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TC9488FG
東芝 CMOS デジタル集積回路 シリコン モノリシック
TC9488FG
カラオケ用デジタルエコーIC
TC9488FG は、カラオケ用デジタルエコーIC です。
マイクアンプ、電子ボリュームを内蔵しており、1 チップでデジタ
ルエコーシステムが構成できます。
特 長
•
2 ch ALC (オートレベルコントロール) 付きマイクアンプ、
AD/DA コンバータ、ディレイ用メモリ、電子ボリュームを内蔵
しています。
•
32 kHz サンプリング、12 bit 逐次比較型 AD/DA コンバータを
内蔵しています。
•
ディレイ用メモリ (16 kbit DRAM) を内蔵し、128 ms (標準) の
ディレイが可能です。
•
マイクレベルとエコーレベルは内蔵している電子ボリュームで制御できます。DC 電圧で制御できるほか、MCU で
シリアルに制御することもできます。
•
システムクロックは、CR 発振回路で生成できます。
質量: 1.08 g (標準)
TC9488FG: 3 線式インタフェースフォーマットに対応
•
エコーの帰還量はアナログ回路で構成しており、帰還レベルを自由に設定できます。
•
パッケージは、フラットパッケージ 30 ピンです。
端子接続図
1
2004-09-14
TC9488FG
ブロック図
システムブロック図
2
2004-09-14
TC9488FG
端子説明 (注 1)
端子番号
記
号
I/O
機
能
説
明
備
考
1
VDD
―
2
CSCC
I
CR 発振器用コンデンサ接続端子 (C = 68 pF)
3
OSCR
I
CR 発振器用抵抗接続端子 (R = 5.6 kΩ)
5
VOL1 ( CS )
I
VOLST = “H”レベルのとき、 CS 信号入力端子
VOLST = “L”レベルのとき、MIC1 ボリューム用 DC 制御端子
6
VOL2 (SCL)
I
VOLST = “H”レベルのとき、クロック入力端子
VOLST = “L”レベルのとき、MIC2 ボリューム用 DC 制御端子
オープン
ドレイン出力
7
VOL3 (SDA)
I
VOLST = “H”レベルのとき、データ入力端子
VOLST = “L”レベルのとき、エコーボリューム用 DC 制御端子
オープン
ドレイン出力
9
VRO
―
基準電圧端子
10
VREF
―
基準電圧端子 (1/2 VDD)
11
VDA
―
アナログ用電源電圧端子
13
ALC1
I
オートレベルコントロール用端子 1
14
MC1N
I
MIC1 帰還信号入力端子
15
MC1P
I
MIC1 信号入力端子
16
MC2P
I
MIC2 信号入力端子
17
MC2N
I
MIC2 帰還信号入力端子
18
ALC2
I
オートレベルコントロール用端子 2
20
VSA
―
アナログ用グランド端子
21
MCO
O
MIC 加算信号出力端子
22
PRIN
I
プリフィルタ用入力端子
23
ADIN
I
プリフィルタ出力信号および ADC 入力端子
25
DAOUT
O
ポストフィルタ用出力端子
26
VOLST
I
電子ボリューム制御モード選択端子
“H”レベル: シリアル制御 (I2C バス/3 線式)
“L”レベル: DC レベル制御
28
TEST
I
テスト端子。通常、“H”レベルに固定して使用します。
29
POOUT
O
マイクエコー信号出力端子
30
VSS
―
デジタル用グランド端子
デジタル用電源電圧端子
注 1: TC9488FG は、4 番、8 番、12 番、19 番、24 番、27 番端子が NC ピンです。
通常、NC ピンはオープンで使用します。
3
2004-09-14
TC9488FG
動作説明
1. 発振回路
TC9488FG は、CR 発振回路で内部のシステムクロックを発生します。
コンデンサ容量値 (C) を 68 pF、抵抗値 (R) を 5.6 kΩ を接続することで、発振周波数は約 4 MHz になり、
このときのサンプリング周波数は 32 kHz になります。
外付けのコンデンサ容量値を変えることにより、システムクロックの発振周波数およびサンプリング周波数を
調整できます。また、システムクロックを可変することによりディレイ時間も調整できます。
図 1 に CR 発振回路を示します。
1.1
発振周波数 (f) の求め方
f [MHz] = 1532/(C [pF] × R [kΩ])
= 1532/(68 × 5.6)
≈ 4.0 MHz (注 2)
注 2: 発振周波数は標準値です。(Ta = 25°C 時)
抵抗値は、4.7 kΩ~6.8 kΩ の範囲内にしてください。
1.2
サンプリング周波数 (fs) の求め方
fs [kHz] = f/128
= 4.0/128
≈ 32 kHz
図 1 CR 発振回路図
2. マイクアンプ
ALC (オートレベルコントロール) 付きのマイクアンプを内蔵しています。
マイクアンプのゲインは標準で 36dB です。
ALC 回路は、入力信号が 0~−46dB の範囲で入力された場合に出力信号のレベルを制御することができます。ま
た、ALC 回路に接続されている外付けのコンデンサを抵抗に変更することで、ALC 回路をオフにすることもで
きます。
図 2 にマイクアンプ回路を示します。
C = 4.7 µF 時のアタックタイム、リリースタイムは、次のとおり
です。
アタックタイム = 約 29 ms
リリースタイム = 約 1.6 s
コンデンサ C の容量値を小さくすることで、アタックタイム、リ
リースタイムを調整できます。
また、ALC 回路を使用しない場合には、(*1) のコンデンサ C を
抵抗 (約 10 kΩ) にして GND に接続します。
電源投入時、コンデンサにチャージしている間は、音声が出力さ
れませんので、4.7 µF 以下で使用してください。
図 2 ALC 付きマイクアンプ
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TC9488FG
3. AD/DA コンバータ、デジタルディレイ回路
AD/DA コンバータは 12 bit 逐次比較型で、システムクロックが 4 MHz で動作しているときのサンプリング周
波数は 32 kHz になります。
AD コンバータから入力されたアナログ信号は、12 bit のデジタルデータに変換されます。
デジタルディレイ回路では、12 bit の信号を 4 bit に圧縮してディレイ RAM に書き込み、読み出しを行います。
ディレイ RAM から読み出した 4 bit のデータを 12 bit に伸長します。
12 bit のデータは DA コンバータでアナログ信号に変換して出力されます。
ディレイ RAM メモリの領域は、4096 word × 4 bit です。
エコーのディレイ時間は、4096 × (1/32 kHz) = 128 ms となります。
図 3 にエコー回路のブロックを示します。
図 3 エコー回路ブロック図
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TC9488FG
4. 電子ボリューム
マイク入力 1 (MIC1) とマイク入力 2 (MIC2) 用のボリューム、およびエコー用のボリュームを内蔵しています。
内蔵の電子ボリュームは 16 ステップで可変できます。
外付けの可変抵抗器により、DC レベルでボリューム制御できるほか、MCU からシリアルデータで制御するこ
とができます。
TC9488FG は 3 線式フォーマットに対応しています。
4.1
シリアル制御タイミング
シリアル制御のタイミングを図に示します。
図 4 シリアル制御タイミング
各ボリュームの設定ビットを表 1 に示します。
表 1 ボリューム設定ビット
MODE
DA7
DA6
DA5
DA4
DA3
DA2
DA1
DA0
VOL1 設定
M3
M2
M1
M0
0
0
0
0
VOL2 設定
M3
M2
M1
M0
0
1
0
0
VOL3 設定
M3
M2
M1
M0
1
0
0
0
VOL1, 2, 3 設定
M3
M2
M1
M0
1
1
0
0
M3, M2, M1, M0: ボリューム設定データ
6
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TC9488FG
4.2
マイクボリュームおよびエコーボリュームの設定
マイクボリュームの設定値と減衰量を表 2、エコーボリュームの設定値と減衰量を表 3 に示します。各ボ
リュームの DC レベル設定時の電圧値は標準値です。
表 2 マイクボリューム (VOL1, VOL2) 減衰量
シリアルデータ設定
DC レベル設定 (V)
5.0
4.4
4.2
3.9
3.7
3.5
3.2
3.0
2.7
2.5
2.3
2.0
1.8
1.5
1.3
1.1
0.0
減衰量 (dB)
M3
M2
M1
M0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
−2
0
0
1
0
−4
0
0
1
1
−6
0
1
0
0
−8
0
1
0
1
−10
0
1
1
0
−12
0
1
1
1
−14
1
0
0
0
−16
1
0
0
1
−18
1
0
1
0
−20
1
0
1
1
−22
1
1
0
0
−24
1
1
0
1
−26
1
1
1
0
−28
1
1
1
1
−∞
表 3 エコーボリューム (VOL3) 減衰量
シリアルデータ設定
DC レベル設定 (V)
5.0
4.4
4.2
3.9
3.7
3.5
3.2
3.0
2.7
2.5
2.3
2.0
1.8
1.5
1.3
1.1
0.0
減衰量 (dB)
M3
M2
M1
M0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
−1
0
0
1
0
−2
0
0
1
1
−3
0
1
0
0
−4
0
1
0
1
−5
0
1
1
0
−6
0
1
1
1
−7
1
0
0
0
−8
1
0
0
1
−9
1
0
1
0
−10
1
0
1
1
−11
1
1
0
0
−12
1
1
0
1
−13
1
1
1
0
−14
1
1
1
1
−∞
7
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TC9488FG
最大定格 (Ta = 25°C)
項
目
記 号
定
格
単位
電
源
電
圧
VDD
−0.3~6.0
V
入
力
電
圧
Vin
−0.3~VDD + 0.3
V
許
容
損
失
PD
200
mW
動
作
温
度
Topr
−25~85
°C
保
存
温
度
Tstg
−55~150
°C
電気的特性 (特に指定のない場合、Ta = 25°C, VDD = 5.0 V)
DC 項目
項
目
記 号
測定
回路
測 定 条 件
最小
標準
最大
単位
動
作
電
源
電
圧
VDD
―
Ta = −25~85°C
4.5
5.0
5.5
V
動
作
電
源
電
流
IDD
―
Fmck = 4 MHz
―
20
30
mA
数
Fmck
―
fs = 32 kHz 標準
―
4.0
―
MHz
パ ワ ー オ ン リ セ ッ ト 電 圧
Vpor
―
―
4.0
4.25
V
“ H ” レ ベ ル
VIH
―
VDD
× 0.8
―
VDD
“ L ” レ ベ ル
VIL
―
0
―
VDD
× 0.2
“ H ” レ ベ ル
IIH
―
―
―
1.0
“ L ” レ ベ ル
IIL
―
−1.0
―
―
最小
標準
最大
単位
動
入
入
作
力
力
周
電
波
圧
電
流
V
µA
ボリュームコントロール (VOLST = “L”時)
項
ヒ
入
ス
力
テ
記 号
測定
回路
圧
VH
―
―
0.12
―
V
幅
VST
―
―
0.26
―
V
目
リ
ス
シ
テ
ス
ッ
電
プ
測 定 条 件
最
小
レ ベ
ル 入
力 電
圧
VImin
―
―
1.1
0.8
V
最
大
レ ベ
ル 入
力 電
圧
VImax
―
4.95
4.8
―
V
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TC9488FG
AC 項目
マイクアンプ、ボリューム
項
マ
イ
目
ク ア
ン プ
ゲ イ
ン
記 号
測定
回路
測 定 条 件
最小
標準
最大
単位
MICG
―
1 kHz 正弦波入力、−50dBV 入
力(MCO で測定)
47.5
49.5
51.5
dBV
−0.8
1.7
3.2
dBV
A L C
動 作 時
出 力
VM
―
1 kHz 正弦波入力、−25dBV 入
力
A L C
非 動 作 時 最 大 入 力
VL
―
1 kHz 正弦波入力
―
−47.5
―
dBV
A L C
動 作 時 最 大 入 力
1
VA1
―
1 kHz 正弦波入力、ボリューム
max 時の MCO 出力クリップ限
界値
―
−4.0
―
dBV
A L C
動 作 時 最 大 入 力
2
VA2
―
1 kHz 正弦波入力、マイクアン
プ出力点のクリップ限界値
―
6.5
―
dBV
M C O
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
1
NO1
―
VOL1~3: min
―
−90
−85
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
2
NO2
―
VOL1: max, VOL2: min,
VOL3: min
―
−63
−58
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
3
NO3
―
VOL1: min, VOL2: max,
VOL3: min
―
−64
−59
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
4
NO4
―
VOL1: min, VOL2: min,
VOL3: max
―
−65
−54
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
5
NO5
―
VOL1: max, VOL2: max,
VOL3: min
―
−60
−54
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
6
NO6
―
VOL1: max, VOL2: min,
VOL3: min
―
−62
−54
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
7
NO7
―
VOL1: min, VOL2: max,
VOL3: max
―
−62
−54
dBV
P O O U T
出 力 ノ イ ズ
8
NO8
―
VOL1~3: max
―
−59
−52
dBV
減 衰 量
ATT1
―
1 レベル上との比
(最小レベルを除く)
―
−2.0
―
dB
減 衰 量
ATT2
―
1 レベル上との比
(最小レベルを除く)
―
−1.0
―
dB
―
120
―
―
C = 47 µF
1 kHz 正弦波入
(注 3)
力、−20dBV
C = 0.47 µF
→ −10dBV
(注 3)
―
10
―
―
1.6
―
ボ リ ュ ー ム
1 ,
3
ボ リ ュ ー ム
ア
リ
ッ
リ
タ
ッ
ー
2
ク
ス
タ
タ
イ
イ
ム
ム
TATK
TRLS
―
C = 47 µF
1 kHz 正弦波入
(注 3)
力、−10dBV
C = 0.47 µF
→ −20dBV
(注 3)
ms
s
―
0.15
―
最小
標準
最大
単位
注 3: ACL 端子の外付けコンデンサ
マイコンインタフェース (VOLST = “H”時)
記 号
測定
回路
インタフェースセットアップ時間
tIFS
―
0.25
―
―
µs
シ フ ト ク ロ ッ ク “ L ” 期 間 幅
tL
―
0.25
―
―
µs
シ フ ト ク ロ ッ ク “ H ” 期 間 幅
tH
―
0.25
―
―
µs
デ ー タ セ ッ ト ア ッ プ 時 間
tDS
―
0.25
―
―
µs
デ
間
tDH
―
0.25
―
―
µs
インタフェースホールド時間
tIFH
―
1.0
―
―
µs
tCSH
―
0.25
―
―
µs
項
CS
ー
目
タ ホ
“
ー ル
H
”
ド 時
期
間
幅
測 定 条 件
9
2004-09-14
TC9488FG
AC 特性測定ポイント
TC9488FG 3 線式バスインタフェース
TC9488FG AC テスト回路図
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TC9488FG
外形図
質量: 1.08 g (標準)
11
2004-09-14
TC9488FG
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030519TBA
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