南仏事件情報(2016年6月) (1)テロ関連 〇 カルカッソンヌでのテロ

南 仏 事件情 報(201 6 年 6月 )
( 1) テ ロ 関連
〇
カ ル カ ッソン ヌ でのテロ企図者の逮 捕劇(オード県 )
1 3日 夜、カ ル カッソ ンヌ市のSNC F駅で、22歳の男が 国内治安
総 局 から逮 捕 された 。同人はナ イフ と小 型の ハン マ ー を所 持し てお り 、
モ ン ペリエ か ら電車 に乗り、ト ゥー ルー ズ行 きの 電 車 に乗 り換 える と こ
ろ だ った。 同 人は、「S ファイル 」に 搭載されており、 2012年に改
宗 し 、イン タ ーネッ トと集会所 での 議論 を通 じて 急 速 に過 激化 した と さ
れ て いる。 取 調べに 対して「治 安部 隊を 襲撃 する 前 に 、ア メリ カ人 、 ア
ン グ ロ・サ ク ソン人 とロシア人 の観 光客 を襲 撃す る つ もり だっ た 。」と
供 述 してい る 一方で 、統合失調 症に 苦し んで もい た と のこ と。
〇
テ ロ 賞 賛の罪 で 懲役3年(アルプ・ マリティム県)
1 5日 、ニー ス 空港で 、ル・カネ市在 住のフランスとチュニ ジアのハ
ー フ の女性 が 、チュ ニジアから の入 国時 に税 関の 検 査 にひ っか かっ た 。
女 性 は「S フ ァイル 」に登録さ れて おり 、携 帯電 話 の 中に はダ ーイ シ ュ
の プ ロパガ ン ダが多 数保存され てい たこ とか ら、 テ ロ 賞賛 の容 疑が あ る
と 判 断され た 。同女 には、懲役 3年 が宣 告さ れた 。
〇
カ ル カ ッソン ヌ とペルピニャンでテ ロ関係の逮捕( オード県、ピレネ
ー ・ オリア ン タル県 )
2 8日 朝、カ ル カッソ ンヌ市とペルピ ニャン市で、国内治安 総局によ
る 複 数の捜 索 がおこ なわれ 、男性2名 と女性 2名 が、「テロ企 図」と「 犯
罪 集 団組織 」 の罪で 拘束された 。
( 2) 殺 人 、強盗 等
○
2 3 歳 男性が 襲 撃される(ブーシュ ・デュ・ローヌ (BdR)県)
1 5日 22時 3 0分ご ろ、マルセイユ 市13区の路上で、2 3歳の男
性 が カラシ ニ コフに よる複数の 銃撃 を受 けて 死亡 し た 。目撃 者に よると 、
襲 撃 者はバ イ クか車 で現場まで 来た との こと 。
〇
リ タ ー ンマッ チ (BdR県)
2 4日 、マル セ イユ市 15区で、22 歳と24歳の若者が襲 撃されて
死 亡 した。 現 場には 27発の薬 莢が 落ち てい た。 こ の 被害 者2 人は 、 4
月 に 起きた 3 件の殺 人事件の被 疑者 であ ると 考え ら れ てい る。 この 事 件
で 、 現場に 居 合わせ た14歳の 少年 が臀 部に 傷を 負 っ た。
( 3) そ の 他
〇
小 学 校 に放火 ( BdR県)
3 日2 0時ご ろ 、マルセイユ市13 区で、小学校で 火災が発生してい
る と の通報 が あった 。火災によ る被 害は 3教 室に 及 ん だ。 この 火災 は 放
火 に よるも の で、複 数の被疑者 が窓 から 侵入 して 、 パ ソコ ンや プロ ジ ェ
ク タ ーを盗 ん だ後に 放火したと 考え られ てい る。
○
モ ス ク 前にイ ノ シシの死体(アルプ ・マリティム県 )
8 日朝 、ニー ス 市西部 のモスク前に、 イノシシの死骸が置か れている
の が 発見さ れ た。9 日夜、警察 は3 0歳 と3 8歳 の ニ ース 住民 を逮 捕 し
た 。 同人ら は 、増え 続けるイノ シシ に嫌 気が さし た の で不 法所 持し て い
た 猟 銃でこ れ を殺し 、モスクの 前に 置い たと 供述 し て いる との こと 。
〇
麻 薬 市 場が解 体 (BdR県)
6 ~1 1日の 間 、マル セイユ市16区 を中心に、警察による 麻薬の一
斉 捜 索が行 わ れ、大 麻樹脂49 ㎏、 大麻 草1 0㎏ 、 コ カイ ン6 50 g 、
ヘ ロ イン1 ㎏ 、末端 価格50, 00 0ユ ーロ 相当 が 押 収さ れた 。ま た 、
小 銃 4丁と 自 動小銃 2丁も押収 され た。 この 捜索 で 、 6人 が逮 捕さ れ 、
う ち 5人が 裁 判にか けられてい る。 担当 検事 によ る と 、同 地区 では 1 日
3 5 0回以 上 の取引 が行われて いる との こと 。
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ユ ー ロ 201 6 に伴うマルセイユ市 中での乱闘(B dR県)
1 1日 、マル セ イユ市 旧港地区で、ユ ーロ2016のロシア -イング
ラ ン ド戦に 先 立ち、 ロシア・サ ポー ター とイ ング ラ ン ド・ サポ ータ ー の
間 で 大乱闘 が 起き、 イギリス人 1名 が心 肺停 止と な っ たほ か、 34 名 の
負 傷 者を出 し た。1 9人が逮捕 され た。 警察 当局 は 、 総勢 千人 規模 で 市
内 各 地の警 備 にあた っていたが 、警 戒網 をか いく ぐ っ て行 われ る乱 闘 に
は 効 果をな さ なかっ た。試合後 には 、地 元民 がイ ン グ ラン ド・ サポ ー タ
ー を 挑発し て 衝突が 起こり、警 察が 催涙 弾で 介入 す る 一幕 もあ った 。
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北 区 で 新たな 惨 劇(BdR県)
17日深夜、マルセイユ市15区の路上において、39歳の男性がカ
ラシニコフによる銃撃を受け、胸部と大腿部を負傷した。この被害者は、
5月24日に、同区で銃撃を受けて死亡した40歳男性の近親者だったた
め、本件も復讐だと考えられている。また、17日早朝には、13区で2
0歳男性が猟銃で撃たれて負傷した。
〇
ニース市で2回の銃撃(アルプ・マリティム県)
21日、ニース市東部において、銃撃が2回発生し、2人が負傷した。
最初の銃撃は12時ごろで、男性が腕に銃弾を受けて、救急病院に搬送さ
せた。付近の住民は複数の銃声を聞いている。2回目の銃撃は14時30
分ごろで、大口径のけん銃によって行われた。男性が脚に銃弾を受けた。
これらの銃撃は、ジプシーとカーボヴェルデの両コミュニティ間の口論が
原因だと考えられている。
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ここに掲載した事件は新聞等の公開情報をもとにまとめておりますが、
掲載した事件以外にも日々各種事件が発生していることを申し添えさせて
い ただ き ま す 。