設計・開発の取り組み

2. 設計・開発の取り組み
AISIN AW ENVIRONMENTAL REPORT 2016
2. 設 計・開 発 の 取 り 組 み
2.1
オ ート マ チックト ランス ミッション
私たちは、オートマチックトランスミッションの専門メーカーとして、A/T、CVT のラインナップ化
を推進し、
低燃費技術の開発や採用に積極的に取り組んでいます。
※
FR、FF 用に加速性能と燃費の向上を両立する6 速 A/Tを量産しています。
トヨタ、フォルク
A/T では、
スワーゲンをはじめ、
全 44 顧客
(2015 年 3月現在)
に納入されており、
車両燃費向上に貢献しています。
今後高まっていく燃費規制の水準に十分対応できる A/T として“クラストップレベルの低燃費”
を達成するため、
「ロストルクの低減」、
「ロックアップ領域の拡大」、
「スタートストップ機能」など
を織り込み、車両燃費を大幅に向上しています。2012 年には世界初のFF用 8 速 A /Tを、2013年
には新型 FF6 速 A /Tを量産化しトヨタをはじめボルボ、BMW など海外顧客も含めた高級車にふ
さわしい加速性能と燃費の向上に貢献しています。
※FR:後輪駆動車、FF:前輪駆動車
A/Tでの取り組み
※Lepelletier方式に基づく
●A/Tの構造
●ギヤ比
トータル
ギヤ比
新開発バルブボデーにより
スタートストップ機能を実現
1 2
2.28
従来6速
新開発トルクコンバータにより
加速時のエンジン回転数UPを
抑制し燃費向上
6速
A/T
A/T
5
6
7
5.18
3.84
4速
8
9 10 11 12 131415
7.89
3速
13.81
2速
1速
8.03
14.27
2.30 3.47
1.91 2.84 4.14
8速
デフ比
3.
329
4.98
6速
A/T
新8速
5速
4
2.73
2.15
3.66
新型6速
高効率オイルポンプ、
引きずり
低減クラッチ・ブレーキにより
ロストルク低減
3
2.86
5.54
8.60
14.91
7速
デフ比
3.200
デフ比
2.839
ワイドレンジなギヤ比の採用や8速化により
エンジン回転数を低減し燃費向上
●ロックアップ領域
%
●燃費
km/l
ロックアップ
領域の拡大
(NEDCモード)
+7%
+2%
良い
スロットル開度
新型A/T
約1000rpm
従来6速
A/T
約1200rpm
エンジン回転速度
従来6速
A/T
rpm
新型6速
A/T
新型8速
A/T
・高効率オイルポンプや引きずり低減クラッチ・ブレーキの採用によりロストルクの低減による高効率化を実現しました。
・さらに、新開発トルクコンバータにより、発進直後からロックアップスリップ制御を開始し、ロックアップ領域を拡大させることで、
燃費の向上を実現しました。
・また、
新開発バルブボデーを採用することにより、
搭載性を損なうことなくスタートストップ機能が可能となり燃費向上に貢献しています。
・ワイドレンジなギヤ比の採用や8速化により、従来A/Tに対しワイドレンジかつクロスレシオなギヤ比設定が可能で、加速性能・燃
費の向上に貢献しています。
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