1. EXCEL の基本

コンピュータ基礎実習 第 04 週
EXCEL 基本と練習
「コンピュータ基礎実習(上級)」第 04 週
−EXCEL 基本と練習−
1. EXCEL の基本
EXCEL の基本についておさらいしておきましょう。
1.1. データ入力
セルをクリックし、通常の方法で入力しましょう。
z 決定するときは[Enter]
z 部分的に修正するときは[F2] または[ダブルクリック]
z 日付を入力するときは 「11/10」
「1/14」のように
z 時刻を入力するときは「12:10」
「23:45」のように
z カーソルの形が のとき
ドラッグすると選択
z カーソルの形が のとき
ドラッグするとデータが移動
z カーソルの形が のときドラッグすると
ドラッグ操作の例
オートフィル機能が発動する。
数式バー
列番号
アクティブセル
行番号
セル
シート見出し
1.2. オートフィル機能
アクティブセル右下のオートフィルハンドルをドラッグすると発動します。
z 「1 月、2 月、3 月・・・」
「日曜日、月曜日、火曜日・・」
「子 丑 寅 卯・・」
など、順番のあるものをドラッグすると、自動的に入力されます。
z 「1、2、3、4・・」など、数字を連続入力するときは、
2 つまで記入してドラッグ。(→右図参照)
z
数字をオートフィルする場合
オートフィルでは色、線などの[書式]もコピーされます。
(参考:[右ボタンでドラッグ]→[書式無しコピー]で、書式を壊さずにコピーできます!)
1.3. 書式
太字、斜体、下線
フォントの変更
左、中央、右寄せ
小数点桁合わせ 左右
フォントサイズ
セルを結合&中央
セルの色 / 文字の色
通貨、パーセント、3 桁コンマ
罫線
インデント 左右
1.4. 四則演算
先頭に「=」を入力すると計算モードになり、計算が行えます。
① 計算結果を出したいセルに移動する。
② キーボードの=ボタンを押す。(操作が、[計算モード]に変化します)
③ そのまま、計算対象の数字が書かれているセルをクリックする
(セル番号が自動で入力される。)
④ 加減乗除の記号を入力する。(+ − * /)
⑤ 加減乗除させる数字も、セルをクリックして決める。
(④と⑤は、必要なだけ繰り返す。)
最後に Enter キーを押す。
(例) 「=100+2」
「=500*0.5」
「=A1*5%」
「=B1*C5」
「=(A1+A2)/2」
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種類
記号
使い方
足し算
+
=A1+3
引き算
―
=B5−3
掛け算
*
=A1*5%
割り算
/
=A1/B4
EXCEL ―関数編―
2. 関数
2.1. 関数の基本
EXCEL2002 の関数は以下のような書式です。
引数 1
=
AVERAGE
等号
引数 2(範囲指定)
( A3
, C3:C4
)
関数名
関数が計算をするのに必要な値を[引数]といい、それを括弧()でかこみます。
複数引数があるときはコンマ[ , ]で区切って入力します。
3. 基本的な四則演算と SUM
基礎実習のホームページ( http://www.kyoto-su.ac.jp/~shimizu/ )にある、練習問題を保存して開きましょう。
次の点に注意して計算式を入力し、表を完成させましょう。
z 各商品は、7 月は通常の単価で、8 月は通常の単価から[値引き額]をひいた単価で売ります。
z [売上金額前月比]は 8 月と 7 月の売上金額で比較します。
z [売上金額前月比]のセルには、小数第 1 位までパーセントで表示してください。
(例: 123.5%)
3.1. 解答
3.1.1 7 月の売り上げ
① D5 セルに[=B5*C5] と記入する。(B5 セルや C5 セルを直接クリックするとセル番号
を入力できる)
② セル D5 をクリックして、セルの右下すみにマウスポインタをあわせる。
③ マウスカーソルの形が
になったら、マウスの[右ボタン]を押しながら
D16 までドラッグ。
(左ボタンでドラッグすると、背景のしま模様が崩れます。)
④ メニューから[書式なしコピー(フィル)]をクリック。
オートフィル
ポイント: 右ボタンドラッグで行う [書式なしコピー]は、
右ボタンでドラッグ
罫線や塗りつぶしを変えずにオートフィルできます。
3.1.2 8 月の売り上げ
① セル G5 に「=(B5-E5)*F5」と入力
② 先ほどと同様に[右ドラッグ]でオートフィル
<販売合計を計算>
① セル C17∼D17 および F17∼G17 をドラッグ(Ctrl キーを押しながらドラッグで複数領域を選択できます。)
②
[オート SUM]ボタンをクリック
3.1.3 売上金額の前年比 (%スタイルと小数点)
① H5 をクリックして「=G5/D5」と入力。 H17 までオートフィル(右ボタンドラッグで。)
② H5∼H17 まで選択してあることを確認して
[パーセントスタイル]をクリック。
③
[小数点桁上げ]をクリック。
4. 絶対参照と切り捨て
第 2 ワークシート[練習 2]をクリックして画面を切り替えましょう。
次の点に注意して、表を完成させましょう。
z セル H7∼K13 は[予定出荷量]と[パートタイマー一人が担当する個数]から計算。
z 小数点以下は切り上げ。
z [合計](個数) [合計](人数) [週合計]に適切な計算式を入力しましょう。
ワークシート
(問題の切り替え)
4.1. 解説
4.1.1 絶対参照(相対参照)
計算式をコピー(オートフィル)したときに、セルの参照位置がずれないようにする技です。
(今回の人数計算では、セル L3 に書いてある[個数]を利用していますが、常に同じセル(L3)を参照しないと正しくありま
せん。)
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コンピュータ基礎実習 第 04 週
EXCEL 基本と練習
そこでセル L3 に[絶対参照]の指定をします。 L と3の前に
A 15
相対参照
一コずつ[$]記号を打つことで実現できるでしょう。
$A $15
絶対参照
完全に固定
なお、縦列、横行どちらかのみ固定する方法を[複合参照]と
A $15
複合参照①
行のみ固定(左右に移動する)
いいます。
$A 15
複合参照②
列のみ固定(上下に移動する)
セルを入力する際は F4 キーを何度も押すと、
[$]記号を自動で入力できます。
4.1.2 ROUND & ROUNDDOWN & ROUNDUP`関数
[四捨五入]するときは ROUND、[切り上げ]には ROUNDUP、[切り捨て]には ROUNDDOWN 関数を使います。
これらの機能で数字を調整することを、数字を[丸める]と表現します。
3 つの関数の使い方はほぼ同じで、
丸める対象のセル
丸める桁
=ROUND????( A1 , 0
[桁]の指定の仕方
表示する桁
[桁] 指定
)
百の位まで
十の位まで
一の位まで
小数 1 位まで
小数 2 位まで
-2
-1
0
1
2
4.2. 解答
4.2.1 必要な人数の計算
① セル H7 をクリックして、
[関数の挿入]をクリック。
② [ 関数 の 分類 ] 欄で、 [ 全 て 表示 ] ( あるいは [ 数学 / 三角 ]) を 選び 、
[ROWNDDOWN]を選択
③ [数値]欄に[ C7 / $L$3 ]
[桁数]欄に[0] を記入して[OK]
ROUNDDOWN 関数を呼び出す
関数の設定
4.2.2 計算式をコピー
① セル H7 をクリックし[コピー]する。
② セル H7∼K13 までをドラッグし、
③ [貼り付け]の右にある▼をクリックして、[数式]を選択する。
ポイント:[貼り付け]ボタンで、特定の種類の情報だけを貼り付けできます。
4.2.3 合計の計算
数式のコピー
① セル C7∼G14 までをドラッグ。
② Ctrl キーを押しながら、セル H7∼L14 までドラッグ。(複数選択)
③
[オート SUM]ボタンをクリック。
ポイント:選択範囲の右端や左端が空欄の場合、
[オート SUM]は自動で空欄に計算結果をだします。
5. 練習問題
ワークシート[練習 3]を開き、次の点に注意して曜日ごとの[売上金額]と[累計]
を計算してください。
z 売上金額は、[料金表]と[来客者数]を元に計算。
z [料金]には[消費税]がかかります。
ポイント:
計算式が正しいかどうか調べるためには、調べたいセルを[ダブルクリック]す
るとよいでしょう。
どこを参照しているかが表示されます。
チェックし終わったら ESC キーで元に戻しましょう。
練習問題
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EXCEL ―関数編―
6. 条件によって処理を変える(IF)
(真) 条件がYesの場合
IF 関数を使うと、ある条件にしたがって、2 つの処理を
使い分けることができるようになります。
z IF 関数では[論理式]で条件の判定を行います。
論理式
A=B
A>B
A>=B
6.1.
z
意味
A と B が等しい
A は B より大きい
A は B 以上
論理式
A<>B
A<B
A<=B
= IF
( A1=5
(偽) 条件がNoの場合
, "合格" , A1+3
)
論理式
意味
A と B は等しくない
A は B より小さい
A は B 以下
論理式の例
論理式
セル
数
値
セル
計
算
文字
論理式では、
「A1 < 1200」
「A1 = B1*5%」
「A1 = ”男”」のように、
[セル]、[数値]、[計算式]、[文字列] のうち2 つを比較して条件を決定することができます。
6.2. 行う処理
ワンポイント:
z 論理式で判定後に行う処理としては、
真や偽の場合で、画面に何も表示しない
①[文字列を表示]
(例:”合格”)
場合は ” ” と表記します。
②[計算]
(例:A1+B5)
③[関数]
(さらにもう一回関数を呼び出す=[ネスト])
が行えます。
z IF関数では、[真] Yesか [偽] Noかの 2 つの場合しか判定できません。
6.3. 練習問題
次のワークシート[練習 4]に移動して、設問に解答してください。
z C 列の点数が 350 点以上かどうかで D 列の[及第/落第]欄に結果を表示します。
z D 列も E 列も”×落第”の場合は、F 列に”要面談”と表示します。 ( 条件:D も E も同じであれば… )
7. 条件に合ったデータの個数を数える (COUNTIF)
IF 関数とよく似ていますが、
範囲
検索条件
COUNTIF 関数は、[範囲]の中から
= COUNTIF( A1:B1 , ">350" )
[検索条件]に合っているものの個数を数えます。
あるデータがどのぐらい混じっているか調べるのに便利です。
z COUNTIF で[検索条件]を書くときは、ダブルクォーテーション(“)で囲む必要があります。
z [論理式]を書くときは、式の左側を省略できます。
(検索条件の例) “>=100“
100 以上の数字が書いてあるセルを数える。
“パソコン“
「パソコン」と書いてあるセルの数を数える。
7.1. 練習問題
次のワークシート[練習 5]に移動して、設問に解答してください。
z ある店舗でとったアンケートをもとに、
男性と女性の人数(個数)を数えてください。
z 年齢別の人数を計測してください。
(20∼30 代 / 40∼50 代 / 60∼70 代 / 80 歳以上 の人数。)
ヒント:たとえば、20 歳∼29 歳の人数を数えるには、
[20 歳以上の人数]から[30 歳以上の人数]を引くと良いでしょう。
COUNTIF関数
8. 練習ファイルの提出
すべてのワークシートの練習問題に解答して、練習問題ファイルを提出しましょう。
„ 完成したファイルは、[名前を付けて保存]し、英語で「学生番号 名前」というファイル名で保存してください。
(例) 501213SuzukiAkira
„ 保存したEXCELファイルを、[moodle ムードル] https://cclms.kyoto-su.ac.jp/ を使って提出します。
„ 提出期限は次週の授業日いっぱいとします。
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