有機溶剤中毒予防規則の概要 ■ 本規則で定められた有機溶剤は第1∼3種に分類されており、 労働安全衛生法施行令で定められた有機溶剤をいいます (下表参照) 。 これらを取り扱う時は、局所排気装置 (ドラフトチャンバー・ヒュームフード)を用いて、その開口面における最小制御風 (面速) は 0.4 m/s と定められています。 ■ 有機溶剤の分類 ●第1種の有機溶剤 ●第2種の有機溶剤 1 クロロホルム 3 1,2-ジクロルエタン 2 4 5 6 7 1 四塩化炭素 1,2-ジクロルエチレン 1,1,2,2-テトラクロルエタン トリクロルエチレン 二硫化炭素 2 3 6 エチレングリコールモノエチルエーテル 7 9 1 11 石油エーテル 13 石油ベンジン 15 ミネラルスピリット 17 28 テトラクロルエチレン 30 1,1,1-トリクロルエタン テトラヒドラフラン 33 1-ブタノール 酢酸イソプロピル 35 14 酢酸イソブチル テレビン油 16 20 N,N-ジメチルホルムアミド クロルベンゼン 石油ナフサ 19 スチレン トルエン 4 18 27 31 クレゾール 7 ジクロルメタン 29 キシレン 12 6 1,4-ジオキサン 25 26 エチレングリコールモノノルマルブチルエーテル コールタールナフサ 5 シクロヘキサノン 24 エチレングリコールモノメチルエーテル 2 3 シクロヘキサノール 23 エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート オルト-ジクロルベンゼン 酢酸メチル 22 エチルエーテル 10 ガソリン 21 イソプロピルアルコール イソペンチルアルコール 5 ●第2種の有機溶剤 イソブチルアルコール 4 8 ●第3種の有機溶剤 アセトン 32 ノルマルヘキサン 34 2-ブタノール メタノール 36 酢酸イソペンチル メチルイソブチルケトン 37 酢酸エチル 酢酸ノルマルブチル エチルエチルケトン 38 メチルシクロヘキサノール 40 メチルブチルケトン 39 酢酸ノルマルプロピル 酢酸ノルマルペンチル メチルシクロヘキサノン ■ 適用を受ける場所 ● 適用を受ける場所は、開口率3%以下の通風が不十分な屋内作業場です。 開口率 (%) = 作業室の外気に向かって開放されている窓等の面積(m 2 ) ×100 作業室を取り巻く四壁、床および天井を加えた面積(m 2 ) 屋外 (青天井の下) で行う作業には適用されません。 ■ 排風機及び排気口 排風機は、局所排気装置に空気清浄装置が設けられているときは、 清浄後の空気が通る位置に設けなければなりません。ただし、爆発 のおそれがなく、 かつ、 ファンの腐食のおそれがないときは、 この限 りではありません。 ● 局所排気装置等の排気口は直接外気に向かって開放しなければな りません。 ● 空気清浄装置を設けていない局所排気装置の排気口の高さは屋根 から1.5 m 以上としなければなりません。ただし、当該排気口から排 出される有機溶剤の濃度が厚生労働大臣が定める濃度に満たない 場合はこの限りではありません。 A、B、C は可 ● ■ 管理 ● ● 1.5 Á Á、B ́、B ́ は不可 m A B́ B Ć C 1.5 m 斜線部が「屋根から 1.5 m 以上」に該当する。 局所排気装置は、 1年以内ごとに1回、 定期的に自主検査を行う必要があります。 第1種、第2種有機溶剤等に係る業務を行う屋内作業場について、6ヶ月以内ごとに1回、定期的に、当該有機溶剤の濃度を測定し なければなりません。
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