温泉施設整備運営概要検討業務(PDF)

温泉施設整備運営
概 要 検 討 業 務
報
告
書
平成 28 年 10 月
金
武
町
目
次
はじめに ...................................................... 1
1 計画地の基礎的事項 .......................................... 1
2 計画地周辺の現況把握 ........................................ 6
3 建設候補地 ................................................. 15
4 庁内上位・関連計画の整理 .................................... 16
5 事業手法の整理 ............................................. 21
6 課題の抽出 ................................................. 31
7 基本コンセプト・基本方針 .................................... 32
8 事業実施方針 ............................................... 34
9 事業スケジュール ........................................... 43
金
武
町
町
民
憲
章
私たちは移民発祥の地金武町民
であることに自覚と誇りをもち
心豊かな明るく住み良い
活力あるまちづくりをするため
ここに憲章を定めます
一、 みんなでそだてよう
伸びゆく力とかおり高い文化の町を
一、 みんなでおこそう
活気あふれる産業のまちを
一、 みんなでめざそう
健康で思いやりのある福祉のまちを
一、 みんなでつくろう
水とみどり豊かな平和なまちを
一、 みんなできずこう
きまりを守り進んで取り組む明るいまちを
はじめに
本町では、米軍ギンバル訓練場跡地(以下「計画地」)において開発したギンバル温泉の活用を
図るため、平成 27 年度より庁内関係課等から構成される金武町温泉施設整備推進チームを発足
し、温泉施設(温泉センター)整備に関する調査研究、施設運営手法等の検討に着手した。
本検討書は、上記の温泉施設に係る整備運営の基本的な方針を明らかにするとともに、事業実
施に際して定めるべき必要な諸条件の概要を整理するものである。
1 計画地の基礎的事項
(1) 位置・面積
温泉施設整備の計画地(約 60ha)は、沖縄本島中北部に存する本町中川地内の国道 329 号か
ら約1km の東海岸沿いに位置する。
土地の形状は、太平洋側の東海岸を形成し、原野の広がる起伏ある地形である。
本県の玄関口である那覇空港からのアクセスは、沖縄自動車道~金武 IC~一般国道 329 号
経由で約1時間となっている。
■
位置図
1
■
(2) 本検討に係る経緯経過
① ギンバル訓練場跡地の沿革
計画地は、昭和 32 年度より在沖米海兵隊基地司令部管理の訓練場として使用されてきた
が、平成8年度の沖縄に関する特別行動委員会(SACO)最終報告において返還が合意された。
平成 20 年1月 24 日の日米合同委員会において、ヘリコプター着陸帯をブルー・ビーチ訓
練場(本町字金武)へ移設すること等を条件に全面返還が合意された。
■
-
沿 革
■
S32
11
「ギンバル訓練場」として使用開始。
S47
5
14 進入路の一部土地(約 160 ㎡)を返還。
S47
5
15
H4
5
14 住宅用地等の一部土地(約 160 ㎡)を返還。
H7
9
30 住宅用地(約 160 ㎡)を返還。
H8
12
H13
5
31 個人住宅用地(約 40 ㎡)を返還。
H17
3
31 住宅用地(約 126 ㎡)を返還。
H19
6
12 第3回金武町議会定例会で町長がギンバル訓練場の返還条件受入を表明。
H19
8
14 町長が、ギンバル訓練場跡地に医療施設の整備計画を発表。
H20
1
24 日米合同委員会において返還合意。
H23
7
31
H24
1
14 2次引渡し分(約 26ha)を地主に引渡し。
H25
9
20 3次引渡し分(約 7ha)を地主に引渡し。
「ギンバル訓練場」と「嘉手納第3サイト」を統合し、「ギンバル訓練場」と
して提供開始。
2 SACO 最終報告において、移設条件付きで H9 年度末を目途に返還合意(約 60ha)
全面返還(約 23ha は返還と同時に地主に引渡し[1次引渡し]、残りは既存施設
の撤去後とされた)
出典:内閣府沖縄総合事務局総務部跡地利用対策課「跡地カルテ/ギンバル訓練場」
2
② ギンバル訓練場跡地の利用
本町では、
「金武町ふるさとづくり整備事業(島田懇談会事業:平成9~25 年度)」を活用
して、これまでに自然環境と最新の医療機器を組み合わせた地域医療施設の整備を実施した。
沿岸部では、平成 24 年 10 月にマレーシア国のディジャヤ・ランド・ディベロップメント社
(現トロピカーナ・ディベロップメント社)と土地の賃貸借契約及び基本合意を締結し、ホテ
ル等の建設を予定している。
■
H9 年度~
H10 年度
H11 年度
H16 年度
H17 年度
H19 年度
H20 年度
H22 年度
H23 年度
H24 年度
H25 年度
H26 年度
H27 年度
跡地利用の経緯等
■
・沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業(島田懇談会事業)により、「金武町ふ
るさとづくり整備事業」を開始。
○金武町ふるさとづくり整備事業基本調査
…事業の目的設定、跡地利用の課題設定、地権者の意向調査、事業の基本的
な考え方の策定等を実施。
○金武町ふるさとづくり整備事業基本構想・全体計画調査
…事業化の可能性に関する評価調査、基本理念の策定、大枠の地区区分、事
業プログラムの検討を実施。
●ギンバル訓練場跡地機能導入検討業務
…核となる施設等の導入方策及びその実現可能性の検討を実施。
●ギンバル訓練場跡地機能立地実現化業務
…核となる施設等の導入方策及びその実現可能性の検討を実施。
○金武町ふるさとづくり整備事業(改訂)報告書
…H12 年度事業計画の見直しを実施。
●ギンバル訓練場公設公営施設基本計画策定業務
…ふるさとづくり整備事業の公設公営施設部分について、適正な施設整備や
事業展開等を検討。
●ギンバル訓練場総合マネージメント推進業務
…ふるさとづくり整備事業の公設民営施設、公設公営施設、及び民設民営施
設の効果的な連携、施設全体の配置等を検討。
・地域医療施設、ヘルスケアセンター、フィッティングセンター、海洋療法児童
リハビリセンター等のリハビリ関係施設を中心とした新たな事業計画を策定。
●ギンバル訓練場跡地利用に係る環境基礎調査業務
…自然環境、生態系等の現状把握及び環境保全に係る調査・検討を進め、段階
的な跡地利用計画の推進を図るための調査を実施。
○ふるさとづくり整備事業(基本設計)
…町作成の基本計画と医療施設管理予定者作成の事業計画との整合を図り、
施設基本設計及び幹線・補助幹線概略設計に取り入れ、実施設計に反映。
●ギンバル訓練場跡地海岸整備基本計画策定業務
…海岸の測量や波の流況等の調査を行い、その他関連施設との連携を踏まえ
た海岸整備の基本計画を策定するための調査を実施。
○ふるさとづくり整備事業(実施設計)
…リハビリ関係施設、地域医療施設及び道路の実施設計を実施。
・北部振興事業(沖縄北部活性化特別振興事業費)を活用して返還地の隣接地に野
球場が完成。
○金武町温泉開発調査
…掘削ポイントを選定するための電磁調査を実施。
・北部振興事業(沖縄北部連携促進特別振興事業費)を活用してフットボールセン
ター(サッカー場2面)の整備に着手。(H28 年度オープン)
・沖縄米軍基地所在市町村活性化特別事業(島田懇談会事業)を活用して医療施設
等の建設工事及びインフラ工事を開始(H25 年度に完成)。
・ディジャヤ社と土地の賃貸借及び基本合意を締結し、ホテルを中心とした施設
の建設を計画(H26 年度より一部着工、順次整備が行われる)。
・一括交付金特別枠を活用して、H26 年3月から温泉の掘削作業を実施。温泉掘
削後に湯量等を確認した上で、温泉センター等の施設整備の設計に着手予定。
・医療施設3施設(ヘルスケアセンター、フィッティングセンター、海洋療法児童
リハビリセンター)が開業。
・H26 年度より一括交付金を活用して電線類の地中化を実施。
・医療施設のうち残り1施設(地域医療施設)が開業。
・フットボールセンター(サッカー場2面)オープン。
●:大規模駐留軍用地跡地等利用推進費調査
○その他調査
内閣府沖縄総合事務局総務部跡地利用対策課「跡地カルテ/ギンバル訓練場」に加筆
3
(3) ギンバル温泉(源泉)の概要
ギンバル温泉は、平成 27 年度に深度 1,500m まで掘削して開発された温泉であり、適正揚
湯量 400L/分(34.0℃)は、県内中北部地域においても有数の恵まれた湯量である。
当該源泉は、溶存成分が非常に多い泉質(ナトリウム-塩化物強塩温泉)であり、同泉質の源
みえぐすく
泉は、県内では南部の三重城温泉(ロワジールホテル那覇)、瀬長島温泉、もとぶ温泉(美ら海
の湯)、県外有名温泉地では、熱海温泉(静岡県)や和倉温泉(石川県)が挙げられる。
■
温泉分析書 ■
4
■
温泉分析書別表
5
■
2 計画地周辺の現況把握
(1) 定住人口
① 人口・世帯数
国勢調査結果による本町の平成
■
将来推計人口
■
27 年現在の人口は 11,264 人、世
帯数は 4,649 世帯となっている。
同様に計画地が隣接する宜野座
村の人口は 5,597 人、世帯数は
2,001 世帯であり、本町と合算す
ると人口 16,861 人、世帯数 6,650
世帯となる。
本 町及び 宜野 座村の 人口 は、
2040 年においても現在と同程度を
維持するものと推計されている。
出典:総務省「平成 27 年国勢調査(人口速報集計)」
国立社会保障・人口問題研究所「日本の地域別将来推計人口(平成 25 年 3 月推計)」
② 労働力状態
本町の平成 22 年現在の労働力
■
労働力状態の推移
■
人口は 4,932 人、完全失業者数は
578 人(13.3%)となっている。
完 全 失 業 率 は 平 成 12 年 の
18.7%をピークに減少へ転じてい
るが、県全体の値を僅かに上回っ
ている。
出典:総務省「国勢調査」
(2) 交流人口
計画地に隣接するネイチャーみら
■
ネイチャーみらい館利用者数
■
い館の利用者数は、経年的に著しい
増加傾向にあり、平成 27 年度におい
て年間 72,336 人となっている。
観光産業は、計画地の開発等に伴
い、本町における主力産業になるこ
とが期待されている。
出典:NPO 法人雄飛ツーリズムネットワーク資料
6
(3) 土地利用
計画地の周辺は、美しい海岸線やマングローブが群生する億首川、田芋や稲などの水を湛え
た田園風景が広がる豊かな自然環境にある。
計画地内には、森林や林野・野草地が広がっているが、近年後述の金武町ふるさとづくり整
備事業等による開発が進められており、下図の限りではない。
■
土地利用現況図
■
沖縄県「土地利用現況調査(H18)」に最新の国土地理院地図を重ね加筆・修正
7
(4) 土地利用規制
① 都市計画法
計画地は、都市計画区域外に位置する。
なお、ホテル建設については、ディジャヤ社の関連会社(沖縄金武リゾート㈱)が開発許可
申請を提出し、開発許可認可済みとなっている。
② 農振法関係
計画地には、農用地区域の指定はないため、農振除外の手続きは必要としない。
③ 森林法関係
計画地の東海岸線に面した一部箇所が保安林に指定されている。なお、ホテル建設予定地
において保安林の一部が解除済みとなっている。
■
土地利用規制図 ■
沖縄県「土地利用規制現況調査(H23)」に最新の国土地理院地図を重ね加筆・修正
8
(5) 海岸部立地特性
① 海抜高度
金武町ふるさとづくり整備事業によって計画地内に整備された地域医療施設等は、概ね海抜
23~24mに立地している。
■
海抜高度図
■
沖縄県「海抜高度マップ(H23)」に最新の国土地理院地図を重ね加筆・修正
9
② 津波浸水予測
最大クラスの津波が悪条件化において発生した場合、金武岬における最大水位は 4.1m、最
大遡上高は 11.6mと想定される。
計画地内に整備された地域医療施設等は浸水域外となっているが、地震の震源が想定より陸
地に近い場合や想定を超える津波の来襲など、条件が異なる場合には浸水域外においても浸水
の可能性がある。
■
津波浸水予測図 ■
沖縄県「津波浸水予測図(H26)」に最新の国土地理院地図を重ね加筆・修正
10
(6) インフラ等の整備状況
① 道 路
ギンバル温泉の北西約1㎞に那覇市~名護市を連絡する一般国道 329 号(W=18m)が東西に
横断しており、当該道路と計画地内は幅員 13.5m のアクセス道路で連絡される。
また、計画地の西約1㎞に一般国道 329 号金武バイパス(W=10.5m)の整備が計画されてお
り、平成 30 年度開通予定となっている。
② 上水・下水
町の上水道事業として、地下水と県企業局からの供給水を混合し、水の硬度低減による水
質改善を実施したうえで各戸に供給されている。
下水については、下水道事業として一部において金武地区農業集落排水事業の供用がなさ
れている。
③ 電 気
計画区域内には、沖縄電力株式会社によって架空線による電力供給がなされているほか、
一部において電線類地中化事業が完了している。
■
主要道路網図
11
■
(7) 周辺施設
計画地一帯の恵まれた自然環境を活かした「ウェルネスの里づくり」を目的に、金武町ふる
さとづくり整備事業をはじめとする施設整備が進められており、以下の地域医療施設及びリハ
ビリ関係施設等が開業している。
① 地域医療施設(KIN 放射線治療・健診クリニック) .................... 平成 25 年 10 月完成
りょうしゅうかい
医療法人社団 菱 秀 会 が管理する施設で
あり、住民健診や特定健診、人間ドック等
を実施し、病気の予防、早期発見、治療を
行い、地域住民の健康維持増進に努めるこ
とを目的に設置された。
また、最新の放射線治療機器が導入され、
がんの放射線治療も実施される。
② ヘルスケアセンター(金武リハビリテーションクリニック) .......... 平成 25 年 10 月完成
医療法人ぎんばるの杜が管理する施設で
あり、筋肉や骨、関節などの疾患、外傷を
治療する整形外科である。また、生活習慣
予防等の疾病予防のため運動療法を実施す
ることを目的に設置された。
③ フィッティングセンター(株式会社 佐喜眞義肢) ................... 平成 25 年 10 月完成
さ
き
ま
ぎ
し
株式会社佐喜眞義肢が管理する施設であ
り、高齢者の多くが抱える加齢性膝疾患(主
に変形性膝関節症)の痛みに対処する義肢
装具の製作を行うことを目的に設置され
た。
④ 海洋療法児童リハビリセンター(発達支援センターぎんばるの海) .... 平成 25 年 10 月完成
学校法人智晴学園が管理する施設であ
り、発達障害児支援の充実を図るため、3
~18 歳までの児童を対象とした児童デイサ
ービスを行うことを目的に設置された。
当該施設では、海域でのトレーニングを
含めた感覚統合療法が実施される。
12
⑤ ネイチャーみらい館 ........................................... 平成 20 年7月完成
億首川河畔に立地し、河口付近に生い茂るマングローブなどの自然を生かした体験プログ
ラム等を提供するほか、宿泊コテージやキャンプ場を敷地内に擁する。
計画地における先導的事業として建設され、地元の青年らを中心に組織された NPO 法人雄
飛ツーリズムネットワークが指定管理者として施設の運営を行っている。
⑥ 金武町ベースボールスタジアム ................................. 平成 23 年 12 月完成
北部振興事業(沖縄本島北部特別振興対策
事業)の一環として建設事業が採択された野
球場である。
春季には東北楽天ゴールデンイーグルスや
韓国プロ野球・起亜タイガースが利用してい
るほか、起亜タイガースは秋季練習でも利用
している。
⑦ 金武町フットボールセンター ................................... 平成 27 年 12 月完成
北部振興事業(沖縄北部連携促進特別振興
事業費)の一環として建設事業が採択された
サッカー・ラグビー競技場である。
夜間照明付きの人工芝グラウンド1面、天
然芝グラウンド1面(少年用ピッチ3面分)の
ほかクラブハウスを備えており、県内初の JFA
公認ピッチである。
13
(8) 今後の開発動向
① 民間による段階的開発
フェイズ1において、ホテル(12 階建[地下 2 階]190 室)、商業施設(2階建)の整備が予定さ
れており、ホテルはヒルトンワールドワイドの運営(ヒルトン沖縄金武)が決定している。
■
フェイズ
施設区分
ホテル
1
(H26~27)
開発の概要
A
サービスアパートメント
駐車場
商業施設(リテール)
2
(H27~28)
3
(H29~32)
4
(H33~35)
(H36~40)
階数
構造
客室数
戸数
駐車台数
12(地下 2)
RC
12(地下 2)
RC
地下 2
RC
2
RC
6
190
64
624
レジデンス
A
15(地下 2)
RC
759
713
レジデンス
B
8(地下 1)
RC
432
410
クラブハウス
1
RC
1
ヴィラ
1
RC
54
機械室
1
RC
1
16(地下 1)
RC
ヴィラ
1
RC
55
レストラン
1
RC
1
ホテル
5
■
B
294
出典:庁内資料
② 県による人工ビーチ造成
県では、計画地の地先部分を対象に、突堤や護岸を整備して人工ビーチを造成する海岸環
境整備事業に平成 28 度から着手し、平成 31 年度内までの整備完了を予定している。
工事は、海岸部の2か所に突堤を設けて養浜を行い、延長約 800mの護岸整備を実施する
計画となっている。
■
開発動向図
14
■
3 建設候補地
温泉施設の建設候補地(林地開発に係る残地等を除く計画地内の大規模区画)は、ギンバル温泉
湧出地を含む 9,900 ㎡の区画(③)を含む下図の4区画(1,600~9,900 ㎡)である。
候補地選定に際しては、ギンバル温泉からの距離や回遊動線のほか、相応規模の駐車場等の外
構に要する面積、集客要素となる周辺環境や眺望等を考慮する必要がある。
■
建設候補地(整備区画) ■
15
4 庁内上位・関連計画の整理
(1) 総合計画
① 第5次金武町総合計画 基本構想 ............................ 平成 28 年3月策定
第5次総合計画(計画期間 H28~37 年度)では、まちづくりの将来像に「みんなで築く 夢
と希望がもてるまち」が掲げられている。
(ア) 重点プロジェクト「ギンバル訓練場跡地周辺の活性化の推進」
重点プロジェクト①として「ギンバル訓練場跡地周辺の活性化の推進」が挙げられてお
り、
『今後は、億首川周辺で整備を進めてきた各施設の連携を促進して、一体的な活用を
図ることにより相乗効果を生みだし、自然に配慮した魅力的な観光エリアを創出し、観光
客の誘致、新規事業機会の拡大及び若者の雇用、特産品の消費拡大など、地域活性化の実
現に向けた施策を推進していきます』とされている。
(イ) 重点プロジェクト「町内雇用の創出促進」
重点プロジェクト②として「町内雇用の創出促進」が挙げられており、『ギンバル訓練
場跡地に立地する関連企業やホテルなどと連携して就業を支援するとともに、関連機関協
力のもと、新たな産業の創出や企業の支援を推進し、町民の優先雇用のための施策に取り
組んでいきます』とされている。
② 第5次金武町総合計画 前期基本計画 ........................ 平成 28 年3月策定
(ア) 観光資源の活用・開発
前期基本計画(計画期間 H28~32 年度)の「基本目標5 活気あふれる産業のまちづくり」
の「施策4 観光業の振興」において「観光資源の活用・開発」が挙げられており、
『自然
環境の保全と活用を図り、地元特産品や観光資源の発掘・充実、温泉施設など、魅力ある
観光施設の整備拡充及び各種観光イベントの開催に努める』とされている。
(イ) 中長期的な雇用対策
前項と同様に「施策5 雇用対策の推進」では「中長期的な雇用対策」が挙げられてお
り、
『ギンバル訓練場跡地周辺における新規事業機会の拡大や若者の雇用促進など、地域
活性化の実現を図る』とされている。
(ウ) 行政運営の確立
前期基本計画の「基本目標6 ともにつくる魅力あるまちづくり」の「施策2 行政運営
の確立」において「民間委託などの推進」と「指定管理者制度及び公共施設などの整理」
が挙げられており、
『委託などが適当な事務事業について、行政の責任を明確にしたうえ
で積極的かつ計画的に民間委託を推進する』及び『多様化する町民ニーズにより効果的・
効率的に対応するため、公の施設の管理に指定管理者制度による民間の能力を活用し、町
民サービスの向上を図るとともに、経費の削減などに努める』とされている。
16
(2) まち・ひと・しごと創生法に基づく計画
① 金武町人口ビジョン ....................................... 平成 28 年3月策定
本町における目標人口を『2060(平成 72)年に 12,000 人程度の人口を維持する』と設定
し、これを達成するため、下図の視点で人口増加を目指すとともに、その取組は「地方版総
合戦略─金武町版─」に取りまとめるとされている。
■
本町における人口増加のイメージ
■
【必要な対策・施策】
・ 安心して出産・子育てしやすい環境の維
持・創出
【解決策1】
生まれる子どもの数を増やす
【必要な対策・施策】
・ 若い世代の人材育成
・ キャリアアップ支援
・ 創業支援
・ 就労支援
・ 住環境の整備支援
・ 仕事にかかるインフラ整備
【解決策2】
家族が転出しない環境をつくる
【解決策3】
金武町で育った子どもが
現役時代に活躍できる環境をつくる
② 地方版総合戦略─金武町版─ ............................... 平成 28 年3月策定
「基本目標1:金武町の魅力を活かした雇用の場を創出する」に係る「個別施策3:企業
誘致等により雇用の場を創出する」の項において、
『ギンバル訓練場跡地への進出企業に対
して雇用を促進するため、進出した企業が町民を雇用した場合の研修費等を支援する』(金
武町雇用対策事業)とされている。
また、
「基本目標4:金武町の特性を活かした豊かなまちづくりを推進する」に係る「基
本施策4:まちの魅力を発信する」の項において、
『ギンバル訓練場跡地で湧出した温泉を
活用し、癒しや健康増進の場を提供するとともに、新たな観光資源として町内外にPRを図
る』(金武町温泉施設整備事業)とされている。
17
(3) 温泉施設整備に係る主な計画
① 金武町ふるさとづくり整備事業(改訂) ....................... 平成 18 年3月策定
(ア) 導入機能・施設
事業推進のキーワードに「医・職・住・遊・学」を設定し、これに即した機能・施設の導入
構想を定めており、このなかで「温泉センター」の整備が挙げられている。
■
金武町ふるさとづくり整備事業のテーマ等
■
導入機能・施設 ■
機 能
先端医療・健康保養機能
研究者・技術者養成機能
スポーツ
トレーニング機能
体験学習機能
滞在居住機能
■
・先端医療施設
・がん免疫療法クリニック
・リハビリテーションセンター
施 設
・温泉センター
・長期滞在型宿泊施設
・リハビリテーション研修センター
・バイオ技術研究・生産機能施設
・多目的グランド
・テニスコート
・人工ビーチ
・野球場
・乗馬場
・クロスカントリーコース
・屋内練習場
・マリンセンター
・サイクリングコース
・郷土植物園
・観光・体験農園
・工芸の里
・研修・宿泊施設
・個人住宅
■
現行の跡地利用計画図
■
金武町「広報金武 平成 24 年(2012 年)特別号外」に加筆
18
(イ) 修景・植栽整備計画
a 修景整備
「公園・広場の整備」の項において『本地域内に立地する各企業の施設整備に当たり、
本計画の基本理念・コンセプトに基づき、各施設の基本設計及び実施設計の段階におい
て、ポケットパーク的な小規模の施設を地域内の適所に配置することとする』とされて
いる。
b 植栽計画
「施設周辺植栽計画」の項において基本的な配慮事項として以下が挙げられている。
■
基本的な配慮事項
■
・ 建築設計や外構設計(造園計画)においては、本地区全体の地形と景観に配慮し、できるだけオー
シャンビューを確保することに努める。
・ 植栽の樹種選定に当たっては、本地区が海岸地域にあることに十分配慮し、施設の周辺部におい
ては、潮風に耐えうるような海岸植生を主体として選定するよう努める。
・ 施設の敷地内や外周植栽等に囲まれた一定の閉鎖空間においては、花木や熱帯果樹、芳香のある
樹種等を主体として選定するよう努める。
・ 施設内には、できるだけ花壇を多数配置し、地域全体として花いっぱいの雰囲気を演出すること
に努める。
・ 造園計画に当たっては、周辺地域や隣接施設等との連続性に配慮し、地域全体として統一感のあ
る地域づくりに貢献するよう努める。
・ 花壇や植栽帯には、地被植物の植栽に十分に配慮する。
② ギンバル訓練場公設公営施設基本計画 ....................... 平成 20 年3月策定
(ア) 整備内容と規模
金武町ふるさとづくり整備事業(改訂)において導入施設として設定された「温泉センタ
ちゃたんちょう
ー」について、県内既存温浴施設の「ちゅらーゆ(北 谷 町 )」に類似した『リラクゼーシ
ョン系の設備を中心とした施設に設定する』とされている。
■
温泉センターの仕様
■
施設面積
約 4,000 ㎡
建物形状・建築面積
鉄筋コンクリート造平屋建て 約 2,000 ㎡
主な設備内容
事務室、休憩室、更衣室、サウナ、浴室、
リラクゼーションプール、簡易エステ・マッサージ
(イ) 配置計画案
「温泉センター」の配置については、
『スポーツ施設に付帯する形で配置し、スポーツ
施設利用者がスポーツをした後などに、気軽に利用できるようにする』とされている。
19
(ウ) 利用者規模の推定
「温泉センター」の推定利用者数として 94,567 人/年が見込まれている。
■
温泉センターの年間推定利用者数(人/年) ■
区分
地元利用
町外一般利用
スポーツ合宿利用
医療・リハビリ利用
体験・交流利用
シニアコミュニティ
長期滞在利用
利用タイプ別内訳
会員
一般住民
8,000
18,000
一般住民
会員
20,500
県外合宿
6,000
一般運動後利用
2,667
リハビリ利用
26,000
-
回遊型観光客
6,400
利用者計
-
-
10,000
-
-
-
10,000
-
-
-
-
-
-
-
-
長期滞在者
-
-
13,000
-
-
32,900
12,667
10,000
0
13,000
合計
94,567
(エ) 施設整備のポイント
「温泉センター」の整備の方向性として以下の4点が挙げられている。
■
整備のポイント
■
・ スポーツ・リハビリ利用とリラクゼーション利用の併用型
・ ホテル(ヴィラ)のスパやエステとの役割分担を整理
・ 水着着用、裸のゾーニングの整理
・ 運営についてはリハビリセンター、ホテル(ヴィラ)と整理
③ ギンバル訓練場跡地総合マネージメント ..................... 平成 21 年3月策定
(ア) 施設整備事業費
「温泉センター」の施設整備に係る事業費は、リラクゼーション設備の充実を図ること
を念頭に 1,203,400 千円(掘削費含む)と試算されている。
(イ) 運営段階の収支計画
「温泉センター」の収支は、営業経費 111,500 千円に対して営業収入 120,000 千円を見
込んでいる(営業利益 8,500 千円)。
(ウ) 管理運営のあり方
「温泉センター」の管理運営のあり方として以下の2点が挙げられている。
■
整備のポイント
■
・ リラクゼーション施設、リハビリテーションセンターのプログラムの一部として利用する
・ ホテルのリラクゼーション施設として利用する
20
5 事業手法の整理
(1) 事業手法の類型
温泉施設の整備・運営については、従来型の行政が直接実施する直営方式(従来方式)のほか、
官と民との適切な役割分担に基づく官民連携手法を用いた実施が考えられる。
また、過年度の検討結果から独立採算での事業運営も期待されることなどを踏まえ、下記に
示す官民連携手法の導入について検討を進める。
■
手 法
従来方式
事業手法の類型
■
概 要
公共が建設・所有し、管理運営する施設について、運営など一
部の業務を民間に委託する手法。管理運営責任は公共が担う。
委託した業務に要する費用は委託費として公共が負担する。
PFI 法に基づく手法。公共サービスの提供に際し、民間資金を
活用して民間事業者に施設整備や公共サービスの提供を委ね
(Private Finance Initiative)
る手法。
民間事業者が PFI 事業の契約に基づいて、公共施設などの設
①通常 PFI
計・建設・維持管理・運営などを一括発注・性能発注・長期契
(下記を除く)
約などにより行う手法。
民間事業者が PFI 事業の契約に基づいて、公共施設などの運営
②公共施設等運営権制度
権を取得し、公共施設などの運営などの事業を長期的・包括的
(コンセッション方式)
に行う手法。
PFI 法に基づかない手法。PFI 法には基づかないものの、民間
PFI に類似する手法
事業者に施設整備や公共サービスの提供を委ねる点で、PFI に
類似する手法。
民間事業者に設計・建設などを一括発注・性能発注する手法
③DB・DBO 等
(Design Build)
(DB)や、民間事業者に設計・建設・維持管理・運営などを長期
(Design Build & Operate) 契約などにより一括発注・性能発注する手法(DBO)など。
民間事業者に維持管理などを複数年契約・性能発注などにより
④包括的管理委託
一括発注・性能発注する委託手法。
地方自治法に基づく手法。公の施設の維持管理・運営などを管
⑤指定管理者制度
理者に指定した民間事業者に実施させる手法。指定管理者は公
の施設の利用料金を自らの収入とすることが可能。
民間事業者が施設の設計・建設などを行い、自治体が維持管
⑥民設公営
理・運営などを行う手法(施設については、民間事業者から自
治体に譲渡する方式や賃貸する方式などがある)。
PFI
⑦民設民営(PFI 除く)
民間事業者が施設の建設・維持管理・運営を実施する手法。
■
事業手法類型の分類イメージ
21
■
(2) 事業手法別の業務範囲
一般的に、公共施設の設計、建設及び管理運営の主体によって、事業手法を以下のように整
理することができる。
■
手法
事業手法別業務範囲
設計
建設
■
維持管理
公設
公営
従来方式
設計会社に委託
PFI
①
通常 PFI
建設会社に発注
PFI類似手法
③-2
DBO 方式
PFI 事業者が事業契約に基づき包括的に実施
民営
PFI 事業者が公共施設など運営権実
施契約に基づき包括的に実施
公設
民間事業者に包括的に一括発注
公設
公営
民間事業者に包括的に一括発注
公営
民間事業者に一括発注
公営
⑤
指定管理者
⑦
民設民営
直営・運営会社
に委託
民営
④
包括的管理委託
⑥
民設公営
直営・維持管理
会社に委託
民設
②
公共施設等
運営権制度
③-1
DB 方式
運営
指定管理者(民間事業者)に指定
民設
公営
民間事業者が設計・建設業務を実施
民設
直営・維持管理
会社に委託
直営・運営会社
に委託
民営
民間事業者が設計・建設・維持管理・運営業務を実施(PFI を除く)
22
(3) 事業手法の検討
① 基本的な考え方
従来方式以外の官民連携手法を導入する場合、本町には『運営整備等の経費負担がなくな
る』等のメリットがある一方、適切なリスク分担に基づく事業手法・事業スキームとなって
いない場合には、事業の安定性が確保されなかったり、民間事業者にとっての魅力が低下し
たりといったデメリットが生じる場合がある。
このため、事業手法選定にあたっては、事業の規模や特性を踏まえつつ、下図の選定フロ
ーに即して、民間の資金、経営能力及び技術的能力の活用可能性を検討する。
■
基本構想・基本計画の策定
(政策目標や事業計画の立案)
選定フロー
■
←金武町ふるさとづくり整備事業(改訂)
金武町温泉施設計画 等
適合性なし
官民連携整備運営
手法の適合性検討
適合性あり
適合性なし
PFI 導入の適合性検討
適合性あり
PFI 以外の
官民連携手法
PFI の導入
従来方式
官民連携手法
適合性検討の視点
(ア) 官民連携手法導入の適合性検討の視点
a 民間の参入が見込まれる事業であるか
b 民間がノウハウを活用して、創意工夫できる範囲が広い事業であるか
c 法的な規制がなく、民間に任せられる事業であるか
d 民間に期待する成果を明確にできる事業であるか
a 民間の参入が見込まれる事業であるか
安定的かつ継続的なサービス需要があることや、民間に同種・類似の業務が存在する
ことなどにより、民間の事業者の参入が見込まれることが必要である。
b 民間がノウハウを活用し、創意工夫できる範囲が広い事業であるか
施設内容や運営部分に民間の創意工夫を加える余地が大きく、民間ノウハウの活用に
より効率的なサービス提供が可能であることが必要である。
特に、運営収入が見込める事業で、民間の経営ノウハウの活用により、需要の増加や
収益性の向上が期待できるものは、導入の適性が高いものであると考えられる。
23
c 法的な規制がなく、民間に任せられる事業であるか
設置主体や管理主体の制限など、法的に民間事業者が事業主体になることが制限され
ていないことが必要である(例:道路法、都市公園法、下水道法等の公物管理法では、
設置及び管理主体が地方公共団体に限定される)
。
なお、一部に制限がある場合でも、制限のない範囲を民間に任せられないかどうか検
討することも必要となる(例:学校の設置主体及び運営主体は、地方公共団体及び学校
法人に限定されるが、校舎の建替、維持管理等の業務は、民間事業者が行うことも可能)
。
d 民間に期待する成果を明確にできる事業であるか
民間事業者に公共サービスを委ねることによってサービス水準が低下することを防
止するため、事業の成果が数値化できるなど、民間が達成すべきサービス水準を明確に
規定できることが必要である。
また、このことによって提供されるサービスの質の検査も行いやすく、客観的な評価
が可能となる。
(イ) PFI 導入の適合性検討の視点
適合性検討の視点
a 適当な事業規模が見込まれる事業であるか
b 初期投資の比率が小さい事業であるか
c 設計・建設・維持管理・運営を一括して発注できる事業であるか
d PFI を導入しても資金調達の条件が不利にならない事業であるか
e PFI の諸手続を進めていく時間的余裕がある事業であるか
a 適当な事業規模が見込まれる事業であるか
PFI の場合、従来の手法と比べて可能性調査やアドバイザー委託等の手続きコストや
民間資金の調達コストが嵩むことから、事業規模があまり小さなものは、費用対効果が
見合わず、町の財政負担軽減に寄与しない。
このため、これらの追加コストを上回るコストの削減を図るためには一定規模以上の
事業規模が必要となる。
一方、あまりに巨大な事業では、民間事業者がリスクを負担することが困難になると
ともに資金調達が難しくなる場合もあり、適切な事業規模であることが必要となる。
国土交通省の「国土交通省所管事業を対象とした VFM(バリュー・フォー・マネー)※簡
易シミュレーション(第1次検討確定版)
」では、適切な事業規模(初期投資額ベース)
の下限目安を「①都市圏で 10 億円程度、②地方圏で5億円程度」と想定した上で、事
前の参画調査等を十分に行うことの重要性が指摘されている。
同様に、資金調達のしやすさの観点からとらえた上限目安については,初期投資額ベ
ースで 100~200 億円程度とされている。
※VFM:PFI における最も重要な概念の一つで、支払い(Money)に対して最も
価値の高いサービス(Value)を供給するという考え方。従来の方式
と比べて PFI の方が総事業費をどれだけ削減できるかを示す割合。
24
b 初期投資の比率が小さい事業であるか
PFI は公債などの公的資金に比べて、調達コストが割高な民間資金を利用することに
よる金利負担の増大というデメリットがある。
このため、従来の手法に比べて施設建設費や運営・維持管理費の削減が十分に期待で
きる場合を除き、財政負担の軽減にはつながらない。
加えて、事業規模が小さく、運営・維持管理費に対して初期投資である施設建設費の
比率が大きすぎると、この金利負担額が大きくなり、財政負担の削減効果が小さくなる。
c 設計・建設・維持管理・運営を一括して発注できる事業であるか
PFI では、施設の設計・建設・維持管理・運営を民間事業者がノウハウを生かしながら
一体的に担うことにより,事業全体に要する経費を削減することが可能となる。
このため、維持管理・運営面を考慮した施設の設計・建設を行うために一括発注でき
ることが必要となる。
既に基本設計や実施設計まで終了している事業の場合でも、民間事業者からの設計の
改善提案活用することにより、PFI 導入が可能となる場合もある。
d PFI を導入しても資金調達の条件が不利にならない事業であるか
PFI では、事業主体が民間事業者となることや、終了時点まで施設を引き渡さない方
式の事業などもあり、従来の手法であれば受けることができた国庫補助負担金等を受け
られないことが考えられる。
このため、PFI の場合においても国庫補助負担金や地方財政措置を同じように受ける
ことができるか否かなど、資金調達上において不利な条件でないことが必要となる。
e PFI の諸手続を進めていく時間的余裕がある事業であるか
PFI では、民間事業者の募集、選定、契約締結など PFI 法に基づく事務手続き等が複
雑であり、相当の時間を要する。
また、民間事業者のノウハウの十分な活用を図るため、民間事業者からの意見反映の
手続きや民間事業者の提案作成などに要する時間を十分確保しなければいけないこと
から“ゆとりあるスケジュール”を設定する必要がある。
25
② 本町温泉施設における適合性
(ア) 官民連携手法導入の適合性
事前に民間事業者の参画調査実施を検討する必要性はあるが、下記 a~d の4項のいずれ
においても、本温泉施設の整備運営には、官民連携手法導入の適合性があると考えられる。
総合計画前期計画においても官民連携手法の導入推進による町民サービスの向上と経費
削減が挙げられており、温泉施設の整備運営に際しては、官民連携手法を積極的に導入する
ことが望まれる。
a 民間参入の可能性
平成 26 年度において、県内公衆浴場数は 193 施設(個室付浴場 81 施設除く)、うち
183 施設(94.8%)が民間事業者によって運営されており、業種としては民間参入の可能
性は高い。
県内における那覇市以外の民営スーパー銭湯・スパの例としては、宜野湾市(天然温泉
ちゃたんちょう
アロマ)、北 谷 町 (Terme VILLA ちゅらーゆ)、宮古島市(宮古島温泉、シギラ黄金温泉)
などが挙げられる。
ただし、本町及び隣接する宜野座村の人口規模(常住地人口に基づく商圏人口)や今後
の観光入込客数の伸びが不明確であることなどを考慮すると、事前の参画調査等を十分
に行うことが望まれる。
■
県内の公衆浴場数(平成 26 年度) ■
総数
公営
総数
一般
公衆浴場
その他
私営
総数
一般
公衆浴場
個室付
浴場
ヘルス
センター
サウナ
風呂
スポーツ
施設
その他
274
10
1
9
264
1
81
15
80
29
58
100.0%
3.6%
0.4%
3.3%
96.4%
0.4%
29.6%
5.5%
29.2%
10.6%
21.2%
出典:厚生労働省「衛生行政報告例」
b 民間の創意工夫性
近年の温浴施設の動向をみると、本格的なレストランやボディケアなどを備えたレジ
ャー性の高い複合型温浴施設の需要が高く、宿泊施設や商業施設との複合もみられる。
また、炭酸泉やナノテクの導入、施設・サービスのリニューアルによる利用者に対す
る訴求力の維持・向上を図る取組もみられることから、施設内容や運営部分に民間の創
意工夫を加える余地が大きく、民間ノウハウの活用により効率的なサービス提供が可能
であると考えられる。
c 法規制
前述のように温泉(温浴)施設は、既に多くの民間事業者が参入しているように、当該
施設・業種における設置主体や管理主体の法的制限はない。
d 成果の明確化
事業の成果は、入泉者数・収益などを利用することによって定量的評価の実施が可能
である。
また、定期的な利用者アンケート調査等の実施によって定性的評価も可能であると考
えられる。
26
(イ) PFI 導入の適合性
本温泉施設の整備運営への PFI 導入は、下記の b 初期投資比率及び e 時間的余裕(特に b
初期投資比率)から判断を慎重に検討する必要があり、他の事業手法導入について検討を進
めることが望まれる。
a 事業規模
本温泉施設の整備に関しては、施設の規模・形態などが未定であるため、具体的な初
期事業費は今後の検討に委ねることとなるが、過年度の検討では非日常感・エンターテ
イメントの演出を念頭に概算事業費を約 16 億円(外構・造成工事等を除く)と試算され
ている。
また、類似施設の例をみると、建設費は 2.8 億円~6.7 億円(平均 4.4 億円)となって
いるほか、一般にスーパー銭湯を整備する場合、初期事業費(施設の規模や設備の内容
などによって異なる)は、建設費約5億~10 億円、総事業費は約6億~12 億円とされる。
これらを踏まえると、国土交通省の示す目安「①都市圏で 10 億円程度、②地方圏で
5億円程度」に概ね合致するものと考えられる。
■
施設名
県
自治体
湯河原温泉
こごめの湯
神奈川
湯河原町
健康増進センタ
ー大滝乃湯
群馬
草津町
まち
まち
類似施設の建設費の例
■
事業費
(千円)
建築工事費デフレータ※
(2005 年度基準)
築年
2015
倍率
補正
事業費
(千円)
築年
構造
延床面積
(㎡)
1978
RC
1,333.11
268,200
69.9
108.6
1.55
416,450
1983
RC
1,941.28
375,000
85.2
108.6
1.27
478,045
1985
RC
2,108.40
396,990
86.7
108.6
1.25
497,010
1987
RC
765.95
250,000
87.6
108.6
1.24
309,864
1990
S
776.01
252,700
97.0
108.4
1.12
282,389
1990
RC
1,404.42
340,250
97.1
108.6
1.12
380,395
うれしの
嬉野観光ホテル
佐賀
大正屋「四季の湯 」
嬉野市
下呂温泉ク ア
岐阜
ガーデン露天風呂
下呂市
うれしのちょう
(旧 嬉 野 町 )
ちょう
(旧下呂 町 )
小国町温泉健康
館ゆ~ゆ
山形
リフレ・イン奈川
長野
本宮の湯
愛知
豊川市
2002
RC
1,680.00
600,000
97.5
108.6
1.11
668,141
三島温泉健康交
流施設
山口
光市
2012
S
1,123.00
450,000
103.8
108.4
1.04
469,942
1,391.52
366,643
平均
おぐにまち
小国町
松本市
ながわむら
( 旧 奈川村 )
437,780
※建設工事費デフレータ:当該年度の建設工事費額を基準年度の実質額に変換する指数。利用データは国土
交通省による平成 28 年5月 31 日付けのもので、
2005 年度を 100.0 とした指数。
27
b 初期投資比率
温浴施設は、複数の温浴設備や飲食・マッサージ等に係る設備の充実を基本的な集客
策とするため、固定化された資本の比重が高く、資本回転が少ない装置産業といわれる。
運営・維持管理費に対して初期投資である施設・設備に要する費用の比率が大きいた
め、民需が長引く景気低迷の影響を大きく受けている現在においては、資金回収は長期
間で考える必要がある。
公債などの公的資金に比して調達コストが割高な民間資金を活用する PFI では、事業
費の削減が十分に期待できる事業規模である場合を除き、金利負担の増大というデメリ
ットの顕在化が危惧される。
但し、他の自治体では、温泉利用施設への PFI 導入の取組事例も僅かながらみられる。
■
県
兵庫
ようかちょう
(旧八鹿町)
長野市
長野
■
事業名
期間
事業
方式
公募
事業者
選定
契約締結
供用開始
とがやま温泉施設整備事 業
15 年
BTO
H13.8.31
H13.12.25
H14.1.31
H14.12.14
長野市温湯地区温泉利用
施設整備・運営PFI事業
16 年
BTO
H16.7.12
H16.12.13
H17.3.25
H18.4.1
穂高町温泉利用施設等整
備・運営 PFI 事業
16 年
BTO
自治体
養父市
温泉利用施設への PFI 導入の取組例
あ ず み の し
安曇野市
ほたかまち
(旧穂高町)
(PFI 断念)
※BTO:Build Transfer and Operate の略。PFI の事業手法の一つ。民間事業者が施設を建設し、
施設完成直後に公共に所有権を移転し、民間事業者が維持管理及び運営を行う方式。
出典:一般財団法人地域総合整備財団「自治体 PFI 推進センター資料」
c 一括発注の可能性
前述のように温泉(温浴)施設は、既に多くの民間事業者が参入している(主流となっ
ている)ように、施設の設計・建設・維持管理・運営について民間事業者に一括発注するこ
とについて特に問題はないと考えられる。
d 資金調達
通常、温泉(温浴)施設の運営については、従来方式においても国庫補助のメニューが
なく、一般財源が利用されることから、PFI を採用した場合においても本町の資金調達
上のデメリットは少ないと考えられる。
e 時間的余裕
PFI 導入の場合には、法に基づく複雑な事務手続き等に相当の時間と人的負担を要す
ることが予想される。
内閣府の資料によると従来の PFI の手続きでは「実施方針公表」から「落札者決定・
契約締結」まで一般に1年6箇月、手続きを簡易化した場合においても1年3箇月を要
するとされている。
温泉開発工事は平成 27 年度に完了していることから、既存施設との連携・相乗効果発
現や住民意向等について慎重に検討しつつも、出来得る限り速やかな事業化が望まれる。
28
(ウ) PFI 以外の官民連携手法の適合性
温泉施設運営に精通した人材確保や市場ニーズの変化への迅速かつ柔軟な対応(ハード・
ソフトの両面)を行う必要性、経営責任の明確化等の理由から、民間の経営ノウハウの発揮
が十分に期待される民設民営が望ましいと考えられる。
a PFI 類似手法
PFI 類似手法として想定される DBO については、民間事業者による資金調達を含まな
いことから、PFI のような金利負担が増加するという懸念はない。
しかし、PFI と異なり民間金融機関による業績監視が無く、民間事業者のインセンテ
ィブ(目的を達成させるための刺激)や財政負担の軽減効果の面で PFI に比べて劣る。
■
県
長野
さ く
し
■
事業名
期間
事業
方式
公募
事業者
選定
契約締結
供用開始
佐久市温水利用型健康運
動施設整備・運営事業
15 年
9 箇月
DBO
H26.10.8
H27.3.17
H27.6.11
H28.12 月
(予定)
自治体
佐久市
温泉利用施設への PFI 類似手法導入の取組例
b 包括的管理委託
施設整備の面では従来方式と変わらず、管理・運営を包括的に委託することによる効
果は見込まれるものの、ライフサイクルコストの削減は限定的となる。
委託については、複数年契約が想定されるが、3~5年程度の契約が一般的であり、
長期的な視野に立った民間事業者の創意工夫が発揮されにくい。
c 指定管理者
指定管理者制度は施設の管理運営に対する事業手法であり、包括的管理委託と同様に、
費用負担の削減効果も限定的となる。
運営に関しては、指定管理者は行政の代わりに、利用者に対して使用を許可すること
ができるため(使用許可を含む施設の管理権限を委任)、施設に導入される機能等によっ
ては当該手法の採用も考えられる(公の施設として位置付ける必要がある)。
d 民設公営
民間が建設した施設を本町が取得(所有)し、管理運営を行う「施設譲受方式」では、
整備運営に関する費用を本町が負担することになる。
また、施設を民間が建設・所有し、本町が借り受けて管理運営を担う「リース方式」
やリース実施一定期間経過後に建物を無償で譲り受ける「リースバック方式」では、建
設費のほか、金利や手数料もリース料に反映されるため、結果として施設の整備運営に
かかるライフサイクルコストが割高になる可能性がある。
e 民設民営(民間事業)
本町の負担が原則として発生しないほか、施設の陳腐化・老朽化への即座な対応(採
算性が取れている場合)、新しいサービスの追加など柔軟な対応が期待される。
事業性が低い場合は、参入意向を示す業者が現れない、事業の継続性や安定性が確保
できない等の可能性があるが、既往の検討において単年度収支は黒字になると想定され
ており、事業として成立するものと考えられる。
なお、町が町民の利用優遇等を求める場合などにおいては、事業者に対する相応の支
援策等を検討する必要がある。
29
■
本町温泉施設における事業選定フロー
基本構想・基本計画
(政策目標や事業計画)
官民連携整備運営
手法の適合性検討
適合性あり
■
←金武町ふるさとづくり整備事業(改訂)
金武町温泉施設計画 等
適合性なし
・ 温泉(温浴)施設の整備運営は民間
が主流。
従来方式
・ 総合計画前期計画でも官民連携手
法の導入推進が謳われている。
PFI 導入の適合性検討
適合性なし
適合性あり
PFI の導入
PFI 以外の
官民連携手法
・ 温泉(温浴)施設は初期投資比率が大
きく、公的資金より割高な民間資金
利用は、金利負担増大の恐れ。
・ PFI は法に基づく手続きに時間を要
するが、既存施設との連携・相乗効果
発現のためにも出来得る限り速やか
な事業化が望まれる。
PFI 類似手法
・ PFI に比べて、民間事業者の
インセンティブや財政負担軽
減効果の面で劣る。
包括的管理委託
指 定 管 理 者
・ 管理運営のみの手法であり、
財政負担軽減効果は限定的。
・ 長期的展望に立った継続的な
取組等が困難。
民設公営
・ 施設整備に係るライフサイク
ルコストが割高になる恐れ。
民設民営(民間事業)
・ 温浴施設整備運営の主流であ
り、柔軟なサービス展開が期
待される。
PFI 以外の官民連携手法から
最も望ましい手法を選択
・ 継続性・安定性確保ため、各種
支援策の活用が望まれる。
30
6 課題の抽出
現 況
課 題
経緯 経
・過等
・ 計画地は、中川地内の国道 329 号から約1km に位置
し、那覇空港からは約1時間圏内。
・ 平成 23 年7月に計画地が全面返還。
・ スポーツ施設・医療施設等整備済み。
● 地域住民の健康増進・交流活
・ 沿岸部では、民間によるホテル等の建設が予定。
性化とともに、本町来訪者を
・ 平成 27 年度に開発されたギンバル温泉の適正揚湯量
400L/分は、
県内中北部地域でも有数の恵まれた湯量。
はじめとする多様な利用目
的を見据えた施設整備を図
ることが求められる。
人口等
・ 本町人口は平成 27 年現在 11,264 人であり、2040 年
においても現在と同程度を維持。
・ 本町完全失業率は 13.3%と県の値を僅かに上回る。
・ 観光産業は、本町の主力産業として期待される。
土地利用等
・ 周辺には、美しい海岸線やマングローブが群生する億
首川、水を湛えた田園風景が広がる。
・ 計画地内の既存施設は、概ね海抜 23~24mに立地。
・ 金武岬は最大水位 4.1m、最大遡上高 11.6mを想定。
・ 計画地の西約1㎞に一般国道 329 号金武バイパスが
整備中。
● 豊かな自然環境と労働力を
活かし、安全・安心を確保し
つつ、本町の新たな主力産業
として観光産業の育成・振興
を図ることが求められる。
インフラ等
・ 計画地内の各施設に上下水及び電力が供給済み。
・ 「ウェルネスの里づくり」を目的に、医療施設、スポ
ーツ施設、自然体験施設等が整備済み。
・ 県による人工ビーチ造成や民間によるホテル建設等
が進行中。
・ 候補地は計画地内4区画(1,600~9,900 ㎡)。
・ 総合計画基本構想にて、計画地における観光エリア創
出による観光客誘致・雇用拡大等が示される。
上位計画等
・ 総合計画前期基本計画にて、
官民連携手法導入の推進
が示される。
● 周辺環境との調和に配慮し
つつ、新たな観光エリアの拠
点として、健康増進や地域活
性化に寄与する施設の整備
運営が求められる。
・ 地方版総合戦略にて、
金武町雇用対策事業及び金武町
温泉施設整備事業が挙げられる。
事業手法
・ ふるさとづくり整備事業にて、
「先端医療・健康保養機
能」
に係る導入施設として温泉センターの整備が位置
づけられる。
● 雇用対策をはじめとする公
・ ギンバル訓練場跡地総合マネージメント等の計画に
おいてリラクゼーション機能の付加が示される。
つ、民設民営による整備運営
・ 温泉施設運営に精通した人材確保や市場ニーズへの
迅速かつ柔軟な対応、経営責任の明確化等から、温浴
施設整備運営の主流である民設民営(民間事業)が望
ましい。
められる。
31
的な支援策の活用を図りつ
の取組を推進することが求
7 基本コンセプト・基本方針
(1) 基本コンセプト
金武町ふるさとづくり整備事業のテーマ『田園と海と川を活かしたウェルネスの里』を継承
しつつ、新たな地域資源である温泉を“地域力の源泉”として住民の健康増進と観光・リゾー
ト空間形成の拠点づくりを図るとともに、多世代の地域雇用促進を図ることにより、『近き者
よろこ
きた
説 び、遠き者来る“里づくり”
』の具現化を図る。
■
温泉施設整備運営の基本コンセプト
■
(2) 基本方針
基本コンセプトに掲げた「ウェルネスの里づくり」を目指して、民間の優れた能力を最大限
に活用した民設民営(民間事業)による温泉施設の整備運営策の検討を進める。
民間事業者による整備運営という性格上、また、民間の創意工夫を最大限に活かすため、整
備運営に係る条件に強制力は付与しないが、庁内の上位関連計画等に示される目的・目標を尊
重した提案を広く民間事業者から求めるものとする。
■
温泉施設整備運営の基本方針
32
■
① 事業者選定の方針
企画段階から運営までの一貫した考え方に基づく円滑な事業遂行を図るため、選定された
同一の民間事業者による整備・運営(一括)事業として実施する。
民間事業者の選定については、本町の意向を汲み入れ、本来の目的・目標の具現化に寄与
するよう適切な選定手法によって優先交渉権者を決定する。
なお、地域振興や経営能力等の観点から、参加資格として「県内に主たる事務所・事業所
を有する団体等であること」や選考基準に「国内類似施設の整備運営の実績」等の業務遂行
能力に係る項目等を設けることを検討し、本事業に最適な民間事業者の選定に努める。
② 地域の合意形成の方針
人々の価値観や見解が多様化するなか、事業を円滑に推進するためには、利害関係者を含
む様々な主体が、事業の取組について情報を共有し、考え方の差異に対する相互理解を深め、
信頼関係に基づく意見の一致を図ることが必要となる。
また、この過程において、事業の必要性や地域振興の重要性について再認識し、産官民の
連携・協働の醸成を図り、総合計画基本構想に掲げられる将来像「みんなで築く夢と希望が
もてるまち」に資することが求められる。
本事業の取組においても、事業の透明性と住民理解の向上を図るため、積極的な住民参加
と情報公開に努め、町広報紙・ホームページの活用や各区行政懇談会及び各種広聴活動等の
機会を捉えた地域の合意形成に取り組む。
③ 施設整備の方針
周辺施設との連携により、町民の健康増進や世代
間・地域間交流の場として、また、新たな観光エリア
の形成に寄与するよう創意工夫し、市場ニーズの変
化に柔軟な対応が可能な施設整備の促進を図る。
また、海岸部立地のため津波避難場所等の機能付
加は慎重な検討を要するが、東日本大震災や熊本地
震における公衆浴場組合や生活衛生同業組合による
入浴支援活動の重要性等を踏まえ、民間事業者には
災害時(応急期等)における支援要員への生活支援
(入浴、給水等)の協力を求める。
④ 施設運営の方針
対象とする客層は、本町及び周辺住民(定住者)と
域外からの来訪者(観光客)を想定し、双方のニーズ
に合致したサービスの提供を図る。
健康増進をはじめとする地域福祉の向上や地域振
興等を目的とした町民の利用優遇や優先雇用を民間
事業者に求める一方、経営の継続性・安定性の確保を
図るため、町として県観光地形成促進地域制度(税制
優遇)等の各種支援策の積極的な活用を促す。
33
8 事業実施方針
本項では、事業実施に際して予め定めておくべき事項及び温泉施設の整備運営に意欲を示す民
間事業者に提示すべき事項について整理する。
なお、以下は現時点の条件下で想定されるものであり、詳細は今後の検討により定める。
(1) 事業者選定手法
本事業は、本町の選定した民間事業者が町有地及び町が所有するギンバル源泉を活用して事
業を実施する「民設民営方式(民間事業)」とする。
また、本事業に対する民間事業者の参加意欲等を捉えつつ、民間事業者が施設の計画・設計、
資金調達、施工、維持管理・運営に至るまでを全て独立採算で実施することを前提として、プ
ロポーザル方式によって選定する。
■
指名型
公募型
プロポーザル方式の大別 ■
競争入札参加資格登録業者等から定めた選定条件に基づき、事業者を絞り込んで指
名し提案を求める方式。
プロポーザル実施について公示して参加者を募り、選定条件に適合する者を絞り込
むなどをして提案を求める方式。
■
運営段階の基本スキームの例示
金
武
事業契約
定期借地権設定契約
■
町
町民利用料の
補助(補填)
借地代
温泉利用料
入湯税
温浴施設事業者
サービス提供
利用料
利
用
者
(2) 地域の合意形成手法
町広報紙・ホームページの活用頻度や各区行政懇談会及び各種広聴活動等の時期、タイミン
グ等を整理し、住民や町内事業者等と十分な合意形成が図られるように活動計画を立案する。
(3) 事業内容
① 事業概要
本事業に至る経緯経過と政策課題・目的について簡潔に整理する。
■
記載の例示
■
本町では、平成 23 年7月に全面返還されたギンバル訓練場跡地周辺においてスポーツ施設、
医療施設、自然体験施設等の整備を進めてきたほか、ギンバル温泉の開発を行った。
当該訓練場跡地では、ホテルや商業施設等の民間資本による開発事業が進められており、周辺
の町有地についても、ギンバル温泉の活用を図りつつ、健康増進の場、世代間・地域間交流の場
及び新たな観光資源の創出を図ることが求められている。
本町は上記より、当該町有地おいて新たな健康・交流拠点として、多くの来訪が期待できる温
浴施設を誘致することとした。
本事業は、上記の温浴施設を整備運営する民間事業者を選定するプロポーザルである。
34
② 事業名称
本事業に相応しく、事業目的が明らかとなる事業名称を定める。
■
事業名称の例示
■
ギンバル温泉活用温浴施設整備運営事業
③ 事業用地
町として施設整備に望ましいと考えられる候補地を予め事業用地として選定するか、民間
事業者の提案に委ねるかについて定める。
候補地を予め事業用地として選定する場合には、源泉からの距離(送湯管整備に要するコ
スト)や敷地形状・起伏・段差(構造躯体等の制約)などに配慮することが望まれる。
また、事業用地については、その所在地や敷地に面する道路条件(路線名・幅員)、周知の
埋蔵文化財包蔵地等の基本情報の概要を整理する。
■
記載の例示
■
町が提示するギンバル温泉湧出地周辺の事業可能用地は別図に示すとおりである。このうち、
実際に事業を実施する事業用地は、事業者の提案により決定する。
(4) 事業者選定実施概要
① 実施概要
事業の目的や流れ、仕組み等について簡潔に整理する。
事業用地については、町有財産売買契約(売却)あるいは事業用定期借地権設定契約(借地)
のいずれにするかを予め定める。
■
記載の例示
■
本事業は、ギンバル訓練場跡地の用地において新たな健康・交流拠点(健康増進の場、世代間・
地域間交流の場及び新たな観光資源)となる温浴施設の整備運営事業を実施する民間事業者をプ
ロポーザルにより選定し、決定するものである。
本プロポーザルによって決定された優先交渉権者は、本町と事業用定期借地権設定契約を締結
し、当該用地において提案内容に基づく事業を実施することとする。
② 事業予定者の決定方法
公設委員会の設置及び委員構成と選定方法を定める(詳細は後述)。
■
記載の例示
■
事業計画及び事業用地の位置・面積の提案について、本町が設置する有識者等で構成される事
業審査委員会において最優秀提案を審査・選定する。
この審査結果に基づき、本町が優先交渉権者を決定する。
③ 主催者・事務局
本事業の担当となる庁内の課・係及び担当者を定める。
また、選定に要する必要書類作成、選定方法・評価基準設計、委員会運営等には、専門知
識や人的負担を要するため、プロポーザル資料の検討・発表から事業者選定・契約締結までの
一連の業務について、民間のコンサルタント等の支援を受けるものとする。
35
④ 追加情報の提供
本事業に係る追加情報の提供方法(町公式ホームページの活用等)について定める。
(5) 事業スケジュール(全体)
プロポーザル資料発表から温泉施設の開業までの想定スケジュールを定める。
■
記載の例示
■
平成○年○月までに開業することを前提に提案すること。なお、別紙に示すスケジュールは現
段階の想定であり、確定したものではない。
(6) 事業条件
① 事業の継続年数
施設運営の継続期間について定める。
■
記載の例示
■
原則○年は事業を継続することを前提に提案すること。ただし、事業終了時点の○年前までに、
事業者から要望が合った場合には、協議により事業期間を延長することができる。
事業終了時点までに、温浴施設事業者は自ら整備した施設の解体撤去を行ない、現況復帰にて
土地を返却する。
② 事業用地の扱い
事業用地を売却する場合は譲渡単価、借地とする場合には借地料及び料金発生時期、料金
の見直し等について定める(事業者による借地料等の提案も検討する)。
また、民間事業者が敷地の一部のみを希望する場合の対応についても予め定める。
■
記載の例示
■
敷地全体(○㎡)または敷地の一部の内、事業者が希望する面積(ただし○㎡以上とし、位置を
指定)で貸付する。なお、貸付料は○円/㎡で固定するものとし、競争・審査の対象とはしない。
(ア) 貸付の期間
a 貸付期間は、○年間とし、契約締結の日から起算する。
b 貸付に係る準備期間及び期間満了にともなう原状回復期間は、貸付期間に含む。
(イ) 貸付料
a 貸付料は、契約締結の日から発生する。
b 貸付料の支払い
ⅰ 貸付料の支払いは、毎年四半期毎に町が指定する期日までに納めるものとする。
ⅱ 契約初年度は年度途中での貸付けとなるため、年額貸付料を日割り計算し、百円未満
を切上げた額とする。
ⅲ 指定された期日までに納付しない場合は、年額5%の遅延利息を徴収する。
36
③ 事業用地の条件
温泉配湯やライフラインの供給処理施設、地盤条件等について現状を整理するとともに、
その取扱いを定める。
また、温泉配湯には、温泉処理設備(除鉄装置等)や送湯設備等の整備が必要となるため、
温泉施設整備運営に係る事業とは別途、温泉設備の整備運営に係る事業を早急に推進する。
なお、温泉設備については、施設運営者が合わせて整備運営を行う方法を前提とするが、
町直営や業務委託のほか温泉供給管理会社(民間)による整備運営等、PFI をはじめとする官
民連携手法の導入についても検討を進める。
■
記載の例示
■
(ア) 供給処理施設等の条件
上下水、電気、ガスの条件は別表のとおりである。各供給処理施設等への引込工事費用、
負担金及び個別供給に要する費用等は事業者が負担するものとし、各供給処理事業者等と
事前協議を行うこと。
(イ) 温泉配湯の条件
ギンバル温泉から事業用地までの温泉設備(揚湯設備、温泉処理設備、送湯設備)及び施
設への引込工事費用については、事業者の負担とする。
(ウ) 地盤条件
事業用地及び既調査については、別紙「ボーリング柱状図」を参照すること。事業用地
において、追加で調査が必要な場合は、事業者において実施可能とする。
(エ) 地中障害物
事業者の建築工事等の施工に際し、地中障害物が所在する場合については、契約上の瑕
疵担保責任の除外事項とする。事業者の責任と負担において撤去等の対策を講じること。
(オ) 近隣への配慮
事業用地の周辺には、医療施設等が所在しており、施設配置にあたっては、近隣への日
照に対する配慮のほか、施設から発生する音、臭い、眩光に対する配慮が必要である。事
業者は、本事業の実施に際して必要な近隣対策を行う計画とすること。
(カ) その他
事業用地は現状有姿で事業者に引き渡す。引渡し後の付帯施設の維持管理や移設・撤去に
ついては、事業者の負担とする。
■
温泉施設整備運営事業と温泉設備整備運営事業のスケジュール(案) ■
H28 年度
H29 年度
H30 年度
H31 年度
事業者選定
プロポーザル方式
インフラ整備
温泉設備は下記参照
施設設計
温泉施設
町・事業者協議
○
建築確認取得
建設工事
●
開 業
運 営
継続
事業手法検討等
官民連携手法導入検討等
設備設計
温泉設備
設備工事
●
配湯開始
運 営
継続
37
(7) 整備運営に関する条件
① コンセプト・基本方針
本町の新たな拠点施設として、実現性が高く明確な事業コンセプトが事業者から提案され
るよう、上位関連計画等に示される理念・方針等を基に基本的な考え方を予め整理する。
② 施設整備に関する条件
(ア) 施設条件
施設のデザインや導入設備は、民間事業者の創意工夫に委ねるものとするが、浴室や休
憩室等の基本的条件のほか、大規模災害等による広域的な被害発生時における事業継続
(早期復旧)に必要な非常用発電設備など、本町として温泉施設に望む設備等を整理する。
■
記載の例示
■
施設については、以下の条件を有するものとする。
浴室・浴槽:男女別2室各1槽以上
休 憩 室:1室以上
そ の 他:レストラン、露天風呂、岩盤浴、非常用発電設備等の付帯設備の設置が望ましい
■ 導入設備のイメージ例
地域住民のための非日常性アイテム
■
観光客のための非日常性アイテム
①天然温泉利用の大浴場や露天風呂
①沖縄県ならではの施設づくり
②南国風の建築が多いなか、「和」のデザ
②天然温泉利用の大浴場や露天風呂
インを採用
③海が望めるロケーション
③岩盤浴(チムジルバン)導入
④珊瑚を使った岩盤浴
④人口比率の高い若年層向けのアイテム
⑤沖縄の郷土料理
⑤健康増進料理
(イ) 景観関連
施設に求められるデザインコンセプトや整備方針、重要な集客要素となる眺望の確保等
について定める。
■
記載の例示
■
事業用地は、新たな沖縄観光の拠点エリアとしての整備事業が進められており、周辺環境と調
和した観光拠点に相応しい魅力的な景観を形成すること。
周辺の自然環境と調和した適切な緑化や眺望への配慮を講じるとともに、歩行者等の利用を考
慮したオープンスペースを敷地内に創出すること。
■
眺望確保のイメージ例
38
■
(ウ) 交通処理計画(駐車場・敷地内通路)
温泉施設の駐車需要に対処するため、建物への駐車施設の附置等に関する事項を定める。
■
記載の例示
■
事業者は、敷地内において適切に駐車場及び通路を確保し、周辺交通(車両及び歩行者)への影
響に配慮した交通処理計画を講じること。
(エ) バリアフリー化
不特定多数の利用や医療施設に近接することに配慮し、バリアフリー化の推進(ユニバ
ーサルデザインの導入)に関する事項を定める。
■
記載の例示
■
建築物等の整備にあたっては、高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律を遵守
し、ユニバーサルデザインの視点に立ったバリアフリー化を推進すること。
③ 施設運営に関する条件
(ア) 利用料金の設定
利用料金設定のあり方について定める。
また、これとは別に入湯税(鉱泉浴場の入湯客に課する町税)を定める必要がある。
■
記載の例示
■
一般利用者に対する温浴施設の利用料金は、温浴施設事業者が定める。
本町が特別に認める利用者が温浴施設事業者に支払う利用料金は町が定め、一般利用者が支払
う利用料金との差額については、町が同額で補助(補填)する。
町は、四半期に一度、上記の補助金を温浴施設事業者に支払う。
(イ) 温泉利用量及び料金
ギンバル温泉からの配湯量及び料金について定める。
■
記載の例示
■
温浴施設事業者は、1月あたり○㎥以下の温泉を利用することができる。
上記の利用量までの温泉利用料は定額とし、その金額は○円とする。
上記を超過する利用量となった場合は、超過○㎥ごとに○円を支払うものとする。
(ウ) 休館日・開館時間
施設の休館日及び開館時間は、民間事業者の創意工夫に委ねるものとするが、本町への
報告・協議を前提とすることなど、本町として望まれる条件を定める。
■
記載の例示
■
施設の休館日及び開館時間は、温浴施設事業者の提案により定める。
開館時間等の変更は、温浴施設事業者の判断により変更してもよいが、町民が利用する施設で
あることから、事前に町へ報告し、協議して定める事を前提とする。
39
(エ) 町民の利用優遇・優先雇用
町民のうち本町が特別に認める利用者(高齢者、身体障碍者等)の利用料金減免や本町住
民の優先雇用など、事業者が地域福祉及び公衆衛生の向上や地域振興に係る取組を行う場
合には、借地料や公共料金減免、
給付金交付、税制優遇等の措置を講じることが望まれる。
このため、関係行政機関や町内関係課等と調整し、各種支援策を定める。
■
区分
(参考)県観光地形成促進地域制度による税制優遇
税の種類
■
内容
特定民間観光関連施設を新・増設した法人に対し、下記内容で法人税額
の特別控除。
国税
法
人
税
・機械及び装置の取得価格の 15%
・建物及びその附属設備並びに構築物の取得価額の 8%
・限度額:法人税額の 20%、繰越 4 年、取得価額の上限 20 億円
特定民間観光関連施設を新・増設した場合、当該施設を事業の用に供し
事
業
税
た日の属する年以降 5 カ年間の課税免除。
(新・増設した施設に直接従事す
る従業員数で按分。別の施設がある場合は実質的に一部免除となる。
)
県税
特定民間観光関連施設の用に供する不動産(土地・家屋)を取得した場
不動産取得税
合、課税免除。(土地の取得についてはその取得の日から 1 年以内に当該
家屋の建設の着手があった場合に限る。)
固定資産税
(大規模償却資産分)
町税
固定資産税
特定民間観光関連施設を新・増設した場合、その取得した年の翌年度
(1/2~3/31 までに取得した場合は翌々年度)以降 5 カ年間の課税免除。
特定民間観光関連施設を新・増設した場合、その取得した年の翌年度
(1/2~3/31 までに取得した場合は翌々年度)以降 5 カ年間の課税免除。
(オ) 災害時協力協定
大規模災害等による広域的な被害が発生した場合において、地域住民やボランティア等
の衛生的な生活環境の確保及び災害起因によるストレス軽減等を図ることを目的に、入浴
や給水、施設開放等に係る災害時協力協定を締結することを定める。
■
記載の例示
■
地震、風水害、その他大規模な事故等により多数の被災者が発生した場合、町から事業者に対
して下記の事項について一定期間協力を要請し、入浴支援や生活用水の提供等を迅速かつ円滑に
行うため、本町と事業者は協定を締結するものとする。
a 被災者等に対する入浴支援
b 被災者等に対する生活用水の提供
c 生活支援物資の置場提供
d その他、町要請により事業者が応じられる事項
40
(8) 参加資格
地方自治法、会社更生法、民事再生法、暴力団対策法等に基づく一般的な参加資格設定のほ
か、主たる事業所を県内に有することなどの資格要件を定める。
■
記載の例示
■
①国内に主たる事業所を有する法人その他の団体、または複数の法人等で構成するグループであ
ること。個人の参加は認めない。
②地方自治法施行令第 167 条の 4 第 2 項各号に該当しない者であること。
③町から入札参加停止措置を受けていないこと。
④税金等の滞納がないこと。
⑤会社更生法または民事再生法に基づく更生手続きまたは更生手続き開始の決定があった者で
ないこと。
等々
(9) 参加手続及び提案受付
以下の事項等について、日時・場所、様式、費用負担、通知方法等の条件を定める。
■
参加手続・提案受付に定める項目の例示
■
①プロポーザル資料発表
⑤第一次審査
⑨町議会の議決
②説明会
⑥第二次審査
⑩契約の締結
③質問受付期間
⑦優先交渉権者決定
⑪その他
④提案書受付期間
⑧仮契約の締結
(10) 審査方法
① 基本的な考え方
提案については、審査基準を作成し、これに基づいて公設の審査委員会が審査を行い、最
優秀提案及び優秀提案を選定し、この結果に基づき、本町が優先交渉権者及び次点交渉権者
を決定することが考えられる。
② 審査委員会
関係行政機関の職員及び有識者等、複数の者から構成される審査委員会を設置する。
③ 審査手順・基準
(ア) 第一次審査
事務局は、参加者から提出された提案書関連書類が、下記 a~c に示す事項等に該当し
ていないことを確認し、一つでも該当する事項があれば、当該参加者は失格とする。
a プロポーザル資料に基づき作成されていないもの
b 法令又は条例に違反しているもの
c プロポーザル資料に定める要求事項を明らかに満足していない場合及び禁止事項
に該当していると認められるもの
41
(イ) 第二次審査
審査委員会は、第一次審査通過提案について参加者のプレゼンテーション及び質疑応答
により、これを得点化して合計点数が最も高い提案を最優秀提案として選定する。
なお、上記提案審査に際しては、審査項目・評価ポイント及び配点を予め定める。
■
優先交渉権者決定手順の例示 ■
プロポーザル資料発表
提
案
第
一
書
の
次
受
審
付
査
基本的事項を満たさない場合
第
二
次
審
失格
査
プレゼンテーション
提 案 内 容 審 査
最優秀提案及び優秀提案の選定
優先交渉権者及び次点交渉権者の決定
(11) その他
上記のほか、契約や留意事項等の必要事項について定める。
■
その他項目の例示
■
①事業用定期借地権設定契約等
⑤損害賠償規定
②プロポーザル資料の修正等
⑥プロポーザル資料等の目的外利用の禁止等
③本プロポーザルの凍結・中止
⑦疑義を生じた場合の措置
④著作権利用
⑧管轄裁判所の合意
⑤情報公開
⑨使用言語・単位
42
9 事業スケジュール
事業者選定等に係るスケジュールは、温泉施設の整備運営に係る優先交渉権者及び次点交渉権
者の決定を平成 28 年度末迄に行うことを予定し、平成 29 年度には契約行為をはじめとした整備
運営事業の具体的な取組を進める。
なお、具体的なスケジュールは、事業者選定の支援を行う民間コンサルタント等と調整を図り、
定めるものとする。
■
事業者選定スケジュール(指名型プロポーザル時・案) ■
平成 28 年度
平成 29 年度
8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 4月 5月 6月
見積徴取
事業者選定支
援に係る委託
業務
町議会(予算化)
●
契約締結
契約期間
プロポーザル資料作成・発表
●
質問受付期間等
提案書受付期間
第一次審査及び結果通知
第二次審査
優先交渉権者等決定
●
契約協議、協定の締結
町議会の議決
※土地賃貸借契約書
契約の締結
※土地賃貸借契約書
●
43
温泉施設整備運営概要検討業務報告書
平成 28 年 10 月
監
金 武 町
修:金武町役場基地跡地推進課
〒904-1292 沖縄県金武町字金武1番地
TEL:098-968-3236
FAX:098-968-6270
編集制作:株式会社エオネックス
〒920-0209 石川県金沢市東蚊爪町1丁目 19-4
TEL:076-238-1181
FAX:076-238-9781