23 第5節 指導者の養成と研修 (1)地域スポーツ指導者の育成と支援

第5節 指導者の養成と研修
(1)地域スポーツ指導者の育成と支援
【現 状】
● 地域スポーツの指導者は、体育指導委員、各競技団体の指導者、スポーツ少年団の指
導者、レクリエーション協会の指導者が中心で、種目によっては一部の愛好者が指導
者を兼ねている場合があります。
● 学校の運動部の指導者は、大半が学校の教員で占められています。専門的な指導が十
分できない場合は、一部学校外のボランティア特別講師が指導しています。新体操、
剣道、
柔道の部活動では、
定期的な指導を委託した部活動特別講師が指導しています。
【問 題】
① 地域スポーツの指導者に関しては、初心者からレベルアップしていく指導体制が確立
されていません。
② 地域には指導者にふさわしい人が多く存在していますが、それらの人材を上手く地域
スポーツの指導に活用できていません。
【方向性】
① 軽スポーツやニュースポーツ、子どものスポーツや高齢者のスポーツなどを専
中期
門的に指導できる指導者を養成し、段階的な指導体制の確立を目指します。
② 地域スポーツの指導者の充実を目指して、地域に埋もれている人材を発掘する
ために、一般市民を対象にした地域スポーツ指導者の講習会・研修会の開催を 短期
企画します。
(2)指導者の資質向上を目指した講習会・研修会の開催
【現 状】
● 審判講習会は各競技団体別に開催されています。
● これまでの講習会・研修会の内容は、技術指導に関するものがほとんどです。
● 講習会・研修会の内容や日程によっては参加希望者が少なく、動員要請をかけて実施
している場合があります。また、学校部活動では、西三河地区で運動部指導者研修会
が毎年2種目ずつ、審判実技講習会が毎年6∼7種目開催されています。
【問 題】
① これまでの講習会・研修会の中には、形式的で参加者の興味の少ない内容がありまし
た。
② 児童心理や発育発達を含む少年スポーツ、救命救急法、スポーツ医科学、ストレッチ
を含む準備・整理運動などに関するものは、あまり開催されていないため、長時間の
練習を重視する指導者、規制や強制で子どもを指導する指導者が実在しています。
③ 講習会・研修会は、体育指導委員会、スポーツ少年団、体育協会各競技団体、レクリ
エーション協会が各々個別に開催しており、
開催費用が効率的に運用されていません。
また、学校部活動の顧問を対象にした研修会は、授業時間内の開催がほとんどで、会
場も市外で行われるため参加者が少なくなっています。
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【方向性】
① 参加者に希望内容を事前調査し、それらを反映できる内容の講習会・研修会の
中期
開催に努めます。
② 技術指導ばかりでなく、熱中症対策や応急処置をはじめ、スポーツ科学・医科
短期
学、スポーツ事故に関する法律などの講習会・研修会を積極的に開催します。
③ 各スポーツ団体が連絡を取り合い、共通する内容の講習会・研修会については
合同で開催し、経費の効率的運用を心掛けます。この中には、学校部活動の顧 中期
問や指導者にも参加を呼びかけていきます。
(3)市独自のスポーツ指導者資格養成制度の新設
【現 状】
● 市民のスポーツ振興のためには、市民から信頼される指導者は欠くことができない存
在であり、その育成に市が取り組む重要性は高まりつつあります。
● 現在は、単発の講習会・研修会が開催されているだけで、継続的な研修会や市独自の
指導者の養成は実施されておらず、資格の取得に関連するものはありません。
● 体育協会が管理する「スポーツ指導員登録制度」があり、数年に一度名簿を作成して
います。
【問 題】
① より信頼される指導者を目指すため、指導者資格取得を希望する人が、手軽に取得で
きるスポーツ指導者資格制度がありません。
② 日本体育協会等の指導者資格は、遠隔地で開催される場合が多く、時間的にも経費的
にも多くの負担が受講者に掛かっています。
③ 体育協会が管理する「スポーツ指導員登録制度」は、市民に周知徹底できなかったた
めに利用者がほとんどいない状態です。また、登録者の資格等は一切問わないため、
指導技術の一定のレベルを保っていません。
【方向性】
① 市民にとって身近な指導者の資質向上のため、独自の指導者養成制度の新設を
中期
検討します。
② 市単独で養成講座を開設し講師を依頼するのは、かなりの経費を必要とするた
長期
め、近隣市との共同開催を検討します。
③ 資格取得後の効率的な指導を実現するため、体育指導委員、体育協会、スポー
ツ少年団、レクリエーション協会などと協議して、
「指導者バンク制度」を整 短期
備します。
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