証券コード 証券コード 4523 4523 20162016 年5月 年20 5月 日20 日 第 回 定時株主総会 招集ご通知 第第 回回 104 104 定時株主総会 定時株主総会 招集ご通知 招集ご通知 104 2016年 2016年 6月 17日 6月 (金曜日) 17日 (金曜日) 日時 日時 午前10時 午前10時 (受付開始午前9時) (受付開始午前9時) 場所 場所 ベルサール高田馬場 ベルサール高田馬場 会場が前回と異なっております 会場が前回と異なっております のでご注意願います。 のでご注意願います。 決議事項 決議事項 議案 取締役 議案 取締役 11名選任の件 11名選任の件 目次 目次 1 1 ■定時株主総会招集ご通知 ■定時株主総会招集ご通知 ����� ����� 7 7 ■定時株主総会参考書類������ ■定時株主総会参考書類������ (添付書類) (添付書類) 32 32 ■事業報告����������� ■事業報告����������� 128 128 ■連結計算書類��������� ■連結計算書類��������� 139 139 ■計算書類����������� ■計算書類����������� 147 147 ■監査報告書���������� ■監査報告書���������� 150 150 ■巻末■巻 資料����������� 末資料����������� Q&A株主様からの Q&A株主様からの 166 166 ご質問にお答えします ご質問にお答えします ! ���� ! ���� エーザイはWHOのリンパ系フィラリア症 エーザイはWHOのリンパ系フィラリア症 制圧活動を支援しています。 制圧活動を支援しています。 招集ご通知 招集ご通知 企 業 企理 業念 理 念 患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、 患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、 そのベネフ そのベネフ ィット向上に貢献する ィット向上に貢献する 定款 定款 第2条 第2条 本会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィ 本会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィ ット向上に ット向上に 貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア( 貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア( hhc )hhc ) 企業をめざす。 企業をめざす。 IR 情報 IR 情報 会社の使命は、患者様満足の増大であり、その結果として売上、利益がもたらさ ②本 ② 本 会社の使命は、患者様満足の増大であり、その結果として売上、利益がもたらさ れ、この使命と結果の順序を重要と考える。 れ、この使命と結果の順序を重要と考える。 ③ 本会社は、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々の活動の根幹に据え、社会 ③ 本会社は、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々の活動の根幹に据え、社会 的責任の遂行に努める。 的責任の遂行に努める。 患者様と生活者の皆様、 患者様と生活者の皆様、 株主の皆様および社 株主の皆様および社 ④ 本会社の主要なステークホルダーズは、 ④ 本会社の主要なステークホルダーズは、 員である。 員である。 本会社は、 本会社は、 以下を旨としてステークホルダーズの価値増大をはかるとともに 以下を旨としてステークホルダーズの価値増大をはかるとともに 良好な関係の発展・維持に努める。 良好な関係の発展・維持に努める。 1. 未 だ満たされていない医療ニーズの充足、 1. 未 だ満たされていない医療ニーズの充足、 高品質製品の安定供給、薬剤の安全性 高品質製品の安定供給、薬剤の安全性 と有効性を含む有用性情報の伝達 と有効性を含む有用性情報の伝達 2. 経営情報の適時開示、企業価値の向上、積極的な株主還元 2. 経営情報の適時開示、企業価値の向上、積極的な株主還元 3. 安 定的な雇用の確保、やりがいのある仕事の提供、能力開発機会の充実 3. 安 定的な雇用の確保、やりがいのある仕事の提供、能力開発機会の充実 hhc(humanhealthcare) hhc(humanhealthcare) のマークは、フローレンス・ナイチンゲールの直筆 のマークは、フローレンス・ナイチンゲールの直筆 サインをもとにデザインされたものです。治療する側の発想だけでなく、 サインをもとにデザインされたものです。治療する側の発想だけでなく、 ベッド ベッド の上にいらっしゃる人びとの視線で医療を見つめることの大切さ。みずから志 の上にいらっしゃる人びとの視線で医療を見つめることの大切さ。みずから志 し傷ついた人の看護に身を捧げた彼女の行動のあり方に、エーザイの思いが込 し傷ついた人の看護に身を捧げた彼女の行動のあり方に、エーザイの思いが込 められています。 められています。 社会的 社会的 責任への 責任への 取り組み 取り組み 第104回 第104回 定時株主総会 定時株主総会 招集ご通知 招集ご通知 1. 日1. 日 時 2016 時 2016 年6月 年17 6 月日 (金曜日) 17 日 (金曜日) 午前午前 10 時10 時 受付開始は午前 受付開始は午前 9 時を予定しています。 9 時を予定しています。 所 東京都新宿区大久保 2. 場2. 場 所 東京都新宿区大久保 3−8−2 3−8−2 ベルサール高田馬場 ベルサール高田馬場 会場が前回と異なっておりますのでご注意願います。 会場が前回と異なっておりますのでご注意願います。 事的 項事 項 3. 目3.的目 104 第期 104 (2015 期 (2015 年4月 年14日から2016 月 1 日から2016 年3月 年31 3月 日まで) 31 日まで) 報 告報 事告 項事1) 項 第1) 企業情報 企業情報 事業報告の内容、 事業報告の内容、 連結計算書類の内容ならびに会計監査人 連結計算書類の内容ならびに会計監査人 および監査委員会の連結計算書類監査結果報告の件 および監査委員会の連結計算書類監査結果報告の件 2)第2) 104 第期 104 (2015 期 (2015 年4月 年14日から2016 月 1 日から2016 年3月 年31 3月 日まで) 31 日まで) 計算書類の内容報告の件 計算書類の内容報告の件 決 議決 事議 項事議案 取締役 項 議案 取締役 11 名選任の件 11 名選任の件 (7 頁から31 (7 頁から31 頁をご参照ください) 頁をご参照ください) 招集ご通知 株主の皆様へ 招集ご通知 株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申しあげます。 さて、第 104 回定時株主総会を下記のとおり開催いたしますので、ご出席くださいますよう ご案内申しあげます。 当社グループは 、2016 年度より新たな中期経営計画「 E-WAY2025」を始動させました。 本計画では、 「病気になりたくない、罹っていれば早く知りたい、そして治したい」 という患者様 の真のニーズを理解し、そのニーズを満たす上で、未だ人々が成功していない、あるいは着手 していないもので、当社グループがフロントラン ナーとなり得る場所を 「立地」 と定め、イノベーション を繰り出してまいります。特に「認知症関連・神経変 性疾患」 と 「がん」 への領域集中をはかり、我々のイノ ベーションをもって中心的な役割を果たしてまいり ます。 今後も、ヒューマン・ヘルスケア理念のもと、持 続的な企業価値向上をめざしてまいりますので、株 主の皆様におかれましては、引き続きご支援を賜り ますようお願い申しあげます。 代表執行役CEO 証券コード 4523 2016 年 5 月 20 日 東京都文京区小石川4丁目 6番10号 ■ 議決権行使について 1 株主総会出席 取締役兼代表執行役CEO 内藤晴夫 2 郵送 3 インターネット POST 行使期限 2016 年 6 月 16 日( 木) 午後 5 時到着分まで有効 行使期限 2016 年 6 月 16 日( 木) 午後 5 時送信分まで有効 ▶詳細は 2 頁から3 頁をご参照ください。 ● 株主総会参考書類および添付書類に修正が生じた場合は、当社ウェブサイトに掲載いたします。 なお、本招集ご通知は、日本語版および英訳版とも同サイトに掲載しています。 当社ウェブサイト http://www.eisai.co.jp/ir/stock/meeting.html 第104回 定時株主総会 1 招集ご通知 議決権行使のご案内 株主総会における議決権は、株主の皆様が当社の経営に参加できる重要な権利です。 以下の3つの方法をご参照の上、是非ともご行使いただきますようお願い申しあげます。 1 株主総会出席 議決権行使書を会場受付へご提出ください。 ※ 代理出席に関して 代理人により議決権を行使される場合は、当社の議決権を 有する他の株主様1名を代理人として、その議決権を行使す ることができます。ただし、委任した株主様の署名または記 名捺印のある委任状とともに、議決権行使書または本人確 認が可能な書面 (印鑑証明書、運転免許証等のコピー) のご 提出が必要となります。 ● 手土産をお一人様一つずつお渡しします。 ● 当日は、 本招集ご通知をご持参ください。 開催情報 日時:2016 年 6 月 17 日 ( 金) 午前 10 時 (受付開始予定 午前 9 時) 場所:ベルサール高田馬場 東京都新宿区大久保 3−8−2 会場が前回と異なっておりますのでご注意願います。 前回 (第 103 回) 定時株主総会の様子…………………………………………………………… 第 103 回定時株主総会は、2015 年 6 月19 日(金)に開催され、当日は 1,842 名の株 主様にご出席いただきました。所要時間は、1 時間 56 分でした。 10:00 開会 2 エーザイ株式会社 報告事項 の報告 決議事項の 内容説明 質疑応答 議案の採決 閉会 招集ご通知 2 郵送 議決権行使書に議案の賛否をご記入の上ご投函ください。 行使期限 招集ご通知 切手は 不要です 2016 年 6 月 16 日( 木)午後 5 時到着分まで有効 ※郵送による議決権の行使において、議案に賛否の記載がなかった場合 には、賛成の意思表示がされたものとして取り扱わせていただきます。 郵送に関する POST Q Q& A 議決権行使書を送らなければ、賛成になるのでは ありませんか? い い え、賛 成には なりませ ん。賛 否 をご 記 入 A (○印) の上ご投函願います。 3 インターネット http://www.evote.jp 行使期限 4頁から5頁をご参照ください。 2016 年 6 月 16 日( 木)午後 5 時送信分まで有効 ※インターネットと郵送により、重複して議決権を行使された場合は、 インターネットによる議決権行使の内容を有効なものとして取り扱わ せていただきます。 ※インターネットによる議決権行使が複数回行われた場合で、同一議案 に対する議決権行使の内容が異なる場合には、最後の議決権行使を 有効なものとして取り扱わせていただきます。 株式会社 ICJ が運営する議決権行使プラットフォームのご利用を事前に 機関投資家の皆様へ 申し込まれた場合には、当該プラットフォームより議決権を行使いただけ ます。 インターネットによる議決権行使 Q A Q& A インターネットと郵送の両方 Q インターネットと郵送により、 重複して議決権を行使された 場合は、インターネットによる 議決権行使の内容を有効なも のとして取り扱わせていただき ます。 A で議決権行使をしたらどうなり ますか? インターネットでは何度でも議決権 行使ができたのですが、すべて有 効になるのですか? インターネットによる議決権行使が 複数回行われた場合で、同一議案に 対する議決権行使の内容が異なる 場合には、最後の議決権行使を有効 なものとして取り扱わせていただき ます。 第104回 定時株主総会 3 招集ご通知 インターネットによる議決権行使のご案内 インターネットによる議決権行使期限:2016年6月16日 (木) 午後5時 インターネットによる議決権行使は、パソコン、スマートフォンまたは携帯電話から議 決権行使サイトhttp://www.evote.jpにアクセスし、画面の案内に従って行使していた だきますようお願い申しあげます。 パソコンの場合 1 議決権行使サイトにアクセス http://www.evote.jp ❶ 「次の画面へ」 をクリック ❶ 2 ❷ ❷お 手元の議決権行使書の右下に記載された 「ログインID」 および 「仮パスワード」 を入力 ❸ ❸ 「ログイン」 をクリック 3 ❹ ログインする ❺ パスワードを登録する ❹新しいパスワードを「新しいパスワード入力 欄」と「新しいパスワード(確認用)入力欄」の 両方に入力。 新しいパスワードはお忘れにならないよう ご注意願います。 ❺「送信」 をクリック ❻確認画面が出たら、 「 確認」 をクリック 以降は画面の案内に従って賛否をご入力願います。 4 エーザイ株式会社 招集ご通知 招集ご通知 ログインID・ 仮パスワード 議決権行使書のこ ちらをご 参 照くだ さい。 スマートフォンの場合 1 議決権行使サイトにアクセス http://www.evote.jp 携帯電話の場合 1 ❶「株主総会に関 するお手続き」 をクリック 2 ログインする ❷お 手 元 の 議 決 権行使書の右 ❷ 下に記載された 「ログインID」 および 「仮パスワード」 を入力 ❸ ❸ 「ログイン」 をクリック http://www.evote.jp 三菱UFJ信託銀行 議決権行使サイト ◆議決権行使 サイト(トップ) QRコ ードは 一 部の機種ではご 使用いただけな い場合がありま すのでご了承願 います。 ❶ 議決権行使サイトにアクセス ■ご利用案内 必ずお読みください。 ❶ ■ログイン こちらからログインしてく ださい。 ❶ 「ログイン」 をクリック QRコ ードは 一 部の機種ではご 使用いただけな い場合がありま すのでご了承願 います。 ■お問合せ 2 ログインする ❷ ◆本人認証 ■ログインIDを入力(4桁 区切り) ー ー ■本パスワードもしくはご 案内の仮パスワードを入力 ・すべて半角で入力 ❸ ・大文字と小文字は区別 ■ログイン ・パスワードを失念された 方、連続して間違えて利用 できなくなった方は、三菱 UFJ信託銀行証券代行部 (ヘ ルプデスク) へお問合せくだ さい。 ❷ お 手 元 の 議 決 権行使書の右 下に記載された 「ログインID」 および 「仮パスワード」 を入力 ❸ 「ログイン」 をクリック 以降は画面の案内に従って賛否をご入力願います。 第104回 定時株主総会 5 招集ご通知 ● 議決権行使サイトについて ■イ ンターネットによる議決権行使は、パソコン、スマート フォンまたは携帯電話から、当社の指定する議決権行使 サイト (http://www.evote.jp) にアクセスしていただく QRコードは一部の機 種ではご使用いただ けない場合があります のでご了承願います。 ことによってのみ実施可能となります。 ■ 携帯電話による議決権行使は、i モード*、EZweb*、Yahoo! ケータイ*のいずれかの サービスをご利用願います。また、セキュリティ確保のため、暗号化通信 (SSL 通信) およ び携帯電話情報送信が不可能な機種には対応していません。 ■ パソコンまたはスマートフォンによる議決権行使は、インターネット接続にファイ アーウォール等を使用されている場合や、アンチウイルスソフトを設定されている場合、 proxy サーバーをご利用の場合等、 株主様のインターネット利用環境によっては、 ご利用 できない場合があります。 ● 注意事項 ■ 毎日午前 2 時から午前 5 時までは取り扱いを休止します。 ■ アクセスに際して発生する費用 (インターネット接続料金、電話料金、パケット通信料等) は、株主様のご負担とさせていただきます。 ● 招集ご通知の電子メールでの受領について ご希望の株主様は、次回の株主総会から招集ご通知を電子メールで受領することがで きますので、パソコンまたはスマートフォンから議決権行使サイトでお手続き願います。 なお、携帯電話でのお手続き、携帯電話のメールアドレスのご指定はできませんので、 ご了承願います。 ご不明な点等がございましたら、以下のヘルプデスクへお問い合わせ願います。 議決権行使に関するお問い合わせ先 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 ヘルプデスク 0120−173−027(受付時間 9時〜21時、通話料無料) *i モードは株式会社 NTTドコモ、EZweb は KDDI 株式会社、Yahoo! は米国 Yahoo! Inc.、 Yahoo! ケータイはソフトバンク株式会社の商標、登録商標またはサービス名です。 6 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 第104回 定時株主総会 参考書類 議案 取締役11名選任の件… ……… 7 参考書類 議案 取締役11名選任の件 取締役全員(11名)が、本株主総会終結の時をもって任期満了となりますので、 取締役11名の選任をお願いします。 取締役候補者の氏名等は以下のとおりであり、取締役候補者に関する事項は8頁 から31頁のとおりです。 当社は指名委員会等設置会社であり、指名委員会が各委員会の構成のほか、取 締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮した上 で、各候補者を決定しています。 候補者番号 氏 名 現在の当社における地位および担当 1 内藤晴夫 取締役兼代表執行役CEO 再任 2 出口宣夫 取締役 再任 3 グレアム・フライ 4 山下 徹 5 西川郁生 取締役 (監査委員会委員長、 社外取締役独立委員会委員) 再任 社外 独立 6 直江 登 取締役 (監査委員会委員) 再任 7 数原英一郎 取締役 (指名委員会委員、報酬委員会委員、 社外取締役独立委員会委員) 再任 社外 独立 8 加藤泰彦 新任候補者 新任 社外 独立 9 金井広一 新任候補者 新任 10 柿﨑 環 新任候補者 新任 社外 独立 11 角田大憲 新任候補者 新任 社外 独立 取締役 (指名委員会委員、報酬委員会委員長、 再任 社外 独立 社外取締役独立委員会委員) 取締役 (指名委員会委員長、報酬委員会委員、 再任 社外 独立 社外取締役独立委員会委員) (注1) 取締役会および各委員会の活動状況については、99頁から100頁をご参照ください。 (注2)候補者番号1の候補者のみが、業務執行取締役です。 再任 …再任取締役候補者 新任 …新任取締役候補者 社外 …社外取締役候補者 独立 …証券取引所届出独立役員 第104回 定時株主総会 7 参考書類 ● 議案 候補者番号 1 な い と う は る お 内藤 晴夫 現在の当社における 取締役兼代表執行役CEO 地位および担当 生年月日 (年齢) 1947年12月27日生(満68歳) 取締役在任年数 33年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 621,420株 ※2016年3月31日現在 再任 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 あり* 賛成 ▼ ▼ ● 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 *内藤晴夫が理事長をつとめる公益財団法人内藤記念科学振興財団に当社が寄付を行ってい ます。当該財団は、人類の疾病の予防と治療に関する自然科学の基礎的研究を奨励し、学 術の振興および人類の福祉に寄与することを目的としており、取締役会において、当該財団 への寄付は当該財団の目的に資する適切な取引として承認されています。また、同氏は当該 財団から一切の報酬等を受け取っておらず、同氏の親族に当該財団の役員、使用人はいま せん。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は、執行役を兼任する唯一の取締役として、取締役会での決議事項や報告事項におい て適切な説明を行い、経営の重要事項の決定および業務執行の監督に十分な役割を果たして おり、指名委員会は昨年に引き続き取締役候補者としました。 当社は、コーポレートガバナンスガイドラインにおいて代表執行役CEOは、取締役を兼任する 旨を定めています。当社は、候補者が引き続き取締役兼代表執行役CEOとして経営の指揮を 執り、持続的な成長をめざしていくことが最適であると判断しています。 8 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ ■ 略歴および兼職の状況等 1975年 1983年 1983年 1985年 1985年 1986年 1987年 1988年 2003年 2004年 2006年 10月 4月 6月 4月 6月 6月 6月 4月 6月 6月 1月 2014年 6月 ■ 参考書類 患者様の真のニーズを理解するために、患者様と共に時間を過ごす、共体験 をする等につとめております。そのようなニーズをエーザイのビジネス活動やイノ ベーションで満たすことに強い動機を持つものです。中期経営計画「E-WAY 「Medico Societal Innovator, 2025」では10年かけて登る峰を定めております。 Eisai」として「予防、治癒、ケアにおけるニーズ」と「安心・安全の地域医療 におけるニーズ」を充足することに全力で取り組む所存です。登る山を定め、そ の登攀ルートを見つめつつ、 「E-WAY 2025」はダイナミックに調整を繰り返し、 変化に適応し、しっかりと所期の目的を達成していくこととなります。 そして、その中心的コンセプトが患者様の真のニーズの充足を目的とする企 業行動となります。株主の皆様のご理解とご支援をいただくようお願い申しあ げます。 当社入社 当社研開推進部長 当社取締役 当社研究開発本部長 当社常務取締役 当社代表取締役専務 当社代表取締役副社長 当社代表取締役社長 当社代表取締役社長兼CEO 当社取締役兼代表執行役社長(CEO) 財団法人内藤記念科学振興財団(現 公益財団法人内藤記念科学振興財団) 理事長(現任) 当社取締役兼代表執行役CEO(現任) 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、代表執行役CEOとして、関連 する決議議案の提出にあたり議案の詳細内容の説明 を行い、報告事項の議案においても充分な説明を 行っています。また、取締役会における質疑等に対 し、丁寧かつ明快に適宜自らの意見を添えるなどし て、回答しています。なお、候補者はいずれの委員 会にも属していません。 出席率 (2015年度) 取締役会 指名委員会 報酬委員会 監査委員会 社外取締役独立委員会 100%(11/11回) ― ― ― ― 第104回 定時株主総会 9 参考書類 ● 議案 候補者番号 2 で ぐ ち の ぶ お 出口 宣夫 現在の当社における 取締役 地位および担当 生年月日 (年齢) 1947年10月11日生(満68歳) 取締役在任年数 4年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 21,460株 再任 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 当社は、コーポレートガバナンスガイドラインにおいて取締役会の任務のひとつとして、最良の コーポレートガバナンスを構築する旨を定めています。候補者は、この点に関して、法務関連、 コンプライアンス関連、総務関連、人事労務関連等の業務および執行役としての任務を通じ て豊富な経験と知識を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 し、候補者の①取締役としての実績、②取締役としての資格、能力、③社内での経歴、④年 齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監督を遂行することが可能であり、当社 の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候補者としました。 10 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ ■ 略歴および兼職の状況等 1970年 1999年 2001年 2004年 2005年 2007年 2008年 2010年 3月 10月 6月 6月 6月 6月 6月 6月 2010年 11月 2011年 6月 2012年 6月 ■ 参考書類 当社は、10年先を俯瞰して、医療を取りまく環境変化や科学技術の進歩をい ち早く取り込み、革新的な製品やソリューションを患者様やご家族にお届けす る、ヒューマン・ヘルスケア企業であり続けることを目指しています。 また、これを実践する上で、当社は、社会から信頼される企業活動を日々 行っていくことが強く求められています。当社は、指名委員会等設置会社であ り、ビジネスを推進する役割は執行役が担っており、一方で取締役会は経営の 監督に専念しています。 私は、取締役会が経営の監督機能を十分に発揮して、より一層、当社の企 業価値向上がはかれるよう、非業務執行取締役としてしっかりと役割を果たして まいりたいと考えています。そのため、7名の独立社外取締役とも連携し、当社 の強固なガバナンス体制のもとで、積極果敢な経営を支えてまいる所存です。 当社入社 当社企業倫理推進部長 当社執行役員、企業倫理・広報・法務担当 当社執行役、企業倫理・法務・IP・環境担当 当社常務執行役、企業倫理・法務・IP・環境担当 当社専務執行役、内部統制・コンプライアンス・知的財産担当 当社代表執行役専務、内部統制・コンプライアンス・総務・知的財産担当 当社代表執行役副社長、社長補佐、チーフコンプライアンスオフィサー 兼人事労務担当 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント株式会社代表取締役社長 エーザイ企業年金基金理事長 当社取締役(現任) 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、社内での豊富な経験ならびに コーポレートガバナンスに関する高い見識と監督能 力にもとづき、説明を求め、意見等を適宜述べてい ます。また、コーポレートガバナンスに関する事項、 取締役会の運営等に関して、提案や意見具申等を 行っています。なお、候補者はいずれの委員会にも 属していません。 出席率 (2015年度) 取締役会 指名委員会 報酬委員会 監査委員会 社外取締役独立委員会 100%(11/11回) ― ― ― ― 第104回 定時株主総会 11 参考書類 ● 議案 候補者番号 3 G r a h a m F r y グレアム・フライ 取締役 現在の当社における (指名委員会委員、 報酬委員会委員長、 地位および担当 社外取締役独立委員会委員) 生年月日 (年齢) 1949年12月20日生(満66歳) 取締役在任年数 4年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 195株 再任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、長年にわたり英国外務省に勤務した外交官でした。過去に直接企業 の経営に関与したことはありませんが、駐日英国大使の経験を含む幅広い実績と見識を有して おり、国際的な感覚に加え、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役、報酬委員会委員長および指名委員としての実績、②取締 役としての資格、能力、③経歴、④年齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監 督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候 補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は、過去に当社とガバメントリレーションズ関連のアドバイザー契約を結んでいま したが、その報酬額は年間1千万円を超えておらず、本契約は2012年5月末を以って終結して います。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 12 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ ■ 略歴および兼職の状況等 1972年 1993年 1995年 1998年 2001年 2004年 2008年 2012年 2014年 ■ 参考書類 エーザイは、新しい10ヵ年計画の実現に向けて踏み出しました。計画には、 がんやアルツハイマー病といった人類を苦しめる重篤な疾患に対する予防や治 療、治癒の実現に向けた、エキサイティングな新しい取り組みがあります。そ こには、多くの挑戦が立ちはだかっていることは間違いありません。新薬の創 出と供給は、非常に難易度の高い任務です。その実現には、 患者様を第一義 とする企業理念を堅持し、誠実に透明性を持って実践していくことが大切です。 取締役会は、このようなビジネスの新時代に移行する当社の経営を監督する重 要な役割を持っています。 日本ではコーポレートガバナンスに対する注目が高まっています。当社はか ねてより、この分野での先進企業であり、たゆまぬ改善を続けています。私は、 当社のコーポレートガバナンスと経営の監督において、さらなる貢献を果たす 所存です。 8月 5月 12月 9月 10月 7月 9月 6月 英国外務省 入省 同 極東/太平洋部長 同 北アジア/太平洋局長 同 駐マレーシア英国大使 同 経済審議官 同 駐日英国大使 ロンドン大学東洋アフリカ学院理事 当社取締役(現任) 、指名委員会委員(現任) 、社外取締役独立委員会委員 (現任) 、報酬委員会委員 6月 当社報酬委員会委員長(現任) 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、英国外交官としての豊富な経 験・知識ならびに経営に関する高い見識と監督能力 にもとづき、説明を求め、意見等を適宜述べていま す。また、報酬委員会委員長として事務局を指揮し、 報酬委員会の事前準備、議事運営を行い、その結 果を取締役会へ報告し、取締役会で質疑等に回答 しています。また、指名委員として、指名委員会で 各種の提案をし、他の委員の質疑に回答し、また他 の委員の意見等に対し、説明を求め、意見等を適 宜述べています。 出席率 (2015年度) 報酬委員会 100%(11/11回) 100%(7/7回) 100%(7/7回) 社外取締役独立委員会 100%(4/4回) 取締役会 指名委員会 監査委員会 ― 第104回 定時株主総会 13 参考書類 ● 議案 候補者番号 4 や ま し た とおる 山下 徹 取締役 現在の当社における (指名委員会委員長、報酬委員会委員、 地位および担当 社外取締役独立委員会委員) 生年月日 (年齢) 1947年10月9日生(満68歳) 取締役在任年数 2年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 333株 再任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、国内外にITシステムの提供を展開する企業の経営者としての豊富な経 験を持ち、他の企業での社外取締役としての経験を有するなど、経営に関する高い見識と監 督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役、指名委員会委員長および報酬委員としての実績、②取締 役としての資格、能力、③経歴、④年齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監 督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候 補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 候補者は、株式会社エヌ・ティ・ティ・データの役員就任の経歴を有しています。過去に当該 企業の連結子会社である株式会社NTT経営研究所と当社との間にシステム関連業務等で取引 関係がありましたが、その金額は僅少(当該企業の連結売上高の0.01%未満)です。 なお、候補者は三井不動産株式会社の社外取締役に就任しています。当該企業およびその連 結子会社である三井不動産ビルマネジメント株式会社と当社との間にオフィスビル関連等で取 引関係がありますが、その金額は僅少(当該企業の連結売上高の0.01%未満)です。 また、候補者は住友生命保険相互会社の社外取締役に就任しています。当該企業は当社株式 を保有していますが、総発行株式の0.3%以下であり、候補者の独立性・中立性に影響はあり ません。当社は当該企業より2008年度に長期固定金利の借入を行っていますが、その規模は 当時の長期負債合計額の2.0%以下であり、候補者の独立性・中立性に影響はないことを確認 しています。なお、当該企業と当社との間に保険契約の取引がありますが、その金額は僅少 (当該保険会社の総保険契約高の0.01%未満)です。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 14 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ 人類がこれまで経験したことがない超高齢化社会を迎え、また、世界人口が 70億人から90億人へと急速に膨張する現代において、 「ヒューマン・ヘルスケア 参考書類 (hhc )企業をめざす」エーザイの社会的役割と責任、そして、世の中からの 期待は大変大きいものがあると思います。 一方、製薬業界を取り巻く環境の変化は一段と速さを増し、これまでのビジ ネスモデルをそのまま適用することが困難な大変革期に入りつつあります。 この変革期を乗り切るため、当社は、新たな中期経営計画「E-WAY 2025」 を策定しました。私は、長年培ってきたIT分野の専門知識と、経営者としての 経験を生かし、 「E-WAY 2025」の実現に貢献したいと考えております。 ■ 略歴および兼職の状況等 1971年 1999年 2003年 2005年 2007年 2012年 2013年 2013年 2014年 2014年 4月 日本電信電話公社入社 6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ取締役 6月 同社常務取締役 6月 同社代表取締役副社長執行役員 6月 同社代表取締役社長 6月 同社取締役相談役 4月 (内閣府)公益認定等委員会委員長(現任) 6月 三井不動産株式会社社外取締役(現任) 6月 株式会社エヌ・ティ・ティ・データ相談役(現任) 6月 当社取締役(現任) 、報酬委員会委員(現任) 、社外取締役独立委員会委員 (現任) 、指名委員会委員 2015年 6月 当社指名委員会委員長(現任) 2015年 7月 住友生命保険相互会社社外取締役(現任) ■ 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、企業経営者としての豊富な経 験・知識ならびに経営に関する高い見識と監督能力 にもとづき、説明を求め、意見等を適宜述べていま す。また、指名委員会委員長として事務局を指揮し、 指名委員会の事前準備、議事運営を行い、その結果 を取締役会へ報告し、取締役会で質疑等に回答してい ます。また、報酬委員として、報酬委員会で各種の提 案をし、他の委員の質疑に回答し、また他の委員の意 見等に対し、説明を求め、意見等を適宜述べています。 出席率 (2015年度) 報酬委員会 100%(11/11回) 100%(7/7回) 100%(7/7回) 社外取締役独立委員会 100%(4/4回) 取締役会 指名委員会 監査委員会 ― 第104回 定時株主総会 15 参考書類 ● 議案 候補者番号 5 に し か わ い く お 西川 郁生 取締役 現在の当社における (監査委員会委員長、 地位および担当 社外取締役独立委員会委員) 生年月日 (年齢) 1951年7月1日生(満64歳) 取締役在任年数 2年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 266株 再任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、公認会計士であり、長年にわたって日本の会計基準作りに携わってき た財務、会計、国際会計基準の専門家です。過去に直接企業の経営に関与したことはありま せんが、海外での勤務経験も有し、国際的な感覚に加え経営に関する高い見識と監督能力を 有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役、監査委員長としての実績、②取締役としての資格、能力、 ③経歴、④年齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監督を遂行することが可能 であり、当社の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は雪印メグミルク株式会社ならびに日本電産株式会社の社外監査役に就任して いますが、当該企業と当社との間に取引関係はありません。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 16 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ ■ 参考書類 エーザイの企業活動の特徴は、社員が自らの仕事を通して、患者様の立場 に立って日常的に地道な貢献活動を行っているところです。このような活動は 貴重なものであり、是非継続してほしいと思います。 近年、製薬会社を取り巻く環境は、薬剤費抑制策の進展による市場成長率 の鈍化、生命科学の発展による創薬技術の進化への対応など厳しいものがあ ります。そのような環境下で、エーザイはがん領域、神経領域などにおいて、 熾烈を極めるグローバルな創薬競争を戦っています。 エーザイは、グローバル企業として歩み続けるため、企業活動の根幹である コーポレートガバナンス、コンプライアンスなどをしっかりと守って、競争しなけ ればなりません。私はそのために、社外取締役および監査委員会の活動を通じ てエーザイをサポートしていきます。 略歴および兼職の状況等 1990年 1993年 1995年 2001年 2007年 2012年 2014年 2014年 9月 1月 7月 8月 4月 4月 6月 6月 2014年 6月 センチュリー監査法人(現 新日本有限責任監査法人)代表社員 国際会計基準委員会(IASC)日本代表 日本公認会計士協会常務理事 企業会計基準委員会(ASBJ)副委員長 企業会計基準委員会(ASBJ)委員長 慶應義塾大学商学部教授(現任) 日本電産株式会社社外監査役(現任) 当社取締役(現任) 、監査委員会委員長(現任) 、社外取締役独立委員会 委員(現任) 雪印メグミルク株式会社社外監査役(現任) ・西川郁生は、上記のとおり、公認会計士の資格を有し、財務会計および監査に関する相当 程度の知識・経験を有しています。 ■ 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、公認会計士としての財務、会 計、国際会計基準における専門知識ならびに経営に 関する高い見識と監督能力にもとづき、説明を求 め、意見等を適宜述べています。また、監査委員会 委員長として事務局を指揮し、監査委員会の事前準 備、議事運営を行い、その結果を取締役会へ報告 し、取締役会で質疑等に回答しています。さらに、 会計監査人の独立性・適正性の監査等に立ち会って います。 出席率 (2015年度) 取締役会 指名委員会 報酬委員会 監査委員会 社外取締役独立委員会 100%(11/11回) ― ― 100%(11/11回) 100%(4/4回) 第104回 定時株主総会 17 参考書類 ● 議案 候補者番号 6 な お え のぼる 直江 登 現在の当社における 取締役 地位および担当 (監査委員会委員) 生年月日 (年齢) 1956年2月8日生(満60歳) 取締役在任年数 2年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 15,617株 再任 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 当社は、コーポレートガバナンスガイドラインにおいて監査委員として経験豊かな社内出身の 取締役を選定する旨を定めています。この点に関して、候補者は、当社の主要なステークホル ダーである患者様と生活者の皆様に最も近い営業関連の業務において長い経験と知識を有し ています。また、執行役としての任務を通じて経営に関する豊富な経験と知識を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役および監査委員としての実績、②取締役としての資格、能 力、③社内での経歴、④年齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監督を遂行す ることが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候補者としま した。 18 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ 私は、長い医薬品営業の経験から感じ取った患者様の想いにお応えするため、 企業理念の具現化を通して企業価値の向上と持続的な成長に最善を尽くします。 当社は、今年度より中期経営計画「E-WAY 2025」をスタートさせます。 参考書類 昨年度より適用となった東証のコーポレートガバナンス・コードでは、 「攻めの ガバナンス」が求められており、私の役割は、説明責任が果たせるように執行 部門に説明を求め、取締役会において充分に議論を尽くすことにより、執行役 の適切なリスクテイクを支える環境整備に貢献していくことだと考えています。 また、株主の皆様をはじめとするステークホルダーズの視点に立った経営の 監督ならびに意思決定に貢献し、株主の皆様の負託にお応えする所存です。 ■ 略歴および兼職の状況等 1978年 2005年 2005年 2005年 2007年 2008年 2010年 2011年 2011年 2013年 2013年 2013年 4月 4月 6月 6月 4月 4月 6月 4月 6月 4月 4月 10月 2014年 6月 ■ 当社入社 当社医薬事業部副事業部長 当社執行役 当社医薬事業部長 当社日本事業本部副担当 当社日本事業本部医薬統括部長 当社上席執行役員 当社エーザイ・ジャパン プレジデント 当社常務執行役 当社執行役 当社エーザイ・ジャパン アライアンス担当 当社エーザイ・ジャパン オンコロジーhhc ユニット デピュティプレジデント 兼戦略企画推進部長 当社取締役(現任) 、監査委員会委員(現任) 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、社内での豊富な経験ならびに 経営に関する高い見識と監督能力にもとづき、説明 を求め、意見等を適宜述べています。また、監査委 員として、日常から経営監査部を指揮し、監査活動 の質を高め、監査委員会において、実施した監査 活動の説明を行うとともに、自らの意見を適宜述べ ています。 出席率 (2015年度) 取締役会 指名委員会 報酬委員会 監査委員会 社外取締役独立委員会 100%(11/11回) ― ― 100%(11/11回) ― 第104回 定時株主総会 19 参考書類 ● 議案 候補者番号 7 す は ら え い い ち ろ う 数原 英一郎 取締役 現在の当社における (指名委員会委員、報酬委員会委員、 地位および担当 社外取締役独立委員会委員) 生年月日 (年齢) 1948年7月19日生(満67歳) 取締役在任年数 1年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 228株 再任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※2016年3月31日現在 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、筆記具の事業をグローバルに展開する企業の経営者として豊富な経験 を持ち、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役、指名委員および報酬委員としての実績、②取締役としての 資格、能力、③経歴、④年齢および在任年数等から、候補者が客観的に経営の監督を遂行す ることが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、昨年に引き続き取締役候補者としま した。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は三菱鉛筆株式会社の代表取締役社長です。当該企業と当社の間に定常的な 取引関係はありません。また、候補者は横浜振興株式会社の社外取締役に就任していますが、 当該企業と当社との間に取引関係はありません。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 20 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ 先進国における高齢化と新興国での人口拡大の流れの中で、人々の健康維 持・疾病克服というテーマが重要な世界共通の社会的課題となってきました。 画期的な新薬の開発、高品質の医薬品の安定的供給という製薬企業が担う役 参考書類 割がグローバルにクローズアップされています。 このような社会的背景のもと、 「患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義と して考え、そのベネフィット向上に貢献する」というhhc理念を掲げ、その実現 に向けて邁進するエーザイへの期待は、ますます高まっています。私は、1年間 の社外取締役としての活動を通じ、このことを強く再認識いたしました。 私は、エーザイがhhc理念のもとに企業価値をさらに高め、株主の皆様の期 待にお応えできるよう、これまでの企業経営の経験を活かし、引続き、社外取 締役として力を尽くす所存です。 ■ 略歴および兼職の状況等 1974年 8月 1980年 3月 1982年 3月 1985年 3月 1987年 3月 2015年 6月 2015年 6月 ■ 三菱鉛筆株式会社入社 同社取締役 同社常務取締役 同社取締役副社長 同社代表取締役社長(現任) 当社取締役(現任) 、指名委員会委員(現任)、報酬委員会委員(現任)、 社外取締役独立委員会委員(現任) 横浜振興株式会社社外取締役(現任) 取締役会、委員会での活動状況 取締役会において、企業経営者としての豊富な経 験・知識ならびに経営に関する高い見識と監督能力 にもとづき、説明を求め、意見等を適宜述べていま す。また、指名委員および報酬委員として、両委員 会で各種の提案をし、他の委員の質疑に回答し、ま た他の委員の意見等に対し、説明を求め、意見等 を適宜述べています。 出席率* (2015年度) 報酬委員会 100%(9/9回) 100%(6/6回) 100%(5/5回) 社外取締役独立委員会 100%(4/4回) 取締役会 指名委員会 監査委員会 ― *数原英一郎は、2015年6月19日開催の第 103回定時株主総会において、新たに取締役に 選任され、就任しましたので、2015年6月19日 以降に開催した取締役会および各委員会への出 席状況を記載しています。 第104回 定時株主総会 21 参考書類 ● 議案 候補者番号 8 か と う や す ひ こ 加藤 泰彦 現在の当社における なし 地位および担当 生年月日 (年齢) 1947年5月19日生(満69歳) 取締役在任年数 0年 ※2016年6月17日現在 所有する当社株式数 0株 ※2016年3月31日現在 新任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※本総会終結時 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、船舶・海洋事業等をグローバルに展開する企業の経営者として豊富 な経験を持ち、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役としての資格、能力、②経歴、③年齢等から、候補者が客 観的に経営の監督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、新任の 取締役候補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は三井造船株式会社の代表取締役取締役会長です。当該企業と当社との間に取 引関係はありません。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 22 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ ■ 参考書類 現在の世界人口は73億人ですが、2050年には97億人に、2100年には 112億人になり、平均寿命が延びていくことで高齢者の割合が増えていくと予 測されています。 高齢化社会を迎え、世界の人類の病気に対する有効な治療とその予防はよ り良いQuality of lifeを実現するために非常に大切なテーマであり、その重要 性はこれからますます増大していきます。 エーザイは「患者様と生活者の皆様のベネフィット向上を第一義とし世界のヘ ルスケアの多様なニーズを充足する」というhhc (ヒューマン・ヘルスケア)理 念を掲げています。 私はエーザイのhhc 理念がより多く実践されるよう、社外取締役としてこれ までの製造業における会社経営の経験を活かし、エーザイにおける経営監督の 責任を果たし、その企業価値向上に貢献したいと考えています。 略歴および兼職の状況等 1973年 2004年 2004年 2006年 2007年 2013年 4月 4月 6月 12月 6月 6月 三井造船株式会社入社 Mitsui Babcock Energy Limited CEO 三井造船株式会社取締役 Mitsui Babcock Energy Limited 担当(在英国) 同社取締役特命事項担当 同社代表取締役社長 同社代表取締役取締役会長(現任) 第104回 定時株主総会 23 参考書類 ● 議案 候補者番号 9 か な い ひ ろ か ず 金井 広一 現在の当社における なし 地位および担当 生年月日 (年齢) 1960年1月28日生(満56歳) 取締役在任年数 0年 ※2016年6月17日現在 ※本総会終結時 所有する当社株式数 4,300株 ※2016年3月31日現在 新任 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 あり* 賛成 ▼ ▼ ● 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 *金井広一は、2012年6月より当社の連結子会社である株式会社サンプラネットの非常勤監査役 を兼任していますが、2016年6月24日開催の同社株主総会終結の時をもって退任する予定です。 ■ 取締役候補者とする理由 当社は、コーポレートガバナンスガイドラインにおいて監査委員として経験豊かな社内出身の 取締役を選定する旨を定めています。この点に関して、候補者は、経理・会計関連、財務関 連等の業務および執行役員としての任務を通じて豊富な経験と知識を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役としての資格、能力、②社内での経歴、③年齢等から、候 補者が客観的に経営の監督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、 新任の取締役候補者としました。 24 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ 2016年度は新たな中期経営計画「E-WAY 2025」の初年度にあたります。 私は、この中期経営計画で企図された様々な戦略が適切に実現されるよう、 取締役として、しっかりと経営の監督につとめてまいる所存です。 参考書類 これまでの経理・財務部門で培った経験をベースにさらに知見を広げ、監査 委員会のメンバーとして、 「フェア」な判断をしていきたいと考えます。その結果、 ステークホルダーズの皆様にとりまして「よい会社」になること、ならびに当社 の継続的な成長と企業価値向上に貢献できるよう尽力いたします。 ■ 略歴および兼職の状況等 1983年 2003年 2006年 2007年 2010年 2011年 2011年 2012年 4月 4月 6月 4月 6月 6月 6月 6月 当社入社 当社経理部長 当社理事職 当社財務経理部長 当社財務・経理本部 経理部長 当社執行役員(現任) 当社経理部長(現任) 株式会社サンプラネット非常勤監査役(現任) ・金井広一は、上記のとおり、財務経理部長等を歴任し、監査委員として財務・会計および 監査に関する相当程度の知識・経験を有しています。 第104回 定時株主総会 25 参考書類 ● 議案 候補者番号 10 か き ざ き たまき 柿﨑 環 現在の当社における なし 地位および担当 生年月日 (年齢) 1961年1月16日生(満55歳) 取締役在任年数 0年 ※2016年6月17日現在 所有する当社株式数 0株 ※2016年3月31日現在 新任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※本総会終結時 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は、内部統制および内部監査の専門家です。過去に直接企業の経営に関与したことは ありませんが、その研究分野から企業における内部統制やコーポレートガバナンス、リスクマネ ジメントに関する造詣が深く、経営に関する高い見識と監督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役としての資格、能力、②経歴、③年齢等から、候補者が客 観的に経営の監督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、新任の 取締役候補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は、当社および当社の関係会社と利害関係を有する企業や団体等の兼職は 行っていません。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 26 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ エーザイのコーポレート・ガバナンス体制は、我が国の数ある上場企業のな かでもトップランナーに位置づけられると思います。この体制の維持は、常に、 独立・公正な外部の目による監視・監督を企業に内在させ、タイムリーな組 参考書類 織改革のチャンスを逃さず、hhcの企業理念である社会価値創造の向上につ なげる不断の努力により成り立っていると考えます。 これまで、私は、長年にわたり上場企業のコーポレート・ガバナンス体制の あり方、とりわけ内部統制とコンプライアンスを巡る法規制の展開を中心に研 究を進めてまいりました。その研究成果を活かしつつ、エーザイの取締役会に おける独立社外取締役の立場で、実効的な内部統制システムの確立を促し、 企業理念から導かれる経営戦略の遂行が企業価値の向上をもたらすよう、監 視・監督する責務を果たしていく所存です。 ■ 略歴および兼職の状況等 2002年 2008年 2012年 2014年 4月 4月 4月 4月 跡見学園女子大学マネジメント学部准教授 東洋大学法科大学院教授 横浜国立大学国際社会科学研究院教授 明治大学法学部教授(現任) 第104回 定時株主総会 27 参考書類 ● 議案 候補者番号 11 つ の だ だ い け ん 角田 大憲 現在の当社における なし 地位および担当 生年月日 (年齢) 1967年1月29日生(満49歳) 取締役在任年数 0年 ※2016年6月17日現在 所有する当社株式数 0株 ※2016年3月31日現在 新任 社外 独立 当社および当社の子会社、関連会社ならびに主要取引先との間の特別の利害関係等の有無 ●「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」に対する賛否 なし 賛成 ▼ ▼ ● ※本総会終結時 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は117頁から127頁をご参照ください。 ■ 取締役候補者とする理由 候補者は略歴のとおり、法律、会社法の専門家です。過去に直接企業の経営に関与したこと はありませんが、他の企業での社外取締役としての経験を有し、企業法務に関わる豊富な経 験から経営に関する高い見識と監督能力を有しています。 指名委員会は、取締役会が専門知識や経験等が異なる多様な取締役で構成されることを考慮 するとともに、候補者の①取締役としての資格、能力、②経歴、③年齢等から、候補者が客 観的に経営の監督を遂行することが可能であり、当社の取締役に相応しいと判断し、新任の 取締役候補者としました。 ■ 独立性・中立性について 指名委員会では、候補者が会社法の規定する社外取締役の要件および当社指名委員会が定 める「社外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしており、社外取締役としての独立性・ 中立性は十分に確保されているものと判断しています。 なお、候補者は中村・角田・松本法律事務所のパートナーです。当該事務所と当社との間で コンサルタント料等の取引はありますが、その金額は僅少(年間1千万円を超えていない)です。 候補者は現在、5社の社外役員に就任しています。 そのうち、MS&ADインシュアランス グループホールディングス株式会社では、その連結子会社2社が当社株式を保有していますが、 その規模は当社の総発行株式の0.01%未満です。また、当社は当該企業の株式を保有して いますが、その規模は当該企業の総発行株式の1%以下であり、候補者の独立性・中立性に 影響はありません。また、当該企業の連結子会社と当社との間には保険契約の取引がありま すが、その金額は僅少(当該保険会社の総保険契約高の0.01%未満)です。その他の4社 について、当社との間に定常的な取引関係はありません。 また、当社指名委員会は、候補者が複数の会社の社外役員に就任していることに関し、候補 者が当社取締役就任後、当社取締役としての責務を全うするに充分な対応を取ることが可能 な旨の確認を行っています。 以上より、指名委員会では、候補者が独立性・中立性のある当社の社外取締役として任務を 遂行する上で支障または問題等となる事情のないことを確認しています。 28 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 株 主の皆 様へ エーザイは、2000年からコーポレートガバナンス充実への継続的な取組み を実施しています。指名委員会等設置会社であるというだけでなく、取締役会 の過半数と議長を社外取締役としたり、200頁近い冊子の株主総会招集通知 参考書類 を約1ヶ月前に発送するなど、昨年適用が開始されたコーポレートガバナンス・ コードを古くから先取りしている先駆的企業です。 私は、コーポレートガバナンスを含む会社法分野を専門とする弁護士として、 このようなエーザイの取り組みに以前から注目していました。他社における社 外役員の経験も活かしながら、エーザイのコーポレートガバナンスのさらなる向 上に貢献したいと思っています。 ■ 略歴および兼職の状況等 1994年 4月 2001年 2003年 1月 3月 2004年 2004年 6月 9月 2005年 6月 2007年 7月 2008年 4月 2008年 4月 2010年 4月 2012年 3月 2014年 4月 2015年 3月 東京弁護士会登録 森綜合法律事務所(現 森・濱田松本法律事務所)所属 同事務所パートナー 中村・角田法律事務所(現 中村・角田・松本法律事務所)参画、パート ナー(現任) 株式会社アトラス社外監査役 ポラリス・プリンシパル・ファイナンス株式会社(現ポラリス・キャピタル・ グループ株式会社)社外取締役 株式会社アイネス社外監査役 株式会社シーリージャパン (現 株式会社スリープセレクト)社外監査役(現任) 三井住友海上グループホールディングス株式会社(現MS&ADインシュアラ ンスグループホールディングス株式会社)社外監査役 日本株主データサービス株式会社社外監査役(現任) MS&ADインシュアランスグループホールディングス株式会社社外取締役 (現任) ビルコム株式会社社外監査役 カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社社外取締役(現任) ビルコム株式会社社外監査役(現任) 第104回 定時株主総会 29 参考書類 ● 議案 ■ 社外取締役の独立性・中立性 当社指名委員会が決議した社外取締役候補者については、指名委員会が定めた「社 外取締役の独立性・中立性の要件」を満たしています。 (本要件の内容は右頁をご参 照ください) 指名委員会は、本要件を満たす社外取締役候補者について、個別に「独立性・中立 性」を判断するとともに、指名委員会の定める社外取締役の選任基準にもとづいて候 補者を決定しています。 なお、社外取締役候補者7名全員は、会社法施行規則第2条第3項第7号に定める社 外取締役候補者の要件を満たしています。 ■ 責任限定契約の内容の概要 当社は、再任予定の取締役候補者(業務執行取締役等である者を除く)6名との間で、 会社法第427条にもとづき定めた当社定款第38条第2項にもとづく責任限定契約を締 結しています。また、本株主総会で新たに就任予定の取締役候補者4名についても、 当該契約を締結する予定です。 当社の取締役(業務執行取締役等である者を除く)が職務を遂行するにあたり、善 意にしてかつ重大な過失なくして当社に損害を与えた場合は、会社法第425条第1項 に定める最低責任限度額を限度として損害賠償責任を負担するものとします。 ■当 社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針に対する賛 否の確認 当社は2016年4月26日開催の取締役会において、社外取締役独立委員会からの提 案にもとづき、有効期間と一部の字句の修正を行い、 「当社企業価値・株主共同の利 益の確保に関する対応方針」(以下、本対応方針)を継続することを決議しました。 再任予定の社外取締役候補者4名全員は、現在の本対応方針に対し、賛成の意思を表 明しています。また、再任予定の社内取締役候補者3名全員は、現在の本対応方針に 賛成の意思を表明しています。なお、新たに就任予定の取締役候補者4名に対しまし ては、現在の本対応方針の内容を十分に説明し、賛成の意思を確認しました。 ■ 証券取引所への「独立役員届出書」の提出 当社は、東京証券取引所が2012年5月に施行した「証券市場の信頼回復のための コーポレートガバナンスに関する有価証券上場規程等の一部改正について」に従い、 社外取締役候補者7名全員を独立役員として届け出ています。 ■ 取締役候補者の就任予定 取締役候補者11名は、本株主総会において選任された後、以下のとおり就任する 予定です。 氏 名 地位および役位 内 藤 晴 夫 出 口 宣 夫 グレアム・フライ 山 下 徹 西 川 郁 生 直 江 登 数 原 英 一 郎 加 藤 泰 彦 金 井 広 一 柿 﨑 環 角 田 大 憲 取締役兼代表執行役CEO 取締役 取締役(社外) 取締役議長(社外) 取締役(社外) 取締役 取締役(社外) 取締役(社外) 取締役 取締役(社外) 取締役(社外) 指名委員 監査委員 ○ ◯ ◦ ○ ◯ ◦ ○ ○ ○ ○ 報酬委員 社外取締役 独立委員 ◦ ◯ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○ (注)◯ ◦は委員長を示しています。なお、社外取締役独立委員会の委員長は、本株主総会 終了後に開催を予定している社外取締役独立委員会において、互選により決定する ため示していません。 30 エーザイ株式会社 参考書類 ● 議案 社 外 取 締 役 の 独 立 性 ・ 中 立 性 の 要 件(2013年12月20日改正) 参考書類 1. 社外取締役は、現に当社および当社の関係会社(以下当社グループという)の役員(注1) および使用人ではなく、過去においても当社グループの役員および使用人でないこと。 社外取締役は以下の要件を満たし、当社グループおよび特定の企業等からの経済的な独 2. 立性ならびに中立性を確保していること。 ①過去5年間において、以下のいずれにも該当していないこと。 a) 当社グループの主要な取引先(注2)となる企業等、あるいは当社グループを主 要な取引先とする企業等の役員および使用人 b) 取引額にかかわらず、当社の事業に欠くことのできない取引の相手方企業等、当 社の監査法人等、またはその他当社グループと実質的な利害関係を有する企業等 の役員および使用人 当社の大株主(注3)である者または企業等、あるいは当社グループが大株主で c) ある企業等の役員および使用人 当社グループから役員報酬以外に多額(注4)の金銭その他の財産を直接受け取り、 d) 専門的サービス等を提供する者(コンサルタント、弁護士、公認会計士等) e) 当社グループから多額(注4)の金銭その他の財産による寄付を受けている者ま たは寄付を受けている法人・団体等の役員および使用人 当社グループとの間で、役員等が相互就任の関係にある企業等の役員および使用人 f) ②なお、5年を経過している場合であっても、前号の各項にある企業等との関係を指名委 員会が評価(注5)し、独立性・中立性を確保していると判断されなければならない。 ③その他、独立性・中立性の観点で、社外取締役としての職務遂行に支障を来たす事由 を有していないこと。 3. 、あるいは生計 社外取締役は、以下に該当する者の近親者またはそれに類する者(注6) を一にする利害関係者であってはならない。 ①当社グループの役員および重要な使用人(注7) ②第2項の各要件にもとづき、当社グループおよび特定の企業等からの独立性や中立性 が確保されていないと指名委員会が判断する者 社外取締役は、取締役としての職務を遂行する上で重大な利益相反を生じさせるおそれ 4. のある事由またはその判断に影響を及ぼすおそれのある利害関係を有する者であっては ならない。 社外取締役は、本条に定める独立性・中立性の要件を、取締役就任後も継続して確保す 5. るものとする。 注1: 「役員」とは、取締役、執行役、監査役、その他の役員等をいう。 「主要な取引先」とは、過去5年間のいずれかの会計年度において、当社グループとの業務・取 注2: 引の対価の支払額または受取額が、取引先の売上高の2%以上または当社グループの売上高の2 %以上である企業等をいう。 「大株主」とは、過去5年間のいずれかの会計年度において、総議決権の10%以上の議決権を直 注3: 接または間接的に保有する者または保有する企業等をいう。 注4: 「多額」とは、過去5年間のいずれかの会計年度において、専門的サービスの報酬もしくは業務 ・取引の対価等の場合は1,000万円、寄付の場合は1,000万円または寄付を受け取る法人・団 体の総収入あるいは経常収益の2%のいずれか高い方を超えることをいう。 注5: 「評価」とは、社外取締役と当該企業等との関係を、以下の点について指名委員会が評価するこ とをいう。 ①当該企業等の株式またはストックオプションの保有 ②当該企業等から受ける役員退任後の処遇または企業年金等 ③当社グループと当該企業等の人的交流 「近親者またはそれに類する者」とは、2親等までの親族および個人的な利害関係者等、社外取 注6: 締役としての職務遂行に支障を来たすと合理的に認められる人間関係を有している者をいう。 注7: 「重要な使用人」とは、部長格以上の使用人である者をいう。 第104回 定時株主総会 31 事業報告 ● 当社グループの現況 (第104回 定時株主総会 招集ご通知 添付書類) 第104期 事業報告 (2015年4月1日から2016年3月31日まで) Ⅰ. 当社グループの現況 ···················· 32 Ⅱ. 株式および新株予約権等の状況 ··· 86 Ⅲ. 役員の状況 · ································· 94 Ⅳ. 会計監査人の状況………………… 115 Ⅴ. 当社企業価値・株主共同の 利益の確保に関する対応方針… … 117 Ⅰ. 当社グループの現況 1 経営の基本方針 1)企業理念 当社グループは、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に 貢献することを企業理念としています。この理念のもとすべての役員および従業員が一丸とな り、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足することを通して、いかなる医療システム下にお いても存在意義のあるヒューマン・ヘルスケア(hhc )企業となることをめざしています。この 基本的な考え方を定款に定め、株主の皆様と共有化をはかっています。 (企業理念については、 150頁定款をご参照ください) 患者様とそのご家族の喜怒哀楽を知るためには、まず社員一人ひとりが患者様の傍らに寄 り添い、患者様の目線でものを考え、言葉にならない想いを感じとることが重要であり、これ がすべての企業活動の出発点となります。当社グループでは、国内外のすべての従業員が、 就業時間の1%を患者様とともに過ごすことを推奨しています。 ①「hhc 活動」の推進 社員一人ひとりが、患者様に共感し、患者様やそのご家族の悩みに思いを馳せること により、患者様とそのご家族が抱える潜在的なニーズを推しはかります。これらのニーズ を満たすために、職場の仲間とともに語り合い、具体的な行動計画を立て、実行する一 連の活動を当社グループでは「hhc 活動」と呼んでいます。毎年500を超える「hhc 活動」 によって、患者様とそのご家族に安心・希望・歓喜をお届けする新しい価値創造活動を グローバルに展開しています。 ②具体的事例の紹介 当社グループは、企業理念をすべての役員および従業員に浸透させ、 「hhc 活動」を 通して企業理念を実現に導くことで、世界中の患者様に貢献したいと考えています。次 頁に、 「hhc 活動」の具体的な取り組み事例についてご紹介します。 32 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 ロシアでの乳がん患者様向けビデオの制作 ロシアでは、現地子会社社員が、がん専門医と連携し、乳がんを告知された患者様 向けのビデオを制作しました。医師の時間的な制約や患者様の心理的な障壁により、 患者様が医師に質問したくても十分にかなえら れないことが制作のきっかけとなりました。 ビデオでは、乳がんを経験した2人の女性 が、乳がんに対する患者様の不安や疑問に応 え、生きる勇気を与えるメッセージを送ってい ます。医療機関のウェブサイトや講演会で使用 され、これまでに800人以上の患者様が視聴 しています。 ビデオでメッセージを送る女性 事業報告 ポルトガルでの小児てんかん患者様のための空手教室 ポルトガルでは、現地子会社社員が、小児神経専門医と連携し、小児てんかん患者様 のための空手教室を開催しました。 発作を恐れて家に閉じこもりがちな患者様に、 空手の心得のある現地子会社社員が、体を動 かすことで自信をつけていただきたいと考えたこ とが開催のきっかけとなりました。 空手教室は、患者様の心身の健康を養い、 社交性を身につけるとともに、学校で周囲に溶 け込むことを支援する場となり好評でした。 小児てんかん患者様のための空手教室 中国でのアルツハイマー型認知症の啓発活動 中国では、現地子会社社員がアルツハイマー型認知症に対する啓発活動を行いました。 「記得我愛你(私があなたを愛していることを覚えていてね) 」というスローガンを掲げ、 現地ボランティア団体の協力のもと、現地子会 社社員が高齢者宅を訪問して認知症簡易診断 テストを実施し、必要に応じて医療機関を紹介 しました。また、中国のアルツハイマー協会と 共同で制作した認知症の簡易診断ゲームや認 知症に関連した話題をインターネットに掲載しま した。 これらの活動は、メディアにも取り上げられ、 「私があなたを愛していることを覚えていてね」 啓発活動広告 中国での認知症に対する正しい理解の向上に 寄与しました。 第104回 定時株主総会 33 事業報告 ● 当社グループの現況 2)対処すべき課題 新興国を中心とした中間所得層の拡大やグローバルな高齢化の進展により、がんや生活習慣病、 認知症などの非感染性疾患が急増する中、医療の質や効率性、持続可能性がますます問われるよう になっています。当社グループでは、今後10年間のグローバル医薬品産業を取り巻く環境変化を 「患 者様中心」 「予防、治癒、ケア」 「地域・在宅医療」 「アウトカム(治療成果) 」 「ペイヤー(支払者) 」 「ア クセス」 「デジタル技術」という7つの観点から捉えた上で、2025年までの新たな中期経営計画 「E-WAY 2025」を策定し、2016年4月よりスタートしました。 (1)計画 「はやぶさ」 の振り返り 当社グループの前中期計画「はやぶさ」 (2011~2015年度)では、アジアリージョンの強化、 進出国の拡大、グローバルな組織づくり、オンコロジービジネスの基盤化、製品創出力向上などの 質的部分において、一定の成果が得られました。また、主力品の独占期間満了による事業環境変化 への対応力不足および製品創出の遅れにより売上収益や利益といった損益に関する目標は未達とな りましたが、株主資本の充実、有利子負債の減少をはじめとしたバランスシートの健全化や、配当金 の維持、時価総額の増大といった株主価値の向上においては一定の成果が得られました。 (2)新中期経営計画「E-WAY 2025」 「E-WAY 2025」は、2025年度に向けての当社グループのあるべき姿を示すものであり、以下 の3つの戦略意思の実現をめざします。 ① 「病気になりたくない、罹っていれば早く知りたい、そして治りたい」に応える ② 「住み慣れた場所、地域やコミュニティで自分の病気を管理し、予後や老後を安心して過ごしたい」 に応える ③ 「hhc(ヒューマン・ヘルスケア) ニーズにもとづく立地 (機会) が見出せ、それを満たすイノベーション が可能な事業分野」に集中する。 これらの戦略意思の根本は、患者様に貢献したいという当社グループの企業理念hhc です。患者 様とともに時間を過ごし、患者様の真のニーズを理解することによって生まれる強い動機付けが当社 グループのイノベーションの源泉となります。 34 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 事業報告 「E-WAY 2025」では、 「認知症関連・神経変性疾患(ニューロロジー) 」と「がん(オンコロジー) 」 の2領域を、未だ患者様のニーズを充足できていない、かつ当社グループがフロントランナーとな りうる立地を見出すことができる戦略的重要領域と位置づけ、ニューロロジービジネスグループな らびにオンコロジービジネスグループを新設しました。2つのビジネスグループは、研究開発から 販売までの機能を集約した組織体制とし、これらの2領域で見出した立地における大型候補品の研 究開発に集中した投資を行っていきます。 ニューロロジービジネスグループでは、認知症分野における予防と治癒の実現をめざし、次世 代アルツハイマー型認知症治療剤であるBACE阻害剤「E2609」と抗Aβプロトフィブリル抗体 「BAN2401」の開発プログラムを確実に進展させるとともに、認知症の周辺症状改善剤や早期 診断方法の開発を推進します。また、オレキシン受容体拮抗剤であるレンボレキサント (一般名) は、 不眠症に加えて認知症にともなう睡眠覚醒断片化という新たな患者様ニーズの充足をめざします。 さらに、次世代AMPA受容体拮抗剤(複数の神経領域疾患)などの開発を進めるほか、グローバ ルブランドである抗てんかん剤「フィコンパ」 (英文製品名:Fycompa) 、肥満症治療剤「ベル ヴィーク」の適応拡大・剤形追加による患者様価値の増大に注力していきます。 オンコロジービジネスグループでは、自社創製の「レンビマ」 、 「ハラヴェン」で培った合成化学 の高い技術力や創薬ターゲット(分子標的)に関する知見を駆使して、がんの「治癒」に向けた 新薬開発をめざします。初の自社創製腫瘍免疫治療剤をめざす「E7046」や米国研究子会社モ ルフォテック社の新規抗体薬などの開発を進めるほか、米国研究子会社H3バイオメディシンでは、 がん遺伝情報にもとづく創薬アプローチにより、FGFR4阻害剤(肝細胞がん他)およびSF3B1モ ジュレーター(骨髄異形成症候群他)について短期間での開発をめざしています。また、グローバ ルブランドである「レンビマ」 、 「ハラヴェン」の適応拡大を確実に進行させ、両剤による患者様価 値の拡大に取り組んでいきます。 また、急激に加速するデジタル技術の進化に対応し、ビッグデータに代表される様々なデータ および社内に蓄積されているデータを集約し、アクセスを一元管理するhhc データクリエーションセ ンターを設立します。これらのデータを、人工知能をはじめとする高度な解析技術を駆使して分析 することによって、新たな創薬標的やバイオマーカーの同定、患者様個々のニーズに合致したソ リューションの提供やアウトカム評価のためのエビデンス創出等を推進します。 医療の提供体制における機能分化・連携や在宅医療の充実等の動きに対応すべく、メディカル、 アウトカム、アクセス機能を中核とする地域医療にフォーカスした事業体制へ転換します。特に、 日本においては、在宅医療において罹患率の高い認知症、不眠症、骨粗鬆症、便秘症等の疾患 について、エーザイ製品に加え、EAファーマ(消化器領域事業)やエルメッドエーザイ(ジェネリック 医薬品事業)の製品を組み合わせてより高いアウトカムをもたらすことを追求し、そのためのエビ デンスの創出により患者様アクセスの向上をはかります。さらに、 「アリセプト」発売以来蓄積して きた認知症領域における知識や経験をもとに、早期診断支援ツール、認知症に関わる多職種連携 システム、服薬支援ツールなどの認知症ソリューション事業を展開し、地域において安心・安全に 生活できる環境を提供することによって患者様貢献をめざします。 事業ポートフォリオについては、我々が立地を見出し、イノベーションを連打することができる 「ニューロロジービジネス」 「オンコロジービジネス」 「EAファーマ」 「ジェネリック医薬品事業」 「コ ンシューマ事業」 「認知症ソリューション事業」の6つの分野に集中していきます。また、グローバ ルな生産体制においても各工場の強みを活かしたイノベーションベースの立地を確立し、世界規模 でのデマンドイノベーション活動を展開していきます。 第104回 定時株主総会 35 事業報告 ● 当社グループの現況 2025年に向けて、当社グループがめざす姿は、 「予防(Prevention) 、治癒(Cure) 、ケア (Care) 」と「安心・安全を届ける地域医療」という2つの最重要ドメインでhhc ニーズを充足する、 「MEDICO SOCIETAL INNOVATOR, Eisai」です。新たな中期経営計画「E-WAY 2025」を強 力に推進し、グローバルにさらなる患者様貢献を果たしていきます。 2025年に向けて 予防 ― 治癒 ― ケア hhc ニーズの充足 先制医療 治療薬 ソリューションズ “MEDICO SOCIETAL INNOVATOR, Eisai” メディカル、 アウトカム、 アクセス hhc ニーズの充足 安心・安全を届ける地域医療 (3)医薬品アクセス改善に向けた取り組み 当社グループは、開発途上国および新興国に蔓延する顧みられない熱帯病の一つであるリンパ系 フィラリア症を制圧するために、その治療薬である「DEC(ジエチルカルバマジン) 」22億錠を当社 インド・バイザッグ工場で製造し、2020年まで世界保健機関(WHO)に「プライス・ゼロ(無償) 」 で提供する契約を締結しています。2013年10月に提供を開始し、2016年3月までに23カ国に約6 億錠を供給しました。当社グループは、その他の顧みられない熱帯病、結核、マラリアに対する新 薬開発にも取り組み、これらの領域を専門とする国際的な非営利団体や研究所などとのパート ナーシップを積極的に推進しています。開発途上国および新興国の健康福祉を向上し、経済の発展 や中間所得層の拡大に寄与することは、当社として将来に向けた長期的投資と考えています。 36 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 3)資本政策の基本的な方針 日常の運営における資本政策は、株主価値向上に資する「中長期的なROE経営」 、 「持続 的・安定的な株主還元」 、 「成長のための投資採択基準」を軸に展開しています。 (1)中長期的なROE経営 当社は、ROE*1を持続的な株主価値の創造に関わる重要な指標と捉えています。 「中長 期的なROE経営」では、売上収益利益率(マージン) 、財務レバレッジ、総資産回転率 (ターンオーバー)を常に改善し、中長期的に資本コストを上回るROE(正のエクイティ・ スプレッド*2の創出)をめざしていきます。 (2)株主還元 事業報告 当社取締役会は、定款の定めに従い、健全なバランスシートのもと、連結業績、DOE*3 およびフリー・キャッシュ・フローを総合的に勘案し、シグナリング効果も考慮して、株 主の皆様へ継続的・安定的に実施します。DOEは、連結純資産に対する配当の比率を示 すことから、バランスシートマネジメント、ひいては資本政策を反映する指標の一つとし て位置づけています。自己株式の取得については、市場環境、資本効率等に鑑み適宜実施 する可能性があります。なお、健全なバランスシートの尺度として、親会社所有者帰属持 分比率、負債比率(Net DER)を指標に採用しています。 (3)投資採択基準 当社は、成長投資による価値創造を担保するために、戦略投資に対する投資採択基準を 採用し、リスク調整後ハードルレートを用いた正味現在価値と内部収益率スプレッドに ハードルを設定し、投資を厳選しています。 *1 ROE(親会社所有者帰属持分当期利益率)= 親会社の所有者に帰属する当期利益 ÷親会社の所有者に帰属する持分 *2 エクイティ・スプレッド=ROE-株主資本コスト *3 DOE(親会社所有者帰属持分配当率)= 配当金総額÷親会社の所有者に帰属する持分 株主価値創造に向けた資本政策 持続的な株主価値の向上 中長期的な ROE経営 株主還元 投資採択基準 4)配当金 2015年度の期末配当金は、株主の皆様への継続的・安定的な配当をめざす上記の基本方 針にもとづき、1株当たり80円とさせていただきます。1株当たり中間配当金70円とあわせ、 年間配当金は1株当たり150円(前期と同額)となります。 第104回 定時株主総会 37 事業報告 ● 当社グループの現況 5)コーポレートガバナンス (1)当社のコーポレートガバナンスの基本的な考え方 当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組んで います。当社は、株主の皆様の権利を尊重し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、 経営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考え、次の基本的 な考え方および行動指針を「コーポレートガバナンスガイドライン」に定め、その実践に より、コーポレートガバナンスの充実を実現していきます。 ( 「コーポレートガバナンスガ イドライン」は154頁をご参照ください) ①株主の皆様との関係 1. 株主の皆様の権利を尊重する。 2. 株主の皆様の平等性を確保する。 3. 株主の皆様を含む当社のステークホルダーズとの良好・円滑な関係を構築する。 4. 会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。 ②コーポレートガバナンスの体制 1. 当社は指名委員会等設置会社とする。 2. 取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、経 営の監督機能を発揮する。 3. 取締役会の過半数は、独立性・中立性のある社外取締役とする。 4. 執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。 5. 経 営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離 する。 6. 指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委 員は、その過半数を社外取締役とする。 7. 指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。 8. 財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制を充実する。 当社のコーポレートガバナンス体制 株主総会 取締役会11名 (社外7名、 社内4名) 議長:社外取締役 執行部門 報酬委員会 取締役会事務局 執行役会 *IA:Internal Audit(内部監査) 内部監査 内部統制担当執行役 コーポレートIA 部 エーザイ株式会社 指名委員会 (3名:全員社外) (3名:全員社外) 代表執行役CEO * 38 適切な報告・提案 業務執行の意思 決定の大幅委任 会計監査人 会計監査 経営の監督 監査委員会監査 経営監査部 監査委員会監査 監査委員会 (5名:社外3名、社内2名、 委員長:社外) 執行役 各部門・国内外子会社 内部統制システムの整備・運用 事業報告 ● 当社グループの現況 (2)当社コーポレートガバナンスの特長 ①経営の監督と業務執行の明確な分離 事業報告 当社のコーポレートガバナンスの機軸は、指名委員会等設置会社であることを最大 限に活用した経営の監督機能と業務執行機能の明確な分離にあります。 過半数が社外取締役で構成される取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決 定権限を執行役に大幅に委任することで、経営の活力を増大させるとともに、経営の 監督に専念しています。取締役会は、会社法にもとづき、 「業務の適正を確保するた めの体制」に関する規則を決議し、執行役が整備・運用すべき内部統制を具体的に定 めています。(「業務の適正を確保するための体制の整備および運用状況」は46頁か ら48頁をご参照ください)執行役は、本規則に定められた事項のみならず、自らが 担当する職務範囲において内部統制を整備・運用することにより自律性を確保し、業 務執行の機動性と柔軟性を高めています。 取締役会は、このような体制のもと、執行役の業務執行状況を確認するとともに、 業務執行や意思決定のプロセスなど内部統制の状況について株主の皆様や社会の視点 でその妥当性を点検しています。 さらに、経営の監督と業務執行を明確に分離するために、取締役会の議長を社外取 締役とし、執行役を兼任する取締役は代表執行役CEOのみとしています。 ②社外取締役の独立性・中立性の確保 当社のコーポレートガバナンスの実効性を支えるのは、取締役会の過半数を占める 独立性・中立性のある7名の社外取締役の存在です。当社の指名委員会は、自ら定め た「社外取締役の独立性・中立性の要件」(以下、「本要件」)を厳格に運用して選任 を行っています。また、選任時だけではなく、毎年、再任の社外取締役候補者につい ても本要件を満たしているか調査を行い、独立性・中立性に問題がないことを確認し ています。(本要件の全文は31頁をご参照ください) なお、本要件については、法令や証券取引所等の基準変更への対応や、コーポ レートガバナンス向上の観点から毎年見直しを行っています。 ③継続的なコーポレートガバナンス充実への取り組み a)取締役会等の職務執行の自己レビュー 当社では、毎年、取締役会等の職務の執行が、取締役会が定めたコーポレート ガバナンスの行動指針である「コーポレートガバナンスガイドライン」に沿って 整備・運用されているかについて、取締役会で自己レビューを行うことでコーポ レートガバナンスの実効性を高めています。また、自己レビューの際には、必要 に応じてコーポレートガバナンスガイドラインの見直しも行っています。 b)コーポレートガバナンスガイドラインの改正 当社は、2015年6月に東京証券取引所のコーポレートガバナンス・コードの 各原則をすべて実施していることをコーポレートガバナンス報告書において公開 しています。取締役会は、改正会社法の施行およびコーポレートガバナンス・ コードの適用を機に、再度、当社のめざす最良のコーポレートガバナンスに関し ての議論を取締役会の自己レビューの一環として行い、2016年3月31日開催の 取締役会においてコーポレートガバナンスガイドラインの改正を行いました。 (「コーポレートガバナンスガイドライン」は154頁をご参照ください) 第104回 定時株主総会 39 事業報告 ● 当社グループの現況 c)社外取締役ミーティング 当社では、社外取締役相互のコミュニケーションを深め、取締役会等における 議論を活発化させ、実りの多いものとするために、定期的に社外取締役のみで構 成する社外取締役ミーティングを開催しています。社外取締役ミーティングでは コーポレートガバナンスやビジネスに関する事項が自由に議論され、必要に応じ て社外取締役ミーティングの座長である取締役議長より、執行役および取締役会 事務局に課題の提案や情報提供等の要請がなされています。 また、2015年度より、取締役会等の職務執行の自己レビューとは別に、すべ ての取締役一人ひとりの評価にもとづく取締役会評価を社外取締役ミーティング がとりまとめ、取締役会で決議することとしました。すべての取締役の評価を独 立性のある社外取締役のみで審議することにより、取締役会評価の結果の客観性 が確保できるものと考えています。 2015年度 取締役会の実効性評価 当社は、最良のコーポレートガバナンスの実現を企図して取締役会が定めた 「コーポレートガバナンスガイドライン」の規定に従い、毎年、取締役会の職務の 執行の自己レビューを実施し、コーポレートガバナンスの実効性を高めるべくつと めてきました。 2015年12月、当社取締役会は、この自己レビューに加え、取締役会および各 委員会の実効性のさらなる向上をはかるため、以下の取締役会評価を実施するこ ととしました。 ①取締役会評価は、取締役会の担う経営の監督機能について、取締役会全体 としての実効性等を評価するものである。 ②取締役会評価は、指名委員会、監査委員会、報酬委員会も対象とする。 ③取締役会評価は、取締役一人ひとりの評価をもとに検討する。 ④取締役会評価は、評価の客観性を確保する観点から、社外取締役ミーティン グがその結果をとりまとめる。 ⑤社外取締役ミーティングがとりまとめる取締役会評価の結果には、取締役会 の運営等の課題およびその改善提案も含まれる。 ⑥取締役会評価の結果は、取締役会で決定する。 各取締役が「取締役会評価に関する質問票」に評価を記入後、取締役議長に 提出し、2016年3月31日開催の社外取締役ミーティングにおいて、①取締役会 の任務、②取締役会の議長、③取締役、④社外取締役、⑤指名委員会、⑥監査 委員会、⑦報酬委員会、⑧取締役会の運営、⑨各委員会の運営について審議を 行いました。 40 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 2016年4月26日、当社取締役会は、社外取締役ミーティングより提案された 取締役会評価の結果について審議し、以下のとおり承認しました。 事業報告 ①取締役会は、執行部門より、適時かつ十分な報告を受けており、取締役会お よび取締役は、期待される役割および責任を適切に果たしている。 ②2015年度は、新中期経営計画「E-WAY 2025」の決議に至る複数回の取 締役会での審議において、先の中期経営計画である「計画はやぶさ」のレ ビュー、取締役会の審議に必要な情報提供および検討プロセスも含めた報告 が十分になされ、取締役会は、当社の中長期的な戦略に関して十分な検討が できた。 ③取締役会が経営の監督機能を発揮するためには、取締役が、経営の監督の ために必要な情報や知識を得る努力を継続的に積み重ねなくてはならない。 ④取締役への情報提供は事務局を通じて適切に行われている。取締役が現場に 赴いて情報収集や知識修得の機会をさらに増やすこと、執行役からの業務執 行報告は、成果の報告に加え、これまで以上にリスクに関する報告も求める ことなどが必要である。 ⑤取締役会の運営についても概ね適切である。議案に関する資料等はできる限り 早期に配付し、取締役が十分に準備できる時間の確保につとめるとともに、利 便性のよい配付方法についても工夫、検討を行う。 ⑥指名委員会、監査委員会、報酬委員会の任務、運営については、いずれの 委員会も適切である。なお、各委員会に関する取締役会への報告は、各委 員会の活動内容を分かり易く報告することを継続する。 また、取締役会評価は、評価の客観性を確保するために社外取締役ミーティン グがとりまとめるが、外部の第三者による評価の活用についても継続検討するこ とが課題として確認されました。 当社取締役会は、上記決議を踏まえ、適切であると評価された内容については 今後も維持、発展につとめるとともに、課題等の改善をはかり、引き続き、最良 のコーポレートガバナンスの実現をめざします。 第104回 定時株主総会 41 事業報告 ● 当社グループの現況 (3)取締役会の運営 組 織 取締役会 人 員 任務など 11名 社外取締役7名 社内取締役4名 議長:社外取締役 ①経 営の基本方針、執行役の選任など、法令、定 款および取締役会規則で定められた重要事項の 決定を行う。 ②指 名委員会、監査委員会および報酬委員会から の報告ならびに執行役からの報告にもとづき、 取締役および執行役の職務の執行を監督する。 取締役会運営の要となる取締役議長は、取締役会が株主の皆様をはじめとするス テークホルダーズにとって公正で適切な判断を行えるよう、議題の選定や年間の テーマ設定を吟味するとともに、上程する議案について十分な時間をかけてその内容 を確認し、事務局を指揮して各取締役に議案の事前説明を行っています。また、取締 役会においては、多様なバックグラウンドを持つ取締役から様々な知見にもとづく意 見を引き出すよう議事を運営しています。 取締役会について 当社では、業務執行と経営の監督機能を明確に分離したガバナンス体制によって経 営の公正性と透明性を確保しています。取締役会の決議事項は中期経営計画や年度 の事業計画、執行役の選任、剰余金の配当等の経営の根幹となる事項ですが、その 他の業務執行の意思決定を執行役に大幅に権限を委譲することによって経営の機動性 と柔軟性を高めています。 執行役は委譲された権限にもとづく業務執行の結果を取締役会に報告する義務を 負っており、四半期に一度の業務執行報告の議題においては、執行役全員が報告書 を提出した上で取締役会に出席し、取締役からの様々な質問に答えています。取締役 会では、株主や患者様といったステークホルダーズの視点から幅広く質問がなされま すので、執行役には妥当性が高く分かり易い説明が求められます。このような取締役 会の審議の積み重ねが、より公正性と透明性の高い経営に結びつくものと考えます。 また、取締役会の審議の質を高めるため、社外取締役ミーティングの定期的な開催 や、社内外の専門家を招いての研修会の開催も継続して行っています。 2015年度は、取締役会の重要な決議事項である新たな中期経営計画「E-WAY 2025」を審議する年度でした。取締役会では、前中期経営計画のレビューと当社の 将来展望、経営環境の分析、分科会編成とスケジュールについての執行部門からの 説明から始まり、執行部門で検討が進められた15の分科会のリーダー全員に取締役 会で説明、質疑応答に臨んでもらうなど、複数回の取締役会において、時間をかけて 審議を行いました。なお、 「E-WAY 2025」は10年間を見据えた計画ですが、この 経営計画の期間設定は、取締役会での社外取締役の発 言が端緒となっています。このように、取締役の多様 な視点からの意見や指摘を踏まえ、ブラッシュアップさ れた計画として取締役会で決議されたものです。 今後も、社の重要事項の決定に際し、取締役会とし て十分な検討と審議を重ね、妥当性の高い判断を導く ことで、株主の皆様のご信任にお応えしたいと考え ます。 取締役議長 太田 清史(社外取締役) 42 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 (4)各委員会の運営 ①指名委員会 組 織 指名 委員会 人 員 任務など 3名 社外取締役3名 委員長:社外取締役 ①取 締役の選任および解任に関する株主総会議案 の内容を決定する。 ②独立性のある社外取締役を選任するために、「社 外取締役の独立性・中立性の要件」を定める。 ③指 名委員会の職務を執行するために必要な基本 方針、規則および手続き等を定める。 事業報告 指名委員会では、毎年、次年度の取締役会等の構成や員数、社内取締役と社外取締 役の割合や多様性について検討を行い、これにもとづき、幅広くリストアップされた 取締役候補者を絞り込み、社外取締役候補者の場合は独立性・中立性の審査等を経 て、就任依頼を行う候補者を決定しています。取締役候補者への就任依頼は指名委員 長が行い、指名委員会はこの結果をもって取締役選任に関する株主総会議案の内容お よび取締役会構成案を決定しています。 指名委員会について 指名委員会は、取締役選任に関する株主総会の議案内容を決定する権限を有してい ます。現在、当社取締役の員数は11名であり、そのうち7名が社外取締役です。指 名委員会は、社外取締役がその独立性を維持するためには適切な就任年数での ローテーションが必要であると考えており、当社の取締役会構成からは、毎年1~2名 の新任の社外取締役候補者を選任しなければなりません。 2015年度は、東証のコーポレートガバナンス・コードの適用により、上場会社は社 外取締役の複数の選任についてコンプライ・オア・エクスプレインすることになりまし た。社外取締役候補者選任の環境がますます厳しさを増す中、指名委員会は、次年 度だけでなく中長期的な視点で取締役会や各委員会の構成、各取締役の専門知識お よび経験等の多様性を踏まえて候補者の選任を検討しています。 また、指名委員会では、委員だけでなく、指名委員会以外の取締役あるいは当社取 締役経験者等を含めた様々な情報源から多数の候補者をリストアップし、独立性・中 立性の要件の確認を行いながら、中長期的な取締役会構成を見越して候補者の絞り込 みを行っています。このような手続きで選ばれた候補者に、指名委員長である私が面 談を行い、当社のコーポレートガバナンスの考え方や、当社の取締役として期待され ることなどを伝えた上で、当社取締役への就任の了解を 得ています。社内取締役候補者については、代表執行役 CEOから推薦を受けた候補者に私が面談し、その結果を 指名委員会に報告した上で取締役候補者として決定して います。 指名委員会は、今後とも当社のコーポレートガバナン スの実効性を支え、経営の活力に資する取締役の選任に つとめてまいります。 指名委員会委員長 山下 徹(社外取締役) 第104回 定時株主総会 43 事業報告 ● 当社グループの現況 ②報酬委員会 組 織 人 員 任務など ①取 締役および執行役の報酬等の内容に係る決定 に関する方針および個人別の報酬等の内容を決 定する。 報酬 委員会 3名 社外取締役3名 委員長:社外取締役 ②取 締役および執行役の報酬等を決定するにあた り、その客観性を確保するために、社外の調査 データ等を積極的に取り入れるとともに、報酬 等の決定プロセスの妥当性についても審査し、 これを決定する。 ③報 酬委員会の職務を執行するために必要な基本 方針、規則および手続き等を定める。 報酬委員会は、取締役および執行役の報酬等の基本方針および個人別の報酬等を決 定しています。特に、執行役については、業績連動型報酬を決定するための業績目標 および評価基準の妥当性を審査し、賞与や株式報酬を決定しています。また、他社の 役員報酬体系および報酬水準等を調査、比較、検討するとともに、役員報酬に関する 課題を抽出しています。また、役員報酬開示については、報酬委員会が開示内容を審 議して執行部門に提案しています。 報酬委員会について 報酬委員会では、取締役および執行役の報酬の基本方針ならびに報酬体系を定め、 個人別の報酬を決定しています。それらを決定する上で、我々の審議の指針となるの は「公正性と透明性」 、 「株主への説明責任」です。 報酬委員会では、毎年、報酬体系を点検し、必要に応じて見直しを行っています。 報酬の水準についても、外部調査機関のデータを活用して適切な水準にあるかどうか を毎年検証しています。 中でも、各執行役の業績連動型報酬(賞与、株式報酬)については、その評価指 標である「全社業績目標」や「個人業績目標」の内容とその設定プロセス、および目 標に対する評価結果の妥当性を検証し、納得性の高いものになっているかどうかを審 議の上、決定しています。2015年度は、執行役の株式報酬制度の更新について審議 を行い、スキームの一部を変更して継続することを決定いたしました。 なお、エーザイのビジネスはグローバル化が進んでおり、海外を拠点とする執行役が 増加しています。報酬委員会では、国により異なる役員 報酬の仕組みを考慮しながらも、国内の執行役の報酬決 定と同様のプロセスを踏んで報酬を決定しています。 今後とも、当社の報酬制度が、グローバルに優秀な 人材を当社の経営陣として確保することができ、株主の 皆様に対する説明責任を果たしうる公正かつ合理性の高 い報酬内容となるよう、報酬委員会の活動を進めてまい ります。 報酬委員会委員長 グレアム・フライ(社外取締役) 44 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 ③監査委員会 組 織 監査 委員会 任務など 5名 社外取締役3名 社内取締役2名 委員長:社外取締役 ①監 査委員会は、取締役および執行役の職務執行 の監査、株主総会に提出する会計監査人の選任 および解任ならびに会計監査人を再任しないこ とに関する議案の内容の決定、会計監査その他 法令により定められた事項を実施する。 ②監 査委員会は、取締役および執行役の職務執行 の監査に必要な事項に関し、取締役、執行役、 使用人および会計監査人から適時・適切に報告 を受けるとともに、会計監査人および内部監査部 門への監査活動を通じ、監査の質の向上と効率的 な監査の実現につとめる。 ③監 査委員会は、その職務を執行するために必要 な基本方針、規則、手続き等を定める。 ④監査委員会の決議および監査委員の指示にもとづ き職務を遂行する経営監査部は、監査の客観性を 確保するために、業務の指揮命令および人事評価 等について執行役からの独立性が保障される。 事業報告 人 員 監査委員会は、毎年、監査計画を策定し、会社法で求められる監査および会計監査 人の監査を実施するとともに、金融商品取引法で規定される財務報告に係る内部統制 の整備・運用状況についての監視を行います。また、当社グループの内部監査部門お よび会計監査人へ監査計画で定める監査活動を行うとともに、会社法や証券取引所の 規制等の改正の動向を注視し、活動に反映しています。 監査委員会について 監査委員会は、取締役および執行役の職務の執行の監査、事業報告およびその附 属明細書の監査、計算関係書類の監査、取締役会で決定した「業務の適正を確保す るための体制」の整備・運用状況の監査などを行っており、事業年度ごとに設定する 重点監査事項およびテーマ監査事項を含め、活動の詳細を監査計画に掲げ監査を実 施しております。今年度は、改正会社法の施行や東京証券取引所のコーポレートガバ ナンス・コードの適用があり、監査委員会の活動に反映いたしました。 特に、取締役会で決定した「業務の適正を確保するための体制」で規定された、情 報の保存と管理、リスク管理、業務が効率的に行われることを確保するための体制、 コンプライアンスの体制、企業集団における報告体制等 のそれぞれの内部統制の整備・運用状況につきまして は、様々な角度から監査いたしました。また、取締役お よび執行役の職務の執行の監査につきましては、監査委 員会で定める監査基準に具体的な監査の着眼点を明記 し、それに従い監査いたしました。 監査委員会の活動については、取締役会が定めた監査 委員会規則にもとづき、その内容を取締役会に報告して おります。 監査委員会委員長 西川 郁生(社外取締役) 第104回 定時株主総会 45 事業報告 ● 当社グループの現況 (5)監査委員会の会計監査人への監査活動 監査委員会は、会計監査人に対し、以下の監査活動を行いました。 ・会計監査人の年次会計監査計画を事前に確認し、計画書を受領しました。 ・四半期・年度末決算(連結・個別)に対する会計監査人の監査意見および提言事項を 聴取・検討しました。 ・会 計監査人が実施する個別の会計監査のうち重要なものについての情報を受領しまし た。 ・会計監査人が実施する内部統制監査に関する情報を受領しました。 ・会社計算規則第131条に係る会計監査人の内部統制の状況を継続して確認しました。 ・日本公認会計士協会の「監査基準委員会報告書260」の具体的要求事項を受け、財務 諸表監査に関する会計監査人の責任、計画した監査の範囲とその実施時期、会計監査 人の独立性等について報告を受領し、監査上の重要な発見事項等について意見交換を 行いました。 (6)監査委員会の内部監査部門等への監査活動 監査委員会は、内部統制担当執行役、内部監査(51頁をご参照ください)部門等に対し、 以下の監査活動を行いました。 ・監査評議会を通じて、内部統制推進活動および双方の監査活動全般の情報を共有しまし た。監査評議会以外にも、内部監査に係る緊急性の高い事項については速やかに情報 を共有しました。 ・監査委員会が監査上参考にできる調査の有無を確認するため、内部監査計画(年次計 画・個別計画)を確認し、計画書を受領しました。 ・コーポレートIA部からENW*内部監査担当部署の年次監査計画書および個別監査の結 果を受領しました。 ・金融商品取引法における財務報告に係る内部統制の状況について、定期的に情報を受 領しました。 ・リスク管理に関する内部統制の取り組み状況について定期的に報告を受領しました。 (7)業務の適正を確保するための体制の整備および運用状況 当社は、会社法第416条および会社法施行規則第112条にもとづき、 「監査委員会の職 務の執行のために必要な事項に関する規則」および「執行役の職務の執行の適正を確保す るために必要な体制の整備に関する規則」を取締役会で決議しています。両規則は、巻末 資料161頁から165頁に記載しています。 「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則」 (以下、本規則)の運用 ① 状況 a)当社監査委員会の職務を補助すべき当社の取締役および使用人に関する事項 当社は、監査委員会の職務を補助すべき部署として経営監査部を設置していま す。経営監査部員は、監査委員会の指示および監査委員会が定める規則に従い業 務を遂行しており、服務については就業規定の定めに従っています。また、監査 委員会の職務を補助すべき取締役は置いていません。 *ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会 社で構成されている企業グループのことです。 46 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 事業報告 b)経営監査部の当社執行役からの独立性に関する事項および経営監査部に対する当 社監査委員会の指示の実効性の確保に関する事項 経営監査部長および部員は、本規則の定めに従い、監査委員会の指揮命令にも とづき業務を実施しています。また、経営監査部長および部員の評価は、監査委 員会がすべて実施し、経営監査部員の任命、異動についても、監査委員会の同意 を得て実施しています。 c)ENW企業の役員および使用人が監査委員会に報告するための体制 監査委員会は、すべての執行役から本規則で定めた項目について、毎月1回、 報告を受領しています。重要事項に関しては、随時に報告を受けています。また、 監査委員会監査計画にもとづき重要な会議に出席し、運用や決議の状況について 監視しています。 チーフコンプライアンスオフィサーやコンプライアンス・カウンターが入手した コンプライアンスに関する事項のうち、重大なものについては直ちに監査委員会に 報告する体制を構築しています。さらに、監査委員会は、ENWの監査役および監 査役会との情報共有によりENWの内部統制についての情報を入手しています。 d)前項の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けない ことを確保するための体制 コンプライアンス・カウンターでは、報告者の保護を含む運用規則を整備・運 用しています。また、就業規定においても、報告者への報復行為等を固く禁じて います。監査委員会は、月次にコンプライアンス・カウンターの状況について不 利な取り扱いの有無を含めて確認しています。 e)監査委員の職務執行について生ずる費用または債務の処理に係る方針に関する事項 監査委員会の職務執行のためのすべての費用は、執行部門から制限を受けるこ となく処理されています。 f ) その他監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制 監査委員会は、会計監査人および内部監査部門からそれぞれの監査計画および 監査結果を入手し、監査委員会の監査が実効的に行われるようにしています。ま た、その監査活動の中で、会計監査人および内部監査部門等と必要な情報を共有 しています。 「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則」 (以下、 ② 本規則)の運用状況 a)当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制 情報の保存と管理を担当する執行役を任命し、当該執行役が執行役の職務の執 行に係る情報の保存および管理に関する規則として、 「ENW秘密情報セキュリ ティポリシー」をはじめとする規則を整備し、研修会を継続的に実施し、秘密情 報の取り扱いの徹底をはかっており、これらの状況が取締役会および監査委員 会に報告されています。 b)ENWの損失の危険の管理に関する規程その他の体制 内部統制担当執行役は、ENWの損失の危険を管理し、自ら評価するための仕組み としてCSA(Control Self-Assessment:統制自己評価)を導入し、執行役から各組 織レベルに至るリスクマネジメントを支援しています。このCSAを活用するなどして、 各執行役は、担当職務(国内外)における重要な損失の危険(重要リスク)および子 会社(国内外)における重要リスクを認識し、適切な管理体制を整備・運用してい ます。 第104回 定時株主総会 47 事業報告 ● 当社グループの現況 特に会社に重大な損失を及ぼしうる複数の部門に関係する損失の危険に関して は、チーフフィナンシャルオフィサー(財務) 、ゼネラルカウンセル(法務) 、総 務・環境担当執行役(環境、災害)が責任を担っており、連結決算業務に関する 規則、インサイダー取引を防止するための規則、事業継続計画等、必要な規則を 作成し、社内Webへの掲載や研修等を通じて社内への徹底をはかり、対策を講 じるとともにこれらを運用しています。 c)ENW*の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制 当社取締役会は業務執行の意思決定を大幅に執行役に委任するとともに、執行 役 の 職 務 分 掌 と 相 互 の 関 係 を 適 切 に 決 議 し て い ま す。 チ ー フ タ レ ン ト オ フィサーは、ENWにおける重要事項の意思決定手続きを定め、合理的な意思決 定を徹底しています。本手続きでは、ENWとして重要な事項に関する起案者、 協議先、実施責任者、結果責任者、等を定め、適切かつ効率的な意思決定が行わ れる体制を整備しており、毎年見直しが行われています。また、各執行役は、自 らの担当職務における意思決定手続きを定めて、担当職務の効率的運用につとめ ています。執行役による重要な意思決定の状況については、取締役会に適宜報告 されています。 d)当社を除くENW企業の取締役ならびにENW企業の執行役および使用人の職務の 執行が法令および定款に適合することを確保するための体制 チーフコンプライアンスオフィサー兼内部統制担当執行役が、コンプライアン スおよび内部統制の構築を推進するとともに、内部監査を統轄しています。 コンプライアンスについては、コンプライアンス・プログラムを整備し、実践 しています。 (コンプライアンスの推進については、次頁をご参照ください) 内部統制については、内部統制担当執行役が定める内部統制ポリシーにもとづ き、すべての執行役が、自らの責任範囲において内部統制を構築・整備、運用し ています。 コンプライアンス・リスク管理推進部では、各執行役が構築・整備、運用する 内部統制を支援することを目的とし、日常的な業務リスクの低減に取り組む仕組 みとして、①全執行役を対象にしたインタビューによる全社的な重要リスクの把 握、②ENWの全組織長を対象にしたCSAを実施しています。CSAでは、日本、 米州、欧州、アジア、中国に推進組織もしくは推進担当者を設置し、リスク管理 の支援を通じてグローバルに内部統制の推進を行っています。 内部監査は、コーポレートIA部および各リージョンの内部監査部門が、独立的、 客観的な立場で実施しています。なお、すべての内部監査の結果を取締役会、執 行役会、監査委員会へ定期的に報告しています。 (内部監査については、51頁をご参 照ください)また、製薬企業特有の専門分野については、法令、定款に適合している ことを確認する執行役を適切に任命しています。 e)当社を除くENW企業の役員および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報 告に関する体制 当社は、ENW企業を統轄、管轄または管掌する執行役を職務分掌で定めてい ます。ENW企業を担当する執行役は、各ENW企業の意思決定手続きの制定、重 要な会議への出席、定期的な報告書等により、ENWから報告を受ける体制を整 備しています。ENW企業の状況については、担当執行役から取締役会に適宜報 告されています。 48 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 (8)コンプライアンスの推進 当社グループは、コンプライアンスを「法令と倫理の遵守」と定義し、経営の根幹に据 えています。チーフコンプライアンスオフィサーがコンプライアンス・リスク管理推進部 を指揮し、トップマネジメントのメッセージ発信、コンプライアンス推進体制の整備、行 動規範やルールの整備、啓発活動、および相談窓口の整備等からなるコンプライアンス・ プログラムを実践しています。 事業報告 ①コンプライアンス推進体制 コンプライアンス・リスク管理推進部が、世界の各リージョンのコンプライアンス 推進担当部署および推進担当者と連携し、グローバルにコンプライアンスの推進活動 を行っています。 このコンプライアンス推進活動は、国内外の弁護士やコンサルタント等社外専門家 で組織されたコンプライアンス委員会による客観的なレビューを定期的に受けていま す。また、コンプライアンス委員会はチーフコンプライアンスオフィサーに対して、 助言および勧告を行っています。 ②行動規範やルールの整備およびコンプライアンス意識の醸成のための啓発活動 当社グループでは、役員および従業員一人ひとりが、常にコンプライアンスに 則った企業活動を行っていくことを確たるものとする上で、全役員および従業員への コンプライアンス意識の醸成が不可欠であると考えています。 このため、ENW企業行動憲章(52頁をご参照ください) 、行動指針をとりまとめ た「コンプライアンス・ハンドブック」をすべての役員および従業員向けに作成し、 18カ国語で発行しています。また、携帯用「コンプライアンス・カード」を作成し、 グループ全役員および従業員で共有しています。 コンプライアンス・ハンドブック *ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会 社で構成されている企業グループのことです。 第104回 定時株主総会 49 事業報告 ● 当社グループの現況 コンプライアンス役員研修会をはじめとする研修会、e-ラーニング、コンプライ アンスニュースの配信など、様々な媒体を駆使した教育研修を継続して実施し、コン プライアンス意識の醸成に取り組んでいます。 コンプライアンス e‐ラーニング e-ラーニングイメージキャラクター 倫 太朗と 理 菜 ③関連当事者間の取引 取締役、執行役、従業員などの当社関係者がその立場を濫用して当社や株主共同の 利益を害することを防止するため、当社は利益相反取引、株主に対する利益供与およ び贈収賄の禁止について、当社 「ENW*贈収賄・汚職の防止に関するポリシー」 に定め、 コンプライアンス研修等を通じて取締役、執行役、従業員に周知徹底しています。 当社と主要株主との取引の有無およびその内容については、当社取締役会によって 適切に監督するとともに、監査委員会は定期的な監査対象事項として監査していま す。また、当社取締役会は、当社や株主の利益に反する行為を行うことを防止するた め、取締役および執行役による自己取引および利益相反取引については当社取締役会 の承認を必要とすることを取締役会細則に規定し、開示しています。なお、この取引 については、重要な事実を適切に取締役会に報告することとしています。 取締役会細則の掲載サイト http://www.eisai.co.jp/company/governance/boardmtg.html ④コンプライアンス意識調査 2015年度は、すべてのENWでコンプライアンス意識調査を実施しました。この 意識調査では、当社グループの社員一人ひとりのコンプライアンスに関する意識や活 動状況をモニタリングするとともに、その結果をコンプライアンス・プログラムのさ らなる充実に活用します。 50 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 事業報告 ⑤コンプライアンス・カウンターの活用 コンプライアンス・カウンターは、ENW における内部通報制度としての相談・連絡 窓口であり、日本、米州、欧州、アジア、 中国のすべてのリージョンに設置されてい ます。法律の解釈などコンプライアンスに 関して判断に迷った場合や、自分自身の行 動や上司、同僚の行動がコンプライアンス に則っているか疑問を感じた場合など、す べての役員および従業員の身近な相談・連 絡窓口として設置されています。ハラスメ ント、個人情報保護、著作権、公務員倫理 規程、業界の自主規制など様々な分野の相 談・連絡に活用されています。また、社外 弁護士による社外カウンターや社外相談員 が運営する社外相談窓口も設置し、コンプ ライアンスをさらに推進するための環境を 整備しています。 携帯用コンプライアンス・カード(実物大) ⑥監査委員会への報告 コンプライアンス・カウンターにおける相談・連絡の受付件数などの運営状況を監 査委員会に毎月報告しています。また、コンプライアンス・カウンターが入手したコ ンプライアンスに関する事項のうち、重大なものについては直ちに監査委員会に報告 する体制を構築しています。 (9)国際基準にもとづいた内部監査活動 内部監査は、監査委員会の監査や会計監査とは異なる任意の監査です。当社は、内部統 制担当執行役のもとに設置したコーポレートIA部が各リージョンの内部監査部門と協力し ながら、日本、米州、欧州、アジア、中国にて内部監査を実施しています。この内部監査 では、各執行役の業務執行が適正かつ効率的に実施されていることを、独立的かつ客観的 に評価し、その結果は取締役会、執行役会ならびに監査委員会へ報告しています。 なお、内部監査部門はグローバルスタンダードに対応した高品質な監査を確保するた め、毎年、社外有識者で構成された外部評価委員会により、IIA(The Institute of Internal Auditors:米国に本部をおく内部監査人協会)の国際基準に沿った評価を受けて います。 *ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会 社で構成されている企業グループのことです。 第104回 定時株主総会 51 事業報告 ● 当社グループの現況 E N W* 企 業 行 動 憲 章 私たちは、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を考え、そのベネフィット向上 を第一義とし、世界のヘルスケアの多様なニーズを充足するために事業活動を 行っており、いかなる医療システム下においても、存在意義のあるヒューマン・ ヘルスケア(hhc )企業となることをめざしています。 私たちが、この理念を掲げ、めざす企業像の実現に向けて日々活動していく 時、私たちは適時、適切な判断と行動が求められます。その根幹となるのがコ ンプライアンス(法令と倫理の遵守)です。コンプライアンスは社の活動の中 で最優先されるべきものであり、企業存続の基盤です。 私たちは、ここに、コンプライアンス実行のための企業行動憲章を定めます。 ENW*の全ての役員、従業員一人ひとりは、これを厳守し、最善の努力を 払って日々行動することとします。 1.私 たちは、hhc 企業として、患者様と生活者の皆様に貢献できる製品と サービスを提供します。 2.私たちは、各国の法規を遵守するとともに、高い倫理観を持って自らを律し ます。 3.私たちは、各国の文化や習慣を尊重した事業活動を展開します。 4.私たちは、各国における事業活動において、公明正大に競争します。 5.私たちは、医療に携わるすべての人々、株主、投資家、従業員、取引先、 地域社会などとの関係を重んじます。 6.私たちは、世界各国で地球環境の保全に努めます。 7.私たちは、良き企業市民として、社会貢献活動を推進します。 8.私たちは、政治、行政とは、公正で透明な関係を維持します。 9.私たちは、反社会的勢力とは対決します。 10.私たちは、従業員一人ひとりの人権と人格を尊重して公正に処遇し、職場 環境の安全を確保します。 11.私たちは、会社情報を適正に管理し、適時、適切に情報開示します。 *ENW(Eisai Network Companies) とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会社で 構成されている企業グループのことです。 52 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 6)人財の活用 当社では、定款において社員を主要なステークホルダーと位置付け、安定的な雇用の確 保、やりがいのある仕事の提供、能力開発機会の充実につとめています。hhc 理念を実現す る上で、当社では社員を大切な財産と考えており、人材を「人財」と表現しています。社員 一人ひとりが持てる力を最大限発揮できる環境の整備をしています。 (1)ダイバーシティの推進 エーザイ・ダイバーシティ宣言 エーザイは、企業としての存続を懸けて ダイバーシティの推進を図っていきます。 事業報告 ・ダイバーシティ:性別、国籍、文化、地域、年齢、 はじめよう、 学歴、キャリア、ライフスタイルなど、社員一人 エーザイ・ダイバーシティ ひとりの多様な考え方や価値観をビジネスに活かす ことをさしています。 多様化する患者様のニーズに応え続けるためには、社員一人ひとりの多様な経歴や考え方、 価値観を尊重する組織の中で、すべての社員が切磋琢磨していくことが大切です。 自らの個性と能力を最大限発揮して活躍し、イノベーションを引き起すことにより、患者様 貢献がより高い次元で実現できると考えています。 当社グループでは、 「エーザイ・ダイバーシティ宣言」を掲げ、社員一人ひとりの多様な考 え方や価値観を尊重しています。社内ウェブサイトを活用してダイバーシティの考えを浸透させ るとともに、社内事例を紹介することで、多様な価値観を活かす組織風土の醸成に取り組ん でいます。 採用や研修、昇進においては、性別・国籍・人種・宗教・性的指向を含む差別を禁じ、す べての社員が公正に評価されるよう、グローバルな企業ポリシーを定めており、米国、欧州、 中国においては、いずれも管理職の45%以上を女性が占めています。 日 本 の 当 社 で は、 女 性 社 員 の 比 率 は (%) 4.6 4.7 22.0%で、全管理職に占める女性管理職の 4.1 比率は4.7%であり、右のグラフに示すとお 3.7 3.0 り増加傾向にあります。(女性の活躍推進に 2.9 ついては、次頁のコラムをご参照ください) 執行役は、28名のうち、4名が女性、7名 が外国人です。(2016年4月1日現在) 激しい環境変化の中、地域や文化の違い 2010 2011 2012 2013 2014 2015(年度) を尊重しながら、当社ならではのダイバーシ 当社の女性管理職比率の推移 ティを推進し、世界の患者様貢献につなげて いきます。 第104回 定時株主総会 53 事業報告 ● 当社グループの現況 女性の活躍推進 当社は、これまで多様な価値観を持った社員の活躍によるイノベーションの創出と患 者様貢献の拡大をめざし、選抜研修プログラムの実施をはじめとする女性リーダーの育 成に注力してきました。このたび、2016年4月1日の女性活躍推進法施行にともなう目 標と行動計画を以下のとおり策定しました。 目 標:2 020年度までに女性管理職の数を倍増、かつ管理職に占める女性比率 10%を達成する 行動計画:1)女性社員を対象にした選抜研修プログラムの継続により、参加者のキャリ ア観の醸成を支援する。 2)新設組織であるキャリア支援センターが中心となって、メンタリング制度 の導入やキャリア相談窓口の設置等、女性社員のキャリア形成をより強 力に推進する。 3)付加価値の高いアウトプット創出に向けたタイムマネジメントを推進する。 2016年4月にスタートした中期経営計画「E-WAY 2025」のもと、女性リーダーの 育成をより一層強化し、企業理念実現への強い意志とリーダーシップを備えた女性社員 の管理職への登用を積極的に進め、企業価値の継続的向上につとめるとともに、さら なる患者様貢献を果たしていきます。 (2)グローバルリーダーの育成 当社グループでは、国境を越えてグローバルに社業を牽引するリーダーを育成していくこと が不可欠です。そのために、当社グループでは、海外駐在・長期海外出張等での労働条件 等、各国共通の海外勤務に関する制度を整備し、より多くの社員に国境を越えて活躍あるい は能力開発をする機会を積極的に提供しています。 2015年度は、異文化での業務遂行能力向上や海外での人的ネットワーク形成のために、 公募または指名制で選抜された日本、米国、欧州、アジア各国の社員が他国での業務を体 験する研修や、グローバルリーダーの育成をテーマに、世界中から選抜されたトップ層向け の研修、海外のビジネススクール(経営大学院)やロースクール(法科大学院)への派遣留 学を実施しました。 (3)働き易い職場づくり 当社は、 「安定的な雇用の確保」を定款に掲げ、社員一人ひとりがhhc 理念の実現にやり がいをもって邁進できる職場づくりをめざしています。定年は65歳とし、社員が培ってきた経 験や技能をいかんなく発揮することで、グローバルな競争力強化と企業価値向上をはかってい ます。また、全社員が仕事と生活を両立できるようフレックスタイム制や裁量労働制など職種 にあわせた柔軟な就業形態を整備しています。育児・介護・看護のための休暇・休職制度や 短時間勤務制度などを充実させるとともに、社員の社会貢献を支援するボランティア休暇やド ナー休暇、メンタルヘルスケアや産業医による保健指導など、社員一人ひとりがいきいきと働 ける職場づくりに取り組んでいます。 54 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 7)環境への配慮 当社グループでは、社会的責任遂行の一環として、医薬品の研究開発から製造、流通、 販売、使用、廃棄にいたる各段階で環境負荷の低減をはかっています。 「ENW環境方針」 (56 頁をご参照ください)にもとづく環境マネジメント体制のもと、すべての役員および従業員が 環境基本理念を共有し、地球環境に配慮した事業活動を展開しています。 (1)環境マネジメント 当社グループでは、各事業所が環境マネジメント体制を構築しており、国内外の主要生産 拠点では、ISO14001取得にもとづいた活動を展開しています。監査専門組織による内部監 査も実施しており、環境関連法や条例・協定の遵守につとめています。 また、全社的に環境保全活動を推進させるための会議体を設け、環境保全に関連した重要 事項の審議・決定、情報の共有や活動に関する議論を進めています。 (2)低炭素社会形成に向けて 事業報告 当社グループでは、 「2020年度までに国内グループとして、2005年度比23%のCO2排出 量を削減する」という独自の中期計画および2013年度より参画した日本製薬団体連合会の 低炭素社会実行計画の達成をめざしています。 本社ビルへのLED照明導入、研究所における空調システムや実験設備の省エネ化、グリーン 電力*1導入などの取り組みを継続的に行い、さらなるCO2排出量削減による低炭素社会形成 に貢献しています。 *1 風力、太陽光、地熱などの自然エネルギーで発電された電力。環境に負荷を与えるCO2 やその他の有害物質、廃棄物などの排出がありません。 (3)循環型社会形成に向けて 当社グループでは、 「廃棄物発生量削減、リサイクル率向上、最終埋立量の削減を通じて ゼロエミッション*2を継続的に達成する」という目標を掲げ、廃棄物処理を進めています。グ リーン購入*3推進による物品の購入単位の見直しや会議資料の電子化等による紙資料の削減 などを行い、廃棄物発生量を抑えています。また、分別廃棄の徹底や処理委託業者の選別を 行い、金属、ガラス、廃油、紙類などのリサイクルを促進しています。不要になった機器類や 什器は再使用を目的とした売却を行うなど、国内グループ全体として最終埋立量の削減につ なげています。これらの取り組みにより、ゼロエミッションを7年連続で達成しました。 *2 最終埋立量の廃棄物総発生量に対する比率を1%未満とすることです。 *3 製品やサービスを購入する際に、環境を考慮して、必要性をよく考え、環境への負荷が できるだけ少ないものを選んで購入することです。 (4)化学物質管理 当社グループでは、環境汚染防止のため化学物質の適正な管理を行っています。PRTR*4 対象物質に関しては、取扱量や環境への排出量、廃棄物中への移動量を把握しており、適正 管理につなげると同時に情報公開や当局への報告を遅滞なく行っています。 *4 Pollutant Release and Transfer Register(化学物質排出移動量届出制度)の略称。 ジクロロメタンやトルエンなど環境リスクのある化学物質がどれくらい環境中に排出された か、あるいは廃棄物に含まれて事業所外に運び出されたかを把握、集計、公表する仕組 みです。 第104回 定時株主総会 55 事業報告 ● 当社グループの現況 フロン類の使用に関しては、2015年4月に改正されたフロン排出抑制法に従い、使用時に おける漏洩事故防止に取り組んでいます。また、設備の廃止や更新を計画的に行い、オゾン 層破壊作用のない代替フロンやノンフロンへの更新を着実に進めています。 (5)環境活動に関する情報開示 環境活動に関する実績データ等の情報は、 「エーザ イ環境報告2015」を作成し、ウェブサイト上で開示し ています。 「エーザイ環境報告 2015」 の掲載サイト http://www.eisai.co.jp/pdf/social/ pdf2015er.pdf E N W* 環 境 方 針 環境基本理念 ENW は、地球環境の保護を重視した企業活動を行い、環境保全に努めます。 環境行動指針 1. かけがえのない地球環境を守るため、従業員一人ひとりが「自然の尊さ・大切さ」 に思いをめぐらせ、企業活動を行います。 2. 製品の研究・開発から製造、流通、販売、使用、廃棄に至る全ての段階において、 環境保全を最優先します。 3. 環境管理体制を整備し、環境保全活動を推進します。 4. 環境関連法、規則および協定の遵守はもとより、さらに厳しい自主基準を定めて活 動します。 5. 科学技術の進歩を積極的に採り入れ、最先端の環境負荷低減技術を確保します。 6. すべての企業活動において、省資源・省エネルギ−、廃棄物削減および再利用に 努めます。 7. 環境に影響を及ぼす化学物質の使用量削減、除去を推進し、環境汚染の未然防止に 努めます。 8. 全従業員が環境基本理念を共有するとともに、各職場で求められる専門性強化を はかる教育訓練を計画的かつ継続的に実施します。 9. 環境保全に関する方針、目標、プログラムおよび実績などの情報を、積極的に開 示します。 *ENW(Eisai Network Companies)とは、エーザイ株式会社および子会社と関連会社 で構成されている企業グループのことです。 56 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 8)株主・投資家の皆様とのつながり 当社は、長期的な企業価値の向上をめざし、株主・投資家の皆様との良好かつ円滑な関係の 維持につとめています。その実現のため、当社の経営・財務に関する重要な情報について、積 極的かつ公正、公平、 タイムリーに、そして分かり易い方法で皆様に開示するとともに、株主・投 資家の皆様とのコミュニケーション向上につとめています。 PR (Public Relations:広報) 部とIR (Investor Relations:投資家向け広報) 部を設置し、 当 社ウェブサイトやメディアを通した情報開示と、証券アナリスト、投資家に対するきめ細かい対 応を行っています。 株式に関する株主様からのお問い合わせにつきましては、総務・環境安全部株式グループが 通話料無料にて直接電話でお答えしています。 (株式に関するお問い合わせ先は、裏表紙をご 参照ください) (1)定時株主総会招集ご通知、株主通信 証券コード 4523 2016 年 5 月 20 日 株主総会会場ご案内図 当社では、株主様が適切な議決権行使判断 を行えるよう、株主・投資家の皆様からのご意 見をもとに、招集ご通知における情報開示のさ らなる充実につとめ、具体的で分かり易い記載 を工夫しています。株主様に余裕を持って議案 の検討時間を確保していただけるよう、株主総 会の4週間前にお届けできるよう準備していま す。日本語版は東京証券取引所および当社の ウェブサイトに発送前に掲載し、英訳版は例年 どおり発送日当日に掲載しています。 株主通信は、毎年11月に、第2四半期決算の 概要や開発品の進捗状況、 トピックスなどをと りまとめ、 お届けしています。 新幹線 交通のご案内 JR線・西武新宿線 JR山手線 「高田馬場駅」戸山口から徒歩約7分 東京メトロ 上野 東西線 JR中央・総武線 池袋 F 西武新宿線 副都心線 「西早稲田駅」2番出口から徒歩約10分 副都心線 東西線 T 高田馬場 西早稲田 秋葉原 飯田橋 東京 西武新宿 新宿 開催日時・会場 2016年6月17日(金曜日) 渋谷 午前10時(受付開始午前9時) 新幹線 ベルサール高田馬場 品川 会場が前回と異なっておりますのでご注意願います。 高田 馬場 駅 西武戸山口 N 東京 高田 メト ロ 馬場 5番出口 駅 T 東西 線 早稲田通り 2番出口 住友不動産 新宿ガーデンタワー 戸山公園 新宿消防署 戸塚出張所 西早 稲田 駅 諏訪神社 F 副都 心線 明治 通り 西武 新宿 線 JR 山手 線 ベルサール高田馬場 大久保スポーツ プラザ入口 日時 西早稲田中学校 会場には駐車場のご用意がございません。 公共交通機関をご利用くださいますようお願い申しあげます。 2016年 6月 17日 (金曜日) 午前10時 (受付開始午前9時) 場所 ベルサール高田馬場 会場が前回と異なっております のでご注意願います。 決議事項 東京 メト ロ JR戸山口 第 104 回 定時株主総会 招集ご通知 104 事業報告 T F 第 回 定時株主総会 招集ご通知 東京メトロ 「高田馬場駅」5番出口から徒歩約8分 議案 取締役 11名選任の件 目次 ■定時株主総会招集ご通知����� 1 ■定時株主総会参考書類������ 7 (添付書類) ■事業報告����������� 32 ■連結計算書類��������� 128 ■計算書類����������� 139 ■監査報告書���������� 147 ■巻末資料����������� 150 Q&A株主様からの ご質問にお答えします! ���� 166 株主総会・株式に関するお問い合わせ先 エーザイ株式会社 総務・環境安全部 株式グループ 0120−501−217(受付時間 平日9時〜17時 通話料無料) 005_0066001102806.indd 見やすい ユニバーサル デザインフォントを 採用しています。 1 エーザイはWHOのリンパ系フィラリア症 制圧活動を支援しています。 招集ご通知 2016/04/26 19:22:48 株主通信 (2)個人株主説明会 2015年10月、個人株主様に会社の近況と今 後の見通し等を説明する個人株主説明会を名 古屋、大阪、福岡で開催しました。今後も株主様 とのコミュニケーションの場を設け、株主様と の対話を続けることで、常に株主様を意識した 経営につなげていきたいと考えています。 (3)機関投資家との対話 個人株主説明会(名古屋会場) 当社は、企業価値のさらなる向上に資するIR 活動を推進しています。IR担当部署は、機関投資家の皆様と年間約500件の個別面談を 行っています。また、個別面談以外の対話の取り組みとして、四半期決算説明会を年4回、代表 執行役CEOが経営戦略について説明するインフォメーション・ミーティングを毎年3月に開催 しています。面談や説明会で得られた機関投資家の皆様からのご意見は、定期的に取締役会 に報告されています。 第104回 定時株主総会 57 事業報告 ● 当社グループの現況 なお、株主の皆様との建設的な対話のツールの一つとして、財務情報と非財務情報を一体 的に表現した統合報告書を2015年より発行しています。 (統合報告書については、以下のコラ ムをご参照ください) (4)ウェブサイトによる情報のご提供 当社ウェブサイトでは、IR情報として決算短信や有価証券報告書等の財務情報、説明会資料 や動画、企業情報としてコーポレートガバナンスや医薬品アクセス、社会的責任への取り組み として環境方針や社会貢献活動などの各種情報を掲載しています。また、英語版ウェブサイト には、日本語版とほぼ同じ構成で同じ内容を掲載しています。 (当社ウェブサイトについては、 184頁をご参照ください) 統合報告書2015を発行 ~企業価値創造を中長期的視点でご理解いただくために~ 2015年8月、財務情報と非財務情報を一体的に表現した 「統合報告書2015」 を発行 しました。 当社では、 これまで 「アニュアルレポート」 と 「環境・社会報告書」 の2つの報告書を毎年 発 行してきました。しかし、昨 今、ステークホルダーズ の皆 様に企 業 価 値 創 造のス トーリーを語る上では、財務情報と非財務情報を分けることなく、業績や経営戦略、 ガバナ ンスの仕組みや社会との関わり、環境保全への取り組み等がどう結びついて企業価値創 造へとつながるのか、統合的に解説することが求められています。 新たなツールとして、 ウェブサイト上に掲載しています。 統合報告書の掲載サイト http://www.eisai.co.jp/ir/annual/index.html 58 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 9)社会の皆様とのつながり (1)hhc ホットライン(製品に関するお問い合わせ) 当社のhhc 理念にもとづき、 患者様・生活者、 医療関係者の方々からのお問い合わせに、年中無 休で対応しています。2015年度は約11万1千件の お問い合わせをいただきました。お問い合わせの多 くは、病医院や保険薬局の薬剤師様ですが、患者 様と生活者の皆様からもたくさんのお問い合わせを いただいています。 皆様から寄せられたご質問やご意見を製品・情 報・サービスの改善や改良に活かし、顧客歓喜を提 供することをめざしています。 365日対応、通話料無料 平日9時〜18時 土日・祝日9時〜17時 ※携帯電話からもご利用になれます。 12.3% 27.7% 31.2% 58.3% 14.0% 56.5% 月~金 計106,012件 一般のお客様 0120-161-454 土日祝 計5,861件 医療関係者の方 事業報告 hhc ホットライン ●お問い合わせ状況(2015年度) ■薬剤師様 ■患者様と生活者の皆様 ■その他 0120-419-497 FAX 03-5229-0720 当社ウェブサイトからも承っています。 http://www.eisai.co.jp/inquiry/index.html (2)川島工園見学会 当社では、一般の方々を対象に川島工園の見学会を行っています。見学会では、工場の概 要についてのご説明の後、実際の製造工程をご覧いただけます。見学会は、予約制になって いますので、ご希望の方は、下記のご案内をご参照の上、お申し込みください。 (3)内藤記念くすり博物館 日本初のくすりに関する総合的な資料館として、1971年6月、川 島工園内に開設されました。くすりに関する収蔵資料6万5千点、収 蔵図書6万2千点のうち約2千点を展示しています。また、併設する 薬用植物園では、700種類の薬草・薬木を育成しています。 当博物館では、医学・薬学の歴史、健康科学の知識の普及をめ ざし、無料で公開をしています。2015年度は約3万6千人の方々に ご利用いただき、2015年9月には開館以来150万人目となる来館 者様をお迎えしました。 ●川島工園見学会のご案内 ●内藤記念くすり博物館のご案内 見学日 火~金曜日 休館日 月曜日、年末年始 見学時間 約45分~2時間 ※予約制 開館時間 9時~16時30分 ※最終入場時間16時 対象 団体(10名以上) 入館料 無料 ●お問い合わせ先(川島工園見学会・内藤記念くすり博物館) 所在地 〒501-6195 岐阜県各務原市川島竹早町1 ご予約・ TEL:0586-89-2101(内藤記念くすり博物館内) お問い合わせ ウェブサイト:http://www.eisai.co.jp/museum/information/service/index.html 第104回 定時株主総会 59 事業報告 ● 当社グループの現況 2 事業の経過および成果 1)連結業績の概況(国際会計基準) (1)売上収益、利益の状況 売上収益については、抗がん剤「ハラヴェン」 「レンビマ」および抗てんかん剤「フィコ 、 ンパ」 (英文製品名:Fycompa)が拡大するとともに、中国、アジア医薬品事業が高い 成長を継続した一方、日本医薬品事業における長期収載品がジェネリック医薬品との競合 等により減少し、全体では5,479億22百万円(前期比0.1%減)となりました。 領域別には、がん関連領域製品で「ハラヴェン」が伸長したほか、米国、欧州、日本お よびアジアで新発売した「レンビマ」が順調な立ち上がりを示し、がん関連領域全体では 1,185億1百万円(同20.1%増)となりました。てんかん領域製品では、 「フィコンパ」 が米国、欧州、アジアで伸長し、てんかん領域全体では376億94百万円(同19.0%増) となりました。 品目別には、 「ハラヴェン」の401億68百万円、 「レンビマ」の114億77百万円に「フィコ ンパ」および肥満症治療剤「ベルヴィーク」を加えたグローバルブランド4品目合計で 636億21百万円(同40.1%増)となりました。アルツハイマー型、レビー小体型認知症 治療剤「アリセプト」は633億49百万円(同3.6%減)でした。プロトンポンプ阻害剤「パ リエット*」 (米国製品名「アシフェックス」 )は460億53百万円(同17.7%減)でした。 セグメント別には、中国医薬品事業が前期から20.2%増加して高い成長性を維持した ほか、アジア医薬品事業においても韓国や台湾などの主要国で伸長するなど、すべての海 外セグメントで増収を果たしました。 営業利益は、グローバルブランドや中国、アジア医薬品事業などの高い成長による医薬 品事業の売上収益・利益の拡大に加え、費用効率化、子会社株式や固定資産の譲渡による 売却益および開発品に関する共同開発・共同販促契約締結に伴う契約一時金受領により、 営業利益は519億35百万円(前期比83.3%増)となりました。当期利益は、営業利益の 増加に加え、米国における子会社株式譲渡等に伴う税金費用の減少により、550億45百万 円(同26.7%増)となりました。 基本的1株当たり当期利益は、192円23銭(前期より40円66銭増)となりました。 当期利益にその他の包括利益を加減した当期包括利益は、前期末からの円高の影響で為 替換算差額が減少した結果164億52百万円(前期比85.6%減)でした。 * 「パリエット」には、日本におけるヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤組み合わせパック製剤 「ラベキュア パック400/800」および「ラベファインパック」の売上収益を含めています。 ●連結損益の概要 売上収益 売上原価 販売費及び一般管理費 研究開発費 営業利益 税引前当期利益 当期利益 親会社の所有者に帰属する当期利益 60 エーザイ株式会社 2014年度 5,485 1,936 1,945 1,319 283 259 435 433 2015年度 5,479 1,945 1,928 1,223 519 505 550 549 前期比 (%) 99.9 100.4 99.1 92.7 183.3 195.1 126.7 127.0 (単位:億円) 増減額 △5 9 △17 △96 236 246 116 117 事業報告 ● 当社グループの現況 ●連結経営指標 2014年度 親会社所有者帰属持分配当率(DOE) (%) 7.6 親会社所有者帰属持分当期利益率(ROE) (%) 7.7 配当性向(DPR) (%) 99.0 1株当たり配当金(DPS) (円) 150 基本的1株当たり当期利益(EPS)* (円) 151.6 2015年度 7.3 9.4 78.0 150 192.2 前年差 △0.3 1.7 △20.9 ― 40.7 *基本的1株当たり当期利益の算定上、期中平均株式数の計算において控除する自己株式 に、信託として保有する当社株式70,315株を含めています。 (2)資産等の状況 ●連結財政状態計算書項目 資産合計 負債合計 社債 借入金 資本合計 親会社の所有者に 帰属する持分 事業報告 当期末の資産合計は、米国の工場譲渡や減価償却に伴う有形固定資産の減少、販売権の 償却による無形資産の減少等により、9,739億87百万円(前期末より798億31百万円減) となりました。 負債合計は、社債の償還や営業債務及びその他の債務の減少により、前期末より545億 98百万円減少の3,971億59百万円となりました。 資本合計は、前期末からの為替換算差額の減少に伴い、前期末より252億33百万円減 少の5,768億28百万円となりました。 以上の結果、親会社所有者帰属持分比率は58.9%(前期末より2.1ポイント増)となり ました。また、負債比率* (Net DER)は0.01倍であり、前期末から0.05ポイント減少 しました。 {有利子負債 (社債及び借入金) -現金及び現金同等物-3カ月超預金等} *負債比率 (Net DER) = ÷親会社の所有者に帰属する持分 (単位:億円) 2014年度末 構成比 (%) 2015年度末 構成比 (%) 増減額 10,538 4,518 300 2,061 6,021 100.0 42.9 2.8 19.6 57.1 9,740 3,972 ― 2,036 5,768 100.0 40.8 ― 20.9 59.2 △798 △546 △300 △25 △252 5,987 56.8 5,737 58.9 △251 (3)設備投資の状況 当社グループは、品質の向上、製造原価の低減を目的とした製造設備の増強・合理化お よび研究開発力の強化のための設備投資を継続的に実施しています。 2015年度の設備投資額は75億65百万円(前期より13億47百万円減)であり、その主 なものは、日本および中国における生産ならびに研究設備の拡充などです。 (4)資金調達の状況 当期末の借入金は2,035億93百万円(前期より24億92百万円減)となりました。なお、 前期末の社債については、2015年6月に全額償還しました。 第104回 定時株主総会 61 事業報告 ● 当社グループの現況 (5)キャッシュ・フローの状況 営業活動から得たキャッシュ・フローは、主に税引前当期利益の増加により956億17 百万円(前期より195億95百万円増)となりました。税引前当期利益は504億73百万円、 減価償却費及び償却費は340億64百万円です。 投資活動によるキャッシュ・フローは、67億1百万円の支出(前期より121億40百万 円の支出減)となりました。有形固定資産の売却による収入は139億95百万円、販売権 を含む無形資産の取得による支出は332億58百万円となりました。また、中国のジェネ リック医薬品会社買収による支出が89億54百万円、日本の子会社譲渡による収入が205 億31百万円となりました。なお、資本的支出等は145億0百万円です。 財務活動によるキャッシュ・フローは、729億44百万円の支出(前期より132億2百万 円の支出増)となりました。社債の償還に300億円、配当金の支払いに428億65百万円 を支出しました。 以上の結果、現金及び現金同等物の残高は、1,793億26百万円(前期末より59億91百 万円増)となりました。 なお、営業活動によるキャッシュ・フローから資本的支出等を差し引いたフリー・ キャッシュ・フローは、811億17百万円(前期より207億7百万円増)です。 ●連結キャッシュ・フロー計算書項目 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物の期末残高 フリー・キャッシュ・フロー* (単位:億円) 2014年度 760 △188 △597 1,733 604 2015年度 956 △67 △729 1,793 811 増減額 196 121 △132 60 207 *フリー・キャッシュ・フロー = (営業活動によるキャッシュ・フロー)-(資本的支出等(キャッシュベース) ) ●キャッシュ・フロー関連指標の推移 親会社所有者帰属持分比率 (%) 時価ベースの親会社所有者帰属 持分比率(%) キャッシュ・フロー対有利子負債比率 インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍) 2015年度 2013年度 2014年度 117.7 231.3 198.8 2.8 15.6 3.2 17.3 2.2 24.2 54.0 56.8 58.9 親会社所有者帰属持分比率 :親会社の所有者に帰属する持分÷資産合計 時価ベースの親会社所有者帰属持分比率:株式時価総額÷資産合計 キャッシュ・フロー対有利子負債比率 :有利子負債÷キャッシュ・フロー :キャッシュ・フロー÷利払い インタレスト・カバレッジ・レシオ (注)1いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。 2株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。 3キャッシュ・フローは、営業活動によるキャッシュ・フローを利用しています。 4有利子負債は、連結財政状態計算書に計上されている負債のうち利子を支払って いるすべての負債を対象としています。 52013年度からのIFRS適用に伴い3期分を記載しています。 62 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 (6)セグメント情報 当社グループは、セグメントを医薬品事業とその他事業に区分しており、医薬品事業を 構成する日本(医療用医薬品、ジェネリック医薬品、診断薬) 、アメリカス(北米、中南 米)、中国、アジア(韓国、台湾、香港、インド、アセアン等) 、EMEA(欧州、中東、ア フリカ、オセアニア)、薬粧-日本(一般用医薬品等)の6つの事業セグメントを報告セ グメントとしています。 ●報告セグメント別売上収益 ■ アメリカス 医薬品事業 22.3% 9.0% ■ アジア 医薬品事業 6.2% ■ EMEA 医薬品事業 7.5% ■ 中国 医薬品事業 ■ 日本 医薬品事業 ■ 薬粧‐日本 (一般用医薬品等) 3.3% ■ その他事業 2.9% 事業報告 48.7% (単位:億円) 医薬品事業(報告セグメント) 日本 医薬品事業 アメリカス 医薬品事業 うち、米国 医薬品事業 中国 医薬品事業 アジア 医薬品事業 EMEA 医薬品事業 薬粧‐日本(一般用医薬品等) その他事業 連結売上収益 海外売上収益比率(%) 2014年度 構成比(%) 2015年度 構成比(%)前期比(%) 増減額 5,257 2,784 1,198 1,190 410 309 385 170 228 5,485 43.9 (注)外部顧客に対する売上収益です。 ●報告セグメント別利益 95.8 50.8 21.8 21.7 7.5 5.6 7.0 3.1 4.2 100.0 5,318 2,668 1,222 1,210 493 340 413 181 162 5,479 46.0 97.1 48.7 22.3 22.1 9.0 6.2 7.5 3.3 2.9 100.0 101.2 61 95.8 △116 102.0 24 101.7 20 120.2 83 110.1 31 107.3 28 106.2 11 70.9 △66 99.9 △5 2.1 (単位:億円) 2014年度 構成比(%) 2015年度 構成比(%)前期比(%) 増減額 医薬品事業(報告セグメント) 1,632 95.5 1,696 98.0 104.0 65 日本 医薬品事業 1,224 71.6 1,116 64.5 91.2 △107 アメリカス 医薬品事業 149 8.7 237 13.7 159.4 88 中国 医薬品事業 106 6.2 129 7.5 122.3 24 アジア 医薬品事業 74 4.3 83 4.8 112.2 9 EMEA 医薬品事業 66 3.9 103 6.0 156.5 37 薬粧‐日本(一般用医薬品等) 13 0.8 27 1.6 204.8 14 その他事業 78 4.5 35 2.0 44.4 △43 研究開発費 △1,319 △1,223 92.7 96 親会社の本社管理費等 △107 △139 129.9 △32 子会社株式売却益 ― 150 ― 150 連結営業利益 283 519 183.3 236 第104回 定時株主総会 63 事業報告 ● 当社グループの現況 (7)主力品の売上収益 ●がん関連領域製品 がん関連領域製品計 2014年度 986 2015年度 1,185 ハラヴェン(抗がん剤) 353 402 日本 アメリカス 61 165 68 183 アジア 12 19 EMEA 116 132 4 115 498 547 トレアキシン/シンベンダ(抗がん剤) 37 41 その他 94 80 レンビマ(抗がん剤) Aloxi(制吐剤) 前期比 (%) 120.1 〈113.6〉 113.7 〈111.2〉 112.1 110.9 〈102.7〉 160.7 〈156.9〉 113.8 〈118.0〉 3035.1 〈2847.0〉 109.8 〈100.5〉 110.4 〈110.4〉 85.5 〈84.0〉 (単位:億円) 増減額 199 49 7 18 7 16 111 49 4 △14 (注)前期比の〈 〉内は為替の影響を除いた数値を示しています。 ●パリエット/アシフェックス(プロトンポンプ阻害剤) パリエット/アシフェックス計 2014年度 560 2015年度 461 371 117 304 83 中国 29 33 アジア 37 35 日本 アメリカス 前期比 (%) 82.3 〈80.6〉 82.0 70.9 〈64.9〉 114.0 〈107.2〉 95.8 〈95.1〉 (単位:億円) 増減額 △99 △67 △34 4 △2 (注)1アメリカスは、米国のみが「アシフェックス」の自社販売国になります。 2前期比の〈 〉内は為替の影響を除いた数値を示しています。 3 「パリエット」の売上収益には、日本におけるヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤併用 パック製剤「ラベキュアパック400/800」および「ラベファインパック」の売上収 益を含めています。 64 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 ●てんかん領域製品 てんかん領域製品計 2014年度 317 2015年度 377 43 76 アメリカス 19 38 EMEA 24 36 イノベロン/バンゼル 129 158 アメリカス 104 132 21 22 102 92 EMEA 81 76 ゼビニクス 32 38 その他 11 13 EMEA ゾネグラン 119.0 〈116.2〉 176.9 〈172.6〉 206.1 〈189.9〉 151.0 〈156.1〉 122.7 〈114.7〉 126.8 〈116.2〉 103.2 〈106.5〉 90.4 〈92.2〉 94.0 〈97.6〉 118.2 〈123.3〉 116.4 増減額 60 33 20 12 29 28 1 事業報告 フィコンパ 前期比 (%) (単位:億円) △10 △5 6 2 (注)前期比の〈 〉内は為替の影響を除いた数値を示しています。 ●アリセプト(アルツハイマー型、レビー小体型認知症治療剤) アリセプト計 2014年度 657 2015年度 633 日本 中国 470 47 405 56 アジア 94 100 前期比 (%) 96.4 〈94.9〉 86.2 117.7 〈110.7〉 106.6 〈105.4〉 (単位:億円) 増減額 △23 △65 8 6 (注)前期比の〈 〉内は為替の影響を除いた数値を示しています。 ●主力品の売上収益構成比 ■ がん関連領域製品 21.6% ■ アリセプト 11.6% ■ その他 51.5% ■ パリエット/アシフェックス 8.4% ■ てんかん領域製品 6.9% 第104回 定時株主総会 65 事業報告 ● 当社グループの現況 2)財産および損益の状況 当社は、2013年度より、国際会計基準 (I FRS) にもとづいて連結計算書類を作成しています。 (注) 下表は、 I FRSに準拠した用語にもとづいて表示しています 。 ●連結経営指標等の推移 区分 2012年度 (第101期) 日本基準 2013年度 (第102期) 日本基準 I F R S 2014年度 2015年度 I F R S I F R S (第103期) (第104期) (億円) 売上収益 5,737 6,004 5,995 5,485 5,479 (億円) 営業利益 705 711 664 283 519 (億円) 経常利益 656 649 ― ― ― (億円) 税引前当期利益 714 582 623 259 505 (億円) 当期利益 483 330 385 435 550 (億円) 資本合計 4,743 5,109 5,294 6,021 5,768 (億円) 資産合計 9,902 9,455 9,738 10,538 9,740 1株当たり親会社所有者 (円) 1,646.31 1,776.48 1,845.06 2,096.39 2,006.22 帰属持分*1 150 150 150 150 1株当たり配当金(DPS) (円) 150 (円) (うち1株当たり中間配当金) (70) (70) (70) (70) (70) 基本的1株当たり当期 (円) 169.38 115.56 134.13 151.57 192.23 利益*2(EPS) 希薄化後1株当たり当期 (円) 169.31 115.46 134.01 151.37 191.76 利益*2 親会社所有者帰属持分比率 (%) 47.4 53.6 54.0 56.8 58.9 親会社所有者帰属持分当期 (%) 10.9 6.8 7.6 7.7 9.4 利益率(ROE) (倍) 株価収益率(PER) 24.80 34.77 29.96 56.31 35.22 (%) 配当性向(DPR) 88.6 129.8 111.8 99.0 78.0 親会社所有者帰属持分 (%) 9.6 8.8 8.5 7.6 7.3 配当率(DOE) 負債比率*3(Net DER) (倍) 0.27 0.14 0.14 0.06 0.01 営業活動による (億円) 732 857 913 760 956 キャッシュ・フロー 投資活動による (億円) 217 262 209 △188 △67 キャッシュ・フロー 財務活動による (億円) △818 △1,148 △1,151 △597 △729 キャッシュ・フロー 現金及び現金同等物の (億円) 1,425 1,539 1,539 1,733 1,793 期末残高*4 フリー・キャッシュ・フロー(億円) 545 664 794 604 811 (注)IFRSに準拠した用語について、日本基準による用語では、「売上収益」は「売上高」、「税引前当期 利益」は「税金等調整前当期純利益」 「当期利益」は「当期純利益」、 、 「資本合計」は「純資産合計」、 「基本的1株当たり当期利益」は「1株当たり当期純利益」、 「親会社所有者帰属持分」は「自己資本」 となります。 *12013 年度より、1 株当たり親会社所有者帰属持分の算定上、期末発行済株式数から控除する自己株 式に、信託として保有する当社株式を含めています。 *22013 年度より、基本的 1 株当たり当期利益および希薄化後 1 株当たり当期利益の算定上、期中平均 株式数の計算において控除する自己株式に、信託として保有する当社株式を含めています。 *3当社では、以下の算式で負債比率を算定しています。 負債比率(Net DER)={有利子負債(社債及び借入金) -現金及び現金同等物-3カ月超預金等} ÷親会社の所有者に帰属する持分 *4連結財政状態計算書の現金及び現金同等物 1,768 億円と売却目的で保有する資産に分類した現金及 び現金同等物 25 億円の合計です。 66 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 3)開発品の状況 2015年4月~2016年4月末までにおける当社グループでの開発に関して、主な進捗は領域 ごとに以下のとおりです。 1 がん領域 ●各品目の進捗 製品名、開発品コード 薬効、作用など 開発状況のステップ 対象疾患/効能・効果など ハラヴェン (E7389) 乳がんサードライン 注射 (一般名:エリブリン) 【効能・効果追加】 抗がん剤/ 悪性軟部肉腫 微小管ダイナミクス阻害剤 【効能・効果追加】 非小細胞肺がん 【効能・効果追加】 膀胱がん トリプルネガティブ乳がん* (抗 PD-1抗体ペムブロリズ マブとの併用) フェーズⅠ 地域 中国 米国 日本 欧州 フェーズⅡ フェーズⅢ 申請 事業報告 抗がん剤「ハラヴェン」は、乳がんに係る適応で日本、米国、欧州、アジア等の約60カ国で 承認を取得しています。2015年7月には、日本、米国、欧州で軟部肉腫に係る適応拡大の承 認申請を行い、2016年1月に米国で脂肪肉腫、同年2月に日本で悪性軟部腫瘍、同年5月に欧 州で脂肪肉腫に係る適応で、それぞれ承認を取得しました。 抗がん剤「レンビマ」は、甲状腺がんに係る適応で、40カ国以上で承認を取得しています。 米国、日本のほか、2015年5月に欧州、同年10月に韓国で新薬承認を取得しました。また、 腎細胞がんを対象に米国、欧州で実施したフェーズⅡ試験では、主要評価項目を達成し、 2015年11月に米国、2016年1月に欧州で、それぞれ腎細胞がんに係る承認申請を行いま した。本適応に対しては、米国でブレイクスルーセラピーおよび優先審査、欧州で迅速審査 の指定を受けています。( 「レンビマ」については、69頁のコラムもあわせてご覧ください。) 承認 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ 2016.1 2016.2 2016.5 日米欧ア 米欧 Ⅰ/Ⅱ 米国 Ⅰ/Ⅱ ▲ 概要 クロイソカイメン由来のハリコンドリンBの合成類縁体で、 微小管の伸長を阻害し細胞周期を停止させることで抗腫瘍活性 を示します。日本、米国、欧州、アジアなど、約60カ国で乳が んに係る承認(セカンドライン、サードライン等)を取得してい ます。また、米国、日本、欧州において悪性軟部腫瘍に係る適 応追加の承認を取得しました。 *米国メルク社(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.)との共同開発 ・抗 がん剤「ハラヴェン」について、米国でフェーズⅢ段階にありましたHER2陰性乳がん ファースト/セカンドラインを適応とした開発は、実施主体がAcademic and Community Cancer Research United(ACCRU)に変更されたため表中に記載していません。 第104回 定時株主総会 67 事業報告 ● 当社グループの現況 製品名、開発品コード 薬効、作用など 対象疾患/効能・効果など レンビマ (E7080) 経口 甲状腺がん (一般名:レンバチニブ) 抗がん剤/ 分子標的治療薬 【効能・効果追加】腎細胞がん 地域 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ 欧州 2015.5 アジア(韓国) 2015.10 米欧 【効能・効果追加】肝細胞がん 日米欧中ア 【効能・効果追加】 子宮内膜がん 米欧 【効能・効果追加】 メラノーマ 米欧 【効能・効果追加】 非小細胞肺がん (サードライン・単剤) 米欧 【効能・効果追加】 日米欧ア 非小細胞肺がん (RET転座) 【効能・効果追加】 胆道がん 固形がん* (抗 PD-1抗体ペムブロリズ マブとの併用) 日本 米国 Ⅰ/Ⅱ ▲ 概要 血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)や線維芽細胞増殖因 子 受 容 体(FGFR) に 加 え、 血 小 板 由 来 増 殖 因 子 受 容 体 (PDGFR) 、KIT、RETなどの腫瘍血管新生あるいは腫瘍悪性化 に関与する受容体型チロシンキナーゼ(RTK)に対する選択的 阻害活性を有する経口投与可能な、自社創出の新規結合型チロ シンキナーゼ阻害剤です。本剤は、VEGFR2とのX線共結晶構 造解析から、新たな結合様式(タイプⅤ)を有することが確認さ れた薬剤であり、速度論的解析からは、標的分子に素早く結合 し強力なキナーゼ阻害作用を示すことが確認されています。甲 状腺がんに係る適応で、米国、日本、欧州、韓国など40カ国以 上で承認を取得しています。 ▲ MORAb-003 プラチナ感受性卵巣がん 日米欧 注射 (一般名:ファルレツズマブ) 非小細胞肺がん 米欧 抗がん剤/ 概 要 葉 酸 受 容 体α(FRA)に対するヒト化IgG1 抗 体です。 ヒト化抗葉酸受容体α FRAが過剰発現しているがん腫に対して抗腫瘍効果を期待して モノクローナル抗体 います。 *米国メルク社(Merck & Co., Inc., Kenilworth, N.J., U.S.A.)との共同開発 68 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 グローバルブランド抗がん剤「レンビマ」 ユニークな阻害活性による適応拡大で価値を最大化 新規抗がん剤「レンビマ」 (一般名:レンバチニブ)は、自社創製の新規結合型チロシ ンキナーゼ阻害剤であり、がん細胞の増殖に関わる信号だけではなく、がん細胞に酸 素や栄養を送る血管をつくる信号をブロックし、がん細胞を兵糧攻めにする画期的な分 子標的抗がん剤です。 甲状腺がんに係る適応で日米欧など40カ国以上で承認を取得しており、世界各国で 申請中であり、腎細胞がんや肝細胞がんへの適応拡大、また抗PD-1抗体ペムブロリズ マブとの併用による他がん腫への適応拡大も積極的に進めています。 事業報告 製品名、開発品コード 薬効、作用など MORAb-004 注射 地域 メラノーマ 米欧 大腸がん 米欧 軟部肉腫 米欧 概要 腫瘍内皮マーカー1(TEM-1)/エンドシアリンに対するヒ ト化IgG1抗体です。エンドシアリンを発現しているがん腫に対し て抗腫瘍効果を期待しています。 ▲ 抗がん剤/ ヒト化抗エンドシアリン モノクローナル抗体 対象疾患/効能・効果など 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ ▲ 中皮腫 米欧 MORAb-009 注射 (一般名:アマツキシマブ) 概要 メソセリンに対するキメラ型IgG1抗体です。メソセリンを 発現しているがん腫に対して抗腫瘍効果を期待しています。 抗がん剤/ キメラ型抗メソセリン モノクローナル抗体 第104回 定時株主総会 69 事業報告 ● 当社グループの現況 製品名、開発品コード 薬効、作用など E7820 経口 対象疾患/効能・効果など 地域 大腸がん 米欧 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ 概要 血管内皮細胞の接着分子であるインテグリンα2の発現抑 制作用により血管新生を阻害します。 E7777 末梢性 T 細胞リンパ腫、 皮膚 T 細胞性リンパ腫 注射 ディーシー ビーズ (E7040) 概要 インターロイキン2(IL-2)の受容体結合部分とジフテリ ア毒素の融合タンパク製剤であり、細胞表面上のIL-2受容体と 特異的に結合し、細胞内に移行したジフテリア毒素がタンパク質 合成を阻害します。 【効能・効果追加】 多血性腫瘍又は動静脈奇 形に対する血管塞栓療法 日本 2015.9 概要 架橋化ポリビニルアルコール高分子からなる親水性の球 状微粒子であり、注入用カテーテルを通じて目標とする血管を 選択的に塞栓するための血管塞栓用ビーズです。微細で均一な 球状の粒子であるため、血管径や腫瘍の大きさ等の対象範囲に 合わせた持続的な塞栓効果が期待できます。日本において、多 血性腫瘍又は動静脈奇形を有する患者に対する血管塞栓療法を 使用目的又は効果として承認を取得しています。 ▲ 血管塞栓用ビーズ/ 医療機器 血管 塞栓材 日本 ▲ 抗がん剤/ インターロイキン2 受容体結合部分とジフテリア 毒素の融合タンパク製剤 ▲ 抗がん剤/ インテグリンα2発現抑制剤 ・抗がん剤「E7272」について、米国でフェーズⅡ試験段階にありましたメラノーマに係る 適応の開発を中止しました。 2 神経領域 2016年3月、日本で抗てんかん剤「フィコンパ」 (英文製品名:Fycompa)が部分てんか んおよび強直間代発作の併用療法に係る適応で承認を取得しました。「フィコンパ」は、12歳 以上の部分てんかん併用療法に係る適応で、45カ国以上で承認を取得しています。全般てん かんの強直間代発作に対する併用療法に係る適応拡大の承認は、米国および欧州で2015年 6月、フィリピンで同年11月に取得しました。新たな剤形となる懸濁液について、2016年4月、 米国で承認を取得し、欧州では承認申請中です。部分てんかんの小児適応については、米国、 欧州においてフェーズⅡ試験が進行中です。 また、2015年11月、米国において、肥満症治療剤「ベルヴィーク」は、1日1回製剤に関 する剤形追加の申請が米国FDAに受理されました。 70 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 ●各品目の進捗 製品名、開発品コード 薬効、作用など 開発状況のステップ フェーズⅠ 対象疾患/効能・効果など 地域 アリセプト (E2020) 【効能・効果追加】 経口 高度アルツハイマー型認知症 (一般名:ドネペジル) 中国 【効能・効果追加】 アルツハイマー型、 レビー小体型認知症治療剤 ダウン症候群の退行様症状 日本 フェーズⅡ フェーズⅢ 申請 承認 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ ▲ 概要 神経伝達物質のアセチルコリンを分解する酵素であるアセ チルコリンエステラーゼを阻害することにより、脳内アセチルコリ ン濃度を高め、アルツハイマー型認知症(AD)の認知症症状の 進行を抑制します。軽度および中等度のAD治療剤として、世界 90カ国以上で承認されており、米国、日本、カナダ、中南米や アジアの一部の国などでは高度ADにも承認されています。日本 とフィリピンにおいてはレビー小体型認知症の適応も取得してい ます。 抗てんかん剤/ AMPA受容体拮抗剤 【効能・効果追加】 全般てんかん 【剤形追加】 経口懸濁液 【効能・効果追加】 部分てんかん小児適応 日本 2016.3 米国 2015.6 欧州 2015.6 日本 2016.3 アジア(フィリピン) 2015.11 米国 2016.4 事業報告 部分てんかん フィコンパ (E2007) 経口 (一般名:ペランパネル) 欧州 米欧 ▲ 概要 グルタミン酸受容体のサブタイプであるAMPA受容体へ のグルタミン酸の結合を選択的に阻害します。部分てんかんの併 用療法に対して欧州、米国およびアジアなど、45カ国以上で承認 を取得しています。また、全般てんかんの強直間代発作の併用療 法の適応についても、日本、米国、欧州で承認を取得しました。 アルツハイマー型認知症 日米欧 概要 アミロイドベータ(Aβ)プロトフィブリルに対するヒト化 IgG1抗体です。神経毒性を呈することが報告されているAβプロ トフィブリルを除去することで、アルツハイマー型認知症の進行 を抑制することを期待しています。 ▲ BAN2401 注射 アルツハイマー型 認知症治療剤/ ヒト化抗 Aβプロトフィブリル モノクローナル抗体 ▲ E2006 不眠症 米国 経口 (一般名:レンボレキサント) 概要 睡眠と覚醒の調整に関与するオレキシンの受容体に拮抗 することで、覚醒状態を鎮め、自然な睡眠の誘発・維持を期待 不眠症治療剤/ オレキシン受容体拮抗剤 しています。 第104回 定時株主総会 71 事業報告 ● 当社グループの現況 製品名、開発品コード 薬効、作用など E2609 経口 対象疾患/効能・効果など 地域 アルツハイマー型認知症 米国 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ ▲ 概要 アミロイド前駆体タンパク質のβサイト切断酵素(BACE) アルツハイマー型 を阻害することで、ベータアミロイドの総量を低下させ、アルツ 認知症治療剤/ βサイト切断酵素 (BACE)阻害剤 ハイマー型認知症の進行を抑制することを期待しています。 ベルヴィーク(APD356) 【剤形追加】 経口 肥満症 1日 1回製剤 (一般名:ロルカセリン) 米国 ▲ 肥満症治療剤/ 概要 新規作用機序の肥満症治療剤です。選択的に脳内のセロ セロトニン 2C 受容体作動剤 トニン2C受容体を刺激することにより摂食を抑制し、満腹感を 促進すると考えられています。本剤は、米国において、ボディ・ マス・インデックス(BMI)が30kg/m2以上、あるいは少なくと も1つ以上の合併症を患うBMIが27kg/m2以上の成人患者様の 体重管理を目的とした食事療法と運動療法に対する補助療法とし て、2012年6月に米国食品医薬品局(FDA)より承認され、米 国麻薬取締局によるスケジューリング指定を経て、2013年6月 に発売されました。 ・肥満症治療剤「ベルヴィーク」について、アリーナ社との共同開発により米国でフェーズⅡ 試験段階にありました禁煙補助に係る適応の開発を中止しました。 ・ 「E0302」 (一般名:メコバラミン)について、日本での筋萎縮性側索硬化症に対する承認 申請を取り下げました。 3 消化器・その他の領域 EAファーマ株式会社の設立にともない、味の素製薬株式会社から承継した開発品を加えて 記載しています。 ●各品目の進捗 製品名、開発品コード 薬効、作用など 開発状況のステップ フェーズⅠ 対象疾患/効能・効果など 地域 パリエット/ 【効能・効果追加】 経口 PPI 抵抗性逆流性食道炎に アシフェックス(E3810) (一般名:ラベプラゾール) 対する維持療法 日本 フェーズⅡ フェーズⅢ 申請 承認 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ ▲ プロトンポンプ阻害剤 (PPI) 概要 プロトンポンプ阻害作用にもとづき、胃潰瘍、十二指腸 潰瘍、逆流性食道炎、ヘリコバクター・ピロリ除菌、ラベプラ ゾールを含むヘリコバクター・ピロリ除菌用3剤併用パック製剤 などの承認を取得しています。2014年12月に低用量アスピリ ン投与時における胃潰瘍または十二指腸潰瘍の再発抑制に関す る効能・効果および5mg錠の剤形追加の承認を取得しました。 72 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 製品名、開発品コード 薬効、作用など 対象疾患/効能・効果など 地域 開発状況 臨床試験 申請 承認 フェーズⅡ フェーズⅢ ▲ AJG511* 潰瘍性大腸炎 日本 (一般名:ブデソニド)注腸剤 概要 日本初のブデソニドを有効成分とする泡状の注腸製剤 (注腸フォーム製剤)です。ブデソニドは局所作用型ステロイド 潰瘍性大腸炎治療剤/ であるため全身性の副作用の低減が期待でき、さらに、泡状で 局所作用型ステロイド あることから直腸およびS状結腸の炎症部位に薬剤が到達し、 投与後にも漏れ出しにくい特徴があります。 ブデソニド注腸 フォーム剤は、欧州においては既に発売されています。 慢性便秘症 日本 AJG533* 経口 (一般名:elobixibat) 経口 事業報告 (一般名:カロテグラストメチル) ▲ 概要 新規作用機序をもつ経口便秘薬です。胆汁酸の再吸収 に係わる胆汁酸トランスポーターを阻害し、腸管内の胆汁酸を 慢性便秘症治療剤/ 胆汁酸トランスポーター阻害剤 増加させて自然な排便を促します。 潰瘍性大腸炎 日本 AJM300* ▲ 概要 α4インテグリンを阻害することにより、リンパ球の接 着・浸潤を防ぐ機序を有します。経口α4インテグリン阻害剤と 潰瘍性大腸炎治療剤/ して世界ではじめての製品化をめざしています。 α4インテグリン阻害剤 日本 AJG555* 経口 慢性便秘症 概要 ポリエチレングリコール製剤により腸管内の浸透圧制御 慢性便秘症治療剤/ ポリエチレングリコール製剤 を行うことで排便を促す経口便秘薬です。 ▲ ▲ 低アルブミン血症 中国 リーバクト配合顆粒* (一般名:イソロイシン・ 経口 概要 味の素が開発した分岐鎖アミノ酸製剤であり、非代償性 ロイシン・バリン顆粒) 肝硬変における血清アルブミン値を改善する薬剤です。日本で 分岐鎖アミノ酸製剤 は「食事摂取量が十分にもかかわらず低アルブミン血症を呈す る非代償性肝硬変患者の低アルブミン血症の改善」を効能・効 果とし、EAファーマより販売されています。 *EAファーマの開発品です。 ・プロトンポンプ阻害剤「E3810」について、日本での機能性ディスペプシアを対象とした 適応の開発を中止しました。 第104回 定時株主総会 73 事業報告 ● 当社グループの現況 4)主なトピックス 新連結子会社「EAファーマ」を設立 ~国内最大の消化器スペシャリティファーマをめざして~ 2015年10月、当社の消化器疾 患領域に関連する事業の一部を分 割し、味の素株式会社の100%子 会社である味の素製薬株式会社に 承継する統合契約を締結しました。 これにより、当社が株式を60%、 味の素株式会社が40%を保有す る当社の新しい連結子会社「EA ファーマ株式会社」が、2016年4 月にスタートしました。 EAファーマでは、当社の製品や 開 発 品、 豊 富 な 知 識、 経 験、 味の素 西井社長と握手をかわす内藤CEO ネットワークと、アミノ酸技術をベースとする味の素グループでの味の素製薬のユニークな 製品、開発品といった、両社の知見・ノウハウなどの資産を一体化し、領域を集中すること により生産性を向上させます。 EAファーマは、国内最大級の消化器スペシャリティファーマとして、当社グループの理念 実現の一翼を担っていきます。 DNDiと真菌性菌腫の治療薬創出に向けた共同開発契約を締結 2015年9月、自社創製の抗真菌剤ホスラブコナゾール(一般名)について、真菌性菌腫 に対する新規治療薬の共同開発を行う契約を、顧みられない熱帯病のための非営利研究開 発組織であるDNDi(スイス)と締結しました。世界で最も顧みられない病気の一つである 真菌性菌腫の研究開発として、初の試みとなります。 真菌性菌腫は、アフリカ大陸などの熱帯地域に多く見られる感染症です。手足に巨大な腫 瘍が現れて歩行や労働が困難になり、蔓延地域では貧困、偏見などの社会問題や経済的損 失の一因となっています。 本契約によりDNDiが臨床開発を主導して有効性および安全性を検証する一方、当社は DNDiに科学的専門知識や治験用製剤を提供し、蔓延地域の患者様の健康と生活向上への 貢献につとめていきます。 74 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 新規抗マラリア薬開発に向けた2つの共同研究契約を締結 2015年11月、新規抗マラリア薬の開発に向けた2件の共同研究契約を締結しました。ひ とつは英国のリバプール熱帯医学校およびリバプール大学との、もうひとつは非営利官民 パートナーシップであるMMV(Medicines for Malaria Venture:スイス)との共同研究 プログラムです。 マラリアは、マラリア原虫が蚊の媒介によってヒトに感染する致死性の高い寄生虫症です。 近年、既存の薬剤に対して耐性を持つマラリアが報告されており、根治治療や再発防止、蚊 への伝播防止を可能とする新規薬剤の開発が求められています。 これらの共同研究は、開発途上国等で蔓延する感染症の制圧のための新薬開発を推進す る国際的非営利組織グローバルヘルス技術振興基金(GHITファンド)の助成金交付対象と なりました。今後、マラリア患者様とそのご家族に貢献する新たな治療法の早期開発をめざ していきます。 事業報告 中国でジェネリック医薬品会社を買収 ~中国における広範な医薬品ニーズの充足に向けた事業基盤の強化~ 2015年12月、当社グループの 中 国 統 括 会 社は、 中 国 のジェネ リック医薬品製造販売会社「遼寧 天医生物製薬株式有限公司」 (遼 寧省本渓市)の全株式を500百万 元(約96億円)で取得し、買収を 完了しました。本買収は、現在の 新薬事業に加え、ジェネリック医 薬品事業に参入することにより、 中 国 に お け る より 広 範 な 医 療 ニーズの充足を可能とします。 「遼 寧天医生物製薬株式有限公司」 は、 衛材(遼寧)製薬有限公司 幅広い疾患領域での多くの製造承認と、様々な剤形に対応可能な最新の生産ラインや技術 を保有しており、新会社名「衛材(遼寧)製薬有限公司」として事業を開始しています。 中国は世界2位の医薬品市場であり、今後も継続的に高い成長が予測されます。現在の 蘇州と上海に次ぐ拠点として、多くの薬科大学や製薬企業がある本渓市の新技術産業開発区 に進出することにより、外部研究機関との連携も強化でき、さらなる成長機会につなげてい きます。 第104回 定時株主総会 75 事業報告 ● 当社グループの現況 中国の復旦大学に寄付講座を開設 2015年9月、当社グループの 中国統括会社は、日中両国の社 会・文化を理解し、急速に成長す る中国医薬品産業の将来を担う人 材育成をめざして、中国の復旦大 学日本研究センター(上海市)に、 寄付講座を開設しました。 復旦大学は研究型の総合大学 で、当社が設立に協力した日本研 究センターでは日本経済を中心に 研究活動を行っています。 開設した講座では、 「中国医薬品 市場へのアクセス&イノベーション」 をテーマとし、2015年12月に人口 内藤CEOから復旦大学 陳副党書記に 寄付講座を贈呈 高齢化と医療制度、創薬に関する 講演を実施しました。今後、当社グループ社員による講義や復旦大学・政府関係者等との合 同シンポジウムなども予定しています。 社会的責任投資指数の対象銘柄に選定 2015年7月、社会的責任投資の代表的な指数である「FTSE4・グッド・インデックス・シ リーズ」 (英国)の対象銘柄に選定されました。これは、環境・社会・ガバナンスの3つの側 面で一定の基準を満たした企業が選定されるもので、当社は2002年以来、14回連続で選 定されています。 また同年9月、社会的責任投資の世界的な指数である「ダウ・ジョーンズ・サステナビリ ティ・アジアパシフィック・インデックス」 (米国) の対象銘柄に選定されました。これは、経済・ 環境・社会の3つの観点から企業の持続可能性が評価されたもので、2013年以来、3年連 続の選定となりました。 今後も環境、社会、ガバナンスへの取り組みを継続し、社会的責任を果たしていきます。 76 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 3 重要な子会社の状況 (2016年3月31日現在) 会社名 サンノーバ株式会社* 住 所 群馬県 太田市 東京都 エルメッド エーザイ株式会社 豊島区 株式会社カン研究所 兵庫県 神戸市 エーザイ・コーポレーション・ 米国 ニュージャージー州 オブ・ノースアメリカ モルフォテック・インク エーザイ・インク H3 バイオメディシン・インク エーザイ・リミテッド エーザイ・マニュファク チャリング・リミテッド エーザイ・ゲーエムベーハー エーザイ・エス・エー・エス 米国 ニュージャージー州 米国 マサチューセッツ州 英国 ハートフォードシャー 英国 ハートフォードシャー 英国 ハートフォードシャー ドイツ フランクフルト フランス パリ エーザイ・ファルマセウティカ・ スペイン エス・エー マドリッド 300百万円 医薬品の販売 70百万円 100.00 医薬品の研究開発 2,767百万米ドル 100.00 米州持株会社 355百万米ドル 152百万米ドル 8千米ドル 184百万英ポンド 46百万英ポンド 39百万英ポンド 8百万ユーロ 20百万ユーロ 4百万ユーロ 664百万人民元 衛材(中国)薬業有限公司 中国江蘇省 576百万人民元 衛材(蘇州)貿易有限公司 中国江蘇省 70百万人民元 エーザイ・アジア・リージョナル・ サービス・プライベート・リミテッド シンガポール 34百万シンガポールドル タイ バンコク 103百万タイバーツ エーザイ・コリア・インク エーザイ・ファーマシューティカルズ・ インディア・プライベート・リミテッド 台湾 台北 韓国 ソウル インド アンドラ・プラデシュ州 80.01 (80.01) 医薬品の製造・販売 100.00 中国江蘇省 衛采製薬股份有限公司 主要な事業内容 450百万円 衛材(中国)投資有限公司 エーザイ・(タイランド)・マーケ ティング・カンパニー・リミテッド 議決権比率 (%) 100.00 (100.00) 医薬品の研究開発 100.00 医薬品の研究開発・ (100.00) 製造・販売 100.00 (100.00) 医薬品の研究開発 100.00 欧州統括・持株会社、 医薬品の販売 100.00 医薬品の研究開発・ (100.00) 販売 100.00 医薬品の製造・販売 (100.00) 100.00 (100.00) 医薬品の販売 100.00 (100.00) 医薬品の販売 100.00 医薬品の販売 (100.00) 100.00 中国統括・持株会社 (100.00) 100.00 医薬品の製造・販売 (100.00) 100.00 医薬品の販売 (100.00) 100.00 アジア持株会社 100.00 医薬品の販売 (100.00) 270百万台湾ドル 100.00 医薬品の販売 3,512百万ウォン 100.00 医薬品の販売 2,708百万インドルピー 事業報告 エーザイ・ヨーロッパ・ リミテッド 米国 ペンシルバニア州 資本金 100.00 医薬品の研究開発・ (11.08) 製造・販売 (注) 「議決権比率」の( )内は間接比率です。 * 2016年4月、サンノーバ株式会社の全株式をアルフレッサホールディングス株式会社 に譲渡しました。 第104回 定時株主総会 77 事業報告 ● 当社グループの現況 4 主要な会社および拠点 (2016年3月31日現在) 当社グループは、当社と連結子会社46社および持分法適用関連会社1社で構成され、そ の主要な事業内容は、医薬品事業とその他事業に区分されています。医薬品事業では医療 用医薬品、一般用医薬品等の研究開発・製造・販売を行っています。なお、その他事業に は、バルク輸出やライセンス収入等が含まれます。 事業区分と主要な会社および拠点は次のとおりです。 事業区分 地域 主要な会社および拠点 (主要製品) 医薬品事業 日本 当社 (コミュニケーションオフィス) 営 (医療用医薬品) 札幌、 仙台、 東京、 名古屋、 大阪、 広島、 福岡、 ほか (一般用医薬品) 川島工園 (岐阜県) 生 研 鹿島事業所 (茨城県) 生 研 筑波研究所 (茨城県) 研 日本 米州 欧州 エーザイ・コーポレーション・オブ・ノースアメリカ (米国) 統 モルフォテック・インク (米国) 研 エーザイ・インク (米国) 営 生 研 H3 バイオメディシン・インク (米国) 研 統 エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド (英国) エーザイ・リミテッド (英国) 営 研 エーザイ・マニュファクチャリング・リミテッド (英国) 営 生 エーザイ・ゲーエムベーハー (ドイツ) 営 エーザイ・エス・エー・エス (フランス) 営 エーザイ・ファルマセウティカ・エス・エー (スペイン) 営 衛材 (中国) 投資有限公司 (中国) 統 衛材 (中国) 薬業有限公司 (中国) 営 生 衛材 (蘇州) 貿易有限公司 (中国) 営 アジア エーザイ・アジア・リージョナル・サービス・プライベート・リミテッド (シンガポール) 統 エーザイ・ (タイランド) ・マーケティング・カンパニー・リミテッド (タイ) 営 衛采製薬股份有限公司 (台湾) 営 エーザイ・コリア・インク (韓国) 営 エーザイ・ファーマシューティカルズ・インディア・プライベート・ リミテッド (インド) 営 生 研 日本 当社 株式会社サンプラネット (東京都) 中国 その他事業 サンノーバ株式会社 (群馬県) 生 エルメッド エーザイ株式会社 (東京都) 営 株式会社カン研究所 (兵庫県) 研 営…営業拠点 生…生産拠点 研…研究拠点 統…統括会社 78 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 5 使用人の状況 1)当社グループ 従業員数 日 本 アメリカス 中 国 ア ジ ア E M E A 合 計 (単位:名) 2013年度末 5,200 1,768 1,559 1,081 811 10,419 2014年度末 4,712 1,745 1,607 1,226 893 10,183 2015年度末 4,523 1,316 1,875 1,250 913 9,877 (注)従業員数には就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ 外から当社グループへの出向者を含む)を記載しています。 従業員数(名) 女性比率(%) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 2013年度末 4,003 23.0 43.7 19.8 2014年度末 3,514 21.9 43.4 19.2 事業報告 2)当社 2015年度末 3,504 22.0 43.8 19.6 (注) 従業員数には就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向 者を含む)を記載しています。 6 主要な借入先 長期借入金 相 手 先 シンジケートローン 日本生命保険相互会社 住友生命保険相互会社 合 計 (単位:億円) 2015年度末 1,150 500 50 1,700 (注) 2 016年3月31日時点で、エーザイ・インク(米国)は、 三菱東京UFJ銀行ニューヨーク支店と3億米ドルのターム ローン契約を締結しています。 7 子会社株式の譲渡 2015年12月、当社の完全子会社であるエーディア株式会社の全株式を積水化学工業株 式会社に譲渡しました。また、2016年2月、当社の完全子会社であるエーザイフード・ ケミカル株式会社の全株式を三菱化学フーズ株式会社に譲渡しました。 2016年3月、当社の連結子会社であるサンノーバ株式会社は、医薬品製造販売事業を 吸収分割の方法により、新たに設立した会社に承継させました。吸収分割の時点で、サン ノーバ株式会社は三生製薬株式会社に名称変更し、新たに設立した会社の名称をサン ノーバ株式会社としています。同年4月、新会社であるサンノーバ株式会社の発行済株式 の全部をアルフレッサホールディングス株式会社に譲渡しました。 第104回 定時株主総会 79 事業報告 ● 当社グループの現況 8 事業等のリスク 当社グループの連結業績を大幅に変動させる、あるいは投資判断に重要な影響を及ぼす 可能性のあるリスクは、次のとおりです。なお、これらのリスクは、当事業報告作成日現 在において判断、予想したものです。 80 海外展開に おけるリスク 当社グループは、米州、欧州、アジア等において製品の生産・販売活動を展 開しています。グローバルな事業活動を展開する上で、法的規制、政情不安 や事業環境の不確実性などのリスクを完全に回避できる保証はありません。 このようなリスクに直面した場合、当該国における収益が当初の見込みを達 成できない可能性があります。 新薬開発の 不確実性 医薬品候補化合物は、有効性や安全性の観点から開発を中止する可能性があ ります。また、臨床試験で良い結果が得られた場合であっても、製品開発中 に施行される承認審査基準の変更により、承認が得られない可能性がありま す。開発の不確実性による新薬開発の遅延、中止などの理由で、将来に期待 していた収益が得られない可能性があります。 他社との アライアンス における リスク 当社グループには、販売促進活動において、他社との業務提携を行っている 製品があります。これら提携企業との良好な協力関係が保たれなくなった場 合、売上収益が減少し業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。また、 製品買収や製品・開発品の導入などに伴う不確実性により、将来に期待して いた収益が得られない可能性があります。 医療費抑制策 日本では医療費抑制策の一環として、通常2年ごとの医療用医薬品の薬価引 き下げや、ジェネリック医薬品使用促進などの施策がとられています。欧米、 アジアの国々などにおいても、医薬品の薬剤費低減への圧力は年々高まって おり、売上収益を減少させる要因となります。特に欧州においては、承認が 得られた製品であっても、期待された薬価による医療保険償還がなされない 場合があり、当初の見込んでいた収益が得られない可能性があります。 ジェネリック 医薬品に 関するリスク 先発医薬品の特許やデータ保護には期限があります。通常、先発医薬品の特 許およびデータ保護の期限が切れると同成分のジェネリック医薬品が発売さ れます。また、特許期間内であっても、米国のようにジェネリック医薬品の 申請が可能な国もあります。ジェネリック医薬品の低価格での販売により、 当該国内の市場シェアが低下する可能性があります。 知的財産に 関するリスク 特許の不成立や特許成立後の無効審判、または取得した特許を適切に保護で きない場合、想定より早く他社の市場参入を招き、売上収益が減少する可能 性があります。また、当社グループの事業活動が第三者の知的財産権に抵触 した場合、当該第三者から権利行使を受け、これにより収益性の悪化、事業 計画の変更等が生じ、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 副作用発現の リスク 製品に重大な副作用が発現した場合、販売の停止、製品の回収等の措置によ り、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 法規制に 関するリスク 医薬品事業は、薬事規制や製造物責任等の様々な法規制に関連しており、法 規制の制定や改定により業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。法規 制に適合しなくなった場合、製品の回収さらには製品の許認可の取り消し、 あるいは賠償請求を受ける等の可能性があります。 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社グループの現況 現在関与している訴訟または将来関与する訴訟の結果が、業績に重要な影響 を及ぼす可能性があります。 工場の閉鎖 または 操業停止 技術上の問題、使用原材料の供給停止、インフルエンザ等のパンデミック、 火災、地震、その他の災害等により工場が閉鎖または操業停止となる可能性 があります。この場合、製品の供給が妨げられ、業績に重要な影響を及ぼす 可能性があります。 使用原材料の 安全性および 品質に関する リスク 使用する原材料の安全性および品質に懸念が発生した場合、使用原材料の変 更はもちろんのこと製品の回収、販売停止等を実施し、業績に重要な影響を 及ぼす可能性があります。 外部への 業務委託に 関するリスク 当社グループでは研究や製造などの一部を外部へ業務委託しています。何ら かの原因で業務委託先が操業停止し、当社グループへの業務の提供が妨げら れることがあった場合、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 環境に関する リスク 当社グループ所有の事業所が環境汚染の原因と判断された場合、事業所の閉 鎖等の法的処置が講じられる可能性があります。また、周辺地域への補償責 任や環境改善に要する費用は、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 ITセキュリティ および 情報管理に 関するリスク 当社グループでは業務上、各種ITシステムを駆使しているため、システムの 不備やコンピューターウィルス等の外部要因により、業務が阻害される可能 性があります。また、個人情報を含め多くの情報を保有していますが、万が 一の事故等によりその情報が社外に流出した場合、信用を大きく失うことで 業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 金融市況 および 為替の動向に 関するリスク 市場性のある株式等を保有しているため、株式市況の低迷によってはこれら の株式等の売却損や評価損が生じ、また、金利動向によって退職給付債務の 増加など業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。さらに、輸出入取引 および海外の連結子会社業績の円換算において、外国為替変動が業績に重要 な影響を及ぼす可能性があります。 内部統制の 整備等に 関するリスク 当社グループは、金融商品取引法にもとづく財務報告に係る内部統制の評価 および監査の基準ならびに実施基準に準拠し、財務報告に係る有効な内部統 制システムを整備し、その適正な運用につとめます。しかし、内部統制が有 効に機能せず、あるいは予期しない内部統制上の問題により、多大な損失が 発生した場合には、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 災害等に 関するリスク 地震、台風等の自然災害および火災等の事故災害等、各種災害の発生により、 事業所・営業所等が大規模な被害を受け、当社グループの活動に影響を及ぼ す可能性があります。また、災害により損害を被った設備等の修復のために 多額の費用が発生し、業績に重要な影響を及ぼす可能性があります。 第104回 定時株主総会 事業報告 訴訟に関する リスク 81 事業報告 ● 当社グループの現況 9 重要な契約の状況 2016年3月末時点の重要な契約は以下のとおりです。なお、製品名は主要な販売国で の販売名を記載しています。 1)技術導入等 会社名 契約締結先 締結年月日 契約内容 契約期間 富山化学工業㈱ 1998年 9月30日 リウマチ治療剤「T-614」 (製 品名「ケアラム」 、一般名: イグラチモド)の日本にお ける共同開発・販売提携 契約締結日より販売開始後 10年が経過する日または特 許満了日のいずれか遅い日 まで アッヴィ ドイチュラント社 (ドイツ) 1999年 6月16日 ヒト型抗ヒトTNFαモノク ローナル抗体注射剤「ヒュミ 契約締結日より販売承認後 ラ」 (一般名:アダリムマブ) 15年が経過する日まで の日本、台湾および韓国に おける開発および販売 ユーランド社 (イタリア) 2003年 5月2日 ノバルティス社 (スイス) サノビオン社 当社 (米国) バイオアーク ティック・ ニューロサイエ ンス社 (スウェーデン) ㈱ミノファーゲ ン製薬 82 エーザイ株式会社 「ニトロールR」 (一般名:硝 酸イソソルビド)の輸入およ びその製剤の製造・販売 契約締結日より10年間。以 後2年毎の更新 2004年 2月6日 てんかん治療剤「イノベロ ン」 (一般名:ルフィナミド) の全世界における開発およ び製造・販売に関するライ センス契約 契約締結日より各国毎に特 許満了日または販売開始後 10年が経過する日のいずれ か遅い日まで 2007年 7月26日 睡眠導入剤「ルネスタ」 (一般 名:エスゾピクロン)の日本 における独占的な開発および 販売に関するライセンス契約 契約締結日より販売承認後 15年が経過する日または薬 価収載後15年が経過する日 のいずれか遅い日まで 2007年 12月3日 新規ヒト化モノクローナル 抗 体「BAN2 4 0 1」 の 全 世 界におけるアルツハイ マー病を対象とした研究・ 開発、製造・販売に関する 独占的ライセンス契約 契約締結日より各国毎に販 売開始後15年が経過する日 まで 2007年 12月18日 肝臓疾患用剤・アレルギー用 薬「強力ネオミノファーゲン シー」 (グリチルリチン酸、 配合剤)および「グリチロン 錠」 (グリチルリチン酸、配 契約締結日より日本での販 合錠)の日本およびユーロア 売開始後15年が経過する日 ジア地域の未発売国における まで 独占的な開発・販売権ならび に中国を含むユーロアジア地 域の既販売国における独占的 な販売権の優先交渉権取得の ライセンス契約 事業報告 ● 当社グループの現況 会社名 契約締結先 契約内容 契約期間 シンバイオ 製薬㈱ 2008年 8月18日 抗悪性腫瘍剤「トレアキシ ン」 (一般名:ベンダムスチ ン)の日本における共同開 発および販売に係る独占的 ライセンス契約 契約締結日より販売開始後 10年が経過する日まで 帝國製薬㈱ 2011年 2月3日 アルツハイマー型認知症治 療剤「アリセプト」 (一般名: ドネペジル)貼付剤の日本 におけるライセンス契約 契約締結日より帝國製薬㈱ の特許満了日または日本に おける販売開始から15年を 経過した日まで 2001年 4月6日 制 吐 剤「Aloxi」( 一 般 名 : パロノセトロン)の米国・ カナダにおけるライセンス 契約(2008年1月28日付 MGIファーマ社買収に伴う 承継) 契約締結日より2024年1月 30日まで 2010年 11月15日 フォーマ・セラピューティック ス社の化合物ライブラリーお よびスクリーニング・プ ラットフォームに関する研究 提携と、その成果物に関する ライセンス契約 契約締結日より提携終了日 またはロイヤルティ支払が 終了する日のいずれか遅い 日まで 締結年月日 契約内容 契約期間 1994年 10月5日 アルツハイマー型認知症治 療剤「E2020」 (製品名「ア リセプト」 、一般名:ドネペ ジル)の包括的提携契約 契約締結日より2022年7月 17日まで 2014年 8月18日 プロトンポンプ阻害剤 「E3710」の日本における開 発・共同販促に関する独占 的なライセンスおよび製造 に関する非独占的なライセ ンス契約 契約締結日より製品の販売 開始日から10年が経過する 日、特許の存続期間が満了 する日、または製品にかか る再審査期間が満了する日 のいずれか遅い日まで 当社 ヘルシン・ ヘルスケア社 (スイス) エーザイ ・インク フォーマ・ セラピューティック ス社(米国) 事業報告 締結年月日 2)技術導出等 会社名 契約締結先 ファイザー社 (米国) 当社 ゼリア 新薬工業㈱ 第104回 定時株主総会 83 事業報告 ● 当社グループの現況 3)販売契約等 会社名 契約締結先 杏林製薬㈱ 当社 味の素製薬㈱ (現EAファーマ㈱) ファイザー社 (米国) 締結年月日 2003年 7月30日 2005年 9月12日 2009年 9月24日 契約内容 片頭痛治療剤「マクサルト」 (一般名:リザトリプタン) の日本における販売 骨粗鬆症治療剤 「アクトネル」 (一般名:リセドロネート) の日本における販売 疼痛治療剤「リリカ」(一般 名:プレガバリン)の日本 における共同販促 肥満症治療剤 「ベルヴィーク」 当社、 アリーナ・ファーマ エーザイ シューティカルズ社 ・インク (スイス) 2010年 7月1日 (一般名:ロルカセリン)の 韓国、台湾、オーストラリ ア、ニュージーランド、イ スラエルを除く全世界にお ける独占的販売供給 エーザイ・ ヨーロッパ・ リミテッド ビアル・ポルテラ ・アンド・ シーエー社 (ポルトガル) 契約期間 契約締結日より2017年1月 31日まで 契約締結日より2028年2月 26日まで 契約締結日より2022年7月 17日まで 契約締結日より各国毎に特 許満了日または発売開始後 12年が経過する日のいずれ か遅い日以降で当社が終了 の通知をするまで てんかん治療剤「ゼビニク 2009年 2月19日 ス」 (一般名:エシリカルバ ゼピン)の欧州における販 売ライセンスおよび共同販 契約締結日より12年間 促契約 4)合弁関係 会社名 当社 84 契約締結先 ブラッコ社 (イタリア) エーザイ株式会社 締結年月日 1990年 11月30日 契約内容 「イオメロン」(一般名:イ オメプロール)他造影剤の 日本における製造・販売に 関する合弁事業 契約期間 契約締結日より2024年12 月31日まで 事業報告 ● 当社グループの現況 5)戦略的提携等 会社名 契約締結先 締結年月日 契約内容 契約期間 クインタイルズ 社(米国) 2009年 10月29日 6種の抗がん剤候補化合物 の開発に関する戦略的提携 契約締結日よりすべての予 定された臨床試験が完了ま たは終了する日まで 世界保健機関 (WHO) (スイス) 2012年 1月30日 リンパ系フィラリア症制圧 プログラムへの支援のため、 2013年またはWHOによる DEC(一般名:ジエチルカ DECの事前審査が終了した日 ル バ マ ジ ン )2 2 億 錠 の のいずれか遅い日から7年間 WHOへの無償提供 2014年 3月4日 1.BACE 阻害剤「E2609」 、 および抗アミロイドβ (Α β)プロトフィブリル抗 体「BAN2401」に関す る共同開発・共同販促 2.バ イオジェン社が開発 しているアルツハイ マー型認知症治療剤抗 Aβ抗体「BIIB037」お よび抗tau抗体の共同開 発・共同販促に関する オプション権の取得 当社 エーザイ パーデュー・ ・インク ファーマ社 (米国) (米国) 2015年 8月28日 当社が創製したデュアルオ レキシン受容体阻害剤 「E2006」に関する共同開 発・共同販促 事業報告 バイオジェン社 (米国) 対象化合物毎および各国毎 に以下1)か2)のいずれ か遅い方まで ・E2609 1)発売後10年、2)特 許満了日か後発品発売日 の早い方 ・BAN2401 1)発売後12年、2)特 許満了日か後発品発売日 の早い方 契約締結日より、対象国毎 に、以下1)~6)のいずれか 遅い日まで 1) 発売後10年が経過する日 2) 物質特許満了日 3) 規 制上の独占販売期間の 満了日 4) 共同開発の終了日 5) 新 適応の取得後または新 製剤の発売後7年が経過 する日 6) 売 上が一定額を下回る日 (米国のみ適用) 10 その他の重要な事項 2015年10月、消化器疾患領域に関連する事業の一部を吸収分割の方法により分割し、 味の素株式会社の完全子会社である味の素製薬株式会社に承継する統合契約を締結しまし た。当社が株式を60%、味の素株式会社が40%を保有する当社の新しい連結子会社「EA ファーマ株式会社」として、2016年4月から事業を開始しました。 (詳細は、74頁をご 参照ください) 第104回 定時株主総会 85 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 Ⅱ. 株式および新株予約権等の状況 1 株式の状況 (2016年3月31日現在) 1)発行可能株式総数(普通株式) … …………………………… 1,100,000,000株 2)発行済株式の総数… …… 296,566,949株(うち自己株式数 10,555,842株) 3)株 主 数… …………………………………………………………………… 59,996名 ●最近5年間の株主数の推移 事業年度 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 株主数(名) 111,387 95,835 106,981 66,190 59,996 4)株主の状況 (1)大株主の状況 株 主 名 持株数(千株) 総議決権数に対する 所有割合(%) 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社(信託口) 31,633 日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口) 22,858 8.00 JP MORGAN CHASE BANK 385147 12,938 4.53 日本生命保険相互会社 12,281 4.30 株式会社埼玉りそな銀行 7,500 2.62 みずほ信託銀行株式会社 退職給付信託 みずほ銀行口 再信託受託者 資産管理サービス信託銀行株式会社 5,437 1.90 公益財団法人内藤記念科学振興財団 4,207 1.47 STATE STREET BANK AND TRUST COMPANY 4,015 1.40 STATE STREET BANK WEST CLIENT - TREATY 505234 3,919 1.37 THE BANK OF NEW YORK MELLON SA/NV 10 3,487 1.22 108,279 37.91 合 計 11.07 (注)1 発行済株式(自己株式を除く)の総数に対してその有する株式の数の割合が高い上位10株主を 示しています。 2 自己株式10,555千株(3.56%)は、議決権がないため表中に記載していません。 3 当事業年度末までに以下の大量保有報告書(変更報告書)が提出されていますが、当事業年度 末の株主名簿で確認できない場合、または保有株式数が上位10位に該当しない場合は、表中に 記載していません。なお、 ( )内の保有割合は、自己株式を含んだ発行済株式の総数に対する 割合です。 ①ブラックロック・ジャパン株式会社他、全7社の共同保有として、15,262千株(5.15%)を 2014年11月28日現在で保有(2014年12月4日付大量保有報告書) ②株 式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ他、全4社の共同保有として、16,113千株 (5.43%)を2015年7月13日現在で保有(2015年7月21日付変更報告書) ③ウ エリントン・マネージメント・カンパニー・エルエルピー他、全2社の共同保有として、 27,087千株(9.13%)を2015年7月31日現在で保有(2015年8月7日付変更報告書) ④株式会社みずほ銀行他、全3社の共同保有として、13,222千株(4.46%)を2016年1月29 日現在で保有(2016年2月5日付変更報告書) 86 エーザイ株式会社 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 (2)株主構成 株 主 数 前年増減(名) (千株) (%) (名) 株 式 数 (%) 前年増減(千株) 154 0.3 △9 126,219 42.6 10,709 58 0.1 17 9,239 3.1 1,439 その他法人 858 1.4 △48 21,153 7.1 △162 外国法人等 639 1.1 62 85,696 28.9 △6,050 個人・その他 58,286 97.2 △6,216 43,701 14.7 △5,622 1 0.0 ― 10,555 3.6 △313 59,996 100.0 △6,194 296,566 100.0 ― 金融機関(銀行等) 金融商品取引業者 (証券会社) 自己株式 合 計 0 2014年度 20 40 38.9 60 16.6 80 30.9 100 (%) 7.2 3.7 2015年度 42.6 14.7 28.9 2.6 7.1 3.6 ■ 金融機関 (銀行等) ■ 個人・その他 ■ その他法人 ■ 自己株式 事業報告 ●株式数の所有者別構成比の推移 3.1 ■ 外国法人等 ■ 証券会社 (3)自己株式の状況 ①最近 5年間の自己株式数の推移 事業年度 自己株式数 2011年度 2012年度 (単位:株) 2013年度 2014年度 2015年度 11,585,988 11,470,897 11,202,048 10,869,758 10,555,842 ②自己株式の取得、処分等および保有 株式数(株) 前事業年度末における保有株式 ① 10,869,758 取得株式 単元未満株式の買取 ② 11,828 処分株式 ストックオプション(新株予約権)の権利行使 ③ 325,700 単元未満株式の買増 ④ 44 当事業年度末における保有株式 (①+②-③-④) 10,555,842 取得または処分価額 の総額(百万円) ― 94 1,110 0 ― (注)当事業年度の「会社法第459条第1項第1号の規定による定款の定めにもとづく取締役会決議によ り取得した自己株式」はありません。 第104回 定時株主総会 87 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 (4)当社が相互に株式を保有する事業法人の状況 ①政策保有株式に対する基本方針 当社は、政策保有については、相互の企業連携が高まることで、企業価値向上につな がる企業の株式を対象とすることを基本としています。株式保有は必要最小限とし、企業 価値向上の効果等を勘案して、適宜、見直すこととしています。企業価値向上の効果等 が乏しいと判断される銘柄については、市場への影響やその他事業面で考慮すべき事情 にも配慮しつつ売却を行っていきます。 また、政策保有株式に係る議決権行使にあたっては、当社の保有する株式の価値向上 に資すると判断する議案であれば賛成し、価値を毀損すると判断するものに対しては反対 票を投じます。 ②当社が相互に株式を保有する上場事業法人の状況 2016年3月末時点で、当社が株式を相互保有する上場事業法人19社の保有する当 社株式の合計は10,367千株(発行済株式の総数に対する比率3.50%)です。 業種別の内訳と主な事業法人の株主は、以下のとおりです。純投資目的で保有してい る株式はありません。 ●主な事業法人の株主 株主名 業種 持株数の状況 当社が保有する 事業法人の株式の状況 持株数(千株)持株比率(%)持株数(千株)持株比率(%) 保有目的 アルフレッサホールディングス株式会社* ■卸売業 1,545 0.52 4,602 1.96 取引関係強化 キッセイ薬品工業株式会社 ■医薬品 294 0.10 474 0.87 事業上の関係強化 参 天 製 薬 株 式 会 社 ■医薬品 949 0.32 6,862 1.66 事業上の関係強化 株 式 会 社 ス ズ ケ ン ■卸売業 1,422 0.48 2,081 2.01 取引関係強化 東邦ホールディングス株式会社 ■卸売業 857 0.29 950 1.21 取引関係強化 日 本 光 電 工 業 株 式 会 社 ■医用電子機器 330 0.11 1,165 1.30 事業上の関係強化 久 光 製 薬 株 式 会 社 ■医薬品 251 0.08 390 0.41 事業上の関係強化 株式会社マツモトキヨシホールディングス ■小売業 792 0.27 1,407 2.58 取引関係強化 株式会社メディパルホールディングス ■卸売業 1,961 0.66 5,951 2.43 取引関係強化 合 計 8,406 2.83 ― ― (注)1 持株比率は自己株式を含む発行済株式の総数に対する割合として算出しています。 2 上記9社は本開示についてご了解いただいた事業法人です。 3 当社が保有する事業法人の株式は、退職給付信託に設定しているみなし株式を含めて記載して います。 * アルフレッサホールディングス株式会社の当社株式の持株数は、アルフレッサ株式会社の保有株 式数を含めて記載しています。 88 エーザイ株式会社 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 ●当社発行済株式の総数に対する上場事業法人19社の保有する当社株式総数の割合 上場事業法人19社の保有する当社株式の状況 業種 10,367 3.50 % 千株 持株数 構成比 ■卸売業 6,427千株 62.0% ■医薬品 1,706千株 16.5% ■医用電子機器 330千株 3.2% ■小売業 792千株 7.6% 1,110千株 10.7% ■その他事業法人 医薬品 事業報告 卸売業 小売業 医用電子機器 その他事業法人 2 株価の推移 ●最近5年間の当社株価、日経平均およびTOPIXの推移比較 当社株価 (%) 340 日経平均 TOPIX 280 220 160 100 0 2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度 最高値 3,385円 最高値 4,405円 最高値 4,675円 最高値 9,756円 最高値 9,024円 最安値 2,832円 最安値 3,070円 最安値 3,600円 最安値 3,800円 最安値 6,633円 (注) 折 れ線グラフで示した当社株価、日経平均およびTOPIXは、2011年4月1 日終値をそれぞれ100として示しています。 第104回 定時株主総会 89 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 3 新株予約権等の状況 1)ストックオプション(新株予約権)の当事業年度末における状況 2006年 7月10日 2007年 7月9日 2008年 7月7日 取締役(社外) 0名 1名 4名 取締役(社内) 3名 3名 3名 執行役 21名 23名 25名 使用人 28名 29名 35名 人員計 52名 56名 67名 5,300円 5,480円 3,760円 254,000株 264,000株 76,300株 43,100株 89,600株 30.04% 16.33% 31.66% 権利未行使株式数*2 133,700株 183,900株 178,400株 株主総会決議日または 取締役会決議日 2006年 6月23日 2007年 6月22日 2008年 6月20日 権利行使期間 2008年 7月10日 ~ 2016年 6月23日 2009年 7月9日 ~ 2017年 6月22日 2010年 6月21日 ~ 2018年 6月20日 無償 無償 無償 普通株式 普通株式 普通株式 (役位は付与時点) 付与対象者の人員 新株予約権の 発行内容確定日 権利行使価額 付与株式数 権利行使株式数(累計) 権利行使率 発行価額 目的となる株式の種類 283,000株*1 (注)1 2013年度より、ストックオプション(新株予約権)の付与を廃止しました。 2 取締役兼代表執行役CEOは、執行役として付与しています。 3 2010年6月に新たに導入した執行役員制による執行役員は使用人として付与して います。 4 権利行使に際しては、自己株式を移転しています。 5 2006年に付与した新株予約権は2016年6月23日をもって権利行使期間が終了し ます。 *1 新株予約権の付与株式数は、付与対象者の対象勤務期間中の退任もしくは退職に 伴い減少しています。 *2 権利未行使株式数は、権利の失効または放棄のため、付与株式数と権利行使株式 数の差と一致しない年度があります。 90 エーザイ株式会社 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 2009年 7月6日 2010年 7月5日 2011年 7月7日 2012年 7月9日 5名 7名 7名 7名 3名 3名 3名 3名 27名 18名 18名 18名 35名 56名 54名 51名 70名 84名 82名 79名 3,320円 2,981円 3,140円 3,510円 308,000株*1 309,000株*1 96,900株 217,100株 113,600株 40,000株 33.30% 68.70% 36.88% 12.94% 183,100株 98,900株 194,400株 263,000株 2009年 6月19日 2010年 6月18日 2011年 6月21日 2012年 6月21日 2011年 6月20日 ~ 2019年 6月19日 2012年 6月19日 ~ 2020年 6月18日 2013年 6月22日 ~ 2021年 6月21日 2014年 6月22日 ~ 2022年 6月21日 無償 無償 無償 無償 普通株式 普通株式 普通株式 普通株式 2,025,000株 676,600株 事業報告 316,000株*1 291,000株 累 計 33.41% 1,235,400株 新株予約権による希薄化率 2015年度末 付与株式数の比率(累計) 0.71% 権利未行使株式数の比率(累計) 0.43% (注)2016年3月末時点の自己株式を除 く発行済株式数に対する比率です。 第104回 定時株主総会 91 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 2)当社役員が保有している職務執行の対価として交付された 新株予約権の状況(2016年3月31日現在) (1)当社役員の保有状況 取締役会決議日 取締役(社外) 取締役(社内) 執行役 役員(社内)計 役員計 2006年6月23日 2007年6月22日 2008年6月20日 新株予約権の数 保有者数 新株予約権の数 保有者数 新株予約権の数 保有者数 0個 0名 0個 0名 0個 0名 170個 3名 180個 3名 200個 3名 449個 9名 510個 9名 565個 12名 (89個) (3名) (0個) (0名) (90個) (3名) 619個 12名 690個 12名 765個 15名 619個 12名 690個 12名 765個 15名 (注)1 新株予約権1個当たりの目的となる株式の数は、100株です。 2 取締役兼代表執行役CEOは、執行役として交付されています。 3 執行役の新株予約権の数および保有者数には、使用人として在籍中に付与された ( )内は、使用人として在籍中に付 新株予約権を含めて記載しています。なお、 与された新株予約権にかかる内容を表示しています。 (2)取締役会決議による新株予約権の内容の概要 取締役会決議日 取締役会決議日 2006年6月23日 2006年6月23日 2007年6月22日 2007年6月22日 2008年6月20日 2008年6月20日 2006年7月10日 新株予約権を割り当てた日 2006年7月10日 2007年7月9日 2007年7月9日 2008年7月7日 2008年7月7日 新株予約権の数 新株予約権の数 1,680個 1,680個 1,750個 1,750個 新株予約権の目的となる 新株予約権の目的となる 普通株式 158,000株 普通株式 158,000株 株式の種類および数 株式の種類および数 普通株式 168,000株 普通株式 168,000株 普通株式 175,000株 普通株式 175,000株 新株予約権の行使に際し 新株予約権の行使に際して て1個につき出資される 530,000円 530,000円 1個につき出資される財産 財産の価額 の価額 548,000円 548,000円 376,000円 376,000円 新株予約権の行使に際し 新株予約権の行使に際して て株式を発行する場合の 2,650円 2,650円 株式を発行する場合の1株 1株当たり資本組入額 当たり資本組入額 2,740円 2,740円 1,880円 1,880円 1,580個 1,580個 新株予約権を行使するこ 2008年7月10日から 2008年7月10日から 2009年7月9日から 2010年6月21日から 新株予約権を行使する 2009年7月9日から 2010年6月21日から 2016年6月23日まで 2017年6月22日まで 2018年6月20日まで とができる期間 ことができる期間 2016年6月23日まで 2017年6月22日まで 2018年6月20日まで 新株予約権の1株当たり 新株予約権の1株当たり 1,161円 1,161円 の評価額 の評価額 991円 991円 530円 530円 (注) 1 新 株予約権の行使に際して1個につき出資される財産の価額は、発行要項に定め る株式分割、株式併合等の特定事項が生じた場合のみ、予め定めた計算式で再計 算されます。 2 新株予約権と引き換えの金銭の払込みは、要しません。 3 2008年度の新株予約権の付与株式数は、2009年4月に当社執行役1名が対象勤 務期間中に退任したことに伴い、2008年6月20日決議時点より、5,000株減少し ています。 4 2012年度の新株予約権の付与株式数は、2012年3月に当社執行役1名が対象勤 務期間中に退任したことに伴い、2012年6月21日決議時点より、6,000株減少し ています。 92 エーザイ株式会社 事業報告 ● 株式および新株予約権等の状況 2009年6月19日 2010年6月18日 2011年6月21日 2012年6月21日 新株予約権の数 保有者数 新株予約権の数 保有者数 新株予約権の数 保有者数 新株予約権の数 保有者数 0個 0名 0個 0名 40個 1名 120個 3名 200個 3名 170個 2名 180個 3名 130個 3名 640個 13名 235個 9名 744個 15名 1,010個 18名 (90個) (3名) (115個) (4名) (90個) (3名) (90個) (3名) 840個 16名 405個 11名 924個 18名 1,140個 21名 840個 16名 405個 11名 964個 19名 1,260個 24名 事業報告 2009年6月19日 2010年6月18日 2011年6月21日 2012年6月21日 2009年7月6日 2010年7月5日 2011年7月7日 2012年7月9日 1,830個 1,440個 1,420個 1,470個 普通株式 183,000株 普通株式 144,000株 普通株式 142,000株 普通株式 147,000株 332,000円 298,100円 314,000円 351,000円 1,660円 1,491円 1,570円 1,755円 2011年6月20日から 2019年6月19日まで 2012年6月19日から 2020年6月18日まで 2013年6月22日から 2021年6月21日まで 2014年6月22日から 2022年6月21日まで 471円 348円 417円 459円 3)その他新株予約権に関する重要な事項 当社は、「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 (2006年2月28日 取締役会決議)にもとづき、新株予約権の発行について発行登録を行っています。 第104回 定時株主総会 93 事業報告 ● 役員の状況 Ⅲ. 役員の状況 当社は指名委員会等設置会社であり、役員は経営の監督を担う11名の取締役および業務 の執行を行う25名の執行役で構成されています。 1 取締役に関する事項 取締役11名のうち7名は会社法第2条第15号に定める社外取締役です。執行役を兼任する 取締役は代表執行役CEO1名のみとしており、これにより、経営の監督機能と業務執行機能 をより一層明確に分離できるようにしています。また、取締役会の議長を社外取締役とし、経 営の透明性、公正性を高めています。 1)取締役 (2016年3月31日現在) 氏名等 略歴および兼職の状況等 略歴および兼職の状況等、取締役会およ び各委員会への出席状況、主な活動状 取締役兼代表執行役CEO な い と う は る お 内 藤 晴 夫 8頁から9頁参照 況およびその他の株式会社の会社役員に 関する事項の一部については、参考書類 議案の各候補者の頁に記載しています。 社外取締役、取締役議長、 社外取締役独立委員会委員 1970年 4月 株式会社野村電子計算センター お お 1987年12月 同社取締役 た き よ ち か 太 田 清 史 生年月日:1943年2月6日生 (現 株式会社野村総合研究所)入社 1997年 6月 同社代表取締役副社長 2002年 6月 同社取締役副会長 取締役在任年数:5年(本総会終結時)2005年 4月 株式会社アルゴ21(現キヤノンITソリューションズ 株式会社)代表取締役社長 所有自社株式数:1,397株 2008年 4月 キヤノンITソリューションズ株式会社相談役 取締役会および各委員会への出席状況 2010年 7月 キ ヤノンMJアイティグ ル ー プ ホ ー ル ディング ス ●取締役会:100%(11回/11回) 株式会社取締役 ●社外取締役独立委員会 2011年 6月 当社取締役(現任) 、社外取締役独立委員会委員 :100%(4回/4回) (現任) 、指名委員会委員長、報酬委員会委員 2013年 3月 キヤノンMJアイティグループホールディングス 株式会社顧問 2015年 6月 当社取締役議長(現任) ●主な活動状況 取締役議長として、取締役会の議題を選定し、取締役会 においては議案を解説し、取締役の発言をうながし、執 行役に説明を求め、取締役会としての意見をまとめるな ど、活発かつ効率的な議事運営を行っています。また、 企業経営者としての豊富な経験・知識ならびに経営に関 する高い見識と監督能力にもとづき、取締役会において 説明を求め、意見等を適宜述べています。 94 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 略歴および兼職の状況等 取締役、監査委員会委員 ま つ い ひ で あ き 松 居 秀 明 生年月日:1948年6月3日生 1971年 3月 当社入社 1995年 4月 当社経営計画部長 1997年 6月 当社取締役 1997年 7月 エーザイ厚生年金基金 取締役在任年数:5年(本総会終結時) 2000年 所有自社株式数:35,946株 2001年 取締役会および各委員会への出席状況 2002年 ●取締役会:100%(11回/11回)2002年 (現エーザイ企業年金基金)理事長 6月 当社取締役兼執行役員 6月 当社取締役兼常務執行役員 6月 当社取締役兼専務執行役員 6月 当社管理担当 ●監査委員会:100%(11回/11回)2004年 6月 当社代表執行役専務 2008年 1月 当社最高財務責任者(CFO) 2009年 4月 当社CJ担当 2010年 6月 当社財務・経理本部長 事業報告 2011年 6月 当社取締役(現任) 2012年 6月 当社監査委員会委員(現任) ●主な活動状況 取締役会において、社内での豊富な経験ならびに経営 に関する高い見識と監督能力にもとづき、説明を求め、 意見等を適宜述べています。また、監査委員として、日 常から経営監査部を指揮し、監査活動の質を高め、監 査委員会において実施した監査活動の説明を行うととも に、自らの意見を適宜述べています。 取締役 で ぐ ち の ぶ 略歴および兼職の状況等、取締役会お お 出 口 宣 夫 10頁から11頁参照 社外取締役、指名委員会委員、 報酬委員会委員長、社外取締役独立委員会委員 Graham Fry グレアム・フライ12頁から13頁参照 よび各委員会への出席状況、主な活動 状況およびその他の株式会社の会社役 員に関する事項の一部については、参 考書類 議案の各候補者の頁に記載して います。 第104回 定時株主総会 95 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 略歴および兼職の状況等 社外取締役、監査委員会委員、 社外取締役独立委員会委員長 す ず き おさむ 1977年 4月 第二東京弁護士会登録 1977年 4月 ユアサハラ法律特許事務所入所 鈴 木 修 1987年 4月 ユアサハラ法律特許事務所パートナー(現任) 生年月日:1950年1月1日生 2012年 6月 当社取締役(現任)、監査委員会委員(現任)、 2010年 6月 株式会社ヤマダコーポレーション社外取締役 社外取締役独立委員会委員長(現任) 取締役在任年数:4年(本総会終結時) 所有自社株式数:488株 ●主な活動状況 取締役会および各委員会への出席状況 ●取締役会:100%(11回/11回) ●監査委員会:100%(11回/11回) ●社外取締役独立委員会 :100%(4回/4回) 取締役会において、法律家としての専門知識ならびに経 営に関する高い見識と監督能力にもとづき、説明を求 め、意見等を適宜述べています。また、監査委員として、 監査委員会において監査計画の立案、調査結果とその 対応等に関して説明を求め、意見等を適宜述べていま す。さらに、社外取締役独立委員会の委員長として事務 局を指揮し、同委員会の事前準備、議事運営を行い、 その結果を取締役会に報告、提案し、取締役会で質疑 等に回答しています。 社外取締役、監査委員会委員、 社外取締役独立委員会委員 Patricia Robinson 1995年 7月 ニューヨーク大学助教授 2000年 5月 U.C.バークレー大学客員助教授 2002年 4月 一橋大学大学院国際企業戦略研究科客員助教授 パトリシア・ロビンソン 2004年 生年月日:1960年10月30日生 2013年 6月 当社取締役(現任) 、監査委員会委員(現任) 、 取締役在任年数:3年(本総会終結時) 所有自社株式数:639株 取締役会および各委員会への出席状況 ●取締役会:100%(11回/11回) ●監査委員会:100%(11回/11回) ●社外取締役独立委員会 :100%(4回/4回) 4月 一橋大学大学院国際企業戦略研究科准教授(現任) 社外取締役独立委員会委員(現任) ●主な活動状況 取締役会において、企業戦略や企業組織論に関する専 門知識ならびに経営に関する高い見識と監督能力にもと づき、説明を求め、意見等を適宜述べています。また、 監査委員として、監査委員会において監査計画の立案、 調査結果とその対応等に関して説明を求め、意見等を適 宜述べています。 96 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 略歴および兼職の状況等 社外取締役、指名委員会委員長、 報酬委員会委員、社外取締役独立委員会委員 や ま し た とおる 山 下 徹 14頁から15頁参照 社外取締役、監査委員会委員長、 社外取締役独立委員会委員 に し か わ い く お 西 川 郁 生 16頁から17頁参照 取締役、監査委員会委員 な お え のぼる 直 江 登 18頁から19頁参照 略歴および兼職の状況等、取締役会お よび各委員会への出席状況、主な活動 状況およびその他の株式会社の会社役 員に関する事項の一部については、参 考書類 議案の各候補者の頁に記載して います。 社外取締役 指名委員会委員 報酬委員会委員、社外取締役独立委員会委員 す は ら え い い ち ろ う 事業報告 数 原 英 一 郎20頁から21頁参照 (注) 各 社外取締役の兼職先と当社との間に、社外取締役としての任務を遂行する上で、支 障または問題となる特別な利害関係はありません。各社外取締役は、当社指名委員会 が定めた「社外取締役の独立性・中立性の要件」 (31頁をご参照ください)をすべて 満たしています。 2)取締役の異動 (1)数原英一郎は、2015年6月19日開催の第103回定時株主総会において、新たに取締 役に選任され、就任しました。 (2)泉徳治は、2015年6月19日開催の第103回定時株主総会終結の時をもって、任期満 了により取締役を退任しました。 3)常勤の監査委員の選定の有無およびその理由 当社は監査委員として社外取締役3名と社内取締役2名を選定しており、社内取締役2名 は常勤です。 製薬企業に特有な分野の専門性を有し、また社内の組織や業務の進め方などに精通した 取締役を常勤の監査委員とすることで、より実効性の高い監査を実現しています。 4)証券取引所への「独立役員届出書」の提出 当社は、東京証券取引所が2012年5月に施行した「証券市場の信頼回復のためのコー ポレートガバナンスに関する有価証券上場規程等の一部改正について」に従い、社外取締 役7名全員を独立役員として届け出ています。 第104回 定時株主総会 97 事業報告 ● 役員の状況 5)取締役会および各委員会への出席状況 (2016年3月31日現在) 氏 名 取締役会 指名委員会 監査委員会 報酬委員会 社外取締役 独立委員会 内藤 晴夫 100% (11回/11回) ― ― ― ― 太田 清史 100% (11回/11回) ― ― ― 100% (4回/4回) 松居 秀明 100% (11回/11回) ― 100% (11回/11回) ― ― 出口 宣夫 100% (11回/11回) ― ― ― ― 100% 100% グレアム・ フライ (11回/11回)(7回/7回) ― 100% 100% (7回/7回) (4回/4回) 100% (11回/11回) ― 100% (11回/11回) ― 100% (4回/4回) パトリシア・ 100% ロビンソン (11回/11回) ― 100% (11回/11回) ― 100% (4回/4回) 鈴木 修 山下 徹 100% 100% (11回/11回)(7回/7回) 西川 郁生 100% (11回/11回) ― 100% (11回/11回) ― 100% (4回/4回) 直江 登 100% (11回/11回) ― 100% (11回/11回) ― ― 数原英一郎* 100% 100% (9回/9回) (6回/6回) ― ― 100% 100% (7回/7回) (4回/4回) 100% 100% (5回/5回) (4回/4回) (注)―:該当していません。 * 数原英一郎は、2015年6月19日開催の第103回定時株主総会において、新たに取 締役に選任され、就任しましたので、2015年6月19日以降に開催した取締役会お よび各委員会への出席状況を記載しています。 98 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 6)取締役会および各委員会の活動状況 氏 名 組織 ● 太 田 清 史 (2016年3月31日現在) 主な活動状況 社外 ①法令、定款および取締役会規則で定められた事項のうち、 内 藤 晴 夫 必要な決議事項につき審議、決定を行いました。その主な 松 居 秀 明 ものは、中期経営計画の承認、事業計画の承認、決算の 承認、配当の決定、執行役の選任等です。 出 口 宣 夫 取締役会 社外 鈴 木 修 社外 パトリシア・ロビンソン 社外 山 下 徹 社外 西 川 郁 生 社外 直 江 登 数 原 英 一 郎 ②四半期ごとに執行役の業務執行状況について報告を受ける とともに、事業遂行上重要な事項については適時に報告を 受けています。 セスや結果についての妥当性を検討し、それぞれの経験、 知見にもとづき取締役会で発言を行っています。 社外 取締役は、経営の監督責任を果たすため、職務執行のプロ 事業報告 グレアム・フライ なお、取締役会は、コーポレートガバナンスガイドラインに 従い、2015年4月開催の取締役会において、2014年度 の取締役会の職務の執行について自己レビューを行いまし た。 ③ 当社のコーポレートガバナンスのあり方について議論し、 2016年3月31日開催の取締役会において、コーポレート ガバナンスガイドラインの改正を行いました。 ◎山 下 徹 社外 ①次年度の取締役会の構成案(取締役会および各委員会の グレアム・フライ 社外 規模、社内取締役と社外取締役の割合、取締役の多様性 数 原 英 一 郎 社外 等)について審議し、再任の取締役も含め取締役候補予定 指名委員会 者のリストアップを行いました。 ②取締役の選任要件等を考慮して、取締役候補予定者を絞り 込むとともに、社外取締役については個々のプロフィール 等から独立性・中立性の審査を行いました。 ③指名委員会が決議した取締役候補予定者に、指名委員長が 取締役就任の依頼を行いました。 ④指名委員会は、取締役就任の内諾を得た取締役候補予定 者をもって、取締役会構成案および取締役候補者を決議し ました。 ●:議長 ◎:委員長 社外 :社外取締役 第104回 定時株主総会 99 事業報告 ● 役員の状況 氏 名 組織 主な活動状況 ◎ 西 川 郁 生 社外 監査委員会 松 居 秀 明 鈴 木 修 社外 パトリシア・ロビンソン 社外 直 江 登 ◎ グレアム・フライ 山 下 社外 徹 社外 数 原 英 一 郎 社外 報酬委員会 ◎鈴 木 社外取締役独立委員会 修 社外 太 田 清 史 社外 グレアム・フライ 社外 パトリシア・ロビンソン 社外 山 下 徹 社外 西 川 郁 生 社外 数 原 英 一 郎 社外 ①監査委員会監査計画を策定し、これに従い監査を実施しま した。 ②会社法で求められる監査を実施し、金融商品取引法で規定 される財務報告に係る内部統制の整備・運用状況について 監視しました。 ③会計監査人の監査を実施しました。 ④当社グループの内部監査部門等および会計監査人と必要な 情報を共有しました。 ①2014年度の全社業績および代表執行役CEOから提案され た各執行役の評価の妥当性を審査し、2014年度の執行役 の業績連動報酬である個人別の賞与と株式報酬(2015年 7月支給)を決定しました。 ② 2015年6月就任の取締役、執行役の報酬等の基本方針お よび個人別の報酬体系を決定しました。また、2016年4月 就任の執行役の報酬等を決定しました。 ③ 執行役の業績連動型報酬を決定するための当年度の業績目 標および評価基準については、代表執行役CEOから提案 を受け、その妥当性を審査の上、これを承認しました。 ④ 取締役および執行役の報酬体系および水準について、他社 の役員報酬体系および水準等を調査、比較、検討するとと もに、課題を抽出して議論を行いました。特に、執行役の 株式報酬制度については、導入後3年間のレビューを実施 しました。 ①2015年6月開催の委員会において、 「当社企業価値・株主 共同の利益の確保に関する対応方針」 (以下、本対応方針) について、継続することを決定し、その旨を取締役会に提 案しました。 ② 2015年9月開催の委員会では、本対応方針に関して専門 家の意見を聴取し、情報共有を実施しました。 ③ 2015年12月開催の委員会では、有効期間満了後の本対 応方針について、継続、見直し、廃止に関する議論を行い ました。 ④ 2016年3月開催の委員会においては、有効期間と一部字 句の修正を行い、本対応方針を継続することを取締役会に 提案することを決議しました。 ●:議長 ◎:委員長 社外 :社外取締役 100 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 7)取締役会および各委員会のサポート体制 (1)取締役会 取締役会をサポートする部署として取締役会事務局を設置し、以下の職務を担っています。 ①取締役会の議案、資料等のとりまとめ、取締役議長との事前打合せ ②取締役への速やかな情報の提供と、議案の事前説明 (2)監査委員会 監査委員会をサポートする部署として経営監査部を設置しています。経営監査部は、監 査の客観性を確保するために、業務の指揮命令および人事評価等について執行部門からの 独立性が保障されています。 経営監査部は、監査委員会の事務局として以下の職務を担っています。 ①監査委員会の議案、資料等のとりまとめ、監査委員長との事前打合せ ②監査委員への速やかな情報の提供と、議案の事前説明 ③監査委員以外の取締役への監査委員会の審議事項に関する必要な情報の提供 事業報告 (3)指名委員会、報酬委員会および社外取締役独立委員会 指名委員会、報酬委員会および社外取締役独立委員会の事務局として取締役会事務局 が、以下の職務を担っています。 ①各委員会の議案、資料等のとりまとめ、各委員長との事前打合せ ②各委員会委員への議案の事前説明 8)役員研修会等の実施 取締役を対象とした研修会等は、取締役からの要望をふまえ、随時企画・実施していま す。新任の社外取締役については、就任前に、会社概要、企業理念、経営状況、コーポ レートガバナンスに関する事項および各種役員関連規程等の説明を実施しています。就任 後は、当社への理解を深めることを目的に、当社の事業活動、医薬品業界の動向、当社の 経営環境等について、担当する執行役による説明会や事業所の視察等を早期に実施してい ます。 また、取締役および執行役を対象としたコンプライアンス役員研修会を定期的に実施し ています。 新任の執行役については、執行役の役割や義務、責任、会社としての契約形態および執 行役として知っておくべき法的知識の習得をはかること、当社役員関連規程への理解をは かること、また、エグゼクティブとしてのリーダーシップを高めることに資する知識・ス キルの習得をはかることを目的として、就任後、速やかに新任執行役研修を実施すること としています。 2015年度は、新任社外取締役研修会(事業計画、研究開発活動の概要、生産活動の概 要、全社の組織体制と機能) 、新任取締役の川島工園・くすり博物館見学会、コンプライ アンス役員研修会(2回) 、新任執行役研修会(2日間)等を実施しました。 9)取締役(業務執行取締役等である者を除く)との責任限定契約の概要 当社は、10名の取締役(業務執行取締役等である者を除く)との間で、会社法第427条 にもとづき定めた当社定款第38条第2項にもとづく責任限定契約を締結しています。当社 の取締役が職務を遂行するにあたり善意にしてかつ重大な過失なくして当社に損害を与え た場合は、会社法第425条第1項に定める最低責任限度額を限度として損害賠償責任を負 担するものとします。 第104回 定時株主総会 101 事業報告 ● 役員の状況 2 執行役に関する事項 2016年3月末在任の当社の執行役は、25名です。 取締役を兼任する代表執行役CEO内藤晴夫については、8頁から9頁に記載しています。 1)執行役 氏名等 (2016年3月31日現在) 1981年 4月 代表執行役コーポレート プランニング&ストラテジー担当 2004年 4月 2005年 6月 兼CIO 2006年 6月 コーポレートプランニング& 2007年 6月 ストラテジー担当 2009年 7月 兼チーフインフォメーション 2010年 6月 オフィサー(CEOオフィス) 2011年 6月 はやし ひ で き 2012年 6月 2012年 6月 生年月日:1957年11月22日生 2012年 6月 所有自社株式数:15,095株 2014年 6月 2014年 6月 2014年10月 林 秀 樹 略歴および兼職の状況等 当社入社 事業開発部長 執行役 ビジネスデベロップメント担当 常務執行役 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ チーフプロダクトクリエーションオフィサー 専務執行役 IR 担当 グローバル事業開発担当 エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント 株式会社代表取締役社長 代表執行役副社長 代表執行役 CPCO 兼 CIO チーフインフォメーションオフィサー (現任) 代表執行役コーポレートプランニング&ストラテジー 担当兼 CIO(現任) 2014年10月 コーポレートプランニング&ストラテジー担当(現任) なお、林秀樹は 2016年 4月 1日付で日本事業担当兼認知症ソリューション本部担当兼チー フインフォメーションオフィサー (CEO オフィス) に担当を変更しました。 1975年 4月 代表執行役医療政策担当 2001年 4月 兼中国事業担当 2004年10月 医療政策担当兼グローバル 2005年 6月 緊急対応担当 2006年 6月 兼総括製造販売責任者 2008年 3月 兼グローバルバリュー&アクセス 2009年 7月 2009年 7月 担当兼薬粧事業担当 2010年 6月 兼中国事業担当(CEOオフィス)2011年 6月 2011年 6月 2012年 6月 生年月日:1952年6月29日生 2012年 6月 2012年10月 所有自社株式数:24,924株 2012年10月 2013年 4月 2013年 6月 2014年 4月 2014年 6月 2014年12月 2014年12月 2015年10月 つ ち や ゆたか 土 屋 裕 当社入社 臨床研究センター臨研企画部長 エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド社長 執行役 欧州事業担当 エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド会長兼 CEO 信頼性保証・環境安全担当 信頼性保証本部長 常務執行役 専務執行役 信頼性保証・パブリックアフェアーズ担当 信頼性保証・PR・GR 担当 代表執行役専務 グローバル緊急対応担当 (現任) PR・GR 担当 医療政策担当 (現任) 代表執行役副社長 グローバルバリュー&アクセス担当 (現任) 代表執行役医療政策担当 代表執行役医療政策担当兼中国事業担当 (現任) 中国事業担当 (現任) 薬粧事業担当 (現任) なお、土屋裕は 2016年 4月1日付で医療政策担当兼グローバル緊急対応担当兼グローバル バリュー & アクセス担当兼総括製造販売責任者兼中国事業担当兼hhc データクリエーション 担当兼日本・アジアメディカル担当 (CEO オフィス) に担当を変更しました。 102 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 1981年 2001年 2002年 2004年 2004年 4月 6月 6月 4月 7月 略歴および兼職の状況等 当社入社 経営計画部長 エーザイ・インク副社長 エーザイ・インク会長兼 CEO エーザイ・コーポレーション・オブ・ノース アメリカ社長 2006年 6月 執行役 し み ず はじめ 2006年 6月 米州事業担当 2007年 6月 常務執行役 生年月日:1957年4月20日生 2008年 1月 エーザイ・コーポレーション・オブ・ノース アメリカ会長兼 CEO 所有自社株式数:23,283株 2009年 8月 エーザイ・コーポレーション・オブ・ノース アメリカ社長 2010年 6月 専務執行役 2010年 6月 ニューマーケット担当 2012年 4月 インド・パシフィック・リージョン プレジデント 2012年 6月 チーフフィナンシャルオフィサー 2012年 6月 国内ネットワーク企業担当 (現任) 2012年 6月 代表執行役副社長 2014年 6月 代表執行役 CFO 2014年10月 薬粧事業担当 2015年 6月 代表執行役国内ネットワーク企業担当 兼薬粧事業担当 2015年10月 代表執行役 EA ファーマ担当兼国内ネット ワーク企業担当 (現任) 2015年10月 EA ファーマ担当兼国内ネットワーク企業担当 (現任) 代表執行役EAファーマ担当 兼国内ネットワーク企業担当 EAファーマ担当 兼国内ネットワーク企業担当 (CEOオフィス) 清 水 初 事業報告 なお、清水初は 2016年 3月 31日付で当社代表執行役を退任し、2016年 4月 1日付で EA ファーマ株式会社代表取締役兼社長執行役員に就任しました。 代表執行役アジア・リージョン 1977年 2003年 プレジデント 2003年 アジア・リージョン プレジデント 2004年 兼CEO特命担当 ほ ん だ ひ で し 2004年 2005年 2007年 生年月日:1954年10月9日生 2007年 所有自社株式数:23,791株 2010年 2010年 2011年 本 多 英 司 2012年 2012年 2012年 2013年 2013年 2014年 4月 4月 6月 4月 当社入社 国際・事業開発部長 執行役員 グローバルファーマシューティカルズ本部 副本部長 6月 執行役 6月 薬粧事業部長 4月 日本事業本部担当 6月 常務執行役 6月 専務執行役 6月 エーザイ・ジャパン プレジデント 4月 エーザイ・イースト・アジア・リージョン プレジデント 4月 イースト・アジア・リージョン プレジデント 6月 グローバルバリュークリエーションコミッティ チェアマン 6月 代表執行役副社長 4月 代表執行役専務 4月 アジア・リージョン プレジデント (現任) 6月 代表執行役アジア・リージョン プレジデント (現任) 第104回 定時株主総会 103 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 浅 野 隆 文 1980年 2005年 2007年 2007年 2007年 2007年 2009年 2010年 4月 4月 4月 6月 6月 6月 6月 6月 略歴および兼職の状況等 当社入社 川島工園長兼工場長 生産物流・トランスフォーメーション副担当 執行役 生産物流・トランスフォーメーション担当 生産物流本部長 あ さ の た か ふ み デマンド・チェーン本部副本部長 エーザイデマンドチェーンシステムズ 生年月日:1957年4月5日生 プレジデント (現任) 所有自社株式数:26,484株 2011年 6月 常務執行役 2013年 6月 専務執行役 (現任) (現任) 2015年 4月 ステーブルブランドDCU プレジデント 専務執行役 エーザイデマンドチェーン システムズ プレジデント 兼ステーブルブランドDCU プレジデント なお、浅野隆文は 2016年 4月 1日付でエーザイデマンドチェーンシステムズプレジデント に担当を変更しました。 1981年 2002年 2005年 2005年 2006年 お か だ や す し 2007年 2008年 生年月日:1958年9月26日生 2008年 所有自社株式数:8,469株 2009年 2010年 2010年 2011年 2011年 2011年 6月 2012年 6月 2012年 6月 2012年12月 2013年 6月 2014年 6月 当社入社 経営計画部長 医薬事業部事業推進部長 執行役 医薬事業部事業戦略部長 日本事業本部計画部長 アジア・大洋州・中東事業本部長 エーザイ・アジア・リージョナル・サービス・ プライベート・リミテッド社長 アジア・大洋州・中東事業担当 上席執行役員 財務・経理本部財務戦略部長 執行役 チーフタレントオフィサー 兼人財開発本部長 (現任) 国内ネットワーク企業担当 常務執行役 (現任) エーザイ企業年金基金理事長 人財開発本部タレントマネジメント部長 専務執行役 (現任) 総務・環境安全担当 (現任) 1983年 2001年 2007年 2007年 2009年 2011年 当社入社 法務部長 執行役 ゼネラル カウンセル (現任) 知的財産担当 (現任) 常務執行役 (現任) 専務執行役 チーフタレントオフィサー 兼人財開発本部長 兼総務・環境安全担当 岡 田 安 史 常務執行役 ゼネラル カウンセル 兼知的財産担当 た か は し け ん た 高 橋 健 太 生年月日:1959年9月22日生 4月 6月 4月 6月 6月 4月 1月 8月 4月 6月 6月 6月 6月 4月 6月 6月 6月 6月 6月 所有自社株式数:4,071株 なお、高橋健太は 2016年 4月 1日付でエーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメント 株式会社代表取締役社長に兼任で就任しました。 104 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 常務執行役 チーフメディカルオフィサー 兼コーポレートメディカル アフェアーズ本部長 兼グローバルセーフティボード 委員長 Edward Stewart Geary エドワード・スチュワート・ギリー 生年月日:1962年11月21日生 1990年 7月 1997年 4月 2001年 1月 2004年 4月 2007年 6月 2012年10月 略歴および兼職の状況等 スタンフォード大学メディカルセンター 当社入社 薬事政策部長 信頼性保証本部副本部長 執行役 チーフメディカルオフィサー 兼コーポレートメディカルアフェアーズ本部長 (現任) 兼グローバルセーフティボード委員長 2013年 6月 常務執行役 (現任) 所有自社株式数:25,364株 松 江 裕 二 当社入社 コーポレートコミュニケーション副担当 IR 部長 執行役 コーポレートコミュニケーション担当 人財開発本部タレントマネジメント部長 インド・パシフィック・リージョン プレジデント アジア・リージョン デピュティプレジデント アメリカス・リージョン プレジデント (現任) エーザイ・インク会長兼 CEO (現任) 常務執行役 (現任) 事業報告 1982年 4月 常務執行役 2008年10月 アメリカス・リージョン 2008年10月 プレジデント 兼エーザイ・インク会長兼CEO 2009年 6月 2009年 6月 ま つ え ゆ う じ 2011年 6月 2012年 6月 生年月日:1960年2月5日生 2013年 4月 所有自社株式数:4,913株 2014年 4月 2014年 4月 2014年 6月 なお、松江裕二は 2016年 4月 1日付でデピュティチーフタレントオフィサーに担当を変更 しました。 2005年 6月 サノフィ・アベンティス社 (現サノフィ社) アソシエイト・ヴァイス・プレジデント、 グローバル・マーケティング 2008年 2月 エーザイ・ヨーロッパ・リミテッド入社 コマーシャル・ディベロップメント 2008年 2月 同社ディレクター、 2010年 6月 当社執行役 リミテッド社長兼CEO (現任) 2010年 6月 エーザイ・ヨーロッパ・ 2012年 4月 EMEA リージョン プレジデント (現任) Gary Hendler 2014年 4月 グローバルオンコロジービジネス プレジデント 2014年 5月 エーザイグローバルオンコロジービジネスユニット プレジデント (現任) 生年月日:1966年9月26日生 2014年 6月 常務執行役 (現任) 所有自社株式数:0株 常務執行役 EMEAリージョン プレジデント 兼エーザイ・ヨーロッパ・ リミテッド社長兼CEO 兼エーザイグローバル オンコロジービジネスユニット プレジデント ガリー・ヘンドラー なお、ガリー・ヘンドラーは 2016年 4月 1日付でオンコロジービジネスグループチーフコ マーシャルオフィサー兼EMEAリージョンプレジデント兼エーザイ・ヨーロッパ・リミテッ ド会長兼 CEO に担当を変更しました。 第104回 定時株主総会 105 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 1986年 4月 常務執行役 エーザイプロダクトクリエーション 2009年 7月 シ ス テ ム ズ チ ー フ プ ロ ダ クト 2010年 6月 クリエーションオフィサー 兼ジャパン/アジアクリニカル リサーチ創薬ユニットプレジデント 2012年 6月 兼エー ザイ・アー ル・アンド・ 2012年 6月 ディー・マネジメント株 式 会 社2012年 6月 2012年12月 代表取締役社長 い い け て る し げ 井 池 輝 繁 生年月日:1963年12月20日生 所有自社株式数:9,298株 2013年 4月 2014年10月 2014年10月 2015年 6月 略歴および兼職の状況等 当社入社 CEOオフィスプロダクトクリエーション本部 予算管理部長 プロダクトクリエーション本部 ポートフォリオ戦略・予算管理部長 コーポレートストラテジー部長 執行役 戦略担当 ジャパン/アジア クリニカルリサーチ創薬 ユニット プレジデント (現任) 臨床開発部長 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ チーフプロダクトクリエーションオフィサー (現任) エーザイ・アール・アンド・ディー・マネジメ ント株式会社代表取締役社長 (現任) 常務執行役 (現任) なお、井池輝繁は 2016年 4月 1日付でオンコロジービジネスグループプレジデント(CEO オフィス)に担当を変更しました。 2007年 常務執行役 チーフフィナンシャルオフィサー 2009年 兼チーフIRオフィサー 2009年 やなぎ りょう へ い 2013年 2013年 生年月日:1962年7月6日生 2015年 所有自社株式数:7,298株 2015年 柳 良 平 4月 UBS証券会社 IRアドバイザリーエグゼクティブ ディレクター 9月 当社入社 9月 IR 部長 4月 執行役 4月 デピュティチーフフィナンシャルオフィサー 兼チーフIRオフィサー 6月 常務執行役 (現任) 6月 チーフフィナンシャルオフィサー 兼チーフ IR オフィサー (現任) 1998年 9月 ブーズ・アレン・ハミルトン社 2005年 10月 当社入社 2009年 7月 CEO オフィスプロダクトクリエーション 本部推進部長 2010年 6月 経営戦略部長 2011年 6月 執行役 (現任) 2011年 6月 戦略・財務・経理担当 2012年 6月 人財開発本部副本部長 兼タレントマネジメント部長 2012年12月 戦略・計画担当兼コーポレート事業統括部長 2013年 4月 薬粧事業担当 Ivan Cheung 2014年 4月 グローバルオンコロジービジネス デピュティプレジデント 兼アジア担当兼レンビマグローバルリード 生年月日:1976年10月9日生 2014年 5月 エーザイグローバルオンコロジービジネスユニット デピュティプレジデント兼アジアオンコロジー担当 所有自社株式数:3,174株 兼レンビマグローバルリード(現任) 2015年 5月 エーザイグローバルニューロロジービジネス ユニットデピュティプレジデント 兼ファイコンパグローバルリード (現任) 執行役 エーザイグローバル オンコロジービジネスユニット デピュティプレジデント 兼エーザイグローバル ニューロロジービジネスユニット デピュティプレジデント 兼アジアオンコロジー担当 兼レンビマグローバルリード 兼ファイコンパグローバルリード アイヴァン・チャン なお、アイヴァン・チャンは 2016年 4月 1日付で常務執行役に昇格し、ニューロロジー ビジネスグループプレジデント兼アメリカス・リージョンプレジデント兼エーザイ・インク に担当を変更しました。 会長兼 CEO(CEO オフィス) 106 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 1991年 4月 執行役 エ ー ザ イ プ ロ ダ クトクリエ ー ション 2008年 4月 システムズチーフイノベーションオフィサー 2009年 7月 2011年 10月 お お わ た か し 2011年 10月 略歴および兼職の状況等 当社入社 創薬第二研究所長 オンコロジー創薬ユニット プレジデント 執行役 (現任) エーザイプロダクトクリエーションシステムズ チーフサイエンティフィックオフィサー 生年月日:1963年7月13日生 2012年 6月 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ チーフイノベーションオフィサー (現任) 所有自社株式数:0株 大 和 隆 志 なお、大和隆志は 2016年 4月 1日付でオンコロジービジネスグループチーフメディスン クリエーションオフィサー兼チーフディスカバリーオフィサーに担当を変更しました。 1986年 4月 当社入社 執行役 エーザイ・ジャパンオンコロジーhhc 2010年 6月 フロンティア創薬ユニット プレジデント 2011年10月 エーザイバリューマキシマイゼーションシステムズ ユニットプレジデント プレジデント か い や す の ぶ 2012年 6月 執行役(現任) 2013年 1月 エーザイ・ジャパン バイスプレジデント オンコロジー領域担当 生年月日:1962年3月20日生 2013年 4月 エーザイ・ジャパン オンコロジー hhc ユニット 所有自社株式数:7,771株 (現任) プレジデント 2013年 4月 オンコロジーメディカル部長 2015年10月 エーザイ・ジャパン オンコロジー hhc ユニット メディカル部長兼 MSL 室長 事業報告 甲 斐 康 信 なお、甲斐康信は 2016年 4月 1日付でオンコロジービジネスグループチーフストラテジー オフィサー兼レンビマグローバルリード兼ストラテジー部長に担当を変更しました。 1981年 執行役 エーザイ・ジャパンプレジデント 2008年 2013年 ま つ ま え け ん じ 2013年 当社入社 京滋北陸エリア エリア統轄 執行役 (現任) エーザイ・ジャパン プレジデント 兼地域包括 hhc ユニット プレジデント 2015年 2月 病院政策部長 生年月日:1955年9月28日生 2015年10月 エーザイ・ジャパン プレジデント (現任) 所有自社株式数:8,301株 松 前 謙 司 4月 4月 4月 4月 なお、松前謙司は2016年3月31日付で当社執行役を退任し、2016年4月1日付でEAファーマ 株式会社取締役兼副社長執行役員に就任しました。 2005年 3月 PARファーマシューティカルズ社 シニア・ヴァイス・ 執行役 プレジデント、クリニカルディベロップメント・アンド・ エーザイプロダクトクリエーション メディカルアフェアーズ・アンド・チーフメディカル システムズチーフクリニカルオフィサー オフィサー 兼ニューロサイエンス&ジェネラル 2007年 5月 エーザイ・メディカル・リサーチ・インク メディスン創薬ユニットプレジデント (現エーザイ・インク) 入社 兼エーザイグローバル 2009年 7月 ニューロサイエンス創薬ユニット プレジデント ニューロロジービジネスユニット 2012年12月 ニューロサイエンス&ジェネラルメディスン チーフメディカルオフィサー 創薬ユニット プレジデント (現任) Lynn Kramer 2013年 4月 当社執行役 (現任) 2013年 4月 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ (現任) チーフクリニカルオフィサー 生年月日:1950年10月19日生 2015年 5月 エーザイグローバルニューロロジービジネス 所有自社株式数:0株 ユニット チーフメディカルオフィサー (現任) リン・クレイマー なお、リン・クレイマーは 2016年 4月 1日付でニューロロジービジネスグループチーフ クリニカルオフィサー兼チーフメディカルオフィサーに担当を変更しました。 第104回 定時株主総会 107 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 略歴および兼職の状況等 1991年 4月 執行役 コーポレートアフェアーズ担当 2011年 6月 さ さ き さ よ こ 2013年 4月 2013年 4月 生年月日:1968年9月27日生 2013年 4月 2013年10月 所有自社株式数:2,536株 当社入社 PR 部長 執行役 (現任) コーポレートアフェアーズ担当 (現任) グローバルアクセスストラテジー室長 ガバメントリレーションズ部長 1985年 2012年 2014年 あ さ た に じゅん い ち 2014年 2014年 生年月日:1961年2月22日生 2014年 所有自社株式数:8,544株 当社入社 コーポレートIA 部長 執行役 (現任) チーフコンプライアンスオフィサー (現任) 内部統制担当 (現任) コンプライアンス・リスク管理推進部長 佐々木 小夜子 執行役 チーフコンプライアンス オフィサー兼内部統制担当 朝 谷 純 一 執行役 エーザイグローバル ニューロロジービジネス ユニット プレジデント Frank Ciriello フランク・シリエロ 生年月日:1961年3月5日生 所有自社株式数:0株 4月 6月 6月 6月 6月 6月 2004年 3月 アベンティス・ファーマシューティカルズ・インク社 ヴァイス・プレジデント、呼吸器&感染症フランチャイズ 担当、グローバルマーケティング&メディカル 2004年10月 エーザイ・インク入社 2011年 4月 同社シニア・ヴァイス・プレジデント、LATCAN & エスタブリッシュド・プロダクト・バリュー・マキシ マイゼーション・ユニット 2014年 4月 グローバルニューロロジービジネス プレジデント 2014年 5月 エーザイグローバルニューロロジービジネスユニット プレジデント (現任) 2014年 6月 当社執行役 (現任) なお、フランク・シリエロは 2016年 3月 31日付で退任しました。 1997年 執行役 エーザイ・インク社長兼COO 1998年 Shaji Procida 2012年 2014年 生年月日:1971年7月2日生 2014年 所有自社株式数:0株 サジ・プロシダ 1月 ノバルティス・コーポレーション社 マネージャー、 アカウンティング プリンシプル/バジェット 6月 エーザイ・インク入社 7月 同社ヴァイス・プレジデント、 ファイナンス&CFO 4月 同社社長兼 COO (現任) 6月 当社執行役 (現任) 1987年 執行役 エーザイプロダクト 2009年 クリエーションシステムズ ニューロサイエンス&ジェネラル メディスン創薬ユニット 2010年 デピュティプレジデント 兼グローバル探索研究部長 き む ら て い じ 2013年 4月 当社入社 7月 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ ニューロサイエンス創薬ユニット 筑波探索研究本部 ケミストリー部長 4月 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ ニューロサイエンス創薬ユニット グローバル探索研究部長 4月 エーザイプロダクトクリエーションシステムズ ニューロサイエンス&ジェネラルメディスン 創薬ユニット デピュティプレジデント 生年月日:1963年3月22日生 兼グローバル探索研究部長 (現任) 所有自社株式数:1,742株 2015年 6月 執行役 (現任) 木 村 禎 治 なお、木村禎治は2016年4月1日付でニューロロジービジネスグループチーフディスカバリー オフィサー兼ニューロロジー筑波研究部長に担当を変更しました。 108 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 氏名等 略歴および兼職の状況等 1985年 4月 当社入社 執行役 エーザイ・ジャパン地域包括 2009年 10月 東海エリア エリア統轄 hhc ユニットプレジデント 2015年 2月 エーザイ・ジャパン オンコロジー hhc ユニット や す だ さとる バイスプレジデント (東日本中部担当) 2015年 6月 執行役 (現任) 生年月日:1962年4月8日生 2015年 10月 エーザイ・ジャパン 地域包括 hhc ユニット プレジデント (現任) 所有自社株式数:4,588株 2015年 10月 エーザイ・ジャパン 地域包括 hhc ユニット メディカル部長兼 MSL 室長 安 田 覚 なお、安田覚は 2016年 4月 1日付でエーザイ・ジャパン地域連携首都圏本部長に担当を 変更しました。 執行役 エーザイ・ジャパン 統合マーケティング本部長 1994年 4月 当社入社 2013年 4月 エーザイ・ジャパン 地域包括 hhc ユニット 統合マーケティング部長 や ぶ ね ひ で の り 2015年 2月 エーザイ・ジャパン 統合マーケティング部長 2015年 6月 執行役 (現任) 生年月日:1970年8月10日生 2015年 8月 エーザイ・ジャパン 統合マーケティング本部長 所有自社株式数:3,148株 (現任) 事業報告 籔 根 英 典 なお、籔根英典は 2016年 4月 1日付でエーザイ・ジャパンアクセス&アウトカム本部長に 担当を変更しました。 2)執行役の異動 (1)2015年6月19日開催の当社取締役会において、木村禎治、安田覚、籔根英典が新た に執行役に選任され、同日付で就任しました。 (2)2015年6月19日開催の当社取締役会において、井池輝繁、柳良平の常務執行役への 昇格が承認されました。 (3)2016年3月31日付で、代表執行役清水初、執行役松前謙司、執行役フランク・シリ エロは退任しました。 (4)2016年3月1日開催の当社取締役会において、宮島正行が新たに執行役に選任され、 2016年4月1日付で就任しました。 (5)2 016年3月31日開催の当社取締役会において、2016年4月1日付でアイヴァン・ チャンの常務執行役への昇格が承認されました。 (6)2 016年3月31日開催の当社取締役会において、加藤弘之、アレキサンダー・ス コット、安野達之、ヤンホイ・フェン、鈴木蘭美が新たに執行役に選任され、2016 年4月1日付で就任しました。 第104回 定時株主総会 109 事業報告 ● 役員の状況 3 取締役および執行役の報酬等 1)報酬等の決定 取締役および執行役の報酬等については報酬委員会で決定しています。当社の報酬委員 会は、委員長を含む3名全員が社外取締役であり、客観的な視点と透明性を重視していま す。 報酬委員会は、当社の取締役および執行役の個人別の報酬等の内容を決定する権限を有 しており、主に①取締役および執行役の個人別の報酬等の内容に係る決定に関する方針、 ②取締役および執行役の個人別の報酬等の内容、③執行役の業績連動型報酬の決定に係る 全社業績目標および各執行役の個人別業績目標達成度の評価の決定を行っています。 2)報酬等の決定に関する基本方針 報酬委員会は、取締役および執行役が受ける個人別の報酬等の基本方針について、報酬 委員会運用規則で以下のとおり定めています。 ①優秀な人材を当社の経営陣として確保することができる報酬内容とする。 ②株主および従業員に対する説明責任を果たしえる公正かつ合理性の高い報酬内容と する。 ③経営の監督機能を担う取締役と業務執行を担う執行役の報酬等は、別体系とする。 ④取締役の報酬等は、取締役が、その職務である経営の監督機能を十分に発揮する のに相応しい報酬内容とする。 ⑤執行役の報酬等は、執行役が、その職務である業務執行に対し強く動機付けられ、 大きな貢献を生み出せる報酬内容とする。 ⑥取締役と執行役を兼任する者の報酬等は、執行役の報酬等のみとする。 ⑦執行役と使用人を兼任する者の報酬等は、執行役の報酬等のみとする。 3)報酬体系の決定プロセス 報酬委員会では、取締役および執行役の報酬等に関する諸課題を検討するとともに、報 酬等の水準を毎年確認し、次年度の報酬体系を決定しています。 なお、報酬等に関する諸課題の検討および報酬等の水準の調査、検討において、報酬委 員会は、外部専門機関の意見およびデータを積極的に取り入れ、活用しています。 ●報酬体系の決定に係る報酬委員会の審議プロセス 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 7月~ 10月~ 役員報酬水準サーベイ のレビュー エーザイ株式会社 5月 3月~4月 役員報酬体系に関する課題抽出、 検討 110 4月 1月まで 2月まで 報酬水準の 見直しの審議 次年度役員報酬体系 の決議 役員報酬体系 に関する審議 事業報告 ● 役員の状況 4)取締役の報酬体系 取締役の報酬等は、定額の基本報酬のみとなっています。取締役の職務は経営の監督で あり、その監督機能を十分に発揮できる、取締役として相応しい内容とするため、業績連動 型報酬を組み込まずに定額とし、その水準は、産業界の中上位水準を志向して設定しています。 取締役の報酬等 基本報酬 ・基本報酬は定額制としています。 ・取締役会の議長、各委員会の委員長には、 当該職務に対する報酬が加算されていま す。 ・社内取締役には、常勤の取締役としての 業務に対する報酬が加算されています。 5)執行役の報酬体系 事業報告 優秀な人材を当社の経営陣として確保することができる報酬内容とすること、および執行 役が業務執行に対し強く動機付けられ、大きな貢献を生み出せる報酬内容とすること、これ らの基本方針に則り、報酬委員会では国や地域による報酬水準や報酬等の仕組みの違いを 認識して、執行役の報酬等を決定しています。 以下は、執行役の報酬体系を示したものですが、国内非居住の執行役、および高度な専 門性や資格等を有する執行役の報酬等については、報酬決定のプロセス等は同様であるも のの、個別に審議を行い決定しています。 執行役の報酬等は、基本報酬、賞与および株式報酬で構成しています。執行役の職務は 業務執行であり、執行役としての業務執行が強く動機付けられるとともに、業績が考慮され、 中長期的な企業価値向上に資する報酬体系としています。執行役の報酬等の水準は、産業 界の中上位水準を志向して設定しています。 執行役の報酬等 基本報酬 ・基本報酬は役位別の定額制としています。 賞与 ・賞与は、全社業績目標および各執行役の 個人別業績目標達成度により、役位別の 賞与基礎額の0~225%の範囲で支給す ることとしています。 株式報酬 ・株式報酬は、全社業績目標達成度により、 役位別の基本交付株数の0~150%の範 囲で給付することとしています。 第104回 定時株主総会 111 事業報告 ● 役員の状況 執行役の報酬等は、基本報酬、賞与および株式報酬の割合を6:3:1とし、総報酬におけ る業績連動型報酬比率は40%となっています。 固定報酬 業績連動型報酬 賞与 (30%) 基本報酬 (60%) 株式 報酬 (10%) ■執行役への株式報酬制度 2013年度より導入した株式報酬制度は、信託を通じ、全社業績目標達成度に応じ て執行役に株式報酬を毎年給付する中長期インセンティブプランです。 当社執行役が株主の皆様と同じ視点で利益意識を共有し、中長期的な視野で業績や 株価を意識した業務執行を動機付ける内容としています。 株式報酬制度の仕組み(概念図) 【委託者】 当社 ❶信託設定 ❷当社株式 (3年間) (自己株式) 【受益者】 当社執行役 ❷代金の 支払い ❸全社業績目標達成度に もとづき株式報酬を給付 【受託者】 三菱UFJ信託銀行 執行役に給付される株式報酬は、毎年の全社業績に応じて増減します。また、中長 期的には、株価が変動することにより報酬としての実質的な価値が変動します。この 仕組みを継続することで、株主の皆様と同じ視点に立って企業価値を向上させようと いう執行役のモチベーションが、今まで以上に高まるものと考えています。 なお、社内規定により、執行役は当社株式を退任後1年経過するまで売却すること はできません。 112 エーザイ株式会社 事業報告 ● 役員の状況 ■業績連動型報酬の決定プロセス 報酬委員会は執行役の業績評価および業績連動型報酬(賞与、株式報酬)の個人別 の支給額・交付株数を審議し、決定します。執行役の賞与および株式報酬は全社業績 目標および各執行役の業績目標の達成度に応じて、それぞれ以下の計算式により算出 されます。 賞与 = 役位別の賞与基礎額 × 全社業績目標達成度* × 個人別業績目標達成度 支給率:0~225% 株式報酬 評価:0~150% 評価:0~150% = 役位別の基本交付株数 × 全社業績目標達成度* 評価:0~150% 支給率:0~150% *連結売上収益、連結営業利益、連結当期利益、連結ROE 事業報告 全社業績目標達成度は、連結売上収益、連結営業利益、連結当期利益および連結 ROEを評価し決定します。事業年度ごとに、各項目の達成度にもとづき報酬委員会が全 社業績目標の達成度を0~150%の範囲で評価します。 個人別業績目標達成度は、各執行役の個人別業績目標の達成度にもとづき、代表執 行役CEOから提案される個人別評価を報酬委員会が審査の上、承認しています。なお、 個人別業績目標は、各執行役が具体的な業績目標を掲げて優先度に応じて配点ウエイト を定め、代表執行役CEOとの協議のもとに設定し、報酬委員会がその妥当性を審査の 上、承認しています。 その結果、執行役の賞与は賞与基礎額を100%とすると0〜225%の範囲で支給さ れ、株式報酬は基本交付株数を100%とすると0〜150%の範囲で交付されることとなり ます。 ●執行役の業績連動型報酬の決定に係る報酬委員会の決定プロセス 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 6月 3月 4月 5月 執行役の個人別業績目標の達成度について、 代表執行役CEOと執行役が協議する。 6月~7月 5月 各執行役の個人別業績目標に関して 代表執行役CEOと執行役が協議 7月~9月 ● 2月 4月~5月 取締役会で執行役の職務分掌の決議 ● 1月 全社業績目標を審議し、 決定する。 代表執行役CEOより提案される各執行役の 個人別業績目標の妥当性を検証し、審議、 決 定する。 全社業績目標の結果を審議し、 達成度を決定する。 代表執行役CEOより提案される各執行役の個人 別業績目標の達成度の妥当性を検証し、 審議、 決 定する。 ● 上記の達成度により算出される執行役個人別の 賞与支給額および株式報酬の交付株数を決議 する。 ● ● 第104回 定時株主総会 113 事業報告 ● 役員の状況 6)取締役および執行役の報酬等の総額 取締役および執行役の2015年度(2015年4月1日から2016年3月31日まで)におけ る報酬等の総額は149,791万円です。 2015年度の役員の報酬等の総額 基本報酬 対象人員 (名) 金額 (万円) 賞与 対象人員 (名) 業績連動型報酬 株式報酬 金額 (万円) 対象人員 費用計上額 (名) 合 計 (万円) (万円) 取締役(社内) 3 11,311 0 ― 0 ― 11,311 取締役(社外) 8 7,440 0 ― 0 ― 7,440 執行役 21 69,417 21 45,875 21 15,748 131,040 合計 32 88,168 21 45,875 21 15,748 149,791 (注)1 取締役と執行役の兼務者の報酬等は、執行役の報酬等のみとしているため、取締役兼代表執行 役CEOの報酬等は、執行役に含まれています。 2 基本報酬には、2016年3月31日在任の役員に対して、各役員の2015年度の在任期間に応じて 支払った基本報酬、2015年6月19日開催の第103回定時株主総会の終了をもって退任した取締 役1名(社外取締役)に対して、2015年度の在任期間に応じて支払った基本報酬の合計額を記 載しています。 3 執行役の賞与は、2015年4月から2016年3月を対象期間として2016年3月31日在任の執行役 に対して2016年7月に支給する予定の未払賞与の総額、および2014年4月から2015年3月を 対象期間として2015年3月31日在任の執行役に対して2015年7月に支給した賞与の総額と、 2014年度の事業報告において開示した賞与引当額との差額の合計額を記載しています。 4 執行役の株式報酬は、2015年4月から2016年3月を対象期間として2016年3月31日在任の執 行役に対して2016年7月に交付する予定の未払株式報酬の総額、および2014年4月から2015 年3月を対象期間として2015年3月31日在任の執行役に対して2015年7月に交付した株式報酬 等の総額と、2014年度の事業報告において開示した株式報酬引当額との差額の合計額を記載し ています。なお、執行役の株式報酬は、対象となる執行役に交付した、および交付する予定の 当社普通株式の総数に、第三者割当による当社株式の処分を行った時の株価(4,535円/株) を乗じた額をもとに記載しています。 5 ストックオプションは、2013年6月からの新報酬体系への移行後、新たな付与を廃止しており、 2015年度の会計処理上必要な費用計上額はありません。 7)役員ごとの連結報酬等の総額(1億円以上) 2015年度において連結報酬等の総額が1億円以上である役員は、以下の5名であり、そ れぞれの総額は以下のとおりです。 代表執行役CEO 内藤晴夫 161百万円 常務執行役 ガリー・ヘンドラー 149百万円 執行役 リン・クレイマー 184百万円 執行役 フランク・シリエロ 142百万円 執行役 サジ・プロシダ 149百万円 ・ガリー・ヘンドラーは連結子会社であるエーザイ・ヨーロッパ・リミテッド(英国)より、リン・クレイマー、 フランク・シリエロおよびサジ・プロシダはエーザイ・インク(米国)より、それぞれ報酬を受けており、そ の総額を記載しています。なお、フランク・シリエロは2016年3月31日付で退任しました。 114 エーザイ株式会社 事業報告 ● 会計監査人の状況 Ⅳ. 会計監査人の状況 1 会計監査人の名称 有限責任監査法人トーマツ 当社の会計監査業務を執行した公認会計士は、以下の3名であり、その補助者は公認会 計士13名、その他19名です。 氏 名 役 職 当社の監査年数 下江 修行 指定有限責任社員、業務執行社員 5年 大谷 博史 指定有限責任社員、業務執行社員 1年 杉本健太郎 指定有限責任社員、業務執行社員 2年 2 当該事業年度に係る会計監査人の報酬等の額 連結子会社 合計 147 34 181 ①公認会計士法第 2 条第1項の監査業務に係る報酬等の額* 147 32 179 ②公認会計士法第 2 条第1項の業務以外の業務(非監 査業務)に係る報酬等の額 ― 2 2 当該事業年度に係る会計監査人の報酬等の額 事業報告 当社 (単位:百万円) *金融商品取引法上の監査の報酬等が含まれています。 3 監査委員会が会計監査人の報酬等の額について同意した理由 監査委員会が選定した監査委員3名が会計監査人から監査計画の説明を受け、内容を確 認した上で、会計監査人の監査計画(監査に必要な工数含む)を確定させています。執行 部門がその監査計画にもとづき、監査委員同席のもと会計監査人と工数単価の折衝を行 い、監査報酬案が算定されます。 監査委員会は、上記プロセスおよび内容の相当性に加え、過去からの監査報酬額の推 移、および他社の監査報酬の状況等を総合的に検討した上で、会計監査人の報酬等の額は 妥当と判断し同意しています。 4 当社の会計監査人以外の監査法人による子会社の監査状況 当社の重要な子会社(77頁をご参照ください)のうち海外子会社は、一部を除き、当 社の会計監査人が加盟しているデロイト トウシュ トーマツ リミテッドの各国のメンバー ファームの監査を受けています。 5 会計監査人の解任又は不再任の決定の方針 監査委員会では「会計監査人の解任又は不再任の決定の方針」を監査委員会の規程類と 位置付け、毎年改定しています。2016年4月の監査委員会においては、以下のとおり決 議しています。 当社監査委員会は、会計監査の適正性および信頼性を確保するため、会計監査人が独立 の立場を保持し、適正な監査を実施しているかを監視し、検証しております。監視・検証 の内容は、会計監査人の監査計画の内容、監査報酬の額、監査実施者の適格性、監査契約 第104回 定時株主総会 115 事業報告 ● 会計監査人の状況 の内容の適正性、会計監査人の職務の遂行が適正に行われていることを確保するための体 制に関する会計監査人からの通知、および監査の実績等であります。また、監督官庁から 監査業務停止処分を受ける等、会計監査人の職務の遂行に支障を来たすおそれが生じた場 合には、会計監査人から適時に報告を受けることとしています。 監査委員会の検証の結果、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事項に該当 すると認められる場合、監査委員会は監査委員全員の合意に基づき、会計監査人を解任い たします。この場合、監査委員会が選定した監査委員は、解任後最初に招集される株主総 会にて、会計監査人を解任した旨と解任の理由を報告いたします。 また、監査委員会は、会計監査人の監査の品質、有効性および効率性等について上述の 監視・検証を通じて評価し、再任または不再任の検討を毎年実施いたします。会計監査人 の不再任に関する株主総会の議案の内容を決定した場合、監査委員会が選定した監査委員 は、株主総会にてその議案について必要な説明をいたします。 6 監査委員会による会計監査人の評価 監査委員会では、監査法人の評価と担当する公認会計士の評価を別の視点で行っていま す。監査法人の評価では、組織を評価する視点から整備・運用されている様々な内部統制 を確認するとともに、行政等が実施する監査法人の評価結果を入手しています。 一方、公認会計士の評価では、担当する業務執行社員について「監査委員会の会計監査 人への監査活動」 (46頁をご参照ください)を通して独立性や専門性を監査委員会で確認 しています。 7 高品質な会計監査を可能とするための対応 監査委員会は、監査契約を締結する前に、会計監査人の監査計画を毎年受領し、会計監 査人の監査内容の相当性と監査時間の十分な確保について確認しています。また、会計監 査人がCEOを含む執行役へのインタビューを実施できるよう留意しています。 監査委員会は、会計監査人から四半期毎の決算レビュー報告を受領する以外に、日本公 認会計士協会の「監査基準委員会報告書260」にもとづき、業務執行社員とのミーティン グを年2回実施しています。監査委員会を補助する組織である経営監査部は、業務執行社 員の補助者であるマネージャークラスとのミーティングを2ヵ月に1回程度実施していま す。内部監査を担当するコーポレートIA部は、会計監査人と適切に情報共有しており、そ の結果を監査委員会に報告しています。 万一、会計監査人が不正等を発見した場合は、直ちに監査委員会に報告され、報告を受 けた監査委員会は遅滞なく取締役会に報告し、取締役会が執行部門に対応を指示する体制 が確立されています。 8 会計監査人の業務停止処分に関する事項 該当事項はありません。 9 会計監査人との責任限定契約に関する事項 当社と会計監査人に関する責任限定契約は、定款上認めていません。 116 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 Ⅴ. 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 1 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 会社法施行規則第 118条第 3号「財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関す る基本方針」 に規定される内容は、118頁から始まる 「当社企業価値・株主共同の利益の確保 に関する対応方針」 ( 以下、 「 本対応方針」 といいます) に記載しています。 1)経緯 事業報告 本対応方針は、2006年 2月開催の取締役会において社外取締役独立委員会より提案され、 導入したものです。その後、2011年 8月 2日の取締役会において、本対応方針の継続を決議 し、更新しています。 本対応方針は、毎年、定時株主総会終了後に、社外取締役全員で構成される社外取締役独 立委員会で継続・見直し・廃止の審議が行われます。2015年度には、6月開催の社外取締役 独立委員会において、本対応方針が①経営陣の恣意性が排除されている②本対応方針は、毎 年、継続・見直し・廃止が検討される③取締役選任議案をもって、本対応方針に対する株主 の皆様のご意向を反映できる、という3点の仕組みを有していることから、現行で継続するこ とを取締役会に提案する旨を決議しました。2015年 7月の取締役会では、社外取締役独立委 員会からの提案を受け、本対応方針の継続について審議し、これを決議しました。 2)毎年行う継続、見直しまたは廃止の検討等手続き 本対応方針は、有効期 間中であっても、右図に 示すとおり、毎年、継続、 見直しまたは廃止が検討 される仕組みになってい ます。 当 社 取 締 役 の 任 期 は 1年であり、毎年、株主総 会招集ご通知の参考書類 に、各取締役候補者の本 対応方針に対する賛否を 記載し、株主の皆様のご 意向を十分に反映できる 仕組みとしています。 6月 定時株主総会における 新たな取締役の選任 5月 6月 (定時株主総会終了後) 定時株主総会招集ご通 知の取締役選任議案の 参考書類において、取 締役候補者の本対応方 針に対する賛否の記載 社外取締役独立委員会 による本対応方針の継 続・見直し・廃止の決 議と取締役会への提案 4月 取締役会事務局による 新任の社外取締役候補 者および社内取締役候 補者の本対応方針に対 する賛否の確認 毎年の継続、 見直しまたは 廃止の検討等の サイクル 3月 7月 取締役会による社外取 締役独立委員会の提案 にもとづく本対応方針 の継続・見直し・廃止の 決議 社外取締役独立委員会 における社外取締役の 本対応方針に対する賛 否の確認 第104回 定時株主総会 117 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 2 対応方針の内容等 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 1. 導入の理由 当社は、ヒューマン・ヘルスケア(hhc )企業として、企業価値ひいては株主共同の利益を確保 し、向上させることを最優先の課題としておりますが、かかる企業価値・株主共同の利益の向上 は、患者価値を創出することにより実現できるものと考えております。この患者価値を創出するた めには、新薬の研究・開発の更なる推進、高品質な製品の生産・販売、医薬品の安全な使用を実現 するための情報の管理・提供等が必要です。これらを実現するためには、長期的な視野のもとに大 胆に企業施策を行わなければならず、また、株主価値を創出するためには、企業として安定的かつ 継続的に成長していくことが不可欠の前提となります。さらに、当社は、企業としての社会的責任 を全うしつつ、これらの課題を達成するため、2004年に委員会等設置会社に移行し、透明性の高 いガバナンス体制を志向しております。 また、当社は長期的視点に立って策定された中期戦略計画をはじめとする諸施策を遂行・実施す ることにより、企業価値を高め、株主の皆様の価値を向上する所存であります。しかし、当社事業 を取り巻く競争関係の激化、企業買収に対するわが国における法制度・企業文化の変化・変容等を 踏まえると、当社の経営方針に重大な影響を与える買付が行われることも予想されます。特に、当 社の発行済株式総数の15%以上に相当する株式の買付が行われると、当社経営に重大な影響が生 じ、上記施策を遂行・達成することができなくなるおそれがあります。この15%以上に相当する 株式の買付による影響については、次の事項からもその重大さは明らかであると考えられます。ま ず、財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則による関連会社の基準に、議決権の15% 以上、20%未満を所有し重要な影響を与え得ることが推測される事実の存在がある場合が含まれ ていることがあげられます。また、 15%という株式の買付は、株主総会の特別決議の否決に関して、 その定足数も考慮に入れた場合、非常に大きな割合を占めることになります。 もとより当社は、当社の株式を大量に取得したり、当社の経営に関与しようとする買付について は、それが当社の企業価値を大きく向上させるものであれば、これを一概に否定するものではあり ません。しかし、株式を大量に取得する買付の中には、買付目的や買付後の経営方針等に鑑み、株 主共同の利益を損なうことが明白であるもの、買付に応じることを株主に強要するような仕組みを 有するもの、会社や株主に対して買付に係る提案内容や代替案等を検討するための十分な時間や情 報を与えないもの、買付条件が当社企業価値・株主共同の利益の確保の観点から不十分又は不適切 であるもの等の不適切な買付も少なくないと考えられます。更に、当社が患者価値の創出を実現し、 企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるためには、上述のとおり新薬の研究・開発体制、高 品質製品の安定供給、薬剤の安全性と有効性の情報の管理・提供の確保が必要不可欠であり、これ らが確保されなければ、当社の企業価値ひいては株主共同の利益が毀損されることになります。 そこで、当社は、上記に記載した買付類型を含む当社企業価値・株主共同の利益に反する買付を 防止するためには、当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針(以下「本対応方針」と いいます。 ) を導入することが必要不可欠であると判断し、その導入を決定致しました。 本対応方針は、当社に対するかかる買付が行われる場合には、買付者又は買付提案者(以下、公 開買付者又はその提案者も含め、併せて「買付者等」といいます。)に対し、事前に当該買付内容に関 する情報の提供を求め、当社が、当該買付についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上 で、必要に応じて、株主の皆様に事業計画等を説明したり、代替案を提示するとともに、買付者等 と交渉を並行して行っていくことを可能とすることを狙うものです。これに対し、買付者等がこう した事前の情報提供なく買付を行う場合や、当該買付が当社の企業価値・株主共同の利益を毀損し ないものとは認められない場合には、後述のとおり、当該買付者等及びその一定の関係者による権 利行使は認められないとの行使条件が付された新株予約権(以下「本新株予約権」といいます。)を、 その時点の全ての株主に対して株主割当ての方法により発行します。本対応方針は、本新株予約権 の発行により、当該買付者等の有する当社株式の議決権割合を相当低下させ、当社の企業価値・株 主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るものです。 もっとも、こうした対応方針の導入、実際に買付がなされた場合の当該買付の検討、必要に応じ た買付者等との協議・交渉、その結果等を踏まえた本新株予約権の発行の必要性の有無の判断につ いては、経営陣の自己保身に利用されることがないように特に客観性・合理性が要求されるところ です。この点、当社の取締役会は、過半数が社外取締役によって構成されています。当社社外取締 役7名は、いずれも、会社経営陣から独立した、経験と実績に富む会社経営者、経営学者、公認会 計士、法律家であり、これらの者を過半数とし、かつ、社外取締役ではない4名も、業務執行に当 118 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 事業報告 たる取締役は1名のみであり、当社取締役会は、株主の皆様の利益を代表して上記の判断を客観的 かつ合理的に行うことができるものと考えます。 本対応方針の導入に際しては、社外取締役のうち3名を構成員とする「特別委員会」を設置し、ま ず当該特別委員会にて、複数の外部専門家からもアドバイスを受け、検討致しました。その結果、 特別委員会は、本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するため には必要不可欠と判断しました。次に、本対応方針は社外取締役7名全員を構成員として設置され た「社外取締役独立委員会」 (その決議要件・決議事項等については(別紙1) 「社外取締役独立委員会 の概要」をご確認ください。 )に対し提案され、社外取締役独立委員会は、本対応方針導入の可否を 検討し、その結果本対応方針が当社の企業価値ひいては株主共同の利益に反する買付を防止するた めには必要不可欠と判断し、その導入を当社取締役会に提案致しました。取締役会は、審議の結果、 本対応方針の導入を決定致しました。このように、本対応方針は当社の企業価値ひいては株主共同 の利益のために、会社経営陣から独立した両委員会のイニシアティブにより採用されるに至ったも のです。 加えて、本対応方針導入後においても、本対応方針の運用に際しての判断についてはその客観 性・合理性が確保されるようにしております。実際に当社に対して買付がなされた場合には、社外 取締役独立委員会が主体的に、下記4.に記載の各要件を満たすものであるか否かの判断を行いま す。 そして、社外取締役独立委員会は、当該買付が下記4.に記載のすべての要件を満たすと判断す る場合を除き、原則として本新株予約権の発行を取締役会に提案いたします。取締役会は、これを 受け本新株予約権の発行が必要であるかどうかを決議します。また、社外取締役独立委員会におい て、当該買付に対して本新株予約権を発行しない旨の決議をした場合には、取締役会では本新株予 約権の発行に関する審議・決議は行いません。このように、本新株予約権を発行すべきか否かの判 断に関しまして、経営陣の恣意的な判断を排除するとともに、本新株予約権の発行が容易にできな い仕組みをとっております。 2. 本対応方針の対象となる買付 本対応方針においては、本新株予約権は、以下1)又は2)に該当する買付又はその提案(以下併せ て「買付等」といいます。 )がなされたときに、本対応方針に定められる手続に従い発行されることと なります。 1 2 3 当社が発行者である株券等 について、保有者 の株券等保有割合 が15%以上となる買付その他 1) 取得 4 5 6 7 当社が発行する株券等 について、公開買付け に係る株券等 の株券等所有割合 及びその特別関 2) 8 係者 の株券等所有割合の合計が15%以上となる公開買付け 3. 本新株予約権の発行のプロセス 1) 買付者等から社外取締役独立委員会に対する事前の情報提供 上記2.に定める買付等を行う買付者等には、買付等の実行に先立ち、当社社外取締役独立委 員会宛に、別紙2に定める当該買付者等の買付等の内容の検討に必要な情報 (以下「本必要情報」 といいます。 )及び買付者等が買付等に際して本対応方針に定める手続を遵守する旨を記載した書 面 (以下併せて 「買付説明書」 といいます。 ) を提出していただきます。 当社社外取締役独立委員会が、当該買付説明書の記載内容が本必要情報として不十分であると 判断した場合には、当社社外取締役独立委員会は買付者等に対し、適宜回答期限を定めた上で、 本必要情報を追加的に提出するよう求めることがあります。この場合には、当該期限までに、買 付者等より追加の本必要情報の提供をしていただくこととします。 なお、当社社外取締役独立委員会は、引き続き買付説明書(本必要情報を含みます)の提出を求 めて買付者等と協議・交渉等を行うべき特段の事情がある場合を除き、買付者等が本対応方針に 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。 3 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。 4 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。 5 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。 6 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。 7 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。 8 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行 1 2 者以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きま す。 第104回 定時株主総会 119 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 定められた手続に従うことなく買付等を開始したものと認められる場合には、原則として、下記 3.3) (1) 記載のとおり、当社取締役会に対して、本新株予約権を発行することを提案します。 社外取締役独立委員会による当該買付者等の買付等の内容の検討・買付者等との交渉・株主の 2) 皆様への代替案の提示 当社社外取締役独立委員会は、買付者等から本必要情報が十分に記載された買付説明書及び社 外取締役独立委員会から追加提出を求められた本必要情報が提出された場合、必要に応じ、当社 の代表執行役CEOに対しても、社外取締役独立委員会が定める期間内に買付者等の買付等の内 容に対する意見及びその根拠資料、代替案その他社外取締役独立委員会が適宜必要と認める情 報・資料等を30日以内に提出することを求めます。 社外取締役独立委員会は、買付者等及び代表執行役CEOからの必要な情報・資料を受領後、 原則として60日間(但し、下記3.3) (3)に記載するところに従い、社外取締役独立委員会は当 該期間について90日を限度として延長することができるものとします。) (以下「社外取締役独立 委員会検討期間」といいます。 ) 、買付者等の買付等の内容の精査・検討、当社代表執行役CEOが 提出した代替案の精査・検討、買付者等と当社代表執行役CEOの事業計画等に関する情報収 集・比較検討等を行います。また、社外取締役独立委員会は、必要があれば、直接又は間接に、 当該買付者等と交渉を行い、また、株主の皆様に当社代表執行役CEOが提出した代替案の提示 を行うものとします。 社外取締役独立委員会は、社外取締役独立委員会の判断が適切になされることを確保するため に、自らの裁量により、当社の費用で、独立した第三者(ファイナンシャル・アドバイザー、公 認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みます。 )の助言を得ることができるもの とします。 なお、買付者等は、社外取締役独立委員会検討期間が終了するまでは、上記2.に規定する買 付等を実行することはできないものとします。 3) 社外取締役独立委員会の決議 社外取締役独立委員会は、買付者等が出現した場合において、以下の手続を行うものとしま す。 (1)社外取締役独立委員会は、買付者等が上記3.1)及び2)に規定する手続を遵守しなかった (2)又は(3)のいずれにも該当しない限り、原則として、社外取締役 場合を含め、下記3.3) 独立委員会検討期間の開始又は終了の有無を問わず、当社取締役会に対して、本新株予約権 を発行することを提案します。 但し、社外取締役独立委員会は、かかる提案の判断の前提となった事実関係等に変動が生 じた場合には、本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができるものとしま す。 (2)社外取締役独立委員会は、買付者等の買付等の内容の検討、買付者等との交渉の結果、当該 買付者等による買付等が下記4.1)から9)のいずれの要件も満たすと判断した場合には、社 外取締役独立委員会検討期間の終了の有無を問わず、本新株予約権を発行しないことを決議 いたします。この不発行の決議に関して、当社取締役会で本新株予約権の発行の有無につい て改めて審議等をすることはありません。 但し、社外取締役独立委員会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生 じた場合には、本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を行い、これを当社取締役会に 提案することができるものとします。 (3)社外取締役独立委員会が、当初の社外取締役独立委員会検討期間終了時までに、本新株予約 権の発行又は不発行の決議を行うに至らない場合には、社外取締役独立委員会は、当該買付 者等の買付等の内容の検討・当該買付者等との交渉・代替案の提出要求及び検討等に必要な 範囲内で、社外取締役独立委員会検討期間を延長する旨の決議を行います(なお、当該期間 延長後、更なる期間の延長を行う場合においても同様の手続によるものとします。)。 上記決議により社外取締役独立委員会検討期間を延長した場合、社外取締役独立委員会 は、引き続き、買付者等の買付等の内容の検討・必要な場合には買付者等との交渉・代替案 の提出要求及び検討等を行うものとし、延長期間内に本新株予約権の発行の提案又は不発行 の決定や当社の株主の皆様に代替案の提示等を行うよう努めるものとします。 4) 取締役会の決議 当社取締役会は、社外取締役独立委員会から上記本新株予約権発行の提案を受けた場合、速や かに決議を行うものとします。 但し、取締役会は、かかる決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、別 個の判断を行うことができるものとします。 なお、当社社外取締役独立委員会が本新株予約権の不発行の決議をした場合には、上記3.3) 120 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 事業報告 (2)に記載のとおり、社外取締役独立委員会の決議によるものとし、当社取締役会で本新株予約 権の発行の有無について審議等をすることはありません。 5) 情報開示 当社は、本対応方針の運用に際しては、法令又は金融商品取引所の規程・規則等に従い、以下 に掲げる本対応方針の各手続きの進捗状況並びに当社社外取締役独立委員会及び当社取締役会が 適切と考える事項について、適時に情報開示を行います。 (1)上記2.の1) 又は2) に該当する買付がなされた事実 (2)買付者等から買付説明書が提出された事実及び本必要情報その他の情報のうち社外取締役独 立委員会が適切と判断する事項 (3)社外取締役独立委員会が検討を開始した事実及び検討期間の延長が行なわれた事実(その期 間と理由を含む) (4)社外取締役独立委員会が、本新株予約権の発行を提案した事実及びその概要並びに本新株予 約権を発行すべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項 (5)取締役会が、本新株予約権の発行の決議を行った事実及びその概要並びに当該決定の判断理 由その他取締役会が適切と判断する事項 (6)社外取締役独立委員会が、本新株予約権の不発行を決議した事実及びその概要並びに本新株 予約権を不発行とすべきと判断した理由その他社外取締役独立委員会が適切と判断する事項 (7)上記(4)又は(6)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、社外取締役独立委 員会が本新株予約権の発行の中止又は本新株予約権の発行の提案を含む別個の判断を下した 場合に社外取締役独立委員会が必要と認める事項 (8)上記(5)の決議の判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、取締役会が別個の判断を下 した場合に取締役会が必要と認める事項 4. 本新株予約権を発行する基準 社外取締役独立委員会は、本対応方針の対象となる買付等が、以下の全ての要件を満たすと判断 する場合を除き、原則として本新株予約権を発行することを取締役会に提案する予定としておりま す。 本対応方針に定める手続を遵守した買付等である場合 1) 2)下記に掲げる行為等により当社企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたら す虞のある買付等ではない場合 (1)株式を買い占め、その株式について当社に対して高値で買取りを要求する行為 (2)当社の経営を一時的に支配して、当社の重要な資産等を廉価に取得する等当社の犠牲の下に 買付者等の利益を実現する経営を行うような行為 (3)当社の資産を買付者等やそのグループ会社等の債務の担保や弁済原資として流用する行為 (4)当社の経営を一時的に支配して当社の事業に当面関係していない高額資産等を処分させ、そ の処分利益をもって、一時的な高配当をさせるか、一時的高配当による株価の急上昇の機会 をねらって高値で売り抜ける行為 強 圧的二段階買付(最初の買付で全株式の買付を勧誘することなく、二段階目以降の買付条件を不 3) 利に設定し、あるいは明確にしないで、公開買付け等の株式買付を行うことをいいます。 )等株主 に株式の売却を事実上強要する虞のある買付等ではない場合 4) 当社に、当該買付等に対する代替案を提示するために合理的に必要な期間を与えない買付等では ない場合 5)当社株主に対して、買付者等の概要(別紙2本必要情報1.の例示を含みます。)、買付等の価格 の算定根拠(別紙2本必要情報3.の例示を含みます。)及び買付等の資金の裏付け(別紙2本必要 情報4.の例示を含みます。)、買付等の後の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策等(別 紙2本必要情報5.の例示を含みます。)の買付等の内容を判断するための情報が提供されない、 又は提供された場合であっても当該買付者等の現在又は将来の株券等保有割合等に照らして提 供された情報が不十分である買付等ではない場合 6) )が当社の本源的価値に鑑み不十分 買 付等の条件(別紙2本必要情報2.及び6.の例示を含みます。 又は不適当である買付等ではない場合 7) 法令又は定款に違反する買付等ではない場合 8)株主としての買付者等の行動が当社の経営に悪影響を及ぼし、当社の企業価値ひいては株主共 同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等ではない場合 9)買付等が行われる時点の法令、行政指導、裁判結果、証券取引所の規則により、当社の企業価 値ひいては株主共同の利益に重大な損害をもたらす虞のある買付等であると明らかに認められ ている買付等ではない場合 第104回 定時株主総会 121 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 5. 本対応方針の有効期間 本対応方針の有効期間は、2016年6月30日までとします。 社外取締役独立委員会は、本対応方針導入後、毎年、定時株主総会開催後に、本対応方針の継 続、見直し又は廃止について検討するものとします。その結果は、取締役会に提案され、取締役会 で審議の上、本対応方針は継続、見直し又は廃止されるものとします。当社では、全取締役の任期 を1年としており、取締役は、毎年6月の定時株主総会で選任されております。取締役の任期の期 差別や解任制限等は存在しないことから、1回の株主総会により全取締役の選解任が可能であり、 当該総会で選任された取締役により構成された取締役会において、社外取締役独立委員会の提案を 受け、本対応方針を廃止する決議を行うことが可能であり、また社外取締役独立委員会において本 新株予約権の発行を行わない旨の決議を行うことも可能であります。以上の点からしまして、本対 応方針の継続、見直し又は廃止に関して当社の株主の皆様のご意向を十分に反映させることができ るものと考えております。 なお、当社は、本対応方針の有効期間中であっても、社外取締役独立委員会の検討に基づき、必 要に応じて、本対応方針を見直しもしくは変更し、又は別の買収防衛策を導入する場合がありま す。 6. 本新株予約権の主要な条件 本対応方針に基づき発行する予定の本新株予約権の主要な条件等は以下のとおりです。また、当 社は、機動的な発行を目的として、本新株予約権について予め発行登録を行う予定でおります。 割当対象株主 1) 本新株予約権の発行決議(以下「本発行決議」といいます。)において、当社取締役会が割当期 日と定める日(以下「割当期日」といいます。)の最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対 し、その所有株式(但し、当社の保有する当社株式を除きます。)1株につき本新株予約権1個の 割合で割り当てます。 2) 本新株予約権の目的とする株式の種類及び数 本新株予約権の目的となる株式の種類は当社普通株式とし、本新株予約権1個当たりの目的と なる株式の数は1株又は本発行決議において当社取締役会が定める株数とします。 3)本新株予約権の総数 割当期日における最終の発行済株式総数(但し、当社の保有する当社普通株式を除きます。)を 上限とします。 本新株予約権の発行価額 4) 無償とします。 5)本新株予約権の行使に際して払込をなすべき額 新株予約権1個当たり1円とします。 6) 本新株予約権の行使期間 本発行決議において当社取締役会が定める本新株予約権の発行日から、最短1ヶ月最長2ヶ月 の間で、本発行決議において当社取締役会が定める期間とします。 7) 本新株予約権の行使条件 (1)①割当期日又は本新株予約権の行使日において特定大量保有者(下記(ア)ないし(エ)の各号 9 10 に記載される者を除き、 (i) 当社が発行者である株券等 の保有者 で、当該株券等に係る株 11 券等保有割合 が15%以上となる者もしくは15%以上となると当社取締役会が認めた者、 12 13 14 又は(ii)公開買付け によって当社が発行者である株券等 の買付け等 を行う者で、当該 15 16 17 買付け等の後におけるその者の所有 に係る株券等所有割合 及びその者の特別関係者 の 18 株券等所有割合と合計して15%以上となる者)、②その共同保有者 (上記(i)に定めると き) 、③その特別関係者(上記(ii)に定めるとき) 、④上記①ないし③記載の者から本新株予 約権を当社取締役会の承認を得ることなく譲受もしくは承継した者、又は、⑤実質的に、 上記の①ないし④記載の者が支配し、当該者に支配されもしくは当該者と共同の支配下に ある者として当社取締役会が認めた者、もしくは当該者と協調して行動する者として当社 取締役会が認めた者(以下、上記①ないし⑤を総称して「特定大量保有者等」といいます。) は、本新株予約権を行使することができません。 (ア)当社、当社の子会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則第8条第3項 に定義される。 )又は当社の関連会社(財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する 規則第8条第5項に定義されます。 ) 金融商品取引法第27条の23第1項に定義されます。以下別段の定めがない限り同じとします。 金融商品取引法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。 11 金融商品取引法第27条の23第4項に定義されます。 9 10 122 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 事業報告 (イ)当社を支配する意図がなく上記(i)又は(ii)に該当することになった者である旨当社取 締役会が認めた者であって、かつ、上記(i)又は(ii)に該当することになった後10日間 (但し、当社取締役会はかかる期間を延長することができます。)以内にその保有する 当社の株券等を処分することにより上記(i)及び(ii)に該当しなくなった者 (ウ)当社による自己株式の取得その他の理由により、自己の意思によることなく、上記(i) 又は(ii)に該当することになった者である旨当社取締役会が認めた者(但し、その後、 自己の意思により当社の株券等を新たに取得した場合を除きます。) (エ)その者が当社の株券等を取得又は保有することが当社の利益に反しないと当社取締役 会が認めた者(一定の条件の下に当社の利益に反しないと当社取締役会が認めた場合 には、当該条件が満たされている場合に限ります。) (2)上記(1)の規定のほか、自己が特定大量保有者等ではないことを表明していない者、その他 本発行決議において当社取締役会が定める事項を誓約する書面を提出していない者は、本新 株予約権を行使することはできません。 8) 本新株予約権の消却 本新株予約権については、消却事由及び消却の条件は定めません。 9) 本新株予約権の譲渡 本新株予約権を譲渡するには当社取締役会の承認を要します。 上記6.7)に基づき、特定大量保有者等は本新株予約権を行使することができないにも関わら ず、特定大量保有者等において本新株予約権を自由に第三者に譲渡することができれば、当社 の企業価値・株主共同の利益を毀損する買付行為の阻止を図るという目的が達成し得なくなり ます。従って、本新株予約権には譲渡制限が付されることになりますが、特定大量保有者等は、 当社取締役会の承認する第三者には、本新株予約権を譲渡することができます。 7. 株主の皆様への影響 1) 本対応方針の導入時に株主の皆様に与える影響 本対応方針の導入時点においては、本新株予約権の発行自体は行われませんので、株主の皆 様の権利・利益に直接具体的な影響が生じることはございません。 2) 本新株予約権の発行時に株主の皆様に与える影響 本新株予約権が発行される場合においては、取締役会の当該発行決議において別途設定する 割当期日における株主の皆様に対し、その保有する株式1株につき1個の割合で本新株予約権が 無償にて割り当てられます。仮に、株主の皆様が、権利行使期間内に、所定の行使価額相当の金 銭の払込その他本新株予約権の行使に係る手続を経なければ、他の株主の皆様による本新株予 約権の行使により、その保有する当社株式が希釈化することになります。 また、本新株予約権の発行は割当期日の4営業日前(割当期日を含む)において取り消し不能と なります。割当期日において本新株予約権を取り消し不能とする理由は、買付者等以外の株主の 皆様に損害を与えることとなる市場における混乱及び株式の流動性がなくなることを避けるた めです。本新株予約権を取り消し不能とすることで、個々の株式に対して発生する希釈化の量及 び時期に関する疑いが全くなくなります。個々の株式は希釈されますが、一人ひとりの株主の方 は、少なくともその希釈化を相殺するに十分な株式を受領することになります。それぞれの株主 の方の株券等保有割合は、変化しないか又はわずかに増加いたします。 なお、社外取締役独立委員会は、新株予約権の発行を決定した後でも、上記3.3) (1)に記載 のとおり、買付者等からの提案を判断する前提となった事実関係等に変動が生じた場合には、 本新株予約権の発行の中止を含む別個の判断を行うことができます。本新株予約権の発行の中止 を判断した場合には、当社1株あたりの価値の希釈化は生じませんので、こうした希釈化が生じ ることを前提に売買を行った投資家の皆様は、株価の変動により相応の損害を受ける可能性が あります。 金融商品取引法第27条の2第6項に定義されます。 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。 14 金融商品取引法第27条の2第1項に定義されます。以下同じとします。 15 これに準ずるものとして金融商品取引法施行令第7条第1項に定める場合を含みます。 16 金融商品取引法第27条の2第8項に定義されます。以下同じとします。 17 金融商品取引法第27条の2第7項に定義されます。但し、同項第1号に掲げる者については、発行者 12 13 以外の者による株券等の公開買付けの開示に関する内閣府令第3条第2項で定める者を除きます。以 下同じとします。 18 金融商品取引法第27条の23第5項に定義されるものをいい、同条第6項に基づき共同保有者と見 なされる者を含みます。 第104回 定時株主総会 123 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 3) 発行に伴って株主の皆様に必要となる手続 (1)名義書換の手続 当社取締役会において、本新株予約権を発行することを決議した場合には、当社は、本新 株予約権の割当期日を公告いたします。割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録さ れた株主に本新株予約権の引受権が付与されますので、株主の皆様におかれては、当該割当 期日に間に合うように名義書換を完了していただくことが必要となります。 (2)本新株予約権の申込の手続 当社は、割当期日における最終の株主名簿に記載又は記録された株主の皆様に対して、本 新株予約権の引受権の付与通知及び本新株予約権の申込書を送付いたします。株主の皆様に おいては、本新株予約権の引受けについて、別途定める取締役会決議で決定された申込期間 内に、申込書に必要な事項を記載し、捺印の上、申込取扱場所に提出することが必要となり ます。当該申込期間内に申込が行われない場合には、申込の権利を失い、本新株予約権を引 き受けることができなくなります。 (3)本新株予約権の行使の手続 当社は、申込期間内に本新株予約権の申込を行った株主の皆様に対し、本新株予約権の行 使請求書(株主ご自身が特定大量保有者でないこと等の誓約文言を含む当社所定の書式によ るものとします。 )その他本新株予約権の権利行使に必要な書類を送付いたします。本新株予 約権の発行後、株主の皆様においては、権利行使期間内に、これら当社所定の本新株予約権 の行使請求書等を提出した上、本新株予約権1個当たり1円を払込取扱場所に払い込むこと により、1個の本新株予約権につき、1株又は発行決議において別途定められる数の当社普 通株式が発行されることになります。 上記のほか、申込方法、名義書換方法及び払込方法等の詳細につきまして、本新株予約権発行 決議が行われた後、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。 本新株予約権の発行及び行使の手続は、原則として以上の通りですが、取締役会は、株主の皆 様が新株予約権の引受け、行使をしないことによる不利益をさけるために、その時の法令等の許 す範囲内で、別の発行及び行使の手続をとることがあります。この場合にも必要事項の詳細につ きまして、株主の皆様に対し、公表又は通知致しますので当該内容をご確認ください。 8. 買収防衛策に関する指針の要件を充足していること 本対応方針は、経済産業省および法務省が平成17年5月27日に公表した「企業価値・株主共同の 利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める3原則(①株主共同の利益の確保・ 向上の原則、②事前開示・株主意思の原則、③必要性・相当性確保の原則)に沿うものです。また、 本対応方針は、企業価値研究会が平成20年6月30日に公表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買 収防衛策の在り方について」 も踏まえております。 124 エーザイ株式会社 以 上 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 (別紙1) 社外取締役独立委員会の概要 第104回 定時株主総会 事業報告 1. 構成員 当社社外取締役全員で構成される。 2. 決議要件 社外取締役独立委員会の決議は、原則として、社外取締役独立委員会の全員が出席し、 その過半数をもってこれを行うものとする。但し、社外取締役独立委員会の全員が出席で きない場合には、社外取締役独立委員会の決議は社外取締役独立委員会の過半数が出席 し、その過半数をもってこれを行うものとする。 3. 決議事項その他 社外取締役独立委員会は、原則として以下の各号に記載される事項について決定し、そ の決定の内容をその理由を付して当社取締役会に提案するものとする。但し、本新株予約 権の不発行の決議及び社外取締役独立委員会検討期間の延長については、取締役会への提 案はせず、社外取締役独立委員会の決定によるものとする。なお、社外取締役独立委員会 の各委員は、こうした決定にあたっては、企業価値ひいては株主共同の利益に資するか否 かの観点からこれを行うことを要し、専ら自ら又は当社取締役、執行役の個人的利益を図 ることを目的としては行わないものとする。 1)本対応方針の対象となる買付等の決定 2)買付者等及び代表執行役CEOが社外取締役独立委員会に提供すべき情報の決定 3)買付者等の買付等の内容の精査・検討 4)買付者等との交渉 5)買付者等による買付等に対して代表執行役CEOが提出する代替案の検討及び当社株 主への当該代替案の提示 6)本新株予約権の発行もしくは不発行又は社外取締役独立委員会検討期間の延長に係る 決定 7)本対応方針の導入・維持・見直し・廃止 8)本対応方針以外の買収防衛策の検討・導入 9)その他本対応方針又は本新株予約権に関連し、当社取締役会が判断すべき事項 また、社外取締役独立委員会は、適切な判断を確保するために、上記判断に際して、必 要かつ十分な情報収集に努めるものとし、当社の費用で、独立した第三者(ファイナン シャル・アドバイザー、公認会計士、弁護士、コンサルタントその他の専門家を含みま す。 )の助言を得ることができる。 125 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 (別紙2) 本必要情報 1. 買付者等及びそのグループ(その共同保有者、その特別関係者及び(ファンドの場合は) 組合員その他の構成員を含みます。 )の概要(具体的名称、資本関係、財務内容を含み、 (買 付者等が個人である場合は)年齢と国籍、当該買付者等の過去5年間の主たる職業(当該 個人が経営、運営又は勤務していた会社又はその他の団体(以下「法人」といいます。) の名称、主要な事業、住所等。 )、経営、運営又は勤務の始期及び終期、 (買付者等が法人 である場合は)当該法人及び重要な子会社等について、当該法人の主要な事業、設立国、 過去3年間の資本及び長期借入の財務内容、当該法人又はその財産にかかる主な係争中の 法的手続、これまでに行った事業の概要、取締役、執行役等の役員の氏名を含み、 (すべ ての買付者等に関して)過去5年間に犯罪履歴があれば(交通違反や同様の軽微な犯罪を 除きます。)、その犯罪名、科された刑罰(その他の処分) 、それに関係する裁判所、及び 過去5年間に金融商品取引法、商法に関する違反等があれば、当該違反等の内容、違反等 に対する裁判所の命令、行政処分等の内容を含みます。) 2. 買付等の目的、方法及びその内容(買付等の対価の価額・種類、買付等の時期、関連する 取引の仕組み、買付等の方法の適法性、買付等の実行の蓋然性を含みます。) 3. 買付等の価格の算定根拠(算定の前提となる事実・仮定、算定方法、算定に用いた数値情 報並びに買付等に係る一連の取引により生じることが予想されるシナジーの額及びその算 定根拠を含みます。 ) 4. 買付等の資金の裏付け(買付等の資金の提供者(実質的提供者を含みます。 )の具体的名称、 調達方法、関連する取引の内容を含みます。 ) 5. 買付等の後の当社の経営方針、事業計画、資本政策及び配当政策(株式の売却、事業の売 却、合併、分割、株式交換、株式移転、資産の売却、会社更生、清算、現在の資本・配当 性向・配当政策・負債額・資本総額の変更、当社の現在の経営陣の変更、当社の会社構 造・事業・経営方針・事業計画の変更、当社の証券の取得もしくは処分、上場廃止、当社 の基本文書の変更、通例的でない取引を含みます。) 6. 買付等の後における当社の従業員、取引先、顧客、地域社会その他の当社に係る利害関係 者に関する方針 7. 買付等に関連した必要な政府当局の承認、事業の承認、及び規制遵守対応、第三者から取 得しなければならない同意、合意ならびに承認、独占禁止法、その他の競争法ならびにそ の他会社が事業活動を行っている又は製品を販売している国又は地域の重要な法律の適用 可能性に関する状況 8. その他社外取締役独立委員会が合理的に必要と判断する情報 126 エーザイ株式会社 事業報告 ● 当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 3 本対応方針の継続について 事業報告 2015年度の社外取締役独立委員会では、本対応方針の有効期間が 2016年 6月 30日で あることを踏まえ、その継続、見直し、廃止について審議を行いました。社外取締役独立委員 会での審議に際しては、まず国内外の他社事例、機関投資家の意見および議決権行使状況を はじめ、本対応方針に関連する直近の情報を収集、共有しました。その上で、当社が本対応方 針を保有することの背景や意義、社外取締役独立委員会の役割などについても十分に議論を 行いました。 その結果、以下の理由により、2016年 3月 31日開催の社外取締役独立委員会において、 本対応方針の継続を旨とする提案を取締役会に行うことを決議しました。 ①本対応方針は、経営陣の恣意性が排除される仕組みであり、経営陣の保身を目的とする ものではない。 ②本対応方針は、その有効期間内であっても、毎年、見直し・廃止が検討できる。 ③株主総会の取締役選任議案をもって、本対応方針に対する株主の皆様のご意向を反映で きる仕組みが確保されている。 なお、本対応方針の継続にあたり、その有効期間を、2016年度からスタートする中期経営 計画「E-WAY 2025」 を において数値目標を定めている期間(2016年 4月から2021年 3月) 包含すべく2021年 6月 30日までとすること、および下表で示す一部の字句の修正を行うこと を併せて決議し取締役会に提案することが妥当であると判断しました。 当社は社外取締役独立委員会の提案を受け、2016年 4月 26日の取締役会において、本対 応方針の継続を決議しました。なお、第 104回定時株主総会参考書類の 8頁から29頁に記載 した各取締役候補者の本対応方針に対する賛否は、更新した本対応方針に関するものです。 2016年 4月 26日に更新した本対応方針における修正箇所一覧 修正前 修正後 118頁の9行目 下線部を追加 委員会等設置会社に移行し、 委員会等設置会社(現指名委員会等 設置会社)に移行し、 118頁の下から 2行目 下線部を削除 当社社外取締役7名は 当社社外取締役は 118頁の最下行 下線部を追加 公認会計士、法律家であり、 公認会計士、法律家等であり、 120頁の19行目 下線部を追加 当社の費用で、独立した第三者 当社の費用で、会社経営陣から独立 した第三者 122頁の2行目 下線部を修正 有効期間は、2016年6月30日まで とします。 有効期間は、2021年6月30日まで とします。 125頁の下から 3行目 下線部を追加 当社の費用で、独立した第三者 当社の費用で、会社経営陣から独立 した第三者 第104回 定時株主総会 127 連結計算書類 (第104回 定時株主総会 招集ご通知 添付書類) 第104期 連結計算書類 連結財政状態計算書……………… 128 連結損益計算書…………………… 129 連結持分変動計算書……………… 130 連結注記表………………………… 131 連結財政状態計算書 (2016年3月31日現在) 科目 (資産) 非流動資産 有形固定資産 のれん 無形資産 その他の金融資産 その他 繰延税金資産 非流動資産合計 流動資産 棚卸資産 営業債権及びその他の債権 その他の金融資産 その他 現金及び現金同等物 (小計) 売却目的で保有する資産 流動資産合計 資産合計 (単位:百万円) (ご参考) 2015年度 2014年度 (第104期) (第103期) 104,555 132,999 104,163 127,629 174,877 43,824 7,139 91,630 526,188 73,677 147,664 19,542 20,305 183,756 42,343 3,372 88,995 579,094 87,641 174,336 28,421 10,992 176,830 173,335 9,782 - 438,018 447,800 474,724 474,724 973,987 1,053,818 科目 (資本) 親会社の所有者に帰属する持分 資本金 資本剰余金 自己株式 利益剰余金 その他の資本の構成要素 親会社の所有者に帰属する持分合計 非支配持分 資本合計 (負債) 非流動負債 借入金 その他の金融負債 退職後給付に係る負債 引当金 その他 繰延税金負債 非流動負債合計 流動負債 社債 借入金 営業債務及びその他の債務 その他の金融負債 未払法人所得税 引当金 その他 (小計) 売却目的で保有する 資産に直接関連する負債 流動負債合計 負債合計 資本及び負債合計 (注)2014年度(第103期)は、ご参考(監査対象外)です。 128 エーザイ株式会社 (ご参考) 2015年度 2014年度 (第104期) (第103期) 44,986 58,232 △ 36,231 394,974 111,701 573,661 3,168 576,828 44,986 58,040 △ 37,308 387,967 145,064 598,749 3,313 602,061 203,593 3,214 13,203 1,189 20,962 287 242,448 205,846 2,352 7,238 1,198 25,543 514 242,691 - - 56,399 4,221 5,437 11,143 74,728 151,927 29,997 238 84,586 4,602 3,880 11,126 74,636 209,065 2,784 - 154,711 209,065 397,159 451,757 973,987 1,053,818 連結計算書類 連結損益計算書 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) 科目 (単位:百万円) 2015年度 (第104期) (ご参考) 2014年度 (第103期) 547,922 548,465 売上原価 △ 194,459 △ 193,595 353,463 354,870 販売費及び一般管理費 △ 192,817 △ 194,546 研究開発費 △ 122,307 △ 131,907 その他の収益 17,661 981 その他の費用 △ 4,066 △ 1,061 51,935 28,338 金融収益 2,024 2,429 金融費用 △ 3,485 △ 4,892 50,473 25,875 法人所得税 4,571 17,578 当期利益 55,045 43,453 54,933 43,254 111 200 売上総利益 営業利益 税引前当期利益 連結計算書類 売上収益 (当期利益の帰属) 親会社所有者 非支配持分 (注)2014年度(第103期)は、ご参考(監査対象外)です。 第104回 定時株主総会 129 連結計算書類 連結持分変動計算書 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) (単位:百万円) 親会社の所有者に帰属する持分 その他の資本の構成要素 その他の包括 資本剰余金 自己株式 利益剰余金 利益を通じて 確定給付 制度に係 公正価値で測定 る再測定 する金融資産 資本金 期首残高 (2015年4月1日) 当期利益 その他の包括利益合計 当期包括利益 剰余金の配当 株式報酬取引 自己株式の取得 自己株式の処分 振替 その他 所有者との取引額等合計 期末残高 (2016年3月31日) 期首残高 (2015年4月1日) 当期利益 その他の包括利益合計 当期包括利益 剰余金の配当 株式報酬取引 自己株式の取得 自己株式の処分 振替 その他 所有者との取引額等合計 期末残高 (2016年3月31日) 130 エーザイ株式会社 44,986 58,040 △ 37,308 387,967 - - - - - 54,933 - - - - - - 1,608 △ 6,695 - - - 54,933 1,608 △ 6,695 - - - △ 42,865 - - - △ 216 - - - - - - △ 94 - - - - 367 1,171 - - - - - - △ 5,087 △ 1,608 6,695 - 41 - 25 - - - 192 1,077 △ 47,926 △ 1,608 6,695 44,986 58,232 △ 36,231 394,974 - - 親会社の所有者に帰属する持分 その他の資本の構成要素 親会社の 所有者に 在外営業 キャッシュ・ その他の フロー・ 資本の構成 帰属する 活動体の 持分合計 要素合計 ヘッジ 換算差額 非支配持分 資本合計 145,475 △ 411 145,064 598,749 3,313 602,061 - - - 54,933 111 55,045 △ 32,639 △ 725 △ 38,451 △ 38,451 △ 32,639 △ 725 △ 38,451 16,483 △ 142 △ 38,593 - - - △ 42,865 - - - △ 216 - △ 216 - - - △ 94 - △ 94 - - - 1,538 - 1,538 - - 5,087 - - - - - - 66 △ 55 11 - - 5,087 △ 41,570 112,837 △ 1,136 111,701 573,661 △ 31 16,452 △ 59 △ 42,923 △ 114 △ 41,685 3,168 576,828 連結計算書類 連結注記表 [連結計算書類作成のための基本となる重要な事項] 第104回 定時株主総会 連結計算書類 1. 連結計算書類の作成基準 当社グループ(当社及び当社の関係会社)の連結計算書類は、会社計算規則第120 条第1項の規定により、国際会計基準に準拠して作成しています。なお、当連結計算書 類は同項後段の規定により、国際会計基準で求められる開示項目の一部を省略してい ます。 2. 連結の範囲に関する事項 (1)連結子会社の数及び主要な連結子会社の名称 連結子会社の数 46社 主要な連結子会社の名称 エーザイ・インク モルフォテック・インク エーザイ・リミテッド(英国) 衛材(中国)薬業有限公司 (2)連結の範囲の変更 新規:2社(株式取得、設立による増加) 除外:4社(株式譲渡、合併による減少) 3. 持分法の適用に関する事項 持分法を適用した関連会社の数 1社 関連会社の名称 ブラッコ・エーザイ㈱ 4. 連結子会社の事業年度等に関する事項 連結子会社のうち、衛材(中国)薬業有限公司他7社の決算日は、12月31日です。 連結計算書類の作成に当たっては、連結決算日で実施した仮決算に基づく財務諸表を 使用しています。 5. 会計方針に関する事項 (1)重要な資産の評価基準及び評価方法 ① 金融資産 当社グループは、すべての金融資産を当初認識時に公正価値で測定し、当初 認識後は、次の分類に基づき測定しています。 (a)償却原価で測定する金融資産 当社グループは、以下の条件を満たす負債性金融資産を、償却原価で測 定する金融資産に分類しています。 ・契約上のキャッシュ・フローの回収を保有目的とするビジネスモデルに 基づいて、資産を保有していること ・金融資産の契約条件により、特定の日に元本及び元本残高に対する利息 の支払いのみのキャッシュ・フローが生じること 償却原価で測定する金融資産は、公正価値に取引費用を加算して当初認 識し、当初認識後は実効金利法による償却原価から減損損失累計額を控除 した金額で認識しています。 当社グループは、償却原価で測定する金融資産について、連結決算日に 減損の客観的な証拠の有無を検討しています。個別に重要な金融資産につ いては、減損の客観的な証拠の有無を個別に検討し、個別に重要でない金 融資産については、個別にまたは集合的に検討しています。 減損の客観的な証拠がある場合、帳簿価額と金融資産の実効金利で割引 131 連結計算書類 いた見積将来キャッシュ・フローの現在価値との差額を減損損失として認 識しています。減損損失は、当該資産の帳簿価額を直接に、または貸倒引 当金を通じて減額して認識しています。 (b)損益を通じて公正価値で測定する金融資産 当社グループは、上記の償却原価で測定する金融資産に分類されない負 債 性 金 融 資 産 を、 損 益 を 通 じ て 公 正 価 値 で 測 定 す る 金 融 資 産( 以 下、 「FVTPL金融資産」という。 )に分類しています。 FVTPL金融資産は、公正価値で当初認識し、当初認識後の公正価値の変 動及び売却損益は金融損益として認識しています。 (c)その他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産 当社グループは、すべての資本性金融資産をその他の包括利益を通じて 公正価値で測定する金融資産(以下、 「FVTOCI金融資産」という。 )に指 定しています。 FVTOCI金融資産は、公正価値に取引費用を加算して当初認識していま す。当初認識後の公正価値の変動及び認識の中止に係る利得または損失を その他の包括利益において認識し、その累計額はその他の資本の構成要素 に認識後、利益剰余金に振り替えています。 ② 棚卸資産 当社グループは、棚卸資産を取得原価または正味実現可能価額のいずれか低 い価額で測定しています。取得原価は総平均法により評価しています。正味実 現可能価額は、棚卸資産の見積販売価額から製品完成までのすべての製造費用 及び販売費用を控除した後の金額です。 (2)重要な減価償却資産の減価償却の方法 ① 有形固定資産 減価償却費は、資産の残存価額控除後の取得原価を償却するために、定額法 により見積耐用年数にわたって認識しています。見積耐用年数、残存価額及び 減価償却方法は、連結決算日に見直し、見積りの変更による影響は、見積りを 変更した期間及び将来の期間において認識しています。 主な見積耐用年数は次のとおりです。 15~50年 建物 機械装置 5~20年 ② 無形資産 償却費は、見積耐用年数にわたって定額法で認識しています。見積耐用年数、 残存価額及び償却方法は、連結決算日に見直し、見積りの変更による影響は、 見積りを変更した期間及び将来の期間において認識しています。 主な見積耐用年数は次のとおりです。 販売権 10~15年 技術資産 20年 ソフトウェア 5年 耐用年数が確定できない無形資産及び未だ使用可能でない無形資産は償却を 行わず、毎年一定の時期及び減損の兆候がある場合にはその時点で、減損テス トを実施しています。 (3)重要な引当金の計上基準 当社グループは、過去の事象の結果として、合理的に見積り可能な法的または 推定的債務を現在の負債として負っており、当該債務を決済するために経済的便 益の流出が生じる可能性が高い場合に、引当金を認識しています。 132 エーザイ株式会社 連結計算書類 第104回 定時株主総会 連結計算書類 引当金として認識された金額は、連結決算日における現在の債務を決済するた めに要する支出に関して、リスク及び不確実性を考慮に入れた最善の見積りです。 引当金は見積キャッシュ・フローにより測定しており、貨幣の時間価値の影響が 大きい場合、引当金の帳簿価額はそのキャッシュ・フローの現在価値で測定して います。割引計算を行った場合、時の経過による引当金の増加は金融費用として 認識しています。 ① 売上割戻引当金 当社グループは、販売済の商品及び製品に対する連結決算日以降に予想され る売上割戻に備えるため、対象となる売上収益に見積割戻率を乗じた金額を売 上割戻引当金として認識しています。 ② 資産除去債務引当金 当社グループは、当社グループが使用する賃借建物及び敷地等に対する原状 回復義務及び固定資産に関連する有害物質の除去に備え、過去の原状回復実績 及び事務所等に施した内部造作の耐用年数を考慮して決定した使用見込期間等 を基礎として、各物件の状況を個別に勘案して資産除去費用を見積り、資産除 去債務引当金として認識しています。 ③ リストラクチャリング引当金 当社グループは、組織構造改革に関連する費用等をリストラクチャリング引 当金として認識しています。リストラクチャリング引当金は、詳細な公式の計 画を有し、かつ計画の実施や公表を通じて、影響を受ける関係者に当該リスト ラクチャリングが確実に実施されると予期させた時点で認識しています。 (4)従業員給付に係る会計処理の方法 ① 退職後給付 当社グループの退職後給付制度は、確定給付型制度と確定拠出型制度があり ます。 確定給付型制度においては、各連結決算日に実施する年金数理計算で予想単 位積増方式を使用して当期の勤務費用を算定し、費用として認識しています。 当期に発生したすべての数理計算上の差異は、その他の包括利益として認識 し、その累計額はその他の資本の構成要素として認識後、利益剰余金に振り替 えています。退職後給付に係る負債(純額)は、確定給付制度債務の現在価値 から、制度資産の公正価値を控除したものです。 確定拠出型制度においては、従業員が受給権を得る役務を提供した時点で当 社グループの拠出額を費用として認識しています。 ② 解雇給付 当社グループは、当社グループが通常の退職日前に従業員の雇用を終了する 場合、または従業員が給付と引き換えに自発的に退職する場合に解雇給付を支 給します。当社グループが、従業員を解雇することに関する詳細な公式の計画 を有しており、その撤回可能性がない場合には、雇用の終了が確約された時点 で解雇給付を費用として認識しています。 (5)重要な外貨建の資産または負債の本邦通貨への換算の基準 当社グループにおける個々の企業の財務諸表は、それぞれ独自の機能通貨を定 めており、各企業の取引を当該機能通貨により表示しています。一方、当社グ ループの連結計算書類は、当社の機能通貨である日本円により表示しています。 外貨建取引は、取引日における為替レートまたはそれに近似するレートにより 機能通貨に換算しています。外貨建ての貨幣性資産及び負債は、連結決算日の為 替レートにより機能通貨に換算しています。当該換算及び決済から生じる換算差 133 連結計算書類 額は、損益として認識しています。 在外営業活動体の業績及び財政状態を連結計算書類に組み込むにあたり、当社 グループの在外営業活動体の資産及び負債は、連結決算日の為替レートにより日 本円に換算しています。損益項目は、期中平均為替レートで換算しています。こ の結果生じる為替差額は、その他の包括利益として認識し、その累計額はその他 の資本の構成要素として認識しています。なお、累積された為替換算差額は、そ の在外営業活動体が処分された時点で損益として認識しています。 (6)重要なヘッジ会計の方法 当社グループは、金利及び為替レートの変動によるリスクに対処するため、金 利スワップ及び先物為替予約等のデリバティブ契約を締結しています。これらの デリバティブは、契約が締結された日の公正価値で資産または負債として認識し ています。 当初認識後の公正価値の変動は、ヘッジ対象とヘッジ手段がヘッジ会計の要件 を満たさない場合は損益として認識しています。ヘッジ会計の要件を満たす場合 の会計処理は、次のとおりです。 ① 公正価値ヘッジ ヘッジ対象の公正価値の変動リスクをヘッジする目的のデリバティブは、そ の公正価値の変動を損益として認識しています。ヘッジされたリスクに起因す るヘッジ対象の公正価値の変動は、ヘッジ対象の帳簿価額を修正し、損益とし て認識しています。 ② キャッシュ・フロー・ヘッジ ヘッジ対象のキャッシュ・フローの変動リスクをヘッジする目的のデリバ ティブは、ヘッジ対象の公正価値の変動が損益として認識されるまで、その変 動をその他の包括利益として認識し、その累計額をその他の資本の構成要素と して認識しています。その他の資本の構成要素として認識された金額は、 ヘッジ対象の公正価値の変動が損益として認識される場合に、その影響を相殺 するよう損益に振り替えています。 (7)のれんに関する事項 当社グループは、企業結合で発生したのれんを支配獲得日(取得日)に資産と して認識しています。のれんは、移転対価の公正価値、被取得企業の非支配持分 及び取得企業が以前より保有していた被取得企業の支配獲得日の公正価値の合計 が、支配獲得日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超 過額として測定されます。一方、この対価の総額が、識別可能資産及び負債の正 味価額を下回る場合、その差額は損益として認識しています。 のれんは、企業結合によるシナジーを享受できると見込まれる資金生成単位グ ループに配分しています。のれんは償却していませんが、のれんを配分した資金 生成単位グループについては毎年一定の時期及び減損の兆候がある場合にはその 時点で、減損テストを実施しています。資金生成単位グループの回収可能価額が 帳簿価額を下回った場合、その差額を減損損失として認識しています。 (8)その他連結計算書類作成のための基本となる重要な事項 ① 表示通貨及び表示単位 当社グループの連結計算書類は、当社の機能通貨である日本円で表示し、百 万円未満を四捨五入しています。 ② 消費税等の会計処理 消費税及び地方消費税の会計処理は、当社及び国内連結子会社とも税抜方式 によっています。 134 エーザイ株式会社 連結計算書類 6. 会計方針の変更 当社グループが当連結会計年度より適用している主な基準書及び解釈指針は次のと おりです。 基準書及び解釈指針 IAS第19号 従業員給付 概要 従業員または第三者からの拠出に関する会計処 理の改訂 当社グループが上記の基準書及び解釈指針を適用したことによる、当連結計算書類 への重要な影響はありません。 7. 会計上の見積りの変更 当連結会計年度より、医薬品の独占販売期間に関する見積り方法を変更したことに 伴い、販売権の耐用年数を見直しました。その結果、当連結会計年度の償却費(売上 原価)が2,309百万円減少しています。 [連結財政状態計算書に関する注記] 1. 資産から直接控除した貸倒引当金 営業債権及びその他の債権 2. 資産に係る減価償却累計額(減損損失累計額を含む) 有形固定資産の減価償却累計額 697百万円 190,495百万円 [連結損益計算書に関する注記] 第104回 定時株主総会 連結計算書類 1. 売上原価、販売費及び一般管理費、研究開発費 (1)解雇給付 当連結会計年度において、主に欧米における構造改革及び米国ノース・カロラ イナ工場の譲渡に伴う解雇給付3,078百万円を計上しています。解雇給付の表示 科目の内訳は、売上原価は219百万円、販売費及び一般管理費は2,362百万円、 研究開発費は497百万円です。 (2)減損損失 当連結会計年度において、減損損失2,133百万円を計上しました。減損損失の 内訳は、無形資産1,600百万円、有形固定資産533百万円です。無形資産につい ては、一部の新薬候補品の開発を中止したことに伴い、IPR&D資産の減損損失 1,600百万円を研究開発費に計上しました。有形固定資産に係る減損損失の主な 内容は、一部の生産設備が遊休となったことに伴う減損損失510百万円であり、 売上原価に計上しています。 2. その他の収益 (1)子会社株式売却益 当連結会計年度において、エーディア株式会社(東京都)とエーザイフード・ ケミカル株式会社(東京都)の譲渡による子会社株式売却益15,035百万円を計上 しています。 (2)固定資産売却益 当連結会計年度において、固定資産売却益1,673百万円を計上しました。主な内 容は、米国ノース・カロライナ工場の譲渡による固定資産売却益1,349百万円です。 3. 法人所得税 (1)米国の連結子会社アカラックス・インクの譲渡による法人所得税の減少 当連結会計年度において、米国の連結子会社であるエーザイ・インクは、同社 の保有するアカラックス・インクの全株式をPBMキャピタルグループへ譲渡いた しました。その結果、エーザイ・インクにて税務上の譲渡損失が発生し、法人所 得税が12,615百万円減少しています。 135 連結計算書類 (2)法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び負債の金額の修正 当連結会計年度において、日本で「所得税法等の一部を改正する法律」 (平成 28年法律第15号)及び「地方税法等の一部を改正する等の法律」 (平成28年法律 第13号)が成立し、2016年4月1日以後に開始する連結会計年度より法人税率の 引下げ等が行われることとなりました。これに伴い、繰延税金資産及び負債の計 算に使用する法定実効税率を32.0%から30.5%に変更しました。 この法定実効税率の変更により、繰延税金資産(繰延税金負債控除後)が 2,433百万円減少し、その他の資本の構成要素が242百万円増加し、法人所得税 が2,675百万円増加しています。 [連結持分変動計算書に関する注記] 1. 当連結会計年度末における発行済株式総数 普通株式 296,566,949株 2. 剰余金の配当に関する事項 (1)当連結会計年度中に行った剰余金の配当に関する事項 ① 2015年5月14日開催の取締役会において、次のとおり決議しています。 普通株式の配当に関する事項 22,856百万円 a)配当金の総額 b)1株当たり配当額 80.00円 c)基準日 2015年3月31日 2015年5月22日 d)効力発生日 ② 2015年10月30日開催の取締役会において、次のとおり決議しています。 普通株式の配当に関する事項 a)配当金の総額 20,009百万円 b)1株当たり配当額 70.00円 c)基準日 2015年9月30日 2015年11月18日 d)効力発生日 (2)当連結会計年度の末日後に行う剰余金の配当に関する事項 ① 2016年5月13日開催の取締役会において、次のとおり決議する予定です。 普通株式の配当に関する事項 a)配当金の総額 22,881百万円 b)配当の原資 利益剰余金 80.00円 c)1株当たり配当額 d)基準日 2016年3月31日 e)効力発生日 2016年5月23日 3. 当連結会計年度末における自己株式の種類及び株式数 普通株式 10,626,157株 (注)上記自己株式のうち、信託として保有する当社株式は70,315株です。 4. 当連結会計年度末における新株予約権の目的となる株式の数 普通株式 1,235,400株 [金融商品に関する注記] 1. 金融商品の状況に関する事項 当社グループは、余裕資金を安全で流動性の高い金融資産で保有し、資金調達を銀 行からの借入及びコマーシャル・ペーパーの発行により行っています。 営業債権及びその他の債権の信用リスクは、債権管理規程に基づく与信管理により 軽減を図っています。 136 エーザイ株式会社 連結計算書類 連結計算書類 外貨建営業債権及び債務に係る為替変動リスクは、先物為替予約の利用により軽減 を図っています。また、一部の長期借入金の金利変動リスクに対しては、金利スワップ 取引を利用し、金利変動リスクの軽減を図っています。なお、デリバティブ取引につ いては、為替または金利の変動によるリスクを回避する目的に限定した取引を行って おり、投機目的での取引は行っていません。 保有株式に係る株価変動リスクは、定期的な市場価格及び発行体(取引先企業)の 財務状況等の把握により軽減を図っています。 2. 金融商品の時価等に関する事項 (1)公正価値の算定方法 当社グループの主な金融資産及び負債の公正価値の算定方法は、次のとおりで す。 ① 株式 上場株式は、取引所の価格を公正価値としています。 非上場株式は、複数の適切な評価技法を用いて公正価値を算出しています。 ② 投資信託・債券 投資信託及び債券は、取引金融機関から提示された公正価値を使用していま す。 ③ デリバティブ資産及び負債 デリバティブ資産及び負債は、取引金融機関から提示された公正価値を使用 しています。 ④ 借入金 変動金利による借入金は、短期間で市場金利が反映されるため、公正価値は 帳簿価額とほぼ等しいことから、当該帳簿価額を公正価値としています。固定 金利による借入金は、同様の新規借入を行った場合に想定される利率で元利金 の合計額を割り引く方法により、公正価値を算定しています。 (2)帳簿価額及び公正価値 当連結会計年度末における金融資産及び負債の帳簿価額及び公正価値は、次の とおりです。なお、公正価値が帳簿価額と一致または近似している金融資産及び 負債は含めていません。 (単位:百万円) 帳簿価額 借入金 公正価値 203,593 206,274 [1株当たり情報に関する注記] 1株当たり親会社所有者帰属持分 2,006円22銭 基本的1株当たり当期利益 192円23銭 希薄化後1株当たり当期利益 191円76銭 (注)上記1株当たり情報の算出において控除する自己株式には、信託として保有する 当社株式を含めています。 [重要な後発事象に関する注記] 2016年4月1日、当社は、消化器疾患領域に関連する事業の一部を吸収分割の方法に より分割し、味の素株式会社(東京都)の100%子会社である味の素製薬株式会社(東 京都)がこれを承継しました。 また、味の素製薬株式会社はEAファーマ株式会社へと商号を変更しています。 なお、当社では、IFRS第3号「企業結合」に基づき、取得法により本吸収分割の会計 処理を行う予定ですが、本吸収分割により発生するのれんの金額は現時点では未定です。 第104回 定時株主総会 137 連結計算書類 (1)被取得企業の名称 味の素製薬株式会社(新会社名:EAファーマ株式会社) (2)取得日 2016年4月1日 (3)株式の取得方法と議決権割合 当社は、本吸収分割の対価として、味の素製薬株式会社の普通株式6,000株を取 得しました。これにより、当社の議決権割合は60%となっています。 (4)企業結合の主な目的 消化器疾患領域は、未だ満たされない医療ニーズの高い領域です。当社の消化器 疾患領域事業と味の素製薬株式会社の事業が統合することにより、新統合会社は、 上部・下部消化管及び肝臓、膵臓を網羅的にカバーする品揃えを有する国内最大級 の消化器スペシャリティファーマとなり、同疾患領域においてさらに幅広いソ リューションと専門性の高い情報の提供が可能となります。また、双方の開発品を 組み合わせることで継続的な新薬上市に向けた開発パイプラインの拡充が実現し、 両社の知見・ノウハウを一体化することにより、革新的新薬の創出を目指します。 新統合会社は、販売シナジーのほか、重複機能の見直し等の効率化の追求により収 益性を高め、新薬開発のための十分な資源を確保し、継続的な成長を企図します。 (5)被取得企業の最近3決算期間の単体業績(日本基準) (単位:百万円) 2015年3月期 2014年3月期 純資産 35,656 35,508 35,900 総資産 49,545 50,976 61,091 売上高 43,236 55,633 76,607 営業利益又は営業損失(△) 948 634 △ 2,397 経常利益又は経常損失(△) 1,017 699 △ 2,259 147 △ 889 △ 7,530 当期純利益又は当期純損失(△) (注)上記数値は当社の会計監査人の監査証明を受けていません。 138 2013年3月期 エーザイ株式会社 計算書類 (第104回 定時株主総会 招集ご通知 添付書類) 第104期 計算書類 貸借対照表………………………… 139 損益計算書………………………… 140 株主資本等変動計算書…………… 141 個別注記表………………………… 142 貸借対照表 (2016年3月31日現在) 科目 金額 236,784 72,092 184 87,017 2,545 26,378 10,883 9,967 16,767 10,951 499,416 46,401 29,355 1,141 2,054 2 4,218 8,717 562 352 19,961 6,082 13,745 134 433,054 36,705 368,832 30 1 1,233 23,555 2,781 △ 83 736,200 科目 (負債の部) 流動負債 買掛金 リース債務 未払金 未払費用 未払法人税等 預り金 返品引当金 その他 固定負債 長期借入金 リース債務 退職給付引当金 資産除去債務 その他 負債合計 (純資産の部) 株主資本 資本金 資本剰余金 資本準備金 その他資本剰余金 利益剰余金 利益準備金 その他利益剰余金 固定資産圧縮積立金 別途積立金 繰越利益剰余金 自己株式 評価・換算差額等 その他有価証券評価差額金 繰延ヘッジ損益 新株予約権 純資産合計 負債純資産合計 金額 62,768 10,987 280 22,506 11,418 2,033 11,562 2,814 1,169 183,483 170,000 282 8,480 761 3,961 246,251 計算書類 (資産の部) 流動資産 現金及び預金 受取手形 売掛金 有価証券 商品及び製品 仕掛品 原材料及び貯蔵品 繰延税金資産 その他 固定資産 有形固定資産 建物 構築物 機械及び装置 車両運搬具 工具、器具及び備品 土地 リース資産 建設仮勘定 無形固定資産 ソフトウェア 販売権 その他 投資その他の資産 投資有価証券 関係会社株式 出資金 長期貸付金 長期前払費用 繰延税金資産 その他 貸倒引当金 資産合計 (単位:百万円) 478,955 44,986 57,516 55,223 2,293 412,765 7,900 404,865 141 337,880 66,844 △ 36,311 10,239 11,376 △ 1,136 754 489,949 736,200 第104回 定時株主総会 139 計算書類 損益計算書 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) 科目 (単位:百万円) 金額 売上高 315,950 売上原価 101,924 売上総利益 214,025 販売費及び一般管理費 178,845 営業利益 35,181 営業外収益 受取利息 受取配当金 その他 17 7,022 195 7,233 営業外費用 支払利息 2,076 社債利息 100 為替差損 3,578 その他 380 経常利益 6,134 36,280 特別利益 固定資産売却益 321 子会社株式売却益 21,053 移転価格税制調整金 35,055 その他 25 56,454 特別損失 固定資産処分損 205 減損損失 393 投資有価証券評価損 141 税引前当期純利益 法人税、住民税及び事業税 法人税等調整額 当期純利益 140 エーザイ株式会社 740 91,994 1,918 22,847 24,765 67,230 計算書類 株主資本等変動計算書 (自 2015年4月1日 至 2016年3月31日) (単位:百万円) 株主資本 資本剰余金 資本金 当事業年度期首残高 (2015年4月1日) 当事業年度変動額 固定資産圧縮 積立金の積立 剰余金の配当 当期純利益 自己株式の処分 自己株式の取得 株主資本以外の項目の 当事業年度変動額(純額) 当事業年度変動額合計 当事業年度末残高 (2016年3月31日) 資本 準備金 利益剰余金 その他利益剰余金 利益 その他 資本 利益 剰余金 資本 剰余金 準備金 固定資産 別途 繰越利益 合計 剰余金 合計 圧縮積立金 積立金 剰余金 44,986 55,223 1,947 57,169 7,900 - - - - - 3 - - - - - - - - △ 42,865 △ 42,865 - - - - - - - - - 346 346 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 346 346 - 3 - 24,362 24,365 44,986 55,223 2,293 57,516 7,900 株主資本 自己 株式 株主 資本 合計 141 337,880 42,481 388,400 △3 67,230 - 67,230 66,844 412,765 評価・換算差額等 評価・ 新株 純資産 その他 繰延 換算 予約権 合計 有価証券 ヘッジ 差額等 評価 損益 合計 差額金 9,085 △ 411 8,674 - - - - - - - - △ 42,865 - - - - 67,230 計算書類 当事業年度期首残高 △ 37,408 453,146 (2015年4月1日) 当事業年度変動額 固定資産圧縮 - - 積立金の積立 - △ 42,865 剰余金の配当 - 67,230 当期純利益 1,192 1,538 自己株式の処分 △ 94 △ 94 自己株式の取得 株主資本以外の項目の - - 当事業年度変動額(純額) 1,097 25,809 当事業年度変動額合計 当事業年度末残高 △ 36,311 478,955 (2016年3月31日) 138 337,880 970 462,790 - - - - - 1,538 - - - - △ 94 2,291 △ 725 1,566 △ 216 1,350 2,291 △ 725 1,566 △ 216 27,159 11,376 △ 1,136 10,239 754 489,949 第104回 定時株主総会 141 計算書類 個別注記表 [重要な会計方針] 1. 有価証券の評価基準及び評価方法 (1)子会社株式及び関連会社株式…移動平均法による原価法 (2) その他有価証券 時価のあるもの…期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産 直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定) 時価のないもの…移動平均法による原価法 2. デリバティブ等の評価基準及び評価方法…時価法 3. たな卸資産の評価基準及び評価方法 商品、製品、仕掛品、原材料、貯蔵品…総平均法による原価法(貸借対照表価額につ いては収益性の低下に基づく簿価切下げの方 法により算定) 4. 固定資産の減価償却の方法 (1)有形固定資産(リース資産を除く) 定額法を採用しています。なお、主な耐用年数は次のとおりです。 建物 15~50年 機械及び装置 6~7年 (2)無形固定資産(リース資産を除く) 定額法を採用しています。なお、主な償却期間は次のとおりです。 自社利用のソフトウェア 5年 販売権 5~10年 (3)リース資産 所有権移転外ファイナンス・リース取引に係るリース資産 リース期間を耐用年数とし、残存価額を零とする定額法を採用しています。 5. 引当金の計上基準 貸倒引当金 (1) 売上債権、貸付金等の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については貸 倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を検 討し、回収不能見込額を計上しています。 (2)返品引当金 将来の返品による損失に備えるため、過去の返品実績等に基づく返品予想額を 計上しています。なお、返品引当金繰入額は売上高から直接控除しています。 (3) 退職給付引当金 従業員の退職給付に備えるため、期末日における退職給付債務及び年金資産の 見込額に基づき、期末日において発生していると認められる額を計上しています。 退職給付債務の算定にあたり、退職給付見込額を期末日までの期間に帰属させ る方法については、給付算定式基準によっています。 過去勤務費用は償却年数5年の定額法により、改訂日から営業費用として処理し ています。 数理計算上の差異は償却年数5年の定額法により、それぞれ発生した事業年度の 翌事業年度から営業費用として処理しています。 6. 外貨建の資産及び負債の本邦通貨への換算基準 外貨建金銭債権債務は期末日の直物為替相場により円貨に換算し、換算差額は損益 として処理しています。 7. ヘッジ会計の方法 (1)ヘッジ会計の方法 繰延ヘッジ処理を採用しています。 ヘッジ手段とヘッジ対象 (2) ① ヘッジ手段…為替予約取引、金利スワップ取引 ② ヘッジ対象…営業取引の外貨建金銭債権債務等(予定取引を含む) 、借入金 142 エーザイ株式会社 計算書類 (3)ヘッジ方針 外貨建取引に係るヘッジ取引は、社内管理規程に基づき、通常の取引の範囲内 において、将来の為替相場に係る変動リスクの回避(キャッシュ・フローの固定) を目的として行っています。 借入金に係るヘッジ取引は、社内管理規程に基づき、通常の取引の範囲内にお いて、将来の金利変動リスクの回避(キャッシュ・フローの固定)を目的として 行っています。 (4)ヘッジの有効性評価の方法 外貨建取引に係るヘッジ取引は、ヘッジ対象の相場変動とヘッジ手段の相場変 動を比較し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しています。 借入金に係るヘッジ取引は、ヘッジ対象のキャッシュ・フロー変動の累計また は相場変動とヘッジ手段のキャッシュ・フロー変動の累計または相場変動を比較 し、両者の変動額等を基礎にして、ヘッジ有効性を評価しています。 8. その他計算書類作成のための基本となる重要な事項 (1)消費税等の会計処理 消費税及び地方消費税の会計処理は、税抜方式によっています。 (2)連結納税制度の適用 連結納税制度を適用しています。 (3)記載金額の表示 百万円未満を四捨五入して表示しています。 [表示方法の変更に関する注記] (損益計算書) 1. 前事業年度において区分掲記していた「特別利益」の「投資有価証券売却益」(当事業 年度は0百万円)及び「新株予約権戻入益」 (当事業年度は25百万円)は重要性が乏し くなったため、当事業年度より「特別利益」の「その他」に含めて表示しています。 [貸借対照表に関する注記] 計算書類 1. 有 形固定資産の減価償却累計額は148,457百万円であり、減損損失累計額を含んでい ます。 2. 関係会社に対する金銭債権及び債務 17,564百万円 短期金銭債権 短期金銭債務 19,504百万円 3. 取締役、執行役に対する金銭債務 1,095百万円 (注) 上記金銭債務は、2010年6月に役員退職慰労金制度を廃止し、打ち切り支給を決 定したうちの未払額等です。 [損益計算書に関する注記] 1. 関係会社との取引高 営業取引による取引高 売上高 56,180百万円 19,113百万円 仕入高 その他の営業取引高 81,929百万円 営業取引以外の取引高 43,608百万円 なお、上記の「営業取引以外の取引高」には注3に記載している米国の連結子会社と の移転価格税制調整金35,055百万円を含めています。 2. 販売費及び一般管理費の主要な費目及び金額 研究開発費 105,611百万円 3. 移転価格税制調整金 日米間の移転価格に関し、当社グループが申請していた事前確認について、2015年 12月に日本及び米国の税務当局間で合意に至りました。特別利益に計上している移転 価格税制調整金は、本合意内容に基づいて、米国の連結子会社であるエーザイ・イン クが当社に対して支払うことになった過年度の調整金です。 第104回 定時株主総会 143 計算書類 4. 減 損損失 当社は、事業用資産については継続的に収支を把握している事業単位ごとに、また、 遊休資産及び販売権等については個々にグルーピングしています。 当事業年度において川島工園(岐阜県各務原市)の生産施設の一部が遊休となった ため、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減損損失393百万円を計上しています。 なお、回収可能価額は使用価値を零として測定しています。 [株主資本等変動計算書に関する注記] 1. 当事業年度末における自己株式の種類及び株式数 普通株式 10,626,157株 (注) 上記自己株式のうち、信託として保有する当社株式は70,315株です。 [税効果会計に関する注記] 1. 繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳 (1)流動の部 繰延税金資産 委託研究費 未払賞与 繰越欠損金 その他 繰延税金資産合計 (2)固定の部 繰延税金資産 繰越欠損金 退職給付引当金 委託研究費 税務上の繰延資産 その他 繰延税金資産小計 評価性引当額 繰延税金資産合計 繰延税金負債 子会社株式 その他有価証券評価差額金 固定資産圧縮積立金 繰延税金負債合計 繰延税金資産の純額 9,948百万円 2,230 761 3,828 16,767 15,313百万円 8,338 6,882 3,822 3,048 37,403 △ 832 36,572 △ 7,967百万円 △ 4,988 △ 62 △ 13,017 23,555 2.法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項 目別の内訳 法定実効税率 33.0% (調整) 交際費等永久に損金に算入されない項目 0.5 受取配当金等永久に益金に算入されない項目 △ 2.4 子会社株式の投資簿価修正 △ 3.2 評価性引当額 △ 1.6 試験研究費の法人税額特別控除 △ 1.4 税率変更による期末繰延税金資産の減額修正 2.4 △ 0.3 その他 税効果会計適用後の法人税等の負担率 26.9% 144 エーザイ株式会社 計算書類 3. 法 人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正 2016年3月29日に「所得税法等の一部を改正する法律」 (平成28年法律第15号)及 び「地方税法等の一部を改正する等の法律」 (平成28年法律第13号)が成立し、2016 年4月1日以後に開始する事業年度より法人税率の引下げ等が行われることになりまし た。 これに伴い、繰延税金資産及び繰延税金負債の計算に使用する法定実効税率を、 32.0%から30.5%に変更しました。 この法定実効税率の変更により、繰延税金資産(繰延税金負債控除後)が2,009 百万円減少し、その他有価証券評価差額金が245百万円増加し、繰延ヘッジ損益が25 百万円減少しています。また、税金費用(法人税等調整額)が2,229百万円増加して います。 [関連当事者との取引に関する注記] 1. 子会社及び関連会社等 属性 会社等の 名称 議決権の所有 (被所有) 割合(%) 関連当事者 との関係 取引の 内容 連結 エーザイ・ 所有 子会社 インク 間接100.00 委託研究費の 研究開発の委託 支払(注2) 及び当社製品の 販売 移転価格税制 調整金の受取 連結 エーディア 所有 子会社 ㈱(注3) 直接100.00 診断薬の 共同販促 エーザイフ 食品添加物、 連結 ード・ケミ 所有 直接 100.00 化学品の販売 子会社 カル㈱ (注5) 資金の預り 利息の支払 (注4) 配当金の受取 取引金額 期末残高 科目 (百万円) (百万円) 37,518 未払金 3,053 35,055 - - 8,667 11 - - - - 6,300 - - 計算書類 (注)1 上記金額には消費税等は含まれていません。 2エーザイ・インクとの医薬品の研究開発の委託については研究費用の発生実績に両社で締 結した契約に基づき算出した金額を加算しています。なお、エーザイ・インクとの取引に おいて、医薬品原料販売等の債権と委託研究費の支払等の債務を相殺表示しています。 3当社は、2015年12月28日に、当社の連結子会社であった同社の全株式を譲渡しました。 このため、取引金額は関連当事者であった期間の金額を記載しています。 4資金の貸借については、CMS(キャッシュ・マネジメント・システム)による取引であり、 取引金額は期中の平均残高を記載しています。預り金の利率については、市場金利を勘案 して合理的に決定しています。 5当社は、2016年2月1日に、当社の連結子会社であった同社の全株式を譲渡しました。こ のため、取引金額は関連当事者であった期間の金額を記載しています。 [1株当たり情報に関する注記] 1株当たり純資産額 1,710円82銭 1株当たり当期純利益 235円26銭 潜在株式調整後1株当たり当期純利益 234円69銭 (注)上記1株当たり情報の算出において控除する自己株式には、信託として保有する 当社株式を含めています。 第104回 定時株主総会 145 計算書類 [重要な後発事象に関する注記] 2016年4月1日、当社は、消化器疾患領域に関連する事業の一部を吸収分割の方法に より分割し、味の素株式会社(東京都)の100%子会社である味の素製薬株式会社(東 京都)がこれを承継しました。当社は、本吸収分割の対価として、味の素製薬株式会社 の普通株式6,000株を取得しました。これにより、当社の議決権割合は60%となってい ます。 また、味の素製薬株式会社はEAファーマ株式会社へと商号を変更しています。 1. 取引の概要 分離先企業の名称 (1) 味の素製薬株式会社(新会社名:EAファーマ株式会社) (2) 分離した事業の内容 当社の消化器疾患領域に関連する事業 事業分離を行った主な理由 (3) 「連結注記表[重要な後発事象に関する注記] (4)企業結合の主な目的」に記載 のとおりです。 (4) 事業分離日 2016年4月1日 法的形式を含むその他取引の概要に関する事項 (5) 当社を吸収分割会社とし、味の素製薬株式会社を吸収分割承継会社とする吸収 分割(簡易分割)です。 2. 会計処理の概要 本吸収分割については移転損益を認識しません。また、移転した事業に係る資産及 び負債の適正な帳簿価額ならびにその主な内訳については算定中です。 3. 当事業年度の損益計算書に計上されている分離した事業に係る売上高の概算額 売上高 41,764百万円 146 エーザイ株式会社 監査報告書 会計監査人の監査報告書(連結) 謄本 独立監査人の監査報告書 2016年5月9日 エーザイ株式会社 代表執行役CEO 内 藤 晴 夫 殿 有限責任監査法人 ト ー マ ツ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 下 江 修 行 ㊞ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 大 谷 博 史 ㊞ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 杉 本 健太郎 ㊞ 当監査法人は、会社法第444条第4項の規定に基づき、エーザイ株式会社の2015年4月1日から2016年3 月31日までの連結会計年度の連結計算書類、すなわち、連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結持分 変動計算書及び連結注記表について監査を行った。 連結計算書類に対する経営者の責任 経営者の責任は、連結計算書類を国際会計基準で求められる開示項目の一部を省略して作成することを認 めている会社計算規則第120条第1項後段の規定により作成し、適正に表示することにある。これには、不 正又は誤謬による重要な虚偽表示のない連結計算書類を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断し た内部統制を整備及び運用することが含まれる。 監査報告書 監査人の責任 当監査法人の責任は、当監査法人が実施した監査に基づいて、独立の立場から連結計算書類に対する意見 を表明することにある。当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して 監査を行った。監査の基準は、当監査法人に連結計算書類に重要な虚偽表示がないかどうかについて合理的 な保証を得るために、監査計画を策定し、これに基づき監査を実施することを求めている。 監査においては、連結計算書類の金額及び開示について監査証拠を入手するための手続が実施される。監 査手続は、当監査法人の判断により、不正又は誤謬による連結計算書類の重要な虚偽表示のリスクの評価に 基づいて選択及び適用される。監査の目的は、内部統制の有効性について意見表明するためのものではない が、当監査法人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手続を立案するために、連結計算 書類の作成と適正な表示に関連する内部統制を検討する。また、監査には、経営者が採用した会計方針及び その適用方法並びに経営者によって行われた見積りの評価も含め全体としての連結計算書類の表示を検討す ることが含まれる。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査意見 当監査法人は、会社計算規則第120条第1項後段の規定により国際会計基準で求められる開示項目の一部 を省略して作成された上記の連結計算書類が、エーザイ株式会社及び連結子会社からなる企業集団の当該連 結計算書類に係る期間の財産及び損益の状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと認め る。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 第104回 定時株主総会 147 監査報告書 会計監査人の監査報告書(個別) 謄本 独立監査人の監査報告書 2016年5月9日 エーザイ株式会社 代表執行役CEO 内 藤 晴 夫 殿 有限責任監査法人 ト ー マ ツ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 下 江 修 行 ㊞ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 大 谷 博 史 ㊞ 指定有限責任社員 公認会計士 業 務 執 行 社 員 杉 本 健太郎 ㊞ 当監査法人は、会社法第436条第2項第1号の規定に基づき、エーザイ株式会社の2015年4月1日から 2016年3月31日までの第104期事業年度の計算書類、すなわち、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変 動計算書及び個別注記表並びにその附属明細書について監査を行った。 計算書類等に対する経営者の責任 経営者の責任は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して計算書類及びそ の附属明細書を作成し適正に表示することにある。これには、不正又は誤謬による重要な虚偽表示のない計 算書類及びその附属明細書を作成し適正に表示するために経営者が必要と判断した内部統制を整備及び運用 することが含まれる。 監査人の責任 当監査法人の責任は、当監査法人が実施した監査に基づいて、独立の立場から計算書類及びその附属明細 書に対する意見を表明することにある。当監査法人は、我が国において一般に公正妥当と認められる監査の 基準に準拠して監査を行った。監査の基準は、当監査法人に計算書類及びその附属明細書に重要な虚偽表示 がないかどうかについて合理的な保証を得るために、監査計画を策定し、これに基づき監査を実施すること を求めている。 監査においては、計算書類及びその附属明細書の金額及び開示について監査証拠を入手するための手続が 実施される。監査手続は、当監査法人の判断により、不正又は誤謬による計算書類及びその附属明細書の重 要な虚偽表示のリスクの評価に基づいて選択及び適用される。監査の目的は、内部統制の有効性について意 見表明するためのものではないが、当監査法人は、リスク評価の実施に際して、状況に応じた適切な監査手 続を立案するために、計算書類及びその附属明細書の作成と適正な表示に関連する内部統制を検討する。ま た、監査には、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見積りの評価も 含め全体としての計算書類及びその附属明細書の表示を検討することが含まれる。 当監査法人は、意見表明の基礎となる十分かつ適切な監査証拠を入手したと判断している。 監査意見 当監査法人は、上記の計算書類及びその附属明細書が、我が国において一般に公正妥当と認められる企業 会計の基準に準拠して、当該計算書類及びその附属明細書に係る期間の財産及び損益の状況をすべての重要 な点において適正に表示しているものと認める。 利害関係 会社と当監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 148 エーザイ株式会社 監査報告書 監査委員会の監査報告書 謄本 監査報告書 2016年5月11日 監査報告書 当監査委員会は、2015年4月1日から2016年3月31日までの第104期事業年度における取締役及び執行 役の職務の執行について監査いたしました。その方法及び結果につき以下のとおり報告いたします。 1. 監査の方法及びその内容 当監査委員会は、会社法第416条第1項第1号ロ及びホに掲げる事項に関する取締役会決議の内容並び に当該決議に基づき整備・運用されている内部統制システムの状況について監視及び検証し、かつ、監査 委員会が定めた監査の方針、職務の分担等に従い、専任スタッフである経営監査部を指揮し、会社の内部 監査部門等から内部監査報告を受け、重要な会議に出席し、取締役及び執行役等からその職務の執行に関 する事項の報告を受け、必要に応じて説明を求め、重要な決裁書類等を閲覧し、本社及び主要な事業所に おいて業務及び財産の状況を調査いたしました。また、事業報告に記載されている会社法施行規則第118 条第3号イの基本方針及びロの取組みについては、取締役会その他における審議の状況等を踏まえ、その 内容について検討を加えました。子会社については、子会社の取締役及び監査役等と意思疎通及び情報の 交換を図り、子会社から事業の報告を受け、その業務及び財産の状況を調査いたしました。 以上の方法に基づき、当該事業年度に係る事業報告及びその附属明細書につき検討いたしました。 さらに、会計監査人が独立の立場を保持し、かつ、適正な監査を実施しているかを監視及び検証すると ともに、会計監査人からその職務の執行状況について報告を受け、必要に応じて説明を求めました。また、 会計監査人から「職務の遂行が適正に行われることを確保するための体制」(会社計算規則第131条各号 に掲げる事項)を「監査に関する品質管理基準」(2005年10月28日企業会計審議会)等に従って整備し ている旨の通知を受け、必要に応じて説明を求めました。 以上の方法に基づき、当該事業年度に係る連結計算書類(連結財政状態計算書、連結損益計算書、連結 持分変動計算書及び連結注記表)並びに計算書類(貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書及び 個別注記表)及びその附属明細書につき検討いたしました。 2. 監査の結果 (1)事業報告等の監査結果 一 事業報告及びその附属明細書は、法令及び定款に従い、会社の状況を正しく示しているものと認めま す。 二 取締役及び執行役の職務の執行に関する不正の行為又は法令もしくは定款に違反する重大な事実は認 められません。 三 内部統制システムに関する取締役会の決議の内容は相当であると認めます。また、当該内部統制シス テムに関する事業報告の記載内容並びに取締役及び執行役の職務の執行についても、指摘すべき事項は 認められません。 四 事業報告に記載されている当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針は相当であると認 めます。事業報告に記載されている会社法施行規則第118条第3号ロの取組みは、当該対応方針に 沿ったものであり、当社の株主共同の利益を損なうものではなく、かつ、当社の会社役員の地位の維持 を目的とするものではないと認めます。 (2)連結計算書類の監査結果 会計監査人有限責任監査法人トーマツの監査の方法及び結果は相当であると認めます。 (3)計算書類及びその附属明細書の監査結果 会計監査人有限責任監査法人トーマツの監査の方法及び結果は相当であると認めます。 エーザイ株式会社 監査委員会 監 査 委 員 監 査 委 員 監 査 委 員 監 査 委 員 監 査 委 員 西 川 郁 生 松 居 秀 明 直 江 登 鈴 木 修 パトリシア・ロビンソン (注)監査委員 西川郁生、鈴木修及びパトリシア・ロビンソンは、会社法第2条第15号及び第400条第3項 に規定する社外取締役であります。 第104回 定時株主総会 149 巻末資料 ● 定款 巻末資料 定款…………………………………… コーポレートガバナンスガイドライン…… 監査委員会の職務の執行のために 必要な事項に関する規則…………… 執行役の職務の執行の適正を確保するために 必要な体制の整備に関する規則… ………… 150 154 161 163 Q&A 株主様からのご質問にお答えします!…… 索引…………………………………… 主な一般用医薬品等のご紹介……… 株式に関するお手続き……………… 株式に関するメモ…………………… ウェブサイトのご紹介……………… 166 173 178 180 181 184 定 款 (2015年6月19日改正) 第 1 章 総 則 (商 号) 第 1 条 本会社は、エーザイ株式会社と称し、英文ではEisai Co., Ltd. と表示する。 (企業理念) 第 2 条 本会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に 貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア(hhc ) 企業をめざす。 ② 本会社の使命は、患者様満足の増大であり、その結果として売上、利益がもたらされ、 この使命と結果の順序を重要と考える。 ③ 本会社は、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々の活動の根幹に据え、社会 的責任の遂行に努める。 ④ 本会社の主要なステークホルダーズは、患者様と生活者の皆様、株主の皆様および社 員である。本会社は、以下を旨としてステークホルダーズの価値増大をはかるととも に良好な関係の発展・維持に努める。 1. 未だ満たされていない医療ニーズの充足、高品質製品の安定供給、薬剤の安全性 と有効性を含む有用性情報の伝達 2. 経営情報の適時開示、企業価値の向上、積極的な株主還元 3. 安定的な雇用の確保、やりがいのある仕事の提供、能力開発機会の充実 (目 的) 第 3 条 本会社は、次の事業を営むことを目的とする。 1. 医薬品の研究開発、製造、販売および輸出入 2. その他適法な一切の事業 (本店の所在地) 第 4 条 本会社は、本店を東京都文京区に置く。 (公告方法) 第 5 条 本会社の公告方法は、電子公告とする。ただし、事故その他やむを得ない事由が生じ た場合は、日本経済新聞への掲載により行う。 (指名委員会等設置会社) 第 6 条 本会社は、会社法第2条第12号に定義される指名委員会等設置会社とする。 150 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 定款 第 2 章 株 式 (発行可能株式総数) 第 7 条 本会社は、発行することができる株式の総数を11億株とする。 (単元株式数) 第 8 条 本会社は、単元株式数を100株とする。 (単元未満株式についての権利) 第 9 条 本会社の株主は、その有する単元未満株式について、次に掲げる権利以外の権利を行 使することができない。 1. 会社法第189条第2項各号に掲げる権利 2. 株主の有する株式数に応じて募集株式の割当ておよび募集新株予約権の割当てを 受ける権利 3. 次条に定める請求をする権利 (単元未満株式の買増し) 第10条 本会社の株主は、株式取扱規則に定めるところにより、その有する単元未満株式の数 と併せて単元株式数となる数の株式を売り渡すことを本会社に請求することができる。 (株主名簿管理人) 第11条 本会社は、株主名簿管理人を置く。 ② 株主名簿管理人およびその事務取扱場所は、取締役会または取締役会の決議によって 委任を受けた執行役が定め、これを公告する。 ③ 本会社においては、株主名簿および新株予約権原簿に係る作成および備置きを含む事 務を取扱わず、これを株主名簿管理人に委託する。 (株式取扱規則) 第12条 法令または本定款に規定された事項以外の株式および新株予約権に関する取扱いおよ び手数料、株主の権利行使に際しての手続き等については、取締役会または取締役会 の決議によって委任を受けた執行役が株式取扱規則に定める。 第104回 定時株主総会 巻末資料 第 3 章 株 主 総 会 (招 集) 第13条 定時株主総会は、毎事業年度終了の翌日から3カ月以内にこれを招集する。臨時株主 総会は、必要があるときに随時これを招集する。 ② 株主総会は、法令に別段の定めがある場合を除き、あらかじめ取締役会が定める取締 役が招集する。当該取締役に事故がある場合は、あらかじめ取締役会の定めた順序に より他の取締役がこれに代わる。 ③ 株主総会は、東京都区内で開催する。 (定時株主総会の基準日) 第14条 定時株主総会の議決権の基準日は、毎年3月31日とする。 (株主総会参考書類等のインターネット開示とみなし提供) 第15条 本会社は、株主総会の招集に際し、株主総会参考書類、事業報告、計算書類および連 結計算書類に記載または表示をすべき事項に係る情報を、法務省令の定めるインター ネットを利用する方法で開示した場合には、係る書類を株主に対して提供したものと みなすことができる。 (議 長) 第16条 株主総会の議長は、あらかじめ取締役会が定める取締役または執行役が行う。当該取 締役または執行役に事故がある場合は、あらかじめ取締役会の定めた順序により他の 取締役または執行役がこれに代わる。 151 巻末資料 ● 定款 (決議方法) 第17条 株主総会の決議は、法令または本定款に別段の定めがある場合を除き、出席した議決 権を行使することができる株主の議決権の過半数をもって行う。 ② 会社法第309条第2項に定める決議は、議決権を行使することができる株主の議決権 の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。 (議決権の代理行使) 第18条 本会社の株主は、議決権を有する他の株主1名を代理人としてその議決権を行使する ことができる。 ② 本会社の株主またはその代理人は、株主総会ごとに代理権を証明する書面を本会社に 提出する。 (議事録) 第19条 株主総会の議事については、法令に従い議事録を作成し、備置く。 第 4 章 取締役および取締役会 (員 数) 第20条 取締役は、15名以内とする。 (選 任) 第21条 取締役は、株主総会の決議によって選任する。 ② 取締役の選任決議は、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有 する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う。 ③ 取締役の選任決議は、累積投票によらない。 (任 期) 第22条 取締役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の終結の 時までとする。 (取締役会の設置) 第23条 本会社は、取締役会を置く。 (議 長) 第24条 取締役会の決議によって、取締役の中から議長1名を選定する。 (招 集) 第25条 取締役会は、法令に別段の定めがある場合を除き、議長が招集する。議長に事故があ る場合は、あらかじめ取締役会の定めた順序により他の取締役がこれに代わる。 ② 取締役会の招集通知は、会日の3日前に各取締役に発する。ただし、緊急の場合はこ の期間を短縮することができる。 (決議の省略) 第26条 本会社は、取締役会の決議事項の提案について、議決権を行使することができる取締 役の全員が書面または電磁的記録によりその提案に同意の意思表示をしたときは、当 該提案を可決する旨の取締役会決議があったものとみなす。 (取締役会規則) 第27条 取締役会に関する事項は、法令または本定款のほか、取締役会の定める取締役会規則 による。 (議事録) 第28条 取締役会の議事については、法令に従い議事録を作成し、備置く。 第 5 章 指 名 委 員 会 等 (指名委員会等の設置) 第29条 本会社は、指名委員会、監査委員会および報酬委員会を置く。 152 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 定款 (選 定) 第30条 指名委員会等を組織する取締役は、取締役会の決議によって選定する。 第 6 章 会 計 監 査 人 (会計監査人の設置) 第31条 本会社は、会計監査人を置く。 (選 任) 第32条 会計監査人は、株主総会の決議によって選任する。 第 7 章 執 行 役 (執行役の設置) 第33条 本会社は、執行役を置く。 (選 任) 第34条 執行役は、取締役会の決議によって選任する。 (任 期) 第35条 執行役の任期は、選任後1年以内に終了する事業年度に関する定時株主総会の後最初 に招集される取締役会の終結の時までとする。 (代表執行役) 第36条 取締役会の決議によって、執行役の中から代表執行役1名以上を選定する。 (役付執行役) 第37条 取締役会の決議によって、執行役の中から役付執行役を定めることができる。 第 8 章 責 任 免 除 (責任免除) 第38条 本会社は、会社法第426条第1項の規定により、任務を怠ったことによる取締役(取 締役であった者を含む。)および執行役(執行役であった者を含む。)の損害賠償責任を、 法令の限度において、取締役会の決議によって免除することができる。 ② 本会社は、会社法第427条第1項の規定により、取締役(業務執行取締役等である者を 除く。 )との間に、法令が規定する責任の限度額に損害賠償責任を限定する契約を締結 することができる。 第104回 定時株主総会 巻末資料 第 9 章 計 算 (事業年度) 第39条 事業年度は、毎年4月1日から翌年3月31日までの1年とする。 (剰余金の配当等の決定機関) 第40条 本会社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項については、法令 に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会が定める。 (剰余金の配当の基準日) 第41条 期末配当の基準日は、毎年3月31日とする。 ② 中間配当の基準日は、毎年9月30日とする。 (配当金の除斥期間) 第42条 配当財産が金銭である場合は、その支払開始の日から受領されずに満3年を経過した ときは、本会社はその支払義務を負わない。 153 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン コーポレートガバナンスガイドライン 第Ⅰ章 総則 (目的) 第 1 条 本ガイドラインは、エーザイ株式会社(以下「当社」という。)が、定款に定める次の 「企業理念」の実現を通じて、企業価値を向上させ、株主の皆様の共同の利益を長期的 に増大し、もって株主の皆様に当社の株式を安心して長期に所有していただくことを 可能にするため、最良のコーポレートガバナンスを実現することを目的とする。 (企業理念) ①本会社は、患者様とそのご家族の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上 に貢献することを企業理念と定め、この企業理念のもとヒューマン・ヘルスケア (hhc )企業をめざす。 ②本会社の使命は、患者様満足の増大であり、その結果として売上、利益がもたらさ れ、この使命と結果の順序を重要と考える。 ③本会社は、コンプライアンス(法令と倫理の遵守)を日々の活動の根幹に据え、社 会的責任の遂行に努める。 ④本会社の主要なステークホルダーズは、患者様と生活者の皆様、株主の皆様および 社員である。本会社は以下を旨としてステークホルダーズの価値増大をはかるとと もに良好な関係の発展・維持に努める。 1.未だ満たされていない医療ニーズの充足、高品質製品の安定供給、薬剤の安全 性と有効性を含む有用性情報の伝達 2.経営情報の適時開示、企業価値向上、積極的な株主還元 3.安定的な雇用の確保、やりがいのある仕事の提供、能力開発機会の充実 (コーポレートガバナンスの基本的な考え方) 第 2 条 当社は、常に最良のコーポレートガバナンスを追求し、その充実に継続的に取り組む。 2 当社は、株主の皆様の権利を尊重し、経営の公正性・透明性を確保するとともに、経 営の活力を増大させることがコーポレートガバナンスの要諦であると考え、次の基本 的な考え方に沿って、コーポレートガバナンスの充実を実現する。 ①株主の皆様との関係 1. 株主の皆様の権利を尊重する。 2. 株主の皆様の平等性を確保する。 3. 株主の皆様を含む当社のステークホルダーズとの良好・円滑な関係を構築する。 4. 会社情報を適切に開示し、透明性を確保する。 ②コーポレートガバナンスの体制 1. 当社は指名委員会等設置会社とする。 2. 取締役会は、法令の許す範囲で業務執行の意思決定を執行役に大幅に委任し、 経営の監督機能を発揮する。 3. 取締役会の過半数は、独立性・中立性のある社外取締役とする。 4. 執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。 5. 経営の監督機能を明確にするため、取締役会の議長と代表執行役CEOとを分離する。 6. 指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の 委員は、その過半数を社外取締役とする。 7. 指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。 8. 財務報告の信頼性確保をはじめとした内部統制の体制を充実する。 154 エーザイ株式会社 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン (本ガイドラインの位置付け) 第 3 条 本ガイドラインは、会社法、関連法令および定款に次ぐ上位規程であり、その他の規 程に優先して適用されるものとする。 第104回 定時株主総会 巻末資料 第Ⅱ章 株主の皆様との関係 (議決権の尊重) 第 4 条 株主総会における議決権の行使は、株主の皆様の権利であり、当社は、株主の皆様が 議決権を適切に行使できるように努める。 2 当社は、株主の皆様が適切に議決権を行使できるようにするため、株主総会招集通知、 参考書類等に十分な情報を記載し、これを早期に送付して、その内容の検討時間を確 保する。 3 当社は、株主総会に出席する株主の皆様だけではなく、全ての株主の皆様が適切に議 決権を行使できる環境を整備する。 (株主総会) 第 5 条 株主総会は、議決権を有する株主の皆様によって構成される最高意思決定機関であり、 株主の皆様の意思が適切に反映されなければならない。 2 当社は、より多くの株主の皆様が株主総会に出席いただき、株主の皆様の意思をより 反映できるように、開催日時、開催場所等を設定する。 3 取締役および執行役は、株主の皆様との信頼関係を醸成するために、株主総会におい て、株主の皆様に充分な説明を行い、質疑応答を尽くす。 (株主還元) 第 6 条 利益分配を受ける権利は株主の皆様の権利であり、当社は株主還元を含む資本政策の 基本的な方針を決定し、これを公表する。 2 剰余金の配当は、定款の定めに従い取締役会で決議し、機動的に実施する。 (株主の権利の保護) 第 7 条 当社は、特定の第三者に対して割当増資を行うなど、会社の所有構造を変動させ、ま たは将来的に変動させ得る行為を行う場合には、株主の権利を保護するため、株主の 皆様に適切にその情報を開示する。 2 当社は、代表訴訟提訴に係る権利など、少数株主の権利についても十分な配慮を行う。 (株主の平等性の確保) 第 8 条 当社は、いずれの株主も株式の持分に応じて平等に扱う。 2 当社は、特定の株主に対し、財産上の利益の供与などの特別な利益の提供を行わない。 (株主の利益に反する取引の防止) 第 9 条 当社は、株主の皆様の利益を保護するため、取締役、執行役、従業員などの当社関係 者がその立場を濫用して、当社や株主の皆様の利益に反する取引を行うことを防止す ることに努める。 2 取締役および執行役は、会社法に基づく取締役会の承認を得なければ、利益相反取引 および競業取引を行ってはならない。 3 当社は、前項に定める取引について重要な事実を適切に開示する。 4 当社は、当社関係者が内部者取引を行うことを未然に防止するため、未公表の重要事 実の取り扱いに関する規則を定め、これを厳格に運用する。 (ステークホルダーズとの良好・円滑な関係) 第10条 当社は、長期的な企業価値の向上に向け、患者様と生活者の皆様、株主の皆様および 社員をはじめとする様々なステークホルダーズを尊重し、良好かつ円滑な関係の維持 に努める。 155 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン 2 取締役および執行役は、当社の企業理念に基づき、ステークホルダーズの権利を尊重 する企業文化の醸成にリーダーシップを発揮する。 (情報開示と透明性) 第11条 当 社は、株主の皆様に対し、経営に関する重要な情報を、ポジティブな情報、ネガ ティブな情報にかかわらず、積極的かつ適時・適切に開示する。 2 当社は、重要な経営情報等の情報開示のポリシーを決定するとともに、その体制を整 備する。 3 当社は、情報を分かりやすい内容で、かつ株主の皆様のアクセスが容易となる多様な 方法で開示する。 4 当 社は、株主の皆様の問合せ窓口を設けるなど、コミュニケーションの充実に努め、 株主の皆様との信頼関係を醸成する。 第Ⅲ章 コーポレートガバナンスの体制 (取締役会および各委員会の体制) 第12条 当社は、指名委員会等設置会社を選択し、経営の監督機能は取締役会が担い、業務執 行機能は執行役が担う。これにより、経営の監督機能と業務執行機能とを明確に分離 し、経営の活力を増大させ、経営の公正性・透明性を確保する。 2 取締役会は、専門知識や経験等のバックグラウンドが異なる多様な取締役で構成する とともに、取締役会の機能が最も効果的・効率的に発揮できる適切な員数を維持する。 3 取締役会は、その過半数を独立性・中立性のある社外取締役とする。 4 執行役を兼任する取締役は、代表執行役CEO1名のみとする。 5 経営の監督機能と業務執行機能の分離を徹底するため、取締役会の議長と代表執行役 CEOを分離する。 6 当社は、会社法に基づき指名委員会、監査委員会および報酬委員会を設置する。また、 取締役会は、必要に応じて、指名委員会、監査委員会および報酬委員会以外の取締役 会内委員会を設置する。 7 指名委員会および報酬委員会の委員は、全員を社外取締役とし、監査委員会の委員は、 その過半数を社外取締役とする。 8 指名委員会、監査委員会および報酬委員会の各委員長は社外取締役とする。 9 監査委員会を構成する社外取締役は、財務・会計、法律、経営などの専門家から選定 し、社内取締役は、当社において豊富な経験を有する者から選定する。 10 監査委員は、監査の独立性を確保するため、指名委員会および報酬委員会の委員を兼任 しない。 11 取締役会ならびに指名委員会および報酬委員会の事務局として取締役会事務局を、監 査委員会の事務局として経営監査部を設置する。 (取締役会の任務) 第13条 取締役会は、最良のコーポレートガバナンスの構築を通し企業理念の実現をめざし、 その監督機能を発揮するとともに、公正な判断により最善の意思決定を行う。 2 取締役会は、経営の基本方針、執行役の選任など、法令、定款および取締役会規則で 定められた重要事項の決定を行う。 3 業務執行の機動性と柔軟性を高め、経営の活力を増大させるため、取締役会は、前項 に記載する事項以外の業務執行の意思決定を執行役に委任する。 4 取締役会は、指名委員会、監査委員会および報酬委員会からの報告ならびに執行役か らの報告に基づき、取締役および執行役の職務の執行を監督する。 156 エーザイ株式会社 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン 第104回 定時株主総会 巻末資料 5 取締役会は、企業理念の実現、企業価値および株主の皆様の共同の利益の長期的な増 大に努め、それらを損なう可能性のある行為に対して、公正に判断し、行動する責務 を負う。 6 取 締役会で代表執行役CEOを選定するために、全ての取締役が、将来の代表執行役 CEOの育成計画について、その情報を共有する。 7 取締役会と指名委員会、監査委員会および報酬委員会は、それぞれの権限を相互に侵 すことなく職務を執行するとともに、相互に意思疎通をはかる。 8 取締役会と執行役とは、それぞれが職務執行の責任を果たすとともに、相互に意思疎 通をはかる。 (取締役会の議長) 第14条 取締役会の議長は、社外取締役の中から選定する。 2 取締役会の議長は、取締役会において審議すべき議題を年間を見通して選定するとと もに、取締役会を、日時、場所、議題を掲げて招集する。 3 取締役会の議長は、取締役に対して、議案を検討するに必要な情報を、取締役会の開 催に先立って提供する。 4 取締役会の議長は、取締役会の議論の質を高め、取締役会を効果的・効率的に運営す る。 (取締役) 第15条 取締役は、その任期を1年とし、毎年、株主総会で選任される。 2 取締役は、善管注意義務および忠実義務を負う。 3 取締役は、その職務を執行するに充分な情報を収集するとともに、取締役会において 説明を求め、互いに積極的に意見を表明して議論を尽くし、議決権を行使する。 4 取 締役は、取締役会の議題を提案する権利および取締役会の招集を求める権利を適 時・適切に行使することにより、知り得た当社の経営課題の解決をはかる。 5 取締役は、株主の皆様の信任に応えるべく、その期待される能力を発揮し、充分な時 間を費やし、取締役としての職務を執行する。 (社外取締役) 第16条 社外取締役は、当社から人的および経済的に独立した取締役でなければならない。 2 社外取締役は、会社法に定める社外取締役の要件だけでなく、指名委員会が定める「社 外取締役の独立性・中立性の要件」を充足する者でなければならず、社外取締役とし て就任後も継続してこの要件を充足していなければならない。 3 社外取締役は、取締役会および各委員会の判断および行動の公正性をより高め、最良 のコーポレートガバナンスを実現するためにイニシアティブをとる。 4 社外取締役は、当社の企業理念、企業文化、経営環境などの状況について、継続的か つ十分な情報提供を適時に受けるとともに、その役割を全うするために、必要に応じ て追加の情報を求める。 (指名委員会) 第17条 指名委員会は、取締役の選任および解任に関する株主総会の議案の内容を決定する。 2 指名委員会は、独立性・中立性のある社外取締役を選任するために「社外取締役の独 立性・中立性の要件」を定める。 3 指名委員会は、その職務を執行するために必要な基本方針、規則、手続等を定める。 4 指名委員会は、その職務の執行状況を取締役会へ報告する。 157 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン (監査委員会) 第18条 監査委員会は、取締役および執行役の職務執行の監査、株主総会に提出する会計監査 人の選任および解任ならびに会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定、 会計監査その他法令により定められた事項を実施する。 2 監査委員会は、取締役および執行役の職務執行の監査に必要な事項に関し、当社およ び当社グループ企業の役員、使用人ならびに当社の会計監査人から適時・適切に報告 を受けるとともに、会計監査人および内部監査部門と必要な情報を共有するなど、監 査の質の向上と効率的な監査の実現に努める。 3 監査委員会は、その職務を執行するために必要な基本方針、規則、手続等を定める。 4 監査委員会の決議および監査委員の指示に基づき職務を遂行する経営監査部は、監査 の客観性を確保するために、業務の指揮命令および人事評価等について執行役からの 独立性が保障される。 5 監査委員会は、その職務の執行状況を取締役会へ報告する。 (報酬委員会) 第19条 報酬委員会は、取締役および執行役の報酬等の内容にかかる決定に関する方針および 個人別の報酬等の内容を決定する。 2 報酬委員会は、取締役および執行役の報酬等を決定するにあたり、その客観性を確保 するために社外の調査データ等を積極的に取り入れるとともに、報酬等の決定プロセ スの妥当性についても審議し、これを決定する。 3 報酬委員会は、その職務を執行するために必要な基本方針、規則、手続等を定める。 4 報酬委員会は、その職務の執行状況を取締役会へ報告する。 (社外取締役ミーティング) 第20条 社外取締役ミーティングは、社外取締役全員で構成する。 2 社外取締役ミーティングは、当社のコーポレートガバナンスおよびビジネスに関する 事項等について幅広く議論し、コーポレートガバナンスの継続的な充実を図る。 3 社外取締役ミーティングは、議論した事項について、必要に応じて取締役会に報告あ るいは執行役に通知する。 4 社 外取締役ミーティングは、毎年、取締役会の経営の監督機能の実効性を評価する。 取締役会等の運営に関し課題がある場合、社外取締役ミーティングは、取締役会にそ の改善について提案する。 (取締役および執行役の報酬等) 第21条 取締役および執行役の報酬等は、報酬委員会が公正かつ透明性をもって適切に決定する。 2 取締役の報酬等は、経営の監督機能を充分に発揮できる取締役として相応しいものと する。 3 執行役の報酬等は、経営の監督を担う取締役の報酬等とは別体系とし、執行役として の職務執行が強く動機づけられ、業績が考慮される内容とする。 (代表執行役CEO) 第22条 代表執行役CEOは、取締役会から委任された業務執行に関する権限を有する最高経営 責任者であり、当社の企業理念の実現、企業価値の向上および株主の皆様の共同の利 益の長期的な増大に向けた最善の業務執行に関する意思決定を行い、企業施策を実行 しなければならない。 2 代表執行役CEOは、業務執行の状況に関して取締役会に充分な説明を行う。このため、 代表執行役CEOは取締役を兼任する。 158 エーザイ株式会社 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン 第104回 定時株主総会 巻末資料 3 代 表執行役CEOは、法令遵守体制およびリスク管理を含む内部統制システムを構築 し、その実効性を評価するとともに、常にその改善をはかる。 4 代表執行役CEOは、監査委員会による監査に資する充分な情報を監査委員会に対して 適時・適切に提供する。 (執行役) 第23条 執行役は、その任期を1年とし、毎年、代表執行役CEOがその候補者について十分な 説明を付して提案し、取締役会が選任する。 2 執行役は、善管注意義務および忠実義務を負う。 3 執行役は、企業理念の実現、企業価値の向上および株主の皆様の共同の利益の長期的 な増大に向けた業務執行上の重要職責を担う。 4 執行役は、代表執行役CEOから担当業務・分野における具体的な業務執行の決定権限 の委譲を受け、責任を持って目標完遂を志向して業務を執行するとともに、将来の当 社の経営を担う優秀な人材を育成する。 5 執行役は、会社法に基づき、3ヶ月に1回以上、その職務分掌に基づく業務執行全般の 状況を取締役会に報告するとともに、必要に応じて取締役会または取締役から求めら れた事項について情報提供を行う。 6 執行役の員数は、取締役会から業務執行の意思決定の委任を受けた執行役の機能が、 最も効果的かつ効率的に発揮できる適正な数とする。 (内部統制) 第24条 当社グループ全体の内部統制の充実は、株主の皆様の信頼を得る重要な要素であり、 取締役会は、会社法に基づき「監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する 規則」および「執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関す る規則」を定める。 2 執行役は、内部統制に関連した取締役会決議に基づき、法令と倫理の遵守、事業の有 効性・効率性および財務報告の信頼性のために必要な体制を整備し、これを有効に機 能させ、その運用状況を取締役会に報告する。 (会計監査人) 第25条 会計監査人は、財務報告の信頼性確保を任務としており、最良のコーポレートガバナ ンスの実現のために重要な役割を負っている。 2 会計監査人は、当社からの独立性が確保されていなければならない。 3 会計監査人は、その監査の品質管理のために組織的な業務運営がなされていなければ ならない。 4 監査委員会は、会計監査人の独立性の確保および監査の品質管理のための組織的業務 運営について確認する。 (例外措置) 第26条 取締役会は、本ガイドラインの例外措置を講ずる必要が生じた場合には、その理由を 明確にするとともに、本ガイドラインの趣旨に鑑み、適正な措置をとっていることを 明らかにしなければならない。 (自己レビュー) 第27条 取締役会は、当社のコーポレートガバナンスの状況が本ガイドラインに沿って整備・ 運用されているかについて、毎年、自己レビューを行い、コーポレートガバナンスの 実効性を高める。 159 巻末資料 ● コーポレートガバナンスガイドライン (改正) 第28条 本ガイドラインは、取締役会の決議により改正される。 附 則 (実施) 第 1 条 本ガイドラインは、当社において2001年3月23日に制定されたコーポレートガバナ ンス規約に代わり、2004年10月29日から施行されてきたものであり、これまでの改 正履歴は以下のとおりである。 ・2001年 3月23日制定(コーポレートガバナンス規約) ・2001年 9月21日改正 ・2002年 4月25日改正 ・2002年 6月27日改正 ・2003年 6月24日改正 ・2004年 5月11日改正 ・2004年 10月29日改正(コーポレートガバナンスガイドライン) ・2005年 7月29日改正 ・2007年 4月26日改正 ・2012年 2月27日改正 ・2014年 6月20日改正 ・2015年 6月19日改正 ・2016年 3月31日改正 160 エーザイ株式会社 (以上) 巻末資料 ● 監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則 監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則 (目的) 第 1 条 本規則は、会社法第416条第1項第1号ロおよび会社法施行規則第112条第1項の定め に従い、当社監査委員会の職務の執行のために必要な事項を定めたものである。 2 本規則にいう「ENW」とは、当社ならびに当社の子会社および関連会社からなる企 業集団をいい、「ENW企業」とは、ENWを構成する各企業をいう。 (当社監査委員会の職務を補助すべき当社の取締役および使用人に関する事項) 第 2 条 当社は、当社監査委員会の職務を補助すべき部署として経営監査部を設置する。当社 監査委員会の職務を補助すべき当社取締役は置かない。 2 経営監査部長および部員は、本規則で定める以外は、就業規定の定めに従う。 (前条の使用人の当社執行役からの独立性に関する事項および当該使用人に対する当社監査委員 会の指示の実効性の確保に関する事項) 第 3 条 経営監査部は、当社執行役から独立した組織とする。 2 経営監査部長および部員は、当社の監査委員会および監査委員の指揮命令下で、その 職務を遂行する。 3 経営監査部長および部員の任命、異動および懲戒は、当社代表執行役CEOが当社監査 委員会の同意を得て行う。 4 経営監査部長および部員の人事評価の決定は、当社監査委員会が行う。 (ENW企業の役員および使用人が監査委員会に報告をするための体制) 第 4 条 当社執行役は、その統轄、管轄もしくは管掌する部門、組織またはENW企業におけ る以下の事項に関して、その有無を含め、月1回当社監査委員会に報告し、当該事項 のうちENWに著しい損害を及ぼす事実または法令もしくは定款に違反する行為(そ れらのおそれのある行為を含む。)など特に重大なものについては、直ちに当社監査委 員会に報告する。 ①業務上の災害・事故 ②業務執行が半日以上にわたって停止した事実 ③訴訟の提起事実および状況 ④コンプライアンス違反事例(調査対象となった事実を含む) ⑤官公庁等からの調査協力依頼、調査、呼出、立入(定期的な調査等を除く)および 警告、指導、命令、勧告、業務停止等の措置 ⑥第三者による資産、権利の侵害またはそのおそれ ⑦重要な取引先の倒産、倒産のおそれ、契約の解除 ⑧上記以外のENWに重大な損害、影響を与えうる事実・情報 ⑨その他当社監査委員会が報告すべきとして定めた事項 2 E NW企業の役員および使用人は、本条第1項各号(④を除く)に規定する事項を感知 巻末資料 したときは、直ちに当該事項を統轄、管轄または管掌する当社執行役に報告し、本条 第1項④に規定する事項を感知したときは、当社執行役に報告またはコンプライアン スカウンターに連絡をする。 3 E NWのコンプライアンスの推進を統轄する執行役は、コンプライアンスカウン ターに連絡のあったもののうち、ENWに著しい損害を及ぼす事実または法令もしく は定款に違反する行為(それらのおそれのある行為を含む。)など特に重大な事項につ いては、直ちに当社監査委員会に報告する。 第104回 定時株主総会 161 巻末資料 ● 監査委員会の職務の執行のために必要な事項に関する規則 4 当社を除く国内、中国、韓国および台湾のENW企業の監査役または監査役会は、定 期的に当該ENW企業における内部監査、コンプライアンス、リスク管理等に関する 情報を当社監査委員会に報告する。 5 E NW企業の役員および使用人は、当社監査委員会から業務執行に関する事項につい て報告を求められたときは、速やかに適切な報告を行う。 6 当社の執行役および使用人は、重要な会議の開催予定を当社監査委員会に報告する。 (前条の報告をした者が当該報告をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保す るための体制) 第 5 条 当社代表執行役CEOは、前条に基づき当社の監査委員会もしくは執行役への報告また はコンプライアンスカウンターへの連絡を行ったENW企業の役員および使用人が、 当該報告または連絡をしたことを理由として不利な取扱いを受けないことを確保する ための体制を整備し、運用する。 (当社監査委員の職務執行について生ずる費用又は債務の処理に係る方針に関する事項) 第 6 条 当社は、当社監査委員会が必要と認めた当社監査委員の職務の執行について、会社法 第404条第4項に基づき、当該費用または債務を処理する。 (その他当社監査委員会の監査が実効的に行われることを確保するための体制) 第 7 条 当社代表執行役CEOは、当社監査委員会がENW企業の会計および業務に関する調査 等を行えるよう、ENW企業との間で体制を整える。 2 E NW企業の内部監査を含む監査担当役員および監査担当部署は、効率的かつ最適な 監査体制を運用するため、当社の監査委員会、監査委員および経営監査部との定期的 な会議等を通じて監査活動について必要な情報を共有する。 3 当社の会計監査人は、定期的にまたは当社監査委員会の求めに応じて、会計監査人の 監査、その他調査に関する事項を当社監査委員会に報告する。 (本規則の周知) 第 8 条 当社代表執行役CEOは、ENW企業の役員および使用人に対して、本規則の内容につ いて、周知徹底する手段をとる。 (改正) 第 9 条 本規則は、取締役会の決議により改正することができる。 附 則 (改正の履歴) 第 1 条 本規則は、2004年6月24日から施行する。 第 2 条 本規則は、2005年6月24日から施行する。 第 3 条 本規則は、2006年4月27日から施行する。 第 4 条 本規則は、2014年6月20日から施行する。 第 5 条 本規則は、2015年5月 1日から施行する。 (以上) 162 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則 執行役の職務の執行の適正を確保するために 必要な体制の整備に関する規則 (目的) 第 1 条 本規則は、会社法第416条第1項第1号ホおよび会社法施行規則第112条第2項の定め に従い、当社執行役のENWにおける職務の執行について、法令および定款に適合す ることを確保するための体制、その他業務の適正を確保するために必要な体制の整備 および運用に関する事項を定めたものである。 2 本規則にいう「ENW」とは、当社ならびに当社の子会社および関連会社からなる企 業集団をいい、 「ENW企業」とは、ENWを構成する各企業をいう。「ENW企業担当 執行役」とは、当社代表執行役CEOから、当社を除く各ENW企業を統轄、管轄また は管掌する責任者として任命された執行役をいう。 (権限) 第 2 条 当社取締役会は、当社執行役が本規則に基づき職務を執行することを監督するために、 本規則に定める体制の整備および運用状況について、当社の執行役または監査委員会 から報告を受ける。 2 当社代表執行役CEOは、本規則に定める具体的な職務について、当社執行役にその担 当職務を命じる。 3 当社執行役は、前項により命じられた具体的な職務について本規則を遵守してあたる ものとし、その執行状況について当社の取締役会および監査委員会に報告する。 (当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関する体制) 第 3 条 当社代表執行役CEOは、当社執行役の職務の執行に係る情報の保存および管理に関す る事項につき、全社的に統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、文書等の保存 および管理に関する規則を作成させる。 2 前項で任命された執行役は、作成した文書等の保存および管理に関する規則を整備し 運用するとともに、当該規則を当社の取締役会および監査委員会に提出する。 (ENWの損失の危険の管理に関する規程その他の体制) 第 4 条 当社執行役は担当職務におけるENWの損失の危険に関して、その管理の責任を負う。 ENW企業担当執行役は、統轄、管轄または管掌することを命じられたENW企業の業 種、規模、重要性等に応じて、ENWの損失の危険を管理する体制を整備し、運用する。 2 E NWに重大な損失を及ぼしうる複数の部門に関係する損失の危険の管理については、 個々の損失の危険(財務、法務、環境、災害等)の領域毎に、当社代表執行役CEOが 当該損失の危険に関する事項を統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、当該任 命を受けた執行役が当該損失の危険に関する規則等を整備し、運用する。 3 第6条に定める内部統制システムの整備および運用の推進を統轄することを命じられ た執行役は、当社の執行役および使用人にその担当する職務に関する危険の管理につ 巻末資料 いて自ら評価させる体制を整備し、その運用を推進する。 (ENWの職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制) 第 5 条 当社取締役会は、法令、定款および取締役会規則で定められた取締役会における決議 事項以外の業務執行の意思決定を当社執行役に委任する。 2 当社取締役会は、当社執行役の職務分掌および相互の関係を適切に定める。 3 当社代表執行役CEOは、ENWにおける重要事項の意思決定手続を定め、適切かつ効 率的に職務の執行が行われる体制を整備する。 第104回 定時株主総会 163 巻末資料 ● 執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則 4 前項以外の事項については、当社執行役が、その担当職務における意思決定手続を定 め、適切かつ効率的に担当職務が行われる体制を整備する。 5 第6条に定める内部統制システムの整備および運用の推進を統轄することを命じられた 執行役は、前二項の体制の整備および運用状況を監視し、同条に定める内部監査の実 施を統轄することを命じられた執行役は、当該体制の整備および運用状況を監査する。 (当社を除くENW企業の取締役ならびにENW企業の執行役および使用人の職務の執行が法令お よび定款に適合することを確保するための体制) 第 6 条 当社代表執行役CEOは、当社を除くENW企業の取締役ならびにENW企業の執行役お よび使用人の職務の執行が法令および定款に適合していることを確保するための体制 を含むコンプライアンスの推進を統轄する責任者を当社執行役の中から任命し、その 業務を遂行するための部署等を設置する。 2 コンプライアンスの推進を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用される 企業行動憲章およびコンプライアンスハンドブックを制定し、当社を除くENW企業 の取締役ならびにENW企業の執行役および使用人が法令および定款を遵守した行動 をとるための規範および行動基準を明確にし、当社を除くENW企業の取締役ならび にENW企業の執行役および使用人に対する研修等必要な手段を講じてコンプライア ンスを推進する。 3 コンプライアンスの推進を統轄することを命じられた執行役は、コンプライアンスに 関するリスクの未然防止と早期解決をはかるため、当社の社内と社外にコンプライア ンス相談、連絡のための窓口を設け、これを運用する。コンプライアンスの推進を統 轄することを命じられた執行役は、当社を除くENW企業については、各ENW企業担 当執行役、各ENW企業のコンプライアンス担当役員およびコンプライアンス担当部 署と連携して、これを実施する。 4 コンプライアンス推進を統轄することを命じられた執行役は、企業行動憲章において反 社会的勢力と対決する方針を明示し、当社を除くENW企業の取締役ならびにENW企業 の執行役および使用人が、これを厳守し、日々行動するために必要な手段を講じる。 5 当社代表執行役CEOは、内部統制システムの構築の推進を統轄する責任者および内部 監査の実施を統轄する責任者を当社執行役の中からそれぞれ任命し、その業務を遂行 するための部署等を設置する。 6 内部統制システムの構築の推進を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用 される内部統制に関するポリシーを制定し、当社の執行役および使用人に対する研修 等必要な手段を講じて内部統制に関する理解を深め、内部統制システムの構築を推進 する。内部統制システムの構築の推進を統轄することを命じられた執行役は、当社を 除く各ENW企業については、各ENW企業担当執行役ならびに各ENW企業の内部統 制担当役員および内部統制担当部署と連携して、これを実施する。 7 内部監査の実施を統轄することを命じられた執行役は、ENWに適用される内部監査 に関する規則を定め、内部監査計画を策定して、適切かつ効率的な内部監査を実施す る。内部監査の実施を統轄することを命じられた執行役は、当社を除く各ENW企業 については、各ENW企業担当執行役ならびに各ENW企業の内部監査担当役員および 内部監査担当部署に各ENW企業の監査を実施させ、当該監査に関する報告を受ける。 8 当社代表執行役CEOは、専門的分野については、必要に応じ、その分野における法令 および定款に適合していることを確認する責任者を当社執行役の中から任命し、その 業務を遂行するための部署等を設置する。 164 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 執行役の職務の執行の適正を確保するために必要な体制の整備に関する規則 (当社を除くENW企業の役員および使用人の職務の執行に係る事項の当社への報告に関する体制) 第 7 条 E NW企業担当執行役は、統轄、管轄または管掌することを命じられたENW企業の自 主性および自律性を尊重したうえで、当該ENW企業の業種、規模、重要性等に応じ、 その経営上の重要事項ならびに第4条、第5条および第6条に定める事項に関して、当 該ENW企業から報告を受ける体制を整備する。 2 E NW企業担当執行役は、当該ENW企業から受けた報告のうち、重要な事項を当社の 取締役会および監査委員会に報告する。 (本規則の周知) 第 8 条 当社代表執行役CEOは、ENW企業の役員および使用人に対して、本規則の内容につ (改正) いて、周知徹底する手段をとる。 第 9 条 本規則は、取締役会の決議により改正することができる。 附 則 (改正の履歴) 第 1 条 本規則は、2006年4月27日から施行する。 第 2 条 本規則は、2014年6月20日から施行する。 第 3 条 本規則は、2015年5月 1日から施行する。 (以上) 巻末資料 第104回 定時株主総会 165 QA & 株 主 様 から の ご質問に お 答 えしま す! ❶当社グループの現況 QA 2015年度の業績はどうでしたか? 売上収益については、抗がん剤「ハラヴェン」 、 「レンビマ」および 抗てんかん剤「フィコンパ」 (英文製品名:Fycompa)が拡大する とともに、中国、アジア医薬品事業が高い成長を継続した一方、日 本医薬品事業における長期収載品がジェネリック医薬品との競合等により減少し、全 体では5,479億22百万円(前期比0.1%減)となりました。 営業利益は、グローバルブランドや中国、アジア医薬品事業などの高い成長によ る医薬品事業の売上収益・利益の拡大に加え、費用効率化、子会社株式や固定資 産の譲渡による売却益および開発品に関する共同開発・共同販促契約締結に伴う契 約一時金受領により、営業利益は519億35百万円(前期比83.3%増)となりました。 当期利益は、営業利益の増加に加え、米国における子会社株式譲渡等に伴う税金費 用の減少により、550億45百万円(同26.7%増)となりました。 基本的1株当たり当期利益は、192円23銭(前期より40円66銭増)となりました。 ▼ 詳細については60頁から65頁の「連結業績の概況」をご参照ください。 連結損益の概要 (単位:億円) 2014年度 売上収益 売上原価 販売費及び一般管理費 研究開発費 営業利益 税引前当期利益 当期利益 親会社の所有者に帰属する当期利益 166 エーザイ株式会社 5,485 1,936 1,945 1,319 283 259 435 433 2015年度 5,479 1,945 1,928 1,223 519 505 550 549 前期比 (%) 99.9 100.4 99.1 92.7 183.3 195.1 126.7 127.0 増減額 △5 9 △17 △96 236 246 116 117 株主様からのご質問にお答えします! ❶当社グループの現況 QA & QA 株主還元はどうなっていますか? 当社では、株主価値向上に資する「中長期的なROE経営」 、 「持 続的・安定的な株主還元」 、 「成長のための投資採択基準」を資 本政策の基本的な方針としています。2015年度の期末配当金 は、株主の皆様への継続的・安定的な配当をめざし、1株当た り80円とさせていただきました。1株当たり中間配当金70円とあわせ、年間配 当金は1株当たり150円(前期と同額)となります。 ▼ 「資本政策の基本的な方針」については37頁をご参照ください。 QA 新たな成長戦略はどのようなものですか? 2016年度より始動した中期経営計画「E-WAY 2025」は、患者 様とともに時間を過ごし、患者様の真のニーズを理解し、貢献し たいという当社グループの企業理念hhc(ヒューマン・ヘルスケ ア)に立ち返ることが根本になっています。 「病気になりたくない、罹っていれば 早く知りたい、そして治りたい」に応える、など3つの戦略意思で構成され、 2025年度に向けての当社グループのあるべき姿をめざしています。 ▼ 詳細については34頁から36頁の「対処すべき課題」をご参照ください。 QA これからの成長を牽引するのは どの製品ですか? 巻末資料 新中期経営計画「E-WAY 2025」では、 「認知症関連・神 経変性疾患」と「がん」を戦略的重点領域と位置づけ、グ ローバルブランドである「レンビマ」 「ハラヴェン」 「フィコ ンパ」 「ベルヴィーク」の製品価値の最大化をめざしていきます。中でも自 社創製の分子標的抗がん剤である「レンビマ」による患者様価値最大化を めざしています。 ▼ 「レンビマ」については69頁のコラムをご参照ください。 第104回 定時株主総会 167 QA 株主様からのご質問にお答えします! & ❶当社グループの現況 QA コーポレートガバナンス・コード への対応状況について教えてください。 当 社 取 締 役 会は、 上 場 企 業 へ のコーポレートガバ ナンス・ コード適用前に本コードへの対応状況を点検し、改善すべき事 項について対応を行い、本コードの73原則のすべてを実施(フルコンプライ) していることを確認しています。また、開示が求められている11原則について は、東京証券取引所に提出したコーポレートガバナンス報告書に詳しく記載して います。 ▼ コ ーポレートガバナンス報告書は以下をご参照ください。 http://www.eisai.co.jp/company/governance/cgregulations.html QA 取締役会の実効性評価について教え てください。 当社は、当社コーポレートガバナンスガイドラインの規定 に従い、毎年、取締役会の職務の執行の自己レビューを実 施し、コーポレートガバナンスの実効性を高めるべくつとめていますが、こ れに加え、取締役会および各委員会の実効性のさらなる向上をはかるため、 2015年度より以下の取締役会評価を実施しました。 ①取 締役会評価は、取締役会の担う経営の監督機能について、取締役会 全体としての実効性等を評価するものである。 ②取締役会評価は、指名委員会、監査委員会、報酬委員会も対象とする。 ③取締役会評価は、取締役一人ひとりの評価をもとに検討する。 ④取 締 役 会 評 価は、 評 価 の 客 観 性を確 保する観 点から、 社 外 取 締 役 ミーティングがその結果をとりまとめる。 ⑤社外取締役ミーティングがとりまとめる取締役会評価の結果には、取締 役会の運営等の課題およびその改善提案も含まれる。 ⑥取締役会評価の結果は、取締役会で決定する。 ▼ 「取締役会の実効性評価」については40頁から41頁のコラムをご参照く ださい。 168 エーザイ株式会社 ❶当社グループの現況 株主様からのご質問にお答えします! ❷株式および新株予約権等の状況 QA & QA 女性の活躍を積極的に推進していますか? 日本においては少子高齢化が進行し、日本経済の担い手として、 女性がより一層職場で活躍できるようにすることが不可欠と なっています。当社においては、女性リーダーの育成に注力し、 管理職への登用を積極的に進めています。また、2016年4月1 日の女性活躍推進法施行にともなう目標と行動計画を策定し、女性の活躍を積 極的に推進しています。 ▼ 「 女性の活躍推進」については54頁のコラムをご参照ください。 QA どのように 財務報告の信頼性 を高めて いますか? 当社では、金融商品取引法で定める財務報告に係る内部統制を 構 築・整 備・運 用し、 内 部 統 制 が 有 効であることをコーポ レートIA部が評価するとともに、外部の会計監査人が財務報告 に係る内部統制の監査を実施しています。また、計算関係書類についても会計 監査人が監査し、社外取締役が委員長をつとめる監査委員会が会計監査人の監 査方法および結果の相当性を監査しています。以上のように、金融商品取引法 および会社法で規定された事項を厳格に実施することで不正会計を防止すると ともに、当社の財務報告が適切に行われていることを確認しています。 ▼ 「監査委員会による会計監査人の評価」 「高品質な会計監査を可能とするため の対応」については116頁をご参照ください。 ❷株式および新株予約権等の状況 QA いわゆる政策保有株式について、 どう考えていますか? 巻末資料 当社は、政策保有については、相互の企業連携が高まるこ とで、企業価値向上につながる企業の株式を対象とすること を基本としています。株式保有は必要最小限とし、企業価値 向上の効果等を勘案して、適宜、見直すこととしています。 ▼ 「政策保有株式に対する基本方針」については88頁をご参照ください。 第104回 定時株主総会 169 QA 株主様からのご質問にお答えします! & ❸役員の状況 ❸役員の状況 QA 医 薬 品 業 界 のことをよく知っている人を 社外取締役にするべきではありませんか? 当社は指名委員会等設置会社であり、経営の監督機能と業 務執行機能を明確に分離し、経営の監督は取締役会が、業 務執行は執行役が担っています。このため、当社指名委員会は、社外取締 役が医薬品業界に精通していることよりも、取締役会が幅広いステークホル ダーズの視点から経営の効率性、妥当性等を監督することで、当社企業価 値の向上に貢献することを期待し、取締役会が専門知識や経験等のバックグ ラウンドの異なる多様な取締役で構成されることを重視しています。 QA 社外取締役はどのような活動を していますか? 取締役会では、法令、定款および取締役会規則で定められ た決議事項(執行役の選任、中長期経営計画の基本方針、 年度事業計画、四半期ごとの決算など)の審議および決定 を行うとともに、執行役の業務執行状況について随時報告を受けています。 これらに対して社外取締役は、それぞれの専門性や株主様の視点にもとづ いて適切な意見を適宜述べ、経営の監督機能を十分に果たしています。 ▼ 取 締役会や各委員会の活動については42頁から45頁をご参照ください。 170 エーザイ株式会社 株主様からのご質問にお答えします! ❸役員の状況 QA & QA 役員報酬はどのように決定していますか? 当社は指名委員会等設置会社であり、取締役および執行 役の報酬等については報酬委員会が決定しています。当社 の報酬委員は、委員長を含む3名全員が社外取締役です。 役員報酬等の方針、個人別の報酬等の内容、業績連動型 報酬の決定等については、客観的な視点と透明性を重視し、審議を行って います。 ▼ 「取締役および執行役の報酬等」については110頁から114頁をご参照く ださい。 QA 株式報酬とはどのようなものですか? 2013年度より新たに導入した株式報酬制度は、信託を通 じ、全社業績目標達成度に応じて執行役に株式報酬を毎年 給付する中長期インセンティブプランです。当社執行役が 株主の皆様と同じ視点で利益意識を共有し、中長期的な視 野で業績や株価を意識した業務執行を動機付ける内容としています。 株式報酬制度の仕組み(概念図) 【委託者】 当社 ❶信託設定 ❷当社株式 (3年間) (自己株式) 【受益者】 当社執行役 ❷代金の 支払い ❸全社業績目標達成度にも とづき株式報酬を給付 【受託者】 三菱UFJ信託銀行 ▼ 「執行役への株式報酬制度」については112頁をご参照ください。 巻末資料 第104回 定時株主総会 171 QA & 株主様からのご質問にお答えします! ❹当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針 ❹当社企業価値・株主共同の利益の 確保に関する対応方針 QA 取締役会で対応方針の維持・見直し・ 廃止を決議する仕組みでは、株主の意見が 反映されないのではないですか? 「当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する対応方針」 は、株主総会で選任された社外取締役のみで構成される社外取締役独立 委員会によって、毎年定期的に、継続・見直し・廃止が検討され、社外取 締役独立委員会の提案にもとづき取締役会が決議する仕組みとしていま す。また、当社は指名委員会等設置会社であり、取締役の任期は1年です。 そして、招集ご通知の取締役選任に関する参考書類には、取締役一人ひと りの本対応方針に対する賛否を記載しています。このように、毎年、取締 役選任議案を通じて、株主様の意思が反映できる仕組みとなっています。 ▼ 本対応方針については117頁から127頁をご参照ください。 QA どのような経緯で対応方針を継続した のですか? 社外取締役独立委員会では、敵対的買収に関する国内外 の法令・制度および他社における事例、対応方針に対する 機関投資家の意見および議決権行使状況をはじめ、対応方 針に関連する直近の情報を収集、共有しました。その上で、当社が本対応 方針を保有することの背景や意義、社外取締役独立委員会の役割などにつ いて十分に議論を行った結果、2016年3月31日開催の社外取締役独立委 員会において対応方針の継続を取締役会に提案することを決定し、2016 年4月26日の取締役会において対応方針の継続を決議しました。 ▼ 「本対応方針の継続について」は127頁をご参照ください。 172 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 索引 索引 アルファベット B/S (連結財政状態計算書) ········································ 128 ············································ 139 (貸借対照表 (個別) ) CF (キャッシュ・フローの状況) ···································61 DOE (資本政策の基本的な方針) ···································37 ·······················································61 (連結経営指標) EAファーマ あ行 アクセス (医薬品アクセス改善に向けた取り組み) ···············36 アシフェックス (パリエット/アシフェックス(プロトンポンプ阻害剤)) ······64 ········································72 (消化器・その他の領域) アニュアルレポート (統合報告書2015を発行【コラム】) ·····················58 アリセプト (アリセプト (アルツハイマー型、 レビー小体型 (新連結子会社 「EAファーマ」 を設立) ····················74 ·······················································65 認知症治療剤) ) (その他の重要な事項) ···········································85 ······························································71 (神経領域) hhc (企業理念) ·············································· 表紙裏、32 I R活動 (機関投資家との対話) ············································57 P/L (連結損益計算書) ················································ 129 ············································ 140 (損益計算書 (個別) ) Q&A (Q&A (株主様からのご質問にお答えします!) ) ···· 166 ROE (中長期的なROE経営) ···········································37 ·······················································61 (連結経営指標) 委員会 (指名委員会) ··························································43 ··························································44 (報酬委員会) ··························································45 (監査委員会) ·············98 (取締役会および各委員会への出席状況) ················99 (取締役会および各委員会の活動状況) 一般用医薬品 (主な一般用医薬品等のご紹介) ························· 178 異動 (取締役の異動) ·······················································97 ···················································· 109 (執行役の異動) インターネット (インターネットによる議決権行使Q&A) ················ 3 ·········· 4 (インターネットによる議決権行使のご案内) ウェブサイト (ウェブサイトによる情報のご提供) ·······················58 ······································· 184 (ウェブサイトのご紹介) 売上収益 巻末資料 (売上収益、利益の状況) ·······································60 ···············································63 (海外売上収益比率) ···············································64 (主力品の売上収益) ···································65 (主力品の売上収益構成比) 第104回 定時株主総会 173 巻末資料 ● 索引 オンコロジー (がん領域) ······························································67 か行 会計監査人 (監査委員会の会計監査人への監査活動) ············46 ············································ 115 (会計監査人の状況) (当該事業年度に係る会計監査人の報酬等の額) ······ 115 (監査委員会が会計監査人の報酬等の額 ······································· 115 について同意した理由) (会計監査人の解任又は不再任の決定の方針) ····· 115 開発品 (開発品の状況) ·······················································67 株価 (株価の推移) ··························································89 株式 (がん関連領域製品) ···············································64 環境 (環境への配慮) ·······················································55 ································56 (環境活動に関する情報開示) 環境・社会報告書 (統合報告書2015を発行【コラム】) ·······················58 環境方針 (ENW環境方針) ····················································56 監査 (監査委員会の会計監査人への監査活動) ············46 ····46 (監査委員会の内部監査部門等への監査活動) (国際基準にもとづいた内部監査活動) ·················51 (常勤の監査委員の選定の有無およびその理由) ·····97 ·············· 116 (監査委員会による会計監査人の評価) ··· 116 (高品質な会計監査を可能とするための対応) (株式の状況) ··························································86 ····················· 147 (会計監査人の監査報告書 (連結) ) ···············································86 (発行可能株式総数) ····················· 148 (会計監査人の監査報告書 (個別) ) ···············································86 (発行済株式の総数) (監査委員会の監査報告書) ································ 149 ························87 (株式数の所有者別構成比の推移) (自己株式の状況) ···················································87 (当社が相互に株式を保有する事業法人の状況) ·····88 ································ 112 (執行役への株式報酬制度) ····································· 180 (株式に関するお手続き) ············································· 181 (株式に関するメモ) 株主 (株主・投資家の皆様とのつながり) ······················57 ··································································86 (株主数) ·································86 (最近5年間の株主数の推移) ··························································86 (株主の状況) ·······················································86 (大株主の状況) (株主構成) ······························································87 ······························································37 (株主還元) 株主資本等変動計算書 (株主資本等変動計算書(個別) ) ······················· 141 借入 (主要な借入先) ·······················································79 174 がん エーザイ株式会社 企業理念 (企業理念) ·············································· 表紙裏、32 議決権 (議決権行使のご案内) ············································· 2 ················ 3 (インターネットによる議決権行使Q&A) ·········· 4 (インターネットによる議決権行使のご案内) キャッシュ・フロー (キャッシュ・フローの状況) ···································61 業績 (連結業績の概況) ···················································60 業務の適正を確保するための体制 (業務の適正を確保するための ··································46 体制の整備および運用状況) (監査委員会の職務の執行のために必要な事項 ······················································ 161 に関する規則) (執行役の職務の執行の適正を確保するために 必要な体制の整備に関する規則) ······················· 163 巻末資料 ● 索引 経営指標 (連結経営指標等の推移) ·······································66 計算書類 実効性評価 (2015年度 取締役会の実効性評価【コラム】) ·····40 執行役 (連結計算書類) ···················································· 128 (執行役に関する事項) ········································· 102 (計算書類 (個別) ) ················································ 139 ···················································· 109 (執行役の異動) 契約 (重要な契約の状況) ···············································82 見学 (川島工園見学会) ···················································59 ·········································59 (内藤記念くすり博物館) 研究開発 (開発品の状況) ·······················································67 行動憲章 (ENW企業行動憲章) ·············································52 コーポレートガバナンス (当社のコーポレートガバナンスの基本的な考え方) ····38 ···················39 (当社コーポレートガバナンスの特長) ·············· 154 (コーポレートガバナンスガイドライン) 子会社 (重要な子会社の状況) ···········································77 ········································78 (主要な会社および拠点) ···············································79 (子会社株式の譲渡) コンプライアンス (コンプライアンスの推進) ·····································49 ···········································50 (関連当事者間の取引) ············································ 111 (執行役の報酬体系) ································ 112 (執行役への株式報酬制度) (執行役の業績連動型報酬の決定に係る 報酬委員会の決定プロセス) ······························· 113 ············· 114 (取締役および執行役の報酬等の総額) 資本政策 (資本政策の基本的な方針) ···································37 社員 (働き易い職場づくり) ·············································54 ·······················································79 (使用人の状況) 社会 (社会の皆様とのつながり) ·····································59 社外取締役 (社外取締役の独立性・中立性) ····························30 ················31 (社外取締役の独立性・中立性の要件) ················39 (社外取締役の独立性・中立性の確保) ·····································40 (社外取締役ミーティング) 出席状況 (取締役会および各委員会への出席状況) ·············98 消化器 ·································50 (コンプライアンス意識調査) (消化器・その他の領域) ········································72 ················51 (コンプライアンス・カウンターの活用) ····················74 (新連結子会社 「EAファーマ」 を設立) さ行 サポート (取締役会および各委員会のサポート体制) ······· 101 (資金調達の状況) ···················································61 資産 (資産等の状況) ·······················································61 (子会社株式の譲渡) ···············································79 使用人 (使用人の状況) ·······················································79 情報開示 巻末資料 資金調達 譲渡 (環境活動に関する情報開示) ································56 ······················57 (株主・投資家の皆様とのつながり) ·······················58 (ウェブサイトによる情報のご提供) 第104回 定時株主総会 175 巻末資料 ● 索引 女性 (女性の活躍推進【コラム】) ····································54 ·······················································79 (使用人の状況) 新株予約権 (新株予約権等の状況) ···········································90 (ストックオプション (新株予約権)の ··································90 当事業年度末における状況) (当社役員が保有している職務執行の対価 として交付された新株予約権の状況) ····················92 人材育成 (人財の活用) ··························································53 ································54 (グローバルリーダーの育成) 新薬 (開発品の状況) ·······················································67 ストックオプション (新株予約権等の状況) ···········································90 (ストックオプション (新株予約権) の当事業年度末 ·························································90 における状況) (当社役員が保有している職務執行の対価 として交付された新株予約権の状況) ····················92 政策保有 (当社が相互に株式を保有する事業法人の状況) ····88 責任限定契約 (責任限定契約の内容の概要) ·······························30 ··· 116 (会計監査人との責任限定契約に関する事項) セグメント (セグメント情報) ·····················································63 説明会 (個人株主説明会) ···················································57 損益 (財産および損益の状況) ········································66 損益計算書 (連結損益計算書) ················································ 129 ············································ 140 (損益計算書 (個別) ) た行 対応方針 (当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する 対応方針に対する賛否の確認) ······························30 (当社企業価値・株主共同の利益の確保に関する ····························································· 117 対応方針) 財政状態計算書 (連結財政状態計算書) ········································ 128 貸借対照表 (貸借対照表 (個別) ) ············································ 139 対処すべき課題 (対処すべき課題) ···················································34 ダイバーシティ (人財の活用) ··························································53 ·········································53 (ダイバーシティの推進) 中期経営計画 (対処すべき課題) ···················································34 注記表 (連結注記表) ······················································· 131 ······················································· 142 (個別注記表) 中国 (中国でジェネリック医薬品会社を買収) ················75 ····················76 (中国の復旦大学に寄付講座を開設) 通信販売 (通信販売品) ······················································· 179 定款 (定款) ······························································· 150 てんかん (てんかん領域製品) ···············································65 問い合わせ (hhcホットライン (製品に関するお問い合わせ) ) ····59 統合報告書 (統合報告書2015を発行【コラム】) ·······················58 投資 (設備投資の状況) ···················································61 ·······················································37 (投資採択基準) 176 エーザイ株式会社 巻末資料 ● 索引 独立性 フィコンパ (社外取締役の独立性・中立性) ····························30 (てんかん領域製品) ···············································65 ················31 (社外取締役の独立性・中立性の要件) ······························································71 (神経領域) ················39 (社外取締役の独立性・中立性の確保) 独立役員届出書 (証券取引所への 「独立役員届出書」 の提出) ···30、97 取締役 報酬 (取締役および執行役の報酬等) ························· 110 ····················· 110 (報酬等の決定に関する基本方針) ································· 110 (報酬体系の決定プロセス) (取締役候補者の就任予定) ···································30 ············································ 111 (取締役の報酬体系) ············································94 (取締役に関する事項) (執行役の報酬体系) ············································ 111 ·······················································97 (取締役の異動) (執行役の業績連動型報酬の決定に係る ·············98 (取締役会および各委員会への出席状況) 報酬委員会の決定プロセス) ······························· 113 (取締役会および各委員会の活動状況) ················99 ············· 114 (取締役および執行役の報酬等の総額) ······· 101 (取締役会および各委員会のサポート体制) (監査委員会が会計監査人の報酬等の額 ····················· 101 (取締役との責任限定契約の概要) ············································ 111 (取締役の報酬体系) ············· 114 (取締役および執行役の報酬等の総額) 取締役会 (2015年度 取締役会の実効性評価【コラム】) ·····40 ···················································42 (取締役会の運営) な行 内部統制 (国際基準にもとづいた内部監査活動) ·················51 ニューロロジー (神経領域) ······························································70 は行 配当 (株主還元) ······························································37 ··································································37 (配当金) 配当性向 (連結経営指標) ·······················································61 ハラヴェン ······································· 115 について同意した理由) ま行 目次 (目次) ·······························································表紙 持分変動計算書 (連結持分変動計算書) ········································ 130 や行 役員研修会 (役員研修会等の実施) ········································ 101 ら行 利益 (売上収益、 利益の状況) ·········································60 リスク (コンプライアンスの推進) ·····································49 ····················································80 (事業等のリスク) レンビマ (がん関連領域製品) ···············································64 ······························································67 (がん領域) ······························································67 (がん領域) (グローバルブランド抗がん剤「レンビマ」 【コラム】) ······69 巻末資料 (がん関連領域製品) ···············································64 パリエット (パリエット/アシフェックス(プロトンポンプ阻害剤) ) ······64 ········································72 (消化器・その他の領域) 第104回 定時株主総会 177 巻末資料 ● 主な一般用医薬品等のご紹介 主な一般用医薬品等のご紹介 当社グループには、医療用医薬品のほか、長年親しまれている一般用医薬品等があります。 生活者の皆様には、薬局・薬店、ドラッグストア、コンビニエンスストア等でお求めいただけま す。また、2010年から、通信販売も行っています。以下にその一部をご紹介します。 ● チョコラBB ● 肌あれ、にきび、口内炎 チョコラBBプラス 第3類医薬品 チョコラBBピュア チョコラBBジュニア 第3類医薬品 第3類医薬品 チョコラBBこどもシロップ 第3類医薬品 チョコラBBドリンクⅡ 第3類医薬品 肉体疲労時の栄養補給、滋養強壮 チョコラBB ローヤル2 チョコラBB ハイパー 指定医薬部外品 チョコラBB ライト2 指定医薬部外品 ● 胸やけ、のみすぎ サクロン 第2類医薬品 サクロン 指定医薬部外品 チョコラBB スパークリング 栄養機能食品 (ナイアシン) ● ● はきけ、胃痛 チョコラBB Feチャージ 栄養機能食品 (鉄) セルベール チョコラBB Joma(ジョマ) 栄養機能食品 (ビタミンB6) ● 胃もたれ、食べすぎ、胸やけ サクロンQ セルベール整胃錠 第2類医薬品 ● 第2類医薬品 トラベルミン 新セルベール整胃<錠> 第2類医薬品 ● 乗物酔いによるめまい・吐き気・頭痛の予防及び緩和 トラベルミン1 第2類医薬品 178 エーザイ株式会社 トラベルミン 第2類医薬品 トラベルミン ファミリー 第2類医薬品 トラベルミン チュロップぶどう味 第2類医薬品 トラベルミン チュロップレモン味 第2類医薬品 巻末資料 ● 主な一般用医薬品等のご紹介 スカイナー ● ● 鼻づまり、鼻みず、くしゃみ 肩こりに伴う肩の痛み、腰痛 スカイナーAL錠 ● ユベラックス 第3類医薬品 ● 手指のあれ、 ひじの角化症 チョコラ ザーネプラス ユベラックスα2 第3類医薬品 シーボンド ● シート型の総入れ歯安定剤 (上歯用) 管理医療機器 販売名 ザーネクリームE 医薬部外品 (下歯用) クリスタルヴェール クリスタルヴェール クール 管理医療機器 ● 通信販売品 ザーネ スキンローション ザーネスキンミルク 販売名 ザーネスキンミルクE 医薬部外品 クリスタルヴェール ユベラ 医薬部外品 ● ● ベラリス ● ウィルス・菌の マスクへの付着防止 肌あれ 肌を整える クリスタルヴェール マスク防菌24 販売名 薬用ベラリス ベラリス 医薬部外品 ● 美 チョコラ ビタミンEと ビタミンEと 7種のポリフェノール 7種のポリフェノール +EPA・DHA配合 栄養機能食品 (ビタミンE) ザーネクリーム 鼻に塗るだけで花粉・ウィルス対策 ● ユベラ 贅沢 ポリフェノール ザーネ 第3類医薬品 肌あれ、あれ性 第3類医薬品 ● ナボリンEB錠 第3類医薬品 ● 手足の冷え、肩こり 肩こり、手足のしびれ ナボリンS 第2類医薬品 ユベラックス ● 眼精疲労、肩こり ナボリン フェルビナク70 第2類医薬品 ● ナボリン ● ユベラ 贅沢 ポリフェノール極み 栄養機能食品 (ビタミンE) 肉体疲労時の栄養 補給と滋養強壮に ユベラ 贅沢 ローヤル 販売名 ユベラローヤル 指定医薬部外品 美の3大成分配合 コラーゲン (ビタミンC、コラーゲン、 5,000mg配合 コエンザイムQ10) 美 チョコラ 栄養機能食品 (ビタミンC・ ナイアシン) コラーゲン 青汁 美 チョコラ コラーゲンドリンク 栄養機能食品 (ナイアシン・ビタミンB2) 栄養機能食品 (ビタミンC) 巻末資料 通信販売専用ダイヤル (お問い合わせ先) 0120-831-260 (通話料無料) 受付時間 9時~21時 ※年末年始 (12/30~1/3) を除く 国産大麦若葉 +低分子 コラーゲン配合 通信販売ウェブサイト http://shop.eisai.jp/ エーザイの通信販売 検索 QRコードは一部の機種ではご使用いただけない場合がありますのでご了承願います。 第104回 定時株主総会 179 巻末資料 ● 株式に関するお手続き 株式に関するお手続き 配当金の口座振込 配当金のお受け取りは、口座振込のご利用が便利です。口座振込 ご存じ ですか? をご指定いただきますと、配当金支払開始日にご指定の銀行等の口 座に配当金をお振込しますので、迅速・安全・確実に配当金をお受け 取りいただけます。郵便局に出向く必要もなく大変便利です。 郵便局の窓口で お受け取りの場合 お手続きを 済まされますと… 受け取り忘れのリスクがあります。 ご指定の口座に振り込まれ るため、確実にお受け取り いただけます。 ¥ 郵便局に出向く手間がかかります。 上記ご案内の内容につきましては、 以下にお問い合わせください。 お取引のある (口座を開設されている) 各証券会社 お問い合わせ先 当社の特別口座 (181頁をご参照ください) で株式をお持ちの場合は、三菱 UFJ信託銀行 証券代行部 0120-232-711 (通話料無料) へお問い合わせ ください。 株式に関する Q A 180 Q& A 配当金の支払日 はいつですか? 例年、期末配当金 は5月下旬、中間配 当金は11月下旬に お 支 払 いして い ます。 エーザイ株式会社 Q A 配当金を受け取るにはいつまでに株式を取得す ればいいですか? 配当金をお受け取りになるためには、配当基準日に株主 名簿に登録されていることが必要となります。当社の配 当基準日は、期末配当金については3月 31日、中間配当 金については9月 30日です。権利付最終日は、配当基 準日の3営業日前となりますが、詳しくはお取引先の証 券会社にご確認ください。 巻末資料 ● 株式に関するお手続き 「特別口座」 で株式を お持ち ですか? 株券電子化前に「ほふり」 (株式会社証券保管振替機構)に預託さ れていなかった株主様の株式は、株主名簿管理人である三菱UFJ信 託銀行に当社が「特別口座」を開設して記録、管理しています。 この「特別口座」は、あくまで暫定的な口座であり、売買の際には、 証券会社の取引口座に振り替えていただく必要がありますので、お早 めに証券会社の取引口座への振替をお願いします。 株式を 「特別口座」 で ご所有の場合 お手続きを 済まされますと… 売買 証券市場で自由に 売買ができるように なります。 株式 株式 売買 株式 株式 株式 特別口座 特別口座 特別口座 一般口座 株式 株式 株式 証券市場での売買が できません。 相続や贈与のお手続きが 簡単になります。 一括管理が し易くなります。 上記ご案内の内容につきましては、 以下にお問い合わせください。 お問い合わせ先 三菱UFJ信託銀行 証券代行部 0120-232-711(通話料無料) 株式に関するメモ 事業年度 4月1日~翌年3月31日 定時株主総会 6月 配当基準日 (年2回) 期末配当金3月31日、中間配当金9月30日 上場証券取引所 公告方法 巻末資料 三菱UFJ信託銀行株式会社 〒137−8081 東京都江東区東砂七丁目10番11号 株主名簿管理人 三菱UFJ信託銀行株式会社 証券代行部 特別口座管理機関 0120−232−711(通話料無料) (平日 9時~17時 オペレーター対応) 東京証券取引所(証券コード 4523) 電子公告(http://www.eisai.co.jp/fr/index.html) (やむを得ない事由が生じた場合は、日本経済新聞に掲載) 第104回 定時株主総会 181 MEMO 182 エーザイ株式会社 第104回 定時株主総会 183 ウェブサイトのご紹介 決算、コーポレートガバナンス、 医薬品アクセスなど、当社の様々な情報を 掲載しています。 是非ご利用ください。 IR 情報 トップページ 社会的 責任への 取り組み http://www.eisai.co.jp エーザイ 184 エーザイ株式会社 検索 企業情報 招集ご通知 招集ご通知 財務情報 財務情報 業績早わかり 業績早わかり 財務情報 財務情報 決算短信 決算短信 ・参考資料、 ・参考資料、 有価 有価 証券報告書 証券報告書 ・四半期報告書 ・四半期報告書 などがご覧いただけます。 などがご覧いただけます。 説明会資料 説明会資料 ・動画 ・動画 アニュアルレポート アニュアルレポート IRカレンダー IRカレンダー 株主の皆さまへ 株主の皆さまへ アナリスト一覧 アナリスト一覧 配当金等の株式情報 配当金等の株式情報 ・招集 ・招集 ご通知・ ご通知 報告書 ・・ 報告書 株主通信 ・株主通信 などがご覧いただけます。 などがご覧いただけます。 最新IR資料一覧 最新IR資料一覧 株主の皆さまへ 株主の皆さまへ 社債・格付情報 社債・格付情報 説明会資料 説明会資料 ・動画・動画 電子公告 電子公告 IRサイトマップ IRサイトマップ IR 情報のト IRップページに掲載しています。 情報のトップページに掲載しています。 にご登録いただきますと にご登録いただきますと エーザイIR エーザイIR ニュース配信 ニュース配信 当社の発表したニュースを電子メールでお伝えします。 当社の発表したニュースを電子メールでお伝えします。 四半期ごとに開催する決 四半期ごとに開催する決 算説明会の動画および説 算説明会の動画および説 明会資料がご覧いただけ 明会資料がご覧いただけ ます。ます。 ステークホルダーズの皆様へ ステークホルダーズの皆様へ 環境の考え方 環境の考え方 環境・社会報告書 環境・社会報告書 社会貢献活動 社会貢献活動 グリーン電力の購入について グリーン電力の購入について 研究倫理審査委員会 研究倫理審査委員会 購買のページ 購買のページ 公正な研究開発活動 公正な研究開発活動 情報公開 情報公開 環境の考え方 環境の考え方 環境方針をご紹介 環境方針をご紹介 しています。 しています。 社会貢献活動 社会貢献活動 社として取り組ん 社として取り組ん で い る社 でい 会る社 貢 献会 貢 献 活 動 をご 活 動紹をご 介し紹 介し ています。 ています。 CEOメッセージ CEOメッセージ 企業概要 企業概要 医薬品アクセス 医薬品アクセス コーポレートガバナンス コーポレートガバナンス 国内事業所 国内事業所 研究開発 研究開発 生産・物流 生産・物流 マーケティング マーケティング 製品 製品 ニュースリリース ニュースリリース 関連サイト 関連サイト 医薬品アクセス 医薬品アクセス 医薬品へのアクセスが困難 医薬品へのアクセスが困難 な国や地域への活動をご紹 な国や地域への活動をご紹 介しています。 介しています。 コーポレート コーポレート ガバナンス ガバナンス コーポレートガバ コーポレートガバ ナンスナンス の概要や取り組みをご紹 の概要や取り組みをご紹 介しています。 介しています。 株主総会会場ご案内図 新幹線 交通のご案内 JR線・西武新宿線 JR山手線 「高田馬場駅」戸山口から徒歩約7分 東京メトロ T 上野 東西線 池袋 「高田馬場駅」5番出口から徒歩約8分 東京メトロ F JR中央・総武線 F 西武新宿線 副都心線 東西線 T 高田馬場 「西早稲田駅」2番出口から徒歩約10分 副都心線 西早稲田 秋葉原 飯田橋 東京 西武新宿 新宿 開催日時・会場 2016年6月17日(金曜日) 渋谷 午前10時(受付開始午前9時) 新幹線 ベルサール高田馬場 品川 会場が前回と異なっておりますのでご注意願います。 高田 馬場 駅 西武戸山口 N 東京 高田 メト ロ 馬場 5番出口 駅 T 東西 線 早稲田通り 2番出口 住友不動産 新宿ガーデンタワー 戸山公園 新宿消防署 戸塚出張所 西早 稲田 駅 諏訪神社 F 副都 心線 ベルサール高田馬場 大久保スポーツ プラザ入口 東京 メト ロ 西武 新宿 線 JR 山手 線 明治 通り JR戸山口 西早稲田中学校 会場には駐車場のご用意がございません。 公共交通機関をご利用くださいますようお願い申しあげます。 株主総会・株式に関するお問い合わせ先 エーザイ株式会社 総務・環境安全部 株式グループ 0120−501−217(受付時間 平日9時〜17時 通話料無料) 見やすい ユニバーサル デザインフォントを 採用しています。
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