位 (秋学期)
准教授
織田 輝哉
授業科目の内容:
人間をその諸活動から総合的に理解しようとすれば,研究手法に
応じて異なる相を見せる人間像を統合する努力が不可欠である。現
実の人間行動・人間性に対する洞察は,この複数の視点からの分析
を統合する過程を通じて可能になる。
したがって,人間科学における研究法とは,それに依拠すれば自
動的に研究が進行する便利な手順集ではない。問題解決のためのさ
まざまな種であり,ひな形である。人間科学を専攻する者は自らの
関心・問題認識に応じてそれらを組み合わせ,改変し新たな研究ス
タイルを産み出しながら,戦略的に研究を進めていかねばならない。
本講義では,これへ向けての履修者の具体的研究の出発点を整備
したい。そのために,現代のわれわれの生活を分析する上で有効で
あろうと思われるいくつかの概念や枠組みについて,また,資料分
析技法の基礎概念について学んでもらう。授業は,講義とグループ
討議・実習を組み合わせて行う。履修者が課題に関する討議に積極
的に参加することで,単に知識や技術の習得に終わることなく,そ
れらに具体的なイメージを持ち,手法の特質や限界・相対性を理解
した上で,自分の問題意識の整理に役立てられるようになることを
目的とする。
参考書:
随時紹介する。
人間科学諸領域Ⅰ
2単位 (秋学期)
精神への学際的接近―「こころ」の多様な表現とその理解に向け
て
医学部教授(有期) 佐藤 裕史
授業科目の内容:
「精神/こころ」は,脳,自己,文化,時代,社会に係る極めて多
義的な概念です.精神をめぐる学問的接近方法には自然科学(脳科
174
上山安敏:フロイトとユング―精神分析運動とヨーロッパ知識社会.
岩波書店,1989.
大貫恵美子:日本人の病気観―象徴人類学的考察.岩波書店,1985.
山鳥重:脳からみた心.NHKブックス,1985.
茨木のり子:詩のこころを読む.岩波ジュニア新書,1979.
ポール・ヴァレリー/ 粟津 則雄訳:テスト氏・未完の物語.現代思
潮新社,1967.
ミヒャエル・エンデ:モモ.岩波書店.1976.
村上春樹:アンダーグラウンド.講談社文庫,1999.
意味がなければスウィングはない.文春文庫,2008.
志村ふくみ:一色一生.講談社文芸文庫,1994.
西丸四方:精神医学入門.改訂25版,南山堂,2006.
中井久夫,山口直彦:看護のための精神医学.第2版,医学書院,2004.
飯田真,中井久夫:天才の精神病理.岩波現代文庫,2001.
エリザベス キューブラー・ロス:死ぬ瞬間―死とその過程につい
て.中公文庫 ,2001.
松田道雄:われらいかに死すべきか.平凡社,2001.
なだいなだ:こころの底にみえたもの.ちくま新書,2005.
神田橋條治:
「現場からの治療論」という物語.岩崎学術出版社,2006.
井上 信子, 神田橋 條治:対話の世界―心理援助から「いのち」の教
育へ .新曜社,2004.
立花隆:東大講義 人間の現在①・脳を鍛える.新潮社,2000.
加藤周一他:教養の再生のために―危機の時代の想像力.影書房,
2005.
加藤周一:日本文化における時間と空間.岩波書店,2007.
笠原 嘉:青年期.中公新書,1977.
養老孟司:唯脳論.筑摩書房(ちくま学芸文庫),1998.
Elliot C: Better than well: American Medicine Meets the American
Dream. New York: W W Norton, 2003.
大野晋:日本語と私.新潮文庫,2003.
中村元:東洋のこころ.講談社学術文庫,2005.
井筒 俊彦:意識と本質―精神的東洋を索めて.岩波文庫,1991.
小熊 英二:インド日記―牛とコンピュータの国から.新曜社,2000.
内田 樹:ためらいの倫理学―戦争・性・物語.角川文庫,2003.
アルフォンス・デーケン:生と死の教育.岩波書店,2001.
人間科学諸領域Ⅱ
2単位 (春学期)
社会心理のメカニズム
教授 鈴木 淳子
授業科目の内容:
他者とのかかわりに関する社会心理学の多様な研究とその成果を
紹介するとともに,科学的・論理的なものの見方や考え方,実験や
調査方法への受講生の理解を深めることを目的とする。
この科目は,第2 学年次に履修することを原則とする。
テキスト(教科書):
特に使用しない。毎回講義資料プリントを配布する。
参考書:
講義のなかで参考文献リストを配布する。
人間科学諸領域Ⅲ
めて、ふたつの項目間の関係の記述・関係の強さの表現の方法まで
を検討する。そして、この作業を通じて,これらの方法を多項目間
の関係にまで一般化するための基礎概念について学習する。
2単位 (春学期)
教授 鹿又 伸夫
授業科目の内容:
人間と社会,つまり人間の相互影響過程の集積としての社会現象
について,どのように理解して説明したら良いのか,社会科学とく
に社会学の立場からの基本的な考え方を学んでいく。
この科目は,第2 学年次に履修することを原則とする。
テキスト(教科書):
特に指定しない
参考書:
授業中に紹介する。
人間科学諸領域Ⅳ
人間科学研究法(データ解析)
2単位 (秋学期)
教授
宮坂 敬造
人間科学研究法(測定と記述)
授業科目の内容:
春学期講義「人間科学研究法」
(測定と記述)で得られた知識から
出発し,多くの項目から成る調査データの全体像を明らかにするこ
とを目的とする。これを達成するために,単項目の分析・2 項目間
の関係の分析を繰り返し行うのは現実的ではない。解析作業が膨大
になり,複雑な関係を見誤って間違った解析になる危険がある。こ
のため,解析手段を拡張し,多くの項目から成るデータを一括して
視覚的に表現し,全体的構造の把握を容易にする方策を考える。
参考書:
『 複 雑 さ に 挑 む 科 学 』 柳 井 晴 夫 ・ 岩 坪 秀 一 著 講 談 社 1976 年
ISBN-13:978-4061178977
『原因を探る統計学』 豊田秀樹・前田忠彦・柳井晴夫著 講談社 1992
年 ISBN-13:978-4061329263
4単位 (春学期集中)
准教授 小林 ポオル
授業科目の内容:
意識調査など質問紙による調査を行うことは多い。しかし,これ
により得られたデータを解析し,その内容を的確に把握する,とい
うことは必ずしも容易ではない。本講義では,秋学期に開講する「人
間科学研究」
(データ解析)とあわせ,調査結果の解析を行うために
必要な基本概念を解説する。また,実際にそれらの基本概念を用い
た解析を演習することにより,卒論等の研究上実施した調査を解析
する技術を履修者が習得することを目的とする。
質問紙により得られたデータは,便宜的に数値として表現される
ことが多い。しかし,これらの数値の使い方は名目的であり,一般
的な意味での尺度を構成しない。つまり,通常行われている統計的
手法の適用はかなり制約を受ける。しかし,最終的には,それらカ
テゴリカルなデータから意味のある数量を構成し,項目間の関係を
把握することが目的になる。
本講義では,項目ごとのデータの特性の要約の意味の検討から始
人間科学研究法Ⅰ(計量と解析)(セ)
人間科学研究法Ⅱ(計量と解析)(セ)
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
准教授 織田 輝哉
授業科目の内容:
この授業では,主として社会学的研究で必要となる社会調査の実
施方法・統計分析の技法を身につけることを目標とする。具体的な
内容は次のようなものを予定している。
・表計算ソフトの使い方
・社会調査の基礎
・統計処理の基礎
・データ処理とプレゼンテーション
・簡単なシミュレーション
なお,授業の性格上出席は必須であり,また人数も制限する場合
がある。詳しくは初回の授業で説明する。
テキスト(教科書):
・西平重喜『統計調査法』培風館
・馬場浩也『SPSS で学ぶ統計分析入門』東洋経済新報社
人間科学演習(文献講読)
2単位 (春学期集中)
特別研究助教 浦野 慶子
授業科目の内容:
この授業では,ソーシャル・キャピタルをテーマにした文献をし
ます。ソーシャル・キャピタルは,「信頼」「規範」「ネットワーク」
といった人間・社会関係から生成された目に見えない資源を総称す
る概念で,近年,社会学,教育学,社会心理学をはじめとする学術
の各分野から注目が集まっています。最初に,ソーシャル・キャピ
タルの提唱者であるパットナム,コールマン,ブルデューの論文の
一部,初学者向けのオムニバス論集の一部,概説論文を読みながら,
ソーシャル・キャピタルについての基礎的理解を深めます。そのう
えで,受講者の関心分野を考慮しながら,教育,健康,犯罪,コミ
ュニティなどをテーマにしたソーシャル・キャピタル研究の文献を
読み進めます。授業形式としては,毎回,担当者による発表と全員
による議論というかたちをとります。
テキスト(教科書):
授業のなかで適宜紹介します。
参考書:
授業のなかで適宜紹介します。
人間科学演習(原典講読) 2単位 (春学期集中)
教授 三井 宏隆
授業科目の内容:
社会心理学に関連した英語論文を読む。
論文リストは開講時に配布する。
参考書:
三井宏隆「学術論文の読み方・まとめ方」(慶應義塾大学出版会,
2010年4月刊行予定)
175
人 科 授業科目の内容:
四つの人間科学諸領域コースのなかのひとつとして,文化要因に
係わる人間行動と価値観,文化的相互作用・象徴表現行動と言説・
心理特性を扱う。これらに関係する諸問題群を理論的・経験観察的・
言説分析的にとらえる基本的見方を検討する。文化心理人類学,文
化心理学,文化精神医学などにまたがる学際的統合的接近,全体人
間科学的理解への基本姿勢を解説する。講義の流れとしては以下と
なるが,半年コースのかたちなので,一部をとりあげながら全体を
示唆するというやりかたになろう。
1. 序論―グローバリズム状況下,変革にある現代社会・世界の問
題群と学問の関係
2. パラダイムと方法論―比較法,構造的動態理解
3. エスノセントリズムと「異文化」
4. 非言語的文化的コミュニケーション・認知と文化
5. 経済と文化―越境する移民動態
6. 社会組織と文化
7. 文化的自己とアイデンティティ
8. 宗教と医療
9. 多文化社会とエスニシティ・適応をめぐる医療人類学的問題
10. 芸術と文化
参考文献等は講義時にも指示するが,三田哲学会雑誌『別冊・文
献案内』2007 年版に,旧コース名「人間科学諸領域D」を詳しく掲
載 し て あ る の で 参 照 に し て ほ し い ( http://www.mita.cc.keio.ac.jp/
myerspac/index.htm)。また,面接調査法に関しても,同書の人間科
学専攻の欄に,文献もふくめて解説したので参照にしてほしい。学
期なかばに一回もちかえりの宿題提出の課題(レポート用紙数枚程
度:HP にも掲載予定,基本用語理解度を問う小テストなどがあり,
その意味で100 人以上の履修者がいる講義とはいえ結果的に平常点
が重視される性格の科目である。講義のほか,番外の補講として,
稀少な価値をもつ映画鑑賞の教養講座機会を二回程度もうける予定。
この課目は、比較文化関係論だけでなく、文化と情報、開発と文化、
映像と文化、トランスナショナリズムとストリート現象などの諸課
目とゆるやかに関連しています
4単位 (秋学期集中)
准教授 小林 ポオル
人間科学演習Ⅰ(洋書講読)(セ)
人間科学演習Ⅱ(洋書講読)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 宮坂 敬造
授業科目の内容:
人間もつ認知・感情,表現行動,言説を文化社会要因から研究す
る分野(文化・心理人類学を中心とする文化研究地平にたつ人間科
学)に関わる洋書講読。あつかう内容は,人間科学専攻の科目では
2 年生の必修科目のほか,人間科学特殊(比較文化関係論),人間科
学特殊(開発と文化)に直接関係し,また,アメリカの多民族社会
と文化,文化と技術,開発と文化,精神分析,臨床心理学,コミュ
ニティー心理学,都市と景観などを扱う人間科学特殊諸科目に関連
する。教材とする洋書は,文化心理人理学の標準的な教科書の一部,
文化と感情の関連を研究する研究書の一部の章,文化人類学・比較
文化心理学・医療人類学・文化精神医学関係の学会誌掲載論文の一
部,カルチュラル・スタディーズや文化社会的パラダイム批判関係
論文の一部から選択。それらの論文を参加者全員で講読するやりか
たが主。春学期で基礎力をつけ,秋学期では,専門研究の論文にも
っとなれていく方向に誘導し,学部生レベルの範囲内ではあるが,
専門用語理解をふくむ学術研究英語論文の読解訓練がねらい。具体
的教材等は,初回のガイダンスで説明する。単位取得のためには,
討論など普通以上の参加度が要求される科目。
人間科学演習Ⅰ(ワークショップ)(セ)
人間科学演習Ⅱ(ワークショップ)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 鈴木 淳子
教授 三井 宏隆
授業科目の内容:
関連図書の講読・討論を通して,
「人間科学とは何か」を考える。
学期末に上記テーマに関するレポートの提出を求める。
テキスト(教科書):
「スタディーズ人間科学」
(三井宏隆著,ブレーン出版,2008 年,
2400 円)
参考書:
開講時に文研リストを配布する。
人間科学演習Ⅰ(事例研究)(セ)
人間科学演習Ⅱ(事例研究)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授 三井 宏隆
授業科目の内容:
三井担当の「人間科学研究会Ⅲ・Ⅳ(セ)」の履修者を対象に開講
された科目である。
卒業論文の作成に向けて必要とされる社会心理学の知識を習得す
る。
テキスト(教科書):
三井宏隆「学術論文の読み方・まとめ方」(慶應義塾大学出版会,
2010年4月刊行予定)
人間科学特殊(越境する文化と社会)
2単位 (春学期)
講師 藤田 結子
テキスト(教科書):
授業中に指示する
参考書:
アルジュン・アパデュライ(2004)『さまよえる近代』平凡社
ウルリッヒ・ベック(2005)『グローバル化の社会学』国文社
ほか
人間科学特殊(精神分析学) 2単位 (春学期)
医学部助教 嶋田 博之
授業科目の内容:
「精神分析」という言葉が意味することにはさまざまなものがあ
ります。精神分析という学問領域において発展してきたさまざまな
理論と、それらの理論を用いて行われるさまざまな実践とがあるで
しょう。後者の主たるものは臨床ですが、創作物や社会の分析など
にも応用されることがあります。精神分析を学ぶ方法もさまざまで
す。大きく分けると、文献や講義による理論的学習と、実践による
体験的学習とがありますが、この両方を自分の中で有機的につなげ
ていくことが肝要です。体験的学習の手段は、自分が精神分析を受
けたり、精神分析的な治療者になることが一般的ですが、本当は私
たちが生きている毎日の時間の中にもあふれているはずです。講義
では理論的学習が中心となると思いますが、可能な限り私たち自身
の体験もフルに活用しながら、人間理解の1つの方法としての精神分
析を学ぶことが出来ればと思っています。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントはweb サイトからダウンロ
ードできるようにする予定です。
参考書:
精神分析 土居健郎著 講談社学術文庫 1988年
精神分析的人格理論の基礎 馬場禮子著 岩崎学術出版社 2008年
集中講義・精神分析 藤山直樹著 岩崎学術出版社 2008年
精神分析的心理療法の実践 馬場禮子著 岩崎学術出版社 1999年
人生から学ぶ ケースメント著 岩崎学術出版社 2009年
人間科学特殊(現代日本人のライフスタイルⅠ) 2単位
(春学期)
講師 林 光
授業科目の内容:
企業が生活者とコミュニケーションを図ろうとするとき,生活者
の価値観やライフスタイルなどを把握していれば有効なコミュニケ
ーションを果たすことが出来る。広告コミュニケーションも,いま
や一方的な情報発信ではこと足らず,マルチな手段と多角的な内容
が求められている。生活研究者を20 年続けてきた立場から,生活者
把握の多様な方法とその分析手段から表現方法まで,具体的な例を
交えながら考察していきたい。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
特になし
人間科学特殊(現代日本人のライフスタイルⅡ) 2単位
(秋学期)
授業科目の内容:
グローバル化が急速に進む現在、社会でさまざまな変化が起きつ
つある。この授業では、とくに人と情報がこれまでにない速度・量
で国境を越えて移動するようになった現象に注目し、その結果、ど
のように私たちのアイデンティティや文化が変容しつつあるのかを
考える。
第1に、グローバルなフローの構造について検討する。第2に、交
通手段の発達の下、どのように人の国際移動の状況が変化してきた
のかを概観する。そして、今日国境を越えて移動する人/しない人
のアイデンティティや文化が、どのように変容しているのかを考察
する。第3に、コミュニケーション技術(印刷メディアから電子メデ
ィアへ)の発達が、どのようにグローバルな情報の流れを変えたの
か、さらに私たちの意識やアイデンティティにどのような変化をも
たらしているのか考える。第4に、ポストナショナルな世界とアイデ
ンティティの可能性について検討する。
ライフスタイルの多様化
講師 本庄 美佳
授業科目の内容:
本講義は,女性の社会進出によるライフスタイルの変容と,若い
世代のライフスタイルの動向に焦点を当てて,ライフスタイルの多
様化について考えます。就職・結婚・出産・育児など若い世代のラ
イフスタイルに大きな影響を与えるトピックについて,子どもを育
てつつ,両立支援関連の業務もしている自分自身の経験も生かし,
さまざまな素材を提供していきたいと思います。また,そういうラ
イフスタイルの多様化がもたらす,社会全体の変化の潮流も一緒に
考えたいと思います。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
特に指定しません。講義の際に随時紹介します。
176
人間科学特殊(映像と文化)
授業科目の内容:
人類はこれまで映像をいかに捉え、映像のなかにいかに捉えられ
てきたのか。この問題を、映像(映画)と同じ19世紀後半に体系化
が始まる人類学の視点をまじえて考察します。この問題はこれまで
主に映像人類学という研究領域のなかで論じられてきました。映像
人類学とは、人類と映像がまじわるところに現れる広範な領域をめ
ぐる理論と実践の学問です。
本講義では世界各地の民族誌映画を史的に視聴するとともに、映
画やドキュメンタリーなど様々な映像テクストを人類学の視点から
読み解くことにより、映像人類学の視点とは何かを理解し、それを
受講者が自身の関心に応用できるようになることを目標とします。
授業は映像作品の上映と講義からなります。
テキスト(教科書):
適時、資料を配布します。
参考書:
『映像人類学の冒険』 伊藤俊治 港千尋(編) せりか書房 1999年
『映画は世界を記録する-ドキュメンタリー再考』 村山匡一郎
(編) 森話社 2006年
人間科学特殊(精神病理学)
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
その時々のテーマに則した参考書を授業中に指示します。
4単位 (秋学期集中)
講師 村尾 静二
2単位 (秋学期)
人間科学特殊(CMCの社会心理学)
授業科目の内容:
インターネット上のコミュニケーション行動(CMC: Computermediated communication)を取り上げ、そこでみられる人間の心理や行
動に関する理解を深める。
テキスト(教科書):
講義資料をウェブに置くので、第2回以降、各自で用意する。
参考書:
『インターネットの心理学』ウォレス著 川浦康至ほか訳 NTT出版
2001年 ISBN:978-4757140271
『インターネットにおける行動と心理』ジョインソン著 三浦麻子ほ
か訳 2004年 北大路書房 ISBN:978-4762823503
『ウェブログの心理学』山下清美ほか著 NTT出版 2005年 ISBN:
978-4757101494
『インターネット心理学のフロンティア』三浦麻子ほか編 2009年 誠
信書房 ISBN:978-4414301694
精神医学の基礎
人間科学特殊(言語と文化)
医学部専任講師 古茶 大樹
講師 名和 克郎
授業科目の内容:
文法と語彙を知っていても、それだけでは日常会話は必ずしも円
滑に進まない。それは、言語を巡る現象が、狭い意味での意味や構
造に解消されない多面性を持っているからである。
この授業では、音声学、音素論から会話分析に至る言語データの
様々な取扱い方を簡単に紹介すると共に、
「言語人類学」と大まかに
総称し得る一連の研究を、社会言語学をはじめ周辺諸学の動向も踏
まえつつ学説史に沿って検討し、人々が行う言語を用いたやりとり
から見えてくる言語と社会・文化をめぐる複雑な関係について議論
していきたい。
テキスト(教科書):
指定しない
参考書:
全体を通した参考書は指定しない。各回毎に関連する文献を紹介
する。
2単位 (春学期)
教授 宮坂 敬造
2単位 (秋学期)
看護医療学部准教授
増田 真也
授業科目の内容:
現代はリスク社会といわれており、健康に関する情報がマスメデ
ィアやネット上に溢れている。この授業では健康リスクに関する情
報にどのようなものがあり、どのように作られ、どのような特徴を
持ち、どのような影響を社会や人々に与え、どのような問題が生じ
ていて、どのように人々が対応しているか(またすべきか)につい
て、主として心理学的な研究の視点から検討する。
人間科学特殊(トランスナショナリズムと「ストリート」現象)
2単位 (秋学期)
講師 関根 康正
授業科目の内容:
ヒト・モノ・コトバのグローバルな混融状況を加速する現代は、
それを記述するために生まれたトランスナショナリズムという概念
をいよいよリアルなものにしている。グローバリズムとアンチ・グ
ローバリズムの葛藤を抱えたこの厳しい流動の中で、ホーム(定住)
からの視点からストリート(移動)からの視点への重心の移動がみ
られる。いうなれば、ホームレス化現象が社会全体で進行している
のである。ストリートからの視点を知らずにはホーム生活者の生き
ざまもまた正確には了解できないのである。ストリートに注目する
理由がそこにある。いま、この世界のストリートで何が起こってい
るか注視する必要がある。ここでのストリートは、文字どおりのス
トリートばかりに探すわけではない。より広い場で、それは発見さ
れるものである。ヒト・モノ・コトバのトランスナショナル・フロ
ーもストリート現象として把握しようとする立場である。ネオリベ
ラリズムの潮流に敏感な都市ストリートの現実から、移民社会に典
型的にみられるトランスナショナル・フローまで視野に入れ、現代
社会のストリート現象の人類学を学んでいくことになります。
参考書:
『ケガレの人類学』関根康正著 東京大学出版会 1995年 ISBN:
4-13-050130-5 C3036
『都市的なるものの現在』関根康正編 東京大学出版会 2004年 ISBN:4-13-056302-5 C3039
177
人 科 授業科目の内容:
グローバル時代,文化が相互に関係交錯する事態とそれに呼応し
て現れた文化的価値観(象徴行動に通自する表象・言説)を社会文
化象徴分析的に検討する。①総論,②グローバル化にともなう小規
模・伝統社会の変化,③象徴的儀礼行動の変化の諸相,④民族・人
種問題の再構成,⑤メディアに媒介される文化,⑥多民族多文化社
会,⑦ディアスポラ移民のアイデンティティ,⑧シャーマン医療の
変化,⑨文化結合症候群再検討,⑩多元的医療文化,⑪戦争と人間
の非合理性,⑫映像人類学の諸問題などの話題を扱い,⑬まとめと
展望を検討する。分野としては,象徴文化(心理・認知)人類学,
文化心理学を基底にし,トランスナショナル人類学の最新動向検討
をまじえて一部医療人類学の話題を加えるという授業計画にそって
展開。人間諸科学が扱う現代的諸問題を文化の次元に焦点をあわせ
て検討していく科目で,人間科学諸領域Ⅳの科目を基礎とした次の
段階の科目。2 年生対象の前者で扱った話題をさらに詳しく検討し
ていくというやりかたをとる。
参考書:
『文献案内』人間科学諸領域Ⅳ(D)http://www.mita.cc.keio.ac.jp/
flet/myerspac/index.htm の項目別参考書を参照。また,適宜,講義時
に指示。
人間科学特殊(リスクと健康)
2単位 (春学期)
言語人類学入門
授業科目の内容:
精神病理学・精神症候学を中心に,精神医学の基礎について学び
ます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義プリントを配布します。
参考書:
『精神病理学とは何だろうか』 松本雅彦著 星和書店
『精神症候学』 濱田秀伯著 弘文堂
『精神医学入門』 西丸四方著 南山堂
人間科学特殊(比較文化関係論)
2単位 (秋学期)
講師 川浦 康至
『ストリートの人類学』上巻・下巻 関根康正編 国立民族学博物館
2009年 ISBN:978-4-901906-63-0 C3039
人間科学特殊(産業心理学)
測するために行われると考えられます。そうすることによって、自
分の対応の仕方を決めたり、自分の将来を予測したりすることが可
能になります。集団を作って社会的世界で生きる私たちにとって、
推論と予測という心理過程は不可欠のものだと考えられますが、そ
の仕組みについて、具体的な研究方法とともに理解することが本講
義の目標です。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
村田光二・坂元章・小口孝司(2008)
『社会心理学の基礎と応用』放
送大学教育振興会
ローズ,N.(村田光二監訳, 2008)
『後悔を好機に変える-イフ・オン
リーの心理学』ナカニシヤ出版
ギルバート,D.(熊谷淳子訳, 2007)『幸せはちょっと先にある-期待
と妄想の心理学』早川書房
2単位 (春学期)
フェアなアセスメントの実現
講師
林 洋一郎
授業科目の内容:
産業心理学は,心理学の概念や方法論を用いてビジネス場面にお
ける人間の諸活動や心理を理解することを目指す学問です。特に、
職務を遂行するために求められるスキルや能力をどのようにアセス
メントするかという点に注目します。
本講義の目的は、1) 個人の資質を実証的に把握する視点や方法に
ついて知ること、2)受講者のキャリア・デザインに役立つ理論や知
見を提供し、進路選択の一助となること、という2点になります。
講義にあたっては,
(時間の許す限り)ビデオ教材や実際の心理テ
スト等を用いて、具体的な事例にも触れるようにしたいと思います。
産業心理学は、産業・組織心理学として、組織心理学とセットで
議論されることが多いと思われます。後期に開講される組織心理学
と合わせて受講されることをおすすめします。
テキスト(教科書):
山口裕幸・金井篤子編『よくわかる産業・組織心理学』2007 年,
ミネルヴァ書房
参考書:
二村英幸著『人事アセスメント論-個と組織を生かす心理学の知恵』
ミネルヴァ書房, 2007 年
Paul E. Levy著 Industrial/Organizational Psychology: Understanding the
Workplace 3rd Edition, Worth Pub; 2009年
人間科学特殊(組織心理学)
人間科学特殊(依頼と説得の心理学) 2単位 (春学期)
講師 今井 芳昭
授業科目の内容:
本講義においては、社会心理学の研究領域の内、対人的影響に関
連する現象に焦点を当てます。対人的影響とは、基本的には、与え
手が受け手に対して意図的にある行動を取るよう働きかけ、それに
対して受け手が何らかの反応を行うことです。本講義では、広義に
対人的影響を捉え、与え手からの働きかけがなくても、与え手の存
在だけで受け手が何らかの影響を受けてしまうような、社会的促進、
社会的手抜き、行動感染、漏れ聞き効果などにも目を向けていきま
す。また、講義の後半では、説得研究について概観していきます。
本講義のキー・ワードは、コミュニケーション、対人的影響、連
続的影響手段(応諾獲得方略)、態度、説得、説得理論などです。
本講義の到達目標は、対人的影響に関連する主な現象や理論(説
得、連続的影響手段、計画的行動理論、精査可能性モデルなど)を
理解し、説明できるようになることです。
テキスト(教科書):
『依頼と説得の心理学』 今井芳昭著 サイエンス社 2006年 ISBN: 4-7819-1143-9
2単位 (秋学期)
組織における対人相互作用の分析
講師 林 洋一郎
授業科目の内容:
組織心理学は,組織という社会の中で,人間がどのように考え,
感じ,振る舞うかを科学的に探求する学問です。この学問は、基礎
的な心理学の方法論や概念を用いてビジネス場面における人間行動
の理解に応用するといえるかもしれません。
本講義の目的は、受講生が、1)モチベーションやリーダーシップ
など組織の運営を円滑に進めていく上で必要なる概念を理解するこ
と、2)社会的動物と呼ばれるように、我々が状況から受ける影響の
大きさについて知ること、3)一見すると非合理な人間の判断や意思
決定の特徴について学ぶこと、という3点です。
講義にあたっては、
(時間の許す限り)ビデオ教材や実際の心理テ
スト等を用いて、具体的な事例にも触れるようにしたいと思います。
本講義は、前期の産業心理学とセットで受講されることをおすす
めします。ただし産業心理学の受講が必須というわけではありませ
ん。
テキスト(教科書):
山口裕幸・金井篤子編『よくわかる産業・組織心理学』2007 年,
ミネルヴァ書房
参考書:
Robbins, S., P., & Judge, T. A. 2008 Organizational Behavior 13th
Edition, Prentice Hall College.
人間科学特殊(推測と予測の社会心理学)
2単位 (春学期)
推論と予測の社会心理学
講師 村田 光二
授業科目の内容:
この講義では、社会心理学の基礎的領域である社会的認知研究に
ついて学びます。社会的認知とは他者や自己、集団など社会的対象
について認識する心理過程のことです。他者の身長を認識するのは
物理的対象の知覚の問題ですが、他者の「誠実さ」を認識するのは
社会的認知の問題です。この認知は、他者をただ観察するだけでは
達成できません。他者が自分に語る言葉や示す行動などから、内面
を探る必要があります。何が誠実さなのか、あらかじめ知っている
必要もありますし、別の人や自分との比較も必要になるかもしれま
せん。このように社会的認知には外顕的な事象から内面の特性を推
論することが必要です。また、社会的認知は他者の将来の行動を予
人間科学特殊(日本のナショナリズムと対外国意識) 2単位
(春学期)
ナショナル・アイデンティティと対外国意識からみた日本のナシ
ョナリズムの現在
講師 田辺 俊介
授業科目の内容:
ナショナリズムや対外国・外国人意識については、
「賛成派」と
「反対派」の間で、とかく感情的な議論になりやすい。そこで本講義
では、ナショナリズムや対外国・外国人意識に関する理論的・実証
的諸研究を学ぶことによって、受講者各自がそれらを相対的・複眼
的視点から理解・検討できるようになることを目指す。
その際、エリートの発言やメディアで喧伝される情報などを取り
上げるのではなく、「今」「ここ」を生きる一般の人々が抱く「国」
に対する意識を主に検討の対象とする。そのことによって、メディ
アに取り上げられたり、あるいはネットに書き込んだりしない大多
数の人々が抱くナショナリズムや対外国・外国人意識を理解できる
ようになると考えるからである。
内容としては、まずナショナリズムや対外国・外国人認知に関す
る様々な諸理論を学んでいくことで、
「自明」で「自然」と思いがち
な「国」という存在を相対化するための知識を得る。続いて、主に
量的調査の分析結果から描き出された「普通」の人々が抱くナショ
ナル・アイデンティティや対外国・外国人意識を検討することを通
じて、日本における「国」に対する社会意識の「鳥瞰図」を描く。
以上のように理論・実証両面の研究を学ぶことで、様々な文脈で
語られる多元的で、多様なナショナリズムや対外国意識に関する種
々の議論を、自分なりに整理し、理解するための社会学的な視点の
獲得を目指して欲しい。
参考書:
『ナショナル・アイデンティティの国際比較』 田辺俊介著 慶應義
塾大学出版会 2010年 ISBN:978-4-7664-1712-8
『文化社会学の視座』 南田勝也・辻泉編 ミネルヴァ書房 2008年
178
ISBN:978-4-623-05158-8
『文化ナショナリズムの社会学』 吉野耕作著 1997年 ISBN:
978-4-8158-0315-3
他には授業中に適宜紹介する。
人間科学特殊(実践とハビトゥス)
2単位 (秋学期)
講師 三浦 直子
授業科目の内容:
哲学、民族学、社会学を横断して学問形成を行ったピエール・ブ
ルデューの研究を手掛かりに、人々の日常生活における慣習行動(プ
ラティック、実践)の社会的側面について、
「ハビトゥス」概念を中
心に解説します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要に応じて資料プリントを配布します。
参考書:
ピエール・ブルデュー他著『社会学者のメチエ』
(藤原書店、1994年)
ピエール・ブルデュー著『実践感覚1・2』
(みすず書房、1988年・
1990年)
ピエール・ブルデュー&ロイック・J・D・ヴァカン著『リフレクシ
ヴ・ソシオロジーへの招待』(藤原書店、2007年)
マルセル・モース著「身体技法」
(『社会学と人類学Ⅱ』弘文堂、1976
年に収録)
P.ブルデュー社会学研究会著『象徴的支配の社会学』(恒星社厚生
閣、1999年)
※その他、授業中に適宜紹介します。
人間科学特殊(伝統文化と開発)
2単位 (春学期)
アフリカ地域研究からの問題提起
講師 網中 昭世
授業方法:通常は講義形式を採り受講者には参考資料を配布しま
す。随時、写真・VTRなどの視覚資料、音楽などの聴覚資料も織り
交ぜて行います。
テキスト(教科書):
特定の教科書は使用しませんが、取り扱うテーマに沿って随時参
考文献を紹介します。
参考文献は各回講義の内容に沿って紹介します。
参考書:
エリック・ホブズボウム、テレンス・レンジャー編、前川啓治、
梶原景昭他訳『創られた伝統』紀伊國屋書店、1992年。
人間科学特殊(文化と情報メディア)
2単位 (秋学期)
メディアコミュニケーション技術と社会文化
講師 木村 忠正
授業科目の内容:
1990 年代以降,情報メディアネットワーク技術の革新が現代社会
に大きな変革をもたらしてきた。では,それはどのようなベクトル
をもち,今後どのような方向に進もうとしているのか?本授業は,
こうした問いに対して,人類社会におけるコミュニケーション技術
と社会・文化との関係という文化人類学的観点からアプローチする。
人類の最も大きな生物学的特徴の一つは,シンボル操作能力とシ
ンボルを介したコミュニケーションにある。さらに,人間社会にと
って重要な役割を果たしてきたのは,シンボルを媒介するメディア
の発明,開発とメディアコミュニケーションである。音声言語,図
179
人間科学特殊(心理学的視点から考える職場行動)
(春学期)
組織・職場で働く人々の心理と行動を考える
講師
2単位
田中 堅一郎
授業科目の内容:
もし心理学が基礎領域と応用領域に区分できるとしたら、この講
義は明らかに応用領域に属します。しかも、その応用対象は組織や
職場ですので、本講義の内容は産業・組織心理学とよばれる領域に
含まれます。産業・組織心理学の「守備範囲」は意外と広いのです
が、本講義は半期科目なので、その一部である組織・職場で働く従
業員の人々の心理学的な問題について学びます。講義内容の一部に、
私(講義担当者)自身が行った研究成果も盛り込みます。
テキスト(教科書):
あえて特に指定しません。講義資料を配布します。
参考書:
外島 裕・田中堅一郎(編著) 『増補改訂版 産業・組織心理学
エッセンシャルズ』(ナカニシヤ出版, 2004年, 2,800円)※テキスト
に準じます。
小口 孝司 ・今井 芳昭・楠見 孝(編著) 『仕事のスキル ―自分を
活かし、職場を変える』(北大路書房, 2009年, 2,100円)
人間科学特殊(インタフェース論)
2単位 (秋学期)
准教授 小林 ポオル
授業科目の内容:
本講義では,われわれが外界の事物・システムに対して持ってい
る環境イメージと,人間 環境の相互作用の場であるインターフェ
ースとを分析対象として考察を進める。
情報機器がブラックボックス化・高機能化するに伴い,機器が情
報を一方的に送って使用者の論理的理解により作業達成を促進し,
使用者は形式化された記号操作の系列で意志を効率的に転送すると
いうインタフェースデザインは行詰まり,使用者の作業意欲を低下
させている。機器の操作を,わけのわかった動きだけで構成すると,
明確な目的が定まっている場合にはそれに効率的に近づける。しか
し,
「わけがわかる」ことは言語ないし言語代替の抽象記号の系列で
表現できることだから,これを志向するインタフェースは正しい操
作と間違いの対比が明確で,無駄のない整合的な論理応答が可能だ
が,遊びがなく,面白くない。操作を他の状況と結び付けて有機的
関係を作る契機がなく,使用者はイメージの広げようがないので,
機器操作は単なる義務的手続きになってしまう。これは安直である
が無味乾燥な環境の出来をもたらしている。
また制御の自動化によりさまざまな作業から不安・危険を取り除
けば,日常生活の面白さも同時に消滅する。これは同時に,記号的
に整除されない実環境の先の見えないことに対抗してリアルタイム
に何とかする訓練の機会の消失でもある。機器操作とは本来人間が
環境に働きかけ,その結果に応じてその場でさらにやり方を考える
という相互作用それ自体の心地よさ・面白さに基盤を置くもののは
ずである。
人間の環境への働きかけを利便性向上のために単一化するのでな
く,その本来的な多様性を尊重し,実環境の両義性に積極的に対処
するリアルタイムの相互作用をインタフェースデザインにどう結実
人 科 授業科目の内容:
本科目では、近現代に著しい変化を経験したアフリカ地域に注目
し、国際関係学、歴史学、地域研究というアプローチを通じ、アフ
リカにおける「伝統文化」と「開発」のあり方について検討します。
全体の流れとしては、冒頭に外部者のアフリカに対する関心の変
遷を振り返り(第1・2回)、その後で近現代の植民地支配を通じてに
アフリカへ外部から挿入された様々な制度・価値観とその影響につ
いて概観し(第3・4回)、独立後のアフリカ諸国の抱える課題を植民
地遺制との関係から考察します(第5・6回)。続いて、独立後から現
代にいたる国内的かつ国際的な文脈の中で、開発のあり方と「伝統
文化」の関係について検討し(第7・8・9回)、さらに現代的問題と
の関連でアフリカの開発あるいは発展における「伝統文化」および
社会の可能性について考えます(第10・11・12回)。
像表現,文字言語,印刷術などのメディアコミュニケーション技術
は,人間社会に革命的変化をもたらした。そしてここ百数十年の間
に,電話,映画(動画記憶・再生),蓄音機,ラジオ,テレビと様々
な電子的メディアが生み出され,1990 年代から,デジタル,モバイ
ル,ネットワーク技術における相乗的な技術革新を中核とし,イン
ターネット,移動体通信メディアが爆発的に普及した。そこで本授
業は,音声言語と文字言語,印刷術,電子メディア,デジタルネッ
トワークといった情報メディアコミュニケーション技術と社会・文
化との関係を探求しながら,現代社会を情報メディア社会として捉
えることの意味について考える。
テキスト(教科書):
適宜プリントを配布する予定。
参考書:
木村忠正(2000)『デジタルデバイドとは何か』(岩波書店)
木村忠正(2004)『ネットワークリアリティ』(岩波書店)
ピエール・アスリーヌ他(2008)
『ウィキペディア革命』
(岩波書店)
させるかを考察しながら,履修者が『快適な』
『豊かな』環境を考え
ることの広がりを実感し,さらに現代環境に対する自らの問題意識
を明確化することを本講義の目的とする。
これらのことを考察する準備として,講義前半では,産業革命に
始まる外部動力・機械の成立,形状デザインの変遷を追い,さらに
それらを自動制御する根幹装置であるコンピュータの基礎的構造と
動作についても扱う。
人間科学特殊(組織行動研究Ⅰ)
4単位 (春学期集中)
組織の中の人間行動/生涯キャリア発達/産業・組織心理学/生涯発
達心理学
名誉教授 南 隆男
授業科目の内容:
1. 大学を卒業されて、大半のかたは、いずれかの「組織」に職
を得て、そこで働きながら、それぞれの「人生」をかたちづくって
いかれるわけでしょう。この授業では、
「職業」や「労働」との関わ
りにおいて現代「日本人」の現状、またその将来を検討します。
2. といっても、まだ「社会人」ではない「学生」の身であるみ
なさんには、とりあげる問題に対してなかなか実感が持てないこと
が多いと思われます。それで、授業では、「映画」「ドキュメンタリ
ー映像」また「小説」を活用して、『何が/どういうことが、いま、
話題/テーマとされている』かを了解されるべく、努力します。
3. ちなみに、授業そのものに毎回出席/参画されることが、この
授業では重要/重大なこととなってきます。休まれると、その時の授
業の文脈が不明となり、次第に“何が問題とされているのか”が了解
不能の事態になっていくからです。
テキスト(教科書):
授業の各回毎に、関連の資料/文献を配布します。すなわち、これら
がテキストとなります。
参考書:
最初の授業時に、また、授業の進展に応じて、紹介/案内をします。
人間科学特殊(組織行動研究Ⅱ)
(秋学期)
授業科目の内容:
現代家族の状況を紹介するなかで、家族社会学の基礎を学習する。
計量的方法と質的方法による諸研究をバランスよく取り上げて、現
代家族について考える。親子関係や夫婦関係という家族の中心的な
関係に焦点をおくとともに、家族と家族外、とくに職業との関係に
ついて注目し、さらには、その関係構造と意識との関連について取
り上げる。個人—家族—社会という関係を重視する講義となる。また、
階層/ジェンダー/国際比較(日韓比較が中心)が主要な切り口と
なる。春学期と秋学期のセット科目である。
テキスト(教科書):
とくになし、講義内で適宜資料配布有り。
参考書:
渡辺秀樹ほか編「現代家族の構造と変容」2004、東京大学出版会/
岩上真珠、鈴木岩弓、森謙二、渡辺秀樹共著「いま、この日本の家
族」2010近刊、弘文堂。
牧野カツ子、渡辺秀樹ほか編「世界の家族と子育て」2010近刊、ミ
ネルバ書房。
人間科学特殊Ⅰ(パーソナリティ心理学)(セ)
(春学期)
人間科学特殊Ⅱ(パーソナリティ心理学)(セ)
(秋学期)
4単位 (秋学期集中)
組織の中の人間行動/生涯キャリア発達/産業・組織心理学/生涯発
達心理学
名誉教授 南 隆男
授業科目の内容:
1. 大学を卒業されて、大半のかたは、いずれかの「組織」に
職を得て、そこで働きながら、それぞれの「人生」をかたちづくっ
ていかれるわけでしょう。この授業では、
「職業」や「労働」との関
わりにおいて現代「日本人」の現状、またその将来を検討します。
2. といっても、まだ「社会人」ではない「学生」の身である
みなさんには、とりあげる問題に対してなかなか実感が持てないこ
とが多いと思われます。それで、授業では、「映画」「ドキュメンタ
リー映像」また「小説」を活用して、
『何が/どういうことが、いま、
話題/テーマとされている』かを了解されるべく、努力します。
3. ちなみに、授業そのものに毎回出席/参画されることが、こ
の授業では重要/重大なこととなってきます。休まれると、その時の
授業の文脈が不明となり、次第に“何が問題とされているのか”が了
解不能の事態になっていくからです。
テキスト(教科書):
授業の各回毎に、関連の資料/文献を配布します。すなわち、これ
らがテキストとなります。
参考書:
最初の授業時に、また、授業の進展に応じて、紹介/案内をしま
す。
人間科学特殊Ⅰ(現代家族の社会学)(セ)
人間科学特殊Ⅱ(現代家族の社会学)(セ)
セット履修
関係に焦点をおくとともに、家族と家族外、とくに職業との関係に
ついて注目し、さらには、その関係構造と意識との関連について取
り上げる。個人—家族—社会という関係を重視する講義となる。また、
階層/ジェンダー/国際比較(日韓比較が中心)が主要な切り口と
なる。春学期と秋学期のセット科目である。
テキスト(教科書):
とくになし、講義内で適宜資料配布有り。
参考書:
渡辺秀樹ほか編「現代家族の構造と変容」2004、東京大学出版会/
西村純子「ポスト育児期の女性と働き方」2009、慶應義塾大学出版
会/
牧野カツ子、渡辺秀樹ほか編「世界の家族と子育て」2010近刊、ミ
ネルバ書房。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
[通年] 教授 渡辺 秀樹
[春] 講師 西村 純子
[秋] 講師 裵 智惠
セット履修
2単位
2単位
商学部准教授
木島 伸彦
授業科目の内容:
人はひとりひとり異なるということを前提に、人の個性をパーソ
ナリティという概念によってアプローチするパーソナリティ心理学
について講義を行う。古典的なパーソナリティ理論から最新の理論
まで扱う。授業の中では、希望者に対しては、集団式知能検査やパ
ーソナリティ質問紙などを経験する機会を提供し、自分自身の理解
を深める一助としたい。
ともすると、タブー視されることもある遺伝、精神疾患、発達障
碍についても、現在までの研究で明らかにされていることも積極的
に扱い、受講者の社会全体への理解をより多角的に深めることを求
めていきたい。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
なし
人間科学特殊Ⅰ(臨床心理学)(セ) 2単位 (春学期)
人間科学特殊Ⅱ(臨床心理学)(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
講師 生田 倫子
授業科目の内容:
臨床心理学とは,様々な問題行動や心理的不適応,心理的病理に
ついて,改善をはかるための診断,治療,対応,予防を行う心理学
の一分野である。この授業では,個々の心理療法の学派紹介にとど
まらず,新たな枠組みを作りうる一つの統合体として,マクロな視
点で俯瞰していくことを目的とする。
(春学期)
授業科目の内容:
現代家族の状況を紹介するなかで、家族社会学の基礎を学習する。
計量的方法と質的方法による諸研究をバランスよく取り上げて、現
代家族について考える。親子関係や夫婦関係という家族の中心的な
180
前期には「臨床心理学は科学か非科学か?」という問いを考える。
様々な心理療法のアプローチを鑑みて科学的な手法を求めたアプロ
ーチや、逆に主観を尊重して客観性を排除したアプローチなどの共
通性と差異について学ぶ。
「精神症状について、正常と異常の客観的な線引きは可
後期には、
能か?」という問いを考える。具体的に様々な精神症状を俯瞰し、
どのような対応がされているかを学びつつ、先の問いについての答
えを受講者個々人で考察してもらうことを目的とする。
テキスト(教科書):
講座,臨床心理学,1 巻,臨床心理学とは何か
人間科学特殊Ⅰ(女性とキャリア)(セ)
人間科学特殊Ⅱ(女性とキャリア)(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
主体的なキャリア形成をめざして
セット履修
教授
鈴木 淳子
授業科目の内容:
現代日本社会において,受講生が心理的安寧と満足感をもち,健
康を維持しつつ充実したキャリアの形成をめざすにはどうすればよ
いかについて,明確な問題意識をもって考えてもらうことを目的と
する.ミクロとマクロの視点から,社会心理学および産業・組織心
理学の知見を紹介する。受講生のキャリア・デザインや職場での対
人行動に役立つよう,できるだけ具体的な講義内容にしたい。
テキスト(教科書):
特に使用しない。毎回講義資料プリントを配布する。
参考書:
講義のなかで参考文献リストを配布する。
人間科学研究会Ⅰ(セ)
人間科学研究会Ⅱ(セ)
教授
セット履修
授業科目の内容:
教育達成や職業達成などの世代間階層移動における機会格差、そ
してその帰結としての結果格差とくに経済的格差などについて扱う。
社会学の社会階層と社会移動研究では,子ども世代の学歴や職業
などが親世代の学歴や職業に影響されることを明らかにしてきた。
しかし,その影響がどのようにして作られるかというメカニズムに
ついては,十分には解明されていない。また,その影響メカニズム
の男女間の相違はあまり解明されていない。これらに関連する諸研
究を検討する。
テキスト(教科書):
授業中に指示する。
教授 鈴木 淳子
授業科目の内容:
キャリアあるいはジェンダーにかかわる社会心理学/産業・組織
心理学の研究に興味をもつ学生を対象とし,各自の選んだテーマに
ついての卒業論文の完成を最終目標とする。また,論文完成までの
研究活動を通じて,社会的存在としての人間を科学的に研究すると
はどのようなことなのかについての理解を深めることをめざす。
春秋学期の学習を通して,レジュメ・レポート作成,プレゼンテ
ーション,質問紙調査・面接調査などの各種スキルを実践的に学ぶ
ことも重視する。
テキスト(教科書):
第1 回目の授業で履修者の興味を確認したうえで,授業の中で適
宜指定する。
参考書:
講義のなかで参考文献リストを配布する。
渡辺 秀樹
人間科学研究会Ⅰ(セ)
人間科学研究会Ⅱ(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授
教授 鹿又 伸夫
セット履修
授業科目の内容:
家族社会学・教育社会学の文献を中心に講読する。参加者はサブ
ゼミで基礎文献を講読し,学習した上で,研究会では,関心,テー
マに基づく文献を取りあげる。
テキスト(教科書):
講読する文献は、参加者の関心などを考慮して、その都度,提示
する。
参考書:
その都度,紹介する。
人間科学研究会Ⅰ(セ)
人間科学研究会Ⅱ(セ)
社会階層と格差
セット履修
人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
人間科学研究会Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
宮坂 敬造
181
准教授 小林 ポオル
授業科目の内容:
我々を取りまく様々な事物はその表面的な現れ・機能とは別の働
きかけを人間に対して行っている。もちろんそれらの事物―現代の
環境―を作ってきたのは人間の側であるが,当初想定された機能と
環境に組み込まれた現実のそれとは往々にして一致していない。現
実には,ほとんどの環境は結果として形成されたものであって,比
較的小さな個別改変が集積されることにより全く異質の機能を獲得
したものである。
このような環境は単に科学技術のみの力によって形成されて来た
わけではない。むしろ現代に至る科学技術の発展の原動力となった
ものが,この環境の変化をも支えてきたと考えるのが妥当であろう。
そこでこれがどのような機制によって変遷を遂げて来たのか,また
この過程でおこった人間の側の反発・抵抗がどのような形で現れた
かということを探ることからこの原動力と科学技術・現代の環境の
間の関係を認識し,その上で我々にとっての人間的な環境を追及す
ることを課題とする。
人間科学研究会Ⅰ(セ)
人間科学研究会Ⅱ(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
准教授 織田 輝哉
授業科目の内容:
この研究会では,社会学的な視点から,人間にかかわる様々な事
象を分析的・科学的にとらえていく方法を身につけていくことを,
ゆるやかな目標として設定しておきたいと思う。
研究会Ⅰでは,社会学における合理的選択アプローチの基礎と応
用について,相互的行為理論・ゲーム理論・社会的ジレンマ研究・
ミクロマクロ問題・秩序問題等の課題を取り上げながら学習してい
く。
人 科 授業科目の内容:
人間科学としての比較文化研究(文化人類学・心理人類学・記号
論・医療人類学・20 世紀末のパラダイムのゆらぎを念頭に置きなが
ら)に関係した諸問題を扱い,ゼミ討論し,問題の見つけ方,発想
の立て方,記号・分析総合の方法の一部を相互に訓練する。ある文
化における小規模集団の象徴行動やそれが表象されたものをどう観
察収集するのか,それに基づいてその文化の価値観,心情,アイデ
ンティティを社会関係と関連させながらどう理解していくか-人々
の言行を観察すると言ったが,それは「観察者」と「観察される人
々」の間に進んでいく関係性に条件づけられるのではないか(更に
いえば,社会経済的関係にも影響されながら前者後者の文化同士を
背負った間文化的関係の場の中で互いに接触している-そのことを考
えねばならぬのでは?)。このような問題意識を中心にもち,また構
造論・現象学的視点・全体システム論の立場をからませた視点と,
相互作用分析(象徴的コミュニケーション分析),文化テクスト・デ
ィスクール内容分析の方法意識を背景に置く。具体的には,比較文
化に関連するサブテーマ(他者のイメージ・異文化理解・文化とア
イデンティティ・文化と認知・感情・危機と通過儀礼・危機におけ
る象徴的行動・文化摩擦・文化と精神病理・身振りや空間の象徴的
意味・芸能・絵画・舞踏と文化・サブカルチャー・大衆文化・小規
模社会・ポスト現代の多民族複合社会・医療人類学など)等の問題
領域の一部を取り上げてゆく。参考書はその都度指示。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
研究会Ⅱでは,各自の卒業論文に向けての研究を,発表し,議論
をする。
また,社会学の基礎的な文献について,定期的な読書課題を与え
る。
の男女間の相違はあまり解明されていない。これらに関連する諸研
究を検討する。
テキスト(教科書):
授業中に指示する。
人間科学研究会Ⅰ(セ)
人間科学研究会Ⅱ(セ)
人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
萩原 滋
授業科目の内容:
キャリアあるいはジェンダーにかかわる社会心理学/産業・組織
心理学の研究に興味をもつ学生を対象とし,各自の選んだテーマに
ついての卒業論文の完成を最終目標とする。また,論文完成までの
研究活動を通じて,社会的存在としての人間を科学的に研究すると
はどのようなことなのかについての理解を深めることをめざす。
各自の選んだ研究テーマについてさらに検討をすすめ,研究の進
行状況を発表する。
授業科目の内容:
本研究会では,2 年間の研究活動を通じて各自が選んだテーマの
理解を深め,その成果を卒業論文に結実させることを目的としてい
る。春学期に社会心理学のテキストを講読して基礎的な知識を習得
した後,秋学期には各自が関心のあるテーマを選んで関連する文献
を選んで発表を繰り返し,それに関する議論を通じて卒業論文の準
備を進める。
テキスト(教科書):
社会心理学のテキストを指定する
参考書:
研究法に関する文献を指定する
人間科学研究会Ⅲ(セ)
人間科学研究会Ⅳ(セ)
授業科目の内容:
履修者は卒業論文の完成年度にあたることから,卒業論文作成に
向けての指導を行う。
テキスト(教科書):
特に指定せず。
人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
この研究会では,社会学的な視点から,人間にかかわる様々な事
象を分析的・科学的にとらえていく方法を身につけていくことを,
ゆるやかな目標としておきたいと思う。
研究会Ⅰでは,社会学における合理的選択アプローチの基礎と応
用について,相互的行為理論・ゲーム理論・社会的ジレンマ研究・
ミクロマクロ問題・秩序問題等の課題を取り上げながら学習してい
く。
研究会Ⅱでは,各自の卒業論文に向けての研究を,発表し,議論
をする。
また,社会学の基礎的な文献について,定期的な読書課題を与え
る。
教授 渡辺 秀樹
授業科目の内容:
4 年生の卒業論文作成指導を中心に行う。
テキスト(教科書):
無し。
参考書:
その都度、紹介する。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
教授
宮坂 敬造
授業科目の内容:
①人間科学研究会Ⅰ・Ⅱ(宮坂担当)と,基本的には共通の内容
ですが,春学期は主として英語文献を使いながら報告・討論の訓練
をおこないます。
②さらに,この「研究会Ⅲ・Ⅳ」は,四年生の卒論の構想,中間
展開,完成にむけて,随時,発表・討論・指導もあわせておこない
ます。三年生は自身の三年生論文の展開・完成への参考にするため,
「研究会Ⅲ・Ⅳ」も同時に履修すること。
人間科学研究会Ⅲ(セ)
人間科学研究会Ⅳ(セ)
社会階層と格差
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授
准教授 織田 輝哉
セット履修
人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)
人間科学研究会Ⅲ(セ)
人間科学研究会Ⅳ(セ)
准教授 小林 ポオル
授業科目の内容:
現代環境変化を総合的に理解するにあたって,その根底の原動力
である我々の言語認識,およびそれを推し進める力について考察を
進める。そのうえで,履修者各自が問題認識を深化させ,卒論を完
成させるための支援を行う。
教授 三井 宏隆
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
人間科学研究会Ⅲ(セ) 1単位 (春学期)
人間科学研究会Ⅳ(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
教授 鈴木 淳子
セット履修
メディア・コミュニケーション研究所教授
セット履修
鹿又 伸夫
授業科目の内容:
教育達成や職業達成などの世代間階層移動における機会格差、そ
してその帰結としての結果格差とくに経済的格差などについて扱う。
社会学の社会階層と社会移動研究では,子ども世代の学歴や職業
などが親世代の学歴や職業に影響されることを明らかにしてきた。
しかし,その影響がどのようにして作られるかというメカニズムに
ついては,十分には解明されていない。また,その影響メカニズム
182
人間科学研究会Ⅲ(セ)
人間科学研究会Ⅳ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
メディア・コミュニケーション研究所教授
萩原 滋
セット履修
授業科目の内容:
本研究会では,2 年間の研究活動を通じて各自が選んだテーマの
理解を深め,その成果を卒業論文に結実させることを目的としてい
る。春学期には,3 年生を中心に社会心理学のテキストを講読する
ことになるが,4 年生は,昨年度からの研究テーマを掘り下げて,
卒業論文の制作の準備を具体的に進め,適宜,進行状況を発表する。
テキスト(教科書):
社会心理学のテキストを指定する
参考書:
研究法に関する文献を指定する
人間科学卒業研究
2単位 (秋学期)
教授 鈴木 淳子
准教授 織田 輝哉
授業科目の内容:
この科目は,コースB(「人間科学研究会 II の履修と卒業論文提
出」を卒業要件としないコース)を選択した人間科学専攻4年生の
必修科目である.
具体的な内容・評価の基準等を説明するので,第1回目の授業に
必ず出席すること.また,この科目に関する掲示は必ず確認するこ
と.
人 科 183
に関わる学際的、職能横断的な活動と理論であることを、そもそも
の出発点としての美術図書館(アートライブラリ)の文脈から掘り
起こして、情報資料の側面からミュージアム・リテラシーへの理解
と獲得を目的とする。あわせて蓄積・検索型の情報資源提供サービ
スを行うMLAの差異と隣接、さらに今日的課題である「MLA連携」
について、その意味と可能性を検討する。
※MLA=M(useum), L(ibrary), A(rchives)。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要に応じ講義資料プリントを配布します。
参考書:
・水谷長志『図書館文化史』〈図書館情報学の基礎・11〉勉誠出
版, 2003.
・谷口祥一、緑川信之『知識資源のメタデータ』勁草書房, 2007.
・
『図書館・アーカイブズとは何か』
〈別冊 環・15〉藤原書店, 2008.
・S. A. ホルム『博物館ドキュメンテーション入門』勁草書房, 1997.
・『博物館情報論』〈新版・博物館学講座・11〉雄山閣出版, 1999.
・『日本のアート・ドキュメンテーション-20年の達成 MLA連
携の現状、課題、そして将来』
(仮題)勉誠出版, 2010年6月刊行予定.
その他、授業内容に関連するものを講義の中で適宜指示します。
教育学概論(学芸員)
2単位 (春学期)
教授 真壁 宏幹
授業科目の内容:
美的経験がもつ人間形成論的意義とは何だろうか。文化と教育の
関係はどうあるべきなのだろうか。学校とミュージアムの連携は?
こうした「根本問題」を考える際の視点を,日本やドイツにおける
事例や研究を考察することで獲得してみたい。たとえば,ベルリン
にあるいくつかのミュージアムの歴史と現状を,
「あえて」人間形成
論的観点から解釈し直すことで,社会教育,文化伝達,大衆啓蒙の
場としてだけではない「人間形成 Bildung」の場としての「ミュージ
アム」の可能性が見えてくるかもしれない。しかし,この時,
「人間
形成」なる語で,とくに「教育」との対比の中で,いったい何が考
えられようとしているのだろうか。これが,まずは説明されねばな
らないのだが、複雑なことに,この語を説明しようとなると,ふた
たび「ミュージアム」を支えた人文主義の問題に引き戻されていく。
本講義はヨーロッパ近代において成立した「ミュージアム」と「人
間形成」のこの深い相互依存関係を批判的に考察することで,
「ミュ
ージアム」と「人間形成」がもつ現代的可能性を考えるものである。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
適宜,講義中に指示する。
生涯学習概論
2単位 (春学期)
講師
青山 鉄兵
授業科目の内容:
「教える」や「学ぶ」といった行為は、人生のさまざまな場面と
密接につながっています。本講義では、
「生涯学習」というアイディ
アを出発点にして、人々の学習やその支援のあり方をめぐる問題に
ついての基本的視点を獲得することを目的とします。生涯学習の理
念や生涯学習を支える社会的な仕組み、さらに具体的な学習支援の
方法についての理解を深める中で、本講義が各学生が自分自身と生
涯学習のつながりについて考えるきっかけになればと思っています。
それはまた、「教育」や「学習」といった概念を「子ども」や「学
校」以外の文脈から捉え直していく過程にもなるはずです。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
参考書:
『社会教育の基礎』鈴木眞理・松岡廣路編著 学文社 2006年 ISBN4-7620-1583-0
視聴覚教育メディア論
2単位 (秋学期)
アート・ドキュメンテーションの基礎からミュージアム・リテラ
シーまで
講師 水谷 長志
授業科目の内容:
視聴覚教育メディア論をアート・ドキュメンテーションの視点か
ら再構築することを試みる。アート・ドキュメンテーションがMLA
184
博物館学Ⅰ(セ)
博物館学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師 吉岡 明美
講師 坪井 則子
セット履修
授業科目の内容:
博物館の基礎的理解力をつけるのがこの講座の目的です。作品を
実際に見たり触れたりして、体験できる施設が博物館・美術館です。
展覧会を通じて、博物館の社会的意義を理解してもらえるように授
業を進めます。ほぼ週一回指定する展覧会を見学し,それをレポー
トにまとめてもらい,毎回講評をします。
博物館学実習ⅠA(セ)
博物館学実習ⅡA(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
セット履修
教授 阿部 祥人
講師 石神 裕之
講師 西田 宏子
授業科目の内容:
博物館の学芸員の資格を得ようとする人のために置かれた博物館
学講座の必修科目である。将来,学芸員として要求される博物館業
務に関する知識,資料の扱い方などを現物を用いて実習を行う。従
って,既に博物館学の講義を履修していることが望ましい。実習は
毎時間連続した内容であるため,欠席はもちろん,遅刻も絶対にし
ないことが要求される。
なお,この講義は履修者の調整を行い,博物館学実習A を履修す
る者と同C を履修する者とに分ける。この振り分けの詳細な説明は
4 月の最初の授業で行うため,希望者はこれに必ず出席すること。
そこで振り分けられた者以外は履修は認められない。
博物館学実習ⅠB(セ) 2単位 (春学期)
博物館学実習ⅡB(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
教授 杉本 智俊
講師 石神 裕之
講師 西田 宏子
授業科目の内容:
博物館の学芸員の資格を得ようとする人のために置かれた博物館
学講座の必修科目である。将来,学芸員として要求される博物館業
務に関する知識,資料の扱い方などを現物を用いて実習を行う。従
って,既に博物館学の講義を履修していることが望ましい。実習は
毎時間連続した内容であるため,欠席はもちろん,遅刻も絶対にし
ないことが要求される。
なお,この講義は履修者の調整を行い,博物館学実習A を履修す
る者と同C を履修する者とに分ける。この振り分けの詳細な説明は
4 月の最初の授業で行うため,希望者はこれに必ず出席すること。
そこで振り分けられた者以外は履修は認められない。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
博物館学特殊Ⅲ(資料論・展示・運営)(セ) 2単位 (春学期)
博物館学特殊Ⅳ(資料論・展示・運営)(セ) 2単位 (秋学期)
教授
講師
講師
セット履修
山口 徹
石神 裕之
西田 宏子
日本の博物館・美術館をめぐる諸問題
セット履修
授業科目の内容:
日本の博物館・美術館は、現在さまざまな問題を抱えています。
本講義では、博物館・美術館における、資料、研究、展示、普及活
動、運営などをめぐる問題点を取り上げ、それについて受講者とと
もに考えてみたいと思っています。私自身の横浜市歴史博物館・東
京国立博物館の経験をお話しするほか、東京近郊の博物館・美術館
の学芸員、または博物館・美術館に関連した仕事をしている方々か
ら、直接現場の声を聞く機会もできるだけたくさんつくりたいと考
えています。また、全員に、ある博物館・美術館の展示を見学して
もらい、それについて討論することも、数回行う予定です。受講者
には、是非、見学者・利用者の立場からも、博物館・美術館の問題
を積極的に論じてもらいたいと思っています。
テキスト(教科書):
使用しません。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介します。
授業科目の内容:
博物館学実習ⅠA に同じ
博物館学実習ⅠD(セ)
博物館学実習ⅡD(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
教授 佐藤 孝雄
講師 石神 裕之
講師 西田 宏子
セット履修
授業科目の内容:
博物館学実習ⅠAに同じ
テキスト(教科書):
博物館学実習ⅠAに同じ
参考書:
博物館学実習ⅠAに同じ
博物館学実習ⅢA(セ) 2単位 (春学期)
博物館学実習ⅢB(セ) 2単位 (春学期)
博物館学実習ⅣA(セ) 2単位 (秋学期)
博物館学実習ⅣB(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
博物館学特殊Ⅴ(展示・普及)(セ)
博物館学特殊Ⅵ(展示・普及)(セ)
セット履修
教授(有期) 金子 啓明
准教授 後藤 文子
講師 名児耶 明
講師 平塚 泰三
講師 小野 真弓 (Aのみ)
講師 小林 明子
授業科目の内容:
博物館の学芸員資格を得ようとする人のためにもうけられた博物
館学講座の必修科目である。将来、学芸員として求められる博物館・
美術館業務に関する知識、美術品の取り扱いについて現物を用いて
実習を行う。
なお、この博物館実習は履修者の調整を行い、AとBに分ける。履
修の仕方や振り分けについては、4月の最初の授業で行うので希望
者はこれに必ず出席すること。この振り分けられた者以外の履修は
認められない。
博物館学特殊Ⅰ(資料論・有形)(セ)
博物館学特殊Ⅱ(資料論・有形)(セ)
セット履修
准教授 安藤 広道
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師 石神 裕之
授業科目の内容:
近年,博物館施設・展示内容の多角化の中で,博物館資料もまた
多様化しつつある。本講義では,それらの博物館資料のうち,特に
考古資料や民族(民俗)資料などの物質資料を中心として,その性
質や特性を理解するとともに,分類・収集・登録・管理といった整
理法や理化学的分析,保存処理のあり方などを解説したい。また,
そうした整理、分析した成果を企画や展示に活かすための方法につ
いて,特に地域の文化遺産活用の観点から実例を挙げつつ紹介した
い。近年では,従来の文化財の枠組みをこえて,近代以降の産業遺
産や文化的景観など新たな文化遺産に対する関心も高まっている。
またそれらを「まちづくり」の中で活用する動きも見られるが,鞆
の浦の架橋問題に認められるように,文化財保護・活用の意識は立
場によって温度差があることも事実である。今後こうした地域の文
化遺産を,どのようにまちづくりの中で活かしていくべきかといっ
た課題についても議論できればと考えている。
テキスト(教科書):
使用しない。
参考書:
必要に応じて講義の中で紹介する。
185
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師 足立 拓朗
授業科目の内容:
埋蔵文化財あるいは工芸品系博物館の展示・普及に関する以下の
技術を解説。
1. 資料の展示ケースへの配置・設置(温湿度、照明、てぐす掛け
について)
2. 作品の梱包・開梱,運搬(保険、資料の検品について)
3. 解説パネルや図版パネルの作成・設置(印刷のための解像度に
ついて)
4. 報告書・展示図録の作成(印刷物の製作見積もりについて)
5. ポスター・チラシの作成(デザイン製作・選定)
6. 企画展示の作業工程(展示プラン、作品選定、他館との連携)
7. 博物館広報活動(交通広告の掲示について)
8. 参加型展示(ハンズオン、体験展示、ワークショップ、ミュー
ジアムショップ)
9. 小中学校の課題学習との連携(ワークシートの制作と実施)
10. 地域博物館としての活動(地域の団体との連携、市民展示)
11.ボランティア活動と博物館(展示ガイドの運営)
テキスト(教科書):
必要が有れば授業中に指示
参考書:
『新版博物館学講座 9 博物館展示法』雄山閣出版.
『市民の中の博物館』伊藤寿朗著、吉川弘文館.
『美術館・博物館の展示−理論から実践まで−』デビッド・ディー
ン著、北里桂一監訳、丸善.
博物館学特殊Ⅶ(企画・運営・教育)(セ) 2単位 (春学期)
博物館学特殊Ⅷ(企画・運営・教育)(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
教授(有期) 金子 啓明
授業科目の内容:
今日、日本の博物館・美術館は主として経済的理由から厳しい運
営状況下にあるといえます。日本で多くを占める国の独立行政法人
系の博物館・美術館と地方自治体運営の公立博物館・美術館では予
算削減が常態化しているところもあり、加えて入館者が少ない館で
は行政側から存在意義すら問われています。しかし、たとえば、昨
年、東京と九州の国立博物館で開催された「国宝 阿修羅展」は合
わせて165万人もの入館者数があったのをはじめ、大型特別展は
盛況で市民の美術への関心はかつてなく高まっています。さまざま
な問題と矛盾を抱える今日の日本の博物館・美術館の運営状況は、
決して健全な状態にあるとはいえません。この講義では博物館の存
在意義や目的の必要性を再検討しながら、企画・運営・教育につい
て考えたいと思います。
全 専 攻 共 通 博物館学実習ⅠC(セ)
博物館学実習ⅡC(セ)
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
必要があれば授業中で指示します。
漢文講読Ⅰ
漢文講読Ⅳ
講師 平井 徹
授業科目の内容:
春学期の学習を踏まえ、漢の司馬遷の撰になる『史記』を読む。
『史記』は史書中の最高傑作として、また文学の書として、古来人々
に愛読され、日本文学にも大きな影響を与えている。演習形式で、
輪番で担当者にはレジュメを準備してもらう。その文章構造や表現、
人物の心情等を分析吟味しながら、丁寧に読み合わせを進めたい。
外国文学の一つという視点からのアプローチである「中国文学」
と違って、「漢文学」は日本文学の中の一分野として位置づけられ
る。漢文訓読は、原典を即時日本語訳しながら読み取る独特の方法
であり、日本の文化や古典文学の形成に大きく寄与したばかりでな
く、日本文学の一ジャンルとして長い歴史と伝統を持っている。そ
の意義や、現代に学ぶ意味についても考えてほしい。
テキスト(教科書):
『訓注 史記会注考証』 瀧川亀太郎 松雲堂書店
(「列伝2」所収の「管晏列伝第3」
「廉頗藺相如列伝第21」を講読する
予定)
参考書:
『史記』 司馬遷 邦訳は、明治書院・朝日選書・平凡社版など
数種あり。
『司馬遷――史記の世界』 武田泰淳 講談社文芸文庫
『司馬遷』 岡崎文夫 研文社
『入門史記の時代』 小倉芳彦 ちくま学芸文庫
『司馬遷とその時代』 藤田勝久 東京大学出版会
1単位 (春学期)
伝記や批評を読み,唐詩について考える
講師 今原 和正
授業科目の内容:
すでに英語を学んでいる皆さんにとって,漢文の語法はそれほど
難しいものではありません。漢文読解の難しさは,ひとつひとつの
語の意味を吟味することにあります。授業では,返り点のうってな
い文章に「語釈」を付け,それにもとづいて文意を読みとり,自分
で返り点をうつ練習をします。また,あわせて唐詩全般についての
知識を身につけるとともに,通説にとらわれずに詩の解釈をするお
もしろさを味わってもらおうと思っています。伝記資料としては「全
唐詩小伝」,批評資料としては「唐詩鏡」の評語が主となります。と
りあげる作品は初唐から晩唐までの比較的有名なものとしました。
テキスト(教科書):
講義資料プリントを配布します。
参考書:
・『唐詩鑑賞辞典』(前野原彬編)
・『漢文まとめと要点』(森野繁夫等・白帝社)
・『唐代の詩人 その伝記』(小川環樹編・大修館書店)
漢文講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
伝記や批評を読み,唐詩について考える
応用情報処理Ⅰ(テキスト処理) 2単位 (秋学期)
講師 今原 和正
講師
授業科目の内容:
すでに英語を学んでいる皆さんにとって,漢文の語法はそれほど
難しいものではありません。漢文読解の難しさは,ひとつひとつの
語の意味を吟味することにあります。授業では,返り点のうってな
い文章に「語釈」を付け,それにもとづいて文意を読みとり,自分
で返り点をうつ練習をします。また,あわせて唐詩全般についての
知識を身につけるとともに,通説にとらわれずに詩の解釈をするお
もしろさを味わってもらおうと思っています。伝記資料としては「全
唐詩小伝」,批評資料としては「唐詩鏡」の評語が主となります。と
りあげる作品は初唐から晩唐までの比較的有名なものとしました。
テキスト(教科書):
講義資料プリントを配布します。
参考書:
・『唐詩鑑賞辞典』(前野原彬編)
・『漢文まとめと要点』(森野繁夫等・白帝社)
・『唐代の詩人 その伝記』(小川環樹編・大修館書店)
漢文講読Ⅲ
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
講師 平井 徹
授業科目の内容:
漢文解釈に必要な、漢語の構成や句形(文法)に習熟することを
最優先の目標とし、将来的にはさまざまなジャンルの作品を読むこ
とができる基礎力を養う。現在の漢字・漢文教育に関する新たな情
報も紹介していきたい。
テキストの本文とその中に掲載されている原典を読解したうえで、
必要事項をチェックし、状況に応じて補足説明を行う。授業の進め
方は、講義+作業による。理解の定着を図るため、毎授業時間内に
課題を出し、その都度提出してもらう。
テキスト(教科書):
『私の漢文講義』 原田種成 大修館書店 2008年第8刷
参考書:
『社会人のための漢詩漢文小百科』 田部井文雄・菅野禮行ほか
大修館書店
『漢文のよみかた』 奥平卓 岩波ジュニア新書
『漢文の話』 吉川幸次郎 ちくま学芸文庫
『新訂漢文法要説』 西田太一郎 朋友書店
186
中島 玲子
授業科目の内容:
私たちは日々当たり前のようにコンピュータや携帯電話などでテ
キスト(文字列)を読み書きしていますが,その仕組みや処理方法
についてはあまり理解されていません。この授業では,コンピュー
タおよびインターネットでテキストを扱うことに関する様々な問題
を扱い,テキスト処理の方法やツールについて理解を深めることを
目的とします。前半は文字コードおよびフォント,漢字コード,特
殊文字や文字化けなどのさまざまな問題について学びます。後半は
演習を通して各種のアプリケーションソフトやツールを用いた文字
列処理を習得します。Perl プログラミングの基礎を含め,単語の切
り出しや出現頻度の集計,分析などを行います。ほぼ毎回課題を出
題します。
受講者は「基礎情報処理」を履修済または同等の知識を持つもの
とします。Windows およびメールソフトの基本操作に慣れていない
と授業への参加は困難です。Word やExcel などのアプリケーション
ソフトの初歩的な使い方を学ぶ講義ではないので注意して下さい。
テキスト(教科書):
Web上で資料を配布します。URL・パスワードは授業初回に提示
します。
参考書:
授業中に適宜紹介します。
応用情報処理Ⅱ(Excel) 2単位 (秋学期)
Excel を使ったデータ処理とWord を使った論文作成
講師 新居 雅行
授業科目の内容:
基礎情報処理を履修したレベルの学生を対象にデータ処理や論文
作成につながる表計算ソフトやワープロ利用について解説を行い、
演習についても実施します。特にExcelを利用したデータ処理や統計
的な処理について,多くの時間を割く予定です。Excel についての基
本的なワークシート作成ができることとを前提とします。講義の中
では、Excel の基本操作の復習,データの扱いの基本,関数を利用し
た統計処理,グラフ作成,相関などのテーマを扱います。また,応
用的な事例としてアンケートの集計やシミュレーションのようなも
のも扱います。ワープロは論文を書くということに絞って特徴的な
利用方法等を説明します。ワープロや表計算の基本操作ができ,デ
ータ処理について勉強をする意志があることが望ましいでしょう。
応用情報処理Ⅵ(ネットワーク技術)
准教授
応用情報処理Ⅲ(情報社会の光と影)
2単位 (春学期)
教授(有期) 三浦 逸雄
授業科目の内容:
情報技術(IT)の進展は社会・経済環境に大きな影響を及ぼし,
情報や知識が社会の様々な側面において重要な役割を果たしている。
例えば,大学や研究機関の教育・研究活動,企業のグローバルな経済
活動,国・地方レベルの行政サービス,さらには人々の日常生活に
おいても情報は不可欠の要素になっている。しかし,コンピュータ
犯罪やプライバシー侵害など情報社会の進展に伴う弊害も強く指摘
されている。そこで情報社会のプラス面とマイナス面の両方に光を
あて,情報社会あるいは知識社会と呼ばれている現代社会がどのよ
うな方向に進むのかについて考える。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
授業の中で随時紹介する。
応用情報処理Ⅳ(情報技術)
2単位 (秋学期)
ネットワークの基盤技術とインターネット
2単位 (秋学期)
情報技術に関する基本事項と最新トピック
准教授 原田 隆史
授業科目の内容:
コンピュータとネットワークの動作と仕組みを理解し,幅広い知
識を身に付けることを目的として,様々なトピックについて解説し
ます。たとえば,ハードウェアとソフトウェア,インターネットと
WWW の基礎的な理論などについて,基本的なことから説明してい
く予定です。実際にコンピュータの内部を見るなど,できるだけ現
物を見ることができる機会を設定して理解しやすいようにしていき
たいと思っています。また,情報技術に関わる最近のトピックにつ
いても,できるだけとりあげて解説していく予定です。
テキスト(教科書):
指定しません。必要に応じて資料プリントを配布 またはWeb 上
で公開します。
参考書:
授業で適宜指示します。
応用情報処理Ⅴ(プログラム言語)
授業科目の内容:
ネットワークについて,その基盤技術から順を追って説明を行い
ます。インターネットの基本技術であるTCP/IP やネットワークサー
ビス,ネットワークセキュリティについて学ぶことを目的としてい
ます。また,インターネットの発達にともなってうまれてきたサー
ビスについても概観します。
テキスト(教科書):
必要に応じて,適宜プリントを配布・またはWeb 上で公開します。
参考書:
必要に応じて,授業で適宜指示します。
応用情報処理Ⅶ(WWW技術) 2単位 (春学期)
講師
安形 輝
授業科目の内容:
この授業では,膨大な情報量を背景として急速に普及してきたメ
ディアであるWorld Wide Web (以下ウェブ)における,ウェブサー
バ側のさまざまな知識と技術について,演習を通じながら取得する
ことを目的としています。ただし,膨大なウェブサーバ側の技術に
ついて限られた時間のなかで扱うのは困難であるため,個人あるい
はグループごとに,実際のウェブサービスを作成し,運用する演習
を行います。そのなかで,ウェブに関する知識や技術を自ら積極的
に学んでいくことを期待します
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
情報と職業
2単位 (秋学期)
准教授 原田 隆史
2単位 (秋学期)
Java によるプログラミングの基礎
講師
原田 隆史
新居 雅行
授業科目の内容:
Java という言語を使ってソフトウエアを作成する方法を習得する
ために、講義と演習を行います。コンピュータを動かすために必要
なソフトウエアを作成する作業を「プログラミング」と呼んでいます。
パソコンについての基本的な知識やファイルの作成や一般的な操
作ができるという前提で講義は進めます。また,インターネットを
含むネットワーク利用についての基本知識もあるものとして解説を
行ないます。特にテキストファイルを含めた,ファイル処理につい
ては,きちんと理解した上で受講してください。ただし,プログラ
ミングそのものについては,初歩から解説します。
まず,プログラミングの概念と,知っておきたいことをまとめま
す。そして,プログラミングで必要なパソコンの操作を説明します。
その後,実際にいろいろなプログラムを作成するといった流れで進
めます。テキストはWeb ページを利用します。このテキストはすて
べての手順が書かれたものですので、これに従って各自が演習を進
めることを基本とし、フォローのための講義も含めて進行する事に
なります。
テキスト(教科書):
Web ページで用意します。
参考書:
講義中に示します。
187
授業科目の内容:
現在の企業活動では「情報」が重要な役割を果たしていると言わ
れます。これは,いわゆる「情報産業」において重要であるだけで
はなく,すべての産業分野において「情報」を効果的に利用するこ
とが必要不可欠となってきています。この科目では,情報産業に従
事される方を中心に,各種の産業で「情報」を取り扱っておられる
方々をお呼びして,
「情報化」の実体化をお話していただく予定です。
本年度に実際に塾外から招く講師の方々は未定ですが,2009 年度
はハーティネス,NTT レゾナント,角川マーケティング,横浜銀
行,ソニーテクノクリエイト,三菱総合研究所,CISCO システム
ズ,音楽プロデューサー などの方々においでいただきました。
テキスト(教科書):
特に指定しません。必要に応じて,適宜プリントを配布 または
Web上で公開します。
参考書:
必要に応じて,授業で適宜指示します。
情報と倫理Ⅰ
2単位 (春学期)
情報化社会を生きる上での倫理学
講師 福間 聡
授業科目の内容:
21 世紀の情報化社会を生きる上で必要とされる倫理的知識・判断
能力の涵養を目指します。現代社会は情報通信技術が偏在化してお
り,私たちがどのような行為をするにしても,既に何らかの情報的
な制約・監視下におかれています。また他方では,このような社会
にあっては私たちは意図せずして情報の「発信者」となっており,
それがどのように他の人からや社会,そして環境といった「受信者・
受信体」に対して影響を与えているのが分明では無くなっています。
これらのことを踏まえて,21 世紀の道徳的行為主体として必要とさ
れる基礎的な能力とは何かについて本講義では考察します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。講義資料プリントを配布します。
全 専 攻 共 通 テキスト(教科書):
Web ページで用意します。
参考書:
講義中に示します。
参考書:
Manson, N. C. and O’Neill, O. 2007. Rethinking Informed Consent in
Bioethics, Cambridge UP.
水谷雅彦『情報の倫理学』(丸善,2003 年)
情報と倫理Ⅱ
2単位 (秋学期)
休講
中国語会話特殊Ⅰ
1単位 (春学期)
初級広東語
講師 八木 麗媚
授業科目の内容:
広東語は,主に中国広東省・香港・マカオ,そして世界中の華僑
社会で話されている中国語の方言です。
この授業では,広東語の発音から始め,基礎的な文法を学び,実
際のシチュエーションに沿った実用会話の習得を目指します。適宜,
香港の文化・習慣などの話題にも触れたいと思います。
テキスト(教科書):
飯田真紀『ニューエクスプレス 広東語』(白水社)
中国語会話特殊Ⅱ
1単位 (秋学期)
初級広東語
講師 八木 麗媚
授業科目の内容:
春学期同名科目の続き。
テキスト(教科書):
飯田真紀『ニューエクスプレス 広東語』
(白水社)
西洋古典学Ⅰ
2単位 (春学期)
言語文化研究所准教授
中国語会話特殊Ⅲ
1単位 (春学期)
授業科目の内容:
ギリシア・ラテン文学の主な作家とその作品について学びます.
各作家やその作品の内容を紹介するだけでなく,ギリシア・ラテン
文学を読む時に必要な基礎的な知識(韻文・散文の違い,ジャンル
の問題,作品の伝承,歴史的背景など)についても適宜触れて行き
たいと思います.
テキスト(教科書):
こちらで用意します.
参考書:
授業中に適宜紹介します.
閩南語(台湾語)
講師 小松 嵐
授業科目の内容:
入門・初心者向けの閩南語(台湾語)会話クラスです。
「閩」は福建省の古名で,福建省東南部に分布する言語が閩南語
と称されます。同系の閩南語が福建省外及び東南アジア、台湾にも
分布しております。台湾では住民の60 %以上が閩南語を話すことが
できることから,台湾第二の公用語とも言われています。本授業は
閩南語の音声体系をはじめ,教会ローマ字表記法及び簡単な日常会
話をおぼえ,閩南語のことわざや歌も取り入れたいと思います。
テキスト(教科書):
未定
参考書:
授業時に指示する
中国語会話特殊Ⅳ
小池 和子
西洋古典学Ⅱ
2単位 (秋学期)
言語文化研究所准教授
小池 和子
授業科目の内容:
ギリシア・ラテン文学の主な作家とその作品について学びます.
各作家やその作品の内容を紹介するだけでなく,ギリシア・ラテン
文学を読む時に必要な基礎的な知識(韻文・散文の違い,ジャンル
の問題,作品の伝承,歴史的背景など)についても適宜触れて行き
たいと思います.
テキスト(教科書):
こちらで用意します.
参考書:
授業中に適宜紹介します.
1単位 (秋学期)
閩南語(台湾語)
講師 小松 嵐
授業科目の内容:
中国語会話特殊Ⅲ既習の上継続的に閩南語(台湾語)を勉強しま
す。
テキスト(教科書):
未定
参考書:
授業時に指示します。
西洋古典研究会Ⅰ
1単位 (春学期)
ホメーロス「オデュッセイア」を読む
教授
西村 太良
授業科目の内容:
古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」は「イーリアス」と同
じくトロイア戦争を題材とした作品ですが、内容的には異色の英雄
オデュッセウスを主人公とした帰郷譚で、複雑な構成と色彩豊かな
エピソードにちりばめられた傑作です。この授業では翻訳をベース
としてこの作品を輪読しつつ関連する様々なテーマや背景について
考えていきたいと思います。
「オデュッセイア」はまた後世の文学や
美術にも多大な影響を与えており、こうした面にも受講者の関心に
応じて触れていくつもりです。
188
西洋古典研究会Ⅱ
1単位 (秋学期)
ホメーロス「オデュッセイア」を読む
教授 西村 太良
授業科目の内容:
古代ギリシアの叙事詩「オデュッセイア」は「イーリアス」と同
じくトロイア戦争を題材とした作品ですが、内容的には異色の英雄
オデュッセウスを主人公とした帰郷譚で、複雑な構成と色彩豊かな
エピソードにちりばめられた傑作です。この授業では翻訳をベース
としてこの作品を輪読しつつ関連する様々なテーマや背景について
考えていきたいと思います。
「オデュッセイア」はまた後世の文学や
美術にも多大な影響を与えており、こうした面にも受講者の関心に
応じて触れていくつもりです。
同時に希望があれば古代ギリシア、ローマにかかわる歴史、文学、
美術などをテーマとする研究についてのアドヴァイスも行います。
テキスト(教科書):
ホメーロス「オデュッセイア」(岩波文庫など各種)
必要に応じてプリント配布。
参考書:
久保正彰「オデュッセイアを読む」
(岩波書店)など授業中、適宜
紹介します。
古典ギリシア語文献講読Ⅰ
1単位 (春学期)
講師 我妻 勇樹
ない、否、是非知っておくべきであるという理由に基き、後期はプ
ラトンの初期対話篇の中から『クリトン』を取り上げます。この作
品はプラトンの著書の中でも割合短くまとまっており、かつ内容と
しても親しみやすいことから、文法を終了して前期のイソップ寓話
によってひと通りギリシア語文法の整備を終えた履修者が取り組む
のにうってつけであると考えます。
本篇は紀元前399年、『ソクラテスの弁明』に詳かなように法廷で
死刑判決を受けたソクラテスが、刑死前夜、彼のもとに集まったク
リトンを始めとする弟子たちに己れの哲学の何たるかを説いて聞か
せるという体裁をとっています。そのソクラテスの思想も語り口も
割と簡潔であり、読む者誰もが首肯しうるこざっぱりとした小品に
なっています。
テキスト(教科書):
J. Burnet, Platonis Opera (Oxford Classical Texts), tom. I.
各自でコピーするなどして用意して下さい。
参考書:
R. S. ブラック『プラトン入門』
(内山 勝利訳、岩波文庫)
、1992年。
斉藤 忍随『プラトン』(岩波新書)、1972年。
田中 美知太郎『ソクラテス』(岩波新書)、1952年。
藤沢 令夫『プラトンの哲学』(岩波新書)、1998年。
古典ギリシア語文献講読Ⅲ
1単位 (春学期)
ホメーロス「イーリアス」第一巻
教授
西村 太良
授業科目の内容:
古典ギリシア語の初級文法を修了しているか、それに準じる人を
対象として、ホメーロスの「イーリアス」第1巻を読みます。
テキスト(教科書):
プリントを配布。辞書が必要なのではじめに説明します。
参考書:
S.Pulleyn:Homer Iliad I (Oxford UP 2000)
授業中、適宜紹介します。
授業科目の内容:
以下のギリシア語文献を読みます。
イソップ『寓話集』
(Fabulae)(前期)
プラトン『クリトン』(Crito)(後期)
古代ギリシア語を実践的に読みこなしながら、独特の気分を持つ
古典文の読解力を身に付けるとともに、古代ギリシア語を通して古
代文明への理解を深め、以て現代社会を考えるための叩き台とする
ことを目的とします。従って当授業は、古代・古典に興味のある方
はもちろん、全く関心のない方にも広く門戸が開かれていると考え
ます。
実際の授業では、各履修者は古代の人々の英知が詰まった本格的
な文献に直接触れることにより、これまで知らなかった新しい視点
を持つことができるでしょう。そのため、哲学や歴史を専攻する学
生ばかりでなく、経済や法律等、異分野をフィールドとする学生も
また、古代の古くて新しい思潮に接することによって、必ず得ると
ころがあるはずです。
テキスト(教科書):
イソップについてはFabulae Aesopicae Selectae(岩波書店、1950
年)を使用しますが、絶版のためこちらでコピーを配布します。ま
た、プラトンについてはOxford Classical Textsのものを使用します。
こちらは各自で用意して下さい。
参考書:
授業の中で随時指示。ただし、履修者は前期中に高津 春繁・斉藤
忍随『ギリシア・ローマ古典文学案内』
(岩波文庫)を読んでおくこ
と。また、余裕があれば後期が始まるまでに古川 晴風『ギリシャ語
四週間』
(大学書林)に挑戦してみること。なお、その他の基本書に
ついては後述してあります。
授業科目の内容:
現代ギリシア語で書かれた文章を読みながら、文法やギリシア語
独特の表現、言い回しについて学んでいきます。映画や音楽などの
媒体も用いてギリシアの社会、文化、歴史についての理解を深めて
いくことを目的とします。
テキスト(教科書):
「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)に加えて、
受講者の希望や関心に沿ってプリントを配布します。
参考書:
D.N.Stavropoulos: Oxford Greek-English Learner's Dictionary (Oxford
UP)
古典ギリシア語文献講読Ⅱ
現代ギリシア語文献講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
講師
我妻 勇樹
古典ギリシア語文献講読Ⅳ
1単位 (秋学期)
ホメーロス「イーリアス」第24巻
教授
西村 太良
授業科目の内容:
古典ギリシア語の初級文法の修了者あるいはそれに相当する人を
対象として、ホメーロス「イーリアス」第24巻を訳読します。
テキスト(教科書):
プリントを配布。辞書が必要となるので最初に説明します。
参考書:
C.W.Macleod: Homer Iliad Book XXIV (Cambridge UP 1983)
適宜、授業中に紹介します。
現代ギリシア語文献講読Ⅰ
1単位 (春学期)
講師 ヴォルドカ, ゾイー
1単位 (秋学期)
講師 ヴォルドカ, ゾイー
授業科目の内容:
現代ギリシア語で書かれた文章を読みながら、文法やギリシア語
独特の表現、言い回しについて学んでいきます。映画や音楽などの
媒体も用いてギリシアの社会、文化、歴史についての理解を深めて
いくことを目的とします。
授業科目の内容:
前期の学習の成果を踏まえ、後期は文体的にも内容的にもより高
度なギリシア語文献を読んで行きます。例年、哲学専攻の履修者が
比較的多いことに加え、どのような分野を専攻しているにせよ-た
とえば歴史・文学・経済・法律等-必ず知っておいて損することは
189
全 専 攻 共 通 同時に希望があれば古代ギリシア、ローマにかかわる歴史、文学、
美術などをテーマとする研究についてのアドヴァイスも行います。
テキスト(教科書):
ホメーロス「オデュッセイア」(岩波文庫など各種)
必要に応じてプリント配布。
参考書:
久保正彰「オデュッセイアを読む」
(岩波書店)など授業中、適宜
紹介します。
テキスト(教科書):
「外国人のための現代ギリシア語」(テサロニキ大学)に加えて、
受講者の希望や関心に沿ってプリントを配布します。
参考書:
D.N.Stavropoulos: Oxford Greek-English Learner's Dictionary (Oxford
UP)
の学生でも,たとえば他のロマンス系言語の知識があり,イタリア
語読解への熱意と気力を備えていれば,受講可能です。
テキスト(教科書):
プリント
イタリア語文献講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
教授
ラテン語文献講読Ⅰ
1単位 (春学期)
授業科目の内容:
読解力をつけることを目的とします。
必修語学「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」を履修した3 年生以上の学生,系列外
科目「イタリア語中級」履修者およびそれに準ずる学生が対象です。
必修のイタリア語を履修した2 年生,「初級」で文法を学んだばかり
の学生でも,たとえば他のロマンス系言語の知識があり,イタリア
語読解への熱意と気力を備えていれば,受講可能です。
テキスト(教科書):
プリント
言語文化研究所准教授 小池 和子
授業科目の内容:
ラテン語中級以上の修了者を対象に,古典期のラテン語文献を(ラ
テン語で)講読する.キケローの『ピリッピカ』(第4演説)または
ホラーティウスの『カルミナ』
(幾つかの詩を選択)を候補として考
えているが,受講者の希望をきいた上で決定したい.出席者数によ
るが,基本的には全員に毎回必ず和訳を担当してもらう.ラテン語
を初級のみしか修了していない学生でも,相応の分量を担当し,授
業についてくる意欲があれば出席して構わない.
テキスト(教科書):
こちらで用意します.
参考書:
授業中に適宜紹介します.
ラテン語文献講読Ⅱ
イタリア文学演習Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
イタリア文学演習Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
セット履修
小池 和子
授業科目の内容:
ラテン語中級以上の修了者を対象に,古典期のラテン語文献を(ラ
テン語で)講読する.キケローの『ピリッピカ』(第4演説)または
ホラーティウスの『カルミナ』
(幾つかの詩を選択)を候補として考
えているが,受講者の希望をきいた上で決定したい.出席者数によ
るが,基本的には全員に毎回必ず訳を担当してもらう.ラテン語を
初級のみしか修了していない学生でも,相応の分量を担当し,授業
についてくる意欲があれば出席して構わない.
テキスト(教科書):
こちらで用意します.
参考書:
授業中に適宜紹介します.
ラテン語文献講読Ⅰ
スペイン語圏文化研究Ⅰ(セ) 1単位 (春学期)
スペイン語圏文化研究Ⅱ(セ) 1単位 (秋学期)
スペイン文化概説
セット履修
1単位 (秋学期)
休講
ロシア語文献講読Ⅰ
1単位 (春学期)
ナコルチェフスキー, アンドリイ
教授
授業科目の内容:
専攻科目に関連するロシア語の文章の講読
テキスト(教科書):
未定
ロシア語文献講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
ナコルチェフスキー, アンドリイ
教授
授業科目の内容:
専攻科目に関連するロシア語の文章の講読
テキスト(教科書):
未定
イタリア語文献講読Ⅰ
1単位 (春学期)
教授
教授 坂田 幸子
授業科目の内容:
中世から今日に至るまで,スペイン文化史上,重要なトピックを
いくつか取り上げ,文献資料の講読,映像の鑑賞,講師の解説など
によって,スペイン文化やスペイン社会についての理解を深めます。
取り上げるトピックの候補としては、「多文化の共存」,「黄金時代
(16,17 世紀)」,
「ナポレオン戦争とスペイン」,
「1927 年世代の芸術
家たち」,
「スペイン内戦(1936-39)と文化人たち」,
「現代スペイン
のサブカルチャー」,「多言語社会としての現代スペイン」などがあ
りますが、具体的には履修者の希望や興味・関心に応じて決めたい
と思います。実際の作品(絵画、詩、演劇、小説、映画など)にで
きるだけ多く接する機会を設ける予定です。
また,レポート作成の技術を身につけることも,この授業の大き
な目標です。履修者それぞれがスペイン文化に関連するテーマを選
び,それについて調べて発表し,レポートを書きます。春学期中に
レポートのテーマを決め,夏休みに資料を探して読み,秋学期には
研究発表,そしてレポートを作成します。提出されたレポートは講
師が添削しますので,それをもとに手直しをし,一年間の勉強の成
果として,レポートを完成させます。
テキスト(教科書):
特にありません。
参考書:
授業中に適宜,紹介します。
1単位 (春学期)
休講
ラテン語文献講読Ⅱ
教授 白崎 容子
授業科目の内容:
ダンテから現代にいたるまで、イタリア文学の流れの概要を把握
することから始めます。時代ごとにいくつか作品を選んでイタリア
語原文と日本語訳を併用しつつ,テキストを部分的に読んでいきま
す。ときには文学の周辺分野(オペラなど)にも目を向けて授業を
すすめます。
テキスト(教科書):
プリント
参考書:
『イタリア文学史』東京大学出版会
1単位 (秋学期)
言語文化研究所准教授
白崎 容子
白崎 容子
授業科目の内容:
読解力をつけることを目的とします。
必修語学「イタリア語Ⅲ/Ⅳ」を履修した3 年生以上の学生,系列外
科目「イタリア語中級」履修者およびそれに準ずる学生が対象です。
必修のイタリア語を履修した2 年生,「初級」で文法を学んだばかり
190
から現代社会のあり方や人間としての生き方等について,改めて考
えるきっかけとしたい。
参考書:
・乾 吉佑・平野 学編『臨床心理士になるには』(ぺりかん社)
・河合隼雄『カウンセリングを語る(上・下)』『カウンセリングを
考える(上・下)』(共に創元社)『心理療法序説』(岩波書店)
・佐治守夫他編『カウンセリングを学ぶ』(東京大学出版会)
・小此木啓吾他編『精神分析セミナー(Ⅰ巻)精神療法の基礎』
(岩
崎学術出版社)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
細胞行動データベースを用いた教材作成をとおして
生命科学を学ぶ
セット履修
教授 金子 洋之
授業科目の内容:
本塾で作成された「高次生命現象理解のための細胞行動データベ
ース(Cell Behavior Database: CBDB)を基盤に,種々の文献や成書
を紐解きながら,文系学生に多様な生命に対する興味を喚起する教
材の作成を目指す。現在,
「細胞歌留田」のプロトタイプを作成して
いるが,これを発展させる以外に「細胞双六」や「細胞クロスワー
ドパズル」なども新規に作成していく。この作業過程で,生命科学
が明らかにしてきた高次生命現象を理解することを目的とする。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
なし
自然科学研究会Ⅰ(セ)
自然科学研究会Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
セット履修
自然科学研究会Ⅰ(セ)
自然科学研究会Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
セット履修
自然科学研究会Ⅲ(セ)
自然科学研究会Ⅳ(セ)
カウンセリングワークショップⅠ(セ) 2単位 (春学期)
カウンセリングワークショップⅡ(セ) 2単位 (秋学期)
セット履修
講師 平野 学
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
実験を通した化学の探求
セット履修
教授
大場 茂
授業科目の内容:
実験を通して自然あるいは化学に関する理解を深めていきます。
また,履修者の希望にそって研究課題を設定し,調査・発表を行い
ます。取上げるテーマは,例えば次のような分野が考えられます。
鉱物などの結晶と物性,環境とエネルギー問題,その他化学に関す
る素朴な疑問など。
テキスト(教科書):
必要に応じてプリントを配布します。
自然科学研究会Ⅲ(セ)
自然科学研究会Ⅳ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
自然科学研究会Ⅲ(セ)
自然科学研究会Ⅳ(セ)
カウンセリング概論Ⅰ(セ)
カウンセリング概論Ⅱ(セ)
セット履修
休講
仏教学概論Ⅱ
2単位 (秋学期)
休講
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
針谷 寛
授業科目の内容:
昨年度に引き続き,August Bebel, Aus meinem Leben.を読む。職人
として歩み始めたベーベルが1860年代にドイツ労働者運動の誕生の
過程に参加し,やがて社会主義運動のリーダーの一人として活動す
る生涯を綴った自伝。そこで使われている言葉がその時代の中で持
っていた意味に留意しながら読む。テキストはコピーを教室で配布
する。
休講
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師
2単位 (春学期)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
セット履修
仏教学概論Ⅰ
ドイツ語名著研究Ⅰ(セ)
ドイツ語名著研究Ⅱ(セ)
休講
セット履修
授業科目の内容:
現代社会にあっては,知的なものが重視・評価されやすく,何か
とアタマでっかちになりやすい風潮がある。我々自身も,とかく自
らの心や身体,そして体験をぞんざいにして過ごしがちではなかろ
うか。ここではこうした認識のもと,
『カウンセリング概論』単位取
得者(状況によっては履修中の者も認める可能性あり)に限定して,
実習や体験学習を中心とするワークショップを行いたい。具体的に
は(1)カウンセリングの実際をデモンストレーションやVTR で見
たり,小グループに分かれてロールプレイを行いつつ,じっくり自
由な討議を重ねたい(特に秋学期にはロールプレイの逐語記録の詳
細な検討等をいくつか試みたい)。加えて(2)自己理解を深めるた
めの様々なエクササイズ(描画,感受性訓練,心理アセスメント,
ヨーガ,サイコドラマ,箱庭,コラージュ他)を体験してもらう中,
自らをバランス良く高めるきっかけを提供したい。本講は内容的に
カウンセラーや臨床心理士,福祉職,教師等,人とかかわる仕事に
関心を有する学生諸君向けのものとなろうが,それ以外の諸君にとっ
ても“対人コミュニケーション”のあり方等を,学び考えるきっかけ
にしてもらえたらと思っている。
参考書:
・佐治守夫他編『カウンセリングを学ぶ』(東京大学出版会)
・乾吉佑・平野学編『臨床心理士になるには』(ぺりかん社)
平野 学
授業科目の内容:
心の時代と言われる現代,カウンセリングは様々な点から注目さ
れている。本講では先ず,(1)カウンセリングがどのようなものな
のか,歴史的な流れも踏まえつつ,具体的にお話しした後,(2)そ
の訓練手法としてよく用いられている“ロールプレイ”も交えて,話
を聴く練習を若干試みたい。その後,(3)カウンセリングに関する
重要な理論等を事例も交えながら学んでみたい。そして,(4)実際
に病院や保健所,学生相談,教育相談等でカウンセラー(臨床心理
士)として働いている方々,および精神科医やHIV ・エイズ関連者,
脱カルト関係者等もゲストとしてお招きし,現場に即したカウンセ
リングのあり方や資格・訓練等の問題についても考えてみたい。
(VTR 等も多く使用したい)。尚,全体を通し“臨床心理学入門”とい
った趣きもあろうが,受講者自身が自らを見つめ,各々の成長に役
立つ時間になるよう心がけたい。同時にカウンセリングという視点
191
フランス語名著研究Ⅰ(セ)
フランス語名著研究Ⅱ(セ)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
セット履修
比較文学Ⅰ
2単位 (春学期)
小説の語り1
講師 菅原 克也
授業科目の内容:
比較文学研究のひとつのありかたとして,文学作品を広く一般的
な立場から分析,考察するという態度がある。本講義では,欧米の
小説や日本の小説を小説の語りのありかた、その技法という観点か
ら横断的に考察する。すなわち,小説という文学形式について,そ
の思想やメッセージの側からではなく,
「語り」の様態の側から読ん
全 専 攻 共 通 自然科学研究会Ⅰ(セ)
自然科学研究会Ⅱ(セ)
でゆくと,どのようなことが分かるか,あるいは小説という文学ジ
ャンルはどのような語られ方をしているのかを考えてみる。様々な
批評理論を参照しつつ,具体的な例に即して解説する。
テキスト(教科書):
指定しない。
参考書:
講義中に紹介する。
テキスト(教科書):
ハンドアウトおよび演習で用いるテクストは、すべてkeio.jpから
各自でダウンロード・プリントアウトしていただきます。
参考書:
授業中に紹介します。
英書講読Ⅱ
1単位 (秋学期)
中世アイルランド語文学を読む
比較文学Ⅱ
2単位 (秋学期)
准教授 辺見 葉子
小説の語り2
授業科目の内容:
春学期に続いて,小説の「語り」についての考察を行う。秋学期
には,小説の語りの技法に加えて,一般的な修辞技法についても講
義する。
テキスト(教科書):
指定しない。
参考書:
講義中に紹介する。
授業科目の内容:
中世アイルランド語で書かれた文学作品を、現代英語訳で読みま
す。
授業は文学史的な講義と、実際のテクストを読む演習とを交互で
行います。
テキスト(教科書):
ハンドアウトおよび演習で用いるテクストはすべてkeio.jpから各
自でダウンロード・プリントアウトしていただきます。
参考書:
授業中に紹介します。
演劇の歴史Ⅰ
デジタル書物学Ⅰ
講師 菅原 克也
2単位 (秋学期)
日本演劇の歴史
教授
石川 透
授業科目の内容:
現在,世界各地には,さまざまな種類の演劇が伝えられ,演じら
れている。しかし,これまでの歴史の中で,埋もれてしまい,現在
演じられていない演劇も数多く存在している。本講義では,それら
を含めた日本の古典の作品を取り上げ,いかに作られ,いかに受け
継がれたのかを,現存する演劇や資料と関わらせて考えてみたい。
テキスト(教科書):
なし。
参考書:
授業時に指示する。
演劇の歴史Ⅱ
2単位 (秋学期)
西洋演劇の流れ
理工学部教授 小菅 隼人
授業科目の内容:
演劇の世界では日々新しい上演が生み出されつつ,同時に,各地
域に過去の文化的財産として戯曲や上演伝統が残されています。し
かし,どのようなものであっても劇が演じられる時は,常に,目の
前に繰り広げられるイベントとして「観客」は舞台の構成要素とな
ります。劇場には,戯曲と俳優と観客が常に同時に存在しているの
です。また,演劇においては,言語芸術の要素が舞踊・音楽・美術
の要素と半ば整然と,半ば乱雑に混じりつつ総合芸術となります。
したがって,演劇史は劇文学の歴史であると同時に,上演と鑑賞の
歴史ともなります。この考え方に立って,秋学期の講義では,主と
して西洋演劇の流れを言語や地域の枠に限定せず,総合的に扱いま
す。演劇のドラマとしての側面は,映画・テレビ・オペラ・ミュー
ジカルなど様々な芸術と理念を共有するはずですし,パーフオーマ
ンスとしての側面は政治・経済・法律・社会・スポーツにおいても
見出せるでしょう。その意味では,演劇を知ることは,世界の見方
を知ることでもあります。狭い意味での演劇に限らず,広く演劇的
な現象に興味を持つ学生諸君の受講を歓迎します。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
講義中指示します。
英書講読Ⅰ
1単位 (春学期)
中世ウェールズ語文学を読む
准教授 辺見 葉子
授業科目の内容:
中世ウェールズ語で書かれた文学作品を、現代英語訳で読みます。
授業は文学史的な講義と、実際のテクストを読む演習とを交互で
行います。
2単位 (春学期)
教授 アーマー, アンドルー J
教授 松田 隆美
講師 樫村 雅章
授業科目の内容:
書物は人文科学分野にとって研究のための基本的素材であり続け
てきた。過去数千年のあいだにその形態はさまざまに変化したが、
書物は常に情報の整理、伝達、保存、取得の手段として文化の中核
に存在している。
「デジタル書物学」とは、東西の書物文化の研究に
デジタル情報化の手法を取り入れることで、書物文化を対象とした
斬新なオンライン・コンテンツを作成し、研究のための新たな環境を
構築することを目的とする分野である。
本講座は,そのための導入として、文献・画像資料を扱う人文科
学分野における情報処理の基本手法を,講義と実習を通じて習得で
きることを目的としている。思想,芸術,文学,歴史などの分野に
おける網羅的な専門情報を収集して整理・分析し,わかりやすい形
で公開することは,文学部が社会から要請されている活動であると
いう認識のもとに、実際に貴重書を対象としてそうした活動を続け
ている担当者らが,書物史の分野で具体的な課題を設定して,書物史や
デジタル化の技術的背景に関する講義,ディスカッション,パソコ
ンやデジタル画像入力機器などを用いたデジタル・コンテンツの制
作実習,発表会(プレゼンテーション)などさまざまな形での授業
によって,実践的に指導を進めて行く。
なお,本講座で上記の手法を体得して,博士論文にまで結実させ
た若手研究者も複数いるので,適宜経験談を披露してもらう予定で
ある。
実習は次のような内容で行う予定である。
・ワープロを用いたテキスト(文書)情報の整理や,持論の展開
(Microsoft WordやAdobe Acrobat を使用)
・デジタル画像やグラフィクスと,専用ツールを用いたオンスクリ
ーン・プレゼンテーション(Adobe Photoshop やMicrosoft PowerPoint
などを使用)
・データベースソフトを用いた情報のより高度な整理や,Web コンテ
ンツの制作とインターネットを利用した公開(Filemaker Pro やWeb
ページ制作用ソフトを使用)
・XML(eXtensible Markup Language)によるテクストのタグ付けとその
ウェブ公開
授業の計画や実習課題など,本講座に関する情報は以下のURL を参
照のこと。
http://www.humi.keio.ac.jp/workshop/2010/
人文科学分野での情報の生産を自ら行い,それを社会に対して発
信・公開したいという意欲を持つ諸君の参加を期待する。
テキスト(教科書):
プリント配布
192
2単位 (秋学期)
教授 アーマー, アンドルー J
教授 松田 隆美
講師 樫村 雅章
授業科目の内容:
書物は人文科学分野にとって研究のための基本的素材であり続け
てきた。過去数千年のあいだにその形態はさまざまに変化したが、
書物は常に情報の整理、伝達、保存、取得の手段として文化の中核
に存在している。
「デジタル書物学」とは、東西の書物文化の研究に
デジタル情報化の手法を取り入れることで、書物文化を対象とした
斬新なオンライン・コンテンツを作成し、研究のための新たな環境を
構築することを目的とする分野である。
本講座は,そのための導入として、文献・画像資料を扱う人文科
学分野における情報処理の基本手法を,講義と実習を通じて習得で
きることを目的としている。思想,芸術,文学,歴史などの分野に
おける網羅的な専門情報を収集して整理・分析し,わかりやすい形
で公開することは,文学部が社会から要請されている活動であると
いう認識のもとに、実際に貴重書を対象としてそうした活動を続け
ている担当者らが,書物史の分野で具体的な課題を設定して,書物史や
デジタル化の技術的背景に関する講義,ディスカッション,パソコ
ンやデジタル画像入力機器などを用いたデジタル・コンテンツの制
作実習,発表会(プレゼンテーション)などさまざまな形での授業
によって,実践的に指導を進めて行く。
なお,本講座で上記の手法を体得して,博士論文にまで結実させ
た若手研究者も複数いるので,適宜経験談を披露してもらう予定で
ある。
実習は次のような内容で行う予定である。
・ワープロを用いたテキスト(文書)情報の整理や,持論の展開
(Microsoft WordやAdobe Acrobat を使用)
・デジタル画像やグラフィクスと,専用ツールを用いたオンスクリ
ーン・プレゼンテーション(Adobe Photoshop やMicrosoft PowerPoint
などを使用)
・データベースソフトを用いた情報のより高度な整理や,Web コンテ
ンツの制作とインターネットを利用した公開(Filemaker Pro やWeb
ページ制作用ソフトを使用)
・XML(eXtensible Markup Language)によるテクストのタグ付けとその
ウェブ公開
授業の計画や実習課題など,本講座に関する情報は以下のURL を参
照のこと。
http://www.humi.keio.ac.jp/workshop/2010/
人文科学分野での情報の生産を自ら行い,それを社会に対して発
信・公開したいという意欲を持つ諸君の参加を期待する。
テキスト(教科書):
プリント配布
論文フランス語Ⅰ(初級)(セ)
論文フランス語Ⅱ(初級)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
教授
片木 智年
授業科目の内容:
将来、学術研究にフランス語を必要とする方の、フランス語入門
です。いわゆる「会話」に時間をとることはありませんが、フランス
語の基礎的な文法・構文知識と同時に、発音と聞き取りの基礎もき
ちんと学習します。
テキスト(教科書):
履修者数を見て、指示します。
論文フランス語Ⅰ(中級)(セ)
論文フランス語Ⅱ(中級)(セ)
セット履修
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
休講
193
比較精神史Ⅰ(セ) 2単位 (春学期)
比較精神史Ⅱ(セ) 2単位 (秋学期)
准教授 エアトル, ヴォルフガング
教授 ナコルチェフスキー, アンドリイ
准教授 大串 尚代
セット履修
准教授 髙橋 勇
授業科目の内容:
授業では英語のみを用いますが,帰国子女ではない学生を対象と
します。自分たちの問題意識を英語で表明し(プレゼンテーショ
ン),討論を行なうことによって,英語の能力を鍛えることを目指し
ます。必ずしも英語が得意でなくても,英語の運用と英語による意
見の発信に関心のある方の参加を期待します。哲学,宗教学,アメ
リカ文学,イギリス文学を専門とする各教員が,それぞれ関心のあ
るテーマを設定するので,種々の問題について多角的に考えるよい
機会となるでしょう。
テキスト(教科書):
授業のガイダンス時に指定します。
環境問題と大学
2単位 (秋学期)
休講
文章と表現Ⅰ
2単位 (春学期)
文学の現場からの報告
講師 加藤 宗哉
授業科目の内容:
プロの文章とアマチュアの文章には違いがある。プロの書き手た
ちは暗黙の約束ごとに従って文章を書いている。その約束ごとを本
講では説明する。文章は才能で書くのではなくテクニックで書く。
具体的には「漢語・和語・外来語の使い分け」「オノマトペ・常套
語・記号の危険性」に始まり,
「いかに書き隠すか」まで,文学の現
場でつねに問われる問題を紹介したい。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
参考書:
・季刊文芸誌「三田文学」
・「三田文学名作選」
文章と表現Ⅱ
2単位 (秋学期)
文学の現場からの報告
講師 加藤 宗哉
授業科目の内容:
プロの文章とアマチュアの文章には違いがある。プロの書き手た
ちは暗黙の約束ごとに従って文章を書いている。その約束ごとを本
講では説明する。文章は才能で書くのではなくテクニックで書く。
具体的には「漢語・和語・外来語の使い分け」「オノマトペ・常套
語・記号の危険性」に始まり,
「いかに書き隠すか」まで,文学の現
場でつねに問われる問題を紹介したい。
テキスト(教科書):
コピーを配布します。
参考書:
・季刊文芸誌「三田文学」
・「三田文学名作選」
全 専 攻 共 通 デジタル書物学Ⅱ
言語学概論Ⅰ(セ)
言語学概論Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
言語学への招待
セット履修
経済学部教授
星 浩司
授業科目の内容:
この授業では,我々人間を人間たらしめている重要な属性の一つ
である「言語」とは何かという問題を科学的に考えていく。具体的
には,「言語学」とは何か,また,「言語」とは何か,という根本的
な問題から出発し,自然言語に共通して観察される諸特徴を概観し
た後,各論へと進む。各論では,前期に,音声学,音韻論,形態論
の基礎を学び,後期に,統語論,意味論,語用論の基礎を学んでい
く。全体を通じて,是非,科学的な言語観を理解してもらいたい。
テキスト(教科書):
星浩司著「言語学への扉」(慶應義塾大学出版会,2006)
参考書:
・井上和子,原田かづ子,阿部泰明共著「生成言語学入門」
(大修館
書店,1999)
・大津由紀雄他編著「言語研究入門:生成文法を学ぶ人のために」
(研究社,2002)
言語学概論Ⅲ(セ)
言語学概論Ⅳ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
[春] 言語学の諸領域
[秋] 日英語比較統語論
セット履修
講師
外池 滋生
(春学期)
授業科目の内容:
言語学の諸領域が、言語のどのような側面を研究対象として、ど
のような方法論を用いて取り組んでいるかということを概観します。
テキスト(教科書):
『はじめて学ぶ言語学』大津由紀雄編著 ミネルバ書房 200
9年
(秋学期)
授業科目の内容:
最近の言語理論の枠組みを概観して、その中で、代名詞(再帰代
名詞、人称代名詞)の指示問題、主語の移動の問題、疑問表現の移
動の問題、関係節の形成の問題、数量詞作用域と節構造の問題につ
いての分析を英語を題材に見たあと、その分析が日本語にどのよう
に当てはまるかを見て行く。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
「ミニマリスト・プログラム」外池滋生『言語学の領域(I)』1
35〜168ページ、中島平三編 朝倉書店 2009年
言語学概論Ⅴ(セ) 2単位 (春学期)
言語学概論Ⅵ(セ) 2単位 (秋学期)
ことばの仕組みとことばの発達
セット履修
経済学部教授 松岡 和美
授業科目の内容:
このクラスは初学者を対象に、言語学では「言語の何を」
「どう科
学的・客観的に扱うのか」についておおまかな理解が得られるよう
に構成されている。言語の研究のツールとして提案されている概念
や方法論を知り、それがもたらす新しい知見を、世界の様々な言語
データの分析を通して理解することが第一の目的である。そのうえ
で、それぞれのトピックに関連する母語の発達過程に関する研究を
概観することでヒトの言語能力の本質についての理解を深める。単
に知識を身に付けるだけではなく、授業で扱った考え方を応用して、
専門知識がない人にも事例やデータをわかりやすく説明するための
「コミュニケーション能力」の習得にも重点を置く。履修にあたって
特に予備知識は必要ないが「ことば」「幼児の知的発達」「教育」な
どに関心がある学生の履修を歓迎する。
194
言語学特殊Ⅰ(セ)
言語学特殊Ⅱ(セ)
生成文法入門
セット履修
言語学特殊Ⅶ(セ) 2単位 (春学期)
言語学特殊Ⅷ(セ) 2単位 (秋学期)
Semantics
言語文化研究所教授
セット履修
授業科目の内容:
This is an introductory level course that will provide students with a
solid foundation in semantics, i.e. the study of meaning. The course will
focus on one particular aspect of meaning: compositionality. The
principle of compositionality states that the meaning of a whole is
composed, or made up, from the meanings of its parts. We will turn this
simple idea into a formal analysis by first developing some simple formal
tools and then applying them to successively more complex cases. The
semantics we will develop is an interpretive semantics, meaning that it
takes syntactic structures as input and derives interpretations from them.
It is an important aspect of the theory to be developed that it can be
combined with standard theories of syntax. The syntax needed for this
course, however, is very basic and will be provided in class. Students will
not be required to know any syntax beforehand.
テキスト(教科書):
Heim, Irene, and Angelika Kratzer (1998). Semantics in Generative
Grammar. Blackwell. ISBN: 978-0631197133
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
言語文化研究所教授
大津 由紀雄
授業科目の内容:
生成文法と呼ばれる認知科学理論の基本的考え方について講じた
あと、現代英語と現代日本語を主たる対象として言語分析の訓練を
行なう。
現代英語を対象とするのは、受講者のほとんどの者になじみが深
い外国語であり、客体化しやすいからである。現代英語についての
知識は中学校卒業程度でよい。現代日本語を対象とするのは、ほと
んどの受講者にとっての母語であるからである。
テキスト(教科書):
渡辺明,2009『生成文法』東京大学出版会
言語学特殊Ⅲ(セ)
言語学特殊Ⅳ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
言語学特殊Ⅸ(セ) 2単位 (春学期)
言語学特殊Ⅹ(セ) 2単位 (秋学期)
言語類型論と東南アジア諸語
セット履修
言語文化研究所教授 三上 直光
レキシコンの構造と意味
セット履修
授業科目の内容:
世界のできるだけ多くの言語を対象として、言語間に観察される
類似点や相違点をもとに人間言語の普遍性を追求する分野を言語類
型論といいます。本講義では、言語類型論の立場から様々な言語の
位置づけを考えていきます。授業は,講義と履修者の発表を交えな
がら進めます。
テキスト(教科書):
開講時に指示する。
参考書:
その都度指示する。
言語学特殊Ⅴ(セ)
言語学特殊Ⅵ(セ)
生成文法中級
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
講師
タンクレディ, クリストファー D
内堀 朝子
授業科目の内容:
生成文法研究は,近年,ミニマリスト・プログラムと呼ばれる研
究プログラムの下で進められてきた。それによると,人間の脳内に
はいわば言語器官とも言うべき独立した機構が存在すると考えられ,
特に,その機構には,言語使用を可能にするために言語以外の領域
(例えば,音声の調音・知覚に関わる領域など)から必然的に課され
る条件を最適な形で満たしながら,文を原則的には無限にかつ最も
経済的に,生成し得る仕組みが備わっているとされる。
本講義では,このような言語器官としての言語の諸特性を明らか
にすることを目的とした最近の生成文法理論の枠組みについて,詳
しく取上げる。また,必要に応じて,ミニマリスト・プログラム以
前の理論的枠組みを概観し,現在に至る流れを把握できるようにす
る。
テキスト(教科書):
開講時に,受講生の既習内容を勘案した上で指示する。
参考書:
開講時に,受講生の既習内容を勘案した上で指示する。
195
経済学部教授
杉岡 洋子
授業科目の内容:
私たちはレキシコンという「引き出し」から語彙を取り出して文
を作ります。そのレキシコンはどういう中身と構造をもち、どのよ
うに働くのでしょうか。この授業では、レキシコンを成す語の構造
と多様な語形成のプロセス、レキシコンと意味の関係、レキシコン
と統語規則の境界をめぐるさまざまな考え方、心的辞書(メンタル
レキシコン)の仕組みなどについて学びます。(「授業の計画」を見
てください。英語の文献も読む予定です。)
講義と演習形式の両方を使います。また、英語や日本語のデータ
を各自が集めて分析する課題を通して,言語理論にもとづいたデー
タ分析の面白さを味わえるようにしたいと考えています。
テキスト(教科書):
配布資料、および以下の参考書や関連論文から授業で指示する。
参考書:
Lieber, Rochelle. Introducing Morphology. (Cambridge, 2010.)
Jackendoff, Ray. Meaning and the Lexicon. (Oxford, 2010.)
影山太郎、『形態論と意味』(くろしお出版、1999.)
伊藤たかね・杉岡洋子『語の仕組みと語形成』(研究社、2001.)
Pinker, Steven. Words and Rules. Lingua 106, 1998.
その他(授業で指示します)
言語学特殊ⅩⅠ(セ) 2単位 (春学期)
言語学特殊ⅩⅡ(セ) 2単位 (秋学期)
音声と音韻
セット履修
講師
本間 猛
授業科目の内容:
日本語と英語の音声構造と音韻構造の相違点および共通点を探る
ことを通して,音声学・音韻論の基本概念を学ぶ。また,分析方法
の基礎を理解し,応用できることを目指す。言語研究における音声・
音韻の研究の位置付けを概観した後,言語音の産出のしくみを学ぶ。
さらに,音素,音節,モーラ,語アクセント,文アクセント,リズ
ム,イントネーションなどの音韻現象とその理論的側面について考
察する。また,最近の理論である最適性理論(Optimality Theory)に
ついても解説する。
授業方法:講義にて基礎的な知識や基本概念を扱い,さらに練習
問題で理解を深めるようにする。
テキスト(教科書):
窪薗晴夫著 日英語対照による英語学演習シリーズ『音声学・音
韻論』くろしお出版 1998年 ISBN:978-4874241561
全 専 攻 共 通 テキスト(教科書):
(1)『ことばの科学ハンドブック』郡司隆男・西垣内泰介(編
著)研究社
(2)keio.jpで配布する文献
参考書:
授業支援用ホームページ(URL 後述)に掲載。
参考書:
・窪薗晴夫著『語形成と音韻構造』くろしお出版 1995年 ISBN:
978-4874240991
・窪薗晴夫・太田聡著『音韻構造とアクセント』研究社 1998年 ISBN:
978-4327260101
・ 窪 薗 晴 夫 ・ 本 間 猛 著 『 音 節 と モ ー ラ 』 研 究 社 2002 年 ISBN:
978-4327257156
言語学特殊ⅩⅢ(セ)
言語学特殊ⅩⅣ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
言語心理学
セット履修
講師 磯部 美和
授業科目の内容:
言語心理学の一研究分野である第一言語(母語)獲得に焦点を当
てる。
「生成文法理論」という言語理論では,子どもが生後わずか数
年のうちに抽象的で複雑な母語を身につけることができるのは,生
まれながらにヒトに備わっている言語の知識と,生後受け取る言語
経験の相互作用によると仮定されている。本授業では,英語や日本
語の獲得を中心に,生成文法理論に基づく様々な言語獲得研究の成
果を解説する。なお,希望があれば,他の研究分野(第二言語獲得・
言語理解(統語解析))についても紹介する。
テキスト(教科書):
受講者と相談の上決定する。
参考書:
授業中に適宜紹介する。
言語学特殊ⅩⅤ(セ) 2単位 (秋学期)
言語学特殊ⅩⅥ(セ) 2単位 (秋学期)
極小主義統語論の諸問題
セット履修
言語文化研究所教授 北原 久嗣
授業科目の内容:
極小主義統語論が推進する理論的展開とその帰結を詳細に検討す
る。統語操作とその適用手順を特徴づける最適性ともいうべき性質
に焦点をあて、現在採択されている枠組みでは捉えることのできな
い問題を明らかにし、その解決の方向を探る。
テキスト(教科書):
開講時に指示する。
参考書:
Chomsky, N. 2005. Three factors in language design. Linguistic Inquiry,
36:1-22.
Chomsky, N. 2007. Approaching UG from below. In Interfaces +
recursion = language? ed. by U. Sauerland and H.-M. Gärtner, 1-29.
Berlin: Mouton de Gruyter.
Chomsky, N. 2008. On phases. In Foundational Issues in Linguistic
Theory: Essays in Honor of Jean-Roger Vergnaud, ed. by R. Freidin, C.
P. Otero, and M. L. Zubizarreta, 133-166. Cambridge, Mass.: MIT Press.
上記論文3点は初回のクラスまでに目を通しておくことが望ましい。
言語学特殊ⅩⅦ(セ)
言語学特殊ⅩⅧ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
History of Linguistics
言語文化研究所教授
セット履修
タンクレディ, クリストファー D
授業科目の内容:
This course will examine major developments in theoretical linguistics
over roughly the past century. The course will focus on sentence structure
(syntax), meaning (semantics) and sound (phonology). We will examine
work from the late 19th to late 20th centuries, from authors whose work
shaped the field.
テキスト(教科書):
Copies of papers will be made available in class.
196
2単位 (春学期)
経済学部教授 石井 明
准教授 西川 尚生
講師 藤井 孝一
授業科目の内容:
音楽で卒業論文を書こうと考える人のための(1)音楽研究のさま
ざまな領域と研究方法の包括的な紹介,(2)西洋音楽史を中心にし
た個別領域の事例紹介と研究の現在,(3)音楽資料・文献の検索法
の習得を軸にしています。
(3)に関しては,三田メディアセンター・
レファレンスの職員が担当し,授業内で実習をおこなう予定です。
これまで音楽学について学んだことのない人も履修可能ですが,実
習で使うパソコン台数の関係上,履修者は音楽で卒業論文を書くこ
とを視野に入れている学生に限定します。初回授業の説明を聞き,
担当教員の許可を得た上で履修してください(人数制限の関係上,
初回欠席者は基本的に受講できません)。
参考書:
授業内で指示します。
音楽学Ⅳ
2単位 (秋学期)
商学部教授
准教授
音楽学Ⅰ
2単位 (春学期)
和声を主体とする楽曲分析の基礎
講師 二宮 洋
授業科目の内容:
クラシック音楽と言われる西洋古典芸術音楽の基盤である調性と,
それを確立させる機能和声を理解することが本講義の目的です。そ
れは音楽全体の組み立てを見極めるのに不可欠な視点であり,我々
の生活の周辺にある音楽全体に渡る理解の基礎ともなります。そし
て,さらにそれが楽曲全体の形式を含めた分析と理解につながる基
礎となるのです。したがって,実際の楽曲を対象とした分析へ進め
ていく為にも、これらの基礎知識の習得は不可欠となります。なお、
秋学期開講の「音楽学Ⅱ」は本講義の展開として継続しており、で
きれば連続して履修する事が望まれます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
・島岡譲著「和声と形式のアナリーゼ」
・同著「総合和声](音楽之友社)など。
音楽学Ⅱ
2単位 (秋学期)
総合的な楽曲分析の基礎と実践
講師
二宮 洋
授業科目の内容:
クラシック音楽と言われる西洋古典芸術音楽を中心に、その背景
を含めた総合的視野での楽曲構造の理解を求めて行く事が本講義の
目的です。取り上げる楽曲は履修者の希望も含めて,相談しながら
決めていきます。必ずしもジャンルは限定しませんが,中心は古典
芸術音楽とします。希望によって近現代及び民族音楽,さらにジャ
ズ,ポップスなども対象とする場合もあります。また履修者の可能
性によっては、音楽表現の実演をも含めた内容の展開も考えて行き
ます。なお、春学期開講の「音楽学Ⅰ」は本講義の前段として基礎
となり、できれば継続して履修する事が望まれます。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
・島岡譲著「和声と形式のアナリーゼ」
・同著「総合和声](音楽之友社)など。
197
佐藤 望
西川 尚生
授業科目の内容:
音楽で卒業論文を書こうと考える人のための(1)音楽研究のさま
ざまな領域と研究方法の包括的な紹介,(2)西洋音楽史を中心にし
た個別領域の事例紹介と研究の現在,(3)音楽資料・文献の検索法
の習得を軸にしています。
(3)に関しては,三田メディアセンター・
レファレンスの職員が担当し,授業内で実習をおこなう予定です。
これまで音楽学について学んだことのない人も履修可能ですが,実
習で使うパソコン台数の関係上,履修者は音楽で卒業論文を書くこ
とを視野に入れている学生に限定します。初回授業の説明を必ず聞
き,担当教員の許可を得た上で履修してください(人数制限の関係
上,初回欠席者は基本的に受講できません)。
参考書:
授業内で指示します。
全 専 攻 共 通 音楽学Ⅲ
文化財科学Ⅰ(セ)
文化財科学Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
文化財資料を科学の目で見る
セット履修
講師
富沢 威
授業科目の内容:
考古遺物や美術資料の化学組成の特徴や,製造の歴史や技法につ
いて講義する。また,鉛同位体分析法などの最近の研究で得られた
成果について紹介する。授業では,自然科学の手法を応用する際の
背景となる考え方や原理,適用範囲や留意点などについて述べる。
テキスト(教科書):
テキストは,特に指定しない。
参考書:
授業の際に紹介する。
文化財科学Ⅲ(セ)
文化財科学Ⅳ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
文化財資料を科学の目で見る
セット履修
講師
富沢 威
授業科目の内容:
年代測定法やDNA 解析法,アイソトープ食性解析法など,最近の
進歩のなかから得られた成果について紹介する。
授業では,自然科学の手法を応用する際の背景となる考え方や原
理,適用範囲や留意点などについても述べる。
テキスト(教科書):
テキストは特に指定しない。
参考書:
授業の際に紹介する。
198
全 専 攻 共 通 芸術の現在Ⅰ(セ)
芸術の現在Ⅱ(セ)
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
新たなArt of Living の可能性―行なう,そして考える―
[春] 理工学部教授 熊倉 敬聡
セット履修
[秋] 理工学部教授 小菅 隼人
授業科目の内容:
20 世紀は,地球上の多くの国・地域で,資本主義というシステム
とイデオロギーが,人々の生(活)をデザインし,律してきました。
しかし,しばらく前から,地球上の一部の人たちにしか恩恵をもた
らさないそのシステムとイデオロギーに大きな疑問符が投げかけら
れています。ますます増える貧困,ますますエスカレートする地球
温暖化,そして今や誰の目にも明らかな資本主義自体の大いなる危
機。
また一方,資本主義の対極で,
(近代)芸術を否定するという行為
そのものを自己矛盾的に作品とすることにより生き延びてきた「現
代芸術」も,ポストモダニズム以降,新たな創造の形式を見出せな
いまま衰退し,今や終焉の危機に瀕しています。
本授業では,これからの“芸術”(?)の可能性を,近代的な美学
と資本主義を参照しつつも,その外部に向けて,改めてArt of Living
(生のデザイン/生きる技)という視点から問い直したいと思ってい
ます。そして,その問い直しを理論的に深めるとともに,同時にさ
さやかながらも参加者の現実の生活に変化をもたらしうるような実
践につなげていきたいと考えています。
ですから,本授業は,単なる講義や講読ではなく,むしろ参加者
が主体のプレゼンテーション,ディスカッション,ワークショップ
等に多くの時間を割くことになります。また,新たなArt of living を
考え・行ううえでのヒントとなるような,多様な領域からの講師に
よるレクチャーも予定しています。そして,何よりも,皆さんと“楽
しい”授業を作っていきたいと思います。
テキスト(教科書):
特になし。
参考書:
熊倉敬聡『美学特殊C』(慶應義塾大学出版会)
川俣正,ニコラス・ペーリー,熊倉敬聡『セルフ・エデュケーシ
ョン時代』(フィルムアート社)
199
日本の文化政策と芸術支援・概説,財団の芸術支援とその課題,
舞台芸術の市場規模と今後,イベントと保険
第4 部:上演芸術をめぐる活動のひろがりと市民企画づくりの実際
アートとNPO、ボランティアなど 参考書:
資料は配付ないし各自ダウンロード
アート・マネジメントⅠ(セ)
アート・マネジメントⅡ(セ)
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
教授 美山 良夫
政策・メディア研究科特別研究教授 岩渕 潤子
講師 大髙 幸
講師 南條 史生
授業科目の内容:
展示系のアートを軸にしたアート・マネジメントの概説。以下の
4 つのフレームで構成される。履修上の諸注意は,最初の授業時に
配布するので,それらをふまえて履修登録を検討すること。
第1 部:変貌する文化装置:制度としての「美術館」と脱美術館
文化展示の多様な様態(日本および欧米における多様な文化展示と
その目的),美術館という「制度」の成立,空間の文化装置化:その
多様な仕掛け(オルタナティヴ・スペースなど)
第2 部:美術品の流通と交流美術品の特性と画廊の仕事,最近の
美術市場・美術館の問題点,オークションの仕組みと社会的役割,
アート・フェアの役割・仕組み,古美術品の流通システムなど
第3 部:美術展の企画と諸制度美術をめぐる文化政策,芸術支援
(企業による事例の紹介と基本的な考え方),美術展の企画から開催
まで,美術品と著作権,保険
第4 部:美術をめぐる活動のひろがりと市民美術館の活動のひろ
がり 研究・情報・修復・美術館教育・ボランティア,市民による
活動事例
参考書:
初回の授業で指示する。
アート・プロデュースⅠ(セ)
アート・プロデュースⅡ(セ)
セット履修
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
教授 美山 良夫
講師 金子 哲理
授業科目の内容:
上演系のアートを軸にしたアート・マネジメントの概説。
以下の4 つのフレームで構成される。
第1 部:変貌する文化装置:制度としての「劇場」と脱劇場
日本のホール その歴史と現状,劇場運営の基本, 空間の文化装置化:その多様な仕かけなど
第2 部:文化装置のマネジメント公立ホールの運営,
民間のホール運営,劇団の運営とマーケティング,
舞台芸術の国際交流
第3 部:芸術及び芸術家(団体)をめぐる制度と支援
200
全 専 攻 共 通 辞書・事典
2単位 (春学期)
辞書・事典万華鏡
教授 山下 輝彦
授業科目の内容:
辞書・事典はその時々のことばや文化を如実に写す鏡であり,ま
た言葉や事柄の意味・用法を教えてくれる規範性を持った鑑である。
今回,文学部の学生諸君を対象にオムニバス形式で行うこの講座は,
語学辞書を中心に,文化史や藝術等の面を含めて,辞書編纂の歴史
や内容を眺めようとするもので,各国語や情報処理のスペシャリス
ト,書誌学者,辞書史研究家らがガイド役を務める。印刷された書
物形式のものが中心となるが,電子辞書・シソーラス等も取上げる。
本講座を聴き,奥行きが深く幅も広い辞書の世界を知り,辞書・事
典に親しみ有効に使いこなせるようになってほしい。
テキスト(教科書):
なし。コピー,映像等を適宜使用する。
参考書:
各講師が授業時に紹介する。
文献学の世界
2単位 (秋学期)
古今東西の注釈書
教授
佐藤 道生
授業科目の内容:
本講座では,哲学,歴史学,文学,書誌学の各分野で文献学的方
法を以て研究に従事する研究者12~13 名がオムニバス形式で授業を
担当し,各自の最新の研究成果を講じている。今年度は古今東西の
注釈書を取り上げる。講義を担当するのは山内志郎「西洋中世哲学
における注釈の営み――トマス・アクィナスとドゥンス・スコトゥ
スの比較――」、松田隆美「中世ヨーロッパの聖書」、佐藤道生「佚
存書『文選集注』を読み解く」ほか。
201
諸研究所設置講座
ᩍ ⫋ ㄢ ⛬ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮
ゝ ㄒ ᩥ ໬ ◊ ✲ ᡤ
࣓ࢹ࢕࢔㺃ࢥ࣑ࣗࢽࢣ࣮ࢩࣙࣥ◊✲ᡤ
᪁
య
㐨
⫱
ᩥ
◊
ᗜ
✲
ᡤ
⚟ ⃝ ◊ ✲ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮
ᅜ
㝿
ࢭ
ࣥ
ࢱ
࣮
ಖ ೺ ⟶ ⌮ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮
᝟ ሗ ฎ ⌮ ᩍ ⫱ ᐊ
▱ ⓗ ㈨ ⏘ ࢭ ࣥ ࢱ ࣮
እᅜㄒᩍ⫱◊✲ࢭࣥࢱ࣮
ࢢ࣮ࣟࣂࣝࢭ࢟ࣗࣜࢸ࢕◊✲ᡤ
諸 研 究 所 205
206
サンスクリット初級Ⅰ
サンスクリット初級Ⅱ
参考書:
・佐々木淑子著『アラビア語入門』(翔文社)
・黒柳恒男・飯森嘉助『現代アラビア語入門』
(大学書林)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
土田 龍太郎
サンスクリット中級Ⅰ 1単位 (春学期)
サンスクリット中級Ⅱ 1単位 (秋学期)
講師
土田 龍太郎
授業科目の内容:
アラビア語初級文法を終えたばかりの学生を対象に、文法の復習
を行いつつ、より詳細な文法知識の習得を目指す。同時に簡単な文
章講読も行う。
テキスト(教科書):
実際の受講者のアラビア語学習暦などを確認したうえで決定する。
講師
1単位 (春学期)
野元 晋
ヴェトナム語初級Ⅰ
ヴェトナム語初級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
言語文化研究所教授 嶋尾 稔
授業科目の内容:
ヴェトナム語の基礎知識を身につけることを目指します。下記の
教科書を用いて,発音,基礎文法,基礎会話を学びます。
テキスト(教科書):
三上直光『ニューエクスプレスベトナム語』(白水社,2007年)
ヴェトナム語中級Ⅰ
ヴェトナム語中級Ⅱ
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
文法入門2
言語文化研究所教授
言語文化研究所教授
野元 晋
ヴェトナム語文献講読Ⅰ
ヴェトナム語文献講読Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
言語文化研究所教授
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
嶋尾 稔
授業科目の内容:
新聞記事程度のヴェトナム語が読めるようになることを目指しま
す。前期は基礎的な文章を読みます。後期は,ウェッブ上のヴェト
ナム語の新聞から面白そうな記事を拾って読みます。
テキスト(教科書):
初回に受講者と相談して決めます。
参考書:
小高泰・Nguyen Thi Mai Hoa『会話で覚えるベトナム語666』
(東洋
書店,2005 年)
授業科目の内容:
「アラビア語基礎I」のいわば続編にあたるコースです。今期は未
完了形から始めて派生形までの動詞を中心に,アラビア語の辞書を
引きながら文章を読むための,また会話のための文法知識を身につ
けていきます。時間に余裕があれば最後に簡単な読み物に挑戦した
いとも考えています。
テキスト(教科書):
佐々木淑子『新版アラビア語入門』(翔文社, 2005)
参考書:
本田孝一,石黒忠昭編『パスポート初級アラビア語辞典』(白水
社,1997―2001)H. Wehr, A Dictionary of Modern Written Arabic, edited
by J.M. Cowan, 4th ed. (Ithaca, NY: Spoken Language Service, 1994)
(他は授業中に適宜,指示します。)
アラビア語現代文講読Ⅰ
アラビア語現代文講読Ⅱ
岩見 隆
授業科目の内容:
アラビア語の定評ある古典の中,平易な散文(叙事の文)をあた
りまえに読めるようになることを目指します。
テキスト(教科書):
受講者と相談して決めます。
参考書:
Wright: Arabic grammar. Cambridge Univ. Press, 1962
授業科目の内容:
アラビア語の基礎文法をマスターするコースで今期はいわば前半
部分を学びます。まず文字から始めて,名詞,
「A はB です」の簡単
な構文,前置詞,代名詞,形容詞,そして動詞の完了形まで学んで
行きます。
テキスト(教科書):
佐々木淑子『新版アラビア語入門』(翔文社, 2005)
参考書:
本田孝一,石黒忠昭編『パスポート初級アラビア語辞典』(白水
社,1997―2001)H. Wehr, A Dictionary of Modern Written Arabic, edited
by J.M. Cowan, 4th ed. (Ithaca, NY: Spoken Language Service, 1994)
(他は授業中に適宜,指示します。)
アラビア語基礎Ⅱ
勝沼 聡
アラビア語演習
文法入門1
言語文化研究所教授
講師
アラビア語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)
アラビア語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)
授業科目の内容:
サンスクリット語の初歩をすでに一通り修得したもののための授
業である。
テキスト(教科書):
参加者の希望で決める。
アラビア語基礎Ⅰ
アラビア語古典Ⅰ 1単位 (春学期)
アラビア語古典Ⅱ 1単位 (秋学期)
榮谷 温子
授業科目の内容:
基礎文法の習得を終えた人を対象として現代文の講読を行います。
講読を通して,アラビア語の基本的な文章構造の理解,さらには母
音記号などの補助記号がついていない文章にたいする読解力の養成
を目的とします。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
207
嶋尾 稔
授業科目の内容:
ヴェトナム語で書かれた学術論文を読みます。あるいは,もし希
望者がいればチューノムで書かれたヴェトナム語の文章に挑戦しま
す。
テキスト(教科書):
初回に受講者と相談して決めます。
参考書:
冨田健次『ヴェトナム語の世界:ヴェトナム語基本文典』
(大学書
林,2000 年)
諸 研 究 所 授業科目の内容:
サンスクリット語入門の講義である。ほぼ一年かけて,サンスク
リット語文法体系のあらましを修得することを目的とする。
参加者は,練習問題の予習が必要となる。
テキスト(教科書):
・ヤン・ホンダ著 鎧淳 訳「サンスクリット語初等文法(春秋社)
・辻 直四郎著「サンスクリット文法」(岩波書店)
ペルシア語初級Ⅰ
ペルシア語初級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
朝鮮語文献講読Ⅰ 1単位 (春学期)
朝鮮語文献講読Ⅱ 1単位 (秋学期)
文学部教授 野村 伸一
ペルシア語文法
講師 関 喜房
授業科目の内容:
現代ペルシア語文法を全くの初歩から講義します。教科書の文法
が終わり次第,易しい文章を読むつもりです。その際,文法書には
記されていなかった文法上の例外事項などについて詳しく説明する
つもりです。
テキスト(教科書):
岡崎正孝著『基礎ペルシア語』(大学書林)
参考書:
黒柳恒男著『ペルシア語の話』(大学書林)
ペルシア語中級Ⅰ
ペルシア語中級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
ペルシア語講読
講師 岩見 隆
授業科目の内容:
ペルシア語の文の流れをつかみとれるように,平易なペルシア語
散文をできるだけたくさん読みます。
テキスト(教科書):
受講する人と相談して決めます。
参考書:
Lambton: Persian grammar. Cambridge Univ. Press, 1974
タイ語初級Ⅰ
タイ語初級Ⅱ
授業科目の内容:
朝鮮半島の歴史と社会を知るための授業です。
ふたつのことをめざします。ひとつは現代韓国社会の視点を学ぶ
ことです。もうひとつは朝鮮の文化史を内外からみることです。
テキスト(教科書):
上記の目的にかなう素材として『ハンギョレ21』に掲載されてい
る連載コラムを取りあげます。
今年度は「東アジア」をキーワードとして素材を選びました。は
じめに「박노자의 우리가 몰랐던 동아시아」のなかから何点かを読
みます。これらはいずれもウェブサイト上で公開されています。そ
のバックナンバーのなかから選んだものを,keio.jp 上に掲載します
(3 月なかごろ掲載予定)。受講者は各自,ダウンロードして授業に
臨んでください。
参考書:
野村伸一「翻訳の世界-朝鮮語と日本語のばあい」韓国・朝鮮文化
研究会『韓国朝鮮の文化と社会』6,風響社,149-205 頁。
カンボジア語初級Ⅰ 1単位 (春学期)
カンボジア語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)
言語文化研究所教授 三上 直光
授業科目の内容:
カンボジア語入門講座。発音,文字の読み書き,初級文法,基本
表現の習得を目標とします。
テキスト(教科書):
開講時に指示します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
言語文化研究所教授 三上 直光
授業科目の内容:
タイ語入門講座。発音,文字の読み書き,初級文法,基本表現の
修得を目標とします。
テキスト(教科書):
開講時に指示します。
タイ語中級Ⅰ
タイ語中級Ⅱ
ヘブライ語初級Ⅰ
ヘブライ語初級Ⅱ
講師 髙井 啓介
授業科目の内容:
旧約聖書へブライ語の文法を初歩から学びます。
基本的な文法事項を学習したうえで,簡単な講読も行います。
テキスト(教科書):
小脇光男『聖書ヘブライ語文法』(青山社,2001 年)
参考書:
開講時に指示します。
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
ポンシー, ライト
授業科目の内容:
タイの小学校二年生の教科書より短編ストーリーを用いて,タイ
語の運用能力向上を目指します。
テキスト(教科書):
プリント使用。
ヘブライ語中級Ⅰ
ヘブライ語中級Ⅱ
授業科目の内容:
旧約聖書の散文を講読します。士師記およびヘブライ語碑文を読
む予定です。
テキスト(教科書):
プリントを配布します。
参考書:
開講時に指示します。
齋藤 久美子
授業科目の内容:
トルコ語の基礎文法の習得を目指します。
テキスト(教科書):
東京外国語大学トルコ語専攻編『トルコ語文法の基礎(新版)』
(1,211 円)
トルコ語中級Ⅰ
トルコ語中級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 髙井 啓介
トルコ語初級Ⅰ 1単位 (春学期)
トルコ語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)
講師
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
古代エジプト語初級Ⅰ
古代エジプト語初級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師
講師
笈川 博一
授業科目の内容:
文法体系が比較的よく分かっている後期エジプト語の初歩。まっ
たくの初心者を想定している。
テキスト(教科書):
テキストは「ヴェナモン」を用いるが,プリントを授業で配布す
る。
齋藤 久美子
授業科目の内容:
基礎文法を学んだ人を対象にトルコ語のテキストを講読します。
テキスト(教科書):
初回の授業で受講者と相談して決めます。
208
古代エジプト語中級Ⅰ
古代エジプト語中級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 笈川 博一
諸 研 究 所 授業科目の内容:
中期エジプト語の初歩。
テキスト(教科書):
テキストは受講者と相談して決める。
アッカド語初級Ⅰ 1単位 (春学期)
アッカド語初級Ⅱ 1単位 (秋学期)
講師
髙井 啓介
授業科目の内容:
アッカド語を学ぶ際の基礎となる古バビロニア方言(Old Babylonian)の初級文法及び文字表記システムの修得を目的とします。文
法事項を学び進めながら,アッカド語が記されるときに使われた楔
形文字のうち主要なものを覚えていきます。秋学期以降には,ハン
ムラビ法典など著名な作品の雰囲気にも触れていきたいと考えてい
ます。
テキスト(教科書):
Richard Caplice, Introduction to Akkadian (Fourth Edition). Roma:
Editrice Pontificio Istituto Biblico, 2002.
参考書:
開講時に指示します。
アッカド語中級Ⅰ
アッカド語中級Ⅱ
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
講師 髙井 啓介
授業科目の内容:
アッカド語の初級文法を一通り学んだ人を対象に文献講読を行い
ます。文法事項を再度確認しながら,簡単なものからはじめていろ
いろなジャンルのテキストを読んでいくことにします。具体的なテ
キストは受講者と相談して選びます。
テキスト(教科書):
テキストはプリントを準備します。
参考書:
必要があれば授業のなかで指示します。
209
210
諸 研 究 所 211
212
マス・コミュニケーション発達史Ⅱオープン科目 2単位
(秋学期)
イギリスのジャーナリズム
マス・コミュニケーション論Ⅰオープン科目
講師
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
近年、インターネット等の新たなメディアが登場し、新聞やテレ
ビといった旧来のメディアの存在を脅かしつつあると言われる。し
かし、現在においても、マス・コミュニケーションの役割を抜きに
して、政治や社会のあり方を語ることは困難だと言わざるをえない。
本講義では、マス・コミュニケーションを理解するうえで基本的
な理論モデルの解説を行うとともに、現代社会を理解するうえで重
要ないくつかのテーマをとりあげ、それらとマス・コミュニケーシ
ョンとの関わりについて考察する。
前半の講義では、マス・コミュニケーションが社会やそこに暮ら
す人びとにいかなる影響を与えるのかを研究してきた効果研究の流
れを解説し、主要な理論モデルを紹介する。さらに、それらの理論
モデルがどのような時代背景のもとで唱えられたのかについても論
じる。
後半では、国民国家や近代化、グローバリゼーションといったテ
ーマをマス・コミュニケーションの観点から解説することにしたい。
テキスト(教科書):
大石裕『コミュニケーション研究(第2版)』慶應義塾大学出版会
参考書:
講義内で適宜紹介する。
授業科目の内容:
ジャーナリズム揺籃の地といわれるヨーロッパ地域のマス・メディ
アについて学ぶ。外国のマス・メディアを学ぶ基礎的知識・オリエン
テーションののち,イギリス・ジャーナリズムの歴史,現状,問題
点を探る。
適時,ヨーロッパのマス・メディア,ジャーナリズムの問題をとり
あげるが、国際的なマス・メディア産業の動態分析やジャーナリズ
ム研究にとどまらず,その形成過程に多大な影響を及ぼす政治体制
や社会構造の変化にも注目する。さらに、常に日本の状況と比較し
ながら,現代ヨ-ロッパのマス・メディアの構造と機能を研究する。
授業スケジュール・参考文献類については,最初の講義時に発表。
授業サイト URL http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/keio/guide09.html
テキスト(教科書):
適時指示する。
参考書:
Euromedia Research Group,The Media in Europe: The Euromedia
Handbook London : Sage, 2004.
出口保夫・小林章夫・齊藤貴子(編)
『21世紀イギリス文化を知る
事典』(東京書籍、2009年)
http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/gakubu/FJ2ref.htm
国際コミュニケーション論Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)
国際報道の現状とニュースの流れの構造
講師
マス・コミュニケーション論Ⅱオープン科目
2単位 (秋学期)
法学部教授 大石 裕
授業科目の内容:
本講義では国際コミュニケーションを諸国家間のコミュニケーシ
ョンおよび国境を相対化するグローバル・コミュニケーションをめ
ぐる問題構成としてとらえていきます。とくにⅠでは,イラク戦争
でクローズアップされた,戦争報道を中心とした国際報道の現状と
問題点を考えていきます。戦争報道の歴史的変遷から始まって,報
道を支えるシステムのはらむ問題やニュースの国際的な流れの構造
にいたるまで概観していきます。事例研究と理論的議論をセットに
して紹介します。あまり明るい話はできませんが,
「世界」に対する
批判的精神を養うと同時に,むしろ受講生自身の力でオルタナティ
ブな道を見つけていただけるような問題提起ができればと思ってい
ます。
テキスト(教科書):
・特に指定しません。
参考書:
伊藤陽一編『ニュースの国際流通と市民意識』慶應義塾大学出版
会、2005年
他は授業時に適宜指示します。
授業科目の内容:
主に、①ジャーナリズムに関する理論的考察(ニュース論や客観
報道論など),②言説分析によるニュース分析,③メディア・イベン
トとメディア言説,に関して講義する。
テキスト(教科書):
・大石裕『ジャーナリズムとメディア言説』(勁草書房)
・大石裕編『ジャーナリズムと権力』(世界思想社)
参考書:
・大石裕ほか『現代ニュース論』(有斐閣)
・大石裕『政治コミュニケーション』(勁草書房)
・大石裕『コミュニケーション研究』』(慶應義塾大学出版会)
・大石裕・山本信人編『メディア・ナショナリズムのゆくえ』
(朝日
新聞社)
・D.マクウェール『マス・コミュニケーション研究』
(慶應義塾大学
出版会)
マス・コミュニケーション発達史Ⅰオープン科目
(春学期)
2単位
国際コミュニケーション論Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)
日本の近代化とジャーナリズム
講師
内藤 耕
メディアのグローバリゼーションと文化摩擦
鈴木 雄雅
講師
授業科目の内容:
ジャーナリズムの発展について概説する。文字の誕生から紙,印
刷などの複製技術の出現,通信,交通手段の発展が,ジャーナリズ
ムの形式を規定していく状況を眺める。さらに幕末日本に新聞,雑
誌が出現してから近代新聞が成長し,その過程でジャーナリズムの
機能がどのように近代日本の社会発展と関わりあってきたかを考察
する。授業スケジュール・参考文献類については,最初の講義時に
発表。
授業サイト URL http://pweb.cc.sophia.ac.jp/s-yuga/keio/guide09.html
テキスト(教科書):
春原昭彦 武市英雄(編)『日本のマス・メディア【第2版】』 日本
評論社、2004
参考書:
春原昭彦『日本新聞通史』[四訂]』(新泉社、2003)
内藤 耕
授業科目の内容:
グローバル化しつつあるメディアの現状とそれをめぐる問題につ
いて多面的に解説を試みます。講義は大きく二つに分かれ,前半が
資本,コンテンツの流通等の側面からの分析となります。メディア
資本の世界戦略,アジアにおける日本製アニメやテレビ番組の流通
と受容などの事例を取り上げます。後半は,政策論として,文化交
流政策と開発コミュニケーションについて概観していきます。受容
する側の「したたかさ」についても理解できればと思います。全体
的に,日本との関係,それから授業担当者の専攻領域の都合により,
アジアの事例を多く取り上げることになるでしょう。対象の性格上,
春学期の内容と一部重複する部分があるかもしれませんが,Iを受講
している必要はありません。
テキスト(教科書):
・特に指定しません。
213
諸 研 究 所 マス・コミュニケーション理解のための基礎知識
講師 津田 正太郎
鈴木 雄雅
参考書:
伊藤陽一編『文化の国際流通と市民意識』慶應義塾大学出版会、
2007年
その他は授業時に適宜指示します。
参考書:
伊藤高史『「表現の自由」の社会学』(八千代出版、2,600円税別)
世論Ⅰオープン科目
2単位 (春学期)
世論調査結果からみる現代社会
メディア社会論Ⅰオープン科目
2単位 (秋学期)
講師
現代社会の諸問題とメディア
講師
津田 正太郎
授業科目の内容:
本講義の目的は、メディアという観点から現代社会の様々な問題
について受講者諸君の理解を深めることにある。メディアが高度に
発達した現代社会において、メディアがどのような役割を果たして
いるのかを理解することは不可欠である。逆に言えば、現在あるい
は将来のメディアのあり方について、社会との関係性を抜きにして
語ることはできない。
以上の観点から、本講義の前半では、メディアを理解するうえで
重要な諸概念について解説を行う。一般的に使用される概念ばかり
であるが、そこには様々な問題が含まれており、それらについて理
解を深めることはメディア社会の分析にとって重要な意味を持つ。
後半では、消費、都市、地域、犯罪、監視といったトピックをとり
あげ、それらとメディアとがどのように関わっているのかについて
検討する。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
講義中に適宜紹介する。
井田 正道
授業科目の内容:
はじめに世論調査の方法とデータ分析の手法について理解し、さ
らに世論調査の分析結果から現代の政治と社会を理解する。
テキスト(教科書):
井田正道「政治・社会意識の現在―自民党一党優位の終焉と格差
社会―」北樹出版、2008年
世論Ⅱオープン科目
2単位 (秋学期)
日本人の世論―持続と変化―
講師 井田 正道
授業科目の内容:
主として政治に関する日本人の世論の変化に焦点を当て、その変
化が選挙過程・政治リーダーの選出過程および政策決定過程にどの
ような影響を及ぼしたかを考える。加えて、メディアの選挙報道に
も言及する。
テキスト(教科書):
井田正道「変革期における政権と世論」北樹出版、2010年
井田正道「日本政治の潮流」北樹出版、2007年
情報行動論Ⅰオープン科目
2単位 (春学期)
情報行動論概説、災害と情報行動
メディア法制Ⅰオープン科目
講師
2単位 (春学期)
講師 山田 健太
授業科目の内容:
表現の自由、メディアに関わる法体系を概観するとともに、ジャ
ーナリズムの諸問題を法的側面からアプローチする。必要に応じ、
ジャーナリズムを支えるメディア産業制度、メディア政策、および
メディア・ジャーナリストの倫理問題についても触れる。ただし、
事前に法律的専門知識は不要。履修者数にもよるが、原則、講義形
式で進める。
テキスト(教科書):
山田健太『法とジャーナリズム 第2版』学陽書房
参考書:
教室で指示
ジャーナリズム論Ⅰオープン科目
2単位 (春学期)
ジャーナリズムと権力
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三
授業科目の内容:
「ジャーナリズムと権力」をキーワードにニュースの生産過程お
よびそれに関わる政治的、社会的諸要因について学習する。マス・
メディアによって担われるジャーナリズムを主たる対象に理論と事
例を交えつつ講義する。それを通じて現代日本の政治社会とジャー
ナリズムとの関係について理解を深めることを目標とする。
テキスト(教科書):
・大石裕編『ジャーナリズムと権力』
(世界思想社、2006年、1900円)
・必要に応じて講義資料プリントを配布する。
参考書:
授業内で適宜指示する。
ジャーナリズム論Ⅱオープン科目
2単位 (秋学期)
ジャーナリズムと権力:法社会学・政治社会学の観点から
講師 伊藤 高史
授業科目の内容:
法社会学と政治社会学の観点から、ジャーナリズムと権力の関係
を考察します。
テキスト(教科書):
授業1回目に指定します。必ず、使う予定です。
214
関谷 直也
授業科目の内容:
我々はマスメディア、インターネットや携帯電話などの通信メデ
ィア、会話やうわさなどを通じて、情報を収集・処理・発信してい
る。情報行動論とは、基礎的研究としてメディア利用行動とそこに
纏わる人々の心理を分析し、応用的研究として社会事象、社会問題
に関する様々な情報がいかに収集・処理・発信されているかを分析
する学問分野である。本講義では、情報行動論の基礎的な考え方を
一瞥した後、応用分野として情報行動論の主たる研究分野である災
害時の情報行動について論じる。
テキスト(教科書):
・川上善郎編『情報行動の社会心理学』北大路出版
・田中淳・吉井博明編著『災害情報論』弘文堂
参考書:
・吉井博明・田中淳編著『災害危機管理論入門-防災危機管理担当
者のための基礎講座』弘文堂
・大矢根淳・浦野正樹・田中淳・吉井博明『災害社会学入門』弘文堂
・廣井脩・船津衛編『災害情報と社会心理』北樹出版
情報行動論Ⅱオープン科目
2単位 (秋学期)
環境問題と情報行動
講師 関谷 直也
授業科目の内容:
本講義では、情報行動のいま一つの分野として、環境問題に関連
する情報行動について論じる。公害問題、地球環境問題が人々の心
理やメディア利用行動を前提に、いかに報道され、意味づけられで
きたか。いかにマーケティングに利用されてきたか。情報行動論の
視点から、歴史的に考えていく。前期の講義の履修は前提とはしな
い。
テキスト(教科書):
・関谷直也,2009『環境広告の心理と戦略』同友館
参考書:
・地球環境戦略機関編,2001『環境メディア論』中央法規
異文化間コミュニケーションⅡオープン科目
2単位 (秋学期)
メディア産業と政策Ⅱオープン科目
「ナショナル・アイデンティティ」と異文化間コミュニケーション
講師 藤田 結子
髙田 義久
授業科目の内容:
通信・放送産業を中心としたメディア産業に関する政策について、
最新の動向と今後の課題について学習します。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
授業の中で適宜紹介します。
ジャーナリズム総合講座Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)
報道とメディアに関心がある人のための実践的講座
法学部教授 大石 裕
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三
講師 五十嵐 文生
2単位 (春学期)
映画コンテンツとクロス・メディア研究
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子
授業科目の内容:
ジャーナリズムの存在意義、責任、課題などについて、現場で活
躍されているジャーナリストや他の関係者を招いて講義していただ
く。
授業科目の内容:
メディアやジャンルを横断するような映画の名作を視聴し,ディ
スカッションをおこなうことで,クリエイティヴなメディア文化の
担い手を養うことを目的とする。
教員の指定リストのなかから,履習者の希望をきいて,毎回映画
の上映,ディスカッション,レポート(数回)をおこなう。
最後の数回は,履習者自身がぜひ観てもらいたい映画の上映と解
説,最終グループ・プレゼンテーションを予定している。
テキスト(教科書):
小川葉子他編『<グローバル化>の社会学:循環するメディアと
生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),その他,授業中に指示する。
参考書:
授業中に指示する。
メディア文化論Ⅱオープン科目
ジャーナリズム総合講座Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)
報道とメディアに関心がある人のための実践的講座
法学部教授 大石 裕
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三
講師 宮田 謙一
授業科目の内容:
ジャーナリズムの存在意義、責任、課題などについて、現場で活
躍されているジャーナリストや他の関係者を招いて講義していただ
く。
コミュニケーション調査法Ⅰオープン科目 2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
映画コンテンツとクロス・メディア研究Ⅱ:クリティカルな批評
からクリエイティヴな企画立案へ
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子
授業科目の内容:
既存の映画コンテンツの批判から,新たなクリエイティヴ・コン
テンツの企画・立案につながる創造的な思考のプロセスをシュミレ
ートすることを目的とする。
グローバライゼーションや,文化(財)行政,企業の社会的責任
(CSR)も視野に入れつつ,セミ・ドキュメンタリー,音楽映画等
の特定のジャンルのほか,SF,アニメ等の考査を対象とする。
とりわけ,映像ジャーナリズム,オペラ,古典芸能など他のメデ
ィア・ジャンルとの相互作用に注目する。
テキスト(教科書):
小川葉子他編『<グローバル化>の社会学:循環するメディアと
生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),その他,授業中に指示する。
ハリウッド映画ジャンルに関するボードウェルの邦訳を含む。
参考書:
授業中に指示する。
メディア産業と政策Ⅰオープン科目
内容分析によるテレビ研究
講師
授業科目の内容:
この授業では、マス・コミュニケーションの研究法の1つである
「内容分析」について学びます。具体的には、(1)内容分析から分
かること、(2)内容分析の手順、(3)データの整理と分析、(4)
報告書の作成を講義と実習を通して習得していきます。なお、研究
テーマは初回の授業時に履修者と協議の上決定します。
テキスト(教科書):
有馬明恵「内容分析の方法」ナカニシヤ出版, 2007年
参考書:
萩原滋編「テレビニュースの世界像」勁草書房, 2007年
萩原滋・国広陽子編「テレビと外国イメージ」勁草書房, 2004年
岩男寿美子「テレビドラマのメッセージ」勁草書房, 2000年
小玉美意子編「テレビニュースの解剖学」新曜社, 2008年
岸 学「SPSSによるやさしい統計学」オーム社, 2005年
コミュニケーション調査法Ⅱオープン科目 2単位 (秋学期)
講師 金山 智子
2単位 (春学期)
メディア政策基礎理論と映像産業政策
メディア・コミュニケーション研究所教授
有馬 明恵
授業科目の内容:
本講義では、マスメディアが発信するメッセージの調査に用いら
れる内容分析について学びます。履修生は、TVニュース、新聞記
事、広告、雑誌、ポスター、写真、ウェブコンテンツ、マンガなど、
履修者が関心のあるメッセージを対象とし、手順にしたがって内容
分析を実施し、調査結果を発表・報告します。内容分析法の習得を
通して、メディア・メッセージのアクティブな「読み手」となるこ
とを目指します。
テキスト(教科書):
関連資料を配布
菅谷 実
授業科目の内容:
前半はメディア産業の市場と組織および政策を理解するために必
要な基礎理論、後半は映画を中心とした映像コンテンツ産業の構造
と政策を取り上げます。
テキスト(教科書):
菅谷・中村・内山編『映像コンテンツ産業とフィルム政策』(丸
善、2009年)
215
諸 研 究 所 授業科目の内容:
「直接的に」または「メ
この授業では、異なる文化を持つ人々が、
ディアを媒介して」接触するときに、どのように「ナショナル・ア
イデンティティ」を形成・再形成するのかという問題について考察
します。とくに、
「日本人らしさ」というものがどのように表わされ
てきたのか、また、それがどのように再定義・再形成されるのかに
ついて考えます。
テキスト(教科書):
藤田結子「文化移民―越境する日本の若者とメディア」(2008年、
新曜社)
参考書:
授業中に指定します。
メディア文化論Ⅰオープン科目
2単位 (秋学期)
情報通信政策の最新動向
メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)
プラップジャパン寄附講座 広報・PR論Ⅰオープン科目 2単位
(春学期)
講師 矢島 尚
授業科目の内容:
PR・広報の知識を深めコミュニケーションスキルをアップする
と同時に、就職後の実務に役立つことを狙います。
参考書:
①矢島 尚 著 PR会社の時代(東洋経済新報社、2006年、1,500円)
②矢島 尚 著 好かれる方法(新潮新書、2006年、680円)
③矢島 尚 著 不祥事を乗りこえる会社 不祥事でつまずく会社
(日本経済新聞出版社、2007年、1,500円)
プラップジャパン寄附講座 広報・PR論Ⅱオープン科目 2単位
(秋学期)
講師 矢島 尚
授業科目の内容:
PR・広報の知識を深めコミュニケーションスキルをアップする
と同時に、就職後の実務に役立つことを狙います。
参考書:
①矢島 尚 著 PR会社の時代(東洋経済新報社、2006年、1,500円)
②矢島 尚 著 好かれる方法(新潮新書、2006年、680円)
③矢島 尚 著 不祥事を乗りこえる会社 不祥事でつまずく会社
(日本経済新聞出版社、2007年、1,500円)
毎日コミュニケーションズ寄附講座Ⅰ メディアの再編オープン
科目 2単位 (春学期)
毎日コミュニケーションズ寄附講座Ⅱ メディアの再編オープン
科目 2単位 (秋学期)
始まったメディアの再編成
講師
河内 孝
授業科目の内容:
本講座は、広義のメディア産業(新聞、テレビ、出版、広告代理
店、NTT, KDDI, Soft Bankなど通信各社、Yahoo!などIT系情報通
信産業、及びその関連事業)に就職を希望する諸君に、
「メディアの
今日的状況」を示し選択のための基礎知識を与える。またマイコミ
のプロが就活のノウハウを伝授する。
講師は、毎日新聞社で政治部、ワシントン特派員、外信部長、論
説委員、社長室長,メディア担当役員などを歴任した。
日本のメディア産業は、新聞、テレビといった縦割りの構造から、
持ち株会社があらゆる媒体を包含するメディアコングロマリットへ
の道を歩み始めた。
そのリアルな進行状況を理解してもらう。
テキスト(教科書):
河内 孝著『新聞社―破たんしたビジネスモデル』(新潮新書)
河内 孝著『次に来るメディアは何か』(ちくま新書)
参考書:
授業中、適時示す。
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
メディアと社会行動
メディア・コミュニケーション研究所教授
萩原 滋
授業科目の内容:
本研究会は、各自が自分の関心に基づいて研究活動を積極的に行
い、その成果を研究会の場で逐次報告し、最終的に修了論文に結実
させることを目的としている。履修者数に応じて、運営方針を調整
するとしても、基本的には、従来通り、個人研究のスタイルをとり
たいと考えている。ただし春学期の前半は、基礎的知識の習得及び
研究会での発表の仕方に慣れるために、指定したテキストの講読を
行う。
テキスト(教科書):
開講時に指定する。
参考書:
開講時に指定する。
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
メディア産業論を考える
メディア・コミュニケーション研究所教授 菅谷 実
授業科目の内容:
放送、新聞に代表されるマスメディアからインターネット、映画
などのコンテンツ産業を含むメディア産業全体を対象にその産業構
造、ビジネス戦略、メディア規制をテーマとして研究をすすめます。
例年、春学期は、共同研究に関連するテーマに関わる文献レビュ
ーを中心とした個人発表、秋学期は、三田祭で発表する共同研究報
告書に関わる調査と報告書作成、および4年生の修了論文発表を中心
に進めます。(2009年度は、広告の未来についての共同研究でした)
また、夏合宿、OGOB会、異業種交流勉強会なども行っていま
す。ゼミ活動の詳細は研究会のホームページ
(http://mwr.mediacom.keio.ac.jp/sugaya/toppage.htm)を参照してく
ださい。
216
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (春学期)
研究会Ⅰ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
研究会Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
研究会Ⅲ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
研究会Ⅳ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
研究会Ⅴ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
研究会Ⅵ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
グローバライゼーションと持続可能なメディアのデザイン
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 小川 葉子
メディアコンテンツとその認知的・感情的影響
文学部教授 李 光鎬
授業科目の内容:
本研究会では,比較映像分析とフィールドワークに基づく空間分
析を含めて多様なメディアを対象にメディア・リテラシーを研究す
ることを主目的とする。本年度は,環境と身体をとりまく科学的知
識と文化の創発に関するコミュニケーションを考察する。とりわけ,
映画,ファッション,広告,ニュース,流通の未来をクリエイティ
ヴ産業,クリエイティヴ都市論,文化政策との関連で検討し,プロ
ダクトおよびコンテンツのデザインとファッション・ジャーナリズ
ムにおける知識生産の接点を比較したい。それによって,デジタル・
シネマやオンライン・ショッピング等の影響も考えつつ,健康とサ
ステナビリティに基づいたライフスタイルにおける未来のメディア・
コミュニケーションのありかたを模索したい。
テキスト(教科書):
カナダ,オンタリオ州教育省著『メディア・リテラシー』
(りべる
た出版,2006年)『ファッション中毒』(NHK出版,2004年)その
他ハーバード・ビジネススクールにおけるマーケティングのテキス
ト及び各種白書等を使用予定。
参考書:
小川葉子他編『<グローバル化>の社会学:循環するメディアと
生命』(恒星社厚生閣,2010年予定),M.フェザーストン著,川崎
賢一・小川葉子編著訳『消費文化とポストモダニズム』(上・下巻,
恒星社厚生閣,2003年)伊藤陽一・河野武司編『ニュース報道と市
民の対外国意識』(慶應義塾大学出版会,2007年)
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
授業科目の内容:
本研究会では、様々なメディアコンテンツの内容・形式上の諸属
性がどのような傾向を持っているのかに関する内容分析研究、そし
てそのコンテンツが我々の認知的、感情的反応にどのような影響を
与えるのかに関する実験・調査研究を行う。
テキスト(教科書):
本研究会のテーマに関連する研究書や論文を授業の中で適宜示す。
参考書:
Richard Jackson Harris(2004), A Cognitive Psychology of Mass
Communication, London: LEA.
Jennings Bryant et. Al. eds.(2003), Communication and Emotion:
Essays in Honor of Dolf Zillmann, London: LEA.
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
次世代創造社会のデザイン
政策・メディア研究科特別研究准教授
金 正勲
授業科目の内容:
新しいメディアが切り拓く次世代創造社会のデザインについて考
えるゼミです。
テキスト(教科書):
特に指定しません。
参考書:
特に指定しません。
ジャーナリズムを考える
法学部教授
諸 研 究 所 研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
大石 裕
授業科目の内容:
最初の数回は,ジャーナリズムやマス・コミュニケーションに関
する基本的な文献を読み,それ以降は班分けし,新聞の分析などを
行う。研究成果は三田祭などで発表する。
テキスト(教科書):
大石裕編「ジャーナリズムと権力」(世界思想社)
参考書:
田村紀雄ほか編「ジャーナリズムを学ぶ人のために」(世界思想
社)
217
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
解することを目的とする。メディア論やジャーナリズム論について
理解を深めつつ、具体的なメディア内容の分析を行う。研究の成果
は三田祭を通じて発表する。そしてそれらを通じてジャーナリスト
をはじめメディアの送り手に関わる実践的な学習・研究を行う。
テキスト(教科書):
授業内で指示する。
参考書:
授業内で指示する。
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
放送特殊講義Ⅰ研究生対象科目
髙田 義久
授業科目の内容:
情報社会にて、私たちは、携帯電話、インターネット、ワンセグ
放送などさまざまなコミュニケーションツールを利用しています。
新たに出現するツールを社会で有意義に活用するためにどのような
取り組みが必要なのか考察・議論します。
テキスト(教科書):
授業の中で適宜指定します。
参考書:
授業の中で適宜紹介します。
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
2単位 (秋学期)
インターネット時代のテレビ、社会とメディア・リテラシー
講師 横山 滋
授業科目の内容:
インターネットの普及によって、メディア環境は変貌を遂げつつ
あります。これまで「基幹メディア」として君臨してきたテレビは、
新しいビジネス・モデルがまだ見つからない新聞とともに、マイナ
ーな存在に転落してしまうのでしょうか。刺激的なさまざまの分析
や発言が飛び交う中で、新しいメディア環境と社会および人間の関
係を、事実に即して考えます。
テキスト(教科書):
テキストはありません。
参考書:
そのつど、講義の中で紹介します。
講師 藤田 結子
授業科目の内容:
本研究会では、メディア、コミュニケーション、または文化に関
する社会現象について、各自の関心にもとづくテーマを設定し、調
査研究を進めます。
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
2単位
授業科目の内容:
・放送通信融合時代への変化のなかで、世界の放送制度や放送規制
の現状について解説します。
・各国の「放送」に関する理念や考え方を理解できるようにします。
・放送通信分野の独立規制機関(独立行政委員会)について、国際
比較検討を行い、規制モデルを検討します。
テキスト(教科書):
『放送制度の現代的展開』(有斐閣 2001年)
『放送法を読みとく』(商事法務 2009年)
参考書:
『データブック世界の放送2010年』
(NHK放送文化研究所 2010年)
『放送研究と調査』(NHK放送文化研究所)
以上を適宜利用
放送特殊講義Ⅱ研究生対象科目
メディアと文化
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
研究会Ⅰ研究生対象科目
研究会Ⅱ研究生対象科目
研究会Ⅲ研究生対象科目
研究会Ⅳ研究生対象科目
研究会Ⅴ研究生対象科目
研究会Ⅵ研究生対象科目
2単位 (春学期)
世界の放送制度と放送規制のありかた~公共放送を中心に~
講師 中村 美子
コミュニケーションツールの発達と市民社会の変化
メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)
フジテレビ寄附講座 特殊研究Ⅰ(テレビ・ジャーナリズム)研究
生対象科目 2単位 (春学期)
テレビの未来
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(春学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
(秋学期)
講師 安倍 宏行
授業科目の内容:
政治・経済記者、海外特派員、ニュースアンカー、コメンテータ
ーの経験を元に、テレビジャーナリズムが直面する問題について分
かりやすく解説。映像制作により、取材とニュース制作の基本を学
びます。又、ネットとテレビの関係についても学びます。
テキスト(教科書):
特になし
参考書:
特になし
フジテレビ寄附講座 特殊研究Ⅱ(テレビ・ジャーナリズム)研究
生対象科目 2単位 (秋学期)
ジャーナリズムとメディア社会
メディア・コミュニケーション研究所専任講師 山腰 修三
テレビの政治・外交報道を考える
講師 若松 誠
授業科目の内容:
メディア論やジャーナリズム論の観点からメディアの送り手およ
びその生産物について研究する。メディア内容が現代の政治的、社
会的、文化的諸特性の中からどのように生み出されているのかを理
授業科目の内容:
講師は、フジテレビでワシントン支局長・経済部長・政治部長・
報道局次長などを歴任。
218
その経験を踏まえて、テレビの政治・外交報道について、テレビ局は
どのように取材し、取り組んできたのか、また今後の課題につい
ても考えてみたい。
テキスト(教科書):
特になし
特殊研究Ⅰ(デジタルメディア時代の情報通信政策)研究生対
象科目 2単位 (春学期)
情報通信政策と地域の情報化
メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)
2単位 (春学期)
新聞制作の現場より
講師
髙田 義久
中井 康朗
授業科目の内容:
近年、インターネットなどのデジタルメディアが急速に普及し、
グローバルな規模で社会・経済活動に影響を与えており、日本も、
世界有数のブロードバンド・携帯電話大国になっています。この授
業では、これらの動きを情報通信政策がどのように促進してきたか
を学習します。さらに、これらデジタルメディアの、地域情報化を
図る地方自治体の政策、企業・市民活動への活用について、事例を
取り上げながら学習します。
テキスト(教科書):
授業の中で適宜指定します。
参考書:
授業の中で適宜紹介します。
授業科目の内容:
毎朝夕読んでいる新聞は、どのように作られているのか? 取材
現場の、あるいは制作現場の具体例を知り、理解する。
テキスト(教科書):
新聞記事を中心に講義を進める。
参考書:
適宜、指定することがある。
新聞特殊講義Ⅱ研究生対象科目
2単位 (秋学期)
21世紀の新聞
講師
中井 康朗
授業科目の内容:
新聞を取り巻く時代環境の激変。新聞が直面する新たな課題。新
聞はいかなる方向に自身の未来を見ているのか? 新聞の置かれた
状況を探るとともに、新聞制作を構成する重要セクションについて
理解を深める。
テキスト(教科書):
適宜配布。
参考書:
適宜指示。
広告特殊講義Ⅰ研究生対象科目
広告特殊講義Ⅱ研究生対象科目
メディア産業実習研究生対象科目
髙田 義久
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
広告の今日的課題と可能性を探る。
講師 小山 雅史
授業科目の内容:
日本において、広告産業が担ってきたことは、広告を作り、流す
ことだけではありません。
企業と消費者間に立って、気づきを与え、付加価値を提供し、両者
を結びつけることです。
情報量が飛躍的に伸びた昨今、その付加価値のあり方も、そしてそ
れを生み出す方法も複雑化しています。この講座では今の時代に求
められる付加価値とは何か、そしてそれを生み出す広告コミュニケ
ーションとはどうあるべきか、を考えていきます。
この講座は私が一方的にお話しする講座ではありません。受講す
るみなさんと一緒に考えていく講座です。なぜなら、みなさんは
「今」の消費者です。だから、みなさんの中にこそ、今の時代に求め
られる「価値」とは何か、
「広告」とは何かという問いへの答えはあ
るはずです。
テキスト(教科書):
特に使いません。資料は適宜配布します。
参考書:
授業内で適宜ご紹介しますが「明日の広告」
(アスキー新書 佐藤
尚之著)
「コミュニケーションデザイン」
(電通 岸勇希著)は必読。
メディア特殊講義Ⅱ研究生対象科目 2単位 (春学期)
メディア・リテラシー
講師
2単位 (秋学期)
インターンシップ
メディア・コミュニケーション研究所教授 菅谷 実
メディア・コミュニケーション研究所准教授 (有期)
渡辺 真由子
授業科目の内容:
本講義は、メディア産業関連企業へのインターンシップを中心と
するものである。
夏休み期間の2週間以上、企業のインターンシップに参加するこ
とが単位取得の条件となる。
10月には、インターンシップ参加の報告及びレポートを提出する。
なお、本授業の履修により取得できる単位数は2単位である。
テキスト(教科書):
特に指定しない。
参考書:
授業の中で適宜紹介する。
時事英語Ⅰ研究生対象科目
講師
村上 伸一
授業科目の内容:
担当教員が新聞社の特派員として現場取材を重ねたイスラエル・
パレスチナ、国際連合(ニューヨーク)、アフリカに関する問題につ
いて、欧米の主要メディアが今、どう報じているかを学びます。報
道記事で使われる英語を習うとともに、記事が採り上げている問題
の現状や歴史、現場での取材方法も考えていきます。日本メディア
の報道記事とも比較し、発想や関心の違いも探ります。
テキスト(教科書):
欧米の英字紙(主にニューヨーク・タイムズ)から担当教員が特
定の記事を選び、コピーを前の週の講義で事前に配布します。次の
講義までに必ず読んできてください。
時事英語Ⅱ研究生対象科目
授業科目の内容:
テレビ、新聞、広告などのメディアの作り手は、どのような「意
図」のもとに情報を発信しているのか? メディアが社会の価値観
に与える影響を認識し、情報を読み解くための能力(メディア・リ
テラシー)を、理論と実践を通して身に付けます。自らが情報の発
信者となる場合も必要な能力です。
テキスト(教科書):
渡辺真由子著『オトナのメディア・リテラシー』(リベルタ出版)
2単位 (春学期)
英語記事から現場を考える
2単位 (秋学期)
英語記事から現場を考える
講師
村上 伸一
授業科目の内容:
担当教員が新聞社の特派員として現場取材を重ねたイスラエル・
パレスチナ、国際連合(ニューヨーク)、アフリカに関する問題につ
いて、欧米の主要メディアが今、どう報じているかを学びます。春
学期より少しでも、報道記事で使われる英語の語彙や言い回しの習
得を増やすことを目指します。記事が採り上げている問題の現状や
219
諸 研 究 所 新聞特殊講義Ⅰ研究生対象科目
参考書:
野沢尚著『破線のマリス』(講談社)
テキスト(教科書):
なし
参考書:
そのつど、授業中に示す
歴史、現場での取材方法も考えていきます。日本メディアの報道記
事とも比較し、発想や関心の違いも探ります。
テキスト(教科書):
欧米の英字紙(主にニューヨーク・タイムズ)から担当教員が特
定の記事を選び、コピーを前の週の講義で事前に配布します。次の
講義までに必ず読んできてください。
文章作法Ⅰ研究生対象科目
映像コンテンツ制作Ⅰ研究生対象科目 2単位 (春学期)
講師 金山 智子
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
本講義では自らがメッセージや情報を発信する力としての「メデ
ィア・リテラシー」の習得を目的としています。映像の制作過程を
通して、基礎的な発想、表現、そして実技能力を身につけます。
講師 上野 正芳
授業科目の内容:
・新聞を中心とした活字メディアを通じ、わかりやすい文章とニ
ュースの読み方について学びます。またいくつかのテーマで実際に
文章を書いてもらい、解説します。
テキスト(教科書):
・特に指定しません。資料プリントを配布します。
文章作法Ⅱ研究生対象科目
映像コンテンツ制作Ⅱ研究生対象科目 2単位 (秋学期)
映像取材~映像制作を支える技術と技法~
講師 杉沼 浩司
授業科目の内容:
取材形式の映像制作と、編集、伝送の基礎を学びます。特に、
HDTV時代の機材について、その能力を引き出し適切な使い分けを
行うための基礎知識を座学と実習を通して習得します。
テキスト(教科書):
特に指定しない
参考書:
CG-ARTS協会「入門マルチメディア」
2単位 (秋学期)
講師 上野 正芳
授業科目の内容:
・新聞を中心とした活字メディアを参考に、わかりやすい文章と
ニュースの読み方について学びます。同時に、時事的な問題につい
て実際に文章を書いてもらい、実践的な解説をします。
テキスト(教科書):
・特に指定しません。資料プリントを配布します。
取材論Ⅰ研究生対象科目
2単位 (春学期)
どのようにして題材を集め、どんな角度で、
どのような記事を書くのか。
講師
臼井 敏男
授業科目の内容:
題材を選ぶ方法、情報の集め方、インタビューの仕方、原稿の書
き方について、新聞記者の経験、失敗をまじえてお話します。
テキスト(教科書):
講義のつど、資料を配ります。
参考書:
新聞を丹念に読んでください。
取材論Ⅱ研究生対象科目
2単位 (秋学期)
どのようにして題材を集め、どんな角度で、
どのような記事を書くのか。
講師 臼井 敏男
授業科目の内容:
題材を選ぶ方法、情報の集め方、インタビューの仕方、原稿の書
き方について、新聞記者の経験、失敗をまじえてお話します。
テキスト(教科書):
講義のつど、資料を配ります。
参考書:
新聞を丹念に読んでください。
時事問題Ⅰ研究生対象科目
2単位 (春学期)
講師
箕輪 幸人
授業科目の内容:
最新のニュースを題材に、どこに力点をおいて報道したかなどメ
ディアの考え方を説明するほか、裁判員制度のような制度や法律な
どについても詳述する。
テキスト(教科書):
なし
参考書:
そのつど、授業中に示す。
時事問題Ⅱ研究生対象科目
2単位 (秋学期)
講師
箕輪 幸人
授業科目の内容:
前期と同様に、最新のニュースをとりあげる。
220
諸 研 究 所 書物と文化Ⅰ
テキスト(教科書):
藤井隆『日本古典書誌学総説』(和泉書院,2100 円)
参考書:
開講時に説明します。
2単位 (春学期)
日本の書物:その歴史と種類を学ぶ
斯道文庫教授
佐々木 孝浩
授業科目の内容:
古典文化は書物によって伝えられてきました。いわば書物は文化
の器であるわけですが,その器の形状や種類によって,盛られるも
のに違いがあることは,あまり意識されることがありません。遠回
りの様でも,書物の特徴や特性を学んでおけば,書物の内容を学ぶ
際に,通常の視点では得られない多くの情報を得ることができます。
この講義では,書物とはどういうものなのかを,特に日本の書物を
対象として,その歴史と種類を理解することを目的として,できる
だけ多くの現物に触れつつ,判りやすく講義していきます。
テキスト(教科書):
藤井隆『日本古典書誌学総説』(和泉書院,2100 円)
参考書:
開講時に説明します。
書物と文化Ⅱ
2単位 (秋学期)
日本の書物:情報伝達媒体としての役割
斯道文庫教授
佐々木 孝浩
授業科目の内容:
書物は文化の器です。今日風に言うと,情報伝達媒体ということ
になります。フロッピーやCD,DVD,USB メモリー等々に様々な
特性があるように,保存する内容に応じて,書物の形態が選択され
ました。書物の内容と形態の関係は,余り注目されることはありま
せんが,それだけにそのことを知っていると,書物の内容を研究す
る際に,新たな視点を有することができます。この講義では,日本
の書物の形態と内容にどのような関係があり,それを知ることがど
のような役に立つのかを,できるだけ多くの現物に触れつつ,判り
やすく講義していきます。併せて,書物を研究する方法をも履修者
の目的意識に即して説明します。
書物文化史研究Ⅰ
2単位 (春学期)
中国の書物と文化
斯道文庫教授
髙橋 智
授業科目の内容:
中国における書物と歴史の関わりについての概要を講義する。漢
字文化は中国独自の文字文化であり,大陸周辺国家に多大な影響を
もたらし,今日に至っている。中国では,文字文化が,古来,政治
経済など,人間社会の規範をも作り出してきたと考えられている。
文字文化の象徴である,その書物とはどんなものなのか,そしてど
んな歴史を展開してきたのか。書物を大きな枠組みでとらえてみよ
う。
テキスト(教科書):
特になし。随時プリントなど配布する。
参考書:
米山寅太郎『図説中国印刷史』(汲古書院・平成17)
書物文化史研究Ⅱ
2単位 (秋学期)
書物文化学の技法
斯道文庫准教授 住吉 朋彦
授業科目の内容:
書物は、思考の容れ物であるばかりか、失われた言語生活を伝え
る遺品でもあり、個人の生涯を越えて受け継がれる財産でもある。
書物をめぐる文化現象は一通りではなく、様々の角度から探るべき、
多くの側面を含んでいる。また、こうした文化の核となった書物そ
のものは、あたかも生命のある如く、その姿を少しずつ変え、自ら
の複製を繰り返してきた。そこで私たちが、多様な書物文化を探っ
て、人間社会の一端を垣間見ようとする時、書物自体をしっかり捕
221
まえ、その生態を捉えるための技法が求められる。
この講座では、東洋の書物を例に、書物文化を解き明かす三つの
技法を紹介し、その世界を見通すための座標を提示してみたい。
一、 書物の外見 ―直感的分類学の効用―
一、 書物の親族調査 ―本文変容の跡をたどる―
一、 求めることと,蓄えること ―書物の集散を考える―
テキスト(教科書):
特に使用しない。
参考書:
講義の中で、内容に応じて紹介する。
222
諸 研 究 所 223
224
諸 研 究 所 225
226
諸 研 究 所 227
服装携帯品等:
服装は、弓道着でなくとも、運動の出来る服装(前ボタンや胸ポ
ケットのないもの)であれば自由です。靴下または足袋を必ず着用
してください。
体育実技A(合氣道)30 1単位 (春学期)
体育実技A(合氣道)30 1単位 (秋学期)
体育実技A(剣道)20 1単位 (春学期)
体育実技A(剣道)20 1単位 (秋学期)
心が身体を動かす
春学期・秋学期:水2
(初心者から有段者まで)
春学期・秋学期:水2/水3
講師 藤平 信一
体育研究所准教授
授業の目的:
合氣道の実技を通して,心と身体の正しい使い方(心身統一)を
習得する。
心身統一を日常生活で活用できるように習得する。
大切な場面での心の落ち着きを習得する。危険に対する察知と対
応を習得する。
実施場所:
綱町グランド 武道館
服装携帯品等:
道着は貸与。T シャツ(女子のみ)・タオル(汗をふくため)・道
着を持ち運ぶバッグ等。
授業の目的:
剣道をはじめて行うものから、有段者まですべてのレベルを対象
に、初心者は一級に、有段者はさらにひとつ上の段に挑戦するため
に、基本的な技術、知識、日本剣道形を学習します。それぞれのレ
ベルの人が協力して、クラス全体の実力アップを図りましょう。そ
して、生涯を通じて実践できる剣道をしっかりと身につけましょう。
実施場所:
体育館剣道場
服装携帯品等:
剣道着・袴(運動に相応しい服装も可)・手ぬぐい
※剣道着(防具)・竹刀は準備しています。
体育実技A(弓術)20 1単位 (春学期)
体育実技A(弓術)20 1単位 (秋学期)
体育実技A(柔道)30 1単位 (春学期)
体育実技A(柔道)30 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:火1/火2
講師
吉田 泰将
円谷 洋一
授業の目的:
ウィークリースポーツとしての弓術の授業は、経験者(熟達者・
初心者)と未経験者の3タイプに分けて行います。
経験者には、射法・射術の向上と、武道姿勢・礼節の習熟を学ん
でいただきます。
未経験者には基本弓術の習得を通じ、親しみ・理解を深めると共に、
武道ならではの姿勢・礼節の意義を学んでいただきます。
未経験者には、他授業に支障ない範囲で、前期・後期を通じた履修
を勧めます(勿論、半期履修も可能です)。技術基礎習得後の的前練
習の機会が増え、成長を味わえます。
実施場所:
三田綱町グランド内弓道場
228
(初心者,経験者を問わない~男女共習)
春学期・秋学期:月2/月3
体育研究所教授
安藤 勝英
授業の目的:
柔道を通して技術,体力の向上を図り,これから生涯スポーツと
して取り組むことの出来るよう行う。中でも礼法,受身,正しい技
の掛け方等をより深く解説する。また,見る柔道の立場から,国際
国内ルールを説明する。更に,昇段希望者には,この授業の中で実
地指導する。
実施場所:
綱町グランド 武道館(柔道場)
服装携帯品等:
柔道衣(希望者には貸与する),タオル,T シャツ(女子のみ)
体育実技A(テニス)10(上級)
体育実技A(テニス)10(上級)
1単位 (春学期)
1単位 (秋学期)
体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (春学期)
体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (秋学期)
(上級)
春学期・秋学期:月1
(中級)
春学期・秋学期:金2
講師 堀場 雅彦
体育研究所専任講師 村松 憲
授業の目的:
試合を楽しむために役立つ技術・戦術を身につけます。エチケッ
ト,ルールを再確認します。
実施場所:
綱町グラウンドのテニスコート(屋外ハードコート1面,三田キ
ャンパス西門から徒歩3 分程度)です。
服装携帯品等:
テニスシューズ,テニスラケット(シューズ,ラケットの貸し出
しはありません),運動に適した服装です。
雨天時の対応(屋外種目のみ):
雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、
ラケット等をご持参下さい。
体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (春学期)
体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水1/水2
講師
松本 健太郎
授業の目的:
テニスの基礎的な技能を習得する。打球技術を身につけて楽しく
ゲームを行えるようにする。また、生涯スポーツの一つとしてテニ
スをプレーできるようにルール、マナーや歴史を理解して、定期的
に運動を行う習慣を身につける。
実施場所:
テニスコート
服装携帯品等:
テニスシューズ、テニスラケット、運動に適した服装
雨天時の対応(屋外種目のみ):
雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、
ラケット等をご持参下さい。
体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (春学期)
体育実技A(テニス)14(中級) 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:水3
講師
松本 健太郎
授業科目の内容:
テニスの基礎的な技能を習得する。打球技術を向上してゲームで
実践できるようにする。また、生涯スポーツの一つとしてテニスを
プレーできるようにルール、マナーや歴史を理解し、定期的に運動
を行う習慣を身につける。
体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (春学期)
体育実技A(テニス)14(初級) 1単位 (秋学期)
(初級)
春学期・秋学期:金1
体育研究所専任講師 村松 憲
授業の目的:
テニスを楽しむために必要な技術・エチケット・ルールを身につ
けます。
実施場所:
綱町グラウンドにあるテニスコート(屋外ハードコート1 面,三
田キャンパス西門から徒歩3 分程度)です。
服装携帯品等:
テニスシューズ,テニスラケット(シューズ,ラケットの貸し出
しはありません),運動に適した服装です。
雨天時の対応(屋外種目のみ):
雨天時には綱町グラウンドの武道館にてテニスを行いますので、
ラケット等をご持参下さい。
229
体育実技A(バレーボール)25 1単位 (春学期)
体育実技A(バレーボール)25 1単位 (秋学期)
春学期・秋学期:木1/木2
体育研究所准教授 石手 靖
授業の目的:
チームスポーツであるバレーボールの実践を通して、活発な相互
のコミュニケーションを促進しながら、個々の技術レベル向上を目
指す
実施場所:
綱町グランド内バレーボールコート
服装携帯品等:
運動できる服装・屋外シューズ
雨天時の対応(屋外種目のみ):
綱町剣道場にて軽運動(運動着着用、裸足)
諸 研 究 所 授業の目的:
テニスの技術習得と体力の向上。
実施場所:
綱町グランドテニスコート(屋外)
服装携帯品等:
硬式テニスラケット,シューズ(ハードまたはオールコート用)
近代日本研究Ⅰ
参考書:
)
福澤諭吉『福翁自伝』(各種の版がある。どの版でもよい。
慶應義塾編『福澤諭吉書簡集』第1 巻,岩波書店,平成13 年
慶應義塾編『福沢諭吉の手紙』岩波書店,平成16 年
丸山真男『「文明論之概略」を読む』岩波書店,昭和61 年
2単位 (春学期)
―『学問のすゝめ』とその時代―
教職課程センター教授
法学部教授
経済学部准教授
商学部教授
米山
岩谷
宮内
牛島
光儀
十郎
環
利明
授業科目の内容:
福澤諭吉の初期の代表著作『学問のすゝめ』は,明治5 年2 月から
明治9 年11 月までの5 年間にわたって,17 編に分けて逐次刊行され
た。それは,福澤の生涯の中では,
『文明論之概略』に結実する思想
の形成期であった。また,この時期は,学制発布,鉄道初開通,徴
兵令布告,征韓論,明六社結成,地租改正,民選議院設立建白書,
佐賀の乱,征台の役,立志社設立,江華島事件,萩の乱など,制度
改革や事件が陸続する時であり,まさに揺籃期の明治社会にとって
は,改革と模索の次期であった。
この講義では,
『学問のすゝめ』各編を取り上げて,4 人の担当者
が分担して講義を行うが,単にその文面から福澤の思想を考えるだ
けではなく,同書の各編を,福澤の人生と初期明治社会の変動の中
に位置づけることを目指したい。またその過程を通して,福澤の思
想と近代日本社会形成の間にある緊張関係を考えてみたい。
テキスト(教科書):
福澤諭吉『学問のすゝめ』(各種の版がある。どの版でもよい。)
230
近代日本研究Ⅱ
2単位 (秋学期)
-福沢諭吉入門-
福澤研究センター専任講師
都倉 武之
授業科目の内容:
福沢諭吉は、慶應義塾の創立者であり日本の最高額面紙幣の顔と
して広く知られています。しかし、いったい何を主張し、何をした
人物なのか、慶應の中でも必ずしもよく知られていません。福沢は、
俗世間と遊離した学問の世界に生きた文化人でもなく、幕末明治の
政治史の渦中に身を置いた人物でもありませんが、民間独立の立場
から現実社会に向き合い、様々な実践を行った大変ユニークな人物
です。その人生の試みを、多様な側面からたどっていきます。また、
福沢を創立者とする慶應義塾が近代日本の歩みの中でたどった歴史
と、そこに共有された精神、近代に投げかけた課題や限界について
も考察してみます。映像資料、史跡見学なども交えながら、福沢と
いう人、慶應義塾という学校について、改めて考えてみたいと思い
ます。
テキスト(教科書):
指定しない。
参考書:
適宜講義中に紹介する。
近代日本研究Ⅲ
近代日本研究演習Ⅱ
講師 吉岡 拓
講師 堀 和孝
2単位 (春学期)
授業科目の内容:
本授業は,授業計画にあるテーマに沿って、主に福沢諭吉が書い
たくずし字の書簡を読むことで,福沢を通して近代日本の諸問題を
考察しようとするものである。くずし字解読の基礎を学びたい学生・
院生の履修も歓迎する。
テキスト(教科書):
授業時に適宜配布
参考書:
・
『くずし字用例辞典』
(東京堂出版)※ 履修者は必ず持参すること
授業科目の内容:
福沢諭吉の生涯を時系列に追いながら、福沢が日本の近代化に何
を提言し、それがどのような効果を生み、現在にどう関わってくる
のかについて考察する。
テキスト(教科書):
特になし。必要に応じてプリントを配布する。
参考書:
『福沢諭吉書簡集』岩波書店、2001~2003年
『福沢諭吉著作集』慶應義塾大学出版会、2002~2003年
他は適宜授業中に紹介する。
・『福沢諭吉書簡集』全9巻(岩波書店)
2単位 (秋学期)
―士族社会論・家族論・東アジア論―
福澤研究センター教授
西澤 直子
授業科目の内容:
福沢は多様なテーマの著作を著し、日本の近代化の様々な側面に
尽力した。この授業では、福沢が明治維新後すぐに唱えた「一身独
立」「一家独立」「一国独立」の主張にみられる士族社会論、多くの
読者の批判と共感を生んだ女性論・家族論、福沢といえば必ず「脱
亜論」と結びつけて語られる東アジア論の3つの側面から、福沢の
思想を考察する。そこから、彼の近代化構想とそれがいかに実現し
たのか、あるいはしなかったのかについて、現代までを視野にいれ
ながら考えていきたい。
テキスト(教科書):
特になし。必要に応じてプリントを配布する。
参考書:
『福沢諭吉著作集』全12巻 慶應義塾大学出版会、2002~2003年
『福沢諭吉書簡集』全9巻 岩波書店、2001~2003年
他は適宜授業中に紹介する。
近代日本研究演習Ⅰ
2単位 (春学期)
近代歴史資料を読む
―福沢諭吉・慶應義塾関係資料を中心に―
福澤研究センター専任講師
都倉 武之
授業科目の内容:
この演習では、福沢諭吉や慶應義塾に関する生の歴史資料を材料
として、こんにち一般には解読が困難な歴史資料の基礎的な読解ス
キルの習得を目指します。用いる資料は幕末以降の近代資料ですが、
近代といっても、現在と仮名遣い、漢字表記も異なり、候文が日常
的に用いられ、筆で記されたくずし字を誰もが読み書きしていまし
た。私たちの生きている時代に最も近いようで、案外遠い近代の資
料に慣れ親しむだけで、皆さんの日常の視野も、実は大きく広がっ
ていきます。
授業では活字や版本の印刷物から、筆で記された公的な文書、手
紙などの私文書など、様々な性格の資料を材料に用います。時代背
景を学び取ると共に、皆さんが学ぶこの慶應義塾のルーツや創立者
福沢諭吉の考え方にも触れてみたいと思います。
近代日本研究演習Ⅱ「福沢書簡を読む」
(秋学期)とセットで履修
することによって、近代を中心とした歴史資料解読のための基礎的
なスキルを習得することが出来ます。
テキスト(教科書):
資料のコピーを適宜配布します。
参考書:
・
『くずし字用例辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10333-6
・
『くずし字解読辞典』児玉幸多編 東京堂出版 ISBN4-490-10331-X
・『福沢諭吉書簡集』全9巻 慶應義塾編 岩波書店 2001~3年
・『慶應義塾百年史』全6巻 慶應義塾編 慶應義塾 1958~69年
231
諸 研 究 所 ―福沢諭吉の生涯からみる日本の近代―
福澤研究センター教授 西澤 直子
近代日本研究Ⅳ
2単位 (秋学期)
福沢書簡を読む
232
諸 研 究 所 233
234
諸 研 究 所 235
236
DEVELOPMENT AND SOCIAL CHANGE 2credits (Spring)
開発と社会変容 2単位 (春学期)
Effect of Development Policy and Social Change at Grass-roots
Community in Indonesia
Professor, Faculty of Economics KURASAWA, AIKO
経済学部教授 倉沢 愛子
Course Description:
I will describe social changes brought by rapid and heavy development
policy, taking a case of Indonesia. My analysis is based on field research
in two sites (one urban and another rural) where I have been watching
since 1996. I will focus on changes on such aspects as human relations
within the community, flow of information and changes in
communication mode, religious piety, life-style etc. I will show you video
which I recorded at the research sites.
Through this course first of all I want you to get clear image on
people’s life in a relatively “unknown” world, and so doing, to reconsider
such questions as what is “development” and what is “prosperity. Does
economic development really bring you prosperity and happiness ?
Critical analysis and evaluation are most welcome.
Reference Books:
Kurasawa, Aiko, Jakarta Rojiura Field Note, Chuokoronshinsha 2001
WORLD OF SOUTHEAST ASIA 2credits (Fall)
東南アジア世界の諸相 2単位 (秋学期)
Understanding Contemporary & Historical Aspects
Professor, Faculty of Policy Management NOMURA, TORU
総合政策学部教授 野村 亨
COMMUNITY DEVELOPMENT AMONG DEPRESSED
MINORITIES IN JAPAN AND INDIA 2credits (Spring)
被差別マイノリティのまちづくり:日印比較 2単位 (春学期)
Course Description:
In this class, students are exposed to contemporary as well as historical
aspect of Southeast Asia. The information acquired in this lecture will
surely be quite useful for those who want to be engaged in business in this
fast-developing region.
Textbooks:
None. Handouts will be given from time to time by way of the attached
file in the e-mail.
Reference Books:
Several books will be suggested during the class.
Cross-cultural Studies between Japan and India
Lecturer
NISHIMURA, YUKO
講師 西村 祐子
Course Description:
This course intends to give a comparative cross cultural analysis
between two prominent countries in Asia: Japan and India. Studying
societies from the grassroots level at the bottom of social strata, students
are required to analyze the relationship between the socio-cultural stigmas
and politico-economic power hierarchies. Students will learn not only
the problems, but also the transformations of these communities in the
21st century. What are the changes and how are these changes taking
place? The first six classes will discuss issues related to Japan’s ExUntouchables (Burakumin), the urban poor (the homeless, internet café
refugees, flophouse district residents, ethnic minorities such as resident
Koreans, the Ainus, Okinawans and the recent immigrant minorities from
overseas. The second component of the course will discuss India’s
depressed minorities particularly the Ex-Untouchables and the Excriminal tribes, women, slum dwellers and the poor in rural areas. What
are the problems surrounding them and how are these issues being dealt
with by the government and NGOs? What are the keys to solve the
problem? This course intends to provide students with a socio-cultural
understanding necessary to understand social change in societies.
Textbooks:
Japan's Minorities: The Illusion of Homogeneity, ed. by M. Weiner,
Routledge, ISBN0415130085
Civic Engagement in Contemporary Japan: Established and Emerging
Repertoires, eds. by Henk Vinken, Yuko Nishimura et. al.,
Springer1441915036
Reference Books:
Karner, C. Ethnicity and Everytay Life, Routledge, 2006.
Edward, L. In Spite of The Gods. Abacus, 2006.
Pekkanen, R. Japan's dual civil society: members without advocates,
Stanford Univerity Press, 2000.
CONSTRUCTING INDIA 2credits (Spring)
インドをソウゾウする 2単位 (春学期)
Indian and Japanese Perspectives and Policies
Lecturer WILLIAMS, MUKESH K.
講師 ウィリアムス, ムケーシュ
Course Description:
India is a fast developing economy and a nuclear nation with ambitions
to become an Asian and a global leader. It is keen to address some of the
colonial ills such as a cumbersome bureaucracy and suspicion of
globalization by establishing new economic and political ties with Japan
and the rest of the world. What significance does this have for Japan and
the rest of the world can only be understood if we delve into its ancient
past and understand its present aspirations. Japan is now keenly looking
towards India as a new partner in the areas of both business and strategic
defense. In August 2007, the former Japanese prime minister Shinzo Abe
visited India as part of an emerging Japanese policy to build a bilateral
relationship between India and Japan. He gave a speech entitled, "Futatsu
no umi no majiwari" (http://www.mofa.go.jp/region/asia-paci/pmv0708/
speech-2.html) where he outlined his concepts relating to the history of
Japan-India contacts over the centuries. The title of the speech came from
a 17th century book Confluence of the Two Seas by a Mughal prince Dara
Shikoh and was therefore replete with references to Indian culture. Some
commentators saw the speech as a "paradigm shift" in Japan's foreign
policy with India. (For more information see: http://japanfocus.org/
237
諸 研 究 所 products/details/2514) As part of this visit and policy, Japan became an
official partner in the Delhi-Mumbai Industrial Corridor Project (DMIC)
agreeing to finance 30 billion USD of the project. (For more information
see:
http://commerce.nic.in/PressRelease/pressrelease_detail.asp?
id=2090). Yet there is a wide gap between government policies and public
awareness, particularly as it relates to modern Indian society, politics,
economics, identities, caste and class. To bridge this gap, there is a need
within the Japanese academic context to focus on these changing patterns
in India since the last century and their impact on the contemporary
geographical, political and economic region, especially Japan. This course
will use an interdisciplinary approach to explore the shifting contours of
India's past by focusing on the Indian economy, nuclear program, hard/
soft identities, literatures and languages. It will not provide a simplistic
solution by employing a unified "grand" narrative but explore multiple
narratives to reveal the fragmentariness of the Indian experience.
Beginning with an examination of the histories of an Indian past, the
course will proceed through lectures by representatives of the Indian and
Japanese communities and the academia to develop a more
comprehensive perspective of India and the historical and cultural
connections that inform Japan’s policies today.
The class will be conducted in English and reading and writing will be
primarily in English.
Grades are also based on attendance and classroom participation.
Textbooks:
Williams, Mukesh and Wanchoo Rohit.(2008) Representing India:
Literatures, Politics, and Cultures.New Delhi:Oxford University Press.
ISBN:978-0-19-569226-8
Reference Books:
Sarkar Sumit. (2002) Beyond Nationalist Frames. Delhi: Permanent
Black. ISBN: 978-8178240862
a view to discovering both distinctions and universalities that may also aid
us in understanding other disciplines and regions. From their origins in
classical India, Greece and China and evolution in other places and times,
we will trace influences of sound in health, religion, society, politics, and
material worlds of traditional and contemporary culture. Examining
principles and examples of instruments, rhythm, melody, improvisation
and composition, we will approach music as both art and science, and
discuss its interface with mathematics and linguistics. We will try to be
aware of cultural and economic development, regional identity and
globalization, and gender and other factors facing the makers and
consumers of sound culture, and recognize East-West and North-South
exchanges that have shaped our respective musical and linguistic
identities.
INDIA TODAY 2credits (Fall)
現代インド事情 2単位 (秋学期)
Class, Caste, and Gender in India
Lecturer
NISHIMURA, YUKO
講師 西村 祐子
Course Description:
This is a 'crash course to learn about India today.' Students who have
not studied about Indian society are welcome.
Class, caste, and gender are still key elements to understand globalizing
Indian society. We will study how they are inter-related, and how the
cultural difference between the North, the South, and the West and the
East has created India’s cultural identities. We will also compare India
with Japan and other Asian countries and discuss how they are similar.
We will begin with a survey of the nature of sound and its use as a
means of communication and expression, then travel through the sound
cultures of Asia with the aid of audio-visual materials, live music
demonstrations, and whatever other resources are available. Students will
find opportunities for active participation, and to share their perceptions
and experiences in class.
Textbooks:
Printed materials distributed in class.
(CD) JVC World Sounds Best 100 地球のうた. Japan Victor Co., 2000.
(optional: available in course directly from the lecturer)
Reference Books:
Audio-visual and other materials (in English and Japanese) to be
introduced in class.
Key issues such as India's Dalits (the ex-Untouchables),women and
religion, religion and politics etc., disparity between urban and rural areas
will be discussed in relation to the emergence of Indian civic sector. The
class will ultimately lead you to think about modernity in Asia.
Textbooks:
Reading materials will be given via online studies site.
Reference Books:
Das Guruchan 2004 India Unbound Penguin Books
Harriso J. & Corbridge S. 2003 Reinventing India. Oxford Univ. Press.
INDIAN MUSIC 2credits (Spring)
体系学としてのインド音楽 2単位 (春学期)
Systematics, Mathematics, Linguistics and Poetics in Indian Music:
Practical and theoretical studies in creative expression
数学・言語学・詩学・音楽学をむすぶ理論と実践
Lecturer HOFFMAN, T.M.
講師 ホッフマン, ティ エム
INTRODUCTION TO CONTEMPORARY AUSTRALIAN
SOCIETY 2credits (Spring)
現代オーストラリア社会入門 2単位 (春学期)
Introduction to Contemporary Australian Society:
History, Culture and Environment
Lecturer HAWKINS, GAY
講師 ホーキンズ, ゲイ
Course Description:
While Western music studies train individuals to follow a written script
(notation) in a group situation featuring harmony, in Indian classical
music the student is trained to improvise based on principles of melody
and rhythm. This resembles the process of speech in language, where
information and ideas are given form in verbal communication through
spontaneous combination of phonetics and grammar. Proficiency in
speech can also be nurtured through applying the time-tested theories and
practices of Indian music. This is best achieved through the enjoyable
study and practice of rhythm, melody and text in vocal music. This course
will examine structural features of Indian music and apply them in
experiencing the process of improvisation. Systematic exercises in rhythm
and melody will introduce sophisticated concepts of time and space.
Indian vocal music compositions will present language in relation to
melody and emotion. Exercises for group, pair and individual will be
introduced, and participants will be encouraged and assisted in composing
and improvising upon their own creations. This course will promote
understanding of the world of creative arts in general.
No prior experience in music or performing arts is required.
Textbooks:
CD "Khyal and more: Vocal art of Hindustan" JVC VICG 60322 (w/
notes in English & Japanese)
Printed materials will be provided by the lecturer.
Reference Books:
(will be introduced in the course)
Course Description:
This course examines key features of contemporary Australian society.
It explores three main themes: histories and identities, culture and politics,
and environments. Students will be introduced to the main forces that
have shaped Australian society and national identity. They will also
examine the ways in which these forces have changed understandings of
what it means to be ‘Australian’ in a rapidly globalising world. How have
colonisation, indigenous populations and mass immigration produced
different meanings and experiences of ‘being Australian’? Other key
questions to be examined will be: how is Australia positioned in relation
to its region? What role have European, American and Asian influences
played in its development and identity? And what are the unique issues
and conflicts that shape Australia as a modern, developed nation in the
21s t century?
Textbooks:
David, Carter. (2006). Dispossession, Dreams and Diversity: Issues in
Australian Studies 1st ed.Pearson Longman. ISBN: 1-74091-096-6
Reference Books:
Catriona, Elder. (2007). Being Australian: Narratives of National
Identity 1st ed. Allen & Unwin. ISBN: 978-1-74114-928-9
AREA STUDIES (THE UNITED STATES) 2credits (Spring)
地域文化論(アメリカ) 2単位 (春学期)
LISTENING TO ASIA 2credits (Spring)
アジアの音楽 2単位 (春学期)
Multicultural History of the United States
Professor, Faculty of Law OKUDA, AKIYO
法学部教授 奥田 暁代
Sounds Divine and Mundane in Nature, Language and Music
音楽・言葉・自然の音の構成・神性・魅力
Lecturer HOFFMAN, T.M.
講師 ホッフマン, ティ エム
Course Description:
One in three Americans is now a member of a minority group. The
heated national debate on how government should respond to illegal
immigration reveals the country’s anxiety about the changing face of
America. Yet the United States has always been multiracial/multicultural
and indeed shaped by the presence of diverse groups. The objective of this
Course Description:
We will become familiar with the sound culture of Asia, focusing on
the various natural environments, languages and musics in the region with
238
course is to promote the student’s understanding of American history and
culture by exploring the diverse experiences of these “minorities” in the
United States. The approach is primarily historical and assumes that the
culture we describe as American derives its special characteristics from
the presence of multiracial/ multicultural Americans. Emphasis will be
placed on contemporary public issues as well as on historical events. We
will examine specifically the continuities and changes in the lives of
Native Americans, African Americans, Japanese Americans, and Mexican
Americans, and see how their experiences relate to the history of the
United States. By means of discussion, lectures, reading, writing, and
class presentation, this course will provide new insights and perspectives
into American history and culture.
Reference Books:
Arnoldo De Lion and Richard Griswold Del Castillo, North to Aztlán: a
History of Mexican Americans in the United States (Harlan Davidson,
2006).
John Hope Franklin, From Slavery to Freedom: A History of African
Americans (Alfred Knopf, 2000).
Jake Page, In the Hands of the Great Spirit: The 20,000-Year History of
American Indians (Free Press, 2004).
Ronald Takaki, Strangers from a Different Shore: A History of Asian
Americans (Little, Brown, 1998).
Howard Zinn, People’s History of the United States: 1492 to Present
(Harper Perennial Modern Classics, 2005).
Vintage Books(Division of Random House). Price 12.21 USD.ISBN:
0-679-76724-x
Course Description:
This course is designed as an introduction to the economic and business
history of the United States, with particular focus on the developments in
the 20th century. The lectures, assigned readings and activities deal not
only with the key individuals and institutional developments in American
business, but also with related economic and social developments in
American society as a whole. Thus, topics such as economic growth,
technological change, changing relationship between labor and capital,
government and the framework for business, and the effects of emerging
globalization will be covered. As Calvin Coolidge's famous quote,
“business of the American people is business” suggests, interpreting U.S.
development from a business perspective can provide crucial bases for
understanding the American political economy, as well as gain insights
into the larger framework and functions of current American business
world.
Textbooks:
Assigned readings will be delivered in class or will be posted on keio.jp
to download.
Reference Books:
Schweikart, Larry. The Entrepreneurial Adventure: A History of
Business in the United States. Wadsworth Pub., 1999
Blackford, Mansel G. and K. Austin Kerr. Business Enterprise in
American History. Houghton Mifflin, 1994
Malsberger, John W. and James N. Marshall ed. The American
Economic History Reader: Documents and Readings. Routledge, 2009
Sobel, Robert. The Age of Giant Corporations: A Microeconomic
History of American Business, 1914-1992. Praeger, 3rd ed. 1993
Blaszczyk, Regina Lee and Philip Scranton. Major Problems in
American Business History. Houghton Mifflin, 2005
Tedlow, Richard. Giants of Enterprise: Seven Business Innovators and
the Empires they Built. HarperBusiness, 2001
Beatty, Jack. Colossus: How the Corporation Changed America.
Broadway Books, 2001
AMERICAN STUDIES 2credits (Fall)
アメリカ研究 2単位 (秋学期)
American History, Culture and Foreign Policy
Lecturer WILLIAMS, MUKESH K.
講師 ウィリアムス, ムケーシュ
Course Description:
Rationale: With the end of the Cold War in 1989 the United States
emerged as the most powerful nation in the world, far superseding the
might of the Soviet Union in its heyday. No nation can therefore ignore
the United States or fail to understand its history, culture and foreign
policy. Today every nation has some kind of relationship with the United
States, which is either profitable or unprofitable. Most nations include
American Studies as a part of their academic, bureaucratic or
administrative orientation. Since the nineteenth century until today,
America has tried to define key concepts and ideas relating to freedom,
welfare, civil rights, sovereignty, representation, democracy and religion
in order to create a composite intellectual and political culture. At home
American presidents, both constitutionalists (like Coolidge and Reagan)
and interventionists (like Roosevelt and Obama) have tired to revitalize
the American economy through their ingenious ideas. The ideas and
values America stands for today are both important and contentious.
There are no easy justifications for them and no pure positions. Keeping
some of these ideas in mind, the American Studies course will introduce
students to the integrated disciplinary study of American history, culture
and foreign policy and help them to understand how Americans and nonAmericans think about America. Students will get an opportunity to:
CANADA AND ITS INTERNATIONAL ROLE 2credits (Fall)
カナダという国とカナダの国際的な役割 2単位 (秋学期)
Canada’s Vast Potential
講師
Lecturer YELLOWLEES, JAMES
イエローリーズ, ジェームズ
Course Description:
We will learn about the various key aspects of Canada as a nation,
including the history, economy, society and international role of Canada.
It is an interactive class so participants will be expected to contribute each
class.
Textbooks:
None, will be using handouts
Reference Books:
None, will be using handouts
1. acquire presentation and negotiation skills,
2. learn new concepts, methods and vocabulary,
3. understand stereotypes of knowledge, reason/critical thinking, culture,
gender and politics (bias, manipulation, prejudice, discrimination and
hegemony),
4. synthesize diverse opinions and perspectives from within and outside
America,
5. develop skills to write/think purposefully and strategically, and
6. acquire the habit to pursue knowledge independently and scientifically.
Textbooks:
Zinn, Howard. (2003).A People’s History of the United States 1492Present. Perennial Classics. New York: Harper Perennial.Price 12.89
USD. ISBN:978-0-06-083862-2
Reference Books:
Colbert, David ed. (1998).Eyewitness of America: 500 Years of
American History in the Words of Those Who Saw it Happen. New York:
EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2credits (Fall)
EU-JAPAN ECONOMIC RELATIONS 2単位
(秋学期)
A Partnership for the Twenty-First Century?
Lecturer
HAYASHI, HIDEKI
講師 林 秀毅
Course Description:
This course is offered in English. The goal is to broaden and deepen
students’ knowledge in EU-Japan relations, mainly on the economic
aspects, as well as on the political and social aspects.
239
諸 研 究 所 HISTORY OF AMERICAN BUSINESS 2credits (Spring)
アメリカ経営史 2単位 (春学期)
Assistant Professor, Faculty of Economics YAGYU, TOMOKO
経済学部専任講師 柳生 智子
Whole lecture is divided into two parts: in part 1, each lecture will be
based on different chapters of Gilson (2000) and in part 2, the national
economy of EU countries and its relations with Japan will be discussed.
Related statistics and case studies are also introduced in both parts.
In each lecture, Powerpoint will be used for exposition.
As it is expected to be a small class, composed of Japanese and nonJapanese students, active questions and comments by students are
welcome.
Students are supposed to submit a report on one of the questions based
on each lecture and submit it at the beginning of the next lecture.
Textbooks:
Gilson, Julie, Japan and the European Union A partnership for the
Twenty-First Century?, Palgrave Macmillan, 2000 (Several Copies of the
text are on reserve at the library.)
Reference Books:
Kaji, Kokusai tuuka taisei-no keizaigaku, Nikkei, 2004
BUILDING THE GLOBAL VILLAGE 2credits (Fall)
グローバルヴィレッジ構築に向けて 2単位 (秋学期)
Japanese Policies in Southern Africa:
Trans-National Issues and Individual ResponseThe Consumer as Participant in Development Policy
Professor, Faculty of Environment and Information Studies
環境情報学部教授
FREEDMAN, DAVID J.
フリードマン, デビッド J
Course Description:
In an increasingly connected world, there are no specialty areas.
Integration into a growing global economy encompasses both economic
and trans-economic issues. At the Davos World Economic Forum 2001,
the term “culturnomics” was coined to define how various intellectual
disciplines needed to be combined in order to gain a more complete view
of the issues facing a “global” economy. This course will focus on a
particular area, Sub-Saharan Africa and the various issues: political.
cultural, economic and environmental, that the people of this region face
as they look to integrate into the “global village.” Speakers from the
various embassies of the region will be invited to speak on the theme of
global economy, culture and change and the impact of Japanese policies
within the region.
AFRICAN ISSUES: THE MEANING OF MODERNITY AND
CRISES IN AFRICA 2credits (Spring)
アフリカン イシューズ:アフリカにおける近代と危機の意味
2単位 (春学期)
Struggling in an African City: the Exploration of a Life and Magical
Practice amidst Uncertainty
Lecturer KONDO, HIDETOSHI
講師 近藤 英俊
As the countries of sub-Saharan Africa attempt to formulate policies in
areas such as HIV care and education, sustainable development, conflict
management and the growth of open societies, these policies connect with
similar policies and issues around the world. Japan has made aid for
African nations and support for the New Partnership for Africa's
Development a major part of its international policy. In 2004, Japanese
Prime Minister Junichiro Koizumi pledged $1 billion for education and
health care in Africa making Japan one of the major aid donors for
Africa. Next year at the fourth Tokyo International Conference on
African Development these efforts will face an renewed evaluation. (http://
www.jica.go.jp/english/resources/field/2007/aug30.html) Yet, there is an
"information gap" between the policies and intents of the Japanese
government and business community and the response and knowledge of
the Japanese citizen as to the recent history, the varied cultures and issues
in Africa today, and the goals and effects of the Japanese policies
themselves.
Course Description:
Children, who are emaciated with protruding bellies and fly-infested
faces, are crying for food, or worse, already motionless in their mothers’
arms. For many, such a shocking scene is typically associated with Africa.
This popular imagery has its origin in mass media that are often
sensationalistic as to African coverage. The truth is that Africa is the
continent of wonderfully rich and diverse cultures, where people live their
vibrant everyday life. Yet, from this, it does not immediately follow that
Africa is a trouble-free region. Just as Japan and other industrial countries
have many social problems, Africa does have critical issues to be pursued.
This course is intended to explore some of the major problems that
Africa is currently facing. This year we will focus on the critical aspects
of the lives of people in an African city and the significance of magical
practices in comprehending and controlling their crises. Of many changes
Africa has undergone since the beginning of colonial period particularly
remarkable are the acceleration of movement of people, commodities and
knowledge, the multiplication of social identities and negotiation over
cultural meanings and values. These changes find the clearest expression
in the cities that owe their phenomenal growth largely to migrants and yet
lack the forces to systematically control their lives. Industrial capitalism
as well as rationalized state bureaucracy being underdeveloped, they
manage their lives in continuous flux of cultures and social relations;
during the course of action, they tend to encounter multitude of various
and often hitherto unknown interpretations, knowledge and persons and to
try those that happen to appear to fit their situations ‘here and now’. Their
actions are often at the mercy of luck. It is in this realm of contingency
and possibility (uncertainty) where one should understand the crises of the
city dwellers and their coping strategies including their frequent use of
magical practices in Africa.
Thus, based on the field research in the city of Kaduna, a city known for
its extreme cultural diversity in Nigeria, the course will make an in-depth
analysis of the above issues by closely examining the crises of several
individuals and the magical practices of traditional healers living in the
city.
Textbooks:
Texts will be distributed in due course.
Reference Books:
The list of suggested readings will be distributed in due course.
This course will be an introduction for students interested in issues
affecting global governance and Africa. Through a series of lectures
offered by ambassadors and embassy officials from the S.A.D.C. group,
(http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm) students will explore the variety of
links diplomatic, educational, economic and cultural that tie Japan to
contemporary Africa, and the possibilities of active response by the
individual Japanese consumer.
Each student will be expected to join a study group that will focus one
of the African countries represented by the speakers. The groups will
research and present on the ties and programs between their “study”
country and Japan on the focus issue of the course. This year, the focus
will be on the individual consumer as an active participant in development
policies.
Reference Books:
http://www.mbendi.co.za/orsadc.htm * this site is required viewing
before the second meeting!
http://allafrica.com/
http://www.bespokeexperience.com/en/1/home.mxs ethical tourism
African Health Resources
http://www-sul.stanford.edu/depts/ssrg/africa/health.html
Student “internships”
http://southafricacommunityfund.org/ap/intern.asp
240
Multi-Faceted International Relations
Lecturer ABE, TADAHIRO
講師 安部 忠宏
Course Description:
At the outset of the 21st century, people expected that they could enjoy
real peace and prosperity in the new century as a member of the
international community where the global structure turned into the postCold-War regime from the Cold-War regime. The reality, however, was to
the contrary as we see various incidents taking place in the international
arena: various regional conflicts, successive terrorist attacks,nuclear arms
development allegedly pursued in the supposedly war-less world with the
prevailing NPT and so forth. In the field of economy, a prospect of
development of a country is more hinged upon politically maneuverable
supply of energy and natural resources in the international community, etc.
People are living in the age of uncertainty. It is more important for us,
under these circumstances, to try to understand international relations in a
more comprehensive manner. We need to think about our future based on
an accurate knowledge on the reality of the multi-faceted international
relations, built upon various kinds of causality among various factors such
as economy, politics and security considerations.
So, in my lecture, I would like to focus on major playing factors and
mechanisms which support multi-layer international/regional relations,
such as ASEAN, APEC, NATO, OSCE, NPT, WTO as well as bilateral
relations among Japan,US, North-Eastern/South-Eastern Asian countries
and European countries. I also intend to touch on horizontal issues such as
International Economy/Trade, Human Security, Official Development
Assistance, etc. Eventual target of my lecture is to explore a student's
capability of thinking about certain kind of global structure which may
help us to materialize real peace and stability for the people in the future
generation.
Textbooks:
・Nye,Joseph. " Understanding International Conflicts --- An Introduction
to Theory and History ". Pearson Education Inc.
Reference Books:
・Gilpin,Robert. " The Political Economy of International Relations ".
Princeton University Press.
・Mingst,Karen A. " Essentials of International Relations ". W.W.Norton
& Co.,Inc.
・Smith,Steve. " Foreign Policy ". Oxford University Press.
・Kissinger,Henry. " Diplomacy ". Harper & Brothers.
・Pyle,Kenneth. " Asia Policy ". The National Bureau of Asian Research.
(1) Charter of the United Nations, UN, New York
(2) UN Millennium Declaration, Resolution 55/2, UN General Assembly
(3) A More Secure World: Our Shared Responsibility; Report of
the High-Level Panel on Threats, Challenges and Change, UN,
December 2004
(4) In Larger Freedom: Towards Development, Security and Human
Rights for All, UN Secretary-General, April 2005
(5) Investing in the United Nations: for a Stronger Organization
Worldwide – Report of the Secretary-General, March 2006
(6) Reports and Documents issued by the United Nations and United
Nations University on the themes covered by the course
(7) Newspaper articles and journals related to the topics covered by the
course will be distributed in the class
INTERNATIONAL DEVELOPMENT COOPERATION 2credits
(Fall)
国際開発協力論 2単位 (秋学期)
Development and Aid in an Age of Globalization
Lecturer GOTO, KAZUMI
講師 後藤 一美
Course Description:
The twenty-first century is an era of global governance. The realm of
contemporary international relations has seen the commencement of new
political attempts to gradually reform existing systems in complex
governance with different players and multi-tiered networks for the
creation of a convivial global society, in which the common values of
peace, prosperity and stability are pluralistically shared, overcoming the
risks of asymmetry and tit-for-tat sequences. In this new political initiative
towards an unknown world, there are some critical challenges, including
the pursuit of public goals in the international community and of effective
measures to reach them. In the new world of international development
cooperation, aid donors and aid recipients have different dreams yet lie in
the same bed with a dynamic and tense relationship. By reviewing
frontline efforts in international development cooperation with a view
towards sustainable growth and poverty reduction from the perspective of
cooperation policies, this course is intended to provide some basic
foundations and applications for the management of international
development cooperation with students that are interested in the main
issues of poverty and development in the developing regions, and that
wish to be involved in the world of international development cooperation
in the future. Several guest speakers shall be invited from international aid
agencies.
Textbooks:
Textbook is not used in particular. Resume and list of reading materials
will be available during the course and via e-mail.
CONTEMPORARY GLOBAL ISSUES AND THE ROLE OF THE
UNITED NATIONS 2credits (Fall)
現代の国際問題と国連の役割 2単位 (秋学期)
Multi-disciplinary approach to the study of major global issues that
confront the world community in the 21st century, and the role of the
United Nations and International Organizations in addressing these
issues.
Lecturer MALIK, RABINDER N.
講師 マリク, ラビンダー N
Course Description:
A critical review and assessment will be undertaken of the origin and
present condition of the major global issues and problems and how these
are being addressed by the national governments and the international
community. Special attention will be paid to the role of the United
Nations and other International Organizations as a tool of global
governance in addressing these issues. We shall also explore ideas and
concepts of peace and security, human rights, coexistence among peoples
of different cultures and other critical global issues such as poverty
eradication, environmental degradation, aging society and gender issues.
The objective of the course, which is suitable for students from all
faculties, is to enable the students to gain a better understanding of the
world around them and about the role of the United Nations so that they
241
諸 研 究 所 are able to evaluate current and future international trends and formulate
their own well thought-out opinions based on facts. It should help enhance
the trans-cultural literacy and competence and enable them to interact
with confidence with peoples of different cultural backgrounds and
orientations in an interdependent and interlinked world.
Group discussions will be an important part of the course, which will be
conducted in English.
The course is open to students from all faculties.
Textbooks:
No specific text books are assigned for the course. Photocopied
handouts will be distributed as appropriate and relevant. Students are
encouraged to acquaint themselves about the contemporary global issues
by reading a daily newspaper or a weekly magazine and catching news on
radio and television so that they can participate actively and meaningfully
in the discussion. Group discussions and assignments will rely heavily on
material obtained from such sources.
Reference Books:
The students are requested to read the following basic reference material
about the United Nations System. Some or most of these documents can
be accessed through the website http://www.un.org.
COMPREHENSIVE STUDIES OF INTERNATIONAL
RELATIONS 2credits (Spring)
国際関係概論 2単位 (春学期)
Reference Books:
・後藤一美「国際協力論序説―グローバル・ガバナンスの視点から」
鈴木佑司・後藤一美(編著)
『グローバリゼーションとグローバル・
ガバナンス』<法政大学現代法研究所叢書30>、法政大学出版局、
2009年。
・後藤一美「日本の国際開発協力を問う」後藤一美・大野泉・渡辺
利夫(編著)
『日本の国際開発協力』<シリーズ国際開発:第4巻>、
日本評論社、2005年。
・後藤一美(監修)『国際協力用語集』<第3版>、国際開発ジャー
ナル社、2004年。
・Kazumi Goto, "International Cooperation in the 21st Century: In Search
of a Convivial Global Society", JBICI Review, No.8, Japan Bank for
International Cooperation, November 2003.
<http://www.jbic.go.jp/en/research/report/jbic-review/pdf/report08_4.pdf>
・ Vinay Bhargava (ed.), Global Issues for Global Citizens: An
Introduction to Key Development Challenges, The World bank, 2006.
・Nancy Birdsall and William R. Easterly, Reinventing Foreign Aid, The
MIT Press, 2008.
・John N. Clarke and Geoffrey Edwards (eds.), Global Governance in the
Twenty-First Century (Global Issues), Palgrave MacMillan, 2004.
・ John Degnbol-Martinussen and Poul Engberg-Pedersen, Aid:
Understanding
International
Development Cooperation, PalgraveMacmillan, 2003.
・William Easterly, The White Man's Burden: Why the West's Efforts to
Aid the Rest Have Done So Much Ill and So Little Good, Penguin, 2007.
・Michael Edwards, Future Positive: International Cooperation in the 21st
Century, Stylus Pub Llc, 2004.
・Margaret P. Karns, Karen A. Mingst, International Organizations: The
Politics and Processes of Global Governance, Lynne Rienner Pub, 2004.
・ Carol Lancaster, Foreign Aid: Diplomacy, Development, Domestic
Policies, University of Chicago Press, 2006.
・ David Leheny and Kay Warren (eds.), Japanese Aid and the
Construction of Global Development: Inescapable Solutions (Routledge
Contemporary Japan) , Routledge, 2009.
・George Mavrotas and Mark McGillivray (eds.), Development Aid: A
Fresh Look (Studies in Development Economics and Policy) , Palgrave
Macmillan, 2009.
・Frederic P. Miller, Agnes F. Vandome and John McBrewster (eds.),
Development Aid, Alphascript Publishing, 2009.
・Anthony Payne, Global Politics of Unequal Development, Palgrave
Macmillan, 2005.
・Report of the Secretary-General's High-level Panel, A More Secure
World: Our Shared Responsibility, Department of Public Information,
United Nations, 2004. <http://www.un.org/secureworld/>
・Report of the UN Secretary-General, In Larger Freedom: Towards
Development, Security and Human Rights for All, United Nations, 2005.
<http://www.un.org/largerfreedom/>
・Report of the UN Millennium Project (Jeffrey D. Sachs, Director),
Investing in Development: A Practical Plan to Achieve the Millennium
Development
Goals,
United
Nations,
2005.
<http://
www.unmillenniumproject.org/>
・Jeffrey D. Sachs, The End Of Poverty: Economic Possibilities for Our
time, The Earth Institute: Columbia UniversityPress, 2005.
・Jeffrey D. Sachs, Common Wealth: Economics for a Crowded Planet,
Penguin, 2009.
・ Finn Tarp, Foreign Aid and Development: Lessons Learned and
Directions for the Future (Routledge Studies in Development Economics),
Routledge, 2000.
・Shahid Yusuf, Angus Deaton, Kemal Dervis, William Easterly and
Takatoshi Ito, Development Economics Through The Decades: A Critical
Look at 30 Years of The World Development Report, World Bank, 2008.
242
LAW AND DEVELOPMENT 2credits (Fall)
開発法学 2単位 (秋学期)
Institutional Change through the Rule of Law Reform to Attain Good
Governance
Professor, Graduate School of Law School MATSUO, HIROSHI
法務研究科(法科大学院)教授 松尾 弘
Course Description:
This course aims to provide with the basic knowledge of Law and
Development from a practical as well as a theoretical aspect.
Development can be regarded as a comprehensive institutional reform of a
society, in which a number of informal rules have been binding and
restricting the attitudes and behaviors of its members. However, it is
sometimes difficult for societies to reform their institutions for themselves
when they are heavily burdened by the conventions maintained by the
strict regimes. As the international societies have been more and more
globalizing, it is becoming duties for each society to assist others to
undertake their institutional reform.
Although it would be hard for us to expect the international societies to
establish the world government, we should be able to keep our security by
getting the global governance, which consists of the good governance of
each state in the world. Good governance may be obtained through the
institutional reform led by the good government, markets and firms, and
civil societies, which are mutually assisted and assisting in their own
functions. Law may be a strong measure to facilitate such an institutional
reform to get good governance, and the legal assistance activities among
nations should promote the global governance, which might be the only
path to the international security and peace. In this context, we should
explore the indicators of governance and the way by which developed
countries can cooperate with developing countries to accomplish their
legal reform that actually leads to development.
Textbooks:
There are no specific textbooks. Materials will be distributed as
appropriate and relevant.
Reference Books:
・D. North, Institutions, Institutional Change and Economic Performance,
Cambridge University Press, 1990.
・J. Faundez (ed.), Good Government and Law: Legal and Institutional
Reform in Developing Countries, MacMillan, 1997.
・J. Faundez et al. (ed.), Governance, Development and Globalization,
Blackstone Press, 2001.
・松尾弘『良い統治と法の支配:開発法学の挑戦』(日本評論社,
2009)[H. Matsuo, Good Governance and the Rule of Law: A Challenge
of Law and Development, Nihon-hyoron-sha, 2009]
THIRD WORLD DEVELOPMENT AND THE POOR
(Fall)
第三世界の開発と貧困 2単位 (秋学期)
2credits
Lessons from the Developing World
Lecturer BOCKMANN, DAVE
講師 ボックマン, デイブ
Course Description:
This course is designed to increase the student’s awareness of thirdworld communities and the challenges they face in overcoming poverty.
The U.N. Millennium Development Goals promise to end poverty by
2015. The goals are lofty and costly, but will they actually help the poor?
Based on the lecturer’s 30 years of community development experience in
the U.S. and India, another approach, that of small locally based projects
bringing real and immediate change to real people’s lives will be
examined. In this course, students will learn about:
• Self Help Groups (SHGs): How SHGs are organized and why. How
the SHGs improve the financial stability of families and enhance the
status of women.
• Micro-Finance: How small loans, often times of less than $100, can
move whole families out of poverty.
• Appropriate Technology: How, when the poor themselves are
involved, appropriate technologies can be successfully conceived,
designed and implemented by developing communities. Learn some of the
skills required to help implement actual projects.
• Culture and social-economic factors that must be taken into account
in planning and implementing development projects.
• Hands-On Case-Study: Working in small groups, the students will
identify real ‘problems’ facing poor people in the developing world and
propose a plan to solve the problem.
Textbooks:
To Be Announced
Reference Books:
Whose Reality Counts? Putting the First Last, Robert Chambers, 1997;
Small Is Beautiful: Economics as if People Mattered by E. F.
Schumacher; The White Man’s Burden by William Easterly; Local
Democracy and Development, T.M. Thomas Isaac & Richard W. Franke;
Banker to the Poor, Muhammad Yunus; Development as Freedom,
Amartya Sen; The End of Poverty, Jeffrey D. Sachs; Out of Poverty, Paul
Polak
INTRODUCTION TO PRINT JOURNALISM 2credits (Spring)
プリントジャーナリズム入門 2単位 (春学期)
Reporting on the World Around You
講師
Lecturer HOLLEY, DAVID R.
ホーリー, デイヴィッド R
INTERNATIONAL HUMAN RIGHTS LAW 2credits (Spring)
国際人権法 2単位 (春学期)
Issues, procedures, and advocacy strategies regarding the promotion
and protection of human rights worldwide
Lecturer HOSOTANI, AKIKO
講師 細谷 明子
Course Description:
Students will study five different aspects of international human rights
including:
(1) Procedures for implementing international human rights involving
state reporting to treaty bodies; individual complaints; thematic, country
rapporteurs, and other U.N. emergency procedures for dealing with gross
violations; humanitarian intervention; criminal prosecution and
procedures for compensating victims; diplomatic intervention; state v.
state complaints; litigation in domestic courts; the work of
nongovernmental organizations; etc.
(2) Major international institutions including the human rights treaty
bodies; the U.N. Commission on Human Rights and its Sub-commission
on the Promotion and Protection of Human Rights; the U.N. Security
Council; international criminal tribunals; the International Criminal Court;
U.N. field operations authorized by the U.N. Security Council or under
the authority of the U.N. High commissioner for Human Rights; the InterAmerican Commission on and Court of Human Rights; the European
Court of Human Rights and other parts of the European human rights
system; the U.N. High Commissioner for Refugees; and the International
Labor Organization
(3) Human rights situations in various countries such as South Africa,
Iran, Myanmar, East Timor, Kosovo, Cambodia, former Yugoslavia, the
Democratic Republic of Congo, Japan, the Unites States, Europe, Sudan,
Ghana, and India
(4) Substantive human rights problems related to the rights of the child,
economic rights, the right to development, torture and other illtreatment,
minority rights, the right to a free and fair election, human rights in armed
conflict, crimes against humanity, arbitrary killing, indigenous rights, selfdetermination, discrimination against women, the rights of refugees, etc.
(5) Learning methods such as advising a client, role-playing, the
dialogue methods, drafting, and advocacy in litigation
Textbooks:
Walter Kalin and Jorg Kunzli, (2009), The Law of International Human
Rights Protection, Oxford.
Reference Books:
David Weissbrodt and Connie de la Vega, (2007), Internatinal Human
Rights Law: An Introduction.
David Weissbrodt, Joan Fitzpatrick, and Frank Newman, International
Human Rights: Laws, Policy and Process (3rd ed. 2001), updated at //
www1.umn.edu.hrts.int.
COMMUNISM'S COLLAPSE 2credits (Fall)
共産主義の崩壊 2単位 (秋学期)
States in Transition
講師
Lecturer HOLLEY, DAVID R.
ホーリー, デイヴィッド R
Course Description:
This course will examine three models of how political systems can
change. South Korea and Taiwan will be viewed as examples of transition
from the authoritarianism of several decades ago to today’s democracy.
Post-1989 Easten Europe will be studied as an example of Communist
states quickly becoming democratic. China and Russia will be examined
as cases where Communism has mutated into capitalist authoritarianism
with many political features similar to Taiwan and South Korea of the
1970s and 1980s. Particular attention wil be paid to the 1980 Kwangju
Incident in South Korea, the 1989 Tiananmen Square protests and
subsequent crackdown in China, and the role of Mikhail Gorbachev in the
collapse of Communism in the Soviet Union and Easten Europe. Students
will consider what can be learned from these transitions of past decades in
thinking about possible future paths for China and Russia. What factors
might cause China and Russia to follow the same type of path to
democracy as South Korea and Taiwan, and what might cause them to
develop in other directions?
Textbooks:
Reading materials including magazine and newspaper articles, some of
them written by the instructor, will be distributed in class.
Reference Books:
The Koreans: Who they are, What they want, Where their future lies,
by Michael Breen.
Black Hands of Beijing: Lives of Defiance in China’s Democracy
Movement, by George Black and Robin Munro.
Postwar: A History of Europe Since 1945, by Tony Judt.
INTERNATIONAL MANAGEMENT 2credits (Fall)
国際経営論 2単位 (秋学期)
Addressing strategic management issues in a globalizing environment
Lecturer LUGAGNE, NATHALIE
講師 リュガーニュ, ナタリー
Course Description:
This course is for anyone who wishes to better understand multinational
companies’ strategies, systems and behaviors in their efforts to expand
across borders. Based on the dynamics of global competition, students are
243
諸 研 究 所 Course Description:
This course will cover the basics of journalistic writing. Students will
get practice in writing both in a wire-service style and in the kind of
feature approach favored by many newspapers and magazines for longer
articles. Students will write articles both as quick in-class exercises and as
homework assignments that require interviews. Journalistic ethics will be
addressed, as will trends in the media business. The course will help
students improve their writing and give them increased confidence in
approaching and interviewing strangers.
Textbooks:
Associated Press Reporting Handbook. By Jerry Schwartz
Reference Books:
The Art and Craft of Feature Writing: Based on the Wall Street Journal
Guide. By William E. Blundell.
How to Write Articles for Newspapers and Magazines. By Dawn Sova.
Associated Press Guide to Newswriting: The Resource for Professional
Journalists. By Rene Cappon.
The Reporter’s Notebook: Writing Tools for Student Journalists. By
Mark Levin.
expected to appreciate the impact of forces for global integration, national
responsiveness, and worldwide learning on strategic, organizational and
managerial decision-making. They are also expected to experiment that
there is no easy and clear answer to globalization issues. Firms do
internationalize by trial-and error processes.
The methods used in this course are mostly based on interactivity and
class participation. The course will consist of case discussions,
supplemented with conceptual insights and oral debates on specific issues
raised.
Textbooks:
Dereski, Helen (2007). International management : Managing across
Borders and Cultures. 6th edition. Pearson Prentice Hall. ISBN:
0-321-02829-5
Reference Books:
1. Bartlett, Christopher A. and Ghoshal, Sumantra (2002). Managing
across Borders : the Transnational Solution. 2nd edition. Harvard
Business School Press. ISBN:0-87584-849-4
2. Dunning, John H. and Lundan, Sarianna M. (2008). Multinational
Enterprises and the Global Economy. 2nd edition. Edward Elgar
Publishing. ISBN:1847201229
3. Lane, Henry W. et alii. (2009). International Management Behavior:
Leading with a Global Mindset. 6th edition. Wiley John & sons. ISBN:
0470714123
THEORY AND PRACTICE OF NATIONALISM 2credits (Fall)
ナショナリズム研究 2単位 (秋学期)
Lecturer CHANDRA, ELIZABETH
講師 チャンドラ, エリザベス
Course Description:
This course aims to familiarize students with existing scholarship in the
study of nationalism. It focuses on the theoretical questions regarding the
formation of nations such as: Where do we locate the conceptual origin(s)
of the nation? Is it really, as many scholars maintain, a modern creation?
What are the ingredients that go into the making of a nation? How do we
make sense of the nation from the point of view of gender? Is the nation
ultimately a masculine project? In the age of globalization and world
economy, has nation-state become obsolete? Do we have alternatives?
The course is designed to be an interdisciplinary undertaking as we will
deal with writings by historians, political scientists, philosophers, and
novelists. Students will be encouraged to bring into discussions their own
experience with nationalism in their country.
Textbooks:
1) Omar Dahbour & Micheline Ishay (eds.), The Nationalism Reader
(Humanity, 1995)
2) Geoff Eley & Ronald Suny (eds.), Becoming National: A Reader
(Oxford Univ. Press, 1996)
3) John Hutchinson & Anthony Smith (eds.), Nationalism (Oxford Univ.
Press, 1995)
Reference Books:
1) Benedict Anderson, Imagined Communities (Verso, 2006)
2) Anthony Smith, Nationalism: Theory, Ideology, History (Polity, 2002)
3) Eric Hobsbawm, Nation and Nationalism since 1780 (Cambridge Univ.
Press, 2000)
4) Ernest Gellner, Nations and Nationalism (Cornell UP, 1983)
5) Tom Nairn, Faces of Nationalism (Verso, 1998)
6) Gopal Balakrishnan (ed.), Mapping the Nation (Verso, 1996)
7) Partha Chatterjee, Nationalist Thought and the Colonial World (Univ.
of Minnesota Press, 1993)
8) George Mosse, Nationalism and Sexuality (Howard Fertig, 1997)
9) John Gillis (ed.), Commemorations (Princeton Univ. Press, 1996)
10) Tessa Morris-Suzuki, Re-inventing Japan: Time, Space, Nation
(Sharpe, 1998)
LECTURE SERIES ON EUROPEAN AND ASIAN ECONOMICS
2credits (Fall)
Lecture Series on European and Asian Economic
s 2単位 (秋学期)
Professor, Faculty of Economics KIMURA, FUKUNARI
Professor, Faculty of Economics MCKENZIE, COLIN R.
経済学部教授 木村 福成
経済学部教授 マッケンジー, コリン R
Course Description:
This class is financially supported by the Global 30 Fund of the
Ministry of Education, Culture, Sports, Science and Technology
(MEXT). Each week, a speaker will be invited from outside the Faculty
of Economics at Keio University, to lecture in English. The lectures will
be on recent developments and pressing issues related to Asia and/or
Europe. The speakers will be invited from around the world, including
Japan.
Textbooks:
There is no textbook for this class, but individual speakers may provide
suggestions for further reading for their class
DISCOVERING CULTURE THROUGH OBSERVATION
2credits (Spring)
文化観察による発見と理解 2単位 (春学期)
Doing Observational/Ethnographic Studies to Understand Culture
観察研究により文化理解を深める
Lecturer YOKOKAWA, MARIKO
講師 横川 真理子
NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECONOMY
2credits (Spring)
NEW CHALLENGES FOR THE JAPANESE ECON
OMY 2単位 (春学期)
Course Description:
When one encounters different behaviors and assumptions in a different
culture, often the immediate reaction is one of irritation and confusion.
“What is wrong with THESE people?”, "Why do they do that?", we ask.
Actually, people in a particular society are behaving according to patterns
that make sense within the larger framework of their culture. This course
is designed to discover those patterns through conducting observational/
ethnographic studies on the behavior of people in different settings.
After explaining the concepts of culture and subculture, the methods
used in observational studies will be introduced. Students will be given an
opportunity to do observational studies on their own or in groups,
discovering both behavioral patterns and the cultural patterns that underlie
those behavioral patterns.
Students will be asked to come up with tentative behavioral and cultural
patterns gleaned from their observations, and present their findings to the
class, opening their study to discussion. They will then be asked to go
back and reaffirm or modify their observations, which will result in a final
report.
Through their own study and those of the others, students are expected
to gain a deeper understanding of both the culture they observe and of
their own unconscious cultural patterns.
From the Perspective of Practitioners
Professor, Faculty of Economics GREVE, TAKAKO
Professor, Faculty of Economics NAKAMURA, SHINSUKE
Guest Professor, Faculty of Economics
KOBAYASHI, KEIICHIRO
経済学部教授 グレーヴァ 香子
経済学部教授 中村 慎助
経済学部特別招聘教授 小林 慶一郎
(プライスウォーターハウスクーパース株式会社寄附講座)
Course Description:
The objective of this course is to discuss most up-to-date topics of
Japanese economy, its problems and future perspectives. We invite
prominent Japanese and international practitioners to give lectures and
lead the discussion with students.
Textbooks:
None.
Reference Books:
To be announced in the class.
244
Textbooks:
Materials to be distributed in class
Reference Books:
Desmond Morris. Manwatching: A Study of Human Behavior.
Kinseido. 1977.
Robert M. Emerson. Contemporary Field Research. Long Grove, Il: c.
2001.
Theodore Bestor, Patricia Steinhoff, Victoria Bestor. Doing Fieldwork
in Japan. Honolulu: University of Hawaii Press, c. 2003.
LEARNING FROM LIFE ABROAD 2credits (Fall)
海外生活から学ぶ 2単位 (秋学期)
Learning from life abroad
Lecturer SHAULES, JOSEPH
講師 ショールズ, ジョセフ
CULTURE, CULTURAL ADJUSTMENT, AND IDENTITY
2credits (Fall)
文化・文化適応とアイデンティティ 2単位 (秋学期)
How communication and identity are affected by culture
文化がコミュニケーションと相互理解に与える影響
Lecturer YOKOKAWA, MARIKO
講師 横川 真理子
Course Description:
This course examines the impact of cultural values and beliefs on the
process of cultural adjustment, the formation of cultural identity, and the
relationship between language and culture. Third Culture Kids (Global
Nomads),returnees, those with a bi-ethnic or ethnic minority background
will be studied in relation to culture, cultural adjustment, and identity.
In addition to the readings, students will be given opportunities to
discuss critical incidents on instances of cultural misunderstanding, do
presentations on a topic related to culture and identity, as well as other
projects.
Textbooks:
Material to be given out in class.
Reference Books:
Richard Brislin and Tomoko Yoshida. Intercultural Communication
Training: An Introduction. Sage Publications, Inc., 1994.
Ruth Van Reken and David Pollock. The Third Culture Kid
Experience. Yarmouth, Maine. Intercultural Press, 2001.
Faith Eidse and Nina Sichel. (eds.) Unrooted Childhoods: Memoirs of
Growing Up Global
HUMAN ENGINEERING 2credits (Spring)
人間工学 2単位 (春学期)
Human Factors
Lecturer
URAKAMI, JACQUELINE
浦上 ヤクリーン
講師
Course Description:
The ergonomic design of products, working systems and interfaces
focuses on designing a comfortable environment, and aims to prevent
damages and accidents.
Goal of the course is to provide an overview of the interdisciplinary
field ergonomics.
Furthermore the course intends to help students to understand what
impact ergonomic product design has for our environment and in our
everyday life.
The course introduces various aspects of ergonomic design such as
“Universal Design”, “Accessibility” or “Emotional Design”, demonstrates
methods for the evaluation of products and systems, and discusses future
trends.
By means of practical examples students will experience the
importance of an ergonomic design of products and systems.
Discussions will help participants to clarify the goals of ergonomic
design, and to understand its potential and its feasibility.
Textbooks:
Wickens, C.D. & Hollands, J.G. (2000). Engineering Psychology and
Human performance. London: Prentice Hall.
Salvendy, G. (2006). Handbook of Human Factors and Ergonomics.
Hoboken, NJ: Wiley.
Kroemer, K.H.E., Kroemer, H.B., & Kroemer-Ebert, K.E. (2001).
Ergonomics: How to design for ease and efficiency. New Jersey: PrenticeHall
CULTURE AND THE UNCONSCIOUS 2credits (Spring)
異文化と自己理解 2単位 (春学期)
Exploring the Hidden World of Deep Culture
Lecturer SHAULES, JOSEPH
講師 ショールズ, ジョセフ
Course Description:
Culture has two sides, a visible side – food, clothing, architecture – and
a hidden side of unconscious beliefs, values and assumptions. In this
course we will learn the story of the discovery of hidden culture. We will
explore culture’s unconscious influence over us, and see how hidden
cultural difference creates conflict in relationships and communication.
Students will discuss their intercultural experiences, share their opinions
and give presentations. The ultimate goal of this course is a deeper selfunderstanding.
Textbooks:
Beneath the Surface : A Beginner's Guide to the Deep Culture
Experience, Shaules, J., (2009), Intercultural Press
Reference Books:
1) Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph
Shaules, Multi-lingual Matters, 2007
2) Riding the Waves of Culture, by Trompenaars and HampdenTurner, published by McGraw Hill
HUMAN RESOURCE MANAGEMENT FROM A
PSYCHOLOGICAL PERSPECTIVE 2credits (Fall)
心理学的観点から見る人材管理 2単位 (秋学期)
Lecturer URAKAMI, JACQUELINE
講師 浦上 ヤクリーン
Course Description:
Human Resources are the most valued assets in an organization and a
critical success factor in business.
Goal of Human Resource Management (HRM) from a Psychological
Perspective is to enable employees to contribute to the enterprise
productively. This course focuses on HRM from a psychological
245
諸 研 究 所 Course Description:
In this course, we will study the process of cultural learning--the
changes we go through when we live abroad. We will look at the stages
that sojourners (travelers, expatriates etc.) go through when adapting to
new environments, including how one’s view of the world, values, and
even identity can change. We will also learn about cultural difference and
how to do cross-cultural comparison. The emphasis will be on the
personal cultural learning experience. Students will share their
intercultural experiences and give their point of view about cultural
difference.
Textbooks:
Beneath the Surface: The Beginner's Guide to the Deep Culture
Experience, (2009), Shaules, J., Intercultural Press
Reference Books:
1) Deep Culture: The Hidden Challenges of Global Living, by Joseph
Shaules, Multi-lingual Matters, 2007
2) Riding the Waves of Culture, by Trompenaars and HampdenTurner, published by McGraw Hill
perspective.
The employee is seen as an individual person with own motives,
attitudes, emotions and goals that have to be considered in business
management.
Basic HRM topics such as Leadership, Recruitment, and Training are
discussed as well as factors that affect employees’ well being and
performance.
The course intends to prepare students for their later working life and
helps them to understand how to create a working environment that
ensures employee well-being and enhances productivity.
Textbooks:
Carrell, M.R., Elbert, N.F., & Hatfield, R.D. (1995). Human resource
management: Global strategies for managing a diverse workforce. New
Jersey: Prentice Hall.
Spector, P.E. (2006). Industrial and organizational psychology. New
Jersey: John Wiley & Sons, Inc.
Reference Books:
Ivancevich, J.M. (1995). Human resource management. Chicago: Irwin,
Inc.
246
LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 2credits (Spring)
日本語の話しことばと言外の意味 2単位 (春学期)
LANGUAGE BEYOND GRAMMAR 2credits (Fall)
日本語の話しことばと言外の意味 2単位 (秋学期)
Expressing ‘something else’ beyond information— markers and
functions in spoken Japanese
Assistant Professor, Center for Japanese Studies
日本語・日本文化教育センター専任講師
KIM, ANGELA A.
キム, アンジェラ
Course Description:
Mastering the grammar of a particular language does not guarantee
successful communication with a native speaker of that language.
This is because language does not only function as a conveyance of
information, but also has other functions such as expressing the language
user’s attitude/emotions.
The objective of this course is to encourage a more profound
understanding of the functions of language that exist beyond referential
meaning, with particular attention given to markers and their uses in
conversations.
An understanding of this aspect of language, and the function of
particular markers, will lead to a deeper understanding of communication
in general.
TWENTIETH-CENTURY JAPANESE AND WESTERN SHORT
FICTION 2credits (Spring)
20世紀の日本と欧米の小説 2単位 (春学期)
Comparative Readings
Professor, Faculty of Law RAESIDE, JAMES M.
法学部教授 レイサイド, ジェイムス M
Course Description:
In these classes we will attempt to understand something of the nature
of the short story and of Japanese short fiction in particular by a close
reading of Japanese texts together with others by Western (European and
American) writers.
This course comprises three main parts: (i) a general introduction to the
non-referential function of language; (ii) the case of English briefly
reviewing markers such as you know & I mean, like and just; and (iii) the
case of Japanese including an overview of sentence-final particles, and
markers such as ne, kedo, janai, datte, ano, maa etc.
Textbooks:
There is no prescribed textbook.
Appropriate readings for every class will be provided the week prior in
class. Please note that depending on enrolment numbers, you may need
to purchase the copied reading material at your own expense.
Reference Books:
Cook, H. M. 1990a. The sentence-final particle ‘ne’ as a tool for
cooperation in Japanese conversation. In H. Hoji (ed.) Japanese/Korean
Linguistics 1. Stanford: CSLI Publications, 29-44.
Cook, H. M. 1992. Meaning of non-referential indexes: A case study of
the Japanese sentence-final particle ‘ne’. Text 12(4): 507-539.
Fukada-Karlin, A. 2003. Functions of the attitudinal discourse maker
‘maa’ in Japanese conversation. In P. Clancy (ed.) Japanese/Korean
Linguistics 11. Stanford: CSLI Publications, 53-66.
Jucker, A. H. and S. W. Smith. 1998. “And people just you know like
‘wow’” Discourse markers as negotiating strategies. In A. H. Jucker and
Y. Ziv (eds.) Discourse Markers: Descriptions and Theory. Amsterdam/
Philadelphia: John Benjamins Publishing Company, 171-201.
Kawanishi, Y. 1994. An analysis of non-challengeable modals: Korean
‘-canha (yo)’ and Japanese ‘-janai’. In N. Akatsuka (ed.) Japanese/Korean
Linguistics 4. Stanford: CSLI Publications, 95-111.
Martin, Samuel E. 1975. A reference Grammar of Japanese. New
Haven:Yale University Press.
Maynard, S. K. 1997. Japanese Communication: Language and
Thought in Context. Honolulu: University of Hawaii Press.
Maynard, S. K. 1998. Principles of Japanese Discourse. Cambridge:
Cambridge University Press.
Maynard, S. K. 2001a. Koisuru Futari no ‘Kanjyoo Kotoba’ [Emotive
Language between the Lovers]. Tokyo: Kuroshio Shuppan.
Maynard, S. K. 2001b. Nihongo bunpoo to kanjoo no setten — terebi
dorama ni kaiwa bunseki o shiyoo shite — [Where Japanese grammar and
emotions meet — applying conversation analysis to television drama —].
Nihongo Bunpoo [Journal of Japanese Grammar] 1(1): 90-110.
McGloin, N. H. 1999. The rhetorical negative question form, ‘zyanai
desu ka’. In M. Muraki and E. Iwamoto (eds.) Linguistics: In Search of
Each class will focus on a pair of texts: one by a Japanese and one by
an American or European writer. The texts chosen will be relatively short:
wherever possible, complete short stories. All texts will be discussed on
the basis of their English language translations and the language of
discussion will be English. However, the original Japanese texts will also
be distributed on request and native speakers of Japanese are particularly
encouraged to use their knowledge of the original language to add to the
discussion. Those students with knowledge of European languages other
than English are also welcome to use this knowledge in discussion, where
appropriate. However, the original versions of texts in languages other
than Japanese will not be provided. In any case, it is imperative to the
functioning of the class that all participants make time to read the set texts
beforehand, and be prepared to talk about them in detail. Only those who
have made this effort will be able to participate usefully in the discussion.
The texts will be read in roughly chronological order.
Textbooks:
Since the texts will be taken from various sources, photocopies will be
used. However, given the likely volume of paper, students may be
charged at 10 yen per page.
Reference Books:
The Columbia Anthology of Modern Japanese Literature: From 1945 to
the Present. Ed J. Thomas Rimer and Van C. Gessel.
Modern Japanese Short Stories. Ed. Ivan Morris.
The Oxford Book of Japanese Short Stories . Ed. Theodore Goossen.
The Showa Anthology: Modern Japanese Short Stories, 1961-1984. Ed
Van C Gessel & Tomone Matsumoto.
THE AWAKENING 2credits (Spring)
目覚め 2単位 (春学期)
The Awakening
Professor, Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J.
文学部教授 アーマー, アンドルー J
Course Description:
Japanese prose literature of the modern period will be discussed in this
lecture course. In “Journey Through the Floating World” last summer, we
covered the pre-modern literature of the Tokugawa period, an era that
came to an abrupt end with the Meiji Restoration of 1868. The resulting
political and social upheaval had a traumatic effect on many aspects of
247
諸 研 究 所 the Human Mind: A Festschrift for Kazuko Inoue. Tokyo: Kaitakusha,
452-469.
Mori, J. 1994. Functions of the connective ‘datte’ in Japanese
conversation. In Noriko Akatsuka (ed.) Japanese/Korean Linguistics 4.
Stanford: CSLI Publications, 147-163.
Schiffrin, Deborah. 1987. Discourse Markers. Cambridge: Cambridge
University Press.
Tannen, D. 1984. Conversational Style: Analyzing Talk among Friends.
Norwood, NJ: Ablex Publishing Corporation.
Tannen, D. 1992. That’s Not What I Meant!: How Conversational Style
Makes or Breaks Your Relations with Others. London: Virago.
Tannen, D. 2001. You Just Don’t Understand: Women and Men in
Conversation. New York: Quill.
Östman, J-O. 1981. You know: A Discourse Functional Approach.
Amsterdam: John Benjamins B.V.
Japanese life, and literature was no exception. Some savored the sharp
break with the past, while others looked back on their own cultural
heritage for inspiration and continuity. We will focus on the development
of the modern novel though the works of such writers as Natsume Soseki,
Mori Ôgai, Akutagawa Ryûnosuke, Kawabata Yasunari, Tanizaki
Junichirô and Mishima Yukio. Modern film adaptations will also be
introduced.
Textbooks:
Instructions and materials are provided on the class website
(www.armour.cc/mezame.htm).
Reference Books:
A list of useful links and references is available on-line.
Reference Books:
Information about reference books will be handed out on the first day
of class.
ARTS/ART WORKSHOP THROUGH CROSS-CULTURAL
EXPERIENCE 2credits (Fall)
アートワークショップ/日本のアートと文化 2単位 (秋学期)
With a focus on Japanese Art
Lecturer
Course Description:
This is a course designed to provide both international and Japanese
students who are interested in art from comparative culture or intercultural
communication perspectives with student-centered learning experience of
Japanese art. Thus students in this course will engage in diverse activities
both in and outside of class within this multicultural student body. The
activities include workshops, field trips, and research. The goal of this
workshop is to give students a firm grounding in cultural, social,
historical, and practical aspects of art in contemporary Japan.
JAPANESE LITERATURE 2credits (Fall)
日本の文学 2単位 (秋学期)
Japanese Literature
Professor, Faculty of Letters ARMOUR, ANDREW J.
文学部教授 アーマー, アンドルー J
Course Description:
This course is intended to cover the history of Japanese literature from
earliest times up to the modern era. Starting with the writing system, we
will trace the conspicuous developments in poetry, prose and drama
through the Nara, Heian, Kamakura, Muromachi and Edo periods.
Included are such works as the Manyôshû, Genji monogatari, Heike
monogatari, Oku-no-hosomichi and Sonezaki shinjû.
Textbooks:
Students will be presented with materials in class or via the class
website (www.armour.cc/jlit.htm).
Reference Books:
A list of useful links and references is available on-line.
INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 1 2credits
(Spring)
日本映画入門1 2単位 (春学期)
Japanese cinema from the beginnings to the 1960s
Associate Professor, Faculty of Economics
経済学部准教授
AINGE, MICHAEL W.
エインジ, マイケル W
Course Description:
This is an introductory course that examines Japanese cinema until the
1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art.
Though by no means comprehensive due to time limitations, this course
will provide: a) an overview of the first half-century of Japanese film; b) a
familiarity with some major directors and film genres; and c) some
fundamental critical and technical concepts for analyzing the films.
Students will learn to distinguish between personal taste (“I liked this
film,” “I hated it”) and evaluative judgment (using various intellectual and
artistic standards to analyze a film). Needless to say, issues related to
cultural differences will arise throughout the semester, and will no doubt
form an important part of class discussions.
Textbooks:
Excerpts from various texts
Reference Books:
1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction,
7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004)
INTRODUCTION TO MODERN JAPANESE ART AND VISUAL
CULTURE 2credits (Fall)
日本の近現代美術 2単位 (秋学期)
Introduction to Modern Japanese Art and Visual Culture
Lecturer MURAI, NORIKO
講師 村井 則子
Course Description:
This course explores the history of Japanese art from the midnineteenth century to the present. Visual culture has played a central role
in providing modern Japan with a cultural, social, and psychological
identity. We will study the significance of modernity and modernism in
various media including painting, sculpture, photography, performance
and architecture. We will also consider issues related to gender,
imperialism, and commodity consumption in the context of visual
representation.
Textbooks:
A course reader will be available for your purchase from the copy
department on the 2nd floor of the university co-op.
INTRODUCTION TO JAPANESE CINEMA 2 2credits (Fall)
日本映画入門2 2単位 (秋学期)
Developments since the 1960s
Associate Professor, Faculty of Economics
INTRODUCTION TO JAPANESE ART HISTORY 2credits
(Spring)
日本美術史入門 2単位 (春学期)
From Ancient to the Medieval Periods
古代―中世
Lecturer
HISHIYAMA, YUKO
講師 菱山 裕子
経済学部准教授
AINGE, MICHAEL W.
エインジ, マイケル W
Course Description:
This is an introductory course that examines Japanese cinema since the
1960s, from the perspectives of history, authorship, genre, and film art.
Though by no means comprehensive due to time limitations, this course
aims to provide students with: a) an overview of major developments
since the 1960s in Japanese film; b) a familiarity with major directors and
film genres; and c) an introduction to fundamental critical and technical
concepts for discussing films. They will learn to distinguish between
personal taste (“I liked this film,” “I hated it”) and evaluative judgment
(using various intellectual and artistic standards to analyze a film).
Needless to say, issues related to cultural differences will arise throughout
the semester, and no doubt form an important part of class discussions.
Completion of the spring semester course in Japanese Film until the
1960s, while highly desirable, is not a prerequisite for registration.
SHIRAHARA, YUKIKO
講師 白原 由起子
Course Description:
This course explores the history of Japanese art from the sixth century
to the seventeenth century, taking up the issues how imagery and
symbolism, decorative styles and various techniques were introduced
from the continent, transformed to be Japanese original. Each class will
focus on one or a few artworks, about which the function, iconology,
technique and art historical meaning will be discussed.
Textbooks:
No text book for the course.
248
Textbooks:
Excerpts from various texts
Reference Books:
1. Bordwell, David and Thompson, Kristin. Film Art: An Introduction,
7th edition (NY, McGraw-Hill, 2004)
SEMINAR 1credit (Fall)
演習 1単位 (秋学期)
GEISHA 2credits (Spring)
「芸者」 2単位 (春学期)
Course Description:
This course will center on the theme of Keio University’s founder
Yukichi Fukuzawa (1835-1901), his thought and its legacy to our time.
Among his numerous works, both academic and popular, is
“Encouragement of Learning”(『学問のすすめ』), as the single mostwidely read and influential. This course will read this classical text on
chapter-by-chapter basis in English from various points of view.
Prospective students will be welcome who are seriously interested in one
of the greatest intellectual leaders of the time. Any prior knowledge of
Fukuzawa’s life and work will not be required.
This course will also be offered at International Center for international
students. I strongly expect that the course will present a fruitful
opportunity for intellectual exchanges between Japanese and nonJapanese students. Official language of this course will be English, but
some subsidiary use of Japanese will be allowed.
Textbooks:
English copy of the work will be provided.
Reference Books:
Throughout the course, a number of reference works will be introduced.
Reading Yukichi Fukuzawa
Professor, Faculty of Economics SAKAMOTO, TATSUYA
経済学部教授 坂本 達哉
Course Description:
This course will start with the narrow topic of geisha and spread out
from there to consider the topic on a deeper anthropological level: how
the West views the East, history, myth and tourism, the changing roles of
women, and traditional culture, who decides what is traditional, how and
why does this change, what is lost and what retained, and who controls the
process?
This class will make use of DVDs and other visual resources and may
have a class research trip. The class will have the option of participating
in a banquet at a tea-house with geisha at the end of term.
The course lecturer is an actively working geisha in one of Tokyo’s
geisha districts.
Textbooks:
Students won’t be able to passively rely on a single textbook, but will
need to actively participate in collecting their own research materials from
books, media, video and internet, and may be asked to make contributions
to an online forum or to a class web-site.
Reference Books:
A list of reference books and web-sites will be distributed at the start of
term. However, much information will be gathered on the internet, or
through research by students.
CHRISTIANITY IN JAPANESE HISTORY 2credits (Fall)
日本キリスト教史 2単位 (秋学期)
A case study of cross-cultural contact
Professor, Faculty of Economics BALLHATCHET, HELEN J.
経済学部教授 ボールハチェット, ヘレン J
Course Description:
Christianity in Japan presents us with a number of paradoxes. For
example, although the majority of Japanese today choose Christian-style
weddings, the actual number of Christians amounts to less than one or two
per cent of the total population (as opposed to 25 per cent in its close
cultural neighbour, South Korea). This ‘failure’ contrasts with the
relatively greater growth of Christianity in the late sixteenth and early
seventeenth centuries, even though the total number of missionaries was
much smaller and the linguistic and logistical barriers greater. Perhaps the
greatest paradox occurred after Christianity was virtually eliminated
through an increasingly severe campaign of persecution from 1614
onwards. Small groups in isolated communities succeeded in preserving
recognisably Christian beliefs and practices. However, many of these
groups refused to accept the authority of Roman Catholic missionaries
when they returned to Japan in the second half of the nineteenth century.
JAPANESE BUDDHISM AND SOCIAL SUFFERING 2credits
(Spring)
日本仏教と現代社会 2単位 (春学期)
Priests and Temples Reviving Human Relationship and Civil Society
僧侶と寺による人間関係と市民社会の再生
Lecturer WATTS, JONATHAN S.
講師 ワッツ, ジョナサン S
Course Description:
This course will look at Buddhism in Japan in a very different way –
through the actions of Buddhist priests and followers to confront the real
life problems and suffering of people in Japan today. We will look at such
issues as: 1) human relationships (alienation, depression, suicide,
hikikomori, and NEET); 2) development (social and economic gaps, aging
society, community breakdown and depopulation of the countryside); 3)
the environment and consumption; 4) politics and peace; and 5) gender.
The creative solutions some individual Buddhists are developing in
response to these problems mark an attempt to revive Japanese Buddhism,
which is now primarily associated with funerals and tourism. These
efforts are trying to remake the temple as a center of community in an
increasingly alienated society.
This course will use a variety of teaching methods from homework
readings, games and group processes, in-class videos and guest speakers,
and occasional field trips. This course will attempt to be as interactive as
possible, so students should be ready to reflect on the issues personally as
they experience them as residents of Japan, and to express these
reflections not only intellectually but emotionally as well.
Textbooks:
none, materials offered by instructor
Reference Books:
Stephen Covell, Japanese Temple Buddhism: Worldliness in a Religion
of Renunciation, University of Hawaii Press, 2006.
In the course we will consider these and other issues, using a
combination of primary and secondary materials. By studying the
activities and ideas of missionaries, Japanese Christians, and Japanese
who did not become Christian, students will gain general understanding of
the dynamics of cross-cultural contact. They will also learn about the
nature of history through interpreting primary materials and studying
different approaches to the history of Christianity in Japan.
Textbooks:
There will be a selection of assigned readings for each class. They will
be available for downloading from keio.jp, with notes on each reading
available on my web site (http://web.hc.keio.ac.jp/~hjb/). Students will
find it useful to start the course with a basic knowledge of Japanese
history, Japanese religion, and Christianity.
Jeff Kingston, Japan's Quiet Transformation: Social Change and Civil
Society in the 21st Century, RoutledgeCurzon, 2004.
249
諸 研 究 所 Lecturer GRAHAM, FIONA
講師 グラハム, フィオナ
Images of Japan (Cassell, 1997)
Johnson, Sheila K. The Japanese Through American Eyes (Stanford
University Press, 1988)
Schodt, Frederk L. America and the Four Japans (Stone Bridge Press,
1994)
Wilkinson, Endymion Japan Versus the West: Image and Reality
(Penguin, 1981)
Zipangu Japan Made in U.S.A. (Zipangu, 1998)
JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA 2credits (Fall)
政策決定、歴史的記憶、人種から見る明治期日本外交
2単位 (秋学期)
JAPANESE DIPLOMACY IN THE MEIJI ERA: Decision-making,
historical memory and race
Lecturer IIKURA, AKIRA
講師 飯倉 章
Course Description:
This course aims to examine Japanese diplomacy in the Meiji era from
diverse angles and provide students with some new perspectives on the
historical events in the period such as the triple intervention, the AngloJapanese alliance, and the Russo-Japanese War. Students will gain an
understanding of Japanese diplomacy in the Meiji era and learn how to
analyze historical events through decision-making historical memory, and
the concept of race.
Textbooks:
No textbook will be used. Reading assignments will be given in each
class in conjunction with the lectures.
Reference Books:
Appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures.
A SOCIAL HISTORY OF POST-WAR JAPAN 2credits (Fall)
戦後日本の社会史 2単位 (秋学期)
Lecturer KINMONTH, EARL H.
講師 キンモンス, アール H
Course Description:
More than a half-century has elapsed since the end of the Pacific War.
For most university students, this war is part of a distant past and
references to prewar and postwar carry no special significance. In
contrast, for those old enough to have experienced the Pacific War or its
immediate aftermath, the terms prewar and postwar are very evocative
and are part of the historical consciousness of many Japanese. This course
attempts to answer three basic questions: 1) why is a distinction made
between prewar and postwar Japan; 2) how was Japan changed by the
Pacific War; 2) what has changed in the fifty-plus years the end of the
war. To give students additional perspective on the Japanese experience,
the course will make occasional comparisons with the United Kingdom.
Textbooks:
There is no text book as such. Appropriate readings will be introduced
in the lectures and made available through the web site maintained by the
instructor.
Reference Books:
SUGIMOTO Yoshio, An Introduction to Japanese Society
(Cambridge University Press, 2002). Other items will be introduced in
lecture. ISBN: 9780521529259
MODERN HISTORY OF DIPLOMATIC AND CULTURAL
RELATIONS BETWEEN JAPAN AND THE WORLD 2credits
(Spring)
近代日本の対外交流史 2単位 (春学期)
Professor, Faculty of Law OHTA, AKIKO
法学部教授 太田 昭子
Course Description:
The course aims to provide an introductory and comprehensive view of
the history of diplomatic and cultural relations between Japan and the
World in the latter half of the nineteenth century and the beginning of the
twentieth century. A basic knowledge of Japanese history is desirable, but
no previous knowledge of this particular subject will be assumed. A small
amount of reading will be expected each week.
Students are expected to make a short report on a research project of
their own choosing and hand in a term paper of about 3,000 words (at
least five pages, A4, double space) in July, and take the final examination.
Reference Books:
A book list will be provided in class.
IN SEARCH OF NEW CIVIC SOCIETIES 2credits (Spring)
新市民社会論 2単位 (春学期)
Civic Engagement and the Power of Citizen Based Organizations
Lecturer BOCKMANN, DAVE
講師 ボックマン, デイブ
Course Description:
“Civic Engagement” often used interchangeably with “Civil Society”
refers to the participation of individuals and voluntary organizations
(NGOs & NPOs) in the political and public sectors, including
governmental decision-making. In this sense, civil society is well
established in the U.S., less so in Japan. We will find out why.
In this course we will examine civic engagement from several
perspectives, globally and locally. We will examine civic engagement in
the U.S. and Asia, where the focus will be on Japan, India and China. We
will see how the struggles by minorities, women and the poor for equal
rights alters the relationships of power and how environmental
organizations are playing a leading role in the efforts to stop global
warming.
Textbooks:
There is no textbook for this course, however, the reference books
below will be used
Reference Books:
Civic Engagement in the U.S.
Alexis de Tocqueville, 1993, Democracy in America, Penguin Classics
Krezmann & MacKnight, 1993, Building Communities from the Inside
Out. Northwestern Univ. Press
Diers, J. 2004, Neighborhood Power: Building Community the Seattle
Way. Univ. of Washington Press
Civic Engagement General:
Putnam, R. 1993 Making Democracy Work: Civic Traditions in
Modern Italy. Princeton Univ. Press
Civic Engagement in Japan:
Kingston, J. 1998 Japan’s Quiet Transformations. Routledge
JAPAN IN THE FOREIGN IMAGINATION 2credits (Spring)
英国と米国のマスコミに描かれた日本 2単位 (春学期)
Lecturer KINMONTH, EARL H.
講師 キンモンス, アール H
Course Description:
This course examines foreign (primarily Anglo-American) views of
Japan, both contemporary and historical. Knowing the common and often
highly distorted images of Japan and the Japanese, both positive and
negative, presented in foreign mass media and popular culture is
important to both Japanese and foreign students. These images have been
and continue to be significant in Japan's diplomatic and economic
relations with other countries. Moreover, the mechanisms that distort the
foreign view of Japan also work to distort the Japanese view of foreign
countries. Teaching students how to recognize distorted images of foreign
countries and peoples is a major goal of this course.
Lectures are supplemented by video and audio materials in addition to
examples drawn from relevant foreign journalism about Japan.
Textbooks:
No textbook is used. Examples of foreign writing and foreign
broadcasts pertaining to Japan will be made available via the web site for
the course maintained by the instructor. Significant writing pertaining to
each topic will be introduced and discussed in the lectures.
Reference Books:
Buruma, Ian Inventing Japan: 1853-1964 (Random House, 2004)
Hammond, Phil Cultural Difference, Media Memories: Anglo-Japanese
250
Yamamoto T., et al. 1999 Deciding the Public Good: Governance and
Civil Society in Japan. Japan Center for International Exchange
Pekkanen, R. 2006 Japan’s Dual Civil Society: Members without
Advocates. Stanford Univ. Press
JAPANESE PSYCHOLOGY IN CONTEMPORARY JAPAN(1)
2credits (Fall)
日本人の心理学(1) 2単位 (秋学期)
MULTIETHNIC JAPAN 2credits (Fall)
多民族社会としての日本 2単位 (秋学期)
Associate Professor, Faculty of Economics
KASHIWAZAKI, CHIKAKO
経済学部准教授 柏崎 千佳子
Course Description:
This course is designed to explore how Japanese manage interpersonal
conflict both among themselves as well as in interaction with foreigners,
and its implications for Japanese society which is becoming more
multicultural in this accelerated globalization age. Though a Western
notion of conflict claims that conflict is inevitable yet not necessarily bad,
the Japanese society has been described to believe in its selfimage as a
conflict-free society and to abhor and avoid interpersonal conflicts as any
cost. With this apparent contrast in mind, students will learn
characteristics of Japanese conflict management strategies, their cultural
and social psychological background, and the challenges for both
Japanese and foreigners in trying to creatively deal with intercultural
conflicts. And students will be asked to take some psychological measures
related to conflict for self-understanding.
Textbooks:
No designated textbook and handouts will be distributed.
Reference Books:
Conflict in Japan edited by Ellis Krauss, Thomas Rohren, and Patricia
G.Steinhoff, University of
Hawaii Press, 1990.
Japanese Culture and Society: model of interpretation edited by Kreiner
and Olscheleger,
Monographien 12, Deutschen Institute fur
Japanstudien der Philipp-Franz-von-Siebold-Stiftung, 1996.
Das Wesen von Naikan: the essence of NAIKAN 内観の本質edited by
Prof. Akira Ishii/Shaku Yoko
JOseh Hartl (Hrsg.), altes Wissen, neue
Wege, 2000. (a book in German, English and Japanese)
Course Description:
This course introduces students to 'multiethnic Japan'. Although
Japanese society is often portrayed as ethnically homogeneous, its
members include diverse groups of people such as the Ainu, Okinawans,
zainichi Koreans, and various 'newcomer' immigrants. In this course,
students will learn about minority groups in Japan and their relations with
the majority 'Japanese' population. The goal of this course is to acquire
basic knowledge and analytic tools to discuss issues concerning ethnic
relations in Japan and elsewhere.
Textbooks:
Reading materials consist of excerpts from a variety of sources and will
be provided by the instructor.
INTERCULTURAL COMMUNICATION 2 2credits (Fall)
異文化コミュニケ-ション2 2単位 (秋学期)
Identity of Japanese Sojourners
Professor, Center for Japanese Studies TEZUKA, CHIZUKO
日本語・日本文化教育センター教授 手塚 千鶴子
Course Description:
The first purpose is to help students learn how Japanese people have
been experiencing exciting as well as confusing encounters with cultures
different from their own and how such cross cultural encounters in and
outside of Japan have been affecting their sense of identity and
communication styles as an individual (and as people) from the times of
Japan’s First Opening to the world in the late Edo Period up to the present
from the three perspectives: history, cultural adjustment, and intercultural
communication, utilizing case studies. The second purpose is to help both
Japanese and international students who are brought together to Mita
campus by the globalization and internationalization to make best use of
this class to communicate effectively through discussion and other studentcentered activities.
Textbooks:
No designated textbook and handouts will be distributed.
Reference Books:
Tsuda Umeko and Women’s Education in Japan by Barbara Ross, Yale
Univ Press, 1992.
The White Plum: a biography of Ume Tsuda by Yoshiko Furuki,
Weatherhieel, 1991.
Intercultural Communication: reader 5 th ed., Larry Samovar and Richard
E Porter, Wadsworth
Publishing Company, 1989.
Japanese Culture and Behavior (revised edition) ed.by Takie Sugiyama
Lebra and William Lebra,
Univ. of Hawaii Press, 1986.
Japanese Patterns of behavior ed by Takie Sugiyama Lebra, Univ. of
Hawaii Press, 1976.
Exploring Japaneseness: on Japanese Enactments of Culture and
Consciousness ed by Ray
INTRODUCTION TO POLITICS IN JAPAN 2credits (Spring)
日本政治論 2単位 (春学期)
The history of Japanese politics after World War II
Lecturer AOKI, HIROKO
講師 青木 裕子
Course Description:
The aim of this lecture is to acquire knowledge and thinking ability for
problems that beset modern Japanese society by studying history of
Japanese politics after WWII and reading newspaper articles on current
affairs.
Textbooks:
Materials will be handed out.
Reference Books:
・Duus, Peter (1976). The Rise of Modern Japan, Boston: Houghton
Mifflin.
・Vogel, Ezra F. (2001). Japan as Number One: Lessons for America, San
Jose: iUniverse.com.
・Wolferen, Karel van (1993). The Enigma of Japanese Power: People
and Politics in a Stateless Nation, Tokyo: Tuttle.
・MacMurray, John Van Antwerp (1992). How the Peace was Lost: the
1935 Memorandum, Developments Affecting American Policy in the Far
East, CA: Hoover Institution Press.
・Pinguet, Maurice (1984). La mort volontaire au Japon, Paris: Gallimard.
(English translation by Rosemary Morris(1993). Voluntary death in
Japan,Cambridge, UK and Cambridge, MA : Polity Press.
・ Ralws, John (1999). "Fifty Years After Hiroshima," in Collected
papers, Cambridge, Mass. and London : Harvard University Press.
251
諸 研 究 所 Conflict Management
Professor, Center for Japanese Studies TEZUKA, CHIZUKO
日本語・日本文化教育センター教授 手塚 千鶴子
Reference Books:
Parissa Haghirian (Ed.): Innovation and Change in Japanese
Management. Palgrave MacMillan, London, 2010.
JAPANESE FOREIGN POLICY 2credits (Fall)
日本の対外政策 2単位 (秋学期)
Lecturer NOBORI, AMIKO
講師 昇 亜美子
INTERNATIONAL COMPARISON OF MANAGEMENT
SYSTEMS 2credits (Fall)
国際経営比較 2単位 (秋学期)
Course Description:
This course is a general introduction to postwar Japanese history with a
focus on foreign policy; it also addresses important aspects of Japanese
domestic politics as well as cultural issues. It will also examine
international relations of the Asia-Pacific region while offering an
overview of Japan’s evolving relations with a number of important actors
in the region, such as the U.S., China and the ASEAN countries.
Also throughout the course, contemporary issues within the post-Cold
War global environment as well as controversial issues within Japan, such
as constitutional revision and Yasukuni issue, will be discussed using a
historical perspective.
The class will combine lectures, academic readings, films, students’
presentations and discussions in order to cover these areas noted above.
Pros and Cons of Japanese and American Management Systems
Lecturer YOSHIDA, FUMIKAZU
講師 吉田 文一
JAPANESE ECONOMY 2credits (Fall)
ジャパニーズ・エコノミー 2単位 (秋学期)
Professor, Graduate School of Business and Commerce
KASHIWAGI, SHIGEO
商学研究科教授 柏木 茂雄 (フジタ・チェアシップ基金)
Course Description:
The objective of this course is to discuss and understand the
developments in the Japanese economy and its policies from a global
perspective.
The course will provide opportunities for students, especially for those
coming from abroad, to examine various policy issues that have arisen in
Japan in the last three decades. This course will also provide opportunities
for Japanese students to look at their own economy from a global
perspective. The focus will be less on theoretical and empirical aspects
and more on understanding economic, political, social as well as historical
background of specific economic issues confronting the Japanese people
in recent years.
Textbooks:
Cargill, Thomas F. and Takayuki Sakamoto, Japan Since 1980,
(Cambridge University Press, New York, 2008)
Course Description:
This course aims to clarify the differences between the Japanese
management system and the American system. Over the last two decades,
the appraisal of Japanese management has fallen sharply from a high level
during the 1980s, while the evaluation of American management has risen
equally sharply. In particular, in the “post-bubble” period in Japan, there
is a strong tendency to criticize the domestic management system, and
praise American-style management nationwide. This raises a major
question: how can the appraisal of a well-established management system
change so uncritically in a stable and peaceful society ? We will discuss
this issue in order to understand the significance of management systems.
Based on this understanding, we examine the current issues that both
systems face today.
Textbooks:
No particular textbook will be used.
Reference Books:
Appropriate readings will be suggested in conjunction with the lectures.
JAPANESE SOCIETY AND BUSINESS 2credits (Fall)
日本の経営 2単位 (秋学期)
Associate Professor, Faculty of Business and Commerce
UMEZU, MITSUHIRO
商学部准教授 梅津 光弘
Course Description:
Goal:
In this course, we will analyse contemporary Japanese society and
business from an ethical perspective.
Through lecture and case discussion, I would like to find a balancing
point of culturally contextualized management and globally acceptable
norms for future international business. Also, I would like to discuss the
strong points of Japanese Style Management which could be transferable
to other cultures, and the weak points which would be universally
unacceptable.
Method:
First, I will highlight the historical and theoretical aspects fundamental
to analyzing Japanese society and business from an ethical perspective.
Then I will assign you to read short cases which describe recent incidents
that have caused public controversy both in Japan and elsewhere.
Textbooks:
1) Reischauer, E.O. The Japanese Today: Change and Continuity.
The Belknap Press of Harvard University Press, 1988.
2) Handouts
MANAGEMENT IN JAPAN 2credits (Spring)
日本のビジネスマネジメント 2単位 (春学期)
The Kaisha in the 21st Century
Lecturer HAGHIRIAN, PARISSA
講師 ハギリアン, パリッサ
Course Description:
The course introduces the characteristics of the Japan as a place of
business and the main aspects of Japanese management. The course starts
with a theory lecture on culture and its relevance for international
management and business communication. After this an overview of the
modern Japanese business environment is given. Major points of
discussion are the most prominent aspects of Japanese management, such
as production management, distribution as well as human resource and
knowledge management within Japanese corporations.
The course aims to:
• provide an overview of the modern Japanese business environment
• explain the most important social concepts in Japanese society and
their relevance for Japanese management and Japanese business culture
• discuss the most prominent aspects of Japanese management, such as
production management, distribution and management activities within a
Japanese corporation
• present the latest developments in the Japanese management
environment
Textbooks:
Parissa Haghirian (Ed.): J-Management; Fresh Perspectives on the
Japanese Firms in the 21st Century. Universe 2009
LEADING CREATIVE BUSINESS IN JAPAN 2credits
(Spring)
日本の最先端創造的ビジネス 2単位 (春学期)
Professor, Faculty of Business and Commerce
TOBIN, ROBERT I.
商学部教授 トビン, ロバート I
Course Description:
This course provides students with an understanding of the unique
challenges of starting and leading creative businesses in Japan. The focus
will be on Japan-based businesses in fashion, art, music, food, advertising,
and design.
Students will understand what is involved in starting and leading a
company in one of these fields. We will examine the unique ways of
252
諸 研 究 所 doing business in Japan, such as the barriers of language and trade, agent
arrangements,cultural aspects of creative businesses, consumer
expectations, as well as recent efforts at pan-Asian alliances and the
impact of globalization.
An important part of this course will be a series of individual and group
research projects to gain a greater understanding of a particular industry
and a career plan that includes elements of starting a creative business.
Students will enhance their communication and leadership skills on
group projects with other students. This course requires regular attendance
and a significant time commitment.
Textbooks:
Loori, John Zen of Creativity
Pink, Daniel A Whole New Mind
ARTISANRY IN JAPAN'S SMALL BUSINESSES 2credits
(Fall)
日本の中小企業における職人芸 2単位 (秋学期)
Professor, Faculty of Business and Commerce
TOBIN, ROBERT I.
商学部教授 トビン, ロバート I
Course Description:
This course focuses on selected Japanese small businesses that have
developed world class products. The focus will be decidedly on low tech
businesses with an examination of industries such as sporting goods, art,
stationery goods, ceramics, design and traditional Japanese sweets and
cultural products. Among the companies we will examine will be Olfa,
Pilot,Toraya and Molten.
Students will explore the economic history of small businesses in
Japan, the motivation for entrepreneurs in Japan, consumer expectations,
the focus on quality, the relationships between entrepreneurs and the
larger companies, the challenges of globalization for these companies, and
the efforts at revival of selected industries.
An important part of this course will be individual and group research
projects to gain a greater understanding of particular industries and
companies.
Students will enhance their communication and leadership skills on
group projects with other students. This course requires a significant time
commitment and regular attendance and participation.
Textbooks:
Whittaker, Small Firms in the Japanese Economy
Schumacher, Small Is Beautiful
253
現代社会と医学Ⅰ(渡航医学)
現代社会と医学Ⅰ(渡航医学)
大きくなっています。下記の講義内容に関し保健管理センターの各
専門医がオムニバス形式で講義を行います。
2単位 (春学期)
2単位 (秋学期)
渡航医学 Travel medicine
保健管理センター教授 南里 清一郎
保健管理センター教授 河邊 博史
保健管理センター准教授 德村 光昭
保健管理センター准教授 広瀬 寛
保健管理センター准教授 西村 由貴
授業科目の内容:
渡航医学とは,海外への移動(旅行,長期滞在)に伴って発生す
る病気や怪我の予防や治療を扱う医学のことです。
2007 年外務省統計では,1,700 万人以上の人が海外旅行をし,仕
事や留学などの長期滞在者は,約74万人を超えています。
途上国は医療事情が悪く,いざという時の緊急医療でさえ不安が
あります。先進国では医療費が高く医療機関受診方法に不安があり
ます。感染症の予防に関しては,予防接種が重要な意味を持ちます
が,途上国においては,個人防衛のために必要であり,先進国,特
にアメリカでは集団生活(留学など)を行う際に義務となります。
生活習慣病に関しては,環境の変化による持出し病の悪化や,発症
を早める可能性もあります。またカルチャーショックによる精神的
な問題も生じます。以上のような事に関し,保健管理センターの各
専門医がオムニバス形式で講義を行います。
テキスト(教科書):
南里清一郎編・著『海外生活における健康管理-渡航にあたって
心身の健康を守るため-』
(ライフマネージメント社,2009年,2,500
円)
参考書:
慶應義塾大学保健管理センター編『新・保健衛生』
(慶應義塾大学
出版会,2007年)
現代社会と医学Ⅱ(現代社会とcommon disease) 2単位
(秋学期)
現代社会とcommon disease
保健管理センター教授 齊藤 郁夫
保健管理センター教授 大野 裕
保健管理センター准教授 和井内 由充子
保健管理センター准教授 森 正明
保健管理センター准教授 森木 隆典
授業科目の内容:
ストレスの多い現代には精神保健もきわめて重要な課題です。さ
らに,急速な国際化に伴う感染症,薬物乱用も大きな問題です。
高血圧,高脂血症,糖尿病,肥満,動脈硬化など日本人の代表的
な病気は,運動不足,食べ過ぎ,喫煙などの生活習慣との関連が強
いことから,現在では生活習慣病と呼ばれています。さらにこれら
が同時に存在するメタボリックシンドロームは中高年の30~40 %に
みられ,問題になっています。
大学生に代表される若者が現代社会の医学の重要問題を理解し,
健康的な生活習慣を実行維持するための保健教育の意義はますます
254
諸 研 究 所 255
情報処理概論Ⅱ(JavaB)
4単位 (通年)
Java言語によるプログラミング入門
講師 藤村 光
授業科目の内容:
Java 言語を用いてコンピュータを動かす方法,およびプログラミ
ングの基礎を紹介します。
問題をコンピュータで処理できるように分析し,処理を組み立て,
プログラムを作成し,結果を検証するという手順で,プログラムを
作成する際に必要となる一般的な知識を習得するのが目的です。
テキスト(教科書):
Web サイトhttp://web.hc.keio.ac.jp/~fujimura/ で公開しています。適
宜更新します。
参考書:
講義の展開と個人の進捗にあわせて適宜紹介します。
情報処理概論Ⅱ(JavaA)
2単位 (秋学期)
講師 神林 靖
授業科目の内容:
将来プログラムを用いて情報処理をする準備として,Java 言語に
よるプログラミングを学ぶ。簡単な計算やデータ処理を行うことに
よって,Java プログラムの構成を,そしてコンピュータによるデー
タ処理を理解できるようにしたい。プログラミングを通してアルゴ
リズミックな考え方が身につけられるよう努力したい。一般的なコ
ンピュータの知識があれば十分で,プログラミング関しての予備知
識は必要としない。
テキスト(教科書):
「Javaではじめるアルゴリズム入門」山地秀美,技術評論社
参考書:
「明解JAVA 入門編」柴田望洋,ソフトバンククリエイティブ
256
諸 研 究 所 知的資産概論 -保護と活用をめぐる課題-
(春学期)
2単位
知的資産センター教授(有期) 羽鳥 賢一
授業科目の内容:
種々の知的資産や制度について、その仕組みを概括した上で、そ
の保護のあり方や活用の方策に関し、今日の課題やその課題への対
応策を考えます。また、その中で、現在および将来の知的財産のあ
り方に関する幅広い知識を修得することを目標とします。
知的財産には、技術(特許やノウハウ)、デザイン(意匠)、ブラ
ンド(商標)、プログラムやデーターベース(著作権)、音楽・映画
等のコンテンツ(著作権)といったものがありますが、その権利の
内容や活用法は、それぞれ固有の特色があります。また、同じ知的
財産が世界共通的に保護・活用される場合でも、国によってその取
扱いが異なることもあります。本講義では、こうした種々の知的財
産の保護と活用をめぐる現状と課題について、テーマに応じ、その
分野の第一線でご活躍の有識者を招いて、講演および質疑応答する
中で理解を深めてまいります。
テキスト(教科書):
講義資料を配布します。
参考書:
「産業財産権標準テキスト」特許庁企画
「知的創造時代の知的財産」清水啓助他著,慶應義塾大学出版会
「よくわかる特許」羽鳥賢一他著,オーム社
「著作権の考え方」岡本著,岩波新書
257
258
諸 研 究 所 259
260
諸 研 究 所 261
グローバル金融市場論 2単位 (春学期)
総合政策学部教授 竹中 平蔵
経済学部教授 櫻川 昌哉
授業科目の内容:
この講義は,シティグループ証券の寄附講座である。
竹中平蔵教授を中心とする担当教員及びシティグループ証券調査
本部日本株ストラテジスト藤田勉(慶應義塾大学グローバルセキュ
リティ研究所客員研究員)が中心となって,理論,実務両面双方か
ら国際資本市場の歴史,現状,そして今後の展望を講義する。
金融市場を理解するのに不可欠なものは,歴史観,世界観,そし
て理論である。その理論に関しては,経済学,金融論,公共政策論
などマクロの視点のみならず,企業法制,金融法制,経営学,財務
会計などに多岐に亘る総合的な知識が必要である。ところが,従来
の国際資本市場論は学術的な立場から語られることが多く,実務家
の立場からの意見が強く反映されているとは言いがたい。特に,経
営学,財務会計,企業法制は理論と実践の乖離が大きく,それらを
既存の理論と整合的,かつ有機的に分析する研究が進んでいるとは
いいがたい。そこで,グローバルな視点から,これらの理論を金融
市場と企業分析に応用することを,講義の中心にすることが特徴の
一つである。講義の最後においては,経済学,金融論,法制,経営
学,財務会計に関わる理論を応用して,過去や現在の国際金融危機,
日米の不良債権問題を具体的に分析する。
テキスト(教科書):
藤田勉著「ブルーオーシャンとコーポレートブランド(仮)」毎日
新聞社
(履修学生には配布の予定)
参考書:
竹中平蔵著「構造改革の真実 竹中平蔵大臣日誌」,2006 年日本
経済新聞社
竹中平蔵著「闘う経済学 未来をつくる「公共政策論」入門」,
2008 年集英社インターナショナル
藤田勉著「新会社法で変わる敵対的買収」,2005 年東洋経済新報社
堀紘一,藤田勉共著「M & A で生きる企業消え去る企業」,2007
年 PHP 出版
262